JP2023525307A - 直接回収基材、装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、吸収、吸着、隔離、封じ込めによって、及び/又は、基材を通って流れる流体の処理をもたらす化学反応などによって、流体内に存在する物質の除去による流体の処理に使用するのに適した空気回収基材を備える回収装置に関する。【選択図】図33B

Description

関連出願
[0001] 本願は、2020年5月11日に出願された米国仮出願第63/022965号、2020年5月11日に出願された米国仮出願第63/022798号及び2020年5月11日に出願された米国仮出願第63/023011号の利益を主張し、それらの開示はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
政府の支援に関する声明
[0002] 本発明は、その一部が、認可番号DE-SC0015946下で米国エネルギー省からの資金提供を受けてなされた。米国政府は、本発明に対して所定の権利を有する場合がある。
[0003] 本開示は、概して、流体の処理のための基材及び装置に関する。特に、本開示は、吸収、吸着、隔離、封じ込めによる、及び/又は、基材を通って流れる流体の処理をもたらす化学反応による等、流体内に存在する物質の除去による流体の使用処理に適した、いわゆる直接空気回収基材に関する。
[0004] 直接空気回収(DAC)は、通常、COを吸着するための吸着剤又は吸収剤でコーティングされたある種の基材を使用して行われ、続いて、周期的にCOを脱着及び放出する。基材は、COの吸着/脱着に理想的な単位面積あたりの「表面積」が大きいとともに圧力損失が非常に低く、及びしたがって、装置を通じて処理される空気又はその他の流体を送り出すために必要な電力消費を低減することが好ましい。
[0005] 従来技術の図1に示すように、従来の回収基材は、空気(又は一般的に任意の流体)が通って流れる複数の直線チャネルを備える。この流体の流れは通常、(乱流とは対照的な直線のストリームラインを生じさせるその低い圧力損失又は流れ抵抗を維持する操作上の必要性に起因する)レイノルズ数又は層流領域の状態の他のそのような指標にある。このような流れでは、吸着剤でコーティングされた壁に吸着されるため又はチャネルの壁に沿って存在する吸着剤によってCOが吸着されるため、CO種は、チャネル壁近くのその濃度の低さに対するチャネルフロー中心線でのCO濃度の高さから生じる拡散によって引き起こされる流れストリームラインを横切って移動する必要がある。基底流又は対流自体は、吸着剤に処理される流体からのCO移送において実質的に役割を果たさない。直線チャネルの主要なプロセスである拡散は、存在する対流及び他の原動力と比較して遅いプロセスであることが知られている。
[0006] 回収基材、例えば、ハニカム又は他の配列はまた、使用するための重大な障壁を伴い、当該障壁には、チャネルを通過する空気に起因する背圧又は抵抗を克服する必要による、回収基材を通じて空気を送り出す又はそうでなければ吸引するために必要なエネルギーによるコストと、CO吸着プロセスを脱着プロセス又は隔離プロセスに切り替えてCOを効果的に回収するために必要な電気加熱又は蒸気の形態での電力要件及び/又は圧力と、が含まれる。
[0007] 当技術分野では、DAC及び/又は他の流体処理装置に有用な接触器基材及びプロセスを改善する必要がある。
[0008] 実施形態では、回収装置基材は、基材の本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通る流体出口に流体連通する流体入口を備え;各フローチャネルは、前記流路に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備え;前記流路の少なくとも一部は、約100~500のレイノルズ数で特定された場合に、前記フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備える。実施形態では、回収装置基材は、前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に存在する1以上の成分を吸収する、吸着する、隔離する及び/又は1以上の成分と化学反応させるのに有効な吸着剤を備える。
[0009] 1以上の実施形態では、流体処理装置は、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材を備える。
[0010] 1以上の実施形態では、流体を処理する方法は、第1濃度の標的化合物を含む流体を、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材を備える流体処理装置を通るように導かれて、第1濃度よりも低い第2濃度の標的化合物を有する処理済み流体を生成するステップを含む。一実施形態では、方法は、標的化合物が放出されて回収される脱着ステップをさらに含む。好ましくは、流体は空気であり、標的化合物は二酸化炭素である又は二酸化炭素を含む。
[0011] 先行技術の線形吸収チャネルを示している。 [0012] 吸着剤でコーティングされた線形フローチャネルを有する先行技術の基材の側面図である。 [0013] 多孔性側壁によって隔てられた入口及び出口の線形フローチャネルを有する先行技術の基材の斜視図である。 [0014] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的にらせん状のフローチャネルの斜視図である。 [0015] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的にらせん状のフローチャネルの斜視図である。 [0016] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的に正弦波状のフローチャネルの側面図である。 [0017] 本明細書に開示される実施形態に係る、湾曲したフローチャネルと、フローチャネルを通って流れる流体の基底流内で生成されるディーン渦構造と、を示す図である。 [0018] 図7に示す湾曲したフローチャネルによって生成されるディーン渦の流体フロー図である。 [0019] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的にらせん状のフローチャネルを備える回収装置基材を有する直接回収処理装置である。 [0020] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的に正弦波状のフローチャネルを備える回収装置基材を有する直接回収処理装置である。 [0021] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的にらせん状-実質的に正弦波状のフローチャネルを備える回収装置基材を有する直接回収処理装置処理である。 [0022] 本明細書に開示される実施形態に係る、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のフローチャネルを備える回収装置基材を有する流体処理装置処理である。 [0023] 本明細書に開示される実施形態に係る、図12に示す実質的に正弦波状-実質的にらせん状のフローチャネルの側面図である。 [0024] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状を有する複数の実質的に正弦波状のフローチャネルの立体図である。 [0025] 本明細書に開示される実施形態に係る、図14Aに示す実質的に正弦波状のフローチャネルの透視図である。 [0026] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有する共通の出口フローチャネル又はコレクタ内に配置された、四角形の断面形状を有する複数の正弦波状の入口フローチャネルの透視図である。 [0027] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状を有する複数の実質的にらせん状のフローチャネルの立体図である。 [0028] 図16Aに示す実施形態の透視図である。 [0029] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状を有する複数の実質的にらせん状のフローチャネルの透視図である。 [0030] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状を有する複数の実質的にらせん状のフローチャネルの透視図である。 [0031] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有する出口フローチャネル内に配置された、四角形の断面形状を有する正弦波状の入口フローチャネルの立体図である。 [0032] 本明細書に開示される実施形態に係る、図18Aに示す実施形態の透視図である。 [0033] 本明細書に開示される実施形態に係る直接回収装置のブロック図である。 [0034] 本明細書に開示される実施形態に係る、図19Aに示す直接回収基材のブロック図である。 [0035] 本明細書に開示される実施形態に係る、図19Aに示す直接回収基材のブロック図である。 [0036] 本明細書に開示される実施形態に係るフローチャネル及び線形フローチャネルのシャーウッド数対レイノルズ数のプロットである。 [0037] 本明細書に開示される実施形態に係る、回収効率とともに、フローチャネルのポンプ能力対レイノルズ数のプロットである。 [0038] 本明細書に開示される実施形態に係る、液体吸着剤がフローチャネルを通って逆流方向に導かれる、実質的に正弦波状のフローチャネルを備える回収装置基材の部分斜視図である。 [0039] 図22に示す流体フローチャネルの一部である。 [0040] 本明細書に開示される実施形態に係る、金属シート、プラスチックシート又はその両方から形成される、本明細書に開示される実施形態に係る、同心の実質的にらせん状のチャネル回収装置基材の部分斜視図である。 [0041] 本明細書に開示される実施形態に係る、同心の実質的にらせん状のチャネル回収装置基材の上面斜視図である。 [0042] 本明細書に開示される実施形態に係る、入れ子状構成の2つの実質的にらせん状のフローチャネルの側面斜視図である。 [0043] 本明細書に開示される代替の実施形態に係る、入れ子構成の2つの実質的にらせん状のフローチャネルの上から見た斜視図である。 [0044] 本明細書に開示される実施形態に係る、共通側壁を有する入れ子構成の2つの実質的にらせん状のフローチャネルの平面図である。 [0045] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有する実質的にらせん状のフローチャネルの上から見た斜視図である。 [0046] 本明細書に開示される実施形態に係る、回収装置基材内に配置された複数のフローチャネルの斜視図である。 [0047] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有するフローチャネルの平面図である。 [0048] 本明細書に開示される実施形態に係る、無駄なスペースが最小限であり、かつ、チャネル間に共通壁を有する回収装置基材内に配列される、図31Aに示す複数のフローチャネルの平面図である。 [0049] 本明細書に開示される実施形態に係る、六角形の断面形状を有するフローチャネルの平面図である。 [0050] 本明細書に開示される実施形態に係る、チャネル間に共通壁を有する無駄なスペースが最小限である回収装置基材内に配列される、図32Aに示す複数のフローチャネルの平面図である。 [0051] 本明細書に開示される実施形態に係る、六角形の断面形状を有するフローチャネルの上から見た斜視図である。 [0052] 本明細書に開示される実施形態に係る、チャネル間に共通壁を有する無駄なスペースが最小限である回収装置基材内に配列された、図33Aに示す複数のフローチャネルの上から見た斜視図である。 [0053] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状を有するフローチャネルの平面図である。 [0054] 本明細書に開示される実施形態に係る、チャネル間に共通壁を有する無駄なスペースが最小限である回収装置基材内に配列された、図34Aに示す複数のフローチャネルの平面図である。 [0055] 本明細書に開示される実施形態に係る、三角形の断面形状を有するフローチャネルの平面図である。 [0056] 本明細書に開示される実施形態に係る、チャネル間に共通壁を有する無駄なスペースが最小限である回収装置基材内に配列された、図35Aに示す複数のフローチャネルの平面図である。 [0057] 本明細書に開示される実施形態に係る、フローチャネルの最大径及び最小径を示す、六角形の断面形状を有するフローチャネルの平面図である。 [0058] 基材本体の上部からフローチャネル中心軸線に沿った距離によって特定される際に、フローチャネル径がフローチャネルの中心軸線に沿ってどのように周期的に変化するかを示すプロットである。 [0059] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状を有する複数のらせん状のフローチャネルの立体図である。 [0060] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有する出口フローチャネル内に同軸に配置された四角形の断面形状を有するらせん状の入口フローチャネルの透視図である。 [0061] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有する単一又は共通の出口フローチャネル内に長手方向に配置された四角形の断面形状を有する複数の円錐状の入口フローチャネルの透視図である。 [0062] 本明細書に開示される実施形態に係る、六角形の断面形状を有する出口フローチャネル内に同心状に配置された、四角形の断面形状を有する正弦波状の入口フローチャネルの透視図である。 [0063] 本明細書に開示される実施形態に係る、円形の断面形状を有する共通の出口フローチャネル又はコレクタ内に配置された四角形の断面形状を有する複数の正弦波状の入口フローチャネルの透視図である。 [0064] 本明細書に開示される一実施形態の出口CO濃度のモデルと実験結果との比較を示すグラフである。 [0065] 本明細書に開示される一実施形態の出口CO濃度のモデルと実験結果との比較を示すグラフである。 [0066] 本明細書に開示される一実施形態の出口CO濃度のモデルと実験結果との比較を示すグラフである。 [0067] 本明細書に開示される一実施形態の出口CO濃度のモデルと実験結果との比較を示すグラフである。 [0068] 本明細書に開示される実施形態に係る、増加するシャーウッド数の関数として、体積及び吸着剤の質量によって正規化されたCO回収速度を示すグラフである。 [0069] 本明細書に開示される実施形態に係る、基材の抵抗及び対流加熱方法に関する脱着曲線を示すグラフである。
[0070] 最初に、そのような実際の実施形態の開発において、ある実装と別の実装とでは異なるシステム関連及びビジネス関連の制約への準拠など、開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装固有の決定がなされなければならないことに留意されたい。さらに、そのような開発努力は複雑で時間のかかるものであり得るが、それでもなお、本開示の利益を享受する当業者にとって日常的な作業であることが理解される。さらに、本明細書で使用/開示される組成物は、引用されたもの以外のいくつかの成分を含み得る。
[0071] 発明の概要及びこの詳細な説明では、各数値は、(すでに明示的に修飾されていない限り)「約」という用語によって一旦修飾されたものとして読み取られるべきであり、かつ、文脈で別途示されていない限り、修飾されていないものとして再び読み取られるべきである。また、発明の概要及びこの詳細な説明において、有用、適切であるなどとして列挙又は説明されている物理的範囲は、端点を含む範囲内の任意のすべての値が言及されたものであるとみなされるべきであることを意図していることを理解されたい。例えば、「1~10の範囲」は約1~約10の連続体に沿って、ありとあらゆる数を示しているものとして読み取られるべきである。したがって、範囲内の特定のデータポイントが明示的に識別される又はわずかな特定のデータポイントのみを参照する場合、若しくは、範囲内もデータポイントがない場合であっても、発明者は、範囲内の任意のありとあらゆるデータポイントが特定されたものとみなされるべきであること、及び、発明者が範囲全体と範囲内のすべてのポイントとについての知識を有していたこと、を認識及び理解することが理解されるべきである。
[0072] 以下の定義は、詳細な説明、列挙された実施形態及び添付の特許請求の範囲を当業者が理解するのを助けるために提供される。
[0073] 本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、「近い(near)」は、「で(at)」を含む。本明細書の目的のために、回収装置基材は、回収装置基材、回収基材、ハニカム、接触器又は単に基材と言い換え可能に参照されてもよい。
[0074] 先行技術の図2に一例として示されるように、全体として5で参照される回収装置基材は、本体長さ8だけ出口端7から隔てられた入口端6を含み、入口端6は、基材5の本体14を通るように配置された少なくとも1つのフローチャネル21を通じて出口端7に流体連通している。本開示の1以上の実施形態に係る基材は吸着剤15をさらに備えてもよく、吸着剤15は、チャネル21を通って入口開口9から出口開口10まで流れて出口開口10で出る流体13からCO又は他の物質を除去するのに適したチャネル21の壁内に配置された又は壁上に存在する。
[0075] したがって、本開示の実施形態に係る回収装置基材は、本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネル21を通じて流体出口3に流体連通する流体入口2を含む。
[0076] 他の実施形態では、再び、先行技術の図3に一例として示されるように、回収装置基材5’は、第1フローチャネル21Aと第2フローチャネル21Bとの間の流体連通を介して流体出口と間接的に流体連通する流体入口を含み、第1及び第2フローチャネルの少なくとも一部は、流体連通が達成される多孔性又は他の手段(4)を有している。
[0077] 本明細書の目的のため、回収装置基材は分析物の吸収又は吸着に限定されないが、回収装置基材は、そこを通って流れる流体内に存在する分析物との化学反応を行うためのものであり得る又は行うのに適切であり得る、例えば、吸着剤は、フローチャネルの壁上又は壁内に配置された触媒成分であってもよく又は触媒成分を含んでもよい。したがって、本開示に係る回収装置基材は、ろ過、反応ろ過、熱伝達、化学変換又は合成などの他の物理的プロセスを達成するために使用されてもよい。
[0078] 先行技術の図3に一例として示されるように、回収装置基材は、フローチャネルの側壁を通じて、基材本体の他端で塞がれた別のフローチャネルに流体連通する一端で塞がれたフローチャネルを含んでもよい。したがって、実施形態では、回収装置基材は、第2フローチャネル21Bに近接して配置された第1フローチャネル21Aを備えてもよく、第1フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部は、第2フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部との間に少なくとも1つの共通側壁22を形成し、少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部は、多孔性、導管、ビア又はそれらの組み合わせを備え、流体入口は、少なくとも1つの共通側壁22の少なくとも一部を通じて流体出口に流体連通している。
[0079] 一例として、図3に示される回収装置基材は、流体入口2に直接流体連通するが流体出口3に直接流体連通していない、本体14の出口端7でチャネルの埋められた部分によって示されるように遮断された第1チャネル21Aを有している。代わりに、流体入口2は、矢印4によって示されるように、第1フローチャネル21Aと第2フローチャネル21Bとの間の流体連通を介して間接的に流体連通し、そのうちの1つのみに明確化のために符号が付されている。同様に、第2フローチャネル21Bは、流体出口3に直接流体連通するが、流体入口2と間接的に流体連通する。
[0080] 本明細書の目的のため、回収装置基材を通って流れる流体に関する議論は、回収装置基材の意図された目的と一致する条件下で、質量流量、圧力、温度を有する流体の流れを参照することが理解されるべきである。例えば、周囲空気を処理するためのCOの直接空気回収に採用される回収装置基材を通る流体の流れは、質量流量、温度を有する第1セットの条件で、かつ、DACからなる条件下にあってもよい一方で、燃焼又は何らかの他のソースによって生成される排気流の処理は、当業者によって容易に理解されるように、質量流量、温度を有し、かつ、典型的な排気流から構成される条件下での流体の流れ及び組成を示す。
[0081] 本明細書の目的のため、図4及び図5に示されるように、実質的にらせん状の流路11を有するチャネルは、らせんの一般的な記述に適合し、3次元空間における曲線であり、方程式:x(t)=cos(t);y(t)=sin(t);z(t)=tによるデカルト座標系で記述されてもよく、パラメータtが増加するにつれて、点(x(t)、y(t)、z(t))は、右手座標系のz軸回りにピッチ2π(又は勾配1)及び半径1の右手らせんを辿る。同様に、円筒座標(r、θ、h)では、同じらせんが、r(t)=1;θ(t)=t;及び、h(t)=tによってパラメータ化される。半径「a」(直径20の半分)及び勾配b/a(19として示される)又はピッチ2πbの円形らせんは、x(t)=a cos(t);y(t)=a sin(t);z(t)=btで記述される。
[0082] 本明細書の目的のため、「実質的に」らせん形状又はチャネル流路を有するチャネルは、全体的にらせんによって表されるチャネルを参照することが理解されるべきである。したがって、本明細書の目的のため、実質的にらせん形状はらせん形状を含むことが理解されるべきである。しかしながら、チャネルは、らせんによって厳密に規定される必要はないが、当業者によって容易に理解されるように、らせんに近似してもよい。さらに、本開示に係る「実質的に」らせん形状を有するチャネルは、本明細書の目的のためにらせん形状及び/又は別の形状を有する実質的にらせん形状を含む、2以上の実質的ならせんの数学的重ね合わせ、変換又は他の数学的操作から生じる形状を含む。
[0083] 本明細書の目的のため、図6に示すように、実質的に正弦波形状の流路を有するフローチャネル(実質的に正弦波状のフローチャネル)は、数学的な正弦関数、すなわち、数学的な正弦関数による正弦波又は正弦曲線によって実質的に記述される形状を有するフローチャネルを参照する。
[0084] しかしながら、チャネルは、正弦波又は正弦曲線によって厳密に規定される必要はなく、本発明の目的のため、波長24と、当業者に共通の理解によると、図6に示されるような中心軸線27を中心とする最小値及び最大値の間の振幅26と、を有する周期的振動、好ましくは滑らかな周期的振動によって規定される形状を含む。本明細書の目的のため、実質的に正弦波形状は、当業者によって容易に理解されるように、正弦波又は正弦曲線に近似する形状を含む。実質的に正弦波形状の他の同様の説明には、「波形」又は波状、ヘリンボーン、疑似実質的に正弦波、疑似波形、鋸歯状、階段状、蛇行、及び/又は、それらの変形及び組み合わせが含まれる。さらに、本開示に係る「実質的に」正弦波形状を有するチャネルは、2以上の実質的に正弦波形状及び/又は1の実質的に正弦波形状と別の形状との数学的重ね合わせ、変換又は他の数学的操作から生じる形状を含む。したがって、本明細書の目的のため、実質的に正弦波形状が正弦波形状を含むことが理解されるべきである。
[0085] 本明細書の目的のため、基材本体内のチャネルの配列は、チャネル流路の中心線を示し、当該中心線は、本体の入口から本体の出口まで、すなわち、基材の長さに沿った各点でチャネルの中心軸線に直交するように特定されたチャネルの各断面の幾何学的中心によって規定される点の軌跡である。したがって、チャネルの中心線は、基材本体の幾何学的中心である必要はなく、かつ、基材本体の全体形状とは無関係である。例えば、基材本体が入口から出口まで線形である場合、チャネル流路は、本体の長さに沿った入口から出口までの基材本体の長手方向軸線に沿った形状によって規定されてもよい。しかしながら、基材本体が、湾曲している又はU字形状を有する場合、チャネル流路は、基材本体の長手方向軸線に沿っている必要はないが、基材本体の入口を、基材本体内に配置される基材本体の出口に接続する任意の線に辿ってもよい。
[0086] 本明細書の目的のため、フローチャネルは、単一の入口、複数の入口、単一の出口、複数の出口又はそれらの任意の組み合わせを有してもよい。
[0087] 本明細書の目的のため、特定の形状を有する流路に沿って配置されたフローチャネルは、簡潔にするため、そのように形作られたフローチャネルによって参照されてもよい。例えば、実質的に正弦波形状を有する流路に沿って配置及び/又は配向されたフローチャネルは、本明細書では単に実質的に正弦波状のフローチャネルとして参照されてもよい。
[0088] 本明細書の目的のため、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー及び/又はそれらの任意の組み合わせから形成される及び/又はそれらを備える直接回収基材は、簡潔にするため、別途具体的に説明されない限り、単に、「プラスチック」を備えるものとして参照されてもよい。
[0089] 本明細書の目的のため、ディーン渦構造への参照は、1以上の渦又は渦状構造を備える二次流れパターンを有する流れを参照することが理解されるべきである。出願人は、当業者の間でディーン渦構造が実質的にらせん状の流路に形成されるという一般的な合意があることを認識しているが、実質的に正弦波状の流路で形成される渦構造に付与された名称については議論がある。したがって、本明細書の目的のため、ディーン渦構造の存在への参照は、テイラー、ゲルトラー(ゴートラー)、テイラー-ゴルトラーなどを含む、実質的に正弦波状のフローチャネルを通って流れる流れ内で形成される他のタイプの安定した渦構造の形成を含む。したがって、本明細書での目的のため、安定したディーン渦構造の存在の開示及び/又は記載は、フローチャネルを通って流れる基底流内の安定した二次流れの存在を示すことが理解されるべきである。言い換えると、安定したディーン渦構造への参照は、安定したディーン状渦構造及び/又は安定した実質的にディーン渦構造を参照する。
[0090] 本明細書の目的のため、フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造を生成するように構成された実質的にらせん状及び/又は実質的に正弦波形状を備える流路に沿って配置されたフローチャネルの能力は、約100~500のレイノルズ数で特定される。レイノルズ数のこの範囲は、非乱流範囲を表す目的で本明細書において選択され、かつ、本開示の発明の概要、図面、説明及び特許請求の範囲に従って流体フローチャネル内に安定したディーン渦構造を形成するための試験条件を定義するために利用される。安定したディーン渦構造の存在は、それらが流体の場合に約100~500のレイノルズ数を表すフローチャネルを通る流速で特定される限り、実験的に、モデル化により又は任意の組み合わせにより又は当技術分野で知られている任意の方法により特定されてもよい。意図された使用において、回収装置基材を通る流れは、この値より高いレイノルズ数又は低いレイノルズ数であり得ることが理解されるべきであるが、本明細書の目的及び本明細書に記載の特許請求の範囲において、安定したディーン渦構造を形成する回収装置基材の能力は、100~500の範囲のレイノルズ数で特定される。本明細書の目的のため、安定したディーン渦構造は、二次流れ又は二次運動が存在する場合及び/若しくは流れに示される場合に存在し、本明細書の目的のため、当技術分野で容易に理解されるように、例えば、モデル化及び/又はコンピュータシミュレーションを介して実証される場合の流れの表現も含む。本明細書での目的のため、レイノルズ数は以下の方程式に従って特定される:
Figure 2023525307000002
Reはレイノルズ数であり;
ρは流体の密度であり;
uは流速であり;
Lは(フローチャネルの)特徴的な線寸法であり;
μは流体の絶対粘度であり;及び
νは流体の動粘度である。
[0091] 本明細書の目的のため、吸着剤は、別の物質の分子を収集及び/又は保持する特性を有する物質を参照する。これは、吸着、吸収、隔離、捕捉などを含む収着によって達成されてもよい。これは、可逆的又は不可逆的な化学反応及び/又はそれらの組み合わせの発生によって達成されてもよい。本明細書の目的のため、吸着剤には、処理される流体から標的分析物を除去するために任意の数のプロセスを利用する多目的材料も含まれる。吸着剤は、それらが利用される条件下で固体、液体及び/又はゲルであってもよい。吸着剤は、処理される流体から標的分析物を除去する結果として、及び/若しくは、標的分析物又はそこから導出される物質を放出する結果として、相転移を受けてもよい。本明細書の目的のため、液相中に存在する吸着剤は、重力下で容易に流動し、約10000cps以下、好ましくは約5000cps以下、より好ましくは約1000cps以下又は約100cps以下の粘度を有する物質を参照する。
[0092] 本明細書の目的のため、吸収剤は、基材の使用目的に応じて触媒であってもよい。触媒は一般に吸着剤とはみなされない場合があるが、本明細書の目的のため、そうでないと明示的に述べられていない限り、たとえ触媒が標的分析物を保持しないが、その代わりに、標的分析物を他のものに変換するための反応を促進する触媒、例えば、本明細書の目的のため、COを炭化水素に変換する基材内又は基材上に存在する触媒を含む基材を含む吸着剤を含む基材を参照することもあると理解されるべきである。この例では、「吸着剤」は触媒である。
[0093] 本明細書の目的のため、フローチャネル側壁(又は壁)の厚さは、フローチャネル側壁が、隣接する2つのフローチャネルの間の障壁であるように、第1フローチャネルの内側と直接隣接するフローチャネルの内側との間の距離として規定される。
[0094] 本明細書で使用されるように、当技術分野で物質移動ヌセルト数として参照されるシャーウッド数(Sh)は、物質移動操作で使用される無次元数である。これは、対流物質移動と拡散物質輸送の速度との比率を表し、かつ、以下のように定義される:
Figure 2023525307000003
Lは特性長(m)であり;
Dは物質拡散係数(m2*-1)であり;及び
hは対流物質移動膜係数(m-1)である。
[0095] 特に本明細書の目的のため、シャーウッド数は、操作に依存するレイノルズ数及びシュミット数の関数として定義され、摩擦係数:Cが、S/Cの関係に従って、フローレイノルズ数Reが乗算される、変動するレイノルズ数で系の摩擦損失に対する物質移動の比率を含む。
[0096] 一実施形態では、回収装置基材は、本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通じて流体出口に流体連通する流体入口を備え;フローチャネルは、流路に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備え;流路の少なくとも一部は、約100~500のレイノルズ数で特定される場合、フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造(ディーン状渦構造、実質的にディーン渦構造、及び/又は、フローチャネルを通って流れる基底流に二次流れを有する渦構造)を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備え;吸着剤は、フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に存在する1以上の成分を吸収、吸着、隔離及び/又は1以上の成分と化学反応させるのに有効である。
[0097] ある実施形態では、回収装置基材は、第2フローチャネルに近接して配置された第1フローチャネルを備え、第1フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部は、第2フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部との間に少なくとも1つの共通側壁を形成する。これらの実施形態の一部では、少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部は、多孔性、導管、ビア又はそれらの組み合わせを備え、流体入口は、少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部を通じて流体出口に流体連通している。
[0098] ある実施形態では、第1フローチャネルは、流体入口に直接流体連通する本体の入口端で開けられ、かつ、本体の出口端(すなわち、入口チャネル)で閉じられ、及び、第2フローチャネルは、本体の入口端で閉じられ、かつ、流体入口に直接流体連通する本体の出口端(すなわち、出口チャネル)で開けられる。
[0099] 実施形態では、流路の少なくとも一部(フローチャネルの形状)は、フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅及び波長を備える実質的に正弦波形状を備える。
[0100] ある実施形態では、流路の少なくとも一部は、フローチャネルの中心軸線を中心に径方向に配向され、かつ、フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された半径及びピッチを備える実質的にらせん形状を備える。
[0101] ある実施形態では、流路の少なくとも一部は、実質的に正弦波形状を中心に径方向に配列され、かつ、フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅、波長、半径及びピッチを備える実質的にらせん形状を備える。他の実施形態では、流路の少なくとも一部は、フローチャネルの中心軸線を中心に径方向に配向された実質的にらせん形状内に配列され、かつ、フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅、波長、半径及びピッチを備える実質的に正弦波形状を備える。
[0102] 実施形態では、本体の少なくとも一部は複数のフローチャネルを備え、複数のフローチャネルの少なくとも一部は、複数のフローチャネルの単一軸線を中心に同軸に配置された実質的にらせん形状を備える流路を備え、複数のフローチャネルの各々は、本体の一部の長さに沿った各点におけるフローチャネルの断面形状の幾何学的中心によって規定されるフローチャネル中心線を備え、複数のフローチャネルの各々の流路は、フローチャネル中心線の各々の長さが実質的に等しくなるように寸法設定されて本体の一部内に配列される。
[0103] 実施形態では、本体の少なくとも一部は複数のフローチャネルを備え、複数のフローチャネルの少なくとも一部は、対応のフローチャネルの中心軸線を中心に同軸に配置された実質的にらせん形状を備える流路を備え、フローチャネルの断面積は、フローチャネルの中心軸線に沿って特定される場合、最小値と最大値との間で周期的に変動する。
[0104] 実施形態では、少なくとも1つのフローチャネルは、3以上の辺を備える断面形状を有している。ある実施形態では、基材の少なくとも一部は、1以上のセラミック、金属、吸着剤、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー又はそれらの組み合わせから形成される。
[0105] 実施形態では、基材は、本体の少なくとも1つの軸線を中心に配置された1以上の金属シート、ポリマーシート又はそれらの組み合わせを備える又はそれらから形成される。そのような実施形態の一部では、基材の少なくとも一部は、対応の数の平坦シートによって互いに隔てられた複数の波形シートを備え又は複数の波形シートから形成され、波形シートと平坦シートとの間の接触がフローチャネルの断面形状を形成し、複数の波形シートは、第2断面形状を有する対応の数の波形シートによって互いに隔てられた第1断面形状を有し、波形シート間の接触がフローチャネルの断面形状を形成し、又はそれらの組み合わせを備える又はそれらから形成される。
[0106] 実施形態では、基材の本体は、回収装置の流体入口に流体連通する入口端と、回収装置の流体出口に流体連通する出口端と、を備え、本体内に配置された各フローチャネルの断面積は本体の入口端から出口端まで実質的に均一である。
吸着剤
[0107] 実施形態では、直接回収基材は1以上の吸着剤をさらに備える。本明細書で使用されるように、吸着剤は、処理される流体内の標的化合物を吸収する、吸着する、隔離する、及び/又は、標的化合物と化学反応させるのに有効である。一実施形態では、標的化合物は二酸化炭素である。
[0108] 適切な吸着剤には、これらに限定されないが、オリゴマーアミン、例えば、ポリエチレンイミン(PEI)及びテトラエチレンペンタミン(TEPA)、官能化メソポーラスシリカカプセル、例えば、MC400/10ナノカプセル、ゼオライト(例えば、5A、13X、NaY、NaY-10、H-Y-5、H-Y-30、H-Y-80、HiSiv 1000、H-ZSM-5-30、H-ZSM-5-50、H-ZSM-5-80、H-ZSM-5-280及びHiSiv 3000など、階層型シリカモノリス、テトラエチレンペンタミン(TEPA)及び/又はポリエチレンイミン(PEI)を有するメソポーラスシリカSBA-15(SBA(P))、カーボンナノチューブ、有機金属フレームワーク、M(dobpdc)(M=Zn(1)、Mg(2);dobpdc4-=4,4’-ジオキシド-3,3’-ビフェニルジカルボキシレート)、拡張MOF-74構造タイプを採用、アミングラフトシリカ、アミン水溶液、多孔質ポリマーネットワーク中のポリアミン、ジエタノールアミン及び/又は3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリメトキシシラン(TRI)等を有する多孔質拡張シリカ(例えば、MCM-41)、高-シリカゼオライトTNU-9、IM-5、SSZ-74、フェリエライト、ZSM-5及び/又はZSM-11、PEI及びTEPAを含むアミンで修飾されたSi/Alモル比60のY型ゼオライト(Y60と省略)、3-トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミンで修飾されたメソポーラスシリカ(例えば、SBA-15)、ベータゼオライト、活性炭、アンモニア又は他のアミンを有する活性炭、テザーアミンを含むメソポーラスシリカフォーム、アミン含浸シリカを含む中空繊維、水性アミン、例えば、モノ、ジ及びトリアルキルアミン及びモノ、ジ及びトリアルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン(MEA)、炭酸塩、例えば、炭酸カリウムを有する活性炭、ソルブNX35、オリビン、KAl(CO)(OH)で修飾されたアルミナ、それらの組み合わせ等が含まれる。
[0109] 実施形態では、吸着剤は、フローチャネルの壁上又は少なくとも部分的に壁内に配置される。ある実施形態では、基材は吸着剤から少なくとも部分的に構築され、及び/又は、基材は吸着剤で官能化される。ある実施形態では、吸着剤は、複数のチャネルのうちの1以上を通って流れる液体、ゲル及び/又はスラリー移動相中に存在し、一実施形態では、その流れは、そこを通って流れる処理されるべき流体に対する対向流であってもよい。ある実施形態では、移動相流動吸着剤は、フローチャネルの流路に対してある角度で本体内に横方向に配置された1以上のチャネルを通って1以上のフローチャネルに導かれる。
[0110] 実施形態では、流体から標的化合物を除去する方法は、第1濃度の標的化合物を含む流体を、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材を備える回収装置を通じて、第2濃度の標的化合物を有する処理済みストリームを生成するのに十分な流速、温度及び時間で導くステップを含み、第1濃度の標的化合物は第2濃度の標的化合物より大きい。ある実施形態では、方法は、回収装置基材が、標的化合物を放出するのに適した条件を課される脱着ステップをさらに含む。
[0111] 実施形態では、処理されるべき流体は空気であり、かつ、標的化合物は二酸化炭素を含む。
[0112] 実施形態では、吸着剤は、基材のフローチャネル上又はフローチャネル内に少なくとも部分的に配置される。適切な方法には、吸着剤が単独で又はメソポーラスアルミナ、シリカ等の支持物質と組み合わせて使用されるさまざまなコーティング手順が含まれる。粘性液体として又は溶媒中で使用されるPEIなどの吸着剤は、使用される吸着剤に応じてスラリー又は溶液としてフローチャネルを通じて導かれる。さまざまな溶媒及び結合剤が採用されてもよく、溶媒はその後除去される。
[0113] 他の実施形態では、直接回収基材は湿式含浸を使用して官能化され、吸着剤は溶媒、及び任意選択的に、フローチャネルを通じて導かれる支持体と組み合わせられる。溶媒はその後蒸発させられる。これも溶剤なしでなされ得る。
[0114] 他の実施形態では、基材はバインダ噴射又は他の同様の技術によって生成され、その後に焼結される多孔質基材を形成する。その後、焼結された基材は、典型的には吸着剤を溶媒と組み合わせてチャネルを通じて吸着剤を導くことにより、例えば、吸着剤混合物中に基材を攪拌しながら浸漬させることにより、吸着剤を用いて官能化される。その後、溶媒は蒸発させられる。これは、同じ吸着剤又は異なる吸着剤を使用して何度も繰り返されてもよい。
[0115] したがって、実施形態では、吸着剤は、ウォッシュコーティング、単純湿潤、含浸及び当技術分野で知られているそれらのバリエーションを使用して、フローチャネル壁上又は内に配置される。別の実施形態では、基材は、メソポーラスシリカ又はメソポーラスアルミナなどの支持物質から構成され、及びその後、湿式含浸又は他の方法を介して、ポリエチレンイミン(PEI)などの吸着材料で官能化される。これにより、コーディエライトなどの不活性材料から構成され、かつその後に吸着剤/支持物質でコーティングされるベースライン接触器に対して接触器の熱質量を減らすことを可能にする。
[0116] 別の実施形態では、接触器はその全体が、吸着材料、及び/又は、シリカ/アルミナ上のPEIなどの支持体上に配置された吸着材料から構成される。これにより、熱質量のさらなる低減を可能にし得る。
回収装置基材
[0117] 一実施形態では、回収装置は、本明細書ではハニカムとも呼ばれる回収装置基材を備える。回収装置基材は、モノリシックであってもよく、又は、複数の基材を備えてもよい。回収装置基材は、入口から出口まで実質的に同じ形状の流路を各々が有する複数のフローチャネルを有してもよく、又は、複数の形状の個々の流路を有する複数のフローチャネルを有してもよい。この複数の形状の個々の流路は基材の入口から出口まで一貫していてもよく、例えば、基材は、基材の入口から出口まで延びる複数の実質的にらせん状のフローチャネル内に配置された基材の入口から出口まで延びる複数の実質的に正弦波状のフローチャネルを有し;及び/又は、他の実施形態では、複数の形状の個々の流路は、基材の入口から出口までの基材のさまざまなセクションで基材本体内に配列されてもよく、例えば、基材は、基材の第1部分(第1部分の入口から第1部分の出口まで)と、その後に続く、第2部分の入口から第2部分の出口まで延びる複数の実質的にらせん状のフローチャネルを有する第2部分と、に存在する複数の実質的に正弦波状のフローチャネルを有する。さまざまな部分が、回収装置を通る流路全体に対して垂直に配向されてもよく、回収装置を通る流路全体に対して平行であってもよく、又は、回収装置を通る流路全体に対してさまざまな角度で配向されてもよい。
[0118] フローチャネルの各々は、別個に、単一の入口及び単一の出口、複数の入口及び複数の出口、単一の入口及び複数の出口、又は、複数の入口及び単一の出口を有してもよい。回収装置基材の断面の特定の点に存在するフローチャネルの数及び/又は平均フローチャネル断面積は、回収装置基材又は複数の基材の長さに沿って可変であってもよく、例えば、回収装置は、回収装置の入口に近接する点に存在する単位面積当たりの第1数のチャネルを備える基材を有してもよく、第1数のチャネルは、回収装置の出口に近接する点に配置された基材に存在する単位面積当たりの第2数のチャネルとは異なり、及び/又は、回収装置の入口に近接する点に存在する基材は、回収装置の出口に近接する点に配置された同じチャネルの第2断面積とは異なる第1断面積を有するチャネルを有してもよい。
[0119] 本出願人は、本明細書に開示された回収装置基材が、先行技術の図2及び図3に見られるような線形フローチャネルを有する回収装置基材と比較した場合に、少なくとも2倍の物質移動、すなわち、スループット及び/又はシャーウッド数をもたらし、物質移動は、対流物質移動と拡散物質輸送との比率を表す物質移動操作で使用される無次元数として定義される。したがって、本開示に係る回収装置は、小型化、吸着剤の減少及び/又は収率の大幅な改善を可能にする。
[0120] 本出願人は、本明細書に開示された実施形態に係る回収装置基材を採用した場合、物質移動がその摩擦損失よりも速く増加することを発見した。その結果、現在特許請求されている発明は、Sh/C.Reのネットゲインをもたらす;すなわち、その性能目標を満たしながら、その必要なポンプ能力は小型化によって削減される。さらに、回収装置基材の熱質量が減少するので、脱着に必要なエネルギーは少ない。本出願人はまた、セラミック又は他の非導電性材料に代えて、金属、熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック及び/又はそれらの組み合わせから作られた回収装置基材又はハニカムが、セラミックハニカムに必要な蒸気加熱の効率が低いことに代えて、ジュール加熱などの効率的な加熱戦略を可能にし、したがって、当技術分野で知られている装置よりもはるかに迅速に吸着操作に戻ることを可能にする熱量の減少に加えて、脱着操作中のエネルギーコストを大幅に節約する。さらに、本出願人は、本明細書に開示される実施形態に係る回収装置基材が、熱可塑性及び/又は熱硬化性ポリマー、例えばアルファオレフィン、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミドなどから製造され得ること、及びしたがって、当該技術分野で知られている基材と比較して大幅に削減されたコストで製造され得ることを発見した。本出願人はさらに、回収装置基材が吸着剤、例えばPEIから少なくとも部分的に製造されてもよく、及び/又は、単純に製造してコストを削減する積層造形技術によって製造されてもよいことを発見した。本明細書で概して「プラスチック」と参照される適切なポリマーには、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、高アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、プロピレン及びエチレンのランダムコポリマー、及び/又は、ブテン、及び/又は、ヘキセン、ポリブテン、エチレンビニルアセテート、LDPE、LLDPE、HDPE、エチレンビニルアセテート、エチレンメチルアクリレート、アクリル酸のコポリマー、ポリメチルメタクリレート又は高圧フリーラジカルプロセスによって重合可能な任意のその他のポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリブテン-1、アイソタクチックポリブテン、ABS樹脂、エチレンプロピレンゴム(EPR)、加硫EPR、EPDM、ブロック共重合体、スチレン系ブロック共重合体、ポリアミド、ポリカーボネート、PET樹脂、架橋ポリエチレン、エチレン及びビニルアルコールの共重合体(EVOH)、ポリスチレンなどの芳香族モノマーのポリマー、ポリ-1エステル、ポリアセタール、ポリビニリデンフッ化物、ポリエチレングリコール、ポリイソブチレン及び/又はそれらの組み合わせが含まれる。
[0121] 図7に示すように、本明細書に開示される任意の1以上の実施形態に係る、湾曲フローチャネル700の一部、すなわち、実質的にらせん形状の流路、実質的に正弦波形状の流路、実質的にらせん形状-実質的に正弦波形状の流路、及び/又は、実質的に正弦波形状−実質的にらせん形状の流路を有するフローチャネルは、本明細書に開示された実施形態に従って層流範囲内で動作する場合、ディーン流又はディーン渦(ディーン渦構造)として知られる二次流れを形成することが、計算的702に、かつ、実験的704にの両方で発見されており、1対の逆回転渦構造がエネルギー(例えば、熱)の輸送を増強し、かつ、標的種(例えば、質量)をフローチャネルの壁との間でやり取りする。ディーン渦は、優れたミキサーとして知られている。図7に示す例の流れ及び二次流れの変化は、図8のフローチャネルに沿って薄切りにして示されている。本明細書の目的のため、これらのディーン渦は0.5以上のレイノルズ数で形成され、場合によっては、乱流を上回ってもよいが、本開示に係るフローチャネル内のそのようなディーン渦の存在は、ディーン渦が、実質的により低く(例えば、約0.5~99のレイノルズ数で)及び/又は実質的により高く(例えば、約500~約1000以上のレイノルズ数で若しくは約1500以上で若しくは約2000以上)で形成されるが、約100~500のレイノルズ数で明らかである。
[0122] 本明細書に開示される実施形態に係るフローチャネルでは、低レイノルズ数レジーム、例えば約1~50の場合でも、線形フローチャネルに対して約200%~約500%を超えるまで熱及び物質移動を増加させることが発見された、実質的にらせん及び実質的に正弦波の幾何学的形状におけるディーン渦の存在に起因して輸送現象が豊富である。
[0123] 実施形態では、ディーン渦による輸送の改善が、線形チャネル(図2参照)に存在する拡散優勢レジームを、開示された実質的にらせん状のチャネルにおける対流レジームに変換する効果を有するように、物質移動は対流レジームで起き、これにより、CO回収における本回収装置基材の有用性を大幅に向上させる(図7及び図8参照)。
[0124] 同様に、これらの同じディーン渦構造の流れは、隔離された成分の脱着を改善し、したがって、システム全体のスループット及び効率を改善する。
[0125] 少なくとも一部が金属及び/又はポリマーハニカムを備える基材を備える直接回収基材(金属及び/又はポリマー回収装置基材)は、それらのセラミック同等物に対して多くの利点を提供する。本明細書に開示される実施形態に係るこれらのハニカムは、セラミック製回収装置基材と比較して、改善された構造的剛性、より広い柔軟性及び低減された熱質量を達成するために薄い壁を選択する能力を提供する。
[0126] 金属製回収装置基材の熱伝導率の増加は、セラミックのそれよりも最大14倍大きく、かつ、セラミック基材と比較して、ハニカム全体でより迅速かつ均一な熱分散を提供する。さらに、セラミックハニカムとは異なり、金属ハニカムはハニカム自体に電流を流すことによって加熱されてもよく、現在他のシステムのセラミックで使用されている蒸気加熱では得られない加熱効率、すなわち、力率は100%に近い。さらに、本出願人は、複雑な実質的にらせん状のチャネルを製造するプロセスを発見し、このプロセスは、線形チャネル基材を製造するための当技術分野で知られている方法を改良したものである。
[0127] 米国物理学会のCOコストモデルと一致して、本出願人は、本明細書に開示される実施形態に係る実質的にらせん状のチャネルが利用される場合のポンプ能力、吸着中の回収効率、ポンプ能力の相関関係及び物質移動の改善を発見した。
[0128] 流れがチャネルの実質的にらせん状の経路に沿って移動すると、逆回転するディーン渦構造が形成され、シャーウッド数(図20参照)の増加によって特徴付けられる、単位面積あたりの吸着剤への/からのCOの物質移動速度(質量流量としても知られる)を向上させる。シャーウッド数が高いほど、ハニカムの体積を減らしても同じ回収効率(回収されるCOの割合)、すなわち、小型化を可能にする。流量の増加は、ハニカムのさらなる小型化を提供し、比較的低いチャネル速度(約1m/s又はレイノルズ数75)での40%の削減から、より高いチャネル速度(約14m/s又はレイノルズ数1000)での80%の削減までの範囲に及ぶ。
[0129] 実質的にらせん状のチャネルで作成されたディーン渦は、吸着剤への/からの物質移動速度を増加させるが、流れ壁面摩擦も増加させ、流れ壁面摩擦は、摩擦係数Cとレイノルズ数Reとによって特徴付けられ、及びしたがって、圧力損失によって特徴付けられる。当業者に容易に知られるように、圧力損失が高くなるにつれて、チャネルを通って強制的に流れさせるために必要とされるポンプ能力が大きくなる。しかしながら、図21に示すように、本出願人は、本明細書に開示された回収装置基材の実施形態を利用すると、流量が増加するにつれてシャーウッド数が摩擦係数よりも急速に増加し、同じ圧力損失又はポンプ能力に対して回収効率を増加させる(回収されるCOの割合を増加させる)ことを可能にすることを発見した。したがって、本明細書に開示される実施形態に係る実質的にらせん状のチャネルは、必要なポンプ能力を低減するのに有用であり、かつ、線形フローチャネルを有する吸着剤装置と比較して、所定の量の回収されたCOについてエネルギーコストを低減するのに有用である。
[0130] 実施形態において、COの直接空気回収は、COが収着材料によって回収される間、周囲空気又は別のソースからの流体が回収装置を通じて導かれる収着ステップを含む。ある実施形態では、第2ステップは、回収装置基材を加熱するステップ、及び/又は、基材上の圧力を低下させるステップ、及び/又は、電位を印加する若しくは電位の極性を切り替えるステップ、及び/又は、貯蔵施設に導かれる又はそうでなければ貯蔵若しくは使用のために処理されるCOを収着剤に放出させるステップを含む、。
[0131] DACで消費されるエネルギーの大部分は、脱着に必要な熱エネルギーによるものである。このエネルギーは3つの部分に分割され得る。1番目は、ハニカムを加熱するのに必要なエネルギー、2番目は、吸収剤を加熱するのに必要なエネルギー、3番目は、吸収剤とCOとの間の化学結合を切断するのに必要なエネルギーである。後者の2つは吸着剤の種類によって異なるが、1番目は、ハニカムの体積と、基材材料の密度及び比熱などの熱物理特性とに依存する。セラミックハニカムと金属及び/又はポリマーハニカムとを加熱して脱着を誘発して維持するのに必要なエネルギー量には大きな相違がある。以下の表1に示すように、本開示に係る実施形態は、薄い壁を有する金属製の実質的にらせん状のチャネルハニカムが利用される場合、大幅なエネルギー節約を提供し、約10%又は20%又は30%を超えるエネルギー節約をもたらす。
Figure 2023525307000004
[0132] 本明細書で開示される実施形態に係る金属製直接回収基材の使用はさらに、電気又は誘導を介したそれらの加熱を可能にし、したがって、対流加熱を介した蒸気又は加熱ガスの使用におけるエネルギー損失/非効率を回避する。
[0133] 図22に示すように、1以上の代替の実施形態において、全体に2200として参照される回収装置は、本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通じて流体出口2206に流体連通する流体入口2204を備え;その一部が図23に示されているフローチャネル2208は、流路2216に直交するように特定された断面積2214を規定する複数の辺2210を備える断面形状2212を備え;流路の少なくとも一部は、約100~500のレイノルズ数で特定された場合にフローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備え;吸着剤2220は、フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に存在する1以上の成分を吸収する、吸着する、隔離する及び/又は1以上の成分と化学反応させるのに効果的である。図22に示すように、回収装置基材2202は、フローチャネル2208及び液体吸着剤リザーバ2226に流体連通する1以上の液体吸着剤入口2224と、フローチャネル2208及び液体吸着剤リザーバ2226’に流体連通する1以上の液体吸着剤出口2228と、をさらに含み、液体吸着剤リザーバ2226’は、吸着剤入口チャネルのリザーバと同じでもあってもよく又は異なっていてもよい。破線で示されるように、液体吸着剤入口2224は、流体出口2206を通って導かれてもよく、かつ、液体吸着剤出口2228は、直接回収装置の流体入口2204を通って導かれてもよい。
[0134] 標的化合物を有する流体(例えば、COを含む空気)が基材フローチャネルを通って流れる際、COは、フローチャネルを通って流れる液体吸着剤に遭遇し、好ましくは、液体吸着剤は主流体に対して対向流で流れ、標的物質が吸着されてその後分離される。実施形態では、回収装置基材は、好ましくは重力を介して基材を通って流れて脱着又は他の処理のために収集される液体吸着剤に、COを含んだ空気が接触することを可能にするように構成される。ある実施形態では、液体吸着剤はフローチャネルの出口内に導かれる。他の実施形態では、液体吸着剤は、本体の中心軸線に対してある角度、通常は基材の中心軸線に対して約90°~約10°で本体内に横方向に配置された1以上の補助チャネルを通じて、1以上のフローチャネルに入り、及び任意選択的に1以上のフローチャネルから出るように導かれる。ある実施形態では、これらの横方向チャネルは、フローチャネルの長さに沿ったいくつかの点で特定のフローチャネルと交差してもよい。他の実施形態では、液体吸着剤は、この目的のために回収装置基材内に長手方向に配置された隣接する補助チャネルを介してフローチャネル内に入ってもよく、当該補助チャネルは、フローチャネルの長さに沿って1以上の点で1以上の隣接するフローチャネルに流体連通する。
[0135] 図19Aに示すように、回収装置1902は、本体長さ1918によって出口端1904から隔てられた入口端1906を備える、本開示に係る回収装置基材1912を備え、入口端1906は、そこを通って配置された複数のチャネルを通じて出口端1904に流体連通している。ある実施形態では、図4及び図5に示すように、チャネルは、らせんの中心軸線30周りで基材本体を通って配置された実質的にらせん形状25を有する。チャネルの各々は、複数の辺28を有する、らせん中心線30に直交するように特定された断面形状27と、基材又は基材本体の一部の入口端から基材又は基材本体の一部の出口端までの本体長さ又は本体長さの一部に沿った各点における特定のチャネルの断面の幾何学的中心によって規定されるチャネル中心線29と、を備える。
[0136] 図19Bに示すように、一実施形態では、回収装置基材1912は、そこを通る流れに対して垂直に配列された複数の基材部分1912a、1912b及び1912cを備えてもよい。図19Cに示すように、一実施形態では、回収装置基材1912は、そこを通る流れと平行に配列された複数の基材部分1912a、1912b及び1912cを備えてもよい。
実質的にらせん状のフローチャネル
[0137] 基材の1以上の実施形態では、実質的にらせん状のチャネルの各々は、チャネル中心線からチャネルの中心軸線まで中心軸線に直交するように特定される距離に等しい半径Rと、本体の長さH=PN=2πKNとなるような方程式P=2πKに従って中心軸線30周りのチャネルの完全な1回転を通じてチャネル中心線29の長さに等しいピッチPと、を備え、Nは、入口端から出口端までの中心軸線周りのチャネルの回転の数であり、チャネル中心線Lの長さは以下の方程式による:
Figure 2023525307000005
本体長さHに対するチャネル中心線Lの長さの比は以下の方程式によって定義される:
Figure 2023525307000006
[0138] 各実施形態において、チャネルは、3以上の辺を備える断面形状を有し、ある実施形態では、無数の辺を備える。断面形状は、規則的又は不規則であってもよく、複数の実質的に直線的な辺、滑らかに湾曲した辺、実質的に正弦波又は波状の辺又はそれらの任意の組み合わせを備えてもよい。すべての実施形態において、チャネルは、入口端から出口端まで基材の意図された使用と一致する流量で流れる流体が、チャネルの1以上内にディーン渦タイプの流れパターン(図7参照)を有する複数の二次流れを形成するように寸法設定される。
[0139] 流体内の標的種と、チャネル壁上又はチャネル壁内に配置された触媒との間の触媒反応を含む回収装置基材を利用する流体の処理は、通常、より長い滞留時間を必要とする。回収装置基材の効率は、基材内の流体の滞留時間を増加させること、流体の流れと基材のチャネル壁との間の相互作用を増加させることなどによって改善可能である。当技術分野で一般的な回収装置基材内のチャネルの標準的な配列には線形チャネルが含まれる。これらのチャネルを通る流体の流れは、通常、直接空気回収及び/又は排気ガス処理などに典型的な中低速のガス流量の層流である。線形触媒チャネル内の触媒反応効率は、チャネルの長さと一定の流量でのチャネル内の触媒基材の量によって速度制限される。しかしながら、基材の長さが増加するにつれて、及び/又は、個々のチャネルのサイズが減少するにつれて、基材によって引き起こされる流れに対する背圧又は抵抗が増加する。この背圧の増加は、より多くのエネルギーを必要とし、及びしたがって、そのような回収装置基材を採用するシステムの全体的な効率を低下させる。
[0140] しかしながら、本出願人は予想外に、非線形チャネルの幾何学的形状が、本開示に係る回収装置基材を採用するシステムの触媒及び他の効率の劇的な増加をもたらすことを発見した。
[0141] 先行技術を代表する図2に示すように、先行技術の直接回収基材5は、複数の線形フローチャネル21を備えるが、明確にするために単一の線形チャネルのみが示されている。流体は、入口開口部9を通って流れ、かつ、実質的に層流でチャネル21を通って移動し、かつ、出口開口部10を通じてチャネル21を出る。図4は、全体に11として示される、実質的にらせん形状を有する非線形フローチャネルを有する単一のチャネルを表している。図4に示すように、流体16が実質的にらせん状のチャネル11を通って流れる際、層流が中断され、チャネルの形状に依存する二次流路が形成される。実質的にらせん状のチャネル11の曲率17は、その中の渦及びディーン渦構造への内部流れ移行をもたらし、流れ内に遠心力を誘発する強力な二次流れを形成する。しかしながら、これらの二次流路の形成は、チャネルを通る流れに対する背圧又は抵抗を増加させることが当技術分野で知られている。本出願人は、フローチャネルの形状を制御することによって、ディーン渦の二次流路及び/又はディーン渦状の流れパターンを有することが、実質的にらせん状のフローチャネルを通って流れる流体内に形成されることを発見した。図4は右巻きのらせんを示しているが、本出願人はさらに、これらの同じディーン渦を左巻きのらせんでも同様に発生させることができるであることを発見した。
[0142] 本出願人は、流体(気体)が実質的にらせん状のフローチャネルを通って流れる際、実質的にらせん状のフローチャネルを通る流れによって流体の流れによって及ぼされる力及び流体に及ぼす力が、気体が圧縮されて拡張される複雑な方法で流れに影響を与えることを発見した。
[0143] 上述したように、流体の流れに対するチャネル形状の効果の有用な尺度には、異なる流体の流れの状況における流れパターンを示す無次元量であるレイノルズ数(Re)が含まれる。しかしながら、より専門的なディーン数もまた、本開示に係る回収装置基材を通る流れを特徴付けるのに適していることが分かった。本明細書の目的のため、ディーン数(De)は、湾曲したパイプ及びチャネル内の流れの研究で発生する無次元群である。ディーン数は通常、De(又はDn)で表される。パイプ又はチューブ内の流れについては、以下のように定義される:
Figure 2023525307000007
ρは流体の密度であり:
μは動的粘度であり;
vは軸流速度スケールであり;
Dは直径であり(非円形幾何学的形状の場合、等価直径が使用される);
はチャネルの経路の曲率半径であり;
Reはレイノルズ数である。
[0144] したがって、ディーン数は、レイノルズ数(直径Dのパイプを通る軸流vと曲率比の平方根とに基づく)の積である。容易に理解されるように、小さいディーン数(De<40~60)は単方向流を表す。ディーン数が増加すると、例えば64~75になると、二次流れを示す波状の摂動が断面に観察される。ディーン数が大きく、例えば~75を超えると、1対のディーン渦が安定し、一次動的不安定性を示す。De>75~200で二次不安定性が現れ、渦がうねり、ねじれ、最終的には合体と対分裂とを示す。De>400で完全な乱流が形成される。本出願人はさらに、流量及びディーン渦の混合又はカオス強度(すなわち、ディーン数De)が、とりわけ、らせん19のピッチ(完全な1回転)及びらせん20の直径に依存し得ることを発見した。
実質的に正弦波状のチャネル
[0145] 非線形触媒基材の別の実施形態は、図6に示すように、実質的に正弦波形状を備える流路を有するフローチャネルであり、図6は、基材本体を通じて分散された単一の実質的に正弦波形状のフローチャネル22を示している。流体は、入口9を通って入り、実質的に正弦波状のチャネル22を通って流れ、チャネルの形状及び曲率により渦巻き及び渦が形成される。本出願人は、実質的に正弦波状のチャネルを通る流れの性質が、線形及び実質的にらせん状のフローチャネルの両方とは異なるディーン渦及びディーン渦状の流れを含む特有の流れパターンをもたらすことを発見した。本出願人はさらに、実質的に正弦波状のチャネルを通って流れる流体で生じる流れパターンは、フローチャネルの中心線に沿って特定される際に、フローチャネルの実質的に正弦波状の波長24及び振幅26を選択することによって、特定の結果のために制御及び最適化され得ることを発見した。実質的に正弦波状のフローチャネルの波長24及び振幅26を変化させることによって、本出願人は、流体が実質的に正弦波状のチャネルを通って流れる際に、流速、背圧、渦巻きの形成及びチャネル壁への分析物の物質輸送における顕著な変化を達成した。
[0146] 実施形態では、実質的にらせん状のチャネル及び/又は実質的に正弦波状のチャネルは、本明細書に開示される実施形態に従って寸法設定及び配列され、ディーン渦などは、基底流に対して横方向の二次流れを提供し、チャネル壁に向かう流れ種の流束を高め、吸着作用の向上を可能にする。
[0147] 実施形態では、1以上の実施形態に係るチャネルの流れ断面は、特定の目的のためにフローチャネルの断面形状及び効率を変更するために変更されてもよい。これには、他のタイプの流れ断面の設計が含まれるが、これに限定されない。フローチャネルの断面形状は、少なくとも3つの辺を備えていなければならず、すなわち、フローチャネルの中心軸線に直交するように特定されたほぼ三角形の断面形状を有していなければならない。他の実施形態では、フローチャネルの断面形状は、少なくとも4つの辺、又は少なくとも5つの辺、又は少なくとも6つの辺、又は少なくとも7つの辺、又は少なくとも8つの辺を備えてもよく、又は無限の数の辺を備えてもよく、すなわち、円形、楕円形などであってもよい。ある実施形態では、フローチャネルの辺の数も変化し、及び/又は、フローチャネルの断面形状が本体長さに沿って可変である。
[0148] ある実施形態では、フローチャネルの断面形状の辺の各々は実質的に等しく、他の実施形態では、フローチャネルの断面形状の辺の少なくとも2つは異なる。フローチャネルの断面形状が無数の辺を有する実施形態では、辺は、中心点周りに均一に径方向に配置されてもよく、すなわち、円形断面であってもよく、又は、中心点周りに不均一に配置されてもよく、例えば、楕円形の断面を有してもよい。少なくともある実施形態における限定要因ではないが、本明細書に開示される実施形態に係る回収装置基材は、入口表面の平方インチ当たり1~約1000以上のフローチャネルを有してもよい。しかしながら、説明を簡単にするため、明確化のために示された図には1つのチャネルのみが示されている。図9は、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る処理装置を示しており、処理装置は、実質的にらせん状のチャネル11を備える回収装置基材を備える。図10は、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る処理装置を示しており、処理装置は、実質的に正弦波状のチャネル22を備える回収装置基材を備える。図11は、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る処理装置を示しており、実質的にらせん状-実質的に正弦波状のチャネル34を備える回収装置基材を備え、実質的に正弦波形状が主に実質的にらせん状のチャネル上に重ね合わされることは、実質的ならせん形状が基材の長さに沿って配置されることを意味する。図12は、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る処理装置を示しており、処理装置は、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネル36を備える回収装置基材を備え、実質的ならせん形状が、基材の長さに沿って配置された主に実質的に正弦波状のチャネルに重ね合わせられる。実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルの側面図が図13に示されている。
[0149] ある実施形態では、フローチャネルは、フローチャネルの各々の対称中心軸線が互いに平行であるように、かつ、本体の中心軸線に対しても平行であってよいように、基材本体内に配列される。他の実施形態では、フローチャネルは、本体の軸線を中心に径方向に配列され、軸線は一部の実施形態では本体の中心軸線であってもよい。さらに他の実施形態では、チャネルは入れ子式に配列される。入れ子式のある実施形態では、チャネルは、各チャネルが、第1チャネルの内側にある第1辺と第2チャネルの内側にある第2辺とを有する共通のチャネル壁によって次のチャネルから隔てられるように配列される。
[0150] 本明細書に開示される実施形態に係る、四角形の断面形状(4辺)を有する複数の実質的に正弦波状のチャネルの、図14Aは立体図を示し、図14Bは部分透視図を示している。図示の実施形態では、各チャネルは隣接チャネルと共通の少なくとも2つの辺を有している。図14Bに示すある実施形態では、チャネル壁の厚さは全体にわたって均一である。
[0151] 図15は、本明細書に開示される実施形態に係る、基材本体内に配置された、四角形の断面形状を有する複数の実質的に正弦波状のチャネルを示している。
[0152] 四角形の断面積を有する複数の実質的にらせん状のフローチャネルの、図16Aは立体図を示し、図16Bは部分透視図を示している。図17A及び図17Bは、図16Bに示されるものよりもはるかに短いピッチを有する代替の実質的にらせん状のフローチャネルの図を示している。これらの実施形態では、実質的にらせん状のチャネルは、各フローチャネルが、隣接又は隣り合うフローチャネルと共通の少なくとも2つの辺を有するように配列される。
[0153] 図18Aは、実質的に正弦波状の流路が内側の実質的に正弦波状の流路の周りに生成される六角形の流路内に配置された実質的に正弦波状の流路を有するフローチャネルを示している。
[0154] 本明細書に開示される実施形態に係る実質的にらせん状及び/又は実質的に正弦波状のフローチャネルは、そこを通って流れる流体内に二次流動渦を独立して形成する。2つの実質的にらせん状及び実質的に正弦波状のチャネルタイプが組み合わされる場合(すなわち、互いに重ね合わされた2以上の実質的に正弦波状のチャネルによって規定される流路形状を有するフローチャネル、互いに重ね合わされた2以上の実質的にらせん状のチャネル、実質的にらせん状-実質的に正弦波状及び/又は実質的に正弦波状-実質的にらせん状の流路形状)、結果として得られる構造は、実質的にらせん状のチャネル又は実質的に正弦波状のチャネル単独のいずれかと比較して、累積的により強い二次渦を形成する。すべての実施形態において、ディーン渦の形成及び二次流れのパターンは、連続的にチャネル壁に向かって流体を運び、チャネル壁、例えば、触媒がコーティングされたチャネル壁に流体を接触させ、そこで、そこを通って流れる流体を処理するために熱、物質移動、吸収、吸着、脱着、化学反応、ろ過、酸化及び/又は同種のものが発生する。したがって、本明細書に開示される1以上の実施形態に係るフローチャネル流路の形状は、収着、触媒及び/又は他の処理効率の全体的な改善をもたらす。実施形態では、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材の収着効率の改善は、実質的に同じ条件下で特定される場合、線形チャネルを有する比較例の回収装置基材(すなわち、同じ長さ、断面積、吸着剤及び吸着剤負荷を有する)よりも、少なくとも2倍、又は4倍、又は10倍である。
[0155] 実施形態では、回収装置基材は、複数のフローチャネル、好ましくは、回収装置基材本体の長手方向の対称軸線に沿って形成された同一サイズの複数のフローチャネルを備え、フローチャネルは、互いに一致しないチャネル中心線を有し、かつ、フローチャネルの各々は、選択された実質的にらせん直径、選択されたチャネル長、及び、チャネル長とは無関係である選択された実質的にらせん状の巻き数を有する実質的にらせん状の基材に構成され、巻き数は、約100~500のレイノルズ数で評価される場合に安定したディーン渦構造を生成するために、実質的にらせんの直径にわたる圧力勾配及び/又はチャネル長に沿った背圧を最適化するために選択される。そのような実施形態では、実質的にらせん形状のフローチャネルは、好ましくは、巻き数、圧力勾配及び/又は背圧による安定したディーン渦構造の形成による熱伝達及び/又は物質移動性能を向上させるように寸法設定及び配列され、好ましくは、安定したディーン渦構造は、非乱流条件下で最も機能し、それによって、長手方向チャネル基底流に対して横方向の二次流れを作成し、チャネル壁との相互作用を向上させる。
[0156] 他の実施形態では、回収装置基材は、複数のフローチャネル、好ましくは、基材本体の長手方向の対称軸線に沿って形成された複数の同一サイズのフローチャネルを備え、フローチャネルは、互いに一致しないチャネル中心線を有し、フローチャネルの各々は、選択された実質的にらせんの直径(半径)、チャネル長、及び、チャネル長とは無関係な実質的にらせん状の巻きのピッチ又は巻き数を有する実質的にらせん-実質的に正弦波の形状に構成され、巻き数は、約100~500のレイノルズ数で評価される場合に安定したディーン渦を生成するために、実質的にらせんの直径にわたる圧力勾配及び/又はチャネル長に沿った背圧を最適化するように選択される。実施形態では、安定したディーン渦構造が、非乱流条件下で動作し、長手方向のチャネル基底流に対して横方向の二次流れを作成し、それによってチャネル壁との相互作用を向上させるように、基材内の実質的にらせん状-実質的に正弦波状のチャネルの寸法及び配列は、選択された巻き数、圧力勾配及び/又は背圧によって安定した渦構造の形成を通じて熱伝達及び/又は物質移動性能を向上させるように適合される。
[0157] 他の実施形態では、回収装置基材は、基材の長手方向の対称軸線に沿って形成された複数のフローチャネル、好ましくは、同一サイズのフローチャネルを備え、フローチャネルは、互いに一致しないチャネル中心線を有し、フローチャネルの各々は、選択された実質的にらせん直径、選択されたチャネル長、及び、チャネル長とは無関係に実質的にらせん状の巻きの選択された巻き数を有する、実質的に正弦波状-実質的にらせん状の配列に構成され、巻き数は、安定したディーン渦構造を生成するために、実質的にらせん直径にわたる圧力勾配及び/又は所定のチャネル長に沿った背圧を最適化するために選択され、好ましくは、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルは、巻き数、圧力勾配及び/又は背圧による安定した渦構造の形成を通じて熱伝達及び/又は物質移動性能を向上させるように寸法設定及び配列され、安定したディーン渦構造は、非乱流状態下で最も効率的に作動し、それによって、長手方向のチャネル基底流に対して横方向の二次流れを形成し、かつ、チャネル壁との相互作用を向上させる。
[0158] 他の実施形態では、回収装置基材は、基材本体の長手方向の対称軸線に沿って内部に形成された複数の実質的に正弦波形状のフローチャネル(実質的に正弦波形状の流路を有するフローチャネル)を備える本体を備える。実施形態では、実質的に正弦波形状のフローチャネルの各々は、基材長さによって出口開口から隔てられた入口開口を有し、かつ、安定したディーン渦構造の形成を通じて、熱伝達及び/又は物質移動性能を向上させるように構成された実質的に正弦波の振幅及び実質的に正弦波の波長をさらに備え、安定したディーン渦構造は、非乱流条件下で最も効果的に動作し、実質的に正弦波状のチャネルの各々を通る長手方向のチャネル基底流に対して横方向に、実質的に正弦波状のチャネルの各々を通って流れる流体内に二次流れを生成し、かつ、そこを通って流れる流体とチャネル壁との相互作用を向上させる。
[0159] ある実施形態では、回収装置基材のチャネルは、円形、四角形、長方形、多角形、波状、実質的に正弦波及び/又は三角形である。
[0160] 実施形態では、回収装置基材はセラミック材料から形成される。他の実施形態では、回収装置基材は、少なくとも1つの金属及び/又はポリマー(熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー)を備え、かつ、吸着材料をさらに含んでもよく又は少なくとも部分的に吸着材料から形成されてもよい。
基材の形成
[0161] 本明細書に開示される実施形態に係る回収装置基材の少なくとも一部は、セラミック、金属、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー又はそれらの組み合わせから製造されてもよい。実施形態では、回収装置基材本体又はコアは押出成形によって製造されてもよい。1以上の実施形態によれば、セラミックの線形チャネル及び非線形チャネルを製造するためのプロセスは、組成が慎重に制御されたソフト(未硬化又はグリーン)セラミック材料の押出を含む。セラミックは、フローチャネルを生成するパターン、例えば、フローチャネルの形成をもたらす薄いメッシュ又は格子を有するダイ出口を通して押し出される。実施形態では、ダイは、本明細書に記載のチャネルを形成するために押出機出口に対して移動させられる。押し出し後、押出成形物が、触媒用途に適した長さにトリミングされ、かつ、熱硬化されて回収装置基材を製造する。ある実施形態では、熱硬化された回収装置基材は、当技術分野で知られている方法に従って、典型的にはウォッシュコートを介して触媒と接触させられる。その後、回収装置基材がハウジング又はシェルに装着されてパッケージ化されてもよい。
[0162] 他の実施形態では、回収装置基材の少なくとも一部は、積層造形、例えば3D印刷によって製造されてもよい。これには、セラミック、金属、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー又はそれらの組み合わせが含まれる。例えば、当技術分野でバインダジェッティングと呼ばれるプロセスを使用して、ポリマー又は他のタイプの吸着剤が直接印刷されて、直接回収基材の少なくとも一部を形成してもよい。他の実施形態では、直接回収基材の少なくとも一部は、メソポーラスシリカ又はメソポーラスアルミナなどの支持物質を備え、支持物質は、剛性支持体に生成され、例えば、焼結又は硬化され、及びその後、湿式含浸、初期湿潤などを介してポリエチレンイミン(PEI)などの吸着材料で官能化される。これにより、セラミックなどの不活性材料から形成され、及びその後、ウォッシュコートなどの吸着剤/支持物質でコーティングされたベースライン接触器と比較して、直接回収基材の熱質量を減らすことを可能にする。
[0163] ある実施形態では、直接回収基材は、基材材料の細孔サイズ、細孔構造及び細孔サイズ分布を制御するために選択された材料及び条件、並びに、基材支持材料上及び/又は内の吸着剤質量の装填を使用して生成され、内部物質移動抵抗が低減され、基材内での吸着剤へのCOの移動速度をさらに増加させ得る。
[0164] 実施形態では、実質的にらせん状のチャネルを有する基材の形成は、基材の中心軸線に平行な中心軸線に沿って配置された実質的にらせん状のチャネルを有する回収装置基材を生成するために、その対称の長手方向軸線に沿って所定の角速度でダイを回転させるステップを含んでもよい。ダイの回転により、押し出されたソフトセラミック又は熱可塑性材料が、らせんと同様にダイの対称の長手方向軸線に沿って巻かれた、細く、狭く、長い、同じサイズのチューブ状のチャネルを形成する。ダイの回転速度は、所定の基材の長さ当たりに必要な数の実質的にらせん状の巻き数を生成するように選択される。
[0165] 代替の実施形態では、実質的に正弦波状のチャネルを有する回収装置基材を形成するため、ダイは、基材に形成されるべき正弦波又は正弦曲線の振幅及び配列に従って、押出機出口に対して垂直軸線及び/又は水平軸線に沿って振動させられる。押出機の特定された周波数及び質量出力は、正弦波関数に従ってダイの対称の長手方向軸線に沿って上下する、細く、狭く、長い、実質的に正弦波状のチャネル又はセルを形成するように制御される。さらに別の実施形態では、実質的にらせん状の正弦波及び実質的に正弦波状のらせんを有する回収装置基材は、1以上の軸線に沿って振動すること、及び/又は、押出機出口に対して1以上の方向に回転することの両方によって形成されてもよい。ダイの実質的に正弦波状の動きの周波数及び角速度並びにその回転速度は、任意に特定された設計の波長、振幅及び実質的にらせんの巻きを特定する。
[0166] 他の実施形態では、押出成形物は、ダイを通って流れ、かつ、押出成形物を支持する形状になる。その後、この形状は、押出機出口に対して、すなわち、1以上の軸線に沿った振動、1以上の軸線に沿った回転又はそれらの組み合わせを介して移動させられ、本明細書に開示された実施形態に係るチャネルを形成し、続いて、セラミックを硬化させて、本明細書に開示された実施形態に係る回収装置基材を形成する。
[0167] 反応基材は、当技術分野で知られている任意の適切なセラミックから形成されてもよい。同様に、実施形態では、回収装置基材は、回収装置基材が、フローチャネルの壁内に配置された1以上の触媒材料を備えるように、1以上の触媒材料をさらに含む材料から形成されてもよい。適切なセラミック材料には、米国特許第3489809号、第5714228号、第6162404号及び第6946013号に開示されているものが含まれ、これらの内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0168] 他の実施形態では、回収装置基材は、実質的に、金属、好ましくは金属シート又は箔から形成される。一実施形態では、金属基材は、真っ直ぐで平行なチューブ状のチャネルを有する従来の形状に製造され、及びその後、適切な実質的にらせん形状に実質的にらせん状にねじられる。他の実施形態では、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルを有する金属基材コアの製造は、金属シートを実質的に正弦波形状に形成してシートを積み重ねてブロックにするステップと、その後に、シートを所定の位置にろう付け又はそうでなければ永久的に貼り付け、その後、実質的にらせん状に形成物をねじり、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルを形成するステップと、を含む。
[0169] 他の実施形態では、回収装置基材は、好ましくは薄いシートとして、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー又はそれらの組み合わせ(プラスチック)から実質的に形成される。それらはまた、鋳造、射出成形又は3D印刷されて、回収装置基材を製造してもよい。一実施形態では、プラスチック基材は、真っ直ぐで平行なチューブ状のチャネルを有する従来の形状に製造され、及びその後、適切な実質的にらせん形状に実質的にらせん状にねじられる。他の実施形態では、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルを有するプラスチック基材コアの製造は、金属シートを実質的に正弦波形状に形成してシートを積み重ねてブロックにするステップと、その後に、シートを所定の位置に溶接する又はそうでなければ永久的に貼り付け、その後に、実質的にらせん状に形成物をねじり、実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルを形成するステップと、を含む。他の実施形態では、直接回収基材は、本明細書に開示されるように、セラミック基材が形成され得る1以上の方法に従って、熱可塑性及び/又は熱硬化性ポリマーを押し出すことによって形成される。
[0170] 1以上の実施形態では、金属及び/又はプラスチック製の回収装置基材は、最初にブロックに折り畳まれた波形シートから製造され、及びその後、らせん状に巻かれてもよく、金属又はプラスチックシートが、プレスされる又は他の方法で所望の波形に形成され、その後、チャネル形状に形成される。このプロセス中、波形の金属シートがブロックに積み上げられ、ブロックは、らせん状に巻かれ、ろう付け、溶接又は恒久的に所定の位置に貼り付けられる。その後、ブロックが個々の基材コアに切断されてチャネルを形成する。ひとたび形成されると、基材は、触媒を備えるスラリー又は溶液でウォッシュコートされ、かつ、続いて硬化又は固定されて基材に触媒を結合又は付着させてもよい。
[0171] 他の実施形態では、回収装置基材は、金属、セラミック、プラスチック又はそれらの組み合わせからの基材の三次元(3D)印刷を含むプロセスによって、及び/又は、金型を形成して基材を鋳造することによって、形成されてもよい。
[0172] 3D印刷は、実質的にらせん状のチャネル、実質的に正弦波状のチャネル、実質的にらせん状-正弦波状のチャネル及び実質的に正弦波状-実質的にらせん状のチャネルを有する回収装置基材の製造に適している。3D印刷を使用した製造は、適切なコンピュータ支援設計(CAD)又は回収装置基材のデジタルモデルを用いてプリンタをプログラムすることを含む。本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材を製造するさらに他の技術及び方法が適切である。
[0173] したがって、実施形態では、セラミック回収装置基材を製造する方法は、押出機の出口上に格子が穿孔されたダイを提供するステップと;実質的にらせんの直径、チャネル長さ;チャネル長さとは無関係な実質的にらせんの巻きの巻き数の実質的にらせん状のチャネルを有する基材を作るために、ダイをその対称軸線に沿って時計回り又は反時計回りに回転させながら、ソフトセラミック材料を押し出すステップと、を含む。好ましくは、チャネルを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するために、選択された実質的にらせんの直径にわたる圧力勾配及び/又はチャネル長に沿った背圧を最適化するために巻き数が選択される。実施形態では、回収装置基材は、巻き数、圧力勾配及び/又は背圧による安定したディーン渦構造の形成を通じて、熱伝達及び/又は物質移動性能を向上させるように適合され、さらに、厳密に非乱流条件下で排他的に動作する安定したディーン渦構造を形成して、長手方向のチャネル基底流に対して横方向の二次流れを作成し、及び、チャネル壁との相互作用を向上させるように、チャネルが寸法設定されて配列される。この方法は、複数の押し出された基材をトリミングし、かつ、基材を熱硬化及び/又は架橋化して回収装置基材を形成するステップをさらに含んでもよい。
[0174] ある実施形態では、実質的に正弦波状のチャネルを回収装置基材の実質的にらせん状のチャネルに重ね合わせるために、ダイはその対称軸線に沿って上下に移動させられる。実施形態では、チャネル内に形成される実質的に正弦波形は、基材長さを選択し、かつ、押出プロセス中のダイの上下運動の周波数、振幅及び波長を選択することによって制御される。
[0175] 実施形態では、プロセスは、吸着剤配合物を含有するウォッシュコートで回収装置基材をコーティングするステップと、任意選択的に、流体がハウジングに出入りする直接回収基材の両端にある流体入口及び流体出口を有する保護外側ハウジング内に回収装置基材を設置するステップと、をさらに含む。
[0176] 実施形態では、押し出しは、任意選択的にダイの上下運動と組み合わせられた、ダイの中心軸線周りを時計回り又は反時計回りにダイが回転させられる頻度を調整することによって、所定の基材長さ当たりの実質的にらせん状の基材に形成される実質的にらせんの巻きの巻き数を制御することをさらに含んでもよい。
[0177] 他の実施形態では、金属及び/又はプラスチック製の回収装置基材を製造する方法は、材料のシートを、プレスされたシートの長手方向軸線に沿って形成された同じサイズの複数のフローチャネルを有する波形パターンにプレスするステップと、すべてがそれらの長手方向軸線に沿って配向された複数のプレスされた前記シートを積み上げるステップと、プレスされたシートの各々を互いに恒久的に貼り付けてブロックにするステップと、回収装置基材に適した長さにブロックをトリミングするステップと、含む。
[0178] ある実施形態では、シートをプレスするステップは、波形パターンの代わりに、プレスされたシートの長手方向軸線に沿った流れ方向に同一サイズの実質的にらせん状の溝を形成し、同一サイズの実質的にらせん状の溝は、互いに一致しない溝軸線を有し、同一サイズの実質的にらせん状の溝の各々は、選択された実質的にらせんの直径、選択されたチャネル長さ、及び、チャネル長さとは無関係の、実質的にらせんの選択された巻き数を有する。実施形態では、巻き数は、安定したディーン渦構造を生成するために、実質的にらせんの直径にわたる圧力勾配及びチャネル長さに沿った背圧を最適化するために選択され、安定したディーン渦構造は、好ましくは、巻き数、圧力勾配及び/又は背圧による安定したディーン渦構造の形成を通じて熱伝達及び/又は物質移動を向上させるように寸法設定及び適合され、安定したディーン渦構造は、厳密に非乱流条件下で排他的に動作し、それによって、長手方向チャネル基底流に対して横方向の二次流れを作成し、チャネル壁との相互作用を向上させる。
[0179] ある実施形態では、方法は、ブロックの長手方向軸線に沿ってブロックを実質的にらせん状にねじって、軸線に沿って実質的にらせん状の溝を形成するステップをさらに含んでもよく、実質的にらせん状の溝は、互いに一致しない溝軸線を有し、実質的にらせん状の溝の各々が、選択された実質的にらせんの直径、チャネル長、及び、チャネル長とは無関係の実質的にらせんの巻きの巻き数を有し、これらは、好ましくは、安定したディーン渦構造を生成するために、実質的にらせんの直径に沿った圧力勾配及びチャネル長に沿った背圧を最適化するように選択される。
[0180] 他の実施形態では、セラミック及び/又はプラスチック製の回収装置基材を製造する方法は、押出機の出口上に格子が穿孔されたダイを提供するステップと、実質的に正弦波形状のチャネルを形成するためにダイの対称軸線に対してダイを上下に移動させながら、前記ダイを通じて軟質材料を押し出すステップと、を含む。この方法は、上記のようにトリミング及び熱硬化及びウォッシュコーティングをさらに含んでもよい。そのような実施形態では、押し出すステップは、ダイが移動させられる上下運動の周波数、実質的に正弦波の振幅及び/又は実質的に正弦波の波長を調整することによって、基材長さごとに基材内に形成される実質的に正弦波の波形の数を制御するステップをさらに含んでもよい。
[0181] 他の実施形態では、回収装置基材の少なくとも一部は、積層造形技術を使用して製造される。
[0182] 本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材は、ディーン渦及び/又は同様の二次流れの形成による吸着剤の効率を改善する。フローチャネルは、正方形、長方形、多角形及び三角形を含む群から選択された断面形状のフィッティングが改善されているので、充填を改善する。
[0183] 本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材は、効率の向上により、基材体積の減少(小型化)、吸着剤の量の減少などが可能になるので、改善されたコスト削減を提供し、このことは、多くの吸着剤製法は高価であり、その製法に貴金属(プラチナ、パラジウム及びロジウム)が含まれている場合は特に高価であるので、経済的に大きな重要性を有している。小型化により、(a)基材、(b)吸着剤ウォッシュコート、(c)吸着剤貴金属、(d)吸着剤コーティングプロセス、(e)基材の充填及び支持材料のコストを無視できないほど重層的に節約することができる。
[0184] 本明細書に開示された1以上の実施形態に係る回収装置基材は、サイズの縮小が、背圧の低下、ポンプ能力の低下、重量の減少及び吸着剤の性能の向上によるエネルギー消費の減少をもたらすので、エネルギー利用の改善がもたらされる。
[0185] 線形チャネルを有する回収装置基材と比較する場合、本明細書に開示される1以上の実施形態に係る回収装置基材は、より高い触媒効率、熱伝達などを含む。実質的にらせん状のチャネルは、同じハニカム長さ内に配置された比較例の線形チャネルよりも長いので、処理されるべき流体の滞留時間をさらに改善し;及び/又は、線形チャネルと比較した場合、ディーン渦及びその他の流れパターンにより、物質移動を改善し;及び/又は、これらの同じ要因による熱伝達又は熱放散を改善する。
[0186] 同様に、本明細書に開示される回収装置基材は、熱交換器、フィルタなどでの使用に適しており、チャネル及び基材の形状、配列及び他の特性は、動作条件に従って選択される。
代替の実質的にらせん状のフローチャネル
[0187] 実施形態では、基材は、本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を備え、入口端は、本体の中心軸線周りに本体を通って同軸に配置された複数の実質的にらせん状のチャネルを通じて出口端に流体連通しており、チャネルの各々は、本体中心軸線に直交するように特定された断面形状を備え、当該断面形状は、複数の辺と、入口端から出口端までの本体長さに沿った各点でのチャネルの断面の幾何学的中心によって規定されるチャネル中心線と、を有し、複数のチャネルは、チャネル中心線の各々の長さが実質的に等しくなるように寸法設定及び配列される。
[0188] ある実施形態では、実質的にらせん状のチャネルは、チャネル中心線からチャネルの中心軸線まで中心軸線に直交するように特定される距離に等しい半径Rと、本体長さH=PN=2πKNとなるような方程式P=2πKに従って中心軸線を中心としたチャネルの完全な1回転を通じたチャネル中心線の長さに等しいピッチPと、を備え、Nは入口端から出口端までの中心軸線周りのチャネルの回転数であり、
チャネル中心線Lの長さは以下の方程式による:
Figure 2023525307000008
本体長さHに対するチャネル中心線Lの長さの比は以下の式で定義される:
Figure 2023525307000009
複数の実質的にらせん状のチャネルの各々の比L/Hは実質的に等しい。
[0189] ある実施形態では、チャネルの各々は、3以上の辺、又は4以上の辺、又は5以上の辺、又は6以上の辺を備える断面形状を有する。実施形態では、チャネルは、基材の意図された使用に一致する流量で入口端から出口端まで流れる流体が、チャネルの1以上内でディーン渦タイプの流れパターンを有する複数の二次流れを形成するように寸法設定される。実施形態では、チャネルの各々は、無数の辺を備える断面形状を有する。
[0190] 1以上の実施形態では、第1チャネルの少なくとも1つの辺は、少なくとも1つの他のチャネルの辺の少なくとも一部を形成する。
[0191] 実施形態では、回収装置基材を形成するプロセスは、押出、3D印刷又はそれらの組み合わせのステップを含む。1以上の実施形態では、回収装置基材は、1以上のセラミック、金属、プラスチック(熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー)又はそれらの組み合わせから形成される。実施形態では、基材は、中心軸線周りに配置された複数の金属シートを備える。実施形態では、基材は、中心軸線周りに配置された複数の金属シートから形成され、複数の金属シートは、対応の数の平坦シートによって互いに分離された、基材の中心軸線に対して約5°~85°の角度で波形の中心線に対して配向された複数の波形シートを備え、波形シートと平坦シートとの間の接触がチャネルの断面形状を形成し、波形シートが中心軸線周りに配置される。
[0192] 代替の実施形態では、基材は、波形に対してある角度で中心軸線周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成され、第2断面形状を有する対応の数の波形シートによって互いに分離された、第1断面形状を有する複数の波形シートを備え、波形シート間の接触がチャネルの断面形状を形成し、波形シートは中心軸線周りに配置される。
[0193] 実施形態では、各チャネルの断面積は、入口端から出口端までチャネル全体で均一である。
[0194] 1以上の実施形態では、基材は、本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を備え、入口端は、対応のチャネル中心軸線周りに本体を通って各々配置された複数の実質的にらせん状のチャネルを通じて出口端に流体連通し、チャネルの各々は、複数の辺によって境界付けられ、かつ、本体長さに沿った入口端と出口端との間の各点で中心軸線に直交するように特定された断面積を備え、各チャネルの断面積は、中心軸線に沿って最小値と最大値との間で周期的に変化する。
[0195] 実施形態では、複数のチャネルの各々は、2つのチャネルを隔てる複数のチャネルの別のものと共通の少なくとも1つの辺を有する。実施形態では、2つのチャネルを隔てる共通の辺の各々は、全体にわたって実質的に同じ厚さを有する。
[0196] ある実施形態では、各チャネルは、6つの辺を有する断面を有する。代替の実施形態では、各チャネルは、4つの辺を有する断面を有する。代替の実施形態では、各チャネルは、3つの辺を有する断面を有する。
[0197] 実施形態では、複数のチャネルの各々は、チャネル間に空きスペースが存在しないように、少なくとも1つの隣接チャネルと共通の少なくとも1つの辺を有する。
[0198] 実施形態では、図24に示すように、金属及び/又はプラスチック製の回収装置基材は、実質的にらせん状のチャネルを備え、かつ、金属箔又はシート及び/又はプラスチックシートから増強するように製造される。本明細書に開示される実施形態に係る実質的にらせん状の回収装置基材の製造は、波形シートを提供し、及びその後、回収装置基材の中心軸線(ハニカム対称軸線)に対してある角度(θ)でこれらのシートを包むステップを含む。当技術分野の慣例に従ってハニカムの中心から外側に向かって連続的に巻かれる代わり。実施形態では、各層別々に巻かれる。図24に示すような最小の場合では、波形シートは、チューブと波形シートとの間にチャネルを形成する中心ピン又はチューブ周りに巻かれる。次に、波形の他方の側と平坦シートとの間にチャネルを形成するその構造周りに平坦シートが巻き付けられ、続いて、所望のハニカム直径に達するまで、波形シートの追加の交互対が巻き付けられ、続いて平坦シートが巻き付けられる。その後、平坦シート及び波形壁は、ろう付け、スポット溶接又はその他の適切な技術によって接合される。したがって、実施形態では、回収装置基材は、複数の波形シートを備える中心軸線周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成され、基材の中心軸線に対して約5°~85°のある角度で(例えば、シートの折り線にそって)シート内に配置された波形の中心線に対して配向される。実施形態では、波形基材は、対応の数の平坦シートによって互いに隔てられ、波形シートと平坦シートとの間の接触がチャネルの断面形状を形成する。
[0199] 他の実施形態では、基材は、第2断面形状を有する対応の数の波形シートによって互いに隔てられた第1断面形状を有する複数の波形シートを備える、中心軸線周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成され、波形シート間の接触がチャネルの断面形状を形成する。1以上の実施形態では、各チャネルの断面積は、入口端から出口端までチャネル全体で均一である。
[0200] 本発明の1以上の実施形態では、基材内の各チャネルの中心線に沿った長さは同一に維持される。これを達成するため、四角形の実質的にらせん状のチャネルを使用して、チャネルの形状が2つのパラメータ:半径(ここではRとして示される)、チャネル中心線に対して対称軸線からの垂直距離;及び、ピッチ(ここでは2πKとして示される)、チャネル中心線が完全な1回転で対称軸線の方向に移動する距離、によって規定される。さらに、チャネルピッチに回転数Nを乗じたものであるチャネル高さH、及びしたがって、H=2πKNが規定されてもよい。チャネル高さは、基材の開放面間の距離としても表される。チャネルの中心線に沿って移動する距離Lは以下の方程式によって表され:
Figure 2023525307000010
チャネル長さとチャネル高さとの比(L/H)は:
Figure 2023525307000011
である。本出願人は、基材内の各チャネルについてこの比を同一に維持することによって、各チャネルが、特定の吸着剤の高さの中心線に沿って同一の長さを有することを発見した。言い換えると、ハニカム全体のチャネルは半径及びピッチが異なるが、各チャネルのピッチと半径との比率が同一に保持されている場合、ハニカムの高さが均一であれば、チャネルは中心線に沿って同一の長さを有する。一例が図25に示されている。
[0201] 実質的にらせん状のチャネルを備えるそのような実施形態では、チャネルの各々は、3以上の辺を備える断面形状を有する。すべての実施形態において、チャネルは、基材の意図された使用に一致する流量で入口端から出口端まで流れる流体が、チャネル内でディーン渦又はディーン渦タイプの流れパターンを有する複数の二次流れを形成するように寸法設定される。ある実施形態では、チャネルの各々は、無数の辺を備える断面形状を有する。1以上の実施形態では、第1チャネルの少なくとも1つの辺は、第2チャネルの辺の少なくとも一部を形成する。1以上の実施形態では、基材は、押出、3D印刷又はそれらの組み合わせによって形成される。
[0202] 1以上の実施形態では、基材は、1以上のセラミック、金属又はそれらの組み合わせから形成される。他の実施形態では、基材は、中心軸線を中心に径方向に配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成される。
[0203] ある実施形態では、基材は、中心軸線周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成され、シートは、対応の数の平坦シートによって互いに隔てられた複数の波形シートを備え、波形シートと平坦シートとの間の接触はチャネルの断面形状を形成する。
可変面積/半径のフローチャネル
[0204] 代替の実施形態では、基材は、本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を備え、入口端は、特定のチャネルの対応の中心軸線(対応のチャネル中心軸線)周りで本体を通って各々配置された複数の実質的にらせん状のフローチャネルを通じて出口端に流体連通し、チャネルの各々は、複数の辺によって境界付けられる断面形状を備え、かつ、本体長さに沿った入口端と出口端との間の各点におけるチャネルの中心軸線に直交するように特定された断面積を有し、各チャネルの断面積は、チャネルの中心軸線に沿って最小値と最大値との間で周期的に変化する。
[0205] 1以上の実施形態では、複数のチャネルは、各チャネルが、2つのチャネルを互いに隔てる複数のチャネルのうちの別のチャネルと共通の少なくとも1つの辺を有するように配列される。そのような実施形態の一部では、2つのチャネルを隔てる共通の辺の各々は、チャネルの中心軸線に沿った各点で実質的に均一な厚さを有する。実施形態では、チャネルの断面形状は、3以上の辺を有する。ある実施形態では、チャネルの断面形状は6の辺を有する。他の実施形態では、チャネルの断面形状は4の辺を有する。ある実施形態では、断面形状を形成する辺の各々が直線である。代替の実施形態では、断面形状を形成する辺の1以上は、非線形、例えば、波状、実質的に正弦波、凸状、凹状又はそれらの任意の組み合わせである。ある実施形態では、断面形状を形成する辺の各々は、実質的に直線であり、かつ、等しい長さを有し、例えば、断面形状は正多角形である。代替の実施形態では、断面形状を形成する辺のうちの1以上は、辺の別のものとは異なる長さを有し、例えば、断面形状は不規則な多角形である。
[0206] 実施形態では、複数のチャネルは、チャネル間に空きスペースが存在しないように、隣接するチャネルと共通の少なくとも1つの辺を有するように配列される。
[0207] 実施形態では、チャネルの各々は、隣接する2つのチャネルの一部を隔てる少なくとも1つのチャネル壁を有する;これらのチャネル壁の各々は実質的に同じ厚さを有し、チャネルは、チャネル及び対応のチャネル壁によって占有される面積が、基材に存在する総面積の約99%以上になるように基材内に配列される。
[0208] 実施形態では、図26に示すように、実質的にらせん状のチャネルが、共通の中心軸線を有し、かつ、辺のうちの1以上が2つのチャネル間で共通であるように、1以上の実質的にらせん状のチャネルが互いの中に入れ子状にされてもよい。図27は、実質的に円形の断面形状を有する入れ子状の同軸フローチャネルを示している。図28は、入れ子状の同軸フローチャネルが2つのチャネルの間で共通の壁を有する代替の実施形態の断面を示している。
[0209] 図29は、一実施形態に係る実質的にらせん状のチャネルを示し、図30は、基材内に配置された複数の実質的にらせん状のチャネルを示している。図31Aは、円形の断面形状を有する実質的にらせん状のフローチャネルを示している。図31Bに示すように、断面積が等しい円形の実質的にらせん状のフローチャネルの配列は、フローチャネル間に未使用の又は無駄な空間をもたらす。実際、このような循環フローチャネルの最適な充填により、利用可能なスペースの95%未満が利用される。しかしながら、図32A及び図32Bに示すように、本出願人は、フローチャネルの断面形状、この場合は六角形、を適切に選択することにより、回収装置基材内のフローチャネルの実質的に100%の充填効率を可能にすることを発見した。正多角形の断面形状を利用することによって、フローチャネルの各対は、2つの間に少なくとも1つの共通の壁を有し、図33A及び図33Bに示すように、壁は、均一な厚さを有し、かつ、そこを通って流れる流体との相互作用に利用可能なフローチャネルの表面積を増加させながら、基材の熱質量を低減するためにさらに最小化され得る。図34A及び図34Bは、四角形の断面形状を有するフローチャネルを使用して利用可能な同じタイプの充填を示している。図35A及び図35Bは、三角形の断面形状を有するフローチャネルを使用して利用可能な同じタイプの充填を示している。
[0210] 図36Aに示すように、フローチャネルが正多角形、この場合は六角形の断面形状を有する場合、チャネルの中心軸線と側壁との間で特定されるチャネルの半径は、半径が特定される中心軸線に沿った長手方向の点に応じて異なる。フローチャネルの最小半径は線形フローチャネル壁の中心点で生じ、最大半径はフローチャネル壁の2つの交点で生じる。図36Bは、回収装置基材の本体の上部(フローチャネルの中心軸線に沿った点)からの距離に対するフローチャネル半径のプロットである。示すように、そのような実施形態では、断面半径、及びしたがって、各チャネルの断面積は、中心軸線に沿って最小値と最大値との間で周期的に変化する。
透過性フローチャネルを有する直接回収基材
[0211] ある実施形態では、回収装置基材は、第2フローチャネルに近接して配置された第1フローチャネルを備え、第1フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部は、第2フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部との間に少なくとも1つの共通側壁を形成する。そのような実施形態の一部では、回収装置基材は、多孔性、導管、ビア又はそれらの組み合わせを備える少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部を含み、流体入口は、少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部を通じて流体出口に流体連通している。
[0212] ある実施形態では、基材は入口チャネルを含み、入口チャネルは、基材の入口端で開けられて回収装置の流体入口に直接流体連通しており、かつ、基材の出口端で遮断され、及びしたがって、回収装置の流体出口に直接流体連通していない。これらの入口チャネルに隣接して出口チャネルが配置され、出口チャネルは、基材の入口端で閉じられ、及びしたがって、回収装置の流体入口に直接流体連通しておらず、かつ、基材の出口端で開けられており、及びしたがって、回収装置の流体出口に直接流体連通している。回収装置の入口は、入口フローチャネル及び出口フローチャネルの側壁を通じて回収装置の出口に流体連通している。
[0213] 回収装置の入口と出口との間のこの流体連通は、チャネル壁の多孔性、入口チャネルから出口チャネルまでチャネル壁を通って配置されたビア又は孔、バルブ又は他のゲート機構又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
[0214] 一実施形態では、回収装置基材は、本体長さだけ出口端から長手方向に隔てられた入口端を有する本体と;複数の入口フローチャネル及び複数の出口フローチャネルを備える複数のフローチャネルであって、フローチャネルの各々が長手方向軸線に沿って本体内に配置され、かつ、長手方向軸線に直交するように配向されたフローチャネルの断面形状及び断面積を規定する3以上の側壁によって各々境界付けられる、複数のフローチャネルと、を備え;入口フローチャネルは入口端で開けられて出口端で閉じられ、出口フローチャネルは入口端で閉じられて出口端で開けられ;各入口フローチャネルの少なくとも一部が、多孔性を有する入口フローチャネルの少なくとも1つの側壁の少なくとも一部を通じて少なくとも1つの出口フローチャネルに流体連通するように、本体内に配列される。
[0215] ある実施形態では、チャネル壁は、1以上の吸着剤でさらにコーティングされ、及び/又は、1以上の吸着剤を備え、及び/又は、少なくとも部分的に1以上の吸着剤から形成される。吸着剤は、典型的には炭素から二酸化炭素への酸化を介して、その中に存在する微粒子を含む流体の流れに存在する種を消費する化学反応の反応速度に影響を与えるために、1以上の触媒活性材料を含み得、二酸化炭素は、その後、吸着剤及び水によって保持されてもよく、フローチャネルの実質的にらせん形状及び/又は実質的に正弦波形状及びそれによって生成されるディーン渦が、反応にさらに影響を与える、若しくは、流れ又は多孔質壁による標的種の分布、堆積、ろ過又は収集にさらに影響を与える。
[0216] 図37は、単位胞又は基材全体を備えるチャネルを有する本発明の一実施形態を示しており、流れが、出口端で塞がれたチャネルに入り、基材の壁を通って流れ、かつ、共通の対称軸線周りに実質的にらせん状の経路に沿って形成されたチャネルによって入口端で遮断されるように、チャネルは、入口端と出口端とで遮断されることを交互に繰り返し、基材の最も中心のチャネルの中心線が共通の対称軸に一致する。
[0217] 図38は、ローソク足設計と呼ばれる別の実施形態を示しており、フローチャネルは基材を備え、流れが、個々の入口の実質的にらせん状のチャネルに入り、かつ、壁を通ってチャネルの周囲の空間に出て、そこで、流れが、各チャネルを個別に取り囲む円形状のエンクロージャによって基材出口に導かれるように、各入口フローチャネルが、出口端で遮断され、それ自身の対称軸線周りに実質的にらせん状の経路に沿って形成され、チャネルは、入口端で遮断されているが出口端で開けられている出口フローチャネルを形成する。
[0218] 図38に示す出口チャネルの六角形の断面形状は、フローチャネルをともに充填することを可能にし、チャネル間に無駄な空間が実質的に存在しない。図39は、複数のフローチャネルが基材を備える別の実施形態を示し、入口の実質的にらせん状のフローチャネルの各々が、その自身の対称軸線周りの流路を有し、流れが、個々の実質的にらせん状のチャネルに入り、かつ、壁を通って共通の出口フローチャネル周りの空間に出て、そこで、すべての出口チャネルに共通のエンクロージャによって基材出口に導かれるように、出口端で遮断された各入口フローチャネルが、本体内に、かつ、本体の長手方向軸線に沿って形成される。
[0219] 実施形態では、実質的にらせん状のチャネルのパラメータ、すなわち、曲率半径、実質的にらせん状の経路のピッチ、断面形状、各フローチャネルの断面積、及び/又は、それらの組み合わせが、多孔性側壁を通る流れによって存在する標的化合物又は種の収着の改善を促進するように選択される。
[0220] 実施形態では、特定の断面積及び流路長さについて、実質的にらせん状の経路の曲率半径及びピッチは、回収装置基材の好ましい背圧を促進するために選択される。同様に、回収装置基材の脱着及び/又は吸着剤装填量及び分布の改善を促進して、吸着剤及び/又は化学反応の速度及び効率に影響を与えるために、これらの同じパラメータが選択される。
[0221] 図40は、フローチャネルが基材を備える別の実施形態を示しており、各入口フローチャネルは出口端で遮断され、かつ、流れが、個々の実質的に正弦波状の入口フローチャネルに入り、かつ、多孔性側壁を通って、出口フローチャネルを形成する六角形の断面形状のフローチャネルの周囲の空間に出て、そこで、処理された流体が、その後、各入口フローチャネルを個別に取り囲む六角形状の出口フローチャネルによって基材出口に導かれるように、各入口フローチャネルが実質的に正弦波の経路に沿って形成される。
[0222] 図41は、実質的に正弦波状の入口フローチャネルが基材を備える別の実施形態を示しており、流れが、個々の実質的に正弦波状の入口フローチャネルに入り、かつ、側壁を通って、共通の出口フローチャネルを形成するチャネルの周りの空間に出て、そこで、処理された流体が、その後、すべてのチャネルに共通のエンクロージャによって出口に導かれるように、出口端で遮断された各入口フローチャネルが実質的に正弦波の経路に沿って形成される。
[0223] 実施形態では、フローチャネルの実質的に正弦波状の経路のパラメータ、すなわち、実質的に正弦波の経路の振幅及び周期は、特定の断面形状及び/又は断面積とともに又はそれらについて、多孔性側壁による吸着の改善、回収装置基材の背圧、回収装置基材の標的物質の好ましい再生及び/又は脱着及び放出、及び/又は、吸着剤の流量及び有効性に影響を与える好ましい収着装填量及び分布を促進するように選択される。
[0224] 商業的に言えば、そのような実施形態は、反応(例えば、不均一触媒反応)などの1以上のDAC又は他のプロセス、若しくは、粒子状物質などの濾過、又は、他のプロセス、又はそれらの組み合わせのために使用されてもよい。例えば、DACが採用され得る産業プロセスにおいて、例えば、ディーゼルエンジンから(一般に、ディーゼル粒子フィルタ又はDPFと呼ばれる)、又は、ガソリン直接噴射(GDI)エンジン又はポート噴射(PI)エンジン(一般に、ガソリン粒子フィルタ、GPF、四元触媒又はFWCと呼ばれる)などのガソリンエンジンから、又は、他のエンジン又は装置(粒子を生成することが知られている)からの煤及び灰(一般に微粒子又は粒子状物質とも呼ばれる)のろ過のために、又は、処理される流体にも存在し得る触媒活性燃料添加剤などのエンジン排気に含まれる燃料成分のろ過又は貯蔵のために、ろ過が使用されてもよい。
[0225] 実施形態では、フローチャネルの共通側壁の多孔性は、直接空気回収装置の使用目的に応じて、約30マイクロメートル以上、又は約100マイクロメートル以上、又は約500マイクロメートル以上、又は約1000マイクロメートル以上、又は約2000マイクロメートル(2mm)以上の平均孔径を有する。ある実施形態では、多孔性は、フローチャネルの共通側壁を通るビア及び/又は孔、例えばレーザ穿孔に起因する。ある実施形態では、2つのフローチャネルの間の共通側壁の一部のみが、多孔性である、又はそうでなければ、直接回収装置の流体入口から流体出口への流体連通を提供することができる。そのような実施形態では、多孔性基材又はフローチャネルの一部は、スタンピング、レーザ穿孔、研磨及び/又は当技術分野で知られている他のプロセスによって形成されてもよい。同様に、フローチャネルの多孔性部分は、金属及び/又はプラスチック側壁の開窓に取り付けられる、又は、その上にコーティングされるセラミック材料などの別の材料から形成されてもよい。
実施形態
[0226] したがって、本開示は以下の実施形態に関する:
E1. 本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通じて流体出口に流体連通する流体入口と、
前記流路に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備える前記フローチャネルと、
約100~500のレイノルズ数で特定された場合、前記フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造(ディーン状渦構造、実質的にディーン渦構造)を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備える前記流路の少なくとも一部と、
前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収、吸着、隔離及び/又は前記1以上の成分と化学反応させるのに有効な吸着剤と、を備える回収装置基材。
E2. 第2フローチャネルに近接して配置された第1フローチャネルを備え、前記第1フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部が、前記第2フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部との間に少なくとも1つの共通側壁を形成する、実施形態E1に記載の回収装置基材。
E3. 前記少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部が、多孔性、導管、ビア又はそれらの組み合わせを備え、前記流体入口が前記少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部を通じて前記流体出口に流体連通している、実施形態E1又はE2に記載の回収装置基材。
E4. 前記第1フローチャネルが、前記流体入口に直接流体連通する前記本体の入口端で開けられており、かつ、前記本体の出口端で閉じられており、前記第2フローチャネルが、前記本体の前記入口端で閉じられており、かつ、前記流体出口に直接流体連通する前記本体の出口端で開けられている、実施形態E2又はE3に記載の回収装置基材。
E5. 前記流路の少なくとも一部が、前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅及び波長を備える実質的に正弦波形状を備える、実施形態E1~E4のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E6. 前記流路の少なくとも一部が、前記フローチャネルの中心軸線を中心に径方向に配向された実質的にらせん形状を備え、かつ、前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された半径及びピッチを備える、実施形態E1~E5のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E7. 前記流路の少なくとも一部が、実質的に正弦波形状周りに径方向に配列された実質的にらせん形状であって、前記流路の少なくとも一部を通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅、波長、半径及びピッチを備える実質的にらせん形状を備える、実施形態E1~E6のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E8. 前記流路は、前記フローチャネルの中心軸線周りに径方向に配向された実質的にらせん形状内に配列された実質的に正弦波形状であって、前記流路の少なくとも一部を通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅、波長、半径及びピッチを備える実質的に正弦波形状を備える、実施形態E1~E7のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E9. 前記本体の少なくとも一部が複数のフローチャネルを備え、前記複数のフローチャネルの少なくとも一部が、前記複数のフローチャネルの単一軸線を中心に同軸に配置されたらせん形状を備える流路を備え、前記複数のフローチャネルの各々が、前記本体の一部の長さに沿った各点における前記フローチャネルの断面形状の幾何学的中心によって規定されるフローチャネル中心線を備え、前記複数のフローチャネルの各々の前記流路は、前記フローチャネル中心線の各々の長さが実質的に等しくなるように寸法設定されて前記本体の一部内に配列される、実施形態E1~E8のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E10. 前記本体の少なくとも一部が複数のフローチャネルを備え、前記複数のフローチャネルの少なくとも一部が、対応の前記フローチャネルの中心軸線を中心に同軸に配置された実質的にらせん形状を備える流路を備え、
前記フローチャネルの断面積は、前記フローチャネルの前記中心軸線に沿って特定された場合に最小値と最大値との間で周期的に変化する、実施形態E1~E9のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E11. 少なくとも1つのフローチャネルが、3以上の辺を備える断面形状を有する、実施形態E1~E10のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E12. 前記基材の少なくとも一部が、1以上のセラミック、金属、吸着剤、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー又はそれらの組み合わせから形成される、実施形態E1~E11のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E13. 前記本体の少なくとも1つの軸線周りに配置された、1以上の金属シート、ポリマーシート又はそれらの組み合わせから形成される、実施形態E1~E12のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E14. 前記基材の少なくとも一部が、
対応の数の平坦シートによって互いに隔てられた複数の波形シートであって、前記波形シートと前記平坦シートとの間の接触が前記フローチャネルの前記断面形状を形成する、複数の波形シート、
第2断面形状を有する対応の数の波形シートによって互いに隔てられた第1断面形状を有する複数の波形シートであって、前記波形シート間の接触が前記フローチャネルの断面形状を形成する、複数の波形シート、
又はそれらの組み合わせを備える、実施形態E13に記載の回収装置基材。
E15. 前記本体は、前記流体入口に流体連通する入口端と、前記流体出口に流体連通する出口端と、を備え、前記本体内に配置された各フローチャネルの断面積は、前記本体の前記入口端から前記出口端まで実質的に均一である、実施形態E1~E14のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E16. 前記吸着剤は、二酸化炭素を吸収、吸着、隔離及び/又は二酸化炭素と化学反応させるのに有効である、実施形態E1~E15のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E17. 前記基材が、前記吸着剤から少なくとも部分的に構築され、及び/又は、前記基材が前記吸着剤で官能化される、実施形態E1~E16のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E18. 前記吸着剤が、前記複数のチャネルのうちの1以上を通って、そこを通って流れる前記流体に対して対向流で流れる液体、ゲル及び/又はスラリー移動相内に存在する、実施形態E1~E17のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E19. 前記吸着剤が、前記複数のチャネルのうちの1以上を通って、そこを通って流れる前記流体に対して対向流で流れる液相内に存在し、前記吸着剤が、前記本体の前記中心軸線に対してある角度で前記本体内に横方向に配置された1以上のチャネルを通じて前記1以上のフローチャネル内に導かれる、実施形態E1~E18のいずれか1つに記載の回収装置基材。
E20. 実施形態E1~E19のいずれか1つに記載の回収装置基材を備える回収装置。
E21. 本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通じて流体出口に流体連通する流体入口を備える回収装置基材と、
前記流路に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備える前記フローチャネルと、
約100~500のレイノルズ数で特定された場合、前記フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備える前記流路の少なくとも一部と、
前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収、吸着、隔離及び/又は1以上の成分と化学反応させるのに有効である吸着剤と、を備える、実施形態E20に記載の回収装置。
E22. 本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材であって、前記入口端が、前記本体を通って長手方向に配置された複数のフローチャネルを通じて前記出口端に流体連通する、回収装置基材と、
前記本体の長手方向軸線に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備える前記フローチャネルの各々と、
前記本体に沿って長手方向に配向され、かつ、そこを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された正弦波振幅及び正弦波波長を備える正弦波形状を有する前記フローチャネルの各々と、
そこを通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収及び/又は吸着するのに有効な前記フローチャネルの少なくとも一部内に配置された吸着剤と、を備える、実施形態E20又はE21に記載の回収装置。
E23. 本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材であって、前記入口端が、前記本体を通って長手方向に配置される複数のフローチャネルを通じて前記出口端に流体連通している、回収装置基材と、
前記本体の長手方向軸線に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を有する前記フローチャネルの各々と、
前記本体の長手方向軸線周りに径方向に配向されたらせん形状を有し、かつ、そこを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成されたららせん半径及びせんピッチを備える前記フローチャネルの各々と、
そこを通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収及び/又は吸着するのに有効な前記フローチャネルの少なくとも一部内に配置された吸着剤と、を備える、実施形態E20~E22のいずれか1つに記載の回収装置。
E24. 本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材であって、前記入口端が、前記本体を通って長手方向に配置された複数のフローチャネルを通じて前記出口端に流体連通している、回収装置基材と、
前記本体の長手方向軸線に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を有する前記フローチャネルの各々と、
前記本体に沿って長手方向に配向された正弦波形状周りに径方向に配列されたらせん形状を有する前記フローチャネルの各々であって、そこを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された正弦波振幅、正弦波波長、らせん半径及びらせんピッチを備える前記フローチャネルの各々と、
そこを通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収及び/又は吸着するのに有効な、前記フローチャネルの少なくとも一部内に配置された吸着剤と、を備える、実施形態E20~E23のいずれか1つに記載の回収装置。
E25. 本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材であって、前記入口端が、前記本体を通って長手方向に配置された複数のフローチャネルを通じて前記出口端に流体連通する、回収装置基材と、
前記本体の長手方向軸線に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を有する前記フローチャネルの各々と、
前記本体の長手方向軸線周りに径方向に配向されたらせん形状内に配列された正弦波形状を有する前記フローチャネルの各々であって、そこを通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された正弦波振幅、正弦波波長、らせん半径及びらせんピッチを備える前記フローチャネルの各々と、
そこを通って流れる前記流体中に存在する1以上の成分を吸収及び/又は吸着するのに有効な前記フローチャネルの少なくとも一部内に配置された吸着剤と、を備える、実施形態E20~E24のいずれか1つに記載の回収装置。
E26. 本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材であって、前記入口端が、前記本体を通って長手方向に配置された複数のフローチャネルを通じて前記出口端に流体連通している、回収装置基材と、
前記本体の長手方向軸線に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を有する前記フローチャネルの各々と、
前記本体の中心軸線を中心に同軸に配置されたらせん形状を備える前記複数のフローチャネルであって、前記チャネルの各々は、前記入口端から前記出口端までの前記本体長さに沿った各点で前記チャネルの断面形状の幾何学的中心によって規定されるチャネル中心線を備え、前記複数のチャネルは、前記チャネル中心線の各々の長さが実質的に等しくなるように寸法決めされて配列される、前記複数のフローチャネルと、
そこを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された断面積、らせん半径及びらせんピッチを備える各らせんチャネルと、
そこを通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収及び/又は吸着するのに有効な前記フローチャネルの少なくとも一部内に配置される吸着剤と、を備える、実施形態E20~E25のいずれか1つに記載の回収装置。
E27. 本体長さだけ出口端から隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材であって、前記入口端が、前記本体を通って長手方向に配置された複数のフローチャネルを通じて前記出口端に流体連通する、回収装置基材と、
前記本体の長手方向軸線に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を有する前記フローチャネルの各々と、
対応のチャネル軸線を中心に同軸に配置されたらせん形状を備える前記フローチャネルの各々であって、各チャネルの前記断面積は、前記チャネル軸線に沿って最小値と最大値との間で周期的に変化し、各らせんチャネルは、そこを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成されたらせん半径及びらせんピッチを備える、前記フローチャネルの各々と、
そこを通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収及び/又は吸着するのに有効な前記フローチャネルの少なくとも一部内に配置された吸着剤と、を備える、実施形態E20~E26のいずれか1つに記載の回収装置。
E28. 前記チャネルの各々が、3以上の辺を備える断面形状を有する、実施形態E20~E27のいずれか1つに記載の回収装置。
E29. 第1チャネルの少なくとも1つの辺が、第2チャネルの辺の少なくとも一部を形成する、実施形態E20~E28のいずれか1つに記載の回収装置。
E30. 前記回収装置基材が、1以上のセラミック、金属又はそれらの組み合わせから形成される、実施形態E20~E29のいずれか1つに記載の回収装置。
E31. 前記回収装置基材が、前記中心軸線周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成される、実施形態E20~E30のいずれか1つに記載の回収装置。
E32. 前記回収装置基材が、対応の数の平坦シートによって互いに隔てられた複数の波形シートを備える前記中心軸線周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートから形成され、前記波形シートと前記平坦シートとの間の接触が前記チャネルの断面形状を形成する、実施形態E20~E31のいずれか1つに記載の回収装置。
E33. 前記回収装置基材が、第2断面形状を有する対応の数の波形シートによって互いに隔てられた第1断面形状を有する複数の波形シートを備える、前記中心軸周りに配置された複数の金属シート及び/又はプラスチックシートを備え、前記波形シート間の接触が前記チャンネルの断面形状を形成する、実施形態E20~E32のいずれか1つに記載の回収装置。
E34. 各チャネルの前記断面積が、前記回収装置基材の入口端から出口端までの前記チャネル全体にわたって均一である、実施形態E20~E33のいずれか1つに記載の回収装置。
E35. 前記複数のチャネルは、前記チャネル間に空きスペースが存在しないように、隣接するチャネルと共通の少なくとも1つの辺を有するように前記回収装置基材内に配列される、実施形態E20~E34のいずれか1つに記載の回収装置。
E36. 前記収着剤は、二酸化炭素を吸収及び/又は吸着するのに有効である、実施形態E20~E35のいずれか1つに記載の回収装置。
E37. 前記吸着剤は、前記複数のチャネルのうちの1以上を通って、そこを通って流れる前記流体に対して対向流で流れる液相内に存在する、実施形態E20~E36のいずれか1つに記載の回収装置。
E38. 前記吸着剤は、前記複数のチャネルのうちの1以上のチャネルを通って、そこを通って流れる前記流体に対して対向流で流れる液相内に存在し、かつ、前記吸着剤は、前記本体の前記中心軸線に対してある角度で前記本体内に横方向に配置された1以上のチャネルを通る前記1以上のフローチャネル内に導かれる、実施形態E20~E37のいずれか1つに記載の回収装置。
E39. 本体長さだけ出口端から長手方向に隔てられた入口端を有する本体を備える回収装置基材と、
複数の入口フローチャネル及び複数の出口フローチャネルを備える複数のフローチャネルであって、前記フローチャネルの各々が、長手方向軸線に沿って前記本体内に配置され、かつ、前記長手方向軸線に直交するように配向された前記フローチャネルの断面形状及び断面積を規定する3以上の側壁によって各々境界付けられる、複数のフローチャネルと、
前記入口端で開けられて前記出口端で閉じられた前記入口フローチャネル、及び、前記入口端で閉じられて前記出口端で開けられた前記出口フローチャネルと、
多孔性を有する前記入口フローチャネルの少なくとも1つの側壁の少なくとも一部を通じて少なくとも1つの出口フローチャネルに各入口フローチャネルが流体連通するように、前記本体内に配置された前記フローチャネルと、
前記長手方向軸線に沿って配向された正弦波形状を有し、かつ、そこを通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された正弦波振幅及び正弦波波長を備える各入口フローチャネルと、前記長手方向軸線周りに径方向に配向され、かつ、そこを通って流れる流体に安定したディーン渦構造を生成するように構成されたらせん半径、らせんピッチ又はそれらの組み合わせを備えるらせん形状と、を備える、実施形態E20~E38のいずれか1つに記載の回収装置
E40. 1以上のフローチャネル側壁内又は上に配置された1以上の触媒をさらに備える、実施形態E20~E39のいずれか1つに記載の回収装置。
E41. 前記入口フローチャネルの多孔性が、約30マイクロメートル以上かつ約2000マイクロメートル以下の平均孔径を有する、実施形態E20~E40のいずれか1つに記載の回収装置。
E42. 流体から標的化合物を除去する方法であって、
前記標的化合物を含む前記流体を、前記標的化合物を除去するのに十分な流量、温度及び時間で、実施形態E20~E41のいずれか1つに記載の回収装置を通るように導かれるステップを含む方法。
E43. 前記回収装置基材が前記吸着剤から前記標的化合物を放出するのに十分な条件下に置かれる脱着ステップをさらに含む、実施形態E42に記載の方法。
E44. 前記流体が空気であり、かつ、前記標的化合物が二酸化炭素を含む、実施形態E42又はE43に記載の方法。
実施例
[0227] さまざまならせんの幾何学的構成が、一次元モデルの直線チャネルベースラインに対して試験された。ベースライン接触器の特性は、当技術分野で知られているモデリング作業に基づいて選択され、チャネル特性は実験設定に一致するようにわずかに変更された。
実験計画
[0228] 実験は、ワシントン大学環境衛生研究所(UW EHL)と協力して計画された。装置は、圧縮空気又は窒素の上流供給源を利用し、圧縮空気又は窒素は、質量流量計、続いてフローヒータを通って、最後にハニカムと呼ばれる直接回収装置に供給された。ハニカムからの流出物は、種の濃度測定のためにFTIRに送られた。圧力損失は、ハニカムの上流及び下流のタップに接続された差圧変換器によって測定された。圧力変換器からのデータは、電圧データロガーに送られて記録された。温度は、温度データロガーに供給されるK型熱電対を使用して、ハニカムを通過するガス(流体)の上流及び下流の流路内、ハニカム表面上及びハニカムチャネル内など、さまざまな場所で測定された。脱着中の流れ温度は、ソリッドステートリレー又SSRによってフローヒータをオフ及びオンにするPIDコントローラに上流ガス温度を供給することによって制御される。
[0229] 実験手順は以下の通りである:
パージ
ハニカムが試験装置の試験マウントに設置された。
9L/分の加熱された純N(110℃、最大115℃)の供給を確立する。1時間保持する。
1時間後、出口のCO濃度を監視する。
出口のCO濃度が10PPM以下に低下した場合:入ってくるNの加熱を停止する。
周囲温度でNを流す。すべての熱電対が入口熱電対(~25℃)と平衡になるまで続ける。
エアタンク濃度の測定
ハニカムに接続/流入する前に、エアタンクフィードのCO及び水分濃度をチェックする。
吸着
タンクから、パージされたハニカムに9L/分の空気を流し始める。
出口のCO濃度、温度及び差圧を測定して記録する。
出口のCO濃度が定常状態又はエアタンク濃度に達するまで、ガスの流れを続ける。
脱着
9L/分で25℃のNを流し、その後、フローヒータをオンにして100℃のN2を流す。
CO濃度、すべての熱電対及び差圧を測定する。
CO濃度が出口で10PPMに達したら、フローヒータをオフにする。
すべての熱電対が周囲温度に達するまで、周囲温度のNを流す。
吸着及び脱着ステップの繰り返し
[0230] モデルベースの比較によって予測される主な利点は、シミュレーションされた条件下で、らせんチャネルによってもたらされる物質移動の改善により、同じCO回収率が、接触器の体積及び吸着剤の質量の両方において36.5%減少を満たすことを可能にする。これにより、最大20%の圧力損失及びしたがってポンプ能力の増加という代償を払うことになる。当技術分野で知られているように、DACの全体的なコストの内訳における吸着剤の資本支出の相対コストが高いことを考えると、これにより、直線ベースラインと比較してDACのコストを最大30%削減することを可能にする。潜在的なコスト削減はベースライン構成の選択によって異なる。らせん状チャネルから分かる相対的な利点は、流量の増加、水力直径の増加及びベースラインチャネル長さの減少に伴い増加する。
[0231] 図42A~図42D及び図43のデータが示すように、らせん状チャネルモノリスは、摩擦係数に対するシャーウッド数の比が優れているので、圧力損失を低減しながら、同じ速度の物質移動を満たす能力を提供する。圧力損失のわずかな増加も一次元モデルで観察された。これは、内部の物質移動抵抗によって緩和される外部物質移動(バルクから吸着剤表面への)の増加と、吸着剤がCOで満たされるにつれて濃度勾配が減少するためと考えられる。
[0232] 基材は、当技術分野で一般的な設定を使用して実際のテストで評価された。初期の実験結果は、吸着中のモデルとの良好な一致を示している(図42A~図42D参照)。吸着速度の初期の分析も改善を示した(図43参照)。
[0233] この試験は、脱着のための金属ハニカム(図44参照)の抵抗加熱の実用性をさらに実証した。これらのデータが示すように、抵抗加熱を使用すると、対流による加熱よりも顕著な利点が得られる。
[0234] 以上、ほんの数例の実施形態について詳細に説明したが、当業者は、本発明から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの修正が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、そのような修正はすべて、以下の特許請求の範囲で定義される本開示の範囲内に含まれることが意図されている。特許請求の範囲において、ミーンズプラスファンクション条項は、列挙された機能を実行するものとして本明細書に記載された構造をカバーし、かつ、構造的同等物だけでなく同等の構造もカバーすることを意図している。したがって、釘及びネジは、木製部品を固定するために釘が円筒面を採用する一方で、ネジは実質的にらせん面を採用するという点で構造的に同等ではないかもしれないが、木製部品を固定する環境では、釘及びネジは同等の構造であり得る。関連する機能とともに「ための手段」という用語を請求項が明示的に使用している場合を除き、本明細書の請求項のいずれかの限定について、米国特許法第112条第6項を発動させないことが本出願人の明示的な意図である。

Claims (20)

  1. 本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通じて流体出口に流体連通する流体入口と、
    前記流路に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備える前記フローチャネルと、
    約100~500のレイノルズ数で特定された場合、前記フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備える前記流路の少なくとも一部と、
    前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収、吸着、隔離及び/又は1以上の成分と化学反応させるのに有効な吸着剤と、を備える回収装置基材。
  2. 第2フローチャネルに近接して配置された第1フローチャネルを備え、前記第1フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部が、前記第2フローチャネルの少なくとも1つの辺の少なくとも一部との間に少なくとも1つの共通側壁を形成する、請求項1に記載の回収装置基材。
  3. 前記少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部が、多孔性、導管、ビア又はそれらの組み合わせを備え、前記流体入口が前記少なくとも1つの共通側壁の少なくとも一部を通じて前記流体出口に流体連通している、請求項2に記載の回収装置基材。
  4. 前記第1フローチャネルが、前記流体入口に直接流体連通する前記本体の入口端で開けられ、かつ、前記本体の出口端で閉じられており、前記第2フローチャネルが、前記本体の前記入口端で閉じられ、かつ、前記流体出口に直接流体連通する前記本体の出口端で開けられている、請求項3に記載の回収装置基材。
  5. 前記流路の少なくとも一部が、前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅及び波長を備える実質的に正弦波形状を備える、請求項1~4のいずれか1つに記載の回収装置基材。
  6. 前記流路の少なくとも一部が、前記フローチャネルの中心軸線を中心に径方向に配向された実質的にらせん形状を備え、かつ、前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された半径及びピッチを備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  7. 前記流路の少なくとも一部が、実質的に正弦波形状周りに径方向に配列され、かつ、前記流路の少なくとも一部を通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅、波長、半径及びピッチを備える実質的にらせん形状を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  8. 前記流路は、前記流路の中心軸線を中心に径方向に配向された実質的にらせん形状内に配列され、前記流路の少なくとも一部を通って流れる前記流体内に安定したディーン渦構造を生成するように構成された振幅、波長、半径及びピッチを備える実質的に正弦波形状を備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  9. 前記本体の少なくとも一部が複数のフローチャネルを備え、前記複数のフローチャネルの少なくとも一部が、前記複数のフローチャネルの単一軸線を中心に同軸に配置されたらせん形状を備える流路を備え、前記複数のフローチャネルの各々が、前記本体の一部の長さに沿った各点における前記フローチャネルの断面形状の幾何学的中心によって規定されるフローチャネル中心線を備え、前記複数のフローチャネルの各々の前記流路は、前記フローチャネル中心線の各々の長さが実質的に等しくなるように寸法設定されて前記本体の一部内に配列され、
    前記本体の少なくとも一部が複数のフローチャネルを備え、前記複数のフローチャネルの少なくとも一部が、対応の前記フローチャネルの中心軸線を中心に同軸に配置された実質的にらせん形状を備える流路を備え、前記フローチャネルの断面積は、前記フローチャネルの前記中心軸線に沿って特定された場合に最小値と最大値との間で周期的に変化し、
    又はそれらの組み合わせ、請求項1~4のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  10. 少なくとも1つのフローチャネルが、3以上の辺を備える断面形状を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  11. 前記基材の少なくとも一部が、1以上のセラミック、金属、吸着剤、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー又はそれらの組み合わせから形成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  12. 前記本体の少なくとも1つの軸線周りに配置された、1以上の金属シート、ポリマーシート又はそれらの組み合わせから形成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  13. 前記基材の少なくとも一部が、対応の数の平坦シートによって互いに隔てられた複数の波形シートであって、前記波形シートと前記平坦シートとの間の接触が前記フローチャネルの前記断面形状を形成する、複数の波形シート、
    第2断面形状を有する対応の数の波形シートによって互いに隔てられた第1断面形状を有し、前記波形シート間の接触が前記フローチャネルの前記断面形状を形成する、複数の波形シート、
    又はそれらの組み合わせを備える、請求項12に記載の回収装置基材。
  14. 前記本体は、前記流体入口に流体連通する入口端と、前記流体出口に流体連通する出口端と、を備え、前記本体内に配置された各フローチャネルの断面積は、前記本体の前記入口端から前記出口端まで実質的に均一である、請求項1~8又は10~13のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  15. 前記吸着剤は、二酸化炭素を吸収、吸着、隔離及び/又は二酸化炭素と化学反応させるのに有効である、請求項1~14のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  16. 前記基材が前記吸着剤から少なくとも部分的に構築される、及び/又は、前記基材が前記吸着剤で官能化される、請求項1~15のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  17. 前記吸着剤が、前記複数のチャネルのうちの1以上を通って、そこを通って流れる前記流体に対して対向流で流れる液体、ゲル及び/又はスラリー移動相内に存在する、請求項1~16のいずれか1項に記載の回収装置基材。
  18. 本体内に配置された少なくとも1つの流路に沿って配置された少なくとも1つのフローチャネルを通じて流体出口に流体連通する流体入口と、
    前記流路に直交するように特定された断面積を規定する複数の辺を備える断面形状を備える前記フローチャネルと、
    約100~500のレイノルズ数で特定された場合に、前記フローチャネルを通って流れる流体内に1以上の安定したディーン渦構造を生成するように構成された、実質的に正弦波形状、実質的にらせん形状又はそれらの組み合わせを備える前記流路の少なくとも一部と、
    前記フローチャネルの少なくとも一部を通って流れる前記流体内に存在する1以上の成分を吸収、吸着、隔離及び/又は1以上の成分と化学反応させるのに有効である吸着剤と、を備える回収装置基材を備える回収装置。
  19. 流体から標的化合物を除去する方法であって、
    前記標的化合物を含む前記流体を、前記標的化合物を除去するのに十分な流量、温度及び時間で、請求項1~17のいずれか1項に記載の回収装置基材を備える回収装置を通るように導くステップを含む方法。
  20. 前記吸着剤から前記標的化合物を放出するのに十分な条件下に前記回収装置基材が置かれる脱着ステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
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