JP2023514691A - スラック分離装置および方法 - Google Patents

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Abstract

製品とスラックとの混合物からスラックを分離するためのホッパ、およびこのようなホッパを使用したシステムおよび方法を提供する。各ホッパは、製品は通過させないがスラックは通過させるように構成した内部ゲートと、製品とスラックとを通過させないよう構成した外部ゲートと、を備え、内部ゲートと外部ゲートとは、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であって、内部ゲートと外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあって混合物がホッパに導入されると、内部ゲートによって製品が保持されるが、スラックは内部ゲートを通過して外部ゲートによって保持され、外部ゲートおよび内部ゲートがそれぞれの開放位置にあると、製品は第1経路に沿ってホッパから出ていくようホッパを構成する。

Description

本開示は、製品とスラックとの混合物を含む製品流から余分なスラックを分離するための装置、システムおよび方法に関する。例えば、スラックとして、砂糖菓子の砂糖、パン粉をまぶした製品のパン粉、または調味スナック用の調味料等の食品コーティングが考えられる。
より具体的には、本発明の各態様は、改良されたホッパ設計と、このホッパを使用するシステムおよび方法に関する。本発明による装置および方法は、食品包装産業での使用に特に適している。
製品の中には、本明細書では「スラック」と呼ぶことにする追加的な材料と共に包装されるものがある。スラックは、一般に略固体または液体形態であり、混合物を小分けして包装する前に、固体製品と混合される場合がある。スラックが略固体である場合、その寸法は、製品自体の寸法よりも大幅に小さく、多くの場合、製品の寸法より少なくとも5倍小さく、より一般的には少なくとも1桁小さい(すなわち、10倍小さい)。例えば、スラックは粉末や粒子の形態であり得る。
何らかの方法で製品を保護するためにスラックが製品包装材に含まれる場合があり、例えば、特定の化学物質への暴露による劣化や、包装材内での製品の動きによる劣化から製品を保護する。代替的または追加的に、何らかの方法で製品を改善するためにスラックが含まれる場合もあり、例えば、砂糖、パン粉またはハーブを食品にふんわりとコーティングして、味、食感、および/または外観を改善してもよい。代替的または追加的に、包装前の製品の処理中にスラックが生じることがあり、例えば、ポテトチップスまたはクリスプ等の製品が砕けたり壊れたりして断片状のスラックを形成することがある。
さらに、一部の工程(例えば、コーティング工程)では、均一なコーティングを確実に実現する等のために、製品に対するスラックの割合が最終的な包装後の製品で必要とされるよりも高い割合となるように製品とスラックとを混合する必要があるかもしれない。しかしながら、この場合、製品から余分なスラックを包装前にどのように分離するかが問題となる。
ただし、製品によっては、余分なスラックを包装材内で自由に浮遊させておくことが好ましくない。例えば、オーブン調理を目的としてパン粉をまぶした食品の包装材内で、余分なパン粉が浮遊している場合、その余分なスラックがオーブントレイに焼き付いてしまう可能性がある。包装の前に余分なスラックを分離しておけば、これらの問題を解決するのに役立つ。
製品とスラックとの混合物を包装材内へと落下させ、その後その包装材を上端に向かって密封する場合に、さらなる問題が発生する可能性がある。製品がゼリー菓子でスラックが砂糖コーティングである場合など、スラックが製品よりもゆっくりとした速度で落下する場合、封止部内に挟まったスラック(砂糖)によって密封の質が損なわれるかもしれない。密封工程を遅らせて密封前にスラックを下に沈めることによってこの問題を回避できるが、この方法では処理速度が遅くなり、包装製品の生産量が減少してしまう。
余分なスラックが製品を処理する機械に溜まったり付着したりする可能性もある。これにより、機械が故障する可能性がある。また、食品を生産する機械の場合、機械の中で長時間溜まったスラックが腐敗したり害虫を呼び寄せたりして、公衆衛生上の問題が生じる可能性がある。
したがって、余分なスラックを製品流から分離するための別の方法および/または装置であって、好ましくは上記の一以上の問題の解決に貢献する方法および装置が必要である。
本発明は、製品流からスラックを除去するための改良型の装置、システム、および方法を提供する。具体的には、本発明による装置およびシステムは、製品を貯蔵、計量、排出するために使用可能なホッパを備え、スラックの程度が低減される。例えば、食品産業で使用される場合、本発明は、砂糖菓子からふんわりとまぶした砂糖を分離、クリスプやチップスから余分な香味料や断片を分離、パン粉をまぶした製品からパン粉を分離、生肉製品から余分なマリネ液を分離する場合に適している(ただし、これらには限定されない)。
本明細書で使用する場合、「スラック」は、液体および/または製品流内の製品(例えば食品)の寸法よりも大幅に小さい寸法を有する固体を含むと理解されたい。したがって、固体スラックまたは液体と固体の両方を含むスラック内の固体部分は、大きさに基づいて製品から分離または製品と区別することができる。例えば、固体スラックは粉末や粒子の形態であるのに対し、製品は大幅に大きい。固体スラックは、製品とスラックとの混合物内で製品の寸法よりも少なくとも5倍、より一般的には10倍小さい寸法を有する。
本発明の一態様によれば、製品とスラックとの混合物からスラックを分離するためのホッパが提供され、ホッパは、製品は通過させないがスラックは通過させるように構成した内部ゲートと、製品とスラックとを通過させないよう構成した外部ゲートと、を備え、内部ゲートと外部ゲートとは、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であって、内部ゲートと外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあって混合物がホッパに導入されると、内部ゲートによって製品が保持されるが、スラックは内部ゲートを通過して外部ゲートによって保持され、外部ゲートおよび内部ゲートがそれぞれの開放位置にあるとき、製品は第1経路に沿ってホッパから出ていくようホッパを構成する。
このような装置を用いて製品流から余分なスラックを取り除くことで、製品処理システムの信頼性を高め、最終製品の品質を向上させることができる。
さらに、製品流からスラックを除去する特に迅速かつ効率的な手段を本発明が提供することを理解されるであろう。本発明によるホッパは、スラックを製品から分割または分離する要素(すなわち、内部ゲート)をホッパの内側に設けるので、特に空間効率がよい。さらに、本発明によるホッパは、製品処理機械に容易に後付けすることができ、製品流からスラックを分離するのに適さない既存のホッパを置き換えられる。
さらに、製品がホッパ内で沈降している間に、ホッパからの製品の排出を大幅に遅らせることなく、製品流からスラックを除去することができる。したがって、ホッパの処理能力および/またはより広範囲のシステムの出力に大きな影響を与えることなく、製品流からスラックを除去することができる。
内部ゲートと外部ゲートがそれぞれ閉鎖位置にある場合、つまり、内部ゲートが閉鎖位置にあり、外部ゲートも閉鎖位置にある場合、ホッパは製品からスラックを分離する。ホッパがこの配置にある場合、ホッパに導入された製品は、閉鎖した内部ゲートによって保持される(つまり、その位置に保たれるまたは捕捉される)。一方、スラックの少なくとも一部は、閉鎖した内部ゲートを(例えば、重力下で)通過する。したがって、内部ゲートに捕捉された製品は、内部ゲートを通過したスラックから分離または分割される。
閉鎖した内部ゲートを通過するスラックは、その後、内部ゲートの下にある閉鎖した外部ゲートによって保持または捕捉される。その後、分離されたスラックは、回収または、排出されて製品とは別に回収される。スラックの回収は、手動(すなわち手作業)で行ってもよいし、装置および/またはより広範囲のシステムによって自動的に行ってもよい。装置を使用して分離および回収した余分なスラックは、廃棄物を削減するために、装置の上流の生産ラインに再導入し、再利用してもよい。
その後、閉鎖した内部ゲートによって保持された製品(および残ったスラックがあればそのスラック)は、内部ゲートと外部ゲートを開くことによって、つまり、内部ゲートと外部ゲートをそれぞれの開放位置に移動することによって排出される、すなわちホッパから出ていく。
製品とスラックの混合物からホッパによって除去されるスラックの量は、混合物がホッパ内で滞在する時間の長さ(すなわち、ホッパ内での製品の「滞留時間」)に依存し得る。同様に、ホッパによって除去されるスラックの割合は、対象となる特定の製品とスラックに依存し得る。例えば、好ましい実施において、スラックの少なくとも15%、より好ましくは25%、さらに好ましくは50%、さらに好ましくは75%をホッパに導入された混合物から除去する。
生産ラインの他の段階と比較して、ホッパで製品とスラックの混合物からスラックを除去することは特に有益である。これは、製品が(例えば、分散フィーダ、スクリューフィーダ、コンベヤまたはその他の適切な機械等の製品供給装置から)ホッパ内へと大きく下落または落下する可能性があるからである。製品がホッパにぶつかったり衝突したりするので、このような下落により、かなりの量のスラックが生じる可能性がある。したがって、本発明による装置は、スラックが形成された後、下流の製品処理機械に移送される前、または製品が包装機械の包装材に分配される前に、スラックを速やかに除去することができる。特に、食品が包装機械の包装材に分配される前に、スラック除去ホッパを最終ホッパとして提供することが望ましい。通常、製品がホッパの内側などの表面にぶつかったり衝突したりするたびにスラックが生じるからである。包装前の最終ホッパとして提供される単一のスラック除去ホッパによって、大きなスラックが生じる最後の瞬間にすべてのスラックを除去するよう作用し、最終包装製品のスラックの量を最小限に抑えることができる。例えば、スラック除去ホッパによって、製品を第1経路に沿って分配してもよく、この第1経路は包装機械の包装材へと直接または間接的に通じている。例えば、製品はホッパから包装材に直接落下するか、一以上の漏斗またはシュートに沿って包装材内に運ばれる。
内部ゲートおよび/または外部ゲートは、ヒンジ(例えば、対応するヒンジ)を中心とした回転により、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動してもよい。あるいは、これらのゲートは、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で摺動してもよい。
好ましくは、外部ゲートが閉鎖位置にある場合に、外部ゲートによって保持されたスラックをホッパから出すための、第1経路とは異なる第2経路が設けられるようホッパを構成する。このように、内部ゲートによって製品から分離されたスラックは、第2経路を介して(例えば、ホッパによって規定された開口部またはスラック回収ダクトを介して)ホッパから除去または回収される。この除去または回収は、自動的すなわち人の手を介さずに行ってもよい。第2経路が第1経路とは異なるため、スラックが製品流に再入することはなく、下流の製品処理装置と干渉することもない。したがって、ホッパを含むシステムの信頼性と、このシステムによって出力される製品の品質とを向上させることができる。
例えば、ホッパは、第2経路に沿ってホッパを出るスラックが収容貯留部(または他の容器)に入ることができるように構成してもよい。このような収容貯留部は、必要に応じて定期的または連続的に空にしてもよい(例えば、ホッパ上流の製品ラインにスラックを再導入してもよい)。
いくつかの実施形態において、第2経路が、第1経路に対して角度を有する、および/または横方向にずれていてもよい。「角度を有する」とは、第2経路が第1経路から傾いており、第1経路が延びる方向と平行でない方向に延びることを意味する。ただし、別の例では、分離後のスラックは、以下でさらに述べるように、製品と同じ経路に沿って(すなわち、第1経路に沿って)ホッパから排出または回収されてもよい。
好ましくは、外部ゲートの下端部に窪み部(trough)を備え、この窪み部は、外部ゲートが閉鎖位置にあるときにスラックを受け入れるよう構成する。たとえば、内部ゲートによって製品から分離されたスラックは、重力によって外部ゲートへと落下し、窪み部内に堆積するまたは集まる。外部ゲート内またはその上に形成した窪み部(例えば、溝やスロット)を設けることで、スラックの回収と除去とが容易となる。
さらに、この窪み部によって、外部ゲートが開放位置から閉鎖位置に移動するとき(およびその逆)に、ホッパから意図せずにスラックが押し出されてしまわないようにできる。したがって、このような窪み部を有するホッパは、スラックが他の製品処理機械へと通過しないようにする効果が高く、信頼性の高いシステムに組み込むことができる。
好ましくは、外部ゲートが閉鎖位置にあると、スラックが窪み部に沿って移動し、第2経路に沿ってホッパから出るようホッパを構成する。例えば、第2経路は、外部ゲートが閉鎖位置にあるとき、窪み部に隣接するホッパの側壁の開口部または間隙を通って、またはホッパから延びるダクトまたは管を通って延びてもよい。さらに好ましい例では、外部ゲートが開放位置または閉鎖位置のいずれかにあるときに、スラックが窪み部に沿って移動し、(例えば、重力下または吸引されて)ホッパを出ることができるように装置を構成してもよい。
いくつかの例において、窪み部の底部は、重力下でスラックが窪み部の底部に沿って移動できるよう角度を有してもよい。このように、窪み部の底部は、使用時に水平軸または垂直軸のいずれにも平行ではないことが理解されるであろう。したがって、スラック(特に液体または微粒子形態のスラック)は、窪み部の底部に沿って流れ、第2経路に沿ってホッパから出ていく。このスラックは、窪み部の下端部で容易に回収することができ、または第2経路に沿って(たとえば、ホッパの間隙または開口部、またはホッパによって規定されたスラック回収ダクトを通って)ホッパから流出し続ける。ただし、さらなる例では、窪み部が角度を有さない底部を備えてもよい。すなわち、ホッパは、使用時に略水平方向に延びる底部を有する窪み部を備えてもよい。
追加的または代替的に、第2経路に沿ってホッパから出るスラックを回収するよう構成した真空ポンプに接続するようホッパを構成する。これにより、内部ゲートで製品から分離され、外部ゲートで保持された余分なスラックを迅速かつ容易にホッパから除去することができる。例えば、外部ゲートによって保持されたスラックを回収するために、ゲートが少なくとも閉鎖位置にあるときに、真空ポンプからの吸引力が外部ゲートにまたはその近傍に加わるようホッパを構成してもよい。
好ましい構成では、真空ポンプは、上述したような外部ゲートの下端部に形成された窪み部に接続するよう構成してもよい。これらの実施形態では、真空ポンプによる吸引力の下で、スラックが窪み部の底部に沿って移動してホッパの外に出る。すなわち、真空ポンプが窪み部に沿ってスラックを引き寄せ、第2経路に沿ってホッパからスラックが出ていく。好ましくは、窪み部の底部に沿って流れるすなわち移動するスラックを簡単に回収して別の場所に移送する(例えば、上流の生産ラインに再導入する)ことができるように、角度を有する底部を持つ窪み部の下端部に真空ポンプを接続する。
代替的または追加的に、分離後のスラックが手動で回収されるか、または重力によってホッパから流れるようにホッパを構成してもよい。さらなる例では、製品が内部ゲートによって保持されている間に、分離後のスラックがホッパから排出され得るように、内部ゲートを閉鎖したままで外部ゲートを開放位置に移動するようホッパを構成してもよい。
好ましくは、ホッパを管に接続するよう構成し、第2経路がこの管を通って延びるようホッパを構成する。ここで、「管」という用語は、スラックをホッパから搬送するための任意の形状の導管を指すが、通常、管の断面は円筒形である。管は、必要に応じて剛性または可撓性を有してもよい。「剛性の」管は、使用に伴う力を受けても実質的に変形しないものであるのに対し、「可撓性の」管は、力が加わると変形または曲がる場合がある。剛性の管は、金属や硬質プラスチックなどの材料でできており、清掃が比較的簡単で、通常は寿命が長い。一方、可撓性の管は、ホッパの構成要素が大きく振動または動いても、破損したりホッパから外れたりすることなく適応可能である。可撓性の管は、天然ゴムまたは合成ゴム(例えば、シリコーン)または任意の他の適切な材料で形成される。管はホッパに恒久的に接続されていてもよいが、好ましい実施例では、(例えば、保守や清掃のために)取り外し可能または選択的に分離可能であってもよい。
好ましい例では、外部ゲートに接続するよう管を構成する。管が可撓性を有する場合、可撓性の管の上流端は、外部ゲートが開放位置と閉鎖位置の間を移動する際に外部ゲートとともに移動し、下流端はスラックが搬送される固定ダクトに接続される。管が剛性の場合、外部ゲートが開放位置と閉鎖位置との間を移動する際に管全体が外部ゲートとともに移動し、剛性の管が移動する経路と一致する開口部を備えたダクトを配置して、剛性の管を通過するすべてのスラックがダクトによって受け取られるようにする。ホッパが外部ゲートの下端部に形成された窪み部を備える実施形態では、管が窪み部に接続するように、または管が窪み部と連通するよう構成してもよい。このため、内部ゲートで分離され、外部ゲートで保持されたスラックは、窪み部に沿って移動または流れ、管に入って除去される。特に好ましい例では、外部ゲートが開放位置にあるか閉鎖位置にあるかに関係なく、窪み部で受け取ったスラックをこのようにしてホッパから除去することができる。このため、ホッパの動作(すなわち、ホッパによる製品の排出)を遅らせることなく、より効果的にホッパからスラックを除去することができる。
追加的または代替的に、管を介して真空ポンプに接続するようホッパを構成してもよい。つまり、第1端でホッパに接続し、第2端で真空ポンプに接続するように管を構成してもよい。そのため、真空ポンプからの吸引力が管を介してホッパに加わり、内部ゲートで分離されたスラックが管を通って延びる第2経路に沿って回収される。
管は、ホッパと一体的に形成してもよく、および/またはホッパに恒久的に(例えば、接着剤で)接続されてもよい。ただし、好ましい例では、ホッパは管に取り外し可能に接続するよう構成し、例えば清掃や保守のために管を取り外せるようにする。
例えば、ホッパが剛性のスラック回収ダクトを備え、ホッパはこの剛性のスラック回収ダクトを介して管に接続してもよい。したがって、管がスラック接続ダクトに挿入され得るように、および/または、スラック接続ダクトが可撓性の管に挿入され得るようにホッパを構成してもよい。したがって、管を剛性のスラック接続ダクトの端部を覆うようにまたはその内部に押し込むだけで、簡単かつ迅速に管をホッパに接続可能である。
したがって、スラック接続ダクトによって、スラックをホッパから管に移送させることができる。スラックは、剛性のスラック接続ダクトと管との両方を通じて、第2経路に沿ってホッパから出ていく。このスラック接続ダクトは、管として形成してもよいし、開放流路として形成してもよい(ただし、これらの形態に限定されない)。あるいは、管をホッパに接続する他の手段を設けてもよい。
さらに別の例では、分離したスラックをホッパから排出し、スラックをホッパから遠ざけるよう誘導する管を必要とせずに回収することができる剛性のスラック回収ダクトをホッパが備えてもよい。例えば、スラック回収ダクトは、分離したスラックを収容貯留部に直接供給してもよい。
スラックが第2経路を介してホッパから排出される上記の例において、内部ゲートと外部ゲートは、それぞれの開放位置と閉鎖位置の間を同時に(たとえば連係して(in tandem))移動するよう構成してもよい。例えば、内部ゲートを外部ゲートに固定するようホッパを構成してもよい。このような実施形態では、(例えば、ねじ、接着剤または溶接によって)堅固に接続される内部ゲートおよび外部ゲートが、同時に連係して移動する。
しかし、これは必須ではなく、さらなる例では、内部ゲートと外部ゲートの位置が別々に制御されるように(外部ゲートと内部ゲートが独立して開閉されるように)ホッパを構成してもよい。つまり、内部ゲートと外部ゲートとはそれぞれ別々に連結されていてもよい。
外部ゲートが開放位置にあって内部ゲートが閉鎖位置にある場合、製品が内部ゲートによって保持されて、スラックが第1方向にホッパから出ていくよう、内部ゲートとは独立して、外部ゲートを閉鎖位置と開放位置との間で移動させるようホッパを構成してもよい。したがって、内部ゲートによって製品から分離された余分なスラックは、内部ゲートを開かずに外部ゲートを開くことによって、製品とは別に(すなわち、異なるタイミングで)第1方向に排出される。
このような実施形態において、第1経路に沿って製品と余分なスラックとを交互に放出するようホッパを構成してもよい。つまり、ホッパの内部ゲートによって製品から分離された余分なスラックは、製品とは別の経路に沿ってではなく、製品とは違うタイミングでホッパから出ていく。
第1経路に沿って移動するスラックを回収するために、さらなる機械や部品を使用してもよい。例えば、分離後のスラックが第1経路に沿ってホッパから放出されるときに、このスラックを回収するように真空ポンプを構成してもよい。追加的または代替的に、第1経路は、(例えば、規則的または不規則なアレイ状の)複数の開口部を備えるフィルタ、メッシュ、格子、グリル、またはネットを横切ってまたはその上を通過してもよい。これらの開口部は、スラックを通過させるが、製品は通過させない大きさであってもよい。したがって、製品とスラックがフィルタを通過すると、製品は第1経路を移動し続けるが、スラックは分離され、製品とは別の経路に沿ってそれていく。
さらなる実施形態では、装置を2つの異なるモード間で切り替え可能(すなわち、切り替えられるよう構成)としてもよく、第1モードでは外部ゲートと内部ゲートが共に移動し、第2モードでは外部ゲートと内部ゲートが独立して移動する。このように、第1経路または第2経路のいずれかに沿って余分なスラックを排出するようホッパを構成してもよい。
好ましい実施形態において、内部ゲートが一以上の開口部を備え、開口部はそれぞれ、スラックを通過させるが製品は通過させない大きさである。したがって、スラックは開口部(すなわち内部ゲートの全体に延びる穴または穿孔)を通過することができるが、製品は通過できない。そのため、製品は内部ゲートで保持されるが、スラックは保持されない。追加的または代替的に、ホッパの内部ゲートと固定壁との間に間隙または開口部が形成されるようホッパを構成してもよく、スラックはこの間隙または開口部を通過するが、製品は通過しない。
複数の開口部は、内部ゲートの表面を横切る多種多様なレイアウトで配置され得ると理解されるであろう。さらに、開口部は広範囲の大きさおよび形状を有し得る。
好ましくは、開口部の少なくとも1つの寸法は、ホッパの使用を意図する製品の最小寸法より小さい。そのため、製品は開口部を通過できない。同じように好ましくは、スラックが開口部を通過できるように、開口部の寸法は、スラックの最大寸法よりも大きい。
例えば、内部ゲートの平面における各開口部の最小寸法が好ましくは0.1cm~1cmの範囲であり、好ましくは0.1cm~0.5cmの範囲である。「最小寸法」という用語は、内部ゲートの平面における開口部の最小寸法を意味すると理解されたい。たとえば、開口部が円形の場合、その最小寸法は開口部の直径である。一方、開口部が細長い形状の場合、その最小寸法は、開口部が延びる方向に垂直な幅である。
上述した寸法は、幅広い用途に適しており、特に食品包装産業に適している。例えば、1cmから0.1cmの範囲の少なくとも1つの寸法を有する開口部を備える内部ゲートは、砂糖菓子からふんわりとコーティングされた砂糖を分離し、クリスプおよびチップスから余分な調味料を分離し、マリネ液で漬けた肉製品から余分なマリネ液を分離するのに適している。ただし、製品とスラックの別の混合物の場合、別の寸法の開口部を選択してもよい。
好ましい例では、内部ゲートが、フィルタ、メッシュ、格子、グリル、ガーゼ、ふるいまたはネットを備えてもよい。このように、内部ゲートは、規則的または不規則なアレイ状に配置された複数の開口部を備える。
これに対し、外部ゲートは連続したシート材で形成してよい。例えば、外部ゲートは、貫通する開口部または穴のないシート状またはプレート状金属で構成してもよい。このように、外部ゲートは、製品とスラックの両方を通過させない。しかし、代替の実施形態において、外部ゲートは少数の開口部または、寸法が十分に小さく、スラックも製品も通過できない開口部を備えてもよい。
ホッパの内部ゲート、外部ゲート、および/または任意の固定壁は、ステンレス鋼、鋼およびアルミニウムなどの金属、合金、プラスチックまたは複合材料で形成する(ただし、他の適切な材料を使用してもよい)。好ましい例では、ホッパのゲートおよび壁は、折り曲げたステンレス鋼で構成してもよい(ただし、これは必須ではない)。
好ましい例では、ホッパの内部ゲート、外部ゲート、および/または任意の固定壁の表面粗さRa(すなわち、表面の平均偏差)は、10μm未満、より好ましくは5μm未満、より好ましくは2μm未満である。特に好ましい例では、表面粗さは1.6μm未満である。表面粗さの小さい材料を使用すると、製品および/またはスラックがホッパに付着や固着することを防ぐことができる。追加的または代替的に、ホッパの内部ゲート、外部ゲート、および/または任意の固定壁には、ホッパと製品および/またはスラックとの間の摩擦を低減するよう構成した表面レリーフを設け、製品および/またはスラックがホッパ表面に付着するのを防止するようにしてもよい。
特に好ましい例では、ホッパは、2つの対向する内部ゲートおよび/または2つの対向する外部ゲートを備える。対向するゲートとは、対向するゲートがそれぞれ閉鎖位置にあると、対向するゲートの各自由端(例えば下端)が向かい合うまたは接することを意味する。一方、対向するゲートがそれぞれ開放位置にあると、各自由端は横方向に間隔を有し、製品がホッパから(例えば重力下で)出ていく開口部を規定する。つまり、対向する2つの内部ゲートは、それぞれが閉鎖位置にあると互いに閉じるよう構成し、同様に、対向する2つの外部ゲートは、それぞれが閉鎖位置にあると互いに閉じるよう構成する。実際には、内部ゲートと外部ゲートという形式で、2組の連続した「二重扉」対によってホッパを閉じる。
したがって、好ましい例では、上記の内部ゲートが第1内部ゲートであり、上記の外部ゲートが第1外部ゲートである。ホッパはさらに、製品は通過させないが、スラックは通過させるように構成した第2内部ゲートであって、第1および第2内部ゲートが対向する第2内部ゲートと、製品とスラックとを通過させないよう構成した第2外部ゲートであって、第1および第2外部ゲートが対向する第2外部ゲートと、を備える。第2内部ゲートと第2外部ゲートとは、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。第1および第2内部ゲートと第1および第2外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあり、混合物がホッパに導入されると、製品は第1および第2内部ゲートによって保持されるが、スラックは第1および第2内部ゲートを通過して、第1および第2外部ゲートによって保持され、第1および第2内部ゲートと第1および第2外部ゲートがそれぞれの開放位置にあると、製品は第1経路に沿ってホッパから出ていくようホッパを構成する。
第1および第2内部ゲートをそれぞれ開放位置と閉鎖位置との間で略同時に(すなわち、連係してまたは同時に)移動させるように装置を構成してもよい。同様に、第1および第2外部ゲートをそれぞれ開放位置と閉鎖位置との間で略同時に移動させるように装置を構成してもよい。したがって、第1および第2内部ゲートの動きは鏡映されたような(mirrored)動きであって、第1および第2外部ゲートの動きも鏡映されたような動きであってよい。
第1および第2内部ゲートはそれぞれ、上述した内部ゲートの特徴のいずれかを備えてもよい。好ましい例では、第1および第2内部ゲートは略同一であり、ホッパの中心線を中心に鏡映されている(ただし必須ではない)。同様に、第1および第2外部ゲートはそれぞれ、上述した外部ゲートの特徴のいずれかを備えてもよく、第1および第2外部ゲートは略同一であり、ホッパの中心線を中心に鏡映されている(これも必須ではない)。
対向する各ゲート(いわゆる「二重扉」)を有するホッパは、粘着性のある製品および/またはスラック(例えば、マリネ液でコーティングされた肉や粘着性のある菓子など)での使用に特に適している。これらの例では、製品および/またはスラックがホッパの内側に付着または固着する可能性がある。対向するゲート、特にほぼ同時に開閉する対向ゲートは、ホッパの内容物に大きな力を加え、製品および/またはスラックがホッパの内側に固着するのを防止する。したがって、このような「二重扉」を持つホッパは、粘着性のある製品を排出する場合に、より安定した信頼性が得られる。
いくつかの実施形態において、ホッパは、計量ホッパ、プールホッパ、ブースターホッパ、タイミングホッパ、出力ホッパまたは排出ホッパであってよい。このようなホッパは、コンピュータ制御の計量器やその他の製品処理装置で一般的に使用されている。したがって、製品処理装置は、製品ラインのスラックの程度が減少することによって得られる利点を享受できる。
本発明のさらなる態様によれば、本発明の先の態様に係る一以上のホッパを備えるシステムが提供される。これらのホッパの各々は、上述の好ましいまたは任意の特徴のいずれかを備える。
このシステムは、一以上のホッパのうちの第1ホッパに接続された真空ポンプを備え、真空ポンプは、第2経路に沿って第1ホッパを出たスラックを回収するよう構成する。したがって、真空ポンプは、第1ホッパからスラックを除去すなわち引き出す吸引力を提供する。場合によっては、回収したスラックを第1ホッパの上流のシステムに再導入して、廃棄物を減らしてもよい。真空ポンプは、一以上のホッパのうち複数のホッパに接続し、この複数のホッパからスラックを回収してもよい。あるいは、各ホッパを別々の真空ポンプに接続してもよい。
追加的または代替的に、システムは、(例えば、第1ホッパの内部ゲートを閉じたまま外部ゲートを開くことによって)各ホッパから第1経路に沿って排出されるスラックを回収するための一以上の真空ポンプを備えてもよい。
システムがさらに、一以上のホッパのうちの第1ホッパに接続するよう構成した管を備え、第2経路は管を通って延在してもよい。そのため、スラックは管を通じてホッパから出るまたは排出可能である(ただし、これは必須ではない)。これらの管の利点は上述しており、これらの管は、システムの任意の清掃または保守要件を満たす剛性または可撓性の管として提供される。好ましくは、各ホッパを別々の管に接続してもよい。
好ましくは、システムは、組み合わせ計量機、マルチヘッド計量機、スクリューフィード計量機、カットゲート計量機、線形計量機、または混合計量機等の計量システムを備える。上記のホッパと組み合わせて使用することで、これらの機械は、所定の体積や重量の製品を正確かつ迅速に、しかもスラックの程度が減少した状態で出力することができる。計量システムは、複数のホッパを備えてもよく、好ましくは、本発明の第1の態様に係る複数のホッパを備える。例えば、計量器は、円周方向に配置され、供給装置(例えば、分散供給装置)によって供給される、上述の複数のホッパを備えてもよい。
好ましい例では、システムが包装機械を備え、好ましくは包装機械が製袋機、トレイ密封機、製函機、または熱成形機である。この結果、一以上のホッパから排出されるスラックの程度が減少した製品流を、包装機械内の適切な容器に供給することができる。したがって、システムは、システムによって出力されるスラックの程度が減少した包装後の製品を出力または生産することができる。
前述したように、包装機械のすぐ上流にホッパを設けると、製品が包装される前の最後の段階でスラックを取り除くことができるので特に有利である。したがって、好ましくは、第1経路に沿って包装機械の包装材へと製品を分配するようホッパを構成する。上述のように、製品は、包装機械の包装材に直接落下してもよく、および/または製品が包装材に入る前に、第1経路によって製品が一以上の漏斗またはシュートを通過してもよい。
本発明によるシステムのさらなる利点は、本発明の第1の態様を参照して上述した。これらのシステムは、上述の好ましいまたは任意の特徴のいずれかを備えてもよい。
本発明のさらなる態様によれば、製品とスラックとの混合物からスラックを分離するための方法であって、
(a)製品とスラックの混合物をホッパに導入する工程であって、ホッパは、製品は通過させないがスラックは通過させるように構成した内部ゲートと、製品とスラックとを通過させないよう構成した外部ゲートとを備え、内部ゲートおよび外部ゲートはそれぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、内部ゲートと外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあって混合物がホッパに導入されると、内部ゲートによって製品が保持され、外部ゲートによってスラックが保持される工程と、
(b)外部ゲートによって保持されたスラックを回収する工程と、
(c)内部ゲートと外部ゲートをそれぞれの開放位置に移動させ、内部ゲートが保持する製品を、第1経路を介してホッパから出す工程と、を備える。
この方法により、製品流からスラックを取り除くことができる。工程(c)で内部ゲートと外部ゲートを開いて排出されるホッパの内容物は、工程(a)でホッパに導入された混合物に比べてスラックの程度が減少している。したがって、この方法によれば、非常に信頼性が高く、改善された品質の製品が提供される。本方法によるさらなる利点は、本発明の第1の態様を参照して上述した。
好ましくは、外部ゲートによって保持されたスラックを回収する工程は、外部ゲートによって保持されたスラックを、第1経路とは異なる第2経路によってホッパから排出可能とする工程、または、外部ゲートによって保持されたスラックが第1経路を介してホッパから出ていくように、内部ゲートを閉鎖位置に維持した状態で、外部ゲートを開放位置に移動させる工程のいずれかを備える。
したがって、第1の場合、余分なスラックはホッパ内の内部ゲートによって製品から分離され、製品とは異なる経路に沿ってホッパ外に導かれる(例えば、余分なスラックを回収して再利用できるようにする)。一方、第2の場合、内部ゲートによって分離された余分なスラックは、製品と同じ経路に沿ってホッパ外に導かれる。前者の場合とは違って、余分なスラックと製品とが異なるタイミングで排出され、余分なスラックと製品とは(スラックと製品が異なる経路に沿ってホッパから排出される前述の方法のように)空間的にではなく、時間的に分離される。さらなる例では、内部ゲートによって分離され、外部ゲートによって保持されたスラックを、手動でホッパから除去(すなわち、回収)してもよい。
いくつかの実施形態では、これらの方法の工程のいずれかまたは両方を実行するように単一の装置またはシステムを構成し得ることが理解されるであろう。例えば、装置およびシステムは、2つの異なるモード間で切り替えてもよい(すなわち、装置またはシステムが切り替わるように制御してもよい)。第1モードでは、装置またはシステムが第1の方法を実施し、第2モードでは、装置またはシステムが第2の方法を実施する。ただし、これは必須ではない。
好ましい例では、外部ゲートによって保持されたスラックを回収する工程は、真空ポンプを作動させてホッパからスラックを回収する工程を備える。真空ポンプは、連続的または定期的に作動させてもよい。例えば、真空ポンプは、余分なスラックがホッパから排出される各方法において、工程(b)と同時に作動させてもよい。システムの構成に応じて、真空ポンプは、第1経路または第2経路のいずれかに沿ってホッパを出るスラックを回収する。
さらに好ましい例では、この方法が、
(d)内部ゲートと外部ゲートとを、それぞれの閉鎖位置に移動させる工程をさらに備え、
工程(a)から(d)が繰り返し実行され、好ましくは、工程(c)の各繰り返しが、工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも100ms後に、好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも200ms後に、より好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも300ms後に、より好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも400ms後に、起こる。この遅延時間により、製品が排出される前にホッパ内でスラックが分離される時間を提供することができる。遅延が大きいほど、最終製品のスラックの程度が減少し、高品質となる。ただし、ホッパが包装機械の包装材に製品を分配する場合、工程(c)の各繰り返しが、工程(d)の先行する繰り返しの最大1000ms後に、好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの最大800s後に、より好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの最大600ms後に、最も好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの最大500ms後に、起こるようにすることが望ましい。各繰り返し間の遅延時間を減らすことで、システム全体のスループットを維持し易くなり、このことは、包装機械の包装材に分配するホッパがボトルネックとなる場合に特に重要である。好ましい範囲では、工程(c)の各繰り返しが、工程(d)の先行する繰り返しの後、200msから800msの間、好ましくは400msから600msの間に起こる。
代替例では,ホッパは,コンピュータ組合せ計量器(CCW)のような計量器の一部を形成してもよい。このような例では、製品の重量をより正確に測定するために、より長い遅延時間が好ましい場合がある。このような例では、計量器の複数ホッパが、所定の重量バッチを形成するために、同時に製品の量を計量し、選択的に分配する場合があるので、遅延が長くなっても、システム全体のスループットに与える影響は小さく、したがって、スラック除去を改善するために好ましい場合がある。このような例では、工程(c)の各繰り返しが、工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも400ms後に、好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも600ms後に、より好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも800ms後に、より好ましくは、工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも1000ms後に、起こることが好ましい。ただし、遅延時間は、沈降時間と装置のスループットとの間のバランスをとるように規定してもよい。
内部ゲートと外部ゲートは、略同時に、または同時にそれぞれの閉鎖位置に戻されてもよい(ただし、これは必須ではない)。
上述のように、このホッパを計量システムに統合することが可能であり、その場合、追加的または代替的に、本方法は、工程(c)に続いて、
(i)ホッパの内容物についての重量測定値を時系列に取得する工程と、
(ii)重量測定値に基づいてホッパの内容物の重量が安定したと判定する工程と、をさらに備え、工程c)はこの判定が行われた場合にのみ実行される。
したがって、ホッパの内容物の重量を監視し、測定値が安定したとき、つまりホッパの内容物の重量が正確にわかったときにのみ、ホッパの内容物を排出する。例えば、重量測定は、継続的または定期的に(例えば、10msごとに)行ってもよい。さらなる例では、重量測定は、少なくとも0.5sごと、好ましくは少なくとも0.25sごと、より好ましくは少なくとも0.1sごと、さらに好ましくは少なくとも0.05sごとに行ってもよい。特定のホッパの内容物の重量は、2以上の連続した測定値(たとえば、3つの連続した測定値)が同じ値である場合、および/または2以上の連続した測定値の差または範囲が所定の値(例えば、1g未満、より好ましくは0.5g未満、さらに好ましくは0.15g未満)より小さい場合、安定したと判断できる。
この方法はさらに、第1経路を介してホッパを出る製品を包装部品内に移送し、続いて包装部品を密封する工程を備えてもよい。この工程は、製袋機、トレイ密封機、製函機、または熱成型機で行ってもよい。この工程で充填される包装部品は、袋、トレイ、または箱であってもよい(ただし、他の包装部品が適している場合もある)。最終的に包装された商品は、スラックの程度が減少し、品質が向上している。
好ましい実施形態では、上記の方法は、本発明の先行する態様を参照して上述した装置またはシステムのいずれかを用いて実施してもよい。さらに、本方法のさらなる任意の好ましい特徴は、本発明の前述の態様(すなわち、上述の装置およびシステム)を参照して先に述べた。同様に、本方法を用いて達成される多くのさらなる利点についても、装置およびシステムに関連して上記で詳述している。
本発明による装置の概略断面図であって、装置が本発明による方法を実行するときの装置の一連の配置を示す。 本発明による装置の概略断面図であって、装置が本発明による方法を実行するときの装置の一連の配置を示す。 本発明による装置の概略断面図であって、装置が本発明による方法を実行するときの装置の一連の配置を示す。 本発明によるさらなる装置の概略断面図である。 本発明によるさらなる装置の概略断面図である。 本発明によるさらなる装置の概略断面図である。 閉鎖配置および開放配置それぞれにおける本発明によるさらなる装置の斜視図である。 閉鎖配置および開放配置それぞれにおける本発明によるさらなる装置の斜視図である。 閉鎖配置にある装置の断面図である。 開放配置にある装置の側面図である。 閉鎖配置にある装置の別の断面図である。 本発明によるシステムにおける図4aから4dの装置の好ましい位置を示す概略図である。
図1a、図1bおよび図1cは、製品PとスラックSとの混合物からスラックSを除去するのに適したホッパ10を示す図である。このように、スラックSは、製品Pよりも大幅に小さい寸法の固体粒子(例えば、余分な砂糖)である。より詳細には、図1aから図1cに示すスラックSの寸法は、製品Pの寸法よりも約1桁小さい(すなわち、10倍小さい)。ただし、ホッパ10は、液体スラックまたは製品に対してこれとは別の寸法を有する固体スラックを含む混合物での使用にも適している。
ホッパ10は上部開口部11を備え、(図1aに示すように)この開口部を通して製品PとスラックSとをホッパ10内に導入することができる。ホッパ10は、内部ゲート12および外部ゲート14の2つのゲートを備える。
内部ゲート12は、内部ゲート12を貫通して(すなわち、内部ゲートの対向する2つの側面間に)延びる複数の開口部13を備える。開口部13の大きさは、スラックSが開口部13を通過するが(したがって内部ゲート12を通過するが)、製品Pは通過しないような大きさである。したがって、内部ゲート12は、スラックSを製品Pから取り除くまたは分離するよう構成する。内部ゲート12の平面における各開口部13の寸法は、スラックSの最大寸法よりも大きく、製品Pの最小寸法よりも小さい。
これに対し、外部ゲート14は連続的であり、開口部がないよう形成する。製品PもスラックSも、この強固な外部ゲート14を通過することはできない。外部ゲート14は、内部ゲート12を通過したスラックが外部ゲート14によって保持されるように、ホッパ10内(すなわち、側壁16a、16bと外部ゲート14によって規定されるホッパ10の内部容積内)に配置される内部ゲート12よりも低い位置に配置される。
内部ゲート12は、ヒンジ12aによってホッパ10の第1側壁16aに接続され、ヒンジ12aを中心に内部ゲート12が回転可能である。内部ゲート12は、2つの位置の間を移動可能である。すなわち、図1aおよび図1bに示す閉鎖位置であって、内部ゲート12がホッパの側壁16a、16bの間に延びる位置と、図1cに示す開放位置であって、内部ゲート12の遠位端すなわち自由端とホッパ10の第2側壁16bとの間に間隙ができるように、内部ゲート12がヒンジ12aからぶら下がっている位置である。
同様に、外部ゲート14は、ヒンジ14aによってホッパ10の第1側壁16aに接続され、ヒンジ14aを中心に外部ゲート14が回転可能である。内部ゲート12と同様に、外部ゲート14は、2つの位置に配置可能である。すなわち、図1aおよび図1bに示す閉鎖位置であって、ホッパ10の下部開口部19を閉鎖するように内部ゲート14がホッパの側壁16a、16bの間に延びる位置と、図1cに示す開放位置であって、外部ゲート14の遠位端すなわち自由端とホッパ10の第2側壁16bとの間に間隙ができるように、外部ゲート14がヒンジ14aからぶら下がっている位置である。(図1cに示すように)外部ゲート14が開放位置にあると、ホッパ10の下部開口部19が開かれ、ホッパ10からホッパ10の内容物が出ることができる。
図1a、図1bおよび図1cを参照して、製品PとスラックSとの混合物からスラックSを分離する方法について以下に説明する。これらの図は、ホッパ10を使用して実行される一連の工程を示す図である。
まず、(図1aに示すように)製品PとスラックSとの混合物を、内部ゲート12と外部ゲート14がそれぞれの閉鎖位置にある間に、ホッパ10に導入する。
ホッパ10に入った製品PとスラックSは、内部ゲート12にぶつかる。スラックSはこの内部ゲート12の開口部13を通過するが、製品Pは通過しない。したがって、製品Pは内部ゲート12によって保持されるが、ホッパ10に含まれる一部(好ましくは略すべて)のスラックSは、内部ゲート12を通過して移動する。内部ゲート12を通過したスラックSは、下側の外部ゲート14へと落下する。したがって、内部ゲート12を通過したスラックSは、下にある外部ゲート14によって保持すなわち捕捉される。その結果、図1bに示すような配置となる。
図1bから、内部ゲート12に保持された製品Pには、少量のスラックSが残る場合があることがわかる。多くの場合、製品PとスラックSとの混合物から大部分のスラックS(たとえば、少なくとも75%のスラックまたは少なくとも90%のスラック)を除去することが好ましい。しかし、実際には、すべてのスラックSを製品Pから分離することは困難であり、および/または不要である。
ホッパを使用して混合物から除去するスラックSの割合は、例えば、混合物がホッパ10内に滞在する時間の長さ(すなわち、製品Pの滞留時間)、内部ゲート12の開口部の大きさや分布、およびホッパ10の大きさを変えることによって制御できることが理解されるであろう。これらのパラメータを変化させることで、スラックSと製品Pの所定の混合物から除去されるスラックSの割合を変化させることができる。
内部ゲート12によって製品PからスラックSを分離したら、分離後のスラックSをホッパ10から出してもよい。スラックSを自動または手動で回収し、ホッパ10の上流で生産ラインに再導入して廃棄物を減らすようにしてもよい。例えば、真空ポンプ(図示せず)を作動させ、および/または内部ゲート12を閉じたまま外部ゲート14を開き、分離したスラックSのみをホッパ下部開口部19から排出することにより、外部ゲート14で保持した分離スラックSをホッパ10から除去してもよい(ただし、他の技術も使用可能である)。
その後、図1cに示すように、内部ゲート12によって保持した製品Pをホッパ10によって排出または分配してもよい。ホッパ10の残りの内容物は、内部ゲート12と外部ゲート14とを同時に開くことによって、すなわち、内部ゲートおよび外部ゲートをそれぞれの開放位置に移動させることによって放出する。図1cは、この工程を示す図であり、ホッパ10の下部開口部19を通過する製品Pを示している。
このように、製品P(および残ったスラックSがあればこのスラックS)は、ホッパ10の下部開口部19を通って延びる第1経路に沿ってホッパ10を出ていく。図1cのホッパ10によって排出される製品混合物は、図1aのホッパ10に導入された製品混合物よりもスラックSが大幅に少ないことが分かる。
内部ゲート12および外部ゲート14をそれぞれの閉鎖位置(図1aに示す)に戻し、ホッパ10に製品PおよびスラックSの別の混合物を再充填することによってこの工程を繰り返すことができる。
内部ゲート12、外部ゲート14を閉じてから内部ゲート12、外部ゲート14を再び開くまでの間に遅延時間を設けてもよい。この遅延時間により、製品PとスラックSの混合物をホッパ10に入れることができ、スラックSを分離してホッパ10から回収することが可能になる。さらに、この遅延時間により、ホッパ10の残りの内容物を沈降させ、ホッパの内容物の重量を安定させることができる。遅延時間は、例えば、400msまたは800msである。
追加的または代替的に、ホッパ10の内容物の重量を定期的または連続的に監視してもよく、ホッパ10の重量が安定したら(ホッパ10の内容物が沈降して余分なスラックSが除去されたことを示す)、ホッパ10のゲート12、14を開放し、それ以前には開放されないようにしてもよい。例えば、ホッパ10の内容物の重量測定を定期的に、例えば10msごとに1回行うことができる。ホッパ10の内容物の重量は、3回の連続した測定値が同じ値であるか、または測定値が例えば0.15gの所定範囲内であれば、安定していると判断できる。
ホッパ10によって排出された製品Pはその後、包装部品(例えば、袋、トレイ、または箱)に移送またはその中に供給してもよい。本方法は、包装部品を密封する工程(例えば、製袋機、トレイ密封機、製函機(cartoniser)または熱成形機を使用する)をさらに備えてもよい。
図2aおよび図2bは、図1a、図1bおよび図1cのホッパ10の変形例を示す図である。この変形例のホッパ10も、上述の方法を使用してスラックSを製品Pから分離するのに適しており、図1a、図1bおよび図1cに示したホッパ10と多くの特徴および利点を共有している。これら2つのホッパ10、10’の対応する特徴は、ダッシュ記号(’)を伴う参照符号で示されている。
図2aおよび図2bのホッパ10’は、2つの側壁16a’、16b’を備え、その間に、製品およびスラックをホッパ10’に導入することができる上部開口部11’が形成される。ホッパ10’は、内部ゲート12’および外部ゲート14’を備え、(図示のように)外部ゲート14’は内部ゲート12’の下方に位置する。
内部ゲート12’は、複数の開口部13’を備え、開口部13’の大きさは、スラックは内部ゲート12’を通過するが製品は通過しない大きさである。したがって、内部ゲート12’は、製品とスラックの混合物からスラックを取り除くことができる。これに対し、外部ゲート14’は連続的であり、間隙や開口部がないように形成されており、スラックが外部ゲート14’を通過することはできない。
内部ゲート12’および外部ゲート14’は、それぞれのヒンジ12a’、14a’を中心に回転可能であり、ホッパ10’の第1側壁16a’に接続されている。したがって、内部ゲート12’および外部ゲート14’は、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。
図2bは、開放位置にある内部ゲート12’および外部ゲート14’を示す図である。この配置では、ホッパ10’の下部開口部19’が形成される。ホッパ10’の内容物は、矢印Rで示すように、この下部開口部19’を通って延びる第1経路に沿ってホッパ10’を出ていく。
前の例とは異なり、図2aおよび図2bのホッパ10’は、ホッパ10’の第2側壁16b’に設けたスラック回収ダクト17を備える。このスラック回収ダクト17は、内部ゲート12’を通過し、外部ゲート14’が保持したスラックを回収するために使用可能である。
したがって、スラックは、第1経路とは異なる第2経路(矢印Rで示す)に沿ってホッパ10’を出ていくことができ、第2経路はスラック回収ダクト17を通って延びる。図から分かるように、第2経路は、第1経路から横方向にずれて角度を有する位置にある。
スラック回収ダクト17が第2側壁16b’の下端部に位置するようにホッパ10’を構成する。さらに、外部ゲート14’は水平に対して角度を有し、外部ゲート14’は、(図2aに示す)閉鎖位置にあるとき、スラック回収ダクト17に向かって傾斜する。これにより、閉鎖した外部ゲート14’に到達したスラックは、スラック回収ダクト17の方に流れ、第2経路に沿ってホッパ10’から出ていく。
真空ポンプ(図示せず)をスラック回収ダクト17に(例えば可撓性の管を介して)接続し、ホッパ10’からスラックを引き出してもよい。代替例では、スラックが重力下で補助なしに第2経路Rを流れ、スラック回収ダクト17を通過してもよい。
図3は、「二重扉」構成を備える別のホッパ20を示す図である。このホッパ20は、(図1および2に示されるホッパ10、10’などの)「単一扉」ホッパの側壁およびゲートに付着する可能性のある粘着性の製品での使用に適している。
ホッパ20は、一対の側壁26a、26bの間に形成された上部開口部21を備える。これら側壁の間には、一対の対向する内部ゲート22と、一対の対向する外部ゲート24とが設けられる(図3では、それぞれの閉鎖位置を示す)。各内部ゲート22は、製品ではなくスラックが通過できる複数の開口部23を備える。各内部ゲート22および各外部ゲート24は、対応するヒンジ22a、24aを中心に、閉鎖位置と開放位置との間で回転可能である。
図3では、閉鎖位置の内部ゲート22と外部ゲート24とを示している。図からわかるように、内部ゲート22は、内部ゲート22の自由端がホッパ20の中心部で向かい合うように、それぞれの側壁26a、26bから突出する。同様に、外部ゲート24は、自由端がホッパ20の中心部で向かい合うように、ホッパ20の側壁26a、26bから突出する。
この構成では、ホッパ20に導入された製品とスラックの混合物からスラックを取り除くことができる。ホッパ20の内部容積に導入されたスラックは、内部ゲート22の開口部23を通過することができるが、製品は通過できない。分離されたスラックは、その後、開口部のない連続板状である下にある外部ゲート24によって保持される。
分離後のスラックは、その後ホッパ20から取り除いて回収してもよい。例えば、外部ゲート24のみを開放し、または真空ポンプ(図示せず)を作動させ、分離後のスラックをホッパ20から手動で取り除くことができる。さらなる例では、スラック回収ダクトまたはホッパ20の壁に開口部を設けて、これらを通じてスラックをホッパ20から出してもよい。
その後、内部ゲート22および外部ゲート24をそれぞれの開放位置に移動させることにより、ホッパ20内に残っている製品をホッパ20から排出することができる。したがって、ホッパ20は、スラックの程度が減少した製品混合物、すなわち、スラックが除去された混合物を排出するために使用可能である。
図2および図3に示したホッパ10’、20は、図1に示したホッパ10について説明した好ましいまたは任意の特徴のいずれかを備え得ることが理解されよう(逆もまた同様である)。同様に、図2および図3のホッパ10’、20は、図1のホッパ10について説明した方法の対応する工程を実行可能である。
製品とスラックの混合物からスラックを分離するのに適した「二重扉」を備えるさらなるホッパ30が、図4aから図4eに示されている。
ホッパ30は、一対の対向する外部ゲート34を備える。外部ゲート34はそれぞれ、ホッパ30の側壁36に対して、閉鎖位置(図4a、図4c、および図4eに示す)と開放位置(図4bおよび図4dに示す)との間で回転可能である。各外部ゲート34が閉鎖位置にあると、外部ゲート34の自由端はホッパ30の中心部で向かい合うまたは当接し、ホッパ30の下部開口部39を閉鎖する。一方、各外部ゲート34が開放位置にあると、外部ゲート34は横方向にずれまたは離間し、外部ゲート34間に下部開口部39が延びる。
各外部ゲート34の回転は、対応するレバーアーム34bを使用して制御される。各レバーアーム34bは、対応する外部ゲート34に固定され、レバーアーム34bの穴34cとホッパ30の側壁36を通って延びるヒンジ(図示せず)によって、ホッパ30の側壁36に回転可能に接続される。
ホッパ30はさらに、一対の対向する内部ゲート32を備える。各内部ゲート32は、(図4cに最もわかりやすく示すように)結合部35によって対応する外部ゲート34に固定して連結される。各内部ゲート32は、取り付けた外部ゲート34と平行に延びる(ただし、これは必須ではない)。対応する内部ゲート32と外部ゲート34との間の接続は、永久的(例えば、ゲート32、34を溶接または接着剤を用いて接合する)であっても非永久的(例えば、ねじなどのねじ付き締結具を使用する)であってもよい。
内部ゲート32は外部ゲート34に固定されているので、各内部ゲート32は、取り付けた外部ゲート34と共に回転する。したがって、各内部ゲート32は、対応する外部ゲート34を開放位置と閉鎖位置との間で移動させることにより、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。
内部ゲート32がそれぞれの閉鎖位置にあると、内部ゲート32がホッパ34の中心部で向かい合う。各内部ゲート32は、内部ゲート32を貫通して延びるアレイ状に配列された開口部33を備える。開口部33の大きさは、比較的大きい製品は内部ゲート32を通過しないが、比較的小さいまたは液状のスラックは内部ゲート32を通過するような大きさである。したがって、内部ゲート32は、フィルタとして機能し、各内部ゲート32がそれぞれの閉鎖位置にあると、製品とスラックとを分離することができる。
図示のように、各内部ゲート32は、楕円形の開口部32が繰り返し配列されて構成される。ただし、対象となる製品およびスラックの混合物に応じて、多種多様な大きさおよび配置を有する開口部がホッパ30での使用に選択され得ることが理解されるであろう。
(図4eの線E-Eに沿った断面図である図4cに示すように)内部ゲート32および外部ゲート34が閉鎖位置に配置され、製品とスラックの混合物がホッパ30に導入されると、製品は内部ゲート32によって保持されるが、スラックは内部ゲート32を通過し、下にある外部ゲート34に向かって落下する。
各外部ゲート34はさらに、(図4cに最もわかり易く示す)窪み部38を備える。窪み部38は、上にある内部ゲート32を通過後のスラックを受け入れることができる開放溝(channel)またはダクトである。特に、ホッパ30は、内部および外部ゲート32、34がそれぞれの閉鎖位置にあると、内部ゲート32を通過したスラックが外部ゲート34へと落下して窪み部38内に蓄積されるよう構成する。
外部ゲート34がそれぞれ閉鎖位置にあると、外部ゲート34は、対応する窪み部38に対して角度を有する。実際、各外部ゲート34が閉鎖位置にあると、外部ゲート34は、対応するヒンジおよびレバーアーム34bに近接する端部から窪み部38を含む自由端に向かって下向きに角度を有する。外部ゲート34がそれぞれの閉鎖位置にあると、各外部ゲート34は対応する窪み部38に向かって角度を有するので、内部ゲート32を通過した後に外部ゲート34に到達するスラックは、外部ゲート34の表面に沿って窪み部38内へと(例えば、重力下で)落下または流動する。
各窪み部38の底部38aは、窪み部38の長さ方向に沿って窪み部38の深さが増加するように、水平に対して角度を有する。したがって、窪み部38に蓄積するスラックは、窪み部38の底部38aに沿って(例えば、重力下で)横方向に流動すなわち移動する。
ホッパ30はさらに、各外部ゲート34の下縁に接続するスラック回収ダクト37を備える。より具体的には、各スラック回収ダクト37は、対応する窪み部38の下端に接続する。したがって、内部ゲート32を通過して外部ゲート34へと落下したスラックは、外部ゲート34の角度を有する表面に沿って窪み部38に流入または排出され、その後、各窪み部38の角度を有する底部38aに沿ってスラック回収ダクトに流入または排出されることになる。このように、各窪み部38と対応するスラック回収ダクト37とが連通し、スラックは、各窪み部から対応するスラック回収ダクト37を通って延びる経路(すなわち第2経路)に沿ってホッパ30を出ていく。この経路は、内部および外部ゲート32、34が開放位置に移動するとホッパ30の内容物がホッパの下部開口部39を通過することになる略垂直な経路(すなわち、第1経路)に対してずれた位置にあって、角度を有する。
スラック回収ダクト37を介したホッパ30内のスラックの通過は、ホッパおよび/またはスラック回収ダクト37を振動させることによって、および/またはスラック回収ダクト37に真空ポンプ(図示せず)を接続して吸引力を加えることによって、重力下で起こりうる。
スラック接続ダクト37は、上述のように剛性の管を使用してもよいが、可撓性の管(図示せず)に接続されてもよい。ホッパ30の外部ゲート34の開閉に伴ってスラック除去ダクト37の位置が変化しても、可撓性の管であれば対応することができる。例えば、真空ポンプを可撓性の管を介してスラック接続ダクト37に連結してもよい。ただし、これは必須ではなく、さらなる実施例では、スラック除去ダクト37自体が可撓性材料で形成されてもよく、および/または真空ポンプまたは貯留部(reservoir)に直接連結してもよい。このような場合、スラックは、可撓性の管を通って続く第2経路に沿って移動し続けることができる。
図4aから図4eに示す例では、スラックが窪み部38からスラック回収ダクト37内に流れ込むので、外部ゲート34が閉鎖位置にあっても開放位置にあってもスラックはホッパを出ていくことが理解されるであろう。したがって、ホッパ30が残りの内容物を排出するタイミングを遅らせることなく、余分なスラックをホッパ30から排出し続けることができる。
このように、製品とスラックの混合物がホッパ30に導入されると、スラックは内部ゲート32によって製品から分離される。分離後のスラックは、外部ゲートの窪み部38に蓄積し、ホッパから出てスラック回収ダクト37を通って回収される。その後、ホッパの残りの内容物は、内部および外部ゲート32、34を開くことによって、ホッパ30の下部開口部39を通して排出される。
ホッパの内容物は、ホッパ30の内容物が沈降した後にのみ排出され得る。例えば、ホッパ30の内部および外部ゲート32、34は、所定の遅延時間が経過した後(例えば、400ms、800ms、または1000ms)、またはホッパの内容物の重量が安定したとき(例えば、ホッパの重量測定値が一定であるか、所定の許容範囲内にある場合)にのみ開放可能である。
ホッパ30によって分配された、スラックの程度が減少した排出後の製品は、その後、包装装置を使用して包装され、および/または後続の機械によって引き続き処理および/または手を加えてもよい。スラックの程度が減少したおかげで、後続の包装および製品処理作業はより信頼性が高く、より高品質となる。
上記いずれのホッパも、より広い製品処理システムに設置することができる。
例えば、これらのホッパを計量システムの一部として提供し、スラックの程度が減少した所定の量の製品を正確に排出するために使用してもよい。この製品処理システムは、排出後の製品を包装するための包装装置をさらに備えてもよい。あるいは、製品は生産ラインに沿って進み、後続の機械でさらに手を加えられる場合もある。上述のホッパによって分配するスラックの程度が減少したおかげで、後続の包装および製品処理作業はより信頼性が高く、より高品質の包装商品が提供される。
次に図5を参照して、本発明によるシステムに設置される図4a~図4dのホッパの好ましい実施例を説明する。
図5は、所定の重量を有する製品バッチを形成し、これらの一定重量バッチを包装機械に提供するシステム100に設置された、上述のホッパ30を概略的に示す図である。
このシステム100は、ホッパ30の上流に位置する組合せ計量器200を備える。適切な組合せ計量器の例は、バーミンガム、B32 3DB、ウッドゲートビジネスパーク、11ケトルズウッドドライブのイシダヨーロッパリミテッドが販売するRV-シリーズマルチヘッド計量器である。
一般に、組合せ計量機は一連の計量ホッパ210を備え(図5にはそのうちの2つだけが示されている)、中心軸の周りに計量ホッパが円形に配置される。各計量ホッパは、製品分散テーブル等の供給装置によって供給を受け、ある量の製品を受け取る。各ホッパ内の製品の重量は継続的に監視されており、組み合わせ計量機は、形成する製品バッチの重量に関する基準を合計重量が満たす任意の2つ以上のホッパを選択し、選択したホッパから製品を分配し、これらの製品をまとめて所望の重量を有する単一の製品バッチとする。本実施例では、図示した組み合わせ計量機200は、任意の2つ以上の計量ホッパ210によって分配された製品をまとめ、スラック分離ホッパ30内に製品を堆積させるために、すべての計量ホッパ210を取り囲む漏斗220を有する。各計量ホッパ210も、本発明によるスラック分離ホッパとして形成可能であるが、これは必須ではないことに留意されたい。
これにより、スラック分離ホッパ30には、製品バッチの所定の重量基準を満たす重量を有する製品とスラックとの混合物が供給される。上述の機構によってホッパ30からスラックが取り除かれるが、これは通常、製品バッチの重量にほとんど影響を及ぼさない。ホッパ30でかなりの量のスラックが除去される場合、一般には、スラックが除去されることで予想される重量損失を補填するために所定量だけ重いバッチを形成することによって、組合せ計量器200において量を調整することが可能である。製品バッチを受け取ると、ホッパ30は、製品バッチを下流に配置された包装機械300に分配する。
図5は、包装機械300の一部のみを概略的に示す。本システムでの使用に適した包装機械の例は、バーミンガム、B32 3DB、ウッドゲートビジネスパーク、11ケトルズウッドドライブのイシダヨーロッパリミテッドが販売するAstro Bagmakerである。
包装機械300は、供給フィルムを円筒形に成形する成形機310を含み、円筒形になったフィルムは、シーラー(図示せず)によって間隔をあけて封止され、個々の袋が形成される。成形機310は、内側成形管311と外側成形環状部312とを含み、これらが一緒になって供給フィルムを円筒形に成形する。包装機械はさらに、内部成形管311の上部開口部に接続し、成形中の袋の内部に製品を供給する漏斗320を備える。
本システムでは、計量器200から製品を受け取ってスラックを分離するホッパ30は、第1経路に沿って製品バッチを分配する。この場合、ホッパが開くと製品が重力で包装機械300の漏斗320内へと垂直に落下し、包装機械が成形する包装材内に、すなわち袋内に製品が受け取られる。製品は通常、袋の下側シールが形成されるとホッパ30によって吐出され、製品が袋に受け取られると上側シールがなされて袋を密封し、この上部シールが次の袋の下部シールを形成して、この工程が繰り返されるようになっている。
製品を包装機械に分配するためのホッパ30の開放タイミングは、通常、システム100の計量機200、ホッパ30、および包装機械300をまとめて制御するシステム制御装置(図示せず)によって制御される。通常、システムは100~1000msの間で、最も一般的には約500msで、1サイクル動作する。すなわち、製品バッチは、包装機械300による包装材の生産速度に合わせるために、約500msの一定間隔でホッパ30によって分配される。
上記のシステムは、計量器200と包装機械300との間に一体化されたホッパ30を示しているが、このホッパ30は、製品とスラックの混合物の生産工程に沿ったあらゆる場所での使用に適していることが理解されよう。例えば、上述したように、ホッパを計量機200に組み込むことができ、または計量機200への供給の一部として組み込むことができる。

Claims (28)

  1. 製品とスラックとの混合物からスラックを分離するためのホッパであって、
    製品は通過させないがスラックは通過させるように構成した内部ゲートと、
    製品とスラックとを通過させないよう構成した外部ゲートと、
    を備え、
    前記内部ゲートと前記外部ゲートとは、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、
    前記内部ゲートと前記外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあって前記混合物が前記ホッパに導入されると、前記内部ゲートによって製品が保持されるが、スラックは前記内部ゲートを通過して前記外部ゲートによって保持され、
    前記外部ゲートおよび前記内部ゲートがそれぞれの開放位置にあると、製品は第1経路に沿って前記ホッパから出ていく、
    ホッパ。
  2. 前記外部ゲートが閉鎖位置にある場合に、前記外部ゲートによって保持されたスラックを前記ホッパから出すための、前記第1経路とは異なる第2経路が設けられる、
    請求項1に記載のホッパ。
  3. 前記第2経路が、前記第1経路に対して角度を有する、および/または横方向にずれている、
    請求項2に記載のホッパ。
  4. 前記外部ゲートの下端部は、窪み部を有し、
    前記窪み部は、前記外部ゲートが閉鎖位置にあるときにスラックを受け入れる、
    先行する請求項のいずれかに記載のホッパ。
  5. 前記外部ゲートが閉鎖位置にあると、スラックが前記窪み部に沿って移動し、前記第2経路に沿って前記ホッパから出ていく、
    請求項4に記載のホッパ。
  6. 前記窪み部の底部は、重力下でスラックが前記窪み部に沿って移動できるよう角度を有する、
    請求項4、5のいずれかに記載のホッパ。
  7. 前記ホッパは、前記第2経路に沿って前記ホッパから出るスラックを回収するよう構成した真空ポンプに接続される、
    請求項2から6のいずれかに記載のホッパ。
  8. 前記ホッパは、管に接続され、
    前記第2経路は前記管を通って延び、好ましくは、前記ホッパは前記管を介して前記真空ポンプに接続される、
    請求項2から7に記載のホッパ。
  9. 前記内部ゲートは、前記外部ゲートに対して固定される、
    先行する請求項のいずれかに記載のホッパ。
  10. 前記外部ゲートが開放位置にあって前記内部ゲートが閉鎖位置にある場合、製品が前記内部ゲートによって保持されて、スラックが第1方向に前記ホッパから出ていくよう、前記内部ゲートとは独立して、前記外部ゲートを閉鎖位置と開放位置との間で移動させる、
    請求項1から8のいずれかに記載のホッパ。
  11. 前記内部ゲートは、一以上の開口部を有し、
    前記開口部はそれぞれ、スラックは通過させるが製品は通過させない大きさである、
    先行する請求項のいずれかに記載のホッパ。
  12. 前記内部ゲートの平面における各前記開口部の最小寸法は、0.05cm~1cmの範囲であり、好ましくは0.1cm~0.5cmの範囲である、
    請求項11に記載のホッパ。
  13. 前記内部ゲートは、フィルタ、メッシュ、格子、グリル、ガーゼ、ふるいおよび/またはネットを有する、
    請求項11または12に記載のホッパ。
  14. 前記内部ゲートが第1内部ゲートであり、前記外部ゲートが第1外部ゲートであり、
    製品は通過させないがスラックは通過させる第2内部ゲートを備え、前記第1内部ゲートと前記第2内部ゲートとは対向し、
    製品とスラックとを通過させない第2外部ゲートを備え、前記第1外部ゲートと前記第2外部ゲートとは対向し、
    前記第2内部ゲートと前記第2外部ゲートとは、それぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、
    前記第1および前記第2内部ゲートと前記第1および前記第2外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあり、前記混合物が前記ホッパに導入されると、製品は前記第1および前記第2内部ゲートによって保持されるが、スラックは前記第1および前記第2内部ゲートを通過して、前記第1および前記第2外部ゲートによって保持され、
    前記第1および前記第2内部ゲートと前記第1および前記第2外部ゲートがそれぞれの開放位置にあると、製品は前記第1経路に沿って前記ホッパから出ていく、
    先行する請求項のいずれかに記載のホッパ。
  15. 前記ホッパは、計量ホッパ、プールホッパ、ブースターホッパ、タイミングホッパ、出力ホッパまたは排出ホッパである、
    先行する請求項のいずれかに記載のホッパ。
  16. 先行する請求項のいずれかに記載の一以上のホッパを備えるシステム。
  17. 前記一以上のホッパのうちの第1ホッパに接続された真空ポンプ、を備え、
    前記真空ポンプは、前記第2経路に沿って前記第1ホッパを出たスラックを回収する、
    請求項16に記載のシステム。
  18. 前記一以上のホッパのうちの第1ホッパに接続するよう構成した管、をさらに備え、
    前記第2経路は前記管を通って延在する、
    請求項16または17に記載のシステム。
  19. 前記システムは、組み合わせ計量機、マルチヘッド計量機、スクリューフィード計量機、カットゲート計量機、線形計量機、または混合計量機のような計量システムを備える、
    請求項16から18のいずれかに記載のシステム。
  20. 前記システムは、包装機械を備え、
    好ましくは、前記包装機械は、製袋機、トレイ密封機、製函機、または熱成形機である、
    請求項16から19のいずれかに記載のシステム。
  21. 前記ホッパは、前記第1経路に沿って前記包装機械の包装材へと製品を分配するよう配置される、
    請求項20に記載のシステム。
  22. 製品とスラックとの混合物からスラックを分離するための方法であって、
    (a)製品とスラックの混合物をホッパに導入する工程であって、前記ホッパは、製品は通過させないがスラックは通過させるように構成した内部ゲートと、製品とスラックとを通過させないよう構成した外部ゲートと、を有し、前記内部ゲートおよび前記外部ゲートはそれぞれの開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であり、前記内部ゲートと前記外部ゲートがそれぞれの閉鎖位置にあって前記混合物が前記ホッパに導入されると、前記内部ゲートによって製品が保持され、前記外部ゲートによってスラックが保持される工程と、
    (b)前記外部ゲートによって保持されたスラックを回収する工程と、
    (c)前記内部ゲートと前記外部ゲートをそれぞれの開放位置に移動させ、前記内部ゲートが保持する製品を、第1経路を介して前記ホッパから出す工程と、
    を備える、
    方法。
  23. 前記外部ゲートによって保持されたスラックを回収する前記工程は、前記外部ゲートによって保持されたスラックを、前記第1経路とは異なる第2経路によってホッパから排出可能とする工程、または、前記外部ゲートによって保持されたスラックが前記第1経路を介して前記ホッパから出ていくように、前記内部ゲートを閉鎖位置に維持した状態で、前記外部ゲートを開放位置に移動させる工程、のいずれかを有する、
    請求項22に記載の方法。
  24. 前記外部ゲートによって保持されたスラックを回収する前記工程は、真空ポンプを作動させて前記ホッパからスラックを回収する工程を有する、
    請求項22または23に記載の方法。
  25. (d)前記内部ゲートと前記外部ゲートとを、それぞれの閉鎖位置に移動させる工程、
    をさらに備え、
    工程(a)から(d)が繰り返し実行され、
    好ましくは、工程(c)の各繰り返しは、工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも100ms後に、好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも200ms後に、より好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも300ms後に、より好ましくは工程(d)の先行する繰り返しの少なくとも400ms後に、起こる、
    請求項22から24のいずれかに記載の方法。
  26. 工程(a)の後に、
    (i)前記ホッパの内容物についての重量測定値を時系列に取得する工程と、
    (ii)前記重量測定値に基づいて前記ホッパの内容物の重量が安定したと判定する工程と、をさらに備え、
    工程(c)は前記判定が行われた場合にのみ実行される、
    請求項22から25のいずれかに記載の方法。
  27. 前記第1経路を介して前記ホッパを出る製品を包装部品内に移送し、続いて前記包装部品を密封する工程、をさらに備える、
    請求項22から26のいずれかに記載の方法。
  28. 請求項1から15のいずれかに記載の装置、または、請求項16から21のいずれかに記載のシステム、を用いて実行される、
    請求項22から27のいずれかに記載の方法。
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