JP2023526503A - 唾液及び血液に対するefirmテクノロジーを用いるsars-cov-2(covid-19)抗体検査 - Google Patents
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Abstract
体液中のSARS-CoV-2抗体の検出のためのリキッドバイオプシーシステム及びその検出のための方法を説明する。具体的には、本システムは、対象の唾液試料中のSARS-CoV-2抗体の検出に適切である。【選択図】図1
Description
関連出願の相互参照
本願は、2020年5月21日に出願された米国特許仮出願第63/028313号にたいする優先権を主張し、それによりその米国特許仮出願の全体を参照によって本明細書に援用する。
本願は、2020年5月21日に出願された米国特許仮出願第63/028313号にたいする優先権を主張し、それによりその米国特許仮出願の全体を参照によって本明細書に援用する。
SARS-COV-2感染とその感染の結果として生じる疾患であるCOVID-19の世界的パンデミックは、世界的な破壊的効果を持ち、医療システムにストレスを与えてきた。SARS-COV-2ウイルスに感染した多くの患者が軽症又は無症状であることが明らかになっている。そのため、どの集団にもバックグラウンド集団免疫が存在する可能性がある。政府がソーシャルディスタンス政策の緩和を考えるときに予測的モデリングアルゴリズムを作成するためには、その集団のバックグラウンド免疫レベルが分かっていることが重要である。また、医療提供者、緊急対応者、及び他のエッセンシャルワーカーは、既にこのウイルスに感染してこのウイルスに対する免疫を有している可能性がある。したがって、SARS-COV-2抗体を非侵襲的に大規模検査する手段を持つことが重要である。現在のところ利用可能な全ての検査には血液採取が伴う。自宅でのフィンガースティック法が有効であることを確認する試みは不幸にも失敗しており、自己フィンガースティック検査は患者から受け入れられていない歴史がある。
したがって、非侵襲的であり、常に利用可能であり、試料調製を最低限にしか又は全く含まず、且つ、感染と免疫状態についての直近の情報を提供する診断システム及び診断方法の必要性が当技術分野において存在し、本発明はこの必要性を満たす。
1つの実施形態では本発明は、試料中のSARS-CoV-2抗体を検出するためのシステムであって、(a)センサアレイを備え、各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を含む電極チップを備え、少なくとも1ユニットの前記作用電極が導電性高分子で被覆されているマルチウェルプレート、(b)前記導電性高分子中に埋め込まれている又は前記導電性高分子中で機能するようにされている少なくとも1種類のSARS-CoV-2捕捉抗原、(c)少なくとも1種類の標識済み検出体分子であって、ビオチン標識されている前記検出体分子、(d)マルチウェルプレート洗浄機、並びに(e)前記センサアレイに印加される電界を制御すると同時に測定電流を報告するマルチチャンネル電気化学リーダーを備える前記システムに関する。
1つの実施形態では少なくとも1種類の捕捉抗原が、SARS-CoV-2スパイク1抗原、SARS-CoV-2スパイク2抗原、SARS-CoV-2エンベロープ抗原、ヌクレオカプシドタンパク質、SARS-CoV-2オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるタンパク質、これらの断片、又はこれらのあらゆる組合せである。1つの実施形態では前記捕捉抗原は、SARS-CoV-2スパイク1抗原及びSARS-CoV-2スパイク2抗原の組合せ物を含む。
1つの実施形態では少なくとも1種類の検出体分子が、抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である。1つの実施形態では本システムは、抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物を含む。1つの実施形態では本システムは、IgG定常領域及びIgA定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物を含む。
1つの実施形態では本発明は、対象中のSARS-CoV-2抗体を検出する方法であって、前記対象の少なくとも1種類の試料を得ること、標識済み検出体分子を含む溶液と前記少なくとも1種類の試料の第1部分を混合すること、試料中のSARS-CoV-2抗体を検出するためのシステムであって、(a)センサアレイを備え、各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を含む電極チップを備え、少なくとも1ユニットの前記作用電極が導電性高分子で被覆されているマルチウェルプレート、(b)前記導電性高分子中に埋め込まれている又は前記導電性高分子中で機能するようにされている少なくとも1種類のSARS-CoV-2捕捉抗原、(c)少なくとも1種類の標識済み検出体分子であって、ビオチン標識されている前記検出体分子、(d)マルチウェルプレート洗浄機、並びに(e)前記センサアレイに印加される電界を制御すると同時に測定電流を報告するマルチチャンネル電気化学リーダーを備える前記システムに使用される各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を備える電極チップを備え、捕捉抗原が埋め込まれている導電性高分子で前記作用電極が被覆されている前記マルチウェルプレートの単一のウェルに前記混合物を添加すること、前記電極チップに周期的矩形波電界を印加すること、並びに前記電極チップにおける電流を測定し、電流の変化を前記試料中のSARS-CoV-2抗体の存在と相互に関連付けることを含む前記方法に関する。
1つの実施形態では前記方法は、自動プレート洗浄機を使用して前記マルチウェルプレートを洗浄する少なくとも1回の洗浄工程をさらに含む。
1つの実施形態では前記方法は前記シグナルの増幅をさらに含み、この方法は、(a)ビオチン標識されている検出体分子を含む溶液と前記少なくとも1種類の試料の第1部分を混合する工程、(b)試料中のSARS-CoV-2抗体を検出するためのシステムであって、(i)センサアレイを備え、各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を含む電極チップを備え、少なくとも1ユニットの前記作用電極が導電性高分子で被覆されているマルチウェルプレート、(ii)前記導電性高分子中に埋め込まれている又は前記導電性高分子中で機能するようにされている少なくとも1種類のSARS-CoV-2捕捉抗原、(iii)少なくとも1種類の標識済み検出体分子であって、ビオチン標識されている前記検出体分子、(iv)マルチウェルプレート洗浄機、並びに(v)前記センサアレイに印加される電界を制御すると同時に測定電流を報告するマルチチャンネル電気化学リーダーを備える前記システムに使用される各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を備える電極チップを備え、捕捉抗原が埋め込まれている導電性高分子で前記作用電極が被覆されている前記マルチウェルプレートの単一のウェルに前記混合物を添加する工程、(c)前記電極チップに周期的矩形波電界を印加する工程、(d)1回目のストレプトアビジン結合ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)を前記ウェルに添加する工程、(e)ビオチン標識済み抗HRP抗体を前記ウェルに添加する工程、(f)2回目のストレプトアビジン結合HRPを前記ウェルに添加する工程、並びに(g)前記電極チップにおける電流を測定し、電流の変化を前記試料中のSARS-CoV-2抗体の存在と相互に関連付ける工程を含む。
1つの実施形態では少なくとも1種類の捕捉抗原が、SARS-CoV-2スパイク1抗原、SARS-CoV-2スパイク2抗原、SARS-CoV-2エンベロープ抗原、ヌクレオカプシドタンパク質、SARS-CoV-2オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるあらゆるタンパク質、これらの断片、又はこれらのあらゆる組合せである。1つの実施形態では前記捕捉抗原は、SARS-CoV-2スパイク1抗原及びSARS-CoV-2スパイク2抗原の組合せ物を含む。
1つの実施形態では少なくとも1種類の検出体分子が、抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である。1つの実施形態では前記方法は、前記試料を抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物に接触させることを含む。1つの実施形態では前記方法は、前記試料をIgG定常領域及びIgA定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物に接触させることを含む。
1つの実施形態では前記試料は、唾液試料、血液試料、血漿試料、又は血清試料である。
1つの実施形態では前記方法は、SARS-CoV-2抗体が対象由来の試料中に検出されたときにSARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19を有している者、SARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19を拡大させるリスクがある者、SARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19に曝露したことがある者、又はSARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19に対する免疫を有している者として前記対象を診断することをさらに含む。1つの実施形態では前記方法は、前記SARS-CoV-2抗体が検出されたときにCOVID-19に対する治療処置を前記対象に行うことをさらに含む。
1つの実施形態では前記方法は、SARS-CoV-2抗体が対象由来の試料中に検出されなかったときにSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19のリスクがある者として前記対象を診断することをさらに含む。1つの実施形態では前記方法は、前記SARS-CoV-2抗体が検出されなかったときにCOVID-19に対する予防処置を前記対象に行うことをさらに含む。
以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付図面と併せて読むとより良好に理解されることになる。現在のところ好ましい実施形態が本発明を例示する目的でこれらの図面に示されている。しかしながら、本発明は、これらの図面に示されている実施形態の正確な配置及び手法に限定されないことが理解されるべきである。
本発明の図面と説明は、本発明を明確に理解するのに適切な要素を例示するために簡略化されており、一方で典型的なバイオマーカーの検出システム及び検出方法に見られる他の多くの要素を明確化のために除外していることを理解されたい。当業者は、本発明の実施には他の要素及び/又は工程が望ましい及び/又は必要であることを理解するだろう。しかしながら、このような要素及び工程は当技術分野においてよく知られており、これらの要素及び工程が本発明のより良好な理解を促すわけではないため、本明細書ではこのような要素及び工程について議論しない。本明細書中の開示は、当業者に知られているこのような要素及び方法に対するあらゆるこのような変形及び改変を対象としている。
定義
別段の定義が無い限り、本明細書において使用される技術用語と科学用語は本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本発明の実行又は試行では本明細書に記載される方法及び材料と類似又は等価のあらゆる方法及び材料を使用することができるが、例となる方法と材料を説明する。
別段の定義が無い限り、本明細書において使用される技術用語と科学用語は本発明が属する技術分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本発明の実行又は試行では本明細書に記載される方法及び材料と類似又は等価のあらゆる方法及び材料を使用することができるが、例となる方法と材料を説明する。
本明細書において使用される場合、以下の用語の各々はこの節においてその用語に付与される意味を有する。
「a」及び「an」という冠詞は、本明細書ではその冠詞の文法上の目的物の1つ又は1つより多く(すなわち、少なくとも1つ)を指すために使用される。例えば、「要素(an element)」は1つの要素又は1つより多くの要素を意味する。
本明細書において使用される場合、「約」は、量、時間等の測定可能な値を指すときにその特定された値からの±20%、±10%、±5%、±1%、及び±0.1%の変動をこのような変動が適切であることから包含することを意味する。
「異常」という用語は、生物、組織、細胞、又はそれらの構成要素の文脈で使用されるとき、少なくとも1つの観察可能又は検出可能な特徴(例えば、年齢、処理、日数等)について、「正常」な(予期される)それぞれの特徴を示す生物、組織、細胞、又はそれらの構成要素と異なる生物、組織、細胞、又はそれらの構成要素を指す。1種類の細胞又は組織について正常又は予期される特徴は、異なる種類の細胞又は組織にとっては異常になることがある。
本明細書において使用される場合、「変化」、「欠損」、「変異」、又は「突然変異」という用語は、遺伝子がコードするポリペプチドの機能、活性、発現(転写若しくは翻訳)、又は高次構造に影響する細胞内でのその遺伝子中の突然変異を指す。本発明が包含する突然変異は、コードされるポリペプチドの機能、活性、発現、又は高次構造の強化又は混乱を引き起こす細胞内の遺伝子のあらゆる突然変異であり得、それらの突然変異はコードされるタンパク質の発現の完全な欠如を含み、例えば、ミスセンス突然変異及びナンセンス突然変異、挿入、欠失、フレームシフト、並びに早期終結を含み得る。限定されないが、本発明が包含する突然変異は、mRNAのスプライシングを変化させる(スプライシング部位突然変異)又は読み枠のシフト(フレームシフト)を引き起こすことがある。
「増幅」という用語は、試料中に存在する標的ヌクレオチド配列のコピー数を増やす作業を指す。
「抗体」という用語は、本明細書において使用される場合、抗原と特異的に結合する免疫グロブリン分子を指す。抗体は、天然起源又は組換え起源に由来する完全免疫グロブリンであり得、完全免疫グロブリンの免疫反応部分であり得る。抗体は、免疫グロブリン分子の四量体であることが典型的である。本発明の抗体は、例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、Fv、Fab及びF(ab)2、並びに単鎖抗体及びヒト化抗体を含む様々な形で存在し得る(Using Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, NY内のHarlow et al., 1999、Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, New York内のHarlow et al., 1989、Houston et al., 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883、Bird et al., 1988, Science 242:423-426)。
「抗体重鎖」は、本明細書において使用される場合、天然の高次構造の全ての抗体分子に存在する2種類のポリペプチド鎖のうちの大きい方の鎖を指す。
「抗体軽鎖」は、本明細書において使用される場合、天然の高次構造の全ての抗体分子に存在する2種類のポリペプチド鎖のうちの小さい方の鎖を指す。κ軽鎖及びλ軽鎖は2種類の主要な抗体軽鎖アイソタイプを指す。
「合成抗体」という用語は、本明細書において使用される場合、組換えDNA技術を用いて作製される抗体、例えば本明細書に記載されるようなバクテリオファージが発現する抗体等を意味する。また、この用語は、抗体をコードし、抗体タンパク質を発現するDNA分子又はその抗体の仕様を定めるアミノ酸配列であって、当技術分野において利用可能であり、且つ、よく知られているDNA合成技術又はアミノ酸配列合成技術を用いて得られたそのDNA又はアミノ酸配列の合成によって作製されたその抗体を意味するものと解釈されるべきである。
「特異的に結合する」という用語は、本明細書において抗体に関して使用される場合、特定の抗原を認識するが、試料中の他の分子を実質的に認識しない又は結合しない抗体を意味する。例えば、1種に由来する抗原に対して特異的に結合する抗体は、1種類以上の種に由来するその抗原にも結合する可能性がある。しかし、このような異種間反応性自体は、特異的なものとしての抗体の分類を変えることはない。別の例では抗原に対して特異的に結合する抗体は、その抗原の異なるアレル型にも結合する可能性がある。しかしながら、このような交差反応性自体は、特異的なものとしての抗体の分類を変えることはない。幾つかの例では、「特異的結合」又は「特異的に結合する」という用語は、抗体、タンパク質、又はペプチドの第2化学種との相互作用の参照において、その相互作用がその化学種上での特定の構造(例えば、抗原決定基又はエピトープ)の存在に依存していることを意味するために使用され得る。例えば、抗体は、概してタンパク質を認識して結合するのではなく、特定のタンパク質構造を認識して結合する。抗体がエピトープ「A」について特異的である場合、標識済みの「A」及び前記抗体を含む反応においてエピトープAを含む(又は含まない、又は未標識のAを含む)分子の存在は、その抗体に結合する標識済みのAの量を減少させることになる。
患者由来の試料中のSARS-CoV-2抗体のレベルが、基準対象由来の試料中のレベルと比べてそのSARS-CoV-2抗体を評価するために用いられたアッセイの標準誤差よりも大きい量だけ、例えば少なくとも5%、10%、25%、50%、75%、又は100%だけ異なる場合、そのSARS-CoV-2抗体のレベルはその基準試料中のそのSARS-CoV-2抗体のレベルと「大きく」異なる。
「対照又は参照標準」という用語は、試料と比較可能な比較基準としてその対照又は参照標準が機能できるよう、より多くのSARS-CoV-2抗体のうちの1つの抗体を含む物質、又は正常レベル、低レベル、若しくは高レベルのその1つの抗体を含む物質を説明している。
「疾患」は、動物が恒常性を維持できず、その疾患が改善されないとその動物の健康が悪化し続ける健康状態である。
本明細書において使用される場合、「使用説明書」は、本明細書において開示されるSARS-CoV-2抗体を検出するためのキット中の本発明の構成要素の有用性を伝えるために使用され得る刊行物、記録、図表、又は他のあらゆる表現手段を含む。本発明の前記キットの使用説明書は、例えば、本発明の前記構成要素を含む容器に添付される場合もあれば、前記構成要素を含む容器と共に出荷される場合もある。あるいは、前記使用説明書は、受領者がこの使用説明書と前記構成要素を協同的に使用することを前提として容器とは別に出荷される場合がある。
「標識」という用語は、本明細書において使用される場合、「標識済み」分子を作製するために分子に対して直接的又は間接的に結合させられる検出可能な化合物又は組成物を指す。この標識はそれ自体が検出可能であってよく(例えば、放射性同位体標識若しくは蛍光標識)、又は酵素標識の場合では検出可能な基質化合物若しくは基質組成物の化学変化を触媒するもの(例えば、アビジン/ビオチン)であってよい。幾つかの例ではPCR産物を検出するためにプライマーを標識することができる。
1種類以上の抗体の「レベル」は、試料中のそれらの抗体の絶対的又は相対的な量又は濃度を意味する。
「測定する」若しくは「測定」、又は「検出する」若しくは「検出」は、臨床試料又は対象由来試料の中の所与の物質の存在、不在、分量、又は総量(有効量であり得る)を評価することを意味し、その評価にはそのような定性的レベル若しくは定量的濃度レベルを導出すること、又は他の場合では対象の臨床パラメータの値を評価すること若しくはカテゴリー化することが含まれる。
「患者」、「対象」、「個体」等の用語は本明細書では互換的に使用され、それらの用語は、本明細書に記載される前記方法で検査することができる動物又はインビトロでもインサイチュでもその動物の細胞を指す。ある非限定的な実施形態ではこの患者、対象、又は個体はヒトである。
本明細書において使用される場合、「予後予測の提供」という用語は、再感染に対する免疫の予測等を含むCOVID-19のありそうな経過と帰結を提示することを指す。前記方法は、例えば、対象がワクチン接種又は別の治療法から利益を得るかどうかを示すことによって適切な治療計画を考案するために使用される。
抗体の「基準レベル」は、特定の疾患状態、表現型、又はその不存在、並びに疾患状態、表現型、又はその不存在の組合せを表すその抗体のレベルを意味する。抗体の「陽性」基準レベルは、特定の疾患状態又は表現型を表すレベルを意味する。抗体の「陰性」基準レベルは、特定の疾患状態又は表現型の不存在を表すレベルを意味する。
「試料」又は「生体試料」は、本明細書で使用される場合、個体から単離された生体物質を意味する。この生体試料は、所望の前記抗体の検出に適切なあらゆる生体物質を含んでよく、前記個体から得られる細胞性物質及び/又は非細胞性物質を含んでよい。
「標準対照値」は、本明細書で使用される場合、唾液全体又は唾液上清のどちらかの中の唾液試料などの試料中で検出可能な所定の量の特定のタンパク質又は核酸を指す。この標準対照値は、唾液試料中に存在する目的のタンパク質又は核酸の量を比較するための本発明の方法の使用にとって好ましい。標準対照として働く既存の試料から、バックグラウンド、例えば性別、年齢、民族、及び病歴が適切に合致している平均的な健常者にとって典型的な唾液中の目的の前記タンパク質又は核酸の平均的な量が明らかになる。標準対照値は、目的の前記タンパク質又は核酸及び試料の性質(例えば、唾液全体又は唾液上清)に応じて変化し得る。
本開示を通じて本発明の様々な態様が、範囲を示す形式で提示され得る。範囲形式の記述は、単に利便性及び簡潔性のためのものであり、本発明の範囲に対する変更できない限定として解釈されるべきではないことを理解する必要がある。よって、範囲の記述は、その範囲内の個々の数値と同様に全ての可能な部分範囲を具体的に開示したと考えられるべきである。例えば、1から6まで等の範囲の記述は、その範囲内の個々の数値、例えば1、2、2.7、3、4、5、5.3、6並びにそれらの間のあらゆる全体的又は部分的な増分と同様に1から3、1から4、1から5、2から4、2から6、3から6等の部分範囲を具体的に開示したと考えられるべきである。このことは、その範囲の幅と無関係に当てはまる。
説明
本発明は、唾液及び血液を含むがこれらに限定されない生体液中に存在する感染性因子由来の抗原に対するヒト抗体のレベルを測定する方法である。感染性因子にはウイルス、細菌、寄生生物、原生動物、及び真菌が含まれるがこれらに限定されない。1つの実施形態では前記感染性因子は、COVID-19感染症における原因因子であるSARS-CoV-2ウイルスである。本方法は、電界誘導放出測定(EFIRM)として知られる方法を用いる。本発明は、疫学的調査の目的のために又は症状のある若しくは症状の無い個体の免疫状態を決定するために使用され得る。
本発明は、唾液及び血液を含むがこれらに限定されない生体液中に存在する感染性因子由来の抗原に対するヒト抗体のレベルを測定する方法である。感染性因子にはウイルス、細菌、寄生生物、原生動物、及び真菌が含まれるがこれらに限定されない。1つの実施形態では前記感染性因子は、COVID-19感染症における原因因子であるSARS-CoV-2ウイルスである。本方法は、電界誘導放出測定(EFIRM)として知られる方法を用いる。本発明は、疫学的調査の目的のために又は症状のある若しくは症状の無い個体の免疫状態を決定するために使用され得る。
1つの実施形態では本発明は、SARS-CoV-2の感染又はこのウイルスに関連する疾患若しくは障害、例えばCOVID-19に対する免疫を指示する唾液試料又は血液試料などの少なくとも1つの生体試料からSARS-CoV-2抗体を検出するための迅速且つ正確な重合体ベースの電気化学プラットフォームアレイに関する。概ね唾液試料又は血液試料の検査について本発明が説明されるが、あらゆる生体液試料が使用可能であり、他の種類の組織でもこのような代替的な種類の試料が検出予定の抗体を担持しているのであれば使用可能であることが理解されるべきである。幾つかの実施形態ではこの抗体は、SARS-CoV-2エンベロープ抗原、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質2、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1及びスパイクタンパク質2の組合せ物、ヌクレオカプシドタンパク質、若しくは前記オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるあらゆるタンパク質を含むがこれらに限定されないSARS-CoV-2抗原に、又は他のあらゆるSARS-CoV-2ウイルス抗原に特異的である。
本発明による対象中のSARS-CoV-2抗体の非侵襲的検出によって臨床医は短時間で経済的及び非侵襲的にSARS-CoV-2感染症又はSARS-CoV-2免疫の存在を特定することができる。
本明細書において企図される場合、本発明は、複数の試料中の抗体を同時に検出するための多重電気化学センサを含む。この装置は少量の試料を高い正確性で活用する。また、各電気化学センサについて複数の捕捉抗原を組み合わせることで一回の試料負荷によりその装置上で複数の抗原に対する抗体を同時に検出することができる。この装置は、医療システムに対する費用を大いに減少させる可能性がある。
1つの実施形態では前記電気化学センサは電極チップアレイ(EZライフバイオ社、米国)である。1つの実施形態ではこのアレイの各ユニットは作用電極、対電極、及び基準電極を有する。これらの3電極は、試料が作用電極上に固定化され得るように反応前に金又は他の導電物質で構築されている場合がある。作用電極と基準電極との間に電位がある状態で作用電極と対電極との間で電気化学的電流を測定することができる。この電位プロファイルは一定値、線形掃引、又は周期的矩形波等であり得る。各三電極セットを分けるためにプラスチックウェルアレイを使用してよく、そのことが異なるセンサ間での交差混入汚染の回避に役立つ。1つの実施形態では96ウェル金電極プレートの各ウェルに三電極セットが存在する。導電性高分子が支持フィルムとして作用電極上に成膜されてもよく、幾つかの実施形態では作用電極を機能させるための表面として導電性高分子が成膜され得る。本明細書において企図される場合、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン等のどの導電性高分子も使用可能である。
1つの実施形態では周期的矩形波電界が前記試料ウェル内の電極に作られる。ある特定の実施形態ではこの矩形波電界は、前記センサ高分子への1種類以上の捕捉抗原の重合を補助するために作られる。ある特定の実施形態ではこの矩形波電界は、検出予定の前記標的分子及び/又は検出体分子との捕捉抗原のハイブリダイゼーションを補助するために作られる。周期的矩形波(csw)電界中の正電位は前記分子が作用電極上に蓄積することを助け、一方で負電位は弱い非特異的結合を除外することで特異度を向上する。さらに、この周期的矩形波での正電位と負電位との間での波動運動も、インキュベーション時に所望の特異的結合を損なうことなく混合状態を良くし、結合過程が促進され、結果として検査時間又はアッセイ時間が短縮される。1つの実施形態では矩形波の周期は、試料内の結合パートナーのハイブリダイゼーションを向上するために長めの低電圧時間と短めの高電圧時間から成ることがある。選択される実際の時間について制限は無いが、0.15秒~60秒の低電圧時間と0.1秒~60秒の高電圧時間が例として挙げられる。1つの実施形態では各矩形波周期は1秒の低電圧と1秒の高電圧から成る。ハイブリダイゼーションのためにはこの低電圧は-200mV程度であってよく、この高電圧は+500mV程度であってよい。幾つかの実施形態では矩形波の周期の総数は2~50の間であってよい。1つの実施形態では5周期の矩形波が各表面反応のために印加される。この周期的矩形波(csw)電界を用いてこの重合とハイブリダイゼーションの両方が数分の内に同じチップ上で完了する。幾つかの実施形態では試料負荷からの総検出時間は30分未満である。他の実施形態では試料負荷からの総検出時間は20分未満である。他の実施形態では試料負荷からの総検出時間は10分未満である。他の実施形態では試料負荷からの総検出時間は5分未満である。他の実施形態では試料負荷からの総検出時間は2分未満である。他の実施形態では試料負荷からの総検出時間は1分未満である。
マルチチャンネル電気化学リーダー(EZライフバイオ社)は前記センサアレイに印加される電界を制御し、同時に測定電流を報告する。実際には、前記プラスチックウェルアレイによって閉じ込められ、且つ、分けられている作用電極、対電極、及び基準電極を含む三電極領域の全体の上に溶液を負荷することができる。各工程の後にこれらの電気化学センサは、超純水又は他の洗浄液で洗浄された後に例えば純N2下で乾燥され得る。幾つかの実施形態ではこれらのセンサは単回使用の使い捨てセンサである。他の実施形態ではこれらのセンサは再使用可能である。
1つの実施形態では本発明は、図1に示されているように捕捉抗原、標的抗体、及び検出体分子の間での親和性に基づいている。本明細書において企図される場合、本アッセイプラットフォームは、当業者が理解するようにあらゆる種類の親和性結合アッセイ又は免疫アッセイとして構成され得る。
1つの実施形態では少なくとも1種類の捕捉抗原が、前記96ウェル金電極プレートの底にある導電性高分子ゲルの中に固定化される。この導電性高分子の中に埋め込まれている捕捉抗原、又は他の場合では作用電極表面及び試料と混合される検出体分子を機能させるために使用される捕捉抗原は、プローブの作成のための当技術分野において知られているあらゆるプロトコルに従って構築され得る。
本システムの捕捉抗原又は検出体分子は、核酸、タンパク質、小分子等のうちのいずれか1つであってよく、それらは感染性因子由来抗原に対する1種類以上の抗体に対して特異的に結合する。
1つの実施形態では前記捕捉抗原は、核酸配列、アミノ酸配列、多糖、又はこれらの組合せであり得る。この核酸配列はDNA、RNA、cDNA、これらの変異体、これらの断片、又はこれらの組合せであり得る。このアミノ酸配列はタンパク質、ペプチド、これらの変異体、これらの断片、又はこれらの組合せであり得る。この多糖は核酸がコードする多糖であり得る。
細菌抗原
前記捕捉抗原は細菌抗原又は細菌抗原の断片若しくは変異体であり得る。この細菌は次の門、すなわちアキドバクテリウム門、放線菌門、アクウィフェクス門、バクテロイデス門、カルディセリクム門、クラミジア門、クロロビウム門、クロロフレクサス門、クリシオゲネス門、シアノバクテリア門、デフェリバクター門、デイノコッカス-サーマス門、ディクチオグロムス門、エルシミクロビウム門、フィブロバクテル門、ファーミキューテス門、フソバクテリウム門、ゲンマティモナス門、レンティスファエラ門、ニトロスピラ門、プランクトミケス門、プロテオバクテリア門、スピロヘータ門、シネルギステス門、テネリクテス門、サーモデスルフォバクテリア門、テルモトガ門、及びウェルコミクロビウム門のうちのいずれか1つであり得る。
前記捕捉抗原は細菌抗原又は細菌抗原の断片若しくは変異体であり得る。この細菌は次の門、すなわちアキドバクテリウム門、放線菌門、アクウィフェクス門、バクテロイデス門、カルディセリクム門、クラミジア門、クロロビウム門、クロロフレクサス門、クリシオゲネス門、シアノバクテリア門、デフェリバクター門、デイノコッカス-サーマス門、ディクチオグロムス門、エルシミクロビウム門、フィブロバクテル門、ファーミキューテス門、フソバクテリウム門、ゲンマティモナス門、レンティスファエラ門、ニトロスピラ門、プランクトミケス門、プロテオバクテリア門、スピロヘータ門、シネルギステス門、テネリクテス門、サーモデスルフォバクテリア門、テルモトガ門、及びウェルコミクロビウム門のうちのいずれか1つであり得る。
前記細菌はグラム陽性細菌又はグラム陰性細菌であり得る。前記細菌は好気性細菌又は嫌気性細菌であり得る。前記細菌は自家栄養細菌又は従属栄養細菌であり得る。前記細菌は中温細菌、好中性細菌、極限細菌、好酸性細菌、好アルカリ細菌、好熱細菌、好冷細菌、好塩細菌、又は好濃細菌であり得る。
前記細菌は炭疽菌、抗生物質耐性菌、疾患原因細菌、食中毒菌、感染性細菌、サルモネラ菌、ブドウ球菌、レンサ球菌、又は破傷風菌であり得る。前記細菌は抗酸菌、破傷風菌、ペスト菌、炭疽菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、又はクロストリディオイデス・ディフィシルであり得る。
ウイルス抗原
前記捕捉抗原はウイルス抗原又はウイルス抗原の断片又はウイルス抗原の変異体であり得る。このウイルス抗原は次の科のうちの1つの科、すなわちアデノウイルス科、アレナウイルス科、ブニヤウイルス科、カリシウイルス科、コロナウイルス科、フィロウイルス科、ヘパドナウイルス科、ヘルペスウイルス科、オルトミクソウイルス科、パポバウイルス科、パラミクソウイルス科、パルボウイルス科、ピコルナウイルス科、ポックスウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、ラブドウイルス科、又はトガウイルス科のウイルスに由来し得る。前記ウイルス抗原は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、チクングニア熱ウイルス(CHIKV)、デング熱ウイルス、パピローマウイルス、例えば、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ポリオウイルス、肝炎ウイルス、例えば、A型肝炎ウイルス(HAV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、D型肝炎ウイルス(HDV)、及びE型肝炎ウイルス(HEV)、天然痘ウイルス(大痘瘡及び小痘瘡)、ワクシニアウイルス、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス、黄熱病ウイルス、ノーウォークウイルス、A型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-I)、有毛細胞白血病ウイルス(HTLV-II)、カリフォルニア脳炎ウイルス、ハンタウイルス(出血熱)、狂犬病ウイルス、エボラ熱ウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス1型(口唇ヘルペス)、単純ヘルペスウイルス2型(性器ヘルペス)、帯状疱疹ウイルス(水痘・帯状疱疹、別名チキンポックス)、サイトメガロウイルス(CMV)、例えばヒトCMV、エプスタイン・バールウイルス(EBV)、フラビウイルス、手足口病ウイルス、ラッサウイルス、アレナウイルス、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス(SARS)、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス(MERS)、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)、又は癌原ウイルスに由来する抗原であり得る。
前記捕捉抗原はウイルス抗原又はウイルス抗原の断片又はウイルス抗原の変異体であり得る。このウイルス抗原は次の科のうちの1つの科、すなわちアデノウイルス科、アレナウイルス科、ブニヤウイルス科、カリシウイルス科、コロナウイルス科、フィロウイルス科、ヘパドナウイルス科、ヘルペスウイルス科、オルトミクソウイルス科、パポバウイルス科、パラミクソウイルス科、パルボウイルス科、ピコルナウイルス科、ポックスウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、ラブドウイルス科、又はトガウイルス科のウイルスに由来し得る。前記ウイルス抗原は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、チクングニア熱ウイルス(CHIKV)、デング熱ウイルス、パピローマウイルス、例えば、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ポリオウイルス、肝炎ウイルス、例えば、A型肝炎ウイルス(HAV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、D型肝炎ウイルス(HDV)、及びE型肝炎ウイルス(HEV)、天然痘ウイルス(大痘瘡及び小痘瘡)、ワクシニアウイルス、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、ウマ脳炎ウイルス、風疹ウイルス、黄熱病ウイルス、ノーウォークウイルス、A型肝炎ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-I)、有毛細胞白血病ウイルス(HTLV-II)、カリフォルニア脳炎ウイルス、ハンタウイルス(出血熱)、狂犬病ウイルス、エボラ熱ウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス1型(口唇ヘルペス)、単純ヘルペスウイルス2型(性器ヘルペス)、帯状疱疹ウイルス(水痘・帯状疱疹、別名チキンポックス)、サイトメガロウイルス(CMV)、例えばヒトCMV、エプスタイン・バールウイルス(EBV)、フラビウイルス、手足口病ウイルス、ラッサウイルス、アレナウイルス、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス(SARS)、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス(MERS)、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)、又は癌原ウイルスに由来する抗原であり得る。
寄生生物抗原
前記捕捉抗原は寄生生物抗原又は寄生生物抗原の断片若しくは変異体であり得る。この寄生生物は原生動物、寄生ぜん虫、又は外寄生生物であり得る。この寄生ぜん虫(すなわち、線形動物)は扁形動物(例えば、吸虫及び条虫)、鉤頭虫、又は回虫(例えば、ギョウチュウ)であり得る。この外寄生生物はシラミ、ノミ、マダニ、及びダニであり得る。
前記捕捉抗原は寄生生物抗原又は寄生生物抗原の断片若しくは変異体であり得る。この寄生生物は原生動物、寄生ぜん虫、又は外寄生生物であり得る。この寄生ぜん虫(すなわち、線形動物)は扁形動物(例えば、吸虫及び条虫)、鉤頭虫、又は回虫(例えば、ギョウチュウ)であり得る。この外寄生生物はシラミ、ノミ、マダニ、及びダニであり得る。
前記寄生生物は、以下の疾患、すなわちアカントアメーバ角膜炎、アメーバ赤痢、回虫症、バベシア症、バランチジウム症、アライグマ回虫感染症、シャーガス病、肝吸虫症、ラセンウジバエ症、クリプトスポリジウム症、裂頭条虫症、メジナ虫症、エキノコックス症、象皮病、ギョウチュウ感染症、肝蛭症、肥大吸虫症、フィラリア症、ジアルジア症、顎口虫症、模様条虫症、イソスポーラ症、片山熱、リーシュマニア症、ライム病、マラリア、横川吸虫症、蝿蛆症、オンコセルカ症、シラミ寄生症、疥癬、住血吸虫症、睡眠病、糞線虫症、テニア症、トキソカラ症、トキソプラズマ症、旋毛虫症、及び鞭毛虫症のうちのいずれか1つの原因になるいずれかの寄生生物であり得る。
前記寄生生物はアカントアメーバ、アニサキス、回虫(Ascaris lumbricoides)、ウマバエ、大腸バランチジウム(Balantidium coli)、トコジラミ、Cestoda(条虫)、ツツガムシ、新世界ラセンウジバエ(Cochliomyia hominivorax)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、肝蛭(Fasciola hepatica)、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia)、鉤虫、リーシュマニア、鼻腔舌虫(Linguatula serrata)、肝吸虫、ロア糸状虫(Loa loa)、肺 吸虫などのパラゴニムス属 、ギョウチュウ、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、ジストマ、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、ダニ、条虫、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)、トリパノソーマ、鞭虫、又はバンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)であり得る。
真菌抗原
前記捕捉抗原は真菌抗原又は真菌抗原の断片若しくは変異体であり得る。この真菌はアスペルギルス属の種、ブラストミセス・デルマチチジス、カンジダ酵母(例えば、カンジダ・アルビカンス)、コクシジオイデス属、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、クリプトコッカス・ガッティ(Cryptococcus gattii)、皮膚糸状菌、フザリウム属の種、ヒストプラズマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)、ケカビ亜門、ニューモシスチス・イロベチイ(Pneumocystis jirovecii)、スポロトリックス・シェンキイ(Sporothrix schenckii)、エクセロヒラム(Exserohilum)属、又はクラドスポリウム属であり得る。
前記捕捉抗原は真菌抗原又は真菌抗原の断片若しくは変異体であり得る。この真菌はアスペルギルス属の種、ブラストミセス・デルマチチジス、カンジダ酵母(例えば、カンジダ・アルビカンス)、コクシジオイデス属、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、クリプトコッカス・ガッティ(Cryptococcus gattii)、皮膚糸状菌、フザリウム属の種、ヒストプラズマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)、ケカビ亜門、ニューモシスチス・イロベチイ(Pneumocystis jirovecii)、スポロトリックス・シェンキイ(Sporothrix schenckii)、エクセロヒラム(Exserohilum)属、又はクラドスポリウム属であり得る。
SARS-CoV-2捕捉抗原
1つの実施形態では前記捕捉抗原はSARS-CoV-2抗原又はその抗原の断片である。1つの実施形態では前記捕捉抗原はSARS-CoV-2エンベロープ抗原、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質2、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1及び2、ヌクレオカプシドタンパク質の組合せ物、又は前記オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるあらゆるタンパク質、又は他のあらゆるSARS-CoV-2ウイルス抗原、これらの断片又はこれらのあらゆる組合せである。
1つの実施形態では前記捕捉抗原はSARS-CoV-2抗原又はその抗原の断片である。1つの実施形態では前記捕捉抗原はSARS-CoV-2エンベロープ抗原、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質2、SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1及び2、ヌクレオカプシドタンパク質の組合せ物、又は前記オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるあらゆるタンパク質、又は他のあらゆるSARS-CoV-2ウイルス抗原、これらの断片又はこれらのあらゆる組合せである。
検出体分子
1つの実施形態では前記検出体分子は、標的抗体の定常領域への結合について特異的である抗体(すなわち二次抗体)である。1つの実施形態では前記検出体分子は、IgG抗体、IgA抗体、IgE抗体、IgD抗体、又はIgM抗体の定常領域への結合について特異的な抗体である。1つの実施形態では前記抗体はヒト抗体である。1つの実施形態では本システムは、IgG抗体、IgA抗体、IgE抗体、IgD抗体、又はIgM抗体の定常領域への結合について特異的な抗体である2種類以上の検出体分子の組合せ物を使用する。1つの実施形態では2種類以上の検出体分子はヒトIgG抗体、ヒトIgA抗体、ヒトIgE抗体、ヒトIgD抗体、又はヒトIgM抗体の組合せ物に対して特異的である。1つの実施形態では2種類以上の検出体分子はIgG定常領域とIgA定常領域の組合せ物に対して特異的である。
1つの実施形態では前記検出体分子は、標的抗体の定常領域への結合について特異的である抗体(すなわち二次抗体)である。1つの実施形態では前記検出体分子は、IgG抗体、IgA抗体、IgE抗体、IgD抗体、又はIgM抗体の定常領域への結合について特異的な抗体である。1つの実施形態では前記抗体はヒト抗体である。1つの実施形態では本システムは、IgG抗体、IgA抗体、IgE抗体、IgD抗体、又はIgM抗体の定常領域への結合について特異的な抗体である2種類以上の検出体分子の組合せ物を使用する。1つの実施形態では2種類以上の検出体分子はヒトIgG抗体、ヒトIgA抗体、ヒトIgE抗体、ヒトIgD抗体、又はヒトIgM抗体の組合せ物に対して特異的である。1つの実施形態では2種類以上の検出体分子はIgG定常領域とIgA定常領域の組合せ物に対して特異的である。
本アッセイプラットフォームには、限定されないが、アレイ当たり1種類、2種類、4種類、8種類、16種類、32種類、又は64種類のバイオマーカーをはじめとする1種類以上の追加のバイオマーカーへの結合について特異的なあらゆる数の捕捉プローブを組み入れられることが理解されるべきである。これらの1種類以上の追加のバイオマーカーは、対象であり、且つ、前記試料中に存在する核酸、タンパク質、小分子、抗体、抗体断片等のうちのいずれか1つであってよい。相関して、これらの1種類以上の追加の捕捉プローブは、目的の1種類以上のマーカーに特異的に結合する核酸、タンパク質、小分子、抗体、抗体断片等のうちのいずれか1つであってよい。1つの実施形態では1種類以上の捕捉プローブは、感染性因子の核酸マーカーに対して実質的に相補的な領域を備えるオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである。例えば、特定の実施形態では1種類以上の捕捉プローブは、SARS-CoV-2ウイルスの核酸マーカーに対して実質的に相補的な領域を備えるオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである。オリゴヌクレオチドプローブを設計し、製剤するための方法は当技術分野においてよく知られている。1つの実施形態では1種類以上の捕捉プローブは、SARS-CoV-2感染症のタンパク質マーカー、例えばSARS-CoV-2タンパク質(S1タンパク質、S2タンパク質、又はエンベロープタンパク質等)に対して特異的に結合する抗体又は抗体断片である。
1つの実施形態では1種類以上の追加の検出体分子が1種類以上の追加のバイオマーカーの結合及び検出について特異的な本システムの中に含まれる。これらの1種類以上の追加の検出体分子は、目的の1種類以上のマーカーに結合する核酸、タンパク質、抗体、抗体断片、小分子等のうちのいずれか1つであってよい。これらの検出体分子は、フルオレセインイソチオシアネート、又は当技術分野において知られている他のあらゆる標識等で標識され得る。1つの実施形態では前記検出体分子は、ストレプトアビジンを結合させるビオチン化ヌクレオチドを含む。前記捕捉抗原は、周期的矩形波電界を印加することによりむき出しの金電極の上で最初に共重合される。例えば、共重合時の各サイクルについて1秒間の+350mVと1秒間の+950mVに電界を設定することができる。まとめると、5サイクル10秒間にわたって重合が進行してよいが、長時間が必要と考えられる。
重合後に本センサチップを洗浄し、その後の試料測定のために乾燥することができる。試料、例えば細胞培養培地、血液試料、又は唾液試料を前記検出体分子と混合し、前記電極上へ移すことができる。その後、ハイブリダイゼーションを低電圧周期と高電圧周期、例えば1秒間の-200mVと1秒間の+500mVで行う。総ハイブリダイゼーション時間は5サイクル10秒間等であり得る。次に前記標識をその標識の種類に基づいて検出する。例えば、カゼイン・リン酸緩衝生理食塩水中のホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗フルオレセイン抗体を使用することができ、ホースラディッシュペルオキシダーゼの3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン基質を負荷することができ、そして電流測定シグナルを測定する。
1つの実施形態では前記検出体分子は、前記検出体分子及び前記捕捉抗原と結合したSARS-CoV-2抗体のハイブリダイゼーションを指示するために前記センサの電流変化を誘導する検出可能標識を備える。ある特定の実施形態では前記検出可能標識自体が前記センサの電流を変化させるのに充分であってよい。ある特定の実施形態では前記検出可能標識は、外来性反応物質と接触すると前記電流変化を誘導する。例えば、前記検出可能標識は、前記反応物質と反応して前記センサの電極が感知する局所的な変化を生み出すことで電流測定シグナルを生じ得る。したがって、ある特定の実施形態では前記反応物質は、前記センサへの前記試料の負荷前、負荷中、又は負荷後に前記センサに添加される。
ある特定の実施形態では前記検出可能標識は前記検出体分子に対して直接的に結合される。別の実施形態では前記検出可能標識は前記プローブの介在タグ又は標識を介して前記検出体分子に対して結合される。幾つかの実施形態では前記検出可能標識は、合成時に前記検出体分子ヌクレオチドに組み込まれるビオチン含有改変ヌクレオチドである。例えば、1つの実施形態では前記検出体分子はタグ、標識、又はエピトープを備え、そのタグ、標識、又はエピトープは上記検出可能標識を有する抗体又は他の結合化合物との結合のために使用され得る。
電気化学センサに局所的変化を生み出すための検出可能標識及び反応物質の例は当技術分野においてよく知られている。1つの実施形態では前記検出可能標識はHRPを備え、前記反応物質はTMBであり、これらが反応して電流測定シグナルを生み出す。別の実施形態では前記検出可能標識はウレアーゼを備え、一方で前記反応物質は尿素を含む。
1つの実施形態では前記シグナルは、複数回にわたってHRPを使用して増幅される。1つの実施形態では(1)ビオチン標識されている検出体分子をストレプトアビジン結合HRPの形をとる1回目のHRPと接触させ、(2)この複合体化HRP分子をビオチン標識済み抗HRP抗体と接触させ、そして(3)2回目のストレプトアビジン結合HRPを添加して前記シグナルを増幅する。1つの好ましい実施形態では前記検出体分子は、1:100の希釈度でカゼイン・リン酸緩衝生理食塩水と混合され、前記電極上に移される。ハイブリダイゼーションは、300mVで1秒間と500mVで1秒間のサイクルを150回にわたって室温で実施される。その後、ストレプトアビジン-ポリHRPがカゼイン・リン酸緩衝生理食塩水と1:1000の比率で混合され、前記電極上に室温で30分間にわたってインキュベートされる。HRPの添加後にカゼイン・リン酸緩衝生理食塩水に含まれる抗HRP抗体を添加し、続いて室温で30分間にわたってインキュベートし、そしてPBS-T緩衝液で洗い流す。その後、カゼイン・リン酸緩衝生理食塩水と混合したストレプトアビジン-ポリHRP80複合体を添加し、30分間にわたってインキュベートして利用可能なHRP分子の量を増加させる。本方法によりシグナル増幅が向上することになり、本eLBシステムの感度と特異度を向上させることができる。幾つかの実施形態では1回以上の洗浄工程が実施される。幾つかの実施形態では前記プレートは自動96ウェルプレート洗浄機の中で洗浄され、その洗浄機の中ではこのマイクロタイタープレートの各ウェルから既存の液体が吸引され、その後に洗浄緩衝液が各ウェルに分注される。1つの実施形態では前記洗浄緩衝液が次に吸引され、このサイクルが少なくともさらに1回反復される。
本発明の向上した感度のため、本所望のアッセイを実施するためには非常に少量の使用でよい。例えば、前記対象由来の生体試料の試料サイズは5マイクロリットル~100マイクロリットルの間であってよい。1つの実施形態では前記試料サイズは約40マイクロリットルを必要とするのみである。検査される実際の又は最終的な試料サイズには制限がない。
また、本発明は、感染性因子に関連する若しくは感染性因子を指示する1種類以上の抗体若しくは抗原又は感染性因子に関連する疾患若しくは障害を検出する方法に関する。例となる感染性因子にはウイルス、細菌、寄生生物、原生動物、及び真菌が含まれるがこれらに限定されない。
1つの実施形態では本発明は、対象におけるSARS-CoV-2感染症、すなわちCOVID-19に関連する又はそれを指示する1種類以上の抗体を検出する方法に関する。1つの実施形態では前記方法はハイブリダイゼーションアッセイとして実施されてよく、前記方法は前記対象に由来する試料を得る工程、ヒト抗体の定常領域に対する検出可能部分で標識済みの検出体分子を前記試料に添加する工程、前もって1種類以上の捕捉抗原を埋め込まれた又は1種類以上の捕捉抗原を機能するようにされている導電性高分子で被覆された電極チップに前記試料を負荷する工程、及び前記電極チップにおける電流を測定する工程を含む。前記試料中のSARS-CoV-2抗体の存在又は不在を決定するために前記検出可能部分を測定しても前記試料中の電流量を測定してもよい。ある特定の実施形態では前記センサの電極に埋め込まれた前記捕捉抗原への前記SARS-CoV-2抗体のハイブリダイゼーションにより電流の増加又は負電流の増加が生じる。例えば、1つの実施形態ではハイブリダイゼーションにより約-10nA~約-1000nAの範囲の電流が生じる。
本発明は、COVID-19を有する対象又はCOVID-19に対する免疫を有する対象を診断するための方法を提供する。幾つかの実施形態では本発明は、本明細書に記載されるようなSARS-CoV-2抗体の検出により、SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19を拡大させるリスクがある無症状の対象又はSARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19の非特異的な兆候しか示さない対象を含む対象を特定するための方法を特徴とする。幾つかの実施形態では本発明は、本明細書に記載されるようなSARS-CoV-2抗体の検出によりSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19に対する免疫がある対象を特定するための方法を特徴とする。幾つかの実施形態では本発明は、SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19への処置及び治療を受けている対象のモニタリング、並びにSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19を有している対象において有効となる治療及び処置の選択又は改変にも有用であり、そのような処置及び治療の選択及び使用によってSARS-CoV-2に対する免疫が促進され、又はSARS-CoV-2による感染が防止される。
ある特定の実施形態では本発明のシステム及び方法によって検出される前記SARS-CoV-2抗体は、抗スパイクタンパク質1抗体、抗スパイクタンパク質2抗体、抗エンベロープタンパク質抗体、及び抗ヌクレオカプシド抗体を含むがこれらに限定されない。本発明は、当技術分野において知られている又は将来発見されるあらゆるSARS-CoV-2抗原に対する抗体を検出するために使用され得る。
本発明は、SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19の診断、その治療モニタリング、その再発の検出、及びその予後予測を改善する。COVID-19を発症するリスクは、本明細書に記載されるSARS-CoV-2抗体のうちの1つ以上を測定し、その測定値を基準値又は指標値と比較することにより評価可能である。このような比較は、数学的アルゴリズム又は数式を用いて実行され得る。SARS-CoV-2抗体を有していないことが特定された対象は、所望によりSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19の発症を防ぐための予防ワクチン又は治療ワクチンの投与などの治療法を受けるために選別されることがあり得る。
SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19の拡大を遅らせるため、減少させるため、又は防止するため、SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19を発症する前に対象を特定することによって様々な治療介入又は治療法の選別及び開始が可能になる。ある特定の例では、少なくとも1種類のSARS-CoV-2抗体のレベルをモニタリングすることによってもSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19の治療経過のモニタリングが可能になる。例えば、SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19の治療法又は治療介入、例えば薬物治療、ワクチン接種等を受けている対象から試料を供給することができる。処置前、処置中、又は処置後の様々な時点で前記対象から試料を取得することができる。
これにより、本発明のSARS-CoV-2抗体を使用して(i)SARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19に対する免疫を有することが予期される対象、及び/又は(ii)SARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19を発症するリスクがある対象のリスクプロファイル又はリスクシグネチャを生成することができる。対象のこの抗体プロファイルは、SARS-CoV-2感染症又はCOVID-19を発症するリスクがある対象を診断又は特定するため、疾患進行速度と同様に疾患の進行をモニタリングするため、及びSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19の治療の有効性をモニタリングするために所定又は基準の抗体プロファイルと比較されることが可能である。本発明の前記抗体に関するデータは、年齢、体重、BMI、画像データ、病歴、喫煙状況、及びあらゆる関連の家族歴を含むがこれらに限定されない他のデータ又はSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19についての検査結果と組み合わせられる又は相互に関連付けられることも可能である。
本発明は、特定の対象に適切である又は他の場合では特定の対象に合うSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19を治療するための薬剤を特定するための方法も提供する。これに関し、治療剤、治療薬、又は他の治療法に曝された対象に由来する検査試料を採取することができ、1種類以上のSARS-CoV-2抗体のレベルを決定することができる。1種類以上のSARS-CoV-2抗体のレベルを処置前後で前記対象に由来する試料と比較することができ、又はこのような処置若しくは曝露の結果としてリスク因子の改善を示した1人以上の対象に由来する試料と比較することができる。
1つの実施形態では本発明はSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19を診断する方法である。1つの実施形態では前記方法は、SARS-CoV-2の感染又は再感染に対する免疫を判定することを含む。幾つかの実施形態ではこれらの方法は、前記試料中にある本発明の1種類以上のSARS-CoV-2抗体を検出するために少なくとも1種類の生体試料(唾液、血液、血清、血漿、羊水、又は涙液等)を利用する場合がある。前記試料は、患者に由来する試料である「臨床試料」であることが多い。1つの実施形態では前記生体試料は血液試料である。ある特定の実施形態では前記生体試料は前記対象の血液試料に由来する血清試料又は血漿試料である。
1つの実施形態では前記方法は、前記対象の少なくとも1種類の生体試料の中で1種類以上のSARS-CoV-2抗体を検出することを含む。様々な実施形態において前記対象の前記生体試料中の本発明の1種類以上のSARS-CoV-2抗体のレベルが比較基準に対して比較される。比較基準の非限定的な例には陰性対照、陽性対照、前記対象の予測正常バックグラウンド値、前記対象の過去の正常バックグラウンド値、前記対象が構成員である集団の予測正常バックグラウンド値、又は前記対象が構成員である集団の過去の正常バックグラウンド値が挙げられるがこれらに限定されない。
1つの実施形態では前記方法は、前記対象の2種類以上の異なる生体試料において1種類以上のSARS-CoV-2抗体を同時検出することを含む。1つの実施形態では前記方法は、前記対象の唾液試料及び前記対象の血液試料、血漿試料、又は血清試料において1種類以上のSARS-CoV-2抗体を同時検出することを含む。
1つの実施形態では前記方法は、前記対象の2種類以上の異なる生体試料において1種類以上のSARS-CoV-2抗体を逐次検出することを含む。1つの実施形態では前記方法は、前記対象の血液試料、血漿試料、又は血清試料において1種類以上のSARS-CoV-2抗体を検出する前又は検出した後に前記対象の唾液試料において1種類以上のSARS-CoV-2抗体を検出することを含む。
1つの実施形態では前記方法は、1種類以上のSARS-CoV-2抗体を1種類以上の追加のバイオマーカーと組み合わせて検出することを含む。1つの実施形態では1種類以上の追加のバイオマーカーが1種類以上のSARS-CoV-2抗体と同時に検出される。1つの実施形態では1種類以上の追加のバイオマーカーが1種類以上のSARS-CoV-2抗体の前又は後に連続して検出される。これらの1種類以上の追加のバイオマーカーは、対象であり、且つ、前記試料中に存在する核酸、タンパク質、小分子、抗体、抗体断片等のうちのいずれか1つであってよい。幾つかの実施形態では前記1種類以上の追加のバイオマーカーは追加の疾患関連バイオマーカーである。幾つかの実施形態では前記1種類以上の追加のバイオマーカーはSARS-CoV-2感染症の追加の指標である。
様々な実施形態において前記対象はヒト対象であり、どの人種、性別、及び年齢であってもよい。
本明細書に記載される本発明の前記方法から得られた情報は、単独で使用可能であり、又は前記対象若しくは前記対象から得られた前記生体試料に由来する他の情報(例えば、疾患状態、病歴、生命兆候、血液化学等)と組み合わせて使用可能である。
本発明は、前記電気化学センサアレイ並びに本発明の前記アッセイの設定、実施、モニタリング、及び解釈についての説明書を含むアッセイキットをさらに含む。所望により前記キットは少なくとも1種類のSARS-CoV-2抗体の検出のための試薬を含む場合がある。前記キットは前記センサリーダーを所望により含む場合もある。
これより、以下の実験例を参照することにより本発明を詳細に説明する。これらの例は、例示のみを目的として提示され、明示されない限り限定を意図したものではない。したがって、本発明は決して以下の例に限定されると解釈されてはならず、むしろ本明細書において提供される教示の結果として明らかになるありとあらゆる変形を包含すると解釈されるべきである。
さらに説明することはないが、当業者は、これまでの説明と以下の具体例を用いて本発明を実施及び利用でき、本願請求の方法を実施することができると考えられる。したがって、以下の実施例は本発明の好ましい実施形態を具体的に示しており、本開示の残りの部分を多少なりとも限定していると解釈されるべきではない。
実施例1:唾液及び血液に対するEFIRMテクノロジーを用いるSARS-COV-2(COVID-19)抗体検査
SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1及び2(S1及びS2)はこのウイルスに対する最も特異的な抗原である。S1はCOVID-19にとって最も特異的であることが示されており、S2も非常に特異的である。S1、S1とS2の混合物を含有する調製物、及び多くのコロナウイルスに特異的であるNタンパク質を含有する調製物の3種類の組換え調製物を供給業者から得た。組換えヒト抗S1抗体を供給業者から購入した。これらの試薬を使用して図1に示されているようにEFIRMアッセイを設計した。本アッセイは、25ng/ml~300ng/mlの範囲では線形であることが示された(図2~図3)。
SARS-CoV-2ウイルススパイクタンパク質1及び2(S1及びS2)はこのウイルスに対する最も特異的な抗原である。S1はCOVID-19にとって最も特異的であることが示されており、S2も非常に特異的である。S1、S1とS2の混合物を含有する調製物、及び多くのコロナウイルスに特異的であるNタンパク質を含有する調製物の3種類の組換え調製物を供給業者から得た。組換えヒト抗S1抗体を供給業者から購入した。これらの試薬を使用して図1に示されているようにEFIRMアッセイを設計した。本アッセイは、25ng/ml~300ng/mlの範囲では線形であることが示された(図2~図3)。
図4は、検査の2週間よりも前に始まった症状を有する、COVID-19感染症が文書で確認される3人の回復期の患者におけるSARS-CoV-2に対するIgG抗体及びIgA抗体の存在が本アッセイにより検出可能であることを示している。4人目の患者も検査され、抗体の増加について陽性であった。
図5は、濃度を変えて外来性S1抗原を添加することで用量依存的にEFIRMシグナルが消失したことから本アッセイの特異度を示している。
まとめると、これらのデータは、生体液中のCOVID-19抗体の検出及び定量がEFIRMアッセイによって可能であることを実証している。
本明細書において引用されるそれぞれ個々の特許、特許出願、及び刊行物の開示の全体が参照によって本明細書に援用される。特定の実施形態を参照して本発明を開示してきたが、当業者が本発明の主旨と範囲から逸脱することなく本発明の他の実施形態と変形を考案できることは明らかである。添付されている特許請求の範囲は、全てのこのような実施形態及び等価的変形を含むものと解釈されることが意図されている。
Claims (19)
- 試料中のSARS-CoV-2抗体を検出するためのシステムであって、
(a)センサアレイを備え、各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を含む電極チップを備え、少なくとも1ユニットの前記作用電極が導電性高分子で被覆されているマルチウェルプレート、
(b)前記導電性高分子中に埋め込まれている又は前記導電性高分子中で機能するようにされている少なくとも1種類のSARS-CoV-2捕捉抗原、
(c)少なくとも1種類の標識済み検出体分子であって、ビオチン標識されている前記検出体分子、
(d)マルチウェルプレート洗浄機、並びに
(e)前記センサアレイに印加される電界を制御すると同時に測定電流を報告するマルチチャンネル電気化学リーダー
を備える、前記システム。 - 少なくとも1種類の捕捉抗原が、SARS-CoV-2スパイク1抗原、SARS-CoV-2スパイク2抗原、SARS-CoV-2エンベロープ抗原、ヌクレオカプシドタンパク質、SARS-CoV-2オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるタンパク質、これらの断片、及びこれらの組合せ物からなる群より選択される、請求項1に記載のシステム。
- 前記捕捉抗原が、SARS-CoV-2スパイク1抗原及びSARS-CoV-2スパイク2抗原の組合せ物を含む、請求項2に記載のシステム。
- 少なくとも1種類の検出体分子が、抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である、請求項1に記載のシステム。
- 抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物を含む、請求項4に記載のシステム。
- IgG定常領域及びIgA定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物を含む、請求項5に記載のシステム。
- 対象中のSARS-CoV-2抗体を検出する方法であって、
前記対象の少なくとも1種類の試料を得ること、
標識済み検出体分子を含む溶液と前記少なくとも1種類の試料の第1部分を混合すること、
各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を備える電極チップを備え、捕捉抗原が埋め込まれている導電性高分子で前記作用電極が被覆されている請求項1に記載のシステムに使用されるマルチウェルプレートの単一のウェルに前記混合物を添加すること、
前記電極チップに周期的矩形波電界を印加すること、並びに
前記電極チップにおける電流を測定し、電流の変化を前記試料中のSARS-CoV-2抗体の存在と相互に関連付けること
を含む、前記方法。 - 自動プレート洗浄機を使用して前記マルチウェルプレートを洗浄する少なくとも1回の洗浄工程をさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 前記シグナルの増幅をさらに含む請求項7に記載の方法であって、
(a)ビオチン標識済み検出体分子を含む溶液と前記少なくとも1種類の試料の第1部分を混合する工程、
(b)各ウェルが作用電極、対電極、及び基準電極を備える電極チップを備え、捕捉抗原が埋め込まれている導電性高分子で前記作用電極が被覆されている請求項1に記載のシステムに使用されるマルチウェルプレートの単一のウェルに前記混合物を添加する工程、
(c)前記電極チップに周期的矩形波電界を印加する工程、
(d)1回目のストレプトアビジン結合ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)を前記ウェルに添加する工程、
(e)ビオチン標識済み抗HRP抗体を前記ウェルに添加する工程、
(f)2回目のストレプトアビジン結合HRPを前記ウェルに添加する工程、及び
(g)前記電極チップにおける電流を測定し、電流の変化を前記試料中のSARS-CoV-2抗体の存在と相互に関連付ける工程
を含む、前記方法。 - 少なくとも1種類の捕捉抗原が、SARS-CoV-2スパイク1抗原、SARS-CoV-2スパイク2抗原、SARS-CoV-2エンベロープ抗原、ヌクレオカプシドタンパク質、SARS-CoV-2オープン・リーディング・フレーム(ORF)から合成されるあらゆるタンパク質、これらの断片、及びこれらの組合せ物からなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
- 前記捕捉抗原が、SARS-CoV-2スパイク1抗原及びSARS-CoV-2スパイク2抗原の組合せ物を含む、請求項10に記載の方法。
- 少なくとも1種類の検出体分子が、抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である、請求項7に記載の方法。
- 抗体定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物を含む、請求項12に記載の方法。
- IgG定常領域及びIgA定常領域への結合について特異的な二次抗体である少なくとも2種類の検出体分子の組合せ物を含む、請求項13に記載の方法。
- 少なくとも1種類の試料が、唾液試料、血液試料、血漿試料、及び血清試料からなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
- SARS-CoV-2抗体が対象由来の試料中に検出されたときにSARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19を有している者、SARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19を拡大させるリスクがある者、SARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19に曝露したことがある者、又はSARS-CoV-2感染症若しくはCOVID-19に対する免疫を有している者として前記対象を診断することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 前記SARS-CoV-2抗体が検出されたときにCOVID-19に対する治療処置を前記対象に行うことをさらに含む、請求項16に記載の方法。
- SARS-CoV-2抗体が対象由来の試料中に検出されなかったときにSARS-CoV-2感染症又はCOVID-19のリスクがある者として前記対象を診断することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 前記SARS-CoV-2抗体が検出されなかったときにCOVID-19に対する予防処置を前記対象に行うことをさらに含む、請求項18に記載の方法。
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