JP2023505337A - インプラントコンポーネント - Google Patents

Abstract

本開示は、関節置換のためのアンカリング部材であって、近位境界部分と、遠位部分と、を備え、遠位部分は、骨組織内にアンカリングされるように構成され、近位境界部分は、関節置換の関節部材を搭載するように構成される。近位境界部分は、凹状境界面を備える。

Description

本開示は、インプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネント、１つ以上のインプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネントを備えたセット、１つ以上のインプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネントを備えたインプラント装置の組み付け方法に関する。

患者の個々のニーズに適合可能なモジュラーインプラントは、滑膜関節の置換を成功させてきた。このような置換は、関節炎又は外傷のため、必要となることもある。さらに、癌組織の外科的切除等により、長骨の少なくとも一部を置換することが必要となる場合がある。換言すると、滑膜関節及び／又は隣接する長骨の少なくとも一部を置換することが必要となる場合がある。ここで、大量の組織の置換は、依然としてカスタマイズインプラント、すなわち、患者から得た解剖学的寸法に基づいて作成された単一のインプラントを使用してなされることもあるが、インプラントのモジュラー性は、コストがリーズナブルなため、高度にカスタマイズされた関節置換を可能にする。より最近では、より迅速に、且つ、より低予算で、骨格の実質的な置換を必要とする患者を治療する後者の場合のためにも、モジュラーシステムが存在する。

とはいえ、これらすべてのモジュラーインプラントについて、インプラントコンポーネント同士の接続の安定性と信頼性とは、それらを長寿命にするために重要である。このような理由により、インプラントコンポーネントを連結する一般的な技術として、テーパ連結の使用が挙げられる。この種の連結は、それらの境界に亘って圧縮力を伝達する連結のために採用され、このような力の下に自己係止を行い、また摩擦適合に基づく。

これらのテーパ連結は、インプラントコンポーネントを互いに連結する効果的なやり方として証明されてきたが、この種の連結では、インプラントコンポーネントの置換、又は、インプラント全体の再置換さえも必要とすることがあるという問題が見受けられている。これらの問題のうち、意図しない緩み、フレッティング、摩耗と不安定性、及び微細な動きがある。これらの問題の理由の１つとして、不十分なテーパ連結があると考えられる。

したがって、本開示の目的は、この種のモジュラーインプラントの連結の効果に影響を及ぼすことなく、連結の信頼性を向上する、テーパ連結のための境界を提供することにある。

したがって、本開示の目的は、信頼性及びモジュラーフレキシビリティを向上したテーパ連結のための境界と、このようなテーパ連結を確立するための方法と、を提供することである。

上述の問題は、請求項１に係る上腕骨インプラントコンポーネントと、請求項１８に係る方法と、によって解決される。

より具体的には、上述の問題は、第１の態様に係る、インプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネントであって、このインプラントコンポーネントは、他のインプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネントに連結可能であるインプラントコンポーネントを提供することによって対処される。このインプラントコンポーネントは、長手軸と、インプラントコンポーネントの長手軸に沿って互いに反対側に配置される第１の端部及び第２の端部と、インプラントコンポーネントを他のインプラントコンポーネントに連結するための境界部分と、を備え、境界部分は、第２の端部から第１の端部の方向に、長手軸に沿って、テーパ状を有し、境界部分は、他のインプラントコンポーネントのテーパ状境界部分に係合可能であり、インプラントコンポーネントと他のインプラントコンポーネントとの間でテーパ状連結を形成し、インプラントコンポーネントは、長手方向締結具によってテーパ連結を係止するために、長手軸に沿って延設される貫通孔をさらに備える。

インプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネントは、長手方向締結具によってテーパ連結を係止するために、貫通孔を備えるので、信頼性の高い規定のテーパ連結を提供することができる。これは、インプラントコンポーネントと、他のインプラントコンポーネント、好ましくは上腕骨インプラントコンポーネントと、の間のテーパ連結が、長手方向締結具により、特に、規定のトルクを付与することにより締め付けられることによるものである。規定のテーパ連結を確立するときの干渉を防ぐため、貫通孔は、ねじ山を備えないことが好ましい。或いは、貫通孔は、少なくとも貫通孔に挿入される長手方向締結具の断面の外径よりも大きな内径を備えるねじ山を備えてもよい。この構成によると、意図しない緩みや微小な動きが、摩耗又はフレッティングに繋がるのを防ぐことができる。

さらに、従来のシステムにおいて、テーパ連結を使用するインプラントコンポーネントは、インプラントコンポーネントを他のインプラントコンポーネント上に、又は他のインプラントコンポーネント内に、特に、ハンマーによって押し込むことによって連結する。組み付け時に所定の圧縮力を与えるのは困難であることから、この技術は、規定の摩擦適合を提供できないことが分かった。長手方向締結具によってテーパ連結を係止するために、貫通孔を備えたインプラントコンポーネントを提供することで、インプラントコンポーネント間のテーパ連結を係止又は締め付けるための規定の力を付与することができる。

本明細書に記載のインプラントコンポーネントは、上腕骨インプラントコンポーネントであることが好ましい。結果として、本明細書に記載の他のインプラントコンポーネントは、他の上腕骨インプラントコンポーネントであることが好ましい。

インプラントコンポーネントは、上肢インプラント装置等、患者に移植されるインプラント装置のインプラントコンポーネント形成部分であってもよい。

「インプラント装置」という表現は、通常、テーパ連結、好ましくは本開示に記載のようなテーパ連結によって互いに連結されている少なくとも２つのインプラントコンポーネントのアセンブリをいう。

インプラントコンポーネントの長手軸は、インプラントコンポーネントが最も長く伸長するところを通過する中心軸であってもよい。長手軸は、インプラントコンポーネントが回転対称を有する場合の回転軸等、対称軸であってもよい。長手軸はまた、インプラントコンポーネントが最も長く伸長するところに沿った、各断面領域の中心を通ってもよい。

境界部分は、通常、インプラントコンポーネントと他のインプラントコンポーネントとの間で連結を確立するインプラントコンポーネントの部分であってもよい。

境界部分は、長手軸に沿ってテーパ状を有する。例えば、境界部分は、円錐又は円錐台の形状を有する傾斜要素を備えてもよい。長手軸は、円錐の頂点又は円錐台の中心を通過してもよい。この場合、境界部分のテーパリングは、円錐の完全角度（円錐の開放角度）によって規定されてもよい。例えば、完全角度は、１°～２０°、好ましくは、１°～１０°、より好ましくは、１°～６°、さらにより好ましくは１°～５°、最も好ましくは１°～４°、特に、１°～３°の範囲内であってもよい。完全角度は、２°５２’（コニシティ１：２０）又は５°４３’３０”（コニシティ１：１０）であってもよい。

インプラントコンポーネントと他のインプラントコンポーネントとの間のテーパ連結は、２つの構成要素間、すなわち、インプラントコンポーネントのテーパ境界部分と他のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分との間の静摩擦がゆえに、摩擦係合によって確立されてもよい。

貫通孔は、第１の端部から第２の端部まで、インプラントコンポーネントの伸長全体に亘って形成されることが好ましい。

長手方向締結具は、ねじであることが好ましい。

本開示におけるインプラントコンポーネント及び／又は他のインプラントコンポーネントは、生体適合性材料、特に、金属及び合金で作成される。特に、本開示に記載のインプラントコンポーネント及び／又は他のインプラントコンポーネントは、市販の純チタン及び／又はＴｉ_６Ａｌ_４（又は他のＴｉ合金）及び／又はＣｏＣｒ（ここで、「ＣｏＣｒ」という用語は、整形外科インプラントのために共通して使用される異なる合金のための一般的用語を意味するものでなければならない）及び／又はポリエチレンから全体的又は部分的に作成されてもよい。

一実施形態によると、貫通孔は、長手方向締結具とねじ係合するためのねじ山を備える。したがって、この実施形態で使用される長手方向締結具は、ねじである。

この構成によると、インプラントコンポーネントの貫通孔と長手方向締結具との間に単純な係合機構を設けることができる。さらに、所定のトルク値まで長手方向締結具をねじこむことにより、テーパ連結を締めたり、又は係止するために、所与の力を付与することができる。

一実施形態によると、境界部分は、内側境界部分と外側境界部分とのうちの一方である。

内側境界部分は、インプラントコンポーネント内に形成される窪みであってもよい。外側境界部分は、インプラントコンポーネントの外形の一部をなしてもよい。特に、インプラントコンポーネントが略回転対称形状を備える場合、内側境界部分は、表面を有し、面法線ベクトルは、径方向内側を向く、すなわち、インプラントコンポーネントの長手軸に向かう方向を指している。したがって、外側境界部分は、表面を有し、面法線ベクトルは、径方向外側を向き、すなわち、インプラントコンポーネントの長手軸から離れる方向を指している。換言すると、後者の面法線ベクトルは、内側境界部分の面法線ベクトルの方向とは略反対方向を指している。

通常、一方のインプラントコンポーネントの内側境界部分が、他のインプラントコンポーネントの外側境界部分とテーパ連結を形成してもよく、その逆も然りである。

この構成によると、境界部分が内側境界部分又は外側境界部分のいずれかであり得るため、インプラントコンポーネントのモジュラーフレキシビリティを増すことができる。

一実施形態によると、内側境界部分は、第２の端部に設けられ、外側境界部分は、第１の端部に設けられる。

例えば、インプラントコンポーネントが長尺本体を備える場合、内側境界部分は、長尺本体の一端に設けられてもよく、外側境界部分は、長尺本体の他端に設けられてもよい。

さらに、内側境界部分と外側境界部分とは、長手軸に沿って重なることが好ましい。換言すると、内側境界部分は、外側境界部分によって少なくとも部分的に包囲される。

この構成によると、第２の端部に内側境界部分を備えるインプラントコンポーネントと、第１の端部に外側境界部分を備える他のインプラントコンポーネントとを有し、インプラントコンポーネントの内側部分と他のインプラントコンポーネントの外側部分とが、テーパ連結を形成してもよいので、インプラントコンポーネント又は他のインプラントコンポーネントとは異なる形状を有する組み合わせインプラントコンポーネントを提供することができるため、モジュラーフレキシビリティを増すことができる。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、インプラントコンポーネントを、他のテーパ連結を介して、さらに他のインプラントコンポーネントと連結するために、他の境界部分をさらに備え、他の境界部分は、内側境界部分及び外側境界部分の他方である。

本明細書に記載のさらに他のインプラントコンポーネントは、さらに他の上腕骨インプラントコンポーネントであることが好ましい。

例えば、インプラントコンポーネントが長尺本体を備える場合、インプラントコンポーネントは、内側境界部分と外側境界部分との双方を備えてもよく、内側境界部分は、長尺本体の一端に設けられてもよく、外側境界部分は、長尺本体の他端に設けられてもよい。

この構成によると、２つの境界部分を有するため、２つの他のインプラントコンポーネントとテーパ連結を介して連結可能であり、さらにインプラントコンポーネントのモジュラーフレキシビリティを増すインプラントコンポーネントを提供することができる。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、テーパ溝側壁を備える周方向溝をさらに備え、テーパ溝側壁は、第１の端部から第２の端部の方向に、長手軸に沿って、テーパ状を有する。テーパ溝側壁は、他のテーパ連結を係止するために、少なくとも１つの横方向締結具、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具と係合可能である。

テーパ溝側壁は、長手軸に沿って、テーパ状を有する。例えば、テーパ溝側壁は、円錐又は円錐台の形状を有する傾斜要素を備えてもよい。長手軸は、円錐の頂点、又は円錐台の中心を通ってもよい。この場合、テーパ溝句側壁のテーパリングは、テーパ溝側壁の傾斜要素と長手軸との間の傾斜角度によって規定されてもよい。例えば、傾斜角度は、１°～８９°、好ましくは、１５°～６０°、より好ましくは、２０°～５５°、さらに好ましくは１５°～６０°、より好ましくは、２０°～５５°、さらにより好ましくは３０°～５０°、最も好ましくは、４２°～４７°、特に、４５°の範囲であってもよい。通常、この傾斜角度が大きいほど、固定トルクを使用して横方向締結具を締めるときに付与可能な圧縮力が高くなる。

横方向締結具は、ねじであることが好ましく、スタッドねじであることがより好ましい。ねじである場合、横方向締結具は、面取り先端を有することが好ましく、面取り先端は、上述のテーパ側壁の傾斜角に対応することがさらにより好ましい。先端は、湾曲してもよく、又は丸い形状を有してもよい。横方向締結具は、長手軸を有し、テーパ溝側壁に係合して、横方向締結具の長手軸とインプラントコンポーネントの長手軸とが互いに略直交するようにすることが好ましい。

横方向締結具の先端は、テーパ連結、すなわちこの実施形態に係る他のテーパ連結に先行荷重が生成されるようなやり方で、テーパ溝側壁に係合してもよい。傾斜面の原則によると、横方向締結具の先端は、（大抵は、横方向締結具を回すことにより）横方向締結具の長手軸の方向に入り込み、テーパ溝側壁と相互作用することにより、テーパ連結に先行荷重を生成してもよい、これにより、この実施形態に係る他のテーパ連結を形成する２つのインプラントコンポーネントを係止し、ひいては、２つのインプラントコンポーネントの相対的な動きを防ぐ。換言すると、締結時の長手軸に沿った横方向締結具の動きは、これらの軸に関するテーパ溝側壁の傾斜により、テーパ連結の長手軸に沿った動きに変換される。

他の溝側壁、すなわち、上述のテーパ溝側壁の反対側の溝側壁は、テーパ状を有さなくてもよい。特に、他の溝側壁は、インプラントコンポーネントの長手軸に略直交して延設される表面を有してもよい。

一例において、周方向溝及びインプラントコンポーネントの境界部分は、インプラントコンポーネントの第１の端部に設けられてもよく、周方向溝は、境界部分よりも第１の端部付近に配置されてもよい。インプラントコンポーネントは、第２の端部から第１の端部の方向に、他のインプラントコンポーネントに向かってインプラントコンポーネントを相対的に動かすことにより、他のインプラントコンポーネントとテーパ連結を形成してもよい。この例において、他のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分は、他のインプラントコンポーネントにおける窪みを規定してもよく、インプラントコンポーネントの境界部分は、円錐台の外形を有してもよい。したがって、テーパ連結は、インプラントコンポーネントを他のインプラントコンポーネントに挿入することによって形成される。

テーパ連結、すなわち、この実施形態に係る他のテーパ連結を確立した後、テーパ連結は、インプラントコンポーネントのテーパ溝側壁を少なくとも１つの横方向締結具と係合することによって係止されてもよい。周方向溝は、境界部分との関連で反対方向に、又は反対にテーパ状を有し、境界部分より第１の端部付近に配置されるため、テーパ溝側壁を横方向締結部に係合させることにより、インプラントコンポーネントを他のインプラントコンポーネント内にさらに引っ張り込む。

この構成によると、より信頼性の高いテーパ連結を提供することができる。これは、インプラントコンポーネントと他のインプラントコンポーネントとの間のテーパ連結が横方向締結具によって締められることによる。この構成によると、意図しない緩み及び微小な動きがフレッティング、摩耗、及び／又は、不安定性に繋がるのを防ぐことができる。

さらに、この構成によると、（特に、その長手軸に沿って反対側の端部に）２つの境界部分を有し、ひいては、２つのテーパ連結を介して、２つの他のインプラントコンポーネントに連結可能なインプラントコンポーネント、すなわち、単一のインプラントコンポーネントを提供することができ、２つのテーパ連結は各々、係止可能であるため、個々に固定可能である。これら２つのテーパ連結のうちの一方は、長手方向締結具によって係止されてもよく、これら２つのテーパ連結のうちの他方は、少なくとも１つの横方向締結具によって係止されてもよい。換言すると、長手方向締結具と横方向締結具の双方は、２つの他のインプラントコンポーネントに対するこれら２つのテーパ連結を係止するために、同一のインプラントコンポーネント（しかし、異なる境界部分）と相互作用する。したがって、この実施形態に係るインプラントコンポーネントは、より高いモジュラー性を可能にするのみならず、他の各インプラントコンポーネントとのより信頼性の高いテーパ連結も可能にする。

さらに、所定のトルクを横方向締結具に付与することにより、インプラントコンポーネント間のテーパ連結を係止又は締めるための規定の力を付与することができる。

さらに、以上に述べた例において、テーパ連結は、インプラントコンポーネントが他のインプラントコンポーネント内に引き込まれ、他の境界部分の窪み内への境界部分の引き込みにより、結果として、それを押す力よりも良好なアライメントを生じるため、さらに高い信頼性で係止される。

好適な実施形態において、横方向締結具のうちの少なくとも２つが設けられ、これらの横方向締結具は、周方向溝の周方向で等間隔に設けられる。例えば、２つの横方向締結具が設けられる場合、これら２つの横方向締結具は、周方向溝の周方向において１８０°の角度で（すなわち、反対側に）配置されて、これら２つの横方向締結具が、同一の長手軸を有し、互いに反対側に配置されるようにしてもよい。これにより、テーパ連結、すなわち、本実施形態に係る他のテーパ連結の制御された、且つ、信頼性の高い係止を可能にする。

好適な実施形態において、テーパ溝側壁は、インプラントコンポーネントと一体形成されることが好ましい。換言すると、テーパ溝側壁は、インプラントコンポーネントの一体部分である。この構成によると、組み付け及び手術中に取り扱いが必要となるピースが少なくなるのみならず、横方向締結具とテーパ溝側壁との間の相互作用時、周方向溝の構成が変更される危険性を伴うことなく、より高い信頼性で、横方向締結具により、テーパ連結、すなわち、本実施形態に係る他のテーパ連結を締結及び係止することもできる。さらに、応力集中が回避され、誤った組み付け、又はテーパ溝側壁がモジュラー式に構成されたセクションで発生し得る意図しない緩みが回避される。したがって、インプラントコンポーネントの機械的により安全な構成と、ひいては、機械的により安全なテーパ連結とを提供することができる。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、長尺本体をさらに備え、この長尺本体は、第１の端部と第２の端部との間に位置決めされ、長尺本体は、他のテーパ連結を係止するために、横方向締結具が貫通するための、少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向穴を備える。

好ましくは、長尺本体は、円筒形本体である。さらに好ましくは、長尺本体は、少なくとも部分的に中空である。

長尺本体は、種々の長さを備えたモジュラーコンポーネントとして提供されてもよい。

長尺本体は、インプラントコンポーネントの境界部分と連結されてもよく、好ましくは一体的に連結されてもよく、すなわち、インプラントコンポーネント本体の一部を形成する。一例において、長尺本体は、第１の端部と第２の端部とのうちの一方に配置され、境界部分は、第１の端部と第２の端部とのうちの他方に配置されてもよい。

特に、円筒形状の長尺本体の場合、少なくとも２つの横方向穴は、長尺本体の周方向において互いに等間隔に、すなわち、互いに反対側に設けられてもよい。

この構成によると、結果として上述のインプラントコンポーネントの効果を得られるインプラントコンポーネントの追加又は代替形状を提供することができる。この結果として、テーパ連結とインプラントコンポーネントとのモジュラーフレキシビリティが向上する。

一例において、長尺本体は、特に、医薬品を受け入れるための、少なくとも１つの穴を備えてもよい。この少なくとも１つの穴は、縫合を使用して軟組織を取り付けるために設けられてもよいとも考えられる。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、板状部をさらに備え、板状部は、第２の端部に取り付けられ、好ましくはこれと一体形成され、第１から第２の端部の方向において、長手軸に平行に、第２の端部から離間して延設され、板状部は、定着手段が貫通するための、少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向貫通孔を備える。

一例において、定着手段は、皮質骨ねじであってもよい。

この構成を実装することにより、上述のインプラントコンポーネントとの関連で記載した効果を示すインプラントコンポーネントのさらに他の代替形状を提供することができる。したがって、テーパ連結とインプラントコンポーネントとのモジュラーフレキシビリティがさらに向上する。

一実施形態によると、境界部分は、円錐テーパ、好ましくはモールステーパを形成し、及び／又は、他の境界部分は、円錐テーパ、好ましくはモールステーパを形成する。

円錐テーパは、特に、以上に規定した範囲内の全角度を備えた円錐、又は円錐台の形状を有してもよい。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、インプラントコンポーネントを他のインプラントコンポーネントに連結するために第２の境界部分をさらに備え、第２の境界部分は、第１の端部から第２の端部の方向において、長手軸に沿って、テーパ状を有し、第２の境界部分は、他のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分と係合可能で、インプラントコンポーネントと他のインプラントコンポーネントとの間にテーパ連結を形成する。

第２の境界部分が上述の境界部分に比して、反対方向にテーパ状を有する点以外は、第２の境界部分は、上述の境界部分と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。

例えば、境界部分は、インプラントコンポーネントの第１の端部に設けられてもよく、第２の境界部分は、インプラントコンポーネントの第２の端部に設けられてもよい。境界部分及び第２の境界部分は、一体形成されてもよい。

この構成によると、第２の境界部分は、上述の境界部分に比して、反対方向にテーパ状を有するため、同一の端部を有したアダプタを構成するインプラントコンポーネントを提供することができる。一例において、このアダプタは、雄－雄アダプタであってもよい。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、第２のテーパ溝側壁を備えた第２の周方向溝をさらに備え、第２のテーパ溝側壁は、第２の端部から第１の端部の方向おいて、長手軸に沿って、テーパ状を有し、第２のテーパ溝側壁は、テーパ連結係止するための、少なくとも１つの横方向締結具、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具と係合可能である。

第２のテーパ溝側壁が上述のテーパ溝側壁に比して反対方向にテーパ状を有する点以外は、第２の周方向溝と第２のテーパ溝側壁とは、上述の周方向溝とテーパ溝側壁と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。

一例において、第２の端部から第１の端部まで長手軸に沿って見られるようなインプラントコンポーネントの構成は、以下のとおりであってもよい。第２のテーパ溝側壁、第２の周方向溝、第２の境界部分、境界部分、周方向溝、テーパ溝側壁である。

この構成によると、例えば、インプラントコンポーネントの周方向溝の文脈で上述したような効果を追加で有する雄－雄アダプタを提供することができる。

第２の態様によると、本開示は、セットを提供する。このセットは、上述の第１実施形態に係るインプラントコンポーネントと、第２のインプラントコンポーネントであって、この第２のインプラントコンポーネントは、その一端にテーパ境界部分を備え、インプラントコンポーネントの境界部分は、インプラントコンポーネントと第２のインプラントコンポーネントとの間にテーパ連結を形成するように、第２のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分に係合するように構成される第２のインプラントコンポーネントと、ねじであって、このねじは、第２のインプラントコンポーネントに設けられ、ねじは、インプラントコンポーネントの貫通孔とねじ係合を形成することにより、テーパ連結を係止するように配置されるねじと、を備える。

本明細書に記載の第２のインプラントコンポーネントは、第２の上腕骨インプラントコンポーネントであることが好ましい。

第２のインプラントコンポーネントは、上腕骨インプラント本体であってもよい。ねじは、第２のインプラントコンポーネントに設けられるため、テーパ連結を係止した状態で、第２のインプラントコンポーネントのねじ座部上に据えられることが好ましい。

ねじは、拘束ねじ又は留めねじであってもよい。第２のインプラントコンポーネントは、テーパ境界部分が設けられる窪みを備えてもよい。この場合、第２のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分は、内側テーパ境界部分を構成してもよい。一例において、テーパ境界部分は、円錐テーパ、特に、モールステーパであってもよく、ねじは、第２のインプラントコンポーネントに設けられ、長手方向のねじ軸が第２のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分の長手方向テーパ軸に合致するようにする。拘束ねじの場合、この拘束ねじは、リング状本体を貫通してもよく、リング状本体は、外側ねじ山を備えてもよい。リング状本体の外側ねじ山は、第２のインプラントコンポーネントの窪みに設けられる内側ねじ山に係合してもよい。したがって、リング状本体は、第２のインプラントコンポーネントの内側ねじ山にねじ係合を形成し、これにより、拘束ねじを第２のインプラントコンポーネント内に固定することにより、第２のインプラントコンポーネント内に固定されてもよい。

この構成によると、インプラントコンポーネントと第２のインプラントコンポーネントとの間に信頼性が高く、上述と同一の効果を有するテーパ連結を提供することができる。

第３の態様によると、上述の第１実施形態に記載のインプラントコンポーネントと、第２のインプラントコンポーネントであって、この第２のインプラントコンポーネントは、その一端にテーパ境界部分を備え、インプラントコンポーネントの境界部分は、第２のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分と係合して、インプラントコンポーネントと第２のインプラントコンポーネントとの間にテーパ連結を形成するように構成される第２のインプラントコンポーネントと、を備えるセットを開示する。第２のインプラントコンポーネントは、第２のインプラントコンポーネントの一端から第２のインプラントコンポーネント内に延設される貫通孔と、ねじと、をさらに備え、このねじは、インプラントコンポーネントの貫通孔に貫通し、ねじ山付き穴に係合することにより、テーパ連結を係止するように構成される。

ねじ山付き穴は、第２のインプラントコンポーネント内に穿孔された掘削穴であってもよく、内側ねじ山が設けられてもよい。

ねじは、通常、インプラントコンポーネントの貫通孔全体を貫通し、第２のインプラントコンポーネントのねじ山付き穴を貫通するようなサイズを有してもよい。

好適な例において、ねじは、インプラントコンポーネントの貫通孔に係合しなくてもよい。この目的を達成するために、ねじは、第２のインプラントコンポーネントのねじ山付き穴内に貫通するねじの端部にのみねじ山を備えてもよい。追加又は代替として、インプラントコンポーネントの貫通孔は、ねじ山を備えなくてもよい。

この構成によると、上述と同一の効果を有する、信頼性の高いテーパ連結を介して、インプラントコンポーネントを第２のインプラントコンポーネントに組み合わせることができる。

第４の態様によると、セットであって、上述の第１実施形態に係るインプラントコンポーネントと、第２のインプラントコンポーネントであって、この第２のインプラントコンポーネントは、その一端に第２のインプラントコンポーネントテーパ境界部分を備え、インプラントコンポーネントの境界部分は、第２のインプラントコンポーネントテーパ境界部分と係合して、インプラントコンポーネントと第２のインプラントコンポーネントとの間に第２のインプラントコンポーネントテーパ連結を形成するように構成され、第２のインプラントコンポーネントは、第２のインプラントコンポーネントの一端から第２のインプラントコンポーネント内に延設された貫通孔をさらに備える第２のインプラントコンポーネントと、第３のインプラントコンポーネントであって、この第３のインプラントコンポーネントは、その一端に第３のインプラントコンポーネントテーパ境界部分を備え、インプラントコンポーネントの他の境界部分は、第３のインプラントコンポーネントテーパ境界部分に係合して、インプラントコンポーネントと第３のインプラントコンポーネントとの間に第３のインプラントコンポーネントテーパ境界部分を形成するように構成される第３のインプラントコンポーネントと、ねじであって、このねじは、第３のインプラントコンポーネントに設けられ、ねじは、第２のインプラントコンポーネントのねじ山付き穴とねじ山係合を形成することにより、第３のインプラントコンポーネントテーパ連結と第２のインプラントコンポーネントテーパ連結とを係止するように構成されるねじと、を備える。

本明細書に記載の第３のインプラントコンポーネントは、第３の上腕骨インプラントコンポーネントであることが好ましい。

第２のインプラントコンポーネントテーパ境界部分は、上述のテーパ境界部分と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。第２のインプラントコンポーネントテーパ連結は、上述のテーパ連結と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。第３のインプラントコンポーネントテーパ境界部分は、上述のテーパ境界部分と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。第３のインプラントコンポーネントテーパ連結は、上述のテーパ連結と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。

第３のインプラントコンポーネントは、上腕骨インプラント本体であってもよい。

ねじが、インプラントコンポーネントの貫通孔と係合するように構成されなくてもよい点以外は、このねじは、上述の拘束ねじ又は留めねじと同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。

この構成によると、１つのねじのみで２つの信頼性の高いテーパ連結を提供することができるため、構成要素の数を低減し、組み付けをさらに容易化することができる。

一実施形態によると、ねじは、第１のねじ山と、第２のねじ山と、を備え、第１のねじ山は、第２のねじ山とは異なり、第１のねじ山と第２のねじ山とは、ねじの長手方向ねじ軸に沿って別々に配置され、第１のねじ山は、インプラントコンポーネントの貫通孔とねじ係合を形成するように構成され、第２のねじ山は、第２のインプラントコンポーネントのねじ山付き穴とねじ係合を形成するように構成される。

例えば、第１のねじ山は、第２のねじ山よりねじ頭付近に設けられてもよい。例えば、第２のねじ山は、第１のねじ山よりも小さな直径であってもよい。特に、第２のねじ山は、第１のねじ山よりも１～２ｍｍ小さくてもよい。一例において、第１のねじ山は、Ｍ６ねじ山であってもよく、第２のねじ山は、Ｍ５ねじ山であってもよい。

第２のねじ山は、インプラントコンポーネントの貫通孔と係合することなく、インプラントコンポーネントの貫通孔を貫通するようなサイズを有してもよい。

この構成によると、１つのねじのみで２つのねじ連結を確立することができるため、構成要素の数を低減し、組み付けをさらに容易化することができる。

一実施形態によると、インプラントコンポーネントは、第１のインプラントコンポーネントであってもよく、本実施形態に係るセットは、第１及び第２のインプラントコンポーネントに加えて、第３のインプラントコンポーネントであって、この第３のインプラントコンポーネントは、上述の第１実施形態に係るインプラントコンポーネントであって、第３のインプラントコンポーネントは、第１のインプラントコンポーネントの他の境界部分と他のテーパ連結を形成する第３のインプラントコンポーネントと、少なくとも１つ、好ましくは２つの横方向締結具であって、この横方向締結具は、第１のインプラントコンポーネントのテーパ溝側壁と係合することにより、他のテーパ連結を係止するために、第３のインプラントコンポーネントの少なくとも１つ、好ましくは少なくとも２つの横方向貫通孔を貫通するように構成される横方向締結具と、をさらに備える。

本明細書に記載の第１のインプラントコンポーネントは、第１の上腕骨インプラントコンポーネントであることが好ましい。

横方向締結具は、上述の横方向締結具と同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。

この構成によると、いくつかのインプラントコンポーネントからなるインプラント装置を提供することができ、これらのインプラントコンポーネントは、上述と同一の効果を有する、信頼性の高いテーパ連結によって連結される。

第５の態様によると、さらに他のセットが開示され、このセットは、上述の第１実施形態に係るインプラントコンポーネントのうちの少なくとも２つを備え、インプラントコンポーネントのうちの一方は、インプラントコンポーネントの他方とテーパ連結を形成するように構成され、テーパ連結は、少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具によって係止される。

一例において、インプラントコンポーネントのうちの一方は、長尺本体を備えるインプラントコンポーネントであってもよく、インプラントコンポーネントのうちの他方も、長尺本体を備えるインプラントコンポーネントであってよい。

上述のとおり、長尺本体は、種々の長さで設けられてもよい。

この構成によると、適合され、カスタマイズされた長さを有し、上述と同一の効果を備えた信頼性の高いテーパ連結を有するインプラント装置を提供することができる。

第６の態様によると、セットであって、上述の第３の態様に係るセットのうちの２つと、第３のインプラントコンポーネントであって、この第３のインプラントコンポーネントは、長手軸、第３のインプラントコンポーネントの長手軸に沿って互いに反対側に配置される第１の端部及び第２の端部、第１の端部のテーパ境界部分及び第２の端部のテーパ境界部分であって、第１の端部のテーパ境界部分は、第１の端部に配置され、第２の端部のテーパ境界部分は、第３のインプラントコンポーネントの第２の端部に配置され、第１の端部のテーパ境界部分は、第３のインプラントコンポーネントの第１～第２の端部の方向において、第３のインプラントコンポーネントの長手軸に沿って、テーパ状を有し、第２の端部のテーパ境界部分は、第１の端部のテーパ境界部分とは反対方向にテーパ形状を有する第３のインプラントコンポーネントと、第３のインプラントコンポーネントの第１の端部と第２の端部との間で、第３のインプラントコンポーネントの第１及び第２の端部から非等距離に配置された少なくとも１つ、好ましくは２つの横方向穴と、少なくとも１つ、横方向穴を貫通するように構成された好ましくは少なくとも２つの横方向締結具と、を備え、少なくとも２つのセットのうちの一方は、第３のインプラントコンポーネントの第１の端部にテーパ連結を形成するように構成され、２つのセットのうちの他方は、第３のインプラントコンポーネントの第２の端部にテーパ連結を形成するように構成され、２つのセットのインプラントコンポーネントの第１及び第２の端部のうちの一方は、互いに対向し、２つのセットのインプラントコンポーネントの第１の端部及び第２の端部のうちの他方は、第３のインプラントコンポーネントとテーパ連結を形成するとき、互いから離れた方向を向き、テーパ連結は、インプラントコンポーネントの各テーパ溝側壁と係合する横方向締結具により、係止されるセットをさらに開示する。

第３のインプラントコンポーネントは、長尺本体を備えてもよく、円筒形状を備えてもよい。この場合、長手軸は、円筒形状の中心を通過してもよい。

第３のインプラントコンポーネントは、骨幹セグメントであってもよい。このような実施形態において、骨幹セグメントは、例えば、破断又は切断した長骨の少なくとも一部を置換する。境界部分の上述の構成により、執刀医は、骨の配置に先立って、まず、長骨の骨組織内にインプラントステムをアンカリングすることができる。後者は、骨幹セグメントの最終組み付け時に実施される。アンカリング、アライメント、及び組み付けの手順により、このようなセグメントの移植を改善する。

第１の端部のテーパ境界部分と第２の端部のテーパ境界部分とは、上述の他のインプラントコンポーネントのテーパ境界部分と同一であってもよく、同一の特徴を有してもよい。第１の端部のテーパ境界部分と第２の端部のテーパ境界部分とは、各々、内側境界部分である。この場合、第３のインプラントコンポーネントは、雌－雌アダプタを構成し、雌－雌アダプタの各端部は、上述の第３実施形態に係るセットのインプラントコンポーネントを受容して、セットの各インプラントコンポーネントと第３のインプラントコンポーネントとの間に各テーパ連結を形成してもよい。

第３のインプラントコンポーネントは、少なくとも２つの横方向穴を備えてもよい。円筒形状の第３のインプラントコンポーネントの場合、少なくとも２つの横方向穴は、２つの横方向の穴の一方が２つの横方向の穴の他方よりも第１の端部付近に位置付けられ、２つの横方向穴の他方は、２つの横方向穴の一方よりも第２の端部付近に位置付けられ得るように配置されてもよい。特に、２つの横方向穴は、第３のインプラントコンポーネント内に挿入される時、各セットのインプラントコンポーネントが、横方向締結具の横方向穴への貫通によって係止され得るように配置されてもよい。

第３のインプラントコンポーネントは、２つを超える数の横方向穴、例えば、４つ又は６つの横方向穴を備えてもよい。この場合、４つの横方向穴のうちの２つと、６つの横方向穴のうちの３つとは、各々、残りの２つ及び残りの３つの横方向穴の各々よりも、第３のインプラントコンポーネントの第１及び第２の端部のうちの一方の付近に位置決めされてもよい。この２つ及び３つの横方向穴は、各々、第３のインプラントコンポーネントの各第１又は第２の端部から同一の距離を有してもよく、第３のインプラントコンポーネントの周方向において等間隔に配置されてもよい。

第３のインプラントコンポーネントとテーパ連結を形成するとき、第３の実施形態に係る２つのセットは、２つのセットのうちの一方の第１の端部が、２つのセットのうちの他方の第１の端部に対向し得るように、互いに対して配置されてもよい。この場合、２つのセットのうちの一方の第２の端部は、２つのセットのうちの他方の第２の端部から離間するように向いていてもよい。

この構成によると、例えば、ヒトの上腕骨に適用可能なインプラント装置であって、上述のテーパ連結に関するものと同一の効果を有するインプラント装置を提供することができる。

クレームされる発明の第７の態様によると、インプラント装置を組み付ける方法を開示する。インプラント装置は、上述の第１の態様に係るインプラントコンポーネントのうちの１つ以上、及び／又は、上述の第２～６の態様のいずれか１つに係るセットのうちの１つ以上を備える。この方法は、
ｉ）境界部分を他の境界部分とテーパ境界部分とのうちの一方に係合することにより、少なくとも１つのテーパ連結を形成するステップと、
ｉｉ）長手方向締結具及び／又はねじ及び／又は少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具により、少なくとも１つのテーパ連結を係止するステップと、を備える。

テーパ連結は、上述のテーパと同一であってもよく、又は同一の特徴を有してもよい。

少なくとも１つのテーパ連結を形成するステップは、１つのインプラントコンポーネントの長手軸が、他のインプラントコンポーネントの長手軸と略合致し得るように、インプラントコンポーネントを事前配置することを備えてもよい。換言すると、２つのインプラントコンポーネントは、次々に直線状に事前配置されてもよい。

少なくとも１つのテーパ連結を形成するステップは、インプラントコンポーネントのうちの一方の境界部分が、テーパ境界部分又はインプラントコンポーネントのうちの他方の他の境界部分に向かうようにして、インプラントコンポーネントのうちの一方をインプラントコンポーネントのうちの他方に移動させることを備えてもよい。

少なくとも１つのテーパ連結を係止するステップは、長手方向締結具、又は、少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具により、テーパ連結を係止することを備えてもよい。代替として、少なくとも１のテーパ連結を係止することは、長手方向締結具により、さらに追加として、少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具により、テーパ連結を係止することにより、さらに信頼性の高いテーパ連結を確立することを備えてもよい。

この方法によると、いくつかのインプラントコンポーネント又はインプラントコンポーネントのセットを備えるインプラント装置を、信頼性の高い方法で、すなわち、微小な動きによる意図しない緩みやフレッティングを防いで、組み付けることができる。さらに、この方法によると、インプラントコンポーネント間で規定の摩擦適合を達成することができる。

さらに、本開示の実施形態は、添付の図面を参照した、特定の実施形態についての以下の説明中に見出されてもよい。

図１は、上腕骨インプラントコンポーネントの正面図である。 図２Ａは、非組み付け状態における、図１の上腕骨インプラントコンポーネントと、長手方向締結具と、他の上腕骨インプラントコンポーネントと、を備えるセットの正面図である。 図２Ｂは、組み付け状態における、図２Ａのセットを示している。 図３Ａは、他の上腕骨インプラントコンポーネントとのテーパ連結を形成する、図１の上腕骨インプラントコンポーネントの斜視図である。 図３Ｂは、他の上腕骨インプラントコンポーネントとのテーパ連結を形成する、図１の上腕骨インプラントコンポーネントの斜視図である。 図４は、組み付け状態及び非組み付け状態における、図２Ｂのセットと他の上腕骨インプラントコンポーネントとを備えたセットの正面図である。 図５Ａは、非組み付け状態における、板状部を有する上腕骨インプラントコンポーネントを備えたセットの斜視図である。 図５Ｂは、組み付け状態における、図５Ａのセットの斜視図である。 図６Ａは、非組み付け状態における、第２の境界部分と第２の周方向溝とを備える、図１の上腕骨インプラントコンポーネントを備えるセットの正面図である。 図６Ｂは、非組み付け状態における、図６Ａの上腕骨インプラントコンポーネントを備える他のセットの正面図である。 図６Ｃは、非組み付け状態における、図６Ａの上腕骨インプラントコンポーネントを備えるさらに他のセットの正面図である。 図７は、非組み付け状態における、長尺本体と第２の上腕骨インプラントコンポーネントとを備える上腕骨インプラントコンポーネントを備えたセットの正面図である。 図８は、図７のセットの第２の上腕骨インプラントコンポーネントの部分断面正面図であり、２つのねじ山を備えた拘束ねじを示している。 図９は、非組み付け状態における、図１の上腕骨インプラントコンポーネントと、他の上腕骨インプラントコンポーネントと、長手方向締結具と、長尺本体を備えた２つの上腕骨インプラントコンポーネントと、を備えたセットの斜視図である。 図１０は、非組み付け状態における、図１の上腕骨インプラントコンポーネントと、図７の第２の上腕骨インプラントコンポーネントと、図２Ａの他の上腕骨インプラントコンポーネントと、を備えたセットの正面図である。 図１１は、非組み付け状態における、図６Ａ～図６Ｃの上腕骨インプラントコンポーネントと、長尺本体を備えた３つの上腕骨インプラントコンポーネントと、図７の第２の上腕骨インプラントコンポーネントと、肘インプラントコンポーネントと、を備えたセットの正面図である。 図１２Ａは、非組み付け状態における、図２Ａの２つのセットと、第３の上腕骨インプラントコンポーネントと、を備えたセットの正面斜視図である。 図１２Ｂは、組み付け状態における、図１２Ａのセットの正面図である。 図１３Ａは、非組み付け状態における、図２Ａのセットと、長尺本体を備えた他の上腕骨インプラントコンポーネントと、図１１の肘インプラントコンポーネントと、を備えるセットの斜視図である。 図１３Ｂは、非組み付け状態における、図５Ａのセットと、長尺本体を備えた他の上腕骨インプラントコンポーネントと、図１１の肘インプラントコンポーネントと、を備えるセットの斜視図である。

以降、例示としての実施例を使用して、本開示を説明するために、添付の図面を参照して、本開示の実施形態について詳細に説明する。この文脈において説明した特定の個々の特徴のさらなる変更は、記載の実施形態の他の特徴と組み合わせて、本開示のさらなる実施形態を形成することができる。

図面全体を通して、同一の参照符号は同一の要素のために使用される。

図１は、本開示の上腕骨インプラントコンポーネントの正面図である。上腕骨インプラントコンポーネント１は、長手軸Ｌを備える。上腕骨インプラントコンポーネント１は、回転対称形状を備え、回転軸は、長手軸と合致する。上腕骨インプラントコンポーネント１は、長手軸Ｌに沿って互いに反対方向に配置される第１の端部３と第２の端部４とを備える。上腕骨インプラントコンポーネント１は、長手軸３に沿って、第１の端部３から第２の端部４の順に、テーパ溝側壁１０、周方向溝９、境界部分５ｂ、及びベース部分３５を備える。

境界部分５ｂは、円錐テーパの形状を有し、長手軸Ｌに沿って、第２の端部４から第１の端部３の方向にテーパ状を有する。周方向溝９は、境界部分５ｂよりも第１の端部３付近に配置される。周方向溝９は、テーパ溝側壁１０と他の溝側壁３６とによって形成される。他の溝側壁３６は、上腕骨インプラントコンポーネント１の長手軸に略直交する平坦面を備える。テーパ溝側壁１０は、長手軸Ｌに沿って、第１の端部３から第２の端部４の方向に、テーパ形状を有する。テーパ溝側壁１０は、上腕骨インプラントコンポーネント１と一体形成される。

上腕骨インプラントコンポーネント１は、貫通孔７と、内側境界部分５ａである境界部分５ａと、をさらに備える。内側境界部分５ａは、円錐テーパの形状を有し、上腕骨インプラントコンポーネント１の第２の端部４に設けられる。換言すると、内側境界部分５ａは、上腕骨インプラントコンポーネント１の窪み内に形成される。貫通孔７と内側境界部分５ａは、図２Ｂによりよく見ることができる。本実施形態の貫通孔７は、ねじ山付きでないことが好ましい。

図２Ａは、図１の上腕骨インプラントコンポーネント１と、長手方向締結具８と、他の上腕骨インプラントコンポーネント２とを、非組み付け状態で備えるセットの正面図である。長手方向締結具８は、その一端にねじ頭と、その他端にねじ山３７と、を備えるねじであることが好ましい。他の上腕骨インプラントコンポーネント２は、ステム２である。ステム２は、ヒトの骨に適用されてもよい。他の上腕骨インプラントコンポーネント２は、上腕骨インプラントコンポーネント１に対向するその一端に、上腕骨インプラントコンポーネント１の内側境界部分５ａと係合して、テーパ連結を形成するように構成されたテーパ境界部分６を備える。この場合、テーパ境界部分６は、外側境界部分と考えることができる。上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２との間のテーパ連結を係止するために、他の上腕骨インプラントコンポーネント２は、テーパ境界部分６が設けられる端部に、ねじ山付き穴２５を備える。ねじ山付き穴２５は、他の上腕骨インプラントコンポーネント２内に軸方向に延設された窪みを形成する。ねじ山付き穴２５のねじ山は、ねじ８のねじ山３７に係合するように構成される。

図２Ｂは、図２Ａのセットを組み付け状態で示している。見て取れるように、ねじ８は、ねじ８のねじ山３７が他のねじ山インプラントコンポーネント２のねじ山付き穴２５との係合となるように、上腕骨インプラントコンポーネント１の貫通孔７を貫通することで、上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２との間のテーパ連結を係止する。

さらに、図２Ｂは、上腕骨インプラントコンポーネント１の内側境界部分５ａ及び外側境界部分５ｂが、長手軸Ｌに沿って、重なり合うことが好ましいことを示している。換言すると、内側境界部分５ａは、（少なくとも部分的に）長手軸に沿って、外側境界部分５ｂによって包囲される。

上腕骨インプラントコンポーネント１は、アセンブリのサイズを著しく大きくしてしまうことなく、異なる直径のインプラントコンポーネント間のアダプタとして機能し得るため、コンパクトなアセンブリとすることができる。

例えば、アダプタとして作用する図２の上腕骨インプラントコンポーネント１は、上腕骨のキャビティ内への移植のためのステム２と、上腕骨の部分置換（図４の上腕骨インプラントコンポーネント２８、又は図１２の上腕骨インプラントコンポーネント２９を参照のこと）、又は関節置換（図１０の上腕骨インプラントコンポーネント２２を参照のこと）等、より大きな断面を備えた上腕骨インプラントコンポーネントと組み合わせることを可能にする。したがって、内側境界部分５ａと外側境界部分５ｂとの重なり合った構成により、モジュラーフレキシビリティを向上する。

図３Ａは、図２の上腕骨インプラントコンポーネント１が、他の上腕骨インプラントコンポーネント２とテーパ連結を形成している斜視図である。図３Ｂは、図１の上腕骨インプラントコンポーネント１が他の上腕骨インプラントコンポーネント２とテーパ連結を形成している斜視図である。図３Ｂにおいて、ステム２は、ヒトの骨にステム２を固定するための固定手段１６が貫通するように構成された、２つのステム穴３８をさらに備える。見て取れるとおり、ねじ８は、頭部が上腕骨インプラントコンポーネント１内に貫通する皿ねじであることが好ましい。

図４は、セットの正面図である。このセットは、図２Ｂのセットと、他の上腕骨インプラントコンポーネント２８と、を備え、他の上腕骨インプラントコンポーネント２８は、組み付け状態及び非組み付け状態の双方が示されている。他の上腕骨インプラントコンポーネントは、上腕骨のセクションの置換として機能してもよい。他の上腕骨インプラントコンポーネント２８は、第１の端部３と、第２の端部４と、を備える。他の上腕骨インプラントコンポーネント２８の第１の端部３において、上腕骨インプラントコンポーネント１のものと同一の境界部分５ｂ及び同一の周方向溝９が設けられる。特に、上腕骨インプラントコンポーネント１の貫通孔７と同一の位置に、軸方向貫通孔が設けられる。しかしながら、他のインプラントコンポーネント２８の軸方向貫通孔は、ねじ山付きであることが好ましい。他の上腕骨インプラントコンポーネント２８は、円筒形状を有する長尺本体１２をさらに備える。より具体的には、長尺本体１２は、中空円筒の形状を有する。

長尺本体１２は、例えば、感染症の治療又は防止のために、活性物質又は薬剤を受容するための穴３９をさらに備える。これらの穴は、例えば、縫合を使用して、軟組織構造を取り付けるようにも機能してよい。

他のインプラントコンポーネント２８の第２の端部において、この場合は、内側境界部分５ｃである、テーパ境界部分５ｃが設けられる。内側境界部分５ｃは、上腕骨インプラントコンポーネント１の外側境界部分５ｂと係合して、他の上腕骨インプラントコンポーネント２８と上腕骨インプラントコンポーネント１との間のテーパ連結を形成するように構成される。このテーパ連結を係止するために、少なくとも１つ、好ましくは２つの横方向締結具１１が貫通するように構成された横方向穴が長尺本体１２に設けられ、横方向締結具は、ねじであることが好ましい。各横方向締結具１１は、周方向溝９のテーパ溝側壁１０に係合する。この構成によると、横方向締結具１１を上腕骨インプラントコンポーネント１のテーパ溝側壁１０と係合させることにより、上腕骨インプラントコンポーネント１を、他の上腕骨インプラントコンポーネント２８の長尺本体１２内に引き込むことで、２つの上腕骨インプラントコンポーネント間のテーパ連結を係止する。

さらに、ねじ８は、頭部が上腕骨インプラントコンポーネント１を貫通する皿ねじであることが好ましいため、ねじ８と横方向締結具１１との間には相互作用がないので、横方向締結具１１が他の上腕骨インプラントコンポーネント２８内にねじ込まれるとき、緩むのを防ぐ。

図５Ａは、非組み付け状態における、板状部１４を有する上腕骨インプラントコンポーネント１を備えたセットの斜視図である。見て取れるとおり、板状部１４は、上腕骨インプラントコンポーネント１の長手軸Ｌに略平行に延設される。板状部１４は、第１の端部３から第２の端部４の方向に、第２の端部４から離れるように延設される。

また、板状部１４は、上腕骨インプラントコンポーネント１が他の上腕骨インプラントコンポーネント２のテーパ境界部分６とテーパ連結を形成するとき、他の上腕骨インプラントコンポーネント２の各ステム穴３８に対向する２つの横方向貫通孔１５を備える。

図５Ａに示されるとおり、上腕骨インプラントコンポーネント１は、板状部１４以外は、図１及び図２の上腕骨インプラントコンポーネント１のように実質的に構成される。したがって、この上腕骨インプラントコンポーネントにより、アセンブリのコンパクトな構築を可能にする。同時に、板状部の長手軸Ｌまでの距離は、残りのアセンブリに影響を及ぼすことなく、適用され得る。これは、長手軸まで所定の距離のコンポーネントを選択することによって達成可能である。

図５Ｂは、組み付け状態における、図５Ａのセットの斜視図である。見て取れるとおり、固定手段１６は、セットをヒトの骨に固定するため横方向貫通孔１５とステム穴３８とを貫通して設けられる。

図６Ａは、非組み付け状態における、第２の境界部分１９と第２の周方向溝２０とを備えた図１の上腕骨インプラントコンポーネント１を備えたセットの正面図である。見て取れるとおり、上腕骨インプラントコンポーネント１は、ベース部分３５に対してミラー対称形状を有する。本例において、上腕骨インプラントコンポーネント１は、雄－雄アダプタを形成し、ねじ山付き貫通孔７は、第１の端部３と第２の端部４とに設けられる。図６Ａに示されるセットにおいて、上腕骨インプラントコンポーネント１は、したがって、２つの他の上腕骨インプラントコンポーネント２８と２つのテーパ連結を形成し、これら２つの他の上腕骨インプラントコンポーネント２８は、長尺本体１２を備える。より具体的には、外側境界部分５ｂは、内側境界部分５ｃに係合し、外側境界部分１９は、他方の上腕骨インプラントコンポーネント２８の他方の内側境界部分５ｃに係合する。これら２つのテーパ連結は、各々、横方向締結具１１が他方の上腕骨インプラントコンポーネント２８の横方向穴１３を貫通することによって係止される。

図６Ａ～６Ｃに示されるとおり、外側境界部分５ｂ及び１９は、上腕骨インプラントコンポーネントが、実質的にアセンブリの長さの増加を招くことなく、２つの他の上腕骨インプラントコンポーネント間のアダプタとして機能できるように、基本的に互いに隣接している。

図６Ｂは、非組み付け状態における、図６Ａの上腕骨インプラントコンポーネント１を備える他のセットの正面図である。この場合、第２の境界部分１９を備えるテーパ連結は、第２の上腕骨インプラントコンポーネント４０内に設けられるねじ２４によって係止される。ねじ２４は、テーパ連結を係止するため、上腕骨インプラントコンポーネント１の貫通孔７の対応するねじ山に係合する。図６Ｃは、非組み付け状態における、図６Ａの上腕骨インプラントコンポーネント１を備えたさらに他のセットの正面図である。図６Ａ～６Ｃは、上腕骨インプラントコンポーネント１のモジュラーフレキシビリティを実証している。

図７は、非組み付け状態における、長尺本体１２を備える上腕骨インプラントコンポーネント２８と第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２とを備えるセットの正面図である。第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２は、上腕骨インプラント本体である。この場合、上腕骨インプラントコンポーネント２８と第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２との間のテーパ連結は、上腕骨インプラントコンポーネント２８の外側境界部分５ｂを第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２のテーパ境界部分２３に係合することによって形成される。テーパ境界部分２３は、図８によりよく見ることができる。

図８は、図７の第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２の部分断面正面図である。見て取れるとおり、テーパ境界部分２３は、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２の窪み部４２内に内側境界部分２３を形成する。上腕骨インプラントコンポーネント２８と上腕骨インプラントコンポーネント２２との間のテーパ連結を形成するとき、上腕骨インプラントコンポーネント２８の第１の端部３は、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２の窪み部４２内にけいせいされる当接面４１に当接する。

図８には、ねじ２４、この場合は、拘束ねじ２４も示されている。拘束ねじ２４は、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２に設けられる。拘束ねじ２４は、リング状本体４３を貫通し、リング状本体４３は、外側ねじ山４４を備える。リング状本体４３の外側ねじ山４４は、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２の窪み部４２内にもうけられる内側ねじ山に係合する。したがって、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２の内側ねじ山とねじ係合を形成することにより、拘束ねじ２４を第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２内に固定して、リング状本体４３が第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２内に固定される。図７に示されるセットにおいて、上腕骨インプラントコンポーネント２８と第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２との間のテーパ連結は、拘束ねじ２４によって係止され、第１のねじ山２６は、上腕骨インプラントコンポーネント２８のねじ山付き貫通孔７に係合する。

第２のねじ山２７は、ステム２（他の上腕骨インプラントコンポーネント２）のねじ山付き穴２５の対応する内側ねじ山と係合するように構成される。図９を参照のこと。

図９は、非組み付け状態における、図１の上腕骨インプラントコンポーネント１と、他の上腕骨インプラントコンポーネント２と、長手方向締結具８と、長尺本体１２を備える２つの上腕骨インプラントコンポーネント２８とを備えるセットの斜視図である。図９に示されるセットにおいて、３つのテーパ連結が示されている。１つのテーパ連結は、ステム２と上腕骨インプラントコンポーネント１との間に形成される。第２のテーパ連結は、上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２８との間に形成される。第３のテーパ連結は、２つの上腕骨インプラントコンポーネント２８の間に形成される。テーパ連結は、長手方向締結具８又は横方向締結具１１のいずれかにより、係止される。いずれの場合であっても、テーパ連結は、上述の効果を備える。

図１０は、非組み付け状態における、図１の上腕骨インプラントコンポーネント１と、図７の第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２と、図２Ａの他の上腕骨インプラントコンポーネント２を備えるセットの正面図である。この場合、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２は、図８に示される拘束ねじ２４を備える。

さらに、この場合、上腕骨インプラントコンポーネント１は、ねじ山を備えない貫通孔７を備える。つまり、第１のねじ山２６と第２のねじ山２７とを備える拘束ねじ２４は、貫通孔７に係合することなく、上腕骨インプラントコンポーネント１の貫通孔７を貫通するように構成される。この場合、第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２と第１の上腕骨インプラントコンポーネント１との間、及び、第１の上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２との間の双方のテーパ連結が、拘束ねじ２４によって係止され、第２のねじ山２７は、他の上腕骨インプラントコンポーネント２のねじ山付き穴２５に係合する。

図１１は、非組み付け状態における、図６Ａ～６Ｃの上腕骨インプラントコンポーネント１と、長尺本体１２を備える３つの上腕骨インプラントコンポーネント２８と、図７の第２の上腕骨インプラントコンポーネント２２と、肘インプラントコンポーネント４５とを備えるセットの正面図である。図１１中には示されていないが、上腕骨インプラントコンポーネント２８間のテーパ連結と、上腕骨インプラントコンポーネント２８及び上腕骨インプラントコンポーネント１の間のテーパ連結とは、横方向締結具１１が各横方向穴１３に貫通することによって係止される。

さらに、図１１に見て取れるとおり、上腕骨インプラントコンポーネント２８の長尺本体１２は、長手軸Ｌに沿って異なる長さを有する。この構成により、上腕骨インプラントコンポーネントのモジュラーフレキシビリティのため、カスタマイズされたインプラント装置を提供することができる。

図１２Ａは、非組み付け状態における、図２Ａの２つのセットと、第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９とを備えたセットの正面斜視図である。

第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９は、中空円筒の形状を有する。図示の例において、第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９は、第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９の長手軸Ｌに沿って互いに反対側に配置された第１の端部３０と第２の端部３１とを有する。第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９は、第１の端部のテーパ境界部分３２と第２の端部のテーパ境界部分３３とをさらに備える。第１の端部のテーパ境界部分３２は、第１の端部３０に設けられ、第２の端部のテーパ境界部分３３は、第２の端部３１に設けられる。第１の端部のテーパ境界部分３２と第２の端部のテーパ境界部分３３とは双方ともに、内側境界部分を形成する。さらに、第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９は、横方向締結具１１を受容するための横方向穴３４を備える。

図１２Ｂは、組み付け状態における、図１２Ａのセットの正面図である。見て取れるとおり、上腕骨インプラントコンポーネント１と第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９との間のテーパ連結は、上腕骨インプラントコンポーネント１のベース部分３５が、第３の上腕骨インプラントコンポーネント２９の第１の端部３０と第２の端部３１とのうちの一方に当接するように形成される。図１２Ｂに示されるセットは、ヒトの上腕骨に適用されてもよい。

図１３Ａは、非組み付け状態における、図２Ａのセット、長尺本体１２を備える他の上腕骨インプラントコンポーネント２８、及び図１１の肘インプラントコンポーネント４５を備えるセットの斜視図である。

図１３Ｂは、非組み付け状態における、図５Ａのセット、長尺本体１２を備える他の上腕骨インプラントコンポーネント２８、及び図１１の肘インプラントコンポーネント４５を備えるセットの斜視図である。

次に、インプラント装置を組み付ける方法について、図９を参照して説明する。この文脈において記載される方法は、本開示の他のセットに対応する方法で、適用可能である。

第１のステップにおいて、上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２とは、長手軸Ｌに沿って、次々に直線状に事前配置される。第２のステップにおいて、上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２とを、互いに向かって移動することにより、上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２との間にテーパ連結を形成する。より具体的には、テーパ連結は、他の上腕骨インプラントコンポーネント２のテーパ境界部分６と上腕骨インプラントコンポーネント１の内側境界部分５ａとの間にテーパ係合を形成することによって、形成される。第３のステップにおいて、第２のステップで形成された、上腕骨インプラントコンポーネント１と他の上腕骨インプラントコンポーネント２との間のテーパ連結は、ねじ８と他の上腕骨インプラントコンポーネント２のねじ山付き穴２５との間にねじ係合を形成することにより、係止される。

第４のステップにおいて、上腕骨インプラントコンポーネント２８は、上腕骨インプラントコンポーネント１に向かって移動されることにより、上腕骨インプラントコンポーネント１の外側境界部分５ｂと上腕骨インプラントコンポーネント２８の内側境界部分５ｃとの間にテーパ連結を形成する。第５のステップにおいて、上腕骨インプラントコンポーネント１と上腕骨インプラントコンポーネント２８との間に形成されるテーパ連結は、上腕骨インプラントコンポーネント２８の横方向穴１３を貫通する横方向締結具１１により、上腕骨インプラントコンポーネント１の周方向溝９のテーパ溝側壁１０に係合することにより、係止される。

第６のステップにおいて、他の上腕骨インプラントコンポーネント２８は、第４及び第５のステップで説明したとおり、上腕骨インプラントコンポーネント２８に連結される。

当業者は、テーパ連結を形成する順が、相互に変更可能であることを容易に理解するであろう。例えば、２つの上腕骨インプラントコンポーネント２８間のテーパ連結が、他の上腕骨インプラントコンポーネント２と上腕骨インプラントコンポーネント１との間のテーパ連結を形成するのに先立って、まず形成されてもよい。

１ 上腕骨インプラントコンポーネント
２ ステム（他の上腕骨インプラントコンポーネント）
３ （上腕骨インプラントコンポーネントの）第１の端部
４ （上腕骨インプラントコンポーネントの）第２の端部
５ａ 内側境界部分（境界部分）
５ｂ 外側境界部分（境界部分）
５ｃ 内側境界部分、テーパ境界部分
６ （他の上腕骨インプラントコンポーネントの）テーパ境界部分
７ 貫通孔
８ ねじ（長手方向締結具）
９ 周方向溝
１０ テーパ溝側壁
１１ 横方向締結具
１２ 長尺本体
１３ 横方向穴
１４ 板状部
１５ 横方向貫通孔
１６ 固定手段
１９ 第２の境界部分
２０ 第２の周方向溝
２１ 第２のテーパ溝側壁
２２ 第２の上腕骨インプラントコンポーネント
２３ （第２の上腕骨インプラントコンポーネントの）テーパ境界部分
２４ （第１のねじ山２６及び第２のねじ山２７を備えた）ねじ
２５ ねじ山付き穴
２６ 第１のねじ山
２７ 第２のねじ山
２８ 上腕骨インプラントコンポーネント、他の上腕骨インプラントコンポーネント、第３の上腕骨インプラントコンポーネント
２９ 第３の上腕骨インプラントコンポーネント
３０ （第３の上腕骨インプラントコンポーネントの）第１の端部
３１ （第３の上腕骨インプラントコンポーネントの）第２の端部
３２ 第１の端部のテーパ境界部分
３３ 第２の端部のテーパ境界部分
３４ （第３の上腕骨インプラントコンポーネントの）横方向穴
Ｌ （上腕骨インプラントコンポーネントの）長手軸
３５ ベース部分
３６ （周方向溝の）他の溝側壁
３７ （長手方向締結具の）ねじ山
３８ ステム穴
３９ （長尺本体の）穴
４０ 第２の上腕骨インプラントコンポーネント
４１ 当接面
４２ 窪み部
４３ リング状本体
４４ （リング状本体の）ねじ山
４５ 肘インプラントコンポーネント

Claims (18)

1. 他の上腕骨インプラントコンポーネント（２）に連結可能な上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）であって、
   長手軸（Ｌ）と、
   前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）の長手軸（Ｌ）に沿って、互いに反対側に配置される第１の端部（３）と第２の端部（４）と、
   前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）を前記他の上腕骨インプラントコンポーネント（２）に連結するための境界部分（５ａ、５ｂ）であって、前記境界部分（５ａ、５ｂ）は、前記第２の端部（４）から前記第１の端部（３）の方向に、前記長手軸（Ｌ）に沿って、テーパ状を有し、前記境界部分（５ａ、５ｂ）は、前記他の上腕骨インプラントコンポーネント（２）のテーパ境界部分（６）に係合可能であって、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）と前記他の上腕骨インプラントコンポーネント（２）との間にテーパ連結を形成する前記境界部分（５ａ、５ｂ）と、を備え、
   前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）は、長手方向締結具（８）により、前記テーパ連結を係止するため、前記長手軸（Ｌ）に沿って延設された貫通孔（７）をさらに備える上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
2. 前記貫通孔（７）は、前記長手方向締結具（８）とねじ係合するたねのねじ山を備える請求項１に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
3. 前記境界部分（５ａ、５ｂ）は、内側境界部分（５ａ）と外側境界部分（５ｂ）とのうちの一方である請求項１又は２に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
4. 前記内側境界部分（５ａ）は、前記第２の端部（４）に設けられ、前記外側境界部分（５ｂ）は、前記第１の端部（３）に設けられる請求項３に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
5. 他のテーパ連結を介して、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）をさらに他の上腕骨インプラントコンポーネントに連結するための他の境界部分（５ａ、５ｂ）をさらに備え、前記他の境界部分（５ａ、５ｂ）は、前記内側境界部分（５ａ）及び前記外側境界部分（５ｂ）のうちの他方である請求項３又は４に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
6. テーパ溝側壁（１０）を備える周方向溝（９）をさらに備え、前記テーパ溝側壁（１０）は、前記第１の端部から前記第２の端部（４）の方向に、前記長手軸に沿ってテーパ状を有し、前記テーパ溝側壁（１０）は、前記他のテーパ連結を係止するために、少なくとも１つの横方向締結具（１１）、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具（１１）と係合可能である請求項５に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
7. 前記第１の端部（３）と前記第２の端部（４）との間に位置決められる長尺本体（１２）をさらに備え、
   前記長尺本体（１２）は、前記他のテーパ連結を係止するために、前記横方向締結具（１１）が貫通する、少なくとも１つ、好ましくは少なくとも２つの横方向穴（１３）を備え、又は、
   前記第２の端部（４）に装着され、好ましくは前記第２の端部（４）と一体形成され、前記第１（３）から前記第２の端部（４）の方向に、前記長手軸（Ｌ）に対して平行に、前記第２の端部（４）から離間して延設される板状部（１４）をさらに備え、前記板状部（１４）は、固定手段（１６）が貫通するための、少なくとも１つ、好ましくは少なくとも２つの横方向貫通孔（１５）を備える請求項６に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
8. 前記境界部分（５ａ、５ｂ）は、円錐テーパ、好ましくはモールステーパを形成することと、
   前記他の境界部分（５ａ、５ｂ）は、円錐テーパ、好ましくはモールステーパを形成することと、
   のうちの少なくともいずれか一方を行う請求項１乃至７のいずれか一項に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
9. 前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）を前記他の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）に連結するための第２の境界部分（１９）をさらに備え、前記第２の境界部分（１９）は、前記第１の端部（３）から前記第２の端部（４）の方向に、前記長手軸（Ｌ）に沿って、テーパ状を有し、前記第２の境界部分（１９）は、前記他の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）の前記テーパ境界部分（２３、５ｃ）と係合可能であり、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）と前記他の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）との間に前記テーパ連結を形成する請求項１～４及び８のいずれか一項に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）。
10. 第２のテーパ溝側壁（２１）を備える第２の周方向溝（２０）をさらに備え、前記第２のテーパ溝側壁（２１）は、前記第２の端部（４）から前記第１の端部（３）の方向に、前記長手軸（Ｌ）に沿ってテーパ状を有し、前記第２のテーパ溝側壁（２１）は、前記テーパ連結を係止するために、少なくとも１つの横方向締結具（１１）、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具（１１）と係合可能である請求項９に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１）。
11. セットであって、
    請求項２～１０のいずれか一項に記載の前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）と、
    第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）であって、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）は、その一端において、テーパ境界部分（２３）を備え、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）の前記境界部分（５ａ、５ｂ）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）の前記テーパ境界部分（２３）と係合して、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）と前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）との間にテーパ連結を形成するように構成された前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）と、
    前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）内に設けられるねじ（２４）と、を備え、
    前記ねじ（２４）は、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）の貫通孔にねじ係合を形成することにより、前記テーパ連結を係止するように配置されるセット。
12. セットであって、
    請求項１～１０のいずれか一項に記載の前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）と、
    第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）であって、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）は、その一端において、テーパ境界部分（６）を備え、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記境界部分（５ａ）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）の前記テーパ境界部分（６）と係合して、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）と前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）との間にテーパ連結を形成するように構成され、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）の前記一端から、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）内に延設されたねじ山付き穴（２５）をさらに備える前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）と、
    ねじ（８）と、を備え、
    前記ねじ（８）は、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記貫通孔（７）を貫通し、前記ねじ山付き穴（２５）に係合することにより、前記テーパ連結を係止するように構成されるセット。
13. セットであって、
    請求項５及び８～１０のいずれか一項に記載の上腕骨インプラントコンポーネント（１）と、
    第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）であって、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）は、その一端において、第２の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ境界部分（６）を備え、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記境界部分（５ａ）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ境界部分（６）に係合して、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）と前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント９２）との間に第２の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ連結を形成するように構成され、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）の前記一端から前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）まで延設されたねじ山付き穴（２５）をさらに備える前記第２の上腕骨インプラントコンポーネントと、
    第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）であって、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）は、その一端において、第３の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ境界部分（２３）を備え、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記他の境界部分（５ｂ）は、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ境界部分（２３）に係合して、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）と前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）との間に第３の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ連結を形成するように構成され、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）と、
    前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２２）内に設けられるねじ（２４）と、を備え、
    前記ねじ（２４）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）の前記ねじ山付き穴（２５）にねじ係合を形成することにより、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ連結と前記第２の上腕骨インプラントコンポーネントテーパ連結とを係止するように構成されるセット。
14. 前記ねじ（２４）は、第１のねじ山（２６）と、第２のねじ山（２６）とを備え、前記第１のねじ山（２６）は、前記第２のねじ山（２７）とは異なり、前記第１のねじ山（２６）及び前記第２のねじ山（２７）は、前記ねじ（２４）の長手方向ねじ軸に沿って、別々に配置され、前記第１のねじ山（２６）は、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）の前記貫通孔（７）とねじ係合を形成するように構成され、前記第２のねじ山（２７）は、前記第２の上腕骨インプラントコンポーネント（２）の前記ねじ山付き穴（２５）とねじ係合を形成するように構成される請求項１１又は１３に記載のセット。
15. 前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）は、第１の上腕骨インプラントコンポーネント（１）であり、前記セットは、
    第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）であって、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）は、請求項７～９のいずれか一項に記載の上腕骨インプラントコンポーネントであり、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）は、前記第１の上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記他の境界部分（５ｂ）と他のテーパ連結を形成する前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）と、
    少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具（１１）であって、各横方向締結具（１１）は、前記第１の上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記テーパ溝側壁（１０）と係合することにより、前記他のテーパ連結を係止するために、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２８）の横方向穴を貫通するように構成され、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネントは、少なくとも２つの横方向穴（１３）を備えることが好ましい請求項１２に記載のセット。
16. セットであって、
    請求項１～１０のいずれか一項に記載の前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）を少なくとも２つを備え、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）のうちの一方は、前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）のうちの他方とテーパ連結を形成するように構成され、前記テーパ連結は、前記少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具（１１）によって係止されるセット。
17. セットであって、
    請求項１２に記載のセットを２つと、
    第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）であって、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）は
    長手軸と、
    前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記長手軸に沿って、互いに反対側に配置される第１の端部（３０）及び第２の端部（３１）と、
    第１の端部のテーパ境界部分（３２）及び第２の端部のテーパ境界部分（３３）であって、前記第１の端部のテーパ境界部分（３２）は、前記第１の端部（３１）に配置され、前記第２の端部のテーパ境界部分（３３）は、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記第２の端部（３１）に配置され、前記第１の端部のテーパ境界部分（３２）は、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記第１（３０）から前記第２の端部（３１）の方向において、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記長手軸に沿って、テーパ状を有し、前記第２の端部のテーパ境界部分（３３）は、前記第１の端部のテーパ境界部分（３２）の反対の方向にテーパ状を有する、前記第１の端部のテーパ境界部分（３２）と第２の端部のテーパ境界部分（３３）と、
    前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記第１の端部（３０）及び前記第２の端部（３１）の間に、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記第１（３０）及び前記第２の端部（３１）から等距離でない、少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向穴（３４）と、を備える前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）と、
    前記横方向穴（３４）を貫通するように構成された少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具（１１）と、を備え、
    前記２つのセットのうちの一方は、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記第１の端部（３）のテーパ連結を形成するように構成され、前記２つのセットのうちの他方は、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）の前記第２の端部（３１）にテーパ連結を形成するように構成され、前記第３の上腕骨インプラントコンポーネント（２９）とテーパ連結を形成するとき、前記２つのセットの前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）の前記第１（３）及び第２の端部（４）のうちの一方は、互いに対向し、前記２つのセットの前記上腕骨インプラントコンポーネントの前記第１（３）及び第２の端部（４）のうちの他方は、互いから離れるように向き、
    前記テーパ連結は、前記横方向締結具（１１）が前記上腕骨インプラントコンポーネント（１）の各前記テーパ溝側壁（１０）に係合することにより、係止されるセット。
18. インプラント装置を組み付ける方法であって、前記インプラント装置は、ｉ）請求項１～１０のいずれか一項に記載の前記上腕骨インプラントコンポーネント（１、２８）の１つ以上、及びｉｉ）請求項１０～１７のいずれか一項に記載の前記セットのうちの１つ又は１つ以上のｉ）及びｉｉ）うちの少なくともいずれか一方を備え、前記方法は、
    ｉ）境界部分（５ａ、５ｂ）を他の境界部分（５ａ、５ｂ）及びテーパ境界部分（６、２３）のうちの一方に係合することにより、少なくとも１つのテーパ接続を形成することと、
    ｉｉ）前記長手方向締結具（８）と、前記ねじ（２４）と、前記少なくとも１つの、好ましくは少なくとも２つの横方向締結具（１１）とのうちの少なくともいずれかにより、前記少なくとも１つのテーパ接続を係止することと、を備える方法。

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