JP2023524474A - 独特な表現型を指標選別するための方法及び同システム - Google Patents

独特な表現型を指標選別するための方法及び同システム Download PDF

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Abstract

本開示の態様は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料を、フローサイトメトリーを使用して選別する方法を含む。特定の実施形態による方法は、試料をフローサイトメータ中に導入することと、導入された試料をフローストリームの中に流すことと、フローストリーム中の試料を光源で照射することと、フローストリームの中を流れる試料内の細胞からの光を検出することと、検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、フローストリームの中を流れる試料内の細胞の表現型を識別することと、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別することとを含む。主題の方法を実践するためのシステムもまた提供される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体についてもまた、記載される。

Description

選別フローサイトメータなどのフロー式粒子選別システムは、粒子の少なくとも1つの測定された特性に基づいて、流体試料中の粒子を選別するために使用される。フロー式粒子選別システムにおいて、流体懸濁液中の分子、分析物結合ビーズ、又は個々の細胞などの粒子は、センサがストリーム中に含まれる選別されるタイプの粒子を検出する検出領域をストリームにおいて通過する。
センサは、選別されるタイプの粒子を検出すると、関心の粒子を選択的に単離する選別機構をトリガする。選別された対象となる粒子は、例えば、試料容器、試験管、又はマルチウェルプレートのウェルなどの区画中に単離される。
粒子検知は、通常、1つ以上のレーザーからの照射光に粒子がさらされ、粒子の光散乱及び蛍光特性が測定される検出領域を、流体ストリームを通過させることによって実行される。粒子又はその成分は、検出を容易にするために、蛍光色素で標識され得、スペクトル的に異なる蛍光色素を使用して、異なる粒子又は成分を標識することによって、多数の異なる粒子又は成分が、同時に検出され得る。検出は、各異なる蛍光色素の蛍光の独立した測定を容易にするために、1つ以上の光センサを使用して実行される。
試料中の粒子を選別するために、液滴帯電機構が、フローストリームのブレークオフポイントで、選別されるタイプの粒子を含むフローストリームの液滴に電荷を帯電する。液滴は、静電場を通過して、液滴上の電荷の極性及び大きさに基づいて、試料収集容器などの1つ以上の区画中に偏向される。帯電していない液滴は、静電場によって偏向されない。
本開示の態様は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別する方法を含む。特定の実施形態による方法は、試料をフローサイトメータ中に導入することと、導入された試料をフローストリームの中に流すことと、フローストリーム中の試料を光源で照射することと、フローストリームの中を流れる試料内の細胞からの光を検出することと、検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、フローストリームの中を流れる試料内の細胞の表現型を識別することと、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別することとを含む。主題の方法を実践するためのシステムもまた、提供される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体についてもまた、記載される。
いくつかの実施形態では、第1の表現型を有する所定の数の細胞を選別した後に、その第1の表現型は、表現型の集合から除外される。他の実施形態では、所定の数の細胞が、区画中に選別される。各事例では、所定の数の細胞は、例えば、1つ又は2つ又は10個又は100個以上とすることができる。
いくつかの実施形態では、区画は、ウェルを含む。例えば、それらのウェルは、マルチウェルプレートのウェルとすることができる。いくつかの実施形態では、マルチウェルプレートは、所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、第2のウェルに進められる。所定の数の細胞は、例えば、1つ又は2つ又は10個又は100個以上とすることができる。
いくつかの実施形態では、区画中に選別された細胞の表現型が、記録される。区画中に選別された細胞の表現型は、例えば、細胞表現型の表現をリスト、確率的データ構造、連想配列、又は真理値表に追加することによって記録され得る。場合によっては、以前に選別された表現型の記録が、細胞を選別する前に、照会される。実施形態では、表現型のリスト、又は確率的データ構造又は連想配列又は真理値表が照会されて、第1の細胞が既に識別されたか否かを判定することができ、第1の細胞は、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する。場合によっては、確率的データ構造は、ブルームフィルタとすることができる。これらの事例では、ブルームフィルタと関連して使用されるハッシュ関数を選択して、試料の分析に基づいてブルームフィルタ内の衝突を減らすことができる。いくつかの実施形態では、連想配列は、内容のアドレス指定可能なメモリである。
いくつかの実施形態では、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報が記録される。例えば、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストが維持され得る。
いくつかの実施形態では、試料内の細胞のサブセットに基づいて、その試料内の細胞によって示される表現型の数の推定が行われる。
特定の事例では、方法は、細胞を第1の区画及び第2の区画に偏向させることを含む。これらの実施形態では、試料内の細胞は、所定の数の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す第1のグループと、表現型のその第1の集合を示さない第2のグループとに分けられ得る。そのような実施形態では、第1のグループは、識別の順序に基づいて、第1の区画又は第2の区画のうちの一方に選別され得る。場合によっては、細胞を第1のグループ及び第2のグループに分けるために使用される表現型の第1の集合は、第1のグループ及び第2のグループが実質的に同じ数の細胞を含むように決定される。これらの実施形態では、この方法は、第1のグループ及び第2のグループが実質的に同じ数の細胞を含むように、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新することを更に含むことができる。
実施形態では、細胞表現型は、検出された光から生成されたデータ信号から決定されるパラメータのうちの1つ以上の値に基づいて、識別される。複数の事例では、細胞のパラメータの特定の値は、細胞が表現型を有するか否かの不確定な状態を示す。そのような実施形態では、細胞のパラメータのその特定の値が、細胞が表現型を有するか否かの不確定な状態を示す場合には、その細胞は、選別されない場合がある。
いくつかの実施形態では、この方法は、選別された細胞についての純粋データの、予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量を推定することを含む。これらの実施形態では、この方法は、選別された細胞についての純粋データの、予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散を推定することを含むことができる。これらの実施形態では、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現のための閾値が画定され得る。そのような実施形態では、この方法は、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示される表現型に関して不確定性の尺度を画定することを含むことができる。
特定の事例では、対象となる試料は、各蛍光団の蛍光スペクトルが試料内の少なくとも1つの他の蛍光団の蛍光スペクトルと重複する複数の蛍光団を含む。例えば、各蛍光団の蛍光スペクトルは、試料内の少なくとも1つの他の蛍光団の蛍光スペクトルと10nm以上まで、例えば、25nm以上まで、及び50nm以上までを含めて、重複し得る。場合によっては、試料内の1つ以上の蛍光団の蛍光スペクトルは、例えば、10nm以上まで、例えば、25nm以上まで、及び50nm以上までを含めて、試料内の2つの異なる蛍光団の蛍光スペクトルと重複する。他の実施形態では、対象となる試料は、重複しない蛍光スペクトルを有する複数の蛍光団を含む。これらの実施形態では、各蛍光団の蛍光スペクトルは、例えば、9nm以下、例えば、8nm以下、例えば、7nm以下、例えば、6nm以下、例えば、5nm以下、例えば、4nm以下、例えば、3nm以下、例えば、2nm以下、及び1nm以下を含めて、10nm以下の範囲の少なくとも1つの他の蛍光団に隣接する。
実施形態では、所定の表現型の集合は、1つ以上の細胞亜型を有する細胞型を含む。例えば、この細胞型は、T細胞とすることができる。そのような実施形態では、細胞亜型は、CD4+T細胞又はCD8+T細胞を含むことができる。
本開示の態様は、また、フローストリーム中の試料の粒子(例えば、生体試料内の細胞)を特徴付けるための光検出システムを有するシステムも含む。特定の実施形態によるシステムは、フローストリームの中を流れる細胞を含む試料を照射するように構成された光源と、その試料内の細胞からの光を検出し、検出された光から複数のデータ信号を生成するための光検出器を含む光検出システムと、そのフローストリームの中を流れる細胞を含む、試料を受容するように構成された細胞選別機と、その選別機によって選別された試料から細胞を受容するように構成された複数の区画と、プロセッサであって、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含む、プロセッサとを含み、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、その検出された光から生成されたデータ信号のうちの1つ以上に基づいて、試料内の細胞の表現型を識別することと、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別することとを行わせる。
実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞選別機に命令して、第1の表現型を有する所定の数の細胞が選別された後に、表現型の集合から第1の表現型を選別することを停止させる。他の実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞選別機に命令して、所定の数の細胞を区画中に動的に選別させる。この所定の数の細胞は、例えば、1つ、2つ、10個、又は100個以上とすることができる。
複数の事例では、区画は、ウェルを含むことができる。場合によっては、それらのウェルは、マルチウェルプレートのウェルである。いくつかの実施形態では、システムは、マルチウェルプレートを移動させるように構成された並進可能な支持台を備え、メモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、その支持台に命令して、所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに移動させる。
いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる。これらの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリスト、確率的データ構造、連想配列、又は真理値表に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる。いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、適用できる場合には、表現型のリスト、確率的データ構造、連想配列、又は真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞は、また、第2の細胞によっても示された表現型を有する。場合によっては、この確率的データ構造は、ブルームフィルタである。場合によっては、この連想配列は、内容のアドレス指定可能なメモリである。
いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記憶させる。いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持させる。
いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、1つ以上の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す試料の細胞を第1の区画に動的に選別することと、表現型のその第1の集合を示さない試料の細胞を第2の区画に動的に選別することとを行わせる。これらの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新して、第1の区画中に選別された細胞、及び第2の区画中に選別された細胞が実質的に同じ数の細胞を含ませる。
いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、不確定な表現型を示す細胞を選別させない。
いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量の推定値を計算させる。そのような実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散の推定値を計算させる。これらの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現の閾値を計算させる。そのような実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を計算させる。
いくつかの実施形態では、対象となるシステムは、粒子の分類に基づいて、粒子の選別決定を生成するように構成された1つ以上の選別決定モジュールを含むことができる。実施形態では、システムは、選別決定モジュールによって生成された選別決定に基づいて、フローストリームから細胞などの粒子を選別するための細胞選別機(例えば、液滴偏向器を有する)を更に含む。
本開示の態様は、また、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料を選別するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体も含む。特定の実施形態による非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、記憶された命令を含み、その命令は、試料の細胞から検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、細胞表現型を識別するためのアルゴリズムと、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する細胞を区画中に動的に選別するためのアルゴリズムとを含む。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、細胞選別機に命令して、第1の表現型を有する所定の数の細胞が選別された後に、表現型の集合から第1の表現型を選別することを停止させるためのアルゴリズムを含むこともできる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、細胞選別機に命令して、所定の数の細胞を区画中に動的に選別するためのアルゴリズムを含むこともできる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、支持台に命令して、所定の数の細胞が第1のウェル中に選別された後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに移動させるためのアルゴリズムを含むこともできる。これらの実施形態では、所定の数は、1とすることができる。
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含むこともできる。そのような実施形態では、そのコンピュータ可読記憶媒体は、選別された細胞の表現型の表現を、例えば、表現型のリスト、確率的データ構造、連想配列、又は真理値表に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含むことができる。これらの実施形態では、そのコンピュータ可読記憶媒体は、適用できる場合には、表現型のリスト、確率的データ構造、連想配列、又は真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させるためのアルゴリズムを含むことができ、第1の細胞は、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する。場合によっては、確率的データ構造は、ブルームフィルタである。場合によっては、連想配列は、内容のアドレス指定可能なメモリである。
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記録するためのアルゴリズムを含むこともできる。これらの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持するためのアルゴリズムを含むこともできる。
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、1つ以上の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す、試料の細胞を第1の区画中に動的に選別することと、表現型の第1の集合を示さない、試料の細胞を第2の区画中に動的に選別することとを行わせるためのアルゴリズムを含むこともできる。これらの事例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、第1の区画中に選別された細胞、及び第2の区画中に選別された細胞が実質的に同じ数の細胞を含むように、その試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新するためのアリゴリズムを含むことができる。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、不確定な表現型を示す細胞を選別しないためのアルゴリズムを含むこともできる。
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量の推定値を計算するためのアルゴリズムを含むこともできる。これらの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散の推定値を計算するためのアルゴリズムを含むこともできる。これらの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現のための閾値を計算するためのアルゴリズムを含むこともできる。これらの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を計算するためのアルゴリズムを含むこともできる。
本発明は、添付の図面と併せて読み取るときに、以下の詳細な説明から最もよく理解することができる。図面には、以下の図が含まれる。
特定の実施形態による選別制御システムの一例のための機能ブロック図を示す。 特定の実施形態による粒子選別機システムの概略図を示す。 特定の実施形態による粒子選別機システムの概略図を示す。 特定の実施形態による、計算ベースの試料分析及び粒子特徴付けのための粒子分析システムの機能ブロック図を示す。 特定の実施形態によるフローサイトメータを示す。 本開示の特定の実施形態による、試料を選別することから得られた区画を示す。 不確定な表現型分類を含む表現型識別分類の説明図を示す。 本開示の特定の実施形態による、試料を選別するためのフローチャートを示す。 特定の実施形態によるコンピューティングシステムのブロック図を示す。
本開示の態様は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料を、フローサイトメトリーを使用して選別する方法を含む。特定の実施形態による方法は、その試料をフローサイトメータ中に導入することと、導入された試料をフローストリームの中に流すことと、そのフローストリーム中の試料を光源で照射することと、フローストリームの中を流れる試料内の細胞からの光を検出することと、検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、フローストリームの中を流れる試料内の細胞の表現型を識別することと、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別することとを含む。主題の方法を実践するためのシステムもまた、提供される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体についてもまた、記載される。
本発明がより詳細に説明される前に、本発明は、説明される特定の実施形態に限定されるものではなく、したがって、もちろん、変化し得ることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する対象となるためのものであり、限定することが意図されるものではないことも理解されるべきである。
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の単位の10分の1までの各中間値、及びこの記載の範囲内の任意の他の記載される値又は中間値が本発明に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、独立してより小さい範囲に含まれてもよく、記載の範囲において任意の具体的に除外された限界に従って、同様に本発明に包含される。記載された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界のいずれか又は両方を除外する範囲も、同様に本発明に含まれる。
特定の範囲は、「約」という用語によって先行される数値を伴って、本明細書において提示される。「約」という用語は、本明細書において、それが先行する正確な数、並びにその用語が先行する数に近いか、又は近似している数についての文字通りの裏付けを提供するために使用される。ある数が具体的に列挙された数に近いか、又は近似するか否かを判定するとき、その近い又は近似する列挙されない数は、それが提示されている文脈において、具体的に列挙されている数の実質的な等価物を提供する数であり得る。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似又は同等の任意の方法及び材料もまた、本発明の実施又は試験にも使用され得るが、代表的で例示的な方法及び材料が、以下に記載される。
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、あたかも各個々の刊行物又は特許が参照によって組み込まれるように具体的かつ個々に示されているかのように、参照によって本明細書に組み込まれ、参照によって本明細書に組み込まれることによって、それらの刊行物が引用される関連した方法及び/又は材料を開示及び記載する。いかなる刊行物の引用も、出願日以前のその開示に関するものであり、本発明が、先行発明を理由に、そのような刊行物に先行する権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。更に、提供された公開日は、実際の公開日とは異なる場合があり、独立して確認される必要がある場合がある。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。特許請求の範囲は、あらゆる任意選択的要素を除外するように起草され得ることに更に留意されたい。したがって、この記述は、特許請求要素の列挙に関連した「もっぱら(solely)」及び「のみ(only)」などの排他的用語の使用のための、又は「消極的な」限定の使用のための先行詞として機能することが意図される。
本開示を読むと当業者には明らかであるように、本明細書に記載及び例証される別個の実施形態の各々は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、又はこれらと組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙された事象の順序、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
装置及び方法は、文法的な流動性のために機能的説明とともに記述されてきた、又は記述されるが、米国特許法第112条に基づいて明確に記載されていない限り、特許請求の範囲は、必ずしも「手段」又は「ステップ」の限定の解釈によって限定されると解釈すべきではなく、法的均等論の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味及び等価物の完全な範囲を付与されるべきであり、特許請求の範囲が米国特許法第112条に基づいて明確に記載されている場合には、米国特許法第112条に基づく完全な法的等価物を付与されるべきであることを明確に理解されたい。
上記で要約したように、本開示は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料を、フローサイトメトリーを使用して選別するための方法を提供する。本開示の実施形態の更なる説明において、特定の表現型を有する選別された細胞の数を制限するための方法、各区画中に選別された細胞の数を制限するための方法、選別された細胞表現型を記録するための方法、細胞を2つのウェルに偏向させるための方法、及びスペクトルのこぼれ信号を調整するための方法が、最初に、より詳細に説明される。次に、主題の方法を実践するためのシステムについて説明する。非一時的コンピュータ可読記憶媒体についても、記載される。
識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別するための方法
本開示の態様は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料を、フローサイトメトリーを使用して選別する方法を含む。特に、本開示は、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する、試料の細胞などの粒子を区画中に動的に選別するための方法を含む。「識別の順序に基づいて動的に選別すること」とは、例えば、フローストリームでそのような細胞が現れる順序で、対象となる細胞などの粒子を選別することを意味する。すなわち、例えば、対象となる粒子は、選別中にフローストリーム中で識別されると、かつ識別されたときに、選別される。本明細書でより詳細に説明されるように、特定の実施形態による主題の方法は、第1の表現型を有する所定の数の細胞を選別した後に、表現型の集合から第1の表現型を除外することを提供する。他の実施形態では、特定の実施形態による主題の方法は、所定の数の細胞を区画中に選別することを提供する。いくつかの実施形態では、主題の方法は、区画中に選別された細胞の表現型を記録することを提供する。主題の方法による、細胞などの粒子を選別することは、選別効率の向上をもたらし、その結果、試料を選別する際に、試料の粒子が無駄になることが少なくなる(すなわち、細胞などの粒子を処理するため、それらの粒子は、選別されずに進行する)。場合によっては、選別の効率は、主題のシステム及び方法が用いられるときに、細胞表現型のより多くの変異が収集及び選別され得るように改善され得る。試料をフローサイトメトリーを使用して選別することの一部として使用される場合、主題の方法は、粒子選別の収率を向上させることができる。
主題の方法を実践する際に、粒子を有する試料は、光源で照射され、試料からの光は、1つ以上の光検出器を有する光検出システムで検出される。いくつかの実施形態では、試料は、生体試料である。「生体試料」という用語は、全生物、植物、菌類、又は、特定の例では、血液、粘液、リンパ液、滑液、脳脊髄液、唾液、気管支肺胞洗浄、羊水、羊膜臍帯血、尿、膣液、及び精液中に見られ得る動物の組織、細胞、又は構成成分のサブセットを指すために、その従来の意味で使用される。したがって、「生体試料」は、天然生物又はその組織のサブセットの両方、並びに、例えば、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、皮膚の切片、呼吸管、胃腸管、心血管、及び泌尿器管、涙液、唾液、乳、血液細胞、腫瘍、臓器を含むが、これらに限定されない、生物又はその組織のサブセットから調製されたホモジネート、溶解物、又は抽出物を指す。生体試料は、健康組織及び疾患組織(例えば、がん性、悪性、壊死性など)の両方を含む、任意のタイプの生体組織であり得る。特定の実施形態では、生体試料は、血液又はその誘導体、例えば、血漿、涙液、尿、精液などの液体試料であり、いくつかの例では、試料は、静脈穿刺又はフィンガースティックから取得された血液など、全血を含む血液試料である(血液は、アッセイの前に、防腐剤、抗凝固剤などの任意の試薬と組み合わされてもよく、組み合わされなくてもよい)。
特定の実施形態では、試料のソースは、「哺乳動物(mammal)」又は「哺乳類動物(mammalian)」であり、ここで、これらの用語は、肉食動物目(例えば、イヌ及びネコ)、げっ歯目(例えば、マウス、モルモット、及びラット)、並びに霊長目(例えば、ヒト、チンパンジー、及びサル)を含む、哺乳綱内の生物体を表すために広く使用される。場合によっては、被験者はヒトである。方法は、両方の性別のヒト被験体から、発達の任意の段階(すなわち、新生児、乳幼児、年少者、青年、成人)で取得された試料に適用され得、特定の実施形態では、ヒト被験体は、年少者、青年、又は成人である。本発明は、ヒト被験体からの試料に適用され得るが、以下に限定されるものではないが、鳥、マウス、ラット、イヌ、ネコ、家畜、及びウマなどの他の動物被験体からの(すなわち、「非ヒト被験体」の)試料に対しても実施され得ることを理解されたい。
実施形態では、(例えば、フローサイトメータのフローストリーム中の)試料は、光源からの光で照射される。いくつかの実施形態では、光源は、例えば、100nm以上、例えば、150nm以上、例えば、200nm以上、例えば、250nm以上、例えば、300nm以上、例えば、350nm以上、例えば、400nm以上、及び500nm以上に及ぶなど、例えば、50nm以上に及ぶ広い範囲の波長を有する光を放出する広帯域光源である。例えば、ある好適な広帯域光源は、200nm~1500nmの波長を有する光を放出する。好適な広帯域光源の別の実施例は、400nm~1000nmの波長を有する光を放出する光源を含む。方法が広帯域光源で照射することを含む場合、対象となる広帯域光源プロトコルとしては、以下に限定されないが、他の広帯域光源の中でも、ハロゲンランプ、重水素アークランプ、キセノンアークランプ、安定化ファイバ結合広帯域光源、連続スペクトルを有する広帯域LED、超高輝度発光ダイオード、半導体発光ダイオード、広域スペクトルLED白色光源、マルチLED集積白色光源、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。
他の実施形態では、方法は、特定の波長、又は狭い範囲の波長を放出する狭帯域光源で照射することを含み、その狭帯域光源には、例えば、50nm以下、例えば、40nm以下、例えば、30nm以下、例えば、25nm以下、例えば、20nm以下、例えば、15nm以下、例えば、10nm以下、例えば、5nm以下、例えば、2nm以下の範囲などの狭い範囲の波長の光を放出する光源などがあり、特定の波長の光(すなわち、単色光)を放出する光源が含まれる。方法が狭帯域光源で照射することを含む場合、対象となる狭帯域光源プロトコルとしては、以下に限定されないが、狭波長LED、レーザーダイオード、又は1つ以上の光学バンドパスフィルタ、回折格子、モノクロメータ、若しくはこれらの任意の組み合わせに結合された広帯域光源が挙げられる。
特定の実施形態では、方法は、試料を1つ以上のレーザーで照射することを含む。上述されたように、レーザーのタイプ及び数は、試料、並びに集められた所望の光に応じて変化し、ヘリウム-ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、キセノンレーザー、窒素レーザー、COレーザー、COレーザー、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザー、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザー、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザー、若しくはキセノンフッ素(XeF)エキシマレーザー、又はそれらの組み合わせなどのガスレーザーであり得る。他の事例では、この方法は、スチルベン、クマリン、又はローダミンレーザーなどの色素レーザーでフローストリームを照射することを含む。更に他の事例では、方法は、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザー、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザー、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザー、ヘリウム-銀(HeAg)レーザー、ストロンチウムレーザー、ネオン-銅(NeCu)レーザー、銅レーザー、又は金レーザー、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザーでフローストリームを照射することを含む。更に他の事例では、方法は、ルビーレーザー、Nd:YAGレーザー、NdCrYAGレーザー、Er:YAGレーザー、Nd:YLFレーザー、Nd:YVOレーザー、Nd:YCaO(BOレーザー、Nd:YCOBレーザー、チタンサファイアレーザー、スリムYAGレーザー、イッテルビウムYAGレーザー、Yレーザー、又はセリウムドープレーザー、及びそれらの組み合わせなどの固体レーザーでフローストリームを照射することを含む。
試料は、例えば、2つ以上の光源、例えば、3つ以上の光源、例えば、4つ以上の光源、例えば、5つ以上の光源、及び10個以上の光源を含めて、上記の光源のうちの1つ以上で照射され得る。光源は、任意のタイプの光源の組み合わせを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、この方法は、1つ以上のガスレーザー、1つ以上の色素レーザー、及び1つ以上の固体レーザーを有するアレイなどのレーザーアレイでフローストリーム中の試料を照射することを含む。
試料は、例えば、250nm~1250nm、例えば、300nm~1000nm、例えば、350nm~900nm、及び400nm~800nmを含めて、200nm~1500nmの範囲の波長で照射され得る。例えば、光源が広帯域光源である場合、試料は、200nm~900nmの波長で照射され得る。他の事例では、光源が複数の狭帯域光源を含む場合、試料は、200nm~900nmの範囲の特定の波長で照射され得る。例えば、光源は、200nm~900nmの波長範囲を有する光を各々独立して放射する複数の狭帯域LED(1nm~25nm)であってよい。他の実施形態では、狭帯域光源は、1つ以上のレーザー(レーザーアレイなど)を含み、試料は、上述のように、ガスレーザー、エキシマレーザー、色素レーザー、金属蒸気レーザー、及び固体レーザーを有するレーザーアレイなどで、200nm~700nmの範囲の特定の波長で照射される。
2つ以上の光源が用いられる場合、試料は、光源で同時に若しくは順次、又はそれらの組み合わせで照射され得る。例えば、試料は、光源の各々で同時に照射され得る。他の実施形態では、フローストリームは、光源の各々で順次照射される。2つ以上の光源が使用されて試料に順次照射される場合、各光源がその試料に照射する時間は、独立して、例えば、0.01マイクロ秒以上、例えば、0.1マイクロ秒以上、例えば、1マイクロ秒以上、例えば、5マイクロ秒以上、例えば、10マイクロ秒以上、例えば、30マイクロ秒以上、及び60マイクロ秒以上を含めて、0.001マイクロ秒以上であり得る。例えば、方法は、例えば、0.01マイクロ秒~75マイクロ秒、例えば、0.1マイクロ秒~50マイクロ秒、例えば、1マイクロ秒~25マイクロ秒、及び5マイクロ秒~10マイクロ秒を含めて、0.001マイクロ秒~100マイクロ秒の範囲の期間の間、試料を光源(例えば、レーザー)で照射することを含み得る。試料が2つ以上の光源で順次照射される実施形態では、試料が各光源によって照射される持続時間は、同じであっても、異なってもよい。
各光源による照射間の期間もまた、必要に応じて、例えば、0.01マイクロ秒以上、例えば、0.1マイクロ秒以上、例えば、1マイクロ秒以上、例えば、5マイクロ秒以上、例えば、10マイクロ秒以上まで、例えば、15マイクロ秒以上まで、例えば、30マイクロ秒以上まで、及び60マイクロ秒以上までを含めて、0.001マイクロ秒以上の遅延によって個別に分離して、変わり得る。例えば、各光源による照射間の期間は、例えば、0.01マイクロ秒~50マイクロ秒、例えば、0.1マイクロ秒~35マイクロ秒、例えば、1マイクロ秒~25マイクロ秒、及び5マイクロ秒~10マイクロ秒を含めて、0.001マイクロ秒~60マイクロ秒の範囲であり得る。特定の実施形態では、各光源による照射間の期間は、10マイクロ秒である。試料が2つを超える(すなわち、3つ以上の)光源によって順次照射される実施形態では、各光源による照射間の遅延は、同じであっても異なってもよい。
試料は、連続的に、又は個別の間隔で照射され得る。いくつかの事例では、方法は、試料内の試料を光源で連続的に照射することを含む。他の事例では、内部の試料は、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、及び1000ミリ秒毎を含む個別の間隔で、又は何らかの他の間隔で照射するなどの、離散間隔で光源で照射される。
光源に応じて、試料は、例えば、0.01mm以上、例えば、0.05mm以上、例えば、0.1mm以上、例えば、0.5mm以上、例えば、1mm以上、例えば、2.5mm以上、例えば、5mm以上、例えば、10mm以上、例えば、15mm以上、例えば、25mm以上、及び50mm以上を含めて、変化する距離から照射され得る。また、角度又は照射もまた、例えば、15°~85°、例えば、20°~80°、例えば、25°~75°、及び、例えば、90°の角度で、30°~60°を含む10°~90°の範囲で変化し得る。
特定の実施形態では、方法は、周波数シフトされた光の2つ以上のビームで試料を照射することを含む。レーザー、及びレーザー光を周波数シフトさせるための音響光学デバイスを有する光ビーム生成器コンポーネントが採用され得る。これらの実施形態では、方法は、音響光学デバイスをレーザーで照射することを含む。出力レーザービームで生成される光の所望の波長(例えば、フローストリーム中の試料を照射する際に使用するための)に応じて、レーザーは、例えば、250nm~1250nm、例えば、300nm~1000nm、例えば、350nm~900nm、及び400nm~800nmを含めて、200nm~1500nmで変わる特定の波長を有し得る。音響光学デバイスは、例えば、2つ以上のレーザー、例えば、3つ以上のレーザー、例えば、4つ以上のレーザー、例えば、5つ以上のレーザー、及び10個以上のレーザーを含めて、1つ以上のレーザーで照射され得る。レーザーは、いくつかのタイプのレーザーの任意の組み合わせを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、この方法は、音響光学デバイスを、1つ以上のガスレーザー、1つ以上の色素レーザー、及び1つ以上の固体レーザーを有するアレイなどの、レーザーアレイで照射することを含む。
2つ以上のレーザーが採用される場合、音響光学デバイスは、同時に若しくは順次、又はそれらの組み合わせでレーザーで照射され得る。例えば、音響光学デバイスは、レーザーの各々で同時に照射され得る。他の実施形態では、音響光学デバイスは、レーザーの各々で順次照射される。音響光学デバイスを順次照射するための2つ以上のレーザーが採用される場合、各レーザーが音響光学デバイスを照射する時間は、例えば、0.01マイクロ秒以上、例えば、0.1マイクロ秒以上、例えば、1マイクロ秒以上、例えば、5マイクロ秒以上、例えば、10マイクロ秒以上、例えば、30マイクロ秒以上、及び60マイクロ秒以上を含めて、単独で0.001マイクロ秒以上であり得る。例えば、方法は、例えば、0.01マイクロ秒~75マイクロ秒、例えば、0.1マイクロ秒~50マイクロ秒、例えば、1マイクロ秒~25マイクロ秒、及び5マイクロ秒~10マイクロ秒を含めて、0.001マイクロ秒~100マイクロ秒の範囲の持続時間の間、音響光学デバイスをレーザーで照射することを含み得る。音響光学デバイスが2つ以上のレーザーで順次照射される実施形態では、音響光学デバイスが各レーザーによって照射される持続時間は、同じであっても異なってもよい。
各レーザーによる照射間の期間もまた、必要に応じて、例えば、0.01マイクロ秒以上、例えば、0.1マイクロ秒以上、例えば、1マイクロ秒以上、例えば、5マイクロ秒以上、例えば、10マイクロ秒以上まで、例えば、15マイクロ秒以上まで、例えば、30マイクロ秒以上まで、及び60マイクロ秒以上を含めて、0.001マイクロ秒以上の遅延によって個別に分離して、変わり得る。例えば、各光源による照射間の期間は、例えば、0.01マイクロ秒~50マイクロ秒、例えば、0.1マイクロ秒~35マイクロ秒、例えば、1マイクロ秒~25マイクロ秒、及び5マイクロ秒~10マイクロ秒を含めて、0.001マイクロ秒~60マイクロ秒の範囲であり得る。特定の実施形態では、各レーザーによる照射間の期間は、10マイクロ秒である。音響光学デバイスが2つを超える(すなわち、3つ以上の)レーザーによって順次照射される実施形態では、各レーザーによる照射間の遅延は、同じであっても異なってもよい。
音響光学デバイスは、連続的に、又は個別の間隔で照射され得る。いくつかの事例では、方法は、音響光学デバイスをレーザーで連続的に照射することを含む。他の事例では、音響光学デバイスは、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、及び1000ミリ秒毎を含めて、個別の間隔、又は何らかの他の間隔で、レーザーで照射される。
レーザーに応じて、音響光学デバイスは、例えば、0.01mm以上、例えば、0.05mm以上、例えば、0.1mm以上、例えば、0.5mm以上、例えば、1mm以上、例えば、2.5mm以上、例えば、5mm以上、例えば、10mm以上、例えば、15mm以上、例えば、25mm以上、及び50mm以上を含めて、変化する距離から照射され得る。また、角度又は照射もまた、例えば、15°~85°、例えば、20°~80°、例えば、25°~75°、及び、例えば、90°の角度で、30°~60°を含めて、10°~90°の範囲で変化し得る。
実施形態では、方法は、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、角度偏向レーザービームを生成することを含む。2つ以上の高周波駆動信号は、音響光学デバイスに印加されて、例えば、3つ以上の高周波駆動信号、例えば、4つ以上の高周波駆動信号、例えば、5つ以上の高周波駆動信号、例えば、6つ以上の高周波駆動信号、例えば、7つ以上の高周波動信号、例えば、8つ以上の高周波駆動信号、例えば、9つ以上の高周波駆動信号、例えば、10個以上の高周波駆動信号、例えば、15個以上の高周波駆動信号、例えば、25個以上の高周波駆動信号、例えば、50個以上の高周波駆動信号、及び100個以上の高周波駆動信号を含めて、所望の数の角度偏向レーザービームを有する出力レーザービームを生成することができる。
高周波駆動信号によって生成された角度偏向レーザービームは、各々、印加された高周波駆動信号の振幅に基づいた強度を有する。いくつかの実施形態では、方法は、所望の強度で角度偏向レーザービームを生成するために十分な振幅を有する高周波駆動信号を印加することを含む。いくつかの事例では、それぞれの印加された高周波駆動信号は、独立して、例えば、約0.005V~約400V、例えば、約0.01V~約300V、例えば、約0.05V~約200V、例えば、約0.1V~約100V、例えば、約0.5V~約75V、例えば、約1V~約50V、例えば、約2V~40V、例えば、3V~約30V、及び約5V~約25Vを含めて、約0.001V~約500Vの振幅を有する。いくつかの実施形態では、適用される各高周波駆動信号は、例えば、約0.005MHz~約400MHz、例えば、約0.01MHz~約300MHz、例えば、約0.05MHz~約200MHz、例えば、約0.1MHz~約100MHz、例えば、約0.5MHz~約90MHz、例えば、約1MHz~約75MHz、例えば、約2MHz~約70MHz、例えば、約3MHz~約65MHz、例えば、約4MHz~約60MHz、及び約5MHz~約50MHzを含めて、約0.001MHz~約500MHzの周波数を有する。
これらの実施形態では、出力レーザービーム内の角度偏向レーザービームは、空間的に分離される。出力レーザービームの印加された高周波駆動信号及び所望の照射プロファイルに応じて、角度偏向レーザービームは、例えば、0.005μm以上によって、例えば、0.01μm以上によって、例えば、0.05μm以上によって、例えば、0.1μm以上によって、例えば、0.5μm以上によって、例えば、1μm以上によって、例えば、5μm以上によって、例えば、10μm以上によって、例えば、100μm以上によって、例えば、500μm以上によって、例えば、1000μm以上によって、及び5000μm以上によってを含めて、0.001μm以上によって分離され得る。いくつかの実施形態では、角度偏向レーザービームは、例えば、出力レーザービームの水平軸に沿って隣接する角度偏向レーザービームと重複する。隣接する角度偏向レーザービーム間の重複(ビームスポットの重複など)は、例えば、0.005μm以上の重複、例えば、0.01μm以上の重複、例えば、0.05μm以上の重複、例えば、0.1μm以上の重複、例えば、0.5μm以上の重複、例えば、1μm以上の重複、例えば、5μm以上の重複、例えば、10μm以上の重複、及び100μm以上の重複を含めて、0.001μm以上の重複であり得る。
特定の事例では、フローストリームは、複数の周波数シフトされた光ビームで照射され、フローストリーム中の細胞が、高周波タグ付き発光(FIRE)を使用して蛍光撮像によって撮像されて、Diebold他、Nature Photonics Vol.7(10);806-810(2013)に記載されたもの、並びに米国特許第9,423,353号、第9,784,661号、及び第10,006,852号、並びに米国特許公開公報第2017/0133857号及び第2017/0350803号に記載されたものなどの周波数符号化画像を生成し、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
上記で考察されたように、実施形態では、照射された試料からの光は、以下でより詳細に記載されるように、光検出システムに伝達され、また複数の光検出器によって測定される。いくつかの実施形態では、方法は、波長の範囲(例えば、200nm~1000nm)にわたって収集された光を測定することを含む。例えば、方法は、200nm~1000nmの波長範囲のうちの1つ以上にわたって、光のスペクトルを収集することを含み得る。更に他の実施形態では、方法は、1つ以上の特定の波長で収集された光を測定することを含む。例えば、収集された光は、450nm、518nm、519nm、561nm、578nm、605nm、607nm、625nm、650nm、660nm、667nm、670nm、668nm、695nm、710nm、723nm、780nm、785nm、647nm、617nm、及びこれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上で測定され得る。特定の実施形態では、方法は、蛍光団の蛍光ピーク波長に対応する光の波長を測定することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、試料内の各蛍光団の蛍光スペクトル全体にわたって、収集された光を測定することを含む。
収集された光は、連続的に、又は別個の間隔で測定され得る。場合によっては、方法は、光の測定を連続的に行うことを含む。他の事例では、その光は、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、及び1000ミリ秒毎を含めて、光を測定するなどの個別間隔で、又は何らかの他の間隔で測定される。収集された光の測定は、例えば、2回以上、例えば、3回以上、例えば、5回以上、及び10回以上を含めて、主題の方法中に、1回以上行われ得る。特定の実施形態では、光伝播は、2回以上測定され、特定の事例では、データは平均化される。
試料からの光は、例えば、5つ以上の異なる波長で、例えば、10個以上の異なる波長で、例えば、25個以上の異なる波長で、例えば、50個以上の異なる波長で、例えば、100個以上の異なる波長で、例えば、200個以上の異なる波長で、例えば、300個以上の異なる波長で、及び収集された光を400個以上の異なる波長で測定することを含む、これらの中の1つ以上の波長で測定され得る。
本開示の方法は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別することを含む。実施形態では、フローストリームの中を流れる試料内の細胞の表現型は、細胞からの検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて識別される。生成されたデータ信号は、アナログデータ信号又はデジタルデータ信号であり得る。データ信号がアナログデータ信号である場合、いくつかの事例では、方法は、例えば、アナログデジタル変換器などを用いて、アナログデータ信号をデジタルデータ信号に変換することを含む。場合によっては、細胞表現型を識別することは、細胞を細胞集団クラスターに割り当てることを含む。他の事例では、細胞表現型を識別することは、細胞の検出された光から生成された1つ以上のデータ信号を散乱プロット上にプロットすることを含む。特定の事例では、試料内の細胞表現型を識別することは、対象領域(ROI)を有する2次元ビットマップを生成することと、粒子がビットマップのROIに割り当てられるべきか否かを決定することとを含む。
実施形態では、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞は、識別の順序に基づいて動的に選別される。いくつかの事例では、所定の表現型の集合体は、例えば、1つの細胞表現型、例えば、2つの細胞表現型、例えば、16個の細胞表現型、例えば、256個の細胞表現型などの、1つ以上の異なる、かつ区別可能な細胞表現型を含み得る。例えば、細胞表現型の集合は、32種の異なる細胞表現型の集合であり得る。実施形態では、第1の表現型は、第1の表現型を有する所定の数の細胞を選別した後に、表現型の集合から除外され得る。いくつかの事例では、第1の表現型を有する所定の数の細胞は、1つ以上であり得る。例えば、所定の数の細胞は、1つ又は2つ又は10個又は100個以上であってもよい。
「表現型の集合から第1の表現型を除外する」と、所定の表現型の集合は、第1の表現型をもはや含まないため、例えば、第1の表現型を除外する前に、表現型の集合が64個の表現型を含む場合、第1の表現型を除外した後、表現型の集合は、63個の表現型を含むことになる。更に、第1の表現型が表現型の集合から除外された後、フローストリーム中の試料を継続的に選別すると、第1の表現型を有する細胞は、第1の表現型が表現型の集合から除外されたため、表現型の集合に含まれる表現型をもはや有さなくなり、その結果、第1の表現型を有する細胞は、もはや区画中に選別されなくなる。
「識別の順序に基づいて選別すること」によって、例えば、そのような細胞が、例えば、フローストリームで現れる順序で細胞を選別することを意味する。言い替えると、細胞は、細胞が選別中に、例えば、フローストリームで現れると、かつ現れたときに、選別され得る。すなわち、いくつかの実施形態では、フローストリーム中の細胞の表現型を識別すると、細胞表現型は、表現型の集合を含む各表現型と比較され、細胞表現型が表現型の集合に含まれることを確認すると、区画中に選別され得る。場合によっては、識別の順序に基づいて動的に選別する結果は、細胞表現型が識別及び選別される順序が、試料の選別を開始する前に決定されず、代わりに、「動的に」、又は選別とともに目下決定される。場合によっては、識別の順序に基づいて、細胞が識別及び選別される順序は、ある試料から別の試料に変化し得る。
対照的に、例えば、細胞が、本開示による識別の順序に基づいて、動的に選別されない場合、それらの細胞は、どの細胞表現型がどの区画中に選別されるかを選別することを開始する前に、その順序が事前に決定されている複数の区画中に選別されてもよい。例えば、細胞が、本開示による識別の順序に基づいて、動的に選別されない場合、選別される細胞表現型の集合に属するものとして識別された表現型を有するが、それにもかかわらず次の区画に割り当てられた表現型を有しない細胞は、選別されることなく処理され得る。細胞が、本開示による識別の順序に基づいて、動的にソートされると、次の区画は、そのような細胞表現型に動的に割り当てられ、その識別された細胞は、それに応じて選別されることになる。結果として、その識別された細胞は、無駄にならないことになる。
図5は、2つの例示的な選別方法、すなわち、本開示の方法の特定の実施形態のように、選別が識別の順序に基づいて動的に生じる場合の1つの例示501、及び選別が識別の順序に基づいて動的に生じない別の例示502を示している。
選別が、識別の順序に基づいて、動的に行われない方法に従って、細胞が選別されるマルチウェルプレート510は、それらの行「A」又は「B」、及びそれらの列「1」、「2」、「3」、又は「4」によって識別される8つのウェルを含む。各ウェルには、「+」及び「-」の組み合わせである、3文字からなる文字列が割り当てられている。文字列内の各位置は、細胞表現型の構成特性を示し、ここで、「+」又は「-」は、細胞表現型のそのような特性の有無をそれぞれ示している。マルチウェルプレート510の各ウェルは、選別を開始する前に、ウェルに対応する細胞表現型が割り当てられる。すなわち、そのような方法を実施する場合、(i)細胞表現型の集合を決定すること、並びに(ii)各表現型の各ウェルへの割り当ての両方が、細胞選別を開始する前に行われる。このような選別の前の割り当ては、図5において、ウェル間の細胞表現型の、各行内の左から右へのバイナリでのカウントに対応する順序による例示的な目的のために強調されている。例えば、ウェルA1で細胞選別を開始すると、フローストリーム中の細胞は、第1の事例が、「---」に対応する表現型、すなわち、ウェルA1に割り当てられた細胞表現型を示すものとして識別される細胞のフローストリーム中で生じるまで、識別及び廃棄される。「---」に対応する表現型を示す所定の数の細胞を選別した後に、フローストリーム中の細胞は、第1の事例が、ウェルA2に割り当てられた細胞表現型である「--+」に対応する表現型を示すものとして識別される細胞のフローストリーム中で生じるまで、識別及び破棄される。その選別処理は、そのまま継続する。
細胞が、本開示の実施形態による識別の順序に基づいて選別が動的に行われる方法に従って選別されるマルチウェルプレート520は、また、それらの行「A」又は「B」、及びそれらの列「1」、「2」、「3」、又は「4」によって識別される8つのウェルも含む。各ウェルに対応するものとして標識された細胞表現型は、細胞選別中に各ウェルに割り当てられ、すなわち、細胞が、動的に選別される。すなわち、そのような表現型が事前に割り当てられるのではなく、マルチウェルプレート520の各ウェルは、所定の表現型の集合に属する細胞がフローストリーム中で識別される順序に基づいて選別が進行している間、動的に細胞表現型が割り当てられる。このような方法を実践する場合、細胞表現型の集合を決定することのみが、細胞選別を開始する前に、行われる必要があり、かつ各ウェルへの細胞表現型の割り当てを前もって行ってはいけない。本実施例では、選別がウェルA1で開始された場合、所定の表現型の集合に属するものとして識別されたフローストリーム中の第1の細胞は、「-++」の表現型を有した。マルチウェルプレート520のウェルにわたって分散された細胞表現型の見かけ上のランダムな順序は、細胞が選別の間にフローストリーム中で識別される予測不可能な順序を示す。
いくつかの実施形態では、所定の数の細胞は、区画中に選別される。例えば、所定の数は、1つ以上であり得る。例えば、単一の細胞が、区画中に選別されてもよく、2つの細胞又は10個の細胞又は100個以上の細胞が、区画中に選別されてもよい。場合によっては、区画は、ウェルを含む。ウェルは、細胞などの粒子を保持する容量を有する任意のサイズであり得る。例えば、ウェル体積は、0.005mL又は0.015mL又は0.1mL又は2mL又は5mL以上などの0.001mL以上であってもよい。いくつかの実施形態では、ウェルは、マルチウェルプレートのウェルであってもよい。マルチウェルプレートは、任意の数のウェルを含むことができる。複数の事例では、マルチウェルプレートは、6つ又は12個又は24個又は48個又は96個又は384個又は1536個又は3456個又は9600個以上のウェルを含むことができる。マルチウェルプレートのウェルは、任意の簡便なパターンで構成され得る。場合によっては、ウェルは、幅に対する長さの比が約2~3をなす矩形形状で構成される。場合によっては、本開示のマルチウェルプレートは、ANSI標準規格に準じて生体分子科学学会によって規定された規格などの、一般に認められている規格に適合し得る。マルチウェルプレートは、任意の簡便な材料で構成され得る。場合によっては、マルチウェルプレートは、ポリプロピレン、ポリスチレン、又はポリカーボネートで構成され得る。いくつかの実施形態では、マルチウェルプレートは、所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、第2のウェルに進められる。
特定の実施形態は、また、区画中に選別された細胞の表現型を記録することも含む。場合によっては、細胞表現型の表現は、そのような表現型を有する細胞を選別する際に、細胞表現型の表現を記憶することによって記録される。例えば、いくつかの実施形態は、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリストに追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録することができる。表現型の表現によって、それは、そのような細胞表現型を、識別可能な他の細胞表現型と区別することができる細胞表現型の任意の実用的な要約を意味する。例えば、細胞表現型の表現は、ビット列内の各位置が細胞表現型の個々の構成特性に対応するビット列を含むことができる。そのようなビット列のビットは、細胞表現型の構成特性の有無を示すことになる。例えば、ビット位置は、細胞表現型の対応する特性が存在する場合には「1」、存在しない場合には「0」と設定され得る。
選別された細胞表現型のリストは、任意の簡便な形式を採ることができる。例えば、リストは、ビット列の配列を含むことができ、そこでは、各ビット列は、選別された細胞の表現型の表現に対応する。この配列は、任意の簡便なサイズであってもよく、変化する可能性がある。例えば、場合によっては、配列のサイズは、表現型の集合内の表現型の数に、各表現型を有する選別された細胞の所定の数を乗算したものに対応し得る。場合によっては、配列のサイズは、選別が進行するにつれて増加し得る。他の事例では、リストは、連結されたリストを含むことができ、そこでは、その連結されたリストの各要素は、選別された細胞の表現型の表現、並びに、もしあれば、その連結されたリスト内の次のエントリへの連結を含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、表現型のリストに照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含むことができ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。表現型のリストに照会することとは、そのリストが検索されて、識別された表現型を含むか否かを決定することを意味する。場合によっては、そのような表現型を含むリストは、そのような表現型を有する第1の細胞が既に選別されたことを暗示する。選別された表現型のリストは、任意の簡便な方法で照会され得る。例えば、リストは、最初のエントリから最後のエントリまでの順序で横断されて、各選別された細胞表現型を新たに識別された細胞表現型と比較することができる。
本開示の方法のいくつかの実施形態は、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録することができる。確率的データ構造とは、場合によっては、例えば、データ構造の、内容などの特性に関する確率的かつ非決定的な情報のみを返すことができるデータ構造を意味する。例えば、ある要素が確率的データ構造によって表されたセットの一部であるか否かを照会することに応答して、確率的データ構造は、その要素が、場合によっては、そのセットに含まれている可能性があるか、又はそのセットに確実には含まれていない可能性があることのみを示すことが可能であり得る。いくつかの実施形態では、確率的データ構造は、ブルームフィルタであり得る。このブルームフィルタは、任意の簡便なサイズとすることができ、場合によっては、ブルームフィルタのサイズは、サイズ及び精度の制約に部分的に基づいて、決定され得る。いくつかの実施形態では、ブルームフィルタのためのハッシュ関数は、試料の分析に基づいて、ブルームフィルタ内の衝突を減らすように選択され得る。ブルームフィルタ内の衝突とは、異なる細胞表現型がブルームフィルタ内の同じエントリ又は同じ複数のエントリにマッピングされることを意味する。そのような状態は、潜在的に、ブルームフィルタからの偽陽性などの不正確な結果をもたらす可能性がある。試料の分析に基づいてハッシュ関数を選択することとは、異なる細胞表現型がブルームフィルタの同じエントリ又は同じ複数のエントリにマッピングされる可能性を低減又は最小限に抑えるための順序でハッシュ関数を選択することを意味する。
いくつかの実施形態では、この方法は、確率的データ構造に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み得、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。確率的データ構造に照会することとは、データ構造がアクセスされて、そのデータ構造が識別された表現型を含むか否かを判定することを意味する。例えば、ブルームフィルタの場合、識別された表現型の表現が、例えば、それをハッシュすることによって使用されて、ブルームフィルタの内容にアクセスし、そのような表現型が既に選別されたか否かを判定する。場合によっては、確率的データ構造は、その表現型が既に選別された可能性が高いか否かのみを示すことが可能であり得る。場合によっては、確率的データ構造がその表現型を含むことを示していることは、そのような表現型を有する第1の細胞が既に選別されたことを暗示している。
本開示の方法のいくつかの実施形態は、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録することができる。連想配列とは、キーと値とのペアの集合を含むデータ構造を意味する。場合によっては、連想配列は、例えば、バイナリ検索ツリーなどのハッシュ表若しくは検索ツリー、又は配列から成り得る。いくつかの実施形態では、連想配列は、内容のアドレス指定可能なメモリである。内容のアドレス指定可能なメモリとは、半導体実装などのハードウェア技術の一部を意味し、入力検索用語を内容アドレス指定可能なメモリの内容と比較し、またその検索用語が内容アドレス指定可能なメモリ内に記憶されているか否かの確認を返すことが可能である。
いくつかの実施形態では、この方法は、連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。連想配列に照会することとは、連想配列内の識別された表現型を検索することによってその連想配列にアクセスして、その連想配列がその識別された表現型を含むか否かを判定することを意味する。例えば、連想配列が検索ツリーで構成されている場合、そのような検索ツリーは、検索されて、その連想配列がその識別された表現型を含むか否かを判定することができる。場合によっては、その連想配列が、その検索木がその表現型を含むことを示していることは、そのような表現型を有する第1の細胞が既に選別されたことを暗示している。
本開示の方法のいくつかの実施形態は、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録することができる。真理値表とは、細胞表現型の表現によってアクセスされ、かつその表の各行に対応するブール値を有する、配列に似た構造又は表を意味する。例えば、細胞表現型がバイナリビット列として表される場合、そのようなビット列を使用して、真理値表内の行にアクセスすることができる。行にアクセスすると、真理値表のそのような行に対応する、真又は偽などのブール値を含む真理値表は、そのような行に関連付けられたブール値を返す。場合によっては、真理値表の行における「真」値が、行にアクセスするために使用される細胞表現型が既に選別されたことを意味するように定義され得、「偽」値は、その細胞表現型がまだ選別されていないことを意味する。場合によっては、特定の表現型を有する細胞を選別すると、真理値表内の対応するエントリは、「真」に設定されて、そのような表現型を有する細胞が選別されたことを示すことができる。
いくつかの実施形態では、この方法は、真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み得、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。真理値表に照会することとは、例えば、バイナリ列などの細胞表現型の表現を使用し、真理値表内の対応する行にアクセスして、真理値表の行に関連付けられた値が、識別された表現型が既に選別されたか否かを判定することを意味する。場合によっては、その表現型が選別されたことを示す真理値表は、そのような表現型を有する第1の細胞が既に選別されたことを暗示している。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記録することを更に含む。例えば、場合によっては、この方法は、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持することを含むことができる。複数の事例では、細胞表現型は、識別されることができる他の可能な細胞表現型の表現とは別個であり、かつ区別可能な表現に要約することができ、同様に、細胞表現型が選別される区画は、細胞が選別される他の区画とは別個であり、かつ区別可能な表現に要約することができる。例えば、細胞表現型は、場合によっては、ビット列の各ビット位置が細胞表現型の測定可能な特徴(すなわち、構成特性)の有無を表す、ビット列の形式で表すことができ、このため、細胞表現型の測定可能な特徴(すなわち、構成特性)の集合は、ともに、区別可能な細胞表現型を表すことができる。同様に、区画を識別する情報は、区画の位置の要約であり得る。例えば、区画がマルチウェルプレートのウェルを含む複数の事例では、区画を識別する情報は、例えば、水平座標及び垂直座標などの、マルチウェルプレートのウェルの位置、並びに、場合によっては、いくつかのマルチウェルプレートの中の1つのマルチウェルプレートを識別する情報を含むことができる。細胞表現型及び対応する区画のリストを維持することとは、情報を識別する細胞表現型の表現、及び対応する区画の表現が、例えば、配列、連結されたリスト、又はバイナリ検索ツリーなどのデータ構造内に記憶することができることを意味する。細胞表現型及び対応する区画のリストが配列の形式で維持されている複数の事例では、各配列エントリは、細胞表現型及び区画の表現を含むことができる。細胞表現型及び対応する区画のリストが連結されたリストの形式で維持されている複数の事例では、連結された各リストノードは、細胞表現型及び区画の表現を含むことができる。細胞表現型及び対応する区画のリストがバイナリ検索ツリーの形式で維持されている複数の事例では、各ツリーノードは、細胞表現型及び区画の表現を含むことができる。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、試料内の細胞のサブセットに基づいて、試料内の細胞によって示される表現型の数を推定することを更に含む。試料内の細胞のサブセットとは、そのような推定値を生成するために必要であり得る、細胞を含む任意の適当な量の試料を意味する。場合によっては、可能な限り少量の試料を使用して、試料内の細胞の表現型の数を推定する。試料内の細胞によって示される表現型の数とは、試料内の存在する、識別可能な細胞表現型の異なる、かつ別個の変種の数を意味する。場合によっては、試料を構成する細胞によって示される異なる細胞表現型の数を前もって推定して、試料をより効率的に選別するか、又は十分な数の区画を利用可能にして選別される細胞の記憶を確実にするか、又は選別された細胞表現型をより効率的に記録することは、有益であり得る。
試料内の細胞によって示される表現型の数は、例えば、確率的計数アルゴリズムを含む、任意の簡便な基数推定アルゴリズムを使用して、推定することができる。いくつかの実施形態では、Flajolet-Martinアルゴリズムを使用して、試料内の細胞のサブセットに基づいて、試料内の別個の表現型の数を推定することができる。他の実施形態では、例えば、HyperLogLogアルゴリズム又はHyperLogLog++アルゴリズムなどの、Flajolet-Martinアルゴリズムの改良が使用され得る。場合によっては、試料内の別個の表現型の数の推定値は、1つ以上の基数推定アルゴリズムの適用から計算された複数の結果を集計することに基づいて、計算され得る。そのような場合には、試料内の別個の表現型の数の推定値は、例えば、1つ以上の基数推定アルゴリズムによって計算された複数の推定値の結果の平均とすることができる。
本発明のいくつかの実施形態では、細胞を選別することは、第1の区画及び第2の区画中に細胞を偏向させることを含む。細胞を偏向させることとは、本明細書に記載されているように、例えば、細胞選別機の静電偏向器によって選別された細胞を第1の区画又は第2の区画のいずれか一方に方向付けることを意味する。これらの方法では、場合によっては、試料内の細胞は、所定の数の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す第1のグループ、及び表現型の第1の集合を示さない第2のグループに分けられ得る。更に、これらの方法は、また、識別の順序に基づいて、第1のグループが第1の区画又は第2の区画のうちの一方に選別されることも含むことができる。そのような事例では、そのような方法に従って試料を選別することにより、第1の区画又は第2の区画のいずれか一方が、表現型の第1の集合に属する表現型を示す細胞を含み、対照的に、他方の区画が、表現型の第1の集合に属さない表現型を示す細胞を含むことが引き起こされる。複数の事例では、表現型の第1の集合は、単一の細胞表現型、又は2つの細胞表現型、又は10個の細胞表現型、又は100個以上の細胞表現型などの1つ以上の識別可能な細胞表現型を含むことができる。識別の順序に基づいて選別することとは、第1の区画中に選別された細胞は、第1のグループ又は第2のグループのいずれかに属する細胞がフローストリーム中に現れる順序に応じて、細胞表現型の第1のグループ又は第2のグループのいずれかの一員であり得ることを意味する。特定の事例では、第1のグループ及び第2のグループ中に細胞を分けるために使用される表現型の第1の集合が決定されて、第1のグループ及び第2のグループは、実質的に同じ数の細胞を含む。実質的に同じ数の細胞を含むこととは、選別の完了時に、第1の区画及び第2の区画の両方が、実質的に同じ数の細胞を含み、その結果、試料内の選別される細胞は、第1の区画と第2の区画との間で実質的に等しく分かれることを意味する。場合によっては、この方法は、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新することを更に含み、その結果、第1のグループ及び第2のグループは、実質的に同じ数の細胞を含む。例えば、選別を開始した後、表現型の第1の集合に属する細胞が選別されている第1の区画が、第2の区画よりも実質的に多い又は少ない細胞を蓄積していると判定される場合、表現型の第1の集合を含む表現型を調整して、第1の区画及び第2の区画の各々における異なる数の細胞に対処することができる。
場合によっては、一度に単一のウェルを選別するプレートは、2つの別個の偏向を有した後にウェルの対を選別すること、例えば、ウェルA1及びA2、その後にウェルA3及びA4と標識されたウェルを選別することによる、一度に2つのウェルを選別することほど効率的ではない。そのような実施形態では、確率的にバランスがとれた両方のウェル偏向に選別して、両方の偏向が同様の時間窓内で選別を達成する可能性が高くなることは有利であり得る。そのような実施形態では、ウェル中に選別された表現型は、2つの区画中に分けられ得、そこでは、両方の区画は、構成表現型のうちの一方が選別される高い確率を有する。例えば、想定した試料としては、赤色30%、青色25%、緑色20%、黄色15%、及びすみれ色10%で選別することが含まれ得る。そのような想定した試料では、赤色+緑色は、50%を含むことになり、青色+黄色+すみれ色は、50%を含むことになる。この例では、赤色及び青色の出現の可能性が最も高いため、それらは、異なる区画に割り当てられ得る。赤色及び青色が第1の2つのウェル中に選別されると、恐らく次の2つの区画は、緑色(20%)、及び黄色+すみれ色(25%)となる。試料を分ける他の手段を適用することができる。例えば、場合によっては、制限された意志決定リソースに基づく分割改良が適用されて(例えば、区画は、細胞の一部の特性の正又は負に基づいて分割することができる)、実施態様における有限リソースなどの有限リソースの最良の使用を可能にする。
特定の実施形態では、区画を割り当てることは、ハフマン符号化を用いて使用される方法と同様の方法を用いて行われ得る。他の実施形態では、区画を割り当てることは、算術符号化などの他のアプローチを使用して行われ得る。他の実施形態では、例えば、更に他のアプローチが、例えば、ハードウェア制限又はソフトウェア制限などの基礎となるリソース制限を考慮に入れるアプローチに適用され得る。
いくつかの実施形態では、選別されるウェルの各対について、識別された第1の表現型は、第1のウェル中に選別され、その後、表現型は、第1のウェルに対して排他的に選択され、表現型は、第2のウェル及び後続のウェル中に選別されることから除外される。他の実施形態では、標的表現型は、出現頻度に基づいて区画をバランスさせることによって分けられ得る。
更に他の実施形態は、区画を3つ以上のウェルに選別することができる。
一方の区画が選別されたが、他方の区画がかなりの時間をかけても未だ選別されていない場合には、いくつかの実施形態は、所定の中断期間後に一時的にその選別を停止し、またプレートを移動させて、新たなウェルは、ストリーム偏向にアクセス可能になり、かつ頻度分割を再更新することができる。この所定の中断期間は、任意の簡便な時間量に設定することができる。場合によっては、所定の中断期間は、試料内の表現型の観察された頻度、及びそのような表現型を選別するための予想時間に基づいてもよい。実施形態は、例えば、最初にウェルA1が選別され、その後にウェルA2が選別されるように進行することができ、ウェルA1がかなりの時間をかけても未だ選別されていない場合、その選別は、中断され得、そしてプレートは、移動され得、その結果、ウェルA2及びA3は、標的ウェルとなり、ウェルA1中に選別された表現型は、ここで、選別から除外されることになる。複数の偏向を伴う更なる他の実施形態は、ウェルA1及びA2が現在のウェルであり、ウェルA2が、最初に選別するが、選別プロセスは、ウェルA1が未だ選別することができるため、移動することができず、次いで、ウェルA3を選別することが有効であり得る。
実施形態では、方法は、検出された光から生成されたデータ信号から決定されるパラメータの1つ以上の値に基づいて、細胞表現型を識別することを含む。いくつかの実施形態では、細胞の1つ以上のパラメータを決定することは、試料内の複数の蛍光団からの光を分解すること、例えば、重複した蛍光を有する蛍光団から検出された光を分解することを含む。いくつかの実施形態では、フローストリーム中の細胞のパラメータを決定することは、試料からの蛍光についての、スペクトルの純粋マトリックスを計算することを含む。場合によっては、細胞のパラメータの特定の値は、細胞が表現型を有するか否かの不確定な状態を示す。細胞が表現型を有するか否かの不確定な状態とは、細胞が特定の表現型又は特性を示すか否かを規定することも、規定しないこともできないことを意味する。場合によっては、細胞が特定の表現型を示すか否かを、そのような表現型を示さない細胞から区別することに対応するパラメータ値の境界は、曖昧である。そのような事例では、特定のパラメータ値は、選別された細胞が特定の表現型を示すか否かについての不確定な状態に対応し得る。これらの方法は、細胞が、その細胞が表現型を有するか否かについての不確定な状態を示すときに、その細胞を選別しないことを更に含み得る。そのような細胞を選別しないこととは、その細胞が区画に方向付けられず、逆に、例えば、細胞選別機の廃棄容器に方向付けられるなどして廃棄され得る。
図6は、試料の細胞から検出された光から生成されたデータ信号に基づいて、少なくとも2つのパラメータ値のプロット601を示しており、例えば、1つのパラメータの値は、水平軸上にプロットされ得、別のパラメータの値は、垂直軸上にプロットされ得る。この場合、細胞が表現型、特に細胞表現型の態様に対応するマーカーを示すか否かについての判定は、点が細胞のパラメータ値に対応する、プロット上のその点の位置に基づいて判定され得る。領域610に近接する、プロット601上の領域は、マーカーが細胞内に表現されていること、及び、その細胞が対象のマーカーを含む表現型を有すること、すなわち、細胞表現型の構成特性が存在すること、という肯定的な判定に対応する。領域620に近接する、プロット601上の領域は、同じマーカーが細胞内に表現されていないこと、及び、その細胞が対象マーカーを含まない表現型を有すること、すなわち、細胞表現型の構成特性が存在しないこと、という肯定的な判定に対応する。領域630に近接する、プロット601上の領域は、マーカーが細胞内に表現されているか否かについての不確定な判定に対応し、すなわち、細胞表現型の構成特性が存在するか否かについての不確定な判定に対応する。
いくつかの実施形態は、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量を推定することを更に含むことができる。場合によっては、そのような方法は、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散を推定することを更に含むことができる。そのような方法のいくつかの実施形態は、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団に対する表現の閾値を画定することを更に含む。そのような方法のいくつかの実施形態は、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を画定することを更に含む。
本開示の方法のいくつかの実施形態では、所定の表現型の集合は、1つ以上の細胞亜型を有する細胞型を含む。細胞型とは、種内の形態学的又は表現型的に別個の細胞形態間を区別するために使用される細胞の分類を意味する。複数の事例では、その細胞型は、T細胞であり得る。そのような方法では、細胞亜型は、例えば、CD4+T細胞又はCD8+T細胞を含み得る。
図7は、本開示の特定の実施形態による、試料を選別するためのフローチャートを示している。ステップ701において、細胞表現型の集合が選択される。すなわち、1つ以上の細胞表現型は、表現型の所定の集合に属するものとして指定され、表現型の所定の集合に属する表現型を有する試料の細胞は、試料内に存在する場合に選別されることになることを意味する。ステップ702において、選別が開始される。選別が開始されると、試料は、フローサイトメータのフローストリームに流れ得る。その試料は、照射され得、フローストリームの中を流れる試料内の細胞からの光が、検出され得る。フローストリーム中の細胞から検出されたそのような光に基づいて、細胞の表現型が、ステップ703において、識別される。ステップ704において、識別された細胞表現型が、ステップ701で選択された表現型の所定の集合に属するか否かが判定される。識別された細胞表現型が表現型の所定の集合に属することが起こった場合、プロセスは、ステップ705に進み、その細胞は、区画中に選別される。代替的に、識別された細胞表現型が表現型の所定の集合に属さない場合、プロセスは、ステップ706に進み、その細胞は、区画中に選別されず、すなわち、それは、廃棄される。
いくつかの実施形態では、試料の構成要素を選別するための方法は、偏向器プレートを有する粒子選別モジュールを用いて粒子(例えば、生体試料内の細胞)を選別することを含み、その粒子選別モジュールは、例えば、2017年3月28日に出願された米国特許公開公報第2017/0299493号に記載されており、その開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。特定の実施形態では、試料の細胞は、複数の選別決定ユニットを有する選別決定モジュールを使用して選別され、例えば、それらのモジュールは、2019年2月8日に出願された米国仮特許出願第62/803,264号に記載されており、その開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。
識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別するためのシステム
上記で要約したように、本開示の態様は、識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別するように構成されたシステムを含む。特に、本開示は、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する、試料の細胞などの粒子を区画中に動的に選別するように構成されたシステムを含む。上述したように、「識別の順序に基づいて動的に選別すること」という文言は、そのような細胞が、例えば、フローストリーム中で出現する順序で、対象となる細胞などの粒子を選別することを指すために使用される。すなわち、対象となる細胞などの粒子は、それらの粒子が、例えば、選別中にフローストリームに出現すると、かつ出現したときに選別される。特定の実施形態によるシステムは、フローストリームの中を流れる細胞を含む試料を照射するように構成された光源と、試料内の細胞からの光を検出し、かつ検出された光から複数のデータ信号を生成する光検出器を有する光検出システムと、フローストリームの中を流れる細胞を含む試料を受容するように構成された細胞選別機と、細胞選別機によって選別された試料から細胞を受容するように構成された複数の区画と、プロセッサであって、そのプロセッサに動作可能に結合されたメモリを有し、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、そのプロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、検出された光から生成されたデータ信号のうちの1つ以上に基づいて、試料内の細胞の表現型を識別すること、及び、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別することを行わせる、プロセッサとを含む。
実施形態では、光源は、任意の適切な広帯域又は狭帯域の光源とすることができる。試料内の成分(例えば、細胞、ビーズ、非細胞粒子等)に応じて、光源は、例えば、250nm~1250nm、例えば、300nm~1000nm、例えば、350nm~900nm、及び400nm~800nmを含めて、200nm~1500nmの範囲にわたって変化する光の波長を放出するように構成され得る。例えば、光源は、200nm~900nmの波長を有する光を放出する広帯域光源を含むことができる。他の事例では、光源は、200nm~900nmの範囲にわたる波長を放出する狭帯域光源を含む。例えば、光源は、200nm~900nmの範囲にわたる波長を有する光を放出する狭帯域LED(1nm~25nm)であってもよい。特定の実施形態では、光源は、レーザーである。いくつかの例では、主題のシステムは、ヘリウム-ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、キセノンレーザー、窒素レーザー、COレーザー、COレーザー、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザー、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザー、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザー、又はキセノンフッ素(XeF)エキシマレーザー、若しくはそれらの組み合わせなどのガスレーザーを含む。他の事例では、主題のシステムは、スチルベンレーザー、クマリンレーザー、又はローダミンレーザーなどの色素レーザーを含む。更に他の例では、関心のレーザーは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザー、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザー、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザー、ヘリウム-銀(HeAg)レーザー、ストロンチウムレーザー、ネオン-銅(NeCu)レーザー、銅レーザー、又は金レーザー、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザーを含む。更に他の例では、主題のシステムは、ルビーレーザー、Nd:YAGレーザー、NdCrYAGレーザー、Er:YAGレーザー、Nd:YLFレーザー、Nd:YVOレーザー、Nd:YCaO(BOレーザー、Nd:YCOBレーザー、チタンサファイアレーザー、スリムYAGレーザー、イッテルビウムYAGレーザー、Yレーザー、又はセリウムドープレーザー、及びそれらの組み合わせなどの固体レーザーを含む。
他の実施形態では、光源は、以下に限定されないが、ハロゲンランプ、重水素アークランプ、キセノンアークランプを含むランプなど、連続スペクトルを有する広帯域LED、高輝度発光ダイオード、半導体発光ダイオード、ワイドスペクトルLED白色光源、マルチLED集積光源などの発光ダイオードである非レーザー光源である。場合によっては、非レーザー光源は、他の光源の中でもとりわけ、安定化ファイバ結合広帯域光源、白色光源、又はそれらの任意の組み合わせである。
光源は、試料からの任意の適切な距離(例えば、フローサイトメータ内のフローストリーム)に位置決めすることができ、例えば、0.005mm以上、例えば、0.01mm以上、例えば、0.05mm以上、例えば、0.1mm以上、例えば、0.5mm以上、例えば、1mm以上、例えば、5mm以上、例えば、10mm以上、例えば、25mm以上、及び100mm以上の距離を含めて、フローストリームから0.001mm以上の距離などである。更に、光源は、(例えば、フローストリームの垂直軸に対して)任意の適切な角度で試料を照射することができ、例えば、15°~85°、例えば、20°~80°、例えば、25°~75°、及び30°~60°を含めて、10°~90°の範囲にわたる角度、例えば、90°の角度である。
光源は、連続的に、又は離散的な期間で試料を照射するように構成され得る。場合によっては、システムは、フローサイトメータの調査ポイントにおいてフローストリームを連続的に照射する連続波レーザーなどで、試料を連続的に照射するように構成されている光源を含む。他の事例では、対象となるシステムは、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、及び1000ミリ秒毎を含む離散的期間で、又は何らかの他の期間の離散的期間で、試料を照射するように構成されている光源を含む。光源が離散的期間で試料を照射するように構成されている場合、システムは、光源を用いた、試料の断続的な照射を提供するための、1つ以上の追加の構成要素を含み得る。例えば、これらの実施形態における主題のシステムは、光源に対して試料を遮断及び曝露するための、手動による、又はコンピュータ制御されたビーム停止部である、1つ以上のレーザービームチョッパーを含み得る。
いくつかの実施形態では、光源は、レーザーである。対象となるレーザーには、パルスレーザー又は連続波レーザーが含まれ得る。例えば、そのレーザーは、ヘリウム-ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、キセノンレーザー、窒素レーザー、COレーザー、COレーザー、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザー、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザー、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザー若しくはキセノンフッ素(XeF)エキシマレーザー、又はそれらの組み合わせなどのガスレーザー;スチルベン、クマリン、又はローダミンレーザーなどの色素レーザー;ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザー、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザー、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザー、ヘリウム-銀(HeAg)レーザー、ストロンチウムレーザー、ネオン-銅(NeCu)レーザー、銅レーザー、又は金レーザー、及びそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザー;ルビーレーザー、Nd:YAGレーザー、NdCrYAGレーザー、Er:YAGレーザー、Nd:YLFレーザー、Nd:YVOレーザー、Nd:YCaO(BOレーザー、Nd:YCOBレーザー、チタンサファイアレーザー、ツリウムYAGレーザー、イッテルビウムYAGレーザー、Yレーザー、若しくはセリウムドープレーザー、及びそれらの組み合わせ;半導体ダイオードレーザー、光ポンプ半導体レーザー(OPSL)、又は上記のレーザーのいずれかの周波数倍化若しくは周波数3倍化された実施態様であってもよい。
特定の実施形態では、光源は、周波数シフトされた光の2つ以上のビームを生成するように構成されている光ビーム生成器である。場合によっては、この光ビーム生成器は、レーザー、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して2つ以上の角度偏向レーザービームを生成するように構成された高周波生成器を含む。これらの実施形態では、レーザーは、上述したようなパルスレーザー又は連続波レーザーであってもよい。
音響光学デバイスは、印加された音響波を使用してレーザー光を周波数シフトするように構成された任意の簡便な音響光学プロトコルであり得る。特定の実施形態では、音響光学デバイスは、音響光学偏向器である。主題のシステム内の音響光学デバイスは、レーザーからの光、及び印加された高周波駆動信号から、角度偏向レーザービームを生成するように構成されている。この高周波駆動信号は、ダイレクトデジタルシンセサイザー(DDS)、任意の波形生成器(AWG)、又は電気パルス生成器などの、任意の適切な高周波駆動信号源で、音響光学デバイスに印加され得る。
実施形態では、コントローラは、高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加して、出力レーザービーム内に、所望の数の角度偏向レーザービームを生成するように構成されており、そのコントローラは、例えば、3つ以上の高周波駆動信号、例えば、4つ以上の高周波駆動信号、例えば、5つ以上の高周波駆動信号、例えば、6つ以上の高周波駆動信号、例えば、7つ以上の高周波駆動信号、例えば、8つ以上の高周波駆動信号、例えば、9つ以上の高周波駆動信号、例えば、10個以上の高周波駆動信号、例えば、15個以上の高周波駆動信号、例えば、25個以上の高周波駆動信号、例えば、50個以上の高周波駆動信号を印加するように構成されており、また100個以上の高周波駆動信号を印加するように構成されていることを含む。
場合によっては、出力レーザービーム内に、角度偏向レーザービームの強度プロファイルを生成するために、そのコントローラは、例えば、約0.001V~約500V、例えば、約0.005V~約400V、例えば、約0.01V~約300V、例えば、約0.05V~約200V、例えば、約0.1V~約100V、例えば、約0.5V~約75V、例えば、約1V~50V、例えば、約2V~40V、例えば、3V~約30V、及び約5V~約25Vで変化する振幅を有する高周波駆動信号を印加するように構成されている。いくつかの実施形態では、各印加される高周波駆動信号は、例えば、約0.005MHz~約400MHz、例えば、約0.01MHz~約300MHz、例えば、約0.05MHz~約200MHz、例えば、約0.1MHz~約100MHz、例えば、約0.5MHz~約90MHz、例えば、約1MHz~約75MHz、例えば、約2MHz~約70MHz、例えば、約3MHz~約65MHz、例えば、約4MHz~約60MHz、及び約5MHz~約50MHzを含むなど、約0.001MHz~約500MHzの周波数を有する。
特定の実施形態では、コントローラは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを有するそのプロセッサを有し、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、所望の強度プロファイルを有する角度偏向レーザービームを有する出力レーザービームを生成させる。例えば、そのメモリは、例えば、3つ以上、例えば、4つ以上、例えば、5つ以上、例えば、10個以上、例えば、25個以上、例えば、50個以上の、同じ強度を有する2つ以上の角度偏向レーザービームを生成するための命令を含み得、また、同じ強度を有する100個以上の角度偏向レーザービームを生成するための命令を含み得る、メモリを含み得る。他の実施形態では、そのメモリは、例えば、3つ以上、例えば、4つ以上、例えば、5つ以上、例えば、10個以上、例えば、25個以上、例えば、50個以上の、異なる強度を有する2つ以上の角度偏向レーザービームを生成するための命令を含み得、また、異なる強度を有する100個以上の角度偏向レーザービームを生成するための命令を含み得る、メモリを含み得る。
特定の実施形態では、コントローラは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを有するそのプロセッサを有し、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、水平軸に沿って、出力レーザービームの縁端部からその中心まで強度が増加する出力レーザービームを生成させる。これらの事例では、出力ビームの中心における角度偏向レーザービームの強度は、水平軸に沿った出力レーザービームの縁端部における角度偏向レーザービームの強度の0.1%~約99%の範囲にわたり得、その範囲は、例えば、0.5%~約95%、例えば、1%~約90%、例えば、約2%~約85%、例えば、約3%~約80%、例えば、約4%~約75%、例えば、約5%~約70%、例えば、約6%~約65%、例えば、約7%~約60%、例えば、約8%~約55%であり、また水平軸に沿った出力レーザービームの縁端部における角度偏向レーザービームの強度の約10%~約50%を含む。他の実施形態では、コントローラは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを有するそのプロセッサを有し、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、水平軸に沿って、出力レーザービームの縁端部からその中心まで強度が増加する出力レーザービームを生成させる。これらの事例では、出力ビームの縁端部における角度偏向レーザービームの強度は、水平軸に沿った出力レーザービームの中心における角度偏向レーザービームの強度の0.1%~約99%の範囲にわたり得、その範囲は、例えば、0.5%~約95%、例えば、1%~約90%、例えば、約2%~約85%、例えば、約3%~約80%、例えば、約4%~約75%、例えば、約5%~約70%、例えば、約6%~約65%、例えば、約7%~約60%、例えば、約8%~約55%であり、また水平軸に沿った出力レーザービームの中心における角度偏向レーザービームの強度の約10%~約50%を含む。更に他の実施形態では、コントローラは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを有するそのプロセッサを有し、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、水平軸に沿ったガウス分布を有する強度プロファイルを有する出力レーザービームを生成させる。更に他の他の実施形態では、コントローラは、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを有するそのプロセッサを有し、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、水平軸に沿ってシルクハット型の強度プロファイルを有する出力レーザービームを生成させる。
実施形態では、対象となる光ビーム生成器は、空間的に分離されている、出力レーザービーム内の角度偏向レーザービームを生成するように構成され得る。出力レーザービームの印加された高周波駆動信号及び所望の照射プロファイルに応じて、角度偏向レーザービームは、例えば、0.005μm以上によって、例えば、0.01μm以上によって、例えば、0.05μm以上によって、例えば、0.1μm以上によって、例えば、0.5μm以上によって、例えば、1μm以上によって、例えば、5μm以上によって、例えば、10μm以上によって、例えば、100μm以上によって、例えば、500μm以上によって、例えば、1000μm以上によって、及び5000μm以上によってを含む、0.001μm以上によって分離され得る。いくつかの実施形態では、システムは、例えば、出力レーザービームの水平軸に沿った隣接する角度偏向レーザービームと部分的に重複する、出力レーザービーム内の角度偏向レーザービームを生成するように構成される。隣接する角度偏向レーザービーム間の重複(ビームスポットの重複など)は、例えば、0.005μm以上の重複、例えば、0.01μm以上の重複、例えば、0.05μm以上の重複、例えば、0.1μm以上の重複、例えば、0.5μm以上の重複、例えば、1μm以上の重複、例えば、5μm以上の重複、例えば、10μm以上の重複、及び100μm以上の重複を含めて、0.001μm以上の重複であり得る。
特定の事例では、周波数シフトされた光の2つの以上ビームを生成するように構成された光ビーム生成器は、米国特許第9,423,353号、第9,784,661号、及び第10,006,852号、並びに米国特許公開公報第2017/0133857号及び第2017/0350803号に記載されているようなレーザー励起モジュールを含み、それらの開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。
実施形態では、システムは、1つ以上の光検出器を有する光検出システムを含む。対象となる光検出器としては、他の光検出器の中でも、能動ピクセルセンサ(APS)、アバランシェフォトダイオード、画像センサ、電荷結合素子(CCD)、インテンシファイヤ付電荷結合素子(ICCD)、発光ダイオード、光子カウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、光電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光導電体又はフォトダイオード、及びそれらの組み合わせなどの光センサが挙げられ得るが、これらに限定されない。特定の実施形態では、試料からの光は、電荷結合素子(CCD)、半導体電荷結合素子(CCD)、能動ピクセルセンサ(APS)、相補型金属酸化物半導体(CMOS)画像センサ、又はN型金属酸化物半導体(NMOS)画像センサで測定される。
いくつかの実施形態では、対象となる光検出システムは、複数の光検出器を含む。場合によっては、この光検出システムは、フォトダイオードなどの複数の固体検出器を含む。特定の事例では、光検出システムは、フォトダイオードアレイなどの光検出器アレイを含む。これらの実施形態では、光検出器アレイは、4つ以上の光検出器、例えば、10個以上の光検出器、例えば、25個以上の光検出器、例えば、50個以上の光検出器、例えば、100個以上の光検出器、例えば、250個以上の光検出器、例えば、500個以上の光検出器、例えば、750個以上の光検出器、及び1000個以上の光検出器を含み得る。例えば、検出器は、4つ以上のフォトダイオード、例えば、10個以上のフォトダイオード、例えば、25個以上のフォトダイオード、例えば、50個以上のフォトダイオード、例えば、100個以上のフォトダイオード、例えば、250個以上のフォトダイオード、例えば、500個以上のフォトダイオード、例えば、750個以上のフォトダイオード、及び1000個以上のフォトダイオードを有するフォトダイオードアレイであってもよい。
光検出器は、必要に応じて、任意の幾何学的構成で配置され得、その場合、対象となる配置は、正方形構成、長方形構成、台形構成、三角形構成、六角形構成、七角形構成、八角形構成、九角形構成、十角形構成、十二角形構成、円形構成、卵形構成、並びに不規則パターン化構成を含むが、これらに限定されない。光検出器アレイ内の光検出器は、(X-Z平面で参照されるように)他方の平面に対して、例えば、15°~170°、例えば、20°~160°、例えば、25°~150°、例えば、30°~120°、及び45°~90°を含めて、10°~180°の範囲にわたる角度で配向され得る。光検出器アレイは、任意の適切な形状であってもよく、直線からなる形状、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形等、曲線からなる形状、例えば、円形、卵形、並びに不規則形状、例えば、平面上部に結合された放物線底部であってもよい。特定の実施形態では、光検出器アレイは、長方形形状の有効表面を有する。
アレイ内の各光検出器(例えば、フォトダイオード)は、5μm~250μmの範囲にわたる幅、例えば、10μm~225μm、例えば、15μm~200μm、例えば、20μm~175μm、例えば、25μm~150μm、例えば、30μm~125μm、及び50μm~100μm、並びに5μm~250μmの範囲にわたる長さ、例えば、10μm~225μm、例えば、15μm~200μm、例えば、20μm~175μm、例えば、25μm~150μm、例えば、30μm~125μm、及び50μm~100μmを有する有効表面を有し得、この場合、アレイ内の各光検出器(例えば、フォトダイオード)の表面積は、25μm~10000μm,の範囲にわたり、例えば、50μm~9000μm、例えば、75μm~8000μm、例えば、100μm~7000μm、例えば、150μm~6000μm、及び200μm~5000μmである。
光検出器アレイのサイズは、光の量及び強度、光検出器の数、及び所望の感度に応じて変化し得、その長さは、0.01mm~100mmの範囲にわたり得、例えば、0.05mm~90mm、例えば、0.1mm~80mm、例えば、0.5mm~70mm、例えば、1mm~60mm、例えば、2mm~50mm、例えば、3mm~40mm、例えば、4mm~30mm、及び5mm~25mmであり得る。光検出器アレイの幅もまた、0.01mm~100mmの範囲にわたり得、例えば、0.05mm~90mm、例えば、0.1mm~80mm、例えば、0.5mm~70mm、例えば、1mm~60mm、例えば、2mm~50mm、例えば、3mm~40mm、例えば、4mm~30mm、及び5mm~25mmであり得る。したがって、光検出器アレイの有効表面は、0.1mm~10000mmの範囲にわたり得、例えば、0.5mm~5000mm、例えば、1mm~1000mm、例えば、5mm~500mm、及び10mm~100mmであり得る。
対象となる光検出器は、1つ以上の波長で、例えば、2つ以上の波長で、例えば、5つ以上の異なる波長で、例えば、10個以上の異なる波長で、例えば、25個以上の異なる波長で、例えば、50個以上の異なる波長で、例えば、100個以上の異なる波長で、例えば、200個以上の異なる波長で、例えば、300個以上の異なる波長で、収集された光を測定するように構成されており、また、400個以上の異なる波長で、フローストリーム中の試料によって放出された光を測定することを含む。
いくつかの実施形態では、光検出器は、波長の範囲(例えば、200nm~1000nm)にわたって、収集された光を測定するように構成されている。特定の実施形態では、対象となる光検出器は、波長の範囲にわたって、光のスペクトルを収集するように構成されている。例えば、システムは、200nm~1000nmの波長範囲のうちの1つ以上にわたって、光のスペクトルを収集するように構成された1つ以上の検出器を含み得る。更に他の実施形態では、対象となる検出器は、1つ以上の特定の波長で、フローストリーム中の試料からの光を測定するように構成されている。例えば、システムは、450nm、518nm、519nm、561nm、578nm、605nm、607nm、625nm、650nm、660nm、667nm、670nm、668nm、695nm、710nm、723nm、780nm、785nm、647nm、617nm、及びそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上で、光を測定するように構成された1つ以上の検出器を含み得る。特定の実施形態では、光検出器は、蛍光分析で試料とともに使用されるものなどの特定の蛍光団と対になるように構成され得る。いくつかの実施形態では、光検出器は、試料内の各蛍光団の蛍光スペクトル全体にわたって、収集された光を測定するように構成されている。
光検出システムは、連続的に、又は離散的期間で光を測定するように構成されている。場合によっては、対象となる光検出器は、収集された光の測定を連続的に行うように構成されている。他の事例では、光検出システムは、0.001ミリ秒毎に、0.01ミリ秒毎に、0.1ミリ秒毎に、1ミリ秒毎に、10ミリ秒毎に、100ミリ秒毎に、及び1000ミリ秒毎に、又は何らかの他の期間で、光を測定することなど、離散的期間内に測定を行うように構成されている。
実施形態では、システムは、フローストリームの中を流れる細胞を含む試料を受容するように構成された細胞選別機を含む。細胞選別機とは、以下に説明されるように、細胞などの粒子をフローストリームから選別するための任意の簡便なモジュールを意味する。以下に説明されるように、「選別すること」という用語は、本明細書では、その従来の意味で使用され、試料の成分(例えば、細胞、生体高分子などの非細胞粒子)を分離すること、場合によっては、以下に説明されるように、その分離された成分を試料収集容器などの、1つ以上の区画中に送達することを指す。
実施形態では、システムは、細胞選別機によって選別された試料から細胞を受容するように構成された複数の区画を含む。区画とは、細胞選別機によって選別された、細胞などの1つ以上の粒子を受容し、かつ区画中には選別されない他の材料から分離及び単離された区画の内容物を維持することが可能である、試料収集容器などの任意の簡便な容器を意味する。実施形態には、2つ以上の区画、例えば、2つの区画、4つの区画、96個の区画、又は1536個以上の区画が含まれる。区画は、フローストリームの試料から単離された、細胞などの粒子を受容及び維持することが可能である任意の簡便なサイズであってもよい。場合によっては、区画は、10個の細胞、100個の細胞、1000個の細胞、10000個の細胞以上などの2つ以上の細胞を保持するようにサイズ決定される。いくつかの実施形態では、区画は、ウェルを含む。複数の事例では、ウェルは、小さい試験管であってもよい。ウェルは、任意の簡便な形状であってもよい。場合によっては、ウェルの横方向断面形状は、円形であり、他の場合には、それは、長方形又は正方形である。ウェルは、必要に応じて、細胞などの粒子を保持するために十分な容量を有する任意のサイズであってもよい。例えば、ウェルの体積は、0.005mL又は0.015mL又は0.1mL又は2mL又は5mL以上などの0.001mL以上であってもよい。いくつかの実施形態では、ウェルは、マルチウェルプレートのウェルであってもよい。マルチウェルプレートは、任意の数のウェルを含むことができる。複数の事例では、マルチウェルプレートは、6つ又は12個又は24個又は48個又は96個又は384個又は1536個又は3456個又は9600個以上のウェルを含むことができる。マルチウェルプレートのウェルは、任意の簡便なパターンで構成され得る。場合によっては、ウェルは、幅に対する長さの比が約2~3である矩形形状で構成される。場合によっては、本開示のマルチウェルプレートは、ANSI標準規格に準じて生体分子科学学会によって規定された規格などの、一般に認められている規格に適合し得る。マルチウェルプレートは、任意の簡便な材料で構成され得る。場合によっては、マルチウェルプレートは、ポリプロピレン、ポリスチレン、又はポリカーボネートで構成され得る。これらの実施形態では、マルチウェルプレートは、所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、第2のウェルに進められる。この所定の数の細胞は、1つの細胞、2つの細胞、10個の細胞、又は100個以上の細胞であってもよい。
本開示のシステムは、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別するように構成されている。実施形態では、システムは、検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、試料内の細胞の表現型を識別するように構成されている。光検出システムは、試料内の、細胞などの粒子から検出された光から複数のデータ信号を生成するように構成されている。生成されたデータ信号は、アナログデータ信号又はデジタルデータ信号であり得る。データ信号がアナログデータ信号である場合、場合によっては、システムは、アナログデータ信号をデジタルデータ信号に変換するように構成されたアナログデジタル変換器を更に含む。対象となるシステムは、動作可能に結合されたメモリを有するプロセッサを含み、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、検出された光から生成されたデータ信号のうちの1つ以上に基づいて、試料内の細胞の表現型を識別させる。場合によっては、細胞表現型を識別することは、細胞を細胞集団クラスターに割り当てることを含む。他の事例では、細胞表現型を識別することは、細胞の検出された光から生成された1つ以上のデータ信号を散乱プロット上にプロットすることを含む。特定の事例では、試料内の細胞表現型を識別することは、対象領域(ROI)を有する2次元ビットマップを生成することと、粒子がビットマップのROIに割り当てられるべきか否かを決定することとを含む。本開示のシステムでは、メモリは、また、そのメモリ上に記憶された命令も含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別させる。上述したように、「識別の順序に基づいて選別すること」とは、例えば、そのような細胞がフローストリームで出現する順序で細胞を選別することを意味する。表現型の所定の集合に属する表現型を有する細胞を識別することとは、例えば、いくつかの実施形態では、メモリ上に記憶された命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、識別された細胞表現型を、細胞表現型の所定の集合の1つ以上の所定の細胞表現型と比較させて、識別された細胞表現型が、表現型の所定の集合に属する1つ以上の表現型と同一であるか否かを示す真又は偽の結果を生成させることを意味する。「細胞選別機に命令すること」とは、プロセッサが細胞選別機に細胞、すなわち、識別された細胞の表現型を選別させることを意味する。プロセッサは、任意の簡便な手段によって、例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサと細胞選別機との間の動作可能な接続を介して、選別命令を符号化する電気信号を伝達することによって、細胞選別機に命令することができる。そのような動作可能な接続は、有線接続又は無線接続であってもよい。
いくつかの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞選別機に命令して、第1の表現型を有する所定の数の細胞が選別された後に、表現型の集合から第1の表現型を選別することを停止させる。第1の表現型を有する細胞を選別することを停止することとは、プロセッサによるそのような命令の実行時に、いくつかの実施形態では、細胞が第1の表現型を有するものとして識別されたときに、プロセッサは、細胞選別機に、そのような細胞を選別しないように命令することを意味する。場合によっては、細胞選別機に細胞を選別しないように命令することは、肯定的な選別命令を送出することを省略することによって、達成され得る。いくつかの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞選別機に命令して所定の数の細胞を区画中に動的に選別させる。場合によっては、所定の数の細胞は、1つの細胞、2つの細胞、10個の細胞、100個以上の細胞であってもよい。例えば、所定の細胞の数は、1つであってもよい。
いくつかの実施形態では、システムは、マルチウェルプレートを移動させるように構成された並進可能な支持台を更に含み、プロセッサは、そのプロセッサに動作可能に結合されたメモリ含み、そのメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、支持台に命令して、所定の数の細胞を第1のウェルに選別した後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに移動させる。並進可能な支持台とは、マルチウェルプレートを受容することが可能な任意の簡便な台を意味する。任意の簡便な変位プロトコルを使用して、支持台を並進することができ、例えば、他のタイプのモータの中でも、ステッピングモータ、サーボモータ、ブラシレス電気モータ、ブラシ付きDCモータ、マイクロステップ駆動モータ、高解像度ステッピングモータを用いるものなどの、モータ調整型並進運動台、ねじ型並進運動アセンブリ、歯車型並進運動デバイスを用いて、その支持台を移動させることができる。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる。選別された細胞の表現型の記憶とは、任意の簡便なデータフォーマットでの細胞表現型の要約表現が、メモリに追加されることを意味し、そのメモリは、場合によっては、専用のハードウェアメモリであり得る。実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞の表現型の表現を、表現型のリストに追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる。場合によっては、表現型のリストとは、例えば、細胞表現型の要約表現を受信することが可能である、メモリ内に割り当てられた配列を意味する。他の場合では、表現型のリストとは、細胞表現型の要約表現を受信することが可能である、メモリ内の結合されたリストデータ構造を意味する。場合によっては、この結合されたリストは、選別され得る。他の場合では、表現型のリストとは、細胞表現型の要約表現を受信することが可能である、メモリ内に割り当てられたバイナリツリーデータ構造を意味する。これらの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、表現型のリストに照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。任意の簡便な検索及び比較のルーチン又はアルゴリズムを使用して、細胞表現型が表現型のリスト内に既に表されているか否か、したがって、既に選別されたか否かを判定することができる。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶する。上述したように、確率的データ構造は、場合によっては、データ構造が細胞表現型の表現などの照会用語を含むか否かなど、データ構造の特性に関する確率的かつ非決定的な情報のみを返すことが可能であり得るデータ構造である。これらの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含むことができ、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、確率的データ構造に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。場合によっては、確率的データ構造を照会することによって、確率的データ構造は、細胞表現型などの確率的結果が既に選別された可能性が高いが、決定的ではないことのみを示すことが可能であり得る。場合によっては、上述したように、確率的データ構造は、ブルームフィルタである。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、上述したように、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる。これらの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含むことができ、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。場合によっては、連想配列は、内容のアドレス指定可能なメモリである。任意の簡便なハードウェア又はソフトウェアの検索及び比較のルーチン及びアルゴリズムを使用し、連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することができる。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含むことができ、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる。複数の事例では、真理値表は、専用のハードウェアモジュールを含み得る。これらの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含むことができ、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。真理値表の内容は、ブール値であってもよく、各ブール値は、1つ以上のビットによって表され得る。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含むことができ、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記憶させる。上述したように、区画の場所の任意の簡便な要約識別は、例えば、場合によっては、マルチウェルプレート内のウェルの水平座標及び垂直座標などを使用して、区画を識別することができる。複数の事例では、細胞表現型は、ビット列の各ビットが細胞表現型の構成特性の有無に対応するビット列として表すことができる。いくつかの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持させる。このリストは、配列、結合されたリスト、又はバイナリ検索ツリーなどの任意の簡便な形式をとることができる。細胞の区画及び表現型の表現は、例えば、ビット列の形式をとることができ、専用のメモリモジュール内を含むメモリ内に記憶され得る。
実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、1つ以上の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す試料の細胞を第1の区画中に動的に選別することと、表現型のその第1の集合を示さない試料の細胞を第2の区画中に動的に選別することとを行わせる。これらの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新して、第1の区画中に選別された細胞、及び第2の区画中に選別された細胞が実質的に同じ数の細胞を含ませる。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、生成されたデータ信号からフローストリーム中の粒子の1つ以上のパラメータを決定させる。実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、不確定な表現型を示す細胞を選別させない。細胞を選別しないこととは、場合によっては、プロセッサが選別命令を細胞選別機に送信することを省略することを意味する。不確定な表現型とは、上述したように、特定の表現型、又は、場合によっては、細胞表現型の構成特性である表現型が、細胞内に存在したときに、確定的に規定されることも、規定されないこともできないことを意味する。
実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量の推定値を計算させる。これらの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散の推定値を計算させる。これらの実施形態では、このメモリは、そのメモリ上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現の閾値を計算させる。これらの実施形態では、メモリは、その上に記憶された命令を含み、その命令は、プロセッサによって実行されたときに、そのプロセッサに、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を計算させる。
いくつかの実施形態では、対象となるシステムは、細胞の表現型を識別して、その細胞表現型が所定の表現型の集合に属するか否かを決定することに基づいて、細胞などの粒子に対する選別決定を生成するように構成された1つ以上の選別決定モジュールを含み得る。上述したように、システムは、選別決定モジュールによって生成された選別決定に基づいて、フローストリームから細胞などの粒子を選別するための粒子選別機、すなわち細胞選別機(例えば、液滴偏向器を有する)を更に含む。「選別すること」という用語は、本明細書では、その伝統的な意味で使用され、試料の成分(例えば、細胞、生体高分子などの非細胞粒子)を分離すること、場合によっては、その分離された成分を試料収集容器などの、1つ以上の区画中に送達することを指す。例えば、主題のシステムは、2つ以上の成分を有する試料、例えば、3つ以上の成分、例えば、4つ以上の成分、例えば、5つ以上の成分、例えば、10個以上の成分、例えば、15個以上の成分、及び25個以上の成分を有する試料を選別するように構成され得る。試料成分のうちの1つ以上、例えば、2つ以上の試料成分、例えば、3つ以上の試料成分、例えば、4つ以上の試料成分、例えば、5つ以上の試料成分、例えば、10個以上の試料成分が、試料から分離され得、そして試料収集容器に送達され得、また、15個以上の試料成分が、その試料から分離され得、そして試料収集容器に送達され得る。場合によっては、「試料成分」という文言は、異なる細胞表現型を有する細胞を指す。
いくつかの実施形態では、対象となる粒子選別システムは、2017年3月28日に出願された米国特許公開公報第2017/0299493号に記載されているものなどの、密閉された粒子選別モジュール(すなわち、細胞選別機)を用いて、細胞などの粒子を選別するように構成されており、その開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。特定の実施形態では、試料の粒子(例えば、細胞)は、2019年2月8日に出願された米国仮特許出願第62/803,264号に記載されているものなどの、複数の選別決定ユニットを有する選別決定モジュールを使用して選別されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、試料の構成要素を選別するための方法は、偏向器プレートを有する粒子選別モジュールを用いて粒子(例えば、生体試料内の細胞)を選別することを含み、その粒子選別モジュールは、例えば、2017年3月28日に出願された米国特許公開公報第2017/0299493号に記載されており、その開示は、参照により、本明細書に組み込まれる。
図1は、生体事象を分析及び表示するための、分析コントローラ100などの、選別制御システムの一例の機能ブロック図を示している。分析コントローラ100は、生体事象のグラフィック表示を制御するための種々のプロセスを実施するように構成され得る。
粒子分析器又は選別システム102は、生体事象データを取得するように構成され得る。例えば、フローサイトメータは、フローサイトメトリック事象データを生成することができる。粒子分析器102は、生体事象データを分析コントローラ100に提供するように構成され得る。データ通信チャネルが、粒子分析器102と分析コントローラ100との間に含まれ得る。生体事象データは、データ通信チャネルを介して、分析コントローラ100に提供され得る。
分析コントローラ100は、粒子分析器102から生体事象データを受信するように構成され得る。粒子分析器102から受信した生体事象データは、フローサイトメトリック事象データを含むことができる。分析コントローラ100は、生体事象データの第1のプロットを含むグラフィカル表示を表示デバイス106に提供するように構成され得る。分析コントローラ100は、対象となる領域を、表示デバイス106によって示される生体事象データの母集団の周辺のゲートとして、例えば、第1のプロット上に重ねられて、レンダリングするように更に構成され得る。いくつかの実施形態では、そのゲートは、単一パラメータのヒストグラム又は二変量プロット上に描かれる、対象となる1つ以上の画像領域の論理結合であり得る。いくつかの実施形態では、そのディスプレイを使用して、粒子パラメータを表示することができる。
分析コントローラ100は、ゲート内の表示デバイス106上に生体事象データを、ゲートの外側の生体事象データ内の他の事象とは異なって表示するように更に構成され得る。例えば、分析コントローラ100は、ゲート内に含まれる生体事象データの色を、ゲートの外側の生体事象データの色とは区別するようレンダリングするように構成され得る。表示デバイス106は、モニタ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又はグラフィカルインターフェースを提示するように構成された他の電子デバイスとして、実装され得る。
分析コントローラ100は、第1の入力デバイスからゲートを識別するゲート選択信号を受信するように構成され得る。例えば、第1の入力デバイスは、マウス110として実装され得る。このマウス110は、表示デバイス106を介して表示又は操作されるゲートを識別する分析コントローラ100に対して、(例えば、カーソルをそこに位置決めするときに、所望のゲートをクリックすることによって)ゲート選択信号を始動させることができる。いくつかの実施態様では、第1のデバイスは、キーボード108、又はタッチスクリーン、入力用ペン、光検出器、若しくは音声認識システムなどの、入力信号を分析コントローラ100に提供するための他の手段として実装され得る。いくつかの入力デバイスは、複数の入力機能を含み得る。そのような実施態様では、入力機能は、それぞれ、入力デバイスとみなされ得る。例えば、図1に示すように、マウス110は、右マウスボタン及び左マウスボタンを含み得、それらの各々は、起動事象を生成し得る。
この起動事象は、分析コントローラ100に、データが表示される方法、データのどの部分が実際に表示デバイス106上に表示されるかを変更させ、かつ/又は粒子選別の対象となる母集団の選択などの更なる処理への入力を提供させ得る。
いくつかの実施形態では、分析コントローラ100は、ゲート選択がマウス110によっていつ始動されたかを検出するように構成され得る。分析コントローラ100は、プロットの視覚化を自動的に修正して、ゲート制御プロセスを容易にするように更に構成され得る。この修正は、分析コントローラ100によって受信された生体事象データの特定の分布に基づき得る。
分析コントローラ100は、記憶デバイス104に接続され得る。この記憶デバイス104は、分析コントローラ100から生体事象データを受信及び記憶するように構成され得る。記憶デバイス104は、また、分析コントローラ100からフローサイトメトリック事象データも受信及び記憶するように構成され得る。記憶デバイス104は、分析コントローラ100によって、フローサイトメトリック事象データなどの生体事象データの検索を可能にするように更に構成され得る。
表示デバイス106は、分析コントローラ100から表示データを受信するように構成され得る。表示データは、生体事象データのプロット、及びそのプロットの区画の輪郭を描くゲートを含み得る。表示デバイス106は、粒子分析器102、記憶デバイス104、キーボード108、及び/又はマウス110からの入力と併せて、分析コントローラ100から受信した入力に従って提示された情報を変更するように更に構成され得る。
いくつかの実施態様では、分析コントローラ100は、ユーザインターフェースを生成して、選別のための例示的な事象を受信することができる。例えば、このユーザインターフェースは、例示的な事象又は例示的な画像を受信するための制御を含むことができる。例示的な事象若しくは画像、又は例示的なゲートは、試料についての事象データの収集の前に、又は試料の一部分についての事象の初期セットに基づいて、提供され得る。
図2Aは、本明細書に示された一実施形態による粒子選別機システム200(例えば、粒子分析器102)の概略図である。いくつかの実施形態では、粒子ソーターシステム200は、セルソーターシステムである。図2Aに示すように、液滴形成トランスデューサ202(例えば、圧電発振器)は、流体導管201に結合され、その流体導管201は、ノズル203に結合され得、そのノズルを含み得るか、又はそのノズルであり得る。流体導管201内では、シース流体204が、粒子209を含む試料流体206を流体力学的に集束させて、移動性流体列208(例えば、ストリーム)となる。移動性流体列208内では、粒子209(例えば、細胞)は、一列縦隊に並んで、監視エリア211(例えば、レーザーストリームが交差する場所)を横切り、照射源212(例えば、レーザー)によって照射される。液滴形成トランスデューサ202の振動により、移動性流体列208が、粒子209を一部に含む、複数の液滴210に分裂される。
動作中、検出ステーション214(例えば、事象検出器)は、対象となる粒子(又は対象となる細胞)が監視エリア211をいつ横切るかを識別する。検出ステーション214は、タイミング回路228に入力供給し、次いで、そのタイミング回路は、フラッシュ帯電回路230に入力供給する。液滴分裂ポイントでは、時限液滴遅延(Δt)によって通知されて、フラッシュ電荷が、移動性流体列208に印加され、その結果、対象となる液滴が、電荷を担う。対象となる液滴は、選別されるべき1つ以上の粒子又は細胞を含み得る。次いで、帯電した液滴は、偏向板(図示せず)を作動させることによって選別して、その液滴を、区画、例えば、区画又はウェル若しくはマイクロウェルが特定の対象の液滴に関連付けられ得る収集管又はマルチウェル若しくはマイクロウェル試料プレートなどの容器の中に偏向させることができる。図2Aに示すように、液滴は、排水容器238内に収集することができる。
検出システム216(例えば、液滴境界検出器)は、対象となる粒子が監視エリア211を通過するときに、液滴駆動信号の位相を自動的に決定する役割を果たす。例示的な液滴境界検出器が、米国特許第7,679,039号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。検出システム216により、機器が液滴内の検出された各粒子の位置を正確に計算することが可能になる。検出システム216は、振幅信号220及び/又は位相信号218に入力供給することができ、次に、それらの入力は、(増幅器222を介して)振幅制御回路226及び/又は周波数制御回路224に入力供給する。振幅制御回路226及び/又は周波数制御回路224は、次いで、液滴形成トランスデューサ202を制御する。振幅制御回路226及び/又は周波数制御回路224は、制御システム内に含まれ得る。
いくつかの実施態様では、選別電子機器(例えば、検出システム216、検出ステーション214、及びプロセッサ240)は、検出された事象、及びそれに基づく選別決定を記憶するように構成されたメモリと結合され得る。この選別決定は、粒子についての事象データ内に含まれ得る。いくつかの実施態様では、検出システム216及び検出ステーション214は、単一の検出ユニットとして実装され得るか、又は事象測定が、検出システム216若しくは検出ステーション214のうちの一方によって収集され、そして非収集要素に提供され得るように、通信可能に結合され得る。
図2Bは、本明細書に示された一実施形態による粒子選別機システムの概略図である。図2Bに示された粒子選別機システム200は、偏向板252及び254を含む。電荷は、バーブ内のストリーム帯電ワイヤを介して印加され得る。これにより、分析のための、粒子210を含有する液滴210のストリームが作り出される。これらの粒子は、1つ以上の光源(例えば、レーザー)で照光されて、光散乱及び蛍光情報を生成することができる。粒子についての情報は、選別用電子機器又は他の検出システム(図2Bには図示せず)などによって分析される。偏向板252及び254は、独立して制御されて、帯電した液滴を誘引又は反発させ、区画などの目的地の収集容器(例えば、272、274、276、又は278のうちの1つ)に向かって誘導することができる。図2Bに示すように、偏向板252及び254を制御して、第1の経路262に沿って容器274に向かって、又は第2の経路268に沿って容器278に向かって、粒子を方向付けることができる。粒子が関心対象でない(例えば、指定されたソート範囲内の散乱又は照明情報を呈さない)場合、偏向板は、粒子がフロー経路264に沿って進み続けることを可能にし得る。そのような非荷電の小滴は、吸引器270を介してなど、廃棄物容器内に移行し得る。
選別用電子機器を含めて、測定値の収集を始動し、粒子についての蛍光信号を受信し、そして偏向板をどのように調整するかを決定して、粒子の選別を引き起こすことができる。図2Bに示された実施形態の例示的な実施態様として、Becton,Dickinson and Company社(Franklin Lakes,NJ)によって市販されているBD FACSAria(登録商標)系のフローサイトメータが挙げられる。
いくつかの実施形態では、粒子選別機システム200について説明された1つ以上の成分を使用して、それらの粒子を収集容器中に物理的に選別することにかかわらず、粒子を分析及び特性評価することができる。同様に、粒子分析システム300(図3)について説明された1つ以上の成分を使用して、それらの粒子を収集容器中に物理的に選別することにかかわらず、粒子を分析及び特性評価することができる。例えば、粒子は、粒子選別機システム200又は粒子分析システム300の成分のうちの1つ以上を使用して、本明細書に記載されているように、少なくとも3つのグループを含むツリーにグループ化又は表示することができる。
図3は、計算ベースの試料分析及び粒子特性評価のための粒子分析システムの機能ブロック図を示す。いくつかの実施形態では、粒子分析システム300は、フローシステムである。図3に示された粒子分析システム300は、本明細書に記載の方法を、全体的又は部分的に実行するように構成され得る。粒子分析システム300は、流体工学システム302を含む。流体工学システム302は、試料管310、及び試料の粒子330(例えば、細胞)が共通の試料経路320に沿って移動する試料管内の移動性流体縦列を含み得るか、又はそれらと結合され得る。
粒子分析システム300は、各粒子が共通試料経路に沿って1つ以上の検出ステーションを通過するときに、各粒子から信号を収集するように構成された検出システム304を含む。検出ステーション308は、概して、共通試料経路の監視エリア340を指す。いくつかの実施態様では、検出は、粒子330が監視エリア340を通過するときに、それらの粒子の光、又は1つ以上の他の特性を検出することを含み得る。図3では、1つの監視エリア340を有する1つの検出ステーション308が示されている。粒子分析システム300のいくつかの実施態様は、複数の検出ステーションを含むことができる。更に、いくつかの検出ステーションは、2つ以上の領域を監視することができる。
各信号には、各粒子に対してデータポイントを形成するための信号値が割り当てられる。上述したように、このデータは、事象データと呼ぶことができる。データポイントは、粒子に対して測定されたそれぞれの特性の値を含む多次元データポイントであり得る。検出システム304は、一連のそのようなデータポイントを第1の時間間隔で収集するように構成されている。
粒子分析システム300は、また、制御システム306も含むことができる。この制御システム306は、図2Aに示すように、1つ以上のプロセッサ、振幅制御回路226、及び/又は周波数制御回路224を含むことができる。示された制御システム206は、流体工学システム302に動作可能に関連付けられ得る。制御システム306は、ポアソン分布、及び第1の期間中に検出システム304によって収集されたデータポイントの数に基づいて、第1の期間の少なくとも一部分について計算された信号周波数を生成するように構成され得る。制御システム306は、第1の期間の一部分におけるデータポイントの数に基づいて、実験的な信号周波数を生成するように更に構成され得る。制御システム306は、追加的に、実験的な信号周波数を、計算された信号周波数又は所定の信号周波数と比較することができる。
図4は、本発明の例示的な実施形態による、フローサイトメトリーのためのシステム400を示している。このシステム400は、フローサイトメータ410、コントローラ/プロセッサ490、及びメモリ495を含む。このフローサイトメータ410は、1つ以上の励起レーザー415a~415c、集束レンズ420、フローチャンバ425、前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、蛍光集束レンズ440、1つ以上のビームスプリッタ445a~445g、1つ以上のバンドパスフィルタ450a~450e、1つ以上のロングパス(「LP」)フィルタ455a~455b、及び1つ以上の蛍光検出器460a~460fを含む。
励起レーザー415a~415cは、レーザービームの形態で光を放出する。励起レーザー415a~415cから放出されたレーザービームの波長は、図4の例示的なシステムにおいて、それぞれ、488nm、633nm、及び325nmである。レーザービームは、最初、ビームスプリッタ445a及び445bのうちの1つ以上を通って導かれる。ビームスプリッタ445aは、488nmで光を透過し、633nmで光を反射する。ビームスプリッタ445bは、UV光(10~400nmの範囲の波長を有する光)を透過し、488nm及び633nmで光を反射する。
次いで、レーザービームは、集束レンズ420に導かれ、その集束レンズ420は、試料の粒子がフローチャンバ425内に配置されている流体ストリームの部分上にビームを集束させる。フローチャンバは、調査のために、通常一度に1つ、ストリーム中の粒子を集束レーザービームに誘導する流体工学システムの一部である。フローチャンバは、ベンチトップフローサイトメータ内にフロー細胞を、又はストリームインエアサイトメータ内にノズル先端部を備えることができる。
レーザービームからの光は、粒子のサイズ、内部構造、及び粒子の上若しくは中に付属されるか若しくは自然に存在する1つ以上の蛍光分子の存在などの粒子の特性に応じて、様々な異なる波長での再放出を伴う回折、屈折、反射、散乱、及び吸収によって、試料内の粒子と相互作用する。蛍光放出、並びに回折光、屈折光、反射光、及び散乱光は、ビームスプリッタ445a~445g、バンドパスフィルタ450a~450e、ロングパスフィルタ455a~455b、及び蛍光集束レンズ440のうちの1つ以上を通って、前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、及び1つ以上の蛍光検出器460a~460fのうちの1つ以上に経路設定され得る。
蛍光集束レンズ440は、粒子レーザービーム間の相互作用から放出された光を収集し、1つ以上のビームスプリッタ及びフィルタに向けてその光を経路設定する。バンドパスフィルタ450a~450eなどのバンドパスフィルタは、狭い波長範囲がフィルタを通過することを可能にする。例えば、バンドパスフィルタ450aは、510/20フィルタである。第1番目の数字は、スペクトル帯域の中心を表す。第2番目の数字は、スペクトル帯域の範囲を提示する。したがって、510/20フィルタは、スペクトル帯域の中心の各側面上に10nm、又は500nm~520nmに広がる。ショートパスフィルタは、指定された波長以下の光の波長を透過する。ロングパスフィルタ455a~455bなどのロングパスフィルタは、指定された波長以上の光を透過する。例えば、670nmのロングパスフィルタであるロングパスフィルタ455aは、670nm以上の波長の光を透過する。フィルタは、特定の蛍光色素に対する検出器の特異性を最適化するために選択される場合が多い。それらのフィルタは、検出器に透過された光のスペクトル帯域が蛍光色素の放出ピークに近くなるように構成され得る。
ビームスプリッタは、異なる波長の光を、異なる方向に導く。ビームスプリッタは、ショートパス及びロングパスなどのフィルタ特性によって特徴付けられ得る。例えば、ビームスプリッタ445gは、620SPビームスプリッタであり、このビームスプリッタ445gは、620nm以下の短い波長の光を透過し、620nmよりも長い波長の光を異なる方向に反射させることを意味する。一実施形態では、ビームスプリッタ445a~445gは、二色性ミラーなどの光学ミラーを備えることができる。
前方散乱検出器430は、フロー細胞を通る直接ビームから軸外にわずかに離れて位置決めされ、回折光、粒子を通って又はその周りをほとんど前方方向に移動する励起光を検出するように構成される。前方散乱検出器によって検出された光の強度は、粒子のサイズ全体に依存する。前方散乱検出器は、フォトダイオードを含むことができる。側方散乱検出器435は、粒子の表面及び内部構造からの回折光及び反射光を検出するように構成され、粒子構造が複雑になるにつれて増加する傾向がある。粒子に関連付けられた蛍光分子からの蛍光放出は、1つ以上の蛍光検出器460a~460fによって検出され得る。側方散乱検出器435及び蛍光検出器は、光電子増倍管を含むことができる。前方散乱検出器430、側方散乱検出器435、及び蛍光検出器で検出された信号は、検出器によって電子信号(電圧)に変換され得る。このデータは、試料に関する情報を提供することができる。
当業者は、本発明の一実施形態によるフローサイトメータが、図4に図示してあるフローサイトメータに限定されないが、当技術分野で既知の任意のフローサイトメータを含み得ることを認識する。例えば、フローサイトメータは、様々な波長で、かつ様々な異なる構成で、任意の数のレーザー、ビームスプリッタ、フィルタ、及び検出器を有してもよい。
動作中、フローサイトメータの動作は、コントローラ/プロセッサ490によって制御され、検出器からの測定データは、メモリ495内に記憶されて、コントローラ/プロセッサ490によって処理され得る。明示的には示されていないが、コントローラ/プロセッサ190は、検出器に結合されて、その検出器から出力信号を受信し、また、フローサイトメータ400の電気部品及び電気機械部品に結合されて、レーザー、流体フローパラメータなどを制御することができる。入力/出力(I/O)機能部497は、システム内にも提供され得る。メモリ495、コントローラ/プロセッサ490、及びI/O497は、全体的に、フローサイトメータ410の不可欠な部分として提供され得る。そのような実施形態では、ディスプレイは、また、フローサイトメータ400のユーザに実験的なデータを提示するための、I/O機能部497の一部も形成し得る。あるいは、メモリ495及びコントローラ/プロセッサ490及びI/O機能部の一部又は全ては、汎用コンピュータなどの1つ以上の外部デバイスの一部であってもよい。いくつかの実施形態では、メモリ495及びコントローラ/プロセッサ490の一部又は全ては、フローサイトメータ410と無線又は有線で通信することができる。メモリ495及びI/O497と併せて、コントローラ/プロセッサ490は、フローサイトメータ実験の調製及び分析に関連する様々な機能を実行するように構成され得る。
図4に例示されたシステムは、フロー細胞425から各検出器へのビーム経路におけるフィルタ及び/又はスプリッタの構成によって画定されるように、6つの異なる波長帯域(本明細書では、任意の検出器についての「フィルタウィンドウ」と称され得る)内の蛍光を検出する6つの異なる検出器を含む。フローサイトメータ実験に使用される異なる蛍光分子は、それら独自の特性波長帯域の光を放出する。実験に使用される特定の蛍光標識、及びそれらの関連する蛍光放出帯域は、検出器のフィルタウィンドウと概ね一致するように、選択され得る。ただし、より多くの検出器が提供され、かつより多くの標識が利用されるため、フィルタウィンドウと蛍光放出スペクトルとの間の完全な対応は、不可能である。特定の蛍光分子の放出スペクトルのピークは、1つの特定の検出器のフィルタウィンドウ内に存在する可能性はあるが、その標識の発光スペクトルの一部が、また、1つ以上の他の検出器のフィルタウィンドウとも重複することは、一般的に正しい。これは、こぼれ信号と称され得る。I/O497は、蛍光標識のパネルを有するフローサイトメータ実験、及び複数のマーカーを有する複数の細胞母集団に関係するデータを受信するように構成され得、各細胞母集団は、複数のマーカーのサブセットを有する。I/O497は、また、1つ以上のマーカーを1つ以上の細胞母集団に割り当てる生体データ、マーカー濃度データ、発光スペクトルデータ、1つ以上のマーカーに標識を割り当てるデータ、及びサイトメータ構成データも受信するように構成され得る。標識スペクトル特性及びフローサイトメータ構成データなどのフローサイトメータ実験データもまた、メモリ495内に記憶され得る。コントローラ/プロセッサ490は、マーカーに対する標識の1つ以上の割り当てを評価するように構成され得る。
いくつかの実施形態によるシステムは、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを含むことができる。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであってもよい。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであってもよく、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる予定の他のプロセッサのうちの1つであってもよい。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、よく知られた方法でファームウェア及びハードウェアとインターフェース接続し、当技術分野で既知であるように、Java、Perl、C++、他の高級言語、又は低級言語、並びにそれらの組み合わせなどの種々のプログラミング言語で記述され得る様々なコンピュータプログラムの機能を、プロセッサが連携及び実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、通常、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、全て既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。プロセッサは、任意の好適なアナログシステム又はデジタルシステムであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、負帰還制御などのフィードバック制御を提供するアナログ電子機器を含む。
システムメモリは、様々な既知又は将来のメモリ記憶デバイスのいずれかであり得る。例としては、任意の一般的に入手可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、常駐ハードディスク若しくはテープなどの磁気媒体、リードライトコンパクトディスクなどの光学媒体、フラッシュメモリデバイス、又は他のメモリ記憶デバイスが挙げられる。メモリ記憶デバイスは、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、又はディスクドライブを含む、様々な既知又は将来のデバイスのいずれかであり得る。そのようなタイプのメモリ記憶デバイスは、通常、それぞれ、コンパクトディスク、磁気テープ、リムーバブルハードディスク、又は磁気ディスクなどのプログラム記憶媒体(図示せず)から読み出し、及び/又はプログラム記憶媒体に書き込む。これらのプログラム記憶媒体のいずれか、又は現在使用されている、若しくは後に開発され得る他のものは、コンピュータプログラム製品とみなされ得る。理解されるように、これらのプログラム記憶媒体は、通常、コンピュータソフトウェアプログラム及び/又はデータを記憶する。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータソフトウェアプログラムは、通常、システムメモリ、及び/又はメモリ記憶デバイスと併せて使用されるプログラム記憶デバイスに記憶される。
いくつかの実施形態では、内部に記憶された制御ロジック(プログラムコードを含むコンピュータソフトウェアプログラム)を有するコンピュータ使用可能媒体を備えるコンピュータプログラム製品が説明される。その制御ロジックは、コンピュータのプロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、本明細書に記載の機能を実行させる。他の実施形態では、いくつかの機能は、例えば、ハードウェアステートマシンを使用して、主にハードウェア内に実装される。本明細書に記載される機能を実行するためのハードウェアステートマシンの実装は、関連技術分野の当業者には明らかである。
メモリは、磁気、光学、又はソリッドステート記憶デバイス(磁気若しくは光学ディスク、又はテープ、又はRAM、又は固定型若しくは携帯型のいずれかの任意の他の好適なデバイスを含む)などの、プロセッサがデータを記憶し、取り出すことができる任意の好適なデバイスであり得る。プロセッサは、必要なプログラムコードを担持するコンピュータ可読媒体から好適にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサを含み得る。プログラミングは、通信チャネルを介してプロセッサにリモートで提供され得、あるいはメモリと併せてそれらのデバイスのいずれかを使用して、メモリ又はいくつかの他の携帯型若しくは固定型のコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品内に前もって保存され得る。例えば、磁気ディスク又は光学ディスクは、プログラミングを担持し得、ディスクライタ/リーダによって読み取ることができる。本発明のシステムは、例えば、コンピュータプログラム製品の形態のプログラミング、上記の方法を実施する際に使用するためのアルゴリズムも含む。本発明によるプログラミングは、コンピュータ可読媒体、例えば、コンピュータによって直接読み取り及びアクセスすることができる任意の媒体に記録され得る。そのような媒体としては、以下に限定されないが、磁気ディスク、ハードディスク記憶媒体、及び磁気テープなどの磁気記憶媒体、CD-ROMなどの光学記憶媒体、RAM及びROMなどの電気記憶媒体、ポータブルフラッシュドライブ、並びに磁気/光学記憶媒体などのこれらのカテゴリのハイブリッドが挙げられる。
プロセッサは、また、リモート位置でユーザと通信するための通信チャネルへのアクセスを有し得る。リモート位置とは、ユーザが、システムと直接接触せず、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、電話ネットワーク、衛星ネットワーク、又は携帯電話(すなわち、スマートフォン)を含む任意の他の適切な通信チャネルに接続されたコンピュータなどの外部デバイスから入力マネージャに入力情報を中継することを意味する。
いくつかの実施形態では、本開示によるシステムは、通信インターフェースを含むように構成され得る。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワーク及び/又は別のデバイスと通信するための受信機及び/又は送信機を含む。通信インターフェースは、以下に限定されないが、無線周波数(RF)通信(例えば、無線周波数識別(RFID)、Zigbee通信プロトコル、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、及び符号分割多元接続(CDMA)又はモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などのセルラー通信を含む、有線通信又は無線通信のために構成され得る。
一実施形態では、通信インターフェースは、主題のシステムと、同様の補完的データ通信のために構成される(例えば、診療所又は病院環境における)コンピュータ端末などの他の外部デバイスとの間のデータ通信を可能にするために、例えば、USBポート、RS-232ポート、又は任意の他の好適な電気接続ポートなどの物理ポート又はインターフェースなど、1つ以上の通信ポートを含むように構成される。
一実施形態では、通信インターフェースは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、又は任意の他の適切な無線通信プロトコルのために構成され、これにより、主題のシステムが、コンピュータ端末及び/若しくはネットワーク、通信可能モバイル電話、携帯情報端末、又はユーザが合同して使用することができる任意の他の通信デバイスなどの他のデバイスと通信することが可能になる。
一実施形態では、通信インターフェースは、携帯電話ネットワーク、ショートメッセージサービス(SMS)、インターネットに接続されているローカルエリアネットワーク(LAN)上のパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続、又はWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介して、インターネットプロトコル(IP)を利用するデータ転送のための接続を提供するように構成されている。
一実施形態では、主題のシステムは、例えば、802.11若しくはBluetooth(登録商標)RFプロトコル、又はIrDA赤外線プロトコルなどの共通の標準規格を使用して、通信インターフェースを介してサーバデバイスと無線で通信するように構成される。サーバデバイスは、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)若しくはノートブックコンピュータなどの別のポータブルデバイス、又はデスクトップコンピュータ、アプライアンスなどのより大きなデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ、並びにボタン、キーボード、マウス、又はタッチスクリーンなどの入力デバイスを有する。
いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、上記の通信プロトコル及び/又は通信機構のうちの1つ以上を使用して、主題のシステム内、例えば、任意選択可能なデータ記憶ユニット内に記憶されたデータをネットワーク又はサーバデバイスと、自動的又は半自動的に伝達するように構成される。
出力コントローラは、人間であろうと機械であろうと、ローカルであろうとリモートであろうと、ユーザに情報を提示するための様々な既知の表示デバイスのいずれかのためのコントローラを含み得る。表示デバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は、通常、画素の配列として、論理的にかつ/又は物理的に編成され得る。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラは、システムとユーザとの間にグラフィカル入力及び出力インターフェースを提供するための、及びユーザ入力を処理するための、様々な既知又は将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含み得る。コンピュータの機能要素は、システムバスを介して互いに通信することができる。これらの通信の一部は、ネットワーク、又は他のタイプのリモート通信を使用する代替の実施形態で達成され得る。出力マネージャは、また、既知の技術に従って、例えば、インターネット、電話、又は衛星ネットワークを介して、リモート位置でユーザに、処理モジュールによって生成された情報を提供し得る。出力マネージャによるデータの提示は、様々な既知の技術に従って実施され得る。いくつかの例として、データは、SQL、HTML、若しくはXMLドキュメント、電子メール若しくは他のファイル、又は他の形態のデータを含み得る。データは、ユーザが追加のSQL、HTML、XML、又は他のドキュメント若しくはデータをリモートソースから取り出すことができるように、インターネットURLアドレスを含み得る。主題のシステム内に存在する1つ以上のプラットフォームは、通常、一般的にサーバと呼ばれるコンピュータのクラスのものであるが、任意のタイプの既知のコンピュータプラットフォーム又は将来開発されるタイプであってもよい。また一方、それらは、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、又は他のコンピュータタイプであってもよい。それらは、任意の既知若しくは将来のタイプのケーブル配線、又はネットワーク化されているか、若しくはされていないかのいずれかの無線システムを含む、他の通信システムを介して接続されてもよい。それらは、同一場所に配置されてもよく、又は物理的に分離されてもよい。場合により、選択されたコンピュータプラットフォームのタイプ及び/又は構成に応じて、様々なオペレーティングシステムが、コンピュータプラットフォームのいずれかで採用されてもよい。適切なオペレーティングシステムとしては、Windows 10、Windows NT(登録商標)、Windows XP、Windows 7、Windows 8、iOS、Sun Solaris、Linux(登録商標)、OS/400、Compaq Tru64 Unix、SGI IRIX、Siemens Reliant Unix、Ubuntu、Zorin OSなどが挙げられる。
図8は、特定の実施形態による、例示的なコンピューティングデバイス800の一般的なアーキテクチャを示している。図8に示されたコンピューティングデバイス800の一般的なアーキテクチャは、コンピュータハードウェア及びソフトウェアコンポーネントの配置を含む。コンピューティングデバイス800は、図8に示された要素よりも多くの(又はより少ない)要素を含み得る。ただし、有効な開示を提供するためには、これらの一般的に伝統的な要素の全てが、必ずしも示される必要はない。図示してあるように、コンピューティングデバイス800は、処理ユニット810、ネットワークインターフェース820、コンピュータ可読媒体ドライブ830、入力/出力デバイスインターフェース840、ディスプレイ850、及び入力デバイス860を含み、それらの全ては、通信バスを経由して互いに通信することができる。ネットワークインターフェース820は、1つ以上のネットワーク又はコンピューティングシステムへの接続を提供することができる。したがって、処理ユニット810は、ネットワークを介して、他のコンピューティングシステム又はサービスから情報及び命令を受信することができる。処理ユニット810は、また、メモリ870との間でも通信することができ、入力/出力デバイスインターフェース840を介して、任意選択可能なディスプレイ850のための出力情報を更に提供することができる。入力/出力デバイスインターフェース840は、また、キーボード、マウス、デジタルペン、マイクロフォン、タッチスクリーン、ジェスチャー認識システム、音声認識システム、ゲームパッド、加速度計、ジャイロスコープ、又は他の入力デバイスなどの、任意選択可能な入力デバイス860から入力を受信することもできる。
メモリ870は、処理ユニット810が順番に実行して1つ以上の実施形態を実施するコンピュータプログラム命令(いくつかの実施形態では、モジュール又はコンポーネントとしてグループ化される)を含むことができる。メモリ870は、一般的に、RAM、ROM、及び/又は他の永続的、補助的、又は非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。メモリ870は、コンピューティングデバイス800の一般的な管理及び動作において、処理ユニット810によって使用されるためのコンピュータプログラム命令を提供するオペレーティングシステム872を記憶することができる。メモリ870は、本開示の態様を実装するためのコンピュータプログラム命令及び他の情報を更に含むことができる。
例えば、一実施形態では、メモリ870は、試料内の細胞の表現型を識別するための細胞表現型識別モジュール874、及び細胞が所定の表現型の集合に属する表現型を有するか否かを判定し、かつ細胞選別機が選別するための命令を発行するための細胞表現型分類モジュール876を含む。
特定の実施形態では、主題のシステムは、識別の順序に基づいて、試料内の、細胞などの粒子を識別するための上述のアルゴリズムを使用するフローサイトメトリーシステムである。。適切なフローサイトメトリーシステムとしては、以下に限定されないが、Ormerod(ed.), Flow Cytometry:A Practical Approach,Oxford Univ.Press(1997)、Jaroszeski et al.(eds.),Flow Cytometry Protocols,Methods in Molecular Biology No.91,Humana Press(1997)、Practical Flow Cytometry,3rd ed.,Wiley-Liss(1995)、Virgo,et al.(2012)Ann Clin Biochem.Jan;49(pt 1):17-28、Linden,et.al.,Semin Throm Hemost.2004 Oct;30(5):502-11、Alison,et al.J Pathol,2010 Dec;222(4):335-344、及びHerbig,et al.(2007)Crit Rev Ther Drug Carrier Syst.24(3):203-255に記載されているものが挙げられ、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。特定の例では、関心のフローサイトメトリシステムとしては、BD Biosciences FACSCanto(商標)IIフローサイトメータ、BD Accuri(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCelesta(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSLyric(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVerse(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSymphony(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortessa(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences LSRFortess(商標)X-20フローサイトメータ、及びBD Biosciences FACSCalibur(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSCount(商標)細胞選別機、BD Biosciences FACSLyric(商標)細胞選別機、及びBD Biosciences Via(商標)細胞選別機、BD Biosciences Influx(商標)細胞選別機、BD Biosciences Jazz(商標)細胞選別機、BD Biosciences Aria(商標)細胞選別機、及びBD Biosciences FACSMelody(商標)細胞選別機などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、主題の粒子選別システムは、米国特許第9,952,076号、同第9,933,341号、同第9,726,527号、同第9,453,789号、同第9,200,334号、同第9,097,640号、同第9,095,494号、同第9,092,034号、同第8,975,595号、同第8,753,573号、同第8,233,146号、同第8,140,300号、同第7,544,326号、同第7,201,875号、同第7,129,505号、同第6,821,740号、同第6,813,017号、同第6,809,804号、同第6,372,506号、同第5,700,692号、同第5,643,796号、同第5,627,040号、同第5,620,842号、同第5,602,039号、に記載されるものなどのフローサイトメトリーシステムであり、それらの各々の開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
識別の順序に基づいて、細胞などの粒子を有する試料をフローサイトメトリーを使用して選別するためのコンピュータ可読記憶媒体
本開示の態様は、主題の方法を実践するための命令を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒を更に含む。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書に記載の方法を実践するためのシステムの完全な自動化又は部分的な自動化のために、1つ以上のコンピュータで使用され得る。特定の実施形態では、本明細書に記載の方法による命令は、「プログラミング」の形態でコンピュータ可読媒体に符号化され得、この場合、「コンピュータ可読媒体」という用語は、本明細書で使用される場合、実行及び処理のために命令及びデータをコンピュータに提供することに関与する任意の非一時的記憶媒体を指す。適切な非一時的記憶媒体の例としては、磁気ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROM、DVD-ROM、ブルーレイディスク、ソリッドステートディスク、及びネットワークアタッチド記憶装置(NAS)が挙げられるが、このようなデバイスは、コンピュータの内部にあるか、又は外部にあるかを問わない。情報を含むファイルは、コンピュータ可読媒体上に「記憶される」ことができ、ここで、「記憶すること」とは、その情報がコンピュータによって後日アクセス可能及び検索可能であるように、その情報を記録することを意味する。本明細書に記載のコンピュータ実施方法は、任意の数のコンピュータプログラミング言語のうちの1つ以上で記述することができるプログラミングを使用して、実行され得る。そのような言語としては、例えば、Java(Sun Microsystems,Inc.,Santa Clara,CA)、Visual Basic(Microsoft Corp.,Redmond,WA)、及びC++(AT&T Corp.,Bedminster,NJ)、並びに任意の多くの他の言語が挙げられる。
いくつかの実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、その上に記憶されるコンピュータプログラムを含み、そのコンピュータプログラムは、コンピュータ上にロードされたときに、命令を含み、その命令は、試料の細胞から検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、細胞表現型を識別するためのアルゴリズム、及び、識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する細胞を、区画中に動的に選別する細胞選別機に命令するためのアルゴリズムを有する。
コンピュータ可読記憶媒体は、フローストリームの1つ以上の画像、例えば、フローストリームの2つ以上の画像、例えば、3つ以上の画像、例えば、4つ以上の画像、例えば、5つ以上の画像、例えば、10個以上の画像、例えば、15個以上の画像、及び25個以上の画像を捕捉するための命令を含み得る。特定の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、画像の光学解像度を向上させるためなどの、捕捉された画像の光学的調整のための命令を含む。特定の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、捕捉された画像の解像度を5%以上だけ、例えば、10%以上だけ、例えば、25%以上だけ、例えば、50%以上だけ向上させるための命令、及び捕捉された画像の解像度を75%だけ向上させるための命令を含み得る。
実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、細胞選別機に命令して、第1の表現型を有する所定の数の細胞が選別された後に、表現型の集合から第1の表現型を選別することを停止させるためのアルゴリズムを含む。特定の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、細胞選別機に命令して、所定の数の細胞を区画中に動的に選別させるためのアルゴリズムを含む。他の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、支持台に命令して、所定の数の細胞が第1のウェル中に選別された後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに移動させるためのアルゴリズムを含む。
コンピュータ可読記憶媒体は、また、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムも含むことができる。いくつかの実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリストに追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、表現型のリストに照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含むことができ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。他の実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、確率的データ構造に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含むことができ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。場合によっては、この確率的データ構造は、ブルームフィルタである。他の実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含むことができ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。場合によっては、この連想配列は、内容のアドレス指定可能なメモリである。いくつかの実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含むことができ、第1の細胞は、第2の細胞によっても示される表現型を有する。他の実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記録するためのアルゴリズムを含む。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、区画、及びその区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持するためのアルゴリズムを含むことができる。
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、粒子の1つ以上のパラメータを計算するためのアルゴリズムも含むことができる。これらの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、細胞選別機に命令して、識別の順序に基づいて、1つ以上の表現型を含む表現型の第1の集合を示す試料の細胞を第1の区画中に動的に選別することと、表現型の第1の集合を示さない試料の細胞を第2の区画中に動的に選別することとを行うためのアルゴリズムを含む。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新して、第1の区画中に選別された細胞、及び第2の区画中に選別された細胞が、実質的に同じ数の細胞を含むようにするためのアルゴリズムを含むことができる。
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、不確定な表現型を示す細胞を選別しないためのアルゴリズムも含むことができる。
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、また、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量の推定値を計算するためのアルゴリズムも含むことができる。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散の推定値を計算するためのアルゴリズムを含むことができる。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現についての閾値を計算するためのアルゴリズムを含むことができる。そのような実施形態では、対象となるコンピュータ可読記憶媒体は、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を計算するためのアルゴリズムを含むことができる。
コンピュータ可読記憶媒体は、ディスプレイ及びオペレータ入力デバイスを有する1つ以上のコンピュータシステム上で使用され得る。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであってもよい。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するために記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、及び入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、並びに多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであってもよく、又は利用可能であるか、若しくは利用可能になる予定の他のプロセッサのうちの1つであってもよい。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の方法でファームウェア及びハードウェアとインターフェース接続し、当技術分野で既知であるように、Java、Perl、C++、他の高級言語又は低級言語、並びにそれらの組み合わせなどの種々のプログラミング言語で記述され得る様々なコンピュータプログラムの機能を、プロセッサが連携及び実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、通常、プロセッサと協調して、コンピュータの他の構成要素の機能を調整し、実行する。オペレーティングシステムは、また、全て既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイル及びデータ管理、メモリ管理、並びに通信制御及び関連サービスを提供する。
ユーティリティ
主題のシステム、方法、及びコンピュータシステムは、生体試料などの流体媒体中の試料内の、細胞などの粒子を分析及び選別することが望ましい様々な分野での用途を見出す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のシステム及び方法は、蛍光タグで標識された生体試料のフローサイトメトリーの特徴付けにおける用途を見出す。他の実施形態では、システム及び方法は、放出された光の分光術における用途を見出す。更に、主題のシステム及び方法は、(例えば、フローストリーム中の)試料を選別する効率を改善する際の用途を見出す。試料を選別する効率を改善することとは、主題のシステム及び方法が使用される場合、試料を選別するときに、試料の細胞などのわずかな粒子も無駄になり得ないこと(すなわち、細胞などの粒子が未使用のままになるように、それらの粒子を処理すること)を意味する。特に、主題のシステム及び方法は、選別する効率を改善し、特に、試料内の相対的に低い頻度を伴う細胞が選別されたときに、無駄な細胞の数を減らすことができる。特定の事例では、主題システム及び方法が使用されたときに、選別する効率は、改善されて、より多くの変種の粒子を収集及び選別することができる。粒子の変種とは、例えば、細胞表現型を意味し、本開示の実施形態が使用されたときに、より多数の異なる細胞表現型が選別される。本開示の実施形態は、改善された細胞選別効率、向上した粒子収集、粒子帯電効率、より正確な粒子帯電、及び細胞選別中の向上した粒子偏向を有するフローサイトメータを提供することが望ましい用途を見出す。
本開示の実施形態は、また、生体試料から調製された細胞が、研究、実験室試験、又は治療での使用に望ましくあり得る用途で使用される。いくつかの実施形態では、主題の方法及びデバイスは、標的の流体又は組織生体試料から調製された個々の細胞を取得することを容易にし得る。例えば、主題の方法及びシステムは、がんなどの疾患の研究又は診断用標本として使用される、流体又は組織試料から細胞を取得することを容易にする。同様に、主題の方法及びシステムは、治療で使用される流体又は組織試料から細胞を取得することを容易にし得る。本開示の方法及びデバイスは、従来のフローサイトメトリシステムと比較して、向上した効率及び低コストの生体試料(例えば、臓器、組織、組織断片、体液)から細胞を分離し、収集することを可能にする。
添付の特許請求の範囲にかかわらず、本開示は、また、以下の付記によっても定義される。
1.試料を、フローサイトメトリーを使用して選別する方法であって、
試料をフローサイトメータ中に導入することと、
導入された試料をフローストリームの中に流すことと、
フローストリーム中の試料を光源で照射することと、
フローストリームの中を流れる試料内の細胞からの光を検出することと、
検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、フローストリームの中を流れる試料内の細胞の表現型を識別することと、
識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する試料の細胞を区画中に動的に選別することと
を含む、方法。
2.第1の表現型を有する所定の数の細胞を選別した後に、表現型の集合から第1の表現型を除外することを更に含む、付記1に記載の方法。
3.所定の数の細胞が、区画中に選別される、付記1に記載の方法。
4.区画が、ウェルを含む、付記1に記載の方法。
5.ウェルが、マルチウェルプレートのウェルである、付記4に記載の方法。
6.所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに進めることを更に含む、付記5に記載の方法。
7.区画中に選別された細胞の表現型を記録することを更に含む、付記1に記載の方法。
8.区画中に選別された細胞の表現型を記録することが、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリストに追加することを含む、付記7に記載の方法。
9.表現型のリストに照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記8に記載の方法。
10.区画中に選別された細胞の表現型を記録することが、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することを含む、付記7に記載の方法。
11.確率的データ構造に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記10に記載の方法。
12.確率的データ構造が、ブルームフィルタである、付記10に記載の方法。
13.試料の分析に基づいて、ブルームフィルタ内の衝突を減らすように、ブルームフィルタのハッシュ関数を選択することを更に含む、付記12に記載の方法。
14.区画中に選別された細胞の表現型を記録することが、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することを含む、付記7に記載の方法。
15.連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記14に記載の方法。
16.連想配列が、内容のアドレス指定可能なメモリである、付記14に記載の方法。
17.区画中に選別された細胞の表現型を記録することが、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することを含む、付記7に記載の方法。
18.真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定することを更に含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示された表現型を有する、付記17に記載の方法。
19.区画、及び区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記録することを更に含む、付記1に記載の方法。
20.区画、及び区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持することを更に含む、付記19に記載の方法。
21.試料内の細胞のサブセットに基づいて、試料内の細胞によって示される表現型の数を推定することを更に含む、付記1に記載の方法。
22.細胞を選別することが、細胞を第1の区画及び第2の区画中に偏向させることを含む、付記1に記載の方法。
23.試料内の細胞が、所定の数の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す第1のグループと、表現型の第1の集合を示さない第2のグループとに分けられる、付記22に記載の方法。
24.第1のグループが、識別の順序に基づいて、第1の区画又は第2の区画のうちの一方に選別される、付記23に記載の方法。
25.細胞を第1のグループ及び第2のグループに分けるために使用される表現型の第1の集合は、第1のグループ及び第2のグループが実質的に同じ数の細胞を含むように決定される、付記23に記載の方法。
26.第1のグループ及び第2のグループが実質的に同じ数の細胞を含むように、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新することを更に含む、付記23に記載の方法。
27.細胞表現型を識別することが、検出された光から生成されたデータ信号から決定されるパラメータのうちの1つ以上の値に基づく、付記1に記載の方法。
28.細胞のパラメータの特定の値が、細胞が表現型を有するか否かの不確定な状態を示す、付記27に記載の方法。
29.細胞は、細胞が表現型を有するか否かの不確定な状態を示すときに、選別されない、付記28に記載の方法。
30.選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量を推定することを更に含む、付記1に記載の方法。
31.選別された細胞についての純粋データの、予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散を推定することを更に含む、付記30に記載の方法。
32.蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現の閾値を画定することを更に含む、付記31に記載の方法。
33.蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示される表現型に関して不確定性の尺度を画定することを更に含む、付記32に記載の方法。
34.所定の数が1である、付記2、3、6、及び23のいずれか一つに記載の方法。
35.所定の表現型の集合が、1つ以上の細胞亜型を有する細胞型を含む、付記1~34のいずれか一つに記載の方法。
36.細胞型が、T細胞である、付記35に記載の方法。
37.細胞亜型が、CD4+T細胞を含む、付記36に記載の方法。
38.細胞亜型が、CD8+T細胞を含む、付記36に記載の方法。
39.フローストリームの中を流れる試料から光を検出することが、光吸収、光散乱、蛍光、又はそれらの組み合わせを検出することを含む、付記1~38のいずれか一つに記載の方法。
40.細胞の表現型が、細胞の散乱光から決定される、付記39に記載の方法。
41.散乱光が、前方散乱光を含む、付記40に記載の方法。
42.散乱光が、側方散乱光を含む、付記40に記載の方法。
43.細胞の表現型が、細胞からの蛍光から決定される、付記39に記載の方法。
44.細胞の表現型が、細胞からの周波数符号化された蛍光データから決定される、付記43に記載の方法。
45.細胞の表現型が、集積回路デバイスによって検出される、付記1~44のいずれか一つに記載の方法。
46.集積回路デバイスが、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)である、付記45に記載の方法。
47.集積回路デバイスが、特定用途向け集積回路(ASIC)である、付記45に記載の方法。
48.集積回路デバイスが、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)である、付記45に記載の方法。
49.フローストリームが、200nm~800nmの波長の光源で照射される、付記1に記載の方法。
50.方法が、周波数シフトされた光の第1のビーム、及び周波数シフトされた光の第2のビームでフローストリームを照射することを含む、付記49に記載の方法。
51.周波数シフトされた光の第1のビームが、局部発振器(LO)ビームを含み、周波数シフトされた光の第2のビームが、高周波コムビームを備える、付記50に記載の方法。
52.高周波駆動信号を音響光学デバイスに印加することと、
レーザーで音響光学デバイスを照射して、周波数シフトされた光の第1のビーム、及び周波数シフトされた光の第2のビームを生成することと
を含む、付記50または51に記載の方法。
53.レーザーが、連続波レーザーである、付記52に記載の方法。
54.試料をフローサイトメトリーを使用して選別するためのシステムであって、
フローストリームの中を流れる細胞を含む試料を照射するように構成された光源と、
試料内の細胞からの光を検出し、検出された光から複数のデータ信号を生成するための光検出器を含む光検出システムと、
フローストリームの中を流れる細胞を含む試料を受容するように構成された細胞選別機と、
細胞選別機によって選別された、試料からの細胞を受容するように構成された複数の区画と、
プロセッサであって、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含む、プロセッサとを備え、
メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令が、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、
検出された光から生成されたデータ信号のうちの1つ以上に基づいて、試料内の細胞の表現型を識別することと、
識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する、試料の細胞を区画中に動的に選別するように、細胞選別機に命令することと
を行わせる、システム。
55.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、細胞選別機に命令して、第1の表現型を有する所定の数の細胞が選別された後に、表現型の集合から第1の表現型を選別することを停止させる、付記54に記載のシステム。
56.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、細胞選別機に命令して、所定の数の細胞を区画中に動的に選別させる、付記54に記載のシステム。
57.区画が、ウェルを含む、付記54に記載のシステム。
58.ウェルが、マルチウェルプレートのウェルである、付記57に記載のシステム。
59.マルチウェルプレートを移動させるように構成された並進可能な支持台を更に備え、
プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、支持台に命令して、所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに移動させる、付記58に記載のシステム。
60.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる、付記54に記載のシステム。
61.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリストに追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる、付記60に記載のシステム。
62.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、表現型のリストに照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記61に記載のシステム。
63.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる、付記60に記載のシステム。
64.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、確率的データ構造に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示された表現型を有する、付記63に記載のシステム。
65.確率的データ構造が、ブルームフィルタである、付記63に記載の方法。
66.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる、付記60に記載の方法。
67.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示された表現型を有する、付記66に記載のシステム。
68.連想配列が、内容のアドレス指定可能なメモリである、付記66に記載のシステム。
69.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記憶させる、付記60に記載のシステム。
70.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定させ、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示された表現型を有する、付記69に記載のシステム。
71.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、区画、及び区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記憶させる、付記54に記載のシステム。
72.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、区画、及び区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持させる、付記71に記載のシステム。
73.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、細胞選別機に命令して、
識別の順序に基づいて、1つ以上の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す試料の細胞を第1の区画に動的に選別することと、
表現型の第1の集合を示さない、試料の細胞を第2の区画に動的に選別することと
を行わせる、付記54に記載のシステム。
74.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新して、第1の区画中に選別された細胞、及び第2の区画中に選別された細胞が、実質的に同じ数の細胞を含ませる、付記73に記載のシステム。
75.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、不確定な表現型を示す細胞を選別させない、付記54に記載のシステム。
76.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定された蛍光こぼれ信号の量の推定値を計算させる、付記54に記載のシステム。
77.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散の推定値を計算させる、付記76に記載のシステム。
78.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現の閾値を計算させる、付記77に記載のシステム。
79.プロセッサが、プロセッサに動作可能に結合されたメモリを含み、メモリが、メモリ上に記憶された命令を含み、命令は、プロセッサによって実行されたときに、プロセッサに、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を計算させる、付記78に記載のシステム。
80.所定の数が1である、付記55、56、及び59のいずれか一つに記載のシステム。
81.所定の表現型の集合が、1つ以上の細胞亜型を有する細胞型を含む、付記54~80のいずれか一つに記載のシステム。
82.細胞型が、T細胞である、付記81に記載のシステム。
83.細胞亜型が、CD4+T細胞を含む、付記82に記載のシステム。
84.細胞亜型が、CD8+T細胞を含む、付記82に記載のシステム。
85.光検出システムが、光吸収、光散乱、蛍光、又はそれらの組み合わせを検出するように構成されている、付記54~84のいずれか一つに記載のシステム。
86.光源が、少なくとも周波数シフトされた光の第1のビーム、及び周波数シフトされた光の第2のビームを生成するように構成された光ビーム生成器コンポーネントを含む、付記54~85のいずれか一つに記載のシステム。
87.光ビーム生成器が、音響光学偏向器を含む、付記86に記載のシステム。
88.光ビーム生成器が、ダイレクトデジタルシンセサイザー(DDS)RFコム発生器を含む、付記86~87のいずれか一つに記載のシステム。
89.光ビーム生成器コンポーネントが、周波数シフトされた局部発信器ビームを生成するように構成されている、付記86~88のいずれか一つに記載のシステム。
90.光ビーム生成器コンポーネントが、複数の周波数シフトコムビームを生成するように構成されている、付記86~89のいずれか一つに記載のシステム。
91.光源が、レーザーを含む、付記54~90のいずれか一つに記載のシステム。
92.レーザーが、連続波レーザーである、付記91に記載のシステム。
93.細胞選別機が、液滴偏向器を含む、付記54に記載のシステム。
94.非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
試料を選別するための、該上部に記憶された命令を含み、命令が、
試料の細胞から検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、細胞表現型を識別するためのアルゴリズムと、
識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する細胞を区画中に動的に選別するように、細胞選別機に命令するためのアルゴリズムと
を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
95.非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、第1の表現型を有する所定の数の細胞が選別された後に、表現型の集合から第1の表現型を選別することを停止するように、細胞選別機に命令するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
96.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、所定の数の細胞を区画中に動的に選別するように、細胞選別機に命令するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
97.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、所定の数の細胞が第1のウェル中に選別された後に、マルチウェルプレートを第2のウェルに移動させるように、支持台に命令するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
98.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
99.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリストに追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む、付記98に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
100.非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、表現型のリストに照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型も有する、付記99に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
101.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む、付記98に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
102.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、確率的データ構造に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記98に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
103.確率的データ構造が、ブルームフィルタである、付記101に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
104.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む、付記98に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
105.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、連想配列に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記104に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
106.連想配列が、内容のアドレス指定可能なメモリである、付記104に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
107.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することによって、区画中に選別された細胞の表現型を記録するためのアルゴリズムを含む、付記98に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
108.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、真理値表に照会して、第1の細胞が既に選別されたか否かを判定するためのアルゴリズムを含み、第1の細胞が、また、第2の細胞によっても示される表現型を有する、付記107に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
109.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、区画、及び区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記録するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
110.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、区画、及び区画中に選別された細胞の表現型を識別するリストを維持するためのアルゴリズムを含む、付記109に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
111.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、細胞選別機に、
識別の順序に基づいて、1つ以上の表現型を含む、表現型の第1の集合を示す試料の細胞を第1の区画に動的に選別することと、
表現型の第1の集合を示さない、試料の細胞を第2の区画に動的に選別することと
を行わせる、付記54に記載のシステム。
112.非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、第1の区画中に選別された細胞、及び第2の区画中に選別された細胞が実質的に同じ数の細胞を含むように、試料内の選別された細胞に基づいて、表現型の第1の集合を動的に更新するためのアリゴリズムを含む、付記111に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
113.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、不確定な表現型を示す細胞を選別しないためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
114.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、単一のデータ信号に関して測定される蛍光こぼれ信号の量の推定値を計算するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
115.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、選別された細胞についての純粋データの予測された分散共分散マトリックスに基づいて、2つの蛍光団の間の共分散の推定値を計算するためのアルゴリズムを含む、付記114に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
116.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、蛍光団の表現のための閾値を計算するためのアルゴリズムを含む、付記115に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
117.非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、蛍光団の間の推定された共分散に基づいて、選別された細胞によって示された表現型に関して不確定性の尺度を計算するためのアルゴリズムを含む、付記94に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
118.所定の数が1である、付記95、96、及び97のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
119.所定の表現型の集合が、1つ以上の細胞亜型を有する細胞型を含む、付記94~118のいずれか一つに記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
120.細胞型が、T細胞である、付記119に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
121.細胞亜型が、CD4+T細胞を含む、付記120に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
122.細胞亜型が、CD8+T細胞を含む、付記121に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
上記の発明は、明確な理解のために例示及び例によって多少詳しく説明されてきたが、当業者であれば、本発明の教示に照らして、添付の特許請求の範囲の趣旨又は範囲から逸脱することなく、それらの発明に対して特定の変更及び修正が行われ得ることは、容易に明らかである。
したがって、上記は単に本発明の原理を例示するにすぎない。当業者は、本明細書に明示的に記載又は示されていないが、本発明の原理を具現化し、その精神及び範囲内に含まれる様々な配置を考案することができることが理解される。更に、本明細書に列挙された全ての例及び条件付き用語は、主に、読者が、本発明の原理、及び技術分野を更に進めるために発明者らによって提供された概念を理解することを助ける点を意図しており、そのような具体的に列挙された例及び条件に限定されるものではないと解釈されるべきである。更に、本発明の原理、態様、及び実施形態を記載する、本明細書の全ての記述、並びにそれらの具体例は、それらの構造的及び機能的等価物の両方を包含することが意図されている。更に、そのような等価物は、構造に関係なく、現在知られている等価物と、将来開発される等価物との両方、すなわち、同じ機能を実行するように開発された任意の要素を含むことが意図される。更に、本明細書に開示されるいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に記載されているか否かにかかわらず、公に献呈するように意図されない。
したがって、本発明の範囲は、本明細書に示され、説明された例示的な実施形態に限定されることを意図されていない。むしろ、本発明の範囲及び精神は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。特許請求の範囲においては、米国特許法第112条(f)又は米国特許法第112条(6)は、「のための手段(means for)」と完全に一致する語句、又は「のためのステップ(step for)」と完全に一致する語句が、特許請求項におけるそのような限定の始まりに記載される場合にのみ、特許請求項における限定のために適用されるものと明確に定義されており、そのような完全に一致する語句が、特許請求項における限定に使用されていない場合、米国特許法第112条(f)も米国特許法第112条(6)も適用されない。
関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)に基づいて、本出願は、2020年4月28日に出願された米国仮特許出願第63/016,702号の出願日の優先権を主張するものであり、その出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (15)

  1. 試料を、フローサイトメトリーを使用して選別する方法であって、
    前記試料をフローサイトメータ中に導入することと、
    前記導入された試料をフローストリームの中に流すことと、
    前記フローストリーム中の前記試料を光源で照射することと、
    前記フローストリームの中を流れる前記試料内の細胞からの光を検出することと、
    前記検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、前記フローストリームの中を流れる前記試料内の細胞の表現型を識別することと、
    識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する前記試料の細胞を区画中に動的に選別することと
    を含む、方法。
  2. 第1の表現型を有する所定の数の細胞を選別した後に、表現型の前記集合から前記第1の表現型を除外することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 所定の数の細胞が、区画中に選別される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記区画が、ウェルを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ウェルが、マルチウェルプレートのウェルである、請求項4に記載の方法。
  6. 所定の数の細胞を第1のウェル中に選別した後に、前記マルチウェルプレートを第2のウェルに進めさせることを更に含む、請求項5に記載の方法。
  7. 区画中に選別された細胞の前記表現型を記録することを更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 区画中に選別された細胞の前記表現型を記録することが、選別された細胞の表現型の表現を表現型のリストに追加することを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 区画中に選別された細胞の前記表現型を記録することが、選別された細胞の表現型の表現を確率的データ構造に追加することを含む、請求項7に記載の方法。
  10. 区画中に選別された細胞の前記表現型を記録することが、選別された細胞の表現型の表現を連想配列に追加することを含む、請求項7に記載の方法。
  11. 区画中に選別された細胞の前記表現型を記録することが、細胞表現型に対応する真理値表内の場所に値を設定することを含む、請求項7に記載の方法。
  12. 区画、及び前記区画中に選別された細胞の表現型を識別する情報を記録することを更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 細胞を選別することが、第1の区画及び第2の区画中に細胞を偏向させることを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 試料を、フローサイトメトリーを使用して選別するためのシステムであって、
    フローストリームの中を流れる細胞を含む前記試料を照射するように構成された光源と、
    前記試料内の前記細胞からの光を検出し、検出された光から複数のデータ信号を生成するための光検出器を含む光検出システムと、
    前記フローストリームの中を流れる細胞を含む前記試料を受容するように構成された細胞選別機と、
    前記細胞選別機によって選別された、前記試料からの細胞を受容するように構成された複数の区画と、
    動作可能に結合されたメモリを含むプロセッサ
    とを備えており、
    前記メモリが、前記メモリ上に記憶された命令を含み、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに、
    前記検出された光から生成された前記データ信号のうちの1つ以上に基づいて、前記試料内の細胞の表現型を識別することと、
    識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する、前記試料の細胞を前記区画中に動的に選別するように、前記細胞選別機に命令することと
    を行わせる、システム。
  15. 非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
    試料を選別するための、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶された命令を含んでおり、
    前記命令が、
    前記試料の細胞から検出された光から生成された1つ以上のデータ信号に基づいて、細胞表現型を識別するためのアルゴリズムと、
    識別の順序に基づいて、所定の表現型の集合の表現型を有する細胞を区画中に動的に選別するように、細胞選別機に命令するためのアルゴリズムと
    を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
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