JP2023525730A - 体積流との高効率な相互作用のためのmems - Google Patents

体積流との高効率な相互作用のためのmems Download PDF

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Abstract

層状構造体を有するMEMSは、層状構造体内に配置され、層状構造体内の少なくとも1つの開口部を通じて層状構造体の外部環境に流体的に結合される空洞を備える。MEMSは、第1のMEMS平面内に配置され、空洞内で平面方向に可動であり、空洞内の流体と相互作用するように構成された相互作用構造体を備え、相互作用構造体の動きは、少なくとも1つの開口部を通る流体の移動に因果的に関連する。MEMSは、平面方向に垂直な第2のMEMS内に配置された能動構造体をさらに備え、能動構造体は、分離構造体に機械的に結合され、能動構造体の電気接点における電気信号が能動構造体の変形に因果的に関連するように構成され、能動構造体の変形は流体の移動に因果的に関連する。【選択図】図1

Description

本発明は、流体と相互作用するための可動に構成された相互作用構造体と、電気信号が能動構造体の変形に因果的に関連し、次いでその変形が流体の移動に因果的に関連する能動構造体とが異なるMEMS層に配置されている微小電気機械システム(MEMS)に関する。本発明はまた、電気的に絶縁された方法で離散領域に固定された第1、第2、及び第3のビームを備える可動に構成された層アセンブリを有するMEMSに関し、離散領域は、ビーム間にオフセットされた方法で配置されている。本発明はさらに、MEMSスピーカ、MEMSマイクロフォン又はMEMSポンプなどの、流体の体積流と相互作用するためのMEMSトランスデューサに関する。
NED(Nanoscopic Electrostatic Drive、ナノスケール静電気駆動)の原理は、国際公開第2012/095185号パンフレットに記載されている。NEDは、新規なMEMSアクチュエータ原理(MEMS=微小電気機械システム)である。ここで、可動要素は少なくとも2つの離間した電極を有するシリコン材料から形成されている。電極の長さは、電極の厚さ及び電極の高さ、すなわちシリコン材料の深さ方向の寸法よりもはるかに大きい。これらのバー状電極は互いに離間しており、互いから局所的に電気的に絶縁され、固定されている。電位を印加することにより、これらの電極間に電場が発生して電極間に引力又は反発力が生じ、したがって電極材料に応力が生じる。材料は可能な低応力状態を取ろうとすることによってこの応力を均一化しようとするため、動きが生じる。電極の特定の形状及びトポグラフィを通じてこの動きに影響を与えることができ、電極の長さを変化させて撓み可能要素の横方向の動きが生じるようにする。
特開平5-252760号公報には、波状形状を有し絶縁された2つの電極で構成された多数の小型の円筒状又は波状の駆動部からなるアクチュエータが示されている。絶縁された電極の両端は互いに接続されており、駆動部は静電気力による変形のための狭い間隙を有する。しかしながら、そのようなアクチュエータの動きは、形状的な制約を受ける。例えば、静電力が構造体の剛性と平衡状態になるとアクチュエータの変形は止まる。別の欠点は、得られるアクチュエータが金属電極材料とポリマー絶縁体との複合体であることである。このため、CMOS技術(CMOS=Complementary Metal Oxide Semiconductor、相補型金属酸化膜半導体)での低コスト生産が不可能となり、競争において大幅に不利となる。
MEMS装置を装置及びシステムに統合するために、空間効率的な方法で流体と相互作用するように配向されたMEMSを設計することが望ましく、これは、例えば、流体の移動に対して高い感度が得られ、かつ/又は大量の流体を移動させて高い音圧を生じることが可能になることを意味する。
したがって、本発明の課題は、設置空間の点で効率的なMEMSを生み出すことである。
この課題は、独立請求項の主題によって解決される。
第1の態様によれば、流体と相互作用するための相互作用構造体を第1のMEMSレベルに配置し、相互作用構造体に機械的に結合された能動構造体を第2のMEMSレベルに配置することによって、流体と相互作用することと電気信号を生成/処理することといった、それぞれのサブタスクを主にそれぞれのMEMSレベルで実行することができ、それぞれのサブタスクをそこに集中させることができるため、MEMSの高い効率が得られることが認められた。
第2の態様によれば、第1の外側電極が、第2の外側電極が中央電極と電気的に絶縁されるのとは異なる位置に固定された中央電極と電気的に絶縁されるように、一連の少なくとも3つのバー電極が互いに電気的に絶縁される離散領域をオフセットさせることによって、印加された電気信号又は作用する流体による可動層構造体の高効率な撓みが得られることが認められている。
双方の概念は互いに組み合わせることができるが、独立して実施することもできる。
第1の態様の一実施形態によれば、MEMSは層状構造体を備える。空洞が層状構造体内に配置され、層状構造体内の少なくとも1つの開口部を通じて層状構造体の外部環境に流体的に結合される。相互作用構造体は第1のMEMS平面内及び空洞内に配置され、平面方向、すなわち面内に沿って可動である。相互作用構造体は空洞内の流体と相互作用するように構成され、相互作用構造体の動きは、少なくとも1つのアパーチャを通じて流体の移動に因果的に関連する。平面方向に垂直に配置された第2のMEMS平面には能動構造体が配置され、能動構造体は相互作用構造体に機械的に結合され、能動構造体の電気接点における電気信号が能動構造体の変形に因果的に関連するように構成されている。能動構造体の変形は、次いで流体の移動に因果的に関連する。
第2の態様の一実施形態によれば、MEMSは、層状構造体と、層状構造体内に配置された空洞とを備える。可動層アセンブリが空洞内に設けられ、可動層アセンブリは、第1のビームと、第2のビームと、第1のビームと第2のビームとの間に配置され、それらから離散領域で電気的に絶縁された第3のビームとを備える。可動層アセンブリは、第1のバーと第3のバーとの間の電位に応答して、又は第2のバーと第3のバーとの間の電位に応答して、基板平面内の動き方向、すなわち平面方向に動くように適合される。一方では第1のバー及び第3のバーを固定し、他方では第2のバー及び第3のバーを固定するための離散領域は、可動層アセンブリの軸方向経路に沿って互いにオフセットして配置される。
さらなる実施形態は、従属請求項に定義されている。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
第1の態様の一実施形態例によるMEMSの概略斜視図である。 第1の態様の一実施形態例によるMEMSの概略斜視図である。 第1の態様の一実施形態例によるMEMSの能動構造体の一部の概略上面図である。 第1の態様の一実施形態例による、絶縁層が追加的に設けられている能動構造体の一部の概略図である。 さらなる実施形態例による、図3aの設計を継続した能動構造体の一部の概略上面図である。 第1の態様の一実施形態例による、絶縁層の形状が電極形状に適合している能動構造体の一部の概略上面図である。 第1の態様の一実施形態例による能動構造体の一部の走査型電子顕微鏡写真及び概略上面図である。 第1の態様の一実施形態例による相互作用構造体の概略上面図である。 図4aの相互作用構造体の概略斜視図である。 第1の態様の一実施形態例によるMEMSのさらなる能動構造体の概略上面図である。 第1の態様の一実施形態例による、図5aのMEMSで使用され得るような可動層装置の概略上面図である。 第1の態様の一実施形態例によるさらなるMEMSの一部の概略斜視図である。 図6aの部分の概略斜視図である。 第1の態様の一実施形態例による、図2のMEMSの相互作用構造体の概略上面図である。 正のy方向に撓んだ図7aの相互作用構造体の概略図である。 図7bに対して反対の負のy方向に撓んだ図7aの相互作用構造体の概略図である。 第1の態様の一実施形態例による空洞の開口部の群を追加で示す、図7aの相互作用構造体の概略図である。 第1の態様の一実施形態例による空洞の開口部の群を追加で示す、図7aの相互作用構造体の概略図である。 第1の態様の一実施形態例による空洞の開口部の群を追加で示す、図7aの相互作用構造体の概略図である。 第1の態様の一実施形態例による開口部の別の実施形態の概略図である。 能動構造体の平面における、第1の態様の一実施形態例による図2のMEMSの概略斜視図である。 能動構造体の平面における、第1の態様の一実施形態例による図2のMEMSの概略斜視図である。 能動構造体の平面における、第1の態様の一実施形態例による図2のMEMSの概略斜視図である。 第1の態様の一実施形態例によるさらなる相互作用構造体の概略上面図である。 図9aの相互作用構造体の概略斜視図である。 図9a及び図9bの部分の概略斜視図である。 図9aの相互作用構造体の一部のより詳細な概略図である。 部分的アクチュエータを備える第1の態様の一実施形態例によるMEMSの能動構造体の例示的な上面図である。 図10aの部分の上面図である。 アクチュエータ部の作動が要素を反対方向に変形させる、図10bの部分の概略図である。 第1の態様の一実施形態例による、図10a~図10cのMEMSの電気的結合の簡略上面図である。 第1の態様の一実施形態例による、第1の状態の能動構造体の一部の概略上面図である。 図12aに対する、能動構造体の相補的な状態を示す図である。 固定電極に面する櫛形電極がy方向に互いに空間的に分離されている、MEMSの能動構造体の実施形態の概略図である。 固定電極に面する櫛形電極がy方向に互いに空間的に分離されている、MEMSの能動構造体の実施形態の概略図である。 前景の第1のMEMS平面と、第1のMEMS平面によって部分的に隠されている背景の第2のMEMS平面とを示す図12a~図12bのMEMSの概略上面図である。 能動構造体及び/又は相互作用構造体が対称的に鏡映反転されている、一実施形態によるMEMSの概略側断面図である。 内側可動櫛形電極が交流電位を受け、外側櫛形電極が櫛形電極構造体において異なる静的電位を受ける、一実施形態例によるMEMSの一部の概略上面図である。 図12gのMEMSの概略側断面図である。 第2の態様の一実施形態例による可動層装置の例示的な上面図である。 複数のN個の離散領域が、方向に平行な軸方向経路に沿って可動層アセンブリのビーム間に配置されている、第2の態様の一実施形態例による可動層アセンブリの概略上面図である。 第2の態様の実施形態による能動可動層装置の一実施形態の概略図である。 第2の態様の実施形態による能動可動層装置の異なる実施形態の概略図である。 第2の態様の実施形態による能動可動層装置の異なる実施形態の概略図である。 第2の態様の実施形態による能動可動層装置の異なる実施形態の概略図である。 第2の態様の実施形態による能動可動層装置の異なる実施形態の概略図である。 第2の態様の実施形態による能動可動層装置の異なる実施形態の概略図である。 少なくとも第4のビームを備える、第2の態様の一実施形態による可動層アセンブリの概略図である。 第2の態様の一実施形態による、可動層アセンブリの一端に離散固定部を備える、一実施形態による可動層アセンブリの概略上面図である。 第2の態様のさらなる実施形態例による可動層装置の概略図である。 ビームが互いに対して部分的に湾曲して配置されている、第2の態様の実施形態による可動層装置の概略図である。 ビームが互いに対して部分的に湾曲して配置されている、第2の態様の実施形態による可動層装置の概略図である。
本発明の実施形態を図面を参照して以下で詳細に説明する前に、同じ機能又は同じように作用する同一の要素、物体、及び/又は構造体には、異なる図面において同じ参照符号が付されており、したがって、異なる実施形態例に示されるこれらの要素の説明は交換可能であるか、又は互いに適用され得ることが指摘される。
以下に記載される実施形態例は、様々な詳細の文脈で説明される。しかしながら、これらの詳細な特徴なしで実施形態を実施することもできる。さらに、明確化のために、詳細な図示の代わりにブロック図を使用して実施形態を説明する。さらに、個々の実施形態の詳細及び/又は特徴は、それが反対の意味で明示されていない限り、難しい話は抜きに互いに組み合わせることができる。
以下の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)に関する。本明細書に記載のMEMSのいくつかは、多層構造であってもよい。そのようなMEMSは、例えば、半導体材料のウェハレベルの処理によって作製されてもよく、半導体材料は複数のウェハの組み合わせ又はウェハレベルでの層の堆積を含んでもよい。本明細書に記載の実施形態のいくつかは、MEMSレベルに対応したものである。MEMS平面は、ウェハ又は後続のMEMSの主面に平行な面など、処理されたウェハに実質的に平行に延在する二次元又は非湾曲平面であるとは限らないことが理解される。平面方向は、この平面内の方向として理解することができ、これは英語の用語で「in-plane(面内)」とも呼ぶ。これに垂直な方向、すなわち平面方向に垂直な方向は、厚さ方向として単純化することができるため、厚さという用語は空間内のこの方向の向きという意味において制限はない。本明細書で使用される長さ、幅、高さ、上部、下部、左、右などの用語は、空間内でそれらの位置は自由に変更できるため、本明細書に記載の実施形態を説明するためにのみ使用されることが理解される。
図1は、第1の態様の一実施形態例によるMEMS10の概略斜視図を示す。MEMS10は、2つ以上の層12、12及び/又は12を有する層状構造体12を備え、層の数は任意の数であってもよいが少なくとも1である。したがって、例示的な層の数は、1、2、3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも8以上である。層状構造体の層は、異なる材料及び/又は材料の組み合わせ、特にシリコン、ヒ化ガリウムなどの半導体プロセスに適合する層を備えてもよく、ドーパントが少なくとも局所的に実装されてもよく、かつ/又は金属のような導電性材料などの追加材料が配置されてもよい。代替的又は追加的に、窒化物及び/又は酸化物材料などの電気絶縁材料の層の少なくとも一部を形成することもできる。
実施形態は、例えばx/y平面に平行に配置された異なるMEMS平面14及び14に異なる要素を設けることに関する。平面14及び14並びにx/y平面は、ウェハ主面に平行に配置されてもよく、したがって面内平面を画定又は示してもよい。x方向、y方向、及びそれらの組み合わせは、平面方向として理解することができる。これに垂直な方向、例えばzは、厚さ方向と呼ぶことができる。
平面14及び14は、z方向で互いにオフセットして配置されてもよく、この目的のために、平面14及び14が、層状構造体12が共通の層12、12又は12を有する領域に配置されるか、平面14及び14が、異なる層12及び12に配置されるかどうかは問わない。材料が異なり得る異なる層12及び12を通じて異なる要素を配置することにより単純な製造プロセスが可能になるが、同じ材料又は層からなる異なる平面14及び14に異なる構造を形成することも可能である。
層状構造体12内に配置された空洞16を画定することもできる底層及び蓋層は、図1には示されていない。代わりに、層状構造体12には、層状構造体12の外部環境22を空洞16と流体的に結合する開口部18が示されており、すなわち、外部環境22から空洞16内へ、及び/又は空洞16から外部環境22への流体の流れが可能である。バルブ又はフィルタなどの追加構造を開口部18に設けることができる。
例えば、表示されていない蓋ウェハ/蓋層及び/又は底部ウェハ/底層を省略かつ/又は開放することによって開口部18を通じた流体結合は全体的又は部分的に実施されてもよく、これは、開口部18が側壁構造体に配置されてもよいが、他の場所に配置されてもよいことを意味する。実施形態はさらに、層状構造体12の異なる位置、特に側壁構造体並びに/又は最上層及び/若しくは底層に配置され得る複数の開口部を提供する。側壁構造体は、面内の空洞の側方境界として理解することができる。
相互作用構造体24は、MEMS平面14に配置される。相互作用構造体24は、空洞16内に配置された気体又は液体、特に空気などの流体と相互作用するように構成される。相互作用構造体24の動きは、開口部18を通る流体の移動と因果的に関連する。すなわち、相互作用構造体24の動きは、開口部18を通る流体の流れを引き起こしてもよく、かつ/又は開口部18を通る流体の流れは、流体が相互作用構造体24と接触又は相互作用することなどによって、相互作用構造体24の動きを引き起こしてもよい。いくつかの実施形態は、流体の移動が相互作用構造体24の動きをもたらすという点で、センサとしてのMEMSの動作又は実施を可能にする。いくつかの実施形態は、相互作用構造体24の能動的に生成された動きを流体に伝達することによって、スピーカに使用することができるようなアクチュエータとしてのMEMSの動作又は実施を可能にする。
能動構造体26は、MEMS平面14に配置される。能動構造体26は相互作用構造体24に機械的に結合されており、すなわち、機械的接続部によって互いに取り付けられている。この目的のために、相互作用構造体24と能動構造体26との間の機械的接続を少なくとも部分的にもたらす機械的結合要素28が設けられてもよい。機械的結合要素28は、機械的に剛性のある接続をもたらすことができ、これは、機械的破断強度の意味でのある程度の弾性が十分に望ましい場合があることを意味すると理解される。しかしながら、相互作用構造体24と能動構造体26との間の望ましくない相対的な撓みをもたらし得る過剰な弾性は機械的結合要素28によって回避することができ、こうした過剰な弾性は、MEMS10の能動動作における力の損失及び/又はMEMS10の感知動作における感度の損失を意味し得る。
能動構造体26は、能動構造体26の電気接点における電気信号又は電位32が能動構造体26の変形に因果的に関連するように構成される。能動構造体26の変形は、例えば、相互作用構造体24が能動構造体24によって駆動されて流体を移動させることによって、又は流体が相互作用構造体24を動かしてそれを能動構造体26が検出することによって、流体の移動に因果的に関連する。電気信号32の印加は、例えば、能動構造体26、したがって相互作用構造体24の駆動をもたらし得る。(基準電位を印加することを含み得る)電気信号32のタップ又は測定が、相互作用構造体の動きを検出するのに利用され得る。
例えば、MEMS10の感知動作において、流体は相互作用構造体24を撓ませ得る。この撓みは機械的結合要素28によって能動構造体26に伝達できるため、能動構造体26も撓む。能動構造体26の撓みは、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プロセッサ若しくはマイクロコントローラ、又は他の適切な装置によって、信号32を用いて検出可能及び/又は評価可能であり得る。
例えば、MEMS10のアクチュエータモードでは、信号32は能動構造体26を撓ませ、この撓みが機械的結合要素28によって相互作用構造体24に伝達され、流体を移動させ得る。
相互作用構造体24及び能動構造体26は、異なるMEMSレベル14及び14、特に互いに異なるレベルに配置される。実施形態では、相互作用構造体24の能動構造体26の平面14内への延在、及びその逆の延在が回避されることにより、相互作用構造体24と能動構造体26の機能平面間に機能的分離がもたらされる。これにより、双方の機能、すなわち一方では流体との相互作用、他方では能動構造体の配置といった機能の空間的分離が可能になる。この空間的分離は、双方の構造体を非常に空間効率的な方法で設計することを可能にし、したがって全体的に空間効率的なMEMSを生み出すことを可能にする。
例えば、必ずしもそうとは限らないが、能動構造体26、機械的結合要素28、及び/又は相互作用構造体24は、各層12,12及び/又は12と同一でその周囲にある構造体の材料から全体的又は部分的に形成される。例えば、相互作用構造体24を能動構造体26から電気的に絶縁するために、例えば酸化シリコン及び/又は窒化シリコンなどの電気絶縁材料を備える中間層12を設けてもよい。これにより、機械的結合要素28を対応する材料から形成することも可能になる。しかしながら、機械的結合要素28は、任意の材料、並びに相互作用構造体24を能動構造体26に機械的に結合するように設計された任意の幾何学的形状を備えてもよいことに留意されたい。
相互作用構造体24は、MEMS10内に懸架かつ/若しくは固定されてもよく、又は機械的結合要素28によって能動構造体26に結合されてもよい。任意選択的にばね要素などのさらなる支持要素を設けて、相互作用構造体24の動きを支持することができる。機械的結合要素28は、相互作用構造体24と能動構造体26との間の機械的結合を可能にし得るが、任意の追加の支持要素によって相互作用構造体24を周囲の基板に対して支持できるようにしてもよい。
MEMS10は、能動構造体26及び相互作用構造体24がz方向にほぼ同じ寸法を有するように示されているが、根底にある概念では、相互作用構造体24を能動構造体26よりもz方向に不均等に大きくなるように設計してもよい。したがって、流体との相互作用は、主に、すなわち少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも98%、又はさらには完全に相互作用構造体24によって行われ、能動構造体26は、機能的には相互作用構造体24の動きを生成及び/又は感知するように設計され、流体との相互作用にはわずかに関与するか、場合によっては全く関与しない。相互作用構造体24及び能動構造体26の層厚は、互いにかつ/又は所望の意図された用途に適合させてもよい。例えば、必ずしもそうとは限らないが、相互作用構造体24の層厚は、能動構造体26の層厚よりも大きくてもよい。例示的な実施形態では、面方向x又はyに垂直な相互作用構造体24の層厚は、能動構造体26の層厚の少なくとも1.1倍、少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも15倍、又は少なくとも20倍である。これらは好適な例である。これらの態様による他のMEMSは、他の層厚比を有してもよい。
以下の実施形態は、MEMSのアクチュエータ動作が例えばスピーカとして実施されるような、MEMSの能動的設計に関連して説明される。しかしながら、実施形態はこれに限定されず、アクチュエータの設計と組み合わせて又はその代わりに可能なセンサとして各MEMSを使用することも示す。
対応するアクチュエータベースの動作では、能動構造体は、電気信号32が端子に印加されると能動構造体26の変形を引き起こして相互作用構造体24の動きと流体の移動とを引き起こすように構成されたアクチュエータ構造を含むように形成される。
図2は、能動構造体26が層状構造体12の積層体の層12に配置され、相互作用構造体24が、層状構造体12の層スタックの隣接する層12内に配置され、層状構造体12が底層12及び最上層12をさらに備える、一実施形態によるMEMS20の概略斜視図を示す。開口部18~18が底層12に配置されてもよい。代替的又は追加的に、1つ又は複数のアパーチャ18~1817が蓋層12に配置されてもよい。
能動構造体26と相互作用構造体24との間の機械的結合は、互いに機械的に強固に接続された相互作用構造体24及び/又は能動構造体26の比較的剛性のある局所領域などの結合構成要素28a及び28bによってもたらすことができる。相互作用構造体24の部分は、結合構成要素28aの能動構造体26に面する表面に対して負のz方向に後退することができ、かつ/又は能動構造体26の部分は、結合構成要素28b又は相互作用構造体24に面するその表面に対して正のz方向に後退することができるため、相互作用構造体24及び能動構造体26の対応する領域間に距離又は間隙34を形成することができ、これにより、相互作用構造体24及び能動構造体26の個々の部分が互いに対して動くことができる。代替的又は追加的に、間隙34を得るために結合部品要素28aと28bとの間に追加の要素を配置することもできる。例えば、能動構造体26の部分は可動又は変形可能であってもよいが、相互作用構造体24は比較的剛性又は不動に形成されてもよい。能動構造体26の撓み又は変形時の能動構造体26の可変形部分と相互作用構造体24の要素との間の対応する相対移動は、間隙34を設けることによって改良されてもよい。間隙34は空洞であってもよいが、例えば分離層や摺動層などの機械的構造によって充填されていてもよい。この層は少なくとも部分的に流体的にシールすることができ、それによって、例えば、結合構成要素セグメント28a及び/又は28bの移動のための移動空間を設けることができる。
すなわち、結合要素28は能動構造体26を相互作用構造体24に機械的に強固に接続し、かつ、能動構造体と相互作用構造体との間の距離を調整することができる。距離又は間隙は、z方向に少なくとも0.05μmかつ最大20μm、少なくとも0.3μmかつ最大10μm、又は少なくとも0.8μmかつ最大1.5μm、好ましくは1μmである。電気絶縁材料が間隙の領域内に配置されてもよく、これは、結合要素28が少なくともその領域内に電気絶縁材料を備えてもよいことを意味する。結合要素の機械的剛性は、能動構造体26及び/又は抵抗構造体24の平面方向の機械的剛性以下であってもよい。
例えば、MEMS20は、底層12から最上層12へ、又はその逆に流体を流してもよいが、最上層12に開口部のないMEMS20の一実施形態は、間隙34を通じて流体を流さなくてもよい。さらなる実施形態では、例えば能動構造体26を通過する流体チャネルと蓋層12の開口部を接続する。
相互作用構造体24は、能動構造体26によって一又は複数の方向に動いてもよい。例えば、能動構造体26の部分26a又は26bを拡張又は収縮するために信号32による作動が用いられてもよい。信号32が除去されるか基準電位に戻ると、能動構造体26及び/又は追加要素の材料の機械的剛性を用いて能動構造体26、したがって相互作用構造体24を再び戻すことができる。さらに、第2の電気信号によってこの反対の動きを支持又は生成することも可能で、それにより、例えば部分26a及び部分26bの一方の圧縮と、部分26b又は26aの他方の拡張とがそれぞれ正又は負のy方向に交互に生じるようになる。例えば、最初の時間間隔では、部分26aの圧縮が機械的結合要素28bを負のy方向に移動させることができ、その後の時間間隔では、能動構造体の部分26bの圧縮が結合構成要素28bを正のy方向に移動させることができる。
図2において、MEMS20は面して配置された2つの作動装置26a及び26bが設けられるように能動構造体26を有し、2つの作動装置26a及び26bは、第1の作動信号に基づいて作動方向(例えば-y)に動きをもたらし、さらなる作動信号に基づいて第1の作動方向とは反対の相補的な動き(例えば+y)をもたらすように配置される。これを利用して軸に沿った一種の往復運動を生じさせることができる。さらなる実施形態では、相互作用構造体24の多軸運動がもたらされ、例えば、能動構造体26の異なる部分又は追加の部分を互いに対して0°以外及び/又は180°以外の角度で回転させてもよい。部分26a及び26bはそれぞれの部分的アクチュエータ又は作動装置として形成することができ、例えば、信号32に類似又は等しい関連するアクチュエータ信号を介して制御することができる。
相互作用構造体24は、流体との相互作用のために設けられた1つ又は複数の表面又は構造体を有してもよい。好ましい構成では、相互作用構造体24は、実質的に平行な複数のプレート構造体又はフィン構造体36を有する。
任意選択的に、隣接する移動フィン構造体36の間に要素を設けて空洞16を副空洞に分割してもよい。これらの好ましくは剛性の要素又はフィン38は、対又は周囲基板との組み合わせで層状構造体12の空洞のそれぞれの副空洞を画定してもよい。任意の形状を有するが好ましくは低質量剛性構成を有する相互作用構造体(以下、フィンと呼ぶ)の構造要素の少なくとも1つは、副空洞の少なくとも1つに配置される。したがって、それぞれの可動フィン36は、副空洞内で前後に動くように配置されてもよい。可動フィン36のいくつか又はすべての結合された動きは、例えば、可動フィン36を互いに機械的に接続し結合構成要素28aに接続され得る接続要素42によって可動フィン36を互いに機械的に結合することによって可能となり、能動構造体26の動きはこの結合を介して可動フィン36に伝達される。
1つ又は複数のサスペンション44は、接続要素42及び/若しくは移動フィン36又は相互作用構造体24を層12などの周囲基板に接続してもよい。また、この層又は別の層において剛性フィン38が基板に接続されてもよい。
換言すれば、相互作用構造体24の受動要素を含む平面を使用して、高い有効性で機械的効果をもたらすことができる。有効性は、能動層とは独立した層12の充填密度の増加や層高さ又は層厚によって向上することができる。構造層12内の能動要素の省略により、少なくとも必要なチップ表面に対して空間要件が抑えられ、異なる層における適合した異なる製造プロセスが可能になる。構造層12の受動要素を、弾性的に懸架された、あるいは懸架されていない自由抵抗要素42として設計することが可能である。あるいは、例えば音波生成のためのいくつかの弾性ビーム又は他の構造体を構造平面12内に配置することができる。
説明した機能レベルの分割は、能動構造体26の電極又は他の能動要素間の小さな間隔を伴う大きな能動領域、例えば大きなアスペクト比が、例えば高い力又は高い感度を生成するために望ましい場合があるため、特に有利である。製造プロセスでは、そのようなアスペクト比、すなわち、x/yで所望の間隔を有するz方向の厚さは制限される場合がある。同時に、流体との相互作用には大きな相互作用領域が望ましい場合があるが、必ずしも能動構造体ほど高密度に充填されているのが望ましいとは限らない。すなわち、製造プロセスには限界がある。考えられる1つの限界は、製造プロセスである。十分に高い作動力を可能にするために、古典的なNEDの小さな電極距離を実現することが目的となる。小さな電極距離は、(十分な流体を移動させる)大きなアクチュエータ厚さ、又は高く、場合によっては不当な支出のみによって実現不可能となっている。これによって、電極の必要な高さと必要な電極間隔との間に矛盾が生じている。
能動構造体を相互作用構造体24から切り離すこと、及び相互作用構造体24における小さな距離への要件があまり重要でないか場合によってはなくなることにより、z方向の延在は小さくても所望の力に十分となるため、能動構造体26のアスペクト比を維持することが可能になる。流体作用のため、z方向の延在をより高くすることを相互作用構造体24において選択することができ、ここでは個々の構造体間の距離がより大きくなり得るため、この延在は問題がないか、又は問題は少なくなり得る。
図3aは、能動構造体26の一部の概略上面図を示す。能動構造体26は、並んで配置された複数の電極要素46~46を備えてもよく、電極要素の総数は、2より多いか、4より多いか、6より多いか、8より多いか、10より多いか、又は20より多いか、30より多いか、50より多いか、又はそれより多くてもよい。電極は、電極の主面が互いに面するような、理論的であり得る基準状態において、互いにほぼ平行な板状構造体として形成されてもよい。主面は、主面を接続する2つの二次側面と比較して比較的大きな表面積を有する側面であると理解される。いくつかの実施形態では、例えば図3aに示すようなこの基準状態から電極を前方に移動させることができる。
48及び48、48及び48、又は48及び48などの隣接する電極対の主面も、互いに面して配置することができる。電極48~48のそれぞれの対は、例えば信号32によって電位が印加されると、電極間の距離hgapが少なくとも局所的に減少して、アクチュエータストロークの少なくとも一部を生じるように構成されてもよい。複数の対を連続して直列に接続することにより、能動構造体26の高い総ストロークを得ることができる。
電極の中央領域52~52において、それぞれの対の電極は、隣接する対の電極又は周囲基板若しくは支持構造体に接続され得る。この目的のためにスペーサ要素54~54を配置することができ、スペーサ要素54~54は、任意選択的に、隣接する電極から電気的に絶縁するために電気絶縁的な方式で形成することもできる。あるいは、電気絶縁は、スペーサ要素56~56などによって同じ電極対48の電極を互いに電気的に絶縁することによって、電極要素上のコーティングと共にもたらされてもよい。しかしながら、スペーサ要素56~56は、代替的又は追加的に、層12などの周囲基板によって実装されてもよい。したがって、電気絶縁は、スペーサ要素56~56の代わりに基板と相互作用する周囲媒体(又は真空)を介して設けることもできる。異なる対の隣接する電極に同じ電位を印加することも可能であり、これは、これらの電極のこの位置での電気絶縁を必要に応じて省くことができることを意味する。
すなわち、一対の電極の電極要素は、両方とも、電極要素の縁部領域において、離散された外側スペーサ要素56によって機械的に固定されてもよく、かつ/又は電極要素は、スペーサ要素56を介して他の方法で調整可能な電極要素間の距離htiを設定するために、その縁部領域において層構造体と機械的に固定されてもよい。
縁部領域では、距離htiは、例えば0.01μm~200μmの範囲、好ましくは0.3μm~3μmの範囲、特に好ましくは1.3μmの範囲で小さく保つことができる。
内側スペーシング要素54~54によって、外側スペーシング要素56によって得られた個々の電極間と同様に、電極対の間に同等又は等しい間隔を設定することができる。
電極対48の電極要素間に電位を印加することにより、MEMS平面14内のある方向、例えばy方向に電極対の長さを変化させることができ、したがって、相互作用構造体24に伝達され得る能動構造体26のストロークを変化させることができる。
任意選択のスペーサ要素54の配置により、少なくとも部分的に、中央領域52において、これらは内側スペーサ要素と呼ぶことができる。外側領域又は縁部領域内の任意選択のスペーサ要素56は、スペーサ要素と呼ぶことができる。
能動構造体26は複数の電極対48を有してもよく、その各々は、内側スペーサ要素54などによって、離散された位置で隣接する電極対の電極要素に中央領域で機械的かつ固定的に接続される。
換言すれば、図3aは能動構造体26の撓み可能要素の一部を示しており、これは別個に離間した複数の導電性バー/電極46を備える微小筋とも呼ばれ得る。好ましい実施形態では、これらのビームはドープされた半導体材料であり、それぞれが例えば金属又はシリコン、好ましくはシリコンの少なくとも1つの電極となる。対向するバーは、非導電性媒体を介して互いに接続される。非導電性媒体はまた、撓み可能部材の第1及び第2の延在方向に分割された絶縁スペーサ層であってもよい。すなわち、ビームは絶縁スペーサ54及び/又は56によって相互接続されてもよい。さらなる実施形態は、気体、液体又は固体の非導電性媒体を含む。気体及び液体スペーサ層の場合、撓み可能要素は基板に追加的に取り付けられてもよい。固体の非導電性媒体の場合、弾性は、固体の導電性媒体の弾性よりも小さいことが好ましい。電圧は、46及び46などの一対の電極の2つの隣接する撓み可能要素間に電位差が存在するようにバーに印加される。この電位差により静電気力が生じ、ビーム同士が引き付けられる。非導電性媒体又は分割された絶縁スペーサ層54及び/又は56の弾性は、復元力をもたらし得る。復元力は、導電性ビーム46の弾性から得ることもできる。この目的のために、スペーサ部材54を実装することなどによって、絶縁スペーサ部材56に対応する絶縁固体が導電性固体の間に配置されてもよい。スペーサ要素54及び56の考え得る一構成は、例えば、いわゆる「煉瓦パターン」であり、それによって導電性媒体間の支持点は列ごとに交互になり、次の支持点は常に隣接する列の2つの支持点の間にある。対応する構造は、単一セル48を繰り返す周期構造であるが、これは必須ではない。隣接する導電性固体間に電位差を生じさせると、構造全体を変形させることができる。
図3aにおいて、lcellはX方向の筋セルの寸法を示し、ItiはX方向の支持部位の寸法を示し、htiはY方向の支持部位の寸法を示し、helecはY方向の電極の寸法を示し、hgapは2つの電極間のY方向の距離を示す。上述のパラメータは、個別に独立して実施することができるが、互いに適合させることもできる。これらのパラメータの各々は、少なくとも0.01μmかつ最大200μmの範囲内であり、Lcellは例えば最大1500μmであり得る。特別な実施態様で特に好ましいのは、例えばIcell=124μm、Iti=4μm、hgap(アクチュエータの最小又は最大撓みの基準状態)=1.3μm、helec=1μm、かつ/又はhti=1μmであり、いずれの場合でも変更可能かつ/又は特定の公差内である。
作動中、値hgapの変化(例えば、短縮)がy方向に起こり得、形状的設計によっては値Icellの変化がx方向に起こる。図2の抵抗要素又は結合構成要素28aへの結合がどのように実現されるかに応じて、変形方向x又はyの一方が図2の結合構成要素28bに伝達される。さらなるセルをy方向及び/又はx方向に互いに隣接して並べることによって、個々のセルの方向の変位又は力が満足されるかセルの数で乗算され得る。
撓み可能要素26の形状(換言すれば、筋細胞又は微小筋)を用いて、x方向及び/又はy方向の剛性を具体的に調整することができる。さらに、撓み当たりの力を、例えば「応力-ひずみ曲線」に調整又は最適化することができる。音響発生においては、最初に、比較的小さな力による多くの撓みが初期状況において必要とされる。変位する体積が増加すると、筋に対する流体(例えば空気)の復元力が増加する。したがって、撓みのためにより多くの力を発生させる必要がある。セル形状の選択により、撓みプロセス中の力の変化を調整することができた。さらに、x方向に対するy方向の長さ変化の比(構造体の有効ポアソン比)は、セル形状を介して調整することができる。適切なセル形状を選択することにより、有効ポアソン比が0未満の筋を設計することができる。オーセチック構造と呼ばれるそのような構造は、曲げられたときに非常に特殊な特性を示し得る。この特性により、縦方向の引き込みに関して筋が改善される可能性がある。
図3bは、一実施形態例による能動構造体26の一部の概略上面図を示す。図3aと比較して同じ要素が設けられてもよく、また、電気絶縁層58、58、58、58がそれぞれ、隣接する電極46と46、46と46、46と46及び/又は46と46の間に設けられてもよい。絶縁層58は、酸化シリコン、窒化シリコン又は他の絶縁材料などの電気絶縁材料、特にAl2O3を含んでもよい。
電気絶縁層58~58は、外側スペーサ56よりも薄いy方向寸法を有するように示されているが、あるいは、同等又はそれ以上の厚さ/拡張を有してもよく、例えば、端部位置が作動中に調整されたり影響を受けたりできるようにしてもよい。厚さはx方向に均一又は可変であり得る。
電気絶縁層58~58は、電極対48~48の電極の縁部領域に配置された外側スペーサ要素の間に懸架されて、電極を機械的に固定してもよい。あるいは、絶縁層58~58の配置は、基板又は他の固定構造上になされてもよい。代替的又は追加的に、電極間の連続した、局所的に薄くなり得る層として外側スペーサ要素56を配置することによって、対応する構成を得ることもできる。
換言すれば、図3bは、絶縁スペーサ層を有する別の実施形態を示す。図示の代替的なスペーサ58はスペーサ56間を接続し、例えば、スペーサ56に材料的に結合される。好ましい実施形態例では、スペーサ56及び58は同じ材料で作られる。有利には、これは間隙内の誘電率を増加させる。また、撓み可能要素の厚さ方向の剛性に関しても改善される。同様に、例えば横方向引き込み中における電極間の短絡を回避することができる。さらに、いわゆる低温陽極酸化を低減又は回避することができるため、能動構造体26の信頼性を向上させることができる。
図3cは、さらなる実施形態例による、図3aの実施形態を継続した能動構造体26の一部の概略上面図を示す。図3aで内側スペーサ52と呼ばれる要素の領域において、電極46などのさらなる電極を配置して例えば異なる電位を印加することによって、1つ又は複数の電極又はその部分を有するさらなる電極対48を形成することができる。換言すれば、異なる電極対の電極による適切な間隔及び固定によって、さらなる電極対が画定され得る。高い力と高い安定性を同時に提供する一種のハニカムパターンを得ることができる。
図3dは、能動構造体26の一部又はその電極対48の概略図を示す。前述の説明とは異なり、電極46及び46は、基板材料62、例えばMEMS20の層12の材料によって保持され、固定され、互いに離間される。電極46及び46は、例えば、互いに反対向きの屈曲によって、及び/又は図3a及び3bに示すような部分的に直線状の電極形状も含むことができる中央領域52内の対応する固定部によって、中央領域52に向かって互いからの距離が増加し得る。これにより、引力の能動的生成への適応が可能になる。
図3bに示す単一の絶縁層の代わりに、2つの絶縁層58a及び58bを電極46及び46の間に配置することもでき、それによって、絶縁層58a及び58b並びに/又は電極46及び46を基板材料62に固定する代わりに、外側スペーサ要素56によって互いに固定することもできることが分かる。あるいは、絶縁層58a又は58bの一方のみが配置されてもよい。絶縁層58a及び/又は58bの形状は、MEMSの受動状態において事前に指示された、電極対48の電極46及び46のそれぞれの形状に適合させてもよい。例えば、絶縁層58aは、少なくとも電極46の湾曲に応じた公差範囲内で湾曲している。同様に、絶縁層58bは、少なくとも電極46と同様に湾曲している。
この点において、層58a及び58bは絶縁層58の副層として理解することができ、各副層は、それぞれ電極46及び46の予め案内された形状に追従する。この点において、基板材料62への取り付け領域間における能動構造体のMEMS平面内のx方向などの電極経路に沿った、副層58a及び58bの対向する主面(例えば、それぞれの電極46及び46に面する主面)間の距離は、可変であってもよい。有利には、そのような実施形態では、絶縁層58a及び/又は58bは、電極が互いに向かって移動するにつれて、電極46及び46に対応するx方向に比較的容易に伸長又は拡張することができる。これにより、絶縁層58a及び/又は58b内の材料応力を低減又は回避することができ、アクチュエータの撓み挙動及び絶縁層の材料応力の双方にとって有益である。
すなわち、図3dは、電極46と電極46との間の絶縁層58a/58bが電極の形状に追従している様子を示している。これにより、例えばAlを含む絶縁スペーサ層の割合がより高くなるため、x方向における撓み可能要素の剛性が著しく増加するという利点がもたらされる。
図3eは、絶縁構造体と絶縁層との間の流体又は空洞64の位置を示す、走査型電子顕微鏡写真及び能動構造体26の一部の概略上面図を示す。
換言すれば、図3eは、縦方向の引き込み中に短絡が防止されるべき場合に使用される、Alからなるキノコ状スペーサ56を走査型電子顕微鏡写真で示す。したがって、このキノコ形状は、例えば、能動構造体26が相互作用構造体24と接触して電気的短絡を引き起こすことを防止する。基本的に任意に調整可能な形状のためにマッシュルームと呼ばれるスペーサ56は、図示された画像平面から突出し、能動構造体26と相互作用構造体24との間の電気的短絡を防止することができる。したがって、全体の部品延在部にわたって分布する相互作用構造体24と能動構造体26との間にスペーサを形成することができる。
図4aは、例えばMEMS10及び/又は20に使用することができる、一実施形態例による相互作用構造体の概略上面図を示す。
例えば、相互作用構造体24は対称軸66に対して対称的に形成されてもよく、対象軸66は、例えばMEMS10又は20内のy方向に平行に配置されてもよいが、これは必須ではない。
複数の抵抗要素又はフィン36~3610を接続要素42上のy方向に配置することができ、それによって数、サイズ及び/又は形状をそれぞれの要件に適合させることができる。対向する端部において、相互作用構造体24は、好ましくは弾性のサスペンション44及び44を介して周囲基板に接続されてもよい。サスペンション44及び44は、相互作用構造体24の動きを案内する点で有利であるが、サスペンションを結合構成要素28aによって提供することで既に十分であり得る。代替的又は追加的に、他のタイプの動きの案内及び/又は中断がもたらされてもよい。実施形態例では、逸れた断面を有するフィン36が形成される。例えば、フィン36は中心を始点としたテーパ状であってもよい。42との接続領域において、フィン36の幅又は材料膨張又は材料厚さは、例えば、自由に振動する端部で大きくかつ小さい。これにより、接続領域において考えられる応力を材料に応じて最小限に抑えることができるという利点がもたらされる。代替的又は追加的に、フィン36を内側で中空にすることが可能である。これにより、特に質量節約の可能性が高い42への接続領域において軽量構造が大きく期待できる。
図4bは、図4aの相互作用構造体24の概略斜視図を示す。抵抗構造体24は、図2で説明したように前後に動くことができ、このことから相互作用構造体24はシャトルとも呼ばれ得る。相互作用構造体24は、構造平面14の他の移動構造体と同様に、受動要素と考えることができる。弾性サスペンション44及び44は、受動要素又は能動要素よりも剛性が低く、かつ/又は弾性要素として形成された経由要素であってもよい。弾性サスペンション44及び/又は44により、能動層を変更する必要なくシャトルの固有振動数を調整できるようになる。この目的のために図4a、図4bから逸脱した形状を用いることができる。また、抵抗要素又は相互作用構造体24の弾性案内は、剛性分布の適切な選択によって実現することができる。そのような案内は、それが与えられた方向の動きのみを有するか、又は少なくとも好ましい動きを有するように設計することができる。
結合要素28並びに結合構成要素28a及び28bの機械的結合と比較して、サスペンション44及び44の剛性は低くてもよく、それにより、例えば、結合要素28の機械的結合は、サスペンション44及び44又は他の接続部による相互作用構造体24の層状構造体への機械的結合よりも少なくとも3倍大きい機械的剛性を有する。
さらなる実施形態は、追加のサスペンション44及び44なしで設計された抵抗要素又は相互作用構造体によるMEMSを有する。これは、能動構造体への機械的結合28a/28bは別として、相互作用構造体24をサスペンションなしで配置することができることを意味する。図4a及び4bによる実施形態では、抵抗構造体24は、一方では周囲基板(図示せず)に少なくとも片側で接続され、他方ではアクチュエータ、すなわち駆動平面14の微小筋又は撓み可能要素26に接続される。この接続は好ましくは剛性をもたらすものである。ここでは、例えば、形状適合、圧入及び/又は材料適合接続を考えることができる。好ましい実施形態例では、接続要素/結合要素28は、相互作用構造体24(受動要素)及び能動構造体26(能動要素)に材料的に接続され、能動及び受動要素に対応する剛性を有する。他の実施形態は、能動及び受動要素よりも低い剛性を有する接続要素28を含む。換言すれば、それは代替の実施形態では、ばね要素として構成される。2つの接続要素28a又は28bの一方は、それぞれの平面から少なくとも1μm突出するため、接続は実際には接続要素28a及び接続要素28bのみを介してなされることを保証できる。これは、図2に示す間隙34が、例えば1μmの延在を有し得ることを意味する。
図5aは、MEMS10及び/又は20の相互作用構造体並びに本明細書に記載の実施形態のさらなる構造要素と容易に組み合わせることができる、一実施形態例によるMEMS50の能動構造体26の概略上面図を示す。
副要素28bは、複数の電極アセンブリ72が配置される接続要素68と機械的に接続されるか、又は一体的に形成される。例示的には、電極アセンブリは連続して直列に接続され、例えば、電極アセンブリ72及び72が層12の基板と接続要素68との間に連続して直列に接続される。電極アセンブリ72の各々は、図5bでより詳細に説明される可動層アセンブリを形成してもよい。可動層装置は、曲率半径で湾曲されてもよく、さらに任意選択的に、可動層装置72及び72などの直列に接続された可動層装置72の曲率勾配は、交互の符号を有してもよい。これにより、例えば、可動層装置72及び72が同時に又は交互に作動されるときに生成される動きの経過が少なくとも影響を受け得る。
可動層アセンブリ72は、結合部材68と基板との間において複数の群で配置されてもよい。図5aでは、一例として4つの象限に4つの群が設けられ、結合部材28bの対称的な懸架が可能になっている。
これにより、複数の可動層装置は、MEMS50の例では、例えばx方向及び/又はy方向に平行に配置されたいくつかの対称軸66及び66に少なくとも群で配置される。さらに、別のタイプの対称、例えば、図示の平面における結合構成要素28bの形状的中心点に対する点対称もあり得る。回転対称又は他のタイプの対称を設けてもよく、これは設けられた作動方向によっても調整可能である。
図5bは、MEMS50で使用され得るような可動層装置の概略図を示す。可動層装置は、電位に応答して動き又は変形を実行するように適合された少なくとも3つのビーム76、76、76を備える。例えば、ビーム76、76、76は、電極要素46に対応し、静電気力のために構成された、金属材料及び/又はドープ半導体材料などの導電性材料を含んでもよい。しかしながら、静電的、圧電的又は熱機械的な電極構造及び/又はそれらの組み合わせを備えるように能動構造体を設計することによって、熱誘起変形、圧電力又は電気的に生成された別のタイプの作動を実施することも可能である。ただし、ビーム76は、例えばビーム76とビーム76との間に配置される。これにより、ビーム76、76、76は、例えば電気絶縁スペーサ要素82~82によって、離散領域78及び78において互いに電気的に絶縁される。電気絶縁スペーサ要素82は、ビーム76~76の縁部領域に配置されているように示されているが、代替的に又は追加的に、中央領域又はそれらの間の領域に配置されてもよい。可動層装置72は、一方ではビーム76とビーム76との間の電位に応答して、及び/又は他方ではビーム76とビーム76との間の電位に応答してMEMS平面14内の動き方向の動きを実行するように構成され、それによって結合要素28、特に結合構成要素28bを移動させる。例えば、可動層装置72のクランプに基づいて、可動層装置72による面内に整列したワイピング移動を得ることができ、この動きは対称懸架によって機械的結合構成要素28bの直線移動に変換することができる。他のタイプ及び形状の動きは容易に調整可能である。
換言すれば、図5a及び図5bは、互いにかつ接続要素28bを介して抵抗要素24(図示せず)に接続された可動層アセンブリ72及び72の副要素を備える撓み可能要素26の代替実施形態を示す。撓み可能要素又は可動層装置の構造は、絶縁スペーサによって互いに分離された少なくとも3つの電極のアセンブリであってもよい。2つの外側電極は、同じ電圧、例えば基準電位又はGNDを受け取り、中間電極は、例えば信号32の形態の信号電圧を受け取ってもよい。その結果、撓み可能要素の撓みが発生し得る。可動層装置72及び72の互いに対して対称的な構造により、線形撓み挙動が実現し得る。対応する構造は、例えば、国際公開第2012/095185号パンフレットに従って得ることができる。
図6aは、図2の実施形態と実質的に同じであり得る、一実施形態例によるMEMS60の一部の概略斜視図を示す。層12及び12は、例示的な実施形態には示されていないが、他の層と同様に配置されてもよい。部分26a及び26bはそれぞれ独立したアクチュエータとして形成されてもよく、互いに対向して配置され、結合副要素28bによって互いに及び相互作用構造体24に機械的に結合され、結合副要素はアクチュエータ26aと26bとの間に配置される。したがって、能動構造体26は、アクチュエータ26a及び26bの一方の第1の作動信号に基づき、作動方向に平行な第1の領域で伸長し、他の部分で短縮するように適合されることが可能になる。別の作動信号に基づき、それぞれの能動構造体の短縮及び伸長/拡張を逆転させることによって相補的な動きを達成することができる。
図2、図3a、図3b、図6a及び図6bの能動構造体26を参照すると、電極対は、例えば図4の可動層装置と同じ方法で一列に配置されてもよい。例えば、図3a及び3bでより詳細に説明した構造は、MEMS平面14の作動方向に平行に配置された一連のいくつかの電極対を有し、MEMS平面14のその方向に相互作用構造体の動きをもたらしてもよい。これに関して、実施形態は、任意選択的に、それとは異なる第2の方向に平行に配置された少なくとも第2の列の電極対を設け、さらなる方向に相互作用構造体24の動きをもたらしてもよい。能動要素のそれぞれの作動方向は、レバー又はギアなどの適切な機械的偏向要素によって偏向させ得ることに留意されたい。
例えば、部分的アクチュエータ26a及び26bに対して90度の角度で1つ又は複数のさらなる部分的アクチュエータを配置し、y方向に平行な動きに加えてx方向に平行な動きをもたらすことが考えられる。
図6bは、特に結合構成要素28aと28bとの間の機械的接続の領域における、図6aの部分の概略斜視図を示す。能動構造体26は、例えば、MEMS20及び図3a及び/又は3bに関する説明に従って形成され、例として、対向する2つの作動装置26a及び26bが配置されており、これにより、異なる作動信号に基づき作動装置26a又は26bの長さ変化をもたらすことができ、したがって、機械的結合によって他方の作動部の長さ変化又は変形ももたらすことができる。
これにより、互いに対して作用する2つの筋又は作動装置を結合することによって、少なくともほぼ線形の撓み挙動を得ることができ、これは平衡挙動とも呼ばれ、少なくとも線形挙動に近似する。換言すれば、第1及び第2の能動的に撓み可能な要素26a及び26bは、接続要素28bを介して互いに接続される。この接続は、結合要素の位置などにおける、得られる能動的に撓み可能な要素の線形挙動を有利に可能にするために剛性であり得る。
そのような構成は、静電作動から生じる非線形電圧変位挙動を低減又は緩和することができる。この原理は、任意の他のアクチュエータにも適用することができる。2つの筋が反対方向に撓むように配置された、A-NED(非対称ナノスコープ静電駆動/アクチュエータ)などの非対称アクチュエータを使用することができる。さらなる実施形態に関連して説明した平衡型NED(BNED)又はBA-NED(平衡非対称型NED)などの対称アクチュエータも使用することができる。例えば、BNEDの場合、2つの筋の外側電極の電圧は逆になるように選択することができる。BA-NEDについても同様である。あるいは、アクチュエータの撓み方向を指定するために、BA-NED内の絶縁アイランドの位置を異なるように選択することができる。
能動構造体26と相互作用構造体24との間には、好ましくは間隙34が配置され、これは図2で少なくとも1μmであるとして説明されているが、他の値もこのために選択することができる。例えば、各結合構成要素は電極又はフィンの平面から突出してもよい。代替的又は部分的に、好ましくは電気絶縁性の機械的相互接続層84が、間隙34を全体的又は部分的に設定してもよい。例えば、相互接続層84は、酸化シリコン、窒化シリコン又は酸化アルミニウムを含んでもよい。
図7aは、サスペンション44及び44を介して層12の基板に接続され、基板から懸架されるMEMS20の相互作用構造体24の概略図を示す。サスペンション44及び44は、例えば、相互作用構造体24を層構造体に弾性的に結合するための撓みばね要素を備えてもよい。相互作用構造体の層状構造体への機械的結合部は、相互作用構造体24自体の剛性と最大で同じ剛性を有してもよいが、より柔軟であるか、あるいは実装されないことが好ましい。
それにより、可動フィン36~3620はそれぞれ、周囲基板と、相互作用構造体24に対して接触せずに又は低摩擦で配置された剛性隔壁又は剛性フィン38とによって画定された副空洞内を動くことができる。したがって、相互作用構造体のフィン構造体36~3620は、副空洞16a~16t内に可動に配置されてもよい。例えば、図7aは、MEMS20の撓んでいない状態を示す。
図7bは、相互作用構造体24が正のy方向に撓み、副空洞16aの第1の部分16aが拡大され、副空洞16aの対応する他の部分16aが縮小され、これにより流体の流れに因果的に関連し得る状態における相互作用構造体24の概略上面図を示す。
図7cは、図7aの相互作用構造体24の概略図を示し、図7bと比較して反対の負のy方向に撓み、それによって、例えば要素36の動きが容積16a及び16aの変化を引き起こし、これが体積流にも因果的に関連し得る。
接続要素42によって要素36を互いに結合することによって、互いに等しい又は異なる設定の副空洞のサイズを考慮して副空洞の均一な変化を得ることができ、副空洞のサイズは、一方では要素36を、他方では要素38を配置することによって選択することができる。
換言すれば、図7a~図7cは、図7aの休止位置から開始して図7bの第1の方向(+y)及び図7cの第2の方向(-y)への抵抗要素24の撓みを示す。サスペンション44及び44の屈曲も示されている。実施形態例では、サスペンションの形状は図示のものと異なっていてもよい。例えば、形状は屋根形状、波状、又はS字形であってもよい。その設計は特定の用途に基づいて選択され得るが、剛性特性などに基づき、移動システムに生じる共振周波数に決定的な影響を及ぼし得る。別の実施形態例は、図示のサスペンション44及び44のない抵抗要素24に関する。図7a及び図7cは、空洞16a~16t、16a~16tが移動フィン36及び剛性フィン38によって形成されていることをさらに示す。移動フィン36の長さは、フィン36の自由端と周囲基板12との間の距離が可能な限り小さくなるような長さであってもよい。これにより、空洞16aと16a又は16tと16tとの間の流体の交換がほとんど又は全くないように距離が選択され、これは流体損失が低いことを意味する。換言すれば、本明細書に示されるMEMSによって実装されるMEMSスピーカの実施形態例の文脈では、この点において音響短絡を回避することができる。
図7d~図7fは、図7a、7b、7cの対応する状態での相互作用構造体24を示し、アパーチャの追加の群18a及び18bが示されている。例えば、アパーチャの第1の群18aは上部ウェハに設けられてもよく、別の群18bはMEMS20の下部ウェハに設けられてもよく、又はその逆であってもよい。これにより、異なる副空洞16a~16t又は16a~16tをMEMSの異なる側に接続することが可能になる。
したがって、図7eに示され、図7bに対応する位置取りでは、流体を群18bの開口部から移動させることができ、かつ/又は群18aの貫通開口部に移動させることができるが、これはバルブ構造の配置によっても影響を受ける可能性がある。
図7fは、図7cに従い、「1」と示された部分空洞のサイズが縮小されて、流体が群18aの開口部から移動するような反対の構成を示す。
図7b~図7fに示すように、異なる開口部を有する副空洞部16a又は16tに対する副空洞部16a又は16tのように、異なる副空洞部が流体的に結合されてもよく、開口部は、環境22又はその異なる側面に個別に又は群で結合されてもよい。
フィン構造体は、副空洞を異なる副空洞部に分離することができ、これは必ずしも気密シールを意味するわけではないが、流体短絡を回避しながら分離を行うことができる。副空洞部の容積は、相互作用構造体の動きに基づいて互いに相補的であり得る。
群18a及び18bの開口部は、平面方向に垂直(すなわち正又は負のz方向)な部分的空洞から始まり、全体的又は部分的に配置されてもよい。代替的又は追加的に、MEMS平面12又は平面14に開口部が設けられてもよい。
例えば図7gに示すように、副空洞部から横方向出口が設けられる組み合わせも考えられ、これらの横方向出口はz軸に沿った異なる方向に向けられるため、図7d~図7fと同様に異なる副空洞部が上側又は下側に接続され、それによって、副空洞部、例えば副空洞部16aの対応する接続を平面14内で横方向に行うことができる。すなわち、層12内の横方向の出口又は入口の後に、流体流の方向転換を行うことができ、それにより、MEMS平面14に配置された群18a及び18bのMEMSアパーチャは、平面方向に垂直な方向、すなわちz方向に、層状構造体12のMEMSアパーチャ、蓋層、例えば層12又は12に流体的に接続される。
換言すれば、空洞は受動要素24の形状によって形成されてもよく、特に副空洞部は、要素24の形状又は移動フィンによる剛性フィン構造体によって画定される副空洞内で画定されてもよい。得られる副空洞部は、部材の内部で互いに分離され、副空洞部間で流体交換が発生しないかほとんど発生しないようになっている。部分的空洞部は、下部及び上部ウェハの開口部18a及び18bを通じて外部に接続され得る。受動部材24が変位すると、流体は一方の側の開口部を通じて空洞内に送達され、他方の側に送達される。一実施形態、すなわちスピーカの実施形態では、受動要素のこの動きによって音圧が生成される。同様に、ポンピング作用を発生させることも考えられる。抵抗要素24及び他の受動要素の作動は、装置平面14の撓み可能要素26を介して達成され得る。本明細書に記載の微小筋又はANED筋などの任意の撓み可能要素を使用してもよい。装置平面は、機械的流体相互作用のための受動要素なしで設計することができ、又は受動要素の割合がごくわずかであるため、能動要素で完全に充填することができる。したがって、比較的多数の要素を非常に高密度に充填することができる。これにより、能動要素を必要な機械的効果に適合させることができ、この効果はその後抵抗要素24によって達成される。能動レベルと受動レベルとの間の機械的効果の伝達は、デバイスウェハとハンドリングウェハ、すなわち生産後に残されるかその後に生産される要素24と26との間の固定接続を介して行われる。
図7gに示す空洞を周囲の流体に接続する開口部の代替的な実施形態は、開口部18’a及び18’bが構造ウェハ内に配置されて、底部又はハンドリングウェハにおける図7b~図7fの開口部18a及び18bへの接続が可能となるように実施することができる。開口部は、開口部が上側又は下側に流体的に接続されるように構造ウェハ内に配置することができる。役割を2つのレベルに分離することによって、これはさらなる利点をもたらす。追加のレベルにより、空気誘導などの流体誘導の新しい可能性が生み出され、2つのチップ側面の出口開口が上下に配置できるようになる。この目的のために、短いチャネル、すなわち開口部18’a及び18’bが構造平面における装置平面内に配置され、流体(この場合は空気)の流れを出口開口に案内することができるようになっている。これにより、出口開口がより高密度に充填されるようになり、出口開口が受動的音響発生要素の充填密度の制限要因となり得るが、この手法によって音響発生要素の充填密度の増加が達成され得る。
図8a~図8cは、層12及び能動構造体26が例示されるように平面14におけるMEMS20の概略斜視図を示す。アクチュエータ部26a及び26bは、アクチュエータ列86~86のうちの複数がx方向に並んで配置され、場合によっては互いに機械的に結合されるか、例えば図3cに示すように、連続電極を形成するように設計されてもよい。例示的には、5つのアクチュエータ列86~86が設けられているが、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも6、約10などの別の任意の数が設けられてもよい。必ずしもそうとは限らないが、アクチュエータ部26a、26bは、互いに対称的に形成することが可能である。
図8aは、能動構造体26の中間状態、すなわち撓んでいない状態を示し、図8bは、例えばアクチュエータ部26bを作動させることによってアクチュエータ部26bの延長が短縮され、それに対応してアクチュエータ部26aが伸長される状態を示す。このようにして結合部材28bの正のy方向への動きを得ることができる。
図8cは、図8dの相補的な状態を示し、結合部材28bが図8aに対して負のy方向に移動されており、この移動は例えばアクチュエータ部材26aを作動させることによって得ることができる。これとは無関係に、流体チャネル88~88の構成を層12に設けてもよく、この流体チャネルは、例えば図7gを参照して、開口部18a及び/又は18bをそれぞれ開口部18’a及び18’bに流体的に接続してもよい。
図8a~図8cによる実施形態においても、MEMSは、第1の作動信号を変換するための少なくとも1つの第1のアクチュエータと、第2の作動信号を変換するための少なくとも1つの第2のアクチュエータとを備えてもよい。
図8a~図8cでは、互いに鏡映対称である2つの撓み可能要素26a及び26bを中心線に対向して配置することができ、これによりバランスのとれた筋を実施することができる。バランスのとれた筋の別の可能性は、筋セルの形状の選択によってもたらされる。本明細書に記載の実施形態は、高い線形性を示す能動的に撓み可能な要素を形成することに関する。
撓み可能な能動要素の形状により、その作用モード及び作用方向が決まる。少なくとも2つ、さらにはそれ以上の異なる形状を組み合わせることによって、筋又は撓み可能要素内に異なる作用方向を実装することができる。
換言すれば、図8a~図8cは、第1及び第2の撓み可能部材26a及び26bを備える撓み可能部材26の撓みを示す。図8bに示す第1の時間間隔では、撓み可能要素26bにおいて図3a又は図3bのhgapの値を減少させることによって、第1の方向(+y)の撓みが生じる。第1の時間間隔の後又は前にあり得る第2の時間間隔では、撓み可能要素26aのhgapの値を減少させ、結果として撓み可能要素26bのhgapを増加させることによって、第2の方向(-y)の撓みが生じる。
図9aは、例示的な実施形態による相互作用構造体24’の概略上面図を示す。相互作用構造体24’は、相互作用構造体24の代わり、又はそれに加えて、MEMS10、20及び/又は40などの本明細書に記載のMEMS内に設けられてもよい。
図9bは、図9aの相互作用構造体24’の概略斜視図を示す。
他の相互作用構造体は、相互作用構造体の動きの逆方向にある基板に接続された固定フィンを有するものとして説明されているが、相互作用構造体24’は、MEMS平面14内で互いに平行に配置され、垂直に配向され、対向する縁部領域でMEMS基板に接続された複数のプレート又はフィン要素を有してもよい。あるいは、プレート要素又はフィン要素92は、群及び対で異なるアクチュエータ部に交互に接続されてもよい。例えば、アクチュエータ部の複数のアクチュエータが設けられてもよい。したがって、プレート要素92の第1の群92aが、第2の群92bのプレート要素92と交互に配置されてもよい。各群のプレート要素92a及び92bは、それぞれ、簡略に図示されたアクチュエータ94a及び94bを介して個別に又は一緒に作動されてもよく、次いでこれらのアクチュエータは、1つ又は複数の部分的アクチュエータ26a及び26bを備えてもよい。図示の実施形態例では、アクチュエータ94の少なくとも一方は、部分的アクチュエータ26a及び26bを有する。次いで、複数のアクチュエータ又は筋は、群で又は全体的に接続ウェブ96a、96a又は96b、96bを介して個別に又は全体的に互いに駆動することができる。これにより、1つ又は複数のアクチュエータの配置が可能になる。いくつかの実施形態では、一方の結合部品要素又はプレート要素94a~94a又は94b~94bは、アクチュエータ26a及び26bの簡略図を表す。したがって、記載されたプレート要素は、結合ロッド96を介してフィンアセンブリ92a/92bを作動させるように構成されたアクチュエータを提供することができる。
この構成によって、相互作用構造体24’は、非作動状態などの特定の状態において少なくとも一時的に、MEMS平面14内に互いに平行に配置され得る複数のフィン要素92を有するように構成され得る。フィン要素は、MEMS平面14に対して垂直に配向されてもよい。フィン要素92は、接続要素94及び/又は96によって群で互いに機械的に結合されてフィン群を形成してもよい。
異なるフィンアセンブリ92a及び92bは互いに対して撓み可能であってもよく、これによって、フィン要素間の最小距離を達成するのに必要なストロークが剛性フィン38に対して減少してもよい。
例えば、フィンアセンブリ92aのフィン要素及びフィンアセンブリ92bのフィン要素を撓ませるようにしてもよく、これらの要素は互いに隣接し、反対方向に交互に配置してもよい。
図9cは、図9a及び図9bの部分の概略斜視図を示し、接続ウェブ96aが群92aのフィン要素に機械的に固定され、接続ウェブ96bが群92bのフィン要素に機械的に接続されていることが分かる。例えば、接続ウェブ96bは結合部材94bを介して少なくとも部分的に駆動され、接続ウェブ96aは結合部材94aを介して少なくとも部分的に駆動されるが、説明したように、複数の結合部材が駆動に使用されてもよい。構造要素の異なる平面が機械的接続のために設けられ、対応する動きが互いに通過できるようにしてもよい。特に、接続ウェブ96a及び96bは、互いに対して可動に配置される。接続ウェブ96a及び96bは、より良好な図示を可能にするために部分的に隠されている。
図9dは、相互作用構造体24’の一部の概略上面図を示す。接続ウェブ96a、96b、96bは、結合点98を介して、群92aのフィン要素92a~92a又はフィン群92bのフィン要素92b~92bに機械的に強固に接続され得る。アクチュエータ又はその群94a及び94bは、例えば筋群である。そのような群は例えば図8a~図8cに示す構成に対応し、互いに作用する(バランスのとれた)2つの筋群が結合要素28を動かす。図9a~図9bでは、これらの筋群のいくつかが簡略化された形で示されており、それらは接続ウェブ96上で一緒に引っ張られる。
換言すれば、図9a~図9dは、代替的な受動要素24’が弾性フィン又はビームとして設計されている別の実施形態を示す。ここで、これらのフィン又はビーム92a及び92b(i1、...、NはN≧2)は、一方又は両方の端部で周囲基板に接続される。特に好ましい実施形態では、受動要素は周囲基板にさらに接続される。これにより、音響短絡の総断面積が実質的に減少する。撓み可能要素はいくつかのアセンブリ94a及び94bに分割又は分配することができ、配置された結合ロッド又は接続ウェブを介して、正又は負のy方向に面内の撓み可能要素又はフィン要素又はプレート要素を撓ませる。この実施形態例で開示される撓み可能要素94a又は94bは、第2の態様の可動層装置を含む本明細書に記載の筋状撓み可能要素又はアクチュエータ、又は本明細書に記載の他のアクチュエータを備える。他のタイプのアクチュエータも可能である。結合ロッドの撓みは、受動要素、すなわちプレート要素に伝達される。受動要素(プレート要素)の撓み可能要素(アクチュエータ)及び結合ロッド(接続ロッド)のそれぞれには2つの群があり、これらは例として群Aの文字a及び群Bの文字bで指定される。群A及びBは常に互いに対して撓んで、受動要素間の流体を高効率から最大効率まで圧縮することができる。群Aが正のy方向に撓むとき、群Bは負のy方向に撓む。撓み可能要素の平面における結合ロッド53a及び53bの接続は、一致する群の受動要素への摩擦接続によって実現される。いくつかの点において追加の接続部102(図9c参照)を設けてもよく、それによって中断された結合ロッドから受動要素に摩擦接続を伝達することができる。受動要素は各結合ロッドの連続部に力を伝達することができ、これは、プレート要素を介して要素102と104との間で力の伝達を行うことができるため、いくつかの領域で結合ロッドが代用され得ることを意味する。これにより、撓み可能要素の平面内で結合ロッドを中断できるようになる。さらに、結合ロッドとプレート要素との間の摩擦接続部は受動要素であるプレート要素の中心から外れて配置することができ、これにより、力印加点での小さな撓みが、ビーム中心の実質的に大きな撓みに変換される(図9d参照)。
以下では、いわゆるステータ-シャトル原理に基づく相互作用構造体の代替的な駆動撓みについて言及する。
図10aは、例えば図2で説明したように、部分的アクチュエータ26a及び26bを備えるMEMS100の能動構造体26の例示的な上面図を示す。
平面14において、この動きはフィン36~36などの移動構造体を撓ませるように構成された複数の結合要素28b及び28bに伝達されてもよく、フィン361~36は、図10b及び図10cで詳細に説明するように、任意選択の剛性構造体38~38によって少なくとも部分的に画定された部分的空洞内で可動となるようにMEMS平面14内に配置される。
図10bは図10aの部分104の上面図を示し、相互作用構造体のz方向及び/又はy方向の範囲106は、能動構造体26の範囲106よりも実質的に大きくてもよいことは明らかである。
図10bは、結合構成要素28bが正のy方向に撓んだ状態を示しており、それによって、周囲基板から固定的に懸架されている可動要素36~36は、一体的又は正方向若しくは非正方向に、アパーチャ18a~18aを通る流体の流れを可能にするように動く。すなわち、相互作用構造体は、能動構造体26から離れた領域でMEMS基板に機械的に接続され、能動構造体の撓み時に変形するように柔軟に形成されてもよい。この文脈において、柔軟とは、周囲の剛性構造体と比べて最大で半分、1/3又は1/4の剛性を有すると理解される。剛性フィン38~38は副空洞16a~16dを境界構造として画定してもよく、可撓性要素36~36が副空洞16a~16d内で変形するように可動に配置される。それによって、例えば図7a~図7gで説明したように、可動要素36~36は、副空洞16a~16dを副空洞部16a及び16a、16b及び16b、16c及び16c、並びに16d及び16dに分離又は細分化してもよい。相互作用構造体すなわち要素36~36の動きに基づいて、それぞれの副空洞部の容積は、他の関連する副空洞部の容積に対して相補的に可変であり得る。
図10a~図10cの実施形態では、いずれの場合も、部分的空洞部16a、16b、16c、16dは、層12の開口部によってMEMS100の環境に接続される。図示されていない層12では、例えば、相補的な部分的空洞部16a、16b、16c及び/又は16dを外部環境に接続することができ、それによって、これを任意選択的にカバー層内で行うことができるが必ずしもそうである必要はなく、例えば図7gで説明した撓みをもたらすこともできる。
図10cは部品104の概略上面図を示し、ここでは、アクチュエータ部26a及び26bの作動に基づいて要素36~36の対向する変形が行われる。
換言すれば、図10a~図10cは、受動抵抗要素36を駆動平面とは独立した平面内で駆動及び撓ませるためMEMSアセンブリ100の別の実施形態を示す。ここで、4つの弾性抵抗要素36を備えるアセンブリは、結合要素96を介して撓み可能要素26a及び26bに接続される。撓み可能要素は、本明細書の実施形態に記載のアクチュエータを備えるか含んでもよく、例えば線形撓み特性を有してもよい。弾性抵抗要素36及び能動的に撓み可能な要素26a/26bの群は、例えば、周囲基板から形成された境界62によって境界されている。この境界は、MEMS装置100の全体的な剛性を高めるとともに、抵抗要素36が配置される空洞を含む。さらに、リム62はアクチュエータに電気的に結合され、ステータとして機能する。したがって、リム62は3つの機能を相乗的に実行することができる。すなわち、音響的機能を実行して別の壁として機能し、電気的機能を実行してアクチュエータに電圧を導通し、アクチュエータの取り付け部となることで機械的機能を実行することができる。アクチュエータは、シャトルとステータの両方から力を引っ張るか力を加えてもよいが、ステータはその動きが制限又は防止されるように固定される。この実施形態では、シャトルは能動的に撓み可能な抵抗要素であるため、境界62と撓み可能要素26a/26bとの間に電位が確立される。抵抗要素36の間に配置される空洞を形成するために、さらなるリム38が設けられる。境界38は、境界62よりも薄い厚さであってもよい。抵抗要素は、蓋及びハンドリングウェハの開口部を通じてこれらの空洞内へ、又はそこから流体を搬送する。流体が空洞に出入りするための開口部(例えば、ハンドリングウェハ内の18a)は、蓋ウェハ及びハンドリングウェハの両方に設けられる。開口部は、例えば図10b及び10cに示す平面図において、撓み可能要素36によって掃引されないように配置される。あるいは、開口部は、例えば図6a及び6bで説明したように、周囲基板に配置されてもよい。
図11は、MEMS100すなわち能動的に撓み可能な要素又は能動構造体26a及び26bの電気的結合の概略上面図を示す。ここで、UACは信号電圧、-UDCは第1のバイアス電圧、+UDCは第2のバイアス電圧を示す。第1のバイアス電圧及び第2のバイアス電圧は、所望に応じて設定することができ、同じ又は異なる絶対値を有することができる。同様に、バイアス電圧はいずれも正及び/又は負の電圧値を有することができる。例として、3つの可動要素36~36及び2つの剛性要素38~38のみが示されている。
図12aは、実施形態による、本明細書に記載の他のMEMSの能動構造体として使用することができるMEMS120の能動構造体26の一部の概略上面図を示す。したがって、互いに対向して配置されたステータ電極108及び108と、電極108及び108の間に配置された、一方では櫛形電極構造体114a及び114a並びに他方では櫛形電極構造体114bとが設けられ、112は、一方では櫛形電極構造体114a及び114aと、他方では114bとを有し、これらの櫛形電極構造体は、櫛形電極構造体114bを櫛形電極構造体114a又は114aと係合させることによって、信号UAC、+UDC及び-UDCを同時に又は交互に印加することによる作動によって、可動電極112の動きを引き起こすように適合されている。
図12bは、可動電極112が基準状態116に対してステータ電極108に向かって撓んでいる、図12aと相補的な状態を示す。
換言すれば、図12a及び図12bは、上面図における開口部の概念のさらなる実施形態を提示する。ここで、駆動平面内のアクチュエータは、ステータ-シャトル原理に従っている。アクチュエータの固定された周囲108及び108には、基板に接続された櫛形の撓み不可能な対向要素114a及び114aと噛み合う櫛形の撓み可能要素114bが設けられる。図12aに示す第1の時間間隔では、櫛形の撓み可能要素の撓みが第1の動き方向に生じる。図12bに示す第2の時間間隔では、櫛形の撓み可能要素の動きは、第1方向とは反対の第2の動き方向に生じる。撓みは、面内において、別の平面内に配置された抵抗要素又は相互作用構造体24の延在方向に対して垂直に生じる。変位平面内に配置された相互作用構造体24の受動抵抗要素は、両側で層12などの周囲基板に接続されてもよい。抵抗要素は、それが駆動され得る能動装置平面内に延在してもよい。能動的に撓み可能な要素、すなわち平面14内に配置された櫛形電極構造体の動きは、一方における電極構造体114a/114aと他方における114bとの間の電位差の結果として生じる力に起因して起こり得る。撓み可能な櫛形要素の長さは、抵抗要素の長さの約40~80%であってもよい。
したがって、能動的に撓み可能な構造体の電極対は、噛合い電極櫛形構造体として形成され得る。この目的のために、電極櫛形構造を有する第3の電極をそれぞれの電極対と関連付けて、図12a及び12bに例示的に示す3つの電極の群を形成してもよい。実施形態によれば、能動構造体は、本明細書に記載の実施形態による、1つ又は複数の列に配置され得る複数のセルを設ける。列は、例えば高い力を発生させるために、互いに平行に配置されてもよい。代替的又は追加的に、相互作用構造体の少なくとも二次元運動を生成するために互いに傾斜した列を配置することが可能であり、換言すれば、相互作用構造体の2D運動は、アクチュエータの列の傾斜した非平行の配置によって得ることができる。3つの電極の中央は、外側電極の交互の印加に基づいて異なる方向に撓ませることができる。
図12cは、MEMS120の能動構造体26の概略上面図を示し、固定電極114a及び114aに面する櫛形電極がy方向に互いに空間的に分離され、それぞれが、同じ電位に接続可能であるか互いに導電的に接続された櫛形電極要素114b及び114bを形成する。これにより櫛形電極駆動部の動き方向yへの空間的拡張が可能になり、したがって動きの振幅を大きくすることができる。
相互作用構造体のフィン並びに/又は櫛形要素114b及び114bを懸架する構造の屈曲線は、接続構造体115又は115及び115の数及び/又は位置を介して調整することができ、その数は少なくとも1(図12c参照)、少なくとも2(図12d参照)、又はそれ以上とすることができる。
図12eでは、MEMS平面14が前景にあり、MEMS平面14が背景にあってMEMS平面14によって部分的に隠されており、MEMS平面14もMEMS平面14を露出させるために部分的には示されていない、MEMS120の概略上面図が示されている。
境界108は、電極櫛114a、...、114a、...による固定電極114aの倍数とすることができ、これらは連続して直列に並んでいるだけでなく、複数の列になっており、すなわち、少なくとも一次元又は少なくとも二次元アレイとして互いに相互接続されている。設計に応じて、電極櫛114a、...、114a、...は個別に、群に、又は全体的に電位を供給されるか、互いに絶縁し得る。
平面14において、異なる可動櫛形電極要素114bの機械的接続部を1つ又は複数の接続ウェブ96によって設け、1つ又は複数の結合要素28~28が設けられる可動フィン36~36などの相互作用構造24に動きを均一に伝達できるようにしてもよい。図12c及び図12dに示す拡大などの他の電極櫛の設計も実施することができる。
換言すれば、図12eは、結合ロッドと櫛形駆動部との間の接続を示す。既知の櫛形駆動部とは異なり、示されている櫛形駆動部は平面12又は面内に対して専ら平行にかつ部分的に動く。
図12fは、MEMS120’の概略側面図を示し、MEMS120’は本明細書に記載の他のMEMSと同様に構成することができ、例えば、MEMS120の電極櫛形駆動部を備えることができ、それによってMEMS120’への追加を他のタイプの駆動に容易に使用することができる。したがって、構造的には、駆動部の鏡映反転又は複製を平面117において行うことができ、これにより、2つの櫛形電極構造体114b及び114bの代わりに4つの櫛形電極構造体114b~114bを配置することができ、これらの櫛形電極構造体は例えば互いに直接的又は間接的に機械的及び/又は電気的に対に、例えば114b/114b及び114b/114bの対に結合することができ、これにより、製造パラメータ、特にアスペクト比を維持しながらアクチュエータ面積の倍増が可能になる。代替的又は追加的に、相互作用構造体24は平面117において鏡映反転されて相互作用構造体24及び24として使用されてもよく、これにより、MEMSの面積要件を同じ又は同等に維持しながら移動させる流体の量をさらに増やすことが可能になる。
相互作用構造体24及び24の寸法106並びに/又は能動構造体114b/114b及び114b/114bの寸法106は、同じであっても異なっていてもよい。
図12gは、MEMS120などの一実施形態例によるMEMSの一部の概略図を示し、能動構造体26は、図12c及び図12dで説明したように図12a及び12bの構成から同様に延長されたものである。しかしながら、図12a~図12dに代わるものとして、能動構造体26は、固定櫛形電極114a~114aを使用して例えば静電気力によってシャトル112a/112bで作動される相互作用構造体24及び24が、接続要素115及び115によってそれぞれの関連する相互作用構造体24及び24につながるように実装される。図の面には、相互作用構造体24及び24の代わりに要素119及び119が示されており、これらは、例えば、必ずしもそうではないが、図12hに示されている図12gのMEMSの概略側断面図から分かるように、MEMS面14内に少なくとも部分的に配置されてもよい。
要素115及び115は、弾性的に形成されてもよく、基板に対するシャトル及び/又は相互作用構造体の動きを少なくとも部分的に支持してもよい。
櫛形電極構造体114b~114bは、対114b及び114b並びに114b及び114bを形成するように組み合わされてもよく、対は、電気絶縁によって互いに電気的に絶縁されてもよい。この目的のために連続絶縁層を使用することもできるが、離散絶縁領域78~7812は構造の機械的変形可能性において利点を有する。
換言すれば、一方の櫛形電極114a~114a及び他方の櫛形電極114b~114bは、それぞれ対114~114に形成又はグループ化することができ、各電極対のこれらは、i=1,...,4である固定櫛形電極114aと、固定櫛形電極114aに対して可動に構成された可動櫛形電極114bとを有する。MEMSは、例えば第3の電極によって補完され得る、図12a~図12dにおける1などの任意の数の電極対を有することができるが、少なくとも2などのより多くの数であってもよい。図12gによれば、一例として4対が示されており、これにより、要素115及び115の最小距離範囲の周りで対称的な作動が可能になる。y軸に平行な軸で要素115及び115において鏡映反転された対は、それぞれの対の続きとして同様に構成され、又は櫛形電極の対として理解され得るが、x軸に平行な軸で互いに対向して配置された対の場合、例えば対114及び114又は114及び114は、櫛形電極114及び114の第1の対並びに櫛形電極114及び114の第2の対の可動櫛形電極114bが、互いに機械的に結合され、例えば離散領域78を使用して互いに電気的に絶縁されるように形成される。ある時点で、これらの櫛形電極は相互に異なる電位+UDC及び-UDCを受けることができる。MEMSは、第1の対及び第2の対の固定櫛形電極114aに時変電位、すなわち電位UACを印加するように構成されてもよい。
この文脈で説明される他の詳細にかかわらず、櫛形電極114a~114aは、図12a~図12dとは異なってそれらに印加される可変電位UACを有することができるが、それらの間に配置された櫛形電極114b~114bは、対114b及び114b並びに114b及び114bでそれらに印加される異なるそれぞれの電位+UDC及び-UDCを有することができる。この目的のために使用し得る電圧は、他の実施形態例に対応することができ、例えば大きさにおいては0.1V~24V以下の範囲にあり、+UDC及び-UDCを使用して、基準電位、例えば接地又は0Vに大きさが等しくなり得るが符号が反転されて提供される比較的静的な電位を指定することができる。交流電位UACは可変値を有することができ、例えば交流力を生成するために、電位+UDCと-UDCとの間で前後に切り替えることができる。
対114b及び114b並びに114b及び114bはそれぞれ電気的に互いに別々に電位を供給することができ、このためにそれぞれ要素115及び115を機能的に相乗的に使用することができ、要素115及び115はそれぞれ要素119及び119に機械的に強固にかつ電気的に結合されるが、例えば酸化物材料及び/又は窒化物材料を含んで形成され得る、例えば図12hに示す絶縁領域121及び121によって、相互作用構造体24及び24から電気的に絶縁され得る。要素115及び115は、例えば、周囲基板又は他の接続可能性の電気的に絶縁された異なる領域122a及び122bからの電位の容易な転送を可能にする。
図12g及び図12hに示す構成の利点は、MEMS平面14及び14が互いに投影されたとき、相互作用構造体の要素間の比較的大きな空間を、能動構造体の高密度な要素で充填することができることである。例えば、相互作用構造体24及び24又はその要素若しくはフィンをさらなる隣接するアクチュエータセルに接続して、さらなる力の増加を得ることが想定され得る。例えば、要素115及び/又は115は、櫛形電極114a/114bの中央領域から相互作用構造体24及び24を越えて延在し、そこで電気的に鏡像化されたセルに接続され得る。
なお、図12hでは、要素の位置関係を側断面図で示しており、櫛形電極114b~114bの図示を省略している。例示的には、寸法106は400μm~650μmの範囲で選択されるが、他の寸法が使用されてもよい。代替的又は追加的に、寸法106は例えば少なくとも30μmかつ最大75μmであるが、本願の要件に基づいて他の値もここで実施することができる。空洞を分割するために剛性フィン38及び38が使用されてもよく、剛性フィン38及び38はy方向に離間した2つの要素を形成して材料及び/又は重量を節約してもよいが、単一の共通要素として容易に形成されてもよい。任意選択的に、フィン38及び/又は38は、櫛形電極114a~114aを機械的に支持するために使用されてもよく、その目的のために例えば電気絶縁領域121又は121が設けられてもよい。
図13aは、一実施形態による可動層装置又は能動構造体130の例示的な上面図を示し、例えば本明細書に記載のMEMSの相互作用構造体を撓ませるために、単一又は複数で配置されてもよい。しかしながら、この作動概念は、本明細書内に限定されず、層状構造体及び層状構造体内に配置された空洞を備える任意のMEMSに適用可能である。能動構造体130は、例えば図5a及び図5bのビーム76と構造が類似又は同一であり得る3つのビーム76~76を備える可動層装置である。ビームはまた、離散部78a、78a、78b、及び78bにおいて、互いに対して電気的に絶縁及び固定され、離散部又は絶縁要素78a及び78aはビーム76に対してビーム76を固定し、離散部又は絶縁要素78b及び78bはビーム76に対してビーム76を固定する。隣接する2つのビーム76と76との間又は76と76との間のそれぞれの2つの離散領域の数は例示的なものであり、少なくとも2、例えば2、3、4、少なくとも5、少なくとも7、少なくとも10以上の任意の数であってもよい。
可動層構造体は、ビーム76と76との間の電位に応答して、又はビーム76と76との間の電位に応答して、動き方向122a又は122bへの動きを行うように適合される。例えば、層状構造体の固定に基づいて、ビーム76と76との間の電位は方向122bへの動きを引き起こすことができ、ビーム76と76との間の前記電位は方向122aへの動きを引き起こすことができる。
換言すれば、撓み方向は122a、122bの両方向において得ることができる。加えられた張力が方向を決定し得る。ビーム78aとビーム78aとの間の間隙は、例えば、78aの離散領域の領域内の図示されていない基板(y方向に対応する界面)にアクチュエータを接続することによって、画像の方向における上端が固定されるとき、例えば、図示の平面で時計回りのトルク、したがって方向122bの撓みを引き起こしてもよい。一方、ビーム78bとビーム78bとの間の間隙は、上端が固定されるとき又は上端に対して反時計回りのトルクを発生させ、方向122aに撓みを引き起こすことができる。
一方ではビーム76及び76、他方ではビーム76及び76を固定するための離散領域は、可動層装置130の方向124の軸方向経路に沿ってに互いにオフセットして配置されている。これは、方向124の軸方向経路沿いの少なくとも1つの領域ではビーム78が隣接するビーム76又は76に対して固定されているが、この領域では、対向する他のビームに対して固定されていないことを意味すると理解することができる。
単なる一例として、図2のMEMS20のように、方向122a及び122bはy方向に平行に配置されてもよく、方向124はy方向に垂直かつx方向に平行に配置されてもよい。日常の層構成130が本明細書に記載のMEMSの能動構造体26の少なくとも一部として使用される場合、対応するMEMSは層構造体にアパーチャを備えてもよく、空洞内の流体と相互作用するように構成された相互作用構造体を駆動するために、相互作用構造体の動きが少なくとも1つのアパーチャを通る流体の移動に因果的に関連するように平面14に可動に配置されてもよい。次いで、能動構造体は相互作用構造体に機械的に結合され、能動構造体及び可動層アセンブリの電気接点の電気信号がそれぞれ、能動構造体及び可動層アセンブリの変形に因果的に関連するように構成され、能動構造体及び可動層アセンブリの変形は、流体との直接接触又は相互作用構造体を介するなどの間接接触などによる流体の移動に因果的に関連する。
図13aに示すように、可動層装置130は、方向124に平行な軸方向経路に沿って、異なる方向に複数屈曲して形成されてもよい。例えば、各ビーム要素は、ジグザグパターンに従って屈曲又は湾曲していてもよく、隣接するビームは互いに実質的に平行な経路を有してもよい。
例えば、スペーサ又は離散領域78a、78a、78b及び78bは、軸方向経路の屈曲変化の外側に配置されてもよい。例えば、可動層装置130は離散領域78aの領域で屈曲してその後方向122aを向き、離散領域78bの領域では方向122bへの別の方向変化がある。固定は、可動層装置の屈曲変化領域のそれぞれの外側で行われ得る。
図13bは、方向124に平行な軸方向経路に沿って、ビーム76と76との間に複数のN個の離散領域が設けられ、ビーム76と76との間に複数のM個の離散領域が設けられた概略図を示す。必ずしもそうとは限らないが、場合によってはNはMと数が等しい又は異なる。構造体のx方向の所望の全長に基づいてこの数を選択することができる。
能動要素として使用される場合、アクチュエータすなわち移動層構造体の全長は、クリアランス(蓋/ハンドルウェハまでの距離)及び関連する縦方向の引き込み(アクチュエータが蓋/ハンドル層に接触する位置)によって制限され得る。能動アクチュエータとして、全長は個々のセルの横方向引き込みによって制限されるか影響を受ける。比較的短いアクチュエータは片側クランプ型となり得、ここでは最小で2つの単位セルしか存在しないが、広範囲の値が可能である。
可動層構造体の全長は、例えば能動音響発生アクチュエータとして、少なくとも50μmの範囲内とすることができ、例えば最大5mmとすることができ、約2.5mmの範囲とすることができ、両側にクランプされた構成が好ましいが、例えば縦方向の引き込みを防止する追加距離要素によって他の値も実施することができる。対応する制限はまた、感知用途においてあまり重要ではない可能性がある。
駆動平面としての全長は、例えば、少なくとも200μmから最大10mmの範囲内とすることができ、それによって両側にクランプされたアクチュエータ構成を考慮することがここでは好ましく、例えば図14cの領域78c1において中央接続が実施される。好ましくは3mm~4mmの範囲の長さが実施される。しかしながら中央接続は必ずしも必要ではない。両側クランプ構成のさらなる例を図14e及び図14fに示す。例えば図14eのようにアクチュエータが駆動要素として使用される場合には、中央接続が好ましい場合がある。音響発生のための能動要素として使用される場合、すなわち流体との直接接触を提供する場合、図14fに示すように、点対称アクチュエータを選択することが好ましい場合がある。
能動的な音響生成アクチュエータとして、セルを長くすると撓みは大きくなり得る。したがって、このような範囲の用途では離散範囲を少なくするのが好ましい。駆動要素としては、全長を長くすることができる。しかしながら、セルが長すぎると電圧が制限される可能性がある。これについてはセルの数によって最適化することができる。セルの数は、基本セルの選択された長さに応じて選択することができる。
流体と直接相互作用するアクチュエータなどの能動的な音響発生アクチュエータとして能動層構造体を使用する場合、少なくとも2かつ最大100となる数N又はM、好ましくは最大50、最大10、又は正確には2などの少ない数を選択することができる。
本明細書に記載の相互作用構造体などの駆動要素として使用される場合、離散領域の数は、全長及びセル長に応じて、少なくとも2かつ最大100、好ましくは少なくとも2かつ最大50あるいは少なくとも2かつ最大10、特に好ましくは少なくとも2かつ最大4であってもよい。
x方向の離散領域又は分離アイランドの延長又は寸法は、少なくとも1μmかつ最大100μmとすることができ、15μmの寸法が好ましい。
ビーム76/76又は76/76の同じビーム間に配置された2つの離散領域と、他の対のビームを固定するために離散領域が任意選択的に配置され得る中心及び/又は変曲点におけるビーム76の介在部との形状的本体の形状は、単位セル126と呼ばれ得る。例えば、単位セル126は離散領域78a、78a及び78bを頂点とする例示的な三角形から形成され、単位セル128は離散領域78b及び78b及び78aの別の例示的な三角形の頂点から形成されてもよい。単位セルの形状は離散領域の位置によって調整可能であり、可動層装置130の振幅、線形性及び/又は力などの動きの挙動に影響を及ぼし得る。
換言すれば、図13a及び13bは、代替的な撓み可能要素130の実施形態例を示す。好ましい実施形態例においてこの実施形態例は両側で周囲基板にビーム76を接続することを目的としており、これは可動層装置が両側で固定的にクランプされ得ることを意味するが、そのため周囲基板への接続の図示はここでは省略されている。
例示的な形状はジグザグ形状に配置されたビーム76~76によって形成されるが、3つより多くのビームが配置されてもよい。実施形態はまた、ビーム76の他の形状を有してもよい。例えば、図18a及び図18bには、円形セグメントに基づく別の可能な形状が示されている。すなわち、ビームは部分的に直線状であっても曲線状であってもよい。示されている単位セル又は基本セル126及び/又は128は、離散領域又は分離アイランド及びバーセグメントからなるセグメントを示す。単位セル126及び128などの異なる単位セルはまた、例えば図14a~図14fに例示されるように異なる形状を有してもよい。実施形態は、3つのバーの配置に限定されず、複数のバーを含んでもよい。離散領域78は、分離アイランド又は分離スペーサとも呼ばれ得る。
方向122bに撓みを引き起こすことができる単位セル128の場合、ビーム76及び76のセグメントと、2つの分離アイランド、特に隣接する分離アイランド78b及び78bとが互いに接続される。さらなる単位セル128は、例えば単位セル128及び128について示されるように、隣接する単位セル128が共通の分離アイランド78bを有するように、方向124などの横方向に配置される。能動的に静電的に作動されたセルの向きに応じて、異なる撓み方向が生じ得る。
能動要素であるビームは、それぞれの方向122a又は122bを達成するために、対で又はより多い数で、並びに異なる数で設けられ得る。非対称性は回路によって補正することができる。
図14aは、図13aの可動層装置と比較して、曲率半径の内側にそれぞれi=1,...,Iである絶縁アイランド78a及びj=1,...,Jである78bを有する実施形態例に係る可動層装置130の概略上面図を示す。
図14bは、離散領域78a及び78bが可動層装置の方向124沿いの湾曲経路の曲率半径の外側に配置されている、すなわち図14aと相補的であって図13aの図に従っている可動層装置130の概略図を示す。示されている撓みは例示的なものであって限定的なものではない。図14a及び14bにおいて、撓みは、絶縁アイランド78の位置による撓みへの影響を示すものであり、定電圧割り当てに対する例である。例えば、図14aでは、ビーム76に+DCが供給され、ビーム76に-DCが供給され、それらの間のビーム76に一例として-DCでもある制御信号ACが供給されると仮定される。このようにして、76と76との間の空隙のみがアクティブになり得る。絶縁アイランドの配置に応じて、こうすることで発生する動き方向又は曲げモーメントが決定される。このような例示的な制御では半分のみがアクティブであるため、撓みは一方向122a(図14a)又は122b(図14bでは、配線は相補的であって、すなわちAC信号は+DCであると仮定される)でのみ示されている。他の電位又は信号によって異なる形態の動きを達成することができる。
図14cは、基板62の一端にクランプされ得る可動層装置130の概略上面図を示す。任意選択的に、反対側の端部132は自由に可動であり得る。あるいは、可動層装置130は両側でクランプすることもできる。
可動層アセンブリ130は、1つ又は複数の組み合わせ離散領域78c及び78cを含み、その各々において、76、76及び76の両方がともに機械的に固定される。
任意選択的に、相互接続要素又は離散領域は、MEMS平面14内の離散領域間の方向、例えば方向124に、可動層アセンブリの軸方向経路に平行に可変範囲を有してもよい。例えば、図14cの離散領域は、方向124に垂直、平面14に平行、x/y平面に平行である方向124にそれぞれ可変範囲を有し、これは例えば台形に基づき得る。すなわち、離散領域は台形状に形成されてもよい。任意選択的に、離散領域を端部132に設けてビーム76、76及び/又は76を互いに取り付けてもよい。
図14dは、可動層装置130と比較して短縮された可動層装置130の概略図を示す。代替的な実施形態では、方向124により長い可動層装置を実装することが想定されている。
図14eは、一実施形態例による可動層装置130の概略図を示し、可動層装置130及び130を基に方向124に延長され、それらとは別個のものとして両側で固定的にクランプされる。
図14fは、同じく両側で固定的にクランプされた、一実施形態例による可動層装置130の概略図を示す。
1つ又は複数の層構成は対称性を有してもよい。例えば、可動層装置130は、方向124に垂直な対称軸66に対して軸対称又は軸方向に対称に形成されてもよいが、可動層装置130は、例えば他の離散領域に対して可動層装置の形状的中心を示し得る組み合わせ離散領域78cに対して点対称に形成されてもよい。任意の種類の対称が原理的に可能である。
換言すれば、筋セルの撓みの方向は、例えば図14aの離散領域78a、78a及び78b及び78bによって実施される「谷」、又は図14bの離散領域によって実施される「山」など、主に分離アイランドの配置に依存し得る。谷は、対応する曲率半径の内側に位置すると理解することができ、山は、曲率又は方向の変化の外側に位置すると理解することができる。したがって、同じ電荷を有する筋セルを異なる撓み方向に設計することができる。両方のストランドに分離アイランドを有するコネクタを介した2つの可能な位置の組み合わせ(例えば図14cの組み合わせ離散領域78c)、又は例えば、方向124に両側でクランプされたアクチュエータ内の谷/山/谷又は山/谷/山又は山/谷/山/谷の経路によって、例えば図14fに示すように、平衡回路内のアクチュエータ中心における線形撓みが可能になる。使用される基本セルの数及び形状は、実施形態例において異なり得る。記載された構造は、一般に、BNEDとは異なり、面積重心繊維に対して非対称な線形特性を有する撓み可能要素(「平衡非対称」NED、BA-NED)を提供する可能性をもたらす。撓み可能要素によって掃引される領域の線形性は、方向122aを引き起こす1つ又は複数の能動ストランドに伴う屈曲線の掃引領域が、方向122bの1つ又は複数の能動ストランドによって引き起こされる掃引領域と可能な限り一致するときに与えられる。この変位した領域は、例えば図14a及び14bで説明したように、中心電極及び一方の外側電極が各場合において同じ電位を有し、他方の電極が各場合において接地されているときに生じる。電気的制御の動作点電圧又は関連するAC特性の勾配などの電気的特性は、基本セル126及び/又は128の形状によって調整することができる。例えば、比較的低い電圧でより大きな撓みを達成するために、より長い基本セルを使用することができる。基本セルを長くすれば、例えば、絶縁アイランド間の方向124の距離が大きくなる。さらに、基本セル126及び128の組み合わせに応じて、アクチュエータ中心の周りで鏡映対称(図14e参照)又は点対称となるアクチュエータ(図14f参照)が生じる。鏡映対称は、図14cの78cに対する接続片の左右のモーメントが平衡状態にあるという利点を有する。これにより、個々の基本セル126又は128が同様の挙動を示す。点対称構造は、同じ全長に対してより長い基本セルを使用でき、したがって撓みを増加できるという利点を有する。さらに、この場合、1つのみの能動ストランドによる変位領域はそれぞれ同じである。これにより、特性曲線の直線性が確保される。
撓み可能要素の周囲基板62への接続部は、基板62と基本セル126若しくは128との間、又は基板62と絶縁アイランド/離散領域との間の固定又は弾性接続部からなってもよい。基板への接続要素は、電極又は絶縁アイランドと同じ又は異なる剛性を有してもよい。アクチュエータの共振周波数は、軸方向支持のない場合と比較して、クランプにおいて得られる軸方向応力によって増加され得る。そのような軸方向の張力は、例えば、異なる材料を組み合わせることによって増強することができる。
さらに、歪み補強を調整するために、撓みの受動要素をアクチュエータ内に導入することができる。例えば、長いコネクタ78c又は3つの平行な直線状の電極を有する部分である。
BA-NEDアクチュエータは、筋/撓み可能要素26の形成のために図6a及び図6bと同様に使用することができる。特性曲線の線形性のために、BA-NEDアクチュエータは、国際公開第2018/193 109号パンフレットに記載されているGEN 1 A-NED(第1世代非対称NED)に基づくスピーカに類似した直接音生成のための要素としても適している。技術的には、このアクチュエータは、電気回路をアクチュエータ平面内で行うことができるという利点を有する。加えて、アクチュエータ間の電気信号ルーティングのために区切りは必要とされない。したがって、アクチュエータの充填密度を高めることができる。一般に、BA-NEDは、アイランド位置(図14c~図14f参照)を選択することによって片側又は両側でクランプすることができる。例えば図15及び16に示すように、端から端まで繰り返し配置されたいくつかのジグザグのストランドは、BA-NED筋をもたらす。例えば図17に示されるように、配線の選択によって同じ電位差がストランドに印加されたとき、セルはその水平方向の動きにおいて互いにブロックし合い、水平方向の長さを変化させる可能性がある。
平衡動作すなわち線形動作の場合、同じトポロジーを有するストリング上には同じ静電電位差が生成される。例えば、正及び負のDCバイアス電圧は、AC信号又は反転信号を有するAC信号及びDCバイアス電圧と組み合わせることができる。その結果、各筋の半分(同じセルトポロジーを有するストランド)が1つの撓み方向に作用する。これにより、筋を両方向に能動的に撓ませることができる。したがってリセット力は静電気力である。バランスのとれた挙動により、動きの直線性が高くなり得る。これは、可動層装置の自由端、例えば(離散的な固定の有無にかかわらず)端部132を、例えば一方では方向122a/122b及び他方では方向124のような、直線的に独立した2つの方向に動かすように可動層装置を設計できることを意味する。
ストリングをグループ化することによって、必要な電圧信号の数をさらに減らすことができる。したがって、さらなる変形形態は、アイランドの等しいオフセットを有する2つのストリングの倍数として選択される。電位差によって同じトポロジーを有するすべてのストリング上に信号(又は反転信号)をもたらすように電圧を選択することができる。
同じ形状の他の筋領域を組み合わせて、筋の二次元撓みを可能にすることもできる。例えば90°回転した「煉瓦パターン」を有する「煉瓦パターン」筋により、水平方向及び軸方向の動きが可能になる。これにより、抵抗要素24は下側の平面において両軸に動くことができる。そのような実施形態は、本明細書に記載されるすべての実施形態に適用される。
図15は、少なくとも第4のバー、例では第5のバー76及び76も示されている、一実施形態例による可動層装置150の概略図を示す。台形の離散領域の代わりに、例えば離散領域の正方形断面も選択されたバーの数とは無関係に選択することができる。少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも20以上など、より多数のバーも可能である。
可動層アセンブリの離散領域78はそれぞれ、可動層アセンブリの軸方向経路に沿って異なるように、隣接するビーム76及び76、76及び76、又は76及び76のペアとして対で配置されてもよい。すなわち、76/76と76/76などのいくつかの対の間では位置は同じであってもよく、他の対では位置は異なっていてもよい。
図16は、可動層装置150に構造的に対応し得る、一実施形態例による可動層装置160の概略上面図を示す。可動層装置160の一端132における相互接続部及び/又は離散固定部78~78に基づいて、可動層装置160の方向124又はその反対方向に沿った短縮又は伸長が実行されてもよい。
図17は、一実施形態例による可動層装置170の概略上面図を示す。方向122a及び/又は122bへの動きは、絶縁領域78の位置を適切に選択することによって設定することができる。
図示の実施形態によれば、可動層装置170の離散領域78はそれぞれ、可動層装置の中間繊維に沿った対称面に対して鏡映対称に配置されてもよい。例えば、中間繊維は中心ビーム76をほぼその中心線に沿って通過する。本明細書に記載の層アレイは、本明細書に記載のMEMSのアクチュエータ26の少なくとも一部を形成することができるが、それとは独立して形成することもできる。例えば、本明細書に記載のMEMSは、スピーカ、マイクロフォン、超音波トランスデューサ、マイクロドライブ、又はマイクロポンプとして形成されてもよい。
図18aは、ビーム76~76が互いに対して部分的に湾曲して配置されている一実施形態による可動層装置180の概略上面図を示す。
図18bは、ビーム76、76及び76が同じく部分的に湾曲しているが、離散領域78の位置が異なるように調整されている別の可動層装置180の概略図を示す。
実施形態は、音響発生のために能動的に変形可能な要素を使用しないか、又はごくわずかしか使用せず、受動的な要素を使用することが高い音圧を発生させるために理にかなっているという認識に基づいている。これにより、変形が保証されるように変形可能要素を設計することができ、高い音圧が達成され得るように受動要素が最適化されるという利点がもたらされる。第1の態様によれば、駆動平面内に配置され、さらなる層において受動要素に接続される筋状アクチュエータが生成される。これにより、既知の概念と比較して音圧レベルが増加する。さらなる態様は、両側でクランプされ、したがってビームにおいて流体損失を引き起こし得る自由に振動する端部における周囲基板との間隙を回避するアクチュエータ及び/又は可動層装置に関する。これにより、ビームの動きが自由なままであり、制限されないことが保証される。これは、例えば、本明細書に記載され、図5a及び5bにも示される可動層装置において説明される。別の態様を使用して、第1の態様の受動要素を駆動するアクチュエータとして機能させることができる。これは両方の態様が同じタスクを実行するからである。しかしながら、第2の態様の特徴は、受動要素に関連付けられることなく独立することができる。
記載された実施形態は、既知の概念と比較して小さい又は最小のチップ面積で音圧レベルを増加させることを特徴とする。そのため、下にあるウェハの面積を高効率あるいは最適に利用して、半導体材料に基づく部品の費用効率の高い生産を達成することができる。したがって、本実施形態で解決されるタスクは、チップ体積をどのように利用して高い音圧レベルを生成し得るか、又は特に高感度にし得るかについての解決策を示すことである。実施形態例の核心は、駆動レベルを音響発生レベルから分離することである。これにより、音響発生要素を最適に設計することができる。同様に、駆動平面は、アクチュエータが高い充填密度を有するために撓み範囲にわたって高い力を有し得ることを特徴とする。
微小機械部品は、電気信号を機械的作用に変換するために、又はその逆に変換するために必要である。一方における変形可能要素の場合、要素の変形は電気入力信号によってもたらされる。この場合、変形可能要素はアクチュエータである。同様に、そのような変形可能要素は、変形可能要素の変形から生じる電気信号をタップすることによってセンサとして使用することもできる。
変形可能要素は、ビーム状アクチュエータであり、静電、圧電、磁歪及び/又は熱機械的作用原理に基づいている。
構成要素は、少なくとも1つの異物交換平面、1つの構造平面、及び1つの天井平面からなる積層体である。異物交換層は、変形可能要素を駆動するために必要なアクチュエータが配置されていることを特徴とする。各層は、材料結合プロセス、例えば結合を用いて互いに結合される。これにより、構成要素内の間隙が音響的にシールされる。層は、例えばドープ半導体材料及び/又は金属材料などの導電性材料を有する。変形可能要素の能動要素は、電極の層からの選択的溶解によって形成される。受動要素は、例えば、層から受動的に溶解されるか、又は上述したのと同等の方法で材料結合によって結合される。
本明細書に記載の態様の実施形態は、以下に関する。
1.装置
1.1.アクチュエータレベルが流体相互作用レベル/構造レベルから分離される。
1.1.1.利点:アクチュエータ面内の充填密度が高いため、アクチュエータ面内に従来よりも高い力を加えることができる。
1.1.2.アクチュエータが設けられていないため、相互作用面内の充填密度が高くなり、面積当たりにおいてより多くの流体を移動させることができる。
1.2.アクチュエータレベルは撓み可能要素を含む。
1.3.好ましい実施形態では、撓み可能要素は電気絶縁スペーサを介して互いに接続された電極である。
1.4.撓み可能要素が周囲基板に接続されている。
1.5.隣接する電極が互いに接近又は離間するように異なる電位が電極に印加される。
1.5.1.電極の形状及び数を介して調整可能な力及び撓み
1.6.撓み可能要素の構成の好ましい設計例によりほぼ線形の撓み挙動が可能になる。
1.6.1.2つの撓み可能要素がリンクで対称的に接続されている(図1)。
1.7.流体相互作用平面は、撓み可能要素に接続された受動要素を含む。
1.8.流体相互作用面内の要素が流体と相互作用し、体積流を生成する。
1.9.好ましい実施形態では、受動要素は櫛形要素である。
1.10.櫛形抵抗要素は、基板に強固に取り付けられた嵌合要素と共に空洞を形成する。
1.11.対向要素に対する抵抗要素の動きは、流体の体積流を生成する。
1.12.流体は、ハンドリングウェハ及び蓋ウェハの下部出口開口部及び上部出口開口部を介して空洞内へ、又はそこから搬送される。
1.13.実施形態の例では、抵抗要素は接続要素を介して基板に接続されてもよい。
1.13.1.接続要素の形状及びトポグラフィは設計され得る。これにより、得られる加振抵抗要素の周波数に影響を与えることが可能になる。
1.14.構造平面は、その垂直方向においてアクチュエータ平面よりもはるかに大きい。
1.15.構造平面は、蓋及びハンドリングウェハの開口部に空洞を接続するための開口部を含んでもよく、それによって空洞を環境に接続する。
1.16.別の態様は、弾性抵抗要素を制御するための結合要素を使用する。
1.16.1.抵抗要素は、好ましくは両側で基板に接続される。
1.16.2.結合要素は、能動的に撓み可能な動きを弾性抵抗要素に伝達する
1.16.3.撓み可能要素、結合要素及び抵抗要素には、反対方向に動作する2つの群が存在する。換言すれば、それらは、第1の時間間隔で互いに向かって動き、後続の第2の時間間隔で互いに離れる。
1.17.別の態様は、1.16とは異なり、群に分割される結合要素を使用する。基本原理は、ステータ-シャトル構成である。
1.17.1.群は、例えば、線形的に動作する能動的に撓み可能な要素に接続された4つの弾性抵抗要素からなる。
1.17.2.弾性抵抗要素及び能動的に撓み可能な要素の群は、基板から形成された境界によって囲まれている。この境界は、構成要素の全体的な剛性を増加させる。さらに、リムはアクチュエータに電気的に結合され、ステータとして機能する。この実施形態では、シャトルは能動的に撓み可能な抵抗要素である。
1.17.3.空洞を形成するために、抵抗要素間に配置されるさらなるリムが設けられる。
1.17.4.抵抗要素は、蓋及びハンドリングウェハの開口部を通じてこれらの空洞内へ、又はそこから流体を搬送する。
1.17.4.1.開口部は、能動的に撓み可能な要素の領域には位置せず、その側面に位置する。
1.17.4.2.開口部は、図5aのように配置されてもよい。
1.18.別の態様は、抵抗構造体に接続された櫛形撓み可能要素を使用する。この原理は、ステータ-シャトル原理に対応する。
1.18.1.周囲基板は櫛形である。この領域は、抵抗要素の長さの40~80%に相当する長さを有する。
1.18.2.抵抗要素に接続された櫛形撓み可能要素は、櫛形基板と係合する。
2.代替的な撓み可能要素としての装置
2.1.線形撓み挙動を有する撓み可能要素
2.1.1.流体と独立して相互作用することができる。
2.1.2.しかし、抵抗構造体の駆動部として使用することもできる。
2.2.実施形態では、両側で周囲基板に接続されている。
2.2.1.出願PCT/EP 2018/078298に対する改良点は、一端にクランプされたアクチュエータの自由に可動な端部の場合と同様に、両端にクランプされたアクチュエータが音響短絡を示さないことである。
2.3.撓み可能要素は、撓み可能要素の延在方向に鏡映対称の基本セルが並置されることによって形成される。
2.4基本セルは、絶縁スペーサ層によって接続された一連のバー状電極からなる。基本セルは、電極と直接機械的又は電気的に接触しない電極の全長に沿った絶縁層を含んでもよい。
2.5.一実施形態は、上面図において山-谷-谷の向きを有する3つの電極を有する。
2.5.1.第1のユニットセルは、2つの絶縁スペーサの「山」及び1つの絶縁スペーサの「谷」によって形成される。
2.5.2.鏡像として対応して配置された隣接する第2の基本セル
2.6.実施形態は3つを超える電極を有する(図12)。
2.7.隣接する電極は異なる電位を有するために撓みが生じる。
2.8.絶縁スペーサの配置によって撓み特性を調整することができる。
2.9.実施形態はまた、片側で基板に接続された撓み可能要素を含む。これにより、長さの変化を生じさせることができる。
3.上記の装置によって流体を変位させるためのプロセス/方法
3.1装置を使用して、周囲の流体の圧力変化を生成し(音声、スピーカ)、周囲の流体の圧力変化を検出する(音声、マイク)ことができる。
4.実施形態はまた、ポンプ又はマイクロドライブであってもよい。
いくつかの態様を装置に関連して説明したが、これらの態様は対応するプロセスの説明も構成するため、装置のブロック又は構成要素も、対応するプロセスステップ又はプロセスステップの特徴として理解されるべきであることが理解される。同様に、プロセスステップに関連して又はプロセスステップとして説明される態様はまた、対応する装置の対応するブロック又は詳細若しくは特徴の説明を構成する。
上述の実施形態は、本発明の原理の単なる例示である。本明細書に記載の構成及び詳細の修正及び変形が当業者には明らかであることが理解される。したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲の保護範囲によってのみ限定され、本明細書の実施形態の記載や説明によって提示される特定の詳細によっては限定されないことが意図される。

Claims (63)

  1. 層状構造体(12)を有するMEMSであって、前記MEMSが、
    前記層状構造体(12)内に配置され、前記層状構造体(12)内の少なくとも1つの開口部を介して前記層状構造体(12)の外部環境に流体的に結合された空洞(16)と、;
    第1のMEMS平面及び前記空洞(16)内において平面方向に可動に配置され、前記空洞(16)内の流体と相互作用するように適合された相互作用構造体(24)であって、前記相互作用構造体(24)の動きが、前記少なくとも1つの開口部を通る前記流体の移動に因果的に関連する相互作用構造体(24)と、
    前記平面方向に垂直な第2のMEMS面内に配置され、前記相互作用構造体(24)に機械的に結合された能動構造体(26)であって、前記能動構造体(26)が、前記能動構造体の電気接点における電気信号(32)が前記能動構造体(26)の変形に因果的に関連するように構成され、前記能動構造体(26)の前記変形が、前記流体の前記移動に因果的に関連する能動構造体(26)とを備える、MEMS。
  2. 能動構造体(26)が、電気信号が端子に印加されると前記能動構造体(26)の変形を引き起こして前記相互作用構造体(24)の動きと前記流体の移動とを引き起こすように構成されたアクチュエータ構造を備える、請求項1に記載のMEMS。
  3. 前記能動構造体(26)が、静電的、圧電的又は熱機械的電極構造を備える、請求項2に記載のMEMS。
  4. 前記能動構造体(26)が、互いに対向して配置された2つの作動方向(26a,26b)を含み、第1の作動信号に基づいて前記第2のMEMS平面内で作動方向への動きを実行し、第2の作動信号に基づいて前記第2のMEMS平面内で前記作動方向とは反対の相補的な動きを実行するように適合されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のMEMS。
  5. 前記能動構造体(26)が、前記第1の作動信号を変換するための第1のアクチュエータ(26a)と、前記第2の作動信号を変換するための第2のアクチュエータ(26b)とを備える、請求項4に記載のMEMS。
  6. 前記第1のアクチュエータ(26a)及び前記第2のアクチュエータ(26b)が互いに対向して配置され、前記相互作用構造体(24)との機械的結合(28)をもたらす結合要素が、前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとの間に配置されている、請求項5に記載のMEMS。
  7. 前記能動構造体(26)が、前記作動方向に平行な第1の領域において前記第1の作動信号に基づいて伸長し、第2の副領域において短縮し、前記作動方向に平行な前記第1の領域において前記第2の作動信号に基づいて短縮し、前記第2の副領域において伸長するように構成されている、請求項4から6のいずれか一項に記載のMEMS。
  8. 前記能動構造体(26)が、並んで配置され、電極対にグループ化された複数の電極要素(46)を備え、隣接する電極対の主面が互いを向いて配置され、内側スペーサ要素(54)によって離散的な位置で前記電極要素の中央領域(52)において接続されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のMEMS。
  9. 前記能動構造体(26)が、前記第2のMEMS平面内の方向における一対の電極の電極要素(46)間の印加電位に基づいて長さの変化を引き起こし、その変化が前記相互作用構造体(24)に伝達されるように適合されている、請求項8に記載のMEMS。
  10. 前記能動構造体(26)が、それぞれが第1及び第2の電極要素(46)を有する複数の電極対(48)を備え、前記電極要素(52)の中央領域において隣接する電極対(48)が内側スペーサ要素(54)によって離散的な位置で接続されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のMEMS。
  11. 一対の電極の前記第1の電極要素及び前記第2の電極要素が、前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間の距離を調整するために、前記電極要素の縁部領域において離散的な外側スペーサ要素(56)によって機械的に固定されており、又は
    一対の電極の前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材が、縁部において前記層構造体(12)と機械的に固定されている、請求項10に記載のMEMS。
  12. 前記第1の電極要素及び前記第2の電極要素が、少なくとも0.01μmかつ最大200μmの距離で固定されている、請求項10又は11に記載のMEMS。
  13. 前記内側スペーシング要素によって調整される距離が、少なくとも0.01μmかつ最大200μmの値を有する、請求項8から12のいずれか一項に記載のMEMS。
  14. 電気絶縁層(58)が一対の電極の隣接する電極の間に配置されている、請求項8から13のいずれか一項に記載のMEMS。
  15. 電気絶縁層(58)が、外側スペーサ要素(56)の間に懸架され、前記外側スペーサ要素(56)が前記電極対の前記電極の縁部領域に配置されて前記電極を機械的に固定する、請求項14に記載のMEMS。
  16. 前記絶縁層(58)の形状が、前記MEMSの受動状態において事前に指示された前記電極対の前記電極の形状に適合されている、請求項14又は15に記載のMEMS。
  17. 第1の絶縁層副層(58a)が、前記電極対の第1の電極(46)の前記予め成形された形状に追従し、第2の絶縁層副層(58b)が、前記電極対の第2の電極(46)の前記予め成形された形状に追従し、前記第1の副層及び前記第2の副層の対向する主面間の距離が、第1の副層取り付け領域から第2の副層取り付け領域までの前記第2のMEMS平面内の電極経路に沿って可変である、請求項16に記載のMEMS。
  18. 前記能動構造体(26)の電極対が、1列(86)又は互いに平行に延在する少なくとも少なくとも2列に配置されている、請求項8から17のいずれか一項に記載のMEMS。
  19. 第1の電極対が、前記第2のMEMS平面内の第1の方向に平行な第1の列に配置されて、前記第1のMEMS平面内の第1の方向に前記相互作用構造体(24)の動きをもたらし、第2の電極対が、前記第2のMEMS平面内の第2の方向に平行な第2の列に配置されて、前記第1のMEMS平面内の第2の方向に前記相互作用構造体(24)の動きをもたらす、請求項8から18のいずれか一項に記載のMEMS。
  20. 前記電極対が噛合い電極櫛形構造として形成されている、請求項8から19のいずれか一項に記載のMEMS。
  21. 電極櫛形構造(114)を有する第3の電極が、前記一対の電極に関連付けられて3つの電極の群を形成し、前記電極のうちの中央の1つが、前記3つの電極のうちの外側電極の交互の通電に基づいて異なる方向に撓み可能である、請求項20に記載のMEMS。
  22. 前記一対の電極が、固定櫛形電極と、前記固定櫛形電極に対して可動な可動櫛形電極とを備え、かつ、第1の対の櫛形電極である、請求項20に記載のMEMSであって、前記MEMSが、少なくとも第2の対の櫛形電極を備え、前記第1の対の櫛形電極及び前記第2の対の櫛形電極の前記可動櫛形電極が、互いに機械的に結合され、互いに電気的に絶縁され、かつ、ある時点で互いに異なる電位が印加されるように適合されており、前記MEMSが、前記第1の対及び前記第2の対の前記固定櫛形電極に時間変化する電位を印加するように適合されており、前記MEMSが、前記第1の対及び前記第2の対の前記固定櫛形電極に時間変化する電位を印加するように適合されている、MEMS。
  23. 前記能動構造体(26)が、MEMS基板と前記相互作用構造体(24)に機械的に固定された結合要素(28)との間に機械的に接続された複数の可動層アセンブリを備え、各可動層アセンブリが、前記第1のバー(76)と、前記第2のバー(76)と、前記第1のバーと前記第2のバーとの間に配置され、それらの離散領域で前記第1のバー及び前記第2のバーから電気的に絶縁された第3のバー(76)とを備え、前記第1のバーと前記第3のバーとの間の電位に応答して、又は前記第2のバーと前記第3のバーとの間の電位に応答して、前記第2のMEMS平面内の動きの方向に動いて前記結合要素を動かすように適合されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のMEMS。
  24. 少なくとも第1の可動層アセンブリ及び第2の可動層アセンブリが、前記結合要素と前記基板との間に直列に機械的に接続され、前記第1及び第2の可動層アセンブリの曲率分布の勾配が交互の符号を有する、請求項23に記載のMEMS。
  25. 前記複数の可動層装置が前記第2のMEMS平面内で対称に配置されている、請求項23又は24に記載のMEMS。
  26. 前記能動構造体(26)が、MEMS基板と、前記相互作用構造体(24)に機械的に固定された結合要素との間に機械的に接続された可動層アセンブリを備え、
    前記可動層アセンブリが、第1のバー(76)と、第2のバー(76)と、前記第1のバーと前記第2のバーとの間に配置され、離散領域でそれらから電気的に絶縁された第3のバー(76)とを備え、前記第1のバーと前記第3のバーとの間の電位に応答して、又は前記第2のバーと前記第3のバーとの間の電位に応答して、前記第2のMEMS平面内の動きの方向に動いて前記結合要素を動かすように適合され、かつ、一方では前記第1のバー及び前記第3のバーを固定し、他方では前記第2のバー及び前記第3のバーを固定するための前記離散領域(78)が、前記第2のMEMS平面内の前記可動層アセンブリの軸線に沿って互いにオフセットして配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のMEMS。
  27. 前記可動層装置が、前記軸方向経路に沿って異なる方向に数回湾曲して形成される、請求項26に記載のMEMS。
  28. 前記離散領域が曲率変化の外側に配置されている、請求項27に記載のMEMS。
  29. 前記可動層アセンブリの各々が両側で固定的にクランプされる、請求項26から28のいずれか一項に記載のMEMS。
  30. 前記第1のビームが、組み合わせ離散領域(78c)において前記第2のビーム及び前記第3のビームにさらに接続される、請求項26から29のいずれか一項に記載のMEMS。
  31. 隣接するバーの離散領域間の方向に沿った離散領域が、前記第2のMEMS平面内で前記可動層アセンブリの軸方向の進行に平行な可変の延在を有する、請求項25から29のいずれか一項に記載のMEMS。
  32. 前記離散領域が、前記可動層アセンブリの形状的中心に対して点対称に、又は前記第2のMEMS平面内の前記可動層アセンブリの軸方向経路に垂直であり、前記形状的中心と交差する対称軸に対して軸対称に配置されている、請求項26から31のいずれか一項に記載のMEMS。
  33. 前記可動層アセンブリが少なくとも第4のビーム(76)を備える、請求項26から32のいずれか一項に記載のMEMS。
  34. 前記可動層アレイの前記離散領域がそれぞれ、前記可動層アレイの軸方向経路に沿って異なるように、隣接するバーの対に対して対で配置されている、請求項33に記載のMEMS。
  35. 前記可動層アレイの前記離散領域がそれぞれ、前記可動層アレイの中間繊維に沿った対称面に対して鏡映対称に配置されている、請求項33に記載のMEMS。
  36. 前記ビームが、連続する2つの離散領域の間の部分において部分ごとに湾曲して形成されている、請求項26から35のいずれか一項に記載のMEMS。
  37. 第1の可動層構造体が、前記第2のMEMS平面内の第1の方向に平行な第1の列に配置されて、前記第1のMEMS平面内の第1の方向に前記相互作用構造体(24)の動きをもたらし、第2の可動層構造体が、前記第2のMEMS平面内の第2の方向に平行な第2の列に配置されて、前記第1のMEMS平面内の第2の方向に前記相互作用構造体(24)の動きをもたらす、請求項26から35のいずれか一項に記載のMEMS。
  38. 前記可動層アセンブリが、前記第1、第2及び第3のビームの作動に基づいて、前記可動層アセンブリの自由端(132)を直線的に独立した2方向に動かすように構成されている、請求項26から28のいずれか一項に記載のMEMS。
  39. 前記相互作用構造体(24)が、電気的に受動的に形成されている、請求項1から38のいずれか一項に記載のMEMS。
  40. 前記相互作用構造体(24)の前記層構造体(12)への機械的結合部(28)が、最大で前記相互作用構造体(24)の剛性に等しい剛性を有する、請求項1から39のいずれか一項に記載のMEMS。
  41. 前記相互作用構造体(24)が撓みばね要素(44)によって前記層状構造体(12)に弾性的に結合されている、請求項1から40のいずれか一項に記載のMEMS。
  42. 前記相互作用構造体(24)が、前記能動構造体(26)への機械的結合部とは別にサスペンションなしで配置されている、請求項1から41のいずれか一項に記載のMEMS。
  43. 境界構造体が、前記空洞(16)内の副空洞(16a~16t)を画定する前記第1のMEMS平面内に配置され、前記相互作用構造体(24)のフィン構造体が、前記副空洞(16a~16t)内に可動に配置されている、請求項1から42のいずれか一項に記載のMEMS。
  44. 副空洞(16a~16t)内のフィン構造体が、第1の副空洞部(16a~16t)と第2の副空洞部(16a~16t)とに少なくとも部分的に分離し、前記相互作用構造体(24)の前記動きに基づいて、前記第1の副空洞部(16a~16t)の容積が前記第2の副空洞部(16a~16t)の容積に対して相補的に可変である、請求項43に記載のMEMS。
  45. 前記第1の部分的空洞部(16a~16t)は第1の開口部に流体的に結合され、前記第2の部分的空洞部(16a~16t)は第2の開口部に流体的に結合される、請求項44に記載のMEMS。
  46. 前記第1のアパーチャ及び前記第2のアパーチャが、前記平面方向に対して垂直に、又は前記部分的空洞(16a~16t)を起点として前記第1のMEMS平面内に配置されている、請求項45に記載のMEMS。
  47. 前記第1のアパーチャ及び前記第2のアパーチャが、前記第1のMEMS平面内に配置され、前記平面方向に垂直な方向において前記層状構造体(12)のカバー層内のMEMSアパーチャに流体的に接続される、請求項46に記載のMEMS。
  48. 前記相互作用構造体(24)が、前記第1のMEMS平面内で互いに平行に配置され、前記第1のMEMS平面に垂直に配向され、対向する縁部領域内でMEMS基板に接続される複数のプレート要素(36、92)を備える、請求項1から47のいずれか一項に記載のMEMS。
  49. 前記相互作用構造体(24)が、前記第1のMEMS平面内で互いに平行に配置され、前記第1のMEMS平面に垂直に配向された複数のプレート要素(36、92)を備え、前記プレート要素が、相互接続要素によって群で互いに機械的に結合されてプレート群となる、請求項1から48のいずれか一項に記載のMEMS。
  50. 異なるプレート群が互いに対して撓み可能である、請求項49に記載のMEMS。
  51. 第1のプレートグループのプレート要素と、互いに隣接して交互に配置されているプレート要素を有する第2のプレートグループのプレート要素とを逆方向に撓ませるように構成されている、請求項49又は50に記載のMEMS。
  52. 前記相互作用構造体(24)が、前記能動構造体(26)から離れた領域でMEMS基板に機械的に固定され、前記能動構造体(26)の撓み時に変形するように柔軟に形成されている、請求項1から51のいずれか一項に記載のMEMS。
  53. 境界構造体が、前記空洞(16)内の副空洞(16a~16t)を画定する前記第1のMEMS平面内に配置され、前記相互作用構造体(24)の可撓性要素が、前記副空洞(16a~16t)内に可動に配置されて、前記副空洞(16a~16t)内で変形する、請求項52に記載のMEMS。
  54. 副空洞(16a~16t)内の可撓性部材が、第1の副空洞部(16a~16t)と第2の副空洞部(16a~16t)とに少なくとも部分的に分離し、前記相互作用構造体(24)の前記動きに基づいて、前記第1の副空洞部(16a~16t)の容積が前記第2の副空洞部(16a~16t)の容積に対して相補的に可変である、請求項53に記載のMEMS。
  55. 前記相互作用構造体(24)が、前記相互作用構造体(24)の前記層状構造体(12)への機械的結合よりも少なくとも3倍大きい前記平面方向の機械的剛性を有する機械的結合部によって前記能動構造体(26)に結合される、請求項1から54のいずれか一項に記載のMEMS。
  56. 結合要素が前記能動構造体(26)を前記相互作用構造体(24)に機械的に固定し、前記能動構造体(26)と前記相互作用構造体(24)との間の距離(34)を調整する、請求項1から55のいずれか一項に記載のMEMS。
  57. 前記距離(34)が少なくとも0.1μmかつ最大20μm以下である、請求項56に記載のMEMS。
  58. 前記スペーシングの領域に電気絶縁材料が配置されている、請求項56又は57に記載のMEMS。
  59. 前記結合要素の機械的剛性が、前記能動構造体(26)及び/又は前記相互作用構造体(24)の前記平面方向の機械的剛性に対応し、又は、前記能動構造体(26)及び/又は前記相互作用構造体(24)の前記機械的剛性よりも小さい、請求項56から58のいずれか一項に記載のMEMS。
  60. スピーカ、マイクロフォン、超音波トランスデューサ、マイクロドライブ又はマイクロポンプとして形成される、請求項1から59のいずれか一項に記載のMEMS。
  61. 層状構造体(12)を有するMEMSであって、前記MEMSが、
    前記層状構造体(12)内に配置された空洞(16)と、
    前記空洞(16)内に配置され、第1のビームと、第2のビームと、前記第1のビームと前記第2のビームとの間に配置され、それらの離散領域において前記第1のビーム及び前記第2のビームから電気的に絶縁された第3のビームとを備える可動層アセンブリとを備え、
    前記可動層アセンブリは、前記第1のビームと前記第3のビームとの間の電位に応答して、又は前記第2のビームと前記第3のビームとの間の電位に応答して、基板平面内の動きの方向に動くように適合され、
    一方では前記第1のバー及び前記第3のバー、他方では前記第2のバー及び前記第3のバーを固定するための前記離散領域が、前記可動層装置の軸方向経路に沿って互いにオフセットして配置されている、MEMS。
  62. 前記空洞(16)が、前記層状構造体(12)内の少なくとも1つの開口部を通じて前記層状構造体(12)61の外部環境に結合されている、請求項61に記載のMEMSであって、前記MEMSが、
    第1のMEMS平面及び前記空洞(16)内に平面方向に可動に配置され、前記空洞(16)内の流体と相互作用するように構成された相互作用構造体(24)であって、前記相互作用構造体(24)の動きが、前記少なくとも1つのアパーチャを通る前記流体の移動に因果的に関連する相互作用構造体(24)をさらに備え、
    前記可動層アセンブリが、前記平面方向に垂直な第2のMEMS面内に配置された能動構造体(26)の一部であり、前記能動構造体(26)が、前記相互作用構造体(24)に機械的に結合され、前記能動構造体(26)の電気接点における電気信号が前記能動構造体(26)及び前記可動層アセンブリの変形に因果的に関連するように構成され、前記能動構造体(26)及び前記可動層アセンブリの前記変形が、前記流体の前記移動に因果的に関連する、MEMS。
  63. 流体を変位させる方法であって、前記方法が、
    請求項1から62のいずれか一項に記載のMEMSを動作させるステップを含む、方法。
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