JP2023528372A - 可動栓を用いた流体最適化装置、汚染物質封じ込め装置および方法 - Google Patents

可動栓を用いた流体最適化装置、汚染物質封じ込め装置および方法 Download PDF

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ケヴィン ネイスン,
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ジェイコブ エー. メビウス,
フィリップ ジェー. シンプソン,
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Abstract

流体源から流体収集装置によって収集され最初の部分が汚染物質を潜在的に有する流体サンプルを最適化するための流体サンプル最適化装置を提供する。装置は、流体源と接続するように構成される入口と、流体収集装置と接続するように構成される出口と、入口と出口との間に接続されたサンプル経路と、入口と出口との間に接続された汚染物質封じ込めリザーバとを備える。汚染物質封じ込めリザーバは、出口に近接した位置に空気透過性流体抵抗体を有し、流体サンプルの最初の部分を流体源から受容してリザーバ内の空気が置換されるように構成されており、流体サンプルの最初の部分を受容して汚染物質が封じ込められるように構成されている。入口と出口との間に次の圧力差が印加された時に、流体サンプルの次の部分が入口から出口へとサンプル経路によって搬送される。流体サンプル最適化装置は更に、入口とサンプル経路との間に設けられ、次の圧力差によって変位することにより流体サンプルの次の部分がサンプル経路を通って搬送されることを可能にする可動栓を備える。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年6月1日に出願された米国仮出願第63/033,196号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に含まれるものとする。
菌血症とは、血液中に微生物が存在することである。一方、敗血症とは、発熱、頻脈、頻呼吸および低血圧等の臨床症状および臨床兆候がある場合の菌血症である。菌血症および敗血症は、死亡率が高く、多くの場合入院が必要となり、入院期間も長くなる傾向があり、関連する費用の増加を伴う。多くの菌血症、敗血症、真菌血症およびその他の病原体が実際に病院またはその他の医療施設内で発生し、カテーテルおよび静脈穿刺が、これらの病原体の潜在的なキャリアとしての汚染源となり得る。
血液培養は、患者の血液中の菌血症および敗血症に関連する微生物病原体を検出するのに使用される標準検査である。血液培養という用語は、末梢部位または中心ラインまたは動脈ラインからの1回の静脈穿刺を行い、採取した血液を1つ以上の血液培養ボトルまたは容器で培養することを指す。1つのボトルが1つの血液培養と見なされ、2つ以上がセットと見なされる。複数のセットを複数の静脈穿刺から得てもよく、患者の異なる複数の部位に関連する。
これらの方法は、敗血症を管理する上で重要な要素である微生物同定および感受性検査を可能にするが、迅速な結果が得られないことおよび病原性の高い病原菌に対する感度が低いことから、改良されたシステムの開発および補助的な分子検査またはプロテオミクス検査につながっている。
血液培養を行うための血液サンプルの採取は、現代の患者ケアにおいて重要な要素であり、正確な診断を行うことで患者の予後にプラスの影響を与えることもあれば、不必要な抗菌薬療法、入院期間の長期化およびコストの増加により予後にマイナスの影響を与えることもある。
血液培養の収集の結果発生する可能せいがある1つは、汚染である。血液培養の汚染は、偽陽性の培養結果や医療関連費用の大幅な増加につながる可能性がある。血液培養の汚染源には、不適切な皮膚の消毒、不適切な採血管の消毒および最初の採血の汚染があり、これらは結果を歪める可能性がある。
血液培養採取キットは一般に、BD、Smiths、B.Braun等の企業が提供する「バタフライ」セット、静注セット等の静脈穿刺器具と、好気性および嫌気性血液培養ボトルとで構成されている。また、検査内容に応じて様々な種類のボトルが用意されている。これらのボトルは、好気性菌および嫌気性菌の両方を最適に回収できるよう、特別に設計されている。従来のキットでは、使用されるボトルは、一般に「バキュテナー」として知られている。これは、血液のような所定量の液体の吸引を容易にするために、管内に真空を作り出すべく空気が抜かれている密閉空間を有する滅菌ガラスまたはプラスチック管で形成された採血管である。
血液培養の偽陽性は、一般的にサンプル採取技術が不十分であることが原因である。このため、必要でないにもかかわらず抗生物質が使用され、病院のコストおよび患者の不安を増大させている。血液培養では、針で皮膚を刺して採血し、バキュテナーを装着して血液サンプルを採取する。汚染は、穿刺部位とその周辺の皮膚領域の消毒が不適切または不完全であることが原因で発生する場合がある。また、穿刺時に針が皮膚を穿孔し、穿孔した皮膚細胞や関連する汚染源がサンプルに引き込まれることによっても発生する可能性がある。
皮下注射針を通る血流は層流であるため、皮下注射針において圧力低下すると、フローチューブに速度勾配が発生することがある。また、血液を無理に吸引したり、極細の皮下注射針を使用すると、赤血球が溶解してカリウムが放出され、血液試料が異常値を示すことがある。
また、繊細な静脈を持つ患者もおり、患者の状態によっては、注射器のプランジャを速く引きすぎると圧力低下または真空により、静脈が潰れてしまうことがある。このような静脈の状態は事前に知ることができないため、静脈の崩壊はリスクであり、コントロールが非常に難しい。
血液培養の汚染率を低下させるために、例えば、無菌採取技術に関してスタッフを訓練する、汚染率に関するフィードバックを行う、および、血液培養採取キットの導入等、様々な戦略が実施されてきた。皮膚の消毒は汚染の負担を減らすことができるが、20%以上の皮膚菌は真皮の奥に存在し消毒の影響を受けない。ボトル接種の前に針を交換することは、汚染率を低下させないだけでなく、針刺しによる怪我の危険性を高めるので推奨されない。
血液培養の汚染を低減するためのある従来のシステムおよび技術では、中心静脈カテーテル、静脈穿刺およびその他の血管アクセスシステムから採取された最初の一定量の血液を捨てることを含む。しかしながら、これらのシステムは、ユーザが確実に実施することが困難な機械的な血管内装置の操作または複雑な一連のステップを実施することを必要とする。
最近の技術では、米国特許第9,820,682号に基づく方法を利用して、血液汚染を低減する新しい方法が提案されている。米国特許第9,820,682号は、患者自身の血圧を利用して、血液の最初の一定量を大気中へと排出する流路へと流すことで血液汚染を管理するものである。この方法はうまく機能するが、患者の血圧が低すぎる場合、汚染物質封じ込めリザーバの充填時間が長くなる可能性がある。
米国特許第9,820,682号の概念から着想を得たと思われる米国特許公開第2019/0365303号広報明細書に開示された別の方法は、注射器または真空ボトルからの真空圧を利用し、溶解膜、流量制御部または流量制限部、および、その他の機械的変位部品を用いて血液サンプル汚染を低減させるものである。この方法は、駆動機構が患者の血圧に依存していることに起因して発生していると考えられる汚染物質封じ込めリザーバの充填時間が長いという問題を解決できる可能性がある一方で、第2の流路であるサンプル流路に別の問題がある。第一に、溶解する物質がサンプルの試験結果に影響を与える可能性があり、発生する可能性のある試験における変動要素の全てを理解することは困難である。第二に、米国特許公開第2019/0365303号明細書号公報に記載されているような流量制御部または流量制限部は流れを妨げ、そのような制限は、試験結果に悪影響を与える溶血を生じさせる可能性がある。更に、流量制限は、流体収集装置を満たすための待ち時間を長くする可能性があるが、これも望ましくない。
本明細書は、血液サンプル採取または血液培養収集システムで使用する、非通気性体液サンプル最適化装置およびシステムについて記載する。本明細書に記載の実施態様によれば、装置は、弁、状態遷移スイッチまたは分流器、もしくは、一の動作モードから別の動作モードへまたは一の状態から別の状態へと移動、シフトまたは遷移するその他の機構等の恒久的に取り付けられ静的に配置された変位部分を有さない。
一態様では、流体源から流体収集装置によって収集される最初の部分が汚染物質を潜在的に有する流体サンプルを最適化するための流体サンプル最適化装置について記載する。流体サンプル最適化装置は、流体源と接続するように構成された入口と、流体収集装置と接続するように構成された出口と、前記入口と前記出口との間に接続されたサンプル経路と、を備える。流体サンプル最適化装置は更に、前記入口と前記出口との間に接続された汚染物質封じ込めリザーバを備える。前記汚染物質封じ込めリザーバは、前記出口に近接した空気透過性流体抵抗体を有し、圧力差が前記入口と前記出口の間に印加されると前記流体源からの前記流体サンプルの前記最初の部分を受容することにより、前記空気透過性流体抵抗体および前記出口を通じて前記汚染物質封じ込めリザーバ内の空気が置換され、前記流体サンプルの前記最初の部分を受容し前記汚染物質が封じ込められるように構成されており、前記入口と前記出口との間に次の圧力差が印加された時に、前記流体サンプルの次の部分が前記入口から前記出口へと前記サンプル経路によって搬送されるように構成される。前記流体サンプル最適化装置は更に、前記入口と前記サンプル経路との間に設けられ、次の圧力差によって変位することにより前記流体の次の部分が前記サンプル経路を通って搬送されることを可能にする可動栓を備える。
別の態様において、流体サンプル最適化装置は、流体源と接続するように構成された入口と、入口と出口との間に負の差圧を提供する流体収集装置と接続するように構成された出口とを備える。流体サンプル最適化装置は、入口と出口との間に接続されたサンプル経路を更に備え、入口とサンプル経路との間の接合部は、流体サンプルの最初の部分の少なくとも一部および汚染物質がサンプル経路に入ることを防ぐように構成された可動プラグを有する。流体サンプル最適化装置は、入口と出口との間に接続され、出口に近接した位置に空気透過性流体抵抗体を有する汚染物質封じ込めリザーバを更に備える。前記汚染物質封じ込めリザーバは、圧力差が前記入口と前記出口の間に印加されると前記流体源からの前記流体サンプルの前記最初の部分を受容することにより、前記空気透過性流体抵抗体および前記出口を通じて前記汚染物質封じ込めリザーバ内の空気が置換され、前記流体サンプルの前記最初の部分を受容し前記汚染物質が封じ込められるように構成されており、前記入口と前記出口との間に次の圧力差が印加された時に、前記流体サンプルの次の部分が前記可動プラグを移動させて前記次の部分が前記入口から前記出口へと前記サンプル経路によって搬送されるように構成される。
実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。その他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、図面および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
次に、これらおよび他の態様について、以下の図面を参照しながら詳細に説明する。
血液サンプル最適化システムを示す。
別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。
更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。
更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。
更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。
別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。
血液培養の質を最適化する方法のフローチャートである。
ある実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 ある実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 ある実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 ある実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 ある実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。
血液隔離システムに用いる経路スプリッタを示す。
別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。
更なる別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 更なる別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 更なる別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 更なる別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。 更なる別の実施態様に係る非汚染採血のための血液隔離システムを示す。
更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を含む血液サンプル最適化システムを示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を含む血液サンプル最適化システムを示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を含む血液サンプル最適化システムを示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を含む血液サンプル最適化システムを示す。
更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システム1300を示す。 更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システム1300を示す。 更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システム1300を示す。 更なる別の実施態様に係る血液サンプル最適化システム1300を示す。
患者の血液サンプルに対して実施される血液培養または検査における偽陽性を低減するために、最初の一定量またはサンプルの汚染物質を隔離する採血システムの更に別の実施態様を示す。 患者の血液サンプルに対して実施される血液培養または検査における偽陽性を低減するために、最初の一定量またはサンプルの汚染物質を隔離する採血システムの更に別の実施態様を示す。 患者の血液サンプルに対して実施される血液培養または検査における偽陽性を低減するために、最初の一定量またはサンプルの汚染物質を隔離する採血システムの更に別の実施態様示す。 患者の血液サンプルに対して実施される血液培養または検査における偽陽性を低減するために、最初の一定量またはサンプルの汚染物質を隔離する採血システムの更に別の実施態様示す。 患者の血液サンプルに対して実施される血液培養または検査における偽陽性を低減するために、最初の一定量またはサンプルの汚染物質を隔離する採血システムの更に別の実施態様示す。
更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置およびそれを使用する方法を示す。
更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を示す。 更なる別の実施態様に係る血液隔離装置を示す。
血液隔離装置用のハウジングの下部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの下部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの下部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの下部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの下部部材を示す。
血液隔離装置用のハウジングの上部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの上部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの上部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの上部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの上部部材を示す。 血液隔離装置用のハウジングの上部部材を示す。
下部部材と嵌合する上部部材を有する血液隔離装置を示す。 下部部材と嵌合する上部部材を有する血液隔離装置を示す。
血液隔離装置を含む血液サンプル最適化システムを示す。
ウィック材チャンバを使用した通気口がない血液隔離装置を示す。
血液隔離装置の隔離チャンバ内の血液を隔離するためのフィルタの材料構成を示す。 血液隔離装置の隔離チャンバ内の血液を隔離するためのフィルタの材料構成を示す。
採血装置による真空力を利用した血液隔離装置の別の実施態様を示す。 採血装置による真空力を利用した血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
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血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。 血液最適化システムおよび血液隔離装置の別の実施態様を示す。
本明細書に記載される実施態様に係る非通気性流体汚染物サンプル最適化装置を示す。
本明細書に記載される実施態様と一致する、ハウジング、空気透過性流体バリアおよび可動栓を備える流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する、ハウジング、空気透過性流体バリアおよび可動栓を備える流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する、ハウジング、空気透過性流体バリアおよび可動栓を備える流体サンプル最適化装置を示す。
本明細書に記載される実施態様と一致する流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する流体サンプル最適化装置を示す。
ボールまたは丸みを帯びた物体の形状で示された、可動栓または可動ストッパの様々な代替実施態様を示す。 ボールまたは丸みを帯びた物体の形状で示された、可動栓または可動ストッパの様々な代替実施態様を示す。 ボールまたは丸みを帯びた物体の形状で示された、可動栓または可動ストッパの様々な代替実施態様を示す。
ディスク形状で示された、可動栓または可動ストッパの様々な代替実施態様を示す。 ディスク形状で示された、可動栓または可動ストッパの様々な代替実施態様を示す。
本明細書に記載される装置と一致する、可動栓または可動ストッパの更なる様々な代替実施態様を示す。 本明細書に記載される装置と一致する、可動栓または可動ストッパの更なる様々な代替実施態様を示す。 本明細書に記載される装置と一致する、可動栓または可動ストッパの更なる様々な代替実施態様を示す。
可動栓が変位した後の流体の流路の変形例を示す。 可動栓が変位した後の流体の流路の変形例を示す。
本明細書に記載される実施態様と一致する別の流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する別の流体サンプル最適化装置を示す。 本明細書に記載される実施態様と一致する別の流体サンプル最適化装置を示す。
図面における同様な符号は、同種の要素を示す。
本明細書は、採取された血液サンプル中の汚染物質を低減または排除し、その結果、採取された血液サンプルの血液培養またはその他の検査における偽陽性の判定を減少または排除する血液サンプル最適化システムおよび方法について説明する。ある実施態様では、血液サンプル最適化システムは、患者の血流へと到達するための血管に刺す患者針と、バキュテナー(登録商標)のような真空採血容器もしくは真空採血管等の採血容器またはその他の採血装置に血液サンプルを供給するサンプル針と、患者針とサンプル針との間に位置する血液隔離装置と、を備える。最初の一定量の流体サンプルは汚染物質を含むことから最初の一定量をバイパスさせることにより、その後に採取する流体サンプルに含まれる汚染物質をゼロにすることができる。
図1は、一部の実施に従う血液サンプル最適化システムを示す。システムは、患者の皮膚に穿刺して患者の静脈および静脈内の血液にアクセスするための患者針1を備える。システムは更に、再密封可能なカバー10、ルーア動作弁または別の採血インターフェースまたは装置内に収容され最初は密封されているサンプル針5(すなわち、バキュテナー(商標)等と共に使用するための再密閉可能に密封された針)を備える。患者の血液を採取するためのバキュテナー(登録商標)ボトル(図示せず)を用いることにより、再密封可能なカバー10をサンプル針5のそばにまたはサンプル針5の周りに押しやることができる。システムは更に、サンプル針5に通じる小容量チャンバ30を備えてもよく、ハウジング50によって形成される隔離チャンバ55に通じる孔または1つ以上の流路45も備えてもよい。
隔離チャンバ55は、隔離チャンバ55の容積に応じて所定の量または測定量の患者の最初の血液を受容し且つ保持するためのチャンバ、流路、通路、くぼみまたはその他の構造である。採血における最初の方の血液は、一般的に、後の方の血液に比べて菌血症および敗血症を引き起こす微生物またはその他の病原体を含有している可能性が高い。隔離チャンバ55は、硬いハウジング内に収容された容器、または、ハウジング自体に形成されるもしくはハウジング自体によって画定された容器であってもよい、あるいは、チューブまたは内腔として実現されてもよい。隔離チャンバ55は、形成および実装態様に関わらず、所定の容積を有し得る。一部の実施態様では、所定の容積は患者針の容積に基づく。すなわち、患者針の容積よりも少ない容積の場合もあるし、患者針の容積の20倍以上大きい容積の場合もあり、このような範囲における任意の容積を有してもよい。隔離チャンバ55の所定の容積を、隔離され且つ処分される血液の量を節約または最小化するように設定してもよい。
隔離チャンバ55は、チャンバハウジング50内に形成、包含または収容されてもよく、プラスチック、ゴム、鋼、アルミニウまたはその他の適切な材料で形成され得る。例えば、隔離チャンバ55は、可撓性チューブまたはその他の弾性材料から形成され得る。隔離チャンバ55は、隔離チャンバ55から空気を排出することを可能にする空気透過性血液バリア20を更に有する。本明細書で使用される「空気透過性血液バリア」という用語は、空気は透過させるが実質的に血液は透過させない物質、材料または構造体を意味する。代表的な例として、疎水性膜および疎水性コーティング、疎水性膜または疎水性コーティングと組み合わせた親水性膜または親水性コーティング、メッシュ、フィルタ、機械的弁、抗菌性材料または隔離チャンバ55が血液で満たされたときに隔離チャンバ55から空気を排気可能なその他の任意の手段が挙げられる。様々な例示的な実施形態において、空気透過性血液バリアは、空気が液体と接触するまで透過可能にする1つ以上の材料によって形成でき、このような材料は、空気および/または液体の通過を防止または阻止するために完全にまたは部分的に密封される。言い換えれば、液体と接触する前に、材料は空気透過性のバリアを形成している。液体との接触後、このような材料は、空気および/または液体の更なる通過を実質的にまたは完全に防ぐ。
孔または流路45は、任意の所望の長さ、断面形状またはサイズであってもよく、および/または、任意の所望の角度もしくは向きで小容量チャンバ30から離間するように形成されてもよい。孔または流路45はまた、最初の一定量の血液サンプルを隔離チャンバ55内に保持する一方向フラップまたは一方向弁60を含んでもよい。一部の特定の実施態様では、孔または流路45は、小容量チャンバ30から隔離チャンバ55への一方向の血液の流れのための「ダックビル(アヒルのくちばし状)」弁またはフラッパ弁60等を含んでもよい。空気透過性血液バリア20は、空気を排出可能にすると同時に血液と接触すると密封する材料で構成することもでき、それによって外気が隔離チャンバ55に入ることを防ぐ。この密封により、弁は不要となる。
弁60は、任意のタイプの弁または開閉機構であってもよい。チャンバ30は、実質的に血液が残留しないように設計されており、特定の容積または割合の血液を隔離チャンバ55に保持するまたは通過させるように構成することができる。同様に、隔離チャンバ55は、抗菌コーティングのような任意の種類のコーティングまたは隔離された採血の最初の一定量の成分同定および/または診断を支援するコーティングを有してもよい。
ハウジング50、40は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)もしくはその他の熱可塑性材料またはポリマー材料等のプラスチック、ゴム、鋼またはアルミニウムを含む任意の適切な材料から形成され得る。空気透過性血液バリア20は、採血の最初の血液と接触するともしくは排気が停止された時にまたは隔離チャンバ55内の血液に関する事象の任意の組み合わせが発生した時に活性化される着色物質またはその他の信号伝達機構を含んでもよい。空気透過性のバリアはまた、外部流体源またはしぶき等によってフィルタが意図せず密封されるまたは早期に密封されるのを阻止または防止するための疎水性膜またはカバー等の外層を有してもよい。隔離チャンバ55はまた、チャンバが充填されたことをユーザが視覚的に確認できるように半透明または透明であってもよい。
図2は、別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。図2に示す実施態様では、隔離チャンバ55または廃棄チャンバが患者針1を取り囲んでおり、端部が開放されたカフまたはハウジングが廃棄チャンバと接続され、サンプル針ハウジングベースおよびハウジングを取り囲んでいる。患者針1およびサンプル針5はブーツ56によって互いに接続されており、ブーツ56を貫通する連続的な採血流路が形成されている。ブーツ56は、採血流路から隔離チャンバ55へと通じる単一の孔または流路を有する。この装置は、別の実施態様では、複数の孔または流路を有してもよい。孔または流路はそれぞれ、一方向弁を含むことができ、所定量の血流に適した寸法に設定されてもよい。
隔離チャンバ55は、空気透過性血液バリアを備える。フィルタは、所定容量の血液が隔離チャンバ55に集められたことを感知および/または示すためのセンサまたはインジケータを有してもよい。インジケータは、バキュテナー(登録商標)等の真空採血管またはボトルをサンプル針5に取り付けるようにユーザに注意を促してもよい。隔離チャンバ55用のハウジングは、任意のサイズまたは形状であってもよく、ハウジングの内部空間または容積を画定する任意の種類の材料で形成されてもよい。内部空間は、最初は空気のみで満たされているが、汚染除去剤、凝固剤等の薬剤または物質でコーティングされていてもよい。真空採血管がサンプル針5に取り付けられると、血液が自動的に患者針1に入り、採血流路およびサンプル針5を通ってボトルに流入する。サンプル針5は、採血ボトルがサンプル針に取り付けられていない時にサンプル針を密封する再密封可能なカバー、コーティングまたは膜によって覆われている。
図3は、別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。図示の実施態様では、サンプル針5は、再密封可能なカバーまたは膜によって包囲されており、患者針1と接続されている。サンプル針および患者針を通る血液流路が形成されている。サンプル針と患者針との接続は、主血液流路から隔離チャンバ104へと導く流路、ポートまたは開口部を含む「T」型または「Y」型コネクタ102を含む。
T型またはY型コネクタ102は、フラップまたは一方向弁を有して、所定流量の血液に合わせて設計された寸法を有し適合された開口部を有する。隔離チャンバ104は、チューブによって形成されるまたは硬いハウジングによって形成してもよく、最初は空気で満たされている。隔離チャンバ104は、自動的に、すなわち、患者自身の血圧による圧力下で、患者から流出する血液を受け入れる。隔離チャンバ104は、好ましくは隔離チャンバ104を形成するチューブの遠位端に空気透過性血液バリア106を有し、その近位端がT型またはY型コネクタ102に接続される。T型またはY型コネクタ102は、最も効率的な血流が得られる任意の所望の角度で分岐していてもよく、最初の一定量の血液と残りの採血サンプルの大部分とが混じってしまうのを最小限に抑えるまたは排除するために、開口部および流路と主血液流路との間の接触部分を最小化するようにコネクタを形成してもよい。
ある代替的な実施態様では、図4に示すように、サンプル針は、その反対側の端部がT型またはY型コネクタ102と接続している任意の長さのチューブに取り付けられてもよい。隔離チャンバ104は、最初の採血の一定量における所定量の血液サンプルを収容可能である限り、任意の形状または容積を有してもよい。T型またはY型コネクタ102はまた、主血液流路に対して平行な開口部または流路を有してもよい。空気透過性血液バリアは、所定量の血液が隔離チャンバに集められたこと、または、放出される空気が特定の閾値、すなわちゼロに達したことを示すインジケータ10またはその他の機構を更に有してもよい。チューブはまた、挟扼してチューブを通る流体の流れを防げるのに使用されるクリップ109を有してもよい。
空気透過性血液バリアおよび一次チャンバが密封されると、採血の最初の一定量の血液が隔離チャンバ104に閉じ込められ、サンプルを得るためにバキュテナー(登録商標)ボトルのような真空採血管がサンプル針5に取り付けられる。採血管は取り外すことができ、サンプル針5は再密封される。更なる採血またはサンプル採取のために、引き続き任意の数の採血管を取り付けることができる。全ての採血が完了すると、採血の最初の一定量の血液は隔離チャンバ104に閉じ込められた状態でシステムが廃棄される。
図5は、別の実施態様に係る血液サンプル最適化システムを示す。図示の実施態様では、サンプル針5がとチューブによって患者針に接続されている。「T」型または「Y」型コネクタ120が、チューブに沿う方向の任意の所望の位置に追加されており、上記のような隔離チャンバ204に通じる開口部、ポートまたは流路を有する。
図6は、代替的な実施態様に従う血液サンプル最適化システムを示しており、主収集流路として形成され採血の最初の一定量の血液を受け入る隔離チャンバ304が、血液サンプル流路に隣接して設けられている。隔離チャンバ304は、血液サンプル流路、患者針1および/またはサンプル針5を取り囲むように形成されてもよい。主収集流路は、T型もしくはY型コネクタ120またはその他のタイプの開口部もしくは流路を含んでもよい。隔離チャンバ304は空気透過性血液バリアを備え、上記したように、血液等の流体が接触したことを表示するインジケータを備えてもよい。
一部の実施態様では、患者針1もしくはサンプル針5のいずれか一方または両方をルアーロック雄コネクタまたはルアーロック雌コネクタで置き換えることができる。しかしながら、様々な実施態様において、血液サンプル最適化システムのサンプル針端部にあるコネクタを最初に密封しておき、周囲空気圧で加圧された採血の最初の一定量を、空気透過性血液バリアの空気出口を有する隔離チャンバへと誘導してもよい。このようにして、システムは受動的且つ自動的に患者血圧を利用して、隔離チャンバの周囲空気圧に負けずに空気透過性血液バリアを通して空気を押し出し、隔離チャンバ内の空気を血液へと置き換える。
図7は、血液培養の質を最適化する方法のフローチャートである。702において、臨床医が患者の静脈に針を挿入する。704において、血液が隔離チャンバに流れ込み、隔離チャンバ内の空気が隔離チャンバから空気透過性血液バリアを通して押し出される。ある実施態様では、隔離チャンバの容積は、0.1立方センチメートル(cc)を下回ることもあれば、5立方センチメートル(cc)を超える場合もある。血液サンプルの第2の部分および後続の部分または後続の採血された血液よりも汚染しやすい血液サンプルの最初の部分を収集するように、隔離チャンバの寸法は設定され且つ適合されている。隔離チャンバは空気透過性血液バリアを有し、患者の静脈から押し出された血液によって血液バリアを通して空気を排気できるので、このような血液は、血液サンプルを受け入れ且つ保管するためのバキュテナー(登録商標)またはその他のボトルに引き込まれるまたは入った後に、必然的に且つ自動的に隔離チャンバに流入する。
隔離チャンバが充填されると、血液は、血液が通過するのを阻止または防止する空気透過性血液バリアに集まるまたは接触する。706において、血液が空気透過性血液バリアの全内側表面積と接触すると、空気透過性血液バリアは閉じられ、空気はもはや流出または流入しない。708において、臨床医は、バキュテナー(登録商標)等の真空採血管を取り付けることができることを示すインジケータを確認する、または、血液が充填されたチャンバを目視で確認することができる。インジケータは、一次チャンバが完全に充填されているか否かを確認すできるチャンバの可視性、例えば、色が変化する血液バリアまたはその他のインジケータを含み得る。隔離チャンバの充填時間は、実質的に瞬間的であり得るので、このようなインジケータは、存在する場合、隔離チャンバが完全に充填されていることのみを示すだけになり得る。
真空採血管が取り付けられる前に、針、サンプル流路および隔離チャンバの間の連通は、隔離チャンバの血液バリアの密封によって制限され、従ってこの隔離により空気がシステムに再び入らないようにしている。連通経路の密封は、物理的に捩じるまたは他の動作により、小さな穴または蛇行した経路によって達成され、別途設けられた弁または物理的な動作または医療者による操作が必要ない。710において、真空採血管を取り外すと、自己密封式の膜によってサンプル針が密封される。712において、次に充填する真空採血管を取り付けることができる。714において、サンプルが採取されると、装置が患者から取り外され、廃棄される。
図8A~図8Eは、一部の実施態様に従う、非汚染採血用の例示的な血液サンプル最適化システム800を示す。血液サンプル最適化システム800は、チューブ、患者針(または両方)または他の血管もしくは静脈アクセス装置に接続される得る入口ポート802と、隔離チャンバチューブ806への第1出口とサンプル採取チューブ808への第2出口とを有する経路スプリッタ804とを備える。隔離チャンバチューブ806およびサンプル採取チューブ808の一方または両方は、チューブから形成され得る。一部の実施態様では、隔離チャンバチューブ806は、採血における最初の特定量の血液サンプルを収容するように寸法が設定される。隔離チャンバチューブ806が一杯になるまで充填されると、サンプル採取チューブ808が血液サンプルを受け入れる。サンプル採取チューブ808は、バキュテナー(登録商標)ベースまたはハウジング810またはその他の血液サンプル収集装置に接続できる。
血液隔離システム800は血液隔離装置812を更に備える。血液隔離装置812は、図8B~図8Dに詳細に示すようにハウジング818を備える。ハウジング818は、非汚染サンプル収集チューブ808用の経路を画定するまたはいずれかの端部が非汚染サンプル収集チューブ808と接続されるサンプル流路820を有する。サンプル流路820はハウジング818内を通る際に曲がることにより、非汚染サンプル収集チューブ808に沿った所定の位置にハウジング818をより良好に固定し且つ安定させてもよい。
血液隔離装置812は、隔離チャンバチューブ806またはその他のチャンバと接続される隔離チャンバ822を更に備える。隔離チャンバ822は、空気透過性血液バリア824で終端する。空気透過性血液バリア824はまた、血液サンプル(すなわち、非汚染血液サンプル)の通常の採取を開始可能であることを示すインジケータとして、血液と完全接触すると異なる色に変わる着色剤を含んでもよい。小さい光源、音発生機構等のその他のインジケータを使用することもできる。一部の実施態様では、空気透過性血液バリアは、隔離チャンバ822の方向に対して直角に配置されているが、ハウジング818が使用する空間および材料を節約するために任意の距離または向きに配置されてもよい。ハウジング818およびハウジング内の要素は、任意の剛性材料または半剛性材料または一連の材料から形成されてもよい。
図9は、例えば、図8A~8Eに示すような血液隔離システムに用いる経路スプリッタ900を示す。経路スプリッタ900は、入口ポート902と、主管路出口ポート904と、隔離流路出口ポート906とを有する。入口ポート902は、患者針システムに接続される主チューブにまたは直接患者針に接続されてもよい。主管路出口ポート904は、バキュテナー(商標)ベースまたはハウジング等の採血システムへの主管路チューブにまたは直接そのような採血システムに接続されてもよい。隔離流路出口ポート906は、測定された量または所定の閾値まで血液の第1サンプルを受け入れ且つ隔離する隔離チューブに接続されてもよい。これに代えて、隔離流路出口ポート906を隔離チャンバに接続することもできる。隔離流路出口ポート906は、好ましくは、主管路出口ポート904から20~70度の角度に配置される一方、好ましくは入口ポート902とは一直線になるように配置される。所定量の採血の最初の血液サンプルが、本明細書に記載された機構および技術に従って隔離チューブまたは隔離チャンバ内に隔離されると、採血の後続の血液サンプルは、入口ポート902に流入して妨げられることなく主管路出口ポート904から直接流れ出る。
図10A~図10Dは、別の実施態様に係る血液隔離装置1000を示す。血液隔離装置1000は、入口ポート1002と、主出口ポート1004と、隔離流路ポート1006とを備える。入口ポート1002は、患者針または関連するチューブと接続され得る。主出口ポート1004は、バキュテナー(登録商標)、関連するチューブまたはルアー作動弁等の血液サンプル収集装置に接続され得る。隔離流路ポート1006は、主出口ポート1004から隔離チャンバ1008へと分岐している。一部の実施態様では、隔離チャンバ1008は、ハウジングまたはその他の容器1001内に螺旋状流路として形成される。
上記のように、隔離チャンバ1008はその遠位端において空気透過性血液バリア1010に接続されている。隔離チャンバ1008内の空気は、隔離流路ポート1006に案内される採血の最初の一定量の血液によって空気透過性血液バリア1010を通じて追い出される。隔離チャンバ1008が充填されると、更なる採血による血液サンプルは主出口ポート1004を通り、このサンプルは汚染されていない。
図11A~図11Eは、その他の代替的な実施態様に係る血液隔離装置1100を示す。血液隔離装置1100は、上述の入口ポートと同様の入口ポート1102と、主出口ポート1104と、主出口ポート1104および入口ポート1102から分岐する隔離流路ポート1106とを備える。隔離流路ポートは、隔離チャンバ1108に接続されている。図11A~11Eに示す実施態様では、血液隔離装置は、隔離チャンバ1108として機能する流路を内部に有するベース部材1101を備える。流路はベース部材1101を通る蛇行した経路として形成される一方、ベース部材1101は患者の四肢に載るような形状に形成される。
隔離チャンバ1108の一部は、血液隔離指標1109として機能するように、空気透過性血液バリア1110に出る直前に、ベース部材からまたはベース部材の上面付近に突出している。インジケータ1109は、透明な材料または血液と接触すると変色する材料で形成されてもよい。
一部の実施態様では、血液隔離装置1100は、通常閉じている針、バキュテナー(登録商標)シールドまたはその他の収集装置等の採血装置1120を備えてもよい。患者針の挿入プロセスによって汚染される恐れがある採血の最初の一定量の血液を隔離することができるように血液隔離装置1100を備え、効率および利便性のために、採血装置1120と共に製造および販売されてもよい。従って、採血装置1120は、検査で偽陽性となるリスクを低減するように非汚染血液サンプルを採取し且つ非汚染サンプルを得ることができる。
図12A~図12Dは、更に他の代替的な実施態様に係る血液サンプル最適化システム1200を示す。システム1200は、バキュテナー(登録商標)またはその他の収集およびサンプル採取装置のような採血装置1204に取り付けられる血液隔離装置1202を備える。血液隔離装置1202は、バキュテナー(登録商標)容器またはバイアルが採血装置1204の採取針に取り付けられる前に、採血の最初の一定量の血液を受容し且つその最初の一定量の血液を血液隔離装置1202の隔離流路内に隔離するように構成され且つ配置されている。
一部の実施態様では、血液隔離装置1202は、入口ポート1212と、主出口ポートと、隔離流路ポートとを有する。入口ポート1212は、患者針または関連するチューブに接続され得る。主出口ポート1214は、真空採血容器またはバキュテナー(登録商標)等の他の収集装置、関連するチューブ、ルアーコネクタ、注射器、ルアー作動弁等との接続を可能にするために、通常状態で閉じている針または装置に接続され得る。隔離流路ポートは、主出口ポートから隔離チャンバ1218へと分岐している。
一部の実施態様では、隔離チャンバ1218は、隔離装置1202の本体内の流路として形成される。隔離チャンバ1218は、U字形流路、S字形流路、螺旋状流路または任意の他の蛇行した流路等であってもよい。隔離装置1202は、ハウジングまたはその他の収容体およびその中に形成された1つ以上の流路を備えてもよい。図12Aおよび図12Bに示すように、隔離装置1202は、本体1206とキャップ1208とを備える。本体1206には1つ以上の空洞または流路が形成され、当該空洞または流路にはキャップ1208から延びる1つ以上のアーム1210が更に形成される。1つ以上のアーム1210は、本体1206の空洞または流路に当接して一次採取ポートおよび主出口ポートを形成している。
図13A~図13Dは、更なる他の代替的な実施態様に係る血液サンプル最適化システム1300を示す。システム1300は、バキュテナー(登録商標)またはその他の体液採取およびサンプル採取装置等の採血装置1304に取り付ける血液隔離装置1302を備える。血液隔離装置1302は、バキュテナー(登録商標)容器またはバイアルが採血装置1304の採血針に取り付けられる前に、採血の最初の一定量の血液を受け入れ且つその血液または他の体液を血液隔離装置1302の隔離流路内に隔離するように構成され且つ配置されている。
血液隔離装置1302は、入口ポート1314と、主出口ポート1312と、隔離流路ポート1316とを有するハウジング1301を備える。入口ポート1314は、患者針または関連するチューブに接続され得る。主出口ポート1312は、真空採血容器またはバキュテナー(登録商標)等の他の収集装置、関連するチューブ、ルアーコネクタ、注射器、ルアー作動弁等との接続を可能にするために、通常時に閉じている針または装置に接続され得る。隔離流路ポート1316は、主入口ポート1314から隔離チャンバ1318へと分岐している。
図13A~図13Dに示す実施態様では、隔離チャンバ1318は、ハウジング1301内の空洞またはチャンバとして形成される、または、ハウジング1301を画定する壁によって形成される。隔離チャンバ1318は、U字形流路、S字形流路、螺旋形流路等の蛇行した流路、または、ハウジング1301とキャップ1307との協働および接続によって画定されるその他の蛇行した流路であってもよい。キャップ1307は、隔離チャンバ1318内の蛇行した流路を画定する1つ以上の壁または導波器を提供する突出部1305を有してもよい。キャップ1307から突出する突出部1305は、真っ直ぐであるまたは湾曲していてもよく、様々な流路、開口部または溝が形成されていてもよい。また、キャップ1307から任意の角度または向きで延在していてもよい。キャップ1307がハウジング1301と接続されると、突出部1305は蛇行した流路の少なくとも一部を形成し、隔離チャンバ1318の形成が完了する。隔離チャンバ1318内に、蛇行した流路として形成される隔離流路に採血の最初の一定量の血液またはその他の体液が隔離される。
隔離チャンバ1318は、上記したような空気透過性血液バリア1310を有する。隔離チャンバ1318内の空気は、患者の血圧によって隔離チャンバ1318内に供給される採血の最初の一定量の血液により、空気透過性血液バリア1310を通して押し出される。隔離チャンバ1318が充填されて隔離チャンバ1318内の空気が追い出された後は、患者の血圧では血液隔離装置1302、特に、出口ポート1312にまで更なる血液を到達させるまたは提供するのには不十分であり、バキュテナー(登録商標)の等の血液サンプル収集装置によって提供される真空またはその他の圧力といった力が次の採血の一定量の血液または体液を引き抜くべく提供されるまでは出口ポート1312には到達しない。主出口ポート1312を通過させて更なる採血を行うことができ、あらゆる汚染物質が採血の最初の一定量の血液と共に隔離チャンバ1318内に隔離されているので、血液サンプルは汚染されない。
図14A~図14Eは、患者の血液サンプルに対して実施される血液培養または検査における偽陽性を低減するべく、採血の最初の一定量またはサンプルの一定量における汚染物質を隔離する採血システム1400の更に別の実施態様を示す。採血システム1400は、血液サンプル収集装置1403と患者針(図示せず)との間に接続される得る血液隔離装置1401を備える。血液サンプル収集装置1403は、バキュテナー(登録商標)等であってもよい。血液隔離装置1401は、血液サンプルへのアクセスおよび血液サンプル採取のために患者の血管系に挿入される患者針と接続可能となる入口ポート1402を有する。入口ポート1402は、同様に患者針と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよい。
入口ポート1402は、血液隔離装置1401への開口部を画定し、この開口部は、患者針と接続されるチューブ又その他の導管または患者針自体と同じ断面寸法であってもよい。例えば、開口部は、約0.045インチ(1.143mm)の直径を有する円形であってもよい、または、0.01インチ(0.254mm)から0.2インチ(5.08mm)もしくはそれ以上の直径を有してもよい。血液隔離装置1401は、血液隔離装置1401からおよび血液サンプル収集装置1403への開口部を画定する出口ポート1404を更に有する。出口ポート1404は、同様に血液隔離装置1403と接続されるチューブまたはその他の導管と接続され得る。出口ポート1404は、チューブ等を含むがそれらに限定されない様々な装置を取り付けるための、ねじ付きキャップ、ルアーコネクタ(雄型または雌型)、ねじが切られていない締めしろ、または、接着継手等のコネクタ装置を更に有してもよい。
血液隔離装置1401は、入口ポート1402と出口ポート1404との間にサンプル流路1406を更に備える。サンプル流路1406は、採血の最初の一定量の血液が隔離された後、血液サンプル経路として機能する。サンプル流路1406は、任意のサイズ、形状または構成の流路または導管であってもよい。一部の実施態様では、サンプル流路1406は、入口ポート1402の開口部と実質的に同じ断面積を有する。その他の実施態様では、サンプル流路1406は、入口ポート1402から出口ポート1404まで徐々に拡径していてもよい。
血液隔離装置1401は隔離チャンバ1408を更に備える。隔離チャンバ1408は、入口ポート1402と出口ポート1404との間の任意の位置でサンプル流路1406に接続され且つサンプル流路1406から分岐または離間する。好ましくは入口ポート1402の近くのサンプル流路1406の近位端に接続され且つ当該近位端から分岐または離間するように配置される。隔離チャンバ1408は、最初は大気圧に維持されており、サンプル流路1406から離間する位置と反対側に位置する隔離チャンバ1408の遠位端またはその近傍に空気出口1412を有する。空気出口1412は、空気透過性血液バリア1412を有する。図14Bに示すように、空気透過性血液バリア1412は、保護カバー1416で覆われていてもよい。保護カバー1416は、ユーザが指でまたはその他の外部器具で空気透過性血液バリア1412に触れるのを妨げるようなサイズに設計および構成されている一方、患者自身の血圧によって隔離チャンバ1408内に自然に血液が供給されることにより空気が隔離チャンバから追い出される時に空気が空気透過性血液バリア1412から排気されることを可能に設計されている。また、保護カバー1416は、空気透過性血液バリアが周囲の流体または飛沫に偶発的に曝されるのを阻止または防止するように構成されてもよい。これは、保護カバーに疎水性膜を追加することを含むが、これに限定されない様々な機械的方法で行うことができる。
図14Cおよび図14Dに示すように、サンプル流路1406は、赤血球が溶解される可能性を最小限に抑えるために、小さな直径から大きな直径になる円筒形または円錐台形であってもよい。同様に、サンプル流路1406は、赤血球が溶解する可能性がある急カーブまたは鋭角が最小限の量となるようにまたはなくなるように形成される。サンプル流路1406は、分流経路1409を通って入口ポート1402の近くで隔離チャンバ1408へと分岐する。分流経路1409は、任意の断面形状またはサイズを有することができるが、好ましくは、入口ポート1402の少なくとも一部分の断面形状と同様である。
一部の実施態様では、サンプル流路1406および隔離チャンバ1408は、ハウジング1414に形成された溝、流路、ロックまたはその他の経路によって形成される。ハウジング1414は、プラスチック、金属またはその他の剛性もしくは半剛性材料で形成され得る。ハウジング1414は、上部部材と密封可能に嵌合する下部部材を有してもよい。下部部材および上部部材の一方または両方は、サンプル流路1406および隔離チャンバ1408を含んでもよく、また、分流経路1409、入口ポート1402および出口ポート1404を含んでもよい。別の実施態様では、分流経路1409、入口ポート1402および/または出口ポート1404のうちの1つ以上を、ハウジング1414のいずれかの端部に接続されるキャップ部材によって少なくとも部分的に形成してもよい。一部の実施態様では、上部部材および下部部材並びにキャップ部材を、レーザ溶接、熱融着、接着、スナップ止め、ねじ止め、ボルト止め等により互いに連結してもよい。別の実施態様では、分流経路1409および/または隔離チャンバ1408の内面の一部または全部が、汚染除去剤、凝固剤等の薬剤または物質でコーティングまたは充填されてもよい。例えば、分流経路1409に凝固剤を配置した場合、隔離チャンバ1408が充填され採血の最初の一定量の血液が分流経路1409に戻ると、隔離された血液の最後の量が凝固し、隔離チャンバ1408とサンプル流路1406との間にバリアが作られる。
図15A~図15Gは、血液隔離装置1500を示す。血液隔離装置1500は、真空採血容器またはバキュテナー(登録商標)等の他の収集装置、関連するチューブ、ルアーコネクタ、注射器、ルアー作動弁等との接続を可能にするために、通常時に閉じている針または装置に接続され得る。
血液隔離装置1500は、血液サンプルへのアクセスおよび血液サンプル採取のために患者の血管系に挿入される患者針と接続可能となる入口ポート1502を有する。入口ポート1502は、同様に患者針と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよい。入口ポート1502は、血液隔離装置1500への開口部を画定し、この開口部は、患者針と接続されるチューブ又その他の導管または患者針自体と同じ断面寸法であってもよい。例えば、開口部は、約0.045インチ(1.143mm)の直径を有する円形であってもよい、または、0.01インチ(0.254mm)から0.2インチ(5.08mm)もしくはそれ以上の直径を有してもよい。
入口ポート1502はまた、ネジ山またはルアー取付け部等のような密封部または流体密封コネクタまたは接続部を有してもよい。一部の実施態様では、患者針に結合されるチューブまたはその他の導管は、部品同士の共成形、接着、レーザ溶接または熱接合等により、入口ポート1502と一体化されていてもよい。このように構成することにより、血液隔離装置1500は患者針と共に単一ユニットとして製造および販売され、採血またはサンプル採取の際に患者針を血液隔離装置1500に接続する必要性をなくすことができる。
血液隔離装置1500は、血液隔離装置1500からおよび血液サンプル収集装置への開口部を画定する出口ポート1504を更に有する。出口ポート1504は、血液隔離装置と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよく、ネジ山またはルアー取付け部等の密封部または流体密封コネクタまたは接続部を有してもよい。上記のように、血液隔離装置1500は、患者針および/またはチューブおよび採血収集装置と共に単一ユニットとして製造および販売されてもよく、採血またはサンプル採取の際に患者針および血液サンプル採取装置を血液隔離装置1500に接続する必要性をなくすことができる。
血液隔離装置1500は、入口ポート1502と出口ポート1504との間にサンプル流路1506を更に備える。サンプル流路1406は、採血の最初の一定量の血液が隔離された後、血液サンプル経路として機能する。サンプル流路1506は、任意のサイズ、形状または構成の流路または導管であってもよい。一部の実施態様では、サンプル流路1506は、入口ポート1502の開口部と実質的に同じ断面積を有する。その他の実施態様では、サンプル流路1506は、入口ポート1502から出口ポート1504まで徐々に拡径していてもよい。
血液隔離装置1500は隔離チャンバ1508を更に備える。隔離チャンバ1408は、入口ポート1502と出口ポート1504との間の任意の位置でサンプル流路1506に接続され且つサンプル流路1506から分岐または離間する。好ましくは入口ポート1502の近くのサンプル流路1406の近位端に接続され且つ当該近位端から分岐または離間するように配置される。一部の実施態様では、分流路はY字路を含む。隔離チャンバ1508は、好ましくは大気圧に維持され、隔離チャンバ1508の遠位端またはその近傍に通気口1510を有する。通気口1510は、空気透過性血液バリア1512を有する。図15Cは、隔離チャンバ1508が患者の採血の最初の一定量の血液または血液検体で満たされた状態の血液隔離装置1500を示す。
空気透過性血液バリア1512は、保護カバー1516で覆われていてもよい。保護カバー1516は、ユーザが指でまたはその他の外部器具で空気透過性血液バリア1512に触れるのを妨げるようなサイズに設計および構成されている一方、患者自身の血圧によって隔離チャンバ1508内に自然に血液が供給されることにより空気が隔離チャンバから追い出される時に空気が空気透過性血液バリア1512から排気されることを可能に設計されている。また、保護カバー1516は、フィルタが周囲の流体または飛沫に偶発的に曝されるのを阻止または防止するように構成されてもよい。これは、保護カバーに疎水性膜を追加することを含むが、これに限定されない様々な機械的方法で行うことができる。
図15Bは、出口ポート1504および通気口1510を含む血液隔離装置1500のハウジング1501の上面から見た血液隔離装置1500の斜視図であり、サンプル収集装置が起動される前、サンプル流路1506が空である間に採血の最初の一定量の血液が隔離チャンバ1508を満たしている。図15Gは、血液隔離装置1500の出口ポート1504およびハウジング1501の底面からの血液隔離装置1500の斜視図であり、サンプル採取装置が起動される前、サンプル流路1506が空である間に採血の最初の一定量の血液が隔離チャンバ1508を満たしている。図15Cは、血液隔離装置1500の入口ポート1502および通気口1510を含むハウジング1501の上面からの血液隔離装置1500の別の斜視図であり、隔離された血液は実質的に隔離チャンバ1508内にとどまっている間に血液がサンプル流路1506を通って採取されることを示す。
図15Dは、一部の実施態様に係る血液隔離装置1500の断面図であり、サンプル流路1506および隔離チャンバ1508を画定するハウジング1501を示す。図15Eおよび図15Fは、本明細書に記載される1つ以上の実施態様に係る血液隔離装置のハウジングの様々なフォームファクタを示す。
隔離チャンバ1508はサンプル流路1506よりも大きい断面積を有してもよく、断面積または長さは、所定のまたは特定の血液量が隔離またはロックされるように設定されてもよい。サンプル流路1506は、患者針のチューブおよび採血装置のチューブのうちの一方または両方のチューブに適合するように寸法が設定されてもよい。
ハウジング1501は、複数の部品または単一部品から形成されてもよい。一部の実施態様では、図15Dに示すように、ハウジング1501は互いに嵌合する上部部材1520と下部部材1522とを含み、それらの一方または両方は、例えば、射出成形プロセスによってまたはエッチング、切削、穿孔等によって予め形成された溝、流路、ロック、導管またはその他の経路を有する。上部部材1520は、レーザ溶接、熱接合、超音波溶接、接着、ねじ、リベット、ボルト等を使用した任意の嵌合構造または接続機構によって、または、ラッチ、溝、舌状部、ピン、フランジ等の他の嵌合機構によって、下部部材1522と接続され得る。
一部の実施態様では、図15Dに示すように、上部部材1520は、溝、流路、ロック、導管またはその他の経路を含んでもよい。下部部材1522は、上部部材1520の溝、流路、ロックおよびその他の経路のうちの少なくとも1つに嵌合するように寸法設定され且つ適合された突出部1524を有してもよい。突出部1524は、例えば、サンプル流路1506および/または隔離チャンバ1508のいずれかを完成させる、部分的な溝または部分的な流路等の表面構造を提供してもよい。一部の実施態様では、突出部1524は、対応する溝、流路、ロックまたはその他の経路内にぴったりと嵌合するように、1つ以上の傾斜した側面または面を有するように形成されてもよい。更に別の実施態様では、上部部材1520と下部部材との両方が、溝、流路、ロックまたはその他の経路、および、1つ以上の突出部1524を有してもよい。
一部の実施態様では、サンプル流路1506および隔離チャンバ1508は、ハウジング1501に形成された溝、流路、ロックまたはその他の経路によって形成される。ハウジング1501は、ゴム、プラスチック、金属またはその他の材料であってもよい任意の適切な材料で形成され得る。ハウジング1501は、透明もしくは半透明の材料によって、または、不透明もしくは非半透明の材料で形成されてもよい。他の実施態様では、ハウジング1501は大部分が不透明または非透明であるが、サンプル流路1506および/または隔離チャンバ1508に直接隣接するハウジング表面は透明または半透明であってもよい。このように構成することにより、最初に隔離チャンバ1508が必要または所望の程度まで充填されているという視覚的な合図またはサイン、および/または、次に汚染されていない血液サンプルがサンプル流路1506を通じて採取される間、隔離された血液が隔離されたままであるという視覚的な合図またはサインを施術者に提供することができる。隔離のその他の視覚的な合図またはサインは、以下に限定されるものではないが、血液の接触、浸透もしくは部分的な浸透によって空気透過性血液バリア1512が異なる色に変わること、隔離チャンバに沿ったもしくは隔離チャンバに隣接する任意の位置にある色分けされたタブもしくはインジケータ、可聴信号、振動信号またはその他の信号を含み得る。
患者の皮膚から多数の病原体を集める可能性がある患者針(図示せず)で静脈穿刺をした後、患者自身の血圧が隔離チャンバ1508内の大気圧に打ち勝って空気透過性血液バリア1512を通して隔離チャンバ1508内の空気を追い出すことにより、病原体を有する患者の血液の最初の一定量が、血液隔離装置1500入口ポート1502に入り、最も抵抗が小さい経路をたどって隔離チャンバ1508に流入する。患者の血圧は、密封されたサンプル流路1506内で高まっている空気圧に打ち勝つのに十分ではない。最終的に、所定の容積を有する隔離チャンバ1508は、空気透過性血液バリア1512を通して空気を追い出した血液で満たされる。血液が空気透過性血液バリアに衝突すると、血液は空気透過性血液バリア1512の材料と相互作用して、通気口1510を完全にまたは部分的に密封する。施術者がバキュテナー(登録商標)カプセルまたはその他の血液サンプル収集装置を利用して採血のために患者の血液の次の量を得ることができるという合図またはインジケータを提供してもよい。この時、隔離チャンバ1508内の血液は隔離チャンバ内で事実上隔離されている。
血液隔離経路1508が充填された後であってバキュテナー(登録商標)または他の血液サンプル収集装置の使用より前に、患者の血圧によってサンプル流路1506内の空気の圧縮が引き起こされ、場合によっては少量の血液が隔離チャンバ1508への分流点を過ぎてサンプル流路1506に移動し、サンプル流路1506に汚染されていない採血血液が待機することになる。
いくつかの実施態様において、図15Hに示されるように、入口ポート1532は取り外し可能な患者針に接続するための雄ルアーコネクタを備えてもよく、出口ポート11534、注射器と接続するための雌ルアーコネクタを備えてもよい。入口ポートおよび出口ポートのこの実施態様は、バキュテナー型装置が患者の静脈を傷つける傾向を回避するべく、本明細書に記載の任意の装置と共に使用することができる。この実施態様では、臨床医は血液検体を得るために、調節された態様で注射器を使用してもよい。採血時には、注射器は出口ポート1004に取り付けられ、針は入口ポート1002に取り付けられる。静脈穿刺は、針を用いて、臨床医が注射器を引っ張ることなく行われる。採血の最初の一定量の血液が隔離チャンバに充満した後、注射器を使用して、隔離チャンバ内の隔離された血液をバイパスして、収集流路から血液の検体を採取することができる。
図16~図19は、血液隔離装置の更に別の実施態様を示す。図16A~図16Dは、バキュテナー(登録商標)(図示せず)のような真空採血容器等である血液サンプル収集装置と患者針(図示せず)および/または関連するチューブとの間に接続され得る血液隔離装置1600を示す。図17は血液隔離装置の下部部材を示し、図18は血液隔離装置の上部部材を示し、上部部材および下部部材は、以下でより詳しく説明するように、相互に嵌合して、入口ポート、出口ポート、隔離チャンバおよびサンプル流路を形成してもよい。図19Aおよび図19Bは、互いに嵌合する上部部材および下部部材を示す。図16~図19は本明細書に記載される血液隔離装置を構成する1つの例示的な方法を示しており、その他の形態の構成も可能であることは明らかである。
図16A~図16Dに示すように、血液隔離装置1600は、血液サンプルへのアクセスおよび血液サンプル採取のために患者の血管系に挿入される患者針と接続可能な入口ポート1602を有する。入口ポート1602は、同様に患者針と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよい。入口ポート1602は、血液隔離装置1600への開口部を画定し、この開口部は、患者針と接続されるチューブ又その他の導管または患者針自体と同じ断面寸法であってもよい。例えば、開口部は、約0.045インチ(1.143mm)の直径を有する円形であってもよい、または、0.01インチ(0.254mm)から0.2インチ(5.08mm)もしくはそれ以上の直径を有してもよい。
入口ポート1602はまた、ネジ山またはルアー取付け部等のような密封部または流体密封コネクタまたは接続部を有してもよい。一部の実施態様では、患者針に結合されるチューブまたはその他の導管は、部品同士の共成形、接着、レーザ溶接または熱接合等により、入口ポート1602と一体化されていてもよい。このように構成することにより、血液隔離装置1600は患者針および/またはチューブと共に単一ユニットとして製造および販売され、採血またはサンプル採取の際に患者針を血液隔離装置1600に接続する必要性をなくすことができる。
血液隔離装置1600は、血液隔離装置1600からおよび血液サンプル収集装置への開口部を画定する出口ポート1604を更に有する。出口ポート1604は、血液隔離装置と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよく、ネジ山またはルアー取付け部等の密封部または流体密封コネクタまたは接続部を有してもよい。上記のように、血液隔離装置1600は、患者針および/またはチューブおよび採血収集装置と共に単一ユニットとして製造および販売されてもよく、採血またはサンプル採取の際に患者針および血液サンプル採取装置を血液隔離装置1600に接続する必要性をなくすことができる。
血液隔離装置1600は、入口ポート1602と出口ポート1604との間のサンプル流路1606と、入口ポート1602と出口ポート1604との間の任意の位置でサンプル流路1606に接続してそこから分岐または分流する隔離チャンバ1608とを更に備える。サンプル流路1606は、採血の最初の一定量が隔離チャンバ1608に隔離された後、採血経路として機能する。サンプル流路1606は、任意のサイズ、形状または構成の流路または導管であってもよい。一部の実施態様では、サンプル流路1606は、入口ポート1602の開口部と実質的に同じ断面積を有する。その他の実施態様では、サンプル流路1606は、入口ポート1602から出口ポート1604まで徐々に拡径していてもよい。図17および図19により詳細に示されているように、血液がサンプル流路1606上の小さな直径に入るよりも、最初にリザーバに入るように、隔離流路経路に向かう大きなリザーバを形成する大きな断面を隔離チャンバ1608が有していてもよい。
一部の例示的な実施態様では、サンプル流路1606と隔離チャンバ1608との間の分流は、分流ジャンクション1607によって行われる。分流ジャンクション1607は、実質的にY字形、T字形、またはU字形であってもよい。一部の好ましい例示的な実施態様では、図17A~図17Bに示すように、分流ジャンクション1607は、入口ポート1602からの流れが優先的に隔離チャンバ1608に向けられるように構成される。隔離チャンバ1608にはまた、採血の最初の血液流を隔離チャンバ1608に向かって且つ隔離チャンバ1608内に移動させるための湾曲部または傾斜路が形成されるまたは有してもよい。
隔離チャンバ1608は、好ましくは大気圧に維持され、隔離チャンバ1608の遠位端またはその近傍に通気口1610を有する。通気口1610は、上記のように空気透過性血液バリア1612を含んでもよい。
血液隔離装置1600は、複数の部品または単一の部品から形成され得るハウジング1601を備えてもよい。一部の実施態様では、図17A~図17Dおよび図18A~図18Fに示すように、ハウジング1601は、互いに嵌合する上部部材1620と下部部材1622とを有する。血液隔離装置1600は、上部部材1620が下部部材1622に機械的に取り付けられたときに、両者の間の接合部分がガスケットまたは密封部材によって密封されるように、ガスケットまたはその他の密封部材(図示せず)を有してもよい。図17A~図17Dは、血液隔離装置1600のハウジングの下部部材1622を示す。下部部材1622は、サンプル流路1606、隔離チャンバ1608および分流ジャンクション1607を形成するために、射出成形プロセスによってまたはエッチング、切削、穿孔等によって予め形成された溝、流路、ロック、導管またはその他の経路を有してもよい。
隔離チャンバ1608は、血液がサンプル流路1606の小さい直径に入るよりも隔離チャンバ内に優先的に移動するように、サンプル流路1606よりも大きい断面を有してもよい。
図18A~図18Fに示す上部部材1620は、レーザ溶接、熱接合、接着、ねじ、リベット、ボルト等を使用した任意の嵌合構造または接続機構によって、または、ラッチ、溝、舌状部、ピン、フランジ等の他の嵌合機構によって、下部部材1622と接続され得る。上部部材1620は、サンプル流路1606、隔離チャンバ1608および分流ジャンクション1607を形成するべく、溝、流路、ロック、導管またはその他の経路の一部または全てを有し得る。更に別の実施態様では、上部部材1620と下部部材1622との両方が、溝、流路、ロックまたはその他の経路を有し得る。
一部の実施態様では、サンプル流路1606および隔離チャンバ1608は、ハウジング1601に形成された溝、流路、ロックまたはその他の経路によって形成される。ハウジング1601は、ゴム、プラスチック、金属またはその他の好適な材料で形成され得る。ハウジング1601は、透明もしくは半透明の材料によって、または、不透明もしくは非半透明の材料で形成されてもよい。他の実施態様では、ハウジング1601は大部分が不透明または非透明であるが、サンプル流路1606および/または隔離チャンバ1608に直接隣接するハウジング表面は透明または半透明であってもよい。このように構成することにより、最初に隔離チャンバ1608が必要または所望の程度まで充填されているという視覚的な合図またはサイン、および/または、次に汚染されていない血液サンプルがサンプル流路1606を通じて採取される間、隔離された血液が隔離されたままであるという視覚的な合図またはサインを施術者に提供することができる。隔離のその他の視覚的な合図またはサインは、以下に限定されるものではないが、血液の接触、浸透もしくは部分的な浸透によって空気透過性血液バリア1612が異なる色に変わること、隔離チャンバに沿ったもしくは隔離チャンバに隣接する任意の位置にある色分けされたタブもしくはインジケータ、可聴信号、振動信号またはその他の信号を含み得る。
図18A~図18Fに示すように、空気透過性血液バリア1612は、保護部材1616で覆われているまたは保護部材1616によって包囲されていてもよい。保護部材1616は、ユーザが指でまたはその他の外部器具で空気透過性血液バリア1612に触れるのを妨げるようなサイズに設計および構成されている一方、それでも空気が隔離チャンバ1608から追い出される時に空気が空気透過性血液バリア1612から排気されることを可能にする。一部の実施態様では、保護部材1616は、上部部材1620の上面から上に突出し、空気透過性血液バリア1612の周りに延在する突出部を有する。また、保護カバー1616は、フィルタが周囲の流体または飛沫に偶発的に曝されるのを阻止または防止するように構成されてもよい。これは、保護カバーに疎水性膜を追加することを含むが、これに限定されない様々な機械的方法で行うことができる。
使用時、血液隔離装置1600は、サンプル経路1606と隔離チャンバ1608とを備える。両経路とも最初に大気圧により空気が充填されるが、サンプル径路1606はバキュテナー(登録商標)またはその他の同様な密閉採血装置によって最初は密閉されている出口ポート1604に向けられ、隔離チャンバ1608は空気透過性血液バリア1612を有する外気への通気口1610で終端する。
患者の皮膚から多数の病原体を集める可能性がある患者針(図示せず)による静脈穿刺の後、病原体を有する患者の採血の最初の一定量が、血液隔離装置1600の入口ポート1602を通過する。この汚染されている可能性のある採血の最初の量の血液は、最も抵抗の少ない経路を見出し、隔離チャンバ1608に優先的に流入する。患者自身の血圧は、通気口付きの隔離チャンバ1608内の大気圧に打ち勝ち、空気透過性血液バリア1612を通じて隔離チャンバ1608内の空気を追い出すが、密封されたサンプル流路1606内で高まっている空気圧に打ち勝つには患者の血圧は不十分である。様々な例示的な実施形態では、隔離チャンバ1608およびサンプル流路1606は、患者の血圧によって生じた力が、血液隔離装置の向きに関わらず重力の影響に打ち勝つのに十分であるように構成されてもよい。
最終的に、隔離チャンバ1608は血液で満たされ、空気透過性血液バリア1612を通して空気を追い出す。血液が空気透過性血液バリアに接触すると、血液は空気透過性血液バリア1612の材料と相互作用して、通気口1610を完全にまたは部分的に密封する。施術者がバキュテナー(登録商標)またはその他の採血装置を使用可能であるという信号またはインジケータを提供してもよい。
血液隔離経路1608が充填された後であってバキュテナー(登録商標)または他の血液サンプル収集装置の使用より前に、患者の血圧によってサンプル流路1606内の空気の圧縮が引き起こされ、場合によっては少量の血液が分流点を過ぎてサンプル流路1606に移動し、サンプル流路1606に汚染されていない採血血液が待機することになる。
図19Aは血液隔離装置1600の側面図であり、図19Bは血液隔離装置1600の断面図であり、下部部材1622と嵌合する上部部材1620を示す。
図20は、患者の血流へとアクセスするための血管への患者針2002と、1つ以上の血液サンプルの収集を容易にする血液サンプル収集装置2004と、患者針2002と血液サンプル収集装置2004との間の流体接続を提供する導管2006とを備える血液サンプル最適化システム2000を示す。一部の実施態様では、血液サンプル収集装置2004は、密封された採取針を含む保護シールドを含み、密封された真空容器が採取針に配置され、採取針によって容器が穿孔されると患者針2002から導管2006を通じて真空圧力または真空力により血液サンプルが吸い込まれる。
血液サンプル最適化システム2000は、本明細書で説明するように、患者針2002と血液サンプル収集装置2004との間の導管2006上の任意の位置に配置される血液隔離装置2008を更に備える。
図21は、ウィック材チャンバを使用した通気口がない血液隔離装置2100を示す。血液隔離装置2100は、ウィック材(毛管作用で水分を運ぶ材料)が充填された隔離チャンバ2102で少なくとも部分的に囲まれたまたは当接するサンプル流路2104を有するハウジング2101を備える。採血の最初の一定量の血液が患者針からサンプル流路2104に引き込まれ、血液はサンプル流路2104において毛管作用により直ちに隔離チャンバ2102のウィック材の中へと運ばれる。ウィック材および/または隔離チャンバ2102は、その次のまたはそれ以降の採血による血液がウィック材を通過し、サンプル流路2104を通って直接バキュテナー(登録商標)等の採血装置に流れるように、所定量の血液を受け入れ且つ保持するように寸法が設計され且つ適合されている。ウィック材は、固化剤、汚染除去剤またはその他の添加剤等の物質を含み得る。
本明細書に記載されるように、空気透過性血液バリアは、様々な構造および材料を用いて作られ得る。図22Aおよび図22Bに示すように、血液隔離装置2200の空気透過性血液バリア2202はポリマービーズマトリックス2204を含んでもよく、少なくとも一部のビーズが親水性になるように処理されていてもよい。空気透過性血液バリア2202は、カルボキシメチルセルロース(CMC)またはセルロースガム等のセルフシール材料2206またはその他のシール材を更に含む。空気透過性血液バリア2202は、血液等の流体との接触前または部分接触中に空気の流れを可能にする空隙2208を有してもよい。図22Bに示すように、流体と接触すると、セルフシール材料2206が膨張して空隙2208を閉塞し、空隙2208を通る空気の流れがブロックされ、完全にまたは部分的に密封される。
図23Aおよび図23Bは、患者針と接続するための入口ポート2302と、血液サンプル収集装置と接続するための出口ポート2304と、隔離チャンバ2306と、隔離するべき汚染されている可能性のある採血の最初の一定量の血液で隔離チャンバが満たされると隔離チャンバ2306を迂回するサンプリング流路2308とを備える、血液隔離装置2300の更に別の実施態様を示している。隔離チャンバ2306は、入口ポート2302から最も遠い隔離チャンバ2306の遠位端に疎水性の栓2312を有する。例えば、バキュテナー(登録商標)等である出口ポート2304から加えられる真空力またはその他の吸引力によって、血液が入口ポート2302内に、そして隔離チャンバ2306内に直接吸い込まれる。そこで採血の最初の一定量の血液が疎水性可動栓2312に接触し、採血の最初の一定量の血液が隔離チャンバ2306へと戻されて隔離される。最初は弁2308によって閉鎖されているサンプル流路2308に少量の血液が入る場合がある。弁2308が解放されると、真空の更なる力またはその他の力の影響で、採血の後続の量の血液が入口ポート2302に流れ、隔離チャンバ2306を迂回し、サンプル流路2308を通過して出口ポート2304に向かって流れ、収集装置へと送られる。
サンプル流路2308は任意の適切な形状を有し、プラスチックチューブまたはその他の好適な材料で形成することができる。弁2308は、採血の最初の一定量が隔離チャンバ2306に隔離される前に、サンプル流路2308を挟む、シャントする、曲げるまたは他の方法で閉鎖するためのクリップまたは他の封鎖装置であってもよい。例えば、弁2308は、サンプル流路2308内のフラップ、ドアまたは閉鎖可能な窓もしくは障壁として形成されてもよい。
図23C~図23Eは血液隔離装置2300’の代替的な実施態様を示しており、隔離チャンバ2320は、患者針と接続するための入口ポート2316と、バキュテナー(登録商標)、注射器等の血液サンプル収集装置と接続するための出口ポート2318との間で主収集流路2322から分岐している。隔離チャンバ2320は、例えば、材料の疎水性の可動栓または1つ以上の層で形成されたフィルタ等の、空気透過性であって血液不透過性の血液バリア2324を有する。弁2324は収集流路2322を閉鎖および開放し、装置2300’は上記したのと同様に使用可能である。
図24~図24Dは、患者の血流へとアクセスするための血管への患者針2402と、血液検査または血液培養のために1つ以上の血液サンプルの収集を容易にする血液サンプル収集装置2404と、患者針2402と血液サンプル収集装置2404との間の流体接続を提供する導管2406とを備える血液サンプル最適化システム2400を示す。一部の実施態様では、血液サンプル収集装置2404は、密封された採取針を含む保護シールドを含み、密封された真空容器が採取針に配置され、採取針によって容器が穿孔されると患者針2402から導管2006を通じて真空圧力または真空力により血液サンプルが吸い込まれる。
血液サンプル最適化システム2400は、患者針2402と血液サンプル収集装置2404との間の導管2406上の任意の位置に配置される血液隔離装置2408を更に備える。血液隔離装置2408の位置は、血液隔離装置2408と患者針2402との間の導管の長さおよびその長さに関連する体積に基づいてもよい。
血液隔離装置2408は、患者針2402を向き導管2406に接続されるための入口ポート2412、血液サンプル収集装置2404に向き導管2406に接続される出口ポート2414、および、ハウジング2416を備える。ハウジング2416は、図24A~図24Dでは実質的に円筒形であるとして図示されているが、任意の形状とすることができる。入口ポート2412および出口ポート2414を有し、これらは、ハウジング2416の対向する端部に位置するとして示されているが、ハウジング上の任意の場所に位置してもよい。
血液隔離装置2408は、入口ポート2412と接続された血液隔離チャンバ2418を更に備える。血液隔離チャンバ2418は、採血の最初の所定量の血液を受け取り隔離する第1の位置から、第2の位置へと移動可能な内側チャンバによって画定されている。第2の位置では、内側チャンバハウジング2419の近位端に一つ以上の開口部2424を露出して血液が内側チャンバハウジング2419を迂回しておよび/または周囲に流れ、内側チャンバハウジング2419の外面およびハウジング2416の内面によって画定される血液サンプル流路2422を通ることを可能にする。血液隔離チャンバ2418は、血液隔離チャンバ2418の遠位端に空気透過性血液バリア2420を有する。
動作時には、1つ以上の開口部2424が閉じられるように、内側チャンバハウジング2419は入口ポート2412に向かって第1の位置に位置し、血液隔離チャンバ2418は患者針からの通り道に位置する。患者の静脈穿刺、および、注射器もしくはバキュテナー(登録商標)またはその他の血液収集装置2404を用いた血液の採取の際、採血の最初の一定量の血液は、血液隔離チャンバ2418に流入する。採血の最初の一定量が血液隔離チャンバに流入すると、血液隔離チャンバ内の空気が置換され、最終的に血液が血液バリア2420に接触して、内側チャンバハウジングを第2の位置へと移動させる。内側チャンバハウジング2419および/またはハウジング2416は、血液隔離チャンバ2418が充填されるまで内側チャンバハウジン2419を第1の位置に維持するための一つ以上の小さなタブ、溝、戻り止め、凹凸、リッジ等のロック機構を有してもよい。血液隔離チャンバ2418が完全に充填されると、ロック機構に打ち勝って内側チャンバハウジング2419が第2の位置へ移動するのが可能になる。第2の位置では、採血の最初の一定量の血液は血液隔離チャンバ2418に隔離され、1つ以上の開口部2424が開かれて入口ポート2412から血液サンプル流路2422への経路が作られ、血液が血液隔離チャンバ2418を迂回しておよび/または周囲を流れるようにする。
上述したように、ハウジング2416および/または内側チャンバハウジング2419は、円筒形および同心円状に形成することができるが、四角、長方形、楕円、楕円またはその他の断面形状を有してもよい。内側チャンバハウジング2419の遠位端の外面は、一つ以上の外側に突出した突起部2421を有し、突起部の間には隙間が形成されている。突起部2421はハウジング2416の内面に接触し、その間に血液サンプル流路2422を画定するのを助け、内側チャンバハウジング2419を第2の位置で停止させるのを助ける。突起部2421間の隙間は、血液が血液サンプル流路2422を通って出口ポート2414に流れることを可能にする。内側チャンバハウジング2419が第2の位置にあり、血液隔離チャンバ2418が採血の最初の一定量の血液で満たされると、更なる血液サンプルが入口ポート2412を通り、一つ以上の開口部2424を通り、血液サンプル流路2422を通り、突起部2421間の隙間を通り、最終的に出口ポート2414を通って採血装置2404によって収集されるように自動的に流れる。
図25A~図25Dは、実質的に図15、図16、図17、図18および図19で説明したように形成されるが、ユーザまたは他の物体が血液隔離チャンバ2520からの空気抜き機構に触れるかまたはブロックすることを妨げるように形成されている、血液最適化システム2500および血液隔離装置2502を示している。血液隔離チャンバ2520内に最初に存在する空気は、静脈穿刺時に採血の最初の一定量の血液によって置換され、患者の血圧が血液隔離チャンバ2520内の周囲空気圧に打ち勝つ。空気抜き機構は、空気を逃がすが血液が血液隔離チャンバ2520から出るのを阻止するような多孔質材料または材料のセット等の空気透過性血液バリア2506を有する。
空気抜き機構は、空気透過性血液バリア2506を少なくとも部分的に取り囲むまたは囲む内壁2516と、内壁2516から間隔を空けて配置された外壁2504と、を備える。外壁2504は、外壁に形成される1つまたは複数の通気孔2514を有してもよい。外壁2504は内壁2516よりも上方に延在し、キャップ、栓、カバー等の蓋2510が外壁2504に取り付けられて、内壁2516の上部から小さな距離だけずれて配置されている。シリコンウェハまたはその他の弾性材料の形態であるシール2508は、外壁2504内に適合して、空気透過性血液バリア2506を覆い、内壁2516の上部に当接する。シール2508は、空気透過性血液バリア2506を覆って密閉し、空気が空気透過性血液バリア2506を通って血液隔離チャンバ2520に入るのを防ぐ。蓋2510の下側の支点2512を設けることにより、血液隔離チャンバ2520から排気される空気によってシール2508が押された時に、シール2508が撓んで内壁2516の頂部から外れ、空気が空気透過性血液バリア2506から排気され、外壁2504の一つ以上の通気孔2514を通って排気されるようにする。
図26A~図26Dは、患者の血流へとアクセスするための血管への患者針2602と、血液検査または血液培養のために1つ以上の血液サンプルの収集を容易にする血液サンプル収集装置2604と、患者針2602と血液サンプル収集装置2604との間の流体接続を提供する導管2606とを備える血液サンプル最適化システム2600を示す。導管2606は可撓性チューブを含んでもよい。好ましい実施態様では、血液サンプル収集装置2604は、密封された採取針を含む保護シールド2605を含み、密封された真空容器が採取針に配置され、採取針によって容器が穿孔されると患者針2602から導管2006を通じて真空圧力または真空力により血液サンプルが吸い込まれる。
血液サンプル最適化システム2600は、患者針2602と血液サンプル収集装置2604との間の導管2606上の任意の位置に配置される血液隔離装置2608を更に備える。血液隔離装置2608の位置は、血液隔離装置2608と患者針2602との間の導管の長さおよびその長さに関連する体積に基づいてもよい。
血液隔離装置2608は、患者針2602を向き導管2606に接続されるための入口ポート2612、血液サンプル収集装置2604に向き導管2606に接続される出口ポート2614を備える。血液隔離装置2608は、外側ハウジング2616と内側ハウジング2617とを含み、両者は円筒形を有し、同心円状に連結されている。外側ハウジング2616は、外壁2618と、血液を導管2606を通して採血装置2604に搬送するための血液サンプル流路2622を画定する内側導管2620とを有する。内側ハウジング2617は、内側導管2620と外側ハウジングの外壁2618との間にぴったりと嵌まり、外側ハウジング2616に対して回転可能である。外側ハウジング2616と内側ハウジング2617との間の嵌合は、ハウジングを特定の位置に維持する摩擦嵌合であってもよい。内側ハウジング2617は、血液隔離チャンバ2624、好ましくは外側ハウジング2616の内側導管2620の外面の周囲に位置する螺旋状またはコークスクリュー状流路を画定し、この流路は、図26Eに示すように空気透過性血液バリアを有する通気口2628で終端している。
血液隔離チャンバ2624は、図26Cに例示されるような血液隔離装置が第1の状態にあるとき、内側導管2620に形成された分流ジャンクション2624を介して血液サンプル流路2622と接続されている。採取針2604を覆う保護シールド2606は、空気または血液に対する遮断を提供し、患者の血圧が血液隔離流路2624内の周囲空気圧に打ち勝って通気口2628を介して空気が血液で置換される時に、採血の最初の一定量が血液隔離チャンバ2624へと分注されるのを可能にする。
内側ハウジング2617が外側ハウジング2616に対して回転され、または、外側ハウジング2616が内側ハウジング2617に対して回転されて、図26Dに示されるような第2の状態になると、血液隔離チャンバ2624は分流ジャンクション2624から遮断され、患者針から導管2606を通って血液サンプル流路2622を介した収集針2604への直通路が形成される。外側ハウジング2616および/または内側ハウジング2617は、第1の状態から第2の状態への相対回転を容易にするために、それらの表面の一部内に形成された隆起部または溝を有してもよい。
図27A~図27Dは、実質的に図15、図16、図17、図18、図19および図25を参照して説明したように形成されるが、ユーザまたは他の物体が血液隔離チャンバ2720からの空気抜き機構に触れるかまたはブロックすることを妨げるように形成されている、血液最適化システム2700および血液隔離装置2702を示している。血液隔離チャンバ2720内に最初に存在する空気は、静脈穿刺時に採血の最初の一定量の血液によって置換され、患者の血圧が血液隔離チャンバ2720内の周囲空気圧に打ち勝つ。空気抜き機構は、空気を逃がすが血液が血液隔離チャンバ2720から出るのを阻止するような多孔質材料または材料のセット等の空気透過性血液バリア2706を有する。
空気抜き機構は、空気透過性血液バリア2706を少なくとも部分的に取り囲むまたは囲む内壁2716と、内壁2716から間隔を空けて配置された外壁2704と、を含む。好ましくは、キャップ2722が空気抜き機構に配置され、空気抜き機構の内壁2716と外壁2704との間に嵌るキャップ下部壁2728を有し、内壁2716または外壁2704のいずれかあるいは両方との間に摩擦を生じて当接する。キャップ2722は、下方に延在する栓2726の周りにキャップ2722の上面を通って延びる1つ以上の空気抜き穴2724またはスリット、開口、孔等を更に有する。栓2726は、内壁2716によって画定される空間内にぴったりと収まるような大きさを有し適合されている。
図27Cに示される第1の位置では、キャップ2722は空気抜き機構から延伸され、血液隔離チャンバ2720からの空気が空気透過性血液バリア2706を通り、1つ以上の通気孔2724を通って出ることができるようになっている。血液隔離チャンバ2720から空気が排気される、すなわち、血液隔離チャンバ2720が患者からの潜在的に汚染された採血の最初の量の血液で満たされると、次に、図27Dに示すような第2の位置へとキャップ2722を空気抜き機構に押し下げ、栓2726が空気透過性血液バリア2706上の内壁2716内に嵌合して空気抜き機構を密閉できるようにできる。第1の位置または第2の位置のいずれにおいても、キャップ2722は、空気透過性血液バリア2706を外気からまたは使用者によって触れられることから保護する。
図28A~図28Fは、少なくとも図15、図16、図17、図18、図19、図25および図26を参照して説明したように実質的に形成されるが、空気透過性血液バリアのために多層フィルタを利用する、および、ある実施態様では反応性材料を捕捉したフィルタを利用する、血液最適化システム2800および血液隔離装置2802を示す。図28Cおよび図28Dに示すように、空気透過性血液バリア2803は、空気は透過するが血液は透過しない材料の第1層2804と、血液をはじく疎水性材料等の反応性材料を含む第2層2806とを含み、空気は両方の層を通過することが可能である。図28Eおよび図28Fに示すように、空気透過性血液バリア2803は、任意の数の層、例えば、第1層2804と同じ空気透過性であるが血液不透過性の材料で形成された第3層2808を含むことができ、第2の層2806は捕捉されたまたは埋め込まれた血液反応性材料を含む。
図29A~図29Cは、少なくとも図15、図16、図17、図18、図19、図25および図26を参照して説明したように実質的に形成される血液最適化システム2900および血液隔離装置2902を例示しており、血液隔離チャンバ2904が血液吸収性材料2906によって少なくとも部分的に充填されている。血液吸収性材料2906は、患者の静脈穿刺時に、バキュテナー(登録商標)または注射器等の採血装置を使用する前に、隔離される血液を更に引き込むためのウィック材として機能する。
図30A~図30Gは、少なくとも図15、図16、図17、図18、図19、図25および図26を参照して説明したように実質的に形成された血液最適化システム3000および血液隔離装置3002を示す。血液隔離装置3000は、血液サンプルへのアクセスおよび血液サンプル採取のために患者の血管系に挿入される患者針と接続可能となる入口ポート3002を有する。入口ポート3002は、同様に患者針と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよい。入口ポート3002は、血液隔離装置3000への開口部を画定し、この開口部は、患者針と接続されるチューブ又その他の導管または患者針自体と同じ断面寸法であってもよい。例えば、開口部は、約0.045インチ(1.143mm)の直径を有する円形であってもよい、または、0.01インチ(0.254mm)から0.2インチ(5.08mm)もしくはそれ以上の直径を有してもよい。
入口ポート3002はまた、ネジ山またはルアー取付け部等のような密封部または流体密封コネクタまたは接続部を有してもよい。一部の実施態様では、患者針に結合されるチューブまたはその他の導管は、部品同士の共成形、接着、レーザ溶接または熱接合等により、入口ポート3002と一体化されていてもよい。このように構成することにより、血液隔離装置3000は患者針および/またはチューブと共に単一ユニットとして製造および販売され、採血またはサンプル採取の際に患者針を血液隔離装置3000に接続する必要性をなくすことができる。
血液隔離装置3000は、血液隔離装置3000からおよび血液サンプル収集装置への開口部を画定する出口ポート3004を更に有する。出口ポート3004は、血液隔離装置と接続されるチューブまたはその他の導管と接続されてもよく、ネジ山またはルアー取付け部等の密封部または流体密封コネクタまたは接続部を有してもよい。上記のように、血液隔離装置3000は、患者針および/またはチューブおよび採血収集装置と共に単一ユニットとして製造および販売されてもよく、採血またはサンプル採取の際に患者針および血液サンプル採取装置を血液隔離装置3000に接続する必要性をなくすことができる。
血液隔離装置3000は、入口ポート3002と出口ポート3004との間のサンプル流路3006と、入口ポート3002と出口ポート3004との間の任意の位置でサンプル流路3006に接続してそこから分岐または分流する隔離チャンバ3008とを更に備える。サンプル流路3006は、採血の最初の一定量が隔離チャンバ3008に隔離された後、採血経路として機能する。サンプル流路3006は、任意のサイズ、形状または構成の流路または導管であってもよい。一部の実施態様では、サンプル流路3006は、入口ポート3002の開口部と実質的に同じ断面積を有する。その他の実施態様では、サンプル流路3006は、入口ポート3002から出口ポート3004まで徐々に拡径していてもよい。血液がサンプル流路3006の小さな直径に入るよりも、最初にリザーバに入るように、隔離流路経路に向かう大きなリザーバを形成する大きな断面を隔離チャンバ3008が有していてもよい。
一部の例示的な実施態様では、サンプル流路3006と隔離チャンバ3008との間の分流は、分流ジャンクション3007によって行われる。分流ジャンクション3007は、実質的にY字形、T字形、またはU字形であってもよい。一部の好ましい例示的な実施態様では、図17A~図17Bに示すように、分流ジャンクション3007は、入口ポート3002からの流れが優先的に隔離チャンバ3008に向けられるように構成される。隔離チャンバ3008にはまた、採血の最初の血液流を隔離チャンバ3008に向かって且つ隔離チャンバ1608内に移動させるための湾曲部または傾斜路が形成されるまたは有してもよい。
隔離チャンバ3008は、好ましくは大気圧に維持され、隔離チャンバ3008の遠位端またはその近傍に通気口3010を有する。通気口3010は、上記のように空気透過性血液バリア3012を含んでもよい。
血液隔離装置3000は、複数の部品または単一の部品から形成され得るハウジング3001を備えてもよい。一部の実施態様では、図30Fに示すように、ハウジング3001は、互いに嵌合する上部部材3020と下部部材3022とを有する。血液隔離装置3000は、上部部材3020が下部部材3022に機械的に取り付けられたときに、両者の間の接合部分がガスケットまたは密封部材によって密封されるように、ガスケットまたはその他の密封部材(図示せず)を有してもよい。下部部材3022は、サンプル流路3006、隔離チャンバ3008および分流ジャンクション3007を形成するために、射出成形プロセスによってまたはエッチング、切削、穿孔等によって予め形成された溝、流路、ロック、導管またはその他の経路を有してもよい。
隔離チャンバ3008は、血液がサンプル流路3006の小さい直径に入るよりも隔離チャンバ内に優先的に移動するように、サンプル流路3006よりも大きい断面を有してもよい。
一部の実施態様では、サンプル流路3006および隔離チャンバ3008は、ハウジング3001に形成された溝、流路、ロックまたはその他の経路によって形成される。ハウジング3001は、ゴム、プラスチック、金属またはその他の好適な材料で形成され得る。ハウジング3001は、透明もしくは半透明の材料によって、または、不透明もしくは非半透明の材料で形成されてもよい。他の実施態様では、ハウジング3001は大部分が不透明または非透明であるが、サンプル流路3006および/または隔離チャンバ3008に直接隣接するハウジング表面は透明または半透明であってもよい。このように構成することにより、最初に隔離チャンバ3008が必要または所望の程度まで充填されているという視覚的な合図またはサイン、および/または、次に汚染されていない血液サンプルがサンプル流路3006を通じて採取される間、隔離された血液が隔離されたままであるという視覚的な合図またはサインを施術者に提供することができる。隔離のその他の視覚的な合図またはサインは、以下に限定されるものではないが、血液の接触、浸透もしくは部分的な浸透によって空気透過性血液バリア3012が異なる色に変わること、隔離チャンバに沿ったもしくは隔離チャンバに隣接する任意の位置にある色分けされたタブもしくはインジケータ、可聴信号、振動信号またはその他の信号を含み得る。
空気透過性血液バリア3012は、キャップ3032で覆われるまたはキャップ3032で囲まれてもよい。キャップ3032は、ユーザが指でまたはその他の外部器具で空気透過性血液バリア3012に触れるのを妨げるようなサイズに設計および構成されている一方、それでも空気が隔離チャンバ3008から追い出される時に空気が空気透過性血液バリア3012から排気されることを可能にする。また、キャップ3032は、フィルタが周囲の流体または飛沫に偶発的に曝されるのを阻止または防止するように構成されてもよい。これは、保護カバーに疎水性膜を追加することを含むが、これに限定されない様々な機械的方法で行うことができる。
空気抜き機構は、空気透過性血液バリア3012を少なくとも部分的に取り囲むかまたは囲む壁3030を含む。壁3030は、当該壁に形成される1つまたは複数の通気孔2514を有してもよい。キャップ3032は、壁3030を覆うように所定の位置にスナップ、接着剤またはその他の方法で取り付けることができる。シリコンウェハまたはその他の弾性材料の形態であるシール3017は、壁3030内に適合して、空気透過性血液バリア3012を覆い、壁3030の上部に当接する。シール3017は、空気透過性血液バリア3012を覆って密閉し、空気が空気透過性血液バリア3012を通って血液隔離チャンバ3008に入るのを防ぐ。キャップ3032の下側の支点3012を設けることにより、血液隔離チャンバ3008から排気される空気によってシール3017が押された時に、シール3017が撓んで内壁3016の頂部から外れ、空気が空気透過性血液バリア3012から、壁3030および/またはキャップ3032の一つ以上の通気孔を通って排気されるようにする。
使用時、血液隔離装置3000は、サンプル経路3006と隔離チャンバ3008とを備える。両経路とも最初に大気圧により空気が充填されるが、サンプル径路3006はバキュテナー(登録商標)またはその他の同様な密閉採血装置によって最初は密閉されている出口ポート3004に向けられ、隔離チャンバ3008は空気透過性血液バリア3012を有する外気への通気口3010で終端する。
患者の皮膚から多数の病原体を集める可能性がある患者針(図示せず)による静脈穿刺の後、病原体を有する患者の採血の最初の一定量が、血液隔離装置3000の入口ポート3002を通過する。この汚染されている可能性のある採血の最初の量の血液は、最も抵抗の少ない経路を見出し、隔離チャンバ3008に優先的に流入する。患者自身の血圧は、通気口付きの隔離チャンバ3008内の大気圧に打ち勝ち、空気透過性血液バリア3012を通じて隔離チャンバ1608内の空気を追い出すが、密封されたサンプル流路3006内で高まっている空気圧に打ち勝つには患者の血圧は不十分である。様々な例示的な実施形態では、隔離チャンバ3008およびサンプル流路3006は、患者の血圧によって生じた力が、血液隔離装置の向きに関わらず重力の影響に打ち勝つのに十分であるように構成されてもよい。
最終的に、隔離チャンバ3008は血液で満たされ、空気透過性血液バリア3012を通して空気を追い出す。血液が空気透過性血液バリアに接触すると、血液は空気透過性血液バリア3012の材料と相互作用して、通気口3010を完全にまたは部分的に密封する。施術者がバキュテナー(登録商標)またはその他の採血装置を使用可能であるという信号またはインジケータを提供してもよい。
血液隔離経路3008が充填された後であってバキュテナー(登録商標)または他の血液サンプル収集装置の使用より前に、患者の血圧によってサンプル流路3006内の空気の圧縮が引き起こされ、場合によっては少量の血液が分流点を過ぎてサンプル流路3006に移動し、サンプル流路3006に汚染されていない採血血液が待機することになる。
更に別の実施態様では、本明細書に記載のいずれかの実施態様の血液隔離チャンバおよび/または血液サンプル流路またはその他の構成要素は、患者の血管への静脈内カテーテル用導入部のフラッシュチャンバと作動的に流体連通する構成要素に、視覚的に認識可能な警告または結果を表示させてもよい。このような装置および方法は、患者からの血液が、血漿に反応する試験成分と接触すると視覚的に変化して、視覚的に識別可能な警告を与えることができる。血液または血漿との反応は、血液の内容物、物質またはその閾値の高さまたは低さを調べるように構成された1つまたは複数の試薬によって起こり、その結果、視覚的に外観が変化する。
更に別の実施態様において、血液隔離チャンバおよび/または血液サンプル流路は、隔離プロセスおよび/または採血プロセスのいずれかの間に、血液の所定体積流を提供するようにサイズ調整および適合されてもよい。
更に別の態様では、採血または血液培養収集システムで使用するための、非通気性体液サンプル最適化装置およびシステムが示され、説明される。本明細書に記載される実施態様によれば、体液サンプル最適化装置は、弁、状態遷移スイッチまたは分流器、もしくは、一の動作モードから別の動作モードへまたは一の状態から別の状態へと移動、シフトまたは遷移するその他の機構等の恒久的に取り付けられ静的に配置された変位部分を有する従来の装置における問題を克服している。
図31に示されるように、流体サンプル最適化装置3100は、入口3112および出口3114を有する。入口3112は、チューブまたはそのインターフェースといった外部装置に接続するための、入口ポート、コネクタまたはインターフェースを含んでもよい。例えば、静脈穿刺針を介して、入口3112は患者または患者の流体源と接続でき、その際、流体は圧力P1で提供され、それは患者の血圧(0~150mmHg以上の間で変化し得る)であってもよい。
出口3114は、チューブまたはインターフェース等の外部装置に接続するための出口ポート、コネクタまたはインターフェースを有してもよい。例えば、出口3114は、バキュテナー(登録商標)のような真空チューブまたは注射器のような流体収集装置と接続でき、流体収集装置によって圧力P1よりも低い圧力P2、すなわち負圧によって流体源から流体が吸引される。P1とP2との間の差圧は、その後、流体サンプル最適化装置3100が大気および大気圧に対して閉鎖される原動力を提供し得る、すなわち、流体サンプル最適化装置3100が少なくとも使用時に外部大気への通気口または経路を含む必要がない。
流体サンプル最適化装置3100は、入口3112および出口3114と接続され、汚染物質封じ込めリザーバ3116の遠位端と出口3114との間に空気透過性流体抵抗器3117を有する汚染物質封じ込めリザーバ3116を更に備える。本明細書で更に説明するように、汚染物質封じ込めリザーバ3116は、所望の量の流体を保持する大きさに形成ができ、汚染物質封じ込めリザーバ3116を少なくとも部分的に満たす吸収性材料を含んでもよい。また、本明細書で更に説明するように、汚染物質封じ込めリザーバ3116は、蛇行した経路、複数の異なる断面積および体積を有する一連のチャンバとして構成されてもよく、および/または、その内面から延びる施条溝もしくはバッフルを有して、逆流、すなわち入口3112に向かう流れを最小化することができる。
空気透過性血液抵抗体3117は、入口3112と出口3114との間に圧力差が印加された時、すなわち出口3114における負圧が入口3112における圧力よりも低いとき、入口3112および隔離チャンバ3116を血液等の流体の最初の部分、第一の量または最初の一定量が通過して空気が置換されるのを可能にする。流体が空気透過性流体抵抗体3117に接触すると、汚染物質封じ込めリザーバ3116への流体の流れは少なくとも部分的に停止し、汚染物質封じ込めリザーバ3116内の流体の少なくとも一部が維持される。
流体サンプル最適化装置3100は、入口3112および出口3114と接続されたサンプル経路3118を更に含む。サンプル経路3118は、入口とサンプル経路3118との間の接合部において入口3112に近接した座部に設けられた可動栓またはストッパ3119を含む。座部は接合部の一部とすることができ、可動栓3119は座部に摩擦嵌合されてもよい。あるいは、座部は縁部またはフランジを有してもよく、可動栓が圧力差によって変位、撓むまたは圧縮されるまで、縁部またはフランジに当接してもよい。圧力P2によって、流体の最初の一定量または最初の部分が汚染物質封じ込めリザーバ3116に引き込まれると同時に、可動栓3119は、流体の最初の一定量または最初の部分が汚染物質封じ込めリザーバ3116に入るまでサンプル経路3118へ流体が流れ込むのに抵抗、抑制、制限または禁止し、および/または、空気透過性流体抵抗体3117を遮断するよう構成される。
本明細書で更に説明するように、最初の一定量の流体または最初の部分の流体が汚染物質封じ込めリザーバ3116に入りおよび/または空気透過性流体抵抗体3117を塞いだ後、可動栓3119にわたる圧力差が増加するように可動栓3119が構成されている。可動栓3119の入口側の高い圧力によって、可動栓3119を少なくとも外面の一部において撓ませて、可動栓を移動させるまたは緩ませて、その座部から可動栓保持具20へと変位させるまたは移動させる。可動栓保持部3120は、変位した後の可動栓3119を受け入れる大きさの空洞もしくはチャンバであってもよい、または、サンプル経路3118の内壁から延在する延在部材であってもよい。可動栓保持部3120は、サンプル経路3118の均一な断面積を越えて制限されることなく流体が流れるようにサイズ設定され構成されている。可動栓3119がその座部から取り外されると、第2のおよび/または後続の一定量または分量の流体が、入口3112からサンプル経路3118を通って出口3114まで、やはりP2とP1との間の圧力差による力を受けて流れることができる。
本明細書に記載の可動栓は、シリコーン、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)またはPVC(ポリ塩化ビニル)等の任意の圧縮性または弾性材料で形成可能である。可動栓はまた、シールを形成し、その座部から離れるように曲がるのに十分薄い壁を有するポリカーボネート、ABS、アセタール等のより剛性の高いポリマーで形成されてもよい。更に、圧力差にさらされた時に可動栓をその座部からずらすのに必要な摩擦を減らすために、座部をシールする可動栓の表面に潤滑剤を塗布することができる(または材料自体に潤滑性材料を含浸させることができる)。ゴム、合成ゴム、熱可塑性樹脂その他の弾性材料等の、任意の好適なものを使用することができる。
いくつかの実施態様では、流体サンプル最適化装置3110は、可動栓3119の上または近くに入口3112と汚染物質封じ込めリザーバ3116との間に加速部分を有してもよく、流体の速度を増加させ、それによって中を移動する流体の圧力を減少させてもよい。これは、汚染物質封じ込めリザーバが完全に充填される前に、可動栓にわたる圧力差を低減することによって、入口から汚染物質封じ込めリザーバに最初の部分または最初の一定量の流体を優先的に導くのに役立ち得る。
図32A~図32Cは、3つの基本構成要素を有する流体サンプル最適化装置3200の別の実施態様を示す。流体サンプル最適化装置3200は、1)入口3202、出口3204、汚染物質封じ込めリザーバ3206およびサンプル流路3208を収容、形成または画定するハウジング3220、2)汚染物質封じ込めリザーバ3206と出口3204に近接するサンプル流路3208との間の第1の導管(以下「第1の導管」)内またはその位置に配置された空気透過性流体バリア3212、3)入口3202に近接する汚染物質封じ込めリザーバ3206とサンプル流路3208との間の第2の導管(以下「第2の導管」)内または第2の導管に配置される可動栓3214を備える。
入口3202は、患者針およびチューブのような流体源に接続するための入口ポートを含んでもよい。入口ポートはそれ自体が、ルアーロック部材、ねじ山、摩擦嵌合のための切頭円錐形開口部等のポートコネクタを含んでもよい。同様に、出口3204は、バキュテナー(登録商標)、注射器、ポンプおよび関連するチューブ等の流体収集装置に接続するための出口ポートを含んでもよい。流体収集装置は、出口3204において、入口3202に対する真空または負圧を提供する。入口ポートはそれ自体が、ルアーロック部材、ねじ山、摩擦嵌合のための切頭円錐形開口部等のポートコネクタを含んでもよい。これに代えて、入口3202および/または出口3204は、接着剤、熱溶接、レーザ溶接等によって、チューブを用いて恒久的に接続されてもよい。
汚染物質封じ込めリザーバ3206は、入口3202と流体接続されており、主リザーバまたはタンク、および、主リザーバまたはタンクと入口3202との間の任意の導管、流路、経路を有してもよい。いくつかの実施例では、汚染物質封じ込めリザーバ3206は、入口3202と接続された開口を有する単一の細長いチャンバで形成される。汚染物質封じ込めリザーバ3206と出口3204または出口3204に近接するサンプル流路3208との間の第1の導管における空気透過性流体バリア3212によって、出口3204または出口に近接するサンプル流路から3208から汚染物質封じ込めリザーバ3206が流体的に隔離されている。以下で更に説明するように、空気透過性流体バリアは、空気透過性流体バリア3212を介してその中の空気を置換すべく汚染物質封じ込めリザーバ3206に流入した液体の最初の部分と接触することによって封止する。
サンプル流路3208は出口3204と流体的に接続され、可動栓がササンプル流路3208と入口3202または入口3202に近接する汚染物質封じ込めリザーバ3206との間の第2の導管を遮断、抑制、制限または密閉するので、少なくとも最初はサンプル流路3208は入口3204から密閉されているまたは流体的に入口3204とは接続されていない。好ましくは、サンプル流路3208は、任意のサイズ、断面形状もしくは形状を有するチューブ、流路または経路から形成されるまたはそれらとして画定される。以下で更に詳細に説明するように、汚染物質封じ込めリザーバ3206が最初の量の流体を受容し収容する時の出口3204と入口3202との間の圧力差によって第2の導管から可動栓が移動すると、可動栓3214を受容して保持するための突起または突出部を可動栓3214上方にサンプル流路3208が有してもよい。更に、サンプル流路3208は、可動栓3214を受容するための1つまたは複数のブロック、凹部、側溝、空洞等を含んでもよい。
いくつかの実施態様では、図示のような装置3200の向きに応じて、ハウジング3220は、上部ハウジング部分3224と嵌合した下部ハウジング部分3222を含むまたはこれらから形成されてもよい。下部ハウジング部分3222は、汚染物質封じ込めリザーバ3206、入口3202、並びに、第1の導管および第2の導管の第1部分を含むか、形成するまたは画定してもよい。上部ハウジング部分3224は、サンプル流路3208、出口3204、並びに、第1のおよび第2の導管の第2の部分を含む、形成するまたは画定してもよい。下部ハウジング部分3222および上部ハウジング部分3224は、接着剤、熱溶接(超音波、レーザ、摩擦等)、ネジ、ボルトまたは任意の他の接続機構もしくはプロセスによって互いに嵌合し、流体経路を封止してもよい。
図2Aに示すように、出口3204と入口3202との間に負の圧力差が適用されると、サンプル流路3208が最初は可動栓3214によって遮断または制限されているので、汚染物質を有する可能性が高い最初の一定量の流体は、負の圧力によって入口3202に「引き込まれ」、汚染物質封入リザーバ3206にまたはそちらに向かって移動する。そして、サンプル流路3208への第2の導管に可動栓3214が存在するため、最初の一定量の流体は可動栓3214およびサンプル流路3208を迂回する。汚染物質封じ込めリザーバ中の全ての空気が流体によって置換され、流体が空気透過性流体バリア3212に接触して負圧から効果的に封鎖されるまで、負圧差によって流体は汚染物質封じ込めリザーバ3206に引き込まれ続ける。
汚染物質封じ込めリザーバ3206が流体の第1の部分で満たされ、空気透過性流体バリア3212が密封されると、入口と出口との間の圧力差が全て可動栓3214(図2B参照)に印加されて、可動栓3214に力が加えられて、図2Cに示すように変形、内側に崩壊、緩み、第2の導管からサンプル流路3208へと可動栓を変位させる。可動栓が第2の導管からサンプル流路3208へおよびサンプル流路3208の近位端へと変位した後も、図2Cに示すように、可動栓3214は第2の導管上方のサンプル流路3208の内面上の突起または突出部によって維持され得る。可動栓3214が変位することにより、最初の一定量の流体を迂回して、後続の量の流体がサンプル流路3208に入り、サンプル流路3208を通って出口3204から引き出されることを可能にする。後続の一定量の流体が入口3202からサンプル流路3208に入り、サンプル流路を通って流れることにより、可動栓が第2の導管から離す方向に変位させその位置で維持される。例えば、第2の導管からの変位を容易にするように、可動栓3214は平面的かつ円形である底面またはわずかに湾曲している底面を有してもよい。湾曲は、凹状または凸状であってもよい。いくつかの実施態様では、可動栓3214を通過する流体の最初の量の流れを容易にするために、可動栓3214の底面を疎水性層でコーティングされてもよく、また、可動栓3214が変位した時に、可動栓3214を通過してサンプル流路3208を通る流れを容易にすることができる。
図33A~図33Dは、入口3302、出口3304を有する、流体サンプル最適化装置3300の別の実施態様を図示している。流体サンプル最適化装置3300は、入口3302と流体的に結合され、空気透過性流体バリア3312を有する第1の導管を介して出口3304と接続される汚染物質封じ込めリザーバ3306を更に備える。流体サンプル最適化装置3300は、出口と流体的に結合され、初期状態では第2の導管を封止する可動栓3314を有する第2の導管を介して入口と接続されるサンプル流路3308を更に備える。出口3304は、出口3304において真空または負圧を提供する流体サンプル採取装置と流体的に接続される。入口は、患者の静脈穿刺用に構成された患者針等の流体源と流体的に接続されている。
出口3304における真空または負圧の作動時に、出口3304と入口3302との間に負圧差が形成される。図3Bに示すように、出口3304からの負圧は、流体を入口3302から汚染物質封じ込めリザーバ3306に引き込み、流体によって空気透過性膜3312を通じて空気が置換され、第2の導管が可動栓3314によって塞がれて入口3302の間で第2の導管を迂回させる。
流体の最初の量が汚染物質封じ込めリザーバ3306に流入し封じ込められると、流体サンプル採取装置によって出口3304にまだ存在する真空または負圧によって可動栓3314が絞られるまたは潰れて、図3Cに示すように可動栓3314が第2の導管から引っ張られて第2の導管が開放する。これにより、後続の量の流体が、入口3302に引き込まれて第2の導管を通りサンプル流路3308に入って出口3304に向かい、そして出口から出る。
図33Dは、第2の導管の断面積よりも小さい断面積を有するポスト3332を有する可動栓3314を示している。可動栓3334は、ポスト3332と反対側に位置する可動栓の側面への負圧の印加時に崩壊可能な中空または管状の上部3334を更に有する。可動栓3334は、圧力が最小閾値になった時に崩壊するように構成される。可動栓3314が圧力で崩壊するように構成するには、上部3334の長さ、上部3334の壁の厚さ、可動栓3314を形成する材料の弾性またはこれらの任意の組み合わせによって可能である。可動栓3314は、可動栓3314の変位時にそこを通る流体の流れを確保するために、その間に空間または導管を形成するための一組の垂直リブ3336または突出部などを更に含むことができる。
図34A~図34Cは、ボールまたは丸みを帯びた物体(すなわち、長円形、または卵形)の形で示されているが、円筒形、弾丸形、円盤形、曲がったキャップまたは平らな栓等、任意の形状とすることができる、可動栓3402またはストッパの様々な別の実施態様を示す。可動栓3402は、圧力差によって変位するまで、座部3404または座部材によって装置の接合部3410の所定位置に保持される。座部は、弾性体、半剛体または剛体であり得る。例えば、座部3404は、変位するまで可動栓3402を所定の位置に保持する、円形または半円形の断面を有する可動栓用のOリング(図34A)、穴または開口を有する薄いシート(図34B)または短いチューブ(図34C)とすることができる。座部3404は、装置の上側および下側ハウジング部材の間に静止して保持されてもよい。
場合によっては、特に図34Aおよび図34Bに示されるような、ハウジングまたはサンプル経路またはサンプル流路における棚3412またはリップ等の構造は、可動栓を所定の位置に保つ、すなわち、入口または汚染物質封じ込めリザーバに向かって逆変位を許容しないように、座部材と協働してもよい。可動栓、座部材および/または座部材と可動栓とが位置する経路の寸法と形状は、可動栓が引っ張られるタイミングが早すぎる事を防ぐように設計されてもよい、すなわち、汚染物質封じ込めリザーバにサンプルが流入している間ではなく、汚染物質封じ込めリザーバが満杯になってストッパを横切る圧力差が大きくなると、可動栓が上方に引っ張られてサンプルが経路を通って座部材を越える流れを許容するように設計してもよい。
図35Aおよび35Bは、圧力差が接合部3510内の肩部3503、3505の力に打ち勝って可動栓3502が変位して接合部3510内の座部から外れることを可能にするまで、接合部3510内または入口とサンプル経路またはサンプル採取チャネルとの間の経路内に可動栓3502またはストッパを保持する肩部3503、3505を有するディスク形状可動栓3502またはストッパの別の実施態様を例示している。入口とサンプル経路またはサンプル採取径路との間の経路は、そのような嵌合が圧力によって外れるまで可動栓の肩部と嵌合している小さなリングまたは1つ以上の小さな突起部またはフランジ等の突出部3504を有してもよい。
図35Aは、圧力差が印加されるまで可動栓を経路内で移動させないようにする拡径された肩部3503を有する一体型弾性ディスクの態様の可動栓を示している。図35Bは、上方に押されたときに変形する薄い可撓性シート3505が取り付けられたディスク形状の可動栓を示している。この場合、可動栓は、一つの材料片で形成することができる、まはた、それぞれ異なる硬度、弾性または可撓性を有する複数の材料片で形成してもよい。例えば、図35Bのディスクは、中空または非中空である剛性材料で形成されてもよい。より大きな直径を有する可撓性シートは、ディスクまたはシートのある範囲の圧力が作用したときに撓むように調整されている可撓性の材料で形成してもよい。
図35Aおよび図35Bでは丸いディスク形状を示しているが、可動栓は任意の断面形状または形状を有することができることは明らかである。例えば、いくつかの実装形態では、可撓性シートまたは延長リッジ部は丸みを帯びた形状であってもよく、上部ディスクまたは上部可動栓部材は、角錐、正方形、円錐等の1つまたは複数の傾斜面を有してもよい。摩擦ばめ等を利用して、これら傾斜面は、サンプル経路内の同様の形状の対応する受け部にフィットするように構成される。
図36A~図36Cは、本明細書に記載される装置と一致する、可動栓またはストッパの更なる様々な代替実施態様を示す。図36Aは、ガスケット等の円周Oリング部材を有する薄い弾性を有するディスクまたは膜状の可動栓を示している。円周Oリング部材は、ディスクの厚みよりも大きい厚さまたは断面を有し、座部に隣接するまたは座部内に配置される。いくつかの実装態様では、ディスクは傘の形に形成してもよい。差圧(つまり、可動栓の上側よりも下側の圧力の方が相対的に高い圧力または正圧)を受けると、膜が変形し、可動栓全体が座部から変位する。膜は湾曲し、例えば上向きに湾曲する。いくつかの実施態様では、可動栓は、1つまたは複数の外周当接部または部分のみを有してもよい。
図36Bは、座部から可動栓3602が変位するように可動栓3602を解放するべく、可動栓3602が閾値の圧力下で容易に変形する中空弾性ストッパとして形成されているものを示している。図36Cは、可動栓3602が、クローズドセル構造のような柔らかく圧縮可能な部材として形成され、接合部または経路に圧入または摩擦嵌合される構成を示している。可動栓3602はまた、オープンセル構造から形成されてもよく、好ましくは、流体バリアによって覆われる。
本明細書に記載された装置の1つの課題は、可動栓またはストッパがサンプル経路を通る流れを妨げないようにまたは下流のバキュテナー(登録商標)ボトル等の収集装置に移動しないように、栓またはストッパが移動または結合できる場所または部材を提供することである。ある実施態様では、スクリーンまたは格子を、接合部または経路座部から下流のサンプル経路に使用または配置し、ストッパが座部からずれた後に当該ストッパを受け止めるようにできる。あるいは、サンプル経路の形状をサンプル経路に沿って均一な断面積を持つように構成し、可動栓またはストッパがサンプル経路の長さ方向を横断する方向に移動できないように形状を変更することもできる。
図37Aおよび図37Bはサンプル経路への接合部の変形例を示しており、装置のいかなる壁またはその他の構造にも恒久的に取り付けられていないストッパ3702または可動栓が、サンプル経路またはサンプル流路内の仕切り3710によって画定された別の経路を流れることが可能になる位置まで移動できるようになっている。いくつかの実施態様では、入口とサンプル経路との間の接合部内の座部、サンプル経路の内面に形成された凹部、空洞、ピンまたはその他の突出部等の受容部、からストッパ3702または可動栓が自由に移動可能とするように装置のハウジングを形成することができる。好ましくは、ストッパまたは可動栓が変位した結果、サンプル経路を通る経路は、入口からサンプル経路を通る流体の自由な流れ、すなわち、妨げられないまたは制限されない流れを可能にするように構成される。
図38Aは側面断面図、図38Bは前後方向断面図、図38Cは流体サンプル最適化装置3800の別の実施態様の分解斜視図である。流体サンプル最適化装置3800は、1)入口3802、出口3804、汚染物質封じ込めリザーバ3806およびサンプル流路3808を収容、形成または画定するハウジング3820、2)出口3804に近接する汚染物質封じ込めリザーバ3806とサンプル流路3808との間の第1の導管内または第1の導管に配置された、空気透過性流体バリア3812、3)入口3802に近接する汚染物質封じ込めリザーバ3806とサンプル流路3808との間の第2の導管内または第2の導管内に配置された可動栓3814、を備える。
入口3802は、患者針およびチューブのような流体源に接続するための入口ポートを含んでもよい。入口ポートはそれ自体が、ルアーロック部材、ねじ山、摩擦嵌合のための切頭円錐形開口部等のポートコネクタを含んでもよい。同様に、出口3804は、バキュテナー(登録商標)、注射器、ポンプおよび関連するチューブ等の流体収集装置に接続するための出口ポートを含んでもよい。流体収集装置は、出口3804において、入口3802に対する真空または負圧を提供する。入口ポートはそれ自体が、ルアーロック部材、ねじ山、摩擦嵌合のための切頭円錐形開口部等のポートコネクタを含んでもよい。これに代えて、入口3802および/または出口3804は、接着剤、熱溶接、レーザ溶接等によって、チューブを用いて恒久的に接続されてもよい。
汚染物質封じ込めリザーバ3806は、入口3802と流体接続されており、主リザーバ、および、主リザーバと入口3802との間の関連する導管、流路または経路を有してもよい。いくつかの実施例では、汚染物質封じ込めリザーバ3806は、入口3802と接続された開口を有する単一の細長いチャンバで形成される。汚染物質封じ込めリザーバ3806と出口3804または出口3804に近接するサンプルチャネル3808との間の第1の導管における空気透過性流体バリア3812によって、出口3804または出口に近接するサンプル流路から3808から汚染物質封じ込めリザーバ3806が流体的に隔離されている。以下で更に説明するように、空気透過性流体バリアは、空気透過性流体バリア3812を介してその中の空気を置換すべく汚染物質封じ込めリザーバ3806に流入した液体の最初の部分と接触することによって封止する。
サンプル流路3808は出口3804と流体的に接続され、可動栓がサンプル流路3808と入口3802または入口3802に近接する汚染物質封じ込めリザーバ3806との間の第2の導管を遮断、抑制、制限または密閉するので、少なくとも最初はサンプル流路3208は入口3804から密閉されているまたは流体的に入口3204とは接続されていない。好ましくは、サンプル流路3808は、任意のサイズ、断面形状もしくは形状を有するチューブ、流路または経路から形成されるまたはそれらとして画定される。以下で更に詳細に説明するように、汚染物質封じ込めリザーバ3806が最初の量の流体を受容し収容する時の出口3804と入口3802との間の圧力差によって第2の導管から可動栓が移動すると、可動栓3814を受容して保持するための突起または突出部を可動栓3814上方にサンプル流路3808が有してもよい。更に、サンプル流路3808は、可動栓3814を受容するための1つまたは複数のブロック、凹部、側溝、空洞等を含んでもよい。
いくつかの実施態様では、図示のような装置3800の向きに応じて、ハウジング3820は、上部ハウジング部分3824と嵌合した下部ハウジング部分3822を含むまたはこれらから形成されてもよい。下部ハウジング部分3822は、汚染物質封じ込めリザーバ3806、入口3802、並びに、第1の導管および第2の導管の第1部分を含むか、形成するまたは画定してもよい。上部ハウジング部分3824は、サンプル流路3808、出口3804、並びに、第1のおよび第2の導管の第2の部分を含む、形成するまたは画定してもよい。下部ハウジング部分3822および上部ハウジング部分3824は、接着剤、熱溶接(超音波、レーザ、摩擦等)、ネジ、ボルトまたは任意の他の接続機構もしくはプロセスによって互いに嵌合し、流体経路を封止してもよい。
図32Aおよび図32Bに示す装置と同様に、出口3804と入口3802との間に負の圧力差が適用されると、サンプル流路3808が最初は可動栓3814によって遮断または制限されているので、汚染物質を有する可能性が高い最初の一定量の流体は、負の圧力によって入口3802に「引き込まれ」、汚染物質封入リザーバ3806にまたはそちらに向かって移動する。そして、サンプル流路3808への第2の導管に可動栓3814が存在するため、最初の一定量の流体は可動栓3814およびサンプル流路3808を迂回する。汚染物質封じ込めリザーバ中の全ての空気が流体によって置換され、流体が空気透過性流体バリア3812に接触して負圧から効果的に封鎖されるまで、負圧差によって流体は汚染物質封じ込めリザーバ3806に引き込まれ続ける。
汚染物質封じ込めリザーバ3806が流体の第1の部分で満たされ、空気透過性流体バリア3812が密封されると、入口と出口との間の圧力差が全て(図32A~図32Cに示すのと同様な)可動栓3814に印加されて、可動栓3814に力が加えられて、変形、内側に崩壊、緩み、第2の導管からサンプル流路3808へと可動栓を変位させる。可動栓が第2の導管からサンプル流路3808へおよびサンプル流路3808の近位端へと変位した後も、可動栓3814は第2の導管上方のサンプル流路3808の内面上の突起または突出部によってその位置が維持され得る。可動栓3814が変位することにより、最初の一定量の流体を迂回して、後続の一定量の流体がサンプル流路3808に入り、サンプル流路3208を通って出口3804から引き出されることを可能にする。
後続の一定量の流体が入口3802からサンプル流路3808に入り、サンプル流路を通って流れることにより、可動栓が第2の導管から離す方向に変位させその位置で維持される。例えば、第2の導管からの変位を容易にするように、可動栓3814は平面的かつ円形である底面またはわずかに湾曲している底面を有してもよい。湾曲は、凹状または凸状であてもよい。いくつかの実施態様では、可動栓3814を通過する流体の最初の量の流れを容易にするために、可動栓3814の底面を疎水性層でコーティングされてもよく、また、可動栓3814が変位した時に、可動栓3814を通過してサンプル流路3808を通る流れを容易にすることができる。
以上、様々な実施形態について詳細に説明したが、その他の変形例も可能である。その他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内であり得る。

Claims (20)

  1. 流体源から流体収集装置によって収集される流体サンプルを最適化するための流体サンプル最適化装置であって、前記流体サンプルの最初の部分は汚染物質を潜在的に含み、前記流体サンプル最適化装置は、
    前記流体源と接続するように構成される入口と、
    前記流体収集装置と接続するように構成される出口と、
    前記入口と前記出口との間に接続されたサンプル経路と、
    前記入口と前記出口の間に接続された汚染物質封じ込めリザーバであって、前記出口に近接した空気透過性流体抵抗体を有し、圧力差が前記入口と前記出口の間に印加されると前記流体源からの前記流体サンプルの前記最初の部分を受容することにより、前記空気透過性流体抵抗体および前記出口を通じて前記汚染物質封じ込めリザーバ内の空気が置換され、前記流体サンプルの前記最初の部分を受容し前記汚染物質が封じ込められるように構成されており、前記入口と前記出口との間に次の圧力差が印加された時に、前記流体サンプルの次の部分が前記入口から前記出口へと前記サンプル経路によって搬送されるように構成された、前記汚染物質封じ込めリザーバと、
    前記入口と前記サンプル経路との間に設けられ、前記次の圧力差によって変位することにより前記流体サンプルの前記次の部分が前記サンプル経路を通って搬送されることを可能にする可動栓と、
    を備える流体サンプル最適化装置。
  2. 前記流体サンプル最適化装置は、前記入口、前記出口、前記サンプル経路および前記汚染物質封じ込めリザーバのうちの1つ以上を収容するおよび画定するハウジングを更に備える、請求項1に記載の流体サンプル最適化装置。
  3. 前記空気透過性流体抵抗体は、前記流体サンプルの前記最初の部分と接触することにより密封を行う材料を含む、請求項1に記載の流体サンプル最適化装置。
  4. 前記汚染物質封じ込めリザーバは、主タンクおよび前記主タンクと前記入口とをつなぐ流路を有する、請求項1に記載の流体サンプル最適化装置。
  5. 前記圧力差はそれぞれ、前記流体収集装置からの真空圧によって生成される、請求項1に記載の流体サンプル最適化装置。
  6. 流体源から流体収集装置によって収集される流体サンプルを最適化するための流体サンプル最適化装置であって、前記流体サンプルの最初の部分は汚染物質を潜在的に含み、前記流体サンプル最適化装置は、
    前記流体源と接続するように構成される入口と、
    前記流体収集装置と接続するように構成される出口と、
    前記入口と前記出口との間に接続されたサンプル径路であって、前記流体サンプルの前記最初の部分の少なくとも一部と前記汚染物質とが前記サンプル経路に入るのを防ぐように構成された可動プラグを有する前記サンプル経路と、
    前記入口と前記出口の間に接続された汚染物質封じ込めリザーバであって、前記出口に近接した空気透過性流体抵抗体を有し、圧力差が前記入口と前記出口の間に印加されると前記流体源からの前記流体サンプルの前記最初の部分を受容することにより、前記空気透過性流体抵抗体および前記出口を通じて前記汚染物質封じ込めリザーバ内の空気が置換され、前記流体サンプルの前記最初の部分を受容し前記汚染物質が封じ込められるように構成されており、前記入口と前記出口との間に次の圧力差が印加された時に、前記流体サンプルの次の部分が前記可動プラグを変位させて前記入口から前記出口へと前記サンプル経路によって搬送されるように構成された、前記汚染物質封じ込めリザーバと
    を備える流体サンプル最適化装置。
  7. 前記流体サンプル最適化装置は、前記入口、前記出口、前記サンプル経路および前記汚染物質封じ込めリザーバのうちの1つ以上を収容するおよび画定するハウジングを更に備える、請求項6に記載の流体サンプル最適化装置。
  8. 前記空気透過性流体抵抗体は、前記流体サンプルの前記最初の部分と接触することにより密封を行う材料を含む、請求項6に記載の流体サンプル最適化装置。
  9. 前記汚染物質封じ込めリザーバは、蛇行した経路を有する、請求項6に記載の流体サンプル最適化装置。
  10. 前記圧力差はそれぞれ、前記流体収集装置からの真空圧によって生成される、請求項6に記載の流体サンプル最適化装置。
  11. 前記可動プラグは、前記サンプル径路の一部に摩擦嵌合する、請求項6に記載の流体サンプル最適化装置。
  12. 前記可動プラグが摩擦嵌合する前記サンプル径路の前記一部は、座部である、請求項11に記載の流体サンプル最適化装置。
  13. 前記座部は、弾性Oリングを含む、請求項12に記載の流体サンプル最適化装置。
  14. 流体サンプルを最適化するための流体サンプル最適化装置であって、前記流体サンプルの最初の部分は汚染物質を潜在的に含み、前記流体サンプル最適化装置は、
    入口と、
    出口と、
    前記入口と前記出口の間に接続された汚染物質封じ込めリザーバであって、前記出口に近接した空気透過性流体抵抗体を有し、圧力差が前記入口と前記出口の間に印加されると、前記流体サンプルの最初の部分を受容することによって前記空気透過性流体抵抗体および前記出口を通じて前記汚染物質封じ込めリザーバ内の空気が置換され、前記流体サンプルの最初の部分を受容して前記汚染物質が封じ込められるように構成されている前記汚染物質封じ込めリザーバと、
    前記入口と前記出口との間に接続されたサンプル径路であって、前記汚染物質封じ込めリザーバに前記流体サンプルの前記最初の部分受容し前記汚染物質を封じ込めている間に、前記流体サンプルの前記最初の部分の少なくとも一部と前記汚染物質とが前記サンプル経路に入るのを防ぐように構成された可動プラグを有する前記サンプル経路と、を備え、 前記入口と前記出口との間に次の圧力差が印加された時に、前記流体サンプルの次の部分が前記入口から前記出口へと前記サンプル経路によって搬送される、流体サンプル最適化装置。
  15. 前記可動プラグは、初期状態では、前記サンプル径路の前記入口に近接した位置に弾性座部によって固定されている、請求項14に記載の流体サンプル最適化装置。
  16. 前記流体サンプル最適化装置は、前記入口、前記出口、前記サンプル経路および前記汚染物質封じ込めリザーバのうちの1つ以上を収容するおよび画定するハウジングを更に備える、請求項14に記載の流体サンプル最適化装置。
  17. 前記空気透過性流体抵抗体は、前記流体サンプルの前記最初の部分と接触することにより密封を行う材料を含む、請求項14に記載の流体サンプル最適化装置。
  18. 前記汚染物質封じ込めリザーバは、導管によって前記入口と流体接続された主タンクを有する、請求項14に記載の流体サンプル最適化装置。
  19. 前記可動プラグは、前記サンプル径路の一部に摩擦嵌合する、請求項15に記載の流体サンプル最適化装置。
  20. 前記可動プラグは、弾性を有する材料で形成されている請求項19に記載の流体サンプル最適化装置。
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