JP2023525658A - 分子系およびスピン系の量子シミュレーションのための方法およびシステム - Google Patents

分子系およびスピン系の量子シミュレーションのための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【解決手段】非古典コンピュータに動作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、前記メモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンは、少なくとも2つの軸上で2量子ビットの結合相互作用を含む、工程と、1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、ユニタリ変換を生成する工程であって、前記ユニタリ変換は、第2の軸上の第2の2量子ビットの結合相互作用を使用した、第1の軸上の第1の2量子ビットの結合相互作用の式を含み、第1の軸は前記第2の軸に直行する、工程と、前記非古典コンピュータ上で前記量子ビットハミルトニアンを埋め込む工程と、前記非古典コンピュータ上でユニタリ変換を実施して、前記第1の軸に沿って2量子ビットの結合相互作用を施す工程と、前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、前記量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、前記期待値は前記問題の解を含む、工程とを含んでもよい。【選択図】図1

Description

相互参照
本出願は、2020年4月17日出願の米国仮特許出願第63/011,766号の利益を主張するものであり、当該文献の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
量子コンピュータは、古典コンピュータでは難解または非効率となり得る様々な問題を解くことができる場合がある。例えば、多体間の相互作用を含む問題の解を計算する場合、量子コンピュータ上ではより効率的に解ける場合がある。実用的な量子計算には、様々な課題が存在し、中でも、ノイズ、エラー、量子ビット数の制限、コヒーレンス寿命の短さなどが挙げられる。ゲート操作の回数および/または測定の回数が増えるにつれて、結果の精度が急激に下がる場合がある。
本明細書で認識されるのは、非古典的計算を実施するための改良された方法、システムおよび媒体の必要性である。
本明細書に開示されるシステム、方法および媒体は、2量子ビットの結合相互作用の回数を少なくしつつ、より効率的および/またはより高精度に問題を解くことができる。例えば、非古典コンピューティングデバイスは、2量子ビットの相互作用に対して可能な制御が制限されている場合や、3つの座標次元のそれぞれにおいて2量子ビットゲートが利用できない場合がある。本明細書に開示される方法、システムおよび媒体は、2量子ビットゲートを実施する能力が制限されている非古典コンピュータ上で2量子ビットの結合相互作用を実施するのを補助することができる。本明細書に開示される方法、システムおよび媒体は、限定された種類の2量子ビットゲートを備えた古典コンピュータに、より効率的に他の2量子ビットゲートをシミュレートさせたり、および/または、シミュレーション時に合計でより少ない回数のゲート操作で他の2量子ビットゲートをシミュレートさせたりすることができる。
別の態様では、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法が提供される。いくつかの実施形態では、デジタルコンピュータは、コンピュータのメモリおよびメモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、問題の解は、量子状態を含む。方法は、メモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む、工程と、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してユニタリ変換を生成する工程であって、上記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合または演算および1量子ビット演算は、上記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む上記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、非古典コンピュータ上でユニタリ変換を施す工程と、コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、上記期待値は、問題の解を含む、工程とを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、量子ビットハミルトニアンは、2局所量子ビットハミルトニアンである。いくつかの実施形態では、2局所量子ビットハミルトニアンは、XX相互作用、ZZ相互作用、X相互作用およびZ相互作用を含む。いくつかの実施形態では、期待値は、基底状態のエネルギーまたは励起状態のエネルギーの期待値である。いくつかの実施形態では、方法は、メモリ内でハミルトニアンを提供する工程と、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程とをさらに含む。いくつかの実施形態では、ハミルトニアンは、第2量子化フェルミオンハミルトニアン、第2量子化ボソンハミルトニアンおよびスピンハミルトニアンからなる群から選択される形態である。いくつかの実施形態では、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、Bravyi-Kitaev変換を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、摂動ガジェットを使用して実施される。
いくつかの実施形態では、いずれかの実施形態の問題を解くための方法を含む、量子化学問題をシミュレートする方法が提供される。いくつかの実施形態では、非古典コンピュータは、量子シミュレータを含む。いくつかの実施形態では、非古典コンピュータは、量子アニーラを含む。いくつかの実施形態では、非古典コンピュータは、ゲートモデル量子コンピュータを含む。
別の態様では、問題を解くためのシステムであって、問題の解は、量子状態を含む、システムが提供される。システムは、量子ビットハミルトニアンを記憶するように構成されたメモリであって、量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット演算を含む、メモリと、非古典コンピュータと通信するように構成された通信インターフェースと、メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサであって、1つ以上のコンピュータプロセッサは、(1)非古典コンピュータ上で少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット演算を含む量子ビットハミルトニアンを埋め込み、(2)1つ以上のネイティブの量子ビット演算の観点から少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット演算を含むユニタリ変換を生成し、(3)非古典コンピュータ上でユニタリ変換を実施して少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット演算を施し、(4)変分アンザッツ(variational ansatz)を使用して量子ビットハミルトニアンの期待値を生成し、(5)1つ以上のコンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、問題の解を含む、量子ビットハミルトニアンの期待値を提供するように、個々にまたはまとめてプログラムされる、1つ以上のコンピュータプロセッサとを含んでもよい。
別の態様では、本開示は、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータによって実行されると、問題を解くための方法を実施する機械で実行可能なコードを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体を提供し、ここで、デジタルコンピュータは、1つ以上のコンピュータプロセッサおよびメモリを含み、問題の解は、量子状態を含む。方法は、メモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む、工程と、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してユニタリ変換を生成する工程であって、上記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合または演算および1量子ビット演算は、上記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む上記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、非古典コンピュータ上でユニタリ変換を施す工程と、コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、期待値は、問題の解を含む、工程とを含んでもよい。
ある態様では、量子コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して量子問題を解くための方法が提供される。いくつかの実施形態では、デジタルコンピュータは、コンピュータのメモリおよびメモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサを含む。いくつかの実施形態では、量子問題の解は、量子状態を含む。方法は、(a)メモリ内でコスト関数を表すハミルトニアンを提供する工程と、(b)メモリ内で量子ハミルトニアンを提供する工程であって、量子ハミルトニアンは、量子コンピュータ上で実施されるハミルトニアンを表し、量子ハミルトニアンに関する進化は、コスト関数の値を小さくすることに関連する、工程と、(c)1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して量子ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程であって、量子ビットハミルトニアンは非ネイティブの量子ビット結合を含む、工程と、(d)メモリ内で変分パラメータの集合のうちの各変分パラメータの初期値を生成する工程と、(e)単一量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、単一量子ビットハミルトニアンは、変分パラメータの集合のうちの第1の変分パラメータを含む、工程と、(f)メモリ内で初期状態を提供する工程と、(g)量子コンピュータ上で現在の状態を初期状態に設定する工程と、(h)1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する工程であって、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および1量子ビット演算は、非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、(i)停止基準が満たされるまで、(1)量子コンピュータを使用して、現在の状態に量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を施す工程であって、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換は、変分パラメータの集合のうちの変分パラメータの部分集合を含む、工程、(2)量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に量子ビットの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を施す工程であって、量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換は、変分パラメータの集合のうちの上記変分パラメータの部分集合を含む、工程、および(3)量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換を施す工程であって、上記単一量子ビットハミルトニアンを含む上記ユニタリ変換は、上記変分パラメータの集合のうちの上記変分パラメータの部分集合を含む、工程、(4)(1)~(3)を少なくとも1回繰り返す工程、(5)1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、コスト関数を表すハミルトニアンの期待値を推定する工程、(6)メモリ内で変分パラメータの集合を更新する工程と、(j)コンピュータプロセッサのインターフェースにおいてコスト関数を表すハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、期待値は、量子問題の解を含む、工程とを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、コスト関数を表すハミルトニアンは、量子ハミルトニアンであるか、または上記量子ハミルトニアンとは異なる第2の量子ハミルトニアンである。いくつかの実施形態では、コスト関数を表すハミルトニアンは、分子ハミルトニアンである。いくつかの実施形態では、量子ハミルトニアンは、イジングハミルトニアンまたはQUBOハミルトニアンである。いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、コスト関数を表す量子ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程をさらに含む。いくつかの実施形態では、量子ビットハミルトニアンは、ネイティブのXX結合およびZZ結合ならびにXおよびZのネイティブの1量子ビット演算を含む。いくつかの実施形態では、量子状態は、基底状態または励起状態である。いくつかの実施形態では、コスト関数を表すハミルトニアンまたは量子ハミルトニアンは、第2量子化フェルミオンハミルトニアン、第2量子化ボソンハミルトニアンおよびスピンハミルトニアンからなる群から選択される形態である。いくつかの実施形態の中で、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに転換する工程は、Bravyi-Kitaev変換を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、摂動ガジェットを使用して実施される。いくつかの実施形態では、いずれかの実施形態の量子問題を解くための方法を含む、量子化学問題をシミュレートする方法が提供される。
いくつかの実施形態では、量子コンピュータは、量子シミュレータを含む。いくつかの実施形態では、量子コンピュータは、量子アニーラを含む。いくつかの実施形態では、量子コンピュータは、ゲートモデル量子コンピュータを含む。いくつかの実施形態では、停止基準は、選択された回数の反復を終了することを含むか、あるいは、停止基準は、量子ビットハミルトニアンまたはコスト関数を表すハミルトニアンの期待値が閾値条件を下回る変化を含む。
別の態様では、量子問題を解くためのシステムが提供される。いくつかの実施形態では、問題の解は、量子状態を含む。システムは、コスト関数を表すハミルトニアン、量子ハミルトニアン、変分パラメータの集合、単一量子ビットハミルトニアン、およびハミルトニアンの初期状態を記憶するように構成されたメモリと、量子コンピュータと通信するように構成された通信インターフェースと、メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサであって、1つ以上のコンピュータプロセッサは、(1)少なくとも1つの変分パラメータを生成し、(2)ハミルトニアンを、XX相互作用、ZZ相互作用、X相互作用およびZ相互作用を含む量子ビットハミルトニアンに変換し、(3)量子コンピュータ上で現在の状態を初期状態に設定し、(4)ZZ相互作用およびZ相互作用ならびに1量子ビット演算の観点から表現を含む、量子ビットハミルトニアンのXX相互作用およびX相互作用を含むユニタリ変換を生成し、(5)停止基準を満たすまで1つ以上のユニタリ演算を実施するように量子コンピュータに命令し、(6)量子ビットハミルトニアンの期待値、量子コンピュータの現在の状態を推定し、(7)メモリ内の少なくとも1つの変分パラメータを更新し、(8)コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、量子問題の解を含む、量子ビットハミルトニアンの期待値を提供するように、個々にまたはまとめてプログラムされる、1つ以上のコンピュータプロセッサと、量子コンピュータであって、(1)単一量子ビットハミルトニアンおよび少なくとも1つの変分パラメータを含むユニタリ変換、(2)少なくとも1つの変分パラメータに対応する量子ビットハミルトニアンのZZ相互作用およびZ相互作用を含むユニタリ変換、および(3)少なくとも1つの変分パラメータに対応するハミルトニアンのXX相互作用およびX相互作用を含むユニタリ変換を含む1つ以上のユニタリ演算を実施するように構成された、量子コンピュータとを含んでもよい。
別の態様では、量子問題を解くためのシステムであって、上記問題の解は量子状態を含む、システムが提供される。システムは、コスト関数を表すハミルトニアン、量子ハミルトニアン、変分パラメータの集合、単一量子ビットハミルトニアン、および上記ハミルトニアンの初期状態を記憶するように構成されたメモリと、量子コンピュータと通信するように構成された通信インターフェースと、上記メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサであって、上記1つ以上のコンピュータプロセッサは、(1)変分パラメータの集合のうちの各変分パラメータの初期値と、(2)上記コスト関数を表す上記ハミルトニアンを、非ネイティブの量子ビットの結合相互作用を含む量子ビットハミルトニアンに変換し、(3)上記量子コンピュータ上で現在の状態を初期状態に設定し、(4)非ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換を生成する際に上記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および演算ならび1量子ビット演算を使用して、上記量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換を生成し、(5)停止基準を満たすまで1つ以上のユニタリ演算を実施するように上記量子コンピュータに命令し、(6)コスト関数を表す上記ハミルトニアンの期待値を推定し、(7)上記メモリ内で変分パラメータの集合と、(8)上記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、上記量子問題の解を含む、コスト関数を表す上記ハミルトニアンの上記期待値を提供するように、個々にまたはまとめてプログラムされる、1つ以上のコンピュータプロセッサと、量子コンピュータであって、(1)上記量子コンピュータを使用して、現在の状態に上記量子ビットハミルトニアンの上記ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換であって、上記量子ビットハミルトニアンの上記ネイティブの量子ビット結合および演算を含む上記ユニタリ変換は、上記変分パラメータの集合のうちの変分パラメータの部分集合を含む、ユニタリ変換、(2)上記量子コンピュータを使用して、現在の状態に上記量子ビットハミルトニアンの上記ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換であって、上記量子ビットハミルトニアンの上記ネイティブの量子ビット結合および演算を含む上記ユニタリ変換は、上記変分パラメータの集合のうちの上記変分パラメータの部分集合を含む、ユニタリ変換、および(3)上記量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に上記単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換であって、上記単一量子ビットハミルトニアンを含む上記ユニタリ変換は、上記変分パラメータの集合のうちの上記変分パラメータの部分集合を含む、ユニタリ変換を施すことを含む1つ以上のユニタリ演算を実施するように構成される、量子コンピュータとを含んでもよい。
別の態様では、非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。媒体は、量子コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータによって実行されると、量子問題を解くための方法を実施する機械で実行可能なコードを含んでもよく、ここで、デジタルコンピュータは、1つ以上のコンピュータプロセッサおよびメモリを含み、問題の解は、量子状態を含む。方法は、(a)メモリ内でコスト関数を表すハミルトニアンを提供する工程と、(b)メモリ内で量子ハミルトニアンを提供する工程であって、量子ハミルトニアンは、量子コンピュータ上で実施されるハミルトニアンを表し、量子ハミルトニアンに関する進化は、コスト関数の値を小さくすることに関連する、工程と、(c)1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して量子ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程であって、量子ビットハミルトニアンは非ネイティブの量子ビット結合を含む、工程と、(d)メモリ内で変分パラメータの集合のうちの各変分パラメータの初期値を生成する工程と、(e)単一量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、単一量子ビットハミルトニアンは、変分パラメータの集合のうちの第1の変分パラメータを含む、工程と、(f)メモリ内で初期状態を提供する工程と、(g)量子コンピュータ上で現在の状態を初期状態に設定する工程と、(h)1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する工程であって、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および1量子ビット演算は、非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、(i)停止基準が満たされるまで、(1)量子コンピュータを使用して、現在の状態に量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を施す工程であって、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換は、変分パラメータの集合のうちの変分パラメータの部分集合を含む、工程、(2)量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に量子ビットの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を施す工程であって、量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換は、変分パラメータの集合のうちの上記変分パラメータの部分集合を含む、工程、および(3)量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換を施す工程であって、上記単一量子ビットハミルトニアンを含む上記ユニタリ変換は、上記変分パラメータの集合のうちの上記変分パラメータの部分集合を含む、工程、(4)(1)~(3)を少なくとも1回繰り返す工程、(5)1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、コスト関数を表すハミルトニアンの期待値を推定する工程、(6)メモリ内で変分パラメータの集合を更新する工程と、(j)コンピュータプロセッサのインターフェースにおいてコスト関数を表すハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、期待値は、量子問題の解を含む、工程とを含んでもよい。
参照による引用
本明細書で挙げられるすべての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許、または特許出願がそれぞれ参照により具体的かつ個別に組み込まれるのと同じ程度にまで、参照により本明細書に組み込まれている。参照により組み込まれる刊行物、および特許、または特許出願が本明細書に含まれる開示に矛盾するという程度まで、本明細書は、そのような矛盾のある題材に取って代わるおよび/またはそれに優先するように意図される。
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本発明の特徴および利点のさらなる理解は、本発明の原理が利用されている例示的な実施形態を記載する以下の詳細な説明および添付の図面(本発明において「図(Figure)」および「図(FIG.)」とも)を参照することによって得られる。
いくつかの実施形態に従って、量子問題を解くための方法の一例のフローチャートを図示する。 図1の量子問題を解くための方法の一例の実施形態のフローチャートを図示する。 いくつかの実施形態に従って、例示的な量子シミュレータの演算を示す。 いくつかの実施形態に従って、量子アニーラ上での2量子ビットの相互作用が少ないユニタリ変換の例示的な実施を示す。 をシミュレートするための例示的な回路の演算を示す。
本発明の様々な実施形態が本明細書に示され、記載されているが、かかる実施形態が例としてのみ提供されることは当業者に明らかである。当業者であれば、多数の変形、変更および置き換えを本発明から逸脱することなく考えられる。本明細書に記載される本発明の実施形態への様々な代替案が用いられ得ることは理解される。
他に定義する場合を除き、本明細書において使用されるすべての技術的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示す場合を除き、複数の参照を含む。本明細書において「または」に言及することは、そうでないと述べる場合を除き、「および/または」を包含することを意図する。
用語「少なくとも」、「より大きい」または「以上」が、一連の2つ以上の数値の最初の数値に付随する場合は常に、用語「少なくとも」、「より大きい」または「以上」は、その一連の数値の各数値に適用される。例えば、1、2または3以上は、1以上、2以上または3以上と同等である。
用語「を超えない」、「未満」または「以下」が、一連の2つ以上の数値の最初の数値に付随する場合は常に、用語「を超えない」、「未満」または「以下」は、その一連の数値の各数値に適用される。例えば、3、2または1以下は、3以下、2以下または1以下と同等である。
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図を参照する。図中、類似の記号は通常、文脈がそうでないことを示す場合を除き、類似の構成要素を識別する。詳細な説明で説明する例示的な実施形態、図および特許請求の範囲は限定することを意図していない。他の実施形態が利用され得、本明細書で提示する主題の範囲から逸脱することなく、他の変更が行われ得る。本開示の態様は、本明細書で概して説明し、図で例示するように、様々な異なる構成で、配置、置換、結合、分離、および設計でき、そのすべてが本明細書で明示的に検討されていることが容易に理解されるであろう。
本開示は、量子コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題(例えば、量子問題)を解くためのシステム、方法および媒体を提供する。問題は、ある状態の量子力学エネルギーを求めるか予測するか、最安定配座を求めるか予測するか、化学構造を求めるか予測するか、振動モードを求めるか予測するか、例えば、光学特性(イオン化ポテンシャル、吸収スペクトル、ラマンスペクトル、オージェスペクトルなど)、磁気特性(NMRスペクトル、磁化率など)、ポテンシャルエネルギー曲面、結合解離エネルギーなどの1つ以上の化学特性を求めるか予測するかなどの様々な量子化学問題を含んでもよい。
本明細書に開示されるシステム、方法および媒体は、2量子ビットの結合相互作用の回数を少なくしつつ、より効率的および/またはより高精度に問題を解くことができる。例えば、非古典コンピューティングデバイスは、2量子ビットの相互作用に対して可能な制御が制限されている場合や、3つの座標次元のそれぞれにおいて2量子ビットゲートが利用できない場合がある。場合によっては、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、デジタルコンピュータのメモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程を含んでもよい。量子ビットハミルトニアンは、少なくとも2つの軸上で2量子ビットの結合相互作用を含んでもよい。場合によっては、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してユニタリ変換を生成する工程を含んでもよい。ユニタリ変換は、第2の軸上の第2の2量子ビットの結合相互作用を使用した、第1の軸上の第1の2量子ビットの結合相互作用の表現を含んでもよく、第1の軸は第2の軸に直行する。場合によっては、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、非古典コンピュータ上で量子ビットハミルトニアンを埋め込む工程を含んでもよい。場合によっては、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、非古典コンピュータ上でユニタリ変換を実施して、第1の軸に沿って2量子ビットの結合相互作用を施す工程を含んでもよい。場合によっては、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、インターフェースにおいて量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、期待値は、問題の解を含む、工程を含んでもよい。
非古典コンピュータ
本開示は、量子計算または量子計算の使用を含むことができるシステムおよび方法を提供する。量子コンピュータは、古典コンピュータよりも効率的に特定のクラスの計算タスクを解くことができる場合がある。しかし、量子計算リソースは、希少で高価である場合があり、効率的にまたは効果的に(例えば、コスト効率的にまたはコスト効果的に)使用するには一定水準の専門知識を必要とする場合がある。量子コンピュータがその潜在的な計算能力をもたらすために、多数のパラメータが調整されてもよい。
量子コンピュータ(または他の種類の非古典コンピュータ)は、コプロセッサとして古典コンピュータと一緒に稼働することができてもよい。古典コンピュータおよび量子コンピュータを含むハイブリッドアーキテクチャ(例えば、計算システム)は、量子化学シミュレーションなどの複雑な計算タスクに対応するのに非常に効率的である可能性がある。本明細書に開示されるシステムおよび方法は、非古典コンピュータ上でより少ない回数の2量子ビットの結合相互作用で効率的にかつ高精度に量子問題を実施することができてもよい。
本開示は量子コンピュータへの言及を行っているが、本開示の方法およびシステムは、他の種類のコンピュータでの使用のために用いられてもよく、他の種類のコンピュータは、非古典コンピュータであってもよい。このような非古典コンピュータは、量子コンピュータ、ハイブリッド量子コンピュータ、量子型コンピュータ、または古典コンピュータでない他のコンピュータを含んでもよい。非古典コンピュータの例としては、日立のイジングソルバー、光学パラメータを用いたコヒーレントイジングマシン、および、特定のクラスの問題を解く際により効率的に得られる異なる物理現象を利用する他のソルバーが含まれてもよいが、これらに限定されない。
場合によっては、量子コンピュータは、1つ以上の断熱量子コンピュータ、量子ゲートアレイ、一方向量子コンピュータ、トポロジカル量子コンピュータ、量子チューリング機械、超伝導体を用いた量子コンピュータ、捕捉イオン量子コンピュータ、捕捉原子量子コンピュータ、光格子、量子ドットコンピュータ、スピンを用いた量子コンピュータ、空間を用いた量子コンピュータ、Loss-DiVincenzo量子コンピュータ、核磁気共鳴(NMR)に基づく量子コンピュータ、溶液NMR量子コンピュータ、固体NMR量子コンピュータ、固体NMR Kane量子コンピュータ、ヘリウム上の電子を用いた量子コンピュータ、空洞共振器電磁力学(cavity-quantum-electrodynamics)を用いた量子コンピュータ、分子磁石量子コンピュータ、フラーレンを用いた量子コンピュータ、線形光学量子コンピュータ、ダイヤモンドを用いた量子コンピュータ、ダイヤモンド中の窒素空孔(NV)を用いた量子コンピュータ、ボーズ・アインシュタイン凝縮を用いた量子コンピュータ、トランジスタを用いた量子コンピュータ、および希土類金属イオンにドープした無機結晶を用いた量子コンピュータを含んでもよい。量子コンピュータは、量子計算の量子アニーラ、イジングソルバー、光パラメトリック発振器(OPO)およびゲートモデルのうちの1つ以上を含んでもよい。
場合によっては、本開示の非古典コンピュータは、ノイズあり中規模量子デバイス(noisy intermediate-scale quantum device)を含んでもよい。ノイズあり中規模量子(Noisy Intermediate-Scale Quantum:NISQ)という用語は、「Quantum Computing in the NISQ era and beyond.」arXiv:1801.00862においてJohn Preskillによって提唱された。ここで、「ノイズあり」とは、量子ビットの制御が完全でないことを示唆し得、「中規模」とは、50個から数百個程度の量子ビット数を指し得る。NISQ量子デバイスや最終的には万能量子コンピュータを構築するために実行可能な候補として、これまでに超伝導量子ビット、人工原子、イオントラップから作られた物理システムがいくつか提案されている。
場合によっては、MacBook Proラップトップ、Windowsラップトップ、またはLinuxラップトップのような古典コンピュータ上で実行できる、量子回路の古典シミュレータが使用されてもよい。場合によっては、古典シミュレータは、並列してまたは分散して複数の計算ノードにアクセスするクラウドコンピューティングプラットフォーム上で実行できる。場合によっては、古典シミュレータを使用して、量子力学エネルギーおよび/または電子構造計算のすべてまたは一部を実施してもよい。
本明細書に記載される方法は、アナログ量子シミュレータ上で実施されてもよい。アナログ量子シミュレータは、作製された複数の量子ビットからなる量子力学システムであってもよい。アナログ量子シミュレータは、物理的に異なるが数学的には等価またはほぼ等価であるシステムを使用することによって量子システムをシミュレートするように設計されてもよい。アナログ量子において、各量子ビットは、線形無線周波数トラップの捕捉されている原子イオンのストリングのイオンで実現されることができる。各量子ビットには、局所場バイアス(local field bias)と呼ばれるバイアス源がつながれてもよい。量子ビットにおける局所場バイアスは、プログラム可能かつ制御可能であってもよい。場合によっては、デジタル処理装置を含む量子ビット制御システムは、量子ビットのシステムにつながれ、量子ビットの局所場バイアスをプログラムおよび調整することができる。
アナログ量子シミュレータは、複数の量子ビットの1つ以上の複数のサブグループ(例えば、ペア、トリオ、カルテットなど)間の複数の結合をさらに含んでもよい。結合の強さは、プログラム可能かつ制御可能であってもよい。場合によっては、シミュレータは、特定の種類の結合をネイティブに実施することが可能であってもよい。例えば、結合または相互作用は、第1の量子ビットと第2の量子ビットの間の結合または相互作用であってもよい。場合によっては、ネイティブの結合または相互作用は、同じ軸に沿った2量子ビット間の相互作用であってもよい。場合によっては、ネイティブの量子ビットの結合演算は、同じ軸に沿った2量子ビット間の任意の1つの相互作用または任意の2つの相互作用であってもよい。例えば、ネイティブの結合または相互作用は、XX相互作用、またはXX相互作用およびZZ相互作用であってもよい。場合によっては、ネイティブの結合または相互作用は、異なる軸に沿った2量子ビット間の相互作用であってもよい。例えば、ネイティブの量子ビットの相互作用は、異なる軸に沿った2量子ビット間の相互作用を6つ未満、例えば、XY、XZ、YX、YZ、ZXおよびZYのうちの6つ未満を含んでもよい。例えば、ネイティブの量子ビットの相互作用は、同じ軸に沿った2量子ビットの相互作用と、異なる軸に沿った2量子ビットの相互作用の任意の組み合わせを含んでもよい。
シミュレータは、1つ以上の1量子ビット演算、例えば、1量子ビット回転が可能であってもよい。場合によっては、シミュレータは、特定の種類の1量子ビット演算をネイティブに実施することが可能であってもよいが、他の種類は実施することが可能でなくてもよい。1量子ビット演算は、軸に沿った回転を含んでもよい(例えば、ブロッホ球の軸に沿ったパウリ回転)。場合によっては、ネイティブの1量子ビット演算は、任意の1つのパウリ回転または任意の2つのパウリ回転であってもよい。例えば、シミュレータは、X回転のみ可能であってもよく、またはX回転およびZ回転のみ可能であってもよい。
非ネイティブの結合または演算は、シミュレータが直接実施可能でない場合がある結合または相互作用であってもよい。例えば、非ネイティブの結合または相互作用は、同じ軸に沿った2量子ビットの任意の1つの相互作用または結合であってもよい。場合によっては、ネイティブの結合または相互作用は、異なる軸に沿った2量子ビット間の相互作用であってもよい。例えば、ネイティブの量子ビットの相互作用は、異なる軸に沿った2量子ビット間の少なくとも1つの相互作用または結合、例えば、XY、XZ、YX、YZ、ZXおよびZYのうちの少なくとも1つを含んでもよい。例えば、ネイティブの量子ビットの相互作用は、同じ軸に沿った2量子ビットの相互作用と、異なる軸に沿った2量子ビットの相互作用の任意の組み合わせを含んでもよい。場合によっては、非ネイティブの結合または相互作用は、XZ相互作用であってもよい。
場合によっては、量子ビット間の結合は、レーザおよびマイクロ波放射のパルスによって生成される。場合によっては、アナログ量子シミュレータは、初期設定から最終設定への分子モデルの変換を実施する。場合によっては、量子問題の初期設定および最終設定は、それらに対応する初期ハミルトニアンおよび最終ハミルトニアンによって記述される量子システムを提供する。
古典コンピュータ
場合によっては、古典コンピュータは、1つ以上の古典アルゴリズムを実施するように構成されてもよい。古典アルゴリズム(または古典計算タスク)は、量子コンピュータ、量子即時(quantum-ready)計算サービスまたは量子対応(quantum-enabled)計算サービスを使用することなく、1つ以上の古典コンピュータによって実行可能なアルゴリズム(または計算タスク)であってもよい。古典アルゴリズムは、非量子アルゴリズムを含んでもよい。古典コンピュータは、量子コンピュータ、量子即時計算サービスまたは量子対応コンピュータを含まないコンピュータを含んでもよい。古典コンピュータは、量子ビット(qubit)ではなくデジタルビット(例えば、0(「0」)および1(「1」))で表されるデータを処理または記憶することができる。古典コンピュータの例としては、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、サブノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットパッドコンピュータ、セットトップコンピュータ、メディアストリーミングデバイス、ハンドヘルド型コンピュータ、インターネット家電、モバイルスマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、ビデオゲームコンソールおよび車両が含まれるが、これらに限定されない。
ハイブリッド計算装置は、古典コンピュータおよび量子コンピュータを含んでもよい。量子コンピュータは、量子問題(例えば、量子化学シミュレーションの少なくとも一部分)を解くための1つ以上の量子アルゴリズムを実施するように構成されてもよい。1つ以上の量子アルゴリズムは、量子コンピュータ、量子即時計算サービスまたは量子対応計算サービスを使用して実行されてもよい。例えば、1つ以上の量子アルゴリズムは、「METHODS AND SYSETMS FOR QUANTUM READY AND QUANTUM ENABLED COMPUTATIONS」と題する米国特許出願公開第2018/0107526号に記載されているシステムまたは方法を使用して実行されてもよく、当該文献の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。古典コンピュータは、少なくとも1つの古典プロセッサおよびコンピュータのメモリを含んでもよく、計算問題(例えば、量子化学シミュレーションの少なくとも一部分)を解くための1つ以上の古典アルゴリズムを実施するように構成されてもよい。デジタルコンピュータは、少なくとも1つのコンピュータプロセッサおよびコンピュータのメモリを含んでもよく、ここで、デジタルコンピュータは、アプリケーションをレンダリングするために少なくとも1つのコンピュータプロセッサによって実行可能な命令を有するコンピュータプログラムを含んでもよい。アプリケーションは、ユーザが量子コンピュータおよび/または古典コンピュータを使用するのを容易にすることができる。
いくつかの実装形態は、パーソナルデスクトップ、ラップトップ、スーパーコンピュータ、分散計算、クラスタ、クラウドベースの計算リソース、スマートフォンまたはタブレットなどの、ビットで操作する古典コンピュータと一緒に量子コンピュータを使用してもよい。
システムは、ユーザ用のインターフェースを含んでもよい。場合によっては、インターフェースは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を含んでもよい。インターフェースは、量子コンピュータの内部の詳細(例えば、アーキテクチャおよび操作)を省いて抽象化する(例えば、ユーザから隠すことによって)プログラムモデルを提供してもよい。場合によっては、インターフェースは、量子ハードウェアの変更に応じてアプリケーションプログラムを更新する必要を最小限に抑えてもよい。場合によっては、量子コンピュータの内部構造に変化がある場合は、インターフェースは、そのままであってもよい。
場合によっては、本明細書に記載されるシステム、媒体、ネットワークおよび方法は、古典コンピュータまたは古典コンピュータの使用を含む。場合によっては、古典コンピュータは、古典コンピュータの機能を実行する1つ以上のハードウェア中央処理装置(CPU)を含む。場合によっては、古典コンピュータは、実行可能な命令を実施するように構成されたオペレーティングシステム(OS)をさらに含む。場合によっては、古典コンピュータは、コンピュータネットワークに接続される。場合によっては、古典コンピュータは、World Wide Webにアクセスするようにインターネットに接続される。場合によっては、古典コンピュータは、クラウドコンピューティングインフラストラクチャに接続される。場合によっては、古典コンピュータは、イントラネットに接続される。場合によっては、古典コンピュータは、データ記憶デバイスに接続される。
本明細書の記載によると、適切な古典コンピュータには、非限定的な例として、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、サブノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットパッドコンピュータ、セットトップコンピュータ、メディアストリーミングデバイス、ハンドヘルド型コンピュータ、インターネット家電、モバイルスマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、ビデオゲームコンソールおよび車両が含まれてもよい。スマートフォンは、本明細書に記載される方法およびシステムでの使用のために適切であってもよい。セレクトテレビ、ゲーム機およびデジタル音楽プレイヤは、場合によってはコンピュータネットワーク接続性を有するものであるが、これらは、本明細書に記載されるシステムおよび方法における使用のために適切であってもよい。適切なタブレットコンピュータには、ブックレット、スレートおよび変換可能な構成を有するものが含まれてもよい。
場合によっては、古典コンピュータは、実行可能な命令を実施するように構成されたオペレーティングシステムを含む。オペレーティングシステムは、例えば、デバイスのハードウェアを管理するとともにアプリケーションを実行するためのサービスを提供する、プログラムおよびデータを含む、ソフトウェアであってもよい。適切なサーバのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD(登録商標)、Linux、Apple(登録商標)、Mac OS X Server(登録商標)、Oracle(登録商標)Solaris(登録商標)、Windows Server(登録商標)、およびNovell(登録商標)NetWare(登録商標)が含まれる。適切なパーソナルコンピュータのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)、Apple(登録商標)Mac OS X(登録商標)、UNIX(登録商標)、および、GNU/Linux(登録商標)などのUNIXのようなオペレーティングシステムが含まれてもよい。場合によっては、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングに設けられる。適切なモバイルスマートフォンのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Nokia(登録商標)Symbian(登録商標)OS、Apple(登録商標)iOS(登録商標)、Research In Motion(登録商標)BlackBerry OS(登録商標)、Google(登録商標)Android(登録商標)、Microsoft(登録商標)Windows Phone(登録商標)OS、Microsoft(登録商標)Windows Mobile(登録商標)OS、Linux(登録商標)、およびPalm(登録商標)WebOS(登録商標)が含まれてもよい。適切なメディアストリーミングデバイスのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Apple TV(登録商標)、Roku(登録商標)、Boxee(登録商標)、Google TV(登録商標)、Google Chromecast(登録商標)、Amazon Fire(登録商標)、およびSamsung(登録商標)HomeSync(登録商標)が含まれてもよい。適切なビデオゲームコンソールのオペレーティングシステムには、非限定的な例として、Sony(登録商標)PS3(登録商標)、Sony(登録商標)PS4(登録商標)、Microsoft(登録商標)Xbox 360(登録商標)、Microsoft Xbox One、Nintendo(登録商標)Wii(登録商標)、Nintendo(登録商標)Wii U(登録商標)、およびOuya(登録商標)が含まれてもよい。
場合によっては、古典コンピュータは、記憶デバイスおよび/またはメモリデバイスを含む。場合によっては、記憶デバイスおよび/またはメモリデバイスは、一時的にまたは永久的にデータまたはプログラムを記憶するために使用される1つ以上の物理的な装置である。場合によっては、デバイスは、揮発性メモリであり、記憶された情報を維持するためには電力を必要とする。場合によっては、デバイスは、不揮発性メモリであり、古典コンピュータに電力供給されない場合にも記憶された情報を保持する。場合によっては、不揮発性メモリは、フラッシュメモリを含む。場合によっては、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。場合によっては、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM)を含む。場合によっては、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。他の場合では、デバイスは、記憶デバイスであり、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、およびクラウドコンピューティングベースの記憶装置が含まれる。場合によっては、記憶デバイスおよび/またはメモリデバイスは、本明細書に開示されるものなどのデバイスの組み合わせである。
場合によっては、古典コンピュータは、ユーザに視覚情報を送るディスプレイを含む。場合によっては、ディスプレイは、陰極線管(CRT)である。場合によっては、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)である。場合によっては、ディスプレイは、薄膜トランジスタ方式液晶ディスプレイ(TFT-LCD)である。場合によっては、ディスプレイは、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。場合によっては、OLEDディスプレイは、パッシブマトリクス型OLED(PMOLED)またはアクティブマトリクス型OLED(AMOLED)ディスプレイである。場合によっては、ディスプレイは、プラズマディスプレイである。他の場合では、ディスプレイは、ビデオプロジェクタである。場合によっては、ディスプレイは、本明細書に開示されるものなどのデバイスの組み合わせである。
場合によっては、古典コンピュータは、ユーザから情報を受ける入力デバイスを含む。場合によっては、入力デバイスは、キーボードである。場合によっては、入力デバイスは、ポインティングデバイスであり、これには、非限定的な例として、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ゲームコントローラまたはスタイラスが含まれる。場合によっては、入力デバイスは、タッチスクリーンまたはマルチタッチスクリーンである。場合によっては、入力デバイスは、声または他の音声入力を取り込むマイクロフォンである。場合によっては、入力デバイスは、動作または視覚入力を取り込むビデオカメラまたは他のセンサである。場合によっては、入力デバイスは、Kinect、Leap Motionなどである。場合によっては、入力デバイスは、本明細書に開示されるものなどのデバイスの組み合わせである。
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体
場合によっては、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、任意選択でネットワーク化されたデジタル処理デバイスのオペレーティングシステムによって実行可能な命令を含むプログラムでコードされた、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む。場合によっては、コンピュータ可読記憶媒体は、古典コンピュータの有形構成要素である。場合によっては、コンピュータ可読記憶媒体は、任意選択で古典コンピュータから取り外し可能である。場合によっては、コンピュータ可読記憶媒体には、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、固体メモリ、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステムおよびサービスなどが含まれる。場合によっては、プログラムおよび命令は、永久的に、実質的に永久的に、半永久的に、または非一時的に媒体上にコードされる。
量子ビットハミルトニアンの提供
図1は、量子問題を解くための例示的な方法(100)のフローチャートを示す。非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法(100)は、操作(110)に従って、デジタルコンピュータのメモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程を含んでもよい。量子ビットハミルトニアンは、ネイティブおよび非ネイティブの量子ビット結合および/または演算を含んでもよい。量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合を含んでもよい。少なくともいくつかの例では、分子系のハミルトニアンが記載されているが、本開示の方法、システムおよび媒体で様々な他のハミルトニアンが使用されてもよい。ハミルトニアンは、複数の軸上で多体間の相互作用をともなう場合、本開示の態様から恩恵を受ける場合がある。
場合によっては、ハミルトニアンは、量子ビットハミルトニアンの形態でなくてもよい。ハミルトニアンは、量子ビットハミルトニアンに変換されてもよい。場合によっては、ハミルトニアンは、第2量子化フェルミオンハミルトニアン、第2量子化ボソンハミルトニアンおよびスピンハミルトニアンからなる群から選択される形態である。例えば、ハミルトニアンは、第2量子化フェルミオンハミルトニアンの形態であってもよい。例えば、ハミルトニアンは、第2量子化ボソンハミルトニアンの形態であってもよい。例えば、ハミルトニアンは、第2量子化スピンハミルトニアンの形態であってもよい。量子ビットハミルトニアンは概して、ハミルトニアンを量子ビットの表現に変換したものであってもよく、ここで、量子ビットは、非古典コンピュータの量子ビットに対応してもよい。計算を実施するために、非古典コンピュータの量子ビットのシステム上で量子ビットハミルトニアンが実施されてもよく、量子ビットのシステムの相互作用を操作するために、量子ビットのシステム上で様々なユニタリ演算が実施されてもよい。解くべきハミルトニアンが量子ビットハミルトニアンで表される場合は(様々なユニタリ演算の後に表される可能性がある)、量子ビットのシステムの測定されたパラメータが情報を提供してもよく、この情報は、問題の解のすべてまたはその一部を含んでもよい。
場合によっては、量子ビットハミルトニアンは、量子コンピュータ上で直接実施されてもよい。場合によっては、量子ビットハミルトニアンは、変分法を使用して量子コンピュータ上で実施されてもよい。変分法には、例えば、変分量子固有値ソルバー(VQE)および量子近似最適化アルゴリズム(QAOA)が含まれてもよい。場合によっては、変分減少する(または増加する)項は、1つ以上の変分パラメータを含んでもよい。場合によっては、変分減少する(または増加する)項は、量子ビットハミルトニアンの項であってもよい(例えば、固有状態の値、1つ以上の軸における回転の振幅など)。場合によっては、変分減少する(または増加する)項は、コスト関数を表すハミルトニアンの項である。コスト関数を表すハミルトニアンの項に対する変分は、量子ハミルトニアン(例えば、解くべきハミルトニアン/シミュレートすべきハミルトニアン)の固有値に近づくものであってもよい。
図2は、量子問題を解くための方法(100)の一例(200)のフローチャートを示す。方法(100)は、方法(200)の1つ以上の工程を含んでもよい。本明細書の操作は、方法(100)および(200)の例示的な操作であるが、当業者であれば、本明細書に記載される教示に基づいて多数の変形例を認識するであろう。工程は、順不同で達成されてもよい。工程は、追加されても、または削除されてもよい。工程のうちのいくつかは、部分工程を含んでもよい。工程のうちの多くは、問題の解を提供することが有益であれば何度でも繰り返されてもよい。
量子問題を解くための方法(200)は、操作(202)に従って、1つ以上のプロセッサに操作可能につながれたメモリ内でコスト関数を表すハミルトニアンを提供する工程を含んでもよい。
量子問題を解くための方法(200)は、操作(202)に従って、1つ以上のプロセッサに操作可能につながれたメモリ内で量子ハミルトニアンを提供する工程を含んでもよい。量子ハミルトニアンは、量子コンピュータ上で実施されるハミルトニアンを表していてもよい。量子ハミルトニアンに関する進化は、コスト関数を表すハミルトニアンのコスト関数の値を小さくすることに関連してもよい。場合によっては、コスト関数を表すハミルトニアンは、量子ハミルトニアンと同じハミルトニアンであってもよい。
場合によっては、量子化学問題は、ハートリー・フォックハミルトニアンなどの非相互作用ハミルトニアで表されてもよい。ハートリー・フォックハミルトニアンは、フェルミオンハミルトニアンの一例であってもよい。ハートリー・フォックハミルトニアンは、以下に示されるように、占有状態および仮想電子状態の観点から同様に表されてもよい。
Figure 2023525658000002
量子問題を解くための方法(200)は、操作(204)に従って、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程を含んでもよい。方法(100)の操作(110)は、方法(200)の操作(202)および/または(204)を含んでもよい。場合によっては、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、Bravyi-Kitaev変換を含む。様々な方法を使用して、ハミルトニアンを量子ビットの形式にマッピングしてもよい。フェルミオンの場合は、一例として、Bravyi-Kitaev変換が挙げられる。別の例として、Jordan-Wigner変換が挙げられてもよい。別の例として、パリティ方式を使用して、量子ビット状態としてフェルミオン状態が表されてもよい。Bravyi-Kitaev変換は、占拠数とパリティの両方の和の一部によってフェルミオンハミルトニアンを量子ビットの表現に変換し、それによって、一方の演算子の非局所性を小さくしてもよい。Bravyi-Kitaev変換後の量子ビットハミルトニアンは、log N局所であってもよく、式中、Nは、量子ビットの個数の合計である。
フェルミオンハミルトニアンHfermiの固有状態を求めることが記載されているが、本明細書に記載される方法、システムおよび媒体は、ボソン系やスピン系などの他の系にまで拡張されてもよい。Bravyi-Kitaev変換などの変換を使用することによって、フェルミオンハミルトニアンは、量子ビットハミルトニアンHqubitに変換されてもよい。変換後のハミルトニアンHqubitは、log N局所であってもよく、式中、Nは、量子ビットの個数の合計である。
qubitを説明するために使用される量子ビットの部分集合は、論理量子ビットと称されてもよい。Hqubitについて、ハミルトニアンHqubitに関連するユニタリ変換は、パラメータtをともなったe-itHqubitであってもよい。ユニタリ変換は、1つ以上のゲート操作として実施されてもよい。例えば、デジタル量子シミュレーションの場合、ユニタリ演算e-itHqubitは、一連の2量子ビットと1量子ビットゲート操作で記述されてもよい。別の例では、アナログ量子シミュレーションにおいて、ハミルトニアンHqubitは、量子デバイス上で直接実施されてもよい。
場合によっては、量子ビットハミルトニアンは、2局所量子ビットハミルトニアンであってもよい。2局所量子ビットハミルトニアンは、量子ビットハミルトニアンに占める多体間の相互作用の数を減らすことができるので、有利であり得る。log N局所ハミルトニアンを2局所ハミルトニアンまで減らすために、様々な方法が使用されてもよい。
場合によっては、1つ以上のプロセッサを使用してハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、摂動ガジェットを使用して実施される。摂動ガジェットは、log N局所ハミルトニアンを2局所ハミルトニアンまで減らすのに使用されてもよい。場合によっては、摂動ガジェットを使用してHqubitを2局所量子ビットハミルトニアンHに変換してもよい。摂動ガジェットは、補助量子ビット(ancilla qubit)と呼ばれるさらなる量子ビットを導入することができ、この量子ビットは、論理量子ビットとは区別されてもよい。摂動ガジェットによって、形式
H=HXX+HZZ+H+H
のハミルトニアンが得られてもよい。
式中、
Figure 2023525658000003
である。ここで、iおよびjは、論理量子ビットと補助量子ビットの両方を表していてもよい。場合によっては、量子問題は、基底固有状態または励起固有状態などの量子化学問題を含む。
場合によっては、方法(100)はさらに、1つ以上の初期化の操作を含んでもよい。任意選択で方法(100)とともに使用され得る例示的な初期化の操作には、操作(206)、(208)、(210)および(212)が含まれる。
方法(200)は、操作(206)に従って、メモリ内で1量子ビット演算を含む単一量子ビットハミルトニアンを提供する工程を含んでもよい。単一量子ビットハミルトニアンは、1つ以上の1量子ビット演算を含んでもよい。1量子ビット演算は、1量子ビット回転演算子を含んでもよい。例えば、1量子ビット回転演算子は、X、YおよびZにおける回転、または任意の他の都合のよい座標系の軸に沿った回転であってもよい。
方法(200)は、工程(208)に従って、1つ以上のコンピュータプロセッサに操作可能につながれたメモリ内で少なくとも1つの変分パラメータを生成する工程を含んでもよい。量子問題を解くための方法は、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して変分パラメータの集合(α,β)を生成する工程を含んでもよい。1つ以上のコンピュータプロセッサに操作可能につながれたメモリは、変分パラメータの集合(α,β)を記憶するように構成されてもよく、変分パラメータの集合は、
Figure 2023525658000004
で同様に表されてもよく、式中、Mは、繰り返し回数である(例えば、アンザッツ(ansatz)の深さ)。
方法(200)は、操作(210)に従って、1つ以上のコンピュータプロセッサに操作可能につながれたメモリ内で量子ビットハミルトニアンの初期状態を提供する工程を含んでもよい。場合によっては、1つ以上のコンピュータプロセッサは、量子ビットハミルトニアンの初期状態を生成するか、または準備してもよい。初期状態は、積状態であってもよい。量子ビットの表現では、組み合わせ最適化問題は、初期状態で表されてもよい。
Figure 2023525658000005
式中、Hは、i番目の量子ビットに作用するアダマールゲートである。アダマールゲートは、単一量子ビット回転演算であってもよい。場合によっては、例えば、量子化学問題では、軌道表現の初期状態は、ハートリー・フォック状態
Figure 2023525658000006
であってもよく、
式中、virは、仮想状態を表す。対応する量子ビットハミルトニアンの状態は、以下のアンザッツで表されてもよい。
Figure 2023525658000007
ここで、
Figure 2023525658000008
は、積状態
Figure 2023525658000009
である。パラメータa∈{0,1}は、初期状態を決定する。例えば、ハートリー・フォック状態は、
Figure 2023525658000010
の直積である。対応する量子ビットmが
Figure 2023525658000011
である場合は、a=1であり、それ以外については、補助量子ビットを含むa=0である。
Figure 2023525658000012
は、変分パラメータであり、Mは、繰り返し回数である(例えば、アンザッツ(ansatz)の深さ)。
Figure 2023525658000013
は、ハミルトニアンHに関連するユニタリ演算子であり、
Figure 2023525658000014
は、初期ハミルトニアンHinitialによって動機付けられるユニタリ演算子である。Rは、対応する量子ビットmに対する1量子ビット回転演算である。
2量子ビットの相互作用が少ないユニタリ変換
非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法(100)は、操作(120)に従って、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用してユニタリ変換を生成する工程を含んでもよい。ユニタリ変換は、1つ以上のネイティブの量子ビット結合および1量子ビット演算の観点から少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合の表現を含んでもよい。ユニタリ変換は、ネイティブの量子ビット結合および/または演算を含んでもよい。ある場合では、ユニタリ変換はまた、非ネイティブの量子ビット演算を含む。ユニタリ変換は、第2の軸上の第2の2量子ビットの結合相互作用を使用した、第1の軸上の第1の2量子ビットの結合相互作用の表現を含んでもよく、第1の軸は第2の軸に直行する。
問題を解く方法(200)は、操作(214)に従って、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する工程を含んでもよい。場合によっては、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および1量子ビット演算は、非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する際に使用される。場合によっては、ユニタリ変換は、量子ビットハミルトニアンのXX相互作用およびX相互作用を含んでもよい。場合によっては、XX相互作用およびX相互作用を含むユニタリ変換は、ZZ相互作用およびZ相互作用ならびに1量子ビット演算の観点から表現を含む。操作(214)は、方法(100)の操作(120)の変形例または一例を含んでもよい。軸XとXは、直交であってもよい。
例えば、量子ビットハミルトニアンがより少ない数の軸上で2量子ビットの結合相互作用をともなって表されることが有益な場合がある。例えば、量子シミュレータは、ネイティブのZZ結合のみを有してもよい。1つ以上のプロセッサは、ZZ結合を使用して、以下の例示的な変換によってXX結合を生成してもよい。HXXは、示されるようにZZ結合相互作用から生成されてもよい。まず、HXXは、
Figure 2023525658000015
として示す。
XX中のXX結合相互作用がZZ結合相互作用によって置き換えられているハミルトニアンは、以下のように定義されてもよい。
Figure 2023525658000016
以下に示されるように、単一量子ビット回転Rを使用して、
Figure 2023525658000017
によって、exp(-itHXX)を施してもよい。
式中、
Figure 2023525658000018
である。
以上に示されるように、少なくとも1つの例において、ネイティブのZZ結合は、(例えば、他の軸上で2量子ビットの結合相互作用をともなうことのない)一般的な量子シミュレーションを実行するのに十分であってもよい。
その後、量子近似最適化アルゴリズム(QAOA)と同様に、状態準備のための全量子シミュレーション(例えば、アンザッツ)は、以下のように表されてもよい。
Figure 2023525658000019
上記量子シミュレーション後のハミルトニアンの期待値は、量子ハードウェアによって射影測定で計算されてもよい。この部分は、変分量子固有値ソルバー(VQE)と同様であってもよい。
繰り返し回数Mを無限とすると、このアンザッツは、断熱状態生成法を再現する場合がある。
Figure 2023525658000020
変分パラメータ(α,β)は、スケジュール関数A(t)およびB(t)を決定する。したがって、このアンザッツによって、Hの基底状態が求められる。
非古典コンピュータ上での実施形態
非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法(100)は、非古典コンピュータ上で量子ビットハミルトニアンを埋め込む工程を含んでもよい。埋め込む工程は、量子シミュレータ、例えば、アンザッツ上での一連のゲート操作を実施することを含んでもよい。埋め込む工程は、1つ以上の下位操作を含んでもよい。例えば、方法(100)の1つ以上の下位操作は、操作(212)、(216)および(218)のうちの1つ以上を含んでもよい。
場合によっては、非古典コンピュータ上で量子ビットハミルトニアンを埋め込む工程は、操作(130)に従って、非古典コンピュータ上でユニタリ変換を実施して少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合を施す工程を含んでもよい。場合によっては、非古典コンピュータ上で量子ビットハミルトニアンを埋め込む工程は、非古典コンピュータ上で非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を実施することを含んでもよい。
場合によっては、操作(220)に従って、量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換を施す。場合によっては、非古典コンピュータ上で量子ビットハミルトニアンを埋め込む工程は、量子コンピュータを使用して、少なくとも1つの変分パラメータに対応するハミルトニアンのXX結合およびX相互作用を含むユニタリ変換を施すことを含んでもよい。方法(100)の1つ以上の下位操作は、1つ以上の単一量子ビット回転ゲートを施すことを含んでもよい。方法(100)の1つ以上の下位操作は、1つ以上のエンタングルメントゲートを含んでもよい。方法(100)の1つ以上の下位操作は、1つ以上の測定する操作を含んでもよい。1つ以上の下位操作は、何回でも繰り返されてもよい。
図3は、例示的な量子シミュレータの操作を示す。横線はそれぞれ、量子ビットの状態を表していてもよく、ボックスはそれぞれ、様々なゲート操作の動作を表していてもよい。示されるように、ある操作は、単一量子ビットに作用してもよく、一方、他の操作は、複数の量子ビットに作用してもよい。それぞれの線の最後にある最後のボックスは、その線上にある量子ビットの状態の測定値を表している。アンザッツは、量子回路の表現であり得る。量子回路は、一連のゲート操作を含んでもよく、ここで、ゲート操作が順に施されて、量子問題を解く方法が実施されてもよい。アンザッツは、複数の回数Mにわたって繰り返されてもよい。繰り返し回数が増えると、計算精度が上がる場合がある。改善された量子回路によって、回数Mを減らしつつ、計算精度を改善することができる。
方法(200)は、操作(212)に従って、量子コンピュータ上で現在の状態を初期状態に設定する工程を含んでもよい。回路が進行するにつれて、量子ビットの状態を表すハミルトニアンが進化することができる。初期のハートリー・フォックハミルトニアンは、以下に表される論理量子ビットの集合に作用してもよい。
Figure 2023525658000021
シミュレーションの最後の量子ビットの状態は、以下のハミルトニアンの表現に関連してもよい。
Figure 2023525658000022
方法(200)は、操作(222)に従って、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して量子ビットハミルトニアンの期待値を推定する工程を含んでもよい。方法(200)は、操作(224)に従って、メモリ内で少なくとも1つの変分パラメータを更新する工程を含んでもよい。各反復において、変分パラメータの値と、得られた期待値Eは、古典最適化装置に送られてもよく、ここで更新した変分パラメータは、戻されてもよい。古典最適化装置の収束条件が満たされるまで、このプロセスが反復されてもよい。場合によっては、停止基準は、選択された回数の反復を終了することを含む。場合によっては、停止基準は、量子ハミルトニアンの期待値の変化が閾値条件を下回ることを求めることを含む。
図3に示される一例は、X相互作用、Z相互作用、XX相互作用およびZZ相互作用をともなう量子ビットハミルトニアンに関連してもよい。しかし、
Figure 2023525658000023
の実施形態における詳細は、ハードウェアに左右される場合がある。例えば、ある量子ハードウェアは、可能なゲート操作(例えば、ネイティブ演算)が制限される場合がある。例えば、ある量子ハードウェアは、単一の軸で可能なゲート操作(例えば、ネイティブ演算)がある場合がある。場合によっては、中実度を維持するために、複数の軸ではなく単一の軸上で操作を実施することが有益な場合がある。本開示のシステムおよび方法は、2量子ビットゲート操作(例えば、ネイティブ結合)の種類の数を減らすことができる。本開示の方法、システムおよび媒体は、
Figure 2023525658000024
を実施するための既存の方法を改善することができる。
図4は、量子アニーラ上での2量子ビットの結合が少ないユニタリ変換の例示的な実施形態を示す。図3の例のように、ある操作は、単一量子ビットに作用してもよく、一方、他の操作は、複数の量子ビットに作用してもよい。アンザッツは、量子回路の表現であってもよい。量子回路は、一連のゲート操作を含んでもよく、ここで、ゲート操作が順に施されて、量子問題を解く方法が実施されてもよい。アンザッツは、複数の回数Mにわたって繰り返されてもよい。繰り返し回数が増えると、計算精度が上がる場合がある。改善された量子回路によって、回数Mを減らしつつ、計算精度を改善することができる。
非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法(100)は、操作(130)に従って、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を施す工程を含んでもよい。場合によっては、非古典コンピュータ上のユニタリ変換を実施する工程は、第1の軸に沿った2量子ビットの結合相互作用を施すことを含んでもよい。
量子問題を解く方法(200)は、操作(216)に従って、量子コンピュータを使用して、現在の状態に量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子コンピュータの相互作用を含むユニタリ変換を施す工程を含んでもよい。場合によっては、ユニタリ変換は、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合を含み、かつ、変分パラメータの集合のうちの第2の変分パラメータを含む。
量子問題を解く方法(200)は、操作(218)に従って、量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子コンピュータの相互作用を含むユニタリ変換を施す工程を含んでもよい。場合によっては、ユニタリ変換は、量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子コンピュータの相互作用、および、変分パラメータの集合のうちの第3の変分パラメータを含む。非ネイティブの計算する相互作用を含むユニタリ変換は、量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および1量子ビット演算を含んでもよい。方法(200)は、量子コンピュータを使用して、少なくとも1つの変分パラメータに対応する量子ビットハミルトニアンのXX相互作用およびX相互作用を含むユニタリ変換を施す工程を含んでもよい。方法(200)の操作(218)は、方法(100)の操作(140)の一例を含んでもよい。
量子問題を解く方法(200)は、操作(220)に従って、量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換を施す工程を含んでもよい。単一量子ビットハミルトニアンは、回転の振幅を含む変分パラメータを含んでもよい。
場合によっては、非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法は、インターフェースにおいて量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程を含んでもよく、ここで、期待値は、問題の解を含む。
以上に説明されるように、状態準備のための全量子シミュレーション(例えば、アンザッツ)は、以下のように表されてもよい。
Figure 2023525658000025
図4のユニタリ変換は、U(α)について下記の関係を使用して、図3におけるU(α)と置き換えられてもよい。
Figure 2023525658000026
図4は、量子アニーラ上での2量子ビットの相互作用が少ないユニタリ変換の例示的な実施形態を示す。図4の例示的な実施形態は、図3の一例におけるU(α)と置き換えられてもよい。図3に関して記載される実施形態の工程はいずれも、図4のユニタリ変換の例示的な実施形態を使用して同様に適用可能であってもよい。
非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法(100)は、操作(140)に従って、コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程を含んでもよく、ここで、期待値は、問題の解を含む。方法(200)は、操作(226)に従って、コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程を含んでもよく、ここで、期待値は、量子問題の解を含む。方法(200)の操作(226)は、方法(100)の操作(140)の一例を含んでもよい。
モデル-
最小規定系では、水素分子のBravyi-Kitaevハミルトニアンは、
H=h+h(IZ+ZI)+hZZ+hXX
である。核距離D=1Åについて、
Figure 2023525658000027
である。
以上に記述されるように、発明者らは、以下の関係を使用した。
Figure 2023525658000028
発明者らは、図5に示される回路を考案した。第1の層は、ハートリー・フォック状態
Figure 2023525658000029
を生成する。その後、ユニタリ変換
Figure 2023525658000030
を施す。変分パラメータは、{t,t,t,t}である。水素分子の場合は、この1つの変換の集合は、量子状態を生成するのに十分であり、これによって化学精度を達成する。E=-1.1011502であり、{t,t,t,t}={0.89676859,0.19719053,0.79110337,0.4794228}である。正確なエネルギーは、Eexact=-1.1011503である。
汎用スピンモデル-
次に、発明者らは、摂動ガジェットの使用および測定の回数の低下を示すトイモデルを考案した。以下のハミルトニアンを使用した。
Figure 2023525658000031
このハミルトニアンのエネルギースペクトルは、E=[-3.,-1.,-1.,-1.,1.,1.,1.,3.]である。このハミルトニアンを量子シミュレータ上で直接シミュレートした場合は、シミュレータは、3つの量子ビットの結合を有する必要があり、技術的に困難である。さらに、項はすべて量子ビットの観点で非可換であるので、ハミルトニアンの期待値を評価するためには、各項を別々に評価する必要がある。これらの難点を克服するために、摂動ガジェットを使用して、ハミルトニアンを、2量子ビットの相互作用のためにXX結合およびZZ結合のみをともなう別の2局所ハミルトニアンに翻訳する。
3から11までの範囲に及ぶ指数が付けられたさらなる9個の量子ビットを導入した。摂動ガジェットを使用することによって、元のハミルトニアンを以下のように書き換えた。
Figure 2023525658000032
Δ1=10に関しては、低位エネルギーは、8つの状態が-2.999であり、励起状態が-0.999であり、これは、元のスペクトルと同じである。
このハミルトニアンは、XZ結合を含む。ZZ結合および単一量子ビット回転を使用することによって、XZ結合に関連するユニタリ変換を実現することは可能であるが、発明者らは、摂動ガジェットを使用して、XZ結合をZZ結合およびXX結合に書き換えた。
12から14までの指数が付けられた新たな量子ビットを導入することによって、摂動ガジェットは、XX結合およびZZ結合のみをともなったハミルトニアンを提供した。
Figure 2023525658000033
このハミルトニアンは、2量子ビット結合としてXX結合およびZZ結合のみを含むので、任意選択で、以上で本明細書に開示される方法を適用して、ZZの結合相互作用としてXXの結合相互作用を減らして表すことができる。
数値結果のまとめ-
水素分子は核分離距離が1Åであり、正方形P4分子は分離距離が2Åであるという数値結果は、以下のとおりであった。P4分子の構成は、縮退(degeneracy)によりシミュレートするのが困難な場合がある。発明者らは、
Figure 2023525658000034
を考案した。ここで、ハートリー・フォックハミルトニアンは、
Figure 2023525658000035
の形式をとるものと仮定した。各Zには、個々の変分パラメータ
Figure 2023525658000036
を付した。
水素分子(H(D=1):正確なエネルギー=-1.10115033))に関して得られたエネルギーは、以下のとおりであった。
Figure 2023525658000037
P4分子(P(D=2):正確なエネルギー=-1.89784939)に関して得られたエネルギーは、以下のとおりであった。
Figure 2023525658000038
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、記載されているが、かかる実施形態が例としてのみ提供されることは当業者に明らかである。当業者であれば、ここで、多数の変形、変更および置き換えを本発明から逸脱することなく考えられる。本発明を実施する際に、本明細書に記載される本発明の実施形態への様々な代替案が用いられ得ることは理解される。以下の特許請求の範囲は、本発明の範囲を定義するものであり、これらの請求項の範囲内の方法および構造ならびにそれらの同等物がこれに包含されるものであることが意図されている。

Claims (37)

  1. 非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して問題を解く方法であって、前記デジタルコンピュータは、コンピュータのメモリおよび前記メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサを含み、前記問題の解は、量子状態を含み、前記方法は、
    (a)前記メモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む、工程と、
    (b)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記量子ビットハミルトニアンの少なくとも1つの前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含むユニタリ変換を生成する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合または演算および1量子ビット演算は、前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む前記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、
    (c)前記非古典コンピュータ上で前記ユニタリ変換を施す工程と、
    (d)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、前記量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、前記期待値は、前記問題の解を含む、工程と
    を含む、方法。
  2. 前記量子ビットハミルトニアンは、2局所量子ビットハミルトニアンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記2局所量子ビットハミルトニアンは、XX相互作用、ZZ相互作用、X相互作用およびZ相互作用のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記量子ビットハミルトニアンは、ネイティブのXX結合およびZZ結合ならびにXおよびZのネイティブの1量子ビット演算を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記期待値は、基底状態のエネルギーまたは励起状態のエネルギーの期待値である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記メモリ内でハミルトニアンを提供する工程と、1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記ハミルトニアンを前記量子ビットハミルトニアンに変換する工程とをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ハミルトニアンは、第2量子化フェルミオンハミルトニアン、第2量子化ボソンハミルトニアンおよびスピンハミルトニアンからなる群から選択される形態である、請求項6に記載の方法。
  8. 1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記ハミルトニアンを前記量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、Bravyi-Kitaev変換を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記ハミルトニアンを前記量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、摂動ガジェットを使用して実施される、請求項6に記載の方法。
  10. 前記ハミルトニアンは、コスト関数を表すハミルトニアンである、請求項6に記載の方法。
  11. コスト関数を表す前記ハミルトニアンは、分子ハミルトニアンである、請求項10に記載の方法。
  12. コスト関数を表す前記ハミルトニアンは、前記量子ハミルトニアンであるか、または前記量子ハミルトニアンとは異なる第2の量子ハミルトニアンである、請求項10に記載の方法。
  13. 前記メモリ内で量子ハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ハミルトニアンは、前記非古典コンピュータ上で実施されるハミルトニアンを表し、前記量子ハミルトニアンに関する進化は、前記コスト関数の値を小さくすることに関連する、工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記量子ハミルトニアンは、イジングハミルトニアンまたは二次制約なし二値最適化(quadratic unconstrained binary optimization:QUBO)ハミルトニアンである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記非古典コンピュータは、量子シミュレータを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記非古典コンピュータは、量子アニーラを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記非古典コンピュータは、ゲートモデル量子コンピュータを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 非古典コンピュータのシミュレータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して量子化学問題をシミュレートする方法であって、前記デジタルコンピュータは、コンピュータのメモリおよび前記メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサを含み、シミュレートした前記問題の解は、量子状態を含み、前記方法は、
    (a)前記メモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む、工程と、
    (b)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記量子ビットハミルトニアンの少なくとも1つの前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含むユニタリ変換を生成する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合または演算および1量子ビット演算は、前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む前記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、
    (c)前記非古典コンピュータ上で前記ユニタリ変換を施す工程と、
    (d)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて前記量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、前記期待値は、シミュレートした前記問題の解を含む、工程と
    を含む、方法。
  19. 問題を解くためのシステムであって、前記問題の解は、量子状態を含み、前記システムは、
    量子ビットハミルトニアンを記憶するように構成されたメモリであって、前記量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む、メモリと、
    非古典コンピュータと通信するように構成された通信インターフェースと、
    前記メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサであって、1つ以上の前記コンピュータプロセッサは、(1)前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含むユニタリ変換を生成する際に前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合または演算および1量子ビット演算が使用される、ユニタリ変換を生成し、(3)前記非古典コンピュータ上で前記ユニタリ変換を施し、(4)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、前記問題の解を含む、前記量子ビットハミルトニアンの期待値を提供するように、個々にまたはまとめてプログラムされる、1つ以上のコンピュータプロセッサと
    を含む、システム。
  20. 非古典コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータによって実行されると、問題を解くための方法を実施する機械で実行可能なコードを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記デジタルコンピュータは、1つ以上のコンピュータプロセッサおよびメモリを含み、前記問題の解は、量子状態を含み、前記方法は、
    (a)前記メモリ内で量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンは、少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む、工程と、
    (b)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記量子ビットハミルトニアンの前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含むユニタリ変換を生成する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合または演算および1量子ビット演算は、前記非ネイティブの量子ビット結合または演算を含む前記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、
    (c)前記非古典コンピュータ上で前記ユニタリ変換を施す工程と、
    (d)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて前記量子ビットハミルトニアンの期待値を提供する工程であって、前記期待値は、前記問題の解を含む、工程と
    を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
  21. 量子コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータを使用して量子問題を解くための方法であって、前記デジタルコンピュータは、コンピュータのメモリおよび前記メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサを含み、前記量子問題の解は、量子状態を含み、前記方法は、
    (a)前記メモリ内でコスト関数を表すハミルトニアンを提供する工程と、
    (b)前記メモリ内で量子ハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ハミルトニアンは、前記量子コンピュータ上で実施されるハミルトニアンを表し、前記量子ハミルトニアンに関する進化は、前記コスト関数の値を小さくすることに関連する、工程と、
    (c)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記量子ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンは少なくとも1つの非ネイティブの量子ビット結合を含む、工程と、
    (d)前記メモリ内で変分パラメータの集合のうちの各変分パラメータの初期値を生成する工程と、
    (e)単一量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、前記単一量子ビットハミルトニアンは、前記変分パラメータの集合のうちの第1の変分パラメータを含む、工程と、
    (f)前記メモリ内で初期状態を提供する工程と、
    (g)前記量子コンピュータ上で現在の状態を前記初期状態に設定する工程と、
    (h)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を生成する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および1量子ビット演算は、前記非ネイティブの量子ビット結合を含む前記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、
    停止基準が満たされるまで、
    (i)前記量子コンピュータを使用して、前記現在の状態に前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合を含むユニタリ変換を施す工程であって、前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合を含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの変分パラメータの部分集合を含む、工程、
    (ii)前記量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に前記量子ビットハミルトニアンの前記非ネイティブの量子ビット結合を含む前記ユニタリ変換を施す工程であって、前記量子ビットハミルトニアンの前記非ネイティブの量子ビット結合を含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの前記変分パラメータの部分集合を含む、工程、
    (iii)前記量子コンピュータを使用して、前記計算結果の状態に前記単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換を施す工程であって、前記単一量子ビットハミルトニアンを含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの前記変分パラメータの部分集合を含む、工程、
    (iv)(i)~(iii)を少なくとも1回繰り返す工程、
    (v)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンの期待値を推定する工程、
    (vi)前記メモリ内で前記変分パラメータの集合を更新する工程と、
    (i)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンの前記期待値を提供する工程であって、前記期待値は、前記量子問題の解を含む、工程と
    を含む、方法。
  22. 前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンは、前記量子ハミルトニアンであるか、または前記量子ハミルトニアンとは異なる第2の量子ハミルトニアンである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンは、分子ハミルトニアンである、請求項21に記載の方法。
  24. 前記量子ハミルトニアンは、イジングハミルトニアンまたはQUBOハミルトニアンである、請求項21に記載の方法。
  25. 1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記コスト関数を表す前記量子ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  26. 前記量子ビットハミルトニアンは、ネイティブのXX結合およびZZ結合ならびにXおよびZのネイティブの1量子ビット演算を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記量子状態は、基底状態または励起状態である、請求項21に記載の方法。
  28. コスト関数を表す前記ハミルトニアンまたは前記量子ハミルトニアンは、第2量子化フェルミオンハミルトニアン、第2量子化ボソンハミルトニアンおよびスピンハミルトニアンからなる群から選択される形態である、請求項21に記載の方法。
  29. 1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、Bravyi-Kitaev変換を含む、請求項21に記載の方法。
  30. 1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程は、摂動ガジェットを使用して実施される、請求項21に記載の方法。
  31. 前記量子コンピュータは、量子シミュレータを含む、請求項21に記載の方法。
  32. 前記量子コンピュータは、量子アニーラを含む、請求項21に記載の方法。
  33. 前記量子コンピュータは、ゲートモデル量子コンピュータを含む、請求項21に記載の方法。
  34. 前記停止基準は、選択された回数の反復を終了することを含むか、あるいは、前記停止基準は、量子ハミルトニアンまたはコスト関数を表すハミルトニアンの前記期待値が閾値条件を下回る変化を含む、請求項21に記載の方法。
  35. 請求項21に記載の量子問題を解くための方法を含む、量子化学問題をシミュレートする方法。
  36. 量子問題を解くためのシステムであって、前記問題の解は、量子状態を含み、前記システムは、
    コスト関数を表すハミルトニアン、量子ハミルトニアン、変分パラメータの集合、単一量子ビットハミルトニアン、および前記ハミルトニアンの初期状態を記憶するように構成されたメモリと、
    量子コンピュータと通信するように構成された通信インターフェースと、
    前記メモリに操作可能につながれた1つ以上のコンピュータプロセッサであって、1つ以上の前記コンピュータプロセッサは、
    (1)変分パラメータの集合のうちの各変分パラメータの初期値と、(2)前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンを、非ネイティブの量子ビットの結合相互作用を含む量子ビットハミルトニアンに変換し、(3)前記量子コンピュータ上で現在の状態を初期状態に設定し、(4)非ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換を生成する際に前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および演算ならび1量子ビット演算を使用して、前記量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換を生成し、(5)停止基準を満たすまで1つ以上のユニタリ演算を実施するように前記量子コンピュータに命令し、(6)前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンの期待値を推定し、(7)前記メモリ内で前記変分パラメータの集合と、(8)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、前記量子問題の解を含む、前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンの前記期待値を提供するように、個々にまたはまとめてプログラムされる、1つ以上のコンピュータプロセッサと、
    前記量子コンピュータであって、(1)前記量子コンピュータを使用して、前記現在の状態に前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換であって、前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合および演算を含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの変分パラメータの部分集合を含む、ユニタリ変換、(2)前記量子コンピュータを使用して、前記現在の状態に前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換であって、前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合および演算を含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの前記変分パラメータの部分集合を含む、ユニタリ変換、および(3)前記量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に前記単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換であって、前記単一量子ビットハミルトニアンを含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの前記変分パラメータの部分集合を含む、ユニタリ変換を施すことを含む1つ以上のユニタリ演算を実施するように構成される、量子コンピュータと
    を含む、システム。
  37. 量子コンピュータに操作可能につながれたデジタルコンピュータによって実行されると、量子問題を解くための方法を実施する機械で実行可能なコードを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記デジタルコンピュータは、1つ以上のコンピュータプロセッサおよび1つのメモリを含み、前記問題の解は、量子状態を含み、前記方法は、
    (a)前記メモリ内でコスト関数を表すハミルトニアンを提供する工程と、
    (b)前記メモリ内で量子ハミルトニアンを提供する工程であって、前記量子ハミルトニアンは、前記量子コンピュータ上で実施されるハミルトニアンを表し、前記量子ハミルトニアンの進化は、前記コスト関数の値を小さくすることに関連する、工程と、
    (c)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して前記量子ハミルトニアンを量子ビットハミルトニアンに変換する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンは、非ネイティブの量子ビット結合および演算ならびにネイティブの量子ビット結合および演算を含む、工程と、
    (d)前記メモリ内で変分パラメータの集合のうちの各変分パラメータの初期値を生成する工程と、
    (e)単一量子ビットハミルトニアンを提供する工程であって、前記単一量子ビットハミルトニアンは、前記変分パラメータの集合のうちの第1の変分パラメータを含む、工程と、
    (f)前記メモリ内で初期状態を提供する工程と、
    (g)前記量子コンピュータ上で現在の状態を前記初期状態に設定する工程と、
    (h)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記量子ビットハミルトニアンの非ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換を生成する工程であって、前記量子ビットハミルトニアンのネイティブの量子ビット結合および演算ならびに1量子ビット演算は、前記非ネイティブの量子ビット結合および演算を含む前記ユニタリ変換を生成する際に使用される、工程と、
    停止基準が満たされるまで、
    (i)前記量子コンピュータを使用して、前記現在の状態に前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合および演算を含むユニタリ変換を施す工程であって、前記量子ビットハミルトニアンの前記ネイティブの量子ビット結合および演算を含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの変分パラメータの部分集合を含む、工程、
    (ii)前記量子コンピュータを使用して、計算結果の状態に前記量子ビットハミルトニアンの前記非ネイティブの量子ビット結合および演算を含む前記ユニタリ変換を施す工程であって、前記量子ビットハミルトニアンの前記非ネイティブの量子ビット結合および演算を含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの前記変分パラメータの部分集合を含む、工程、
    (iii)前記量子コンピュータを使用して、前記計算結果の状態に前記単一量子ビットハミルトニアンを含むユニタリ変換を施す工程であって、前記単一量子ビットハミルトニアンを含む前記ユニタリ変換は、前記変分パラメータの集合のうちの前記変分パラメータの部分集合を含む、工程、
    (iv)(i)~(iii)を少なくとも1回繰り返す工程、
    (v)1つ以上の前記コンピュータプロセッサを使用して、前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンの期待値を推定する工程、
    (vi)前記メモリ内で前記変分パラメータの集合を更新する工程と、
    (i)前記コンピュータプロセッサのインターフェースにおいて、前記コスト関数を表す前記ハミルトニアンの前記期待値を提供する工程であって、前記期待値は前記量子問題の解を含む、工程と
    を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
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