JP2023514809A - 卵巣癌を診断するためのバイオマーカー - Google Patents

卵巣癌を診断するためのバイオマーカー Download PDF

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Abstract

本明細書に記載されているのは、がん(例えば、卵巣)、自己免疫疾患、線維症及び老化状態などであるがこれらに限定されない疾患及び状態を診断するのに有用な糖ペプチドバイオマーカーである。また、糖ペプチドバイオマーカーを生成する方法、及び質量分析を使用して糖ペプチドを分析する方法も、本明細書に記載されている。また、機械学習アルゴリズムを使用して糖ペプチドを分析する方法も、本明細書に記載されている。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月31日出願の米国特許仮出願第62/968,941号の優先権及び利益を主張するものであり、その全内容はすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、グリカン、ペプチド、及び糖ペプチドを含むがこれらに限定されない糖プロテオミクスバイオマーカー、ならびに質量分析を用いかつ臨床応用においてこれらのバイオマーカーを使用する方法に関する。
グリコシル化の変化は、がんなどの病状に関連して記載されている。例えば、その全内容がすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Dube,D.H.;Bertozzi,C.R.Glycans in Cancer and Inflammation-Potential for Therapeutics and Diagnostics.Nature Rev.Drug Disc.2005,4,477-88、を参照のこと。しかし、その患者からの試料のグリコシル化の変化に基づいて、患者の卵巣癌などのがんを診断するための臨床的に関連する非侵襲的アッセイが依然として必要である。
卵巣癌を診断するための従来の臨床アッセイは、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって患者の血液中のタンパク質CA125(がん抗原125)の量を測定することを含む。しかし、ELISAには、感度及び精度に限界がある。例えば、ELISAでは、ng/mL範囲の濃度でのみCA125を測定する。この狭い測定範囲では、この濃度範囲を実質的に上回るかまたは下回る濃度でバイオマーカーを測定することができないため、このアッセイの意義は制限される。また、CA 125 ELISAアッセイは、アッセイすることができる試料のタイプに関して制限されている。より正確かつ高感度の試験がないため、別様には卵巣癌と診断される可能性のある患者は卵巣癌と診断されず、したがって適切なフォローアップ医療を受けることができない。
別の方法として、質量分析(MS)は、糖ペプチドを含むがん特異的バイオマーカーの高感度かつ正確な測定を提供する。例えば、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ruhaak,L.R.,et al.,Protein-Specific Differential Glycosylation of Immunoglobulins in Serum of Ovarian Cancer Patients DOI:10.1021/acs.jproteome.5b01071;J.Proteome Res.,2016,15,1002-1010(2016);また、Miyamoto,S.,et al.,Multiple Reaction Monitoring for the Quantitation of Serum Protein Glycosylation Profiles:Application to Ovarian Cancer,DOI:10.1021/acs.jproteome.7b00541,J.Proteome Res.2018,17,222-233(2017)を参照のこと。しかし、MSを使用してがんを一般的に、または卵巣癌を特異的に診断することは、これまで臨床的に意義のある方法で実証されていない。
必要とされるのは、新しいバイオマーカー、及びMSを使用して、これらのバイオマーカーを使用してがんなどの病状を診断する新しい方法である。以下の開示において本明細書に記載されているのは、グリカン、ペプチド、及び糖ペプチド、ならびにそれらの断片を含むそのようなバイオマーカー、ならびに卵巣癌を診断するためにMSと共にバイオマーカーを使用する方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、または本質的になる糖ペプチドまたはペプチドである。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、1つまたは複数のMRM遷移を検出するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;本明細書に記載の遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと、を含む方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、試料の分類を同定するための方法であって、試料中の1つまたは複数の糖ペプチドを質量分析(MS)によって定量することであって、糖ペプチドは、それぞれ、それぞれの場合に個別に、配列番号1~76及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを含む、定量することと;訓練済みモデルに定量を入力して、出力確率を生成することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、試料の分類を同定することと、を含む方法である。
さらに別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、生体試料を分類するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;遷移1~76からなる群から選択されるMRM遷移を検出することと;糖ペプチドを定量することと;訓練済みモデルに定量を入力して、出力確率を生成することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、生体試料を分類することと、を含む方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を治療するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;試料中の1つまたは複数の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;遷移1~76からなる群から選択される1つまたは複数の多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出し定量することと、訓練済みモデルに定量を入力して、出力確率を生成することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、患者を分類することであって、分類が、(A)化学療法剤を必要とする患者;(B)免疫療法剤を必要とする患者;(C)ホルモン療法を必要とする患者;(D)標的治療剤を必要とする患者;(E)手術を必要とする患者;(F)ネオアジュバント療法を必要とする患者;(G)手術前に、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、もしくはそれらの組み合わせを必要とする患者;(H)手術後に、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、もしくはそれらの組み合わせを必要とする患者;または、(I)それらの組み合わせ;からなる群から選択される、患者を分類することと;治療有効量の治療剤を患者に投与することであって、分類AまたはIが決定された場合、治療剤は化学療法から選択され、分類BまたはIが決定された場合、治療剤は免疫療法から選択され;分類CまたはIが決定された場合、治療剤はホルモン療法から選択され;分類DまたはIが決定された場合、治療剤は標的療法から選択され、分類FまたはIが決定された場合、治療剤はネオアジュバント療法から選択され;あるいは分類GまたはIが決定された場合、治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、またはそれらの組み合わせから選択され;分類HまたはIが決定された場合、治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、またはそれらの組み合わせから選択される、投与することと、を含む方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、機械学習アルゴリズムを訓練するための方法であって、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、またはそれから本質的になる、糖ペプチドを含む試料を示すMRM遷移シグナルの第1のデータセットを提供することと;対照試料を示すMRM遷移シグナルの第2のデータセットを提供することと;機械学習アルゴリズムを使用して、第1のデータセットを第2のデータセットと比較することと、を含む方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出及び定量する;または、遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出及び定量することと;訓練済みモデルに検出された糖ペプチドもしくはMRM遷移の定量を入力して、出力確率を生成し、出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、患者の診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、患者を卵巣癌を有すると診断することと、を含む方法である。いくつかの例では、方法は、QQQを用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行することを含む。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、またはそれから本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 グリカンの記号命名法(Symbol Nomenclature for Glycans)(SNFG)システムを使用して、グリカンの化学構造を図示している。各グリカン構造は、グリカン参照コード番号に関連付けられている。 質量分析によって遷移1~76を検出するためのワークフローを示す。 質量分析によって遷移1~76を検出するためのワークフローを示す。 バイオマーカー分析物の液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)検出によって得られた保持時間(RT)による強度のプロットである。上のプロットは、PB-Netアルゴリズムから予測された確率及び統合されたピークの最終(RT)開始及び停止予測を示す。 LC保持時間分析を示す。 実施例3に記載されているような、良性及び悪性卵巣癌試料中のCA 125タンパク質を測定するためのELISA結果のプロットである。 実施例4に記載されているような、良性及び悪性卵巣癌試料中においてがんを有する確率のプロットである。
特許または出願ファイルには、カラーで作成された図面が少なくとも1つ含まれている。カラー図面(複数可)による本特許または特許出願公開の写しは、請求に応じて、必要な手数料が支払われた場合に、米国特許商標庁により提供される。
以下の説明は、これにより当業者が本発明を作製及び使用することができるようになり、特定の用途との関係において本発明を組み込むことができるようになるために提示される。種々の修正、ならびに異なる用途における様々な使用は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原理は、広範囲の実施形態に適用され得る。したがって、本明細書の発明は、提示された実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致するそれらの最も広い範囲を与えられるべきである。
本明細書において開示される特徴すべて(添付の特許請求の範囲、要約及び図面を含む)は、特に明記しない限り、同じ、同等の、または類似の目的を果たす代替の特徴に置き換えてもよい。したがって、特に明記しない限り、開示されている各特徴は、一連の一般的な同等または類似の特徴の一例にすぎない。
使用される場合、左、右、前、後、上、下、フォワード、リバース、時計回り及び反時計回りのラベルは、便宜上の目的でのみ使用されており、特定の固定方向を意味することを意図するものではないことに注意すべきである。代わりに、それらは、対象体の種々の部分間の相対的な位置及び/また方向を反映するために使用される。
I.一般条項
本開示は、生体試料中のグリカンのプロファイリング、検出、及び/または定量のための方法及び組成を提供する。いくつかの例では、卵巣癌を有する患者を診断及びスクリーニングするためのグリカン及び糖ペプチドパネルが記載されている。いくつかの例では、がん、自己免疫疾患、または線維症を有する患者を診断及びスクリーニングするためのグリカン及び糖ペプチドパネルが記載されている。
質量分析法を使用して生体試料を分析するためのある特定の技術が知られている。例えば、その全内容がすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年10月18日に国際特許出願番号PCT/US2018/56574として出願の、「IDENTIFICATION AND USE OF BIOLOGICAL PARAMETERS FOR DIAGNOSIS AND TREATMENT MONITORING」と題された国際PCT特許出願公開番号WO2019079639A1を参照のこと。また、その全内容がすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年8月31日に米国特許出願第16/120,016号として出願の、「IDENTIFICATION AND USE OF GLYCOPEPTIDES AS BIOMARKERS FOR DIAGNOSIS AND TREATMENT MONITORING」と題された米国特許出願公開第US20190101544A1号も参照のこと。
II.定義
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を含む。
本発明で使用される場合、「生体試料」という句は、生物または生物からの液体もしくは組織に由来する、生物または生物からの液体もしくは組織から得られる、生物または生物からの液体もしくは組織から生成される、生物または生物からの液体もしくは組織から提供される、生物または生物からの液体もしくは組織から採取される、あるいは生物または生物からの液体もしくは組織から除去される試料を指す。生体試料には、滑液、全血、血清、血漿、尿、痰、組織、唾液、涙液、髄液、生検によって得られた組織切片(複数可);組織培養に置かれたまたは組織培養に適合した細胞(複数可);汗、粘液、糞便物質、胃液、腹水(abdominal fluid)、羊水、嚢胞液、腹水(peritoneal fluid)、膵液、母乳、肺洗浄、骨髄、胃酸、胆汁、精液、膿、房水、漏出液、及び前述のものの派生物、部分及び組み合わせを含む類似のもの、が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの例では、生体試料には、血液及び/または血漿が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの例では、生体試料には、尿または糞便が含まれるが、これらに限定されない。生体試料には、唾液が含まれるが、これに限定されない。生体試料には、組織解剖及び組織生検が含まれるが、これらに限定されない。生体試料には、前述の生体試料の派生物または画分が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「グリカン」という用語は、複合糖質の炭水化物残基、例として、糖ペプチド、糖タンパク質、糖脂質またはプロテオグリカンの炭水化物部分を指す。グリカン構造は、グリカン参照コード番号で説明されており、2020年1月31日に出願の国際PCT特許出願番号PCT/US2020/016286にも図示されており、これは、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれている。例えば、すべての目的のために参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、2020年1月31日に出願のPCT特許出願番号PCT/US2020/016286の図1~14を参照のこと。グリカンは、グリカンを図示するためのグリカンの記号命名法(SNFG)を使用して、図示されている。この図解システムの説明は、インターネット上(www.ncbi.nlm.nih.gov/glycans/snfg.html)で入手可能であり、その全内容はすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。Glycobiology 25:1323-1324,2015、に発表されているSymbol Nomenclature for Graphical Representations of Glycans、これは、doi.org/10.1093/glycob/cwv091においてインターネット上で入手可能である。SNFGシステムの図解を示す追加情報がある。このシステム内では、Hex_i:という用語は以下のように解釈される:iは緑色の円(マンノース)の数及び黄色の円(ガラクトース)の数を示す。HexNAC_jという用語は、jを使用して青色の正方形の(GlcNACの)数を示す。Fuc_dという用語は、dを使用して赤色の三角形(フコース)の数を示す。NeuAC_lという用語は、lを使用して紫色のダイヤモンド(シアル酸)の数を示す。本明細書で使用されるグリカン参照コードでは、これらのi、j、d、及びlの用語を組み合わせて、コンポジット4~5の数のグリカン参照コード、例えば、5300または5320を作成する。一例として、図1のグリカン3200及び3210には、両方とも3つの緑色の円(マンノース)、2つの青色の正方形(GlcNAC)が含まれ、紫色のダイヤモンド(シアル酸)は含まれていないが、グリカン3210には1つの赤色の三角形(フコース)も含まれている点が異なる。
本明細書で使用される場合、「糖ペプチド」という用語は、少なくとも1つのグリカン残基が結合したペプチドを指す。本明細書に記載の各実施形態では、糖ペプチドは、1つまたは複数のグリカン、例えば、その配列番号に関連する本明細書に記載のグリカンとともに、示された配列番号によって指定されるアミノ酸配列を含み得るか、それらから本質的になり得るか、またはそれからなり得る。例えば、本明細書で使用される配列番号1による糖ペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列及びグリカン5402による糖ペプチドを指すことができ、ここで、グリカンは、配列番号1の残基1424に結合している。本明細書で使用される配列番号1を含む糖ペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列及びグリカン5402を含む糖ペプチドを指すことができ、グリカンは残基1424に結合している。本明細書で使用される、配列番号1から本質的になる糖ペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列及びグリカン5402から本質的になる糖ペプチドを指すことができ、グリカンは残基1424に結合している。本明細書で使用される、配列番号1からなる糖ペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列及びグリカン5402からなる糖ペプチドを指すことができ、グリカンは残基1424に結合している。同様に、配列番号2~30にも使用法が適用され、グリカンについては以下のセクションで説明する。
本明細書で使用される場合、「グリコシル化ペプチド」という句は、グリカンに結合したペプチドを指す。
本明細書で使用される場合、「糖ペプチド断片」または「グリコシル化ペプチド断片」または「糖ペプチド」という句は、グリコシル化ペプチドが、断片化、例えば、MRM-MS機器内のイオン断片化によって得られるグリコシル化タンパク質のアミノ酸配列の一部(すべてではないが)と同じアミノ酸配列を有するグリコシル化ペプチド(または糖ペプチド)を指す。MRMは、多重反応モニタリングを指す。特に明記しない限り、本明細書において、「糖ペプチド断片」または「糖ペプチドの断片」は、糖タンパク質が酵素的に消化されて糖ペプチドを生成した後に、任意選択で質量分析計を使用して直接生成される断片を指す。
本明細書で使用される場合、「糖タンパク質」という句は、グリコシル化ペプチドが得られるグリコシル化タンパク質を指す。
本明細書で使用される場合、「ペプチド」という句は、特に明記しない限り、グリコシル化ペプチドが得られるグリコシル化タンパク質ではなく、糖ペプチドを含むことを意味する。
本明細書で使用される場合、「多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)」という句は、生体試料中のグリカン及びペプチドの標的化された定量化のための高感度かつ選択的な方法を指す。従来の質量分析とは異なり、MRM-MSは非常に選択的である(標的化されている)ため、研究者は機器を微調整して、目的のある特定のペプチド断片を具体的に探すことができる。MRMによって、潜在的なバイオマーカーなど、目的のペプチド断片の感度、特異度、速度、及び定量性を向上させることができる。MRM-MSは、三連四重極(QQQ)質量分析計及び四重極飛行時間(qTOF)質量分析計の1つまたは複数を使用することによって行われる。
本明細書で使用される場合、「糖ペプチドを消化する」という句は、酵素を使用して特定のアミノ酸ペプチド結合を切断する生物学的プロセスを指す。例えば、糖ペプチドを消化することは、糖ペプチドを消化酵素、例えばトリプシンと接触させて糖ペプチドの断片を生成することを含む。いくつかの例では、プロテアーゼ酵素を使用して糖ペプチドを消化する。「プロテアーゼ」という用語は、大きなペプチドを、より小さなポリペプチドまたは個々のアミノ酸にタンパク質分解または分解する酵素を指す。プロテアーゼの例には、セリンプロテアーゼ、スレオニンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、アスパラギンペプチドリアーゼ、及びそ前述の任意の組み合わせのうちの1つまたは複数が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「糖ペプチドを断片化すること」という句は、MRM-MS機器で発生するイオン断片化プロセスを指す。断片化することによって、同じ質量を有するがそれらの電荷に関してばらつきがある種々の断片が生成され得る。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、哺乳動物を指す。哺乳動物の非限定的な例としては、ヒト、非ヒト霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、またはウシなどが挙げられる。ヒト以外の哺乳類を、疾患、前疾患、または前疾患状態の動物モデルを表す対象として有利に使用することができる。対象は、雄でも雌でもよい。しかし、卵巣癌を診断する関係において、対象は、特に明記しない限り、女性である。対象は、疾患または状態を有すると以前に特定された対象であって、任意選択で、疾患または状態のための治療的介入をすでに受けているか、または現在受けている対象であり得る。あるいは、対象は、疾患または状態を有すると以前に診断されたことがない対象でもあり得る。例えば、対象は、疾患または状態についての1つもしくは複数の危険因子を呈する対象、または疾患の危険因子を呈さない対象、または疾患または状態について無症状の対象であり得る。対象はまた、疾患または疾病に罹患しているかまたは発症するリスクがある対象でもあり得る。
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、哺乳動物の対象を指す。哺乳動物は、ヒト、またはウマ、ブタ、イヌ、ネコ、有蹄類、及び霊長類の動物を含むがこれらに限定されない動物であり得る。一実施形態では、個体はヒトである。本明細書に記載の方法及び使用は、医学的及び獣医学的使用の両方に有用である。「患者」は、特に明記されていない限り、ヒト対象である。
本明細書で使用される場合、「多重反応モニタリング(MRM)遷移」という句は、糖ペプチドまたはその断片がMRM-MSによって検出されたときに観察される質量対電荷(m/z)ピークまたはシグナルを指す。MRM遷移は、前駆イオン及び生成イオンの遷移として検出される。
本明細書で使用される場合、「多重反応モニタリング(MRM)遷移の検出」という句は、質量分析計によってタンデム質量分析計イオンフラグメンテーション法を使用して試料が分析され、試料中のイオン断片の質量対電荷比が同定されるプロセスを指す。この句は、MRM-MS遷移が検出され、次に、これを糖ペプチドまたはその断片の計算による質量対電荷比(m/z)と比較して、糖ペプチドを同定するMSプロセスを指す。これらの同定された質量対電荷比の絶対値を、遷移と呼ぶ。本明細書に記載の方法との関係において、質量対電荷比遷移は、グリカン、ペプチド、または糖ペプチドイオン断片を示す値である。本明細書に記載のいくつかの糖ペプチドについては、単一の遷移ピークまたはシグナルが存在する。本明細書に記載のいくつかの他の糖ペプチドについては、2つ以上の遷移ピークまたはシグナルが存在する。本明細書において、いくつかの実施例では、それらの糖ペプチドが同一のMRM-MS断片化パターンを有する場合、単一の遷移が、2つ以上の糖ペプチドを示すことがある。遷移ピークまたはシグナルには、本明細書に記載の遷移が含まれ、これらは、表1~5、例えば、表1、表2、表3、表4、または表5、またはそれらの組み合わせによる、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列からなるか、またはこれらから本質的になる糖ペプチドに関連しているが、これらに限定されない。MRM質量分析についての背景情報は、その全内容がすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Introduction to Mass Spectrometry:Instrumentation,Applications,and Strategies for Data Interpretation,4th Edition,J.Throck Watson,O.David Sparkman,ISBN:978-0-470-51634-8,November 2007に見出すことができる。
本明細書で使用される場合、「参照値」という用語は、病状が知られている個体(複数可)の集団から得られる値を指す。参照値はn次元の特徴空間にあり、マージン最大化超平面によって定義される。参照値は、当業者に周知の標準的方法に従って、個体の任意の特定の集団、亜集団、または群について決定することができる。
本明細書で使用される場合、「個体の集団」という用語は、1または複数の個体を意味する。一実施形態では、個体の集団は、1の個体からなる。一実施形態では、個体の集団は、複数の個体を含む。本明細書で使用される場合、「複数」という用語は、少なくとも2(例として、少なくとも4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、または30)の個体を意味する。一実施形態では、個体の集団は、少なくとも10の個体を含む。
本明細書で使用される場合、「治療」または「治療する」という用語は、1)疾患もしくは疾病を予防するかもしくは疾患または疾病から保護する、つまり、臨床症状を発症させないこと;2)疾患または疾病を阻害する、すなわち、臨床症状の発症を阻止または抑制すること;及び/または3)疾患または疾病を緩和し、臨床症状の退行をもたらすこと、を含む、哺乳動物などの対象における疾患または疾病の任意の治療を意味する。治療は、治療を必要とする対象に治療剤を投与することを含み得る。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、示された値及びその値の上下の範囲を示し、これを包含する。ある特定の実施形態では、「約」という用語は、指定された値±10%、±5%、または±1%を示す。ある特定の実施形態では、「約」という用語は、指定された値±その値の1標準偏差を示す。
III.バイオマーカー
本明細書に記載されているのはバイオマーカーである。これらのバイオマーカーは、疾患及び状態の診断を含むがこれに限定されないさまざまな用途にとって有用である。例えば、本明細書に記載のある特定のバイオマーカー、またはそれらの組み合わせは、卵巣癌を診断するために有用である。いくつかの他の例では、本明細書に記載のある特定のバイオマーカー、またはそれらの組み合わせは、がん、自己免疫疾患、または線維症を有する患者を診断及びスクリーニングするのに有用である。いくつかの例では、本明細書に記載のバイオマーカー、またはそれらの組み合わせは、患者が適切な医学的治療を受けるように患者を分類するのに有用である。いくつかの他の例では、本明細書に記載のバイオマーカーまたはそれらの組み合わせは、例えば、患者を治療するための治療剤を特定することによって、患者の疾患もしくは状態を治療または改善するのに有用である。いくつかの他の例では、本明細書に記載のバイオマーカー、またはそれらの組み合わせは、患者の治療の予後、または治療レジメンの成功の可能性もしくは生存性を決定するのに有用である。
いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1~76から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1~76から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1~76から選択されるアミノ酸配列からなる、またはそれから本質的になる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1~76から選択されるアミノ酸配列からなる、またはそれから本質的になる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、後述のように、糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を、MSの結果を分析することによって決定する。いくつかの例では、MSの結果を、機械学習を使用して分析する。
本明細書に記載されているのは、グリカン、ペプチド、糖ペプチド、それらの断片、及びそれらの組み合わせから選択されるバイオマーカーである。いくつかの例では、糖ペプチドは、配列番号1~76から選択されるアミノ酸配列からなる。いくつかの例では、糖ペプチドは、配列番号1~76から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択されるアミノ酸配列からなる、またはそれから本質的になる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、患者からの試料をMSによって分析し、その結果を使用して、試料中の配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択されるアミノ酸配列からなる、またはそれから本質的になる糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を決定する。いくつかの例では、後述のように、糖ペプチドの存在、絶対量、及び/または相対量を、MSの結果を分析することによって決定する。いくつかの例では、MSの結果を、機械学習を使用して分析する。
本明細書に記載されているのは、グリカン、ペプチド、糖ペプチド、それらの断片、及びそれらの組み合わせから選択されるバイオマーカーである。いくつかの例では、糖ペプチドは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択されるアミノ酸配列からなる。いくつかの例では、糖ペプチドは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
a.O-グリコシル化
いくつかの例では、本明細書に記載の糖ペプチドは、O-グリコシル化ペプチドを含む。これらのペプチドには、グリカンがアミノ酸の酸素原子を介してペプチドに結合している糖ペプチドが含まれる。典型的には、グリカンが結合しているアミノ酸はスレオニン(T)またはセリン(S)である。いくつかの例では、グリカンが結合しているアミノ酸はスレオニン(T)である。いくつかの例では、グリカンが結合しているアミノ酸はセリン(S)である。
ある特定の例では、O-グリコシル化ペプチドは、アポリポタンパク質C-III(APOC3)、アルファ-2-HS-糖タンパク質(FETUA)、及びそれらの組み合わせから選択される群からのそれらのペプチドを含む。ある特定の例では、本明細書に記載のO-グリコシル化ペプチドは、アポリポタンパク質C-III(APOC3)ペプチドである。ある特定の例では、本明細書に記載のO-グリコシル化ペプチドは、アルファ-2-HS-糖タンパク質(FETUA)である。
b.N-グリコシル化
いくつかの例では、本明細書に記載の糖ペプチドは、N-グリコシル化ペプチドを含む。これらのペプチドには、グリカンがアミノ酸の窒素原子を介してペプチドに結合している糖ペプチドが含まれる。典型的には、グリカンが結合しているアミノ酸はアスパラギン(N)またはアルギニン(R)である。いくつかの例では、グリカンが結合しているアミノ酸はアスパラギン(N)である。いくつかの例では、グリカンが結合しているアミノ酸はアルギニン(R)である。
ある特定の例では、N-グリコシル化ペプチドは、アルファ-1-アンチトリプシン(A1AT)、アルファ-1B-糖タンパク質(A1BG)、ロイシンリッチアルファ-2-糖タンパク質(A2GL)、アルファ-2-マクログロブリン(A2MG)、アルファ-1-アンチキモトリプシン(AACT)、アファミン(AFAM)、アルファ-1-酸性糖タンパク質1及び2(AGP12)、アルファ-1-酸性糖タンパク質1(AGP1)、アルファ-1-酸性糖タンパク質2(AGP2)、アポリポタンパク質A-I(APOA1)、アポリポタンパク質B-100(APOB)、アポリポタンパク質D(APOD)、ベータ-2-糖タンパク質-1(APOH)、アポリポタンパク質M(APOM)、アトラクチン(ATRN)、カルパイン-3(CAN3)、セルロプラスミン(CERU)補体H因子(CFAH)、補体I因子(CFAI)、クラステリン(CLUS)、補体C3(CO3)、補体C4-A及びC4-B(CO4A及びCO4B)、補体成分C6(CO6)、補体成分C8A鎖(CO8A)、凝固第XII因子(FA12)、ハプトグロビン(HPT)、ヒスチジンリッチ糖タンパク質(HRG)、免疫グロブリン重鎖定常部アルファ1及び2(IgA12)、免疫グロブリン重鎖定常部アルファ2(IgA2)、免疫グロブリン重鎖定常部ガンマ2(IgG2)、免疫グロブリン重鎖定常部mu(IgM)、インターアルファトリプシン阻害剤重鎖H1(ITIH1)、血漿カリクレイン(KLKB1)、キニノーゲン-1(KNG1)、血清パラオキソナーゼ/アリールエステラーゼ1(PON1)、セレノプロテインP(SEPP1)、プロトロンビン(THRB)、セロトランスフェリン(TRFE)、トランスサイレチン(TTR)、タンパク質unc-13ホモログA(UN13A)、ビトロネクチン(VTNC)、亜鉛-アルファ-2-糖タンパク質(ZA2G)、インスリン様成長因子-II(IGF2)、アポリポタンパク質C-I(APOC1)、ヘモペキシン(HEMO)、免疫グロブリン重定数ガンマ1(IgG1)、免疫グロブリンJ鎖(IgJ)、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるメンバーを含む。
c.ペプチド及び糖ペプチド
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されるのは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドまたはペプチドである。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせから選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドまたはペプチドである。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号1から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドはグリカン5402を含み、グリカンは残基271に結合している。いくつかの例では、糖ペプチドは、A1AT-GP001_271_5402である。本明細書において、A1ATはアルファ-1-アンチトリプシンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号2から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基271にグリカン5412を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A1AT-GP001_271_5412である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号3から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基271にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A1AT-GP001_271MC_5402である。本明細書において、「MC」は、トリプシン消化の未切断を指す。未切断ペプチドには、配列番号3から選択されたアミノ酸配列が含まれるが、トリプシン消化によって切断されなかった追加の残基も含まれる。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号4から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基179にグリカン5421もしくは5402、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A1BG-GP002_179_5421/5402である。本明細書において、2つのグリカンがそれらの間にフォワードスラッシュ(/)を伴って引用される場合、これは、特に明記しない限り、例えば、2つのグリカンが共通の質量対電荷比を共有するため、質量分析法ではこれらの2つのグリカンを区別することができないことを意味する。特に明記されていない限り、5421/5402は、グリカン5421または5402のいずれかが存在することを意味する。グリカン5421/5402の量の定量化には、グリカン5421の検出量とグリカン5402の検出量の合計が含まれる。本明細書において、A1BGは、アルファ-1B-糖タンパク質を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号5から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基1424にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_1424_5402である。本明細書において、A2MGはアルファ-2-マクログロブリンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号6から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基1424にグリカン5411を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_1424_5411である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号7から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基55にグリカン5401を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_55_5401である。
ある特定の例では、ペプチドは、配列番号8から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基55にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_55_5402である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号9から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基55にグリカン5411を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_55_5411である。
ある特定の例では、ペプチドは、配列番号10から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基869にグリカン5200を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_869_5200である。
ある特定の例では、ペプチドは、配列番号11から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基869にグリカン5401を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_869_5401である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号12から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基869にグリカン6301を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、A2MG-GP004_869_6301である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号13から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基33にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AFAM-GP006_33_5402である。本明細書において、AFAMはアファミンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号14から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基72にグリカン6503を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP12-GP007&008_72MC_6503である。本明細書において、AGP12は、アルファ-1-酸性糖タンパク質1及び2を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号15から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基72にグリカン6513を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP12-GP007&008_72MC_6513である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号16から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基72にグリカン7601を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP12-GP007&008_72MC_7601である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号17から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基72にグリカン7602を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP12-GP007&008_72MC_7602である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号18から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基72にグリカン7603を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP12-GP007&008_72MC_7603である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号19から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基72にグリカン7613を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP12-GP007&008_72MC_7613である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号20から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基33にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP1-GP007_33_5402である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号21から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基93にグリカン6503もしくは6522、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP1-GP007_93_6503/6522である。本明細書において、AGP1は、アルファ-1-酸性糖タンパク質1を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号22から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基93にグリカン6513を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP1-GP007_93_6513である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号23から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基93にグリカン7603もしくは7622、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP1-GP007_93_7603/7622である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号24から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基93にグリカン7613を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、AGP1-GP007_93_7613である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号25から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基74にグリカン1102を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、APOC3-GP012_74_1102である。本明細書において、APOC3はアポリポタンパク質C-IIIを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号26から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基74にグリカン1102を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、APOC3-GP012_74MC_1102である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号27から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基253にグリカン5401を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、APOH-GP015_253_5401である。本明細書において、APOHは、ベータ-2-糖タンパク質1を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号28から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基138にグリカン5412を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CERU-GP023_138_5412である。本明細書において、CERUは、セルロプラスミンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号29から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基138にグリカン5421もしくは5402、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CERU-GP023_138_5421/5402である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号30から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基138にグリカン6503もしくは6522、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CERU-GP023_138_6503/6522である。
ある特定の例では、ペプチドは、配列番号31から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基882にグリカン5421もしくは5402、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CFAH-GP024_882_5421/5402である。本明細書において、CFAHは、補体H因子を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号32から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基85にグリカン5200を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CO3-GP028_85_5200である。本明細書において、CO3は、補体C3を指す。
ある特定の例では、ペプチドは、配列番号33から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基85にグリカン6200を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CO3-GP028_85_6200である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号34から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基1328にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、CO4A&CO4B-GP029&030_1328_5402である。
本明細書において、CO4A&CO4Bは、補体C4-A及びC4-Bを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号35から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基156にグリカン5421もしくは5402、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、FETUA-GP036_156_5402/5421である。
本明細書において、FETUAは、アルファ-2-HS-糖タンパク質を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号36から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基176にグリカン6513を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、FETUA-GP036_176_6513である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号37から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基346にグリカン1101を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、FETUA-GP036_346_1101である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号38から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基187にグリカン5412もしくは5431、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HEMO-GP042_187_5412/5431である。本明細書において、HEMOは、ヘモペキシンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号39から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基453にグリカン5420もしくは5401、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HEMO-GP042_453_5420/5401である。
ある特定の例では、ペプチドは、配列番号40から選択されるアミノ酸配列を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基184にグリカン6502を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_184_6502である。本明細書において、HPTは、ハプトグロビンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号41から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基207にグリカン10803を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_207_10803である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号42から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基207にグリカン10804を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_207_10804である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号43から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基207にグリカン11904を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_207_11904である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号44から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基207にグリカン11914を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_207_11914である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号45から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基207にグリカン11915を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_207_11915である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号46から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基241にグリカン5401もしくは5420、または両方を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_241_5401/5420である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号47から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基241にグリカン5412を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_241_5412である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号48から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基241にグリカン6501を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_241_6501である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号49から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基241にグリカン6502を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_241_6502である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号50から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基241にグリカン6511を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_241_6511である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号51から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基241にグリカン6513を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、HPT-GP044_241_6513である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号52から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基144にグリカン5501を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgA12-GP046&047_144_5501である。本明細書において、IgA12は、免疫グロブリン重鎖定常部アルファ1及び2を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号53から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基205にグリカン4510を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgA2-GP047_205_4510である。本明細書において、IgA2は、免疫グロブリン重鎖定常部アルファ2を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号54から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基205にグリカン5412を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgA2-GP047_205_5412である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号55から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基205にグリカン5501を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgA2-GP047_205_5510である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号56から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン3410を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_3410である。本明細書において、IgG1は、免疫グロブリン重鎖定常部ガンマ1を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号57から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン4400を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_4400である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号58から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン4510を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_4510である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号59から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン5400を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_5400である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号60から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン5410を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_5410である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号61から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン5411を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_5411である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号62から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン5510を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_5510である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号63から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG1-GP048_297_非グリコシル化である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号64から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン3510を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG2-GP049_297_3510である。
本明細書において、IgG2は、免疫グロブリン重鎖定常部ガンマ2を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号65から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン4411を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG2-GP049_297_4411である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号66から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基297にグリカン4510を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgG2-GP049_297_4510である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号67から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基71にグリカン5401を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgJ-GP052_71_5401である。本明細書において、IgJは、免疫グロブリンJ鎖を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号68から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基439にグリカン6200を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgM-GP053_439_6200である。本明細書において、IgMは、免疫グロブリン重鎖定常部muを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号69から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基46にグリカン4311を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、IgM-GP053_46_4311である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号70から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基205にグリカン6503を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、KNG1-GP057_205_6503である。本明細書において、KNG1は、キニノーゲン-1を指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号71から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基432にグリカン5402を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、TRFE-GP064_432_5402である。本明細書において、TRFEは、セロトランスフェリンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号72から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基630にグリカン5401を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、TRFE-GP064_630_5401である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号73から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基630にグリカン6513を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、TRFE-GP064_630_6513である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号74から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基169にグリカン5401を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、VTNC-GP067_169_5401である。本明細書において、VTNCは、ビトロネクチンを指す。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号75から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基242にグリカン6503を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、VTNC-GP067_242_6503である。
ある特定の例では、糖ペプチドは、配列番号76から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。いくつかの例では、糖ペプチドは、残基86にグリカン5421を含む。いくつかの例では、糖ペプチドは、VTNC-GP067_86_5421である。
IV.バイオマーカーの使用方法
A.糖ペプチドを検出するための方法
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているのは、1つまたは複数の多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出するための方法であって、患者から生体試料を取得することであって、生体試料は、1つまたは複数の糖ペプチドを含む、取得することと;試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと;を含む方法である。ある特定の例では、方法は、1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、76、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるMRM遷移を検出することを含む。ある特定の例では、方法は、1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるMRM遷移を検出することを含む。ある特定の例では、方法は、2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるMRM遷移を検出することを含む。これらの遷移は、種々の例において、表1~5の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、種々の例において、表1~3の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、種々の例において、表1の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、種々の例において、表2の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、種々の例において、表3の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、種々の例において、表4の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、種々の例において、表5の遷移のうちの任意の1つまたは複数を含んでいてもよい。これらの遷移は、糖ペプチドを示していてもよい。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化することと;遷移1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化することと;遷移2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化することと;遷移1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、76、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと、を含む。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、1つまたは複数の糖ペプチドを検出する方法であって、各糖ペプチドは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドから、各場合において個別に選択される、方法である。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、1つまたは複数の糖ペプチドを検出する方法であって、各糖ペプチドは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドから、各場合において個別に選択される、方法である。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、1つまたは複数の糖ペプチドを検出する方法である。いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、1つまたは複数の糖ペプチド断片を検出する方法である。ある特定の例では、この方法は、糖ペプチドまたはその断片が属する糖ペプチド群を検出することを含む。これらの例のいくつかでは、糖ペプチド群は、アルファ-1-アンチトリプシン(A1AT)、アルファ-1B-糖タンパク質(A1BG)、ロイシンリッチアルファ-2-糖タンパク質(A2GL)、アルファ-2-マクログロブリン(A2MG)、アルファ-1-アンチキモトリプシン(AACT)、アファミン(AFAM)、アルファ-1-酸性糖タンパク質1及び2(AGP12)、アルファ-1-酸性糖タンパク質1(AGP1)、アルファ-1-酸性糖タンパク質2(AGP2)、アポリポタンパク質A-I(APOA1)、アポリポタンパク質C-III(APOC3)、アポリポタンパク質B-100(APOB)、アポリポタンパク質D(APOD)、ベータ-2-糖タンパク質-1(APOH)、アポリポタンパク質M(APOM)、アトラクチン(ATRN)、カルパイン-3(CAN3)、セルロプラスミン(CERU)補体H因子(CFAH)、補体I因子(CFAI)、クラステリン(CLUS)、補体C3(CO3)、補体C4-A及びC4-B(CO4A及びCO4B)、補体成分C6(CO6)、補体成分C8A鎖(CO8A)、凝固第XII因子(FA12)、アルファ-2-HS-糖タンパク質(FETUA)、ハプトグロビン(HPT)、ヒスチジンリッチ糖タンパク質(HRG)、免疫グロブリン重鎖定常部アルファ1及び2(IgA12)、免疫グロブリン重鎖定常部アルファ2(IgA2)、免疫グロブリン重鎖定常部ガンマ2(IgG2)、免疫グロブリン重鎖定常部mu(IgM)、インターアルファトリプシン阻害剤重鎖H1(ITIH1)、血漿カリクレイン(KLKB1)、キニノーゲン-1(KNG1)、血清パラオキソナーゼ/アリールエステラーゼ1(PON1)、セレノプロテインP(SEPP1)、プロトロンビン(THRB)、セロトランスフェリン(TRFE)、トランスサイレチン(TTR)、タンパク質unc-13ホモログA(UN13A)、ビトロネクチン(VTNC)、亜鉛-アルファ-2-糖タンパク質(ZA2G)、インスリン様成長因子-II(IGF2)、アポリポタンパク質C-I(APOC1)、及びそれらの組み合わせ、から選択される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、糖ペプチド、糖ペプチド上のグリカン、及びグリカンが糖ペプチドに結合するグリコシル化部位残基を検出することを含む。ある特定の例では、この方法は、グリカン残基を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチド上のグリコシル化部位を検出することを含む。いくつかの例では、このプロセスは、液体クロマトグラフィーと連動して使用される質量分析を用いて達成される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、患者から生体試料を取得することを含む。いくつかの例では、生体試料は、滑液、全血、血清、血漿、尿、痰、組織、唾液、涙液、髄液、生検によって得られた組織切片(複数可);組織培養に置かれたまたは組織培養に適合した細胞(複数可);汗、粘液、糞便物質、胃液、腹水(abdominal fluid)、羊水、嚢胞液、腹水(peritoneal fluid)、膵液、母乳、肺洗浄、骨髄、胃酸、胆汁、精液、膿、房水、漏出液、及び前述のものの組み合わせ、である。ある特定の例では、生体試料は、血液、血漿、唾液、粘液、尿、糞便、組織、汗、涙液、毛髪、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。これらの例のいくつかでは、生体試料は血液試料である。これらの例のいくつかでは、生体試料は血漿試料である。これらの例のいくつかでは、生体試料は唾液試料である。これらの例のいくつかでは、生体試料は粘液試料である。これらの例のいくつかでは、生体試料は尿試料である。これらの例のいくつかでは、生体試料は糞便試料である。これらの例のいくつかでは、生体試料は汗試料である。一部の実施形態では、生体試料は涙液試料である。一部の実施形態では、生体試料は毛髪試料である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法はまた、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することも含む。ある特定の例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化することを含む。ある特定の例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化することを含む。いくつかの例では、消化または断片化された糖ペプチドを、質量分析を使用して分析する。いくつかの例では、糖ペプチドを、消化酵素を使用して溶液相において消化または断片化する。いくつかの例では、糖ペプチドを、質量分析計、または質量分析計に結合した機器内の気相において消化または断片化する。いくつかの例では、質量分析の結果を、機械学習アルゴリズムを使用して分析する。いくつかの例では、質量分析の結果は、糖ペプチド、グリカン、ペプチド、及びそれらの断片の定量である。いくつかの例では、この定量を、訓練済みモデルにおける入力として使用して、出力確率を生成する。出力確率は、所与のカテゴリまたは分類、例えば、卵巣癌を有する分類または卵巣癌を有していない分類内に存在する確率である。いくつかの他の例では、出力確率は、所与のカテゴリまたは分類、例えば、がんを有する分類またはがんを有していない分類内に存在する確率である。いくつかの他の例では、出力確率は、所与のカテゴリまたは分類、例えば、自己免疫疾患を有する分類または自己免疫疾患を有していない分類内に存在する確率である。いくつかの他の例では、出力確率は、所与のカテゴリまたは分類、例えば、線維症を有する分類または線維症を有していない分類内に存在する確率である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、この方法は、試料またはその一部を質量分析計に導入することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料またはその一部を質量分析計に導入した後、試料中の糖ペプチドを断片化することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、質量分析を、多重反応モニタリング(MRM)モードを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、データ依存型取得においてQTOF MSを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、MSのみのモードを使用して実行する。いくつかの例では、イムノアッセイを、質量分析と組み合わせて使用する。いくつかの例では、イムノアッセイでは、CA-125及びHE4を測定する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料またはその一部を質量分析計に導入する前、試料中の糖ペプチドを消化することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、糖ペプチドイオン、ペプチドイオン、グリカンイオン、グリカン付加物イオン、またはグリカン断片イオンを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを断片化して、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移1~76からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1~76の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)を使用して、生体試料に対して質量分析を実行することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。ある特定の例では、生体試料を、化学試薬と合わせる。ある特定の例では、生体試料を、酵素と合わせる。いくつかの例では、酵素は、リパーゼである。いくつかの例では、酵素は、プロテアーゼである。いくつかの例では、酵素は、セリンプロテアーゼである。これらの例のいくつかでは、酵素は、トリプシン、キモトリプシン、トロンビン、エラスターゼ、及びスブチリシンからなる群から選択される。これらの例のいくつかでは、酵素は、トリプシンである。いくつかの例では、方法は、少なくとも2つのプロテアーゼを試料中の糖ペプチドと接触させることを含む。いくつかの例では、少なくとも2つのプロテアーゼは、セリンプロテアーゼ、スレオニンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼからなる群から選択される。いくつかの例では、少なくとも2つのプロテアーゼは、トリプシン、キモトリプシン、エンドプロテイナーゼ、Asp-N、Arg-C、Glu-C、Lys-C、ペプシン、サーモリシン、エラスターゼ、パパイン、プロテイナーゼK、スブチリシン、クロストリパイン、及びカルボキシペプチダーゼプロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、及びアスパラギンペプチドリアーゼ、からなる群から選択される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、または本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移1~76からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1~76の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、または本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、または本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、遷移1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、または本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、糖ペプチドまたはグリカン残基を示すMRM遷移を検出することであって、糖ペプチドは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを示すMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、遷移1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群からのメンバーの組み合わせから選択される2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76の組み合わせから選択されるアミノ酸配列を有する糖ペプチドの組み合わせを示す2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)を使用して、生体試料に対して質量分析を実行することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。ある特定の例では、生体試料を、1つまたは複数の化学試薬と接触させる。ある特定の例では、生体試料を、1つまたは複数の酵素と接触させる。いくつかの例では、酵素は、リパーゼである。いくつかの例では、酵素は、プロテアーゼである。いくつかの例では、酵素は、セリンプロテアーゼである。これらの例のいくつかでは、酵素は、トリプシン、キモトリプシン、トロンビン、エラスターゼ、及びスブチリシンからなる群から選択される。これらの例のいくつかでは、酵素は、トリプシンである。いくつかの例では、方法は、少なくとも2つのプロテアーゼを試料中の糖ペプチドと接触させることを含む。いくつかの例では、少なくとも2つのプロテアーゼは、セリンプロテアーゼ、スレオニンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼからなる群から選択される。いくつかの例では、少なくとも2つのプロテアーゼは、トリプシン、キモトリプシン、エンドプロテイナーゼ、Asp-N、Arg-C、Glu-C、Lys-C、ペプシン、サーモリシン、エラスターゼ、パパイン、プロテイナーゼK、スブチリシン、クロストリパイン、及びカルボキシペプチダーゼプロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、及びアスパラギンペプチドリアーゼ、からなる群から選択される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、MRM遷移は、表1、2または3のいずれか1つにおける遷移、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、生体試料に対して液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析を実施することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、生体試料に対する多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)質量分析を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、三連四重極(QQQ)及び/または四重極飛行時間(qTOF)質量分析計を使用してMRM遷移を検出することを含む。ある特定の例では、方法は、QQQ質量分析計を使用してMRM遷移を検出することを含む。ある特定の他の例では、方法は、qTOF質量分析計を使用して検出することを含む。いくつかの例では、本方法とともに使用するのに好適な機器は、Agilent 6495B三連四重極LC/MSであり、これは、www.agilent.com/en/products/mass-spectrometry/lc-ms-instruments/triple-quadrupole-lc-ms/6495b-triple-quadrupole-lc-msに見出される。ある特定の他の例では、方法は、QQQ質量分析計を使用して検出することを含む。いくつかの例では、本方法とともに使用するのに好適な機器は、Agilent 6545 LC/Q-TOFであり、これは、https://www.agilent.com/en/products/liquid-chromatography-mass-spectrometry-lc-ms/lc-ms-instruments/quadrupole-time-of-flight-lc-ms/6545-q-tof-lc-msに見出される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、QQQ及び/またはqTOF質量分析計を使用して、2つ以上のMRM遷移を検出することを含む。ある特定の例では、方法は、QQQ質量分析計を使用してMRM遷移を検出することを含む。ある特定の例では、方法は、qTOF質量分析計を使用してMRM遷移を検出することを含む。ある特定の例では、方法は、QQQ質量分析計を使用してMRM遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、1つまたは複数の生体試料の1つまたは複数のグライコミクス(glycomic)パラメータを定量することを含み、結合クロマトグラフィー手順を使用することを含む。いくつかの例では、これらのグライコミクスパラメータには、糖ペプチド群の同定、糖ペプチド上のグリカンの同定、グリコシル化部位の同定、糖ペプチドが含むアミノ酸配列の一部の同定が含まれる。いくつかの例では、結合クロマトグラフィー手順は、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)操作を実行または実施することを含む。いくつかの例では、結合クロマトグラフィー手順は、多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)操作を実行または実施することを含む。いくつかの例では、本明細書の方法は、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)操作を実行または実施することと;多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)操作を実行または実施することと、を含む、結合クロマトグラフィー手順を含む。いくつかの例では、方法は、三連四重極(QQQ)質量分析操作及び/または四重極飛行時間(qTOF)質量分析操作のうちの1つまたは複数によって得られた1つまたは複数の生体試料の1つまたは複数のグライコミクスパラメータを使用する機械学習アルゴリズムを訓練することを含む。いくつかの例では、方法は、三連四重極(QQQ)質量分析操作によって得られた1つまたは複数の生体試料の1つまたは複数のグライコミクスパラメータを使用する機械学習アルゴリズムを訓練することを含む。いくつかの例では、方法は、四重極飛行時間(qTOF)質量分析操作によって得られた1つまたは複数の生体試料の1つまたは複数のグライコミクスパラメータを使用する機械学習アルゴリズムを訓練することを含む。いくつかの例では、方法は、1つまたは複数の生体試料の1つまたは複数のグライコミクスパラメータ定量することを含み、三連四重極(QQQ)質量分析操作及び四重極飛行時間(qTOF)質量分析操作のうちの1つまたは複数を使用することを含む。いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを使用して、これらのグライコミクスパラメータを定量する。前述のいずれかを含むいくつかの例では、質量分析を、多重反応モニタリング(MRM)モードを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、データ依存型取得においてQTOF MSを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、MSのみのモードを使用して実行する。いくつかの例では、イムノアッセイ(例えば、ELISA)を、質量分析と組み合わせて使用する。いくつかの例では、イムノアッセイでは、CA-125及びHE4タンパク質を測定する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1~76及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1~76及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、及び75、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、糖ペプチドまたはそれらの組み合わせは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化して、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化して、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化して、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを提供することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、グリカン3200、3210、3300、3310、3320、3400、3410、3420、3500、3510、3520、3600、3610、3620、3630、3700、3710、3720、3730、3740、4200、4210、4300、4301、4310、4311、4320、4400、4401、4410、4411、4420、4421、4430、4431、4500、4501、4510、4511、4520、4521、4530、4531、4540、4541、4600、4601、4610、4611、4620、4621、4630、4631、4641、4650、4700、4701、4710、4711、4720、4730、5200、5210、5300、5301、5310、5311、5320、5400、5401、5402、5410、5411、5412、5420、5421、5430、5431、5432、5500、5501、5502、5510、5511、5512、5520、5521、5522、5530、5531、5541、5600、5601、5602、5610、5611、5612、5620、5621、5631、5650、5700、5701、5702、5710、5711、5712、5720、5721、5730、5731、6200、6210、6300、6301、6310、6311、6320、6400、6401、6402、6410、6411、6412、6420、6421、6432、6500、6501、6502、6503、6510、6511、6512、6513、6520、6521、6522、6530、6531、6532、6540、6541、6600、6601、6602、6603、6610、6611、6612、6613、6620、6621、6622、6623、6630、6631、6632、6640、6641、6642、6652、6700、6701、6711、6721、6703、6713、6710、6711、6712、6713、6720、6721、6730、6731、6740、7200、7210、7400、7401、7410、7411、7412、7420、7421、7430、7431、7432、7500、7501、7510、7511、7512、7600、7601、7602、7603、7604、7610、7611、7612、7613、7614、7620、7621、7622、7623、7632、7640、7700、7701、7702、7703、7710、7711、7712、7713、7714、7720、7721、7722、7730、7731、7732、7740、7741、7751、8200、9200、9210、10200、11200、12200、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるグリカンを示す1つまたは複数のMRM遷移を検出することを含む。本明細書において、これらのグリカンを図1~14に図示する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、グリカンを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、第1のグリカンを定量することと、第2のグリカンを定量することを含み;第1のグリカンの定量を第2のグリカンの定量と比較することをさらに含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、検出されたグリカンを、グリカンが結合していたペプチド残基部位に関連づけすることを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料のグリコシル化プロファイルを生成することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料に関連する組織切片上のグリカンを空間的にプロファイリングすることを含む。前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料に関連する組織切片上の糖ペプチドを空間的にプロファイリングすることを含む。いくつかの例では、方法は、本明細書の方法と組み合わせた、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法(MALDI-TOF)質量分析を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、グリカン及び/またはペプチドの相対存在量を定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを定量し、その定量を別の化学種の量と比較することによって糖ペプチドの量を正規化すること、を含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを定量し、その定量を、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる別の糖ペプチドの量と比較することによってペプチドの量を正規化すること、を含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを定量し、その定量を、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる別の糖ペプチドの量と比較することによってペプチドの量を正規化すること、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを定量し、その定量を別の化学種の量と比較することによって糖ペプチドの量を正規化すること、を含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを定量し、その定量を、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる別の糖ペプチドの量と比較することによってペプチドの量を正規化すること、を含む。いくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを定量し、その定量を、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる別の糖ペプチドの量と比較することによってペプチドの量を正規化すること、を含む。
B.糖ペプチドを含む試料を分類するための方法
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、試料の分類を同定するための方法であって、試料中の1つまたは複数の糖ペプチドを質量分析(MS)によって定量することであって、糖ペプチドは、それぞれ、それぞれの場合に個別に、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなるか、またはそれらから本質的になる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを含む、定量することと;訓練済みモデルに定量を入力して、出力確率を生成することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、試料の分類を同定することと、を含む方法である。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、糖ペプチドを分類するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと、検出されたMRM遷移に基づいて糖ペプチドを分類することと、を含む方法である。いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを使用して、分析されたMRM遷移を入力として使用してモデルを訓練する。いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを、訓練データセットとしてMRM遷移を使用して訓練する。いくつかの例では、本明細書の方法は、糖ペプチド、ペプチド、及びグリカンを、それらの質量分析の相対存在量に基づいて同定することを含む。いくつかの例では、1または複数の機械学習アルゴリズムによって、質量分析スペクトルのピークが選択及び/または同定される。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、糖ペプチドを分類するための方法であって、個体から生体試料を入手することと;試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することと、検出されたMRM遷移に基づいて糖ペプチドを分類することと、を含む方法である。いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを使用して、分析されたMRM遷移を入力として使用してモデルを訓練する。いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを、訓練データセットとしてMRM遷移を使用して訓練する。いくつかの例では、本明細書の方法は、糖ペプチド、ペプチド、及びグリカンを、それらの質量分析の相対存在量に基づいて同定することを含む。いくつかの例では、1または複数の機械学習アルゴリズムによって、質量分析スペクトルのピークが選択及び/または同定される。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、入力データセットとしてMRM遷移を使用して機械学習アルゴリズムを訓練する方法である。いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、試料の分類を同定するための方法であって、試料中の糖ペプチドを質量分析(MS)によって定量することであって、糖ペプチドは、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、またはそれらから本質的になる、定量することと;定量に基づいて、試料の分類を同定することと、を含む、方法である。いくつかの例では、定量することは、試料中の糖ペプチド、または糖ペプチドの組み合わせの存在または不在を決定することを含む。いくつかの例では、定量することは、試料中の糖ペプチド、または糖ペプチドの組み合わせの相対存在量を決定することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、試料は、疾患または状態を有する患者からの生体試料である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、患者は、卵巣癌を有する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、患者は、がんを有する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、患者は、線維症を有する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、患者は、自己免疫疾患を有する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、疾患または状態は、卵巣癌である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、MSは、QQQ及び/またはqTOF質量分析計を用いたMRM-MSである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、質量分析を、多重反応モニタリング(MRM)モードを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、データ依存型取得においてQTOF MSを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、MSのみのモードを使用して実行する。いくつかの例では、イムノアッセイを、質量分析と組み合わせて使用する。いくつかの例では、イムノアッセイでは、CA-125及びHE4を測定する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、機械学習アルゴリズムは、深層学習アルゴリズム、ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、教師あり機械学習アルゴリズム、線形判別分析アルゴリズム、二次判別分析アルゴリズム、サポートベクターマシンアルゴリズム、線形基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、動径基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、最近傍アルゴリズム、k最近傍法、単純ベイズ分類器アルゴリズム、ロジスティック回帰アルゴリズム、またはそれらの組み合わせ、からなる群から選択される。ある特定の例では、機械学習アルゴリズムはラッソ回帰である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料を、疾患分類または疾患重症度分類内にあるか、またはそれらに包含されるものとして分類することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、この分類は、80%の信頼度、85%の信頼度、90%の信頼度、95%の信頼度、99%の信頼度、または99.9999%の信頼度により同定される。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、第1の時点で、試料中の糖ペプチドをMSによって定量することと;第2の時点で、試料中の糖ペプチドをMSによって定量することと;第1の時点での定量化を第2の時点での定量化と比較することと、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、第3の時点で、試料中の異なる糖ペプチドをMSによって定量化することと;第4の時点で、試料中の異なる糖ペプチドをMSによって定量することと;第4の時点での定量化を第3の時点での定量化と比較することと、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、患者の健康状態を監視することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、患者の健康状態を監視することは、遺伝子突然変異などの危険因子を有する患者の疾患の発症及び進行を監視すること、ならびにがんの再発を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを、MSによって定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを、MSによって定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを、MSによって定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを、MSによって定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、MSによって、グリカン3200、3210、3300、3310、3320、3400、3410、3420、3500、3510、3520、3600、3610、3620、3630、3700、3710、3720、3730、3740、4200、4210、4300、4301、4310、4311、4320、4400、4401、4410、4411、4420、4421、4430、4431、4500、4501、4510、4511、4520、4521、4530、4531、4540、4541、4600、4601、4610、4611、4620、4621、4630、4631、4641、4650、4700、4701、4710、4711、4720、4730、5200、5210、5300、5301、5310、5311、5320、5400、5401、5402、5410、5411、5412、5420、5421、5430、5431、5432、5500、5501、5502、5510、5511、5512、5520、5521、5522、5530、5531、5541、5600、5601、5602、5610、5611、5612、5620、5621、5631、5650、5700、5701、5702、5710、5711、5712、5720、5721、5730、5731、6200、6210、6300、6301、6310、6311、6320、6400、6401、6402、6410、6411、6412、6420、6421、6432、6500、6501、6502、6503、6510、6511、6512、6513、6520、6521、6522、6530、6531、6532、6540、6541、6600、6601、6602、6603、6610、6611、6612、6613、6620、6621、6622、6623、6630、6631、6632、6640、6641、6642、6652、6700、6701、6711、6721、6703、6713、6710、6711、6712、6713、6720、6721、6730、6731、6740、7200、7210、7400、7401、7410、7411、7412、7420、7421、7430、7431、7432、7500、7501、7510、7511、7512、7600、7601、7602、7603、7604、7610、7611、7612、7613、7614、7620、7621、7622、7623、7632、7640、7700、7701、7702、7703、7710、7711、7712、7713、7714、7720、7721、7722、7730、7731、7732、7740、7741、7751、8200、9200、9210、10200、11200、12200、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択される1つまたは複数のグリカンを定量することを含む。本明細書において、これらのグリカンを図1~14に図示する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、定量に基づいて疾患または状態を有する患者を診断することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、定量に基づいて、患者を、卵巣癌有すると診断することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、化学療法、免疫療法、ホルモン療法、標的療法、ネオアジュバント療法、外科手術、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の治療剤により患者を治療することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、定量に基づいて疾患または状態を有する個体を診断することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、個体を、老化状態を有すると診断することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、治療有効量の老化防止剤で個体を治療することを含む。いくつかの例では、老化防止剤を、ホルモン療法から選択する。いくつかの例では、老化防止剤は、テストステロンまたはテストステロンサプリメントまたは誘導体である。いくつかの例では、老化防止剤は、エストロゲンまたはエストロゲンサプリメントまたは誘導体である。
C.治療方法
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、疾患または状態を有する患者を治療するための方法であって、患者からの試料中の糖ペプチドを質量分析によって測定することを含む、方法である。いくつかの例では、患者はヒトである。ある特定の例では、患者は女性である。ある特定の他の例では、患者は、卵巣癌を有する女性である。ある特定の例では、患者は、ステージ1の卵巣癌を有する女性である。ある特定の例では、患者は、ステージ2の卵巣癌を有する女性である。ある特定の例では、患者は、ステージ3の卵巣癌を有する女性である。ある特定の例では、患者は、ステージ4の卵巣癌を有する女性である。いくつかの例では、女性は、年齢が10歳、20歳、または10~20歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が20歳、30歳、または20~30歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が30歳、40歳、または30~40歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が40歳、50歳、または40~50歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が50歳、60歳、または50~60歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が60歳、70歳、または60~70歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が70歳、80歳、または70~80歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が80歳、90歳、または80~90歳の間である。いくつかの例では、女性は、年齢が90歳、100歳、または90~100歳の間である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を治療するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;試料中の1つまたは複数の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;遷移1~76からなる群から選択される1つまたは複数の多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出し定量することと、訓練済みモデルに定量を入力して、出力確率を生成することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、患者を分類することであって、分類が、(A)化学療法剤を必要とする患者;(B)免疫療法剤を必要とする患者;(C)ホルモン療法を必要とする患者;(D)標的治療剤を必要とする患者;(E)手術を必要とする患者;(F)ネオアジュバント療法を必要とする患者;(G)手術前に、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、もしくはそれらの組み合わせを必要とする患者;(H)手術後に、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、もしくはそれらの組み合わせを必要とする患者;または、(I)それらの組み合わせ;からなる群から選択される、患者を分類することと;治療有効量の治療剤を患者に投与することであって、分類AまたはIが決定された場合、治療剤は化学療法から選択され、分類BまたはIが決定された場合、治療剤は免疫療法から選択され;あるいは分類CまたはIが決定された場合、治療剤はホルモン療法から選択され;あるいは分類DまたはIが決定された場合、治療剤は標的療法から選択され、分類FまたはIが決定された場合、治療剤はネオアジュバント療法から選択され;分類GまたはIが決定された場合、治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、またはそれらの組み合わせから選択され;分類HまたはIが決定された場合、治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、またはそれらの組み合わせから選択される、投与することと、を含む方法である。
いくつかの例では、機械学習を使用して、MRM遷移に関連するMSピークを同定する。いくつかの例では、MRM遷移を、機械学習を使用して分析する。いくつかの例では、機械学習を使用して、MRM遷移(複数可)に関連する糖ペプチドの量の定量に基づいてモデルを訓練する。いくつかの例では、MRM遷移を、訓練済み機械学習アルゴリズムを使用して分析する。これらの例のいくつかでは、訓練済み機械学習アルゴリズムは、卵巣癌を有することがわかっている患者からの試料を分析することによって観察されたMRM遷移を使用して訓練された。
いくつかの例では、患者は、標的療法から選択される治療剤で治療される。いくつかの例では、本明細書の方法は、組み合わせDが検出された場合に、治療有効量の(ポリ(ADP)-リボースポリメラーゼ)(PARP)阻害剤を投与することを含む。いくつかの例では、治療剤は、オラパリブ(Lynparza)、ルカパリブ(Rubraca)、及びニラパリブ(Zejula)から選択される。
いくつかの例では、患者は、白金感受性の再発性高悪性度上皮性卵巣癌、卵管癌、または原発性腹膜癌を有する成人である。
いくつかの例では、治療剤を、150mg、250mg、300mg、350mg、及び600mgの用量で投与する。いくつかの例では、治療剤を、1日2回投与する。
化学療法剤としては、タキサン、例としてパクリタキセル(Taxol)またはドセタキセル(Taxotere)を伴う、白金系薬物、例としてカルボプラチン(Paraplatin)またはシスプラチンが挙げられるが、これらに限定されない。Paraplatinは、10mg/mLの注射用濃度で投与することができる(50、150、450、及び600mgのバイアルにて)。進行性卵巣癌の場合、360mg/m、IVでの単剤投与で4週間投与することができる。Paraplatinは、組み合わせて=300mg/m IV(シクロホスファミド600mg/m IVを加えて)4週ごとに、投与することができる。Taxolは、3週ごとに、175mg/m IVで3時間にわたって投与することができる(シスプラチンが後に続く)。Taxolは、3週ごとに、135mg/m IVで24時間にわたって投与することができる(シスプラチンが後に続く)。Taxolは、3週ごとに、135~175mg/m IVで3時間にわたって投与することができる。
免疫療法剤としては、Zejula(ニラパリブ)が挙げられるが、これらに限定されない。ニラパリブは、1日1回、300mg POで投与することができる。
ホルモン治療剤としては、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト、タモキシフェン、及びアロマターゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
標的治療剤としては、PARP阻害剤が挙げられるが、これに限定されない
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、生体試料に対する多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)を実行することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、質量分析を、多重反応モニタリング(MRM)モードを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、データ依存型取得においてQTOF MSを使用して実行する。いくつかの例では、質量分析を、MSのみのモードを使用して実行する。いくつかの例では、イムノアッセイ(例えば、ELISA)を、質量分析と組み合わせて使用する。いくつかの例では、イムノアッセイでは、CA-125及びHE4を測定する。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、この方法は、配列番号1~76及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチド及びそれらの組み合わせを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、76、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、76、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、配列番号1~76及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、QQQ及び/またはqTOF質量分析計を使用して、遷移1~76からなる群から選択される多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、機械学習アルゴリズムを訓練して、定量化ステップに基づいて分類を同定することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、機械学習アルゴリズムを使用して、定量化ステップに基づいて分類を同定することを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、機械学習アルゴリズムは、深層学習アルゴリズム、ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、教師あり機械学習アルゴリズム、線形判別分析アルゴリズム、二次判別分析アルゴリズム、サポートベクターマシンアルゴリズム、線形基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、動径基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、最近傍アルゴリズム、k最近傍法、単純ベイズ分類器アルゴリズム、ロジスティック回帰アルゴリズム、またはそれらの組み合わせ、からなる群から選択される。
D.患者を診断するための方法
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、疾患または状態を有する患者を診断するための方法であって、患者からの試料中の糖ペプチドを質量分析によって測定することを含む、方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出及び定量すること;または、遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出及び定量することと;訓練済みモデルに検出された糖ペプチドもしくはMRM遷移の定量を入力して、出力確率を生成し、出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、患者の診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、患者を卵巣癌を有すると診断することと、を含む方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出及び定量すること;または、遷移1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出及び定量することと;訓練済みモデルに検出された糖ペプチドもしくはMRM遷移の定量を入力して、出力確率を生成し、出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、患者の診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、患者を卵巣癌を有すると診断することと、を含む方法である。
別の実施形態では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、訓練済みモデルに検出された糖ペプチドもしくはMRM遷移の定量を入力して、出力確率を生成し、出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、患者の診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、患者を卵巣癌を有すると診断することと、を含む、方法である。いくつかの例では、方法は、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出及び定量すること;または、遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出及び定量することと、を含む。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、もしくは本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出すること;または遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出することと;検出された糖ペプチドもしくはMRM遷移を分析して、診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、患者を、卵巣癌を有すると診断することと、を含む方法である。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、検出または定量された糖ペプチドもしくはMRM遷移を分析して、診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、患者を卵巣癌を有すると診断することと、を含む方法である。いくつかの例では、方法は、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、もしくは本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出すること;または、遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出することと、を含む。
いくつかの例では、本明細書に記載されているのは、個体における老化を診断、監視、または分類するための方法であって、患者から生体試料を入手することと;QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、もしくは本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出すること、または遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出することと;検出された糖ペプチドもしくはMRM遷移を分析して、診断分類を同定することと;診断分類に基づいて、老化分類を有するとして個体を診断、監視、または分類することと、を含む方法である。
E.疾患及び状態
本明細書に記載されているのは、様々な疾患及び状態を診断するためのバイオマーカーである。
いくつかの例では、疾患及び状態は、がんを含む。いくつかの例では、疾患及び状態は、がんに限定されない。
いくつかの例では、疾患及び状態は、線維症を含む。いくつかの例では、疾患及び状態は、線維症に限定されない。
いくつかの例では、疾患及び状態は、自己免疫疾患を含む。いくつかの例では、疾患及び状態は、自己免疫疾患に限定されない。
いくつかの例では、疾患及び状態は、卵巣癌を含む。いくつかの例では、疾患及び状態は、卵巣癌に限定されない。
いくつかの例では、状態は老化である。いくつかの例では、本明細書に記載される「患者」は、同様な意味合いで「個体」として記載されている。例えば、本明細書のいくつかの方法では、記載されているのは、個体における老化または老化状態を監視または診断するためのバイオマーカーである。これらの例のいくつかでは、個体は、必ずしも治療を必要とする医学的状態を有する患者ではない。いくつかの例では、個体は男性である。いくつかの例では、個体は女性である。いくつかの例では、個体は雄型の哺乳動物である。いくつかの例では、個体は雌型の哺乳動物である。いくつかの例では、個体は男性のヒトである。いくつかの例では、個体は女性のヒトである。
いくつかの例では、個体は1歳である。いくつかの例では、個体は2歳である。いくつかの例では、個体は3歳である。いくつかの例では、個体は4歳である。いくつかの例では、個体は5歳である。いくつかの例では、個体は6歳である。いくつかの例では、個体は7歳である。いくつかの例では、個体は8歳である。いくつかの例では、個体は9歳である。いくつかの例では、個体は10歳である。いくつかの例では、個体は11歳である。いくつかの例では、個体は12歳である。いくつかの例では、個体は13歳である。いくつかの例では、個体は14歳である。いくつかの例では、個体は15歳である。いくつかの例では、個体は16歳である。いくつかの例では、個体は17歳である。いくつかの例では、個体は18歳である。いくつかの例では、個体は19歳である。いくつかの例では、個体は20歳である。いくつかの例では、個体は21歳である。いくつかの例では、個体は22歳である。いくつかの例では、個体は23歳である。いくつかの例では、個体は24歳である。いくつかの例では、個体は25歳である。いくつかの例では、個体は26歳である。いくつかの例では、個体は27歳である。いくつかの例では、個体は28歳である。いくつかの例では、個体は29歳である。いくつかの例では、個体は30歳である。いくつかの例では、個体は31歳である。いくつかの例では、個体は32歳である。いくつかの例では、個体は33歳である。いくつかの例では、個体は34歳である。いくつかの例では、個体は35歳である。いくつかの例では、個体は36歳である。いくつかの例では、個体は37歳である。いくつかの例では、個体は38歳である。いくつかの例では、個体は39歳である。いくつかの例では、個体は40歳である。いくつかの例では、個体は41歳である。いくつかの例では、個体は42歳である。いくつかの例では、個体は43歳である。いくつかの例では、個体は44歳である。いくつかの例では、個体は45歳である。いくつかの例では、個体は46歳である。いくつかの例では、個体は47歳である。いくつかの例では、個体は48歳である。いくつかの例では、個体は49歳である。いくつかの例では、個体は50歳である。いくつかの例では、個体は51歳である。いくつかの例では、個体は52歳である。いくつかの例では、個体は53歳である。いくつかの例では、個体は54歳である。いくつかの例では、個体は55歳である。いくつかの例では、個体は56歳である。いくつかの例では、個体は57歳である。いくつかの例では、個体は58歳である。いくつかの例では、個体は59歳である。いくつかの例では、個体は60歳である。いくつかの例では、個体は61歳である。いくつかの例では、個体は62歳である。いくつかの例では、個体は63歳である。いくつかの例では、個体は64歳である。いくつかの例では、個体は65歳である。いくつかの例では、個体は66歳である。いくつかの例では、個体は67歳である。いくつかの例では、個体は68歳である。いくつかの例では、個体は69歳である。いくつかの例では、個体は70歳である。いくつかの例では、個体は71歳である。いくつかの例では、個体は72歳である。いくつかの例では、個体は73歳である。いくつかの例では、個体は74歳である。いくつかの例では、個体は75歳である。いくつかの例では、個体は76歳である。いくつかの例では、個体は77歳である。いくつかの例では、個体は78歳である。いくつかの例では、個体は79歳である。いくつかの例では、個体は80歳である。いくつかの例では、個体は81歳である。いくつかの例では、個体は82歳である。いくつかの例では、個体は83歳である。いくつかの例では、個体は84歳である。いくつかの例では、個体は85歳である。いくつかの例では、個体は86歳である。いくつかの例では、個体は87歳である。いくつかの例では、個体は88歳である。いくつかの例では、個体は89歳である。いくつかの例では、個体は90歳である。いくつかの例では、個体は91歳である。いくつかの例では、個体は92歳である。いくつかの例では、個体は93歳である。いくつかの例では、個体は94歳である。いくつかの例では、個体は95歳である。いくつかの例では、個体は96歳である。いくつかの例では、個体は97歳である。いくつかの例では、個体は98歳である。いくつかの例では、個体は99歳である。いくつかの例では、個体は100歳である。いくつかの例では、個体は100歳超である。
V.機械学習
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、質量分析及び/または液体クロマトグラフィーを使用して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む。いくつかの例では、定量結果を、訓練済みモデルにおける入力として使用する。いくつかの例では、定量結果を、試験試料中の定量された各グリカンまたは糖ペプチドの絶対量、相対量、及び/またはタイプに基づいた診断アルゴリズムにより分類またはカテゴリ化し、診断アルゴリズムを、既知の疾患または疾病を有する個体の集団から得られた各マーカーの対応する値に基づいて訓練する。いくつかの例では、疾患または疾病は、卵巣癌である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されているのは、機械学習アルゴリズムを訓練するための方法であって、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、糖ペプチドを含む試料を示すMRM遷移シグナルの第1のデータセットを提供することと;対照試料を示すMRM遷移シグナルの第2のデータセットを提供することと;機械学習アルゴリズムを使用して、第1のデータセットを第2のデータセットと比較することと、を含む方法である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、卵巣癌を有する患者からの試料である、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる糖ペプチドを含む試料を使用すること、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、卵巣癌を有する患者からの試料である、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを含む試料を使用すること、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、対照試料を使用することを含み、対照試料は、卵巣癌を有していない患者からの試料である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、卵巣癌を有する1または複数の患者からのプールされた試料である、卵巣癌を有する患者からの試料である、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを含む試料を使用すること、を含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書の方法は、対照試料を使用することを含み、対照試料は、卵巣癌を有していない1または複数の患者からのプールされた試料である。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、疾患または状態を有する患者及び疾患または状態を有していない患者からの質量分析データ(例えば、MRM-MS遷移シグナル)を使用して、訓練済み機械学習モデルを生成することを含む。いくつかの例では、疾患または状態は、卵巣癌である。いくつかの例では、方法は、既知の標準試料または他の試料との相互検証により機械学習モデルを最適化することを含む。いくつかの例では、方法は、質量分析データを使用して性能を定量して、個々の感度及び特異度を有するグリカン及び糖ペプチドのパネルを形成することを含む。ある特定の例では、方法は、診断に関連する信頼パーセントを決定することを含む。いくつかの例では、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1~10個の糖ペプチドは、ある特定の信頼パーセントで卵巣癌を有する患者を診断するのに有用であり得る。いくつかの例では、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる10~50個の糖ペプチドは、より高い信頼パーセントで卵巣癌を有する患者を診断するのに有用であり得る。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、生体試料に対してMRM-MS及び/またはLC-MSを実行することを含む。いくつかの例では、方法は、コンピューティングデバイスによって、複数の質量スペクトルを表す理論的質量スペクトルデータを構築することを含み、複数の質量スペクトルのそれぞれは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドに対応する。いくつかの例では、方法は、コンピューティングデバイスによって、質量スペクトルデータを理論質量スペクトルデータと比較して、複数の糖ペプチドの対応する糖ペプチドに関連する複数の理論的標的質量スペクトルのそれぞれに対する複数の質量スペクトルのそれぞれの類似性を示す比較データを生成することを含む。
いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを使用して、コンピューティングデバイスによって、かつMRM-MSデータに基づいて、複数の質量スペクトルにおける複数の特徴的なイオンの分布を決定し;コンピューティングデバイスによって、分布に基づいて、複数の特徴的なイオンのうちの1つまたは複数が糖ペプチドイオンであるかどうかを決定する。
いくつかの例では、本明細書の方法は、診断アルゴリズムを訓練することを含む。本明細書において、診断アルゴリズムを訓練することは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、またはそれから本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドの値に基づく診断アルゴリズムの教師あり学習を指す場合がある。診断アルゴリズムを訓練することは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドの値に基づく統計モデルにおける変数選択を指す場合がある。診断アルゴリズムを訓練することは、例えば、各カテゴリの特徴空間において重みベクトルを決定すること、または1つもしくは複数の関数パラメータを決定することを含む場合がある。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、機械学習アルゴリズムは、深層学習アルゴリズム、ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、教師あり機械学習アルゴリズム、線形判別分析アルゴリズム、二次判別分析アルゴリズム、サポートベクターマシンアルゴリズム、線形基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、動径基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、最近傍アルゴリズム、k最近傍法、単純ベイズ分類器アルゴリズム、ロジスティック回帰アルゴリズム、またはそれらの組み合わせ、からなる群から選択される。ある特定の例では、機械学習アルゴリズムはラッソ回帰である。
ある特定の例では、機械学習アルゴリズムはラッソ、リッジ回帰、ランダムフォレスト、K最近傍法(KNN)、ディープニューラルネットワーク(DNN)、及び主成分分析(PCA)である。ある特定の例では、DNNを使用して、質量分析データを分析対応形式に処理する。いくつかの例では、DNNを、質量スペクトルからのピークピッキングに使用する。いくつかの例では、PCAは特徴検出において有用である。
いくつかの例では、ラッソを使用して、特徴選択を提供する。
いくつかの例では、機械学習アルゴリズムを使用して、タンパク質の存在量を表す各タンパク質からのペプチドを定量する。いくつかの例では、この定量化は、グリコシル化が測定されていないタンパク質を定量することを含む。
いくつかの例では、糖ペプチド配列を、質量分析計での断片化及びByonicソフトウェアを使用するデータベース検索によって同定する。
いくつかの例では、本明細書の方法は、タンパク質機能またはグリカンモチーフなどの既知の生物学的量を表すMRMS-MSデータの特徴を検出するための、教師なし学習を含む。ある特定の例では、これらの機能を、機械により分類するための入力として使用する。いくつかの例では、ラッソ、リッジ回帰、またはランダムフォレストの性質を使用して、分類を実行する。
いくつかの例では、本明細書の方法は、アルゴリズムにおいて値を処理する前に、入力データ(例えば、MRM遷移ピーク)を値(例えば、0~100に基づくスケール)にマッピングすることを含む。例えば、MRM遷移を同定し、ピークを特徴決定した後、本明細書の方法は、所与の患者のピーク周辺のm/z及び保持時間ウィンドウにおけるMSスキャンを評価することを含む。いくつかの例では、得られたクロマトグラムを、ピークの開始点及び停止点を決定し、それらの点で囲まれた面積及び強度(高さ)を計算する機械学習アルゴリズムによって統合する。得られた統合された値は存在量であり、次に、それを機械学習及び統計分析の訓練及びデータセットに送り込む。
いくつかの例では、ある場合には、機械学習出力であるものを、別の場合には、機械学習入力として使用する。例えば、分類プロセスに使用されるPCAに加えて、DNNデータ処理を、PCA及びその他の分析に送り込む。これにより、少なくとも3つのレベルのアルゴリズム処理が行われる。他の階層構造は、本開示の範囲内で企図されている。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、方法は、試料中の定量された各グリカンまたは糖ペプチドの量を、診断アルゴリズムにおける各グリカンまたは糖ペプチドの対応する参照値と比較することを含む。いくつかの例では、方法は、診断アルゴリズムを使用して、試料中の定量されたグリカンまたは糖ペプチドの量を同じグリカンまたは糖ペプチドの参照値と比較する比較プロセスを含む。比較プロセスは、診断アルゴリズムによる分類の一部であり得る。比較プロセスは、抽象レベルで、例えば、n次元の特徴空間においてまたはより高次元の空間において起こり得る。
いくつかの例では、本明細書の方法は、診断アルゴリズムを用いて、試料中の定量された各グリカンまたは糖ペプチドの量に基づいて患者の試料を分類することを含む。いくつかの例では、方法は、試験試料中の定量されたグリカンまたは糖ペプチドの量を使用して、診断アルゴリズムにより健康のカテゴリを決定する、統計的分類プロセスまたは機械学習分類プロセスを使用することを含む。いくつかの例では、診断アルゴリズムは統計的分類アルゴリズムまたは機械学習分類アルゴリズムである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、診断アルゴリズムによる分類は、各可能なカテゴリに属するグリカンまたは糖ペプチド値のパネルの尤度をスコアリングすることと、及び最高スコアリングカテゴリを決定することと、を含み得る。診断アルゴリズムによる分類は、距離関数を使用してマーカー値のパネルを以前の観測値と比較することを含み得る。分類に好適な診断アルゴリズムの例としては、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰(例えば、多クラスまたは多項ロジスティック回帰、及び/またはスパースロジスティック回帰に適合したアルゴリズム)が挙げられる。当業者に知られているような、分類に好適な多種多様な他の診断アルゴリズムを使用することができる。
いくつかの例では、本明細書の方法は、疾患または状態(例えば、卵巣癌)を有する個体の集団から得られた各グリカンまたは糖ペプチドの値に基づく診断アルゴリズムの教師あり学習を含む。いくつかの例では、方法は、卵巣癌を有する個体の集団から得られた各グリカンまたは糖ペプチドの値に基づく統計モデルにおける変数選択を含む。診断アルゴリズムを訓練することは、例えば、各カテゴリの特徴空間において重みベクトルを決定すること、または1つもしくは複数の関数パラメータを決定することを含み得る。
一実施形態では、参照値は、1の個体に由来する1つまたは複数の試料中のグリカンまたは糖ペプチドの量である。あるいは、参照値は、複数の個体から得られたデータをプールし、グリカンまたは糖ペプチドの平均(例えば、平均または中央値)量を計算することによって導出することができる。したがって、参照値は、複数の個体におけるグリカンまたは糖ペプチドの平均量を反映し得る。前記量は、本明細書に記載されているのと同様に、絶対的または相対的に表すことができる。
いくつかの例では、参照値を、試験されている試料と同じ試料から導出することができ、したがって、2つの間の適切な比較が可能になる。例えば、試料が尿に由来する場合、参照値も尿に由来する。いくつかの例では、試料が血液試料(例えば、血漿または血清試料)である場合、参照値もまた、血液試料(例えば、必要に応じて血漿試料または血清試料)である。試料と参考値との間で比較する場合、量を表現する方法を、試料と参考値との間で一致させる。したがって、絶対量を絶対量と比較することができ、相対量を相対量と比較することができる。同様に、診断アルゴリズムによる分類のための量を表現する方法を、診断アルゴリズムを訓練するための量を表現する方法と一致させる。
グリカンまたは糖ペプチドの量を決定する場合、方法は、各グリカンまたは糖ペプチドの量をその対応する参照値と比較することを含み得る。1つ、いくつか、またはすべてのグリカンまたは糖ペプチドの累積量を決定する場合、方法は、累積量を対応する参照値と比較することを含み得る。グリカンまたは糖ペプチドの量を式において互いに組み合わせて指標値を形成する場合、その指標値を、同様に導出された対応する参照指標値と比較することができる。
参照値は、本明細書に記載の方法内で(すなわち、ステップを構成して)または方法と無関係に(すなわち、ステップを構成しないで)のいずれかにより取得することができる。いくつかの例では、方法は、マーカーの定量のための参照値を確立するステップを含む。他の例では、参照値を、本明細書に記載の方法と無関係に取得し、参照値には、本発明の比較ステップ中でアクセスする。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、診断アルゴリズムの訓練は、本明細書に記載の方法内で(すなわち、ステップを構成して)または方法と無関係に(すなわち、ステップを構成しないで)のいずれかにより取得することができる。いくつかの例では、方法は、診断アルゴリズムの訓練のステップを含む。いくつかの例では、診断アルゴリズムを、本明細書に記載の方法に関係なく訓練し、診断アルゴリズムには、本発明の分類ステップ中でアクセスする。参照値は、健康な個体(複数可)の集団から得られた試料中のグリカンまたは糖ペプチドの量を定量することによって決定することができる。診断アルゴリズムは、健康な個体(複数可)の集団から得られた試料中のグリカンまたは糖ペプチドの量を定量することによって訓練することができる。本明細書で使用される場合、「健康な個体」という用語は、健康な状態にある個体または個体の群、例えば、疾患の症状をまったく示さなかった、疾患と診断されていない、及び/または疾患を発症する可能性がない患者を指す。好ましくは、前記健康な個体(複数可)は、疾患に影響を与える投薬を受けておらず、他のいかなる疾患とも診断されていない。1または複数の健康な個体は、試験個体と比較して、同様の性別、年齢、及び肥満度指数(BMI)を有する場合がある。参照値は、疾患に罹患している個体(複数可)の集団から得られた試料中のグリカンまたは糖ペプチドの量を定量することによって決定することができる。診断アルゴリズムは、疾患に罹患している個体(複数可)の集団から得られた試料中のマーカーの量を定量することによって訓練することができる。より好ましくは、そのような個体(複数可)は、試験個体と比較して、同様の性別、年齢、及び肥満度指数(BMI)を有する場合がある。参照値は、卵巣癌に罹患している個体の集団から取得することができる。診断アルゴリズムは、卵巣癌に罹患している個体の集団から得られた試料中のグリカンまたは糖ペプチドの量を定量することによって訓練することができる卵巣癌の特徴的なグリカンまたは糖ペプチドプロファイルが決定されると、個体から得られた生体試料からのマーカーのプロファイルを、この参照プロファイルと比較して、試験対象もまた卵巣癌を有するかどうかを決定することができる。診断アルゴリズムが卵巣癌を分類するように訓練されると、個体から得られた生体試料からのマーカーのプロファイルを、診断アルゴリズムによって分類して、試験対象がまた、卵巣癌のその特定の段階にあるかどうかを決定することができる
VI.キット
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されるのは、糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むキットである。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されているのは、個体におけるがんを診断または監視するためのキットであって、前記個体からの試料のグリカンまたは糖ペプチドプロファイルを決定し、測定されたプロファイルを、正常な患者のプロファイルまたはがんの家族歴を有する患者のプロファイルと比較する、キットである。いくつかの例では、キットは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。いくつかの例では、キットは、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含む。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載されているのは、糖ペプチドに由来する酸化、ニトロ化、及び/または糖化された遊離付加物の定量化のための試薬を含むキットである。
VII.臨床アッセイ
前述のいずれかを含むいくつかの例では、バイオマーカー、方法、及び/またはキットを、患者を診断するための医療現場で使用することができる。これらの例のいくつかでは、試料の分析は、内部標準の使用を含む。これらの標準は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。これらの標準は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの標準は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの標準は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの標準は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの標準は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの標準は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの標準は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。
医療現場では、試料を、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含むように(例えば、消化によって)調製することができる。ある特定の例では、これらの試料は、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの試料は、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。ある特定の例では、これらの試料は、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含み得る。
医療現場では、試料を、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むように(例えば、消化によって)調製することができる。ある特定の例では、試料を、配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むように(例えば、消化によって)調製することができる。ある特定の例では、試料を、配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むように(例えば、消化によって)調製することができる。ある特定の例では、試料を、配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含むように(例えば、消化によって)調製することができる。
いくつかの例では、グリカンまたは糖ペプチドの量は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドの量を、別のバイオマーカーの濃度と比較することによって評価することができる。
いくつかの例では、グリカンまたは糖ペプチドの量は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドの量を、別のバイオマーカーの濃度と比較することによって評価することができる。
いくつかの例では、グリカンまたは糖ペプチドの量は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドの量を、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1つまたは複数の糖ペプチドの量と比較することによって評価することができる。
いくつかの例では、グリカンまたは糖ペプチドの量は、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドの量を、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドの量と比較することによって評価することができる。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、キットは、糖ペプチドMRM遷移シグナルの正規化を算定するためのソフトウェアを含み得る。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、キットは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、または本質的になる糖ペプチドの量を定量するためのソフトウェアを含み得る。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、キットは、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、または本質的になる糖ペプチドの相対量を定量するためのソフトウェアを含み得る。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、訓練済みモデルを、本明細書に記載の方法を実行する臨床医がアクセスするサーバー上に保存する。いくつかの例では、臨床医は、患者の試料からのMRM遷移シグナルの定量を、サーバー上に保存されている訓練済みモデルに入力する。いくつかの例では、サーバーには、インターネット、無線通信、または他のデジタルもしくは電気通信の方法によってアクセスする。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、訓練済みモデルを、本明細書に記載の方法を実行する臨床医がアクセスするサーバー上に保存する。いくつかの例では、臨床医は、患者の試料からの、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列からなるか、またはそれらから本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドの定量を、サーバー上に保存されている訓練済みモデルに入力する。いくつかの例では、サーバーには、インターネット、無線通信、または他のデジタルもしくは電気通信の方法によってアクセスする。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、MRM遷移信号1~76を、本明細書に記載の方法を実行する臨床医がアクセスするサーバー上に保存する。いくつかの例では、臨床医は、患者の試料からのMRM遷移シグナルを、サーバー上に保存されているMRM遷移シグナル1~76と比較する。いくつかの例では、サーバーには、インターネット、無線通信、または他のデジタルもしくは電気通信の方法によってアクセスする。
前述のいずれかを含むいくつかの例では、本明細書に記載のMRM遷移シグナル1~76を使用して訓練された機械学習アルゴリズムを、本明細書に記載の方法を実行する臨床医がアクセスするサーバー上に保存する。いくつかの例では、サーバー上でリモートアクセスされる機械学習アルゴリズムによって、患者の試料からのMRM遷移シグナルが分析される。いくつかの例では、サーバーには、インターネット、無線通信、または他のデジタルもしくは電気通信の方法によってアクセスする。
VIII.実施例
化学物質及び試薬。ヒト血清/血漿から精製された糖タンパク質標準を、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。シークエンシンググレードのトリプシンを、Promega(Madison,WI)から購入した。ジチオスレイトール(DTT)及びヨードアセトアミド(IAA)を、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。ヒト血清を、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。
試料調製。血清試料及び糖タンパク質標準を還元し、アルキル化して、次に、37℃の水浴中で18時間トリプシンにより消化した。
LC-MS/MS 分析。定量分析のために、トリプシン消化血清試料を、三連四重極(QqQ)質量分析計に接続された高速液体クロマトグラフィー(HPLC)システムに注入した。分離を、逆相カラム上で行った。二成分勾配で使用される溶媒A及びBは、水、アセトニトリル、及びギ酸の混合物で構成されていた。典型的な正イオン源パラメータを、ベンダー提供の標準によりイオン源を調整した後に利用した。以下の範囲を評価した:3~5kV間のイオン源スプレー電圧、250~350℃の温度、及び20~40psiの窒素シースガス流量。使用した機器のスキャンモードは、dMRMであった。
グリコプロテオミクス分析のために、濃縮血清糖ペプチドを、Q Exactive(商標)ハイブリッド四重極-Orbitrap(商標)質量分析計またはAgilent6495B三連四重極LC/MSを用いて分析した。
MRM質量分析設定、試料調製、及び試薬は、その全内容がすべての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Li,et al.,Site-Specific Glycosylation Quantification of 50 serum Glycoproteins Enhanced by Predictive Glycopeptidomics for Improved Disease Biomarker Discovery,Anal.Chem.2019,91,5433-5445;DOI:10.1021/acs.analchem.9b00776、に記載されている。
実施例1-糖ペプチドバイオマーカーの同定
この実施例は、図15及び17~18を参照する。
図15に示されるように、ステップ1において、卵巣癌を有する患者からの試料及び卵巣癌を有していない患者からの試料が提供された。ステップ2では、プロテアーゼ酵素を使用して試料を消化し、糖ペプチド断片を形成した。ステップ3では、糖ペプチド断片をタンデムLC-MS/MS機器に導入して、前述の試料に関連する保持時間及びMRM-MS遷移シグナルを分析した。ステップ4では、糖ペプチド及びグリカンバイオマーカーを同定した。機械学習アルゴリズムによって、一連のMSスペクトルからMRM-MS遷移シグナルが選択され、それらのシグナルが、ある特定の糖ペプチド断片の計算による質量に関連付けられた。機械学習アルゴリズムによって同定されるバイオマーカーシグナルの保持時間分析については、図17~18を参照のこと。
ステップ5では、卵巣癌を有する患者からの試料において同定された糖ペプチドを、ラッソ回帰を含む機械学習アルゴリズムを使用して、卵巣癌を有していない患者からの試料において同定された糖ペプチドと比較した。この比較には、糖ペプチドの種類、絶対量、及び相対量の比較が含まれていた。この比較から、ペプチドの正規化、及び糖ペプチドの相対存在量を計算した。この比較の出力結果については、図18を参照のこと。
実施例2-糖ペプチドバイオマーカーの同定
この実施例は、図16を参照する。
図16に示されるように、ステップ1において、患者からの試料が提供された。ステップ2では、プロテアーゼ酵素を使用して試料を消化し、糖ペプチド断片を形成した。ステップ3では、糖ペプチド断片をタンデムLC-MS/MS機器に導入して、試料に関連する保持時間及びMRM-MS遷移シグナルを分析した。ステップ4では、MRM-MS遷移シグナルを選択する機械学習アルゴリズムを使用して、それらのシグナルを、ある特定の糖ペプチド断片の計算による質量に関連付けて、糖ペプチドを同定した。ステップ5では、データを正規化する。ステップ6では、機械学習を使用して正規化されたデータを分
析し、卵巣癌を有する患者を示すバイオマーカーを同定する。
IX.表
Figure 2023514809000002
Figure 2023514809000003
Figure 2023514809000004
Figure 2023514809000005
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Figure 2023514809000007

MS1及びMS2の分解能は1単位であった。
Figure 2023514809000008
Figure 2023514809000009

セル加速器電圧は5であった。
Figure 2023514809000010
Figure 2023514809000011
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実施例3- CA 125 ELISA
この実施例は、図20を参照する。
タンパク質CA125(がん抗原125)酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)を、患者試料において実行した。患者プールは、卵巣癌の悪性腫瘍(VOCAL)を検出するためのInterVennの前向き試験からの第1のn=41人の登録女性で構成されていた。境界性または悪性のがんを有するn=12人の女性、及び良性の骨盤腫瘤を有するn=29人の女性が存在し、医療現場で標的とされる正確な患者集団を表していた。モデルを、以前に商業バイオバンクから購入した遡及的試料で訓練し、VOCAL試験の参加者に盲検で適用した。
ELISAアッセイの結果を図20に示す。
カットオフ=35で;ELISAアッセイを観察して、以下のレベルの精度、感度、及び特異度にて悪性卵巣癌を診断した:精度=56% 感度=86% 特異度=48%
試料は、有病率20%での陽性予測値=29%を有していた。
試料は、有病率20%での陰性予測値=93%を有していた。
米国では、毎年、およそ22,000件の新しい卵巣癌の症例があり、これは、およそ110,000件の骨盤腫瘤に起因する(有病率20%)。観察されたように、CA-125試験では、18,920件の悪性がん及び42,240件の良性がんが正しく同定される。45,760件の偽陽性及び3080件の偽陰性が発生する。
実施例4-グリコプロテオミクス訓練済みモデル試験
この実施例は、図21を参照する。
配列番号1~76を使用して訓練されたモデルは、所与の患者試料が卵巣癌を有する確率を特定するためのものであった。
患者プールは、卵巣癌の悪性腫瘍(VOCAL)を検出するためのInterVennの前向き試験からの第1のn=41人の登録女性で構成されていた。境界性または悪性の癌を有するn=12人の女性、及び良性の骨盤腫瘤を有するn=29人の女性が存在し、医療現場で標的とされる正確な患者集団を表していた。モデルを、以前に商業バイオバンクから購入した遡及的試料で訓練し、VOCAL試験の参加者に盲検で適用した。
結果を図21に示す。
カットオフ=0.54で;モデルを観察して、以下のレベルの精度、感度、及び特異度にて悪性卵巣癌を診断した:精度=92% 感度=86% 特異度=93%
試料は、有病率20%での陽性予測値=75.0%を有していた。
試料は、有病率20%での陰性予測値=96%を有していた。
米国では、毎年、およそ22,000件の新しい卵巣癌の症例があり、これは、およそ110,000の件骨盤腫瘤に起因する(有病率20%)。
この実施例4に記載されたグリコプロテオミクス試験では、18,920件の悪性がん及び81,840件の良性がんが正しく同定された。これにより、6160件の偽陽性及び3080件の偽陰性が発生する。
CA-125と比較して、また米国だけで、これは年間39,600少ない不正確な癌診断に相当する。これらの追加の正しく診断された患者はすべて、適切な外科手術と外科医にトリアージされ、彼らは、CA-125試験によれば適切な外科手術と外科医にトリアージされなかったであろう。これにより、患者に対するだけでなく、予測される悪性腫瘍の手術を行うために必要とされる婦人科腫瘍医に対するストレスも大幅に軽減される。
上記の実施形態及び実施例は、単に例示的かつ非限定的であることを意図している。当業者であれば、特定の化合物、物質、及び手順の多数の均等物を、日常的な実験のみを使用して認識するか、または確認することができよう。そのような均等物はすべて範囲内にあると見なされ、添付の特許請求の範囲に包含される。
XI.配列表

Claims (47)

  1. 1つまたは複数の多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出するための方法であって、
    患者から生体試料を入手すること、または入手したことであって、前記生体試料は、1つまたは複数のグリカンまたは糖ペプチドを含む、前記入手すること、または前記入手したことと;
    前記試料中の糖ペプチドを消化及び/または断片化することと;
    遷移1~76からなる群から選択されるMRM遷移を検出することと;を含む、前記方法。
  2. 前記試料中の糖ペプチドを前記断片化することが、前記試料またはその一部を質量分析計に導入した後に起こる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記試料中の糖ペプチドを前記断片化することにより、糖ペプチドイオン、ペプチドイオン、グリカンイオン、グリカン付加物イオン、またはグリカン断片イオンを生成する、請求項1または2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記試料中の糖ペプチドを前記消化及び/または前記断片化することにより、
    配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;または
    配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、ペプチドまたは糖ペプチドを生成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記試料中の糖ペプチドを前記消化することにより、配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になるペプチドまたは糖ペプチドを生成する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記試料中の糖ペプチドを前記断片化することにより、
    配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;または
    配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、ペプチドまたは糖ペプチドを生成する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記MRM遷移が、表1~5のいずれか1つにおける遷移、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記生体試料に対して液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析を実施することをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 遷移1~76からなる群から選択されるMRM遷移を検出することが、前記生体試料に対する多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)質量分析を実施することを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記1つまたは複数の糖ペプチドが、
    配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;または
    配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、ペプチドまたは糖ペプチドを含む、請求項1~3及び7~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の方法であって、グリカン3200、3210、3300、3310、3320、3400、3410、3420、3500、3510、3520、3600、3610、3620、3630、3700、3710、3720、3730、3740、4200、4210、4300、4301、4310、4311、4320、4400、4401、4410、4411、4420、4421、4430、4431、4500、4501、4510、4511、4520、4521、4530、4531、4540、4541、4600、4601、4610、4611、4620、4621、4630、4631、4641、4650、4700、4701、4710、4711、4720、4730、5200、5210、5300、5301、5310、5311、5320、5400、5401、5402、5410、5411、5412、5420、5421、5430、5431、5432、5500、5501、5502、5510、5511、5512、5520、5521、5522、5530、5531、5541、5600、5601、5602、5610、5611、5612、5620、5621、5631、5650、5700、5701、5702、5710、5711、5712、5720、5721、5730、5731、6200、6210、6300、6301、6310、6311、6320、6400、6401、6402、6410、6411、6412、6420、6421、6432、6500、6501、6502、6503、6510、6511、6512、6513、6520、6521、6522、6530、6531、6532、6540、6541、6600、6601、6602、6603、6610、6611、6612、6613、6620、6621、6622、6623、6630、6631、6632、6640、6641、6642、6652、6700、6701、6711、6721、6703、6713、6710、6711、6712、6713、6720、6721、6730、6731、6740、7200、7210、7400、7401、7410、7411、7412、7420、7421、7430、7431、7432、7500、7501、7510、7511、7512、7600、7601、7602、7603、7604、7610、7611、7612、7613、7614、7620、7621、7622、7623、7632、7640、7700、7701、7702、7703、7710、7711、7712、7713、7714、7720、7721、7722、7730、7731、7732、7740、7741、7751、8200、9200、9210、10200、11200、12200、及びそれらの組み合わせ、からなる群から選択される1つまたは複数のグリカンを示す1つまたは複数のMRM遷移を検出することを含む、前記方法。
  12. 第1のグリカンを定量することと、第2のグリカンを定量することをさらに含み;前記第1のグリカンの前記定量を前記第2のグリカンの前記定量と比較することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記検出されたグリカンを、前記グリカンが結合していたペプチド残基部位と関連づけすることをさらに含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. グリカン及び/またはペプチドの相対存在量を定量することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
  15. 配列番号1~76を有するアミノ酸から本質的になるペプチドまたは糖ペプチドの量に基づいて、糖ペプチドの量を正規化することを含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 試料の分類を同定するための方法であって、
    試料中の1つまたは複数の糖ペプチドを質量分析(MS)によって定量することであって、前記糖ペプチドは、それぞれ、それぞれの場合に個別に、配列番号1~76及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる糖ペプチドを含む、前記定量することと;
    訓練済みモデルに前記定量を入力して、出力確率を生成することと;
    前記出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;
    前記出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、前記試料の分類を同定することと、を含む、前記方法。
  17. 前記糖ペプチドがそれぞれ、それぞれの場合に個別に、
    配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;または
    配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、糖ペプチドを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記試料が、疾患または状態を有する患者または個体からの生体試料である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記患者が、がん、自己免疫疾患、または線維症を有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記患者が、卵巣癌を有する、請求項18に記載の方法。
  21. 前記個体が、老化状態を有する、請求項18に記載の方法。
  22. 前記疾患または状態が卵巣癌である、請求項18に記載の方法。
  23. 前記訓練済みモデルが、深層学習アルゴリズム、ニューラルネットワークアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、教師あり機械学習アルゴリズム、線形判別分析アルゴリズム、二次判別分析アルゴリズム、サポートベクターマシンアルゴリズム、線形基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、動径基底関数カーネルサポートベクターアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、最近傍アルゴリズム、k最近傍法、単純ベイズ分類器アルゴリズム、ロジスティック回帰アルゴリズム、またはそれらの組み合わせ、からなる群から選択される機械学習アルゴリズムを使用して訓練された、請求項16~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記分類が疾患分類または疾患重症度分類である、請求項16~23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記分類が、80%を超える信頼度、85%を超える信頼度、90%を超える信頼度、95%を超える信頼度、99%を超える信頼度、または99.9999%を超える信頼度により識別される、請求項24に記載の方法。
  26. 第1の時点で、試料中の第1の糖ペプチドをMSによって定量することと;
    第2の時点で、試料中の第2の糖ペプチドをMSによって定量することと;
    前記第1の時点での前記定量を前記第2の時点での前記定量と比較することと、をさらに含む、請求項13~25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 第3の時点で、試料中の第3の糖ペプチドをMSによって定量することと;
    第4の時点で、試料中の第4の糖ペプチドをMSによって定量することと;
    前記第4の時点での前記定量を前記第3の時点での前記定量と比較することと、をさらに含む、請求項26に記載の方法。
  28. 患者の健康状態を監視することをさらに含む、請求項16~27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 配列番号1~76からなる群から選択される前記アミノ酸配列が断片化されたところから糖ペプチドをMSにより定量することをさらに含む、請求項16~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記分類に基づいて、疾患または状態を有する患者を診断することをさらに含む、請求項16~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記分類に基づいて、前記患者を卵巣癌を有すると診断することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  32. 化学療法、免疫療法、ホルモン療法、標的療法、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の治療剤により前記患者を治療することをさらに含む、請求項16~31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 卵巣癌を有する患者を治療するための方法であって、
    前記患者から生体試料を入手すること、または入手したことと;
    前記試料中の1つまたは複数の糖ペプチドを消化及び/または断片化すること、または消化もしくは断片化したことと;
    遷移1~76からなる群から選択される1つまたは複数の多重反応モニタリング(MRM)遷移を検出し定量することと、
    訓練済みモデルに前記定量を入力して、出力確率を生成することと;
    前記出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;
    前記出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、前記患者を分類することであって、前記分類が、
    (A)化学療法剤を必要とする患者;
    (B)免疫療法剤を必要とする患者;
    (C)ホルモン療法を必要とする患者;
    (D)標的治療剤を必要とする患者;
    (E)手術を必要とする患者;
    (F)ネオアジュバント療法を必要とする患者;
    (G)手術前に、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、もしくはそれらの組み合わせを必要とする患者;
    (H)手術後に、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、もしくはそれらの組み合わせを必要とする患者;
    (I)またはそれらの組み合わせ、からなる群から選択される、前記分類することと;
    治療有効量の治療剤を前記患者に投与することであって、
    分類AまたはIが決定された場合、前記治療剤は化学療法から選択され、
    分類BまたはIが決定された場合、前記治療剤は免疫療法から選択され;あるいは
    分類CまたはIが決定された場合、前記治療剤はホルモン療法から選択され;あるいは
    分類DまたはIが決定された場合、前記治療剤は標的療法から選択され、
    分類FまたはIが決定された場合、前記治療剤はネオアジュバント療法から選択され
    分類GまたはIが決定された場合、前記治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、またはそれらの組み合わせから選択され;
    分類HまたはIが決定された場合、前記治療剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン療法、標的治療剤、ネオアジュバント療法、またはそれらの組み合わせから選択される、前記投与することと、を含む、前記方法。
  34. 前記生体試料に対する多重反応モニタリング質量分析(MRM-MS)を実行することを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;
    配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる;または
    配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、1つまたは複数の糖ペプチドを定量することを含む、請求項46または47に記載の方法。
  36. 前記遷移を前記分析することが、ピークを選択すること、及び/または機械学習アルゴリズムを用いて検出された糖ペプチド断片を定量することを含む、請求項33~35に記載のいずれか1項に記載の方法。
  37. 卵巣癌を有する患者を診断するための方法であって、
    前記患者から生体試料を入手すること、または入手したことと;
    QQQ及び/またはqTOF分光計を用いたMRM-MSを使用して前記生体試料の質量分析を実行して、配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つもしくは複数の糖ペプチドを検出及び定量すること;または、遷移1~76から選択される1つもしくは複数のMRM遷移を検出することと;
    訓練済みモデルに前記検出された糖ペプチドまたは前記MRM遷移の前記定量を入力して、出力確率を生成すること、
    前記出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかを判定することと;
    前記出力確率が分類のしきい値を上回っているか下回っているかに基づいて、前記患者の診断分類を同定することと;
    前記診断分類に基づいて、前記患者を卵巣癌を有すると診断することと、を含む、前記方法。
  38. 前記検出された糖ペプチドを前記分析することが、機械学習アルゴリズムを使用することを含む、請求項37に記載の方法
  39. 配列番号1~76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、糖ペプチド。
  40. 配列番号1~76、及びそれらの組み合わせから本質的になる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、糖ペプチド。
  41. 配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、糖ペプチド。
  42. 配列番号1、6、7、8、10、15、21、22、23、42、47、48、51、56、57、58、62、74、及び76、ならびにそれらの組み合わせから本質的になる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、糖ペプチド。
  43. 配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、糖ペプチド。
  44. 配列番号1、3、4、5、8、11、12、13、14、16、17、18、19、20、22、23、24、25、27、30、32、34、43、45、51、54、55、65、68、71、73、74、75、及びそれらの組み合わせから本質的になる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、糖ペプチド。
  45. 配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、糖ペプチド。
  46. 配列番号2、6、7、9、10、15、21、26、28、29、31、33、35、36、37、38、39、40、41、42、44、46、47、48、49、50、52、53、56、57、58、59、60、61、62、63、64、66、67、69、70、72、76、及びそれらの組み合わせから本質的になる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる、糖ペプチド。
  47. 糖ペプチド標準、緩衝液、及び配列番号1~76からなる群から選択されるアミノ酸配列から本質的になる1つまたは複数の糖ペプチドを含む、キット。
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