JP2023518845A - 非絶縁超伝導磁石のための受動的クエンチ保護技法 - Google Patents

非絶縁超伝導磁石のための受動的クエンチ保護技法 Download PDF

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Abstract

いくつかの態様によれば、クエンチ開始および伝搬中に生じ得る問題を軽減する、非絶縁(NI)高温超伝導体(HTS)磁石を設計するための技法が説明される。HTS材料を、そのHTS材料の長さに沿って共導体に結合することが、HTS材料に沿った伝導性経路の、そのHTS材料が超伝導でないときの実効抵抗を低減する、および、このことが、クエンチ軽減のための数多くの利点につながるということ。【選択図】図6A

Description

[0001]超伝導体は、ある程度の臨界温度より下で、電流に対する電気抵抗を有さない(「超伝導」である)材料である。多くの超伝導体にとって、臨界温度は30Kより下であり、そのことによって、超伝導状態におけるこれらの材料の動作は、液体ヘリウムまたは超臨界ヘリウムによってなどで、かなりの冷却を要する。
[0002]高磁場磁石は、抵抗なしで高電流を搬送する超伝導体の能力に起因して、超伝導体から構築されることが多い。そのような磁石は、実例として、5kAより大きい電流を搬送し得る。
[0003]いくつかの態様によれば、非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、電線は、高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、HTSテープの各々は、HTS材料を備え、伝導性材料を被せられる、HTSテープの積重体と、共導体(co-conductor)層と、HTSテープの上記積重体と上記共導体層との間に、ならびに、HTSテープの上記積重体および上記共導体層との接触の様態で配置構成されるはんだの層とを備える、磁石が提供される。
[0004]いくつかの態様によれば、非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、電線は、高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、HTSテープの各々は、超伝導体層を備え、伝導性材料を被せられ、伝導性材料の断面積と超伝導体層の断面積との間の比率は少なくとも0.75である、HTSテープの積重体を備える、磁石が提供される。
[0005]いくつかの態様によれば、非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、電線は、高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、HTSテープの各々は、HTS材料を備え、伝導性材料を被せられる、HTSテープの積重体と、HTSテープの積重体との接触の様態で配置構成される伝導性非超伝導体テープの積重体とを備える、磁石が提供される。
[0006]いくつかの態様によれば、非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、電線は、高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、HTSテープの各々は、HTS材料であって、そのHTS材料の少なくとも一部分の上に配される伝導性材料を有する、HTS材料を備える、HTSテープの積重体と、HTSテープの積重体の上に配置構成される共導体層と、HTSテープの上記積重体と上記共導体層との間に、ならびに、HTSテープの上記積重体および上記共導体層との電気的接触の様態で配されるはんだとを備える、磁石が提供される。
[0007]前述の装置および方法実施形態は、上述で説明された、または、下記でさらに詳細に説明される、態様、特徴、および行為の任意の適した組み合わせによって実現され得る。本教示のこれらおよび他の、態様、実施形態、および特徴は、付随する図面と連関する、後に続く説明から、より完全に理解され得る。
[0008]様々な態様および実施形態が、後に続く図を参照して説明されることになる。図は、必ずしも一定の縮尺で描画されないということが理解されるはずである。図面において、様々な図において例示される、各々の同一の、または、ほぼ同一の構成要素は、類する番号により表される。明確さの目的のために、あらゆる構成要素が、あらゆる図面において標識付けされるとは限らないことがある。
[0009]非絶縁(NI)超伝導磁石の平面視図である。 [0010]いくつかの実施形態による、NI超伝導コイルの集中素子回路モデルを描写する図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導コイルの集中素子回路モデルを描写する図である。 [0011]いくつかの実施形態による、定常状態中のNI超伝導コイルの変圧器グラフィックを描写する図である。 いくつかの実施形態による、クエンチ中のNI超伝導コイルの変圧器グラフィックを描写する図である。 [0012]いくつかの実施形態による、NI超伝導コイルの一部分の回路モデルを描写する図である。 [0013]いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面視図である。 [0014]いくつかの実施形態による、超伝導磁石における板の例示的な積重体の断面視図である。 いくつかの実施形態による、超伝導磁石における板の例示的な積重体の断面視図である。 [0015]いくつかの実施形態による、超伝導磁石における板の積重体内に含まれ得る、典型の例示的な個々の板の、反対の位置にある表面の斜視図である。 いくつかの実施形態による、超伝導磁石における板の積重体内に含まれ得る、典型の例示的な個々の板の、反対の位置にある表面の斜視図である。 [0016]いくつかの実施形態による、超伝導磁石における板の積重体内に含まれ得る、典型の例示的な個々の板の、反対の位置にある表面の斜視図である。 いくつかの実施形態による、超伝導磁石における板の積重体内に含まれ得る、典型の例示的な個々の板の、反対の位置にある表面の斜視図である。 [0017]いくつかの実施形態による、超伝導磁石の板の例示的な積重体の斜視図である。 [0018]いくつかの実施形態による、外側容器を伴う超伝導磁石の板の例示的な積重体の斜視図である。 [0019]いくつかの実施形態による、伝導チャネルが伝導性共巻きテープに加えて共巻きHTSテープの積重体を備える、例示的な板の断面視図である。 [0020]いくつかの実施形態による、核融合発電設備の、上記発電設備の様々な例示的な構成要素を明らかにするための切り取られた一部分を伴う、斜視図である。 [0021]いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石における使用に対して適切な、例示的な冷却剤チャネルの上面視図である。 いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石における使用に対して適切な、例示的な冷却剤チャネルの上面視図である。
[0022]高磁場超伝導磁石は、多層配置構成をなして群にされる複数個の電気的に絶縁されたケーブル巻回部を備えることが多い。ケーブルの中の超伝導体が、その超伝導体の臨界温度(それより下で材料の電気抵抗率がゼロに降下する温度)より下であるのに十分に冷たいとき、磁石を駆動することは、電流が損失なしに超伝導経路を通って進むことを可能とする。しかしながら、様々な理由のために、超伝導体のいくらかまたはすべては、その超伝導体の臨界温度より上に加熱され、それゆえに、その超伝導体の超伝導特性を失うことがある。制御されない場合、そのような加熱は、しばしば「クエンチ」と呼称される、超伝導体がその超伝導体の超伝導能を失うことにつながり得る。その上、クエンチが、(例えば、運転停止することにより)システムにより、適正に対処されない場合、構成要素は、加熱により損傷され得る。
[0023]いくつかの超伝導磁石システムは、能動的な警報および検出機構のシステムによって、クエンチ事象を取り扱う。他の超伝導磁石システムは、超伝導磁石それ自体の設計によって、受動的にクエンチを取り扱う。1つのそのような設計の例は、磁石の隣接する超伝導巻回部が、互いから絶縁されるのではなく、代わりに、従来の導体(すなわち、超伝導体ではない)により分離される、非絶縁(NI)磁石(さらには、時には、無絶縁(NI:no-insulation)磁石と呼称される)である。磁石が超伝導体の臨界温度より下で動作しているとき、電流は、超伝導体を通って、および、巻回部を横断せずに流れるものであり、なぜならば、超伝導体は、巻回部どうしの間にある導体の有限の抵抗と比較して、ゼロ抵抗を有するからである。しかしながら、クエンチ中、電流は、巻回部どうしの間を流れ、以て、少なくともその一部分が「常伝導(normal)」(非超伝導)状態にある超伝導体を通って流れることから進路を変えられ得る。かくして、NI磁石、および特に、NI-HTS磁石(HTS超伝導体を備えるNI磁石)は、原理的には、クエンチ事象を継続的に監視すること、および/または、外部クエンチ保護機構に能動的に関与することの必要性なしに、クエンチ損傷に対して受動的に保護され得る。
[0024]しかしながら、NI-HTS磁石が、サイズ、磁場強度、および、貯蔵される磁気エネルギーにおいて増える際、上述で説明された自己保護的特徴は、ますます応力を加えられる様態になり、潜在的には、より信頼できなくなり得る。実例として、磁石の磁気エネルギーは、磁石により囲まれる体積によって規模が変わり、二乗される磁場強度によって規模が変わり、しかるに、磁石の熱容量は、巻線部(winding pack)および関連付けられる構造の体積によって規模が変わる。このことは、磁石の口径、および、その磁石の磁場強度が両方、サイズにおいて増大する際、磁石は、貯蔵される磁気エネルギーを均一に散逸させることにおいて効果的でなければならないということを意味する。さもなければ、局所化過熱点および/または熱的勾配誘導応力が、磁石を損傷し得る。
[0025]本発明者らは、クエンチ開始および伝搬中に生じ得る問題を軽減する、NI-HTS磁石を設計するための技法を認識および理解している。特に、本発明者らは、HTS材料を、そのHTS材料の長さに沿って共導体に結合することが、HTS材料に沿った伝導性経路の、そのHTS材料が超伝導でないときの実効抵抗を低減するということ、および、このことが、クエンチ軽減のための数多くの利点につながるということを認識および理解している。
[0026]下記でさらに説明されるように、本発明者らは、HTS材料に沿った伝導性経路の、そのHTS材料が超伝導でないときの実効抵抗が、以下のように、クエンチ中のシステムのいろいろな態様を制御するということを認識および理解している。第1に、NI-HTS磁石におけるクエンチ中、電流は、HTS材料のいくらかまたはすべてが常伝導(非超伝導)になったとしても、いくらかの時間の間、巻回部の中を循環することを継続する。この電流は、磁石の中の伝導性経路の抵抗の関数である特性時間によって減衰する。第2に、クエンチ中に発生し得る最も高い可能な磁気エネルギー散逸電力密度が、さらには、磁石の中の伝導性経路の抵抗の関数である。第3に、クエンチ中に発生し得る、最大温度勾配、ピーク温度、および、結果的に生じる温度誘導応力が、さらには、磁石の中の伝導性経路の抵抗の関数である。第4に、常伝導ゾーンが磁石の、普通なら超伝導の巻回部の中で生じる、クエンチの安定性が、磁石の中の伝導性経路の抵抗に基づいて予測され得る。上述で要約された関係性は、改善されるNI-HTS磁石を結果的に生じさせる、上記関係性を活かす、NI-HTS磁石の実用的な実現形態とともに、下記でさらに説明される。
[0027]本明細書において使用される際、「高温超伝導体」または「HTS」は、30°Kより上の臨界温度を有する材料を指し、臨界温度は、それより下で材料の電気抵抗率がゼロである温度を指す。臨界温度は、いくつかの事例において、電磁場の存在などの他の要因に依存し得る。材料の臨界温度が本明細書において言及される場合、この臨界温度は、臨界温度が所与の条件のもとでその材料に対してたまたまそれであるものを何であれ指し得るということが理解されることになる。
[0028]図1は、解説の目的のために、非絶縁(NI)超伝導磁石の概略を例示する。図1の例において、磁石100の2巻回コイル110が示される。超伝導体を備えるコイル110は、伝導性材料120に電気的に結合される。コイルの超伝導体が、超伝導であるのに十分に冷たいとき、電流はコイルの中を流れるものであり、なぜならば、その電流は、有限の抵抗を有する伝導性材料120を通って流れることとは対照的に、ゼロ抵抗によってそのようにすることができるからである。コイルの超伝導体のいくらかまたはすべてが常伝導(非超伝導)になるクエンチ中、普通ならコイルを通って流れることになる電流が、コイルを通るのみならず、伝導性材料120を通って流れることになる。この様式において、非絶縁超伝導磁石110の設計は、原理的には、コイル110における超伝導体を、超伝導体を通って流れることになる電流のうちの少なくともいくらかについて進路を変えることにより、被らされ得るクエンチ損傷に対して受動的に保護する。
[0029]本発明者らは、図2Aにおいて示されるように、NI超伝導コイルが集中素子回路モデルにより近似され得るということを認識および理解している。図2Aの例において、回路210は、巻回部を横断する追加的な抵抗器を伴う、巻回部に沿って可変抵抗器に結合されるいくつかのインダクタとしての3巻回非絶縁コイルを表す。可変抵抗器は、超伝導巻回部の状態における、コイルに沿ったゼロ抵抗経路があるそれらの巻回部の超伝導状態から、コイルに沿った有限の抵抗がある常伝導状態への変化を表す。明確さのために、可変抵抗器は、中間巻回部においてのみ示されるが、一般的には、コイルの、各々の巻回部の中に存在すると考えられ得る。図2Aにおいて、破線囲みにより識別され、401と標識付けされる、回路210の一部分が、下記で図4に関係して考察される。
[0030]図2Aのネットワーク回路モデルは、(1)完全磁石クエンチ中の貯蔵される磁気エネルギー散逸の率および空間的分布、ならびに、(2)局所化常伝導ゾーンの敏速な形成から生じる巻回部間電流分流(turn-to-turn current sharing)の大きさ、を支配する物理を理解するために使用され得る。これらのモデルは、適用されるときに、これらの事象の影響を軽減するNI磁石を生み出し得る、NI磁石設計技法を指し示す。
[0031]図2Aのネットワーク回路モデルは、図2Bにおいて示される、整理してまとめられた集中素子回路モデルに、さらになお一層単純化され得る。図2Bにおいて示される回路220の例において、コイルは、それぞれの巻回部間有限バイパス抵抗RS1、RS2、およびRS3、ならびに、RN1、RN2、およびRN3のそれぞれの巻回部の中の可変抵抗を伴う巻回部により表される。コイルが超伝導体を内包するのみである事例において、コイルの抵抗RS1、RS2、およびRS3は、超伝導体の常伝導抵抗を表す。しかしながら、より一般的には、コイルは、追加的な非超伝導体材料(例えば、従来の金属導体)を内包し得、その事例において、コイルの抵抗RS1、RS2、およびRS3は、追加的な材料の抵抗を加えた、非超伝導(常伝導)状態における超伝導体の組み合わされた抵抗を表す。この理由のために、本明細書において以降、コイルは、コイルが形成され得るもととなる、材料のこのより一般的な組み合わせ(追加的な材料を加えた超伝導体)を指すように、「複合」材料から形成されると言及される。
[0032]図2A~2Bの回路モデルは、図3A~3Bにおいて示されるように、コイルの巻回部の間の相互誘導結合を明示的に指し示すために、変圧器グラフィックによって再描画され得る。コイルを通る定常状態電流流れは、バイパス抵抗RS1、RS2、またはRS3、ならびに、RN1、RN2、およびRN3の巻回部貫通抵抗(through-turn resistance)によって分配される。
[0033]複合材料の中の超伝導体の臨界電流定格(I)に相対的な、コイルの複合材料において流れる動作電流(IOP)の大きさが、(所与の巻回部の巻回部貫通抵抗を全体的に指す)Rの値を決定するということが指摘され得る。IOPがIよりはるかに少ないとき、超伝導体は超伝導であり、Rは本質的にゼロである。IOPがIよりはるかに大きいとき、超伝導体は常伝導であり、Rは、本質的に、コイルの複合材料における残りの(非超伝導)材料の並列抵抗になる。巻回部は共通磁束区域を囲むので、それらの巻回部は誘導的に結合する。
[0034]図3Aにおいて示されるように、電流が超伝導モードにおいてコイルを通って流れるとき、巻回部貫通抵抗RN1、RN2、およびRN3はゼロであり、そのため、電流はすべて、回路の3つの例示されるブロックのうちの各々の右手経路に沿って流れる。外部電流が中断されるとき、図3Bにおいて示されるように、各々の巻回部における電流は、その巻回部のバイパス抵抗によって閉じて、流れることを継続する。この電流の特性「L/R」減衰時間は、他の巻回部(相互インダクタンス)と結合される、その巻回部(自己インダクタンス)のインダクタンス、ならびに、その巻回部に対するバイパス抵抗および巻回部貫通抵抗の総和(R+R)により設定される。
[0035]一般的には、この「L/R」応答は、それにより磁石の貯蔵されるエネルギーが巻線部内へと散逸させられる機構であり、そのことは、計画された事象(例えば、開回路磁石中断)中、および、計画されない事象(例えば、完全磁石クエンチにつながる局所的常伝導ゾーンの形成)中の両方に発生し得る。初期には、「L/R」減衰時間は、HTSがいくつかのゾーンにおいて超伝導のままであるので長い。しかし、巻回部が熱くなり、HTSがあらゆる所で常伝導になる際、減衰時間は、最も短い可能な「L/R」値に漸近する。
[0036]本発明者らは、RおよびR(特に、Rの最大の到達可能な値、すなわち、そのRの常伝導値)が、全体として、磁石設計により決定されるということを認識および理解している。このことは、磁石の最も短い可能な「L/R」クエンチ減衰時間が、さらには磁石設計により決定されるということを意味する。
[0037]いくつかの実施形態によれば、それからNI磁石におけるコイルが形成される複合材料は、複合材料の最大抵抗Rを低減するように構成され得る。いくつかの事例において、共導体が、超伝導体が常伝導であるときに低抵抗経路をもたらすように、コイルにおいて超伝導体に電気的に結合され得る。そのような共導体の個別の例は、下記でさらに論考されるが、一般的に言えば、巻線において共導体の断面積を増大することにより、Rの最大の到達可能な値が低減され得る。(R+R)における結果的な減少は、磁石が有し得る最も短い可能な「L/R」クエンチ減衰時間に対する下側限界を増大する。Rを減少することは、抵抗Rが抵抗Rよりはるかに大きいようにNI磁石が構成され得るということを考え合わせると、特に効果的であり得、その事例において、Rは、(R+R)の値を決定する主要な制御パラメータである。
[0038]巻線部全体の温度を、その巻線部の動作温度(例えば、20K)から、HTSが完全に常伝導である温度(約90K)に上げるために必要とされる熱的エネルギーは、総合的な磁気エネルギーの小さい何分の1か(例えば、<10%)にすぎないものであり得るということを指摘しておきたい。かくして、残りの90%の解放に対して起こることは、全体として、磁石設計、すなわち、 - 最も重要なことには、埋め込まれる銅巻線(共巻き銅を加えた銅蓋)の断面積 - および、その磁石の「L/R」減衰時間、により制御される。
[0039]上述と同様に、クエンチ中の巻線部における最も高い可能な磁気エネルギー散逸電力密度(ワット毎立方メートル)は、最も短い可能な特性「L/R」時間で除算された、単位巻線部体積あたりの貯蔵される磁気エネルギーとして規模が変わる。かくして、最も短い可能な「L/R」時間を制御することにおいて、クエンチ中に発生し得る最も高い可能な磁気エネルギー散逸電力密度が、さらには制御される。
[0040]RがRより大きい磁石に対する、クエンチ中に誘導される温度勾配に関して、磁石クエンチ中のコイルの複合材料において発生する体積ジュール加熱は、コイルの巻回部どうしの間に配置構成される伝導性材料の中で発生する体積ジュール加熱の量と比較して大きい。その結果、複合材料は、クエンチ事象中の磁石において最も高い温度に到達することが予想され、熱は、それゆえに、この複合材料から、コイルどうしの間の伝導性材料内へと流れることが予想される。この熱流れの大きさは、複合材料および伝導性材料の両方における温度勾配の大きさを決定する。
[0041]本発明者らは、コイルの複合材料の電気伝導率が、コイルの巻回部どうしの間に配置構成される伝導性材料の電気伝導率よりはるかに大きい場合、複合材料の熱的伝導率が、さらには、伝導性材料の熱的伝導率より大きい(および、いくつかの実例において、はるかに大きい)ことになる(ウィーデマン・フランツの法則)ということを認識および理解している。そのような磁石において、最も大きい温度勾配および温度勾配誘導応力が、コイルの巻回部どうしの間に配置構成される伝導性材料において発生することが予想されることになる。かくして、上述で指摘された様式において、最も高い可能な磁気エネルギー散逸電力密度(ジュール加熱)を制御することにより、クエンチ中の温度勾配(例えば、最大温度勾配)および温度勾配誘導応力が、さらには制御される。
[0042]熱のこの分布は、コイルの複合材料の構成要素どうしの間の、および、コイルと、コイルの巻回部どうしの間に配置構成される伝導性材料との間の、良好な熱的接触に頼るものであり得る。そのような接触は、構成要素どうしの間の温度差を、熱がクエンチ事象中にそれらの構成要素の界面を通って流れることを強いられる際に、低減する、および理想的には最小化することになる。
[0043]クエンチ中の、コイル、および、コイルの巻回部どうしの間に配置構成される伝導性材料(一体で、「巻線部」)により到達されるピーク温度、ならびに、温度の位置は、重要なパラメータである。磁石の中の様々な材料の融解温度は、実例として、永続的な損傷が磁石に対して引き起こされることなく材料により経験され得る温度に関する確固たる上側限界を設定し得る。上述で論考されたように、巻線部における温度勾配(例えば、最大温度勾配)は、磁石設計選定、特に、RおよびRに対する選定により制御され得る。総体的な熱的質量を固定することとの組み合わせにおける、これらの選定は、巻線部がおそらくはクエンチ中に経験し得る温度(例えば、最大温度)を制御するための手段である。
[0044]加えて、磁石における場所(例えば、半径方向距離)によって変動するように、Rおよび/またはRを選定することの少なからぬ利点があり得る。例えば、このことは、個別の材料が使用され得る継手位置における温度上昇を制限することなど、主要な区域における温度勾配およびピーク温度を優先的に減少することに役立ち得る。Rが場所によって変動させられる磁石設計の例が、下記でさらに論考される。
[0045]磁石の動作電流(IOP)が、局所的に、コイルにおける超伝導体の臨界電流定格(I)に接近する状況において、本明細書において「津波クエンチ」と呼称される高速伝搬クエンチを誘発することの可能性が考えられ得る。津波クエンチは、局所的常伝導ゾーンの形成に起因して、巻回部間電流分流が、1つまたは複数の隣接する巻回部においてIより上に電流を押しやり、そのことが、これらの巻回部においても常伝導ゾーンを出現させるときに誘発され得る。このことは、初期には温度上昇によってではなく、巻回部間で分流される電流における電流のスパイクによって伝搬する、隣接する巻回部における常伝導ゾーンのカスケードを引き起こす可能性がある。
[0046]津波クエンチの後に続いて、磁石は、普通の熱的過程によってクエンチし始め、コイル全部分が同じ時間においてクエンチするクエンチと比較して、巻回部における電流の加減された分布が変更されている。各々の巻回部における電流は減衰し、磁気エネルギーは、対応して、上述で論考されたように、巻線部内へと散逸させられる。津波クエンチ電流分流は電気的応答であるので、磁石は、それらを誘発することを回避するように設計され得る。換言すれば、適した設計によって、NI磁石は、IOP/Iの高い値において動作し、津波クエンチ伝搬に陥りやすくないように作製され得る。
[0047]図4において示される集中素子回路モデルは、津波クエンチ伝搬に必然的に含まれる巻回部間電流分流物理を定性的に再現する。そのモデルは、磁石の小さい局部 - 具体的には、図2Aにおいて示される破線の囲われた領域401を表す)。このモデルにおいて、局所的常伝導ゾーンが、t=0において瞬時に出現することを前提とされ、R’の非ゼロ値により表される。R’は、常伝導ゾーン領域におけるコイルの複合材料の抵抗である。R’は、常伝導ゾーンの近傍における対応する巻回部間抵抗である。これらの値の両方は、常伝導ゾーンの長さLに依存し、R’はLに比例し、一方で、R’は1/Lに比例する。
[0048]R’がゼロより大きくあるために、何らかの初期事象によりIOPがこの領域においてIを上回ることが想定され得る(普通なら、超伝導体は超伝導であることになり、R’はゼロであることになる)。このことは、冷却剤の損失事象などの何らかの正常から外れた事象に起因する、磁石における局所的温度摂動により引き起こされ得る。
[0049]短い時間規模にわたって、コイルにおいて流れる総合的な周方向(azimuthal)電流は、近似的に保存され、(総合的な磁束を保存するために)I+I+I=3IOPである。それゆえに、Iが敏速に減少する場合、Iおよび/またはIは、補償するために敏速に増大することが予想される。これらのいずれかが局所的臨界電流水準を上回る場合、高速伝搬「津波クエンチ」が続いて起こり得る。
[0050]すべての巻回部における回路要素を同一であると近似すると、巻回部1および2における時間依存電流は、次式として計算され得る。
Figure 2023518845000002
電流分流電流分布は、R’、R’、およびインダクタンスの関数である特性時間τにおいて確定される。
Figure 2023518845000003
[0051]τより長い時間に対して、電流は、次式に漸近することが予想される。
Figure 2023518845000004
[0052]このため、R’と比較してR’の値が、磁石の設計における有意なパラメータであるということは明白である。図4の例において、実例として、R’に相対的にR’を低減することは、巻回部2において存続させられる電流の水準を増大し、以て、巻回部1および3において出現する電流スパイクの大きさを低減する。結果として、適した磁石設計によってR’を減少することは、磁石が、IOP/Iのより高い値において安全に動作させられることを、または同じことであるが、より長い長さの常伝導ゾーン領域の形成を受容しながらIOP/Iの同じ値における動作させられる安全物であることを可能とする。
[0053]図5A~5Gは、いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石に対する異なるコイル設計の断面を描写する。どのように上述で説明された原理がNI超伝導磁石に適用され得るかを例示するために、図5B~5Gは、NI超伝導磁石のコイルの様々な複合材料を描写し、図5Aは、比較のために、むき出しの超伝導体を描写する。
[0054]図5Aの例において、コイル510は、超伝導体層511のみを備える。超伝導体層511は、超伝導材料を、上記超伝導材料が堆積させられる基板、および/または緩衝層(図5Aにおいて示されない)などの、1つまたは複数の層に加えて備え得る。超伝導体層511の超伝導材料は、実例として、希土類バリウム銅酸化物(REBCO)、例えばイットリウムバリウム銅酸化物(YBCO)などのHTSであり得る。
[0055]上述で論考されたように、(基板および/または緩衝層が存在しようと、それらがなかろうと)超伝導体のみからなる、または、本質的に超伝導体のみからなるNI超伝導磁石のコイルは、クエンチ中に数多くの問題を呈し得る。NI超伝導磁石の設計は、電流について、コイルの巻回部どうしの間の伝導材料内へと進路を変えることにより、超伝導体に対するある程度の保護をもたらすが、磁石を損傷するように、コイルにおける電流が、それでも(L/R特性時間によって)あまりにも急速に減衰し得る、急激な熱的勾配が生み出され得る、等の場合がある。図5Aの例において、Rは、超伝導体層511の、上記層の中の超伝導材料が常伝導であるときの抵抗である。
[0056]比較のために、図5Bは、金属被覆材515に加えて超伝導体層511を備えるコイル520を例示する。図5Aに関してのように、超伝導体層511は、超伝導材料を備え得、任意選択で、基板および/または緩衝層などの1つまたは複数の追加的な層を含み得る。NI超伝導磁石は、一般に、超伝導体層を包囲する、伝導性材料(例えば、銅などの金属被覆材)の薄い層を含み得る。超伝導体層511が基板および/または緩衝層を含む事例において、伝導性材料515は、これらの層の周りにも堆積させられ得る。実例として、超伝導体層は、層の周りに堆積させられる、超伝導体層の厚さのおよそ10%の厚さを伴う伝導性層(例えば、金属被覆層)を有し得る。このため、コイル520は、超伝導体層511における超伝導材料が常伝導であるときに、コイル510より低い抵抗を有し得るが、Rにおけるさらなる低減のための手段が、上述で論考されたように望ましいことがある。
[0057]図5Cの例において、コイル530は、はんだ514によって超伝導体層511に電気的に結合される伝導性「蓋」516を備える。示されるように、蓋516は、超伝導体層511の断面より大きい(および、いくつかの事例において、はるかに大きい)断面を有する。結果として、蓋516が十分に良好な導体であるということを想定すると、RNの値は、コイル510または520のいずれかのRの値より低い(および、いくつかの事例において、大幅に低い)ことが予想される。換言すれば、超伝導体層511の中の超伝導材料が常伝導であるとき、電流は、比較的低い抵抗を伴う蓋516を通って流れ得る(すなわち、蓋の抵抗特性は、コイルの抵抗特性と比較して低い)。はんだ514は、超伝導体層511と蓋516との間の電気的および熱的結合を確実にするために設けられ、上記結合をもたらし得る任意の適した伝導性材料を備え得る。
[0058]いくつかの実施形態によれば、蓋516は、アルミニウム、銅、もしくは銅合金(例えば、AMZIRC)を備え得る、または、それらからなり得る。いくつかの実施形態によれば、蓋516は、銅基金属母材複合合金(例えば、Glidcop(登録商標))などの高強度伝導性合金を備え得る、または、その高強度伝導性合金からなり得る。いくつかの実施形態によれば、はんだ514は、Pbおよび/またはSnはんだを備え得る。いくつかの実施形態において、はんだ514は、200℃未満の融点を有する金属を備え得、その場合、金属の少なくとも50重量%はPbおよび/またはSnであり、金属の少なくとも0.1重量%はCuである。
[0059]図5Dは、超伝導体「テープ」の積重体512を備えるコイル540を例示する。超伝導体テープの各々は、銅などの伝導材料を被せられる超伝導体層511を備える(このため、各々のテープは、図5Bにおいて説明される構造のようなものである)。加えて、テープの積重体512は、はんだ514によって厚さtの共導体蓋516に電気的に結合される。積重体512の、各々のテープの超伝導体層の中の超伝導材料は、厚さ(または高さ)における約0.001mmから約0.1mmの範囲、および、約1mmから約12mmの範囲内の幅(図5Dにおいてwと標識付けされる)における断面寸法を伴う(ならびに、ケーブルの長さに沿って、例えば、図5Dの例におけるページ内へと、および、そのページから外へと延びる長さを伴う)、HTS材料の長く薄い素線であり得る。いくつかの実施形態によれば、HTSテープの、各々の素線は、REBCOなどのHTS材料を備え得る。いくつかの実施形態において、HTSテープは、多結晶HTSを備え得る、および/または、高水準の粒配向を有し得る。
[0060]いくつかの実施形態において、蓋516は、1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、または15mm以上の厚さtを有する。いくつかの実施形態において、蓋516は、20mm、15mm、12mm、10mm、8mm、5mm、4mm、または2mm以下の厚さtを有する。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、1mm以上および5mm以下の厚さt)。
[0061]いくつかの実施形態において、積重体512のテープは、1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、または15mm以上の幅wを有する。いくつかの実施形態において、積重体512のテープは、20mm、15mm、12mm、10mm、8mm、5mm、4mm、または2mm以下の幅wを有する。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、1mm以上および5mm以下の幅w)。
[0062]いくつかの実施形態において、比率t/w(積重体512のテープの幅wに対する、蓋516の厚さtの比率)は、0.5、0.75、0.9、1.0、1.1、1.25、1.5、2.0、5、10、15、または20以上である。いくつかの実施形態において、比率t/wは、20、15、10、5、2.0、1.5、1.25、1.1、1.0、0.9、0.75、または0.5以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、2以上および10以下の比率t/w)。
[0063]いくつかの実施形態において、積重体512におけるHTSテープの臨界温度より下の温度において非超伝導であるコイル540の構成要素(具体的には、当該の構成要素は、蓋516、はんだ514、および、積重体512のテープの周りの金属被覆である)の単位長さあたりの抵抗は、2マイクロオーム毎メートル(μΩ/m)、10μΩ/m、50μΩ/m、100μΩ/m、150μΩ/m、または200μΩ/m以上である。いくつかの実施形態において、コイル540のこれらの構成要素の単位長さあたりの抵抗は、250μΩ/m、200μΩ/m、150μΩ/m、100μΩ/m、50μΩ/m、または25μΩ/m以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、150μΩ/m以上および200μΩ/m以下の、これらの構成要素の単位長さあたりの抵抗)。
[0064]いくつかの実施形態において、コイル510の単位長さあたりの抵抗に対する、積重体512におけるHTSテープの臨界温度より下の温度において非超伝導であるコイル540の構成要素(具体的には、当該の構成要素は、蓋516、はんだ514、および、積重体512のテープの周りの金属被覆である)の単位長さあたりの抵抗の比率Xは、100、500、1000、10,000、50,000、または100,000以上である。いくつかの実施形態において、Xは、100,000、50,000、10,000、1000、500、または100以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、比率Xは、10,000以上および50,00以下である)。
[0065]いくつかの実施形態において、テープの積重体512の断面積に対する、共導体蓋516の断面積の比率は、0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4.0以上である。いくつかの実施形態において、テープの積重体512の断面積に対する、共導体蓋516の断面積の比率は、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.25、1.0、0.75、0.5、0.25、または0.1以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、1以上および4以下の、テープの積重体512の断面積に対する、共導体蓋516の断面積の比率)。
[0066]図5Eは、銅などの伝導材料を各々が被せられる超伝導体テープの積重体512を、はんだ514によってテープの上記積重体に電気的に結合される共導体556に加えて備えるコイル550を例示する。図5Dにおいて示されるコイル540と対照的に、コイル550は、蓋としてテープの積重体の上によりむしろ、テープの積重体の横側に共導体を含む。積重体512の、各々のテープの超伝導体層の中の超伝導材料は、厚さ(または高さ)における約0.001mmから約0.1mmの範囲、および、約1mmから約12mmの範囲内の幅(図5Eにおいてwと標識付けされる)における断面寸法を伴う(ならびに、ケーブルの長さに沿って、例えば、図5Eの例におけるページ内へと、および、そのページから外へと延びる長さを伴う)、HTS材料の長く薄い素線であり得る。いくつかの実施形態によれば、HTSテープの、各々の素線は、REBCOなどのHTS材料を備え得る。いくつかの実施形態において、HTSテープは、多結晶HTSを備え得る、および/または、高水準の粒配向を有し得る。
[0067]いくつかの実施形態において、図5Eにおいて示される積重体512のテープは、1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、または15mm以上の幅wを有する。いくつかの実施形態において、積重体512のテープは、15mm、12mm、10mm、8mm、5mm、4mm、または2mm以下の幅wを有する。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、1mm以上および5mm以下の幅w)。
[0068]いくつかの実施形態において、積重体512におけるHTSテープの臨界温度より下の温度において非超伝導であるコイル550の構成要素(具体的には、当該の構成要素は、蓋556、はんだ514、および、積重体512のテープの周りの金属被覆である)の単位長さあたりの抵抗は、2マイクロオーム毎メートル(μΩ/m)、10μΩ/m、50μΩ/m、100μΩ/m、150μΩ/m、または200μΩ/m以上である。いくつかの実施形態において、コイル550のこれらの構成要素の単位長さあたりの抵抗は、250μΩ/m、200μΩ/m、150μΩ/m、100μΩ/m、50μΩ/m、または25μΩ/m以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、150μΩ/m以上および200μΩ/m以下の、これらの構成要素の単位長さあたりの抵抗)。
[0069]いくつかの実施形態において、テープの積重体512の断面積に対する、共導体556の断面積の比率は、0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4.0以上である。いくつかの実施形態において、テープの積重体512の断面積に対する、共導体556の断面積の比率は、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.25、1.0、0.75、0.5、0.25、または0.1以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、0.75以上および1.5以下の、テープの積重体512の断面積に対する、共導体556の断面積の比率)。上述で言及されたように、断面積は、図5Eの例において示されるような要素の面積を指す。
[0070]図5Fは、銅などの伝導材料を各々が被せられる超伝導体テープの積重体512を、非超伝導伝導性テープの積重体の形式における共導体562に加えて備えるコイル560を例示する。図5Fの例において、共導体は、図5Dおよび5Eの例においてのようなモノリシック共導体としてよりむしろ、伝導性材料のテープの形式において設けられる。
[0071]いくつかの実施形態において、テープの積重体512の断面積に対する、伝導性テープの積重体562の断面積の比率は、0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4.0以上である。いくつかの実施形態において、テープの積重体512の断面積に対する、伝導性テープの積重体562の断面積の比率は、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.25、1.0、0.75、0.5、0.25、または0.1以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、0.75以上および1.5以下の、テープの積重体512の断面積に対する、伝導性テープの積重体562の断面積の比率)。上述で言及されたように、断面積は、図5Fの例において示されるような要素の面積を指す。
[0072]図5Gは、テープの積重体であって、それらのテープの各々が、金属被覆材515に加えて超伝導体層511を備える、テープの積重体を備えるコイル570を例示する。しかしながら、図5Bの例と対照的に、図5Gにおいて、コイル570は、上述で説明された利益をもたらすのに十分に低い値のRをもたらす共導体の役目を果たすのに十分である、各々の超伝導体層の周りの金属被覆の厚い層を含む。実例として、超伝導体層511が、その超伝導体層の周りに、超伝導体層の厚さのおよそ10%の厚さを伴う伝導性層を有することの代わりに、伝導性(金属被覆)層の厚さは、超伝導体層の厚さの50%以上など、はるかに大きくあり得る。上述で指摘されたように、各々の超伝導体層511は、超伝導材料を備え得、任意選択で、基板および/または緩衝層などの1つまたは複数の追加的な層を含み得る。
[0073]いくつかの実施形態において、コイル570における、伝導性金属被覆材515の断面積と、超伝導体層511の断面積との間の比率は、0.1、0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、または4.0以上である。いくつかの実施形態において、比率は、4.0、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5、1.25、1.0、0.75、0.5、0.25、または0.1以下である。上述で言及された範囲の任意の適した組み合わせが、さらには可能である(例えば、比率は、1.0以上および4.0以下である)。上述で指摘されたように、超伝導体層は、超伝導材料を備え得、任意選択で、基板および/または緩衝層などの1つまたは複数の追加的な層を含み得る。このため、超伝導体層511の断面積は、超伝導材料、基板、1つまたは複数の緩衝層、その他の組み合わされた断面積を表し得る。
[0074]コイル540により表される、改善される磁石設計の個別の実現形態を例示するために、図6A~6Bは、いくつかの実施形態による、NI超伝導磁石における板の例示的な積重体の異なる断面を示す。板の積重体600は、末端板630および640に加えて、板610の2つの実例と、板620の2つの実例とを備える。絶縁材料650の層が、隣り合う板どうしの間の選択された領域において配置構成される。
[0075]板610および620は、板610および620それぞれに対する、HTSテープ612または622、はんだ614または624、および、蓋616または626の積重体と、図6A~6Bの例において呼ばれる、コイル540が配置構成される、伝導性チャネルを含む。板は、さらには、蓋に隣接して配置構成される冷却チャネル611、621、および631を含む。コイルの巻回部どうしの間の伝導性材料は、前に述べられたチャネルが形成される、基礎板材料610a、620a、630a、および/または640aである。
[0076]図6A~6Bの例において、伝導チャネルは、レーストラック渦巻(または、単純に「レーストラックパターン」)をなして配置構成される。レーストラック渦巻において、経路は、周回部の大半に対して、内向きまたは外向きに渦巻形になることなく、レーストラック形状(例えば、丸くされた角部を伴う長方形)をたどるが、いくつかの「湾曲(jog)」または「ジョグル(joggle)」(すなわち、湾曲部および/または方向転換部を伴う経路の一部分)を含み、それらにおいて、経路は、内向きまたは外向きに湾曲する(または方向転換する、または湾曲する)。これらの湾曲は、レーストラック渦巻を湾曲の方向に応じて内向きまたは外向きにうねらせる。図6Aは、板のチャネルのレーストラック一部分を通る、板の積重体の断面を表し、しかるに、図6Bは、伝導チャネルが、レーストラック渦巻のレーンを変えるために内または外に「湾曲する」領域における、板の積重体の断面を表す。
[0077]図6A~6Bの設計において、1つの板における開口冷却チャネルは、隣り合う板の伝導チャネルに隣接して配置構成され得る。例えば、チャネルのレーストラック一部分を表す図6Aにおいて示されるように、板610の、各々の実例における冷却チャネル611は、隣り合う板620の蓋626に隣接して配置構成される。同様に、板620における冷却チャネル621は、蓋616に隣接して配置構成され、末端蓋630において配置構成される冷却チャネル631は、板610の最も上側の実例に隣接して配置構成される。
[0078]板620の最も下側の実例における冷却チャネル621は、これらのチャネルに隣接する導体がないので、厳密には必要とされないということが指摘され得る。しかしながら、積重体600における板のモジュール式の性質に起因して、最も下側の冷却チャネル621を含まない、新しい型の板を製作するよりむしろ、板620の実例を単純に使用することが、より好都合であり得る。
[0079]図6A~6Bの例において、板610、620、630、および640は、図6Aにおいて示されるように、板の隣り合う対を接続するボルト680により、少なくとも部分的に、一体に保持される。そのようなボルトは、板610、620、630、および640のあたりのいくつかの位置において存在するということが推定され得るが、図6Bにおいて示される断面は、明確さのために何らのそのようなボルトも含まない。
[0080]図6Bにおいて示されるように、板は、1つの板における伝導性経路を、隣接する板の伝導性経路に接続するための伝導性パッドを含み得る。例えば、末端板630はパッド639を含み、そのパッド639は、板610の伝導チャネルにおける導体616に隣接し、電気的に接続される。かくして、末端板は、板610の伝導性チャネルの一方の端部に隣接し、電気的に接続され得、その伝導性チャネルの他方の端部は、パッド619に電気的に接続される。パッド619は、代わって、板620の伝導チャネルにおける導体626に隣接し、電気的に接続される。板620の伝導チャネルにおける導体626の他方の端部は、パッド629に隣接し、電気的に接続され、そのパッド629は、隣の板610に隣接し、電気的に接続される、等々である。図6Bの例において、伝導性パッド619、629、639、および649は、板の蓋と同じ様式において陰影付けされるが、一般的には、パッドおよび蓋は、同じ材料を備えることを必要としないということが理解されることになる。
[0081]いくつかの実施形態によれば、絶縁材料650は、ポリイミド(例えば、Kapton(登録商標))、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ガラスエポキシ積層物、プラスチック、エラストマ、または、それらの組み合わせを備え得る。いくつかの実施形態によれば、絶縁材料は、25kV/mmより大の、50kV/mmより大の、75kV/mmより大の、1000kV/mmより大の、絶縁破壊電圧または絶縁耐力を有し得る。いくつかの事例において、超伝導磁石における電圧は、比較的低いことがあり、その事例において、陽極処理アルミニウムなどの低電圧隔離絶縁材料が、絶縁材料650として利用され得る。
[0082]いくつかの実施形態によれば、基礎板610a、620a、630a、および640aは、各々、鋼、Inconel(登録商標)、Nitronic(登録商標)40、Nitronic(登録商標)50、Incoloy(登録商標)、もしくは、それらの組み合わせなどの、ただしそれらに制限されない、高機械的強度材料を備え得る、または、その高機械的強度材料からなり得る。いくつかの実施形態において、基礎板610a、620a、630a、および640aは、はんだを含む、板の他の構成要素の接着を手助けするために、ニッケルなどの金属によってめっきされ得る。
[0083]図6Aの例において、ボルト690は、板610、620、630、および640の貫通孔の中に配置構成され、板の隣り合う対を互いに付着させる。
[0084]図6A~6Bにおいて示されるものなどの板の積重体の構造をさらに例示するために、図7A~7Dは、個々の板610および620の上側および下側視図を描写する。
[0085]図7Aおよび7Bは、それぞれ、板610の上側および下側視図を描写し、図6Aの断面は、A-A’と目印を付けられた局部を通り、図6Bの断面は、B-B’と目印を付けられた局部を通る。図7A~7Bの例において、板610の上方に配置構成される板620の一部である冷却チャネル621の位置が、解説の目的のために示されるが、これらの冷却チャネルは、実際は板610の一部ではないということが理解されることになる。指摘され得るように、この例における板610の伝導チャネルは、上方から見て時計回りの方向においてチャネルをたどるときに、内向き渦巻を有する。
[0086]図7Aにおいて確認され得るように、板610の伝導チャネルであって、その蓋616が可視である、伝導チャネルのレーストラック局部の大部分に対して、隣り合う板620の冷却チャネル621は、伝導チャネルと位置合わせされる。このため、冷却チャネルを通って進む寒剤は、上述で論考されたように、蓋616と直接的に接触し、蓋の下の方に配置構成されるHTS材料に対する冷却を果たし得る。
[0087]冷却剤入口および出口(冷却剤チャネルが板の縁部と合する2つの領域)の間の板610の領域は、図7Aの例において、伝導チャネル616に対してあちこちに蛇行する、冷却チャネル621の「蛇行」領域を含む。単一の伝導チャネルと位置合わせされるが、入口と出口との間の領域において、連続する冷却チャネルに対してあちこちに走る、冷却チャネルを含む、様々な他の配置構成が構想され得る。
[0088]いくつかの実施形態において、板の入口および出口領域は、互いとは板の反対の位置にある端部においてなど、図7Aの例において示されるより遠く隔たったものであり得る。そのような事例において、冷却チャネルは、いくつかの冷却チャネル(例えば、半分)が、板の一方の側部に沿って進み、他の冷却チャネルが、板の他方の側部に沿って進むように配置構成され得る。そのような冷却チャネル構成の例が、俯瞰図において冷却チャネル1211の単一の層を示す図12Aにおいて描写される。図12Bは、比較のために同じ俯瞰図によって、図7Aにおいて示される板の層の冷却チャネル621を描写する。図12Aにおいて示されるものなどの代替的な冷却チャネル配置構成は、冷却チャネルを板の縁部に接続する基礎板の一部分を除いて、板の他の要素の構造を改変することなく、板上に配置構成され得るということが指摘され得る。実例として、図3Aにおいて示されるように、冷却チャネルは、板の伝導性チャネルを改変することなく、図12Aにおいて示されるように配置構成され得る。
[0089]図7Bは、板610の裏側を例示し、絶縁材料650が取り付けられる一部分と、基礎板610aが露出される一部分とを含む。
[0090]図7Cおよび7Dは、それぞれ、板620の上側および下側視図を描写し、図6Aの断面は、A-A’と目印を付けられた局部を通り、図6Bの断面は、B-B’と目印を付けられた局部を通る。図7C~7Dの例において、板620の上方に配置構成される板610の一部である冷却チャネル611の位置が、解説の目的のために示されるが、これらの冷却チャネルは、実際は板620の一部ではないということが理解されることになる。指摘され得るように、この例における板620の伝導チャネルは、上方から見て時計回りの方向においてチャネルをたどるときに、外向き渦巻を有する。
[0091]図7Cにおいて確認され得るように、板620の伝導チャネルであって、その蓋626が可視である、伝導チャネルのレーストラック局部の大部分に対して、隣り合う板610の冷却チャネル611は、伝導チャネルと位置合わせされる。このため、冷却チャネルを通って進む寒剤は、上述で論考されたように、蓋626と直接的に接触し、蓋の下の方に配置構成されるHTS材料に対する冷却を果たし得る。
[0092]冷却剤入口および出口(冷却剤チャネルが板の縁部と合する2つの領域)の間の板620の領域は、図7Cの例において、伝導チャネル626に対してあちこちに蛇行する、冷却チャネル611の「蛇行」領域を含む。単一の伝導チャネルと位置合わせされるが、入口と出口との間の領域において、連続する冷却チャネルに対してあちこちに走る、冷却チャネルを含む、様々な他の配置構成が構想され得る。
[0093]いくつかの実施形態において、板の入口および出口領域は、互いとは板の反対の位置にある端部においてなど、図7Cの例において示されるより遠く隔たったものであり得る。そのような事例において、冷却チャネルは、いくつかの冷却チャネル(例えば、半分)が、板の一方の側部に沿って進み、他の冷却チャネルが、板の他方の側部に沿って進むように配置構成され得る。
[0094]図7Dは、板620の裏側を例示し、絶縁材料650が取り付けられる一部分と、基礎板620aが露出される一部分とを含む。
[0095]図8は、いくつかの実施形態による、超伝導磁石の板の例示的な積重体の斜視図である。板の積重体800は、図6A~6Bにおいて断面の形で示される板の積重体の外側斜視図を表す。図7A~7Dにおいてのように、図6Aの断面は、A-A’と目印を付けられた局部を通り、図6Bの断面は、B-B’と目印を付けられた局部を通る。
[0096]図8の例において示されるように、積重体の上部および下部における末端板は、各々、伝導性一部分838および848それぞれを備え、それらの伝導性一部分は、積重体から外向きに延び、積重体の中の渦巻伝導経路を通して互いに電気的に接続される。積重体の板の、各々の冷却チャネルは、チャネルの一方の端部においてポートの共通集合870を、および、チャネルの他方の端部においてポートの共通集合880を末端とする。冷却チャネルの端部は、すべての入口が一体、および、すべての出口が一体の様態で、一体に配置構成されるので、単一の大きい入口または出口ポートが、図9において示されるように、各々の端部においてチャネルの集合のあたりに形成され得る。このことは、冷却剤が、単一の入口管および単一の出口管だけを使用して、板の積重体のすべての冷却チャネルを通って進むことを可能とし得る。
[0097]図9は、いくつかの実施形態による、外側容器を伴う超伝導磁石の板の例示的な積重体の斜視図である。板の積重体の組み立てに引き続いて、積重体の外側のいくらかまたはすべては、絶縁材料に包み込まれ得る。図9の例において、冷却入口および出口970および980、ならびに、伝導性一部分928および948を含む末端板の端部を除いた、板の積重体全体は、ポリイミド(例えば、Kapton(登録商標))、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ガラスエポキシ積層物、プラスチック、エラストマ、または、それらの組み合わせなどの絶縁材料950に包み込まれる。いくつかの実施形態によれば、絶縁材料950は、25kV/mmより大の、50kV/mmより大の、75kV/mmより大の、1000kV/mmより大の、絶縁破壊電圧または絶縁耐力を有し得る。いくつかの事例において、超伝導磁石における電圧は、比較的低いことがあり、その事例において、陽極処理アルミニウムなどの低電圧隔離絶縁材料が、絶縁材料950として利用され得る。
[0098]絶縁材料950のあてがいに引き続いて、板の積重体は容器990の中に納められ、その容器990は、板の積重体にさらなる構造的安定性をもたらし、実例として繊維ガラスを備え得る。
[0099]上述で指摘されたように、HTS材料がHTSテープとして設けられる、いくつかの状況において、共巻きHTSテープの積重体におけるHTS導体の数を、磁石の中のそれらのHTS導体の位置によって変動させ、以て、磁石を構築するために必要とされるHTSテープの総合的な量を低減し、コイルの異なる巻回部に対して異なるようにRの値を制御することが望ましいことがある。
[00100]図10は、伝導チャネル1014が伝導性共巻きテープ1023(例えば、銅テープ)に加えて共巻きHTSテープ1022の積重体を備える、図6A~6Bの磁石設計の板のうちの1つの例を例示する。図10から指摘され得るように、HTSテープの数は、図10において右から左に向かって、各々の巻回部において減少され、一方で、伝導性共巻きテープの数は、右から左へと増大される。蓋1026の幅は、伝導性共巻きテープの数と連関して変動させられることが、それらの蓋1026および伝導性共巻きテープの組み合わされた断面積があらゆる巻回部においておおよそ一定であるように行われる。この手立てにおいて、共導体の単位長さあたりの抵抗は、巻線部の全体を通して一定に維持される。
[00101]HTSテープ1022、共巻き伝導性テープ1023の量、および、蓋1026のサイズを調節することは、クエンチ中の磁気エネルギー散逸の率を制御するための手立てを提供し得、いくつかの事例において、完全磁石クエンチ事象中に、巻線部の全体を通して均一に磁気エネルギーを散逸させ得る。加えて、HTSテープ1022、共巻き伝導性テープ1023の量、および、蓋1026のサイズを調節することは、隣接する区域における磁気エネルギー堆積の量を改変し得る。このことは、実例として、継手を伴う領域におけるなどの、決定的に重要な区域における磁気エネルギー堆積の低減を可能とし得る。
[00102]図11は、いくつかの実施形態による、切り取られた一部分が発電設備の様々な構成要素を例示する、核融合発電設備の3次元グラフィックである。核融合発電設備の中の磁石は、上述で説明されたような超伝導体配置構成から形成され得る。図11は、発電設備を通る断面を示し、上述で論考および説明されたような板の積重体を備える超伝導磁石から製作される、または、その超伝導磁石を他の形で含む磁石コイル1114と、中性子遮蔽体1112と、心領域1111とを含む。いくつかの実施形態によれば、磁石コイル1114は、トロイダル磁場コイルであり得る、または、トロイダル磁場コイルの一部を形成し得る。磁石コイル1113は、上述で論考および説明されたような板の積重体を備える超伝導磁石から製作され得る、または、その超伝導磁石を他の形で含む。いくつかの実施形態によれば、磁石コイル1113は、中心ソレノイドおよび/もしくは他のポロイダル磁場ソレノイドコイルであり得る、または、それらの一部を形成し得る。
[00103]当業者は、本明細書において開示される概念、結果、および技法の他の実施形態を理解し得る。本明細書において説明される概念および技法によって構成される超伝導ケーブルは、超伝導ケーブルが、磁石を形成するためにコイルへと巻かれる用途を含む、多種多様の用途に対して有用であり得るということが理解される。実例として、1つのそのような用途は、そのことのためにそのようなケーブルが磁石へと巻かれ得る、例えば、固体物理、生理機能、またはタンパク質に分け入った核磁気共鳴(NMR)研究を行うことである。別の用途は、そのことのために小型高磁場磁石が必要とされる、有機体、または、その有機体の一部分の医療用走査のために臨床磁気共鳴画像法(MRI)を実行することである。なおも別の用途は、そのために大口径ソレノイドが要される、高磁場MRIである。なおまた別の用途は、物理、化学、および材料科学において磁気研究を実行するためのものである。さらなる用途は、材料加工または調査(interrogation)のための粒子加速器;電力生成器;陽子治療、放射線治療、および一般的には放射線生成のための医療用加速器;超伝導エネルギー貯蔵;磁気流体力学(MHD)電気生成器;ならびに、採鉱、半導体製作、および再生利用などの材料分離のための磁石におけるものである。用途の上述の列挙は網羅的ではなく、本明細書において開示される概念、工程、および技法が、それらの概念、工程、および技法の範囲から逸脱することなく投入され得る、さらなる用途があるということが理解される。
[00104]本明細書において使用される際、「高温超伝導体」または「HTS」は、30Kより上の臨界温度を有する材料を指し、臨界温度は、それより下で材料の電気抵抗率がゼロに降下する温度を指す。
[00105]伝導チャネルおよび冷却チャネルの例示的な例が、本明細書において説明され、図面において例示される。これらのチャネルの個別のサイズおよび形状は、ただ単に例として提供されるということ、ならびに、別段に指摘されない限り、必要である、または望ましいと暗黙に示される個別の断面形状またはサイズはないということが理解されることになる。
[00106]かくして、本発明の少なくとも1つの実施形態のいろいろな態様を説明したが、様々な改変、修正、および改善が、たやすく当業者の頭に浮かぶことになるということが理解されることになる。
[00107]そのような改変、修正、および改善は、本開示の一部であることを意図され、本発明の趣旨および範囲の中にあることを意図される。さらに、本発明の利点が指し示されるが、本明細書において説明される技術のあらゆる実施形態が、あらゆる説明される利点を含むことになるとは限らないということが理解されるはずである。いくつかの実施形態は、本明細書において有利と説明される何らかの特徴を実現しないことがあり、いくつかの実例において、説明される特徴のうちの1つまたは複数が、さらなる実施形態を達成するために実現されることがある。よって、前述の説明および図面は、単に例としてのものである。
[00108]本発明の様々な態様は、単独で、組み合わせにおいて、または、前述で説明された実施形態において具体的に論考されない種々の配置構成において使用されることがあり、それゆえに、その用途において、前述の説明において論述された、または、図面において例示される、構成要素の詳細および配置構成に制限されない。例えば、1つの実施形態において説明される態様は、他の実施形態において説明される態様と、任意の様式において組み合わされ得る。
[00109]さらには、本発明は、その例が提供された方法として実施され得る。方法の一部として実行される行為は、任意の適した手立てにおいて順序付けされ得る。よって、行為が、例示されるのと異なる順序において実行される、実施形態が構築され得、そのことは、例示的な実施形態において順次的な行為として示されるとしても、いくつかの行為を同時に実行することを含み得る。
[00110]さらに、いくつかの行動が、「使用者」によりとられると説明される。「使用者」は、単一の個体であることを必要としないということ、ならびに、いくつかの実施形態において、「使用者」に原因を帰し得る行動は、個体の団、および/または、コンピュータ支援ツールもしくは他の機構との組み合わせにおける個体により実行され得るということが理解されるはずである。
[00111]請求項要素を修飾するための、特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」、その他などの序数用語の使用は、それ自体により、1つの請求項要素の、別のものに対する、何らかの優先順位、序列、もしくは順序、または、方法の行為が実行される時間的順序を含意するのではなく、ただ単に、請求項要素を区別するために、ある決まった名前を有する1つの請求項要素を、(序数用語の使用がなければ)同じ名前を有する別の要素から区別するための標識として使用される。
[00112]用語「近似的に」および「約」は、いくつかの実施形態において目標値の±20%以内、いくつかの実施形態において目標値の±10%以内、いくつかの実施形態において目標値の±5%以内、およびなおも、いくつかの実施形態において目標値の±2%以内を意味するように使用され得る。用語「近似的に」および「約」は、目標値を含み得る。用語「実質的に等しい」は、いくつかの実施形態において互いの±20%以内、いくつかの実施形態において互いの±10%以内、いくつかの実施形態において互いの±5%以内、およびなおも、いくつかの実施形態において互いの±2%以内である値を指すように使用され得る。
[00113]用語「実質的に」は、いくつかの実施形態において比較尺度の±20%以内、いくつかの実施形態において±10%以内、いくつかの実施形態において±5%以内、およびなおも、いくつかの実施形態において±2%以内である値を指すように使用され得る。例えば、第2の方向に「実質的に」直交する第1の方向は、いくつかの実施形態において第2の方向と90°角度をなすことの±20%以内、いくつかの実施形態において第2の方向と90°角度をなすことの±10%以内、いくつかの実施形態において第2の方向と90°角度をなすことの±5%以内、およびなおも、いくつかの実施形態において第2の方向と90°角度をなすことの±2%以内である第1の方向を指し得る。
[00114]さらには、本明細書において使用される術語および専門用語は、説明の目的のためのものであり、制限的とみなされるべきではない。本明細書における「含む」、「備える」、または「有する」、「内包する」、「必然的に含む」、および、それらの変形の使用は、それらの用語の後に列挙される項目、および、それらの項目の均等物、ならびに、追加的な項目を包含することの意味をもたされる。

Claims (39)

  1. 非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、
    前記電線は、
    高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、前記HTSテープの各々は、HTS材料を備え、伝導性材料を被せられる、HTSテープの積重体と、
    共導体層と、
    HTSテープの前記積重体と前記共導体層との間に、ならびに、HTSテープの前記積重体および前記共導体層との接触の様態で、配置構成される、はんだの層と、
    を備える、
    磁石。
  2. 前記共導体層の厚さとHTSテープの前記積重体の厚さとの間の比率は0.5から2の間である、請求項1に記載の磁石。
  3. 前記共導体層の厚さとHTSテープの前記積重体の厚さとの間の比率は0.2から5の間である、請求項1に記載の磁石。
  4. 前記共導体層の断面積とHTSテープの前記積重体の断面積との間の比率は0.2から5の間である、請求項1に記載の磁石。
  5. 前記共導体層の断面積とHTSテープの前記積重体の断面積との間の比率は0.2から10の間である、請求項1に記載の磁石。
  6. 前記非絶縁電線の前記複数の巻線は、第1の方向で位置合わせされる軸の周りに巻かれ、HTSテープの前記積重体の前記HTSテープは、前記軸に関して半径方向に積重される、請求項1に記載の磁石。
  7. 前記共導体層は、前記第1の方向に沿ってHTSテープの前記積重体の上に配置構成される、請求項6に記載の磁石。
  8. 前記共導体層は、前記軸に関して半径方向に、HTSテープの前記積重体の横側に配置構成される、請求項6に記載の磁石。
  9. 前記はんだは、200℃未満の融点を有する金属を備え、前記金属の少なくとも50重量%はPbおよび/またはSnであり、前記金属の少なくとも0.1重量%はCuである、請求項1に記載の磁石。
  10. 前記HTS材料は希土類バリウム銅酸化物(REBCO)材料を備える、請求項1に記載の磁石。
  11. 前記共導体は銅を備える、請求項1に記載の磁石。
  12. 前記伝導性材料は銅を備える、請求項1に記載の磁石。
  13. 第1の板を含む積重体をなして配置構成される複数の板であって、前記第1の板は、前記第1の板の第1の側に伝導チャネルを備え、前記伝導チャネルの少なくとも一部は、渦巻経路をなして配置構成され、前記伝導チャネルは、前記コイルを備える、複数の板、
    をさらに備える、請求項1に記載の磁石。
  14. 前記第1の板は、前記第1の板の第2の側に複数の冷却チャネルをさらに備え、前記第2の側は、前記第1の側と反対の位置にある、請求項13に記載の磁石。
  15. 前記第1の板は、複数の冷却チャネルおよび前記伝導チャネルが形成される第1の材料から形成され、前記第1の材料は鋼を備える、請求項13に記載の磁石。
  16. 非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、
    前記電線は、
    高温超伝導体(HTS)テープの積重体を備え、前記HTSテープの各々は、超伝導体層を備え、伝導性材料を被せられ、
    前記伝導性材料の断面積と前記超伝導体層の断面積との間の比率は少なくとも0.75である、
    磁石。
  17. 前記伝導性材料の前記断面積と前記超伝導体層の前記断面積との間の前記比率は1.0から4.0の間である、請求項16に記載の磁石。
  18. 前記伝導性材料の前記断面積と前記超伝導体層の前記断面積との間の前記比率は少なくとも2.0である、請求項16に記載の磁石。
  19. 前記超伝導体層は、HTS超伝導材料と基板とを備える、請求項16に記載の磁石。
  20. 前記超伝導体層は、1つまたは複数の緩衝層をさらに備える、請求項20に記載の磁石。
  21. 前記非絶縁電線の前記複数の巻線は、第1の方向で位置合わせされる軸の周りに巻かれ、HTSテープの前記積重体の前記HTSテープは、前記軸に関して半径方向に積重される、請求項16に記載の磁石。
  22. HTS材料は希土類バリウム銅酸化物(REBCO)材料を備える、請求項16に記載の磁石。
  23. 前記伝導性材料は銅を備える、請求項16に記載の磁石。
  24. 第1の板を含む積重体をなして配置構成される複数の板であって、前記第1の板は、前記第1の板の第1の側に伝導チャネルを備え、前記伝導チャネルの少なくとも一部は、渦巻経路をなして配置構成され、前記伝導チャネルは、前記コイルを備える、複数の板
    をさらに備える、請求項16に記載の磁石。
  25. 前記第1の板は、前記第1の板の第2の側に複数の冷却チャネルをさらに備え、前記第2の側は、前記第1の側と反対の位置にある、請求項24に記載の磁石。
  26. 前記第1の板は、複数の冷却チャネルおよび前記伝導チャネルが形成される第1の材料から形成され、前記第1の材料は鋼を備える、請求項24に記載の磁石。
  27. 非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、
    前記電線は、
    高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、前記HTSテープの各々は、HTS材料を備え、伝導性材料を被せられる、HTSテープの積重体と、
    HTSテープの前記積重体との接触の様態で配置構成される伝導性非超伝導体テープの積重体と、
    を備える、
    磁石。
  28. 前記非絶縁電線の前記複数の巻線は、第1の方向で位置合わせされる軸の周りに巻かれ、HTSテープの前記積重体の前記HTSテープ、および、伝導性テープの前記積重体の前記伝導性テープは、前記軸に関して半径方向に積重される、請求項27に記載の磁石。
  29. 伝導性テープの前記積重体の断面積とHTSテープの前記積重体の断面積との間の比率は0.2から5の間である、請求項27に記載の磁石。
  30. 伝導性テープの前記積重体の断面積とHTSテープの前記積重体の断面積との間の比率は0.2から10の間である、請求項27に記載の磁石。
  31. 前記HTS材料は希土類バリウム銅酸化物(REBCO)材料を備える、請求項27に記載の磁石。
  32. 前記伝導性テープは銅を備える、請求項27に記載の磁石。
  33. 前記伝導性材料は銅を備える、請求項27に記載の磁石。
  34. 第1の板を含む積重体をなして配置構成される複数の板であって、前記第1の板は、前記第1の板の第1の側に伝導チャネルを備え、前記伝導チャネルの少なくとも一部は、渦巻経路をなして配置構成され、前記伝導チャネルは、前記コイルを備える、複数の板
    をさらに備える、請求項27に記載の磁石。
  35. 前記第1の板は、前記第1の板の第2の側に複数の冷却チャネルをさらに備え、前記第2の側は、前記第1の側と反対の位置にある、請求項34に記載の磁石。
  36. 前記第1の板は、複数の冷却チャネルおよび前記伝導チャネルが形成される第1の材料から形成され、前記第1の材料は鋼を備える、請求項34に記載の磁石。
  37. 非絶縁電線の複数の巻線を備えるコイルを備え、
    前記電線は、
    高温超伝導体(HTS)テープの積重体であって、前記HTSテープの各々は、HTS材料であって、前記HTS材料の少なくとも一部分の上に配される伝導性材料を有する、HTS材料を備える、HTSテープの積重体と、
    HTSテープの前記積重体の上に配置構成される共導体層と、
    HTSテープの前記積重体と前記共導体層との間に、ならびに、HTSテープの前記積重体および前記共導体層との電気的接触の様態で配されるはんだと、
    を備える、
    磁石。
  38. HTSテープの前記積重体の厚さに対する前記共導体層の厚さの比率は約0.2から約10.0の範囲内である、請求項37に記載の磁石。
  39. 前記HTSテープの各々は、前記伝導性材料を被せられるHTS材料を備える、請求項37に記載の磁石。
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