JP2023510374A - ハイドロフルオロエーテル及びその使用方法 - Google Patents

ハイドロフルオロエーテル及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023510374000001
構造式(II)を有する化合物:[式中、Rは、H、CH、CF、CHCFCFH、又はCHCFCFCFCFHであり、Rfは、1個~4個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、Rf’は、CF又はCFCFであり、Rf”は、CF又はCFCFであり、但し、Rf’が、CFである場合、Rf”はCFであり、Rが、H又はCHである場合、Rfは、CFではない]。

Description

本発明は、ハイドロフルオロエーテル、それを含む作動流体、それを含むシステム及びデバイス、並びにその使用方法に関する。
様々なハイドロフルオロエーテル及びそれらの使用が、例えば、米国特許第5,718,293号、米国特許第5,925,611号、及び米国特許第6,046,368号に記載されている。
環境に優しい化合物の需要漸増にかんがみて、環境影響度を更に低減しつつ、多種多様な用途(例えば、熱伝達、浸漬冷却、発泡剤、溶媒洗浄、及び付着コーティング溶媒)の性能要件(例えば、不燃性、溶解力、安定性、及び作動温度範囲)を更に満たすか又はそれを超え、かつ費用効率よく製造することができる新規の作動流体の必要性が今なお存在することが認められる。
一般に、本開示は、酸素に結合した第三級ペルフルオロアルキル基を含有するハイドロフルオロエーテル化合物に関する。これらのハイドロフルオロエーテル化合物は、酸素に結合した第三級ペルフルオロアルキル基を含有しない関連するハイドロフルオロエーテル化合物と比較して、驚くほど高い加水分解性及び塩基安定性を示す。更に、本開示のハイドロフルオロエーテル化合物は、作動流体として有用な同等のフッ素化化合物(例えば、ペルフルオロ化炭化水素、又はハイドロフルオロカーボン、又は酸素に結合した三級ペルフルオロアルキル基を含有しないハイドロフルオロエーテル化合物)よりも短い大気寿命及びより低い地球温暖化係数を示す。
本明細書で使用する場合、「鎖状に連結されたヘテロ原子」は、炭素鎖(直鎖状若しくは分岐状又は環内)の少なくとも2個の炭素原子に結合して炭素-ヘテロ原子-炭素リンケージを形成する、炭素以外の原子(例えば、酸素、窒素、又は硫黄)を意味する。
本明細書で使用する場合、「フルオロ」(例えば、「フルオロアルケン」若しくは「フルオロアルケニル」若しくは「フルオロアルカン」若しくは「フルオロアルキル」若しくは「フルオロカーボン」の場合などの、基若しくは部分に関して)又は「フッ素化」は、(i)部分的にフッ素化されており、炭素に結合した少なくとも1個の水素原子が存在すること、又は(ii)ペルフルオロ化されていることを意味する。
本明細書で使用する場合、「ペルフルオロ」(例えば、「フルオロアルケン」若しくは「フルオロアルケニル」若しくは「フルオロアルカン」若しくは「フルオロアルキル」若しくは「フルオロカーボン」の場合などの、基若しくは部分に関して)又は「ペルフルオロ化」は、完全にフッ素化されており、別段の指示をされている場合を除き、フッ素で置き換えることが可能な、炭素に結合した水素原子が存在しないことを意味する。
本明細書で使用する場合、「アルキル」は、直鎖状、分岐状、又は環状であり得る原子価飽和炭素系骨格(すなわち、アルカンに由来する)から構成される分子断片を意味する。
本明細書で使用する場合、「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する炭素系骨格(すなわち、アルケン、ジエンなどに由来する)から構成される分子断片を意味し、アルケニル断片は、直鎖状、分岐状、又は環状であり得る。
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容が明確に別段の規定をしない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の実施形態で使用する場合、用語「又は」は、その内容が明確に別段の規定をしない限り、一般に「及び/又は」を含めた意味で用いる。
本明細書で使用する場合、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.8、4及び5を含む)。
別段の指示がない限り、本明細書及び実施形態で使用される量又は成分、特性の測定値などを表す全ての数は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解されるものとする。したがって、反対の指示がない限り、前述の明細書及び添付の実施形態のリストにおいて述べる数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変化し得る。最低でも、各数値パラメータは、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは請求項記載の実施形態の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
いくつかの実施形態では、本開示は、構造式(I)
Figure 2023510374000002
[式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個若しくは1個~2個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
Rfは、1個~9個、4個~8個、若しくは5個~8個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
を有する化合物を対象とする。
いくつかの実施形態では、Rは、CH、又はCHCHであり得る。いくつかの実施形態では、Rは、1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり得る。
いくつかの実施形態では、R’及びR”のうちの少なくとも1つは、2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基(すなわち、ペルフルオロエチル基)である。
いくつかの実施形態では、R’及びR”の両方は、2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基(すなわち、ペルフルオロエチル基)である。
上記の実施形態のいずれかにおいて、Rfは、鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み得る。上記の実施形態のいずれかにおいて、Rfは、鎖状に連結された窒素ヘテロ原子を含み得る。上記の実施形態のいずれかにおいて、Rfは、鎖状に連結された酸素ヘテロ原子を含み得る。上記の実施形態のいずれかにおいて、Rfは、鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子を含み得る。
以下で非常に詳細に論じられるように、構造式(I)内の化合物のサブセットは、特に費用効率よく製造され得る。そのような化合物は、構造式(II):
Figure 2023510374000003
[式中、Rは、H、CH、CF、CHCFCFH、又はCHCFCFCFCFHであり、
fは、1個~4個若しくは2個~4個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、
f’は、CF又はCFCFであり、
f”は、CF又はCFCFであり、
但し、Rf’が、CFである場合、Rf”はCFであり、Rが、H又はCHである場合、Rfは、CFではない]
を有することができる。
いくつかの実施形態では、RはH又はCHである。
様々な実施形態では、構造式(I)及び(II)の化合物の代表例としては、以下が挙げられる:
Figure 2023510374000004
[式中、「Me」は、メチル基(CH)であり、「Et」は、エチル基(CHCH)である]。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物(すなわち、構造式(I)又は(II)を有する化合物)におけるフッ素含有量は、化合物をASTM D-3278-96 e-1試験法(「Flash Point of Liquids by Small Scale Closed Cup Apparatus」)による不燃性とするのに十分であり得る。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物(すなわち、構造式(I)及び(II)のtert-フルオロアルキル含有ハイドロフルオロエーテル)は、広い動作温度範囲にわたって有用であり得る。この点に関して、いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、摂氏30、40、50、60、70、80、又は90度以上かつ摂氏290、270、250、230、210、190、170、150、130、120、110、100、90、又は80度以下の沸点を有し得る。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、疎水性であり、比較的化学反応性に乏しく、熱的に安定であり得る。フッ素化化合物は、環境への影響が少ない場合がある。この点に関して、本開示のフッ素化化合物は、500、300、200、100、50、10未満、又は1未満の地球温暖化係数(GWP、100年ITH)を有し得る。本明細書で使用する場合、GWPは、化合物の構造に基づく化合物の地球温暖化係数の相対的尺度である。化合物のGWPは、1990年に気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)によって規定され、2007年に改訂されており、特定の積分期間(integration time horizon、ITH)にわたる、1キログラムのCO放出による温暖化に対する、1キログラムの化合物放出による温暖化として計算される。
Figure 2023510374000005
この式中、aは大気中の化合物の単位質量増加当たりの放射強制力(その化合物のIR吸光度に起因する大気を通る放射束の変化)であり、Cは化合物の大気濃度であり、τは化合物の大気寿命であり、tは時間であり、iは対象化合物である。通例許容されるITHは、短期間の効果(20年間)と長期間の効果(500年間以上)との間の折衷点を表す100年間である。大気中の有機化合物iの濃度は、擬一次速度論(すなわち、指数関数的減衰)に従うと仮定される。同じ時間間隔のCOの濃度は、大気からのCOの交換及び除去に関する、より複雑なモデルを組み込む(Bern炭素循環モデル)。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、非プロトン性有機溶媒(例えば、ジグリム、テトラグリム、N,N-ジメチルホルムアミド、又はN-メチルピロリジン)中のKF又はCsFなどの金属フッ化物触媒/試薬([M]F)の存在下で、テトラフルオロエチレン(TFE)又はペルフルオロアルキルトリメチルシランと組み合わせて、それらのそれぞれのペルフルオロ化酸フッ化物又はケトンから調製することができる。次いで、金属ペルフルオロアルコキシド中間体を、求電子性R-X(例えば、ヨードメタン、ブロモメタン、硫酸ジメチル、ヨードエタン、ブロモエタン、硫酸ジエチル、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチルトリフルオロメタンスルホネート、及び2,2,2-トリフルオロエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン-1-スルホネート)の添加によってクエンチし、所望の組成物を得ることができる。ペルフルオロ化酸フッ化物、ペルフルオロケトン、及びテトラフルオロエチレン(TFE)などの容易に入手可能で低コストのフルオロケミカル構築ブロックは、本開示の組成物を費用効率の高い作動流体にする。更に、KF及びアルキル化試薬(例えば、硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル)などの安価なフッ化物塩の使用は、本開示の化合物の低コスト合成を更に支援する。
いくつかの実施形態では、本開示は、上述の化合物のうちの1つ以上を主要成分として含む作動流体を、更に対象とする。例えば、作動流体は、上述の化合物を、作動流体の総重量に基づいて少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、又は少なくとも99重量%含んでもよい。作動流体は、本開示の化合物に加えて、次の成分:アルコール、エーテル、アルカン、アルケン、ハロアルケン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロ化第三級アミン(perfluorinated tertiary amines)、ペルフルオロエーテル、シクロアルカン、エステル、ケトン、オキシラン、芳香族、シロキサン、ハイドロクロロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロオレフィン、ハイドロクロロフルオロオレフィン、スルホン、又はこれらの混合物のうちの1つ以上を、作動流体の総重量に基づいて、合計で最大75重量%、最大50重量%、最大30重量%、最大20重量%、最大10重量%、又は最大5重量%含んでもよい。そのような追加構成成分は、組成物の特性を、特定の用途向けに改変又は強化するために選択できる。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物(又はそれを含有する作動流体)は、様々な用途において、熱伝達剤として使用することができる(例えば、ドライエッチャー、集積回路試験器、フォトリソグラフィ露光工具(ステッパー)、アッシャー、化学蒸着設備、自動試験設備(プローバー)、物理蒸着設備(例えば、スパッタリング装置)、並びに気相はんだ付け流体及び熱衝撃流体などを含めた、半導体産業における集積回路用工具の冷却又は加熱のため)。
いくつかの実施形態では、本開示は更に、デバイスと、デバイスに又はデバイスから熱を伝達するための機構と、を含む、熱伝達のための装置を対象とする。熱を伝達するための機構は、1つ以上の本開示の化合物を含む熱伝達流体又は作動流体を含み得る。
提供される熱伝達のための装置はデバイスを含んでもよい。デバイスとは、冷却、加熱又は所定の温度若しくは温度範囲に維持される構成要素、加工対象物、アセンブリ等であってもよい。このようなデバイスには、電気構成要素、機械構成要素及び光学構成要素が含まれる。本開示のデバイスの例としては、マイクロプロセッサ、半導体デバイスを製造するために使用されるウエハ、電力制御半導体、配電スイッチギヤ、電力変圧器、回路基板、マルチチップモジュール、パッケージ化された及びパッケージ化されていない半導体デバイス、レーザー、化学反応器、燃料電池、熱交換器、並びに電気化学セルが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、デバイスは、冷却器、加熱器、又はそれらの組み合わせを含み得る。
更に他の実施形態において、デバイスは、マイクロプロセッサを含めたプロセッサのような、電子デバイスを含み得る。これらの電子デバイスはより強力になるにつれて、単位時間当たりに産生される熱量が増加する。したがって、熱伝達の機構は、プロセッサの性能において重要な役割を果たす。熱伝達流体は、典型的には、良好な熱伝達性能、良好な電気的適合性(冷却板を採用するものなどの「間接接触」用途で使用する場合であっても)、並びに低い毒性、低い燃焼性(又は不燃性)、及び小さい環境影響を有する。良好な電気的適合性には、熱伝達流体候補が、高誘電強度、高体積抵抗率、及び極性物質に対する乏しい溶解性を示すことを要する。加えて、熱伝達流体は、良好な機械的適合性を示すべきであり、すなわち、典型的な構成材料に悪影響を及ぼすべきではなく、低温動作中の流動性を維持するために低い流動点及び低い粘度を有するべきである。
提供される装置は、熱を伝達するための機構を含んでもよい。その機構は、熱伝達流体を含んでもよい。熱伝達流体は、1つ以上の本開示のフッ素化芳香族を含んでもよい。デバイスと熱接触するように熱伝達機構を配置することによって、熱を伝達し得る。熱伝達機構は、デバイスと熱接触するように配置されるとき、デバイスから熱を除去するか、若しくはデバイスに熱を供給するか、又は選択された温度若しくは温度範囲にデバイスを維持する。熱流の方向(デバイスから又はデバイスに)は、デバイスと熱伝達機構との間の相対的温度差によって決定される。
熱伝達機構としては、これらに限定されるものではないが、ポンプ、弁、流体収納システム、圧力制御システム、凝縮器、熱交換器、熱源、ヒートシンク、冷蔵システム、能動型温度制御システム及び受動型温度制御システムを含む、熱伝達流体を管理するための設備を挙げることができる。好適な熱伝達機構の例としては、プラズマ化学蒸着(PECVD)ツールの温度制御ウエハチャック、ダイ性能試験のための温度制御試験ヘッド、半導体プロセス装置内の温度制御作動領域、熱衝撃試験槽液体収容容器及び恒温槽が挙げられるが、これらに限定されない。エッチャー、アッシャー、PECVDチャンバ、気相はんだ付けデバイス、及び熱衝撃試験器等の一部の系では、所望の動作温度の上限は、170℃、200℃、又は更には230℃の高温であり得る。
熱伝達機構をデバイスと熱連通して配置することによって、熱を伝達し得る。熱伝達機構は、デバイスと熱連通して配置されるとき、デバイスから熱を除去するか、若しくはデバイスに熱を供給するか、又は選択された温度若しくは温度範囲にデバイスを維持する。熱流の方向(デバイスから又はデバイスに)は、デバイスと熱伝達機構との間の相対的温度差によって決定される。提供される装置として、冷蔵システム、冷却システム、試験装置及び機械加工装置も挙げることができる。いくつかの実施形態では、提供される装置は、恒温槽又は熱衝撃試験槽であり得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、1つ以上の本開示の化合物と、1つ以上の共溶媒と、を含む、洗浄組成物に関する。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、本開示の化合物及び共溶媒の総重量に基づいて、50重量%超、60重量%超、70重量%超、又は80重量%超の量で存在してもよい。
様々な実施形態において、洗浄組成物は、界面活性剤を更に含んでもよい。好適な界面活性剤としては、特にハイドロフルオロエーテルに十分に可溶性である界面活性剤及び汚れを溶解、分散又は排除することによって汚れの除去を促進する界面活性剤が挙げられる。1つの有用な分類の界面活性剤は、約14未満の親水性-親油性バランス(hydrophilic-lipophilic balance、HLB)値を有する非イオン性界面活性剤である。例としては、エトキシ化アルコール、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化脂肪酸、アルキルアリー(alkylary)スルホネート、グリセロールエステル、エトキシ化フルオロアルコール、及びフッ素化スルホンアミドが挙げられる。1種の界面活性剤が油性汚れの除去を促進するために洗浄組成物に添加され、別の界面活性剤が水溶性の汚れの除去を促進するために添加された、相補的特性を有する界面活性剤の混合物を使用してもよい。界面活性剤は、使用する場合、汚れ除去を促進するのに十分な量で添加することができる。典型的には、界面活性剤は、洗浄組成物の約0.1重量%~5.0重量%の量、好ましくは約0.2重量%~2.0重量%の量で添加される。
例示的な実施形態では、共溶媒としては、アルコール、エーテル、アルカン、アルケン、ハロアルケン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロ化第三級アミン、ペルフルオロエーテル、シクロアルカン、エステル、ケトン、オキシラン、芳香族、ハロ芳香族、シロキサン、ハイドロクロロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン、ハイドロクロロオレフィン、ハイドロクロロフルオロオレフィン、又はこれらの混合物を挙げることができる。洗浄組成物に使用できる共溶媒の代表例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t-ブチルアルコール、メチルt-ブチルエーテル、メチルt-アミルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、シクロヘキサン、2,2,4-トリメチルペンタン、n-デカン、テルペン(例えば、a-ピネン、カンフェン、及びリモネン)、トランス-1,2-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、メチルシクロペンタン、デカリン、デカン酸メチル、酢酸t-ブチル、酢酸エチル、フタル酸ジエチル、2-ブタノン、メチルイソブチルケトン、ナフタレン、トルエン、p-クロロベンゾトリフルオライド、トリフルオロトルエン、ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロヘプタン、ペルフルオロオクタン、ペルフルオロトリブチルアミン、ペルフルオロ-N-メチルモルホリン、ペルフルオロ-2-ブチルオキサシクロペンタン、塩化メチレン、クロロシクロヘキサン、1-クロロブタン、1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン、1,1,1-トリフルオロ-2,2-ジクロロエタン、1,1,1,2,2-ペンタフルオロ-3,3-ジクロロプロパン、1,1,2,2,3-ペンタフルオロ-1,3-ジクロロプロパン、2,3-ジヒドロペルフルオロペンタン、1,1,1,2,2,4-ヘキサフルオロブタン、1-トリフルオロメチル-1,2,2-トリフルオロシクロブタン、3-メチル-1,1,2,2-テトラフルオロシクロブタン、1-ヒドロペンタデカフルオロヘプタン、又はこれらの混合物が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本開示は、基材を洗浄するためのプロセスに関する。洗浄プロセスは、汚染された基材を上述の洗浄組成物と接触させることによって、行うことができる。本開示の化合物は、単独で用いることも、互いとの混合物若しくは他の一般に使用されている洗浄溶媒(例えば、アルコール、エーテル、アルカン、アルケン、ハロアルケン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロ化第三級アミン、ペルフルオロエーテル、シクロアルカン、エステル、ケトン、オキシラン、芳香族、ハロ芳香族、シロキサン、ハイドロクロロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン、ハイドロクロロオレフィン、ハイドロクロロフルオロオレフィン、又はそれらの混合物)との混合物で用いることができる。このような共溶媒は、特定の用途のために洗浄組成物の溶解特性を改変又は向上するように選択でき、得られる組成物が引火点を持たないような比率(ハイドロフルオロオレフィン化合物に対する共溶媒の比率)で用いることができる。特定の用途に望ましい場合、洗浄組成物は、1つ以上の溶解又は分散された気体、液体又は固体添加剤(例えば、二酸化炭素ガス、界面活性剤、安定剤、酸化防止剤又は活性炭)を更に含有することができる。
いくつかの実施形態において、本開示は、1つ以上の本開示の化合物と、任意に1つ以上の界面活性剤と、を含む、洗浄組成物に関する。好適な界面活性剤としては、本開示の化合物に十分に可溶性である界面活性剤、及び汚れを溶解、分散又は排除することによって汚れの除去を促進する界面活性剤が挙げられる。1つの有用な分類の界面活性剤は、約14未満の親水性-親油性バランス(hydrophilic-lipophilic balance、HLB)値を有する非イオン性界面活性剤である。例としては、エトキシ化アルコール、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化脂肪酸、アルキルアリールスルホネート、グリセロールエステル、エトキシ化フルオロアルコール及びフッ素化スルホンアミドが挙げられる。一界面活性剤が油性汚れの除去を促進するために洗浄組成物に添加され、別の界面活性剤が水溶性の汚れの除去を促進するために添加された、相補的特性を有する界面活性剤の混合物を使用してもよい。界面活性剤は、使用する場合、汚れ除去を促進するのに十分な量で添加することができる。典型的には、界面活性剤は、洗浄組成物の0.1重量%~5.0重量%又は0.2重量%~2.0重量%の量で添加されてもよい。
本開示の洗浄プロセスを用いて、基材の表面から大部分の汚染物質を溶解又は除去することもできる。例えば、軽質炭化水素汚染物質などの物質;鉱油及びグリースなどの高分子量炭化水素汚染物質;ペルフルオロポリエーテル、ブロモトリフルオロエチレンオリゴマー(ジャイロスコープ流体)、及びクロロトリフルオロエチレンオリゴマー(油圧油、潤滑剤)などのフルオロカーボン汚染物質;シリコーン油及びグリース;はんだフラックス;微粒子;水;並びに、精密、電子、金属、及び医療機器の洗浄で遭遇するその他の汚染物質を除去することができる。
洗浄組成物は、気体状態又は液体状態のいずれか(又は両方)で使用することができ、基材と「接触させる」ための既知技法又は将来の技法のいずれかを用いることができる。例えば、液体洗浄組成物を基材上に噴霧若しくははけ塗りすることができ、気体洗浄組成物を基材全体に吹き付けることができ、又は基材を気体若しくは液体組成物のいずれかにさらすことができる。高温、超音波エネルギー及び/又は撹拌を使用して、洗浄を促進することができる。様々な異なる溶媒洗浄技術が、B.N.EllisによってCleaning and Contamination of Electronics Components and Assemblies,Electrochemical Publications Limited,Ayr,Scotland,182~94(1986)に記載されている。
有機基材及び無機基材の両方を本開示のプロセスによって洗浄することができる。基材の代表例としては、金属、セラミック、ガラス、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマー、天然繊維(及び天然繊維に由来する布地)、例えば、綿、絹、毛皮、スエード、革、リネン及びウール、合成繊維(及び布地)、例えば、ポリエステル、レーヨン、アクリル、ナイロン又はこれらの混紡、天然繊維と合成繊維との混紡を含む布地、並びに先述の材料の複合材が挙げられる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、電子部品(例えば回路基板)、光媒体若しくは磁気媒体、又は医療機器の精密洗浄に使用され得る。
電気化学セル(例えば、リチウムイオン電池)は、ハイブリッド及び電動ビークル(electric vehicles)から、電動工具、ポータブルコンピュータ、及びモバイルデバイスにわたる膨大な電子デバイス及び電気デバイスにおいて、世界的に広く使用されている。リチウムイオン電池は、一般に安全かつ信頼のおけるエネルギー貯蔵デバイスであるが、一定の条件下では、熱暴走として知られる破局的故障を受ける。熱暴走は、熱によって引き起こされる一連の内部発熱反応である。過剰な熱の生成は、過充電、過熱、又は内部電気短絡が原因となり得る。内部短絡は、典型的には、製造欠陥又は不純物、樹枝状リチウム形成、及び機械的損傷によって引き起こされる。典型的には、充電デバイス及び電池パック中には、過充電又は過熱の事象において電池を無効にする保護回路があるが、これは内部欠陥又は機械的損傷によって引き起こされる内部短絡から電池を保護することができない。
電気化学セルのパック(例えば、リチウムイオン電池パック)のための熱管理システムは、パック内のセルのサイクル寿命を最大化するために必要とされることが多い。この種類のシステムは、パック内の各セルを均一な温度に維持する。高温によって、リチウムイオン電池の容量低下速度及びインピーダンスが増加し得る一方で、それらの耐用年数が減少し得る。理想的には、電池パック内の個々のセルはそれぞれ、同じ周囲温度にある。
電池の直接接触流体浸漬は、突発的な熱暴走事象を低確率に軽減することができるが、リチウムイオン電池パックの効率的な通常動作のために必要とされる継続的な熱管理も実現する。このタイプの用途は、熱交換システムと共に流体を使用して所望の動作温度範囲を維持するとき、熱管理を提供する。しかしながら、任意のセルの機械的損傷又は内部短絡の事象において、流体は、蒸発冷却を介した、熱暴走事象の、パック内の隣接するセルへの伝播又はカスケージングも防止し、それによって複数のセルが関わる突発的熱暴走事象のリスクが大幅に軽減されると考えられる。電池の浸漬冷却及び熱管理は、単相又は二相浸漬冷却用に設計されたシステムを使用して達成することができる。いずれのシナリオにおいても、流体は、電池の温度の増減を維持するために電池と熱連通して配置されている(すなわち、流体を介して熱が電池へ又は電池から伝達され得る)。
いくつかの実施形態では、本開示は、電気化学セルのパック(例えば、リチウムイオン電池パック)のための熱管理システムを対象とする。このシステムは、リチウムイオン電池パックと、リチウムイオン電池パックと熱連通している作動流体とを含み得る。作動流体は、本開示の化合物又は作動流体のうちの1つ以上を含んでもよい。
本開示の化合物は、単独で又は組み合わせて、熱管理を提供し、極端な動作条件下で最適な部品性能を維持するために、直接接触によって様々な電子部品(例えば、サーバコンピュータ)から熱を伝達するための流体として採用され得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、コンピュータサーバを含めた電子デバイスのための二相浸漬冷却流体としての本開示の化合物又は作動流体の使用を説明する。大規模コンピュータサーバシステムは著しいワークロードを実行し、その稼働中に大量の熱を産生し得る。熱のかなりの部分は、これらのサーバの稼働によって産生される。産生された大量の熱に部分的に起因して、これらのサーバは典型的にはラックマウントされ、内部ファン及び/又はラックの後部若しくはサーバエコシステム内の他の場所に取り付けられたファンを介して空冷される。ますます多くの処理及びストレージリソースへのアクセスの必要性が拡大し続けているので、サーバシステムの密度(すなわち、単一のサーバに配置された処理能力及び/若しくはストレージの量、単一のラック内に配置されたサーバの数、並びに/又は単一のサーバファームに配備されたサーバ及び若しくはラックの数)が増加し続けている。これらのサーバシステムにおける処理又はストレージ密度を高めたいという要望により、結果として生じる熱的課題は、依然として大きな障害となっている。従来の空冷システム(例えば、ファンベース)は大量の電力を必要とし、そのようなシステムを駆動するために必要とされる電力のコストは、サーバ密度の増加と共に指数関数的に増加する。したがって、現代サーバシステムの所望の処理及び/又はストレージ密度の増加を可能にしながら、サーバを冷却するための効率的な低電力使用システムが必要とされている。
二相浸漬冷却は、液体(冷却流体)を気体に気化させるプロセスにおいて吸収される熱(すなわち、気化熱)に依存する、高性能サーバコンピューティング市場のための新しい冷却技術である。この用途において使用される流体は、用途において実行可能であるためには、一定の要件を満たす必要がある。例えば、動作中の沸騰温度は、例えば45℃~75℃の範囲内であるべきである。一般に、この範囲は、熱が最終的なヒートシンク(例えば、外気)に効率的に放熱されることを可能にしながら、サーバ構成要素を十分に冷たい温度に維持することに対応する。流体は、構成体及び電気構成要素の材料と適合するように不活性である必要がある。流体は、水等の通常の汚染物質と反応しないように、又は動作中に流体をスクラブするために使用され得る活性炭又はアルミナ等の試薬と反応しないように、安定なものであるべきである。親化合物及びその分解生成物の地球温暖化係数(GWP、100年ITH)及びオゾン破壊係数(ODP)は、許容限度より下、例えば、それぞれ2000、1000、800、600未満のGWP、及び0.01未満のODPであるべきである。本開示の化合物は一般に、これらの要件を満たす。
別の実施形態では、本開示は、電子機器のための単相浸漬冷却流体としての本開示の化合物又は作動流体の使用を説明する。単相浸漬冷却は、コンピュータサーバの冷却において長い歴史がある。単相浸漬において相転移はない。その代わりに、液体は、それぞれコンピュータハードウェア及び熱交換器に流れるか、圧送される際に温められ、冷却され、それによってサーバから熱を伝達する。サーバの単相浸漬冷却に使用する流体は、典型的には、蒸発損失を制限するために約75℃を超える高い沸騰温度を有することを除いて、上に概説したものと同じ要件を満たさなければならない。
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の化合物又は作動流体を含む、浸漬冷却システムを対象とし得る。一般的に、浸漬冷却システムは、1つ以上の熱を産生する構成要素を冷却するための二相気化凝縮冷却容器として稼働し得る。いくつかの実施形態では、二相浸漬冷却システムは、内部空間を有するハウジングを含んでもよい。内部空間の下部体積内に、上部液体表面(すなわち、液相の最上部レベル)を有する作動流体の液相が配置されてもよい。内部空間はまた、液体表面からハウジングの上部まで延びる上部体積を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、熱を産生する構成要素は、作動流体の液相に少なくとも部分的に浸漬される(及び完全に浸漬されるまで)ように、内部空間内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、熱を産生する構成要素は、コンピュータサーバなどの1つ以上の電子デバイスを含み得る。
様々な実施形態において、熱交換器(例えば、凝縮器)は、上部体積内に配置されてもよい。一般に、熱交換器は、熱を産生する要素によって生成する熱の結果として発生する作動流体の気相を凝縮することができるように構成されてもよい。例えば、熱交換器は、作動流体の気相の凝縮温度よりも低い温度で維持される外部表面を有してもよい。この点に関して、作動流体の上昇気相が熱交換器と接触する際に熱交換器に潜熱を放出することによって、熱交換器で、上昇気相を液相又は凝縮物に再凝縮することができる。次いで、得られた凝縮物を、下部体積に配置された液相に戻すことができる。
いくつかの実施形態において、本開示は、単相浸漬冷却によって動作する浸漬冷却システムを対象とすることができる。一般的に、単相浸漬冷却システムは、作動流体の液相に少なくとも部分的に浸漬される(及び完全に浸漬されるまで)ように、それがハウジングの内部空間内に配置された熱を産生する構成要素を含むことができるという点で二相システムの場合と同様である。単相システムは、ポンプ及び熱交換器を更に含んでもよく、ポンプは、作動流体を、熱を産生する構成要素及び熱交換器に、並びに熱を産生する構成要素及び熱交換器から動かすように動作し、熱交換器は作動流体を冷却するように動作する。熱交換器は、ハウジングの内部又はハウジングの外部に配置されてもよい。
いくつかの実施形態では、本開示は、電子部品を冷却するための方法を対象とすることができる。一般的に、本方法は、本開示の化合物又は作動流体を含む液体中に熱を産生する電子部品(例えば、コンピュータサーバ)を少なくとも部分的に浸漬することを含み得る。本方法は、本開示の化合物又は作動流体を使用して、熱を産生する電子部品から熱を伝達することを更に含み得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、消火組成物を対象とする。組成物は、1つ以上の本開示の化合物と1つ以上の共消火剤を含んでもよい。
例示的な実施形態において、共消火剤としては、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル、ハイドロフルオロポリエーテル、クロロフルオロカーボン、ブロモフルオロカーボン、ブロモクロロフルオロカーボン、ハイドロブロモカーボン、ヨードフルオロカーボン、フッ素化ケトン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル、ハイドロフルオロポリエーテル、クロロフルオロカーボン、ブロモフルオロカーボン、ブロモクロロフルオロカーボン、ヨードフルオロカーボン、ハイドロブロモフルオロカーボン、フッ素化ケトン、ハイドロブロモカーボン、フッ素化オレフィン、ハイドロフルオロオレフィン、フッ素化スルホン、フッ素化ビニルエーテル、不飽和フルオロエーテル、ブロモフルオロオレフィン、クロロフルオロオレフィン、ヨードフルオロオレフィン、フッ素化ビニルアミン、フッ素化アミノプロペン及びこれらの混合物を挙げることができる。
そのような共消火剤を選択し、消火能力を強化するか、又は特定の種類(又は規模若しくは場所)の火災用に消火組成物の物理的特性を変更する(例えば、噴射剤として機能することによって導入速度を変更する)ことができ、好ましくは、得られる組成物が空気中に可燃性混合物を形成しないような比率(ハイドロフルオロオレフィン化合物に対する共消火剤の比率)で利用することができる。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物及び共消火剤は、鎮火又は消火に十分な量で消火組成物中に存在し得る。本開示の化合物及び共消火剤は、約9:1~約1:9の重量比であり得る。
本開示の目的及び利点を、以下の例示的な実施例によって更に例示する。別途断りのない限り、実施例及び本明細書のその他の部分における、全ての部、百分率、比などは重量によるものであり、実施例で使用した全ての試薬は、一般的な化学物質供給元、例えば、Sigma-Aldrich Corp.(Saint Louis,MO,US)などから入手したもの、若しくは入手可能なものであるか、又は通常の方法によって合成することができる。
以下の略語を本明細書で使用する:mL=ミリリットル、L=リットル、mol=モル、mmol=ミリモル、min=分、h又はhr=時、sec=秒、g=グラム、℃=摂氏度、mp=融点、cSt=センチストークス。「RT」又は「室温」は、およそ20~25℃の周囲温度を指し、平均は23℃である。
Figure 2023510374000006
Figure 2023510374000007
試料調製
実施例1:1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-メトキシ-3-(トリフルオロメチル)ブタン)
Figure 2023510374000008
試験方法A:4L(7.42Lの正味容積)のステンレス鋼ケトルに、ジグリム(994g、7.4mol;カールフィッシャー法の70ppm水分の意味における滴定に従って含有)、フッ化セシウム(184g、1.2mol)、及びα-ピネン(1g、0.01mol)を充填した。400rpmで撹拌しながら114時間以内に、TFE(180g、1.8mol)及びヘキサフルオロアセトン(206g、1.2mol)を、一定圧プラトー(8.1bar→1.8bar)が観測されるまで90℃で反応させた。次いで、温度を室温まで冷却し、得られた撹拌混合物をNガスでスパージして、いかなる過剰のTFEも除去した。次いで、反応器を排出させて、ジグリム中Cs[(CF(C)CO](356g、0.85mol、71%収率)の溶液を得て、これは、19F NMRによって及びセシウム塩のHSOによる酸性化を介したGC-MSによって確認された。Cs[(CF(C)CO]を、更に精製することなく次の工程で使用した。
磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた3つ口フラスコに、1,1,1,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブタン-2-オレートセシウム塩(300gのジグリム中33重量%溶液、237mmol)を充填した。得られた反応混合物を70℃まで加熱し、続いてヨードメタン(17mL、273mmol)を滴加した。反応混合物を同じ温度で一晩撹拌させた。室温まで冷却した後、HO(400mL)を添加し、混合物を2Lの分液漏斗に移した。次いで、底部のフルオロケミカル層を分離し、GC-FIDにより分析したところ、表題化合物の収率58%を示した。蒸留により、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-メトキシ-3-(トリフルオロメチル)ブタン(77℃、740mm/Hg、32.1g、45%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、精製された組成物の識別情報を確認した。ラットによる毒性スクリーニング研究は、この化合物の4時間吸入LC50は、>1,840ppmであることを示した。
試験方法B:600mLのステンレス鋼反応容器に、テトラグリム(120mL)、フッ化カリウム(24.1g、415mmol)、及び18-クラウン-6(15g、57mmol)を充填した。次いで、密閉された反応容器を減圧下で排気し、続いて2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピオニルフルオリド(65g、390mmol)を添加した。次いで、撹拌混合物に、45℃を超える反応温度の上昇を回避する速度で、1時間にわたってトリフルオロメチルトリメチルシラン(114g、803mmol)を添加した。添加が完了した後、得られた反応混合物を加熱せずに一晩撹拌させた。次いで、反応混合物を、撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを備えた500mLの3つ口丸底フラスコに移した。撹拌しながら、硫酸ジメチル(49.4g、392mmol)を加熱(45℃)混合物にゆっくりと添加した。添加完了の15分後に、塩の形成が観察された。反応混合物を同じ温度で一晩撹拌させた。次いで、得られた反応混合物を室温まで冷却し、続いてHO(100mL)及び水酸化アンモニウム(100mLのHO中50%溶液)を添加した。内容物を1Lの分液漏斗に移し、フルオロケミカル層を採取し、GC-FIDによって分析したところ、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-メトキシ-3-(トリフルオロメチル)ブタン(60%GC-FID収率)の形成を示した。GC-MS分析によって、フルオロケミカル層中の所望の組成物の識別情報を確認した。
実施例2:2-エトキシ-1,1,1,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブタン
Figure 2023510374000009
600mLのステンレス鋼反応容器に、N,N-ジメチルホルムアミド(100mL)、フッ化カリウム(15.4g、265mmol)、及び18-クラウン-6(12.7g、48mmol)を充填した。次いで、密閉された反応容器を減圧下で排気し、続いて2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピオニルフルオリド(40.2g、242mmol)を添加した。次いで、撹拌混合物に、45℃を超える反応温度の上昇を回避する速度で1時間かけてトリフルオロメチルトリメチルシラン(72.2g、508mmol)を添加した。添加が完了した後、得られた反応混合物を加熱することなく一晩撹拌させた。次いで、反応混合物を、撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを備えた250mLの3つ口丸底フラスコに移した。加熱(45℃)で、ヨードエタン(41.3g、265mmol)を、30分かけて反応混合物にゆっくりと添加した。ヨードメタンの添加が完了してから約15分後に、塩の形成が観察された。反応混合物を同じ温度で一晩撹拌させた。混合物を室温まで冷却し、続いて水(200mL)を添加し、次いで1Lの分液漏斗に移した。フルオロケミカル相を採取し、GC-FIDにより分析したところ、所望の2-エトキシ-1,1,1,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブタン(54%のGC-FID収率)の形成を示した。同心円管蒸留(91℃、740mm/Hg)により、所望の2-エトキシ-1,1,1,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ブタン(39g、51%の単離された収率)を得た。GC-MS分析によって、単離された組成物の識別情報を確認した。
実施例3:1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタン
Figure 2023510374000010
4L(7.42Lの正味容積)のステンレス鋼ケトルにジグリム(1001g、7.5mol;カールフィッシャー法の70ppm水分の意味における滴定に従って含有)、CsF(229g、1.5mol)、及びα-ピネン(1g、0.01mol)を充填した。400rpmで撹拌しながら125時間以内に、TFE(330g、3.3mol)及び2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピオニルフルオリド(250g、1.5mol)を、一定圧プラトー(7.1bar→4.4bar)が観測されるまで90℃で反応させた。次いで、温度を室温まで冷却し、得られた撹拌混合物をNガスでスパージして、いかなる過剰のTFEも除去した。次いで、反応器を排出させて、Cs[(CCO](241g、0.47mol)の溶液を31%収率で得て、これは19F NMRによって及びHSOによるセシウム塩の酸性化を介したGC-MSによって確認した。Cs[(CCO]を、更に精製することなく次の工程で使用した。
磁気撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを有する丸底3つ口フラスコに、セシウム1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタン-3-オレート(400gの、ジグリム中31重量%溶液、239mmol)及び炭酸ナトリウム(24.3g、229mmol)を充填した。得られた混合物を70℃に加熱し、続いてヨードメタン(40.8g、287mmol)を滴加した。同じ温度で一晩撹拌した後、反応混合物を室温まで冷却し、続いてHO(400mL)を添加した。次いで、内容物を2L分液漏斗に移し、フルオロケミカル層を採取し、GC-FIDによって分析したところ、所望の1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタン(59%のGC-FID収率)の形成を示した。同心円管蒸留(126℃、740mm/Hg、32.1g、34%の単離された収率)により、所望の1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタンを得た。GC-MS分析によって、単離された組成物の識別情報を確認した。
実施例4:3-エトキシ-1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタン
Figure 2023510374000011
4L(7.42Lの正味容積)のステンレス鋼ケトルにジグリム(1001g、7.5mol;カールフィッシャー法の70ppm水分の意味における滴定に従って含有)、CsF(229g、1.5mol)、及びα-ピネン(1g、0.01mol)を充填した。400rpmで撹拌しながら125時間以内に、TFE(330g、3.3mol)及び2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピオニルフルオリド(250g、1.5mol)を、一定圧プラトー(7.1bar→4.4bar)が観測されるまで90℃で反応させた。次いで、温度を室温まで冷却し、得られた撹拌混合物をNガスでスパージして、いかなる過剰のTFEも除去した。次いで、反応器を排出させて、Cs[(CCO](241g、0.47mol)の溶液を31%収率で得て、これは19F NMRによって及びHSOによるセシウム塩の酸性化を介したGC-MSによって確認した。Cs[(CCO]を、更に精製することなく次の工程で使用した。
磁気撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを有する丸底3つ口フラスコに、セシウム1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタン-3-オレート(200gの、ジグリム中33重量%溶液、127mmol)及び炭酸ナトリウム(5.4g、51mmol)を充填した。得られた混合物を70℃に加熱し、続いてヨードメタン(21.9g、140mmol)を滴加した。同じ温度で一晩撹拌した後、反応混合物を室温まで冷却し、続いてHO(150mL)を添加した。内容物を1L分液漏斗に移し、フルオロケミカル層を採取し、同心円管蒸留(138℃、740mm/Hg)を介して精製して、所望の3-エトキシ-1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル)ペンタン(25.6g、49%の単離された収率)を無色液状物として得た。
実施例5:1,1,1,2,2,3,3,4,4,6,6,6-ドデカフルオロ-5-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ヘキサン
Figure 2023510374000012
磁気撹拌棒、クライゼンヘッドアダプタ、及び還流冷却器を備えた丸底フラスコに、18-クラウン-6(3.0g、11.3mmol)、フッ化カリウム(3.9g、67.7mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)を添加した。次いで、得られた撹拌混合物に、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンタノイルフルオリド(15g、56mmol)をゆっくりと添加した。次いで、温度をゆっくりと上昇させ(50℃)、続いて、トリフルオロメチルトリメチルシラン(17.5g、123mmol)を20分かけてゆっくりと添加した。次いで、混合物を同じ温度で一晩撹拌した後、ヨードメタン(8.8g、62mmol)を添加し、続いて同じ温度で更に一晩撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、続いてHO(50mL)を添加した。内容物を500mLの分液漏斗に移し、フルオロケミカル相を採取し、GC-FIDによって分析したところ、所望の1,1,1,2,2,3,3,4,4,6,6,6-ドデカフルオロ-5-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ヘキサン(55%のGC-FID収率)の形成を示した。同心円管蒸留(126℃、740mm/Hg)によって、所望の1,1,1,2,2,3,3,4,4,6,6,6-ドデカフルオロ-5-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ヘキサン(6.7g、30%収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、所望の組成物の識別情報を確認した。
実施例6:1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロ-5-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)シクロペンタン
Figure 2023510374000013
磁気撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを備えた3つ口丸底フラスコに、フッ化カリウム(8.1g、140mmol)及び18-クラウン-6(2.4g、9.1mmol)を充填した。フラスコを排気し、Nで3回バックフィルした。次いで、容器に、N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)を充填した。得られた撹拌混合物に、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロシクロペンタノン(25.1g、110mmol)をゆっくりと添加し、続いて、トリフルオロメチルトリメチルシラン(17.6g、124mmol)を30分かけて滴加した。反応混合物を室温で一晩撹拌させた後、反応温度を上昇させ(50℃)、続いてヨードメタン(17.1g、121mmol)を添加して、同じ温度で一晩撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、HO(100mL)を添加した。内容物を250mLの分液漏斗に移し、フルオロケミカル層を採取し、GC-FIDによって分析したところ、所望の1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロ-5-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)シクロペンタン(9%のGC-FID収率)の形成を示した。GC-MS分析によって、フルオロケミカル層中の所望の組成物の識別情報を確認した。
実施例7:1,1,1,2,2,4,5,5,5-ノナフルオロ-3-メトキシ-3,4-ビス(トリフルオロメチル)ペンタン
Figure 2023510374000014
還流冷却器、温度プローブ、及び磁気撹拌棒を備えた3つ口丸底フラスコに、フッ化カリウム(6.07g、104mmol)及び18-クラウン-6(5.02g、19.0mmol)を添加した。フラスコを排気し、Nで3回バックフィルし、続いてN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)を添加した。得られた撹拌混合物に、1,1,1,2,2,4,5,5,5-ノナフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン-3-オン(30.2g、96mmol)をゆっくりと添加し、続いて、32℃を超えて上昇する内部温度を回避する速度でトリフルオロメチルトリメチルシラン(14.9g、105mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌させ、続いてヨードメタン(14.9g、105mmol)を滴加した。50℃で一晩撹拌した後、得られた反応混合物を室温まで冷却し、その後HO(100mL)を添加した。内容物を250mLの分液漏斗に移した。フルオロケミカル層を採取し、GC-FIDによって分析したところ、所望の1,1,1,2,2,4,5,5,5-ノナフルオロ-3-メトキシ-3,4-ビス(トリフルオロメチル)ペンタン(46%のGC-FID収率)の形成を示していた。GC-MS分析によって、フルオロケミカル層中の所望の組成物の識別情報を確認した。
実施例8:1,1,2,2,3,3,5,5,5-ノナフルオロ-4-メトキシ-N,N-ビス(ペルフルオロプロピル)-4-(トリフルオロメチル)ペンタン-1-アミン
Figure 2023510374000015
還流冷却器、温度プローブ、及び磁気撹拌棒を備えた3つ口丸底フラスコに、テトラグリム(75mL)及びフッ化セシウム(15.2g、100mmol)を充填した。得られた撹拌混合物に4-(ビス(ペルフルオロプロピル)アミノ)-2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロブタノイルフルオリド(50.1g、91.2mmol)をゆっくりと添加し、続いて、反応温度が30℃を超えて上昇することを回避する速度で、トリフルオロメチルトリメチルシラン(27.2g、191mmol)を滴加した。一晩撹拌した後、硫酸ジメチル(11.5g、91.2mmol)を滴加して、30℃を超える内部温度スパイクを回避した。次いで、得られた混合物を加熱し(45℃)、続いて同じ温度で一晩撹拌した。次いで、得られた反応混合物を室温まで冷却させて、続いて水酸化アンモニウム(100mLの飽和水溶液)を添加した。水層の除去により、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析により、55%の所望の1,1,2,2,3,3,5,5,5-ノナフルオロ-4-メトキシ-N,N-ビス(ペルフルオロプロピル)-4-(トリフルオロメチル)ペンタン-1-アミンを示した。粗フルオロケミカル物質の蒸留(113℃、20mm/Hg)により、所望の1,1,2,2,3,3,5,5,5-ノナフルオロ-4-メトキシ-N,N-ビス(ペルフルオロプロピル)-4-(トリフルオロメチル)ペンタン-1-アミン(24.9g、40%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、単離された物質の識別情報を確認した。
実施例9:2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロ-4-(1,1,2,2,4,4,5,5,5-ノナフルオロ-3-メトキシ-3-(ペルフルオロエチル)ペンチル)モルホリン
Figure 2023510374000016
還流冷却器、温度プローブ、及び磁気撹拌棒を備えた3つ口丸底フラスコに、テトラグリム(40mL)及びフッ化セシウム(12.1g、79.7mmol)を充填した。得られた撹拌混合物に、2,2,3,3-テトラフルオロ-3-(ペルフルオロモルホリノ)プロパノイルフルオリド(25g、66mmol)をゆっくりと添加し、続いて、反応温度が30℃を超えることを回避する速度で(ペンタフルオロエチル)トリメチルシラン(26.0g、133mmol)を滴加した。一晩撹拌した後、硫酸ジメチル(8.4g、66mmol)を滴加し、内部温度が30℃を超えることを回避した。次いで、得られた混合物を加熱し(45℃)、続いて同じ温度で一晩撹拌した。次いで、得られた反応混合物を室温まで冷却させて、続いて水酸化アンモニウム(75mLの飽和水溶液)を添加した。水層の除去により、粗フルオロケミカル層を得て、それについてのGC-FID分析が58%収率の所望の2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロ-4-(1,1,2,2,4,4,5,5,5-ノナフルオロ-3-メトキシ-3-(ペルフルオロエチル)ペンチル)モルホリンを示した。粗フルオロケミカル物質の蒸留(95℃、20mm/Hg)により、所望の2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロ-4-(1,1,2,2,4,4,5,5,5-ノナフルオロ-3-メトキシ-3-(ペルフルオロエチル)ペンチル)モルホリン(15.2g、38%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、単離された物質の識別情報を確認した。
実施例10:2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロ-4-(1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)プロピル)モルホリン
Figure 2023510374000017
磁気撹拌棒、クライゼンヘッドアダプタ、及び還流冷却器を備えた丸底フラスコに、18-クラウン-6(1.9g、7.0mmol)、フッ化カリウム(2.45g、42.2mmol)、及びテトラグリム(20mL)を充填した。次いで、得られた混合物を撹拌し、2,2-ジフルオロ-2-(2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロモルホリン-4-イル)アセチルフルオリド(11.5g、35.2mmol)でゆっくりと充填した。次いで、加熱(50℃)混合物に、トリフルオロメチルトリメチルシラン(11.3g、79.5mmol)を20分かけてゆっくりと添加し、続いて同じ温度で一晩撹拌した。次いで、得られた反応混合物に、ヨードメタン(2.5mL、40mmol)を同じ温度で添加し、続いて3時間撹拌した。次いで、混合物を室温まで冷却した後、水(50mL)を添加した。水層の除去により、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析が62%収率の所望の2,2,3,3,5,5,6,6-オクタフルオロ-4-(1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-メトキシ-2-(トリフルオロメチル)プロピル)モルホリンを示した。GC-MS分析によって、所望の物質の識別情報を確認した。
実施例11:1,1,1,3,3,4,4-ヘプタフルオロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ブタン
Figure 2023510374000018
磁気撹拌棒、クライゼンヘッドアダプタ、及びドライアイス還流冷却器を備えた丸底フラスコに、18-クラウン-6(9.1g、34mmol)、フッ化カリウム(13.0g、224mmol)、及びDMF(75mL)を充填した。次いで、得られた混合物を撹拌し、プラスチックラインを介して、30℃を超える温度スパイクを回避する速度で、2,2,3,3-テトラフルオロ-3-(トリフルオロメトキシ)プロパノイルフルオリド(40.1g、173mmol)を充填した。次いで、加熱した得られた反応混合物に、トリフルオロメチルトリメチルシラン(51.5g、362mmol)を20分かけてゆっくりと添加し、温度が40℃を超えて上昇することを回避した。添加が完了した後、反応混合物を室温で一晩撹拌させた。次いで、得られた反応混合物にヨードメタン(25.8g、181mmol)を添加し、続いて40℃で3時間撹拌した。次いで、混合物を室温まで冷却して、続いて水(100mL)を添加した。水層の除去により、粗フルオロケミカル層を得て、それについてのGC-FID分析が、55%収率の所望の1,1,1,3,3,4,4-ヘプタフルオロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ブタンを示した。粗フルオロケミカル物質の蒸留(103.6℃、740mm/Hg)により、所望の1,1,1,3,3,4,4-ヘプタフルオロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ブタン(20.8g、33%単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、単離された物質の識別情報を確認した。
実施例12:1,1,1,3,3,4,4,5,5-ノナフルオロ-2-メトキシ-5-(ペルフルオロエトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ペンタン
Figure 2023510374000019
磁気撹拌棒、及び還流冷却器、並びに温度プローブを備えた3つ口丸底フラスコに、18-クラウン-6(4.8g、18mmol)、フッ化カリウム(6.3g、110mmol)、及びDMF(40mL)を充填した。次いで、フラスコを排気し、Nで3回バックフィルした。次いで、2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-4-(ペルフルオロエトキシ)ブタノイルフルオリド(30.0g、90.4mmol)を撹拌混合物に、30℃の温度スパイクを回避する速度でゆっくりと添加した。次いで、混合物に、トリフルオロメチルトリメチルシラン(27.0g、190mmol)を20分かけてゆっくりと添加し、温度が40℃を超えて上昇することを回避した。添加が完了した後、反応混合物を室温で一晩撹拌させた。次いで、得られた反応混合物に、硫酸ジメチル(11.4g、90.4mmol)を添加し、続いて40℃で3時間撹拌した。次いで、混合物を室温まで冷却し、続いて飽和水酸化アンモニウム(50mL)を添加した。水層の除去により、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析が、61.6%収率の所望の1,1,1,3,3,4,4,5,5-ノナフルオロ-2-メトキシ-5-(ペルフルオロエトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ペンタンを示した。粗フルオロケミカル物質の蒸留(150.7℃、740mm/Hg)により、所望の1,1,1,3,3,4,4,5,5-ノナフルオロ-2-メトキシ-5-(ペルフルオロエトキシ)-2-(トリフルオロメチル)ペンタン(25g、58%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、単離された物質の識別情報を確認した。
実施例13:1,1,1,3,3,4,4,5,5-ノナフルオロ-2-メトキシ-5-(ペルフルオロプロポキシ)-2-(トリフルオロメチル)ペンタン
Figure 2023510374000020
磁気撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを備えた3つ口丸底フラスコに、フッ化セシウム(21.0g、138mmol)、及びジグリム(40mL)を充填した。次いで、2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-4-(ペルフルオロプロポキシ)ブタノイルフルオリド(36g、94mmol)を撹拌混合物に、30℃を超える温度スパイクを回避する速度でゆっくりと添加した。次いで、混合物に、トリフルオロメチルトリメチルシラン(28.1g、198mmol)を20分かけてゆっくりと添加し、温度が30 ℃を超えて上昇することを回避した。添加が完了した後、反応混合物を室温で一晩撹拌させた。次いで、得られた反応混合物に、硫酸ジメチル(11.9g、94.3mmol)を添加し、続いて30℃で3時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却した後、飽和水酸化アンモニウム(50mL)を添加した。水層の分離により、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析が、49%収率の所望の1,1,1,3,3,4,4,5,5-ノナフルオロ-2-メトキシ-5-(ペルフルオロプロポキシ)-2-(トリフルオロメチル)ペンタンを示した。粗フルオロケミカル物質の蒸留(167℃、740mm/Hg)により、所望の1,1,1,3,3,4,4,5,5-ノナフルオロ-2-メトキシ-5-(ペルフルオロプロポキシ)-2-(トリフルオロメチル)ペンタン(19.9g、41%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、単離された物質の識別情報を確認した。
実施例14:1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-3-(1,1,2,2-テトラフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)エチル)ペンタン
Figure 2023510374000021
磁気撹拌棒、還流冷却器、及び温度プローブを備えた3つ口丸底フラスコに、フッ化セシウム(10.8g、71.1mmol)、及びテトラグリム(30mL)を充填した。次いで、2,2,3,3-テトラフルオロ-3-(トリフルオロメトキシ)プロパノイルフルオリド(15g、65mmol)を撹拌混合物に、30℃を超える温度スパイクを回避する速度でゆっくりと添加した。次いで、混合物に、(ペンタフルオロエチル)トリメチルシラン(24.9g、130mmol)を20分かけてゆっくりと添加して、30℃を超えて温度が上昇するのを回避した。添加の完了後、反応混合物を室温で一晩撹拌させた。次いで、得られた反応混合物に、硫酸ジメチル(8.2g、65mmol)を添加して、続いて30℃で3時間撹拌した。次いで、得られた反応混合物を室温まで冷却し、続いて飽和水酸化アンモニウム(50mL)を添加した。水層を除去し、粗フルオロケミカル層の蒸留(148℃、740mm/Hg)により、所望の1,1,1,2,2,4,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-3-(1,1,2,2-テトラフルオロ-2-(トリフルオロメトキシ)エチル)ペンタン(16.2g、54%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、単離された物質の識別情報を確認した。
実施例15:1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタン
Figure 2023510374000022
工程1:オーバーヘッドスターラーを備えた600mLのステンレス鋼反応容器に、テトラグリム(100mL)、フッ化カリウム(16.1g、277mmol)、及び18-クラウン-6(10.5g、39.7mmol)を添加した。反応容器を密閉し、排気した。次いで、容器に2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパノイルフルオリド(43.0g、259mmol)を一度に添加した。次いで、撹拌混合物に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(77.3g、544mmol)を、温度が45℃を超えて上昇するのを回避する速度で1時間かけて充填した。加熱せずに一晩撹拌した後、得られた混合物を、磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた2つ口丸底フラスコに移した。フラスコのヘッドスペースをN流で掃引して、フッ化トリメチルシリル(TMS-F)を除去した。得られた混合物を、精製せずにその後の合成変換に使用した。
工程2a:工程1からの混合物の半分を、磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた250mLの丸底フラスコに移した。撹拌しながら、反応混合物を60℃までゆっくりと加熱し、続いて2,2,2-トリフルオロエチルノナフルオロブタンスルホネート(49.7g、130mmol)を滴加した。同じ温度で一晩撹拌した後、得られた反応混合物を水(150mL)で希釈し、次いで分液漏斗に移した。水層を除去して、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析が、2,2,2-トリフルオロエチルノナフルオロブタンスルホネート出発物質の約99%の変換を示した。
工程2b:工程1からの混合物の半分を、磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた250mLの丸底フラスコに移した。撹拌しながら、反応混合物を60℃までゆっくりと加熱し、続いて2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(30.5g、130mmol)を滴加した。同じ温度で一晩撹拌した後、得られた反応混合物を水(150mL)で希釈し、次いで分液漏斗に移した。水層を除去して、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析が、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート出発物質の約97%の変換を示した。
工程2a及び2bからの粗フルオロケミカル生成物混合物を合わせ、分留蒸留(90.9℃、740mm/Hg)を介して精製して、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタン(58.4g、61%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタンの識別情報を確認した。
実施例16:1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタン
Figure 2023510374000023
工程1:オーバーヘッドスターラーを備えた600mLのステンレス鋼反応容器に、テトラグリム(100mL)、フッ化カリウム(19.2g、331mmol)、及び18-クラウン-6(8.0g、30.1mmol)を添加した。反応容器を密閉し、排気した。次いで、容器に2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパノイルフルオリド(50.0g、301mmol)を一度に添加した。次いで、撹拌混合物に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(89.9g、632mmol)を、温度が45℃を超えて上昇するのを回避する速度で1時間かけて充填した。加熱せずに一晩撹拌した後、得られた混合物を、磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた2つ口丸底フラスコに移した。フラスコのヘッドスペースをN流で掃引して、フッ化トリメチルシリル(TMS-F)を除去した。得られた混合物を、精製せずにその後の合成変換に使用した。
工程2:工程1からの生成物混合物の3分の1を、磁気撹拌棒、温度プローブ、及び還流冷却器を備えた3つ口丸底フラスコに移した。撹拌しながら、加熱した(45℃)混合物に、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート(25g、89mmol)を30分かけて滴加した。2日間撹拌後、得られた混合物を水(100mL)で希釈し、次いで分液漏斗に移した。水層の除去により、粗フルオロケミカル層を得て、これについてのGC-FID分析が、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロメタンスルホネート出発物質の完全な変換、及び79%収率の所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタンを示した。分別蒸留(109℃、740mm/Hg)により、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタン(18.4g、50%の単離された収率)を得た。GC-MS分析によって、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタンの識別情報を確認した。
実施例17:1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタン
Figure 2023510374000024
工程1:オーバーヘッドスターラーを備えた600mLのステンレス鋼反応容器に、テトラグリム(100mL)、フッ化カリウム(16.1g、277mmol)、及び18-クラウン-6(10.5g、39.7mmol)を添加した。反応容器を密閉し、排気した。次いで、容器に2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパノイルフルオリド(43.0g、259mmol)を一度に添加した。次いで、撹拌混合物に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(77.3g、544mmol)を、温度が45℃を超えて上昇するのを回避する速度で1時間かけて充填した。加熱せずに一晩撹拌した後、得られた混合物を、磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた2つ口丸底フラスコに移した。フラスコのヘッドスペースをN流で掃引して、フッ化トリメチルシリル(TMS-F)を除去した。得られた混合物を、精製せずにその後の合成変換に使用した。
工程2a:工程1からの混合物の半分を、磁気撹拌棒及び還流冷却器を備えた250mLの丸底フラスコに移した。撹拌しながら、反応混合物を60℃までゆっくりと加熱し、続いて1H,1H-ヘプタフルオロブチルノナフルオロブタンスルホネート(62.7g、130mmol)を滴加した。同じ温度で一晩撹拌した後、反応混合物を室温まで冷却し、次いで、水(150mL)で希釈した。混合物を分液漏斗に移し、水層の除去により、粗フルオロケミカル混合物を得て、これについてのGC-FIDが、約73%収率の所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタンを示した。粗フルオロケミカル混合物を分留蒸留(134C、740mm/Hg)により精製して、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタン(28.6g、47%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、所望の1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブトキシ)-3-(トリフルオロメチル)ブタンの識別情報を確認した。
実施例18:1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-2-(トリフルオロメチル)プロパン
Figure 2023510374000025
工程1:オーバーヘッドスターラーを備えた600mLのステンレス鋼反応容器に、N,N-ジメチルホルムアミド(105mL)及びフッ化カリウム(20.1g、355mmol)を添加した。次いで、反応器を密閉し、排気し、続いて1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オン(50.1g、302mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を25℃に戻し、続いて、反応混合物の温度が30℃を超えて上昇することを回避する速度で、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(47.2g、332mmol)を添加した。添加が完了した後、得られた混合物を25℃で一晩撹拌させた。次いで、混合物を250mLの3つ口丸底フラスコに移し、70℃にゆっくりと加熱し、フラスコのヘッドスペースをN流で掃引して、フッ化トリメチルシリル(TMS-F)を除去した。得られた混合物を、精製せずにその後の合成変換に使用した。
工程2:工程1からの混合物の半分を、磁気撹拌棒、温度プローブ、及び還流冷却器を備えた250mLの3つ口丸底フラスコに移した。撹拌しながら、反応混合物を45℃までゆっくりと加熱し、続いて2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン-1-スルホネート(65.1g、150.6mmol)を滴加した。得られた混合物を60℃で一晩撹拌させた。反応混合物を室温に冷却し、水(150mL)で希釈し、次いで、分液漏斗に移した。水層の除去により、粗フルオロケミカル混合物を得て、これを分留蒸留(85℃、740mm/Hg)により精製して、所望の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-2-(トリフルオロメチル)プロパン(29.1g、53%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、所望の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ)-2-(トリフルオロメチル)プロパンの識別情報を確認した。
実施例19:1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロ-4-((1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-イル)オキシ)ブタン
Figure 2023510374000026
工程1:オーバーヘッドスターラーを備えた600mLのステンレス鋼反応容器に、N,N-ジメチルホルムアミド(105mL)及びフッ化カリウム(20.1g、355mmol)を添加した。次いで、反応器を密閉し、排気し、続いて1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オン(50.1g、302mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を25℃に戻し、続いて、反応混合物の温度が30℃を超えて上昇することを回避する速度で、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(47.2g、332mmol)を添加した。添加が完了した後、得られた混合物を25℃で一晩撹拌させた。次いで、混合物を250mLの3つ口丸底フラスコに移し、70℃にゆっくりと加熱し、フラスコのヘッドスペースをN流で掃引して、フッ化トリメチルシリル(TMS-F)を除去した。得られた混合物を、精製せずにその後の合成変換に使用した。
工程2:工程1からの混合物の半分を、磁気撹拌棒、温度プローブ、及び還流冷却器を備えた250mLの3つ口丸底フラスコに移した。撹拌しながら、反応混合物を45℃までゆっくりと加熱し、続いて1H,1H-ヘプタフルオロブチルノナフルオロブタンスルホネート(72.5g、150mmol)を滴加した。得られた混合物を60℃で一晩撹拌させた。反応混合物を室温に冷却し、水(150mL)で希釈し、次いで、分液漏斗に移した。水層の除去により、粗フルオロケミカル混合物を得て、分留蒸留(108℃、740mm/Hg)により精製して、所望の1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロ-4-((1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-イル)オキシ)ブタン(30.2g、48%の単離された収率)を無色液状物として得た。GC-MS分析によって、所望の1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロ-4-((1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(トリフルオロメチル)プロパン-2-イル)オキシ)ブタンの識別情報を確認した。
試験方法
大気寿命:実施例1のハイドロフルオロエーテルの大気寿命を、ヒドロキシルラジカルとのその反応速度から決定した。クロロメタン及びエタンなどの基準化合物に対する、気体状1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-メトキシ-3-(トリフルオロメチル)ブタンとヒドロキシルラジカルとの疑一次反応速度を、一連の実験において測定した。測定は、研磨した半導体グレードの石英ウィンドウを備える、5.7Lの加熱したFTIRガスセル中で実行した。480Wの水銀-キセノンバルブを備えるOriel Instruments UV Lamp,Model 66921を使用して、水蒸気の存在下でオゾンを光分解してヒドロキシルラジカルを発生させた。ハイドロフルオロエーテル及び基準化合物の濃度を、反応時間の関数として、Midac CorporationからのI-Series FTIRを使用して測定した。大気寿命を、基準化合物に対するハイドロフルオロエーテルの反応速度と、報告される基準化合物の寿命とから、以下に示すように算出した
Figure 2023510374000027
(式中、τは、ハイドロフルオロエーテルの大気寿命であり、τは、基準化合物の大気寿命であり、k及びkは、ヒドロキシルラジカルと、それぞれ試験化合物及び基準化合物との反応の速度定数である)。
地球温暖化係数(GWP):測定されたIR断面を使用し、J.Geophys.Res.1995,100,23227-23238に記載されるPinnockらの方法を使用して、実施例1(1,1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロ-3-メトキシ-3-(トリフルオロメチル)ブタン)についての放射強制力値を計算した。GWP(100年反復計測期間(ITH))は、放射強制力値及び実験的に決定された大気寿命を使用して、本明細書で前述した方程式及び方法を使用して計算される。
比熱容量(C):Cを、TA Instruments Model Q2000 DSC(示差走査熱量計)機器を使用して測定した。サファイア基準を試料測定の前後に実行し、測定されたサファイアの熱容量の理論的な熱容量に対する平均値を使用して、試料の測定された熱容量を補正した。
動粘度:動粘度を、Schott-Ubbelohde粘度計(ガラス製キャピラリー粘度計)を使用して、測定した。粘度計は、SI Analytics(College Station,TX,USA)から商品名AVS-350で入手可能な粘度タイマーを使用して粘度計を計時した。粘度計測定スタンド及びガラス粘度計を、3M Company,Maplewood,MN,USAから入手可能なNOVEC 7500流体を充満した温度制御液槽に浸漬した。Lawler Manufacturing Corporation,Edison,NJ,USAから入手可能な温度制御液槽に、槽の電子温度制御ヒーターによって提供される微細な温度制御を有する液体窒素冷却のための銅管コイルを取り付けた。流体を機械的に撹拌して、槽内の均一な15温度をもたらした。槽は、内蔵のRTD温度センサによって測定される温度を±0.1℃以内に制御した。サンプル液を、粘度計上にエッチングされた2本の充填ラインの間で、粘度計に添加した。粘度タイマーは、上部タイミングマークの上方にサンプル流体を自動的に圧送し、次いで流体を放出し、上部タイミングマークと下部タイミングマークとの間の流出時間を測定した。流体メニスカスは、各タイミングマークを通過したときに光学センサによって検出された。試料を取り出し、繰り返し測定し、結果は、複数の測定値の平均として提供される。ガラス粘度計を、Cannon Instrument Company(State College,PA,USA)から入手可能な認定運動粘度標準流体を使用して較正し、各粘度計に対して較正定数(cSt/秒)を得た。センチストークス(cSt)での動粘度を、粘度計校正定数(cSt/秒)に平均流出時間(秒)を掛けたものとして計算した。
流動点:流動点は視覚的に決定され、5秒間水平に傾けた後、試料の流動が観察される最低温度として定義される。1~2ミリリットルのサンプルをバイアル瓶に入れ、凝固するまで槽内で冷却した。次いで、試料を槽内でゆっくりと温め、3~5℃毎に観察した。
最大可溶性炭化水素(LSH):各化合物のLSHは、室温(25℃)及び50℃において、約1:1~1:2のハイドロフルオロエーテル:炭化水素の重量比で化合物を様々な分子量の炭化水素(C2n+2[式中、n=9~14である])と混合することによって決定した。LSH値は、肉眼でヘイズを示すことなくハイドロフルオロエーテルと相溶性であった最も長い炭化水素についての式C2n+2のnの値として報告した。本明細書では、nの値が大きいほど、ハイドロフルオロエーテルの炭化水素を洗浄する能力が高いことを示すものとして解釈する。
化学的安定性:塩基トリエチルアミン(TEA)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、及びN,N,N,N-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)の存在下での化合物の安定性を、以下のように試験した。磁気撹拌棒を備えた20mLのバイアルに、実施例及び比較例の物質を、以下の出発量:実施例1-0.30g(1.0mmol)、CE4-0.30g(1.0mmol)及びCE5-0.30g(1.0mmol)を添加した。本明細書で試験される塩基物質の存在下で安定であることが知られているため、FC-770(0.40g、1.0mmol)を内部標準として添加した。この混合物に、トリエチルアミン(0.10g、1.0mmol)、DABCO(0.10g、0.89mmol)、又はTMEDA(0.12g、1.0mmol)のうちの1つを添加した。得られた混合物を50℃で24時間撹拌した。GC-FID分析を、混合物中に存在する残りのハイドロフルオロエーテル及び比較物質を監視するために、特定の時間間隔で実施した。
N-メチルピロリジノン(NMP)の存在下で、化合物の安定性を以下のように試験した。磁気撹拌棒を備えた20mLのガラスバイアルに、0.66gのNMP(6.7mmol)及び以下の実施例又は比較例の物質を以下の出発量:実施例1-2.0g(6.7mmol);CE4-2.0g(6.7mmol);CE5-2.0g(6.7mmol)、又はCE6-2.40g(6.7mmol)で添加した。次いで、この混合物を50℃で144時間撹拌した。得られた混合物にHO(6.0mL)を添加し、水層をフッ化イオン含有量について評価した。試料を、Orion 9609BNWB フッ化物-ISEを備えたOrion EA940メーターを使用して分析した。Orion Ionplus フッ化物標準を使用して、メーターを校正した。
結果
実施例1の大気寿命は、上記のようにヒドロキシルラジカルとの反応速度から決定され、2.3年の計算された大気寿命を得た。この値を使用して、実施例1についてのGWP(100年反復計測期間(ITH))が、170であることが分かった。これは、PFC(ペルフルオロ化炭化水素、ペルフルオロ化アミン、及びペルフルオロ化エーテル、若しくはポリエーテルを含む)のGWPよりもはるかに低く、他の密接に関連するハイドロフルオロメチルエーテルよりも低い。
表2は、実施例3の比熱容量を市販の熱伝達流体と比較する。特定の熱容量に関する材料の類似性を考慮すると、本開示の組成物は、熱伝達流体としても機能し得る。
Figure 2023510374000028
様々な温度での実施例3についての測定された動粘度を表3に示す。実施例3について-62℃の流動点を測定した。これらの結果は、本発明のハイドロフルオロエーテルが熱伝達及び洗浄用途のために好適な流体であることを示す。
Figure 2023510374000029
25℃及び50℃での実施例1及び2についての最大可溶性炭化水素(LSH)値を表4に提供する。表4の結果は、本発明のハイドロフルオロエーテルが、洗浄用途に好適な流体であることを示す。
Figure 2023510374000030
TEA、DABCO、及びTMEDAの存在下での実施例1、CE4、及びCE5の安定性試験の結果を、それぞれ表5、6、及び7に提示する。表5~7は、初期量に基づいて、様々な曝露時間後の各材料の残りのパーセンテージ(モル基準での)を列挙する。TEA、DABCO、及びTMEDAにおける実施例1の低消費量は、本発明のハイドロフルオロエーテルが塩基の存在下で優れた安定性を有し、洗浄用途に好適な流体であることを示す。
Figure 2023510374000031
Figure 2023510374000032
Figure 2023510374000033
NMPの存在下での実施例1、CE4、CE5及びCE6の安定性試験の結果を、表8に要約する。少量のフッ化物は、試験物質が比較的安定であることを意味すると解釈される。表8の結果は、CE4~CE6と比較して、本発明のハイドロフルオロエーテルが、NMPなどの塩基の存在下で優れた安定性を有し、洗浄用途に好適な流体であることを示す。
Figure 2023510374000034
当業者には、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することのない、本開示に対する様々な改変及び変更が明らかとなるであろう。本開示は、本明細書に記載した例示的な実施形態及び実施例によって不当に制限されることは意図していないこと、並びにそのような実施例及び実施形態は、以下のような本明細書に記載の特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図した本開示の範囲内の例示としてのみ提示されることを理解されたい。本開示に引用される参照文献は全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

Claims (21)

  1. 構造式(II)を有する化合物:
    Figure 2023510374000035
    [式中、Rは、H、CH、CF、CHCFCFH、又はCHCFCFCFCFHであり、
    fは、1個~4個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、
    f’は、CF又はCFCFであり、
    f”は、CF又はCFCFであり、
    但し、Rf’が、CFである場合、Rf”はCFであり、Rが、H又はCHである場合、Rfは、CFではない]。
  2. が、H又はCHである、請求項1に記載の化合物。
  3. 熱伝達のための装置であって、
    デバイスと、
    前記デバイスに又は前記デバイスから熱を伝達するための機構と、を含み、前記機構が、構造式(I)を有する化合物:
    Figure 2023510374000036
    [式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
    Rfは、1個~9個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
    Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
    を含む作動流体を含む、装置。
  4. が、CH、又はCHCHである、請求項3に記載の装置。
  5. が、1個~2個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基である、請求項3に記載の装置。
  6. Rfが、鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記デバイスが、マイクロプロセッサ、半導体デバイスを製造するために使用される半導体ウエハ、電力制御半導体、電気化学セル、電池パック、配電スイッチギヤ、電力変圧器、回路基板、マルチチップモジュール、パッケージ化された又はパッケージ化されていない半導体デバイス、燃料電池及びレーザーから選択される、請求項3~6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記熱を伝達するための機構が、前記デバイスの温度又は温度範囲を維持するためのシステム内の構成要素である、請求項3~7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 熱を伝達するための方法であって、
    デバイスを提供することと、構造式(I)を有する化合物:
    Figure 2023510374000037
    [式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
    Rfは、1個~9個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
    Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
    を含む熱伝達流体を使用して、前記デバイスに又は前記デバイスから熱を伝達することと、を含む、方法。
  10. 構造式(I)を有する化合物:
    Figure 2023510374000038
    [式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
    Rfは、1個~9個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
    Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
    と、
    共溶媒と、を含む、洗浄組成物。
  11. 構造式(I)を有する前記化合物が、構造式(I)を有する前記化合物と前記共溶媒との総重量に基づいて、50重量パーセント超の量で、前記組成物中に存在する、請求項10に記載の洗浄組成物。
  12. 前記共溶媒が、アルコール、エーテル、アルカン、アルケン、ハロアルケン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロ化第三級アミン、ペルフルオロエーテル、シクロアルカン、エステル、ケトン、オキシラン、芳香族、ハロ芳香族、シロキサン、ハイドロクロロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン、ハイドロクロロオレフィン、ハイドロクロロフルオロオレフィン、ハイドロフルオロエーテル、又はそれらの混合物を含む、請求項10又は11に記載の洗浄組成物。
  13. 構造式(I)を有する化合物:
    Figure 2023510374000039
    (I)
    [式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
    Rfは、1個~9個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
    Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
    と、
    界面活性剤と、を含む、洗浄組成物。
  14. 前記洗浄組成物が、前記組成物の総重量に基づいて、0.1重量パーセント~5重量パーセントの界面活性剤を含む、請求項13に記載の洗浄組成物。
  15. 前記界面活性剤が、エトキシ化アルコール、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化脂肪酸、アルキルアリールスルホネート、グリセロールエステル、エトキシ化フルオロアルコール、フッ素化スルホンアミド、又はこれらの混合物を含む非イオン性界面活性剤を含む、請求項13又は14に記載の洗浄組成物。
  16. 基材から汚染物質を除去するためのプロセスであって、前記プロセスが、
    汚染された基材を請求項10~15のいずれか一項に記載の洗浄組成物と接触させる工程を含む、プロセス。
  17. 浸漬冷却システムであって、
    内部空間を有するハウジングと、
    前記内部空間内に配置された熱を産生する構成要素と、
    前記熱を産生する構成要素が接触するように、前記内部空間内に配置された作動流体液と、を含み、
    前記作動流体は、構造式(I)を有する化合物:
    Figure 2023510374000040
    [式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
    Rfは、1個~9個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
    Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
    を含む、浸漬冷却システム。
  18. 前記化合物が、前記作動流体の総重量に基づいて、少なくとも25重量%の量で前記作動流体中に存在する、請求項17に記載の浸漬冷却システム。
  19. 前記熱を産生する構成要素が、電子デバイスを含む、請求項17又は18に記載の浸漬冷却システム。
  20. 前記電子デバイスがコンピュータサーバを含む、請求項19に記載の浸漬冷却システム。
  21. リチウムイオン電池パックのための熱管理システムであって、
    リチウムイオン電池パックと、
    前記リチウムイオン電池パックと熱連通している作動流体と、を含み、
    前記作動流体が、構造式(I)を有する化合物:
    Figure 2023510374000041
    [式中、Rは、CH、CHCH、又は1個~5個の炭素原子を有する部分的にフッ素化されたアルキル基であり、
    Rfは、1個~9個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、任意に鎖状に連結された窒素ヘテロ原子及び鎖状に連結された酸素ヘテロ原子のいずれか又は両方を含み、任意に5員若しくは6員環を含み、
    Rf’及びRf”は、独立して、1個~2個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である]
    を含む、熱管理システム。
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