JP2023506897A - 超音波手技における適応的単一気泡ベースの自動焦点および出力調節 - Google Patents

超音波手技における適応的単一気泡ベースの自動焦点および出力調節 Download PDF

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Abstract

複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサを集束させるためのアプローチは、1つ以上の標的領域への第1の超音波処理を発生させ、第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、到達されていない場合、標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、少なくとも部分的に反射信号の第2の組に基づいて、標的領域における超音波焦点を改良するように、1つ以上のトランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節することとを含む。

Description

(関連出願)
本願は、その全開示が、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第62/949,593号および第62/949,595号(両方とも2019年12月18日に出願された)の利益および優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、概して、超音波集束のためのシステムおよび方法に関し、より具体的に、微小気泡を使用した自動焦点、および集束後の超音波ビームの音響出力の調節に関する。
集束超音波(すなわち、約20キロヘルツを上回る周波数を有する音響波)が、患者内の内部身体組織を撮像するために、または療法的に治療するために使用されることができる。例えば、超音波は、腫瘍のアブレーションを伴う用途、それによって、侵襲性外科手術の必要性の排除、標的化薬物送達、血液脳関門(BBB)の制御、凝血塊の溶解、および他の外科的手技を伴う用途において使用され得る。腫瘍アブレーション中、圧電セラミックトランスデューサが、患者の外部であるが、アブレーションされるべき組織(すなわち、標的)に近接近して設置される。トランスデューサは、電子駆動信号を機械的振動に変換し、音響波の放出をもたらす。トランスデューサは、それらが放出する超音波エネルギーが標的組織領域に対応する(または、その中の)「集束帯」において集束ビームを集合的に形成するように、幾何学的に成形され、他のそのようなトランスデューサとともに位置付けられ得る。代替として、または加えて、単一のトランスデューサが、複数の個々に駆動されるトランスデューサ要素から形成され得、トランスデューサ要素の位相の各々は、独立して制御され得る。そのような「位相アレイ」トランスデューサは、トランスデューサ間の相対的位相を調節することによって、集束帯を異なる場所に誘導することを促進する。本明細書で使用される場合、用語「要素」は、アレイにおける個々のトランスデューサまたは単一のトランスデューサの独立して駆動可能な部分のいずれかを意味する。磁気共鳴撮像(MRI)が、患者および標的を可視化し、それによって、超音波ビームを手引きするために使用され得る。
集束超音波手技中、一連の超音波処理が、周辺組織を損傷することなく、標的組織(腫瘍等)の凝固壊死を引き起こすために印加される。中枢神経系において利用される場合、超音波処理は、微小気泡のキャビテーションを引き起こし得、それは、血管を途絶させ、それによって、標的化薬物送達を強化するためのBBBの「開放」を誘発し得る。これらの目標を達成するために、トランスデューサから放出される超音波エネルギーは、正確かつ確実に成形され、所望の標的場所に集束させられなければならない。適切に構成されていないトランスデューサ要素は、不適切または最適以下の焦点品質につながり、それによって、効果的ではない治療および/または非標的組織への望ましくない損傷を引き起こし得る。加えて、不適切に成形された超音波ビームは、意図される集束帯以外の場所において予期せぬ二次的ホットスポットを発生させ得、そのようなホットスポットは、望ましくない過熱、患者に関する痛み、および/または非標的化組織の壊死におそらくつながり得る。
トランスデューサ出力誤差の1つの源は、集束帯に到達することに先立って超音波が進行する介在組織(例えば、人間の頭蓋骨)の不均質性である。超音波は、伝搬、散乱、吸収、反射、および屈折を含む複数のプロセスを通して介在組織と相互作用し得る。例えば、組織不均質性は、異なる音速を有する領域の境界において音響エネルギーの屈折を引き起こし得る。屈折は、強め合う干渉を減少させ、したがって、集束帯における音響エネルギーの強度を減少させ得る。したがって、不均質な組織は、焦点を歪め、その強度を低減させるビーム収差および屈折を発生させ、それによって、治療効率に影響を及ぼし得る。
種々のアプローチが、介在組織からもたらされるビーム収差を考慮する較正のために提案されている。例えば、1つの従来のアプローチは、介在組織を通した超音波ビームの進行からもたらされる位相シフトを測定し、その後、超音波パラメータを調節することによって、少なくとも部分的に組織によって引き起こされる収差を考慮する。典型的に、このアプローチは、人間の頭蓋骨によって引き起こされる振幅および位相歪みを測定するために、脳の中へのカテーテル挿入のために設計される受信プローブを使用する。しかしながら、カテーテル挿入は、依然として外科手術を要求し、それは、痛みがあり得、感染のリスクを生じ得る。
代替の完全に非侵襲性のアプローチは、頭蓋骨によって引き起こされる波歪みを予測するために、受信プローブではなく、X線コンピュータトモグラフィ(CT)画像を使用する。しかしながら、実践では、相対的位相のみの計算は、高品質集束を可能にするために、不正確すぎることもある。例えば、超音波が、腫瘍を治療するために脳の中に集束させられるとき、音響経路内の頭蓋骨は、容易に確認可能ではない収差を引き起こし得る。そのような状況では、治療は、典型的に、超音波焦点が標的またはその近傍に発生させられる集束手技によって先行され、焦点の品質が、(例えば、熱撮像または音響放射力撮像(ARFI)を使用して)測定され、実験フィードバックが、十分な焦点品質を達成するためにトランスデューサ要素の位相を調節するために使用される。
しかしながら、先述の集束手技は、相当な時間量がかかり得、それは、集束手技を実行不可能にするか、または、少なくとも患者のために不便にし得る。加えて、超音波エネルギーは、手技中に標的を包囲する組織の中に必然的に堆積させられ、それによって、潜在的に、健常組織を損傷する。療法前超音波処理の効果は、低音響強度のみを要求する撮像技法(例えば、ARFI)を採用することによって最小化され得るが、概して、治療に先立つ超音波処理の回数を限定することが、望ましい。
介在組織からもたらされる波の収差を推定することへの別のアプローチは、集束帯における音響反射物(例えば、微小気泡の小群)の使用を伴う。超音波を微小気泡に伝送し、それらからの反射を受信することによって、反射超音波に関連付けられた振幅および/または位相が、決定されることができ、それに基づいて、介在組織からもたらされる収差が、把握されることができ、トランスデューサパラメータ(例えば、位相シフトおよび/または振幅)が、少なくとも部分的に介在組織によって引き起こされる収差を補償するために調節されることができる。このアプローチは、標的における集束特性を効果的に改良し得るが、種々の課題が、存在する。例えば、標的における微小気泡濃度は、超音波とのかなりの相互作用を提供し、簡単に分析される反射信号も生成する範囲内であるべきである。加えて、超音波の音響出力は、再度、反射信号における望ましくないアーチファクトを発生させることなく、微小気泡との相互作用を引き起こすために十分に大きくあらねばならない。さらに、各患者の介在組織の解剖学的性特性および/または薬物動態は、異なるので、異なる微小気泡濃度および異なる音響出力が、異なる患者に対して自動焦点手技を実施するために要求され得る。故に、標的において高品質の超音波焦点を達成するために、超音波自動焦点を実施するための最適な患者特有の微小気泡濃度および音響出力を決定するアプローチの必要性が、存在する。
いくつかの状況では、微小気泡は、標的および/または非標的組織に望ましくない損傷を引き起こし得る。例えば、集束帯内に堆積させられる最大音響エネルギーは、トランスデューサパラメータが集束特性を改良するために調節された後、著しく増加し、それによって、BBB組織への恒久的損傷のリスクがあり得る。エネルギーの過剰暴露に起因する標的/非標的組織への損傷が、実際の超音波手技中に検出されると、それは、当然ながら、問題を回避するには遅すぎる。故に、音響エネルギーへの標的/非標的領域の過剰暴露を回避しながら、標的領域において高品質の超音波焦点を作成するアプローチの必要性も、存在する。
本発明は、1つ以上の一時的な反射物(例えば、1つ以上の微小気泡)を利用して、不均質な媒体を通して標的領域に超音波ビームを自動的に集束させるためのアプローチに関する。一時的な反射物は、標的領域に近接する(例えば、5mm未満離れて)、または、それにおける1つ以上の超音波処理場所に近接して(例えば、5mm未満離れて)発生および/または導入され得る。加えて、最適化アプローチが、自動焦点手技を促進するために、超音波トランスデューサおよび/または音響反射物に関連付けられた1つ以上のパラメータ(例えば、音響出力、微小気泡濃度等)の1つ以上の最適な値を決定するために実装される。最適化は、各患者に関して実施されることができるので、取得された最適な値は、患者特有であり、結果として、自動焦点手技を使用した超音波パラメータ(例えば、振幅、位相等)の調節は、より正確であり、それによって、有利なこととして、標的領域における集束特性および治療効率を改良し得る。本発明のアプローチが、任意のタイプの一時的な音響反射物、すなわち、2つの測定の合間の期間中に移動する、発展する、および/または放散する音響反射物を用いて有用であることを理解されたい。本明細書の説明は、微小気泡に焦点を当てるが、これは、例示目的にすぎず、微小気泡の言及は、他の形態の一時的な音響反射物(位相シフト液滴、赤血球等)と同義的であるとして理解されるべきである。
種々の実施形態において、最適化アプローチは、初期濃度の微小気泡を標的領域に近接するか、または、標的領域における超音波処理場所に発生および/または導入することによって開始される。好ましくは、初期微小気泡濃度は、微小気泡と超音波との間のかなりの相互作用を引き起こすために十分に高いが、また、音響反射が(微小気泡の群と対照的に)単一の微小気泡等の点標的(例えば、超音波処理波長の4分の1のもの未満のサイズを有する)から生じるように見えるほど十分に低い。初期微小気泡濃度は、例えば、前臨床研究、治療前手技に基づいて、および/または公知の文献から決定され得る。
その後、トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかが、一連の低出力(例えば、7ワット)超音波処理を微小気泡に伝送するためにアクティブにされ得、微小気泡からの反射信号が、測定されることができる。一実施形態において、信号選択アプローチが、反射信号間の一貫性に基づいて、単一の微小気泡からの反射信号を選択するために実装される。一実施形態において、反射信号に関連付けられた進行時間および/または位相遅延の一貫性関数が、定義され、反射信号は、一貫性関数の値が、最大化されるとき、または所定の閾値を超えるときのみ、十分な一貫性を有すると見なされる。種々の実施形態において、伝送される超音波処理の音響出力は、2つの測定間で選択された反射信号に関連付けられたパラメータ(例えば、振幅、位相等)のかなりの(例えば、50%を上回る、または100%)変化が存在するまで、徐々に増加させられ、そのような反射信号は、「集束イベント」と称される。加えて、伝送される超音波処理の音響出力は、十分な数の(例えば、10個、またはいくつかの実施形態において、30個を上回る)集束イベントが測定されるまで、連続的に増加させられる。十分な数の集束イベントを発生させるための出力は、最適な出力と称され、自動焦点手技中に利用されることができる。いくつかの実施形態において、集束イベントの発生率(例えば、直近で測定された秒単位の時間において検出された集束イベントの数)が、計算され、出力レベルは、発生率に基づいて調節される。例えば、出力レベルは、発生率が低すぎる(例えば、標的発生率を下回る50%を上回るものまたは100%)とき、増加させられ、発生率が高すぎる(例えば、標的発生率を超える50%を上回るものまたは100%)とき、減少させられ得る。標的発生率は、1秒あたり1つのイベント、またはいくつかの実施形態において、1秒あたり10個を上回るイベントであり得る。
しかしながら、いくつかの状況では、十分な数(または十分な発生率)の集束イベントが検出されることに先立って、超音波処理の音響出力は、微小気泡の非線形応答(およびそれによって、反射信号におけるアーチファクト)が検出される、閾値に到達していることもある。故に、種々の実施形態において、アーチファクトが反射信号において存在すること、またはアーチファクトを有する反射信号の数が集束イベントの数に対して許容できないほど多い(例えば、2、5、または10倍)ことを決定すると、最適化アプローチは、自動焦点手技を促進するための最適な構成を決定するために、微小気泡濃度等の別のパラメータを調節し得る。例えば、微小気泡濃度は、10%、またはいくつかの実施形態において、20%だけ増加させられ得、印加される超音波処理は、次いで、再び低出力で開始され、最適な出力に到達するまで、徐々に増加し得る。再び、音響出力が、十分な数の集束イベントが検出される前、反射信号におけるアーチファクトを引き起こす閾値に到達する場合、微小気泡濃度は、さらに増加させられ得る。十分な数の集束イベントが検出される音響出力は、標的エリアにおいて療法的に十分な音響場を作成するために要求される超音波出力レベルを示す。したがって、十分な数(または十分な発生率)の集束イベントに対応する音響出力値は、超音波療法(または診断)手技中に出力レベルを調節および/またはスケーリングするために使用されることができる。
逆に、他の状況では、初期または調節された微小気泡濃度は、音響出力が依然として低い(例えば、8ワット未満)とき、多すぎる集束イベント(例えば、50個より多い、またはいくつかの実施形態において、80個より多い)をもたらし得る。微小気泡を節約し、反射信号を分析する計算複雑性を低減させるために、いくつかの実施形態において、微小気泡濃度は、(例えば、5%、またはいくつかの実施形態において、10%だけ)低減させられる。再び、超音波処理は、低出力において伝送され得、それは、最適な音響出力に到達するまで、徐々に増加させられる。これらのステップは、最適な微小気泡濃度および最適な音響出力が取得されるまで、反復的に実施され得る。その後、自動焦点手技が、決定された最適な音響出力および最適な微小気泡濃度を使用して開始されることができる。自動焦点手技中に測定された集束イベントに基づいて、超音波パラメータ(例えば、振幅および/または位相)は、次いで、組織収差を補償するために調節され、それによって、標的領域に近接するか、または、標的領域における各超音波処理場所における集束特性を最適化することができる。
故に、種々の実施形態は、正確かつ信頼性のある超音波自動焦点手技を実施するために、超音波トランスデューサおよび/または音響反射物に関連付けられた1つ以上のパラメータ(例えば、音響出力、微小気泡濃度等)の最適な値を決定することへのアプローチを提供する。最適化は、各患者に関して実施されることができるので、取得される最適な値は、患者特有であり得る。結果として、自動焦点手技は、患者特有介在組織からもたらされる収差を補償し、それによって、標的領域に音響エネルギーを集束させるための最適な誘導パラメータ(例えば、超音波振幅、位相)を取得するために使用され得る。
加えて、種々の実施形態は、(トランスデューサパラメータの変化に起因する)集束特性の最適化(または、少なくとも改良)からもたらされる超音波焦点の温度またはピーク出力の変化を予測し、予測に基づいて、超音波手技中に標的および/または非標的組織の過熱を回避するように、伝送される音響出力レベルを調節する。一実施形態において、各超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化の予測は、十分な一貫性を有する反射信号を使用して決定される位相調節に基づく。例えば、物理モデルおよび/または撮像装置(例えば、MRI装置)または他の好適なデバイスが、最初に、反射物からの十分に一貫する反射信号を使用して決定される振幅/位相調節からもたらされる第1の超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化を予測および/または測定するために実装され得る。続けて、第1の超音波処理場所における測定されたピーク出力/温度変化と、(他の超音波処理場所における他の反射物からの十分に一貫する反射信号を使用して決定される)他の超音波処理場所からの反射信号に関連付けられた位相調節に対する第1の超音波処理場所からの反射信号に関連付けられた位相調節の比較とに基づいて、他の超音波処理場所のピーク出力/温度変化が、推定されることができる。本明細書の議論は、例示的療法および/または音響効果として温度変化に焦点を当てるが、他のそのような効果も、本明細書に説明される技法を使用して予測され得、本発明の範囲内であることを理解されたい。そのような他の効果は、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、および/またはスポット形状変化を含み得る。
加えて、または代替として、他の超音波処理場所のピーク出力/温度変化は、一貫性関数を使用して、第1の超音波処理場所における測定されたピーク出力/温度変化と、第1の超音波処理および他の超音波処理場所からの反射信号に関連付けられた位相調節とに基づいて推定され得る。
種々の実施形態において、その反射が十分な一貫性を有すると決定される全ての(または、少なくともいくつかの)一時的な音響反射物は、単一の場所において一致するように計算的にシフトされ得、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号に関連付けられた位相が、決定されることができる。加えて、シフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号の各々からもたらされる一致場所における音響出力/温度増加が、(例えば、一貫性関数を使用して)決定されることができる。それに基づいて、反射信号を測定するトランスデューサ要素に関連付けられた位相は、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号に関連付けられた位相の平均または加重平均として計算されることができ、一致場所における温度増加は、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号の位相調節からもたらされる温度増加の平均または加重平均として推定されることができる。
種々の実施形態において、1つ以上の超音波パラメータ値(例えば、音響出力レベル、超音波周波数、または音響エネルギーレベル)と標的における結果として生じるピーク出力/温度変化との間の関係が、超音波手技に先立って、物理モデルを使用して計算的に確立されるか、または、経験的に決定される。関係および各超音波処理場所における予測されたピーク出力/温度変化に基づいて、標的におけるピーク出力/温度変化を補償するために要求される超音波パラメータ値の調節が、決定されることができる。続けて、トランスデューサ要素は、標的/非標的組織の過熱を回避しながら、超音波処理場所において最適な焦点を発生させるために、調節された位相、出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベルを用いて動作させられることができる。一実施形態において、超音波パラメータ値は、標的におけるピーク出力/温度変化の予測された変化が、最大許容可能変化(例えば、1秒あたり3℃)を超えるとき、または予測された変化が、標的におけるピーク出力/温度に標的値(例えば、60℃)を超えさせるときのみ調節される。
故に、一側面では、本発明は、超音波トランスデューサを集束させるためのシステムに関する。種々の実施形態において、システムは、一連の超音波処理を1つ以上の標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサと、(a)トランスデューサに、標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定させ、(b)反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定し、(c)到達されていない場合、(i)トランスデューサに、標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定させ、(ii)少なくとも部分的に反射信号の第2の組に基づいて、標的領域における超音波焦点を改良するように、トランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられたパラメータ値(例えば、位相または振幅)を調節するように構成されているコントローラとを含む。一実装では、集束イベントは、標的領域に近接して、または標的領域に位置している1つ以上の一時的な音響反射物によって反射される反射信号である。
コントローラは、少なくとも部分的に反射信号の第1の組に関連付けられたパラメータ(例えば、位相または振幅)の変化に基づいて、集束イベントを決定するようにさらに構成され得る。加えて、コントローラは、少なくとも部分的に反射信号の第1の組に基づいて、標的領域における音響場を計算的に再構築し、少なくとも部分的に再構築された音響場に基づいて、集束イベントを識別するようにさらに構成され得る。一実施形態において、集束イベントは、再構築された音響場が、標的領域において収束させられているときのみ識別される。いくつかの実施形態において、コントローラは、少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、反射信号の第2の組を選択し、少なくとも部分的に反射信号の選択された第2の組に基づいて、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を決定するようにさらに構成される。加えて、コントローラは、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節することに先立って、(i)集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(ii)到達されていない場合、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されるまで、トランスデューサに、標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理の反射信号の第2の組を測定させることとを繰り返すようにさらに構成され得る。コントローラは、少なくとも部分的に調節された音響出力に基づいて、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節するようにさらに構成され得る。
種々の実施形態において、システムは、標的領域に近接して、または標的領域に一時的な音響反射物を導入するための投与デバイスをさらに含み、反射信号の第1および/または第2の組は、一時的な音響反射物からのものである。投与デバイスは、自動投与デバイスまたは手動投与デバイスであり得る。加えて、コントローラは、アーチファクトが反射信号の第1および/または第2の組において存在するかどうかを決定し、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されておらず、アーチファクトが反射信号の第1および/または第2の組において提示されていると決定すると、投与デバイスに、一時的な音響反射物に関連付けられたパラメータ(例えば、濃度、サイズ、および/または薬品タイプ)を調節させるようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態において、コントローラは、トランスデューサに、第2の超音波処理を発生させることに先立って、アーチファクトが反射信号の第1の組において存在するかどうかを決定するようにさらに構成される。一実施形態において、コントローラは、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されておらず、アーチファクトが反射信号の第1および/または第2の組において提示されていると決定すると、音響反射物の濃度を増加させるようにさらに構成される。
コントローラは、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節することに先立って、反射信号の第2の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定し、第2の超音波処理に関連付けられた調節された音響出力が標的出力レベルより下かどうかを決定し、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されており、第2の超音波処理に関連付けられた調節された音響出力が標的出力レベルより下であることを決定すると、投与デバイスに、一時的な音響反射物の濃度を減少させるようにさらに構成され得る。加えて、コントローラは、トランスデューサに、標的領域に近接して、または標的領域に一時的な音響反射物を作成するための音響エネルギーを発生させるようにさらに構成され得、反射信号の第1および/または第2の組は、一時的な音響反射物からのものである。コントローラは、トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに、反射信号の第1および/または第2の組を測定させるようにさらに構成され得る。加えて、または代替として、システムは、反射信号の第1および/または第2の組を測定するための音響信号検出器をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、コントローラは、(e)パラメータ値の調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化を予測し、(f)予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定し、(g)少なくとも部分的にステップ(d)において決定されたパラメータ値およびステップ(f)において決定された出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルに基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにするようにさらに構成される。
別の側面では、本発明は、複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサを集束させる方法に関する。種々の実施形態において、方法は、(a)1つ以上の標的領域への第1の超音波処理を発生させ、第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、(b)反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(c)到達されていない場合、(i)標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、(ii)少なくとも部分的に反射信号の第2の組に基づいて、少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良するように、トランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられたパラメータ値(例えば、位相または振幅)を調節することとを含む。一実装では、集束イベントは、標的領域に近接して、または標的領域に位置している1つ以上の一時的な音響反射物によって反射される反射信号である。
方法は、少なくとも部分的に反射信号の第1の組に関連付けられたパラメータ(例えば、位相または振幅)の変化に基づいて、集束イベントを決定することをさらに含み得る。加えて、方法は、少なくとも部分的に反射信号の第1の組に基づいて、標的領域における音響場を計算的に再構築することと、少なくとも部分的に再構築された音響場に基づいて、集束イベントを識別することとをさらに含み得る。一実施形態において、集束イベントは、再構築された音響場が標的領域において収束させられているときのみ識別される。いくつかの実施形態において、方法は、少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、反射信号の第2の組を選択することと、少なくとも部分的に反射信号の選択された第2の組に基づいて、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を決定することとをさらに含む。加えて、方法は、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節することに先立って、(i)集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(ii)到達されていない場合、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されるまで、トランスデューサに、標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理の反射信号の第2の組を測定させることとを繰り返すことをさらに含み得る。方法は、少なくとも部分的に調節された音響出力に基づいて、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節することをさらに含み得る。
種々の実施形態において、方法は、標的領域に近接して、または標的領域に一時的な音響反射物を導入することをさらに含み、反射信号の第1および/または第2の組は、一時的な音響反射物からのものである。加えて、方法は、アーチファクトが反射信号の第1および/または第2の組において存在するかどうかを決定することと、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されておらず、アーチファクトが反射信号の第1および/または第2の組において提示されると決定すると、投与デバイスに、一時的な音響反射物に関連付けられたパラメータ(例えば、濃度、サイズ、および/または薬品タイプ)を調節させることとをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、第2の超音波処理を発生させることに先立って、アーチファクトが反射信号の第1の組において存在することが、決定される。一実施形態において、方法は、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されておらず、アーチファクトが反射信号の第1および/または第2の組において提示されると決定すると、音響反射物の濃度を増加させることをさらに含む。
方法は、トランスデューサ要素に関連付けられたパラメータ値を調節することに先立って、反射信号の第2の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、第2の超音波処理に関連付けられた調節された音響出力が標的出力レベルより下かどうかを決定することと、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されており、第2の超音波処理に関連付けられた調節された音響出力が標的出力レベルより下であることを決定すると、一時的な音響反射物の濃度を減少させることとをさらに含み得る。加えて、方法は、標的領域に近接して、または標的領域に一時的な音響反射物を作成するための音響エネルギーを発生させることをさらに含み得、反射信号の第1および/または第2の組は、一時的な音響反射物からのものである。方法は、(e)パラメータ値の調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、(f)予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定することと、(g)少なくとも部分的にステップ(d)において決定されたパラメータ値およびステップ(f)において決定された出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルに基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにするすることとをさらに含み得る。
本発明の別の側面は、音響エネルギーを印加するためのシステムに関する。種々の実施形態において、システムは、一連の超音波処理を1つ以上の標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサと、標的領域において焦点を発生させるために調節されるべきトランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定し、位相値の調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化(例えば、温度変化、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、および/またはスポット形状変化)を予測し、予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定し、(ii)少なくとも部分的に決定された位相値、出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルに基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにするように構成されているコントローラとを含む。一実装では、コントローラは、少なくとも部分的に超音波トランスデューサと標的領域との間に位置する介在組織からもたらされる組織収差に基づいて、療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成される。
コントローラは、(i)標的領域における変化と(ii)トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルとの間の関係を確立するようにさらに構成され得る。関係は、経験的に、または物理モデルを使用して確立され得る。加えて、システムは、標的領域に近接して、または標的領域に位置している一時的な音響反射物をさらに含み得る。コントローラは、トランスデューサに、標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、一時的な音響反射物からの第1の超音波処理の反射信号を測定し、少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、測定された反射信号を選択し、少なくとも部分的に選択された反射信号に基づいて、トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定するようにさらに構成され得る。代替として、コントローラは、トランスデューサに、標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、一時的な音響反射物からの第1の超音波処理の反射信号を測定し、少なくとも部分的に測定された反射信号に基づいて、標的領域における音響場を計算的に再構築し、少なくとも部分的に再構築された音響場に基づいて、測定された反射信号を選択し、少なくとも部分的に選択された反射信号に基づいて、トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定するようにさらに構成され得る。
種々の実施形態において、システムは、各々が標的領域のうちの1つに近接して、または標的領域に位置している複数の一時的な音響反射物をさらに含み、コントローラは、一時的な音響反射物の各々への複数の超音波処理を順次発生させ、それからの反射信号を測定し、少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、一時的な音響反射物からの複数の超音波処理に関連付けられた反射信号を選択するようにさらに構成される。加えて、コントローラは、少なくとも部分的に標的領域のうちの第1のものからの選択された反射信号の第1の組に基づいて、位相値を決定し、少なくとも部分的に標的領域のうちの第2のものからの選択された反射信号の第2の組に基づいて、トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた第2の位相値を決定するようにさらに構成され得る。一実施形態において、コントローラは、少なくとも部分的に決定された位相値、第2の位相値、および予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、第2の位相値の調節からもたらされる標的領域のうちの第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態において、システムは、決定された位相値の調節に起因する標的領域のうちの第1のものにおける療法上の変化または音響変化を測定するための測定システムをさらに含む。コントローラは、少なくとも部分的に決定された位相値、第2の位相値、および標的領域のうちの第1のものにおける測定された療法上の変化または音響変化に基づいて、第2の位相値の調節からもたらされる標的領域のうちの第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成される。加えて、コントローラは、一時的な音響反射物のうちの第1のものの場所を計算的にシフトさせ、一時的な音響反射物のうちの第2のものの場所と一致させ、一時的な音響反射物のうちの第1のもののシフトされた場所からの反射信号に関連付けられた更新された位相値を計算的に決定し、少なくとも部分的に決定された位相値、更新された位相値、および予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、更新された位相値および決定された位相値の調節からもたらされる一致場所における療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成され得る。
種々の実施形態において、システムは、標的領域および/またはトランスデューサと標的領域との間に位置している非標的領域の画像を入手するために、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイス等の撮像システムをさらに含む。コントローラは、少なくとも部分的に入手された画像に基づいて、トランスデューサに対する標的領域の空間構成および標的領域および非標的領域に関連付けられた組織特性を決定するようにさらに構成され得る。一実装では、コントローラは、(i)標的領域における療法上の変化または音響変化を予測する、および/または、(ii)少なくとも部分的に位相値、トランスデューサに対する標的領域の空間構成こと、および/または、標的領域および非標的領域に関連付けられた組織特性に基づいて、出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定することを行うための物理モデルを実装するようにさらに構成される。
また別の側面では、本発明は、複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサから1つ以上の標的領域に音響エネルギーを印加する方法に関する。種々の実施形態において、方法は、(a)標的領域において超音波焦点を発生させるために調節されるべきトランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することと、(b)位相値の調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化(例えば、温度変化、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、および/またはスポット形状変化)を予測することと、(c)予測された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定し、(ii)少なくとも部分的に決定された位相値、出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルに基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにすることとを含む。一実装では、療法上の変化または音響変化は、少なくとも部分的に超音波トランスデューサと標的領域との間に位置する介在組織からもたらされる組織収差に基づいて予測される。加えて、ステップ(c)において決定された出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルは、予測された療法上の変化または音響変化を標的または最大許容可能療法上の変化または音響変化を超えない値まで低減させ得る。
方法は、(i)標的領域における変化と、(ii)トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルとの間の関係を確立することとをさらに含み得る。関係は、経験的に、または物理モデルを使用して確立され得る。加えて、方法はさらに、標的領域に近接して、または標的領域に一時的な音響反射物を導入することと、標的領域への第1の超音波処理を発生させることと、一時的な音響反射物からの第1の超音波処理の反射信号を測定することと、少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、測定された反射信号を選択することと、少なくとも部分的に選択された反射信号に基づいて、トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することとを含み得る。代替として、方法は、標的領域に近接して、または標的領域に一時的な音響反射物を導入することと、標的領域への第1の超音波処理を発生させることと、一時的な音響反射物からの第1の超音波処理の反射信号を測定することと、少なくとも部分的に測定された反射信号に基づいて、標的領域における音響場を計算的に再構築することと、少なくとも部分的に再構築された音響場に基づいて、測定された反射信号を選択することと、少なくとも部分的に選択された反射信号に基づいて、トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することとをさらに含み得る。
種々の実施形態において、方法は、複数の標的領域に近接して、または標的領域に位置している1つ以上の一時的な音響反射物への複数の超音波処理を順次発生させ、それらからの反射信号を測定することと、少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、一時的な音響反射物からの複数の超音波処理に関連付けられた反射信号を選択することとをさらに含む。加えて、方法は、少なくとも部分的に標的領域のうちの第1のものからの選択された反射信号の第1の組に基づいて、ステップ(a)において位相値を決定することと、少なくとも部分的に標的領域のうちの第2のものからの選択された反射信号の第2の組に基づいて、トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた第2の位相値を決定することとをさらに含み得る。
一実施形態において、方法は、少なくとも部分的に決定された位相値、第2の位相値、および予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、第2の位相値の調節からもたらされる標的領域のうちの第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測することをさらに含む。方法は、決定された位相値の調節に起因する標的領域のうちの第1のものにおける療法上の変化または音響変化を測定することをさらに含み得る。一実装では、方法は、少なくとも部分的に決定された位相値、第2の位相値、および標的領域のうちの第1のものにおける測定された療法上の変化または音響変化に基づいて、第2の位相値の調節からもたらされる標的領域のうちの第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、一時的な音響反射物のうちの第1のものの場所を計算的にシフトさせ、一時的な音響反射物のうちの第2のものの場所と一致させることと、一時的な音響反射物のうちの第1のもののシフトされた場所からの反射信号に関連付けられた更新された位相値を計算的に決定することと、少なくとも部分的に決定された位相値、更新された位相値、および予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、更新された位相値および決定された位相値の調節からもたらされる一致場所における療法上の変化または音響変化を予測することとをさらに含む。
方法は、標的領域および/またはトランスデューサと標的領域との間に位置している非標的領域の画像を入手することをさらに含み得る。加えて、方法は、少なくとも部分的に入手された画像に基づいて、トランスデューサに対する標的領域の空間構成および標的領域および非標的領域に関連付けられた組織特性を決定することをさらに含み得る。一実装では、方法は、(i)標的領域における療法および/または音響変化を予測すること、および/または、(ii)少なくとも部分的に位相値、トランスデューサに対する標的領域の空間構成、および/または標的領域および非標的領域に関連付けられた組織特性に基づいて、出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定することを行うための物理モデルを実装することをさらに含む。
本発明のなおも別の側面は、音響エネルギーを印加するためのシステムに関する。種々の実施形態において、システムは、複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサと、撮像装置と、(a)超音波トランスデューサおよび1つ以上の標的領域に関連付けられた複数の治療パラメータを規定する治療プロファイルをデータ投入し、(b)撮像装置に、新しい標的領域および/またはトランスデューサと新しい標的領域との間に位置している介在組織の画像を入手させ、(c)少なくとも部分的に入手された画像に基づいて、新しい標的領域に関連付けられた新しい治療パラメータを決定し、(d)決定された新しい治療パラメータに最良に合致する治療プロファイルにおける治療パラメータを識別し、(e)少なくとも部分的に識別された最良に合致する治療パラメータに基づいて、(i)新しい標的領域において最適な焦点を発生させるためのトランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられた位相値の調節と、(ii)位相値の調節からもたらされる新しい標的領域における療法上の変化または音響変化とを決定し、(f)決定された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられた出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を決定し、少なくとも部分的にステップ(e)において決定された位相値の調節および出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベルの決定された調節に基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにするように構成されているコントローラとを含む。
治療パラメータは、(i)トランスデューサ要素の幾何学形状および標的領域に対するそれらの場所および向き、(ii)標的領域および介在組織の組織特性(例えば、場所、厚さ、密度、または物質特性)、(iii)標的領域において最適な焦点を発生させるためのトランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた位相値の調節、(iv)位相値調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化、および/または、(v)療法上の変化または音響変化を低減させるためのトランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を含み得る。加えて、コントローラは、ステップ(iii)における位相値の調節、ステップ(iv)における標的領域における療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を経験的に決定するようにさらに構成され得る。一実施形態において、コントローラは、少なくとも部分的にトランスデューサ要素の幾何学形状および標的領域に対するそれらの場所および向きと、標的領域および介在組織の組織特性とに基づいて、ステップ(iii)における位相値の調節、ステップ(iv)における標的領域における療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を決定するための物理モデルを実装するようにさらに構成される。
別の側面では、本発明は、複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサを利用して、音響エネルギーを印加する方法に関する。種々の実施形態において、方法は、(a)超音波トランスデューサおよび1つ以上の標的領域に関連付けられた複数の治療パラメータを規定する治療プロファイルをデータ投入することと、(b)新しい標的領域および/またはトランスデューサと新しい標的領域との間に位置している介在組織の画像を入手することと、(c)少なくとも部分的に入手された画像に基づいて、新しい標的領域に関連付けられた新しい治療パラメータを決定することと、(d)決定された新しい治療パラメータに最良に合致する治療プロファイルにおける治療パラメータを識別することと、(e)少なくとも部分的に識別された最良に合致する治療パラメータに基づいて、(i)新しい標的領域において最適な焦点を発生させるためのトランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられた位相値の調節と、(ii)位相値の調節からもたらされる新しい標的領域における療法上の変化または音響変化を決定することと、(f)決定された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられた出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(e)において決定された位相値の調節および出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベルの決定された調節に基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにすることとを含む。
治療パラメータは、(i)トランスデューサ要素の幾何学形状および標的領域に対するそれらの場所および向き、(ii)標的領域および介在組織の組織特性(例えば、場所、厚さ、密度、または物質特性)、(iii)標的領域において最適な焦点を発生させるためのトランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた位相値の調節、(iv)位相値調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化、および/または、(v)療法上の変化または音響変化を低減させるためのトランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を含み得る。加えて、方法は、ステップ(iii)における位相値の調節、ステップ(iv)における標的領域における療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を経験的に決定することをさらに含み得る。一実施形態において、方法は、少なくとも部分的にトランスデューサ要素の幾何学形状、および標的領域に対するそれらの場所および向きと、標的領域および介在組織の組織特性とに基づいて、ステップ(iii)における位相値の調節、ステップ(iv)における標的領域における療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節を決定するための物理モデルを実装することをさらに含む。
なおも別の側面では、本発明は、超音波トランスデューサを集束させるためのシステムに関する。種々の実施形態において、システムは、一連の超音波処理を1つ以上の標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサと、(a)トランスデューサに、標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定させ、(b)反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定し、(c)到達されていない場合、トランスデューサに、標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定させ、(d)少なくとも部分的に反射信号の第2の組に基づいて、標的領域における超音波焦点を改良するために、トランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられた位相値を調節し、(e)パラメータ値の調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化を予測し、(f)予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定し、(ii)少なくとも部分的に決定されたパラメータ値、出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルに基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにするように構成されているコントローラとを含む。
別の側面では、本発明は、複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサを集束させる方法に関する。種々の実施形態において、方法は、(a)1つ以上の標的領域への第1の超音波処理を発生させ、第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、(b)反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(c)到達されていない場合、標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、(d)少なくとも部分的に反射信号の第2の組に基づいて、標的領域における超音波焦点を改良するように、トランスデューサ要素のうちの1つ以上のものに関連付けられたパラメータ値を調節することと、(e)パラメータ値の調節からもたらされる標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、(f)予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または標的領域における療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/またはトランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルを決定し、(ii)少なくとも部分的に決定されたパラメータ値、出力レベル、超音波周波数、および/またはエネルギーレベルに基づいて、超音波トランスデューサをアクティブにすることとを含む。
本明細書で使用される場合、用語「実質的に」は、±10%を意味し、いくつかの実施形態において、±5%を意味する。本明細書全体を通した「一実施例(one example)」、「ある実施例(an example)」、「一実施形態(one embodiment)」、または「ある実施形態(an embodiment)」の言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本技術の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した種々の箇所における語句「一実施例では(in one example)」、「ある実施例では(in an example)」、「一実施形態(one embodiment)」、または「ある実施形態(an embodiment)」の表出は、必ずしも全てが同一の実施例を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、ルーチン、ステップ、または特性は、技術の1つ以上の例において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。本明細書に提供される見出しは、便宜上のためだけのものであり、請求される技術の範囲または意味を限定または解釈することを意図していない。
図面では、同様の参照文字は、概して、異なる図全体を通して同一の部分を指す。また、図面は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、概して、本発明の原理を図示することに重点が置かれている。以下の説明では、本発明の種々の実施形態が、以下の図面を参照して説明される。
図1は、種々の実施形態による、例示的超音波システムを図式的に描写する。
図2Aは、種々の実施形態による、1つ以上の標的領域に近接して位置する1つ以上の一時的な音響反射物を描写する。
図2Bは、種々の実施形態による、標的領域に近接する複数の場所への超音波処理の印加を描写する。
図3Aは、種々の実施形態による、一時的な反射物から測定された反射信号および測定された反射信号に基づいて決定された差分信号を描写する。
図3Bは、種々の実施形態による、測定された反射信号の差分信号に関連付けられた最大振幅を図式的に描写する。
図4Aおよび4Bは、それぞれ、種々の実施形態による、超音波処理場所において計算的に再構築された、限られた音響場および限られていない音響場を図示する。
図5は、種々の実施形態による、印加された超音波処理の音響出力と反射信号の変化との間の関係を図式的に描写する。
図6は、種々の実施形態による、標的領域に超音波ビームを自動的に集束させるためのアプローチを図示するフローチャートである。
図7Aは、種々の実施形態による、一時的な反射物から測定された反射信号を図式的に図示する。
図7Bは、種々の実施形態による、1つの一時的な音響反射物の場所を計算的にシフトさせ、別の一時的な音響反射物の場所と一致させることを図式的に描写する。
図8は、種々の実施形態による、印加された超音波処理の音響出力レベルと標的領域における結果として生じる温度変化との間の関係を図式的に描写する。
図9A-9Cは、種々の実施形態による、集束特性の最適化/改良からもたらされる超音波焦点の温度またはピーク出力の変化を予測し、それに基づいて、標的および/または非標的組織の過熱を回避するように、1つ以上の超音波パラメータを調節するためのアプローチを図示するフローチャートである。 図9A-9Cは、種々の実施形態による、集束特性の最適化/改良からもたらされる超音波焦点の温度またはピーク出力の変化を予測し、それに基づいて、標的および/または非標的組織の過熱を回避するように、1つ以上の超音波パラメータを調節するためのアプローチを図示するフローチャートである。 図9A-9Cは、種々の実施形態による、集束特性の最適化/改良からもたらされる超音波焦点の温度またはピーク出力の変化を予測し、それに基づいて、標的および/または非標的組織の過熱を回避するように、1つ以上の超音波パラメータを調節するためのアプローチを図示するフローチャートである。
図1は、頭蓋骨を通して患者の脳内の標的領域101上に超音波ビームを集束させるための例示的超音波システム100を図示する。しかしながら、当業者は、本明細書に説明される超音波システム100が、人体の任意の部分に印加され得ることを理解するであろう。種々の実施形態において、システム100は、トランスデューサ要素104の位相アレイ102と、位相アレイ102を駆動するビーム形成器106と、ビーム形成器106と通信するコントローラ108と、入力電子信号をビーム形成器106に提供する周波数発生器110とを含む。
アレイ102は、頭蓋骨または頭蓋骨以外の身体部分の表面上での設置のために好適な湾曲(例えば、球状または放物線状)形状を有し得るか、または、1つ以上の平面の区分または別様に成形された区分を含み得る。その寸法は、用途に応じて、数ミリメートル~数十センチメートルに変動し得る。アレイ102のトランスデューサ要素104は、圧電セラミック要素であり得、シリコーンゴムまたは要素104間の機械的結合を減衰させるために好適な任意の他の材料内に搭載され得る。圧電複合材料、または概して、電気エネルギーを音響エネルギーに変換することが可能な任意の材料も、使用され得る。トランスデューサ要素104への最大電力伝達を確実にするために、要素104は、入力コネクタインピーダンスに合致する50Ωにおける電気共振のために構成され得る。
トランスデューサアレイ102は、ビーム形成器106に結合され、ビーム形成器106は、個々のトランスデューサ要素104を駆動し、それによって、それらは、集束超音波ビームまたは場を集合的に生成する。n個のトランスデューサ要素に関して、ビーム形成器106は、n個の駆動回路を含み、各回路は、増幅器118と、位相遅延回路120とを含むか、または、それらから成り得、各駆動回路は、トランスデューサ要素104のうちの1つを駆動する。ビーム形成器106は、典型的に、0.1MHz~10MHzの範囲内の無線周波数(RF)入力信号を例えば、Stanford Research Systemsから入手可能なModel DS345発生器であり得る周波数発生器110から受信する。入力信号は、ビーム形成器106のn個の増幅器118および遅延回路120のためにn個のチャネルに分割され得る。いくつかの実施形態において、周波数発生器110は、ビーム形成器106と統合される。無線周波数発生器110およびビーム形成器106は、トランスデューサアレイ102の個々のトランスデューサ要素104を同じ周波数であるが、異なる位相および/または異なる振幅において駆動するように構成される。
ビーム形成器106によって課される増幅または減衰定数α-αと、位相シフトa-aとは、不均質な組織(例えば、患者の頭蓋骨)を通して標的領域(例えば、患者の脳内の領域)上に超音波エネルギーを伝送および集束させる役割を果たす。増幅定数および/または位相シフトの調節を介して、集束帯の所望の形状および強度が、標的領域に生成され得る。
増幅定数および位相シフトは、コントローラ108を使用して計算され得、それは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、または、それらの任意の組み合わせを通してコンピュータ機能を提供し得る。例えば、コントローラ108は、トランスデューサ要素104の周波数、位相シフト、および/または増幅定数を決定するために、従来の様式で、過度の実験を伴わず、ソフトウェアを用いてプログラムされる汎用または専用デジタルデータプロセッサを利用し得る。ある実施形態において、コントローラ計算は、頭蓋骨の特性(例えば、構造、厚さ、密度等)および音響エネルギーの伝搬に対するそれらの効果についての情報に基づく。種々の実施形態において、そのような情報は、磁気共鳴撮像(MRI)デバイス、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイス等の撮像装置122から取得される。撮像装置122は、頭蓋骨の3次元画像を再構築するために好適な2次元画像の組を提供し得、厚さおよび密度が、3次元画像から推測され得;代替として、画像入手は、3次元であり得る。加えて、画像操作機能性は、撮像装置122において、コントローラ108において、または別個のデバイスにおいて実装され得る。
システム100は、本発明の範囲内の種々の方法において修正され得る。例えば、システムは、音響信号検出器(例えば、ハイドロホン)124をさらに含み得、音響信号検出器124は、伝送または反射された超音波を測定し、それが受信する信号をさらなる処理のためにコントローラ108に提供し得る。反射および伝送信号は、下でさらに説明されるように、位相シフトおよび/または増幅定数を決定するための代替または追加の源、またはビーム形成器106の位相および振幅調節のためのフィードバックも提供し得る。システム100は、患者の頭蓋骨に対してトランスデューサ要素104のアレイ102を配置するためのポジショナを含み得る。超音波療法を脳以外の身体部分に適用するために、トランスデューサアレイ102は、異なる形状(例えば、円筒形)をとり得る。いくつかの実施形態において、トランスデューサ要素104は、移動可能かつ回転可能に搭載され、集束特性を改良するために活用され得る機械的自由度を提供する。そのような移動可能トランスデューサは、コントローラ108のコンポーネントによって、または別個の機械的コントローラによって駆動され得る従来のアクチュエータによって調節され得る。
図2Aを参照すると、種々の実施形態において、1つ以上の一時的な反射物202が、超音波の自動焦点を促進するために、標的領域101に近接した(または、標的領域101における)1つ以上の超音波処理場所に近接して(例えば、5mm未満離れて)導入される。微小気泡202は、トランスデューサ要素104から標的領域101に音響エネルギーを印加することによって発生させられ得る。微小気泡202は、伝搬する超音波によって生成される負圧に起因して、または、加熱された液体が破裂し、それがガス/蒸気で充填されると、形成されることができる。ガスのそのカプセル化により、微小気泡202は、超音波の反射物としての機能を果たし、コヒーレントな無指向性信号204-208をトランスデューサ102に伝送し得、反射信号204-208は、下でさらに説明されるように、トランスデューサ要素104、および/または、それに関連付けられた音響信号検出器124によって実質的に同時に検出されることができる。反射信号の分析に基づいて、コントローラ108は、標的領域101における集束特性の情報を取得し、続けて、トランスデューサ要素104と標的101との間に位置する介在組織210によって引き起こされる収差を補償するように、トランスデューサ構成(例えば、位相シフトおよび/または振幅)を調節し、それによって、標的領域における集束特性を最適化(または、少なくとも改良)し得る。超音波を利用して微小気泡を発生させることへのアプローチが、例えば、米国特許公開第2019/0308038号(その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されており、音響ビームの集束特性を最適化/改良するために微小気泡を利用することへのアプローチが、例えば、PCT公開第WO 2020/128615号(その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
加えて、または代替として、音響反射物202は、患者の身体の中に静脈内に導入され得、一時的な反射物は、投与システム126を使用して、患者の中に全身的に注入されるか、または、標的領域101の中に局所的に注入され得る。例えば、一時的な反射物202は、1つ以上の微小気泡を含むか、または、それから成り得、1つ以上の微小気泡は、後に、気化し、微小気泡を形成する液体液滴の形態においてか、または、液体キャリア(例えば、従来の超音波造影剤)内に混入されるガス充填気泡として患者の脳の中に導入される。代替として、キャビテーション核形成のために好適な他の物質が、気泡の代わりに投与されることができる(例えば、https://www.springer.com/cda/content/document/cda_downloaddocument/9783642153426-c1.pdf?SGWID=0-0-45-998046-p174031757参照)。
典型的に、自動化投与システムが、コントローラ108または投与システムに関連付けられた専用コントローラによって動作させられ得る。例えば、反射信号の分析は、静脈内に導入される音響反射物の量を増加または減少させるように、および/または、微小気泡のタイプを調節するように、コントローラ108に投与デバイス126を動作させ得る。代替として、または加えて、反射信号の分析は、誘発されたキャビテーションを介して、循環する微小気泡または局所化される微小気泡の量を増加または減少させるように、コントローラ108にトランスデューサ102を動作させ得、増加させられた音響出力は、例えば、微小気泡の崩壊を引き起こすことによって、微小気泡の数を低減させ得る。代替として、投与システム126は、単純なシリンジ等の手動であり得る。手動投与の場合、反射信号の分析は、コントローラ108に静脈内に導入される音響反射物の量および/または微小気泡のタイプの調節を決定させ、この決定に基づいてトランスデューサ102を動作させ得る。好適な投与システムを使用して標的領域に音響反射物を提供するためのアプローチが、例えば、PCT公開第WO 2019/116095号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されている。
一実施形態において、
投与システム126は、比較的に低濃度(例えば、標準的撮像のための使用される濃度の5%)の微小気泡を標的101の中に導入し、それによって、音響反射は、(微小気泡の群と対照的に)単一の微小気泡等の点標的(例えば、超音波処理波長の4分の1のそれ未満のサイズを有する)から生じるように見える。これは、微小気泡の群からの反射信号が、複数の微小気泡からの低SNRおよび/または振動に起因して、インコヒーレントであり得、および/または、アーチファクトを示し得るからである;結果として、微小気泡の群からの反射信号の分析は、不正確であり得、それに基づくトランスデューサパラメータの調節は、介在組織によって引き起こされる収差を考慮するために不十分であり得る。加えて、微小気泡の群からの反射信号の分析は、計算的に高価であり、時間がかかり得る。一方、微小気泡濃度は、超音波とのかなりの相互作用を引き起こし、それによって、自動焦点手技を実施するための検出可能な反射を提供するために十分に高いことが好ましい。したがって、一実施形態において、自動焦点手技に先立って、標的領域に導入される初期微小気泡濃度は、最初に、前臨床研究、治療前手技に基づいて、および/または、公知の文献から経験的に事前決定される。その後、最適化アプローチが、下でさらに説明されるように、自動焦点手技を促進するために、超音波トランスデューサおよび/または微小気泡に関連付けられた最適な微小気泡濃度、音響出力、および/または他のパラメータを決定するために実施される。
例示的事例では、初期微小気泡濃度は、500mLの水で希釈される1.3ミリリットル(mL)の微小気泡懸濁液(例えば、DEFINITYから入手される)を含み、注入物は、次いで、1mL/分の点滴率で患者の身体の中に導入される。図2Bを参照すると、微小気泡202の導入後、コントローラ108は、標的領域101に近接する(例えば、5mm未満離れて)、または標的領域101における種々の超音波処理場所222-230において複数の焦点を順次発生させるようにトランスデューサ要素104のうちの少なくともいくつかをアクティブ化し得、各場所は、それに関連付けられた1つ以上の一時的な反射物202を有し得る。例えば、トランスデューサ要素104は、第1の超音波処理場所222への1つ以上の一連の超音波処理を発生させ、それに近接して位置する一時的な反射物232からの反射を測定し得る。続けて、トランスデューサ要素104は、第2の超音波処理場所224への別の1つ以上の一連の超音波処理を発生させ、それに関連付けられた一時的な反射物234からの反射を測定し得る。このプロセスは、標的101に近接する超音波処理場所の全て(または、少なくともいくつか)からの所望の数の反射信号(例えば、少なくとも10個)が測定されるまで、継続し得る。
種々の実施形態において、超音波処理場所222-230は、撮像装置122および/または超音波トランスデューサ102によって入手された画像に基づいて決定される。例えば、撮像装置122は、標的および/または非標的領域の画像を入手し得、超音波トランスデューサ102は、それらからの反射信号に基づいて、標的/非標的領域における一時的な反射物202の画像を入手し得る。標的/非標的領域およびそれらに関連付けられた一時的な反射物の入手された画像に基づいて、コントローラ108は、標的領域の近傍にある(例えば、5mm未満離れて)、および/または標的領域における、それに近接する(例えば、5mm未満離れて)1つ以上の一時的な反射物を有する超音波処理場所222-230を選択し得る。それらからの反射信号を使用して一時的な反射物の画像を入手することへのアプローチが、例えば、米国特許出願第62/949,597号(2019年12月18日に出願された)(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
種々の実施形態において、超音波処理は、最初に、低音響出力において(例えば、2~50ワットの範囲内で)伝送され、組織および微小気泡からの反射が、次いで、下でさらに説明されるように、測定および分析される。典型的に、低出力伝送からもたらされる反射信号は、互いにあまり異ならないこともある。故に、一実施形態において、伝送される超音波処理の音響出力は、2つの連続する測定間で反射信号に関連付けられたパラメータ(例えば、振幅、位相等)のかなりの変化が存在するまで、徐々に増加させられる。例えば、図3Aは、トランスデューサ要素Eによって測定される第1の超音波処理場所222からの5つの反射信号312-320を図示する。反射信号を受信すると、コントローラ108は、(背景反射物と対照的に)一時的な音響反射物232から反射信号を取得するための初期信号処理アプローチを実装し得る。一実施形態において、コントローラ108は、最初に、反射信号314、312の間の差異(例えば、信号314から信号312を減算することによって取得される)を表す差分信号322、反射信号314、316の間の差異を表す差分信号324、反射信号316、318の間の差異を表す差分信号326、および反射信号318、320の間の差異を表す差分信号328を計算する。この例では、信号312、314、318、および320は、本質的に、背景信号であり、信号316は、一時的な信号および背景信号からの反射の組み合わせである。したがって、差分信号324および326は、一時的な反射物232からのほぼ純粋な反射信号である。反射信号が、それらが受信されると(すなわち、後続の信号または信号の組を待つことなく)、分析され得ることを理解されたい。
図3Bを参照すると、続けて、コントローラ108は、差分信号322、324、326、328に関連付けられた最大振幅の値を比較し得る。描写されるように、信号322、324の間の振幅の大きい変化(例えば、50%を上回るものまたは100%)が存在するので、信号324は、第1の超音波処理場所222における集束特性を決定するために選択されることができる。本明細書で使用される場合、信号324は、「集束イベント」と称され、集束イベントを発生させ始める伝送される波の音響出力は、第1の閾値出力Pと称される。
いくつかの実施形態において、集束イベントは、超音波処理場所における音響場に基づいて識別または選択される。例えば、再び図2Bを参照すると、コントローラは、超音波処理場所に近接する一時的な反射物232からの測定された反射信号に基づいて、超音波処理場所222における音響場を計算的に再構築し得る。図4Aを参照すると、一実施形態において、再構築された音響場が、限られている(例えば、10mm、またはいくつかの実施形態において、20mm未満の体積に及ぶ)とき、再構築された限られた音響場が基づく反射信号は、集束イベントとして識別される。図4Bを参照すると、再構築された音響場が、限られていない(例えば、50mm、またはいくつかの実施形態において、80mm未満の体積に及ぶ)とき、測定された信号は、破棄され得る。代替として、または加えて、コントローラ108は、標的/非標的領域における組織収差の情報に基づいて、音響場を計算的に再構築し得る。組織収差に基づいて音響場を計算的に再構築するためのアプローチが、例えば、米国特許出願第62/949,597号(2019年12月18日に出願された)および「Systems and Methods for Providing Tissue Information in an Anatomic Target Region Using Acoustic Reflectors」と題され、本明細書と同日付に出願されたPCT特許出願(その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
集束イベントの識別および選択は、有利なこととして、背景反射物と対照的に、一時的な反射物(例えば、微小気泡)からの反射信号が、さらなる分析のために選択されることを可能にし得る。これは、典型的に、背景反射物からの反射信号が、2つの連続する測定間で比較的に不変である一方、一時的な反射物202からの反射信号が、一時的な反射物が測定間隔の間に移動、発展、または放散するので、2つの連続する測定間で比較的に大きい変化を示し得るからである。したがって、比較的に小さい振幅変化を伴う差分信号は、背景反射物から生じる可能性が高く、対照的に、比較的に大きい振幅変化を有する反射信号は、一時的な反射物からのものである可能性がより高くあり得る。本明細書で使用される場合、用語「一時的な反射物」は、超音波処理中に時間とともに放散または発展する音響反射物(例えば、微小気泡)を指し、用語「背景反射物」は、超音波処理中にあまり放散または発展しない音響反射物(例えば、頭蓋骨)を指す。
加えて、信号選択アプローチが、単一の微小気泡からのものである反射信号を選択するために実装され得る。一実施形態において、信号選択アプローチは、それらの間の一貫性に基づいて、反射信号を選択する。例えば、反射信号は、反射信号に関連付けられた位相遅延(または進行時間)の一貫性関数の値が、最大化されるとき、または、所定の閾値(例えば、40%)を超えるとき、十分な一貫性を有すると見なされる。十分な一貫性を有する反射信号を使用することによって、複数の微小気泡からの低SNRおよび/または振動に起因して信号において示されるアーチファクトは、有利なこととして、排除され得(または、少なくとも低減させられ得)、これは、それによって、標的領域における集束特性についてのより正確な情報を提供する。加えて、反射信号を分析する計算複雑性は、著しく低減させられることができる。信号選択に関するさらなる詳細が、例えば、PCT公開第2020/128615号(その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
概して、印加される超音波処理の音響出力が大きいほど、標的領域において発生させられる集束イベントの数は、多くなるであろう。したがって、図5を参照すると、種々の実施形態において、最適化アプローチは、所望の正確度および信頼度を伴って超音波処理場所における集束特性を決定するために、十分な数(例えば、10個、またはいくつかの実施形態において、30個を上回る)または十分な発生率(例えば、1秒あたり1つのイベント、またはいくつかの実施形態において、1秒あたり10個を上回るイベント)の集束イベントが測定されるまで、より多くの集束イベントを引き起こすように超音波処理の音響出力を徐々に増加させることによって開始され、ある時点まで(例えば、微小気泡の非線形応答が起こる前)、より多くの測定は、より高い正確度をもたらす。十分な数(または十分な発生率)の集束イベントを発生させるための出力は、最適な出力Pと称され、自動焦点手技中、利用されることができる(すなわち、超音波は、決定された出力レベルPで伝送され、それによって、標的領域に近接するか、または、標的領域における超音波処理場所において微小気泡との十分な相互作用を引き起こす)。しかしながら、いくつかの状況では、十分な数または十分な発生率の集束イベントが検出されることに先立って、音響出力は、微小気泡の非線形応答(およびそれによって、反射信号におけるアーチファクト)が検出される第2の閾値Pに到達していることもある。アーチファクトは、反射信号間の一貫性を著しく低減させ、それによって、標的領域における集束特性の不正確な決定を引き起こし得る。故に、アーチファクトが反射信号において存在すること、またはアーチファクトを有する反射信号の数が集束イベントの数を超えること(すなわち、一貫しない反射信号が十分に一貫する反射信号を数において超えること)と決定すると、最適化アプローチは、自動焦点性能を改良するために、伝送される波の音響出力と異なる別のパラメータを調節し得る。
例えば、患者の身体に導入される微小気泡濃度は、調節され得る(例えば、10%、またはいくつかの実施形態において、20%、それを増加させること)。印加される超音波処理は、次いで、再び低出力(例えば、7ワット)で開始され得、出力は、最適な出力Pに到達するまで、徐々に増加させられ得る。再び、音響出力が、十分な数の集束イベントが検出される前、第2の閾値Pに到達する場合、微小気泡濃度は、さらに増加させられ得る。これらのプロセスは、音響出力が第2の閾値Pに到達する前、十分な数の集束イベントが検出されるまで、交互かつ反復的に実施され得る。
逆に、他の状況では、初期または調節された微小気泡濃度は、音響出力が依然として低い(例えば、8ワット未満)とき、多すぎる集束イベント(例えば、50個より多い、またはいくつかの実施形態において、80個より多い)をもたらし得、それは、多すぎる微小気泡が超音波処理場所において存在することを示し、反射信号を分析する計算複雑性を増加させ、および/または微小気泡を浪費する。故に、微小気泡濃度は、(例えば、5%、またはいくつかの実施形態において、10%だけ)低減させられ得、超音波処理は、再び、低出力(例えば、7ワット)において伝送され、出力は、自動焦点を実施するために最適な音響出力Pに到達するまで、徐々に増加させられ得る。これらのプロセスも、十分に大きい(例えば、10ワット)音響出力Pにおいて十分な量(または十分な発生率)の検出可能な集束イベントを提供するために、最適な濃度の微小気泡が導入されるまで、交互かつ反復的に実施され得る。
超音波集束手技を促進するための最適な音響出力および/または微小気泡濃度を決定するための上で説明される最適化アプローチが、例示的にすぎず、自動焦点手技を実施するための超音波および微小気泡に関連付けられた任意のパラメータの値を最適化することに対する任意の好適なアプローチが、使用され得、全てのそのようなアプローチが、したがって、本発明の範囲内であることに留意されたい。例えば、最適化アプローチは、標的領域における集束特性を決定するために十分な量(または十分な発生率)の集束イベントを発生させるために、超音波処理の伝送パターン、薬品タイプ、および/または微小気泡のサイズを調節し得る。
最適な音響出力および/または最適な微小気泡濃度が決定された後、種々の実施形態において、超音波自動焦点手技は、決定された濃度において微小気泡を導入し、決定された最適な音響出力Pを有する超音波処理を標的領域に近接した、または、標的領域における超音波処理場所における微小気泡に伝送するようにトランスデューサ102をアクティブにすることによって開始されることができる。微小気泡からの反射が、次いで、例えば、音響信号検出器124を使用して測定されることができる。加えて、または代替として、トランスデューサ要素104は、伝送能力および検出能力の両方を保有し得る。したがって、トランスデューサ要素104のうちの少なくともいくつかは、標的領域から反射された音響信号を測定するように構成され得る。反射信号を検出するためのトランスデューサ要素104を構成することへのアプローチが、例えば、PCT公開第WO 2019/234497号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
測定された信号は、反射に関連付けられた振幅および/または位相等の情報を取得するためにコントローラ108に提供され得、これらは、トランスデューサ要素104からの伝送された超音波に関連付けられた振幅および/または位相と比較され得る。それらの間の偏差に基づいて、コントローラ108は、トランスデューサ要素104と標的101との間に位置する介在組織206によって引き起こされる収差を補償するように、トランスデューサパラメータ(例えば、位相シフトおよび/または振幅)を調節し、それによって、標的における集束特性を改良し得る。一実施形態において、組織収差を補償するための超音波パラメータの調節は、計算複雑性を低減させ、標的領域における集束特性の測定正確度を増加させるように、集束イベント(例えば、十分な一貫性を有する、または標的における限られた音響場に対応する反射信号)のみに基づいて決定される。標的領域において超音波ビームを自動集束させるためのアプローチが、例えば、PCT公開第WO 2018/020315号および第WO 2020/128615号(これらの出願の全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に提供されている。
図6は、1つ以上の一時的な反射物(例えば、1つ以上の微小気泡)を利用して、不均質な媒体を通して標的領域に超音波ビームを自動的に集束させるための例示的アプローチ600を図示する。第1のステップ602において、初期濃度を有する1つ以上の一時的な反射物(例えば、微小気泡)が、標的領域に近接するか、または、標的領域における1つ以上の超音波処理場所に近接して(例えば、5mm未満離れて)発生および/または導入される。初期微小気泡濃度は、例えば、前臨床研究、治療前手技に基づいて、および/または公知の文献から決定されることができる。第2のステップ604において、トランスデューサ要素104のうちの少なくともいくつかが、一連の低出力(例えば、7ワット)超音波処理を一時的な反射物に伝送するためにアクティブにされ、組織および/または一時的な反射物からの反射信号が、例えば、音響信号検出器124および/またはトランスデューサ要素104を使用して測定される。第3のステップ606において、コントローラ108は、(背景反射物と対照的に)一時的な音響反射物からの反射信号を取得するために、初期信号処理アプローチを実装し得る。一実施形態において、一時的な音響反射物からの反射信号は、2つの連続する測定における反射信号に関連付けられた振幅および/または位相間の差異に基づいて決定される。加えて、または代替として、信号選択アプローチが、反射信号間の一貫性に基づいて、単一の微小気泡からの反射信号を選択するために実装され得る(ステップ608)。例えば、反射信号に関連付けられた進行時間および/または位相遅延の一貫性関数が、定義され、反射信号は、一貫性関数の値が最大化されるときのみ、または所定の閾値(例えば、40%)を超えるときのみ、十分な一貫性を有すると見なされる。続けて、コントローラ108は、選択された反射信号に基づいて、十分な数(例えば、10個、またはいくつかの実施形態において、30個を上回る)または十分な発生率(1秒あたり1つのイベント、またはいくつかの実施形態において、1秒あたり10個を上回るイベント)の集束イベントが検出されるかどうかを決定し得る(ステップ610)。一実施形態において、集束イベントは、2つの測定間の選択された反射信号に関連付けられたパラメータ値(例えば、振幅、位相等)の比較に基づいて識別される。集束イベントは、パラメータ値の大きな(例えば、50%を上回る、または100%)変化が存在するときのみ生じる。代替として、集束イベントは、超音波処理場所における計算的に再構築された音響場に基づいて識別され得る。音響場再構築は、一時的な反射物からの測定された反射信号および/または標的/非標的領域における組織収差の情報に基づき得る。いくつかの実施形態において、コントローラ108が、十分な数または十分な発生率の集束イベントにまだ到達していないと決定するとき、コントローラは、音響反射物の非線形応答に対応する閾値出力に到達しているかどうかを決定する(ステップ612)。例えば、非線形応答は、反射信号において存在するアーチファクト、または集束イベントの数に対するアーチファクトを有する反射信号の数の比率に基づいて決定され得る。超音波処理の音響出力が、閾値に到達している場合、微小気泡濃度は、(例えば、5%、またはいくつかの実施形態において、10%だけ)増加させられ得る(ステップ614)。そうでなければ、印加される超音波処理の出力は、増加させられ得る(ステップ616)。種々の実施形態において、十分な数(または十分な発生率)の集束イベントが測定されるとき、コントローラ108は、音響出力が依然として低い(例えば、8ワット未満)とき、多すぎる集束イベント(例えば、50個より多い、またはいくつかの実施形態において、80個より多い)が生じている(または高すぎるイベント発生率が検出される)かどうかを決定する(ステップ618)。該当する場合、音響反射物の濃度は、(例えば、5%、またはいくつかの実施形態において、10%だけ)低減させられ得る(ステップ620)。そうでなければ、印加される超音波処理の出力は、最適な出力Pに到達するまで、徐々に増加させられ得る(ステップ622)。ステップ602-622は、最適な濃度の微小気泡および最適な音響出力が取得されるまで、反復的に実施され得る。その後、自動焦点手技が、決定された最適な音響出力および最適な濃度の音響反射物を使用して開始されることができる(ステップ624)。加えて、自動焦点手技中に測定された集束イベントに基づいて、超音波パラメータ(例えば、振幅および/または位相)は、組織収差を補償するために調節され、それによって、標的領域に近接するか、または、標的領域における各超音波処理場所における集束特性を最適化することができる(ステップ626)。
故に、種々の実施形態は、正確かつ信頼性のある超音波自動焦点手技を実施するために、超音波トランスデューサおよび/または音響反射物202に関連付けられた1つ以上のパラメータ(例えば、音響出力、微小気泡濃度等)の最適な値を決定するためのアプローチを提供する。最適化は、各患者に関して実施されることができるので、取得される最適な値は、患者特有であり得る。結果として、自動焦点手技は、患者特有介在組織からもたらされる収差を補償し、それによって、標的領域に音響エネルギーを集束させるための最適な誘導パラメータ(例えば、超音波振幅、位相)を取得するために使用され得る。
種々の実施形態において、最適な焦点が標的領域において作成された後、標的におけるピーク出力または堆積させられる音響エネルギーは、増加し、それによって、標的および/または非標的組織への望ましくない損傷を引き起こす。したがって、集束特性の改良に起因する標的におけるピーク出力/エネルギー増加を推定し、ピーク出力/エネルギー増加を補償するために超音波パラメータ(例えば、トランスデューサ要素によって印加される音響出力レベル)を調節することが、所望され得る。種々の実施形態において、標的101におけるピーク出力/エネルギー増加の推定は、標的101に近接する(例えば、5mm未満離れて)、または、それにおける種々の超音波処理場所から受信される十分に一貫する反射信号に基づく。例えば、図7Aは、それぞれ、標的101に近接するか、または、それにおける超音波処理場所R-Rに近接して(例えば、5mm未満離れて)位置する一時的な反射物712-718から受信される4つの十分に一貫する反射信号702-708を図示する。典型的に、超音波処理場所は、空間的に十分に近接する(例えば、2mm離れる)ため、例えば、トランスデューサ要素と超音波処理場所R-Rとの間に位置する介在組織の移動および/または変化からもたらされる収差における差異は、無視されることができる。一実施形態において、物理モデルおよび/または撮像装置122(または他の好適なデバイス)が、第1の超音波処理場所Rにおいて最適な焦点を発生させるために、トランスデューサ要素Eに関連付けられた位相調節φからもたらされる超音波処理場所Rにおける温度増加ΔTを予測および/または測定するために実装される。コントローラ108は、次いで、例えば、φに対して第2の超音波処理場所Rにおいて最適な焦点を発生させるための位相調節φを比較し、比較および超音波処理場所Rにおける予測/測定された温度増加ΔTに基づいて、超音波処理場所Rにおける温度増加ΔTを推定し得る。類似するアプローチが、それぞれ、超音波処理場所RおよびRにおける温度増加ΔTおよびΔTを推定するために使用されることができる。
いくつかの実施形態において、物理モデルは、以下の一貫性関数:
Figure 2023506897000002
を含み、
Figure 2023506897000003
式中、Wは、重み係数を表し、cは、標的エリアにおける平均音速を表し、ω=2πfであり、fは、反射信号702、704の周波数を表し、
Figure 2023506897000004
であり、
Figure 2023506897000005
は、i番目の一時的な反射物の幾何学的場所であり、各トランスデューサ要素に関して
Figure 2023506897000006
であり、
Figure 2023506897000007
および
Figure 2023506897000008
は、それぞれ、トランスデューサ要素Eと一時的な反射物712、714との間の距離を表す。温度増加ΔTおよびΔTは、それぞれ、十分に一貫する反射信号702、704に関連付けられた位相調節φおよびφに大いに相関するため、温度増加ΔTは、一貫性関数
Figure 2023506897000009
およびΔTを使用して推定され得る。
図7Bを参照すると、種々の実施形態において、コントローラ108は、2つの一貫する反射信号に関連付けられた2つの一時的な音響反射物のうちの1つ(例えば、反射物712)の場所を計算的にシフトさせ、他の一時的な音響反射物(例えば、反射物714)の場所と一致させる。加えて、コントローラ108は、反射物712のシフトされた場所からの反射信号702に関連付けられた位相調節φ’を計算的に決定することができる。さらに、上で説明されるように、物理モデルおよび/または撮像装置122は、反射信号204に関連付けられた位相の調節φからもたらされる超音波処理場所Rにおける温度増加ΔTを予測および/または測定し得る。再び、シフトされた反射信号702とシフトされていない反射信号704とに関連付けられた位相調節φ’とφとを比較することによって、および/または、超音波処理場所Rにおける予測/測定された温度増加ΔTおよび一貫性関数に基づいて、コントローラ108は、シフトされた反射信号702に関連付けられた位相の調節φ’からもたらされる超音波処理場所Rにおける温度増加ΔT’を推定し得る。いくつかの実施形態において、超音波処理場所Rにおける温度増加ΔT’は、シフトされた反射信号702およびシフトされてない反射信号702に関連付けられた位相調節φ’およびφ、予測された/測定された温度増加ΔT、および/または一貫性関数を比較することによって決定される。類似するアプローチが、音響反射物704の場所と一致するように、反射信号706、708に関連付けられた音響反射物716、718の場所をシフトさせることからもたらされる超音波処理場所Rにおける温度増加ΔT’およびΔT’を推定するために使用されることができる。種々の実施形態において、一致場所(例えば、反射物714に関連付けられた場所)において最適な焦点を発生させるためのトランスデューサ要素Eに関連付けられた位相調節は、次いで、一致場所におけるシフトされた反射信号702、706、708および/またはシフトされていない反射信号704に関連付けられた位相の平均または加重平均として計算されることができる。加えて、超音波処理場所Rにおける温度増加は、温度増加ΔT’、ΔT、ΔT’、およびΔT’の平均または加重平均として推定されることができる。
図8を参照すると、いくつかの実施形態において、超音波パラメータ(例えば、トランスデューサ要素104によって印加される音響出力レベル、超音波周波数、および/または音響エネルギーレベル)と標的(および/または超音波処理場所)における結果として生じる温度/ピーク出力変化との間の関係802が、超音波手技に先立って、確立され、データベース内に記憶されることができる。関係は、前臨床研究、治療前手技から、および/または公知の文献から経験的に取得され得る。例えば、関係は、生体外頭蓋骨を使用して実施された測定に基づいて、経験的にモデル化され得る。代替として、関係は、物理モデルを使用して計算的に決定され得る。例えば、過度の実験を伴わずに実装される従来の技法を使用して、物理モデルは、トランスデューサ要素104の幾何学形状および標的領域101に対するそれらの場所および向き、および要素104から伝送される超音波の出力レベルおよび位相についての情報に基づいて、集束特性(例えば、集束帯の形状、サイズ、場所、およびピーク音響出力)を予測し得る。加えて、物理モデルは、介在組織からもたらされる収差および/または超音波の印加に応じた標的101における温度を予測するために、ビーム経路に沿った標的組織および介在組織の物質特性(例えば、組織のエネルギー吸収または採用される周波数における音速)等のパラメータを含み得る。物質特性は、上で説明されるような撮像装置122および/または他の好適なデバイスを使用して収集され得る。例えば、入手された画像に基づいて、介在組織および標的組織の物質特性を特徴付ける組織モデルが、確立され得る。組織モデルは、介在および/または標的組織を表すボクセルに対応するセルの3Dテーブルの形態をとってもよく、セルは、その値がエネルギー吸収に関連する吸収係数等の組織の特性を表す属性を有する。ボクセルは、撮像装置122によって断層的に取得され、各ボクセルが表す組織のタイプは、従来の組織分析ソフトウェアによって自動的に決定されることができる。決定された組織タイプおよび組織パラメータのルックアップテーブル(例えば、組織のタイプ毎の吸収係数)を使用して、組織モデルのセルは、データ投入され得る。種々の組織のエネルギー吸収係数、熱感度、および/または熱エネルギー耐性を識別する組織モデルの作成に関するさらなる詳細が、米国特許公開第2012/0029396号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に見出され得る。
種々の実施形態において、超音波パラメータ(例えば、周波数、トランスデューサ要素によって印加される音響出力レベル、および/または音響エネルギーレベル)と標的(および/または超音波処理場所)における結果として生じる温度変化との間の関係、および、超音波処理場所R2-4における推定された温度増加ΔT2-4に基づいて、コントローラ108は、推定された温度増加ΔT2-4を補償するための超音波パラメータの調節を決定し得る。それに基づいて、トランスデューサ要素は、次いで、標的/非標的組織の過熱を回避しながら、超音波処理場所R2-4において高品質の焦点を発生させるために、調節された超音波パラメータ(例えば、出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベル)および調節された位相を用いてアクティブにされ得る。
種々の実施形態において、トランスデューサ要素に関連付けられた位相の変化と焦点におけるピーク出力/温度変化との間の関係は、同様に物理モデルを使用して、計算的に推定されることができる。例えば、トランスデューサ要素に関連付けられた予期される位相調節等のある入力を提供することによって、物理モデルは、組織モデルとともに、標的101におけるピーク出力/温度増加を計算するために使用されることができる。このアプローチは、超音波処理場所Rにおける温度増加ΔTを測定する必要性を不要にし、それによって、有利なこととして、超音波処理場所Rにおける組織の過熱を回避し得る。
代替として、トランスデューサ要素に関連付けられた位相調節と焦点におけるピーク出力/温度変化との間の関係、および焦点におけるピーク出力/温度変化と超音波パラメータ(例えば、周波数、トランスデューサ要素によって印加される音響出力レベル、および/または音響エネルギーレベル)との間の関係は、物理モデルおよび組織モデルを使用して計算的に決定され得、および/または、超音波手技を以前に経験した患者のルックアップ治療プロファイルに基づいて経験的に決定され得る。治療プロファイルは、コントローラ108によってアクセス可能なメモリ内のデータベース内に記憶され得、トランスデューサ要素104の幾何学形状および標的領域101に対するそれらの場所および向き、標的組織および介在組織の組織特性(例えば、場所、厚さ、密度、物質特性等)、標的領域において最適な焦点を発生させるための要求される位相調節、位相調節からもたらされる焦点におけるピーク出力/温度増加、標的/非標的組織の過熱を回避するように、ピーク出力/温度増加を補償するためのトランスデューサ要素に関連付けられた音響出力、周波数、および/またはエネルギーレベルの調節等の治療パラメータを規定し得る。種々の実施形態において、現在の患者に対して超音波手技を実施することに先立って、撮像装置122は、現在の患者の標的101に関連付けられた画像を入手するようにアクティブにされ、それに基づいて、標的組織および介在組織に関連付けられた組織特性およびトランスデューサ要素に対する標的101の場所および向きの幾何学形状を決定することは、簡単である。コントローラ108は、次いで、1つ以上の従来のマッチングアルゴリズム(例えば、ブロックマッチングアルゴリズム、位相相関および周波数ドメイン法、ピクセル再帰アルゴリズム、ベイズ、オプティカルフロー法等)を使用して、現在の治療パラメータに最も密接に合致する治療プロファイルを調べ得る。それに基づいて、コントローラ108は、標的101において最適な焦点を発生させるための要求される位相調節、および焦点における集束特性の改良からもたらされる(位相の調節に起因する)温度増加を補償するためのトランスデューサ要素に関連付けられた要求される出力レベル/エネルギーレベル/周波数調節を決定し得る。再び、トランスデューサ要素は、続けて、決定された位相および出力調節に基づいてアクティブにされることができる。
図9Aおよび9Bは、集束特性の最適化(または、少なくとも改良)からもたらされる超音波焦点の温度またはピーク出力の変化を予測/測定し、それに基づいて、超音波手技中に標的および/または非標的組織の過熱を回避するように、1つ以上の超音波パラメータ(例えば、音響出力レベル、超音波周波数、および/または音響エネルギーレベル)を調節するための例示的アプローチ900、930を図示する。第1のステップ902において、1つ以上の超音波パラメータと標的(および/または超音波処理場所)における結果として生じる温度変化との間の関係が、超音波手技に先立って、確立され、データベース内に記憶される。関係は、物理モデルを使用して計算的に決定され得、および/または、前臨床研究、治療前手技から、および/または公知の文献から経験的に取得され得る。超音波手技は、最適な濃度(例えば、図6に説明されるアプローチを使用して決定される)を有する一時的な音響反射物(例えば、微小気泡)を標的領域に近接するか、または、標的領域における超音波処理場所の中に発生/導入し、標的を治療するためにアプローチ600において決定された音響出力レベル等の最適な超音波パラメータを用いてトランスデューサ要素をアクティブにすることによって開始され得る(ステップ904)。音響反射物からの反射信号が、次いで、(例えば、その間の一貫性に基づいて)測定および選択され得る(ステップ906)。加えて、選択された反射信号は、介在組織からもたらされる収差を補償するためのトランスデューサ要素の超音波パラメータ(例えば、振幅および/または位相)を決定するために分析され、それによって、標的領域に近接するか、または、標的領域における各超音波処理場所における集束特性を最適化(または、少なくとも改良)し得る(ステップ908)。
一実施形態において、物理モデルおよび/または撮像装置が、第1の超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化を予測および/または測定するために実装される(ステップ910)。第1の超音波処理場所における予測/測定されたピーク出力/温度変化と、他の超音波処理場所からの反射信号に関連付けられた位相調節に対する第1の超音波処理場所からの反射信号に関連付けられた位相調節の比較とに基づいて、他の超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化が、推定されることができる(ステップ912)。一実施形態において、コントローラ108は、各超音波処理場所におけるピーク出力/温度の予測/測定された変化が最大許容可能変化(例えば、1秒あたり3℃)を超えるかどうか、または、それが標的におけるピーク出力/温度に標的値(例えば、60℃)を超えさせるかどうかを決定し(ステップ914)、該当する場合、コントローラは、各超音波処理場所における予測/測定されたピーク出力/温度変化と、ステップ902において確立された関係とに基づいて、超音波処理場所における予測された変化を減少させるように、超音波パラメータ値(例えば、出力レベル、周波数、および/またはエネルギーレベル)を調節し得る(ステップ916)。続けて、トランスデューサ要素は、調節されたパラメータ値に基づいて動作させられ得る(ステップ918)。
図9Bを参照すると、いくつかの実施形態において、それらの反射が十分な一貫性を有すると決定される全ての(または、少なくともいくつかの)一時的な音響反射物は、単一の場所において一致するように計算的にシフトされ得(ステップ932)、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号に関連付けられた位相が、計算的に決定されることができる(ステップ934)。反射信号を測定する各トランスデューサ要素に関連付けられた位相が、次いで、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号に関連付けられた位相の平均または加重平均として計算されることができる(ステップ936)。加えて、シフトされた、および/またはシフトされていない反射信号の各々からもたらされる一致場所における音響出力/温度増加が、(例えば、一貫性関数を使用して)決定されることができる(ステップ938)。一致場所におけるピーク出力/温度増加が、次いで、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号の位相調節からもたらされる温度増加の平均または加重平均として推定されることができる(ステップ940)。いくつかの実施形態において、コントローラ108は、次いで、一致場所における推定されたピーク出力/温度変化が最大許容可能変化を超えるかどうか、または、標的におけるピーク出力/温度に標的値を超えさせるかどうかを決定する(ステップ942)。該当する場合、コントローラは、一致場所における予測/測定されたピーク出力/温度変化およびステップ902において確立された関係に基づいて、ピーク出力/温度変化を補償するように、1つ以上のトランスデューサ要素の超音波パラメータ値を調節し(ステップ916)、それによって、標的および/または非標的組織の過熱を回避し得る。その後、トランスデューサ要素は、調節されたパラメータ値に基づいて動作させられることができる(ステップ918)。
図9Cは、集束特性の最適化(または、少なくとも改良)からもたらされる超音波焦点の温度またはピーク出力の変化を予測/測定し、それに基づいて、超音波手技中に標的および/または非標的組織の過熱を回避するように、1つ以上の超音波パラメータ(例えば、音響出力レベル、超音波周波数、および/または音響エネルギーレベル)を調節するための別のアプローチ950を図示する。第1のステップ902において、超音波手技に先立って、超音波手技を以前に経験した患者の治療プロファイルが、確立され、コントローラ108にアクセス可能なデータベース内に記憶される。治療プロファイルは、トランスデューサ要素の幾何学形状および標的領域に対するそれらの場所および向き、標的組織および/または介在組織の組織特性、標的領域において最適な焦点を発生させるための要求される位相調節、位相調節からもたらされる焦点におけるピーク出力/温度増加、標的/非標的組織の過熱を回避するように、ピーク出力/温度増加を補償するためのトランスデューサ要素に関連付けられた音響出力調節等の種々の治療パラメータを規定し得る。加えて、治療プロファイルは、(i)超音波パラメータ(例えば、音響出力レベル、超音波周波数、および/または音響エネルギーレベル)と標的(および/または超音波処理場所)における結果として生じる温度変化との間の関係と、(ii)トランスデューサ要素104に関連付けられた位相調節と焦点におけるピーク出力/温度変化との間の関係とを含み得る。一実施形態において、現在の患者に対して超音波手技を実施することに先立って、撮像装置122は、現在の患者の標的101に関連付けられた画像を入手するようにアクティブにされる(ステップ954)。画像に基づいて、現在の患者に関連付けられた1つ以上の治療パラメータ(例えば、標的組織および/または介在組織に関連付けられた組織特性およびトランスデューサ要素に対する標的の場所および向きの幾何学形状)が、決定されることができる(ステップ956)。コントローラ108は、次いで、現在の患者の治療パラメータに最も密接に合致する治療パラメータを識別するために、治療プロファイルを調べ(ステップ958)、それに基づいて、標的101において最適な焦点を発生させるための要求される位相調節、および焦点における集束特性の最適化/改良からもたらされる(位相の調節に起因する)ピーク出力/温度増加を補償するための要求される出力レベル/周波数/エネルギーレベル調節を決定し得る(ステップ960)。続けて、トランスデューサ要素は、位相、出力レベル、および/またはエネルギーレベルの決定された調節に基づいて動作させられることができる(ステップ962)。
いくつかの実施形態において、上で説明される超音波パラメータ調節アプローチ900、930、950は、介在組織の性質が超音波手技中に変化する場合、実装される。例えば、脳腫瘍をアブレーションするための長い超音波処理手技中、標的腫瘍に到達する前に超音波が進行する頭蓋骨の特性は、頭蓋骨に蓄積される熱に起因して変化し得る。頭蓋骨の特性の変化を補償し、標的における集束特性を維持するために、トランスデューサ要素に関連付けられた構成(例えば、振幅および/または位相)は、調節される必要性があり得る(再び、位相調節後、集束帯において堆積させられるエネルギーは、著しく増加し得、標的/非標的組織において有害効果を引き起こし得るので)。故に、上で説明される音響出力調節アプローチは、トランスデューサ要素104によって印加される音響出力レベルを低減させ、それによって、集束帯におけるピーク出力/エネルギー増加を補償するために実装され得る。
本明細書で使用される場合、用語「最適な」および「~を最適化する」は、概して、従来技術に対する実質的な改良(例えば、10%を上回る、20%を上回る、または30%を上回る)を伴うが、必ずしも最良な理論的に可能なエネルギー吸収の達成を含意するわけではない。加えて、図6および9A-9Cにおいて上で説明されるように、2つの連続する測定における反射信号に関連付けられた振幅および/または位相間の差異に基づいて、音響反射物からの反射信号を選択すること、超音波処理場所における音響場を計算的に再構築すること、反射信号間の一貫性および/または再構築された音響場に基づいて、単一の音響反射物からの反射信号を選択すること、十分な数(または十分な発生率)の集束イベントが検出されるかどうかを決定すること、音響反射物の非線形応答に対応する閾値出力に到達しているかどうかを決定すること、印加される超音波処理の音響出力を増加または低減させること、音響反射物の濃度を増加または低減させること、音響出力が依然として低いとき、多すぎる集束イベントが生じているかどうかを決定すること、決定された最適な音響出力および最適な濃度の音響反射物に基づいて、自動焦点手技を開始すること、自動焦点手技中に測定された集束イベントに基づいて、超音波パラメータを調節すること、経験的に、または物理モデルを使用してのいずれかで、超音波パラメータと標的における結果として生じる温度変化との間の関係を確立すること、第1の超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化を予測すること、少なくとも部分的に第1の超音波処理場所における予測/測定されたピーク出力/温度変化に基づいて、他の超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化を推定すること、各超音波処理場所におけるピーク出力/温度変化の予測/測定された変化が最大許容可能変化を超える、または標的におけるピーク出力/温度に標的値を超えさせるかどうかを決定すること、超音波処理場所における予測されたピーク出力/温度変化を減少させるように、超音波パラメータ値を調節すること、単一の場所において一致するように全ての(または、少なくともいくつかの)一時的な音響反射物を計算的にシフトさせること、一致場所におけるシフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号に関連付けられた位相を計算的に決定すること、シフトされた反射信号および/またはシフトされていない反射信号に関連付けられた位相に基づいて、各トランスデューサ要素に関連付けられた位相を決定すること、シフトされた、および/またはシフトされていない反射信号の各々からもたらされる音響出力/温度増加を決定すること、シフトされた、および/またはシフトされていない反射信号からもたらされる音響出力/温度増加に基づいて、一致場所における音響出力/温度増加を決定すること、超音波手技を以前に経験した患者の治療プロファイルを確立すること、現在の患者の標的領域に関連付けられた画像を入手すること、入手された画像に基づいて、現在の患者の標的に関連付けられた1つ以上の治療パラメータを決定すること、現在の患者の治療パラメータに最も密接に合致する治療プロファイルにおける治療パラメータを識別すること、および現在の患者の標的において最適な焦点を発生させるための要求される位相調節および音響出力/温度変化を減少させるためのトランスデューサに関連付けられた出力レベル/周波数/エネルギーレベルの要求される調節を決定すること等の超音波ビームの自動焦点を実施し、超音波パラメータ(例えば、位相、音響出力レベル、周波数、音響エネルギーレベル等)を調節するための機能性は、撮像装置、投与システム、および/または超音波システムのコントローラ内に統合されるか、または別個の外部コントローラによって提供されるかにかかわらず、ハードウェア、ソフトウェア、または両方の組み合わせにおいて実装される1つ以上のモジュールにおいて構造化され得る。機能が1つ以上のソフトウェアプログラムとして提供される実施形態に関して、プログラムは、PYTHON、FORTRAN、PASCAL、JAVA(登録商標)、C、C++、C#、BASIC、種々のスクリプト言語、および/またはHTML等のいくつかの高レベル言語のうちのいずれかにおいて書き込まれ得る。加えて、ソフトウェアは、標的コンピュータ(例えば、コントローラ)上に常駐するマイクロプロセッサを対象とするアセンブリ言語において実装されることができ、例えば、ソフトウェアは、それがIBM PCまたはPCクローン上で実行するように構成される場合、Intel 80x86アセンブリ言語において実装され得る。ソフトウェアは、限定ではないが、フロッピー(登録商標)ディスク、ジャンプドライブ、ハードディスク、光学ディスク、磁気テープ、PROM、EPROM、EEPROM、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはCD-ROMを含む、製造品上で具現化され得る。ハードウェア回路を使用する実施形態は、例えば、1つ以上のFPGA、CPLD、またはASICプロセッサを使用して実装され得る。
加えて、本明細書に使用される用語「コントローラ」は、広義に、上で説明されるような任意の機能性を実施するために利用される全ての必要なハードウェアコンポーネントおよび/またはソフトウェアモジュールを含み、コントローラは、複数のハードウェアコンポーネントおよび/またはソフトウェアモジュールを含み得、機能性は、異なるコンポーネントおよび/またはモジュール間で広げられることができる。
本発明のある実施形態が、上で説明される。しかしながら、本発明が、それらの実施形態に限定されず、むしろ、本明細書に明確に説明されるものに対する追加および修正も、本発明の範囲内に含まれることに明確に留意されたい。
特許請求の範囲
本明細書で使用される場合、用語「実質的に」は、±10%を意味し、いくつかの実施形態において、±5%を意味する。本明細書全体を通した「一実施例(one example)」、「ある実施例(an example)」、「一実施形態(one embodiment)」、または「ある実施形態(an embodiment)」の言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、本技術の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通した種々の箇所における語句「一実施例では(in one example)」、「ある実施例では(in an example)」、「一実施形態(one embodiment)」、または「ある実施形態(an embodiment)」の表出は、必ずしも全てが同一の実施例を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、ルーチン、ステップ、または特性は、技術の1つ以上の例において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。本明細書に提供される見出しは、便宜上のためだけのものであり、請求される技術の範囲または意味を限定または解釈することを意図していない。
本発明はさらに、例えば、以下を提供する。
(項目1)
超音波トランスデューサを集束させるためのシステムであって、前記システムは、
一連の超音波処理を少なくとも1つの標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、
(a)前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
(b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
(c)到達されていない場合、
(i)前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
(ii)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータ値を調節し、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良することと
を行うように構成されている、システム。
(項目2)
前記集束イベントは、前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している少なくとも1つの一時的な音響反射物によって反射される反射信号である、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に関連付けられたパラメータの変化に基づいて、前記集束イベントを決定するようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記反射信号の第1の組に関連付けられた前記パラメータは、位相または振幅を備えている、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記コントローラは、
少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記集束イベントを識別することと
を行うようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記集束イベントは、前記再構築された音響場が前記少なくとも1つの標的領域において収束させられているときのみ識別される、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記コントローラは、
少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて前記反射信号の第2の組を選択することと、
少なくとも部分的に前記反射信号の選択された第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を決定することと
を行うようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記コントローラは、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、(i)前記集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(ii)到達されていない場合、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されるまで、前記標的領域への前記調節された音響出力における前記第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理の前記反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることとを繰り返すようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目9)
コントローラは、少なくとも部分的に前記調節された音響出力に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節するようにさらに構成されている、項目8に記載のシステム。
(項目10)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入するための投与デバイスをさらに備え、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、項目1に記載のシステム。
(項目11)
前記投与デバイスは、自動投与デバイスまたは手動投与デバイスである、項目10に記載のシステム。
(項目12)
前記コントローラは、
アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて存在するかどうかを決定することと、
前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記一時的な音響反射物に関連付けられたパラメータを調節することを前記投与デバイスに行わせることと
を行うようにさらに構成されている、項目10に記載のシステム。
(項目13)
前記コントローラは、前記トランスデューサに前記第2の超音波処理を発生させることに先立って、前記アーチファクトが前記反射信号の第1の組において存在するかどうかを決定するようにさらに構成されている、項目12に記載のシステム。
(項目14)
前記音響反射物に関連付けられた前記パラメータは、濃度、サイズ、または薬品タイプのうちの少なくとも1つを備えている、項目12に記載のシステム。
(項目15)
前記コントローラは、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記音響反射物の濃度を増加させるようにさらに構成されている、項目14に記載のシステム。
(項目16)
前記コントローラは、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、
前記反射信号の第2の組に基づいて、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が標的出力レベルより下かどうかを決定することと、
前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されており、前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が前記標的出力レベルより下であることを決定すると、前記一時的な音響反射物の濃度を減少させることを前記投与デバイスに行わせることと
を行うようにさらに構成されている、項目10に記載のシステム。
(項目17)
前記コントローラは、前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を作成するための音響エネルギーを前記トランスデューサに発生させるようにさらに構成され、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、項目1に記載のシステム。
(項目18)
前記少なくとも1つのトランスデューサ要素に関連付けられた前記パラメータ値は、前記少なくとも1つのトランスデューサ要素を駆動する信号の位相または振幅のうちの少なくとも1つを備えている、項目1に記載のシステム。
(項目19)
前記コントローラは、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つを前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに測定させるようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目20)
前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つを測定するための音響信号検出器をさらに備えている、項目1に記載のシステム。
(項目21)
前記コントローラは、
(e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域の療法上の変化または音響変化を予測することと、
(f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、
(g)少なくとも部分的にステップ(d)において決定された前記パラメータ値と、ステップ(f)において決定された前記出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を行うようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目22)
複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサを集束させる方法であって、前記方法は、
(a)少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、
(b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
(c)到達されていない場合、
(i)前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、
(ii)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータ値を調節し、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良することと
を含む、方法。
(項目23)
前記集束イベントは、前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している少なくとも1つの一時的な音響反射物によって反射される反射信号である、項目22に記載の方法。
(項目24)
少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に関連付けられたパラメータの変化に基づいて、前記集束イベントを決定することをさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目25)
前記反射信号の第1の組に関連付けられた前記パラメータは、位相または振幅を備えている、項目24に記載の方法。
(項目26)
少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記集束イベントを識別することと
をさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目27)
前記集束イベントは、前記再構築された音響場が前記少なくとも1つの標的領域において収束させられているときのみ識別される、項目26に記載の方法。
(項目28)
少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記反射信号の第2の組を選択することと、
少なくとも部分的に前記反射信号の選択された第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を決定することと
をさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目29)
前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、(i)前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(ii)到達されていない場合、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されるまで、前記標的領域への前記調節された音響出力における前記第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理の前記反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることとを繰り返すことをさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目30)
少なくとも部分的に前記調節された音響出力に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することをさらに含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入することをさらに含み、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、項目22に記載の方法。
(項目32)
アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて存在するかどうかを決定することと、
前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記一時的な音響反射物に関連付けられたパラメータを前記投与デバイスに調節させることと
をさらに含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記第2の超音波処理を発生させることに先立って、前記アーチファクトが前記反射信号の第1の組において存在しているかどうかが決定される、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記音響反射物に関連付けられた前記パラメータは、濃度、サイズ、または薬品タイプのうちの少なくとも1つを備えている、項目32に記載の方法。
(項目35)
前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記音響反射物の濃度を増加させることをさらに含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、
前記反射信号の第2の組に基づいて、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が標的出力レベルより下かどうかを決定することと、
前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されており、前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が前記標的出力レベルより下であることを決定すると、前記一時的な音響反射物の濃度を減少させることと
をさらに含む、項目31に記載の方法。
(項目37)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を作成するための音響エネルギーを発生させることをさらに含み、
前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、項目22に記載の方法。
(項目38)
前記少なくとも1つのトランスデューサ要素に関連付けられた前記パラメータ値は、前記少なくとも1つのトランスデューサ要素を駆動する信号の位相または振幅のうちの少なくとも1つを備えている、項目22に記載の方法。
(項目39)
(e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
(f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、
(g)少なくとも部分的にステップ(d)において決定された前記パラメータ値と、ステップ(f)において決定された前記出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにするすることと
をさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目40)
音響エネルギーを印加するためのシステムであって、前記システムは、
一連の超音波処理を少なくとも1つの標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、
前記少なくとも1つの標的領域において焦点を発生させるために調節されるべき前記トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することと、
前記位相値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、(ii)少なくとも部分的に前記決定された位相値、出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を行うように構成されている、システム。
(項目41)
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記超音波トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置する介在組織からもたらされる組織収差に基づいて、前記療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成されている、項目40に記載のシステム。
(項目42)
前記療法上の変化または音響変化は、温度変化、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、またはスポット形状変化のうちの少なくとも1つである、項目40に記載のシステム。
(項目43)
前記コントローラは、(i)前記少なくとも1つの標的領域における前記変化と、(ii)前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの前記第2のものに関連付けられた前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとの間の関係を確立するようにさらに構成されている、項目40に記載のシステム。
(項目44)
前記関係は、経験的に、または物理モデルを使用して確立される、項目43に記載のシステム。
(項目45)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している一時的な音響反射物をさらに備え、前記コントローラは、
前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を前記トランスデューサに発生させることと、
前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
を行うようにさらに構成されている、項目41に記載のシステム。
(項目46)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している一時的な音響反射物をさらに備え、前記コントローラは、
前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を前記トランスデューサに発生させることと、
前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
少なくとも部分的に前記測定された反射信号に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
を行うようにさらに構成されている、項目40に記載のシステム。
(項目47)
各々が複数の前記標的領域のうちの1つに近接して、または前記標的領域に位置している複数の一時的な音響反射物をさらに備え、前記コントローラは、
前記一時的な音響反射物の各々への複数の超音波処理を順次発生させ、それからの前記反射信号を測定することと、
少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記複数の一時的な音響反射物からの前記複数の超音波処理に関連付けられた前記反射信号を選択することと
を行うようにさらに構成されている、項目40に記載のシステム。
(項目48)
前記コントローラは、
少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第1のものからの前記選択された反射信号の第1の組に基づいて、前記位相値を決定することと、
少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第2のものからの前記選択された反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた第2の位相値を決定することと
を行うようにさらに構成されている、項目47に記載のシステム。
(項目49)
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成されている、項目48に記載のシステム。
(項目50)
前記決定された位相値の調節に起因する前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記療法上の変化または音響変化を測定するための測定システムをさらに備えている、項目48に記載のシステム。
(項目51)
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記測定された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成されている、項目50に記載のシステム。
(項目52)
前記コントローラは、
前記一時的な音響反射物のうちの第1のものの場所を計算的にシフトさせ、前記一時的な音響反射物のうちの第2のものの場所と一致させることと、
前記一時的な音響反射物のうちの前記第1のものの前記シフトされた場所からの前記反射信号に関連付けられた更新された位相値を計算的に決定することと、
少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記更新された位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記更新された位相値および前記決定された位相値の調節からもたらされる前記一致場所における療法上の変化または音響変化を予測することと
を行うようにさらに構成されている、項目47に記載のシステム。
(項目53)
前記少なくとも1つの標的領域の画像、または前記トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置している非標的領域の画像を入手するための撮像システムをさらに備えている、項目40に記載のシステム。
(項目54)
前記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備えている、項目53に記載のシステム。
(項目55)
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記トランスデューサに対する前記少なくとも1つの標的領域の空間構成と、前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた組織特性とを決定するようにさらに構成されている、項目53に記載のシステム。
(項目56)
前記コントローラは、(i)前記標的領域における前記療法上の変化または音響変化を予測すること、および/または、(ii)少なくとも部分的に前記位相値、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成、および/または前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた前記組織特性に基づいて、前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することを行うための物理モデルを実装するようにさらに構成されている、項目55に記載のシステム。
(項目57)
複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサから少なくとも1つの標的領域に音響エネルギーを印加する方法であって、前記方法は、
(a)前記少なくとも1つの標的領域において超音波焦点を発生させるために調節されるべき前記トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することと、
(b)前記位相値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
(c)前記予測された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、(ii)少なくとも部分的に前記決定された位相値、出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を含む、方法。
(項目58)
ステップ(c)において決定された前記出力レベル、前記超音波周波数、前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つは、前記予測された療法上の変化または音響変化を前記標的または最大許容可能療法上の変化または音響変化を超えない値まで低減させる、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記療法上の変化または音響変化は、温度変化、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、またはスポット形状変化のうちの少なくとも1つである、項目57に記載の方法。
(項目60)
前記療法上の変化または音響変化は、少なくとも部分的に前記超音波トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置する介在組織からもたらされる組織収差に基づいて予測される、項目57に記載の方法。
(項目61)
(i)前記少なくとも1つの標的領域における前記変化と、(ii)前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの前記第2のものに関連付けられた前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとの間の関係を確立することをさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目62)
前記関係は、経験的に、または物理モデルを使用して確立される、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入することと、
前記少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させることと、
前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
をさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目64)
前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入することと、
前記少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させることと、
前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
少なくとも部分的に前記測定された反射信号に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
をさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目65)
複数の前記標的領域のうちの1つに近接して、または前記標的領域に位置している1つ以上の一時的な音響反射物への複数の超音波処理を順次発生させ、それらからの前記反射信号を測定することと、
少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記一時的な音響反射物からの前記複数の超音波処理に関連付けられた前記反射信号を選択することと
をさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目66)
少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第1のものからの前記選択された反射信号の第1の組に基づいて、ステップ(a)における前記位相値を決定することと、
少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第2のものからの前記選択された反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた第2の位相値を決定することと
をさらに含む、項目65に記載の方法。
(項目67)
少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測することをさらに含む、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記決定された位相値の調節に起因する前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記療法上の変化または音響変化を測定することをさらに含む、項目66に記載の方法。
(項目69)
少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記測定された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測することをさらに含む、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記一時的な音響反射物のうちの第1のものの場所を計算的にシフトさせ、前記一時的な音響反射物のうちの第2のものの場所と一致させることと、
前記一時的な音響反射物のうちの前記第1のものの前記シフトされた場所からの前記反射信号に関連付けられた更新された位相値を計算的に決定することと、
少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記更新された位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記更新された位相値および前記決定された位相値の調節からもたらされる前記一致場所における療法上の変化または音響変化を予測することと
をさらに含む、項目65に記載の方法。
(項目71)
前記少なくとも1つの標的領域の画像、または前記トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置している非標的領域の画像を入手することをさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目72)
少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記トランスデューサに対する前記少なくとも1つの標的領域の空間構成と、前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた組織特性とを決定することをさらに含む、項目71に記載の方法。
(項目73)
(i)前記標的領域における前記療法上の変化または音響変化を予測すること、および/または、(ii)少なくとも部分的に前記位相値、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成、および/または前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた前記組織特性に基づいて、前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つを決定することを行うための物理モデルを実装することをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
音響エネルギーを印加するためのシステムであって、前記システムは、
複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
撮像装置と、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、
(a)前記超音波トランスデューサおよび少なくとも1つの標的領域に関連付けられた複数の治療パラメータを規定する治療プロファイルをデータ投入することと、
(b)新しい標的領域の画像、および/または前記トランスデューサと前記新しい標的領域との間に位置している介在組織の画像を前記撮像装置に入手させることと、
(c)少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記新しい標的領域に関連付けられた新しい治療パラメータを決定することと、
(d)前記決定された新しい治療パラメータに最良に合致する前記治療プロファイルにおける治療パラメータを識別することと、
(e)少なくとも部分的に前記識別された最良に合致する治療パラメータに基づいて、(i)前記新しい標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた位相値の調節と、(ii)前記位相値の調節からもたらされる前記新しい標的領域における療法上の変化または音響変化とを決定することと、
(f)前記決定された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記決定された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、前記療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節を決定し、少なくとも部分的にステップ(e)において決定された前記位相値の前記調節と、前記出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記決定された調節とに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を行うように構成されている、システム。
(項目75)
前記治療パラメータは、(i)前記トランスデューサ要素の幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向き、(ii)前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の組織特性、(iii)前記少なくとも1つの標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記位相値の調節、(iv)前記位相値調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化、または、(v)前記療法上の変化または音響変化を低減させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節のうちの少なくとも1つを備えている、項目74に記載のシステム。
(項目76)
前記組織特性は、場所、厚さ、密度、または物質特性のうちの少なくとも1つを備えている、項目75に記載のシステム。
(項目77)
前記コントローラは、ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節を経験的に決定するようにさらに構成されている、項目75に記載のシステム。
(項目78)
前記コントローラは、少なくとも部分的に前記トランスデューサ要素の前記幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向きと、前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の前記組織特性とに基づいて、ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、および、ステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節を決定するための物理モデルを実装するようにさらに構成されている、項目75に記載のシステム。
(項目79)
複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサを利用して、音響エネルギーを印加する方法であって、前記方法は、
(a)前記超音波トランスデューサおよび少なくとも1つの標的領域に関連付けられた複数の治療パラメータを規定する治療プロファイルをデータ投入することと、
(b)新しい標的領域の画像、および/または前記トランスデューサと前記新しい標的領域との間に位置している介在組織の画像を入手することと、
(c)少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記新しい標的領域に関連付けられた新しい治療パラメータを決定することと、
(d)前記決定された新しい治療パラメータに最良に合致する前記治療プロファイルにおける治療パラメータを識別することと、
(e)少なくとも部分的に前記識別された最良に合致する治療パラメータに基づいて、(i)前記新しい標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた位相値の調節と、(ii)前記位相値の調節からもたらされる前記新しい標的領域における療法上の変化または音響変化とを決定することと、
(f)前記決定された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記決定された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節を決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(e)において決定された前記位相値の前記調節、および前記出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記決定された調節に基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を含む、方法。
(項目80)
前記治療パラメータは、(i)前記トランスデューサ要素の幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向き、(ii)前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の組織特性、(iii)前記少なくとも1つの標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記位相値の調節、(iv)前記位相値調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化、または、(v)前記療法上の変化または音響変化を低減させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節のうちの少なくとも1つを備えている、項目79に記載の方法。
(項目81)
前記組織特性は、場所、厚さ、密度、または物質特性のうちの少なくとも1つを備えている、項目80に記載の方法。
(項目82)
ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節は、経験的に決定される、項目80に記載の方法。
(項目83)
少なくとも部分的に前記トランスデューサ要素の前記幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向きと、前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の前記組織特性とに基づいて、ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節を決定するための物理モデルを実装することをさらに含む、項目80に記載の方法。
(項目84)
超音波トランスデューサを集束させるためのシステムであって、前記システムは、
一連の超音波処理を少なくとも1つの標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、
(a)前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
(b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
(c)到達されていない場合、前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
(d)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良するために、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた位相値を調節することと、
(e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
(f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(d)における前記パラメータ値と、前記少なくとも1つの決定された出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を行うように構成されている、システム。
(項目85)
複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサを集束させる方法であって、前記方法は、
(a)少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、
(b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
(c)到達されていない場合、前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、
(d)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータ値を調節し、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良することと、
(e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
(f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(d)における前記パラメータ値と、前記決定された出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
を含む、方法。

Claims (85)

  1. 超音波トランスデューサを集束させるためのシステムであって、前記システムは、
    一連の超音波処理を少なくとも1つの標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
    コントローラと
    を備え、
    前記コントローラは、
    (a)前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
    (b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
    (c)到達されていない場合、
    (i)前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
    (ii)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータ値を調節し、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良することと
    を行うように構成されている、システム。
  2. 前記集束イベントは、前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している少なくとも1つの一時的な音響反射物によって反射される反射信号である、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記コントローラは、少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に関連付けられたパラメータの変化に基づいて、前記集束イベントを決定するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記反射信号の第1の組に関連付けられた前記パラメータは、位相または振幅を備えている、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記コントローラは、
    少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
    少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記集束イベントを識別することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記集束イベントは、前記再構築された音響場が前記少なくとも1つの標的領域において収束させられているときのみ識別される、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記コントローラは、
    少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて前記反射信号の第2の組を選択することと、
    少なくとも部分的に前記反射信号の選択された第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を決定することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記コントローラは、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、(i)前記集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(ii)到達されていない場合、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されるまで、前記標的領域への前記調節された音響出力における前記第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理の前記反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることとを繰り返すようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  9. コントローラは、少なくとも部分的に前記調節された音響出力に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節するようにさらに構成されている、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入するための投与デバイスをさらに備え、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記投与デバイスは、自動投与デバイスまたは手動投与デバイスである、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記コントローラは、
    アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて存在するかどうかを決定することと、
    前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記一時的な音響反射物に関連付けられたパラメータを調節することを前記投与デバイスに行わせることと
    を行うようにさらに構成されている、請求項10に記載のシステム。
  13. 前記コントローラは、前記トランスデューサに前記第2の超音波処理を発生させることに先立って、前記アーチファクトが前記反射信号の第1の組において存在するかどうかを決定するようにさらに構成されている、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記音響反射物に関連付けられた前記パラメータは、濃度、サイズ、または薬品タイプのうちの少なくとも1つを備えている、請求項12に記載のシステム。
  15. 前記コントローラは、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記音響反射物の濃度を増加させるようにさらに構成されている、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記コントローラは、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、
    前記反射信号の第2の組に基づいて、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
    前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が標的出力レベルより下かどうかを決定することと、
    前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されており、前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が前記標的出力レベルより下であることを決定すると、前記一時的な音響反射物の濃度を減少させることを前記投与デバイスに行わせることと
    を行うようにさらに構成されている、請求項10に記載のシステム。
  17. 前記コントローラは、前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を作成するための音響エネルギーを前記トランスデューサに発生させるようにさらに構成され、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、請求項1に記載のシステム。
  18. 前記少なくとも1つのトランスデューサ要素に関連付けられた前記パラメータ値は、前記少なくとも1つのトランスデューサ要素を駆動する信号の位相または振幅のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載のシステム。
  19. 前記コントローラは、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つを前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに測定させるようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  20. 前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つを測定するための音響信号検出器をさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
  21. 前記コントローラは、
    (e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域の療法上の変化または音響変化を予測することと、
    (f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、
    (g)少なくとも部分的にステップ(d)において決定された前記パラメータ値と、ステップ(f)において決定された前記出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を行うようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
  22. 複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサを集束させる方法であって、前記方法は、
    (a)少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、
    (b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
    (c)到達されていない場合、
    (i)前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、
    (ii)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータ値を調節し、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良することと
    を含む、方法。
  23. 前記集束イベントは、前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している少なくとも1つの一時的な音響反射物によって反射される反射信号である、請求項22に記載の方法。
  24. 少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に関連付けられたパラメータの変化に基づいて、前記集束イベントを決定することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  25. 前記反射信号の第1の組に関連付けられた前記パラメータは、位相または振幅を備えている、請求項24に記載の方法。
  26. 少なくとも部分的に前記反射信号の第1の組に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
    少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記集束イベントを識別することと
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  27. 前記集束イベントは、前記再構築された音響場が前記少なくとも1つの標的領域において収束させられているときのみ識別される、請求項26に記載の方法。
  28. 少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記反射信号の第2の組を選択することと、
    少なくとも部分的に前記反射信号の選択された第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を決定することと
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  29. 前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、(i)前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、(ii)到達されていない場合、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されるまで、前記標的領域への前記調節された音響出力における前記第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理の前記反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることとを繰り返すことをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  30. 少なくとも部分的に前記調節された音響出力に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入することをさらに含み、前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、請求項22に記載の方法。
  32. アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて存在するかどうかを決定することと、
    前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記一時的な音響反射物に関連付けられたパラメータを前記投与デバイスに調節させることと
    をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記第2の超音波処理を発生させることに先立って、前記アーチファクトが前記反射信号の第1の組において存在しているかどうかが決定される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記音響反射物に関連付けられた前記パラメータは、濃度、サイズ、または薬品タイプのうちの少なくとも1つを備えている、請求項32に記載の方法。
  35. 前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されておらず、前記アーチファクトが前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つにおいて提示されていることを決定すると、前記音響反射物の濃度を増加させることをさらに含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記トランスデューサ要素のうちの前記少なくとも1つに関連付けられた前記パラメータ値を調節することに先立って、
    前記反射信号の第2の組に基づいて、前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
    前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が標的出力レベルより下かどうかを決定することと、
    前記集束イベントの前記標的数または標的発生率が到達されており、前記第2の超音波処理に関連付けられた前記調節された音響出力が前記標的出力レベルより下であることを決定すると、前記一時的な音響反射物の濃度を減少させることと
    をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  37. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を作成するための音響エネルギーを発生させることをさらに含み、
    前記反射信号の前記第1または第2の組のうちの少なくとも1つは、前記一時的な音響反射物からである、請求項22に記載の方法。
  38. 前記少なくとも1つのトランスデューサ要素に関連付けられた前記パラメータ値は、前記少なくとも1つのトランスデューサ要素を駆動する信号の位相または振幅のうちの少なくとも1つを備えている、請求項22に記載の方法。
  39. (e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
    (f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、
    (g)少なくとも部分的にステップ(d)において決定された前記パラメータ値と、ステップ(f)において決定された前記出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにするすることと
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  40. 音響エネルギーを印加するためのシステムであって、前記システムは、
    一連の超音波処理を少なくとも1つの標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
    コントローラと
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記少なくとも1つの標的領域において焦点を発生させるために調節されるべき前記トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することと、
    前記位相値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
    前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、(ii)少なくとも部分的に前記決定された位相値、出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を行うように構成されている、システム。
  41. 前記コントローラは、少なくとも部分的に前記超音波トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置する介在組織からもたらされる組織収差に基づいて、前記療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成されている、請求項40に記載のシステム。
  42. 前記療法上の変化または音響変化は、温度変化、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、またはスポット形状変化のうちの少なくとも1つである、請求項40に記載のシステム。
  43. 前記コントローラは、(i)前記少なくとも1つの標的領域における前記変化と、(ii)前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの前記第2のものに関連付けられた前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとの間の関係を確立するようにさらに構成されている、請求項40に記載のシステム。
  44. 前記関係は、経験的に、または物理モデルを使用して確立される、請求項43に記載のシステム。
  45. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している一時的な音響反射物をさらに備え、前記コントローラは、
    前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を前記トランスデューサに発生させることと、
    前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
    少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
    少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項41に記載のシステム。
  46. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に位置している一時的な音響反射物をさらに備え、前記コントローラは、
    前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を前記トランスデューサに発生させることと、
    前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
    少なくとも部分的に前記測定された反射信号に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
    少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
    少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項40に記載のシステム。
  47. 各々が複数の前記標的領域のうちの1つに近接して、または前記標的領域に位置している複数の一時的な音響反射物をさらに備え、前記コントローラは、
    前記一時的な音響反射物の各々への複数の超音波処理を順次発生させ、それからの前記反射信号を測定することと、
    少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記複数の一時的な音響反射物からの前記複数の超音波処理に関連付けられた前記反射信号を選択することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項40に記載のシステム。
  48. 前記コントローラは、
    少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第1のものからの前記選択された反射信号の第1の組に基づいて、前記位相値を決定することと、
    少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第2のものからの前記選択された反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた第2の位相値を決定することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項47に記載のシステム。
  49. 前記コントローラは、少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成されている、請求項48に記載のシステム。
  50. 前記決定された位相値の調節に起因する前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記療法上の変化または音響変化を測定するための測定システムをさらに備えている、請求項48に記載のシステム。
  51. 前記コントローラは、少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記測定された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測するようにさらに構成されている、請求項50に記載のシステム。
  52. 前記コントローラは、
    前記一時的な音響反射物のうちの第1のものの場所を計算的にシフトさせ、前記一時的な音響反射物のうちの第2のものの場所と一致させることと、
    前記一時的な音響反射物のうちの前記第1のものの前記シフトされた場所からの前記反射信号に関連付けられた更新された位相値を計算的に決定することと、
    少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記更新された位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記更新された位相値および前記決定された位相値の調節からもたらされる前記一致場所における療法上の変化または音響変化を予測することと
    を行うようにさらに構成されている、請求項47に記載のシステム。
  53. 前記少なくとも1つの標的領域の画像、または前記トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置している非標的領域の画像を入手するための撮像システムをさらに備えている、請求項40に記載のシステム。
  54. 前記撮像システムは、コンピュータトモグラフィ(CT)デバイス、磁気共鳴撮像デバイス(MRI)、陽電子放出トモグラフィ(PET)デバイス、単一光子放出コンピュータトモグラフィ(SPECT)デバイス、または超音波検査デバイスのうちの少なくとも1つを備えている、請求項53に記載のシステム。
  55. 前記コントローラは、少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記トランスデューサに対する前記少なくとも1つの標的領域の空間構成と、前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた組織特性とを決定するようにさらに構成されている、請求項53に記載のシステム。
  56. 前記コントローラは、(i)前記標的領域における前記療法上の変化または音響変化を予測すること、および/または、(ii)少なくとも部分的に前記位相値、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成、および/または前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた前記組織特性に基づいて、前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することを行うための物理モデルを実装するようにさらに構成されている、請求項55に記載のシステム。
  57. 複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサから少なくとも1つの標的領域に音響エネルギーを印加する方法であって、前記方法は、
    (a)前記少なくとも1つの標的領域において超音波焦点を発生させるために調節されるべき前記トランスデューサ要素のうちの第1のものに関連付けられた位相値を決定することと、
    (b)前記位相値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
    (c)前記予測された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、(ii)少なくとも部分的に前記決定された位相値、出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を含む、方法。
  58. ステップ(c)において決定された前記出力レベル、前記超音波周波数、前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つは、前記予測された療法上の変化または音響変化を前記標的または最大許容可能療法上の変化または音響変化を超えない値まで低減させる、請求項57に記載の方法。
  59. 前記療法上の変化または音響変化は、温度変化、圧力変化、メカニカルインデックス変化、キャビテーション活性変化、組織感作性変化、血液脳関門途絶変化、音響放射力変化、またはスポット形状変化のうちの少なくとも1つである、請求項57に記載の方法。
  60. 前記療法上の変化または音響変化は、少なくとも部分的に前記超音波トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置する介在組織からもたらされる組織収差に基づいて予測される、請求項57に記載の方法。
  61. (i)前記少なくとも1つの標的領域における前記変化と、(ii)前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの前記第2のものに関連付けられた前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つとの間の関係を確立することをさらに含む、請求項57に記載の方法。
  62. 前記関係は、経験的に、または物理モデルを使用して確立される、請求項61に記載の方法。
  63. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入することと、
    前記少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させることと、
    前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
    少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
    少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
    をさらに含む、請求項57に記載の方法。
  64. 前記少なくとも1つの標的領域に近接して、または前記標的領域に一時的な音響反射物を導入することと、
    前記少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させることと、
    前記一時的な音響反射物からの前記第1の超音波処理の反射信号を測定することと、
    少なくとも部分的に前記測定された反射信号に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における音響場を計算的に再構築することと、
    少なくとも部分的に前記再構築された音響場に基づいて、前記測定された反射信号を選択することと、
    少なくとも部分的に前記選択された反射信号に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた前記位相値を決定することと
    をさらに含む、請求項57に記載の方法。
  65. 複数の前記標的領域のうちの1つに近接して、または前記標的領域に位置している1つ以上の一時的な音響反射物への複数の超音波処理を順次発生させ、それらからの前記反射信号を測定することと、
    少なくとも部分的にそれらの間の一貫性に基づいて、前記一時的な音響反射物からの前記複数の超音波処理に関連付けられた前記反射信号を選択することと
    をさらに含む、請求項57に記載の方法。
  66. 少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第1のものからの前記選択された反射信号の第1の組に基づいて、ステップ(a)における前記位相値を決定することと、
    少なくとも部分的に前記標的領域のうちの第2のものからの前記選択された反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものに関連付けられた第2の位相値を決定することと
    をさらに含む、請求項65に記載の方法。
  67. 少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測することをさらに含む、請求項66に記載の方法。
  68. 前記決定された位相値の調節に起因する前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記療法上の変化または音響変化を測定することをさらに含む、請求項66に記載の方法。
  69. 少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記第2の位相値、および前記標的領域のうちの前記第1のものにおける前記測定された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記第2の位相値の調節からもたらされる前記標的領域のうちの前記第2のものにおける第2の療法上の変化または音響変化を予測することをさらに含む、請求項68に記載の方法。
  70. 前記一時的な音響反射物のうちの第1のものの場所を計算的にシフトさせ、前記一時的な音響反射物のうちの第2のものの場所と一致させることと、
    前記一時的な音響反射物のうちの前記第1のものの前記シフトされた場所からの前記反射信号に関連付けられた更新された位相値を計算的に決定することと、
    少なくとも部分的に前記決定された位相値、前記更新された位相値、および前記予測された療法上の変化または音響変化に基づいて、前記更新された位相値および前記決定された位相値の調節からもたらされる前記一致場所における療法上の変化または音響変化を予測することと
    をさらに含む、請求項65に記載の方法。
  71. 前記少なくとも1つの標的領域の画像、または前記トランスデューサと前記少なくとも1つの標的領域との間に位置している非標的領域の画像を入手することをさらに含む、請求項57に記載の方法。
  72. 少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記トランスデューサに対する前記少なくとも1つの標的領域の空間構成と、前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた組織特性とを決定することをさらに含む、請求項71に記載の方法。
  73. (i)前記標的領域における前記療法上の変化または音響変化を予測すること、および/または、(ii)少なくとも部分的に前記位相値、前記トランスデューサに対する前記標的領域の空間構成、および/または前記標的領域および前記非標的領域に関連付けられた前記組織特性に基づいて、前記出力レベル、前記超音波周波数、または前記エネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つを決定することを行うための物理モデルを実装することをさらに含む、請求項72に記載の方法。
  74. 音響エネルギーを印加するためのシステムであって、前記システムは、
    複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
    撮像装置と、
    コントローラと
    を備え、
    前記コントローラは、
    (a)前記超音波トランスデューサおよび少なくとも1つの標的領域に関連付けられた複数の治療パラメータを規定する治療プロファイルをデータ投入することと、
    (b)新しい標的領域の画像、および/または前記トランスデューサと前記新しい標的領域との間に位置している介在組織の画像を前記撮像装置に入手させることと、
    (c)少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記新しい標的領域に関連付けられた新しい治療パラメータを決定することと、
    (d)前記決定された新しい治療パラメータに最良に合致する前記治療プロファイルにおける治療パラメータを識別することと、
    (e)少なくとも部分的に前記識別された最良に合致する治療パラメータに基づいて、(i)前記新しい標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた位相値の調節と、(ii)前記位相値の調節からもたらされる前記新しい標的領域における療法上の変化または音響変化とを決定することと、
    (f)前記決定された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記決定された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、前記療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節を決定し、少なくとも部分的にステップ(e)において決定された前記位相値の前記調節と、前記出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記決定された調節とに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を行うように構成されている、システム。
  75. 前記治療パラメータは、(i)前記トランスデューサ要素の幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向き、(ii)前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の組織特性、(iii)前記少なくとも1つの標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記位相値の調節、(iv)前記位相値調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化、または、(v)前記療法上の変化または音響変化を低減させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節のうちの少なくとも1つを備えている、請求項74に記載のシステム。
  76. 前記組織特性は、場所、厚さ、密度、または物質特性のうちの少なくとも1つを備えている、請求項75に記載のシステム。
  77. 前記コントローラは、ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節を経験的に決定するようにさらに構成されている、請求項75に記載のシステム。
  78. 前記コントローラは、少なくとも部分的に前記トランスデューサ要素の前記幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向きと、前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の前記組織特性とに基づいて、ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、および、ステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節を決定するための物理モデルを実装するようにさらに構成されている、請求項75に記載のシステム。
  79. 複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサを利用して、音響エネルギーを印加する方法であって、前記方法は、
    (a)前記超音波トランスデューサおよび少なくとも1つの標的領域に関連付けられた複数の治療パラメータを規定する治療プロファイルをデータ投入することと、
    (b)新しい標的領域の画像、および/または前記トランスデューサと前記新しい標的領域との間に位置している介在組織の画像を入手することと、
    (c)少なくとも部分的に前記入手された画像に基づいて、前記新しい標的領域に関連付けられた新しい治療パラメータを決定することと、
    (d)前記決定された新しい治療パラメータに最良に合致する前記治療プロファイルにおける治療パラメータを識別することと、
    (e)少なくとも部分的に前記識別された最良に合致する治療パラメータに基づいて、(i)前記新しい標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた位相値の調節と、(ii)前記位相値の調節からもたらされる前記新しい標的領域における療法上の変化または音響変化とを決定することと、
    (f)前記決定された療法上の変化または音響変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記決定された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節を決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(e)において決定された前記位相値の前記調節、および前記出力レベル、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記決定された調節に基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を含む、方法。
  80. 前記治療パラメータは、(i)前記トランスデューサ要素の幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向き、(ii)前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の組織特性、(iii)前記少なくとも1つの標的領域において最適な焦点を発生させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記位相値の調節、(iv)前記位相値調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化、または、(v)前記療法上の変化または音響変化を低減させるための前記トランスデューサ要素のうちの少なくともいくつかに関連付けられた前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つの調節のうちの少なくとも1つを備えている、請求項79に記載の方法。
  81. 前記組織特性は、場所、厚さ、密度、または物質特性のうちの少なくとも1つを備えている、請求項80に記載の方法。
  82. ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節は、経験的に決定される、請求項80に記載の方法。
  83. 少なくとも部分的に前記トランスデューサ要素の前記幾何学形状、および前記少なくとも1つの標的領域に対する前記トランスデューサ要素の場所および向きと、前記少なくとも1つの標的領域および前記介在組織の前記組織特性とに基づいて、ステップ(iii)における前記位相値の前記調節、ステップ(iv)における前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化、およびステップ(v)における前記音響出力、周波数、またはエネルギーレベルのうちの前記少なくとも1つの前記調節を決定するための物理モデルを実装することをさらに含む、請求項80に記載の方法。
  84. 超音波トランスデューサを集束させるためのシステムであって、前記システムは、
    一連の超音波処理を少なくとも1つの標的領域に提供するための複数のトランスデューサ要素を備えている超音波トランスデューサと、
    コントローラと
    を備え、
    前記コントローラは、
    (a)前記少なくとも1つの標的領域への超音波処理系列における第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
    (b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
    (c)到達されていない場合、前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することを前記トランスデューサに行わせることと、
    (d)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良するために、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられた位相値を調節することと、
    (e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
    (f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(d)における前記パラメータ値と、前記少なくとも1つの決定された出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を行うように構成されている、システム。
  85. 複数のトランスデューサ要素を有する超音波トランスデューサを集束させる方法であって、前記方法は、
    (a)少なくとも1つの標的領域への第1の超音波処理を発生させ、前記第1の超音波処理からもたらされる反射信号の第1の組を測定することと、
    (b)前記反射信号の第1の組に基づいて、集束イベントの標的数または標的発生率が到達されたかどうかを決定することと、
    (c)到達されていない場合、前記少なくとも1つの標的領域への調節された音響出力における第2の超音波処理を発生させ、前記第2の超音波処理からもたらされる反射信号の第2の組を測定することと、
    (d)少なくとも部分的に前記反射信号の第2の組に基づいて、前記トランスデューサ要素のうちの少なくとも1つに関連付けられたパラメータ値を調節し、前記少なくとも1つの標的領域における超音波焦点を改良することと、
    (e)前記パラメータ値の調節からもたらされる前記少なくとも1つの標的領域における療法上の変化または音響変化を予測することと、
    (f)前記予測された変化が最大許容可能変化を超える場合、または、前記予測された変化が前記少なくとも1つの標的領域における前記療法上の変化または音響変化に標的値を超えさせる場合、(i)前記予測された療法上の変化または音響変化を低減させるために、前記トランスデューサ要素のうちの前記第1のものおよび/または前記トランスデューサ要素のうちの第2のものに関連付けられた出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルのうちの少なくとも1つを決定し、(ii)少なくとも部分的にステップ(d)における前記パラメータ値と、前記決定された出力レベル、超音波周波数、またはエネルギーレベルとに基づいて、前記超音波トランスデューサをアクティブにすることと
    を含む、方法。
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