JP2023526674A - 内因性の基を有する陽イオン性ステロイド抗微生物化合物 - Google Patents

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Abstract

式I、II若しくはIIIの構造を有する陽イオン性ステロイド抗微生物(CSA)化合物、又はその塩であって、R1~R18の少なくとも1つ(例えば、R18)が、エステル又はアミド連結部を介して付着しているテルペニル基を含み、R1~R18の少なくとも1つ(例えば、R3、R7及びR12)が、エステル又はアミド連結部によってステロール骨格に連結しているアミノ酸である:(I)、(II)、又は(III)。R18は、以下の構造:-R19-(C=O)-X-R20;を有し、R19は、省略されており、又はアルキル、アルケニル、アルキニル、若しくはアリールであり、Xは、酸素又は窒素であり、R20は、テルペニル基である。R3、R7及びR12は、以下の構造:R22R23N-R21-(C=O)-X-;を有し、R21は、置換又は非置換のアルキルであり、Xは、酸素又は窒素であり、R22及びR23は、独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリールである。TIFF2023526674000043.tif81153

Description

天然テルペン、アミノ酸、及びコール酸又はコール酸の誘導体に基づく内因性の基を有する陽イオン性ステロイド抗微生物(CSA)化合物を含めた、CSA化合物、並びに内因性の基を有するCSA化合物を製造する方法を開示する。
抗微生物ペプチドは、哺乳動物から両生動物、昆虫、植物に至る範囲の生物において見られる。抗微生物ペプチドの普遍性は、これらの化合物が菌耐性を容易に生じさせないという証拠として使用されてきた。また、多様な生物間での抗微生物ペプチドの変動する配列を考慮すると、これらは独立して複数回進化したと思われる。そのため、抗微生物ペプチドは、細菌の成長を制御する「自然の」主要な手段のうちの1つであると思われる。例えば、内因性の抗微生物ペプチド、例えば、ヒトカテリシジンLL-37は、先天性免疫において重要な役割をする。LL-37は、気道粘膜に見られ、肺における細菌の成長を制御する際に重要であるとされている。しかし、抗微生物ペプチドの臨床使用は、ペプチドベースの治療薬を製造する比較的高いコスト、宿主によって及び細菌性病原体によって生成されるプロテアーゼへのペプチドの感受性、並びに肺粘膜におけるタンパク質及びDNAによる抗微生物ペプチドの不活化を含めた重要な問題を提示する。
上記に詳述した問題を有さない、抗微生物ペプチドの抗菌活性を利用する魅力的な手段は、同じ又は同様の作用機構を利用する同様の広域スペクトル抗菌活性を示す抗微生物ペプチドの非ペプチド模倣体を開発することである。非ペプチド模倣体は、より低コストの合成、及びタンパク質分解に対する潜在的に増加した安定性を付与し得る。また、肺粘膜におけるタンパク質及びDNAとの関連を制御するために水溶性及び電荷密度の制御が使用され得る。
1,600を超える公知の抗微生物ペプチドの例では、これらに共通する構造的特徴を分類することができる。これらのペプチドの主要な配列は実質的に変動するが、大部分によって採用される形態は同様である。アルファヘリックス配置を採用するものは、ヘリックスの片面に疎水性側鎖を配置しており、反対側に陽イオン性(正電荷を持つ)側鎖を有している。同様の形態は、ベータシート構造:シートの片面に疎水性側鎖及び他方に陽イオン性側鎖;を形成する抗微生物ペプチドにおいて見られる。
抗微生物ペプチドの小分子の非ペプチド模倣体の例として、「セラゲニン」として知られているステロイド化合物が挙げられ、これらの例は、抗微生物ペプチドにおいて両親媒性形態を再生成し得る、「CSA-13」及び「CSA-44」である。依然として残る問題は、CSA化合物が、ヒトの体には承認され得ない及び/又はより高い濃度において全体として安全でない非内因性の分解産物を形成する側基を有することである。別の問題は、CSA化合物が、多くの場合、それらの製造のために複雑な多段階反応シーケンスを必要とすることである。CSA化合物の製造におけるあらゆる追加の工程が、コストを増加させ、生成物全体の収率を低減する。
内因性ステロール骨格に付着している内因性の基を有する新しいクラスの陽イオン性ステロイド抗微生物(CSA)化合物を本明細書において開示する。このクラスのCSA化合物は、「内因性CSA化合物」と称される。
内因性CSA化合物の分解産物は、それら自体が、内因性の、例えば、コール酸(一般
的な胆汁酸)、アミノ酸、例えば、ベータ-アラニン(内因性神経伝達物質及びアミノ酸)、並びに天然テルペン、例えば、ゲラニオール(高等生物及びいくつかの食用植物において見られる天然テルペン)である。内因性CSA化合物は、製造が比較的容易であり且つ安価であり、所望の抗微生物、抗炎症、及び他の望ましい性質をさらに保有する。
本明細書に開示されているCSA化合物は、ステロイド骨格を有する、式I、II若しくはIIIの構造又はその塩を有し得、R~R18の少なくとも1つ、好ましくはR18が、テルペニル基、例えば、ゲラニル基を、ステロイド骨格のC-24位に含み得、且つ、R~R18の少なくとも1つ、好ましくは、R、R及びR12の少なくとも1つが、C3、C7及び/又はC12位(複数可)においてエステル連結部によってステロール骨格に連結されているアミノ酸を含み得る:
Figure 2023526674000002
実施形態において、R~R18の少なくとも1つ、好ましくはR18が、以下の構造:
-R19-(C=O)-O-R20
を有し得、R19は、省略されており、又は、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから選択され、R20は、(例えば、C24位においてエステル基の加水分解によって)分解産物として、天然テルペン、例えば、ゲラニオールを形成する、テルペニルエステル、例えば、ゲラニルエステルを形成するテルペニル基である。テルペニル基は、他の連結部、例えば、逆エステル連結部(分解産物として、ゲラン酸、別の天然テルペンを形成する)、アミド、エーテル、又はアミン連結部によってC24位(若しくは他の箇所)において付着していてよい。
実施形態において、R~R18の少なくとも1つ、好ましくはR、R及びR12の少なくとも1つが、以下のアミノアルキルカルボキシ構造:
2223N-R21-(C=O)-O-
を有し得、R21は、置換又は非置換のアルキルであり、R22及びR23は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから独立して選択される。R、R及びR12の少なくとも1つ、好ましくはR、R及びR12の2つ又は3つが、アミノ酸、例えば、ベータ-アラニンのエステル基であり、これは、(例えば、C3、C7及び/又はC12位(複数可)におけるエステル基(複数可)の加水分解によって)分解産物として内因性のアミノ酸(例えば、ベータ-アラニン)を形成する。代替的には、R
及びR12の少なくとも1つのアミノアルキル基が、他の連結部、例えば、アミド又はエーテル連結部によってC3、C7及び/又はC12位(若しくは他の箇所)の1以上に付着していてよい。
エステル基の加水分解によって内因性の分解産物を形成する内因性CSA化合物の非限定例は、CSA-148、及びその塩である:
Figure 2023526674000003
CSA-148及びその塩の分解産物は、内因性の分子である:
Figure 2023526674000004
実施形態において、エステル連結部を有する内因性CSA化合物を製造する方法は:(1)1以上の工程において、コール酸のC24酸基を、脱離基(例えば、臭化ゲラニル)を有するテルペン(例えば、ゲラニオール)又はテルペン誘導体と反応させて、R18のC24位にテルペニルエステル(例えば、ゲラニルエステル)を形成すること、並びに、(2)コール酸のC3、C7及びC12位におけるヒドロキシル基の少なくとも1つを任意選択的に保護されたアミノ酸(例えば、任意選択的に保護されたベータ-アラニン)と1以上の工程において反応させてエステル連結部を形成し、これが、R、R及びR12の少なくとも1つをステロール骨格に連結させて所望のCSA化合物を生じさせること;を含む。
内因性の本明細書に開示されているCSA化合物の利点は、限定されないが、内因性の分解産物、例えば、コール酸、アミノ酸、例えば、ベータ-アラニン、及び天然テルペン、例えば、ゲラニオールを形成すること、並びに、既存のCSA化合物と比較して匹敵する及び/若しくは改良された抗微生物活性、抗炎症活性、及び他の所望の性質、並びに/又は、既存の合成経路と比較してCSA化合物及び/若しくは中間体CSA化合物の簡素化された合成を付与することを含む。
さらなる特徴及び利点は、以下に続く説明において一部が記載されており、一部が当該説明から明らかであり、又は、本明細書に開示されている実施形態の実用によって教示さ
れ得る。以上の簡単な概要及び以下の詳細な説明は、両方が例示的であり、本明細書に開示されている又は特許請求の範囲に記載されている実施形態を制限するものではないことが理解されるべきである。
内因性ステロール骨格に付着している内因性の基を有する新しいクラスの陽イオン性ステロイド抗微生物(CSA)化合物を本明細書において開示する。このクラスのCSA化合物は、「内因性CSA化合物」と称される。
内因性CSA化合物の分解産物は、それら自体が、内因性の、例えば、コール酸(一般的な胆汁酸)、アミノ酸、例えば、ベータ-アラニン(内因性神経伝達物質及びアミノ酸)、並びに天然テルペン、例えば、ゲラニオール(高等生物及びいくつかの食用植物において見られるテルペン)である。内因性CSA化合物は、製造が比較的容易であり且つ安価であり、所望の抗微生物、抗炎症、及び他の望ましい性質をさらに保有する。
(定義)
任意の「R」基は、例えば、限定することなく、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、16、R17、及びR18は、ステロール骨格に付着し得る置換基を表す。別途特定されない限り、R基は、置換されていても非置換であってもよい。
「環」は、複素環式又は炭素環式であり得る。「飽和」は、各原子が、各原子の原子価が満たされるように水素化又は置換のいずれかがなされている環を意味する。「不飽和」は、環の各原子の原子価が、水素又は他の置換基によって満たされていなくてよい環を意味する。例えば、縮合環において隣接する炭素原子は、互いに二重結合で結合していてよい。不飽和はまた、以下の対の少なくとも1つを削除して、これらの削除された位置において環炭素原子の原子価を二重結合によって完成させることも含み得る:例えば、R及びR;R及びR10;並びにR13及びR14
基は、「置換されている」場合、同じであっても異なっていてもよい、それぞれ水素原子を置き換える、1、2、3又はこれより多い、示された置換基によって置換されていてよい。置換基が示されていないとき、示されている「置換されている」基は、個々に1以上の基によって置換されていてよく、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アシルアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アミノ酸、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、(ヘテロアリシクリル)アルキル、ヒドロキシ、保護ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、及びI)、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、N-アミド、S-スルホンアミド、N-スルホンアミド、C-カルボキシ、保護C-カルボキシ、O-カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、オキソ、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ、一置換アミノ基及び二置換アミノ基、RO(CHO-、R(CHO-、RC(O)O(CHO-、並びにこれらの保護された誘導体から独立して選択されてよい。置換基は、1を超える付着点において上記基に付着していてよい。例えば、アリール基は、2つの付着点においてヘテロアリール基によって置換されて、多環式芳香族環系を形成し得る。ビフェニル及びナフタレンは、第2アリール基によって置換されているアリール基の2つの例である。置換又は非置換として具体的に標識されていない基は、置換又は非置換のいずれかであるとされてよい。
「a」及び「b」が整数である用語「C」又は「C~C」は、アルキル、アルケニル若しくはアルキニル基における炭素原子数、又はシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリシクリル基の環における炭素原子数を称する。すなわち、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの環、シクロアルケニルの環、シクロアルキニルの環、アリールの環、ヘテロアリールの環又はヘテロアリシクリルの環は、「a」~「b」(包含)の炭素原子を含有し得る。そのため、例えば、「C~Cアルキル」基は、1~4個の炭素を有する全てのアルキル基、すなわち、CH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCHCH(CH)-、(CHCHCH-及び(CHC-を称する。「a」及び「b」が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルシクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロアリシクリル基に関して表記されていないとき、これらの定義において記載されている最も広い範囲が仮定されるべきである。
「アルキル」は、完全飽和(二重又は三重結合なし)炭化水素基を含む直線又は分岐炭化水素鎖を称する。アルキル基は、1~25個の炭素原子を有していてよい(数値範囲、例えば「1~25」は、本明細書において見られるときはいつでも、所与の範囲内の各整数を称し;例えば、「1~25個の炭素原子」は、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などから最大で25個を含めた炭素原子からなっていてよいことを意味するが、当該定義は、数値範囲が表記されていない場合の用語「アルキル」の事象もカバーする)。アルキル基はまた、1~15個の炭素原子を有する中程度のサイズのアルキルであってもよい。アルキル基はまた、1~6個の炭素原子を有する低級アルキルでもあり得る。化合物のアルキル基は、「C」若しくは「C~Cアルキル」又は同様の表記として表記されていてよい。ほんの一例として、「C~Cアルキル」は、アルキル鎖に1~4個の炭素原子が存在することを示し、すなわち、アルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、及びt-ブチルから選択される。典型的なアルキル基として、何ら限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル及びヘキシルが挙げられる。アルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。
「アルケニル」は、直線又は分岐炭化水素鎖において1以上の二重結合を含有するアルキル基を称する。アルケニル基は、2~25個の炭素原子を有していてよい(数値範囲、例えば「2~25」は、本明細書において見られるときはいつでも、所与の範囲内の各整数を称し;例えば、「2~25個の炭素原子」は、アルケニル基が、2、3、又は4個の炭素原子などから最大で25個を含めた炭素原子からなっていてよいことを意味するが、当該定義は、数値範囲が表記されていない場合の用語「アルケニル」の事象もカバーする)。アルケニル基はまた、2~15個の炭素原子を有する中程度のサイズのアルケニルであってもよい。アルケニル基はまた、1~6個の炭素原子を有する低級アルケニルでもあり得る。化合物のアルケニル基は、「C」若しくは「C~Cアルケニル」又は同様の表記として表記されていてよい。アルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
「アルキニル」は、直線又は分岐炭化水素鎖において1以上の三重結合を含有するアルキル基を称する。アルキニル基は、2~25個の炭素原子を有していてよい(数値範囲、例えば「2~25」は、本明細書において見られるときはいつでも、所与の範囲内の各整数を称し;例えば、「2~25個の炭素原子」は、アルキニル基が、2、3、又は4個の炭素原子などから最大で25個を含めた炭素原子からなっていてよいことを意味するが、当該定義は、数値範囲が表記されていない場合の用語「アルキニル」の事象もカバーする)。アルキニル基はまた、2~15個の炭素原子を有する中程度のサイズのアルキニルで
あってもよい。アルキニル基はまた、2~6個の炭素原子を有する低級アルキニルでもあり得る。化合物のアルキニル基は、「C」若しくは「C~Cアルキニル」又は同様の表記として表記されていてよい。アルキニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
「アリール」は、全ての環を通して完全に非局在化されたπ電子系を有する炭素環式(全て炭素)単環式又は多環式芳香族環系(2つの炭素環式環が化学結合を共有する縮合環系を含む)を称する。アリール基における炭素原子数は変動し得る。例えば、アリール基は、C~C14アリール基、C~C10アリール基、又はCアリール基であり得る(しかし、C~C10アリールの定義は、数値範囲が表記されていないときの「アリール」の事象をカバーする)。アリール基の例として、限定されないが、ベンゼン、ナフタレン及びアズレンが挙げられる。アリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
「アラルキル」及び「アリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して、置換基としての、接続されているアリール基を称する。アラルキル基は、6~20個の炭素原子を有していてよい(数値範囲、例えば「6~20」は、本明細書において見られるときはいつでも、所与の範囲内の各整数を称し;例えば、「6~20個の炭素原子」は、アラルキル基が、6個の炭素原子、7個の炭素原子、8個の炭素原子などから最大で20個の炭素原子からなっていてよいことを意味するが、当該定義は、数値範囲が表記されていない場合の用語「アラルキル」の事象もカバーする)。アラルキルの低級アルキレン及びアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例として、限定されないが、ベンジル、2-フェニルアルキル、3-フェニルアルキル、及びナフチルアルキルが挙げられる。
「低級アルキレン基」は、末端の炭素原子を介して分子フラグメントを接続する結合を形成する、C~C25直鎖状アルキルテザリング基、例えば、-CH-テザリング基を称する。例として、限定されないが、メチレン(-CH-)、エチレン(-CHCH-)、プロピレン(-CHCHCH-)、及びブチレン(-CHCHCHCH-)が挙げられる。低級アルキレン基は、低級アルキレン基の1以上の水素を、「置換されている」の定義下で列挙されている置換基(複数可)によって置き換えることにより置換されていてよい。
「シクロアルキル」は、完全飽和(二重又は三重結合なし)の単又は多環式炭化水素環系を称する。かかる環は、2以上の環から構成されているとき、縮合形態で一緒に接合されていてよい。シクロアルキル基は、環(複数可)に3~10個の原子又は環(複数可)に3~8個の原子を含有し得る。シクロアルキル基は、非置換であっても置換されていてもよい。典型的なシクロアルキル基として、何ら限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられる。
「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの環に1以上の二重結合を含有する単又は多環式炭化水素環系を称する;しかし、1を超えて存在するとき、二重結合は、全ての環を通して完全に非局在化されたπ電子系を形成することができない(さもなければ、当該基は、本明細書において定義されている「アリール」であり得る)。かかる環は、2以上の環から構成されているとき、縮合形態で一緒に接続されていてよい。シクロアルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
「シクロアルキニル」は、少なくとも1つの環に1以上の三重結合を含有する単又は多環式炭化水素環系を称する。1を超える三重結合が存在しているとき、当該三重結合は、
全ての環を通して完全に非局在化されたπ電子系を形成することができない。かかる環は、2以上の環から構成されているとき、縮合形態で一緒に接合されていてよい。シクロアルキニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」は、Rが上記で定義されているアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル又はシクロアルキニルである式-ORを称する。アルコキシの非限定列挙は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシである。アルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「アシル」は、カルボニル基、例えば、-(C=O)-Rを介して置換基として接続されている水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、又はヘテロアリールを称する。例として、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、及びアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていても非置換であってもよい。
「アルコキシアルキル」又は「アルキルオキシアルキル」は、低級アルキレン基を介して置換基として接続されているアルコキシ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキル及びアルコキシを含むアルキル-O-アルキル-及びアルコキシ-アルキル-が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」は、水素原子の1以上が、ヒドロキシ基によって置き換えられているアルキル基を称する。例示的なヒドロキシアルキル基として、限定されないが、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、及び2,2-ジヒドロキシエチルが挙げられる。ヒドロキシアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
「ハロアルキル」は、水素原子の1以上がハロゲンによって置き換えられているアルキル基(例えば、モノ-ハロアルキル、ジ-ハロアルキル及びトリ-ハロアルキル)を称する。例として、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル及び1-クロロ-2-フルオロメチル、2-フルオロイソブチルが挙げられる。ハロアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
「アミノ」は、「-NH」を称する。
「ヒドロキシ」は、「-OH」を称する。
「シアノ」は、「-CN」を称する。
「カルボニル」又は「オキソ」は、「-C=O」を称する。
「アジド」は、「-N」を称する。
「アミノアルキル」は、低級アルキレン基を介して置換基として接続されているアミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むHN-アルキル-が挙げられる。
「アルキルカルボキシアルキル」は、置換基としてアルキル基に接続されているカルボキシ基に置換基として接続されているアルキル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むアルキル-(C=O)-O-アルキル-及びアルキル
-O-(C=O)-アルキル-が挙げられる。
「アルキルアミノアルキル」は、置換基としてアルキル基に接続されているアミノ基に置換基として接続されているアルキル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むアルキル-NH-アルキル-が挙げられる。
「ジアルキルアミノアルキル」及び「ジ(アルキル)アミノアルキル」は、置換基としてアルキル基に接続されているアミノ基にそれぞれ置換基として接続されている2つのアルキル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含む
Figure 2023526674000005

が挙げられる。
「アルキルアミノアルキルアミノ」は、置換基としてアミノ基に接続されているアルキル基に置換基として接続されているアミノ基に置換基として接続されているアルキル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むアルキル-NH-アルキル-NH-が挙げられる。
「アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ」は、置換基としてアルキル基に接続されているアミノ基に置換基として接続されているアルキル基に置換基として接続されているアミノ基に置換基として接続されているアルキル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むアルキル-NH-アルキル-NH-アルキル-が挙げられる。
「アリールアミノアルキル」は、置換基としてアルキル基に接続されているアミノ基に置換基として接続されているアリール基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アリール及びアルキルを含むアリール-NH-アルキル-が挙げられる。
「アミノアルキルオキシ」は、置換基としてアルキルオキシ基に接続されているアミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキル及びアルコキシを含むHN-アルキル-O-及びHN-アルコキシ-が挙げられる。
「アミノアルキルオキシアルキル」は、置換基としてアルキル基に接続されているアルキルオキシ基に置換基として接続されているアミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキル及びアルコキシを含むHN-アルキル-O-アルキル-及びHN-アルコキシ-アルキル-が挙げられる。
「アミノアルキルカルボキシ」は、置換基としてカルボキシ基に接続されているアルキル基に置換基として接続されているアミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むHN-アルキル-(C=O)-O-及びHN-アルキル-O-(C=O)-が挙げられる。
「アミノアルキルアミノカルボニル」は、置換基としてカルボニル基に接続されているアミノ基に置換基として接続されているアルキル基に置換基として接続されているアミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むHN-アルキル-NH-(C=O)-が挙げられる。
「アミノアルキルカルボキサミド」は、置換基としてアミノ基に接続されているカルボニル基に置換基として接続されているアルキル基に置換基として接続されているアミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含むHN-アルキル-(C=O)-NH-及びHN-アルキル-NH-(C=O)-が挙げられる。
「アジドアルキルオキシ」は、置換基としてアルキルオキシ基に接続されているアジド基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキル及びアルコキシを含むN-アルキル-O-及びN-アルコキシ-が挙げられる。
「シアノアルキルオキシ」は、置換基としてアルキルオキシ基に接続されているシアノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキル及びアルコキシを含むNC-アルキル-O-及びNC-アルコキシ-が挙げられる。
「スルフェニル」は、Rが水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「-SR」を称する。スルフェニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフィニル」は、Rがスルフェニルに関して定義されているものと同じであり得る「-(S=O)-R」を称する。スルフィニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルホニル」は、Rがスルフェニルに関して定義されているものと同じであり得る「-(S=O)-OR」を称する。スルホニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルボキシ」は、Rが、本明細書において定義されている、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「R-(C=O)-O-」を称する。O-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「エステル」及び「C-カルボキシ」は、RがO-カルボキシに関して定義されているものと同じであり得る「-(C=O)-OR」を称する。エステル及びC-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「チオカルボニル」は、RがO-カルボキシに関して定義されているものと同じであり得る「-(C=S)-R」を称する。チオカルボニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「トリハロメタンスルホニル」は、Xがハロゲンである「XCSO-」を称する。
「S-スルホンアミド」は、RA及びRBが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「-SON(RARB)」を称する。S-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-スルホンアミド」は、R及びRAが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、
アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「RSON(RA)-」を称する。N-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルバミル」及び「ウレタニル」は、RA及びRBが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「-O-(C=O)-N(RARB)」を称する。O-カルバミル又はウレタニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-カルバミル」は、R及びRAが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「RO-(C=O)-N(RA)-」を称する。N-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-チオカルバミル」は、RA及びRBが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「-O-(C=S)-N(RARB)」を称する。O-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-チオカルバミル」は、R及びRAが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「RO-(C=S)-N(RA)-」を称する。N-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
C-アミド」は、RA及びRBが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「-(C=O)-N(RARB)」を称する。C-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-アミド」は、R及びRAが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、又は(ヘテロアリシクリル)アルキルであり得る「R-(C=O)-N(RA)-」を称する。N-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「グアニジノアルキルオキシ」は、置換基としてアルキルオキシ基に接続されているグアニジニル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキル及びアルコキシを含む
Figure 2023526674000006

が挙げられる。
「グアニジノアルキルカルボキシ」は、置換基としてカルボキシ基に接続されているアルキル基に置換基として接続されているグアニジニル基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含む
Figure 2023526674000007

が挙げられる。
「第4級アンモニウムアルキルカルボキシ」は、置換基としてカルボキシ基に接続されているアルキル基に置換基として接続されている第4級化アミノ基を称する。例として、本明細書において定義されている用語アルキルを含む
Figure 2023526674000008

が挙げられる。
「ハロゲン原子」及び「ハロゲン」は、元素周期表の7列目の放射線安定性原子、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素のうちのいずれか1つを意味する。
置換基の数が特定されていないとき(例えば、ハロアルキル)、1以上の置換基が存在していてよい。例えば、「ハロアルキル」は、1以上の同じ又は異なるハロゲンを含んでいてよい。
「アミノ酸」は、α-アミノ酸、β-アミノ酸、γ-アミノ酸及びδ-アミノ酸を含めた任意のアミノ酸(標準及び非標準両方のアミノ酸)を称する。好適なアミノ酸の例として、限定されないが、アラニン、アスパラギン、アスパルテート、システイン、グルタメート、グルタミン、グリシン、プロリン、セリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン及びバリンが挙げられる。好適なアミノ酸のさらなる例として、限定されないが、オルニチン、ヒプシン、2-アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ-アミノ酪酸、シトルリン、β-アラニン、α-エチル-グリシン、α-プロピル-グリシン及びノルロイシンが挙げられる。
連結基は、1つのステロイドを別のステロイドに連結するのに使用される二価の部位である。実施形態において、連結基は、第1CSAを第2CSA(これらは同じであっても異なっていてもよい)に連結するのに使用される。連結基の例は、(C~C10)アルキルオキシ-(C~C10)アルキルである。
「P.G.」又は「保護基(複数可)は、分子中の既存の基が望ましくない化学反応を経ることを防止するために分子に付加される任意の原子又は原子群を称する。保護基部位の例は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective
Groups in Organic Synthesis,3.Ed.John W
iley & Sons,1999、及びJ.F.W.McOmie,Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press,1973に記載されており、両方が、好適な保護基を開示するという限定された目的で参照により本明細書に組み込まれる。保護基部位は、ある特定の反応条件に対して安定であり且つ当該分野において公知の方法を使用して好都合な段階で容易に除去されるように選択されてよい。保護基の非限定列挙として、ベンジル;置換ベンジル;アルキルカルボニル及びアルコキシカルボニル(例えば、t-ブトキシカルボニル(BOC)、アセチル、又はイソブチリル);アリールアルキルカルボニル及びアリールアルコキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル);置換メチルエーテル(例えば、メトキシメチルエーテル);置換エチルエーテル;置換ベンジルエーテル;テトラヒドロピラニルエーテル;シリル(例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t-ブチルジメチルシリル、トリ-イソ-プロピルシリルオキシメチル、[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル又はt-ブチルジフェニルシリル);エステル(例えば、ベンゾエートエステル);カーボネート(例えば、メトキシメチルカーボネート);スルホネート(例えば、トシレート又はメシレート);非環式ケタール(例えば、ジメチルアセタール);環式ケタール(例えば、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、及び本明細書に記載されているもの);非環式アセタール;環式アセタール(例えば、本明細書に記載されているもの);非環式ヘミアセタール;環式ヘミアセタール;環式ジチオケタール(例えば、1,3-ジチアン又は1,3-ジチオラン);オルトエステル(例えば、本明細書に記載されているもの)及びトリアリールメチル基(例えば、トリチル;モノメトキシトリチル(MMTr);4,4’-ジメトキシトリチル(DMTr);4,4’,4’’-トリメトキシトリチル(TMTr);並びに本明細書に記載されているもの)が挙げられる。アミノ-保護基は、当業者に公知である。概して、保護基の種は重要ではないが、但し、化合物の他の位置における任意の後の反応(複数可)の条件に安定であること、及び、分子の残余に負の影響を及ぼすことなく適切な点で除去され得ることとする。また、保護基は、実質的な合成変換が完了した後に別のものに置換されてよい。明確には、化合物が、開示されている化合物の1以上の保護基が異なる保護基によって置換されているという点のみにおいて、本明細書に開示されている化合物と異なっている場合、当該化合物は本開示の範囲内である。
(CSA化合物:)
「CSA化合物」、「CSA」、CSA分子又は「セラゲニン」化合物とも称される陽イオン性ステロイド抗微生物(CSA)化合物は、自身に付着している様々な帯電基(例えば、アミン及び陽イオン性基)を有するステロール骨格を含む、合成により生成した小分子の化学化合物である。ステロール骨格は、ステロール骨格の面又は平面にアミン又はグアニジン基を配向させるのに使用され得る。CSAは、骨格に付着している官能基に基づいて、陽イオン性及び両親媒性である。これらは、疎水性の面及びポリ陽イオン性の面を有する、表面的に両親媒性である。
理論によって拘束されることを望まないが、本明細書に記載されているCSA分子は、抗微生物剤(例えば、抗菌、抗真菌、及び抗ウイルス)として作用する。例えば、抗微生物CSA分子は、細菌及び他の微生物の細胞膜に結合することによって、並びに、細胞膜を修飾することによって、例えば、微生物の生存に不可欠であるイオン及び細胞質材料の漏出を可能にする細孔を形成すること並びに患側の微生物の死を引き起こすことなどによって、抗微生物剤として作用し得るとされている。また、抗微生物CSA分子はまた、細菌を他の抗生物質に敏感にさせる作用もし得る。例えば、対応する最小静菌濃度(MIC)未満の抗微生物CSA分子濃度において、CSA化合物は、細胞膜を分断することによって、例えば、膜透過性を増加させることによって、細菌を他の抗生物質により敏感になるようにすることができる。帯電した陽イオン性基は、細菌細胞膜を分断し且つ抗微生物性を付与するのに関与し得ると想定される。CSA分子は、真菌及びウイルスに対する同様の膜又は外側コーティング分断効果を有し得る。
背景技術により、例示的なCSA化合物及びその製造方法が、米国特許第6,350,738号、同第6,486,148号、同第6,767,904号、同第7,598,234号、同第7,754,705号、同第8,691,252号、同第8,975,310号、同第9,434,759号、同第9,527,883号、同第9,943,614号、同第10,155,788号、同第10,227,376号、同第10,370,403号、及び同第10,626,139号、米国特許出願公開公報第2016/0311850号及び同第2017/0210776号、並びに米国仮特許出願第63/025,255号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。当業者は、本明細書に記載されている一般式の範囲内の化合物を認識し、本明細書において列挙されている参照文献、及び、実施例に鑑みて、その調製を理解するであろう。
本明細書に開示されている化合物及び組成物は、これらを、1以上のアミン基がプロトン化されているときに有利に陽イオン性にする、塩として任意選択的に調製される。用語「塩」は、本明細書において使用されているとき、広義語であり、当業者にとって常套且つ慣習的な意味で与えられるべきであり(且つ、特別な又はカスタマイズされた意味に限定されるべきではなく)、限定することなく、化合物の塩を称する。実施形態において、塩は、化合物の酸付加塩である。塩は、化合物を無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸又は臭化水素酸)、硫酸、硝酸、リン酸、及びホスホン酸と反応させることによって得ることができる。塩はまた、化合物を有機酸、例えば、脂肪族又は芳香族カルボン酸又はスルホン酸、スルフィン酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、若しくは1,5-ナフタレンジスルホン酸と反応させることによって得ることもできる。塩はまた、化合物を塩基と反応させて、塩、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、リチウム、ナトリウム若しくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム、マグネシウム若しくはアルミニウム塩、有機塩基の塩、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C~Cアルキルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロ-ヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール-アミン、トロメタミン、並びに、アミノ酸、例えば、アルギニン及びリジンとの塩;又は無機塩基の塩、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどを形成することによっても得ることができる。
実施形態において、塩は、塩酸塩である。実施形態において、塩は、一塩酸塩、ニ塩酸塩、三塩酸塩、又は四塩酸塩である。塩のさらなる例として、硫酸酸付加塩、スルホン酸付加塩、ジスルホン酸付加塩、1,5-ナフタレンジスルホン酸付加塩、硫酸酸、及び重硫酸塩が挙げられる。
本明細書に開示されているCSA化合物は、ステロイド骨格を有する、式I、II若しくはIIIの構造又はその塩を有し得、R~R18の少なくとも1つ、好ましくはR18が、テルペニル基、例えば、ゲラニル基を、ステロイド骨格のC24位に含み得、且つ、R~R18の少なくとも1つ、好ましくは、R、R及びR12の少なくとも1つが、C3、C7及び/又はC12位(複数可)においてエステル連結部によってステロール骨格に連結されているアミノ酸を含み得る:
Figure 2023526674000009
実施形態において、R~R18の少なくとも1つ、好ましくは、R18は、以下の構造:
-R19-(C=O)-O-R20
を有し得、R19は、省略されており、又は、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから選択され、R20は、(例えば、C24位においてエステル基の加水分解によって)分解産物として、天然テルペン、例えば、ゲラニオールを形成する、テルペニルエステル、例えば、ゲラニルエステルを形成するテルペニル基である。ゲラニオールの実験式はC1018Oであり、その化学構造は以下である:
Figure 2023526674000010
分解産物として天然テルペン、例えば、ゲラニオールの異性体、類似体、及び誘導体として形成する他のテルペニル基を使用することは本発明の範囲内である。テルペニル基R20を付与し得る他のアルコールテルペンの例は以下である。
ネロールは、実験式C1018O及び化学構造:
Figure 2023526674000011

を有するゲラニオール(トランス-異性体)のシス-異性体である。
8-ヒドロキシゲラニオールは、実験式C1018及び化学構造:
Figure 2023526674000012

を有する。
ファルネソールは、実験式C1526O及び化学構造:
Figure 2023526674000013

を有する。
ゲラニルゲラニオールは、実験式C2034O及び化学構造:
Figure 2023526674000014

を有する。
ゲラニルファルネソールは、実験式C2542O及び化学構造:
Figure 2023526674000015

を有する。
プレノールは、実験式C10O、以下の化学構造を有し、一般式H-[CHCCH=CHCH)-OHを有するポリプレノールのビルディングブロック、例えば、上記で言及されているゲラニアール、ファルネソール、ゲラニルゲラニオール、及びゲラニルファルネソール:
Figure 2023526674000016

である。
リナロールは、実験式C1018O及び化学構造:
Figure 2023526674000017

を有する。
トランス-ネロリドール及びシス-ネロリドールを含めたネロリドールは、実験式C1526O及び化学構造:
Figure 2023526674000018

を有する。
ロジノールは、実験式C1020O及び化学構造:
Figure 2023526674000019

を有する。
フィトールは、実験式C2040O及び化学構造:
Figure 2023526674000020

を有する。
イソフィトールは、実験式C2040O及び化学構造:
Figure 2023526674000021

を有する。
フィタントリオールは、実験式C2040O及び化学構造:
Figure 2023526674000022

を有する。
(+)-シトロネロール及び(-)-シトロネロールを含めたシトロネロールは、実験式C1020O及び以下の化学構造:
Figure 2023526674000023

を有する。
アルファ-ビサボロールは、実験式C1526O及び化学構造:
Figure 2023526674000024

を有する。
レチノール(ビタミンA)は、実験式C2030O及び化学構造:
Figure 2023526674000025

を有する。
α-テルピネオール、β-テルピネオール、γ-テルピネオール、δ-テルピネオール、及び4-テルピネオールを含めたテルピネオールは、実験式C1018O及び化学構造:
Figure 2023526674000026

を有する。
天然メントール、(-)-メントール、及びその異性体は、実験式C1020O及び化学構造:
Figure 2023526674000027

を有する。
フェンコールは、実験式C1018O及び化学構造:
Figure 2023526674000028

を有する。
カフェストールは、実験式C2028及び化学構造:
Figure 2023526674000029

を有する。
カーウェオールは、実験式C2026及び化学構造:
Figure 2023526674000030

を有する。
テルペニル基は、上記に定義されているエステル連結部以外の連結部、例えば、逆エステル(テルペニルがカルボニルに付着しており、テルペン酸、例えば、ゲラン酸(天然テルペノイドである)を分解産物として形成し得る)、アミド、エーテル、又はアミン連結部によってステロール骨格に付着していてよく、例えば、R18は以下の代替の構造のうちの1つを有し:
-R19-O-(C=O)-R20(逆エステル)
-R19-(C=O)-NX-R20(アミド)
-R19-O-R20(エーテル)
-R19-NX-R20(アミン)
ここで、R19及びR20は、上記で定義されている通りであり、Xは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリールから選択される。
実施形態において、R~R18の少なくとも1つ、好ましくは少なくとも1つ、例えば、R、R及びR12の2又は3つが、以下のアミノアルキルカルボキシ構造:
2223N-R21-(C=O)-O-
を有し得、R21は、置換又は非置換のアルキルであり、R22及びR23は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから独立して選択される。R、R及びR12の少なくとも1つ、好ましくはR、R及びR12の2又は3つが、内因性のアミノ酸(例えば、ベータ-アラニン)を分解産物(例えば、ステロール骨格のC3、C7及び/又はC12位(複数可)におけるR、R及び/又はR12アミノアルキルエステル基(複数可)の加水分解による)として形成する、アミノアルキルエステル基、例えば、ベータ-アラニンエステルである。
分解産物として他の天然に存在するアミノ酸、例えば、D-アラニン、L-アラニン、L-アスパラギン、D-アスパラギン酸、L-アスパラギン酸、L-システイン、L-グルタミン酸、L-グルタミン、グリシン、L-プロリン、D-セリン、L-セリン、L-チロシン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リ
ジン、D-メチオニン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-トリプトファン、D-バリン、L-バリン、L-オルニチン、ヒプシン、2-アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ-アミノ酪酸、L-シトルリン、α-エチル-グリシン、α-プロピル-グリシン、及びL-ノルロイシンを形成する他のアミノ酸誘導体を使用することは本発明の範囲内である。
、R、及びR12の少なくとも1つ、例えば、1又は2つのアミノアルキル基は、他の連結部、例えば、アミド又はエーテル連結部によってステロール骨格に付着していてよく、例えば、R18は以下の代替の構造のうちの1つを有し:
2223N-R21-(C=O)-N-(アミド)
2223N-R21-O-(エーテル)
ここで、R21、R22及びR23は、上記で定義されている通りである。
式I、II及びIIIに再び言及すると、CSA化合物が式Iの構造を有するとき、m、n、p、及びqは、独立して0又は1である。
CSA化合物が式I又はIIの構造を有するとき、
環A、B、C、及びDは、独立して、飽和、又は完全若しくは部分不飽和であり、但し、環A、B、C、及びDの少なくとも2つが飽和であることとする。
~R18は、水素、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルボキシアルキル、テルペニルカルボキシアルキル、テルペニルカルボニルオキシアルキル、テルペニルアミドアルキル、テルペニルアミノアルキル、テルペニルオキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、アミノアルキル、アリール、アリールアミノアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、第2ステロイドに付着している連結基、アミノアルキルウレタニル、アミノアルケニルウレタニル、アミノアルキニルウレタニル、アミノアリールウレタニル、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アミノアルキルオキシアルキル、アミノアルキルアミノカルボニル、アミノアルキルカルボキサミド、ジ(アルキル)アミノアルキル、HN-HC(Q)-(C=O)-O-、HN-HC(Q)-(C=O)-NH-、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.-HN-HC(Q)-(C=O)-O-、グアニジノ-アルキルオキシ、第4級アンモニウムアルキルカルボキシ、及びグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立して選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわち、Hを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり;
、R、R、R10、R13、R14及びR17は、環A、B、C、又はDのうちの1つが、この部位において炭素原子の原子価を完成するように不飽和であるときに、独立して削除され、
但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つ、好ましくはR18が、テルペニル基、例えば、エステル連結部、アミド連結部、エーテル連結部、又はアミン連結部によって、例えば、C24位でステロール骨格に付着しているゲラニル基を含むこととし、
但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つ、好ましくはR、R及びR12の1、2又は3つが、エステル連結部又はアミド連結部によって、例えば、C3、C7及び/又はC12位で、ステロール骨格に付着しているアミノ酸を含むこととする。
実施形態において、R~R18は、水素、ヒドロキシル、置換又は非置換(C-C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)ヒドロキシアルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルカルボキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C
)テルペニルカルボキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニル-カルボニルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニルカルボキサミド-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニルアミノ-(C~C22)アルキル、(C~C25)テルペニルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ、置換又は非置換(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換アリールアミノ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)ハロアルキル、置換又は非置換(C~C)アルケニル、置換又は非置換(C~C)アルキニル、オキソ、第2ステロイドに付着している連結基、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルウレタニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルケニルウレタニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキニルウレタニル、置換又は非置換アミノアリールウレタニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルオキシ、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルカルボキシ、置換又は非置換(C~C22)アミノ-アルキルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキル-アミノカルボニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルカルボキサミド、置換又は非置換ジ(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキル、HN-HC(Q)-(C=O)-O-、HN-HC(Q)-(C=O)-NH-、置換又は非置換(C~C22)アジドアルキルオキシ、置換又は非置換(C~C22)シアノアルキルオキシ、P.G.-HN-HC(Q)-(C=O)-O-、置換又は非置換(C~C22)グアニジノアルキルオキシ、置換又は非置換第4級アンモニウム(C~C22)アルキルカルボキシ、及び置換又は非置換(C~C22)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立して選択され、Qは、アミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわち、Hを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり;
、R、R、R10、R13、R14及びR17は、環A、B、C、又はDのうちの1つが、この部位において炭素原子の原子価を完成するように不飽和であるときに、独立して削除され、
但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つ、好ましくはR18が、エステル連結部、アミド連結部、エーテル連結部、又はアミン連結部によって、例えば、C24位で、ステロール骨格に付着している、(C~C25)テルペニル基、例えば、ゲラニル基を含むこととし、
但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つ、好ましくは、R、R及びR12の1、2又は3つが、エステル連結部又はアミド連結部によって、例えば、C3、C7及び/又はC12位でステロール骨格に付着しているアミノ酸を含むこととする。
実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16、及びR17は、水素及び非置換(C-C)アルキルからなる群から独立して選択される。
実施形態において、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、R16、及びR17は、それぞれ、水素であり、R及びR13は、それぞれ、メチルである。
実施形態において、環A、B、C、及びDのうちの1以上が、複素環式である。
実施形態において、環A、B、C、及びDが、非複素環式である。
実施形態において、CSA化合物は、特定の立体化学を有する式I及び式IIの亜属である式IIIの化合物であり、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、及びR16は、示されているように水素又はメチルであり、R15は、省略されており:
Figure 2023526674000031

、R、R12、及びR18は、式I及びIIについて上記で定義されている通りであり、例えば:
18は以下の構造:
-R19-(C=O)-O-R20
を有し、R19及びR20は、式I及びIIについて上記で定義されている通りであり、
、R及びR12の少なくとも1つ、好ましくは2又は3つが以下のアミノアルキルカルボキシ構造:
2223N-R21-(C=O)-O-
を有し、R21、R22及びR23は、式I及びIIについて上記で定義されている通りである。
実施形態において、R、R、及びR12の1つ又は2つが、独立して、本明細書において定義されているアミノアルキルカルボキシ構造を有し、R、R、及びR12の1つ又は2つが、水素、(C~C22)アルキル、(C~C22)ヒドロキシアルキル、(C~C22)アルキルオキシ-(C~C22)アルキル、(C~C22)アルキルカルボキシ-(C~C22)アルキル、(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキル、(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ、(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ-(C~C18)アルキルアミノ、(C~C22)アミノアルキル、アリールアミノ-(C~C22)アルキル、(C~C22)アミノアルキルオキシ、(C~C22)アミノアルキルカルボキシ、(C~C22)アミノアルキルオキシカルボニル、(C~C22)アミノアルキルオキシ-(C~C22)アルキル、(C~C22)アミノアルキルアミノカルボニル、(C~C22)アミノアルキル-カルボキサミド、ジ(C~C22)アルキルアミノアルキル、(C~C22)グアニジノアルキルオキシ、第4級アンモニウム(C~C22)アルキルカルボキシ、及び(C~C22)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立して選択される。
好ましくは、R、R、及びR12の1つ又は2つが、独立して、本明細書において定義されているアミノアルキルカルボキシ構造を有し、R、R、及びR12の1つ又は2つが、水素、(C~C)アルキル、(C~C)ヒドロキシアルキル、(C~C16)アルキルオキシ-(C~C)アルキル、(C~C16)アルキルカルボキシ-(C~C)アルキル、(C~C16)アルキルアミノ-(C~C)アルキル、(C~C16)アルキルアミノ-(C~C)アルキルアミノ、(C~C16)アルキルアミノ-(C~C16)アルキルアミノ-(C~C)アルキルアミノ
、(C~C16)アミノアルキル、アリールアミノ-(C~C)アルキル、(C~C)アミノアルキルオキシ、(C~C16)アミノアルキルオキシ-(C~C)アルキル、(C~C)アミノアルキルカルボキシ、(C~C)アミノアルキルオキシカルボニル、(C~C)アミノアルキルアミノカルボニル、(C~C)アミノアルキルカルボキサミド、ジ(C~C)アルキルアミノ-(C~C)アルキル、(C~C)グアニジノアルキルオキシ、第4級アンモニウム(C~C16)アルキルカルボキシ、及び(C~C16)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立して選択される。
いくつかの実施形態において、R、R、及びR12は、同じアミノアルキルカルボキシ基である。
いくつかの実施形態において、R、R、及びR12は、同じアミノアルキルカルボキサミド基である。
いくつかの実施形態において、R、R、及びR12の1つ又は2つが、アミノアルキルオキシである。
いくつかの実施形態において、R、R、及びR12の1つ又は2つが、アミノアルキルカルボキシである。
エステル基の加水分解によって内因性の分解産物を形成する内因性CSA化合物の非限定例は、CSA-148、及びその塩である:
Figure 2023526674000032
他の実施形態において、R18におけるC24位のゲラニル基は、いずれか他のテルペニル部位、例えば、本明細書に記載されている例のテルペンに基づくものによって置き換えられ得る。
他の実施形態において、R、R、及びR12のアミノ酸エステル基は、いずれか他のアミノ酸エステル基、例えば、本明細書に記載されている例のアミノ酸に基づくものによって置き換えられ得る。
(医薬組成物)
本明細書に記載されているCSA化合物は、単独で投与され得るが、化合物を医薬組成物(すなわち、製剤)として製剤化するのに好ましくあり得る。医薬組成物は、状態を処置又は寛解するためにin vitro若しくはin vivo又は両方で対象に投与されてよい任意の組成物である。好ましい実施形態において、医薬組成物は、in vivoで投与されてよい。対象は、1以上の細胞若しくは組織、又は生物を含み得る。例示的な実施形態において、対象は、動物である。実施形態において、動物は、哺乳動物である。哺乳動物は、いくつかの実施形態においてヒト又は霊長類であってよい。哺乳動物は、任意の哺乳動物、例えば、非限定例として、畜牛、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラクダ、水牛、ネコ、イヌ、ウサギ、マウス、及びヒトを含む。
「薬学的に許容可能な」及び「生理的に許容可能な」は、1以上の投与経路、in vivo送達、又は接触に好適である、生物学的に適合可能な製剤、気体、液体若しくは固体、又はこれらの混合物を意味する。製剤は、その中の有効成分(例えば、CSA化合物)の活性を破壊しない、又はいずれの予防的若しくは治療的効果若しくは利益にも勝る副作用を誘発しないという点において適合可能である。
医薬組成物は、具体的な投与形態及び剤形に応じて、薬学的に許容可能な賦形剤、例えば、担体、溶媒、安定剤、アジュバント、希釈剤などと共に製剤化されてよい。医薬組成物は、生理的に適合可能なpHを達成するように製剤化され得、並びに、製剤化及び投与経路に応じて約3~11、好ましくは約3~7の範囲であってよい。代替の実施形態において、pHは、約5~8に調整される。医薬組成物は、本明細書に記載されている、治療的に又は予防的に有効な量の少なくとも1つの化合物を、1以上の薬学的に許容可能な賦形剤と一緒に含んでいてよい。
医薬組成物は、本明細書に記載されている化合物の組み合わせを含んでいてよく、及び/又は、細菌感染の処置若しくは防止に有用である第2有効成分(例えば、抗菌又は抗微生物剤)を含んでいてよい。
組成物は、コーティングとして、例えば、医療デバイスにおいて製剤化され得る。実施形態において、コーティングは、医療機器上にある。
非経口又は経口投与用の製剤は、固体、液体溶液、エマルジョン又は懸濁液であり得る。肺内投与用の吸入製剤は、液体又は粉末であり得る。医薬組成物は、投与前に生理的に適合可能な溶媒によって再構成される凍結乾燥固体として製剤化され得る。代替の医薬組成物は、シロップ、クリーム、軟膏、錠剤などとして製剤化されてよい。
組成物は、1以上の賦形剤を含有していてよい。薬学的に許容可能な賦形剤は、投与される具体的な組成物によって並びに組成物を投与するのに使用される具体的な方法によって部分的には決定される。医薬組成物の広範な好適な製剤が存在する(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciencesを参照されたい)。
好適な賦形剤は、大きな、ゆっくり代謝される高分子、例えば、タンパク質、ポリサッカリド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリマーアミノ酸、アミノ酸コポリマー、及び不活性なウイルス粒子を含む担体分子であってよい。他の例示的な賦形剤として、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸;キレート剤、例えば、EDTA;炭水化物、例えば、デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸;液体、例えば、油、水、生理食塩水、グリセロール及びエタノール;湿潤又は乳化剤;pH緩衝物質などが挙げられる。リポソームは、薬学的に許容可能な賦形剤である。
医薬組成物は、意図される投与方法に好適ないずれの形態で製剤化されてもよい。経口使用が意図されるとき、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性若しくは油懸濁液、非水性溶液、分散性粉末若しくは顆粒(微粉化粒子若しくはナノ粒子を含む)、エマルジョン、硬質若しくは軟質カプセル、シロップ又はエリキシルが調製されてよい。経口使用が意図される組成物は、医薬組成物の製造に関して当該分野において公知のいずれの方法によって調製されてもよく、かかる組成物は、口当たりの良い調製物を提供するために、甘味料、香味料、着色料及び保存料を含めた1以上の剤を含有していてよい。
錠剤との併用に特に好適な薬学的に許容可能な賦形剤として、例えば、不活性希釈剤、例えば、セルロース、炭酸カルシウム又はナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はナトリウム;崩壊剤、例えば、架橋ポビドン、トウモロコシデンプン、又はアルギン酸;結着剤、例えば、ポビドン、デンプン、ゼラチン又はアカシア;及び潤沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクが挙げられる。
錠剤は、コーティングされていなくてよく、又は、消化管における崩壊及び吸着を遅延させることにより長期にわたって持続作用を付与するマイクロカプセル化を含めた公知の技術によってコーティングされていてよい。例えば、時間遅延材料、例えば、単独又はワックスを伴うモノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリルが用いられてよい。
経口使用のための製剤はまた、有効成分が不活性固体希釈剤、例えばセルロース、ラクトース、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合されている硬質ゼラチンカプセルとして、又は有効成分が非水性若しくは油媒体、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ピーナッツ油、液体パラフィン若しくはオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセルとして提示されてもよい。
医薬組成物は、懸濁液の製造に好適な少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤と混合してCSA化合物を含む懸濁液として製剤化され得る。
医薬組成物は、好適な賦形剤の添加による懸濁液の調製に好適な分散性粉末及び顆粒として製剤化され得る。
懸濁液との併用に好適な賦形剤として、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アカシアゴム、分散又は湿潤剤、例えば、天然に存在するフォスファチド(例えば、レクチン)、アルキレンオキサイドの、脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキサイドの、長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘキサデカエチレンオキシエタノール)、エチレンオキサイドの、脂肪酸由来及びヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート);ポリサッカリド及びポリサッカリド様化合物(例えば、硫酸デキストラン);グリコサミノグリカン及びグリコサミノグリカン様化合物(例えば、ヒアルロン酸);並びに増粘剤、例えば、カルボマー、蜜蝋、硬質パラフィン又はセチルアルコールが挙げられる。懸濁液は、1以上の保存剤、例えば、酢酸、メチル及び/又はn-プロピルp-ヒドロキシ-ベンゾエート;1以上の着色料;1以上の香味料;並びに1以上の甘味料、例えば、スクロース又はサッカリンを含有していてもよい。
医薬組成物は、水中油エマルジョンの形態であってよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくはラッカセイ油、鉱物油、例えば、液体パラフィン、又はこれらの混合物であってよい。好適な乳化剤として、天然に存在するゴム、例えば、アカシアゴム及びトラガカントゴム;天然に存在するフォスファチド、例えば、ダイズレクチン、脂肪酸由来のエステル又は部分エステル;ヘキシトール無水物、例えば、ソルビタンモノオレエート;並びにこれらの部分エステルと、エチレンオキサイドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。エマルジョンはまた、甘味料及び香味料を含有していてもよい。シロップ及びエリキシルは、甘味料、例えば、グリセロール、ソルビトール又はスクロースと共に製剤化されてよい。かかる製剤はまた、粘滑剤、保存料、香味料又は着色料を含有していてもよい。
医薬組成物は、無菌注射可能調製物、例えば、無菌注射可能水性エマルジョン又は油質懸濁液の形態であってよい。エマルジョン又は懸濁液は、上記で言及されているかかる好適な分散又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して公知の技術にしたがって製剤化されてよい。無菌注射可能調製物はまた、非毒性の非経口で許容可能な希釈剤又は溶媒中の無菌注射可能溶液又は懸濁液、例えば、1,2-プロパンジオール中の溶液であってもよい。
無菌注射可能調製物は、凍結乾燥された粉末として調製されてもよい。用いられてよい許容可能なビヒクル及び溶媒の中でも、水、リンゲル液、及び等張塩化ナトリウム溶液である。また、無菌の固定油が溶媒又は懸濁媒体として用いられてよい。この目的で、合成モノ-又はジグリセリドを含めた任意の無菌性の固定油が用いられてよい。また、脂肪酸、例えば、オレイン酸が、同様に、注射剤の調製に使用されてよい。
医薬組成物の安定な水溶性の剤形を得るために、本明細書に記載されている化合物の薬学的に許容可能な塩が、有機又は無機酸、例えば、0.3M溶液のコハク酸、又はより好ましくは、クエン酸の水溶液に溶解されていてよい。可溶性の塩形態が入手可能でないとき、化合物は、好適な共溶媒又は共溶媒の組み合わせに溶解されていてよい。好適な共溶媒の例として、合計体積の約0~60%の範囲の濃度でのアルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリセリンなどが挙げられる。一実施形態において、活性化合物は、DMSOに溶解されて水で希釈される。
医薬組成物は、適切な水性ビヒクル、例えば、水又は等張生理食塩水又はデキストロース溶液中の有効成分の塩形態の溶液の形態であってもよい。例えば、エステル化、グリコシル化、PEG化、及び複合体化によって、送達のためにより好適なものにする(例えば、溶解性、生物活性、食味の増加、副反応の低減など)化学又は生化学部位の置換又は付加によって修飾された化合物も企図される。
多くの治療薬が、望ましくない短い半減期及び/又は望ましくない毒性を有している。そのため、半減期又は毒性を改良するというコンセプトは、様々な処置及び分野に適用可能である。医薬組成物は、しかし、治療薬を、望ましくない性質を改良する生化学部位と複合体化することによって調製され得る。タンパク質は、広範な用途において投与用のCSAと複合体化され得る特定の生化学部位である。いくつかの実施形態において、1以上のCSAが、タンパク質と複合体化されている。いくつかの実施形態において、1以上のCSAが、CSAの半減期を増加させるタンパク質と複合体化されている。他の実施形態において、1以上のCSAが、CSAの毒性を低減するタンパク質と複合体化されている。アルブミンは、CSAとの複合体化に特に好ましいタンパク質である。いくつかの実施形態において、アルブミンは、脂肪不含アルブミンである。
CSA治療薬に関して、複合体化のための生化学部位が、0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、10、20、50、若しくは100当量、又は、上記の数のいずれか2つによって境界される範囲、又は、上記の数のおよそいずれかとして、医薬組成物に付加され得る。実施形態において、アルブミン対CSAの重量比は、約18:1以下、例えば、約9:1以下である。実施形態において、CSAは、アルブミンによってコーティングされている。
非生化学化合物は、治療薬の毒性を減少させ及び/又は半減期を改良するために医薬組成物に添加され得る。毒性を低減し得る添加剤の好適な量及び比は、細胞アッセイを介して決定され得る。CSA治療薬に関して、毒性低減化合物は、0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、10、20、50、又は100当量、又は上記の数のいずれか2つによって境界される範囲、又は、上記の数のおよそいずれかとして、医薬組成物に付加され得る。実施形態において、毒性低減化合物は、ココアンホジアセテート、例えば、Miranol(登録商標)(コカンフォ二酢酸二ナトリウム)である。実施形態において、毒性低減化合物は、両親媒性界面活性剤である。実施形態において、毒性低減化合物は、界面活性剤である。実施形態において、ココアンホジアセテート対CSAのモル比は、約8:1~1:1、好ましくは約4:1である。実施形態において、毒性低減化合物は、アラントインである。
実施形態において、CSA組成物は、1以上の界面活性剤を利用して調製される。特定の実施形態において、CSAは、1以上のポロキサマー界面活性剤と複合体化される。ポロキサマー界面活性剤は、ポリオキシエチレン(ポリ(エチレンオキサイド))の2つの親水性鎖が側部にあるポリオキシプロピレン(ポリ(プロピレンオキサイド))の中心の疎水性鎖から構成される非イオン性トリブロックコポリマーである。いくつかの実施形態において、ポロキサマーは、液体、ペースト、又はフレーク(固体)である。好適なポロキサマーの例として、商品名Synperonics、Pluronics、又はKolliphorによるものが挙げられる。いくつかの実施形態において、組成物中のポロキサマー界面活性剤の1以上がフレークポロキサマーである。実施形態において、組成物中の1以上のポロキサマー界面活性剤が、ポリオキシプロピレンの中心の疎水性鎖について約3600g/molの分子量を有し、約70%のポリオキシエチレン含有量を有する。実施形態において、1以上のポロキサマー対CSAの比は、約50~1;約40~1;約30~1;約20~1;約10~1;約5~1;約1~1;約1~10;約1~20;約1~30;約1~40;又は約1~50である。実施形態において、1以上のポロキサマー対CSAの比は、50~1;40~1;30~1;20~1;10~1;5~1;1~1;1~10;1~20;1~30;1~40;又は1~50である。実施形態において、1以上のポロキサマー対CSAの比は、約50~1~約1~50である。実施形態において、1以上のポロキサマー対CSAの比は、約30~1~約3~1である。いくつかの実施形態において、ポロキサマーは、Pluronic F127である。
ポロキサマーの量は、組成物の重量百分率に基づいていてよい。実施形態において、ポロキサマーの量は、約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、上記の数のおよそいずれか、又は上記の数のいずれか2つ若しくは製剤によって境界される範囲である。実施形態において、1以上のポロキサマーは、患者に投与される製剤の約10%~約40重量%である。いくつかの実施形態において、1以上のポロキサマーは、製剤の約20%~約30重量%である。実施形態において、製剤は、約50%、40%、30%、20%、10%、5%、又は1%のCSAを含有する。実施形態において、製剤は、約20重量%未満のCSAを含有する。上記のポロキサマー製剤は、処置方法、デバイスコーティング、単位剤形(すなわち、液剤、洗口液、注射剤)の調製などに特に適している。
実施形態において、本明細書に記載されている化合物は、低溶解性化合物に好適な脂質系製剤において経口投与用に製剤化されてよい。脂質系製剤は、かかる化合物の経口バイオアベイラビリティを概して向上させ得る。
医薬組成物は、治療的に又は予防的に有効な量の本明細書に記載されている化合物を、中鎖脂肪酸又はそのプロピレングリコールエステル(例えば、食用脂肪酸、例えば、カプリル及びカプリン脂肪酸のプロピレングリコールエステル)からなる群から選択される少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤、並びに、薬学的に許容可能な界面活性剤、例えば、ポリオキシル40水素化ヒマシ油と一緒に含んでいてよい。
実施形態において、シクロデキストリンは、水性溶解性向上剤として添加されてよい。好ましいシクロデキストリンとして、α-、β-、及びγ-シクロデキストリンのヒドロ
キシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシル及びマルトトリシル誘導体が挙げられる。特に好ましいシクロデキストリン溶解性向上剤は、実施形態の化合物の水溶性特徴をさらに改良するために上記の組成物のいずれかに添加されてよい、ヒドロキシプロピル-o-シクロデキストリン(BPBC)である。一実施形態において、組成物は、約0.1%~約20%のヒドロキシプロピル-o-シクロデキストリン、より好ましくは約1%~約15%のヒドロキシプロピル-o-シクロデキストリン、及びさらにより好ましくは約2.5%~約10%のヒドロキシプロピル-o-シクロデキストリンを含む。用いられる溶解性向上剤の量は、組成物中の実施形態の化合物の量に依る。
(合成)
本明細書に開示されている方法は、以下に記載されている通りであってもよく、又は、これらの方法の改変によるものであってもよい。方法を改変する手段として、とりわけ、当業者に公知の、温度、溶媒、試薬などが挙げられる。概して、本明細書に開示されている調製のためのプロセスのいずれかの間に、該当する分子のいずれかにおいて感受性又は反応性の基を保護することが必要であり及び/又は望ましくあり得る。これは、いずれも全体が参照により本明細書にここに組み込まれるProtective Groups in Organic Chemistry(ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973);及びP.G.M.Green,T.W.Wutts,Protecting Groups in Organic Synthesis(3rd ed.) Wiley,New York(1999)に記載されている従来の保護基によって達成されてよい。保護基は、当該分野において公知の方法を使用する好都合な後の段階で除去されてよい。適用可能な化合物を合成するのに有用な合成化学変換は、当該分野において公知であり、例えば、いずれも全体が参照により本明細書にここに組み込まれるR.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,1989,or L.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons,1995に記載されているものが挙げられる。本明細書に示され且つ記載されている経路は、例示目的のみであり、特許請求の範囲をいかなるいずれの方法で限定することも意図されておらず、また、限定すると解釈されるべきではない。当業者は、開示されている合成の変更を認識し且つ本明細書における開示に基づいて代替の経路を考案することができるであろう;全てのかかる変更及び代替の経路は、特許請求の範囲内である。
式I、式II、及び式IIIの化合物を調製する例示的であるが非限定的な一般合成スキームをスキームAに示す。別途示されていない限り、可変物の定義は、式I、II及び/又はIIIについて上記の通りである。
Figure 2023526674000033
コール酸(1)は、塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下に極性非プロトン性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中でハロゲン化テルペニル(例えば、臭化ゲラニル)によって処理されて、コール酸テルペニル中間体化合物(2)、例えば、コール酸ゲラニルを生じる。エステルは、次の工程のいずれかの前又は後に任意選択的に修飾、還元又は保護されて、R18位に所望のテルペニル連結部を得てよい。
中間体コール酸テルペニル(例えば、ゲラニル)(2)、又はその類似体は、ジメチルアミノピリジン(DMAP)及びメチルtert-ブチルエーテル(MTBE)中で1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)又は代替的にはN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を使用するカルボジイミドカップリングを介して、N-保護アミノ酸(例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、フルオレニル-メトキシカルボニル(Fmoc)、又はクロロギ酸ベンジル(Cbz)による保護)(例えば、Boc-ベータ-アラニン)によって処理されて、ステロール骨格のC3、C7及びC12位に保護アミノアルキルカルボキシ基を有する中間体化合物(3)又はその類似体を生じる。
中間体化合物(3)又はその類似体は、ジオキサン中の塩酸によって脱保護及び酸性化されて、CSA化合物の酸付加塩(例えば、CSA-148HCl)を形成する。
いくつかの実施形態において、上記工程のいくつか又は全てが、中間体化合物を精製することなくワンポット反応において実施され得る。
いくつかの実施形態において、中間体化合物(2)は、それを使用して中間体化合物(3)を作製する前に精製され、中間体化合物(3)は、精製され、次いでジオキサン中のHClによって処理されて、アミンを脱保護し、HCl酸付加塩を形成する。
HCl酸付加CSA塩は、精製され、任意選択的に塩基によって中和され、続いて、分離されて(例えば、2相液体抽出、続いて、有機溶媒の蒸発)、精製された遊離塩基を生じることができる。遊離塩基は、そのまま使用され得、又は任意の所望の酸によって酸性化されて酸付加塩を形成することができる。
例の酸付加塩は、1,5-ナフタレンジスルホン酸の塩(1,5-NDSA塩、例えば、二付加塩)であり、これは、高度に不溶性であり、そのため、コーティング、例えば、埋め込み可能な医療デバイスにおけるコーティングとして有用である。いくつかの場合において、NDSA塩は、サブミクロンサイズの粒子まで粉砕され、粒子状形態でコーティングに入れられる。NDSA塩は、医療デバイスを滅菌するのに一般的に使用されるエチレンオキサイドに溶解せず、そのため、複数の滅菌サイクル後に安定なコーティングとして残ることができる。
例えば、HCl、塩化ナトリウムなどを使用して塩化物イオンによって、NDSA部を例えば他のアニオンに交換することによって、CSA化合物をイオン性にすることにより、酸性条件下で加速され得る一次放出運動を結果として生じさせる。
開示されているCSA化合物の利点は、これらを、内因性化合物、例えば、コール酸、アミノ酸、及びテルペンに分解することである。
CSA-148の抗微生物活性を、他のCSAと比較して非常に高い抗微生物活性を有することが知られているCSA化合物であるCSA-44と比較して求めた。比較試験に使用した微生物は、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)90028、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)BAA-41、及び緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(PA01 47085)であった。測定した最小阻止濃度(MICs)を表1に記載する。
Figure 2023526674000034
カンジダ・アルビカンス(C.albicans)90028について測定したMICは、100%の成長阻害(すなわち混濁なし)に基づいた。より困難ではあるが真菌MICには典型的である50%阻害によるものと判断して、カンジダ・アルビカンス(C.albicans)に対してのCSA-44についてのMICを4μg/mlと推定することができ、カンジダ・アルビカンス(C.albicans)に対してのCSA-148についてのMICを2μg/mlと推定することができる。
本発明の範囲内のCSA化合物が、内因性化合物と共に側基を含有していても、長年にわたって公知であり使用されてきたCSAと同じ又はこれより良好な微生物の殺傷を実施することができることは予想外であった。
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で具現化されてよい。記載されている実施形態は、全ての点において、単に例示的なものであり、限
定的ではないとされるべきである。そのため、本発明の範囲は、上記の詳細な説明によってよりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及び範囲内にある全ての変更が、これらの範囲内に包含されるべきである。

Claims (20)

  1. 式I若しくはIIの構造を有する陽イオン性ステロイド抗微生物(CSA)化合物又はその塩であって:
    Figure 2023526674000035

    式中、
    m、n、p、及びqは、独立して0又は1であり;
    環A、B、C、及びDは、独立して、飽和、又は完全若しくは部分不飽和であり、但し、環A、B、C、及びDの少なくとも2つが飽和であることとし;
    ~R18は、水素、ヒドロキシル、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルボキシアルキル、テルペニルカルボキシアルキル、テルペニルカルボニルオキシアルキル、テルペニルアミドアルキル、テルペニルアミノアルキル、テルペニルオキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノ-アルキルアミノ、アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、アミノアルキル、アリール、アリールアミノアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、第2ステロイドに付着している連結基、アミノアルキルウレタニル、アミノアルケニルウレタニル、アミノアルキニルウレタニル、アミノアリール-ウレタニル、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アミノアルキルオキシアルキル、アミノアルキルアミノ-カルボニル、アミノアルキルカルボキサミド、ジ(アルキル)アミノアルキル、HN-HC(Q)-(C=O)-O-、HN-HC(Q)-(C=O)-NH-、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.-HN-HC(Q)-(C=O)-O-、グアニジノ-アルキルオキシ、第4級アンモニウムアルキルカルボキシ、及びグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立して選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわち、Hを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり;
    、R、R、R10、R13、R14及びR17は、環A、B、C、又はDのうちの1つが、この部位において炭素原子の原子価を完成するように不飽和であるときに、独立して削除され、
    但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少な
    くとも1つが、エステル連結部、アミド連結部、エーテル連結部、又はアミン連結部によって前記ステロール骨格に付着しているテルペニル基を含むこととし、
    但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つが、エステル連結部又はアミド連結部によって前記ステロール骨格に付着しているアミノ酸を含むこととする、前記化合物又はその塩。
  2. ~R18の少なくとも1つが:
    -R19-(C=O)-O-R20
    -R19-O-(C=O)-R20
    -R19-(C=O)-NX-R20
    -R19-O-R20、及び
    -R19-NX-R20
    から選択される構造を有し、R19は、省略されており、又は、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから選択され、R20は、テルペニル基であり、Xは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリールから選択される、請求項1に記載のCSA化合物。
  3. ~R18の少なくとも1つが:
    2223N-R21-(C=O)-O-、
    2223N-R21-(C=O)-N-、及び
    2223N-R21-O-
    から選択される構造を有し、R21は、置換又は非置換のアルキルであり、R22及びR23は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから独立して選択される、請求項1又は2に記載のCSA化合物。
  4. ~R18は、水素、ヒドロキシル、置換又は非置換(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)ヒドロキシアルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルカルボキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニルカルボキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニルカルボニルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニルカルボキサミド-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C25)テルペニルアミノ-(C~C22)アルキル、(C~C25)テルペニルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ、置換又は非置換(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキルアミノ、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換アリールアミノ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)ハロアルキル、置換又は非置換(C~C)アルケニル、置換又は非置換(C~C)アルキニル、オキソ、第2ステロイドに付着している連結基、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルウレタニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルケニルウレタニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキニルウレタニル、及び置換又は非置換アミノアリールウレタニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルオキシ、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルカルボキシ、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルオキシ-(C~C22)アルキル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキル-アミノカルボニル、置換又は非置換(C~C22)アミノアルキルカルボキサミド、置換又は非置換ジ(C~C22)アルキルアミノ-(C~C22)アルキル、HN-HC(Q)-(C=O)-O-、HN-HC(Q)-(C=O)-NH-、置換又は非置換(C~C22)アジドアルキルオキシ、置換又は非置換(C~C22)シアノアルキルオキシ、P.G.-HN-HC(Q)-(C=O)-O-、置換又は非置換(C~C22)グアニジノアルキルオキシ、置換又は非置換第4級アンモニウム(C~C22)アルキルカルボキシ、及び置換又は非置換(C~C22)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立して選択され、Qは、アミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわち、Hを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり;
    、R、R、R10、R13、R14及びR17は、環A、B、C、又はDのうちの1つが、この部位において炭素原子の原子価を完成するように不飽和であるときに、独立して削除され、
    但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つが、エステル連結部、アミド連結部、エーテル連結部、又はアミン連結部によって前記ステロール骨格に付着している(C~C25)テルペニル基を含むこととし、
    但し、R~R、R、R、R11、R12、R15、R16、及びR18の少なくとも1つが、エステル連結部又はアミド連結部によって前記ステロール骨格に付着しているアミノ酸を含むこととする
    請求項1~3のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  5. 18が、エステル連結部、アミド連結部、エーテル連結部、又はアミン連結部によってC24位で前記ステロール骨格に付着しているテルペニル基を含み、
    、R及びR12の2つ又は3つが、エステル連結部又はアミド連結部によって前記ステロール骨格に付着しているアミノ酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  6. 18が:
    -R19-(C=O)-O-R20
    -R19-O-(C=O)-R20、及び
    -R19-(C=O)-NX-R20
    から選択される構造を有し、R19は、省略されており、又は、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びアリールから選択され、R20は、(C~C25)テルペニル基であり、Xは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリールから選択される
    請求項1~5のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  7. 、R及びR12が:
    2223N-R21-(C=O)-O-、及び
    2223N-R21-(C=O)-N-、
    から選択される構造を有しR21、R22及びR23が、1以上の天然に存在するアミノ酸のアミノアルキル部(複数可)である、請求項1~6のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  8. 前記テルペニル基が:
    Figure 2023526674000036

    Figure 2023526674000037

    Figure 2023526674000038

    のうちの1以上;
    Figure 2023526674000039

    のうちの1以上;
    Figure 2023526674000040

    のうちの1以上;
    からなる群から選択されるテルペンから形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  9. 前記アミノ酸が、D-アラニン、L-アラニン、L-アスパラギン、D-アスパラギン酸、L-アスパラギン酸、L-システイン、L-グルタミン酸、L-グルタミン、グリシン、L-プロリン、D-セリン、L-セリン、L-チロシン、L-アルギニン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リジン、D-メチオニン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-トレオニン、L-トリプトファン、D-バリン、L-バリン、L-オルニチン、ヒプシン、2-アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ-アミノ酪酸、L-シトルリン、α-エチル-グリシン、α-プロピル-グリシン、及びL-ノルロイシンからなる群から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  10. 前記テルペニル基がゲラニル基である、請求項1~9のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  11. 前記アミノ酸が、ベータ-アラニンである、請求項1~10のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  12. 、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16、及びR17が、水素及び非置換(C-C)アルキルからなる群から独立して選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  13. 、R、及びR12が同じアミノアルキルカルボキシ基である、請求項1~12のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  14. 前記CSA化合物が式III:
    Figure 2023526674000041

    の構造を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  15. 前記CSA化合物が、CSA-148及びその塩:
    Figure 2023526674000042

    から選択される、請求項1~14のいずれか一項に記載のCSA化合物。
  16. 請求項1~15のいずれか一項に記載のCSA化合物、並びに、担体、溶媒、安定剤、アジュバント、及び希釈剤から選択される薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
  17. 請求項1~15のいずれか一項に記載のCSA化合物を製造する方法であって:
    極性非プロトン性溶媒中のテルペニル化合物によって塩基の存在下でコール酸を処理して、エステル又はアミド連結部を介してC24カルボニルに結合しているテルペニル基を有するテルペニルコール酸エステル又はテルペニルコール酸アミド中間体化合物を形成すること、
    前記テルペニルコール酸エステル又はテルペニルコール酸アミド中間体化合物をN-保護アミノ酸によって処理して、前記テルペニルコール酸エステル又はテルペニルコール酸アミドのC3、C7及びC12位において保護アミノアルキルカルボキシ基又は保護アミ
    ノアルキルカルボキサミド基を有する第2中間体化合物を生じさせること;
    任意選択的に、前記C24カルボニルを還元して、R18のテルペニル基へのエーテル又はアミン連結部を生じさせること;並びに
    前記アミノアルキルカルボキシ基又はアミノアルキルカルボキサミド基を脱保護して、前記CSA化合物又はその中間体を生じさせること
    を含む、前記方法。
  18. 前記アミノアルキルカルボキシ基又はアミノアルキルカルボキサミド基を脱保護することが、酸(例えば、塩酸)によって処理して、前記CSA化合物の酸付加塩を形成することを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記CSA化合物の前記酸付加塩を塩基によって中和して前記CSA化合物の遊離塩基を回収することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記CSA化合物の前記遊離塩基を酸によって酸性化して、前記CSA化合物の第2酸付加塩(例えば、1,5-ナフタレンジスルホン酸二付加塩)を形成することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
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