JP2023503457A - バイオプロセス精製システムにおける方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、標的生成物27を含むサンプルに対して実行される循環精製に合わせて構成されているクロマトグラフィーシステム49において標的生成物27のフラクション捕集を制御するための方法に関する。この方法は、出口内の標的生成物の存在に関して標的生成物27の捕集のためのトリガー点を決定することと、トリガー点に基づき、第1のサイクルにおける溶出物が捕捉される、第1の時間期間を設定することと、捕捉された溶出物のタイミングを評価し、次の時間期間を識別することとすることと、タイミングを適用して、次のサイクルの溶出段階で溶出物を捕捉することと、次のサイクルで捕捉された溶出物を捕集することとを含む。最後の3つの工程は、標的生成物27がもはや望まれなくなるまで次のサイクルの溶出段階で溶出物を捕捉するために繰り返される。

Description

本発明は、クロマトグラフィーシステム、特に1つまたは複数のクロマトグラフィーカラムを有するシステムにおいて、標的生成物のフラクション捕集を制御するための方法に関する。
液体クロマトグラフィーは、タンパク質およびペプチドなどの、生体分子の分析および製造において最も一般的に使用されている分離原理の1つである。クロマトグラフィーによる生体分子の処理に利用可能な数多くの業務用機器および異なるクロマトグラフィー形式がある。
現在、バイオリアクターからの清澄化または透明フィード(clarified or clear feed)は、標的生成物を抽出するための循環精製プロセス(cyclic purifying process)用に構成されたカラム捕捉(column capture)クロマトグラフィーシステム内に導入される。循環プロセスは、フィードをカラムに装填し、カラムを洗浄し、標的生成物を溶出し、その後、カラムに新しいフィードが装填される前にカラムを清浄化することを含む。小容量カラムを使用する精製プロセスについては、溶出サイクルはかなり短く、溶出中に標的生成物を捕捉する窓は、高速更新頻度(fast update frequency)を使用してカラムの出口のところでUVセンサーによって検出されなければならない。しかしながら、UVセンサーの欠点は、分解能が制限されていることであり、したがって溶出中の標的生成物の捕捉は不効率であり得る。
したがって、特にカラム捕捉クロマトグラフィーシステムを使用する精製における小容量カラムに対しては、溶出中に標的生成物の存在を検出するプロセスを改善する必要がある。
米国特許出願第US2014/0296464号 米国特許出願第US2016/0288089号 国際公開第WO2018037244号 国際公開第WO2020/173862号 イギリス特許第GB1909274.1号
本開示の目的は、当技術分野における上述の欠点および不利点のうちの1つまたは複数を、単独で、または任意の組合せで、軽減するか、緩和するか、または排除することを求める方法、ならびに方法およびコンピュータプログラムを実行するように構成されているデバイスを提供することである。
この目的は、独立請求項によって定められているような方法によって達成される。
利点は、高い分解能を有する、すなわち高速更新頻度を有する、UV検出器が必要とされないことである。
別の利点は、捕捉された標的生成物の収量および品質が改善されることである。
さらなる目的および利点は、詳細な説明から当業者によって獲得され得る。
バイオリアクターからの収穫流体から標的生成物を精製するように設計されているバイオプロセス精製システムの概要を例示する図である。 バイオプロセス精製システム内の上流/下流プロセスを制御する概念を例示する図である。 循環反復精製プロセスを有する精製ユニットを使用して大量のサンプルフィードから少なくとも1つの生成物を送達するように構成されている理想的循環捕捉クロマトグラフィープロセスを例示する図である。 クロマトグラフィーシステムの概略表現を例示する図である。 クロマトグラフィーシステムの1つの可能な循環動作モードを例示する概略図である。 クロマトグラフィープロセスにおいて標的生成物を捕捉するための改善されたプロセスの基本概念を例示するグラフである。 クロマトグラフィープロセスにおいて標的生成物を捕捉するための改善されたプロセスの基本概念を例示するグラフである。 クロマトグラフィーシステムにおける標的生成物のフラクション捕集を制御するための方法を例示する図である。
バイオプロセス精製システムは、細胞培養バイオリアクター内で標的生成物を発現できる増殖細胞によって標的生成物(タンパク質、細胞培養/発酵由来の生体分子、天然抽出物など)を産生して精製し、その後、下流精製プロセス(下流プロセスとも称される)に通して標的生成物を精製するように設計されている。下流精製プロセスは、精製された標的生成物を提供することができる任意の好適なプロセスであってよく、そのプロセスは、1つまたは複数の工程を含み得る。下流精製プロセスで一般的に使用される工程の1つは、クロマトグラフィーである。特に、本発明は、大量のサンプルフィードから長期間にわたって精製済み生成物を生産し、提供するように配置構成されているバイオプロセス精製システムに関するものである。生成物は、カラムの体積よりも大きな体積を有するバッチとして提供されるか、または生成物は、バイオリアクターから収穫され、細胞培養が維持されている間、下流精製プロセスによって精製される。このタイプの細胞培養は、本明細書では、「連続細胞培養プロセス」と称され、そのような細胞培養の例は、灌流細胞培養およびケモスタット細胞培養を含む。
図1において、分離プロセスを使用して標的生成物を精製するように構成されている、一実施形態によるバイオプロセス精製システムの概要が図示されている。バイオプロセス精製システムは、細胞培養11、ホールド12、捕捉13、ウイルス不活化14、研磨15、および送達16に関係する多数のプロセス工程を含む。
本発明の開示されている実施形態の1つにおいて、細胞培養工程11は、長期間にわたる栄養分の連続添加ならびに生成物および廃棄物の連続取り出し(収穫)とからなる連続細胞培養プロセスであってもよい。このプロセスは、たとえば交互接線流濾過(ATF)デバイスを使用することによって、バイオリアクター内の細胞を保持する灌流で操作され得る。代替的に、バイオリアクターは、細胞保持なしで操作される、すなわちケモスタットである。細胞培養工程は、生存細胞密度(VCD)だけでなく、栄養物および代謝産物に対するプロセス制御を含み得る。VDC、生産性および製品品質は、以下でより詳細に説明されているように、培養物に供給される細胞培養液の成分を適合させることによって、または特定の成分を培養物に直接添加することによって制御され得る。
いくつかの実施形態において、標的生成物を含む収穫物は、収穫物を下流精製プロセスに供給する前に、たとえば、濾過、遠心分離、または別の技術によって清澄化され得る。
ホールド工程12は、プロセスのニーズに応じた、たとえば、濾過器が捕捉工程13の前でインラインである場合の、任意選択の工程である。この工程は、重量に対するプロセス制御を含み、このプロセスの次の工程は、所定の体積値に達したときに、または代替的に特定の時間期間の後に、または所定の質量に達したときに、開始する。ホールド工程は、灌流細胞培養から大量の濾過済みフィードを捕集するために使用され得る。
本発明の別の実施形態では、細胞培養工程は省かれ、生成物を含むサンプルフィードのバッチがホールド工程12で提供され、精製工程に提供される。
開示されている実施形態において、下流精製プロセスは、捕捉13、ウイルス不活化14、および研磨15の3つの工程を含む。捕捉工程13は、単一のクロマトグラフィーカラム、または並列にもしくは直列に接続される、もしくは順次操作される複数のクロマトグラフィーカラムのいずれかにおけるクロマトグラフィープロセスを含み得る。捕捉工程の前にインラインで濾過器が設けられ得る。捕捉工程は、複数のバッチ溶出を含み、たとえばインラインUVセンサーを使用するプロセス制御は、フィード濃度および樹脂容量の変動を扱う。次の工程は、所定の量の値(たとえば、体積、質量、または時間)に達したときに開始する。
ウイルス不活化工程14において、プロセスのニーズに応じてウイルス不活化に対する異なるオプションが利用可能である。オプションの1つは、ホールドアップタンク内で30~60分間、低いpHでバッチモードを使用することである。この工程は、体積、時間、温度、およびpHに対するプロセス制御を含み得る。次の工程は、所定の時間に達したときに開始する。
研磨工程15は、接続バッチ工程によるストレートスルー処理(straight through processing)(STP)または連続装填工程による連続クロマトグラフィー、またはこれらの組合せであってよい。流量は、プロデューサ細胞によって必要とされる灌流量に合わせて調整されるが、これは、流量が先行する工程によって決定されることを意味する。工程は、UV、流動、および体積に対するプロセス制御を含むものとしてよく、次の工程は、所定の体積および量に達したとき、代替的にタイムアウトに達したときに、開始する。
送達工程16は、限外濾過工程の前に、ウイルス除去工程、たとえばウイルス濾過器を置くものとしてよい。送達工程は、研磨工程からの処理済み収穫物のバッチ添加の濃縮工程として使用され得る。送達工程16は、生成物の連続またはバッチ送達を含むものとしてよく、廃棄物の連続またはバッチ除去を含み得る。この工程は、pH、導電率、吸収率、体積、および圧力に対するプロセス制御を含むものとしてよく、送達は、事前定義された環境内で所定の生成物濃度に達したときに達成される。
自動化層17は、プロセス内の次の工程に対する判定点を取り扱うために使用される。異なるタイプのセンサー(図示せず)、インラインセンサーおよびオフラインセンサーの両方がプロセスフローに組み込まれ、判定点を取り扱うために使用することが可能であろうデータを自動化層17に供給するために使用され得る異なるパラメータを監視する。センサーは、限定はしないが、測定流のみ、VCD、重量、圧力、UV、体積、pH、導電率、吸収率などを含む。
UV吸収は、精製されている収穫物の組成を検出するために監視されることが可能であるパラメータの一例であることに留意されたい。しかしながら、IR、蛍光発光、X線などの、他の周波数帯域において作用する他のパラメータも使用され得る。
バイオプロセス精製システムにおいて生産される標的生成物の生成物品質は、プロセス稼動中の標的生成物、または生産済み標的生成物それ自体に関係する情報を取得することによって改善され得る。生成物品質に関連する属性は測定されなければならず、質量分析法MS、光散乱、サイズ排除クロマトグラフィーSEC、ラマン分光法などの異なる分析方法が使用され得る。
細胞培養システムは、標的生成物を含む収穫物を生産するバイオリアクターを備え、細胞培養プロセスは、標的生成物の生成物品質を最適化するように制御され得る。バイオリアクターで制御され得るパラメータの例は、温度、曝気、攪拌などを含む。
図2は、バイオプロセス精製システム内の上流/下流プロセスを制御する概念を例示している。バイオプロセス精製システムの例示は、簡略化されており、3つの工程、すなわち、細胞培養20、分離21、およびバッチ化22を含む。標的生成物(この例では「有効医薬成分」、APIによって例示されている)は、バッチ化工程の後に送達される。
細胞培養工程20は、たとえば、標的生成物および廃棄物の連続収穫を伴う細胞灌流プロセスへの栄養物の連続添加を含む上で説明されているような連続細胞培養プロセス、または単一カラムクロマトグラフィーシステムの容量よりも大きい体積で提供されるサンプルフィードのバッチであり得る。生成物および廃棄物を含む、サンプルフィードは、下流精製プロセスの1つまたは複数の工程を含み得る分離工程21に供給される収穫物であるとみなされる。分離工程は、収穫物中の廃棄物から生成物を少なくとも部分的に分離するためのプロセスを含み、生成物は、最終工程であるバッチ化22に転送され、そこで生成物はAPIとしてすぐに配送できるように処理される。
分離工程の後、いくつかのパラメータ、または品質属性、たとえば、質量分析計MS、または分光分析を使用して標的生成物中の不純物の組成または標的生成物の断片もしくは凝集物の量が測定され得る。この情報は、上流工程23を制御するために使用され得る。たとえば、分離後に多量の分解標的生成物が検出された場合、これは、細胞培養工程におけるパラメータを変更することによって、たとえば、分離工程21に導入される前に標的生成物分子の分解を防ぐためにバイオリアクターへの媒質の流量を増やすことによって打ち消され得る。代替的に、以下に詳述されるように、細胞培養における栄養物の供給またはプロセスパラメータは、測定された品質属性に基づき調整され得る。分離工程21に提供されるサンプルフィードの組成の変化は、カラムの後に、たとえば、捕捉された生成物の突破が検出された場合に検出され、これはカラムに装填されるサンプルフィードの量を変更することによって打ち消され得る。
同じ概念は、下流工程24を制御するために使用され得る。分離工程21に供給される収穫物中の標的生成物の濃度は、各カラムに装填する時間および溶出後の標的生成物のピーク量を測定することによって決定され得る。この情報は、分離工程に供給される収穫物中の標的生成物の濃度に基づき溶出を調整するために使用され得る。
クロマトグラフィーデバイスは、従来の充填床クロマトグラフィーカラム、ナノファイバーデバイス、膜ホルダーデバイス、膜クロマトグラフィーデバイス、モノリスまたはクロマトグラフィーカセット、放射状流カラムなどの、任意の適切なタイプのクロマトグラフィーデバイスであってよい。
さらに、本明細書で使用されるようなクロマトグラフィーデバイスという用語は、また、並列に接続され、操作される2つまたはそれ以上のクロマトグラフィーユニットからなるものを指すものとしてよい。一実施形態において、クロマトグラフィーデバイスは、ナノファイバー分離デバイスであり、ナノファイバーシートは、一般的に、プラスチックデバイス内に取り付けられている。一般的用語では、クロマトグラフィーデバイスは、液体がデバイスを通過するための入口および出口と、その間の樹脂、膜、ナノファイバーシート、モノリスなどのうちの1つまたは複数の形態のアフィニティーマトリックスとを有する。デバイスの設計は、液体がアフィニティーマトリックス内で均一に分配され、デバイスが好ましくは低い無効体積を有するような設計である。
一実施形態によれば、クロマトグラフィーデバイスは、すべて参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願第US2014/0296464号、米国特許出願第US2016/0288089号、および国際公開第WO2018037244号において示されているようなナノファイバーデバイスである。ナノファイバー材料の細孔サイズは、滞留時間を数秒まで下げる高い流量をもたらすことを可能にする。
クロマトグラフィーデバイスは、0.1mLから5Lのクロマトグラフィーカラム床体積を有し得る。
図3aは、循環反復精製プロセスを有する精製ユニット26を使用して大量のサンプルフィード25から少なくとも1つの生成物27を送達するように構成されている理想的循環捕捉クロマトグラフィープロセスを例示している。この例では、精製ユニットは、1つのカラムのみを備え、同じカラムが200サイクルにわたって使用され、各精製サイクルは、一定量のサンプルフィードをカラムに装填し、カラムを洗浄し、少なくとも1つの捕捉生成物を溶出することを含む。しかしながら、ほとんどの現実の状況において、システムの性能は、サイクルが実行されるに連れて劣化し、性能が低下したときに、クロマトグラフィーカラムの性能を少なくとも部分的に回復させるために、カラムは定置洗浄手順CIPを使用して清浄化され得る。また、カラムの性能がCIPによって適切に回復されないときには、カラムは、効率的なプロセスを稼動させ続けるために新しいカラムに交換されなければならない場合がある。循環捕捉クロマトグラフィープロセスの性能を制御するための方法は、参照により本明細書に組み込まれている、同時係属特許出願である国際公開第WO2020/173862号およびイギリス特許第GB1909274.1号において提示されている。
図3bは、サンプル溶液の供給源50、溶出緩衝液の供給源60、清浄化溶液および緩衝液/洗浄緩衝液の供給源70、入口弁80、ポンプ90、クロマトグラフィーカラム100、検出器110、出口弁120、生成物レセプタクル130、ならびに廃液レセプタクル140を含むクロマトグラフィーシステム49の概略図を示している。
上で説明されているように、サンプル溶液50の供給源は、連続細胞培養、任意選択で中間清澄化など、またはバッチ容器であってもよい。
溶出緩衝液の供給源60および清浄化溶液の供給源70は、関連する溶液を含む好適なサイズの容器であってよく、特定の精製プロセスに応じて、1つまたは複数の(またはより少ない)溶液が提供されてもよい。代替的に、溶液の供給源60、70の1つまたは複数は、インライン混合または希釈ユニットとして提供されてもよく、前記溶液の1つまたは複数が調製され、要求に応じて提供される。
入口弁80および出口弁120は、任意の好適なタイプであってよく、典型的には、複数の流路に対する高速な遷移で、数千回の回転を達成できる回転弁である。他の例は、ソレノイド弁、ピンチ弁、空気弁などを含む。
ポンプ90は、移動相の一貫した流れを提供するために、往復動ピストンポンプであってよい。他のポンプは、蠕動ポンプ、遠心ポンプ、隔膜ポンプ、歯車ポンプ、ねじポンプなどであってもよい。
クロマトグラフィーカラム100は、微小孔性樹脂カラム、ナノファイバーデバイス、膜、モノリスなどである。
検出器110は、UV検出器、光散乱検出器、圧力センサー、ダイオードアレイ検出器、蛍光検出器(または任意の分光検出器...)、pH計、電導度検出器、...などの、流体流中の標的生成物の存在を示す信号を提供することができる1つまたは複数の検出器であってよい。
生成物レセプタクル130は、カラムから溶出された生成物を捕集するために配置構成され、これは任意の好適な容器であってよい。代替的に、クロマトグラフィーシステムは、上で説明されているように下流工程に直接的に(またはホールドタンクを介して間接的に)接続されてもよく、それによって生成物レセプタクル130は、前記下流工程の入口となっている。
クロマトグラフィーシステム49を循環モードで動作させているときに、少量の生成物が複数のサイクルで捕捉され、溶出される場合、クロマトグラフィーカラムが大きな容積および容量を有するバッチタイプシステムと比較してクロマトグラフィー流路の全体的なホールドアップ容積を低減することがより重要になる。循環動作では、全体的なプロセスの経済性は、消費されるプロセス溶液の量に、特に、システムのホールドアップ容積により後続のプロセス溶液に切り替えた後のシステム内に残るプロセス溶液の滞留量に大きく依存し、その残留量はクロマトグラフィープロセスに直接的に必要なわけではない。さらに、クロマトグラフィーカラム100の出口と生成物レセプタクル130に溶出生成物を選択的に導くための出口弁120との間の流路を、生成物の濃度および純度を下げるおそれのある、拡散による溶出ピークの広がりを回避するためにできるだけ短く抑えることが望ましい。
循環モードで動作しているクロマトグラフィーシステム49において高い生産性を達成するためには、バッチタイプシステムと比較してより高い流量および逆圧レベルでシステムを動作させることがさらに望ましい。これは、古典的なバッチ式クロマトグラフィーの1~20g/L/hrと比較したときに、生産性が100g/L/hrを超える可能性があるナノファイバーデバイスの場合である。
たとえば、毎秒64回の読み取りの頻度を有するUV検出器は、6g/L/hrの古典的なバッチクロマトグラフィーの生産性において、3カラム容量(CV)の溶出ピークは4608個の測定値を有する。300g/L/hrを達成するのに十分に高い流量では、これは、ユニット内の滞留時間が0.48秒になる、92個の測定値に減少する。測定値の数のこの減少は、検出の遅れおよび生成物の損失につながる可能性がある。
クロマトグラフィーシステムにおける標的生成物のフラクション捕集を制御するための方法が開示されている。クロマトグラフィーシステムは、少なくとも1つのアフィニティークロマトグラフィー分離ユニットを備え、標的生成物を含むサンプルに対して実行される循環精製に合わせて構成される。循環精製は、図4および図5aに例示されているように、連続サイクルで実行される精製プロセスとして定義される。精製プロセスの各サイクルは、分離ユニット上にフィードを装填することと、分離ユニットを洗浄することと、分離ユニット上に溶出流体の流れを提供することにより分離ユニットからの標的生成物を溶出することとを含む。溶出標的生成物を含む分離ユニットからの出口流のフラクションは、生成物捕集容器または連続生産プロセスなどの、後続の生産工程へと選択的に誘導される。
図4は、装填(L)、洗浄(W)、溶出(E)、および再生(R)の段階を含むクロマトグラフィーシステム49の1つの可能な循環動作モードを示す概略図である。実線は、検出器110によって記録された信号を表し、精製された生成物は、鋭いピークPとして表される。時間軸の下には、出口弁120の動作状態が示されており、Dは廃棄(または廃棄物)位置に配置構成されていることを示し、Cは生成物捕集位置に配置構成されていることを示している。図Xから明らかなように、システムが高流量で動作したときの溶出ピークを捕集するための時間枠は、非常に限られており、ピークPの前縁と後縁が急峻であることを考慮すると、弁切り替えのタイミングは、生成物の効率的な捕集を達成する上で非常に重要である。DからCへの切り替えが早すぎ、CからDへの切り替えが遅すぎる場合、捕集されるフラクションが希釈され、場合によってはより多くの不純物を含む。その一方で、DからCへの切り替えが遅すぎ、CからDへの切り替えが早すぎる場合、捕集済みフラクションは、より濃縮され、含まれる不純物が少なくなるが、貴重な生成物は、廃棄物へと誘導され破棄される。前述のように、クロマトグラフィーカラム100の出口から出口弁120までの流路は、好ましくは短く、それによって、ピークPに対して検出器110によって記録された信号レベルに応答して出口弁120を切り替えるために利用可能な時間枠は、切り替えの適切なタイミングを達成するのに十分でない場合がある。
この方法は、繰り返し精製サイクルがある任意のシステムに対して適用可能である可能性があり、またサイクルは高速で、流速は速いので、センサー(UV吸着信号または同様のもの)を使用して生成物濃度を読み取り、直接応答して、システムからの流れを破棄するか、または精製済み生成物として捕集するように弁を制御することは困難であり得る。このようなシステムの例は、循環モードで動作するように配置構成されているクロマトグラフィーシステムであり得るが、溶出時の流体流量は高く、流路が、生成物濃度を記録するセンサーと、流体流を捕集または廃棄に向けるように配置構成されている選択デバイス(たとえば、弁)との間にある。
図5aは、連続溶出サイクルである、サイクル1~3を有するグラフを例示している。曲線30は、溶出時の出力流中の標的生成物の含有量に対応するUV吸着信号である。記号「E」は、各サイクルに対する溶出段階の開始を表し、ΔTは、サイクル1における標的生成物の捕捉が開始トリガー点31で開始するまでの時間持続時間である。標的生成物を含む溶出物のフラクションは、図3、「捕集」と表記されるグラフ上のサイクル1で例示されているように、第1の時間期間ΔCの間、すなわち終了トリガー点32まで捕捉される。
サイクル1は、通常、キャリブレーションのためにのみ使用される、第1のサイクルであり、トリガー点31および32は、プロセス開始前にオペレータによって設定されてよく、または開始トリガー点31は、UV吸収信号が高くなり所定の閾値に達したときに設定され、終了トリガー点32は、UV吸収信号が低くなり所定の閾値(この閾値は第1のトリガー点の場合と同じであってもよい)に達したときに設定される。
したがって、第1の時間期間は、溶出時に標的生成物を確実に捕捉し、新しいトリガー点33および34を計算してΔTおよび次のサイクルに対する次の時間期間ΔCを決定するために通常許容される以上に長くてもよい。これは、図5aの「分析」と表記されるグラフの下のサイクル1に例示されている。開始トリガー点33および停止トリガー点34は、サイクル1における出口流中の標的生成物の量さらには捕捉された不純物に基づく溶出物の捕捉済みフラクションのタイミングを評価することによって識別される。
このタイミングは、サイクル2の溶出段階で標的生成物を捕集することを開始する前に「E」の後ΔTだけ待機することによって次のサイクルに適用される。標的生成物を含む溶出物のフラクションは、時間期間ΔCの間に捕集される。新しいトリガー点35および36が、これ以降、図5aに例示されているように、サイクル2について計算され、ΔTおよび次のサイクルに対する次の時間期間ΔCを決定する。開始トリガー点35および停止トリガー点36は、サイクル2における出口流中の標的生成物の量さらには捕捉された不純物に基づく溶出物の捕捉済みフラクションのタイミングを評価することによって識別される。
このタイミングは、サイクル3の溶出段階で標的生成物を捕集することを開始する前に「E」の後ΔTだけ待機することによって次のサイクルに適用される。標的生成物を含む溶出物のフラクションは、時間期間ΔCの間に捕集される。新しいトリガー点37および38が、これ以降、図5に例示されているように、サイクル3で計算され、ΔTおよび次のサイクルに対する次の時間期間ΔCを決定する。開始トリガー点37および停止トリガー点38は、サイクル3における出口流中の標的生成物の量さらには捕捉された不純物に基づく溶出物の捕捉済みフラクションのタイミングを評価することによって識別される。
計算された開始トリガー点33、35、および37は、一般にT1と表記され、計算された停止トリガー点34、36、38は、一般にT2と表記される。
図5bは、連続的サイクルに対する変更されたタイミングを例示する図であり、連続的サイクルのタイミングは、現在のサイクルで捕捉された不純物の収量および量に基づき計算される。例示されるように、第1のサイクル「サイクル1」の間、溶出が初期時間期間ΔCにおいて捕捉され、溶出物の捕捉済みフラクションは、次のサイクルに対する溶出段階における溶出物のタイミングを決定するためにキャリブレーションを目的として使用され得る。この例では、トリガー点T1およびT2は、溶出ピーク39が時間期間ΔC内にあり、標的生成物の100%が不純物とともに捕捉されることが確実になるように選択される。
不純物の量を減らすために、新しいトリガー点が適用され、次のサイクル「サイクル2」に対する時間期間ΔCが計算され、標的生成物を含む溶出物のフラクションがその時間期間において捕集される。このプロセスは、「サイクル3」について繰り返され、「サイクル4」の間に、時間期間ΔCにおいて捕集された溶出物のフラクション中の標的生成物の量は、たとえば標的生成物の量の95%まで減少されるものとしてよく、一方、不純物の量は前のサイクルと比較して少なくなっている。
本発明の重要な部分は、標的生成物の捕集のための開始点を識別することである。しかしながら、最適な停止点を決定するためのいくつかの選択肢がある。いくつかの実施形態によれば、停止点は、ピーク分析によって時間の経過とともに適応される、開始点からの持続時間に基づき決定される。持続時間は、開始点からピーク強度までの持続時間を決定し、それに基づき停止点を推定することによって、アクティブに制御され得る、すなわち、より直接的な制御方法を有するために十分であり得る停止点の事前決定のレベルがある。
したがって、標的生成物のフラクション捕集を制御するための方法は、循環的に繰り返される溶出段階の開始時に、たとえばUV検出器を用いて、出口流中の標的生成物の存在に関する標的生成物捕集のためのトリガー点を決定することを含む。
図5aおよび図5bに関連して説明されているプロセスは、任意のタイプのクロマトグラフィーシステムに、すなわち、単一カラムシステムにだけでなく、使用されてよく、繰り返される精製サイクルがあり、サイクルは高速であり流速は速いことに留意されたい。そのようなシステムでは、センサー(UV吸着信号など)を使用して生成物濃度を読み取り、それに直接応答して、システムからの流れを破棄するか、または精製済み生成物として捕集するように弁を制御することが困難であり得る。
以下のTable 1(表1)は、異なる滞留時間を有する分離ユニットに対する滞留時間、およびUV検出器の対応する分解能(すなわち、溶出ピークあたりの読み取りの数)を例示している。このように、滞留時間の短い分離ユニットに対しては、純粋にUV検出器からの信号にだけ基づき、溶出ピークを監視し、捕捉段階のタイミングを調整することは困難である。
Figure 2023503457000002
CVはColumn Volume、カラム容積の略で、分離ユニットの内部容積である。この例では、溶出ピークは、幅4CVに設定される。通常のビーズカラム(6分の推奨滞留時間において)から、溶出ピークあたり14400個のデータ点が、同じ溶出ピークに対して40個のデータ点を有する1秒の滞留時間で稼動する分離ユニットと比較して、予想される。
図6は、少なくとも1つのアフィニティークロマトグラフィー分離ユニット(たとえばカラム)を有するクロマトグラフィーシステムにおける標的生成物のフラクション捕集を制御するための方法を例示している。クロマトグラフィーシステムは、標的生成物を含むサンプルに対して実行される循環精製に合わせて構成されており、精製プロセスの各サイクルは、各分離ユニット上にフィードを装填することと、各分離ユニットを洗浄することと、各分離ユニットから標的生成物を、各分離ユニット上に溶出流体の流れを送り、溶出標的生成物を含む各分離ユニットからの出口流のフラクションを選択的にその後の生産工程に誘導することによって溶出することとを含む。
標的生成物のフラクション捕集を制御するための方法はさらに以下を含む。
トリガー点31および32に基づき、第1のサイクルにおける溶出物のフラクションが捕捉される、42、第1の時間期間ΔCを設定する、41。
捕捉された溶出物のタイミングを評価し、43、次の時間期間ΔC、ΔC、ΔCを識別する。
そのタイミングを適用し、44、次のサイクルの溶出段階で溶出物のフラクションを捕捉する。
捕集のための次のサイクルで溶出物の捕捉済みフラクションを捕集する、45。「捕集」という用語は、フラクションが捕集容器に捕集されるとき、およびフラクションが後続の生産工程に導かれるときの両方の機会をカバーすることに留意されたい。理想的には、フラクションは、標的生成物を含むが、実際には、溶出標的生成物は、「勾配ピーク」としてカラムから出るので、すべての標的生成物を捕集すること(収量)と他の成分(不純物)の捕集を回避すること、または溶出物濃度を下げることとのバランスが常にある。
工程46で、より多くの標的生成物が捕集されると決定された場合、プロセスは精製プロセスにおいて工程43~45を繰り返して、次のサイクルの溶出段階で標的生成物のフラクションを捕捉することを続ける。
そうでない場合、プロセスは工程47で終了する。
いくつかの実施形態によれば、工程42において第1のサイクル「サイクル1」で捕捉された溶出物は、次のサイクル「サイクル2」の溶出段階における溶出物のタイミングを決定するためにキャリブレーションを目的として使用される。いくつかの実施形態によれば、第1のサイクルで捕捉された溶出物は捕集されるか、または捕捉時の不純物の汚染のリスクを低減するために廃棄物として廃棄される。
いくつかの実施形態によれば、クロマトグラフィーシステムは、単一カラムクロマトグラフィーシステムである。
いくつかの実施形態によれば、方法は、各カラムからの出口流中の標的生成物の存在を時間の経過とともに、たとえば溶出曲線30で記録することをさらに含み、トリガー点を決定する工程は、標的生成物捕集のための開始時間T1および停止時間T2を決定することをさらに含む。
いくつかの実施形態によれば、標的生成物の存在は、時間の経過とともに溶出曲線として記録され、溶出段階の開始が溶出曲線30から決定される。
本発明は、また、標的生成物を含むサンプルに対して実行される循環精製に合わせて構成されている少なくとも1つのアフィニティークロマトグラフィー分離ユニット、および精製プロセスの各サイクルを制御するように構成されている制御ユニットを備えるクロマトグラフィーシステムにも関係し、制御ユニットは、図6に関連して説明されている方法を行うようにさらに構成される。
上で説明されている方法は、バイオプロセス精製システムを制御するためのコンピュータプログラムで実装され得る。コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、少なくとも1つのプロセッサに図6に関連して説明されている異なる変更形態による方法を実行させる命令を含む。バイオプロセス精製システムを制御するためのコンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ可読記憶媒体によって搬送される。
一実施形態において、出口弁120の切り替えは、次の組み合わされたアルゴリズムによって制御される。
検出器信号がT1の前に所定のレベルよりも高い場合に、弁は開かれ、
検出器信号がT2の前に所定のレベルよりも低い場合に、弁は閉じられる。
11 細胞培養
12 ホールド
13 捕捉
14 ウイルス不活化
15 研磨
16 送達
17 自動化層
20 細胞培養
21 分離
22 バッチ化
23 上流工程
24 下流工程
25 サンプルフィード
26 精製ユニット
27 標的生成物
31 開始トリガー点
31および32 トリガー点
33および34 トリガー点
35 開始トリガー点
36 停止トリガー点
37および38 トリガー点
49 クロマトグラフィーシステム
50 サンプル溶液の供給源
60 溶出緩衝液の供給源
70 清浄化溶液および緩衝液/洗浄緩衝液の供給源
80 入口弁
90 ポンプ
100 クロマトグラフィーカラム
110 検出器
120 出口弁
130 生成物レセプタクル
140 廃液レセプタクル

Claims (14)

  1. 少なくとも1つのアフィニティークロマトグラフィー分離ユニットを備えるクロマトグラフィーシステム(49)における標的生成物(27)のフラクション捕集を制御するための方法であって、前記クロマトグラフィーシステム(49)は前記標的生成物(27)を含むサンプルに対して実行される循環精製に合わせて構成されており、前記精製プロセスの各サイクルは
    前記分離ユニット上にフィード(25)を装填するステップと、
    前記分離ユニットを洗浄するステップと、
    前記分離ユニットから前記標的生成物を、前記分離ユニット上に溶出流体の流れを送り、前記溶出標的生成物を含む前記分離ユニットからの出口流のフラクションを選択的にその後の生産工程に誘導することによって溶出するステップとを含み、
    前記標的生成物のフラクション捕集を制御するための前記方法は
    循環的に繰り返される前記溶出段階の開始時に前記出口流中の標的生成物(27)の存在に関する標的生成物捕集のためのトリガー点を決定するステップを含み、標的生成物のフラクション捕集を制御するための前記方法は
    a)トリガー点に基づき、前記第1のサイクルにおける前記溶出物のフラクションが捕捉される(42)、第1の時間期間を設定するステップ(41)と、
    b)前記捕捉された溶出物のタイミングを評価し(43)、次の時間期間を識別するステップと、
    c)前記タイミングを適用し(44)、次のサイクルの前記溶出段階で前記溶出物のフラクションを捕捉するステップと、
    d)前記次のサイクルで前記溶出物の前記捕捉済みフラクションを捕集するステップ(45)と、
    e)前記精製プロセスにおいてステップb)~d)を繰り返して、前記次のサイクルの前記溶出段階で前記溶出物のフラクションを捕捉するステップとをさらに含む、方法。
  2. 前記第1のサイクルで捕捉された溶出物は、前記次のサイクルに対する前記溶出段階における前記溶出の前記タイミングを決定するためにキャリブレーションを目的として使用される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のサイクルで捕捉された前記溶出物は捕集される、請求項1または2に記載の方法。
  4. クロマトグラフィーシステム(49)は単一カラムクロマトグラフィーシステムである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 各カラムからの前記出口流中の前記標的生成物(27)の前記存在を時間の経過とともに記録するステップをさらに含み、トリガー点を決定する前記ステップは、標的生成物捕集のための開始時間および停止時間を決定するステップをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記標的生成物(27)の前記存在は、時間の経過とともに溶出曲線として記録され、前記溶出段階の前記開始は前記溶出曲線から決定される、請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも1つのアフィニティークロマトグラフィー分離ユニットで構成されたクロマトグラフィーシステム(49)であって、前記クロマトグラフィーシステムは標的生成物(27)を含むサンプルに対して実行される循環精製プロセスに合わせて構成され、前記精製プロセスの各サイクルを制御するように構成されている制御ユニットを備え、前記プロセスは
    前記分離ユニット上にフィードを装填するステップと、
    前記分離ユニットを洗浄するステップと、
    前記分離ユニットから前記標的生成物を、前記分離ユニット上に溶出流体の流れを送り、前記溶出標的生成物を含む前記分離ユニットからの前記出口流のフラクションを選択的にその後の生産工程に誘導することによって溶出するステップとを含み、
    前記制御システムは、
    循環的に繰り返される前記溶出段階の前記開始時に前記出口流中の標的生成物(27)の存在に関する標的生成物捕集のためのトリガー点を決定し、また
    a)前記トリガー点に基づき、前記第1のサイクルにおける前記溶出物のフラクションが捕捉される(42)、第1の時間期間を設定し、
    b)前記捕捉された溶出物のタイミングを評価し、次の時間期間を識別し、
    c)前記タイミングを適用して、前記次のサイクルの前記溶出段階で前記溶出物のフラクションを捕捉し、
    d)前記次のサイクルで前記溶出物の前記捕捉済みフラクションを捕集し、
    e)前記精製プロセスにおいてステップb)~d)を繰り返して、前記次のサイクルの前記溶出段階で前記溶出物のフラクションを捕捉するようにさらに構成される、クロマトグラフィーシステム(49)。
  8. 前記第1のサイクルで捕捉された溶出物は、キャリブレーションを目的として使用され、前記制御ユニットは、前記次のサイクルに対する前記溶出段階における前記溶出の前記タイミングを決定するようにさらに構成される、請求項7に記載のクロマトグラフィーシステム(49)。
  9. 前記制御ユニットは、前記第1のサイクルで捕捉された溶出物を捕集するように構成される、請求項7または8に記載のクロマトグラフィーシステム(49)。
  10. 前記クロマトグラフィーシステムは単一カラムクロマトグラフィーシステムである、請求項7から9のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーシステム(49)。
  11. 前記制御ユニットは、各カラムからの前記出口流中の前記標的生成物(27)の前記存在を時間の経過とともに記録し、標的生成物捕集のための開始時間および停止時間をトリガー点として決定するようにさらに構成される、請求項7から10のいずれか一項に記載のクロマトグラフィーシステム(49)。
  12. 前記制御ユニットは、前記標的生成物(27)の前記存在を溶出曲線として時間の経過とともに記録するようにさらに構成され、前記溶出段階の前記開始は前記溶出曲線から決定される、請求項11に記載のクロマトグラフィーシステム(49)。
  13. クロマトグラフィーシステム(49)においてフラクション捕集を制御するためのコンピュータプログラムであって、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたときに、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1から6のいずれか一項に記載の前記方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
  14. 請求項13に記載のクロマトグラフィーシステム(49)においてフラクション捕集を制御するためのコンピュータプログラムを収めたコンピュータ可読記憶媒体。
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