JP2023511980A - 組織培養プロセスでの植物体又は外植体の微生物汚染の低減又は防止においてコロイド銀ベースの組成物を使用する方法 - Google Patents

組織培養プロセスでの植物体又は外植体の微生物汚染の低減又は防止においてコロイド銀ベースの組成物を使用する方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、植物組織培養プロセスにおいて微生物により引き起こされる汚染を防止及び低減する際に、環境に優しいコロイド銀ベースの組成物を使用する方法を提供する。組成物は、コロイド銀、共重合体、界面活性剤、塩基、及び水を含む。方法は、非無菌条件下において植物組織培養培地で植物体又は外植体を培養することを可能にし、したがって、植物体又は外植体培養のための無菌条件をつくり出すために、培養培地及び培養容器を滅菌するための煩わしく、労力を要する手順の必要性を取り除く。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月23日出願の米国仮特許出願第62/964,807号に対する米国特許法第119条(e)の下での優先権を主張する。上述の出願は、参照により本明細書中に組み入れられる。
本開示は、一般的に、組織培養プロセスで植物体又は外植体の微生物汚染を低減又は防止するための方法であって、より具体的には、無菌条件下又は非無菌条件下での、ミクロ増殖、細胞培養、懸濁培養、カルス培養、生殖質保存等をはじめとする組織培養プロセスでの植物体又は外植体の微生物汚染の低減又は防止において、コロイド銀ベースの組成物を使用する方法に関する。
組織培養は、好適な栄養培地上で植物性組織(外植体としても公知である)の細片をインキュベートすることにより、植物細胞を増殖させるための技術である。本技術は、カルス又は新たな植物器官へと分割及び再生することができる、植物細胞及び器官のin vitro培養を可能にする。外植体は、植物のいずれかの部分から取得され、且つその生育を促進するために栄養培地に外植体を導入することにより、出発点として用いられる。
組織培養プロセスには、一般的に、微生物による汚染を回避するために、無菌環境が必要とされる。用いられる栄養培地は、外植体に対する栄養源として利用可能な微量及び多量栄養素の組み合わせを提示する。しかしながら、同じ栄養素は、導入プロセス中に、又は外植体に付着したかのいずれかで、系に侵入する微生物にとっても利用可能である。植物細胞分裂は、細菌及び真菌の細胞分裂よりもはるかに遅い速度で起こり、したがって、後者は、組織培養のために用いられる容器の内部で容易に植物組織を超えて増殖できる。この理由のために、用いられる全ての材料(ガラス製品、容器、道具及び培地自体)は、オートクレーブ等の方法及び無菌材料及び無菌条件を提供するためのラミナーフローフードの使用により、全ての生存微生物を除去するために殺菌又は滅菌しなければならない。
一般的に、培養培地及び培養容器の滅菌は、高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を用いて行われ、一方で、植物組織の接種は、ラミナーフローフードを取り付けたクリーンベンチ上の滅菌室で行われる。したがって、滅菌後に、培養培地等は、オートクレーブから取り出され、且つ滅菌室へと移されなければならない。このタスクは、微生物の侵入を回避するために多大な注意を必要とするので、煩わしい。別の問題は、オートクレーブ又は滅菌室の容量が、培養できる植物組織の量を制限し、それにより、大量の植物組織を同時に培養することが不可能であることである。
無菌条件を提供するための方法の存在にもかかわらず、微生物汚染の問題は普遍に存在する。このことは、内因的な微生物の存在に起因する、一部の外植体及び/又は植物種の培養に対する著しい困難を課す。商業的な組織培養操作は、微生物汚染に起因して、その生産のうちの一定の割合のロスを前提としなければならない場合が非常に多い。
つまり、植物組織培養の様々なバリエーション及び段階での汚染レベルを防止及び低減するための方法及び試薬に対する差し迫った必要性がある。
本開示は、多数の態様で上述の必要性に対処する。一態様では、本開示は、組織培養プロセスで植物体又は外植体の微生物汚染を低減又は防止するための方法を提供する。方法は、コロイド銀ベースの組成物から形成される植物組織培養培地で植物体又は外植体を培養する工程を含む。銀ベースの組成物は、コロイド銀、共重合体(例えば、メチルビニルエーテル共重合体)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、及び水を含む。
一部の実施形態では、方法は、組成物を用いて植物体又は外植体を前処理する工程を更に含む。一部の実施形態では、方法は、植物体又は外植体の表面に組成物を施用する工程を含む。一部の実施形態では、組成物は、スプレー剤、ミスト剤、又は滴下剤として施用される。一部の実施形態では、方法は、植物組織培養培地に植物体又は外植体を接種する工程、それに続いて、植物体又は外植体の上に組成物を施用し、それにより、微生物汚染に対して植物体又は外植体を保護する障壁(例えば、マイクロフィルム)を形成する工程を含む。
一部の実施形態では、組成物は、0.1~20%(w/v)コロイド銀、1.75~4.38%(w/v)メチルビニルエーテル共重合体、0.02~0.04%(w/v)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、0.02~0.04%(w/v)水酸化ナトリウム、及び89~95%(w/v)水を含む。一部の実施形態では、組成物は、約5.00%(w/v)コロイド銀、約3.50%(w/v)メチルビニルエーテル共重合体、約0.099%(w/v)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、約0.032%(w/v)水酸化ナトリウム、及び約91.36%(w/v)水を含む。
一部の実施形態では、水は、蒸留されるか又は脱イオン化される。一部の実施形態では、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)が、組成物を中和するために用いられる。
一部の実施形態では、コロイド銀は、以下の特徴:(a)蒸留水に懸濁され、且つ公開されたガイドライン(NIST、2012)に従う分散により、又は銀電極の電気的方法により生成される銀であり;(b)107,868g/molの原子質量を有し;(c)960.5℃の融点を有し;(d)2000℃の沸点を有し;(e)15℃で10.49g/mLの密度を有し;(f)水又は雰囲気酸素により攻撃されず;(g)オゾン及び硫化水素により曇り;(h)多数の酸に対して不活性であり、且つ希硝酸及び熱硫酸とは容易に反応し;且つ(i)その金属形態で光に対して感受性でない、を有する。
一部の実施形態では、コロイド銀の粒子は、約60nm~約140nmの間の平均粒径を有する。一部の実施形態では、コロイド銀の粒子のうちの少なくとも50%が、約60nm~約140nmの間の粒径を有する。一部の実施形態では、コロイド銀の粒子のうちの少なくとも90%が、約60nm~約140nmの間の粒径を有する。
一部の実施形態では、組成物は、組織培養プロセスに対して許容される担体を更に含む。一部の実施形態では、組成物は、第2の殺真菌剤及び第2の殺細菌剤のうちの少なくとも1種を更に含む。
一部の実施形態では、組成物は、濃縮形態で、粉末形態で、又はヒドロゲル形態(又は濃縮ゲル形態)で提供される。
一部の実施形態では、組成物は、以下の工程:(a)89.2~95.7Kgの水を100Lステンレス鋼容器に入れる工程;(b)2.50~6.25Kgのコロイド銀濃縮物を撹拌しながらゆっくりと添加する工程;(c)50~120グラムのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを添加する工程;(d)1.75~4.38Kgのメチルビニルエーテル共重合体を添加する工程であって、メチルビニルエーテル共重合体が、40℃で1.75~4.38Lの脱イオン水が入ったステンレス鋼容器中で事前に重合された工程;(e)1Lの20~40g/L水酸化ナトリウム溶液を添加する工程;及び(f)生じる混合物が透明になるまで継続的に撹拌する工程、により調製される。
一部の実施形態では、組成物は、以下の工程:(a)91.4Kgの水を100Lステンレス鋼容器に入れる工程;(b)5Kgのコロイド銀濃縮物を撹拌しながらゆっくりと添加する工程;(c)99グラムのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを添加する工程;(d)3.5Kgのメチルビニルエーテル共重合体を添加する工程であって、メチルビニルエーテル共重合体が、40℃で3.5Lの脱イオン水が入ったステンレス鋼容器中で事前に重合された工程;(e)1Lの35g/L水酸化ナトリウム溶液を添加する工程;及び(f)生じる混合物が透明になるまで継続的に撹拌する工程、により調製される。
一部の実施形態では、微生物汚染は、真菌又は細菌により引き起こされる。一部の実施形態では、真菌は、ブルメリア属(Blumeria)、スフェロテカ属(Sphaerotheca)、フィトフトラ属(Phytophthora)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、フザリウム属(Fusarium)、ペニシリウム属(Penicillium)、アスペルギルス属(Aspergillus)、コレトトリカム属(Colletotrichum)、ボトリチス属(Botrytis)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、ピシウム属(Pythium)、プクシニア属(Puccinia)、エリシフェ属(Erysiphe)、アルテルナリア属(Alternaria)、シュードペロノスポラ属(Pseudoperonospora)、プラスモジオホラ属(Plasmodiophora)、スクレロティニア属(Sclerotinia)、フルビア属(Fulvia)、ペロノスポラ属(Peronospora)、ウスチラゴ属(Ustilago)、及びリゾプス属(Rhizopus)からなる群より選択される。一部の実施形態では、細菌は、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、バシラス属(Bacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、エシェリキア属(Escherichia)、シュードモナス属(Pseudomonas)、キサントモナス属(Xanthomonas)、エルウィニア属(Erwinia)、クラビバクター属(Clavibacter)、ラルストニア属(Ralstonia)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、及びアグロバクテリウム属(Agrobacterium)からなる群より選択される。
上記の概要は、本開示の全ての態様を規定することを意図せず、且つ追加の態様が、以下の詳細な説明等の他の節に記載される。文書全体が、統合された開示として関連することが意図され、特徴の組み合わせが、本文書の同じ文、又は段落、又は節に一緒に見出されない場合でさえも、本明細書中に記載される特徴の全ての組み合わせが考慮されることが理解されるべきである。本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本開示の趣旨及び範囲内での様々な変更及び改変が、本詳細な説明から当業者には明らかになるので、本開示の具体的実施形態を示すものの、詳細な説明及び具体例が、例示の目的のみのために与えられることが理解されるべきである。
本開示は、組織培養プロセスで植物体又は外植体の微生物汚染を低減又は防止するための方法を提供する。方法は、コロイド銀ベースの組成物から形成される植物組織培養培地で植物体又は外植体を培養する工程を含む。銀ベースの組成物は、コロイド銀、共重合体(例えば、メチルビニルエーテル共重合体)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)、pH調整剤(例えば、塩基)、及び水を含む。
本方法は、非無菌条件下において植物組織培養培地で植物体又は外植体を培養することを可能にする。つまり、方法は、植物体又は外植体培養のための無菌条件をつくり出すために、培養培地及び培養容器を滅菌するための煩わしく且つ労力を要する手順の必要性を取り除く。
銀の抗微生物特性は、広く認識されており、抗微生物剤としてのその有効性が実証されてきた。組織培養プロセスでの細菌及び真菌により引き起こされる遍在し且つ望ましくない汚染に対処するための有効な抗微生物剤の開発の必要性を満たすために、本開示は、例えば、接触作用様式(例えば、非全身性)を用いることにより、組織培養プロセスでの微生物により引き起こされる感染を防止及び制御する能力を有する、コロイド銀ベースの組成物に基づく方法を提供する。
組成物は、活性/有効成分として、コロイド銀を含み、組成物中ではコロイド銀は重合体と混合されている。組成物が組織培養の栄養培地に添加されるか、又は外植体に直接施用されるか、或いは、栄養培地中に存在することによるか、又は外植体の表面上にマイクロフィルムを形成することによるか、又は外植体の殺菌プロセスを補助することによるかのいずれかにより、栄養培地へのそれらの導入に先立つ外植体の殺菌プロセスの一部として、若しくは組織培養プロセスのいずれかの一部として用いられる場合。組成物は、外植体及びその発達に対するいかなる副作用も有さずに、真菌及び細菌により引き起こされる汚染の発生を防止する。組成物及び非全身性施用の性質に起因して、組成物は、宿主外植体及び植物体、並びにヒトに対して非毒性であり、且つ生態系を汚染しない。組成物は、その導入に先立つ外植体の殺菌プロセスの一部として用い得る。組成物は、非無菌条件に植物組織を導入するために、及び/又は非無菌条件で植物組織を増殖させるために用い得る。組成物は、組織培養プロセスで真菌及び細菌により引き起こされる汚染のうちの多くを防止及び制御するための殺真菌剤及び殺細菌剤として機能する、コロイド銀を含有する調製物を含む。
コロイド銀の抗微生物活性に関与するメカニズムは、以下:(1)微生物の膜構造を変化及び損傷させ、それによりその透過性を増大させ且つ輸送機能を破壊し、細胞死を生じさせること、(2)微生物の浸透並びにDNA及びタンパク質等のリン及び硫黄含有化合物との相互作用、(3)DNAの複製能の欠損、(4)特定の酵素の不活性化、(5)呼吸鎖を攻撃すること、及び(6)過酸化水素及びフリーラジカルを生成すること、を含み得る。組成物により発揮される抗微生物活性は多様であり、マイクロフィルム技術及び表面化学の原理:(1)外植体に施用された場合、組成物は、微生物(例えば、細菌、真菌)に対する効果的な物理的障壁として機能するマイクロフィルムを形成する。組成物は、保護的作用を有するメチルビニルエーテル共重合体のマトリックス中のコロイド銀の水性懸濁物であり、組成物中では、メチルビニルエーテルの共重合体と会合したコロイド銀が、有効な保護的マイクロフィルムを生成する。マイクロフィルムは重合体により生成され、マイクロフィルムが形成された後、埋め込まれたコロイド銀が、外植体の表面上で微生物(例えば、細菌、真菌)と直接接触できるようになる;(3)外植体又は栄養培地又は外植体を殺菌するために用いられる溶液の表面上で真菌及び細菌付近に施用された場合、組成物は、微生物が酸素を代謝するために用いる酵素を中和し、及び(4)同時に、単細胞生物の膜の透過性を変化させ、それにより微生物の効果的な窒息を誘導する、を利用する。
開示される組成物の利点のうちの1つは、外植体組織の正常な機能性に干渉することなく、且つ細胞再生及び増殖を許容することなく、配合物中で用いられるメチルビニルエーテル共重合体が、成分を一緒に保持する目視できないメッシュを生成することである。
一部の実施形態では、方法は、別のin vitro培養された植物体、生きた植物体、生きた植物体の断片、種子、又は培養開始のために維持された植物体ストックから選択することができる植物性組織の別の形態から生じることができる、外植体を取得する工程を含むことができる。植物性組織は、外植体上又は外植体中に既に存在する微生物汚染を取り除くことを助ける物質を用いて殺菌してもよい。このプロセスは、多くの場合、石鹸及び水を用いる擦り洗いにより開始され、殺菌剤による処理がそれに続く。一部の実施形態では、組成物は、通常用いられる殺菌剤に加えて、又はそれに代えて、殺菌剤中で用いてもよい。殺菌された外植体は、培養培地中での接種のための調製を受けることができる。この調製は、好適な組織を露出させるための外植体の細切及び望ましくない組織の除去からなる。調製プロセスは、ラミナーフローフード中等の滅菌環境中で行い得る。しかしながら、本発明の組成物を用いる場合、本プロセスは、ラミナーフローフードを用いることなく行い得る。一部の実施形態では、方法は、滅菌容器を用いて、培養培地へと加工済み植物性外植体を接種する工程を更に含んでもよい。この工程は、ラミナーフローフード中等の滅菌環境中で行い得る。しかしながら、本発明の組成物を用いる場合、本プロセスは、ラミナーフローフードを用いることなく行い得る。内部に植物性外植体を含む容器を、適切な温度及び光条件を提供するインキュベーション室等の、好適な生育条件を有する環境へと移すことができる。加えて、及び/又は任意により、外植体を培養培地中に接種した後、本明細書中に記載される組成物の溶液を外植体の上に添加し、それにより、微生物汚染に対して外植体を保護するであろう障壁(例えば、マイクロフィルム)を形成することができる。
一部の実施形態では、方法は、組成物を用いて植物体又は外植体を前処理する工程を含む。滅菌培養培地への導入に先立つ植物材料の表面滅菌は、植物組織培養プロトコールの確立での重要な工程である。植物体及び外植体に存在する重度の微生物汚染は、in vitroでの培養確立を問題のあるものにする。この汚染は、通常、他の無菌技術の中でも、植物材料の効果的な表面滅菌を介して克服される。外植体は、指定された期間にわたる、適切な濃度の化学的滅菌剤又は殺菌剤中への外植体の浸漬を含むプロセスを介して、表面滅菌のために処理される。この処理は、汚染をほとんど有しないか又は低減した汚染レベルを有する培養の確立をもたらす。限定するものではないが、エタノール、イソプロピルアルコール、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)/カルシウム(Ca(ClO)2)、過酸化水素(H2O2)、塩化第二水銀(HgCl2)、硝酸銀(AgNO3)、及び臭素水をはじめとする、様々な種類の殺菌剤を用いることができる。必要とされる殺菌剤の種類、濃度、及び曝露時間は、異なる植物種及び植物部分に対して変わる。エタノールは、非常に強力な滅菌剤であるが、植物毒性でもあり、外植体に対する損傷を引き起こし、且つ導入成功の可能性を低減させる。一般的に、他の殺菌剤を用いる追跡処理が必要である。次亜塩素酸塩及び関連する化合物もまた、マイクロモル濃度でさえ、外植体での微生物集団を顕著に減少させる上で非常に効果的であるが、これもまた植物組織に対して攻撃性である。
培養培地中に導入される植物組織の効果的な表面前処理は、成功の可能性を著しく高める。外植体中の微生物量を低減させることにより、プロセスの次の工程での微生物汚染の発生が減少するであろう。
一部の実施形態では、方法は、植物体又は外植体の表面に組成物を施用する工程を含む。一部の実施形態では、組成物は、スプレー剤、ミスト剤、又は滴下剤として施用される。
一部の実施形態では、組成物は、0.1~20%(w/v)コロイド銀、1.75~4.38%(w/v)メチルビニルエーテル共重合体、0.02~0.04%(w/v)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、0.02~0.04%(w/v)水酸化ナトリウム、及び89~95%(w/v)水を含む。一部の実施形態では、組成物は、約5.00%(w/v)コロイド銀、約3.50%(w/v)メチルビニルエーテル共重合体、約0.099%(w/v)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、約0.032%(w/v)水酸化ナトリウム、及び約91.36%(w/v)水を含む。
一部の実施形態では、水は、蒸留されるか又は脱イオン化される。組成物中に含まれるコロイド銀は、高い保存性を有し、したがって、水道水又は蒸留水中に希釈された状態で用い得る。結果として、組成物は、より容易に取り扱うことができ、低下したコストを有する。
一部の実施形態では、共重合体は、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリエーテル-シリコーン、イソ-ジメチコーン、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジアミン、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン共重合体、リグノスルホン酸カルシウム、アクリル酸共重合体、ポリビニルアクリレート、ポリエチレンオキシド、アシルアミド、ポリヒドロキシエチルアクリレート等のうちのいずれか1種でもよい。
一部の実施形態では、界面活性剤は、ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル、ポリソルベート、ソルビタンアルキルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、Prefer 28(CENEX社)、SurfN(US社)、Inhance(BRANDT社)、P-28(WILFARM社)及びPatrol(HELENA社)のうちのいずれか1種であり得;エステル化種子油としては、SunIt II(AMCY社)、MSO(UAP社)、Scoil(AGSCO社)、Hasten(WILFARM社)及びMes-100(DREXEL社)が挙げられ;有機シリコーン界面活性剤としては、Silwet L77(UAP社)、Silikin(TERRA社)、Dyne-Amic(HELENA社)、Kinetic(HELENA社)、Sylgard 309(WILBUR-ELLIS社)、Century(PRECISION社)等が挙げられる。
一部の実施形態では、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を、組成物を中和するために用い得る。限定するものではないが、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、及び水酸化アンモニウムをはじめとする、他の塩基(例えば、強塩基又は弱塩基)が、組成物を中和するために用いてもよいことが理解されるであろう。
一部の実施形態では、コロイド銀は、以下の特徴:(a)蒸留水に懸濁され、且つ公開されたガイドライン(NIST、2012)に従う分散により、又は銀電極の電気的方法により生成される銀であり;(b)107,868g/molの原子質量を有し;(c)960.5℃の融点を有し;(d)2000℃の沸点を有し;(e)15℃で10.49g/mLの密度を有し;(f)水又は雰囲気酸素により攻撃されず;(g)オゾン及び硫化水素により曇り;(h)多数の酸に対して不活性であり、且つ希硝酸及び熱硫酸とは容易に反応し;且つ(i)その金属形態で光に対して感受性でない、を有する。
一部の実施形態では、組成物は、濃縮形態(例えば、ストック溶液)、粉末形態、又はヒドロゲル形態(又は濃縮ゲル形態)で供給され、植物組織培養培地中へと、例えば、液体中での希釈により、更に配合し得る。液体は、蒸留水又は脱イオン水等の水でもよい。
一部の実施形態では、上記に開示される方法で用いられる組成物は、多工程プロセスにより調製し得る。プロセスは、コロイド銀濃縮物の調製から始まる。100リットルの蒸留水又は脱イオン水をステンレス鋼容器へと注ぎ、水ポンプに連結されたポリエチレンホースを挿入する。水ポンプは、110Vの電圧源に連結されているコロイド銀の生成器へと水を駆動する。生成器は、電極に入る水の量を制御するためのポンプ、及び系から出る水の量を調節するための別のポンプから構成される。110Vコンセントに連結された第2の水ポンプは、系の中のコロイド銀を含有する水を1分間再循環させて、銀の濃度を増加させ、したがって、最終生成物が必要とされる銀濃度を含むことを確実にする。コロイド銀の制御されたサイズは、ろ過により得られる。続いて、89.2~95.7Kgの水を100Lステンレス鋼容器に入れる工程、及び2.50~6.25Kgのコロイド銀濃縮物を撹拌しながらゆっくりと添加する工程;続いて、50~120グラムのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル及び1.75~4.38Kgのメチルビニルエーテル共重合体を添加する工程であって、メチルビニルエーテル共重合体が、40℃で1.75~4.38Lの脱イオン水が入ったステンレス鋼容器中で事前に重合された工程、続いて、1Lの20~40g/L水酸化ナトリウム溶液を添加する工程、及び生じる混合物が透明になるまで継続的に撹拌する工程により、溶液が調製される。
一部の実施形態では、組成物は、以下の工程:(a)91.4Kgの水を100Lステンレス鋼容器に入れる工程;(b)5Kgのコロイド銀濃縮物を撹拌しながらゆっくりと添加する工程;(c)99グラムのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを添加する工程;(d)3.5Kgのメチルビニルエーテル共重合体を添加する工程であって、メチルビニルエーテル共重合体が、40℃で3.5Lの脱イオン水が入ったステンレス鋼容器中で事前に重合された工程;(e)1Lの35g/L水酸化ナトリウム溶液を添加する工程;及び(f)生じる混合物が透明になるまで継続的に撹拌する工程、により調製される。
組成物を調製するためのプロセスは、Robeyデバイス等の生成器を利用することができる。生成器は、110V電圧源、電流制御器、2個の銀電極、及びセルロースフィルターを用いる。セルロースフィルターは、約60nm未満及び約600nm超の平均粒径の銀コロイドの通過を制限する。
一部の実施形態では、コロイド銀の粒子は、約60nm~約600nmの間の平均粒径を有する。一部の実施形態では、コロイド銀の粒子のうちの少なくとも10%(例えば、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、100%)が、約60nm~約600nmの間の粒径を有する。一部の実施形態では、コロイド銀の粒子のうちの少なくとも90%が、約60nm~約600nmの間の粒径を有する。一部の実施形態では、組成物中のコロイド銀の粒子のうちの少なくとも10%(例えば、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、100%)が、約60nm~約100nmの間の粒径を有するナノ粒子として存在する。
一部の実施形態では、コロイド銀の粒子は、約60nm~約140nmの間の平均粒径を有する。一部の実施形態では、コロイド銀の粒子のうちの少なくとも50%が、約60nm~約140nmの間の粒径を有する。一部の実施形態では、コロイド銀の粒子のうちの少なくとも90%が、約60nm~約140nmの間の粒径を有する。
一部の実施形態では、コロイド銀の粒子は、約60nm~約600nmの間(例えば、約60nm~約500nmの間、約60nm~約400nmの間、約60nm~約300nmの間、約60nm~約200nmの間、約60nm~約140nmの間、約60nm~約100nmの間)の最大寸法(例えば、直径)を有してもよい。
コロイド銀の粒子は、球、扁平回転楕円体、円柱、卵形、楕円、シェル形、立方体、直方体、円錐、ピラミッド、棒状(例えば、円柱又は正方形若しくは四角形断面を有する細長い構造)、テトラポッド(4本の脚様付属物を有する粒子)、三角形、角柱等をはじめとする様々な異なる形状を有することができる。
一部の実施形態では、コロイド銀の粒子の1種以上の実質的に均一な集団、例えば、区別できる特性(例えば、サイズ、光学特性)を有する2種、3種、4種、5種又はそれ以上の実質的に均一な集団が用いられる。区別できる特性を有する2種以上の集団の組み合わせを単一集団と考えられることが理解されるであろう。
本明細書中で用いる場合、「組織培養プロセス(tissue culture process)」、「組織培養プロセス(tissue culturing process)」又は「植物組織の培養」とは、種子を発芽させるか、又はそれ以外の様式で植物体、植物器官、植物組織、又は植物細胞を繁殖若しくは分化させるためのいずれかのプロセスを意味する。一部の実施形態では、培養培地(例えば、固体培地又は液体培地)中の植物組織培養物を、更に継代培養することができる。植物組織培養物は、典型的には滅菌(無菌)条件下にある、成分既知又は成分未知培地中で維持することができる。しかしながら、上記に開示される方法は、非無菌条件下で組織培養を維持することを有利に可能にする。
植物組織培養培地は、適切な濃度の植物ホルモン又は鉱物塩の適切な混合物を含むことができる。植物ホルモンの例としては、オーキシン、サイトカイニン又はジベレリン、1種以上のビタミンB等のビタミン、1種以上の炭素源(例えば、スクロース又はグルコースを含む)、及び1種以上の成分未知成長促進剤(ココナッツミルク等)が挙げられる。
鉱物塩混合物の成分は、繁殖され、調製される特定の植物種の要求に従って選択し得る。鉱物塩の適切な組成は、実験的に決定するか、又は植物組織培養分野で既に公知の鉱物塩から選択し得る。或いは、鉱物塩は、市販の混合物から選択することができる(例えば、Sigma Chemical社、St. Louis、MO、USAから)。加えて、他の多量栄養素及びビタミン成分を、繁殖される植物の種類に対して好適な培地を生成するために、様々な方法で組み合わせることができる。
本明細書中に開示される方法に従えば、コロイド銀ベースの組成物は、細菌若しくは真菌、又はその両方の増殖を低減又は防止し、且つ種子の正常な発芽又は植物体、植物器官、植物組織、若しくは種子上で生育する植物体の繁殖を可能にし、且つ正常な細胞増殖及び発達(例えば、実質的に正常な種子の発芽)を促進する濃度で、植物組織培養培地に添加される。
一部の実施形態では、植物組織培養培地は、用いられる植物種に対して確立されたプロトコールに従って、その構成要素を組み合わせることにより調製し得る。培地は、一般的に、以下の成分:多量栄養素(N、P、K、S、Mg及びCa等)、微量栄養素(Cu、Fe、Zn、Mn、B、及びMo等)、ビタミン、アミノ酸又は窒素補給剤、炭素源、有機添加物、増殖調節剤及び凝固剤、のうちの1種以上を含有するべきである。
頻繁に用いられる公知の組成の数種類の基礎培地がある。これらとしては、ムラシゲ・スクーグ(MS)培地、リンズマイヤー・スクーグ(LS)培地、ガンボーグ(B5)培地、及びニッチ・ニッチ(NN)培地が挙げられる。特定のプロセスのために用いられる培養培地は、以下の構成要素:多量栄養素(N、P、K、S、Mg及びCa等)、微量栄養素(Cu、Fe、Zn、Mn、B、及びMo等)、ビタミン、アミノ酸又は窒素補給剤、炭素源、有機添加物、増殖調節剤及び凝固剤、のうちの1種以上の特定の添加を伴うこれらの基礎培地レシピのうちの1種でもよい。
培養培地、殺菌溶液、又は他の用途で用いられる本明細書中に記載される組成物の量(又は最終濃度)は、それぞれの使用事例で変わり得る。例えば、他の可変量のうちでもとりわけ、用いられる植物種(一部は汚染をより受け易い)、外植体の供給源(一部は他よりも汚れている)、用いる技術に依存し得る。一部の実施形態では、培養培地は、約0.01%(w/v)~約25%(w/v)の間の組成物を含有し得る。同様に、組成物は、滴下装置を用いて施用されるか、殺菌溶液として、又は他の用途で用いられる場合、約0.01%(w/v)~約25%(w/v)の間の濃度で用い得る。
一部の実施形態では、植物組織培養プロセスでコロイド銀ベースの組成物を使用する方法は、細菌又は真菌汚染の速度を、組成物を欠損する対照培地と比較して、少なくとも20%(例えば、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%)低下させる。
本明細書中で用いる場合、実質的に正常な種子の発芽は、培地中に組成物を含有しない対照の少なくとも50%である発芽率(%)として定義される。
一部の実施形態では、植物組織培養プロセスでコロイド銀ベースの組成物を使用する方法は、組成物を含有しない対応する対照よりも、少なくとも20%(例えば、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%)大きい、植物細胞、植物体、植物器官、又は植物組織の増大した増殖速度又は増大した細胞分裂速度を達成する。
一部の実施形態では、本方法の有効性は、当技術分野で公知の形態学的、解剖学的、生理学的及び生化学的アッセイを用いて研究し得る。例えば、形態学的分析は、根、若芽、葉若しくは生殖器官、又は一部分の形状、サイズ若しくは個数を比較する工程を含み得る。解剖学的分析は、例えば、維管束組織、毛状突起、又は気孔量、位置若しくは成熟化、又は活発に分裂する成長点の存在若しくは非存在等の、サイズ、形状、パターン又は細胞の分化の比較分析を含み得る。生理学的分析は、例えば、呼吸、生合成、気孔抵抗又はエチレン生成速度の比較分析を適用してもよい。生化学的分析は、例えば、タンパク質若しくはDNA合成、葉緑素分解又は比較分析、或いは他の色素の存在、非存在、又は量の比較分析を含み得る。これらの分析はまた、組織培養培地中の組成物の至適濃度を決定又は選択し、したがって、特定の植物種に対する実施に本方法を含めるために用い得る。
一部の実施形態では、微生物汚染は、真菌又は細菌等の、いずれかの望ましくない微生物により引き起こされる場合がある。
真菌は、限定するものではないが、ブルメリア属、スフェロテカ属、フィトフトラ属、リゾクトニア属、フザリウム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、コレトトリカム属、ボトリチス属、マグナポルテ属、ピシウム属、プクシニア属、エリシフェ属、アルテルナリア属、シュードペロノスポラ属、プラスモジオホラ属、スクレロティニア属、フルビア属、ペロノスポラ属、ウスチラゴ属、及びリゾプス属をはじめとする、組織培養プロセスでの汚染の原因となる真菌のうちの1種でもよい。組成物は、グラム陽性細菌及びグラム陰性細菌の両方の増殖及び発達を阻害する。
一部の実施形態では、細菌の例としては、限定するものではないが、コリネバクテリウム属、バシラス属、スタフィロコッカス属、エシェリキア属、シュードモナス属、キサントモナス属、エルウィニア属、クラビバクター属、ラルストニア属、ブルクホルデリア属、及びアグロバクテリウム属が挙げられる。
一部の実施形態では、組成物は、組織培養プロセスに対して適合性の又は許容される担体を更に含む。適合性の又は許容される担体は、栄養素又は界面活性剤でもよい。微生物汚染を制御するための、記載される通りの組成物から配合される組織培養栄養培地もまた、本開示の範囲内に入る。実施形態では、栄養培地は、組織培養プロセスに対する許容される担体を更に含むことができる。栄養培地へのその導入に先立って外植体における微生物汚染を制御するための、記載される通りの組成物から配合される殺菌溶液もまた、本開示の範囲内に入る。
「組織培養プロセスに対して許容される担体」又は「組織培養プロセスに対して適合性の又は許容される担体」とは、植物体、外植体等に対する悪影響を引き起こさないか又は有することなく、組成物に添加することができる、水以外のいずれかの材料を意味する。一部の実施形態では、担体は、固体担体又は液体担体、及びミクロスフェア、粉末、エマルジョン等をはじめとする様々な形態でもよい。担体は、増大した安定性、湿潤性、又は分散性等の、様々な特性を賦与する多数の担体のうちのいずれか1種以上でもよい。一部の実施形態では、担体としては、グリセロール、セルロース、PEG、天然物質又は抽出物(タンパク質加水分解物、ココナッツミルク、酵母抽出物、麦芽抽出物等)、活性炭、寒天、アガロース、及びジェランガム等の凝固剤が挙げられる。
一部の実施形態では、担体の例としては、限定するものではないが、アルギン酸塩、ガム、デンプン、レシチン、ホルモノネチン、ポリビニルアルコール、アルカリホルモノネチネート(alkali formononetinate)、ヘスペレチン、ポリ酢酸ビニル、セファリン、アラビアガム、キサンタンガム、鉱油、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、1-アラビノガラクタン、メチルセルロース、PEG400、キトサン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、グリセロール、トリエチレングリコール、酢酸ビニル、ジェランガム、ポリスチレン、ポリビニル、カルボキシメチルセルロース、ガティガム、及びポリオキシエチレン-ポリオキシブチレンブロック共重合体が挙げられる。担体は、天然に存在しない化合物、例えば、重合体及び共重合体でもよい。例えば、接着剤として用いることができる重合体の非限定的な例としては、以下:ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体、セルロース(例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン共重合体、リグノスルホン酸カルシウム、アクリル酸共重合体、ポリビニルアクリレート、ポリエチレンオキシド、アシルアミド重合体及び共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリルアミド単量体、及びポリクロロプレン、が挙げられる。一部の実施形態では、組成物は、界面活性剤も含有し得る。界面活性剤の非限定的な例としては、Prefer 28(CENEX社)、SurfN(US社)、Inhance(BRANDT社)、P-28(WILFARM社)及びPatrol(HELENA社)等の窒素界面活性剤ブレンドが挙げられ;エステル化種子油としては、SunIt II(AMCY社)、MSO(UAP社)、Scoil(AGSCO社)、Hasten(WILFARM社)及びMes-100(DREXEL社)等が挙げられ;有機シリコーン界面活性剤としては、Silwet L77(UAP社)、Silikin(TERRA社)、Dyne-Amic(HELENA社)、Kinetic(HELENA社)、Sylgard 309(WILBUR-ELLIS社)及びCentury(PRECISION社)等が挙げられる。一部の実施形態では、界面活性剤は、0.001%v/v~10%v/v(例えば、0.001%v/v~1%v/vの間)の間の濃度で存在する。一部の実施形態では、組成物は、安定化剤を含み得る。そのような薬剤としては、トレハロース、スクロース、グリセロール、及びメチレングリコールのうちの1種以上が挙げられる。他の好適な安定化剤としては、限定するものではないが、非還元糖及び糖アルコール(例えば、マンニトール又はソルビトール)が挙げられる。
一部の実施形態では、組成物は、第2の殺真菌剤及び/又は第2の殺細菌剤を更に含む。一部の実施形態では、殺真菌剤、抗細菌剤、又は栄養素等の薬剤を含むことが組成物に対して有利となり得る。薬剤は、理想的には、ヒト、動物又は工業的使用に対する安全性の懸念を引き起こさないものである(例えば、安全性の問題がないか、又は化合物が十分に不安定であり、したがって組織培養プロセスから誘導される商品植物製品が、無視できる量の化合物を含有する)。本明細書中で用いる場合、「殺真菌剤」は、病原性真菌から植物体及び外植体を保護するために設計されている市販の合成化合物を含む。殺真菌剤の例としては、限定するものではないが、以下:2-(チオシアナトメチルチオ)-ベンゾチアゾール、2-フェニルフェノール、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アンペロマイセス・クイスクアリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、枯草菌(Bacillus subtilis)、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ-イソプロピル、ベンジルアミノベンゼンスルホン酸(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラスチシジンS、ホウ砂、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化カルシウム、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス-(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エポキシ
コナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアホール、フルキサピロキサド、ホルペット、ホルムアルデヒド、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、酢酸グアザチン、GY-81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリル硫酸塩、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジンアルベシル酸塩、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシム-メチル、マンカッパ(mancopper)、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メパニピリム、メプロニル、塩化第二水銀、酸化水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル-M、メタム、メタム-アンモニウム、メタム-カリウム、メタム-ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、メチルイソチオシアネート、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール-イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフラース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン銅、オキスポコナゾールフマル酸塩、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウリン酸塩、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、ヒドロキシキノリン硫酸カリウム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、レイノートリア・サッカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2-フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP-Z071、SYP-Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス-メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェナル、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム属の種(Gliocladium spp.)、フレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトマイセス・グリセオビリジス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ属の種(Trichoderma spp.)、(RS)-N-(3,5-ジクロロフェニル)-2-(メトキシメチル)-スクシンイミド、1,2-ジクロロプロパン、l,3-ジクロロ-l,l,3,3-テトラフルオロアセトン水和物、1-クロロ-2,4-ジニトロナフタレン、1-クロロ-2-ニトロプロパン、2-(2-ヘプタデシル-2-イミダゾリン-1-イル)エタノール、2,3-ジヒドロ-5-フェニル-l,4-ジチ-イン1,1,4,4-テトラオキシド、2-メトキシエチル水銀酢酸塩、2-メトキシエチル水銀塩化物、2-メトキシエチル水銀ケイ酸塩、3-(4-クロロフェニル)-5-メチルローダニン、4-(2-ニトロプロパ-1-エニル)フェニルチオシアナテム(4-(2-nitroprop-1-enyl)phenyl thiocyanateme)、アムプロピルホス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル-イソブチル、ベンズアモルフ(benzamorf)、ビナパクリル、硫酸ビス(メチル水銀)、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロム硫酸塩(cadmium calcium copper zinc chromate sulfate)、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリムバゾール、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、5-フルオロシトシン及びそのプロ殺真菌剤、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、ムコクロロ酸無水物、ミクロゾリン、N-3,5-ジクロロフェニル-スクシンイミド、N-3-ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N-エチルマーキュリオ-4-トルエンスルホンアニリド、ビス(ジメチルジチオカルバミン酸)ニッケル、OCH、ジメチルジチオカルバミン酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ホスジフェン、ピコリナミドUK-2A及びその誘導体、プロチオカルブ;プロチオカルブ塩酸塩、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;キナセトール硫酸塩、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリシルアニリド、SSF-109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオル、チシオフェン、チオクロルフェンフィム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド、XRD-563、及びザリラミド、IK-1140、が挙げられる。殺細菌剤の例としては、限定するものではないが、以下:アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、パロモマイシン、スペクチノマイシン、ゲルダナマイシン、ヘルビマイシン、リファキシミン、ストレプトマイシン、ロラカルベフ、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム/シラスタチン、メロペネム、セファドロキシル、セファゾリン、セファロチン(Cefalotin又はCefalothin)、セファレキシン、セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、1セフェピム、セフタロリンホサミル、セフトビプロール、テイコプラニン、バンコマイシン、テラバンシン、クリダマイシン、リンコマイシン、ダプトマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリスロマイシン、スピラマイシン、アズトレオナム、フラゾリドン、ニトロフラントイン、リネゾリド、ポシゾリド、ラデゾリド、トレゾリド、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、2メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、ペニシリンG、テモシリン、チカルシリン、アモキシシリン/クラブラネート、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、チカルシリン/クラブラネート、バシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、2マフェニド、スルファセトアミド、スルファジアジン、銀スルファジアジン、スルファジメトキシン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニリミド(初期)、スルファサラジン、スルフィソキサゾール、トリメトプリムスルファメトキサゾール(コ-トリモキサゾール)(TMP-SMX)、スルホンアミドクリソイジン(初期)、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、クロファジミン、ダプソン、カプレオマイシン、シクロセリン、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド、ピラジナミド、3リファンピシン(米国ではリファンピン)、リファブチン、リファペンチン、ストレプトマイシン、アルスフェナミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、フシジン酸、メトロニダゾール、ムピロシン、プラテンシマイシン、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン、チアンフェニコール、チゲサイクリン、チニダゾール、及びトリメトプリム、が挙げられる。
一部の実施形態では、方法は、植物体又は外植体(例えば、葉、果実、花、茎、根、成長点、カルス、若芽、胚、種子)の表面に組成物を施用する工程を含むことができる。方法は、非常に低濃度で植物において真菌及び/又は細菌を選択的に制御することができる。加えて、組成物が一度施用された場合、保護作用は1~3週間又はそれ以上継続することができる。組成物は、胞子及び菌糸の両方を制御することができ、高濃度で施用される場合でさえも、化学傷害を有さず、またヒト身体及び植物に対して無害である。
一部の実施形態では、方法は、組織培養プロセスの栄養培地に施用する工程を含んでもよい。一部の実施形態では、方法は、スプレー剤、ミスト剤、又は滴下剤として組成物を施用する工程を含んでもよい。組成物は、許容される担体又は希釈剤と混合することができ、したがって、栄養培地又は組織培養プロセスに対する添加物をはじめとする様々な配合物に配合することができる。加えて、組成物は、追加的に用いられる成分若しくは界面活性剤又は微生物汚染を制御する他の公知の薬剤と混合することができる。用語「希釈剤」とは、すぐに用いるか又は所望の活性濃度で希釈できるように、組成物に添加される許容される液体又は固体を意味する。希釈剤の例としては、タルク、カオリン、ゼオライト、キシレン、珪藻、水等が挙げられる。
水分散濃縮物又は湿潤粉末等の噴霧型で使用するための配合物は、湿潤化剤、分散剤、界面活性剤等を更に含むことができる。希釈剤及び界面活性剤に加えて、安定化剤、不活性化剤、接着改善剤、着色料、凝固剤、浸潤剤、及び消泡剤を、追加的に含めることができる。開示される組成物は、様々な形態に配合することができる。例えば、カオリン又は珪藻と共に調製される湿潤粉末形態は、噴霧液として使用する前に水で希釈することができ、したがって、外植体上に噴霧することができる。更に、組成物は、乳化剤と混合して濃縮物を得ることができ、濃縮物は続いて、外植体への施用前に水で希釈される。
定義
本開示に従う組成物及び方法の詳細な説明の理解を助ける目的で、いくつかの明確な定義が、本開示の様々な態様の明瞭な開示を促進するために提供される。別途定義されない限り、本明細書中で用いられる全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する分野の当業者により通常理解されるのと同じ意味を有する。
用語「防止する」、「防止すること」、「防止」、「予防的処理」等とは、障害又は状態を有しないが、障害若しくは状態を発症するリスクを有するか又は障害若しくは状態を発症し易い被験体(例えば、植物)での障害又は状態を発症する確率を低下させることを意味する。
用語「減少させる」、「低減する」、「低減」、「減少」又は「阻害する」は全て、統計学的に有意な量までの減少を意味するために広く本明細書中で用いられる。しかしながら、疑義を回避するために、「低減した」、「低減」又は「減少させる」又は「阻害する」とは、参照レベルと比較して少なくとも10%までの減少、例えば、少なくとも約20%、若しくは少なくとも約30%、若しくは少なくとも約40%、若しくは少なくとも約50%、若しくは少なくとも約60%、若しくは少なくとも約70%、若しくは少なくとも約80%、若しくは少なくとも約90%までの減少、若しくは最大100%且つ100%を含む減少(例えば、参照サンプルと比較して非存在レベル)、又は参照レベルと比較して10~100%の間のいずれかの減少を意味する。
用語「治療すること」又は「治療」とは、障害、障害の症状、障害に対して二次的な疾患状態、又は障害に対する素因を、治癒するか、軽減するか、緩和するか、治療するか、発症を遅延させるか、防止するか、又は改善する目的での、障害を有するか又は障害を発症するリスクを有する被験体(例えば、植物)への化合物又は薬剤の投与を意味する。
単語「実質的に」は「完全に」を除外せず、例えば、Yを「実質的に含まない」組成物は、Yを完全に含まない場合がある。必要であれば、単語「実質的に」は、本発明の定義から省略することができる。
本明細書中で用いる場合、対象となる1つ以上の値に対して適用される、用語「概ね」又は「約」とは、明記された参照値に類似する値を意味する。一部の実施形態では、用語「概ね」又は「約」とは、別途明記されるか、又はそうでないことが文脈から明らかでない限り(そのような数字が考えられる値の100%を超える場合を除き)、いずれかの方向(超又は未満)での明記された参照値の25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、又はそれ以下の範囲内に入る値の範囲を意味する。本明細書中で別途示されない限り、用語「約」とは、個別の構成要素、組成物又は実施形態の機能性に関して同等である明記された範囲に近似する値(例えば、質量パーセント)を含むことが意図される。
本明細書中に開示される通り、多数の値の範囲が提供される。そのような範囲の上限と下限との間の下限の単位の10分の1までのそれぞれの介在値もまた、文脈がそうでないことを明らかに指示しない限り、具体的に開示されることが理解される。いずれかの明記される値の間のそれぞれのより小さな範囲又は明記された範囲の介在値及びいずれかの他の明記された値又は明記された範囲内の介在値は、本発明の範囲内に包含される。これらのより小さな範囲の上限及び下限は、独立して、範囲に含められ得るか又は除外され得、より小さな範囲に、いずれかの限界が含まれるか、いずれの限界も含まれないか、又は両方の限界が含まれるそれぞれの範囲もまた、本発明の範囲内に包含され、明記された範囲内のいずれかの具体的に除外された限界が課される。明記された範囲が限界のうちの一方又は両方を含む場合、それらの含められる限界のうちのいずれか又は両方を除外する範囲もまた、本発明に含まれる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうでないことを明らかに指示しない限り、複数形の参照を含むことが、ここで注記される。用語「が挙げられる」、「含むこと」、「含有すること」、又は「有すること」及びその変形は、その後に列記される項目及びその等価物、並びに別途注記されない限り追加的な主題を包含することを意味する。
語句「一実施形態では」、「様々な実施形態では」、「一部の実施形態では」等は、繰り返し用いられる。そのような語句は、同じ実施形態を必ずしも意味しないが、文脈がそうでないことを指示しない限り、同じ実施形態でもよい。
用語「及び/又は」又は「/」とは、この用語が関連する項目のうちのいずれか1つ、項目のいずれかの組み合わせ、又は項目のうちの全てを意味する。
本明細書中で用いる場合、用語「それぞれ」とは、項目の集合体を参照して用いられる際には、集合体における個別の項目を特定することが意図されるが、集合体における全ての項目を必ずしも意味しない。明白な開示又は文脈がそうでないことを明らかに指示する場合、除外が生じ得る。
本明細書中で提供されるいずれか及び全ての例、又は例示的表現(例えば、「等」)の使用は、本発明をより良く明らかにすることのみが意図され、そうでないことが特許請求されない限り、本発明の範囲に対する限定を提示しない。本明細書中のいかなる表現も、本発明の実施に対して必須であるいずれかの特許請求されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で別途示されるか、又は文脈によりそうでないと明らかに矛盾しない限り、いずれかの好適な順序で行われる。提供される方法のうちのいずれかに関して、方法の工程は、同時又は連続的に起こり得る。方法の工程が連続的に起こる場合、工程は、別途記載されない限り、いずれかの順序で起こり得る。
方法が工程の組み合わせを含む場合には、工程のそれぞれ及び全ての組み合わせ又は部分的組み合わせが、本明細書中にそうでないことが記載されない限り、本開示の範囲内に包含される。
本明細書中で用いる場合、節の見出しは、組織化の目的のみのためのものであり、記載される主題を限定すると解釈されるべきではない。
本明細書中に引用されるそれぞれの刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、本開示と矛盾しない程度まで、その全体で参照により組み入れられる。本明細書中に開示される刊行物は、本発明の出願日に先立つそれらの開示に関してのみ提供される。本明細書中には、本発明が先行発明を理由にそのような刊行物に先行する権利がないことの了解として解釈されるべきものはない。更に、提供される公開日は、実際の公開日とは異なる場合があり、独立して確認する必要がある可能性がある。
本明細書中に記載される実施例及び実施形態は、例示目的のためのみのものであること、及びそれに鑑みて様々な改変又は変更が、当業者に示唆され、且つ本出願の趣旨及び権限の範囲内並びに添付の特許請求の範囲の範囲内に含められるべきであることが理解される。
(実施例1)
開示される組成物の調製物を、標準的なムラシゲ・スクーグ組織培養栄養培地に添加し、ムサ属の種(Musa sp.)外植体の導入のために用いた。導入は、この植物種に対する標準的なin vitro導入プロトコールに従って行った。0.5%(w/v)~2%(w/v)の範囲の量の本発明の組成物を培養培地に添加することにより、異なる処理を用い且つ調製した。推奨される条件での25日間のインキュベーション後、対照群での27%と比較して、0%の微生物汚染の発生率が観察された。0.5%(w/v)の本発明に従う開示される組成物の調製物を用いて、評価された材料のうちの3%のみが、微生物汚染の兆候を示すことが観察された。細菌及び真菌感染の発生率は、組成物を含有する栄養培地中に導入された外植体では大幅に減少し、新規の感染の発生は、組織培養プロセスの以後の工程中には観察されなかった。
(実施例2)
9部の蒸留水に1部の組成物を添加することにより溶液を調製し、10%(w/v)溶液を得た。そのような溶液を、コルディリネ属(Cordyline)のin vitro植物体に施用し、この植物体を、in vitro導入から取り出し、且つ若芽増殖を意図したin vitro栄養培地へと移した。施用は、in vitro植物体の表面を被覆するための噴霧器及び適用可能且つ実用的であることが証明されている方法を用いることにより行われた。植物毒性の症状は、処理されたin vitro植物体に対して観察されなかった。本発明の組成物の施用は、微生物汚染の兆候を有さずに、植物体の増殖での顕著な増加を示した。
(実施例3)
本発明の一実施形態に従って、5%(w/v)の本発明の組成物を含有する液体配合物を調製し、in vitro導入プロセスに先立って、タケの植物種(グアドゥア・アングスティフォリア(Guadua angustifolia))の外植体を調製するために殺菌溶液として用いた。本発明の配合物を、蒸留水中に希釈し、所望の濃度を得て、超音波水浴に静置した。温室条件で生育させた植物体から取得した外植体を水浴中に静置し、15分間インキュベートした。続いて、外植体を、ラミナーフローフード下で栄養培養培地に導入した。対照には、文献中に示される通りに、塩素を用いる殺菌方法を施した。対照と比較して、本発明の組成物を用いて殺菌された外植体において、導入プロセスの終了時に微生物汚染の2分の1の減少が観察された。本発明の組成物を用いて処理した外植体のうちのいずれも、化学的損傷の兆候を示さなかった。
(実施例4)
懸濁細胞培養から取得したミカン属(Citrus)の体細胞胚を、1%(w/v)の本発明の組成物を含有する寒天栄養培地上に静置した。加えて、接種した懸濁物を、0.5%(w/v)の本発明の組成物を含有するように調製した溶液を用いて被覆した。文献中で推奨されているインキュベーション期間及び条件後に、本発明者らは、技術に関して標準的な手順を用いて、本発明の組成物の処理を用いない対照と比較して、70%低い微生物汚染の発生率を観察した。
(実施例5)
数種類の植物種(カラシ、カボチャ、及びダイコンを含む)の乾燥種子を商業的供給源から購入し、10%(w/v)の本発明の組成物を用いて調製した標準的なムラシゲ・スクーグ組織培養栄養培地へと導入した。栄養培地を、オートクレーブ等の滅菌手段を用いずに、ガラスバイアル中に静置した。種子を未滅菌栄養培地上に静置し、標準的生育条件を用いてインキュベートした。導入プロセス全体を、ラミナーフローフードを用いずに、非滅菌実験ベンチで行った。8日間のインキュベーション後、100%のガラスバイアルが過剰な微生物汚染の兆候を示した本発明の組成物の添加を伴わない培地を用いた対照と比較して、80%パーセントを超えるガラスバイアルが、微生物汚染の兆候を有さずに、種子発芽の成功を示した。
本発明の他の目的、特徴、及び利点が、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明及び実施例は、本発明の具体的実施形態を示すものの、例示の目的のみのために与えられることが理解されるべきである。加えて、本発明の趣旨及び範囲内の変更及び改変が、この詳細な説明から当業者に明らかになるであろうことが考慮される。

Claims (24)

  1. 組織培養プロセスにおいて植物体又は外植体の微生物汚染を低減又は防止するための方法であって、コロイド銀、共重合体、界面活性剤、塩基、及び水を含むコロイド銀ベースの組成物から形成される植物組織培養培地で植物体又は外植体を培養する工程を含む、方法。
  2. 前記組成物を用いて植物体又は外植体を前処理する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 植物体又は外植体の表面に前記組成物を施用する工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. スプレー剤、ミスト剤、又は滴下剤として前記組成物を施用する工程を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記植物組織培養培地に植物体又は外植体を接種する工程、それに続いて、植物体又は外植体の上に組成物を施用し、それにより、微生物汚染に対して植物体又は外植体を保護する障壁を形成する工程を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記共重合体がメチルビニルエーテル共重合体である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記界面活性剤がポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記塩基が前記組成物を中和するために用いられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記塩基が水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記組成物が:
    0.1~20%(w/v)コロイド銀、
    1.75~4.38%(w/v)メチルビニルエーテル共重合体、
    0.02~0.04%(w/v)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、
    0.02~0.04%(w/v)水酸化ナトリウム、及び
    89~95%(w/v)水
    を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 約5.00%(w/v)コロイド銀、
    約3.50%(w/v)メチルビニルエーテル共重合体、
    約0.099%(w/v)ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、
    約0.032%(w/v)水酸化ナトリウム、及び
    約91.36%(w/v)水
    を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記水が蒸留されるか又は脱イオン化される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記コロイド銀が、以下の特徴:
    (a)蒸留水に懸濁されており、公開されたガイドライン(NIST、2012)に従う分散、又は銀電極の電気的方法により生成される銀であり;
    (b)107,868g/molの原子質量を有し;
    (c)960.5℃の融点を有し;
    (d)2000℃の沸点を有し;
    (e)15℃で10.49g/mLの密度を有し;
    (f)水又は雰囲気酸素により攻撃されず;
    (g)オゾン及び硫化水素により曇り;
    (h)多数の酸に対して不活性であり、且つ希硝酸及び熱硫酸とは容易に反応し;及び
    (i)その金属形態で光に対して感受性でない
    を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. コロイド銀の粒子が約60nm~約140nmの間の平均粒径を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. コロイド銀の粒子のうちの少なくとも50%が約60nm~約140nmの間の粒径を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. コロイド銀の粒子のうちの少なくとも90%が約60nm~約140nmの間の粒径を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記微生物汚染が真菌又は細菌により引き起こされる、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記真菌が、ブルメリア属、スフェロテカ属、フィトフトラ属、リゾクトニア属、フザリウム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、コレトトリカム属、ボトリチス属、マグナポルテ属、ピシウム属、プクシニア属、エリシフェ属、アルテルナリア属、シュードペロノスポラ属、プラスモジオホラ属、スクレロティニア属、フルビア属、ペロノスポラ属、ウスチラゴ属、及びリゾプス属からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記細菌が、コリネバクテリウム属、バシラス属、スタフィロコッカス属、エシェリキア属、シュードモナス属、キサントモナス属、エルウィニア属、クラビバクター属、ラルストニア属、ブルクホルデリア属、及びアグロバクテリウム属からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  20. 前記組成物が、組織培養プロセスに対して許容される担体を更に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記組成物が、第2の殺真菌剤及び第2の殺細菌剤のうちの少なくとも1種を更に含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記組成物が、濃縮形態、粉末形態、又はヒドロゲル形態で供給される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記組成物が、以下の工程:
    (a)89.2~95.7Kgの水を100Lステンレス鋼容器に入れる工程;
    (b)2.50~6.25Kgのコロイド銀濃縮物を撹拌しながらゆっくりと添加する工程;
    (c)50~120グラムのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを添加する工程;
    (d)1.75~4.38Kgのメチルビニルエーテル共重合体を添加する工程であって、メチルビニルエーテル共重合体が、40℃で1.75~4.38Lの脱イオン水が入ったステンレス鋼容器中で事前に重合された工程;
    (e)1Lの20~40g/L水酸化ナトリウム溶液を添加する工程;及び
    (f)生じる混合物が透明になるまで継続的に撹拌する工程
    により調製される、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記組成物が、以下の工程:
    (a)91.4Kgの水を100Lステンレス鋼容器に入れる工程;
    (b)5Kgのコロイド銀濃縮物を撹拌しながらゆっくりと添加する工程;
    (c)99グラムのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを添加する工程;
    (d)3.5Kgのメチルビニルエーテル共重合体を添加する工程であって、メチルビニルエーテル共重合体が、40℃で3.5Lの脱イオン水が入ったステンレス鋼容器中で事前に重合された工程;
    (e)1Lの35g/L水酸化ナトリウム溶液を添加する工程;及び
    (f)生じる混合物が透明になるまで継続的に撹拌する工程
    により調製される、請求項23に記載の方法。
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