頭字語
本開示に全般的に様々な頭字語が使用される。本開示に全般的に現れ得る、最も顕著に使用される頭字語は以下のとおりである。
・AMF:アクセス及びモビリティ管理機能
・BS:基地局
・DL:ダウンリンク
・GSM:移動体グローバルシステム
・GSMA:GSMアソシエーション
・HNSSF:ホームNSSF
・HPLMN:ホーム公衆陸上移動網
・LTE:ロングタームエボリューション
・NR:新無線
・PDCCH:物理ダウンリンク制御チャネル
・PLMN:公衆陸上移動網
・PUSCH:物理アップリンク共用チャネル
・NSSAI:ネットワークスライス選択支援情報
・NSSF:ネットワークスライス選択
・RAT:無線アクセス技術
・RF:無線周波数
・S-NSSAI:単一ネットワークスライス選択支援情報
・SMF:セッション管理機能
・UE:ユーザ機器
・UL:アップリンク
・UMTS:ユニバーサル移動体通信システム
・VPLMN:訪問先公衆陸上移動網
用語
以下は、本開示で使用されている用語の用語集である。
記憶媒体-様々な種類の非一時的メモリデバイス又は記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「記憶媒体」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイス等のインストール媒体、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAM等のコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ、フラッシュ、ハードドライブなどの磁気媒体、又は光学記憶装置などの不揮発性メモリ、レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素などを含むことが意図されている。メモリ媒体は、他のタイプの非一時的メモリも含んでもよく、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、メモリ媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムにおいて位置してもよく、又はインターネット等のネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムにおいて位置してもよい。後者の事例では、第2のコンピュータシステムは、実行するために、プログラム命令を第1のコンピュータに提供することができる。用語「メモリ媒体」は、異なる場所において、例えば、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステムにおいて存在することができる2つ以上のメモリ媒体を含んでもよい。メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)プログラム命令を記憶してもよい。
キャリア媒体-上記のようなメモリ媒体、並びにバス、ネットワーク等の物理的伝送媒体、及び/又は電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号等の信号を伝達する他の物理的伝送媒体。
プログラム可能ハードウェア要素-プログラム可能相互接続を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを備える、様々なハードウェアデバイスを含む。例として、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラム可能オブジェクトアレイ(Field Programmable Object Array、FPOA)、及び複合PLD(Complex PLD、CPLD)が挙げられる。プログラム可能機能ブロックは、細かい粒度のもの(組み合わせ論理又はルックアップテーブル)から粗い粒度のもの(演算論理装置又はプロセッサコア)にまで及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素はまた、「再構成可能論理」と称され得る。
コンピュータシステム-パーソナルコンピュータシステム(PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、携帯情報端末(PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、又はその他のデバイス若しくはデバイスの組み合わせ、を含む様々な種類のコンピューティング又は処理システムのうちの任意のもの。一般に、用語「コンピュータシステム」は、記憶媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する任意のデバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
ユーザ機器(User Equipment、UE)(又は、「UEデバイス」)-モバイル又はポータブルであり、無線通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のもの。UEデバイスの例としては、携帯電話若しくはスマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、ポータブルゲーミングデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、データ記憶デバイス、又は他のハンドヘルドデバイス、無人航空機(UAV)、無人航空制御機(UAC)、乗り物などが挙げられる。一般に、用語「UE」又は「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ、無線通信が可能なあらゆる電子、コンピューティング及び/又は電気通信デバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義することができる。
基地局-用語「基地局」は、その通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、固定場所に設置され、無線電話システム又は無線システムの一部として通信するために使用される無線通信局を含む。
処理要素-様々な要素又は要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)などの回路、個別のプロセッサコアの一部分若しくは回路、プロセッサコア全体、個別プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)などのプログラム可能なハードウェアデバイス、及び/又は複数のプロセッサを含むシステムのより大きい部分を含む。
チャネル-送信側(送信機)から受信機に情報を伝達するために使用される媒体。用語「チャネル」の特性は、異なる無線プロトコルに従って異なり得るため、本明細書に使用するように、用語「チャネル」は、この用語が関連して使用されるデバイスのタイプの規格に一致するように使用されると見なされることに留意されたい。いくつかの規格では、チャネル幅は、(例えば、デバイス能力、帯域条件等に依存して)可変であり得る。例えば、LTEは、1.4MHz~20MHzのスケーラブルなチャネル帯域幅をサポートしてもよい。対照的に、WLANのチャネルは、22MHz幅を有することができ、Bluetoothのチャネルは、1Mhz幅を有することができる。他のプロトコル及び規格は、異なるチャネルの定義を含み得る。更に、いくつかの規格は、複数のタイプのチャネル、例えば、アップリンク若しくはダウンリンクのための異なるチャネル、及び/又は、データ、制御情報等の異なる使用のための異なるチャネルを定義及び使用することができる。
帯域-用語「帯域」は、帯域の通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、チャネルが同じ目的で使用される又は除外される、スペクトルの部分(例えば、無線周波数スペクトル)を含む。
自動的に-ユーザ入力が、アクション又は動作を直接指定若しくは実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)又はデバイス(例えば、回路メカニズム、プログラム可能なハードウェア要素、ASIC等)によって、それらのアクション又は動作が実行されることを指す。したがって、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して操作を直接実行するような、ユーザによって手動で実行される又は指定される操作とは対照的である。自動手順は、ユーザによって提供された入力によって開始され得るが、「自動的に」実行される後続のアクションは、ユーザによって指定されない。すなわち、実行される各アクションをユーザが指定する「手動」で実行されない。例えば、ユーザが、各フィールドを選択し、情報を指定する入力を提供することによって(例えば、情報をタイピングすること、チェックボックスを選択すること、ラジオボタン(radio selections)を選択すること等によって)電子フォームを記入することは、コンピュータシステムがユーザアクションに応じてフォームを更新しなければならないが、フォームを手動で記入することと見なされる。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入され得、ここで、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムで実行されるソフトウェア)は、フォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザ入力なしにフォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへ回答を手動で指定するのではなく、むしろ、回答は自動的に完了されている)。本明細書は、ユーザが取ったアクションに応じて自動的に実行される動作の様々な例を提供する。
図1及び図2-通信システム
図1は、一実施形態に係る、簡略化した例示的な無線通信システムを示す。図1のシステムは、可能なシステムの単なる一例であり、本開示の特徴は、様々なシステムのうちのいずれかにおいて所望に応じて実装されてもよいことに留意されたい。
図に示すように、例示的な無線通信システムは、1つ以上のユーザデバイス106A、106B等から106Nまでと、伝送媒体を介して通信する基地局102Aを含む。ユーザデバイスの各々は、本明細書では、「ユーザ機器」(UE)と称され得る。したがって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
基地局(BS)102Aは、無線基地局装置(Base Transceiver Station、BTS)又はセルサイト(「セルラー基地局」)であってもよく、UE 106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含み得る。
基地局の通信領域(又は、カバレッジ領域)は、「セル」と称され得る。基地局102AとUE106は、GSM、(例えば、WCDMA、又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)等の、無線通信技術又は電気通信規格とも称される様々な無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)のいずれかを使用して、伝達媒体を介して通信するように構成され得る。基地局102AがLTEのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「eNodeB」と称され得ることに留意されたい。基地局102Aが5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「gNodeB」と称され得ることに留意されたい。
図に示すように、基地局102Aはまた、ネットワーク100(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)等の電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信するように装備されていてもよい。したがって、基地局102Aは、ユーザデバイス間の通信、及び/又は、ユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることができる。特に、セルラ基地局102Aは、音声、SMS、及び/又はデータサービス等の様々な電気通信能力をUE106に提供することができる。
よって、同一の又は異なるセルラ通信標準に従って動作する基地局102A及び他の同様の基地局(基地局102B...102Nなど)は、セルのネットワークとして設けられてもよく、セルのネットワークは、1つ以上のセルラ通信標準を介して、広範囲の地理的エリアにわたって、UE106A~N及び同様のデバイスに、連続した又はほぼ連続した重複したサービスを提供することができる。
したがって、図1に示すように、基地局102Aは、UE106A~Nに対して「サービングセル」として機能することができ、各UE106はまた、信号を、「隣接セル」と称され得る(基地局102B~N及び/又は任意の他の基地局によって提供され得る)1つ以上の他のセルから(可能な場合、それらの通信範囲内で)受信することが可能である。このようなセルはまた、ユーザデバイス間の通信、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることが可能である。このようなセルは、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、及び/又はサービスエリアサイズの様々な他の粒度のいずれかを提供するセルを含んでもよい。例えば、図1に示す基地局102A~102Bは、マクロセルであってもよく、基地局102Nは、マイクロセルであってもよい。他の構成も可能である。
UE106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であり得ることに留意されたい。例えば、UE106は、少なくとも1つのセルラ通信プロトコル(例えば、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTE-A、NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワークプロトコル(例えば、Wi-Fi)及び/又はピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成され得る。UE106は、加えて又は代替として、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigational Satellite System、GNSS、例えば、GPS又はGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H又はDVB-H)、及び/又は、所望であれば、任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。(3つ以上の無線通信規格を含む)無線通信規格の他の組み合わせがまた、可能である。
図2は、一実施形態に係る、基地局102と通信するユーザ機器106(例えば、デバイス106A~106Nのうちの1つ)を示す。UE106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ若しくはタブレット、又は実質上任意のタイプの無線デバイスなどのセルラ通信能力を有するデバイスであってもよい。
UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されているプロセッサを含んでもよい。UE106は、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替として又はそれに加えて、UE106は、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれか、又は本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を実行するように構成されている、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。
UE106は、1つ以上の無線通信プロトコル又は技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含み得る。一実施形態では、UE106は、例えば、単一の共用無線機を使用するCDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)若しくはLTEを使用して、及び/又は、単一の共用無線機を使用するGSM若しくはLTEを使用して、通信するように構成され得る。共用無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに結合してもよく、又は(例えば、MIMOについて)複数のアンテナに結合してもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。同様に、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実装してもよい。例えば、UE106は、上記の技術などの複数の無線通信技術間で、受信及び/又は送信チェーンの1つ以上の部分を共用し得る。
いくつかの実施形態では、UE106は、UE106がそれで通信するように構成されている無線通信プロトコルのそれぞれについて、(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機構成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106は、複数の無線通信プロトコル間で共用される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによってのみ使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106は、LTE若しくはNR(又は、LTE若しくは1xRTT、又はLTE若しくはGSM)のいずれかを使用して通信するための共用無線機、並びにWi-Fi及びBluetoothの各々を使用して通信するための別個の無線機を含み得る。他の構成も可能である。
図3-UEのブロック図
図3は、一実施形態に係る、UE106の例示的なブロック図を示す。図示するように、UE106は、様々な目的用の部分を含んでもよい、システムオンチップ(SOC)300を含んでもよい。例えば、図に示すように、SOC300は、UE106のためにプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数又は複数)302、及び、グラフィック処理を実行し表示信号をディスプレイ360へ供給し得る表示回路304を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(memory management unit)(MMU)340に連結してもよく、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302からアドレスを受信し、それらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(read only memory)(ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)内の位置に変換し、並びに/又は表示回路304、無線通信回路330、コネクタI/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、その他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されてもよい。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれていてもよい。
図に示すように、SOC300は、UE106の様々な他の回路に結合されてもよい。例えば、UE106は、(例えば、NANDフラッシュメモリ310を含む)様々なタイプのメモリ、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーションなどに結合するための)コネクタインタフェース320、ディスプレイ360、及び(例えば、LTE、LTE-A、NR、CDMA2000、Bluetooth、Wi-Fi、GPSなどのための)無線通信回路330を含んでもよい。UEは、少なくとも1つのSIMデバイスを含むこともでき、個別の国際モバイル加入者識別(IMSI)及び関連付けられた機能をそれぞれ提供する2つのSIMデバイスを含むことができる。
図に示すように、UEデバイス106は、基地局、アクセスポイント及び/又は他のデバイスと無線通信を実行するための少なくとも1つのアンテナ(おそらくは、様々な可能性のうち、例えば、MIMO用の、及び/又は異なる無線通信技術を実施するための、複数のアンテナ)を含み得る。例えば、UEデバイス106は、アンテナ335を使用して無線通信を実行することができる。
UE106はまた、1つ以上のユーザインタフェース要素を含むことができ、かつ/又は1つ以上のユーザインタフェース要素と共に使用するために構成することができる。ユーザインタフェース要素は、(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)ディスプレイ360、(分離キーボードであってもよく、又はタッチスクリーンディスプレイの一部分として実装されてもよい)キーボード、マウス、マイクロフォン、及び/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/又は情報をユーザに提供すること及び/又はユーザ入力を受信若しくは解釈することが可能である様々な他の要素のうちのいずれかなどの様々な要素のうちのいずれかを含んでもよい。
本明細書に記載のように、UE106は、より効率的なセルラ基地局スキャンを実行するための機能を実装するための、本明細書に記載されるようなハードウェア及びソフトウェア構成要素を含んでもよい。UEデバイス106のプロセッサ302は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載される方法の一部又は全てを実装するように構成することができる。他の実施形態では、プロセッサ302は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として構成されてもよい。あるいは(又は追加として)、UEデバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、330、335、340、350、360のうちの1つ以上と連携して、本明細書で説明する機能の一部又は全てを実施するように、構成することができる。
図4-基地局のブロック図
図4は、一実施形態に係る、基地局102の例示的なブロック図を示す。図4の基地局は、あり得る基地局の単なる一例に過ぎないことに留意されたい。図に示すように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)404を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信し、それらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)内のロケーション、又は他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されていてもよいメモリ管理ユニット(MMU)440に結合されてもよい。
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に結合し、UEデバイス106等の複数のデバイスに、上記図1及び図2に説明するような電話網へのアクセスを提供するように構成されていてもよい。
ネットワークポート470(又は追加のネットワークポート)はまた、又は代わりに、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク等のセルラネットワークに結合するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを、UEデバイス106等の複数のデバイスに提供することができる。一部の場合には、ネットワークポート470は、コアネットワークを介して電話網に結合することができ、及び/又はコアネットワークは、(例えば、セルラサービスプロバイダによってサービスを提供される他のUEデバイス間で)電話網を提供することができる。
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434は、無線送受信機として動作するように構成されてもよく、無線機430を介してUEデバイス106と通信するように更に構成されてもよい。アンテナ434は、通信チェーン432を介して無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、LTE、LTE-A、NR、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない種々の無線通信規格によって、通信するように構成することができる。
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成され得る。いくつかの事例では、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にし得る。例えば、ひとつの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに、Wi-Fiに従って通信を実行するためのWi-Fi無線機を備えてもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及びWi-Fiアクセスポイントの両方として動作することができる。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含むことができ、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、LTE及びNR、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSMなど)のうちのいずれかに従って、通信を実行することが可能である。
本明細書に以下に更に説明するように、BS102は、本明細書に記載の特徴を実装するか、又はそれらの実装をサポートするためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の方法のうちの一部又は全部を実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。代替として、プロセッサ404は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路(ASIC)として、又はこれらの組み合わせとして構成され得る。代替として(又は加えて)、BS102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの任意の1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部又は全部を実装する又はこれらの実装をサポートするように構成され得る。
S-NSSAIの関心エリアを使用したローミングPLMN選択の向上
いくつかの実施形態では、S-NSSAIの「関心エリア」の知識を使用して、ローミングPLMN選択を向上させることができる。
既存の技術によれば、UEがそのHPLMNから離れた国においてローミングしようとするときに、UEは、訪問先PLMN(VPLMN)の選択を、HPLMNの所与のマッピングされたS-NSSAI(例えば、UE(又はUE上で実行されるアプリケーション)が使用に関心を持つネットワークスライスを特定するS-NSSAI)をPLMNがサポートするかどうかを認識していない状態で、試みる必要がある。UEは、VPLMNに関する非アクセス層(NAS)登録手順が完了した後にのみ認識する。この認識の欠如は、所与のS-NSSAIをサポートしないVPLMNに関する多数の冗長な登録の試みにつながる場合がある。
ローミングのための3GPPネットワークスライシングサポート
第3世代パートナーシッププロジェクト技術仕様書23.501(3GPP TS 23.501)バージョン16.3.0の第5.15.6節は、ローミングシナリオのためのネットワークスライシングサポートに関する仕様を以下のように記載している。
引用開始
UEが標準的なS-NSSAI値のみを使用する場合、HPLMNの場合と同じS-NSSAI値をVPLMNにおいて使用することができる。
VPLMNとHPLMNが、VPLMNにおける非標準的なS-NSSAI値をサポートするSLA[サービスレベル契約]を有する場合、VPLMNのNSSF[ネットワークスライス選択機能]は、VPLMNにおいて使用するそれぞれのS-NSSAI値に、加入S-NSSAI値をマッピングする。VPLMNにおいて使用するS-NSSAI値は、SLAに基づいてVPLMNのNSSFによって決定される。VPLMNのNSSFは、どの値をVPLMNにおいて使用するかをHPLMNに通知する必要がない。
オペレータのポリシー及びAMF[アクセス及びモビリティ管理機能]の構成に応じて、AMFは、VPLMNにおいて使用するS-NSSAI値及び加入S-NSSAIへのマッピングを決定することができる。
UEは、要求されるNSSAIを構成し、TS 23.501の第5.15.5.2.1項に記載されるように、マッピングがUEに記憶されている場合、HPLMN S-NSSAIへの要求されるNSSAIのS-NSSAIのマッピングを提供する。
VPLMNにおけるNSSFは、HPLMNと相互作用することなく、許可されたNSSAIを決定する。
登録受諾において許可されたNSSAIには、VPLMNにおいて使用するS-NSSAI値が含まれる。上述のマッピング情報も、TS 23.501の第5.15.4項に記載されるように、許可されたNSSAIと共にUEに提供される。
PDUセッション確立手順では、UEは、
(a)URSP[UEルート選択ポリシー]規則のNSSP内の、又はTS 23.503の第6.1.2.2.1項に定義されるようなUEローカル構成内の、(PDUセッション要求をトリガしている)アプリケーションに一致するS-NSSAI(このS-NSSAIの値をHPLMNにおいて使用する)と、
(b)HPLMN S-NSSAIへの許可されたNSSAIのマッピングを使用して(a)にマッピングする、許可されたNSSAIに属するS-NSSAI(このS-NSSAIの値をVPLMNにおいて使用する)との両方を含む。
ホームにルーティングする場合、V-SMF[訪問先セッション管理機能]は、HPLMNにおいて使用する値(a)を有するS-NSSAIと共にPDUセッション確立要求メッセージをH-SMF[ホームSMF]に送信する。
PDU[プロトコルデータユニット]セッションが確立されるときに、CN[コアネットワーク]は、TS 25.501の第5.15.5.3項に記載されるように、このPDUセッションに対応するVPLMNからの値を有するS-NSSAIをAN[アクセスネットワーク]に提供する。
VPLMNにおけるネットワークスライスインスタンス特異的ネットワーク機能は、VPLMNにおいて使用する値を有するS-NSSAIを使用し、事前構成されたか、又はVPLMNにおけるNSSFによって提供されたかのいずれかのNRF[ネットワークレポジトリ機能]をクエリすることにより、VPLMNによって選択される。HPLMNのネットワークスライス特異的機能は(該当する場合)、TS 23.502の第4.17.5項(SMFの場合は、TS 23.502の第4.3.2.2.3.3項)に定めるように特定された、HPLMNにおける適切なNRFからのサポートによってHPLMNにおいて使用する値を有する関連S-NSSAIを使用することにより、VPLMNによって選択される。
引用終了
S-NSSAIの内容の長さ
いくつかの実施形態では、S-NSSAI(単一ネットワークスライス選択支援情報)は、長さフィールド及び内容を含むことができる。内容は、長さフィールドの値に応じて異なる形態を有することができる。例えば、図5に示されるように、長さフィールドは、オクテット(すなわち8ビットのセット)であることができ、オクテットの可能な状態のうちの特定の状態が、内容のそれぞれの形態に対応する。(SSTはスライス/サービスタイプ(Slice/Service Type)を意味する。SDはスライス識別器(Slice Differentiator)を意味する。)16進数の値01に対応する第1の状態が、SSTを含み、16進数の値02に対応する第2の状態が、SST及びマッピングされたHPLMN SSTを含み、16進数の値04に対応する第3の状態が、SST及びSDを含み、16進数の値05に対応する第4の状態が、SST、SD及びマッピングされたHPLMN SSTを含み、16進数の値08に対応する第5の状態が、SST、SDを含み、16進数の値01に対応する第1の状態が、SST及びマッピングされたHPLMN SDを含む。内容の他の可能な形態を表すために、オクテットの他の状態を予約及び/又は使用することができる。
いくつかの実施形態では、長さフィールドは、例えば、3GPP TS 24.501バージョン16.3.0に定義されるような、マルチオクテットS-NSSAIの第2のオクテットであることができる。
各S-NSSAIに関するローミング契約を記憶するH-NSSF
いくつかの実施形態では、HPLMNによってサポートされる各S-NSSAI値について、ホーム-NSSF(すなわち、HPLMNのネットワークスライス選択機能)は、S-NSSAIをサポートするためにHPLMNと合意した1つ以上のPLMNをそれぞれのエリアが有するようなエリア(例えば、外国又は外部の地域又は州)のリストと、そのようなエリアのそれぞれについて、1つ以上のPLMNを特定する識別子の対応するリストと、を含むデータ構造を記憶することができる。(PLMN間の契約について述べる場合があるが、契約は、PLMNのオーナー/オペレータ間で確立できることを理解されたい。)例えば、S-NSSAI値V1によって特定された所与のネットワークスライスについて、エリアリストは、MCC値X及びMCC値Yに対応する外国を特定することができる。(MCCは、モバイル国コード(Mobile Country Code)の頭字語である。)MCC値Xを有する国では、対応する識別子リストは、S-NSSAI値V1をサポートするものとしてPLMN AX及びBXを特定することができる。同様に、MCC値Yを有する国では、対応する識別子リストは、S-NSSAI値V1をサポートするものとしてPLMN EY及びFYを特定することができる。
上述のデータ構造は、本明細書では「ローミング契約構造」と称され得る。ローミング契約が更新される(例えば、追加、除去又は修正される)ときにはいつでも、ローミング契約構造を更新することができる。例えば、特定の国に関するPLMN識別子のリストを更新することができる。
ホーム-NSSFは、任意のS-NSSAIに関してローミング契約構造を更新するときに、HPLMNをAMFに通知することができる。
いくつかの実施形態では、ホームAMFは、更新されたローミング契約構造を使用してUE構成更新(UCU)手順を実行(又は開始)することができる。例えば、ホームAMFは、(a)サポートされるS-NSSAIの全てではなく、影響を受けるS-NSSAIのみに関して、かつ/又は(b)影響を受けるエリアのみに関して、ローミングPLMN識別子の更新されたリストを送信することができる。
いくつかの実施形態では、UCU手順を実行するときに、ホームAMFは、許可されたS-NSSAIのセットの各S-NSSAIに関する変更、すなわち、許可されたS-NSSAIの内容の追加、削除又は修正を示すことができる。同じUCU手順において複数の更新タスクを実行することが可能である場合がある。
NSSFにおいてローミング契約を更新する特定のメカニズムは、実装形態に依存する場合がある。例えば、ローミング契約は、例えば、NSSFを直接更新する、若しくはアプリケーション機能(AF)などのネットワーク機能(NF)によって更新する、又は構成オプションを提供するなど、異なる方法でキャリアによって更新することができる。
NSSFローミング契約テーブル
いくつかの実施形態では、ローミング契約構造は、例えば、以下の表1に示されるように、各スライスのサブテーブルを有するテーブルとして実現することができる。例えば、S-NSSAI値aに対応するネットワークスライスについて、HPLMNは、X国のPLMN01及び02、Y国のPLMN03、及びZ国のPLMN07とのローミング契約を有することができる。S-NSSAI値bに対応するネットワークスライスについて、HPLMNは、X国のPLMN01、Y国のPLMN04及び05、及びZ国のPLMN07とのローミング契約を有することができる。UEは、GPSによって導き出された位置を利用して所与の時間に位置する国を決定し、その国及び所望のS-NSSAI値に対応するPLMN識別子のリストにアクセスすることができる。
HPLMNにおいてプッシュされるS-NSSAIに関するローミング契約(UE主導)
いくつかの実施形態では、UEは、HPLMNに登録要求を送信することができる。登録要求は、UEがアクセスを要求する対応するネットワークスライスを特定するS-NSSAIのリストを含むことができる。リストされるS-NSSAIはそれぞれ、新たな情報要素「要求-PLMN-リスト」を含むことができる。S-NSSAIの「要求-PLMN-リスト」IEの値は、S-NSSAIのサポートPLMNリスト、例えば、S-NSSAIをサポートするローミング契約を有するPLMNのPLMN識別子のリストを、UEが、そのメモリに既に有するかどうかに基づいて、真又は偽に設定することができる。
真に設定された要求-PLMN-リストを有する要求されるS-NSSAIリスト中のS-NSSAIのために、ホームAMFは、抽出要求をホームNSSFに送信し、対応するサポートPLMNリストを抽出することをホームNSSFに要求することができる。クエリに応じて、ホームNSSFは、そのローミング契約構造をチェックして、S-NSSAIのサポートPLMNリストを抽出し、抽出したリストをホームAMFに送信することができる。
ホームAMFは、許可された1つ以上のS-NSSAIのリストを含む、登録受諾メッセージをUEに送信することができる。(一般に、許可されたS-NSSAIのリストは、例えば登録手順中に、サービングPLMNによって提供され、UEが、サービングPLMNにおいて使用できるS-NSSAIを示す)。許可された各S-NSSAIの一部として、ホームAMFは、関連付けられたサポートPLMNリストを含む新たな情報要素(IE)を含むことができる。
登録受諾メッセージは、例えば、拒否された各S-NSSAIに関する拒否の原因及び有効性を有する、拒否された1つ以上のS-NSSAIのリストも含むことができる。(拒否されたS-NSSAIは、拒否リストを送信するPLMNにおいてUEが使用を許可されないS-NSSAIである)。いくつかの実施形態では、(ホーム国以外の)異なる国においてローミングしているときに、UEは、許可されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリスト及び/又は拒否されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリストを調べ、現在のPLMNにおいて登録状態に留まるか、異なるPLMNに切り換えるかを判定することができる。
いくつかの実施形態では、サポートPLMNリストのサイズを考慮して、このリストを、それが対応する許可されたS-NSSAI以外の(例えば後の)新たな任意選択的なIEとして送信することができる。
サポートPLMNリスト
サポートPLMNリストは大きい場合がある。許可されたNSSAIのS-NSSAIごとにサポートPLMNリストを送信するには、大量の通信チャネルリソースを消費するであろう。よって、UEは、そのメモリに記憶された対応するサポートPLMNリストを既に有する場合、S-NSSAIの「要求-PLMN-リスト」IEを偽に設定することができる。
いくつかの実施形態では、UEは、サポートPLMNリストを要求する(例えば、1つ以上の対応するMCCによって示されるような)1つ以上の国を指定することができる。1つ以上の国は、登録要求で、又はホームPLMN(又はVPLMN)に送信するいくつかの他のメッセージで定めることができる。スケジュールされたユーザの将来イベント(例えば、iCal、Siriなどからの入力)に基づいて、UEは、所与の将来時間から所与の外国に(例えば、来週から中国に)あるかもしれないと予測し、よって、所与の国(例えば、中国に等しいMCC)のみに関するサポートPLMNリストを選択的にフェッチすることができる。よって、これは、メッセージサイズを低減する別の技法である。
いくつかの実施形態では、UEに送信される、許可された所与のS-NSSAIのサポートPLMNリストに有効性タイマ期間を追加することができる。サポートPLMNリストは、例えば、サポートPLMNリストの送信時間から始まる、少なくとも有効性タイマ期間によって示される時間にわたって有効であることが保証される。よって、有効性タイマ期間がまだ満了していない場合、UEは、所与のS-NSSAIのサポートPLMNリストを要求する必要がない。UEは、所与のS-NSSAIのサポートPLMNリストを受信すると、次の登録時にPLMNリストを要求するかどうかを判定できるように、受信時間及び有効性タイマ期間の値を記憶することができる。いくつかの実施形態では、有効性タイマ期間は、数時間又は数日間オーダーの値であることができる。有効性タイマは、例えば、UEの不揮発性メモリを使用することにより、UEの再起動に跨って持続することができる。(有効性タイマ期間及び有効性タイマの開始時間は、不揮発性メモリに記憶することができる)
いくつかの実施形態では、許可された所与のS-NSSAIのサポートPLMNリストの値は、電力サイクルの後も、有効性タイマ期間の満了まで、又は許可されたS-NSSAIの更新されたサポートPLMNリストを有するUE構成更新コマンドがUEによって受信されるまで、UEにおいて有効であるものとする。
HPLMNにおけるS-NSSAIローミング契約のUE主導転送
図6は、いくつかの実施形態に係る、ホームPLMNにある間の(サポートPLMNリストによって表されるような)S-NSSAIローミング契約のUE主導転送の例を示す。この例は、UE610、AMF612、NRF614及びNSSF616を含むことができる。AMF、NRF及びNSSFは、ホームPLMNのネットワーク機能又はノードであることができ、AMFはアクセス及びモビリティ管理機能を表し、NRFはネットワークレポジトリ機能を表し、NSSFはネットワークスライス選択機能を表す。
1では、UEは、登録要求(例えば、UEによる正に最初の電源投入で初期要求を示すように設定されたタイプ値の登録要求)を、例えば(3GPP 5GのgNBなどの)基地局を介して、AMFに送信することができる。登録要求は、真に設定された要求-PLMN-リストを有する要求されるS-NSSAI値「a」と、真に設定された要求-PLMN-リストを有する要求されるS-NSSAI値「b」とを含むことができる。(いくつかの実施形態では、登録要求は、追加的又は代替的に、例えば上述のように、将来訪問する1つ以上の国の識別表示を含むことができる)
2では、AMFは、NSSFのIPアドレスに関する要求をNRFに送信することができる。要求は、Nnrf_NFDiscovery_Requestと表記される。接頭辞「Nnrf」は、NRFを対象としたメッセージを指定する。
3では、NRFは、NSSFのIPアドレスを含む応答(Nnrf_NFDiscovery_Responseと表記される)をAMFに送信することができる。
4では、AMFは、対応するサポートPLMNリストの要求を有するS-NSSAI値「a」と、対応するサポートPLMNリストの要求を有するS-NSSAI値「b」とを含む、要求(Nnssf_NSSelection_Get_Requestと表記される)をNSSFに送信することができる。3で受信されたIPアドレスを使用して、NSSFを対象とすることができる。(いくつかの実施形態では、要求は、追加的又は代替的に、将来訪問する1つ以上の国の識別表示を含むことができる)
5では、NSSFは、そのローミング契約データベースをチェックし、S-NSSAI値「a」及び「b」のサポートPLMNリストを引き出すことができる。(いくつかの実施形態では、NSSFは、特定された1つ以上の国に関するサポートPLMNリストのみを引き出すことができる)
6では、NSSFは、対応するサポートPLMNリストを有するS-NSSAI値「a」と、対応するサポートPLMNリストを有するS-NSSAI値「b」とを含む応答(Nnssf_NSSelection_Get_Responseと表記される)をAMFに送信することができる。(いくつかの実施形態では、AMFに送信されるサポートPLMNリストは、特定された1つ以上の国に対応するリストに限定される)
7では、AMFは、許可されたS-NSSAIを含む登録受諾メッセージをUEに送信することができる。許可されたS-NSSAIは、対応するサポートPLMNリストを有するS-NSSAI値「a」と、対応するサポートPLMNリストを有するS-NSSAI値「b」とを含むことができる。(いくつかの実施形態では、UEに送信されるサポートPLMNリストは、特定された1つ以上の国に対応するリストに限定され得る)
本明細書に提示される様々な実施形態及び例のいずれかにおいて、UEとAMFとの間で転送されるメッセージは、例えば、図1に示唆されるように、基地局(例えば、3GPP 5G NRのgNB)を介して転送することができる。
HPLMNにおけるS-NSSAIローミング契約の選択的転送(UE主導)
図7は、いくつかの実施形態に係る、HPLMNにある間のS-NSSAIローミング契約の選択的(かつUE開始)転送の例を示す。この例は、UE610、AMF612、NRF614及びNSSF616を含むことができる。
1では、UEは、例えば基地局(3GPP 5GのgNBなど)を介して、AMFに登録要求(初期要求)を送信することができる。登録要求は、真に設定された要求-PLMN-リストを有する要求されるS-NSSAI値「a」と、偽に設定された要求-PLMN-リストを有する要求されるS-NSSAI値「b」とを含むことができる。
2では、AMFは、NSSFのIPアドレスに関する要求をNRFに送信することができる。(要求は、Nnrf_NFDiscovery_Requestと表記される)
3では、NRFは、NSSFのIPアドレスを含む応答(Nnrf_NFDiscovery_Responseと表記される)をAMFに送信することができる。
4では、AMFは、対応するサポートPLMNリストの要求を有するS-NSSAI値「a」を含む要求(Nnssf_NSSelection_Get_Requestと表記される)をNSSFに送信することができる。3で受信されたIPアドレスを使用して、NSSFを対象とすることができる。
5では、NSSFは、そのローミング契約データベースをチェックし、S-NSSAI値「a」のサポートPLMNリストを引き出すことができる。
6では、NSSFは、対応するサポートPLMNリストを有するS-NSSAI値「a」を含む応答(Nnssf_NSSelection_Get_Responseと表記される)をAMFに送信することができる。
7では、AMFは、許可されたS-NSSAIを含む登録受諾メッセージをUEに送信することができる。許可されたS-NSSAI自体は、対応するサポートPLMNリストを有するS-NSSAI値「a」を含む。
HPLMNにおいてプッシュされるS-NSSAIに関するローミング契約(NW主導)
いくつかの実施形態では、HPLMNのNSSFは、ローミング契約変更に応じて、S-NSSAIに対応するサポートPLMNリストを更新することができる。ローミング契約変更は、例えば、新たな契約の確立に応じた、新たなPLMNの追加、例えば、既存の契約の終了に応じた、既存のPLMNの除去、又は既存のPLMNの修正を含むことができる。
NSSFは、所与のS-NSSAIのサポートPLMNリストの変更をホームAMFに通知することができる。
ホームAMFは、S-NSSAIに対応するサポートPLMNリストの更新された状態をUEに(事前に)通知するためにUE構成更新(UCU)コマンドを開始することができる。
いくつかの実施形態では、ホームAMFは、S-NSSAIのリスト及びそれらのそれぞれのサポートPLMNリストを含む更新メッセージをUEに送信し、S-NSSAIのリストは、サポートPLMNリストが更新されたS-NSSAIのみを含む。更新メッセージは、サポートPLMNリストが更新されていないS-NSSAIを含まない。(S-NSSAIのサポートPLMNリストが更新されていない場合、UEは、UEのメモリに存在するPLMNリストが依然として有効であるため、そのPLMNリストを送信される必要がない)
UEは、UCUコマンドにおいて特定されるS-NSSAIの既存のサポートPLMNリストを削除し、それをそのS-NSSAIに対応する受信されたサポートPLMNリストと置き換えることができる。
代替的な実施形態では、所与のS-NSSAIに関するローミング契約変更が単一の国のみに影響を与えるときに、ホームAMFは、PLMNリスト全体ではなく、国及び所与のS-NSSAIに対応するPLMNサブリストをUEに送信することができる。次いで、UEは、所与のS-NSSAIに対応するPLMNリスト全体を削除して置き換える代わりに、そのサブリストのみを更新することができる。
いくつかの実施形態では、許可されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリスト及び/又は拒否されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリストに基づいて、UEは、現在のPLMNにおいて登録状態に留まるか、異なるPLMNに切り換えるかを判定することができる。
いくつかの実施形態では、NSSFにおいてローミング契約を更新できるメカニズムは、実装形態に依存する。ローミング契約は、例えば、NSSFを直接又は任意の他のネットワーク機能(NF)を介して更新することにより、異なる方法でキャリアによって更新することができる。
HPLMNにおける選択されたS-NSSAIローミング契約のNW主導転送
図8は、いくつかの実施形態に係る、UEがHPLMNにあるときのS-NSSAIローミング契約のネットワーク主導転送の例を示す。この例は、UE810、AMF812及びNSSF816を含む。AMF、NRF及びNSSFは、UEのホームPLMNに属する。
1では、サービスプロバイダが、例えば、PLMNの追加、PLMNの除去、又はPLMNの修正により、特定のキャリアに関するローミング契約を更新することができる。
2では、NSSFは、S-NSSAI値「a」及びS-NSSAI値「a」のサポートPLMNリストを含む通知メッセージ(Nnssf_NSSAIAvailability_Notifyと表記される)をAMFに送信することができる。
3では、AMFは、S-NSSAI値「a」に等しい値を有する、許可されたS-NSSAIと、S-NSSAI値「a」のサポートPLMNリストとを含む、構成更新コマンドをUEに送信することができる。
4では、UEは、S-NSSAI値「a」に関連付けられたサポートPLMNリストの更新を成功裏に完了したことを示す「UE構成更新完了」メッセージをAMFに送信することができる。
有効性タイマ期間に依存したローミング契約
いくつかの実施形態では、各S-NSSAIについて、個別のサポートPLMNリストは、それぞれの有効性タイマ期間を有することができる。有効性期間は、個別のサポートPLMNリストが有効であることが保証される期間である。サポートPLMNリストがUEに送信されるときに、個別の有効性タイマ期間は、サポートPLMNリストと共に送信される。これらの実施形態は、例えば、UEのユーザが、外国訪問を見越して一時的なローミング契約を購入した場合に、使用することができる。一時的なローミング契約は、限定された期間、例えば、限られた数時間、数日間又は数週間のものであることができる。
いくつかの実施形態では、有効性タイマは、時間に関することができる。例えば、サポートPLMNリスト(本明細書では「ローミングPLMNリスト」とも称される)は、数時間、数日間又は数週間にわたって有効であることができる。有効性期間が満了した後、リストは無効になる。(リストのPLMNは、UEによってもはや使用できなくなる。)これは、数時間又は数日間にわたって有効であるローミング契約の代金を顧客が払うシナリオで使用することができる。
いくつかの実施形態では、有効性タイマ期間は、図9に示されるように、登録受諾の一部としてUEに提供することができる。UE910は、要求されるS-NSSAIのリストを含む登録要求(初期要求)をUEのホームPLMNのAMF912に送信することができる。例えば、要求されるS-NSSAIのリストは、真に等しく設定された要求-PLMN-リストを有する要求されるS-NSSAI値「a」と、真に等しく設定された要求-PLMN-リストを有するS-NSSAI値「b」とを含むことができる。(要求-PLMN-リストは、個別のS-NSSAI値のサポートPLMNリストをUEが要求しているかどうかを示す情報要素である。)登録要求に応じて、AMFは、許可されたS-NSSAIのリストを含む登録受諾メッセージをUEに送信することができる。例えば、許可されたS-NSSAIのリストは、関連付けられたサポートPLMNリスト及び関連付けられた有効性タイマ期間を有するS-NSSAI値「a」と、関連付けられたサポートPLMNリスト及び関連付けられた有効性タイマ期間を有するS-NSSAI値「b」とを含むことができる。
いくつかの実施形態では、有効性タイマ期間は、図10に示されるように、構成更新コマンドの一部としてUEに提供することができる。UEのホームPLMNのAMF1012は、許可されたS-NSSAI(図示の例ではS-NSSAI値「a」)、関連付けられたサポートPLMNリスト、及び関連付けられた有効性タイマ期間を含む、UE構成更新コマンドをUE1010に送信することができる。UEは、許可されたS-NSSAI、サポートPLMNリスト、及び有効性タイマ期間をそのメモリに記憶する。UEは、構成更新が成功裏に完了したことを示すUE構成更新完了メッセージを送信することによって応答することができる。
VPLMNにおいてプッシュされるS-NSSAIに関するローミング契約
サポートPLMNリストをHPLMN内のUEにプッシュすることの潜在的な欠点は、リストのサイズが大きい点である。UEは、異なる国に移動するときにのみリストにアクセスすることができる。UEがHPLMN内に常に位置する場合、リストの転送及び記憶はリソース及びメモリの浪費を意味する。
いくつかの実施形態では、サポートPLMNリストは、ホーム国から離れてローミングしている間に、UEが訪問先PLMN(VPLMN)に登録要求を送信するときに、UEに提供することができる。登録要求は、要求される1つ以上のS-NSSAIのリストを含むことができる。リストの各S-NSSAIは、例えば、図5に示される長さインジケータの第2、第4又は第5の状態に対応する、マッピングされたHPLMN SSTフィールドを含むことができる。(SSTは、スライス/サービスタイプ(Slice/Service Type)の頭字語である)
UEによってVPLMNに送信された登録要求に応じて、VPLMNのAMFは、許可された1つ以上のS-NSSAIのリスト及び拒否された1つ以上のS-NSSAIのリストを含む、登録受諾メッセージをUEに送信することができる。登録受諾メッセージは、許可されたS-NSSAIのリスト中の各S-NSSAIのサポートPLMNリストと、拒否されたS-NSSAIのリスト中の各S-NSSAIのサポートPLMNリストと、も含むことができる。
許可されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリスト及び/又は拒否されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリストに基づいて、UEは、現在のPLMNにおいて登録状態に留まるか、異なるPLMNに切り換えるかを判定することができる。
NSSFローミング契約テーブルに準拠したUE実装形態
いくつかの実施形態では、UEは、ローミング契約テーブルに基づいてPLMN選択を実行することができ、その例を以下の表2に示す。
X国では、UEは、PLMN01を優先付けることができ、これは、PLMN01がS-NSSAI値a及びS-NSSAI値bの両方をサポートする(言い換えれば、PLMN01がスライスa及びスライスbをサポートする)ためである。
Y国では、UEは、いかなる優先付けもしない。次いで、UEは、デフォルトとして推奨PLMN(PPLMN)優先リストに従うことができる。しかし、(例えば、UE上の特定のアプリを選択することによって)ユーザが特定のスライスの利用に関心を示すと、UEは、このスライスをサポートするVPLMNに直ちに移動することができる。(スライスをサポートするVPLMNは、登録アクセスメッセージによってUEに知らせることができる。この登録アクセスメッセージは、V-AMFによって送信される)。例えば、ユーザが、Y国にいる間に、S-NSSAI値aに対応するスライスの利用に関心を示した場合、UEは、PLMN03への登録を試みることができる。
Z国では、UEは、PLMN07を優先付けることができる。
いくつかの実施形態では、UEは、スライスVPLMNの(例えば有効性タイマに基づく)サービス満了まで、又はスライスVPLMNの非利用可能性によるPLMNの変更まで、PPLMNリスト上のPLMNのいずれかよりも高い優先度をスライスPLMN(例えば、ユーザが関心を示したスライスに関連付けられたVPLMN)に割り当てることができる。
サポートPLMNリストに基づくPLMN選択のUE実装形態
PLMN選択のための一般的な優先スキームによれば、UEは、以下の階層において最も高い優先度を有するPLMNを選択することができる。
EHPLMN>UPLMN>OPLMN>任意の他のPLMN。
EHPLMNは、同等のHPLMN(Equivalent HPLMN)の頭字語である。同等のHPLMNは、サポートされたネットワークスライスに関して(UEの)HPLMNと同等であることが保証されたPLMNである。UPLMNは、ユーザPLMNを意味し、所与のローミング先国におけるユーザ定義のPLMN優先度を表す。例えば、デバイスソフトウェアベンダは、所与のローミング先国における推奨PLMNによってUEデバイスをプログラムすることができる。(デバイスSWベンダは、キャリアXによって加入しているUEがY国にローミングする場合にPLMNA及びBが推奨される、規則を定義することができる)。OPLMNは、オペレータPLMNを意味し、キャリアのSIMカードによって所与の国について指定されたPLMN優先度に対応する。「任意の他のPLMN」という用語は、より高いPLMNカテゴリであるEHPLMN、UPLMN及びOPLMNに属さない任意のPLMNを意味する。
いくつかの実施形態では、PLMN選択のための修正された優先スキームによれば、UEは、以下の階層において最も高い優先度を有するPLMNを選択することができる。
EHPLMN>スライスPLMN>推奨PLMN>任意の他のPLMN。
スライスPLMNは、ネットワークから受信されたサポートPLMNリストに属するPLMN(例えばホームPLMN)を指す。推奨PLMNは、UPLMN及びOPLMNカテゴリにおける任意のPLMNを指す。「任意の他のPLMN」は、より高い優先度のカテゴリであるEHPLMN、スライスPLMN、推奨PLMNに属さない任意のPLMNを指す。
許可されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリスト及び/又は拒否されたS-NSSAIのリスト中のサポートPLMNリストに基づいて、UEは、現在のPLMNにおいて登録状態に留まるか、異なるPLMNに切り換えるかを判定することができる。この変更は、再選択によって生じる場合がある。再選択は、初期値TSWITCHを有するSIM再選択タイマの満了時に開始することができる。(SIM再選択タイマは、本質的に伸縮自在であることを意味する、増分するものであることができる。例えば、3分に等しい初期値で始まることができ、次の繰り返しでは、初期値が5分に、次いで6分に増加するなどである。)タイマは、UEが任意のPLMNにキャンプオンされるときに開始することができる。例えば、TSWITCHの値は、3分、5分、6分又は8分などの数分であることができる。任意の広範な値を使用することができる。
いくつかの実施形態では、UEは、例えば、UEが現在ローミングしている国について、動的なPLMN選択優先テーブルに基づいてPLMN選択を実行することができる。動的なPLMN選択優先テーブルは、VPLMN当たり許可された1つ以上のS-NSSAI(又はS-NSSAI当たり1つ以上のサポートVPLMN)を含むことができる。
UEは、HPLMNにおいて受信されたサポートされた(又は許可された)S-NSSAIの優先リストを維持することができる。
サポートされた(又は許可された)1つ以上のS-NSSAIを有するVPLMNの優先度は、PPLMN(OPLMN/UPLMN)を超えて増分することができる。推奨PLMNが利用可能でない場合、最大数のスライス(例えばS-NSSAI)をサポートするX国におけるVPLMNに、X国でローミングしている間のPLMN選択のために最も高い優先度を割り当てることができる。
UEは、動的なPLMN選択優先テーブルに基づいて、最も高い優先度のPLMNに登録することができる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の終了基準を用いることができる。
例えば、スライスに対するユーザの加入が満了したか、S-NSSAIの満了が生じたときに、UEは、推奨PLMN(PPLMN)のリストを再構成することができ、最も高い優先度のPLMNの再選択が、SIM要素ファイル(EF)に基づくことができる。SIMは、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module)の頭字語である。
動的なPLMN選択優先テーブルからPPLMNリストにUEが戻る別の条件は、任意のスライス推奨のVPLMNの利用不能性であることができる。EHPLMN、スライスPLMN及びPPLMNカテゴリのVPLMNが、要求されるスライスをサポートする場合、UEは、任意のPLMNを選択することができる。
いくつかの実施形態では、動的なPLMN選択優先テーブルは、例えば、ホームAMFから送信され、V-AMF(すなわち、訪問先PLMNのAMF)によってルーティングされた、登録受諾メッセージの構成要素を使用して、構成可能又は再構成可能であることができる。
エンタイトルメントサーバに基づくUE実装形態
いくつかの実施形態では、ローミングするUE1110は、例えば図11に示されるように、(所与のS-NSSAIに対応する)所与のネットワークスライスのサポートVPLMNリスト1122をエンタイトルメントサーバ1112から受信することができる。
所与の国においてローミングしている間に利用可能なEHPLMNを見つけることができない場合、UEは、1116に示されるように、その現在のローミング位置を決定することができる。現在のローミング位置は、UEが現在ローミングしている国の識別表示であることができる。UEは、例えば、UEのGPS座標及び/又はWiFiベースの位置特定メカニズムを使用して、その現在のローミング位置を決定することができる。(GPSは、グローバル位置特定システム(Global Positioning System)の頭字語である)例えば、UEは、接続するWiFiアクセスポイントの位置に基づいて、その概略位置を決定することができる。
その現在のローミング位置を決定したことに応じて、UEは、エンタイトルメントサーバにフェッチ要求1118を送信することができる。フェッチ要求は、現在のローミング位置及びUEがアクセスを所望するネットワークスライスの識別表示を含むことができる。ネットワークスライスの識別表示は、S-NSSAIであることができる。
フェッチ要求1118を受信したことに応じて、エンタイトルメントサーバ1112は、(セキュアな)フェッチ要求1120をホームキャリア1114(例えば、UEのHPLMN)に送信することができる。フェッチ要求は、現在のUEローミング位置及びネットワークスライスの識別表示を含むことができる。
フェッチ要求1120に応じて、ホームキャリア1114は、現在のUEローミング位置に対応する国における特定されたネットワークスライスをサポートするVPLMNのリスト1122をエンタイトルメントサーバに送信することができる。より一般的に、ホームキャリアは、現在のUEローミング位置のためのサポートされたスライス、サービス及びサポートPLMNのセットをエンタイトルメントサーバに送信することができる。
サポートPLMNリスト1122を受信したことに応じて、エンタイトルメントサーバは、サポートPLMNリストをUE1110に送ることができる。(サポートPLMNリストは、推奨の優先度を示すように並べることができる)。UEは、サポートPLMNリストをそのメモリに記憶する。
UEは、キャンプオンすべきVPLMNを決定するときに、サポートPLMNリストのVPLMNを(OPMN及びUPLMNカテゴリの)推奨PLMNの上に優先付けることができる。
サポートPLMNリストが利用可能でない場合、又は現在の位置で利用できないPLMNをホームPLMNが提供する場合、UEは、キャンプオン及び他のサービスのために、SIM推奨PLMNを優先付けることができる。UEは、PPLMNの登録後に個別のスライスの更新されたVPLMNのリストを受信することができ、又はHPLMNによって提供されたPLMNがUEに利用可能になったときに、サービスを得るために、エンタイトルメントサーバによって提供されたPLMNリストの使用を後で試みることができる。
エンタイトルメントサーバは、ホームネットワークとUEとの間におけるローミングサービス情報のセキュアな通信及びルーティングのためのクラウドサービスとして実現することができる。
図12:サポートPLMNの記憶されたリストに基づくローミングネットワークスライス選択
いくつかの実施形態では、無線ユーザ機器(UE)デバイスを動作させるための方法1200が、図12に示される動作を含むことができる。(方法1200は、図1~図11に関連して上述された要素、実施形態及び特徴のうちの任意のサブセットを含むこともできる)。無線UEデバイスは、例えば、図3のユーザ機器106に関連して記載されたように、様々に上述されたように構成することができる。方法1200は、UEデバイスの処理要素によって実行することができる。
1210では、処理要素は、所与の国における所与のネットワークスライスをサポートする1つ以上の公衆陸上移動網(PLMN)のリストを受信することができ、所与の国は、UEのホームPLMNのホーム国とは異なり、所与のネットワークスライスは、ホームPLMNにおいてサポートされている。リストは、UEのメモリ(例えば不揮発性メモリ)に記憶することができる。
1215では、UEが所与の国に位置しており、かつ所与のネットワークスライスに対するアクセスが所望されていると判定したことに応じて、処理要素は、所与のネットワークスライスを使用するために、当該リストのPLMNにアクセスする(例えば、登録又は接続する)ことができる。(代替的に、当該判定に応じて、処理要素は、例えば様々に上述されたように、例えば、推奨PLMNの上に、当該リストのPLMNのアクセスを優先付けることができる)。UEは、例えば、UEのGPS位置を決定し、GPS位置が所与の国の範囲内であると判定することにより、所与の国に位置していると判定することができる。
いくつかの実施形態では、当該リストのPLMNにアクセスするアクションには、様々な選択基準のいずれかを使用してリストからPLMNを選択するアクションが先行する。例えば、処理要素は、(受信した)リストが選択優先度に従って並べられている場合に、リスト上で最初の(又は最上位の)PLMNを選択することができる。別の例として、処理要素は、測定された最大信号強度、信号対雑音比(SINR)、基準信号の受信電力(RSRP)、又は信号若しくは接続品質の任意の他の尺度を有する、リストのPLMNを選択することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、登録要求(又は接続要求又はランダムアクセスプリアンブル)をPLMNに送信することにより、リストのPLMNにアクセスすることができる。登録要求は、所与のネットワークスライスの識別子を含むことができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、例えば様々に上述されたように、ホーム国又は所与の国にある間に、登録要求(又は他のメッセージ)をホームPLMNに送信することができる。リストは、登録要求を送信した後にホームPLMNから受信することができる。(ホームPLMNのネットワークスライス選択機能は、リストを記憶及び維持することができる)
いくつかの実施形態では、登録要求(又は他のメッセージ)は、例えば様々に上述されたように、所与のネットワークスライスに関連付けられる要求されるS-NSSAI(単一ネットワークスライス選択支援情報)値を含むことができる。S-NSSAI値は、1つ以上のPLMNのリストが要求されているかどうかを示す情報要素(IE)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、登録要求(又は他のメッセージ)は、所与の国の識別表示、例えば、所与の国のモバイル国コード(MCC)を含むことができる。いくつかの実施形態では、登録要求は、例えば様々に上述されたように、所与の国を含む1つ以上のローミング先国の識別表示を含むことができる。よって、処理要素は、1つ以上のローミング先国に対応する1つ以上のリストを受信することができ、各リストは、対応するローミング先国における所与のネットワークスライスをサポートする1つ以上のPLMNを含む。よって、処理要素には、全ての国に関する全てのリスト、又は全てのネットワークスライスに関する全てのリストが殺到しなくて済む。
いくつかの実施形態では、UEが所与の国にある間に、処理要素は、ホーム国と異なり、所与の国とも異なる第2の国の識別表示を含む登録要求(又は他のメッセージ)を、所与の国におけるローミングPLMNに送信することができる。ローミングPLMNは、ホームNSSFにコンタクトして、第2の国における所与のスライスをサポートする1つ以上のPLMNのリストを取得し、そのリストをUEに送ることができる。処理要素は、例えば、ローミングPLMNの基地局から、リストを受信することができる。第2の国の識別表示を含むこの登録要求は、例えば、第2の国に将来入ることを見越して、UEが所与の国にある間に送信することができる。
いくつかの実施形態では、リストは、例えば様々に上述されたように、リストが有効であることが保証される時間の長さを示す有効性タイマ期間と共に受信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、リストの1つ以上のPLMNが所与のスライスをサポートしなくなるまでの期間を示す有効性タイマ期間を受信するように構成することができる。有効性タイマは、例えば様々に上述されたように、再起動に跨って持続することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、(a)ホーム国におけるホームPLMNにUEが関連付けられている(例えば、キャンプオン又は接続されている)ときに、かつ(b)UEによって主張されるリストの要求なしに、リストを受信することができる。例えば、ホームPLMNは、ホームPLMNに関与するローミング契約が確立、終了又は修正されたときにリストを更新することができ、更新に応じてリストの更新された状態をUEに送信することができる。リストは、ホームPLMNから、例えば、ホームPLMNのアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)から、受信することができる。UEは、ホームPLMNの基地局(例えば、3GPP 5GのgNB)を介してホームPLMNと通信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、(a)所与の国の訪問先PLMN、又は(b)所与の国におけるWiFiアクセスポイントを介して、ホームPLMNからリストを受信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、例えば、図11に関連して上述されたように、所与の国においてローミングしている間に、フェッチ要求をエンタイトルメントサーバに送信することができる。フェッチ要求は、UEの位置のインジケーション及び所与のネットワークスライスの識別表示を含むことができる。処理要素は、フェッチ要求を送信した後に、1つ以上のPLMNのリストを受信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、PLMN選択のために、推奨PLMN(例えば、ユーザ推奨及びオペレータ推奨のPLMN)の上に、リストの1つ以上のPLMNを優先付けることができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、例えば様々に上述されたように、所与の国における所与のネットワークスライスをサポートする1つ以上のPLMNの更新されたリストを受信することができる。
いくつかの実施形態では、ホーム国におけるホーム公衆陸上移動網(PLMN)のアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)を動作させるための方法1300が、図13に示される動作を含むことができる。(方法1300は、図1~図12に関連して上述された要素、実施形態及び特徴のうちの任意のサブセットを含むこともできる)。AMFは、例えば、プログラム命令を実行する処理要素によって、実現することができる。
1310では、処理要素は、所与の国における所与のネットワークスライスをサポートする1つ以上のローミング(又は訪問先)公衆陸上移動網(PLMN)のリストを取得することができ、所与の国は、ホーム国とは異なる。例えば、AMFは、ホームPLMNのネットワークスライス選択機能(NSSF)からリストを取得することができる。
1315では、処理要素は、ホームPLMNに加入しているユーザ機器(UE)にリストを送信することができる。リストは、基地局(例えば、3GPP 5GのgNB)又はインターネットを介してUEに送信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、UEから受信された登録要求(又は他のメッセージ)に応じてリストを送信することができる。登録要求(又は他のメッセージ)は、所与のネットワークスライス及び/又は所与の国を示すことができる。ネットワークスライスは、例えば、単一ネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI)値を使用して示すことができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、UEによって主張されるリストの要求なしに、リストをUEに送信することができる。(よって、リストは、UEにプッシュされると言える)。例えば、処理要素は、UEがホームPLMNに関連付けられている(例えば、キャンプオン又は接続されている)間に、リストをUEに送信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、UEが所与の国における登録を試みた(又は接続した)訪問先PLMNを介して、UEにリストを送信することができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、例えば様々に上述されたように、UEが接続した訪問先PLMNのエンタイトルメントサーバにリストを送信することができる。エンタイトルメントサーバは、リストをUEに送ることができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、有効性タイマ値、例えば上記の実施形態のいずれかに記載されるような有効性タイマ値を、リストと共にUEに送信することができる。
いくつかの実施形態では、基地局(BS)を動作させるための方法1400が、図14に示される動作を含むことができる(方法1400は、図1~図13に関連して上述された要素、実施形態及び特徴のうちの任意のサブセットを含むこともできる)。基地局は、様々に上述されたように、例えば、図4の基地局102に関連して記載されたように構成することができる。方法1400は、基地局の処理要素によって実行することができる。
1410では、処理要素は、登録要求(又は他のメッセージ)をRFチャネルを介してユーザ機器(UE)から受信することができ、登録要求(又は他のメッセージ)は、例えば様々に上述されたように、所与のネットワークスライスのインジケーション及び/又は所与の国のインジケーションを含む。所与のネットワークスライスは、UEが使用に関心を持つスライスであることができる。所与の国は、UEのホームPLMNのホーム国とは異なる。所与の国は、例えば、UEがローミングしている国、又はUEが将来訪問すると予想する国であることができる。基地局は、ホームPLMNの基地局、又は所与の国におけるローミングPLMNの基地局であることができる。
1415では、処理要素は、登録受諾メッセージ(又はより一般的に応答メッセージ)をRFチャネルを介してUEに送信することができ、登録受諾メッセージ(又は応答メッセージ)は、所与のネットワークスライスをサポートする、所与の国の1つ以上の公衆陸上移動網のリストを含む。
いくつかの実施形態では、基地局は、例えば様々に上述されたように、UEのホームPLMNに属する基地局であることができる。
いくつかの実施形態では、基地局は、所与の国の訪問先PLMN、例えば、UEが接続したか、登録要求を送信した訪問先PLMNに属する基地局であることができる。UEは、リストを受信した後に、所与の国の別のPLMNに、例えば、リストから選択されたPLMNに、切り替えることができる。
いくつかの実施形態では、処理要素は、例えば本明細書で様々に記載されたように、リストと共に有効性タイマ期間を送信することができる。
本開示の実施形態は、任意の様々な形態で実現されてもよい。例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータにより実施される方法、コンピュータ可読メモリ媒体、又はデバイスとして実現することができる。他の実施形態は、ASICなどの1つ以上のカスタム設計されたハードウェアデバイスを使用して実現されてもよい。更なる他の実施形態は、FPGAなどの1つ以上のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現されてもよい。
いくつかの実施形態は、アンテナと、アンテナに結合された無線機と、無線機に動作可能に結合された処理要素と、を備えるデバイスを含むことができ、このデバイスは、前述の実施例の任意の又は全ての部分を実装するように構成されている。
いくつかの実施形態では、デバイス(例えばUE106)は、プロセッサ(又はプロセッサのセット)及びメモリ媒体を含むように構成してもよい。ここで、メモリ媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、メモリ媒体からプログラム命令を読み込み、実行するように構成されている。プログラム命令は、本明細書に記載された種々の方法の実施形態の任意のもの(又は、本明細書に記載された方法の実施形態の任意の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のいずれかの任意のサブセット、又は、このようなサブセットの任意の組み合わせ)を実施するために実行可能である。デバイスは、様々な形態のいずれかにおいて実現されてもよい。
また別の例示的な実施形態は、前述の実施例のいずれかの任意の又は全ての要素を実行する手段を備える、装置を含むことができる。
更に別の例示的な実施形態は、先行する例のいずれかの要素のいずれか又は全てをデバイスに実行させるように構成された処理要素を備える装置を含むことができる。
基地局と通信するユーザ機器(UE)を動作させるための、本明細書に記載の方法の任意のものは、ダウンリンクでUEによって受信された各メッセージ/信号Xを、基地局によって送信されたメッセージ/信号Xと解釈し、アップリンクでUEによって送信された各メッセージ/信号Yを、基地局によって受信されたメッセージ/信号Yと解釈することによって、基地局を動作させるための対応する方法の基礎とすることができる。
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることを十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態及び修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態及び修正形態を包含すると解釈されることが意図されている。