本願の実施形態は、返信パケットを送信するための方法および装置、コンピューティングデバイス、ならびに記憶媒体を提供する。本願では、返信パケットの転送経路の迂回状況を低減することができる。
第1の態様によれば、返信パケットを送信するための方法が提供され、本方法は、DHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスに適用され、本方法は以下を含む。
ネットワークデバイスは、DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信し、ここで、返信パケットの送信先アドレスは、リレーデバイスの第1のインターネットプロトコルIPアドレスであり、リレーデバイスとクライアントとの間に通信接続が確立され、クライアントは、IPアドレスについてDHCPサービスデバイスに申し込むクライアントであり、ネットワークデバイスは、返信パケットの送信先IPアドレスに基づいて、送信先IPアドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定し、複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定し、ここで、第1のネクストホップアドレスが、リレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立されており、ネットワークデバイスは、第1のネクストホップアドレスに基づいて返信パケットをリレーデバイスに転送する。
本願に示される解決手段において、アドレス要求パケットを受信した後、DHCPサービスデバイスは、アドレス要求パケットに対応する返信パケットを生成し得る。返信パケットは、IPアドレスについて申し込むクライアントに割り当てられたIPアドレスを含み、返信パケットの送信先アドレスはリレーデバイスの第1のIPアドレスであり、リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立され、アドレス要求パケットは、リレーデバイスによってDHCPサービスデバイスに送信される。DHCPサービスデバイスは、接続されたネットワークデバイスに返信パケットを送信する。ネットワークデバイスは、DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信する。ネットワークデバイスは、返信パケットの送信先IPアドレスを閲覧し、次にルーティングテーブルを検索し、ルーティングテーブルにおいて、複数のネクストホップアドレスが送信先IPアドレスに対応していることを決定し得る。ネットワークデバイスは、複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定し得、ここで、第1のネクストホップアドレスはリレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なる。ネットワークデバイスは、第1のネクストホップアドレスを使用することによって、返信パケットの送信先アドレスが属しているリレーデバイスに返信パケットを転送し得る。
このように、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なっているため、返信パケットは、目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスに送信されず、そのため、返信パケットは迂回しない。
可能な実装形態では、ネットワークデバイスは、ストレートスルーマークに基づいて複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定する。
可能な実装形態では、ネットワークデバイスは、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージを受信し、ここで、第1の経路広告メッセージは第1のIPアドレス、第1のトンネル終端IPアドレス、および第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークを含み、第1のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、ネットワークデバイスは、第1のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第1のネクストホップアドレスとして格納し、ストレートスルーマークを第1のトンネル終端IPアドレスに追加する。
本願に示される解決手段において、第1の経路広告メッセージを受信した後、送信先アドレスがネットワークデバイスのIPアドレスであるとネットワークデバイスが決定した場合、ネットワークデバイスは、第1の経路広告メッセージを解析することによってリレーデバイスの第1のIPアドレスおよびストレートスルーマークを取得し得、解析を通じて、送信元アドレスが第1のトンネル終端IPアドレスであることを認識し得る。次に、ネットワークデバイスは第1のIPアドレスをルーティングテーブルに追加し、第1のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第1のネクストホップアドレスとしてルーティングテーブルに格納し得、第1のトンネル終端IPアドレスはストレートスルーマークに対応する。このように、ネットワークデバイスは第1のIPアドレスのネクストホップアドレスを格納し、ネクストホップアドレスはストレートスルーマークに対応する。
可能な実装形態では、ネットワークデバイスは、第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージを受信し、ここで、第2の経路広告メッセージは第1のIPアドレスおよび第2のトンネル終端IPアドレスを含み、第2のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、第2のトンネル終端IPアドレスは、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスであり、ネットワークデバイスは、第2のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスとして格納する。
本願に示される解決手段では、第2の経路広告メッセージを受信した後、送信先アドレスがネットワークデバイスのIPアドレスであるとネットワークデバイスが決定した場合、ネットワークデバイスは、第2の経路広告メッセージを解析することによってリレーデバイスの第1のIPアドレスおよびストレートスルーマークを取得し得、解析を通じて、送信元アドレスが第2のトンネル終端IPアドレスであることを認識し得る。次に、ネットワークデバイスは第1のIPアドレスをルーティングテーブルに追加し、第2のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスとしてルーティングテーブルに格納し得る。このように、ネットワークデバイスは、第1のIPアドレスの別のネクストホップアドレスを格納する。
可能な実装形態では、ネットワークデバイスは、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネル、または第2のトンネルを通じて、リレーデバイスによって送信されたカプセル化したアドレス要求パケットを受信し、ここで、カプセル化したアドレス要求パケットの送信先アドレスはDHCPサービスデバイスのIPアドレスであり、ネットワークデバイスは、カプセル化したアドレス要求パケットをDHCPサービスデバイスに送信する。
このように、ネットワークデバイスは、複数の方式でアドレス要求パケットを受信し得る。
第2の態様によれば、経路広告メッセージを送信するための方法が提供され、本方法はリレーデバイスに適用され、本方法は以下を含む。
リレーデバイスは複数の経路広告メッセージを生成し、ここで、複数の経路広告メッセージの各々は、リレーデバイスの第1のIPアドレスおよびリレーデバイスの1つのトンネル終端IPアドレスを含み、各経路広告メッセージは、リレーデバイスの異なるトンネル終端IPアドレスを含み、複数の経路広告メッセージにおける第1の経路広告メッセージに含まれるトンネル終端IPアドレスは第1のトンネル終端IPアドレスであり、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと、IPアドレスについて申し込むクライアントとの間で通信接続が確立され、リレーデバイスは、第1の経路広告メッセージ内の第1のトンネル終端IPアドレスを使用することによってリレーデバイスに返信パケットを送信するようネットワークデバイスに示すために、複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信し、ここで、返信パケットはDHCPサービスデバイスによってネットワークデバイスに送信され、返信パケットの送信先IPアドレスは第1のIPアドレスである。
本願に示される解決手段では、リレーデバイスは、リレーデバイスとネットワークデバイスとの間で確立されたトンネルの数に基づいて、対応する数の経路広告メッセージを生成し得、各経路広告メッセージは、リレーデバイスの第1のIPアドレスおよびリレーデバイスの1つのトンネル終端IPアドレスを含む。複数の経路広告メッセージにおける第1の経路広告メッセージに含まれるトンネル終端IPアドレスは第1のトンネル終端IPアドレスであり、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと、IPアドレスについて申し込むクライアントとの間に通信接続が確立される。リレーデバイスは、複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信し得る。複数の経路広告メッセージを受信した後、ネットワークデバイスは、第1の経路広告メッセージ内の第1のトンネル終端IPアドレスが、リレーデバイスに送信すべき返信パケットのネクストホップアドレスであることを記録し得る。このように、ネットワークデバイスは、次に、第1のトンネル終端IPアドレスを使用することによって返信パケットをリレーデバイスに送信して、返信パケットの迂回状況を低減し得る。
可能な実装形態では、リレーデバイスは、第1のトンネル終端IPアドレスに基づいて、ネットワークデバイスによって送信された返信パケットを受信し、クライアントのものであり、返信パケットに対応するメディアアクセス制御(Media Access Control,MAC)アドレスに基づいて、返信パケット内にあり、DHCPサービスデバイスによってクライアントに割り当てられたIPアドレスをクライアントに送信する。
本願に示される解決手段では、リレーデバイスは、確立された一時的ユーザテーブル内のMACアドレスに基づいて、返信パケット内にあり、クライアントに割り当てられたIPアドレスをクライアントに送信し得る。このように、IPアドレスについて申し込むのにクライアントによって使用されたアドレス要求パケットが返信パケットと同じリレーデバイスを通過し、そのため、返信パケットは迂回しない。
可能な実装形態では、クライアントに割り当てられたIPアドレスは、IPv4アドレスまたはIPv6アドレスである。このように、IPv4アドレスについて申し込むための返信パケットおよびIPv6アドレスについて申し込むための返信パケットの両方について、迂回を低減することができる。
可能な実装形態では、第1の経路広告メッセージは、第1のトンネル終端IPアドレスに対応するをストレートスルーマークをさらに含む。
可能な実装形態では、複数の経路広告メッセージは、第1の経路広告メッセージおよび第2の経路広告メッセージを含む。リレーデバイスは、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信し、第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信し、ここで、第1のトンネルおよび第2のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、第2のトンネル終端IPアドレスは、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである。
本願に示される解決手段では、リレーデバイスは、リレーデバイスの第1のIPアドレスを第1の経路広告メッセージに追加し、第1のトンネル終端IPアドレスを第1の経路広告メッセージの送信元IPアドレスとしてカプセル化し得、言い換えれば、第1の経路広告メッセージは、リレーデバイスの第1のIPアドレスおよび第1のトンネル終端IPアドレスを含む。第1の経路広告メッセージの送信先アドレスはネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレスである。リレーデバイスは、第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する。このように、リレーデバイスは、リレーデバイスの第1のアドレスを第1のトンネルのピアデバイス(すなわち、ネットワークデバイス)に通知し得る。
リレーデバイスはリレーデバイスの第1のIPアドレスを第2の経路広告メッセージに追加し、第2のトンネル終端IPアドレスを第2の経路広告メッセージの送信元IPアドレスとしてカプセル化し得、言い換えれば、第2の経路広告メッセージは、リレーデバイスの第1のIPアドレスおよび第2のトンネル終端IPアドレスを含む。第2の経路広告メッセージの送信先アドレスはネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレスである。リレーデバイスは、第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する。このように、リレーデバイスは、リレーデバイスの第1のアドレスを第2のトンネルのピアデバイス(すなわち、ネットワークデバイス)に通知し得る。
このように、ネットワークデバイスは、第1のアドレスに対応し、2つのネクストホップアドレスを格納することを可能となり得る。
可能な実装形態では、リレーデバイスは、クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信し、第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスをアドレス要求パケットにカプセル化し、ここで、第2のIPアドレスは、リレーデバイスがアドレス要求パケットを受信するインタフェースのIPアドレスであり、リレーデバイスは、DHCPサービスデバイスのIPアドレスをアドレス要求パケットの送信先アドレスとしてカプセル化し、送信先アドレスに基づいて、第1のトンネルまたは第2のトンネルを通じて、カプセル化したアドレス要求パケットをネットワークデバイスに転送する。
このように、リレーデバイスは、アドレス要求パケットをDHCPサービスデバイスに送信し得る。
第3の態様によれば、本願は、ネットワークデバイスに適用される、返信パケットを送信するための装置を提供する。装置は複数のモジュールを含み、複数のモジュールは、命令を実行することによって、第1の態様に提供された返信パケットを送信するための方法を実装する。
第4の態様によれば、本願は、リレーデバイスに適用される、返信パケットを送信するための装置を提供する。装置は複数のモジュールを含み、複数のモジュールは、命令を実行することによって、第2の態様に提供された経路広告メッセージを送信するための方法を実装する。
第5の態様によれば、本願はコンピューティングデバイスを提供する。コンピューティングデバイスはメモリおよびプロセッサを含み、プロセッサは、メモリに格納されたコンピュータ命令を実行し、それにより、コンピューティングデバイスは、第1の態様による返信パケットを送信するための方法を実行することが可能となる。
第6の態様によれば、本願はコンピューティングデバイスを提供する。コンピューティングデバイスはメモリおよびプロセッサを含み、プロセッサはメモリに格納されたコンピュータ命令を実行し、それにより、コンピューティングデバイスは、第2の態様による経路広告メッセージを送信するための方法を実行することが可能となる。
第7の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を格納する。コンピューティングデバイスによってコンピュータ可読記憶媒体内のコンピュータ命令が実行されると、コンピューティングデバイスは、第1の態様による返信パケットを送信するための方法を実行することが可能となる、または、コンピューティングデバイスは、第3の態様による装置の機能を実装することが可能となる。
第8の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を格納する。コンピューティングデバイスによってコンピュータ可読記憶媒体内のコンピュータ命令が実行されると、コンピューティングデバイスは、第2の態様による経路広告メッセージを送信するための方法を実行することが可能となる、または、コンピューティングデバイスは、第4の態様による装置の機能を実装することが可能となる。
第9の態様によれば、本願はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品はコンピュータ命令を含み、コンピュータ命令がコンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスは、第1の態様による返信パケットを送信するための方法を実行することが可能となる。
第10の態様によれば、本願はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品はコンピュータ命令を含み、コンピュータ命令がコンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスは、第2の態様による経路広告メッセージを送信するための方法を実行することが可能となる。
第11の態様によれば、返信パケットを送信するためのシステムが提供され、システムは、ネットワークデバイスおよびリレーデバイスを含む。ネットワークデバイスは、第3の態様によるネットワークデバイスであり、リレーデバイスは、第4の態様によるリレーデバイスである。
本願の目的、技術的解決法および利点をより明確にするために、以下では、添付の複数の図面を参照して詳細に本願の実施例をさらに説明する。
本願の実施形態の理解を容易にするために、以下ではまず、使用する用語の概念を説明する。
DHCPは、クライアントのIPアドレス(例えば、IPv4アドレスまたはIPv6アドレス)を動的に管理および構成するためのプロトコルである。
エニキャスト(anycast)は、同じネットワーク内の異なる物理的位置にあるホストにIPアドレスを割り当て、ホストに送信されたパケットは、ネットワークによって「最も近い」ホストにルーティングされる。
DHCPリレーエニキャストシナリオ:このシナリオでは、クライアントは複数のリレーデバイスにアクセスし、複数のリレーデバイスのアクセス側IPアドレスは同じである。複数のリレーデバイスは、DHCPサービス側の1つのデバイスを提示し、言い換えれば、DHCPサービス側に提示されるIPアドレスは同じである。概して、DHCPサービスデバイス(すなわち、IPアドレスをクライアントに割り当てるデバイス)に接続されたネットワークデバイスと複数のリレーデバイスとの間でパケットを転送するためにトンネル技術が使用され、複数のリレーデバイスは、ネットワークデバイスのためのエニキャストを具現化する。例えば、図1に示されるように、クライアントはリレーデバイス1およびリレーデバイス2にアクセスし、リレーデバイス1およびリレーデバイス2にアクセスするためのクライアントのIPアドレスはいずれもIP1であり、DHCPサービスデバイスはネットワークデバイスに接続され、ネットワークデバイスとリレーデバイス1およびリレーデバイス2の各々との間にトンネルが確立され、リレーデバイス1およびリレーデバイス2はネットワークデバイスのための同じIPアドレスを提示し、言い換えれば、リレーデバイス1およびリレーデバイス2は、ネットワークデバイスのためのエニキャストを具現化している。
関連技術において、図1では、クライアントがIPアドレスについて申し込むとき、クライアントは、ハッシュ原理に基づいてアドレス要求パケットをリレーデバイス1に送信する。アドレス要求パケットを受信した後、リレーデバイス1は、リレーデバイス1のIPアドレス(ネットワーク全体に固有であるIPアドレス)、およびアドレス要求パケットを受信するインタフェースのIPアドレスをアドレス要求パケットにカプセル化し、DHCPサービスデバイスのIPアドレスを(アドレス要求パケットの送信先IPアドレスとして)追加し得る。次に、リレーデバイス1は、トンネルを通じて、DHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスに、DHCPサービスデバイスのIPアドレスが追加されたアドレス要求パケットを送信し得る。DHCPサービスデバイスのIPアドレスが追加されたアドレス要求パケットを受信した後、ネットワークデバイスは、アドレス要求パケットをDHCPサービスデバイスに転送する。DHCPサービスデバイスは、アドレス要求パケット内のインタフェースのIPアドレスに基づいてIPアドレスをクライアントに割り当てる。次に、クライアントに割り当てられたIPアドレスがカプセル化され、返信パケットを取得するために、アドレス要求パケットに含まれるリレーデバイス1のIPアドレスが送信先アドレスとして追加される。DHCPサービスデバイスは、返信パケットをネットワークデバイスに送信する。返信パケットを受信した後、ネットワークデバイスは、返信パケットの送信先アドレスを取得し、ルーティングテーブルを照会し、ネクストホップを決定し得る。ネットワークデバイスは、ネクストホップに基づいて返信パケット1をリレーデバイスに送信する。リレーデバイス1およびリレーデバイス2は、ネットワークデバイスのための同じIPアドレスを提示するため、ネットワークデバイスによって決定されるネクストホップは、リレーデバイス1およびリレーデバイス2の同じIPアドレスである。したがって、返信パケットは、リレーデバイス2に送信される可能性が非常に高く、リレーデバイス2を通じてリレーデバイス1に送信される。これにより、返信パケットが迂回する状況がもたらされる。したがって、返信パケットが迂回する可能性を低減するために、返信パケットを送信するための方法を提供する必要がある。
返信パケットを送信するための方法が本願で提供される。方法は、ネットワークデバイスおよび/またはリレーデバイスによって実行され得、リレーデバイスはゲートウェイデバイスであり得る。ネットワークデバイスは、ソフトウェア装置であり得るか、またはハードウェア装置であり得る。ネットワークデバイスがハードウェア装置である場合、ネットワークデバイスは、ハードウェアを使用することによって実装されたルータまたはスイッチなどであり得る。ネットワークデバイスがソフトウェア装置である場合、ネットワークデバイスは、ソフトウェアを使用することによって実装されたルータまたはスイッチなどであり得る。リレーデバイスはソフトウェア装置であり得るか、またはハードウェア装置であり得る。リレーデバイスがハードウェア装置である場合、リレーデバイスは、サーバ、コンピューティングデバイス、または端末などであり得る。リレーデバイスがソフトウェア装置である場合、ソフトウェア装置は、サーバまたはコンピューティングデバイスなどにインストールされ得る。
さらに、本願の実施形態はDHCPサービスデバイスにさらに関する。DHCPサービスデバイスはソフトウェア装置であり得るか、またはハードウェア装置であり得る。DHCPサービスデバイスがソフトウェア装置である場合、DHCPサービスデバイスは、ルータ、スイッチ、またはサーバなどにインストールされ、IPアドレスをクライアントに割り当てるために使用されるプログラムであり得る。DHCPサービスデバイスがハードウェア装置である場合、DHCPサービスデバイスは、ハードウェアを使用することによって実装されたルータ、スイッチ、またはサーバなどであり得る。
リレーデバイスがハードウェア装置である場合、図2に示されるように、ルータまたはスイッチの構造の概略図が提供される。リレーデバイスは、メイン制御ボード201およびインタフェースボード202を含み、メイン制御ボード201は、プロセッサ2011およびメモリ2012を含む。インタフェースボード202は、プロセッサ2021、メモリ2022、およびインタフェースカード2023を含む。メイン制御ボード201とインタフェースボード202との間で通信接続が確立される。
プロセッサ2011は、中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)または特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)などであり得る。プロセッサ302は1つまたは複数のチップを含み得る。メモリ2012は、リードオンリメモリ(Read Only Memory,ROM)、スタティックストレージデバイス、ダイナミックストレージデバイス、またはランダムアクセスメモリ(Random Access memory,RAM)であり得る。メモリ2012はコンピュータ命令を格納し得る。メモリ2012に格納されたコンピュータ命令がプロセッサ201によって実行されると、プロセッサ201は、返信パケットを送信するための方法および経路広告メッセージを送信するための方法を実行する。
プロセッサ2021は、CPUまたは特定用途向け集積回路ASICなどであり得る。プロセッサ2021は、1つまたは複数のチップを含み得る。メモリ2022は、ROM、スタティックストレージデバイス、ダイナミックストレージデバイス、またはRAMであり得る。メモリ2022はコンピュータ命令を格納し得る。メモリ2022に格納されたコンピュータ命令がプロセッサ2021によって実行されると、プロセッサ2021は、返信パケットを送信するための方法および経路広告メッセージを送信するための方法を実行する。インタフェースボードはパケットを受信および送信することができる。
リレーデバイスがハードウェア装置である場合、図3に示されるように、ルータまたはスイッチの別の構造の概略図がさらに提供される。リレーデバイスは、メモリ301、プロセッサ302、送受信機303、およびバス304を含む。バス304を使用することによって、メモリ301、プロセッサ302、および送受信機303の間で通信接続が実装される。
メモリ301は、ROM、スタティックストレージデバイス、ダイナミックストレージデバイス、またはRAMであり得る。メモリ301はコンピュータ命令を格納し得る。メモリ301に格納されたコンピュータ命令がプロセッサ302によって実行されると、プロセッサ302および送受信機303は、返信パケットを送信するための方法および経路広告メッセージを送信するための方法を実行するように構成される。メモリはさらに、データを格納し得る。例えば、メモリ301の一部は、返信パケットを送信するための方法および経路広告メッセージを送信するための方法によって要求されるデータを格納するように構成され、プログラム実行プロセスにおける中間データまたは結果データを格納するように構成される。
プロセッサ302は、一般的なCPU、アプリケーションASIC、グラフィック処理装置(Graphics Processing Unit,GPU)、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。プロセッサ302は、1つまたは複数のチップを含み得る。
送受信機303は、例えば、限定されないが、リレーデバイスと別のデバイスまたは別の通信ネットワークとの間で通信を実装するための送受信機などの送受信モジュールである。例えば、返信パケットを送信するために要求されるデータは、送受信機303を使用することによって取得され得る。
バス304は、リレーデバイスの構成要素(例えば、メモリ301、プロセッサ302、および送受信機303)間で情報を伝送するための経路を含み得る。
ネットワークデバイスがハードウェア装置である場合、図4に示されるように、ルータまたはスイッチの構造の概略図が提供される。ネットワークデバイスは、メイン制御ボード401およびインタフェースボード402を含み、メイン制御ボード401は、プロセッサ4011およびメモリ4012を含む。インタフェースボード402は、プロセッサ4021、メモリ4022、およびインタフェースカード4023を含む。メイン制御ボード401とインタフェースボード402との間で通信接続が確立される。
プロセッサ4011は、中央演算処理装置または特定用途向け集積回路などであり得る。プロセッサ302は、1つまたは複数のチップを含み得る。メモリ4012は、リードオンリメモリ、スタティックストレージデバイス、ダイナミックストレージデバイス、またはランダムアクセスメモリであり得る。メモリ4012はコンピュータ命令を格納し得る。メモリ4012に格納されたコンピュータ命令がプロセッサ401によって実行されると、プロセッサ401は、返信パケットを送信するための方法を実行する。
プロセッサ4021は、CPUまたは特定用途向け集積回路ASICなどであり得る。プロセッサ4021は、1つまたは複数のチップを含み得る。メモリ4022は、ROM、スタティックストレージデバイス、ダイナミックストレージデバイス、またはRAMであり得る。メモリ4022はコンピュータ命令を格納し得る。メモリ4022に格納されたコンピュータ命令がプロセッサ4021によって実行されると、プロセッサ4021は、返信パケットを送信するための方法を実行する。インタフェースボードは、パケットを受信および送信することができる。
ネットワークデバイスがハードウェア装置である場合、図5に示されるように、ルータまたはスイッチの別の構造の概略図がさらに提供される。ネットワークデバイスは、メモリ501、プロセッサ502、送受信機503、およびバス504を含む。バス504を使用することによって、メモリ501、プロセッサ502、および送受信機503の間で通信接続が実装される。
メモリ501は、ROM、スタティックストレージデバイス、ダイナミックストレージデバイス、またはRAMであり得る。メモリ501はコンピュータ命令を格納し得る。メモリ501に格納されたコンピュータ命令がプロセッサ502によって実行されると、プロセッサ502および送受信機503は、返信パケットを送信するための方法を実行するように構成される。メモリはさらに、データを格納し得る。例えば、メモリ501の一部は、返信パケットを送信するための方法によって要求されるデータを格納するように構成され、プログラム実行プロセスにおける中間データまたは結果データを格納するように構成される。
プロセッサ502は、一般的なCPU、アプリケーションASIC、グラフィック処理装置、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。プロセッサ502は、1つまたは複数のチップを含み得る。
送受信機503は、例えば、限定されないが、ネットワークデバイスと別のデバイスまたは別の通信ネットワークとの間で通信を実装するための送受信機などの送受信モジュールである。例えば、返信パケットを送信するために要求されるデータは、送受信機503を使用することによって取得され得る。
バス504は、ネットワークデバイスの構成要素(例えば、メモリ501、プロセッサ502、および送受信機503)間で情報を伝送するための経路を含み得る。
本願の一実施形態では、返信パケットを送信するための方法が提供される。返信パケットは、アドレス要求パケットに対応する返信パケットである。図6に示されるように、クライアントは、複数のリレーデバイスへの通信接続を確立し得る(クライアントとリレーデバイスとの間に別の転送デバイスが存在し得る)。レイヤ2ネットワークに基づいてクライアントと複数のリレーデバイスとの間でパケットが転送され、複数のリレーデバイスにアクセスするためのクライアントのIPアドレスは同じである。トンネル技術に基づいてDHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスと複数のリレーデバイスとの間でパケットが転送され、複数のリレーデバイスは、DHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスのためのエニキャストを具現化する。ネットワークデバイスとDHCPサービスデバイスとの間には別の転送デバイスが存在し得る。パケットは、レイヤ2ネットワークに基づいてネットワークデバイスとDHCPサービスデバイスとの間で転送され得るか、または、レイヤ3ネットワークに基づいて転送され得る。これは、本願の実施形態において限定されない。
本願の本実施形態では、複数のリレーデバイスが2つのリレーデバイス(リレーデバイス1およびリレーデバイス2)であることは一例として使用される。図7を参照して、リレーデバイスがDHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスにIPアドレスを通知するプロセスを以下に説明する。
段階701:リレーデバイスが複数の経路広告メッセージを生成する。
本実施形態では、リレーデバイス1およびリレーデバイス2が目標エニキャストグループを形成する。リレーデバイス1およびリレーデバイス2の各々と、IPアドレスについて申し込むクライアントとの間で通信接続が確立され、クライアントによって申し込まれるIPアドレスはIPv4アドレスまたはIPv6アドレスである。当業者は、リレーデバイス1およびリレーデバイス2上にトンネル終端IPアドレス(IP2)を構成し、当業者は、リレーデバイス1上に、リレーデバイス1に属するトンネル終端IPアドレス(IP3)を構成し、当業者は、リレーデバイス2上に、リレーデバイス2に属するトンネル終端IPアドレス(IP4)を構成する。IP3およびIP4は異なる。リレーデバイス1のIP3はネットワーク全体に固有のIPアドレスであり、リレーデバイス2のIP4はネットワーク全体に固有のIPアドレスである。このように、リレーデバイス1およびリレーデバイス2は、同じトンネル終端IPアドレス(IP2)を有し、リレーデバイス1およびリレーデバイス2は異なるトンネル終端IPアドレスも有する。リレーデバイス1のIPアドレス3は、以下の説明におけるリレーデバイス1の第1のトンネル終端IPアドレスであり、リレーデバイス2のIP4は、以下の説明におけるリレーデバイス2の第1のトンネル終端IPアドレスである。
リレーデバイス1がアクセスを受けた後、リレーデバイス1は複数の経路広告メッセージを生成し得、各経路広告メッセージは、リレーデバイス1の第1のIPアドレス(リレーデバイス1の第1のIPアドレスはリレーデバイス1上で構成されたIPアドレス(例えば、IPアドレスは、ループバック(loopback)インタフェース上のIPアドレスである)である)を含む。各経路広告メッセージ内の送信元IPアドレスはリレーデバイス1の1つのトンネル終端IPアドレスであり、各経路広告メッセージ内の送信元IPアドレスは異なっている。このように、各経路広告メッセージは、リレーデバイス2の第1のIPアドレスおよびリレーデバイス1の1つのトンネル終端IPアドレスを含む点で均等である。さらに、リレーデバイスが2つのトンネル終端IPアドレス(IPアドレス2およびIPアドレス3)を含む場合、リレーデバイス1は2つのトンネル終端IPアドレスのみを有するため、リレーデバイス1は2つの経路広告メッセージのみを生成する。
同様、リレーデバイス2の処理について、リレーデバイス1の処理プロセスを参照されたい。本明細書では詳細を再度説明しない。
段階702:リレーデバイスが、第1のトンネル終端IPアドレスを使用することによって返信パケットをリレーデバイスに送信するようネットワークデバイスに示すために、複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信し、ここで、返信パケットは、DHCPサービスデバイスによってネットワークデバイスに送信され、返信パケットの送信先IPアドレスは第1のIPアドレスである。
本実施形態では、リレーデバイス1は、生成された複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する。リレーデバイス1によって送信された複数の経路広告メッセージを受信した後、ネットワークデバイスは、複数の経路広告メッセージを解析し、複数の経路広告メッセージからリレーデバイス1の第1のIPアドレスを取得し、各経路広告メッセージ内のトンネル終端IPアドレスを取得し得る。次に、ネットワークデバイスは、各トンネル終端IPアドレスをリレーデバイス1の第1のIPアドレスのネクストホップアドレスとして記録する。このように、リレーデバイス1が複数のトンネル終端IPアドレスを有する場合、ネットワークデバイスは、リレーデバイス1の第1のIPアドレスについて複数のネクストホップアドレス(すなわち、IPアドレス2およびIPアドレス3)を記録する。
同様に、ネットワークデバイスは、リレーデバイス2の第1のIPアドレスについて複数のネクストホップアドレス(すなわち、IPアドレス2およびIPアドレス4)を記録する。
可能な実装形態では、第1の経路広告メッセージは、第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークをさらに含む。このように、第1の経路広告メッセージを受信した後、ネットワークデバイスは、第1のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスのネクストホップアドレスとして格納するときにストレートスルーマークを格納する。
さらに、可能な実装形態では、第1の経路広告メッセージ以外の複数の経路広告メッセージ内の別の経路広告メッセージは、トンネル終端IPアドレスに対応する非ストレートスルーマークをさらに含む。このように、別の経路広告メッセージを受信した後、ネットワークデバイスは、トンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスのネクストホップアドレスとして格納するときに非ストレートスルーマークを格納し、第1のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスのネクストホップアドレスとして格納するときにストレートスルーマークを格納する。
可能な実装形態では、リレーデバイス1によって生成された経路広告メッセージは、第1の経路広告メッセージおよび第2の経路広告メッセージを含み、段階702の処理は、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じてネットワークデバイスに第1の経路広告メッセージを送信することと、第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じてネットワークデバイスに第2の経路広告メッセージを送信することであり得、ここで、第1のトンネルおよび第2のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、第2のトンネル終端IPアドレスは、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである。
本実施形態では、第1のトンネルおよび第2のトンネルは、リレーデバイス1とネットワークデバイスとの間で確立される。リレーデバイス1の側にある第1のトンネルのトンネル終端IPアドレスが第1のトンネル終端IPアドレスである。リレーデバイス1の側にある第2のトンネルのトンネル終端IPアドレスが第2のトンネル終端IPアドレスである。第1のトンネルおよび第2のトンネルを確立するプロセスは手動で構成され得、当然、別の方式を使用してもよい。これは、本願の本実施形態において限定されない。さらに、第1のトンネルおよび第2のトンネルは、仮想拡張可能ローカルエリアネットワーク(virtual extensible lan,vxlan)トンネルであり得る。
リレーデバイス1はリレーデバイス1の第1のIPアドレスを第1の経路広告メッセージに追加し、第1のトンネル終端IPアドレスを第1の経路広告メッセージの送信元IPアドレスとしてカプセル化し得、言い換えれば、第1の経路広告メッセージは、リレーデバイス1の第1のIPアドレスおよび第1のトンネル終端IPアドレスを含む。第1の経路広告メッセージの送信先アドレスはネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレスである。リレーデバイス1は、第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する。このように、リレーデバイス1は、リレーデバイス1の第1のアドレスを第1のトンネルのピアデバイス(すなわち、ネットワークデバイス)に通知し得る。
リレーデバイス1はリレーデバイス1の第1のIPアドレスを第2の経路広告メッセージに追加し、第2のトンネル終端IPアドレスを第2の経路広告メッセージの送信元IPアドレスとしてカプセル化し得、言い換えれば、第2の経路広告メッセージは、リレーデバイス1の第1のIPアドレスおよび第2のトンネル終端IPアドレスを含む。第2の経路広告メッセージの送信先アドレスはネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレスである。リレーデバイス1は、第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する。このように、リレーデバイス1は、リレーデバイス1の第1のアドレスを第2のトンネルのピアデバイス(すなわち、ネットワークデバイス)に通知し得る。
第1のトンネルを通じてネットワークデバイスに第1の経路広告メッセージを送信するようリレーデバイス1に示すために、リレーデバイス1が第1のIPアドレスが属しているインタフェース(例えば、ループバックインタフェース)上にコマンドが追加され得ることに留意すべきである。当然、別の方式が使用されてもよい。例えば、複数のトンネル終端IPアドレスが構成されていることをリレーデバイスが検出した場合、リレーデバイスは、複数のトンネル終端IPアドレスが属しているトンネルに基づいて、複数のトンネル終端IPアドレスをネットワークデバイスに別個に通知する。これは、本願の本実施形態において限定されない。追加されたコマンドは、当業者によってリレーデバイス1に直接格納され得るか、または、コントローラを使用することによってリレーデバイス1に配信され得る。
可能な実装形態では、ネットワークデバイスがリレーデバイス1によって送信された第1の経路広告メッセージを受信する処理は以下の通りであり得る。
ネットワークデバイスが、第1のトンネル終端IPアドレスを属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージを受信し、ここで、第1の経路広告メッセージは第1のIPアドレス、第1のトンネル終端IPアドレス、および第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークを含み、第1のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、ネットワークデバイスが、第1のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第1のネクストホップアドレスとして格納し、ストレートスルーマークを第1のトンネル終端IPアドレスに追加する。
本実施形態では、第1の経路広告メッセージを受信した後、送信先アドレスがネットワークデバイスのIPアドレスであるとネットワークデバイスと決定した場合、ネットワークデバイスは、第1の経路広告メッセージを解析することによってリレーデバイス1の第1のIPアドレスおよびストレートスルーマークを取得し得、解析を通じて、送信元IPアドレスが第1のトンネル終端IPアドレスであることを認識し得る。次に、ネットワークデバイスは、第1のIPアドレスをルーティングテーブルに追加し、第1のIPアドレスの第1のネクストホップアドレスとして第1のトンネル終端IPアドレスをルーティングテーブルに格納し得、第1のトンネル終端IPアドレスはストレートスルーマークに対応する。このように、ネットワークデバイスは第1のIPアドレスのネクストホップアドレスを格納し、ネクストホップアドレスはストレートスルーマークに対応する。
可能な実装形態では、ネットワークデバイスがリレーデバイス1によって送信された第2の経路広告メッセージを受信する処理は、第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージを受信することであって、第2の経路広告メッセージは第1のIPアドレスおよび第2のトンネル終端IPアドレスを含み、第2のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、第2のトンネル終端IPアドレスは、目標エニキャストグループ内で各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである、受信することと、第2のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスに格納することとであり得る。
本実施形態では、第2の経路広告メッセージを受信した後、送信先アドレスがネットワークデバイスのIPアドレスであるとネットワークデバイスが決定した場合、ネットワークデバイスは、第2の経路広告メッセージを解析することによってリレーデバイス1の第1のIPアドレスを取得し得、解析を通じて、送信元IPアドレスが第2のトンネル終端IPアドレスであることを認識し得る。次に、ネットワークデバイスは、第1のIPアドレスをルーティングテーブルに追加し、第2のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスとしてルーティングテーブルに格納し得る。このように、ネットワークデバイスは、第1のIPアドレスの別のネクストホップアドレスを格納する。
このように、上述の処理を通じて、ネットワークデバイスは、第1のIPアドレスに対応する2つのネクストホップアドレス(すなわち、第1のネクストホップアドレスおよび第2のネクストホップアドレス)を格納する。
前述のプロセスにおいて、説明のためにリレーデバイス1のみが一例として使用され、目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスの処理は前述のプロセスにおけるものと同じである。本明細書では詳細を再度説明しない。
図8(説明のために一例としてリレーデバイス1を使用する)を参照して、返信パケットを送信するための方法の手順を以下で説明する。
段階801:ネットワークデバイスがDHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信し、ここで、返信パケットの送信先アドレスはリレーデバイスの第1のIPアドレスであり、リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立され、クライアントは、IPアドレスについてDHCPサービスデバイスに申し込むクライアントである。
本実施形態では、アドレス要求パケットを受信した後、DHCPサービスデバイスは、アドレス要求パケットに対応する返信パケットを生成し得る。返信パケットは、IPアドレスについて申し込むクライアントに割り当てられたIPアドレスを含み、返信パケットの送信先アドレスはリレーデバイスの第1のIPアドレスであり、リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立され、アドレス要求パケットは、リレーデバイスによってDHCPサービスデバイスに送信される。DHCPサービスデバイスは、返信パケットを接続されたネットワークデバイスに送信する。ネットワークデバイスは、DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信する。
段階802:ネットワークデバイスが、返信パケットの送信先IPアドレスに基づいて、送信先IPアドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定する。
本実施形態では、ネットワークデバイスは、返信パケットの送信先IPアドレスを閲覧し、次に、ルーティングテーブルを検索し、ルーティングテーブルにおいて、送信先IPアドレスが複数のネクストホップアドレスに対応していると決定し得る。
段階803:ネットワークデバイスが複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定し、ここで、第1のネクストホップアドレスは、リレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立される。
本実施形態では、ネットワークデバイスは、複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定し得る。第1のネクストホップアドレスはリレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なる。
可能な実装形態では、第1のネクストホップアドレスは、ストレートスルーマークに対応する。ネットワークデバイスは、複数のネクストホップアドレスにおいて、ストレートスルーマークに対応するネクストホップアドレスを決定し、ネクストホップアドレスを第1のネクストホップアドレスとして決定し得る。
段階804:ネットワークデバイスが、第1のネクストホップアドレスに基づいて返信パケットをリレーデバイスに転送する。
本実施形態では、ネットワークデバイスは、第1のネクストホップアドレスを使用することによって、第1のネクストホップアドレスを返信パケットの外層IPアドレスとしてカプセル化し、ネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレスを送信元IPアドレスとしてカプセル化し得る。さらに、ネットワークデバイスは、返信パケットの送信元MACアドレスをネットワークデバイスのMACアドレスとしてカプセル化し、返信パケットをリレーデバイスに転送するためのネクストホップのMACアドレスをネクストホップMACアドレスとしてカプセル化する。次に、ネットワークデバイスは、カプセル化した返信パケットを、返信パケットの送信先アドレスが属しているリレーデバイスに転送する。カプセル化した返信パケットを受信した後、リレーデバイスは、カプセル化した返信パケットの外層IPアドレスがリレーデバイスのものであると決定し、カプセル化した返信パケットのカプセル化を解き、トンネルの外側カプセルを取り外し、クライアントに割り当てるべきIPアドレスを含む返信パケットを取得し得る。次に、リレーデバイスは、返信パケットに対応するクライアントに返信パケットを送信する(このプロセスは次に説明する)。
このように、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なっているため、返信パケットは目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスに送信されず、そのため返信パケットは迂回しない。したがって、クライアントのアクセスの安定性が向上し、目標エニキャストグループの別のリレーデバイスの帯域幅占有率およびCPU占有率も低減され得る。
本願の本実施形態では、クライアントによって申し込まれたIPアドレスは、IPv4アドレスであり得るか、またはIPv6アドレスであり得る。クライアントがIPv4アドレスについて申し込む場合、IPv4 DHCPサービスデバイスがIPv4アドレスを割り当てる。クライアントがIPv6アドレスについて申し込む場合、IPv6 DHCPサービスデバイスがIPv6アドレスを割り当てる。
図9を参照して、クライアントがIPv4アドレスについて申し込むプロセスを以下で説明する。処理は以下の通りである。
段階901:リレーデバイスが、クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信する。
IPv4アドレスについて申し込みがなされる場合、アドレス要求パケットはディスカバー(discover)パケットである。
本実施形態では、クライアントがIPv4アドレスについて申し込むことを望む場合、クライアントはアドレス要求パケットを生成し、次に、ハッシュ原理を使用することによって、クライアントから目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスへのハッシュ値を決定し得る。リレーデバイス1は、クライアントから目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスへのハッシュ値に基づいて選択されると仮定する。例えば、クライアントからリレーデバイス1へのハッシュ値は最小であり、リレーデバイス1が選択される。次に、クライアントは、アドレス要求パケットをリレーデバイス1に送信する。
段階902:リレーデバイスが、第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスをアドレス要求パケットにカプセル化し、ここで、第2のIPアドレスは、リレーデバイスがアドレス要求パケットを受信するインタフェースのIPアドレスである。
第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスはいずれもIPv4アドレスである。
本実施形態では、クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信した後、リレーデバイス1は、アドレス要求パケットを受信したインタフェースのIPアドレス(すなわち、第2のIPアドレス)を決定し、次に、一時的ユーザテーブルを生成する。一時的ユーザテーブルは、クライアントのMACアドレスおよびインタフェースのインタフェース名を含む。次に、リレーデバイス1は、構成されたリレーエージェント情報オプションにおける82と付番されたオプション(オプション82)の5と付番されたサブオプション(サブ5)に第2のIPアドレスを挿入する。リレーデバイス1は、ネットワーク全体に固有の第1のIPアドレスをアドレス要求パケットのゲートウェイIPアドレス(Gateway IP address,Giaddr)フィールドにカプセル化する。
段階903:リレーデバイスがIPv4 DHCPサービスデバイスのIPアドレスをアドレス要求パケットの送信先アドレスとしてカプセル化する。
本実施形態では、リレーデバイス1は、第2のIPアドレスが属しているインタフェースに対応するIPv4 DHCPサービスデバイスのIPアドレスを決定し、IPv4 DHCPサービスデバイスのIPアドレスをアドレス要求パケットの送信先IPv4アドレスとしてカプセル化し得る。
段階904:リレーデバイスが、アドレス要求パケットの送信先アドレスに基づいて、第1のトンネルまたは第2のトンネルを通じて、カプセル化したアドレス要求パケットをネットワークデバイスに転送する。
本実施形態では、リレーデバイス1は、ルーティングテーブルを検索し、ネクストホップが、DHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスであると決定し得る。リレーデバイス1は、外層IPアドレスおよび外層MACアドレスをアドレス要求パケットの外層にカプセル化し得る。外層IPアドレスは、送信元IPアドレス(リレーデバイスのトンネル終端IPアドレス)および送信先IPアドレス(ネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレス)を含み、外層MACアドレスは、送信元MACアドレス(リレーデバイスのMACアドレス)および送信先MACアドレス(アドレス要求パケットをネットワークデバイスのネクストホップに転送するために使用されるMACアドレス)を含む。次に、リレーデバイス1は、ルーティングテーブルを検索し、カプセル化したアドレス要求パケットをネットワークデバイスに送信する。
段階905:ネットワークデバイスがカプセル化したアドレス要求パケットを受信し、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットの送信先IPv4アドレスに基づいて、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットをIPv4 DHCPサービスデバイスに送信する。
本実施形態では、カプセル化したアドレス要求パケットを受信した後、ネットワークデバイスは、外層でカプセル化された外層IPアドレスの送信先IPアドレスがネットワークデバイスのIPアドレスであることを識別し、アドレス要求パケットのカプセル化を解いて、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットを取得し得る。次に、ネットワークデバイスは、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットをIPv4 DHCPサービスデバイスに送信する。
段階906:IPv4 DHCPサービスデバイスが、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットを受信し、IPv4アドレスをクライアントに割り当て、返信パケットを生成し、返信パケットをネットワークデバイスに送信する。
本実施形態では、アドレス要求パケットを受信した後、IPv4 DHCPサービスデバイスは、解析を通じて、オプション82のサブ5における第2のIPアドレスを取得し、IPv4 DHCPサービスデバイスによって格納されたアドレスプールから、同じネットワークセグメントに属しているIPアドレスを、クライアントの割り当てるIPアドレスとしての第2のIPアドレスとして決定し得のる。IPv4 DHCPサービスデバイスは返信パケットを生成し、返信パケットは、クライアントに割り当てるIPアドレスを含む。IPv4 DHCPサービスデバイスはさらに、GiaddrフィールドにおけるIPアドレス(すなわち、第1のIPアドレス)を返信パケットの送信先IPv4アドレスとしてカプセル化し得る。次に、IPv4 DHCPサービスデバイスは、返信パケットをネットワークデバイスに送信する。
段階907:ネットワークデバイスが、IPv4 DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信し、返信パケットの送信先IPv4アドレスに基づいて、送信先IPv4アドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定し、複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定し、第1のネクストホップアドレスに基づいて返信パケットをリレーデバイスに転送する。
段階907の手順は、図8の手順と全面的に同じである。本明細書では詳細を再度説明しない。
段階908:リレーデバイスが、第1のトンネル終端IPアドレスに基づいて、第1のトンネルを通じて、ネットワークデバイスによって送信された返信パケットを受信する。
段階909:リレーデバイスが、クライアントのものであり、返信パケットに対応するメディアアクセス制御MACアドレスに基づいて、返信パケット内にあり、DHCPサービスデバイスによってクライアントに割り当てられたIPv4アドレスをクライアントに送信する。
本実施形態では、リレーデバイス1は、確立された一時的ユーザテーブル内のMACアドレスおよびインタフェース名に基づいて、クライアントに割り当てられたIPv4アドレスを含む返信パケットをクライアントに送信し得る。このように、IPv4アドレスについて申し込むためにクライアントによって使用されたアドレス要求パケットは、返信パケットと同じリレーデバイスを通過し、そのため、返信パケットは迂回しない。したがって、クライアントのアクセスの安定性が向上し、目標エニキャストグループの別のリレーデバイスの帯域幅占有率およびCPU占有率も低減され得る。
図9では、アドレス要求パケットがリレーデバイス1に送信されることは、単に、説明のための一例として使用される。当然、同じ原理に基づいて、アドレス要求パケットは、リレーデバイス1を除く、目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスに送信される。詳細は、本願の本実施形態において説明しない。
さらに、理解を容易にするために、本願の一実施形態はさらに、図10に示されるIPv4アドレスについて申し込むためのパケット経路の図を提供する。矢印付きの黒色の実線はアドレス要求パケットの経路であり、矢印付きの黒色の破線は返信パケットの経路である。
IPv4アドレスについて申し込むシナリオにおいて、トンネル終端IPアドレスがIPv4アドレスであり得ることに留意すべきである。
クライアントがIPv6アドレスについて申し込むプロセスは、図11を参照して以下で説明する。処理は以下の通りである。
段階1101:リレーデバイスが、クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信する。
IPv6アドレスについて申し込みがなされる場合、アドレス要求パケットは要請(solicit)パケットである。
本実施形態では、クライアントがIPv6アドレスについて申し込むことを望む場合、クライアントはアドレス要求パケットを生成し、次に、ハッシュ原理を使用することによって目標エニキャストグループ内のリレーデバイス1を選択し得る。次に、クライアントは、アドレス要求パケットをリレーデバイス1に送信する。
段階1102:リレーデバイスが第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスをアドレス要求パケットにカプセル化する。
第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスはいずれもIPv6アドレスである。
本実施形態では、クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信した後、リレーデバイス1は、アドレス要求パケットを受信したインタフェースのIPアドレス(すなわち、第2のIPアドレス)を決定し、次に、一時的ユーザテーブルを生成する。一時的ユーザテーブルは、クライアントのMACアドレスおよびインタフェースのインタフェース名を含む。リレーデバイス1は、アドレス要求パケットを新たに構築されたリレー転送(relay-forward)パケットのリレーメッセージ(relay message)オプションにカプセル化し得る。リレーデバイス1は、ネットワーク全体に固有の第1のIPアドレスを送信元IPv6アドレスとしてカプセル化し、リレーデバイス1は、リンクアドレス(link-address)フィールド内の第2のIPアドレスをカプセル化する。
段階1103:リレーデバイスが、IPv6 DHCPサービスデバイスのIPアドレスをアドレス要求パケットの送信先アドレスとしてカプセル化する。
本実施形態では、リレーデバイス1は、第2のIPアドレスが属しているインタフェースに対応するIPv6 DHCPサービスデバイスのIPアドレスを決定し、IPv6 DHCPサービスデバイスのIPアドレスをアドレス要求パケットの送信先IPv6アドレスとしてカプセル化し得る。
段階1104:リレーデバイスが、カプセル化したアドレス要求パケットの送信先アドレスに基づいて、第1のトンネルまたは第2のトンネルを通じて、カプセル化したアドレス要求パケットをネットワークデバイスに転送する。
本実施形態では、リレーデバイス1は、ルーティングテーブルを検索し、ネクストホップが、IPv6 DHCPサービスデバイスに接続されたネットワークデバイスであると決定し得る。リレーデバイス1は、外層IPアドレスおよび外層MACアドレスをアドレス要求パケットの外層にカプセル化し得る。外層IPアドレスは、送信元IPアドレス(リレーデバイスのトンネル終端IPアドレス)および送信先IPアドレス(ネットワークデバイスのトンネル終端IPアドレス)を含み、外層MACアドレスは、送信元MACアドレス(リレーデバイスのMACアドレス)および送信先MACアドレス(アドレス要求パケットをネットワークデバイスのネクストホップに転送するために使用されるMACアドレス)を含む。次に、リレーデバイス1は、ルーティングテーブルを検索し、カプセル化したアドレス要求パケットをネットワークデバイスに送信する。
段階1105:ネットワークデバイスがカプセル化したアドレス要求パケットを受信し、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットの送信先IPv6アドレスに基づいて、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットをIPv6 DHCPサービスデバイスに送信する。
本実施形態では、カプセル化したアドレス要求パケットを受信した後、ネットワークデバイスは、外層でカプセル化された外層IPアドレスの送信先IPアドレスがネットワークデバイスのIPアドレスであることを識別し、アドレス要求パケットのカプセル化を解いて、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットを取得し得る。次に、ネットワークデバイスは、トンネルでカプセル解除されたアドレス要求パケットをIPv6 DHCPサービスデバイスに送信する。
段階1106:IPv6 DHCPサービスデバイスが、アドレス要求パケットを受信し、IPv6アドレスをクライアントに割り当て、返信パケットを生成し、返信パケットをネットワークデバイスに送信する。
本実施形態では、アドレス要求パケットを受信した後、IPv6 DHCPサービスデバイスはリレー転送パケットを解析して、解析を通じて要請パケットを取得し、要請パケットに対応する通知(advertise)応答パケットを生成し、通知応答パケットを返信パケットのリレーメッセージオプションにカプセル化し得る。IPv6 DHCPサービスデバイスは、リンクアドレスフィールドにカプセル化された第2のIPアドレスに基づいて、同じネットワークセグメント内のIPv6アドレスについてアドレスプールを検索し、クライアントに割り当てられるIPv6アドレスを決定する。IPv6 DHCPサービスデバイスは、第1のIPアドレスを返信パケットの送信先IPv6アドレスとしてカプセル化する。次に、IPv6 DHCPサービスデバイスは、返信パケットをネットワークデバイスに送信する。
段階1107:ネットワークデバイスが、IPv6 DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信し、返信パケットの送信先IPアドレスに基づいて、送信先IPアドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定し、複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定し、第1のネクストホップアドレスに基づいて返信パケットをリレーデバイスに転送する。
段階1107の手順は、図8の手順と全面的に同じである。本明細書では詳細を再度説明しない。
段階1108:リレーデバイスが、第1のトンネル終端IPアドレスに基づいて、第1のトンネルを通じて、ネットワークデバイスによって送信された返信パケットを受信する。
段階1109:リレーデバイスが、クライアントのものであり、返信パケットに対応するMACアドレスに基づいて、IPv6 DHCPサービスデバイスによってクライアントに割り当てられたIPv6アドレスを含む返信パケットをクライアントに送信する。
本実施形態では、リレーデバイス1は、確立された一時的ユーザテーブル内のMACアドレスおよびインタフェース名に基づいて、クライアントに割り当てられたIPv6アドレスを含む返信パケットをクライアントに送信し得る。このように、IPv6アドレスについて申し込むためにクライアントによって使用されたアドレス要求パケットは、返信パケットと同じリレーデバイスを通過し、そのため、返信パケットは迂回しない。したがって、クライアントのアクセスの安定性が向上し、目標エニキャストグループの別のリレーデバイスの帯域幅占有率およびCPU占有率も低減され得る。
図11では、アドレス要求パケットがリレーデバイス1に送信されることは、単に、説明のための一例として使用される。当然、同じ原理に基づいて、アドレス要求パケットはリレーデバイス1を除く、目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスに送信される。詳細は、本願の本実施形態において説明しない。
IPv6アドレスについて申し込むシナリオにおいて、トンネル終端IPアドレスがIPv4アドレスであり得るか、またはIPv6アドレスであり得ることに留意すべきである。
図12は、本願の一実施形態による、返信パケットを送信するための装置の構造の図である。装置は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを使用することによって、装置の一部または装置全体として実装され得る。本願の本実施形態で提供される装置は、本願の実施形態の図8、図9、および図11における手順を実装し得る。装置は、受信モジュール1210、決定モジュール1220、および送信モジュール130を含む。
受信モジュール1210は、DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信するように構成される。返信パケットの送信先アドレスはリレーデバイスの第1のIPアドレスであり、リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立され、クライアントは、IPアドレスについてDHCPサービスデバイスに申し込むクライアントである。受信モジュール1210は、段階801の受信機能および段階801に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよく、段階907の受信機能および段階907に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよく、段階1107の受信機能および段階1107に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよい。
決定モジュール1220は、返信パケットの送信先IPアドレスに基づいて、送信先IPアドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定し、複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定するように構成され、ここで、第1のネクストホップアドレスはリレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスとクライアントとの間で通信接続が確立される。決定モジュール1220は、段階802および段階803の決定機能ならびに段階802および段階803に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよく、段階907の決定機能および段階907に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよく、段階1107の決定機能および段階1107に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよい。
送信モジュール1230は、第1のネクストホップアドレスに基づいて、返信パケットをリレーデバイスに転送するように構成される。送信モジュール1230は、段階804の送信機能および段階804に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよく、段階907の送信機能および段階907に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよく、段階1107の送信機能および段階1107に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成されてもよい。
可能な実装形態では、第1のネクストホップアドレスはストレートスルーマークに対応し、決定モジュール1220は、ストレートスルーマークに基づいて複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定するように構成される。
可能な実装形態では、受信モジュール1210はさらに、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージを受信することであって、第1の経路広告メッセージが第1のIPアドレス、第1のトンネル終端IPアドレス、および第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークを含み、第1のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスである、受信することと、第1のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第1のネクストホップアドレスとして格納することと、ストレートスルーマークを第1のトンネル終端IPアドレスに追加することとを行うように構成される。
可能な実装形態では、受信モジュール1210はさらに、第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージを受信することであって、第2の経路広告メッセージが第1のIPアドレスおよび第2のトンネル終端IPアドレスを含み、第2のトンネルのトンネル終端がリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、第2のトンネル終端IPアドレスが、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである、受信することと、第2のトンネル終端IPアドレスを第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスとして格納することとを行うように構成される。
可能な実装形態では、受信モジュール1210はさらに、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネル、または第2のトンネルを通じて、リレーデバイスによって送信されたカプセル化したアドレス要求パケットを受信するように構成され、ここで、カプセル化したアドレス要求パケットの送信先アドレスはDHCPサービスデバイスのIPアドレスであり、送信モジュール1230はさらに、カプセル化したアドレス要求パケットをDHCPサービスデバイスに送信するように構成される。
本願の実施形態におけるモジュールへの分割は一例であり、単なる論理的な機能分割であり、代替的には実際の実装形態において他の分割であってもよい。さらに、本願の実施形態における機能モジュールはプロセッサに統合されてもよく、または、モジュールの各々が物理的に単独に存在してもよく、または、2つ以上のモジュールが1つのモジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、または、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてもよい。
図13は、本願の一実施形態による経路広告メッセージを送信するための装置の構造の図である。装置は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを使用することによって、装置の一部または装置全体として実装され得る。本願の本実施形態で提供される装置は、本願の実施形態の図7、図9、および図11における手順を実装し得る。装置は、生成モジュール1310および送信モジュール1320を含む。
生成モジュール1310は、複数の経路広告メッセージを生成するように構成される。複数の経路広告メッセージの各々は、リレーデバイスの第1のIPアドレスおよびリレーデバイスの1つのトンネル終端IPアドレスを含み、各経路広告メッセージは、リレーデバイスの異なるトンネル終端IPアドレスを含み、複数の経路広告メッセージにおける第1の経路広告メッセージに含まれるトンネル終端IPアドレスは第1のトンネル終端IPアドレスであり、第1のトンネル終端IPアドレスは、リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと、IPアドレスについて申し込むクライアントとの間で通信接続が確立される。生成モジュール1310は、段階701の生成段階および段階701に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成され得る。
送信モジュール1320は、第1の経路広告メッセージ内の第1のトンネル終端IPアドレスを使用することによって、返信パケットをリレーデバイスに送信するようネットワークデバイスに示すために、複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信するように構成される。返信パケットは、DHCPサービスデバイスをネットワークデバイスに送信し、返信パケットの送信先IPアドレスは第1のIPアドレスである。送信モジュール1320は、段階702の送信機能および段階702に含まれる暗示的な段階を実装するように具体的に構成され得る。
可能な実装形態では、図14に示されるように、装置は、第1のトンネル終端IPアドレスに基づいて、ネットワークデバイスによって送信された返信パケットを受信するように構成された受信モジュール1330をさらに含む。
送信モジュール1320はさらに、クライアントのものであり、返信パケットに対応するメディアアクセス制御MACアドレスに基づいて、返信パケット内にあり、DHCPサービスデバイスによってクライアントに割り当てられるIPアドレスをクライアントに送信するように構成される。
可能な実装形態では、第1の経路広告メッセージは、第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークをさらに含む。
可能な実装形態では、複数の経路広告メッセージは、第1の経路広告メッセージおよび第2の経路広告メッセージを含む。
送信モジュール1320は、第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信し、第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信するように構成され、ここで、第1のトンネルおよび第2のトンネルのトンネル終端はリレーデバイスおよびネットワークデバイスであり、第2のトンネル終端IPアドレスは、目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである。
可能な実装形態では、装置はさらに、クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信することと、第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスをアドレス要求パケットにカプセル化することであって、第2のIPアドレスは、リレーデバイスがアドレス要求パケットを受信するインタフェースのIPアドレスである、カプセル化することと、DHCPサービスデバイスのIPアドレスをアドレス要求パケットの送信先アドレスとしてカプセル化することとを行うようにさらに構成された受信モジュール1330を含む。
送信モジュール1320は、送信先アドレスに基づいて、第1のトンネルまたは第2のトンネルを通じて、カプセル化したアドレス要求パケットをネットワークデバイスに転送するようにさらに構成される。
本願の実施形態におけるモジュールへの分割は一例であり、単なる論理的な機能分割であり、代替的には実際の実装形態において他の分割であってもよい。さらに、本願の実施形態における機能モジュールはプロセッサに統合されてもよく、または、モジュールの各々が物理的に単独に存在してもよく、または、2つ以上のモジュールが1つのモジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、または、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてもよい。
前述の実施形態の全てまたは一部が、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用して実装されてよい。実装のためにソフトウェアが使用される場合、実施形態の全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がサーバまたは端末上にロードされて実行される場合、本発明の実施形態による手順または機能の全てまたは一部が生成される。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納され得るか、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送され得る。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸光ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線)または無線(例えば、赤外線、電波、またはマイクロ波)の方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、サーバまたは端末がアクセスできる任意の使用可能な媒体、または1つまたは複数の使用可能な媒体を統合した、サーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタルビデオディスク(Digital Video Disk,DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ))であり得る。
本願において、「第1」および「第2」などの用語は、基本的に同一の機能を有する同一の項目または同様の項目を区別するために使用される。「第1」、「第2」および「第n」の間には論理的または時系列的依存性が無く、数および実行順序は限定されないことが理解されるべきである。また、第1および第2などの用語が以下の説明において様々な要素を説明するために使用されているが、これらの要素は用語によって限定すべきでないことを理解するべきである。これらの用語は単に、ある要素を別の要素と区別するために使用される。例えば、様々な例の範囲から逸脱することなく、第1の画像はまた、第2の画像と称されてよく、同様に、第2の画像が第1の画像と称されてよい。第1の画像および第2の画像はいずれも画像であり得、いくつかの場合では、別個の異なる画像であり得る。
本願における「少なくとも1つ」という用語は、1つまたは複数を意味し、本願における「複数の」という用語は、2つ以上を意味する。例えば、「複数の第2パケット」は2つ以上の第2パケットを意味する。「システム」および「ネットワーク」という用語は、本明細書において交換可能に使用され得る。
明細書における様々な例の説明に使用される用語は単に、具体例を説明することを意図しており、制約を構成することは意図されていないことを理解するべきである。様々な例の説明および添付の特許請求の範囲で使用される「1つの(one)」(「a」および「an」)ならびに単数形の「the」という用語はまた、文脈が明確に別途特定しない限り、複数形を含むことが意図される。
本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連付けられた列挙項目における1つまたは複数の項目のいずれかまたは全ての可能な組み合わせを示し、含むことがさらに理解されるべきである。本明細書における「および/または」という用語は、関連する対象を説明するための関連付けを説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を表し得る:Aのみが存在する、AおよびBの両方が存在する、Bのみが存在する。さらに、本願における「/」という記号は、通常は、関連する対象間の「または」の関係を示す。
前述のプロセスのシーケンス番号は、本願の様々な実施形態における実行順序を意味するものではないことがさらに理解されるべきである。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、本願の実施形態の実装プロセスに対するなんらかの限定として解釈されるべきではない。
Aに基づいてBを決定することは、BがAのみに基づいて決定されたことを意味するものではないことが理解されるべきである。Bは、代替的には、Aおよび/または他の情報に基づいて決定され得る。
本明細書で使用される「include」(「includes」、「including」、「comprises」、および/または「comprising」とも称される)という用語は、述べられた特徴、整数、段階、動作、要素、および/または構成要素の存在を特定し、1つまたは複数の他の特徴、整数、段階、動作、要素、構成要素、および/または構成要素の存在または追加が排除されないことがさらに理解されるべきである。
本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連付けられた列挙項目における1つまたは複数の項目のいずれかまたは全ての可能な組み合わせを示し、含むことがさらに理解されるべきである。本明細書における「および/または」という用語は、関連する対象を説明するための関連付けを説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を表し得る:Aのみが存在する、AおよびBの両方が存在する、Bのみが存在する。さらに、本願における「/」という記号は、通常は、関連する対象間の「または」の関係を示す。
「場合(if)」という用語が、「とき(when)」(「とき(when)」または「の際(upon)」)、「決定に応じて(in response to determining)」、または「検出に応じて(in response to detecting)」を意味すると解釈され得ることがさらに理解されるべきである。同様に、文脈に応じて、「と決定された場合」または「(述べられた状態または事象)が検出された場合」という表現は、「と決定されたとき」もしくは「決定に応じて」または「(述べられた状態または事象)が検出されたとき」もしくは「(述べられた状態または事象)が検出されたことに応じて」を意味すると解釈され得る。
明細書を通じて言及される「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、または「可能な実装形態(possible implementation)」は、実施形態または実装形態に関連する特定の特徴、構造、または特性が本願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することが理解されるべきである。したがって、明細書を通じて出現する「一実施形態では(in one embodiment)」、「一実施形態では(in an embodiment)」、または「可能な実装形態では」は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、これらの特定の特徴、構造、または特性は、任意の適切な方法で1つまたは複数の実施形態において組み合わされ得る。
[他の考えられる項目]
[項目1]
動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サービスデバイスに接続されたネットワークデバイスに適用される、返信パケットを送信するための方法であって、
前記DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信する段階であって、前記返信パケットの送信先アドレスは、リレーデバイスの第1のインターネットプロトコルIPアドレスであり、前記リレーデバイスとクライアントとの間に通信接続が確立され、前記クライアントは、IPアドレスについて前記DHCPサービスデバイスに申し込むクライアントである、受信する段階と、
前記返信パケットの前記送信先IPアドレスに基づいて、前記送信先IPアドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定する段階と、
前記複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定する段階であって、前記第1のネクストホップアドレスが、前記リレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、前記リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと前記クライアントとの間で通信接続が確立されている、決定する段階と、
前記第1のネクストホップアドレスに基づいて前記返信パケットを前記リレーデバイスに転送する段階と、を備える、
方法。
[項目2]
前記第1のネクストホップアドレスがストレートスルーマークに対応し、前記複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定する前記段階が、
前記ストレートスルーマークに基づいて前記複数のネクストホップアドレスから前記第1のネクストホップアドレスを決定する段階を含む、
項目1に記載の方法。
[項目3]
前記方法が、
前記第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージを受信する段階であって、前記第1の経路広告メッセージが、前記第1のIPアドレス、前記第1のトンネル終端IPアドレス、および前記第1のトンネル終端IPアドレスに対応する前記ストレートスルーマークを含み、前記第1のトンネルのトンネル終端が、前記リレーデバイスおよび前記ネットワークデバイスである、受信する段階と、
前記第1のトンネル終端IPアドレスを前記第1のIPアドレスの前記第1のネクストホップアドレスとして格納する段階と、
前記ストレートスルーマークを前記第1のトンネル終端IPアドレスに追加する段階と、をさらに備える、
項目2に記載の方法。
[項目4]
前記方法が、
第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージを受信する段階であって、前記第2の経路広告メッセージが、前記第1のIPアドレスおよび前記第2のトンネル終端IPアドレスを含み、前記第2のトンネルのトンネル終端が、前記リレーデバイスおよび前記ネットワークデバイスであり、前記第2のトンネル終端IPアドレスが、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである、受信する段階と、
前記第2のトンネル終端IPアドレスを前記第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスとして格納する段階と、をさらに備える、
項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記方法が、
前記第1のトンネル終端IPアドレスが属している前記第1のトンネルまたは第2のトンネルを通じて、前記リレーデバイスによって送信されたカプセル化したアドレス要求パケットを受信する段階であって、前記カプセル化したアドレス要求パケットの送信先アドレスが、前記DHCPサービスデバイスのIPアドレスである、受信する段階と、
前記カプセル化したアドレス要求パケットを前記DHCPサービスデバイスに送信する段階と、をさらに備える、
項目4に記載の方法。
[項目6]
リレーデバイスに適用される、経路広告メッセージを送信するための方法であって、
複数の経路広告メッセージを生成する段階であって、前記複数の経路広告メッセージの各々が、前記リレーデバイスの第1のインターネットプロトコルIPアドレスおよび前記リレーデバイスの1つのトンネル終端IPアドレスを含み、各経路広告メッセージが、前記リレーデバイスの異なるトンネル終端IPアドレスを含み、前記複数の経路広告メッセージにおける第1の経路広告メッセージに含まれるトンネル終端IPアドレスが第1のトンネル終端IPアドレスであり、前記第1のトンネル終端IPアドレスが、前記リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと、IPアドレスについて申し込むクライアントとの間で通信接続が確立される、生成する段階と、
前記第1の経路広告メッセージ内の前記第1のトンネル終端IPアドレスを使用することによって前記リレーデバイスに返信パケットを送信するようネットワークデバイスに示すために、前記複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する段階であって、前記返信パケットが、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サービスデバイスによって前記ネットワークデバイスに送信され、前記返信パケットの送信先IPアドレスが前記第1のIPアドレスである、送信する段階と、
を備える、方法。
[項目7]
前記方法が、
前記第1のトンネル終端IPアドレスに基づいて、前記ネットワークデバイスによって送信された前記返信パケットを受信する段階と、
前記クライアントのものであり、前記返信パケットに対応するメディアアクセス制御MACアドレスに基づいて、前記返信パケット内にあり、前記DHCPサービスデバイスにより前記クライアントに割り当てられたIPアドレスを前記クライアントに送信する段階と、をさらに備える、
項目6に記載の方法。
[項目8]
前記クライアントに割り当てられた前記IPアドレスが、インターネットプロトコルバージョン4IPv4アドレスまたはインターネットプロトコルバージョン6IPv6アドレスである、項目7に記載の方法。
[項目9]
前記第1の経路広告メッセージが、前記第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークをさらに含む、項目6から8のいずれか一項に記載の方法。
[項目10]
前記複数の経路広告メッセージが前記第1の経路広告メッセージおよび第2の経路広告メッセージを含み、
前記複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信する前記段階が、
前記第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて前記第1の経路広告メッセージを前記ネットワークデバイスに送信する段階と、
第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて前記第2の経路広告メッセージを前記ネットワークデバイスに送信する段階であって、前記第1のトンネルおよび前記第2のトンネルのトンネル終端が前記リレーデバイスおよび前記ネットワークデバイスであり、前記第2のトンネル終端IPアドレスが、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである、送信する段階とを含む、
項目6から9のいずれか一項に記載の方法。
[項目11]
前記方法が、
前記クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信する段階と、
前記第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスを前記アドレス要求パケットにカプセル化する段階であって、前記第2のIPアドレスは、前記リレーデバイスが前記アドレス要求パケットを受信するインタフェースのIPアドレスである、カプセル化する段階と、
前記DHCPサービスデバイスのIPアドレスを前記アドレス要求パケットの送信先アドレスとしてカプセル化する段階と、
前記送信先アドレスに基づいて、前記第1のトンネルまたは前記第2のトンネルを通じて前記カプセル化したアドレス要求パケットを前記ネットワークデバイスに転送する段階と、
をさらに備える、項目10に記載の方法。
[項目12]
動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サービスデバイスに接続されたネットワークデバイスに適用される、返信パケットを送信するための装置であって、
前記DHCPサービスデバイスによって送信された返信パケットを受信するように構成された受信モジュールであって、前記返信パケットの送信先アドレスは、リレーデバイスの第1のインターネットプロトコルIPアドレスであり、前記リレーデバイスとクライアントとの間に通信接続が確立され、前記クライアントは、IPアドレスについて前記DHCPサービスデバイスに申し込むクライアントである、受信モジュールと、
前記返信パケットの前記送信先IPアドレスに基づいて、前記送信先IPアドレスに対応する複数のネクストホップアドレスを決定し、前記複数のネクストホップアドレスから第1のネクストホップアドレスを決定するように構成された決定モジュールであって、前記第1のネクストホップアドレスが、前記リレーデバイスの第1のトンネル終端IPアドレスであり、前記リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと前記クライアントとの間で通信接続が確立されている、決定モジュールと、
前記第1のネクストホップアドレスに基づいて前記返信パケットを前記リレーデバイスに転送するように構成された送信モジュールと、を備える、
装置。
[項目13]
前記第1のネクストホップアドレスがストレートスルーマークに対応し、前記決定モジュールが、前記ストレートスルーマークに基づいて前記複数のネクストホップアドレスから前記第1のネクストホップアドレスを決定するように構成される、項目12に記載の装置。
[項目14]
前記受信モジュールがさらに、
前記第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルを通じて第1の経路広告メッセージを受信することであって、前記第1の経路広告メッセージが、前記第1のIPアドレス、前記第1のトンネル終端IPアドレス、および前記第1のトンネル終端IPアドレスに対応する前記ストレートスルーマークを含み、前記第1のトンネルのトンネル終端が、前記リレーデバイスおよび前記ネットワークデバイスである、受信することと、
前記第1のトンネル終端IPアドレスを前記第1のIPアドレスの前記第1のネクストホップアドレスとして格納することと、
前記ストレートスルーマークを前記第1のトンネル終端IPアドレスに追加することと、を行うように構成される、
項目13に記載の装置。
[項目15]
前記受信モジュールが、
第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて第2の経路広告メッセージを受信することであって、前記第2の経路広告メッセージが、前記第1のIPアドレスおよび前記第2のトンネル終端IPアドレスを含み、前記第2のトンネルのトンネル終端が、前記リレーデバイスおよび前記ネットワークデバイスであり、前記第2のトンネル終端IPアドレスが、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである、受信することと、
前記第2のトンネル終端IPアドレスを前記第1のIPアドレスの第2のネクストホップアドレスとして格納することと、行うようにさらに構成される、
項目12から14のいずれか一項に記載の装置。
[項目16]
前記受信モジュールが、
前記第1のトンネル終端IPアドレスが属している前記第1のトンネルまたは第2のトンネルを通じて、前記リレーデバイスによって送信されたカプセル化したアドレス要求パケットを受信するようにさらに構成され、前記カプセル化したアドレス要求パケットの送信先アドレスが、前記DHCPサービスデバイスのIPアドレスであり、
前記送信モジュールが、前記カプセル化したアドレス要求パケットを前記DHCPサービスデバイスに送信するようにさらに構成される、
項目15に記載の装置。
[項目17]
リレーデバイスに適用される、経路広告メッセージを送信するための装置であって、
複数の経路広告メッセージを生成するように構成された生成モジュールであって、前記複数の経路広告メッセージの各々が、前記リレーデバイスの第1のインターネットプロトコルIPアドレスおよび前記リレーデバイスの1つのトンネル終端IPアドレスを含み、各経路広告メッセージが、前記リレーデバイスの異なるトンネル終端IPアドレスを含み、前記複数の経路広告メッセージにおける第1の経路広告メッセージに含まれるトンネル終端IPアドレスが第1のトンネル終端IPアドレスであり、前記第1のトンネル終端IPアドレスが、前記リレーデバイスが属している目標エニキャストグループ内の別のリレーデバイスのトンネル終端IPアドレスとは異なり、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスと、IPアドレスについて申し込むクライアントとの間で通信接続が確立される、生成モジュールと、
前記第1の経路広告メッセージ内の前記第1のトンネル終端IPアドレスを使用することによって前記リレーデバイスに返信パケットを送信するようネットワークデバイスに示すために、前記複数の経路広告メッセージをネットワークデバイスに送信するように構成された送信モジュールであって、前記返信パケットが、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サービスデバイスによって前記ネットワークデバイスに送信され、前記返信パケットの送信先IPアドレスが前記第1のIPアドレスである、送信モジュールと、
を備える、装置。
[項目18]
前記装置が、前記第1のトンネル終端IPアドレスに基づいて、前記ネットワークデバイスによって送信された前記返信パケットを受信するように構成された受信モジュールをさらに備え、
前記送信モジュールが、前記クライアントのものであり、前記返信パケットに対応するメディアアクセス制御MACアドレスに基づいて、前記返信パケット内にあり、前記DHCPサービスデバイスにより前記クライアントに割り当てられたIPアドレスを前記クライアントに送信するようにさらに構成される、
項目17に記載の装置。
[項目19]
前記第1の経路広告メッセージが、前記第1のトンネル終端IPアドレスに対応するストレートスルーマークをさらに含む、項目17または18に記載の装置。
[項目20]
前記複数の経路広告メッセージが第1の経路広告メッセージおよび前記第2の経路広告メッセージを含み、
前記送信モジュールが、
前記第1のトンネル終端IPアドレスが属している第1のトンネルと通じて前記第1の経路広告メッセージを前記ネットワークデバイスに送信することと、
第2のトンネル終端IPアドレスが属している第2のトンネルを通じて前記第2の経路広告メッセージを前記ネットワークデバイスに送信することであって、前記第1のトンネルおよび前記第2のトンネルのトンネル終端が前記リレーデバイスおよび前記ネットワークデバイスであり、前記第2のトンネル終端IPアドレスが、前記目標エニキャストグループ内の各リレーデバイスについて同じなトンネル終端IPアドレスである、送信することと、を行うように構成される、
項目17から19のいずれか一項に記載の装置。
[項目21]
前記装置が、
前記クライアントによって送信されたアドレス要求パケットを受信することと、
前記第1のIPアドレスおよび第2のIPアドレスを前記アドレス要求パケットにカプセル化する段階であって、前記第2のIPアドレスは、前記リレーデバイスが前記アドレス要求パケットを受信するインタフェースのIPアドレスである、カプセル化することと、
前記DHCPサービスデバイスのIPアドレスを前記アドレス要求パケットの送信先アドレスとしてカプセル化することと、を行うようにさらに構成された受信モジュールをさらに備え、
前記送信モジュールが、前記送信先アドレスに基づいて、前記第1のトンネルまたは前記第2のトンネルを通じて前記カプセル化したアドレス要求パケットを前記ネットワークデバイスに転送するようにさらに構成される、
項目20に記載の装置。
[項目22]
コンピューティングデバイスであって、プロセッサおよびメモリを備え、前記メモリがコンピュータ命令を格納し、前記プロセッサが、前記コンピュータ命令を実行して、項目1から5のいずれか一項に記載の方法を実装する、コンピューティングデバイス。
[項目23]
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータ命令を格納し、前記コンピュータ可読記憶媒体内のコンピュータ命令がコンピューティングデバイスによって実行されると、前記コンピューティングデバイスは、項目1から11のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能となるか、または、前記コンピューティングデバイスは、項目12から21のいずれか一項に記載の装置の機能を実装することが可能となる、コンピュータ可読記憶媒体。