JP2023521664A - ジバルプロエクスナトリウムとともにγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物を投与する方法 - Google Patents

ジバルプロエクスナトリウムとともにγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物を投与する方法 Download PDF

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Abstract

いずれかの薬物の投与量を実質的に変化させることなく、ジバルプロエクスナトリウム(DVP)の用量との併用投与に好適なγ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)の経口薬学的組成物が提供される。また、ナルコレプシーの1つ以上の症状の治療のための組成物の治療的使用も提供される。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年4月16日に出願された米国仮特許出願第63/010,974号の優先権を主張する。
本発明は、ジバルプロエクスナトリウムとの投与に好適な単位用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む、ナルコレプシーの症状(例えば、カタプレクシー(cataplexy)、日中の過度の眠気、夜間睡眠中断、入眠時幻覚、又は睡眠麻痺)のうちのいずれかなどのナルコレプシーの治療のための組成物に関する。本発明はまた、ジバルプロエクスナトリウムの併用投与により薬物動態(PK)特性を改善したγ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出製剤に関する。
ナルコレプシーは壊滅的な障害状態である。主な症状は、日中の過度の眠気(EDS)、カタプレクシー(強い感情によって引き起こされる筋肉の緊張の突然の喪失、およそ60%の患者に見られる)、入眠時幻覚(HH)、睡眠麻痺(SP)、及び夜間(nighttime)/夜間(nocturnal)睡眠障害(DNS)である。EDS以外では、DNSがナルコレプシー患者において最もよく見られる症状である。
ナルコレプシーの主な治療法のうちの1つは、種々の中枢神経系(CNS)の薬理学的特性を有する神経活性剤であるナトリウムオキシベートである。この種は、多くの組織に内因的に存在し、そこではγ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)受容体(GHBR)上で神経伝達物質として作用し、ドーパミン及びγ-アミノ酪酸(GABA)に顕著な影響を及ぼす神経調節特性を有する。研究によると、ナトリウムオキシベートは、抗うつ薬とは対照的に、ナルコレプシー患者の急速眼球運動睡眠(REM睡眠、REMS)を改善することが示唆されている。
ナトリウムオキシベートは、4-ヒドロキシブタン酸ナトリウム、又はγ-ヒドロキシ酪酸ナトリウム塩としても既知であり、以下の化学構造を有する。
Figure 2023521664000001
ナトリウムオキシベートは、Xyrem(登録商標)として米国で市販されている。製品は、就寝の直前に1回、及びおよそ2.5~4時間後に2回目が等用量で服用される即時放出液体溶液として製剤化される。睡眠発症は劇的で速い場合があり、患者は服用時にベッドに座っていることが勧められる。最も一般的に報告される副作用は、混乱、抑うつ症候群、失禁、夢遊病である。
Xyrem(登録商標)の重要な欠点の1つは、ジバルプロエクスナトリウム(DVP)との併用がある場合、Xyremの初回投与量を低減する必要があることである。具体的には、Xyrem(登録商標)のラベルは、「ジバルプロエクスナトリウムとの併用:少なくとも20%のXyrem(登録商標)用量の初期低減が推奨される」と明示している。Xyremとジバルプロエクスナトリウムの同時投与のための臨床試験後、セクション2.4のXyremラベルに以下の文言を追加した。「Xyremをジバルプロエクスナトリウムと同時投与した場合、薬物動態及び薬力学的相互作用が観察されている。Xyremで既に安定化している患者の場合、ジバルプロエクスナトリウムの追加が、少なくとも20%のXyremの一晩用量の低減を伴うべきであることが推奨される。既にジバルプロエクスナトリウムを服用している患者の場合、処方者はXyremを導入する際に、より低い開始Xyrem用量を使用することが推奨される。」Xyrem(登録商標)ラベルによって注意され、従来技術では対処されていない医療問題は、Xyrem(登録商標)がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときの薬物動態及び薬力学的相互作用である。処方情報のXyrem(登録商標)の薬物相互作用セクションに記載されているように、「Xyremとジバルプロエクスナトリウムの併用により、Xyremへの全身曝露が25%の平均増加をもたらし(AUC比は0.8~1.7の範囲)、注意及び作業記憶のいくつかの試験でより大きな障害が生じた。」実際問題として、処方者は患者の応答を注意深くモニタリングし、Xyrem(登録商標)とジバルプロエクスナトリウムの併用に応じて用量を調整する必要がある。加えて、Jazz Pharmaceuticalsの米国特許第8,772,306号は、患者がバルプロ酸塩、酸、塩、又はそれらの混合物(例えば、ジバルプロエクスナトリウム)の併用投与を受けている場合、GHBの投与量を少なくとも5%減少させなければならないことを教示する。
したがって、γ-ヒドロキシ酪酸塩の用量を低減する必要なく、また安全性又は有効性を損なうことなく、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与され得るγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物の必要性が存在する。
ある態様では、本開示は、GHBの用量を低減することなく、ジバルプロエクスナトリウム(DVP)との併用でGHB組成物を投与することによって、ナルコレプシー(例えば、ナルコレプシーの1つ以上の症状)を治療する方法を包含する。例えば、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、又は睡眠麻痺に罹患している患者を治療するための方法は、患者に、全投与量のGHBを含む薬学的組成物を経口投与することと、全投与量のDVPを含む薬学的組成物を併用投与することと、を含んでよい。いくつかの実施例では、GHB組成物の投与量は、DVPの併用投与に応答して低減されず、かつ/又はDVPの投与量は、GHB組成物の併用投与に応答して低減されない。他の実施例では、GHB及びDVPの一方又は両方の投与量が低減される場合、そのような低減は、DVPの併用投与に応答して全投与量の5%未満である。
本明細書では更に、DVPと併用投与され得るナルコレプシー(例えば、ナルコレプシーの1つ以上の症状)の治療のためのGHBの経口薬学的組成物が提供される。いくつかの実施例では、GHB組成物の投与量は、DVPの併用投与に応答して低減されず、またDVPの投与量は、GHB組成物の併用投与に応答して低減されない。言い換えれば、GHB組成物及びDVPの投与量は両方とも、同時投与されるときに全く低減されない。他の実施例では、GHB組成物及びDVPの一方又は両方の投与量は、同時投与されるときに全投与量の5%未満低減される。
本発明の他の態様及び反復は、以下により完全に記載される。
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を例示し、説明とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
単独で、またDVPとともに夕方に投与された6gのFT218についての平均濃度対時間曲線である。 単独で、またDVPとともに夕方に投与された6gのFT218についての平均濃度対時間曲線における一連の個々のプロファイルである。 単独で、またDVPとともに夕方に投与された6gのFT218についての平均Tmaxの比較を示す。 単独で、またDVPとともに夕方に投与された6gのFT218についての平均Cmaxの比較を示す。 単独で、またDVPとともに夕方に投与された6gのFT218についての平均AUCinfの比較を示す。 単独で、またFT218とともに夕方に投与されたDVPの平均濃度対時間曲線である。 単独で、またFT218とともに夕方に投与されたDVPについての平均濃度対時間曲線における一連の個々のプロファイルである。 単独で、またDVPとともに夕方に投与された6gのFT218についての平均濃度対時間曲線である。 単独で、またDVPとともに午前中に投与された6gのFT218についての平均濃度対時間曲線における一連の個々のプロファイルである。 単独で、またDVPとともに午前中に投与された6gのFT218についての平均Tmaxの比較を示す。 単独で、またDVPとともに午前中に投与された6gのFT218についての平均Cmaxの比較を示す。 単独で、またDVPとともに午前中に投与された6gのFT218についての平均AUCinfの比較を示す。 単独で、またFT218とともに午前中に投与されたDVPの平均濃度対時間曲線である。 単独で、またFT218とともに午前中に投与されたDVPについての平均濃度対時間曲線における一連の個々のプロファイルである。 単独で、またDVPとともに午前中(DDI#1)又は夕方(DDI#2)のいずれかに投与された6gのFT218の平均濃度対時間曲線である。
本発明は、製剤の実施形態の以下の詳細な説明、製剤のいくつかの実施形態を使用する治療方法、及びそれらに含まれる実施例を参照することにより、より容易に理解され得る。
用語の定義及び使用
本明細書に列挙されている所与の特性又は特徴を理解するために分析又は試験が必要とされる場合、この分析又は試験は、別段の定めがない限り、2015年11月1日の時点で施行されている米国における医薬品に適用可能な米国食品医薬品局(「FDA」)及び米国薬局方(「USP」)の該当するガイドライン、草案ガイダンス、規制及びモノグラフに従って実施されることが理解されるであろう。臨床エンドポイントは、C Iber,S Ancoli-Israel,A Chesson,SF Quan.The AASM Manual for the Scoring of Sleep and Associated Events.Westchester,IL:American Academy of Sleep Medicine;2007で公表されている基準を含む、米国睡眠医学会が採用した基準を参照して判断することができる。
本明細書に記載又は特許請求される製剤と参照製品との間で薬物動態比較が行われる場合、比較は、好適に設計されたクロスオーバー試験において実施されることが理解されるであろうが、特に明記されない限り、クロスオーバー試験は必要ないことも理解されるであろう。また、比較は、直接的に又は間接的に行われ得ることも理解されるであろう。例えば、ある製剤が参照製剤に対して直接試験されていなくても、異なる製剤に対して試験されていれば、依然として参照製剤との比較を満たすことができ、参照製剤との比較はそこから推測され得る。
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈により別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「成分」への言及は、成分の混合物を含み、「活性薬剤」への言及は、1つを超える活性薬剤を含む。
「バイオアベイラビリティ」は、活性成分又は活性部分が医薬品から吸収され、作用部位で利用可能になる速度及び程度を意味する。
「相対的バイオアベイラビリティ」又は「Rel BA」又は「RBA」は、等しい総用量についての参照製品の平均AUCinfと比較した、試験製品の平均AUCinfのパーセンテージを意味する。別段の定めがない限り、相対的バイオアベイラビリティとは、ジバルプロエクスナトリウムを投与せずに、等しい総用量の試験製品について観察された平均AUCinfに対する、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与された全用量の試験製品について観察された平均AUCinfのパーセンテージを指す。
「生物学的同等性」とは、適切に設計された研究において、同様の条件下で同じモル用量で投与されるときに、薬学的同等物又は薬学的代替物における活性成分又は活性部分が薬物作用部位で利用可能になる速度及び程度の顕著な差の非存在を意味する。いくつかの実施例では、「生物学的同等性の範囲」は、試験組成物/状態が、参照組成物/状態についてのPK値の80%~125%以内のPK値を有することを意味する。
範囲が、範囲の上端とは別に範囲の下端を指定することによって与えられる場合、その範囲は、下端変数のうちのいずれか1つを、数学的かつ物理的に可能な上端変数のうちのいずれか1つと選択的に組み合わせることによって定義され得ることが理解されるであろう。したがって、例えば、製剤が1~10重量部の特定の成分、又は2~8部の特定の成分を含有し得る場合、製剤はまた、2~10部の成分を含有し得ることが理解されるであろう。同様に、製剤が1重量部又は2重量部を超える成分、及び最大10重量部又は9重量部の成分を含有し得る場合、製剤は、1~10重量部の成分、2~9重量部の成分などを含有し得ることが理解されるであろう。別段の定めがない限り、範囲の境界(範囲の下端及び上端)は、特許請求の範囲に含まれる。
本明細書で使用される場合、「約」又は「実質的に」又は「およそ」という用語は、製造変動及び時間誘発性製品分解による製品強度の差など、医薬産業において許容される変動性及び医薬品に固有の変動性を補償するであろう。この用語は、経口投与医薬品のバイオアベイラビリティ及び生物学的同等性試験ガイドライン-一般的考慮事項に関するFDAの2003年3月の業界向けガイダンスに記載されているように、製薬の実践において、製品が列挙される強度に対して生物学的同等とみなされると評価されることを可能にする任意の変形を可能にする。
本明細書で使用される場合、「γ-ヒドロキシ酪酸塩」又はGHBという用語は、別段の定めがない限り、γ-ヒドロキシ酪酸塩の遊離塩基、及び遊離GHB塩基を患者の血流中に放出する任意の薬学的組成物(γ-ヒドロキシ酪酸の薬学的に許容される塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩のプロドラッグ、それらの水和物、溶媒和物、錯体、又は互変異性体形態、及びそれらの組み合わせ又は混合物を含む)を指す。γ-ヒドロキシ酪酸塩は、γ-ヒドロキシ酪酸又はナトリウムオキシベートのナトリウム塩、γ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、γ-ヒドロキシ酪酸のマグネシウム塩、γ-ヒドロキシ酪酸のカルシウム塩、γ-ヒドロキシ酪酸のリチウム塩、γ-ヒドロキシ酪酸のテトラアンモニウム塩、又はγ-ヒドロキシ酪酸の任意の他の薬学的に許容される塩形態から選択され得る。
本明細書で使用される場合、「ジバルプロエクスナトリウム」又はDVPという用語は、別段の定めがない限り、ジバルプロエクスナトリウム、ジバルプロ酸、バルプロ酸、バルプロ酸塩、バルプロ酸塩の酸若しくは塩、又はモノカルボン酸塩輸送体を含み得る。
本明細書で使用される場合、「全用量」又は「全投与量」という用語は、同時投与なしで患者に投与される投与量を指す。例えば、GHB組成物の全投与量は、DVPの同時投与なしで患者に投与される投与量を指し、DVPの全投与量は、GHB組成物との同時投与なしで患者に投与される投与量を指す。
「薬学的に許容される」とは、一般に安全であり、無毒であり、生物学的にも他の点でも望ましくないものではない薬学的組成物を調製する際に有用であることを意味し、獣医学的使用及びヒトの薬学的使用のために許容されることを含む。「製剤」又は「組成物」という用語は、本発明に従って調製される医薬品又は剤形の定量的及び定性的特徴を指す。
本明細書で使用される場合、γ-ヒドロキシ酪酸塩の用量及び強度は、明示的に反対の記載がない限り、当量グラム(g)重量のナトリウムオキシベートで表される。したがって、γ-ヒドロキシ酪酸塩のナトリウム塩以外のγ-ヒドロキシ酪酸塩の用量を考慮する場合、列挙される用量又は強度をナトリウムオキシベートから評価対象のγ-ヒドロキシ酪酸塩に換算しなければならない。したがって、ある実施形態が4.5g用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩を提供すると言われる場合、γ-ヒドロキシ酪酸塩の形態が特定されていないため、その用量は、4.5g用量のナトリウムオキシベート、5.1g用量のγ-ヒドロキシ酪酸カリウム(ナトリウムオキシベートの場合は126.09g/mol MW、γ-ヒドロキシ酪酸カリウムの場合は142.20g/mol MWと仮定する)、及び3.7g用量の遊離塩基(ナトリウムオキシベートの場合は126.09g/mol MW、γ-ヒドロキシ酪酸塩の遊離塩基の場合は104.1g/mol MWと仮定する)、又は4.5gのナトリウムオキシベートと同量のGHBを提供するγ-ヒドロキシ酪酸の塩の任意の混合物の重量を包含することが理解されるであろう。
本明細書で使用される場合、「微小粒子」は、固体材料の任意の目立たない粒子を意味する。粒子は、単一の材料で作製されてもよく、又はコア及びシェルを有する複雑な構造を有してもよく、いくつかの材料で作製されてもよい。「微小粒子」、「粒子」、「微小球」、又は「ペレット」という用語は交換可能であり、同じ意味を有する。別段の定めがない限り、微小粒子は、特定の粒径又は直径を有さず、体積平均径D(4,3)が1mm未満の粒子に限定されない。
本明細書で使用される場合、「体積平均径D(4,3)」は、以下の式に従って計算され、
D(4,3)=Σ(d4i・ni)/Σ(d3i・ni)
所与の粒子の直径dは、その粒子の体積と同じ体積を有する剛体球の直径である。
本明細書で使用される場合、「組成物」、「経口組成物」、「経口薬学的組成物」、「完成した組成物」、「完成した製剤」、又は「製剤」という用語は交換可能であり、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出微小粒子、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出微小粒子、及び任意の他の賦形剤を含むγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物を指定する。組成物は、徐放、遅延放出、又は修飾放出として記載されてもよい。
本明細書で使用される場合、「即時放出」とは、比較的短期間にわたるγ-ヒドロキシ酪酸塩の主要部分の放出を意味し、例えば、APの少なくとも75%が、0.75時間、例えば30分で放出される。
本明細書で使用される場合、製剤の「即時放出(IR)部分」は、製剤の物理的に目立たない部分、製剤の機構的に目立たない部分、及び定義されたIR薬物動態特性を与える又は支持する製剤の薬物動態的に目立たない部分を含む。したがって、例えば、本発明の製剤の即時放出部分に必要な速度及び程度で活性成分を放出する任意の製剤は、即時放出部分が、そうでなければ徐放製剤とみなされ得るものに物理的に統合されている場合であっても、「即時放出部分」を含む。したがって、IR部分は、MR部分から構造的に目立たないか、又は構造的に目立つ(すなわち、MR部分と一体化される)部分であり得る。一実施形態では、IR部分及びMR部分は粒子として提供され、他の実施形態では、IR部分及びMR部分は互いに目立たない粒子として提供される。
本明細書で使用される場合、「即時放出製剤」又は「即時放出部分」とは、USP38<711>による溶解装置2において、37℃の温度及び75rpmのパドル速度で0.1NのHCl溶解媒質中で試験された場合に、そのγ-ヒドロキシ酪酸塩の少なくとも80%を1時間で放出する組成物を指す。
同様に、「修飾放出(MR)部分」は、MR部分が統合されている物理的製剤にかかわらず、特定のMR薬物動態特性を与える又は支持する製剤又は剤形のその部分を含む。修飾放出薬物送達システムは、特定の時間に、又は投与後の一定期間にわたって、又は体内の特定の位置で薬物を送達するように設計されている。USPは、従来のIR剤形では満たされない治療有効性又は利便性の目的を達成するために、薬物放出の経過若しくは位置、又は両方が選択されるものとして修飾放出システムを定義する。より具体的には、MR固体経口剤形は、徐放(ER)及び遅延放出(DR)製品を含む。DR製品は、投与後速やかにではなく、薬物を一度に全て放出するものである。典型的には、コーティング(例えば、腸溶性コーティング)は、剤形が胃の酸性媒質を通過するまで、原薬の放出を遅らせるために使用される。ER製品は、薬物を摂取後の長期間にわたって利用可能にするために製剤化され、したがって、従来の剤形、例えば、溶液又は即時放出剤形として提示される薬物と比較して、投薬頻度の低減を可能にする。経口用途の場合、「徐放」という用語は、通常、「持続放出」、「持効性放出」、又は「制御放出」と交換可能である。
従来、徐放システムは、薬物の安定した濃度を維持するために一定の薬物放出を提供していた。しかしながら、いくつかの薬物について、ゼロ次送達は最適でなくてもよく、多相送達を提供するために、より複雑で洗練されたシステムが開発されている。経口MR送達システムの4つのカテゴリの間で区別することができる。(1)腸溶コーティングを使用した遅延放出、(2)部位特異的又は時限放出(例えば、結腸送達用)、(3)徐放(例えば、ゼロ次、一次、二相放出など)、及び(4)プログラム放出(例えば、脈動放出、遅延徐放など)。GibaldiのDRUG DELIVERY SYSTEMS IN PHARMACEUTICAL CARE,AMERICAN SOCIETY OF HEALTH-SYSTEM PHARMACISTS,2007における34頁のModified Oral Drug Delivery Systems及びDEVELOPING SOLID ORAL DOSAGE FORMS:PHARMACEUTICAL THEORY AND PRACTICE,Academic Press,Elsevier 2009における469頁のRational Design of Oral Modified-release Drug Delivery Systemsを参照されたい。本明細書で使用される場合、一実施形態では、「修飾放出製剤」又は「修飾放出部分」は、第4のクラスのMR製品に含まれる多相送達、例えば、遅延徐放に従ってそのγ-ヒドロキシ酪酸塩を放出する組成物を指す。したがって、それは、第1のクラスのMR製品に分類される遅延放出製品とは異なる。
本明細書で使用される場合、「コーティング」、「コーティング層」、「コーティングフィルム」、「フィルムコーティング」という用語、及び同様の用語は交換可能であり、同じ意味を有する。これらの用語は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出を制御するγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む粒子に適用されるコーティングを指す。
「類似のPKプロファイル」、「実質的に類似のPKプロファイル」、又は「同等のバイオアベイラビリティ」とは、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与された試験製品の平均AUCinfが、好適に設計されたクロスオーバー試験において単独で投与された同じ投与量の試験製品の平均AUCinfの80%~125%であり、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与された試験製品の8時間(C8h)における平均血漿中濃度が、単独で投与された参照製品の平均C8hの40%~130%であり、かつ/又はジバルプロエクスナトリウムと同時投与された試験製品の最大血漿中濃度(Cmax)が、単独で投与された参照製品のCmaxの50%~140%であることを意味する。
本明細書で使用される場合、「用量比例」は、投与される用量の増加が、AUC又はCmaxなどのPKプロファイルの比例的増加を伴う場合に生じる。
「併用PKプロファイル」とは、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与された場合の組成物の平均AUCinf、8時間での平均血漿中濃度(C8h)、及び/又は最大血漿中濃度(Cmax)を意味する。
「標準的なPKプロファイル」とは、単独で投与された場合(すなわち、ジバルプロエクスナトリウムとの同時共投与なし)の組成物の平均AUCinf、8時間での平均血漿中濃度(C8h)、及び/又は最大血漿中濃度(Cmax)を意味する。
ナルコレプシーの1つ以上の症状には、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、及び睡眠麻痺が含まれる。1型ナルコレプシー(NT1)は、日中の過度の眠気(「EDS」)及びカタプレクシーを特徴とするナルコレプシーを指す。2型ナルコレプシー(NT2)は、カタプレクシーを伴わない日中の過度の眠気を特徴とするナルコレプシーを指す。ナルコレプシーの診断(カタプレクシーの有無にかかわらず)は、(i)過去2年以内に実施された終夜睡眠ポリグラム(PSG)及び多重睡眠潜時試験(MSLT)、(ii)睡眠研究所からのPSG及びMSLTからの診断を確認する完全な文書化された証拠を利用可能にしなければならない、(iii)過去3か月間のEDSの現在の苦情(ESSが10を超える)を含むナルコレプシーの現在の症状、(iv)8分未満の平均MWT、(v)ベースライン睡眠/カタプレクシー日誌で1週間当たり8回のカタプレクシー事象の平均数、並びに/又は(vi)過去3ヶ月間のカタプレクシーの存在及びスクリーニング期間中1週間当たり28回の事象のうちの1つ又は組み合わせによって確認され得る。
本明細書で別段の定めがない限り、本明細書に列挙されるパーセンテージ、比、及び数値は、重量に基づき、平均(averages)及び平均(means)は、算術的平均であり、体液の測定に基づく全ての薬物動態測定は、血漿中濃度に基づく。
本明細書におけるその薬物動態又は溶解特性によって組成物を定義する場合、代替的に、製剤は、列挙される薬物動態又は溶解特性を達成する「ための手段」として定義することができることが理解されるであろう。したがって、修飾放出部分がそのγ-ヒドロキシ酪酸塩の20%未満を1時間で放出する製剤は、代わりに、そのγ-ヒドロキシ酪酸塩の20%未満を1時間で放出する「ための手段」又は「ための修飾放出手段」を含む製剤として定義され得る。列挙される薬物動態特性又は溶解特性を達成するための構造は、列挙される薬物動態特性又は溶解特性を達成する本明細書の実施例に記載される構造であることが更に理解されるであろう。
ジバルプロエクスナトリウムとの併用投与のための経口薬学的組成物
従来技術が示すように、ナトリウムオキシベートの投与量を低減することなく、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与され得るナトリウムオキシベート製剤を見出すことは極めて困難である。また、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与した場合、ジバルプロエクスナトリウムの併用投与なしにナトリウムオキシベート製剤と同等の薬物動態特性を有するナトリウムオキシベート製剤を見出すことも困難である。Xyremのラベルを含む従来技術は、全用量でナトリウムオキシベート及びジバルプロエクスナトリウムを同時投与することから明らかに遠ざかることを教示する。実際、Xyremのラベルには、「Xyremとジバルプロエクスナトリウムとの併用が、Xyremへの全身曝露の25%の平均増加をもたらした」ことが判明した臨床試験に基づいて、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与した場合、Xyremの用量を少なくとも20%低減することを推奨する複数の記述が含まれている。
本発明者らは、修飾放出粒子のインビボでのγ-ヒドロキシ酪酸塩吸収と、ジバルプロエクスナトリウムの投与なしに同じ用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩の同じ組成物のバイオアベイラビリティに近似し、治療用量の範囲にわたって近似するジバルプロエクスナトリウムと併用投与され得るγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物の全用量を初めて許容する、γ-ヒドロキシ酪酸塩の吸収に対するジバルプロエクスナトリウムの効果との間の新規の関係を発見した。投与されるジバルプロエクスナトリウムの用量は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の投与なしに投与される全用量であり得る。
本明細書では、ジバルプロエクスナトリウムとの併用投与に好適な単位用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む、ナルコレプシーの1つ以上の症状(例えば、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、及び/又は睡眠麻痺)などの、ナルコレプシーの治療のための経口薬学的組成物が提供される。様々な実施形態では、組成物は、徐放製剤、遅延放出製剤、又は修飾放出製剤中にγ-ヒドロキシ酪酸塩を含み得る。
Xyrem(登録商標)ラベルは、Xyrem(登録商標)とジバルプロエクスナトリウムとの間に薬物-薬物相互作用があり、それによりジバルプロエクスナトリウムがXyrem(登録商標)のバイオアベイラビリティに影響を及ぼし、結果として、Xyrem(登録商標)投与量がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときに低減されるべきであることが推奨されることを示す。加えて、Xyremリスク評価及び軽減戦略(REMS)プログラムは、Xyremとジバルプロエクスナトリウムと間のDDIに特定のリスク軽減措置を必要とするモニタリングコンポーネントである。FDAは、Xyrem(登録商標)を参照するナトリウムオキシベート製品について、ジバルプロエクスナトリウムを含むDDIに関する情報をANDAから「切り出す」ことはできないと結論付けている。GHB及びジバルプロエートとの競合排除経路に関する文献データに基づいて、Xyrem(登録商標)と同様の結果が予想された。しかしながら、驚くべきことに、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、ジバルプロエクスナトリウムによって著しく影響を受けることなく、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与され得る。γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、GHBの2つの放出波を伴う1日1回の組成物である。任意の特定の理論に限定されるものではないが、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物の2つの放出波は、GHB投与量を低減することなく、ジバルプロエクスナトリウムとの同時投与を可能にし得る。例えば、第1の波は、参照Xyremと同様に挙動し得るが、第2の波は、消化管内で後者を放出することにより、代謝経路における競合の一部がスキップされ、ジバルプロエクスナトリウムとの相互作用効果が低下する可能性がある。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、投与中の任意の時点でγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物の投与量を低減する必要なしに、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されてもよい。一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムは、投与中の任意の時点でジバルプロエクスナトリウムの投与量を低減する必要なしに、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物と同時投与されてもよい。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、患者がジバルプロエクスナトリウムを服用していなかった場合に投与される投与量と比較して、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物の投与量を低減することなく、既にジバルプロエクスナトリウムを服用している、それを必要とする患者に投与してもよい。別の実施例では、ジバルプロエクスナトリウムは、現在特許取得中であるγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物の投与量を低減することなく、既にγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物を服用している、それを必要とする患者に投与されてもよい。本発明のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、いずれかの組成物の投与量を低減することなくジバルプロエクスナトリウムと同時投与され得るため、モニタリングコンポーネントの必要性が低減し得るか、又はモニタリングコンポーネントが存在しない場合がある。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、ジバルプロエクスナトリウムとの同時投与に関連する処方者情報/パンフレット及び/又は患者カウンセリング情報を必要としない場合がある。
Xyrem(登録商標)ラベルは、Xyrem(登録商標)が単独で投与された場合、Xyremからのγ-ヒドロキシ酪酸塩の全身曝露が全身曝露の25%を超えて増加するため、Xyrem(登録商標)の投与量を20%低減することなく、Xyrem(登録商標)をジバルプロエクスナトリウムと同時投与されてはならないことを教示する。これとは逆に、本発明のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、Xyrem(登録商標)及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与と比較して、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物への全身曝露の変化が低くなる可能性がある。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物への全身曝露の25%未満の平均増加をもたらし得る。いくつかの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物への全身曝露の15%未満の平均増加をもたらし得る。他の実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物への全身曝露の5%未満の平均増加をもたらし得る。少なくとも1つの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物への全身曝露の変化をもたらさない場合がある。
Xyrem(登録商標)ラベルはまた、Xyrem(登録商標)をジバルプロエクスナトリウムと同時投与すると、注意及び作業記憶のいくつかの試験に障害をもたらす可能性があることを明確に教示する。驚くべきことに、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、Xyrem(登録商標)及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与と比較して、より少ない副作用をもたらし得る。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用は、Xyrem(登録商標)及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与と比較して、注意及び作業記憶のいくつかの試験の障害を低減させることができる。他の実施例では、患者は、GHB過量投与の副作用の危険なしに投与量を低減することができない。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の経口薬学的組成物は、ナルコレプシー又はナルコレプシーの1つ以上の症状(例えば、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、及び睡眠麻痺から選択されるナルコレプシーの1つ以上の症状)の治療のためのγ-ヒドロキシ酪酸塩の投与量を低減することなく、ジバルプロエクスナトリウムとの同時投与に好適な単位用量であってよい。いくつかの実施形態では、経口薬学的組成物は、ナルコレプシー、カタプレクシー、又は日中の過度の眠気を治療することを必要とするヒト対象においてそれを行うのに有効であり得る。いくつかの実施例では、ヒト対象は、ヒト患者であり得る。本明細書で提供される実施形態のいずれにおいても、製剤は、ナルコレプシー1型又は2型を治療するのに有効であり得る。ナルコレプシーの治療は、日中の過度の眠気を低減すること、カタプレクシー発作の頻度を低減すること、夜間睡眠中断を低減すること、入眠時幻覚を低減すること、又は睡眠麻痺を低減することとして定義され得る。様々な実施形態では、組成物は、1日1回投与されるのに十分である。例えば、組成物は、ジバルプロエクスナトリウムとの併用で、朝又は夜に投与するのに十分であってもよい。製剤はまた、少なくとも6~8時間連続した睡眠を誘導するのに有効である。一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される組成物は、少なくとも8時間連続した睡眠を誘導するのに有効である。様々な実施形態では、製剤は、少なくとも6時間、少なくとも7時間、少なくとも8時間、少なくとも9時間、又は少なくとも10時間の睡眠を誘導するのに有効である。他の実施形態では、製剤は、最大6時間、最大7時間、最大8時間、最大9時間、又は最大10時間の睡眠を誘導するのに有効である。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、即時放出部分及び修飾放出部分の両方を有し得る。即時放出部からのγ-ヒドロキシ酪酸塩の放出はほとんど阻害されておらず、0.1N塩酸溶解媒質中ではほぼ即時に生じる。対照的に、修飾放出部分はまた、完全にトリガーされるとほぼ即時にそのγ-ヒドロキシ酪酸塩を放出し得るが、放出は所定のラグタイムまでトリガーされないか、又は薬物をリン酸緩衝液pH6.8溶解媒質などの好適な溶解媒質に供される。いずれかの理論に拘束されることを望むものではないが、ジバルプロエクスナトリウムは、修飾放出部分からのγ-ヒドロキシ酪酸塩が胃腸管の後部で吸収されるため、組成物の修飾放出部分に影響を及ぼさないか、又は影響が少ない可能性があると考えられる。
これらの実施形態のいずれにおいても、組成物は、即時放出及び修飾放出部分を含んでよく、修飾放出部分は、遊離カルボン酸基を担持するポリマー及び40℃以上の融点を有する疎水性化合物によってコーティングされたγ-ヒドロキシ酪酸塩粒子を含み、即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、10/90~65/35である。遊離カルボン酸基を含むポリマーは、5.5~6.97のpH溶解トリガーを有し得、5.5~6.97のpH溶解トリガーを有するメタクリル酸コポリマーであり得る。
様々な実施形態では、組成物は、少なくとも4.5g、少なくとも6.0g、少なくとも7.5g、又は少なくとも9.0gの単位用量で存在するγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。いくつかの実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の経口薬学的組成物は、ジバルプロエクスナトリウムの用量との併用で、1日1回用量として投与され得る。一実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の1日1回用量は、6g用量として投与される。γ-ヒドロキシ酪酸塩の1日1回用量は、一晩に1回投与され得る。一実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の一晩に1回の用量は、6g用量として投与される。ジバルプロエクスナトリウムERの用量範囲は、1日当たり10~60mg/kg体重である。いくつかの実施例では、ジバルプロエクスナトリウムは、60mg/kg/日の1日用量まで投与される。他の実施例では、ジバルプロエクスナトリウムは、1250mg/日の用量で投与される。
薬物動態
組成物は、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物が同じ用量で投与されるとき、実質的に同様の併用PKプロファイル及び標準PKプロファイルを提供し得る。いくつかの実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与は、ジバルプロエクスナトリウムの併用投与の非存在下での等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物の投与と比較して、実質的に生物学的同等のPKプロファイルを提供する。
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、γ-ヒドロキシ酪酸塩用量の治療範囲全体にわたって、ジバルプロエクスナトリウムを含まない等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のバイオアベイラビリティにほぼ近似し得る。
一実施形態では、組成物をジバルプロエクスナトリウムと同時投与した後、患者に対する安全性又は有効性に顕著な低減はない。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物及びジバルプロエクスナトリウムの同時投与のための安全性プロファイルは、ナトリウムオキシベートについて既知であるものと一致し得る。
別の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときにXyrem(登録商標)投与量の少なくとも5%の低減を必要とする商業的処置Xyrem(登録商標)と比較して、γ-ヒドロキシ酪酸塩の投与量の低減なしにジバルプロエクスナトリウムとの同時投与を可能にし得る。いくつかの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物の投与量は、DVPの併用投与に応答して5%未満低減される。
別の実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムは、ジバルプロエクスナトリウムの投与量の低減なしに、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物と同時投与され得る。
他の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、Xyrem(登録商標)投与量を低減することなく、Xyrem(登録商標)及びジバルプロエクスの同時投与と比較して、改善された溶解及び薬物動態プロファイルを有するジバルプロエクスと同時投与されてもよい。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物はまた、実施例に従って試験したときにそれらが生成する濃度/時間曲線によっても定義され得る。γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物の一実施形態は、実質的に図1A及び1Bに示されるようにジバルプロエクスナトリウムとの併用で6gの強度で投与されるとき、血漿中濃度対時間曲線を生じる。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与は、図2Aに図示されるように、同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物単独のTmaxに生物学的同等のTmaxを提供する。別の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与は、図2Bに示されるように、同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物単独のCmaxに生物学的同等のCmaxを提供する。一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物及びジバルプロエクスナトリウムの併用投与は、図2Cに示されるように、同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物単独のAUCinfに生物学的同等のAUCinfを提供する。
更に別の実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムは、実質的に図3A及び3Bに示されるように、6gの強度で一晩に1回γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物と同時投与されるとき、血漿中濃度対時間曲線を生じる。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物の別の実施形態は、実質的に図4に示されるように、ジバルプロエクスナトリウムとの併用で6gの強度で一晩に1回投与されるとき、血漿中濃度対時間曲線を生じる。
この改善されたバイオアベイラビリティを達成する製剤は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときに、いくつかの異なる薬物動態パラメータを使用して記載され得る。ジバルプロエクスナトリウムとの併用で一晩に1回投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物と比較した場合、80%、85%、90%、又は95%を超える相対的バイオアベイラビリティを達成し得る。
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のAUCinfは、同じ同じ投与量の組成物が単独で投与されるとき、AUCinfと実質的に類似し得る。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均AUCinfの80%~125%、80%~100%、90%~100%、90%~115%、100%~120%、又は110%~125%である平均AUCinfを達成する。少なくとも1つの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均AUCinfの約117%である平均AUCinfを達成する。これは、実施例1~6の放出プロファイル及び薬物動態プロファイルを比較することによって見られ得る。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物の実施形態は、即時放出及び修飾放出部分を含み、6g用量の製剤は、ジバルプロエクスナトリウムとともに投与されるとき、220hr*μg/mLを超える平均AUCinfを達成し得る。特に、ジバルプロエックスと同時投与される6g用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、250hr*μg/mL、300hr*μg/mL、350hr*μg/mL、400hr*μg/mL、450hr*μg/mL、500hr*μg/mLを超える、又は512hr*μg/mL未満の平均AUCinfを達成し得る。例えば、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される6g用量の組成物は、約366hr*μg/mLの平均AUCinfを有し得る。加えて、6g用量の組成物は、朝又は夕方に1日1回投与されてもよい。
DVPとともに投与される組成物のAUCinfは、単独で投与される同じ組成物の生物学的同等範囲内にある。様々な実施例では、組成物及びDVP/組成物(単独)のAUCinfの幾何平均比の90%信頼区間は、約111~約122である。少なくとも1つの実施例では、比は約116.52である。
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムとの併用で投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のCmaxは、同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物が単独で投与されるときのCmaxと実質的に類似し得る。一実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均Cmaxの80%~125%、80%~100%、90%~100%、95%~110%、100%~120%、又は110%~125%である平均Cmaxを達成する。少なくとも1つの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均Cmaxの約98%である平均Cmaxを達成する。これは、実施例1~6の放出プロファイル及び薬物動態プロファイルを比較することによって見られ得る。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物の実施形態は、即時放出及び修飾放出部分を含み、6g用量の製剤は、ジバルプロエクスナトリウムとともに投与されるとき、59μg/mLを超える平均Cmaxを達成し得る。例えば、6g用量の製剤は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、65μg/mL、70μg/mL、75μg/mL、80μg/mL、85μg/mL、90μg/mL、95μg/mLを超える、又は97μg/mL未満の平均Cmaxを達成し得る。例えば、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される6g用量の組成物は、約78μg/mLの平均Cmaxを有する。加えて、6g用量の組成物は、朝又は夕方に1日1回投与されてもよい。
DVPとともに投与される組成物のCmaxは、単独で投与される同じ組成物の生物学的同等範囲内にある。様々な実施例では、組成物及びDVP/組成物(単独)のCmaxの幾何平均比の90%信頼区間は、約91~約106である。少なくとも1つの実施例では、比は約98.46である。
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のAUC0-lastは、同じ同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物が単独で投与されるとき、AUC0-lastと実質的に類似し得る。いくつかの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均AUC0-lastの80%~125%、80%~100%、90%~100%、95%~110%、又は100%~125%である平均AUC0-lastを達成する。少なくとも1つの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均AUC0-lastの約117%である平均AUC0-lastを達成する。これは、実施例1~6の放出プロファイル及び薬物動態プロファイルを比較することによって見られ得る。
様々な実施形態では、6g用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、220hr*μg/mL、250hr*μg/mL、300hr*μg/mL、350hr*μg/mL、400hr*μg/mL、450hr*μg/mL、500hr*μg/mLを超える、又は512hr*μg/mL未満の平均AUC0-lastを達成することが示されていることを特徴とし得る。例えば、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される6g用量の組成物は、約366hr*μg/mLの平均AUC0-lastを有し得る。加えて、6g用量の組成物は、朝又は夕方に1日1回投与されてもよい。
DVPとともに投与される組成物のAUC0-lastは、単独で投与される同じ組成物の生物学的同等範囲内にある。様々な実施例では、組成物及びDVP/組成物(単独)のAUC0-lastの幾何平均比の90%信頼区間は、約111~約122である。少なくとも1つの実施例では、比は約116.67である。
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与されたγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物は、単独で投与されるときに、同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のものと実質的に同様の8時間での平均血中濃度(μg/ml)を提供し得る。一実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均C8hの40%~60%、60%~80%、80%~125%、80%~100%、90%~100%、90%~100%、115%、又は100%~125%である平均C8hを達成する。これは、実施例1~6の放出プロファイル及び薬物動態プロファイルを比較することによって見られ得る。
様々な実施形態では、6g用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、1μg/mL、2μg/mL、4μg/mL、6μg/mL、8μg/mL、10μg/mL、12μg/mL、14μg/mL、16μg/mL、18μg/mL、又は20μg/mLを超える平均C8hを達成することが示されていることを特徴とし得る。例えば、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される6g用量の組成物は、約9.8μg/mLの平均C8hを有する。加えて、6g用量の組成物は、朝又は夕方に1日1回投与されてもよい。
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムとの併用で投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物のTmaxは、同じ投与量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物が単独で投与されるときのTmaxと実質的に類似し得る。いくつかの実施例では、γ-ヒドロキシ酪酸塩組成物がジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩組成物によって提供される平均Tmaxの60%~80%、70%~90%、80%~125%、80%~100%、90%~100%、90%~115%、又は100%~125%である平均Tmaxを達成する。これは、実施例1~6の放出プロファイル及び薬物動態プロファイルを比較することによって見られ得る。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物はまた、γ-ヒドロキシ酪酸塩の最大血中濃度に達するのに必要な時間に基づいて定義され得る。したがって、追加の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、0.3~3.5時間の平均Tmaxを達成し得る。様々な実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるとき、約0.5、0.75時間、1.0時間、1.5時間、2.0時間、2.25時間、2.5時間、3時間、又は3.5時間の平均Tmaxを達成し得る。例えば、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される6g用量の組成物は、約2時間の中央値Tmaxを有し得る。加えて、6g用量の組成物は、朝又は夕方に1日1回投与されてもよい。
一実施形態では、組成物は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときに用量に比例するAUCinfを提供する。一実施形態では、組成物は、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときに用量に比例するCmaxを提供する。様々な実施形態では、組成物は、ジバルプロエクスナトリウムとの併用で、1日1回投与されるときに用量に比例する薬物動態を示す。例えば、組成物は、6g用量のCmaxが9g用量の組成物のCmaxに比例するように、4.5g、7.5g、6g、及び9gの1日1回用量にわたって用量に比例するCmaxを提供する。組成物は、一晩に1回のナトリウムオキシベート製剤のために所望されるPKプロファイルと一致して、用量の増加とともに血漿レベルの予測可能な増加を示し得る。
構造的実施形態
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、錠剤、カプセル、液体、経口溶解錠剤などを含む経口投与に好適な任意の剤形で提供され得る。一実施形態では、それらは、乾燥微粒子製剤(すなわち、顆粒、粉末、コーティング粒子、微小粒子、ペレット、微小球など)として、小袋又は他の好適な目立たないパッケージング単位で提供される。微粒子製剤は、投与直前に水道水と混合される。一実施形態では、組成物は、投与前に50mLの水と混合されてもよい。別の実施形態では、組成物は、経口薬学的組成物である。
様々な実施形態では、組成物は、少なくとも4.5g、少なくとも6.0g、少なくとも7.5g、又は少なくとも9.0gの単位用量で存在するγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。様々な実施形態では、組成物は、4.5g超、6.0g超、7.5g超、又は9.0g超の単位用量で存在するγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。一実施例では、製剤は、6gのγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。別の実施例では、製剤は、7.5gのγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。更に別の実施例では、製剤は、9gのγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。いくつかの実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の投与量は、組成物を1日1回投与するのに十分であり得る。
一実施形態では、製剤は、即時放出及び修飾放出部分を含み、(a)修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩のコーティングされた微小粒子を含み、(b)即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、10/90~65/35である。
一実施形態では、製剤は、即時放出及び修飾放出部分を含み、(a)修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩のコーティングされた微小粒子を含み、(b)即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、40/60~60/40である。
別の実施形態では、製剤は、即時放出及び修飾放出部分を含み、(a)修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩のコーティングされた微小粒子を含み、(b)γ-ヒドロキシ酪酸塩の当該修飾放出粒子のコーティングは、遊離カルボン酸基を担持するポリマー及び40℃以上の融点を有する疎水性化合物を含み、(c)即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、10/90~65/35又は40/60~60/40である。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、即時放出及び修飾放出部分、懸濁化剤又は粘性付与剤、及び酸性化剤を含み得、(a)修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩のコーティングされた粒子を含み、(b)コーティングは、遊離カルボン酸基を担持するポリマー及び40℃以上の融点を有する疎水性化合物を含み、(c)即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、10/90~65/35である。
別の実施形態では、製剤は、即時放出及び修飾放出部分を含み、(a)修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩のコーティングされた微小粒子を含み、(b)γ-ヒドロキシ酪酸塩の当該修飾放出粒子のコーティングは、遊離カルボン酸基を担持するポリマー及び40℃以上の融点を有する疎水性化合物を含み、(c)遊離カルボン酸基を担持するポリマーに対する疎水性化合物の重量比は、0.4~4であり、(d)即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、10/90~65/35又は40/60~60/40であり、(e)フィルムコーティングは、微小粒子の重量の10~50%である。
別の実施形態では、製剤は即時放出及び修飾放出部分を含み、(a)修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩のコーティングされた粒子を含み、(b)γ-ヒドロキシ酪酸塩の当該修飾放出粒子のコーティングは、5.5~6.97のpHトリガーを有する遊離カルボン酸基を担持するポリマー及び40℃以上の融点を有する疎水性化合物を含み、(c)遊離カルボン酸基を担持するポリマーに対する疎水性化合物の重量比は、0.4~4であり、(d)即時放出部分及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩の比は、10/90~65/35又は40/60~60/40であり、(e)コーティングは、粒子の重量の10~50%である。
一実施形態では、遊離カルボン酸基を担持するポリマーは、100%ポリ(メタクリル酸、アクリレートエチル)1:1及び0%ポリ(メタクリル酸、メチルメタクリレート)1:2~2%ポリ(メタクリル酸、アクリレートエチル)1:1及び98%ポリ(メタクリル酸、メチルメタクリレート)1:2を含み、疎水性化合物は、水添植物油を含む。
一実施形態では、製剤は、微粒子製剤と水道水との混合物の粘度及び流動性を改善するための賦形剤を含む。したがって、微粒子製剤は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出及び修飾放出粒子の他に、1つ以上の懸濁化剤又は粘性付与剤又は潤滑剤を含む。
懸濁化剤又は粘性付与剤は、キサンタンガム、中粘度カルボキシメチルセルロースナトリウム、微結晶セルロースとカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物、微結晶セルロースとグアーガムの混合物、中粘度ヒドロキシエチルセルロース、寒天、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウムとアルギン酸カルシウムの混合物、ゲランガム、カラギーナンガムグレードイオタ、カッパ、又はラムダ、及び中粘度ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択され得る。
中粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムは、25℃の2%水溶液の粘度が200mPa・sを超え、3100mPa・sより低いカルボキシメチルセルロースナトリウムのグレードに対応する。
中粘度ヒドロキシエチルセルロースは、25℃の2%水溶液の粘度が250mPa・sを超え、6500mPa・sより低いヒドロキシエチルセルロースのグレードに対応する。中粘度ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、20℃の2%水溶液の粘度が80mPa・sを超え、3800mPa・sより低いヒドロキシプロピルメチルセルロースのグレードに対応する。
一実施形態では、懸濁化剤又は粘性付与剤は、キサンタンガム、特に、KelcoからのXantural 75(商標)、ヒドロキシエチルセルロース、特に、AshlandからのNatrosol 250M(商標)、カッパカラギーナンガム、特に、FMC BiopolymerからのGelcarin PH812(商標)、及びラムダカラギーナンガム、特に、FMC BiopolymerからのViscarin PH209(商標)である。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、1~15%の粘性付与剤又は懸濁化剤を含む。他の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、製剤の2~10%、2~5%、又は2~3%の量で粘性付与剤又は懸濁化剤を含む。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、投与前に水中に分散されることが意図される粉末の形態であり、キサンタンガム、カラギーナンガム、及びヒドロキシエチルセルロース又はキサンタンガム及びカラギーナンガムの混合物から選択される1~15%の懸濁化剤又は粘性付与剤を更に含む。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、投与前に水中に分散されることが意図される粉末の形態であり、リンゴ酸及び酒石酸から選択される1.2~15%の酸性化剤、並びにキサンタンガム、カラギーナンガム及びヒドロキシエチルセルロース又はキサンタンガム及びカラギーナンガムの混合物から選択される1~15%の懸濁化剤又は粘性付与剤を更に含む。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、約1%のラムダカラギーナンガム又はViscarin PH209(商標)、約1%の中粘度グレードのヒドロキシエチルセルロース又はNatrosol 250M(商標)、及び約0.7%のキサンタンガム又はXantural 75(商標)を含む。4.5g用量単位について、これらのパーセンテージは、典型的には、約50mgのキサンタンガム(Xantural 75TM)、約75mgのカラギーナンガム(Viscarin PH209TM)、及び約75mgのヒドロキシエチルセルロース(Natrasol 250MTM)と同等である。
4.5g用量の粘性付与剤又は懸濁化剤の代替パッケージとしては、約50mgのキサンタンガム(Xantural 75TM)及び約100mgのカラギーナンガム(Gelcarin PH812TM)、又は約50mgのキサンタンガム(Xantural 75TM)、約75mgのヒドロキシエチルセルロース(Natrasol 250MTM)、及び約75mgのカラギーナンガム(Viscarin PH109TM)が挙げられる。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出及び修飾放出粒子に加えて、潤滑剤又は流動促進剤を更に含む。様々な実施形態では、潤滑剤及び流動促進剤は、ステアリン酸の塩、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、又はステアリン酸亜鉛、ステアリン酸のエステル、特にモノステアリン酸グリセリル又はパルミトステアリン酸グリセリル、ステアリン酸、ベヘン酸グリセロール、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、及びコロイド状二酸化ケイ素からなる群から選択される。一実施形態では、潤滑剤又は流動促進剤は、ステアリン酸マグネシウムである。潤滑剤又は流動促進剤は、0.1~5%の量で微粒子製剤中で使用され得る。一実施形態では、潤滑剤又は流動促進剤の量は、約0.5%である。例えば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含み得る。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、酸化剤を更に含み得る。酸性化剤は、0.1N HCl中の製剤の放出プロファイルが、混合後少なくとも15分間実質的に変化しないことを確実にするのに役立ち、これは、製剤を水道水と混合した後に用量を消費する前に患者が必要とする可能性のあるおよそ最大の時間の長さである。
一実施形態では、製剤は粉末であり、本明細書に列挙される重量パーセンテージで酸性化剤及び懸濁化剤又は粘性付与剤を更に含む。
酸性化剤は、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、ホウ酸、マレイン酸、リン酸、アスコルビン酸、オレイン酸、カプリン酸、カプリル酸、及び安息香酸からなる群から選択され得る。様々な実施形態では、酸性化剤は、製剤中に1.2~15%、1.2~10%、又は1.2~5%存在する。一実施形態では、酸性化剤は、酒石酸及びリンゴ酸である。別の実施形態では、酸性化剤は、リンゴ酸である。
酒石酸を用いる場合、1~10%、2.5~7.5%、又は約5%の量で用いてよい。様々な実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物中のリンゴ酸の量は、1.2~15%、1.2~10%、1.2~5%、又は1.6%若しくは3.2%である。一実施形態では、γヒドロキシ酪酸塩の組成物中のリンゴ酸の量は、約1.6%である。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出部分及び修飾放出部分を含み、一実施形態では、製剤は、複数の即時放出γ-ヒドロキシ酪酸塩粒子及び複数の修飾放出γ-ヒドロキシ酪酸塩粒子を含む微粒子製剤である。即時放出及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモル比は、0.11:1~1.86:1、0.17:1~1.5:1、0.25:1~1.22:1、0.33:1~1.22:1、0.42:1~1.22:1、0.53:1~1.22:1、0.66:1~1.22:1、0.66:1~1.5:1、0.8:1~1.22:1の範囲である。一実施形態では、即時放出及び修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモル比は、約1:1である。製剤中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の合計に対する即時放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモルパーセンテージは、10%~65%、15~60%、20~55%、25~55%、30~55%、35~55%、40~55%、40~60%、又は45~55%の範囲である。一実施形態では、製剤中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の合計に対する即時放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモルパーセンテージは、40%~60%の範囲である。一実施形態では、製剤中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の合計に対する即時放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモルパーセンテージは、約50%である。製剤中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の合計に対する修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモルパーセンテージは、90%~35%、85~40%、80~45%、75~45%、70~45%、65~45%、60~45%、60~40%、又は55~45%の範囲である。一実施形態では、製剤中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の合計に対する修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモルパーセンテージは、60%~40%の範囲である。一実施形態では、製剤中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の合計に対する修飾放出部分におけるγ-ヒドロキシ酪酸塩のモル比は、約50%である。IR微小粒子及びMR微小粒子の総重量に対するIR微小粒子の重量パーセンテージは、7.2%~58.2%、11.0%~52.9%、14.9%~47.8%、18.9%~47.8%、23.1%~47.8%、27.4%~47.8%、31.8%~47.8%、31.8%~52.9%、又は36.4%~47.8%の範囲である。他の実施形態では、IR微小粒子及びMR微小粒子の総重量に対するIR微小粒子の重量パーセンテージは、5.9%~63.2%、9.1%~58.1%、12.4%~53.1%、19.9%~53.1%、19.6%~53.1%、23.4%~53.1%、27.4%~53.1%、又は27.4%~58.1%の範囲である。一実施形態では、IR微小粒子及びMR微小粒子の総重量に対するIR微小粒子の重量パーセンテージは、31.7%~53.1%の範囲である。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのナトリウムオキシベート、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%、並びに約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのナトリウムオキシベート、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%、並びに約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのナトリウムオキシベート、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%、並びに約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する11.3%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%含み、3.2%w/wのPovidone(商標)K30と混合された60.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に15%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、0.75%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び9.25%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのナトリウムオキシベート、4.25%w/wのPovidone(商標)K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%、並びに約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する11.3%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのナトリウムオキシベート含有物を50%含み、3.2%w/wのPovidone(商標)K30と混合された60.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に15%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、0.75%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び9.25%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%、並びに約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%、並びに約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を16.7%、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のマグネシウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を16.7%、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカルシウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を16.7%、並びに10.5%w/wの約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を16.7%、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のマグネシウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を16.7%、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカルシウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を16.7%、並びに10.5%w/wの約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%、並びに約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカルシウム塩で層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
一実施形態では、完成した製剤は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球からなる即時放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%、並びに約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなる修飾放出粒子中のそのγ-ヒドロキシ酪酸塩含有物を50%含み、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカルシウム塩で層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
即時放出部の他の特徴
製剤の即時放出部分は、摂取されたときにγ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出を達成することができる任意の形態をとることができる。例えば、製剤が微粒子製剤である場合、製剤は、ポビドンなどの結合剤を含有するγ-ヒドロキシ酪酸塩を負荷した層によって覆われたコアで構成されたγ-ヒドロキシ酪酸塩の顆粒、粒子、又は微小粒子を急速に溶解する、未修飾の「生」γ-ヒドロキシ酪酸塩を含み得る。
γ-ヒドロキシ酪酸塩のIR顆粒又は粒子は、以下を含む、必要な粒子を生成するのに好適な任意の製造プロセスを使用して作製され得る。
●Glatt ProCell(商標)技法などの、溶融状態で噴霧されたγ-ヒドロキシ酪酸塩の凝集、
●任意選択で1つ以上の生理学的に許容される賦形剤を用いた、γ-ヒドロキシ酪酸塩の押し出し及び球形化、
●任意選択で1つ以上の生理学的に許容される賦形剤を用いた、γ-ヒドロキシ酪酸塩の湿式造粒、
●任意選択で1つ以上の生理学的に許容される賦形剤を用いた、γ-ヒドロキシ酪酸塩の圧密成形、
●任意選択で1つ以上の生理学的に許容される賦形剤を用いた、γ-ヒドロキシ酪酸塩の造粒及び球形化(球形化は、例えば回転子を備えた流動床装置で、特にGlatt CPS(商標)技法を使用して実施される)、
●任意選択で1つ以上の生理学的に許容される賦形剤を用いた、例えばジグザグフィルターを備えた流動床型装置での、特にGlatt MicroPx(商標)技法を使用したγ-ヒドロキシ酪酸塩の噴霧、又は
●例えば、任意選択で1つ以上の生理学的に許容される賦形剤を用いた、任意選択で分画チューブ若しくはWursterチューブを備えた流動床装置での、分散液中若しくはコア上の水性若しくは有機溶媒中の溶液中のγ-ヒドロキシ酪酸塩の噴霧。
製剤の即時放出部分は、即時放出γ-ヒドロキシ酪酸塩及び任意選択の薬学的に許容される賦形剤を含む微小粒子の形態である。一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出微小粒子は、10~1000ミクロンの体積平均径D(4,3)を有する。他の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出微小粒子は、95~600ミクロンの体積平均径D(4,3)を有する。追加の実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出微小粒子は、150~400ミクロンの体積平均径D(4,3)を有する。一実施形態では、それらの体積平均径は、約270ミクロンである。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出粒子は、コアと、γ-ヒドロキシ酪酸塩を含有するコア上に堆積された層とを含んでよい。コアは、以下からなる群から選択される任意の粒子であってよい。
●ラクトース、スクロース(TereosからのCompressuc(商標)PSなど)、微結晶セルロース(FMC BiopolymerからのAvicel(商標)、PharmatransからのCellet(商標)、若しくは旭化成からのCelphere(商標)など)、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム(OmyaからのOmyapure(商標)35など)、炭酸水素ナトリウム、リン酸二カルシウム(BudenheimからのDicafos(商標)AC92-12など)、又はリン酸三カルシウム(BudenheimからのTricafos(商標)SC93-15など)の結晶又は球体;
●複合球又は顆粒、例えば、スクロース及びデンプンを含む糖球(NP PharmからのSuglets(商標)など)、炭酸カルシウム及びデンプンの球(Particle DynamicsからのDestab(商標)90S Ultra 250など)、又は炭酸カルシウム及びモルトデキストリンの球(HuberからのHubercal(商標)CCG4100など)。
コアはまた、薬学的に許容される賦形剤の他の粒子、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(Aqualon HerculesからのKlucel(商標)など)、グアーガム粒子(DaniscoからのGrinsted(商標)Guarなど)、キサンタン粒子(CP KelcoからのXantural(商標)180など)を含むことができる。
本発明の特定の実施形態によれば、コアは、Pharmatransによって市販されているCellets(商標)90、Cellets(商標)100、若しくはCellets(商標)127、又はCelphere(商標)CP203、Celphere(商標)CP305、Celphere(商標)SCP100などの糖球又は微結晶セルロース球である。一実施形態では、コアは、微結晶セルロース球である。例えば、コアは、PharmatransからのCellets(商標)127であってもよい。
様々な実施形態では、コアは、約95~約450ミクロン、約95~約170ミクロン、又は約140ミクロンの平均体積径を有する。
コア上に堆積した層は、即時放出γ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。一実施形態では、層はまた、以下からなる群から選択され得る結合剤を含む。
●低分子量ヒドロキシプロピルセルロース(Aqualon-HerculesからのKlucel(商標)EFなど);
低分子量ヒドロキシプロピルメチルセルロース(若しくはヒプロメロース)(DowからのMethocel(商標)E3若しくはE5など)、又は低分子量メチルセルロース(例えば、DowからのMethocel(商標)A15など);
●低分子量ポリビニルピロリドン(又はポビドン)(ISPからのPlasdone(商標)K29/32又はBASFからのKollidon(商標)30など)、ビニルピロリドン及び酢酸ビニルコポリマー(又はコポビドン)(ISPからのPlasdone(商標):S630又はBASFからのKollidon(商標)VA64など);
●デキストロース、α化デンプン、マルトデキストリン;及びそれらの混合物。
低分子量ヒドロキシプロピルセルロースは、800,000g/mol未満、400,000g/mol以下、又は100,000g/mol以下の分子量を有するヒドロキシプロピルセルロースのグレードに対応する。低分子量ヒドロキシプロピルメチルセルロース(又はヒプロメロース)は、その溶液粘度が2%水溶液及び20℃で1,000mPa・s以下、100mPa・s以下、又は15mPa・s以下であるヒドロキシプロピルメチルセルロースのグレードに対応する。低分子量ポリビニルピロリドン(又はポビドン)は、1,000,000g/モル以下、800,000g/モル以下、又は100,000g/モル以下の分子量を有するポリビニルピロリドンのグレードに対応する。
いくつかの実施形態では、結合剤は、低分子量ポリビニルピロリドン又はポビドン(例えば、ISPからのPlasdone(商標)K29/32)、低分子量ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Aqualon-HerculesからのKlucel(商標)EF)、低分子量ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒプロメロース(例えば、DowからのMethocel(商標)E3又はE5)、及びそれらの混合物から選択される。
一実施形態では、結合剤は、Povidone K30又はK29/32、特に、ISPからのPlasdone(商標)K29/32である。結合剤は、即時放出コーティングの総重量に基づいて、0~80%、0~70%、0~60%、0~50%、0~40%、0~30%、0~25%、0~20%、0~15%、0~10%、又は1~9%の結合剤の量で存在してよい。一実施形態では、結合剤は、即時放出コーティングの総重量に基づいて、5%の量で存在する。一実施形態では、結合剤の量は、γ-ヒドロキシ酪酸塩及び結合剤の総質量に対して5%の結合剤である。
コア上に堆積した層は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出粒子の総重量の少なくとも10重量%、更には20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、又は90重量%超を表すことができる。一実施形態では、コア上に堆積した層は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出粒子の重量の約85%を表す。
一実施形態によれば、即時放出粒子は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び15%の微結晶セルロース球を含む。
別の実施形態によれば、即時放出粒子は、約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び15%の微結晶セルロース球を含む。
更に別の実施形態によれば、即時放出粒子は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する15%の微結晶セルロース球を含む。
一実施形態によれば、即時放出粒子は、80.75%w/wのナトリウムオキシベート、4.25%w/wのPovidone K30、及び15%の微結晶セルロース球を含む。
別の実施形態によれば、即時放出粒子は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカリウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び15%の微結晶セルロース球を含む。
別の実施形態によれば、即時放出粒子は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のカルシウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び15%の微結晶セルロース球を含む。
別の実施形態によれば、即時放出粒子は、80.75%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸のマグネシウム塩、4.25%w/wのPovidone K30、及び15%の微結晶セルロース球を含む。
別の実施形態によれば、即時放出粒子は、γ-ヒドロキシ酪酸塩及びPovidone K30を水/エタノール40/60w/wの混合物に溶解させ、得られた溶液を微結晶セルロース球の表面に噴霧することによって製造される。
修飾放出部分の他の特徴
修飾放出部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の所望のインビトロ溶解プロファイルを提供する任意の製剤であり得る。修飾剥離部分は、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時剥離粒子を、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出を阻害するコーティング(又はコーティングフィルム)でコーティングすることによって得られる修飾剥離粒子を含んでよい。1つのサブ実施形態では、修飾放出部分は、(a)不活性コア、(b)コーティング、及び(c)コアとコーティングとの間に介在するγヒドロキシ酪酸塩を含む層を含む粒子を含む。
一実施形態では、修飾放出部分は、時間依存性放出機構及びpH依存性放出機構を含む。
一実施形態では、コーティングフィルムは、遊離カルボン酸基を担持する少なくとも1つのポリマーと、40℃以上の融点を特徴とする少なくとも1つの疎水性化合物と、を含む。
遊離カルボン酸基を担持するポリマーは、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、又はメタクリル酸及びメチルメタクリレートコポリマー、又はメタクリル酸及びエチルアクリレートコポリマー、又はメタクリル酸コポリマーA型、B型、又はC型、遊離カルボン酸基を担持するセルロース誘導体、酢酸フタル酸セルロース、酢酸コハク酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸トリメリト酸セルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ酢酸フタル酸ビニル、ゼイン、シェラック、アルギン酸塩、及びそれらの混合物から選択され得る。
一実施形態では、メタクリル酸コポリマーは、ポリ(メタクリル酸、メチルメタクリレート)1:1又はEudragit(商標)L100若しくは同等物、ポリ(メタクリル酸、エチルアクリレート)1:1又はEudragit(商標)L100-55若しくは同等物、及びポリ(メタクリル酸、メチルメタクリレート)1:2又はEudragit(商標)S100若しくは同等物からなる群から選択される。
別の実施形態では、コーティングは、遊離カルボン酸基を担持するポリマーを含み、遊離カルボン酸基は、pH7.5で実質的にイオン化される。
融点が40℃以上の疎水性化合物は、水添植物油、植物蝋、黄色蝋、白色蝋、微結晶蝋、ラノリン、無水乳脂肪、硬脂肪坐剤基剤、ラウロイルマクロゴールグリセリド、ポリグリセリルジイソステアレート、脂肪酸を有するグリセロールのジエステル又はトリエステル、及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。
様々な実施形態では、40℃以上の融点を有する疎水性化合物は、以下の生成物の群から選択される:水添綿実油、水添大豆油、水添ヤシ油、ベヘン酸グリセリル、水添ヒマシ油、キャンデリラ蝋、トリステアリン、トリパルミチン、トリミリスチン、黄色蝋、坐剤基剤として有用な硬脂肪又は脂肪、無水乳脂肪、ラノリン、パルミチン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、ラウリルマクロゴールグリセリド、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ジエチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、オメガ3脂肪酸、及びそれらの混合物。例えば、疎水性化合物は、水添綿実油、水添大豆油、水添パーム油、ベヘン酸グリセリル、水添ヒマシ油、キャンデリラ蝋、トリステアリン、トリパルミチン、トリミリスチン、蜜蝋、水添ポリ-1デセン、カルナウバ蝋、及びそれらの混合物を含み得る。
実際には、これに限定されるものではないが、40℃以上の融点を有する疎水性化合物は、以下の商標で販売されている製品の群から選択されてよい:Dynasan(商標)、Cutina(商標)、Hydrobase(商標)、Dub(商標)、Castorwax(商標)、Croduret(商標)、Compritol(商標)、Sterotex(商標)、Lubritab(商標)、Apifil(商標)、Akofine(商標)、Softisan(商標)、Hydrocote(商標)、Livopol(商標)、Super Hartolan(商標)、MGLA(商標)、Corona(商標)、Protalan(商標)、Akosoft(商標)、Akosol(商標)、Cremao(商標)、Massupol(商標)、Novata(商標)、Suppocire(商標)、Wecobee(商標)、Witepsol(商標)、Lanolin(商標)、Incromega(商標)、Estaram(商標)、Suppoweiss(商標)、Gelucire(商標)、Precirol(商標)、Emulcire(商標)、Plurol diisostearique(商標)、Geleol(商標)、Hydrine(商標)、Monthyle(商標)、Kahlwax(商標)、及びそれらの混合物。一実施形態では、40℃以上の融点を有する疎水性化合物は、以下の商標で販売されている製品の群から選択されてよい:Dynasan(商標)P60、Dynasan(商標)114、Dynasan(商標)116、Dynasan(商標)118、Cutina(商標)HR、Hydrobase(商標)66-68、Dub(商標)HPH、Compritol(商標)888、Sterotex(商標)NF、Sterotex(商標)K、Lubritab(商標)、及びそれらの混合物。
特に好適なコーティングは、水添植物油及びメタクリル酸コポリマーの混合物で構成される。各成分の正確な構造及び量、並びに粒子に適用されるコーティングの量は、放出速度及び放出トリガーを制御する。Eudragit(登録商標)メタクリル酸コポリマー、すなわちメタクリル酸-メチルメタクリレートコポリマー及びメタクリル酸-エチルアクリレートコポリマーは、pH依存性溶解性を有し、典型的には、微小粒子からの活性成分の放出をトリガーするpHは、適切なEudragit(登録商標)ポリマーの選択及び混合物によって設定される。γヒドロキシ酪酸塩修飾放出微小粒子の場合、放出をトリガーする理論的pHは、5.5~6.97又は5.5~6.9である。「pHトリガー」は、ポリマーの溶解が生じる最小pHを意味する。
特定の実施形態では、コーティングは、40℃以上の融点を有する疎水性化合物を含み、遊離カルボン酸基を担持するポリマーは、0.4~4、0.5~4、0.6~2.5、0.67~2.5、0.6~2.33、又は0.67~2.33の重量比で存在する。一実施形態では、重量比は、約1.5である。
特に好適なコーティングは、0.4~4、0.5~4、0.6~2.5、0.67~2.5、0.6~2.33、又は0.67~2.33の重量比で6.5~6.97の放出をトリガーする理論的pHを有する水添植物油とメタクリル酸コポリマーの混合物で構成される。一実施形態では、重量比は約1.5であってもよい。
γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、100~1200ミクロン、100~500ミクロン、又は200~800ミクロンの体積平均径を有する。一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約320ミクロンの体積平均径を有する。
コーティングは、コーティングされた修飾放出粒子の総重量の10~50、15~45、20~40、又は25~35重量%を表すことができる。一実施形態では、コーティングは、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子の総重量の25~30重量%を表す。
一実施形態では、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子のコーティング層は、特に流動床装置において、γ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出粒子、特に前述のγ-ヒドロキシ酪酸塩の即時放出粒子に、前述のコーティング組成物を含む溶液、懸濁液、又は分散液を噴霧することによって得られる。一実施形態では、コーティングは、Wurster又は分画チューブを備えた流動床内で、上向きスプレー配向又は下向きスプレーに従って、熱いイソプロピルアルコール中のコーティング賦形剤の溶液を噴霧することによって形成される。
一実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなり、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩で層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされ、全てのパーセンテージは、γ-ヒドロキシ酪酸塩の最終的な修飾放出粒子の総重量に基づいて表される。
一実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなり、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩で層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされ、全てのパーセンテージは、γ-ヒドロキシ酪酸塩の最終的な修飾放出粒子の総重量に基づいて表される。
一実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなり、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされ、全てのパーセンテージは、ナトリウムオキシベートの最終的な修飾放出粒子の総重量に基づいて表される。
一実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する10.5%w/wの微結晶セルロース球からなり、3%w/wのPovidone(商標)K30と混合された56.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に18%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、4%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び8%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされ、全てのパーセンテージは、ナトリウムオキシベートの最終的な修飾放出粒子の総重量に基づいて表される。
別の実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する11.3%w/wの微結晶セルロース球からなり、3.2%w/wのPovidone(商標)K30と混合された60.5%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩で層化され、最後に15%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、0.75%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び9.25%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
別の実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する11.3%w/wの微結晶セルロース球からなり、3.2%w/wのPovidone(商標)K30と混合された60.5%w/wのγ-ヒドロキシ酪酸塩で層化され、最後に15%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、0.75%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び9.25%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
別の実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約450ミクロンの体積平均径を有する11.3%w/wの微結晶セルロース球からなり、3.2%w/wのPovidone(商標)K30と混合された60.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に15%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、0.75%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び9.25%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
別の実施形態によれば、γ-ヒドロキシ酪酸塩の修飾放出粒子は、約95ミクロン~約170ミクロンの体積平均径を有する11.3%w/wの微結晶セルロース球からなり、3.2%w/wのPovidone(商標)K30と混合された60.5%w/wのナトリウムオキシベートで層化され、最後に15%w/wの水添植物油(Lubritab(商標)又は同等物)、0.75%のメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55又は同等物)、及び9.25%のメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100又は同等物)からなるコーティング組成物でコーティングされる。
パッケージング
γ-ヒドロキシ酪酸塩の組成物は、微粒子製剤を含む小袋又はスティックパックで供給され得る。小袋は、γ-ヒドロキシ酪酸塩を、0.5g、1.0g、1.5g、3.0g、4.5g、6.0g、7.5g、9.0g、10.5g、及び/又は12gのナトリウムオキシベートと同等の量で含む、いくつかの異なる用量で入手可能であってよい。必要な用量に応じて、これらの小袋のうちの1つ以上を開け、その内容物を水道水と混合して、一晩用量のγ-ヒドロキシ酪酸塩を提供することができる。
治療方法
本明細書では、単回1日用量をヒト患者に経口投与することによって、ナルコレプシーの1つ以上の症状に罹患しているヒト患者を治療するための方法が提供され、薬学的組成物の全投与量は、ジバルプロエクスナトリウムとの併用でγ-ヒドロキシ酪酸塩を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、ナルコレプシーを含むがこれらに限定されない障害を治療することを必要とするヒト患者においてそれを行うのに有効であり得る。ナルコレプシーの治療は、カタプレクシー、日中の過度の眠気、夜間睡眠中断、入眠時幻覚、又は睡眠麻痺などの1つ以上の症状の改善(例えば、低減)を含み得る。いくつかの実施例では、ヒト患者は、ヒト対象であり得る。本明細書では、γ-ヒドロキシ酪酸塩で治療可能な障害を治療することを必要とするヒト対象においてそれを行う方法であって、単回1日用量を、ジバルプロエクスナトリウムとの併用で組成物中の3.0~12.0gのナトリウムオキシベートと同等のヒト量のγ-ヒドロキシ酪酸塩を経口投与することを含む、方法が更に提供される。本明細書では、ジバルプロエクスナトリウムなしに投与されるγ-ヒドロキシ酪酸塩の投与量を低減することなく、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与されるときに、組成物の新規γ-ヒドロキシ酪酸塩薬物動態特性を特徴とする治療有効量のγ-ヒドロキシ酪酸塩製剤を経口投与することによって、ナルコレプシー1型及び/又は2型を治療する方法が更に提供される。一実施形態では、本発明の組成物は、ナルコレプシー1型又は2型を治療するのに有効であり、ナルコレプシーの治療は、日中の過度の眠気を低減すること、カタプレクシー発作の頻度を低減すること、夜間睡眠中断を低減すること、入眠時幻覚を低減すること、又は睡眠麻痺を低減することとして定義される。治療有効量は、3.0~12.0gのナトリウムオキシベートを含んでよい。様々な実施形態では、治療有効量は、4.5、6.0、7.5、又は9.0gのナトリウムオキシベートである。一実施形態では、治療有効量は、6g又は9gのナトリウムオキシベートである。様々な実施形態では、製剤は、少なくとも4.5g、少なくとも6.0g、少なくとも7.5g、又は少なくとも9.0gの単位用量で存在するナトリウムオキシベートを含む。治療の有効性は、以下の基準のうちの1つ又は任意の組み合わせによって測定され得る:
●覚醒維持検査(MWT)で決定される、平均睡眠潜時を増加させる
●眠気の臨床全般印象度(CGI)評価を向上させる
●睡眠及び症状日誌のカタプレクシー頻度項目から判定されるカタプレクシー発作の回数(NCA)を減少させる
●睡眠断片化の睡眠ポリグラフ検査(PSG)測定によって判定される、夜間睡眠中断(DNS)、夜間事象中断、又は有害な呼吸事象を減少させる
●Epworth眠気尺度(ESS)を介した患者レポートによって測定される日中の過度の眠気(EDS)を減少させる
●覚醒のEEG測定に基づく覚醒維持検査により測定される日中の眠気を減少させる
●N/2からN/3、並びにREM睡眠から覚醒及びN1睡眠へのPSG移行を減少させる(C Iber,S Ancoli-Israel,A Chesson,SF Quan.The AASM Manual for the Scoring of Sleep and Associated Events.Westchester,IL:American Academy of Sleep Medicine;2007によって判定される)。
●米国睡眠医学会によって定義される、PSGから得られる覚醒(arousals)又は覚醒(wakenings)の回数を減少させる
●(i)睡眠及び症状日誌、(ii)睡眠の質についての視覚連続尺度(VAS)及び睡眠日誌、並びに(iii)睡眠のリフレッシュする性質についてのVASのうちの1つ以上から得られる睡眠の質を向上させる
●睡眠及び症状日誌によって測定されるように、NT1ナルコレプシー患者の入眠時幻覚(HH)又は睡眠麻痺(SP)症状を減少させる
一実施形態では、ジバルプロエクスナトリウムと同時投与される組成物を使用する治療は、前述の基準のうちのいずれか1つ又は組み合わせによって測定されるように、ジバルプロエクスナトリウムなしで投与される等用量の組成物よりも優れている。
いくつかの実施例では、本方法は、ナルコレプシー1型又は2型の治療を含み、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与されるときのナトリウムオキシベートの投与量を低減することからなる投薬レジメンと比較して、ジバルプロエクスナトリウムと併用投与される治療有効量の本発明の製剤の単回1日用量投与は、ナトリウムオキシベートの投与量の低減を必要としないことが示されている。
実施例1.製剤
表1a~1dは、ナトリウムオキシベートIR微小粒子、MR微小粒子、及びIR及びMR微小粒子の混合物の定性的及び定量的組成物を提供する。IR及びMR微小粒子の定性的及び定量的組成物を示す微小粒子の物理的構造を図1に示す。
簡単に述べると、ナトリウムオキシベート即時放出(IR)微小粒子を以下のように調製した:1615.0gのナトリウムオキシベート及び85.0gのポリビニルピロリドン(ISPからのPovidone K30-Plasdone(商標)K29/32)を、1894.3gの絶対エチルアルコール及び1262.9gの水中に可溶化した。この溶液を、流体床スプレーコーター装置内の300gの微結晶セルロース球(Cellets(商標)127)に全体的に噴霧した。約270ミクロンの体積平均径を有するIR微小粒子を得た。
ナトリウムオキシベート修飾放出(MR)微小粒子を以下のように調製した:22.8gのメタクリル酸コポリマーC型(Eudragit(商標)L100-55)、45.8gのメタクリル酸コポリマーB型(Eudragit(商標)S100)、102.9gの水添綿実油(Lubritab(商標))を、1542.9gのイソプロパノールに78℃で溶解させた。48℃の入口温度、約11g/分の噴霧速度、及び1.3バールの噴霧圧力を有する流動床スプレーコーター装置において、溶液を400.0gの上記のナトリウムオキシベートIR微小粒子に全体的に噴霧した。MR微小粒子を、入口温度を56℃に設定して2時間乾燥させた。約320ミクロンの平均体積径を有するMR微小粒子が得られた。
ナトリウムオキシベート含有量に基づいて計算されたMR及びIR微小粒子の50:50混合物を含有する完成した組成物を以下のように調製した:353.36gの上記IR微小粒子、504.80gの上記MR微小粒子、14.27gのリンゴ酸(D/Lリンゴ酸)、6.34gのキサンタンガム(KelcoからのXantural(商標)75)、9.51gのカラギーナンガム(FMC BiopolymerからのViscarin(商標)PH209)、9.51gのヒドロキシエチルセルロース(AshlandからのNatrosol(商標)250M)、及び4.51gのステアリン酸マグネシウムを混合した。7.11gの個々の試料(用量の半分を即時放出画分として、用量の半分を修飾放出画分として含む4.5g用量のナトリウムオキシベートに対応する)を計量した。
Figure 2023521664000002
Figure 2023521664000003
Figure 2023521664000004
Figure 2023521664000005
実施例1bis.代替製剤
実施例1に記載の製剤の代替製剤を実施例1bisに記載する。
ナトリウムオキシベート即時放出(IR)微小粒子を、実施例1に記載のIR微小粒子をトップコート層でコーティングすることによって調製した。微小粒子を以下のように調製した:170.0のヒドロキシプロピルセルロース(HerculesからのKlucel(商標)EF Pharm)を4080.0gのアセトン中に可溶化した。この溶液を、流動床スプレーコーター装置内の1530.0gの実施例1のIR微小粒子に全体的に噴霧した。約298ミクロンの体積平均径を有するIR微小粒子を得た(表1bis-aを参照)。
ナトリウムオキシベート修飾放出(MR)微小粒子を、実施例1に記載のとおりに調製した(表1bを参照)。
ナトリウムオキシベート含有量に基づいてMR及びIR微小粒子の50:50混合物を含有する完成した組成物を以下のように調製した:412.22gの上記IR微小粒子、530.00gの上記MR微小粒子、29.96gのリンゴ酸(D/Lリンゴ酸)、4.96gのキサンタンガム(KelcoからのXantural(商標)75)、4.96gのコロイド状二酸化ケイ素(DegussaからのAerosil(商標)200)、及び9.92gのステアリン酸マグネシウムを混合した。7.45gの個々の試料(即時放出画分中に用量の半分、修飾放出画分中に用量の半分を含む4.5g用量のナトリウムオキシベートに対応する)を計量した(表1bis-b及び1bis-cを参照)。
Figure 2023521664000006
Figure 2023521664000007
Figure 2023521664000008
実施例1に記載の完成した組成物と比較して、この代替組成物は、以下の特徴を有する:同一のMR微小粒子、同一のIR微小粒子であるが、トップコートを有する、増加したリンゴ酸の量、1つのみの懸濁化剤(キサンタンガム)、及び流動促進剤の存在。
実施例2.DVPの有無によるFT218のインビボ薬物動態研究
薬物動態試験を、DVPと同時投与された実施例1の完成した組成物(FT218)を用いた試験製品について、健常なヒトボランティアにおいてインビボで行った。この研究は、ジバルプロエクスナトリウムER夕方用量と同時投与したときに、FT218におけるPK変化の大きさを説明するように設計された。18~55歳で、19.1~28.0kg/mのBMIを有する合計24名の健常な男性対象が研究に参加した。1名の対象が9日目(同時投与前)に同意を取り消したため、n=23に1250mg/日のジバルプロエクスナトリウムERとともにFT218を投与し、n=24にDVPなしでFT218を投与した。
この研究には、1日目(期間1)に6gのFT218の単回用量投与、2~11日目(期間2)に1日1回1250mgのジバルプロエクスナトリウムER投与、並びに12日目(期間3)にFT218及びジバルプロエクスナトリウムER同時投与を伴う逐次3期間設計が含まれた。全ての投与は、夕方、夕食の完了から2時間後に実施した。全体的に、この研究中に重大な安全性の問題は観察されず、SAE又はAESIは発生しなかった。
1日目の夕方に6gのFT218を投与した後、全ての対象について10分後(第1のサンプリングポイント)に定量可能な濃度のGHBが観察された。GHBの濃度は上昇し、投与からおよそ1時間後に最大幾何平均濃度71.2μg/mLに達した。ピーク濃度に達した後、GHB濃度は徐々に減少した。GHBの血漿中濃度は、投与後少なくとも8時間まで全ての対象において定量可能であった。
DVPの有無によるFT218の濃度対時間曲線を図1A及び図1Bに提示する。導出されたPKパラメータを以下に要約する(表2)。
夕方の単回用量の6g FT218とジバルプロエクスナトリウムERとの同時投与は、GHBのAUC0-t及びAUC0-infをおよそ17%増加させた。Cmax及びAUCの平均の比の90%CIは、生物学的同等性の基準を遵守して、標準的な生物学的同等性の範囲(80.00%~125.00%)内に含まれた。Cmaxは、ジバルプロエクスナトリウムERの同時投与の影響を受けなかった。Tmaxは、ジバルプロエクスナトリウムERの同時投与の有無にかかわらず同等であった。
Figure 2023521664000009
実施例3.DVPの有無によるFT218の比較
FT218に対するDVPの効果を比較するために、FT218単独及びDVPを伴うFT218でのTmax、Cmax、及びAUCinfの平均値を一緒にプロットした。FT218に対するDVPの効果を図2A、2B、及び2Cに示す。図2Aは、FT218を単独で投与した場合、及びDVPと同時投与した場合の各患者の平均Tmax値を示す。図2Bは、FT218を単独で投与した場合、及びDVPと同時投与した場合の各患者の平均Cmax値を示す。図2Cは、FT218を単独で投与した場合、及びDVPと同時投与した場合の各患者の平均AUCinf値を示す。これと比較して、DVPを伴うFT218は、FT218単独と同様の挙動を示すようである。したがって、DVPの有無にかかわらずFT218は、同様のPKプロファイルを有するようである。
FT218+DVP/FT218(単独)の幾何平均比を提供する点推定(PE)及びPEの90%信頼区間(CI)を以下に示す(表3)。Cmax及びAUCの平均の比の90%CIは、生物学的同等性の基準を遵守して、標準的な生物学的同等性の範囲(80.00%~125.00%)内に含まれた。T/R比の90%CIは、AUC0-inf(T/R比[90%CI]:116.74[111.03~122.73])及びAUC0-t(T/R比[90%CI]:116.67[111.18~122.44])については100を含まず、およそ17%のAUCの増加を示した。両方の治療についてのCmaxは同様であった(T/R比[90%CI]:98.46[91.58~105.85])。したがって、Cmax、AUC0-last、及びAUC0-infの90%信頼区間は、80~125%の生物学的同等性の範囲内である。GHBのtmaxは、両方の治療について同等であった。これは、ノンパラメトリック統計分析によって確認された。
Figure 2023521664000010
実施例4.FT218の有無によるDVPの比較
11日目の夕方に1250mgのジバルプロエクスナトリウムERを投与した後、バルプロ酸の幾何平均濃度は、ベースライン時の58.5μg/mLから、投与から14時間後に79.5μg/mLの最大幾何平均濃度に増加した。ピーク濃度に達した後、バルプロ酸の幾何平均濃度は、投与から24時間後に57.9μg/mLに戻った。
12日目の夕方に1250mgのジバルプロエクスナトリウムERを投与した後、GHBの濃度の存在下、バルプロ酸の幾何平均濃度は、ベースライン時の57.9μg/mLから、投与から14時間後に77.0μg/mLの最大幾何平均濃度に増加した。ピーク濃度に達した後、バルプロ酸の幾何平均濃度は、投与から24時間後に64.0μg/mLに戻った。
11日目(FT218なし)及び12日目(FT218あり)にそれぞれジバルプロエクスナトリウムER治療の両方を受け、統計分析(N=23)に含まれた対象について、両日のバルプロ酸のCmax及びAUC0-24の幾何平均を比較した。Cmax及びAUC0-24の平均の比の90%CIは、生物学的同等性の基準を遵守して、標準的な生物学的同等性の範囲(80.00%~125.00%)内に含まれた。両方の治療についてのAUC0-24は同様であった(T/R比[90%CI]:97.28[94.59~100.04])。Cmaxについては、T/R比の90%CIは100を含まず(T/R比[90%CI]:94.82[91.03~98.76])、Cmaxのおよそ5%の減少を示した。バルプロ酸のtmaxは、両方の治療について同等であった。これは、ノンパラメトリック統計分析によって確認された。
DVPに対するFT218の効果を比較するために、1250mg用量のDVPの単独投与(11日目)及びFT218との同時投与(12日目)の濃度対時間曲線を一緒にプロットした。
図3Aは、FT218との同時投与の有無による、DVPの平均PKプロファイルを示す。図3Bは、FT218との同時投与の有無による、DVPの個々のPKプロファイルを示す。これは、FT218の有無にかかわらず、同様のDVPプロファイルを示しているようである。
実施例5.Xyrem(登録商標)のDDI研究との比較
FT218及びXyrem(登録商標)に対するDVPの効果を比較するために、DVPの有無によるFT218の幾何学的LS平均AUCinf値を、Xyremの薬物-薬物相互作用(DDI)研究からのDVPの有無によるXyrem(登録商標)の幾何学的LS平均AUCinf値と比較した(Eller et al,2013)。以下の表4及び5は、比較を提供する。表4は、1250mg/日のDVPを伴う6gのFT218についてのCmax及びAUCinfが、6g用量のFT218単独についてのCmax及びAUCinfの80%~125%の生物学的同等性の範囲内であることを示し、一方、表5は、1250mg/日のDVPを伴う2つの3g用量のXyrem(登録商標)のAUCinfが、AUCinfについての生物学的同等性の範囲を上回ることを示す。具体的には、投与量を調整せずにDVPとともに投与されたXyremは、Xyrem単独で約127%のAUCinfをもたらし、一方、投与量を調整せずにDVPとともに投与されたFT218は、FT218単独で約117%のAUCinfをもたらした。したがって、DVPを伴うXyremは、生物学的同等性の限界外にあり、一方、DVPを伴うFT218は、生物学的同等性の限界内にある。
Figure 2023521664000011
Figure 2023521664000012
実施例6.午前中に投与されたDVPの有無によるFT218のインビボ薬物動態研究
薬物動態試験を、DVPと同時投与された実施例1の完成した組成物(FT218)を用いた試験製品について、健常なヒトボランティアにおいてインビボで行った。この研究は、健常なボランティアにおいて、単回6gの朝用量で投与されたFT218製剤に関して定常状態におけるジバルプロエクスナトリウム徐放(ER)の薬物-薬物相互作用を評価するための非盲検逐次試験であった。合計22名の健常な対象が、本研究に参加した。合計22名の対象が、プロトコルに従って研究を完了し、21名の対象が、GHB PK統計分析のために評価可能であった。FT218は、1250mg/日のジバルプロエクスナトリウムERの有無にかかわらず、午前中、朝食後2時間で投与された。
この研究には、1日目(期間1)に6gのFT218の単回用量投与、2~11日目(期間2)に1日1回1250mgのジバルプロエクスナトリウムER投与、並びに12日目(期間3)にFT218及びジバルプロエクスナトリウムER同時投与を伴う逐次3期間設計が含まれた。全ての投与は、午前中、朝食の完了から2時間後に実施した。全体的に、この研究中に重大な安全性の問題は観察されず、SAE又はAESIは発生しなかった。
1日目の午前中に6gのFT218を投与した後、全ての対象について10分後(第1のサンプリングポイント)に定量可能な濃度のGHBが観察された。ピーク濃度に達した後、GHB濃度は徐々に減少した。GHBの血漿中濃度は、投与後少なくとも8時間まで全ての対象において定量可能であった。
DVPの有無によるFT218の濃度対時間曲線を図4A及び図4Bに提示する。導出されたPKパラメータを以下に要約する(表6)。
max及びAUCの平均の比の90%CIは、生物学的同等性の基準を遵守して、標準的な生物学的同等性の範囲(80.00%~125.00%)内に含まれた。Cmaxは、ジバルプロエクスナトリウムERの同時投与の影響を受けなかった。Tmaxは、ジバルプロエクスナトリウムERの同時投与の有無にかかわらず同等であった。
Figure 2023521664000013
実施例7.DVPの有無によるFT218の比較
FT218に対するDVPの効果を比較するために、FT218単独及びDVPを伴うFT218でのTmax、Cmax、及びAUCinfの平均値を一緒にプロットした。FT218に対するDVPの効果を図5A、5B、及び5Cに示す。図5Aは、FT218を単独で投与した場合、及びDVPと同時投与した場合の各患者の平均Tmax値を示す。図5Bは、FT218を単独で投与した場合、及びDVPと同時投与した場合の各患者の平均Cmax値を示す。図5Cは、FT218を単独で投与した場合、及びDVPと同時投与した場合の各患者の平均AUCinf値を示す。これと比較して、DVPを伴うFT218は、FT218単独と同様の挙動を示すようである。したがって、DVPの有無にかかわらずFT218は、午前中に投与された場合に同様のPKプロファイルを有するようである。
FT218+DVP/FT218(単独)の幾何平均比を提供する点推定(PE)及びPEの90%信頼区間(CI)を以下に示す(表7)。Cmax及びAUCの平均の比の90%CIは、生物学的同等性の基準を遵守して、標準的な生物学的同等性の範囲(80.00%~125.00%)内に含まれた。結果は、およそ18%のAUCの増加を示す。両方の治療のCmaxは類似していた。したがって、Cmax、AUC0-last、及びAUC0-infの90%信頼区間は、80~125%の生物学的同等性の範囲内である。
Figure 2023521664000014
実施例8.FT218の有無によるDVPの比較
11日目の午前中に1250mgのジバルプロエクスナトリウムERを投与した後、バルプロ酸の幾何平均濃度は、72.43μg/mLの最大幾何平均濃度まで増加した。
11日目(FT218なし)及び12日目(FT218あり)にそれぞれジバルプロエクスナトリウムER治療の両方を受け、統計分析(N=22)に含まれた対象について、両日のバルプロ酸のCmax及びAUC0-24の幾何平均を比較した。Cmax及びAUC0-24の平均の比の90%CIは、生物学的同等性の基準を遵守して、標準的な生物学的同等性の範囲(80.00%~125.00%)内に含まれた。
DVPに対するFT218の効果を比較するために、1250mg用量のDVPの単独投与(11日目)及びFT218との同時投与(12日目)の濃度対時間曲線を一緒にプロットした。
図6Aは、午前中のFT218との同時投与の有無による、DVPの平均PKプロファイルを示す。図6Bは、午前中のFT218との同時投与の有無による、DVPの個々のPKプロファイルを示す。これは、FT218の有無にかかわらず、同様のDVPプロファイルを示しているようである。
実施例9.FT218単独及びDVP併用の研究間比較
図7は、2つの別個の研究(DDI#1、DDI#2)において、単独で、及びDVPとともに投与されたFT218の平均濃度対時間曲線を示す。
DDI#1は、健常なボランティアにおいて、単回6gの朝用量で投与されたFT218製剤に関して定常状態におけるジバルプロエクスナトリウム徐放(ER)の薬物-薬物相互作用を評価するための非盲検逐次試験であった。DDI#1では、FT218は、1250mg/日のジバルプロエクスナトリウムERの有無にかかわらず、午前中、朝食後2時間で投与された。実施例6~8は、DDI#1からの結果を示す。
DDI#2は、健常な男性ボランティアにおいて、単回6gの夕方用量で投与されたFT218製剤に関して定常状態におけるジバルプロエクスナトリウム徐放(ER)の薬物-薬物相互作用を評価するための非盲検逐次試験であった。DDI#2では、FT218は、1250mg/日のジバルプロエクスナトリウムERの有無にかかわらず、夕方、夕食後2時間で投与された。実施例2~4は、DDI#2からの結果を示す。
図7に見られるように、DDI#1とDDI#2との比較は、FT218とDVPとの間の相互作用が、投与時間に関係なく、GHB濃度に同様の影響を及ぼすことを示している。したがって、FT218は、FT218投与量を低減する必要なく、DVPと1日1回(朝又は夕方)同時投与されてもよい。
本出願全体をとおして、様々な刊行物が参照される。これらの刊行物の開示全体は、本発明が関連する技術分野をより完全に説明するために、本明細書によって参照により本出願に組み込まれる。当業者には、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、本発明において様々な修正及び変形が行われ得ることが明白となるであろう。本発明の他の実施形態は、本明細書に開示される本発明の仕様及び実践の考慮から、当業者には明らかとなるであろう。本明細書及び実施例は、単なる例示とみなされることが意図され、本発明の真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。

Claims (67)

  1. ナルコレプシーの1つ以上の症状に罹患している患者を治療するための方法であって、前記方法が、
    前記患者に、γ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)を含む薬学的組成物の全投与量を経口投与することと、
    ジバルプロエクスナトリウム(DVP)の投与量を併用投与することと、を含み、
    GHB組成物の前記投与量が、DVPの前記併用投与に応答して低減されない、方法。
  2. GHB及びDVPの前記併用投与が、DVPの前記併用投与の非存在下での等用量のGHB組成物の投与と比較して、実質的に生物学的同等のPKプロファイルを提供する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記GHB組成物が、1日1回投与される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 4.5g、6g、7.5g、又は9g用量の前記GHB組成物が投与される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  5. DVPの前記投与量が、DVPの全投与量である、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記DVPが、60mg/kg/日の最大1日用量まで投与される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記DVPの前記投与量が、GHB組成物の前記併用投与に応答して低減されない、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. GHB及びDVPの前記併用投与が、GHBがDVPの非存在下で投与されるときのCmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfの80%~125%以内の前記Cmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfを提供する、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露の25%未満の平均増加をもたらす、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露に変化をもたらさない、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の併用投与が、59μg/mL~97μg/mLの平均Cmaxを提供する、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  12. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUC0-lastを提供する、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  13. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUCinfを提供する、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  14. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、0.3時間~3.5時間の平均Tmaxを提供する、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  15. 併用投与後の患者に対する安全性又は有効性の顕著な低減がない、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記ナルコレプシーの1つ以上の症状が、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー(cataplexy)、入眠時幻覚、及び睡眠麻痺から選択される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  17. ナルコレプシーの1つ以上の症状に罹患している患者を治療するための方法であって、前記方法が、
    前記患者に、γ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)を含む薬学的組成物の全投与量を経口投与することと、
    ジバルプロエクスナトリウム(DVP)の投与量を併用投与することと、を含み、
    GHBの前記投与量が、DVPの前記併用投与に応答して5%未満低減される、方法。
  18. GHB及びDVPの前記併用投与が、DVPの前記併用投与の非存在下での等用量の前記GHB組成物の投与と比較して、実質的に生物学的同等のPKプロファイルを提供する、請求項17に記載の方法。
  19. GHB組成物が、1日1回投与される、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 4.5g、6g、7.5g、又は9g用量の前記GHB組成物が投与される、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. DVPの前記投与量が、DVPの全投与量である、請求項17~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記DVPが、60mg/kg/日の最大1日用量まで投与される、請求項17~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記DVPの前記投与量が、GHB組成物の前記併用投与に応答して低減されない、請求項17~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. GHB及びDVPの前記併用投与が、GHBがDVPの非存在下で投与されるときのCmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfの80%~125%以内の前記Cmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfを提供する、請求項17~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露の25%未満の平均増加をもたらす、請求項17~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露に変化をもたらさない、請求項17~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の併用投与が、59μg/mL~97μg/mLの平均Cmaxを提供する、請求項17~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUC0-lastを提供する、請求項17~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUCinfを提供する、請求項17~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、0.3時間~3.5時間の平均Tmaxを提供する、請求項17~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 併用投与後の患者に対する安全性又は有効性の顕著な低減がない、請求項17~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記ナルコレプシーの1つ以上の症状が、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、及び睡眠麻痺から選択される、請求項17~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. ナルコレプシーの1つ以上の症状に罹患している患者を治療するための方法であって、前記方法が、
    前記患者に、γ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)を含む薬学的組成物の全投与量を経口投与することと、
    ジバルプロエクスナトリウム(DVP)の投与量を併用投与することと、を含み、
    GHB及びDVPの前記併用投与が、DVPの前記併用投与の非存在下での等用量の前記GHB組成物の投与と比較して、実質的に生物学的同等のPKプロファイルを提供する、方法。
  34. 前記GHB組成物が、1日1回投与される、請求項33に記載の方法。
  35. 4.5g、6g、7.5g、又は9g用量の前記GHB組成物が投与される、請求項33又は34に記載の方法。
  36. DVPの前記投与量が、DVPの全投与量である、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記DVPの前記投与量が、GHB組成物の前記併用投与に応答して低減されない、請求項33~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記DVPが、60mg/kg/日の最大1日用量まで投与される、請求項33~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. GHB及びDVPの前記併用投与が、GHBがDVPの非存在下で投与されるときのCmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfの80%~125%以内の前記Cmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfを提供する、請求項33~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露の25%未満の平均増加をもたらす、請求項33~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露に変化をもたらさない、請求項33~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の併用投与が、59μg/mL~97μg/mLの平均Cmaxを提供する、請求項33~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUC0-lastを提供する、請求項33~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUCinfを提供する、請求項33~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、0.3時間~3.5時間の平均Tmaxを提供する、請求項33~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 併用投与後の患者に対する安全性又は有効性の顕著な低減がない、請求項33~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記ナルコレプシーの1つ以上の症状が、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、及び睡眠麻痺から選択される、請求項33~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. ジバルプロエクスナトリウム(DVP)の用量との併用投与に好適な、γ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)を含む、ナルコレプシーの1つ以上の症状の治療のための、経口薬学的組成物。
  49. GHBの投与量が、DVPの前記併用投与に応答して5%未満低減される、請求項48に記載の経口薬学的組成物。
  50. GHBの前記投与量が、前記DVPの併用投与に応答して低減されない、請求項48又は49に記載の経口薬学的組成物。
  51. 前記DVPの前記投与量が、GHB組成物の前記併用投与に応答して低減されない、請求項48~50のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  52. GHB及びDVPの併用投与が、DVPの前記併用投与の非存在下での等投与量の前記GHB組成物の投与と比較して、実質的に生物学的同等のPKプロファイルを提供する、請求項48~51のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  53. GHB及びDVPの前記併用投与が、GHB組成物がDVPの非存在下で投与されるときのCmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfの80%~125%以内の前記Cmax、AUC0-last、及び/又はAUCinfを提供する、請求項48~52のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  54. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露の25%未満の平均増加をもたらす、請求項48~53のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  55. 前記GHB組成物のジバルプロエクスナトリウムとの併用投与が、前記GHB組成物への全身曝露に変化をもたらさない、請求項48~54のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  56. 前記GHB組成物が、1日1回の投与に好適である、請求項48~55のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  57. 前記GHB組成物が、1日1回、4.5g、6g、7.5g、又は9g用量として投与される、請求項48~56のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  58. 前記DVPが、60mg/kg/日の最大1日用量まで投与される、請求項48~57のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  59. DVPの前記投与量が、DVPの全投与量である、請求項48~58のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  60. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の併用投与が、59μg/mL~97μg/mLの平均Cmaxを提供する、請求項48~59のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  61. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUC0-lastを提供する、請求項48~60のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  62. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、220μg/mL・h~512μg/mL・hの平均AUCinfを提供する、請求項48~61のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  63. DVP及び6g投与量の前記GHB組成物の前記併用投与が、0.3時間~3.5時間の平均Tmaxを提供する、請求項48~62のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  64. 併用投与後の患者に対する安全性又は有効性の顕著な低減がない、請求項48~63のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  65. 前記組成物が、リスク評価及び緩和戦略(REMS)プログラム命令を含まない、請求項48~64のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  66. 前記組成物が、γ-ヒドロキシ酪酸塩(GHB)及びジバルプロエクスナトリウム(DVP)との薬物薬物相互作用のモニタリング命令を含まない、請求項48~65のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
  67. 前記ナルコレプシーの1つ以上の症状が、日中の過度の眠気(EDS)、夜間睡眠中断(DNS)、カタプレクシー、入眠時幻覚、及び睡眠麻痺から選択される、請求項48~66のいずれか一項に記載の経口薬学的組成物。
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