JP2023514075A - 稀な慢性炎症性肺疾患の治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの使用 - Google Patents

稀な慢性炎症性肺疾患の治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、稀な慢性炎症性肺疾患の治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つの使用に関する。本発明は、特に、当該目的のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の使用に関する。

Description

本発明は、稀な慢性炎症性肺疾患の治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の使用に関する。本発明は、特に、当該目的のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の使用に関する。
肺疾患は、呼吸器系の下気道、特に肺の多数の疾患を包含する。肺炎、喘息、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の一般的な肺疾患については、医薬療法が利用可能であるが、有効な医薬品がまだ開発されていないか、又は医薬品があまり有効でない広範囲の稀な慢性肺疾患が存在する。経済的見通しのため、これらの希少疾患は製薬業界の焦点ではない。したがって、これらの稀な慢性肺疾患の治療のための医薬品を、それを必要とする患者のために提供することが医学的に必要とされている。これらの稀な慢性肺疾患のほとんどは、2020年1月10日現在ICD-10 Chapter X:Diseases of the respiratory system(J00-J99),Version 2016に分類されている。
希少疾患及びオーファン疾患という用語は、しばしば同義的に使用される。しかしながら、希少疾患とは、むしろ集団における疾患の疫学的有病率を指す。オーファン疾患は、それぞれの医療機関による疾患の規制上の分類を指す。オーファン疾患は希少疾患でなければならず、製薬業に対する経済的インセンティブの欠如のために有効な医薬品が利用できない(米国オーファン・ドラッグ法(Orphan Drug Act);欧州希少疾患機構(EURORDIS)を参照されたい)。
有病率という用語は、この特定の疾患に罹患している集団の全体的な割合を指す。有病率という用語は、1年間の過程でこの特定の障害に罹患する新たな患者の数を指す。
そのような分類の頻度は、国、地域及び民族群の間で異なり得る。周波数はまた、経時的に変化し得る。例えば、欧州連合では1:2000以下の有病率が要求されるが、米国では1:1500以下の発生頻度が要求され、日本では1:2500以下の発生頻度が要求される。したがって、本出願の範囲において、希少疾患(複数可)という用語は、1:1500以下の世界的有病率を指すものとする。
肺疾患(複数可)という用語は、哺乳動物の肺又は気管支におけるガス交換を損なう病理学的状態を包含する。一般に、それらは閉塞性及び拘束性肺疾患に区別される。閉塞性肺疾患は気道閉塞を特徴とする。これは、炎症に起因する気管支樹の狭窄のために肺胞に入ることができる空気の量を制限する。拘束性肺疾患は、肺コンプライアンスの喪失を特徴とし、不完全な肺拡張及び肺硬直の増加を引き起こす。
それらはまた、気道疾患、肺組織疾患、肺感染症及び肺増殖性疾患として分類することもできる。気道疾患は、酸素及び他のガスを肺の内外に運ぶ管に影響を及ぼす。それらは通常、気道の狭窄又は閉塞を引き起こす。典型的な気道疾患として、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)及び気管支拡張症が挙げられる。肺組織疾患は、肺組織の構造に影響を及ぼす。組織の瘢痕化又は炎症は、肺を完全に拡張できなくさせる。これはガス交換を複雑にする。その結果、これらの患者は深く呼吸することができない。肺線維症及びサルコイドーシスがその代表例である。肺感染症は、下気道の感染によって引き起こされる障害、例えば肺炎を指す。肺増殖性疾患には、下気道の全ての腫瘍又は新生物が含まれる。
気道疾患のほとんどは、根底にある炎症によって引き起こされるか、又は少なくとも炎症性成分を含む。肺組織疾患は、気道の直接的な物理的障害によって引き起こされない限り、しばしば炎症性成分も有する。肺の感染性及び増殖性疾患はまた、しばしば感染又は根底にある悪性腫瘍に続発する炎症性成分を有し得る。
したがって、これらの炎症性肺疾患は、抗炎症薬によって薬理学的に治療することができるという共通点を有する。急性炎症性肺疾患、例えば細菌感染症及びウイルス感染症、並びに腫瘍の治療のための確立された医薬品があるが、慢性炎症性肺疾患、特にこの群の希少疾患の薬学的治療が依然として必要である。
したがって、稀な慢性炎症性肺疾患の治療において高い効能を示す医薬品を見出すことが医学的に必要とされている。
驚くべきことに、この課題は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩若しくは溶媒和物、水和物、結晶多形、互変異性体若しくは同位体の濃縮形態の1つの投与によって解決される。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、フタラジンジオンの医薬クラスに属する。このクラスの化合物は、有益な抗炎症作用が知られている。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、ルミノールという名称でも知られている。ルミノールは、優れた化学発光特性を有する。これは、検出手段としての診断アッセイ及び法医学、例えば血液スポットの追跡に広く適用されている。医学では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンがナトリウム塩の形態で開発されている。いくつかの国では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、例えば(a.o.)、特に腸管の細菌及びウイルス起源の急性感染症、B型肝炎及びC型肝炎、胃腸炎、前立腺炎、子宮内膜症、喉の炎症、気管支喘息、肺炎、歯周炎、腎盂腎炎等の炎症、並びにクローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼瘡及び強皮症等の自己免疫疾患を含む、広範囲の急性及び慢性炎症性障害について承認されている。更に、科学文献及び特許文献には、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が申し立てによると試験されたか、又は有益な使用が示唆されたとされる治療における適応症の長いリストが依然として存在する(例えば(a.o.)、国際公開第2004/041169号;国際公開第2007/018546号;国際公開第2012/127441号;国際公開第2017/202496号;国際公開第2018/082814号を参照)。
ほとんどの従来の免疫調節薬は重篤な有害反応を示すか、又は長期治療において少なくとも問題となるが、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容され得る塩は忍容性が高く、投与される投与量に関して安全域が高い。
より良好な溶解性及びバイオアベイラビリティを確実にするために、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの薬学的に許容され得る塩が使用される。ナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩が、治療用途に関して記載されている(国際公開第2010/082858号を参照)。リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩及びセシウム塩の結晶構造は、Guzei et al.(2013)Journal of Coordination Chemistry 66,3722-3739に記載されている。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの全ての薬学的に許容され得る塩の使用にも言及する。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンは、水和物、例えばナトリウム塩二水和物として使用されることが多い。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容され得る塩の全ての水和物及び他の溶媒和物の使用にも言及する。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つは、適切な配位子との錯体を構築し得る。したがって、本特許出願は、このような錯体にも言及している。
したがって、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに関し、当該慢性炎症性肺疾患の世界的有病率は1:1500以下である。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が好ましい。
特に、本開示は、1:1700以下、又は1:2000以下、又は1:2500以下、又は1:3000以下、又は1:4000以下、又は1:5000以下、又は1:6000以下、又は1:7000以下、又は1:8000以下、又は1:9000以下、又は1:10000以下の世界的有病率にも言及する。
あるいは、本開示は、1:1500~1:2000000、又は1:1700~1:2000000、又は1:2000~1:2000000、又は1:2500~1:2000000、又は1:3000~1:2000000、又は1:4000~1:2000000、又は1:5000~1:2000000、又は1:6000~1:2000000、又は1:7000~1:2000000、又は1:8000~1:2000000、又は1:9000~1:2000000、又は1:10000~1:2000000の範囲の世界的有病率にも言及する。
再現性のある標準化されたAPI製造を確実にし、活性剤の改善された安定性特徴を提供するために、無水製剤がしばしば好ましい。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の無水物形態は、国際公開第2011/107295号(形態I、形態II)及び国際公開第2016/096143号(形態III)に結晶多形として記載されている。これらの結晶多形は、実質的に相不純物を含まず、X線粉末回折によって特徴付けられた。この方法は、ブラッグ反射が起こる平面間間隔[Å]及び対応する2シータ(2θ)角度[°]を示す特性d値のセットをもたらす。これにより、それぞれの多形体の一意で明確なフィンガープリントが得られる。
形態Iについて、以下の値を決定した:
d値:13.5;6.9;5.2;4.6;3.9;3.5;3.4;3.3;3.1;3.0及び/又は
2θ値:6.5;12.7;16.9;19.3;22.8;25.8;26.6;27.2;28.7;30.3。
形態IIは、以下の値を特徴とする。
d値:12.9;7.9;7.1;6.5;5.3;4.0;3.7;3.6;3.3;3.2及び/又は
2θ値:6.8;11.2;12.5;13.7;16.7;22.4;24.3;24.9;27.2;27.8。
形態IIIは、以下の値をもたらした:
d値:13.131;7.987;7.186;6.566;6.512;5.372;3.994;3.662;3.406;3.288;3.283;3.222;3.215;3.127;2.889及び/又は
2θ値:6.73;11.07;12.31;13.48;13.59;16.49;22.24;24.29;26.14;27.10;27.14;27.67;27.72;28.52;30.93。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン自体も多型を示す。形態I(Paradies(1992)Ber.Bunsen-Ges.Phys.Chem 96:1027-1031)及び形態II(国際公開第2017/140430号)が開示されている。
したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つの全ての結晶形態及びその多形の本発明による使用にも言及する。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンのそれぞれの誘導体の種々のフタラジンジオン及びその薬学的に許容され得る塩についても、同様の治療効果が知られている。一例は、6-アミノ-2,3-ジヒドロフタラジン-1,4-ジオン(イソルミノール)である。適切なフタラジンジオンの概要は、国際公開第2007/018546号に示される。これらの化合物は、本発明による治療用途に使用される場合、同等の効果を示すと仮定することが合理的である。
互変異性は、水素原子又はプロトンが化合物の内部に形式的に移動する有機化合物の急速な内部転換に関する。これは、単結合及び隣接する二重結合の切り替えを伴う。単一の形態は互変異性体と呼ばれる。例えば、ケト-エノール互変異性は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンで起こる(Proescher and Moody(1939)J Lab Clin Med,1183-1189)。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容され得る塩の全ての互変異性体の使用にも言及する。
異性体とは、化学式は同じであるが化学構造が異なる分子の総称である。それらは、構成(構造)異性体(原子又は官能基の交換が起こる)及び立体異性体に区別することができる。立体異性体は、エナンチオマー(同じ分子の重ね合わせることができない鏡像)及びジアステレオマー(1つ以上の立体中心に異なる配置を有する同じ分子)に細分することができる。ジアステレオマーは、シス/トランス異性体(分子内の官能基の相対的な配向を指す)、並びに他方で配座異性体(形式的に単結合の周りの回転)及び回転異性体(単結合の周りの異なる回転配置)に細分することができる。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの構成異性体の例は、6-アミノ-2,3-ジヒドロフタラジン-1,4-ジオン(イソルミノール)である。フタラジンジオン誘導体には立体異性体が存在し得る。したがって、本特許出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの全ての異性体、その誘導体、及び薬学的に許容され得る塩の使用にも言及する。
いくつかの用途では、本発明の化合物の同位体濃縮形態が、例えば診断目的のために使用されることが望ましい場合がある。したがって、本特許出願は、本発明の化合物のそのような同位体濃縮形態にも言及する。
薬物動態学的観点から、又は製造理論的根拠のため、プロドラッグを剤形として使用することが好ましい場合がある。プロドラッグは、薬理学的に不活性な形態で投与され、体内で代謝的に活性な形態に変換される。この変換は、全身的又は局所的に起こり得る。したがって、本特許出願は、本発明の化合物のプロドラッグにも言及する。
本出願を通して使用される場合、「5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ」という用語は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン、すなわち5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの全ての前述の分子変異体、又はその薬学的に許容され得る塩、又は溶媒和物、水和物、結晶多形、互変異性体若しくは同位体濃縮形態の1つを包含するものとする。
特に明記しない限り、本発明で使用される技術的又は科学的用語は、関連する技術分野の当業者がそれらに帰する意味を有する。
本出願によれば、「原薬」、「活性物質」、「活性剤」、「薬学的活性剤」、「有効成分」又は「医薬品有効成分」(API)という用語は、特に明記されていないか又は一般的な意味で使用されている場合、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩を指す。
「組成物」又は「医薬組成物」という用語は、少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤と共に任意の薬理学的に許容され得る規定の投与量及び剤形中に少なくとも1つの有効成分を含む、また同様に、組み合わせ、蓄積、複合体若しくは結晶として、又は他の反応若しくは相互作用の結果として、直接又は間接的に以下に概説される成分から生成される全ての薬剤と並んで、任意に以下に列挙される少なくとも1つの更なる医薬品と共に含む。
「賦形剤」という用語は、薬学的に活性な原理を除く医薬組成物の任意の成分を説明するために本出願で使用される。適切な賦形剤の選択は、組成物の剤形、投与量、所望の溶解度及び安定性等の様々な因子に依存する。
本明細書で言及される本発明の物質又は任意の他の活性物質に関する「効果」、「治療効果」、「作用」、「治療作用」、「効能」及び「有効性」という用語は、前記物質が以前に投与されたことがある生物において因果的に生じる有益な結果を指す。
本発明によれば、「有効量」及び「治療有効量」という用語は、そのような治療を必要とする対象において所望の有益な効果を引き起こすのに十分に大きい本発明の物質の量を指す。
「治療」及び「治療法」という用語は、投与の時系列とは無関係に、少なくとも本発明の物質を単独で、又は少なくとも1つの更なる医薬品と組み合わせて投与することを含む。そのような投与は、疾患を完全に治癒することによって、又は疾患の経過中に障害の増加を停止若しくは減速することによって、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の疾患経過を実質的に改善することを意図している。
「予防」又は「予防的処置」という用語は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患に起因する症状の発現を予防又は抑制するために、投与の時系列とは無関係に、少なくとも本発明の物質を単独で又は少なくとも1つの更なる調合薬と組み合わせて投与することを含む。それは、特に、そのような症状の発現が合理的な確率で遠い又は近い将来に起こると予想される患者の病状を指す。
「対象」及び「患者」という用語は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患に関連する疾患症状又は障害に罹患している個体を含み、当該診断は承認された診断である又は疑わしいと診断されたものである。個体は哺乳動物、特にヒトである。
本出願の範囲において、「医学」という用語は、ヒト及び獣医学を含むものとする。
本特許出願の意味において、「炎症性疾患」又は「炎症性肺疾患」という用語は、特に肺の炎症が主な症状として現れる疾患、障害又は他の身体状態を指す。炎症は、刺激(外因性又は内因性の病毒)又は傷害に対する身体組織の応答である。これは、とりわけ、機械的外傷、放射線損傷、腐食性化学物質、極端な熱又は寒さ、細菌、ウイルス、真菌及び他の病原性微生物又はそれらの一部等の感染因子を含む物理的、化学的及び生物学的刺激によって誘発され得る。炎症は、罹患組織(複数可)において有益な(例えば、創傷治癒の範囲内)及び/又は有害な影響を有し得る。第1の段階では、炎症は急性と見なされる。しばらくしても消散しない場合、炎症は慢性化する可能性がある。炎症の典型的な徴候は、発赤、腫脹、発熱、疼痛及び機能低下である。これは、患部組織の機能の喪失にさえつながる可能性がある。
炎症は、例えば感染又は変性した内因性細胞によって活性化された免疫系の最初の応答の1つである。自然免疫系は、非特異的応答、とりわけ一般的な炎症応答を媒介するが、適応免疫系はそれぞれの病原体に特異的な反応を提供し、これはその後免疫系によって記憶される。生物は免疫不全状態にある可能性があり、すなわち、免疫応答は前述の刺激又は損傷に満足のいく方法で対処することができない。一方、免疫系は、自己免疫疾患の場合のように、過活動になり、内因性組織に対する防御を変化させる可能性がある。
本特許出願の意味において、「変性疾患」又は「変性肺疾患」という用語は、連続的なプロセスが変性細胞変化をもたらす疾患、障害又は他の身体状態を指す。罹患組織又は器官は、経時的に連続的に劣化する。そのような変性は、特定の脆弱な身体構造、生活様式、食習慣、年齢、先天性疾患又は他の内因性原因の身体的又は生理学的な過剰運動に起因し得る。変性は、それぞれの組織又は器官、特に肺の萎縮又はジストロフィーによって引き起こされるか、又はそれらを伴う場合がある。多くの場合、機能の喪失及び/又は罹患組織又は罹患器官の不可逆的損傷が起こる。
本特許出願の意味において、「病変」、「微小病変」及び「外傷」という用語は、罹患肺組織における異なるサイズ及び範囲の損傷を指す。それらは、衝撃力又は回転力が組織損傷をもたらす自発的な物理的衝撃によって引き起こされ得る。しかし、それらはまた、罹患した肺組織の以前の変性疾患の最終的な結果であり得、又はその逆に、微小病変は、微小病変の後に続くそのような変性疾患の出発点であり得る。また、罹患肺組織の炎症は、そのような微小病変又は外傷に有利であり得るか、又はそれらの後遺症であり得る。したがって、これらの用語は、炎症及び変性疾患と相互に関連している。
本特許出願の意味において、例えば「原発性炎症性又は変性疾患」としての「原発性」疾患という用語は、自己免疫媒介性ではない肺疾患を指す。
健常者が炎症性若しくは変性疾患に罹患している若しくは罹患しやすいこと、又はそれぞれの組織若しくは器官の一定の過剰緊張に起因して組織損傷が予想されることが分かっている場合、予想される障害若しくは損傷を予防するために、又は少なくとも緩和するために予防薬を投与することが示され得る。したがって、本特許出願は、本発明による予防的使用にも言及する。
炎症性肺疾患が変性疾患をもたらす場合もある。したがって、以下に実施例を更に示す。したがって、本特許出願は、炎症性及び/又は変性肺疾患の予防又は治療、特に原発性炎症性及び/又は変性肺疾患の治療における本発明による使用を指す。
本出願の範囲において、「肺」という用語は、下気道の器官及び組織を指す。下気道の器官及び組織の例は、限定されるものではないが、肺葉、肺尖、小舌及び肺胞を含む肺;呼吸細気管支を含む気管支;気管輪及び気管支輪(気管分岐部を含む);肺血管及び気管支血管を含む肺血管並びに気管支血管;気管支肺リンパ節;肺の自律神経系である。
本出願の範囲では、「肺」は更に、機能的又は構造的に下気道及び/又は胸郭に密接に関連しており、したがって吸入によって優れた薬学的アクセスが可能な隣接器官及び組織を指す。例は、限定されるものではないが、胸膜及び横隔膜である。
本出願の範囲において、「肺胞」(alveoli)及び「肺胞」(alveolar)という用語は、肺気道の底部の組織構造を指す。肺胞は、ガス交換が行われる肺実質に見られる中空のカップ形状の空洞である。更に、それらは、呼吸細気管支上にまばらに位置し、肺胞管の壁を裏打ちし、盲端の肺胞嚢においてより数が多い。肺胞膜は、毛細管のネットワークによって囲まれたガス交換表面である。膜を越えて、酸素が毛細管内に拡散され、二酸化炭素が毛細管から肺胞に放出されて吐き出される。肺胞は、単層扁平上皮の上皮層と、毛細血管に囲まれた細胞外マトリックスとからなる。上皮内層は、肺胞膜の一部であり、呼吸器膜としても知られている。
I型及びII型肺細胞は、肺胞壁に見られる。肺胞マクロファージは、肺胞内腔及びそれらの間の結合組織内を動き回る免疫細胞である。I型細胞は扁平上皮細胞であり、薄く扁平であり、肺胞の構造を形成する。II型細胞(杯細胞)は肺サーファクタントを放出して表面張力を低下させる。
典型的な対のヒト肺は、約3億個の肺胞を含み、70mの表面積をもたらす。各肺胞は、その面積の約70%を覆う毛細血管の微細メッシュに包まれている。典型的な健康な肺胞の直径は、200~500μmである。
疾患、それぞれその症状を慢性と見なさなければならない一般に受け入れられている期限はない。当該技術分野では、この時点は4週間~6ヶ月の間のように異なっている。良好な妥協点は3ヶ月(Bernell and Howard(2016)Frontiers in Public Health 4:159を参照)である。したがって、本出願の範囲において、慢性という用語は、疾患、それぞれ3ヶ月を超えて持続する症状を指すものとする。慢性という用語は、慢性の再発性疾患、それぞれ再発性疾患も包含するものとする。それは更に、慢性の進行性疾患も包含する。
更に、強い急性期から始まるが、特発性又は有効な治療の欠如のいずれかによって慢性になるリスクを有する炎症性肺疾患又は状態がある。薬学的治療の開始時に、急性治療が十分であるかどうか、又は恒久的治療が必要であるかどうかを予測することはできない。そのような疾患の例は、例えば肺手術後の、本発明による術後炎症性肺疾患である。本出願の範囲において、この群の疾患は、慢性炎症性肺疾患のクラスに包含されるものとする。
実施例1では、ex vivoでマウス肺をタバコ煙に5分間にわたって曝露した。タバコ煙は、多数の細胞毒性剤を含むことが知られており、例えば(a.o.)罹患肺組織における活性酸素種(ROS)及び活性窒素種(RNS)の劇的な細胞内増加をもたらす。ROS/RNSは、更なる細胞分子のラジカル形成、過酸化物形成、脂質過酸化、細胞膜及び細胞内膜の損傷、DNA損傷、望ましくないタンパク質修飾及びアポトーシスの誘導等の複数の細胞損傷を引き起こすことが知られている。一方、それらは、細胞、それぞれ組織又は生物全体が生体異物(例えば、タバコ煙に由来する毒素)及び感染に対処するのを助ける免疫応答を開始するための重要なメディエーターである。問題は、急性又は慢性炎症の前述の症状を引き起こす免疫反応のオーバーシュートである。したがって、過剰な細胞内ROS/RNSレベルの低下は、一般に抗炎症療法のための有望なアプローチであることが一般に認識されている。具体的には、炎症性肺疾患についても同様である。したがって、実施例1で使用されるex vivo肺モデルは、COPD等のタバコ煙によって引き起こされる肺疾患における治療的有効性を示すだけでなく、全ての炎症性肺疾患を示す。
このタバコ煙刺激マウス肺への5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の投与は、タバコ煙曝露前に対照レベルまでROS/RNSレベルの用量依存的減少を示した。これは、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及び特に5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が、炎症性肺疾患における予防的及び治療的有効性の大きな可能性を有することを証明している。
世界的有病率が1:1500以下の慢性炎症性肺疾患は、以下のように分類することができる:
a)慢性下気道疾患
これらの疾患は、限定されるものではないが、気管支拡張症;肺胞微石症を含む。
b)外部作用物質による肺疾患
これらの疾患は、限定されるものではないが、炭坑夫塵肺症;石綿肺症;滑石粉塵による塵肺症;珪肺症;アルミニウム肺症;ボーキサイト肺線維症;ベリリウム肺症;黒鉛肺線維症;鉄沈着症;錫沈着症;他の特定の無機粉塵による塵肺症;不特定の塵肺;結核と関連する塵肺症;綿肺;リンネル着用病;麻線維沈着症;他の特定の有機粉塵による気道疾患;農夫肺;砂糖キビ肺症;鳥飼病;コルク肺;麦芽労働者肺;キノコ栽培者肺;カエデ樹皮加工者肺;空調肺及び加湿器肺;チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)及びセキオシス(sequiosis)等の他の有機粉塵による過敏性肺炎;アレルギー性肺胞炎及び過敏性肺炎等の詳細不明の有機粉塵による過敏性肺炎;化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態;固体及び液体による肺炎;放射線肺炎;放射線照射後の肺線維症;急性薬物誘発性間質性肺障害;慢性薬物誘発性間質性肺障害;薬物誘発性間質性肺障害(詳細不明);他の指定された外部作用物質による呼吸状態;詳細不明の外部作用物質による呼吸状態を含む。
c)主に間質に影響を及ぼす呼吸器疾患
これらの疾患は、限定されるものではないが、肺透過性水種;高地肺水腫;好酸球性喘息(eosinophilic asthma);レフラー肺炎;熱帯性肺好酸球増加症;肺胞及び肺胞表面の状態;ハンマン・リッチ(Hamman-Rich)症候群;他の特定の間質性肺疾患;間質性肺疾患(詳細不明)を含む。
d)下気道の化膿及び/又は壊死状態
これらの疾患は、限定されるものではないが、肺炎を伴う肺の膿瘍、気胸を含む。
e)胸膜疾患
これらの疾患は、限定されるものではないが、胸膜プラーク;気胸;乳び胸;線維胸;血胸;血気胸;水胸;胸膜状態(詳細不明)を含む。
f)術後又は関連する下気道疾患
これらの疾患は、限定されるものではないが、手術後の慢性肺機能不全;肺移植後の宿主対移植片疾患;肺移植後の移植片対宿主病;慢性肺同種移植片機能不全(CLAD)、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群(CLAD-BOS);肺虚血再灌流傷害;肺移植後の原発性移植片機能不全;メンデルソン症候群;他の術後呼吸障害;術後の呼吸器障害(詳細不明);呼吸不全(他に分類されないもの);気管支疾患(他に分類されないもの);肺虚脱;無気肺;間質性気腫;縦隔気腫;代償性気腫;縦隔炎;横隔膜の障害を含む
g)周産期に特異的な肺疾患
これらの疾患は、限定されるものではないが、新生児一過性多呼吸;ウイルス剤による先天性肺炎;クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎;ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎;B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎;大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎;シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎;ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、マイコプラズマ(Mycoplasma)、B群以外の連鎖球菌による先天性肺炎;他の生物による先天性肺炎;詳細不明の先天性肺炎;新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫;周産期に生じる気胸;周産期に生じる縦隔気腫;周産期に由来する間質性気腫に関連する他の状態;周産期に生じる肺出血;ウィルソン・ミキティ症候群;周産期に生じる詳細不明の慢性呼吸器疾患を含む。
詳細には、本出願は、吸入投与による慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに関し、該慢性炎症性肺疾患は、慢性下気道疾患、外部作用物質による肺疾患、主に間質に影響を及ぼす呼吸器疾患、下気道の化膿及び/又は壊死状態、胸膜疾患、術後又は関連する下気道疾患、並びに周産期に特異的な肺疾患の群から選択される。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は慢性下気道疾患である。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は、外部作用物質に起因する肺疾患である。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は、主に間質に影響を及ぼす呼吸器疾患である。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は、下気道の化膿状態及び/又は壊死状態である。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は胸膜疾患である。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は術後又は関連する下気道疾患である。
特に、本出願は、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、該慢性炎症性肺疾患は周産期に特異的な肺疾患である。
詳細には、本開示は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つに言及し、当該慢性炎症性肺疾患は、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択される。
本出願の範囲では、気管支拡張症も特に関心がある。気管支拡張症は特発性疾患であると考えられている。形態学的に、それは、下気道の部分の永久的な拡大を特徴とする。病的状態として、例えば(a.o.)、感染後、免疫不全、過剰な免疫応答、先天性異常、炎症性肺炎、線維症及び機械的閉塞が検討される。症状としては、日々の粘液の産生を伴う慢性咳が挙げられる。したがって、嚢胞性線維症に似ているが、特徴的な遺伝子変異はない。肺機能検査の結果は、一般に、中程度から重度の範囲の気流閉塞を示す。更なる症状としては、呼吸困難、喀血(coughing up blood)、胸痛、喀血(hemoptysis)、疲労及び体重減少が挙げられる。
気管支拡張症の治療は、感染症及び気管支分泌物の制御、気道閉塞の軽減、手術又は動脈塞栓術による肺の罹患部分の除去を目的とする。必要に応じて、抗生物質、特にマクロライド系抗生物質を投与する。粘液の過剰産生は、粘液溶解薬によって対処することができる。気管支拡張剤は呼吸を促進するために使用される。持続吸入コルチコステロイドは、痰の産生を減少させ、気道狭窄を減少させ、疾患の進行を予防するのにある程度役立つ。
したがって、本出願は、気管支拡張症の予防又は治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つにも言及する。
外部作用物質によって引き起こされる1:1500以下の世界的有病率を有する典型的な慢性炎症性疾患は、ベリリウム肺症(本明細書では互換的に、慢性ベリリウム疾患、CBD)である。この職業性疾患の治療法はなく、対症療法のみである。
吸入による長時間の曝露は、肺をベリリウムに感作させ、肉芽腫と呼ばれる小さな炎症性結節の発生につながる可能性がある。典型的には、CBD肉芽腫は壊死を特徴とせず、したがって乾酪性の外観を示さない。最終的に、このプロセスは肺拡散能の低下をもたらす。典型的な症状は、咳及び呼吸困難である。他の症状としては、胸痛、関節痛、体重減少及び発熱が挙げられる。患者のT細胞はベリリウムに感作される。病理学的免疫応答は、肺におけるCD4+ヘルパーTリンパ球及びマクロファージの蓄積をもたらす。そこでそれらは一緒に凝集し、肉芽腫を形成する。最終的に、これは肺線維症をもたらす。治療の選択肢としては、酸素適用及び経口投与コルチコステロイドが挙げられる。
したがって、本出願は、ベリリウム肺症の予防又は治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つの使用にも言及する。
本出願の範囲では、慢性肺同種移植片機能不全も特に興味深い。慢性肺同種移植片機能不全(CLAD)、それぞれ慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群(CLAD-BOS)は、肺移植レシピエントの長期管理における主要な問題である。同種免疫依存性因子(拒絶)及び同種免疫非依存性因子の両方がCLADの発症に寄与する。それは、既知の原因(持続的な急性拒絶、感染、吻合部狭窄、又は疾患再発、胸膜疾患、横隔膜機能不全、又は生来の肺の過膨張)を排除した後の慢性肺機能低下の全ての形態を包含する。したがって、それは、2つの主要な表現型:閉塞性細気管支炎症候群(BOS)(FEV1の持続的な減少によって定義される)及び閉塞性機能パターンが現在同定されている異種実体である。
診断後にCLADを逆転させるために現在利用可能な治療はない。症状の薬学的治療は、アジスロマイシン(第一選択)、あるいはモンテルカストを用いて行う。治療法抵抗性の場合、フォトフェレーシスが適用される。
したがって、本出願は、CLAD、それぞれCLAD-BOSの予防又は治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つの使用にも言及する。
本出願の範囲では、肺水腫も特に関心がある。肺水腫は、異なる原因を有し得る。体液の蓄積は、肺の組織及び空気空間に起こり、ガス交換の障害につながり、最悪の場合、呼吸不全につながる。肺水腫の治療法は、主に、例えば気管挿管及び機械的換気による重要な機能の維持に焦点を当てている。低酸素症状は酸素補給によって対処することができる。
肺透過性水種は、肺胞Na取り込み能の低下及び毛細血管バリア機能障害を特徴とし、例えば、リステリオリシンによって誘発されるリステリア症において潜在的に致死的な合併症である。肺尖のNa取り込みは、主に上皮ナトリウムチャネル(ENaC)によって媒介され、肺胞液クリアランスを開始する。
高地肺水腫(HAPE)は、通常2,500メートルを超える高度で他の点では健康な人々に発生し、生命を脅かす可能性がある。高度が急速に上昇した後、症状としては、安静時の息切れ、咳、衰弱又は運動能力の低下、胸部圧迫又は鬱血、クラックル(crackles)又は喘鳴、中心の青ざめた皮膚の色(central blue skin color)、頻呼吸及び頻脈が含まれ得る。標高の高いところでは気圧が低いため、動脈酸素分圧が低下する。低酸素肺血管収縮に続発する低酸素血症肺高血圧症のために、毛細血管圧の上昇が生じる。これは、その後の細胞及びタンパク質の肺胞への漏出をもたらす。低酸素性肺血管収縮がびまん性に起こり、肺の全ての領域で動脈血管収縮をもたらす。
第1の医学的措置は、可能な限り迅速に低い高度まで降下することである。あるいは、SpO2を90%超に維持するための酸素補給が可能である。
HAPEの薬学的予防としては、ニフェジピン等のカルシウムチャネル遮断薬、シルデナフィル及びタダラフィル等のPDE5阻害剤、並びにサルメテロール等の吸入β-2アゴニストが挙げられる
ENaC機能を増強するための新しい薬学的アプローチは、例えばペプチド薬物ソルナチドである。
したがって、本出願は、肺透過性水種及び高地肺水腫の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つの使用にも言及する。
本出願の範囲では、肺虚血再灌流傷害も特に関心がある。肺移植では、臓器虚血及びその後の再灌流は避けられず、一般に虚血-再灌流(IR)傷害と呼ばれる移植後の急性無菌炎症をもたらす。重度のIR傷害は、原発性移植片機能不全(PGD)をもたらし、これは、肺移植後の短期及び長期の罹患率及び死亡率の両方の主要な原因である。現在、IR傷害を特異的に予防するために臨床的に利用されている治療薬はなく、治療戦略は支持療法に限定されている。実行可能であれば、ドナー肺、それぞれドナーを、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つで予防的に治療することができる。
内皮細胞機能不全及び内皮障壁の破壊は、肺IR傷害の顕著な特徴である。内皮細胞膜の脱分極は、ROS産生並びにその後の炎症及び白血球の遊出を誘導する。NADPHオキシダーゼ(NOX2)の活性化、一酸化窒素(NO)産生の誘導、及びインテグリンαvβ5の活性化は、ROS/RNS産生を介して血管透過性を促進する。肺胞マクロファージが活性化される。内皮細胞及び好中球上のケモカイン濃度及び接着分子発現の上昇は、好中球の結合及び浸潤をもたらし、サイトカイン、ROSを放出し、好中球細胞外トラップ(NETs)を形成することができる。
肺移植前の最近の予防戦略としては、抗酸化剤(フリーラジカルスカベンジャー)又は酸化剤産生酵素(例えば、メチレンブルー又はN-アセチルシステイン)の阻害剤の臓器レシピエントへの投与、炎症促進性転写因子又は炎症性メディエーターの阻害剤を使用する抗炎症戦略、一酸化炭素又は吸入麻酔薬セボフルラン等の気体分子による換気、クレアチン等の成長因子又は栄養補助食品、並びに間葉系幹細胞の適用等の細胞ベースの治療が挙げられる。
したがって、本出願は、肺虚血再灌流傷害の予防又は治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つの使用にも言及する。
本出願の範囲では、肺移植後の原発性移植片機能不全も特に関心がある。原発性移植片機能不全(PGD)は、肺移植後の最初の数時間~数日に患者の約10%~25%を冒す破壊的な形態の急性肺傷害である。臨床的及び病理学的に、それは成人呼吸窮迫症候群(ARDS)を模倣し、最大50%の死亡率を有する症候群である。PGDは、前述の虚血再灌流傷害、上皮細胞死、内皮細胞機能不全、先天性免疫活性化、酸化ストレス、炎症性サイトカイン及びケモカインの放出、並びに機械的換気及び血液成分の輸血等の医原性因子等の異なる原因を有し得る。自然免疫系活性化の活性化は、虚血再灌流傷害の発症及び拡大中に実証されている。本明細書では、PGDはToll様受容体媒介性傷害の自然免疫経路に関連する。
PGDの分子マーカーとしては、細胞内接着分子-1、サーファクタントタンパク質-1、プラスミノーゲン活性化抑制因子、糖化最終産物の可溶性受容体及びタンパク質Cが挙げられる。
PGD発症を回避するためのアプローチとしては、再灌流最適化、プロスタグランジン濃度の調節、血行動態制御、ホルモン補充、人工呼吸器管理及びドナー肺調製戦略が挙げられる。PGD発生率を低下させるために、プロスタグランジン、一酸化窒素、界面活性剤、アデノシンの使用、又は炎症促進性メディエーターの阻害及び/又は遊離酸素ラジカルの除去等の戦略が使用されている。更に、好中球及び好中球媒介性メディエーターの阻害について、遊離酸素ラジカル、サイトカイン、プロテアーゼ、脂質メディエーター、接着分子及び補体カスケード阻害剤が研究されている。吸入された一酸化窒素は、全身血圧に影響を及ぼすことなく肺動脈圧を低下させることができる。最後の救命手段の選択肢として、体外式膜型人工肺(ECMO)が、PGD誘発低酸素血症を矯正するために、及び必要なガス交換を提供することによって使用される。
したがって、本出願はまた、肺移植後の原発性移植片機能不全の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つにも言及する。
これは、前述のサブタイプの炎症性肺疾患並びに前述の単一の炎症性肺疾患にもそれぞれ当てはまる。
優先的には、本出願は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が使用される、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に関する。
より好ましくは、本出願は、X線粉末図によって決定されるそれぞれのd値及び/又は2θ値によって上で定義される5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の結晶多形形態I、II又はIIIが使用される前述の実施形態を指す。
最も好ましくは、本出願は、X線粉末図によって決定されるそれぞれのd値及び/又は2θ値によって上で定義される5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の結晶多形形態Iが使用される前述の実施形態を指す。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による薬物組み合わせは、それを必要とする患者への任意の医学的に許容され得る投与経路によって、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に適用することができる。そのような医学的に許容され得る投与経路は、例えば、吸入による、挿管による、経口的、非経口的、腹腔内、静脈内、動脈内、筋肉内、局所的、経皮的、皮下、皮内、舌下、結膜内、膣内、直腸内、髄腔内、咽頭内又は経鼻的であり得る。
特に、本開示はまた、1:1700以下、又は1:2000以下、又は1:2500以下、又は1:3000以下、又は1:4000以下、又は1:5000以下、又は1:6000以下、又は1:7000以下、又は1:8000以下、又は1:9000以下、又は1:10000以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つのそのような適用経路にも関する。
あるいは、本開示はまた、1:1500~1:2000000、又は1:1700~1:2000000、又は1:2000~1:2000000、又は1:2500~1:2000000、又は1:3000~1:2000000、又は1:4000~1:2000000、又は1:5000~1:2000000、又は1:6000~1:2000000、又は1:7000~1:2000000、又は1:8000~1:2000000、又は1:9000~1:2000000、又は1:10000~1:2000000の範囲の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つのこのような適用経路にも言及する。
1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための好ましい経口製剤は、50mg、100mg、150mg、200mg、300mg、400mg、500mg又は600mg、好ましくは100mg、150mg、200mg、300mg又は400mg、最も好ましくは300mgの量で5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つを含有するカプセル剤又は錠剤である。
本発明の別の態様では、慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための組成物が開示され、当該組成物は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、担体と、少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とを含有する。
特に、本開示は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための組成物に言及し、当該組成物は、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、担体と、少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とを含有し、当該慢性炎症性肺疾患は、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択される。
特に、本開示はまた、1:1700以下、又は1:2000以下、又は1:2500以下、又は1:3000以下、又は1:4000以下、又は1:5000以下、又は1:6000以下、又は1:7000以下、又は1:8000以下、又は1:9000以下、又は1:10000以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、担体及び少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含むこのような組成物にも言及する。
あるいは、本開示はまた、1:1500~1:2000000、又は1:1700~1:2000000、又は1:2000~1:2000000、又は1:2500~1:2000000、又は1:3000~1:2000000、又は1:4000~1:2000000、又は1:5000~1:2000000、又は1:6000~1:2000000、又は1:7000~1:2000000、又は1:8000~1:2000000、又は1:9000~1:2000000、又は1:10000~1:2000000の範囲の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、担体と、少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤の組成物にも言及する。
「薬学的に許容され得る賦形剤(複数可)」という用語は、薬学的活性剤と共に医薬製剤に添加される天然又は合成化合物を指す。それらは、製剤を嵩高くするのに役立ち、製剤の所望の薬物動態特性又は安定性を向上させ、製造プロセスにおいて有益であり得る。本発明による賦形剤の有利なクラスとしては、担体、結合剤、着色剤、緩衝剤、保存剤、酸化防止剤、コーティング剤、甘味料、増粘剤、pH調節剤、酸性調整剤、酸性化剤、溶媒、等張化剤、浸透促進剤、崩壊剤、流動促進剤、潤滑剤、乳化剤、可溶化剤、安定剤、希釈剤、固化防止剤(付着防止剤)、吸着剤、発泡剤、消泡剤、乳白剤、加脂剤、粘稠度向上剤、ヒドロトロープ、芳香剤及び香味物質が挙げられる。
一般に、1つ以上の薬学的に許容され得る担体は、薬学的に活性な薬剤に添加される。対象は、当技術分野で公知の全ての担体及びそれらの組み合わせである。固体剤形では、それらは、例えば、植物及び動物の脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、シリカ、タルカム、酸化亜鉛であり得る。液体剤形及びエマルジョンの場合、適切な担体は、例えば溶媒、可溶化剤、水などの乳化剤、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコール、綿実油、ピーナッツ油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、グリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ソルビタンの脂肪酸エステルである。本発明による懸濁液は、希釈剤(例えば、水、エタノール又はプロピレングリコール)、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレン及びポリオキシエチレンソルビタンエステル、微結晶セルロース、ベントナイト、寒天、トラガカント等の当該技術分野で知られている担体を使用することができる。
結合剤という用語は、粉末を結合するか又はそれらを一緒に接着させ、顆粒形成を通してそれらを凝集性にする物質を指す。それらは製剤の「接着剤」として機能する。結合剤は、提供される希釈剤又は充填剤の凝集強度を高める。
適切な結合剤は、例えば、小麦、トウモロコシ、米又はジャガイモに由来するデンプン、ゼラチン、グルコース、スクロース又はベータラクトース等の天然に存在する糖、トウモロコシからの甘味料、アカシア、トラガカント又はアルギン酸アンモニウムカルシウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ワックス等の天然及び合成ゴムである。組成物中の結合剤のパーセンテージは、1~30重量%、好ましくは2~20重量%、より好ましくは3~10重量%、最も好ましくは3~6重量%の範囲であり得る。
着色剤は、医薬製剤に着色を与える賦形剤である。これらの賦形剤は、食品着色剤であり得る。それらは、粘土又は酸化アルミニウム等の適切な吸着手段に吸着することができる。着色剤の更なる利点は、洗浄を容易にするために噴霧器及び/又はマウスピース上にこぼれた水溶液を視覚化することができることである。着色剤の量は、医薬組成物の重量あたり0.01~10%、好ましくは重量あたり0.05~6%、より好ましくは重量あたり0.1~4%、最も好ましくは重量あたり0.1~1%で変動し得る。
適切な医薬着色剤は、例えば、クルクミン、リボフラビン、リボフラビン-5´-ホスフェート、タルトラジン、アルカンニン、キノリオンイエローWS、ファーストイエローAB、リボフラビン-5´-ナトリウムホスファート、イエロー2G、サンセットイエローFCF、オレンジGGN、コチニール、カルミン酸、シトラスレッド2、カルモイシン、アマランス、ポンソー4R、ポンソーSX、ポンソー6R、エリスロシン、レッド2G、アルラレッドAC、インダスレンブルーRS、パテントブルーV、インジゴカルミン、ブリリアントブルーFCF、クロロフィル及びクロロフィリン、クロロフィル及びクロロフィリンの銅錯体、グリーンS、ファーストグリーンFCF、プレーンカラメル、カウスチックサルファイトカラメル、アンモニアカラメル、サルファイトアンモニアカラメル、ブラックPN、カーボンブラック、植物性炭素、ブラウンFK、ブラウンHT、アルファ-カロテン、ベータ-カロテン、ガンマ-カロテン、アナト、ビキシン、ノルビキシン、パプリカオレオレオレジン、カプサンチン、カプソルビン、リコペン、ベータ-アポ-8´-カロテナール、ベータ-アポ-8´-カロテン酸のエチルエステル、フラボキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ルビキサンチン、ビオラキサンチン、ロドキサンチン、カンタキサンチン、ゼアキサンチン、シトラナキサンチン、アスタキサンチン、ベタニン、アントシアニン、サフラン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、水酸化鉄、アルミニウム、銀、金、顔料ルビン、タンニン、オルセイン、グルコン酸鉄、乳酸第一鉄である。
更に、緩衝液は、液体製剤、特に医薬液体製剤に好ましい。特に水溶液の緩衝液、緩衝系及び緩衝液という用語は、酸又は塩基の添加による、又は溶媒による希釈によるpH変化に抵抗する系の能力を指す。好ましい緩衝系は、ギ酸塩、乳酸塩、安息香酸、シュウ酸塩、フマル酸塩、アニリン、酢酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、グルタミン酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液、コハク酸塩、ピリジン、フタル酸塩、ヒスチジン、MES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)、マレイン酸、カコジル酸塩(ヒ酸ジメチル)、炭酸、ADA(N-(2-アセトアミド)イミノ二酢酸、PIPES(4-ピペラジン-ビス-エタンスルホン酸)、BIS-TRISプロパン(1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノール]プロパン)、エチレンジアミン、ACES(2-[(アミノ-2-オキソエチル)アミノ]エタンスルホン酸)、イミダゾール、MOPS(3-(N-モルフィノ)-プロパンスルホン酸)、ジエチルマロン酸、TES(2-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]アミノエタンスルホン酸)、HEPES(N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N´-2-エタンスルホン酸)、並びに3.8~7.7のpKを有する他の緩衝液を含む群から選択され得る。
酢酸緩衝液等の炭酸緩衝液及びフマル酸塩、酒石酸塩及びフタル酸塩等のジカルボン酸緩衝液、並びにクエン酸塩等のトリカルボン酸緩衝液が好ましい。
好ましい緩衝剤の更なる群は、硫酸塩水酸化物、ホウ酸塩水酸化物、炭酸塩水酸化物、シュウ酸塩水酸化物、水酸化カルシウム及びリン酸緩衝剤等の無機緩衝剤である。好ましい緩衝剤の別の群は、イミダゾール、ジエチレンジアミン及びピペラジン等の窒素含有緩衝液(puffers)である。更に好ましいのは、スルホン酸緩衝液、例えばTES、HEPES、ACES、PIPES、[(2-ヒドロキシ-1,1-ビス-(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]-1-プロパンスルホン酸(TAPS)、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-プロパンスルホン酸(EEPS)、MOPS及びN,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)である。好ましい緩衝剤の別の群は、グリシン、グリシル-グリシン、グリシル-グリシル-グリシン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)グリシン及びN-[2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル]グリシン(トリシン)である。グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、システイン、メチオニン、プロリン、4-ヒドロキシプロリン、N,N,N-トリメチルリジン、3-メチルヒスチジン、5-ヒドロキシ-リジン、o-ホスホセリン、ガンマ-カルボキシグルタメート、[エプシロン]-N-アセチルリジン、[オメガ]-N-メチルアルギニン、シトルリン、オルニチン及びそれらの誘導体等のアミノ酸緩衝液も好ましい。
液体及び/又は固体剤形用の防腐剤は、要求に応じて使用することができる。それらは、限定されるものではないが、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、メチルパラベン、エチルパラベン、メチルエチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、p-ヒドロキシ安息香酸ヘプチル、パラヒドロキシ安息香酸メチルナトリウム、パラヒドロキシ安息香酸エチルナトリウム、パラヒドロキシ安息香酸プロピルナトリウム、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、フェニルエチルアルコール、クレゾール、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、チオメル(2-(エチルメルクリチオ)安息香酸ナトリウム)、二酸化硫黄、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸水素カルシウム、亜硫酸水素カリウム、ビフェニル、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、チアベンダゾール、ナイシン、ナタマイシン、ギ酸、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、ヘキサミン、ホルムアルデヒド、二炭酸ジメチル、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、乳酸、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸カリウム、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、二酸化炭素、リンゴ酸、フマル酸、リゾチーム、銅-(II)-硫酸、塩素、二酸化塩素、及び当業者に知られている他の適切な物質又は組成物を含む群から選択され得る。
十分な量の酸化防止剤の添加は、液体及び局所剤形に特に好ましい。抗酸化剤の好適な例としては、メタ重亜硫酸ナトリウム、アルファ-トコフェロール、アスコルビン酸、マレイン酸、アスコルビン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、フマル酸又は没食子酸プロピルが挙げられる。メタ重亜硫酸ナトリウム、アルファ-トコフェロール及びパルミチン酸アスコルビルの使用が好ましい。
錠剤又は丸剤は通常コーティングされ、すなわちコーティングは外層を構成する。これは、フィルムコーティング、糖を含む糖コーティング、及び圧縮コーティングであり得る。薬学的に許容され得るワニス又はワックス、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、MC(メチルセルロース)又はHPC(ヒドロキシプロピルセルロース)を使用することができる。そのようなコーティングは、味を偽装し、嚥下又は識別を容易にするのに役立ち得る。多くの場合、可塑剤及び顔料がコーティングに含まれる。カプセルは、通常、活性物質を封入するゼラチン状エンベロープを有する。このゼラチン状層の具体的な組成及び厚さは、カプセルの摂取後にどれだけ速く吸収が起こるかを決定する。当技術分野で知られているように、持続放出製剤が特に興味深い。
適切な甘味料は、マンニトール、グリセロール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、シクラメート、イソマルト、イソマルチトール、サッカリン及びそのナトリウム、カリウム及びカルシウム塩、スクラロース、アリテーム、タウマチン、グリチルリチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ステビオールグリコシド、ネオテーム、アスパルテーム-アセスルファム塩、マルチトール、マルチトールシロップ、ラクチトール、キシリトール、エリスリトールを含む群から選択することができる。
適切な増粘剤は、限定されるものではないが、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、ポリデキストロース、変性デンプン、アルカリ変性デンプン、漂白デンプン、酸化デンプン、酵素処理デンプン、リン酸化デンプン(monostarch phosphate)、トリメタリン酸ナトリウム又はオキシ塩化リンでエステル化されたリン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン(phosphate distarch phosphate)、アセチル化リン酸架橋デンプン、無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン、酢酸ビニルでエステル化された酢酸デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化グリセロール架橋デンプン(acetylated distarch glycerol)、グリセリン架橋デンプン(distarch glycerin)、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルグリセリン架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、アセチル化酸化デンプン、ヒドロキシエチルセルロースを含む群から選択することができる。
液体剤形に適したpH調節剤は、例えば、水酸化ナトリウム、塩酸、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸水素二ナトリウム等の緩衝物質である。
適切な酸性度調整剤は、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、二酸化炭素、リンゴ酸、フマル酸、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸カルシウム、乳酸アンモニウム、乳酸マグネシウム、クエン酸、クエン酸一、二、三ナトリウム、クエン酸一、二、三カリウム、クエン酸一、二、三カルシウム、酒石酸、酒石酸一、二ナトリウム、酒石酸一、二カリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、オルトリン酸、クエン酸レシチン、クエン酸マグネシウム、リンゴ酸アンモニウム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸水素ナトリウム、リンゴ酸カルシウム、リンゴ酸水素カルシウム、アジピン酸、アジピン酸ナトリウム、アジピン酸カリウム、アジピン酸アンモニウム、コハク酸、フマル酸ナトリウム、フマル酸カリウム、フマル酸カルシウム、フマル酸アンモニウム、1,4-ヘプトノラクトン、クエン酸三アンモニウム、クエン酸鉄アンモニウム、グリセロリン酸カルシウム、クエン酸イソプロピル、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸第一鉄、硫酸アンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化マグネシウム、グルコン酸を含む群から選択され得る。
酸性化剤は、酸を生成するか又は酸になる無機化学物質であるように使用される。適切な例は、塩化アンモニウム、塩化カルシウムである。
適切な溶媒は、水、炭酸水、注射用水、等張化剤を含む水、生理食塩水、等張性生理食塩水、アルコール、特にエチル及びn-ブチルアルコール、並びにそれらの混合物を含む群から選択され得るが、これらに限定されない。
適切な等張化剤は、例えば、薬学的に許容され得る塩、特に塩化ナトリウム及び塩化カリウム、グルコース又はラクトース等の糖、マンニトール及びソルビトール等の糖アルコール、クエン酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩及びそれらの混合物である。
浸透促進剤(透過又は透過促進剤)は、皮膚のバリアを一時的に減少させ、化粧剤の吸収を促進又は促進する物質である。適切な浸透促進剤は、限定されるものではないが、ジメチルイソソルビド(Arlasolve(登録商標))、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びその類縁体、ジメチルホルムアミド(DMF)、アゾン(1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン)、ピロリドン、例えば2-ピロリドン、脂肪酸、例えばオレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸及びカプリン酸、ノニック界面活性剤、例えばポリオキシエチレン-2-オレイルエーテル及びポリオキシエチレン-2-ステアリルエーテル、テルペン、テルペノイド及びセスキテルペン、例えばユーカリ、アカザ及びイラン-イランの精油からのもの、オキサゾリジノン、例えば4-デシルオキサゾリジン-2-オン、テルペンチン油、パイン油、メントールを含む群から選択することができる。
適切な崩壊剤は、例えば(a.o.)、デンプン、カルボキシメチルデンプン等の冷水溶性デンプン、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、微結晶セルロース及びクロスカルメロースナトリウム等の架橋微結晶セルロース、グアー、寒天、カラヤ(インドトラガカント)等の天然及び合成ゴム、ローカストビーンガム、トラガカント、ベントナイト等の粘土、キサンタンガム、アルギン酸及びアルギン酸ナトリウム等のアルギナート、発泡性組成物を含む群から選択することができる。水分膨張は、例えばデンプン、セルロース誘導体、アルギネート、多糖、デキストラン、架橋ポリビニルピロリドンによって支持される。組成物中の崩壊剤の量は、重量あたり1~40%、好ましくは重量あたり3~20%、最も好ましくは重量あたり5~10%で変化し得る。
滑剤は、それぞれの栄養補助食品の焼き付きを防止し、流れが滑らかで一定になるように造粒物の流れ特性を改善する材料である。適切な流動促進剤は、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、デンプン及びタルクを含む。組成物中の流動促進剤の量は、重量あたり0.01~10%、好ましくは重量あたり0.1~7%、より好ましくは重量あたり0.2~5%、最も好ましくは重量あたり0.5~2%で変動し得る。
潤滑剤という用語は、錠剤、顆粒等が加圧成形金型又は出口ノズルから放出されるのを容易にするために剤形に添加される物質を指す。それらは摩擦又は摩耗を減少させる。潤滑剤は通常、顆粒の表面上及び顆粒と加圧成形金型の部品との間に存在しなければならないため、加圧成形の直前に添加される。組成物中の潤滑剤の量は、重量あたり0.05~15%、好ましくは重量あたり0.2~5%、より好ましくは重量あたり0.3~3%、最も好ましくは重量あたり0.3~1.5%で変動し得る。適切な潤滑剤は、例えば(a.o.)、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、ステアリン酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ホウ酸、高融点のワックス、ポリエチレングリコールである。
乳化剤は、例えば、以下のアニオン性乳化剤及び非イオン性乳化剤から選択することができる:アニオン性乳化剤ワックス、セチルアルコール、セチルステアリルアルコール、ステアリン酸、オレイン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ヒマシ油及び/又は硬化ヒマシ油への2~60molのエチレンオキシドの付加生成物、ウールワックス油(ラノリン)、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエテンソルビタンモノラウラート、ポリオキシエテンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエテンソルビタンモノパルミタート、ポリオキシエテンソルビタンモノステアラート、ポリオキシエテンソルビタントリステアラート、ポリオキシエテンステアラート、ポリビニルアルコール、メタ酒石酸、酒石酸カルシウム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、プロパン-1,2-ジオールアルギナート、カラギーナン、加工ユーケマ海藻(processed eucheuma seaweed)、ローカストビーンガム、トラガカント、アカシアガム、カラヤガム、ジェランガム、ガティガム、グルコマンナン、ペクチン、アミド化ペクチン、アンモニウムホスファチド、臭素化植物油、スクロースアセテートイソブチレート、ウッドロジンのグリセロールエステル、リン酸二ナトリウム、二リン酸三ナトリウム、二リン酸二カルシウム、二水素二リン酸カルシウム、三リン酸ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウムカルシウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸アンモニウム、ベータ-シクロデキストリン、粉末セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルヒドロキシエチルセルロース、クロスカルメロース、酵素加水分解カルボキシメチルセルロース、脂肪酸のモノ-及びジグリセリド、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの酢酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの乳酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドのクエン酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの酒石酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドのモノ-及びジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のモノ-及びジグリセリドの混合酢酸及び酒石酸エステル、スクシニル化モノグリセリド、脂肪酸のショ糖エステル、スクログリセリド、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ポリリシノール酸ポリグリセロール、脂肪酸のプロパン-1、2-ジオールエステル、脂肪酸のプロピレングリコールエステル、グリセロール及びプロパン-1のラクチル化脂肪酸エステル、脂肪酸のモノグリセリド及びジグリセリドと相互作用する熱酸化ダイズ油、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ステアロイル-2-乳酸ナトリウム、ステアロイル-2-乳酸カルシウム、酒石酸ステアリル、クエン酸ステアリル、フマル酸ステアロイルナトリウム、フマル酸ステアロイルカルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、エトキシ化モノグリセリド及びジグリセリド、メチルグルコシド-ココナッツオイルエステル、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ポリリン酸カルシウムナトリウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸アンモニウム、コール酸、コール酸塩、グリセロール架橋デンプン、デンプンナトリウムオクテニルスクシナート、アセチル化酸化デンプンから選択され得る。グリセリンモノオレアート、ステアリン酸、レシチン等のリン脂質が好ましい。
表面活性可溶化剤(可溶化剤)として適しているのは、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエステル、ポリエチルプロピレングリコールコポリマー、α-及びβ-シクロデキストリン等のシクロデキストリン、Solutol HS 15(BASF製のMacrogol-15-ヒドロキシステアラート、PEG 660-15ヒドロキシステアラート)等のモノステアリン酸グリセリル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンオキシステアリン酸トリグリセリド、ポリビニルアルコール、ドデシル硫酸ナトリウム、(アニオン性)グリセリルモノオレアートである。
安定剤は、望ましくない変化を防ぐために添加することができる物質である。安定剤は実際の乳化剤ではないが、エマルジョンの安定性にも寄与し得る。安定剤に適した例は、オキシステアリン、キサンタンガム、寒天、オーツガム、グアーガム、タラガム、ステアリン酸ポリオキシエテン、アスパルテーム-アセスルファム塩、アミラーゼ、プロテアーゼ、パパイン、ブロメライン、フィシン、インベルターゼ、ポリデキストロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルポリピロリドン、クエン酸トリエチル、マルチトール、マルチトールシロップである。
希釈剤又は充填剤は、最小量の活性剤を取り扱うために薬物に添加される不活性物質である。適切な希釈剤の例は、水、マンニトール、アルファ化デンプン、デンプン、微結晶セルロース、粉末セルロース、ケイ化微結晶セルロース、二塩基性リン酸カルシウム二水和物、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、キサンタンガム、アラビアガム、又はそれらの任意の組み合わせである。
塊の形成を防止し、包装、輸送、分配キャップの少なくとも1つのチャンバからの放出及び消費を容易にするために、固化防止剤(付着防止剤)を栄養補助食品又は栄養補助食品の組成物に添加することができる。適切な例としては、リン酸三カルシウム、粉末セルロース、ステアリン酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、フェロシアン化ナトリウム、フェロシアン化カリウム、フェロシアン化カルシウム、骨リン酸塩、ケイ酸ナトリウム、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウム、タルク粉末、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムアルミニウム、アルミノケイ酸カルシウム、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
吸着剤は、水から油を吸い上げる材料である。適切な例としては、ピートモス、おがくず、羽毛、及び炭素を含有する任意の天然吸着剤等の天然吸着剤、並びにポリエチレン及びナイロン等の合成吸着剤が挙げられる。吸着剤は、乾燥状態での限られた流体吸着による(吸着による液体又は気体の取り込み又は吸着による)錠剤/カプセルの防湿のために使用される。
いくつかのガレヌス製剤では、液体経口剤形が溶解時にいくらかの泡を生成することが望ましい場合がある。そのような効果は、液体の表面張力を低下させ、したがって気泡の形成を促進する発泡剤の添加によって支持することができ、又は気泡の合体を阻害することによってそのコロイド安定性を増加させる。あるいは、泡を安定させることができる。適切な例としては、鉱油、キラヤ抽出物、クエン酸トリエチル、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムが挙げられる。
あるいは、いくつかの液体経口剤形は、調製時にわずかに泡沫状に見えることがある。これは所望の用途を妨げないが、医薬品の場合には患者のコンプライアンスに、又は栄養補助食品の場合には商業的成功に影響を及ぼし得る。したがって、薬学的に許容され得る消泡剤(anti-foaming agent)(消泡剤(defoamer))を添加することが望ましい場合がある。例は、栄養補助食品中のポリジメチルシロキサン又はシリコーン油、又は医薬品中のシメチコンである。
乳白剤は、必要に応じて、液体投与量を不透明にする物質である。それらは、溶媒、ほとんどの場合ここでは水と実質的に異なる屈折率を有さなければならない。同時に、それらは組成物の他の成分に対して不活性であるべきである。適切な例としては、二酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、ベヘン酸、セチルアルコール、又はそれらの混合物が挙げられる。
適切な脂肪分は、例えば、オレイン酸デシルエステル、水和ヒマシ油、軽質鉱油、鉱油、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムである。
粘稠度向上剤は、例えば、セチルアルコール、セチルエステルワックス、水和ヒマシ油、マイクロクリスタリンワックス、非イオン性乳化剤ワックス、蜜蝋、パラフィン又はステアリルアルコールである。
適切なヒドロトロープは、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール、又はグリセリン等のポリオールである。
適切な芳香物質及び香味物質は、この目的のために使用することができる全ての精油を含む。一般に、この用語は、それぞれの特徴的な匂いを有する植物又は植物の一部からの揮発性抽出物を指す。それらは、水蒸気蒸留によって植物又は植物の一部から抽出することができる。
適切な例は、エッセンシャルオイル、それぞれ、セージ、クローブ、カモミール、アニス、スターアニス、タイム、ティーツリー、ペパーミント、ミント油、メントール、シネオール、ボルネオール、ジンゲロール、ユーカリ油、マンゴー、イチジク、ラベンダー油、カモミールの花、松葉、ヒノキ、オレンジ、ローズウッド、プラム、カラント、サクランボ、カバノキの葉、シナモン、ライム、グレープフルーツ、タンジェリン、ジュニパー、バレリアン、レモンバーム、レモングラス、パルマロサ、クランベリー、ザクロ、ローズマリー、ショウガ、パイナップル、グアバ、エキナセア、アイビーの葉抽出物、ブルーベリー、カキ、メロン等、又はそれらの混合物、並びにメントールとペパーミントとスターアニス油又はメントール及びサクランボ風味の混合物である。
これらの芳香族又は香味物質は、組成物全体に対して、重量あたり0.0001~10%(特に組成物中)、好ましくは重量あたり0.001~6%、より好ましくは重量あたり0.001~4%、最も好ましくは重量あたり0.01~1%の範囲で含まれ得る。適用又は単一の場合に関連して、異なる量を使用することが有利であり得る。
本発明によれば、上述の賦形剤及び賦形剤のクラスの全ては、本発明の使用が妨げられない限り、毒性作用が起こり得るか、又はそれぞれの国の法律に背く限り、単独で又はそれらの任意の考えられる組み合わせで制限なく使用することができる。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその許容され得る塩の1つは、単独療法として使用することができ、又は1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の疾患修飾療法、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の対症療法及び併存症の治療において使用される有効成分を含む群から選択される少なくとも1つの更なる活性成分と更に組み合わせることができる。
併存症は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患に起因する障害に起因し得るか、又はそれとは独立している。したがって、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つを、少なくとも1つの更なる活性剤と組み合わせることができ、当該慢性炎症性肺疾患は、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択され、当該少なくとも1つの更なる活性剤は、ステロイド系及び非ステロイド系抗炎症薬;免疫調節剤;免疫賦活剤;免疫抑制剤;抗生物質;抗ウイルス剤;抗真菌剤;抗原虫剤;鎮痛剤;抗凝固剤;抗血小板薬;気管支拡張剤;肺血管拡張剤;粘液溶解剤;肺サーファクタント;酸化防止剤;ENaC活性化剤;HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、カルシウムアンタゴニスト又はAT受容体アンタゴニストを含む群から選択される。
特に、本開示はまた、1:1700以下、又は1:2000以下、又は1:2500以下、又は1:3000以下、又は1:4000以下、又は1:5000以下、又は1:6000以下、又は1:7000以下、又は1:8000以下、又は1:9000以下、又は1:10000以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、少なくとも1つの更なる活性剤とのこのような組み合わせにも言及する。
あるいは、本開示はまた、1:1500~1:2000000、又は1:1700~1:2000000、又は1:2000~1:2000000、又は1:2500~1:2000000、又は1:3000~1:2000000、又は1:4000~1:2000000、又は1:5000~1:2000000、又は1:6000~1:2000000、又は1:7000~1:2000000、又は1:8000~1:2000000、又は1:9000~1:2000000、又は1:10000~1:2000000の範囲の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、担体と、少なくとも1つの更なる活性剤とのこのような組み合わせにも言及する。
そのようなステロイド系抗炎症薬の適切な例は、コルチコステロイド、グルココルチコイド、コルチゾン、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デルタゾン、トリアムシノロン、ピバル酸チキソコルトール、モメタゾン、アムシノニド、ブデソニド、デソニド、フルオシノニド、フルオシノロン、ハルシノニド、フルコルトロン、ヒドロコルチゾン-17-バレラート、ハロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、プレニカルバート、クロベタゾン-17-ブチラート、クロベタゾール-17-プロピオナート、カプロン酸フルコルトロン、ピバル酸フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン、ヒドロコルチゾン-17-ブチラート、ヒドロコルチゾン-17-アセポナート、ヒドロコルチゾン-17-ブテプラート、シクレソニド、フルニソリド、フルチカゾンフランカルボン酸エステル(fluticasone furoate)、フルチカゾンプロピオン酸エステル(fluticasone propionate)、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾンを含む。
そのような非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)に適した例は、アセチルサリチル酸、サリチル酸及びサリチラート、アセトアミノフェン(パラセタモール)、サルサラート、ジフルニサル、イブプロフェン、デキシブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、デクスケトプロフェン、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ロキソプロフェン、インドメタシン、トルメチン、スリンダク、エトドラク、ケトロラック、ジクロフェナク、アセクロフェナク、ナブメトン、ピロキシカム、メロキシカム、テノキシカム、ドロキシカム、ロルノキシカム、イソキシカム、フェニルブタゾン、メフェナム酸、メクロフェナミン酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸、セレキソキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ、フィロコキシブ、ニメスリド、クロニキシン、リコフェロン、H-ハルパギド、フルニキシン、チアプロフェン酸を含む。
そのような免疫調節薬の適切な例は、とりわけ、サリドマイド、レナリドマイド、ポマリドマイド及びアプレミラストを含む。
そのような抗ウイルス薬の適切な例としては、アンクリビロク、アプラビロク、セニクリビロク、エンフビルチド、マラビロク、ビクリビロク、アマンタジン、リマンタジン、プレコナリル、イドクスウリジン、アシクロビル、ブリブジン、ファムシクロビル、ペンシクロビル、ソリブジン、バラシクロビル、シドホビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ソホスブスビル、ホスカルネット、リバビリン、タリバビリン、フィリブビル、ネスブビル、テゴブビル、ホスデビリン、ファビピラビル、メリメポジブ、アスナプレビル、バラピラビル、ボセプリビル、シルプレビル、ダノプレビル、ダクラタスビル、ナラプレビル、テラプレビル、シメプレビル、バニペビル、ルピントリビル、ホミビルセン、アメナメビル、アリスポリビル、ベビリメート、レテルモビル、ラニナミビル、オセルタミビル、ペラミビル、レムデシビル、ザナミビルを含む。
そのような免疫賦活剤の好適な例は、インターフェロン(α-、β-、γ-、τ-インターフェロン)、インターロイキン、CSF(コロニー刺激因子)、PDGF(血小板由来成長因子)、EGF(上皮成長因子)、IGF(インスリン様成長因子)、THF(テトラヒドロ葉酸)、レバミゾール、ジメプラノール、イノシンを含む。
そのような免疫抑制薬の適切な例は、上に列挙した糖質コルチコイドの群;アルキル化剤(シクロホスファミド等)等の細胞増殖抑制薬、メトトレキサート、アザチオプリン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、レフルノミド等の代謝拮抗薬、タンパク質合成阻害剤、及びダクチノマイシン、アントラサイクリン、マイトマイシンC、ブレオマイシン及びミトラマイシン等の特定の抗生物質、ミトキサントロン等の挿入剤;ムロモナブ-CD3、リツキシマブ、ウステキヌマブ、アレムツズマブ、ナタリズマブ、バシリキシマブ及びダクリズマブ等の抗体;シクロスポリン、タクロリムス及びシロリムス等のイムノフィリンに作用する薬物、ベータ-インターフェロン及びガンマ-インターフェロン等の非分類免疫抑制剤、オピオイド、インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブ等のTNF結合タンパク質;又はクルクミン、カテキン、ミコフェノール酸、フィンゴリモド、ミリオシン及びフマル酸ジメチルエステルを含む。
そのような認知強化剤の適切な例は、アルモダフィニル及びモダフィニル等の覚醒促進剤(eugeroics);デキストロアンフェタミン及びリスデキサンフェタミン等のアンフェタミン;メタンフェタミン;オキシラセタム、ピラセタム、アニラセタム、プラミラセタム及びフェニルピラセタム等のラセタム;バコパ・モンニエリ(Bacopa monnieri)、パナックス・ジンセン(Panax ginseng)及びギンコ・ビローバ(Ginkgo biloba)等のハーブ;ヌーペプト(Noopept)(N-フェニルアセチル-L-プロリルグリシンエチルエステル);カフェイン等のキサンチン;ビタミンB6;ビタミンB12;メチルフェニデート;及びドネペジル等のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含む。
そのような抗鬱剤及び他の気分調整剤の適切な例は、デシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリン及びドキセピン等の三環系抗鬱剤;マプロチリン及びミルタザピン等の四環系抗鬱剤;セルトラリン、シタロプラム及びフルオキセチン等の選択的セロトニン再取り込み阻害剤;ベンラファキシン、ミルナシプラン及びデュロキセチン等のセロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤;ネファゾドン、トラゾドン及びビラゾドン等のセロトニン調節剤及び刺激剤;アトモキセチン、レボキセチン及びビロキサジン等のノルエピネフリン再取り込み阻害剤;マプロチリン及びミルタザピン等の四環系抗鬱剤;セレギリン、イソカルボキサジド、トラニルシプロミン、セレギリン及びフェネルジン等のモノアミンオキシダーゼ阻害剤を含む。
骨密度の低下を予防するためのそのような薬剤の適切な例は、アレンドロネート、リセドロネートナトリウム、イバンドロネート及びゾレドロネート等のビスホスホネート;ラロキシフェン等の選択的エストロゲン受容体モジュレーター;テリパラチド等の副甲状腺ホルモン;ビタミンD及びクエン酸カルシウム等のミネラルサプリメントを含む。
そのような睡眠調整剤の適切な例は、テマゼパム、ジアゼパム、アルプラゾラム及びオキサゼパム等のベンゾジアゼピン;バクロフェン;チザニジン;メラトニン(例えば、Circadin(登録商標));アルモダフィニル及びモダフィニル等の覚醒促進剤を含む。覚醒促進剤はまた、睡眠時無呼吸を予防する薬剤の適切な例である。
性機能障害を治療又は予防するためのそのような薬剤の適切な例は、シルデナフィル、タダラフィル及びバルデナフィル等のホスホジエステラーゼ5型阻害剤;ヨヒンビン、L-アルギニン;並びにパナックス・ジンセン(Panax ginseng)、レピジウム・メイエニイ(Lepidium meyenii)、クロッカス・サティバス(Crocus sativus)等のハーブを含む。
メタボリックシンドロームを治療するためのそのような薬剤の適切な例は、メトホルミン等のビグアニド薬;グリメピリド等のスルホニルウレア薬;ピオグリタゾン等のインスリン増感剤;スタチン、ナイアシン、フェノフィブラート及びゲムフィブロジル等の脂質低下剤;カプトプリル、リシノプリル及びエナラプリル等のACE阻害剤;イルベサルタン、ロサルタン及びバルサルタン等のアンジオテンシンII受容体遮断薬;オメガ-3多価不飽和脂肪酸;並びに以下に詳細に概説される抗血小板剤を含む。
床擦れ(pressure scores)又は間擦疹等の皮膚病変を治療するためのそのような薬剤の適切な例は、局所治療、例えばgreer´s goo(ナイスタチン粉末、ヒドロコルチゾン粉末及び酸化亜鉛ペースト)、トリプルペースト(ワセリン、酸化亜鉛ペースト、及び酢酸アルミニウム溶液を含有する)及びデシチン(登録商標)ペースト(酸化亜鉛、ワセリン、タラ肝油及びラノリンを含有する)、並びに活性剤として例えばスルファジアジン銀又はバクトロバンを含有する抗菌クリームを含む。
そのような抗生物質の適切な例は、イミペネム、メロペネム、エルタペネム、セファロスポリン、アズトレオナム、ペニシリン、例えばペニシリンG及びペニシリンV、ピペラシリン、メズロシリン、アンピシリン、アモキシシリン、フルクロキサシリン、メチシリン、オキサシリン、クラブラン酸、スルバクタム、タゾバクタム、スルタミシリン、ホスホマイシン、テイコプラニン、バンコマイシン、バシトラシン、コリスチン、グラミシジン、ポリミキシンB、チロトリシン、テイキソバクチン、フォスミドマイシン、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、クロラムフェニコール、フシジン酸、セスロマイシン、ナルボマイシン、テリスロマイシン、クリンダマイシン、リンコマイシン、ダプトマイシン、ダルフォプリスチン、キヌプリスチン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、リネゾリド、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、チゲサイクリン、ノルフロキサシン、エノキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、メトロニダゾール、チニダゾール、アミノクマリン、スルファジアジン、スルファドキシン、スルファメトキサゾール、スルファサラジン、ピリメタミン、トリメトプリム、リファンピシンを含む。
抗感染症剤は、細菌、ウイルス、真菌、及び寄生虫(例えば、原虫又は寄生虫)の感染症の治療に有用な化合物の総称であり、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗原虫剤及び駆虫剤、並びに殺虫剤を含む。
そのような抗血小板剤の適切な例は、アブシキシマブ、アセチルサリチル酸、ジピリダモール、クロピドグレル、エプチフィバチド、イロメジン、プロスタサイクリン、プラスグレル、チカグレロル、チクロピジン及びチロフィバンを含む。
そのような筋弛緩剤の適切な例は、テルクロニウム、1-エチルカルバモイル-3-(3-トリフルオロメチルフェニル)ピロリジン、メタキサロン、メトカルバモール、メプロバメート、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサンゾン、シクロベンザプリン、ダントロレン、ジアゼパム、オルフェナドリン、キニーネ、ロクロニウム、スクシニルコリン、デカメトニウム、パンクロニウム、ベルロニウム(veruronium)、ラパクロニウム、ダクロニウム、デュアドール、マロエチン、ジピランジウム、ピペルクロニウム、チャンドニウム、HS-342、アトラクリウム、ミバキュリウム、ドキサクリウム、d-ツボクラリン、ジメチルツボクラリン、ガラミン、アルクロニウム、アナトルキソニウム、ジアドニウム、ファザジニウム、トロペイニウム、シサトラクリウムを含む。
そのような抗真菌剤の適切な例は、アバフンギン、アムホテリシンB、カンジシジン、フィリピン、ハマイシン、ナタマイシン、ナイスタチン、リモシジン、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、アルバコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール、フルコナゾール、イサブコナゾール、イトラコナゾール、ポサコナゾール、プロピコナゾール、ラブコナゾール、テルコナゾール、ボリコナゾール、アモロールフィン、ブテナフィン、ナフィチフィン、テルビナフィン、アニデュラファンギン、カスポファンギン、ミカファンギン、安息香酸、シクロピロックス、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロギン、トルナフテート、ウンデシレン酸、クリスタルバイオレット、ペルーバルサムを含む。
そのような抗原虫薬の適切な例は、メトロニダゾール、チニダゾール、オルニダゾール、アトバコン、クリオキノール、クロルキナルドール、エメチン、ペンタミジンイセチオネート、エフロルニチン、ニトロフラール、ハロフギノン、ミルテホシン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メパクリン、プリマキン、アモジアキン、パマキン、ピペラキン、プログアニル、シクロハンアイレンボネート、キニーネ、メフロキン、ピリメタミン、アルテメテル、アルテミシニン、アルテスナート、ジヒドロアルテミシニン、ハロファントリン、ルメファントリン、スルファドキシンを含む。
そのような駆虫薬の適切な例は、メベンダゾール、プラジカンテル、アルベンダゾール、ジエチルカルバマジン、フルベンダゾール、イベルメクチン、レバミソール、メトリフォネート、ニクロサミド、オキシクロザニド、オキサムニキン、オキサンテル、ピペラジン、ピランテル、パモ酸ピランテル、モノパンテル、デルカンテル、硫酸ペレチエリン、ピルビニウム、チアベンダゾール、フェンベンダゾール、トリクラベンダゾール、アバメクチン、スラミン、エモデプシド、パモ酸ピルビニウム(pyrvinium embonate)、アミノアセトニトリルを含む。
更なる抗寄生虫薬の適切な例は、メグルミンアンチモニエート、ベンズニダゾール、スチボグルコン酸ナトリウム、フマギリン、ハロファントリン、メラルソプロール、ニフルチモックス、ニタゾキサニド、ペルメトリン、リンダン、マラチオン、カルバリル、ピレトラム、フェノトリン、バイオアレトリン、イミダクロプリド、モキシデクチン、ニテンピラム、フィプロニル、ピリプロル、セラメクチン、ディンピレート、スピノサド、インドキサカルブ、メトプレン、ピリプロキシフェン、ルフェヌロン、ニーム油、シトロネラ油、クローブ油、ペパーミント油、ユーカリプタス油を含む。
そのような局所麻酔薬の適切な例は、リドカイン、リグノカイン、メントール、アルチカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメトシアン、ラロカイン、ピペロカイン、プロポキシカイン、プロカイン、ノボカイン、プロパラカイン、テトラカイン、アメトカイン、シンコカイン、ジブカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、メプラバカイン、プリロカイン、トリメカイン、サキシトキシン、ネオサキシトキシン、テトロドトキシン、オイゲノールを含む。
鎮痛剤の適切な例は、上記のNSAID;モルヒネ、フェンタニル、メタドン、オキシコドン、カルフェタニル、ジヒドロエトルフィン、オーメフェンタニル、エトルフィン、スフェンタニル、レミフェンタニル、アルフェンタニル、ブプレノルフィン、ヒドロモルホン、レボメタドン、ヒドロコドン、ピントラミド、ナルブフィン、タペンタドール、ペンタゾシン、ジヒドロコデイン、コデイン、ペチジン、トラマドール、チリジン、メプタジノール、ナロキソン、ナルトレキソン、ジプレノルフィン、ロペラミド、アポモルヒネ等のオピオイド系鎮痛剤;エピバチジン;スコポラミン;ジコノチド;テトラヒドロカンナビノール、カンナビジオール、マリノール等のカンナビノイド;フルピルチン;ケタミン及び上に列挙した局所麻酔薬を含む。
そのような抗凝固剤の適切な例は、ヘパリン、クマリン、例えばフェンプロクモン(マルクマル)及びワルファリン、アピキサバン、リバーロキサバン、エドキサバン、ダビガトラン、キシメラガトラン、ヒルジン、レピルジン、ビバリルジン、クエン酸塩、EDTA、フォンダパリヌクス、アルガトロバン、オタミキサバンを含む。
トニック剤は、身体及びその生理学的機能を活性化、調整又は回復させる物質を指す総称である。それらは、ハーブ又は動物由来であり得る。
そのような抗血小板剤の適切な例は、アブシキシマブ、アセチルサリチル酸、ジピリダモール、クロピドグレル、エプチフィバチド、イロメジン、プロスタサイクリン、プラスグレル、チカグレロル、チクロピジン及びチロフィバンを含む。
β-2アドレナリン受容体アゴニスト等の適切な気管支拡張剤は、サルブタモール、アルブテロール、ビトルテロール、フェノテロール、イソプレナリン、レボサルブタモール、レバルブテロール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、リトドリン及びテルブタリン等の短時間作用型β-2アゴニスト(SABA);アルホルモテロール、バンブテロール、クレンブテロール、ホルモテロール及びサルメテロール等の長時間作用型β-2アゴニスト(LABA);アベジテロール、カルモテロール、インダカテロール、オロダテロール及びビランテロール等の超長時間作用型β-2アゴニストを、単独で、又は臭化ウメクリジニウム及び/又はフロ酸フルチカゾンと組み合わせて;イソクスプリン、マブテロール又はジルパテロール等の作用時間が不明なβ-2アゴニストを含む。
適切なムスカリン性抗コリン薬(気管支拡張性M受容体アンタゴニスト)は、イプラトロピウムブロミド、チオトロピウムブロミド、オキシトロピウムブロミド、グリコピロニウムブロミド、アクリジニウムブロミド、ウメクリジニウムブロミド、アトロピン、ヒヨスチアミン、アクリジニウムブロミド、4-DAMP、ダリフェナシン、DAU-5884、HL-031、HL-120、J-104、J-129、プロシクリジン、オキシブチニン、トルテロジン及びザミフェナシンを含む。
更なる気管支拡張剤は、エピネフリン、エフェドリン、テオフィリン及びTSG12を含む。
強力な肺血管拡張剤は一酸化窒素である。更に適切な肺血管拡張剤は、プロスタサイクリン(プロスタグランジンPGI)類縁体、例えば、イロプロスト、エポプロステノール及びトレプロスチニルである。
適切な粘液溶解剤は、N-アセチルシステイン(NAC)、アンブロキソール、ブロムヘキシン、カルボシステイン、エルドシステイン、メシステイン及びドルナーゼアルファを含む。
適切な肺サーファクタントは、パルミチン酸コルホセリル、プマクタント(Pumactant)、KL-4、ベンチキュート(Venticute)及びルシナクタント(Lucinactant)等の合成組成物、並びにベラクタント(Beractant)、カルファクタント(Calfactant)及びポラクタントアルファ(Poractant alfa)等の動物由来サーファクタントを含む。
強力な酸化防止剤は、吸入一酸化炭素(CO)である。
適切なENaC(上皮ナトリウムチャネル)活性化ペプチドは、AP301及びS3969を含む。
適切なHMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)は、アトルバスタチンを単独で又はアムロジピン及び/又はペリンドプリル、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチンと組み合わせて、単独で又はナイアシン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンと組み合わせて、単独で又はエゼチミブ、シンバスタチンと組み合わせて、単独で又はエゼチミブ若しくはナイアシンと組み合わせて含む。
適切なカルシウムアンタゴニストは、ベラパミル、ガロパミル、フェンジリン、ニモジピン、ニフェジピン、ニトレンジピン、アムロジピン、フェロジピン、レルカニジピン、ニカルジピン、ラシジピン、イスラジピン、ニソルジピン、ニバルジピン、マニジピン、クレビジピン、アラニジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、ベニジピン、シルニジピン、エフォニジピン、プラニジピン、ジルチアゼム、ミベフラジル、ベプリジル、フルナリジン及びフルスピリレンを含む。
適切なATアンタゴニスト(アンジオテンシンII受容体遮断薬;サルタン)は、ロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、エプロサルタン、フィマサルタン、アジルサルタン、ミルファサルタン、ポミサルタン、プラトサルタン、リピサルタン、タソサルタン、サプロサルタン及びEXP3174を含む。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと更なる有効成分は、疾患症状を治療又は予防するために、同時に、別々に又は連続的に使用することができる。2つの活性剤は、単一剤形又は別個の製剤として提供されてもよく、各製剤は2つの活性剤の少なくとも1つを含む。2つの活性剤の一方又は両方は、ボーラスとして製剤化され得る。
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物、又は本発明による組み合わせの経口剤形に適した医薬製剤は、カプセル剤、錠剤、糖衣錠若しくは丸剤;散剤若しくは顆粒剤;液剤、シロップ剤、滴剤、茶、水性若しくは非水性液体中の溶液若しくは懸濁液;食用フォーム若しくはムース;又は水中油型若しくは油中水型のローション等の別個の単位として投与され得る。
したがって、錠剤又はカプセル剤等の経口剤形では、活性剤は、エタノール、グリセリン又は水等の非毒性の薬学的に許容され得る不活性担体と組み合わせることができる。散剤は、化合物を適切に小さい粒径に粉砕し、それらを同様の方法で薬学的担体、例えばデンプン又はマンニトール等の食用炭水化物と混合することによって製造される。香味剤、防腐剤、分散剤又は着色剤も存在し得る。
錠剤は、潤滑剤及び崩壊剤を添加して粉末混合物を製造し、造粒又は乾式加圧成形して、該混合物を錠剤に加圧成形することによって製剤化される。粉末混合物は、適切に粉砕された化合物を前述のように希釈剤又は塩基と混合し、適用可能であれば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン又はポリビニルピロリドン等の結合剤、例えばパラフィン等の溶解遅延剤、例えば四級塩等の吸収促進剤、及び/又は例えばベントナイト、カオリン又はリン酸二カルシウム等の吸収剤と混合することによって製造される。粉末混合物を、例えばシロップ、デンプンペースト、アラビアゴム漿、又はセルロース若しくはポリマー材料の溶液等の結合剤で湿潤させ、ふるいを通して加圧成形することによって造粒することができる。造粒の代替として、粉末混合物を打錠機に通すことができ、不均一な形状の塊が得られ、これが崩壊して顆粒が形成される。顆粒は、錠剤鋳型への付着を防止するために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク又は鉱油の添加によって潤滑化することができる。次いで、潤滑された混合物を加圧成形して錠剤を得る。本発明による化合物を、流動性の不活性賦形剤と組み合わせ、次いで、造粒工程又は乾式加圧成形工程を実施せずに直接加圧成形して錠剤を得ることもできる。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つがハードゼラチンカプセル中に提供される。それらは、前述のように粉末混合物を製造し、それを成形ゼラチンカバーに充填することによって製造される。高分散シリカ、タルカム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム又はポリエチレングリコール等の光沢剤及び潤滑剤を固体として粉末混合物に添加することができる。カプセルの摂取後の医薬品の利用可能性を改善するために、寒天、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウム等の崩壊剤又は可溶化剤を同様に添加することができる。更に、所望又は必要に応じて、適切な結合剤及び/又は着色剤を混合物に添加することができる。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つがソフトゼラチンカプセル(SGC)中に含まれる。SGCは、消化管を通過する際に溶解される。それらは、主に、グリセロール又はソルビタン等の様々な量の可塑剤が濃縮されたゼラチンからなる。放出速度は、SGC担体材料の具体的な配合に依存する。それらはまた、活性剤の持続放出にも適している。SGCは、難水溶性活性剤の投与に特に有用である。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つチュアブル錠又はハードキャラメル中に含まれる。ここで、物質は錠剤又はキャラメルのマトリックスに組み込まれる。
液体剤形は、溶液、懸濁液及びエマルジョンを含む。例は、非経口注射用の水及び水/プロピレングリコール溶液、又は経口溶液、懸濁液及びエマルジョン用の甘味料又は乳白剤の添加である。液体剤形はまた、鼻腔内投与のための溶液を含み得る。
別の態様では、本発明は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせに関し、当該物質、組成物又は組み合わせは、舌下錠又はロゼンジの形態で適用される。
舌下投与剤形は肝代謝を迂回するので、経口薬物送達と比較した場合、舌下薬物送達は代替法であり得る。薬理学的効果の迅速な発現は、いくつかの薬物、特に急性障害の治療に使用される薬物にしばしば望まれる。舌下錠は急速に崩壊し、存在する少量の唾液は通常、より良好な溶解及びバイオアベイラビリティの増加と相まって剤形の崩壊を達成するのに十分である。
薬物は、脂質二重層を通して分配することができるのに十分な親油性でなければならないが、一旦脂質二重層に入ると、再び分配されないようにそれほど親油性ではない。吸収の拡散モデルによれば、脂質二重層を横切る流動は濃度勾配に正比例する。したがって、より低い唾液溶解度は、より低い吸収速度をもたらし、逆もまた同様である。一般に、舌下用に製剤化された薬物は、理想的には、その拡散を促進するために500未満の分子量を有するべきである。口腔は、5.0~7.0の間にある狭いpH範囲を有する。イオン化可能な薬物の製剤中に適切な緩衝液を含めることにより、水性唾液のpHを制御することが可能になる。
ロゼンジ(トローチ)は、口又は喉の局所治療に使用される収斂薬、消毒薬又は粘滑薬を含有する固化ペーストで構成された小型の円盤状又は菱形の本体であり、ロゼンジは溶解するまで口の中に保持される。ロゼンジのビヒクル又はベースは、通常、アカシア又はトラガカントとの混合によって作られた接着剤である糖、黒色又は赤色のカラントから作られたフルーツペースト、バラの菓子(confection of rose)、又はトルーバルサムである。
本発明の別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つが坐剤に含まれる。典型的な製造方法では、低融点のワックス並びにカカオバター等の脂肪酸グリセリドの混合物が最初に溶融される。次いで、活性剤を撹拌又は他の混合方法下で均一に分散させる。次いで、溶融した均質な混合物を適切な鋳型に移し、固化するまで冷却する。
本発明の更に別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つが、クリーム、エマルジョン、ローション、ゲル、ヒドロゲル、ペースト、粉末、軟膏、塗布剤、フィルム、リポソーム、皮膚パッチ、経皮パッチ、経皮スプレー又は懸濁液等の局所適用形態として提供される。
本発明の更に別の態様では、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つが吸入用製剤として提供される。1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の効果的な予防的又は治療的治療のため、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つは、患者の肺胞に到達しなければならない。したがって、粒子サイズは、肺組織の気道の最も低い部分に達するのに十分に小さくなければならない。定量吸入器(MDI)は、例えば喘息の治療において広く使用されている。それらは、医薬製剤用の容器、それぞれキャニスタ、分配された量を計量するための計量バルブ、及び吸入用のマウスピースを有するために使用する。医薬剤形は、薬物、ヒドロフルオロアルカン等の液化ガス噴射剤、及び任意に更なる薬学的に許容され得る賦形剤からなる。
MDIの特定のグループは、乾燥粉末吸入器(DPI)である。それらは、乾燥粉末の形態で肺に薬物を送達する。ほとんどのDPIは、患者の吸入力に依存して装置から粉末を取り込み、続いて粉末を肺に到達するのに十分小さい粒子に分解する。このため、患者の吸入流量が不十分であると、用量送達が減少し、粉末の分解が不完全になり、装置の性能が不十分になる可能性がある。したがって、ほとんどのDPIは、適切な使用のために最小限の吸気努力を必要とする。したがって、それらの使用は、年長児及び成人に限定される。
ネブライザーは、活性成分を肺に吸入されるミストの形態で投与するために使用する。物理的には、このミストはエアロゾルである。これは、溶液及び懸濁液を装置のマウスピースから直接吸入できる小さなエアロゾル液滴に分解することによってネブライザー内で生成される。従来のネブライザーでは、エアロゾルは、機械的力、例えばソフトミストネブライザーにおけるばね力、又は電気力によって生成することができる。ジェット式ネブライザーでは、圧縮機が酸素又は圧縮空気を能動原理で水溶液に高速で流し、このようにしてエアロゾルを生成する。変形例は、加圧式定量吸入器(pMDIs)である。超音波ネブライザーは、能動原理により液体リザーバ内に超音波を発生させるために、高周波で圧電素子を振動させる電子発振器を使用する。
最も有望な技術は、振動メッシュ式ネブライザーである。それらは、通常、ジェット式ネブライザー又は超音波ネブライザーよりも良好な薬物送達をもたらすが、後者の2つはまた、いくつかの適応症において作用し得る。振動メッシュ式ネブライザーは、メッシュを使用し、ポリマー膜はそれぞれ非常に多数のレーザ穿孔された孔を有する。この膜は、液体リザーバとエアロゾルチャンバとの間に配置される。膜上に配置された圧電素子は、膜の高周波振動を誘発し、水溶液中に液滴を形成し、膜の孔を通してこれらの液滴をエアロゾルチャンバ内に加圧する。この技術では、非常に小さな液滴サイズを生成することができる。更に、患者の吸入時間を大幅に短縮することができ、これは患者のコンプライアンスを大幅に向上させる特徴である。これらの振動メッシュ式ネブライザーのみが、所望のサイズ範囲の有効成分を有する液滴を生成し、合理的な時間内に治療有効量で患者の肺胞に導入することができると考えられる。
メッシュ式ネブライザーは、患者との相互作用に従って、連続モードデバイスとトリガ作動デバイスの2つのグループに分類することができる。連続モードメッシュ式ネブライザーでは、噴霧されたエアロゾルはマウスピース内に連続的に放出され、患者は提供されたエアロゾルを吸入しなければならない。トリガ作動デバイスでは、規定量のエアロゾルは、能動的かつ深い吸気呼吸時にのみ放出される。このようにして、連続モードデバイスよりもはるかに大量の活性剤含有エアロゾルが吸入され、最も低い気道に到達する。後者は、エアロゾル放出が呼吸サイクルに結合されないので、周囲又は上気道の通路のいずれかに大量の活性剤含有エアロゾルを失う。
したがって、トリガ作動式メッシュ式ネブライザーが好ましい。
トリガ作動式振動メッシュ式ネブライザーが特に好ましい。
メッシュ式ネブライザーモデルPARI eFlow(登録商標)rapid、Philips Respironics I-neb、Philips InnoSpire Go、M-neb(登録商標)dosemesh nebulizer inhalation MN-300/8、Hcmed Deepro HCM-86C及びHCM860、OMRON MicroAir U100、Aerogen(登録商標)Solo、KTMED NePlus NE-SM1、Vectura Fox、Vectura Bayer Breelib(商標)が好ましい。
最も好ましい振動メッシュ式ネブライザーモデルは、PARI eFlow(登録商標)rapid、PARI Velox、Philips Respironics I-neb、M-neb(登録商標)dosemesh nebulizer inhalation MN-300/8、Aerogen(登録商標)Solo、Vectura Fox、Vectura Bayer Breelib(商標)等のハイエンドモデルである。
したがって、本出願は、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせに言及し、当該物質、組成物又は組み合わせは、振動メッシュ式ネブライザー、定量吸入器、ジェット式ネブライザー、超音波ネブライザー又は乾燥粉末吸入器を使用することによる吸入によって適用される。
本発明の更に別の態様では、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせに言及し、当該物質、組成物又は組み合わせは、心肺バイパス装置の換気空気への添加剤として提供される。胸部外科手術の間及び後に、患者は、自身の呼吸が十分な酸素供給を可能にするまで、そのような装置内で無期限に換気される必要があることが多い。これらの場合、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つは、固体形態(乾燥粉末)又は液体形態(前に記載したように、水溶液中で、又は噴霧エアロゾルとして)で挿管換気空気に添加することができる。
本発明の更に別の態様では、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせに言及し、当該物質、組成物又は組み合わせは、遅延薬として製剤化される。
本発明の更に別の態様では、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせに言及し、当該物質、組成物又は組み合わせは、凍結乾燥物として製剤化される。
本発明の更に別の態様では、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせに言及し、当該物質、組成物又は組み合わせは、リポソーム、ミセル、多層小胞又はシクロデキストリン複合体の形態で適用される。
更に、1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の治療方法が開示されており、治療有効量の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、本発明による組成物又は本発明による組み合わせが、それを必要とする患者に投与され、当該慢性炎症性肺疾患は、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択される。
特に、本開示は、1:1700以下、又は1:2000以下、又は1:2500以下、又は1:3000以下、又は1:4000以下、又は1:5000以下、又は1:6000以下、又は1:7000以下、又は1:8000以下、又は1:9000以下、又は1:10000以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患のそのような治療方法にも言及する。
あるいは、本開示は、1:1500~1:2000000、又は1:1700~1:2000000、又は1:2000~1:2000000、又は1:2500~1:2000000、又は1:3000~1:2000000、又は1:4000~1:2000000、又は1:5000~1:2000000、又は1:6000~1:2000000、又は1:7000~1:2000000、又は1:8000~1:2000000、又は1:9000~1:2000000、又は1:10000~1:2000000の範囲の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の治療方法にも言及する。
実施例1:
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩形態Iを、タバコの煙で刺激した単離し、換気し、灌流したマウス肺システムで試験した。
単離し、換気し、灌流したマウス肺システム(ILU)は、肺実質及び脈管構造に対する様々な状態及び薬物の急性効果を研究するための確立されたモデルである。それは主に、低酸素の効果を調べるため、及び低酸素肺血管反応に対する潜在的な薬物の効能を評価するために使用される(Weissmann et al.(2006)Proc Natl Acad Sci USA 103:19093-19098参照。)。この実験設定からの結果は、COPDの治療を示すだけでなく、下気道の全ての炎症性障害を示すと見なされる。
C57BL/6Jマウス(n=25、群あたり5;雄/雌、3~6ヶ月、20~30g;Charles River GmbH、ドイツ国ズルツフェルト)を、ヘパリン(50 I.E.ヘパリン/g体重;Ratiopharm GmbH、ドイツ国ウルム)を含有するケタミン(100mg/kg体重)及びキシラジン(20mg/kg体重)の腹腔内注射(Ceva Tiergesundheit GmbH、ドイツ国デュッセルドルフ)で麻酔した。肺及び心臓を胸腔から取り出し、ILUシステム(図1A及び図1Bを参照)に置いた。肺を、正常酸素圧ガス(21%O、5%CO、74%N;3cm HOのPEEP(呼気終末陽圧換気)で毎分150回の呼吸)を使用して単離したチャンバ内で換気し、37℃の温度で改変クレブス-ヘンゼライト緩衝液(120.0mM NaCl、4.3mM KCl、1.1mM KHPO、2.4mM CaCl、1.3mM MgCl、13.14mMグルコース、0.25mMヒドロキシエチルデンプン20万/0.5、25.0mM NaHCO、800mM L-アルギニン、7.37~7.40の一定pH範囲に調整;Serag-Wissner GmbH&Co.KG、ドイツ国ナイラ)で灌流した。肺重量、右及び左心室圧、並びに換気圧を、実験手順全体の間に監視及び記録した。5~10分後、肺を適切に洗い流し、全てのパラメータが安定したら、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を、150μlの原液を15mlの循環灌流緩衝液に添加することによって適用した。この物質を、最初のタバコ煙の適用の10分前に適用した。肺を5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を含有する緩衝液で灌流しながら、タバコ煙を気管を介して適用した。タバコ煙は、1l/分の流量で正常酸素圧ガスを使用して1分間で1本のタバコ(米国ケンタッキー大学の研究用紙巻たばこ3R4F)を燃焼させることによって、各適用の前に新たに調製し、タバコの煙から水分を除去するために5gのシリカゲルを含む1lガラス瓶に収集した。50mlのタバコ煙をシリンジを介して採取し、5分間の期間にわたって深い呼吸(3~4秒間の周期的な膨張)で気管(図1A)を介して肺に適用した。適用は、肺の損傷を避けるために吸気圧を慎重に監視しながら手動で行った。タバコ煙の適用を、1時間の中断を挟んで3回繰り返した。
5つの処置群(それぞれn=5)を調査した:
A:室内空気暴露
B:タバコ煙+希釈剤(緩衝液)
C:タバコ煙+0.5mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩
D:タバコ煙+1mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩
E:タバコ煙+2mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩
5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩形態Iを注射用水(ビヒクル)に上記の所要濃度で溶解した。原液を注射用水中で調製した。改変クレブス-ヘンゼライト緩衝液(上記を参照)を用いて更に1:100希釈を行った。原液を適切なアリコートで-70℃で保存した。必要量の原液を解凍し、対応する使用液を即時使用のために調製した。
第3のタバコ煙適用の1時間後、肺を系から取り出し、12~15cm HOの圧力でホルマリン溶液で膨張させることによって(気管を介して)室温で2時間固定した。その後、更に脱水及びパラフィン包埋するまで、固定した肺をPBS(リン酸緩衝生理食塩水、以下を参照)中に+4℃で維持した。パラフィンブロックを厚さ3μmに切断し、37℃で一晩乾燥させ、3-ニトロチロシン(3-NT)に対して染色した。
タバコ煙中の毒素及び生体異物は、活性酸素種(ROS)及び活性窒素種(RNS)の劇的な増加をもたらす。酸化ストレス及びニトロソ化ストレスは、炎症性肺疾患の重症度と相関する。それらは炎症応答を上昇させ、タンパク質分解活性と抗タンパク質分解活性の不均衡を引き起こし、アポトーシス細胞の数を増加させ、増殖を減少させる。これらの酸化剤は、抗酸化防御を圧倒し、様々な機構によって炎症を開始することができる(Foronjy and D´Armiento(2006)Clinical and Applied Immunology Reviews 6:53-72)。最も強力なRNSペルオキシナイトライト(ONOO)は、一酸化窒素(NO)とスーパーオキシドアニオンラジカル(O )との間の反応によって形成される(Szabo et al.(2007)Nat Rev Drug Discov 6:662-680)。ONOOは、好ましくは、タンパク質中のチロシン残基を攻撃して、安定な付加物3-ニトロチロシン(Ricciardolo et al.(2004)Physiol Rev 84:731-765;Seimetz et al.(2011)Cell 147:293-305;Tsoumakidou et al.(2005)Chest 127:1911-1918)を形成する。痰のタンパク質中の3-NTのレベルは、COPD患者のFEV1と負の相関があることが分かっている(Ricciardolo et al.(2004)Physiol Rev 84:731-765;Tsoumakidou et al.(2005)Chest 127:1911-1918)。ニトロ化チロシン残基は細胞シグナル伝達を変化させ、3-NTがニトロソ化ストレスのマーカーであるだけでなく、炎症性気道疾患の病態生理学との機能的関係も有し得ることを示唆している(Davis et al.(2002);J Virol 76:8347-8359;Murata and Kawanishi(2004)Biochem Biophys Res Comm 316:123-128;Sugiura et al.(2004)Free Radic Res 38:49-57;)。3-NTは気道過敏性及び上皮損傷に寄与し(Tsoumakidou et al.(2005)Chest 127:1911-1918)、気道リモデリングの発生において主要な役割を果たすことが提案されている(Ichinose et al.(2000)Am J Respir Crit Care Med 162:701-706)。
3-ニトロチロシンの免疫組織化学的染色を以下のプロトコルに従って行った:
Figure 2023514075000001
キシロールは、Carl Roth GmbH+Co.KG(ドイツ国カールスルーエ)から購入した。エタノール(96%及び99.6%)は、Otto Fischar GmbH%Co.KG(ドイツ国ザールブリュッケン)から購入した。エタノール(70%)は、ドイツ国フリンツバッハ・アム・インのSAV Liquid Production GmbHから購入した。過酸化水素は、ドイツ国ダルムシュタットのMerck KGaAから購入した。メタノール、ウシ血清アルブミン(BSA)、DAPI(4´,6-ジアミジノ-2-フェニリドン)及び抗ニトロチロシン抗体(N0409;バッチ:120M4825)は、ドイツ国ダルムシュタットのSigma-Aldrich Co.から購入した。げっ歯類用デクロエーカー緩衝液(10倍)及びWarp Red Chromogen Kitを、米国カリフォルニア州パチェーコのBiocare Medicalから購入した。トリス洗浄緩衝液(TBS)、CATヘマトキシリン染色溶液及びAP Polymer System(マウス/ウサギ)は、ドイツ国ベルリンのZytomed Systems GmbHから購入した。Dako Fluorescent Mounting Mediumは、米国カリフォルニア州ヴィラレアルカーピンテリアDako North America Inc.から購入した。TruStain fcX(抗マウスCD16/32;DR Fcブロック)は、米国カリフォルニア州サンディエゴのBioLegend Inc.から購入した。PBS(リン酸緩衝生理食塩水)を、8g/lの塩化ナトリウム(Carl Roth GmbH+Co.KG、ドイツ国カールスルーエ)、0.2g/lの塩化カリウム(Carl Roth GmbH+Co.KG、ドイツ国カールスルーエ)、1.42g/lのリン酸水素二ナトリウム(Merck KGaA、ドイツ国ダルムシュタット)及び0.27g/lのリン酸二水素カリウム(Merck KGaA、ドイツ国ダルムシュタット)を用いて調製した。
染色された組織学的サンプルを光学顕微鏡によって盲目的に分析した。肺実質における3-ニトロチロシンレベルを、染色された表面積のパーセンテージとして定量した。大きい気管支及び血管を除外して、5~10個の無作為に選択した視野において200倍の倍率で定量化を行った。群間の比較のために、ボンフェローニ補正による一元配置ANOVA統計検定を行った。p<0.05の差を統計学的に有意と見なした。
気管を介して適用されたタバコ煙は、対照としての室内空気(図2A)と比較して、暴露した肺の中隔における3-ニトロチロシンの有意な増加をもたらす(図2B)。5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩を、タバコ煙を適用する前に灌流緩衝液に添加し、実験全体にわたって維持した。タバコ煙によって誘発される3-ニトロチロシン形成は、1mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(図2D)又は2mMの5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩(図2E)を含有する緩衝液を灌流した肺ではほぼ完全に消失させることができたが、最も低い5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩濃度(0.5mM;図2C)は中程度の効果をもたらした。
染色の定量化:
Figure 2023514075000002
結果を図3に棒グラフとして示す。値(平均±SEM)は、評価した組織学的サンプル(1群あたり5匹のマウス;マウス1匹あたり5~6個の評価された組織学的サンプル)における染色表面のパーセンテージを示す。
この実験から、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩による前処理は、ILUモデルの肺実質におけるタバコ煙誘発性3-ニトロチロシン形成を防止すると結論付けることができる。
これは、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が急性タバコ煙誘発性肺傷害に対する保護効果を有することを示唆している。したがって、これらの結果は、全ての炎症性肺疾患、特に慢性炎症性肺疾患の吸入予防又は治療における5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン及びその薬学的に許容され得る塩の有益な効果を予測すると見なすことができる。
驚くべきことに、急性タバコ煙誘発性肺傷害に対する5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の実証された有益な効果は、抗酸化作用及びサイトカイン放出の減少に関して当該技術分野で公知の実験データから予想され得るものよりもはるかに強いことが判明した。
A:実施例1の実験装置の概略図。 1-タバコ煙 2-換気装置 3-気管 4-肺 5-心臓 6-リザーバ 7-5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩の水溶液 8-ローラポンプ B:実施例1の実験装置の写真。 実施例1の代表的なサンプルの免疫組織化学染色。 左パネル:倍率200倍 右パネル:倍率400倍、左パネルより詳細拡大。 A:室内空気 B:タバコ煙+希釈剤(緩衝液) C:タバコ煙+0.5mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩 D:タバコ煙+1mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩 E:タバコ煙+2mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩 右パネルでは、炎症領域が強調表示されている。 実施例1のサンプルの免疫組織化学染色の統計的評価。染色された表面積のパーセンテージは、炎症のグレード(n=5;平均±SEM)に対応する。アスタリスクを付したバーは、両群間の有意差が高いことを示す(p<0.001)。 A:室内空気 B:タバコ煙+希釈剤(緩衝液) C:タバコ煙+0.5mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩 D:タバコ煙+1mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩 E:タバコ煙+2mM 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩
略語一覧:
Figure 2023514075000003
Figure 2023514075000004

Claims (15)

  1. 1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つであって、
    前記慢性炎症性肺疾患が、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択される、
    5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ。
  2. 前記5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンの薬学的に許容され得る塩が5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩である、
    請求項1に記載の使用のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ。
  3. 5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンナトリウム塩が、X線粉末図:
    形態Iの場合、d値:13.5;6.9;5.2;4.6;3.9;3.5;3.4;3.3;3.1;3.0及び/又は
    2θ値:6.5;12.7;16.9;19.3;22.8;25.8;26.6;27.2;28.7;30.3、
    形態IIの場合、d値:12.9;7.9;7.1;6.5;5.3;4.0;3.7;3.6;3.3;3.2及び/又は
    2θ値:6.8;11.2;12.5;13.7;16.7;22.4;24.3;24.9;27.2;27.8、
    並びに
    形態IIIの場合、d値:13.131;7.987;7.186;6.566;6.512;5.372;3.994;3.662;3.406;3.288;3.283;3.222;3.215;3.127;2.889及び/又は
    2θ値:6.73;11.07;12.31;13.48;13.59;16.49;22.24;24.29;26.14;27.10;27.14;27.67;27.72;28.52;30.93
    によって決定される結晶学的数値を特徴とする結晶性無水物多形形態I、II又はIIIの1つとして提供される、
    請求項2に記載の使用のための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ。
  4. 1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための組成物であって、
    前記組成物が、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、担体と、少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤とを含有し、
    前記慢性炎症性肺疾患が、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択される、
    組成物。
  5. 前記少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤が、結合剤、着色剤、緩衝剤、保存剤、酸化防止剤、コーティング剤、甘味料、増粘剤、pH調節剤、酸性調整剤、酸性化剤、溶媒、等張化剤、浸透促進剤、崩壊剤、流動促進剤、潤滑剤、乳化剤、可溶化剤、安定剤、希釈剤、固化防止剤、吸着剤、発泡剤、消泡剤、乳白剤、加脂剤、粘稠度向上剤、ヒドロトロープ、芳香剤及び香味物質を含む群から選択される、
    請求項4に記載の使用のための組成物。
  6. 1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つと、少なくとも1つの更なる活性剤との組み合わせであって、
    前記慢性炎症性肺疾患が、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択され、
    前記少なくとも1つの更なる活性剤が、ステロイド系及び非ステロイド系抗炎症薬;免疫調節剤;免疫賦活剤;免疫抑制剤;抗生物質;抗ウイルス剤;抗真菌剤;抗原虫剤;鎮痛剤;抗凝固剤;抗血小板薬;気管支拡張剤;肺血管拡張剤;粘液溶解剤;肺サーファクタント;酸化防止剤;ENaC活性化剤;HMG-CoAレダクターゼ阻害剤、カルシウムアンタゴニスト又はAT受容体アンタゴニストを含む群から選択される、
    組み合わせ。
  7. 前記物質、組成物又は組み合わせが、吸入、挿管、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、筋肉内、局所、経皮、皮下、皮内、舌下、結膜、膣内、直腸、髄腔内、咽頭又は経鼻によって適用される、
    請求項1に記載の1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の予防又は治療に使用するための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  8. 前記物質、組成物又は組み合わせが、錠剤、ソフトゼラチンカプセル、ハードゼラチンカプセル、糖衣錠、丸剤、散剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤、滴剤、茶、水性液体又は非水性液体中の溶液又は懸濁液、食用フォーム、ムース、水中油型ローション又は油中水型ローションの形態で経口的に適用される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  9. 前記物質、組成物又は組み合わせが舌下錠又はロゼンジの形態で適用される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  10. 前記物質、組成物又は組み合わせが、振動メッシュ式ネブライザー、定量吸入器、ジェット式ネブライザー、超音波ネブライザー又はドライパウダー式吸入器を使用することによる吸入によって適用される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  11. 前記物質、組成物又は組み合わせが心肺バイパス装置の換気空気に添加される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  12. 前記物質、組成物又は組み合わせが遅延薬として製剤化される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  13. 前記物質、組成物又は組み合わせが凍結乾燥物として製剤化される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  14. 前記物質、組成物又は組み合わせがリポソーム、ミセル、多層小胞又はシクロデキストリン複合体の形態で適用される、
    請求項7に記載の使用のための、5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせ。
  15. 1:1500以下の世界的有病率を有する慢性炎症性肺疾患の治療方法であって、治療有効量の5-アミノ-2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ、請求項4若しくは5に記載の組成物、又は請求項6に記載の組み合わせを、それを必要とする患者に投与し、
    前記慢性炎症性肺疾患が、気管支拡張症、肺胞微石症、炭坑夫塵肺症、石綿肺症、滑石粉塵による塵肺症、珪肺症、アルミニウム肺症、ボーキサイト肺線維症、ベリリウム肺症、黒鉛肺線維症、鉄沈着症、錫沈着症、結核と関連する塵肺症、綿肺、リンネル着用病、麻線維沈着症、農夫肺、砂糖キビ肺症、鳥飼病、コルク肺、麦芽労働者肺、キノコ栽培者肺、カエデ樹皮加工者肺、空調肺、加湿器肺、チーズ製造者肺、コーヒー作業者肺、魚粉飼料作業者肺(fishmeal-worker lung)、毛皮職人肺(furrier lung)、セキオシス(sequiosis)、アレルギー性肺胞炎、過敏性肺炎、化学物質、ガス、煙及び蒸気の吸入による呼吸器状態、固体及び液体による肺炎、放射線肺炎、放射線照射後の肺線維症、慢性薬物誘発性間質性肺障害、肺透過性水種、高地肺水腫、好酸球性喘息(eosinophilic asthma)、レフラー肺炎(Loffler´s pneumonia)、熱帯性肺好酸球増多症、肺胞及び壁在性肺胞の状態、ハンマン・リッチ症候群、肺炎を伴う肺の膿瘍、膿胸、胸膜斑、気胸、乳糜性滲出液、線維胸、血胸、血気胸、水胸、手術後の慢性肺機能不全、肺移植後の宿主対移植片病、肺移植後の移植片対宿主病、慢性肺同種移植片機能不全、慢性肺同種移植片機能不全-閉塞性細気管支炎症候群、肺虚血再灌流傷害、肺移植後の原発性移植片機能不全、メンデルソン症候群、肺虚脱、無気肺、間質性肺気腫、縦隔気腫、代償性肺気腫、縦隔炎、横隔膜障害、新生児一過性多呼吸、ウイルス剤による先天性肺炎、クラミジア(Chlamydia)による先天性肺炎、ブドウ球菌(Staphylococcus)による先天性肺炎、B群連鎖球菌(Streptococcus group B)による先天性肺炎、大腸菌(Escherichia coli)による先天性肺炎、シュードモナス(Pseudomonas)による先天性肺炎、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)による先天性肺炎、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)による先天性肺炎、マイコプラズマ(Mycoplasma)による先天性肺炎、新生児胎便吸入、周産期に生じる間質性肺気腫、周産期に生じる気胸、周産期に生じる縦隔気腫、周産期に生じる肺出血、及びウィルソン・ミキティ症候群からなる群から選択される、
    治療方法。
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