JP2023527697A - 視軸識別システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

本明細書に記載のデバイス及び方法は、眼の視軸及びその虹彩平面との交点を正確に識別及び位置特定するための改善された方法を提供する。一実施形態では、視軸識別システムは、固視光源と、カメラと、処理システムとを含む。その動作中、患者は、固視光源によってその光軸上に提供される2つ以上の固視光スポットに視線を集束させ、これは、患者の網膜上又は網膜の近傍に2つ以上の対応する画像を作成する。次いで、患者が固視光スポット上に自らの視線を継続的に維持している間、患者の頭部が相対的に回転される。複数の画像の中心が患者の視野において一致する場合、患者の眼に対する固視光源の光軸の位置を判定することにより、患者の視軸が位置特定され得る。

Description

本開示の実施形態は、概して、眼の光学特性を特徴付けるための眼科的方法及び装置に関し、より具体的には、眼の視軸を正確に識別するための方法及び装置に関する。
老眼治療のための従来の技術は、典型的には、患者の眼の視軸の相対的な位置を判定することを含む。この軸の正確な判定は、二焦点、多焦点及び拡張焦点深度(EDOF)眼内レンズ(IOL)を効果的に配置するために不可欠である。これらのレンズのわずかな位置合わせずれでも、その外科的移植によって意図される利益を大きく妨げる場合がある。同様に視軸の判定から利益を受け得る老視治療の他の例は、いくつか例を挙げると、レーシック、プレスビレーシック又は多焦点レーシック及び光屈折角膜切除術(PRK)手術を含む。
視軸は、眼の中心窩、網膜内の小さいくぼみ及び最もクリアな視点を固視光源と結合する直線である、人の実際の視線である。このように、わずかな位置合わせずれでさえも眼内レンズの機能を大きく妨げる場合があるため、視軸及び虹彩平面とのその交点を位置特定することは、IOLの配置を判定するために不可欠である。現在、視軸の位置を正確且つ精密に判定するための診断デバイスは、存在しない。代わりに、虹彩平面を通る視軸の位置は、一般に、瞳孔中心と、角膜頂点又は角膜の外面上での固視光の反射である第1プルキンエ像との間の中間にあると近似される。この方法は、視軸が前述の中間点から遠く離れて位置している可能性があるため、多くの場合、特に障害があるか又は異常な形状の眼の場合に不正確である。
したがって、当技術分野で必要とされているのは、眼の視軸を識別するための改善された方法及び装置である。
本開示は、概して、眼の視軸を正確に識別するための方法及び装置に関する。
特定の実施形態では、患者の眼の視軸の位置を判定するための方法が提供される。方法は、固視光を患者の眼に向けることを含み、固視光は、患者の眼の網膜上又は網膜の近傍に形成された2つ以上の画像に対応する、固視光源の光軸に沿った異なる位置に形成される2つ以上の固視光スポットを有する。患者の眼の虹彩平面の1つ以上のデジタル画像は、第1のカメラの光学中心が固視光源の光軸と位置合わせされている間、患者の視野において、網膜上又は網膜の近傍に形成された2つ以上の画像の中心が一致すると第1のカメラによってキャプチャされる。次いで、虹彩平面における視軸点の位置が1つ以上のデジタル画像に基づいて識別され、視軸点の位置は、1つ以上のデジタル画像に表示される患者の眼のX/Y位置に対する第1のカメラの光学中心のX/Y位置に対応する。
上記で列挙した本開示の特徴を詳細に理解できるように、上記で簡潔に要約した本開示のより詳細な説明は、実施形態を参照することによって得られ得、そのいくつかを添付図面に示す。しかしながら、添付図面は、例示的な実施形態を示すにすぎないため、その範囲を限定するとみなされるべきではなく、他の同様に効果的な実施形態が認められ得ることに留意すべきである。
図1は、人間の眼の断面概略上面図を示す。 図2は、人間の眼の正面図を示す。 図3は、本開示の特定の実施形態による視軸識別システムの概略図を示す。 図4A-4Bは、本開示の特定の実施形態による、複数の固視光点に焦点を合わせている眼の概略図を示す。 図5A-5Bは、本開示の特定の実施形態による、複数の固視光点に焦点を合わせている眼の概略図を示す。 図6A-6Bは、本開示の特定の実施形態による、固視光源内のマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図7は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図8は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図9は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図10は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図11は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図12は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図13A-13Bは、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムと組み合わせて使用され得る例示的なマルチプレクサ要素の概略図を示す。 図14Aは、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムの概略図を示す。 図14Bは、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムの概略図を示す。 図15A-15Bは、本開示の特定の実施形態による、図3及び図14A~図14Bの視軸識別システムによって生成された複数の固視光点に焦点を合わせている眼の概略図を示す。 図16は、本開示の特定の実施形態による、図3の視軸識別システムを使用する方法中にカメラによって生成された眼の正面視画像を示す。 図17A-17Dは、本開示の特定の実施形態による、図3及び図14A~図14Bの視軸識別システム並びに前述の表現を生成するためのシステムを使用中の患者の視野の表現を示す。 図17Eは、本開示の特定の実施形態による、図3及び図14A~図14Bの視軸識別システム並びに前述の表現を生成するためのシステムを使用中の患者の視野の表現を示す。 図18は、本開示の特定の実施形態による、第2のカメラを含む図3の視軸識別システムの概略図を示す。 図19は、本開示の特定の実施形態による、図3、図14A~図14B及び図18の視軸識別システムを使用するための方法のブロック図を示す。
理解を容易にするため、可能な場合、複数の図に共通する同一の要素を示すために同一の参照符号が使用される。1つの実施形態の要素及び特徴は、更に記述することなく他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが考えられる。
本開示は、概して、眼の視軸を識別するための方法及び装置に関する。
通常、角膜並びに水晶体の前面及び後面などの眼の屈折面は、同じ線(例えば、軸)上に中心がなく、水晶体は、眼の視線に対して傾いている。この回転対称性の欠如により、眼は、真の光軸を有しない。しかしながら、眼は、固視ターゲットを眼の中心窩と結ぶ線である視軸を有する。眼の視野の中心は、網膜錐体が特に集中している中心窩に焦点を合わせているため、視力は、視軸方向に沿って最も高くなる。光学モデリングは、視力の低下を回避するために、多焦点レーシック治療では約50μmの精度で視軸に集中させる必要があることを示している。したがって、多焦点光調整可能レンズの位置決めなど、眼の視軸を正確且つ精密に識別することは、老眼レーシック手術及び他の多くの眼科屈折矯正手術にとって重要である。
現在、視軸を正確に識別して位置特定することができるデバイスは、存在しない。むしろ、眼科外科医などの医療施術者は、瞳孔中心と第1プルキンエ像との間の中間点にあるものとして、虹彩平面を通る視軸の位置を近似するのが一般的である。しかしながら、この近似は、多くの場合、特に障害があるか又は異常な形状の眼の場合に不正確である。本明細書に記載のデバイス及び方法は、眼の視軸及びその虹彩平面との交点を正確に識別及び位置特定するための改善された方法を提供する。本開示の実施形態は、多焦点レーシック又は多焦点PRK手術などの眼科屈折矯正手術を含む、矯正レンズ位置合わせ及び他の眼科処置に利用することができる。
一実施形態では、視軸識別システムは、固視光源と、カメラと、処理システムとを含む。その動作中、患者は、固視光源によって提供される2つ以上の固視光スポット上に視線を集束させ、2つ以上の固視光スポットは、患者の網膜上又は網膜の近傍に2つ以上の対応する画像を作成する。次いで、患者が固視光スポット上に自らの視線を継続的に維持している間、患者の頭部が回転される(図14Bを参照して更に詳細に説明する)。複数の画像の中心が患者の視野において一致する場合、患者の眼に対する固視光源の光軸の位置を判定することにより、患者の視軸が位置特定され得る。
図1は、例示的な人間の眼100の概略断面上面図を示す。眼100の側頭側及び鼻側が参考のために図1に示されている。図示されるように、瞳孔軸102は、瞳孔106の瞳孔中心104を通過し、且つ瞳孔平面108に対して垂直である。眼100は、視軸点112において瞳孔106と交差する視軸110を更に含む。視軸110は、固視点114(例えば、固視ターゲット)を、網膜116内の小さいくぼみである中心窩122と接続する。視野の中心は、中心窩122に集束しているため、ターゲットが固視点114及び中心窩122に一致しているとき、ターゲットの最もシャープな視野が実現される。したがって、視軸点112の正確な判定は、眼科矯正処置を成功させるために不可欠である。しかしながら、前述したように、視軸点112を正確且つ精密に識別することができる眼科診断デバイスは、現在、存在しない。むしろ、従来の眼科技術は、視軸点112を、瞳孔中心104と、角膜頂点118又は固視光源の方向から見た角膜の前面からの鏡面反射の位置として定義される第1プルキンエ像との間の中間に近似することを伴う。
図2は、処置の実行中に臨床医(例えば、眼科医)によって見られる眼100の正面図を示す。図2では、視軸点112は、瞳孔中心104と角膜頂点118との間の中間に位置すると想定されている。しかしながら、視軸点112は、多くの場合、特に非対称、不規則又は障害がある眼において、瞳孔中心104と角膜頂点118との間の中間ではない。したがって、視軸点112の位置の近似は、不正確、不精密及び信頼できない可能性があり、最適以下の老視レーシック又はPRK治療につながり得る。
図3は、いくつかの実施形態による例示的な視軸識別システム300の簡略化された概略図を示す。視軸識別システム300は、眼100の視軸110の視軸点112を正確且つ精密に判定するために利用される。一般に、視軸識別システム300は、固視光源302と、カメラ304と、処理システム306とを含む。
固視光源302は、視軸識別システム300の利用中に眼100によって表される患者の眼が焦点を合わせることができる、その光軸312に沿って2つ以上の固視光スポットP(例えば、図4A及び4Bに示される固視点)を形成するように構成される。動作中、患者は、2つ以上の固視光スポットPに焦点を合わせ、自らの頭部を動かすことにより、それらを視覚的に位置合わせしようと試みる。固視光スポットPの位置合わせ又は重ね合わせは、眼100の視軸110と固視光源302の光軸312とが一致する場合に生じる。したがって、位置合わせされると、視軸点112が識別され得る。光を生成するために、固視光源302は、発光ダイオード(LED)、フィラメントランプなどを含む任意の適切な発光デバイスを含むことができる。特定の実施形態では、生成された光は、マルチプレクサ320によって2つ以上の固視光スポットPに集中され、その後、中継レンズ322によって光軸312に沿って中継される。
特定の実施形態では、視軸識別システム300は、眼100に固視光スポットPを中継し、且つ/又は光軸312の伝搬経路を操作するための光軸312に沿って光中継デバイス310を更に含む。例えば、光中継デバイス310を利用して、固視光源302の光軸312をカメラ304の光軸314と位置合わせすることができる。適切なタイプの光中継デバイスの例には、中継レンズ、ビームスプリッタ、フィルタなどが含まれる。1つの光中継デバイス310が示されているが、2つ以上の光中継デバイス310の利用も考えられる。
カメラ304は、眼100の画像をキャプチャし、位置(例えば、X/Y並進位置)を判定するために、眼追跡カメラ又は同様の光学センサなどの任意の適切なタイプのデジタル画像化デバイス又は検出器を含み得る。一般に、カメラ304は、患者が固視光源302によって形成された固視光スポットPに焦点を合わせている間、眼100の虹彩平面の画像又は映像を記録するように構成される。次いで、画像又は映像は、眼100及びその視軸点112の相対X/Y位置を判定するための分析のために処理システム306に送信される。特定の実施形態では、カメラ304は、赤外線カメラである。特定の実施形態では、カメラ304は、強膜静脈などの眼100内の血管系(例えば、血管)におけるシフト(例えば、動き)をマッピング及び検出することにより、眼100、特に瞳孔中心104の動きを追跡するように構成される。カメラ304は、処理システム306に通信可能に結合され、特定の実施形態では、それと共に単一のデバイスを形成する。特定の他の実施形態では、カメラ304及び処理システム306は、視軸識別システム300の別個のデバイス又は構成要素であり得る。
視軸識別システム300の例示的な動作を示すために、図4A~図4B及び図5A~図5Bは、2つの固視光スポットP及びPに焦点を合わせている眼100の簡略化された概略図を描写する。図4A及び図5Aは、眼100における固視光スポットP及びPの画像形成を概略的に示す一方、図4B及び図5Bは、網膜116上に形成された対応する画像C及びCを示す。画像化システム120は、約43ジオプタの典型的な屈折力を有する角膜及び約17ジオプタの典型的な屈折力を有する生来の水晶体など、眼の画像形成構成要素を表す。上述したように、固視光源302は、光を生成し、且つその光軸312上に位置合わせされた少なくとも2つの固視光スポットP及びPに光を集中させるように構成される。図4Aに示される例によれば、固視光スポットPは、網膜116上に画像化されるが、固視光スポットPは、網膜116のすぐ近く(例えば、わずかに前)に画像化される。この結果、患者には、画像Cが小さく且つシャープに見え、画像Cが画像Cよりも大きく且つシャープでなく(例えば、よりぼやけて)見える。
図4A及び図4Bに示されるように、固視光源302(図3に示されている)の光軸312が患者の眼100の視軸110と一致した場合、画像C及びCの中心は、網膜116上で一致する。したがって、図4Bに示されるように、患者は、小さく且つシャープな画像Cを、大きく且つぼやけた画像Cの中心に位置合わせ又は重ね合わせされたものとして視覚化する。しかしながら、図5A及び5Bに示されるように、光軸312と視軸110とが一致しない場合、画像C及びCは、互いに対して空間的にシフトされる。このように、図5Bに示されるように、中心が位置合わせされていないか又は一致していなくても、CとCとの両方が患者に見える。この原理を利用して、特定の実施形態では、視軸点112の位置は、次いで、患者が中心に位置合わせされた又は重ねられた画像C及びCを視覚化するまで、患者に、固視光スポットP及びPへの視線を維持しながら自らの頭部を上下又は左右に移動又は調整させ、それにより視軸110と固視光源302の光軸312との位置合わせを示させることにより、識別することが可能である。患者の頭部の動きのより詳細な説明は、図14Bを参照して以下に記載される。
図6A及び図6Bは、本開示の特定の実施形態による、2つ以上の固視光スポットを形成する固視光源302のマルチプレクサ320及び中継レンズ322の簡略化された概略図を示す。前述したように、マルチプレクサ320によって生成された固視光スポットは、中継レンズ322を使用する視軸識別システム300の動作中、患者によって観察される。更に上述したように、固視光スポットの視覚的位置合わせを利用して、患者の視軸点112を位置特定することができる。図6A及び図6Bは、マルチプレクサ320の機能を例示するものであるが、マルチプレクサの特定の例又はタイプについて、図7~図13Bを参照して以下で更に詳細に説明する。
図6Aでは、マルチプレクサ320は、スポットダブラであり、入射光602を光軸312上の2つの固視光スポットP及びPに集中させる。図6Bでは、マルチプレクサ320は、スポットマルチプレクサであり、入射光602を3つの固視光スポットP、P及びPに集中させる。図6Bには3つの固視光スポットのみが示されているが、マルチプレクサ320は、4つ以上の固視光スポットを生成することができると考えられる。特定の実施形態では、固視光スポットの数を増大することにより、視覚的識別システム300の精度が向上する。図示されたいずれの例においても、マルチプレクサ320によって生成された固視光スポットは、中継レンズ322を介して患者によって観察され、これは、少なくとも以下の2つの機能的目的を果たす。第1に、中継レンズ322は、固視光スポットを(例えば、拡大鏡のように)眼100に中継し、第2に、中継レンズ322は、眼100の屈折誤差を補償して患者に対して固視光スポットをシャープに見せるようにする(例えば、バダルシステムとして機能する)。
前述したように、図7~図13Bは、固視光源302内の光をその光軸、例えば光軸312上の2つ以上の固視光スポットに集中させるために利用され得るマルチプレクサ320の特定の実施例を示す。マルチプレクサ320により形成された固視光スポットは、視軸識別システム300が視軸点112を識別することを支援するために、固視スポットを位置合わせしようと試みる患者によって観察される。
図7に示される例では、マルチプレクサ320は、光602を集中させる2つの焦点F及びFを有する二焦点レンズ720である。図4Aを参照して説明したように、これらの2つの焦点F及びFにおける光602の集中の結果、光軸312上に2つの固視光スポットが生成され、それらは、患者の眼に向かって中継される。図8に示される別の例では、マルチプレクサ320は、多焦点回折レンズ820である。多焦点回折レンズ820は、光軸312上の異なる回折次数で複数の焦点に光602を集束させるように構成された1つ以上の特徴部822又は特性を含む。図8に示されるように、多焦点回折レンズ820は、ゼロ次の焦点F並びにより高次の焦点F、F、F-1及びF-2を含む5つの異なる焦点に光602を集束させる。焦点F、F、F、F-1及びF-2の各々は、患者によって観察され得る固視光スポットに対応する。5つの焦点が示されているが、多焦点回折レンズ820は、5つ未満又は5つ超の焦点を形成できることが考えられる。特定の実施形態では、多焦点回折レンズ820は、フレネルタイプレンズである。特定の他の実施形態では、多焦点回折レンズ820は、ホログラフィック又はリソグラフィ技術によって形成されたホログラフィックレンズ又は回折光学要素である。
図9は、固視光源302において利用され得るマルチプレクサ320の別の例を示す。図9のマルチプレクサ320は、両方の主表面906上にコーティング904を有するレンズ902である。コーティング904は、部分的に反射性であり、且つ部分的に透明であるため、光602は、コーティング904によって反射及び透過の両方がなされ、複数の焦点を形成する。光602の入射ビームが光軸312に平行且つ中心を有する場合、レンズ902によって形成される複数の焦点は、光軸312と一致する。図示されるように、焦点Fは、光602がその内部反射なしにレンズ902を透過する状態から得られる焦点である。しかしながら、焦点Fは、コーティング904による2回の内部反射から生じる。焦点F及びFは、それぞれ4回及び6回の内部反射から生じる。焦点F、F、F及びFは、主表面906の少なくとも1つが湾曲して、異なる反射角及び/又は反射力を生じる結果として、光軸312上の異なる位置に形成される。
特定の実施形態では、コーティング904は、光602のスペクトル分離を可能にする。例えば、コーティング904の反射率ピーク(例えば、最大反射率)は、患者によって視覚化される光602の波長に対応し得る。別の例では、コーティング904は、カメラ304によって検出される光602の波長においてゼロの反射率を有し得る。したがって、カメラ304に向かう光602の望ましくない反射は、コーティング904によって排除又は大幅に低減され得る。
図10では、例示的なマルチプレクサ320は、凸状集束レンズ1010と組み合わせた2つの平行且つ半透明(例えば、部分反射)ミラー1004を有するファブリペロー干渉計(FPI)1020である。凸状集束レンズ1010は、光602の平行ビームをFPI1020上に集束させ、FPI1020は、次いで、光を内部反射及び/又は透過して、光軸312上にいくつかの焦点を形成する。4つの焦点F、F、F及びFが図10に示されているが、それよりも多い又は少ないことが考えられる。第1の焦点Fは、光602がその内部反射なしにFPI1020を透過した結果である。しかしながら、焦点F、F及びFは、それぞれ2回の反射、4回の反射及び6回の反射の結果である。
図11に示される別の例では、マルチプレクサ320は、干渉計1120である。特に、図11は、2つの周辺及び完全反射ミラー1114A及び1114B並びに半透明(例えば、部分反射)中央ミラー1112を有するマイケルソンタイプ干渉計1120を示す。周辺ミラー1114A及び1114Bの各々は、中央ミラー1112から異なる距離(例えば、アーム長)で配置される。図示されるように、中央ミラー1112は、入射光602の一部を周辺ミラー1114Aに反射し、光602の別の部分を周辺ミラー1114Bに透過する。ミラー1114A及び1114Bによる反射時、光602は、光軸312に沿って配置された中央ミラー1112を介して再び反射又は透過される。周辺ミラー1114A及び1114Bの異なるアーム長により、各ミラーから反射された光602を、焦点F及びFとして示される光軸312に沿った異なる焦点に集束させる。特定の実施形態では、干渉計1120は、凸状集束レンズ1110と光学的に結合されて、光602を中央ミラー1112上に集束させる。更に、干渉計1120はマイケルソンタイプ干渉計として示されているが、任意の適切なタイプの干渉計をマルチプレクサ320として利用することができる。例えば、干渉計1120は、特定の実施形態では、マッハツェンダー、トワイマングリーン又はギレストゥルノア干渉計であり得る。
図12、図13A及び図13Bは、ベッセルビーム(例えば、非回折ビーム)を生成するように構成されたマルチプレクサ320の例を示す。ベッセルビームは、非常に長い焦点線を有し、これは、焦点が深度において重なり合う多くの多重化された焦点として解釈され得る。動作中、患者は、ベッセルビームによって形成された固視光スポットを観察し、頭部を回転させてベッセルビームを自らの視軸110に位置合わせし、それによりベッセルビームが単一スポットとして見えるようにする。ベッセルビームを単一スポットとして可視化されると、患者の視軸点112が位置特定され得る。
図12の例では、マルチプレクサ320は、少なくとも1つの円錐形の屈折面1206を有するアキシコン1220である。円錐面1206は、光軸312の周りで回転対称を有し、したがって光602を屈折させて、光軸312上に非常に長い焦点線Fを形成する交差ビーム(例えば、ベッセルビーム)にする。
ベッセルビーム発生器の別の例では、図13A及び図13Bは、スクリーン1322に形成された環状リング(例えば、環状アパーチャ)1320の正面平面図及び側面概略図を示す。環状リング1320が凸状集束レンズ1310と軸方向に位置合わせされると、光602は、環状リング1320を通過し、凸状集束レンズ1310によって集束されて、アキシコン1220と同様に、光軸312に沿って焦点線Fを形成する。なおも更なる例では、マルチプレクサ320は、ベッセルビームを生成するように構成された回折光学要素又はホログラフィック光学要素も含み得る。
上述したように、図7~図13Bに示される異なるマルチプレクサは、図3の視軸識別システム300などの視軸識別システムで使用され得る。図14A及び図14Bは、図3の視軸識別システム300をわずかに簡略化したものであり、視軸識別システム300の例示的な動作は、図14A及び図14Bに関してより詳細に本明細書に記載される。図示されるように、固視光スポットP~Pは、固視光源302の(例えば、図7~13Bのマルチプレクサの1つであり得る)マルチプレクサ320によって生成され、中継レンズ322によって光軸312上に中継される。光軸312は、1つ以上の光中継デバイス310を利用することにより、患者の眼100の方に向けられる。患者が固視光スポットP~P上に自らの視線を継続的に固定している間、固視光スポットP~Pが中心的に一致して又は位置合わせされているように見えるまで、患者は、「はい」(例えば、Y軸周りの回転)及び/又は「いいえ」(例えば、X軸周りの回転)の動きで自らの頭部を回転させる。固視光スポットP~Pの対応する画像C~C(図15A及び図15Bに示されている)の位置合わせが生じると、光軸312は、患者の眼100の視軸110と位置合わせされる。
図14Bは、頭部の「いいえ」の動きが横方向又は平面に沿った眼100のシフトをどのようにもたらすかも示す。例えば、角膜と、頭部の垂直な解剖学的回転軸Xとの間の距離Dが80mmである場合、垂直な回転軸Xの周りの頭部の1°だけの回転(すなわち「いいえ」の動き)は、80mm*sin(1°)=1.4mmの眼100の横方向へのシフトをもたらすことになる。
患者の頭部の回転動作と同時に、カメラ304は、固視光源302によって生成された光が眼100に移動するのに沿った方向から、眼100の虹彩平面の画像又は映像をキャプチャする。特定の実施形態では、カメラ304の光軸314は、固視光源302の光軸312と位置合わせされ、したがって患者が固視スポットP~Pの中心的に一致した又は位置合わせされた画像C~Cを観察すると、患者の眼100の視軸110とも位置合わせされる。したがって、患者が固視光スポットP~Pの一致した画像C~Cを観察する時点で、(固視光源302の光軸312と位置合わせされた光軸314を有する)カメラ304の光学中心は、眼100の視軸点112に対応する。特定の実施形態では、カメラ304の光学中心は、キャプチャされた画像若しくは映像又はユーザ(例えば、外科医)によって観察されるディスプレイ画面上にマーク付けされる。
患者が固視光スポットP~Pの位置合わせを達成すると、患者は、カメラ304の光学中心に対応する視軸点112を位置特定するためにカメラ304が眼100の画像をキャプチャしている間、その位置合わせを維持するようにそれらの位置を保持する。特定の実施形態では、患者が画像C~Cの固視光スポットP~Pの位置合わせを維持している間、所望の期間にわたってカメラ304によって映像又は一連の画像がキャプチャされる。特定の実施形態では、カメラ304によってキャプチャされた(一連の画像を含む)映像又は一連の画像は、処理システム306(図14A及び図14Bには示されていない)によって分析されて、眼100のX/Y位置に対するカメラ304の光学中心の平均X/Y位置を判定し、それにより固視光スポットP~Pを観察する際の患者による意図しない眼及び/又は頭部の動きを平均化する。カメラ304の光学中心の平均X/Y位置は、眼100の視軸点112に対応する。眼100のX/Y位置に対するカメラ304の光学中心の判定された平均X/Y位置は、図16を参照して以下に更に詳細に説明する、一連の画像又は映像におけるカメラ304の光学中心の全てのX/Y位置の平均に対応する。
図15A及び図15Bは、図14A及び図14Bのマルチプレクサ320によって生成された複数の固視光点P~Pを観察している眼100の概略図である。図15Aに示されるように、全ての固視光スポットP~Pが患者の眼100の視軸110と位置合わせされると、固視光スポットP~Pは、網膜116上に一致した画像C~Cを形成する。患者は、上述され且つ図14Bに示されるように、固視光スポットP~P上への焦点を継続的に維持している間、X軸及び/又はY軸の周りで自らの頭部を「はい」又は「いいえ」の動作で動かすことにより、そのような位置合わせを達成することができる。位置合わせされると、患者は、カメラ304がカメラ304の光学中心に対する眼100の位置の画像又は映像をキャプチャすることができるように、その位置を保持しようと試みる。図15Bに示されるように、固視光スポットP~P(及び光軸312)が視軸110と位置合わせされていない場合、固視光スポットP~Pは、網膜116上に空間的にシフトされた画像C~Cを形成し、患者は、頭部の位置を調整しなければならない。
図16は、本開示の特定の実施形態による、図3及び図14A~図14Bの視軸識別システムの使用中の眼100の正面視画像を示す。図16に示される視野は、カメラ304の視野であり得、これは、外科医による観察のために表示スクリーン上に表示され得る。示されるように、トレース1610は、眼100の虹彩平面上の固視光源302の光軸312の位置の履歴を示し、マーカ1610は、トレース1620の重心を指定する。動作中、カメラ304の光学中心は、固視光源302の光軸312と一致するように構成される。カメラ304の光学中心(したがって光軸312)の位置は、患者が中心に位置合わせされた固視スポットを観察している間にキャプチャされた画像又は映像内のトレース1620によって追跡される。次いで、トレース1620を分析して、「平均」視軸点112に対応する眼100のX/Y位置に対するトレース1620の重心位置を指定するマーカ1610のX/Y位置を判定する。特定の実施形態では、マーカ1610及び眼100の相対X/Y位置決めは、強膜静脈1602のマッピング及び追跡によって判定される。
図17A~図17Dは、固視光源302によって形成された固視光スポットPを観察する際の患者の視野の表現を示す。図17A~図17Cに示されるように、光軸312と視軸110とが位置合わせされていない場合、患者は、サイズ及びシャープネスの両方で進行する固視光スポットPのやや直線的な進行を視覚化する。しかしながら、軸312と軸110とが位置合わせされると、固視光スポットは、図17Dに示されるように、空間的に一致するか又は重なり合う。図17Eは、上述の表現を得るために利用されるシステム1700を示す。システムは、固視光を生成するための点状の固視光源1702と、固視光を2つ以上の固視光スポットに集束させるコーティングレンズ1722と、コーティングレンズ1722によって集束された固視光スポットの画像をキャプチャするためのカメラ1704とを含む。カメラ1704の光学中心1706と、コーティングレンズ1722の光学中心1724と、固視光源1702の光軸1712とが一致すると、カメラ1704は、図17Dのものと同様の画像をキャプチャする。これらの環境は、患者の視軸110が固視光源302の光軸312と一致するシナリオを表す。コーティングレンズ1722の光学中心1724がカメラ1704の光軸1712及び/又は光学中心1706に対して空間的(例えば、X又はY方向)にシフトされると、カメラ1704は、図17A~図17Cと同様の画像をキャプチャする。これらの環境は、患者の視軸110が固視光源302の光軸312に対して空間的にシフトされるシナリオを表す。
図18は、本開示の特定の実施形態による代替の視軸識別システム1800の簡略化された概略図を示す。示されるように、視軸識別システム1800は、視軸識別システム300と実質的に類似しているが、追加のカメラ1804を含み、これは、処理システム306(図3に示されている)及び/又はカメラ304と動作可能に結合されて、カメラ304による画像キャプチャをトリガすることができる。カメラ1804は、眼100の網膜上に焦点を合わせ、したがって眼底タイプカメラであり得る。特定の実施形態では、カメラ1804は、固視光源302によって生成された固視光スポットに対応する網膜上の画像C~Cなどの画像の形成に対して、網膜を監視又は調査する。網膜上で画像C~Cが重なり合うと、カメラ1804は、重ね合わせ事象を認識し、カメラ304を(例えば、カメラ304と直接通信するか又は処理システム306を介してのいずれかによって)トリガして、眼100の虹彩平面の画像を記録又はキャプチャすることができる。上述したように、画像C~Cが網膜上で重なり合う場合、視軸110は、カメラ304の光学中心とも一致する光軸312と位置合わせされる。したがって、カメラ304による画像のキャプチャは、その光学中心が視軸110と位置合わせされると、カメラ1804によって自動的にトリガされ、それにより患者の限られた協力スキルによって引き起こされる不正確さを排除又は低減することができる。
図19は、本開示の特定の実施形態による、視軸識別システム300及び1800を用いて視軸点112の位置を判定するための方法1900のフロー図を示す。一般に、視軸識別システム300又は1800を使用している間、患者は、動作1910において、固視光源302によって生成された固視光スポット上に自らの視線を集中させる。固視光スポットは、固視光源302の光軸312上に集束され、患者の眼100に向かって中継される。動作1920において、固視光源302の光軸312と位置合わせされた光軸314を有するカメラ304に患者の眼100の虹彩平面上に焦点を合わせさせる。特定の実施形態では、カメラ304の光学中心及び対応する光軸314は、カメラ304の視野内にマーク付けされる。
動作1930において、患者は、固視スポットの中心が患者の視野に位置合わせされるまで、固視光スポット上への自らの視線を継続的に維持しながら、自らの頭部を回転させように求められる。患者は、X又はY回転方向に頭部を動かしたり回転させたりして、固視光スポットの中心を自らの視野内に位置合わせすることができる。患者の頭部の動きと同時に、カメラ304は、光軸314のX/Y位置に対するそのX/Y位置を追跡している間、眼100の画像又は映像をキャプチャする。特定の実施形態では、眼100の相対X/Y位置の追跡は、上述の強膜静脈などの強膜の血管の痕跡を使用して実行される。特定の実施形態では、患者は、カメラ304が眼100の画像をキャプチャしない「試験」又は「試行」期間中、固視スポットを位置合わせするように自らの頭部を回転させるように求められる。例えば、患者は、約30秒の試行期間中にそのような動きを練習するように求められ、その後、「測定」期間が開始され、カメラ304が画像又は映像のキャプチャを開始することができる。
特定の実施形態では、動作1940において固視スポットの中心が位置合わせされ、患者は、カメラ304が患者の眼100の画像又は映像をキャプチャし続けている間、固視光スポットの位置合わせされた性質又は状態を維持するように求められる。例えば、患者は、カメラ304が眼100のX/Y位置を継続的又は断続的に記録し、且つ画像を処理システム306に中継している間、約30秒などの所望の期間にわたって固視光スポットの位置合わせされた状態を維持する。次いで、処理システム306は、動作1950において映像又は一連の画像を分析して、眼100のX/Y位置に対するカメラ304の光軸314の平均X/Y位置を判定し、これにより患者の意図しない眼及び/又は頭部の動きを補償することができる。したがって、光軸314の平均X/Y位置の識別は、視軸点112の近似X/Y位置に対応する。
特定の他の実施形態では、第2のカメラ1804は、動作1940において患者の眼100の網膜を監視し、網膜上の固視光スポットの対応する画像が位置合わせされると、カメラ304を自動的にトリガして眼100の画像をキャプチャする。第2のカメラ1804の利用により、光軸314の視軸110との位置合わせ時に眼100の自動画像キャプチャを可能にし、それにより、患者の意図しない眼及び/又は頭部の動き並びに限られた協力スキルを有する患者によって引き起こされる任意の不正確さを排除又は大幅に低減する。カメラ304による画像キャプチャ後、動作1950において処理システム306によって画像が分析され、視軸点112のX/Y位置が判定される。
上述された方法及び装置は、矯正レンズの装着を含む老眼治療、屈折矯正手術、人工レンズ移植及び多焦点角膜インレーなどの眼科処置の効果を向上させるために利用され得る新規な視軸識別システムを提供する。記載された視軸識別システムは、任意の好適な眼科診断デバイスと組み合わせて更に利用され得る。適切な診断デバイスの例には、角膜トポグラファ、光コヒーレンストモグラファ、波面計(例えば、アベロメータ)、画像誘導型バイオメータ、手術用顕微鏡及び他の画像ベースの診断デバイスが含まれる。いくつかの例では、視軸識別システム300及び1800は、テキサス州フォートワースのアルコン社製のVerion(商標)、Topolyzer(登録商標)、ORA(商標)システム、LenSx(登録商標)、LuxOR(商標)LX3プラットフォームと組み合わせて利用することができる。いくつかの例では、視軸識別システム300及び1800は、他の製造業者によって提供される眼科プラットフォームと組み合わせて利用することができる。
上記は、本開示の実施形態に関するが、その基本的な範囲から逸脱せずに本開示の他の及び更なる実施形態が考案され得、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって判定される。

Claims (15)

  1. 患者の眼の視軸点の位置を判定するための方法であって、
    固視光を前記患者の眼に向けることであって、前記固視光は、固視光源の光軸に沿った異なる位置に形成され、且つ前記患者の眼の網膜上又は網膜の近傍に形成された2つ以上の画像に対応する2つ以上の固視光スポットを含む、向けることと、
    第1のカメラの光学中心が、前記固視光スポットが形成される前記光軸と位置合わせされている間、前記患者の視野において、前記網膜上又は前記網膜の近傍に形成された前記2つ以上の画像の中心が一致すると、前記第1のカメラを用いて前記患者の眼の虹彩平面の1つ以上のデジタル画像をキャプチャすることと、
    前記1つ以上のデジタル画像に基づいて、前記虹彩平面における前記視軸点の前記位置を識別することであって、前記視軸点の前記位置は、前記1つ以上のデジタル画像に表示される前記患者の眼のX/Y位置に対する前記第1のカメラの前記光学中心のX/Y位置に対応する、識別することと
    を含む方法。
  2. 前記視軸点の前記位置は、前記画像の前記中心が前記患者の視野において一致する場合、前記虹彩平面における前記固視光源の前記光軸のX/Y位置に更に対応する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1つ以上のデジタル画像は、複数の画像を含み、及び
    前記患者の眼の前記視軸点の前記位置を識別することは、対応する複数のデジタル画像に表示される前記患者の眼のX/Y位置に対する前記第1のカメラの前記光学中心のX/Y位置を空間的に平均化することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記複数の画像は、約30秒の期間にわたってキャプチャされる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記画像の前記中心が前記患者の視野において一致しているという指示を受信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1のカメラによる前記1つ以上のデジタル画像のキャプチャは、前記画像の前記中心が一致しているという前記指示を受信するとトリガされる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記指示は、前記患者の眼の前記網膜に焦点を合わせられた第2のカメラによって生成され、前記第2のカメラは、前記画像の前記中心が一致しているときを認識するように構成される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記患者の眼の強膜内の血管系をマッピング及び追跡することにより、前記患者の眼の前記X/Y位置を判定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記1つ以上のデジタル画像を前記キャプチャすることは、前記画像の前記中心が一致しているという指示を前記患者から受信するとユーザによってトリガされる、請求項1に記載の方法。
  10. 患者の眼の視軸点の位置を判定するためのシステムであって、
    光軸に沿った異なる位置に2つ以上の固視光スポットを生成するように構成された固視光源と、
    第1のカメラであって、前記第1のカメラの光学中心が、前記固視光スポットが生成される前記光軸と位置合わせされている間、前記患者の眼の虹彩平面のデジタル画像をキャプチャし、且つ前記患者の眼のX/Y位置を追跡するように構成された第1のカメラと、
    前記第1のカメラによってキャプチャされた前記デジタル画像に基づいて、前記虹彩平面における前記視軸点の前記位置を識別するように構成された処理システムと
    を含み、前記眼の前記視軸点は、前記患者の視野において、前記患者の眼の網膜上又は網膜の近傍に前記2つ以上の固視光スポットによって形成される画像の中心が一致する場合、前記患者の眼の前記X/Y位置に対する前記第1のカメラの前記光学中心のX/Y位置に対応する、システム。
  11. 前記患者の眼の前記視軸点の前記位置を識別するように構成される前記処理システムは、
    前記患者が、前記画像の中心が一致していることを観察するように、前記患者が前記固視光源上に自らの視線を維持している期間中、前記患者の眼のX/Y位置に対する前記第1のカメラの前記光学中心のX/Y位置を平均化すること
    を行うように構成される前記処理システムを含む、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記第1のカメラは、前記患者の眼の前記X/Y位置を判定するために、前記患者の眼の強膜内の血管系をマッピング及び追跡するように構成される、請求項10に記載のシステム。
  13. 前記第1のカメラは、赤外線カメラである、請求項10に記載のシステム。
  14. 前記患者の眼の前記網膜を監視し、且つ前記2つ以上の固視光スポットによって形成された前記画像の中心がその上で一致するときを認識するように構成された第2のカメラであって、前記中心が一致すると、前記虹彩平面のデジタル画像をキャプチャするために前記第1のカメラをトリガするように更に構成される第2のカメラを更に含む、請求項10に記載のシステム。
  15. 前記固視光源は、入射光から前記2つ以上の固視光スポットを生成するように構成されたマルチプレクサを更に含み、前記マルチプレクサは、二焦点レンズ、多焦点回折レンズ、コーティングレンズ、ファブリペロータイプシステム、非回折ベッセルビーム発生器又は干渉計の1つである、請求項10に記載のシステム。
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