JP2023514459A - 大気水生成装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、周囲温度以下の廃熱源からも熱を取り出すことができるヒートポンプとして設計された吸収熱変換器(AHT)を備え、周囲空気から大気水を取り出すコールドコイルに冷水を供給するために好ましい設計温度(好ましくは2℃から15℃)で動作する蒸発器を備えた大気水生成装置に関する。AHTは、密度分離蒸留環境において適切な液体-蒸気の二元混合物を含み、蒸気吸収プロセスによって駆動される疑似等圧温度グライドバブル反応器を採用している。

Description

本発明は、大気水生成装置(AWG)に関する。
標準のAWGマシンは、大気が露点以下に冷却され、冷たい蒸発器コイルで空気から水分を凝縮し、その後、冷却された空気が熱い凝縮コイルで排熱のための冷却剤として使用されるという除湿コンセプトを採用している。蒸気圧縮(VC)冷却ユニットが2つのコイルの間に連結されて、AWGマシンを完成させる。このようなAWGユニットの主な運用コストは、冷却ユニットのコンプレッサに動力を供給するために必要な電力コストである。水の製造価格は(世界的に)かなりの程度、変動する。これは、主にエネルギーコストに起因する可能性がある。エネルギーの観点から計算された自治体の水を提供するコストは、国や地域に応じて、例えば、約12.5Wh/Lから約4.5Wh/Lまで変動する可能性がある。海水淡水化のコストは、新技術と国際競争により低下している。標準的なAWGの運用コストは、自治体の水の供給や標準的な海水淡水化マシンと比較すると、依然として比較的高いままである。
(発明の目的)
本発明の目的は、よりコスト効率のよい水の製造のために蒸気コンプレッサを採用する費用を回避するAWGマシンを提供することにある。
本発明に従って、
空気から大気水を取り出すためのコールドコイルと、
密度分離蒸留環境において適切な液体-蒸気の二元混合物を含み、蒸気吸収プロセスによって駆動される疑似等圧温度グライドバブル反応器と、
第1の側に水冷流路を有する水冷蒸発器に接続され、前記水冷蒸発器の第2の側から隔離され、前記第2の側と熱的に連通している水源と
前記液体-蒸気の二元混合物の蒸発と前記水冷流路内の水からの熱エネルギーの取り出しのために、前記バブル反応器から蒸発器ポンプを介して前記水冷蒸発器の前記第2の側に接続されている液体-蒸気の二元混合物供給ラインと、
前記水冷蒸発器から前記コールドコイルに接続されている前記水冷流路と、
前記水冷蒸発器の前記第2の側から、前記バブル反応器に戻るように接続された液体-蒸気の二元混合物出口を有する吸収器に接続されている液体-蒸気の二元混合物戻りラインと、を備える大気水生成装置(AWG)が提供される。
本発明はさらに、前記水冷蒸発器の前記第2の側からの前記液体-蒸気の二元混合物戻りラインは、第1入口を介して前記吸収器に接続され、前記バブル反応器は、吸収器循環ポンプを介して前記吸収器の第2入口に接続されていると定義されるAWGを提供する。
本発明はさらに、前記バブル反応器での前記密度分離蒸留が、以下によって提供されると定義されるAWGを提供する。
(a)重力、
(b)前記液体-蒸気の二元混合物において発生する遠心力、または
(c)重力と前記液体-蒸気の二元混合物において発生する遠心力との組合せ。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。空気を周囲環境から前記コールドコイル上に移動させるファンが配置されている。前記液体-蒸気の二元混合物はアンモニア-水(NH3-H2O)混合物である。前記水源は、前記水冷蒸発器の第1の側の前記水冷流路に循環水ポンプを介して接続された貯水槽である。前記貯水槽内の水は、実質的に周囲温度である。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記バブル反応器は、前記バブル反応器の下方に設けられたサブクーラー室を有し、前記サブクーラー室内の二元の液体-蒸気混合物を冷却コイルに接触させて、[前記バブル反応器の圧力の飽和レベル未満の温度まで]前記二元の液体-蒸気混合物の熱除去とサブクールとを行う。水は、前記サブクーラー室の前記冷却コイルを通って、前記冷却コイルから前記吸収器内の吸収器コイルに送られ、熱い配送水として前記吸収器を出る。前記液体-蒸気の二元混合物のサブクールされた液体成分は、前記サブクーラー室の底部に下降し、前記吸収器循環ポンプの吸引口がサブクールされた液体を吸引する。前記吸収器循環ポンプからのサブクールされた液体が前記第2入口のノズルを通って前記吸収器の混合部に入り、前記水冷蒸発器からの蒸気が前記第1入口の蒸気ノズルを通って前記混合部に入り、蒸気が前記サブクールされた液体に吸収されるときに熱及び質量を交換する混合二相液体-蒸気流柱が形成される。前記吸収器は、液体と蒸気との間の熱交換接触を増加させるために、前記混合部の下流に、逆流を発生している液体と蒸気バブルとの間の密度差とともに下向きの液体の流れを提供するために重力を利用するように配置された複数の垂直吸収チャネルを備える。[液体の流れが進むにつれて蒸気を吸収するため、熱及び質量の移動を促進する前記吸収器を通る液体の流れ方向で蒸気のバブルの直径はますます小さくなり、非常に少ない蒸気成分を有する飽和液体が前記吸収器の出口に到達する。]
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記吸収器の出口を出る前記液体-蒸気の二元混合物は、前記バブル反応器に追加の蒸留熱を供給するのに十分な量の潜在蒸気形態のエネルギーを有するように提供される密度の二相混合物である。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記水冷蒸発器の前記第2の側の圧力は前記バブル反応器の圧力より高く制御される。前記水冷蒸発器に入る前記液体-蒸気の二元混合物がサブクールされ、次に前記水冷蒸発器内で飽和温度まで加熱される。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記蒸発器ポンプは、前記バブル反応器に接続され、前記水冷蒸発器の圧力に関連してサブクールされた温度で高濃度のNH3の液体-蒸気の二元混合物を前記水冷蒸発器に送る。前記バブル反応器からの冷たくて高濃度のNH3の液体-蒸気の二元混合物は、前記蒸発器ポンプを介して前記水冷蒸発器に送られる。前記水冷蒸発器は、冷却されている水がチューブ内を流れ、前記高濃度のNH3の液体-蒸気の二元混合物が前記チューブ上のシェル内を流れる、従来のシェルおよびチューブタイプの熱交換器である。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記バブル反応器の底部を加熱するための蒸気を生成する始動装置を備える。前記始動装置は、蒸気を生成するために設けられた前記水冷蒸発器の発熱要素である。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記発熱要素は、電気的に動作する。前記発熱要素は、外部の熱源を使用して加熱される。前記水冷蒸発器の前記発熱要素によって発生された蒸気は、前記吸収器に注入される。前記水冷蒸発器の前記発熱要素によって発生された蒸気は、前記バブル反応器から蒸気を取り除いて圧縮し、圧縮された蒸気を前記吸収器に注入するために接続されたエジェクタに動力を供給するために使用され、前記サブクーラー室に熱を発生させる。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記始動装置は、前記バブル反応器から蒸気を取り除いて圧縮し、圧縮された蒸気が吸収される前記吸収器に圧縮された蒸気を注入するための、外部の電動真空ポンプまたはコンプレッサであり、前記サブクーラー室に熱を発生させる。前記始動装置はサブクーラー室内の発熱要素である。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。前記蒸発器ポンプと吸収器循環ポンプと循環水ポンプとが[ピトーチューブポンプ構造を使用して]回転システムポンプ構成に統合されている。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。統合された蒸発器ポンプ、吸収器循環ポンプ、および循環水ポンプを有する回転式の吸収器およびバブル反応器を含むように設けられた統合されたモジュールを備え、前記モジュールは、前記モジュールの外部に設けられた前記水冷蒸発器に連結されている。
本発明のさらなる特徴は、以下のように定義されるAWGを提供する。外部の前記水冷蒸発器には、始動発熱要素が設けられている。前記モジュール内の前記バブル反応器の動作圧力は、前記吸収器からの熱水の出口の流量調整によって制御され、外部の前記水冷蒸発器へ入る液体の圧力を調整するための圧力調整器が設けられている。冷水の質量流量を選択された冷却温度に調節するための温度コントローラが設けられている。
本発明は、本明細書に開示され参照される技術に基づいて、周囲の空気から水を生成する関連する方法に及ぶ。
本発明のこれらの及び他の特徴は、添付の図面を参照して、例示としてのみ作成された以下の実施形態の説明から、より明らかになるであろう。
図1は、本発明に係る大気水生成装置(AWG)の概略レイアウトを示す。 図2は、AWGの吸収熱変換器(AHT)部分の構成を示す。 図2は、AHTのサブクーラーと吸収器の構成を示す。 図4は、AWGの別実施形態を示す。
本発明の大気水生成装置(AWG)は、空気を冷却することによって空気の除湿を提供し、プロセスに動力を供給するために周囲の熱を利用する吸収熱変換器(AHT)を採用している。
図面の図1を参照すると、本発明に係るAWGのプロセスレイアウトが図示されている。以下の機能は、この説明を読む際の参照用に、図1にラベル付けされている。
加熱された循環水(CW)の出口(A5);
冷却されたCWが蒸発器から出る(B8);
AHTへの周囲のCWの入口(B9);
湿った空気から凝縮された水(C1);
H/E後の残りの冷水(C2);
製造されたAWG製品(C3);
冷却され乾燥された空気の出口(C4);及び
周囲の湿った空気の入口(C5)。
AHTは、湿った空気から水蒸気を凝縮するための除湿器または空気冷却コールドコイルを有する空気-水熱交換器(H/E)に向けられた冷水の出力(B8)を備える。
本明細書における計算および値は、本発明の装置の実行可能な効率の推定および表示を提供することを意図している。計算で想定される湿度は、南アフリカのケープタウンの年間平均湿度である76%として選択された。これにより、20.5℃の露点温度が得られる。
冷却H/Eコイル内の冷水は、このプロセスで空気から熱を吸収して僅かに加熱される。空気からの凝縮水を表す出力導管(C1)に導かれる外側の冷却H/Eコイルと、加熱された残留冷水を運ぶ戻り導管(C2)に導かれる内側のコイルとは、いずれも貯水槽に向けられる。このように貯水槽に導入された水は、記載された露点温度の領域または露点温度よりわずかに高い温度となる。
図2も参照すると、本発明に従って、AWGは、本実施形態では、周囲の水源から熱を回収するためのヒートポンプとして構成されたAHTを組み込んでいる。以下の機能は、この説明を読む際の参照用に、図2にラベル付けされている。
蒸気注入後の二相の二元混合物(A3);
吸収器出口の二元混合物(A4);
加熱されたCWの出口(A5);
加熱されたサブクーラー室のCWの出口(A6);
サブクーラー室への周囲のCWの入口(A7);
サブクールされた二元混合物ポンプの入口(A8);
サブクールされた循環(circ)ポンプの出口(A9);
高濃度のNH3液体の出口(B1);
吸収される蒸発器からの蒸気(B5);
ポンプで送られた高い%NH3液体混合物(B6);
蒸発器への周囲のCWの入口(B7);
蒸発器から出る冷却されたCW(B8);及び
AHTへの周囲のCWの入口 (B9)。
AHTは、蒸発器、吸収器、及びバブル反応器または蒸留柱から構成されている。蒸発器は水冷熱交換器(H/E)として機能する。AHTの機器間の液体の移動は、3つのポンプによって生成される。
本実施形態では、AHTは、アンモニア-水(NH3-H2O)の二元混合物における疑似等圧(pseudo-isobaric)温度グライドの概念を利用する。液体-蒸気の二元混合物は、熱交換器の蒸留柱に収容される。本発明の変形例では、異なる液体-蒸気の二元混合物を使用することも可能である。
2つのプロセスポンプは、二元のNH3-H2O混合物を媒体として動作する:
メインプロセス蒸発器ポンプ(またはNH3ポンプ);及び
二元混合物吸収器循環ポンプ(Circポンプ)。
腐食性の高いNH3-H2Oの二元の媒体に直接接触する2つのプロセスポンプは、NH3媒体を周囲から遠ざけるために回転軸を密閉する必要がないことを保証するために、両方ともシールレスまたは磁気駆動であることが望ましい。
第3のポンプは循環水(CW)ポンプ(または水ポンプ)である。この水ポンプは閉じた熱力学的サイクルの一部ではない。
本実施形態におけるAHT蒸発器の設計は、2℃ほどの低い温度で冷水が生成され得るようなものである。その結果、選択した25℃の周囲温度で、露点温度が6℃未満の非常に低い湿度(例えば湿度30%未満)でも、AWGは動作を続け、(C3)で水を生成する。AWGマシンの出力は、このような低湿度では、質量流量が明らかに減少する。
図1に示すようなAWG機の設計の場合、電動ファンが備えられる。ファンは、AWGマシンの除湿用コールドコイルを通して周囲の空気を導く。コールドコイルは、露点に達するまで空気を冷やし、露点に達すると、空気から水が凝縮される。除湿され冷却された空気はマシンから出て行き、空気から凝縮された水は貯水槽に送られる。
コールドコイルは、チューブを覆う複数のフィンによって形成される熱交換面積を増加させ得る。冷却H/Eコイルを通って移動する冷水の質量流量によって除湿器の熱負荷が決まり、熱負荷を制御するために調整弁(図示せず)で調整することができる。水の取り出しを容易にするために、コールドコイルに到達する前に周囲の空気を前処理してもよい。
バブル反応器は、疑似等圧温度グライドの原理で動作する直接接触型熱交換器(H/E)蒸留柱を提供する。重力場に密閉された二元の非共沸混合柱が採用され、蒸留柱の底部に熱を加えてより揮発性の高い成分を蒸発させる。本実施形態では、NH3を揮発成分とするアンモニア-水(NH3-H2O)の液体-蒸気の二元混合物が使用される。
高密度で低濃度NH3の二元混合物は、加熱されて、高密度の成分に作用する重力によってバブル反応器の底部に移動する。放出された揮発性のNH3成分は、蒸気の形で蒸発し、バブル反応器内の上部において再吸収され、NH3の%濃度が増加する。NH3が再吸収された液体-蒸気の二元混合物は、NH3濃度が高いだけでなく蒸気バブルが存在するために二相混合密度が低く、重力場での密度が低いためにバブル反応器上部へ流れる流れを形成する。
混合物の上向きの流れが蒸気リフト反応によって駆動されるこの蒸留(NH3濃縮)プロセスは、重力場で上向きに流れる際に混合物から熱を吸収する吸熱プロセスである。上向きの吸熱NH3の流通プロセスにより、NH3を濃縮し、混合物を冷却して、低温で高%NH3の柱の上部を形成する。
NH3がH2Oに溶解するとき、希釈プロセスは蒸留プロセスとは逆に、混合物を発熱させる。上向きに流れるNH3の濃縮プロセスでは、蒸気バブルが徐々に吸収され、発熱してより多くのNH3蒸気バブルを上向きに放出し、より高温で密度の高い低%NH3の液体が重力によって下向きに押し流される。低濃度のNH3、熱くされた液体の流れは、下向きに流れるにつれて質量と温度が上昇し、より低温の二相低密度の上向きの流れと直接接触する高温の流れも形成する。したがって、この直接接触逆流二流「熱交換器」においてバブル反応器の長さ方向に沿って熱が交換される。
バブル反応器内の温度勾配(底部の高温部と上部の低温部)は、実質的に一定の圧力(ほぼ等圧)で、バブル反応器全体で飽和状態を維持し、NH3濃度勾配(上部の高%NH3及び底部の低%NH3)を伴って、疑似等圧温度グライドを提供する。
熱を加えず、流れを停滞させても、バブル反応器内に設定された勾配は、柱が重力場に留まる間では(水のような純粋な液体ではおなじみである)対流が抑制されるため、放射熱損失と伝導熱損失のみによって非常にゆっくりと消滅していくであろう。底部と上部との密度の違いは、設定された勾配を維持する傾向がある。
完全に密閉されていないが、質量流量が柱の底部に押し込まれ、柱の上部から取り除かれた柱では、十分な垂直方向の流れのスペースを確保し、2つの逆流の液流を妨げないように、柱の直径を十分大きく(例えば、平均ボイド率を約20%に維持)する限り、プロセスは既に述べたものと(実質)同じままである。
バブル反応器では、飽和液体の密度は底部(B4)で最も高く、高さとともにほぼ直線的に減少し、上部で最も低い密度になる。バブル反応器の全ての領域で、液体-蒸気の二元混合物は、等圧の柱の圧力に対応する飽和温度である。
図3も参照すると、本発明に従って、AHTは吸収器に接続されたサブクーラー室を組み込んでいる。以下の機能と参照記号は、この説明を読む際の参照用に、図3にラベル付けされている。
サブクールされた二元混合物の噴出(A1);
蒸気の流入噴出(A2);
蒸気注入後の二相の二元混合物(A3);
吸収体出口の二元混合物(A4);
加熱されたCWの出口(A5);
加熱されたサブクーラー室のCWの出口(A6);
サブクーラー室への周囲のCWの入口(A7);
サブクールされた二元混合物ポンプの入口(A8);
サブクールされた(circ)ポンプの出口(A9);
高濃度のNH3液体の出口(B1);
加熱された低%NH3液体の下降流(B2);
蒸気リフト高%NH3の二相上昇流(B3);
バブル反応器の二相混合物の入口(B4);及び
吸収される蒸発器からの蒸気(B5)。
バブル反応器の下にはサブクーラー室が設けられている。サブクーラー室内の液体-蒸気の二元混合物は冷却コイルと接触し、混合物から熱が取り除かれる。貯水槽からの水は、冷却コイルを通って(A7)から(A6)へポンプで送られる。NH3の濃度が(実質的に)一定である冷却は、バブル反応器内の圧力の飽和レベル未満への液体-蒸気の二元混合物の温度低下を伴うサブクールをもたらす。
サブクーラー室の上部では、(A4)で液体-蒸気の二元混合物がまだ飽和しているため、温度は約60℃であるが、冷却により、(A8)のサブクーラー室の出口温度は約45℃に低下する。これは、約15℃の冷却効果を表す。
温度60℃のサブクーラー室の上部での二元混合液の密度は約985kg/m3であり、(A8)でのサブクールされた混合液出口の液密度は45℃で約995kg/m3である。より冷たい液体はサブクーラー室の底部に下降し、吸収体のCircポンプの吸引口が液体を吸引する。
吸収器のCircポンプの入口(A8)はバブル反応器圧力2.8Bar Absで、このポンプは位置(A9)で3.09Bar Absまで圧力を上げ、そこからサブクールされた液体は、吸収器の混合部に入るサブクール液噴出の動圧を下げるために、ノズルから噴出される。蒸発器からの蒸気も、蒸気ノズルを介して混合部に入り、高乱流のサブクールされた液体噴出と混合して、完全に混合された二相の蒸気-液体流柱を形成し、蒸気がサブクールされた液体に吸収されるときに熱及び質量の交換を行う。これは、図3に最も明確に示されている。
また、図3には、混合部の下流にある吸収器の3つの垂直吸収チャネルが示されている。吸収チャネル1,2,及び3は、重力を利用して下向きの液体の流れを提供するように配置されている。液体に対する蒸気の密度差は、蒸気のバブルを、重力下で液体と逆流するように上向きに押し上げようとする。全体的な効果としては、H/E内の蒸気が液体と接触している時間を長く保ち、流れが進むにつれて蒸気を吸収するため、蒸気のバブルの直径が吸収器を通る液体の流れ方向でますます小さくなっていく。これにより、熱及び質量の移動がさらに促進され、非常に少ない蒸気成分を有する飽和液体が(A4)の吸収器の出口に到達する。
吸収器の出口は依然として二相混合物であるため、混合物の密度は、現在の実施形態では約210kg/m3と計算され、必要な8.09kWの追加の蒸留熱をバブル反応器に供給するために十分な量のエネルギーが潜熱蒸気の形で供給される。
吸収器とバブル反応器の完全な組み合わせは圧力バランスにある。そのため、(A4)での吸収器からの流出に存在する追加の熱は過剰な蒸気を生成し、必要な8.09kWを超える熱をバブル反応器内に強制的に投入し、バブル反応器の圧力を上昇させる。この追加の熱を取り除いて圧力を設計値まで下げるには、追加の冷却が必要である。
(A6)でサブクーラーの冷却コイルを出た水は、吸収器の吸収コイルに入り、(A5)で熱い配送水として吸収器から出る。循環水ポンプからの水の質量流量は、反応器の圧力を設計点に制御するために使用される。
蒸気がサブクールされた二元の液体に接触して吸収される吸収器での吸収プロセスでは、吸収されるNH3蒸気の質量が液体NH3の濃度を高くさせるため、熱だけでなく、圧力も発生する。NH3の濃度が高いほど飽和圧力が高くなるため、吸収点で局所的な圧力が高くなりやすい。したがって、液体をサブクールすることが重要である。そのため、サブクールされた温度から飽和温度まで液体の温度を高くするため、圧力を高める代わりに、吸収熱が利用されてもよい。また、吸収熱はできるだけ早く気液接触界面から取り除かれる必要がある。このため、高い液体速度が乱流を発生させるために使用される。
吸収器における熱吸収率は、以下に関連している:
●蒸気バブルの表面積(およびバブルの数)と混合物中のバブルの直径として計算されるH/E面積;
●液体の流れの乱流と高速とによってもたらされる気液界面からの熱除去率;
●乱流を生成し、また、重力および/または遠心力を含み得る力場によって発生される蒸気バブルをより小さなバブルに分割する役割もある低密度の蒸気バブルストリームと高密度の液体ストリームとの相対的な摩擦運動(せん断力);および/または
●液体の流れにおけるサブクールの程度。より高いサブクールは、局所的な圧力を高めることなく、より高い熱伝導率を生成する。
吸収器の設計は、化学プロセス増強剤を使用することによってH/E率を大幅に向上させるように変更されてもよい。他のすべてのパラメータを同じに保つと、気液接触装置(バブル反応器や吸収器など)の蒸気バブルの直径の変化は、熱交換の体積率に大きな影響を与える可能性がある。例えば、全ての他のパラメータを同じに保った状態で、力場を1Gの標準的な重力から10Gの力に増加させた場合の効果は、H/Eの大幅な増加率も提供するであろう。
吸収器全体の質量、熱、および種類のバランス計算は、液相と気相の両方の圧力、運動量、およびエンタルピー成分のバランスをとり、同様に、入口(混合)領域(A3)から最終出口領域(A4)までの二相の流れにおける循環水ジャケットによる外部熱除去のバランスをとる。その結果、(B4)での飽和混合物の飽和圧力に対応する(A4)での正確な出力圧力を達成するために、15℃のサブクール要求(60℃の飽和温度から45℃のサブクールされた温度)が提供される。
バブル反応器上部の冷たくて高濃度のNH3からの液体は(B1)で取り出され、NH3ポンプ(または蒸発器ポンプ)を経由して蒸発器に送られる。本実施形態では、4.3Bar Absに設定された液体圧力調整器により、蒸発器の圧力はバブル反応器の圧力より1.5Bar高く制御されている。
蒸発器の入口での設計点温度は圧力調整器の出口で-10.3℃であるが、NH3ポンプの動作により、(B6)で蒸発器へ入る液体はサブクールされる。蒸発器内で加熱されると、それは1℃近くの飽和温度に達して(蒸発器内で冷却される水が氷結しないように設計されている)、蒸発を開始する。蒸発器内でより多くの蒸気形態のNH3が蒸発するにつれて、液体中の残存NH3濃度は減少し、それに対応して飽和温度は高くなり、液体の90%(またはそれ以上)が蒸発して出力二相蒸気ストリームは15℃の温度である最終蒸気出力(B5)に達する。
したがって、蒸発器の圧力を制御することは、蒸発器において15℃から1℃の範囲で蒸発熱が取り出されるようにするのに役立つ。周囲の水は、25℃の(B7)から(B8)での2℃の冷却された出力まで蒸発器を通って流れる。
蒸発器を通る周囲の水の質量流量は十分に大きいので、水から48.9kWの熱が取り出される。この熱のうち、約41kWは位置(A5)で55℃の温度の熱水として送られ、残りの8.09kWは液体-蒸気の二元混合物の蒸留プロセスに使用される。
これらの数値に基づく計算は、COP=0.83のヒートポンプとしての実際の熱力学的性能係数を提供するが、3つの液体ポンプを合わせて消費するのは240ワットのみであり、性能計算パラメータは冷房サービスのためにCOPe=204で、暖房サービスのためのCOPe=171である。平均ポンプ効率はわずか20%と計算はかなり控えめであると考えられるが、異なるタイプのポンプ(例えばピトーチューブポンプなど)を使用すれば、効率は約50%まで高まる可能性があり、総電力消費量は96ワットに抑えられ得る。その場合、性能値(COPe)がかなり違ってくるように見える。つまり、冷房サービスのCOPe=509、暖房サービスのCOPe=427である。
AHTは、上記のようにアクティブな動作状態で説明されている。未使用時には、マシンに密閉されたNH3-H2Oの二元混合物の成分は、配管やタンク全体に分布し、最終的には周囲温度でどこでも(実質的に)均一な濃度になるであろう。
液体-蒸気の二元混合物を「アクティブ」状態にするためには、吸収器とバブル反応器の組み合わせにエネルギーを加え、バブル反応器の柱に温度勾配を導入する必要がある。
このAHTは、以下の場合にアクティブであるとみなされる。
(a)バブル反応器の上部が設計温度(-10℃)である;
(b)バブル反応器に接続するサブクーラー室が設計上の高温値(60℃)である;および
(c)3つのポンプが全て動作している。
システムが周囲より高い温度で熱源から熱を取り出すように設計されている場合、ポンプを始動すると、蒸発器を循環する高温の廃熱が蒸気を生成し、プロセスが始まるため、バブル反応器の勾配が徐々に増加する。
周囲温度以下で熱源から熱を取り出す設計の場合、蒸発器で蒸気が生成されないため、ポンプを始動してもシステムは始動しない。プロセスを開始し、反応器の底部を加熱するための蒸気を生成するには、何らかの手段または装置を使用する必要がある。始動装置としては、例えば、いくつかの異なる方法および装置を利用することができる。
1.外部の電動真空ポンプ/コンプレッサを使用して、バブル反応器の上部から蒸気を取り除き、吸収器の入口内に圧縮する。バブル反応器の上部から蒸気を除去すると、圧力が低下し、いくらかのNH3蒸気が放出され、バブル反応器の上部から蒸発する液体の潜熱が取り除かれて冷却される。同時に、吸収器に注入された圧縮蒸気が吸収され、サブクーラー室内に熱を発生させる。適切なバブル反応器圧力で設計点温度に達すると、通常の動作で蒸発器において取り出された熱が設計勾配条件をさらに維持するため、真空ポンプは単にオフにされる。
2.蒸発器内に発熱要素を設け、電気的に(または何らかの外部熱源によって)蒸気を生成し、始動させる。これはおそらく最良の始動装置であろう。始動用の外部熱源は、3.3Bar(G)の蒸発器制御圧力での液体-蒸気の二元混合物の飽和温度より最低10℃程度高い温度であれば、低温の廃熱源でもよいからである。しかし、バブル反応器においてより高い圧力で始動すると、始動速度が制限される可能性がある。サブクーラー室と循環水(CW)との両方が同じ温度である初期始動段階では、サブクーラー室から熱が取り除かれず、その結果、バブル反応器の圧力制御ができないからである。リーズナブルなバブル反応器の圧力オーバーシュート能力を設計に使用することで、調整可能な電気発熱要素であるこの始動装置を、最も安価で実用的な始動装置にすることができるはずである。また、十分に小さい発熱要素を選んで熱入力を制限すると、圧力のオーバーシュートの問題も解消される。
3.始動中のバブル反応器の容器での前述の過圧反応を避けるため、蒸発器内の発熱要素は蒸気を発生させてもよいが、それを吸収器に直接注入する代わりに、始動のために、それは、最初に述べた真空ポンプと同じ機能を果たすエジェクタに導かれて、その動力として使用されてもよい。(はるかに安価になる。)
4.始動のためにスイッチを入れることができる発熱要素をサブクーラー室内に提供する。3つのポンプの全てを最初に起動しても、どこにも蒸気は生成されないため、AHTは始動しない。サブクーラー室を加熱すると、NH3がバブル反応器の上部に移動し、圧力が一定に保たれるため、蒸発器が蒸気を発生させるためにポンプで送られた液体に必要なより高濃度のNH3が生成される。しかし、これは、バブル反応器で「アクティブ」な状態を達成するまでに非常に長い時間がかかり、熱が加わりすぎて、その結果、バブル反応器の圧力が危険なほど高くなる危険がある。
方法2を用いたバブル反応器の起動(スタートアップ)は、典型的には、以下のように行われる。
3.3Bar(G)に制御された一定圧力で、完全なシステム全体で(したがって蒸発器内でも)(設計値)50%のNH3濃度である初期の液体-蒸気の二元混合物は、34.32℃の飽和温度を有する。起動用ヒーターのスイッチが入り、この飽和温度で蒸気を発生させる。この蒸気は、吸収体に吸収され、混合物の温度を上昇させ、バブル反応器でNH3を濃縮し、バブル反応器の上部で最も濃度が高くなるようにする。ポンプ吸引点でのこの高濃度のNH3の液体は、蒸発器へ送られる。
この混合物を今は例えば55%のNH3と仮定すると、飽和温度での蒸気生成のために飽和温度は27.21℃に低下する。吸収発熱プロセスとバブル反応器の上部でのNH3の蒸留により、例えば60%のNH3がポンプに送られる。
蒸発器混合物のNH3の%が60%まで徐々に増加し、飽和温度は21.05℃まで下がり、この低い温度で蒸気が生成される。
時間の経過とともに、蒸発器内の混合物濃度は徐々に増加し、飽和温度が徐々に低下する。濃度が75%NH3に達すると、飽和温度は8.13℃まで下がるが、3.3Bar(G)の制御圧力は周囲温度より大幅に低くなり、蒸発器を通してコンスタントに送られるより高い温度の周囲循環水が、始動しているヒーターが行っていた蒸気発生機能を引き継ぐことができるようになる。この段階では、通常のAHTの動作が引き継がれるため、始動しているヒーターのスイッチを切ることができる。バブル反応器内では、時間内に設計点条件に到達するであろう。
上記の吸収器とバブル反応器の両方が必要とする重力場を遠心力場に置き換えること、または補足することは、小さい容器サイズの使用を可能にするなど、効率面で利点を有する。
H/E装置の物理的な寸法は、流れ場で達成可能な熱交換率に直接依存する。この率は蒸気-液体混合物の直接接触の性質の結果として高くなる。しかし、ヘリカルチューブや回転チャネルの使用は、回転システムにおける遠心力(浮力)とコリオリの力との両方のために、2-3倍のH/E率を提供し得る。この強化により、物理的なH/Eチャネルやコンテナを、重力に相当するマシンの半分のサイズまで小さくすることができる。
標準的な重力システムで必要なポンプは(前述のとおり)一般に熱力学的効率が非常に低い。NH3ポンプの一例としては、スライディングベーン、磁気結合シールレスポンプがあるが、等エントロピー効率は僅か15%である。同様に、シールレスローター構造の遠心設計の吸収器Circポンプは、僅か18%の効率をもたらし得る。これらの別々のポンプは、ピトーチューブポンプの原理の使用によって、簡単に回転システムに組み込み得る。小流量、高圧の用途に最適なピトーチューブポンプの使用により、等エントロピー効率を50%-65%程度まで改善し得る。これらのタイプのポンプの動作曲線は一般に非常に平坦で、流量が0%から100%まで増加してもポンプ効率はほとんど変化しない。また、これらのポンプを(循環水ポンプ及び内蔵オイルポンプと一緒に)統合すると、磁器結合が不要となり、より小さく、より安価になり、単一の外部伝導モーターによって駆動される。固定された回転速度は、物理的な設置に合わせて設計され、非常に小さなマシンでは1000-1500RPMと高くなり得るが、大きなマシンでは100-300RPMなどのもっと低い回転速度となることもある。
図4を参照すると、統合モジュールは、統合されたNH3ポンプ、吸収器Circポンプ、及び水ポンプを有する回転式(または巻き上げ式)の吸収器とバブル反応器を備えるように提供され、ベアリングとシールに供給する独自の内部オイルポンプと組み合わされている。図示のモジュールは、数kWの動作から数MWまで比較的容易に拡張できる。
この組み合わせモジュールを利用するシステムは、全てのNH3-H2Oプロセス装置をモジュールの適切な密閉された筐体内に収めるという利点を有するシンプルな構成を提供する。完全なAHTは、これらの組み合わせモジュールの1つと外部の蒸発器を組み合わせて構成されるであろう。
本実施形態におけるシステムの始動(すなわち疑似等圧温度グライドの作動)は、外部蒸発器への起動用発熱要素の追加によって達成されるであろう。内部的には、モジュール内で、反応器の動作圧力は、冷却チャネルを通って内部を循環する熱水の出口の流量を調整することによって制御される。蒸気戻りラインは蒸気と液体(懸濁液中)の両方をモジュールに戻すので、外部制御には外部の蒸発器に入る液体の圧力を調整するための圧力調整器だけが必要であろう。冷水の質量流量を特定の冷却温度、例えば2℃に調整するための温度コントローラは、AHTのレイアウトを完成させるであろう。
モジュール式のAHT設計には、工場環境内でのモジュールの構築、NH3の充填、および試運転という利点があり、試運転の目的ために、多数のテストゲージを有するテストベンチを、通常は密閉されているテストラインに、小径のPTFEチューブの柔軟な束を介して連結することができる。ユーザーの敷地で使用する場合、NH3作業は不要である(蒸発器も工場で連結されている場合)。ユーザーは、モジュール内部の装置内容へのアクセスを必要としないであろう。
本発明のAWGは、周囲温度以下の廃熱源からも熱を取り出すことができて、蒸発器が好ましい設計温度(好ましくは2℃から15℃)で作動する実用的なヒートポンプとして設計されたAHTを備える。
AHTは、従来の冷却ユニットやVCヒートポンプで利用される遥かに高価な電力の代わりに、周囲の熱を使用して除湿プロセスに動力を供給する。AHTの動力源となる熱エネルギーは低温側から取り出され、AWGの動作では文字通り空気から熱を取り出してマシンに動力を供給している。エネルギーは、大気中の湿度として存在する水蒸気の露点温度での凝縮潜熱から得られる。空気を露点まで冷却するのに必要なエネルギーは、冷却され乾燥した空気が周囲の湿った大気の温度を露点まで下げるために冷却剤とて使用されるときに回収される。
AHTの水冷機能とAWGを組み合わせることで、電力消費を抑えながら水の製造量を最適化できるほか、露点が3-4℃という非常に低い湿度の場合でも、AWGの動作のためにより低い冷却温度を提供する。液体ポンピングに使用される電力は、一般に、蒸気圧縮に比べて数桁小さい。
本発明は、利用可能な周囲の熱エネルギーから熱と冷気の両方を生成するAHTとして、低コストのヒートポンプ装置を提供し、その冷却効果をAWGプロセスの駆動に用いるものである。
また、冷水および/または熱水は、空調および冷却システムまたは給湯システムなど、他の用途に使用されてもよい。このような用途において熱を送るためにAHTを使用すると、同じ電気使用量でもはるかに大きい出力が生成され得る。
全世界で生成された電力のかなりの量が冷却および空調に使用されているため、本発明の重要性は広範囲にわたる利点をもたらす。
本発明のAWGは、水の製造コストをエネルギーの観点で環境的にも商業的にも有益な値まで低減する。したがって、自治体の水道料金や海水淡水化技術と十分に競合することができる。
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、現在説明されている実施形態の特徴に多くの変形がなされ得ることを理解するであろう。

Claims (17)

  1. 空気から大気水を取り出すためのコールドコイルと、
    密度分離蒸留環境において適切な液体-蒸気の二元混合物を含み、蒸気吸収プロセスによって駆動される疑似等圧温度グライドバブル反応器と、
    第1の側に水冷流路を有する水冷蒸発器に接続され、前記水冷蒸発器の第2の側から隔離され、前記第2の側と熱的に連通している水源と
    前記液体-蒸気の二元混合物の蒸発と前記水冷流路内の水からの熱エネルギーの取り出しのために、前記バブル反応器から蒸発器ポンプを介して前記水冷蒸発器の前記第2の側に接続されている液体-蒸気の二元混合物供給ラインと、
    前記水冷蒸発器から前記コールドコイルに接続されている前記水冷流路と、
    前記水冷蒸発器の前記第2の側から、前記バブル反応器に戻るように接続された液体-蒸気の二元混合物出口を有する吸収器に接続されている液体-蒸気の二元混合物戻りラインと、を備える大気水生成装置(AWG)。
  2. 前記水冷蒸発器の前記第2の側からの前記液体-蒸気の二元混合物戻りラインは、第1入口を介して前記吸収器に接続され、前記バブル反応器は、吸収器循環ポンプを介して前記吸収器の第2入口に接続されている請求項1に記載のAWG。
  3. 前記バブル反応器での前記密度分離蒸留が、以下によって提供される請求項1に記載のAWG。
    (a)重力、
    (b)前記液体-蒸気の二元混合物において発生する遠心力、または
    (c)重力と前記液体-蒸気の二元混合物において発生する遠心力との組合せ。
  4. 空気を周囲環境から前記コールドコイル上に移動させるファンが配置されている請求項1に記載のAWG。
  5. 前記液体-蒸気の二元混合物はアンモニア-水(NH3-H2O)混合物である請求項1に記載のAWG。
  6. 前記水源は、前記水冷蒸発器の第1の側の前記水冷流路に循環水ポンプを介して接続された貯水槽である請求項1に記載のAWG。
  7. 前記バブル反応器は、前記バブル反応器の下方に設けられたサブクーラー室を有し、前記サブクーラー室内の二元の液体-蒸気混合物を冷却コイルに接触させて、前記二元の液体-蒸気混合物の熱除去とサブクールとを行う請求項2に記載のAWG。
  8. 水は、前記サブクーラー室の前記冷却コイルを通って、前記冷却コイルから前記吸収器内の吸収器コイルに送られ、熱い配送水として前記吸収器を出る請求項7に記載のAWG。
  9. 前記液体-蒸気の二元混合物のサブクールされた液体成分は、前記サブクーラー室の底部に下降し、前記吸収器循環ポンプの吸引口がサブクールされた液体を吸引する請求項8に記載のAWG。
  10. 前記吸収器循環ポンプからのサブクールされた液体が前記第2入口のノズルを通って前記吸収器の混合部に入り、前記水冷蒸発器からの蒸気が前記第1入口の蒸気ノズルを通って前記混合部に入り、蒸気が前記サブクールされた液体に吸収されるときに熱及び質量を交換する混合二相液体-蒸気流柱が形成される請求項9に記載のAWG。
  11. 前記吸収器は、液体と蒸気との間の熱交換接触を増加させるために、前記混合部の下流に、逆流を発生している液体と蒸気バブルとの間の密度差とともに下向きの液体の流れを提供するために重力を利用するように配置された複数の垂直吸収チャネルを備える請求項10に記載のAWG。
  12. 前記水冷蒸発器の前記第2の側の圧力は前記バブル反応器の圧力より高く制御される請求項2に記載のAWG。
  13. 前記水冷蒸発器に入る前記液体-蒸気の二元混合物がサブクールされ、次に前記水冷蒸発器内で飽和温度まで加熱される請求項12に記載のAWG。
  14. 前記バブル反応器の底部を加熱するための蒸気を生成する始動装置を備える請求項1に記載のAWG。
  15. 前記始動装置は、蒸気を生成するために設けられた前記水冷蒸発器の発熱要素である請求項14に記載のAWG。
  16. 前記蒸発器ポンプと吸収器循環ポンプと循環水ポンプとが回転システムポンプ構成に統合されている請求項6に記載のAWG。
  17. 統合された蒸発器ポンプ、吸収器循環ポンプ、および循環水ポンプを有する回転式の吸収器およびバブル反応器を含むように設けられた統合されたモジュールを備え、前記モジュールは、前記モジュールの外部に設けられた前記水冷蒸発器に連結されている請求項6に記載のAWG。
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