JP2023521109A - ページングに関与するユーザ機器および基地局 - Google Patents

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Abstract

ユーザ機器(UE)は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成するための構成情報を受信する受信機を含む。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングDCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信されるページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。受信機は、ユーザ機器が位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視する。ページングDCIは、スロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。UEのプロセッサは、スロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、ページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する。受信機は、決定されたタイムスロットで基地局からページングメッセージを受信する。

Description

本開示は、3GPP(登録商標)通信システムなどの通信システムにおける方法、デバイス、および物品を対象とする。
現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)は、第5世代(5G:fifth generation)とも呼ばれる次世代セルラー技術の技術仕様に取り組んでいる。
1つの目的は、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced mobile broadband)、超高信頼・低遅延通信(URLLC:ultra-reliable low-latency communications)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive machine type communication)を少なくとも含む、全ての使用シナリオ、要求および展開シナリオに対処する単一の技術的枠組みを提供することである(例えば、TR38.913バージョン15.0.0のセクション6参照)。例えば、eMBBの展開シナリオには、屋内ホットスポット、密集都市部(dense urban)、郊外(rural)、都市部広域(urban macro)および高速が含まれ得、URLLCの展開シナリオには、産業用制御システム、モバイルヘルスケア(リモートモニタリング、診断および治療)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッド用の広域監視および制御システムが含まれ得、mMTC展開シナリオには、スマートウェアラブルおよびセンサネットワークなど、データ転送がタイムクリティカルではない、多数のデバイスを使用するシナリオが含まれ得る。eMBBおよびURLLCのサービスは、どちらも非常に広い帯域幅を必要とするという点で類似しているが、URLLCサービスが好ましくは超低遅延を必要とし得るという点で異なる。
2つ目の目的は、前方互換性を実現することである。Long Term Evolution(LTE、LTE-A)セルラーシステムとの後方互換性は必要なく、これにより全く新しいシステム設計および/または新規特徴の導入が容易になる。
1つの非限定的で例示的な実施形態は、UEがページング機能を実行しやすくするための手順を提供することを容易にする。
一実施形態では、本明細書で開示する技術は、以下を含むユーザ機器を特徴とする。UEの受信機は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成するための構成情報を受信する。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報DCI(downlink control information)と、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。受信機は、ユーザ機器が位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視する。ページングDCIは、スロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。UEは、示されたスロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定するプロセッサをさらに含む。受信機は、決定されたタイムスロットで基地局から対応するページングメッセージを受信する。
一般的なまたは特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはそれらの任意の選択的な組み合わせとして実装され得ることに留意されたい。
開示する実施形態および異なる実装のさらなる利益および利点は、本明細書および図面から明らかになろう。利益および/または利点は、本明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個別に得ることができ、それら全てが、そのような利益および/または利点のうちの1つまたは複数を得るために提供される必要はない。
以下、添付の図および図面を参照して例示的な実施形態をより詳細に説明する。
3GPP NRシステムの例示的なアーキテクチャを示す図である。 NG-RANと5GCと間の機能分割を示す概略図である。 RRC接続セットアップ/再設定手順のシーケンス図である。 拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、および超高信頼・低遅延通信(URLLC)の使用シナリオを示す概略図である。 非ローミングシナリオの例示的な5Gシステムアーキテクチャを示すブロック図である。 RRC状態および起こり得るRRC状態変化を示す図である。 様々な帯域幅パート、CORESET、サーチスペース、およびPDCCH候補の間の関係を示す図である。 5G NRにおける例示的な時間領域スケジューリングを示す図であり、スロットnにおけるDCIのクロススロット表示はスロットn+1においてスケジュールされたPDSCHへのものであり、対応する開始シンボルおよび送信持続時間を有する。 スケジューリングDCIおよびスケジュールされたPDSCHのタイミングと、最小クロススロット時間領域スケジューリングの概念の効果とを示す図である。 UEおよびgNBの例示的な簡略化した構造を示す図である。 改良されたページング手順の例示的な実装によるUEの構造を示す図である。 改良されたページング手順の例示的な実装によるUE動作の流れ図である。 改良されたページング手順の例示的な実施による基地局の構造を示す図である。 改良されたページング手順の例示的な実装による基地局動作の流れ図である。 改良されたページング手順の例示的な実装の基本的なシグナリング図である。 スケジューリングページングDCIおよびスケジュールされたページングメッセージのタイミングと、最小クロススロット時間領域スケジューリングの概念の効果とを示す図である。 改良されたページング手順の例示的な実装によるUE動作の流れ図である。
(5G NRシステムアーキテクチャおよびプロトコルスタック)
3GPPは、最大100GHzの周波数で動作する新しい無線アクセス技術(NR:new radio)の開発を含む、単に5Gと呼ばれる、第5世代セルラー技術の次期リリースに取り組んでいる。5G規格の最初のバージョンは2017年末に完成しており、これにより5G NR規格に準拠した試験およびスマートフォンの商用展開に進むことが可能になる。
とりわけ、全体的なシステムアーキテクチャは、NG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)プロトコル終端をUEに提供するgNBを含むNG-RAN(次世代-無線アクセスネットワーク:Next Generation-Radio Access Network)を想定している。gNBはXnインターフェースによって相互接続される。gNBはまた、次世代(NG:Next Generation)インターフェースによってNGC(次世代コア:Next Generation Core)に接続され、より具体的にはNG-CインターフェースによってAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能:Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)に接続され、また、NG-UインターフェースによってUPF(ユーザプレーン機能:User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)に接続される。NG-RANアーキテクチャを図1に示す(例えば、3GPP TS38.300v16.0.0、セクション4参照)。
NRのユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、3GPP TS38.300、セクション4.4.1参照)は、PDCP(パケットデータコンバージェンスプロトコル:Packet Data Convergence Protocol、TS38.300のセクション6.4参照)、RLC(無線リンク制御:Radio Link Control、TS38.300のセクション6.3参照)、およびMAC(媒体アクセス制御:Medium Access Control、TS38.300のセクション6.2参照)サブレイヤを含み、これらはネットワーク側のgNBで終端される。加えて、新しいアクセス層(AS:access stratum)サブレイヤ(SDAP、サービスデータ適応プロトコル:Service Data Adaptation Protocol)がPDCPの上に導入されている(例えば、3GPP TS38.300のサブクローズ6.5参照)。制御プレーンプロトコルスタックもNR用に定義されている(例えば、TS38.300、セクション4.4.2参照)。レイヤ2機能の概要は、TS38.300のサブクローズ6に与えられている。RRCレイヤの機能は、TS38.300のサブクローズ7に列挙されている。
例えば、媒体アクセス制御レイヤは、論理チャネル多重化、ならびに様々なニューメロロジー(numerology)のハンドリングを含むスケジューリングおよびスケジューリング関連機能をハンドリングする。
物理レイヤ(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、および適切な物理的な時間-周波数リソースへの信号のマッピングを担当する。これはまた、物理チャネルへのトランスポートチャネルのマッピングをハンドリングする。物理レイヤは、サービスをトランスポートチャネルの形式でMACレイヤに提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に使用される時間-周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは対応する物理チャネルにマッピングされる。例えば、物理チャネルは、アップリンク用のPRACH(物理ランダムアクセスチャネル:Physical Random Access Channel)、PUSCH(物理アップリンク共有チャネル:Physical Uplink Shared Channel)、およびPUCCH(物理アップリンク制御チャネル:Physical Uplink Control Channel)、ならびにダウンリンク用のPDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル:Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical Downlink Control Channel)、およびPBCH(物理ブロードキャストチャネル:Physical Broadcast Channel)である。
NRのユースケース/展開シナリオには、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)が含まれ得、これらはデータ速度、レイテンシ、カバレッジの点で要件が多様である。例えば、eMBBは、ピークデータ速度(ダウンリンクの場合は20Gbps、アップリンクの場合は10Gbps)と、IMT-Advancedによって提供されるデータ速度の3倍程度のユーザが体験するデータ速度とをサポートすることが期待されている。一方、URLLCの場合、超低遅延(ULおよびDLそれぞれで0.5msのユーザプレーンレイテンシ)および高信頼性(1ms以内に1-10-5)に関するより厳しい要件が課せられている。最後にmMTCは、好ましくは、高い接続密度(都市環境では1,000,000デバイス/km)、過酷な環境での広いカバレッジ、および低コストデバイス用の極めて長寿命のバッテリー(15年)を必要とし得る。
そのため、あるユースケースに適したOFDMニューメロロジー(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP:cyclic prefix)持続時間、スケジューリング間隔あたりのシンボル数)は、他のユースケースではうまく機能しない場合がある。例えば、低遅延サービスは、好ましくは、mMTCサービスよりも短いシンボル持続時間(ひいては、より大きいサブキャリア間隔)、および/またはスケジューリング間隔(別名、TTI)あたりのより少ないシンボル数を必要とし得る。さらに、チャネル遅延スプレッドが大きい展開シナリオでは、好ましくは、遅延スプレッドが短いシナリオよりも長いCP持続時間が必要になり得る。サブキャリア間隔は、同様のCPオーバーヘッドを維持するために、適宜最適化する必要がある。NRは2つ以上の値のサブキャリア間隔をサポートし得る。それに対応して、15kHz、30kHz、60kHz...のサブキャリア間隔が現在検討されている。シンボル持続時間Tおよびサブキャリア間隔Δfは、式Δf=1/Tによって直接関係する。LTEシステムの場合と同様に、「リソースエレメント」という用語は、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さにわたって1つのサブキャリアで構成される最小リソース単位を表すために使用され得る。
新しい無線システム5G-NRでは、ニューメロロジーおよびキャリアごとに、サブキャリアおよびOFDMシンボルのリソースグリッドがアップリンクおよびダウンリンクそれぞれについて定義されている。リソースグリッド内の各エレメントはリソースエレメントと呼ばれ、周波数領域の周波数インデックスと、時間領域のシンボル位置とに基づいて識別される(3GPP TS38.211v16.0.0、例えば、セクション4参照)。例えば、ダウンリンクおよびアップリンクの送信は、持続時間が10msのフレームに編成され、各フレームは、持続時間がそれぞれ1 msの10個のサブフレームから成る。5G NRの実装では、サブフレームあたりの連続するOFDMシンボルの数は、サブキャリア間隔の設定によって異なる。例えば、15kHzのサブキャリア間隔の場合、サブフレームは14個のOFDMシンボルを有する(通常のサイクリックプレフィックスを想定するLTE準拠の実装と同様)。一方、30kHzのサブキャリア間隔の場合、サブフレームは2つのスロットを有し、各スロットは14個のOFDMシンボルで構成される。
(NG-RANと5GCとの間の5G NR機能分割)
図2は、NG-RANと5GCとの間の機能分割を示している。NG-RANの論理ノードはgNBまたはng-eNBである。5GCは論理ノードAMF、UPF、およびSMFを有する。
具体的には、gNBおよびng-eNBは、以下の主な機能をホストする。
- 無線リソース管理のための機能、例えば、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、接続モビリティ制御、アップリンクおよびダウンリンク両方でのUEへのリソースの動的割り当て(スケジューリング)
- IPヘッダの圧縮、暗号化、およびデータの完全性保護
- UEによって提供された情報からAMFへのルーティングを決定できない場合の、UE接続時のAMFの選択
- UPF(複数可)へのユーザプレーンデータのルーティング
- AMFへの制御プレーン情報のルーティング
- 接続のセットアップおよび解放
- ページングメッセージのスケジューリングおよび送信
- (AMFまたはOAMから発信された)システムブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信
- モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告の設定
- アップリンクでのトランスポートレベルのパケットマーキング
- セッション管理
- ネットワークスライシングのサポート
- QoSフロー管理およびデータ無線ベアラへのマッピング
- RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
- NASメッセージの配信機能
- 無線アクセスネットワーク共有
- デュアルコネクティビティ
- NRとE-UTRAとの間の緊密な連携
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、以下の主な機能をホストする。
- 非アクセス層NAS(Non-Access Stratum)シグナリング終端
- NASシグナリングセキュリティ
- アクセス層ASセキュリティ管理
- 3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワークCNノード間シグナリング
- アイドルモードのUEのリーチャビリティ(ページング再送の制御および実行を含む)
- 登録エリア管理
- システム内およびシステム間のモビリティのサポート
- アクセス認証
- ローミング権のチェックを含むアクセス認可
- モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)
- ネットワークスライシングのサポート
- セッション管理機能SMF(Session Management Function)の選択
さらに、ユーザプレーン機能UPFは、以下の主な機能をホストする。
- RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイント(該当する場合)
- データネットワークへの相互接続の外部PDUセッションポイント
- パケットルーティング&フォワーディング
- パケットの検査およびポリシールール施行のユーザプレーン部分
- トラフィック使用状況の報告
- データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類子(classifier)
- マルチホームPDUセッションをサポートするための分岐ポイント
- ユーザプレーンのQoSハンドリング、例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DL速度強制
- アップリンクトラフィック検証(SDFからQoSフローへのマッピング)
- ダウンリンクパケットのバッファリングおよびダウンリンクデータ通知のトリガ
最後に、セッション管理機能SMFは、以下の主な機能をホストする。
- セッション管理
- UEのIPアドレスの割り当ておよび管理
- UP機能の選択および制御
- トラフィックを適切な宛先にルーティングするための、ユーザプレーン機能UPFでのトラフィックステアリングの設定
- ポリシー施行およびQoSの制御部分
- ダウンリンクデータ通知
(RRC接続セットアップおよび再設定手順)
図3は、NASパートに関してUEがRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDに遷移するコンテキストでのUE、gNB、およびAMF(5GCエンティティ)間のいくつかのやりとりを示している(TS38.300参照)。
RRCは、UEおよびgNBの設定に使用される上位レイヤのシグナリング(プロトコル)である。具体的には、この遷移には、AMFがUEコンテキストデータ(例えば、PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力、およびUEセキュリティ能力などを含む)を準備し、初期コンテキストセットアップ要求を使用してこれをgNBに送信することが含まれる。次いで、gNBはUEとのASセキュリティをアクティブ化し、これはgNBがUEにSecurityModeCommandメッセージを送信し、UEがgNBにSecurityModeCompleteメッセージで応答することによって実行される。その後、gNBは再設定を実行し、UEにRRCReconfigurationメッセージを送信し、それに応じてgNBがUEからRRCReconfigurationCompleteを受信することによって、シグナリング無線ベアラ2 SRB2(Signaling Radio Bearer 2)と、データ無線ベアラ(複数可)DRB(s)(Data Radio Bearer(s))とをセットアップする。シグナリングのみの接続の場合、SRB2およびDRBがセットアップされないので、RRCReconfigurationに関連するステップはスキップされる。最後に、gNBは、初期コンテキストセットアップ応答を用いてセットアップ手順が完了したことをAMFに知らせる。
このため、本開示では、動作の際には、gNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作の際には、NG接続を介して初期コンテキストセットアップメッセージをgNodeBに送信して、gNodeBとユーザ機器(UE:user equipment)との間でシグナリング無線ベアラのセットアップを行わせる送信機と、を含む第5世代コア(5GC:5th Generation Core)のエンティティ(例えば、AMF、SMFなど)を提供する。具体的には、gNodeBは、リソース割り当て設定情報エレメントを含む無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリングを、シグナリング無線ベアラを介してUEに送信する。次いで、UEは、リソース割り当て設定に基づいてアップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
(2020年以降のIMTの使用シナリオ)
図4は、5G NRのユースケースのいくつかを示している。第3世代パートナーシッププロジェクトの新しい無線(3GPP NR:3rd generation partnership project new radio)では、IMT-2020により様々なサービスおよびアプリケーションをサポートすることが想定されている3つのユースケースが検討されている。拡張モバイルブロードバンド(eMBB)のフェーズ1の仕様は確定されている。eMBBサポートをさらに拡張することに加えて、現在および将来の作業には、超高信頼・低遅延通信(URLLC)および大規模マシンタイプ通信の標準化が含まれるであろう。図4は、2020年以降のIMTで想定される使用シナリオのいくつかの例を示している(例えば、ITU-R M.20183図2参照)。
URLLCのユースケースは、スループット、レイテンシ、および可用性などの能力に対する厳しい要件を有し、産業製造または生産プロセスのワイヤレス制御、遠隔医療手術、スマートグリッドでの配電自動化、輸送安全性などの将来の垂直応用(vertical applications)のためのイネーブラ(enabler)の1つとして想定されている。URLLCの超高信頼性は、TR38.913バージョン15.0.0で設定された要件を満たす技術を特定することによってサポートされる。リリース15のNR URLLCの場合、主要な要件には、UL(アップリンク)の場合は0.5ms、DL(ダウンリンク)の場合は0.5msの目標ユーザプレーンレイテンシが含まれる。パケットの1回の送信に関する一般的なURLLC要件は、1msのユーザプレーンレイテンシで32バイトのパケットサイズに対して1E-5のBLER(ブロック誤り率:block error rate)である。
物理レイヤの観点から、いくつかの考えられる方法で信頼性を改善することができる。信頼性を改善するための現在のスコープには、URLLC用の個別のCQIテーブルを定義すること、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどが含まれる。しかしながら、(NR URLLCの主要な要件に関して)NRがより安定して発展するにつれて、超高信頼性を実現するためにこのスコープは広がり得る。Rel.15でのNR URLLCの特定のユースケースには、拡張現実/仮想現実(AR/VR:Augmented Reality/Virtual Reality)、e-health、e-safety、およびミッションクリティカルなアプリケーションが含まれる。
また、NR URLLCの対象となる技術拡張は、レイテンシの改善および信頼性の改善を目的としている。レイテンシの改善のための技術拡張には、設定可能なニューメロロジー、柔軟なマッピングを使用した非スロットベースのスケジューリング、グラントフリー(設定されたグラント)アップリンク、データチャネルについてのスロットレベルの繰り返し、およびダウンリンクプリエンプションが含まれる。プリエンプションとは、リソースが既に割り当てられている送信が停止され、後で要求されたが、より低いレイテンシ要件/より高い優先度要件を有する他の送信に割り当て済みのリソースが使用されることを意味する。したがって、既にグラントされている送信は、後の送信によって横取り(pre-empt)される。プリエンプションは、特定のサービスタイプとは無関係に適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLLC)の送信は、サービスタイプB(eMBBなど)の送信によって横取りされ得る。信頼性の改善に関する技術拡張には、1E-5という目標BLERのための専用のCQI/MCSテーブルが含まれる。
mMTC(大規模マシンタイプ通信)のユースケースは、典型的には比較的少量の、遅延に敏感でないデータを送信する、非常に多数の接続されたデバイスによって特徴付けられる。デバイスは、安価であり、非常に長いバッテリー寿命を有する必要がある。NRの観点から、非常に狭い帯域幅パートを利用することは、UEの観点から電力を節約し、長いバッテリー寿命を実現するための1つの可能な解決策である。
上記のように、NRの信頼性のスコープはより広くなることが予想される。全ての場合に対する1つの主要な要件、特にURLLCおよびmMTCに必要なものは、高信頼性または超高信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から信頼性を改善するためにいくつかのメカニズムを考えることができる。一般に、信頼性の改善に役立ち得るいくつかの主要な潜在的な領域がある。これらの領域の中には、コンパクトな制御チャネル情報と、データ/制御チャネルの繰り返しと、周波数、時間、および/または空間領域に関する多様性とがある。これらの領域は一般的に信頼性に適用可能であり、特定の通信シナリオによらない。
NR URLLCの場合、ファクトリーオートメーション、運輸業界、および配電など、より厳しい要件を有するさらなるユースケースが特定されている。より厳しい要件は、ユースケースに応じて、より高い信頼性(最大で10のレベル)、より高い可用性、最大256バイトのパケットサイズ、周波数範囲に応じて値が1μsまたは数μsであり得る数μsのオーダーまでの時間同期、0.5~1msのオーダーの短いレイテンシ、特に0.5msの目標ユーザプレーンレイテンシである。
また、NR URLLCの場合、物理レイヤの観点からのいくつかの技術拡張が特定されている。これらの中には、コンパクトなDCI、PDCCHの繰り返し、PDCCH監視の増強に関連するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)の拡張がある。また、UCI(アップリンク制御情報:Uplink Control Information)の拡張は、拡張HARQ(ハイブリッド自動再送要求:Hybrid Automatic Repeat Request)およびCSIフィードバックの拡張に関連する。また、ミニスロットレベルのホッピングおよび再送/繰り返しの拡張に関連するPUSCHの拡張が特定されている。「ミニスロット」という用語は、スロット(14個のシンボルを含むスロット)よりも少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)を指す。
(QoS制御)
5GのQoS(サービス品質:Quality of Service)モデルはQoSフローに基づいており、保証されたフロービットレートを必要とするQoSフロー(GBR:guaranteed bit rate QoSフロー)と、保証されたフロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)との両方をサポートする。このため、NASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、NG-Uインターフェースを介してカプセル化ヘッダで搬送されるQoSフローID(QFI:QoS flow ID)によってPDUセッション内で識別される。
UEごとに、5GCは1つまたは複数のPDUセッションを確立する。UEごとに、NG-RANはPDUセッションと共に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、そのPDUセッションのQoSフロー(複数可)用の追加のDRB(複数可)を、例えば、図3を参照して上記で示したように、後で設定することができる(いつそうするかはNG-RAN次第である)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UEおよび5GCにおけるNASレベルのパケットフィルタはULおよびDLパケットをQoSフローに関連付け、UEおよびNG-RANにおけるASレベルのマッピングルールはULおよびDLのQoSフローをDRBに関連付ける。
図5は、5G NR非ローミング参照アーキテクチャを示している(TS23.501v16.3.0、セクション4.2.3参照)。アプリケーション機能(AF:Application Function)、例えば、図4に例示的に示した5Gサービスをホストする外部アプリケーションサーバは、3GPPコアネットワークとやりとりしてサービスを提供し、例えば、トラフィックルーティングへのアプリケーションの影響、ネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)へのアクセス、またはQoS制御などのポリシー制御のためのポリシーフレームワーク(ポリシー制御機能PCF(Policy Control Function)参照)とのやりとりをサポートする。オペレータの配置に基づいて、オペレータによって信頼されていると見なされるアプリケーション機能が関連するネットワーク機能と直接やりとりすることを許可することができる。ネットワーク機能に直接アクセスすることがオペレータによって許可されていないアプリケーション機能は、NEFを介して外部公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能とやりとりする。
図5は5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニット、すなわち、ネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)、ネットワークリポジトリ機能(NRF:Network Repository Function)、統合データ管理(UDM:Unified Data Management)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、およびデータネットワーク(DN:Data Network)、例えば、オペレータサービス、インターネットアクセス、またはサードパーティサービスなどを示している。コアネットワーク機能およびアプリケーションサービスの全部または一部は、クラウドコンピューティング環境にデプロイされて実行され得る。
このため、本開示では、動作の際には、URLLC、eMBB、およびmMTCサービスのうちの少なくとも1つに関するQoS要件を含む要求を5GCの機能(例えば、NEF、AMF、SMF、PCF、UPFなど)のうちの少なくとも1つに送信して、QoS要件に従ってgNodeBおよびUEの間の無線ベアラを含むPDUセッションを確立する送信機と、動作の際には、確立されたPDUセッションを使用してサービスを実行する制御回路と、を含むアプリケーションサーバ(例えば、5GアーキテクチャのAF)を提供する。
(UEの識別)
RNTIは無線ネットワーク一時識別子(Radio Network Temporary Identifier)の略である。例えば、RNTIを使用して、無線セル内のUEを区別および識別することができる。さらに、RNTIは、特定の無線チャネル、ページングの場合はUEのグループ、eNBによって電力制御が発行されるUEのグループ、5G gNBによって全てのUEに関して送信されるシステム情報を識別することもできる。5G NRはUEの様々な識別情報を定義しており、その一部を以下の表に示す(3GPP TS38.321v15.8.0、セクション7.1参照)。
Figure 2023521109000002
(RRC状態(RRC_Connected、RRC_Inactive))
LTEでは、RRCステートマシンは、RRCアイドル状態(高い省電力性、UE自律モビリティ、およびコアネットワークへのUE接続が確立されないことを主に特徴とする)と、無損失のサービスの継続性をサポートするようにモビリティがネットワーク制御されながらUEがユーザプレーンデータを送信できるRRC接続状態と、の2つの状態のみから成っていた。5G NRに関連して、LTE関連のRRCステートマシンも、以下で説明するNR 5Gと同様に、非アクティブ状態で拡張され得る(例えば、TS38.331v15.8.0、図4.2.1-2参照)。
NR 5GのRRC(TS38.331v15.8.0、セクション4参照)は、RRCアイドル、RRC非アクティブ、およびRRC接続の3つの状態をサポートする。RRC接続が確立されると、UEはRRC_CONNECTED状態またはRRC_INACTIVE状態のいずれかになる。そうでない場合、すなわち、RRC接続が確立されていない場合、UEはRRC_IDLE状態である。図6に示すように、以下の状態遷移が起こり得る。
・例えば、「接続確立」手順に従って、RRC_IDLEからRRC_CONNECTEDへ
・例えば、「接続解放」手順に従って、RRC_CONNECTEDからRRC_IDLEへ
・例えば、「一時停止による接続解放」手順に従って、RRC_CONNECTEDからRRC_INACTIVEへ
・例えば、「接続再開」手順に従って、RRC_INACTIVEからRRC_CONNECTED
・例えば、「接続解放」手順に従って、RRC_INACTIVEからRRC_IDLEへ(一方向)
新しいRRC状態であるRRC非アクティブは、シグナリング、省電力、レイテンシなどの点で大きく異なる要件を有する、eMBB(拡張モバイルブロードバンド)、mMTC(大規模マシンタイプ通信)、URLLC(超高信頼・低遅延通信)などのより幅広いサービスをサポートする場合に利益を提供するために、5G 3GPPの新しい無線技術用に定義されている。このため、新しいRRC非アクティブ状態は、無線アクセスネットワークおよびコアネットワークでのシグナリング、電力消費、およびリソースコストの最小化を可能にしつつ、なおも低遅延でのデータ転送の開始などを可能にするように設計されなければならない。
(帯域幅パート)
NRシステムは、LTEの20MHzよりもはるかに広い最大チャネル帯域幅をサポートする(例えば、数百MHz)。LTEでは、最大20MHzのコンポーネントキャリアのキャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)を介した広帯域通信もサポートされている。NRにおいてより広いチャネル帯域幅を定義することにより、スケジューリングを介して周波数リソースを動的に割り当てることが可能になり、これは、アクティブ化/非アクティブ化がMAC制御エレメントに基づくLTEのキャリアアグリゲーション動作よりも効率的かつ柔軟であり得る。単一の広帯域キャリアを有することは、単一の制御シグナリングしか必要としないので、制御オーバーヘッドが低いという点でもメリットがある(キャリアアグリゲーションでは、集約されるキャリアごとに個別の制御シグナリングが必要である)。
また、LTEと同様に、NRはキャリアアグリゲーションまたはデュアルコネクティビティを介した複数のキャリアのアグリゲーションもサポートし得る。
UEは常に高いデータ速度を要求するわけではないので、広い帯域幅を使用すると、RFおよびベースバンド信号処理の両方の観点からアイドリング消費電力が高くなり得る。この点に関して、NR用に新しく開発された帯域幅パートの概念は、設定されたチャネル帯域幅よりも狭い帯域幅でUEを動作させる手段を提供することによって、広帯域動作をサポートするにもかかわらずエネルギー効率の高いソリューションを提供する。NRの全帯域幅にアクセスできないこのローエンドの端末は、その利益を得ることができる。
帯域幅パート(BWP:bandwidth part)は、セルの総セル帯域幅のサブセットであり、例えば、隣接する物理リソースブロック(PRB:physical resource block)の位置および数である。これはアップリンクおよびダウンリンクで別々に定義され得る。さらに、各帯域幅パートは特定のOFDMニューメロロジーに、例えば、サブキャリア間隔およびサイクリックプレフィックスに関連付けることができる。例えば、UEにBWP(複数可)を設定し、設定されたBWPのいずれが現在アクティブであるかをUEに伝えることによって、帯域幅適応が実現される。
例示的には、5G NRでは、RRC_Connected状態のUEに対してのみ特定のBWPが設定される。例えば、初期BWP(例えば、UL用およびDL用に1つずつ)以外に、BWPは接続状態のUEに対してのみ存在する。UEをRRC_IDLEまたはRRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態に移行させる過程などで、UEとネットワークとの間の初期データ交換をサポートするために、初期DL BWPおよび初期UL BWPが最小SIで設定される。
UEには2つ以上のBWPを設定することができるが(例えば、現在NRで定義されているように、サービングセルあたり最大4つのBWP)、UEは一度に1つのアクティブDL BWPしか有さない。
設定されたBWP間の切り替えは、ダウンリンク制御情報(DCI)を使用して実現され得る。
プライマリセル(PCell:Primary Cell)の場合、初期BWPは初期アクセスに使用されるBWPであり、他の初期BWPが明示的に設定されていない限り、デフォルトのBWPが初期BWPである。セカンダリセル(SCell:Secondary Cell)の場合、初期BWPは常に明示的に設定され、デフォルトのBWPも設定され得る。サービングセルにデフォルトのBWPが設定されている場合、そのセルに関連付けられた非アクティブタイマーが切れると、アクティブなBWPがデフォルトのBWPに切り替えられる。
典型的には、ダウンリンク制御情報にはBWP IDが含まれていないことが想定される。
図7は、周波数帯域幅が40MHzでサブキャリア間隔が15kHzのBWP、幅が10MHzでサブキャリア間隔が15kHzのBWP、および幅が20 MHzでサブキャリア間隔が60kHzのBWPの3つの異なるBWPが設定されたシナリオを示している。
(ダウンリンク制御情報(DCI))
例えば、制御情報ならびにユーザトラフィック(例えば、PDCCH上のDCI、およびPDCCHによって示されるPDSCH上のユーザデータ)などのUE向けの情報を識別および受信するために、UEによってPDCCH監視が行われる。
ダウンリンクの制御情報(ダウンリンク制御情報DCIと呼ばれ得る)は、5G NRでの目的がLTEでのDCIと同じであり、すなわち、ダウンリンクデータチャネル(PDSCHなど)またはアップリンクデータチャネル(PUSCHなど)をスケジュールする特別な制御情報のセットである。5G NRでは、いくつかの異なる定義済みのDCIフォーマットがある(TS38.212v16.0.0セクション7.3.1参照)。概要を以下の表に示す。
Figure 2023521109000003
PDCCHサーチスペースは、PDCCH(DCI)が搬送され得るダウンリンクリソースグリッド(時間-周波数リソース)内のエリアである。大まかに言えば、基地局がダウンリンクで制御情報を1つまたは複数のUEに送信するために無線リソース領域が使用される。UEはサーチスペース全体でブラインド復号を実行して、PDCCHデータ(DCI)を見つけようとする。概念的には、5G NRでのサーチスペースの概念は、詳細に関して多くの違いがあるが、LTEのサーチスペースに類似している。
5G NRでは、制御リソースセット(CORESET:control resource set)と呼ばれる無線リソース領域においてPDCCHが送信される。LTEでは、CORESETの概念は明示的には存在しない。代わりに、LTEのPDCCHは、最初の1~3個のOFDMシンボル(最も狭帯域の場合は4個)における全キャリア帯域幅を使用する。対照的に、NRのCORESETはスロット内の任意の位置およびキャリアの周波数範囲内の任意の場所に存在し得、ただし、UEがそのアクティブな帯域幅パート(BWP)外でCORESETをハンドリングすることは想定されていないという点を除く。CORESETは、物理無線リソースのセット(例えば、NRダウンリンクリソースグリッド上の特定のエリア)、およびPDCCH/DCIを搬送するために使用されるパラメータのセットである。
したがって、UEは、対応するサーチスペースセットを使用したPDCCH監視が設定されたアクティブ化されたサービングセルごとのアクティブDL BWP上の1つまたは複数のCORESETにおけるPDCCH候補のセットを監視し、監視は、例えば、3GPP TS38.213バージョン16.0.0、セクション10および11で定義された、監視されたDCIフォーマットに従って各PDCCH候補を復号することを意味する。
手短に言えば、サーチスペースは、同じ集約レベルに関連付けられた複数のPDCCH候補を含み得る(例えば、PDCCH候補は、監視するDCIフォーマットに関して異なる)。転じて、サーチスペースセットは、異なる集約レベルの複数のサーチスペースを含むが、同じCORESETに関連付けられ得る。LTEとは異なり、上記のように、制御チャネルがキャリア帯域幅全体に広がる場合、CORESETの帯域幅は、例えば、アクティブなDL周波数帯域幅パート(BWP)内に設定することができる。言い換えれば、CORESET設定は、サーチスペースセットの、ひいてはそのセットに含まれるサーチスペースのPDCCH候補の周波数リソースを定義する。CORESET設定は、サーチスペースセットの持続時間も定義し、この長さは1~3個のOFDMシンボルにすることができる。一方、開始時間は、サーチスペースセット設定自体によって設定され、例えば、そのOFDMシンボルから、UEはセットのサーチスペースのPDCCHの監視を開始する。組み合わせで、サーチスペースセットの設定およびCORESETの設定は、UEのPDCCH監視要件に関する周波数および時間領域での明確な定義を提供する。CORESETおよびサーチスペースセットの両方の設定は、RRCシグナリングを介して半静的に設定することができる。
最初のCORESETであるCORESET0が、マスター情報ブロック(MIB:master information block)により初期帯域幅パートの設定の一部として提供され、ネットワークから残りのシステム情報および追加の設定情報を受信することが可能になる。接続のセットアップ後、RRCシグナリングを使用して、複数の、場合によっては重なり合うCORESETをUEに設定することができる。
ネットワークは、共通の制御領域およびUE固有の制御領域を定義し得る。NRでは、CORESETの数は、共通のCORESETとUE別のCORESETとの両方を含めて、BWPあたり3つに制限されている。各サービングセルに4つのBWPが設定可能であると例示的に仮定すると、サービングセルあたりのCORESETの最大数は12になる。一般に、BWPあたりのサーチスペースの数は、例えば、現在のNRと同様に10に制限することができ、BWPあたりのサーチスペースの最大数は40になる。各サーチスペースはCORESETに関連付けられる。
共通のCORESETはセル内の複数のUEによって共有されるので、ネットワークはこれに対応して、この設定のための全てのUEとの調整に対応する必要がある。共通のCORESETは、ランダムアクセス、ページング、およびシステム情報に使用することができる。
NRでは、半静的なダウンリンク/アップリンク割り当て方式でのセル別および/またはUE別の上位レイヤシグナリングによって、またはグループ共通のPDCCH(GC-PDCCH:group-common PDCCH)内のDCIフォーマット2_0などを介した動的なシグナリングによって、UEに対して柔軟なスロットフォーマットを設定することができる。動的なシグナリングが設定されている場合、UEは動的スロットフォーマット表示(SFI:slot format indication)を搬送するGC-PDCCH(DCIフォーマット2_0)を監視する。
概念的には、図7は、UEが監視できる帯域幅パート、CORESET、サーチスペース、およびPDCCH候補の間の関係の例示的な図を提供している。図7から明らかなように、BWPごとに1つのCORESETを示しているが、共通のCORESETおよびUE別のCORESETの両方を含めて2つ以上のCORESETが可能である(例えば、BWPごとに最大3つのCORESET)。そして、各CORESETは複数のサーチスペースを有することができ、転じて各サーチスペースは1つまたは複数のPDCCH候補を有する。
(5G NRでの時間領域スケジューリング)
時間領域において、5G NRでの送信は長さ10msのフレームに編成され、各フレームは、長さ1msの10個の等サイズのサブフレームに分割される。転じて、サブフレームは、それぞれ14個のOFDMシンボルから成るスロットに分割される。ミリ秒単位のスロットの持続時間は、ニューメロロジーによって異なる。このため、例えば、15kHzのサブキャリア間隔の場合、NRスロットは通常のサイクリックプレフィックスを有するLTEサブフレームと同じ構造を有する。NRのサブフレームはニューメロロジーに依存しない時間基準として機能し、これは、スロットが典型的な動的スケジューリングの単位であるのに対し、同じキャリアで複数のニューメロロジーが混合されている場合に特に有用である。
以下では、3GPP技術仕様で現在実装されている時間領域リソース割り当てについて示す。以下の説明は、時間領域リソース割り当ての特定の例示的な実装として理解されるべきであり、可能性のある唯一の可能な時間領域リソース割り当てとして理解されるべきではない。それどころか、本開示および解決策は、将来実装され得る時間領域リソース割り当ての異なる実装に対応する方法で適用される。例えば、以下のTDRAテーブルは特定のパラメータ(例えば、5つのパラメータ)に基づいているが、時間領域リソース割り当ては、異なる数のパラメータおよび/または異なるパラメータにも基づき得る。
受信または送信されるデータへの時間領域割り当てはDCIで動的にシグナリングされ、これは、動的TDDの使用、またはアップリンク制御シグナリングに使用されるリソースの量の結果として、ダウンリンク受信またはアップリンク送信に利用可能なスロットの部分がスロットごとに異なり得るので有用である。送信が発生するスロットは、時間領域割り当ての一部としてシグナリングされる。ダウンリンクデータは多くの場合、対応するリソース割り当てと同じスロットで送信されるが、これはアップリンク送信には当てはまらないことがよくある。
UEがDCIによってPDSCHを受信またはPUSCHを送信するようにスケジュールされる場合、DCIの時間領域リソース割り当て(TDRA:Time Domain Resource Assignment)フィールド値は、時間領域リソース割り当て(TDRA:time-domain resource allocation)テーブルの行インデックスを示す。TDRAエントリが対応する3GPP技術仕様ではテーブルとして提示されているので、「テーブル」という用語を本明細書では使用するが、論理的でむしろ非限定的な用語として解釈されたい。具体的には、本開示はいかなる特定の編成にも限定されず、TDRAテーブルは、それぞれのエントリインデックスに関連付けられたパラメータのセットとして任意の方法で実装され得る。
例えば、DCIによってインデックス付けされたTDRAテーブルの行は、時間領域での無線リソースの割り当てに使用できるいくつかのパラメータを定義する。現在の例では、TDRAテーブルは、スロットオフセットK0/K2、開始および長さインジケータSLIV(start and length indicator)、または直接的に開始シンボルSおよび割り当て長Lを示すことができる。さらに、TDRAテーブルはまた、PDSCH受信で想定されるPDSCHマッピングタイプと、スケジュールされた時間領域無線リソースに直接関係しないdmrs-TypeA-Positionパラメータとを示し得る。DCIの時間領域割り当てフィールドはこのテーブルへのインデックスとして使用され、そこから実際の時間領域割り当てが取得される。このため、そのような例示的な実装では、TDRAテーブルの行のDCI表示(行インデックスの1つの値)は、dmrs-TypeA-Position、PDSCHマッピングタイプ、K0値、S値、および/またはL値の特定の値の組み合わせの表示に対応する。
アップリンクスケジューリンググラント用の1つのテーブルと、ダウンリンクスケジューリング割り当て用の1つのテーブルとがある。例えば、16個の行を設定することができ、各行は以下を含む。
・DCIが取得されたスロットを基準にしたスロットであるスロットオフセット(K0、K2)。現在、0から3までのダウンリンクスロットオフセットが可能であり、0から7までのアップリンクスロットオフセットを使用することができる。スロットオフセットは、PDCCH(K0/K2を含む)のスロットと、PDCCHによってスケジュールされた対応するPDSCHのスロットとの間のスロット数としてのギャップ(例えば、タイムギャップまたはスロットギャップ)とも呼ばれ得る。
・データが送信されるスロットの最初のOFDMシンボル。
・スロット内のOFDMシンボル数での送信の持続時間。開始および長さの全ての組み合わせが1スロットに収まるわけではない。そのため、開始および長さは、有効な組み合わせのみをカバーするように共同で符号化される。
・ダウンリンクの場合、PDSCHマッピングタイプ、すなわちDMRS位置もテーブルの一部である。これにより、マッピングタイプを別に示す場合に比べてさらなる柔軟性が提供される。
スロットアグリゲーション、すなわち、同じトランスポートブロックが最大8スロットで繰り返される送信を設定することも可能である。
例示的な時間領域スケジューリングを図8に示しており、1スロットのDLスロットオフセットがスロットnのDCIに示されているので、スケジュールされたPDSCHがスロットn+1で送信される。開始シンボルはそのスロットn+1の第4シンボルであり、持続時間は4シンボルである。
現在の3GPP標準TS38.214v16.0.0、例えばDLのセクション5.1.2およびULのセクション6.1.2は、時間領域スケジューリングに関連し、例えば、UEで利用可能なRRCで設定されるテーブル(例えば、pdsch-ConfigCommonまたはpdsch-Configのいずれかのpdsch-TimeDomainAllocationList)がない場合などに、その観点で使用できるいくつかのデフォルトのテーブルを提供する。これらのフィールド(例えば、pdsch-AllocationList)がRRCメッセージで定義されると、どのエレメントが各PDSCHスケジューリングに使用されるかが、(例えば、DCI1_0およびDCI1_1の)時間領域リソース割り当てと呼ばれるフィールドによって決定される。
以下に、通常のサイクリックプレフィックスのデフォルトのPDSCH時間領域リソース割り当てAを示す。
表5.1.2.1.1-2:通常のCPのデフォルトのPDSCH時間領域リソース割り当てA
Figure 2023521109000004
この表から明らかなように、K0値は常に0であると想定され、実際に同一スロットダウンリンクスケジューリングが適用される。
以下に、通常のサイクリックプレフィックスのデフォルトのPUSCH時間領域リソース割り当てAを示す。
表6.1.2.1.1-2:通常のCPのデフォルトのPUSCH時間領域リソース割り当てA
Figure 2023521109000005
この表から明らかなように、K2値は今度はパラメータjに依存し、これは以下の表で与えられる。
表6.1.2.1.1-4:値jの定義
Figure 2023521109000006
パラメータμPUSCHは、PUSCHのサブキャリア間隔の設定である。
上記から明らかなように、PUSCHおよびPDSCHのTDRAテーブルは、PUSCHマッピングタイプ、K0/K2値、S値、L値などの共通のパラメータに基づいている。K0は、スケジューリングPDCCHとスケジュールされたPDSCHとの間のスロットオフセットであり、すなわち、DLスケジューリング用である。K2は、スケジューリングPDCCHとスケジュールされたPUSCHとの間のスロットオフセットであり、すなわち、ULスケジューリング用である。TDRAテーブルのS値は、関連するスロット(これはスケジュールされたリソースが受信/送信されるスロットであり、K0/K2によって与えられる)内のスケジュールされたリソースの開始シンボルの位置を示し得る。TDRAテーブルのL値は、シンボルの観点/単位でのPDSCH/PUSCHの長さを示し、および/またはシンボルの観点/単位でのスケジュールされたリソースの長さを示し得る。
以下に、PDSCHのRRCで設定されるTDRAテーブルの一例を提供し、ここで、パラメータK0は0~4スロットの間で変化する。
Figure 2023521109000007
それに対応して、RRCで設定されるTDRAテーブルでは、最大で4タイムスロットのK0値が可能であるので、同一スロットならびにクロススロットのスケジューリング(すなわち、異なるタイムスロットでのDCIおよび対応するリソース割り当て)が効果的に可能になる。
現在の5G固有の例示的な実装では、設定されたTDRAテーブルは、RRCを介してPDSCH関連設定内でシグナリングされ(例えば、3GPP TS38.331v15.9.0の情報エレメントPDSCH-Config)、転じてPDSCH関連設定は、帯域幅パートに関連する情報エレメント((BWP)-DownlinkDedicated)内にあり得る。そのため、TDRAテーブルが上位レイヤで設定される場合、TDRAテーブルはBWP別であり得る。通信デバイスは、デフォルトのテーブルを使用し得、または上位レイヤで設定されるTDRAテーブル(pdsch-ConfigCommonまたはpdsch-Configのいずれかのpdsch-TimeDomainAllocationListと呼ばれるもの)を適用し得る。しかしながら、これはTDRA設定とNRのBWP概念との間のやりとりの1つの考えられる例にすぎない。本発明はBWPを使用することを前提とせず、TDRAテーブルを使用するリソース割り当てに限定されない。
(クロススロットスケジューリングを使用した省電力)
上記に示したように、NRの時間領域リソース割り当ては、PDCCHとPDSCHまたはPUSCHとの間の柔軟なタイミングをサポートし、スロットタイミングK0/K2はDCIを介して知らされる。
クロススロットスケジューリングは、UEがよりゆっくりしたPDCCH処理タイムラインを使用して、特定のスロットでのPDSCHのバッファリングをスキップし、よりゆっくりしたPDSCH/PUSCH処理タイムラインを使用できるようにすることにより、NR Rel.16では省電力ツールと考えられていた。
この省電力動作を可能にするために、以下の態様のいくつかは既に議論されており、部分的に標準化されている。
1ビットフィールドがDCIフォーマット0_1(PUSCH)および1_1(PDSCH)に導入され、これは制御チャネルとデータチャネルとの間の最小スロットスケジューリングオフセット(例えば、本明細書ではそれぞれK0_minおよびK2_minと呼ぶ)を示し、これは例えば、最小K0(DL)およびK2(UL)の両方の共同の表示として実装することができる。
3GPP技術標準TS38.212v16.0.0による1つの例示的な実装では、1ビットフィールドは次のように定義されている。
「- 最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ - 0または1のビット
- 上位レイヤパラメータminimumSchedulingOffsetが設定されていない場合は0のビット。
- 上位レイヤパラメータminimumSchedulingOffsetが設定されている場合は1のビット。1ビットの表示は、表7.3.1.1.2-33に従って、アクティブDL BWPの最小適用可能K0と、アクティブUL BWPの最小適用可能K2値とを決定するために使用される。最小適用可能K0が示されている場合、アクティブDL BWPの非周期的CSI-RSトリガオフセットの最小適用可能値は、最小適用可能K0値と同じでなければならない。」
上記の引用で引用した表は以下であり、同じくTS38.212から抜粋している。
表7.3.1.1.2-33:最小適用可能スケジューリングオフセットK0/K2の共同の表示
Figure 2023521109000008
1ビットフィールドは、3GPP仕様に準拠した0_1および1_1以外の他のDCIフォーマットでは提供されない。
上記によれば、(例えば、RRCを使用して)パラメータminimumSchedulingOffsetによって1つまたは2つの値を設定することができ、そしてDCIの1ビットフィールドは、K0_minおよびK2_minパラメータにそれぞれ設定された2つの値のうちの1つを選択する。
このため、上記の技術標準のTDRAテーブルは、TDRAテーブルの一部の行がK0_minおよびK2_minの観点で有効ではないので、完全に適用可能ではない。例えば、TDRAテーブルは、DCIによってインデックス付けされた、示された最小スロットオフセット値に基づいて、例えば、最小スロットスケジューリングオフセット以上のK0/K2値のみが使用される必要があり、UEによって予期されるようにフィルタリングされたものと見なすことができる。換言すれば、最小スロットオフセット値として示された最小K0/K2値に応じて、特定の時間領域リソース割り当てが除外されるか、または有効とは見なされない。
PDSCHのRRCで設定されるTDRAテーブル(上記で紹介済み)の以下の表は、DCIによって示される最小スケジューリングオフセット値2を使用して特定の行をフィルタリングする(取り消し線を引く)ことによって示されている。
Figure 2023521109000009
それに対応して、最小スケジューリングオフセット2未満のK0値(すなわち、K0=0、1)を参照する全ての行がフィルタで除外され、使用されない。UEは、DCIの送信の少なくとも2スロット後にgNBがダウンリンク送信をスケジュールすることを予期する必要がある。上記の例では、行6~16が有効であるので、UEはそのような対応するスロットオフセットでスケジュールされるように準備される必要がある。
同様に、K0_min=3(上記には示していない)を使用することを例示的に仮定すると、K0<3の全ての行が無効になり、使用されなくなる。UEは、DCIの送信の少なくとも3スロット後にgNBがダウンリンク送信をスケジュールすることを予期する必要がある。上記の例では、行9~16が有効になるので、UEはそのような対応するスロットオフセットでスケジュールされるように準備される必要がある。
現在の例示的な5G準拠の実装によれば、最小スケジューリングオフセットが適用されないいくつかの例外が存在し得、例えば、CORESET0に関連付けられた共通サーチスペースでC-RNTI、CS-RNTI(設定されたスケジュールされたRNTI(Configured Scheduled RNTI))、またはMCS-C-RNTI(変調符号化方式C-RNTI(Modulation-Coding-Scheme C-RNTI))によってPDSCH送信がスケジュールされ、デフォルトのPDSCH時間領域リソース割り当てが使用される場合、あるいはSI-RNTI(システム情報)またはRA-RNTI(ランダムアクセス応答RNTI:Random Access Response RNTI)によってPDSCH送信がスケジュールされる場合などである。アップリンクに関しては、競合なしのRACH手順のRAR(ランダムアクセス応答:Random Access Response)ULグラントによってPUSCH送信がスケジュールされる場合、またはTC-RNTIによってPUSCHがスケジュールされる場合、最小スケジューリングオフセットは適用されない。これらの制限は、TS38.214のそれぞれのセクションで定義されている。
5.1.2.1:「UEにアクティブDL BWPで[minimumSchedulingOffset]が設定されている場合、DCIフォーマット0_1または1_1の[最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ]フィールドで示される最小スケジューリングオフセット制限を適用する。UEにアクティブDL BWPで[minimumSchedulingOffset]が設定されており、DCIフォーマット0_1または1_1の[最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ]フィールドを受信していない場合、UEは[最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ]値「0」に基づいて示された最小スケジューリングオフセット制限を適用することになる。最小スケジューリングオフセット制限が適用される場合、UEが適用可能最小スケジューリングオフセット制限K0min未満のKで、C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-C-RNTIによってスケジュールされるPDSCHを受信するようにスロットnのDCIでスケジュールされることは想定されない。CORESET0に関連付けられた共通サーチスペースでC-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-C-RNTIによってPDSCH送信がスケジュールされ、デフォルトのPDSCH時間領域リソース割り当てが使用される場合、あるいはSI-RNTIまたはRA-RNTIによってPDSCH送信がスケジュールされる場合、最小スケジューリングオフセット制限は適用されない。最小スケジューリングオフセット制限の変更の適用遅延はセクション5.3.1で決定される。」
6.1.2.1:「UEにアクティブUL BWPで[minimumSchedulingOffset]が設定されている場合、DCIフォーマット0_1または1_1の[最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ]フィールドで示される最小スケジューリングオフセット制限を適用する。UEにアクティブUL BWPで[minimumSchedulingOffset]が設定されており、DCIフォーマット0_1または1_1の[最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ]フィールドを受信していない場合、UEは[最小適用可能スケジューリングオフセットインジケータ]値「0」に基づいて示された最小スケジューリングオフセット制限を適用することになる。最小スケジューリングオフセット制限が適用される場合、UEがスロットnの適用可能最小スケジューリングオフセット制限K2min未満のKで、C-RNTI、CS-RNTI、またはMCS-C-RNTIによってスケジュールされるPUSCHを送信するようにスロットnのDCIでスケジュールされることは想定されない。RACH手順のRAR ULグラントによってPUSCH送信がスケジュールされる場合、またはTC-RNTIでPUSCHがスケジュールされる場合、最小スケジューリング制限は適用されない。最小スケジューリングオフセット制限の変更の適用遅延はセクション5.3.1で決定される。」
簡単に言えば、UEは、UEが知っている一部の可能な例外を除いて、最小スロットスケジューリングオフセットを使用するように構成される(「~することになる(shall)」という語を参照されたい)。
最小スロットスケジューリングオフセットがDCIによって定義されている場合、例えば、新しい最小スロットスケジューリングオフセット値に(例えば、他のDCIで)置き換えられるまで、UEによって適用することができる。5G TSの1つの例示的な実装では、TS38.214v16.0.0のセクション5.3.1に従って、最小スケジューリングオフセットをいつ更新するかを決定するために適用遅延を考慮に入れることができる。
このクロススロットスケジューリング制限の使用を通じて、すなわち、UEが最小のタイムスロットギャップでのクロススロットスケジューリングのみ(同一スロットスケジューリングもではない)を予期すればよくなるようにすることにより、UEはよりゆっくりしたPDCCH処理タイムラインを使用することができ、特定のスロットでのPDSCHのバッファリングをスキップすることができる。さらに、DLまたはULでの送信が期限になるまでにより多くのタイムスロットが利用可能になるので、PDSCH/PUSCHを処理する時間も緩和される。
一例として、同一スロットPDSCHスケジューリングの場合、UEは、同一スロット内でPDCCHおよびPDSCHを受信できるようにするために、現在アクティブな帯域幅パートの全ての物理リソースブロックをバッファリングする必要がある。一方、K0_min個のタイムスロットの最小スケジューリングオフセットを用いたクロススロットPDSCHスケジューリングの場合、UEは、例えば、少なくとも現在のスロット(例えば、PDCCHが受信されたスロット)と、現在のスロットのK0_min-1スロット後のスロットとの間のスロットにおいて、PDSCHのバッファリングをスキップすることが可能である。それらの次のタイムスロットでは、UEはPDCCH CORESETを受信およびバッファリングするのに十分な幅の狭い帯域幅に無線周波数ユニットを調整できるので、UEは電力を節約することができる。PDCCHを受信した後、UEは電力の節約のためにその送受信機をオフにし得、UEはPDCCHをゆっくりと復号し得る。
上記のK0_minの値および利点について、図9を参照して簡単に説明する。図9は、スケジューリングDCIおよび対応するスケジュールされたPDSCHのタイミングと、最小K0値の使用などを想定した、最小K値の概念の効果とを例示的に簡略化した形で示している。まず、K0_min値が3スロットとして定義されていると例示的に仮定する。図示していないが、例えば、事前に受信されたDCIに基づいて、K0_min値が既にUEに設定されていると仮定し得る。このため、UEは、gNBから受信したスケジューリングDCIによって、K0_min値以上、すなわち、3以上のK0値でPDSCHが指示されることを予期する。UEはスロットnでPDCCHを復号しないので、この時点で、PDSCHの最も早いスロットがスロットn+4(すなわち、次のスロットn+1+3-スロットオフセット)であり得ること、およびスロットn、n+1、n+2、n+3でPDSCHがスケジュールされていないことを知る。同様に、UEは、スロットn+1でPDCCHを復号しない場合、その時点で、PDSCHの最も早いスロットがスロットn+5(すなわち、次のスロットn+2+3-スロットオフセット)であり得ること、およびスロットn+1、n+2、n+3、n+4ではPDSCHがスケジュールされていないことを知る。現在の例では、ダウンリンク送信をスケジュールするためのPDCCHがスロットn+2で受信されると仮定しており、これはクロススロットスケジューリングパラメータK0=4を示しているので、ダウンリンクでPDSCHを送信するのに使用されるスロットn+6を指す。このように、全体として、UEは、実際にスケジュールされたPDSCHが開始する前に、スロットn+6の最初のOFDMシンボルを含めて、スロットnとスロットn+5との間にPDSCH領域からのOFDMシンボルデータをバッファリングしない機会を有する。
一方、K0_minパラメータがない場合、UEは同じスロット、すなわちK0=0でスケジュールされるように準備される必要があり、この場合、スケジューリングDCIおよびスケジュールされたPDSCHは同じスロットで受信される。このケースでは、PDCCH処理時間を考慮に入れると、UEは、実際のK0値を決定する前に、同じスロットの間、および場合によっては1つまたは複数の後続のスロットの間、PDSCHをバッファリングすることが必要になる可能性がある。PDCCHの復号にかかる時間はUEの実装によって異なり、例えばこれは、PDSCHの位置、ならびに/あるいはPDCCH、PDSCH、およびHARQ-ACKフィードバックの合計処理タイムラインバジェットによって/基づいて制限される。
(5G NRでのページング手順)
現在標準化されているバージョンに準拠した、PDCCH監視を含む5G NRにおけるページング機能の例示的な実装を、以下に簡略化した省略形で説明する。
5G NRには2つの異なるページング手順があり、RANベースのページング手順(例えば、RANベースの通知エリアに基づく)、およびコアネットワークベースのページング手順(例えば、3GPP TS38.300v15.6.0、TS38.304v15.4.0、およびTS38.331v15.9.0を参照すべきであり、これらはそのいくつかのセクションでRANページングおよびCNページングに言及しており、例えば、TS38.331のセクション5.3.2「ページング」またはTS38.300のセクション9.2.5「ページング」などである)である。
ページングにより、ネットワークはページングメッセージを介してRRC_IDLEおよびRRC_INACTIVE状態のUEに到達し、RRC_IDLE、RRC_INACTIVE、およびRRC_CONNECTED状態のUEに、ショートメッセージを介して、システム情報変更および公開警告情報(例えば、ETWS/CMAS、地震および津波警報システム/商用モバイルアラートシステム(Earthquake and Tsunami Warning System/Commercial Mobile Alert System))表示を通知することが可能になる。ページングメッセージおよびショートメッセージの両方が、UEによって監視されるPDCCH上のP-RNTIでアドレス指定される。しかしながら、実際のページングメッセージ(例えば、ページングレコードを含む)はその後(PDCCHによって示されるように)PDSCHで送信されるが、ショートメッセージはPDCCHを介して直接送信することができる。
RRC_IDLEでは、UEはCNによって開始されるページングについてページングチャネルを監視するが、RRC_INACTIVEでは、UEはRANによって開始されるページングについてもページングチャネルを監視する。ただし、UEはページングチャネルを継続的に監視する必要はなく、ページングDRXが定義されており、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVEのUEは、DRXサイクルあたり1つのページングオケージョン(PO:Paging Occasion)中にのみページングチャネルを監視すればよい(3GPP TS38.304v15.3.0、例えば、セクション6.1および7.1参照)。ページングDRXサイクルは、ネットワークによって設定される。
CNによって開始されるページングおよびRANによって開始されるページングでのUEのPOは、同じUE IDに基づいているので、両方のPOが重複する。ページングフレーム(PF:paging frame)内のPOの数はシステム情報を介して設定可能であり、ネットワークはIDに基づいてUEをそれらのPOに分配し得る。POはPDCCH監視オケージョンのセットであり、ページングDCIを送信できる複数のタイムスロット(例えば、サブフレームまたはOFDMシンボル)から成ることができる。1つのPFは1つの無線フレームであり、1つまたは複数のPO(複数可)またはPOの開始ポイントを含み得る。
RRC_CONNECTEDの場合、UEは、システム情報でシグナリングされたPOにおいて、システム情報(SI:System Information)変更表示および/またはPWS(公衆警報システム:Public Warning System)通知についてページングチャネルを監視する。帯域幅適応(BA:Bandwidth Adaptation)の場合(TS38.300のセクション6.10参照)、RRC_CONNECTEDのUEは、共通サーチスペースが設定されたアクティブなBWP上のページングチャネルのみを監視する。
UEがページングメッセージを受信すると、PDCCH監視はUEによって停止することができる。ページングの原因に応じて、UEは、例えば、システム情報を取得するか、または基地局とのRRC接続を確立して、ネットワークからのデータ(トラフィック/命令)を受信することなどを継続し得る。
(さらなる省電力の可能性)
3GPPは、UEの省電力のさらなる可能性を常に模索している。1つの可能性は、接続状態のみでなく、アイドル状態または非アクティブ状態のUEの省電力拡張機能を指定することである。
ページング手順は、接続状態のみでなく、アイドル状態、非アクティブ状態のUEによって実行される。ページングにより、RRCアイドル状態およびRRC非アクティブ状態のNR UEでは比較的大きい電力が消費されるが、接続状態のUEでは比較的少ない電力しか消費されない。
このため、ページングの最適化により、UEの電力消費の多くの部分が節約され得る。
例えば、ページングサイクルごとに、UEがページングメッセージを受信するのに最大数十msかかり得、手順全体には、UEのハードウェアランプアップ手順、(再)同期手順、ページングPDCCH監視およびページングPDSCH受信、ならびにUEのハードウェアランプダウン手順が含まれ得る。ページング受信の消費電力には、ページング受信前にgNBへの時間および周波数の同期を取得することが含まれ、そしてネットワークへの(再)同期後に、UEはそのページング監視オケージョン内にPDCCHを監視する必要がある。
UEがアイドル/非アクティブ状態の間にスリープモードからウェイクアップしてページングを監視する場合、消費電力は以下に依存する。
・ページングの目的で、UEがアウェイク/アクティブのままでいる(または留まる)必要がある頻度および期間。
・ページングのPDCCHおよびPDSCHを受信および処理するためにUEが維持する必要のある処理タイムラインの速度。
・UEのページングオケージョン(PO)およびページングフレーム(PF)のPDCCH監視オケージョン後のPDSCHバッファリング動作。
○ デフォルトのTDRAテーブルが使用される場合、UEは何としてもPDCCHと同じスロット内でPDSCHをバッファリングする必要がある。
○ 共通のTDRAテーブルが設定されている場合、UEの動作はテーブル内の最小K0値に依存する。
本発明者らは、UEの電力を節約するために、ページング手順をさらに改良する可能性を特定した。
以下で論じる改良されたページング手順の異なる実装および変形例は、アイドル状態または非アクティブ状態のUEについて主に説明し得るとしても、アイドル/非アクティブ/接続状態のUEによって使用することができる。さらに、改良されたページング手順は、RANベースのページングとコアネットワークベースのページングとの両方に適用することができる。
(実施形態)
以下では、これらのニーズを満たすためのUE、基地局、および手順について説明し、これらは5G移動通信システム用を想定した新しい無線アクセス技術のためのものであるが、LTE移動通信システムでも使用され得る。異なる実装および変形例についても説明する。以下の開示は、上述の議論および発見によって促進されており、例えば、少なくともその一部に基づき得る。
一般に、本開示の根底にある原理を明確かつ理解可能な方法で説明できるようにするために、本明細書では多くの仮定を行っていることに留意されたい。しかしながら、これらの仮定は、説明のために本明細書で作成した単なる例として理解されるべきであり、本開示の範囲を限定すべきではない。当業者は、以下の開示の原理および特許請求の範囲に記載した原理が、異なるシナリオに適用することができ、また、本明細書で明示的に説明していない方法で適用することができることに気付くであろう。
また、以下で使用する手順、エンティティ、レイヤなどの用語の一部は、LTE/LTE-Aシステム、または現在の3GPP 5G標準化で使用されている用語と密接に関連しているが、次の3GPP 5G通信システムの新しい無線アクセス技術のコンテキストで使用される特定の用語は、まだ完全には決定されていないか、最終的に変更され得る。このため、実施形態の機能に影響を与えることなく、用語は将来変更され得る。したがって、当業者は、実施形態およびそれらの保護の範囲が、より新しいまたは最終的に合意される用語がないために、本明細書で例示的に使用した特定の用語に限定されるべきではなく、本開示の機能および原理の根底にある機能および概念に関してより広く理解されるべきであるということを認識する。
例えば、移動局もしくは移動ノードまたはユーザ端末あるいはユーザ機器(UE)は、通信ネットワーク内の物理エンティティ(物理ノード)である。1つのノードは複数の機能エンティティを有し得る。機能エンティティとは、所定の機能セットを実装する、ならびに/あるいは所定の機能セットを同じもしくは他のノードまたはネットワークの他の機能エンティティに提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。ノードは、ノードが通信できる通信設備または媒体にノードを接続する1つまたは複数のインターフェースを有し得る。同様に、ネットワークエンティティは、他の機能エンティティまたは対応するノードと通信し得る通信設備または媒体に機能エンティティを接続する論理インターフェースを有し得る。
本明細書での「基地局」または「無線基地局」という用語は、通信ネットワーク内の物理エンティティを指す。移動局と同様に、基地局はいくつかの機能エンティティを有し得る。機能エンティティとは、所定の機能セットを実装する、ならびに/あるいは所定の機能セットを同じもしくは他のノードまたはネットワークの他の機能エンティティに提供するソフトウェアまたはハードウェアモジュールを指す。物理エンティティは、スケジューリングおよび設定のうちの1つまたは複数を含む、通信デバイスに関するいくつかの制御タスクを実行する。また、基地局の機能および通信デバイスの機能は単一のデバイス内に統合され得ることに留意されたい。例えば、移動端末は、他の端末のための基地局の機能も実装し得る。LTEで使用されている用語はeNB(またはeNodeB)であるが、5G NRで現在使用されている用語はgNBである。
本明細書で使用する「最小スロット時間領域スケジューリング制限」という用語は広く理解されるべきであり、例えば、最小スロット時間領域スケジューリングに関する、またはそれを遂行するための、UEおよび/または基地局の動作における制限を指し得る。例えばこれは、受信された(ページング)DCIと、受信された(ページング)DCIによって示される対応する(ページング)送信との間のスロット(タイムスロット)の最小量を示すものとして理解され得る。改良されたページング手順の現在の例では、この制限はページングDCIと、ダウンリンクで送信されるページングメッセージとに主に適用される。しかしながら、概念的には、この制限は任意のDCIと、DCIによって示されるアップリンクまたはダウンリンクの対応する送信とに適用することができる。
この概念に異なる用語を使用することも等しく可能であり、例えば、「最小クロススロット時間領域スケジューリング制限」、「最小時間スケジューリング制限」、「最小時間スケジューリング」、「最小クロススロットスケジューリング」、または他の適切な表現などがある。
本明細書で使用する類似の用語「最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ」は広く理解されるべきであり、例えば、上記で論じた最小スロット時間領域スケジューリング制限を反映するパラメータを指し得る。例えば、このパラメータは、特定の値を有する個別のパラメータとして存在するという点で明示的なものとすることができ(例えば、K0_minに基づく後続の解決策を参照されたい)、または特定の個別のパラメータでなく、実質的にそのように適用されるという点で暗黙的なものとすることができる(例えば、全てのK0値がある値よりも大きいことを暗黙的に満たすTDRAテーブルに基づく後続の解決策を参照されたい)。
他の関連する用語は、本明細書で使用する「スロット時間領域スケジューリングパラメータ」であり、これは、ダウンリンクでのページングメッセージのクロススロットまたは同一スロットスケジューリングなどのために、時間領域でスケジュールされたタイムスロットを決定することを可能にするパラメータを指す。いくつかの例示的な実装では、これはTDRAテーブルのパラメータK0である。
図10は、ユーザ機器(通信デバイスとも呼ぶ)と、スケジューリングデバイス(ここでは例示的に、eLTE eNB(別名、ng-eNB)または5G NRのgNBなどの基地局に配置されると仮定する)との一般的で簡略化した例示的なブロック図を示している。UEおよびeNB/gNBは、それぞれ送受信機を使用して(ワイヤレス)物理チャネルを介して相互に通信する。
通信デバイスは、送受信機および処理回路を含み得る。転じて、送受信機は、受信機および送信機を含み、および/またはそれらとして機能し得る。処理回路は、1つまたは複数のハードウェア、例えば、1つまたは複数のプロセッサまたは任意のLSIであり得る。送受信機と処理回路との間には入力/出力ポイント(またはノード)があり、それを介して処理回路は、動作の際には、送受信機を制御し、すなわち、受信機および/または送信機を制御し、受信/送信データを交換することができる。送受信機は、送信機および受信機として、1つまたは複数のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(無線周波数:radio frequency)フロントを含み得る。処理回路は、処理回路によって提供されたユーザデータおよび制御データを送信し、および/または処理回路によってさらに処理されるユーザデータおよび制御データを受信するように送受信機を制御するなどの制御タスクを実施し得る。処理回路はまた、決定、判断、計算、測定などの他の処理を実行する責任を負い得る。送信機は、送信処理およびそれに関連する他の処理を実行する責任を負い得る。受信機は、受信処理およびそれに関連する他の処理、例えば、チャネルの監視などを実行する責任を負い得る。
改良されたページング手順を以下に説明する。これに関連して、改良されたページング手順に参加する改良されたUEおよび改良された基地局を示す。UE動作および基地局動作に対応する方法も提供する。
図11は、改良されたページング手順の1つの例示的な解決策による簡略化した例示的なUE構造を示しており、図10に関連して説明した一般的なUE構造に基づいて実装することができる。この図に示すUEの様々な構造要素は、例えば、制御およびユーザデータならびに他の信号を交換するために、例えば、対応する入力/出力ノード(図示せず)によって、互いに相互接続することができる。説明のために図示していないが、UEはさらなる構造要素を含み得る。
図11から明らかなように、UEは、構成情報受信機、最小スロット時間領域スケジューリング制限(破線のボックス参照)を適用することが可能なページング機能動作回路、ダウンリンクチャネル監視回路、タイムスロット決定処理回路、およびページングメッセージ受信機を含み得る。
このため、現在のケースでは、以下の開示から明らかになるように、UEの処理回路は、タイムスロット、TDRAテーブル、ページングIDを決定すること、ページング機能を動作させることなどのうちの1つまたは複数を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。
このため、UEの受信機は、構成情報、ページングDCI、ページングメッセージを受信することなどのうちの1つまたは複数を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。
以下でさらにより詳細に開示する1つの例示的な解決策は、以下を含むUEによって実装される。UEの受信機は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成するための構成情報を受信する。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報DCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。受信機は、ユーザ機器が位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視する。ページングDCIは、スロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。UEは、示されたスロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定するプロセッサをさらに含む。受信機は、決定されたタイムスロットで基地局から対応するページングメッセージを受信する。
上記で論じたUEに沿った例示的なUE動作に対応するシーケンス図を図12に示す。この改良されたページング手順によれば、UEは、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成するための構成情報を受信する。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報DCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。UEは、ユーザ機器が位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視し、ページングDCIはスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。UEは、示されたスロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する。次いで、UEは、決定されたタイムスロットで基地局から対応するページングメッセージを受信する。
この改良されたページング手順によれば、UEは、例えばページング機能に関連するその動作中に最小スロット時間領域スケジューリング制限を考慮に入れることによって電力を節約することが可能である。例えば、UEは、UEが設定された最小制限未満のスロット時間領域スケジューリングパラメータでページングメッセージを受信するようにスケジュールされることを予期しないように動作する。このため、UEがこの最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいてページング機能を実行するように構成された時点で、UEの省電力が容易になる。UEは、異なる例示的な実装に応じていくつかの方法で電力を節約することを実現し得る。
例えば、UEは、基地局からデータを受信してバッファリングするように動作する。UEは、最小タイムスロットスケジューリング制限に基づいて、最小タイムスロットスケジューリング制限によって作成されたタイムギャップに入る1つまたは複数のタイムスロットからのデータのバッファリングをスキップすることを決断し得る。これは、不要なデータ(例えば、PDSCH)のバッファリングをスキップするので、UEの省電力に役立つ。
さらに他の例として、UEはページングDCIを含むPDCCHのよりゆっくりした復号を可能にし得る。PDSCHはPDCCHよりも数スロット遅れるので、最も早い可能性のあるPDSCHまでに、またはそれ以降でも、PDCCHを復号することができる。次いで、UEは復号したDCIから、PDSCHのどの部分をバッファリングおよび復号すべきかを知ることができる。より一般的に言えば、よりゆっくりしたPDCCH処理タイムラインをUEが採用することができる。
また、UEによって実行される他の省電力機能もまた、ページング機能に関する最小スロット時間領域スケジューリング制限を知っていることから利益を得ることができる。例えば、UEは、PDSCHのバッファリングを開始する前に、電力を節約するために、このギャップ内で一定期間スリープモードに入ることを選択し得る。
UEによって節約できる電力の量は、タイムギャップの長さ、すなわち、最小スロット時間領域スケジューリング制限によって定義されるタイムスロットの数によっても影響を受け得る。例えば、タイムスロットの最小数が大きいほど、例えば、より多くのタイムスロットのデータバッファリングをスキップすることにより、UEにとって可能な省電力が大きくなる。
一例によれば、最小スロット時間領域スケジューリング制限によって定義されるタイムスロットの最小数は、1つまたは複数のタイムスロットであるので、同一スロットスケジューリングの可能性が排除される。
改良されたページング手順は、改良された無線基地局も提供する。図13は、改良されたページング手順の1つの例示的な解決策による簡略化した例示的な基地局構造を示しており、図10に関連して説明した一般的な基地局構造に基づいて実装することができる。この図に示す無線基地局の様々な構造要素は、例えば、制御およびユーザデータならびに他の信号を交換するために、例えば、対応する入力/出力ノード(図示せず)によって、互いに相互接続することができる。説明のために図示していないが、基地局はさらなる構造要素を含み得る。
図13から明らかなように、基地局は、構成情報送信機、最小スロット時間領域スケジューリング制限(破線のボックス参照)を適用することが可能なページング機能動作回路、タイムスロット決定処理回路、ページングDCI送信機、およびページングメッセージ送信機を含み得る。
このため、現在のケースでは、以下の開示から明らかになるように、基地局の処理回路は、タイムスロットを決定すること、ページング機能を動作させることなどのうちの1つまたは複数を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。このため、基地局の送信機は、構成情報、ページングDCI、およびページングメッセージをUEに送信することなどのうちの1つまたは複数を少なくとも部分的に実行するように例示的に構成することができる。
以下でさらにより詳細に開示する1つの解決策は、以下を含む無線基地局によって実装される。基地局の送信機は、基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器に構成情報を送信し、構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成する。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報DCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。基地局のプロセッサは、最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて対応するページングメッセージがUEに送信されるタイムスロットを決定し、決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定する。基地局の送信機は、ダウンリンク制御チャネルを介してUEにページングDCIを送信し、ページングDCIは、決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。さらに、基地局の送信機は、決定されたタイムスロットでUEに対応するページングメッセージを送信する。
上記で論じた基地局に沿った例示的な基地局動作に対応するシーケンス図を図14に示す。ページングのためのこの改良された基地局動作によれば、基地局は、基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器に構成情報を送信する。構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成する。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報DCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。基地局は、最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて対応するページングメッセージがUEに送信されるタイムスロットを決定し、決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定する。基地局は、ダウンリンク制御チャネルを介してUEにページングDCIを送信し、ページングDCIは、決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。基地局は、決定されたタイムスロットで対応するページングメッセージをUEに送信する。
それに対応して、改良された基地局は、上記で説明したように、UEが電力を節約することを容易にする。
簡略化した例示的な通信交換を図15に示す。図15から明らかなように、基地局は、ページング構成情報をUEに送信して、最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいてページング機能を実行するようにUEを構成する。その後、基地局およびUEは改良されたページング機能に参加し、まずページングDCIが基地局からUEに送信され、これにより(スロット表示K0に基づいて)基地局からの後続のページングメッセージがスケジュールされる。
図16は、ページングDCIおよびページングメッセージの簡略化した例示的なタイミングに基づいて、生じ得る省電力の利点を示している。UEは改良されたページング手順用に適切に構成されており、このため、例えば2スロットに設定された最小スロット時間領域スケジューリング制限を適用することを例示的に仮定する。このため、UEは、2スロット未満離れたタイムスロットでページングメッセージをスケジュールするページングDCIを基地局から受信することを予期しない。言い換えれば、UEは、基地局によって指示されたページングDCIにより、2スロットの最小スケジューリング制限以上のスロットタイムギャップでページングメッセージがスケジュールされることを予期する。
さらに、スロットnでページングDCIは受信されず、スロットn+1でページングDCIが受信されると例示的に仮定する。それに対応して、UEはタイムスロットn+1において、ページングメッセージを伴う最も早いタイムスロットがタイムスロットn+3(すなわち、スロットn+1+2)であるので、タイムスロットn+1、n+2でページングメッセージがスケジュールされないことを導き出す。
図16の現在の例では、スロットn+1のページングDCIは、3スロットのタイムスロットオフセット(K0)を示すことにより、スロットn+4でページングメッセージをスケジュールしており、これは確かに最小スケジュール制限よりも大きい。
一方、レガシーUEなど、最小スロット時間領域スケジューリング制限がない場合、UEは同じスロット、すなわち、タイムスロットオフセットK0=0でスケジュールされるように準備される必要がある。このケースでは、PDCCH処理時間を考慮に入れると、UEは、ページングDCIの実際のK0値を決定する前に、同じスロットの間、および場合によっては1つまたは複数の後続のスロットの間、PDSCHをバッファリングする必要がある可能性がある。
改良されたページング手順の他の変形例および実装と組み合わせることができる1つの特定の例示的な実装によれば、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットの上記で論じた決定は、現在の5G NRの標準化された実装と同様の時間領域リソース割り当てテーブル(TDRAテーブル:time-domain resource allocation table)の類似したまたは同じ使用法に基づいて実装することができる。この場合、様々な時間領域スケジューリングパラメータ、例えば、上記で論じたもののうちの1つまたは複数(例えば、S、L、K0、場合によってはdmrs-TypeA-Position、PDSCHマッピングタイプも)は、上記のスロット時間領域スケジューリングパラメータ(K0)を含むTDRAテーブルの一部として定義することができる。対応するパラメータは、基地局によってページングDCIで送信されるインデックス(ここでは行インデックスなど)に基づいて、パラメータのセットとして共同で選択される。
改良されたページング手順は、RRCレイヤのアイドル状態、非アクティブ状態、および接続状態など、様々な状態のUEによって実行することができる。ページング機能は、これら全ての状態のUEによって実行されるが、ページング機能に費やされる電力量は、非アクティブ状態またはアイドル状態のUEの方が大きい。一方、接続されたUEは他の機能に多くの電力を使用するので、接続状態のUEの場合、ページング機能に費やされる電力量は全体としてはそれほど大きくない。
上記で例示的に示したように、UEは、基地局から構成情報を受信することに基づいて、改良されたページング機能を実行するように構成される。UEは常に改良されたページング手順を実行するように構成されることを想定していた。しかしながら、UEはまた、本明細書に記載の改良されたページング手順、またはレガシーUEについて説明したような他の通常のページング手順(上記の背景パート、「5G NRでのページング手順」と題したセクション参照)のいずれかを実行するように構成可能にすることもできる。
それに対応して、基地局またはコアネットワークは、UEが改良されたページング機能を実行するか実行しないかを制御することが可能である。UEはそこから、いずれのページング手順を実行すべきか、例えば、改良されたページング手順か、または通常のレガシーページング手順かを決定可能であり得る。図17は、本明細書で説明した他のUE動作、例えば図12に関連して説明したものなどと組み合わせて実装され得る追加の例示的なUE動作を示している。図17から明らかなように、UEは、改良されたページング手順用および通常のページング手順用の両方で構成され、次いで、いずれのページング手順を実行すべきかの適切な表示(indication)をさらに受信する。次いで、UEは、受信した表示に基づいていずれのページング手順を実行すべきかを決定し、次いで、決定したページング手順、例えば、本明細書で説明した改良されたページング手順(例えば、図12に関連して説明したもの)を実行することに進む。
改良されたページング手順を実行するためのUEの適切な構成は、いくつかの方法で実装することができる。
1つの例示的な構成の実装によれば、UEは、改良されたページング機能を実行可能になるために必要な情報が適切に提供される。これには様々なタイプの情報、例えば、実際の最小スロット時間領域スケジューリング制限(最小タイムスロット数など)が含まれ得るが、以下に説明する改良されたページング機能の特定の実装などに応じた他の情報も含まれ得、例えば、UEの新しいページングID、改良されたページングの新しいサーチスペースおよび任意選択により新しいCORESET、改良されたページング用に適用するTDRAテーブルなどがある。
そのような場合、基地局はUEに適切な表示を提供し得、その結果、UEは、改良されたページング機能をいつ適用すべきか、およびUEが最小スロット時間領域スケジューリング制限なしで通常のページング機能をいつ適用するかを決定することが可能になる。
例示的な実装によれば、表示は無効化/有効化表示の形式、例えば、1ビット(フラグなど)とすることができる。ビットの一方の値は、上記で構成した改良されたページング機能を実行するようにUEに指示し、ビットの他方の値は、通常のページング機能を実行するようにUEに指示する。
特定の実装に応じて他の可能な表示があり、例えば、以下でより詳細に論じるものなどがある。例えば、改良されたページング手順を実行するために新しいページングID(通常のページングIDとは異なる)を使用する実装では(詳細は以下を参照)、表示は新しいページングIDの設定であり得、UEは新しいページングIDが設定されていると判定した場合、改良されたページング手順を実行する(逆に新しいページングIDが設定されていない場合、UEは通常のページング手順を実行する)。
他の実装固有の解決策では、改良されたページング手順を実行するために新しいサーチスペース(ページング用の通常のサーチスペースとは異なる)を使用する(詳細は以下を参照)。この場合、表示は新しいサーチスペースの設定であり得、UEは新しいサーチスペースが設定されていると判定した場合、改良されたページング手順を実行する(逆に新しいサーチスペースが設定されていない場合、UEは通常のページング手順を実行する)。
さらに他の実装固有の解決策では、改良されたページング手順を実行するために新しいTDRAテーブル(ページング用の通常のTDRAテーブルとは異なる)を使用する(詳細は以下を参照)。この場合、表示は新しいTDRAテーブルの設定であり得、UEは新しいTDRAテーブルが設定されていると判定した場合、改良されたページング手順を実行する(逆に新しいTDRAテーブルが設定されていない場合、UEは通常のページング手順を実行する)。
さらに他の実装固有の解決策は、改良されたページング手順を実行するために適切な最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ(通常のページングには存在しない)を使用する(詳細は以下を参照)。この場合、表示は新しい最小スロット時間領域スケジューリングパラメータの設定であり得、UEは新しい最小スロット時間領域スケジューリングパラメータが設定されていると判定した場合、改良されたページング手順を実行する(逆に新しい最小スロット時間領域スケジューリングパラメータが設定されていない場合、UEは通常のページング手順を実行する)。
他に考えられる例として、表示(例えば、1ビットフラグである表示)は、以下の手段のうちの1つを使用して基地局からUEに送信することができる。
表示は、基地局によりシステム情報を使用してそのセル内にブロードキャストすることができる。これにより、基地局は、その無線セル内の多数のまたは全てのUEに到達して、それらの改良されたページング機能を切り替えることを実現し得る。
他のオプションは、例えばRRCプロトコルを使用して、UEに宛てられた専用メッセージを用いることであり、基地局は、改良されたページング機能または通常のページング機能の実行に関してUEがどのように行動するかを制御する。
UEは、コアネットワークとの通信に使用されるNAS(非アクセス層)レイヤを介して表示を受信することも可能であり得る。例えば、アイドル状態または非アクティブ状態にあるUEは、基地局へのアクティブなRRC接続を有さない場合があり、このため基地局により構成可能でない場合がある。そのような場合、UEはコアネットワークによりNASレイヤを介してまだ到達可能である。
さらに他のオプションとして、無効化/有効化表示を、ある時点で基地局によって送信されるダウンリンク制御情報DCIメッセージで提供することができる。例えば、フォーマット0_1もしくは1_1または1_0のDCIが使用され得る。
例示的な実装によれば、適切な構成を支援するために、UEは追加的に、改良されたページング手順をサポートするその能力を(例えば、基地局またはコアネットワークに)報告することができる。例えば、基地局はこの情報を使用して、新しい改良されたページング手順をサポートするUEを適切に構成することができる。任意選択の実装として、UEは追加的に、自身がサポート可能な最小スロット時間領域スケジューリング制限の値をさらに示し得る。例えば、UEは2より大きいK0_min値をサポートすることができる。
能力表示の報告は、MAC制御エレメントまたはRRCメッセージによって行うことができる。
上記には明記していないが、例えば、ダウンリンク制御情報の監視動作、ならびにページングメッセージの受信などのページング機能は、典型的には特定の周波数帯域幅パートで実行される。例えば、現在5G NRで定義されているように、アイドル状態または非アクティブ状態のUEは、その動作にデフォルトまたは初期帯域幅パートを使用するように構成され得る。しかしながら、これは将来、UEがアイドル状態または非アクティブ状態の場合にも動作するためのいくつかのアクティブな帯域幅パートを有し得るように変更され得る。一方、接続モードのUEは、特定の時間にただ1つのアクティブな帯域幅パートを有し得るとしても、複数の帯域幅パートが設定される。
したがって、例示的な実施形態は、現在アクティブな(現在使用されている)帯域幅パートに関係なく、最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいてページング機能の動作を設定する。それに対応して、UEは帯域幅パートとは無関係に改良されたページング機能を適用する。
一方、他の例示的な実施形態は、例えば、改良されたページング手順が適用されるべき特定の周波数帯域幅パートを指定することによって、1つまたは複数の帯域幅パートに関して改良されたページング機能を設定する。換言すれば、改良されたページング機能は帯域幅別である。このため、UEがそれらの示された帯域幅パートのうちの1つを使用する場合に、改良されたページング手順が基地局とUEとの間で実行されるが、UEが他の異なる帯域幅パートを使用する場合、改良されたページング手順は実行されない。
3GPPにおける他の典型的な評価は、レガシーUE、すなわち、これらの新しい手順をサポートしないUEへの新しい手順の影響に関するものである。今回のケースでは、UEが電力を節約することを可能にする新しい改良されたページング手順を提案している。しかしながら、レガシーUEは、省電力を可能にする最小スロット時間領域スケジューリング制限を考慮に入れるように構成することができないので、この改良されたページング手順から利益を得られない場合がある。
1つの可能な例示的な実装は、レガシーUE用の同じページング設定を改良されたページング手順にも再利用するが、ただし、改良された基地局およびUEの間でページングを実行するために追加の最小スケジューリング制限を設定することを除く。
一方、このケースでは、基地局はレガシーUEおよび新しい改良されたUEのページングを区別することができないので、全てのUEが同じ方法でページングされることになる。
これは、不必要なページングの受信につながり得るので、有益ではない場合がある。さらに、レガシーUEは、検出されたPDCCHがクロススロットスケジューリングを使用することを識別できない場合があり、このため、不要な電力消費を引き起こし得る。
一般に、改良されたページング手順によって実現され得る他の利益は、レガシーUEへの影響が最小限に抑えられることである。この目的で、本明細書で提示した改良されたページング手順をサポートするおよびサポートしない、異なるUEを区別することを可能にするための2つの解決策を以下に示す。両方の解決策において、ダウンリンク制御チャネルを介してページングDCIを受信できるようにするためにUEによって実行される動作は、上記の不利な点を回避するために、それぞれのレガシー動作と比べて変更される。
第1の例示的な解決策によれば、新しいページングIDがUE用に設定され、改良されたページング機能に使用され、例えば、ページングDCIを復号するために使用される。この新しいページングIDは、レガシーページング手順を実行する場合にレガシーUEによって使用される通常のページングIDとは異なり、改良されたページング手順の最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有である。LTEまたは5G NR通信システムなどの一部のシステムでは、ページングID(P-RNTIなど)は、基地局がページングDCIをスクランブルするために使用され、UEがページングDCIをスクランブル解除するために使用される。
新しい改良されたページング手順の他のパラメータおよび態様、例えば、特定のサーチスペース、CORESET、ページングフレーム、ページングオケージョン、ページングチャネル、DRX、帯域幅パートなどの使用は、通常のページング手順と同じままにすることができる(例えば、5G NRでのページングに関する上記の対応する背景セクションも参照されたい)。
それに対応して、基地局は、特にページングDCIに使用されるページングIDに基づいた、改良されたページング手順の使用をサポートしている改良されたUEからレガシーUEを区別することができる。このため、例えば、レガシーUEは、ページングDCIを符号化するために通常のページングIDを使用する同一スロットページングメカニズムを用いてページングされ得るが、改良されたUEは、ページングDCIを符号化するために新しいページングIDを使用する、最小タイムスロットスケジューリング制限を有するクロススロットページングメカニズムを用いてページングすることができる。
異なるページングIDを使用することにより、レガシーUEが改良されたページング手順のページングDCIを正常に復号できず、このため、対応するページングメッセージの受信を試行しなくなることが容易になる。反対に、新しい改良されたUEは、通常のページング手順のページングDCIを正常に復号できない可能性があり、このため、対応するページングメッセージの受信を試行しなくなる。
また、異なるページングIDに基づいて2つのタイプのUEを区別することにより、同一スロットページングおよび最小クロススロットページングの両方をサポートしながら、DCI設計のほとんどをレガシーページングから再利用することが可能になる。例えば、2つのタイプのUEは、ページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視するために同じサーチスペース(および同じ制御リソースセット)を使用することができるので、改良されたページング手順のために追加の無線リソースを予約または定義する必要はない。
新しいページングIDは、通常のページングIDに対応する方法で(例えば、16ビット長で値が65534に固定されている5G NRのP-RNTIを参照)、全てのUEに共通であり得る。例えば、新しいP-RNTIも16ビット長にすることができ、その値を特定の値に固定することができる。
一方、新しいページングIDは、例えば、この最小スロットスケジューリング制限をサポートする、1つのUEまたはUEのグループに固有であり得る。
例示的な5G NR固有の実装では、背景セクションで説明しているように、UEは通常のページング用に構成され得る。さらに、新しいページングID、例えば、ページングクロススロットRNTI(略してP-CS-RNTI)などと呼ばれる新しいRNTIがUEに対して定義され得る。
新しいページングIDは、基地局とUEとの間で様々な方法で設定することができる。
新しいページングIDは、UEで既に利用可能な所定の情報に基づいて定義することができる。例えば、新しいページングIDは、固定値またはデフォルト値を採用し、例えば、USIM(ユニバーサルサブスクライバアイデンティティモジュール:universal subscriber identity module)内で定義されるか、または3GPP技術仕様に基づいてUE内で指定され得る。基地局も同様の方法で新しいページングIDの値を知る。
他の方法によれば、新しいページングIDは基地局によって定義することができ、その結果、基地局は、必要と考えられる場合にのみ設定するなど、新しいページングIDの設定を制御することができる。
このケースでは、基地局によって定義された新しいページングIDをUEに提供するための1つのオプションは、それを基地局がシステム情報を使用してそのセル内にブロードキャストすることである。レガシーUEは新しいページングIDを読めない。
他の追加または代替のオプションによれば、新しいページングIDは、例えばRRCプロトコルを使用して、UEに宛てられた専用メッセージによって伝達することができる。
他の追加または代替のオプションによれば、UEは、コアネットワークとの通信に使用されるNAS(非アクセス層)レイヤを介して新しいページングIDを受信することも可能であり得る。例えば、アイドル状態または非アクティブ状態にあるUEは、基地局へのアクティブなRRC接続を有さない場合があり、このため基地局により構成可能でない場合がある。そのような場合、UEはコアネットワークによりNASレイヤを介してまだ到達可能である。
さらに他の追加または代替のオプションとして、新しいページングIDは、改良されたページング手順を実行する前のある時点で基地局によって送信されるダウンリンク制御情報DCIメッセージで提供することができる。例えば、フォーマット0_1もしくは1_1または1_0のDCIが使用され得る。
通常のページング手順と改良されたページング手順とを区別するための第2の例示的な解決策によれば、新しいサーチスペースがUE用に設定され、改良されたページング機能に使用される。新しいサーチスペースは、レガシーページング手順を実行する場合にレガシーUEによって使用される通常のサーチスペースとは異なり、改良されたページング手順の最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有である。LTEまたは5G NR通信システムなどの一部のシステムでは、サーチスペースは、UEがページングDCIを受信するために監視しているダウンリンク制御チャネル(PDCCHなど)の無線リソース領域を定義する。
それに対応して、基地局は、特に異なるサーチスペースの使用に基づいた、改良されたページング手順の使用をサポートしている改良されたUEからレガシーUEを区別することができる。このため、例えば、基地局は、ダウンリンク制御チャネルの通常のサーチスペースでレガシーUE用のページングDCIを送信しつつ、ダウンリンク制御チャネルの新しいサーチスペースで改良されたUE用のページングDCIを送信することができる。
異なるサーチスペースを使用することにより、レガシーUEが改良されたページング手順のページングDCI(および対応するページングメッセージ)を受信せず、改良されたUEが通常のページング手順のページングDCI(および対応するページングメッセージ)を受信しないことが容易になる。基地局は、レガシーUEおよび新しい改良されたUEのページング手順を区別することができる。
新しい改良されたページング手順の他のパラメータおよび態様、例えば、ページングID、ページングフレーム、ページングオケージョン、ページングチャネル、DRX、帯域幅パートなどの使用は、通常のページング手順と同じままにすることができる(例えば、5G NRでのページングに関する上記の対応する背景セクションも参照されたい)。
また、異なるサーチスペースを使用して2つのタイプのUEを区別することにより、同一スロットページングおよび最小クロススロットページングの両方をサポートしながら、DCI設計のほとんどをレガシーページングから再利用することが可能になる。例えば、2つのタイプのUEは、ページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視するために同じページングIDを使用することができるので、改良されたページング手順のために追加のIDを定義する必要はない。
新しいサーチスペースは、通常のサーチスペースと同様の方法で定義することができる。例えば、5G NRでは、通常のページングで使用されるサーチスペースは共通サーチスペースである(3GPP TS38.213v16.0.0、例えば、セクション10および12、TS38.331v15.9.0、例えば、pagingsearchspaceを用いたDownlinkConfigCommonおよびPDCCH-ConfigCommon、さらには、他のPDCCH-ConfigSIB1も参照)。同様に、新しいサーチスペースも共通サーチスペースであり得るが、異なる時間領域リソースが定義されるという点で異なり得、これによりレガシーページングPDCCHによるブロッキングの削減が可能になる。加えて、または代替として、新しいサーチスペースは、異なる周波数リソースが定義されるという点で、通常のサーチスペースと異なり得る。
また、例えば、新しいページングサーチスペースは、通常のページングサーチスペースと同じ制御リソースセット(CORESET)に関連付けることができる(例えば、図7に関連する背景の説明を参照)。代替的には、新しいページングサーチスペースは、通常のページングサーチスペースが関連付けられているものとは異なる制御リソースセット(CORESET)に関連付けることができる。
一方、新しいサーチスペースはまた、新しい改良されたページング手順をサポートするUEまたはUEのグループに固有であり得る。
新しいページングサーチスペースは、基地局とUEとの間で異なる方法で設定することができる。
新しいサーチスペースは、UEで既に利用可能な所定の情報に基づいて定義することができる。例えば、新しいページングサーチスペースは、固定情報またはデフォルト情報に基づいて定義され、例えば、USIM(ユニバーサルサブスクライバアイデンティティモジュール)内で定義されるか、または3GPP技術仕様に基づいてUE内で指定され得る。基地局も同様の方法で新しいページングサーチスペースの定義を知る。
他の方法によれば、新しいページングサーチスペースは基地局によって定義することができ、その結果、基地局は、例えば、他のサーチスペースがどのように定義されているかに応じて、新しいページングサーチスペースの設定を制御することができる。
このケースでは、新しいページングサーチスペースに関する適切な情報をUEに提供するための1つのオプションは、それを基地局がシステム情報を使用してそのセル内にブロードキャストすることである。レガシーUEはこの情報を読めない。
他の追加または代替のオプションによれば、新しいページングサーチスペース情報は、例えばRRCプロトコルを使用して、UEに宛てられた専用メッセージによって伝達することができる。
他の追加または代替のオプションによれば、UEは、コアネットワークとの通信に使用されるNAS(非アクセス層)レイヤを介して新しいページングサーチスペースを受信することも可能であり得る。例えば、アイドル状態または非アクティブ状態にあるUEは、基地局へのアクティブなRRC接続を有さない場合があり、このため基地局により構成可能でない場合がある。そのような場合、UEはコアネットワークによりNASレイヤを介してまだ到達可能である。
さらに他の追加または代替のオプションとして、新しいページングサーチスペースは、改良されたページング手順を実行する前のある時点で基地局によって送信されるダウンリンク制御情報DCIメッセージで提供することができる。例えば、フォーマット0_1もしくは1_1または1_0のDCIが使用され得る。
また、さらなる追加の解決策によれば、改良されたUEは、最小スロット時間領域スケジューリング制限を考慮して、スケジュールされたスロットの有効性をチェックすることが可能になる。例えば、UEは、(ページングDCIに示されたスロットパラメータに基づく)指示されたタイムスロットギャップが、事前に定義された最小タイムスロット制限に従っているか否かのチェックを実行することができる。UEは、指示されたタイムスロットギャップが、設定された最小タイムスロット制限未満である場合に無効と判定する。無効な場合、UEは、例えば、ページングDCIを破棄し、対応するページングメッセージの受信を試行しない。有効な場合、UEはそれに従って継続して、ページングDCIを復号し、スケジュールされたページングメッセージを受信する。
他の例示的な解決策によれば、上記で論じた2つの解決策およびそれらの変形例の組み合わせも実装することができる。具体的には、改良されたページング手順は、新しいページングIDならびに新しいサーチスペースに基づいて実行され得る。
改良されたページング手順の上記の実装および変形例では、基地局とUEとの間で実行されるページングに最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用されることを想定している。このスケジューリング制限は、以下で詳細に説明するように、いくつかの異なる方法で実装することができる。具体的には、それぞれ異なる実装を有する3つの異なる概念について説明する。これらの概念のそれぞれは、単独で採用することができるが、代替的には、先に論じた解決策およびそれぞれの変形例、例えば、新しいページングIDおよび/または新しいサーチスペースに基づいて、新しい改良されたページング手順をサポートするUEとサポートしないUEとを適切に区別する解決策などと組み合わせられ得る。
3つの概念に関する以下の議論から明らかなように、ページングメッセージ用にスケジュールされるタイムスロットは、UEおよび基地局で異なる方法で決定される。
最小スロット時間領域スケジューリング制限を実装するための第1の概念によれば、通常のページングとは異なるTDRAテーブルが新しい改良されたページング手順と共に使用される。この新しいTDRAテーブルは、通常のページングに使用される他のTDRAテーブルとは異なり、例えば、1つまたは複数のクロススロットスケジューリングパラメータ(K0)が提供され、それぞれ、ページングDCIと対応するページングメッセージとの間の1つまたは複数のタイムスロットの差を示す。言い換えれば、この新しいTDRAテーブルに基づいて0スロットのK0値をスケジュールすることができず、これによりページング手順の同一スロットスケジューリングが効果的に禁止され、UEが電力を節約することが可能になる。
そして、新しいTDRAテーブルの全てのクロススロットスケジューリングパラメータ(K0)の間の最小タイムスロット差が、改良されたページング手順によって提供される最小スロット時間領域スケジューリング制限と見なされる。換言すれば、TDRAテーブルは、ページングメッセージをスケジュールするために、最小スロット時間領域スケジューリング制限よりも大きいタイムスロットのみを選択できるように定義される。このため、UEは、最小スケジューリング制限(新しいTDRAテーブルでの最小K0値)によって許可されるよりも近いタイムスロットでページングメッセージを受信するようにスケジュールされることを予期する必要はない。
例示的な実装によれば、新しいTDRAテーブルは、例えば5G NR通信システムにおいて、現在定義されているTDRAテーブルと同じ構造に従うように定義することができる。それに対応して、新しいTDRAテーブルは、異なる時間領域スケジューリングパラメータのセット、例えば、クロススロットスケジューリングパラメータK0、開始シンボルパラメータS、および長さパラメータLなど、ならびに任意選択によりさらなるパラメータ、例えば、dmrs-TypeA-PositionおよびPDSCHマッピングタイプの一方または両方などを含み得る(背景セクション参照)。このため、新しいTDRAテーブルも、レガシーTDRAテーブル(16行など)と同様に、これらのパラメータの16個の異なるセットを含み得る。
このように、改良されたページング手順は、通常のページング手順のために既に確立されたパラメータおよび通信メカニズムを再利用し、例えば、DCIの4ビットのTDRA行インデックス表示を使用し得る。
例えば、例示的な新しいTDRAテーブルは以下のようであり得る。
Figure 2023521109000010
この表から明らかなように、このTDRAテーブルを使用する場合に基地局がスケジュールすることができる最小K0値はK0=1である。結果として、この例示的な改良されたページング手順によって提供される最小スロット時間領域スケジューリング制限は、1タイムスロットになる。
新しいTDRAテーブルを使用することにより、レガシーUEが古いTDRAテーブル(複数可)を使用してページングされ得、改良されたページング手順を実行する新しいUEを新しい異なるTDRAテーブルに基づいてページングすることができるので、レガシーUEへの影響を最小限に抑えることができる。
他の異なる例示的な実装によれば、新しいTDRAテーブルは、現在定義されているTDRAテーブルとは異なる構造にすることができる。これは、K0と、SおよびLなどの残りのパラメータのうちの1つまたは複数と、場合によりdmrs-TypeA-PositionおよびPDSCHマッピングタイプと、のみを示し得る。さらに、新しいTDRAテーブルが最大16個の異なるパラメータのセットを示すことは必要でない場合があり、より少ないまたはより多いパラメータのセット、例えば、2ビットのインデックスで区別され得る4つの異なるパラメータのセットなどを示すだけで十分であり得る。例えば、そのような限定されたTDRAテーブルは以下のように定義され得る。
Figure 2023521109000011
それに対応して、UEは、新しいページング手順を実行する場合には新しいTDRAテーブルを選択し、通常のページング手順を実行する場合には通常のTDRAテーブルを選択する。
基地局とUEとの間で新しいTDRAテーブルの内容をどのように定義できるかについては様々な方法がある。
新しいTDRAテーブルは、UEで既に利用可能な所定の情報に基づいて定義することができる。例えば、新しいTDRAテーブルは、例えばUSIM内(ユニバーサルサブスクライバアイデンティティモジュール)で固定またはデフォルトとして定義されるか、または3GPP技術仕様に基づいてUE内で指定される。基地局も対応する方法で同じTDRAテーブルを使用する。
例示的な5G NRの実装では、3GPP技術仕様で既に定義されているデフォルトテーブルA、B、およびCに加えて、新しいデフォルトテーブルD(例えば、上記の内容を有する)が、PDSCH時間領域リソース割り当てのために定義され得る(3GPP TS38.214表5.1.2.1.1-1「DCIフォーマット1_0および1_1に適用可能なPDSCH時間領域リソース割り当て」を参照)。
他の方法によれば、新しいTDRAテーブルが基地局によって定義され得、その結果、基地局は、新しいTDRAテーブルを使用して可能なページングメッセージスケジューリングを制御することができる。
このケースでは、基地局によって定義された新しいTDRAテーブルをUEに提供するための1つのオプションは、それを基地局がシステム情報を使用してそのセル内にブロードキャストすることである。
他の追加または代替のオプションによれば、新しいTDRAテーブルは、例えばRRCプロトコルを使用して、UEに宛てられた専用メッセージによって伝達することができる。
他の追加または代替のオプションによれば、UEは、コアネットワークとの通信に使用されるNAS(非アクセス層)レイヤを介して新しいTDRAテーブルを受信することも可能であり得る。例えば、アイドル状態または非アクティブ状態にあるUEは、基地局へのアクティブなRRC接続を有さない場合があり、このため基地局により構成可能でない場合がある。そのような場合、UEはコアネットワークによりNASレイヤを介してまだ到達可能である。
他の例示的な解決策によれば、他の目的のために定義された他のTDRAテーブル、例えば、RRC CONNECTED状態にある場合に設定された専用のTDRAテーブルなどを再利用することが可能であろう。
最小スロット時間領域スケジューリング制限を実装するための第2の概念によれば、上述の第1の概念に従う新しいTDRAテーブルを使用する代わりに、レガシーTDRAテーブルが使用されるが、適切な最小スロット時間領域スケジューリング制限と組み合わせて使用される。より詳細には、改良されたページング手順は、通常のページング手順に使用されるものと同じTDRAテーブルを再利用し得る。しかしながら、UEは追加的に、改良されたページング手順の動作のために別個の最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ(例えば、K0_min)を考慮して、TDRAテーブルによって符号化される時間領域スケジューリングパラメータのセットの一部のみ、すなわち、最小スケジューリング制限以上のスロット表示(K0)に関連付けられているもののみが有効になるようにする。そのため、最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ(K0_min)で定義されたもの未満の、より小さいスロット時間領域スケジューリングパラメータに関連付けられているTDRAテーブルのエントリが、UEによって予期される必要はない(または単に無効と見なされる)。例えば、通常のページング手順で使用するためのレガシーTDRAテーブルを想定することができ、例えば、PDSCHの背景セクションで提供したRRCで設定されるTDRAテーブル(「5G NRでの時間領域スケジューリング」のセクション参照)などであり、これは同一スロットおよびクロススロット両方のスケジューリングを可能にする。改良されたページング手順を実行する場合、UEはそのようなレガシーTDRAテーブルをK0_min値と組み合わせて使用するので、ページングDCIを介したページングメッセージのスケジューリングに関して特定の時間領域スケジューリングパラメータのセットはUEによって予期されない。
例えば、1タイムスロットのK0_min値を例示的に仮定した場合、0のK0値を示す全ての時間領域スケジューリングパラメータのセットはUEによって予期されない。これは以下のTDRAテーブルに示しており、それらのセット(ここでは行)がフィルタで除外されている(取り消し線が引かれている)。
Figure 2023521109000012
第1の概念に対する1つの利益は、改良されたページング手順のために新しいTDRAテーブルが定義されることが回避され、これにより3GPP仕様への影響が少なくなることである。
この第2の概念によれば、UEに最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ(K0_min)が提供される。基地局とUEとの間でK0_minパラメータをどのように定義できるかについては様々な方法がある。
K0_minパラメータは、UEで既に利用可能な所定の情報に基づいて定義することができる。例えば、K0_minパラメータは、例えばUSIM(ユニバーサルサブスクライバアイデンティティモジュール)内で固定またはデフォルトとして定義されるか、または3GPP技術仕様に基づいてUE内で指定される。基地局も対応する方法で同じK0_minパラメータを使用する。
他の方法によれば、K0_minパラメータは基地局によって定義され得、その結果、基地局は、新しい改良されたページング手順に適用される可能なスケジューリング制限を制御することができる。
このケースでは、基地局によって定義されたK0_minパラメータをUEに提供する1つのオプションは、それを基地局がシステム情報を使用してそのセル内にブロードキャストすることである。
他の追加または代替のオプションによれば、K0_minパラメータは、例えばRRCプロトコルを使用して、UEに宛てられた専用メッセージによって伝達することができる。
他の追加または代替のオプションによれば、UEは、コアネットワークとの通信に使用されるNAS(非アクセス層)レイヤを介してK0_minパラメータを受信することも可能であり得る。例えば、アイドル状態または非アクティブ状態にあるUEは、基地局へのアクティブなRRC接続を有さない場合があり、このため基地局により構成可能でない場合がある。そのような場合、UEはコアネットワークによりNASレイヤを介してまだ到達可能である。
さらに他の追加または代替のオプションとして、K0_minパラメータは、改良されたページング手順を実行する前のある時点で基地局によって送信されるダウンリンク制御情報DCIメッセージで提供することができる。一例では、ページングDCIはK0_minパラメータを伝達し得、これは次いで、(場合によっては他のページングDCI内の)他のK0_min値に取って代わられるまで、改良されたページング手順の今後の動作のためにUEによって適用され得る。
例えば、通常のPDSCHスケジューリングのために基地局によって既に設定されている同じK0_minパラメータが、ページングのスロットスケジューリング制限として使用され得る。このため、例示的な5G NRの実装によれば、DCIフォーマット内の1ビットフィールドを、その1ビットのDCIフィールドによってそれぞれ選択される事前に設定された1つまたは2つのK0_minの値と組み合わせて使用することによって、K0_minパラメータが示され得る(例えば、背景、「クロススロットスケジューリングを使用した省電力」と題したセクションで示した実装を参照)。
最小スロット時間領域スケジューリング制限を実装するための第3の概念は、新しいTDRAテーブルの定義を必要とせず、むしろレガシーTDRAテーブルと、適切な最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ(K0_min値)の使用とに依存するという点で第2の概念と類似している。しかしながら、第2の概念(上記参照)で行ったようにK0_min値に基づいてレガシーTDRAテーブルをフィルタリングするのではなく、K0_min値を使用して、全てのK0値をK0_min値に置き換えることによって、レガシーTDRAテーブルを再解釈する。このため、レガシーページング手順に使用されるTDRAテーブルとは異なるTDRAテーブルが改良されたページング手順に効果的に使用される。
より詳細には、通常のページング手順で使用するためのレガシーTDRAテーブルを想定することができ、例えば、PDSCHの背景セクションで提供したRRCで設定されるTDRAテーブル(「5G NRでの時間領域スケジューリング」のセクション参照)などであり、これは同一スロットおよびクロススロット両方のスケジューリングを可能にする。しかしながら、5G NRの対応する3GPP仕様で定義されているデフォルトのTDRAテーブルA、B、Cなど、他のレガシーTDRAテーブルも再利用され得る。改良されたページング手順を実行する場合、UEはそのようなレガシーTDRAテーブルをK0_min値と組み合わせて使用し、その結果、時間領域スケジューリングパラメータの各セットにおいてK0値がK0_min値に置き換えられる。
例えば、1タイムスロットのK0_min値を例示的に仮定した場合、TDRAテーブルの再解釈により、時間領域スケジューリングパラメータの全てのセットが1のK0値を示す。これは以下のTDRAテーブルに示しており、K0値の再解釈を訂正されたもの(marked-up)として示している。
Figure 2023521109000013
この場合も、この第3の概念の利益は、改良されたページング手順のための新しいTDRAテーブルの定義が回避され、これにより3GPP仕様への影響が少なくなることである。
第2の概念と同様に、UEに最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ(K0_min)が提供され、基地局とUEとの間でK0_minパラメータをどのように定義できるかについて様々な方法がある。K0_minパラメータを定義するために、第2の概念と同じ解決策(例えば、デフォルト、システム情報、RRC、NAS、DCI)を第3の概念に使用することができる。不必要な繰り返しを避けるために、第2の概念について行ったその観点での上記の説明が参照される。
改良されたページング手順の多数の変形例および実装を説明してきた。これらのいくつかは、それぞれの変形例または実装の基礎となるメカニズムおよび利益を理解しやすくするために、互いに別々に説明してきた。しかしながら、改良されたページング手順の変形例および実装のうちの2つ以上を一緒に組み合わせて、改良されたページング手順の新しい変形例および実装を形成することも等しく可能である。網羅的ではないが、組み合わせが可能なこれらの実装のうちのいくつかを以下に列挙する。例えば、新しいページングIDに依存する解決策(およびその変形例)は、新しいサーチスペースに依存する解決策(およびその変形例)と組み合わせることができる。そして、これらの各解決策(新しいページングID、新しいサーチスペース、または両方の組み合わせ)をそれぞれ組み合わせて、タイムスロットの決定方法に関して説明した3つの概念、例えば、新しいTDRAテーブル、レガシーTDRAテーブルであるがK0_minパラメータに基づいてフィルタリングされたものの使用、または全てのK0エントリをK0_minパラメータに置き換えることによって再解釈されるレガシーTDRAテーブルの使用、のそれぞれを使用することによって、最小スロットスケジューリング制限を実装することができる。
(さらなる態様)
第1の態様によれば、ユーザ機器(UE)であって、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成するための構成情報を受信する受信機を備えるユーザ機器が提供される。最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングDCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。受信機は、UEが位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視する。ページングDCIはスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。UEのプロセッサは、示されたスロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する。受信機は、決定されたタイムスロットで基地局から対応するページングメッセージを受信する。
第1の態様に加えて提供される第2の態様によれば、最小スロット時間領域スケジューリング制限をページング機能に使用するようにUEを構成することは、最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有であり、ページングDCIを復号するために使用可能である第1のページングIDを設定することを含む。さらに、第1のページングIDは、最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有ではない第2のページングIDとは異なり、最小スロット時間領域スケジューリング制限がページング機能に使用されない場合に、第2のページングIDがページング機能に使用される。
第1または第2の態様に加えて提供される第3の態様によれば、プロセッサは、第1のページングIDの値を、
・UEで利用可能な所定の情報と、
・基地局から受信されるシステム情報と、
・UEに宛てられ、基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、またはメッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、メッセージと、
・ページングDCIの前に受信されるダウンリンク制御情報メッセージと、
のうちの1つまたは複数に基づいて決定する。
第1から第3の態様のうちの1つに加えて提供される第4の態様によれば、ページング機能は、最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用される場合と使用されない場合との両方で、
・同じサーチスペース、
・同じ制御リソースセット、
・ページングフレームおよびページングオケージョン、
・ページングチャネル、
・帯域幅パート、
・DRX、
のうちの1つまたは複数に基づいて実行されるようにさらに構成される。
第1から第4の態様のうちの1つに加えて提供される第5の態様によれば、最小スロット時間領域スケジューリング制限をページング機能に使用するようにUEを構成することは、最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有の第1のサーチスペースを設定することを含み、第1のサーチスペースは、UEがページングDCIについて監視するダウンリンク制御チャネルの領域を示す。第1のサーチスペースは、最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有ではない第2のサーチスペースとは異なる。UEが最小スロット時間領域スケジューリング制限をページング機能に使用するように構成されない場合に、第2のサーチスペースが、UEがページングDCIについて監視するダウンリンク制御チャネルの領域を示す。任意選択の実装では、第1のサーチスペースおよび第2のサーチスペースは同じ制御リソースセットに関連付けられ、または第1のサーチスペースおよび第2のサーチスペースは異なる制御リソースセットに関連付けられる。
第5の態様に加えて提供される第6の態様によれば、プロセッサは、第1のサーチスペースに関する情報を、
・UEで利用可能な所定の情報と、
・基地局から受信されるシステム情報と、
・UEに宛てられ、基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、またはメッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、メッセージと、
のうちの1つまたは複数に基づいて決定する。
第5から第6の態様のうちの1つに加えて提供される第7の態様によれば、ページング機能は、最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用される場合と使用されない場合との両方で、
・同じページングID、
・ページングフレームおよびページングオケージョン、
・ページングチャネル、
・帯域幅パート、
・DRX、
のうちの1つまたは複数に基づいて実行されるようにさらに構成される。
第1から第7の態様のうちの1つに加えて提供される第8の態様によれば、プロセッサは、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する場合に、
・最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用される場合に、第1のTDRAテーブルを決定することと、
・決定された第1のTDRAテーブルと、ページングDCIによって示される情報とに基づいて、スロット時間領域スケジューリングパラメータを含む1つまたは複数の時間領域スケジューリング関連パラメータを決定することと、
を実行する。
さらに、第1のTDRAテーブルは複数のスロット時間領域スケジューリングパラメータを示し、複数のスロット時間領域スケジューリングパラメータのそれぞれは、受信されたページングDCIと、対応するページングメッセージとの間の1つまたは複数のタイムスロットの差を示す。
任意選択の実装では、プロセッサは、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する場合に、
・最小スロット時間領域スケジューリング制限がページング手順に使用されない場合に、第2のTDRAテーブルを決定すること
を実行する。
第8の態様に加えて提供される第9の態様によれば、プロセッサは、第1のTDRAテーブルの内容を、
・UEで利用可能な所定の情報と、
・基地局から受信されるシステム情報と、
・UEに宛てられ、基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、またはメッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、メッセージと、
のうちの1つまたは複数に基づいて決定する。
第1から第7の態様のうちの1つに加えて提供される第10の態様によれば、プロセッサは、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する場合に、
・時間領域リソース割り当てTDRAテーブルと、ページングDCIによって示される情報とに基づいて、スロット時間領域スケジューリングパラメータを含む1つまたは複数の時間領域スケジューリングパラメータを決定することであって、最小スロット時間領域スケジューリング制限をページング機能に使用する場合と使用しない場合との両方で同じTDRAテーブルが使用可能である、決定すること
を実行し、
TDRAテーブルは、複数のスロット時間領域スケジューリングパラメータを含み、最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ以上のスロット時間領域スケジューリングパラメータのみが有効と見なされる。
第10の態様に加えて提供される第11の態様によれば、プロセッサは、最小スロット時間領域スケジューリングパラメータの値を、
・UEで利用可能な所定の情報と、
・基地局から受信されるシステム情報と、
・UEに宛てられ、基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、またはメッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、メッセージと、
・任意選択によりページングDCIまたはページングDCIの前に受信される他のDCIであるダウンリンク制御情報メッセージと、
のうちの1つまたは複数に基づいて決定する。
第1から第7の態様のうちの1つに加えて提供される第12の態様によれば、プロセッサは、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する場合に、
・最小スロット時間領域スケジューリング制限がページング機能に使用されない場合に使用可能な第2のTDRAテーブルに基づいて新しい第1のTDRAテーブルを決定し、第2のTDRAテーブルの複数のクロススロット時間領域スケジューリングパラメータを最小スロット時間領域スケジューリングパラメータに置き換えることと、
・第1のTDRAテーブルと、ページングDCIによって示される情報とに基づいて、スロット時間領域スケジューリングパラメータを含む1つまたは複数の時間領域スケジューリングパラメータを決定することと、
を実行する。
第12の態様に加えて提供される第13の態様によれば、プロセッサは、動作の際には、最小スロット時間領域スケジューリングパラメータの値を、
・UEで利用可能な所定の情報と、
・基地局から受信されるシステム情報と、
・UEに宛てられ、基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、またはメッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、メッセージと、
・任意選択によりページングDCIまたはページングDCIの前に受信される他のDCIであるダウンリンク制御情報メッセージと、
のうちの1つまたは複数に基づいて決定する。
第1から第13の態様のうちの1つに加えて提供される第14の態様によれば、プロセッサは、UEが最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用したページング機能の実行をサポートするか否かを判定する。UEが最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用したページング機能の実行をサポートすると判定した場合、送信機は、UEが最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用したページング機能の実行をサポートすることを示し、任意選択によりサポートされる最小スロット時間領域スケジューリング制限の値を示す能力表示を基地局に送信する。
第1から第14の態様のうちの1つに加えて提供される第15の態様によれば、UEに、無線セルのシステム周波数帯域幅内の複数の周波数帯域幅パートが設定され、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用するようにUEを構成することは、複数の周波数帯域幅パートから1つまたは複数を指定することを含む。
第1から第15の態様のうちの1つに加えて提供される第16の態様によれば、UEが基地局から無効化表示を受信した場合、UEは最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用せずにページング機能を実行することを決定する。任意選択の実装では、無効化表示は、
・基地局から受信されるシステム情報と、
・UEに宛てられ、基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、またはメッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、メッセージと、
・ダウンリンク制御情報メッセージと、
のうちの1つまたは複数に基づいて受信される。
第1から第16の態様のうちの1つに加えて提供される第17の態様によれば、UEは、スロット時間領域スケジューリングパラメータが最小スロット時間領域スケジューリング制限未満であると予期されないように、最小時間領域スケジューリング制限に基づいて動作する。任意選択の実装では、プロセッサは、最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて、
・基地局からタイムスロットで受信されたデータをバッファリングすること、
・基地局からタイムスロットで受信されたデータを復号すること、
・ページングDCIを復号すること、
・省電力機能、
のうちの1つまたは複数を実行する。
第1から第17の態様のうちの1つに加えて提供される第18の態様によれば、プロセッサは、ページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定する場合に、時間領域リソース割り当てテーブルTDRAテーブルと、ページングDCIからの情報とを使用する。TDRAテーブルは時間領域スケジューリングパラメータの複数のセットを示し、時間領域スケジューリングパラメータの複数のセットは、
・受信されたDCIと、対応するダウンリンク送信との間の1つまたは複数のタイムスロットの差であるスロット時間領域スケジューリングパラメータ、
・ダウンリンク送信のタイムスロットの開始シンボル、
・シンボル単位でのダウンリンク送信の長さ、
のうちの1つまたは複数を含む。
時間領域スケジューリングパラメータの複数のセットのうちの1つは、ページングDCI内の情報によって示される。
第1から第18の態様のうちの1つに加えて提供される第19の態様によれば、最小スロット時間領域スケジューリング制限によって示されるタイムスロットの最小量は少なくとも1つのタイムスロットであり、および/または
ユーザ機器は、UEが取り得るアイドル状態、非アクティブ状態、および接続状態のうち、非アクティブ状態またはアイドル状態にある。
第20の態様によれば、ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップを含む方法が提供され、以下のステップは、
最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成するための構成情報を受信するステップであって、最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、受信するステップと、
UEが位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視するステップであって、ページングDCIはスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す、監視するステップと、
示されたスロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、対応するページングメッセージが基地局によって送信されるタイムスロットを決定するステップと、
決定されたタイムスロットで基地局から対応するページングメッセージを受信するステップと、
である。
第21の態様によれば、以下を備える無線基地局が提供される。送信機は、基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器(UE)に構成情報を送信し、構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成し、最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報DCIと、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す。プロセッサは、最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて対応するページングメッセージがUEに送信されるタイムスロットを決定し、決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定する。送信機は、ダウンリンク制御チャネルを介してUEにページングDCIを送信し、ページングDCIは、決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す。送信機は、決定されたタイムスロットでUEに対応するページングメッセージを送信する。
第22の態様によれば、基地局によって実行される以下のステップを含む方法が提供され、以下のステップは、
基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器(UE)に構成情報を送信するステップであって、構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するようにUEを構成し、最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、受信されたページングDCIによって示されるダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、送信するステップと、
最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて対応するページングメッセージがUEに送信されるタイムスロットを決定し、決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定するステップと、
ダウンリンク制御チャネルを介してUEにページングDCIを送信するステップであって、ページングDCIは、決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す、送信するステップと、
決定されたタイムスロットでUEに対応するページングメッセージを送信するステップと、
である。
(本開示のハードウェアおよびソフトウェアの実装)
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと連携するソフトウェアによって実現することができる。上述の各実施形態の説明で使用した各機能ブロックは、集積回路などのLSIによって部分的にまたは完全に実現することができ、各実施形態に記載した各処理は、同じLSIまたはLSIの組み合わせによって部分的にまたは完全に制御され得る。LSIはチップとして個別に形成され得、または機能ブロックの一部または全部を含むように1つのチップが形成され得る。LSIは、それに結合されたデータ入力および出力を含み得る。本明細書でのLSIは、集積度の違いにより、IC(集積回路:integrated circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼ばれ得る。しかしながら、集積回路を実装する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用して実現され得る。また、LSIの製造後にプログラム可能なFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ:Field Programmable Gate Array)、またはLSI内に配置された回路セルの接続および設定を再構成することができる再構成可能プロセッサが使用され得る。本開示はデジタル処理またはアナログ処理として実現することができる。半導体技術または他の派生技術の進歩の結果として将来の集積回路技術がLSIに取って代わった場合、機能ブロックは将来の集積回路技術を使用して集積化され得る。バイオテクノロジーも適用することができる。
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する任意の種類の装置、デバイスまたはシステムによって実現することができる。
通信装置は、送受信機および処理/制御回路を含み得る。送受信機は、受信機および送信機を含み、および/またはそれらとして機能し得る。送信機および受信機としての送受信機は、増幅器、RF変調器/復調器など、および1つまたは複数のアンテナを含むRF(無線周波数)モジュールを含み得る。
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例には、電話(例えば、セルラー(セル)フォン、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC:personal computer)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤー)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、追跡デバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダー、テレヘルス/テレメディスン(リモートヘルスおよびメディスン)デバイス、および通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、ならびにそれらの様々な組み合わせが含まれる。
通信装置は携帯型または移動式に限定されず、非携帯型または固定式の任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例えば、電化製品、照明、スマートメーター、制御盤)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の他の任意の「モノ(things)」を含み得る。
通信は、例えば、セルラーシステム、ワイヤレスLANシステム、衛星システムなど、およびそれらの様々な組み合わせを介したデータ交換を含み得る。
通信装置は、本開示で説明した通信機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラまたはセンサなどのデバイスを含み得る。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサを含み得る。
通信装置はまた、上記の非限定的な例にあるような装置と通信するか、またはこれを制御する、基地局、アクセスポイント、および他の任意の装置、デバイス、またはシステムなどのインフラストラクチャ設備を含み得る。
さらに、様々な実施形態はまた、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールを用いて、またはハードウェアで直接、実装され得る。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装との組み合わせも可能であり得る。ソフトウェアモジュールは、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVDなど、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。異なる実施形態の個々の特徴は、個々にまたは任意の組み合わせで、他の実施形態の主題となり得ることにさらに留意されたい。
特定の実施形態に示したように、本開示に対して多数の変形および/または修正がなされ得ることは当業者によって理解されよう。そのため、本実施形態は、全ての点で例示的であって限定的ではないと考えられるべきである。

Claims (24)

  1. ユーザ機器(UE)であって、
    動作の際には、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するように前記UEを構成するための構成情報を受信する受信機であって、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、前記受信されたページングDCIによって示される、ダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、前記受信機、
    を備え、
    前記受信機は、動作の際には、前記UEが位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視し、前記ページングDCIはスロット時間領域スケジューリングパラメータを示し、
    前記UEは、
    動作の際には、前記スロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信されるタイムスロットを決定するプロセッサ
    をさらに備え、
    前記受信機は、動作の際には、前記決定されたタイムスロットで前記基地局から前記対応するページングメッセージを受信する、
    ユーザ機器。
  2. 前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を前記ページング機能に使用するように前記UEを構成することは、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有であり、ページングDCIを復号するために使用可能である第1のページングIDを設定することを含み、
    前記第1のページングIDは、最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有ではない第2のページングIDとは異なり、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限が前記ページング機能に使用されない場合に、前記第2のページングIDが前記ページング機能に使用される、
    請求項1に記載のユーザ機器。
  3. 前記プロセッサは、動作の際には、前記第1のページングIDの値を、
    前記UEで利用可能な所定の情報と、
    前記基地局から受信されるシステム情報と、
    前記UEに宛てられ、前記基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、前記メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、または前記メッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、前記メッセージと、
    前記ページングDCIの前に受信されるダウンリンク制御情報メッセージと、
    のうちの1つまたは複数に基づいて決定する、
    請求項2に記載のユーザ機器。
  4. 前記ページング機能は、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用される場合と使用されない場合との両方で、
    同じサーチスペース、
    同じ制御リソースセット、
    ページングフレームおよびページングオケージョン、
    ページングチャネル、
    帯域幅パート、
    DRX、
    のうちの1つまたは複数に基づいて実行されるようにさらに構成される、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  5. 前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を前記ページング機能に使用するように前記UEを構成することは、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有の第1のサーチスペースを設定することを含み、前記第1のサーチスペースは、前記UEがページングDCIについて監視する前記ダウンリンク制御チャネルの領域を示し、
    前記第1のサーチスペースは、最小スロット時間領域スケジューリング制限の使用に固有ではない第2のサーチスペースとは異なり、前記UEが前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を前記ページング機能に使用するように構成されない場合に、前記第2のサーチスペースが、前記UEがページングDCIについて監視する前記ダウンリンク制御チャネルの領域を示し、
    任意選択により、前記第1のサーチスペースおよび前記第2のサーチスペースは同じ制御リソースセットに関連付けられ、または前記第1のサーチスペースおよび前記第2のサーチスペースは異なる制御リソースセットに関連付けられる、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  6. 前記プロセッサは、動作の際には、前記第1のサーチスペースに関する情報を、
    前記UEで利用可能な所定の情報と、
    前記基地局から受信されるシステム情報と、
    前記UEに宛てられ、前記基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、前記メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、または前記メッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、前記メッセージと、
    のうちの1つまたは複数に基づいて決定する、
    請求項5に記載のユーザ機器。
  7. 前記ページング機能は、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用される場合と使用されない場合との両方で、
    同じページングID、
    ページングフレームおよびページングオケージョン、
    ページングチャネル、
    帯域幅パート、
    DRX、
    のうちの1つまたは複数に基づいて実行されるようにさらに構成される、
    請求項5または6に記載のユーザ機器。
  8. 前記プロセッサは、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信される前記タイムスロットを決定する場合に、
    前記最小スロット時間領域スケジューリング制限が使用される場合に、第1の時間領域リソース割り当て(TDRA)テーブルを決定することと、
    前記決定された第1のTDRAテーブルと、前記ページングDCIによって示される情報とに基づいて、前記スロット時間領域スケジューリングパラメータを含む1つまたは複数の時間領域スケジューリング関連パラメータを決定することと、
    を実行し、
    前記第1のTDRAテーブルは複数のスロット時間領域スケジューリングパラメータを示し、前記複数のスロット時間領域スケジューリングパラメータのそれぞれは、受信されたページングDCIと、対応するページングメッセージとの間の1つまたは複数のタイムスロットの差を示し、
    任意選択により、前記プロセッサは、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信される前記タイムスロットを決定する場合に、
    前記最小スロット時間領域スケジューリング制限がページング手順に使用されない場合に、第2のTDRAテーブルを決定すること
    を実行する、
    請求項1~7のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  9. 前記プロセッサは、動作の際には、前記第1のTDRAテーブルの内容を、
    前記UEで利用可能な所定の情報と、
    前記基地局から受信されるシステム情報と、
    前記UEに宛てられ、前記基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、前記メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、または前記メッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、前記メッセージと、
    のうちの1つまたは複数に基づいて決定する、
    請求項8に記載のユーザ機器。
  10. 前記プロセッサは、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信される前記タイムスロットを決定する場合に、
    時間領域リソース割り当て(TDRA)テーブルと、前記ページングDCIによって示される情報とに基づいて、前記スロット時間領域スケジューリングパラメータを含む1つまたは複数の時間領域スケジューリングパラメータを決定することであって、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を前記ページング機能に使用する場合と使用しない場合との両方で同一のTDRAテーブルが使用可能である、前記決定すること
    を実行し、
    前記TDRAテーブルは、複数のスロット時間領域スケジューリングパラメータを含み、最小スロット時間領域スケジューリングパラメータ以上のスロット時間領域スケジューリングパラメータのみが有効と見なされる、
    請求項1~7のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  11. 前記プロセッサは、動作の際には、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限のパラメータの値を、
    前記UEで利用可能な所定の情報と、
    前記基地局から受信されるシステム情報と、
    前記UEに宛てられ、前記基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、前記メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、または前記メッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、前記メッセージと、
    任意選択により前記ページングDCIまたは前記ページングDCIの前に受信される他のDCIであるダウンリンク制御情報メッセージと、
    のうちの1つまたは複数に基づいて決定する、
    請求項10に記載のユーザ機器。
  12. 前記プロセッサは、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信される前記タイムスロットを決定する場合に、
    前記最小スロット時間領域スケジューリング制限が前記ページング機能に使用されない場合に使用可能な第2の時間領域リソース割り当て(TDRA)テーブルに基づいて新しい第1のTDRAテーブルを決定し、前記第2のTDRAテーブルの複数のクロススロット時間領域スケジューリングパラメータを最小スロット時間領域スケジューリングパラメータに置き換えることと、
    前記第1のTDRAテーブルと、前記ページングDCIによって示される情報とに基づいて、前記スロット時間領域スケジューリングパラメータを含む1つまたは複数の時間領域スケジューリングパラメータを決定することと、
    を実行する、
    請求項1~7のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  13. 前記プロセッサは、動作の際には、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限のパラメータの値を、
    前記UEで利用可能な所定の情報と、
    前記基地局から受信されるシステム情報と、
    前記UEに宛てられ、前記基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、前記メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、または前記メッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、前記メッセージと、
    任意選択により前記ページングDCIまたは前記ページングDCIの前に受信される他のDCIであるダウンリンク制御情報メッセージと、
    のうちの1つまたは複数に基づいて決定する、
    請求項12に記載のユーザ機器。
  14. 前記プロセッサは、動作の際には、前記UEが前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用した前記ページング機能の実行をサポートするか否かを判定し、
    前記UEが前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用した前記ページング機能の実行をサポートすると判定した場合、送信機は、動作の際には、前記UEが前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用した前記ページング機能の実行をサポートすることを示し、任意選択により前記サポートされる最小スロット時間領域スケジューリング制限の値を示す能力表示を前記基地局に送信する、
    請求項1~13のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  15. 前記UEに、前記無線セルのシステム周波数帯域幅内の複数の周波数帯域幅パートが設定され、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用するように前記UEを構成することは、前記複数の周波数帯域幅パートから1つまたは複数を指定することを含む、
    請求項1~14のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  16. 前記UEが前記基地局から無効化表示を受信した場合、前記UEは前記最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用せずに前記ページング機能を実行することを決定し、
    任意選択により、前記無効化表示は、
    前記基地局から受信されるシステム情報と、
    前記UEに宛てられ、前記基地局から受信されるメッセージであって、任意選択により、前記メッセージは無線リソース制御(RRC)プロトコルのメッセージであり、または前記メッセージは非アクセス層(NAS)レイヤのメッセージであり、コアネットワークから発信される、前記メッセージと、
    ダウンリンク制御情報メッセージと、
    のうちの1つまたは複数に基づいて受信される、
    請求項1~15のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  17. 前記UEは、スロット時間領域スケジューリングパラメータが前記最小スロット時間領域スケジューリング制限未満であると予期されないように、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて動作し、
    任意選択により、前記プロセッサは、動作の際には、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて、
    前記基地局からタイムスロットで受信されたデータをバッファリングすること、
    前記基地局からタイムスロットで受信されたデータを復号すること、
    ページングDCIを復号すること、
    省電力機能、
    のうちの1つまたは複数を実行する、
    請求項1~16のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  18. 前記プロセッサは、前記ページングメッセージが前記基地局によって送信される前記タイムスロットを決定する場合に、時間領域リソース割り当て(TDRA)テーブルと、前記ページングDCIからの情報とを使用し、前記TDRAテーブルは時間領域スケジューリングパラメータの複数のセットを示し、前記時間領域スケジューリングパラメータの複数のセットは、
    受信されたDCIと、対応するダウンリンク送信との間の1つまたは複数のタイムスロットの差であるスロット時間領域スケジューリングパラメータ、
    前記ダウンリンク送信のタイムスロットの開始シンボル、
    シンボル単位での前記ダウンリンク送信の長さ、
    のうちの1つまたは複数を含み、
    前記時間領域スケジューリングパラメータの複数のセットのうちの1つは、前記ページングDCI内の前記情報によって示される、
    請求項1~17のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  19. 前記最小スロット時間領域スケジューリング制限によって示される前記タイムスロットの最小量は少なくとも1つのタイムスロットであり、および/または
    前記ユーザ機器は、前記UEが取り得るアイドル状態、非アクティブ状態、および接続状態のうち、前記非アクティブ状態または前記アイドル状態にある、
    請求項1~18のいずれか一項に記載のユーザ機器。
  20. ユーザ機器(UE)によって実行される以下のステップを含む方法であって、前記以下のステップは、
    最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するように前記UEを構成するための構成情報を受信するステップであって、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、前記受信されたページングDCIによって示される、ダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、前記受信するステップと、
    前記UEが位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視するステップであって、前記ページングDCIはスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す、前記監視するステップと、
    前記スロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信されるタイムスロットを決定するステップと、
    前記決定されたタイムスロットで前記基地局から前記対応するページングメッセージを受信するステップと、
    である、方法。
  21. 基地局であって、
    動作の際には、前記基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器(UE)に構成情報を送信する送信機であって、前記構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するように前記UEを構成し、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、前記受信されたページングDCIによって示される、ダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、前記送信機と、
    動作の際には、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて前記対応するページングメッセージが前記UEに送信されるタイムスロットを決定し、前記決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定するプロセッサと、
    を備え、
    前記送信機は、動作の際には、ダウンリンク制御チャネルを介して前記UEにページングDCIを送信し、前記ページングDCIは、前記決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示し、
    前記送信機は、動作の際には、前記決定されたタイムスロットで前記UEに前記対応するページングメッセージを送信する、
    基地局。
  22. 基地局によって実行される以下のステップを含む方法であって、前記以下のステップは、
    前記基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器(UE)に構成情報を送信するステップであって、前記構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するように前記UEを構成し、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、前記受信されたページングDCIによって示される、ダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、前記送信するステップと、
    前記最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて前記対応するページングメッセージが前記UEに送信されるタイムスロットを決定し、前記決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定するステップと、
    ダウンリンク制御チャネルを介して前記UEにページングDCIを送信するステップであって、前記ページングDCIは、前記決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す、前記送信するステップと、
    前記決定されたタイムスロットで前記UEに前記対応するページングメッセージを送信するステップと、
    である、方法。
  23. 動作の際には、ユーザ機器(UE)の処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
    最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するように前記UEを構成するための構成情報を受信することであって、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、前記受信されたページングDCIによって示される、ダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、前記受信することと、
    前記UEが位置する無線セルを制御する基地局から送信されるページングDCIについてダウンリンク制御チャネルを監視することであって、前記ページングDCIはスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す、前記監視することと、
    前記スロット時間領域スケジューリングパラメータに基づいて、前記対応するページングメッセージが前記基地局によって送信されるタイムスロットを決定することと、
    前記決定されたタイムスロットで前記基地局から前記対応するページングメッセージを受信することと、
    を含む、集積回路。
  24. 動作の際には、基地局の処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
    前記基地局によって制御される無線セルに位置するユーザ機器(UE)に構成情報を送信することであって、前記構成情報は、最小スロット時間領域スケジューリング制限を使用してページング機能を実行するように前記UEを構成し、前記最小スロット時間領域スケジューリング制限は、受信されたページングダウンリンク制御情報(DCI)と、前記受信されたページングDCIによって示される、ダウンリンクで送信される対応するページングメッセージとの間のタイムスロットの最小量を示す、前記送信することと、
    前記最小スロット時間領域スケジューリング制限に基づいて前記対応するページングメッセージが前記UEに送信されるタイムスロットを決定し、前記決定されたタイムスロットに対応するスロット時間領域スケジューリングパラメータを決定することと、
    ダウンリンク制御チャネルを介して前記UEにページングDCIを送信することであって、前記ページングDCIは、前記決定されたスロット時間領域スケジューリングパラメータを示す、前記送信することと、
    前記決定されたタイムスロットで前記UEに前記対応するページングメッセージを送信することと、
    を含む、集積回路。
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