JP2023528136A - 宇宙ビークル用の物体移送インターフェースならびに関連システムおよび方法 - Google Patents

宇宙ビークル用の物体移送インターフェースならびに関連システムおよび方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023528136A
JP2023528136A JP2022558274A JP2022558274A JP2023528136A JP 2023528136 A JP2023528136 A JP 2023528136A JP 2022558274 A JP2022558274 A JP 2022558274A JP 2022558274 A JP2022558274 A JP 2022558274A JP 2023528136 A JP2023528136 A JP 2023528136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch arm
service valve
port
spacecraft
support structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022558274A
Other languages
English (en)
Inventor
フィル プットマン
ラリー クナウアー
ジェームス ブルティテュード
ワンダ シガー
セバスチャン ポーラー
ガレット エイルツ
エイブリィ ルーイ
ダニエル ファーバー
アレクサンダー デューイッチ
Original Assignee
オービット ファブ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オービット ファブ インコーポレイテッド filed Critical オービット ファブ インコーポレイテッド
Publication of JP2023528136A publication Critical patent/JP2023528136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/10Artificial satellites; Systems of such satellites; Interplanetary vehicles
    • B64G1/1078Maintenance satellites
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/64Systems for coupling or separating cosmonautic vehicles or parts thereof, e.g. docking arrangements
    • B64G1/646Docking or rendezvous systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/40Arrangements or adaptations of propulsion systems
    • B64G1/402Propellant tanks; Feeding propellants
    • B64G1/4024Refueling in space
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/64Systems for coupling or separating cosmonautic vehicles or parts thereof, e.g. docking arrangements
    • B64G1/641Interstage or payload connectors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/64Systems for coupling or separating cosmonautic vehicles or parts thereof, e.g. docking arrangements
    • B64G1/646Docking or rendezvous systems
    • B64G1/6462Docking or rendezvous systems characterised by the means for engaging other vehicles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Astronomy & Astrophysics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Quick-Acting Or Multi-Walled Pipe Joints (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Automatic Disk Changers (AREA)
  • Passenger Equipment (AREA)
  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

宇宙ビークル用の物体移送インターフェースならびに関連のシステムおよび方法が開示される。代表的なシステムは、支持構造体、支持構造体に可動的に連結されたラッチアームベース、およびラッチアームベースに回動可能に連結されたラッチアームを備えた結合機構体を含む。別の代表的なシステムは、サービス弁部分、サービス弁部分を受け入れるよう構成された結合部分、およびサービス弁部分を結合部分に結合する結合機構体を含む。結合機構体は、ラッチアームが外方へ回動された位置と、ラッチアームがサービス弁部分を捕捉するよう内方へ回動された位置との間で回動するよう位置決めされるラッチアームを備えるのが良い。ラッチアームは、結合部分の支持構造体に対して並進するラッチアームベースによって担持されるのが良い。物体移送インターフェースは、カップ・アンド・コーン(cup-and-cone)構造体により互いに係合するフェースを備えた自動位置合わせポートを含むのが良い。

Description

本開示内容(本発明)は、一般に宇宙ビークル(宇宙船)のための物体移送インターフェース並びに関連システムおよび方法に関する。
本願は、2020年3月25日に出願された米国特許仮出願第62/994,668号の優先権主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
既存の宇宙システムには幾つかの欠点がある。例えば、打ち上げロケットは、体積および質量に関する能力が制限されている場合がある。宇宙航空機、例えば人工衛星および/または宇宙空間を移動する他のマシーンは、特定のミッションに合わせて宇宙航空機を設計する際に妥協点が見いだされなければならないサイズおよび/またはコストの制約に起因して、船内に限定された量の燃料を積んだ状態で軌道に向けて打ち上げられる場合が多い。したがって、宇宙探査ミッションは、燃料の制限に起因して、寿命および/または有用性が制限される場合がある。同様に、宇宙航空機の特徴および機能、例えば、宇宙航空機それ自体が運搬できるペイロードの種類および量は、宇宙航空機がその寿命全体にわたって必要とするたっぷりの燃料で一杯にした状態で打ち上げられる必要があるので、制限を受けるとともに/あるいは妥協点を見出される場合がある。宇宙航空機、特に長期間にわたって軌道上にあることが意図された長いライフサイクルを持つ宇宙航空機に燃料補給するシステムおよび方法が要望されている。
人工衛星に燃料補給することは、既存のシステムでは困難または不可能である。例えば、既存のドッキングシステムおよび手順は、複雑であり、しかも2機の人工衛星またはビークルのドッキングシステムは不適合な場合があり、あるいはこれらにドッキングシステムが存在しない場合がある。既存のドッキングシステムは、自律的に用いるのも困難または不可能である。既存のドッキングシステムはまた、適当なドッキング機能と物体移送インターフェース(例えば、充填および/または排出)を同時には提供しない。したがって、宇宙空間内で物体を移送するシステムおよび方法であって、既存の宇宙システムのこれら欠点を解決するシステムおよび方法が要望されている。
本発明の一観点によれば、結合機構体であって、
支持構造体と、
支持構造体に可動的に連結されたラッチアームベースと、
ラッチアームベースに連結された1本以上のラッチアームとを有することを特徴とする結合機構体が提供される。
本発明の別の観点によれば、2つのコンテナ相互間で物体を移送するシステムであって、
1つ以上の第1のポートを備えたサービス弁部分と、
サービス弁部分を受け入れるよう構成された結合部分とを含み、結合部分は、結合機構体および1つ以上の第2のポートを有し、第2ポートは、1つ以上の第1のポートに係合するよう位置決めされ、
結合機構体は、開放位置と閉鎖位置との間で動くよう位置決めされた複数のラッチアームを有し、閉鎖位置では、結合部分は、サービス弁部分を捕捉していることを特徴とするシステムが提供される。
本発明のさらに別の観点によれば、2機の宇宙航空機相互間で物体を移送するシステムであって、
物体を移送するための1つ以上の第1のポートを備えたサービス弁部分と、
サービス弁部分を受け入れるよう位置決めされた結合部分とを含み、結合部分は、
支持構造体、
1つ以上の第1のポートとの間で物体を移送するために1つ以上の第1のポートに係合するよう位置決めされた1つ以上の第2のポート、
ラッチアームベース、ラッチアームベースは、支持構造体に対して動くことができ、
ラッチアームベースを支持構造体に対して動かすよう位置決めされた第1のアクチュエータ、および
ラッチアームベースによって担持されたラッチアームを有し、ラッチアームは、ラッチアームベースに対して動くことができることを特徴とするシステムが提供される。
本発明のさらに別の観点によれば、2機の宇宙航空機相互間で物体を移送する方法であって、
第1の宇宙航空機によって担持されたサービス弁部分と第2の宇宙航空機によって担持された結合部分との間の近接性または接触関係のうちの少なくとも一方を検出するステップを含み、
サービス弁部分と結合部分との間の近接性または接触関係のうちの少なくとも一方の検出時、複数のラッチアームをサービス弁部分の方へ動かしてサービス弁部分と結合部分との相対運動を制限するステップを含み、
ラッチアームベースを結合部分の支持構造体に対して並進させるステップを含み、ラッチアームベースの並進によりラッチアームは、サービス弁部分を支持構造体に押し付け、
(a)物体を第1の宇宙航空機から、サービス弁部分に通し、結合部分に通し、そして第2の宇宙航空機の中へ移送するステップ、または
(b)物体を第2の宇宙航空機から、結合部分に通し、サービス弁部分に通し、そして第1の宇宙航空機の中へ移送するステップのうちの少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする方法が提供される。
本発明のさらに別の観点によれば、物体を移送するポートであって、
ポート本体を有し、ポート本体内にはボアが延びており、
ポート本体の第1の端部に取り付けられたポートヘッドを有し、ポートヘッドは、異形係合面を備えたポートフェースを有し、
ボア内に位置決めされた可動ピントルを有し、ピントルは、ピントルが第1の位置にあるときにポートフェースから伸び出、
ポートは、ピントルが第1の位置にあるときに閉じられ、ピントルは、ポートがポート本体を通り、ピントルを越え、そしてポートフェースを通る物体の流れを可能にするよう開いている第2の位置まで動くことができることを特徴とするポートが提供される。
図面において、同一の参照符号は、図全体を通じて同一の要素を示している。
本技術の実施形態に従って互いに係合するとともに/あるいはドッキングする種々の段階のうちの一段階におけるサービス弁部分およびスペース結合部分を含む物体移送インターフェースシステムのコンポーネントの部分概略斜視図である。 本技術の実施形態に従って互いに係合するとともに/あるいはドッキングする種々の段階のうちの別の段階におけるサービス弁部分およびスペース結合部分を含む物体移送インターフェースシステムのコンポーネントの部分概略斜視図である。 本技術の実施形態に従って互いに係合するとともに/あるいはドッキングする種々の段階のうちのさらに別の段階におけるサービス弁部分およびスペース結合部分を含む物体移送インターフェースシステムのコンポーネントの部分概略斜視図である。 図1A~図1Cに示されたサービス弁部分の斜視図であり、サービス弁部分のポートを示す図である。 各分図(3A、3B、3C)が一緒になって本技術に従って構成されていて、結合または結合解除シーケンスを実施している結合機構体の概略を示す図である。 本技術の実施形態に従って構成された図3A~図3Cに示されている結合機構体の部分略図であり、結合アクションを容易にするためのアクチュエータをさらに示す図である。 本技術の実施形態に従って構成された物体移送インターフェースシステムの幾つかのコンポーネントの部分概略斜視図である。 本技術の実施形態に従って構成されていて、結合または切り離しシーケンスを実施している結合機構体の概略を示す図である。 本技術の実施形態に従って構成されていて、結合または結合解除シーケンスを実施している結合機構体の概略を図4Cと一緒になって示す図である。 本技術の実施形態による結合および/または燃料供給プロセスを示す流れ図である。 図6A及び図6Bは、本技術の実施形態に従って構成されたグラウンド(地面)結合部分と係合したサービス弁部分の部分概略斜視図である。 本技術の実施形態に従って構成されたポートの透視図である。 本技術の実施形態に従って構成された別のポートの透視図である。 図7Bに示されたポートの分解組立斜視図である。 合体前の相互接近時における図7Aおよび図7Bに示されたポートの断面図である。 互いに合体されまたは係合した状態にある図7Aおよび図7Bに示されたポートの断面図である。 本技術の実施形態に従って構成されたポート組立体の斜視図である。
本技術の幾つかの実施形態は、宇宙空間内でまたは惑星表面上もしくは月面上において物体(例えば、液体、気体、固体、および/または他の物質)を移送するシステムおよび方法に関する。本明細書において説明する特徴のうちの任意のものを、本技術範囲から逸脱することなく、本明細書において説明する他の特徴のうちの任意のものと適当な仕方で組み合わせることができる。
本技術の幾つかの実施形態の多くの特定の細部がこれら実施形態の完全な理解を提供するために、以下の説明および図1~図11に記載されている。かかる実施形態と関連する場合が多いが、本発明の幾つかの重要な観点を不必要にぼかす場合のある周知の構造、システム、および方法は、説明を分かりやすくするために以下の本文中には記載されていない。さらに、以下の開示は、本技術の幾つかの実施形態を記載しているが、本技術の幾つかの実施形態は、この詳細な説明の項で説明される実施形態とは異なる構成および/または異なるコンポーネントを有することができる。したがって、本技術は、追加の要素を含む実施形態、および/または図1~図11を参照して以下に説明する要素のうちの幾つかを備えない状態の実施形態を含むことができる。
以下に説明する技術の幾つかの実施形態は、プログラマブルコンピュータまたはコントローラによって実行されるルーチンを含むコンピュータまたはコントローラによる実行可能な命令の形態をとることができる。当業者であれば、本技術を図示するとともに以下に説明するコンピュータ/コントローラシステム以外のコンピュータ/コントローラシステムで実施できることが理解されよう。本技術は、以下に説明するコンピュータにより実行可能な命令のうちの1つ以上を実行するよう特別にプログラムされ、設定され、または構成された特殊目的のコンピュータ、コントローラまたはデータプロセッサで具体化できる。したがって、本明細書において一般的に用いられる「コンピュータ」および「コントローラ」という用語は、任意のデータプロセッサを意味し、そしてインターネットアプライアンスおよび手持ち型デバイス(パームトップコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、セルラーフォン、携帯電話、マルチプロセッサシステム、プロセッサ利用またはプログラマブル家庭用電化製品、ネットワークコンピュータ、ミニコンピュータなどを含む)を含むことができる。これらコンピュータによって取り扱われる情報を、LCDを含む任意の適切なディスプレイ媒体で提示できる。
本技術はまた、タスクまたはモジュールが通信ネットワークを介してリンクされた遠隔処理デバイスによって実行される分散型環境でも具体化できる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールおよび/またはサブルーチンをローカルおよび遠隔記憶装置内に格納することができる。以下において説明する本技術の諸観点は、磁気的または光学的に読み取り可能なまたは取り外し可能なコンピュータディスクを含むコンピュータ可読媒体上に記憶可能であるとともに/あるいは分散可能であるとともに、ネットワークにより電子的に分散可能である。本技術の諸観点に特有のデータ構造およびデータの伝送もまた、本技術の実施形態の範囲に含まれる。
本明細書において「宇宙空間」への言及がなされる。宇宙空間は、地球、月、または別の惑星体の近傍またはその周りの軌道空間を含む。当業者であれば、本技術の実施形態を惑星表面もしくは月面、または別の表面上で実施できることもまた理解されよう。また、燃料または推進剤について言及する。当業者であれば、宇宙航空機に動力供給するとともに/あるいは推進する物体または物質について言及する場合には、燃料という用語と推進剤という用語は、互換的に使用でき、そしてこれらの用語は、燃料と組み合わせたときに推進剤として機能する酸化剤を含む場合があることが理解されよう。また、当業者であれば、燃料または推進剤の移送への言及がなされる場合、対応の実施形態が2つのコンテナ相互間で移送できる他の物体、例えば、加圧剤、水、冷却剤、廃棄物、または他の物体を移送するために使用できることは理解されよう。加うるに、当業者であれば理解されるように、宇宙航空機は、宇宙空間における任意の人工物体を含むことができる。
本明細書で用いられる「および/または」という用語は、「Aおよび/またはB」という表現で用いられる場合、「AまたはB、あるいは、AとBの両方」を意味している。類似の解釈の仕方は、3つ以上の用語のリストで用いられる場合、「および/または」という表現に当てはまる。
A.システム概観
本開示は、地球外環境、例えば宇宙空間、または地球外天体、例えば月、惑星、もしくは小惑星上、あるいは地球上若しくは地球の大気圏内において、コンテナ(例えば、宇宙航空機に載せて運ばれているコンテナ)相互間で物体(例えば流体、これには燃料、推進剤、または他の物質が含まれる)の移送を容易にするよう構成されたシステムおよび/または装置、例えば物体移送インターフェースを説明している。幾つかの実施形態では、自律型物体移送活動を想定しているが、本明細書において開示するシステムおよび/または宇宙航空機により実施される活動は、半自律型であってもよくまたは非自律型であってもよく、かかる活動は、ロボット、人工知能、および/または人間による援助を含む場合がある。
本技術の実施形態としての物体移送インターフェースのうちの幾つかは、物体、例えば、液体、気体、および/または他の物質を受け入れるとともに/あるいは保存するためのコンテナを備えた宇宙航空機内で具体化できる。本技術はまた、宇宙航空機を例えばランデブーおよび/またはドッキング操縦の際に互いに連結する結合システムを含む。本技術の実施形態は、利点のうちとりわけ、燃料を補給するとともに有効寿命を延ばすとともに/あるいは廃棄物を排出する能力を備えた宇宙航空機を提供する。
図1A~図1Cは、物体移送インターフェースシステム100のコンポーネントの部分概略斜視図である。システム100は、サービス弁部分105およびスペース結合部分110を含むのがよい。サービス弁部分105(例えば、既存の充填/排水弁に取って代わる)は、第1の宇宙航空機に位置決めされるのがよい。スペース結合部分110は、第2の宇宙航空機に実現されるのがよく、このスペース結合部分は、宇宙航空機または他の物体相互間で物体を移送しまたは構造的ドッキングインターフェースとして機能するためにサービス弁部分105を受け入れるよう構成されている。例えば、幾つかの実施形態では、スペース結合部分110および/またはサービス弁部分105には、物体移送機器(例えば、ポート)が設けられなくてもよく、あるいは、これらの部分105,110は、これらの物体移送機器が用いられないよう具体化されてもよく、その結果、本技術の幾つかの実施形態は、もっぱら構造的ドッキングのためかつ/あるいはデータ連結部の形成のために使用できるようになっている。本明細書において、スペース結合部分110をスペース結合部分と称するが、その理由は、これが宇宙航空機に実現可能だからであり、幾つかの実施形態では、スペース結合部分110を他のビークルまたはコンテナに使用できる。
図1A~図1Cは、一緒になって、本技術の実施形態に従って、互いに結合しまたは互いに結合解除するサービス弁部分105とスペース結合部分110を示している。結合は、一般に、図1A、次に図1B、さらに図1Cのシーケンスで表される。結合解除(切り離し)は、一般に、逆の順序(図1C、次に図1B、さらに図1A)で表される。
図1Aを参照すると、サービス弁部分105とスペース結合部分110は、軸線Zに沿って互いに接近する。サービス弁部分105とスペース結合部分110の相対的位置は、オペレータまたはコンピュータによって制御されるのがよい。例えば、サービス弁部分105および/またはスペース結合部分110は、サービス弁部分105とスペース結合部分110とを位置合わせし、そしてこれらを結合する(図1Bおよび図1Cの場合のように)よう可動アームまたは可動宇宙航空機に位置決めされるのがよい。
幾つかの実施形態では、スペース結合部分110は、サービス弁部分105に対する近接性および/または接触関係を検出するためにスペース結合部分110のフェース上に位置決めされた1つ以上のセンサ115(概略的に示されている)を有するのがよい。センサ115は、静電容量式タッチセンサ、近接センサ、リミットスイッチ、光学センサ、またはサービス弁部分105とスペース結合部分110との接触関係および/または近接性を検出するのに適した他のセンサを含むことができる。センサ115がサービス弁部分105とスペース結合部分110との接触関係または十分な近接性を検出すると、センサ115に作動的に連結されたコントローラ120(概略的に示されている)が、センサ115から出力された信号を受け取って、1本以上の(例えば4本の)ラッチアーム125のラッチ止め運動を開始させることができる。ラッチアーム125は、ラッチアーム125が外方に動かされた第1の位置(図1Aおよび図1B)と、ラッチアーム125がサービス弁部分105を捕捉するよう内方に動かされた第2の位置(図1C)との間で動く(例えば、回動するまたは回転する)。以下において、結合機構体についてさらに詳細に説明する。
サービス弁部分105は、支持構造体130(これは、フレームの形態または他の適切な支持構造体の形態をしているのがよい)を有し、この支持構造体は、1つ以上のポート135a,135bを支持することができる。同様に、スペース結合部分110は、オプションとしてのハウジング140によって包囲された支持構造(以下に説明する)を含み、このスペース結合部分は、1つ以上のポート145a,145bを支持することができる。例えば、サービス弁部分105は、スペース結合部分110に設けられた推進剤ポート145aと対応関係をなして合体して推進剤をこの推進剤ポートに提供する(または、これから推進剤を受け入れる)よう構成された推進剤ポート135aを有するのがよい。サービス弁部分105は、スペース結合部分110に設けられたパージポート145bと対応関係をなして合体し、そしてこのパージポートからパージされた物体を受け入れる(または、パージされた物体をこのパージポートに提供する)よう構成されたパージポート135bを有するのがよい。幾つかの実施形態では、支持構造体130は、第1のプレート130a、第2のプレート130b、および第1のプレート130aと第2のプレート130bを互いに連結するための1つ以上の連携要素130c(例えば、ストラットまたはピラー)を有するのがよい。
図1A~図1Cを参照すると、幾つかの実施形態では、ラッチアーム125は、ラッチ止め運動中、第1プレート130aを捕捉する。幾つかの実施形態では、サービス弁部分105およびスペース結合部分110の各々は、サービス弁部分105とスペース結合部分110との間および/またはサービス弁部分105を備えた宇宙航空機とスペース結合部分110との間でデータおよび/または電力を伝送するために互いに結合するよう構成されている1つ以上のデータおよび/または電力コネクタ136を有するのがよい。幾つかの実施形態では、データコネクタとしては、ピンコネクタ、光通信コネクタ、および/または宇宙航空機相互間通信に適した他のコネクタが挙げられる。電力コネクタとしては、ピンコネクタ、プラグ、ソケット、および/または電力を宇宙航空機相互間で伝送するのに適した他のコネクタが挙げられる。幾つかの実施形態では、コネクタ136は、データと電力の両方を伝送することができる。
特に図1Bを参照すると、サービス弁部分105は、スペース結合部分110と接触関係をなしている。図1Bはまた、スペース結合部分110の支持構造体142周りのオプションとしてのハウジング140を示している。支持構造体142は、フレーム構造の形態をしていてもよく、あるいは、支持構造体は、他の適当な構造形態をしていてもよい。この時点で、センサ115は、サービス弁部分105とスペース結合部分110との間の接触関係または近接性を検出している。サービス弁部分105とスペース結合部分110の各々に設けられた対応のポート135,145は、互いに係合しまたはほぼ係合している。
図1C(この図もまた、スペース結合部分110の支持構造体142周りのオプションとしてのハウジング140を示している)を参照すると、サービス弁部分105は、スペース結合部分110にラッチ止めされまたは結合されている。以下にさらに説明するように、ラッチアーム125は、最初に、サービス弁部分105に向かって方向Rに沿って内方に回され、それにより支持構造体130の一部分(例えば、第1のプレート130a)とオーバーラップして、サービス弁部分105が一般にスペース結合部分110から遠ざかって動かないようにする「ソフトな(穏やかな)捕捉状態」を生じさせている。図1Cでは、ラッチアーム125はまた、方向Tに沿って並進してラッチアーム125を支持構造体130に押し付けており、その目的は、「ハードな(強固な)ラッチ止め状態」と呼ばれる場合のある十分に堅固な連結関係を確立するようサービス弁部分105とスペース結合部分110との間の遊びを吸収することにある。
したがって、本技術の実施形態に従って構成された物体移送インターフェースの結合機構体は、ラッチアーム125を使用して、ソフトな捕捉状態、次にハードなラッチ止め状態を提供する。本技術の実施形態に従って構成された結合機構体のソフトな捕捉に関する観点は、サービス弁部分105およびスペース結合部分110によって担持された対応関係をなすポート135,145相互間の係合を保証するよう、サービス弁部分105をスペース結合部分110と整列させるのを助ける。例えば、ラッチアーム125が対称に配置されているという性質により、サービス弁部分105は、ソフトな捕捉操作(方向Rに沿うラッチアーム125の回転)の際に、スペース結合部分110との整列関係をなすよう案内され、その後、ハードなラッチ止め状態(方向Tに沿うラッチアーム125の並進)は、サービス弁部分105とスペース結合部分110との相対運動(例えば、対応の人工衛星本体の相対運動によって引き起こされる運動)に抵抗し、そしてポート135,145のところでの高圧流体連結を容易にする大きなクランプ力をもたらす。幾つかの実施形態では、例えば、ラッチアーム125によって提供されるクランプ力は、10psi~3000psi以上の圧力で、連結状態にあるポート135,145相互間の物体の流れに適合する。1本以上の導管150が物体(例えば、流体または気体)を対応のコンテナからポート135,145まで運搬するようポート135,145に結合している。
図2は、図1A~図1Cに示されたサービス弁部分105の斜視図である。ポート135,145は、連結時の物体の移送を容易にする正面向き連結に適した仕方で構成されるのがよい。適当なポートの代表的な実施形態について以下にさらに詳細に説明する。
B.サービス弁部分とスペース結合部分の連結
図3A~図3Cは、一緒になって、本技術の実施形態に従って構成されていて結合または結合解除シーケンスを実施する結合機構体300の略図を示している。結合は、一般に、図3A、次に図3B、次に図3Cのシーケンスで表されている。切り離しは、一般に、この逆のシーケンスで表されている。図3Aにおいて、第1のプレート130aが、ラッチアーム125が開いた状態でスペース結合部分110に接近した状態にある。図3Bでは、接触または近接センサ115(図1参照)からの信号に応答して、アクチュエータ(例えば、ソレノイド、ステッピングモータ、サーボモータ、または別のアクチュエータ)がラッチアーム125を方向Rに沿って回転させて、サービス弁部分105の第1のプレート130aをソフトに捕捉する。図3Bは、サービス弁部分105がスペース結合部分110には完全には係合していない場合があるが、ラッチアーム125によるソフトな捕捉に起因して、(例えば、ラッチアーム125によって担持されたリップ360の位置に起因して)(リップ360は、ラッチアーム125から延びていて、ラッチアーム125が方向Rに沿って内方に回されると第1のプレート130aとオーバーラップする位置に位置決めされる)スペース結合部分110から全体が遠ざかることができない状態を示している。図3Cは、ラッチアーム125が第1のプレート130aをスペース結合部分110にハードにラッチ止めするよう方向Tに沿って並進した状態を示している。ラッチアーム125をスペース結合部分110に連結するワックスモータまたは直線アクチュエータにより方向Tに沿う並進を容易に行うことができる。
図4Aは、本技術の実施形態に従って構成された結合機構体300の部分略図であり、結合アクションを実行するアクチュエータをさらに示す図である。幾つかの実施形態では、ラッチアーム125は、機構体300のソフトな捕捉観点を提供するために方向Rに沿って回転するようラッチアームベース310に可動的に(例えば、回動可能にまたは回転可能に)連結されている。幾つかの実施形態では、ラッチアームアクチュエータ315(例えば、ソレノイド、ステッピングモータ、サーボモータ、または別のアクチュエータ)を、ラッチアーム125がスペース結合部分110とサービス弁部分105とのソフトな捕捉機能を提供するよう方向Rに沿って回転させるように各ラッチアーム125およびラッチアームベース310に連結されている。幾つかの実施形態では、各ラッチアームベース310は、単一のラッチアーム125を担持している。他の実施形態では、各ラッチアームベース310は、2本以上のラッチアーム125を担持している(例えば、多数のラッチアーム125が互いに同様に位置決めされてもよく、互いに隣接して位置決めされてもよく、しかも互いに同様に作動してもよい)。各ラッチアーム125は、1つ以上の対応するラッチアームアクチュエータ315を介して、または力の他の源によって、ラッチアームベース310に対して回動しまたは回転する。例えば、実施形態は、各ラッチアーム125のためのラッチアームアクチュエータ315、またはラッチアームベース310のうちの1つによって担持されたラッチアーム125のすべてのための共有ラッチアームアクチュエータ315を含むことができる。
ラッチアームベース310(ラッチアーム125を担持している)は、ラッチアームベース310と支持構造体142との間に位置決めされた1つ以上のアクチュエータ320によって与えられる力によってスペース結合部分110の支持構造体142に対して方向Tに沿って動き、それによりハードなラッチ連結を生じさせる。幾つかの実施形態では、ラッチアームベース310と支持構造体142との間に位置決めされたアクチュエータ320がワックスモータ、直線アクチュエータ、および/または別の適当なアクチュエータを含むことができる。幾つかの実施形態では、ラッチ- アームベース310は、1つ以上の可撓性要素325(例えば、ラッチアームベース310の頂部の近くに2つとラッチアームベース310の底部の近くに2つを含むのがよい4つの可撓性要素325)を介して可動的に支持構造体142に連結されている。幾つかの実施形態では、ラッチアームベース310は、2つだけの可撓性要素325(例えば、ラッチアームベース310の頂部の近くの2つまたはラッチアームベース310の底部の近くの2つ)を介して支持構造体142に連結されるのがよい。可撓性要素325としては、ラッチアームベース310を支持構造142に対して可動的に効果的に宙づりにするばねまたは材料の可撓性ストリップが挙げられる。可撓性要素325は、ラッチアームベース310と支持構造体142との間の低摩擦インターフェースの実現を容易にし、かかる低摩擦インターフェースは、ラッチアームベース310を動かすのに必要なエネルギーを減少させる(例えば、最小限に抑える)。例えば、幾つかの実施形態では、可撓性要素325は、滑り面の数を最小限に抑えるのに役立つ。
幾つかの実施形態では、支持構造体142は、1つ以上のストラットまたは連結要素345によって連結された2枚の平行プレート335,340を含む。支持構造体142は、ラッチアームベース310と係合する(押す)よう位置決めされたアクチュエータ320を担持することができる。例えば、アクチュエータ320は、ラッチアームベース310と支持構造体142との間に作動的に位置決めされるのがよい。幾つかの実施形態では、アクチュエータ320は、ラッチアームベース310から延びる棚部または突出部330を押すよう位置決めされるのがよい。幾つかの実施形態では、支持構造体142は、アクチュエータ320を支持構造体142上に支持するブラケット347を含むのがよい。連結要素345の1つ以上は、ブラケット347を支持してもよくかつ/あるいは、支持構造体142の別の部分がブラケット347を支持してもよい。
アクチュエータ320のうちの1つ以上は、作動部分350およびピストンロッド355を有するのがよい。アクチュエータ320がワックスモータである場合、ワックスモータに電力が加えられると(例えば、図1Aに示されているCPU120または別のコントローラによる命令時)、ワックスモータは、ワックスを加熱し、ワックスは、膨張してピストンロッド355を押す。伸長中のピストンロッド355は、突出部330をブラケット347から押し離す(一般的には、伸長中のピストンロッド355は、ラッチアームベース310を上側プレート335から押し離したり、方向Tに沿って押し下げたりする)。この運動により、ラッチアーム125のリップ360(このリップは、サービス弁部分105の第1のプレート130aを捕捉し、これについては図2を参照されたい)は、方向Tに沿って下方へ(第1のプレート130aおよびスペース結合部分110の支持構造体142に向かって)動き、その結果、ハードなラッチ止め連結が生じる。幾つかの実施形態では、支持構造体142は、他の方法でアクチュエータ320を支持することができる。幾つかの実施形態では、アクチュエータ320は、ラッチアームベース310上に(例えば、突出部330上に)支持されるとともに、支持構造体142を押すよう位置決めされるのがよい。
動力がワックスモータから除かれると、ワックスモータ内のワックスが冷え、ピストンロッド355を引き出し、それによりラッチアームベース310は、方向Tに沿って上方に移動し(例えば、可撓性要素325により提供される付勢力に起因して)ソフトな捕捉位置に戻ることができる。ラッチアームアクチュエータ315は、スペース結合部分110をサービス弁部分105から完全に離脱させるようラッチアーム125を回転させてラッチアームベース310から遠ざけるよう作動されるのがよい。
幾つかの実施形態では、機構体300は、「常開」形態にあるよう構成されているのがよく、その結果、動力が除かれると、ワックスモータ内のワックスは、ラッチアームベース310と支持構造体142との間の力を抜くよう十分に冷え、それにより、可撓性要素325は、ラッチアームベース310を方向Tに沿ってソフトな捕捉位置に向かって上方に付勢することができる。加うるに、機構体300は、ラッチアーム125をラッチアームベース310から遠ざけて開き位置に向かって付勢するばね要素を含むのがよい。機構体300を開き位置に向かって付勢するために、他のばねを用いることができる。かかる「常開」形態は、1機の宇宙航空機が停電または他の非常事態にある場合であっても、2機の宇宙航空機を保護するのに有利であるフェールセーフ形態であるのがよい。健全な宇宙航空機を故障しまたは損傷を受けた宇宙航空機から迅速かつ/あるいは自動的に切り離すことができる。幾つかの実施形態は、サービス弁部分105とスペース結合部分110とを機構体300の開放時に互いに押し離す機械式、電気式、または電気機械式システムを含むのがよい。例えば、1つ以上のばね、プッシャ、または他の分離装置が、スペース結合部分110および/またはサービス弁部分105に備え付けられて、これら部分110,105を互いに押し離すことができるようになっているのがよい。幾つかの実施形態では、アクチュエータ320および/またはばねは、機構体300が「常閉」形態を呈するよう構成されているのがよい。
本技術の幾つかの実施形態によれば、4つのラッチアームベース310および4本のラッチアーム125を備えた幾つかの装置は、4つの対応のラッチアームアクチュエータ315および8つの対応のワックスモータ(例えば、各ラッチアームベース310の各側に1つ、これらは、全体として参照符号320で示されている)をさらに含むのがよい。しかしながら、他の実施形態では、アーム、アームベース、アクチュエータ、およびワックスモータの他の数量および組合せを採用することができる。本技術の実施形態の利点は、機構300がラッチアームベース310および/またはラッチアーム125のうちの1つ以上(例えば、これらのうちの1つを除きすべて)の故障の場合であっても、ソフトな捕捉および/またはハードなラッチ止めの連結に関わることができるということにある。幾つかの実施形態では、結合機構体300は、ラッチアーム125をラッチアームベース310に対して並進させるよう位置決めされたアクチュエータを含むのがよい。
図4Bは、本技術の実施形態に従って構成された物体移送インターフェースシステム100の幾つかのコンポーネントの部分概略斜視図である。図4Bは、この図が図1Cに示されたオプションとしてのハウジング(140)を記載していないことを除き、図1Cとほぼ同じであり、図4Bは、Z軸回りにほぼ90゜回された状態のインターフェースシステム100のコンポーネントを示している。図4Bでは、図1Cの場合と同様、サービス弁部分105は、スペース結合部分110にハードにラッチ止めされている。かかる形態では、ポート135,145(図1A参照)は、サービス弁部分105とスペース結合部分110との間で物体を移送するために、互いに係合して密着されている。図4Bは、ラッチアームベース310を開き形態(例えば、ソフトなラッチ止めまたは完全開き形態)に向けて付勢するよう位置決めされた付勢ばね400をさらに示している。付勢ばね400は、方向Tに沿って上方に向かう力をラッチアームベース310にもたらすようラッチアームベース310と支持構造体142の一部分、例えば下側プレート340との間に位置決めされるのがよい。ワックスモータ用の代表的な発熱体370が図4Bに示されている。
図4Cおよび図4Dは、一緒になって、本技術の実施形態に従って構成されていて結合または結合解除シーケンスを実行する結合機構体410の略図を示している。結合機構体410は、図3A~図4Bを参照して上述した結合機構体300とほぼ同じである。幾つかの実施形態では、支持構造体142は、複数の案内415を含む。ラッチアーム125は、案内415に係合してこれらを閉じ位置に動かすことができる。例えば、幾つかの実施形態では、支持構造体142の一部分(例えば、支持構造体142の下側プレート340または別の部分)が幾つかの実施形態としてのラッチアーム125に設けられた角度付き縁部分420に係合するよう構成された角度付き縁部分416の形態をしている案内415を含む。ラッチアーム125を方向Tに沿って下方に動かすと(例えば、アクチュエータの力によって)、角度付き縁部分416,420は、ラッチアーム125を方向Rに沿って回転させるよう互いに係合する。案内415(例えば、角度付き縁部分416)は、方向Rに沿う回転を引き起こすための追加のアクチュエータの存在および/または支援の有無に関わらず、方向Rに沿う運動を生じさせる。したがって、本技術の幾つかの実施形態に従って構成された結合機構体によってもたらされるソフトな捕捉とハードなラッチ止め係合状態の両方は、ラッチアームベース310(図4Aおよび図4B参照)を方向Tに沿って動かすだけで達成できる。
幾つかの実施形態では、少なくとも1つには結合機構体410の幾何学的形状のために、ラッチアームアクチュエータ315(図4Aおよび図4B参照)を省くことができる。幾つかの実施形態では、ラッチアームアクチュエータ315は、ラッチアーム125をそのソフトな捕捉位置に保つのに電源投入されまたは稼働される必要はない。幾つかの実施形態では、結合機構体410は、ラッチアームアクチュエータ315(図4Aおよび図4B参照)が故障した場合にハードなラッチ止め状態を維持することができる。
図5は、本技術の実施形態による結合および/または燃料供給プロセス500を示す流れ図である。幾つかの実施形態では、プロセス500は、プロセス500の1つ以上(例えば、全ての)ステップを実行するための命令がプログラムされた1つ以上のコントローラの制御下で実施されるのがよい。
ブロック502から始まって、物体移送インターフェースは、アイドリングおよび/または待機状態にあるのがよく、この状態では、サービス弁部分105とスペース結合部分110は、互いに連結解除されて互いに間隔を置いた状態にある。幾つかの実施形態では、サービス弁部分105とスペース結合部分110が互いに接近すると、コントローラまたはオペレータは、インターフェースシステム100のコンポーネントをスタンバイ状態にするのがよい(ブロック504)。システムまたはオペレータが、サービス弁部分105とスペース結合部分110の接触(または、幾つかの実施形態では、接触間近)を検出した場合(例えば、上述の1つ以上のセンサ115により)、インターフェースシステム100は、ラッチアーム125をラッチアームベース310に向かって回転させて(上述したように)全体としてサービス弁部分105をスペース結合部分110から遠ざかるのを制止する(すなわち、サービス弁部分105がスペース結合部分110から動くことができる程度を制限する)ことによってソフトな捕捉操作を実行する(ブロック506)。システムまたはオペレータが、サービス弁部分105とスペース結合部分110との接触(または接触間近)を検出しない場合、または接触がソフトな捕捉に不十分であるとみなされた場合(例えば、サービス弁部分105とスペース結合部分110が対応のポート相互間の密着連結を容易にするのに十分には位置合わせされていない場合)、インターフェースシステム100は、タイムアウトしてブロック504のスタンバイ状態に戻ることができる。
ソフトな捕捉操作(ブロック506)後、インターフェースシステム100またはオペレータは、インターフェースシステム100がソフトな捕捉状態(ブロック508)にあって、いつでもハードなラッチ止め可能な状態にあるかどうかを確認する。例えば、接触および/または位置合わせが不十分である場合、またはソフトな捕捉が失敗した場合、インターフェースシステム100は、ソフトな捕捉操作(ブロック506)を再び試みるのがよくまたはコントローラまたは他のオペレータがコンポーネントをさらに位置合わせしてハードなラッチ止め操作(ブロック510)を実行する前に接触具合を向上させるのがよい。
インターフェースシステム100がソフトな捕捉状態(ブロック508)にあるとみなされた後、ブロック510において、インターフェースシステム100は、上述したように、ハードなラッチ止めを行う(例えば、ラッチアームベース310は、方向Tに沿って動く、これについては、図1C、図3C、図4A、図4Bを参照されたい)。
ハードなラッチ止め(ブロック510)が成功した場合、幾つかの実施形態では、インターフェースシステム100は、結合されまたはドッキングされたものとみなされるのがよい(ブロック512)。幾つかの実施形態では、コントローラによりシステムが結合されまたはドッキングされたものとみなされるためには、適正な接触および位置合わせがある時間にわたり、例えば10秒間存在しなければならない。加うるに、幾つかの実施形態では、結合はまた、コントローラによりインターフェースシステム100が結合またはドッキング状態にあるとみなされる前に、ある時間(例えば、10秒間)にわたり、サービス弁部分105とスペース結合部分110との間における遠隔測定(テレメトリー)または他のデータ接続性(例えば、データコネクタ136を介して、これについては図1A、および図2を参照)を生じさせる。ドッキングが成功したとみなされた場合(ブロック512)、ブロック514において、コントローラは、インターフェースシステム100を介して(例えば、上述のポートを使用して)燃料供給または他の物体移送を開始することができる。
幾つかの実施形態では、コントローラが故障を検出した場合、コントローラは、1つ以上の故障モードを開始し、さらに、オプションとして、プロセス500における先の状態への復帰を開始することができる。例えば、幾つかの実施形態では、遠隔測定または他のデータがサービス弁部分105とスペース結合部分110との間で十分には交換されていない場合、ブロック516において、コントローラは、ハンドシェイク失敗プロトコルを開始するのがよく、このハンドシェイク失敗プロトコルは、再試行のために任意の先の状態への復帰を含むのがよい。幾つかの実施形態では、ブロック518において、コントローラは、燃料供給に関する故障(例えば、インターフェースシステム100と関連したセンサが、物体が首尾よく移送されていることおよび/またはポートが故障していることを検出しそこなった場合)を指示することができる。燃料供給に関する故障に応答して、ブロック520において、コントローラは、インターフェースシステム100を完全に稼働解除するのがよく、次に、ブロック504のスタンバイ状態に復帰させるのがよい(例えば、後で再試行するために)。
幾つかの実施形態では、コントローラは、サービス弁部分105をスペース結合部分110に対して保持するよう結合機構体300によって加えられる力を分析する(例えば、1つ以上のひずみゲージを用いて)。力が不十分である場合、コントローラは、ブロック521においてハードなラッチ止め失敗を指示するのがよく、次に、コントローラは、ブロック522においてハードなラッチ止めの解除(すなわち、ワックスモータの解除)を開始し、それによりブロック508におけるソフトな捕捉状態に戻るか、プロセス500の別の部分に復帰し、それにより結合および物体移送を再び試みるのがよい。幾つかの実施形態では、ブロック522におけるハードなラッチ止めの解除後、コントローラは、ブロック520においてインターフェースシステム100を完全に稼働解除するのがよい(例えば、コントローラにより、プロセス500の一観点がサービス弁部分105およびスペース結合部分110の現在の状態および/または相対位置では可能ではないと判定した場合)。
本技術の実施形態に従って構成されるシステムの中には、連結状態にある宇宙航空機のうちの少なくとも一方の電力状態を表す信号(例えば、宇宙航空機の電源がオンにされているかオフにされているか、または宇宙航空機が故障を生じているかどうかを表す信号)を出力するアライブネスセンサを含むものがある。幾つかの実施形態では、どんなときでもアライブネスセンサにより連結状態の宇宙航空機のうちの一方が電源切断状態にあり、または電力喪失または他の故障状態を呈していることが指示された場合、結合機構体は、結合プロセスを停止しまたは結合を解除することによって応動する(ただし、幾つかの実施形態では、結合機構体は、連結状態を維持することができる)。
一般に、本技術の実施形態に従って構成される結合機構体は、開き位置と閉じ位置との間で動くよう位置決めされるラッチアームを含む。閉じ位置では、結合部分は、別のもの、例えばサービス弁部分を捕捉している。以下において、結合機構体の追加の実施形態について説明する。
C.グラウンド(地面)結合部分
図6Aおよび図6Bは、本技術の実施形態に従って構成されたグラウンド結合部分600と係合状態にあるサービス弁部分105の部分概略斜視図である。グラウンド結合部分600は、地上システム上に具体化されるのがよく、このグラウンド結合部分は、例えば地上の宇宙航空機への供給を行うために(例えば、物体をこの宇宙航空機に移送するとともに/あるいはこの宇宙航空機から移送するために)サービス弁部分105と合体するよう構成されている。グラウンド結合部分600は、サービス弁部分105のポート135a,135b(図2参照)をグラウンド結合部分600の対応のポートに連結して、物体を2つのコンテナ相互間で移送するようサービス弁部分105を受け入れる。
図6Aを参照すると、幾つかの実施形態では、グラウンド結合部分600は、空胴部610にサービス弁部分105を受け入れ、そしてサービス弁部分105を結合機構体613で保持する。グラウンド結合部分600の機構体613は、1つ以上の(例えば4つの)フックまたはハンマーの形をしたラッチアーム615を含み、これらラッチアームは、開き位置に向かって(グラウンド結合部分600の中心から半径方向に遠ざかって)ばね押しされている。
地上結合部分600の近位部分620は、遠位部分630に対して回転可能である。近位部分620は、遠位部分630に対して近位部分620を軸線Z1に沿って上下させる螺合方式によって遠位部分630に連結されている。全体として矢印Aで示されているように、遠位部分630に対する近位部分620の回転時、近位部分620は、方向Tに沿って上方に並進してラッチアーム615を押し、それにより、これらラッチアームは、ピボット点回りに(例えば、全体として矢印Bで示される方向に沿って)回動し、そしてまた、ラッチアーム615をサービス弁部分105回りに(例えば、頂部プレート130b回りに)閉じてサービス弁部分105をグラウンド結合部分600に固定する。幾つかの実施形態では、遠位部分630に対する近位部分620の運動はまた、ラッチアーム615に下向きの力を及ぼすことができ、それにより、サービス弁部分105をグラウンド結合部分600にさらに固定することができる。図6Bは、グラウンド結合部分600に固定されたサービス弁部分105を示しており、ラッチアーム615は、頂部プレート130bを固定する位置に回転してある。幾つかの実施形態では、グラウンド結合部分600は、近位部分620と遠位部分630との間にヒグビー(Higbee)型連結関係を生じさせることができる。幾つかの実施形態では、弾性タブ要素635がラッチアーム615の各々と近位部分620との間に位置決めされていて、位置合わせおよびトルクの一貫性を向上させることができるようになっている。
グラウンド結合部分を自律的に作動させることができ、または完全にまたは部分的に手動で操作することができる。特定の代表的な実施形態では、グラウンド結合部分は、宇宙航空機の燃料供給または宇宙空間内とは対照的に地上で物体を移送するのを容易にするために完全に手動で操作することができる。幾つかの実施形態では、グラウンド結合部分600は、宇宙航空機内で具体化されて宇宙空間内で作動されるのがよい。
D.自動調心型ポート
本技術の観点は、図1Aに関して上述したポート135a,135b,145a,145bのうちの1つ以上として具体化できる自動調心型ポートを含む。例えば、ポート135a,135bが相手方のポート145a,145bに係合すると、ポートの幾何学的形状は、ポートの自動調心を行うことができ、そして物体移送を可能にするためにこれらポートの連結部を封止することができる。図1Aを参照すると、幾つかの実施形態では、サービス弁部分105は、雄型ポート135aおよび雌型ポート135bを備えるのがよい。スペース結合部分110は、対応の雌型ポート145aおよび雄型ポート145bを備えるのがよい。サービス弁部分105がスペース結合部分110と係合すると、サービス弁部分105に設けられている雄型ポート135aは、スペース結合部分110に設けられた雌型ポート145aと嵌合し、サービス弁部分105に設けられている雌型ポート135bは、スペース結合部分110に設けられている雄型ポート145bと嵌合する。図1Aに示された構成の雄型ポートと雌型ポートの対は、一緒になって、別の対応の雄型ポートと雌型ポートの対と係合するが、別の実施形態では、他の形態を具体化してもよい。例えば、サービス弁部分105は、任意の適当な数(例えば、1つ以上)のポートを備えることができ、スペース結合部分110は、これに対応した数の対応のポートを備えることができる。サービス弁部分105のポートのうちの幾つかまたは全ては、雄型ポートであってもよく、スペース結合部分110のポートの幾つかまたは全ては、雌型ポートであってもよく、またはその逆の関係が成り立つ。
図7Aは、本技術の実施形態に従って構成されたポート700の斜視図である。ポート700は、図1Aを参照して上述したポート135a,135b,145a,145bのうちの1つ以上として具体化できるとともに/あるいはポート700は、スペース結合部分110、サービス弁部分105、およびグラウンド結合部分600以外のシステムに具体化されてもよい。例えば、ポート700は、物体の移送に関与する任意のシステムおよび/または機構体に具体化できる。
ポート700は、ポート本体710およびポートヘッド720を含む。ポート本体710は、ポート700から物体を出し入れする導管(例えば、図1Aに示されていて上述した導管150)に連結可能である。例えば、ポート本体710は、導管に係合してこの導管とポート700との間における物体の流れを容易にするためのコネクタ要素730を含むとともに/あるいはこれに取り付けられるのがよい。別の実施形態は、導管を連結するのに適した他のコネクタを含むことができる。ポートヘッド720は、ポートフェース740およびオプションとしてのフランジ750を含む。幾つかの実施形態では、フランジ750は、ポート700を支持構造体に取り付けるための取り付け穴760を有する。別の実施形態では、ポート700は、ポート700を支持構造体に取り付けるための他の装置を備えるのがよい。幾つかの実施形態では、フランジ750を省くことができる。ポートフェース740は、異形の係合面を有するのがよく、この異形の係合面は、別のポート(例えば、図7Bを参照して以下において説明するポート)に設けられている対応の異形係合面と合致するよう構成されている。幾つかの実施形態では、ポートフェース740は、別のポート(例えば、図7Bを参照して以下において説明するポート)に設けられた雄型部分、例えば円錐部または他の突出部を受け入れるよう構成された雌型またはカップ部分770を有する。ポートフェース740は、Oリング785を担持する1本以上の溝780を有するのがよい。以下にさらに詳細に説明するように、ポートフェース740は、別のポートに設けられた対応のポートフェースに密着する。別の実施形態では、ポートフェース740は、別のフェース封止機構体に密着するのがよい。ポート700は、可動ピントル787をさらに有し、可動ピントル787は、以下にさらに詳細に説明するように、別のポートに設けられた対応の可動ピントルに係合するようポートフェース740に設けられた開口部を通ってポートフェース740から延び出るのがよい。
図7Bは、本技術の別の実施形態に従って構成されたポート790の斜視図である。ポート790は、ポートヘッド791が、異なる異形係合面を有し、この異形係合面が別のポート、例えば図7Aを参照して上述したポート700に設けられている対応の異形係合面と合致するよう構成されていることを除き、図7Aを参照して上述したポート700とほぼ同じである。ポートヘッド791(これは、ポートフェース792を含む)は、図7Aを参照して上述したオプションとしてのフランジ750とは異なる形状を備えたオプションとしてのフランジ793を有するのがよい。ポートフェース792は、雄型部分、例えば、図7Aを参照して上述したポート700のカップ部分770に嵌まり込むよう構成された円錐部794を有するのがよい。ポートフェース792は、Oリング785を担持する1本以上(例えば、2本)の溝780をさらに有するのがよい。ポートフェース792は、図7Bを参照して上述した対応のポートフェース740に密着する。ポート790は、ピントル787をさらに有し、ピントル787は、別のポートに、例えば図7Aを参照して上述したポート700に設けられているピントルに係合するようポートフェース792から延び出るのがよい。
図7Aは、全体として円形のフランジ750を示し、図7Bは、全体として三角形のフランジ793を示しているが、本技術の実施形態に従って構成されたポートは、他の形状を有するフランジを有し、または、これらポートは、フランジを省いたものであってもよい。
図8は、図7Bに示したポート790の分解組立斜視図である。図8はまた、ポート本体710を断面図で示している。ピントル787は、長手方向軸線803に沿ってポート本体710に設けられたボア800内で動くことができる。ピントル787は、ポート790が別のポートに係合する手前で(すなわち、図7Bに示されているようなポート閉鎖位置)オプションとしてポートフェース792から突き出たピントル先端部805を有する。ピントル先端部805は、ポート790が図9および図10を参照して以下に詳細に説明するように、別のポートに係合するときにポート本体710中に押し込められるのがよい。ピントル先端部805は、ポートフェース792に設けられた開口部810の径よりもわずかに小さい径を有するのがよく、ピントル先端部805は、この開口部810を通って動く。ピントル787は、弾性要素、例えばばね815によりポート閉鎖位置に向かって付勢されている。幾つかの実施形態では、ポート790は、ピントル787をポート本体710の内部に密着させてピントル787がポート閉鎖位置にあるときにポート790を封止するようピントル787上に位置決めされたOリング820を有する。
幾つかの実施形態では、ピントル787の動きを助ける追加のコンポーネントがポート本体710内に位置決めされるのがよい。例えば、幾つかの実施形態では、ポート790は、ピントル787と共に長手方向軸線803に沿ってボア800内で動くライダ825を有する。ピントル787は、ボアライダ825内に位置決めされたピントルシャフト830を有するのがよい。ピントル787は、幾つかの実施形態では、一体型組立体として形成されてもよく、あるいは他の実施形態では、このピントルは、互いに接合された多数のコンポーネントを有してもよい。幾つかの実施形態では、ピントル787は、ボアライダ825と一体である。ボアライダ825は、全体として円筒形の形状を有するとともにボア800のサイズに一致したサイズを有するのがよく、その結果、ボアライダ825は、ボア800と同軸関係を保った状態でボア800内で動くことができる。ボアライダ825は、ピントル787をボア800と同軸に保つことができる。ボアライダ825は、長手方向軸803に沿って差し向けられていて物体がボアライダ825のそばを通ることができるようにするための1つ以上のスロット835を有するのがよい。幾つかの実施形態では、ボアライダ825は、ボア800内における摩擦を減少させるために減摩性材料、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む。ばね815は、ボアライダ825とコネクタ要素730との間に位置決めされるのがよい。幾つかの実施形態では、ばね815をポート790の他のコンポーネントと同軸整列状態に保つためのばねリテーナ840が設けられるのがよい。コネクタ要素730は、ボア800に設けられたオプションとしてのねじ山845と対応関係をなして噛み合うねじ山を有するのがよい。コネクタ要素730は、ボア800を覆うとともに、ポート790のコンポーネントをボア800内に保つ。幾つかの実施形態では、コネクタ要素730は、ポート本体710に溶接されるのがよい。幾つかの実施形態では、コネクタ要素730は、ボア800内にスナップ嵌めされ、または押し込まれるのがよい。ねじ山付きコネクタ要素730が図示されていてこれについて説明するが、他の実施形態として、導管を連結するとともに/あるいはポート790のコンポーネントをポート本体710内に保持するための任意適当なコネクタが設けられてもよい。
上述したように、図7Bおよび図8に示されたポート790は、ポートヘッド720,791の形態を除き、図7Aに示されたポート700とほぼ同じであり、したがって、ポート790の上述の説明は、図7Bおよび図8のポート790と同一または類似の内側コンポーネントを有する図7Aに示されたポート700にも当てはまる。
図9は、嵌合前の相互接近時におけるポート700,790の断面図である。ポート700,790の各々内のピントル先端部805は、各ピントル787がばね815によってその対応のポートフェース740,792に向かって付勢されたときにポートフェース740,792からわずかに突き出るのがよい。嵌合に先立って、ピントル787のOリング820(このOリングは、別法として、ポート本体710によって担持されてもよい)は、ポート700,790を封止するとともに物体がポート700,790を通過するのを阻止する。
図10は、互いに嵌合または係合したポート700,790の断面図である。本技術の実施形態の一観点は、ポート700,790の自動調心機能を有する。ポート700,790は、寸分違わない向きで互いに接近する必要はなく、というのは、カップ部分770がカップと円錐部794を同軸状態に位置合わせする仕方で円錐部794を受け入れるからである。本技術の実施形態の別の観点は、ポートフェース740,792相互間の封止部を含む。フェース740,792相互間の3つのOリング785は、万全を期した状態(冗長性)をもたらすとともに規制基準(例えば、自着火性燃料と関連した規制基準)の順守を保証する。幾つかの実施形態では、4個以上または2個以下のOリング785が設けられる場合がある。Oリング785を2つのポート700,790相互間に分布して配置する(例えば、2つのOリング785がポート790のうちの一方に設けられ、1つのOリングが他方のポート700に設けられる)ことにより、冗長性がさらに得られる。例えば、ポート700,790の一方が損傷を受けると(例えば、流星塵またはデブリによって)、他方のポートのOリング785は、封止部をもたらすのに十分であるのがよい。Oリングを、ポートフェース740,792およびピントル787と関連して本明細書において説明しているが、他の封止装置(例えば、押し潰し可能なシールまたは他の適切な封止装置)を別の実施形態において用いることができる。ポートフェース740,792が多数のOリングまたは多数の他の封止装置を有するシステムは、封止装置の状態の判定を支援する(例えば、封止装置が正しく機能しているかどうかの判定に役立つ)1つ以上の測定装置をさらに含むのがよい。測定装置としては、Oリングまたは他の封止装置相互間の圧力を測定するための圧力測定装置が挙げられる。幾つかの実施形態では、ポートフェースに設けられるOリングまたは他の封止装置を省くことができる。
作用を説明すると、ピントル先端部805は、互いに押し合い、それにより、各ピントル787をポート本体710中に引っ込める(例えば、ばね815の力に抗して)。ピントル787がポート本体710中に動くことにより、ボア800とピントル787との間の通路1000が開かれる。すると、物体は、ポートフェース740,792によって作られた封止部から逃げ出ることなく、嵌合状態にあるポート700,790を自由に流通することができる。例えば、物体は、コネクタ要素730に設けられた通路1010を通って流れ、ばねリテーナ840を通って流れ、ばね815周りを通って流れ、ボアライダ825の先へ流れ(例えば、図8に示されているスロット835を通って流れることにより)、そしてピントル787の先へ流れ、ポートフェースの開口部810(図8参照)から流れ出、そして他方のポート中に流れ込んで他方のポート内の同一または類似のコンポーネントの先へ流れることができる。
図11は、本技術の実施形態に従って構成されたポート組立体1100の斜視図である。ポート組立体1100は、単一のポート本体1120上に支持された2つ以上のポートフェース1110を含むのがよい。ポートフェース1110は、図7A~図10を参照して説明したポートフェース740,792とほぼ同じであるのがよい。例えば、一方のポートフェース1110aは、円錐部794を有するのがよく、別のポートフェース1110bは、カップ部分770を有するのがよい。ポート組立体1100は、ポート135,145(図1A~図2および図4B参照)を提供するようサービス弁部分105、スペース結合部分110、またはグラウンド結合部分600のうちの1つ以上の中に設けられるのがよい。また、ポート本体1120は、各ポートフェース1110について1組のポートコンポーネント(例えば、上述したようなピントル787、ボアライダ、ばね、Oリング、およびばねリテーナ)をさらに担持している。したがって、ポート組立体1100は、本技術の実施形態に従って構成された2つのポートを構成するが、1つのポート本体1120内に設けられる。1つのポート本体1120内に設けられた2つのポートについて説明しているが、同一のポート本体1120は、2つ以上のポートを備えることができる。1つのポートフェースは、カップを有し、別のポートフェースは、円錐部を有するが、幾つかの実施形態では、任意の適切な数のカップおよび円錐部をポートフェースとして用いることができる。ポート組立体1100は、別のシステムの別のポート組立体と嵌合しまたは係合することができる。例えば、さらに図1Aを参照すると、サービス弁部分105は、補足すると、ポート135a,135bとしてポート組立体1100を有することができ、スペース結合部分110は、ポート145a、145bとしてポート組立体1100を有することができる。サービス弁部分105がスペース結合部分110に係合すると、ポート組立体1100は、互いに押し付けられて封止部を形成するとともに、ポート組立体1100相互間における物体の移動を可能にする。
一般的な技術背景の説明のため、幾つかの実施形態では、例えばサービス弁部分105、スペース結合部分110、および/またはグラウンド結合部分600のようなコンポーネントは、人工衛星デプロイヤ(deployer)、例えばキューブサット(CubeSat )型デプロイヤ内に嵌まり込むように寸法決めされるのがよい。例えば、幾つかの実施形態では、サービス弁部分105および/またはスペース結合部分110は、キューブサット型デプロイヤ(口語では、大きな塊としての「マグロ缶」と呼ばれている)の円筒形凹部内に嵌まり込むよう寸法決めされるのがよい。別の実施形態では、寸法形状をスケールアップしたりスケールダウンしたりして大型にまたは小型にすることができる。本発明の実施形態に従って構成された弁およびポートは、サービス弁、充填/排水弁、充填/ベント弁、あるいは宇宙航空機または他のシステム用の他の弁として使用できる。
幾つかの実施形態では、ポートと関連した導管は、導管内の物体の温度を制御するために廃熱を使用する(例えば、流体を防氷する)ためのワックスモータ用のヒータと熱的に結合される(または、発熱する任意のアクチュエータに熱的に結合される)のがよい。他の実施形態では、導管とワックスモータ用のヒータとの間に断熱材が設けられるのがよい。幾つかの実施形態では、ばね815からの力がポートの押し離しを助けることができ、それにより、スペース結合部分110からのサービス弁部分105の分離を助けることができ、または他の装置の分離を助けることができる。
上述したことから、本技術の幾つかの実施形態を例示目的で本明細書おいて説明したが、開示した技術から逸脱することなく種々の改造を行うことができるということが理解されよう。例えば、より多くのまたはより少ないポート(例えば、1個、3個、4個、または5個以上のポート)を弁と結合部分を連結するために使用できる。カップ・アンド・コーン(円錐部)構造についてポートのフェースと関連して上述したが、幾つかの実施形態では、同心整列状態を生じさせるための他の互いに協働する形状を採用することができる。幾つかの実施形態では、サービス弁部分105および/またはスペース結合部分110は、宇宙航空機の外部(すなわち、断熱材の外部)上に位置決めされるのがよい。幾つかの実施形態では、部分105,110の一方または両方は、可動キャップまたはカバーの背後に位置決めされるのがよい。一般的にいって、部分105,110は、ドッキングおよび物体移送を容易にする任意の適当な場所に配置できる。幾つかの実施形態では、本技術の構成要素のうちの1つ以上の表面は、静電荷が蓄積しにくいようにするための導電性表面または被膜を含むことができる。
本技術の幾つかの追加の観点が以下の実施態様項に記載されている。
〔実施態様項1〕
結合機構体であって、
支持構造体と、
上記支持構造体に可動的に連結されたラッチアームベースと、
上記ラッチアームベースに連結された1本以上のラッチアームとを有する、結合機構体。
〔実施態様項2〕
上記1本以上のラッチアームは、上記ラッチアームベースに回動可能に連結されている、実施態様項1記載の結合機構体。
〔実施態様項3〕
上記ラッチアームベースを上記支持構造体に対して動かすよう位置決めされたアクチュエータをさらに有する、実施態様項1記載の結合機構体。
〔実施態様項4〕
上記アクチュエータは、ワックスモータを含む、実施態様項3記載の結合機構体。
〔実施態様項5〕
上記ラッチアームベースは、1つ以上の可撓性要素により上記支持構造体に可動的に結合されている、実施態様項1~4のうちいずれか一に記載の結合機構体。
〔実施態様項6〕
上記1本以上のラッチアームを上記ラッチアームベースに対して回転させるよう位置決めされたアクチュエータをさらに有する、実施態様項1~5のうちいずれか一に記載の結合機構体。
〔実施態様項7〕
2つのコンテナ相互間で物体を移送するシステムであって、上記システムは、
1つ以上の第1のポートを備えたサービス弁部分と、
上記サービス弁部分を受け入れるよう構成された結合部分とを含み、上記結合部分は、結合機構体および1つ以上の第2のポートを有し、上記第2ポートは、上記1つ以上の第1のポートに係合するよう位置決めされ、
上記結合機構体は、開放位置と閉鎖位置との間で動くよう位置決めされた複数のラッチアームを有し、上記閉鎖位置では、上記結合部分は、上記サービス弁部分を捕捉している、システム。
〔実施態様項8〕
上記結合機構体は、複数のラッチアームベースを有し、各ラッチアームは、上記複数のラッチアームベースのうちの一ラッチアームベースに回動可能に連結され、上記ラッチアームベースは、上記結合部に対して動くことができる、実施態様項7記載のシステム。
〔実施態様項9〕
上記結合部分は、複数の案内を備えた支持構造体を有し、上記ラッチアームは、上記案内に係合するよう動くことができ、上記ラッチアームが上記案内に係合すると、上記ラッチアームは、上記閉鎖位置まで動く、実施態様項7または9記載のシステム。
〔実施態様項10〕
上記ラッチアームは、上記ラッチアームが外方に回動された第1のピボット位置と、上記ラッチアームが上記サービス弁部分を捕捉するよう、内方に回動された第2のピボット位置との間で回動するよう位置決めされている、実施態様項7記載のシステム。
〔実施態様項11〕
上記結合部分は、支持構造体を有し、
上記結合機構体は、上記支持構造体によって担持された1つ以上のラッチアームベースを有し、
各ラッチアームは、上記第1のピボット位置と上記第2のピボット位置との間で回動するよう上記1つ以上のラッチアームベースのうちの一ラッチアームベースに回動可能に連結され、
上記ラッチアームベースは、上記支持構造体に対して並進して、上記ラッチアームを上記サービス弁部分が上記結合部分に対して動くことができる第1の直線位置と、上記ラッチアームが上記サービス弁部分を上記結合部分に押し付ける第2の直線位置との間で動かすよう位置決めされている、実施態様項10記載のシステム。
〔実施態様項12〕
上記支持構造体は、複数の案内を有し、上記ラッチアームは、上記案内に係合するよう位置決めされ、上記ラッチアームが上記案内に係合すると、上記ラッチアームは、上記第2のピボット位置まで動く、実施態様項11記載のシステム。
〔実施態様項13〕
上記支持構造体は、複数の第1の角度つき縁部分を有し、各ラッチアームは、上記ラッチアームが上記第2の直線位置にあるときに、上記複数の第1の角度つき縁部分のうちの第1の角度つき縁部分に対応関係をなして係合するよう位置決めされた第2の角度つき縁部分を有し、上記第1の角度つき縁部分と上記第2の角度つき縁部分の係合による上記ラッチアームが上記第2のピボット位置まで回動するようになっている、実施態様項11記載のシステム。
〔実施態様項14〕
上記結合部分は、
近位部分と、
螺合方式により上記近位部分に連結された遠位部分とを含み、
上記近位部分が上記遠位部分に対して回されると、上記近位部分は、上記遠位部分に対して並進して上記ラッチアームを上記閉鎖位置まで押し出す、実施態様項7記載のシステム。
〔実施態様項15〕
2機の宇宙航空機相互間で物体を移送するシステムであって、上記システムは、
物体を移送するための1つ以上の第1のポートを備えたサービス弁部分と、
サービス弁部分を受け入れるよう位置決めされた結合部分とを含み、上記結合部分は、
支持構造体、
上記1つ以上の第1のポートとの間で物体を移送するために上記1つ以上の第1のポートに係合するよう位置決めされた1つ以上の第2のポート、
ラッチアームベース、上記ラッチアームベースは、上記支持構造体に対して動くことができ、
上記ラッチアームベースを上記支持構造体に対して動かすよう位置決めされた第1のアクチュエータ、および
上記ラッチアームベースによって担持されたラッチアームを有し、上記ラッチアームは、上記ラッチアームベースに対して動くことができる、システム。
〔実施態様項16〕
上記結合部分は、信号を出力するよう構成されたセンサをさらに備えている、実施態様項15記載のシステム。
〔実施態様項17〕
上記センサは、
近接センサ、上記信号は上記サービス弁部分と上記結合部分との近接性を指示する、
接触センサ、上記信号は上記サービス弁部分と上記結合部分との接触関係を指示する、
光学センサ、上記信号は上記サービス弁部分と上記結合部分との近接性または接触関係を指示する、または
アライブネスセンサ、上記信号は上記宇宙航空機のうちの少なくとも1機の電力状態を指示する、
を含む、実施態様項16記載のシステム。
〔実施態様項18〕
実行時、
上記信号を受信し、
上記信号に応答して、上記アクチュエータを作動させて上記ラッチアームベースおよび上記ラッチアームを、上記ラッチアームが上記サービス弁部分を上記結合部分に押し付ける位置まで並進させる命令がプログラムされたコントローラをさらに含む、実施態様項17記載のシステム。
〔実施態様項19〕
上記ラッチアームを上記ラッチアームベースに対して回転させるよう位置決めされた第2のアクチュエータをさらに含み、上記コントローラはさらに、実行時、
上記第2のアクチュエータを作動させて、上記ラッチアームを第1の位置から上記ラッチアームが上記サービス弁部分を捕捉する第2の位置まで回転させる命令がプログラムされている、実施態様項18記載のシステム。
〔実施態様項20〕
上記ラッチアームベースは、1つ以上の可撓性要素により上記支持構造体に連結されている、実施態様項15~19のうちいずれか一に記載のシステム。
〔実施態様項21〕
上記ラッチアームを上記ラッチアームベースに対して回転させるよう位置決めされた第2のアクチュエータをさらに含む、実施態様項15~18のうちいずれか一に記載のシステム。
〔実施態様項22〕
上記ラッチアームは、第1の位置と第2の位置との間で上記ラッチアームベースに対して動くことができ、上記システムは、上記ラッチアームを上記第1の位置に向かって付勢するよう位置決めされたばねをさらに含む、実施態様項15~21のうちいずれか一に記載のシステム。
〔実施態様項23〕
上記第1のアクチュエータは、ワックスモータを含む、実施態様項15~22のうちいずれか一に記載のシステム。
〔実施態様項24〕
上記ラッチアームベースは、第1の位置と第2の位置との間で上記支持構造体に対して動くことができ、上記システムは、上記ラッチアームベースと上記支持構造体との間に位置決めされていて、上記ラッチアームベースを上記第1の位置の方へ付勢するばねをさらに含む、実施態様項15~23のうちいずれか一に記載のシステム。
〔実施態様項25〕
上記サービス弁部分および上記結合部分の各々は、(a)上記宇宙航空機相互間でデータを伝送するデータコネクタ、または(b)上記宇宙航空機相互間で電力を伝送する電力コネクタのうちの少なくとも一方を備えている、実施態様項15~24のうちいずれか一に記載のシステム。
〔実施態様項26〕
2機の宇宙航空機相互間で物体を移送する方法であって、上記方法は、
第1の宇宙航空機によって担持されたサービス弁部分と第2の宇宙航空機によって担持された結合部分との間の近接性または接触関係のうちの少なくとも一方を検出するステップを含み、
上記サービス弁部分と上記結合部分との間の近接性または接触関係のうちの上記少なくとも一方の検出時、複数のラッチアームを上記サービス弁部分の方へ動かして上記サービス弁部分と上記結合部分との相対運動を制限するステップを含み、
ラッチアームベースを上記結合部分の支持構造体に対して並進させるステップを含み、上記ラッチアームベースの上記並進により上記ラッチアームは、上記サービス弁部分を上記支持構造体に押し付け、
(a)物体を上記第1の宇宙航空機から、上記サービス弁部分に通し、上記結合部分に通し、そして上記第2の宇宙航空機の中へ移送するステップ、または
(b)物体を上記第2の宇宙航空機から、上記結合部分に通し、上記サービス弁部分に通し、そして上記第1の宇宙航空機の中へ移送するステップのうちの少なくとも1つのステップを含む、方法。
〔実施態様項27〕
上記サービス弁部分および上記結合部分によって担持されたコネクタを介して上記第1の宇宙航空機と上記第2の宇宙航空機との間でデータまたは電力のうちの少なくとも一方を伝送するステップをさらに含む、実施態様項26記載の方法。
〔実施態様項28〕
上記第1の宇宙航空機または上記第2の宇宙航空機のうちの少なくとも一方の電力状態を検出するステップをさらに含み、
上記第1の宇宙航空機または上記第2の宇宙航空機が電源切断状態にあることの検出に応答して、上記サービス弁部分を上記結合部分から解除する、実施態様項26または27記載の方法。
〔実施態様項29〕
物体を移送するポートであって、上記ポートは、
ポート本体を有し、上記ポート本体内にはボアが延びており、
上記ポート本体の第1の端部に取り付けられたポートヘッドを有し、上記ポートヘッドは、異形係合面を備えたポートフェースを有し、
上記ボア内に位置決めされた可動ピントルを有し、上記ピントルは、上記ピントルが上記第1の位置にあるときに上記ポートフェースから伸び出、
上記ポートは、上記ピントルが上記第1の位置にあるときに閉じられ、上記ピントルは、上記ポートが上記ポート本体を通り、上記ピントルを越え、そして上記ポートフェースを通る物体の流れを可能にするよう開いている第2の位置まで動くことができる、ポート。
〔実施態様項30〕
ボア内に配置され、ばね力を用いて上記ピントルを上記第1の部分に向かって付勢するよう上記ボア内に位置決めされた弾性要素をさらに有する、実施態様項29記載のポート。
〔実施態様項31〕
上記ポートフェースは、1つ以上のOリングを受け入れるよう構成された1つ以上の溝を有する、実施態様項29または30記載のポート。
〔実施態様項32〕
上記ポート本体の第2の端部に取り付けられたコネクタ要素をさらに有する、実施態様項29~31のうちいずれか一に記載のポート。
〔実施態様項33〕
本明細書において開示している物体の移送システム。
〔実施態様項34〕
本明細書で開示している物体の移送方法。
本技術の幾つかの実施形態と関連した利点をこれらの実施形態との関連で説明したが、幾つかの実施形態はまた、上述の利点を奏し、すべての実施形態が本技術の範囲に属するよう必ずしもかかる利点を奏するものではない。したがって、本開示および関連の技術は、本明細書において明示的に記載されまたは図示されていない他の実施形態を含むことができる。
本開示内容は、参照により引用する任意の資料が本開示内容と矛盾するまで、有効である。本明細書で用いられる「約」および「ほぼ」という用語は、記載された値の10%の範囲内の値を指している。

Claims (32)

  1. 結合機構体であって、
    支持構造体と、
    前記支持構造体に可動的に連結されたラッチアームベースと、
    前記ラッチアームベースに連結された1本以上のラッチアームとを有する、結合機構体。
  2. 前記1本以上のラッチアームは、前記ラッチアームベースに回動可能に連結されている、請求項1記載の結合機構体。
  3. 前記ラッチアームベースを前記支持構造体に対して動かすよう位置決めされたアクチュエータをさらに有する、請求項1記載の結合機構体。
  4. 前記アクチュエータは、ワックスモータを含む、請求項3記載の結合機構体。
  5. 前記ラッチアームベースは、1つ以上の可撓性要素により前記支持構造体に可動的に結合されている、請求項1記載の結合機構体。
  6. 前記1本以上のラッチアームを前記ラッチアームベースに対して回転させるよう位置決めされたアクチュエータをさらに有する、請求項1記載の結合機構体。
  7. 2つのコンテナ相互間で物体を移送するシステムであって、前記システムは、
    1つ以上の第1のポートを備えたサービス弁部分と、
    前記サービス弁部分を受け入れるよう構成された結合部分とを含み、前記結合部分は、結合機構体および1つ以上の第2のポートを有し、前記第2ポートは、前記1つ以上の第1のポートに係合するよう位置決めされ、
    前記結合機構体は、開放位置と閉鎖位置との間で動くよう位置決めされた複数のラッチアームを有し、前記閉鎖位置では、前記結合部分は、前記サービス弁部分を捕捉している、システム。
  8. 前記結合機構体は、複数のラッチアームベースを有し、各ラッチアームは、前記複数のラッチアームベースのうちの一ラッチアームベースに回動可能に連結され、前記ラッチアームベースは、前記結合部に対して動くことができる、請求項7記載のシステム。
  9. 前記結合部分は、複数の案内を備えた支持構造体を有し、前記ラッチアームは、前記案内に係合するよう動くことができ、前記ラッチアームが前記案内に係合すると、前記ラッチアームは、前記閉鎖位置まで動く、請求項7記載のシステム。
  10. 前記ラッチアームは、前記ラッチアームが外方に回動された第1のピボット位置と、前記ラッチアームが前記サービス弁部分を捕捉するよう、内方に回動された第2のピボット位置との間で回動するよう位置決めされている、請求項7記載のシステム。
  11. 前記結合部分は、支持構造体を有し、
    前記結合機構体は、前記支持構造体によって担持された1つ以上のラッチアームベースを有し、
    各ラッチアームは、前記第1のピボット位置と前記第2のピボット位置との間で回動するよう前記1つ以上のラッチアームベースのうちの一ラッチアームベースに回動可能に連結され、
    前記ラッチアームベースは、前記支持構造体に対して並進して、前記ラッチアームを前記サービス弁部分が前記結合部分に対して動くことができる第1の直線位置と、前記ラッチアームが前記サービス弁部分を前記結合部分に押し付ける第2の直線位置との間で動かすよう位置決めされている、請求項10記載のシステム。
  12. 前記支持構造体は、複数の案内を有し、前記ラッチアームは、前記案内に係合するよう位置決めされ、前記ラッチアームが前記案内に係合すると、前記ラッチアームは、前記第2のピボット位置まで動く、請求項11記載のシステム。
  13. 前記支持構造体は、複数の第1の角度つき縁部分を有し、各ラッチアームは、前記ラッチアームが前記第2の直線位置にあるときに、前記複数の第1の角度つき縁部分のうちの第1の角度つき縁部分に対応関係をなして係合するよう位置決めされた第2の角度つき縁部分を有し、前記第1の角度つき縁部分と前記第2の角度つき縁部分の係合による前記ラッチアームが前記第2のピボット位置まで回動するようになっている、請求項11記載のシステム。
  14. 前記結合部分は、
    近位部分と、
    螺合方式により前記近位部分に連結された遠位部分とを含み、
    前記近位部分が前記遠位部分に対して回されると、前記近位部分は、前記遠位部分に対して並進して前記ラッチアームを前記閉鎖位置まで押し出す、請求項7記載のシステム。
  15. 2機の宇宙航空機相互間で物体を移送するシステムであって、前記システムは、
    物体を移送するための1つ以上の第1のポートを備えたサービス弁部分と、
    サービス弁部分を受け入れるよう位置決めされた結合部分とを含み、前記結合部分は、
    支持構造体、
    前記1つ以上の第1のポートとの間で物体を移送するために前記1つ以上の第1のポートに係合するよう位置決めされた1つ以上の第2のポート、
    ラッチアームベース、前記ラッチアームベースは、前記支持構造体に対して動くことができ、
    前記ラッチアームベースを前記支持構造体に対して動かすよう位置決めされた第1のアクチュエータ、および
    前記ラッチアームベースによって担持されたラッチアームを有し、前記ラッチアームは、前記ラッチアームベースに対して動くことができる、システム。
  16. 前記結合部分は、信号を出力するよう構成されたセンサをさらに備えている、請求項15記載のシステム。
  17. 前記センサは、
    近接センサ、前記信号は前記サービス弁部分と前記結合部分との近接性を指示する、
    接触センサ、前記信号は前記サービス弁部分と前記結合部分との接触関係を指示する、
    光学センサ、前記信号は前記サービス弁部分と前記結合部分との近接性または接触関係を指示する、または
    アライブネスセンサ、前記信号は前記宇宙航空機のうちの少なくとも1機の電力状態を指示する、
    を含む、請求項16記載のシステム。
  18. 実行時、
    前記信号を受信し、
    前記信号に応答して、前記アクチュエータを作動させて前記ラッチアームベースおよび前記ラッチアームを、前記ラッチアームが前記サービス弁部分を前記結合部分に押し付ける位置まで並進させる命令がプログラムされたコントローラをさらに含む、請求項16記載のシステム。
  19. 前記ラッチアームを前記ラッチアームベースに対して回転させるよう位置決めされた第2のアクチュエータをさらに含み、前記コントローラはさらに、実行時、
    前記第2のアクチュエータを作動させて、前記ラッチアームを第1の位置から前記ラッチアームが前記サービス弁部分を捕捉する第2の位置まで回転させる命令がプログラムされている、請求項18記載のシステム。
  20. 前記ラッチアームベースは、1つ以上の可撓性要素により前記支持構造体に連結されている、請求項15記載のシステム。
  21. 前記ラッチアームを前記ラッチアームベースに対して回転させるよう位置決めされた第2のアクチュエータをさらに含む、請求項15記載のシステム。
  22. 前記ラッチアームは、第1の位置と第2の位置との間で前記ラッチアームベースに対して動くことができ、前記システムは、前記ラッチアームを前記第1の位置に向かって付勢するよう位置決めされたばねをさらに含む、請求項15記載のシステム。
  23. 前記第1のアクチュエータは、ワックスモータを含む、請求項15記載のシステム。
  24. 前記ラッチアームベースは、第1の位置と第2の位置との間で前記支持構造体に対して動くことができ、前記システムは、前記ラッチアームベースと前記支持構造体との間に位置決めされていて、前記ラッチアームベースを前記第1の位置の方へ付勢するばねをさらに含む、請求項15記載のシステム。
  25. 前記サービス弁部分および前記結合部分の各々は、(a)前記宇宙航空機相互間でデータを伝送するデータコネクタ、または(b)前記宇宙航空機相互間で電力を伝送する電力コネクタのうちの少なくとも一方を備えている、請求項15記載のシステム。
  26. 2機の宇宙航空機相互間で物体を移送する方法であって、前記方法は、
    第1の宇宙航空機によって担持されたサービス弁部分と第2の宇宙航空機によって担持された結合部分との間の近接性または接触関係のうちの少なくとも一方を検出するステップを含み、
    前記サービス弁部分と前記結合部分との間の近接性または接触関係のうちの前記少なくとも一方の検出時、複数のラッチアームを前記サービス弁部分の方へ動かして前記サービス弁部分と前記結合部分との相対運動を制限するステップを含み、
    ラッチアームベースを前記結合部分の支持構造体に対して並進させるステップを含み、前記ラッチアームベースの前記並進により前記ラッチアームは、前記サービス弁部分を前記支持構造体に押し付け、
    (a)物体を前記第1の宇宙航空機から、前記サービス弁部分に通し、前記結合部分に通し、そして前記第2の宇宙航空機の中へ移送するステップ、または
    (b)物体を前記第2の宇宙航空機から、前記結合部分に通し、前記サービス弁部分に通し、そして前記第1の宇宙航空機の中へ移送するステップのうちの少なくとも1つのステップを含む、方法。
  27. 前記サービス弁部分および前記結合部分によって担持されたコネクタを介して前記第1の宇宙航空機と前記第2の宇宙航空機との間でデータまたは電力のうちの少なくとも一方を伝送するステップをさらに含む、請求項26記載の方法。
  28. 前記第1の宇宙航空機または前記第2の宇宙航空機のうちの少なくとも一方の電力状態を検出するステップをさらに含み、
    前記第1の宇宙航空機または前記第2の宇宙航空機が電源切断状態にあることの検出に応答して、前記サービス弁部分を前記結合部分から解除する、請求項26記載の方法。
  29. 物体を移送するポートであって、前記ポートは、
    ポート本体を有し、前記ポート本体内にはボアが延びており、
    前記ポート本体の第1の端部に取り付けられたポートヘッドを有し、前記ポートヘッドは、異形係合面を備えたポートフェースを有し、
    前記ボア内に位置決めされた可動ピントルを有し、前記ピントルは、前記ピントルが前記第1の位置にあるときに前記ポートフェースから伸び出、
    前記ポートは、前記ピントルが前記第1の位置にあるときに閉じられ、前記ピントルは、前記ポートが前記ポート本体を通り、前記ピントルを越え、そして前記ポートフェースを通る物体の流れを可能にするよう開いている第2の位置まで動くことができる、ポート。
  30. ボア内に配置され、ばね力を用いて前記ピントルを前記第1の部分に向かって付勢するよう前記ボア内に位置決めされた弾性要素をさらに有する、請求項29記載のポート。
  31. 前記ポートフェースは、1つ以上のOリングを受け入れるよう構成された1つ以上の溝を有する、請求項29記載のポート。
  32. 前記ポート本体の第2の端部に取り付けられたコネクタ要素をさらに有する、請求項29記載のポート。
JP2022558274A 2020-03-25 2021-03-24 宇宙ビークル用の物体移送インターフェースならびに関連システムおよび方法 Pending JP2023528136A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202062994668P 2020-03-25 2020-03-25
US62/994,668 2020-03-25
PCT/US2021/023974 WO2021195274A1 (en) 2020-03-25 2021-03-24 Material transfer interfaces for space vehicles, and associated systems and methods

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023528136A true JP2023528136A (ja) 2023-07-04

Family

ID=77855491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022558274A Pending JP2023528136A (ja) 2020-03-25 2021-03-24 宇宙ビークル用の物体移送インターフェースならびに関連システムおよび方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20210300602A1 (ja)
EP (1) EP4127544A4 (ja)
JP (1) JP2023528136A (ja)
AU (1) AU2021241550A1 (ja)
CA (1) CA3176853A1 (ja)
WO (1) WO2021195274A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11987393B2 (en) * 2020-07-16 2024-05-21 Honeywell International Inc. Launch lock system with increased release clearance in all directions
US11643226B1 (en) * 2020-09-01 2023-05-09 Lockheed Martin Corporation Spacecraft mating mechanisms
US20230016398A1 (en) * 2021-07-14 2023-01-19 Orbit Fab, Inc. Material transfer interfaces for space vehicles, and associated systems and methods

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2199588A (en) * 1936-12-10 1940-05-07 Flight Refueling Ltd Apparatus for refueling aircraft in the air
US2634927A (en) * 1949-01-18 1953-04-14 Flight Refueling Ltd Apparatus for transferring fuel and other liquids from one aircraft to another in flight
US2803473A (en) * 1951-07-16 1957-08-20 Bernhard A Hohmann Valved pipe joint equipment for refuelling an aircraft in flight
US4023584A (en) * 1975-09-05 1977-05-17 Aeroquip Corporation Frangible valved fitting
JPH04293700A (ja) * 1991-03-25 1992-10-19 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ペイロード
US5222277A (en) * 1992-03-31 1993-06-29 Aec-Able Engineering Co., Inc. Intermittently and reversibly operable hot wax energized hinge
US8006937B1 (en) * 2009-02-06 2011-08-30 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Spacecraft docking interface mechanism
US8561947B2 (en) * 2011-01-05 2013-10-22 Ge Aviation Systems, Llc Method and system for a refueling drogue assembly
CN103625656B (zh) * 2013-12-24 2015-08-19 哈尔滨工业大学 一种小型航天器对接机构
US9231323B1 (en) * 2014-07-28 2016-01-05 NovaWurks, Inc. Spacecraft docking connector
EP3012194B1 (fr) * 2014-10-24 2020-07-08 Thales Manipulation d'un satellite dans l'espace
JP6666930B2 (ja) * 2015-06-15 2020-03-18 インテグリス・インコーポレーテッド 試料移送ポッド
US10604281B2 (en) * 2016-09-29 2020-03-31 U.S.A. As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Cooperative service valve for satellite media transfer
EP3681804B1 (en) * 2017-09-10 2023-06-14 Orbit Fab, Inc. Systems and methods for delivering, storing, and processing materials in space
CN109703791B (zh) * 2018-12-11 2022-06-17 兰州空间技术物理研究所 一种自适应捕获对接装置

Also Published As

Publication number Publication date
CA3176853A1 (en) 2021-09-30
AU2021241550A1 (en) 2022-11-24
WO2021195274A1 (en) 2021-09-30
EP4127544A1 (en) 2023-02-08
EP4127544A4 (en) 2024-03-27
US20210300602A1 (en) 2021-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023528136A (ja) 宇宙ビークル用の物体移送インターフェースならびに関連システムおよび方法
US9688422B2 (en) System and tool for accessing satellite fill/drain valves during propellant resupply
EP2588747B1 (en) Interface assembly for space vehicles
US10604281B2 (en) Cooperative service valve for satellite media transfer
EP2134606B1 (en) Satellite refuelling system and method
US8074935B2 (en) Satellite refuelling system and method
US20230016398A1 (en) Material transfer interfaces for space vehicles, and associated systems and methods
US10730646B1 (en) Oxidizer nozzle tool and quick disconnect system for fueling
Cardin A Modular Approach to On-Orbit Servicing
EP4219319A1 (en) Refueling tool and system incorporating the refueling tool
Prasad et al. Autonomous docking system for space structures and satellites
Garrison et al. On-orbit servicing technologoies at Moog Inc.-Past, present and future
CARDIN Design and development of high performance hydrazine coupling
Solway et al. Alberto Medina, Angelo Tomassini, Matteo Suatoni, Marcos Avilés

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20230313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230313

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240322