JP2023505126A - 肥満症の処置のためのグルカゴン及びglp-1のコアゴニストを使用する組合せ治療 - Google Patents
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Abstract
ヒト患者において、血糖調節を改善し、体重を減少させ、及び/又は2型真性糖尿病を処置する方法であって、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド、ダパグリフロジン、及びメトホルミンを投与するステップを含む方法が、本明細書において提供される。
Description
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本願とともに提出されるASCIIテキストファイル(名称:Sequencelisting_ST25.txt;サイズ:1,763バイト;作成日:2019年12月2日)の電子ファイルで提出された配列表の内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
本願とともに提出されるASCIIテキストファイル(名称:Sequencelisting_ST25.txt;サイズ:1,763バイト;作成日:2019年12月2日)の電子ファイルで提出された配列表の内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
肥満症及び糖尿病の発生率は、流行の割合にまで上昇してきた。糖尿病は、インスリン産生、インスリン作用、又はその両方の不具合から生じる高レベルの血中グルコースを特徴とする。2型真性糖尿病(T2DM)は、糖尿病と診断された全症例の約90~95パーセントを占め、2型糖尿病のリスクは体重増加に伴って上昇する。2型糖尿病の有病率は、肥満症に罹患している人では、標準体重の成人より3~7倍高く、ボディマス指数(BMI)が35kg/m2より高い人では、その傾向が20倍高い。しかしながら、体重が減少すると、2型糖尿病を改善、制御、又は治癒することができる。
グルカゴン及びGLP-1は両者とも、そのそれぞれの受容体でアゴニストとして作用し、体重減少に有効であることが示されている。ある特定のGLP-1類似体は、肥満症の処置用に販売されており、又は開発中であり、例えば、リラグルチド(VICTOZA(登録商標)、Novo Nordisk製)及びエキセナチド(Byetta(登録商標)、Eli Lilly/Amylin製)が挙げられる。グルカゴン/GLP-1アゴニストペプチドもまた、特許文献1に開示されている。
幾つかの治療が血中グルコース調節のために利用可能であるが、現在、有意な体重減少を実現する治療はなく、患者にとって満たされていないニーズは依然として大きい。患者の50パーセントは、グルコース調節のための経口単剤治療(通常、メトホルミンによる)から進行して、10年以内にインスリンを開始するが、インスリンを開始する前に複数の経口組合せ治療を受けることが多い。インスリンを使用すると、体重増加が悪化し、インスリン治療の開始から1年目で6kgも増加する可能性がある。この体重増加は、インスリン抵抗性を高める可能性があり、高血圧症、脂質異常症、及び心血管の主要有害事象のリスク増大につながる。インスリン抵抗性の低減については、有意な体重減少(>5%)が、インスリン抵抗性を低減するための最適な介入であるが、現時点でこれを確実に達成できる手段は、集中的な食事及びライフスタイルへの介入、及び/又は肥満外科手術のみである。
2剤治療としてのダパグリフロジンとメトホルミンとの組合せは、T2DMの対象において大規模に研究され、良好なリスク・ベネフィットプロファイルが立証されている。しかしながら、52週間にわたるHbA1c及び体重に対する効果はわずかである(HbA1cはベースラインの7.7%から、-0.52%、体重減少は約3kg)。より長期にわたる場合、疾患修飾にはそれより大きな効果が最適であり得る。
したがって、ヒト患者において有害作用を回避しながら、血糖調節を改善し、体重を減少させ、及び2型真性糖尿病(T2DM)を処置する有効な方法が依然として必要である。
ヒト患者において、血糖調節を改善し、体重を減少させ、2型真性糖尿病(T2DM)を処置する方法であって、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド、ダパグリフロジン、及びメトホルミンを投与するステップを含む方法が、本明細書において提供される。
血糖調節の改善を必要とするヒト患者において血糖調節を改善する方法であって、当該患者に、血糖調節を改善するために十分な量の、(i)コタデュチド(配列番号4)、(ii)ダパグリフロジン、及び(iii)メトホルミンを投与するステップを含む方法が、本明細書において提供される。
体重減少を必要とするヒト患者において体重を減少させる方法であって、当該患者に、体重を減少させるために十分な量の、(i)コタデュチド(配列番号4)、(ii)ダパグリフロジン、及び(iii)メトホルミンを投与するステップを含む方法が、本明細書において提供される。
2型真性糖尿病(T2DM)の処置が必要なヒト患者においてT2DMを処置する方法であって、当該患者に、T2DMを処置するために十分な量の、(i)コタデュチド(配列番号4)、(ii)ダパグリフロジン、及び(iii)メトホルミンを投与するステップを含む方法が、本明細書において提供される。
一部の態様において、コタデュチドは、少なくとも1日20μgの初期用量で投与され、その後、それより高い第2用量で投与される。一部の態様において、コタデュチドは、第2用量の投与後に第3用量で投与され、第3用量は第2用量より高く、任意選択により、第3用量は1日600μgを超えず、又は第3用量は1日300μgを超えない。一部の態様において、初期用量は、約7日間~約14日間投与される。
一部の態様において、コタデュチドは、1日100μgの初期用量で7日間、1日200μgの第2用量で次の7日間、その後、1日300μgの用量で投与される。一部の態様において、コタデュチドは注射によって投与され、任意選択により、投与は皮下である。
一部の態様において、ダパグリフロジンは、1日5mg又は10mgの用量で、任意選択により1日10mgの用量で投与される。一部の態様において、ダパグリフロジンは経口投与される。
一部の態様において、メトホルミンは、1日500mg~2550mg、1日500mg~2000mg、1日500mg~1000mg、又は1日500mg~850mgの用量で投与される。一部の態様において、メトホルミンは経口投与される。
一部の態様において、投与は、患者における混合食負荷試験(MMTT)血漿グルコース曲線下面積(AUC)0~4時間を減少させる。一部の態様において、投与は、患者におけるMMTT血漿グルコースAUC0~4時間を、少なくとも25mg-hr/dL、少なくとも50mg-hr/dL、少なくとも75mg-hr/dL、少なくとも100mg-hr/dL、又は少なくとも150mg-hr/dL減少させる。一部の態様において、投与は、患者におけるパーセントMMTT血漿グルコースAUC0~4時間を、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%減少させる。
一部の態様において、投与は、患者における持続グルコースモニタリング(CGM)グルコースAUC0~24を減少させる。一部の態様において、投与は、患者におけるCGMグルコースAUC0~24を、少なくとも200mg-hr/dL、少なくとも250mg-hr/dL、少なくとも300mg-hr/dL、少なくとも350mg-hr/dL、少なくとも400mg-hr/dL、少なくとも450mg-hr/dL、少なくとも500mg-hr/dL、少なくとも550mg-hr/dL、少なくとも600mg-hr/dL、又は少なくとも650mg-hr/dL減少させる。
一部の態様において、投与は、患者における24時間CGM平均グルコースを減少させる。一部の態様において、投与は、患者における24時間CGM平均グルコースを、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、又は少なくとも25mg/dL減少させる。
一部の態様において、投与は、患者におけるCGMグルコースの標準偏差(SD)を少なくとも5mg/dL減少させる。
一部の態様において、投与は、患者におけるグルコース可動域のCGM平均振幅(MAGE)を、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、又は少なくとも25mg/dL減少させる。
一部の態様において、投与は、患者における空腹時血漿グルコース(FPG)を減少させる。一部の態様において、投与は、患者におけるFPGを、少なくとも5mg/dL、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、少なくとも25mg/dL、又は少なくとも30mg/dL減少させる。
一部の態様において、投与は、患者におけるヘモグロビンA1c(HbA1c)を、少なくとも0.5%又は少なくとも1%減少させる。
一部の態様において、投与は、患者の体重を、少なくとも2kg又は少なくとも3kg減少させる。
一部の態様において、その減少は、コタデュチドの初期投与から28日以内に生じる。
一部の態様において、投与は、患者において正常血糖のグルコースレベルをもたらす。
一部の態様において、投与は、患者において高血糖のグルコースレベルを防止する。
一部の態様において、投与は、患者において血糖調節を改善する。
一部の態様において、投与は、患者において体重を減少させる。
一部の態様において、投与は、患者においてT2DMを処置する。
一部の態様において、投与は、少なくとも4週間にわたる。
一部の態様において、投与は、食事及び運動を補助するものである。
一部の態様において、患者は、≧25kg/m2~≦40kg/m2のボディマス指数(BMI)を有する。一部の態様において、患者は、≧7.0%~≦10.0%のヘモグロビンA1c(HbA1c)を有する。一部の態様において、患者はT2DMに罹患している。
I.定義
本開示の全体にわたり、「1つの(a)」又は「1つの(an)」実体という用語は、1つ又は複数のその実体を指し、例えば、「1つのポリヌクレオチド(a polynucleotide)」は、1つ又は複数のポリヌクレオチドを表すと理解される。このため、「1つの(a)」(又は「1つの(an)」)、「1つ又は複数の」及び「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では互換的に使用することができる。
本開示の全体にわたり、「1つの(a)」又は「1つの(an)」実体という用語は、1つ又は複数のその実体を指し、例えば、「1つのポリヌクレオチド(a polynucleotide)」は、1つ又は複数のポリヌクレオチドを表すと理解される。このため、「1つの(a)」(又は「1つの(an)」)、「1つ又は複数の」及び「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では互換的に使用することができる。
さらに、「及び/又は」は、本明細書で使用される場合、2つの特定の特徴又は構成要素の各々の、他方を伴う又は伴わない特定の開示とみなされるべきである。したがって、「及び/又は」という用語は、本明細書で「A及び/又はB」のような表現で使用される場合、「A及びB」、「A又はB」、「A」(単独)、及び「B」(単独)を含むものとする。同様に、「及び/又は」という用語は、「A、B、及び/又はC」のような表現で使用される場合、以下の態様:A、B及びC;A、B又はC;A又はC;A又はB;B又はC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);並びにC(単独)の各々を包含するものとする。
態様が「含む(comprising)」という用語を用いて本明細書に記載される場合は常に、「~からなる(consisting of)」及び/又は「~から実質的になる(consisting essentially of)」という用語で記載される別の類似の態様も提供されることを理解されたい。特定のアミノ酸配列を「含む」ペプチドは、当該アミノ酸配列を含有するペプチドを指し、この場合、当該ペプチドは、追加のアミノ酸又は当該アミノ酸配列に対する他の修飾を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。特定のアミノ酸配列「からなる」ペプチドは、当該アミノ酸配列のみを含有し、追加のアミノ酸も当該アミノ酸配列に対する他の修飾も含有しないペプチドを指す。特定のアミノ酸配列「からなる」アミノ酸配列を「含む」ペプチドは、当該アミノ酸配列を含有し、追加のアミノ酸を含有しないペプチドを指すが、当該ペプチドは、当該アミノ酸配列に対する他の修飾(例えば、アシル部分又はパルミトイル部分)を含んでいてもよい。
他の意味が定義されていない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語は全て、本開示が関する技術分野の当業者に一般に理解される意味と同じ意味を有する。例えば、Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei-Show,2nd ed.,2002,CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,3rd ed.,1999,Academic Press;及びOxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology,Revised,2000,Oxford University Pressは、当業者にとって、本開示で使用される用語の多くの、一般的な辞書となる。
単位、接頭辞、及び記号は、それらの国際単位系(SI)で認められている形態で表記される。数値範囲には、範囲を定義する数が含まれる。特に指示がない限り、アミノ酸配列は、アミノからカルボキシ方向に左から右に記述される。本明細書に記載した見出しは、本開示の様々な態様の限定ではなく、本明細書を全体として参照することによってつけられるものである。したがって、直後に定義される用語は、本明細書の全体を参照することによってより詳細に定義される。
本明細書で使用する場合、「ポリペプチド」という用語は、単数の「ポリペプチド」及び複数の「ポリペプチド」を包含するものであり、2つ以上のアミノ酸の任意の1つ又は複数の鎖を含む。したがって、本明細書で使用する場合、「ペプチド」、「ペプチドサブユニット」、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」、「アミノ酸配列」、又は2つ以上のアミノ酸の1つ又は複数の鎖を指すのに使用される任意の他の用語は、これらの用語の各々がより特定した意味を有し得るとしても、「ポリペプチド」の定義に含まれる。「ポリペプチド」という用語は、これらの用語のいずれかの代わりに、又はそれらと互換的に使用することができる。この用語は、翻訳後修飾又は合成後修飾、例えば、パルミトイル基のコンジュゲート、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、既知の保護基/ブロック基による誘導体化、タンパク質切断、又は非天然アミノ酸による修飾を施されたポリペプチドをさらに含む。
より特定すると、「ペプチド」という用語は、本明細書で使用する場合、完全長ペプチド及び断片、その変異体又は誘導体、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えば、29、30又は31アミノ酸長)を包含する。本明細書に開示される「ペプチド」、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、半減期を延長するために、例えば、Fcドメイン又はアルブミンドメインなどの追加の構成要素を含む融合ポリペプチドの一部とすることができる。本明細書に記載されるペプチドは、複数の異なる方法で誘導体化することもできる。本明細書に記載されるペプチドには、例えば、パルミトイル基のコンジュゲートを含む修飾を含めることができる。
「コタデュチド」及び「MEDI0382」という用語は、図1に示される構造を有するペプチドを指すために本明細書で使用される。
「単離された」という用語は、ペプチド又は核酸が、概して本開示に合致している状態を指す。単離されたペプチド及び単離された核酸は、その天然の環境、又はそれらが調製される環境(例えば細胞培養、そのような調製がin vitro又はin vivoで行われる組換えDNA技術による場合)では一緒に見られる他のペプチド又は核酸などの天然に結び付いている物質を、含まないか、又は実質的に含まない。ペプチド及び核酸は、希釈剤又は補助剤を用いて製剤化することができ、さらに実際上、単離することができる。例えば、ペプチドは、免疫アッセイで使用されるマイクロタイタープレートをコーティングするために使用される場合、通常、ゼラチン又は他の担体と混合され、或いは診断若しくは治療で使用される場合、薬学的に許容される担体又は希釈剤と混合される。
「組換え」ペプチドは、組換えDNA技術によって生成されるペプチドを指す。宿主細胞中で発現させた組換え生成ペプチドは、分離されているか、分画化されているか又は任意の好適な技術により部分的若しくは実質的に精製されている天然ポリペプチド又は組換えポリペプチドであるため、本開示の目的では単離されているとみなされる。
「断片」、「類似体」、「誘導体」又は「変異体」という用語は、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを指す場合、例えば、グルカゴン受容体及び/又はGLP-1受容体への結合など、少なくともいくらかの望ましい活性を保持する任意のペプチドを含む。本明細書において提供されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドの断片は、発現、精製及び/又は対象への投与の際に望ましい性質を示す、タンパク質分解断片、欠失断片を含む。
「変異体」という用語は、本明細書で使用する場合、アミノ酸の置換、欠失、挿入及び/又は修飾が理由で、記載されたペプチドとは異なるペプチドを指す。変異体は、当技術分野で公知の変異誘発技術を使用して生成することができる。変異体はさらに、又はその代わりに、他の修飾を含有することができる。例えば、ペプチドは、半減期を延長するため、溶解性を高めるため、又は安定性を高めるために、異種アミノ酸配列又は他の部分にコンジュゲート又は連結、例えば融合することができる。本明細書において提供されるペプチドにコンジュゲート又は連結する部分の例としては、以下に限定されないが、アルブミン、免疫グロブリンFc領域、及びポリエチレングリコール(PEG)などが挙げられる。本ペプチドは、ペプチド(例えば6-His)の合成、精製若しくは同定を容易にするために、又はポリペプチドの固体支持体への結合を強化するために、リンカー又は他の配列にコンジュゲートすること、又は連結して生成することもできる。
「組成物」又は「医薬組成物」という用語は、処置を必要とする対象、例えば、血糖調節の改善、体重減少、及び/又はT2DMの処置を必要とするヒト対象に投与するための、例えば、薬学的に許容される担体、添加剤又は希釈剤と一緒に、本明細書において提供されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを含有する組成物を指す。
「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織との接触に好適であり、過剰な毒性も又は他の問題もなく、合理的なリスク・ベネフィット比に見合う組成物を指す。
「有効量」は、単一用量で又は連続の一部としてのいずれかで対象に投与した場合、処置、例えば、血糖調節の改善、体重減少、及び/又はT2DMの処置に有効な、本明細書において提供される作用剤(例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド、ダパグリフロジン、及び/又はメトホルミン)の量である。
本明細書で使用する場合、「対象」及び「患者」という用語は互換的に使用される。対象は動物とすることができる。本開示の一部の態様において、対象は、哺乳動物、例えば非ヒト動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラット、マウス、サル又は他の霊長類など)である。本開示の一部の態様において、対象はカニクイザルである。本開示の一部の態様において、対象はヒトである。
本明細書で使用する場合、「それを必要とする対象」又は「それを必要とする患者」は、処置することが望ましい個体、例えば、血糖調節の改善、体重減少、及び/又はT2DMの処置を必要とする対象を指す。
「処置する(treating)」又は「処置(treatment)」又は「処置すること(to treat)」などの用語は、診断された病的状態又は障害を治癒させ、及び/又はその進行を停止させる治療手段を指す。「防止する(preventing)」などの用語は、標的の病的状態又は障害の発症を防止及び/又は緩徐にする予防手段若しくは防御手段を指す。したがって、処置を必要とするものには、既に疾患又は状態を有するものが含まれる。防止を必要とするものには、疾患又は状態になりやすいもの、及び疾患又は状態が防止されるべきであるものが含まれる。
1種又は複数種のさらなる治療剤「との組合せの」投与には、同時(simultaneous/concurrent)投与又は任意の順序での連続投与が含まれる。
「重症度を低減する」などの用語は、診断された病的状態又は障害の症状を緩徐にするか又は減少させる治療手段を指す。
本明細書で使用する場合、「GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド」は、グルカゴン受容体で、天然グルカゴンと比較して、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%以上の活性を発揮し、さらに、GLP-1受容体で、天然GLP-1と比較して、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%以上の活性も発揮するキメラペプチドである。
本明細書で使用する場合、「天然グルカゴン」という用語は、配列番号1の配列を含む、天然に存在するグルカゴン、例えば、ヒトグルカゴンを指す。「天然GLP-1」という用語は、天然に存在するGLP-1、例えば、ヒトGLP-1を指し、例えば、GLP-1(7~36)アミド(配列番号2)、GLP-1(7~37)酸(配列番号3)又はこれら2つの化合物の混合物を包含する総称である。本明細書で使用する場合、「グルカゴン」又は「GLP-1」と一般的に言及して何ら他の呼称がない場合、天然ヒトグルカゴン又は天然ヒトGLP-1をそれぞれ意味するものとする。特に指示がない限り、「グルカゴン」は、ヒトグルカゴンを指し、「GLP-1」は、ヒトGLP-1を指す。
II.GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド
本明細書では、グルカゴン受容体とGLP-1受容体の両方に結合するペプチドが提供される。コタデュチド(G933;MEDI0382)などの例示的なペプチドが、国際公開第2014/091316号パンフレット及び国際公開第2017/153575号パンフレットにおいて提供されており、その各々は、その全体が参照により本明細書に援用される。本明細書で提供される一部の態様において、ペプチドはコタデュチド、即ち、HSQGTFTSDX10SEYLDSERARDFVAWLEAGG酸の配列を有する30アミノ酸直鎖ペプチド[配列中、X10=ガンマグルタミン酸リンカーを介してイプシロン窒素にコンジュゲートしているパルミトイル基を伴うリシン(即ち、K(gE-palm))である]である(配列番号4)(図1を参照)。一部の態様において、本明細書において提供されるペプチドは、グルカゴン及びGLP-1の活性のコアゴニストである。このようなペプチドは、本明細書では、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドと呼ぶ。本明細書において提供されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、体重減少を促進し、体重増加を防止するか、又は望ましい体重を維持するのに有利な比でGLP-1活性及びグルカゴン活性を有し、最適な溶解性、製剤化性、及び安定性を有する。一部の態様において、本明細書において提供されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、ヒトGLP1受容体及びヒトグルカゴン受容体で活性である。一部の態様において、開示されているGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、グルカゴン受容体及びGLP-1受容体で望ましい効力を有し、体重減少の促進に望ましい相対効力を有する。
本明細書では、グルカゴン受容体とGLP-1受容体の両方に結合するペプチドが提供される。コタデュチド(G933;MEDI0382)などの例示的なペプチドが、国際公開第2014/091316号パンフレット及び国際公開第2017/153575号パンフレットにおいて提供されており、その各々は、その全体が参照により本明細書に援用される。本明細書で提供される一部の態様において、ペプチドはコタデュチド、即ち、HSQGTFTSDX10SEYLDSERARDFVAWLEAGG酸の配列を有する30アミノ酸直鎖ペプチド[配列中、X10=ガンマグルタミン酸リンカーを介してイプシロン窒素にコンジュゲートしているパルミトイル基を伴うリシン(即ち、K(gE-palm))である]である(配列番号4)(図1を参照)。一部の態様において、本明細書において提供されるペプチドは、グルカゴン及びGLP-1の活性のコアゴニストである。このようなペプチドは、本明細書では、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドと呼ぶ。本明細書において提供されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、体重減少を促進し、体重増加を防止するか、又は望ましい体重を維持するのに有利な比でGLP-1活性及びグルカゴン活性を有し、最適な溶解性、製剤化性、及び安定性を有する。一部の態様において、本明細書において提供されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、ヒトGLP1受容体及びヒトグルカゴン受容体で活性である。一部の態様において、開示されているGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、グルカゴン受容体及びGLP-1受容体で望ましい効力を有し、体重減少の促進に望ましい相対効力を有する。
コタデュチドは、12位にグルタミン酸残基を有し、グルカゴン受容体及びGLP-1受容体の両方で強固な活性を維持する。対応する残基は、エキセンディン-4(エキセナチド)及びグルカゴンではリシンであり、GLP-1ではセリンである。この残基は、受容体に接触するとは考えられないが、正から負への電荷の変化が、隣接する環境を改変し得る。さらに、コタデュチドは、27位にグルタミン酸塩残基を有する。残基27は、エキセンディン4ではリシンであり、GLP1(バリン)及びグルカゴン(メチオニン)では非荷電疎水性残基である。エキセンディン4のリシンは、残基Glu127及びGlu24で、GLP1受容体との静電気的相互作用をもたらす(C.R.Underwood et al J Biol Chem 285 723-730(2010);S.Runge et al J Biol Chem 283 11340-11347(2008))。27位の電荷が負に変化すると、GLP1Rの効力の損失が予想され得るが、この変化は、コタデュチドにおけるGLP1R活性と適合性である。
コタデュチドはパルミトイル化されて、血清アルブミンとの結合により、その半減期が延長され、このようにして、その腎クリアランスの傾向が低減される。
上記に代わり、又はこれに加えて、例えば半減期を延長するために、本明細書に開示されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを異種部分と結合することができる。異種部分は、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、リンカー、有機ポリマー、無機ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ビオチン、アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、HSA FcRn結合部分、抗体、抗体のドメイン、抗体断片、一本鎖抗体、ドメイン抗体、アルブミン結合ドメイン、酵素、リガンド、受容体、結合ペプチド、非FnIII足場、エピトープタグ、組換えポリペプチドポリマー、サイトカイン、及びそのような部分の2つ以上の組合せとすることができる。
コタデュチドは、漸増用量(titrated dose)で、例えば、初期用量で、次にそれより高い第2用量で、任意選択によりその後、それより高い第3用量で投与することができる。初期用量、及び任意選択により第2用量は、約7日間~約14日間投与することができる。初期用量は、少なくとも1日20μgとすることができる。最高用量(例えば、第2用量又は第3用量)は、1日600μgを超えない用量とすることができる。最高用量(例えば、第2用量又は第3用量)は、1日300μgを超えない用量とすることができる。
III.GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを作製する方法
本明細書において提供される使用のためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、任意の好適な方法によって作製することができる。例えば、本明細書において提供される一部の態様において、本明細書において提供される使用のためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、当業者に周知の方法によって、例えば、Merrifield(1963,J.Am.Chem.Soc.85:2149-2154)に記載されている固相合成によって化学的に合成される。固相ペプチド合成は、例えば、自動合成器を使用することにより、標準的な試薬を使用し、例えば、国際公開第2014/091316号パンフレットの実施例1に説明されているように実現することができ、当該文献は、その全体が参照により本明細書に援用される。
本明細書において提供される使用のためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、任意の好適な方法によって作製することができる。例えば、本明細書において提供される一部の態様において、本明細書において提供される使用のためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、当業者に周知の方法によって、例えば、Merrifield(1963,J.Am.Chem.Soc.85:2149-2154)に記載されている固相合成によって化学的に合成される。固相ペプチド合成は、例えば、自動合成器を使用することにより、標準的な試薬を使用し、例えば、国際公開第2014/091316号パンフレットの実施例1に説明されているように実現することができ、当該文献は、その全体が参照により本明細書に援用される。
或いは、本明細書において提供される使用のためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドは、当業者に周知と思われる好都合なベクター/宿主細胞の組合せを使用して、組換えによって製造することができる。様々な方法が、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを組換えによって製造するために利用可能である。一般に、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は、適切な発現ビヒクル、例えば、挿入されたコード配列の転写及び翻訳に必要なエレメントを含有するベクターに挿入される。GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドをコードする核酸は、適正なリーディングフレーム内のベクターに挿入される。次に、発現ベクターは、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを発現する好適な宿主細胞にトランスフェクトされる。好適な宿主細胞としては、以下に限定されないが、細菌、酵母又は哺乳動物細胞が挙げられる。市販の様々な宿主発現ベクター系を利用して、本明細書に記載されるGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチドを発現させることができる。
IV.ダパグリフロジン
ダパグリフロジンは、ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬である。これは、化学的には、D-グルシトールと1,5-アンヒドロ-1-C-[4-クロロ-3-[(4エトキシフェニル)メチル]フェニル]-,(1S)-とを(2S)-1,2-プロパンジオールと合成した水和物(1:1:1)と記載される。ダパグリフロジンは、T2DMに罹患している成人において、食事及び運動を補助するものとして、血糖調節の改善に使用するために承認されている。
ダパグリフロジンは、ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬である。これは、化学的には、D-グルシトールと1,5-アンヒドロ-1-C-[4-クロロ-3-[(4エトキシフェニル)メチル]フェニル]-,(1S)-とを(2S)-1,2-プロパンジオールと合成した水和物(1:1:1)と記載される。ダパグリフロジンは、T2DMに罹患している成人において、食事及び運動を補助するものとして、血糖調節の改善に使用するために承認されている。
ダパグリフロジンは、Farxiga(登録商標)として市販されている。Farxiga(登録商標)錠は、5mg又は10mgのダパグリフロジンを含有する。Farxiga(登録商標)錠は、次の不活性成分:微結晶セルロース、無水ラクトース、クロスポビドン、二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含有する。Farxiga(登録商標)錠はまた、ポリビニルアルコール、二酸化チタン、ポリエチレングリコール、タルク、及び黄色酸化鉄を含有するフィルムコーティングも含有する。
ダパグリフロジンは、例えば経口錠剤として経口投与することができる。ダパグリフロジンは、食物を伴っても伴わなくても、朝、投与することができる。
V.メトホルミン
本明細書で使用する場合、「メトホルミン」及び「メトホルミン塩酸塩」という用語は、互換的に使用されて、N,N-ジメチルイミドジカルボンイミド酸ジアミドヒドロクロリドを指す。メトホルミンは、T2DMの管理に使用するために承認されている。
本明細書で使用する場合、「メトホルミン」及び「メトホルミン塩酸塩」という用語は、互換的に使用されて、N,N-ジメチルイミドジカルボンイミド酸ジアミドヒドロクロリドを指す。メトホルミンは、T2DMの管理に使用するために承認されている。
メトホルミンは、Glucophage(登録商標)錠として、及びGlucophage(登録商標)XR徐放錠として市販されている。Glucophage(登録商標)錠は、500mg、850mg、又は1000mgのメトホルミンを含有する。各錠剤は、不活性成分であるポビドン及びステアリン酸マグネシウムを含有する。加えて、500mg錠及び850mg錠のコーティングはヒプロメロースを含有し、1000mg錠のコーティングはヒプロメロース及びポリエチレングリコールを含有する。Glucophage(登録商標)XR徐放錠は、500mg又は750mgのメトホルミンを含有する。Glucophage(登録商標)XR 500mg錠は、不活性成分であるカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒプロメロース、微結晶セルロース、及びステアリン酸マグネシウムを含有する。Glucophage(登録商標)XR 750mg錠は、不活性成分であるカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒプロメロース、及びステアリン酸マグネシウムを含有する。
メトホルミンは、例えば経口錠剤として、経口投与することができる。
メトホルミンは、1日500mg~2550mgの用量で投与することができる。メトホルミンは、1日500mg~2000mgの用量で投与することができる。メトホルミンは、1日500mg~1000mgの用量で投与することができる。メトホルミンは、1日500mg~850mgの用量で投与することができる。
VI.医薬組成物及びキット
本明細書において提供される場合、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、血糖調節の改善、体重の減少、及び/又はT2DMの処置を、それらを必要とするヒト患者において行うために、ダパグリフロジン及びメトホルミンと組み合わせて使用することができる。
本明細書において提供される場合、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、血糖調節の改善、体重の減少、及び/又はT2DMの処置を、それらを必要とするヒト患者において行うために、ダパグリフロジン及びメトホルミンと組み合わせて使用することができる。
GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、各々を別個の医薬組成物で投与することができる。
一部の態様において、キットは、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン及びメトホルミンを備えている。ある特定の態様において、キットは、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、並びにGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)をダパグリフロジン及びメトホルミンとともに投与するための説明書を含む。一部の態様において、キットは、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、並びにGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)及びダパグリフロジンをメトホルミンとともに投与するための説明書を含む。一部の態様において、キットは、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、メトホルミン、並びにGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)及びメトホルミンをダパグリフロジンとともに投与するための説明書を含む。一部の態様において、キットは、ダパグリフロジン、メトホルミン、並びにダパグリフロジン及びメトホルミンをGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)とともに投与するための説明書を含む。
GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)を含む医薬組成物は、注射用に製剤化することができる。GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)を含む医薬組成物は、皮下投与用に製剤化することができる。
GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)を含む医薬組成物は、約100mg、約200mg、又は約300のGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)を含むことができる。
ダパグリフロジンを含む医薬組成物は、経口投与用に製剤化することができる。ダパグリフロジンを含む医薬組成物は、経口投与用の錠剤とすることができる。
ダパグリフロジンを含む医薬組成物は、約5mg又は約10mgのダパグリフロジンを含むことができる。
メトホルミンを含む医薬組成物は、経口投与用に製剤化することができる。メトホルミンを含む医薬組成物は、経口投与用の錠剤とすることができる。
メトホルミンを含む医薬組成物は、約500mg、約750mg、約850mg、又は約1000mgのメトホルミンを含むことができる。
VII.使用方法
本明細書において提供される場合、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、血糖調節の改善、体重の減少、及び/又はT2DMの処置を、それらを必要とするヒト患者において行うために、ダパグリフロジン及びメトホルミンと組み合わせて使用することができる。
本明細書において提供される場合、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、血糖調節の改善、体重の減少、及び/又はT2DMの処置を、それらを必要とするヒト患者において行うために、ダパグリフロジン及びメトホルミンと組み合わせて使用することができる。
本明細書において提供される場合、血糖調節の改善を必要とするヒト対象において血糖調節を改善する方法は、当該対象に、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンを投与するステップを含むことができる。本開示はまた、血糖調節の改善を必要とするヒト対象において血糖調節を改善するための、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンも(任意選択により、別個の医薬組成物で)提供する。本開示はまた、血糖調節の改善を必要とするヒト対象において血糖調節を改善するための薬剤の製造に使用するための、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンも(任意選択により、別個の医薬組成物で)提供する。血糖調節を改善するためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、20~600μg又は100~300μgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は注射(例えば皮下投与)による。血糖調節を改善するためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、毎日(例えば、20~600μg又は100~300μgの1日用量で)投与することができ、又は毎日(当該用量で)の投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は注射(例えば皮下投与)による。血糖調節を改善するためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、漸増用量で、例えば、100μgの初期用量で、次に200μgの第2用量で、次に300μgの第3用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができる。初期用量は、約7日間投与することができる。第2用量は、約7日間投与することができる。血糖調節を改善するためのダパグリフロジンは、10mgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は経口(例えば経口錠剤による)である。血糖調節を改善するためのメトホルミンは、例えば1日500mg~2550mgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は経口(例えば経口錠剤による)である。投与は、食事及び運動を補助するものとすることができる。
本明細書において提供される場合、体重の減少を必要とするヒト対象において体重を減少させる方法は、当該対象に、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンを投与するステップを含むことができる。本開示はまた、体重の減少を必要とするヒト対象において体重を減少させるための、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンも(任意選択により、別個の医薬組成物で)提供する。本開示はまた、体重の減少を必要とするヒト対象において体重を減少させるための薬剤の製造に使用するための、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンも(任意選択により、別個の医薬組成物で)提供する。体重を減少させるためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、20~600μg又は100~300μgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は注射(例えば皮下投与)による。体重を減少させるためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、毎日(例えば、20~600μg又は100~300μgの1日用量で)投与することができ、又は毎日(当該用量で)の投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は注射(例えば皮下投与)による。体重を減少させるためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、漸増用量で、例えば、100μgの初期用量で、次に200μgの第2用量で、次に300μgの第3用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができる。初期用量は、約7日間投与することができる。第2用量は、約7日間投与することができる。体重を減少させるためのダパグリフロジンは、10mgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は経口(例えば経口錠剤による)である。体重を減少させるためのメトホルミンは、例えば1日500mg~2550mgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は経口(例えば経口錠剤による)である。投与は、食事及び運動を補助するものとすることができる。
本明細書において提供される場合、T2DMの処置を必要とするヒト対象においてT2DMを処置する方法は、当該対象に、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンを投与するステップを含むことができる。本開示はまた、T2DMの処置を必要とするヒト対象においてT2DMを処置するための、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンも(任意選択により、別個の医薬組成物で)提供する。本開示はまた、T2DMの処置を必要とするヒト対象においてT2DMを処置するための薬剤の製造に使用するための、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンも(任意選択により、別個の医薬組成物で)提供する。T2DMを処置するためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、20~600μg又は100~300μgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は注射(例えば皮下投与)による。T2DMを処置するためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、毎日(例えば、20~600μg又は100~300μgの1日用量で)投与することができ、又は毎日(当該用量で)の投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は注射(例えば皮下投与)による。T2DMを処置するためのGLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)は、漸増用量で、例えば、100μgの初期用量で、次に200μgの第2用量で、次に300μgの第3用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができる。初期用量は、約7日間投与することができる。第2用量は、約7日間投与することができる。T2DMを処置するためのダパグリフロジンは、10mgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は経口(例えば経口錠剤による)である。T2DMを処置するためのメトホルミンは、例えば1日500mg~2550mgの用量で投与することができ、又は当該用量での投与のためのものとすることができ、任意選択により、投与は経口(例えば経口錠剤による)である。投与は、食事及び運動を補助するものとすることができる。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者における混合食負荷試験(MMTT)血漿グルコース曲線下面積(AUC)0~4時間を減少させることができる。一部の態様において、MMTT血漿グルコースAUC0~4時間は、少なくとも25mg-hr/dL、少なくとも50mg-hr/dL、少なくとも75mg-hr/dL、少なくとも100mg-hr/dL、又は少なくとも150mg-hr/dL減少させることができる。一部の態様において、MMTT血漿グルコースAUC0~4時間は、25~200mg-hr/dL、50~200mg-hr/dL、75~200mg-hr/dL、100~200mg-hr/dL、又は150~200mg-hr/dL減少させることができる。一部の態様において、パーセントMMTT血漿グルコースAUC0~4時間は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者における持続グルコースモニタリング(CGM)グルコースAUC0~24を減少させることができる。一部の態様において、CGMグルコースAUC0~24は、少なくとも200mg-hr/dL、少なくとも250mg-hr/dL、少なくとも300mg-hr/dL、少なくとも350mg-hr/dL、少なくとも400mg-hr/dL、少なくとも450mg-hr/dL、少なくとも500mg-hr/dL、少なくとも550mg-hr/dL、少なくとも600mg-hr/dL、又は少なくとも650mg-hr/dL減少させることができる。一部の態様において、CGMグルコースAUC0~24は、200~750mg-hr/dL、250~750mg-hr/dL、300~750mg-hr/dL、350~750mg-hr/dL、400~750mg-hr/dL、450~750mg-hr/dL、500~750mg-hr/dL、550~750mg-hr/dL、600~750mg-hr/dL、又は650~750mg-hr/dL減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者における24時間CGM平均グルコースを減少させることができる。一部の態様において、24時間CGM平均グルコースは、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、又は少なくとも25mg/dL減少させることができる。一部の態様において、24時間CGM平均グルコースは、10~35mg/dL、15~35mg/dL、20~35mg/dL、又は25~35mg/dL減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者におけるCGMグルコースの標準偏差(SD)を、少なくとも5mg/dL減少させることができる。本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者におけるCGMグルコースの標準偏差(SD)を、5~15mg/dL減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者におけるCGMのグルコース可動域の平均振幅(MAGE)を、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、又は少なくとも25mg/dL減少させることができる。本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者におけるCGMのMAGEを、10~35mg/dL、15~35mg/dL、20~35mg/dL、又は25~35mg/dL減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者における空腹時血漿グルコース(FPG)を減少させることができる。一部の態様において、FPGは、少なくとも5mg/dL、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、少なくとも25mg/dL、又は少なくとも30mg/dL減少させることができる。一部の態様において、FPGは、5~50mg/dL、10~50mg/dL、15~50mg/dL、20~50mg/dL、25~50mg/dL、又は30~50mg/dL減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者におけるヘモグロビンA1c(HbA1c)を、少なくとも0.5%又は少なくとも1%減少させることができる。本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者におけるHbA1cを、0.5~2%又は1~2%減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者の体重を、少なくとも2kg又は少なくとも3kg減少させることができる。本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者の体重を、2~10kg又は3~10kg減少させることができる。その減少は、例えば、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)の初回投与から28日以内に生じ得る。
本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者において正常血糖のグルコースレベルをもたらすことができる。本明細書において提供される一部の態様において、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)、ダパグリフロジン、及びメトホルミンは、患者において高血糖のグルコースレベルを防止することができる。
本明細書において提供される場合、上記の態様のいずれかにおいて記載されているヒト対象は、2型真性糖尿病に罹患している場合がある。
本明細書において提供される場合、上記の態様のいずれかにおいて記載されているヒト対象は、25~40kg/m2のボディマス指数(BMI)を有している場合がある。
本明細書において提供される場合、上記の態様のいずれかにおいて記載されているヒト対象は、≧7.0%~≦10.0%のヘモグロビンA1c(HbA1c)を有している場合がある。
一部の態様において、本明細書に記載されるヒト対象は、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)とダパグリフロジンとメトホルミンとの組合せの投与の前に、メトホルミンで処置を受けている。一部の態様において、本明細書に記載されるヒト対象は、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)とダパグリフロジンとメトホルミンとの組合せの投与の前に、メトホルミンMTD>1gで処置を受けている。
一部の態様において、本明細書に記載されるヒト対象は、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)とダパグリフロジンとメトホルミンとの組合せの投与の前に、ダパグリフロジン及びメトホルミンで処置を受けている。一部の態様において、本明細書に記載されるヒト対象は、GLP-1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えばコタデュチド)とダパグリフロジンとメトホルミンとの組合せの投与の前に、10mgダパグリフロジン、及びメトホルミンMTD>1gで処置を受けている。
実施例1:ダパグリフロジンとメトホルミンとの2剤治療に加えるコタデュチド
第2a相、無作為化、プラセボ対照、ダブルバインド(double-bind)試験を実行し、2型真性糖尿病(T2DM)に罹患してダパグリフロジンとメトホルミンとの2剤治療で処置されている過体重/肥満の対象において、コタデュチドの有効性及び安全性を立証した。
第2a相、無作為化、プラセボ対照、ダブルバインド(double-bind)試験を実行し、2型真性糖尿病(T2DM)に罹患してダパグリフロジンとメトホルミンとの2剤治療で処置されている過体重/肥満の対象において、コタデュチドの有効性及び安全性を立証した。
(A)対象
対象全128名が、試験に参加することに同意した。試験には、T2DMに罹患しており、メトホルミンの単剤治療、又はメトホルミンとダパグリフロジンとの2剤治療のいずれかで処置されている対象を登録した。対象を、以下の選択基準及び除外基準でスクリーニングした。
対象全128名が、試験に参加することに同意した。試験には、T2DMに罹患しており、メトホルミンの単剤治療、又はメトホルミンとダパグリフロジンとの2剤治療のいずれかで処置されている対象を登録した。対象を、以下の選択基準及び除外基準でスクリーニングした。
選択基準:
・男性対象及び女性対象、スクリーニング時に年齢≧18歳、
・スクリーニング時にボディマス指数(BMI)が25kg/m2~40kg/m2(上下限を含む)、
・スクリーニング時にHbA1cの範囲が7.0%~10.0%(上下限を含む)、
・T2DMと診断され、スクリーニング前に少なくとも8週間、メトホルミンの単剤治療(MTD>1g)で処置されているか、又はスクリーニング前に少なくとも3カ月間、安定した経口用量の、ダパグリフロジン10mg及びメトホルミン(MTD>1g)で処置されている。
・男性対象及び女性対象、スクリーニング時に年齢≧18歳、
・スクリーニング時にボディマス指数(BMI)が25kg/m2~40kg/m2(上下限を含む)、
・スクリーニング時にHbA1cの範囲が7.0%~10.0%(上下限を含む)、
・T2DMと診断され、スクリーニング前に少なくとも8週間、メトホルミンの単剤治療(MTD>1g)で処置されているか、又はスクリーニング前に少なくとも3カ月間、安定した経口用量の、ダパグリフロジン10mg及びメトホルミン(MTD>1g)で処置されている。
除外基準:
・スクリーニング期間の開始(来院1)以前に、又は試験開始時期(来院4)以前に、以下の薬物療法のうちいずれかを受けた全ての対象:
○体重又は食欲の制御用に許可されている、任意の医薬品又は生薬製剤若しくは一般用医薬品(OTC)製剤の、スクリーニング時(来院1)での併用、
○体重減少用に承認された薬物(例えば、オルリスタット、ブプロピオン-ナルトレキソン、フェンテルミン-トピラマート、フェンテルミン、ロルカセリン)の、スクリーニング時(来院1)の直近30日以内、又は薬物の5半減期以内(いずれか長い方)の、併用又は過去の使用、
○アスピリン(アセチルサリチル酸)の、1日1回150mgを超える用量での、及び試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、
○パラセタモール(アセトアミノフェン)又はパラセタモールを含有する製剤の、3000mgを超える1日の総用量での、及び試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、
○アスコルビン酸(ビタミンC)サプリメントの、1000mgを超える1日の総用量での、及び試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、又は
○アヘン剤、ドンペリドン、メトクロプラミド、又は胃内容排出を変化させることが知られている他の薬物の、試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、
・1型真性糖尿病、若年発症成人型糖尿病、若しくは成人潜在性自己免疫性糖尿病の診断、又は抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ抗体、抗膵島細胞抗体、若しくは抗インスリン抗体の存在、
・スクリーニング時又は無作為化時に急性非代償性血中グルコース調節(例えば、渇き、多尿、体重減少)の症状、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)、若しくは高浸透圧性非ケトン性昏睡の既往歴、又はスクリーニング前90日以内に毎日皮下(SC)インスリンの処置、
・無作為化前に空腹時高血糖(>250mg/dL>13.9mmol/L)、
・C-ペプチドレベル<正常下限、
・急性若しくは慢性の膵炎又は膵切除術の既往歴、
・スクリーニング時に高トリグリセリド血症(>400mg/dL)、
・胃内容排出に影響したかもしれず、又は安全性及び忍容性のデータの解釈に影響した可能性のある、重大な炎症性腸疾患、胃不全麻痺、又は上部胃腸管を冒す他の重度の疾患若しくは手術(減量外科手術及び手技を含む)、
・重大な肝疾患(門脈圧亢進症も又は肝硬変も伴わない、非アルコール性脂肪性肝炎又は非アルコール性脂肪性肝疾患を除く)、及び/又はスクリーニング時に以下の結果のうちいずれかを有する対象:アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)≧3×正常上限(ULN)、アラニントランスアミナーゼ(ALT)≧3×ULN、又は総ビリルビン(TBL)≧2×ULN、
・スクリーニング時に推算糸球体濾過量(eGFR)≦60mL/分/1.73m2で定義される腎機能障害(腎疾患における食事の変更研究(Modification of Diet in Renal Disease)[MDRD]に従い、同位体希釈質量分析により追跡可能なMDRD試験式(国際単位系[SI])を使用するeGFR、
・ループ利尿薬のスクリーニング前1カ月以内の使用、
・以下:10分の仰臥位安静後、収縮期BP>160mmHg、拡張期BP又は≧100mmHgのように定義される、及びスクリーニング時(来院1、対象全員に対して行う)の反復測定によって確認される、調節不良の高血圧症、
・スクリーニング前3カ月以内の不安定狭心症、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、若しくは卒中、又は過去6カ月以内に経皮的冠動脈形成術若しくは冠動脈バイパス移植術を受けた対象、若しくはスクリーニング時にこれらの手技を受ける予定のあった対象、
・重度のうっ血性心不全(ニューヨーク心臓協会(New York Heart Association)分類III及びIV)、
・スクリーニング時の基礎カルシトニンレベル>50ng/L、又は甲状腺髄様癌若しくは多発性内分泌腫瘍症の既往歴/家族歴、
・スクリーニング時に、異常ヘモグロビン症、溶血性貧血、若しくは慢性貧血(ヘモグロビン濃度が男性では<11.5g/dL(115g/L)及び女性では<10.5g/dL(105g/L))、又はHbA1cの測定値の解釈を妨げることが知られている任意の他の状態、
・スクリーニング前5年以内の、適切な処置を受けた基底細胞皮膚がん、扁平細胞皮膚がん、又は上皮内子宮頚がんを除く腫瘍性疾患の既往歴、
・血清B型肝炎表面抗原、C型肝炎抗体、及びヒト免疫不全ウイルス抗体のいずれかの陽性結果、
・2剤治療を受けている対象についてはスクリーニング(来院1)前の月の、又は単剤治療を受けている対象については、導入期間(来院2)前の月の、抗生物質の使用を必要とする最近のウイルス感染症若しくは疾病、及び
・スクリーニング前6カ月以内の、再発性の(少なくとも2回)尿路及び/又は生殖路の感染症(カンジダ症などの真菌感染症を含む)の既往歴。
・スクリーニング期間の開始(来院1)以前に、又は試験開始時期(来院4)以前に、以下の薬物療法のうちいずれかを受けた全ての対象:
○体重又は食欲の制御用に許可されている、任意の医薬品又は生薬製剤若しくは一般用医薬品(OTC)製剤の、スクリーニング時(来院1)での併用、
○体重減少用に承認された薬物(例えば、オルリスタット、ブプロピオン-ナルトレキソン、フェンテルミン-トピラマート、フェンテルミン、ロルカセリン)の、スクリーニング時(来院1)の直近30日以内、又は薬物の5半減期以内(いずれか長い方)の、併用又は過去の使用、
○アスピリン(アセチルサリチル酸)の、1日1回150mgを超える用量での、及び試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、
○パラセタモール(アセトアミノフェン)又はパラセタモールを含有する製剤の、3000mgを超える1日の総用量での、及び試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、
○アスコルビン酸(ビタミンC)サプリメントの、1000mgを超える1日の総用量での、及び試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、又は
○アヘン剤、ドンペリドン、メトクロプラミド、又は胃内容排出を変化させることが知られている他の薬物の、試験の開始(来院4)前の直近72時間以内の併用、
・1型真性糖尿病、若年発症成人型糖尿病、若しくは成人潜在性自己免疫性糖尿病の診断、又は抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ抗体、抗膵島細胞抗体、若しくは抗インスリン抗体の存在、
・スクリーニング時又は無作為化時に急性非代償性血中グルコース調節(例えば、渇き、多尿、体重減少)の症状、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)、若しくは高浸透圧性非ケトン性昏睡の既往歴、又はスクリーニング前90日以内に毎日皮下(SC)インスリンの処置、
・無作為化前に空腹時高血糖(>250mg/dL>13.9mmol/L)、
・C-ペプチドレベル<正常下限、
・急性若しくは慢性の膵炎又は膵切除術の既往歴、
・スクリーニング時に高トリグリセリド血症(>400mg/dL)、
・胃内容排出に影響したかもしれず、又は安全性及び忍容性のデータの解釈に影響した可能性のある、重大な炎症性腸疾患、胃不全麻痺、又は上部胃腸管を冒す他の重度の疾患若しくは手術(減量外科手術及び手技を含む)、
・重大な肝疾患(門脈圧亢進症も又は肝硬変も伴わない、非アルコール性脂肪性肝炎又は非アルコール性脂肪性肝疾患を除く)、及び/又はスクリーニング時に以下の結果のうちいずれかを有する対象:アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)≧3×正常上限(ULN)、アラニントランスアミナーゼ(ALT)≧3×ULN、又は総ビリルビン(TBL)≧2×ULN、
・スクリーニング時に推算糸球体濾過量(eGFR)≦60mL/分/1.73m2で定義される腎機能障害(腎疾患における食事の変更研究(Modification of Diet in Renal Disease)[MDRD]に従い、同位体希釈質量分析により追跡可能なMDRD試験式(国際単位系[SI])を使用するeGFR、
・ループ利尿薬のスクリーニング前1カ月以内の使用、
・以下:10分の仰臥位安静後、収縮期BP>160mmHg、拡張期BP又は≧100mmHgのように定義される、及びスクリーニング時(来院1、対象全員に対して行う)の反復測定によって確認される、調節不良の高血圧症、
・スクリーニング前3カ月以内の不安定狭心症、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、若しくは卒中、又は過去6カ月以内に経皮的冠動脈形成術若しくは冠動脈バイパス移植術を受けた対象、若しくはスクリーニング時にこれらの手技を受ける予定のあった対象、
・重度のうっ血性心不全(ニューヨーク心臓協会(New York Heart Association)分類III及びIV)、
・スクリーニング時の基礎カルシトニンレベル>50ng/L、又は甲状腺髄様癌若しくは多発性内分泌腫瘍症の既往歴/家族歴、
・スクリーニング時に、異常ヘモグロビン症、溶血性貧血、若しくは慢性貧血(ヘモグロビン濃度が男性では<11.5g/dL(115g/L)及び女性では<10.5g/dL(105g/L))、又はHbA1cの測定値の解釈を妨げることが知られている任意の他の状態、
・スクリーニング前5年以内の、適切な処置を受けた基底細胞皮膚がん、扁平細胞皮膚がん、又は上皮内子宮頚がんを除く腫瘍性疾患の既往歴、
・血清B型肝炎表面抗原、C型肝炎抗体、及びヒト免疫不全ウイルス抗体のいずれかの陽性結果、
・2剤治療を受けている対象についてはスクリーニング(来院1)前の月の、又は単剤治療を受けている対象については、導入期間(来院2)前の月の、抗生物質の使用を必要とする最近のウイルス感染症若しくは疾病、及び
・スクリーニング前6カ月以内の、再発性の(少なくとも2回)尿路及び/又は生殖路の感染症(カンジダ症などの真菌感染症を含む)の既往歴。
参加に同意した対象128名のうち、対象79名をスクリーニング不適格とみなし、対象49名を無作為化(対象25名をコタデュチド群に、及び対象24名をプラセボ群に)した。
対象合計47名(95.9%)が試験を完了し、対象合計46名(93.9%)が計画どおりに処置を完了した。対象3名(6.1%、全員コタデュチド処置群)は処置を中止した。うち、対象2名(4.1%)は有害事象(AE)のため、対象1名(2.0%)は対象による辞退のため、中止となった。
治験用製品を投与した対象49名全員を、治療企図(ITT)集団、治療されたとおりの(As-treated)集団、及び免疫原性集団に含めた。コタデュチドを投与した対象合計25名は、評価可能な投与後PKデータを有し、コタデュチドPK集団に含められた。対象合計49名をダパグリフロジン集団に含め、対象48名をケトンPK集団に含めた。解析対象集団は、以下のようにグループ化した:
・治療企図(ITT)集団=いずれかの治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を投与され、無作為化した処置群に従って分析された、無作為化した対象。
・As-treated集団=いずれかの治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を投与され、実際に受けた処置に従って分析された対象。
・コタデュチド薬物動態(PK)集団=治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を少なくとも1用量投与され、定量下限を超える少なくとも1つのコタデュチドPK試料を採取された対象。
・ダパグリフロジンPK集団=治験用製品(ダパグリフロジン又はプラセボ)を少なくとも1用量投与され、ダパグリフロジン用に、定量下限を超える少なくとも1つのダパグリフロジンPK試料を採取された対象。
・ケトンPK集団=治験用製品(コタデュチド又はダパグリフロジン又はプラセボ)を少なくとも1用量投与され、定量下限を超える、少なくとも1つのケトンPK試料を採取された対象。
・免疫原性集団=As-treated集団(コタデュチド及びプラセボ)において、免疫原性試験用に少なくとも1つの血清試料を有していた対象。
・治療企図(ITT)集団=いずれかの治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を投与され、無作為化した処置群に従って分析された、無作為化した対象。
・As-treated集団=いずれかの治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を投与され、実際に受けた処置に従って分析された対象。
・コタデュチド薬物動態(PK)集団=治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を少なくとも1用量投与され、定量下限を超える少なくとも1つのコタデュチドPK試料を採取された対象。
・ダパグリフロジンPK集団=治験用製品(ダパグリフロジン又はプラセボ)を少なくとも1用量投与され、ダパグリフロジン用に、定量下限を超える少なくとも1つのダパグリフロジンPK試料を採取された対象。
・ケトンPK集団=治験用製品(コタデュチド又はダパグリフロジン又はプラセボ)を少なくとも1用量投与され、定量下限を超える、少なくとも1つのケトンPK試料を採取された対象。
・免疫原性集団=As-treated集団(コタデュチド及びプラセボ)において、免疫原性試験用に少なくとも1つの血清試料を有していた対象。
解析対象集団が表1にまとめられている。解析対象集団のいずれからも、除外された対象はいなかった。
患者背景及びベースラインの疾患特性は、概して処置群間でバランスが取れていた(表2を参照)。As-treated集団の平均年齢は59.7歳であり(範囲:41~74歳)、対象の過半数は男性であった。ベースラインで、平均体重は95.86kgであり、コタデュチド群の対象の方がプラセボ群の対象より少なかった(それぞれ、92.24対99.63kg)。平均全BMIは33.279kg/m2であり、群間で類似していた。平均身長は169.43cmであった。T2DMの平均期間は8.28年であり、コタデュチド群の方がプラセボ群と比較して疾患の期間が長かった(それぞれ、9.16対7.36年)。ベースラインの平均HbA1cは全体で7.69%であり(範囲:6.5~10.1%)、対象の過半数がベースラインでメトホルミンの単剤治療を受けていた(57.1%)。
(B)試験デザイン
計画された試験のフローチャートが図2に示されている。スクリーニング期間の後、メトホルミンの単剤治療のみで処置されていた対象は4週間の導入期間に入り、この期間、対象に、経口ダパグリフロジンを1日10mg投与した。既にメトホルミンとダパグリフロジンとの2剤治療で処置されていた登録対象は、この2剤治療(10mgダパグリフロジン及びメトホルミン(最大耐量(MTD)≧1g))を試験期間中ずっと継続した。
計画された試験のフローチャートが図2に示されている。スクリーニング期間の後、メトホルミンの単剤治療のみで処置されていた対象は4週間の導入期間に入り、この期間、対象に、経口ダパグリフロジンを1日10mg投与した。既にメトホルミンとダパグリフロジンとの2剤治療で処置されていた登録対象は、この2剤治療(10mgダパグリフロジン及びメトホルミン(最大耐量(MTD)≧1g))を試験期間中ずっと継続した。
メトホルミンの単剤治療を受けていた、空腹時血漿グルコース(FPG)が≧7.0mmol/L(126mg/dL)の対象の導入期間の後に、又はメトホルミンとダパグリフロジンとの2剤治療を受けていた対象のスクリーニング期間の後に、4週間の処置期間中、対象を以下の処置群に無作為化した:
・コタデュチド、皮下(SC)、1日1回(7日間100μgから7日間200μgに、及び14日間300μgに漸増)を28日間毎朝(N=23);又は
・プラセボ、SC、1日1回を28日間毎朝(N=23)。
・コタデュチド、皮下(SC)、1日1回(7日間100μgから7日間200μgに、及び14日間300μgに漸増)を28日間毎朝(N=23);又は
・プラセボ、SC、1日1回を28日間毎朝(N=23)。
コタデュチド又はプラセボの投与の初日を1日目とみなした。各投与の日に、治験用製品(コタデュチド又はプラセボ)を上記のように投与した。追加の査定のために空腹が必要な試験の日には、治験用製品を、該当する査定のおよそ2.5時間前に投与した。在宅処置投与については、1日1回用量を、毎朝起床して朝食前に可能な限り早く、プレフィルドシリンジを使用するSC注射によって自己投与することにした。
混合食負荷試験
対象は、-2日目及び27日目にユニットに入院した。-1日目及び28日目に、最低10時間の絶食の後、対象が標準混合食を摂取する直前(t=「0分」)に、グルコース代謝パネル(グルコース、インスリン、C-ペプチド、グルカゴン、及び活性GLP-1)用の血液試料を採取した。次に、対象は、缶入りのEnsure Plus(標準的な混合食負荷試験(MMTT)を構成する脂肪、炭水化物、及びタンパク質の構成要素を含有する栄養補助食品である)を摂取した。食事後、時間を決めた連続的な血液試料を、グルコース、及びグルコース代謝に関連するパラメーターの測定のために得た(この時間中、追加の食物摂取はない)。MMTTは、-1日目及び28日目に実行した。
対象は、-2日目及び27日目にユニットに入院した。-1日目及び28日目に、最低10時間の絶食の後、対象が標準混合食を摂取する直前(t=「0分」)に、グルコース代謝パネル(グルコース、インスリン、C-ペプチド、グルカゴン、及び活性GLP-1)用の血液試料を採取した。次に、対象は、缶入りのEnsure Plus(標準的な混合食負荷試験(MMTT)を構成する脂肪、炭水化物、及びタンパク質の構成要素を含有する栄養補助食品である)を摂取した。食事後、時間を決めた連続的な血液試料を、グルコース、及びグルコース代謝に関連するパラメーターの測定のために得た(この時間中、追加の食物摂取はない)。MMTTは、-1日目及び28日目に実行した。
グルコース代謝パネル用の血液試料を、t=「0分」(食事前)時点で、及び標準食の摂取後、15、30、45、60、90、120、180、及び240分(±5分)時点で採取した。グルカゴン、インスリン、C-ペプチド、及びグルコースのための追加の試料採取を、-1日目及び28日目に、標準食の摂取(t=「0分」)後、6、8、12、及び24時間(±30分)時点で行った。
ベースライン(-1日目)から28日間の処置の最後(28日目)までのグルコースAUC0~4時間における変化及び変化率を、MMTTによって測定したとおりに決定した。加えて、ベースライン(-1日目)から28日目までの活性GLP-1、グルカゴン、インスリン、及びC-ペプチドAUC0~4時間における変化も、MMTTによって測定した。
持続グルコースモニタリング
試験中、持続グルコースモニタリング(CGM)デバイスを使用して、間質液グルコースレベルを測定した。対象は、CGMセンサーを、センサーの交換時(7日~14日毎)まで継続的に装着した。全試験期間中に、対象がCGMセンサーを装着するのに耐えられなかった場合、センサーは外されることとしたが、その対象は継続されるCGMの有無にかかわらず、試験には残るべきとした。
試験中、持続グルコースモニタリング(CGM)デバイスを使用して、間質液グルコースレベルを測定した。対象は、CGMセンサーを、センサーの交換時(7日~14日毎)まで継続的に装着した。全試験期間中に、対象がCGMセンサーを装着するのに耐えられなかった場合、センサーは外されることとしたが、その対象は継続されるCGMの有無にかかわらず、試験には残るべきとした。
毛細管血中グルコース/ケトンのグルコメーター測定値の読み取り
試験開始時に、両処置群の各対象に、標準化グルコメーター、グルコース用及びケトン用の試験紙、及び日誌を支給した。試験期間中、対象に、具合が悪いと感じた場合、特にその症状の原因が低血糖であるかもしれないと感じた場合に、指プリック試験を行うことを奨励したが、日常的に試験する必要はないものとした。治験責任医師又は現場スタッフは、対象が低血糖又は高血糖になる可能性があると感知した場合、毛細管血中グルコースを標準化グルコメーターで試験した。毛細管血中グルコースレベルが<3mmol/L(54mg/dL)の場合、対象の症状の有無にかかわらず、有害事象(AE)とした。
試験開始時に、両処置群の各対象に、標準化グルコメーター、グルコース用及びケトン用の試験紙、及び日誌を支給した。試験期間中、対象に、具合が悪いと感じた場合、特にその症状の原因が低血糖であるかもしれないと感じた場合に、指プリック試験を行うことを奨励したが、日常的に試験する必要はないものとした。治験責任医師又は現場スタッフは、対象が低血糖又は高血糖になる可能性があると感知した場合、毛細管血中グルコースを標準化グルコメーターで試験した。毛細管血中グルコースレベルが<3mmol/L(54mg/dL)の場合、対象の症状の有無にかかわらず、有害事象(AE)とした。
試験の経過中、毎日(朝食前)、対象は、支給されたケトン指プリック試験紙及びケトンモニターを使用して血液ケトンレベルを試験した。対象には、紙の日誌にケトン値を記録するよう頼み、外来として来院したときにそれを提出してもらい、試験スタッフがチェックした(即ち、対象が紙の日誌を家に持ち帰った場合)。診療所スタッフは、ケトンモニターの使い方についての訓練を提供した。
体重
体重は、スクリーニング期間中、導入期間の開始時(-28日目)、及び1日目の朝食前(投与前)、並びに29日目に測定した。対象は、靴を脱ぎ、厚手の衣服を脱ぐべきとした。較正したスケールを使用した。
体重は、スクリーニング期間中、導入期間の開始時(-28日目)、及び1日目の朝食前(投与前)、並びに29日目に測定した。対象は、靴を脱ぎ、厚手の衣服を脱ぐべきとした。較正したスケールを使用した。
ベースライン(1日目)から29日目までの体重(kg)における変化及び変化率を決定した。ベースライン(1日目)から29日目までに≧5%の体重減少を達成した対象の割合も決定した。
薬物動態の評価
血液を採取して、血漿中のコタデュチド及びダパグリフロジンの薬物動態(PK)を評価した。血漿中のコタデュチド及びダパグリフロジンのPKを、別々の、有効な、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法を使用して測定した。PK(コタデュチド及びダパグリフロジン)用の血液試料は、以下のように採取した:
コタデュチド:
・7日目、14日目、及び28日目:投与前、投与後0.5、1、及び2時間(±15分)、並びに投与後4、6、8、及び12、(±30分)、
・8日目及び15日目:投与前、並びに
・29日目:28日目の投与時間の24時間後
ダパグリフロジン:
・-1日目、7日目、14日目、28日目:投与前、投与後0.5、1、及び2時間(±15分)、並びに投与後4、6、8、及び12時間(±30分)、
・1日目、8日目、及び15日目:投与前、並びに
・29日目:28日目の投与時間の24時間後。
血液を採取して、血漿中のコタデュチド及びダパグリフロジンの薬物動態(PK)を評価した。血漿中のコタデュチド及びダパグリフロジンのPKを、別々の、有効な、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法を使用して測定した。PK(コタデュチド及びダパグリフロジン)用の血液試料は、以下のように採取した:
コタデュチド:
・7日目、14日目、及び28日目:投与前、投与後0.5、1、及び2時間(±15分)、並びに投与後4、6、8、及び12、(±30分)、
・8日目及び15日目:投与前、並びに
・29日目:28日目の投与時間の24時間後
ダパグリフロジン:
・-1日目、7日目、14日目、28日目:投与前、投与後0.5、1、及び2時間(±15分)、並びに投与後4、6、8、及び12時間(±30分)、
・1日目、8日目、及び15日目:投与前、並びに
・29日目:28日目の投与時間の24時間後。
免疫学的な評価及び有害事象
血液試料を採取して、コタデュチドに対する抗薬物抗体(ADA)応答を評価した。有効な免疫測定法を使用して、血清試料をADAについて評価した。有害事象(AE)及び重篤な有害事象(SAE)を、インフォームドコンセントの時から処置期間全体にわたり、追跡調査期間を含めて収集した。AE及びSAEを、重症度及び治験用製品との関連によって類別し、SAEを、実施計画書の手順との関連で査定した。
血液試料を採取して、コタデュチドに対する抗薬物抗体(ADA)応答を評価した。有効な免疫測定法を使用して、血清試料をADAについて評価した。有害事象(AE)及び重篤な有害事象(SAE)を、インフォームドコンセントの時から処置期間全体にわたり、追跡調査期間を含めて収集した。AE及びSAEを、重症度及び治験用製品との関連によって類別し、SAEを、実施計画書の手順との関連で査定した。
(C)結果
臨床的に有意義で統計的に有意な結果が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。
臨床的に有意義で統計的に有意な結果が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。
MMTT血漿グルコースAUC0~4時間における変化
混合食負荷試験(MMTT)血漿グルコースAUC0~4時間における、ベースラインの評価から28日目の評価までの変化を査定した。MMTT血漿グルコースAUC0~4時間における、ベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較して、コタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-143.09mg-hr/dL;p<0.0001)(表3)。
混合食負荷試験(MMTT)血漿グルコースAUC0~4時間における、ベースラインの評価から28日目の評価までの変化を査定した。MMTT血漿グルコースAUC0~4時間における、ベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較して、コタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-143.09mg-hr/dL;p<0.0001)(表3)。
MMTT血漿グルコースAUC0~4時間における、ベースラインの評価から28日目の評価までの変化率も査定した。MMTT血漿グルコースAUC0~4時間における、ベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較して、コタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-22.17%;p<0.0001)(表3)。
CGMによって測定された24時間グルコース調節
対象は、持続グルコースモニタリング(CGM)を全28日間、7日~14日毎にセンサー交換をしながら行った。CGMグルコースAUC0~24時間の変化及び24時間にわたる平均グルコースを、ベースラインから7日目(100μg)、14日目(200μg)、及び28日目(300μg)の各投与レベルの終わりまで測定した。グルコースレベルの変動性も、24時間にわたるCGMグルコース値の標準偏差(SD)、変動係数(CV)、及びグルコース可動域の平均振幅(MAGE)の変化を測定することによって査定した。
対象は、持続グルコースモニタリング(CGM)を全28日間、7日~14日毎にセンサー交換をしながら行った。CGMグルコースAUC0~24時間の変化及び24時間にわたる平均グルコースを、ベースラインから7日目(100μg)、14日目(200μg)、及び28日目(300μg)の各投与レベルの終わりまで測定した。グルコースレベルの変動性も、24時間にわたるCGMグルコース値の標準偏差(SD)、変動係数(CV)、及びグルコース可動域の平均振幅(MAGE)の変化を測定することによって査定した。
CGMグルコースAUC0~24時間におけるベースラインからの数値的により大きい平均減少が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ-832.66及び49.14mg-hr/dL)及び14日目(それぞれ-666.05及び57.30mg-hr/dL)に認められた。28日目には、CGMグルコースAUC0~24時間におけるベースラインからの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-806.61mg-hr/dL;p=0.0001)(表4)。
24時間にわたるCGM平均グルコースにおけるベースラインからの数値的により大きい平均減少が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ-34.74及び2.59mg/dL)及び14日目(それぞれ-28.34及び2.83mg/dL)に認められた。28日目には、CGM平均グルコースにおけるベースラインからの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-34.06mg/dL;p=0.0001)。
24時間にわたるCGMグルコースのSDにおけるベースラインからの数値的により大きい平均減少が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ-7.21及び-3.01mg/dL)及び14日目(それぞれ-7.52及び1.38mg/dL)に認められた。28日目には、CGMグルコースのSDにおけるベースラインからの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-8.45mg/dL;p=0.0029)(表5)。
24時間にわたるCGMグルコースのCVにおいて、ベースラインから7日目、14日目、又は28日目までに、群間に有意義な差はなかった(28日目のLS平均差:-2.41%;p=0.2429)。
CGMグルコースのMAGEにおけるベースラインからの数値的により大きい平均減少が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ-25.74及び-13.46mg/dL)及び14日目(それぞれ-26.59及び18.05mg/dL)に認められた。28日目には、CGMグルコースのMAGEにおけるベースラインからの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-24.83mg/dL;p=0.0011)。
正常血糖の、高血糖の、低血糖の、及び臨床的に有意な低血糖の各範囲内に当てはまる、24時間CGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの変化を、各投与レベルの終わりに査定した。
正常血糖の範囲を、血漿グルコース≧70mg/dL(≧3.9mmol/L)及び≦180mg/dL(≦10.0mmol/L)と定義した。正常血糖の範囲内に当てはまるCGMグルコース読み取り値の平均ベースラインパーセンテージは、コタデュチド群では82.94%、プラセボ群では84.77%であった。正常血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの数値的により大きい平均増加が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ7.12%及び-5.61%)及び14日目(それぞれ5.31%及び-2.79%)に認められた。28日目には、正常血糖の範囲内の24時間CGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの有意義な差は、プラセボ群との比較においてコタデュチド群に認められなかった(LS平均差:8.78%;p=0.0828)。
高血糖の範囲を、血漿グルコース>180mg/dL(>10.0mmol/L)と定義した。高血糖の範囲内に当てはまるCGMグルコース読み取り値の平均ベースラインパーセンテージは、コタデュチド群では14.11%、プラセボ群では12.24%であった。高血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの数値的により大きい平均減少が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ-13.99%及び3.62%)及び14日目(それぞれ-9.81%及び0.36%)に認められた。28日目には、高血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-12.83%;p=0.0088)。
低血糖の範囲を、血漿グルコース<70mg/dL(<3.9mmol/L)と定義した。低血糖の範囲内に当てはまるCGMグルコース読み取り値の平均ベースラインパーセンテージは、コタデュチド群では2.61%、プラセボ群では2.67%であった。低血糖の範囲内に当てはまるCGMグルコース読み取り値の平均パーセンテージにおけるベースラインからの数値的により大きい平均増加が、コタデュチド群の方に、プラセボ群と比較して、7日目(それぞれ6.08%及び1.17%)に認められ、ベースラインからの変化は、群間で、14日目(それぞれ3.44%及び2.00%)に類似していた。28日目には、低血糖の範囲内に当てはまる24時間CGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの有意義な差は、プラセボ群との比較においてコタデュチド群に認められなかった(LS平均差:3.35%;p=0.2204)。
臨床的に有意な低血糖の範囲を、血漿グルコース<54mg/dL(3.0mmol/L)と定義した。臨床的に有意な低血糖の範囲内に当てはまるCGMグルコース読み取り値の平均ベースラインパーセンテージは、両群において低かった(コタデュチド群では0.58%、プラセボ群では0.39%)。臨床的に有意な低血糖の範囲内の24時間CGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの有意義な差は、群間で、7日目にも、14日目にも、28日目にも認められなかった(28日目のLS平均差:1.03%;p=0.3692)。
加えて、7日間にわたるCGM平均グルコースの事後分析を行って、グルコース調節に対する各用量レベルでのコタデュチドの効果をさらに評価した。7日間のCGM平均グルコースデータが、各7日間の投与間隔(1日目~7日目[100μg用量]、8日目~14日目[200μg用量]、15日目~21日目及び22日目~28日目[両方とも300μg用量]について、以下に要約されている。7日間にわたるCGM平均グルコース値における統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に、各用量レベルで認められた(表6)。
FPGにおける変化
空腹時血漿グルコース(FPG)におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。FPGにおけるベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-37.73mg/dL;p<0.0001)(表7)。
空腹時血漿グルコース(FPG)におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。FPGにおけるベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-37.73mg/dL;p<0.0001)(表7)。
HbA1cにおける変化
ヘモグロビンA1c(糖化ヘモグロビン;HbA1c)におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。HbA1cにおけるベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-0.58%;<0.0001)(表8)。
ヘモグロビンA1c(糖化ヘモグロビン;HbA1c)におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。HbA1cにおけるベースラインから28日目までの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(LS平均差:-0.58%;<0.0001)(表8)。
体重における変化
体重におけるベースラインから29日目までの変化及び変化率を査定した。ベースラインから29日目までの統計的に有意に大きい減少が、体重(LS平均差:-2.13kg;p=0.0002)及びパーセンテージ体重(LS平均差:-2.26%;p=0.0002)において、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(表9)。
体重におけるベースラインから29日目までの変化及び変化率を査定した。ベースラインから29日目までの統計的に有意に大きい減少が、体重(LS平均差:-2.13kg;p=0.0002)及びパーセンテージ体重(LS平均差:-2.26%;p=0.0002)において、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた(表9)。
ベースラインから29日目までに≧5%体重減少を達成した対象の割合も査定した。プラセボ群の対象ゼロ名、及びコタデュチド群の対象3名(12.5%)が、ベースラインから29日目までに≧5%体重減少を達成した。
MMTT中の膵臓及びインクレチンホルモンのプロファイル
インスリン及びC-ペプチドのAUC004時間におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。ベースライン時に、平均インスリンAUC0~4時間は、コタデュチド群の方が、プラセボ群と比較して高かった(それぞれ、91.768対78.472hr.mU/L)。28日目のLS平均インスリンAUC0~4時間において、コタデュチド群とプラセボ群との間に、ベースラインからの有意義な差はなかった(それぞれ-0.08及び2.78hr.mU/L;LS平均差:-2.86hr.mU/L;p=0.7760)。ベースライン時に、平均C-ペプチドAUC0~4時間は、コタデュチド群とプラセボ群とで類似していた(それぞれ11.278対10.605hr.μg/L)。28日目のLS平均C-ペプチドAUC0~4時間において、コタデュチド群とプラセボ群との間に、ベースラインからの有意義な差はなかった(それぞれ0.32及び-0.29hr.μg/L(LS平均差:0.61hr.mU/L;p=0.4345)。
インスリン及びC-ペプチドのAUC004時間におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。ベースライン時に、平均インスリンAUC0~4時間は、コタデュチド群の方が、プラセボ群と比較して高かった(それぞれ、91.768対78.472hr.mU/L)。28日目のLS平均インスリンAUC0~4時間において、コタデュチド群とプラセボ群との間に、ベースラインからの有意義な差はなかった(それぞれ-0.08及び2.78hr.mU/L;LS平均差:-2.86hr.mU/L;p=0.7760)。ベースライン時に、平均C-ペプチドAUC0~4時間は、コタデュチド群とプラセボ群とで類似していた(それぞれ11.278対10.605hr.μg/L)。28日目のLS平均C-ペプチドAUC0~4時間において、コタデュチド群とプラセボ群との間に、ベースラインからの有意義な差はなかった(それぞれ0.32及び-0.29hr.μg/L(LS平均差:0.61hr.mU/L;p=0.4345)。
グルカゴンAUC0~4時間におけるベースラインから28日目までの変化を査定し、28日目のLS平均グルカゴンAUC0~4時間において、コタデュチド群とプラセボ群との間に、ベースラインからの有意義な差はなかった(それぞれ-12.52及び-23.84hr.pg/L;LS平均差:11.32hr.pg/L;p=0.7687)。
GLP-1(活性型)AUC0~4時間におけるベースラインから28日目までの変化を査定し、28日目のLS平均GLP-1のAUC0~4時間において、コタデュチド群とプラセボ群との間に、ベースラインからの有意義な差はなかった(それぞれ-131.67及び-130.93hr.ng/L;LS平均差:-0.73hr.ng/L;p=0.9946)。
ケトン体及びFFAのレベル
空腹時遊離脂肪酸(FFA)におけるベースラインから各用量レベルの終わりまでの変化を査定した。ベースラインから7日目まで(100μg)、14日目まで(200μg)、又は28日目まで(300μg)の空腹時FFAの変化は、処置群間で類似していた(28日目のLS平均差:-0.04mEq/L;p=0.5322)。
空腹時遊離脂肪酸(FFA)におけるベースラインから各用量レベルの終わりまでの変化を査定した。ベースラインから7日目まで(100μg)、14日目まで(200μg)、又は28日目まで(300μg)の空腹時FFAの変化は、処置群間で類似していた(28日目のLS平均差:-0.04mEq/L;p=0.5322)。
グルコースの尿排泄
24時間グルコース尿排泄におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。ベースライン時に、コタデュチド群の対象は、プラセボ群の対象と比較して、尿グルコース排泄が少なかった(それぞれ4552.85対9107.06mg/24hr)。28日目のLS平均グルコース尿排泄において、コタデュチド群の方が、プラセボ群と比較して、ベースラインからの減少がより少なかった(それぞれ-643.46対-1564.72mg/24h)。しかしながら、群間差は統計的に有意ではなかった(LS平均差:921.26mg/24h;p=0.4128)。
24時間グルコース尿排泄におけるベースラインから28日目までの変化を査定した。ベースライン時に、コタデュチド群の対象は、プラセボ群の対象と比較して、尿グルコース排泄が少なかった(それぞれ4552.85対9107.06mg/24hr)。28日目のLS平均グルコース尿排泄において、コタデュチド群の方が、プラセボ群と比較して、ベースラインからの減少がより少なかった(それぞれ-643.46対-1564.72mg/24h)。しかしながら、群間差は統計的に有意ではなかった(LS平均差:921.26mg/24h;p=0.4128)。
薬物動態のパラメーター
Cmax、tmax、t1/2、Cl/F、AUC0~inf、AUC0~last、及びAUCτの評価項目を査定して、コタデュチド及びダパグリフロジンのPKプロファイル(ダパグリフロジン、メトホルミン、及びコタデュチドで処置された対象において)、並びにダパグリフロジンのPKプロファイル(ダパグリフロジン、メトホルミン、及びプラセボで処置された対象において)を評価した。
Cmax、tmax、t1/2、Cl/F、AUC0~inf、AUC0~last、及びAUCτの評価項目を査定して、コタデュチド及びダパグリフロジンのPKプロファイル(ダパグリフロジン、メトホルミン、及びコタデュチドで処置された対象において)、並びにダパグリフロジンのPKプロファイル(ダパグリフロジン、メトホルミン、及びプラセボで処置された対象において)を評価した。
Cmax及び対応するtmaxは、観測データから確認した。終末相の対数線形回帰から終末速度定数(λz)が得られた。投与間隔中の血漿濃度時間曲線下面積(AUCτ)は、対数線形台形法によって計算した。無限大時間までの曲線下面積(AUC0~inf)は、AUC(0~t)とCt/zとの合計として計算した。ここで、Ctは、定量化できる最終時点の対数線形回帰分析から得られた、観測された血漿濃度であり、zは終末相速度定数である。クリアランス(CL/F)は用量/AUC0~infによって決定し、終末半減期(t1/2)は0.693/λzとして計算した。
ダパグリフロジン単独の平均PKパラメーターは、文献で報告されているものと類似していた(Dapagliflozin New Drug Application submission 202293.FDA.11Jul2013)。即ち、Cmaxは120ng/mL、tmaxは1時間、AUCinfは516~506ng.hr/mL、半減期は15時間、及び見かけのクリアランスは10mg/日per os(経口;PO)の用量につきおよそ20L/hrであった。この試験では、両処置群において、ダパグリフロジンの見かけのクリアランスはわずかに高かった(25L/hrの範囲内)。
ダパグリフロジンの最大血漿濃度は、コタデュチドの存在下で影響を受けた。即ち、-1日目に116.7ng/mLの平均Cmaxが観測され、7日目及び14日目に、それぞれ84.4ng/mL及び61.1ng/mLまで減少し、その後、28日目までに94.2ng/mLまで再度増加した。類似の効果がダパグリフロジン及びプラセボを投与された群に認められ、そこでは、観測された平均Cmaxは-1日目に110.1ng/mLであり、7日目及び14日目に、それぞれ92.0ng/mL及び95.6ng/mLまで減少し、その後、28日目までに112.2ng/mLまで再度増加した。類似の変化は、Cmaxについて、-1日目~28日目の異なる時期においても認められた(コタデュチドを伴う及び伴わない両処置について35~55%の範囲のCmaxのCV%)。この影響は、胃内容排出に対するコタデュチドの作用に起因し得る。
AUCinfの観点から、わずかに高いダパグリフロジンの全曝露が、ダパグリフロジンがコタデュチドと併用投与された処置群において、全ての時期において見られたが、これは早くも-1日目(コタデュチドがまだ併用投与されていなかったとき)に認められた。ダパグリフロジンのCtrough血漿濃度の分析でもまた、コタデュチドとの併用投与におけるダパグリフロジンの投与前濃度における最小増加が確認された。しかしながら、2つの処置群間で、ダパグリフロジンについて類似の蓄積比が計算された。このことはコタデュチドの存在によってもたらされる1日全曝露量における大きな変化はないことを示唆している。
文献のデータ(20L/hr)と比較してわずかに高い見かけのクリアランス(およそ25L/hr)、及びその結果として低いt1/2(15時間と比較しておよそ8時間)が、両処置群に、4時期全てにおいて一貫して見られた。したがってこれは、ダパグリフロジンのコタデュチドとの併用投与とは関連し得ない。
ダパグリフロジンの存在下でのコタデュチドPKは、この化合物の履歴データと一致していた。即ち、線形のCmaxが、試験した用量範囲において認められ(100、200及び300μgの用量について、平均Cmaxがそれぞれ5.2ng/mL、10.1ng/mL及び17.2ng/mL)、AUCinfについても同様であった(100、200及び300μgの用量について、平均AUCinfが、それぞれ106.4ng.hr/mL、196.7ng.hr/mL、及び314.6ng.hr/mL)。見かけのクリアランス及び半減期もまた、用量間で一貫しており(CL/Fが1.1~1.3L/hr及びt1/2が8.8~9.1時間)、履歴データと一致していた。
β-ヒドロキシブチレートの血漿レベルは、両処置間で、全ての時期において類似していた。-1日目~28日目に、ダパグリフロジン単独で処置された対象において観測されたケトンの平均最大濃度(Cmax)は、ダパグリフロジンをコタデュチドと組み合わせて処置された対象に観測された0.31~0.39mmol/Lと比較して、0.29~0.35mmol/Lの範囲であった。同様に、-1日目~28日目に、AUCτによって測定された平均1日曝露量は、ダパグリフロジンをコタデュチドと組み合わせて処置された対象において観測された4.95~5.44mmol.hr/Lと比較して、ダパグリフロジン単独で処置された対象では4.58~5.32mmol.hr/Lの範囲であった。
コタデュチドの投与前血漿濃度(Ctrough)の分析により、7日目、14日目、及び28日目に、100、200、及び300μg用量という用量漸増に合致して、それぞれ1.9、3.5、及び5.2ng/mLの平均濃度の増加が示され、全体的に見て、履歴データからと同様に、ペプチドのPKの線形性が確認された。
総じて、ダパグリフロジン10mg/日PO単独のPKの結果は文献の結果と一致しており、コタデュチド100~300μg/日のPKの結果は履歴データと一致していた。コタデュチドの臨床PKは、ダパグリフロジンの存在に影響されず、ダパグリフロジンの経口吸収に対しては微々たる影響が認められた。これは、GLP-1の薬理作用によりもたらされる胃内容排出の遅延に関係がありそうである。
免疫原性
ADAの発生及び力価を(試験で陽性の対象全員において)査定して、300μgの用量まで漸増したコタデュチドの免疫原性プロファイルを評価した。プラセボ群の対象ゼロ名、及びコタデュチド群の対象3名(12.0%)が、ベースライン時に試験してADAについて陽性であった。ベースライン時に試験して陽性であったこれらの対象のうち、ベースライン後のADA陽性はいなかった。プラセボ群の対象1名(4.2%)及びコタデュチド群の対象3名(12.5%)が、ベースライン後にADA陽性であった。処置によりブーストされたADA(薬物投与中に、ベースラインADA力価が4倍以上のレベルにブーストされたものと定義される)を有する対象はいなかった。
ADAの発生及び力価を(試験で陽性の対象全員において)査定して、300μgの用量まで漸増したコタデュチドの免疫原性プロファイルを評価した。プラセボ群の対象ゼロ名、及びコタデュチド群の対象3名(12.0%)が、ベースライン時に試験してADAについて陽性であった。ベースライン時に試験して陽性であったこれらの対象のうち、ベースライン後のADA陽性はいなかった。プラセボ群の対象1名(4.2%)及びコタデュチド群の対象3名(12.5%)が、ベースライン後にADA陽性であった。処置によりブーストされたADA(薬物投与中に、ベースラインADA力価が4倍以上のレベルにブーストされたものと定義される)を有する対象はいなかった。
29日目に、来院によると、プラセボ群の対象ゼロ名、及びコタデュチド群の対象1名(4.2%)が、ADA陽性であった。プラセボ群の対象1名(4.2%)、及びコタデュチド群の対象2名(8.3%)が試験終了時にADA陽性であった。
安全性
総じて、処置下で発生した有害事象(TEAE)の発生率は、コタデュチド群とプラセボ群とで類似していた(それぞれ52.0%及び58.3%)。対象2名(両者ともコタデュチド群)がTEAEを訴え、治験用製品の中止に至った(腹痛及び嘔吐のイベントのため)。全てのTEAEは、重症度において軽度(グレード1)又は中等度(グレード2)であった。
総じて、処置下で発生した有害事象(TEAE)の発生率は、コタデュチド群とプラセボ群とで類似していた(それぞれ52.0%及び58.3%)。対象2名(両者ともコタデュチド群)がTEAEを訴え、治験用製品の中止に至った(腹痛及び嘔吐のイベントのため)。全てのTEAEは、重症度において軽度(グレード1)又は中等度(グレード2)であった。
治験用製品関連のTEAE(治験責任医師により判断される)は、コタデュチド群の方が、プラセボ群と比較した際に頻度が高かった(それぞれ40.0%及び16.7%)。コタデュチドによる処置に関連するTEAEの大部分は、SOCの胃腸障害に当たるものであった。
ダパグリフロジン関連のTEAE(治験責任医師により判断される)の発生率は低く、コタデュチド群とプラセボ群とで著しい差はなかった(それぞれ4.0%及び8.3%)。
コタデュチドの投与後の血液学的検査、血液生化学検査、又は尿検査の各臨床検査値に、臨床的に有意義な傾向はなかった。コタデュチドの投与の結果として、血圧(BP)における有意義な変化は認められなかった。しかしながら、心拍数の増加が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。心拍数を除いて、定量的又は定性的な心電図(ECG)パラメーターに、臨床的に有意義な傾向は認められなかった。
結論
MMTT血漿グルコースAUC0~4時間におけるベースラインから28日目までの変化及び変化率において、統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。
MMTT血漿グルコースAUC0~4時間におけるベースラインから28日目までの変化及び変化率において、統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。
7日目に開始し、28日目まで継続した、CGMグルコースAUC0~24時間及び24時間にわたる平均グルコースにおける減少が、プラセボ群と比較して、300μgの用量レベルまで毎週漸増させたコタデュチド群の方に認められた。24時間にわたるCGMグルコース値のSD及びMAGEによって査定した、血糖の変化における改善が、全ての用量レベルで認められ、CGMグルコースのCVにおける有意義な差は群間で認められなかった。
正常血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージは、ベースライン時に両処置群において高く、ダパグリフロジンとメトホルミンとの2剤による基礎処置を受けている対象について予想されたとおりであった。正常血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおけるベースラインからの数値的により大きい増加が、各投与レベルの終わりに、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。高血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおける統計的に有意に大きい減少が、28日間の投与の終わりに、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。低血糖の範囲内又は臨床的に有意な低血糖の範囲内のCGMグルコース読み取り値のパーセンテージにおける有意義な差は、いずれの用量レベルでも認められなかった。
7日間にわたるCGM平均グルコース値における統計的に有意に大きい減少が、各用量レベルで、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。
FPG及びHbA1cにおいて、ベースラインから28日間の処置の終わりまでの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。
体重において、ベースラインから29日間の処置の終わりまでの統計的に有意に大きい減少が、プラセボ群と比較してコタデュチド群の方に認められた。プラセボ群の対象ゼロ名、及びコタデュチド群の対象3名(12.5%)が、ベースラインから29日目までに≧5%体重減少を達成した。
28日間の処置の終わりに、MMTT中の、インスリン、C-ペプチド、グルカゴン、及びGLP-1(活性型)を含む膵臓及びインクレチンホルモンのプロファイルにおいて、コタデュチド群とプラセボ群との間に有意義な差はなかった。
ベースラインから各投与レベルの終わりまでの類似した空腹時FFAの変化が、コタデュチド群及びプラセボ群に認められた。β-ヒドロキシブチレートレベル(ケトン体)において、コタデュチド群とプラセボ群との間に有意義な差はなかった。
28日間の処置後に、24時間尿グルコース排泄において、群間で統計的に有意な差はなかった。
本開示は、その個々の態様の1つの例示であることを意図した、記載される特定の実施形態によって範囲が限定されるものではなく、機能的に均等である全ての組成物又は方法は、本開示の範囲内である。実際、本明細書に図示及び記載されているものだけではなく、本開示の様々な変更形態が、前述の説明及び添付の図面から当業者には明らかになるであろう。このような変更形態は、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
本明細書に記載されている全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願が具体的且つ個別に、参照により援用されるように指定されているかのような場合と同程度に、参照により本明細書に援用される。
Claims (36)
- 血糖調節の改善を必要とするヒト患者において血糖調節を改善する方法であって、前記患者に、血糖調節を改善するために十分な量の、
(i)コタデュチド(配列番号4)、
(ii)ダパグリフロジン、及び
(iii)メトホルミン
を投与するステップを含む方法。 - 体重減少を必要とするヒト患者において体重を減少させる方法であって、前記患者に、体重を減少させるために十分な量の、
(i)コタデュチド(配列番号4)、
(ii)ダパグリフロジン、及び
(iii)メトホルミン
を投与するステップを含む方法。 - 2型真性糖尿病(T2DM)の処置が必要なヒト患者においてT2DMを処置する方法であって、前記患者に、T2DMを処置するために十分な量の、
(i)コタデュチド(配列番号4)、
(ii)ダパグリフロジン、及び
(iii)メトホルミン
を投与するステップを含む方法。 - 前記コタデュチドが、少なくとも1日20μgの初期用量で投与され、その後、それより高い第2用量で投与される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コタデュチドが、前記第2用量の投与後に第3用量で投与され、前記第3用量は前記第2用量より高く、任意選択により、前記第3用量は1日600μgを超えず、又は前記第3用量は1日300μgを超えない、請求項4に記載の方法。
- 前記初期用量が約7日間~約14日間投与される、請求項4又は5に記載の方法。
- 前記コタデュチドが、1日100μgの初期用量で7日間、1日200μgの第2用量で次の7日間、その後、1日300μgの用量で投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コタデュチドが注射によって投与され、任意選択により、前記投与が皮下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ダパグリフロジンが、1日5mg又は10mgの用量で、任意選択により1日10mgの用量で投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ダパグリフロジンが経口投与される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メトホルミンが、1日500mg~2550mg、1日500mg~2000mg、1日500mg~1000mg、又は1日500mg~850mgの用量で投与される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メトホルミンが経口投与される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者における混合食負荷試験(MMTT)血漿グルコース曲線下面積(AUC)0~4時間を減少させる、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者における前記MMTT血漿グルコースAUC0~4時間を、少なくとも25mg-hr/dL、少なくとも50mg-hr/dL、少なくとも75mg-hr/dL、少なくとも100mg-hr/dL、又は少なくとも150mg-hr/dL減少させる、請求項13に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者におけるパーセントMMTT血漿グルコースAUC0~4時間を、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%減少させる、請求項13又は14に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者における持続グルコースモニタリング(CGM)グルコースAUC0~24を減少させる、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者におけるCGMグルコースAUC0~24を、少なくとも200mg-hr/dL、少なくとも250mg-hr/dL、少なくとも300mg-hr/dL、少なくとも350mg-hr/dL、少なくとも400mg-hr/dL、少なくとも450mg-hr/dL、少なくとも500mg-hr/dL、少なくとも550mg-hr/dL、少なくとも600mg-hr/dL、又は少なくとも650mg-hr/dL減少させる、請求項16に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者における24時間CGM平均グルコースを減少させる、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者における24時間CGM平均グルコースを、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、又は少なくとも25mg/dL減少させる、請求項18に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者におけるCGMグルコースの標準偏差(SD)を少なくとも5mg/dL減少させる、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者におけるグルコース可動域のCGM平均振幅(MAGE)を、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、又は少なくとも25mg/dL減少させる、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者における空腹時血漿グルコース(FPG)を減少させる、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者におけるFPGを、少なくとも5mg/dL、少なくとも10mg/dL、少なくとも15mg/dL、少なくとも20mg/dL、少なくとも25mg/dL、又は少なくとも30mg/dL減少させる、請求項22に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者におけるヘモグロビンA1c(HbA1c)を、少なくとも0.5%又は少なくとも1%減少させる、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者の体重を、少なくとも2kg又は少なくとも3kg減少させる、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記減少が、前記コタデュチドの初期投与から28日以内に生じる、請求項13~25のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者において正常血糖のグルコースレベルをもたらす、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者において高血糖のグルコースレベルを防止する、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者において血糖調節を改善する、請求項2~28のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者において体重を減少させる、請求項1及び3~28のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が、前記患者においてT2DMを処置する、請求項1、2、及び4~28のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が少なくとも4週間にわたる、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
- 前記投与が食事及び運動を補助するものである、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者が、≧25kg/m2~≦40kg/m2のボディマス指数(BMI)を有する、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者が、≧7.0%~≦10.0%のヘモグロビンA1c(HbA1c)を有する、請求項1~34のいずれか一項に記載の方法。
- 前記患者がT2DMに罹患している、請求項1、2、4~30、及び32~35のいずれか一項に記載の方法。
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