JP2023500485A - 単一細胞タンパク質及び核酸の配列決定の方法 - Google Patents

単一細胞タンパク質及び核酸の配列決定の方法 Download PDF

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Abstract

単一細胞サンプルで実施することができ、バーコード成分を使用することができ、増幅なしで直接配列決定を容易にする、ポリペプチド配列決定及び/又は核酸配列決定の方法。サンプル中のすべてのタンパク質が、最初に1つのバーコードで標識され、次に、核酸又は代謝産物が第2のバーコードで標識される。また、本明細書で提供されるのは、これに有用な組成物、キット、及びデバイスである。

Description

プロテオミクスは、生物学的システムの研究において、ゲノミクス及びトランスクリプトミクスを補完する重要かつ必要なものとして浮上してきた。しかし、単一細胞のゲノム分析及びトランスクリプトミクス分析とは異なり、単一細胞のプロテオミクス分析のアプローチはこれまで限られていた。
本明細書で提供されるのは、単一細胞ポリペプチド配列決定及び単一細胞核酸配列決定の方法であり、これらは、増幅なしで単一細胞の直接配列決定を容易にする。また、本明細書で提供されるのは、これに有用な組成物、キット、及びデバイスである。
いくつかの態様において、本開示は、単一細胞のプロテオームを並行して直接配列決定すること、及び/又は、前記単一細胞のゲノム及び/又はトランスクリプトームを配列決定すること、及び/又は任意選択で前記単一細胞の1つ以上の代謝産物を検出することを含む方法に関する。いくつかの実施形態において、この方法は、(i)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;(ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き核酸を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること;及び(iii)前記標識サンプルの前記ポリペプチド及び/又は核酸を配列決定することを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、(i)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;(ii)細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリ核酸を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること;及び(iii)前記標識サンプルの前記ポリ核酸を配列決定することを含む。
いくつかの実施形態において、標識サンプルのポリ核酸の配列決定は、ロングリードシーケンシングアプリケーション、ショートリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションを含む。いくつかの実施形態において、バーコード付きポリ核酸は、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する。いくつかの実施形態において、バーコード付きポリ核酸は、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する。
いくつかの実施形態において、(i)の構成物は生細胞を含む。いくつかの実施形態において、(i)の構成物は、溶解された細胞を含む。
いくつかの実施形態において、標識サンプルのバーコード付き分子は、それぞれ同一のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、標識サンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、又はバーコード付き代謝産物をさらに含む。いくつかの実施形態において、標識サンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、(i)前記単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;(ii)前記単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;(iii)前記単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は(iv)前記単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(c)の第4のサンプルのバーコード分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)第1のサンプルのバーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;(c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは第2のサンプルを含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、前記単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(a)の第1のサンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、前記配列決定は、(a)前記標識サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び(b)前記標識サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定することを含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルの前記バーコード付き代謝産物の1つ以上を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する。いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルを、バーコード付き分子を含む少なくとも1つの補足サンプルと組み合わせることをさらに含み、各サンプルの前記バーコード付き分子は識別可能であることにより、多重化サンプルを生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの補足サンプルは、(a)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;及び(b)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付き分子を含む標識サンプルを生成することを含む方法によって調製される。いくつかの実施形態において、(a)の構成物は生細胞を含む。いくつかの実施形態において、(a)の構成物は、溶解された細胞を含む。いくつかの実施形態において、(b)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、(b)のバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAの配列決定は、ロングリードシーケンシングアプリケーション、ショートリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションを含む。いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する。いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記多重化サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び(b)前記多重化サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定することをさらに含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる。いくつかの実施形態において、バーコード同一性は、(a)において、DNA配列決定、タンパク質配列決定、ハイブリダイゼーション、発光、結合キネティクス、及び/又は固体基材上又は固体基材内の物理的位置によって検出される。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を1つ以上の末端アミノ酸認識分子と接触させること;及び(b)前記単一ポリペプチドが分解されている間に、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチドの末端に露出した連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを検出することにより、前記単一ポリペプチド分子を配列決定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を、1つ以上の末端アミノ酸認識分子及び切断試薬を含む組成物と接触させること;及び(b)切断試薬の存在下で、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子の末端との会合を示す一連のシグナルパルスであって、切断試薬による末端アミノ酸切断の結果として、時間の経過とともに末端に露出した一連のアミノ酸を示す一連のシグナルパルスを検出することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子の末端における第1のアミノ酸を同定すること;(b)第1のアミノ酸を除去することで、前記単一ポリペプチド分子の末端に第2のアミノ酸を露出させること;及び(c)前記単一ポリペプチド分子の末端の第2のアミノ酸を同定することを含み、(a)~(c)は単一の反応混合物中で行われる。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を、前記単一ポリペプチド分子に結合する1つ以上のアミノ酸認識分子と接触させること;(b)ポリペプチド分解条件下で1つ以上のアミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子との会合を示す一連のシグナルパルスを検出すること;及び(c)一連のシグナルパルスの第1の特徴的なパターンに基づいて、前記単一ポリペプチド分子中の第1の種類のアミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得すること;(b)データを分析して、分解プロセス中に前記ポリペプチドの末端に連続的に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定すること;及び(c)前記ポリペプチドを表すアミノ酸配列を出力することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;及び(b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;(b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること;(c)末端アミノ酸を除去すること;及び(d)前記ポリペプチドの末端で(a)~(c)を1回以上繰り返すことで、前記ポリペプチドのアミノ酸配列を決定することを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、(a)の後かつ(b)の前に、末端アミノ酸に選択的に結合しない前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること;及び/又は(b)の後かつ(c)の前に、末端アミノ酸に選択的に結合する前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去することをさらに含む。いくつかの実施形態において、(c)は、末端アミノ酸をイソチオシアナートと接触させることにより末端アミノ酸を修飾すること、及び:修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸に選択的に結合して除去するプロテアーゼに接触させること;又は、修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸を除去するのに十分な酸性又は塩基性条件にさらすことを含む。いくつかの実施形態において、末端アミノ酸を同定することは、1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸の1つの種類として末端アミノ酸を同定すること;又は、1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸以外の種類として末端アミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、1つ以上の標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の標識ペプチダーゼは、切断活性を不活性化するように改変されているか、又は、1つ以上の標識ペプチダーゼは(c)での除去のための切断活性を保持している。
いくつかの態様において、本開示は、(i)細胞サンプルを提供すること;(ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること;及び(iii)前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することを含み、前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、配列決定の前に増幅されず、任意選択で、(ii)のバーコード付き分子は、バーコード付き代謝産物をさらに含み、任意選択で、前記方法は、前記バーコード付き代謝産物の1つ以上を検出することをさらに含む方法に関する。
いくつかの実施形態において、前記細胞サンプルは、単一細胞の構成物を含む。いくつかの実施形態において、(i)の構成物は生細胞を含む。いくつかの実施形態において、(i)の構成物は、溶解された細胞を含む。
いくつかの実施形態において、標識サンプルのバーコード付き分子は、それぞれ同一のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、標識サンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及びバーコード付き代謝産物を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプル、及び前記細胞サンプル中の前記単一細胞のゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルを生成すること;及び(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4サンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、(i)前記単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;(ii)前記単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;(iii)前記単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は(iv)前記単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(c)の第4のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)第1のサンプルの前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;及び(c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは第2のサンプルを含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、前記単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルとを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(a)の第1のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記標識サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び(b)前記標識サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定することを含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAの配列決定は、ロングリードシーケンシングアプリケーション、ショートリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションを含む。いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する。いくつかの実施形態において、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルを、バーコード付き分子を含む少なくとも1つの補足サンプルと組み合わせることをさらに含み、各サンプルの前記バーコード付き分子は識別可能であることにより、多重化サンプルを生成する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補足サンプルは、(a)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;及び(b)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付き分子を含む標識サンプルを生成することを含む方法によって調製される。いくつかの実施形態において、(a)の構成物は生細胞を含む。いくつかの実施形態において、(a)の構成物は、溶解された細胞を含む。
いくつかの実施形態において、(b)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、(b)のバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記多重化サンプルのバーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び(b)前記多重化サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定することを含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる。いくつかの実施形態において、バーコード同一性は、(a)において、DNA配列決定、タンパク質配列決定、ハイブリダイゼーション、発光、結合キネティクス、及び/又は固体基材上又は固体基材内の物理的位置によって検出される。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を1つ以上の末端アミノ酸認識分子と接触させること;及び(b)前記単一ポリペプチドが分解されている間に、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチドの末端に露出した連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを検出することにより、前記単一ポリペプチド分子を配列決定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を、1つ以上の末端アミノ酸認識分子及び切断試薬を含む組成物と接触させること;及び(b)切断試薬の存在下で、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子の末端との会合を示す一連のシグナルパルスであって、切断試薬による末端アミノ酸切断の結果として、時間の経過とともに末端に露出した一連のアミノ酸を示す一連のシグナルパルスを検出することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子の末端における第1のアミノ酸を同定すること;(b)第1のアミノ酸を除去することで、前記単一ポリペプチド分子の末端に第2のアミノ酸を露出させること;及び(c)前記単一ポリペプチド分子の末端の第2のアミノ酸を同定することを含み、(a)~(c)は単一の反応混合物中で行われる。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記単一ポリペプチド分子を、前記単一ポリペプチド分子に結合する1つ以上のアミノ酸認識分子と接触させること;(b)ポリペプチド分解条件下で1つ以上のアミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子との会合を示す一連のシグナルパルスを検出すること;及び(c)一連のシグナルパルスの第1の特徴的なパターンに基づいて、前記単一ポリペプチド分子中の第1の種類のアミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得すること;(b)データを分析して、分解プロセス中に前記ポリペプチドの末端に連続的に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定すること;及び(c)前記ポリペプチドを表すアミノ酸配列を出力することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;及び(b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;(b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること;(c)末端アミノ酸を除去すること;及び(d)前記ポリペプチドの末端で(a)~(c)を1回以上繰り返すことで、前記ポリペプチドのアミノ酸配列を決定することを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、(a)の後かつ(b)の前に、末端アミノ酸に選択的に結合しない前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること;及び/又は(b)の後かつ(c)の前に、末端アミノ酸に選択的に結合する前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去することをさらに含む。いくつかの実施形態において、(c)は、末端アミノ酸をイソチオシアナートと接触させることにより末端アミノ酸を修飾すること、及び:修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸に選択的に結合して除去するプロテアーゼに接触させること;又は、修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸を除去するのに十分な酸性又は塩基性条件にさらすことを含む。いくつかの実施形態において、末端アミノ酸を同定することは、1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸の1つの種類として末端アミノ酸を同定すること;又は、1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸以外の種類として末端アミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、1つ以上の標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の標識ペプチダーゼは、切断活性を不活性化するように改変されているか、又は、1つ以上の標識ペプチダーゼは(c)での除去のための切断活性を保持している。
いくつかの態様において、本開示は、(i)細胞サンプルを提供すること;(ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及びバーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成することを含む方法に関する。
いくつかの実施形態において、(i)は、(a)細胞集団を提供すること;及び(b)前記細胞集団を溶解させることを含む。いくつかの実施形態において、細胞集団は、単一の細胞からなるか、複数の同種細胞を含むか、又は複数の異種細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞集団は、対象から単離される。いくつかの実施形態において、前記対象は、ヒト、マウス、ラット、又は非ヒト霊長類である。
いくつかの実施形態において、(ii)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4サンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、(i)前記単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;(ii)前記単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;(iii)前記単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は(iv)前記単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(c)の第4のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)第1のサンプルの前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;及び(c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは第2のサンプルを含む。
いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成することを含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、前記単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(a)の第1のサンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記標識サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び(b)前記標識サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定することを含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記標識サンプルを、バーコード付き分子を含む少なくとも1つの補足サンプルと組み合わせることをさらに含み、各サンプルの前記バーコード付き分子は識別可能であることにより、多重化サンプルを生成する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補足サンプルは、(a)細胞サンプルを提供すること;及び(b)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及びバーコード付きDNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成することを含む方法によって調製される。
いくつかの実施形態において、(a)は、i.細胞集団を提供すること;及びii.前記細胞集団を溶解させることを含む。いくつかの実施形態において、細胞集団は、単一の細胞からなるか、複数の同種細胞を含むか、又は複数の異種細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞集団は、対象から単離される。いくつかの実施形態において、前記対象は、ヒト、マウス、ラット、又は非ヒト霊長類である。
いくつかの実施形態において、(b)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、(b)のバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記多重化サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;(b)前記多重化サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定することを含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる。いくつかの実施形態において、バーコード同一性は、(a)において、DNA配列決定、タンパク質配列決定、ハイブリダイゼーション、発光、結合キネティクス、及び/又は固体基材上又は固体基材内の物理的位置によって検出される。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を1つ以上の末端アミノ酸認識分子と接触させること;及び(b)前記単一ポリペプチドが分解されている間に、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチドの末端に露出した連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを検出することにより、前記単一ポリペプチド分子を配列決定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子を、1つ以上の末端アミノ酸認識分子及び切断試薬を含む組成物と接触させること;及び(b)切断試薬の存在下で、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子の末端との会合を示す一連のシグナルパルスであって、切断試薬による末端アミノ酸切断の結果として、時間の経過とともに末端に露出した一連のアミノ酸を示す一連のシグナルパルスを検出することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)単一ポリペプチド分子の末端における第1のアミノ酸を同定すること;(b)第1のアミノ酸を除去することで、前記単一ポリペプチド分子の末端に第2のアミノ酸を露出させること;及び(c)前記単一ポリペプチド分子の末端の第2のアミノ酸を同定することを含み、(a)~(c)は単一の反応混合物中で行われる。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)前記単一ポリペプチド分子を、前記単一ポリペプチド分子に結合する1つ以上のアミノ酸認識分子と接触させること;(b)ポリペプチド分解条件下で1つ以上のアミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子との会合を示す一連のシグナルパルスを検出すること;及び(c)一連のシグナルパルスの第1の特徴的なパターンに基づいて、前記単一ポリペプチド分子中の第1の種類のアミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得すること;(b)データを分析して、分解プロセス中に前記ポリペプチドの末端に連続的に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定すること;及び(c)前記ポリペプチドを表すアミノ酸配列を出力することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;及び(b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、配列決定は、(a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;(b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること;(c)末端アミノ酸を除去すること;及び(d)前記ポリペプチドの末端で(a)~(c)を1回以上繰り返すことで、前記ポリペプチドのアミノ酸配列を決定することを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、(a)の後かつ(b)の前に、末端アミノ酸に選択的に結合しない前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること;及び/又は(b)の後かつ(c)の前に、末端アミノ酸に選択的に結合する前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去することをさらに含む。いくつかの実施形態において、(c)は、末端アミノ酸をイソチオシアナートと接触させることにより末端アミノ酸を修飾すること、及び:修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸に選択的に結合して除去するプロテアーゼに接触させること;又は、修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸を除去するのに十分な酸性又は塩基性条件にさらすことを含む。いくつかの実施形態において、末端アミノ酸を同定することは、1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸の1つの種類として末端アミノ酸を同定すること;又は、1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸以外の種類として末端アミノ酸を同定することを含む。
いくつかの実施形態において、1つ以上の標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上の標識ペプチダーゼは、切断活性を不活性化するように改変されているか、又は、1つ以上の標識ペプチダーゼは(c)での除去のための切断活性を保持している。
いくつかの態様において、本開示は、本明細書に記載の方法を実行するためのキットに関するものであり、キットは、複数のバーコード分子を含むバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、バーコード成分は、バーコード分子をポリペプチドに共有結合させるための1つ以上の試薬を含む反応成分をさらに含む。いくつかの実施形態において、バーコード成分は、ポリ核酸部分、ポリペプチド部分、及び/又は蛍光分子部分を含む1つ以上のバーコード分子を含む。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、又は60ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分はアプタマーを含む。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20アミノ酸長である。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、抗体又はアプタマーである。
いくつかの実施形態において、蛍光分子部分は、芳香族又はヘテロ芳香族化合物、例えば、ピレン、アントラセン、ナフタレン、アクリジン、スチルベン、インドール、ベンジンドール、オキサゾール、カルバゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、フェナントリジン、フェノキサジン、ポルフィリン、キノリン、エチジウム、ベンズアミド、シアニン、カルボシアニン、サリチル酸塩、アントラニル酸塩、クマリン、フルオレセイン、ローダミンなどを含む。いくつかの実施形態において、蛍光分子部分は、キサンテン染料、ナフタレン染料、クマリン染料、アクリジン染料、シアニン染料、ベンゾオキサゾール染料、スチルベン染料、ピレン染料、フタロシアニン色素、フィコビリプロテイン色素、スクアライン色素、及びBODIPY色素からなる群から選択される染料を含む。
いくつかの実施形態において、キットは、固体支持体をさらに含む。いくつかの実施形態において、固体支持体は、バーコード成分のバーコード分子に対応するポリ核酸部分を含む固定化された検出用分子を含む。いくつかの実施形態において、固体支持体は、バーコード成分のバーコード分子に対応するポリペプチド部分を含む固定化された検出用分子を含む。いくつかの実施形態において、キットは、異なる起源のポリペプチドの集団の物理的分離を可能にする固体支持体を含む。
いくつかの態様において、本開示は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサ;及び、少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに本明細書に記載の方法を実行させる、プロセッサ実行可能命令を格納する少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むデバイスに関する。
いくつかの態様において、本開示は、少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに本明細書に記載の方法を実行させる、プロセッサ実行可能命令を格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に関する。
いくつかの態様において、本開示は、(i)1つ以上のカートリッジとインターフェース接続するように構成されたサンプル調製モジュールであって、各カートリッジは、(a)複雑なサンプルを受け入れるように構成された1つ以上のリザーバ又は反応容器;(b)複数のバーコード分子を含む1つ以上の配列サンプル調製試薬;及び(c)1つ以上の固定化された捕捉プローブを含むマトリックスを含むサンプル調製モジュールを含むデバイスに関する。いくつかの実施形態において、デバイスは、(ii)ピクセルのアレイを含む配列決定モジュールであって、各ピクセルは、サンプル調製モジュールから配列決定サンプルを受け取るように構成されるとともに、(a)サンプルウェル;及び(b)少なくとも1つの光検出器を含む配列決定モジュールをさらに含む。
いくつかの実施形態において、サンプル調製試薬は、複数の高濃度化用分子をさらに含む。いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、固定化された捕捉プローブ上に共有結合される。いくつかの実施形態において、高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、固定化された捕捉プローブによって結合されることができるビーズ又は粒子上に共有結合される。いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子のそれぞれは、抗体、アプタマー、又は酵素を含む。いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子のサブセット中の高濃度化用分子は、抗体、アプタマー、又は酵素を含む。
いくつかの実施形態において、サンプル調製試薬は改変剤を含む。いくつかの実施形態において、改変剤は、ポリペプチド断片化、ポリペプチド変性、翻訳後修飾の付加、及び/又は1つ以上の官能基のブロッキングを媒介する。
いくつかの実施形態において、配列決定モジュールは、各ピクセルのサンプルウェルに配列決定試薬を送達するように構成されたリザーバ又は反応容器をさらに含む。
いくつかの実施形態において、配列決定試薬は、標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む。
当業者は、本願に記載されている図が例示のみを目的としていることを理解するであろう。場合によっては、本発明の理解を容易にするために、本発明の様々な態様が誇張又は拡大されて示され得ることが理解されるべきである。全般的に、図面における同様の参照文字は、様々な図全体にわたって、同様の特徴、機能的に類似及び/又は構造的に類似の要素を指す。図面は必ずしも縮尺どおりではなく、むしろ、教示内容の原則を説明することに重点が置かれている。図面は、いかなる方法でも本教示の範囲を制限することを意図するものではない。
本発明の特徴及び利点は、図面と併せて解釈される場合、以下に記載される詳細な説明からより明らかになるであろう。
図面を参照して実施形態を説明する場合、方向の参照(「上」、「下」、「頂」、「底」、「左」、「右」、「水平」、「垂直」など)が使用され得る。このような参照は、通常の向きで図面を見ている読者への補助としてのみ意図されている。これらの方向の参照は、具体化された発明品の好ましい又は唯一の方向を説明することを意図するものではない。発明品は、他の方向でも具体化され得る。
詳細な説明から明らかなように、図に示され、本願全体を通して例示の目的でさらに説明される例は、非限定的な実施形態を説明し、場合によっては、より明確な説明を目的として、特定のプロセスを簡略化するか、特徴又はステップを省略したものであり得る。
単一細胞の分子(例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/又は代謝産物)をバーコード付けするための方法の例示的な図を提供する。単一細胞の分離は、セルソーティングを含む様々な方法で行うことができる。第1の細胞と接触するバーコードプールは、第2の細胞と接触するバーコードプールとは異なる。 多重化サンプルの調製及び分析の例示的な図を提供する。サンプル1~4は、図1に示されるように調製されたバーコード付き分子を含む。次に、サンプル1~4がプールされ、多重化サンプルが生成される。次に、バーコード付き分子(例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び/又は代謝産物)の起源が決定され、バーコード付き分子は、それらの起源に従ってグループ化される。バーコード付き分子はまた、(例えば、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNAなどを)配列決定することによって、又は(例えば、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、バーコード付き代謝産物などを)検出及び/又は定量することによって分析される。 ポリペプチド配列決定のための多重化サンプルを調製する例示的なワークフローを示す図を提供する。 ポリペプチド配列決定のための多重化サンプルを調製する例示的なワークフローを示す図を提供する。 高濃度化サンプルを調製する例示的なワークフローを示す図を提供する。 高濃度化サンプルを調製する例示的なワークフローを示す図を提供する。 高濃度化サンプルを調製する例示的なワークフローを示す図を提供する。 高濃度化及び/又は多重化サンプルを調製するための例示的な装置を示す図を提供する。
詳細な説明
本明細書に記載されるように、本発明者らは、示差的結合相互作用が、ポリペプチド配列決定における従来の標識戦略に対する追加又は代替のアプローチを提供できることを認識した。従来のポリペプチド配列決定は、各種類のアミノ酸を、特異的に識別可能な標識で標識することを含み得る。天然に存在するアミノ酸は少なくとも20種類あることに加え、翻訳後のバリエーションが多数存在するため、このプロセスは手間がかかるし、エラーが発生しやすくなる。いくつかの態様において、本開示は、ポリペプチドのアミノ酸配列を示す検出可能な特徴的なシグネチャを生成するように、異なる種類のアミノ酸と異なる様式で結合するアミノ酸認識分子の使用を含む技術の発見に関する。
いくつかの態様において、本開示は、単一の反応混合物のみを使用して(例えば、反応容器を循環する反復試薬を必要とせずに)、ポリペプチド配列決定反応をリアルタイムでモニタリングすることができるという発見に関する。従来のポリペプチド配列決定反応は、アミノ酸検出とアミノ酸切断のステップの間を循環するために、ポリペプチドを異なる試薬混合物に曝露することを含み得る。したがって、いくつかの態様において、本開示は、リアルタイムで進行中の分解反応を通してアミノ酸検出によるポリペプチドの分析を可能にする次世代配列決定における進歩に関する。
出願人は、単一細胞のプロテオームを分析する能力が、細胞プロセス及び応答パターンへの洞察を提供し、診断及び治療戦略の改善につながることを認識している。しかし、単一細胞のゲノム及びトランスクリプトミクス分析とは異なり、単一細胞のプロテオミクス分析のアプローチは、単一細胞の内容物を分析するほどにはスケーラブルでないことを少なくとも理由に、これまで限られていた。いくつかの態様において、本開示は、増幅なしで単一細胞の分子(例えば、ポリペプチド、DNA、及び/又はRNA)の直接配列決定を容易にする単一細胞配列決定の方法に関する。
いくつかの実施形態において、この方法は、単一細胞のプロテオームを並行して直接配列決定すること、及び/又は、前記単一細胞のゲノム及び/又はトランスクリプトームを配列決定することを含む。いくつかの実施形態において、単一細胞のプロテオーム及びゲノムは、同時に又は順番に配列決定される。いくつかの実施形態において、単一細胞のプロテオーム及びトランスクリプトームは、同時に又は順番に配列決定される。いくつかの実施形態において、単一細胞のプロテオーム、ゲノム、及びトランスクリプトームは、同時に又は順番に配列決定される。いくつかの実施形態において、単一細胞の1つ以上の代謝産物を検出し、任意選択で定量することにより、単一細胞のメタボロームも分析される。
いくつかの実施形態は、分子のバーコード付けを利用して、多重化サンプル配列決定(例えば、細胞のプロテオーム、ゲノム、トランスクリプトームなど)及び分析(例えば、細胞のプロテオーム、ゲノム、トランスクリプトーム、メタボロームなどの検出及び/又は定量)を容易にし得る。例えば、いくつかの実施形態において、この方法は、(i)細胞サンプル(例えば、単一細胞からなるもの)を提供すること;及び(ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付き分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を含む標識サンプルを生成することを含む。
いくつかの実施形態において、細胞サンプルは単一細胞のみを含む。いくつかの実施形態において、細胞サンプルの細胞は生細胞である(すなわち、バーコード成分は生細胞と接触する)。他の実施形態において、細胞サンプルの細胞は、溶解された細胞である(すなわち、バーコード成分は、溶解された細胞の内容物と接触する)。
いくつかの実施形態において、(i)は、(a)細胞集団を提供すること;及び(b)前記細胞集団を溶解させることを含む。いくつかの実施形態において、細胞集団は、単一の細胞からなるか、複数の同種細胞を含むか、又は複数の異種細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞集団は、対象から単離される。いくつかの実施形態において、対象は、ヒト、マウス、ラット、又は非ヒト霊長類の対象である。
標識サンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きポリヌクレオチド(例えば、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNAなど)、バーコード付き代謝産物、又はそれらの組み合わせを含み得る。ポリペプチド、ポリ核酸(例えば、DNA、RNA、cDNAなど)、及び/又は代謝産物のバーコード付けは、任意の順序で行われ得ることが理解される。場合によっては、2つ以上のポリペプチド、ポリ核酸(例えば、DNA、RNA、cDNAなど)、及び代謝産物は同時にバーコード付けされる。
例えば、いくつかの実施形態において、(ii)は、(a)細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプルのゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4サンプルを生成することを含み、標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、(i)単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;(ii)単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;(iii)単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は(iv)単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(c)の第4のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
他の実施形態において、(ii)は、(a)細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;及び(b)第1のサンプルのバーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;及び(c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成することを含み、標識サンプルは第2のサンプルを含む。
他の実施形態において、(ii)は、(a)細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;(b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、細胞サンプル中の単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び(c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成することを含み、標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む。いくつかの実施形態において、(b)の第3のサンプルは、単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルとを含む。いくつかの実施形態において、(c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む。いくつかの実施形態において、(a)の第1のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、(iii)標識サンプル(又は多重化サンプル)のバーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、標識サンプルのバーコード付き分子は、配列決定の前に増幅されない。いくつかの実施形態において、この方法は、標識サンプルのバーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む。
単一細胞のプロテオームの直接配列決定(及び任意選択でゲノム及び/又はトランスクリプトームの配列決定、及び任意選択でメタボロームの分析)に有用な組成物、キット及びデバイスも本明細書で提供される。
I.複雑なサンプルの調製方法
いくつかの態様において、本開示は、複雑なサンプル(例えば、複雑なポリペプチドサンプル)を調製する方法に関する。本明細書で使用される場合、「複雑なサンプル」という用語は、複数の分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を含むサンプルを指し、そのうちの少なくとも2つは化学的に特徴的である。いくつかの実施形態において、複雑なサンプルは複数のポリペプチドを含み、前記複数は、異なるアミノ酸配列を含む少なくとも2つのポリペプチドを含む。いくつかの実施形態において、複雑なサンプルは、複数のポリ核酸を含み、前記複数は、異なるヌクレオチド配列を含む少なくとも2つのポリ核酸を含む。
通常、複雑なサンプルは、細胞の集団に由来する(例えば、細胞の集団によって生成される)。いくつかの実施形態において、細胞の集団は単一の細胞からなる。他の実施形態において、細胞の集団は、2つ以上の細胞を含む。
例えば、いくつかの実施形態において、細胞の集団は、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個、少なくとも40個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも150個、少なくとも200個、少なくとも250個、少なくとも300個、少なくとも350個、少なくとも400個、少なくとも450個、少なくとも500個、少なくとも600個、少なくとも700個、少なくとも800個、少なくとも900個、少なくとも1×10個、少なくとも1×10個、少なくとも1×10個、少なくとも1×10個、少なくとも1×10個、少なくとも1×10個、少なくとも1×10個、又は少なくとも1×1010個の細胞を含む。
いくつかの実施形態において、集団は、1~5個、1~10個、1~20個、1~30個、1~50個、1~60個、1~70個、1~80個、1~90個、1~100個、1~150個、1~200個、1~250個、1~300個、1~350個、1~400個、1~450個、1~500個、1~600個、1~700個、1~800個、1~900個、1~1×10個、1~1×10個、1~1×10個、1~1×10個、1~1×10個、1~1×10個、1~1×10個、1~1×1010個、100~150個、100~200個、100~250個、100~300個、100~350個、100~400個、100~450個、100~500個、100~600個、100~700個、100~800個、100~900個、100~1×10個、100~1×10個、100~1×10個、100~1×10個、100~1×10個、100~1×10個、100~1×10個、100~1×1010個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×1010個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×1010個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、1×10~1×10個、又は1×10~1×1010個の細胞を含む。
細胞の集団は、原核細胞及び/又は真核細胞を含み得る。細胞の集団は、複数の同種細胞を含み得る。あるいは、細胞の集団は、複数の異種細胞を含み得る。
細胞の集団は、対象(例えば、多細胞生物又は共生生物)から単離され得る。いくつかの実施形態において、対象は、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター、ブタ、ヒツジ、イヌ、霊長類、ネコ、又はヒトである。
細胞の集団を単離する方法は、当業者に知られている。例えば、複雑なサンプルを調製する方法は、生検、解剖(例えば、レーザーキャプチャーなどのマイクロダイセクション)、限定希釈、マイクロマニピュレーション、免疫磁気細胞分離、蛍光活性化セルソーティング、密度勾配遠心分離、免疫密度細胞分離、マイクロ流体セルソーティング、沈降、接着、又はそれらの組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、複雑なサンプルを調製する方法は、細胞の集団を溶解することによって、複数の分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を含む溶解サンプルを生成することを含む。細胞の集団を溶解する方法は、当業者に知られている。いくつかの実施形態において、細胞を含むサンプルを、既知の物理的又は化学的方法論のいずれか1つを使用して溶解することで、前記細胞から標的分子を放出させる。いくつかの実施形態において、サンプルは、電解法、酵素法、界面活性剤ベースの方法、及び/又は機械的ホモジナイゼーションを使用して溶解させてもよい。いくつかの実施形態において、サンプルが細胞も組織も含まない場合(例えば、精製されたポリペプチドを含むサンプル)、溶解ステップは省略され得る。
これに代えて、又はこれに加えて、複雑なサンプルを調製する方法は、細胞内分画(すなわち、エンドソーム、シナプトソーム、細胞質、核質、クロマチン、ミトコンドリア、ペルオキシソーム、リソソーム、メラノソーム、エクソソーム、ゴルジ体、小胞体、中心体、仮足、又はそれらの組み合わせ)などの1つ以上の細胞内区画の単離)を含み得る。
同じ細胞集団に由来する分子は、本明細書では同じ「起源」を有するものとして記載される。
II.多重化サンプルの調製方法
いくつかの態様において、本開示は、多重化サンプルを調製する方法に関する。本明細書で使用される場合、「多重化サンプル」という用語は、異なる起源を有する少なくとも2つのサブサンプル(例えば、それぞれが異なる細胞集団又は複数の分子から調製された2つ以上のサンプル)を含むサンプルを指す。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルは、それぞれ異なる起源を有する少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも600、少なくとも700、少なくとも800、少なくとも900、又は少なくとも1000のサブサンプルを含む。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルは、それぞれ異なる起源を有する2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~11、2~12、2~13、2~14、2~15、2~16、2~17、2~18、2~19、2~20、2~25、2~30、2~35、2~40、2~45、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、2~200、2~300、2~400、2~500、2~600、2~700、2~800、2~900、2~1000、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、5~35、5~40、5~45、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、5~200、5~300、5~400、5~500、5~600、5~700、5~800、5~900、10~15、10~20、10~25、10~30、10~35、10~40、10~45、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~200、10~300、10~400、10~500、10~600、10~700、10~800、10~900、10~1000、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~200、20~300、20~400、20~500、20~600、20~700、20~800、20~900、20~1000、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~200、50~300、50~400、50~500、50~600、50~700、50~800、50~900、50~1000、100~200、100~300、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、500~600、500~700、1500~800、500~900、又は500~1000のサブサンプルを含む。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルは、それぞれ異なる起源を有する2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は50のサブサンプルを含む。
多重化サンプルの各サブサンプルは、複数の分子を含み得る。いくつかの実施形態において、多重化サンプルの1つ以上のサブサンプルは、細胞集団(単一細胞でもよい)から調製された複雑なサンプルの分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)(「複雑なサンプルの調製方法」を参照);又は高濃度化サンプルの分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)(「高濃度化サンプルの調製方法」を参照)を含む。いくつかの実施形態において、サブサンプルの複数の分子は、単一の分子に由来する(例えば、単一のポリペプチドの断片化を介して)。
多重化サンプルの各サブサンプルは、単一の分子(例えば、単一のポリペプチド、単一のポリ核酸、単一の代謝産物など)を含み得る。いくつかの実施形態において、多重化サンプルの1つ以上のサブサンプルは、単一の分子(例えば、単一のポリペプチド、単一のポリ核酸、単一の代謝産物など)を含む。
通常、多重化サンプルの各サブサンプルの分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)の少なくともサブセットは、多重化サンプルの他のサブサンプルの分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)と区別することができる。例えば、いくつかの実施形態において、多重化サンプルの各サブサンプル中のポリペプチドの少なくともサブセットは、多重化サンプルの他のサブサンプルのポリペプチドと区別することができる。このようにして、多重化サンプルの分子の少なくともサブセットの起源を特定することができる。
したがって、いくつかの実施形態において、多重化サンプルのサブサンプルの少なくとも1つは、バーコード分子を含み、各バーコード分子は、サブサンプルに固有のバーコード(すなわち、固有のバーコード)を含む。多重化サンプルの他のサブサンプルの分子にバーコードが見つからない場合、そのバーコードはサブサンプルに固有であると見なされる。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルの2つ以上のサブサンプルは、バーコード付き分子を含む。いくつかの実施形態において、多重化サンプルの各サブサンプルは、バーコード付き分子を含む。いくつかの実施形態において、多重化サンプルにおける1つを除くすべてのサブサンプルは、バーコード付き分子を含む。
多重化サンプル内で、バーコード付き分子を含む各サブサンプルのバーコード付き分子(すなわち、各「標識されたサブサンプル」)は、固有のバーコードを含む。いくつかの実施形態において、標識されたサブサンプル中のバーコード付き分子のそれぞれは、同じバーコードを含む。いくつかの実施形態において、標識されたサブサンプル中のバーコード分子は、固有のバーコードの組み合わせを含む。例えば、いくつかの実施形態において、標識されたサブサンプルは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個のバーコード付き分子の固有の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、標識されたサブサンプルはバーコード付きポリペプチドと:バーコード付きDNA分子、バーコード付きRNA分子、バーコード付きcDNA分子、バーコード付き代謝産物、又はそれらの組み合わせとを含み、ここで、バーコード付きポリペプチドは、第1のバーコード(又はバーコードの第1の組み合わせ)を含み、バーコード付きDNA分子は、第2のバーコード(又はバーコードの第2の組み合わせ)を含み、サブサンプル中のバーコード付きRNA分子は、第3のバーコード(又はバーコードの第3の組み合わせ)を含み、バーコード付きcDNA分子は、第4のバーコード(又はバーコードの第4の組み合わせ)を含み、バーコード付き代謝産物は、第5のバーコード(又はバーコードの第5の組み合わせ)を含み、又はそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルを調製する方法は、(i)細胞の集団をバーコード成分と接触させて、バーコード付き分子(例えば、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きポリ核酸、バーコード付き代謝産物、又はそれらの組み合わせ)を含むサンプル(すなわち、第1の標識サブサンプル)を生成すること;及び(ii)(i)のサンプルを1つ以上の補足サンプル(すなわち、1つ以上の追加のサブサンプル)と組み合わせて、多重化サンプルを生成することを含む。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルを調製する方法は、(i)複数の分子をバーコード成分と接触させて、バーコード付き分子(例えば、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きポリ核酸、バーコード付き代謝産物、又はそれらの組み合わせ)を含むサンプル(すなわち、第1の標識サブサンプル)を生成すること;及び(ii)(i)のサンプルを1つ以上の補足サンプル(すなわち、1つ以上の追加のサブサンプル)と組み合わせて、多重化サンプルを生成することを含む。
前の2つの段落で説明された実施形態のいくつかにおいて、ステップ(ii)は、多重化サンプルを固体基材上又は固体基材内に堆積させることをさらに含む。いくつかの実施形態において、固体基材は、複数の固定化された(例えば、共有結合された)検出用分子を含み、1つ以上の検出用分子は、多重化サンプルのバーコード分子のバーコードと相互作用する。いくつかの実施形態において、固体基材はチップアレイである。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルを調製する方法は、(i)分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)の少なくとも2つの集団を提供すること;(ii)固体基材上又は固体基材内に(i)の分子の少なくとも2つの集団を堆積させ、分子の各集団は、(i)の他方の分子の集団から物理的に分離されたままであること;これにより、多重化サンプルを調製することを含む。
A.分子バーコード付けの方法
いくつかの態様において、本開示は、サンプルの分子(例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(例えば、DNA、RNA、cDNAなど)、代謝産物など)にバーコード付けする方法に関する。いくつかの実施形態において、サンプルは生細胞を含む。いくつかの実施形態において、サンプルは、細胞集団(単一の細胞の場合もある)から調製された複雑なサンプルである(「複雑なサンプルを調製する方法」を参照)。いくつかの実施形態において、サンプルは高濃度化されたサンプルである(「高濃度化サンプルを調製する方法」を参照)。いくつかの実施形態において、サンプルは、単一分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)又は単一分子に由来するフラグメント(例えば、ポリペプチドのフラグメント、ポリ核酸のフラグメント、代謝産物のフラグメントなど)を含む。
ここで特に関係があるものとして、本開示は、分子をバーコード付けする方法に関する。分子は、化学的修飾及び/又は物理的分離によってバーコード付けすることができる。
(i)化学修飾
分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)又は複数の分子は、化学修飾によってバーコード付けすることができる。分子の化学修飾は、分子の化学組成を変化させ、分子の合成中(インビボ又はインビトロ)又は分子の合成後に起こり得る。分子は、任意の位置で修飾されることができる。バーコード付き分子に到達するために使用できる化学的改変(例えば、化学的コンジュゲーション)を行う方法は以前に記載されており、当業者に知られている。例えば、Corey et al,Science,1987;238:1401-1403;Kukolka et al,Org.Biomol.Chem.,2004;2:2203-2206;Debets et al,Chem.Commun.,2010;46:97-99;Takeda et al.Bioorg.Med.Chem.Lett.,2004;14:2407-2410;Yang et al,Bioconjug.Chem.,2015;26:1381-1395;Rosen et al.,Nat.Chem.,2014;6:804-809;Cong et al.,Bioconjug.Chem.,2012;23:248-263;Mattson,G.,et al.Molecular Biology Reports,1993;17:167-183を参照。
いくつかの実施形態において、分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)又は複数の分子は、細胞の集団をバーコード成分と接触させて、バーコード付き分子を含むサンプルを生成することを含む方法によってバーコード付けされる。そのような場合、分子ド(又は複数の分子)は、合成中又は合成後に修飾され得る。
いくつかの実施形態において、分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)又は複数の分子は、分子(又は複数の分子)をバーコード成分と接触させてバーコード付き分子を含むサンプルを生成することを含む方法によってバーコード付けされる。そのような場合、分子(又は複数の分子)は、合成後に修飾されるであろう。
バーコード成分は、改変剤を含み得る。改変剤は、別個の切断パターンを有するエンドプロテアーゼを含み得る。エンドプロテアーゼの例は、当業者に知られており、限定するものではないが、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、サーモリシン、ペプシン、グルタミルエンドペプチダーゼ、ネプリライシン、Lys-C、Arg-C、Asp-N、Lys-N、Glu-C、WaLP、及びMaLPが含まれる。例えば、Giansanti et al.,Nat.Protoc.,2016年4月28日;11(5):993-1006を参照。改変剤は、翻訳後修飾でポリペプチドを修飾することができる酵素を含み得る。翻訳後修飾の例は、当業者に知られており、限定するものではないが、アセチル化、アデニリル化、ADP-リボシル化、アルキル化(例えば、メチル化)、アミド化、アルギニル化、ビオチン化、ブチリル化、カルバミル化、カルボニル化、カルボキシル化、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、ホルミル化、グリコシル化(例えば、N-結合型グリコシル化、O-結合型グリコシル化)、グリピアチオン(glipyatyon)、糖化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ISG化、イソプレニル化、リポイル化、マロニル化、ミリストイル化、ネジル化、ニトロ化、酸化、パルミトイル化 ペグ化、リン酸化、ホスホパンテテイニル化、ポリグリシル化、ポリグルタミル化、プレニル化、プロピオン化、プピル化、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、S-スルフェニル化、S-スルフィニル化、S-スルホニル化、スクシニル化、硫酸化、SUMO化、及びユビキチン化が含まれる。これらの方法でポリペプチドを修飾することに関与する酵素もまた、当業者に知られている。
これに代えて、又はこれに加えて、バーコード成分は、複数のバーコード分子を含み得る。いくつかの実施形態において、バーコード成分は、複数のバーコード分子からなる。いくつかの実施形態において、バーコード成分は、サンプルの分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)へのバーコード分子の共有結合を促進するために、1つ以上の試薬(例えば、酵素、化合物、小分子、緩衝液など)をさらに含み得る。
バーコード分子は、任意の位置で分子に共有結合し得る。例えば、いくつかの実施形態において、バーコード分子は、その末端(N末端又はC末端)から10、9、8、7、6、5、4、3、又は2アミノ酸以内のアミノ酸位置でポリペプチドに共有結合している。いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチドにそのN末端で共有結合している。いくつかの実施形態において、バーコードは、ポリペプチドにそのC末端で共有結合している。いくつかの実施形態において、バーコードは、ポリ核酸の5’末端に共有結合している。いくつかの実施形態において、バーコードは、ポリ核酸の3’末端に共有結合している。
いくつかの実施形態において、バーコード成分の各バーコード分子は化学的に同一である。いくつかの実施形態において、バーコード成分は、2つ以上の化学的に異なるバーコード分子を含む。例えば、バーコード成分は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20の化学的に異なるバーコード分子を含み得る。
バーコード成分のバーコード分子は、非天然アミノ酸(すなわち、非標準アミノ酸)であり得る。非天然アミノ酸の例は、当業者に知られており、限定するものではないが、ホモアリルグリシン(Hag)、ホモプロパルギルグリシン(Hpg)、アジドホモアラニン(Aha)、アジドノルロイシン(Anl)、アジドフェニルアラニン(Azf)、アセチルフェニルアラニン(Acf)、及びプロパルギルオキシフェニルアラニン(Pxf)を含む。バーコード成分が非天然アミノ酸バーコード分子を含むいくつかの実施形態において、バーコード成分は、1つ以上の非天然tRNA(又は非天然tRNAの発現可能な形態をコードする核酸)をさらに含む。非天然のtRNAの例は、当業者に知られている。バーコード成分のバーコード分子は、非天然ヌクレオチド(すなわち、ヌクレオチドアナログ)であり得る。非天然ヌクレオチドの例は、当業者に知られており、限定するものではないが、d5SICS、dNaM、2-アミノプリン、5-ニトロインドール、Iso-dC、Iso-dG、及び5-ブロモdUが含まれる。例えば、Malyshev D.A.et al.,Efficient and sequence-independent replication of DNA containing a third base pair establishes a functional six-letter genetic alphabet(3番目の塩基対を含むDNAの効率的で配列に依存しない複製は、機能的な6文字の遺伝子アルファベットを確立する),Pro.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,2012 Jul 24;109(30):12005-10を参照されたい。
これに代えて、又はこれに加えて、バーコード成分のバーコード分子は、ポリ核酸部分、ポリペプチド部分、小分子部分、リンカー(例えば、ペグ様リンカー)、デンドリマー、スキャフォールド、又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、バーコード成分のバーコード分子は、ポリ核酸部分、ポリペプチド部分、小分子部分、リンカー(例えば、ペグ様リンカー)、デンドリマー、スキャフォールド、又はそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリ核酸部分を含む。いくつかの実施形態において、バーコード分子は、2つ以上のポリ核酸部分を含む。バーコード分子が複数のポリ核酸部分を含む実施形態では、各ポリ核酸部分は同一であってもよく、ポリ核酸部分のサブセットは同一であってもよく、又は、各ポリ核酸部分は化学的に異なっていてもよい。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、又は60ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド部分は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも450、又は少なくとも500ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分は、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、5~150、5~200、5~250、5~300、5~350、5~400、5~450、5~500、10~15、10~20、10~25、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、10~250、10~300、10~350、10~400、10~450、10~500、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、20~250、20~300、20~350、20~400、20~450、20~500、50~75、50~100、50~150、50~200、50~250、50~500、50~350、50~400、50~450、50~500、100~200、100~250、100~500、100~350、100~400、100~450、又は100~500ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分はアプタマーである。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチド部分を含む。いくつかの実施形態において、バーコード分子は、2つ以上のポリペプチド部分を含む。バーコード分子が複数のポリペプチド部分を含む実施形態では、各ポリペプチド部分は同一であり得る。ポリペプチド部分のサブセットは同一であり得る。又は、各ポリペプチド部分は化学的に異なる場合がある。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20アミノ酸長である。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも450、又は少なくとも500アミノ酸長である。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、5~150、5~200、5~250、5~300、5~350、5~400、5~450、5~500、10~15、10~20、10~25、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、10~250、10~300、10~350、10~400、10~450、10~500、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、20~250、20~300、20~350、20~400、20~450、20~500、50~75、50~100、50~150、50~200、50~250、50~500、50~350、50~400、50~450、50~500、100~200、100~250、100~500、100~350、100~400、100~450、又は100~500アミノ酸長である。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分はアプタマーである。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は抗体である。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は抗原である。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、小分子部分を含む。いくつかの実施形態において、バーコード分子は、2つ以上の小分子部分を含む。バーコード分子が複数の小分子部分を含む実施形態では、各小分子部分は同一であってもよく、小分子部分のサブセットは同一であってもよく、又は、各小分子部分は化学的に異なっていてもよい。
いくつかの実施形態において、小分子部分はビオチンを含む。
いくつかの実施形態において、小分子部分は、薬物又は発光分子(又は蛍光分子)を含む。本明細書に記載の方法に適した薬物及び発光分子の例は、当業者に知られている。本明細書で使用される場合、発光分子は、1つ以上の光子を吸収し、その後、1つ以上の時間間隔の後に1つ以上の光子を放出することができる分子である。
いくつかの実施形態において、発光分子は、第1及び第2の発色団を含み得る。いくつかの実施形態において、第1の発色団の励起状態は、第2の発色団へのエネルギー移動を介して緩和することができる。いくつかの実施形態において、エネルギー移動は、フォースター共鳴エネルギー移動(FRET)である。そのようなFRETペアは、混合物中の複数の発光標識の中から標識を区別することを容易にする特性を有する発光標識を提供するのに有用であり得る。さらに他の実施形態では、FRETペアは、第1の発光標識の第1の発色団及び第2の発光標識の第2の発色団を含む。特定の実施形態では、FRETペアは、第1のスペクトル範囲で励起エネルギーを吸収し、第2のスペクトル範囲で発光を放出することができる。
いくつかの実施形態において、発光分子は、フルオロフォア又は染料を指す。典型的には、発光分子は芳香族又はヘテロ芳香族化合物を含み、ピレン、アントラセン、ナフタレン、ナフチルアミン、アクリジン、スチルベン、インドール、ベンジンドール、オキサゾール、カルバゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、フェナントリジン、フェノキサジン、ポルフィリン、キノリン、エチジウム、ベンズアミド、シアニン、カルボシアニン、サリチル酸塩、アントラニル酸塩、クマリン、フルオレセイン、ローダミン、キサンテン、又は他の同様の化合物とすることができる。
いくつかの実施形態において、発光分子は、以下のうちの1つ以上から選択される色素を含む:5/6-カルボキシローダミン6G、5-カルボキシローダミン6G、6-カルボキシローダミン6G、6-TAMRA、Abberior(商標)STAR440SXP、Abberior(商標)STAR470SXP、Abberior(商標)STAR488、Abberior(商標)STAR512、Abberior(商標)STAR520SXP、Abberior(商標)STAR580、Abberior(商標)STAR600、Abberior(商標)STAR635、Abberior(商標)STAR635P、Abberior(商標)STAR RED、AlexaFluor(商標)350、AlexaFluor(商標)405、AlexaFluor(商標)430、AlexaFluor(商標)480、AlexaFluor(商標)488、AlexaFluor(商標)514、AlexaFluor(商標)532、AlexaFluor(商標)546、AlexaFluor(商標)555、AlexaFluor(商標)568、AlexaFluor(商標)594、AlexaFluor(商標)610-X、AlexaFluor(商標)633、AlexaFluor(商標)647、AlexaFluor(商標)660、AlexaFluor(商標)680、AlexaFluor(商標)700、AlexaFluor(商標)750、AlexaFluor(商標)790、AMCA、ATTO390、ATTO425、ATTO465、ATTO488、ATTO495、ATTO514、ATTO520、ATTO532、ATTO542、ATTO550、ATTO565、ATTO590、ATTO610、ATTO620、ATTO633、ATTO647、ATTO647N、ATTO655、ATTO665、ATTO680、ATTO700、ATTO725、ATTO740、ATTO Oxa12、ATTORho101、ATTORho11、ATTORho12、ATTORho13、ATTORho14、ATTORho3B、ATTORho6G、ATTOThio12、BD Horizon(商標)V450、BODIPY(商標)493/501、BODIPY(商標)530/550、BODIPY(商標)558/568、BODIPY(商標)564/570、BODIPY(商標)576/589、BODIPY(商標)581/591、BODIPY(商標)630/650、BODIPY(商標)650/665、BODIPY(商標)FL、BODIPY(商標)FL-X、BODIPY(商標)R6G、BODIPY(商標)TMR、BODIPY(商標)TR、CAL Fluor(商標)Gold540、CAL Fluor(商標)Green510、CAL Fluor(商標)Orange560、CAL Fluor(商標)Red590、CAL Fluor(商標)Red610、CAL Fluor(商標)Red615、CAL Fluor(商標)Red635、Cascade(商標)Blue、CF(商標)350、CF(商標)405M、CF(商標)405S、CF(商標)488A、CF(商標)514、CF(商標)532、CF(商標)543、CF(商標)546、CF(商標)555、CF(商標)568、CF(商標)594、CF(商標)620R、CF(商標)633、CF(商標)633-V1、CF(商標)640R、CF(商標)640R-V1、CF(商標)640R-V2、CF(商標)660C、CF(商標)660R、CF(商標)680、CF(商標)680R、CF(商標)680R-V1、CF(商標)750、CF(商標)770、CF(商標)790、Chromeo(商標)642、Chromis425N、Chromis500N、Chromis515N、Chromis530N、Chromis550A、Chromis550C、Chromis550Z、Chromis560N、Chromis570N、Chromis577N、Chromis600N、Chromis630N、Chromis645A、Chromis645C、Chromis645Z、Chromis678A、Chromis678C、Chromis678Z、Chromis770A、Chromis770C、Chromis800A、Chromis800C、Chromis830A、Chromis830C、Cy(商標)3、Cy(商標)3.5、Cy(商標)3B、Cy(商標)5、Cy(商標)5.5、Cy(商標)7、DyLight(商標)350、DyLight(商標)405、DyLight(商標)415-Col、DyLight(商標)425Q、DyLight(商標)485-LS、DyLight(商標)488、DyLight(商標)504Q、DyLight(商標)510-LS、DyLight(商標)515-LS、DyLight(商標)521-LS、DyLight(商標)530-R2、DyLight(商標)543Q、DyLight(商標)550、DyLight(商標)554-R0、DyLight(商標)554-R1、DyLight(商標)590-R2、DyLight(商標)594、DyLight(商標)610-B1、DyLight(商標)615-B2、DyLight(商標)633、DyLight(商標)633-B1、DyLight(商標)633-B2、DyLight(商標)650、DyLight(商標)655-B1、DyLight(商標)655-B2、DyLight(商標)655-B3、DyLight(商標)655-B4、DyLight(商標)662Q、DyLight(商標)675-B1、DyLight(商標)675-B2、DyLight(商標)675-B3、DyLight(商標)675-B4、DyLight(商標)679-C5、DyLight(商標)680、DyLight(商標)683Q、DyLight(商標)690-B1、DyLight(商標)690-B2、DyLight(商標)696Q、DyLight(商標)700-B1、DyLight(商標)700-B1、DyLight(商標)730-B1、DyLight(商標)730-B2、DyLight(商標)730-B3、DyLight(商標)730-B4、DyLight(商標)747、DyLight(商標)747-B1、DyLight(商標)747-B2、DyLight(商標)747-B3、DyLight(商標)747-B4、DyLight(商標)755、DyLight(商標)766Q、DyLight(商標)775-B2、DyLight(商標)775-B3、DyLight(商標)775-B4、DyLight(商標)780-B1、DyLight(商標)780-B2、DyLight(商標)780-B3、DyLight(商標)800、DyLight(商標)830-B2、Dyomics-350、Dyomics-350XL、Dyomics-360XL、Dyomics-370XL、Dyomics-375XL、Dyomics-380XL、Dyomics-390XL、Dyomics-405、Dyomics-415、Dyomics-430、Dyomics-431、Dyomics-478、Dyomics-480XL、Dyomics-481XL、Dyomics-485XL、Dyomics-490、Dyomics-495、Dyomics-505、Dyomics-510XL、Dyomics-511XL、Dyomics-520XL、Dyomics-521XL、Dyomics-530、Dyomics-547、Dyomics-547Pl、Dyomics-548、Dyomics-549、Dyomics-549P1、Dyomics-550、Dyomics-554、Dyomics-555、Dyomics-556、Dyomics-560、Dyomics-590、Dyomics-591、Dyomics-594、Dyomics-601XL、Dyomics-605、Dyomics-610、Dyomics-615、Dyomics-630、Dyomics-631、Dyomics-632、Dyomics-633、Dyomics-634、Dyomics-635、Dyomics-636、Dyomics-647、Dyomics-647P1、Dyomics-648、Dyomics-648P1、Dyomics-649、Dyomics-649P1、Dyomics-650、Dyomics-651、Dyomics-652、Dyomics-654、Dyomics-675、Dyomics-676、Dyomics-677、Dyomics-678、Dyomics-679P1、Dyomics-680、Dyomics-681、Dyomics-682、Dyomics-700、Dyomics-701、Dyomics-703、Dyomics-704、Dyomics-730、Dyomics-731、Dyomics-732、Dyomics-734、Dyomics-749、Dyomics-749P1、Dyomics-750、Dyomics-751、Dyomics-752、Dyomics-754、Dyomics-776、Dyomics-777、Dyomics-778、Dyomics-780、Dyomics-781、Dyomics-782、Dyomics-800、Dyomics-831、eFluor(商標)450、エオシン、FITC、フルオレセイン、HiLyte(商標)Fluor405、HiLyte(商標)Fluor488、HiLyte(商標)Fluor532、HiLyte(商標)Fluor555、HiLyte(商標)Fluor594、HiLyte(商標)Fluor647、HiLyte(商標)Fluor680、HiLyte(商標)Fluor750、IRDye(商標)680LT、IRDye(商標)750、IRDye(商標)800CW、JOE、LightCycler(商標)640R、LightCycler(商標)Red610、LightCycler(商標)Red640、LightCycler(商標)Red670、LightCycler(商標)Red705、リサミンローダミンB、ナフトフルオレセイン、Oregon Green(商標)488、Oregon Green(商標)514、Pacific Blue(商標)、Pacific Green(商標)、Pacific Orange(商標)、PET、PF350、PF405、PF415、PF488、PF505、PF532、PF546、PF555P、PF568、PF594、PF610、PF633P、PF647P、Quasar(商標)570、Quasar(商標)670、Quasar(商標)705、ローダミン123、ローダミン6G、ローダミンB、ローダミングリーン、ローダミングリーン-X、ローダミンレッド、ROX、Seta(商標)375、Seta(商標)470、Seta(商標)555、Seta(商標)632、Seta(商標)633、Seta(商標)650、Seta(商標)660、Seta(商標)670、Seta(商標)680、Seta(商標)700、Seta(商標)750、Seta(商標)780、Seta(商標)APC-780、Seta(商標)PerCP-680、Seta(商標)R-PE-670、Seta(商標)646、SeTau380、SeTau425、SeTau647、SeTau405、Square635、Square650、Square660、Square672、Square680、スルホローダミン101、TAMRA、TET、Texas Red(商標)、TMR、TRITC、Yakima Yellow(商標)、Zenon(商標)、Zy3、Zy5、Zy5.5、及びZy7。
(ii)物理的分離
分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)又は複数の分子は、物理的分離によってバーコード付けすることができる。いくつかの実施形態において、分子(又は複数の分子)は、その分子(又は複数の分子)が追加の分子(又は追加の複数の分子)から物理的に分離されたままであるように、固体基材上又は固体基材内に堆積される。
いくつかの実施形態において、固体基材はチップアレイである。
いくつかの実施形態において、チップアレイは、複数の区画(例えば、ウェル)及び/又は注入ポートを含む。例えば、いくつかの実施形態において、チップアレイは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個のコンパートメントを含む。いくつかの実施形態において、チップアレイは、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~11、1~12、1~13、1~14、1~15、1~16、1~17、1~18、1~19、1~20、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~11、2~12、2~13、2~14、2~15、2~16、2~17、2~18、2~19、2~20、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、3~11、3~12、3~13、3~14、3~15、3~16、3~17、3~18、3~19、3~20、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、5~11、5~12、5~13、5~14、5~15、5~16、5~17、5~18、5~19、5~20、10~15、又は15~20個のコンパートメントを含む。いくつかの実施形態において、チップアレイは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の注入ポートを含む。いくつかの実施形態において、チップアレイは、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~11、1~12、1~13、1~14、1~15、1~16、1~17、1~18、1~19、1~20、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~11、2~12、2~13、2~14、2~15、2~16、2~17、2~18、2~19、2~20、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、3~11、3~12、3~13、3~14、3~15、3~16、3~17、3~18、3~19、3~20、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、5~11、5~12、5~13、5~14、5~15、5~16、5~17、5~18、5~19、5~20、10~15、又は15~20個の注入ポートを含む。
いくつかの実施形態において、チップアレイは、本明細書に記載されるように、固定化された(例えば、共有結合された)検出用分子を含む複数の物理的に分離されたスポット(又は領域)を含む。例えば、いくつかの実施形態において、チップアレイは、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、少なくとも40個、少なくとも45個、少なくとも50個、少なくとも55個、少なくとも60個、少なくとも65個、少なくとも70個、少なくとも75個、少なくとも80個、少なくとも85個、少なくとも90個、少なくとも95個、少なくとも100個、少なくとも150個、少なくとも200個、少なくとも250個、少なくとも300個、少なくとも400個、少なくとも450個、少なくとも500個、少なくとも550個、少なくとも600個、少なくとも700個、少なくとも800個、少なくとも900個、少なくとも1000個、少なくとも5000個、又は少なくとも10,000個の物理的に分離されたスポットを含む。いくつかの実施形態において、チップアレイは、2~10個、2~20個、2~30個、2~40個、2~50個、2~60個、2~70個、2~80個、2~90個、2~100個、10~20個、10~30個、10~40個、10~50個、10~60個、10~70個、10~80個、10~90個、10~100個、50~100個、50~150個、50~200個、50~250個、50~300個、50~350個、50~400個、50~450個、50~500個、50~550個、50~600個、50~650個、50~700個、50~750個、50~800個、50~850個、50~900個、50~950個、50~1000個、500~1000個、500~2000個、500~3000個、500~4000個、500~5000個、500~6000個、500~7000個、500~8000個、500~9000個、又は500~10,000個の物理的に分離されたスポットを含む。
B.多重化サンプルのバーコード付き分子の起源を決定する方法
いくつかの態様において、本開示は、多重化サンプル中のバーコード付き分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸(例えば、DNA、RNA、cDNAなど)代謝産物など)の起源を決定する方法に関する。バーコード付き分子の起源(又は複数のバーコード付き分子の起源)は、分子のバーコードの識別を通じて決定される。バーコード同一性は、配列決定(例えば、ポリペプチド及び/又はポリ核酸配列決定)、発光、ハイブリダイゼーション、結合キネティクス、固体基材上又は固体基材内の物理的位置、又はそれらの組み合わせによって検出され得る。
いくつかの実施形態において、多重化サンプルのバーコード付き分子(すなわち、バーコード付きポリペプチド又はバーコード付きポリ核酸)又は複数のバーコード付き分子は、分子の配列を決定するために配列決定され得る(例えば、並行して配列決定され得る)。そのような実施形態において、バーコード付き分子の起源は、多重化サンプルの分子の配列決定の前、後、又は同時に決定され得る。いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源は、分子の配列決定の前に決定される。いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源は、分子の配列決定後に決定される。いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源は、分子の配列決定と同時に決定される。いくつかの実施形態において、多重化サンプルのバーコード付き分子の配列は、それらの起源に従ってグループ化される(それらのバーコード同一性によって決定される)。
いくつかの態様において、本開示は、分子(例えば、ポリペプチド又はポリ核酸)を配列決定する方法、及び/又は分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、又は代謝産物)を検出/定量する方法に関する。分子を配列決定及び検出/定量する多くの方法は、当業者に知られている。さらに、分子を配列決定する以前に記載されていない方法が本明細書に記載されている。「配列決定方法論」を参照されたい。
(i)検出用分子
いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源(又は複数のバーコード付き分子の起源)を決定する方法は、検出用分子を使用して間接的に分子のバーコード同一性(又はバーコード付き分子のバーコード同一性)を検出することを含む。例えば、いくつかの実施形態において、バーコード同一性は、(i)バーコード付き分子(又は複数のバーコード付き分子)を複数の検出用分子と接触させ、複数の検出用分子のうちの1つ以上をバーコード付き分子のバーコードと相互作用させる(又は複数のバーコード付き分子の1つ以上のバーコードと相互作用させる)こと;及び(ii)バーコード分子と検出用分子との間の相互作用を検出することを含む方法で検出される。バーコード分子と検出用分子との間の相互作用は、発光、ハイブリダイゼーション、結合キネティクス、又は物理的位置によって識別できる。検出用分子は、バーコード付き分子を定量するためにも使用できる。
いくつかの実施形態において、複数の検出用分子の検出用分子のそれぞれは、化学的に同一である。いくつかの実施形態において、複数の検出用分子は、2つ以上の化学的に異なる検出用分子を含む。
例えば、いくつかの実施形態において、複数の検出用分子は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の化学的に異なる検出用分子を含む。
いくつかの実施形態において、複数の検出用分子は、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、少なくとも40個、少なくとも45個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、少なくとも200個、少なくとも300個、少なくとも400個、少なくとも500個、少なくとも600個、少なくとも700個、少なくとも800個、少なくとも900個、又は少なくとも1000個の化学的に異なる検出用分子を含む。
いくつかの実施形態において、複数の検出用分子は、2~3個、2~4個、2~5個、2~6個、2~7個、2~8個、2~9個、2~10個、2~11個、2~12個、2~13個、2~14個、2~15個、2~16個、2~17個、2~18個、2~19個、2~20個、2~25個、2~30個、2~35個、2~40個、2~45個、2~50個、2~60個、2~70個、2~80個、2~90個、2~100個、2~200個、2~300個、2~400個、2~500個、2~600個、2~700個、2~800個、2~900個、2~1000個、5~10個、5~15個、5~20個、5~25個、5~30個、5~35個、5~40個、5~45個、5~50個、5~60個、5~70個、5~80個、5~90個、5~100個、5~200個、5~300個、5~400個、5~500個、5~600個、5~700個、5~800個、5~900個、10~15個、10~20個、10~25個、10~30個、10~35個、10~40個、10~45個、10~50個、10~60個、10~70個、10~80個、10~90個、10~100個、10~200個、10~300個、10~400個、10~500個、10~600個、10~700個、10~800個、10~900個、10~1000個、20~30個、20~40個、20~50個、20~60個、20~70個、20~80個、20~90個、20~100個、20~200個、20~300個、20~400個、20~500個、20~600個、20~700個、20~800個、20~900個、20~1000個、50~60個、50~70個、50~80個、50~90個、50~100個、50~200個、50~300個、50~400個、50~500個、50~600個、50~700個、50~800個、50~900個、50~1000個、100~200個、100~300個、100~400個、100~500個、100~600個、100~700個、100~800個、100~900個、100~1000個、500~600個、500~700個、1500~800個、500~900個、又は500~1000個の化学的に異なる検出用分子を含む。
検出用分子は、ポリ核酸部分、ポリペプチド部分、小分子部分、又はそれらの組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、検出用分子は、ポリ核酸部分を含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、2つ以上のポリ核酸部分を含む。検出用分子が複数のポリ核酸部分を含む実施形態では、各ポリ核酸部分は同一であってもよいし、ポリ核酸部分のサブセットは同一であってもよいし、あるいは各ポリ核酸部分は化学的に異なっていてもよい。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、又は60ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70である。少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも450、又は少なくとも500ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分は、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、5~150、5~200、5~250、5~300、5~350、5~400、5~450、5~500、10~15、10~20、10~25、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、10~250、10~300、10~350、10~400、10~450、10~500、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、20~250、20~300、20~350、20~400、20~450、20~500、50~75、50~100、50~150、50~200、50~250、50~500、50~350、50~400、50~450、50~500、100~200、100~250、100~500、100~350、100~400、100~450、又は100~500ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸部分はアプタマーである。
いくつかの実施形態において、検出用分子は、ポリペプチド部分を含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、2つ以上のポリペプチド部分を含む。検出用分子が複数のポリペプチド部分を含む実施形態では、各ポリペプチド部分は同一であり得る。ポリペプチド部分のサブセットは同一であり得る。又は、各ポリペプチド部分は化学的に異なる場合がある。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20アミノ酸長である。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも450、又は少なくとも500アミノ酸長である。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は、5~10、5~15、5~20、5~25、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、5~150、5~200、5~250、5~300、5~350、5~400、5~450、5~500、10~15、10~20、10~25、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、10~250、10~300、10~350、10~400、10~450、10~500、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、20~250、20~300、20~350、20~400、20~450、20~500、50~75、50~100、50~150、50~200、50~250、50~500、50~350、50~400、50~450、50~500、100~200、100~250、100~500、100~350、100~400、100~450、又は100~500アミノ酸長である。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分はアプタマーである。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は抗体である。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分は抗原である。いくつかの実施形態において、ポリペプチド部分はストレプトアビジンである。
いくつかの実施形態において、検出用分子は、薬物部分又は(蛍光分子部分の)発光分子部分などの小分子部分を含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、2つ以上の小分子部分を含む。検出用分子が複数の小分子部分を含む実施形態では、各小分子部分は同一であってもよく、小分子部分のサブセットは同一であってもよく、又は、各小分子部分は化学的に異なっていてもよい。
本明細書に記載の方法に適した薬物及び発光分子の例は、当業者に知られている。本明細書で使用される場合、発光分子は、1つ以上の光子を吸収し、その後、1つ以上の時間間隔の後に1つ以上の光子を放出することができる分子である。
いくつかの実施形態において、発光分子は、第1及び第2の発色団を含み得る。いくつかの実施形態において、第1の発色団の励起状態は、第2の発色団へのエネルギー移動を介して緩和することができる。いくつかの実施形態において、エネルギー移動は、フォースター共鳴エネルギー移動(FRET)である。そのようなFRETペアは、混合物中の複数の発光標識の中から標識を区別することを容易にする特性を有する発光標識を提供するのに有用であり得る。さらに他の実施形態では、FRETペアは、第1の発光標識の第1の発色団及び第2の発光標識の第2の発色団を含む。特定の実施形態では、FRETペアは、第1のスペクトル範囲で励起エネルギーを吸収し、第2のスペクトル範囲で発光を放出することができる。
いくつかの実施形態において、発光分子は、フルオロフォア又は染料を指す。典型的には、発光分子は芳香族又はヘテロ芳香族化合物を含み、ピレン、アントラセン、ナフタレン、ナフチルアミン、アクリジン、スチルベン、インドール、ベンジンドール、オキサゾール、カルバゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、フェナントリジン、フェノキサジン、ポルフィリン、キノリン、エチジウム、ベンズアミド、シアニン、カルボシアニン、サリチル酸塩、アントラニル酸塩、クマリン、フルオレセイン、ローダミン、キサンテン、又は他の同様の化合物とすることができる。
いくつかの実施形態において、発光分子は、以下のうちの1つ以上から選択される色素を含む:5/6-カルボキシローダミン6G、5-カルボキシローダミン6G、6-カルボキシローダミン6G、6-TAMRA、Abberior(商標)STAR440SXP、Abberior(商標)STAR470SXP、Abberior(商標)STAR488、Abberior(商標)STAR512、Abberior(商標)STAR520SXP、Abberior(商標)STAR580、Abberior(商標)STAR600、Abberior(商標)STAR635、Abberior(商標)STAR635P、Abberior(商標)STAR RED、AlexaFluor(商標)350、AlexaFluor(商標)405、AlexaFluor(商標)430、AlexaFluor(商標)480、AlexaFluor(商標)488、AlexaFluor(商標)514、AlexaFluor(商標)532、AlexaFluor(商標)546、AlexaFluor(商標)555、AlexaFluor(商標)568、AlexaFluor(商標)594、AlexaFluor(商標)610-X、AlexaFluor(商標)633、AlexaFluor(商標)647、AlexaFluor(商標)660、AlexaFluor(商標)680、AlexaFluor(商標)700、AlexaFluor(商標)750、AlexaFluor(商標)790、AMCA、ATTO390、ATTO425、ATTO465、ATTO488、ATTO495、ATTO514、ATTO520、ATTO532、ATTO542、ATTO550、ATTO565、ATTO590、ATTO610、ATTO620、ATTO633、ATTO647、ATTO647N、ATTO655、ATTO665、ATTO680、ATTO700、ATTO725、ATTO740、ATTO Oxa12、ATTORho101、ATTORho11、ATTORho12、ATTORho13、ATTORho14、ATTORho3B、ATTORho6G、ATTOThio12、BD Horizon(商標)V450、BODIPY(商標)493/501、BODIPY(商標)530/550、BODIPY(商標)558/568、BODIPY(商標)564/570、BODIPY(商標)576/589、BODIPY(商標)581/591、BODIPY(商標)630/650、BODIPY(商標)650/665、BODIPY(商標)FL、BODIPY(商標)FL-X、BODIPY(商標)R6G、BODIPY(商標)TMR、BODIPY(商標)TR、CAL Fluor(商標)Gold540、CAL Fluor(商標)Green510、CAL Fluor(商標)Orange560、CAL Fluor(商標)Red590、CAL Fluor(商標)Red610、CAL Fluor(商標)Red615、CAL Fluor(商標)Red635、Cascade(商標)Blue、CF(商標)350、CF(商標)405M、CF(商標)405S、CF(商標)488A、CF(商標)514、CF(商標)532、CF(商標)543、CF(商標)546、CF(商標)555、CF(商標)568、CF(商標)594、CF(商標)620R、CF(商標)633、CF(商標)633-V1、CF(商標)640R、CF(商標)640R-V1、CF(商標)640R-V2、CF(商標)660C、CF(商標)660R、CF(商標)680、CF(商標)680R、CF(商標)680R-V1、CF(商標)750、CF(商標)770、CF(商標)790、Chromeo(商標)642、Chromis425N、Chromis500N、Chromis515N、Chromis530N、Chromis550A、Chromis550C、Chromis550Z、Chromis560N、Chromis570N、Chromis577N、Chromis600N、Chromis630N、Chromis645A、Chromis645C、Chromis645Z、Chromis678A、Chromis678C、Chromis678Z、Chromis770A、Chromis770C、Chromis800A、Chromis800C、Chromis830A、Chromis830C、Cy(商標)3、Cy(商標)3.5、Cy(商標)3B、Cy(商標)5、Cy(商標)5.5、Cy(商標)7、DyLight(商標)350、DyLight(商標)405、DyLight(商標)415-Col、DyLight(商標)425Q、DyLight(商標)485-LS、DyLight(商標)488、DyLight(商標)504Q、DyLight(商標)510-LS、DyLight(商標)515-LS、DyLight(商標)521-LS、DyLight(商標)530-R2、DyLight(商標)543Q、DyLight(商標)550、DyLight(商標)554-R0、DyLight(商標)554-R1、DyLight(商標)590-R2、DyLight(商標)594、DyLight(商標)610-B1、DyLight(商標)615-B2、DyLight(商標)633、DyLight(商標)633-B1、DyLight(商標)633-B2、DyLight(商標)650、DyLight(商標)655-B1、DyLight(商標)655-B2、DyLight(商標)655-B3、DyLight(商標)655-B4、DyLight(商標)662Q、DyLight(商標)675-B1、DyLight(商標)675-B2、DyLight(商標)675-B3、DyLight(商標)675-B4、DyLight(商標)679-C5、DyLight(商標)680、DyLight(商標)683Q、DyLight(商標)690-B1、DyLight(商標)690-B2、DyLight(商標)696Q、DyLight(商標)700-B1、DyLight(商標)700-B1、DyLight(商標)730-B1、DyLight(商標)730-B2、DyLight(商標)730-B3、DyLight(商標)730-B4、DyLight(商標)747、DyLight(商標)747-B1、DyLight(商標)747-B2、DyLight(商標)747-B3、DyLight(商標)747-B4、DyLight(商標)755、DyLight(商標)766Q、DyLight(商標)775-B2、DyLight(商標)775-B3、DyLight(商標)775-B4、DyLight(商標)780-B1、DyLight(商標)780-B2、DyLight(商標)780-B3、DyLight(商標)800、DyLight(商標)830-B2、Dyomics-350、Dyomics-350XL、Dyomics-360XL、Dyomics-370XL、Dyomics-375XL、Dyomics-380XL、Dyomics-390XL、Dyomics-405、Dyomics-415、Dyomics-430、Dyomics-431、Dyomics-478、Dyomics-480XL、Dyomics-481XL、Dyomics-485XL、Dyomics-490、Dyomics-495、Dyomics-505、Dyomics-510XL、Dyomics-511XL、Dyomics-520XL、Dyomics-521XL、Dyomics-530、Dyomics-547、Dyomics-547Pl、Dyomics-548、Dyomics-549、Dyomics-549P1、Dyomics-550、Dyomics-554、Dyomics-555、Dyomics-556、Dyomics-560、Dyomics-590、Dyomics-591、Dyomics-594、Dyomics-601XL、Dyomics-605、Dyomics-610、Dyomics-615、Dyomics-630、Dyomics-631、Dyomics-632、Dyomics-633、Dyomics-634、Dyomics-635、Dyomics-636、Dyomics-647、Dyomics-647P1、Dyomics-648、Dyomics-648P1、Dyomics-649、Dyomics-649P1、Dyomics-650、Dyomics-651、Dyomics-652、Dyomics-654、Dyomics-675、Dyomics-676、Dyomics-677、Dyomics-678、Dyomics-679P1、Dyomics-680、Dyomics-681、Dyomics-682、Dyomics-700、Dyomics-701、Dyomics-703、Dyomics-704、Dyomics-730、Dyomics-731、Dyomics-732、Dyomics-734、Dyomics-749、Dyomics-749P1、Dyomics-750、Dyomics-751、Dyomics-752、Dyomics-754、Dyomics-776、Dyomics-777、Dyomics-778、Dyomics-780、Dyomics-781、Dyomics-782、Dyomics-800、Dyomics-831、eFluor(商標)450、エオシン、FITC、フルオレセイン、HiLyte(商標)Fluor405、HiLyte(商標)Fluor488、HiLyte(商標)Fluor532、HiLyte(商標)Fluor555、HiLyte(商標)Fluor594、HiLyte(商標)Fluor647、HiLyte(商標)Fluor680、HiLyte(商標)Fluor750、IRDye(商標)680LT、IRDye(商標)750、IRDye(商標)800CW、JOE、LightCycler(商標)640R、LightCycler(商標)Red610、LightCycler(商標)Red640、LightCycler(商標)Red670、LightCycler(商標)Red705、リサミンローダミンB、ナフトフルオレセイン、Oregon Green(商標)488、Oregon Green(商標)514、Pacific Blue(商標)、Pacific Green(商標)、Pacific Orange(商標)、PET、PF350、PF405、PF415、PF488、PF505、PF532、PF546、PF555P、PF568、PF594、PF610、PF633P、PF647P、Quasar(商標)570、Quasar(商標)670、Quasar(商標)705、ローダミン123、ローダミン6G、ローダミンB、ローダミングリーン、ローダミングリーン-X、ローダミンレッド、ROX、Seta(商標)375、Seta(商標)470、Seta(商標)555、Seta(商標)632、Seta(商標)633、Seta(商標)650、Seta(商標)660、Seta(商標)670、Seta(商標)680、Seta(商標)700、Seta(商標)750、Seta(商標)780、Seta(商標)APC-780、Seta(商標)PerCP-680、Seta(商標)R-PE-670、Seta(商標)646、SeTau380、SeTau425、SeTau647、SeTau405、Square635、Square650、Square660、Square672、Square680、スルホローダミン101、TAMRA、TET、Texas Red(商標)、TMR、TRITC、Yakima Yellow(商標)、Zenon(商標)、Zy3、Zy5、Zy5.5、及びZy7。
いくつかの実施形態において、検出用分子は、基材に結合される(例えば、共有結合される)。基材は、表面(例えば、固体表面)、ビーズ(例えば、磁性ビーズ)、粒子(例えば、磁性粒子)、又はゲルであり得る。
(ii)発光
いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源(又は複数のバーコード付き分子の起源)を決定する方法は、発光によってその分子(又は複数のバーコード付き分子)のバーコード同一性を検出することを含む。バーコード同一性の検出は、直接的又は間接的であり得る(例えば、検出用分子の発光を検出することによる)。
いくつかの実施形態において、バーコード同一性は、発光寿命、発光強度、明るさ、吸収スペクトル、発光スペクトル、発光量子収率、又はそれらの2つ以上の組み合わせに基づいて識別される。いくつかの実施形態において、複数のバーコード同一性を、異なる発光寿命、発光強度、輝度、吸収スペクトル、発光スペクトル、発光量子収率、又はそれらの2つ以上の組み合わせに基づいて互いから区別することができる。
いくつかの実施形態において、発光は、発光分子を一連の別個の光パルスに曝露し、分子から放出される各光子のタイミング又は他の特性を評価することによって検出される。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命は、分子から連続的に放出される複数の光子から決定され、その発光寿命を、分子を識別するために使用することができる。いくつかの実施形態において、分子の発光強度は、分子から連続的に放出される複数の光子から決定され、その発光強度を、分子を識別するために使用することができる。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命及び発光強度は、分子から連続的に放出される複数の光子から決定され、その発光寿命及び発光強度を使用して、分子を同定することができる。
特定の実施形態では、発光分子は、1つの光子を吸収し、ある時間間隔の後に1つの光子を放出する。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命は、その時間間隔を測定することによって決定又は推定することができる。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命は、複数のパルスイベント及び放出イベントについて複数の時間間隔を測定することにより決定又は推定することができる。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命は、上記時間間隔を測定することにより、複数の種類の分子の発光寿命の間で区別することができる。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命は、複数のパルスイベント及び放出イベントについて複数の時間間隔を測定することによって、複数の種類の分子の発光寿命の間で区別することができる。特定の実施形態では、分子は、標識の発光寿命を決定又は推定することによって、複数の種類の標識の間で識別又は区別される。特定の実施形態では、分子は、複数の種類の分子の複数の発光寿命の間で分子の発光寿命を区別することによって、複数の種類の分子の間で識別又は区別される。
発光分子の発光寿命の決定は、任意の適切な方法を使用して行うことができる(例えば、適切な技術を使用して上記寿命を測定することによって、又は発光の時間依存特性を決定することによって)。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命を決定することは、別の標識に対する寿命を決定することを含む。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命を決定することは、参照に対する寿命を決定することを含む。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命を決定することは、寿命(例えば、蛍光寿命)を測定することを含む。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命を決定することは、寿命を示す1つ以上の時間的特性を決定することを含む。いくつかの実施形態において、分子の発光寿命は、励起パルスに対して1つ以上のタイムゲートウィンドウにわたって発生する複数の放出イベント(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、又はそれ以上の放出イベント)の分布に基づいて決定することができる。例えば、分子の発光寿命は、励起パルスに関して測定された光子到達時間の分布に基づいて、異なる発光寿命を有する複数の分子と区別することができる。
発光分子の発光寿命は、標識が励起状態に達した後に放出される光子のタイミングを示し、標識は、光子のタイミングを示す情報によって区別できることを理解されたい。いくつかの実施形態は、分子によって放出される光子に関連する時間を測定することによって、標識の発光寿命に基づいて分子を複数の分子から区別することを含み得る。時間の分布は、上記分布から決定され得る発光寿命の指標を提供し得る。いくつかの実施形態において、分子は、時間の分布を既知の分子に対応する参照分布と比較することなどによって、時間の分布に基づいて複数の分子から区別可能である。いくつかの実施形態において、発光寿命の値は、時間の分布から決定される。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、発光強度は、パルス励起エネルギーの送達によって励起されている発光分子によって放出される単位時間あたりの放出される光子の数を指す。いくつかの実施形態において、発光強度は、パルス励起エネルギーの送達によって励起されている分子によって放出され、特定のセンサ又はセンサのセットによって検出される、単位時間あたりの検出された放出光子の数を指す。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、明るさは、発光分子あたりの平均発光強度を報告するパラメータを指す。したがって、いくつかの実施形態において、「発光強度」は、大抵の場合、1つ以上の分子を含む組成物の明るさを指すために使用され得る。いくつかの実施形態において、分子の明るさは、その量子収率と消散係数の積に等しい。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、発光量子収率は、放出イベントにつながる所与の波長又は所与のスペクトル範囲内での励起イベントの割合を指し、典型的には1未満である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の発光標識の発光量子収率は、0~約0.001、約0.001~約0.01、約0.01~約0.1、約0.1~約0.5、約0.5~0.9、又は約0.9~1である。いくつかの実施形態において、分子は、発光量子収率を決定又は推定することによって識別される。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、励起エネルギーは、光源からの光のパルスである。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは可視スペクトル内にある。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは紫外線スペクトル内にある。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは赤外スペクトル内にある。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは、検出する複数の光子を放出する発光標識の吸収極大又はその付近にある。特定の実施形態では、励起エネルギーは、約500nm~約700nm(例えば、約500nm~約600nm、約600nm~約700nm、約500nm~約550nm、約550nm~約600nm、約600nm~約650nm、又は約650nm~約700nm)である。特定の実施形態では、励起エネルギーは、単色であるか、又はスペクトル範囲に限定され得る。いくつかの実施形態において、スペクトル範囲は、約0.1nm~約1nm、約1nm~約2nm、又は約2nm~約5nmの範囲を有する。いくつかの実施形態において、スペクトル範囲は、約5nm~約10nm、約10nm~約50nm、又は約50nm~約100nmの範囲を有する。
(iii)物理的分離
いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源(又は複数のバーコード付き分子の起源)を決定する方法は、物理的分離によって分子(又は複数のバーコード付き分子)のバーコード同一性を検出することを含む。物理的分離によるバーコード同一性の検出は、基材(例えば、マイクロアレイチップ)上のバーコード付き分子の位置を決定することを含み得る。
例えば、基材は、基材上の別個の位置に組織化された複数の検出用分子(本明細書に記載されている)を含み得る。そのような場合、基材上の検出用分子にハイブリダイズする、結合する、又は結合されるバーコードを含むバーコード付き分子は、検出用分子の位置に配置されることができる。したがって、いくつかの実施形態において、バーコード付き分子の起源(又は複数のバーコード付き分子の起源)を決定する方法は、ポリペプチド(又は複数のポリペプチド)を複数の検出用分子を含む基材と接触させることを含む。
上記のように、いくつかの実施形態において、分子(又は複数の分子)は、分子(又は複数の分子が追加の分子(又は追加の複数の分子)から物理的に分離されたままであるように固体基材上又は固体基材内に分子(又は複数の分子)を堆積させることによってバーコード付けされる。そのような実施形態では、バーコード付き分子の起源(又は複数のバーコード分子の起源)を決定する方法は、固体基材上のバーコード付き分子(又は複数のバーコード付き分子)の位置を検出することを含む。
C.例示的な実施形態
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、DNA配列決定によって識別されるポリ核酸部分を含む。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリ核酸部分を含み、これは、ポリ核酸部分を含む検出用分子を使用するハイブリダイゼーションを介して識別される。いくつかの実施形態において、検出用分子は、発光分子部分をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、基材上に固定化されている(例えば、共有結合されている)。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチド部分(例えば、DNA結合タンパク質、アプタマーなど)を含む検出用分子を使用するハイブリダイゼーションを介して識別されるポリ核酸部分を含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、発光分子部分をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、基材上に固定化されている(例えば、共有結合されている)。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチド配列決定によって識別されるポリペプチド部分(例えば、短いポリペプチドタグ)を含む。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチド部分(例えば、DNA結合タンパク質、又はその部分)を含み、これは、ポリ核酸部分(例えば、DNA結合タンパク質によって結合されるポリ核酸配列、又はその一部)を含む検出用分子を使用して識別される。いくつかの実施形態において、検出用分子は、発光分子部分をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、基材上に固定化されている(例えば、共有結合されている)。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチド部分を含み、これは、ポリ核酸部分(例えば、アプタマー)を含む検出用分子を使用して識別される。いくつかの実施形態において、検出用分子は、発光分子部分をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、基材上に固定化されている(例えば、共有結合されている)。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、それが翻訳された後にポリペプチドに対してなされるアミノ酸修飾を含む。
いくつかの実施形態において、バーコード分子は、ポリペプチド部分(例えば、抗体、抗原、アプタマーなど)を含み、これは、ポリペプチド部分(例えば、抗原、抗体、又は基質など)を含む検出用分子を使用して識別される。いくつかの実施形態において、検出用分子は、発光分子部分をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出用分子は、基材上に固定化されている(例えば、共有結合されている)。
いくつかの実施形態において、バーコード成分は、ポリペプチド配列決定によって検出され得る別個の切断プロファイルを有するエンドプロテアーゼを含む。
III.高濃度化サンプルの調製方法
いくつかの実施形態において、サンプルは、バーコード付けの前に、同時に、後に、又はバーコード付けなしで高濃度化される。したがって、いくつかの態様において、本開示は、高濃度化サンプルを調製する方法に関する。本明細書で使用される場合、「高濃度化」という用語は、1つ以上の参照分子(例えば、複雑なサンプル中の目的としない分子)の存在量と比較して、目的の1つ以上の分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)の存在量を増加させるプロセスを指す。本明細書で使用される「目的の分子」という用語は、高濃度化しようとする分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を指す。
例えば、目的のポリペプチドは、特定のアミノ酸配列を含み得る。あるいは、又はさらに、目的のポリペプチドは、特定のポリペプチド修飾(例えば、翻訳後修飾)を含み得る。これらの方法は、多くの異なるポリペプチドで構成されている複雑なサンプルであって、そのうちの一部のみが目的となり得るサンプルのプロテオミクス分析を容易にする。
いくつかの実施形態において、目的のポリ核酸は、特定のヌクレオチド配列を含み得る。あるいは、又はさらに、目的のポリ核酸は、特定のヌクレオチド改変(例えば、非天然ヌクレオチド)を含み得る。これらの方法は、多くの異なるポリ核酸で構成されている複雑なサンプルであって、そのうちの一部のみが目的となり得るサンプルのゲノム解析を容易にする。
いくつかの実施形態において、高濃度化のための方法は、複数の高濃度化用分子を使用して、複数の分子から分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)のサブセットを選択することにより、前記分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、複数の分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を複数の高濃度化用分子と接触させることで、複数の分子中の前記分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。
いくつかの実施形態において、高濃度化のための方法は、(a)複数の分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を複数の高濃度化用分子と接触させることであって、ここで、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、複数の分子中の分子のサブセットに結合することにより、分子の結合サブセット及び分子の非結合サブセットを生成すること;及び(b)分子の結合サブセットを単離して、複数の分子中の分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。
いくつかの実施形態において、高濃度化のための方法は、(a)複数の分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)を複数の高濃度化用分子と接触させることであって、ここで、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、複数の分子中の分子のサブセットに結合することにより、分子の結合サブセット及び分子の非結合サブセットを生成すること;及び(b)分子の非結合サブセットを単離して、複数の分子中の分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。
これまでの段落で説明した実施形態では、分子への高濃度化用分子の結合は、高濃度化用分子への分子の結合と同等であることが理解される。したがって、上記の実施形態におけるステップ(a)は、以下の記載と同等とすることができる:(a)複数の分子を複数の高濃度化用分子と接触させることであって、ここで、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、複数の分子中の分子のサブセットによって結合されることにより、分子の結合サブセット及び分子の非結合サブセットを生成すること。
上記の実施形態のステップ(a)及び(b)は、追加の複数の高濃度化用分子を使用して1回又は複数回繰り返されることで、さらに高濃度化されたサンプルを生成し得ることも理解される。例えば、いくつかの実施形態において、この方法は、(a)複数の分子を第1の複数の高濃度化用分子と接触させることであって、第1の複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、複数の分子中の分子のサブセットに結合することにより、分子の第1の結合サブセット及び分子の第1の非結合サブセットを生成すること;(b)(a)の分子の第1の結合サブセット又は分子の第1の非結合サブセットを単離すること;及び(c)1種類以上の追加の複数の高濃度化用分子を用いてステップ(a)及び(b)を繰り返すことで、複数の分子中の分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ(a)及び(b)は、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、又は任意の数の追加の複数の高濃度化用分子を使用して繰り返される。
例えば、いくつかの実施形態において、この方法は、(a)複数の分子を第1の複数の高濃度化用分子と接触させることであって、第1の複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、複数の分子中の分子のサブセットに結合することにより、分子の第1の結合サブセット及び分子の第1の非結合サブセットを生成すること;(b)(a)の分子の第1の結合サブセット又は分子の第1の非結合サブセットを単離すること;(c)(b)の単離された分子を第2の複数の高濃度化用分子と接触させることであって、第2の複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットが(b)で単離された分子のサブセットに結合することによって、分子の第2の結合サブセット及び分子の第2の非結合サブセットを生成すること;(d)(c)の分子の第2の結合サブセット又は分子の第2の非結合サブセットを単離することで、複数の分子中の分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。
これに代えて、又はこれに加えて、高濃度化の方法は、クロマトグラフィー(例えば、サイズ排除、イオン交換など)、等電点集束、膜濾過、モレキュラーシーブ濾過、濃縮、沈殿(例えば、クリオプレシピテーション)、乾燥、透析、又はそれらの組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、この方法は、複雑なサンプルを本明細書に記載のキット又はデバイスと接触させることを含む。「サンプル調製用キット」及び「サンプル調製及びサンプル配列決定用デバイス」を参照されたい。
いくつかの実施形態において、高濃度化サンプル中の分子は化学的に同一である(例えば、同じアミノ酸配列又は同じヌクレオチド配列を含む)。いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、少なくとも2つの化学的に固有の分子(例えば、異なるアミノ酸配列又は異なるヌクレオチド配列を有するもの)を含む。例えば、いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、又は少なくとも100の化学的に固有の分子を含む。いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、1~2、1~5、1~10、1~15、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~5、2~10、2~15、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、5~10、5~15、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、10~15、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、15~20、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、50~60、50~70、50~80、50~90、又は50~100の化学的に固有の分子を含む。
いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、ショートリードシーケンシングアプリケーション、ロングリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションに供することができるポリ核酸を含む。いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有するポリ核酸を含む。いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、少なくとも700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、又は3000ヌクレオチドを含む長さのポリ核酸を含む。いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチドを含む長さのポリ核酸を含む。
いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%の配列同一性を共有するポリペプチド及び/又はポリ核酸を含む。いくつかの実施形態において、高濃度化サンプルは、1つ以上のポリペプチド修飾(例えば、翻訳後修飾)を共有するポリペプチドを含む。翻訳後修飾の例は、当業者に知られており、限定するものではないが、アセチル化、アデニリル化、ADP-リボシル化、アルキル化(例えば、メチル化)、アミド化、アルギニル化、ビオチン化、ブチリル化、カルバミル化、カルボニル化、カルボキシル化、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、ホルミル化、グリコシル化(例えば、N-結合型グリコシル化、O-結合型グリコシル化)、グリピアチオン(glipyatyon)、糖化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ISG化、イソプレニル化、リポイル化、マロニル化、ミリストイル化、ネジル化、ニトロ化、酸化、パルミトイル化 ペグ化、リン酸化、ホスホパンテテイニル化、ポリグリシル化、ポリグルタミル化、プレニル化、プロピオン化、プピル化、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、S-スルフェニル化、S-スルフィニル化、S-スルホニル化、スクシニル化、硫酸化、SUMO化、及びユビキチン化が含まれる。
A.高濃度化用分子
本明細書で使用される場合、「高濃度化用分子」という用語は、1つ以上の標的分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)への(又はそれによる)優先的な結合を示す分子を指す。高濃度化用分子は、(例えば、標的ポリペプチドのアミノ酸配列との直接的な相互作用を介して)直接、標的分子に結合する(又は結合される)ことができる。あるいは、又はさらに、高濃度化用分子は、標的分子の修飾との相互作用を介して(例えば、標的ポリペプチドの翻訳後修飾との相互作用を介して)、標的分子に結合する(又は結合される)ことができる。標的分子への(又はそれによる)高濃度化用分子の結合は、静電相互作用、疎水性相互作用、相補的形状、又はそれらの組み合わせによって媒介され得る。
いくつかの実施形態において、標的分子は、目的の分子である。他の実施形態において、標的分子は、目的の分子ではない。
1つ以上の標的分子(又は標的分子変異体)に優先的に結合する例示的な高濃度化用分子には、免疫グロブリン、アンチカリン、リポカリン、DARPin、アプタマー、酵素、レクチン、及びペプチド相互作用ドメインが含まれる。
本明細書で使用される場合、「免疫グロブリン」という用語は、免疫グロブリンフォールドを有することを特徴とし、抗体として機能し、1つ以上の基質(例えば、標的分子)に結合するポリペプチドを指す。したがって、「免疫グロブリン」という用語は、従来の免疫グロブリン(すなわち、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgM)、単鎖可変フラグメント(scFv)、抗原結合フラグメント(Fab)、アフィボディ、及び、ナノボディ、VHH、VNARなどの単一ドメイン抗体(sdAb)を包含する。
本明細書で使用される「アプタマー」という用語は、1つ以上の標的分子(例えば、標的分子)に優先的に結合するポリ核酸(例えば、DNA又はRNA)又はポリペプチドを指す。自然界に見られる例もあるが、アプタマーは通常、インビトロ選択の繰り返しによって構築される。
本明細書で使用される場合、「酵素」という用語は、1つ以上の基質(例えば、標的分子)に結合すると化学反応を加速する高分子生物学的触媒を指す。通常、酵素は化学反応の完了後にその基質を放出する。したがって、高濃度化用分子が酵素を含むいくつかの実施形態において、酵素は、酵素が基質を維持したままである可能性を高めるように、触媒的に不活性化される。触媒的不活性化は、突然変異誘発及び/又は1つ以上の酵素補因子(すなわち、触媒としての酵素の活性に必要な非タンパク質化合物又は金属イオン)の枯渇を介して行うことができる。
本明細書で使用される「ペプチド相互作用ドメイン」という用語は、1つ以上のポリペプチド(例えば、標的ポリペプチド)と相互作用するポリペプチド(又はポリペプチドの一部)を指す。例えば、ペプチド相互作用ドメインは、足場タンパク質、多タンパク質複合体のポリペプチド、又はその一部であり得る。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、免疫グロブリン、アプタマー、酵素、及び/又はペプチド相互作用ドメインを含む。
1つ以上の標的分子によって優先的に結合される例示的な高濃度化用分子には、オリゴヌクレオチド(例えば、二本鎖DNA、一本鎖DNA、二本鎖RNA、一本鎖RNAなど)、オリゴ糖(又は多糖)、脂質、糖タンパク質、受容体リガンド、受容体アゴニスト、受容体アンタゴニスト、酵素基質、及び酵素補因子が含まれる。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、オリゴヌクレオチド(例えば、二本鎖DNA、一本鎖DNA、二本鎖RNA、一本鎖RNAなど)、オリゴ糖、脂質、受容体リガンド、受容体アゴニスト、受容体アンタゴニスト、酵素基質、及び/又は酵素補因子を含む。
優先的結合は、本明細書では、高濃度化用分子の以下の特徴を強調するために使用される:(i)高濃度化用分子は、高い特異性を示す必要はない(すなわち、単一の標的分子に十分なレベルで結合すれば(又は結合されれば)よい);(ii)高濃度化用分子は、ある程度のオフターゲット結合を示し得る(すなわち、検出可能なレベルでオフターゲット分子に結合し(又は結合され)てもよい);そして(iii)高濃度化用分子は、100%の効率で標的分子に結合する必要はない(すなわち、過剰な高濃度化用分子が存在する場合でも、複雑なサンプル中のすべての標的ポリペプチドが必ずしも結合される必要はない)。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、単一の標的分子に優先的に結合する(又は優先的に結合される)。しかしながら、他の実施形態において、高濃度化用分子は、2つ以上の標的分子に優先的に結合する(又は優先的に結合される)。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、又は少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも600、少なくとも700、少なくとも800、少なくとも900、少なくとも1000、少なくとも2000、少なくとも3000、少なくとも4000、少なくとも5000、又は少なくとも10,000の標的分子への優先的な結合を示す(又は優先的に結合される)。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15の標的分子への優先的結合を示す(又は優先的に結合される)。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、1~2、1~5、1~10、1~15、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~5、2~10、2~15、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、5~10、5~15、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、10~15、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、15~20、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、50~60、50~70、50~80、50~90、又は50~100、100~200、100~300、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、100~5000、100~10,000、500~600、500~700、500~800、500~900、500~1000、500~5000、500~10,000、1000~5000、又は1000~10,000の標的分子への優先的結合を示す(又は優先的に結合される)。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%の配列相同性を共有する複数の関連する標的分子(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、又はそれ以上の関連する分子)への優先的結合を示す(又は優先的に結合される)。
いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、アセチル化、アデニリル化、ADP-リボシル化、アルキル化(例えば、メチル化)、アミド化、アルギニル化、ビオチン化、ブチリル化、カルバミル化、カルボニル化、カルボキシル化、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、ホルミル化、グリコシル化(例えば、N-結合型グリコシル化、O-結合型グリコシル化)、グリピアチオン(glipyatyon)、糖化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ISG化、イソプレニル化、リポイル化、マロニル化、ミリストイル化、ネジル化、ニトロ化、酸化、パルミトイル化 ペグ化、リン酸化、ホスホパンテテイニル化、ポリグリシル化、ポリグルタミル化、プレニル化、プロピオン化、プピル化、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、S-スルフェニル化、S-スルフィニル化、S-スルホニル化、スクシニル化、硫酸化、SUMO化、及びユビキチン化などの翻訳後修飾への優先的結合を示す(又は優先的に結合される)。
高濃度化用分子は、基材(例えば、「サンプル調製及びサンプル配列決定用デバイス」に記載されているような捕捉プローブ)上に固定化され得る(例えば、共有結合され得る)。基材は、表面(例えば、固体表面)、ビーズ(例えば、磁性ビーズ)、粒子(例えば、磁性粒子)、又はゲルであり得る。
(i)複数の高濃度化用分子
典型的には、本明細書に記載の高濃度化方法は、複数の高濃度化用分子を利用する。複数の高濃度化用分子は、化学的に同一であり得る(すなわち、複数が1つの高濃度化用分子「タイプ」を有する)。あるいは、複数の高濃度化用分子は、異なる高濃度化用分子の組み合わせを含み得る(すなわち、2つ以上の高濃度化用分子の「タイプ」を有する)。
いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子は、単一の高濃度化用分子タイプを含む。他の実施形態において、複数の高濃度化用分子は、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、又は15以上の高濃度化用分子タイプの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、又は少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500の高濃度化用分子タイプを含む。
いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15の高濃度化用分子タイプの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子は、1~2、1~5、1~10、1~15、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~5、2~10、2~15、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、5~10、5~15、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、10~15、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、15~20、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、50~60、50~70、50~80、50~90、又は50~100、100~200、100~300、100~400、又は100~500の高濃度化用分子タイプの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子のそれぞれは、単一の標的分子に優先的に結合する(又は優先的に結合される)。他の実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の1つ以上(例えば、サブセット)は、2つ以上の標的分子への優先的結合を示す(又は優先的に結合される)。さらに他の実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子のそれぞれは、2つ以上の標的分子への優先的な結合を示す(又は優先的に結合される)。
いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の1つ以上(例えば、サブセット)は、翻訳後ポリペプチド修飾に結合する。他の実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子のそれぞれは、2つ以上の翻訳後ポリペプチド修飾への優先的結合を示す。
いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子のそれぞれは、基材上(例えば、「サンプル調製及びサンプル配列決定用デバイス」に記載されるような捕捉プローブ)、例えば、表面(例えば、固体表面)、ビーズ(例えば、磁性ビーズ)、粒子(例えば、磁性粒子、又はゲル)に固定化(例えば、共有結合)される。いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子の1つ以上(例えば、サブセット)は基材上に固定化(例えば、共有結合)される。したがって、いくつかの実施形態において、複数のポリペプチドと複数の高濃度化用分子との接触は、複数の分子を含むサンプルが基材と接触するときに生じる。
例えば、いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、ゲル上に固定化され(例えば、共有結合又は架橋され)、サンプルは、ゲルを通して引っ張られる。いくつかの実施形態において、高濃度化用分子は、ビーズ(例えば、磁気ビーズ)に固定化され(例えば、共有結合され)、その後、引き下げられる。
(ii)複数の高濃度化用分子の複数性
上記のように、いくつかの実施形態において、この方法は、(a)複数の分子を第1の複数の高濃度化用分子と接触させることであって、第1の複数の高濃度化用分子中の高濃度化用分子の少なくともサブセットは、複数の分子中の分子のサブセットに結合することにより、分子の第1の結合サブセット及び分子の第1の非結合サブセットを生成すること;(b)(a)の分子の第1の結合サブセット又は分子の第1の非結合サブセットを単離すること;及び(c)1種類以上の追加の複数の高濃度化用分子を用いてステップ(a)及び(b)を繰り返すことで、複数の分子中の分子のサブセットを含む高濃度化サンプルを生成することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ(a)及び(b)は、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、又は任意の数の追加の複数の高濃度化用分子を使用して繰り返される。
いくつかの実施形態において、高濃度化の方法で利用される複数の高濃度化用分子のそれぞれは固有のものである(すなわち、それぞれが異なる複数の高濃度化用分子を含む)。他の実施形態において、前記複数のうちの2つ以上は同一である。いくつかの実施形態において、複数の高濃度化用分子の少なくとも1つは、翻訳後ポリペプチド修飾を標的とし、複数の高濃度化用分子の少なくとも1つは、翻訳後修飾を標的としない。
例えば、第1の高濃度化ステップ(第1の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定の翻訳後ポリペプチド修飾を高濃度化することができ、第2の高濃度化ステップ(第2の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定のポリペプチド(及びそのポリペプチドの変異体)を高濃度化することができる。あるいは、第1の高濃度化ステップ(第1の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定のポリペプチド(及びそのポリペプチドの変異体)を高濃度化することができ、第2の高濃度化ステップ(第2の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定の翻訳後修飾を高濃度化することができる。
いくつかの実施形態において、第1の高濃度化ステップ(第1の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定の核酸改変を高濃度化することができ、第2の高濃度化ステップ(第2の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定のポリ核酸(及びそのポリ核酸の変異体)を高濃度化することができる。あるいは、第1の高濃度化ステップ(第1の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定のポリ核酸(及びそのポリ核酸の変異体)を高濃度化することができ、第2の高濃度化ステップ(第2の複数の高濃度化用分子を利用する)は、特定の核酸改変を高濃度化することができる。
B.分子改変
複雑なサンプルの分子の1つ以上は、上記の高濃度化の前に、同時に、及び/又は後にインビトロで改変することができる。例えば、いくつかの実施形態において、複雑なサンプルを、高濃度化の実施の前に、同時に、及び/又は後に、改変剤と接触させる。とりわけ、改変剤は、断片化、変性、翻訳後修飾の付加、及び/又は1つ以上の官能基のブロッキングを媒介し得る。
いくつかの実施形態において、複雑なサンプルの1つ以上の分子は、断片化によって改変される。例えば、いくつかの実施形態において、断片化は、酵素的消化を含む。いくつかの実施形態において、消化は、消化条件下でポリペプチドをエンドペプチダーゼ(例えば、トリプシン)と接触させることによって行われる。いくつかの実施形態において、断片化は、化学的消化を含む。化学的及び酵素的消化に適した試薬の例は当技術分野で知られており、限定するものではないが、トリプシン、ケモトリプシン、Lys-C、Arg-C、Asp-N、Lys-N、BNPS-スカトール、CNBr、カスパーゼ、ギ酸、グルタミルエンドペプチダーゼ、ヒドロキシルアミン、ヨードソ安息香酸、好中球エラスターゼ、ペプシン、プロリンエンドペプチダーゼ、プロテイナーゼK、ブドウ球菌ペプチダーゼI、サーモリシン、及びトロンビンが含まれる。
いくつかの実施形態において、複雑なサンプルの1つ以上の分子は、(例えば、熱及び/又は化学的手段による)変性によって改変される。
いくつかの実施形態において、複雑なサンプルの1つ以上のポリペプチドは、インビトロでの翻訳後修飾によって、例えば、アセチル化、アデニリル化、ADP-リボシル化、アルキル化(例えば、メチル化)、アミド化、アルギニル化、ビオチン化、ブチリル化、カルバミル化、カルボニル化、カルボキシル化、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、ホルミル化、グリコシル化(例えば、N-結合型グリコシル化、O-結合型グリコシル化)、グリピアチオン(glipyatyon)、糖化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ISG化、イソプレニル化、リポイル化、マロニル化、ミリストイル化、ネジル化、ニトロ化、酸化、パルミトイル化 ペグ化、リン酸化、ホスホパンテテイニル化、ポリグリシル化、ポリグルタミル化、プレニル化、プロピオン化、プピル化、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、S-スルフェニル化、S-スルフィニル化、S-スルホニル化、スクシニル化、硫酸化、SUMO化、又はユビキチン化によって改変される。
いくつかの実施形態において、複雑なサンプルの1つ以上の分子は、1つ以上の官能基(例えば、遊離カルボン酸基及び/又はチオール基)のブロッキングによって改変される。
いくつかの実施形態において、遊離カルボン酸基をブロックすることは、これらの基の化学的修飾を指し、これは、修飾されていないカルボン酸塩と比較して化学反応性を変化させる。適切なカルボキシラートブロッキング法は当技術分野で知られており、官能化されるポリペプチドのカルボキシ末端カルボキシラート基と化学的に異なるように側鎖カルボキシラート基を修飾する必要がある。いくつかの実施形態において、遊離カルボン酸基のブロッキングは、ポリペプチドの遊離カルボン酸基のエステル化又はアミド化を含む。いくつかの実施形態において、遊離カルボン酸基のブロッキングは、例えば、ポリペプチドをメタノール性HClと反応させることによる、ポリペプチドの遊離カルボン酸基のメチルエステル化を含む。遊離カルボキシラート基をブロックするのに有用な試薬及び技術の追加の例には、限定するものではないが、4-スルホ-2,3,5,6-テトラフルオロフェノール(STP)及び/又はカルボジイミド、例えばN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N´-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)、ウロニウム試薬、ジアゾメタン、フィッシャーエステル化のためのアルコール及び酸、NHSエステルを形成するためのN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)の使用(潜在的にその後のエステル又はアミン形成の中間体として)、又はカルボニルジイミダゾール(CDI)との反応又は混合無水物の形成、又は潜在的にエステル又はアミドの形成を介して、カルボン酸を修飾又はブロックする任意の他の方法が含まれる。
いくつかの実施形態において、遊離チオール基をブロックすることは、これらの基の化学修飾を指し、これは、修飾されていないチオールと比較して化学反応性を変化させる。いくつかの実施形態において、遊離チオール基をブロックすることは、ポリペプチドの遊離チオール基を還元及びアルキル化することを含む。いくつかの実施形態において、還元及びアルキル化は、ポリペプチドをジチオトレイトール(DTT)と、ヨードアセトアミド及びヨード酢酸の一方又は両方と接触させることによって行われる。使用できる追加及び代替のシステイン還元試薬の例はよく知られており、限定するものではないが、2-メルカプトエタノール、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、トリブチルホスフィン、ジチオブチルアミン(DTBA)、又はチオール基を還元できる任意の試薬が含まれる。使用できる追加の及び代替のシステインブロッキング(例えば、システインアルキル化)試薬の例はよく知られており、限定するものではないが、アクリルアミド、4-ビニルピリジン、N-エチルマレミド(NEM)、N-ε-マレイミドカプロン酸(EMCA)、又はジスルフィド結合の形成を防ぐためにシステインを修飾する任意の試薬が含まれる。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドのN末端アミノ酸又はC末端アミノ酸は修飾されている。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドのカルボキシ末端は、(i)ポリペプチドの遊離カルボキシラート基をブロックすること;(ii)前記ポリペプチドを変性させること(例えば、熱及び/又は化学的手段により);(iii)前記ポリペプチドの遊離チオール基をブロックすること;(iv)ポリペプチドを消化して、遊離C末端カルボキシラート基を含む少なくとも1つのポリペプチドフラグメントを生成すること;及び(v)官能性部分を前記遊離C末端カルボキシラート基に(例えば、化学的に)コンジュゲートさせることを含む方法で修飾される。いくつかの実施形態において、この方法は、(i)の後及び(ii)の前に、ポリペプチドを含むサンプルを透析することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドのカルボキシ末端は、(i)ポリペプチドを変性させること(例えば、熱及び/又は化学的手段により);(ii)ポリペプチドの遊離チオール基をブロックすること;(iii)前記ポリペプチドを消化することで、遊離C末端カルボキシラート基を含む少なくとも1つのポリペプチドフラグメントを生成すること;(iv)遊離C末端カルボキシラート基をブロックすることで、ブロッキングされたC末端カルボキシラート基を含む少なくとも1つのポリペプチドフラグメントを生成すること;及び(v)ブロッキングされたC末端カルボキシラート基に官能性部分を(例えば、酵素的に)コンジュゲートさせることを含む方法において修飾される。いくつかの実施形態において、この方法は、(iv)の後かつ(v)の前に、前記ポリペプチドを含むサンプルを透析することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、複雑なサンプルを、ポリペプチド断片化、ポリペプチド変性、翻訳後修飾の追加、及び/又は1つ以上の官能基のブロッキングを媒介するために、高濃度化前に改変剤と接触させる。これに代えて、又はこれに加えて、いくつかの実施形態において、改変剤を含む複雑なサンプルは、高濃度化と同時にポリペプチド断片化、ポリペプチド変性、翻訳後修飾の追加、及び/又は1つ以上の官能基のブロッキングを媒介する。これに代えて、又はこれに加えて、いくつかの実施形態において、改変剤を伴う複雑なサンプル(又はそれから誘導された、目的の1つ以上のポリペプチドを含むサンプル)は、高濃度化後、ポリペプチド断片化、ポリペプチド変性、翻訳後修飾の追加、及び/又は1つ以上の官能基のブロッキングを媒介する。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸の5’末端又は3’末端は改変されている。いくつかの実施形態において、ポリ核酸の内部ヌクレオチドは、(例えば、メチル化によって、又はDNA損傷法を使用することによって)改変される。
IV.配列決定及び検出/定量方法論
いくつかの実施形態において、多重化サンプルの分子(すなわち、ポリペプチド及び/又はポリ核酸)が配列決定される。したがって、いくつかの態様において、本開示は、配列決定及び同定の方法に関する。配列決定する様々な方法が当業者に知られている。例えば、ポリペプチド配列決定方法は、質量分析(例えば、ペプチドマスフィンガープリンティング及びタンデム質量分析)及びエドマン分解を含む。配列決定する追加の、これまでに記載されていない方法が本明細書に記載されている。
いくつかの実施形態において、分子(例えば、ポリペプチド、ポリ核酸、代謝産物など)が検出され、任意選択で定量される)。分子を検出及び/又は定量する様々な方法が、当業者に知られている。
A.ポリペプチド配列決定及び検出/定量方法論
本明細書で使用される場合、ポリペプチドに関する「シーケンシング」、「配列決定」、「配列の決定」、及び同様の用語は、ポリペプチドの部分アミノ酸配列情報ならびに完全アミノ酸配列情報の決定を含む。つまり、この用語には、標的分子に関する配列比較、フィンガープリンティング、及び同様のレベルの情報、ならびに対象領域内の標的分子の各アミノ酸の明示的な識別及び順序付けが含まれる。この用語には、ポリペプチドの単一アミノ酸(又は単一アミノ酸の確率)を特定することが含まれる。いくつかの実施形態において、ポリペプチドの2つ以上のアミノ酸(又は2つ以上のアミノ酸の確率)が同定される。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書で使用される「アミノ酸配列」及び「ポリペプチド配列」という用語は、ポリペプチド物質自体を指す場合があり、特定のポリペプチドを生化学的に特徴づける特定の配列情報(例えば、1つの末端から他方の末端までのアミノ酸の順序を表す文字の連続)に限定されない。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド内の特定の位置にあるアミノ酸の確率が決定され、確率アレイに示される。例えば、2つのアミノ酸からなるポリペプチドの場合、「シーケンシング」、「配列決定」、「配列の決定」という用語、及び同様の用語は、1位及び/又は2位のアミノの確率を、[[0.80,0.12.0.05,0.01,0.01,0.01,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00],[0.00,0.10,0.90,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00,0.00]]のように決定することを含み得る。ここで、アレイ内の確率はそれぞれ、A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、Y、Vに対応する。当業者は、この例(及び例示的な確率アレイ)を拡張して、本明細書に記載されるものなどの追加のアミノ酸同一性(例えば、修飾アミノ酸)の分析に対応できることを理解するであろう。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド分子の配列決定は、ポリペプチド分子中の少なくとも2個(例えば、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、少なくとも40個、少なくとも45個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、又はそれ以上)のアミノ酸(又はアミノ酸確率)を同定することを含む。いくつかの実施形態において、上記少なくとも2つのアミノ酸は隣接するアミノ酸である。いくつかの実施形態において、上記少なくとも2つのアミノ酸は、非隣接アミノ酸である。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド分子の配列決定は、ポリペプチド分子のすべてのアミノ酸の100%未満(例えば、99%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、1%未満、又はそれ未満)の同定を含む。例えば、いくつかの実施形態において、ポリペプチド分子の配列決定は、ポリペプチド分子中の1つの種類のアミノ酸の100%未満の同定(例えば、ポリペプチド分子中の1つの種類のすべてのアミノ酸の一部の同定)を含む。いくつかの実施形態において、ポリペプチド分子の配列決定は、ポリペプチド分子中の各種類のアミノ酸の100%未満の同定を含む。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド分子の配列決定は、ポリペプチド中の少なくとも1種類、少なくとも5種類、少なくとも10種類、少なくとも15種類、少なくとも20種類、少なくとも25種類、少なくとも30種類、少なくとも35種類、少なくとも40種類、少なくとも45種類、少なくとも50種類、少なくとも55種類、少なくとも60種類、少なくとも65種類、少なくとも70種類、少なくとも75種類、少なくとも80種類、少なくとも85種類、少なくとも90種類、少なくとも95種類、少なくとも100種類、又はそれ以上の種類のアミノ酸の同定を含む。
いくつかの実施形態において、本願は、ポリペプチドの末端に存在する一連のアミノ酸を経時的に同定することによって(例えば、末端のアミノ酸の反復検出及び切断によって)、ポリペプチドを配列決定するための組成物及び方法を提供する。さらに他の実施形態において、本願は、ポリペプチドの標識されたアミノ含有量を同定し、参照配列データベースと比較することによって、ポリペプチドを配列決定するための組成物及び方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本願は、ポリペプチドの複数の断片を配列決定することによってポリペプチドを配列決定するための組成物及び方法を提供する。いくつかの実施形態において、ポリペプチドの配列決定は、複数のポリペプチドフラグメントの配列情報を組み合わせることで、ポリペプチドの配列を同定及び/又は決定することを含む。いくつかの実施形態において、配列情報を組み合わせることは、コンピュータのハードウェア及びソフトウェアによって実行され得る。「サンプル調製及びサンプル配列決定用デバイス」を参照されたい。本明細書に記載の方法は、生物のプロテオーム全体などの関連するポリペプチドのセットを配列決定することを可能にし得る。いくつかの実施形態において、複数の単一分子配列決定反応は、本願の態様に従って、並行して(例えば、単一のチップ上で)実行される。例えば、いくつかの実施形態において、複数の単一分子配列決定反応は、それぞれ、単一のチップ又はアレイ上の別個のサンプルウェルで実行される。
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法は、ポリペプチドの複雑な混合物又は高濃度化された混合物を含むサンプル中の個々のポリペプチドの配列決定及び同定のために使用され得る。いくつかの実施形態において、本願は、ポリペプチドの複雑な混合物又は高濃度化された混合物中の個々のポリペプチドを一意的に識別する方法を提供する。いくつかの実施形態において、個々のポリペプチドは、そのポリペプチドの部分的なアミノ酸配列を決定することによって、混合サンプルにおいて検出される。いくつかの実施形態において、ポリペプチドの部分的アミノ酸配列は、約5~50アミノ酸の連続したストレッチ内にある。
特定の理論に拘束されることを望まないが、ほとんどのヒトタンパク質は、不完全な配列情報を使用してもプロテオミクスデータベースを参照することで同定できると考えられる。例えば、ヒトプロテオームの単純なモデリングでは、6~40アミノ酸のストレッチ内の4種類のアミノ酸を検出するだけで、タンパク質の約98%を一意的に識別できることが示されている(例えば、Swaminathan,et al.PLoS Comput Biol.2015,11(2):e1004080;及びYao,et al.Phys.Biol.2015,12(5):055003を参照)。したがって、ポリペプチドの複雑な混合物又は高濃度化された混合物は、約6~40アミノ酸の短いポリペプチドフラグメントに分解(例えば、化学的に分解、酵素的に分解)可能であり、このポリペプチドライブラリーの配列決定は、元の複雑な混合物又は高濃度化された混合物に存在するポリペプチドのそれぞれの同一性及び存在量を明らかにするであろう。部分的な配列情報を決定することによってポリペプチドを選択的にアミノ酸標識及び同定するための組成物及び方法は、2015年9月15日に出願され、「SINGLE MOLECULE PEPTIDE SEQUENCING(単一分子ペプチド配列決定)」と題された米国特許出願第15/510,962号に詳細に記載されており、この文献は参照によりその全体が組み込まれる。
実施形態は、少なくとも約50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.9%、99.99%、99.999%、又は99.9999%の精度などの高精度で単一のポリペプチド分子を配列決定することができる。いくつかの実施形態において、単一分子配列決定において使用される標的分子は、サンプルウェルの底面又は側壁表面などの固体支持体の表面に固定化されたポリペプチドである。サンプルウェルは、本願に従う配列決定反応に必要な任意の他の試薬、例えば、1つ以上の適切なバッファー、補因子、標識親和性試薬、酵素(例えば、発光標識された又はされていない触媒活性又は不活性エキソペプチダーゼ酵素)を含んでいてもよい。
本願に従う配列決定は、いくつかの態様において、基材(例えば、固体支持体、例えばチップ、例えば本明細書に記載の一体型デバイス)の表面にポリペプチドを固定化することを含み得る。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、基材上のサンプルウェルの表面(例えば、サンプルウェルの底面)に固定化され得る。いくつかの実施形態において、ポリペプチドのN末端アミノ酸は固定化されている(例えば、表面に付着している)。いくつかの実施形態において、ポリペプチドのC末端アミノ酸は固定化されている(例えば、表面に付着している)。いくつかの実施形態において、1つ以上の非末端アミノ酸は固定化されている(例えば、表面に付着している)。固定化されたアミノ酸は、例えば本願に記載されているように、任意の適切な共有結合又は非共有結合を使用して付着させることができる。いくつかの実施形態において、複数のポリペプチドは、例えば、基質上のサンプルウェルのアレイにおいて、複数のサンプルウェルに付着される(例えば、1つのポリペプチドが、各サンプルウェルの表面、例えば、底面に付着される)。
本願に従う配列決定は、いくつかの態様において、単一分子分析を可能にするシステムを使用して実施され得る。このシステムは、配列決定装置と、その配列決定装置とインターフェース接続するように構成された機器とを含み得る。「サンプル調製及びサンプル配列決定用デバイス」を参照されたい。
(i)標識親和性試薬及び使用方法
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法は、ポリペプチドを、1つの種類の末端アミノ酸に選択的に結合する標識親和性試薬(本明細書ではアミノ酸認識分子とも呼ばれ、標識を含む場合も含まない場合もある)と接触させることを含む。本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、末端アミノ酸は、ポリペプチドのアミノ末端アミノ酸又はポリペプチドのカルボキシ末端アミノ酸を指し得る。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、他の種類の末端アミノ酸よりも1つの種類の末端アミノ酸に選択的に結合する。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、1つの種類の内部アミノ酸よりも同じ種類の末端アミノ酸に選択的に結合する。さらに他の実施形態において、標識親和性試薬は、ポリペプチドの任意の位置で1つの種類のアミノ酸に、例えば、末端アミノ酸及び内部アミノ酸と同じ種類のアミノ酸に選択的に結合する。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、アミノ酸の種類は、20種の天然に存在するアミノ酸のうちの1つ又はその種類のサブセットを指す。いくつかの実施形態において、アミノ酸の種類は、20種の天然に存在するアミノ酸のうちの1つの修飾された変異体、又はその未修飾の及び/又は修飾された変異体のサブセットを指す。修飾アミノ酸変異体の例には、限定するものではないが、翻訳後修飾変異体(例えば、アセチル化、ADP-リボシル化、カスパーゼ切断、シトルリン化、ホルミル化、ヒドロキシル化、メチル化、ミリストイル化、N-結合型グリコシル化、ネディレーション、ニトロ化、O-結合型グリコシル化、酸化、パルミトイル化、リン酸化、プレニル化、S-ニトロシル化、硫酸化、スモイル化、及びユビキチン化)、化学修飾変異体、非天然アミノ酸、及びセレノシステインやピロリシンなどのタンパク構成アミノ酸が含まれる。いくつかの実施形態において、アミノ酸の種類のサブセットは、1つ以上の同様の生化学的特性を有する1より多くかつ20未満のアミノ酸を含む。例えば、いくつかの実施形態において、アミノ酸の種類は、荷電側鎖(例えば、正及び/又は負に荷電した側鎖)を有するアミノ酸、極性側鎖(例えば、極性非荷電側鎖)を有するアミノ酸、非極性側鎖(例えば、非極性脂肪族及び/又は芳香族側鎖)を有するアミノ酸、及び疎水性側鎖を有するアミノ酸から選択される1つの種類を指す。
いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法は、ポリペプチドを1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させることを含む。例示的かつ非限定的な例として、本願の方法において4つの標識親和性試薬が使用される場合、任意の1つの試薬は、他の3つのいずれかが選択的に結合する他の種類のアミノ酸とは異なる1種類の末端アミノ酸に選択的に結合する(例えば、第1の試薬は第1の種類に結合し、第2の試薬は第2の種類に結合し、第3の試薬は第3の種類に結合し、第4の試薬は第4の種類の末端アミノ酸に結合する)。この議論の目的のために、本明細書に記載の方法の文脈における1つ以上の標識親和性試薬は、代替的に、標識親和性試薬のセットと呼ばれ得る。
いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、少なくとも1つから最大6つの標識親和性試薬を含む。例えば、いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又は6つの標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、10以下の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、8つ以下の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、6つ以下の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、4つ以下の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、3つ以下の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、2つ以下の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、4つの標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、少なくとも2つから20まで(例えば、少なくとも2つから10まで、少なくとも2つから8つまで、少なくとも4つから20まで、少なくとも4つから10まで)の標識親和性試薬を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬のセットは、20を超える(例えば、20~25、20~30の)親和性試薬を含む。しかしながら、所望の用途に対応するために、本願の方法に従って、任意の数の親和性試薬を使用できることを理解されたい。
本願によれば、いくつかの実施形態において、1種類以上のアミノ酸は、標識親和性試薬(例えば、発光標識を含むアミノ酸認識分子)の発光を検出することによって識別される。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、1つの種類のアミノ酸に選択的に結合する親和性試薬と、親和性試薬に付随する発光を有する発光標識とを含む。このようにして、発光(例えば、発光寿命、発光強度、及び本明細書の他の場所に記載されている他の発光特性)は、ポリペプチドのアミノ酸を同定するための親和性試薬の選択的結合と関連し得る。いくつかの実施形態において、複数の種類の標識親和性試薬を、本願に応じた方法で使用することができ、各種類は、複数の中から一意的に識別可能な発光を有する発光標識を含む。適切な発光標識は、フルオロフォア色素などの発光分子を含み得、本明細書の他の場所に記載されている。
いくつかの実施形態において、1種類以上のアミノ酸は、標識親和性試薬の1つ以上の電気的特性を検出することによって識別される。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、1つの種類のアミノ酸に選択的に結合する親和性試薬と、親和性試薬に関連付けられた導電性標識とを含む。このようにして、1つ以上の電気的特性(例えば、電荷、電流振動色、及び他の電気的特性)は、ポリペプチドのアミノ酸を同定するために親和性試薬の選択的結合に関連し得る。いくつかの実施形態において、複数の種類の標識親和性試薬を、本願に応じた方法で使用することができ、各種類は、複数の中から一意的に識別できる電気信号の変化(例えば、導電率の振幅及び特徴的なパターンの導電率遷移の変化などのコンダクタンスの変化)を生成する導電性標識を含む。いくつかの実施形態において、複数の種類の標識親和性試薬はそれぞれ、異なる数の荷電基(例えば、異なる数の負及び/又は正に帯電した基)を有する導電性標識を含む。したがって、いくつかの実施形態において、導電性標識は電荷標識である。電荷標識の例には、デンドリマー、ナノ粒子、核酸、及び複数の荷電基を有する他のポリマーが含まれる。いくつかの実施形態において、導電性標識は、その正味電荷(例えば、正味の正電荷又は正味の負電荷)、その電荷密度、及び/又はその荷電基の数によって一意的に識別可能である。
いくつかの実施形態において、親和性試薬(例えば、アミノ酸認識分子)は、従来の既知の技術を使用して当業者によって構築され得る。いくつかの実施形態において、望ましい特性は、1つの種類のアミノ酸に、それがポリペプチドの末端(例えば、N末端又はC末端)に位置する場合にのみ選択的かつ高い親和性で結合する能力を含み得る。さらに他の実施形態において、望ましい特性は、1つの種類のアミノ酸に、それがポリペプチドの末端(例えば、N末端又はC末端)に位置する場合、及びそれがポリペプチドの内部位置に位置する場合に選択的かつ高い親和性で結合する能力を含み得る。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、「選択的」及び「特異的」(及びその変形、例えば、選択的に、特異的に、選択性、特異性)という用語は、優先的に結合する相互作用を指す。例えば、いくつかの実施形態において、ある種類のアミノ酸に選択的に結合する標識親和性試薬は、他の種類のアミノ酸よりもその種類に優先的に結合する。選択的結合相互作用は、1種類のアミノ酸(例えば、1種類の末端アミノ酸)と他の種類のアミノ酸(例えば、他の種類の末端アミノ酸)とを、通常は約10倍から100倍あるいはそれ以上(例えば、約1,000倍又は10,000倍以上)で区別する。したがって、選択的結合相互作用は、1種類のアミノ酸を他の種類のアミノ酸に対して一意的に識別可能な任意の結合相互作用を指し得ることを理解されたい。例えば、いくつかの態様では、本願は、1つ以上のアミノ酸認識分子とポリペプチド分子との会合を示すデータを取得することによって、ポリペプチド配列決定の方法を提供する。いくつかの実施形態において、上記データは、ポリペプチド分子のアミノ酸との一連の可逆的アミノ酸認識分子結合相互作用に対応する一連のシグナルパルスを含み、上記データは、アミノ酸の同一性を決定するために使用され得る。したがって、いくつかの実施形態において、「選択的」又は「特異的」結合相互作用は、1種類のアミノ酸と他の種類のアミノ酸とを区別する検出された結合相互作用を指す。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬(例えば、アミノ酸認識分子)は、約10-6M未満(例えば、約10-7M未満、約10-8M未満、約10-9M未満、約10-10M未満、約10-11M未満、約10-12M未満から、10-16Mの低さまで)の解離定数(K)で1種類のアミノ酸に選択的に結合し、他の種類のアミノ酸には有意に結合しない。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、約100nM未満、約50nM未満、約25nM未満、約10nM、又は約1nM未満のKで1種類のアミノ酸(例えば、1種類の末端アミノ酸)に選択的に結合する。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、約50nM~約50μM(例えば、約50nM~約500nM、約50nM~約5μM、約500nM~約50μM、約5μM~約50μM、又は約10μM~約50μM)のKで1種類のアミノ酸に選択的に結合する。いくつかの実施形態において、アミノ酸認識分子は、約50nMのKDで1種類のアミノ酸に選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、標識親和性試薬(例えば、アミノ酸認識分子)は、約10-6M未満(例えば、約10-7M未満、約10-8M未満、約10-9M未満、約10-10M未満、約10-11M未満、約10-12M未満から、10-16Mの低さまで)のKDで2種類以上のアミノ酸に結合する。いくつかの実施形態において、アミノ酸認識分子は、約100nM未満、約50nM未満、約25nM未満、約10nM、又は約1nM未満のKで2種類以上のアミノ酸に結合する。いくつかの実施形態において、アミノ酸認識分子は、約50nM~約50μM(例えば、約50nM~約500nM、約50nM~約5μM、約500nM~約50μM、約5μM~約50μM、又は約10μM~約50μM)で2種類以上のアミノ酸に結合する。いくつかの実施形態において、アミノ酸認識分子は、約50nMのKDで2種類以上のアミノ酸に結合する。
いくつかの実施形態において、標識親和性試薬(例えば、アミノ酸認識分子)は、少なくとも0.1s-1の解離速度(koff)で少なくとも1種類のアミノ酸に結合する。いくつかの実施形態において、解離速度は、約0.1s-1~約1,000s-1(例えば、約0.5s-1~約500s-1、約0.1s-1~約100s-1、約1s-1~約100s-1、又は約0.5s-1~約50s-1)である。いくつかの実施形態において、解離速度は、約0.5s-1~約20s-1である。いくつかの実施形態において、解離速度は、約2s-1~約20s-1である。いくつかの実施形態において、解離速度は、約0.5s-1~約2s-1である。
いくつかの実施形態において、KD又はkoffの値は、既知の文献値であり得るか、又はその値は経験的に決定され得る。例えば、KD又はkoffの値は、単一分子アッセイ又はアンサンブルアッセイで測定できる。いくつかの実施形態において、koffの値は、本明細書の他の場所に記載されているように、単一分子アッセイで得られたシグナルパルス情報に基づいて経験的に決定することができる。例えば、koffの値は、平均パルス幅の逆数で概算できる。いくつかの実施形態において、アミノ酸認識分子は、2種類以上のアミノ酸に、その2種類以上のそれぞれについて異なるKD又はkoffで結合する。いくつかの実施形態において、第1の種類のアミノ酸の第1のKD又はkoffは、第2の種類のアミノ酸の第2のKD又はkoffと少なくとも10%(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも100%、又はそれ以上)異なる。いくつかの実施形態において、KD又はkoffの第1及び第2の値は、約10~25%、25~50%、50~75%、75~100%、又は100%を超えて、例えば、約2倍、3倍、4倍、5倍、又はそれ以上の差で異なる。
いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、発光標識(例えば、標識)及びポリペプチドの1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する親和性試薬(点描形状として示される)を含む。いくつかの実施形態において、親和性試薬は、末端位置又は末端位置及び内部位置の両方において、1種類のアミノ酸又はアミノ酸の種類のサブセット(例えば、20未満の一般的な種類のアミノ酸)に対して選択的である。
本明細書に記載されるように、親和性試薬(「認識分子」としても知られる)は、別の分子よりも特定の分子に(例えば、本明細書で言及される「アミノ酸認識分子」の場合のように、別の種類のアミノ酸よりも特定の種類のアミノ酸に)選択的又は特異的に結合することができる任意の生体分子であり得る。親和性試薬(例えば、認識分子)には、例えば、合成物又は組換え体であり得るタンパク質及び核酸が含まれる。いくつかの実施形態において、親和性試薬又は認識分子は、抗体又は抗体の抗原結合部分、あるいはペプチダーゼ、アミノトランスフェラーゼ、リボザイム、アプタザイム、又はアミノアシル-tRNAシンテターゼを含むtRNAシンテターゼ、及び米国特許第5,059,059号(2016年9月2日に出願された「MOLECULES AND METHODS FOR ITERATIVE POLYPEPTIDE ANALYSIS AND PROCESSING(反復的ポリペプチド分析及び処理のための分子及び方法)」と題された米国特許出願15/255,433号)に記載されている関連分子などの酵素生体分子であり得る。
いくつかの実施形態において、本願の親和性試薬又は認識分子は、分解経路タンパク質である。認識分子としての使用に適した分解経路タンパク質の例には、限定するものではないが、Arg/N-エンドルール経路タンパク質、Ac/N-エンドルール経路タンパク質、及びPro/N-エンドルール経路タンパク質などのN-エンドルール経路タンパク質が含まれる。いくつかの実施形態において、認識分子は、Gid4タンパク質、Ubr1UBRボックスタンパク質、及びClpSタンパク質(例えば、ClpS2)から選択されるN-エンドルール経路タンパク質である。
ペプチダーゼは、プロテアーゼ又はプロテイナーゼとも呼ばれ、ペプチド結合の加水分解を触媒する酵素である。ペプチダーゼはポリペプチドをより短い断片に消化し、一般にエンドペプチダーゼとエキソペプチダーゼに分類され、それぞれポリペプチド鎖を内部及び末端で切断する。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、エキソペプチダーゼ又はエンドペプチダーゼ活性を不活性化するように改変されたペプチダーゼを含む。このようにして、標識親和性試薬は、ポリペプチドからアミノ酸を切断することなく選択的に結合する。さらに他の実施形態では、エキソペプチダーゼ又はエンドペプチダーゼ活性を不活性化するように改変されていないペプチダーゼを使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、標識されたエキソペプチダーゼを含む。
本願の特定の実施形態によれば、ポリペプチド配列決定法は、ポリペプチドの末端での反復検出及び切断を含み得る。いくつかの実施形態において、標識されたエキソペプチダーゼは、アミノ酸の検出及び切断の両方のステップを実行する単一の試薬として使用され得る。全般的に述べられているように、いくつかの実施形態において、標識されたエキソペプチダーゼは、ポリペプチドからN末端又はC末端アミノ酸に選択的に結合し切断するようなアミノペプチダーゼ又はカルボキシペプチダーゼ活性を有する。特定の実施形態において、標識されたエキソペプチダーゼは、本明細書に記載されるように、非切断標識親和性試薬として使用するために選択的結合特性を保持するように、当業者によって触媒的に不活性化され得ることを理解されたい。
エキソペプチダーゼは、全般的に、そのアミノ末端に遊離アミノ基又はそのカルボキシ末端に遊離カルボキシル基のうちの少なくとも1つを含むポリペプチド基質を必要とする。いくつかの実施形態において、本願によるエキソペプチダーゼは、ポリペプチドの末端又はその付近の結合を加水分解する。いくつかの実施形態において、エキソペプチダーゼは、ポリペプチド末端から3残基以下の結合を加水分解する。例えば、いくつかの実施形態において、エキソペプチダーゼによって触媒される単一の加水分解反応は、ポリペプチド末端から単一のアミノ酸、ジペプチド、又はトリペプチドを切断する。
いくつかの実施形態において、本願によるエキソペプチダーゼは、アミノ末端又はカルボキシ末端からそれぞれ単一のアミノ酸を切断するアミノペプチダーゼ又はカルボキシペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、本願によるエキソペプチダーゼは、ジペプチジルペプチダーゼ又はペプチジルジペプチダーゼであり、これらは、アミノ末端又はカルボキシ末端からそれぞれジペプチドを切断する。さらに他の実施形態において、本願によるエキソペプチダーゼは、トリペプチジルペプチダーゼであり、これは、アミノ末端からトリペプチドを切断する。ペプチダーゼの分類及び各クラス又はそのサブクラスの活性はよく知られており、文献に記載されている(例えば、Gurupriya,V.S.&Roy,S.C.Proteases and Protease Inhibitors in Male Reproduction.Proteases in Physiology and Pathology 195-216(2017);及びBrix,K.&Stoecker,W.Proteases:Structure and Function.Chapter 1を参照されたい。)。
本願によるエキソペプチダーゼは、配列決定反応の方向性に基づいて選択又は操作することができる。例えば、ポリペプチドのアミノ末端からカルボキシ末端への配列決定の実施形態において、エキソペプチダーゼは、アミノペプチダーゼ活性を含む。逆に、ポリペプチドのカルボキシ末端からアミノ末端への配列決定の実施形態において、エキソペプチダーゼは、カルボキシペプチダーゼ活性を含む。標識エキソペプチダーゼとして使用されるか、又は不活化されて本明細書に記載の非切断標識親和性試薬として使用され得る特定のカルボキシ末端アミノ酸を認識するカルボキシペプチダーゼの例は、文献に記載されている(例えば、Garcia-Guerrero,M.C.,et al.(2018)PNAS 115(17))。
切断試薬及び/又は親和性試薬(例えば、認識分子)として使用するのに適したペプチダーゼには、1種類以上のアミノ酸に選択的に結合するアミノペプチダーゼが含まれる。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼ認識分子は、アミノペプチダーゼ活性を不活性化するように改変される。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼ切断試薬は、ポリペプチドの末端からほとんど又はすべての種類のアミノ酸を切断するように非特異的である。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼ切断試薬は、ポリペプチドの末端にある他の種類のアミノ酸と比較して、ポリペプチドの末端から1種類以上のアミノ酸を切断するのにより効率的である。例えば、本願によるアミノペプチダーゼは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セレノシステイン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、及び/又はバリンを特異的に切断する。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、プロリンアミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、プロリンイミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、グルタミン酸/アスパラギン酸特異的アミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、メチオニン特異的アミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、表1に示されるアミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼ切断試薬は、表1に示されるペプチド基質を切断する。
いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、非特異的アミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、非特異的アミノペプチダーゼは、亜鉛メタロプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、非特異的アミノペプチダーゼは、表2に示されるアミノペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、非特異的アミノペプチダーゼは、表2に示されるペプチド基質を切断する。
したがって、いくつかの実施形態において、本願は、表1又は表2から選択されるアミノ酸配列を有する(又は、表1又は表2から選択されるアミノ酸配列に対し少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、80~90%、90~95%、95~99%、又はそれ以上のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を有する)アミノペプチダーゼ(例えば、アミノペプチダーゼ認識分子、アミノペプチダーゼ切断試薬)を提供する。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、表1又は表2に記載されているアミノペプチダーゼに対して25~50%、50~60%、60~70%、70~80%、80~90%、90~95%、又は95~99%、又はそれ以上のアミノ酸配列同一性を有する。いくつかの実施形態において、アミノペプチダーゼは、改変されたアミノペプチダーゼであり、表1又は表2に示される配列に対して1つ以上のアミノ酸変異を含む。
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2つ以上のアミノ酸配列を比較する目的において、第1のアミノ酸配列と第2のアミノ酸配列との間の「配列同一性」(本願では「アミノ酸同一性」とも呼ばれる)のパーセンテージは、[第2のアミノ酸配列における対応する位置にあるアミノ酸残基と同一の第1のアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の数]を[第1のアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の総数]で除し、さらに[100]を乗ずることにより算出される。ここで、第1のアミノ酸配列と比較した第2のアミノ酸配列におけるアミノ酸残基の欠失、挿入、置換、又は付加の各々は、単一のアミノ酸残基(位置)での差異と見なされる。あるいは、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、既知のコンピュータアルゴリズムを使用して(例えば、Smith及びWaterman(1970)Adv.Appl.Math.2:482cのローカルホモロジーアルゴリズムによって、Needleman及びWunsch,J.Mol.Biol.(1970)48:443のホモロジーアライメントアルゴリズムによって、Pearson及びLipman.Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1998)85:2444の類似性検索法によって、又はBlast、Clustal Omega、又は他の配列アライメントアルゴリズムとして利用可能なアルゴリズムのコンピュータ化された実装によって)、例えば標準設定を使用して算出され得る。通常、上記に概説した計算方法に従って2つのアミノ酸配列間の「配列同一性」のパーセンテージを決定する目的において、アミノ酸残基の数が最も多いアミノ酸配列が「第1の」アミノ酸配列とされ、他方のアミノ酸配列が「第2の」アミノ酸配列とされる。
これに加えて、又はこれに代えて、2つ以上の配列が、配列間の同一性について評価され得る。2つ以上の核酸又はアミノ酸配列の文脈における「同一」又は「同一性」パーセントという用語は、同じである2つ以上の配列又は部分配列を指す。2つの配列が、上記の配列比較アルゴリズムのいずれかを使用して測定して、又は手動アライメント及び目視検査により、比較ウィンドウ又は指定領域にわたり最大の一致度で比較及びアライメントされたときに、特定の領域にわたって又は配列全体にわたって特定のパーセンテージの同じアミノ酸残基又はヌクレオチドを有する場合(例えば、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%同一)、2つの配列は「実質的に同一」である。任意選択で、同一性は、少なくとも約25、50、75、又は100アミノ酸長の領域にわたって、又は100~150、150~200、100~200、又は200以上のアミノ酸長の領域にわたって存在する。
これに加えて、又はこれに代えて、2つ以上の配列が、配列間のアライメントについて評価され得る。2つ以上の核酸又はアミノ酸配列の文脈における「アライメント」又は「アライメント」パーセントという用語は、同じである2つ以上の配列又は部分配列を指す。2つの配列が、上記の配列比較アルゴリズムのいずれかを使用して測定して、又は手動アライメント及び目視検査により、比較ウィンドウ又は指定領域にわたり最大の一致度で比較及びアライメントされたときに、特定の領域にわたって又は配列全体にわたって特定のパーセンテージの同じアミノ酸残基又はヌクレオチドを有する場合(例えば、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、又は99.9%同一)、2つの配列は「実質的にアライメント」されている。任意選択で、アライメントは、少なくとも約25、50、75、又は100アミノ酸長の領域にわたって、又は100~150、150~200、100~200、又は200以上のアミノ酸長の領域にわたって存在する。
ポリペプチド分子に加えて、核酸分子は、本願による親和性試薬(例えば、アミノ酸認識分子)として使用するための様々な有利な特性を有する。
核酸アプタマーは、高い親和性及び選択性で所望の標的に結合するように操作された核酸分子である。したがって、核酸アプタマーは、当技術分野で知られている選択及び/又は高濃度化技術を使用して、所望の種類のアミノ酸に選択的に結合するように操作することができる。したがって、いくつかの実施形態において、親和性試薬は、核酸アプタマー(例えば、DNAアプタマー、RNAアプタマー)を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、1種類の末端アミノ酸に選択的に結合する標識されたアプタマーである。例えば、いくつかの実施形態において、標識されたアプタマーは、本明細書に記載されるように、ポリペプチドの末端で1種類のアミノ酸(例えば、単一の種類のアミノ酸又はアミノ酸の種類のサブセット)に選択的に結合する。示されていないが、標識されたアプタマーは、本願の方法に従って、ポリペプチドの任意の位置(例えば、ポリペプチドの末端位置又は末端位置及び内部位置)で1種類のアミノ酸に選択的に結合するように操作され得ることを理解されたい。
いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、結合により誘導される発光を有する標識を含む。例えば、いくつかの実施形態において、標識されたアプタマーは、ドナー標識とアクセプター標識及び機能を有する。さらに他の実施形態では、標識されたアプタマーは消光部分を含み、分子ビーコンと同様に機能し、標識されたアプタマーの発光は、遊離分子として内部では消光されており、選択的に結合した分子として回復される(例えば、Hamaguchiら(2001)Analytical Biochemistry 294,126-131参照)。理論に拘束されることを望まないが、結合により誘導される発光のこれら及び他の種類のメカニズムは、バックグラウンド発光を有利に低減又は排除して、本明細書に記載の方法の全体的な感度及び精度を高めることができると考えられる。
ポリペプチドの末端アミノ酸を識別する方法に加えて、本願は、標識親和性試薬を使用してポリペプチドを配列決定する方法を提供する。いくつかの実施形態において、配列決定の方法は、ポリペプチド末端を、末端アミノ酸検出及び末端アミノ酸切断の反復サイクルに供することを含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、本願は、ポリペプチドを本明細書に記載の1つ以上の標識親和性試薬と接触させ、そのポリペプチドをエドマン分解に供することを含む、ポリペプチドのアミノ酸配列を決定する方法を提供する。
従来のエドマン分解は、ポリペプチドの末端アミノ酸を修飾及び切断するサイクルを繰り返すことを含み、ここで、連続的に切断される各アミノ酸は、ポリペプチドのアミノ酸配列を決定するために同定される。従来のエドマン分解の実例として、ポリペプチドのN末端アミノ酸は、フェニルイソチオシアナート(PITC)を使用して修飾されて、PITC誘導体化N末端アミノ酸を形成する。次に、PITC誘導体化N末端アミノ酸は、酸性条件、塩基性条件、及び/又は高温を使用して切断される。また、PITC誘導体化N末端アミノ酸を切断するステップは、中性又はほぼ中性のpHで比較的穏やかな切断条件を伴う原生動物のクルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)由来の修飾システインプロテアーゼを使用して酵素的に達成できることも示されている。有用な酵素の非限定的な例は、米国特許第5,059,059号(2016年9月2日に出願された「MOLECULES AND METHODS FOR ITERATIVE POLYPEPTIDE ANALYSIS AND PROCESSING(反復的ポリペプチド分析及び処理のための分子及び方法)」と題された米国特許出願15/255,433号)に記載されている。
いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定は、リンカーを介して固体支持体の表面に固定化された(例えば、サンプルウェルの底面又は側壁表面に固定化された)ポリペプチドを提供することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるように、ポリペプチドは一方の末端(例えば、アミノ末端アミノ酸又はカルボキシ末端アミノ酸)で固定化され、その結果、他方の末端は、末端アミノ酸の検出及び切断のためにフリーである。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に記載のエドマン分解法で使用される試薬は、ポリペプチドの固定化されていない(例えば、フリーの)末端アミノ酸と優先的に相互作用する。このようにして、ポリペプチドは、検出及び切断の繰り返しサイクルにわたって固定化されたままである。この目的のために、いくつかの実施形態において、リンカーは、例えば、化学的切断条件下での表面からのポリペプチドの脱離を制限するために、検出及び切断に使用される所望の条件のセットに従って設計され得る。ポリペプチドを表面に固定化するための適切なリンカー組成物及び技術は、本明細書の他の場所で詳細に記載されている。
本願によれば、いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定の方法は、ポリペプチドを、1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させるステップ(i)を含む。いくつかの実施形態において、標識親和性試薬は、末端アミノ酸に選択的に結合することによってポリペプチドと相互作用する。いくつかの実施形態において、ステップ(i)は、ポリペプチドの末端アミノ酸(例えば、遊離末端アミノ酸)に選択的に結合しない1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、標識親和性試薬を検出することによってポリペプチドの末端アミノ酸を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、検出は、標識親和性試薬からの発光を検出することを含む。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態において、発光は、標識親和性試薬と一意的に関連付けられていることにより、発光は、標識親和性試薬が選択的に結合するアミノ酸の種類と関連付けられる。したがって、いくつかの実施形態において、アミノ酸の種類は、標識親和性試薬の1つ以上の発光特性を決定することによって識別される。
いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定の方法は、ポリペプチドの末端アミノ酸を除去するステップ(ii)を含む。いくつかの実施形態において、ステップ(ii)は、ポリペプチドから標識親和性試薬(例えば、末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬のいずれか)を除去することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ(ii)は、末端アミノ酸をイソチオシアナート(例えば、PITC)と接触させてイソチオシアナート修飾末端アミノ酸を形成することによって、ポリペプチドの末端アミノ酸(例えば、遊離末端アミノ酸)を修飾することを含む。いくつかの実施形態において、イソチオシアナート修飾末端アミノ酸は、非修飾末端アミノ酸よりも切断試薬(例えば、化学的又は酵素的切断試薬)による除去に対してより感受性が高い。
いくつかの実施形態において、ステップ(ii)は、ポリペプチドを、イソチオシアナート修飾末端アミノ酸に特異的に結合及び切断するプロテアーゼと接触させることによって末端アミノ酸を除去することを含む。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、改変システインプロテアーゼを含む。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、クルーズトリパノソーマ由来のシステインプロテアーゼなどの改変システインプロテアーゼを含む(例えば、Borgoら(2015)Protein Science 24:571-579参照)。さらに他の実施形態では、ステップ(ii)は、ポリペプチドを、イソチオシアナート修飾末端アミノ酸を切断するのに十分な化学的(例えば、酸性、塩基性)条件にさらすことにより、末端アミノ酸を除去することを含む。
いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定の方法は、末端アミノ酸切断に続いてポリペプチドを洗浄するステップ(iii)を含む。いくつかの実施形態において、洗浄は、プロテアーゼを除去することを含む。いくつかの実施形態において、洗浄は、(例えば、酸性又は塩基性条件による化学的切断後に)ポリペプチドを中性のpH条件に回復させることを含む。いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定の方法は、複数のサイクルについてステップ(i)から(iii)を繰り返すことを含む。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドの複雑な混合物又は高濃度化された混合物(例えば、ポリペプチドの混合物)を含むサンプルは、共通の酵素を使用して、約6~40アミノ酸の短いポリペプチドフラグメントに分解され得る。いくつかの実施形態において、本願の方法によるこのポリペプチドライブラリーの配列決定は、元の複雑な混合物又は高濃度化された混合物中に存在する各ポリペプチドの同一性及び存在量を明らかにするであろう。本明細書及び文献に記載されているように、6~40アミノ酸のサイズ範囲のほとんどのポリペプチドは、ポリペプチド鎖内のわずか4つのアミノ酸の数及び位置を決定することによって一意的に識別することができる。
したがって、いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定の方法は、4つのDNAアプタマータイプを含む一組の標識されたアプタマーを使用して行うことができ、各タイプは、異なるN末端アミノ酸を認識する。各アプタマータイプは、異なる発光標識で標識することができ、その結果、異なるアプタマータイプは、1つ以上の発光特性に基づいて区別することができる。説明のために、標識されたアプタマーの例示的なセットには、以下が含まれる:第1の発光標識(「色素1」)で標識されたシステイン特異的アプタマー;第2の発光標識(「色素2」)で標識されたリジン特異的アプタマー;第3の発光標識(「色素3」)で標識されたトリプトファン特異的アプタマー;及び、第4の発光標識(「色素4」)で標識されたグルタミン酸特異的アプタマー。
いくつかの実施形態において、ステップ(i)の前に、ポリペプチドライブラリーからの単一のポリペプチド分子が、固体支持体の表面、例えば、サンプルウェルのアレイのサンプルウェルの底面又は側壁表面に固定化される。いくつかの実施形態において、本明細書の他の場所に記載されるように、表面固定化を可能にする部分(例えば、ビオチン)又は溶解性を改善する部分(例えば、オリゴヌクレオチド)が、ポリペプチドのC末端に化学的又は酵素的に付着され得る。各ポリペプチドの配列を決定するために、いくつかの実施形態において、固定化されたポリペプチドは、N末端アミノ酸検出及びN末端アミノ酸切断の反復サイクルに供される。いくつかの実施形態において、プロセスは、自動流体システムを使用して検出表面上のフローセルへの注入によって行われる試薬の添加及び洗浄ステップを含む。いくつかの実施形態において、ステップ(i)から(iv)は、標識されたアプタマーを使用する検出及び切断の1サイクルを示す。
いくつかの実施形態において、エドマン分解による配列決定の方法は、4つの直交標識されたDNAアプタマーの混合物を流し、アプタマーが、N末端に4つの正しいアミノ酸のうちの1つを含む任意の固定化ポリペプチド(例えば、アレイのサンプルウェルに固定化されたポリペプチド)に結合するようにインキュベートするステップ(i)を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、固定化されたポリペプチドを洗浄して、結合していないアプタマーを除去することをさらに含む。いくつかの実施形態において、この方法は、固定化ポリペプチドを画像化することをさらに含む(「画像化ステップ(i)」)。いくつかの実施形態において、取得された画像は、アプタマー結合ポリペプチドの位置(例えば、サンプルウェルのアレイ内の位置)、及び4つのアプタマーのどれが各場所で結合されているかを決定するのに十分な情報を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、固定化されたポリペプチドからアプタマーを除去するために適切な緩衝液を使用して固定化されたポリペプチドを洗浄することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、配列決定の方法は、N末端アミン基を特異的に修飾する反応性分子(例えば、示されるように、PITC)を含む溶液を流すステップ(ii)を含む。いくつかの実施形態において、PITCなどのイソチオシアナート分子は、N末端アミノ酸を、クルーズトリパノソーマ由来のシステインプロテアーゼクルザインなどの修飾プロテアーゼによる切断のための基質にするように修飾する。
いくつかの実施形態において、配列決定の方法は、固定化ポリペプチドから修飾N末端アミノ酸を認識及び切断する適切な修飾プロテアーゼを流す前に、固定化ポリペプチドを洗浄するステップ(iii)を含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、酵素的切断後に固定化されたポリペプチドを洗浄するステップ(iv)を含む。いくつかの実施形態において、ステップ(i)から(iv)は、エドマン分解の1サイクルを描写する。したがって、示されるステップ(i’)は、ステップ(i)から(iv)について上記のように実行されるステップ(i’)から(iv’)として進行する次の反応サイクルの開始である。いくつかの実施形態において、ステップ(i)から(iv)は、約20~40サイクル繰り返される。
いくつかの実施形態において、標識されたイソチオシアナート(例えば、色素標識されたPITC)は、サンプルの負荷をモニタリングするために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、ポリペプチドサンプルを配列決定の方法に供する前に、ポリペプチドサンプルは、色素標識PITCを使用した末端の修飾により、末端で発光標識と予め結合される。このようにして、サンプルウェルのアレイへのポリペプチドサンプルのローディングは、上記のステップ(i)の前に標識からの発光を検出することによってモニタリングされ得る。いくつかの実施形態において、発光は、アレイ内のサンプルウェルの単一の占有を決定するために使用される(例えば、単一のポリペプチド分子を含むサンプルウェルの割合)。これにより、所与のサンプルについて確実に取得される情報の量が有利に増加する可能性がある。所望のサンプルローディング状態が発光によって決定されると、ステップ(i)に進む前に、記載されているように、化学的又は酵素的切断を実行することができる。
いくつかの実施形態において、標識されたイソチオシアナート(例えば、色素標識PITC)は、アレイ中のポリペプチドサンプルの反応の進行をモニタリングするために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、ステップ(ii)は、サンプル中のポリペプチドのN末端アミン基を特異的に修飾及び標識する色素標識PITCを含む溶液を流すことを含む。いくつかの実施形態において、標識からの発光は、サンプル中のポリペプチドのN末端PITC修飾を評価するために、ステップ(ii)の間又は後に検出され得る。したがって、いくつかの実施形態において、発光は、ステップ(ii)からステップ(iii)に進むかどうか、又はいつ進むかを決定するために使用される。いくつかの実施形態において、標識からの発光は、サンプル中のポリペプチドのN末端アミノ酸切断を評価するために、例えば、ステップ(iii)からステップ(iv)に進むかどうか又はいつ進むかを決定するために、ステップ(iii)の間又は後に検出され得る。
配列決定の方法は、ポリペプチドの末端アミノ酸を検出及び切断するために別個の試薬を利用することができる。そうではあるが、いくつかの態様において、本願は、ペプチダーゼ(異なる種類の末端アミノ酸に選択的に結合及び切断する標識エキソペプチダーゼなど)を含む単一の試薬が、ポリペプチドの末端アミノ酸を検出及び切断するために使用され得る配列決定の方法を提供する。
標識エキソペプチダーゼは、第1の発光標識を含むリジン特異的エキソペプチダーゼ、第2の発光標識を含むグリシン特異的エキソペプチダーゼ、第3の発光標識を含むアスパラギン酸特異的エキソペプチダーゼ、及び第4の発光標識を含むロイシン特異的エキソペプチダーゼを含み得る。本明細書に記載の特定の実施形態によれば、標識されたエキソペプチダーゼのそれぞれは、それぞれのアミノ酸がポリペプチドのアミノ末端又はカルボキシ末端にある場合にのみ、そのアミノ酸に選択的に結合及び切断する。したがって、このアプローチによる配列決定がペプチドの一方の末端から他方の末端に向かって進むにつれて、標識されたエキソペプチダーゼは、セットのすべての試薬がアミノペプチダーゼ又はカルボキシペプチダーゼ活性のいずれかを有するように操作又は選択される。
いくつかの態様において、本願は、末端アミノ酸と標識アミノ酸認識分子(例えば、標識親和性試薬)及び標識切断試薬(例えば、標識非特異的エキソペプチダーゼ)との結合相互作用を評価することによる、リアルタイムでのポリペプチド配列決定の方法を提供する。理論に拘束されることを望まないが、標識親和性試薬は、結合速度、すなわち結合の「オン」速度(kon)、及び解離速度、すなわちの結合の「オフ」速度(koff)によって定義される結合親和性(K)に従って選択的に結合する。速度定数koff及びkonは、パルス持続時間の重要な決定要因である(例えば、それぞれ、検出可能な結合イベントに対応する時間)及びパルス間隔(例えば、検出可能な結合イベント間の時間)。いくつかの実施形態において、これらの速度は、最高の配列決定精度を与えるパルス持続時間及びパルスレート(例えば、シグナルパルスの周波数)を達成するように設計することができる。
配列決定反応混合物は、標識親和性試薬の発光標識とは異なる発光標識を含む標識非特異的エキソペプチダーゼをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、標識非特異的エキソペプチダーゼは、標識親和性試薬の濃度よりも低い濃度で混合物中に存在する。いくつかの実施形態において、標識非特異的エキソペプチダーゼは、それがほとんど又はすべての種類の末端アミノ酸を切断するように、広い特異性を示す。
いくつかの実施形態において、標識非特異的エキソペプチダーゼによる末端アミノ酸切断は、シグナルパルスを生じさせ、これらのイベントは、標識親和性試薬の結合パルスよりも低い頻度で起こる。このようにして、ポリペプチドのアミノ酸は、リアルタイム配列決定プロセスにおいてカウント及び/又は識別され得る。いくつかの実施形態において、複数の標識親和性試薬が使用され得、それぞれが、対応する末端アミノ酸を同定するために使用され得る診断パルスパターン(例えば、特徴的なパターン)を有する。例えば、いくつかの実施形態において、異なる特徴的なパターンは、異なる種類の末端アミノ酸との2つ以上の標識親和性試薬の会合に対応する。本明細書に記載されるように、複数の種類のアミノ酸と会合する単一の親和性試薬が、本願に従って使用され得ることが理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態において、異なる特徴的なパターンは、1つの標識親和性試薬と異なる種類の末端アミノ酸との会合に対応する。
上記で詳述したように、リアルタイム配列決定プロセスは、通常、末端アミノ酸認識及び末端アミノ酸切断のサイクルを含み得、認識及び切断の相対的発生は、標識親和性試薬と標識非特異的エキソペプチダーゼの濃度の差によって制御することができる。いくつかの実施形態において、個々のアミノ酸の認識中に検出されたシグナルパルスの数が識別のための所望の信頼区間を提供するように、この濃度差を最適化することができる。例えば、最初の配列決定反応で提供されるシグナルデータにおいて、切断イベント間のシグナルパルスが少なすぎて所望の信頼区間で特徴的なパターンを決定できない場合、親和性試薬に対して非特異的エキソペプチダーゼの濃度を下げて配列決定反応を繰り返すことができる。本発明者らは、リアルタイム配列決定反応を制御するためのさらなる技術を認識しており、これは、記載されている濃度差アプローチと組み合わせて、又はその代わりに使用することができる。
いくつかの実施形態において、配列決定反応は、温度依存性の末端アミノ酸認識及び末端アミノ酸切断のサイクルを含む。配列決定反応の各サイクルは、2つの温度範囲で実行できる。1つ目の温度範囲(「T」)は、エキソペプチダーゼ活性よりも親和性試薬の活性に最適であり(例えば、末端アミノ酸認識を促進するため)、2つ目の温度範囲(「T」)は、親和性試薬活性よりもエキソペプチダーゼ活性に最適である(例えば、末端アミノ酸切断を促進するため)。配列決定反応は、反応混合物の温度を第1の温度範囲T(アミノ酸認識を開始するため)と第2の温度範囲T(アミノ酸切断を開始するため)との間で往復させることによって進行し得る。したがって、温度依存性配列決定プロセスの進行は、温度によって制御可能であり、なる温度範囲(例えば、TとTの間)の間を往復させることは、手動又は自動プロセスを介して行われ得る。いくつかの実施形態において、第2の温度範囲Tと比較した第1の温度範囲T内の親和性試薬活性(例えば、アミノ酸に対する結合親和性(K))は、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも1,000倍、少なくとも10,000倍、少なくとも100,000倍、又はそれ以上高くなる。いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tと比較した第2の温度範囲T内のエキソペプチダーゼ活性(例えば、基質の切断産物への変換速度)は、少なくとも2倍、10倍、少なくとも25倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも1,000倍、又はそれ以上高くなる。
いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tは、第2の温度範囲Tよりも低い。いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tは、約15℃~約40℃(例えば、約25℃~約35℃、約15℃~約30℃、約20℃~約30℃)である。いくつかの実施形態において、第2の温度範囲Tは、約40℃~約100℃(例えば、約50℃~約90℃、約60℃~約90℃、約70℃~約90℃)である。いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tは約20℃~約40℃(例えば、約30℃)であり、第2の温度範囲Tは、約60℃~約100℃(例えば、約80℃)である。
いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tは、第2の温度範囲Tよりも高い。いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tは、約40℃~約100℃(例えば、約50℃~約90℃、約60℃~約90℃、約70℃~約90℃)である。いくつかの実施形態において、第2の温度範囲Tは、約15℃~約40℃(例えば、約25℃~約35℃、約15℃~約30℃、約20℃~約30℃)である。いくつかの実施形態において、第1の温度範囲Tは約60℃~約100℃であり(例えば、約80℃)、第2の温度範囲Tは約20℃~約40℃(例えば、約30℃)である。
いくつかの実施形態において、本願は、発光活性化試薬を使用する発光依存性配列決定プロセスを提供する。いくつかの実施形態において、発光依存性配列決定プロセスは、発光依存性アミノ酸認識及び切断のサイクルを含む。配列決定反応の各サイクルは、配列決定反応混合物を、エキソペプチダーゼ活性よりも親和性試薬活性に最適な第1の発光条件(例えば、アミノ酸認識を促進するため)、及び親和性試薬活性よりもエキソペプチダーゼ活性に最適な第2の発光条件(例えば、アミノ酸切断を促進するため)の2つの異なる発光条件にさらすことによって実行できる。配列決定反応は、反応混合物を第1の発光条件に曝露すること(アミノ酸認識を開始するため)と反応混合物を第2の発光条件に曝露すること(アミノ酸切断を開始するため)とを交互に繰り返すことによって進行する。限定ではなく例として、いくつかの実施形態において、2つの異なる発光条件は、第1の波長及び第2の波長を含む。
いくつかの態様において、本願は、1つ以上の標識親和性試薬と末端及び内部アミノ酸との結合相互作用、及び、標識非特異的エキソペプチダーゼと末端アミノ酸との結合相互作用を評価することによる、リアルタイムでのポリペプチド配列決定の方法を提供する。いくつかの実施形態において、末端位置及び内部位置の両方で1種類のアミノ酸に選択的に結合し、そしてそれから解離する標識親和性試薬が使用される。選択的結合により、シグナル出力に一連のパルスが発生する。ただし、このアプローチでは、一連のパルスは、ポリペプチド全体のアミノ酸の種類の数によって決定される速度で発生する。したがって、いくつかの実施形態において、結合イベントに対応するパルスの速度は、ポリペプチドに現在存在する同族アミノ酸の数の診断となるであろう。
標識非特異的ペプチダーゼは、例えば、切断イベント間の最適な時間枠を与えるために、標識親和性試薬よりも比較的低い濃度で存在し得る。さらに、特定の実施形態では、標識非特異的ペプチダーゼの一意的に識別可能な発光標識は、切断イベントがいつ起こったかを示すであろう。ポリペプチドが反復切断を受けるにつれ、末端アミノ酸が標識非特異的ペプチダーゼによって切断されるときはいつでも、標識親和性試薬による結合に対応するパルスの速度が段階的に低下するであろう。したがって、いくつかの実施形態において、アミノ酸は、パルスパターン及び/又は切断イベント間で検出されたパターン内で発生するパルスの速度に基づいて、このアプローチにおいて同定され得、それによってポリペプチドが配列決定され得る。
(ii)標識ポリペプチドの分解による配列決定
いくつかの態様において、本願は、既知のポリペプチド配列に対応するアミノ酸の固有の組み合わせを同定することにより、ポリペプチドを配列決定する方法を提供する。いくつかの実施形態において、この方法は、標識されたポリペプチドの選択的に標識されたアミノ酸を検出することを含む。いくつかの実施形態において、標識されたポリペプチドは、異なるアミノ酸タイプが異なる発光標識を含むように、選択的に修飾されたアミノ酸を含む。本明細書で使用される場合、別様に指定されない限り、標識されたポリペプチドは、1つ以上の選択的に標識されたアミノ酸側鎖を含むポリペプチドを指す。選択的標識の方法及び標識されたポリペプチドの調製及び分析に関する詳細は、当技術分野で知られている(例えば、Swaminathan,et al.PLoS Comput Biol.2015,11(2):e1004080を参照)。
本明細書に記載されるように、いくつかの態様において、本願は、ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得し、そのデータを分析して、分解プロセス中にポリペプチドの末端に順番に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定することにより、ポリペプチドを配列決定する方法を提供する。いくつかの実施形態において、上記データの部分は、(例えば、分解中に)1つ以上のアミノ酸認識分子と、ポリペプチドの末端に露出された連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを含む。いくつかの実施形態において、一連のシグナルパルスは、分解プロセス中のポリペプチドの末端での一連の可逆的な単一分子結合相互作用に対応する。
いくつかの態様において、本明細書に記載のポリペプチド配列決定技術は、ポリペプチドが切断手段(例えば、1つ以上の切断試薬)によって分解されている間に、ポリペプチドが結合手段(例えば、1つ以上のアミノ酸認識分子)とどのように相互作用するかを示すデータを生成する。上記のように、データは、末端での切断イベントの間のポリペプチドの末端での会合イベントに対応する一連の特徴的なパターンを含むことができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の配列決定の方法は、単一のポリペプチド分子を結合手段及び切断手段と接触させることを含み、結合手段及び切断手段は、切断イベントの前に少なくとも10の会合イベントを達成するように構成される。いくつかの実施形態において、前記手段は、2つの切断イベントの間で少なくとも10の会合イベントを達成するように構成される。
本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態において、複数の単一分子配列決定反応が、サンプルウェルのアレイにおいて並行して行われる。いくつかの実施形態において、アレイは、約10,000~約1,000,000のサンプルウェルを含む。いくつかの実施において、サンプルウェルの容量は、約10-21リットル~約10-15リットルであり得る。サンプルウェルの容量が小さく、任意のタイミングでサンプルウェル内に存在し得るポリペプチドは約1つだけであるため、単一分子のイベントの検出のみ可能であり得る。統計的に、いくつかのサンプルウェルは単一分子配列決定反応を含まない場合があり、いくつかのウェルは複数の単一ポリペプチド分子を含む場合がある。しかしながら、かなりの数のサンプルウェルがそれぞれ単一分子反応を含み得(例えば、いくつかの実施形態において少なくとも30%)、その結果、単一分子分析は、多数のサンプルウェルに対して並行して行われ得る。いくつかの実施形態において、結合手段及び切断手段は、単一分子反応が生じているサンプルウェルの少なくとも10%(例えば、10~50%、50%超、25~75%、少なくとも80%、又はそれ以上)で切断イベントの前に少なくとも10の会合イベントを達成するように構成される。いくつかの実施形態において、結合手段及び切断手段は、単一分子反応におけるポリペプチドのアミノ酸の少なくとも50%(例えば、50%超、50~75%、少なくとも80%、又はそれ以上)に対し、切断イベントの前に少なくとも10の会合イベントを達成するように構成される。
いくつかの実施形態において、標識されたポリペプチドは、固定化され、励起源に曝露される。標識されたポリペプチドからの凝集発光を検出することができ、いくつかの実施形態において、経時的な発光への曝露は、発光標識の分解(例えば、光退色による分解)のために、検出されるシグナルの損失をもたらす可能性がある。いくつかの実施形態において、標識されたポリペプチドは、最初に検出されるシグナルを生じさせる選択的に標識されたアミノ酸の固有の組み合わせを含む。時間の経過に伴う発光標識の分解は、光退色した標識ポリペプチドの検出されるシグナルにおける対応する減少をもたらす。いくつかの実施形態において、シグナルは、1つ以上の発光特性の分析によってデコンボリューションすることができる(例えば、発光寿命分析によるシグナルデコンボリューション)。いくつかの実施形態において、標識されたポリペプチドの選択的に標識されたアミノ酸の固有の組み合わせは、(例えば、プロテオームの既知のポリペプチド配列に基づいて)コンピュータにより事前に計算され、経験的に検証されたものである。いくつかの実施形態において、検出されたアミノ酸標識の組み合わせを、生物のプロテオームの既知の配列のデータベースと比較して、標識されたポリペプチドに対応するデータベースの特定のポリペプチドを同定する。
いくつかの実施形態において、大規模並列分析においてサンプリングを最大化する配列決定反応を行うために、最適なサンプル濃度が決定される。いくつかの実施形態において、上記濃度は、アレイのサンプルウェルの所望のフラクション(例えば、30%)が任意の所与の時間に占有されるように選択される。理論に拘束されることを望まないが、ポリペプチドが一定期間にわたってブリーチされている間、同じウェルがさらなる分析のために利用可能であり続けると考えられる。拡散により、アレイのサンプルウェルの約30%を3分ごとの分析に使用できる。実例として、100万個のサンプルウェルチップでは、1時間あたり6,000,000個のポリペプチド、又は4時間で24,000,000個のポリペプチドをサンプリングできる。
いくつかの態様において、本願は、末端アミノ酸の修飾及び切断の反復サイクルに供される標識されたポリペプチドの発光を検出することにより、ポリペプチドを配列決定する方法を提供する。いくつかの実施形態において、この方法は概して、エドマン分解による配列決定の他の方法について、本明細書に記載されているように進行する。
いくつかの実施形態において、この方法は、(i)標識されたポリペプチドの末端アミノ酸を修飾するステップを含む。本明細書の他の場所に記載されるように、いくつかの実施形態において、修飾は、末端アミノ酸をイソチオシアナート(例えば、PITC)と接触させて、イソチオシアナート修飾末端アミノ酸を形成することを含む。いくつかの実施形態において、イソチオシアナート修飾は、末端アミノ酸を、切断試薬(例えば、本明細書に記載されるような化学的又は酵素的切断試薬)による除去をより受けやすい形態に変換する。したがって、いくつかの実施形態において、この方法は、(ii)エドマン分解に関して本明細書の他の場所に詳述される化学的又は酵素的手段を使用して修飾末端アミノ酸を除去するステップを含む。
いくつかの実施形態において、この方法は、ステップ(i)から(ii)を複数のサイクルにわたって繰り返すことを含み、その間に標識されたポリペプチドの発光が検出され、末端からの標識アミノ酸の除去に対応する切断イベントを、検出されるシグナルの減少として検出することができる。いくつかの実施形態において、ステップ(ii)に続くシグナルの変化がないことは、未知の種類のアミノ酸を同定する。したがって、いくつかの実施形態において、部分配列情報は、検出されたシグナルの変化に基づいて決定された同一性によってアミノ酸タイプを割り当てることにより、又は、検出されたシグナルに変化がないことに基づいてアミノ酸タイプを不明として識別することにより、各連続ラウンド中にステップ(ii)に続いて検出されたシグナルを評価することによって決定され得る。
いくつかの態様において、本願に従ってポリペプチドを配列決定する方法は、標識されたポリペプチドの連続的な酵素的切断による配列決定を含む。いくつかの実施形態において、標識されたポリペプチドは、末端アミノ酸を一方の末端から他方の末端まで連続的に切断する改変されたプロセッシブエキソペプチダーゼを使用して分解を受ける。エキソペプチダーゼは、本明細書の他の場所で詳細に説明されている。いくつかの実施形態において、標識されたポリペプチドは、固定化されたプロセッシブエキソペプチダーゼによる分解を受ける。いくつかの実施形態において、固定化された標識ポリペプチドは、プロセッシブエキソペプチダーゼによる分解を受ける。
いくつかの実施形態において、プロセッシブエキソペプチダーゼのプロセシビティの速度が知られており、シグナルの検出された減少の間のタイミングを使用して、各検出イベント間の非標識アミノ酸の数を計算することができる。例えば、40アミノ酸のポリペプチドが、アミノ酸が毎秒除去されるように切断された場合、3つのシグナルを持つ標識されたポリペプチドは、最初は3つすべてを示し、次に2つ、次に1つを示し、最後にはシグナルを示さない。このようにして、標識されたアミノ酸の順序を決定することができる。したがって、これらの方法は、部分的な配列情報を決定するために、例えば、ポリペプチドフラグメント配列決定に基づくプロテオミクス分析のために使用され得る。
いくつかの実施形態において、単一分子ポリペプチド配列決定は、ATPベースのフォースター共鳴エネルギー移動(FRET)スキームを使用して(例えば、1つ以上の標識された補因子を用いて)達成することができる。いくつかの実施形態において、補因子ベースのFRETによる配列決定は、固定化されたATP依存性プロテアーゼ、ドナー標識されたATP、及びポリペプチド基質のアクセプター標識されたアミノ酸を使用して実施され得る。いくつかの実施形態において、アミノ酸はアクセプターで標識することができ、1つ以上の補因子はドナーで標識することができる。
例えば、いくつかの実施形態において、抽出されたポリペプチドは変性され、システイン及びリジンは蛍光色素で標識される。いくつかの実施形態において、タンパク質トランスロカーゼの操作されたバージョン(例えば、細菌のClpX)は、個々の基質ポリペプチドに結合し、それらを展開し、そしてそれらをそのナノチャネルを通して移動させるために使用される。いくつかの実施形態において、トランスロカーゼはドナー色素で標識され、FRETは、基質がナノチャネルを通過するときに、トランスロカーゼ上のドナーと基質上の2つ以上の別個のアクセプター色素との間で生じる。次に、標識アミノ酸の順序をFRETシグナルから決定できる。いくつかの実施形態において、表3に示される以下の非限定的な標識されたATPアナログのうちの1つ以上を使用することができる。
Figure 2023500485000008
Figure 2023500485000009
Figure 2023500485000010
(iii)配列決定用サンプルの調製
ポリペプチドサンプル(例えば、高濃度化されたポリペプチドサンプル)は、配列決定の前に修飾することができる。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドのN末端アミノ酸又はC末端アミノ酸は修飾されている。いくつかの実施形態において、ポリペプチドの末端は、表面(例えば、ポリペプチド分析に使用されるチップ上のサンプルウェルの表面)への固定化を可能にする部分で修飾される。いくつかの実施形態において、そのような方法は、本願に従って分析される標識されたポリペプチドの末端を修飾することを含む。さらに他の実施形態では、そのような方法は、本願に従ってポリペプチド基質を分解又は移動させるタンパク質又は酵素の末端を修飾することを含む。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドのカルボキシ末端は、(i)ポリペプチドの遊離カルボキシラート基をブロックすること;(ii)前記ポリペプチドを変性させること(例えば、熱及び/又は化学的手段により);(iii)前記ポリペプチドの遊離チオール基をブロックすること;(iv)ポリペプチドを消化して、遊離C末端カルボキシラート基を含む少なくとも1つのポリペプチドフラグメントを生成すること;及び(v)官能性部分を前記遊離C末端カルボキシラート基に(例えば、化学的に)コンジュゲートさせることを含む方法で修飾される。いくつかの実施形態において、この方法は、(i)の後及び(ii)の前に、ポリペプチドを含むサンプルを透析することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、ポリペプチドのカルボキシ末端は、(i)ポリペプチドを変性させること(例えば、熱及び/又は化学的手段により);(ii)ポリペプチドの遊離チオール基をブロックすること;(iii)前記ポリペプチドを消化することで、遊離C末端カルボキシラート基を含む少なくとも1つのポリペプチドフラグメントを生成すること;(iv)遊離C末端カルボキシラート基をブロックすることで、ブロッキングされたC末端カルボキシラート基を含む少なくとも1つのポリペプチドフラグメントを生成すること;及び(v)ブロッキングされたC末端カルボキシラート基に官能性部分を(例えば、酵素的に)コンジュゲートさせることを含む方法において修飾される。いくつかの実施形態において、この方法は、(iv)の後かつ(v)の前に、前記ポリペプチドを含むサンプルを透析することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、遊離カルボン酸基をブロックすることは、これらの基の化学的修飾を指し、これは、修飾されていないカルボン酸塩と比較して化学反応性を変化させる。適切なカルボキシラートブロッキング法は当技術分野で知られており、官能化されるポリペプチドのカルボキシ末端カルボキシラート基と化学的に異なるように側鎖カルボキシラート基を修飾する必要がある。いくつかの実施形態において、遊離カルボン酸基のブロッキングは、ポリペプチドの遊離カルボン酸基のエステル化又はアミド化を含む。いくつかの実施形態において、遊離カルボン酸基のブロッキングは、例えば、ポリペプチドをメタノール性HClと反応させることによる、ポリペプチドの遊離カルボン酸基のメチルエステル化を含む。遊離カルボキシラート基をブロックするのに有用な試薬及び技術の追加の例には、限定するものではないが、4-スルホ-2,3,5,6-テトラフルオロフェノール(STP)及び/又はカルボジイミド、例えばN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N´-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)、ウロニウム試薬、ジアゾメタン、フィッシャーエステル化のためのアルコール及び酸、NHSエステルを形成するためのN-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)の使用(潜在的にその後のエステル又はアミン形成の中間体として)、又はカルボニルジイミダゾール(CDI)との反応又は混合無水物の形成、又は潜在的にエステル又はアミドの形成を介して、カルボン酸を修飾又はブロックする任意の他の方法が含まれる。
いくつかの実施形態において、遊離チオール基をブロックすることは、これらの基の化学修飾を指し、これは、修飾されていないチオールと比較して化学反応性を変化させる。いくつかの実施形態において、遊離チオール基をブロックすることは、ポリペプチドの遊離チオール基を還元及びアルキル化することを含む。いくつかの実施形態において、還元及びアルキル化は、ポリペプチドをジチオトレイトール(DTT)と、ヨードアセトアミド及びヨード酢酸の一方又は両方と接触させることによって行われる。使用できる追加及び代替のシステイン還元試薬の例はよく知られており、限定するものではないが、2-メルカプトエタノール、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)、トリブチルホスフィン、ジチオブチルアミン(DTBA)、又はチオール基を還元できる任意の試薬が含まれる。使用できる追加の及び代替のシステインブロッキング(例えば、システインアルキル化)試薬の例はよく知られており、限定するものではないが、アクリルアミド、4-ビニルピリジン、N-エチルマレミド(NEM)、N-ε-マレイミドカプロン酸(EMCA)、又はジスルフィド結合の形成を防ぐためにシステインを修飾する任意の試薬が含まれる。
いくつかの実施形態において、消化は、酵素的消化を含む。いくつかの実施形態において、消化は、消化条件下でポリペプチドをエンドペプチダーゼ(例えば、トリプシン)と接触させることによって行われる。いくつかの実施形態において、消化は、化学的消化を含む。化学的及び酵素的消化に適した試薬の例は当技術分野で知られており、限定するものではないが、トリプシン、ケモトリプシン、Lys-C、Arg-C、Asp-N、Lys-N、BNPS-スカトール、CNBr、カスパーゼ、ギ酸、グルタミルエンドペプチダーゼ、ヒドロキシルアミン、ヨードソ安息香酸、好中球エラスターゼ、ペプシン、プロリンエンドペプチダーゼ、プロテイナーゼK、ブドウ球菌ペプチダーゼI、サーモリシン、及びトロンビンが含まれる。
いくつかの実施形態において、機能的部分は、ビオチン分子を含む。いくつかの実施形態において、機能的部分は、アルキニルなどの反応性化学部分を含む。いくつかの実施形態において、官能性部分を結合することは、当技術分野で知られているように、カルボキシペプチダーゼYによるカルボキシ末端カルボキシメチルエステル基のビオチン化を含む。
いくつかの実施形態において、可溶化部分がポリペプチドに付加される。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書で提供される方法及び組成物は、それらの溶解度を増加させる部分でポリペプチドの末端を修飾するのに有用である。いくつかの実施形態において、可溶化部分は、断片化(例えば、トリプシンを使用する酵素的断片化など)から生じる比較的不溶性である小さなポリペプチドに有用である。例えば、いくつかの実施形態において、ポリペプチドプール中の短いポリペプチドは、ポリマー(例えば、短いオリゴ、糖、又は他の荷電ポリマー)をポリペプチドに結合させることによって可溶化することができる。
(iv)発光標識
本明細書で使用される場合、発光標識は、1つ以上の光子を吸収し、その後、1つ以上の時間間隔の後に1つ以上の光子を放出することができる分子である。いくつかの実施形態において、この用語は、文脈に応じて「標識」又は「発光分子」と交換可能に使用される。本明細書に記載の特定の実施形態による発光標識は、標識親和性試薬の発光標識、標識ペプチダーゼの発光標識(例えば、標識エキソペプチダーゼ、標識非特異的エキソペプチダーゼ)、標識ペプチドの発光標識、標識補因子の発光標識、又は本明細書に記載の別の標識組成物を指し得る。いくつかの実施形態において、本願による発光標識は、1つ以上の標識されたアミノ酸を含む標識されたポリペプチドの標識されたアミノ酸を指す。
いくつかの実施形態において、発光標識は、第1及び第2の発色団を含み得る。いくつかの実施形態において、第1の発色団の励起状態は、第2の発色団へのエネルギー移動を介して緩和することができる。いくつかの実施形態において、エネルギー移動は、フォースター共鳴エネルギー移動(FRET)である。そのようなFRETペアは、混合物中の複数の発光標識の中から標識を区別することを容易にする特性を有する発光標識を提供するのに有用であり得る。さらに他の実施形態では、FRETペアは、第1の発光標識の第1の発色団及び第2の発光標識の第2の発色団を含む。特定の実施形態では、FRETペアは、第1のスペクトル範囲で励起エネルギーを吸収し、第2のスペクトル範囲で発光を放出することができる。
いくつかの実施形態において、発光標識は、フルオロフォア又は染料を指す。典型的には、発光標識は芳香族又はヘテロ芳香族化合物を含み、ピレン、アントラセン、ナフタレン、ナフチルアミン、アクリジン、スチルベン、インドール、ベンジンドール、オキサゾール、カルバゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、フェナントリジン、フェノキサジン、ポルフィリン、キノリン、エチジウム、ベンズアミド、シアニン、カルボシアニン、サリチル酸塩、アントラニル酸塩、クマリン、フルオレセイン、ローダミン、キサンテン、又は他の同様の化合物とすることができる。
いくつかの実施形態において、発光標識は、以下のうちの1つ以上から選択される色素を含む:5/6-カルボキシローダミン6G、5-カルボキシローダミン6G、6-カルボキシローダミン6G、6-TAMRA、Abberior(商標)STAR440SXP、Abberior(商標)STAR470SXP、Abberior(商標)STAR488、Abberior(商標)STAR512、Abberior(商標)STAR520SXP、Abberior(商標)STAR580、Abberior(商標)STAR600、Abberior(商標)STAR635、Abberior(商標)STAR635P、Abberior(商標)STAR RED、AlexaFluor(商標)350、AlexaFluor(商標)405、AlexaFluor(商標)430、AlexaFluor(商標)480、AlexaFluor(商標)488、AlexaFluor(商標)514、AlexaFluor(商標)532、AlexaFluor(商標)546、AlexaFluor(商標)555、AlexaFluor(商標)568、AlexaFluor(商標)594、AlexaFluor(商標)610-X、AlexaFluor(商標)633、AlexaFluor(商標)647、AlexaFluor(商標)660、AlexaFluor(商標)680、AlexaFluor(商標)700、AlexaFluor(商標)750、AlexaFluor(商標)790、AMCA、ATTO390、ATTO425、ATTO465、ATTO488、ATTO495、ATTO514、ATTO520、ATTO532、ATTO542、ATTO550、ATTO565、ATTO590、ATTO610、ATTO620、ATTO633、ATTO647、ATTO647N、ATTO655、ATTO665、ATTO680、ATTO700、ATTO725、ATTO740、ATTO Oxa12、ATTORho101、ATTORho11、ATTORho12、ATTORho13、ATTORho14、ATTORho3B、ATTORho6G、ATTOThio12、BD Horizon(商標)V450、BODIPY(商標)493/501、BODIPY(商標)530/550、BODIPY(商標)558/568、BODIPY(商標)564/570、BODIPY(商標)576/589、BODIPY(商標)581/591、BODIPY(商標)630/650、BODIPY(商標)650/665、BODIPY(商標)FL、BODIPY(商標)FL-X、BODIPY(商標)R6G、BODIPY(商標)TMR、BODIPY(商標)TR、CAL Fluor(商標)Gold540、CAL Fluor(商標)Green510、CAL Fluor(商標)Orange560、CAL Fluor(商標)Red590、CAL Fluor(商標)Red610、CAL Fluor(商標)Red615、CAL Fluor(商標)Red635、Cascade(商標)Blue、CF(商標)350、CF(商標)405M、CF(商標)405S、CF(商標)488A、CF(商標)514、CF(商標)532、CF(商標)543、CF(商標)546、CF(商標)555、CF(商標)568、CF(商標)594、CF(商標)620R、CF(商標)633、CF(商標)633-V1、CF(商標)640R、CF(商標)640R-V1、CF(商標)640R-V2、CF(商標)660C、CF(商標)660R、CF(商標)680、CF(商標)680R、CF(商標)680R-V1、CF(商標)750、CF(商標)770、CF(商標)790、Chromeo(商標)642、Chromis425N、Chromis500N、Chromis515N、Chromis530N、Chromis550A、Chromis550C、Chromis550Z、Chromis560N、Chromis570N、Chromis577N、Chromis600N、Chromis630N、Chromis645A、Chromis645C、Chromis645Z、Chromis678A、Chromis678C、Chromis678Z、Chromis770A、Chromis770C、Chromis800A、Chromis800C、Chromis830A、Chromis830C、Cy(商標)3、Cy(商標)3.5、Cy(商標)3B、Cy(商標)5、Cy(商標)5.5、Cy(商標)7、DyLight(商標)350、DyLight(商標)405、DyLight(商標)415-Col、DyLight(商標)425Q、DyLight(商標)485-LS、DyLight(商標)488、DyLight(商標)504Q、DyLight(商標)510-LS、DyLight(商標)515-LS、DyLight(商標)521-LS、DyLight(商標)530-R2、DyLight(商標)543Q、DyLight(商標)550、DyLight(商標)554-R0、DyLight(商標)554-R1、DyLight(商標)590-R2、DyLight(商標)594、DyLight(商標)610-B1、DyLight(商標)615-B2、DyLight(商標)633、DyLight(商標)633-B1、DyLight(商標)633-B2、DyLight(商標)650、DyLight(商標)655-B1、DyLight(商標)655-B2、DyLight(商標)655-B3、DyLight(商標)655-B4、DyLight(商標)662Q、DyLight(商標)675-B1、DyLight(商標)675-B2、DyLight(商標)675-B3、DyLight(商標)675-B4、DyLight(商標)679-C5、DyLight(商標)680、DyLight(商標)683Q、DyLight(商標)690-B1、DyLight(商標)690-B2、DyLight(商標)696Q、DyLight(商標)700-B1、DyLight(商標)700-B1、DyLight(商標)730-B1、DyLight(商標)730-B2、DyLight(商標)730-B3、DyLight(商標)730-B4、DyLight(商標)747、DyLight(商標)747-B1、DyLight(商標)747-B2、DyLight(商標)747-B3、DyLight(商標)747-B4、DyLight(商標)755、DyLight(商標)766Q、DyLight(商標)775-B2、DyLight(商標)775-B3、DyLight(商標)775-B4、DyLight(商標)780-B1、DyLight(商標)780-B2、DyLight(商標)780-B3、DyLight(商標)800、DyLight(商標)830-B2、Dyomics-350、Dyomics-350XL、Dyomics-360XL、Dyomics-370XL、Dyomics-375XL、Dyomics-380XL、Dyomics-390XL、Dyomics-405、Dyomics-415、Dyomics-430、Dyomics-431、Dyomics-478、Dyomics-480XL、Dyomics-481XL、Dyomics-485XL、Dyomics-490、Dyomics-495、Dyomics-505、Dyomics-510XL、Dyomics-511XL、Dyomics-520XL、Dyomics-521XL、Dyomics-530、Dyomics-547、Dyomics-547Pl、Dyomics-548、Dyomics-549、Dyomics-549P1、Dyomics-550、Dyomics-554、Dyomics-555、Dyomics-556、Dyomics-560、Dyomics-590、Dyomics-591、Dyomics-594、Dyomics-601XL、Dyomics-605、Dyomics-610、Dyomics-615、Dyomics-630、Dyomics-631、Dyomics-632、Dyomics-633、Dyomics-634、Dyomics-635、Dyomics-636、Dyomics-647、Dyomics-647P1、Dyomics-648、Dyomics-648P1、Dyomics-649、Dyomics-649P1、Dyomics-650、Dyomics-651、Dyomics-652、Dyomics-654、Dyomics-675、Dyomics-676、Dyomics-677、Dyomics-678、Dyomics-679P1、Dyomics-680、Dyomics-681、Dyomics-682、Dyomics-700、Dyomics-701、Dyomics-703、Dyomics-704、Dyomics-730、Dyomics-731、Dyomics-732、Dyomics-734、Dyomics-749、Dyomics-749P1、Dyomics-750、Dyomics-751、Dyomics-752、Dyomics-754、Dyomics-776、Dyomics-777、Dyomics-778、Dyomics-780、Dyomics-781、Dyomics-782、Dyomics-800、Dyomics-831、eFluor(商標)450、エオシン、FITC、フルオレセイン、HiLyte(商標)Fluor405、HiLyte(商標)Fluor488、HiLyte(商標)Fluor532、HiLyte(商標)Fluor555、HiLyte(商標)Fluor594、HiLyte(商標)Fluor647、HiLyte(商標)Fluor680、HiLyte(商標)Fluor750、IRDye(商標)680LT、IRDye(商標)750、IRDye(商標)800CW、JOE、LightCycler(商標)640R、LightCycler(商標)Red610、LightCycler(商標)Red640、LightCycler(商標)Red670、LightCycler(商標)Red705、リサミンローダミンB、ナフトフルオレセイン、Oregon Green(商標)488、Oregon Green(商標)514、Pacific Blue(商標)、Pacific Green(商標)、Pacific Orange(商標)、PET、PF350、PF405、PF415、PF488、PF505、PF532、PF546、PF555P、PF568、PF594、PF610、PF633P、PF647P、Quasar(商標)570、Quasar(商標)670、Quasar(商標)705、ローダミン123、ローダミン6G、ローダミンB、ローダミングリーン、ローダミングリーン-X、ローダミンレッド、ROX、Seta(商標)375、Seta(商標)470、Seta(商標)555、Seta(商標)632、Seta(商標)633、Seta(商標)650、Seta(商標)660、Seta(商標)670、Seta(商標)680、Seta(商標)700、Seta(商標)750、Seta(商標)780、Seta(商標)APC-780、Seta(商標)PerCP-680、Seta(商標)R-PE-670、Seta(商標)646、SeTau380、SeTau425、SeTau647、SeTau405、Square635、Square650、Square660、Square672、Square680、スルホローダミン101、TAMRA、TET、Texas Red(商標)、TMR、TRITC、Yakima Yellow(商標)、Zenon(商標)、Zy3、Zy5、Zy5.5、及びZy7。
(v).発光
いくつかの態様において、本願は、発光標識の1つ以上の発光特性に基づくポリペプチド配列決定及び/又は同定に関する。
いくつかの実施形態において、発光標識は、発光寿命、発光強度、明るさ、吸収スペクトル、発光スペクトル、発光量子収率、又はそれらの2つ以上の組み合わせに基づいて識別される。いくつかの実施形態において、複数の発光標識の種類を、異なる発光寿命、発光強度、輝度、吸収スペクトル、発光スペクトル、発光量子収率、又はそれらの2つ以上の組み合わせに基づいて互いから区別することができる。同定は、発光標識に関連する1種類のアミノ酸(例えば、単一の種類又は種類のサブセット)の正確な同一性及び/又は量を割り当てることを意味し得、また、ポリペプチドにおける他の種類のアミノ酸と比較したアミノ酸位置を割り当てることも意味し得る。
いくつかの実施形態において、発光は、発光標識を一連の別個の光パルスに曝露し、標識から放出される各光子のタイミング又は他の特性を評価することによって検出される。いくつかの実施形態において、標識を識別するために、標識から連続して放出される複数の光子の情報が集約及び評価され、それにより、関連する種類のアミノ酸が識別される。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命は、標識から連続的に放出される複数の光子から決定され、その発光寿命を、標識を識別するために使用することができる。いくつかの実施形態において、標識の発光強度は、標識から連続的に放出される複数の光子から決定され、その発光強度を、標識を識別するために使用することができる。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命及び発光強度は、標識から連続的に放出される複数の光子から決定され、その発光寿命及び発光強度を使用して、標識を同定することができる。
本願のいくつかの態様では、単一のポリペプチド分子が複数の別個の光パルスに曝され、一連の放出された光子が検出及び分析される。いくつかの実施形態において、一連の放出された光子は、存在するが実験の時間にわたって反応サンプル中で変化しない単一のポリペプチド分子に関する情報を提供する。しかしながら、いくつかの実施形態において、一連の放出された光子は、反応サンプル中に異なる時間に(例えば、反応又はプロセスが進行するにつれて)存在する一連の異なる分子に関する情報を提供する。例として、限定するものではないが、そのような情報は、本願に従って化学的又は酵素的分解を受けるポリペプチドを配列決定及び/又は同定するために使用され得る。
特定の実施形態では、発光標識は、1つの光子を吸収し、ある時間間隔の後に1つの光子を放出する。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命は、その時間間隔を測定することによって決定又は推定することができる。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命は、複数のパルスイベント及び放出イベントについて複数の時間間隔を測定することにより決定又は推定することができる。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命は、上記時間間隔を測定することにより、複数の種類の標識の発光寿命の間で区別することができる。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命は、複数のパルスイベント及び放出イベントについて複数の時間間隔を測定することによって、複数の種類の標識の発光寿命の間で区別することができる。特定の実施形態では、標識は、標識の発光寿命を決定又は推定することによって、複数の種類の標識の間で識別又は区別される。特定の実施形態では、標識は、複数の種類の標識の複数の発光寿命の間で標識の発光寿命を区別することによって、複数の種類の標識の間で識別又は区別される。
発光標識の発光寿命の決定は、任意の適切な方法を使用して行うことができる(例えば、適切な技術を使用して上記寿命を測定することによって、又は発光の時間依存特性を決定することによって)。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命を決定することは、別の標識に対する寿命を決定することを含む。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命を決定することは、参照に対する寿命を決定することを含む。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命を決定することは、寿命(例えば、蛍光寿命)を測定することを含む。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命を決定することは、寿命を示す1つ以上の時間的特性を決定することを含む。いくつかの実施形態において、標識の発光寿命は、励起パルスに対して1つ以上のタイムゲートウィンドウにわたって発生する複数の放出イベント(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、又はそれ以上の放出イベント)の分布に基づいて決定することができる。例えば、標識の発光寿命は、励起パルスに関して測定された光子到達時間の分布に基づいて、異なる発光寿命を有する複数の標識と区別することができる。
発光標識の発光寿命は、標識が励起状態に達した後に放出される光子のタイミングを示し、標識は、光子のタイミングを示す情報によって区別できることを理解されたい。いくつかの実施形態は、標識によって放出される光子に関連する時間を測定することによって、標識の発光寿命に基づいて標識を複数の標識から区別することを含み得る。時間の分布は、上記分布から決定され得る発光寿命の指標を提供し得る。いくつかの実施形態において、標識は、時間の分布を既知の標識に対応する参照分布と比較することなどによって、時間の分布に基づいて複数の標識から区別可能である。いくつかの実施形態において、発光寿命の値は、時間の分布から決定される。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、発光強度は、パルス励起エネルギーの送達によって励起されている発光標識によって放出される単位時間あたりの放出される光子の数を指す。いくつかの実施形態において、発光強度は、パルス励起エネルギーの送達によって励起されている標識によって放出され、特定のセンサ又はセンサのセットによって検出される、単位時間あたりの検出された放出光子の数を指す。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、明るさは、発光標識あたりの平均発光強度を報告するパラメータを指す。したがって、いくつかの実施形態において、「発光強度」は、大抵の場合、1つ以上の標識を含む組成物の明るさを指すために使用され得る。いくつかの実施形態において、標識の明るさは、その量子収率と消散係数の積に等しい。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、発光量子収率は、放出イベントにつながる所与の波長又は所与のスペクトル範囲内での励起イベントの割合を指し、典型的には1未満である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の発光標識の発光量子収率は、0~約0.001、約0.001~約0.01、約0.01~約0.1、約0.1~約0.5、約0.5~0.9、又は約0.9~1である。いくつかの実施形態において、標識は、発光量子収率を決定又は推定することによって識別される。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態において、励起エネルギーは、光源からの光のパルスである。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは可視スペクトル内にある。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは紫外線スペクトル内にある。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは赤外スペクトル内にある。いくつかの実施形態において、励起エネルギーは、検出する複数の光子を放出する発光標識の吸収極大又はその付近にある。特定の実施形態では、励起エネルギーは、約500nm~約700nm(例えば、約500nm~約600nm、約600nm~約700nm、約500nm~約550nm、約550nm~約600nm、約600nm~約650nm、又は約650nm~約700nm)である。特定の実施形態では、励起エネルギーは、単色であるか、又はスペクトル範囲に限定され得る。いくつかの実施形態において、スペクトル範囲は、約0.1nm~約1nm、約1nm~約2nm、又は約2nm~約5nmの範囲を有する。いくつかの実施形態において、スペクトル範囲は、約5nm~約10nm、約10nm~約50nm、又は約50nm~約100nmの範囲を有する。
B.ポリ核酸配列決定及び検出/定量方法論
いくつかの態様において、本開示は、ポリ核酸(例えば、DNA、RNA、cDNAなど)を配列決定する方法に関する。いくつかの実施形態において、ポリ核酸配列決定の方法は、(i)標的ボリューム中の複合体を1つ以上の標識ヌクレオチドに曝露するステップであって、前記複合体は、標的ポリ核酸又はサンプル中に存在する複数のポリ核酸、少なくとも1つのプライマー、及び重合酵素を含むステップ;(ii)1つ以上の励起エネルギー、又は1つ以上の励起エネルギーの一連のパルスを標的ボリュームの近くに向けるステップ;(iii)前記少なくとも1つのプライマーのうちの1つを含むポリ核酸への連続的な取り込み中に、1つ以上の標識ヌクレオチドから放出された複数の光子を検出するステップ;(iv)放出された光子の1つ以上の特性を決定することにより、取り込まれたヌクレオチドの配列を特定するステップを含む。
いくつかの実施形態において、プライマーは、配列決定プライマーである。いくつかの実施形態において、配列決定プライマーは、固体支持体に固定化されていてもいなくてもよいポリ核酸(例えば、標的ポリ核酸)にアニーリングされ得る。固体支持体は、例えば、ポリ核酸配列決定に使用されるチップ又はカートリッジ上のサンプルウェル(例えば、ナノアパーチャ、反応チャンバー)を含み得る。いくつかの実施形態において、配列決定プライマーは、固体支持体に固定化されてもよく、ポリ核酸(例えば、標的核酸)のハイブリダイゼーションは、核酸分子を固体支持体にさらに固定化する。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼ(例えば、RNAポリメラーゼ)は、固体支持体に固定化され、可溶性配列決定プライマー及びポリ核酸が、ポリメラーゼに接触させられる。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼ、ポリ核酸(例えば、標的核酸)及びプライマーを含む複合体は、溶液中で形成され、上記複合体は、固体支持体に固定化される(例えば、ポリメラーゼ、プライマー、及び/又は標的ポリ核酸の固定化を介して)。いくつかの実施形態において、どの成分も固体支持体に固定化されない。例えば、いくつかの実施形態において、ポリメラーゼ、標的ポリ核酸、及び配列決定プライマーを含む複合体はインサイチュで形成され、上記複合体は固体支持体に固定化されない。
いくつかの実施形態において、本開示の態様によれば、複数の単一分子配列決定反応が並行して(例えば、単一のチップ又はカートリッジ上で)行われる。例えば、いくつかの実施形態において、複数の単一分子配列決定反応は、それぞれ、単一のチップ又はカートリッジ上の別個のサンプルウェル(例えば、ナノアパーチャ、反応チャンバー)で行われる。
いくつかの実施形態において、本開示は、複数の核酸フラグメントを配列決定することによって、サンプル中に存在する標的核酸又は複数の標的核酸を配列決定する方法を提供し、標的核酸は前記フラグメントを含む。特定の実施形態において、この方法は、複数のフラグメント配列を組み合わせて、親核酸(例えば、親標的核酸)の配列又は部分配列を提供することを含む。いくつかの実施形態において、組み合わせるステップは、コンピュータハードウェア及びソフトウェアによって行われる。本明細書に記載の方法は、染色体全体又はゲノムなどの関連する核酸のセット(例えば、サンプル中に存在する2つ以上の核酸)を配列決定することを可能にし得る。
いくつかの実施形態において、合成方法による配列決定は、標的核酸の集団を達成するため、標的核酸分子の集団(例えば、標的核酸のコピー)の存在及び/又は標的核酸の増幅のステップ(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR))を含み得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、評価中の任意の1つの反応における単一の核酸分子の配列を決定するために合成による配列決定を使用し、標的核酸を調製するために核酸増幅を必要としない場合がある。いくつかの実施形態において、本開示の態様によれば、複数の単一分子配列決定反応が並行して(例えば、単一のチップ又はカートリッジ上で)行われる。例えば、いくつかの実施形態において、複数の単一分子配列決定反応は、それぞれ、単一のチップ又はカートリッジ上の別個のサンプルウェル(例えば、ナノアパーチャ、反応チャンバー)で行われる。
いくつかの実施形態において、標的核酸分子の配列決定は、標的核酸の少なくとも2個(例えば、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも25個、少なくとも30個、少なくとも35個、少なくとも40個、少なくとも45個、少なくとも50個、少なくとも60個、少なくとも70個、少なくとも80個、少なくとも90個、少なくとも100個、又はそれ以上)のヌクレオチドを同定することを含む。いくつかの実施形態において、上記少なくとも2つのヌクレオチドは隣接するヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、上記少なくとも2つのヌクレオチドは、非隣接ヌクレオチドである。
いくつかの実施形態において、標的核酸の配列決定は、標的核酸におけるすべてのヌクレオチドのうちの100%未満(例えば、99%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、1%未満、又はそれ未満)の同定を含む。例えば、いくつかの実施形態において、標的核酸の配列決定は、標的核酸中の1つの種類のヌクレオチドの100%未満の同定を含む。いくつかの実施形態において、標的核酸の配列決定は、標的核酸中の各種類のヌクレオチドの100%未満の同定を含む。
いくつかの実施形態において、ポリ核酸配列決定の方法は、ロングリードシーケンシングアプリケーションを含むか、又はそれを可能にする。いくつかの実施形態において、ロングリードシーケンシングアプリケーションは、最大で約10キロベース以上の長さを有する核酸の配列決定を含む。いくつかの実施形態において、ロングリードシーケンシングアプリケーションのための標的核酸は、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する。いくつかの実施形態において、ロングリードシーケンシングアプリケーションのための標的核酸は、少なくとも700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、又は3000ヌクレオチドの長さを含む。いくつかの実施形態において、ロングリードシーケンシングアプリケーションのための標的核酸は、700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチドの長さを含む。
いくつかの実施形態において、ロングリードシーケンシングアプリケーションは、ショートリードシーケンシングアプリケーション(例えば、ハイブリッドアセンブリ)と組み合わせることができる。ロングリード標的核酸は、一連のショートリード核酸を単一のコンティグ又は核酸スキャフォールドにアセンブリすることを可能にする。ハイブリッドアセンブリは、いくつかの実施形態において、複数のロングリード配列をアライメントすることを可能にし、それにより、ショートリード配列を使用して一緒に「縫い合わせる」ことができる配列の重複又はギャップの識別を可能にする。
追加のポリ核酸配列決定方法論は、当業者に知られている。
C.代謝産物検出/定量方法論
代謝産物検出/定量(すなわち、代謝産物プロファイリング)の方法は、当業者に知られており、限定するものではないが、質量分析(例えば、LC-MS、GC-MS、diMSなど)及びNMR(例えば、LC-NMR)が含まれる。
V.サンプル調製のためのキット
いくつかの態様において、本開示は、サンプル(例えば、多重化サンプル)を調製するためのキットに関する。キットは、1つ以上のサンプル(例えば、多重化サンプル)を調製するのに十分であり得る。いくつかの実施形態において、キットは、単一のサンプルを調製するのに十分である。他の実施形態では、キットは、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、又は少なくとも100のサンプルを調製するのに十分である。
いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、複数のバーコード分子を含むバーコード成分を含む。「多重化サンプルを調製する方法」を参照されたい。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、1つ以上の検出用分子を含む。「多重化サンプルを調製する方法」を参照されたい。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、異なる起源の分子の集団の物理的分離を可能にする固体支持体を含む。「多重化サンプルを調製する方法」を参照されたい。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、複数の高濃度化用分子を含む高濃度化成分を含む。「ポリペプチド高濃度化の方法」を参照されたい。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、改変剤を含む。「ポリペプチド高濃度化の方法」を参照されたい。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、親和性試薬を含む。「ポリペプチド配列決定方法論」を参照されたい。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載されるように、標識されたペプチダーゼを含む。「配列決定方法論」を参照されたい。
キットは、1つ以上の生物(例えば、1つ以上の単細胞及び/又は多細胞生物)に特異的であり得る。いくつかの実施形態において、キットは、1つ以上の生物のポリペプチドを修飾する、結合する、結合されるなどの構成要素(例えば、バーコード分子、検出用分子、高濃度化用分子、又はそれらの組み合わせ)を含む。例えば、いくつかの実施形態において、キットは、ヒトプロテオーム中の1つ以上の既知のポリペプチドを修飾する、結合する、結合されるなどの構成要素を含む。
いくつかの実施形態において、キットは、1つ以上の疾患又は状態に特異的である。例えば、キットは、腫瘍用キット、心臓病用キット、遺伝性疾患用キット、又はそれらの組み合わせであり得る。
腫瘍用キットは、ABL1、ABL2、ACSL3、ACVR2A、ADAMTS20、ADGRA2、ADGRB3、ADGRL3、AFF1、AFF3、AKAP9、AKT1、AKT2、AKT3、ALK、AMER1、APC、AR、ARID1A、ARID2、ARNT、ASXL1、ATF1、ATM、ATR、ATRX、AURKA、AURKB、AURKC、AXL、BAP1、BCL10、BCL11A、BCL11B、BCL2、BCL2L1、BCL2L2、BCL3、BCL6、BCL7A、BCL9、BCR、BIRC2、BIRC3、BIRC5、BLM、BLNK、BMPR1A、BRAF、BRCA1、BRCA2、BRD3、BRIP1、BTK、BUB1B、CACNA1D、CARD11、CASC5、CASP8、CBFA2T3、CBFB、CBL、CCND1、CCND2、CCNE1、CD79A、CD79B、CDC73、CDH1、CDH11、CDH2、CDH20、CDH5、CDK12、CDK4、CDK6、CDK8、CDKN2A、CDKN2B、CDKN2C、CEBPA、CHEK1、CHEK2、CIC、CKS1B、CMPK1、COL1A1、CRBN、CREB1、CREBBP、CRKL、CRLF2、CRTC1、CSF1R、CSMD3、CTNNA1、CTNNB1、CYLD、CYP2C19、CYP2D6、DAXX、DCC、DDB2、DDIT3、DDR2、DEK、DICER1、DNMT3A、DPYD、DST、EGFR、EML4、EP300、EP400、EPHA3、EPHA7、EPHB1、EPHB4、EPHB6、ERBB2、ERBB3、ERBB4、ERCC1、ERCC2、ERCC3、ERCC4、ERCC5、ERG、ESR1、ETS1、ETV1、ETV4、EXT1、EXT2、EZH2、FANCA、FANCC、FANCD2、FANCF、FANCG、FAS、FBXW7、FCGR2B、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FH、FLCN、FLI1、FLT1、FLT3、FLT4、FN1、FOXA1、FOXL2、FOXO1、FOXO3、FOXP1、FOXP4、FZR1、G6PD、GATA1、GATA2、GATA3、GDNF、GNA11、GNAQ、GNAS、GPC3、GRM8、GUCY1A2、HCAR1、HEY1、HIF1A、HIST1H3B、HLF、HMGA1、HNF1A、HOOK3、HOXA13、HOXD11、HRAS、HSP90AA1、HSP90AB1、ICK、IDH1、IDH2、IGF1R、IGF2、IGF2R、IKBKB、IKBKE、IKZF1、IL2、IL21R、IL6ST、IL7R、ING4、IRF4、IRS2、ITGA10、ITGA9、ITGB2、ITGB3、JAK1、JAK2、JAK3、JUN、KAT6A、KAT6B、KDM5C、KDM6A、KDR、KEAP1、KIAA1549、KIT、KLF6、KMT2A、KMT2C、KMT2D、KRAS、LAMP1、LCK、LIFR、LPP、LRP1B、LTF、LTK、MAF、MAFB、MAGEA1、MAGI1、MALT1、MAML2、MAP2K1、MAP2K2、MAP2K4、MAP3K7、MAPK1、MAPK8、MARK1、MARK4、MBD1、MCL1、MDM2、MDM4、MEN1、MET、MITF、MLH1、MLLT10、MLLT4、MLLT6、MMP2、MN1、MPL、MRE11A、MSH2、MSH6、MTCP1、MTOR、MTR、MTRR、MUC1、MUTYH、MYB、MYC、MYCL、MYCN、MYD88、MYH11、MYH9、NBN、NCOA1、NCOA2、NCOA4、NF1、NF2、NFE2L2、NFKB1、NFKB2、NIN、NKX2-1、NLRP1、NOTCH1、NOTCH2、NOTCH4、NPM1、NR4A3、NRAS、NSD1、NTRK1、NTRK3、NUMA1、NUP214、NUP98、NUTM2A、NUTM2B、OMD、P2RY8、PAK3、PALB2、PARP1、PAX3、PAX5、PAX7、PAX8、PBRM1、PBX1、PDE4DIP、PDGFB、PDGFRA、PDGFRB、PER1、PGAP3、PHOX2B、PIK3C2B、PIK3CA、PIK3CB、PIK3CD、PIK3CG、PIK3R1、PIK3R2、PIM1、PKHD1、PLAG1、PLCG1、PLEKHG5、PML、PMS1、PMS2、POT1、POU5F1、PPARG、PPP2R1A、PRDM1、PRKAR1A、PRKDC、PSIP1、PTCH1、PTEN、PTGS2、PTPN11、PTPRD、PTPRT、RAD50、RAF1、RALGDS、RAP1GDS1、RARA、RB1、RECQL4、REL、RET、RHOH、RNASEL、RNF2、RNF213、ROS1、RPS6KA2、RRM1、RUNX1、RUNX1T1、SAMD9、SBDS、SDHA、SDHB、SDHC、SDHD、SET、SETBP1、SETD2、SF3B1、SGK1、SH2D1A、SH3GL1、SMAD2、SMAD4、SMARCA4、SMARCB1、SMO、SMUG1、SOCS1、SOX11、SOX2、SRC、SSX1、SSX2、SSX4、STAT5B、STK11、STK36、SUFU、SYK、SYNE1、TAF1、TAF1L、TAL1、TBL1XR1、TBX22、TCF12、TCF3、TCF7L1、TCF7L2、TCL1A、TERT、TET1、TET2、TFE3、TGFBR2、TGM7、THBS1、TIMP3、TLR4、TLX1、TMPRSS2、TNFAIP3、TNFRSF14、TNK2、TOP1、TP53、TPR、TRIM24、TRIM33、TRIP11、TRRAP、TSC1、TSC2、TSHR、TTL、UBR5、UGT1A1、USP9X、VHL、WAS、WHSC1、WRN、WT1、XPA、XPC、XPO1、XRCC2、ZNF384、ZNF521、又はそれらの任意の組み合わせのアミノ酸配列又はヌクレオチド配列に結合する(又は結合される)高濃度化用分子を含み得る。
心臓病用キットは、ABCC9、ABCG5、ABCG8、ACTA1、ACTA2、ACTC1、ACTN2、AKAP9、ALMS1、ANK2、ANKRD1、APOA4、APOA5、APOB、APOC2、APOE、BAG3、BRAF、CACNA1C、CACNA2D1、CACNB2、CALM1、CALR3、CASQ2、CAV3、CBL、CBS、CETP、COL3A1、COL5A1、COL5A2、COX15、CREB3L3、CRELD1、CRYAB、CSRP3、CTF1、DES、DMD、DNAJC19、DOLK、DPP6、DSC2、DSG2、DSP、DTNA、EFEMP2、ELN、EMD、EYA4、FBN1、FBN2、FHL1、FHL2、FKRP、FKTN、FXN、GAA、GATAD1、GCKR、GJA5、GLA、GPD1L、GPIHBP1、HADHA、HCN4、HFE、HRAS、HSPB8、ILK、JAG1、JPH2、JUP、KCNA5、KCND3、KCNE1、KCNE2、KCNE3、KCNH2、KCNJ2、KCNJ5、KCNJ8、KCNQ1、KLF10、KRAS、LAMA2、LAMA4、LAMP2、LDB3、LDLR、LDLRAP1、LMF1、LMNA、LPL、LTBP2、MAP2K1、MAP2K2、MIB1、MURC、MYBPC3、MYH11、MYH6、MYH7、MYL2、MYL3、MYLK、MYLK2、MYO6、MYOZ2、MYPN、NEXN、NKX2-5、NODAL、NOTCH1、NPPA、NRAS、PCSK9、PDLIM3、PKP2、PLN、PRDM16、PRKAG2、PRKAR1A、PTPN11、RAF1、RANGRF、RBM20、RYR1、RYR2、SALL4、SCN1B、SCN2B、SCN3B、SCN4B、SCN5A、SCO2、SDHA、SEPN1、SGCB、SGCD、SGCG、SHOC2、SLC25A4、SLC2A10、SMAD3、SMAD4、SNTA1、SOS1、SREBF2、TAZ、TBX20、TBX3、TBX5、TCAP、TGFB2、TGFB3、TGFBR1、TGFBR2、TMEM43、TMPO、TNNC1、TNNI3、TNNT2、TPM1、TRDN、TRIM63、TRPM4、TTN、TTR、TXNRD2、VCL、ZBTB17、ZHX3、及び/又はZIC3、又はそれらの任意の組み合わせのアミノ酸配列又はヌクレオチド配列に結合する(又は結合される)高濃度化用分子を含み得る。
遺伝性疾患用キットは、ABCA4、ABCC9、ABCD1、ACADVL、ACTA2、ACTC1、ACTN2、ADA、AIPL1、AIRE、AKAP9、ALPL、AMT、ANK2、APC、APP、APTX、ARL6、ARSA、ASL、ASPA、ATL1、ATM、ATP2A2、ATP7A、ATP7B、ATXN1、ATXN2、ATXN7、BAG3、BCKDHA、BCKDHB、BEST1、BMPR1A、BTD、BTK、CA4、CACNA1C、CACNB2、CALR3、CAPN3、CASQ2、CAV3、CCDC39、CCDC40、CDH23、CEP290、CERKL、CFTR、CHAT、CHD7、CHEK2、CHM、CHRNA1、CHRNB1、CHRND、CHRNE、CLCN1、CNGB1、COL11A1、COL11A2、COL1A1、COL1A2、COL2A1、COL3A1、COL4A1、COL4A5、COL5A1、COL5A2、COL7A1、COL9A1、CRB1、CRX、CTDP1、CTNS、CYP27A1、DBT、DCX、DES、DHCR7、DKC1、DLD、DMD、DNAH11、DNAH5、DNAH9、DNAI1、DNAI2、DNM2、DOK7、DSC2、DSG2、DSP、DYSF、ELN、EMD、ENG、EXT1、EYA1、EYS、F8、F9、FANCA、FANCC、FANCF、FANCG、FBN1、FBXO7、FGFR1、FGFR3、FMO3、FOXL2、FRG1、FRMD7、FSCN2、FXN、GAA、GALT、GATA4、GBA、GBE1、GCSH、GDF5、GJB2、GJB3、GJB6、GLA、GLDC、GNE、GNPTAB、GPC3、GPD1L、GPR143、GUCY2D、HBA2、HBB、HCN4、HEXA、HFE、HIBCH、HMBS、HR、IDS、IDUA、IKBKAP、IL2RG、IMPDH1、ITGB4、JAG1、JUP、KCNE1、KCNE2、KCNE3、KCNH2、KCNJ2、KCNQ1、KCNQ4、KIAA0196、KLHL7、KRAS、KRT14、KRT5、L1CAM、LAMB3、LAMP2、LDB3、LMNA、LRAT、LRRK2、MAPT、MC1R、MECP2、MED12、MEN1、MERTK、MFN2、MLH1、MMAA、MMAB、MMACHC、MPZ、MSH2、MTM1、MUT、MYBPC3、MYH11、MYH6、MYH7、MYL2、MYL3、MYLK、MYO7A、MYOZ2、NF1、NF2、NIPBL、NKX2-5、NME8、NPC1、NPC2、NR2E3、NRAS、NSD1、OCA2、OCRL、OTC、PABPN1、PAFAH1B1、PAH、PAX3、PAX6、PCDH15、PEX1、PEX10、PEX13、PEX14、PEX19、PEX26、PEX3、PEX5、PINK1、PKD1、PKD2、PKHD1、PKP2、PLEC、PLN、PLOD1、PMM2、PMP22、POLG、PPT1、PRCD、PRKAG2、PROM1、PRPF31、PRPF8、PRPH2、PSEN1、PSEN2、PTCH1、PTPN11、RAF1、RAG1、RAG2、RAI1、RAPSN、RB1、RDH12、RET、RHO、ROR2、RP9、RPE65、RPGR、RPGRIP1、RPL11、RPL35A、RPS10、RPS19、RPS24、RPS26、RPS6KA3、RPS7、RS1、RSPH4A、RSPH9、RYR1、RYR2、SALL4、SCN1B、SCN3B、SCN4B、SCN5A、SCN9A、SEMA4A、SERPINA1、SERPING1、SGCD、SH3BP2、SIX1、SIX5、SLC25A13、SLC25A4、SLC26A4、SMAD3、SMAD4、SNCA、SNRNP200、SNTA1、SOD1、SOS1、SOX9、SPATA7、SPG7、STARD3、TAF1、TAZ、TBX5、TCOF1、TGFBR1、TGFBR2、TMEM43、TNNC1、TNNI3、TNNT1、TNNT2、TNXB、TOPORS、TP53、TPM1、TSC1、TSC2、TTPA、TTR、TULP1、TWIST1、TYR、USH1C、USH2A、VCL、VHL、WAS、WRN、WT1、又はそれらの任意の組み合わせのアミノ酸配列又はヌクレオチド配列に結合する(又は結合される)高濃度化用分子を含み得る。
いくつかの実施形態において、キット内の少なくとも1つの構成要素は、乾燥又は凍結乾燥された形態で提供される。他の実施形態では、キットの少なくとも1つの構成要素は、可溶化された形態で提供される。
本明細書で提供されるキットは、適切なパッケージに入っている。適切な包装には、バイアル、ボトル、ジャー、柔軟な包装などが含まれるが、これらに限定されない。特定のデバイスと組み合わせて使用するためのパッケージも企図されている。「サンプル調製及びサンプル配列決定用のデバイス」を参照されたい。キットは、滅菌アクセスポートを備えていてもよい(例えば、容器は、静脈内溶液バッグ又は皮下注射針によって貫通可能なストッパーを備えたバイアルであり得る)。容器には、滅菌アクセスポートが付いていてもよい。
キットは、任意選択で、バッファーや解釈用情報などの追加の構成要素を提供してもよい。いくつかの実施形態において、キットは、少なくとも1つのバッファーをさらに含む。本明細書に記載の方法に適したバッファーは、既に説明されている。いくつかの実施形態において、キットは、本明細書に記載の方法のいずれかで使用するための説明書をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態において、本開示は、上記のキットの内容物を含む製品を提供する。
VI.サンプル調製及びサンプル配列決定用のデバイス
いくつかの態様において、本開示は、サンプル調製及び/又はサンプル配列決定のためのデバイスに関する。いくつかの実施形態において、デバイスは、サンプル調製モジュールを含む。いくつかの実施形態において、デバイスは、サンプル配列決定モジュールを含む。いくつかの実施形態において、デバイスは、サンプル調製モジュール及びサンプル配列決定モジュールを含む。
A.サンプル調製のためのデバイス
分析用のサンプルを調製するプロセスで使用するための装置、カートリッジ(例えば、チャネル(例えば、マイクロ流体チャネル)を含むもの)、及び/又はポンプ(例えば、蠕動ポンプ)を含むデバイスが総じて提供される。生物学的サンプルからの標的分子の高濃度化、濃縮、操作、及び/又は検出を可能にするために、本開示に従ってデバイスを使用することができる。いくつかの実施形態において、デバイス及び関連する方法は、次世代の配列決定及び/又は他の下流の分析技術のための材料を生成するためのサンプルの自動処理のために提供される。デバイス及び関連する方法は、本明細書の他の場所に記載されているサンプル調製又はサンプル分析プロセスに従った核酸及び/又はポリペプチド処理のための反応を含む、化学的及び/又は生物学的反応を行うために使用され得る。
いくつかの実施形態において、サンプル調製デバイスは、複数の分子(例えば、標的核酸又は標的ポリペプチド)を含む標的分子又はサンプルを配列決定モジュール又はデバイスに送達し又は移動させるように配置される。いくつかの実施形態において、サンプル調製デバイスは、配列決定装置に直接接続される(例えば、物理的に接続される)か、又は間接的に配列決定装置に接続される。
いくつかの実施形態において、デバイスは、1つ以上のカートリッジを受け入れるように構成された配列調製モジュールを含む。いくつかの実施形態において、カートリッジは、流体を受け取るように構成された、及び/又はサンプル調製プロセスで使用される1つ以上の試薬を含むように構成された1つ以上のリザーバ又は反応容器を含む。いくつかの実施形態において、カートリッジは、サンプル調製プロセスで使用される流体(例えば、1つ以上の試薬を含む流体)を含み、及び/又は輸送するように構成された1つ以上のチャネル(例えば、マイクロ流体チャネル)を含む。試薬には、バッファー、酵素試薬、ポリマーマトリックス、バーコード成分(バーコード分子など)、検出用分子、高濃度化用分子、キャプチャー試薬、サイズ特異的選択試薬、配列特異的選択試薬、及び/又は精製試薬が含まれる。サンプル調製プロセスで使用するための追加の試薬は、本明細書の他の場所に記載されている。
いくつかの実施形態において、カートリッジは、1つ以上の保存された試薬(例えば、液体又は液体形態への再構成に適した凍結乾燥形態のもの)を含む。カートリッジの保存試薬は、所望のプロセスを実行するのに適した試薬及び/又は所望のサンプルタイプを処理するのに適した試薬を含む。いくつかの実施形態において、カートリッジは、単回使用型カートリッジ(例えば、使い捨てカートリッジ)又は複数回使用型カートリッジ(例えば、再利用可能なカートリッジ)である。いくつかの実施形態において、カートリッジは、ユーザ提供のサンプルを受け取るように構成される。ユーザ提供のサンプルは、カートリッジがデバイスによって受け取られる前又は後に、例えば、ユーザによって手動で、又は自動化されたプロセスで、カートリッジに追加され得る。
いくつかの実施形態において、デバイスは、本開示によるプロセスにおける多重化サンプルの調製を容易にすることができる。「多重化サンプルを調製する方法」を参照されたい。
いくつかの実施形態において、デバイスは、本開示によるプロセスにおいて標的分子の高濃度化を容易にすることができる。「ポリペプチド高濃度化の方法」を参照されたい。このように、このデバイスは、分子を活用して、高度に多重化された方式で目的のポリペプチドを高濃度化することを可能にする。
いくつかの実施形態において、サンプルは、エレクトロフェレティック法を使用して、標的分子について高濃度化される。いくつかの実施形態において、サンプルは、アフィニティーSCODAを使用して標的分子について高濃度化される。いくつかの実施形態において、サンプルは、フィールドインバージョンゲル電気泳動(FIGE)を使用して、標的分子について高濃度化される。いくつかの実施形態において、サンプルは、パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)を使用して、標的分子について高濃度化される。
いくつかの実施形態において、デバイスは、サンプル中に存在する標的分子に(直接的又は間接的に)結合する固定化捕捉プローブを含む高濃度化中に使用されるマトリックス(例えば、多孔質媒体、電気泳動ポリマーゲル)を含むサンプル調製モジュールを含む。いくつかの実施形態において、高濃度化中に使用されるマトリックスは、1、2、3、4、5、又はそれ以上の、固有の固定化捕捉プローブを含み、これらのそれぞれは、固有の標的分子に結合し、及び/又は異なる結合親和性で同じ標的分子に結合する。
いくつかの実施形態において、固定化された捕捉プローブは、標的ポリペプチド又はポリペプチドフラグメントに結合するポリペプチド捕捉プローブである。例えば、いくつかの実施形態において、固定化された捕捉プローブは、本明細書に記載されるような高濃度化用分子である。
いくつかの実施形態において、ポリペプチド捕捉プローブは、標的ポリペプチド(又はポリペプチドフラグメント)に、10-9~10-8M、10-8~10-7M、10-7~10-6M、10-6~10-5M、10-5~10-4M、10-4~10-3M、又は10-3~10-2Mの結合親和性で結合する。いくつかの実施形態において、結合親和性は、ピコモルからナノモルの範囲(例えば、約10-12~約10-9M)である。いくつかの実施形態において、結合親和性は、ナノモルからマイクロモルの範囲(例えば、約10-9~約10-6M)である。いくつかの実施形態において、結合親和性は、マイクロモルからミリモルの範囲(例えば、約10-6~約10-3M)である。いくつかの実施形態において、結合親和性は、ピコモルからマイクロモルの範囲(例えば、約10-12~約10-6M)である。いくつかの実施形態において、結合親和性は、ナノモルからミリモルの範囲(例えば、約10-9~約10-3M)である。
いくつかの実施形態において、固定化された捕捉プローブは、標的核酸にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド捕捉プローブである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド捕捉プローブは、標的核酸に対して少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は100%相補的である。いくつかの実施形態において、単一のオリゴヌクレオチド捕捉プローブを使用して、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%の配列同一性を共有する複数の関連する標的核酸(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、又はそれ以上の関連する標的核酸)を高濃度化することができる。複数の関連する標的核酸の高濃度化は、メタゲノムライブラリーの生成を可能にし得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド捕捉プローブは、関連する標的核酸の示差的高濃度化を可能にし得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド捕捉プローブは、その修飾状態(例えば、メチル化状態、アセチル化状態)が異なる同一の配列の核酸と比較して、標的核酸の高濃度化を可能にし得る。
いくつかの実施形態において、0.5~2キロベースの長さの核酸標的分子を高濃度化する目的で、オリゴヌクレオチド捕捉プローブは、5’アクリダイト部分を使用してアクリルアミドマトリックスに共有結合的に固定化され得る。いくつかの実施形態において、より大きい核酸標的分子(例えば、2キロベースを超える長さのもの)を高濃度化する目的で、オリゴヌクレオチド捕捉プローブをアガロースマトリックスに固定化することができる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド捕捉プローブは、チオールエポキシド化学を使用して(例えば、架橋されたアガロースビーズに共有結合されたチオール修飾オリゴヌクレオチドによって)アガロースマトリックスに固定化され得る。アガロースビーズに結合したオリゴヌクレオチド捕捉プローブは、標準的なアガロースマトリックス内で組み合わせて固化させることができる(例えば、同じアガロースパーセンテージで)。
いくつかの実施形態において、複数の捕捉プローブ(例えば、アデノウイルス、ブドウ球菌、肺炎、又は結核などの感染性因子の決定論的標的分子に結合する複数の捕捉プローブタイプの集団)を高濃度化用マトリックスに固定化することができる。高濃度化用マトリックスに複数の決定論的捕捉プローブとともにサンプルを適用すると、疾患又は状態(例えば、感染性因子の存在など)の診断がもたらされ得る。
いくつかの実施形態において、デバイスは、本開示によるプロセスにおいて、非標的分子の除去後の高濃度化用マトリックスからの標的分子の放出を容易にし得る。いくつかの実施形態において、標的分子は、高濃度化用マトリックスの温度を上昇させることによって、高濃度化用マトリックスから放出され得る。マトリックスの温度を調整すると、移動速度にさらに影響する。これは、温度が高くなると、捕捉プローブのストリンジェンシーが高くなり、標的分子と捕捉プローブの間の結合親和性が高くなるためである。いくつかの実施形態において、関連する標的分子を高濃度化する場合、高まり続ける相同性のステップで標的分子を放出して分離するために、マトリックス温度を段階的に上昇させることができる。これは、最初の参照標的分子との関係において徐々に離れていく標的ポリペプチド又は標的核酸の配列決定を可能にし、新規なタンパク質(例えば、酵素)又は機能(例えば、酵素機能又は遺伝子機能)の発見を可能にし得る。いくつかの実施形態において、複数の捕捉プローブ(例えば、複数の決定論的捕捉プローブ)を使用する場合、マトリックス温度を段階的又は勾配的に上昇させることができ、これは異なる標的分子の温度依存性放出を可能にし、対照分子及び標的分子の有無を表す一連のバーコード付き放出バンドの生成をもたらし得る。
本開示によるデバイスは、総じて、本明細書に記載されるようにカートリッジを操作するために使用することができる機械的及び電子的及び/又は光学的構成要素を含む。いくつかの実施形態において、デバイス構成要素は、カートリッジで、又はカートリッジの特定の領域で、特定の温度を達成及び維持するように動作する。いくつかの実施形態において、デバイス構成要素は、カートリッジの電極に特定の時間の長さにわたって特定の電圧を印加するように動作する。いくつかの実施形態において、デバイス構成要素は、カートリッジのリザーバ及び/又は反応容器へ、リザーバ及び/又は反応容器から、又はそれらの間で液体を移動させるように動作する。いくつかの実施形態において、デバイス構成要素は、カートリッジのチャネルを介して、例えば、カートリッジのリザーバ及び/又は反応容器へ、リザーバ及び/又は反応容器から、又はそれらの間で液体を移動させるように動作する。いくつかの実施形態において、デバイス構成要素は、カートリッジのエラストマーの試薬固有のリザーバ又は反応容器と相互作用する蠕動ポンプ機構(例えば、装置)を介して液体を移動させる。いくつかの実施形態において、デバイス構成要素は、チャネルを通して流体を圧送するためにカートリッジのチャネルに関連付けられたエラストマー構成要素(例えば、エラストマーを含む表面層)と相互作用するように構成された蠕動ポンプ機構(例えば、装置)を介して液体を移動させる。デバイス構成要素は、例えば、サンプル情報を入力したり、特定のプロセスを選択したり、実行結果を報告したりできるユーザインターフェースを駆動するためのコンピュータリソースを含むことができる。
以下の非限定的な例は、本明細書に記載のデバイス、方法、及び組成物の態様を例示することを意図している。本開示によるサンプル調製デバイスの使用は、以下に記載されるステップのうちの1つ又は複数を実行することができる。ユーザは、デバイスの蓋を開けて、所望のプロセスをサポートするカートリッジを挿入することができる。次に、ユーザは、特定の溶解溶液と組み合わせることができるサンプルをカートリッジのサンプルポートに追加することができる。次に、ユーザはデバイスの蓋を閉じ、デバイスのタッチスクリーンインターフェースを介してサンプル固有の情報を入力し、任意のプロセス固有のパラメータ(例えば、目的のサイズ選択の範囲、標的分子キャプチャの所望の相同性の程度など)を選択し、サンプル調製プロセスの実行を開始することができる。
実行後、ユーザは、関連する実行データ(例えば、実行の正常な完了の確認、実行固有のメトリックなど)、及びプロセス固有の情報(例えば、生成されたサンプルの量、特定の標的配列の存在又は不在など)を受け取ることができる。実行によって生成されたデータは、ローカル又はクラウドベースのいずれかであり得る後続のバイオインフォマティクス分析に供することができる。プロセスに応じて、完成したサンプルをカートリッジから抽出して、後で使用することができる(例えば、ゲノムシーケンス、qPCR定量、クローニングなど)。次に、デバイスを開いて、カートリッジを取り外すことができる。
図9は、サンプル(例えば、高濃度化又は多重化サンプル)を調製するための例示的な装置を示す図を提供する。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8608929号を参照されたい。
B.配列決定用デバイス
ポリペプチドを含むサンプル(例えば、多重化サンプル)を配列決定するプロセスで使用するための装置、カートリッジ(例えば、チャネル(例えば、マイクロ流体チャネル)を含むもの)、及び/又はポンプ(例えば、蠕動ポンプ)を含むデバイスもまた、総じて提供される。本開示による核酸又はポリペプチドの配列決定は、いくつかの態様において、単一分子分析及び/又は単一分子の配列決定の並行を可能にするシステムを使用して実施され得る。システムは、配列決定デバイスと、配列決定デバイスとインターフェース接続するように構成された機器とを含み得る。
配列決定デバイスは、ピクセルのアレイを含む配列決定モジュールを含み得、ここで、個々のピクセルは、サンプルウェル及び少なくとも1つの光検出器を含む。配列決定デバイスのサンプルウェルは、配列決定デバイスの表面上又は表面を通して形成され得、配列決定デバイスの表面に配置されたサンプルを受け取るように構成され得る。いくつかの実施形態において、サンプルウェルは、デバイスに挿入することができるカートリッジ(例えば、使い捨て又は単回使用型カートリッジ)の構成要素である。まとめると、サンプルウェルはサンプルウェルのアレイと見なすことができる。複数のサンプルウェルは、サンプルウェルの少なくとも一部が単一の標的分子を受け取るように、又は複数の分子(例えば、標的核酸又は標的ポリペプチド)を含むサンプルを受け取るように、適切なサイズ及び形状を有し得る。いくつかの実施形態において、サンプルウェル内の分子の数は、一部のサンプルウェルが1つの分子(例えば、標的核酸又は標的ポリペプチド)を含み、他のサンプルウェルがゼロ、2つ、又は複数の分子を含むように、配列決定デバイスのサンプルウェルの間で分配され得る。
いくつかの実施形態において、配列決定デバイスは、サンプル調製デバイスから複数の分子(例えば、目的の1つ以上のポリペプチド)を含むサンプルを受け取るように配置される。いくつかの実施形態において、配列決定デバイスは、サンプル調製デバイスに直接(例えば、物理的に接続されて)又は間接的に接続されている。
配列決定デバイスは、ピクセルのアレイを含み得、個々のピクセルは、1つのサンプルウェル及び少なくとも1つの光検出器を含む。配列決定デバイスのサンプルウェルは、配列決定デバイスの表面上又は表面を通して形成され得、配列決定デバイスの表面に配置されたサンプルを受け取るように構成され得る。まとめると、サンプルウェルはサンプルウェルのアレイと見なすことができる。複数のサンプルウェルは、サンプルウェルの少なくとも一部が単一のサンプル(例えば、ポリペプチドなどの単一の分子)を含むサンプルを受け取るように、適切なサイズ及び形状を有し得る。いくつかの実施形態において、サンプルウェル内のサンプルの数は、一部のサンプルウェルが1つのサンプルを含み、他のサンプルウェルがゼロ、2つ、又はそれ以上のサンプルを含むように、配列決定デバイスのサンプルウェルの間で分配され得る。
励起光は、1つ以上の光源から配列決定デバイスに提供され、これは、配列決定デバイスの外部又は内部にあり得る。配列決定デバイスの光学要素は、光源から励起光を受け取り、その光を配列決定デバイスのサンプルウェルのアレイに向け、サンプルウェル内の照射領域を照らすことができる。いくつかの実施形態において、サンプルウェルは、サンプルがサンプルウェルの表面の近くに保持されることを可能にする構成を有することができ、これは、サンプルへの励起光の送達及びサンプルからの放出光の検出を容易にし得る。照射領域内に配置されたサンプルは、励起光で照射されたことに応答して放出光を出すことができる。例えば、サンプルは、励起光の照射によって励起状態を達成することに応答して発光する蛍光マーカーで標識することができる。次に、サンプルによって放出された放出光は、分析されているサンプルを備えたサンプルウェルに対応するピクセル内の1つ以上の光検出器によって検出され得る。いくつかの実施形態によれば、約10,000ピクセルから1,000,000ピクセルの間の数であり得るサンプルウェルのアレイ全体にわたって実行される場合、複数のサンプルを並行して分析することができる。
配列決定デバイスは、励起光を受け取り、サンプルウェルアレイ間で励起光を向けるための光学システムを含み得る。光学システムは、励起光を配列決定デバイスに結合し、励起光を他の光学要素に向けるように構成された1つ以上の格子カプラーを含み得る。光学システムは、励起光を格子カプラーからサンプルウェルアレイに向ける光学要素を含み得る。このような光学要素には、光スプリッタ、光コンバイナ、及び導波路が含まれ得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の光スプリッタは、格子カプラーからの励起光を結合し、励起光を少なくとも1つの導波路に送達することができる。いくつかの実施形態によれば、光スプリッタは、すべての導波路にわたって実質的に均一であるように励起光の送達を可能にする構成を有し得、その結果、各導波路は、実質的に同程度の量の励起光を受け取る。そのような実施形態は、配列決定デバイスのサンプルウェルによって受け取られる励起光の均一性を改善することによって、配列決定デバイスの性能を改善することができる。例えば励起光をサンプルウェルに結合するための、及び/又は放出光を光検出器に向けるための、配列決定デバイスに含められる適切な構成要素の例は、2015年8月7日に出願された「INTEGRATED DEVICE FOR PROBING,DETECTING AND ANALYZING MOLECULES(分子を調査、検出及び分析するための統合された装置)」と題された米国特許出願14/821,688号、及び2014年11月17日に出願された「INTEGRATED DEVICE WITH EXTERNAL LIGHT SOURCE FOR PROBING,DETECTING,AND ANALYZING MOLECULES(分子の調査、検出、及び分析のための外部光源を備えた統合装置)」と題された米国特許出願14/543,865号に記載されており、両方とも参照によりその全体が組み込まれる。配列決定デバイスに実装され得る適切な格子カプラー及び導波路の例は、2017年12月15日に出願された「OPTICAL COUPLER AND WAVEGUIDE SYSTEM(光カプラー及び導波路システム)」と題された米国特許出願15/844,403号に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。
追加のフォトニック構造をサンプルウェルと光検出器の間に配置し、励起光が光検出器に到達するのを低減又は防止するように構成することができる。そうしない場合、放出光の検出においてシグナルノイズがもたらされ得る。いくつかの実施形態において、配列決定デバイスの回路として機能し得る金属層は、空間フィルタとしても機能し得る。適切なフォトニック構造の例には、スペクトルフィルタ、偏光フィルタ、及び空間フィルタが含まれ得、2018年7月23日に出願された「OPTICAL REJECTION PHOTONIC STRUCTURES(光拒絶フォトニック構造)」と題された、米国特許出願16/042,968号に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。
配列決定デバイスの外に配置された構成要素を使用して、励起源を配列決定デバイスに対して配置決め及び位置合わせすることができる。そのような構成要素は、レンズ、ミラー、プリズム、窓、開口、減衰器、及び/又は光ファイバーを含む光学要素を含み得る。1つ以上の位置合わせ構成要素の制御を可能にするために、追加の機械的構成要素が機器に含まれ得る。そのような機械的構成要素は、アクチュエータ、ステッピングモータ、及び/又はノブを含み得る。適切な励起源及び位置合わせ機構の例は、2016年5月20日に出願された「PULSED LASER AND SYSTEM(パルスレーザ及びシステム)」と題された米国特許出願15/161,088号に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。ビームステアリングモジュールの別の例は、2017年12月14日に出願された「COMPACT BEAM SHAPING AND STEERING ASSEMBLY(コンパクトビーム成形及びステアリングアセンブリ)」と題された米国特許出願15/842,720号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。適切な励起源の追加の例は、2015年8月7日に出願された「INTEGRATED DEVICE FOR PROBING,DETECTING AND ANALYZING MOLECULES(分子を調査、検出及び分析するための統合された装置)」と題された米国特許出願14/821,688号に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。
配列決定デバイスの個々のピクセルとともに配置された光検出器は、ピクセルに対応するサンプルウェルからの放出光を検出するように構成及び配置することができる。適切な光検出器の例は、2015年8月7日に出願された「INTEGRATED DEVICE FOR PROBING,DETECTING AND ANALYZING MOLECULES(受信した光子の時間的ビニングのための統合装置)」と題された米国特許出願14/821,656号に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。いくつかの実施形態において、サンプルウェル及びそのそれぞれの光検出器は、共通の軸に沿って整列され得る。このようにして、光検出器は、ピクセル内でサンプルと十分に重なることができる。
検出された放出光の特性は、放出光に関連するマーカーを識別するための指標を提供し得る。そのような特性は、光検出器によって検出された光子の到達時間、光検出器によって経時的に蓄積された光子の量、及び/又は2つ以上の光検出器にわたる光子の分布を含む、任意の適切なタイプの特性を含み得る。いくつかの実施形態において、光検出器は、サンプルの放出光に関連する1つ以上のタイミング特性(例えば、発光寿命)の検出を可能にする構成を有し得る。光検出器は、励起光のパルスが配列決定デバイスを通って伝播した後の光子到達時間の分布を検出することができ、到達時間の分布は、サンプルの放出光のタイミング特性の指標を提供し得る(例えば、発光寿命の代用)。いくつかの実施形態において、1つ以上の光検出器は、マーカーによって放出される放出光の確率(例えば、発光強度)の指標を提供する。いくつかの実施形態において、複数の光検出器は、放出光の空間分布を捕捉するようにサイズ設定及び配置され得る。次に、1つ以上の光検出器からの出力信号を使用して、複数のマーカーの中から1つのマーカーを区別することができ、複数のマーカーを使用して、サンプル内の1つのサンプルを識別することができる。いくつかの実施形態において、サンプルは、複数の励起エネルギーによって励起され得、複数の励起エネルギーに応答してサンプルによって放出される放出光及び/又は放出光のタイミング特性は、1つのマーカーを複数のマーカーから区別し得る。
動作中、サンプルウェル内のサンプルの並列分析は、励起光を使用してウェル内のサンプルの一部又はすべてを励起し、光検出器でサンプル放出からのシグナルを検出することによって実行される。サンプルからの放出光は、対応する光検出器によって検出され、少なくとも1つの電気信号に変換され得る。電気信号は、配列決定デバイスの回路内の導線に沿って送信されてもよく、これは配列決定デバイスとインターフェース接続された機器に接続され得る。電気信号はその後、処理及び/又は分析され得る。電気信号の処理又は分析は、機器の内又は外にある適切なコンピューティングデバイスで行われ得る。機器は、機器及び/又は配列決定デバイスの動作を制御するためのユーザインターフェースを含み得る。ユーザインターフェースは、ユーザが、例えば機器の機能を制御するために使用されるコマンド及び/又は設定などの情報を機器に入力できるように構成され得る。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースは、ボタン、スイッチ、ダイヤル、及び音声コマンド用のマイクロフォンを含み得る。ユーザインターフェースは、ユーザが、適切なアライメント及び/又は配列決定デバイス上の光検出器からの読み出し信号によって得られる情報など、機器及び/又は配列決定デバイスのパフォーマンスに関するフィードバックを受け取れるようにしてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースは、可聴フィードバックを提供するためにスピーカを使用してフィードバックを提供することができる。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースは、ユーザに視覚的フィードバックを提供するためのインジケータライト及び/又は表示画面を含み得る。
いくつかの実施形態において、機器は、コンピューティングデバイスと接続するように構成されたコンピュータインターフェースを含み得る。コンピュータインターフェースは、USBインターフェース、FireWire(登録商標)インターフェース、又はその他の適切なコンピュータインターフェースであり得る。コンピューティングデバイスは、ラップトップ又はデスクトップコンピュータなどの任意の汎用コンピュータであり得る。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、適切なコンピュータインターフェースを介して無線ネットワークを介してアクセス可能なサーバ(例えば、クラウドベースサーバ)であり得る。コンピュータインターフェースは、機器とコンピューティングデバイスとの間の情報の通信を容易にすることができる。機器を制御及び/又は構成するための入力情報は、コンピューティングデバイスに提供され、コンピュータインターフェースを介して機器に送信され得る。機器によって生成された出力情報は、コンピュータインターフェースを介してコンピューティングデバイスによって受信され得る。出力情報には、機器のパフォーマンス、配列決定デバイスのパフォーマンス、及び/又は光検出器の読み出し信号から生成されたデータに関するフィードバックが含まれ得る。
いくつかの実施形態において、機器は、配列決定デバイスの1つ以上の光検出器から受信したデータを分析し、及び/又は制御信号を励起源に送信するように構成された処理装置を含み得る。いくつかの実施形態において、処理装置は、汎用プロセッサ、専用に適合されたプロセッサ(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラコアなどの中央処理装置(CPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、カスタム集積回路、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、又はそれらの組み合わせ)を含み得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の光検出器からのデータの処理は、機器の処理デバイス及び外部コンピューティングデバイスの両方によって実行され得る。他の実施形態では、外部コンピューティングデバイスを省略して、1つ以上の光検出器からのデータの処理を、配列決定デバイスの処理デバイスによってのみ実行することができる。
いくつかの実施形態によれば、発光放出特性に基づいてサンプルを分析するように構成された機器は、異なる発光分子間の発光寿命及び/又は強度の差、及び/又は異なる環境における同じ発光分子の寿命及び/又は強度間の差を検出することができる。本発明者らは、発光寿命の差を使用して、異なる発光分子の存在又は不在を識別し、及び/又は発光分子がさらされる異なる環境又は条件を識別することができることを認識及び理解した。場合によっては、(例えば、放出波長ではなく)寿命に基づいて発光分子を識別することで、システムの態様を単純化できる。一例として、寿命に基づいて発光分子を識別する場合、波長識別光学系(波長フィルタ、各波長専用の検出器、異なる波長の専用パルス光源、及び/又は回折光学系など)の数を減らすか、又はそれらを排除することができる。場合によっては、単一の特徴的な波長で動作する単一パルス光源を使用して、光スペクトルの同じ波長領域内で発光するが、測定可能なほど異なる寿命を有する異なる発光分子を励起することができる。異なる波長で動作する複数の光源ではなく、単一パルス光源を使用して、同じ波長領域で発光する異なる発光分子を励起及び識別する分析システムは、操作及び維持がより簡単で、よりコンパクトであり、より低いコストで製造可能である。
発光寿命分析に基づく分析システムは一定の利点を有し得るが、さらに検出技術を追加することによって、分析システムで得られる情報の量及び/又は検出精度を改善することができる。例えば、システムのいくつかの実施形態は、発光波長及び/又は発光強度に基づいてサンプルの1つ以上の特性を識別するようにさらに構成され得る。いくつかの実装形態では、異なる発光標識を区別するために、発光強度を追加的又は代替的に使用することができる。例えば、一部の発光標識は、減衰率が類似している場合でも、大幅に異なる強度で発光するか、励起の確率に大きな違いがあることがある(例えば、少なくとも約35%の違い)。ビニングされた信号を測定された励起光と比較することにより、強度レベルに基づいて異なる発光標識を区別することが可能になり得る。
いくつかの実施形態によれば、異なる発光寿命は、発光標識の励起に続く発光放出イベントを時間ビニングするように構成された光検出器で区別することができる。時間ビニングは、光検出器の単一の電荷蓄積サイクル中に行われ得る。電荷蓄積サイクルは、読み出しイベント間の間隔であり、この間に、光生成されたキャリアがタイムビニング光検出器のビンに蓄積される。時間ビニング光検出器の例は、2015年8月7日に出願された「INTEGRATED DEVICE FOR PROBING,DETECTING AND ANALYZING MOLECULES(受信した光子の時間的ビニングのための統合装置)」と題された米国特許出願14/821,656号に記載されており、参照によりその全体が組み込まれる。いくつかの実施形態において、時間ビニング光検出器は、光子吸収/キャリア生成領域で電荷キャリアを生成し、電荷キャリアを電荷キャリア貯蔵領域で電荷キャリア貯蔵ビンに直接転送することができる。そのような実施形態では、時間ビニング光検出器は、キャリア移動/捕捉領域を含まなくてもよい。このような時間ビニング光検出器は、「直接ビニングピクセル」と呼ばれることがある。直接ビニングピクセルを含む時間ビニング光検出器の例は、2017年12月22日に出願された「INTEGRATED PHOTODETECTOR WITH DIRECT BINNING PIXEL(直接ビニングピクセルを備えた統合型光検出器)」と題された米国特許出願15/852,571号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、同じタイプの異なる数のフルオロフォアは、サンプル中の異なる試薬に連結され得、その結果、各試薬は、発光強度に基づいて識別され得る。例えば、2つのフルオロフォアが、第1の標識親和性試薬に連結され得、4つ以上のフルオロフォアが、第2の標識親和性試薬に連結され得る。フルオロフォアの数が異なるため、異なる親和性試薬に関連する異なる励起及びフルオロフォア放出確率が存在し得る。例えば、信号蓄積間隔中に第2の標識親和性試薬の放出イベントの方が多くなれば、ビンの見かけの強度は第1の標識親和性試薬よりも大幅に高くなる。
本発明者らは、フルオロフォア崩壊速度及び/又はフルオロフォア強度に基づいてヌクレオチド又は他の生物学的又は化学的サンプルを区別することにより、光励起及び検出システムの単純化が可能になることを認識及び理解した。例えば、光励起は、単一波長源(例えば、複数の光源や複数の異なる特徴的な波長で動作する光源ではなく、1つの特徴的な波長を生成する光源)を用いて行われ得る。さらに、波長弁別光学系とフィルタは、検出システムに必要とされなくすることができる。また、単一の光検出器を各サンプルウェルに使用して、異なるフルオロフォアからの発光を検出することができる。「特徴的な波長」又は「波長」というフレーズは、限られた帯域幅の放射内の中心波長又は主波長(例えば、パルス光源によって出力される20nmの帯域幅内の中心波長又はピーク波長)を指すために使用される。場合によっては、「特徴的な波長」又は「波長」は、線源から出力される放射の全帯域幅内のピーク波長を指すために使用され得る。
均等物及び範囲
請求項において、「1つ」、「前記」などの冠詞は、反対のことが示されない限り、又は文脈から明らかでない限り、1つ又は複数を意味し得る。グループの1つ以上のメンバー間に「又は」を含む請求項又は記載は、反対の指示がない限り、又は文脈から明らかでない限り、グループのメンバーの1つ、2つ以上、またはすべてが所与の製品又はプロセスに存在するか、用いられるか、又は他の態様で関連している場合、満たされていると見なされる。本発明は、グループの厳密に1つのメンバーが、所与の製品又はプロセスに存在するか、用いられるか、又は他の態様で関連する実施形態を含む。本発明は、2つ以上、又はすべてのグループメンバーが、所与の製品又はプロセスに存在するか、用いられるか、又は他の態様で関連する実施形態を含む。
さらに、本発明は、リストされた請求項の1つ又は複数からの1つ以上の限定、要素、節、及び説明用語が別の請求項に導入されたすべての変形、組み合わせ、及び順列を包含する。例えば、別の請求項を引用する請求項は、同じ基本請求項を引用する他の請求項に見られる1つ以上の限定を含めるように変更できる。構成要素がリストとして表示される場合、例えばマーカッシュグループ形式では、その構成要素の各サブグループもまた開示されており、任意の構成要素(単数、複数問わず)をグループから削除できる。一般に、本発明又は本発明の態様が特定の構成要素及び/又は特徴を含むと言及される場合、本発明の特定の実施形態又は本発明の態様は、そのような構成要素及び/又は特徴からなるものであるか、又は本質的にそれらからなるものであることを理解されたい。簡潔にするために、これらの実施形態は、本明細書には具体的に逐語的には記載されていない。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という句は、そのように結合された要素の「いずれか又は両方」、すなわち、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」とともに記載された複数の要素も、同じ方法で解釈されるべきである。つまり、そのように結合された要素の「1つ以上」である。「及び/又は」節によって具体的に特定された要素以外の他の要素が、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、任意選択で存在し得る。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「含む」などのオープンエンドな文言と組み合わせて使用される場合、一実施形態ではAのみ(任意選択で、B以外の要素を含む);別の実施形態ではBのみ(任意選択でA以外の要素を含む);さらに別の実施形態ではA及びBの両方(任意選択で他の要素を含む);等を指すことができる。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を区切る場合、「又は」又は「及び/又は」は包括的な意味に解釈されるものとする。つまり、要素のリスト又は数のうちの少なくとも1つを含むが、複数も含み、さらに任意選択で、追加のリストされていない項目も含むと解釈される。反対に明確に示される用語のみ、例えば、「の1つのみ」又は「正確に1つ」、又は特許請求の範囲で使用される場合は「からなる」が、要素のリスト又は数のうちの正確に1つの要素を含むことを指す。全般的に、本明細書で使用される「又は」という用語は、「どちらか」、「一方」、「のうちの1つのみ」又は「正確に1つ」などの排他的な用語が前に付いている場合にのみ、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが両方ではない」)を示すと解釈されるものとする。特許請求の範囲で使用される場合、「本質的にからなる」は、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1つ以上の要素のリストに関連する「少なくとも1つ」という句は、要素のリストに含まれる任意の1つ以上の要素から選択される少なくとも1つの要素であるが、要素のリストに具体的に挙げられている各要素のそれぞれすべてからの1つを必ずしも含むものではなく、要素のリストに含まれる要素の任意の組み合わせを除外しないという意味に理解されるものとする。この定義はまた、「少なくとも1つ」という句が参照する要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定された要素に関連するか否かにかかわらず、任意に存在してもよいことを意味する。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は同等に、「A又はBの少なくとも1つ」、又は同等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態において、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のAを含み、Bが存在しない(及び任意選択でB以外の要素を含む)ことを指す場合があり、別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のBを含み、Aが存在しない(及び任意選択でA以外の要素を含む)ことを指す場合があり、さらに別の実施形態において、少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のAを含み、かつ少なくとも1つ、任意選択で2つ以上のBを含む(及び任意選択で他の要素を含む)こと等を指す場合がある。
また、反対のことが明確に示されていない限り、複数のステップ又は行為を含む本願で請求されているあらゆる方法において、その方法のステップ又は行為の順序は、必ずしもそのステップ又は行為が記載されている順序に限定されないことも理解されたい。
特許請求の範囲、ならびに上記の明細書において、「含む」、「含有する」、「担持する」、「有する」、「包含する」、「関与する」、「保持する」、「~から構成される」などのすべての移行句は、オープンエンドであること、すなわち、それ(ら)を含むがそれ(ら)に限定されないことを意味すると理解されるべきである。米国特許庁特許審査手続マニュアルのセクション2111.03に記載されているように、「からなる」及び「本質的にからなる」の移行句のみが、それぞれクローズド又はセミクローズドな移行句であるものとする。オープンエンドな移行句(例えば、「含む」)を使用して本明細書に記載される実施形態もまた、代替の実施形態では、オープンエンドな移行句によって記述された特徴「からなる」及び「から本質的になる」ことが企図されることを理解されたい。例えば、本願が「A及びBを含む組成物」と記載する場合、本願はまた、代替の実施形態として「A及びBからなる組成物」及び「本質的にA及びBからなる組成物」を企図する。
範囲が指定されている場合、境界値が含まれる。さらに、別段の指示がない限り、又は文脈及び当業者の理解からそうでないことが明らかでない限り、範囲として表される値は、本発明の異なる実施形態では、記載された範囲内の任意の特定の値又はサブ範囲とみなすことができ、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、範囲の下限の単位の10分の1までであり得る。
この出願は、様々な発行された特許、公開された特許出願、学術論文、及び他の刊行物を参照し、これらはすべて、参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照のいずれかと本明細書との間に矛盾がある場合は、本明細書が優先されるものとする。さらに、先行技術に該当する本発明の任意の特定の実施形態は、請求項のいずれか1つ又は複数から明示的に除外することができる。そのような実施形態は、当業者に知られていると見なされるので、除外が本明細書に明示的に記載されていない場合でも、それらは除外され得る。本発明の任意の特定の実施形態は、先行技術の存在に関連するかどうかにかかわらず、理由を問わず、任意の請求項から除外することができる。
当業者は、本明細書に記載の特定の実施形態と同等の多くの均等物を、日常的な実験のみを使用して認識し、又は確認することができるであろう。本明細書に記載の本実施形態の範囲は、上記の説明に限定されることを意図するものではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に記載されるものである。当業者は、以下の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更及び修正を行うことができることを理解するであろう。
本明細書における可変要素の任意の定義における化学基のリストの記載は、任意の単一のグループ又はリストされたグループの組み合わせとしてのその可変要素の定義を含む。本明細書における可変要素についての実施形態の記載は、その実施形態を任意の単一の実施形態として、又は任意の他の実施形態又はその一部と組み合わせて含む。本明細書の実施形態の記載は、その実施形態を任意の単一の実施形態として、又は他の実施形態又はその一部と組み合わせて含む。

Claims (163)

  1. 単一細胞のプロテオームを並行して直接配列決定すること、及び、任意選択で前記単一細胞のゲノム及び/又はトランスクリプトームを配列決定すること、及び/又は任意選択で前記単一細胞の1つ以上の代謝産物を検出することを含む方法。
  2. (i)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;
    (ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及びを含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること;
    (iii)前記標識サンプルの前記ポリペプチドを配列決定すること
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. (i)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;
    (ii)細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリ核酸を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること;及び
    (iii)前記標識サンプルの前記ポリ核酸を配列決定すること
    を含む、請求項1に記載の方法。
  4. (iii)は、ロングリードシーケンシングアプリケーション、ショートリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記バーコード付きポリ核酸は、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記バーコード付きポリ核酸は、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する、請求項3又は4に記載の方法。
  7. (i)の構成物は生細胞を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. (i)の構成物は、溶解された細胞を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、それぞれ同一のバーコードを含む、請求項2~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、又はバーコード付き代謝産物をさらに含む、請求項2~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;
    (c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む、請求項2~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. (b)の第3のサンプルは、
    (i)前記単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;
    (ii)前記単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;
    (iii)前記単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は
    (iv)前記単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプルを含む、請求項12に記載の方法。
  14. (c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む、請求項12又は13に記載の方法。
  15. (c)の第4のサンプルのバーコード分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、前記方法は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)第1のサンプルのバーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;
    (c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは第2のサンプルを含む、請求項2~11のいずれか一項に記載の方法。
  17. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;
    (c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む、請求項2~11のいずれか一項に記載の方法。
  18. (b)の第3のサンプルは、前記単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルを含む、請求項17に記載の方法。
  19. (c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む、請求項17又は18に記載の方法。
  20. (a)の第1のサンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、前記方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項16~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む、請求項10~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記標識サンプルの前記バーコード付き代謝産物の1つ以上を検出し、任意選択で定量することをさらに含む、請求項10~20のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する、請求項10~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する、請求項10~22のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記配列決定は、
    (a)前記標識サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び
    (b)前記標識サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定すること
    を含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる、請求項21に記載の方法。
  26. 前記方法は、前記標識サンプルを、バーコード付き分子を含む少なくとも1つの補足サンプルと組み合わせることをさらに含み、各サンプルの前記バーコード付き分子は識別可能であることにより、多重化サンプルを生成する、請求項2~20のいずれか一項に記載の方法。
  27. 少なくとも1つの補足サンプルは、
    (a)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;及び
    (b)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること
    を含む方法によって調製される、請求項26に記載の方法。
  28. (a)の構成物は生細胞を含む、請求項27に記載の方法。
  29. (a)の構成物は、溶解された細胞を含む、請求項27に記載の方法。
  30. (b)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む、請求項27~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. (b)のバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む、請求項27~29のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む、請求項31又は32に記載の方法。
  34. 前記配列決定は、
    (a)前記多重化サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び
    (b)前記多重化サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定すること
    をさらに含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる、請求項32に記載の方法。
  35. 前記バーコード同一性は、(a)において、DNA配列決定、タンパク質配列決定、ハイブリダイゼーション、発光、結合キネティクス、及び/又は固体基材上又は固体基材内の物理的位置によって検出される、請求項25又は34に記載の方法。
  36. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を1つ以上の末端アミノ酸認識分子と接触させること;及び
    (b)前記単一ポリペプチドが分解されている間に、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチドの末端に露出した連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを検出することにより、前記単一ポリペプチド分子を配列決定すること
    を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を、1つ以上の末端アミノ酸認識分子及び切断試薬を含む組成物と接触させること;及び
    (b)切断試薬の存在下で、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子の末端との会合を示す一連のシグナルパルスであって、切断試薬による末端アミノ酸切断の結果として、時間の経過とともに末端に露出した一連のアミノ酸を示す一連のシグナルパルスを検出すること
    を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子の末端における第1のアミノ酸を同定すること;
    (b)第1のアミノ酸を除去することで、前記単一ポリペプチド分子の末端に第2のアミノ酸を露出させること;及び
    (c)前記単一ポリペプチド分子の末端の第2のアミノ酸を同定すること
    を含み、(a)~(c)は単一の反応混合物中で行われる、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を、前記単一ポリペプチド分子に結合する1つ以上のアミノ酸認識分子と接触させること;
    (b)ポリペプチド分解条件下で1つ以上のアミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子との会合を示す一連のシグナルパルスを検出すること;及び
    (c)一連のシグナルパルスの第1の特徴的なパターンに基づいて、前記単一ポリペプチド分子中の第1の種類のアミノ酸を同定すること
    を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得すること;
    (b)前記データを分析して、分解プロセス中に前記ポリペプチドの末端に連続的に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定すること;及び
    (c)前記ポリペプチドを表すアミノ酸配列を出力すること
    を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;及び
    (b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること
    を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;
    (b)前記ポリペプチドと1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること;
    (c)前記末端アミノ酸を除去すること;及び
    (d)前記ポリペプチドの末端で(a)~(c)を1回以上繰り返すことで、前記ポリペプチドのアミノ酸配列を決定すること
    を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載の方法。
  43. (a)の後かつ(b)の前に、前記末端アミノ酸に選択的に結合しない前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること;及び/又は
    (b)の後かつ(c)の前に、前記末端アミノ酸に選択的に結合する前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること
    をさらに含む、請求項42に記載の方法。
  44. (c)は、末端アミノ酸をイソチオシアナートと接触させることにより末端アミノ酸を修飾すること、及び:
    修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸に選択的に結合して除去するプロテアーゼに接触させること;又は、
    修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸を除去するのに十分な酸性又は塩基性条件にさらすこと
    を含む、請求項42に記載の方法。
  45. 前記末端アミノ酸を同定することは、
    前記1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸の1つの種類として前記末端アミノ酸を同定すること;又は、
    前記1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸以外の種類として前記末端アミノ酸を同定すること
    を含む、請求項42に記載の方法。
  46. 前記1つ以上の標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項42に記載の方法。
  47. 前記1つ以上の標識ペプチダーゼは、切断活性を不活性化するように改変されているか、又は、前記1つ以上の標識ペプチダーゼは(c)での除去のための切断活性を保持している、請求項46に記載の方法。
  48. (i)細胞サンプルを提供すること;
    (ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること;及び
    (iii)前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定すること
    を含み、前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、配列決定の前に増幅されず、
    任意選択で、(ii)のバーコード付き分子は、バーコード付き代謝産物をさらに含み、任意選択で、前記方法は、前記バーコード付き代謝産物の1つ以上を検出することをさらに含む方法。
  49. 前記細胞サンプルは、単一細胞の構成物を含む、請求項48に記載の方法。
  50. (i)の構成物は生細胞を含む、請求項49に記載の方法。
  51. (i)の構成物は、溶解された細胞を含む、請求項49に記載の方法。
  52. 前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、それぞれ同一のバーコードを含む、請求項49~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記標識サンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及びバーコード付き代謝産物を含む、請求項49~52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
  55. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプル、及び前記細胞サンプル中の前記単一細胞のゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルを生成すること;及び
    (c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4サンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. (b)の第3のサンプルは、
    (i)前記単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;
    (ii)前記単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;
    (iii)前記単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は
    (iv)前記単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプルを含む、請求項55に記載の方法。
  57. (c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む、請求項55又は56に記載の方法。
  58. (c)の第4のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、前記方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項55~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)第1のサンプルの前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;及び
    (c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは第2のサンプルを含む、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
  60. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び
    (c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
  61. (b)の第3のサンプルは、前記単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルとを含む、請求項60に記載の方法。
  62. (c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む、請求項60又は61に記載の方法。
  63. (a)の第1のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、前記方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項59~62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む、請求項49~63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む、請求項49~63のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAの配列決定は、ロングリードシーケンシングアプリケーション、ショートリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションを含む、請求項64に記載の方法。
  67. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する、請求項63~66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する、請求項63~66のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記配列決定は、
    (a)前記標識サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び
    (b)前記標識サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定すること
    を含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる、請求項64に記載の方法。
  70. 前記方法は、前記標識サンプルを、バーコード付き分子を含む少なくとも1つの補足サンプルと組み合わせることをさらに含み、各サンプルの前記バーコード付き分子は識別可能であることにより、多重化サンプルを生成する、請求項49~63のいずれか一項に記載の方法。
  71. 少なくとも1つの補足サンプルは、
    (a)単一細胞の構成物を含む細胞サンプルを提供すること;及び
    (b)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること
    を含む方法によって調製される、請求項70に記載の方法。
  72. (a)の構成物は生細胞を含む、請求項71に記載の方法。
  73. (a)の構成物は、溶解された細胞を含む、請求項71に記載の方法。
  74. (b)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む、請求項71~73のいずれか一項に記載の方法。
  75. (b)のバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む、請求項71~73のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む、請求項75に記載の方法。
  77. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む、請求項75又は76に記載の方法。
  78. 前記配列決定は、
    (a)前記多重化サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び
    (b)前記多重化サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定すること
    を含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる、請求項76に記載の方法。
  79. 前記バーコード同一性は、(a)において、DNA配列決定、タンパク質配列決定、ハイブリダイゼーション、発光、結合キネティクス、及び/又は固体基材上又は固体基材内の物理的位置によって検出される、請求項69又は78に記載の方法。
  80. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を1つ以上の末端アミノ酸認識分子と接触させること;及び
    (b)前記単一ポリペプチドが分解されている間に、1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチドの末端に露出した連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを検出することにより、前記単一ポリペプチド分子を配列決定すること
    を含む、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  81. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を、1つ以上の末端アミノ酸認識分子及び切断試薬を含む組成物と接触させること;及び
    (b)切断試薬の存在下で、前記1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子の末端との会合を示す一連のシグナルパルスであって、切断試薬による末端アミノ酸切断の結果として、時間の経過とともに末端に露出した一連のアミノ酸を示す一連のシグナルパルスを検出すること
    を含む、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  82. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子の末端における第1のアミノ酸を同定すること;
    (b)第1のアミノ酸を除去することで、前記単一ポリペプチド分子の末端に第2のアミノ酸を露出させること;及び
    (c)前記単一ポリペプチド分子の末端の第2のアミノ酸を同定すること
    を含み、(a)~(c)は単一の反応混合物中で行われる、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記配列決定は、
    (a)前記単一ポリペプチド分子を、前記単一ポリペプチド分子に結合する1つ以上のアミノ酸認識分子と接触させること;
    (b)ポリペプチド分解条件下で前記1つ以上のアミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子との会合を示す一連のシグナルパルスを検出すること;及び
    (c)一連のシグナルパルスの第1の特徴的なパターンに基づいて、前記単一ポリペプチド分子中の第1の種類のアミノ酸を同定すること
    を含む、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得すること;
    (b)前記データを分析して、分解プロセス中に前記ポリペプチドの末端に連続的に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定すること;及び
    (c)前記ポリペプチドを表すアミノ酸配列を出力すること
    を含む、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;及び
    (b)前記ポリペプチドと前記1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること
    を含む、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;
    (b)前記ポリペプチドと前記1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること;
    (c)前記末端アミノ酸を除去すること;及び
    (d)前記ポリペプチドの末端で(a)~(c)を1回以上繰り返すことで、前記ポリペプチドのアミノ酸配列を決定すること
    を含む、請求項48~79のいずれか一項に記載の方法。
  87. (a)の後かつ(b)の前に、前記末端アミノ酸に選択的に結合しない前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること;及び/又は
    (b)の後かつ(c)の前に、前記末端アミノ酸に選択的に結合する前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること
    をさらに含む、請求項86に記載の方法。
  88. (c)は、前記末端アミノ酸をイソチオシアナートと接触させることにより前記末端アミノ酸を修飾すること、及び:
    前記修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸に選択的に結合して除去するプロテアーゼに接触させること;又は、
    前記修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸を除去するのに十分な酸性又は塩基性条件にさらすこと
    を含む、請求項86に記載の方法。
  89. 前記末端アミノ酸を同定することは、
    前記1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸の1つの種類として前記末端アミノ酸を同定すること;又は、
    前記1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸以外の種類として前記末端アミノ酸を同定すること
    を含む、請求項86に記載の方法。
  90. 前記1つ以上の標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項86に記載の方法。
  91. 前記1つ以上の標識ペプチダーゼは、切断活性を不活性化するように改変されているか、又は、前記1つ以上の標識ペプチダーゼは(c)での除去のための切断活性を保持している、請求項90に記載の方法。
  92. (i)細胞サンプルを提供すること;
    (ii)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及びバーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること
    を含む方法。
  93. (i)は、
    (a)細胞集団を提供すること;及び
    (b)前記細胞集団を溶解させることを含む、請求項92に記載の方法。
  94. 前記細胞集団は、
    単一の細胞からなるか、
    複数の同種細胞を含むか、又は
    複数の異種細胞を含む、請求項93に記載の方法。
  95. 前記細胞集団は、対象から単離される、請求項93又は94に記載の方法。
  96. 前記対象は、ヒト、マウス、ラット、又は非ヒト霊長類である、請求項95に記載の方法。
  97. (ii)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む、請求項92~96のいずれか一項に記載の方法。
  98. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチドを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)前記バーコード付きポリペプチドを第1のサンプルから単離することにより、前記バーコード付きポリペプチドを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のゲノム、トランスクリプトーム、及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び
    (c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4サンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む、請求項92~97のいずれか一項に記載の方法。
  99. (b)の第3のサンプルは、
    (i)前記単一細胞のゲノム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプル;
    (ii)前記単一細胞のゲノム及びメタボロームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル;
    (iii)前記単一細胞のメタボローム及びトランスクリプトームを含む第1のサブサンプル、及び前記単一細胞のゲノムを含む第2のサブサンプル;又は
    (iv)前記単一細胞のゲノムを含む第1のサブサンプル、前記単一細胞のトランスクリプトームを含む第2のサブサンプル、及び前記単一細胞のメタボロームを含む第3のサブサンプル
    を含む、請求項98に記載の方法。
  100. (c)の追加のバーコード成分は、第2、第3、第4、又は第5のバーコード成分を含む、請求項98又は99に記載の方法。
  101. (c)の第4のサンプルのバーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、この方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項98~100のいずれか一項に記載の方法。
  102. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)第1のサンプルの前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅すること;及び
    (c)第1のサンプルを第2のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第2のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは第2のサンプルを含む、請求項92~97のいずれか一項に記載の方法。
  103. (ii)は、
    (a)前記細胞サンプルを第1のバーコード成分と接触させて、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含む第1のサンプルを生成すること;
    (b)前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを第1のサンプルから分離することにより、前記バーコード付きDNA及び/又はバーコード付きcDNAを含む第2のサンプルと、前記細胞サンプル中の前記単一細胞のプロテオーム及び/又はメタボロームを含む第3のサンプルとを生成すること;及び
    (c)第3のサンプルを追加のバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及び/又はバーコード付き代謝産物を含む第4のサンプルを生成すること
    を含み、前記標識サンプルは、第2のサンプル及び第4のサンプルを含む、請求項92~97のいずれか一項に記載の方法。
  104. (b)の第3のサンプルは、前記単一細胞のプロテオームを含む第1のサブサンプルと、前記単一細胞のメタボロームを含む第2のサブサンプルとを含む、請求項103に記載の方法。
  105. (c)の追加のバーコード成分は、第2又は第3のバーコード成分を含む、請求項103又は104に記載の方法。
  106. (a)の第1のサンプルの前記バーコード付き分子は、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを含み、前記方法は、前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを増幅することをさらに含む、請求項102~105のいずれか一項に記載の方法。
  107. 前記標識サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む、請求項92~106のいずれか一項に記載の方法。
  108. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む、請求項92~107のいずれか一項に記載の方法。
  109. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAの配列決定は、ロングリードシーケンシングアプリケーション、ショートリードシーケンシングアプリケーション、又はハイブリッドアセンブリアプリケーションを含む、請求項107に記載の方法。
  110. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約0.5~2kb、0.5~5kb、1~2kb、1~3kb、1~4kb、1~5kb、1~10kb、2~10kb、2~5kb、5~10kb、5~15kb、5~20kb、5~25kb、10~15kb、10~20kb、又は10~25kbの長さを有する、請求項106~109のいずれか一項に記載の方法。
  111. 前記バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAは、約700~3000、1000~3000、1000~2500、1000~2400、1000~2300、1000~2200、1000~2100、1000~2000、1000~1900、1000~1800、1000~1700、1000~1600、1000~1500、1000~1400、1000~1300、1000~1200、1500~3000、1500~2500、1500~2000、又は2000~3000ヌクレオチド長の長さを有する、請求項106~109のいずれか一項に記載の方法。
  112. 前記配列決定は、
    (a)前記標識サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;及び
    (b)前記標識サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定すること
    を含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる、請求項107に記載の方法。
  113. 前記方法は、前記標識サンプルを、バーコード付き分子を含む少なくとも1つの補足サンプルと組み合わせることをさらに含み、各サンプルの前記バーコード付き分子は識別可能であることにより、多重化サンプルを生成する、請求項92~106のいずれか一項に記載の方法。
  114. 少なくとも1つの補足サンプルは、
    (a)細胞サンプルを提供すること;及び
    (b)前記細胞サンプルをバーコード成分と接触させることで、バーコード付きポリペプチド及びバーコード付きDNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含むバーコード付き分子を含む標識サンプルを生成すること
    を含む方法によって調製される、請求項113に記載の方法。
  115. (a)は、
    i.細胞集団を提供すること;及び
    ii.前記細胞集団を溶解させること
    を含む、請求項114に記載の方法。
  116. 前記細胞集団は、
    単一の細胞からなるか、
    複数の同種細胞を含むか、又は
    複数の異種細胞を含む、請求項115に記載の方法。
  117. 前記細胞集団は、対象から単離される、請求項115又は116に記載の方法。
  118. 前記対象は、ヒト、マウス、ラット、又は非ヒト霊長類である、請求項117に記載の方法。
  119. (b)のバーコード付き分子はそれぞれ同一のバーコードを含む、請求項114~118のいずれか一項に記載の方法。
  120. (b)のバーコード付き分子は、バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を含む、請求項114~119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、及び/又はバーコード付きcDNAを配列決定することをさらに含む、請求項113~120のいずれか一項に記載の方法。
  122. 前記多重化サンプルの前記バーコード付きポリペプチド、バーコード付きDNA、バーコード付きRNA、バーコード付きcDNA、及び/又はバーコード付き代謝産物を検出し、任意選択で定量することをさらに含む、請求項113~121のいずれか一項に記載の方法。
  123. 前記配列決定は、
    (a)前記多重化サンプルの前記バーコード付き分子のバーコード同一性を検出することにより、前記バーコード付き分子の起源を決定すること;
    (b)前記多重化サンプル中の前記バーコード付きポリペプチドを並行して配列決定することにより、前記バーコード付きポリペプチドの少なくとも部分的なアミノ酸配列を決定すること
    を含み、(a)は、(b)の前、後、又は同時に行われる、請求項121に記載の方法。
  124. 前記バーコード同一性は、(a)において、DNA配列決定、タンパク質配列決定、ハイブリダイゼーション、発光、結合キネティクス、及び/又は固体基材上又は固体基材内の物理的位置によって検出される、請求項112又は123に記載の方法。
  125. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を1つ以上の末端アミノ酸認識分子と接触させること;及び
    (b)前記単一ポリペプチドが分解されている間に、前記1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチドの末端に露出した連続するアミノ酸との会合を示す一連のシグナルパルスを検出することにより、前記単一ポリペプチド分子を配列決定すること
    を含む、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  126. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子を、1つ以上の末端アミノ酸認識分子及び切断試薬を含む組成物と接触させること;及び
    (b)切断試薬の存在下で、前記1つ以上の末端アミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子の末端との会合を示す一連のシグナルパルスであって、切断試薬による末端アミノ酸切断の結果として、時間の経過とともに末端に露出した一連のアミノ酸を示す一連のシグナルパルスを検出すること
    を含む、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  127. 前記配列決定は、
    (a)単一ポリペプチド分子の末端における第1のアミノ酸を同定すること;
    (b)第1のアミノ酸を除去することで、前記単一ポリペプチド分子の末端に第2のアミノ酸を露出させること;及び
    (c)前記単一ポリペプチド分子の末端の第2のアミノ酸を同定すること
    を含み、(a)~(c)は単一の反応混合物中で行われる、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  128. 前記配列決定は、
    (a)前記単一ポリペプチド分子を、前記単一ポリペプチド分子に結合する1つ以上のアミノ酸認識分子と接触させること;
    (b)ポリペプチド分解条件下で前記1つ以上のアミノ酸認識分子と前記単一ポリペプチド分子との会合を示す一連のシグナルパルスを検出すること;及び
    (c)一連のシグナルパルスの第1の特徴的なパターンに基づいて、前記単一ポリペプチド分子中の第1の種類のアミノ酸を同定すること
    を含む、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  129. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチド分解プロセス中にデータを取得すること;
    (b)前記データを分析して、分解プロセス中に前記ポリペプチドの末端に連続的に露出されるアミノ酸に対応するデータの部分を決定すること;及び
    (c)前記ポリペプチドを表すアミノ酸配列を出力すること
    を含む、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  130. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;及び
    (b)前記ポリペプチドと前記1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること
    を含む、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  131. 前記配列決定は、
    (a)ポリペプチドを、前記ポリペプチドの末端で1種類以上の末端アミノ酸に選択的に結合する1つ以上の標識親和性試薬と接触させること;
    (b)前記ポリペプチドと前記1つ以上の標識親和性試薬との相互作用を検出することにより、前記ポリペプチドの末端にある末端アミノ酸を同定すること;
    (c)前記末端アミノ酸を除去すること;及び
    (d)前記ポリペプチドの末端で(a)~(c)を1回以上繰り返すことで、前記ポリペプチドのアミノ酸配列を決定すること
    を含む、請求項112、123、又は124に記載の方法。
  132. (a)の後かつ(b)の前に、前記末端アミノ酸に選択的に結合しない前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること;及び/又は
    (b)の後かつ(c)の前に、前記末端アミノ酸に選択的に結合する前記1つ以上の標識親和性試薬のいずれかを除去すること
    をさらに含む、請求項131に記載の方法。
  133. (c)は、前記末端アミノ酸をイソチオシアナートと接触させることにより前記末端アミノ酸を修飾すること、及び:
    前記修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸に選択的に結合して除去するプロテアーゼに接触させること;又は、
    前記修飾された末端アミノ酸を、前記修飾された末端アミノ酸を除去するのに十分な酸性又は塩基性条件にさらすこと
    を含む、請求項131に記載の方法。
  134. 前記末端アミノ酸を同定することは、
    前記1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸の1つの種類として前記末端アミノ酸を同定すること;又は、
    前記1つ以上の標識親和性試薬が結合する1種類以上の末端アミノ酸以外の種類として前記末端アミノ酸を同定すること
    を含む、請求項131に記載の方法。
  135. 前記1つ以上の標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項131に記載の方法。
  136. 前記1つ以上の標識ペプチダーゼは、切断活性を不活性化するように改変されているか、又は、前記1つ以上の標識ペプチダーゼは(c)での除去のための切断活性を保持している、請求項135に記載の方法。
  137. 請求項1~136のいずれか一項に記載の方法を実行するためのキットであって、複数のバーコード分子を含むバーコード成分を含むキット。
  138. 前記バーコード成分は、バーコード分子をポリペプチドに共有結合させるための1つ以上の試薬を含む反応成分をさらに含む、請求項137に記載のキット。
  139. 前記バーコード成分は、ポリ核酸部分、ポリペプチド部分、及び/又は蛍光分子部分を含む1つ以上のバーコード分子を含む、請求項137又は138に記載のキット。
  140. 前記ポリ核酸部分は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、又は60ヌクレオチド長である、請求項139に記載のキット。
  141. 前記ポリ核酸部分はアプタマーを含む、請求項139に記載のキット。
  142. 前記ポリペプチド部分は、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20アミノ酸長である、請求項139に記載のキット。
  143. 前記ポリペプチド部分は、抗体又はアプタマーである、請求項139に記載のキット。
  144. 前記蛍光分子部分は、芳香族又はヘテロ芳香族化合物、例えば、ピレン、アントラセン、ナフタレン、アクリジン、スチルベン、インドール、ベンジンドール、オキサゾール、カルバゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、フェナントリジン、フェノキサジン、ポルフィリン、キノリン、エチジウム、ベンズアミド、シアニン、カルボシアニン、サリチル酸塩、アントラニル酸塩、クマリン、フルオレセイン、ローダミンなどを含む、請求項139に記載のキット。
  145. 前記蛍光分子部分は、キサンテン染料、ナフタレン染料、クマリン染料、アクリジン染料、シアニン染料、ベンゾオキサゾール染料、スチルベン染料、ピレン染料、フタロシアニン色素、フィコビリプロテイン色素、スクアライン色素、及びBODIPY色素からなる群から選択される染料を含む、請求項139又は144に記載のキット。
  146. 固体支持体をさらに含む、請求項137~145のいずれか一項に記載のキット。
  147. 前記固体支持体は、前記バーコード成分のバーコード分子に対応するポリ核酸部分を含む固定化された検出用分子を含む、請求項146に記載のキット。
  148. 前記固体支持体は、前記バーコード成分のバーコード分子に対応するポリペプチド部分を含む固定化された検出用分子を含む、請求項146又は147に記載のキット。
  149. 異なる起源のポリペプチドの集団の物理的分離を可能にする固体支持体を含む、請求項1~136のいずれか一項に記載の方法を実施するためのキット。
  150. 少なくとも1つのハードウェアプロセッサ;及び、
    前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに請求項1~136のいずれか一項に記載の方法を実行させる、プロセッサ実行可能命令を格納する少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むデバイス。
  151. 少なくとも1つのハードウェアプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのハードウェアプロセッサに請求項1~136のいずれか一項に記載の方法を実行させる、プロセッサ実行可能命令を格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
  152. 1つ以上のカートリッジとインターフェース接続するように構成されたサンプル調製モジュールであって、各カートリッジは、(a)複雑なサンプルを受け入れるように構成された1つ以上のリザーバ又は反応容器;(b)複数のバーコード分子を含む1つ以上の配列サンプル調製試薬;及び(c)1つ以上の固定化された捕捉プローブを含むマトリックスを含むサンプル調製モジュールを含むデバイス。
  153. ピクセルのアレイを含む配列決定モジュールであって、各ピクセルは、サンプル調製モジュールから配列決定サンプルを受け取るように構成されるとともに、(a)サンプルウェル;及び(b)少なくとも1つの光検出器を含む配列決定モジュールをさらに含む、請求項152に記載のデバイス。
  154. 前記サンプル調製試薬は、複数の高濃度化用分子をさらに含む、請求項152又は153に記載のデバイス。
  155. 前記複数の高濃度化用分子中の前記高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、固定化された捕捉プローブ上に共有結合される、請求項154に記載のデバイス。
  156. 前記高濃度化用分子の少なくとも1つのサブセットは、固定化された捕捉プローブによって結合されることができるビーズ又は粒子上に共有結合される、請求項154又は155に記載のデバイス。
  157. 前記複数の高濃度化用分子中の前記高濃度化用分子のそれぞれは、抗体、アプタマー、又は酵素を含む、請求項154~156のいずれか一項に記載のデバイス。
  158. 前記複数の高濃度化用分子のサブセット中の前記高濃度化用分子は、抗体、アプタマー、又は酵素を含む、請求項154~156のいずれか一項に記載のデバイス。
  159. 前記サンプル調製試薬は改変剤を含む、請求項152~158のいずれか一項に記載のキット。
  160. 前記改変剤は、ポリペプチド断片化、ポリペプチド変性、翻訳後修飾の付加、及び/又は1つ以上の官能基のブロッキングを媒介する、請求項159に記載のデバイス。
  161. 前記配列決定モジュールは、各ピクセルのサンプルウェルに配列決定試薬を送達するように構成されたリザーバ又は反応容器をさらに含む、請求項152~160のいずれか一項に記載のデバイス。
  162. 前記配列決定試薬は、標識親和性試薬を含む、請求項161に記載のデバイス。
  163. 前記標識親和性試薬は、1つ以上の標識アプタマー、1つ以上の標識ペプチダーゼ、1つ以上の標識抗体、1つ以上の標識分解経路タンパク質、1つ以上のアミノトランスフェラーゼ、1つ以上のtRNAシンテターゼ、又はそれらの組み合わせを含む、請求項162に記載のデバイス。
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