JP2023506951A - Lin28の阻害剤及びその使用方法 - Google Patents

Lin28の阻害剤及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、式(I)の化合物及びそれを含む組成物に関する。本開示はさらに、がんを処置する方法に関する。【化1】TIFF2023506951000172.tif27165【選択図】なし

Description

関連出願
本願は、2019年12月18日に出願された米国仮特許出願第62/949,873号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、同文献は参照によりその全体が本明細書に援用される。
政府支援
本発明は、国立衛生研究所により授与された助成金番号TR001881の下で政府の支援によりなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
急性骨髄性白血病(AML)は、罹患した成人の大部分に対して致死的転帰をもたらす、骨髄芽球のクローン性増殖を特徴とする血液悪性腫瘍である(1)。非常に積極的な多剤化学療法レジメン、より新たな標的療法、及び骨髄破壊的な同種造血細胞移植の下であっても、患者の大部分は、5年以内にAMLにより死亡する。治療抵抗性の白血病幹細胞(LSC)が、高い再発率及び治療不成功の根本原因であると考えられている(2~4)。故に、LSCを根絶することができる新規の治療戦略の開発は、未だ満たされない医療上の必要性の主要領域を占める。
小分子は、病理発生に関係があるとされるタンパク質を標的として、臨床応用において奏功する治療薬であることが判明している。しかしながら、Gタンパク質共役受容体、キナーゼ、ペプチダーゼ、核内受容体、プロテアーゼ、イオンチャネル、酵素等に向けられた現行のFDA承認薬は、700種未満のヒトゲノム由来タンパク質を調節する(63)。これは、プロテオームの≦0.5%及びゲノムの≦0.05%未満が治療アプローチに向けた標的として探究されてきたことを含意する。加えて、臨床用途における小分子薬の大部分は、タンパク質表面上の構造化された結合ポケットを利用する。遠隔の触媒領域または薬物結合領域上のアロステリック変化及び/または立体構造変化は、薬物抵抗性、及び最終的には薬物治療の無効をもたらす(64)。したがって、まだ探究されていないシグナル伝達経路を標的とするとともに、抵抗性変異を克服することができる新規薬物の開発は、未だ満たされない医療上の必要性の主要領域を占める。
本開示は、式(I)の化合物、
Figure 2023506951000002
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
Figure 2023506951000003
が、
Figure 2023506951000004
及び
Figure 2023506951000005
から選択され、
環Bが、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択され、
Xが、N及びCから選択され、
、X、及びXの各々が、独立して、N及びC-Rから選択され、
が、水素であるか、またはC1-6脂肪族、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基であり、
各Rが、独立して、水素、ハロゲン、NO、N(R)、OR、N(R)C(O)R、COR、C(O)N(R)、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択され、
が、水素、ならびにC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択され、
各Rが、独立して、水素、ハロゲン、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択され、
各Rが、独立して、水素、ならびにC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択され、
nが、0~3である。
ある特定の態様において、本開示は、式(II)の化合物及びその薬学的に許容される塩を提供し、
Figure 2023506951000006
式中、
が、C1-6アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり、
が、H、アミノ、ニトロ、またはアシルアミノであり、
、X、及びXが、各々独立して、NまたはCHである。
ある特定の態様において、本開示は、本明細書に開示される化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物に関する。
ある特定の態様において、本開示は、細胞においてLin28を阻害する方法に関し、該方法は、Lin28を含む細胞を、本明細書に開示される化合物または組成物に接触させることを含む。
ある特定の態様において、本開示は、がんを処置する方法に関し、該方法は、それを必要とする対象に、本明細書に開示される化合物または組成物を投与することを含む。
LSC増殖を駆動する複数の経路に対するLin28/let-7経路の影響を示す。LIN28の阻害によるlet-7 miRNAの上方制御は、LSC増殖を促進する遺伝子(MYC、RAS、IL-6、CCND)及び生存を促進する遺伝子(BCL-2)の下方制御、ならびにNF-κB経路の間接的阻害を介して腫瘍抑制機能を発揮する。 Lin28b発現がLSCにおいて増加することを示す。inv(16)、t(8;21)、t(11q23)/MLL、複雑、及び正常な核型を含む種々のAML核型由来の細胞と比較した、健常なHSCにおけるLin28bのLog2発現を示す。 Lin28b発現がLSCにおいて増加することを示す。DOX誘導性MLL-AF9 WBM-AML細胞及びLT-HSC AML細胞(→WBM-AML、LSC)、ならびにAra-C治療後の再発時(→rLSC)と比較した、非DOX誘導性LT-HSCにおけるLin28b発現を示す。遺伝子発現量は、非DOX誘導性LT-HSCのLin28bに対して正規化される。n=5。 Lin28b発現がLSCにおいて増加することを示す。非誘導性LT-HSCに対して正規化された、再発前及び後のLSCにおけるlet-7a及びlet-7b miRNAの相対発現量を示す。n=3。 Lin28b発現がLSCにおいて増加することを示す。対照、100nMのAra-Cもしくは30μMの1632で処理された(n=6)、またはshLin28bもしくはshScrambleで形質導入された(n=3)、播種後7日での1000個のWBM由来または100個のLT-HSC由来AML細胞のCFC数を示す。***P<0.001、**P<0.01、P<0.05。 LN1632がLIN28Bタンパク質発現を阻害することを示す。1632(120~160μM)で処理されたKasumi-1及びTHP-1細胞のウェスタンブロットを示す。 LN1632がLIN28Bタンパク質発現を阻害することを示す。10nMのボルテゾミブ(BZ)、120μMの1632、またはそれらの組み合わせで処理されたTF1-アルファ細胞を示す。 標的Lin28/let-7阻害がAML成長を抑止することを示す。100mg/kgの1632での処理が腫瘍成長を有意に減速させたことを示す(写真)。n=5。皮下埋め込みTHP-1細胞(高LIN28B)。 標的Lin28/let-7阻害がAML成長を抑止することを示す。100mg/kgの1632での処理が腫瘍成長に対して最小効果を有したことを示す。n=7。皮下埋め込みMOLM-13 AML細胞(LIN28Bなし)。 標的Lin28/let-7阻害がAML成長を抑止することを示す。100mg/kgの1632での1日おきの処理が、生存期間を延長し(左)、全身性Kasumi-1 AML細胞モデルの腫瘍負荷を低減する(BLI、右側の写真、黒矢印によって示されるようにd+26に撮影)ことを示す。n=5。エラーバーは標準偏差を示す。 標的Lin28阻害がLSCドライバー遺伝子を下方制御することを示す。ヒートマップは、100μMの1632または対照での処理後にKasumi-1細胞において下方制御された直接的(緑色)及び間接的(黒色)let-7標的遺伝子の発現及び経路(MYC、NF-κB、JAK/STAT)を示す。 標的Lin28阻害がLSCドライバー遺伝子を下方制御することを示す。3つの原発性AML患者試料において80~120μMの1632または対照での処理後に評価されたmiRNA及びlet-7標的遺伝子の倍率変化。n=3。エラーバーは平均値の標準誤差である。***P<0.001、**P<0.01、P<0.05。 標的Lin28阻害がLSCドライバー遺伝子を下方制御することを示す。100μMの1632または対照での処理後のKasumi-1細胞における遺伝子セットエンリッチメント解析(GSEA)、すなわち、LSC遺伝子シグネチャ(GAL、上)及び小児AMLにおける再発予後(Yagi、下)の変化を評価するプロットを示す。NES、正規化エンリッチメントスコア;FDR q値、偽発見率。 薬理学的LIN28阻害がインビボでLSC再増殖能力を選択的に抑止することを示す。80~120μMの1632での処理及びそれなしでの処理後のAML患者番号13及び健常なドナーのCD34+細胞のCFC数を示す。エラーバーは標準偏差を表す。P<0.05。 薬理学的LIN28阻害がインビボでLSC再増殖能力を選択的に抑止することを示す。対照または120μMの1632でのエクスビボ処理後12週間でのNSGSにおける患者番号13の原発性ヒトAML細胞の生着を示す。***P<0.001。 薬理学的LIN28阻害がインビボでLSC再増殖能力を選択的に抑止することを示す。NSGSへの移植後12週間での120μMの1632または対照で72時間処理されたヒトAML細胞の生着の代表的なフローサイトメトリーゲーティングスキームを示す。 本開示の例示的な化合物がpre-let-7aへのLIN28Bの結合を阻害することを示す。化合物は、20、5、1.25μMの用量にて生物学的トリプリケートでスクリーニングする。シグナル応答は、化合物の自己蛍光に対して補正した。点線は、ヒット化合物LN1632によって達成される最も高いFRETシグナルを示す。点線よりも高い全ての化合物が、LIN28B/pre-let-7a-2結合に対して増加した阻害活性を有する。 LIN28のZKDモチーフへのLN1632の結合及びlet-7の上方制御を示す。LIN28BのZKDへのLN1632の予測される結合様式である。密接した相互作用が赤色の線で、LN1632が紫色で示される。 LIN28のZKDモチーフへのLN1632の結合及びlet-7の上方制御を示す。FRETシグナル強度の増加によって測定したときのpre-let-7aへのLIN28B結合活性の阻害パーセント(%)である。値は陰性対照処理に対して正規化した。n=3。 LIN28のZKDモチーフへのLN1632の結合及びlet-7の上方制御を示す。3~10μMの濃度でのLN1632及び類似体での処理後のHepG2細胞における機能的let-7 miRNAの相対レベルを示す。値はプラスミド総発現量及び対照処理に対して正規化した。n=6。**P<0.01、エラーバーは平均値の標準誤差である、***P<0.01。 LN1632によるがんドライバー遺伝子シグネチャの下方制御を図示する。40μMのLN1632または対照での処理後のKasumi-1細胞におけるホールマーク_MYC_標的_V1の遺伝子を示すヒートマップである。 LN1632によるがんドライバー遺伝子シグネチャの下方制御を図示する。40μMのLN1632または対照での処理後のKasumi-1細胞における遺伝子セットエンリッチメント解析(GSEA)、すなわち、LSC遺伝子シグネチャ(GAL、上)及び小児AMLにおける再発予後(Yagi、下)の変化を評価するプロットを示す。NES、正規化エンリッチメントスコア;FDR q値、偽発見率。 LN1632によるがんドライバー遺伝子シグネチャの下方制御を図示する。40μMのLN1632または対照での処理後のKasumi-1細胞におけるRNAseqデータの生物学的機能解析を示す。Ingenuityパスウェイ解析(IPA)は、40μMのLN1632または対照での処理後のKasumi-1細胞における差次的に発現した遺伝子からのMYC及びIL-6経路の上流阻害を予測する(p値:<0.05)。この図は、アップロードされたデータセットにおいて変化している特定の生物学的機能に関連する遺伝子を表す。上方制御されている遺伝子は、赤色のノード内で表示され、下方制御されている遺伝子は、緑色のノード内で表示される。ノードの色の強度は、上方(赤色)制御または下方(緑色)制御の程度を示す。ノードの形状は、各遺伝子産物の機能的クラスを反映する:転写制御因子(水平の楕円)、膜貫通受容体(垂直の楕円)、酵素(垂直の菱形)、サイトカイン/成長因子(正方形)、キナーゼ(逆三角形)、及び複合体/群/その他(円)。オレンジ色の線は、予測される上方制御を示し、一方で、青色の線は、予測される下方制御を示す。黄色の線は、予測に反した発現を示す。灰色の線は、変化の方向が予測されないことを示す。実線または破線の縁取りは、それぞれ直接的または間接的関係を示す。 LN1632が、健常なC57BL/6雌性マウスにおいて忍容性が良好であることを示す。100mg/kgのLN1632で+12日間にわたって腹腔内から毎日処置し、続いて+9日間にわたって1日おきに注射した雌性C57Bl/6マウスにおけるCBC(白血球数(WBC)、好中球(NEU)、リンパ球(LYMPH)、血小板(PLT)、及びヘモグロビン(Hb))レベルを示す一連のグラフである。n=5。 LN1632が、健常なC57BL/6雌性マウスにおいて忍容性が良好であることを示す。+21日でLN1632またはビヒクルの処置により体重増加の有意な変化がないことを示す。n=5。統計:両側スチューデントのt検定、エラーバーは平均値の標準誤差である。P<0.05。 LN1632によるインビボでのがん増殖の阻害を図示する。100mg/kgのLN1632での毎日の処理が腫瘍成長を有意に減速させたことを示す。n=5。皮下埋め込みTHP-1細胞。 LN1632によるインビボでのがん増殖の阻害を図示する。全身性Kasumi-1 AML異種移植片を示す。100mg/kgのLN1632での1日おきの処理は、生存期間を延長し、全身性Kasumi-1 AML異種移植片の腫瘍負荷を低減する(d+26に撮影した写真)。n=5。 LN1632によるインビボでのがん増殖の阻害を図示する。皮下埋め込みTHP-1細胞は、LN1632で処理されたときに増殖の阻害を示したが、Ara-Cで処理されたときには程度がより低かった。n=3。統計:両側スチューデントのt検定、***P<0.001、エラーバーは平均値の標準誤差である。 LN1632の標的結合を示す。質量分析法による細胞サーマルシフトアッセイ(MS-CETSA)を示す:LN1632とのインキュベーションは、Kasumi-1細胞溶解物において内因性PRPF31のTmシフトを誘発する。 LN1632の標的結合を示す。ビオチン化LN1632、及び非標識LN1632との競合溶出の免疫沈降法とそれに続く質量分析法(IP-MS)によるPRPF31の捕捉を示す。n=3。 LN1632の標的結合を示す。MS-CETSA及びIP-MSによって特定され、存在量、及び重複画分により分類されたLN1632の標的候補を示す。 PRPF31過剰発現と予後不良との相関を示す。異なるがんコホートの分析による患者のカプランマイヤー全生存曲線。p値は、ログランク検定を使用して算出した。垂直のハッシュ記号は、打ち切りデータを示す。PRPF31の発現が高い(赤色)及び低い(黒色)患者を比較する生存曲線。 TNBC増殖のPRPF31への依存を示す。pCMV-PRPF31発現プラスミド(赤色)、対照ベクター(pCMV-空、黒色)、shPRPF31(緑色)、またはpCMV-PRPF31+100μMのLN1632、pCMV-GFP+100μMのLN1632、もしくはshPRPF31+100μMのLN1632の組み合わせで処理されたTNBC細胞の細胞数を示す。n=3。 TNBC増殖のPRPF31への依存を示す。漸増用量のLN1632、JGJ023、JGJ034、またはパルボシクリブでの播種後4日間の処理後にセルタイターグローによって評価されたMDA-MB-231細胞の細胞生存率%を示す。n=2。 TNBC増殖のPRPF31への依存を示す。対照(DMSO)、16μMのJGJ023、または16μMのパルボシクリブとともにインキュベートしたMDA-MB-231細胞の、処理後+6、+9、及び+12日目の細胞数を示す。n=2。 TNBC増殖のPRPF31への依存を示す。16μMのJGJ023または16μMのパルボシクリブでの処理後d+6でのMDA-MB-231細胞の細胞数の直接比較を示す。n=2。統計:IC50算出値についての用量応答曲線は4パラメータ線形回帰としてプロットし、個々の比較には両側スチューデントのt検定、エラーバーは標準偏差である。P<0.05、**P<0.01。 LN1632及びその新規の類似体による去勢抵抗性前立腺癌におけるアポトーシスの誘導を図示する。漸増用量のLN1632、JGJ007、JGJ023、または標準治療のエンザルタミドでの4日間の処理後の、野生型アンドロゲン受容体を発現しているCRPC LNCaP細胞の細胞生存率%を示す。 LN1632及びその新規の類似体による去勢抵抗性前立腺癌におけるアポトーシスの誘導を図示する。漸増用量のLN1632、JGJ007、JGJ023、または標準治療のエンザルタミドでの4日間の処理後の、変異アンドロゲン受容体(ARV7)を発現している転移性CRPC 22Rv1細胞の細胞生存率%を示す。 LN1632及びその新規の類似体による去勢抵抗性前立腺癌におけるアポトーシスの誘導を図示する。対照(DMSO)、2μMのJGJ023、または42μMのエンザルタミドともにインキュベートした22Rv1細胞の、処理後+5、+7及び+9日目の細胞数を示す。小さい図:JGJ023は、アポトーシスを誘導し、エンザルタミドと比較してmCRPCの細胞数を低減する。全ての実験n=3。統計:IC50算出値についての用量応答曲線は4パラメータ線形回帰としてプロットし、個々の用量比較には両側スチューデントのt検定、エラーバーは標準偏差である。P<0.05、**P<0.01。 LN1632及びその新規の類似体による結腸直腸癌のアポトーシスの誘導及び増殖の阻害を示す。漸増用量のJGJ034または標準治療のセツキシマブ(EGFRモノクローナル抗体)での4日間の処理後の、低MYCを発現している上皮CRC細胞SW948(87)の細胞生存率%を示す。 LN1632及びその新規の類似体による結腸直腸癌のアポトーシスの誘導及び増殖の阻害を示す。漸増用量のJGJ034または標準治療のセツキシマブでの4日間の処理後の、低MYC増幅を有する腺癌CRC細胞SW480(88)の細胞生存率%を示す。 LN1632及びその新規の類似体による結腸直腸癌のアポトーシスの誘導及び増殖の阻害を示す。漸増用量のJGJ034または標準治療のセツキシマブでの5日間の処理後の、高MYC増幅を有するセツキシマブ抵抗性の転移性腺癌CRC細胞SW62039の細胞生存率%を示す。全ての実験n=3。統計:IC50算出値についての用量応答曲線は4パラメータ線形回帰としてプロットし、エラーバーは標準偏差である。
化合物
本開示は、式(I)の化合物、
Figure 2023506951000007
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
Figure 2023506951000008
が、
Figure 2023506951000009
及び
Figure 2023506951000010
から選択され、
環Bが、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択され、
Xが、N及びCから選択され、
、X、及びXの各々が、独立して、N及びC-Rから選択され、
が、水素であるか、またはC1-6脂肪族、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基であり、
各Rが、独立して、ハロゲン、NO、N(R)、OR、N(R)C(O)R、COR、C(O)N(R)、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択され、
が、水素、ならびにC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択され、
各Rが、独立して、水素、ハロゲン、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択され、
各Rが、独立して、水素、ならびにC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択され、
nが、0~3である。
式(I)の一部の実施形態において、
Figure 2023506951000011
は、
Figure 2023506951000012
である。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-a)の化合物、
Figure 2023506951000013
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環B、X、X、X、R、R、及びnの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(I)の一部の実施形態において、
Figure 2023506951000014
は、
Figure 2023506951000015
である。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-b)の化合物、
Figure 2023506951000016
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環B、X、X、R、R、R、及びnの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
上記に一般に定義されるように、Xは、N及びC-Rから選択される、式(I)、(I-a)、及び(I-b)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Xは、Nである。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-a-i)もしくは(I-b-i)の化合物、
Figure 2023506951000017
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環B、X、X、R、R、R、及びnの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(I)、(I-a)、及び(I-b)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Xは、C-Rである。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-a-ii)もしくは(I-b-ii)の化合物、
Figure 2023506951000018
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環B、X、X、R、R、R、R、及びnの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、環Bは、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-b)、(I-b-i)、及び(I-b-ii)の一部の実施形態において、環Bは、フェニルである。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)の化合物、
Figure 2023506951000019
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、X、X、X、R、R、R、R、及びnの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-b)、(I-b-i)、及び(I-b-ii)の一部の実施形態において、環Bは、
Figure 2023506951000020
である。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-b)、(I-b-i)、及び(I-b-ii)の一部の実施形態において、環Bは、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である。式(I)、(I-a)、I-a-i)、I-a-ii)、(I-b)、(I-b-i)、及び(I-b-ii)の他の実施形態において、環Bは、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール環である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-b)、(I-b-i)、及び(I-b-ii)の他の実施形態において、環Bは、1~2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環、例えば、ピリジルである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、Xは、N及びC-Rから選択される。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、及び(I-a-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Xは、Nである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、及び(I-a-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Xは、C-Rである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、Xは、N及びC-Rから選択される。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Xは、Nである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Xは、C-Rである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、Rは、水素であるか、またはC1-6脂肪族、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、C1-6脂肪族、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-3脂肪族、例えば、CH、CHCH、CHCHCH、またはCH(CHである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるフェニルである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する任意選択で置換される5員~6員のヘテロアリール環である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する任意選択で置換される5員のヘテロアリール環である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、1~2個の窒素原子を有する任意選択で置換される6員のヘテロアリール環、例えば、ピリジルまたはピリミジニルである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、Rは、ハロゲン、NO、N(R)、OR、N(R)C(O)R、COR、C(O)N(R)、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択される。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、少なくとも1つのRは、ハロゲンである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、NOである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、OR、例えば、OMeである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、N(R)である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、NHR、例えば、NHである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、N(R)C(O)R、例えば、N(CH)C(O)CHである。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、NHC(O)R、例えば、NHC(O)CHである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、COR、例えば、COHである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、C(O)N(R)である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、C(O)N(H)R、例えば、C(O)NHCHである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、少なくとも1つのRは、任意選択で置換されるC1-3脂肪族である。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、各Rは、独立して、水素、ハロゲン、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択される。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、独立して、ハロゲン及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択される。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、ハロゲン、例えば、フルオロまたはクロロである。
式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-3脂肪族、例えば、CH、CHCH、CHCHCH、またはCH(CHである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、各Rは、独立して、水素、またはC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択される。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、独立して、C1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-3脂肪族である。一部のかかる実施形態において、Rは、CHまたはCHCHである。
式(I)に関して上記に一般に定義されるように、nは、0~3である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの一部の実施形態において、nは、1~2である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、nは、0である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、nは、1である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、nは、2である。式(I)、(I-a)、(I-a-i)、(I-a-ii)、(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b)、(I-b-i)、(I-b-ii)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)のうちのいずれかの他の実施形態において、nは、3である。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、C1-6脂肪族、例えば、メチルまたはプロピルである。他の実施形態において、Rは、フェニルである。他の実施形態において、Rは、酸素、窒素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である。他の実施形態において、式中、Rは、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール環である。他の実施形態において、式中、Rは、1~3個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環である。他の実施形態において、Rは、1~2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環、例えば、
Figure 2023506951000021
である。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。他の実施形態において、Rは、ハロゲンまたは任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。他の実施形態において、Rは、非置換C1-6脂肪族、例えば、メチルである。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、ハロゲン、NO、N(R)、OR、N(R)C(O)R、COR、C(O)N(R)、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択される。他の実施形態において、Rは、ハロゲン、例えば、フルオロである。他の実施形態において、Rは、NOである。他の実施形態において、Rは、OR、例えば、OCHである。他の実施形態において、式中、Rは、N(R)、例えば、NHである。他の実施形態において、Rは、N(R)C(O)R、例えば、NHC(O)CHまたはN(CH)C(O)CHである。他の実施形態において、Rは、COR、例えば、COHである。他の実施形態において、Rは、C(O)N(R)、例えば、C(O)NHCHである。他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族、例えば、CFである。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。他の実施形態において、Rは、C1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である。他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。他の実施形態において、Rは、非置換C1-6脂肪族、例えば、メチルである。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。他の実施形態において、Rは、C1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である。他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。他の実施形態において、Rは、非置換C1-6脂肪族、例えば、メチルである。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、水素である。他の実施形態において、Rは、C1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である。他の実施形態において、Rは、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である。一部の実施形態において、Rは、非置換C1-6脂肪族、例えば、メチルである。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、nは、0である。他の実施形態において、nは、1である。他の実施形態において、nは、2である。一部の実施形態において、本開示は、下記から選択される化合物、
Figure 2023506951000022
またはその薬学的に許容される塩を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、下記から選択される化合物、
Figure 2023506951000023
Figure 2023506951000024
またはその薬学的に許容される塩を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、式(II)の化合物、
Figure 2023506951000025
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
が、C1-6アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり、
が、H、アミノ、ニトロ、またはアシルアミノであり、
、X、及びXが、各々独立して、NまたはCHである。
一部の実施形態において、X、X、及びXのうちの少なくとも1つは、Nである。他の実施形態において、X、X、及びXのうちの少なくとも2つは、Nである。他の実施形態において、X、X、及びXの各々は、Nである。他の実施形態において、X及びXは各々、Nであり、Xは、CHである。
一部の実施形態において、Rは、非置換C1-6アルキル、例えば、メチルである。他の実施形態において、Rは、ハロゲンにより任意選択で置換されるメチルである。他の実施形態において、Rは、C2-6アルキルまたはC3-6シクロアルキルである。
一部の実施形態において、Rは、H、アミノ、ニトロ、または-N(R)C(O)Rであり、Rは、HまたはC1-5アルキルであり、
は、C1-6アルキルである。他の実施形態において、Rは、-N(R)C(O)R、Rは、Hであり、Rは、C1-6アルキルである。他の実施形態において、Rは、-N(R)C(O)Rであり、Rは、Hであり、Rは、CHである。他の実施形態において、Rは、H、アミノ、またはニトロである。他の実施形態において、Rは、NOまたは-N(R)C(O)Rである。
一部の実施形態において、該化合物は、
Figure 2023506951000026
またはその薬学的に許容される塩である。
一部の実施形態において、該化合物は、JGJ002、JGJ003、JGJ004、JGJ005、JGJ007、もしくはJGJ008、またはその薬学的に許容される塩である。
一部の実施形態において、該化合物は、JGJ007もしくはJGJ088、またはその薬学的に許容される塩である。
式(II)の一部の実施形態において、Xは、Nである。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(II-a)の化合物、
Figure 2023506951000027
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、R、R、X、及びXの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(II)の一部の実施形態において、Xは、Nである。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-b)の化合物、
Figure 2023506951000028
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、R、R、X、及びXの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(II-a)の一部の実施形態において、Xは、Nである。したがって、一部の実施形態において、本開示は、式(I-a-i)の化合物、
Figure 2023506951000029
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、R、R、及びXの各々は、上記で定義されるとともに、本明細書に記載される通りである。
式(II)に関して上記に一般に定義されるように、Rは、C1-6アルキルまたはC3-6シクロアルキルである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、C1-6アルキルである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、C1-3アルキルであり、例えば、Rは、CH、CHCH、CHCHCH、またはCH(CHである。
式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、C3-6シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、シクロプロピルまたはシクロブチルである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
式(II)に関して上記に一般に定義されるように、Rは、H、アミノ、ニトロ、またはアシルアミノである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの一部の実施形態において、Rは、Hである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、アミノ、ニトロ、またはアシルアミノである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、アミノである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、ニトロである。式(II)、(II-a)、(II-b)、及び(II-a-i)のうちのいずれかの他の実施形態において、Rは、アシルアミノ
Figure 2023506951000030
である。
一部の実施形態において、アミノは、N(R)である。
一部の実施形態において、アシルアミノは、N(R)C(O)Rである。
開示される化合物のうちのいずれかの一部の実施形態において、該化合物は、
Figure 2023506951000031
ではない。
薬学的組成物及びその使用
一部の実施形態において、本開示は、リボ核酸(RNA)-RNA結合タンパク質(RBP)相互作用を標的とする方法が、創薬可能なプロテオーム及びゲノムを顕著に拡大し、内因性の抵抗性及び獲得抵抗性を克服するための新たな代替アプローチを構成するという認識を提供する。
ある特定の態様において、本開示はさらに、RBPが、RNAプロセシング、翻訳、及び回転率を制御することによって細胞生理学において必須の役割を果たすという認識を提供する。新生物において、RBPの調節不全の発現は、がんの自己複製、増殖、及びストレスへの適応に関連性のある、選択的スプライシングを受け、修飾され、安定化されたRNA転写物の発現を支持する。一部の実施形態において、本開示は、特有のRBP-タンパク質相互作用を調節し、したがって、がん及び機能不全のRNA制御を伴う他の疾患を処置するための新規の治療アプローチを代表する、化合物を提供する。
マイクロRNA(miRNA)は、相補的mRNA標的にハイブリダイズし、それらの分解、切断、または転写阻害のいずれかをもたらす19~22ヌクレオチド(nt)の短い非コードRNAである(5~7)。異常なmiRNA発現は、白血病を含めて、悪性形質転換において能動的役割を果たすことが示されている(8~10)。具体的には、AMLにおいて、let-7b及びlet-7c miRNAは、inv(16)、t(8;21)、及びMLL/t(11q23)を伴うコア結合因子(CBF)白血病で有意に下方制御されることが見出された(11)(12)。いくつかのAMLサブタイプを含めた多くのヒトがんにおけるmiRNA発現量の予後値の体系的な評価において、let-7 miRNAの発現の減少が、しばしば予後不良に関連することが見出された(10、13、14)。let-7腫瘍抑制因子miRNAファミリーは、8つの染色体遺伝子座から差次的に転写され、KRAS、MYC、IL6、及びHMGA1/2を含めたいくつかのがん幹細胞の発がん遺伝子、ならびにCCND1/2及びE2Fなどの細胞周期制御因子を抑える、12個のメンバーを含む(図1)(15、16)。2008年、pre-let-7及び/またはpri-let-7のいずれかに直接的に結合して、それによって機能的な成熟miRNAへのそれらのプロセシングを損なうことによるlet-7生合成の主要な制御因子としてのLIN28A及びそのホモログであるLIN28B(これ以降、LIN28と称される)について記載した論文が相次いだ(17~21)。実際、LIN28は、15%超のヒトがん(22)及びがん幹細胞(CSC)において上方制御される(23~27)。
構造研究により、Lin28のC末端ジンクナックル(zinc-knuckle)ドメイン(ZKD)が、pri-/pre-let-7の3’末端ループ内の高度に保存されたGGAGモチーフに結合することが明らかとなった(28~30)。この結合は、TUTasesの動員をもたらして、pre/pri-let-7をポリウリジル化し、それによってlet-7 miRNAの成熟を妨害する(19、31)。故に、減少したlet-7 miRNAが、それらにより直接的に制御される発がん標的遺伝子の過剰発現につながる。
RNA結合タンパク質LIN28A及びLIN28Bは、多くのがんで過剰発現しており、高いLIN28タンパク質が、患者の生存期間の低減と相関がある(54)。LIN28A/B(これ以降、Lin28と称される)は、そのC末端ジンクナックルドメイン(ZKD)より、pri-/pre-let-7の3’末端ループ内の高度に保存されたGGAGモチーフに結合することによって、機能的な成熟let-7マイクロRNA(miRNA)のプロセシングを損なう(17~21、28~30)。結果として、一部の実施形態において、減少したlet-7 miRNAが、MYC、KRAS、及びCCND1などの、それらの直接的な発がん標的遺伝子の過剰発現につながる。let-7 miRNA生合成を抑制するその能力の他に、Lin28は、インスリン様成長因子2タンパク質(Igf2)のmRNA転写物に結合して、それによってそれらの存在量及び/または翻訳に影響を及ぼすことが示されている(69、70)。
多種多様ながんにおいて、LIN28過剰発現(32~34)及びlet-7喪失(35~37)が、放射線治療及び化学療法に対する抵抗性CSCに関連し、最終的には全生存期間の低減につながることを示す証拠が増えつつある。具体的には、AMLにおいて、調節不全のLIN28/let-7は、LSC様転写プログラムを介して白血病誘発を促進することが示されており、臨床転帰不良に関連する(38)。難治性AMLを有する患者由来の骨髄穿刺液中で、let-7aは、BCL-2ファミリーメンバーであるBCL-XLを介してAra-C化学療法抵抗性を付与することが見出されている(39)。重要な点として、いくつかの研究は、特にAML及びLSCにおけるBCL-2及びBCL-XLの過剰発現が、化学療法抵抗性及び全生存期間/無病生存期間の不良に関連することを強調している(40~43)。加えて、let-7 miRNAは、LSC恒常性の別の重要な制御因子であるNF-κB経路の2つの周知の遺伝的ドライバーである、IL6及びRASを標的とする(44)(図1)。
NF-κB及びBCL-2は、炎症促進性細胞ストレス応答の中心的構成要素として、LSCにおいて活性化されるが、造血幹細胞(HSC)においては活性化されないことを示す証拠が現れている(45、46)。よって、LIN28の治療的阻害及び結果としてのlet-7の上方制御は、LSCを選択的に死滅させ得る。白血病及び他のCSCにおけるLin28/let-7の根本的な役割ならびに治療抵抗性に対するその関連性を考慮すると、LIN28の標的化された阻害は高精度AML療法に向けた新規のアプローチであり得ると考えられる。注目に値する点として、条件付きLin28a及びLin28bノックアウトマウスにおける研究により、胎仔(ただし新生仔または成体ではない)Lin28欠損が成長の欠陥をもたらすことが明らかとなり(47)、このことはLin28が異時性効果を有することを示唆する。その上、マウスにおいて、Lin28bの発現は、造血幹細胞において減少することが見出され(48、49)、造血細胞成熟中の骨髄系共通前駆細胞における成熟let-7の蓄積と一致していた(50)。故に、LIN28の治療的阻害及び結果として生じるlet-7 miRNAの上方制御は、LSCを選択的に死滅させ得るが、健常組織に対しては高い忍容性を有する可能性が高い。
現在まで、LIN28がpre-let-7 miRNAに結合するのを妨害する薬理学的に活性な化合物を特定することを目的とした5つのハイスループットスクリーン(HTS)が報告されている。発明者らは、FRET-HTSを使用して16,000種の薬物様有機化合物をスクリーニングし、LIN28Bに結合するとともにlet-7 miRNAレベルを選択的に上方制御し、マウス胚性幹細胞において分化を誘導する(51)、最初のヒット化合物501632(51)(これ以降、LN1632と称される)を特定した。Limら(52)は、インハウスライブラリーをスクリーニングし、一次ヒット分子としてベンゾピラニルピラゾール系化合物を見出した一方で、Lightfootらは、生物物理学的アッセイを使用して、インビトロでLin28/let-7相互作用を阻害する6-ヒドロキシ-DL-DOPA及びベンゾ[a]フェノキサジンを特定した。Slizグループは、蛍光偏光HTSを開発してLI71及びTPENを特定し、このうち後者は強力なZKDドメイン阻害剤としてのものである(53)。Lin28/let-7相互作用の小分子阻害剤について報告が増えているにもかかわらず、標的AML及びLSC療法に向けたインビボでのLIN28の薬理学的阻害は、確立されていない。加えて、LIN28に対して高い特異性を有し、その活性を阻害する小分子阻害剤は、未開拓のままである。
本開示は、式(I)または(II)の化合物によるLin28及びLin28/let-7のインビトロ及びインビボ阻害について報告する。
本明細書に記載されるように、式(I)及び(II)の化合物は、インビトロのFRETアッセイにおいて、ならびにLSC及びLSC様Kasumi-1細胞においてLin28/let-7阻害活性を示す。FRETアッセイは、以前に記載されたように実施した(51)。
同様に、式(I)及び(II)の化合物は、特にLin28/let-7及びPRPF31/U4において、タンパク質-RNA相互作用のインビトロ及びインビボ阻害を実証する。
本開示は、がんを処置する方法を提供し、該方法は、がんを患っているか、またはがんの症状を呈している対象に、本明細書に記載の化合物または組成物を投与することを含む。一部の実施形態において、該方法は、がんの1つまたは複数の症状を処置するか、または改善させることを含む。一部の実施形態において、がんは、血液がん、例えば、急性骨髄性白血病である。一部の実施形態において、該方法は、がん細胞の阻害及び/またはその増殖の低減を達成すると決定された量でまたはそのような投薬レジメンに従って、該化合物または組成物を投与することを含む。一部の実施形態において、がん細胞は、がん幹細胞を含む。一部の実施形態において、がん幹細胞は、白血病幹細胞(LSC)を含む。一部の実施形態において、該方法は、がん細胞の阻害及び/またはその増殖の低減を達成すると決定された量でまたはそのような投薬レジメンに従って、該化合物または組成物を投与することを含み、がん細胞の阻害及び/またはその増殖の低減は、実施例3もしくは5に示されるアッセイ、または類似のアッセイを使用して評価される。
一部の実施形態において、本開示は、スプライシングを調節する方法を提供し、該方法は、スプライシング能力のある(splicing-competent)系を、本明細書に記載されるような化合物に接触させることを含む。
一部の実施形態において、本開示は、スプライシング能力のある系を、本明細書に記載されるような化合物に接触させることと、系において、
(i)スプライシング産物(例えば、スプライシングを受けた転写物)の存在もしくはレベル、
(ii)RNAの発現もしくは局在化、及び/または
(iii)ポリペプチドの発現もしくは折り畳み、
を評価することと、を含む、方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、スプライシング能力のある系を、本明細書に記載されるような化合物に接触させることによって、該系においてスプライシングを調節する方法を提供し、それにより、以下、
(i)RNAの低減されたスプライシング、
(ii)RNAの改変された発現もしくは局在化、及び/または
(iii)ポリペプチドの改変された発現もしくは折り畳み、
のうちの1つまたは複数が観察される。
一部の実施形態において、本開示は、スプライシング能力のある系を、本明細書に記載されるような化合物に接触させることを含む方法を提供し、該化合物は、がん細胞に接触させたときに、がん細胞の増殖を、その不在下で観察されるものと比べて低減することを特徴とする。一部の実施形態において、該化合物が存在するとき、それが不在であるときと比較してスプライシングが低減される。一部の実施形態において、該方法は、該系において、参照条件と比較してスプライシングを評価することをさらに含む。一部の実施形態において、参照条件は、該化合物の不在である。一部の実施形態において、参照条件は、対照化合物の存在である。一部の実施形態において、参照条件は、歴史的条件である。一部の実施形態において、該化合物は、スプライシング機構の構成要素の1つもしくは複数の属性を阻害し、及び/または該化合物は、スプライシング機構の構成要素間もしくは構成要素の中の相互作用を阻害する。一部の実施形態において、該化合物は、1つもしくは複数のスプライシング機構の構成要素、またはその複合体に直接的に結合する。一部の実施形態において、スプライシング機構の構成要素は、RNA構成要素である。一部の実施形態において、スプライシング機構の構成要素は、ポリペプチド構成要素である。一部の実施形態において、スプライシング機構の構成要素は、RNA構成要素、ポリペプチド構成要素、及びその複合体またはそれらの間の複合体から選択される。一部の実施形態において、RNA構成要素は、核内低分子RNA(snRNA)であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、snRNAは、U1、U2、U4、U5、及びU6から選択される。一部の実施形態において、ポリペプチド構成要素は、SmポリペプチドまたはLsmポリペプチドであるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、ポリペプチド構成要素は、Prp3、Prp31、Prp4、CypH、15.5K、Prp8、Brr2、Snu114、Prp6、Prp28、40K、Dib1、Snu66、Sad1、及び27Kから選択される。一部の実施形態において、スプライシング機構の構成要素は、Prp31ポリペプチドを含む。一部の実施形態において、スプライシング機構の構成要素は、U4 snRNA、U6 snRNA、及びPrp31ポリペプチドを含む。一部の実施形態において、該化合物は、U6 snRNAとPrp31ポリペプチドとの間、またはU4 snRNAとPrp31ポリペプチドとの間の相互作用を阻害する。一部の実施形態において、該化合物は、Prp31ポリペプチドの活性を阻害する。
一部の実施形態において、接触は、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで起こる。一部の実施形態において、スプライシング能力のある系は、がん細胞である。一部の実施形態において、スプライシング能力のあるがん細胞は、がん幹細胞を含む。一部の実施形態において、スプライシング能力のあるがん幹細胞は、白血病幹細胞(LSC)を含む。
本発明の組成物及び方法を利用して、それを必要とする個体を処置してもよい。ある特定の実施形態において、個体は、ヒトなどの哺乳動物、または非ヒト哺乳動物である。ヒトなどの動物に投与されるとき、該組成物または化合物は、好ましくは、例えば、本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物として投与される。薬学的に許容される担体は、当該技術分野で周知であり、これには、例えば、水もしくは生理緩衝食塩水などの水溶液、またはグリコール、グリセロール、オリーブ油などの油、もしくは注射用有機エステルなどの他の溶媒もしくはビヒクルが含まれる。好ましい実施形態において、かかる薬学的組成物がヒトへの投与用、特に侵襲的投与経路用(すなわち、上皮障壁を通過した輸送または拡散を迂回する、注射または埋め込みなどの経路)である場合、水溶液は、発熱物質不含または実質的に発熱物質不含である。賦形剤は、例えば、薬剤の遅延放出をもたらすように、または1つもしくは複数の細胞、組織、もしくは臓器を選択的に標的とするように選定することができる。薬学的組成物は、錠剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、顆粒剤、再構成のための凍結乾燥剤(lyophile)、散剤、液剤、シロップ剤、坐剤、注射剤などの単位剤形にあり得る。組成物はまた、経皮送達系、例えば、皮膚貼付剤中に存在することもできる。組成物はまた、ローション、クリーム、または軟膏などの、局所投与に好適な液剤中に存在することもできる。
薬学的に許容される担体は、例えば、本発明の化合物などの化合物を安定化するか、その溶解度を増加させるか、またはその吸収を増加させるように作用する、生理的に許容される薬剤を含有し得る。かかる生理的に許容される薬剤には、例えば、グルコース、スクロース、もしくはデキストランなどの炭水化物、アスコルビン酸もしくはグルタチオンなどの酸化防止剤、キレート剤、低分子量タンパク質、または他の安定剤もしくは賦形剤が含まれる。生理的に許容される薬剤を含めた薬学的に許容される担体の選定は、例えば、組成物の投与経路に左右される。調製物または薬学的組成物は、自己乳化型薬物送達系または自己微乳化型薬物送達系であり得る。薬学的組成物(調製物)はまた、例えば、本発明の化合物を内部に組み込んで有し得る、リポソームまたは他のポリマーマトリックスでもあり得る。例えば、リン脂質または他の脂質を含むリポソームは、作製及び投与が比較的単純である、無毒で生理的に許容される代謝可能な担体である。
「薬学的に許容される」という語句は、本明細書において、賢明な医療判断の範囲内で、合理的なベネフィット/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴わずにヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適な、化合物、材料、組成物、及び/または剤形を指して用いられる。
本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」という語句は、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、またはカプセル封入材料などの、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクルを意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性であるとともに、患者にとって有害でないという意味で「許容される」必要がある。薬学的に許容される担体としての役目を果たすことができる材料のいくつかの例としては、(1)ラクトース、グルコース、及びスクロースなどの糖、(2)トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなどのデンプン、(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなどのセルロース及びその誘導体、(4)トラガカント末、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)ココアバター及び坐剤ワックスなどの賦形剤、(9)ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油などの油、(10)プロピレングリコールなどのグリコール、(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなどのポリオール、(12)オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)発熱物質不含水、(17)等張食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝液、ならびに(21)薬学的製剤に用いられる他の無毒の適合性物質が挙げられる。
薬学的組成物(調製物)は、例えば、経口で(例えば、水性または非水性液剤または懸濁剤中にあるような飲薬、錠剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、巨丸剤、散剤、顆粒剤、舌に塗布するためのパスタ剤);口腔粘膜を通した吸収(例えば、舌下に);皮下に;経皮的に(例えば 皮膚に適用される貼付剤として);及び局所的に(例えば、皮膚に適用されるクリーム、軟膏、もしくは噴霧剤として)を含む、いくつかの投与経路のうちのいずれかによって対象に投与され得る。化合物はまた、吸入用に製剤化されてもよい。ある特定の実施形態において、化合物は、滅菌水中に単に溶解させるか、または懸濁させてもよい。そのようなものに好適である適切な投与経路及び組成物の詳細は、例えば、米国特許第6,110,973号、同第5,763,493号、同第5,731,000号、同第5,541,231号、同第5,427,798号、同第5,358,970号、及び同第4,172,896号、ならびにその中で引用される特許に見出され得る。
製剤は、単位剤形で好都合に提示されてもよいし、薬学分野で周知の任意の方法によって調製されてもよい。担体材料と組み合わせて単一の剤形を生み出すことができる活性成分の量は、治療されている宿主、特定の投与様式に応じて様々であろう。担体材料と組み合わせて単一の剤形を生み出すことができる活性成分の量は一般に、治療効果を生み出すような化合物の量であろう。一般に、100パーセントのうち、この量は、約1パーセント~約99パーセント、好ましくは約5パーセント~約70パーセント、最も好ましくは約10パーセント~約30パーセントの活性成分の範囲であろう。
これらの製剤または組成物の調製方法は、本発明の化合物などの活性化合物を担体及び任意選択で1つまたは複数の副成分と会合させる工程を含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を液体担体、もしくは微細化した固体担体、または両方と均一かつ緊密に会合させ、次いで必要であれば、生成物を造形することによって調製される。
経口投与に好適な本発明の製剤は、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ(香味付けされた基剤、通常はスクロース及びアカシアまたはトラガカントを使用した)、凍結乾燥剤、散剤、顆粒剤、または水性液体もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤として、または水中油型もしくは油中水型液状乳剤として、またはエリキシルもしくはシロップとして、またはトローチとして(ゼラチン及びグリセリン、またはスクロース及びアカシアなどの不活性基剤を使用した)、及び/または洗口剤としてなどの形態であってもよく、各々が活性成分として既定の量の本発明の化合物を含有する。組成物または化合物はまた、巨丸剤、舐剤、またはパスタ剤として投与されてもよい。
経口投与用の固体剤形(カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤など)を調製するために、活性成分は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの1つもしくは複数の薬学的に許容される担体、及び/または以下のうちのいずれかと混合される:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/またはケイ酸などの充填剤または増量剤、(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及び/またはアカシアなどの結合剤、(3)グリセロールなどの保湿剤、(4)寒天-寒天、カルシウム炭酸塩、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、(5)パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent)、(6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、(7)例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレートなどの湿潤剤、(8)カオリン及びベントナイトクレイなどの吸収剤、(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物などの滑沢剤、(10)修飾及び未修飾シクロデキストリンなどの錯化剤、ならびに(11)着色剤。カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、錠剤、及び丸剤の場合、薬学的組成物はまた、緩衝剤を含んでもよい。類似の種類の固体組成物がまた、ラクトースすなわち乳糖のような賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用した軟質充填及び硬質充填ゼラチンカプセルにおける充填剤として用いられてもよい。
錠剤は、圧縮または成形によって、任意選択で1つまたは複数の副成分とともに作製され得る。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、グリコール酸ナトリウムデンプンまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を使用して調製され得る。成形錠剤は、好適な機械において、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を成形することによって作製され得る。
薬学的組成物の錠剤、ならびに糖衣錠、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、丸剤、及び顆粒剤などの他の固体剤形は、任意選択で刻み目が付けられ(scored)てもよいし、または腸溶性コーティング及び医薬製剤学分野で周知の他のコーティングなどのコーティング及び外殻により調製されてもよい。それらはまた、例えば、所望の放出プロファイルを提供するような様々な比率のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソーム、及び/またはミクロスフェアを使用して、その中の活性成分の緩徐放出または制御放出を提供するように製剤化されてもよい。それらは、例えば、細菌保持フィルタに通した濾過によって、または、使用直前に滅菌水もしくは何らかの他の滅菌注射用媒体中に溶解することができる滅菌された固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。これらの組成物はまた、任意選択で乳白剤を含有してもよく、それらが活性成分(複数可)を消化管のある特定の部分でのみ、またはその部分で優先的に、任意選択で遅延した様態で放出する組成物に属してもよい。使用され得る埋め込み用組成物の例としては、ポリマー物質及びワックスが挙げられる。活性成分はまた、適切であれば、上述の賦形剤のうちの1つまたは複数とともにした、マイクロカプセル化形態にあることができる。
経口投与に有用な液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、再構成のための凍結乾燥剤、微粒子乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ、及びエリキシルが含まれる。活性成分に加えて、液体剤形は、例えば、水または他の溶媒などの当該技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、シクロデキストリン及びその誘導体、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に、綿実油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの可溶化剤及び乳化剤を含有してもよい。
不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、芳香剤、及び防腐剤などのアジュバントを含むことができる。
懸濁剤は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微晶質セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド(aluminum metahydroxide)、寒天-寒天及びトラガカント、ならびにそれらの混合物のような懸濁化剤を含有してもよい。
局所または経皮投与用の剤形には、散剤、噴霧剤、軟膏、パスタ剤、クリーム、ローション、ゲル、液剤、貼付剤、及び吸入剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体、及び必要とされ得る任意の防腐剤、緩衝液、または噴射剤と混合され得る。
軟膏、パスタ剤、クリーム、及びゲルは、活性化合物に加えて、動物性及び植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、及び酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦形剤を含有してもよい。
散剤及び噴霧剤は、活性化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有し得る。噴霧剤は、クロロフルオロハイドロカーボンならびにブタン及びプロパンなどの揮発性非置換炭化水素などの通例の噴射剤を追加として含有し得る。
経皮吸収型貼付剤は、本発明の化合物の身体への制御性送達を提供するという追加的利点を有する。かかる剤形は、活性化合物を適正な媒体中に溶解させるかまたは分散させることによって作製することができる。皮膚を通した化合物の流入を増加させるために吸収向上剤もまた使用することができる。かかる流入の速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲル中に分散させることによって制御することができる。
本明細書で使用される「非経口投与」及び「非経口で投与される」という語句は、通常は注射による、経腸及び局所投与以外の投与様式を意味し、これには、限定されないが、静脈内、眼内(硝子体内など)、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、くも膜下、脊椎内、及び胸骨内注射及び注入が含まれる。非経口投与に好適な薬学的組成物は、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張性にする溶質、または懸濁化もしくは増粘剤を含有し得る、1つまたは複数の薬学的に許容される等張性の水性もしくは非水性滅菌液剤、分散剤、懸濁剤、もしくは乳剤、または使用直前に滅菌注射液もしくは滅菌注射用分散液中に再構成され得る滅菌散剤と組み合わせた、1つまたは複数の活性化合物を含む。
本発明の薬学的組成物において用いられ得る好適な水性及び非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの好適な混合物、オリーブ油などの植物油、ならびにオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが挙げられる。適正な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散剤の場合には要求される粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。
これらの組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散化剤などのアジュバントを含有してもよい。微生物の作用の阻止は、種々の抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの組み込みによって徹底されてもよい。また、糖、塩化ナトリウムなどの等張剤を組成物中に含めることが望ましい場合もある。加えて、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの吸収を遅延させる薬剤の組み込みによって、注射用剤型の長期的吸収がもたらされ得る。
場合によっては、薬物の効果を延長するために、皮下注射または筋肉内注射からの薬物の吸収を緩徐化することが望ましい。これは、難水溶性の結晶質材料または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって遂行され得る。すると、薬物の吸収速度はその溶解速度に左右され、溶解速度が転じて結晶サイズ及び結晶形態に左右され得る。代替として、非経口投与された薬物の吸収遅延は、薬物を油性ビヒクル中に溶解させるかまたは懸濁させることによって遂行される。
注射用デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で対象化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成させることによって作製される。薬物対ポリマーの比、及び用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射製剤もまた、体組織と適合するリポソームまたはマイクロ乳剤に薬物を封入することにより調製される。
本発明の方法において使用する場合、活性化合物は、それ自体で、または薬学的に許容される担体と組み合わせて、例えば、0.1~99.5%(より好ましくは約0.5~約90%)の活性成分を含有する薬学的組成物として、与えられ得る。
本発明の化合物の導入方法はまた、再充電式デバイスまたは生分解性デバイスによっても可能にされ得る。タンパク質性の生物学的製剤を含めた薬物の制御性送達を得るために、種々の緩徐放出ポリマーデバイスが近年、開発され、インビボで試験されてきた。生分解性ポリマー及び非分解性ポリマーの両方を含む、様々な生体適合性ポリマー(ハイドロゲルを含む)を使用して、特定の標的部位での化合物の持続放出を得るための埋め込み剤を形成することができる。
薬学的組成物中の活性成分の実際の投薬量レベルは、患者に有毒であることなく、特定の患者、組成物、及び投与様式に対する所望の治療応答を達成するために有効である活性成分の量を得るように、変化させてもよい。
選択される投薬量レベルは、用いられる特定の化合物もしくは化合物の組み合わせ、またはそのエステル、塩、もしくはアミドの活性、投与経路、投与時間、用いられている特定の化合物(複数可)の排泄率、治療の継続期間、用いられる特定の化合物(複数可)と併用される他の薬物、化合物、及び/または材料、処置されている患者の年齢、性別、体重、病態、全身の健康状態、及び以前の病歴、ならびに医療分野で周知の同様の要因を含む、多様な要因に左右されよう。
当該技術分野における通常の技能を有する医師または獣医は、必要とされる薬学的組成物の治療上有効量を容易に決定して処方し得る。例えば、医師または獣医は、所望の治療効果を達成するために必要とされるレベルよりも低いレベルで薬学的組成物または化合物の投薬を開始し、所望の効果が達成されるまで投薬量を徐々に増加させることができる。「治療上有効量」とは、所望の治療効果を引き出すのに十分な化合物の濃度を意味する。化合物の有効量は、対象の体重、性別、年齢、及び病歴により様々であることが一般に理解される。有効量に影響を及ぼす他の要因には、患者の病態の重症度、治療されている障害、化合物の安定性、及び所望であれば、本発明の化合物とともに投与されている別の種類の治療剤が含まれ得るが、これらに限定されない。薬剤の複数回投与によってより高い総用量が送達され得る。有効性及び投薬量の決定方法は、当業者に既知である(Isselbacher et al.(1996)Harrison’s Principles of Internal Medicine 13 ed.,1814-1882(参照により本明細書に援用される))。
一般に、本発明の組成物及び方法において使用される活性化合物の好適な1日用量は、治療効果を生み出すのに有効な最低用量である化合物の量であろう。かかる有効用量は一般に、上述の要因に左右されよう。
所望であれば、活性化合物の有効な1日用量は、任意選択で単位剤形中で、1日全体を通して適切な間隔で別個に投与される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれよりも多くの部分用量として投与され得る。本発明のある特定の実施形態において、活性化合物は、1日2回または3回投与され得る。好ましい実施形態において、活性化合物は、1日1回投与されよう。
この治療を受けている患者は、霊長動物、特にヒト、ならびにウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ネコ、及びイヌなどの他の哺乳動物、家禽、ならびにペット全般を含めた、必要性のある任意の動物である。
ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、単独で使用されても、または別の種類の治療剤と共同投与されてもよい。
本開示は、本発明の組成物及び方法における、本発明の化合物の薬学的に許容される塩の使用を含む。ある特定の実施形態において、本発明の企図される塩には、アルキル塩、ジアルキル塩、トリアルキル塩、またはテトラ-アルキルアンモニウム塩が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、本発明の企図される塩には、L-アルギニン塩、ベネタミン(benenthamine)塩、ベンザチン塩、ベタイン塩、水酸化カルシウム塩、コリン塩、デアノール塩、ジエタノールアミン塩、ジエチルアミン塩、2-(ジエチルアミノ)エタノール塩、エタノールアミン塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、ヒドラバミン塩、1H-イミダゾール塩、リチウム塩、L-リジン塩、マグネシウム塩、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン塩、ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩、トロメタミン塩、及び亜鉛塩が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、本発明の企図される塩には、Na塩、Ca塩、K塩、Mg塩、Zn塩、または他の金属塩が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、本発明の企図される塩には、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2,2-ジクロロ酢酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、2-オキソグルタル酸、4-アセトアミド安息香酸、4-アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、1-アスコルビン酸、1-アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、(+)-ショウノウ酸、(+)-ショウノウ-10-スルホン酸、カプリン酸(デカン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸)、カプリル酸(オクタン酸)、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、d-グルコヘプトン酸、d-グルコン酸、d-グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、l-リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、プロピオン酸、l-ピログルタミン酸、サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、l-酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、及びウンデシレン酸の酸塩が含まれるが、これらに限定されない。
薬学的に許容される酸付加塩もまた、例えば水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミドなどとの、種々の溶媒和物として存在し得る。かかる溶媒和物の混合物もまた調製され得る。かかる溶媒和物の供給源は、調製溶媒もしくは晶析溶媒中で固有の、またはかかる溶媒に偶発的な晶析溶媒に由来し得る。
ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなどの湿潤剤、乳化剤、及び滑沢剤、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤、防腐剤及び酸化防止剤もまた組成物中に存在し得る。
薬学的に受容可能な抗酸化剤の例には、1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの水溶性抗酸化剤、(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ-トコフェロールなどの脂溶性抗酸化剤及び(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの金属キレート剤が含まれる。
定義
本明細書で別途定義されない限り、本願で使用される科学用語及び技術用語は、当業者に一般的に理解される意味を有するものとする。一般に、本明細書に記載される、化学、細胞及び組織培養、分子生物学、細胞及びがん生物学、神経生物学、神経化学、ウイルス学、免疫学、微生物学、薬理学、遺伝学、ならびにタンパク質及び核酸化学に関連して使用される命名法、及びそれらの技法は、当該技術分野で周知であるとともに、一般的に使用されるものである。
本開示の方法及び技法は、一般に、別途指示されない限り、当該技術分野で周知の慣習的な方法に従って、ならびに本明細書全体を通して引用され、考察される種々の一般的な参考文献及びより具体的な参考文献に記載されるように実施される。例えば、“Principles of Neural Science”,McGraw-Hill Medical,New York,N.Y.(2000)、Motulsky,“Intuitive Biostatistics”,Oxford University Press,Inc.(1995)、Lodish et al.,“Molecular Cell Biology,4th ed.”,W.H.Freeman & Co.,New York(2000)、Griffiths et al.,“Introduction to Genetic Analysis,7th ed.”,W.H.Freeman & Co.,N.Y.(1999)、及びGilbert et al.,“Developmental Biology,6th ed.”,Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA(2000)を参照されたい。
本明細書で使用される化学の用語は、本明細書で別途定義されない限り、“The McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms”,Parker S.,Ed.,McGraw-Hill,San Francisco,C.A.(1985)によって例示されるような、当該技術分野で慣習的な用法に従って使用される。
本願で言及される上記及び任意の他の刊行物、特許、及び公開された特許出願の全ては、参照により本明細書に明確に援用される。矛盾する場合には、本明細書が、その特定の定義を含めて優先する。
「薬剤」という用語は、本明細書で、化学化合物(有機または無機化合物、化学化合物の混合物など)、生体高分子(核酸、抗体(その部分、ならびにヒト化、キメラ、及びヒト抗体、及びモノクローナル抗体を含む)、タンパク質またはその一部分、例えば、ペプチド、脂質、炭水化物など)、または細菌、植物、真菌、もしくは動物(特に哺乳類)細胞もしくは組織などの生体材料から作製された抽出物を表すように使用される。薬剤には、例えば、構造が既知の薬剤及び構造が未知の薬剤が含まれる。
「患者」、「対象」、または「個体」は、互換的に使用され、ヒトまたは非ヒト動物のいずれかを指す。これらの用語は、ヒト、霊長類、家畜動物(ウシ、ブタなどを含む)、伴侶動物(例えば、イヌ、ネコなど)などの哺乳動物、及び齧歯類(例えば、マウス及びラット)を含む。
病態または患者「処置すること」とは、臨床結果を含めた有益なまたは所望の結果を得るためのステップをとることを指す。本明細書で使用されるとき、かつ当該技術分野でよく理解されているように、「処置」とは、臨床結果を含めた有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチである。有益なまたは所望の臨床結果には、検出可能であるか検出不能であるかを問わず、1つまたは複数の症状または病態の緩和または改善、疾患の程度の減弱、安定化された(すなわち悪化していない)疾患状態、疾患の広がりの予防、疾患進行の遅延または減速、疾患状態の改善または一時的緩和、及び寛解(部分的であるか完全であるかを問わず)が含まれ得るが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けていなかった場合に予想される生存期間と比較して、生存期間を延長することも意味し得る。
「予防すること」という用語は、当該技術分野で認識されており、局所再発(例えば、疼痛)などの病態、がんなどの疾患、心不全などの複合症候群、または任意の他の医学的状態に関連して使用されるとき、当該技術分野でよく理解されており、当該組成物を受けていない対象と比べて対象において医学的状態の症状の頻度を低減する、またはその発現を遅延させる、組成物の投与を含む。故に、がんの予防は、例えば、統計学的に及び/または臨床的に有意な量だけ、例えば、未処置の対照集団と比べて予防的処置を受けている患者の集団において検出可能ながん腫の数を低減すること、及び/または未処置の対照集団と対比して処置集団において検出可能ながん腫の出現を遅延させることを含む。
対象に物質、化合物、または薬剤を「投与すること」または「その投与」は、当業者に既知の様々な方法のうちの1つを使用して実施され得る。例えば、化合物または薬剤は、静脈内に、動脈に、皮内に、筋肉内に、腹腔内に、皮下に、眼に、舌下に、経口で(摂取により)、鼻腔内に(吸入により)、脊髄内に、脳内に、及び経皮的に(例えば、皮膚管を介した吸収により)投与することができる。化合物または薬剤はまた、該化合物または薬剤の持続放出、緩徐放出、もしくは制御放出をもたらす再充填可能なもしくは生分解性のポリマーデバイスもしくは他のデバイス、例えば、貼付剤及びポンプ、または製剤によって適切に導入することができる。投与はまた、例えば、1回、複数回、及び/または1つもしくは複数の長期間にわたって実施することができる。
対象への物質、化合物、または薬剤の適切な投与方法はまた、例えば、対象の年齢及び/または体調、ならびに該化合物または薬剤の化学特性及び生物学的特性(例えば、溶解度、消化率、生物学的利用能、安定性、及び毒性)にも左右されよう。一部の実施形態において、化合物または薬剤は、経口で、例えば、摂取によって対象に投与される。一部の実施形態において、経口投与される化合物または薬剤は、持続放出もしくは緩徐放出製剤中にあるか、またはかかる緩徐もしくは持続放出のためのデバイスを使用して投与される。
本明細書で使用されるとき、「共同投与」という語句は、先に投与された治療剤が体内でまだ有効である間に第2の薬剤が投与される(例えば、これら2つの薬剤が患者において同時に有効である(これは2つの薬剤の相乗効果を含み得る))ような、2つ以上の異なる治療剤の任意の形態の投与を指す。例えば、異なる治療用化合物は、同じ製剤で投与される場合もあれば、別々の製剤で投与される場合もあり、同時に投与される場合も連続して投与される場合もある。故に、かかる処置を受ける個体は、異なる治療剤の複合効果から恩恵を受けることができる。
薬物または薬剤の「治療上有効量」または「治療上有効用量」とは、対象に投与されるとき、意図された治療効果を有するであろう薬物または薬剤の量である。完全な治療効果は、1回用量の投与により必ずしも生じるとは限らず、一連の用量の投与後にのみ生じる場合がある。故に、治療上有効量は、1回または複数回の投与で投与され得る。対象に必要とされる正確な有効量は、例えば、対象のサイズ、健康状態、及び年齢、ならびに、がんまたはMDSなどの処置されている病態の性質及び程度に左右されよう。当業者は、通例の実験によって、所与の状況に対する有効量を容易に決定することができる。
関連する:その用語が本明細書で使用されるとき、2つの事象または実体は、一方の存在、レベル、程度、種類、及び/または形態が他方のそれらと相関がある場合、互いに「関連する」。例えば、特定の実体(例えば、ポリペプチド、遺伝子シグネチャ、代謝産物、微生物など)は、その存在、レベル、及び/または形態が(例えば、関連性のある集団にわたって)特定の疾患、障害、または病態の発生率及び/または易罹患性と相関がある場合、その疾患、障害、または病態に関連すると見なされる。一部の実施形態において、2つ以上の実体は、それらが直接的または間接的に相互作用し、それにより、それらが互いに物理的に近接する、及び/または物理的に近接したままである場合、互いに物理的に「関連する」。一部の実施形態において、互いに物理的に関連する2つ以上の実体は、互いに共有結合性で連結されており、一部の実施形態において、互いに物理的に関連する2つ以上の実体は、互いに共有結合性では連結されていないが、例えば、水素結合、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用、磁気作用、及びそれらの組み合わせを用いて、非共有結合性で関連している。
同等の:本明細書で使用されるとき、「同等の」という用語は、互いに同一でない可能性があるが、それらの間の比較を許容するのに十分に類似しており、これにより、当業者であれば、観察される差異または類似性に基づいて結論が合理的に導かれ得るということを理解しよう、2つ以上の薬剤、実体、状態、条件の組などを指す。一部の実施形態において、同等の条件の組、状態、個体、または集団は、複数の実質的に同一の特徴及び1つまたは少数の変化のある特徴によって特徴付けられる。当業者であれば、前後関係において、任意の所与の状況で、2つ以上のかかる薬剤、実体、状況、条件の組などが同等と見なされるにはどの程度の同一性が必要とされるかを理解しよう。例えば、当業者であれば、異なる状況の組、個体、もしくは集団の下で、または異なる状況の組、個体、もしくは集団により得られた結果または観察される現象の差異が、変化のある特徴における変動によって引き起こされるか、またはその変動を示すものであるという合理的な結論を保証するのに十分な数及び種類の実質的に同一の特徴によって特徴付けられる場合、状況の組、個体、または集団が互いに同等であることを理解しよう。
発現:本明細書で使用されるとき、核酸配列の「発現」という用語は、核酸配列からの任意の遺伝子産物の生成を指す。一部の実施形態において、遺伝子産物は、転写物であり得る。一部の実施形態において、遺伝子産物は、ポリペプチドであり得る。一部の実施形態において、核酸配列の発現は、以下のうちの1つまたは複数を伴う:(1)DNA配列からのRNA鋳型の産出(例えば、転写によって)、(2)RNA転写物のプロセシング(例えば、スプライシング、編集、5’キャップ形成、及び/または3’末端形成によって)、(3)ポリペプチドもしくはタンパク質へのRNAの翻訳、及び/または(4)ポリペプチドもしくはタンパク質の翻訳後修飾。
阻害剤:本明細書で使用されるとき、「阻害剤(inhibitor)」(または「阻害剤(inhibitory agent)」)という用語は、その存在、レベル、または程度が標的のレベルまたは活性の減少と相関がある、実体、条件、または事象を指す。一部の実施形態において、阻害剤は、直接的に作用してもよく(その場合、それは、例えば標的に結合することによって、その影響をその標的に対して直接的に発揮する)、一部の実施形態において、阻害剤は、間接的に作用してもよい(その場合、それは、標的のレベル及び/または活性が低減されるように、標的の制御因子と相互作用すること及び/または他の様態で変化させることによって、その影響を発揮する)。一部の実施形態において、阻害剤は、その存在またはレベルが、特定の参照レベルまたは活性(例えば、既知の阻害剤の存在、または当該阻害剤の不在などの、適切な参照条件下で観察されるもの)と比べて低減される標的レベルまたは活性と相関があるものである。
参照:本明細書で使用されるとき、相対して比較が行われる標準または対照を説明する。例えば、一部の実施形態において、目的とする薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値が、参照または対照となる薬剤、動物、個体、集団、試料、配列、または値と比較される。一部の実施形態において、参照または対照は、目的とする試験または決定と実質的に同時に試験及び/または決定される。一部の実施形態において、参照または対照は、任意選択で有形的媒体において具体化された、歴史的参照または対照である。典型的には、当業者には理解されようが、参照または対照は、評価を受けているものと同等の条件または状況下で決定または特性評価される。当業者であれば、特定の可能な参照または対照に対する信頼性及び/またはそれとの比較の正当性を示すのに十分な類似性が存在する場合について理解しよう。
小分子:本明細書で使用されるとき、「小分子」という用語は、低分子量の有機及び/または無機化合物を意味する。一般に、「小分子」とは、約5キロダルトン(kD)未満のサイズの分子である。一部の実施形態において、小分子は、約4kD、3kD、約2kD、または約1kD未満である。一部の実施形態において、小分子は、約800ダルトン(D)未満、約600D未満、約500D未満、約400D未満、約300D未満、約200D未満、または約100D未満である。一部の実施形態において、小分子は、約2000g/mol未満、約1500g/mol未満、約1000g/mol未満、約800g/mol未満、または約500g/mol未満である。一部の実施形態において、小分子は、ポリマーではない。一部の実施形態において、小分子は、ポリマー部分を含まない。一部の実施形態において、小分子は、タンパク質またはポリペプチドではなく、及び/またはそれを含まない(例えば、オリゴペプチドまたはペプチドではない)。一部の実施形態において、小分子は、ポリヌクレオチドではなく、及び/またはそれを含まない(例えば、オリゴヌクレオチドではない)。一部の実施形態において、小分子は、多糖類ではなく、及び/またはそれを含まず、例えば、一部の実施形態において、小分子は、糖タンパク質、プロテオグリカン、糖脂質など)ではない。一部の実施形態において、小分子は、脂質ではない。一部の実施形態において、小分子は、調節剤(例えばは、阻害(inhibiting)/阻害(inhibitory)剤または活性化剤)である。一部の実施形態において、小分子は、生物学的に活性である。一部の実施形態において、小分子は、検出可能である(例えば、少なくとも1つの検出可能な部分を含む)。一部の実施形態において、小分子は、治療剤である。当業者であれば、本開示を読むと、本明細書に記載のある特定の小分子化合物が、例えば、結晶形態、塩形態、保護形態、プロドラッグ形態、エステル形態、異性体形態(例えば、光学異性体及び/または構造異性体)、同位体形態などの、様々な形態のうちのいずれで提供及び/または利用されてもよいことを理解しよう。当業者であれば、ある特定の小分子化合物が、1つまたは複数の立体異性体形態で存在し得る構造を有することを理解しよう。一部の実施形態において、かかる小分子は、本開示に従って、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー、もしくは幾何異性体の形態で利用されてもよいし、または立体異性体の混合物の形態であってもよい。一部の実施形態において、かかる小分子は、本開示に従って、ラセミ混合物の形態で利用されてもよい。当業者であれば、ある特定の小分子化合物が、1つまたは複数の互変異性体形態で存在し得る構造を有することを理解しよう。一部の実施形態において、かかる小分子は、本開示に従って、個々の互変異性体の形態で、または互変異性体形態間で相互変換する形態で利用されてもよい。当業者であれば、ある特定の小分子化合物が、同位体置換(例えば、Hの代わりにHまたはH、12Cの代わりに11C、13C、または14C、14Nの代わりに13Nまたは15N、16Oの代わりに17Oまたは18O、XXCの代わりに36Cl、XXFの代わりに18F、XXXIの代わりに131Iなど)を許容する構造を有することを理解しよう。一部の実施形態において、かかる小分子は、本開示に従って、1つまたは複数の同位体的に修飾された形態、またはその混合物で利用されてもよい。一部の実施形態において、特定の小分子化合物への言及は、その化合物の具体的な形態に関してもよい。一部の実施形態において、特定の小分子化合物は、塩形態で(例えば、化合物に応じて酸付加または塩基付加塩形態で)提供及び/または利用されてもよく、一部のかかる実施形態において、塩形態は、薬学的に許容される塩形態であってもよい。一部の実施形態において、小分子化合物が、自然界に存在するものまたは自然界に見出されるものである場合、その化合物は、本開示に従って、それが自然界に存在する形態または自然界に見出される形態とは異なる形態で提供及び/または利用されてもよい。当業者であれば、一部の実施形態において、目的とする参照調製物中(例えば、生物源または環境源などの目的とする供給源由来の一次試料中)に存在する該化合物または形態の絶対量または相対(例えば別の形態の化合物を含む、調製物の別の構成要素に対する)量とは異なる、該化合物またはその特定の形態の絶対量または相対量を含有する、特定の小分子化合物の調製物は、参照調製物または供給源中に存在するような該化合物とは明確に異なることを理解しよう。故に、一部の実施形態において、例えば、小分子化合物の単一の立体異性体の調製物は、該化合物のラセミ混合物とは異なる形態の化合物と見なされ得、小分子化合物の特定の塩は、該化合物の別の塩形態とは異なる形態と見なされ得、二重結合の一方の配座異性体((Z)または(E))を含有する形態の化合物のみを含有する調製物は、二重結合の他方の配座異性体((E)または(Z))を含有するものとは異なる形態の化合物と見なされ得、1個または複数の原子が、参照調製物中に存在するものとは異なる同位体である調製物は、異なる形態と見なされ得るなどである。
スプライシング構成要素:当業者であれば、本開示を読むと、「スプライシング構成要素」とは、スプライシング反応に関与する作用物質または実体であることを理解しよう。一部の実施形態において、スプライシング構成要素は、スプライセオソームの構成要素であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、スプライシング構成要素は、スプライシング制御因子であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、スプライシング構成要素は、RNA、ポリペプチド、及び/またはその複合体もしくはそれらの間の複合体であるか、またはそれを含む。一部の実施形態において、U1 snRNA、U2 snRNA、U4 snRNA、U5 snRNA、U6 snRNA、Smポリペプチド、Lsmポリペプチド、Prp3ポリペプチド、Prp31ポリペプチド、Prp4ポリペプチド、CypHポリペプチド、15.5Kポリペプチド、Prp8ポリペプチド、Brr2ポリペプチド、Snu114ポリペプチド、Prp6ポリペプチド、Prp28ポリペプチド、40Kポリペプチド、Dib1ポリペプチド、Snu66ポリペプチド、Sad1ポリペプチド、または27Kポリペプチドのうちの1つまたは複数が、スプライシング構成要素であり得るか、またはその一部であり得る。
スプライシング能力のある系:当業者であれば、本開示を読むと、「スプライシング能力のある系」とは、(例えば、1つまたは複数の特定のRNAの)1つまたは複数のスプライシング事象を遂行するのに必要な全ての構成要素を含む系であることを理解しよう。一部の実施形態において、スプライシング能力のある系は、インビトロ系またはエクスビボ系であり得る。一部の実施形態において、スプライシング能力のある系は、(例えば、培養物中、組織中、または生物中の)1つまたは複数の細胞であり得るか、またはそれを含み得る。
「アシル」という用語は、当該技術分野で認識されており、ヒドロカルビルC(O)-、好ましくはアルキルC(O)-という一般式によって表される基を指す。
「アシルアミノ」という用語は、当該技術分野で認識されており、アシル基で置換されたアミノ基を指し、例えば、ヒドロカルビルC(O)NH-という式によって表され得る。
「アシルオキシ」という用語は、当該技術分野で認識されており、ヒドロカルビルC(O)O-、好ましくはアルキルC(O)O-という一般式によって表される基を指す。
「アルコキシ」という用語は、酸素が結合したアルキル基を指す。代表となるアルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、tert-ブトキシなどが含まれる。
「アルコキシアルキル」という用語は、アルコキシ基で置換されたアルキル基を指し、アルキル-O-アルキルという一般式によって表され得る。
「アルキル」という用語は、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、及びシクロアルキル置換アルキル基を含めた、飽和脂肪族基を指す。好ましい実施形態において、直鎖または分岐鎖アルキルは、その骨格内に30個以下の炭素原子(例えば、直鎖の場合C1-30、分岐鎖の場合C3-30)、より好ましくは20個以下の炭素原子を有する。
その上、本明細書、実施例、及び特許請求の範囲全体を通して使用される「アルキル」という用語は、非置換アルキル基及び置換アルキル基の両方を含むことが意図され、このうち後者は、トリフルオロメチル及び2,2,2-トリフルオロエチルなどのハロアルキル基を含めた、置換基が炭化水素骨格の1個または複数の炭素上の水素を置き換えているアルキル部分を指す。
式(I)の化合物に関して本明細書で使用される「脂肪族」という用語は、完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有する直鎖(すなわち、非分岐状)もしくは分岐状の置換もしくは非置換炭化水素鎖、または完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有する単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素であるが、ただし芳香族ではないものを指す(本明細書で「炭素環」または「脂環式化合物(cycloaliphatic)」とも称される)。
別途明記されない限り、脂肪族基は、1~6個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態において、脂肪族基は、1~5個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態において、脂肪族基は、1~4個の脂肪族炭素原子を含有する。依然として他の実施形態において、脂肪族基は、1~3個の脂肪族炭素原子を含有し、なおも他の実施形態において、脂肪族基は、1~2個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態において、「脂環式化合物」(または「炭素環」)は、完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有する単環式C~C炭化水素または二環式C~C10炭化水素であるが、ただし芳香族ではないものを指す。好適な脂肪族基には、直鎖状または分岐状の置換または非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン基、及びそれらのハイブリッドが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に記載されるように、式(I)の化合物は、「任意選択で置換される」部分を含有してもよい。一般に、「置換される」という用語は、「任意選択で」という用語が前に付くか否かにかかわらず、指定部分の1個または複数の水素が好適な置換基で置き換えられることを意味する。「置換される」とは、構造から明示的であるか、または黙示的であるかのいずれかである1つまたは複数の水素に適用される(例えば、
Figure 2023506951000032
は、少なくとも
Figure 2023506951000033
を指し、
Figure 2023506951000034
は、少なくとも
Figure 2023506951000035
を指す)。別途指定されない限り、「任意選択で置換される」基は、当該基の置換可能な各位置に好適な置換基を有してもよく、任意の所与の構造において1つよりも多くの位置が、明記される群から選択される1つよりも多くの置換基で置換され得る場合、その置換基は、全ての各位置で同じであっても、または異なってもよい。本発明によって想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定なまたは化学的に可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される「安定な」という用語は、それらの産出、検出、ならびに、ある特定の実施形態においては、それらの回収、精製、及び本明細書に開示される目的のうちの1つまたは複数に向けた使用を可能にする条件に供した際に、実質的に変化しない化合物を指す。
「任意選択で置換される」基の置換可能な炭素原子上の好適な一価置換基は、独立して、ハロゲン;-(CH0-4R°;-(CH0-4OR°;-O(CH0-4R°、-O-(CH0-4C(O)OR°;-(CH0-4CH(OR°);-(CH0-4SR°;-(CH0-4Ph(これはR°で置換されてもよい);-(CH0-4O(CH0-1Ph(これはR°で置換されてもよい);-CH=CHPh(これはR°で置換されてもよい);-(CH0-4O(CH0-1-ピリジル(これはR°で置換されてもよい);-NO;-CN;-N;-(CH0-4N(R°);-(CH0-4N(R°)C(O)R°;-N(R°)C(S)R°;-(CH0-4N(R°)C(O)NR°;-N(R°)C(S)NR°;-(CH0-4N(R°)C(O)OR°;-N(R°)N(R°)C(O)R°;-N(R°)N(R°)C(O)NR°;-N(R°)N(R°)C(O)OR°;-(CH0-4C(O)R°;-C(S)R°;-(CH0-4C(O)OR°;-(CH0-4C(O)SR°;-(CH0-4C(O)OSiR°;-(CH0-4OC(O)R°;-OC(O)(CH0-4SR°;-(CH0-4SC(O)R°;-(CH0-4C(O)NR°;-C(S)NR°;-C(S)SR°;-SC(S)SR°、-(CH0-4OC(O)NR°;-C(O)N(OR°)R°;-C(O)C(O)R°;-C(O)CHC(O)R°;-C(NOR°)R°;-(CH0-4SSR°;-(CH0-4S(O)R°;-(CH0-4S(O)(NH)R°;-(CH0-4S(O)OR°;-(CH0-4OS(O)R°;-S(O)NR°;-(CH0-4S(O)R°;-N(R°)S(O)NR°;-N(R°)S(O)R°;-N(OR°)R°;-C(NH)NR°;-P(O)R°;-P(O)R°;-OP(O)R°;-OP(O)(OR°);SiR°;-(C1-4直鎖または分岐状アルキレン)O-N(R°);または-(C1-4直鎖または分岐状アルキレン)C(O)O-N(R°)であり、式中、各R°は、下記に定義されるように置換されてもよく、
独立して、水素、C1-6脂肪族、-CHPh、-O(CH0-1Ph、-CH-(5員~6員のヘテロアリール環)、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する8員~10員の二環式アリール環であるか、あるいは、上記の定義にかかわらず、R°の2つの独立した出現例が、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する3員~12員の飽和、部分的に不飽和、もしくはアリールの単環式もしくは二環式環を形成し、これは下記に定義されるように置換されてもよい。
R°(またはR°の2つの独立した出現例がそれらの介在原子と一緒になることによって形成される環)上の好適な一価置換基は、独立して、ハロゲン、-(CH0-2、-(ハロR)、-(CH0-2OH、-(CH0-2OR、-(CH0-2CH(OR;-O(ハロR)、-CN、-N、-(CH0-2C(O)R、-(CH0-2C(O)OH、-(CH0-2C(O)OR、-(CH0-2SR、-(CH0-2SH、-(CH0-2NH、-(CH0-2NHR、-(CH0-2NR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、-C(O)SR -(C1-4直鎖または分岐状アルキレン)C(O)OR、または-SSRであり、式中、各Rは、非置換であるか、または「ハロ」が前に付く場合、1つもしくは複数のハロゲンでのみ置換されており、独立して、C1-4脂肪族、-CHPh、-O(CH0-1Ph、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する3員~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環から選択される。R°の飽和炭素原子上の好適な二価置換基には、=O及び=Sが含まれる。
「任意選択で置換される」基の飽和炭素原子上の好適な二価置換基には、以下のものが含まれる:=O(「オキソ」)、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、-O(C(R ))2-3O-、または-S(C(R ))2-3S-(式中、Rの独立した各出現例は、水素、C1-6脂肪族(これは下記に定義されるように置換されてもよい)、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換の5員~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環から選択される)。「任意選択で置換される」基のビシナル位の置換可能な炭素に結合した好適な二価置換基には、-O(CR 2-3O-が含まれ、式中、Rの独立した各出現例は、水素、C1-6脂肪族(これは下記に定義されるように置換されてもよい)、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換の5~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環から選択される。
の脂肪族基上の好適な置換基には、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NOが含まれ、式中、各Rは、非置換であるか、または「ハロ」が前に付く場合、1つもしくは複数のハロゲンでのみ置換されており、独立して、C1-4脂肪族、-CHPh、-O(CH0-1Ph、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環である。
「任意選択で置換される」基の置換可能な窒素上の好適な置換基には、-R、-NR 、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、-S(O)NR 、-C(S)NR 、-C(NH)NR 、または-N(R)S(O)が含まれ、式中、各Rは、独立して、水素、C1-6脂肪族(これは下記に定義されるように置換されてもよい)、非置換-OPh、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換の5員~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環であるか、あるいは、上記の定義にかかわらず、Rの2つの独立した出現例が、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換の3員~12員の飽和、部分的に不飽和、もしくはアリールの単環式もしくは二環式環を形成する。
の脂肪族基上の好適な置換基は、独立して、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、-NHR、-NR 、または-NOであり、式中、各Rは、非置換であるか、または「ハロ」が前に付く場合、1つもしくは複数のハロゲンでのみ置換されており、独立して、C1-4脂肪族、-CHPh、-O(CH0-1Ph、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0~4個のヘテロ原子を有する5員~6員の飽和環、部分的に不飽和の環、もしくはアリール環である。
「Cx-y」または「C~C」という用語は、アシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシなどの化学部分と併せて使用される場合、鎖中にx~y個の炭素を含有する基を含むことが意図される。Cアルキルは、基が末端位置にある場合には水素、内部の場合には結合を示す。例えば、C1-6アルキル基は、鎖中に1~6個の炭素原子を含有する。
本明細書で使用される「アルキルアミノ」という用語は、少なくとも1つのアルキル基で置換されたアミノ基を指す。
本明細書で使用される「アルキルチオ」という用語は、アルキル基で置換されたチオール基を指し、アルキルS-という一般式によって表され得る。
本明細書で使用される「アミド」という用語は、下記の基を指し、
Figure 2023506951000036
式中、R及びR10は、各々独立して、水素もしくはヒドロカルビル基を表すか、またはR及びR10が、それらに結合しているN原子と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる。
「アミン」及び「アミノ」という用語は、当該技術分野で認識されており、非置換アミン及び置換アミンの両方、ならびにそれらの塩、例えば、下記によって表され得る部分を指し、
Figure 2023506951000037
式中、R、R10、及びR10’は、各々独立して、水素もしくはヒドロカルビル基を表すか、またはR及びR10が、それらに結合しているN原子と一緒になって、環構造内に4~8個の原子を有する複素環を完成させる。
本明細書で使用される「アミノアルキル」という用語は、アミノ基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される「アラルキル」という用語は、アリール基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、環の各原子が炭素である、置換または非置換の単環芳香族基を含む。好ましくは、この環は、5員~7員環、より好ましくは6員環である。「アリール」という用語はまた、2つ以上の環状環を有し、このうち2個以上の炭素が2つの隣り合った環に共通である多環式環系も含み、これらの環のうちの少なくとも1つが、芳香族であり、例えば、その他の環状環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリルであり得る。アリール基には、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、フェノール、アニリンなどが含まれる。
「カルバメート」という用語は、当該技術分野で認識されており、下記の基を指し、
Figure 2023506951000038
式中、R及びR10は独立して、水素またはヒドロカルビル基を表す。
本明細書で使用される「カルボシクリルアルキル」という用語は、炭素環基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される「炭素環」、「カルボシクリル」、及び「炭素環式」という用語は、環の各原子が炭素である、非芳香族の飽和または不飽和の環を指す。好ましくは、炭素環の環は、3~10個の原子、より好ましくは5~7個の原子を含有する。
本明細書で使用される「カルボシクリルアルキル」という用語は、炭素環基で置換されたアルキル基を指す。
「カーボネート」という用語は、当該技術分野で認識されており、-OCO-という基を指す。
本明細書で使用される「カルボキシ」という用語は、式-COHによって表される基を指す。
本明細書で使用される「エステル」という用語は、-C(O)ORという基を指し、式中、Rは、ヒドロカルビル基を表す。
本明細書で使用される「エーテル」という用語は、酸素を介して別のヒドロカルビル基に連結されたヒドロカルビル基を指す。したがって、ヒドロカルビル基のエーテル置換基は、ヒドロカルビル-O-であり得る。エーテルは、対称的または非対称的のいずれであってもよい。エーテルの例としては、複素環-O-複素環及びアリール-O-複素環が挙げられるが、これらに限定されない。エーテルには、一般式:アルキル-O-アルキルにより表すことができる「アルコキシアルキル」基が含まれる。
本明細書で使用される「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、ハロゲンを意味し、クロロ、フルオロ、ブロモ、及びヨードを含む。
本明細書で使用される「ヘタラルキル(hetaralkyl)」及び「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘタリール(hetaryl)基で置換されたアルキル基を指す。
「ヘテロアリール」及び「ヘタリール」という用語は、環構造が少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは1~4個のヘテロ原子、より好ましくは1個または2個のヘテロ原子を含む、置換または非置換の芳香族単環構造、好ましくは5員~7員環、より好ましくは5員~6員環を含む。「ヘテロアリール」及び「ヘタリール」という用語はまた、2つ以上の環状環を有し、このうち2個以上の炭素が2つの隣り合った環に共通である多環式環系も含み、これらの環のうちの少なくとも1つが、複素芳香族であり、例えば、その他の環状環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリルであり得る。ヘテロアリール基には、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、及びピリミジンなどが含まれる。
本明細書で使用される「ヘテロ原子」という用語は、炭素または水素以外の任意の元素である原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、及び硫黄である。
本明細書で使用される「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、複素環基で置換されたアルキル基を指す。
「ヘテロシクリル」、「複素環」、及び「複素環式」という用語は、環構造が少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは1~4個のヘテロ原子、より好ましくは1個または2個のヘテロ原子を含む、置換または非置換の非芳香環構造、好ましくは3員~10員環、より好ましくは3員~7員環を指す。「ヘテロシクリル」及び「複素環式」という用語はまた、2つ以上の環状環を有し、このうち2個以上の炭素が2つの隣り合った環に共通である多環式環系も含み、これらの環のうちの少なくとも1つが、複素環式であり、例えば、その他の環状環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリルであり得る。ヘテロシクリル基には、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、ラクトン、ラクタムなどが含まれる。
本明細書で使用される「ヒドロカルビル」という用語は、=Oまたは=S置換基を有しない炭素原子を介して結合しており、典型的には少なくとも1つの炭素-水素結合及び主として炭素の骨格を有するが、任意選択でヘテロ原子を含んでもよい基を指す。故に、メチル、エトキシエチル、2-ピリジル、及びさらにはトリフルオロメチルのような基は、本願の目的においてヒドロカルビルと見なされるが、アセチル(これは連結炭素上に=O置換基を有する)及びエトキシ(これは炭素ではなく酸素を介して連結される)などの置換基は、ヒドロカルビルとは見なされない。ヒドロカルビル基には、アリール、ヘテロアリール、炭素環、複素環、アルキル、アルケニル、アルキニル、及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、ヒドロキシ基で置換されたアルキル基を指す。
「低級」という用語は、アシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシなどの化学部分と併せて使用される場合、置換基中に10個以下、好ましくは6個以下の原子が存在する基を含むことが意図される。例えば、「低級アルキル」は、10個以下、好ましくは6個以下の炭素原子を含有するアルキル基を指す。ある特定の実施形態において、ヒドロキシアルキル及びアラルキルの列挙におけるような、本明細書で定義されるアシル、アシルオキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシ置換基は、それらが単独でまたは他の置換基と組み合わせて現れるかを問わず、それぞれ、低級アシル、低級アシルオキシ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、または低級アルコキシである(この場合、例えば、アルキル置換基中の炭素原子を数える際に、アリール基内の原子は数えられない)。
「ポリシクリル(polycyclyl)」、「多環」、及び「多環式」という用語は、2個以上の炭素が2つの隣り合った環に共通であり、例えば、それらの環が「縮合環」である、2つ以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/またはヘテロシクリル)を指す。多環の環の各々は、置換または非置換であり得る。ある特定の実施形態において、多環の各環は、環内に3~10個、好ましくは5~7個の原子を含有する。
「サルフェート」という用語は、当該技術分野で認識されており、-OSOHという基、またはその薬学的に許容される塩を指す。
「スルホンアミド」という用語は、当該技術分野で認識されており、下記の一般式によって表される基を指し、
Figure 2023506951000039
式中、R及びR10は独立して、水素またはヒドロカルビルを表す。
「スルホキシド」という用語は、当該技術分野で認識されており、-S(O)-という基を指す。
「スルホネート」という用語は、当該技術分野で認識されており、SOHという基、またはその薬学的に許容される塩を指す。
「スルホン」という用語は、当該技術分野で認識されており、-S(O)-という基を指す。
「置換される」という用語は、置換基が骨格の1個または複数の炭素上の水素を置き換えている部分を指す。「置換」または「~で置換される」という用語は、かかる置換が当該置換原子及び置換基の許容される原子価に準拠していること、ならびに置換が安定な化合物、例えば、再配置、環化、脱離等によってなどで自発的に転換を経ることがない化合物をもたらすこと、という黙示的条件が含まれることが理解されよう。本明細書で使用されるとき、「置換される」という用語は、有機化合物の全ての許容可能な置換基を含むことが企図される。広義の一態様において、可能な置換基には、有機化合物の非環式及び環式、分枝及び非分枝、炭素環式及び複素環式、芳香族及び非芳香族の置換基が含まれる。許容可能な置換基は、適切な有機化合物に対して1つまたは複数であり得、同じであることも、または異なることもできる。本発明の目的において、窒素などのヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満たす、本明細書に記載される有機化合物の水素置換基及び/または任意の許容可能な置換基を有してもよい。置換基には、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル(カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、またはアシルなど)、チオカルボニル(チオエステル、チオアセテート、またはチオホルメートなど)、アルコキシル、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、サルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、または芳香族もしくは複素芳香族部分が含まれ得る。適切であれば、炭化水素鎖上で置換された部分自体が置換され得ることが当業者には理解されよう。
本明細書で使用される「チオアルキル」という用語は、チオール基で置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される「チオエステル」という用語は、-C(O)SRまたは-SC(O)Rという基を指し、
式中、Rは、ヒドロカルビルを表す。
本明細書で使用される「チオエーテル」という用語は、エーテルにおいて、酸素が硫黄で置き換えられているものに等しい。
「尿素」という用語は、当該技術分野で認識されており、下記の一般式によって表され得、
Figure 2023506951000040
式中、R及びR10は独立して、水素またはヒドロカルビルを表す。
本明細書で使用される「調節する」という用語は、機能または活性(細胞増殖など)の阻害または抑制、ならびに機能または活性の強化を含む。
「薬学的に許容される」という語句は、当該技術分野で認識されている。ある特定の実施形態において、この用語は、賢明な医療判断の範囲内で、合理的なベネフィット/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴わずにヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適な、組成物、賦形剤、アジュバント、ポリマー、ならびに他の材料及び/または剤形を含む。
「薬学的に許容される塩」または「塩」とは、本明細書で、患者の処置に好適であるまたは適合する酸付加塩または塩基性付加塩を指すように使用される。
本明細書で使用される「薬学的に許容される酸付加塩」という用語は、式Iによって表される任意の塩基化合物の任意の無毒の有機または無機塩を意味する。好適な塩を形成する例示説明的な無機酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、及びリン酸、ならびにオルトリン酸一水素ナトリウム及び硫酸水素カリウムなどの金属塩が含まれる。好適な塩を形成する例示説明的な有機酸には、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、及びサリチル酸などのモノカルボン酸、ジカルボン酸、及びトリカルボン酸、ならびにp-トルエンスルホン酸及びメタンスルホン酸などのスルホン酸が含まれる。モノ酸塩またはジ酸塩のいずれかが形成され得、かかる塩は、水和形態、溶媒和形態、または実質的に無水形態のいずれで存在してもよい。一般に、式Iの化合物の酸付加塩は、それらの遊離塩基形態と比較して、水及び様々な親水性有機溶媒への溶解度が高く、一般に高い融点を示す。適切な塩の選択は、当業者には既知であろう。シュウ酸塩などの他の薬学的に許容されない塩が、例えば、実験室で使用するために、または薬学的に許容される酸付加塩へのその後の変換のために、式Iの化合物の単離に使用されてもよい。
本明細書で使用される「薬学的に許容される塩基性付加塩」という用語は、式Iによって表される任意の酸化合物またはそれらの中間体のうちのいずれかの任意の無毒の有機または無機塩基付加塩を意味する。好適な塩を形成する例示説明的な無機塩基には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、または水酸化バリウムが含まれる。好適な塩を形成する例示説明的な有機塩基には、メチルアミン、トリメチルアミン、及びピコリンまたはアンモニアなどの脂肪族、脂環式、または芳香族有機アミンが含まれる。適切な塩の選択は、当業者に既知である。
本開示の方法及び組成物において有用な化合物のうちの多くは、それらの構造中に少なくとも1つの立体中心を有する。この立体中心は、R配置で存在する場合もあればS配置で存在する場合もあり、当該R及びS表記は、Pure Appl. Chem.(1976),45,11-30に記載される規則に一致して使用される。本開示は、該化合物のエナンチオマー形態及びジアステレオ異性体形態、それらの塩、プロドラッグ、または混合物(立体異性体の全ての可能な混合物を含む)などの全ての立体異性体形態を企図する。
さらに、アルケニル基を含有するある特定の化合物は、Z(zusammen)もしくはE(entgegen)異性体として存在してもよい。各出現例において、本開示は、混合物及び別個の個々の異性体の両方を含む。
化合物の一部はまた、互変異性体形態で存在してもよい。かかる形態は、本明細書に記載の式には明示的に示されていないが、本開示の範囲内に含まれることが意図される。
「プロドラッグ」または「薬学的に許容されるプロドラッグ」とは、投与後に宿主内で代謝、例えば加水分解または酸化されて、本開示の化合物(例えば、式Iの化合物)を形成する化合物を指す。プロドラッグの典型的な例としては、活性化合物の官能性部分上に生物学的に不安定な、または切断可能な(保護)基を有する化合物が挙げられる。プロドラッグには、酸化、還元、アミノ化、脱アミノ化、ヒドロキシル化、脱ヒドロキシル化、加水分解、脱加水分解、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、脱アシル化、リン酸化、または脱リン酸化されて活性化合物を生じ得る化合物が含まれる。生物学的に不安定なまたは切断可能な(保護)基としてエステルまたはホスホロアミデートを使用したプロドラッグの例は、米国特許第6,875,751号、同第7,585,851号、及び同第7,964,580号に開示され、同文献の開示は参照により本明細書に援用される。本開示のプロドラッグは、代謝されて式Iの化合物を生み出す。本開示は、本明細書に記載の化合物のプロドラッグをその範囲内に含む。好適なプロドラッグを選択及び調製するための慣習的な手順は、例えば、“Design of Prodrugs”Ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載される。
本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」という語句は、医薬用途または治療用途に向けた薬物を製剤化するのに有用な、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、またはカプセル封入材料などの、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクルを意味する。
本明細書で使用される「溶解度の対数」、「LogS」、または「logS」という用語は、当該技術分野で、化合物の水溶解度を定量化するために使用される。化合物の水溶解度は、その吸収及び分布特性に顕著な影響を及ぼす。低い溶解度には、吸収不良が付随することが多い。LogS値は、モル/リットルで測定される溶解度の単位を取り去った対数(10を底とする)である。
本発明は、これまで全般的に記載されたが、それは以下の実施例を参照してより容易に理解されよう。これらの実施例は、本発明のある特定の態様及び実施形態を例示説明する目的で含まれるにすぎず、本発明を限定することは意図されない。
実施例1:合成
一般的実験方法。全ての反応は、別途明記されない限りアルゴン雰囲気下で実施した。テトラヒドロフラン(THF)は、アルゴン雰囲気下でベンゾキノンケチルラジカルから蒸留した。ジクロロメタン及びトリエチルアミンは、アルゴン雰囲気下で水素化カルシウムから蒸留した。全ての他の溶媒及び試薬は、文献の手順に従って精製したか、またはSigma-Aldrich,Acros,Oakwood and Fisher Scientific Co..から購入した。H NMRスペクトルは、400または500MHzで記録し、重水素化溶媒のシグナルに対して報告する。H NMRスペクトルについてのデータは、以下のように報告する:化学シフト(δ ppm)、多重度、カップリング定数(Hz)、及び積分。分裂パターンは、以下のように表記する:s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;及びbr、広域。13C NMRスペクトルは、100または125MHzで記録した。13C NMRスペクトルについてのデータは、化学シフトの点から報告する。化学シフトは、百万分率(ppm、δ)単位で報告する。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、プレコートシリカゲルシートを使用して実施した。視覚的検出は、過マンガン酸カリウムまたは硝酸セリウムアンモニウム染料を使用して実施した。フラッシュクロマトグラフィーは、圧縮空気を用いたSilicaFlash P60(60A、40~63μm)シリカゲルを使用して実施した。
Figure 2023506951000041
3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン。
EtOH(8mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(400mg、2.686mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(148mg、2.954mmol)を添加し、混合物を100℃で3時間撹拌した。混合物を23℃まで冷却した後、得られた固体を収集し、EtOで洗浄した。母液を濃縮し、沈殿物をEtOで洗浄した。合わせた固体をジクロロメタンで洗浄して、所望の生成物(淡黄色、320.2mg、2.216mmol、82%)を得、さらに精製することなく次のステップに使用した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.24 (br s, 1H), 7.41 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.37 (br s, 2H);13C NMR (100 MHz, DMSO-d) δ 161.8, 145.4, 128.7, 116.1.分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Heterocycles,2009,78(4)961-975]
Figure 2023506951000042
6-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン。
AcOH(1.5mL)中の3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン(300mg、2.075mmol)の混合物を100℃で2時間加熱した。反応混合物を23℃まで冷却した後、それを水で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液及びブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製の灰白色の固体(238.5mg、68%)をさらに精製することなく次のステップに使用した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.81 (s, 3H).
Figure 2023506951000043
3-メチル-6-フェニル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン、JGJ002。1,4-ジオキサン(0.3mL)及び水(30uL)中の6-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン(20mg、0.119mmol)、フェニルボロン酸(14.5mg、0.119mmol)、KCO(24.6mg、0.178mmol)、及びPd(PPh(13.6mg、0.012mmol)の混合物を120℃で18時間加熱した。反応混合物を23℃まで冷却した後、それを水及びEtOAcで希釈した。有機層を単離させ、水層をEtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物JGJ002(20.4mg、0.098mmol、82%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ. 8.13 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.98-8.01 (m, 2H), 7.54-7.56 (4H, m), 2.88 (s, 3H) 13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 153.4, 147.5, 143.4, 134.4, 130.9, 129.2, 127.2, 124.9, 118.8, 9.8.
Figure 2023506951000044
3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)アニリン、JGJ003。上述したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.3mL)及び水(30uL)中での6-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン(30mg、0.178mmol)、3-ニトロフェニルボロン酸(35.6mg、0.214mmol)、KCO(36.9mg、0.267mmol)、及びPd(PPh(20.6mg、0.018mmol)の反応により、3-メチル-6-(3-ニトロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン(19.7mg、0.077mmol、43%)を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ. 8.86 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 8.39 (m, 2H), 8.24 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.91 (s, 3H) 13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 151.1, 148.8, 147.7, 143.2, 136.1, 132.8, 130.4, 125.8, 125.4, 122.2, 118.0, 9.9.次いで、EtOH(0.2mL)中のニトロ化合物(19.4mg、0.076mmol)及びSnCl(72.1mg、0.380mmol)の混合物を還流状態で1時間加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、それをセライトパッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。混合物に、飽和NaHCO溶液を添加し、それをEtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物JGJ003(10mg、0.044mmol、63%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.10 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.26-7.32 (m, 3H), 6.83-6.86 (m, 1H), 2.86 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 153.5, 147.3 (2つのピークが重複), 143.4, 135.2, 130.0, 124.4, 119.1, 117.4, 117.2, 113.1, 9.7.
Figure 2023506951000045
N-(3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ004。ジクロロ-メタン(0.5mL)中の3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(JGJ003、20mg、0.088mmol)の溶液に、トリメチルアミン(10.8mg、0.106mmol)及び塩化アセチル(7.6mg、0.099mmol)を添加した。混合物を23℃で6時間撹拌した。この混合物に水を添加し、それをジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=6:1)によって精製して、所望の生成物JGJ004(21.1mg、0.079mmol、89%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.32 (s, 1H), 8.09 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.88 (br s, 1H), 7.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.48 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 2.86 (s, 3H), 2.25 (s, 3H). 13C NMR (125 MHz, CDOD) δ 172.8, 156.1, 149.9, 145.8, 141.8, 137.0, 131.5, 126.3, 124.8, 124.2, 122.6, 120.5, 24.8, 10.4.
Figure 2023506951000046
N-メチル-N-(3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ001。N-(3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド(JGJ004、16.5mg、0.062mmol)の溶液に、NaH(鉱油中60%分散体)(5mg、0.124mmol)を0℃で添加し、それを30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(17.5mg、0.124mmol)を添加し、反応混合物を23℃で2時間撹拌した。反応が完了した後、水を添加し、それをEtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物JGJ001(9.8mg、0.035mmol、56%)を象牙色の固体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ 8.17 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.62 (dd, J = 8.0, 7.5 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 10.0 Hz, 1H), J = 8.0 Hz, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 1.94 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl) δ 170.3, 152.1, 147.6, 145.6, 143.3, 136.2, 130.7, 129.5, 126.4, 125.9, 125.4, 118.4, 37.3, 22.6, 9.9.
Figure 2023506951000047
6-クロロピリダジン-3-アミン。封管中の3,6-ジクロロピリダジン(200mg、2.342mmol)及び水酸化アンモニウム(1.5mL))の混合物を100℃で16時間加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、ジクロロメタンを添加し、沈殿物を単離させ、ジクロロメタンで洗浄して、所望の生成物(定量)を薄黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.59 (s, 2H).
Figure 2023506951000048
2-ブロモプロピオンアルデヒド。ジクロロメタン(40mL)中のプロピオンアルデヒド(2.91mL、40mol)の溶液に、ジクロロメタン(10mL)中の臭素(2.05mL、40mol)を0℃で1.5時間かけて滴加した。混合物を23℃まで温め、30分間撹拌した。水を反応物に添加した後、得られた有機層を分離させ、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。水層をジクロロメタン(30mL)で抽出し、次いで合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物(濃い黄色の油、定量)をいかなる精製もすることなく次のステップに使用した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.35 (br s, 1H), 4.34 (qd, J = 6.8, 2.0 Hz, 1H), 1.75 (d, J = 6.8 Hz, 3H).分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Bull.Korean Chem.Soc.2013,34(1),271-274.
Figure 2023506951000049
6-クロロ-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。EtOH中の6-クロロピリダジン-3-アミン(238.3mg、1.839mmol)及び2-ブロモプロピオンアルデヒド(粗製、503.9mg、3.679mmol)の混合物を還流状態で4時間加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、それを濃縮し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc:MeOH=1:1:0.1)によって精製して、所望の生成物(55.2mg、0.329mmol、18%)を薄茶色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.87 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.99 (1H, J = 9.6 Hz, 1H), 2.55 (s, 3H).
Figure 2023506951000050
3-メチル-6-(3-ニトロフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ005。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(150μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(55.2mg、0.329mmol)、3-ニトロフェニルボロン酸(60.5mg、0.362mmol)、KCO(68.3mg、0.494mmol)、及びPd(PPh(38.1mg、0.033mmol)の反応により、所望の生成物JGJ005(61.9mg、0.244mmol、74%)を黄色の固体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ 8.88 (dd, J = 2.0, 1.5 Hz, 1H), 8.38 (ddd, J = 7.5, 1.5, 1.0 Hz, 1H), 8.35 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.50 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 2.67 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl) δ 148.8 (2つのピークが重複する), 138.1, 137.7, 133.3, 132.7, 130.0, 126.0, 125.8, 124.4, 122.0, 113.7, 8.8.
Figure 2023506951000051
3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン、JGJ006。JGJ003について記載したのと同じ手順を使用して、EtOH(0.5mL)中での3-メチル-6-(3-ニトロ-フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(54.4mg、0.214mmol)及びSnCl(202.8mg、1.070mmol)の反応により、所望の生成物JGJ006(27.2mg、0.107mmol、50%)を薄黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.92 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.28-7.34 (m, 3H), 6.79 (ddd, J = 7.7, 2.0, 1.2 Hz, 1H), 3.87 (br s, 2H), 2.61 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 151.3, 147.0, 138.1, 137.0, 132.0, 129.8, 125.3, 125.1, 117.3, 116.5, 114.8, 113.3, 8.7.
Figure 2023506951000052
N-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ007。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(0.5mL)中での3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(JGJ006、23.3mg、0.104mmol)、トリエチルアミン(12.6mg、0.125mmol)、及び塩化アセチル(9mg、0.114mmol)の反応により、所望の生成物JGJ007(16.5mg、0.067mmol、60%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.44 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.89 (br s, 1H), 7.61-7.69 (m, 3H), 7.41 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.37 (br d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.22 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.8, 150.8, 138.9, 136.6, 132.2, 129.5, 125.2, 122.6, 121.2, 118.3, 114.6, 24.5, 8.7 (2つの低磁場の炭素は観察されず)。
Figure 2023506951000053
N-メチル-N-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ008。JGJ001について記載したのと同じ手順を使用して、ジメチルホルムアミド(DMF、0.3mL)中でのN-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド(JGJ007、26.4mg、0.099mmol)、NaH(鉱油中60%分散体)(8mg、0.199mmol)、及びヨードメタン(28.2mg、0.199mmol)の反応により、所望の生成物JGJ008(17.5mg、0.062mmol、63%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.00 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 2.64 (s, 3H), 1.95 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl) δ 170.5, 149.9, 145.4, 138.1, 137.8, 132.8, 130.4, 128.3, 126.2, 125.7, 125.6, 114.0, 37.2, 22.6, 8.8(1つの低磁場の炭素は観察されず)。
Figure 2023506951000054
3-メチル-6-(2-ニトロフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ009。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、80℃のTHF(0.4mL)及び水(0.2mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(67.1mg、0.400mmol)、2-ニトロフェニルボロン酸(73.5mg、0.440mmol)、NaOH(48mg、1.201mmol)、及びPd(PPh(46.3mg、0.040mmol)の反応により、所望の生成物JGJ009(16.3mg、0.064mmol、16%)を黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 8.02 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.75 (m, 1H), 7.64-7.70 (m, 2H), 7.63 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.54 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 149.6, 149.0, 137.7, 132.9, 132.8, 131.7, 131.4, 130.2, 125.6, 125.5, 124.7, 115.8, 8.6.
Figure 2023506951000055
2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン、JGJ010。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、110℃の1,4-ジオキサン(0.4mL)及び水(80μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(25.4mg、0.152mmol)、2-アミノフェニルボロン酸(22.8mg、0.167mmol)、KCO(31.4mg、0.227mmol)、及びPd(PPh(17.5mg、0.015mmol)の反応により、所望の生成物JGJ010(26.2mg、0.117mmol、70%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.97 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.67 (m, 1H), 7.42 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.24 (m, 1H), 6.82-6.87 (m, 2H), 2.59 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 152.8, 145.9, 137.3, 131.8, 130.7, 129.7, 125.6, 124.9, 118.6, 118.0, 117.4, 116.5, 8.8.
Figure 2023506951000056
N-(2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ011。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(0.8mL)中での2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(JGJ010、39.4mg、0.176mmol)、トリエチルアミン(21.3mg、0.211mmol)、及び塩化アセチル(16.5mg、0.211mmol)の反応により、所望の生成物JGJ011(35mg、0.131mmol、75%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 10.57 (br s, NH), 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.60 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 7.44 (ddd, J = 8.8, 7.2, 0.8 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.20 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.8 Hz, 1H), 2.60 (s, 3H), 2.17 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.1, 152.0, 137.3, 136.4, 132.8, 130.6, 129.5, 126.3, 124.6, 124.0, 123.5, 122.4, 116.7, 25.1, 8.9.
Figure 2023506951000057
N-メチル-N-(2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ012。JGJ001について記載したのと同じ手順を使用して、ジメチルホルムアミド(DMF、0.3mL)中でのN-(2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド(JGJ011、19.1mg、0.072mmol)、水素化ナトリウム(NaH(鉱油中60%分散体)、5.7mg、0.143mmol)、及びヨードメタン(20.4mg、0.143mmol)の反応により、所望の生成物JGJ012(12.8mg、0.046mmol、64%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.60 (s, 1H) 7.52 (m, 2H), 7.34 (m, 1H), 7.10 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.01 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 1.90 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 170.9, 150.1, 142.5, 137.4, 134.5, 132.8, 131.0, 130.9, 130.7, 129.5, 128.7, 125.7, 116.0, 36.7, 22.7, 8.7.
Figure 2023506951000058
3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)安息香酸、JGJ013。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(100μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(50mg、0.299mmol)、3-カルボキシフェニルボロン酸(54.5mg、0.328mmol)、KCO(82.5mg、0.597mmol)、及びPd(PPh(34.5mg、0.030mmol)の反応により、所望の生成物JGJ013(32.4mg、0.128mmol、43%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) 8.73 (dd, J = 1.6, 1.2 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.16 (ddd, J = 7.6, 1.6, 1.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 0.4 Hz, 1H), 2.63 (d, J = 0.4 Hz, 3H).
Figure 2023506951000059
6-(2,3-ジメトキシフェニル)-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ014。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(100μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(42mg、0.251mmol)、2,3-ジメトキシフェニルボロン酸(50.2mg、0.276mmol)、KCO(52mg、0.376mmol)、及びPd(PPh(29mg、0.025mmol)の反応により、所望の生成物JGJ014(39.6mg、0.147mmol、59%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.92 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.46 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 7.6, 0.8 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05 (ddd, J = 8.0, 7.6, 0.8 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 2.60 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 153.2, 150.7, 147.5, 138.0, 131.7, 131.1, 125.2, 124.4, 124.2, 122.2, 118.4, 113.6, 61.4, 56.0, 8.8.
Figure 2023506951000060
6-(3-フルオロフェニル)-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ015。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(100μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(51.5mg、0.307mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(47.3mg、0.338mmol)、KCO(63.7mg、0.461mmol)、及びPd(PPh(35.5mg、0.031mmol)の反応により、所望の生成物JGJ015(38.2mg、0.168mmol、55%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.75 (m, 2H), 7.61 (s, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.41 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.18 (m, 1H), 2.63 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.2 (d, J = 244.9 Hz), 149.8 (d, J = 2.6 Hz), 138.2, 138.1, 132.6, 130.5 (d, J = 8.1 Hz), 125.5, 122.6 (d, J = 2.9 Hz), 116.7 (d, J = 21.2 Hz), 114.2, 113.9 (d, J = 23.1 Hz), 8.7.(1つの低磁場の炭素は観察されず)。
Figure 2023506951000061
N-メチル-3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)ベンズアミド、JGJ016。ジクロロメタン(0.3mL)及びDMF(0.5mL)中のJGJ013(20.1mg、0.079mmol)及びメチルアミン塩酸塩(10.7mg、0.159mmol)の溶液に、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、16.1mg、0.159mmol)、(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl、30.4mg、0.159mmol)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、102.6mg、0.794mmol)を添加した。混合物を23℃で12時間撹拌した。水を反応物に添加した後、それを酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=6:1)によって精製して、所望の生成物JGJ016(8.6mg、0.032mmol、41%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.39 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.10 (dddd, J = 8.0, 1.6, 1.2, 0.8 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.86 (ddd, J = 7.6, 1.6, 1.2 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.55 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 6.75 (m, NH), 3.06 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.59 (d, J = 0.4 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 167.7, 153.3, 138.0, 136.3, 135.5, 132.3, 129.7, 129.2, 128.0, 125.7, 125.5, 125.4, 114.4, 26.9, 8.7.
Figure 2023506951000062
3-メチル-6-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ017。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.6mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(58.8mg、0.351mmol)、3-ピリジンボロン酸(47.4mg、0.386mmol)、KCO(72.7mg、0.526mmol)、及びPd(PPh(40.6mg、0.035mmol)の反応により、所望の生成物JGJ017(37.2mg、0.177mmol、50%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 9.20 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.69 (dd, J = 4.8, 1.6 Hz, 1H), 8.29 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 0.4 Hz, 1H), 7.42 (ddd, J = 8.0, 4.8, 0.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.60 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 150.6, 148.6, 148.2, 137.9, 134.2, 132.7, 131.6, 125.7, 125.5, 123.6, 113.7, 8.6.
Figure 2023506951000063
6-(2-フルオロフェニル)-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ018。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(27.5mg、0.164mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(25.3mg、0.181mmol)、KCO(34.0mg、0.246mmol)、及びPd(PPh(19.0mg、0.016mmol)の反応により、所望の生成物JGJ018(18.1mg、0.080mmol、49%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.96 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.91 (ddd, J = 8.0, 7.6, 2.0 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.43-7.49 (m, 2H), 7.30 (ddd, J = 8.0, 7.6, 1.2 Hz, 1H), 7.21 (ddd, J = 11.2, 8.4, 0.8 Hz, 1H), 2.61 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 160.4 (d, J = 249.3 Hz), 148.2, 137.9, 132.2, 131.4 (d, J = 8.5 Hz), 130.7 (d, J = 2.6 Hz), 125.3, 124.7, 124.6 (d, J = 3.6 Hz), 124.3 (d, J = 11.7 Hz), 117.5 (d, J = 7.9 Hz), 116.4 (d, J = 22.2 Hz), 8.7.
Figure 2023506951000064
6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。EtOH(6mL)及び水(4mL)中の6-クロロピリダジン-3-アミン(400mg、3.088mmol)の溶液に、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(930μL、6.175mmol)及びHBr(280μL)を添加した。得られた混合物を103℃で一晩加熱した。それを23℃まで冷却した後、混合物を水で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をさらに精製することなく次のステップに使用した。(茶色の固体;394.5mg、2.569mmol、83%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.92 (s, 1H), 7.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 146.9, 137.5, 134.4, 127.0, 118.9, 117.2.
Figure 2023506951000065
N-(3-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ019。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1.0mL)中での6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(71.6mg、0.427mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(69.5mg、0.449mmol)、KCO(88.6mg、0.641mmol)、及びPd(PPh(49.3mg、0.043mmol)の反応により、3-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(87.9mg、0.392mmol、92%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ019(49.6mg、0.221mmol、69%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.19 (s, 1H), 8.13 (br s, 1H), 7.96 (m, 2H), 7.76 (s, 1H), 7.61-7.65 (m, 2H), 7.43 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.39-7.43 (m, 1H), 2.22 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.9, 151.8, 138.9, 138.2, 136.1, 133.6, 129.7, 125.4, 122.7, 121.4, 118.4, 117.1, 116.7, 24.6.
Figure 2023506951000066
6-(3-フルオロフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ020。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(50mg、0.326mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(50.1mg、0.358mmol)、KCO(67.5mg、0.488mmol)、及びPd(PPh(18.8mg、0.016mmol)の反応により、所望の生成物JGJ020(36.9mg、0.173mmol、53%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.96-7.99 (m, 2H), 7.77 (s, 1H), 7.62-7.68 (m, 2H), 7.42-7.46 (m, 1H), 7.39 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.14 (m, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.1 (d, J = 245.1 Hz), 150.4 (d, J = 2.6 Hz), 137.5 (d, J = 7.8 Hz), 134.2, 131.9 (d, J = 9.8 Hz), 130.5 (d, J = 8.1 Hz), 128.4 (d, J = 12.1 Hz), 125.7, 122.5 (d, J = 2.9 Hz), 116.8 (d, J = 21.1 Hz), 115.7, 113.8 (d, J = 23.2 Hz).
Figure 2023506951000067
6-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。EtOH(2mL)中の6-クロロピリダジン-3-アミン(100mg、0.772mmol)の溶液に、トリメチルアミン(78mg、0.772mmol)及びクロロ-アセトン(142.8mg、1.544mmol)を添加し、混合物を120℃で一晩撹拌した。混合物を23℃まで冷却した後、それを水で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=1:1)によって精製して、所望の生成物(87.2mg、0.520mmol、67%)を灰白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.72 (dd, J = 9.2, 0.4 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.93 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.44 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 145.8, 144.8, 137.0, 125.6, 117.9, 114.5, 14.7.
Figure 2023506951000068
N-(3-(2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ021。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での6-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(35.3mg、0.211mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(35.9mg、0.232mmol)、KCO(43.7mg、0.316mmol)、及びPd(PPh(24.4mg、0.021mmol)の反応により、3-(2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(49.6mg、定量)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ021(27.2mg、0.102mmol、46%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.92 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.73 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.63 (m, 2H), 7.54 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.19 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 169.2, 150.7, 143.8, 139.0, 137.7, 136.1, 129.4, 123.9, 122.3, 121.1, 118.2, 115.7, 114.3, 24.4, 14.5.
Figure 2023506951000069
6-(3-フルオロフェニル)-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ022。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(21.4mg、0.128mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(17.9mg、0.128mmol)、KCO(26.5mg、0.192mmol)、及びPd(PPh(7.4mg、0.006mmol)の反応により、所望の生成物JGJ022(13.7mg、0.060mmol、47%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.89 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.65-7.70 (m, 2H), 7.43-7.49 (m, 1H), 7.38 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.16 (m, 1H), 2.52 (d, J = 0.4 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.2 (d, J = 245.0 Hz), 149.8 (d, J = 2.7 Hz), 144.5, 137.9 (d, J = 8.0 Hz), 130.5 (d, J = 8.2 Hz), 124.5, 122.5 (d, J = 3.0 Hz), 116.7 (d, J = 21.1 Hz), 115.3, 114.4, 113.9 (d, J = 23.2 Hz), 14.8.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000070
6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。DMF(6mL)中の6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(394.5mg、2.569mmol)の溶液に、N-ヨードスクシンイミド(635.8mg、2.826mmol)を添加し、混合物を23℃で48時間撹拌した。反応が完了した後、それを真空に供して、溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンで希釈し、飽和NaCO溶液で洗浄した。有機層を分離させ、ブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジンを定量的収率で得た。次いで、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、2mL)中の6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(107.2mg、0.326mmol)、フェニルボロン酸(43.7mg、0.358mmol)、KCO(54.0mg、0.391mmol)、及びPd(PPh(18.8mg、0.016mmol)の混合物を90℃で一晩加熱した。反応体を23℃まで冷却した後、それを水中で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=2:1)によって精製して、所望の生成物(28.4mg、0.124mmol、38%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.06 (s, 1H), 8.03 (m, 2H), 7.98 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.52 (m, 2H), 7.39 (m, 1H), 7.08 (d, J = 9.2 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 146.8, 138.5, 133.1, 129.1, 128.7, 128.4, 127.6, 127.1, 126.8, 118.3.
Figure 2023506951000071
N-(3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ023。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.2mL)中での6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(15.5mg、0.068mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(11.5mg、0.074mmol)、KCO(14.0mg、0.101mmol)、及びPd(PPh(3.9mg、0.003mmol)の反応により、3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(17.5mg、0.061mmol、91%)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ023(10.9mg、0.033mmol、54%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.18 (s, 1H), 8.12 (m, 2H), 8.04 (s, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.93 (br s, 1H), 7.64-7.70 (m, 2H), 7.50 (m, 2H), 7.46 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.35-7.44 (m, 2H), 2.22 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.7, 151.1, 138.8, 136.4, 133.0, 129.6, 128.8, 128.7, 128.6, 127.9, 126.8, 125.8, 122.7, 121.3, 118.3, 115.6, 24.6.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000072
6-(3-フルオロフェニル)-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ024。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.2mL)中での6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(12.9mg、0.056mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(8.6mg、0.062mmol)、KCO(11.7mg、0.084mmol)、及びPd(PPh(3.2mg、0.003mmol)の反応により、所望の生成物JGJ024(9.5mg、0.033mmol、58%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.10-8.14 (m, 4H), 7.72-7.79 (m, 2H), 7.48-7.56 (m, 4H), 7.42 (m, 1H), 7.20 (m, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.2 (d, J = 245.0 Hz), 150.5 (d, J = 2.7 Hz), 137.8 (d, J = 7.8 Hz), 133.0, 130.6 (d, J = 8.2 Hz), 129.1, 128.8, 128.4, 128.1, 127.1, 126.9, 126.1, 122.7 (d, J = 2.9 Hz), 117.0 (d, J = 21.2 Hz), 115.3, 114.0 (d, J = 23.2 Hz).
Figure 2023506951000073
3-メチル-6-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ025。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(35.9mg、0.214mmol)、3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸(42.7mg、0.225mmol)、KCO(44.4mg、0.321mmol)、及びPd(PPh(12.4mg、0.011mmol)の反応により、所望の生成物JGJ018(29.2mg、0.105mmol、49%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.27 (s, 1H), 8.20 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65-7.69 (m, 2H), 7.51 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.66 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 149.8, 136.7, 132.6, 132.1 (d, J = 9.8 Hz), 131.5 (q, J = 32.4 Hz), 130.2, 129.5, 128.4 (d, J = 12.0 Hz), 126.4 (q, J = 3.5 Hz), 125.7, 123.9 (q, J = 270.8 Hz), 123.8 (q, J = 3.8 Hz), 114.1, 8.7.(何らかの不純物が存在するため、13C NMRは再び取得する予定である)
Figure 2023506951000074
N-(3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ026。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(35.3mg、0.211mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニルボロン酸(34.3mg、0.221mmol)、KCO(43.7mg、0.316mmol)、及びPd(PPh(12.2mg、0.011mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(25mg、0.103mmol、49%)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ026(8mg、0.028mmol、28%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.38 (br s, 1H), 8.00 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.65 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 2.60 (s, 3H), 2.24 (s, 3H);
Figure 2023506951000075
N-(4-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ027。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(35.3mg、0.211mmol)、4-アミノフェニルボロン酸(38.4mg、0.221mmol)、KCO(43.7mg、0.316mmol)、及びPd(PPh(12.2mg、0.011mmol)の反応により、4-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(31.4mg、0.140mmol、66%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ026(7.2mg、0.027mmol、19%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.99 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.95 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.58 (s, 1H), 7.47 (br s, 1H), 7.43 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.62 (s, 3H), 2.23 (s, 3H);
Figure 2023506951000076
6-クロロ-3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン。6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジンについて記載したのと同じ手順を使用して、100℃の1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1mL)中での6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(82.6mg、0.297mmol)、ピリジン-3-ボロン酸(40mg、0.325mmol)、KCO(61.3mg、0.443mmol)、及びPd(PPh(17.1mg、0.015mmol)の反応により、所望の生成物(41.5mg、0.180、61%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.21 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.40 (m, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.98 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 7.6, 0.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.2 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 149.0, 147.6, 147.2, 139.1, 133.6, 133.5, 127.4, 126.0, 124.3, 123.6, 118.9.
Figure 2023506951000077
N-(3-(3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ028。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(41.5mg、0.180mmol)、3-アミノフェニル-ボロン酸(30.7mg、0.198mmol)、KCO(37.3mg、0.270mmol)、及びPd(PPh(10.4mg、0.009mmol)の反応により、3-(3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(50.0mg、0.174mmol、96%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ028(18.2mg、0.055mmol、32%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 9.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.60 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.6 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.02 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.60-7.65 (m, 2H), 7.55 (dd, J = 8.0, 4.8 Hz, 1H), 7.37 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 2.16 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 172.1, 153.6, 149.2, 148.0, 141.5, 141.2, 137.1, 135.9, 134.1, 130.8, 127.1, 127.0, 126.9, 125.7, 123.8, 123.0, 119.5, 118.6, 24.3.
Figure 2023506951000078
6-クロロ-3-(ピリミジン-5-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン。6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジンについて記載したのと同じ手順を使用して、100℃の1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1mL)中での6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(83.6mg、0.299mmol)、ピリミジン-5-ボロン酸(40.8mg、0.329mmol)、KCO(62mg、0.449mmol)、及びPd(PPh(17.3mg、0.015mmol)の反応により、所望の生成物(9.8mg、0.042mmol、14%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.42 (s, 2H), 9.23 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 9.6 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 157.7, 154.0, 147.7, 133.7, 132.1, 128.5, 127.7, 123.0, 119.8.
Figure 2023506951000079
N-(3-(3-(ピリミジン-5-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ029。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.2mL)中での6-クロロ-3-(ピリミジン-5-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(9.8mg、0.042mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(7.2mg、0.047mmol)、KCO(8.8mg、0.064mmol)、及びPd(PPh(4.9mg、0.004mmol)の反応により、3-(3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(6.7mg、0.023mmol、55%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ029(5.1mg、0.015mmol、67%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl+ 5% v/v CDOD) δ 9.58 (s, 2H), 9.18 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.19 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H) 7.65 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.4, 7.6 Hz, 1H), 2.19 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl+ 5% v/v CDOD) δ 169.7, 156.8, 153.9, 152.5, 139.6, 134.7, 131.9, 129.9, 125.9, 123.7, 122.4, 122.2, 122.1, 118.0, 117.7, 117.6, 24.0.
Figure 2023506951000080
6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン。EtOH(6mL)及び水(4mL)中の2-アミノ-5-ブロモピリジン(500mg、2.89mmol)の溶液に、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(870μL、5.78mmol)及びHBr(260μL)を23℃で添加した。得られた混合物を103℃で一晩加熱した。それを23℃まで冷却した後、混合物を水中で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をさらに精製することなく次のステップに使用した(茶色の固体;331.7mg、1.68mmol、58%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.09 (dd, J = 2.0, 0.8 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.32 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 9.6, 2.0 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 143.2, 133.8, 127.3, 125.4, 117.8, 112.3, 106.5.
Figure 2023506951000081
N-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ030。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1mL)中での6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(50mg、0.254mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(43.3mg、0.279mmol)、KCO(52.6mg、0.381mmol)、及びPd(PPh(29.3mg、0.025mmol)の反応により、3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(22.3mg、0.107mmol、42%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ030(13.6mg、0.054mmol、51%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.68 (s, 1H), 7.89-7.94 (m, 2H), 7.56-7.62 (m, 3H), 7.51 (ddd, J = 7.6, 2.0, 1.2 Hz, 1H), 7.35-7.43 (m, 2H), 2.16 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 170.3, 139.2, 137.4, 132.1, 129.1, 126.7, 125.7, 123.8, 122.1, 119.1, 118.0, 115.8, 113.5, 22.4.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000082
6-ブロモ-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン。EtOH(5mL)中の2-アミノ-5-ブロモピリジン(200mg、1.156mmol)及び2-ブロモプロピオンアルデヒド(純度>95%、318mg、2.312mmol)の混合物を還流状態で一晩加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、それを濃縮し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=3:2)によって精製して、所望の生成物(86.9mg、0.412mmol、36%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.00 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.20 (dd, J = 9.6, 2.0 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 143.5, 132.1, 126.5, 123.0, 120.3, 118.3, 106.9. 9.0.
Figure 2023506951000083
N-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ031。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-ブロモ-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(35mg、0.166mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(28.3mg、0.182mmol)、KCO(34.4mg、0.249mmol)、及びPd(PPh(9.6mg、0.008mmol)の反応により、3-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(28.1mg、0.106mmol、64%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ031(15.8mg、0.060mmol、56%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.30 (br s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.36-7.43 (m, 3H), 7.27 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.23 (s, 3H);
Figure 2023506951000084
3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン、JGJ032。マイクロ波管中、トルエン:EtOH混合物(2:1v/v、1.7mL)中の2-アミノ-5-ブロモ-ピリジン(100mg、0.508mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(76.5mg、0.558mmol)、トリフェニルホスフィン(26.6mg、0.102mmol)、及びKCO(140.3mg、1.015mmol)の混合物にPd(OAc)(11.4mg、0.059mmol)を添加し、アルゴンを充填した。混合物をシリコンセプタムで密封し、140℃で撹拌しながら30分間、マイクロ波で照射した。混合物を23℃まで冷却させた後、ブロモベンゼン(119.5mg、0.761mmol)をシリンジによって管に注入し、混合物を140℃で撹拌しながら2.5時間、再びマイクロ波照射に供した。反応槽を23℃まで冷却し、混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc:MeOH=1:1:0.1)によって精製して、所望の生成物(28.8mg、0.101mmol、20%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.46 (s, 1H), 7.83 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.45-7.61 (m, 6H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.71 (m, 1H);
Figure 2023506951000085
N-(3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ033。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(2mL)中での3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(JGJ032、22.8mg、0.080mmol)、トリエチルアミン(12.1mg、0.120mmol)、及び塩化アセチル(9.4mg、0.120mmol)の反応により、所望の生成物JGJ033(12.2mg、0.037mmol、47%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.48 (s, 1H), 7.80 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.51-7.65 (m, 7H), 7.43 (m, 1H), 7.35 (dd, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 (m, 1H), 2.12 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 170.3, 139.2, 137.4, 131.2, 129.2, 129.0, 128.4, 128.2, 127.7, 127.1, 126.5, 125.6, 122.0, 120.5, 119.0, 117.8, 116.5, 22.4.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000086
5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン。マイクロ波管中、4%w/wのHSO水溶液(5mL)中の2-クロロ-5-ヒドラジノピリジン(71.3mg、0.5mmol)の溶液に、(2,2-ジメトキシエチル)ベンゼン(87.3mg、0.525mmol)を添加した。反応槽をシリコンセプタムで密封し、23℃で1分間撹拌し、次いで160℃で5分間、マイクロ波で照射した。混合物を23℃まで冷却した後、それを40%w/wのKOH溶液(5mL)中にゆっくりと注いだ。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=3:2)によって精製して、所望の生成物(71.3mg、0.312mmol、62%)を薄黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.96 (br s, 1H), 7.99 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.59 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.23 (dd, J = 7.6, 7.2 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.9 Hz, 1H).分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Eur.J.Org.Chem.2013,3328-3336.
Figure 2023506951000087
N-(3-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ034。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(40mg、0.175mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(29.8mg、0.192mmol)、KCO(36.3mg、0.262mmol)、及びPd(PPh(20.2mg、0.018mmol)の反応により、3-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン(18.8mg、0.066mmol、38%)を白色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ034(13.5mg、0.041mmol、63%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.29 (s, 1H), 8.24 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.88 (s, 1H), 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.39-7.44 (m, 3H), 7.21 (dd, J = 7.6, 7.2 Hz, 1H), 2.17 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 170.3, 150.1, 143.3, 141.1, 138.7, 134.5, 129.3, 128.5, 127.9, 126.3, 126.2, 125.1, 122.4, 119.3 (2つのピーク), 118.3, 115.7, 114.0, 22.4.
Figure 2023506951000088
5-クロロ-3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン。5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジンについて記載したのと同じ手順を使用して、4%w/wのHSO水溶液(5mL)中での2-クロロ-5-ヒドラジノピリジン(71.8mg、0.5mmol)及びバレルアルデヒド(45.1mg、0.524mmol)の反応により、所望の生成物(56.7mg、0.291mmol、58%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.01 (br s, 1H), 7.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.08 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.77 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.73 (m, 2H), 0.94 (t, J = 7.2 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 145.0, 143.4, 127.8, 126.3, 120.9, 117.2, 116.6, 26.8, 23.0, 14.0.
Figure 2023506951000089
3-(3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン、JGJ035。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での5-クロロ-3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(40mg、0.206mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(31mg、0.226mmol)、KCO(42.6mg、0.308mmol)、及びPd(PPh(23.8mg、0.021mmol)の反応により、所望の生成物JGJ035(42.5mg、0.169mmol、82%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 7.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.24 (ddd, J = 7.6, 1.6, 1.2 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.76 (ddd, J = 7.6, 2.0, 1.2 Hz, 1H), 2.85 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.79 (m, 2H), 1.02 (t, J = 7.2 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 152.4, 128.8, 146.2, 143.4, 130.2, 130.1, 127.6, 120.3, 118.8, 117.4, 116.3, 115.8, 27.1, 24.6, 14.5.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000090
N-(3-(3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ036。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(3mL)中での3-(3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン(JGJ035、34.5mg、0.137mmol)、トリエチルアミン(20.8mg、0.206mmol)、及び塩化アセチル(16.2mg、0.206mmol)の反応により、所望の生成物JGJ036(28.8mg、0.098mmol、72%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.11 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.64-7.67 (m, 2H), 7.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 2.85 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.15 (s, 3H), 1.80 (m, 2H), 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 171.8, 151.4, 146.4, 143.1, 140.1, 130.3, 129.9, 127.9, 124.2, 120.6, 120.4, 120.2, 117.4, 115.7, 27.1, 24.5, 23.9, 14.5.
Figure 2023506951000091
N-(3-フルオロ-5-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ037。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(19.4mg、0.085mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニルボロン酸(14.5mg、0.093mmol)、KCO(17.6mg、0.127mmol)、及びPd(PPh(9.8mg、0.009mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン(18.1mg、0.060mmol、70%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ037(13.8mg、0.040mmol、67%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.25 (m, 2H), 7.98 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.79 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.58 (m, 2H), 7.43 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.21 (td, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 2.15 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 171.9, 164.6 (d, J = 239.6 Hz), 150.2 (d, J = 2.9 Hz), 145.1, 144.7 (d, J = 8.9 Hz), 141.7 (d, J = 11.5 Hz), 136.0, 130.9, 129.4, 127.8, 127.6, 126.6, 120.5, 117.3, 115.3, 114.7 (d, J = 3.2 Hz), 109.8 (d, J = 23.1 Hz), 107.3 (d, J = 27.0 Hz), 24.0.
Figure 2023506951000092
N-(3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ038。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-ブロモ-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(23.4mg、0.111mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニル-ボロン酸(18.9mg、0.122mmol)、KCO(23.0mg、0.166mmol)、及びPd(PPh(12.8mg、0.011mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(13.2mg、0.055mmol、49%)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ038(8.3mg、0.029mmol、64%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.41 (s, 1H), 7.56-7.63 (m, 3H), 7.52 (dt, J = 10.8, 2.0 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.23 (dt, J = 9.6, 2.0 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.17 (s, 3H);
Figure 2023506951000093
6-クロロ-3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン。6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジンについて記載したのと同じ手順を使用して、100℃の1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.7mL)中での6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(90.5mg、0.324mmol)、4-ピリジンボロン酸(43.8mg、0.356mmol)、KCO(67.1mg、0.486mmol)、及びPd(PPh(37.4mg、0.032mmol)の反応により、所望の生成物(15.3mg、0.066mmol、20%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.72 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.98-8.02 (m, 3H), 7.18 (d, J = 9.2 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 150.2, 147.3, 139.8, 135.2, 134.9, 127.5, 126.1, 119.9, 119.4.
Figure 2023506951000094
N-(3-フルオロ-5-(3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ039。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-クロロ-3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(15.3mg、0.066mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニルボロン酸(11.3mg、0.073mmol)、KCO(13.7mg、0.100mmol)、及びPd(PPh(7.7mg、0.007mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(10.7mg、0.035mmol、53%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ039(3.8mg、0.011mmol、31%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.69 (s, 2H), 8.46 (s, 1H), 8.36 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 8.20-8.23 (m, 2H), 7.88 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.64 (dt, J = 10.8, 1.6 Hz, 1H), 7.55 (dt, 9.6, 1.6 Hz, 1H), 2.20 (s, 3H).
実施例2:LIN28はヒト及びマウスAMLで有意に過剰発現しており、MLL白血病誘発を駆動する。
AML及び健常な造血細胞のデータベースの分析(HSC、Blood Spot(55))は、Lin28b発現が、健常なHSCと比較したとき、様々なAML核型において有意に濃縮していることを示した(図2A)。加えて、Lin28は独立して、MLL関連白血病における主要なドライバーであることが見出された(56)。インビボでのAMLの制御、LSC増殖、及び治療抵抗性におけるLin28/let-7の役割をさらに特性評価するために、MLL-AF9駆動AMLのドキシサイクリン(DOX)誘導性トランスジェニックマウスモデルを使用した(iMLL-AF9(57))。このモデルにおいて、長期HSC(LT-HSC、LinCD34Sca-1c-KitCD150CD48)由来AML芽球は、特に侵攻性のシタラビン(Ara-C)抵抗性AMLをもたらすLSC様の表現型を緻密に反映する(57)。発明者らは、コンジェニックマウス(B6.SJL、CD45.1)に、非誘導性iMLL-AF9マウス由来の全骨髄(WBM)細胞または蛍光標識細胞分取(FACS)LT-HSCを移植し、レシピエントをDOXで維持した。+35日目(d+35)でのAML細胞のmRNA分析は、Lin28b発現が、健常な非DOX誘導性LT-HSCと比較したとき、WBM由来及びLT-HSC由来AML細胞(LSC)において有意に増加していることを示した(図2B)。その上、Ara-C(100mg/kg)での処理後にd+60でrLSCから発生した再発性AML細胞は、Lin28b発現がさらに一層濃縮していた(図2B)。追加として、rLSCにおいてlet-7a及びlet-7b両方のmiRNAレベルは、Lin28bと負の相関があった(図2C)(10、39)。発明者らの知見は、増加したLin28が、結腸癌及び肝臓癌幹細胞における化学療法後の疾患再発と相関があることを報告する論文と一致する(22、58)。
実施例3:Lin28阻害は再発性AMLの治療抵抗性を克服する。
Lin28はヒトAML、LSC、及びrLSCで過剰発現しているため、発明者らは、LN1632による遺伝的Lin28bまたは薬理学的Lin28/let-7阻害がLSCの増殖を抑止し、ひいてはそれらの治療抵抗性を克服し得るかどうかを決定するようにした。発明者らは、LT-HSCをFACSにより単離し、500個の細胞をDOXとともにインキュベートし、同時にそれらをshLin28bもしくはその対応する対照shScrambleで形質導入したか、または細胞を200nMのAra-C、30μMの1632、もしくは対照で48時間処理した。Ara-Cは、コロニー形成能細胞数(CFC)を変化させなかったが、Lin28の遺伝子サイレンシング(shLin28b)またはLN1632処理によるその薬理学的阻害は、LSCのCFCを有意に抑止した(図2D)。
実施例4:標的LIN28/let-7阻害はインビボでAMLにおける腫瘍負荷を減少させる。
遺伝的Lin28b阻害及びLN1632での処理がLSCのCFCを抑止することを考慮して、発明者らは、ヒトAMLにおけるLN1632の効果を探究するようにした。ウェスタンブロッティングにより、発明者らは、Lin28阻害剤LN1632が、t(8;21)(Kasumi-1)及びMLL再構成(THP-1)を伴うAMLにおいてLIN28Bタンパク質レベルを用量依存的に減少させることを確認した(図3A)。注目に値する点として、プロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブは、1632での処理後にTF1-アルファ細胞においてLIN28Bタンパク質レベルの減少を阻害することが可能であり(図3B)、このことは、1632がLIN28Bを直接的に標的として、そのプロテアソーム分解をもたらし得ることを示唆している。したがって、発明者らは、インビボでのAMLにおける標的Lin28/let-7阻害の効果を調査した。発明者らは、21日間にわたる1日おきの100mg/kgの間欠投薬が、健常なC57BL/6マウスにおいて、それらが正常な体重増加、全血球数(CBC)、及び挙動を示したことから、無毒で忍容性が良好であることを立証した。故に、発明者らは、THP-1(高LIN28B)細胞またはMOLM-13(LIN28Bなし)をNSGマウスの皮下に(subQ)埋め込み、12日後(腫瘍サイズ=40mm)、100mg/kgの1632の1日おきの腹腔内投与を開始した。これらの結果は、THP-1異種移植片において腫瘍成長が有意に低減されたが、MOLM-13異種移植片においては低減されなかったことを示した(図4A~B)。発明者らは、全身性Kasumi-1細胞株異種移植片(LSC様CD34CD38、高LIN28B、AML t(8;21))における1632の効果をさらに評価した。21日間にわたる100mg/kgの1632による1日おきの腹腔内注射は、動物の生存期間を有意に延長した(図4B)。生物発光画像法(BLI)により、ビヒクルと比較して1632処理マウスにおける腫瘍負荷の減少が確認された(図4C、写真)。
実施例5:LIN28の標的阻害は原発性AMLにおいてNF-κB及びBCL-2を下方制御する。
LN1632が遺伝子発現を制御する完全な程度を測定するために、発明者らは、LSC様Kasumi-1細胞においてRNAシーケンシング(RNAseq)を実施した。図5Aのヒートマップに図示されるように、発明者らは、CCND1/2、E2F2、HMGA1、LIN28B、MYC、NFKB1、MRAS、IL6、及びSTAT5を含めた、ひと揃いの直接的let-7標的遺伝子(44)の有意な下方制御を認めた(緑色、図5A)。重要な点として、発明者らは、3人の再発患者由来の原発性AML細胞(健常なWBMと比較したLIN28B過剰発現に関して検証された)においてこの遺伝子発現パターンを確認した。処理後72時間で、発明者らは、用量依存的な、成熟let-7a/bの有意な上方制御及びNFκB1を含む複数のlet-7標的遺伝子の下方制御を認めた(図5B)。これは、IL6を介してlet-7によって制御されるNFκB1(23)が、他のBCL-2ファミリーメンバー(BAX、BCL2L15、及びBMF、図5A)と一緒に、LSC生存期間及びAML再発率の固有の特性に関連して特徴がよく解明されている遺伝子であるため(45、59、60)、重要である。これと一致して、遺伝子セットエンリッチメント解析により、LSCを非自己複製型白血病細胞集団(61)及び小児AML再発予後不良(62)から弁別することが以前に示された遺伝子発現シグネチャの広範囲の変化が明らかとなった(図5C)。発明者らは次に、原発性AML細胞に対するLN1632の効果を探求した。図6AにおけるCFCアッセイは、LN1632での処理がCD34AML患者番号13の細胞のコロニー形成に対して、健常なCD34BM細胞よりも有意に大きく影響を及ぼすことを示す。その上、AML患者番号13の細胞の1632または対照でのエクスビボ処理は、インビボでAML再増殖能力を阻害した(図6B~C)。故に、これらの結果は、LN1632の効果がHSCよりもLSCに対してより大きいことを示唆する。
実施例6:例示的な化合物のLin28/let-7阻害活性。
LIN28bに対する化合物の結合及び阻害能力を改善するために、発明者らは、LIN28Bに対するLN1632の結合様式を予測した。LIN28タンパク質の結晶構造のクローズアップにより、LIN28のCCHCドメインのGGAG-RNA配列結合ポケットに対するLN1632の可能性のある結合様式が明らかとなった(図示せず)。このモデルを取得すると、発明者らは、Lin28bに対する改善された結合能力を有する新規の化合物(JGJ002~JGJ008、図8)を合成した。化合物は、ドナーとしてEGFPタグLIN28B、及びアクセプターとしてBHQ-1消光体標識pre-let-7a-2(pre-let-7a-2-BHQ1)を用いた、以前に記載されたFRETアッセイを使用してスクリーニングした(51)。簡潔に述べると、安定に形質導入されたHEK細胞から組換えLIN28B-EGFPを採取し、理想的なFRET消光シグナル強度を調整するために結合緩衝液(300mMのNaCl、25mMのHEPES(pH7.2)、10μMのZnCl2、1%のOdysseyブロッキング緩衝液、0.05%のTween 20、0.5mMのTCEP)で希釈した。タンパク質溶解物及び化合物(JGJ001~JGJ008)を、100uLの希釈タンパク質溶解物中1.25uM~20uMの範囲の用量で20分間プレインキュベートした。その後、pre-let-7a-2-BHQ1を混合物に(6.25nMで)添加し、Tecan Sparkプレートリーダー(帯域幅20nM、励起488nM、発光読み取り545nM、30フラッシュ/秒)を使用してEGFP-LIN28Bドナー発光を測定した。結果は、特に化合物JGJ005、JGJ007、及びJGJ008が、元のヒット化合物LN1632よりも高い程度にFRETシグナル強度を阻害することを示す。これらの結果から、発明者らは、JGJ005、JGJ007、及びJGJ008が、元の化合物LN1632よりもLIN28B/pre-let-7a2結合のより大きい阻害を示し(図7)、故にLIN28がpre-let-7マイクロRNAに結合するのを阻害して、それによってそれらの分解を阻止することが予想されると結論付ける。増加した内因性let-7 miRNAレベルは、ひと揃いのLCS及びがん幹細胞ホールマーク遺伝子を標的として、こうして腫瘍成長を阻害することができる。
実施例7:インビトロ及びインビボでのLN1632活性の評価
標的ハイスループット蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)スクリーンを使用して、RBP LIN28とpre-let-7 miRNAとの相互作用を妨害する小分子のクラスとしてトリアゾロピリダジンが特定された(51)。LN1632がどのようにLIN28タンパク質と相互作用するかについて研究するために、LIN28B pre-let-7a複合体(PDB ID:5UDZ)(28)の結晶構造を使用してインシリコ分子ドッキング研究を実施した。FRETアッセイにおいてLIN28B-pre-let-7複合体を競合するLN1632の能力に基づいて、この結合部位がLIN28のZKD RNA結合モチーフと共有される可能性が高いとの仮説を立てた。ドッキングによる結果は、LN1632が、pre-let-7aのGGAGモチーフにより元々占有されているポケットに結合することを示した。これらの結果はまた、LN1632のフェニル環のアミド基が、LIN28BとのH結合性の相互作用により亜鉛イオンの結合部位の近くのポケットに位置付けられることも実証した(図8A)。
構造-活性関係を試験するために、39個のLN1632関連類似体(JGJ001~39)を合成し、それらがLIN28B-RNA結合活性を阻害し、成熟let-7 miRNAレベルを上方制御する効力及び特異性を測定した。以前に公開されたFRETアッセイを実施することによって、JGJ023、JGJ026、JGJ032、及びJGJ034が、化合物LN1632よりも有意に大きくLIN28のRNA結合能力を阻害することが観察された(図8B)。追加として、HepG2細胞において、JGJ023、JGJ026、及びJGJ034は、二重ルシフェラーゼレポーターアッセイによって測定したとき、LN1632よりも有意に低い用量で成熟let-7 miRNAを上方制御した(図8C)。二重ルシフェラーゼレポーターアッセイは、以前に記載されたように実施した(89)。
LN1632が遺伝子発現を制御する程度を決定するために、ヒトKasumi-1 AML細胞においてRNAシーケンシングを実施した。図9A~9Bのデータは、LN1632での細胞の処理がホールマーク_MYC-標的_V1遺伝子シグネチャ(70)、白血病幹細胞、及び再発予後シグネチャ(61、62)の遺伝子を有意に下方制御することを示した。加えて、Ingenuityパスウェイ解析は、上流シグナル伝達分子IL6及びMYCの抑制を予測した(図9C)。
次に、インビボでのLN1632の腫瘍抑制効果を調査した。健常な雌性C57Bl/6マウスにおいて最大耐量(MTD)を評価した。+12日間にわたる100mg/kgの毎日の投薬、続いて+9日間にわたる1日おきの投薬スケジュールは、忍容性が良好であり、マウスは、いかなる白血球減少症または血小板減少症も伴わない正常な全血球数(CBC)プロファイル、ほんの軽度の貧血、及び正常な体重増加を示した(図10A~B)。
その後、インビボでのがんにおけるLN1632の腫瘍抑制効果を評価した。高LIN28B発現THP-1 AML細胞(2×10細胞)をNSGSマウスに埋め込み(マトリゲル中の細胞懸濁液、3:1)、d+12またはd+8に(腫瘍サイズ=50mm)、100mg/kgのLN1632の毎日の腹腔内注射を開始した。結果は、注射後19日で、有意に低減された腫瘍成長を示した(図11A)。これらの結果は、LN1632がLIN28B発現ユーイング肉腫(EwS)を選択的に抑制するが、LIN28B枯渇EwS(72)及びLIN28B発現TNBC細胞(73)は抑制しないことを示す最近の報告と一致している。全身性Kasumi-1異種移植片におけるLN1632の効果もまた評価した。21日間にわたる100mg/kgのLN1632による1日おきの腹腔内注射は、動物の生存期間を有意に延長した(図11B)。生物発光画像法(BLI)により、ビヒクルと比較してLN1632処理マウスにおける腫瘍負荷の減少が確認された(図11B、写真)。シタラビン化学療法(Ara-C)に対するLN1632の効果もまた、以前に記載されたように比較した(74)。THP-1 AML細胞をNSGSマウスの皮下に埋め込んだ(1.5×10細胞、高LIN28B)。100mg/kgのLN1632、60mg/kgのシタラビン化学療法(Ara-C)、またはビヒクルによる毎日の腹腔内注射を、AML細胞の埋め込み後+d3で開始し、ビヒクル群が最大許容腫瘍サイズ(250mm)に達するまで継続した。LN1632処理マウスは、Ara-Cまたはビヒクル処理マウスと比較してAML腫瘍増殖の増加した阻害を示した(図11C)。
LN1632は、がんインビボモデルにおいて有意な抗増殖効果を示したため、LN1632の追加の機能的相互作用パートナーを評価した。(75)に記載されるような質量分析法による細胞サーマルシフトアッセイ(MS-CETSA、図12A)、及びビオチン化LN1632を使用した免疫沈降法(図12B)を実施した。これらの実験は、LN1632が追加のRNA結合タンパク質、特にpre-mRNAプロセシング因子31(図12C、PRPF31)と相互作用することを実証した。PRPF31は、スプライセオソーム複合体の構成要素であり、胚性幹細胞で有意に過剰発現しており(76)、分化中に下方制御される(77)。PRPF31は、イントロンに動員され、そこでその高度に保存されたNopドメインがU4 snRNA-15.5Kタンパク質相互作用を調整する。その後、PRPF31は、同時にPRPF6と相互作用することによってU4/U6.U5トリ-snRNPを安定化し、スプライセオソーム複合体の活性化状態への移行を誘導する(78)。
図13に示されるように、PRPF31過剰発現は、肺腺癌及び胃腺癌ならびにトリプルネガティブ乳癌(TNBC)を含めた種々の腫瘍における予後不良と相関がある(図13)。U4/U6.U5トリ-snRNP複合体の構成要素の調節不全は、結腸直腸癌(79)、TNBC(80~82)、肝細胞癌(83)、及び肺癌において腫瘍形成を駆動することが示されている。機能不全のRNAスプライシング及びスプライシング因子の過剰発現は、腫瘍細胞生存に必須の機構であり、がんの多くのホールマークにわたって見られる(84~86)。一部の実施形態において、スプライセオソームの構成要素が、腫瘍性タンパク質MYCによるがん進行の駆動に必須であることを示す研究が現れている。いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、MYCは、ヒトがんにおいて最も高頻度に増幅している発がん遺伝子であり、悪性形質転換において必要不可欠な役割を果たすことから、一部の実施形態においては、スプライセオソームを利用するとともに、特にPRPF31及びU4/U6スプライセオソーム複合体を標的とする療法が非常に魅力的であろう。
MDA-MB-231 TNBC細胞を使用して、LN1632がPRPF31を標的とするかどうかを評価した。PRPF31の過剰発現は、細胞増殖を増加させた一方で、PRPF31の遺伝的サイレンシングは、7日間にわたって評価したときに細胞数を有意に低減した(図14A)。重要な点として、PRPF31の過剰発現(pLenti-C-mGFP-P2A-Puro-PRPF31、Origene)は、LN1632の抗増殖効果を救済し、このことは、LN1632がPRPF31を標的とすることを示す。https://www.origene.com/catalog/vectors/lentiviral-gene-expression-vectors/ps100093/plenti-c-mgfp-p2a-puro-lentiviral-gene-expression-vector追加として、低分子ヘアピン媒介性RNA(shRNA、ThermoFisher Scientific、TRCN0000001180)を介したPRPF31の遺伝子サイレンシングは、LN1632のアポトーシス促進効果を抑止した。要約すると、これらの結果は、LN1632がPRPF31を標的とすることを示す(図14A)。
LN1632及びその新規の類似体が、がん細胞成長に影響を及ぼすかどうかを試験するために、TNBC(図14B~D)、去勢抵抗性前立腺癌細胞(CRPC、図15A~C)、及び結腸直腸癌細胞(CRC、図15A~C)において細胞生存アッセイ及び細胞計数アッセイを実施した。データは、LN1632ならびに新規の類似体JGJ034及びJGJ037が、TNBC、CRPC、肺腺癌、及び結腸直腸腺癌細胞を含めたMYC駆動がんにおいて優先的に増殖を低減し、アポトーシスを誘導することを示した(表1)。
細胞生存率を測定するために、セルタイターグロー(CTG、Promega CellTiter-Glo 2.0アッセイ)及びMTTアッセイ(SigmaAldrich、細胞増殖キットI)を実施した。簡潔に述べると、細胞を一晩血清飢餓処理してから、96ウェルプレートに播種した。24時間のインキュベーション後、細胞を漸増濃度のJGJ化合物で96時間処理した。アッセイの読み取り時に、CellTiter-Glo試薬を添加し、室温で10分間のインキュベーション後に発光量を測定した。MTTアッセイについては、MTT標識試薬を添加し、4時間インキュベートした。その後、培地を除去し、50μLのDMSOを添加して結晶を可溶化し、吸光度を570nmで測定した。細胞生存率は、(試料-バックグラウンド)/(対照-バックグラウンド)として算出した。現在の標準治療の薬物であるエンザルタミド、パルボシクリブ、及びセツキシマブを比較対照として使用した。
Figure 2023506951000095
Figure 2023506951000096
Figure 2023506951000097
選択された類似体のインビトロADME特性を表2及び3に要約する。
Figure 2023506951000098
Figure 2023506951000099
実施例8:LN1632類似体(JGJ化合物)の合成
一般的実験方法
全ての反応は、別途明記されない限りアルゴン雰囲気下で実施した。テトラヒドロフラン(THF)は、アルゴン雰囲気下でベンゾキノンケチルラジカルから蒸留した。ジクロロメタン及びトリエチルアミンは、アルゴン雰囲気下で水素化カルシウムから蒸留した。全ての他の溶媒及び試薬は、文献の手順に従って精製したか、またはSigma-Aldrich,Acros,Oakwood and Fisher Scientific Co..から購入した。H NMRスペクトルは、400または500MHzで記録し、重水素化溶媒のシグナルに対して報告する。H NMRスペクトルについてのデータは、以下のように報告する:化学シフト(δ ppm)、多重度、カップリング定数(Hz)、及び積分。分裂パターンは、以下のように表記する:s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;及びbr、広域。13C NMRスペクトルは、100または125MHzで記録した。13C NMRスペクトルについてのデータは、化学シフトの点から報告する。化学シフトは、百万分率(ppm、δ)単位で報告する。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、プレコートシリカゲルシートを使用して実施した。視覚的検出は、過マンガン酸カリウムまたは硝酸セリウムアンモニウム染料を使用して実施した。フラッシュクロマトグラフィーは、圧縮空気を用いたSilicaFlash P60(60A、40~63μm)シリカゲルを使用して実施した。
Figure 2023506951000100
3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン。
EtOH(8mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(400mg、2.686mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(148mg、2.954mmol)を添加し、混合物を100℃で3時間撹拌した。混合物を23℃まで冷却した後、得られた固体を収集し、EtOで洗浄した。母液を濃縮し、沈殿物をEtOで洗浄した。合わせた固体をジクロロメタンで洗浄して、所望の生成物(淡黄色、320.2mg、2.216mmol、82%)を得、さらに精製することなく次のステップに使用した。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 8.24 (br s, 1H), 7.41 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.37 (br s, 2H);13C NMR (100 MHz, DMSO-d) δ 161.8, 145.4, 128.7, 116.1.分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Heterocycles,2009,78(4)961-975]
Figure 2023506951000101
6-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン。
AcOH(1.5mL)中の3-クロロ-6-ヒドラジニルピリダジン(300mg、2.075mmol)の混合物を100℃で2時間加熱した。反応混合物を23℃まで冷却した後、それを水で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液及びブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製の灰白色の固体(238.5mg、68%)をさらに精製することなく次のステップに使用した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.81 (s, 3H).
Figure 2023506951000102
3-メチル-6-フェニル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン、JGJ002。1,4-ジオキサン(0.3mL)及び水(30μL)中の6-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン(20mg、0.119mmol)、フェニルボロン酸(14.5mg、0.119mmol)、KCO(24.6mg、0.178mmol)、及びPd(PPh(13.6mg、0.012mmol)の混合物を110℃で18時間加熱した。反応混合物を23℃まで冷却した後、それを水及びEtOAcで希釈した。有機層を単離させ、水層をEtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物JGJ002(20.4mg、0.098mmol、82%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ. 8.13 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.98-8.01 (m, 2H), 7.54-7.56 (4H, m), 2.88 (s, 3H) 13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 153.4, 147.5, 143.4, 134.4, 130.9, 129.2, 127.2, 124.9, 118.8, 9.8.
Figure 2023506951000103
3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)アニリン、JGJ003。上述したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.3mL)及び水(30μL)中での6-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン(30mg、0.178mmol)、3-ニトロフェニルボロン酸(35.6mg、0.214mmol)、KCO(36.9mg、0.267mmol)、及びPd(PPh(20.6mg、0.018mmol)の反応により、3-メチル-6-(3-ニトロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン(19.7mg、0.077mmol、43%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ. 8.86 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 8.39 (m, 2H), 8.24 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.91 (s, 3H) 13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 151.1, 148.8, 147.7, 143.2, 136.1, 132.8, 130.4, 125.8, 125.4, 122.2, 118.0, 9.9.次いで、EtOH(0.2mL)中のニトロ化合物(19.4mg、0.076mmol)及びSnCl(72.1mg、0.380mmol)の混合物を還流状態で1時間加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、それをセライトパッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。混合物に、飽和NaHCO溶液を添加し、それをEtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物JGJ003(10mg、0.044mmol、63%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.10 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.26-7.32 (m, 3H), 6.83-6.86 (m, 1H), 2.86 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 153.5, 147.3 (2つのピークが重複), 143.4, 135.2, 130.0, 124.4, 119.1, 117.4, 117.2, 113.1, 9.7.
Figure 2023506951000104
N-(3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ004。ジクロロ-メタン(0.5mL)中の3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(JGJ003、20mg、0.088mmol)の溶液に、トリメチルアミン(10.8mg、0.106mmol)及び塩化アセチル(7.6mg、0.099mmol)を添加した。混合物を23℃で6時間撹拌した。この混合物に水を添加し、それをジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=6:1)によって精製して、所望の生成物JGJ004(21.1mg、0.079mmol、89%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.32 (s, 1H), 8.09 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.88 (br s, 1H), 7.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 7.48 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 2.86 (s, 3H), 2.25 (s, 3H). 13C NMR (125 MHz, CDOD) δ 172.8, 156.1, 149.9, 145.8, 141.8, 137.0, 131.5, 126.3, 124.8, 124.2, 122.6, 120.5, 24.8, 10.4.
Figure 2023506951000105
N-メチル-N-(3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ001。N-(3-(3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド(JGJ004、16.5mg、0.062mmol)の溶液に、NaH(鉱油中60%分散体)(5mg、0.124mmol)を0℃で添加し、それを30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(17.5mg、0.124mmol)を添加し、反応混合物を23℃で2時間撹拌した。反応が完了した後、水を添加し、それをEtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=10:1)によって精製して、所望の生成物JGJ001(9.8mg、0.035mmol、56%)を象牙色の固体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ 8.17 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.62 (dd, J = 8.0, 7.5 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 10.0 Hz, 1H), J = 8.0 Hz, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.89 (s, 3H), 1.94 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl) δ 170.3, 152.1, 147.6, 145.6, 143.3, 136.2, 130.7, 129.5, 126.4, 125.9, 125.4, 118.4, 37.3, 22.6, 9.9.
Figure 2023506951000106
6-クロロピリダジン-3-アミン。封管中の3,6-ジクロロピリダジン(200mg、2.342mmol)及び水酸化アンモニウム(1.5mL))の混合物を100℃で16時間加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、ジクロロメタンを添加し、沈殿物を単離させ、ジクロロメタンで洗浄して、所望の生成物(定量)を薄黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.59 (s, 2H).
Figure 2023506951000107
2-ブロモプロピオンアルデヒド。ジクロロメタン(40mL)中のプロピオンアルデヒド(2.91mL、40mol)の溶液に、ジクロロメタン(10mL)中の臭素(2.05mL、40mol)を0℃で1.5時間かけて滴加した。混合物を23℃まで温め、30分間撹拌した。水を反応物に添加した後、得られた有機層を分離させ、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。水層をジクロロメタン(30mL)で抽出し、次いで合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物(濃い黄色の油、定量)をいかなる精製もすることなく次のステップに使用した。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.35 (br s, 1H), 4.34 (qd, J = 6.8, 2.0 Hz, 1H), 1.75 (d, J = 6.8 Hz, 3H).分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Bull.Korean Chem.Soc.2013,34(1),271-274.
Figure 2023506951000108
6-クロロ-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。EtOH(10mL)中の6-クロロピリダジン-3-アミン(500mg、3.860mmol)及び2-ブロモプロピオンアルデヒド(粗製、793mg、5.789mmol)の混合物を還流状態で4時間加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、それを濃縮し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=15:1)によって精製して、所望の生成物(172mg、1.026mmol、27%)を薄茶色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.87 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 6.99 (1H, J = 9.6 Hz, 1H), 2.55 (s, 3H).分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Chem.Pharm.Bull.1996,44(1),122-131.
Figure 2023506951000109
3-メチル-6-(3-ニトロフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ005。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(150μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(55.2mg、0.329mmol)、3-ニトロフェニルボロン酸(60.5mg、0.362mmol)、KCO(68.3mg、0.494mmol)、及びPd(PPh(38.1mg、0.033mmol)の反応により、所望の生成物JGJ005(61.9mg、0.244mmol、74%)を黄色の固体として得た。H NMR (500 MHz, CDCl) δ 8.88 (dd, J = 2.0, 1.5 Hz, 1H), 8.38 (ddd, J = 7.5, 1.5, 1.0 Hz, 1H), 8.35 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.50 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 2.67 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl) δ 148.8 (2つのピークが重複する), 138.1, 137.7, 133.3, 132.7, 130.0, 126.0, 125.8, 124.4, 122.0, 113.7, 8.8.
Figure 2023506951000110
3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン、JGJ006。JGJ003について記載したのと同じ手順を使用して、EtOH(0.5mL)中での3-メチル-6-(3-ニトロ-フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(54.4mg、0.214mmol)及びSnCl(202.8mg、1.070mmol)の反応により、所望の生成物JGJ006(27.2mg、0.107mmol、50%)を薄黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.92 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.28-7.34 (m, 3H), 6.79 (ddd, J = 7.6, 2.0, 1.2 Hz, 1H), 3.86 (br s, 2H), 2.61 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 151.3, 147.0, 138.1, 137.0, 132.0, 129.8, 125.3, 125.1, 117.3, 116.5, 114.8, 113.3, 8.7.
Figure 2023506951000111
N-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ007。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(0.5mL)中での3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(JGJ006、23.3mg、0.104mmol)、トリエチルアミン(12.6mg、0.125mmol)、及び塩化アセチル(9mg、0.114mmol)の反応により、所望の生成物JGJ007(16.5mg、0.067mmol、60%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.12 (br s, NH), 8.23 (s, 1H), 7.82 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.61-7.69 (m, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.36 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.21 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 169.2, 150.8, 139.1, 137.8, 136.3, 131.7, 129.4, 125.4, 124.8, 122.4, 121.2, 118.3, 114.7, 24.4, 8.5.
Figure 2023506951000112
N-メチル-N-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ008。JGJ001について記載したのと同じ手順を使用して、ジメチルホルムアミド(DMF、0.3mL)中でのN-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド(JGJ007、26.4mg、0.099mmol)、NaH(鉱油中60%分散体)(8mg、0.199mmol)、及びヨードメタン(28.2mg、0.199mmol)の反応により、所望の生成物JGJ008(17.5mg、0.062mmol、63%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.00 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 3.34 (s, 3H), 2.64 (s, 3H), 1.95 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl) δ 170.5, 149.9, 145.4, 138.1, 137.8, 132.8, 130.4, 128.3, 126.2, 125.7, 125.6, 114.0, 37.2, 22.6, 8.8(1つの低磁場の炭素は観察されず)。
Figure 2023506951000113
3-メチル-6-(2-ニトロフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ009。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、80℃のTHF(0.4mL)及び水(0.2mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(67.1mg、0.400mmol)、2-ニトロフェニルボロン酸(73.5mg、0.440mmol)、NaOH(48mg、1.201mmol)、及びPd(PPh(46.3mg、0.040mmol)の反応により、所望の生成物JGJ009(16.3mg、0.064mmol、16%)を黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 8.02 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.75 (m, 1H), 7.64-7.70 (m, 2H), 7.63 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.54 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 149.6, 149.0, 137.7, 132.9, 132.8, 131.7, 131.4, 130.2, 125.6, 125.5, 124.7, 115.8, 8.6.
Figure 2023506951000114
2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン、JGJ010。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、110℃の1,4-ジオキサン(0.4mL)及び水(80μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(25.4mg、0.152mmol)、2-アミノフェニルボロン酸(22.8mg、0.167mmol)、KCO(31.4mg、0.227mmol)、及びPd(PPh(17.5mg、0.015mmol)の反応により、所望の生成物JGJ010(26.2mg、0.117mmol、70%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.97 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.67 (m, 1H), 7.42 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.24 (m, 1H), 6.82-6.87 (m, 2H), 2.59 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 152.8, 145.9, 137.3, 131.8, 130.7, 129.7, 125.6, 124.9, 118.6, 118.0, 117.4, 116.5, 8.8.
Figure 2023506951000115
N-(2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ011。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(0.8mL)中での2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(JGJ010、39.4mg、0.176mmol)、トリエチルアミン(21.3mg、0.211mmol)、及び塩化アセチル(16.5mg、0.211mmol)の反応により、所望の生成物JGJ011(35mg、0.131mmol、75%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 10.57 (br s, NH), 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.60 (dd, J = 8.0, 0.8 Hz, 1H), 7.44 (ddd, J = 8.8, 7.2, 0.8 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.20 (ddd, J = 8.0, 7.2, 0.8 Hz, 1H), 2.60 (s, 3H), 2.17 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.1, 152.0, 137.3, 136.4, 132.8, 130.6, 129.5, 126.3, 124.6, 124.0, 123.5, 122.4, 116.7, 25.1, 8.9.
Figure 2023506951000116
N-メチル-N-(2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ012。JGJ001について記載したのと同じ手順を使用して、ジメチルホルムアミド(DMF、0.3mL)中でのN-(2-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド(JGJ011、19.1mg、0.072mmol)、水素化ナトリウム(NaH(鉱油中60%分散体)、5.7mg、0.143mmol)、及びヨードメタン(20.4mg、0.143mmol)の反応により、所望の生成物JGJ012(12.8mg、0.046mmol、64%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.60 (s, 1H) 7.52 (m, 2H), 7.34 (m, 1H), 7.10 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.01 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 1.90 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 170.9, 150.1, 142.5, 137.4, 134.5, 132.8, 131.0, 130.9, 130.7, 129.5, 128.7, 125.7, 116.0, 36.7, 22.7, 8.7.
Figure 2023506951000117
3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)安息香酸、JGJ013。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(100μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(50mg、0.299mmol)、3-カルボキシフェニルボロン酸(54.5mg、0.328mmol)、KCO(82.5mg、0.597mmol)、及びPd(PPh(34.5mg、0.030mmol)の反応により、所望の生成物JGJ013(32.4mg、0.128mmol、43%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) 8.73 (dd, J = 1.6, 1.2 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.16 (ddd, J = 7.6, 1.6, 1.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 0.4 Hz, 1H), 2.63 (d, J = 0.4 Hz, 3H).
Figure 2023506951000118
6-(2,3-ジメトキシフェニル)-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ014。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(100μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(42mg、0.251mmol)、2,3-ジメトキシフェニルボロン酸(50.2mg、0.276mmol)、KCO(52mg、0.376mmol)、及びPd(PPh(29mg、0.025mmol)の反応により、所望の生成物JGJ014(39.6mg、0.147mmol、59%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.92 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.46 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 7.6, 0.8 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.05 (ddd, J = 8.0, 7.6, 0.8 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 2.60 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 153.2, 150.7, 147.5, 138.0, 131.7, 131.1, 125.2, 124.4, 124.2, 122.2, 118.4, 113.6, 61.4, 56.0, 8.8.
Figure 2023506951000119
6-(3-フルオロフェニル)-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ015。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン(0.5mL)及び水(100μL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(51.5mg、0.307mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(47.3mg、0.338mmol)、KCO(63.7mg、0.461mmol)、及びPd(PPh(35.5mg、0.031mmol)の反応により、所望の生成物JGJ015(38.2mg、0.168mmol、55%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.75 (m, 2H), 7.61 (s, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.41 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.18 (m, 1H), 2.63 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.2 (d, J = 244.9 Hz), 149.8 (d, J = 2.6 Hz), 138.2, 138.1, 132.6, 130.5 (d, J = 8.1 Hz), 125.5, 122.6 (d, J = 2.9 Hz), 116.7 (d, J = 21.2 Hz), 114.2, 113.9 (d, J = 23.1 Hz), 8.7.(1つの低磁場の炭素は観察されず)。
Figure 2023506951000120
N-メチル-3-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)ベンズアミド、JGJ016。ジクロロメタン(0.3mL)及びDMF(0.5mL)中のJGJ013(20.1mg、0.079mmol)及びメチルアミン塩酸塩(10.7mg、0.159mmol)の溶液に、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、16.1mg、0.159mmol)、(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl、30.4mg、0.159mmol)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、102.6mg、0.794mmol)を添加した。混合物を23℃で12時間撹拌した。水を反応物に添加した後、それを酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=6:1)によって精製して、所望の生成物JGJ016(8.6mg、0.032mmol、41%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.39 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.10 (dddd, J = 8.0, 1.6, 1.2, 0.8 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.86 (ddd, J = 7.6, 1.6, 1.2 Hz, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.55 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 6.75 (m, NH), 3.06 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 2.59 (d, J = 0.4 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 167.7, 153.3, 138.0, 136.3, 135.5, 132.3, 129.7, 129.2, 128.0, 125.7, 125.5, 125.4, 114.4, 26.9, 8.7.
Figure 2023506951000121
3-メチル-6-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ017。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.6mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(58.8mg、0.351mmol)、3-ピリジンボロン酸(47.4mg、0.386mmol)、KCO(72.7mg、0.526mmol)、及びPd(PPh(40.6mg、0.035mmol)の反応により、所望の生成物JGJ017(37.2mg、0.177mmol、50%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 9.20 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.69 (dd, J = 4.8, 1.6 Hz, 1H), 8.29 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 0.4 Hz, 1H), 7.42 (ddd, J = 8.0, 4.8, 0.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.60 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 150.6, 148.6, 148.2, 137.9, 134.2, 132.7, 131.6, 125.7, 125.5, 123.6, 113.7, 8.6.
Figure 2023506951000122
6-(2-フルオロフェニル)-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ018。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(27.5mg、0.164mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(25.3mg、0.181mmol)、KCO(34.0mg、0.246mmol)、及びPd(PPh(19.0mg、0.016mmol)の反応により、所望の生成物JGJ018(18.1mg、0.080mmol、49%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) 7.96 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.91 (ddd, J = 8.0, 7.6, 2.0 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.43-7.49 (m, 2H), 7.30 (ddd, J = 8.0, 7.6, 1.2 Hz, 1H), 7.21 (ddd, J = 11.2, 8.4, 0.8 Hz, 1H), 2.61 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 160.4 (d, J = 249.3 Hz), 148.2, 137.9, 132.2, 131.4 (d, J = 8.5 Hz), 130.7 (d, J = 2.6 Hz), 125.3, 124.7, 124.6 (d, J = 3.6 Hz), 124.3 (d, J = 11.7 Hz), 117.5 (d, J = 7.9 Hz), 116.4 (d, J = 22.2 Hz), 8.7.
Figure 2023506951000123
6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。EtOH(6mL)及び水(4mL)中の6-クロロピリダジン-3-アミン(400mg、3.088mmol)の溶液に、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(930μL、6.175mmol)及びHBr(280μL)を添加した。得られた混合物を103℃で一晩加熱した。それを23℃まで冷却した後、混合物を水で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をさらに精製することなく次のステップに使用した(茶色の固体;394.5mg、2.569mmol、83%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.92 (s, 1H), 7.90 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 146.9, 137.5, 134.4, 127.0, 118.9, 117.2.
Figure 2023506951000124
N-(3-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ019。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1.0mL)中での6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(71.6mg、0.427mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(69.5mg、0.449mmol)、KCO(88.6mg、0.641mmol)、及びPd(PPh(49.3mg、0.043mmol)の反応により、3-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(87.9mg、0.392mmol、92%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ019(49.6mg、0.221mmol、69%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.19 (s, 1H), 8.13 (br s, 1H), 7.96 (m, 2H), 7.76 (s, 1H), 7.61-7.65 (m, 2H), 7.43 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.39-7.43 (m, 1H), 2.22 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.9, 151.8, 138.9, 138.2, 136.1, 133.6, 129.7, 125.4, 122.7, 121.4, 118.4, 117.1, 116.7, 24.6.
Figure 2023506951000125
6-(3-フルオロフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ020。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(50mg、0.326mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(50.1mg、0.358mmol)、KCO(67.5mg、0.488mmol)、及びPd(PPh(18.8mg、0.016mmol)の反応により、所望の生成物JGJ020(36.9mg、0.173mmol、53%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.96-7.99 (m, 2H), 7.77 (s, 1H), 7.62-7.68 (m, 2H), 7.42-7.46 (m, 1H), 7.39 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.14 (m, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.1 (d, J = 245.1 Hz), 150.4 (d, J = 2.6 Hz), 137.5 (d, J = 7.8 Hz), 134.2, 131.9 (d, J = 9.8 Hz), 130.5 (d, J = 8.1 Hz), 128.4 (d, J = 12.1 Hz), 125.7, 122.5 (d, J = 2.9 Hz), 116.8 (d, J = 21.1 Hz), 115.7, 113.8 (d, J = 23.2 Hz).
Figure 2023506951000126
6-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。EtOH(2mL)中の6-クロロピリダジン-3-アミン(100mg、0.772mmol)の溶液に、トリメチルアミン(78mg、0.772mmol)及びクロロ-アセトン(142.8mg、1.544mmol)を添加し、混合物を120℃で一晩撹拌した。混合物を23℃まで冷却した後、それを水で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=1:1)によって精製して、所望の生成物(87.2mg、0.520mmol、67%)を灰白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.72 (dd, J = 9.2, 0.4 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.93 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.44 (d, J = 0.8 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 145.8, 144.8, 137.0, 125.6, 117.9, 114.5, 14.7.
Figure 2023506951000127
N-(3-(2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ021。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での6-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(35.3mg、0.211mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(35.9mg、0.232mmol)、KCO(43.7mg、0.316mmol)、及びPd(PPh(24.4mg、0.021mmol)の反応により、3-(2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(49.6mg、定量)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ021(27.2mg、0.102mmol、46%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.92 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.73 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.63 (m, 2H), 7.54 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.19 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 169.2, 150.7, 143.8, 139.0, 137.7, 136.1, 129.4, 123.9, 122.3, 121.1, 118.2, 115.7, 114.3, 24.4, 14.5.
Figure 2023506951000128
6-(3-フルオロフェニル)-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ022。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-クロロ-2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(21.4mg、0.128mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(17.9mg、0.128mmol)、KCO(26.5mg、0.192mmol)、及びPd(PPh(7.4mg、0.006mmol)の反応により、所望の生成物JGJ022(13.7mg、0.060mmol、47%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.89 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.65-7.70 (m, 2H), 7.43-7.49 (m, 1H), 7.38 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.16 (m, 1H), 2.52 (d, J = 0.4 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.2 (d, J = 245.0 Hz), 149.8 (d, J = 2.7 Hz), 144.5, 137.9 (d, J = 8.0 Hz), 130.5 (d, J = 8.2 Hz), 124.5, 122.5 (d, J = 3.0 Hz), 116.7 (d, J = 21.1 Hz), 115.3, 114.4, 113.9 (d, J = 23.2 Hz), 14.8.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000129
6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン。DMF(6mL)中の6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(394.5mg、2.569mmol)の溶液に、N-ヨードスクシンイミド(635.8mg、2.826mmol)を添加し、混合物を23℃で48時間撹拌した。反応が完了した後、それを真空に供して、溶媒を除去した。残渣をジクロロメタンで希釈し、飽和NaCO溶液で洗浄した。有機層を分離させ、ブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジンを定量的収率で得た。次いで、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、2mL)中の6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(107.2mg、0.326mmol)、フェニルボロン酸(43.7mg、0.358mmol)、KCO(54.0mg、0.391mmol)、及びPd(PPh(18.8mg、0.016mmol)の混合物を90℃で一晩加熱した。反応体を23℃まで冷却した後、それを水中で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=2:1)によって精製して、所望の生成物(28.4mg、0.124mmol、38%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.06 (s, 1H), 8.03 (m, 2H), 7.98 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.52 (m, 2H), 7.39 (m, 1H), 7.08 (d, J = 9.2 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 146.8, 138.5, 133.1, 129.1, 128.7, 128.4, 127.6, 127.1, 126.8, 118.3.
Figure 2023506951000130
N-(3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ023。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.2mL)中での6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(15.5mg、0.068mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(11.5mg、0.074mmol)、KCO(14.0mg、0.101mmol)、及びPd(PPh(3.9mg、0.003mmol)の反応により、3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(17.5mg、0.061mmol、91%)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ023(10.9mg、0.033mmol、54%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.18 (s, 1H), 8.12 (m, 2H), 8.04 (s, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.93 (br s, 1H), 7.64-7.70 (m, 2H), 7.50 (m, 2H), 7.46 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.35-7.44 (m, 2H), 2.22 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 168.7, 151.1, 138.8, 136.4, 133.0, 129.6, 128.8, 128.7, 128.6, 127.9, 126.8, 125.8, 122.7, 121.3, 118.3, 115.6, 24.6.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000131
6-(3-フルオロフェニル)-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ024。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.2mL)中での6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(12.9mg、0.056mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(8.6mg、0.062mmol)、KCO(11.7mg、0.084mmol)、及びPd(PPh(3.2mg、0.003mmol)の反応により、所望の生成物JGJ024(9.5mg、0.033mmol、58%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.10-8.14 (m, 4H), 7.72-7.79 (m, 2H), 7.48-7.56 (m, 4H), 7.42 (m, 1H), 7.20 (m, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 163.2 (d, J = 245.0 Hz), 150.5 (d, J = 2.7 Hz), 137.8 (d, J = 7.8 Hz), 133.0, 130.6 (d, J = 8.2 Hz), 129.1, 128.8, 128.4, 128.1, 127.1, 126.9, 126.1, 122.7 (d, J = 2.9 Hz), 117.0 (d, J = 21.2 Hz), 115.3, 114.0 (d, J = 23.2 Hz).
Figure 2023506951000132
3-メチル-6-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、JGJ025。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾロ[1,2-b]ピリダジン(35.9mg、0.214mmol)、3-トリフルオロメチルフェニルボロン酸(42.7mg、0.225mmol)、KCO(44.4mg、0.321mmol)、及びPd(PPh(12.4mg、0.011mmol)の反応により、所望の生成物JGJ018(29.2mg、0.105mmol、49%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.27 (s, 1H), 8.20 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65-7.69 (m, 2H), 7.51 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 2.66 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 149.8, 136.7, 132.6, 132.1 (d, J = 9.8 Hz), 131.5 (q, J = 32.4 Hz), 130.2, 129.5, 128.4 (d, J = 12.0 Hz), 126.4 (q, J = 3.5 Hz), 125.7, 123.9 (q, J = 270.8 Hz), 123.8 (q, J = 3.8 Hz), 114.1, 8.7.(何らかの不純物が存在するため、13C NMRは再び取得する予定である)
Figure 2023506951000133
N-(3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ026。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(35.3mg、0.211mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニルボロン酸(34.3mg、0.221mmol)、KCO(43.7mg、0.316mmol)、及びPd(PPh(12.2mg、0.011mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(25mg、0.103mmol、49%)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ026(8mg、0.028mmol、28%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.38 (br s, 1H), 8.00 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.65 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 2.60 (s, 3H), 2.24 (s, 3H);
Figure 2023506951000134
N-(4-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ027。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(35.3mg、0.211mmol)、4-アミノフェニルボロン酸(38.4mg、0.221mmol)、KCO(43.7mg、0.316mmol)、及びPd(PPh(12.2mg、0.011mmol)の反応により、4-(3-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(31.4mg、0.140mmol、66%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ026(7.2mg、0.027mmol、19%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.99 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.95 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.58 (s, 1H), 7.47 (br s, 1H), 7.43 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.62 (s, 3H), 2.23 (s, 3H);
Figure 2023506951000135
6-クロロ-3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン。6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジンについて記載したのと同じ手順を使用して、100℃の1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1mL)中での6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(82.6mg、0.297mmol)、ピリジン-3-ボロン酸(40mg、0.325mmol)、KCO(61.3mg、0.443mmol)、及びPd(PPh(17.1mg、0.015mmol)の反応により、所望の生成物(41.5mg、0.180、61%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.21 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.40 (m, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.98 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 7.6, 0.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.2 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 149.0, 147.6, 147.2, 139.1, 133.6, 133.5, 127.4, 126.0, 124.3, 123.6, 118.9.
Figure 2023506951000136
N-(3-(3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ028。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.4mL)中での6-クロロ-3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(41.5mg、0.180mmol)、3-アミノフェニル-ボロン酸(30.7mg、0.198mmol)、KCO(37.3mg、0.270mmol)、及びPd(PPh(10.4mg、0.009mmol)の反応により、3-(3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(50.0mg、0.174mmol、96%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ028(18.2mg、0.055mmol、32%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 9.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.60 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.6 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.02 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.60-7.65 (m, 2H), 7.55 (dd, J = 8.0, 4.8 Hz, 1H), 7.37 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 2.16 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 172.1, 153.6, 149.2, 148.0, 141.5, 141.2, 137.1, 135.9, 134.1, 130.8, 127.1, 127.0, 126.9, 125.7, 123.8, 123.0, 119.5, 118.6, 24.3.
Figure 2023506951000137
6-クロロ-3-(ピリミジン-5-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン。6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジンについて記載したのと同じ手順を使用して、100℃の1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1mL)中での6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(83.6mg、0.299mmol)、ピリミジン-5-ボロン酸(40.8mg、0.329mmol)、KCO(62mg、0.449mmol)、及びPd(PPh(17.3mg、0.015mmol)の反応により、所望の生成物(9.8mg、0.042mmol、14%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 9.42 (s, 2H), 9.23 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.04 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 9.6 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 157.7, 154.0, 147.7, 133.7, 132.1, 128.5, 127.7, 123.0, 119.8.
Figure 2023506951000138
N-(3-(3-(ピリミジン-5-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ029。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.2mL)中での6-クロロ-3-(ピリミジン-5-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(9.8mg、0.042mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(7.2mg、0.047mmol)、KCO(8.8mg、0.064mmol)、及びPd(PPh(4.9mg、0.004mmol)の反応により、3-(3-(ピリジン-3-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(6.7mg、0.023mmol、55%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ029(5.1mg、0.015mmol、67%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl+ 5% v/v CDOD) δ 9.58 (s, 2H), 9.18 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.19 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H) 7.65 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.46 (dd, J = 8.4, 7.6 Hz, 1H), 2.19 (s, 3H);13C NMR (125 MHz, CDCl+ 5% v/v CDOD) δ 169.7, 156.8, 153.9, 152.5, 139.6, 134.7, 131.9, 129.9, 125.9, 123.7, 122.4, 122.2, 122.1, 118.0, 117.7, 117.6, 24.0.
Figure 2023506951000139
6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン。EtOH(6mL)及び水(4mL)中の2-アミノ-5-ブロモピリジン(500mg、2.89mmol)の溶液に、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(870μL、5.78mmol)及びHBr(260μL)を23℃で添加した。得られた混合物を103℃で一晩加熱した。それを23℃まで冷却した後、混合物を水中で希釈し、EtOAで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をさらに精製することなく次のステップに使用した(茶色の固体;331.7mg、1.68mmol、58%)。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.09 (dd, J = 2.0, 0.8 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.32 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.00 (dd, J = 9.6, 2.0 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 143.2, 133.8, 127.3, 125.4, 117.8, 112.3, 106.5.
Figure 2023506951000140
N-(3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ030。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、1mL)中での6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリジン(50mg、0.254mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(43.3mg、0.279mmol)、KCO(52.6mg、0.381mmol)、及びPd(PPh(29.3mg、0.025mmol)の反応により、3-(イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(22.3mg、0.107mmol、42%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ030(13.6mg、0.054mmol、51%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.68 (s, 1H), 7.89-7.94 (m, 2H), 7.56-7.62 (m, 3H), 7.51 (ddd, J = 7.6, 2.0, 1.2 Hz, 1H), 7.35-7.43 (m, 2H), 2.16 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 170.3, 139.2, 137.4, 132.1, 129.1, 126.7, 125.7, 123.8, 122.1, 119.1, 118.0, 115.8, 113.5, 22.4.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000141
6-ブロモ-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン。EtOH(5mL)中の2-アミノ-5-ブロモピリジン(200mg、1.156mmol)及び2-ブロモプロピオンアルデヒド(純度>95%、318mg、2.312mmol)の混合物を還流状態で一晩加熱した。混合物を23℃まで冷却した後、それを濃縮し、EtOAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=3:2)によって精製して、所望の生成物(86.9mg、0.412mmol、36%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.00 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.20 (dd, J = 9.6, 2.0 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 143.5, 132.1, 126.5, 123.0, 120.3, 118.3, 106.9. 9.0.
Figure 2023506951000142
N-(3-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ031。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-ブロモ-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(35mg、0.166mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(28.3mg、0.182mmol)、KCO(34.4mg、0.249mmol)、及びPd(PPh(9.6mg、0.008mmol)の反応により、3-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(28.1mg、0.106mmol、64%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ031(15.8mg、0.060mmol、56%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.30 (br s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.36-7.43 (m, 3H), 7.27 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.23 (s, 3H);
Figure 2023506951000143
3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン、JGJ032。マイクロ波管中、トルエン:EtOH混合物(2:1v/v、1.7mL)中の2-アミノ-5-ブロモ-ピリジン(100mg、0.508mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(76.5mg、0.558mmol)、トリフェニルホスフィン(26.6mg、0.102mmol)、及びKCO(140.3mg、1.015mmol)の混合物にPd(OAc)(11.4mg、0.059mmol)を添加し、アルゴンを充填した。混合物をシリコンセプタムで密封し、140℃で撹拌しながら30分間、マイクロ波で照射した。混合物を23℃まで冷却させた後、ブロモベンゼン(119.5mg、0.761mmol)をシリンジによって管に注入し、混合物を140℃で撹拌しながら2.5時間、再びマイクロ波照射に供した。反応槽を23℃まで冷却し、混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc:MeOH=1:1:0.1)によって精製して、所望の生成物(28.8mg、0.101mmol、20%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.46 (s, 1H), 7.83 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.45-7.61 (m, 6H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.81 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.71 (m, 1H);
Figure 2023506951000144
N-(3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ033。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(2mL)中での3-(3-フェニルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(JGJ032、22.8mg、0.080mmol)、トリエチルアミン(12.1mg、0.120mmol)、及び塩化アセチル(9.4mg、0.120mmol)の反応により、所望の生成物JGJ033(12.2mg、0.037mmol、47%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.48 (s, 1H), 7.80 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.51-7.65 (m, 7H), 7.43 (m, 1H), 7.35 (dd, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 (m, 1H), 2.12 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 170.3, 139.2, 137.4, 131.2, 129.2, 129.0, 128.4, 128.2, 127.7, 127.1, 126.5, 125.6, 122.0, 120.5, 119.0, 117.8, 116.5, 22.4.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000145
5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン。マイクロ波管中、4%w/wのHSO水溶液(5mL)中の2-クロロ-5-ヒドラジノピリジン(71.3mg、0.5mmol)の溶液に、(2,2-ジメトキシエチル)ベンゼン(87.3mg、0.525mmol)を添加した。反応槽をシリコンセプタムで密封し、23℃で1分間撹拌し、次いで160℃で5分間、マイクロ波で照射した。混合物を23℃まで冷却した後、それを40%w/wのKOH溶液(5mL)中にゆっくりと注いだ。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を無水MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:EtOAc=3:2)によって精製して、所望の生成物(71.3mg、0.312mmol、62%)を薄黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.96 (br s, 1H), 7.99 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.59 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.23 (dd, J = 7.6, 7.2 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.9 Hz, 1H).分光データは文献のデータと一致する。[参考文献:Eur.J.Org.Chem.2013,3328-3336.
Figure 2023506951000146
N-(3-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ034。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(40mg、0.175mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(29.8mg、0.192mmol)、KCO(36.3mg、0.262mmol)、及びPd(PPh(20.2mg、0.018mmol)の反応により、3-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン(18.8mg、0.066mmol、38%)を白色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ034(13.5mg、0.041mmol、63%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.29 (s, 1H), 8.24 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.88 (s, 1H), 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.39-7.44 (m, 3H), 7.21 (dd, J = 7.6, 7.2 Hz, 1H), 2.17 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 170.3, 150.1, 143.3, 141.1, 138.7, 134.5, 129.3, 128.5, 127.9, 126.3, 126.2, 125.1, 122.4, 119.3 (2つのピーク), 118.3, 115.7, 114.0, 22.4.
Figure 2023506951000147
5-クロロ-3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン。5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジンについて記載したのと同じ手順を使用して、4%w/wのHSO水溶液(5mL)中での2-クロロ-5-ヒドラジノピリジン(71.8mg、0.5mmol)及びバレルアルデヒド(45.1mg、0.524mmol)の反応により、所望の生成物(56.7mg、0.291mmol、58%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.01 (br s, 1H), 7.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.08 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.77 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.73 (m, 2H), 0.94 (t, J = 7.2 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 145.0, 143.4, 127.8, 126.3, 120.9, 117.2, 116.6, 26.8, 23.0, 14.0.
Figure 2023506951000148
3-(3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン、JGJ035。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.5mL)中での5-クロロ-3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(40mg、0.206mmol)、3-アミノフェニルボロン酸(31mg、0.226mmol)、KCO(42.6mg、0.308mmol)、及びPd(PPh(23.8mg、0.021mmol)の反応により、所望の生成物JGJ035(42.5mg、0.169mmol、82%)を白色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 7.72 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.24 (ddd, J = 7.6, 1.6, 1.2 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.76 (ddd, J = 7.6, 2.0, 1.2 Hz, 1H), 2.85 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.79 (m, 2H), 1.02 (t, J = 7.2 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 152.4, 128.8, 146.2, 143.4, 130.2, 130.1, 127.6, 120.3, 118.8, 117.4, 116.3, 115.8, 27.1, 24.6, 14.5.(1つの低磁場の炭素は観察されず)
Figure 2023506951000149
N-(3-(3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ036。JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、ジクロロメタン(3mL)中での3-(3-プロピル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン(JGJ035、34.5mg、0.137mmol)、トリエチルアミン(20.8mg、0.206mmol)、及び塩化アセチル(16.2mg、0.206mmol)の反応により、所望の生成物JGJ036(28.8mg、0.098mmol、72%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.11 (dd, J = 2.0, 1.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.64-7.67 (m, 2H), 7.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.39 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 2.85 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.15 (s, 3H), 1.80 (m, 2H), 1.01 (t, J = 7.2 Hz, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 171.8, 151.4, 146.4, 143.1, 140.1, 130.3, 129.9, 127.9, 124.2, 120.6, 120.4, 120.2, 117.4, 115.7, 27.1, 24.5, 23.9, 14.5.
Figure 2023506951000150
N-(3-フルオロ-5-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ037。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での5-クロロ-3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン(19.4mg、0.085mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニルボロン酸(14.5mg、0.093mmol)、KCO(17.6mg、0.127mmol)、及びPd(PPh(9.8mg、0.009mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-フェニル-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン-5-イル)アニリン(18.1mg、0.060mmol、70%)を象牙色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ037(13.8mg、0.040mmol、67%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.25 (m, 2H), 7.98 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.79 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.58 (m, 2H), 7.43 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.21 (td, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 2.15 (s, 3H);13C NMR (100 MHz, CDOD) δ 171.9, 164.6 (d, J = 239.6 Hz), 150.2 (d, J = 2.9 Hz), 145.1, 144.7 (d, J = 8.9 Hz), 141.7 (d, J = 11.5 Hz), 136.0, 130.9, 129.4, 127.8, 127.6, 126.6, 120.5, 117.3, 115.3, 114.7 (d, J = 3.2 Hz), 109.8 (d, J = 23.1 Hz), 107.3 (d, J = 27.0 Hz), 24.0.
Figure 2023506951000151
N-(3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ038。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-ブロモ-3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン(23.4mg、0.111mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニル-ボロン酸(18.9mg、0.122mmol)、KCO(23.0mg、0.166mmol)、及びPd(PPh(12.8mg、0.011mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)アニリン(13.2mg、0.055mmol、49%)を淡黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ038(8.3mg、0.029mmol、64%)を象牙色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.41 (s, 1H), 7.56-7.63 (m, 3H), 7.52 (dt, J = 10.8, 2.0 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.23 (dt, J = 9.6, 2.0 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.17 (s, 3H);
Figure 2023506951000152
6-クロロ-3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン。6-クロロ-3-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジンについて記載したのと同じ手順を使用して、100℃の1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.7mL)中での6-クロロ-3-ヨードイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(90.5mg、0.324mmol)、4-ピリジンボロン酸(43.8mg、0.356mmol)、KCO(67.1mg、0.486mmol)、及びPd(PPh(37.4mg、0.032mmol)の反応により、所望の生成物(15.3mg、0.066mmol、20%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.72 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 8.23 (s, 1H), 7.98-8.02 (m, 3H), 7.18 (d, J = 9.2 Hz, 1H);13C NMR (100 MHz, CDCl) δ 150.2, 147.3, 139.8, 135.2, 134.9, 127.5, 126.1, 119.9, 119.4.
Figure 2023506951000153
N-(3-フルオロ-5-(3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)フェニル)アセトアミド、JGJ039。JGJ002について記載したのと同じ手順を使用して、1,4-ジオキサン/水(5:1v/v、0.3mL)中での6-クロロ-3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(15.3mg、0.066mmol)、3-フルオロ-5-アミノフェニルボロン酸(11.3mg、0.073mmol)、KCO(13.7mg、0.100mmol)、及びPd(PPh(7.7mg、0.007mmol)の反応により、3-フルオロ-5-(3-(ピリジン-4-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)アニリン(10.7mg、0.035mmol、53%)を薄黄色の固体として得た。次いで、JGJ004について記載したのと同じ手順を使用して、アセチル化により、所望の生成物JGJ039(3.8mg、0.011mmol、31%)を淡黄色の固体として得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 8.69 (s, 2H), 8.46 (s, 1H), 8.36 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 8.20-8.23 (m, 2H), 7.88 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.64 (dt, J = 10.8, 1.6 Hz, 1H), 7.55 (dt, 9.6, 1.6 Hz, 1H), 2.20 (s, 3H).
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参照による援用
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許は、あたかもそれぞれ個々の刊行物及び特許が参照により援用されるよう具体的かつ個々に示されているかのように、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。矛盾がある場合、本明細書のいずれの定義も含めて本明細書が優先するものとする。
均等物
対象となる本発明の具体的な実施形態が考察されたが、上記の明細書は例示説明するものであり、制限するものではない。本明細書及び添付の特許請求の範囲を査読すれば、当業者には本発明の多くの変形形態が明らかとなろう。本発明の全範囲は、特許請求の範囲をそれらの均等物の全範囲とともに、ならびに本明細書をかかる変形形態とともに参照することにより決定されるべきである。

Claims (117)

  1. 式(I)の化合物、
    Figure 2023506951000154
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    Figure 2023506951000155
    が、
    Figure 2023506951000156
    及び
    Figure 2023506951000157
    から選択され、
    環Bが、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択され、
    Xが、N及びCから選択され、
    、X、及びXの各々が、独立して、N及びC-Rから選択され、
    が、水素であるか、またはC1-6脂肪族、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基であり、
    が、水素、ハロゲン、NO、N(R)、OR、N(R)C(O)R、COR、C(O)N(R)、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択され、
    が、水素、ならびにC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択され、
    各Rが、独立して、水素、ハロゲン、または任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択され、
    各Rが、独立して、水素、ならびにC1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基から選択され、
    nが、0~3である、
    前記化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. 前記化合物が、式(I-a)のものである、
    Figure 2023506951000158
    請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  3. 前記化合物が、式(I-b)のものである、
    Figure 2023506951000159
    請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  4. 前記化合物が、式(I-a-i)もしくは式(I-a-ii)のものである、
    Figure 2023506951000160
    請求項2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  5. 前記化合物が、式(I-b-i)もしくは式(I-b-ii)のものである、
    Figure 2023506951000161
    請求項3に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  6. 前記化合物が、
    Figure 2023506951000162
    ではない、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 環Bが、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 環Bが、ピリジルである、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、式(I-a-iii)、(I-a-iv)、(I-a-v)、(I-b-iii)、(I-b-iv)、及び(I-b-v)の化合物から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 2023506951000163
  10. が、Nである、請求項1、2、4、及び7~9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. が、水素である、請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. が、C1-6脂肪族、フェニル、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である、請求項1~10のいずれか1項に記載の化合物。
  13. が、C1-6脂肪族である、請求項12に記載の化合物。
  14. が、メチルである、請求項13に記載の化合物。
  15. が、プロピルである、請求項14に記載の化合物。
  16. が、フェニルである、請求項12に記載の化合物。
  17. が、酸素、窒素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環である、請求項12に記載の化合物。
  18. が、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール環である、請求項17に記載の化合物。
  19. が、1~3個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環である、請求項17に記載の化合物。
  20. が、1~2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環である、請求項19に記載の化合物。
  21. が、
    Figure 2023506951000164
    から選択される、請求項20に記載の化合物。
  22. が、水素である、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物。
  23. が、ハロゲンまたは任意選択で置換されるC1-6脂肪族である、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物。
  24. が、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である、請求項22に記載の化合物。
  25. が、C1-6脂肪族である、請求項23に記載の化合物。
  26. が、メチルである、請求項25に記載の化合物。
  27. が、ハロゲン、NO、N(R)、OR、N(R)C(O)R、COR、C(O)N(R)、及び任意選択で置換されるC1-6脂肪族から選択される、請求項1~26のいずれか1項に記載の化合物。
  28. が、ハロゲンである、請求項27に記載の化合物。
  29. が、フルオロである、請求項28に記載の化合物。
  30. が、NOである、請求項27に記載の化合物。
  31. が、ORである、請求項27に記載の化合物。
  32. が、OCHである、請求項31に記載の化合物。
  33. が、N(R)である、請求項27に記載の化合物。
  34. が、NHである、請求項33に記載の化合物。
  35. が、N(R)C(O)Rである、請求項27に記載の化合物。
  36. が、NHC(O)CH及びN(CH)C(O)CHから選択される、請求項35に記載の化合物。
  37. が、CORである、請求項27に記載の化合物。
  38. が、COHである、請求項37に記載の化合物。
  39. が、C(O)N(R)である、請求項27に記載の化合物。
  40. が、C(O)NHCHである、請求項39に記載の化合物。
  41. が、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である、請求項27に記載の化合物。
  42. が、CFである、請求項41に記載の化合物。
  43. Rが、水素である、請求項1~42のいずれか1項に記載の化合物。
  44. Rが、C1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である、請求項1~42のいずれか1項に記載の化合物。
  45. Rが、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である、請求項42に記載の化合物。
  46. Rが、C1-6脂肪族である、請求項45に記載の化合物。
  47. Rが、メチルである、請求項46に記載の化合物。
  48. が、水素である、請求項1~47のいずれか1項に記載の化合物。
  49. が、C1-6脂肪族、3員~7員の単環式炭素環、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する3員~7員の単環式複素環、フェニル、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5員~6員のヘテロアリール環から選択される、任意選択で置換される基である、請求項1~47のいずれか1項に記載の化合物。
  50. が、任意選択で置換されるC1-6脂肪族である、請求項49に記載の化合物。
  51. が、C1-6脂肪族である、請求項49に記載の化合物。
  52. が、メチルである、請求項51に記載の化合物。
  53. nが、0である、請求項1~52のいずれか1項に記載の化合物。
  54. nが、1である、請求項1~52のいずれか1項に記載の化合物。
  55. nが、2である、請求項1~52のいずれか1項に記載の化合物。
  56. 前記化合物が、
    Figure 2023506951000165
    Figure 2023506951000166
    である、請求項1~55のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  57. 前記化合物が、式(II)のものであり、
    Figure 2023506951000167
    式中、
    が、C1-6アルキルまたはC3-6シクロアルキルであり、
    が、H、アミノ、ニトロ、またはアシルアミノであり、
    、X、及びXが、各々独立して、NまたはCHである、
    請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  58. 、X、及びXのうちの少なくとも1つが、Nである、請求項57に記載の化合物。
  59. 、X、及びXのうちの少なくとも2つが、Nである、請求項57または58に記載の化合物。
  60. 、X、及びXの各々が、Nである、請求項57~59のいずれか1項に記載の化合物。
  61. 前記化合物が、
    Figure 2023506951000168
    ではない、請求項57~60のいずれか1項に記載の化合物。
  62. が、非置換C1-6アルキルである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  63. が、ハロゲンにより任意選択で置換されるメチルである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  64. が、非置換メチルである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  65. が、C2-6アルキルまたはC3-6シクロアルキルである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  66. 前記化合物が、
    Figure 2023506951000169
    である、請求項57~65のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  67. 前記化合物が、JGJ002、JGJ003、JGJ004、JGJ005、JGJ007、もしくはJGJ008である、請求項66に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  68. が、H、アミノ、ニトロ、または-N(R)C(O)Rであり、
    が、HまたはC1-5アルキルであり、
    が、C1-6アルキルである、
    請求項57~67のいずれか1項に記載の化合物。
  69. の各出現例が、HまたはCHである、請求項68に記載の化合物。
  70. が、-N(R)C(O)Rであり、Rが、Hであり、Rが、C1-6アルキルである、請求項68に記載の化合物。
  71. 及びXが各々、Nであり、Xが、CHである、請求項68~70のいずれか1項に記載の化合物。
  72. が、H、アミノ、またはニトロである、請求項68に記載の化合物。
  73. が、NOまたは-N(R)C(O)Rである、請求項57~68のいずれか1項に記載の化合物。
  74. 前記化合物が、
    Figure 2023506951000170
    である、請求項57~73のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  75. 及びXが各々、Nであり、Xが、CHである、請求項57~74のいずれか1項に記載の化合物。
  76. が、-N(R)C(O)Rである、請求項75に記載の化合物。
  77. 前記化合物が、
    Figure 2023506951000171
    である、請求項75に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  78. 前記化合物が、JGJ007もしくはJGJ088である、請求項77に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  79. 請求項1~56のいずれか1項に記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物。
  80. 請求項57~78のいずれか1項に記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物。
  81. 細胞においてLin28を阻害する方法であって、Lin28を含む細胞を、請求項57~78のいずれか1項に記載の化合物または組成物に接触させることを含む、前記方法。
  82. 前記細胞が、がん細胞、例えば、急性骨髄性白血病(AML)細胞である、請求項81に記載の方法。
  83. がんを処置する方法であって、それを必要とする対象に、請求項57~78のいずれか1項に記載の化合物または組成物を投与することを含む、前記方法。
  84. 前記対象が、がん、例えば、急性骨髄性白血病を有する、請求項83に記載の方法。
  85. がんを処置する方法であって、がんを患っているか、またはがんの症状を呈している対象に、請求項1~78のいずれか1項に記載の化合物、または請求項79もしくは80に記載の薬学的組成物を投与することを含む、前記方法。
  86. 前記処置が、前記がんの1つまたは複数の症状を改善させることであるか、またはそれを含む、請求項85に記載の方法。
  87. 前記がんが、血液がんである、請求項85または86に記載の方法。
  88. 前記血液がんが、急性骨髄性白血病である、請求項87に記載の方法。
  89. 前記化合物または前記薬学的組成物が、がん細胞の阻害及び/またはその増殖の低減を達成すると決定された量でまたはそのような投薬レジメンに従って投与される、請求項85~88のいずれか1項に記載の方法。
  90. 前記がん細胞が、がん幹細胞を含む、請求項89に記載の方法。
  91. 前記がん幹細胞が、白血病幹細胞(LSC)を含む、請求項90に記載の方法。
  92. スプライシングを調節する方法であって、スプライシング能力のある系を、請求項1~78のいずれか1項に記載の化合物に接触させることを含む、前記方法。
  93. スプライシング能力のある系を、請求項1~78のいずれか1項に記載の化合物に接触させることと、
    前記系において、
    (i)スプライシング産物(例えば、スプライシングを受けた転写物)の存在もしくはレベル、
    (ii)RNAの発現もしくは局在化、及び/または
    (iii)ポリペプチドの発現もしくは折り畳み、
    を評価することと、
    を含む、方法。
  94. スプライシング能力のある系を、請求項1~78のいずれか1項に記載の化合物に接触させることによって、前記系においてスプライシングを調節する方法であって、それにより、以下、
    (i)RNAの低減されたスプライシング、
    (ii)RNAの改変された発現もしくは局在化、及び/または
    (iii)ポリペプチドの改変された発現もしくは折り畳み、
    のうちの1つまたは複数が観察される、前記方法。
  95. スプライシング能力のある系を、請求項1~78のいずれか1項に記載の化合物に接触させることを含む方法であって、前記化合物が、がん細胞に接触させたときに、前記がん細胞の増殖を、その不在下で観察されるものと比べて低減することを特徴とする、前記方法。
  96. 前記化合物が存在するとき、それが不在であるときと比較してスプライシングが低減される、請求項92~95のいずれか1項に記載の方法。
  97. 前記系において、参照条件と比較してスプライシングを評価することをさらに含む、請求項92~96のいずれか1項に記載の方法。
  98. 前記参照条件が、前記化合物の不在である、請求項97に記載の方法。
  99. 前記参照条件が、対照化合物の存在である、請求項97に記載の方法。
  100. 前記参照条件が、歴史的条件である、請求項97に記載の方法。
  101. 前記化合物が、スプライシング機構の構成要素の1つもしくは複数の属性を阻害し、及び/または前記化合物が、スプライシング機構の構成要素間もしくは構成要素の中の相互作用を阻害する、請求項92~100のいずれか1項に記載の方法。
  102. 前記化合物が、1つもしくは複数のスプライシング機構の構成要素、またはその複合体に直接的に結合する、請求項92~101のいずれか1項に記載の方法。
  103. 前記スプライシング機構の構成要素が、RNA構成要素である、請求項101または102に記載の方法。
  104. 前記スプライシング機構の構成要素が、ポリペプチド構成要素である、請求項101または102に記載の方法。
  105. 前記スプライシング機構の構成要素が、RNA構成要素、ポリペプチド構成要素、及びその複合体またはそれらの間の複合体からなる群から選択される、請求項101または102に記載の方法。
  106. 前記RNA構成要素が、核内低分子RNA(snRNA)であるか、またはそれを含む、請求項103または105に記載の方法。
  107. 前記snRNAが、U1、U2、U4、U5、及びU6からなる群から選択される、請求項106に記載の方法。
  108. 前記ポリペプチド構成要素が、SmポリペプチドまたはLsmポリペプチドであるか、またはそれを含む、請求項104または105に記載の方法。
  109. 前記ポリペプチド構成要素が、Prp3、Prp31、Prp4、CypH、15.5K、Prp8、Brr2、Snu114、Prp6、Prp28、40K、Dib1、Snu66、Sad1、及び27Kからなる群から選択される、請求項104、105、または108のいずれか1項に記載の方法。
  110. 前記スプライシング機構の構成要素が、Prp31ポリペプチドを含む、請求項109に記載の方法。
  111. 前記スプライシング機構の構成要素が、U4 snRNA、U6 snRNA、及びPrp31ポリペプチドを含む、請求項105に記載の方法。
  112. 前記化合物が、U6 snRNAとPrp31ポリペプチドとの間、またはU4 snRNAとPrp31ポリペプチドとの間の相互作用を阻害する、請求項92~111のいずれか1項に記載の方法。
  113. 前記化合物が、Prp31ポリペプチドの活性を阻害する、請求項92~112のいずれか1項に記載の方法。
  114. 前記接触が、インビトロ、エクスビボ、またはインビボで起こる、請求項92~113のいずれか1項に記載の方法。
  115. 前記スプライシング能力のある系が、がん細胞である、請求項92~114のいずれか1項に記載の方法。
  116. 前記がん細胞が、がん幹細胞を含む、請求項115に記載の方法。
  117. 前記がん幹細胞が、白血病幹細胞(LSC)を含む、請求項116に記載の方法。
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