JP2023510341A - ナルブフィン投与メソッド - Google Patents

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Abstract

肝障害患者においてナルブフィン治療可能障害を治療するメソッドがこの出願書類において提供される。【選択図】図1

Description

本願は、2020年4月23日に出願された米国特許出願第63/014,306号、及び2020年1月10日に出願された米国特許出願第62/959,701号に与えられた優先権の利益を主張し、それら出願の各々の内容は、引用によって全体的に且つあらゆる目的のためにこの出願書類に合体させられる。
ナルブフィン(Nalbuphine)は、合成オピオイドであり、その合成オピオイドは、μ-オピオイド受容体(opioid receptor)の競合的アンタゴニスト(competitive antagonist、拮抗薬、阻害薬、遮断薬など)として作用すると共に、κ-オピオイド受容体においてアゴニスト(agonist、作動薬、刺激薬など)効果を生じる。ナルブフィンは、現在、中等度から重度までの疼痛の緩和のための使用、バランス麻酔(balanced anesthesia)の補助剤(a supplement to)、術前及び術後鎮痛、並びに分娩及び出産中の産科鎮痛のための使用について承認された、注射可能な剤形(form)のジェネリック医薬品として利用可能である。ナルブフィンは肝臓で除去され、その肝臓内において広範囲に代謝される。
ナルブフィンは、慢性掻痒症状(conditions、疾患、状態など)(例えば、結節性痒疹、尿路掻痒、及び慢性肝臓疾患など)及び神経学的に媒介される(neurologically mediated、神経介在性などの)症状(例えば、慢性咳嗽及びレボドパ誘導ジスキネジア(levodopa-induced dyskinesia)など)を含む多様な症状を治療するために使用され得る。肝障害(hepatic impairment)は、これらナルブフィン治療可能症状(nalbuphine-treatable conditions、ナルブフィンを投与して治療可能な症状、疾患、障害など)のうちの多くのものに共通に見られる併存症(co-morbidity)である。
したがって、ナルブフィンを用いて肝障害患者(hepatically impaired patients)を治療するための安全且つ有効な方法についてのニーズがある。
本開示(The present disclosure、この出願書類に開示されている事項)は、とりわけ、肝障害患者においてナルブフィン治療可能障害(disorder)を治療する方法を提供し、その方法は
(a)前記患者のチャイルドピュースコア((Child-Pugh score、肝硬変を重症度によって分類する場合の重症度、肝臓機能障害の重症度分類、肝障害度分類、肝機能評価指標など)を決定すること(determining、決定する工程)と、
(b)約15mg~約360mg(about 15 mg to about 360 mg、約15mgから約360mgまでの範囲)のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩(a pharmaceutically acceptable salt thereof、前記ナルブフィンの塩であって薬学的に許容され得るもの)の1日用量(a daily dose、1日当たりの薬剤投与量、1日投与量)を、A(A、グレードA、軽度)のチャイルドピュースコア(Child-Pugh score of A、チャイルドピュースコアA)を有する患者に投与すること(administering、投与する工程)と、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B(B、グレードB、中等度)又はC(C、グレードC、重度又は高度)のチャイルドピュースコアを有する患者に投与すること(administering、投与する工程)と、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法を提供し、その方法は
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療可能障害が、慢性咳嗽、掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、肝臓疾患に関連する掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病及びレボドパ誘導ジスキネジア(LID)からなる群から選択される。
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約14mg~約324mg(from about 14 mg to about 324 mg、14mgから約324mgまでの範囲内)の当量(an Equivalent Amount)のナルブフィン遊離塩基(an Equivalent Amount of Nalbuphine Free Base)の1日用量(daily dose、1日投与量など)を投与することを含む。
いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約6mg~約108mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約108mg以下の当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約27mg,54mg,又は約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基の用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者が、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基を1日1回又は2回投与される。いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者が、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基を1日1回又は2回投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約3mg~約108mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約2mg~約108mg(例えば、約2mg~約54mg)の範囲の当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約54mg以下の当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者が、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基を1日2回投与される。いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与される前記1日用量が、約27mg以下の当量のナルブフィン遊離塩基である。いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者が、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基を1日1回投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者の前記治療方法が、約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を投与することを含む。
いくつかの具体例においては、本明細書に記載されるいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において定常状態(a steady state、血漿中薬物濃度などの血中薬物濃度が一定に維持されている状態、投与速度と消失速度とが一致する状態など)が達成されるまで、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記用量を少なくとも約1週間漸増する(titrating、低用量から徐々に増量する、用量を逐次増量する、タイトレートする、至適用量設定する、用量調整する、アップタイトレーションとダウンタイトレーションとを含むタイトレーションを行う)ステップをさらに含む。いくつかの具体例においては、前記漸増(titration、用量漸増、至適用量設定、用量調整など)が、前記患者において定常状態が達成されるまで約2週間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、前記患者において定常状態が達成されるまで約7日間~約30日間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、前記患者において定常状態が達成されるまで約12日間~約20日間行われる。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の上昇用量(ascending doses、増量のための用量など)が、漸増(a titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整)中、前記患者において定常状態が達成されるまで、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の上昇用量が、前記漸増中、30mg,60mg,90mg,120mg,又は180mgの、忍容性を有する(tolerable、副作用が少ないか大きくない)とともに治療的に有効である(effective、十分な効果が得られる)用量(至適用量)が、前記患者において達成されるまで投与される。いくつかの具体例においては、前記漸増が、約30mgの用量を1日1回又は1日2回投与することから開始される。いくつかの具体例においては、前記漸増が、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を約30mg~約60mgの範囲内の増分(increment、漸増の刻み、増量幅)で投与することを含む。いくつかの具体例においては、1日2回の漸増が、AM(AM、午前中)投与量及びPM(PM、午後)投与量を有し、前記PM投与量は、前記AM投与量より多いか又はそれと同一である。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の上昇用量が、漸増中、患者において定常状態が達成されるまで、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩のいくつかの上昇用量(ascending doses、増量のための用量など)が、前記漸増中、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である用量であって、10~15mg,20~31mg,18~45mg,41~54mg,40~60mg又は60mgであるものが前記患者において達成されるまで投与される。いくつかの具体例においては、前記漸増(titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整)が、1日1回又は2回、約1~10mgの用量を投与することであって、約1mg、2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mgから約10mgまでのそれぞれの範囲で投与することを含み、また、それら数値間に存在する複数の領域の全て、及びそれら数値間に存在する複数の数値の全てで投与することを含むものから開始される。いくつかの具体例においては、前記漸増が、1日1回又は2回、約10~15mgの用量で投与することであって、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mgから、約15mgまでのそれぞれの範囲で投与することを含み、また、それら数値間に存在する複数の範囲の全て、及びそれら数値間に存在する複数の数値の全てで投与することを含むものから開始される。いくつかの具体例においては、前記漸増は、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が初回用量とされて開始される。例えば、いくつかの具体例においては、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基という初回用量が、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与され、その後、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である用量、例えば約54mg(単回用量(single dose、単回投与する場合の投与量など)又は均等に若しくは不均等に分割された用量(an equally or unequally devided dose、反復投与する場合の投与量など)として)又は約108mg(単回用量又は均等に若しくは不均等に分割された用量として)に漸増される。いくつかの具体例においては、総1日用量(total daily dose、1日当たりの総薬剤投与量)が、約108mg以下の当量のナルブフィン遊離塩基である。いくつかの具体例においては、1日2回の漸増が、AM投与量及びPM投与量を有し、前記PM投与量は、前記AM投与量より多いか又はそれと同一である。
いくつかの具体例においては、本開示が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法を提供する。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療可能障害が、慢性咳嗽、掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病及びレボドパ誘導ジスキネジア(LID)からなる群から選択される。いくつかの具体例においては、本開示が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において肝臓疾患に関連付けられる(associated、付随する、随伴する)掻痒を治療する方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において結節性痒疹を治療する方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において尿路掻痒を治療する方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において特発性肺線維症(IPF)の咳嗽(cough)、息切れ又は呼吸困難(idiopathic pulmonary fibrosis(IPF) cough,breathlessness or dyspnea、特発性肺線維症(IPF)に付随する咳嗽(cough)、息切れ又は呼吸困難など)を治療する方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が,パーキンソン病と診断された対象者(subject)においてレボドパ誘導ジスキネジアを治療し又は軽減する方法を提供する。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者において掻痒を治療する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者において掻痒を治療する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者において掻痒を治療する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者において掻痒を治療する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B及び/又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示は、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、前記ナルブフィンが、持続放出経口剤形(extended release oral dosage form)という形態を有する。
いくつかの具体例においては、前記ナルブフィンが、ナルブフィン塩酸塩、マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロース、ローカストビーンガム(locust bean gum)、キサンタンガム(xanthan gum)、硫酸カルシウム二水和物(calcium sulfate dihydrate)、及びステアリン酸マグネシウムを含む製剤として投与される。
この出願書類に開示されているいくつかの方法、及びそれらの利点は、いくつかの実施例を含む後述の発明の詳細な説明であって非限定的であるものによって詳述される。
図1は、27mg、54mg、108mg及び162mgのナルブフィン持続放出錠剤(extended release tablet)の単回用量投与後の、実施例2におけるコホート(Cohort、各々属性が同一である複数人の観察対象者より成る集団、臨床試験の複数人の対象者より成る集団など、発症していない集団を被験薬に曝露した集団と曝露していない集団とに分けて、発症率を比較して因果関係を研究するための集団など)1~4につき、軽度の肝障害(チャイルドピューA)を有する複数人の患者におけるナルブフィンの平均(±SD)血漿濃度(ナルブフィン血漿濃度の平均値と標準偏差)を示す。
図2は、27mg、54mg、108mg及び162mgのナルブフィン持続放出錠剤の単回用量投与後の、実施例2におけるコホート1~4における、中等度の肝障害(チャイルドピューB)を有する患者におけるナルブフィンの平均(±SD)血漿濃度(ナルブフィン血漿濃度の平均値と標準偏差)を示す。
図3は、27mgのナルブフィン持続放出錠剤の単回用量投与(single dose administration)後の、実施例2のコホート1につき、重度の肝障害(チャイルドピューC)を有する複数人の患者におけるナルブフィンの平均(±SD)血漿濃度(ナルブフィン血漿濃度の平均値と標準偏差)を示す。
図4は、162mgのナルブフィン持続放出錠剤の単回用量投与後の、実施例2のコホート5につき、複数人の健康な対照患者におけるナルブフィンの平均(±SD)血漿濃度(ナルブフィン血漿濃度の平均値と標準偏差)を示す。
図5は、軽度の肝障害を有する複数人の患者についてのナルブフィン平均AUC0-t-(versus、対)用量(dose、投与量)を示す。
図6は、中等度の肝障害を有する複数人の患者についてのナルブフィン平均AUC0-t-(versus、対)用量(dose、投与量)を示す。
図7は、軽度の肝障害を有する複数人の患者についてのナルブフィン平均Cmax-(versus、対)用量(dose、投与量)を示す。
図8は、中等度の肝障害を有する複数人の患者についてのナルブフィン平均Cmax-(versus、対)用量(dose、投与量)を示す。
定義
「約」という用語は、ある数値の直前にある場合、ある範囲(例えば、その数値のプラス又はマイナス10%)を意味する。例えば、「約50」は、その用語が開示される文脈がそうではないことを示さない限り、又はそのような解釈と矛盾しない限り、45~55を意味し得、また、「約25,000」は22,500~27,500などを意味し得る。例えば、「約49,約50,約55,・・・」など複数の数値のリストにおいては、「約50」は、それに先行する値とそれに後続する値との間の間隔(1つまたは複数の間隔)の半値未満まで延びる範囲、例えば49.5を超える値~52.5を下回る値の範囲を意味する。さらに、「約値未満(less than about)」又は「約値を超える(greater than about)」というフレーズは、この出願書類において提供される「約」という用語の定義を考慮して理解されるべきである。同様に、「約」という用語は、複数の数値より成る列又は複数の数値を含む範囲(例えば、「約10,20,30」又は「約10~30」)に先行する場合、それぞれ、前記列内のすべての数値、又は前記範囲の両端点に関係する(refer to、修飾する)。
本開示の全体を通じ、様々な特許、特許出願及び刊行物(publications、特許公開公報など)が参照される。それら特許、特許出願及び刊行物のそれぞれの開示は、引用によって本開示に全体的にかつあらゆる目的のために合体させられ、それにより、本開示がされた日付時点で当業者に知られていた技術水準(the state of the art)をより完全に記載する。それら合体させられた(incorporated)特許、特許出願及び刊行物と本開示との間に何らかの矛盾がある場合には、本開示が優先適用される(govern)。
便宜上、本明細書、実施例及び特許請求の範囲で使用される特定のいくつかの用語が本明細書に集められている。別途定義されない限り、本開示において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野において当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
この出願書類において使用される「投与する」,「投与すること」又は「投与」という用語は、化合物又はその化合物の、薬学的に許容され得る塩若しくはエステル、又は前記化合物若しくはその化合物の、薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを含む組成物を患者に直接投与することを意味する。
この出願書類において使用される「有害事象(adverse event)」(AE)という用語は、最初のスクリーニング日に又はその後に報告された臨床研究患者(clinical investigation patient、患者、被験者など)における有害なあらゆる種類の医学的事象(medical occurrence)として定義される。AEは、必ずしも治療との因果関係を有する必要はない。したがって、AEは、好ましくなく且つ意図しないあらゆる種類の徴候(sign)(検査結果の異常(abnormal laboratory finding)を含む)、医薬品(治験薬)との関係の有無を問わない症状(symptom)、又は医薬品(治験薬)の使用に一時的に関連付けられる疾患である。典型的な有害事象としては、悪心、嘔吐、傾眠及びめまいがある。本開示によれば、治療後の有害事象の発生率(rate)は、同じ長さの期間にプラセボを投与した後の有害事象の発生率(rate)と実質的に同じである。
この出願書類において使用される「担体(carrier)」という用語は、担体、賦形剤(excipients)、及び希釈剤(diluents)を包含し、その用語は、材料、組成物又はビヒクル(vehicle)、例えば液体又は固体の充填剤(filler)、希釈剤、賦形剤、溶媒(solvent、溶剤など)、又は封入材(encapsulating material、カプセル化材、被覆材など)を意味し、その封入材は、薬物(pharmaceutical agent、医薬成分)を1つの器官又は身体の一部から別の器官又は前記身体の別の部分へ運搬若しくは輸送することに関与するものである。
「障害(disorder)」という用語は、本開示において、特記なき限り、疾患、症状又は病気という用語を意味するために使用され、また、それら用語との間で相互置換可能に使用される。
「有効量(effective amount)」及び「治療有効量(therapeutically effective amount、治療的に有効な量)」というそれぞれの用語は、本開示において相互置換可能に使用され、また、それぞれの用語は、化合物、又はその化合物の塩、溶媒和物若しくはエステルであって、患者への投与時に、意図された結果を実施することができるものの量を意味する。例えば、有効量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルは、患者において掻痒の少なくとも1つの症状(symptom)を軽減するのに必要な量、例えば、患者において掻痒感を軽減するのに必要な量である。「有効量」又は「治療有効量」を含む実際の量は、多数の条件であって、障害の重症度、患者のサイズ及び健康度、並びに投与経路を含むがこれらに限定されないものによって異なるであろう。当業者であれば、医学分野において知られている方法を用いることにより、適切な量を容易に決定することができる。
この出願書類において使用される「薬学的に許容され得る」という用語は、化合物、材料、組成物及び/又は剤形であって、妥当な(sound)医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激(irritation、過敏症)、アレルギー反応(allergic response)、又は他の問題若しくは合併症を伴わずに、妥当な(reasonable)ベネフィット/リスク比(benefit/risk ratio、受益度と危険度との比など)に相応して、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適したものを意味する。
この出願書類において使用される「塩」という用語は、遊離酸のアルカリ金属塩を形成すること、及び遊離塩基の付加塩(addition salts)を形成することを目的として通常(commonnly、一般的に)使用される、薬学的に許容され得る塩を包含する。前記塩の性質は、薬学的に許容され得る限り重要ではない。「塩」という用語は、さらに、付加塩の溶媒和物(solvates)、例えば水和物などを、付加塩の多形体(polymorphs、多型)と同様に含む。適切な薬学的に許容され得る酸付加塩は、無機酸又は有機酸から調製することができる。このような無機酸のいくつかの実施例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、及びリン酸である。適切な有機酸は、脂肪族、脂環式、芳香族、アリール脂肪族、並びにヘテロシクリル含有カルボン酸及びスルホン酸、例えばギ酸(formic)、酢酸(acetic)、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸(mesylic)、ステアリン酸、サリチル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸(mandelic)、エンボン酸(embonic)(パモ酸(pamoic))、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルギン酸、3-ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸及びガラクツロン酸から選択され得る。
患者に関連してこの出願書類において使用される「治療すること(treating)」という用語は、前記患者の障害の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。治療することは、障害を改善し、又は少なくとも部分的に寛解させ得る。
この出願書類において使用される「治療効果(therapeutic effect)」という用語は、前記方法及び/又は前記組成物により提供される目標の又は有益な効果を意味する。例えば、掻痒を治療する前述の方法は、当該方法が患者において掻痒(pruritus)の少なくとも1つの症状、例えば掻痒感を軽減する場合、治療効果を提供する。
詳細な説明
ナルブフィンは、μ-オピオイド受容体の競合的アンタゴニストとして作用すると共に、κ-オピオイド受容体においてアゴニスト効果を生じる合成オピオイドである。ナルブフィンは、現在、中等度から重度までのの疼痛の緩和、バランス麻酔の補助剤、術前及び術後鎮痛、並びに分娩及び出産中の分娩鎮痛のための使用に承認された、注射可能な剤形のジェネリック医薬品として利用可能である。ナルブフィンは肝臓で除去され、その肝臓内において広範囲に代謝される。
肝障害による門脈全身シャント(portal systemic shunts)の発生は、肝血流量の減少をもたらし、当該肝臓内の薬物代謝の速度に影響を及ぼす(affect、不利に作用する)。肝障害によるそれらの代謝活性変化(alterations、変容、転調など)は、高度に代謝される薬物(a highly metabolized drugs)であってそれら病態のために初回通過代謝(first-pass metabolism、初回通過効果など)をバイパスするかもしれないものの有効性及び安全性に著しく影響を及ぼし得、例えば、薬物蓄積並びに薬物の吸収及び体内動態(disposition、薬物消長など)の変化をもたらす。いくつかの薬物動態パラメーター(pharmacokinetic parameters)の変化は、用量の調整の必要性、医師の処方時の複雑化、正確な用量のアベイラビリティ(availability、薬物としての利用率など)の欠如、肝障害を有する者に対する特定の薬物のアベイラビリティ(availability)の欠如、及び過剰投与を含むいくつかの問題(issues)をもたらし得る。高い抽出率(extraction rate)(>0.7)を有する薬物は、変化した薬物動態(PK、薬物の吸収・分布・代謝・排泄という薬物動態)特性を有すると予測される(Gelot and Nakhla(2014);Delco et al(2005))。しかしながら、PKのその変化の程度は予測することができない(Delco 2005;第532頁)。その文献には情報がほとんど存在しておらず、なぜなら、その文献は、肝障害患者の用量設定(dose ranging、投与量決定、用量範囲探索など)に関係しており、PK変化の程度を予測することができないことを考慮すると、当該医学文献(the medical literature)における重大な(significant)隔たり(gap、溝)を表しているからである。例えば、Gelot及びNakhla(2014)が報告していることは、肝障害患者におけるオピエート(opiate)投与ガイドラインについてのほとんどの推奨が、健全な臨床PK試験よりむしろ症例報告を基礎としているということと、それのPK特性が正式に研究されていないため、オピオイドの持続放出(extended release)(徐放(sustain release))製剤よりむしろ速放(immediate-release、即放など)オピオイドの使用が肝障害患者に推奨されるということである。したがって、前記文献には、肝障害患者を治療する際に、ナルブフィンなどの薬物の安全且つ有効な用量を決定する際に医師を支援する明確なガイドラインが存在しない。
本開示は、とりわけ、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者の治療方法を提供し、その方法は、有効(例えば治療的に有効な)量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを投与することを含む。いくつかの具体例においては、ナルブフィン治療可能障害を安全に治療する方法が、治療有効量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。
本開示によれば、様々な肝障害を有する複数人の患者は、次のテーブルに概略説明されるチャイルドピューシステムにより分類され、そのシステムは、A,B又はCのチャイルドピュースコアを、それぞれ、軽度、中等度及び重度の肝障害を有する複数人の患者に割り当てる。
Figure 2023510341000002
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法を提供し、その方法は、約4mg~約120mg、又は4mg~約54mg、又は約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。
あるアスペクトにおいては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含み、
前記ナルブフィン治療可能障害は、慢性咳嗽、掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病及びレボドパ誘導ジスキネジア(LID)からなる群から選択される。
あるアスペクトにおいては、本開示が、肝障害患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法を提供し、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含み、
前記ナルブフィン治療可能障害は、慢性咳嗽、掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病及びレボドパ誘導ジスキネジア(LID)からなる群から選択される。
この出願書類に記載されるいくつかの方法のいくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Aのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
あるアスペクトにおいては、肝障害患者における掻痒の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
別のアスペクトにおいては、肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
別のアスペクトにおいては、肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む。
いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。いくつかの具体例においては、肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法がこの出願書類において提供され、その方法は、約4mg~約120mg、又は4mg~約54mg、又は約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含む。
本開示の全体を通じ、この出願書類において使用されるいくつかの方法及びいくつかの用量は、一般に(generally、全般的に、概略的に、概ね)、具体的なナルブフィン治療可能障害を特定することなく、「ナルブフィン治療可能障害の治療」のためのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの量で表現される。明確にするために、本開示は、いくつかの具体例であって、この出願書類に開示されるいくつかの方法及びいくつかの用量が、あらゆる種類の具体的なナルブフィン治療可能障害、例えば、慢性咳嗽、掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、肝臓疾患に関連する掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病及びレボドパ誘導ジスキネジア(LID)の治療に有効であるものを対象としている。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者における肝臓疾患に関連する掻痒の治療方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者における結節性痒疹の治療方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者における尿路掻痒の治療方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者における咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法を提供する。いくつかの具体例においては、本開示が、肝障害患者における特発性肺線維症(IPF)の咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法を提供する。いくつかの具体例においては、ナルブフィンHClが、本開示のいくつかの方法によって投与される。本開示は、さらに、米国特許第8,637,538号、並びに米国特許出願公開第2014/0179727号、同第2018/0008592号、同第2018/0125840号、及び同第2020/0022974号であって、いずれも、引用によって全体的にこの出願書類に合体させられるものに記載されているナルブフィン用量を用いる前記ナルブフィン治療可能障害の治療を対象としている。
いくつかの具体例においては、前記掻痒が、肝臓疾患に関連する。いくつかの具体例においては、前記掻痒が、非肝組織疾患に起因して胆管閉塞(obstruction)から派生する閉塞性胆汁うっ滞(obstructive cholestasis)に関連する。いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、非肝組織疾患に起因して胆管閉塞から派生する閉塞性胆汁うっ滞に関連する掻痒の治療に使用され又はその治療に必要とされ(indicated)、ここに、前記閉塞は、膵臓癌、膵炎、先天性若しくは後天性胆道狭窄、例えばリンパ腫によるリンパ節閉塞、又は胆管結石からなる群から選択される疾患(condition)を原因とする。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者における胆汁うっ滞性肝臓疾患に関連する掻痒の治療のために使用される。いくつかの具体例においては、前記胆汁うっ滞性肝臓疾患が、原発性硬化性胆管炎である。いくつかの具体例においては、前記胆汁うっ滞性肝臓疾患が、原発性胆汁性胆管炎である。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において、非胆汁うっ滞性肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために使用される。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において、感染性肝炎、肝硬変肝臓疾患、薬物誘導肝臓疾患、特発性門脈圧亢進症、肝臓機能に影響する先天性奇形又は遺伝性障害、サルコイドーシス、肝臓における原発性又は転移性腫瘍病変(primary or metastatic neoplasm involvement of the liver、肝臓への原発性又は転移性腫瘍の浸潤など)及び自己免疫性肝炎-胆管炎(オーバーラップ症候群(Overlap syndrome))から選択される肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために使用される。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において、感染性肝炎に関連する掻痒を治療するために使用される。いくつかの具体例においては、前記感染性肝炎が、C型肝炎(HCV)及びB型肝炎(HBV)から選択される。いくつかの具体例においては、前記HCVが、慢性HCV及び持続的なウイルス学的応答後のHCVから選択される。いくつかの具体例においては、前記B型肝炎が、キャリア内の不活性HBV及び活性HBV感染から選択される。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において、肝硬変肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために使用される。いくつかの具体例においては、前記肝硬変肝臓疾患が、アルコール性肝臓疾患、自己免疫性肝炎、及び非アルコール性脂肪性肝臓疾患から選択される。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者において、薬物誘導肝臓疾患、特発性門脈圧亢進症、肝臓機能に影響する先天性奇形又は遺伝性障害、サルコイドーシス、肝臓における原発性又は転移性腫瘍病変(primary or metastatic neoplasm involvement of the liver、肝臓への原発性又は転移性腫瘍の浸潤など)及び自己免疫性肝炎-胆管炎(Overlap症候群)から選択される肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために使用される。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、肝障害を有する患者において、肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために使用され、ここに、前記患者の内因性オピオイドの血清レベルは、正常な血清レベルと比較して高い。いくつかの具体例においては、前記内因性オピオイドが、1つ以上の内因性μ-オピオイド受容体アゴニストである。いくつかの具体例においては、前記内因性μ-オピオイド受容体アゴニストが、エンケファリン(enkephalin)及びβ-エンドルフィン(β-endorphin)から選択される。
いくつかの具体例においては、前述の咳嗽、息切れ又は呼吸困難が、特定の症状に関連し(associated with、に付随して生じ)、その特定の症状は、例えばIPF、難治性慢性咳嗽、原因不明の慢性咳嗽、過敏性間間質性肺炎、サルコイドーシス、石綿肺、閉塞性細気管支炎、組織球増殖症X、慢性好酸球性肺炎、膠原病性脈管疾患、肉芽腫性脈管炎、グッドパスチャー症候群、及び、肺胞蛋白症、COPD(慢性閉塞性肺疾患)(例えば、COPDは、ある症状、例えば肺気腫、慢性気管支炎及びα-1-アンチトリプシン(AAt)欠乏症などに関連し、又は、COPDは、刺激物質、例えば、タバコ煙、副流煙、パイプ煙、大気汚染及び粉塵、煙、又は煙霧に晒される職場などに関連する)及びこの出願書類に記載されている他のいくつかの症状である。いくつかの具体例においては、前記慢性咳嗽が、難治性慢性咳嗽、原因不明の慢性咳嗽、原因不明の難治性慢性咳嗽、特発性慢性咳嗽、咳嗽過敏症症候群、ハイパーツシア(hypertussia)、アロツシア(allotussia)及び神経原性咳嗽、並びに咳嗽に対する衝動の感覚の抑制から選択される。いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、咳嗽、息切れ又は呼吸困難であってIPFに関連するものの治療に使用される。
本開示のいくつかの具体例によれば、前記方法は、実質的な有害事象を生じることなく治療効果を提供する。いくつかの具体例においては、ナルブフィンを用いた治療後の有害事象の発生率(rate)が、プラセボを同じ期間投与した後の有害事象の発生率と実質的に同じである。いくつかの具体例においては、ナルブフィンによる治療後の肝臓関連の有害事象(例えば、肝臓機能酵素(すなわち、血清アルカリホスファターゼ(serum alkaline phosphatase)(「AP」)、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(gamma-glutamyltranspeptidase)(「GGT」)、血清アミノトランスフェラーゼ(serum aminotransferases)(アラニントランスアミナーゼ(alanine transaminase)(「ALT」)及び/又はアスパラギン酸トランスアミナーゼ(aspartate transaminase)(「AST」)の血清レベルの上昇)の発生率が、プラセボを同じ期間投与した後の有害事象の発生率と実質的に同じである。
本開示のいくつかの具体例によれば、掻痒を治療する前記方法は、実質的な水利尿効果を生じない。
本開示のいくつかの具体例においては、ナルブフィン治療可能障害が治療される前記肝障害患者は、小児患者である。本開示のいくつかの具体例においては、ナルブフィン治療可能障害が治療される前記肝障害患者が、老人患者である。
ナルブフィン
いくつかの本方法に使用されるナルブフィンは、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを、薬学的に許容され得る担体と組み合わせることにより、医薬組成物の一部を形成することができる。さらに、前記組成物は、補助剤(adjuvants、主剤を助ける補助的薬剤など)、賦形剤、希釈剤、放出修飾剤(release-modifying agents)及び安定剤からなる群から選択される添加剤を含み得る。前記組成物は、速放製剤(immediate release formulation)、遅延放出製剤(delayed release formulation)、徐放製剤(sustained release formulation)又は持続放出製剤(extended release formulation)であり得る。
ナルブフィンHCl(17-(シクロブチルメチル)-4,5α-エポキシモルフィナン-3,6α,14-トリオール、塩酸塩)は、合成オピオイドである。構造的に、ナルブフィンは、14ヒドロキシモルフィン(hydroxymorphine)の誘導体である。
Figure 2023510341000003
ナルブフィンHClは、現在、注射用剤形のジェネリック医薬品としてのみ入手可能である。ナルブフィンの注射用剤形は、1978年以来、承認された薬物製剤として入手可能である。Nubain(登録商標)は、ナルブフィンのイノベータ(inovator、革新者、先発者など)ブランド注射用剤形であったのであり、それを基に、現在販売されているジェネリック注射剤であって生物学的に同等なものが存在する。その注射剤は、現在、中等度から重度までのの疼痛の緩和、バランス麻酔の補助剤、術前及び術後鎮痛、並びに分娩及び出産中の産科鎮痛用の使用について承認されている。
本開示は、さらに、ナルブフィンの薬学的に許容され得るエステルを含む。「エステル」という用語は、エステル官能基を含む当該薬剤(the agent、薬物、医薬成分など)の誘導体(この出願書類に記載されているようなもの)を意味し、これは、前記エステル形態(form)が患者に投与された際に、当該薬剤を放出することが可能である。当該活性成分の放出は、インビボ(in vivo、生体内、人体内)で生じる。薬学的に許容され得るエステルは、当業者に知られているいくつかの技術によって調製することができる。それら技術は、一般に、与えられた化合物において、適切な官能基を変性させる(modify、変性化する、修正する、組み換える、修飾する)。しかしながら、それら変性(modified、修飾)官能基は、インビボでの前記化合物の代謝によって元の官能基を再生する。エステルは、化合物を含み、その化合物においては、ヒドロキシ基(hydroxy)、カルボン酸基(carboxylic)又は類似の基が変性させられる(modified、修飾される)。
ヒドロキシル基のために薬学的に許容され得るエステルであって適切なものは、無機エステル、例えばリン酸エステル、及びα-アシルオキシアルキルエーテル、及び関連する化合物であって、前記エステルのインビボ加水分解の結果、親ヒドロキシ基を提供するものを含む。ヒドロキシのためのいくつかの基を形成するインビボ加水分解性エステルは、アルカノイル(例えば、C1~10直鎖、分枝鎖又は環式アルキル)、ベンゾイル、フェニルアセチル並びに置換ベンゾイル及びフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを与えるため)、ジアルキルカルバモイル及びN-(N,N-ジアルキルアミノエチル)-N-アルキルカルバモイル(カルバメートを与えるため)、N,N-ジアルキルアミノアセチル及びカルボキシアセチルを含む。
いくつかの具体例においては、本開示の前記いくつかの製剤及び前記いくつかの方法に使用される前記ナルブフィンが、ナルブフィンの薬学的に許容され得る共結晶(co-crystal)である。
製剤
本開示の前記いくつかの方法は、患者、例えばヒト及び動物というものに単位剤形(unit dosage forms)、例えば錠剤(tablets)、カプセル剤(capsules)、丸剤(pills)、粉末剤(powders)、顆粒剤(granules)、滅菌非経口溶液(sterile parenteral solutions)又は縣濁液(suspensions)、及び経口溶液(oral solutions)又は縣濁液、及び油-水エマルション(emulsions)というものであって、適切な量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを含むものを投与するために種々の製剤を使用することができる。
経口医薬剤形(oral pharmaceutical dosage forms)は、固体又は液体のいずれかであり得る。その固形剤形は、錠剤、カプセル剤、顆粒及びバルク粉末(bulk powders)であり得る。経口錠剤のタイプは、圧縮された咀嚼ロゼンジ(chewable lozenges)及び錠剤を含み、それらは、腸溶コーティング、糖コーティング又はフィルムコーティングされてもよい。カプセル剤は、硬質又は軟質のゼラチンカプセル剤(hard or soft gelatin capsules)であってもよく、一方、顆粒及び粉末は、当業者に知られている他のいくつかの成分と組み合わせて(with the combination of 、と混合して)、非発泡性又は発泡性の形態で提供されることができる。いくつかの具体例においては、前記経口剤形が、浸透圧制御放出経口送達システム(osmotic-controlled release oral delivery system)(OROS)であってもよい。いくつかの具体例においては、前記経口剤形が、マトリックス埋め込み剤形(matrix-embedded dosage forms)又は関連するデバイスを含むことができる。いくつかの具体例においては、本経口剤形が、口腔内崩壊錠(orally-disintegrating tablets)を含むことができる。
錠剤に使用される薬学的に許容され得る担体は、結合剤(binders)、滑沢剤(lubricants)、希釈剤、崩壊剤(disintegrating agents)、着色剤(coloring agents)、香味剤(flavoring agents)及び湿潤剤(wetting agents)を含む。
液体経口剤形(liquid oral dosage forms)は、水溶液(aqueous solutions)、エマルション(emulsions)、縣濁液、溶液及び/又は縣濁液であって、非発泡性顆粒(non-effervescent granules)から再構成されるものと、発泡性顆粒(effervescent granules)から再構成される発泡性製剤(effervescent preparations)とを含む。
水溶液は、例えば、エリキシル剤(elixirs)及びシロップ剤(syrups)を含む。エリキシル剤は、透明な、加糖の水アルコール製剤(hydroalcoholic preparations)である。エリキシル剤に使用される薬学的に許容され得る担体は、溶媒(solvents)を含む。シロップ剤は、糖、例えばショ糖(sucrose)というものの濃縮水溶液であってもよく、また、保存剤を含んでもよい。エマルションは、二相系であり、その系内において。1つの液体が複数の小球という形態で別の液体全体に分散している。エマルションは、水中油又は油中水のいずれかであり得る。エマルションに使用される薬学的に許容され得る担体は、非水性液体、乳化剤及び保存剤である。縣濁液は、薬学的に許容され得る懸濁剤及び保存剤を使用することができる。非発泡性顆粒に使用される薬学的に許容され得る物質は、液体経口剤形に再構成されるために、希釈剤、甘味剤及び湿潤剤を含む。発泡性顆粒に使用される薬学的に許容され得る物質は、液体経口剤形に再構成されるために、有機酸及び二酸化炭素源を含み得る。着色剤及び香味剤は、上記の剤形の全てに使用することができる。
本開示の前記いくつかの製剤の非経口投与は、速放製剤、徐放(例えば、デポー(depot))製剤、持続放出製剤及び/又は変性放出製剤(modified release formulation)(例えば、この出願書類に記載されているようなもの)の静脈内投与、皮下投与及び筋内投与を含む。非経口投与用の製剤は、注射のために準備される滅菌溶液、使用直前に溶媒と混合されるために準備される滅菌乾燥可溶性製品であって皮下注射用錠剤を含むもの、注射のために準備される滅菌縣濁液、使用直前にビヒクルと混合されるために準備される滅菌乾燥不溶性製品、及び滅菌エマルション(sterile emulsions)を含む。上述のいくつかの溶液は、水性又は非水性のいずれかであり得る。非経口製剤に使用される薬学的に許容され得る担体は、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌剤、等張剤、緩衝液、抗酸化剤、局所麻酔剤、懸濁及び分散を行う剤、乳化剤、封鎖する(sequestering)か又はキレート化する剤、及び他の薬学的に許容され得る物質を含む。
前記薬学的に活性な化合物の濃度は、注射が目標の薬理効果を生じるのに有効な量を提供するように調整され得る。その正確な用量は、当技術分野において知られているように、患者又は動物の年齢、体重及び症状に依存する。その単位用量非経口製剤は、アンプル(ampoule)又は針付き注射器内に包装される。非経口投与用の全製剤は、当技術分野において既知であるとともに実践されるように、滅菌される必要がある。例示すれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを含む滅菌水溶液の静脈内注入又は動脈内注入は、効果的な投与モードである。
直腸投与用の医薬剤形は、全身効果のための直腸坐薬(rectal suppositories)、カプセル剤及び錠剤であり得る。直腸坐薬は、この出願書類において使用されるが、直腸内に挿入するための固体(solid bodies)であって、体温で融解又は軟化して、この開示の前記組成物に含まれる前記薬理学的に及び/又は治療的に活性な成分を放出する。直腸坐薬内に使用される薬学的に許容され得る物質は、基材(bases)又は(or、すなわち、など)ビヒクルと、融点を上昇させる成分(agents)とである。基材のいくつかの実施例は、ココアバター(テオブロマ(theobroma)油)、グリセリン-ゼラチン、カルボワックス(carbowax)、ポリオキシエチレングリコール、並びに脂肪酸のモノ-、ジ-及びトリグリセリドの混合物を含む。様々な基材の組み合わせを使用することができる。坐薬の融点を上昇させる成分は、鯨ろう(spermaceti)及びワックス(wax)を含む。直腸坐薬は、前記圧縮方法又は成型(molding)のいずれかにより調製することができる。直腸坐薬の典型的な重量は、約2~3gmである。直腸投与用の錠剤及びカプセル剤は、経口投与用の製剤の場合と同じ、薬学的に許容され得る物質を使用し、かつ、経口投与用の製剤の場合と同じ方法で製造することができる。
前記組成物は、微粉化(micronized)若しくは他の適切な形態で懸濁されてもよく、又は、より溶解度の高い活性生成物を生成するために誘導体化されてもよい。その結果物としての組成物の形態は、多数の因子に依存し、それら因子は、意図される投与モード、及び、選択された担体又はビヒクル内において、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの溶解度を含む。前記有効濃度は、掻痒を治療又は軽減するのに十分であり、また、経験的に決定され得る。前記濃度は、一般に前記化合物の全身投与のための濃度より高い。
その結果物としての混合物は、溶液、縣濁液、エマルションまたはその他同様なものであってもよく、また、クリーム(cream)、ゲル(gel)、軟膏(ointment)、エマルション、溶液、エリキシル剤、ローション(lotion)、縣濁液(suspension)、チンキ(tincture)、ペースト(paste)、泡状体(foam)、エアロゾル(aerosol)、灌注(irrigation)、スプレー(spray)、坐薬、絆創膏(bandage)、又は局所投与(topical administration)に適した任意の他の製剤として処方され(formulated、調製され、調剤化され)てもよい。いくつかの投与モードは、皮膚、頭皮、眼及び/又は鼻、頬側若しくは舌下粘膜への局所適用(topical application)を含むことができる。
前記組成物の投与に適した、医薬及び美容(cosmetic、化粧)のための担体又はビヒクルは、特定の投与モード(the particular mode of administration)に適していると当業者に知られている任意のそのような担体を含む。前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルは、治療される個体への重篤な毒性効果を有することなく、治療的に有用な効果を発揮するのに十分な量で、前記担体中に含まれ得る。
それら組成物を処方する(formulate、調製する、調剤化する)ために、ある重量分率のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、前記掻痒症状が緩和又は寛解するような有効濃度で、選択されたビヒクル中に溶解、懸濁、分散又は他の方法で混合される。一般に、前記皮膚の水和(hydrate、水分補給、湿潤化など)を助ける皮膚軟化剤(emollient)又は潤滑ビヒクルは、前記皮膚を乾燥させる揮発性ビヒクル、例えばエタノールなどより好ましい。ヒト皮膚での使用のために組成物を調製するために適切ないくつかの基材(bases)又はビヒクルのいくつかの実施例は、ワセリン(petrolatum)、ワセリンに揮発性シリコーン(volatile silicones)を加えたもの(plus)、ラノリン(lanolin)、コールドクリーム(cold cream)(USP)、及び親水性軟膏(hydrophilic ointment)(USP)である。
本方法に使用されるいくつかの組成物は、前記皮膚に適用される(applied、塗布される)場合、掻痒を緩和することができる。緩和は、一時的又は持続性であり得、また、前記組成物の単回投与後にはっきりわかる(evident)ことさえあり得る。前記組成物が局所製剤以外の剤形(form、形態)で投与される場合、それは、FDAにより確立された安全性ガイドラインの範囲内で掻痒を緩和するのに十分な量で投与されるべきである。患者に投与する適切な量の決定は、本開示により提供される教示事項に関連付ければ、当業者の技能の範囲内にある。
局所投与が意図される本開示のいくつかの組成物の溶液は、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である量を送達するのに有効な組成物の量で、かつ、典型的には、約0.01%w/w~約5%w/wの濃度で組成物を含む。前記溶液のバランスは、水、適切な有機溶媒若しくは他の適切な溶媒又は緩衝液である。溶液又は縣濁液として処方されるそれら組成物は、皮膚に適用することができ、又はエアロゾル又は泡状体として処方されてスプレーオン(spray-on、スプレー式)として皮膚に適用することができる。前記エアロゾル組成物は、典型的には25%w/w~80%w/w、好ましくは30%w/w~50%w/wの適切な噴射剤を含む。ゲル組成物は、適切な増粘剤(thickening agent)を単に前記溶液又は縣濁液に混合することによって処方することができる。
局所適用が意図される組成物であって固体の剤形を有するものは、口唇又は身体の他の部分への適用が意図されるスティック型組成物として処方され得る。この種の組成物は、有効量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを含む。前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの量であって、存在するものは、典型的には約0.01%w/w~約5%w/wである。前記固体は、さらに、約40%w/w~98%w/w、好ましくは約50%w/w~90%w/wの皮膚軟化剤を含む。この組成物は、さらに、1%w/w~20%w/w、好ましくは5%w/w~15%w/wの適切な増粘剤、及び、望ましいか又は必要である場合には、乳化剤及び水又は緩衝液を含み得る。
徐放
本方法に使用され得るナルブフィン製剤は、米国特許出願公開第2019/0117576号、同第2019/0099416号、同第2015/0359789号、同第2009/0030026号、及び同第2007/0048376号、並びにPCT公開第2015/192071号及び同第2007/025005号(それらの各々は、引用によって全体的にこの出願書類に合体させられる)に記載されているような経口徐放性ナルブフィン製剤を含む。
「徐放(Sustained release)」又は「持続放出(extended release)」は、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが前記製剤から、制御された速度(controlled rate、抑えられた速度)で放出され、それにより、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの治療的に有益な血中レベル(blood levels、血中濃度)(しかし毒性レベルを下回る)が長時間にわたって維持されることを意味する。これに代えて、「徐放」又は「持続放出」は、目標の薬理効果が長時間にわたって維持されることを意味する。
ナルブフィン注射剤(すなわち、IV又はIM又はSC)の半減期は、比較的短く、約2~3時間のみであることが報告されている。いくつかの具体例においては、本方法が、有効量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを含むナルブフィンの経口徐放製剤を使用することができる。前記経口徐放製剤は、ボーラス注射(bolus injections)又は速放経口製剤について観察されるものより長期間(例えば、少なくとも約8~12時間)にわたって、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の制御放出(controlled release、徐放)と、より低い(lower、経口速放製剤の場合より低い)Cmaxとを提供することができる。投与頻度(dosing frequency、投与回数、投与間隔など)を低下させることは、患者の利便性(convenience)及び本方法への遵守性(compliance with the present methods、患者が本方法に従って服薬することを遵守することなど)が向上する潜在能力を提供する。前記低下させられた投与頻度は、さらに、副作用の低下(reduced、投与頻度が高い場合より低下すること)を提供する潜在能力を有し、これは、前記患者が、時間の経過につれて、より低い(lower、投与頻度が高い場合より低い)ピーク濃度(peak concentrations)を有する薬剤に曝露されるかもしれないからである。
特定の理論に束縛されることを望むものではないが、治療効果の持続時間が予想以上に長いことは、ナルブフィンの腸肝再循環(enterohepatic recirculation)に起因する。ナルブフィンは、UDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(UDP-glucuronyl transferase)などの酵素系との酵素反応を介して、グルクロン酸又は他のタイプの抱合代謝物(conjugated metabolite)をインビボで形成する。さらに可能であることは、胆汁中の親薬物(parent drug)が胆のう(gallbladder)から腸内に放出されて再吸収されると、腸肝再循環が繰り返されるということである。上述の抱合ナルブフィン生成物(conjugated nalbuphine product、前記抱合代謝物、ナルブフィン代謝物など)は、一旦形成されると、胆汁分泌を介して胃腸管に輸送され、それによって前記薬物抱合体(the drug conjugate)が切断されてナルブフィンを遊離させ、これは、前記腸から再吸収され得ると考えられる。前記徐放製剤は、よりゆっくりとナルブフィンを前記インビボ系(the in vivo system)に放出してより多くの薬物(drug、ナルブフィン)が抱合する(conjugated)ことを可能にし、それにより、再循環及び前記腸からのその後の再吸収に利用可能にすることにより、治療効果の持続性(duration、持続時間)を改善することができる。
本方法は、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステル、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩と、徐放送達システムとを含む組成物を使用することができる。前記徐放送達システムは、(i)少なくとも1つの親水性化合物、少なくとも1つの架橋剤(cross-linking agent)、及び少なくとも1つの医薬希釈剤(pharmaceutical diluent)、(ii)少なくとも1つの親水性化合物、少なくとも1つの架橋剤、少なくとも1つの医薬希釈剤、及び最初の架橋剤(the first cross-linking agent)とは異なる少なくとも1つの陽イオン性架橋剤(cationic cross-linking agent)、又は(iii)少なくとも1つの親水性化合物、少なくとも1つの陽イオン性架橋化合物(cationic cross-linking compound)、及び少なくとも1つの医薬希釈剤を含む。これに代えて、いくつかの具体例においては、本方法が、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルと、徐放送達システム(a sustained release delivery system)とを含む組成物を使用することができ、これ(which、本方法など)は、徐放システム(a sustained release system、徐放送達システムなど)中に疎水性化合物を使用してもよい。
前記ナルブフィンは、前記徐放送達システム中に均一に分散され得る。
いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、前記組成物中に、約1mg~360mgの量で存在し、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約108mg、約110mg、約120mg、約130mg、約135mg、約140mg、約145mg、約150mg、約155mg、約160mg、約165mg、約170mg、約175mg、約180mg、約185mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約360mg、約260mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mgから、約360mgまでの範囲内の量で含み、それら数値間に存在する複数の領域の全てを含む。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、前記組成物中に、約1mg~約240mg、約1mg~約150mg、約1mg~約125mg、又は約1mg~約100mgの量で存在する。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、前記組成物中に、約1mg~約50mg、約5mg~約80mg、約10mg~約70mg、約15mg~約60mg、約40mg~約80mg、約50mg~約70mg、又は約45mg~約60mgの量で存在する。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、前記組成物中に、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約51mg、約52mg、約53mg、約54mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約108mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、又は約240mg(その間に存在する全ての値を含む)の量で存在する。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、前記組成物中に、約15mg、約30mg、約45mg、約60mg、約90mg、約120mg、又は約180mgの量で存在する。
いくつかの具体例においては、前述のナルブフィンの薬学的に許容され得る塩、例えばナルブフィンHClが、前記組成物中に、約15mg、約30mg、約60mg、約90mg、約120mg、又は約180mg、又は約360mgの量で存在する。ナルブフィンの薬学的に許容され得る塩を含む組成物の場合、その組成物中のナルブフィンの量は、ナルブフィン遊離塩基の当量として表現されてもよく、それは、前記組成物中の前述のナルブフィンの薬学的に許容され得る塩の実際の量に基づいて計算された、前記組成物中のナルブフィン遊離塩基の量である。組成物中のナルブフィン遊離塩基の当量の量は、その製造プロセスにおいて変動し、また、本開示のいくつかの組成物は、本開示に記載されている前記ナルブフィン含有量からの偏差(deviations)であって薬学的に許容され得るもの(すなわち、FDAによって承認され得るもの)を含む。
次のテーブルは、15mg、30mg、60mg、90mg、120mg、180mg及び240mgのナルブフィンHClを含有する組成物についてのナルブフィン遊離塩基の当量(the Equivalent Amount of Nalbuphine Free Base、当量のナルブフィン遊離塩基)を示す。
Figure 2023510341000004
本開示の全体を通じ、組成物中のナルブフィンの量は、一般に、組成物中に存在するナルブフィン塩酸塩の量で表現される。しかしながら、本開示は、前記ナルブフィンが別のナルブフィン形態(例えば、薬学的に許容され得る塩及び/又はエステルであって異なるもの)で存在するいくつかの具体例を想定し、この出願書類に明示的に記載されているいくつかの具体例とほぼ同じ当量のナルブフィン遊離塩基を提供する。例えば、約251mgのナルブフィンクエン酸塩(式量(FW)=549.57g/mol)は、約180mgのナルブフィン塩酸塩とほぼ同じ当量のナルブフィン遊離塩基を提供する。前記組成物中のナルブフィン遊離塩基の当量は、次の式により計算され得る。
Figure 2023510341000005
前記剤形を有するナルブフィン遊離塩基含有量(content、内容物など)の当量であって上記の式を用いて計算されるものは、薬学的に許容され得る量(例えば、FDA安全性標準により認可される量以内であり、これは、いくつかの具体例においては、ナルブフィン遊離塩基の当量の計算値の1%以下である)により調整され、それにより、その有効成分含有量(dosage strength、薬剤のうち有効成分の含有量など)を参照する際の整数(whole number integer、負の整数を除く整数)を使用して製品ラベリング(product labeling)することを可能にする。例えば、240mgのナルブフィン塩酸塩について計算されたナルブフィン遊離塩基の当量は、217.6mgである。本開示によれば、前記組成物のうちの前記ナルブフィン含有量(content、内容物など)は、216mgの当量のナルブフィン遊離塩基の製品ラベリングのために調整され得る。
いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、前記組成物中に、約10mg~約420mg、約15mg~約360mg、約7mg~約108mg、約25mg~約225mg、約21mg~約198mg、約80mg~約200mg、約80mg~約220mg、約90mg~約210mg、約100mg~約200mg、約110mg~約190mg、約120mg~約180mg、約130mg~約170mg、約140mg~約160mg、約30mg~約60mg、約60mg~約180mg、約30mg~約180mg、約75mg~約150mg、約80mg~約160mg、約90mg~約150mg、約100mg~約140mg、約110mg~約130mg、約100mg~約300mg、約200mg~約300mg又は約200mg~約250mgの量で存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、前記組成物中に、約75mg~約150mgの量で存在する。
いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、前記組成物中に、約7mg、約9mg、約11mg、約13mg、約15mg、約20mg、約30mg、約31mg、約60mg、約75mg、約80mg、約90mg、約100mg、約108mg、約110mg、約112mg、約115mg、約117mg、約120mg、約125mg、約130mg、約135mg、約140mg、約145mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約225mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約300mg、約320mg、約340mg、約360mg、約380mg、約400mg又は約420mgの量で存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、前記組成物中に約112mgの量で存在する。
前記組成物中のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記徐放送達システムに対する比は、一般に約4:1~約1:25である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記徐放送達システムに対する比が、一般に約2.5:1~約1:4である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記徐放送達システムに対する比が、一般に約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、約2:1~約1:2、約1:1~約1:5、約1:1~約1:4、約1:1~約1:3、約1:1~約1.2、及び約1:2~約1:3である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記徐放送達システムに対する比が、約1:1、約1:2、約1:2.5、約1:3、約1:4、又は約1:5である。
いくつかの具体例においては、少なくとも1つの親水性化合物が、約5重量%~約80重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの架橋剤が、約0.5重量%~約80重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約20重量%~約80重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約8重量%~約31重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの架橋剤が、約12重量%~約47重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約20重量%~約78重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約10重量%~約20重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの架橋剤が、約15重量%~約25重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約50重量%~約85重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約22%、約24%、約26%、約28%、約30%、約32%、約34%、又は約36%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの架橋剤が、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約22%、約24%、約26%、約28%、約30%、約32%、約33%、約34%、又は約35%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約80%、又は約85%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。
いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、又は約20%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの架橋剤が、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、又は約22%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤は、約55%、約60%、約65%、約70%、約80%、又は約85%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約8%、約12%、又は約20%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの架橋剤が、約12%、約18%、又は約30重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約40%、約60%、又は約70%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。
いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、当技術分野において知られている薬学的に許容され得る任意の塩の形態を有する。例示的な薬学的に許容され得る塩は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸、マレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、パモ酸、ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、ラウリル硫酸、ナフタレンスルホン酸、リノール酸、リノレン酸及びその他同様なものを含むが、これらに限定されない。いくつかの具体例は、ナルブフィンの塩酸塩を含む。
前記徐放送達システムは、少なくとも1つの親水性化合物を含む。前記親水性化合物は、好ましくは、液体への曝露により前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを徐放速度で(at a sustained rate、抑えられた速度で、低速度で)放出するゲルマトリックス(gel matrix)を形成する。前記ゲルマトリックスからの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの放出速度は、前記ゲルマトリックスの成分と前記胃腸管内の水性相との間の前記薬物の分配係数(partition coefficient)に依存する。ナルブフィンの、親水性化合物に対する重量比は、一般に約10:1~約1:10、約9:1~約1:9、約8:1~約1:8、約7:1~約1:7、約6:1~約1:6、約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、及び約2:1~約1:2の範囲である。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの、親水性化合物に対する重量比が、約10:1~約1:1、約10:1~約2:1、約9:1~約1:1、約8:1~約1:1、約7:1~約1:1、約6:1~約1:1、約5:1~約1:1、約4:1~約1:1、約3:1~約1:1、及び約2:1~約1:1の範囲である。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの、親水性化合物に対する重量比が、約6:1~約1:1、約5:1~約2:1、約4:1~約3:1、約4:1~約2:1、及び約5:1~約2:1の範囲である。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの、親水性化合物に対する重量比が、約1:5、約1:4.5、約1:4.4、約1:4、約1:3.5、約1:3.3、約1:3、約1:2.5、約1:2、約1:1、及び約1:1.5である。
前記徐放送達システムは、一般に、約5重量%~約80重量%の量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、一般に、約5%~約30%、約8%~約31%、約10%~約20%、約20%~約60%、又は約40%~約60%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約8重量%~約31重量%の量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約10重量%~約20重量%の量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、又は約20%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約12重量%の量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約8重量%の量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約20重量%の量で前記親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約28重量%の量で前記親水性化合物を含む。
前記親水性化合物は、親水性であることが当技術分野において知られている、薬学的に許容され得る任意の化合物である。例示的な親水性化合物は、薬学的に許容され得るガム(gums)、セルロースエーテル(cellulose ethers)、ポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone)、タンパク質由来化合物、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。例示的なガム(gums)は、ヘテロ多糖ガム(heteropolysaccharide gums)及びホモ多糖ガム(homopolysaccharide gums)、例えば、キサンタン、トラガカント、ペクチン、アカシア、カラヤ(karaya)、アルギン酸塩、寒天(agar)、グァー(guar)、ヒドロキシプロピルグァー、カラギーナン、ローカストビーンガム、及びジェランガム(gellan gums)などを含むが、これらに限定されない。例示的なセルロースエーテルは、ヒドロキシアルキルセルロース及びカルボキシアルキルセルロースを含むが、これらに限定されない。いくつかの具体例においては、セルロースエーテルが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、カルボキシメチルセルロース、及びそれらの混合物を含む。いくつかの具体例においては、前記親水性化合物が、ガム(gum)である。いくつかの具体例においては、前記親水性化合物が、ヘテロ多糖ガムである。さらなる具体例においては、前記親水性化合物は、キサンタンガム又はその誘導体である。キサンタンガムの誘導体は、例えば、脱アシル化キサンタンガム、キサンタンガムのカルボキシメチルエステル、及びキサンタンガムのプロピレングリコールエステルを含むが、これらに限定されない。
別のアスペクトにおいては、前記徐放送達システムが、さらに、少なくとも1つの架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記架橋剤が、液体の存在下で前記親水性化合物を架橋してゲルマトリックスを形成することが可能な化合物である。この出願書類において使用されているように、「液体」は、例えば、胃腸液及び水溶液、例えば、インビトロ(in vitro)溶解試験に使用されるものなどを含む。前記徐放送達システムは、一般に、約0.5重量%~約80重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、一般に、約12重量%~約47重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、一般に、約20重量%~約30重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、一般に、約15重量%~約25重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの架橋剤が、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、又は約25%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約18重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約12重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約30重量%の量で前記架橋剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約42重量%の量で前記架橋剤を含む。
例示的な架橋剤は、ホモ多糖を含む。例示的なホモ多糖は、ガラクトマンナンガム(galactomannan gums)、例えばグァーガム(guar gum)、ヒドロキシプロピルグァーガム(hydroxypropyl guar gum)、及びローカストビーンガムを含むが、これらに限定されない。いくつかの具体例においては、前記架橋剤が、ローカストビーンガム又はグァーガムである。いくつかの具体例においては、前記架橋剤が、アルギン酸誘導体又はハイドロコロイド(hydrocolloid)である。
いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、少なくとも1つの親水性化合物及び少なくとも1つの架橋剤を含む場合、親水性化合物の、架橋剤に対する重量比は、約1:9~約9:1、約1:8~約8:1、約1:7~約7:1、約1:6~約6:1、約1:5~約5:1、約1:4~約4:1、約1:3~約3:1、又は約1:2~約2:1である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、架橋剤に対する重量比が、約1:5、約1:4.5、約1:4、約1:3.5、約1:3、約1:2.5、約1:2、約1:1.5、及び約1:1である。
前記徐放送達システムが、少なくとも1つの親水性化合物及び少なくとも1つの架橋剤を含む場合、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記少なくとも1つの親水性化合物及び前記少なくとも1つの架橋剤の全体に対する重量比は、約10:1~約1:10、約9:1~約1:9、約8:1~約1:8、約7:1~約1:7、約6:1~約1:6、約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、又は約2:1~約1:2である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記少なくとも1つの親水性化合物及び前記少なくとも1つの架橋剤の全体の全体に対する重量比が、約4:1~約1:1、約4:1~約1:1.5、約3:1~約1:1、又は約2:1~約1:1である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記少なくとも1つの親水性化合物及び前記少なくとも1つの架橋剤の全体に対する比(ratio、重量比など)が、約5:1、約4:1(すなわち、1:0.25)、約3.5:1、約3:1、約2.5:1、約2:1(すなわち、1:0.5)、約1.9:1、約1.8:1、約1.7:1、約1.6:1、約1.5:1、約1.4:1、約1.3:1、約1.2:1、約1.1:1、約1:1、約1:1.5、約1:2、約1:3、約1:4、及び約1:5である。
前記徐放送達システムは、さらに、当技術分野において知られている1つ以上の医薬希釈剤を含む。例示的ないくつかの医薬希釈剤は、単糖、二糖、多価アルコール及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。いくつかの具体例においては、医薬希釈剤が、例えば、澱粉(starch)、マンニトール、乳糖(lactose)、右旋糖(dextrose)、ショ糖、微結晶セルロース(microcrystalline cellulose)、ソルビトール、キシリトール、果糖(fructose)、及びそれらの混合物を含む。いくつかの具体例においては、前記医薬希釈剤が、水溶性である。水溶性医薬希釈剤の非限定的ないくつかの実施例は、乳糖、右旋糖、ショ糖、又はそれらの混合物を含む。医薬希釈剤の、親水性化合物に対する重量比は、一般に、約1:9~約9:1、約1:8~約8:1、約1:7~約7:1、約1:6~約6:1、約1:5~約5:1、約1:4~約4:1、約1:3~約3:1、又は約1:2~約2:1である。いくつかの具体例においては、医薬希釈剤の、親水性化合物に対する重量比が、一般に約9:1~約1:1.5である。いくつかの具体例においては、医薬希釈剤の、親水性化合物に対する重量比が、約9:1、約8.75:1、約8.5:1、約8.25:1、約8:1、約7.5:1、約7:1、約6.5:1、約6:1、約5.5:1、約5:1、約4.5:1、約4:1、約3.5:1、約3:1、約2.5:1、約2:1、約1.5:1、又は約1:1である。
前記徐放送達システムは、一般に、約20%~約80%、約30%~約70%、約40%~約70%、又は約40%~約60%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約20重量%~約70重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約50重量%~約85重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約55%、約60%、約65%、約70%、約80%、又は約85%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約20重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約30重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムは、約40重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約50重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約60重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約70重量%の量で1つ以上の医薬希釈剤を含む。
別のアスペクトにおいては、前記徐放送達システムが、1つ以上の陽イオン性架橋化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記1つ以上の陽イオン性架橋化合物が、前記架橋剤に代わって使用される。いくつかの具体例においては、前記1つ以上の陽イオン性架橋化合物が、前記架橋剤に加えて使用される。いくつかの具体例においては、前記1つ以上の陽イオン性架橋化合物が、液体の存在下で前記親水性化合物を架橋してゲルマトリックスを形成するのに十分な量で使用される。いくつかの具体例においては、前記1つ以上の陽イオン性架橋化合物が、約0.5%~約30%、約0.5%~約25%、約0.5%~約20%、約0.5%~約15%、約0.5%~約10%、又は約0.5%~約5%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記1つ以上の陽イオン性架橋化合物が、約5%~約20%、約5%~約15%、約6%~約14%、約7%~約13%、約8%~約12%、又は約9%~約11%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記1つ以上の陽イオン性架橋化合物が、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、又は約15%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記陽イオン性架橋化合物が、約10重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。
例示的ないくつかの陽イオン性架橋化合物は、一価金属カチオン、多価金属カチオン、並びに、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、ホウ酸塩、臭化物を含む無機塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。例えば、前記陽イオン性架橋化合物は、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、塩化リチウム、リン酸三カリウム、ホウ酸ナトリウム、臭化カリウム、フッ化カリウム、重炭酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸カルシウム、硫酸マグネシウム、フッ化ナトリウム、又はそれらの混合物の1つ以上を含むが、これらに限定されない。
前記徐放送達システムが、少なくとも1つの親水性化合物及び少なくとも1つの陽イオン性架橋化合物を含む場合、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比は、約1:9~約9:1、約1:8~約8:1、約1:7~約7:1、約1:6~約6:1、約1:5~約5:1、約1:4~約4:1、約1:3~約3:1、又は約1:2~約2:1の範囲である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比が、約1:3~約3:1の範囲である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比が、約3:1、約2.75:1、約2.5:1、約2.25:1、約2:1、約1.8:1、約1.6:1、約1.4:1、約1.2:1、約1:1、約1:1.25、約1:1.5、又は約1:2である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比が、約1:1.25である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比が、約1.2:1である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比が、約2:1である。いくつかの具体例においては、親水性化合物の、陽イオン性架橋化合物に対する重量比は、約2.8:1である。
いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約5重量%~約80重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約0.5重量%~約30重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約20重量%~約80重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約8重量%~約30重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約10重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約20重量%~約70重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約5重量%~約30重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約5重量%~約20重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約20重量%~約85重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約10重量%~約20重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約5重量%~約15重量%の量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約50重量%~約85重量%の量で前記徐放送達システム中に存在する。
いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約22%、約24%、約26%、約28%、又は約30%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、又は約20%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約80%、又は約85%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、又は約20%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約55%、約60%、約65%、約70%、約80%、又は約85%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。いくつかの具体例においては、前記少なくとも1つの親水性化合物が、約8%、約12%、又は約20%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、前記少なくとも1つの陽イオン性架橋剤が、約10%、約12%、又は約14%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在し、及び前記少なくとも1つの医薬希釈剤が、約40%、約60%、又は約70%であって、いずれの%も重量基準であるものの量で前記徐放送達システム中に存在する。
いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約0.5%~約80%ローカストビーンガム、約5%~約80%キサンタンガム、約20%~約80%マンニトール及び約0.5%~80%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約12%~約47%ローカストビーンガム、約8%~約31%キサンタンガム、約20%~約78%マンニトール及び約0.5%~25%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約15%~約25%ローカストビーンガム、約10%~約20%キサンタンガム、約50%~約85%マンニトール及び約5%~15%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約18%ローカストビーンガム、約12%キサンタンガム、約60%マンニトール及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約12%ローカストビーンガム、約8%キサンタンガム、約70%マンニトール及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約20%ローカストビーンガム、約30%キサンタンガム、約40%マンニトール及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約30%ローカストビーンガム、約20%キサンタンガム、約40%マンニトール及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約42%ローカストビーンガム、約28%キサンタンガム、約20%マンニトール及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。
この徐放送達システムのいくつかの成分(例えば、前記少なくとも1つの親水性化合物及び前記少なくとも1つの架橋剤、又は前記少なくとも1つの親水性化合物及び少なくとも1つの陽イオン性架橋化合物)の2つの特性は、それ(it、前記徐放送達システム)が、液体への曝露によりゲルマトリックスを形成すること、前記化合物/薬剤(agents)の水和(hydration)が速いこと、及び高いゲル強度を有するゲルマトリックスを形成する能力である。それら2つの特性であって、遅延放出ゲルマトリックスを達成するのに必要なものは、複数の化合物の特定の組み合わせ(例えば、前記少なくとも1つの親水性化合物及び前記少なくとも1つの架橋剤、又は前記少なくとも1つの親水性化合物及び前記少なくとも1つの陽イオン性架橋化合物)により最大化される。例えば、親水性化合物(例えば、キサンタンガム)は、卓越した吸水特性(water-wicking properties)であって速い水和を提実現するものを有する。親水性化合物と、前記親水性化合物の剛性らせん秩序構造を架橋することが可能な材料(例えば、架橋剤及び/又は陽イオン性架橋化合物)との組み合わせは、それにより、前記ゲルマトリックスの粘度であって予想より高いもの(すなわち、高いゲル強度(gel strength))を実現するように相乗的に作用する。
いくつかの具体例においては、前記徐放組成物が、さらに、1つ以上の湿潤剤(例えば、ポリエトキシル化ヒマシ油(polyethoxylated castor oil)、ポリエトキシル化水素化ヒマシ油(polyethoxylated hydrogenated castor oil)、ヒマシ油からのポリエトキシル化脂肪酸(polyethoxylated fatty acid)、水素化ヒマシ油からのポリエトキシル化脂肪酸)、1つ以上の滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム(sodium stearyl fumarate)など)、1つ以上の緩衝剤、1つ以上の着色剤、及び/又は他の通常の(conventional)成分と混合される。
いくつかの具体例においては、本方法に使用されるいくつかの組成物が、別の医薬賦形剤を含むことができる。例えば、いくつかの具体例においては、フマル酸が、この出願書類に記載されている前記いくつかの製剤に添加され得る。
いくつかの具体例においては、非機能性コーティング(non-functional coating)、例えばOpadry(登録商標)が、この出願書類に記載されているいくつかの組成物に添加され得る。
いくつかの具体例においては、この出願書類に記載されている前記いくつかの組成物が、さらに、第2の親水性化合物を含む。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物が、セルロースエーテルである。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物が、ヒドロキシアルキルセルロース又はカルボキシアルキルセルロースである。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物が、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの混合物である。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性が、エチルセルロース又はワックス(例えば、非限定的に、セチルアルコール、ステアリルアルコール、白色ワックス(white wax)、又はカルナウバワックス(carnauba wax)を含む)である。前記第2の親水性化合物は、約5%~約45%、約5%~約25%、約10%~約20%、又は12%~約18%であって、いずれの%も重量基準であるものの範囲の量で前記製剤中に存在する。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物が、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約30%、約35%、約40%、又は約45%の量で前記製剤中に存在する。
いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物の、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルに対する重量比が、約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、約2:1~約1:2、約1:1~約1:3、又は約1:1~約1:2の範囲内にある。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物の、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルに対する重量比が、約5:1、約4:1、約3:1、約2:1、約1:1、約1:2、約1:3、約1:4、又は約1:5である。
いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物の、前記徐放送達システムに対する重量比が、約10:1~約1:10、約8:1~約1:8、約6:1~約1:6、約4:1~約1:4、約2:1~約1:3、約1:1~約1:10、約1:1~約1:6、又は約1:2~約1:6の範囲内にある。いくつかの具体例においては、前記第2の親水性化合物の、前記徐放送達システムに対する重量比が、約10:1、約8:1、約6:1、約4:1、約2:1、約1:1、約1:1.5、約1:2、約1:2.5、約1:3、約1:4、約1:5、約1:6、約1:7、約1:8、約1:9又は約1:10である。
いくつかの具体例においては、前記経口徐放性固形投与製剤(oral sustained release solid dosage formulations、経口徐放性固形投与製剤)は、徐放送達システムについての約1mg~200mgナルブフィン塩酸塩及び約10mg~約420mgを含む。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約12%~約42%ローカストビーンガム、約8.0%~約28%キサンタンガム、約20%~約70%マンニトール、及び約5%~約20%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、本方法が、約5mg~約80mgナルブフィン塩酸塩及び約80mg~約360mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用することができる。いくつかの具体例においては、本方法が、約50mg~約150mgナルブフィン塩酸塩及び約100mg~約300mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用することができる。
いくつかの具体例においては、本方法が、約15mgナルブフィン塩酸塩、及び約25mg~約225mg、例えば約195mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約14%ローカストビーンガム、約9%キサンタンガム、約47%マンニトール、及び約8%硫酸カルシウム二水和物を含む。
いくつかの具体例においては、本方法が、約30mgナルブフィン塩酸塩、及び約25mg~約225mg、例えば約180mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約18%ローカストビーンガム、約12%キサンタンガム、約60%マンニトール、及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。
いくつかの具体例においては、本方法が、約60mgナルブフィン塩酸塩、及び約25mg~約225mg、例えば約120mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約10%ローカストビーンガム、約12%キサンタンガム、約60%マンニトール、及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。いくつかの具体例においては、本方法が、約5mg~約80mgナルブフィン塩酸塩及び約80mg~約360mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約120mgナルブフィン塩酸塩、及び約25mg~約250mg、例えば約240mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約18%ローカストビーンガム、約12%キサンタンガム、約60%マンニトール、及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。
いくつかの具体例においては、本方法が、約30mgナルブフィン塩酸塩、及び約25mg~約350mg、例えば約270mg又は約360mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約18%ローカストビーンガム、約12%キサンタンガム、約60%マンニトール、及び約10%硫酸カルシウム二水和物を含む。
いくつかの具体例においては、本方法が、約45~約60mgナルブフィン塩酸塩及び約100mg~約200mgの徐放送達システムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。それら具体例においては、前記徐放送達システムが、約15%~約25%ローカストビーンガム、約10%~約20%キサンタンガム、約50%~約85%マンニトール、及び約5%~約15%硫酸カルシウム二水和物を含む。
いくつかの具体例においては、本方法が、約30mgナルブフィン塩酸塩、約32.4mgローカストビーンガム、約21.6mgキサンタンガム、約108mgマンニトール、約18mg硫酸カルシウム二水和物、約35mgヒドロキシプロピルセルロース、及び約1.9mgステアリン酸マグネシウムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約29.8mgナルブフィン塩酸塩、約32.2mgローカストビーンガム、約21.4mgキサンタンガム、約107mgマンニトール、約18mg硫酸カルシウム二水和物、約35mgヒドロキシプロピルセルロース、及び約1.9mgステアリン酸マグネシウムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約60mgナルブフィン塩酸塩、約21.6mgローカストビーンガム、約14.4mgキサンタンガム、約72mgマンニトール、約12mg硫酸カルシウム二水和物、約30mgヒドロキシプロピルセルロース、及び約1.6mgステアリン酸マグネシウムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約59.5mgナルブフィン塩酸塩、約21.4mgローカストビーンガム、約14.3mgキサンタンガム、約71mgマンニトール、約12mg硫酸カルシウム二水和物、約30mgヒドロキシプロピルセルロース、及び約1.6mgステアリン酸マグネシウムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約120mgナルブフィン塩酸塩、約43.2mgローカストビーンガム、約28.8mgキサンタンガム、約144mgマンニトール、約24mg硫酸カルシウム二水和物、約60mgヒドロキシプロピルセルロース、及び約3.2mgステアリン酸マグネシウムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約119.0mgナルブフィン塩酸塩、約42.9mgローカストビーンガム、約25.6mgキサンタンガム、約143mgマンニトール、約24mg硫酸カルシウム二水和物、約60mgヒドロキシプロピルセルロース、及び約3mgステアリン酸マグネシウムを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約180mgナルブフィン塩酸塩、約64.8mgローカストビーンガム、約43.2mgキサンタンガム、約216mgマンニトール、約36mg硫酸カルシウム二水和物、約90mgヒドロキシプロピルセルロース、約5mgステアリン酸マグネシウム、及び約25mgフマル酸を含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約180mgナルブフィン塩酸塩、約48.6mgローカストビーンガム、約32.4mgキサンタンガム、約162mgマンニトール、約27mg硫酸カルシウム二水和物、約60mgヒドロキシプロピルセルロース、約4mgステアリン酸マグネシウム、及び約25mgフマル酸を含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約30mgナルブフィン塩酸塩、約32.4mgローカストビーンガム、約21.6mgキサンタンガム、約108mgマンニトール、約18mg硫酸カルシウム二水和物、約35mgヒドロキシプロピルセルロース、約1.9mgステアリン酸マグネシウム、及び約7.4mgOpadry II Whiteを含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約178.5mgナルブフィン塩酸塩、約48.2mgローカストビーンガム、約32.2mgキサンタンガム、約161mgマンニトール、約27mg硫酸カルシウム二水和物、約60mgヒドロキシプロピルセルロース、約4mgステアリン酸マグネシウム、及び約25mgフマル酸を含む経口徐放固形投与製剤を使用する。
ナルブフィンの前記徐放製剤は、経口投与可能な固形投与製剤である。経口固形投与製剤の非限定的ないくつかの実施例は、錠剤、複数の顆粒を含むカプセル剤、舌下錠剤(sublingual tablets)、粉末、顆粒、シロップ剤、及び頬側剤形(buccal dosage forms)又はデバイス(例えば、頬側パッチ(buccal patches)、錠剤など)を含む。いくつかの具体例においては、錠剤が、腸溶コーティング(coating、被膜、被覆など)又は親水性コーティングを有する。
前記徐放送達システムは、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが添加される前に、乾式造粒(dry granulation)又は湿式造粒(wet granulation)で調製されるが、前記いくつかの成分は、凝集法(agglomeration technique)によって一緒に保持され、それにより、許容される生成物を生成することが可能である。前記湿式造粒法においては、前記いくつかの成分(例えば、親水性化合物、架橋剤、医薬希釈剤、陽イオン性架橋化合物、疎水性ポリマーなど)が一緒に混合された後、1つ以上の液体(例えば、水、プロピレングリコール、グリセロール、アルコール)を用いて湿潤化され、それにより、湿潤塊(moistened mass)であってその後に乾燥されるものが生成される。その乾燥塊(dried mass)は、その後、通常の設備を用いて、前記徐放送達システムの複数の顆粒に粉砕される(milled)。その後、前記徐放送達システムは、それぞれの目標量で、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステル、及び、任意選択的に、1つ以上の湿潤剤、1つ以上の滑沢剤、1つ以上の緩衝剤、1つ以上の着色剤、1つ以上の第2の親水性化合物、又は他の通常の成分と混合され、それにより、顆粒化組成物(a granulated composition)が生成される。前記徐放送達システム及び前記ナルブフィンは、例えば高剪断ミキサーを用いてブレンドされることが可能である。前記ナルブフィンは、好ましくは、前記徐放送達システム中に微細且つ均一に分散される。前記顆粒化組成物であって、複数の錠剤の一様なバッチ(uniform batch)を作製するのに十分な量を有するものが、生産規模(production scale)に適合する通常の打錠機(tableting machine)において、典型的な圧縮圧力、すなわち、約2,000~16,000psiのもと、打錠される。いくつかの具体例においては、前記混合物(the mixture、前記顆粒化組成物など)が、液体への曝露による水和がその後に困難になるポイントまで圧縮されることがないようにされるべきである。
いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン製剤が、乾式造粒又は湿式造粒により調製される。前記徐放送達システムのいくつかの成分は、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルと共に添加される。これに代えて、前記成分の全てが凝集法によって一緒に保持され、それにより、許容される生成物が生成されることが可能である。前記湿式造粒法においては、ナルブフィン又はその薬学的な塩、溶媒和物又はエステル、及び前記いくつかの成分(例えば、親水性化合物、架橋剤、医薬希釈剤、陽イオン性架橋化合物、疎水性ポリマーなど)が一緒に混合された後、1つ以上の液体(例えば、水、プロピレングリコール、グリセロール、アルコール)を用いて湿潤化され、それにより、湿潤塊であってその後に乾燥されるものが生成される。その乾燥塊は、その後、通常の設備を用いて複数の顆粒に粉砕される。任意選択的に、1つ以上の湿潤剤、1つ以上の滑沢剤、1つ以上の緩衝剤、1つ以上の着色剤、1つ以上の第2の親水性化合物、又は他の通常の成分も、前記造粒物(the granulation、前記複数の顆粒)に添加する。前記顆粒化組成物であって、複数の錠剤の一様なバッチ(uniform batch)を作製するのに十分な量を有するものが、生産規模(production scale)に適合する通常の打錠機(tableting machine)において、典型的な圧縮圧力、すなわち、約2,000~16,000psiのもと、打錠される。いくつかの具体例においては、前記混合物(the mixture、前記顆粒化組成物など)が、液体への曝露による水和がその後に困難になるポイントまで圧縮されることがないようにされるべきである。
前記顆粒化組成物の平均粒子サイズ(average particle size、平均粒度、平均粒子径)は、約50μm~約400μmであって重量基準によるものである。いくつかの具体例においては、前記平均粒子サイズであって重量基準によるものが、約185μm~約265μmである。前記顆粒化組成物の平均密度は、約0.3g/mL~約0.8g/mLである。いくつかの具体例においては、前記平均密度が、約0.5g/mL~約0.7g/mLである。前記造粒物から形成された複数の錠剤は、一般に約4Kp~約22Kpの硬度である。前記造粒物の平均流量は、約25~約40g/secである。
いくつかの具体例においては、本方法が、多層固形剤形(multilayer solid dosage form、多層錠)を使用することができ、その多層固形剤形においては、それの複数の層が、前記ナルブフィン塩酸塩を異なる複数の速度で放出するように処方される。例えば、いくつかの具体例においては、第2の層が持続放出層であり、その持続放出層は、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルと、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを、制御された速度で、治療的に有効な血中レベルが長時間(例えば、約8~約12時間)維持されるように放出するように設計される徐放送達システムとを含む。前記第1の層は、速放層であり、その速放層は、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの製剤を含むとともに、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを前記第2の層の速度より速い速度で放出し、それにより、治療的に有効な血中レベルを即時期間(immediate period of time,素早く、速やかに、直後に)(例えば、約1~約2時間)で達成するように設計される。いくつかの具体例においては、前記第1の層が、徐放送達システムを含む。いくつかの具体例においては、前記第1の層が、徐放送達システムを含まない。
いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比は、約10:1~約1:10、約9:1~約1:9、約8:1~約1:8、約7:1~約1:7、約6:1~約1:6、約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、約2:1~約1:2である。いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比が、約5:1~約1:5である。さらなる具体例においては、前記第2の層と前記第1の層との重量比は、約1:1~約1:2である。いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比が、約1:1、約1:1.2、約1:1.4、約1:1.6、約1:1.8、又は約1:2である。いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比が、約1:2である。いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比が、約1:1.4である。いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比が、約3:1、約2.5:1、約2:1、約1.5:1である。いくつかの具体例においては、前記第2の層の、前記第1の層に対する重量比が、約2.5:1である。
前記多層剤形の徐放送達システムは、(i)少なくとも1つの親水性化合物、少なくとも1つの架橋剤、及び少なくとも1つの医薬希釈剤、(ii)少なくとも1つの親水性化合物、少なくとも1つの架橋剤、少なくとも1つの医薬希釈剤、及び前記第1の架橋剤とは異なる少なくとも1つの陽イオン性架橋剤、又は(iii)少なくとも1つの親水性化合物、少なくとも1つの陽イオン性架橋化合物、及び少なくとも1つの医薬希釈剤を含む。いくつかの具体例においては、前記第1の層が徐放送達システムを含む場合、前記第1の層の前記徐放送達システムは、前記第2の層の徐放送達システムと同じ成分を含む(例えば、前記第1の層と第2の層の両方が、上記に列挙した具体例(i)~(iii)の1つである)。いくつかの具体例においては、前記第1の層の徐放送達システムが、前記第2の層の徐放送達システムとは異なる成分を含む(例えば、前記第1の層は、上記に列挙した具体例(i)であり、一方、前記第2の層は、上記に列挙した具体例(iii)である)。いずれかの層の徐放送達システムは、上記に列挙した具体例(i)~(iii)の1つであり得ることが認識される。さらに、いくつかの具体例においては、前記第1の層が、徐放送達システムを含まないことが認識される。
前記徐放送達システムは、一般に、約10mg~約420mgの範囲の量で前記第2の層(例えば、持続放出層)中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約110mg~約200mgの範囲の量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約110mg~約150mgの範囲の量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約90mg~約150mgの範囲の量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、又は約200mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約123mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約101mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約92mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約112.5mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約135mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約150mgの量で前記第2の層中に存在する。
ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルは、一般に、約15mg~約60mgの範囲の量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約30mg~約60mgの範囲の量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約45mg~約60mgの範囲の量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約15mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約30mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約45mgの量で前記第2の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約15mg、約30mg、約60mg、約90mg、約120mg、又は約180mgの量で前記第2の層中に存在する。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約10:1~約1:10、約9:1~約1:9、約8:1~約1:8、約7:1~約1:7、約6:1~約1:6、約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、又は約2:1~約1:2である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約1:2~約1:4である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約1:1~約1:5である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約1:1、約1:1.2、約1:1.4、約1:1.6、約1:1.8、約1:2、約1:2.5、約1:3、又は約1:3.5である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約1:2.5である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約1:3.3である。別の具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する重量比が、約1:3である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第2の層中の前記徐放送達システムに対する比(ratio、重量比など)が、約1:2である。
前記徐放送達システムが前記第1の層(例えば、速放層)中に存在する場合、それ(it、前記徐放送達システム)は、一般に約0mg~約50mgの範囲の量で存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約5mg~約25mg又は約5mg~約15mgの範囲の量で前記第1の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約3mg~約9mgの量で前記第1の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約4mg~約6mgの量で前記第1の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約2mg、約4mg、約6mg、約8mg、約10mg、約12mg、約14mg、約15mg、約16mg、約18mg、約20mg約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg又は約50mgの量で前記第1の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムが、約6mgの量で前記第1の層中に存在する。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルは、一般に、約5mg~約180mgの範囲の量で前記第1の層(例えば、速放層)中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約5mg~約25mg又は約10mg~約20mgの範囲の量で前記第1の層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約5mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg又は約50mgの量で前記第1の層中に存在する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、約15mg、約30mg、約60mg、約90mg、約120mg、又は約180mgの量で前記第1の層中に存在する。
いくつかの具体例においては、前記第1の層が徐放送達システムを含む場合、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第1の層中の前記徐放送達システムに対する比は、約10:1~約1:10、約9:1~約1:9、約8:1~約1:8、約7:1~約1:7、約6:1~約1:6、約5:1~約1:5、約4:1~約1:4、約3:1~約1:3、約2:1~約1:2である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第1の層中の前記徐放送達システムに対する比が、約2:1~約4:1である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第1の層中の前記徐放送達システムに対する比が、約5:1、約4.5:1、約4:1、約3.5:1、約3:1、約2.5:1、約2:1、約1.5:1、又は約1:1である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第1の層中の前記徐放送達システムに対する比が、約2.5:1である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの、前記第1の層中の前記徐放送達システムとの比が、約3:1である。
いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、さらに、医薬錠剤崩壊剤を含む。前記錠剤崩壊剤は、前記速放層からのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの溶解(dissolution、溶出)及び吸収を促進する。医薬錠剤崩壊剤の非限定的ないくつかの実施例は、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸澱粉、クロスポビドン、及び非修飾澱粉を含む。いくつかの具体例においては、前記錠剤崩壊剤が、前記剤形の前記第1の層(すなわち、前記速放層)中に存在する。前記錠剤崩壊剤は、一般に、約1.5mg~約4.5mgの量で前記層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記錠剤崩壊剤が、約3mgの量で存在する。いくつかの具体例においては、前記錠剤崩壊剤が、約2~10重量%の量で前記層中に存在する。いくつかの具体例においては、前記錠剤崩壊剤が、約5重量%の量で前記層中に存在する。前記層が徐放送達システムを含む場合、前記徐放送達システムの、前記錠剤崩壊剤に対する重量比は、約5:1~約1:5の範囲である。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムの、前記錠剤崩壊剤に対する比(ratio、重量比など)が、約1:1~約3:1の範囲である。いくつかの具体例においては、前記徐放送達システムの、前記錠剤崩壊剤に対する比(ratio、重量比など)が、約2:1の範囲である。
いくつかの具体例においては、前記多層錠剤(multilayer tables、前記多層剤形)は、最初に前記速放層及び持続放出層のそれぞれのブレンドを別々に調製することによって調製される。前記持続放出層は、上述したように調製される。次いで、前記持続放出層の前記湿式造粒物が乾燥され、適切なサイズに粉砕される。ステアリン酸マグネシウムが添加され、前記粉砕された造粒物と共に混合される。前記速放層は、最初に前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを、1つ以上の希釈剤(例えば、微結晶セルロース)と混合することにより調製される。次いで、その混合物が、任意選択的に、1つ以上の錠剤崩壊剤と混合される。そのブレンド(The blend、前記速放層ブレンド)がステアリン酸マグネシウムと混合される。最終的に、前記速放層ブレンド及び前記持続放出層ブレンドが圧縮されて多層(例えば、二層)錠剤とされる。
いくつかの具体例においては、前記製剤の前記複数の成分のうちの特定のもの、例えば親水性化合物(例えば、キサンタンガム)などの化学的性質(chemistry)が、前記いくつかの成分が自己緩衝剤(self-buffering agents)であって、前記ナルブフィンの溶解度、及び胃腸管(gastrointestinal tract)の長さに沿ったpHの変化に対して実質的に鈍感である(insensitive、非感受性を有する)ものであると考えられるというものである。さらに、前記いくつかの成分の化学的性質(chemistry)は、特定の既知の粘膜付着性物質(muco-adhesive substances)、例えばポリカルボフィル(polycarbophic)などと同様であると考えられる。粘膜付着特性は、頬側送達システムに望ましい。したがって、前記徐放製剤は、胃腸管内のムチン(mucin)と緩く相互作用することができ、そして、それにより、前記ナルブフィンの一定の送達速度を達成す別のモードが実現される。
上述した現象(粘膜付着特性)は、前記徐放製剤が前記ムチン及び前記胃腸管の流体と相互作用して前記ナルブフィンの一定の送達速度を実現することを可能にするメカニズム(mechanism、作用機序など)である。
USP Procedure Drug Release General Chapter <711>溶解、(引用によって全体的にこの出願書類に合体させられる)により測定される場合、本方法で使用される前記徐放製剤は、一般に、1時間後に約15重量%~約50重量%のナルブフィン、4時間後に約45重量%~約80重量%のナルブフィン、又は10時間後に少なくとも約80重量%ナルブフィンのインビトロ溶解を示す。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤の前記インビトロで及びインビボでの放出(release、溶出)特性が、1つ以上の異なる水不溶性化合物及び/又は水溶性化合物の混合物を用いることにより、異なるいくつかの可塑剤を用いることにより、前記徐放フィルム(the sustained release film、前記徐放製剤など)の厚さを変化させることであって、前記被膜中に放出変更化合物(release-modifying compunds)を提供することを含むものにより、及び/又はいくつかの通路を前記被覆に貫通状態で提供することにより、変更される。いくつかの具体例においては、前記溶解速度が、装置(apparatus)USP Type III/250mLをpH6.8、37℃及び15dpmで用いることによって決定される。いくつかの具体例においては、前記溶解速度が、装置(apparatus)USP Type III/250mLを、pH変化状態(0~1時間pH1.2、1時間後pH4.5、2時間後pH6.8)で、37℃及び15dpmで作動するように用いることによって決定される。
いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約6時間後に、約50重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約6時間後に、約75重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約6時間~約8時間に、約75重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。別のいくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約12時間後に、約80重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。さらに別のいくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約12時間~約24時間に、約80重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約8時間~約12時間後に、約80%~約100%のインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約1時間後に、約15重量%~約75重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。さらに別の具体例においては、前記徐放製剤が、約1時間後に、約50重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約1時間後に約50重量%のナルブフィン、及び約6時間~約8時間に約75重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約1時間後に約50重量%のナルブフィン、及び約8時間~約12時間に約75重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約1時間後に約50重量%のナルブフィン、及び約12時間~約24時間に約75重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記徐放製剤が、約1時間後に約50重量%のナルブフィン、及び約12時間後に約80重量%~約100重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。
前記錠剤が第1の持続放出層及び第2の速放層を有する多層剤形である場合、前記徐放製剤は、約1時間後に、約25重量%~約75重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、約1時間後に、約25重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、約1時間後に、約50重量%のナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、約6~8時間後に、約75%~約100%ナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、約8~12時間後に、約75%~約100%ナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、約12~24時間後に、約75%~約100%ナルブフィンのインビトロ溶解を有する。いくつかの具体例においては、前記多層剤形が、約12時間後に、約75%~約100%ナルブフィンのインビトロ溶解を有する。
いくつかの具体例においては、この出願書類に記載されている前記徐放製剤が、正常な又は障害された(例えば、低下した)腎臓機能を有する患者に経口投与される場合、次の複数のインビボでの特徴:すなわち、(a)ナルブフィンのピーク血漿レベル(peak plasma level、ピーク血漿濃度)が、例えば、尿路掻痒若しくは腎障害を有する患者については、投与後約4時間~約6時間以内に出現し、又は、例えば、腎障害を有さない患者については、投与後約3時間~約5時間以内に出現すること、(b)前記ナルブフィンの治療効果が、投与中の約30分~約6時間以内に開始すること、(c)前記ナルブフィンの治療効果の持続時間が、約2~約24時間であること、及び(d)前記ナルブフィンの相対的なバイオアベイラビリティが、経口投与されたナルブフィン水溶液と比較して、約0.5、約1、約1.5、又は約0.5~約1.5の間であることというものを示す。治療効果の開始時間(The time、時刻)は、少なくとも投与(dosing、投与形態、投与量など)及び前記患者の症状(例えば、掻痒症状)の重症度に依存し得る。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療効果の持続時間が、少なくとも約8時間である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療効果の持続時間が、少なくとも約9時間である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療効果の持続時間が、少なくとも約10時間である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療効果の持続時間が、少なくとも約11時間である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン治療効果の持続時間が、少なくとも約12時間である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン治療効果の持続時間が、約6時間、8時間、10時間、12時間、15時間、又は18時間である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィンの相対的なバイオアベイラビリティが、経口投与されたナルブフィン水溶液と比較して、約0.94である。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィンの相対的なバイオアベイラビリティが、経口投与されたナルブフィン水溶液と比較して、約1.35である。
いくつかの具体例においては、前記徐放ナルブフィン製剤が、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを含む経口単位剤形(oral unit dosage)を提供する。前記経口剤形は、少なくとも約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間又は約24時間の期間にわたる治療効果(例えば、低下した掻痒)を提供する。いくつかの具体例においては、前記経口剤形は、治療効果を、約6~18時間、約8~16時間、約8~12時間、約8~約24時間、約12~約24時間、約18~約24時間、又は約8~10時間の期間にわたって提供する。前記経口剤形は、治療効果を、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間又は約24時間の期間にわたって提供する。
いくつかの具体例においては、前記経口剤形が、抗掻痒効果(anti-pruritic effect)を実現するとともに、悪循環の効果(the cycle effect、痒み-掻きむしりサイクル、痒みと掻破の悪循環)を断ち、例えば、前記掻痒感が特定の治療期間後に戻ることはない。
いくつかの具体例においては、前記経口剤形が、1つまたは複数のピークに後続してプラトー領域(plateau region)が出現することによって特徴付けられるナルブフィン血漿レベル(plasma level、血漿濃度)を提供する。前記プラトー領域は、比較的一貫性を有する(consistent、一定に維持される)ナルブフィン血漿レベルを有する(例えば、ナルブフィン血漿レベルは、ある時点(time point)からある時点(time point)まで一貫して(consistently)増加することも減少することもない)ものとして特徴付けられる。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域が、一貫したナルブフィン平均血漿レベルを有するものとして特徴付けられる。前記プラトー領域は、そのプラトー領域に後続する領域であってナルブフィン血漿レベルが概して1つの時点(one time point)からその次のもの(the next)まで減少するものと対照的である。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域が、少なくとも約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間又は約12時間という持続時間を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域が、約1時間~約12時間、約2時間~約10時間、約2時間~約8時間、約2時間~約7時間又は約4時間~約10時間、約4時間~約8時間、又は約4時間~約6時間という持続時間を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域の各時点におけるナルブフィン血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約75%~約125%の範囲を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域の各時点におけるナルブフィン血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約80%~約120%の範囲を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域の各時点におけるナルブフィン血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約85%~約115%の範囲を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域の各時点におけるナルブフィン血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約90%~約110%の範囲を有する。
いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の全時点についての平均血漿レベルを約25%以下、下回る。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルを約20%以下、下回る。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルを約15%以下、下回る。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約75%~約100%の範囲を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約80%~約100%の範囲を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約85%~約100%の範囲を有する。いくつかの具体例においては、前記プラトー領域内で観察されるナルブフィン最小血漿レベルが、前記プラトー領域内の平均血漿レベルの約80%~約95%の範囲を有する。
投与
本開示は、有効量のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを投与することにより、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法(methods、メソッド、方法論など)を提供する。ある有効量は、ナルブフィン治療可能障害に関連したいくつかの症状を排除若しくは有意に(significantly、顕著に)低下させるか、又はそれら症状を軽減するのに十分な量である。本方法において使用されるいくつかの製剤は、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、又はエステルを、徐放製剤という形態で、その製剤が、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者においてナルブフィン治療可能障害を治療するために、治療的に有効なナルブフィン血漿レベルを提供するように、組み込むことが可能である。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを投与することにより、統計的に有意な治療効果が実現される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、米国内の1つ以上の規制当局(regulatory agency)、例えば、FDA、又は他の国により提供される1つ以上の標準(standards)又は基準(criteria)に基づいて決定される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、規制当局が承認した臨床試験セットアップ(set up,設備、セッティング、設定条件など)及び/又は手順から得られた結果に基づいて決定される。
いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、少なくとも20、50、60、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000又は2000の患者母集団(population)に基づいて決定される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、無作為化及び二重盲検臨床試験セットアップから取得されたデータに基づいて決定される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、約0.05、0.04、0.03、0.02又は0.01以下のp値を有するデータに基づいて決定される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、95%、96%、97%、98%又は99%以上の信頼区間を有するデータに基づいて決定される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、本開示により提供されるいくつかの方法についての第III相(Phase III、フェーズIII)臨床試験の承認に基づき、例えば米国におけるFDAにより決定される。
いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルを用い、及び、任意選択的に、標準治療(standard care)との組み合わせにおいて治療される患者についての無作為化二重盲検臨床試験により決定される。いくつかの具体例においては、前記統計的に有意な治療効果が、無作為化臨床試験により、かつ、数値評価スケール(Numerical Rating Scale)(NRS)を主要有効性パラメーター(primary efficacy parameter)として用い、及び、任意選択的に、掻痒評価(pruritus assessment、痒み評価)として一般的に受け入れられている他の任意の基準との組み合わせにおいて決定される。
一般的に、統計分析(statistical analysis)は、規制当局、例えば米国おけるFDA又はヨーロッパ又は任意の他の国により認可された任意の適切な方法を含み得る。いくつかの具体例においては、統計分析として、非層別分析(non-stratified analysis)、ログランク分析(log-rank analysis)、例えば、カプラン・マイヤー、ヤコブソン-トルアックス(Jacobson-Truax)、グリルケン-ロード・ノビック(Gulliken-Lord-Novick)、エドワード・ナンナリー(Edwards-Nunnally)、ヘージマン-アリンリンデル(Hageman-Arrindel)からのもの、および階層型リニアモデリング(HLM:Hierarchical Linear Modeling)およびCox回帰分析がある。
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者を治療する(例えば、安全に治療する)方法が、約14mg~約324mgの当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約81mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約162mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約324mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約81mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約162mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法が、約15mg~約360mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約15mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法であってこの出願書類に記載されているものが、さらに、前記患者において定常状態が達成されるまで、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を少なくとも約1週間、漸増する(titrating、至適用量設定を行う、用量調整を行う、アップタイトレーション(増量調整)とダウンタイトレーション(減量調整)とを含むタイトレーションを行う)ステップ(step、工程)を含む。いくつかの具体例においては、前記漸増(titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整など)が、前記患者において定常状態が達成されるまで、約2週間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増(titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整など)が、前記患者において定常状態が達成されるまで、約7日間~約30日間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増(titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整など)が、前記患者において定常状態が達成されるまで、約12日間~約20日間行われる。
いくつかの具体例においては、A,B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法であってこの出願書類に記載されているものが、さらに、前記患者において定常状態が達成されるまで、少なくとも約1週間、ある当量のナルブフィン遊離塩基の用量を漸増する(titrating、至適用量設定を行う、用量調整を行う、アップタイトレーション(増量調整)とダウンタイトレーション(減量調整)とを含むタイトレーションを行う)ステップを含む。いくつかの具体例においては、前記漸増が、前記患者において定常状態が達成されるまで、約2週間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、前記患者において定常状態が達成されるまで、約7日間~約30日間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、前記患者において定常状態が達成されるまで、約12日間~約20日間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、ある当量のナルブフィン遊離塩基の、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である用量が前記患者において達成されるまで行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、少なくとも約1~14日間行われ、それは、少なくとも約1日間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、又は少なくとも約14日間の漸増を含み、その漸増は、それら数値間に存在する複数の領域の全て、及びそれら数値間に存在する複数の数値の全てでの漸増を含む。いくつかの具体例においては、前記漸増が、少なくとも約1週間行われる。いくつかの具体例においては、前記漸増が、少なくとも約2週間行われる。
本開示の全体を通じ、この出願書類に開示されている用量漸増(doise titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整など)スケジュールは、一般に、安全性および忍容性を有する最大用量(maximum safe and tolerable dose、至適用量、標的用量)に至る最速の漸増(fastest titration、最速のタイトレーション、最短の漸増期間、最短時間のタイトレーション)(すなわち、最少日数)によって(in terms of、という観点で)表現される。しかしながら、本開示は、さらに、前記漸増の速度(the rate of titration、投与量の増加勾配など)が、この出願書類中のいくつかの漸増スケジュールに記載されているいくつかの速度より遅いいくつかの具体例も対象としている(例えば、前記安全性および忍容性を有する最大用量(maximum)に至るまでの日数は、前記用量増大(escalation、上昇、増量調整など)過程における増分の増加量が少ないと(smaller incremental increases、投与量の漸増の刻みの増加量または増量幅が少ないと)、増加する。例えば、いくつかの具体例においては、前記漸増速度が、この出願書類に開示されている漸増スケジュールの漸増速度の約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又はそれぞれの%以上である。いくつかの具体例においては、前記患者の用量が、この出願書類に開示されている漸増スケジュールの前記最大用量(maximum dose)まで漸増されるかもしれない。いくつかの具体例においては、前記患者(the patient、前記患者の用量)がこの出願書類に開示されている漸増スケジュールの最大用量(maximum dose)より低い治療有効用量まで漸増されるかもしれない。例えば、いくつかの具体例においては、前記患者の漸増期間が、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、9日目、10日目、11日目、12日目、又は13日目に終了し、なぜなら、前記患者が安全且つ有効な用量を達成するからである。
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000006
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000007
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の表に提供される用量スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を14日間投与される。
Figure 2023510341000008
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の表に提供される用量スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基又はその薬学的に許容され得る塩を14日間投与される。
Figure 2023510341000009
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000010
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000011
様々ないくつかの具体例においては、本開示が、ナルブフィン治療可能障害を治療することの必要性のもと、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、中等度又は重度の肝障害を有する患者)に、その他の点では生理学的に同一であるAのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、軽度の肝障害を有する患者)と比較して低用量のナルブフィンを投与することを提供する。それら具体例によれば、前記低用量がチャイルドピューB患者及びチャイルドピューC患者に投与され、なぜなら、実施例2に示すように、それら患者が、平均して、同じナルブフィン用量を投与されたチャイルドピューA患者と比較して高いナルブフィン曝露量(a higher nalbuphine exposure...compared to a Child Pugh A patient、チャイルドピューA患者のナルブフィン曝露量より高いナルブフィン曝露量)(Cmax、AUC0-t及びAUC0-infにより決定される)を達成するからである。例えば、コホート4(162mg、単回用量)の複数のチャイルドピューA患者(軽度の肝障害)においては、平均Cmax=19.9ng/mL及び平均AUC0-t=375.27hng/mL(テーブル5A)であり、一方、コホート4の複数のチャイルドピューB患者(中等度の肝障害)においては、平均Cmax=65.4ng/mL及び平均AUC0-t=1233.95hng/mL(テーブル5B)である。例えば、コホート1(27mg、単回用量)の複数のチャイルドピューA患者(軽度の肝障害)においては、平均Cmax=3.56ng/mL及び平均AUC0-t=48.89hng/mL(テーブル2A)であり、一方、コホート1の複数のチャイルドピューB患者(中等度の肝障害)においては、平均Cmax=14.6ng/mL及び平均AUC0-t=244.03hng/mL(テーブル2B)であり、一方、コホート1の複数のチャイルドピューC患者(重度の肝障害)においては、平均Cmax=28.3ng/mL及び平均AUC0-t=489.19hng/mL(テーブル2C)である。
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約3mg~約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、中等度の肝障害を有する患者)におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約3mg~約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、重度の肝障害を有する患者)におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約2mg~約108mg、又は約3mg~約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約2mg~約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、前記1日用量が、約2mg~約41の当量のナルブフィン遊離塩基である。いくつかの具体例においては、約2mg~約7mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約5mg~約10mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約9mg~約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約10mg~約15mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18mg~約21mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約20mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約22mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約2mg~約7mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約5mg~約10mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約9mg~約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約10mg~約15mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18mg~約21mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約20mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約22mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約4mg~約120mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約4mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、中等度に障害された肝対象(チャイルドピューB)における前記投与スキーム(the dosing scheme、前記投与スケジュール、投薬スケジュール)が、投与スキームの下限(lower end、低用量側限度、最低用量など)におけるNAL(ナルブフィン) ER(持続放出) 4~5mgから14mgまでの範囲から、上限(upper end、高用量側限度、最大用量、最高用量など)におけるNAL ER 41~54mg範囲である。いくつかの具体例においては、重度の肝障害(チャイルドピューC)を有する対象における前記投与スキームが、投与スキームの下限におけるNAL ER 3~5mgから14mgまでの範囲から、上限におけるNAL ER 41~54mg範囲である。
いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、中等度の肝障害を有する患者)におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約4mg~約120mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約4mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩は、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、重度の肝障害を有する患者)におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約4mg~約120mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、約4mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与されるいくつかの具体例においては、約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する患者(すなわち、重度の肝障害を有する患者)におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法が、約2mg~約54mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を投与することを含む。いくつかの具体例においては、前記1日用量が、約2mg~約45mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である。いくつかの具体例においては、約2mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約4~7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約4mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約5~8mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約5mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約9~14mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約10~15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約18~27mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約20~27mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約22~27mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩は、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約22~30mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約30mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日1回投与される。いくつかの具体例においては、約2mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約4~7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約4mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約5~8mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約5mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約9~14mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約10~15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約18~27mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約20~27mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約22~27mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩は、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約22~30mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、約30mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、1日2回投与される。いくつかの具体例においては、前記1日用量が、投与スキームの上限における約41~54mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である。
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特に、特定のいくつかの具体例においは、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュール(titration schedule、用量設定スケジュール、投与スケジュール、投薬スケジュールなど)に従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000012
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000013
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の表に提供される用量スケジュール(dose schedule、用量設定スケジュール、投与スケジュール、投薬スケジュールなど)に従って当量のナルブフィン遊離塩基を11日間投与される。
Figure 2023510341000014
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の表に提供される用量スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を11日間投与される。
Figure 2023510341000015
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000016
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000017
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000018
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000019
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000020
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000021
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000022
いくつかの具体例においては、B又はCのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、特定のいくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000023
いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、先行するいくつかの具体例(すなわち、段落[0204]~[0215])において特定された漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000024
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000025
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の表に提供される用量スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を11日間投与される。
Figure 2023510341000026
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000027
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000028
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従って当量のナルブフィン遊離塩基を投与される。
Figure 2023510341000029
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者が、次の漸増スケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与される。
Figure 2023510341000030
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記用量が、チャイルドピューBを有する患者において漸増されない。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記用量が、チャイルドピューCを有する患者において漸増されない。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与されない。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与されない。
本開示によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回又は2回の頻度で(on a once or twice a day basis、1日1回又は2回のペースで)投与される。いくつかの具体例においては、約15mg、約30mg、約60mg、約90mg、約120mg、約180mg、約240mg、又は約360mgの総1日用量。
本開示によれば、当量のナルブフィン遊離塩基が、1日1回又は2回のの頻度で(on a once or twice a day basis、1日1回又は2回のペースで)投与される。いくつかの具体例においては、約14mg、約28mg、約54mg、約81mg、約108mg、約162mg、又は約324mgの総1日用量が投与される。
いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも1日約15mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも1日約30mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約60mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約90mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約120mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約180mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約240mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約360mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Aのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約15mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約30mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約60mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約90mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約120mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約180mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約240mgであり得る。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約360mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Aのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
いくつかの具体例においては、ナルブフィンの量であってそれを必要とする患者に投与されるものが、薬学的に許容され得る塩という形態を有し、当量のナルブフィン遊離塩基であって前記患者に提供されるものによって表現される。
いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約14mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約27mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約54mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約81mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約108mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約162mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、少なくとも約216mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Aのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約14mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約27mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約54mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約81mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約108mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約162mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記当量のナルブフィン遊離塩基の前記総1日用量が、肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害を治療するために、約216mgであり得る。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Aのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
掻痒症状を有する患者の痒みの減少は、様々な方法によって決定され得る。いくつかの具体例においては、投薬レジメン(dosage regimen、投薬様式、投薬方式など)の有効性は、掻痒視覚アナログスケール(Pruritus Visual Analog Scale)(VAS)試験、例えば最悪痒み(worst-itch)VASを介した評価によって決定され得る。いくつかの具体例においては、投薬レジメンの有効性は、最悪痒みまたは平均痒みの強度の数値評価スケール(NRS)を介した評価によって決定され得る。さらにいくつかの具体例においては、投薬レジメンの有効性が、最悪痒みまたは平均痒みの強度の数値評価スケール(NRS)、患者全般インデックススケール(Patient Global index scale)、全般医師インデックススケール(Global Physician index scale)、患者ベネフィットインデックス-痒みバージョン(PBI-P)(Patient Benefit Index-pruritus version)、痒みに関する口頭式評価スケール(Verbal Rating Scale)(VRS)のスコア、痒みに関する生活の質(ItchyQoLTM)(Emory University;http://emoryott.technologypublisher.com/tech?title=ItchyQoL%3a_A_Pruritus-Specific_Quality_of_Life_Instrument)、又は、それらの任意の組合せを介した評価によって決定され得る。別のいくつかの具体例においては、投薬レジメンの有効性が、主要有効性エンドポイントとしての最悪痒みまたは平均痒みの強度のNRSであって、いくつかの副次的有効性エンドポイント、例えばPROMIS睡眠障害ショートフォーム8a質問票(PROMIS Sleep Disturbance Short Form 8a questionnaire)、PROMIS Item Bank v1.0疲労ショートフォーム7aスケール(PROMIS Item Bank v1.0 Fatigue Short Form 7a Scale)、PROMIS Item Bank v1.0 PROMIS睡眠障害-ショートフォーム8a質問票(PROMIS Item Bank v1.0 PROMIS Sleep Disturbance- Short Form 8a questionnaire)、患者評価による治療の全般評価スケール(Patient-Rated Global Assessment of Treatment scale)、医師評価による治療の全般評価スケール(Physician-Rated Global Assessment of Treatment scale)、患者ベネフィットインデックス-痒みバージョン(PBI-P)、
痒みに関する口頭式評価スケール(VRS)スコア、痒みに関する生活の質(ItchyQoLTM)スケール、又はそれらの任意の組み合わせに関連付けれらるものを介した評価によって決定され得る。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前述の投与頻度及び一回投与量(dose amount per administration、一回分の投与量、一回に服用する量、一回服用量)が、掻痒の治療のための治療効果を提供するように選択される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、結節性痒疹の治療のための治療効果を提供するように選択される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、尿路掻痒の治療のための治療効果を提供するように選択される。ナルブフィンをそれを必要とする患者に投与することによる結節性痒疹の治療方法及び尿路掻痒の治療方法が、米国特許第8,987,289号、同第8,637,538号、同第8,940,753号及び同第10,238,646号、並びに米国特許出願公開第2018/0125840号及び同第2018/0008592号に記載されており、それらの内容は、引用によって全体的にこの出願書類に合体させられる。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、咳嗽(例えば慢性咳嗽など)、息切れ、又は呼吸困難(例えばIPFに付随する(associated with、関連する)咳嗽、息切れ又は呼吸困難など)の治療のための治療効果を提供するように選択される。ナルブフィンをそれを必要とする患者に投与することによる咳嗽(そのような慢性咳嗽(such chronic cough)、息切れ、又は呼吸困難(例えば、IPFに関連する咳嗽、息切れ又は呼吸困難など)の治療方法が、米国特許出願公開第2020/0022974号に記載されており、その内容は、引用にって全体的に且つあらゆる目的のためにこの出願書類に合体させられる。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、ジスキネジアの治療のための治療効果を提供するように選択される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、レボドパ誘導ジスキネジア(LID)の治療のための治療効果を提供するように選択される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、遅発性ジスキネジアの治療のための治療効果を提供するように選択される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、ハンチントン病の治療のための治療効果を提供するように選択される。ナルブフィンをそれを必要とする患者に投与することによるジスキネジア(パーキンソン病患者のLIDを含む)の治療方法が、米国特許第9,289,423号、同第9,918,980号、及び同第10,736,889号に記載されており、それらの内容は、引用によって全体的にかつあらゆる目的のためにこの出願書類に合体させられる。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、非肝組織疾患に起因する胆管閉塞に続発する閉塞性胆汁うっ滞に関連する掻痒(例えば、膵臓癌、膵炎、先天性又は後天性胆道狭窄、例えばリンパ腫又は胆管結石からなどのリンパ節閉塞に関連する掻痒)の治療のための治療効果を提供するように選択される。ナルブフィンをそれを必要とする患者に投与することによる肝疾患又は障害に関連する掻痒の治療方法が、米国特許出願公開第2020/0016150号に記載されており、その内容は、引用によって全体的に且つあらゆる目的のためにこの出願書類に合体させられる。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの前記投与頻度及び一回投与量が、肝臓疾患に関連する掻痒(例えば、原発性硬化性胆管炎、原発性胆汁性胆管炎などに関連する掻痒)の治療のための治療効果を提供するように選択される。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの前記投与頻度及び一回投与量が、胆汁うっ滞性肝臓疾患、感染性肝炎、肝硬変肝臓疾患、薬物誘導肝臓疾患、特発性門脈圧亢進症、肝臓機能に影響する先天性奇形又は遺伝性障害、サルコイドーシス、肝臓の原発性又は転移性新生物の関与及び自己免疫性肝炎-胆管炎(Overlap症候群)から選択される肝臓疾患に関連する掻痒の治療のための治療効果を提供するように選択される。
本開示のいくつかの具体例によれば、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルの前記投与頻度及び一回投与量(dose amount per administration)が、他の治療に対して難治性の、肝臓疾患に関連する掻痒の治療のための治療効果を提供するように選択される。いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の前記投与頻度及び一回投与量が、肝臓疾患に関連する掻痒の治療のための治療効果を提供するように選択され、その肝臓疾患は、他の抗掻痒剤を用いる治療が無効である(refractory、難治性である)か、胆汁封鎖剤(bile sequestrants)を用いる治療が無効であるか、又はリファンピシン(rifampicin)を用いる治療が無効である。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間、例えば、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約12週間、約18週間、約24週間、及び約50週間投与される。
いくつかの具体例においては、少なくとも約15mg又は約15mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約30mg又は約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約60mg又は約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約90mg又は約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約120mg又は約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約180mg又は約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約240mg又は約240mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。いくつかの具体例においては、少なくとも約360mg又は約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩、溶媒和物若しくはエステルが、1日1回又は1日2回の頻度で、少なくとも1週間投与される。
いくつかの具体例によれば、本開示のいくつかの方法により実現される実質的な痒みの減少は、前記患者が実質的な痒みの減少を経験する前に、特定の時間間隔(time interval)(例えば、少なくとも1週間)の治療を必要とする(すなわち、前記患者が実質的な痒みの減少を経験する前に誘導期(induction period)が存在する)。いくつかの具体例においては、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間又は少なくとも8週間の治療後、前記患者が、実質的な痒みが前記治療の前と比較して減少することを経験する。いくつかの具体例においては、少なくとも1週間の治療後、前記患者が、実質的な痒みが前記治療の前と比較して減少することを経験する。この具体例によれば、前記実質的な痒みの減少が、この出願書類に記載されているいくつかの方法のうちのいずれかを用いて表現することができる(例えば、最悪痒み又は平均痒みの強度の数値評価スケール値が前記治療の前と比較して低下すること、前記ItchyQoLTMスケールが前記治療の前と比較して改善することなど)。
いくつかの具体例においては、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの前記1日用量が、1日1回用量又は1日2回用量で行われ、その後、前記患者が治療効果を経験するまで上向きに漸増される。前記1日用量は、約5mg~約60mg、又は約15mg~約60mgの範囲(例えば、約5mg、約10mg、約15mg、約30mg又は約60mg)の増分で漸増され得る。前記1日用量は、1または複数のステップ(one or more steps、一段階または複数段階)で漸増され得る。前記1日投与量は、1日1回投与量(a single daily dose、1日一回投与される場合のその投与量、1日一回服用投与される場合のその服用量など)、又は1日2回投与レジメン(dosing regimen、投薬レジメン、投与様式、投与形態)の各投与量を増加させることにより漸増され得る。投与量は、複数の漸増ステップが存在する場合、段階的に増加し、それぞれの投与量は、同じであっても異なってもよい。
いくつかの具体例においては、前記漸増が、約15mg、約30mg又は約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを1日1回又は2回の頻度で開始され得る。いくつかの具体例においては、複数の用量(doses、1日用量など)が、1~4日間毎に30mg増分で調整され得る。肝障害患者は、約7日間~約30日間(例えば、約12日間~約20日間)にわたって自己漸増(self-titrate、患者主導で用量漸増を行うセルフタイトレーション、患者が自分で薬剤の用量を調節する行為)を行って、痒みを十分に緩和するとともに有害反応を最小化する用量に到達することを行い得る。いくつかの具体例においては、前記漸増が、前記患者において定常状態が達成されるまで、少なくとも約1週間、約2週間、約3週間、約4週間又は約5週間行われる。
いくつかの具体例においては、前記漸増が、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを1日1回又は2回、約1mg~約10mgの範囲で投与することであって、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mgから、約10mgまでのそれぞれの範囲で投与することを含み、また、それら数値間に存在する複数の領域の全て、及びそれら数値間に存在する複数の数値の全てで投与することを含むものから開始され得る。いくつかの具体例においては、前記用量(dose、一回当たりに服用される服用量など)、が、約2mg~約10mg増分であって、約2mg増分、約3mg増分、約4mg増分、約5mg増分、約6mg増分、7mg増分、約8mg増分、約9mg増分から約10mg増分までのそれぞれの範囲を含み、また、それら数値間に存在する全ての領域、及びそれら数値間に存在する全ての数値の増分を含むもので調整され得る。いくつかの具体例においては、前記用量が、1~4日毎(例えば、毎日、2日毎、3日毎、又は4日毎)に調整される。いくつかの具体例においては、前記用量が、3~4日毎に調整される。いくつかの具体例においては、肝障害患者が、約5日間~約30日間(例えば、約5日間~約12日間)にわたって自己漸増(self-titrate、患者主導で用量漸増を行うセルフタイトレーション、患者が自分で薬剤の用量を調節する行為)を行って、痒みを十分に緩和するとともに有害反応を最小化する用量に到達することを行い得る。いくつかの具体例においては、前記漸増が、約4~14日間又は少なくとも約4~14日間(例えば、約4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、又は14日間又は少なくとも約4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、又は14日間)行われる。いくつかの具体例においては、肝障害患者が、増量側のセルフタイトレーション(self-titrate up、患者主導で用量漸増を行う自己漸増、患者が自分で薬剤の用量を調節する行為)を、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルについて、約9mg~約54mgの範囲まで、1日1回又は2回行うことであって、約9mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mgから、約54mgまでのぞれぞれの範囲まで行うことを含み、また、それら数値間に存在する複数の領域の全て、及びそれら数値間に存在する複数の数値の全てまで行うことを含む。いくつかの具体例においては、肝障害患者が、最初に約1~10mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを1日1回又は2回提供され、また、前記肝障害患者は、約20~27mgの範囲まで、1日1回又は2回、増量側にタイトレーションされ(titrated up、アップタイトレーションされ)得る。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
いくつかの具体例においては、肝障害患者が、最初に15mg、30mg又は60mg錠剤を提供され、そして、自己漸増(self-titrate)を、約60mg、約90mg、約120mg、約180mg、約240mg、約360mg、又は約480mgまで(to effect up to)、1日1回又は2回を行い得る。いくつかの具体例においては、前記漸増用量(titration dose)が、例えばナルブフィン治療可能障害を有する肝障害患者については、約15mg又は約30mgから開始され、その後、徐々に約60mg又は120mgまで1日2回増加させられる。いくつかの具体例においては、前記漸増用量が、例えばナルブフィン治療可能障害を有する肝障害患者については、約15mg又は約30mgから開始され、その後、徐々に約60mg又は120mgまで1日1回増加させられる。いくつかの具体例においては、前記漸増用量が、例えばナルブフィン治療可能障害を有する肝障害患者については、約15mg又は約30mgから開始され、その後、徐々に約120mg又は240mgまで1日2回増加させられる。いくつかの具体例においては、前記漸増用量が、例えばナルブフィン治療可能障害を有する肝障害患者については、約15mg又は約30mgから開始され、その後、徐々に約120mg又は240mgまで1日1回増加させられる。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Aのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Bのチャイルドピュースコアを有する。いくつかの具体例においては、前記肝障害患者が、Cのチャイルドピュースコアを有する。
本開示のいくつかの具体例によれば、本開示のいくつかの方法が、ナルブフィン治療可能障害を有する肝障害患者の治療ために、治療的に有効なナルブフィン血漿レベル(blood plasma levels、血漿濃度)を提供する。ナルブフィン血漿レベルは、当業者に知られている薬物動態パラメーター、例えば定常状態血漿レベル、AUC、Cmax及びCminなどを用いて表現することができる。ナルブフィン血漿レベルは、米国特許出願公開第2014/0171459号、同第2014/0350042号、同第2015/0359789号、及び同第2017/0216277号に記載されており、それらは引用によって全体的にこの出願書類に合体させられる。
いくつかの具体例においては、本方法が、統計的に有意な1つ以上の治療効果と相関するナルブフィン定常状態血漿レベルを実現する。いくつかの具体例においては、治療的に有効なナルブフィン定常状態血漿レベルであって本開示のいくつかの方法により実現されるものが、約10ng/mLから約80ng/mLまでの範囲であって、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約45ng/mL、約50ng/mL、約55ng/mL、約60ng/mL、約65ng/mL、約70ng/mL、約75ng/mL及び約80ng/mLを含み、また、それら数値間に存在する複数の領域の全てを含むものを有する。いくつかの具体例においては、ナルブフィン定常状態血漿レベルであって本開示のいくつかの方法により実現されるものが、約20から80ng/mLの範囲である。いくつかの具体例においては、ナルブフィン定常状態血漿レベルであって本開示のいくつかの方法により実現されるものが、約30から70ng/mLの範囲である。いくつかの具体例においては、ナルブフィンの治療的に有効な定常状態血漿レベルであって、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの1日用量の投与により実現されるものが、約360mgである。別のいくつかの具体例においては、ナルブフィン定常状態血漿レベルであって治療的に有効なものが、約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルを1日2回投与することにより実現される。
いくつかの具体例においては、本方法が、約1ng/mL~約90ng/mL、約5ng/mL~約85ng/mL、約5ng/mL~約45ng/mL、約25ng/mL~約72ng/mL、又は約13ng/mL~約28ng/mLのそれぞれの範囲の平均Cmaxを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約5ng/mL~約45ng/mLの範囲の平均Cmaxを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約1ng/mL~約70ng/mLの範囲の平均Cmaxを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約24ng/mL~約71ng/mLの範囲の平均Cmaxを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約24.78ng/mL~約70.33ng/mLの範囲の平均Cmaxを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約6.28ng/mL~約82.78ng/mLの範囲の平均Cmaxを提供する。
いくつかの具体例においては、本方法が、ナルブフィン平均定常状態AUC0-24h(nghr/mLによって表現される)レベルであって統計的に有意な1つ以上の治療効果と相関するものを提供する。いくつかの具体例においては、治療的に有効なナルブフィン平均定常状態AUC0-24hレベルであって本開示のいくつかの方法により提供されるものが、約200nghr/mLから約1600nghr/mLまでの範囲であって、約300nghr/mL、約400nghr/mL、約500nghr/mL、約600nghr/mL、約700nghr/mL、約800nghr/mL、約900nghr/mL、約1000nghr/mL、約1100nghr/mL、約1200nghr/mL、約1300nghr/mL、約1400nghr/mL、及び約1500nghr/mLを含み、また、それら数値間に存在する複数の領域の全てを含むものを有する。いくつかの具体例においては、前記治療的に有効なナルブフィン平均定常状態AUC0-24hレベルが、約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの1日用量の投与により提供される。別のいくつかの具体例においては、前記治療的に有効なナルブフィン平均定常状態AUC0-24hレベルが、約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの1日2回の投与により提供される。
いくつかの具体例においては、本方法が、約40ng・hr/mL~約1600ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約80ng・hr/mL~約1600ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約80ng・hr/mL~約400ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約360ng・hr/mL~約620ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約200ng・hr/mL~約800ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約400ng・hr/mL~約1000ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約600ng・hr/mL~約1200ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約800ng・hr/mL~約1400ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約1000ng・hr/mL~約1600ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約200ng・hr/mL~約600ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約400ng・hr/mL~約800ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約600ng・hr/mL~約1000ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約800ng・hr/mL~約1200ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約1000ng・hr/mL~約1400ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約1200ng・hr/mL~約1600ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約85ng・hr/mL~約1600ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約440ng・hr/mL~約1245ng・hr/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約80hng/mL~約1600hng/mLの範囲の平均AUC0-24hを提供する。
いくつかの具体例においては、本方法が、約20ng・hr/mL~約800ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約40ng・hr/mL~約800ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約40ng・hr/mL~約200ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約180ng・hr/mL~約320ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約180ng・hr/mL~約320ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約100ng・hr/mL~約400ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約200ng・hr/mL~約500ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約300ng・hr/mL~約600ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約400ng・hr/mL~約700ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約500ng・hr/mL~約800ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約100ng・hr/mL~約300ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約200ng・hr/mL~約400ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法は、約300ng・hr/mL~約500ng・hr/mLの平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約400ng・hr/mL~約600ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法は、約500ng・hr/mL~約700ng・hr/mLの平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約600ng・hr/mL~約800ng・hr/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約43.2hng/mL~約769.99hng/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約221.68hng/mL~約621.79hng/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。いくつかの具体例においては、本方法が、約40hng/mL~約800hng/mLの範囲の平均AUCtauを提供する。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である用量のナルブフィンをAのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含み、ここに、前記投与は、Aのチャイルドピュースコアを有する対象者(subject、対象)において、a)約24ng/mLの平均Cmaxという特徴と、b)少なくとも約840nghr/mLの平均AUC0-24hという特徴とを有するPK放出プロファイルを提供する。いくつかの具体例においては、前記平均AUC0-24hが、約840nghr/mLである。いくつかの具体例においては、前記用量が、約180mgBID(BID、1日2回投与)のナルブフィンである。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である用量のナルブフィンをBのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含み、ここに、前記投与は、チャイルドピュースコアBを有する対象において、a)約24ng/mLの平均Cmaxという特徴と、b)約840nghr/mLの平均AUC0-24hという特徴とを有するPK放出プロファイルを提供する。いくつかの具体例においては、前記用量が、約45mg~約150mgのナルブフィンである。いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、1日1回又は2回投与される。いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、本開示のいくつかの方法が、忍容性を有する(tolerable)とともに治療的に有効である用量のナルブフィンをCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することを含み、ここに、前記投与は、チャイルドピュースコアCを有する対象において、a)約24ng/mLの平均Cmaxという特徴と、b)約840nghr/mLの平均AUC0-24hという特徴とを有するPK放出プロファイルを提供する。いくつかの具体例においては、前記用量が、約20mg~約35mgのナルブフィンである。いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、1日1回又は2回投与される。いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、1日2回投与される。
いくつかの具体例においては、前記いくつかのナルブフィン代謝物(metabolites)が、グルクロニド(glucuronides)(フェノール及びシクロヘキサン環(phenol and cyclohexane rings)上の(on)可能性が最も高い)、2ヒドロキシル化ナルブフィン代謝物(シクロブタン環上の)及び3つのケトン(シクロブタン環のヒドロキシル化、それに後続するカルボニルへの酸化、又は、それに後続するシクロブタン環の開環)を含む。いくつかの具体例においては、前記ナルブフィン代謝物が、ナルブフィン3-グルクロニド又は6-グルクロニドを含む。いくつかの具体例においては、前記いくつかのナルブフィン代謝物が、三重ヒドロキシル化ナルブフィン、モノ-ヒドロキシル化ナルブフィン、又はモノ-グルクロニド化ナルブフィン、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの具体例においては、前記1つ以上のナルブフィン代謝物が、検出可能な抗掻痒活性(anti-pruritus activity)を有しない。いくつかの具体例においては、前記1つ以上のナルブフィン代謝物のうちの1つまたは複数が、抗掻痒活性を示す。
1つ以上のナルブフィン代謝物が抗掻痒活性を示すいくつかの具体例においては、ナルブフィンの投与レジメンが、抗掻痒活性を示す前記1つ以上の代謝物のクリアランス速度(clearance rate、消失速度など)に応じ、この出願書類において上記に記載されているように調整及び/又は漸増されてもよい。ナルブフィンの投与量のそのような投与量調整及び/又は漸増は、前記ナルブフィン及び/又は1つ以上の代謝物であって抗掻痒活性を示すことも可能であるもののいずれかの蓄積を防止するように行われ、それにより、前記ナルブフィンを用いて治療される患者における毒性効果を回避することができる。
いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、完全に代謝される(例えば、約100%代謝される)。いくつかの具体例においては、ナルブフィンが、完全に代謝されるわけではない(例えば、約100%未満で代謝される)。例えば、いくつかの具体例においては、前記ナルブフィンが、約100%代謝され、約95%代謝され、約90%代謝され、約85%代謝され、約80%代謝され、約75%代謝され、約70%代謝され、約65%代謝され、約60%代謝され、約55%代謝され、約50%代謝され、約45%代謝され、約40%代謝され、約35%代謝され、約25%代謝され、約20%代謝され、約15%代謝され、約10%代謝され、約5%代謝され、約1%代謝され、又は約0%代謝される。いくつかの具体例においては、透析可能な(dialyzable)成分(agent、薬剤など)の量が、蓄積レベル、例えばナルブフィン、又はそれの1つ以上の代謝物の血漿レベルによって測定又はモニタリングすることができる。
いくつかの具体例においては、本開示ga、ナルブフィン治療可能障害(例えば、この出願書類に記載されているもの)の治療で使用するためのキットを提供する。そのようなキットは、ナルブフィン又はナルブフィン及び薬学的に許容され得る担体(例えば、この出願書類に記載されているもの)を含む医薬組成物を含む。本開示のキットは、ナルブフィンを、互いに異なる複数の投与間隔で投与するか、又はナルブフィンを、この出願書類に記載されているいくつかの方法に従って漸増するのに使用され得る。いくつかの具体例においては、本開示のキットが、投与についての説明(directions)を含むことができる。例えば、前記キットは、この出願書類に記載されているいくつかの方法を実施するのに適切な方法で、例えば適切な用量、剤形、投与間隔(例えば、この出願書類に記載されているもの)で、ナルブフィンを投与するための指示(instructions)を含むことができる。いくつかの具体例においては、それら情報資料(informational material、情報マテリアルなど)は、前記ナルブフィンを適切な対象者、例えば、この出願書類に記載されているように肝機能が障害された(例えば、チャイルドピューA,B又はC)対象者に投与するための指示(instructions)を含むことができる。
前記キットは、1つ以上の容器であって、本明細書に開示されるようないくつかの組成物のためのものを含むことができる。いくつかの具体例においては、前記キットが、前記組成物および情報資料につき、分離した複数の容器、仕切り(dividers)又は区画(compartments、個室など)を含む。例えば、前記組成物は、ボトル(a bottle、1本のボトルなど)、小瓶(vial、1本の小瓶、バイアルなど)、又は注射器(syringe、1本の注射器など)内に収容され得る。いくつかの具体例においては、前記キットの前記分離した複数の要素(elements)が、単一の容器であって分割されていないものに収容される。例えば、前記組成物は、前記情報資料がラベル(label)という形態で付着されているボトル、小瓶又は注射器内に収容される。いくつかの具体例においては、前記キットが、複数(例えば、1パックの(a pack、1箱の))の個別の容器を含み、各容器は、本明細書に開示される組成物の1つ以上の単位剤形(unit dosage form)(例えば、本明細書に開示される剤形)を含む。例えば、前記キットは、複数の注射器、アンプル、又はホイルパケット(foil packets)であって、それぞれ、本明細書に開示される組成物についての単一の単位用量(single unit dose)を収容するものを含むことができる。そのようなキットの一実施例は、一般にいくつかの錠剤、カプセル剤およびその他同様なものの包装に使用されるブリスターパック(blister pack)である。前記キットの前記容器は、気密性、防水性(例えば、湿気又は蒸発の変化に対して不浸透性(impermeable to changes in moisture or evaporation、防湿性など))、及び/又は遮光性であり得る。
いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットであって本明細書に提供されているものが、約15mg~約360mgの範囲の1つ以上のAM(AM、午前中)及びPM(PM、午後)投与単位を含む。いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットであって本明細書に提供されているものが、約30mg、約60mg、約90mg、約120mg、及び約180mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約30mg、約60mg、約90mg、及び約120mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットであって本明細書に提供されているものが、約27mg、約54mg、約108mg、及び約162mgからなる群から選択されるものの当量のナルブフィン遊離塩基の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。
いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットであって本明細書に提供されているものが、約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットであって本明細書に提供されているものが、約10~15mg、約20~31mg、及び約40~60mgのそれぞれの範囲からなる群から選択される範囲を有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約10mg、約20mg、約40mg、及び約60mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約15mg、約31mg、及び約60mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約10~15mg、約20~31mg、及び約40~60mgのそれぞれの範囲からなる群から選択される範囲を有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約10mg、約20mg、約40mg、及び約60mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約15mg、約31mg、及び約60mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約30mg、及び約60mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約27mg、及び約54mgからなる群から選択されるものの当量のナルブフィン遊離塩基の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。
いくつかの具体例においては、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットであって本明細書に提供されているものが、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含み、前記投与単位は、約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約2~7mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約5~8mg、約10~15mg、及び約20~27mgのそれぞれの範囲からなる群から選択される範囲を有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約5mg、約10mg、及び約22~27mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約7mg、約15mg、及び約22~27mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約4~7mg、約9~14mg、及び約18~27mgからなる群から選択されるものを有するナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を含む1つ以上のAM及び/又はPM投与単位を含む。いくつかの具体例においては、前記キットが、約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基を含む1つ以上のAM及びPM投与単位を含む。
本明細書に開示されるキットのいくつかの具体例においては、前記AM及びPM投与単位は、約7~約30日間、又は少なくとも約7~約30日間投与されるべきである。いくつかの具体例においては、前記AM及びPM投与単位が、約17日間、又は少なくとも約17日間投与されるべきである。いくつかの具体例においては、前記AM及びPM投与単位が、約14日間、又は少なくとも約14日間投与されるべきである。いくつかの具体例においては、前記AM及びPM投与単位が、約11日間投与されるべきである。いくつかの具体例においては、前記AM及びPM投与単位は、約8日間、又は少なくとも約8日間投与されるべきである。いくつかの具体例においては、前記AM投与単位が、前記PM投与単位と同じである。いくつかの具体例においては、前記AM投与単位が、前記PM投与単位とは異なる。
いくつかの具体例においては、本開示が、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットを提供し、そのキットは、前記患者に14日間投与されるべきナルブフィンのAM及びPM投与単位を含み、それらAM及びPM投与単位は、次のテーブルに示す通りである。
Figure 2023510341000031
いくつかの具体例においては、本開示が、Aのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットを提供し、そのキットは、前記患者に17日間投与されるべきナルブフィンのAM及びPM投与単位を含み、それらAM及びPM投与単位は、次のテーブルに示す通りである。
Figure 2023510341000032
いくつかの具体例においては、本開示が、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットを提供し、そのキットは、前記患者に11日間投与されるべきナルブフィンのAM及びPM投与単位を含み、それらAM及びPM投与単位は、次のテーブルに示す通りである。
Figure 2023510341000033
いくつかの具体例においては、本開示が、Bのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットを提供し、そのキットは、前記患者に8日間投与されるべきナルブフィンのAM及びPM投与単位を含み、それらAM及びPM投与単位は、次のテーブルに示す通りである。
Figure 2023510341000034
いくつかの具体例においては、本開示が、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットを提供し、そのキットは、前記患者に11日間投与されるべきナルブフィンのAM及びPM投与単位を含み、それらAM及びPM投与単位は、次のテーブルに示す通りである。
Figure 2023510341000035
いくつかの具体例においては、本開示が、Cのチャイルドピュースコアを有する肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害(例えば、本明細書に記載されるような)の治療のためのキットを提供し、そのキットは、前記患者に8日間投与されるべきナルブフィンのAM及びPM投与単位を含み、それらAM及びPM投与単位は、次のテーブルに示す通りである。
Figure 2023510341000036
本明細書に開示されるいくつかの具体例は、本開示の説明であると理解するべきであり、限定的なものとして解釈すべきではない。これに対し、本開示は、いくつかの代替物及びいくつかの等価物であって、添付の特許請求の範囲によって具現化されたものを包含する。本明細書に記載されている各参考文献は、引用により全体的にこの出願書類に合体させられる。
次の非限定的ないくつかの実施例は、本開示の様々なアスペクトを説明する。
実施例1
30mg、60mg、120又は180mg持続放出(extended release)(ER)ナルブフィン(Nalbuphine)錠剤が次のように調製された(was prepared)。ナルブフィンHC1、マンニトール、キサンタンガム、ローカストビーンガム(locust bean gum)及び硫酸カルシウム二水和物(calcium sulfate dihydrate)が高剪断ミキサーに加えられ(were added)、その混合物は、低速で乾燥させられた(dried)。顆粒化溶液(granulating solution)(注射用蒸留水又は精製水)が前記ミキサー内に低速で導入された。その湿式造粒物(wet granlation)は、高速で造粒され(was granulated)、流動床プロセッサー(fluid bed processor)内で乾燥された。その乾燥させられた複数の顆粒は、通常の粉砕機を用いて粉砕され、サイズ調整された。その粉砕された造粒物は、拡散(タンブル(tumble))ミキサー内に移送された。ヒドロキシプロピルセルロース及び、適用可能な場合、フマル酸(180mg製剤のみ)が前記拡散ミキサーに加えられ(were added)、ブレンドされた。その後、ステアリン酸マグネシウムが前記拡散ミキサーに加えられ(was added)、ブレンドされた。その最終的にブレンドされたものは、回転錠剤プレスを用いて圧縮された(was compressed)。複数の錠剤は、非機能性Opadry whiteコーティングで被覆されてもよい。
Figure 2023510341000037
前記複数の錠剤は、非機能性コート(non-functional coat)(Opadry II White)で被覆された(were coated)。
Figure 2023510341000038
Figure 2023510341000039
実施例2
複数人の肝臓障害患者が、単回投与漸増試験(single-ascending dose study、単一上昇用量研究)において、本明細書に記載の処方に従って調製された複数のナルブフィン持続放出(ER)錠剤を用いて治療され、それにより、肝障害が定常状態における薬物動態に及ぼす効果を用量の関数として求める。健康な複数人の対象者は、薬物の単回用量(single dose)を、前記肝臓障害対象者において試験された最高用量として服用し(receive)、それにより、ナルブフィン持続放出(ER)のPK(薬物動態)という局面(aspects)との相対的な比較を行う。PKデータが、軽度及び中等度の両方の肝障害対象者において用量範囲全体にわたって用量線形性(dose linearity、薬物動態パラメーターが投与量に比例して増加する性質、用量比例性)を示す場合、このようなPKモデリング(PK modeling、血中薬物濃度などと薬理効果との関係プロファイルや薬理効果の経時的変化をモデル(例えば、数式)により表現して薬理作用を分析することなど)は、定常状態投与レベルの前兆となり得る(predictive of steady state dosing levels,定常状態投与レベルに到達するかまたは到達したことを予測できる)。
試験デザイン(study design)
この試験(study、研究など)は、非盲検、単回投与漸増(SAD)試験であり、また、この試験は、各々が本開示のナルブフィンER錠剤を服用する5つのコホートからなる。コホート1は、肝機能が障害された複数人の対象者(subject、被験者、対象など)から成り、それら対象者は、3つのグループに分割され、それらグループは、前記軽度のチャイルドピュー(Child-Pugh)Aカテゴリー(グループ1)における複数人の対象者と、前記中等度のチャイルドピューBカテゴリー(グループ2)における複数人の対象者と、前記重度のチャイルドピューカテゴリーC(グループ3)における複数品の対象者とを伴う。コホート2~4は、肝機能が障害された複数人の対象者(subject、被験者、対象など)から成り、それら対象者は、2つのグループに分割され、それらグループは、前記軽度のチャイルドピューAカテゴリー(グループ1)における複数人の対象者と、前記中等度のチャイルドピューBカテゴリー(グループ2)における複数人の対象者とを伴う。コホート5は、健康な複数人の対照対象者(control subjects、比較対象者など)から成り、それら対象者は、コホート1~4の軽度及び中等度の肝障害を有する複数人の対象者に対し、年齢、体格指数(BMI)及び性別を適切に一致させられている(matched)。
パート1
投与:複数人の対象者は、単回投与漸増(a single assending dose)を絶食条件下で、次の複数の用量レベルで受ける。
Figure 2023510341000040
前記複数のコホートの各々は、最低用量(lowest dose)から開始し、逐次的に(sequentially)投与される(is dosed、服用される)。コホート1に登録された軽度又は中等度の肝障害を有する複数人の対象者は、任意選択的に、コホート2、3及び4に登録される。用量コホート(dose cohort、用量別コホート)ごとに、軽度又は中等度の肝障害を有する複数人の対象者の登録が並行して行われる。軽度及び中等度の肝障害対象者データであって組み合わせられた(combined)ものの安全性及び忍容性の評価は、次の用量レベルに進む前に、各用量レベルごとに行われる。
重度の障害を有する複数人の対象者は、軽度又は中等度の障害を有する複数人の対象者における最高用量(highest dose)での試験終了後、コホート1(27mgの単回用量)のみに登録された(were enrolled)。
前記肝障害対象者母集団における薬物動態は、前記健常対象者母集団に対して比較される。
血液が、PK及び他の分析(下記参照)のために、各コホートごとに、指定されたいくつかの時間(times、時刻、時点)に採取される。標準的ないくつかの安全性評価値が各治療期間中に測定される。
プロトコル:
血液:各コホートの複数人の患者からの血液が、KEDTAチューブ内に収集される。それのいくつかの血漿部分(plasma fractions、分画によって抽出されたいくつかの血漿成分など)が遠心分離され、分析が行われるまで凍結保存される。複数の血液サンプルが、次の複数の時点、すなわち、0時間(投与前)、投与後1.5時間、3時間、5時間、7時間、9時間、12時間、24時間、36時間、48時間及び72時間の時点で採取される。
安全性評価/モニタリング
有害事象(adverse events)(AEs)が、今回の試験期間の全体を通してモニタリングされる。
可能な有害事象をモニタリングするために、座位血圧、心拍数、体温、臨床検査(血液学、化学及び尿検査)及び呼吸数がモニタリングされ、また、診察(physical examination、検診など)及び12誘導(12-lead)ECGが今回の試験中に実施される。
統計分析(statistical analysis)
統計分析が、FDA臨床試験での使用に承認されているいくつかの統計的方法を用いて行われる。
次のいくつかの薬物動態パラメーター(pharmacokinetic parameters)が、ナルブフィン及び代謝物(必要な場合)につき、標準的なノンコンパートメント法(non-compartmental methods、体内動態について特定のモデルを仮定せず、データの推移のみから解析する手法など)により計算される。
1)AUC0-t:0時間から最後の非0濃度までの濃度-時間曲線下面積(血中曝露量)、
2)AUC0-inf:0時間から無限大時間までの濃度-時間曲線下面積(外挿)、
3)Cmax:濃度の観測値の最高値(maximum observed concentration、最高濃度)、
4)Tmax:Cmaxの観測値に到達するまでの時間(最高濃度到達時間)、
5)T1/2 el:消失半減期(elimination half-life)、
6)残留面積(Residual area):100*(1-AUC0-t/AUC0-inf)として計算された値、
7)Kel:消失速度定数(elimination rate constant)、
8)Cl/F:血漿から薬物が消失する際の見かけの全身クリアランス(total body clearance)、及び
9)Vd/F:用量/(Kel×AUC0-inf)として計算される見かけの分布容積。
結果
コホート1~4からの複数人の患者におけるナルブフィン平均血漿濃度が、各肝障害グループ(すなわち、軽度、中等度、重度の肝障害及び健康対照群)ごとに、図1~図4に示されている。図5~図8に示すように、軽度又は中等度の肝障害を有するコホート1~4からの複数人の患者は、ナルブフィンERの単回用量投与(single dose administration)後、用量比例的なナルブフィン血漿濃度-時間プロファイルを示した(demonstrated)。
次のテーブル2Aは、軽度の肝障害を有するコホート1からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(27mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約(a summary)を提供する。
Figure 2023510341000041
次のテーブル2Bは、中等度の肝障害を有するコホート1からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(27mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000042
次のテーブル2Cは、重度の肝障害を有するコホート1からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(27mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000043
次のテーブル3Aは、軽度の肝障害を有するコホート2からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(54mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000044
次のテーブル3Bは、中等度の肝障害を有するコホート2からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(54mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000045
次のテーブル4Aは、軽度の肝障害を有するコホート3からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(108mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000046
次のテーブル4Bは、中等度の肝障害を有するコホート3からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(108mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000047
次のテーブル5Aは、軽度の肝障害を有するコホート4からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(162mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000048
次のテーブル5Bは、中等度の肝障害を有するコホート4からの複数人の患者において、ナルブフィンER錠剤(162mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000049
図5~図8に示すように、複数の薬物動態パラメーターは、軽度及び中等度の肝障害を有する複数人の患者につき、初回投与後に曝露量(Cmax及びAUC)の用量比例的増加を示した(showed)。中等度の肝障害を有する複数人の患者は、軽度の肝障害を有する患者より約2.5~3倍高い曝露量を示している。終末相半減期(Terminal half-life)(T1/2)及び最高濃度到達時間(Tmax)は、軽度及び中等度の肝障害を有する複数人の患者について変化するように見えない。
次のテーブル6は、コホート5からの健康な複数人の対照患者において、ナルブフィンER錠剤(162mg、単回用量)の投与後にナルブフィンについて観察された複数の血漿薬物動態パラメーターの要約を提供する。
Figure 2023510341000050
テーブル6における複数の薬物動態パラメーターは、当該クロス試験比較(cross-study comparison、横断的試験比較など)において複数人の健康な対象者において取得されたデータと一致した(was consistent)。
テーブル7は、クロス試験比較(cross-study comparison、横断的試験比較など)であって、チャイルドピューA、チャイルドピューB、又はチャイルドピューCの肝障害を有するコホート1~4からの複数人の患者における複数の血漿PKパラメーターを、正常な肝機能を有する他の複数人の患者に対して相対的に評価するものの結果を示す。
Figure 2023510341000051
テーブル7に示すように、軽度の肝障害を有する複数人の患者については、曝露量(exposure、患者体内における薬物の曝露量など)(Cmax、又はAUCでさえも)に対する効果は、前記クロス試験比較における健康な複数人の対象者と比較して、複数の用量(doses、前記複数の用量レベルなど)の全体にわたり、最小値として、約1.5倍である。中等度の肝障害を有する複数人の対象者については、前記曝露量(AUC及びCmax)の増加が、健康な複数人の対象者と比較して、複数の用量の全体にわたり、約3~4倍である。重度の肝障害を有する複数人の対象者については、前記曝露量(AUC及びCmax)の増加が、健康な複数人の対象者と比較して、27mg用量では、約6~8倍多い。反復投与(multiple dosing)後、蓄積量が、健康な複数人の対象者の蓄積量と同様なもの(X 1.6)であることが、前記クロス試験比較のデータに基づいて予想される。しかしながら、濃度は、健康な対象者において反復投与(multiple dosing)後に観察される濃度の約4倍高い可能性がある。
有意であることに、ナルブフィンの半減期は、コホート1~4の全体にわたって類似していたのであり、このことは、ナルブフィンの蓄積量が健康な対照群と比較して高いことが予想されないことを示している。さらに、ナルブフィンの半減期がコホート1~4の全体にわたって類似しているため、投与頻度(dosing frequency、投与間隔)が、漸増(titration)によって有効用量に到達した後に、健康な対照群と比較すれば、変化を有しないことが予想される。
前記薬物のPKは、前記クロス試験比較において(in the cross-study comparison、健康な対照群と比較すると)、AUCに関して1.5倍しか増加しないとともに、Cmaxに関しては類似するとの知見を得ているため、肝臓障害チャイルドピューA患者(「軽度の肝障害」)の漸増を、正常な肝機能を有する他の患者に対して変化させることは推奨されない。
チャイルドピューB(「中等度肝障害」)患者においては、AUCが3.5~4倍高く(3.5~4 fold higher than、健康な対照群のAUCより3.5~4倍高く)、Cmaxが、2.5倍高い値(27mgNAL ER用量で)から4倍高い値(NAL ER 162mg用量で)の範囲内のいずれかの値である。健康な肝機能を有する患者と比較すると、初回用量(initial dose、開始用量)がより低い値(lower values、健康な肝機能を有する患者の初回用量より低い値)から開始され、その後、増量漸増(titrated up、アップタイトレーション)が、最大用量(maxiumum dose)であって、健康である肝機能を有する患者より4倍低い用量に到達するまで行われるであろう。したがって、最大時間であって、漸増(titration、タイトレーション、至適用量設定、用量調整)の間、前記薬物の前記上限用量(upper dose limit、高用量側限度など)に達するまでに費やされるものは、典型的な漸増速度(titration rate、増量率、タイトレーション速度など)であって、一定の漸増用量(a given titration dose)で3~4日間という期間を用量増大(dose escalation、増量漸増、アップタイトレーション)前に費やすものであると仮定すれば、より短い期間(約7~10日間にわたる)で達成される。前記薬物の半減期に変化はないため、BIDは、前記有効用量への漸増後に、依然として前記投与レジメン(dosing regimen、前記投薬スケジュールなど)であろう。AEがCmax関連のもの又はAUC(「曝露量」)関連のもののいずれかであり得るため、チャイルドピューBの複数人の患者(「中等度の肝障害」)においては、互いに異なる複数の漸増指示(titration instructions、投薬用量指示など)が存在するであろう。
チャイルドピューC(「重度の肝障害」患者においては、重度の肝障害を有する複数人の対象者についてのCmax及びAUCinfのそれぞれの値が、27mg用量(テーブル2C参照)の投与後においては、162mg用量のもとで健康な志願者において観察されたCmaxの範囲及びAUCinfの範囲の約6~8倍高い。重度の障害を有する複数人の対象者についてのTmaxの範囲は、他のいくつかのコホートについて観察されたものと類似する(3~9時間)。重度の障害を有する複数人の対象者についての、約8時間というT1/2の値は、他のいくつかのコホートと比較して、それら対象者について変化せずに維持される。
具体例
1. 肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
を含み、
前記ナルブフィン治療可能障害は、慢性咳嗽、掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病、及びレボドパ誘導ジスキネジア(levodopa-induced dyskinesia)(LID)からなる群から選択される方法。
2. 前記患者のチャイルドピュースコアがAである、具体例1に記載の方法。
3. 前記1日投与用量(the daily administered dose、前記1日用量)が、約14mg~約324mgの当量のナルブフィン遊離塩基(Equivalent Amount of Nalbuphine Free Base)である、具体例2に記載の方法。
4. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
5. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例2に記載の方法。
6. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
7. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例2に記載の方法。
8. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
9. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例2に記載の方法。
10. 約81mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
11. 約81mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例2に記載の方法。
12. 約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
13. 約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例2に記載の方法。
14. 約162mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
15. 約162mgの当量のそのナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例2に記載の方法。
16. 約324mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例2に記載の方法。
17. 前記1日投与用量(the daily administered dose、前記1日用量)が、約15mg~約360mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である、具体例2に記載の方法。
18. 約15mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
19. 約15mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される、具体例17に記載の方法。
20. 約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
21. 約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される、具体例17に記載の方法。
22. 約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
23. 約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される、具体例17に記載の方法。
24. 約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
25. 約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される、具体例17に記載の方法。
26. 約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
27. 約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される、具体例17に記載の方法。
28. 約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
29. 約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日2回投与される、具体例17に記載の方法。
30. 約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが、1日1回投与される、具体例17に記載の方法。
31. 前記用量を約7~30日間漸増すること(titrating、至適用量設定すること、用量調整すること、タイトレーションすること)をさらに含む、具体例1~30のいずれかに記載の方法。
32. 前記用量を約7~14日間漸増すること(titrating、至適用量設定すること、用量調整すること、タイトレーションすること)をさらに含む、具体例1~30のいずれかに記載の方法。
33. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を、以下のスケジュールに従って投与することを含む、具体例31又は32に記載の方法。
Figure 2023510341000052
34. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例31又は32に記載の方法。
Figure 2023510341000053
35. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を、以下のスケジュールまで投与することを含む、具体例31又は32に記載の方法。
Figure 2023510341000054
36. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例31又は32に記載の方法。
Figure 2023510341000055
37. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従ってナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例31又は32に記載の方法。
Figure 2023510341000056
38. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例31又は32に記載の方法。
Figure 2023510341000057
39. 前記患者のチャイルドピュースコアがBである、具体例1に記載の方法。
40. 前記患者のチャイルドピュースコアがCである、具体例1に記載の方法。
41. 前記1日投与用量が、約3mg~約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基である、具体例39又は40に記載の方法。
42. 約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
43. 約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
44. 約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
45. 約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
46. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
47. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
48. 約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
49. 約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
50. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
51. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
52. 約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
53. 約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
54. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
55. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
56. 前記1日投与用量(the daily administered dose、前記1日用量)が、約7mg~約120mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である、具体例39又は40に記載の方法。
57. 約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
58. 約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
59. 約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
60. 約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
61. 約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
62. 約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
63. 約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
64. 約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
65. 約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
66. 約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
67. 約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
68. 約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
69. 約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
70. 約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される、具体例39又は40に記載の方法。
71. 前記用量を約7~30日間漸増すること(titrating、至適用量設定すること、用量調整すること、タイトレーションすること)をさらに含む、具体例39~70のいずれかに記載の方法。
72. 前記用量を約7~14日間漸増すること(titrating、至適用量設定すること、用量調整すること、タイトレーションすること)をさらに含む、具体例39~70のいずれかに記載の方法。
73. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000058
74. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000059
75. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000060
76. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000061
77. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000062
78. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000063
79. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000064
80. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000065
81. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000066
82. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000067
83. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、当量のナルブフィン遊離塩基を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000068
84. 前記漸増(titration、至適用量設定、用量調整、タイトレーション)は、以下のスケジュールに従って、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を投与することを含む、具体例71に記載の方法。
Figure 2023510341000069
85. 前記ナルブフィンは、肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために投与される、具体例1~84のいずれかに記載の方法。
86. 前記ナルブフィンは、結節性痒疹を治療するために投与される、具体例1~85のいずれかに記載の方法。
87. 前記ナルブフィンは、尿路掻痒を治療するために投与される、具体例1~86のいずれかに記載の方法。
88. 前記ナルブフィンは、特発性肺線維症(IPF)に関連する咳嗽、息切れ又は呼吸困難を治療するために投与される、具体例1~87のいずれかに記載の方法。
89. 肝障害患者における掻痒の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
90. 肝障害患者における掻痒の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
91. 肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
92. 肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)に関連する咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、B又はCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
93. 肝障害患者におけるナルブフィン治療可能障害の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
94. 肝障害患者における掻痒の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
95. 肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
96. 肝障害患者における掻痒又は特発性肺線維症(IPF)に関連する咳嗽、息切れ又は呼吸困難の治療方法であって、
(a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
(b)約15mg~約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Aのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(c)約4mg~約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Bのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
(d)約2mg~約45mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量を、Cのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、を含む方法。
97. 約18mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される、具体例94に記載の方法。

Claims (116)

  1. 肝障害患者においてナルブフィン治療可能障害を治療する方法であって、
    (a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
    (b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの1日用量をAのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をBのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと
    を含み、
    前記ナルブフィン治療可能障害は、慢性咳嗽、掻痒、肝臓疾患に関連する掻痒、結節性痒疹、尿路掻痒、遅発性ジスキネジア、ハンチントン病及びレボドパ誘導ジスキネジア(LID)からなる群から選択される方法。
  2. 前記患者のチャイルドピュースコアがAである請求項1に記載の方法。
  3. 前記1日用量は、約14mg~約324mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基である請求項2に記載の方法。
  4. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  5. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項2に記載の方法。
  6. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  7. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項2に記載の方法。
  8. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  9. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項2に記載の方法。
  10. 約81mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  11. 約81mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項2に記載の方法。
  12. 約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  13. 約108mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項2に記載の方法。
  14. 約162mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  15. 約162mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項2に記載の方法。
  16. 約324mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項2に記載の方法。
  17. 前記1日用量は、約15mg~約360mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である請求項2に記載の方法。
  18. 約15mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  19. 約15mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日2回投与される請求項17に記載の方法。
  20. 約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  21. 約30mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日2回投与される請求項17に記載の方法。
  22. 約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  23. 約60mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日2回投与される請求項17に記載の方法。
  24. 約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  25. 約90mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日2回投与される請求項17に記載の方法。
  26. 約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  27. 約120mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日2回投与される請求項17に記載の方法。
  28. 約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  29. 約180mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日2回投与される請求項17に記載の方法。
  30. 約360mgのナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩若しくはエステルが1日1回投与される請求項17に記載の方法。
  31. さらに、前記用量を約7~30日間タイトレーションすることを含む請求項1~30のいずれか1項に記載の方法。
  32. さらに、前記用量を約7~14日間タイトレーションすることを含む請求項1~30のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記タイトレーションは、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000070
    に従って投与することを含む請求項31又は32に記載の方法。
  34. 前記タイトレーションは、当量のナルブフィン遊離塩基を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000071
    に従って投与することを含む請求項31又は32に記載の方法。
  35. 前記タイトレーションは、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000072
    に従って投与することを含む請求項31又は32に記載の方法。
  36. 前記タイトレーションは、当量のナルブフィン遊離塩基を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000073
    に従って投与することを含む請求項31又は32に記載の方法。
  37. 前記タイトレーションは、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000074
    に従って投与することを含む請求項31又は32に記載の方法。
  38. 前記タイトレーションは、当量のナルブフィン遊離塩基を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000075
    に従って投与することを含む請求項31又は32に記載の方法。
  39. 前記患者のチャイルドピュースコアがBである請求項1に記載の方法。
  40. 前記患者のチャイルドピュースコアがCである請求項1に記載の方法。
  41. 前記1日用量は、約3mg~約108mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基である請求項39に記載の方法。
  42. 約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  43. 約6mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  44. 約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  45. 約9mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  46. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  47. 約14mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  48. 約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  49. 約18mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  50. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39に記載の方法。
  51. 約28mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39に記載の方法。
  52. 約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39に記載の方法。
  53. 約36mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39に記載の方法。
  54. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項39に記載の方法。
  55. 約54mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項39に記載の方法。
  56. 前記1日用量は、約7mg~約120mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である請求項39に記載の方法。
  57. 約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  58. 約7mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  59. 約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  60. 約10mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  61. 約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  62. 約15mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  63. 約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  64. 約20mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39又は40に記載の方法。
  65. 約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39に記載の方法。
  66. 約31mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39に記載の方法。
  67. 約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39に記載の方法。
  68. 約40mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39に記載の方法。
  69. 約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項39に記載の方法。
  70. 約60mgの前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項39に記載の方法。
  71. 前記1日用量は、約2mg~約41mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基である請求項40に記載の方法。
  72. 約2mg~約7mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  73. 約2mg~約7mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  74. 約9mg~約14mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  75. 約9mg~約14mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  76. 約18mg~約27mgの範囲の当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  77. 約18mg~約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  78. 約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  79. 約27mgの当量のナルブフィン遊離塩基が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  80. 前記1日用量は、約2mg~約45mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩である請求項40に記載の方法。
  81. 約4mg~約8mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  82. 約4mg~約8mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  83. 約10mg~約15mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  84. 約10mg~約15mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  85. 約20mg~約27mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日1回投与される請求項40に記載の方法。
  86. 約20mg~約27mgの範囲の前記ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩が1日2回投与される請求項40に記載の方法。
  87. さらに、前記用量を約7~30日間タイトレーションすることを含む請求項39~86のいずれか1項に記載の方法。
  88. さらに、前記用量を約7~14日間タイトレーションすることを含む請求項39~86のいずれか1項に記載の方法。
  89. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000076
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  90. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000077
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  91. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000078
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  92. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000079
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  93. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000080
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  94. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000081
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  95. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000082
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  96. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000083
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  97. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000084
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  98. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000085
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  99. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000086
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  100. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000087
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項39に記載の方法。
  101. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000088
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  102. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000089
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  103. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000090
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  104. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000091
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  105. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000092
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  106. さらに、当量のナルブフィン遊離塩基の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000093
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  107. さらに、ナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の用量を次のスケジュール、すなわち、
    Figure 2023510341000094
    に従ってタイトレーションすることを含む請求項40に記載の方法。
  108. 前記ナルブフィンは、肝臓疾患に関連する掻痒を治療するために投与される請求項1~107のいずれか1項に記載の方法。
  109. 前記ナルブフィンは、結節性痒疹を治療するために投与される請求項1~108のいずれか1項に記載の方法。
  110. 前記ナルブフィンは、尿路掻痒を治療するために投与される請求項1~109のいずれか1項に記載の方法。
  111. 前記ナルブフィンは、特発性肺線維症(IPF)に関連する咳嗽、息切れ又は呼吸困難を治療するために投与される請求項1~110のいずれか1項に記載の方法。
  112. 前記ナルブフィンは、LIDを治療するために投与される請求項1~111のいずれか1項に記載の方法。
  113. 肝障害患者において掻痒を治療する方法であって、
    (a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
    (b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をAのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと
    を含む方法。
  114. 肝障害患者において掻痒を治療する方法であって、
    (a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
    (b)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をBのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (c)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと
    を含む方法。
  115. 肝障害患者においてナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩を安全に投与する方法であって、
    (a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
    (b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をAのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をBのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと
    を含む方法。
  116. 肝障害患者において掻痒又は特発性肺線維症(IPF)に関連する咳嗽、息切れ又は呼吸困難を治療する方法であって、
    (a)前記患者のチャイルドピュースコアを決定することと、
    (b)約15mg~約360mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をAのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (c)約4mg~約120mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をBのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと、
    (d)約2mg~約45mgの範囲のナルブフィン又はその薬学的に許容され得る塩の1日用量をCのチャイルドピュースコアを有する患者に投与することと
    を含む方法。
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