JP2023183146A - 遊技機 - Google Patents

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卓人 市原
Takuto Ichihara
海 藤原
Umi Fujiwara
倫也 窪田
Michiya Kubota
潤 伊藤
Jun Ito
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Abstract

Figure 2023183146000001
【課題】分かりやすい特定演出を実行することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】当たりとなることが複数種の特典のいずれかが獲得可能となる条件とされた当否抽選を行う当否抽選手段と、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には有利結末に至り、はずれである場合には不利結末に至る演出であって、当該有利結末に至った場合には複数種の前記特典に含まれる対象特典が獲得可能となる特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記特定演出が実行されている最中であって結末が判明していない状態にて、前記対象特典の獲得がもたらす利益を表す画像が表示されることを特徴とする遊技機。
【選択図】図12

Description

本発明は、遊技機に関する。
当否抽選結果に応じた結末に至る演出(特定演出)を実行することが可能な遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2018-000650号公報
本発明が解決しようとする課題は、分かりやすい特定演出を実行することが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、当たりとなることが複数種の特典のいずれかが獲得可能となる条件とされた当否抽選を行う当否抽選手段と、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には有利結末に至り、はずれである場合には不利結末に至る演出であって、当該有利結末に至った場合には複数種の前記特典に含まれる対象特典が獲得可能となる特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記特定演出が実行されている最中であって結末が判明していない状態にて、前記対象特典の獲得がもたらす利益を表す画像が表示されることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機は、分かりやすい特定演出を実行することが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 (a)は特典領域が閉鎖された状態にある単位遊技(大当たり遊技を構成する単位遊技)における大入賞領域内の様子を示した模式図であり、(b)は特典領域が開放された状態にある単位遊技(小当たり遊技)における大入賞領域内の様子を示した模式図である。(c)は小当たり遊技中に表示される特典領域を狙って遊技球を発射すべき状況であることを示す画像の一例を示した図である。 表示領域に表示された装飾図柄、保留図柄を示した図である。 本実施形態にかかる遊技機の遊技性(遊技状態の移行等)を説明するための図である。 各種特定遊技状態の終了条件(変動数条件、小当たり条件)を示した図である。 第一当否抽選(特図1抽選)および第二当否抽選(特図2抽選)の大当たり振り分け(参照テーブル)を説明するための図である(第二当否抽選については時短有状態と時短無状態で振り分けが異なることを説明するための図である)。 第一特定遊技状態の時短最終変動(はずれ変動)で実行される保留貯留指示演出、保留貯留完了演出を説明するための図である。 残保留チャンスにて実行される変動中演出の概要を説明するための図である。 第二当否抽選の当選(小当たり)を経て時短無状態にて獲得した大当たりが第二特定大当たりであるか通常大当たりであるかを報知する演出(大当たり遊技中に実行される演出)の概要を説明するための図である。 第二特定遊技状態の当たり変動で実行される保留貯留指示演出、保留貯留完了演出を説明するための図である。 (a)はメインの表示装置と副表示装置の位置関係を説明するための図であり、(b)は対象特典の特典名称の表示態様を説明するための図であり、(c)(d)は副表示装置の別例を説明するための図であり、(e)は利益部の別例を説明するための図である。 特定演出を説明するための図である。 具体例1-1を説明するための図である。 具体例1-2を説明するための図である。 具体例1-3、具体例1-4を説明するための図である。 具体例1-5を説明するための図である。 文字演出を説明するための図である。 具体例2-1を説明するための図である。 具体例2-4を説明するための図である。 具体例2-5(表示領域の上側または下側に装飾装置が配置される例)を説明するための図である。 具体例2-5(表示領域の左側または右側に装飾装置が配置される例)を説明するための図である。 (a)は操作演出の一例を示した図であり、(b)はメータ画像(通常態様、特殊態様)を説明するための図である。 操作有効期間の開始前から付随画像が表示されている様子を示した図である。 具体例3-1を説明するための図である。 具体例3-2を説明するための図である。 具体例3-5を説明するための図である。
以下、本発明にかかるぱちんこ遊技機1(以下、単に遊技機と称する)の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、特に明示した場合を除き、以下の説明における各種画像には、静止画だけでなく動画も含まれるものとする。また、特に明示した場合を除き、以下の説明は、正常な遊技(目論見通りの遊技)が行われることを前提としたものである。また、「○○に遊技球が進入(入賞)」等というときは、厳密には当該○○に設けられたセンサが進入した遊技球を検出したことをいう。
1)遊技機の基本構成
遊技機1(図1参照)の全体構成について簡単に説明する。遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。遊技領域902には、始動領域904、大入賞領域906、アウト口907などが設けられている。
表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認されるものである。なお、一部の図においては、遊技盤90に覆われずに露出する表示領域911の形状を簡略化して記載する(方形状に記載する)が、当該部分の大きさや形状は適宜変更可能である。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
2)遊技性(スペック)
2-1)当否抽選(特別図柄抽選)
始動領域904への遊技球の進入を契機として乱数源から数値(以下、当否抽選情報と称することもある)が取得される。当該数値を用いて当否抽選(一般的には特別図柄(特図)抽選等と称される)が実行される。基本的には、周知の遊技機と同様に、当該数値を予め定められた判定用数値(当否抽選テーブル)と照らし合わせて、当否抽選結果が導出される。また、当該数値は、変動中演出(後述)としてどのような演出を実行するかを決定する際にも用いられる。
本実施形態では、始動領域904として第一始動領域904aと、当該第一始動領域904aとは異なる位置にある第二始動領域904bと、が設けられている(図1参照)。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として第一当否抽選情報が取得され、それに基づき第一当否抽選(特図1抽選)が実行される。第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として第二当否抽選情報が取得され、それに基づき第二当否抽選(特図2抽選)が実行される。第一始動領域904aは、遊技領域902の左側(表示領域911の左側)を流下するように遊技球を発射する(いわゆる「左打ち」を行う)ことにより遊技球が進入する領域である。第二始動領域904bは、遊技領域902の右側(表示領域911の右側)を流下するように遊技球を発射する(いわゆる「右打ち」を行う)ことにより遊技球が進入する領域である。本実施形態では、「右打ち」を行った場合に第一始動領域904aに遊技球が進入することはなく、「左打ち」を行った場合に第二始動領域904bに遊技球が進入することはないように設定されている。
本実施形態では、当否抽選の結果は、「小当たり」または「はずれ」となるものである。すなわち、当否抽選が「当たり」となる場合は、全て「小当たり」であって、「大当たり」はない。ただし、後述するように異常等が発生しなければ小当たりの当選は全て大当たりの獲得に結び付くため、実質的には小当たり=大当たりである。よって、以下の説明における、大当たり確率、大当たり当選等の「大当たり」とは厳密には小当たりのことを指すものとする。各種演出等は、小当たりに当選することが、大当たりに当選であるように捉えられる態様とされている。なお、このような小当たり経由の大当たりを獲得できる遊技機は、「二種」遊技機と称されるものである。上述した通り、本実施形態では、当否抽選の結果が大当たりとなって大当たりが獲得できるものではない(いわゆる直当たりは発生しない)から、「一種」の遊技性を備えたものではない(「一種二種混合」遊技機でもない)。ただし、「二種」でなければ実現できない構成を除き、以下で説明する技術事項は、「一種」遊技機や、「一種二種混合」遊技機にも適用することができる。
本実施形態では、第一当否抽選の小当たり確率(=(実質)大当たり確率)は1/319である(それ以外ははずれである)。また、第二当否抽選の小当たり確率(=(実質)大当たり確率)は1/47である(それ以外ははずれである)。よって、第一当否抽選よりも、第二当否抽選の方が、遊技者にとって有利な抽選(高確率抽選)といえる。詳細は後述するが、通常遊技状態は第一当否抽選による大当たり獲得を目指す状態であり、特定遊技状態は第二当否抽選による大当たり獲得を目指す状態であるから、通常遊技状態よりも特定遊技状態の方が有利な遊技状態である。
2-2)当たり遊技
大当たりを獲得した場合には大当たり遊技が実行される。大当たり遊技は、所定条件成立まで大入賞領域906(常態において閉鎖されている)が開放される単位遊技(いわゆる1「ラウンド」分の遊技のことをいう。以下の説明において「ラウンド」(R)と称することもある)が一または複数回繰り返される。一回の単位遊技は、大入賞領域906に遊技球がC個入賞する入賞条件、および、所定時間が経過する時間条件のいずれか一方が成立することをもって終了(大入賞領域906が閉鎖)する。なお、本実施形態ではC=10とされている(当該Cの値は、一般的には「カウント(数)」と称されるものである)。各単位遊技は、継続的に大入賞領域906に向かって遊技球を発射していれば、ほぼ確実に時間条件が成立するよりも前に入賞条件が成立するものとされている。つまり、指示通り遊技を行っていれば、一回の単位遊技にて少なくとも10個の遊技球が入賞する。本実施形態では、大入賞領域に一の遊技球が入賞したときの払い出し(賞球数)は15個であるから、一回の単位遊技にて少なくとも150個の賞球が得られる(いわゆるオーバー入賞が発生することで当該賞球数は多くなる)。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)が多くなるほど、当該大当たり遊技にて得られる遊技者の利益(利益の期待値)が大きくなる。本実施形態では、大入賞領域906は遊技領域902の右側に設けられており(図1参照)、遊技者は遊技領域902の右側に遊技球が進入するよう遊技する(いわゆる「右打ち」を行う)。
上述した通り、本実施形態では、小当たり経由で大当たりが獲得できる。小当たりに当選した場合には小当たり遊技が実行される。小当たり遊技は、大入賞領域906が開放されるとともに、当該大入賞領域906内に設けられた特典領域10(図2参照)が開放されるものである。当該特典領域10の付近には「V」の文字が付されており(図1、2参照)、当該特典領域10を遊技者に示す文言として当該「V」が用いられる。特典領域10は常態において閉鎖されているものであるところ、小当たり当選時には一時的に開放される。なお、大入賞領域906には二つの出口領域が設けられており、大入賞領域906に進入した遊技球は当該二つの出口領域のいずれかを通過することになる。当該二つの出口領域のうちの一方が特典領域10とされている(図2参照)。当該出口領域のそれぞれにはセンサが設けられており、当該出口領域のいずれかを通過した遊技球が大入賞領域906に入賞したものと扱われる。つまり、特典領域10に進入した遊技球は、大入賞領域906に入賞したものでもある。
当該小当たり遊技にて特典領域10に遊技球が進入することが大当たり獲得条件とされている(大当たりを獲得するためには、1つの遊技球が特典領域10に進入すればよい)。以下の説明においては、特典領域10に遊技球が進入することを「V入賞」と称することもある(「V入賞=大当たり獲得(大当たり確定)」である)。なお、大入賞領域906外に特典領域10が設けられた構成としてもよい。小当たり遊技は、それを経て獲得した大当たり遊技の1ラウンド分の単位遊技とみなされる。例えば、小当たりを経由した10ラウンド大当たり(単位遊技が10回実行される大当たり)とは、小当たり遊技(大入賞領域906が開放されるとともに特典領域10が開放される遊技)が1ラウンド目の遊技として、その後の大当たり遊技として実行される大入賞領域906の開放が2~10ラウンド目の遊技として実行される(特典領域10に遊技球が進入しなかった場合には、いわゆる「パンク」となって当該2~10ラウンド目の遊技が実行されず、小当たり遊技のみで終了する)。小当たり遊技は、大当たり遊技を構成する単位遊技と同様、時間条件および入賞条件(本実施形態では10個入賞)の少なくともいずれか一方が成立することにより終了する。継続的に遊技球を発射していれば先に入賞条件が成立することになるから、小当たり遊技においては一回の単位遊技と同様の賞球を得ることができる。
本実施形態では、小当たり遊技においては大入賞領域906とともに特典領域10が開放されることになるが、その時間は、当該特典領域10に遊技球を進入させるために十分な長さが確保される。特典領域10は遊技領域902の右側に設けられており、特典領域10に遊技球を進入させるためには遊技者は右打ちを行うところ、継続的に右打ちを行っていればほぼ確実に特典領域10に遊技球が進入する(図2(b)参照)。小当たり当選時には表示領域911に右打ちを実行する旨の指示が出される(図2(c)参照)ため、遊技者はそれに従うだけでよい。指示が出されてから10数秒遅れて右打ちを開始しても、ほぼ確実に遊技球が特典領域10に進入するように設定されている。このように、小当たり当選により小当たり遊技が実行された場合には、(予期しないような異常(停電や故障)が発生しなければ)指示通り遊技さえしていれば特典領域10に遊技球が進入することになるから、実質的には「小当たり当選=大当たり当選」となる(小当たり当選が大当たり獲得に結びつく)という設定であるということである。なお、本実施形態では、小当たり遊技以外の大当たり遊技を構成する単位遊技(2ラウンド以降)においては、特典領域10は閉鎖された状態(図2(a)参照)にある。
2-3)装飾図柄
当否抽選結果は、表示領域911に表示される装飾図柄80(図3参照)により報知される。本実施形態では、それぞれが複数種の装飾図柄80を含む三つの装飾図柄群80gが設定される。具体的には、表示領域911の左側に表示される左装飾図柄群80gL、右側に表示される右装飾図柄群80gR、左装飾図柄群80gLと右装飾図柄群80gRの間に表示される中装飾図柄群80gCの三つである。各装飾図柄群80gから選択されて表示された三つの装飾図柄80の組み合わせにより抽選結果が報知される。当該三つの装飾図柄群80gが変動を開始してから、当該変動が停止して当否抽選結果を示す組み合わせが表示されるまでの演出が変動中演出(以下単に「変動」や「回転」等と称することもある)である。なお、一部の図面においては、装飾図柄80の図示を省略する。本実施形態では同じ数字を含むものが同種の装飾図柄80とされる(異なる種類の数字を含むものは異種である)。
本実施形態では、当否抽選結果が当たり(小当たり)となったときには、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃いから構成される当たり組み合わせが表示される。上述した通り、本実施形態では実質的には「小当たり当選=大当たり当選」となる設定であるため、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃いが表示されることは実質的に大当たり当選を示しているともいえる。当否抽選結果がはずれである場合には、上記当たり組み合わせではない組み合わせ(はずれ組み合わせ)が表示される。
なお、説明は省略するが、装飾図柄80以外の図柄(別図柄)が表示されるようにし、当該別図柄により当否抽選結果が示されるようにしてもよい。別図柄は、表示領域911の外縁近傍に小さく表示されるものであってもよいし、表示領域911外に表示される(表示領域911外に表示されるランプ等の点灯パターン)であってもよい。ただし、通常の遊技者は、別図柄の態様を意識することなく、装飾図柄80や表示領域911にて実行される各種演出等を見て遊技を楽しむことができる。
2-4)保留
始動領域904に遊技球が進入し、新たな当否抽選情報が取得されたとき、それよりも先に取得された当否抽選情報に対応する変動中演出が実行されている場合(装飾図柄80の変動中である場合)には、当該新たに取得された当否抽選情報は保留情報(保留)として記憶手段(図示せず)に記憶される。本実施形態では、第一当否抽選情報として取得された第一保留情報(特図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二当否抽選情報として取得された第二保留情報(特図2保留)の最大の記憶数は四つである。
記憶手段に記憶されている保留情報は保留図柄70として表示領域911に表示されることがある(図3参照)。本実施形態では、保留図柄70は、変動中保留図柄71と変動前保留図柄72に区分けされる。変動中保留図柄71は、対応する当否抽選結果についての変動中演出は開始されていないものの、当該当否抽選結果の報知は完了していない(変動中演出が終了していない)当否抽選情報の存在を示すものである。なお、当該当否抽選情報は、厳密には保留情報に該当するものではないが、一般的には「当該変動保留」等と称されるため、当該当否抽選情報の存在を示す図柄を変動中保留図柄71とする。変動前保留図柄72は、対応する当否抽選結果についての変動中演出は開始されていない当否抽選情報(保留情報)の存在を示すものである。
本実施形態では、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき状態(左打ちすべき状態;詳細を後述する通常遊技状態)においては、第一当否抽選情報(第一保留情報)の存在を示す保留図柄70(特図1保留)が表示される。第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき状態(右打ちすべき状態;詳細を後述する特定遊技状態)においては、第二当否抽選情報(第二保留情報)の存在を示す保留図柄70(特図2保留)が表示される。なお、一部の図面においては、当該保留図柄70の図示を省略する。
記憶手段に第一当否抽選情報(第一保留情報)と第二当否抽選情報(第二保留情報)の両方が記憶されている際には、第二当否抽選情報に基づく変動中演出が優先して実行され(第二当否抽選の結果が優先して報知され)、記憶手段に記憶されている第二当否抽選情報が無くなるまで、第一当否抽選情報に基づく変動中演出は開始されない(第一当否抽選の結果が報知されない)。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、いわゆる「特図2(保留)優先消化」である。
2-5)遊技状態
2-5-1)通常遊技状態と特定遊技状態
遊技者が大当たり獲得を目指して遊技する(始動領域904を狙って遊技球を発射させる)遊技状態は、大まかに通常遊技状態と特定遊技状態に区分けされる(図4参照)。基本的には、大当たりの獲得しやすさ、始動領域904への遊技球の進入しやすさ(当否抽選の受けやすさ)、のいずれも通常遊技状態よりも特定遊技状態の方が勝るため、通常遊技状態よりも特定遊技状態の方が遊技者にとって有利な遊技状態である。
通常遊技状態は第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき(「左打ち」を行うべき)遊技状態である。通常遊技状態にて遊技者が「右打ち」を行うと、遊技者は目論見通りの利益を享受することができなくなる(「左打ち」を行った場合に比して享受できる利益が著しく低下する)から、「右打ち」を行っていることが検出された場合には「左打ち」を行うよう注意が促される。上述した通り、第一始動領域904aに遊技球が進入することを条件として実行される第一当否抽選の当選確率(小当たり確率)は1/319であるから、通常遊技状態は1/319の大当たり獲得を目指して遊技する遊技状態であるといえる。
一方、特定遊技状態は第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき(「右打ち」を行うべき)遊技状態である。特定遊技状態にて遊技者が「左打ち」を行うと、遊技者は目論見通りの利益を享受することができなくなる(「右打ち」を行った場合に比して享受できる利益が著しく低下する)から、「左打ち」を行っていることが検出された場合には「右打ち」を行うよう注意が促される。上述した通り、第二始動領域904bに遊技球が進入することを条件として実行される第二当否抽選の当選確率(小当たり確率)は1/47であるから、通常遊技状態は1/47の大当たり獲得を目指して遊技する遊技状態であるといえる。
2-5-2)開閉モード(時短の有無)
開閉モードとして低開閉モードと高開閉モードが設けられている。低開閉モードと高開閉モードは、第二始動領域904b(図1参照)の開放されやすさが異なる。第二始動領域904bは、常態において閉鎖されている領域(閉鎖されているときには遊技球は進入不可能)であり、開放抽選(始動領域904に遊技球が進入することを契機として実行される当否抽選(特別図柄抽選)とは異なる抽選であり、一般的には普通抽選、普通図柄(普図)抽選等と称される)に当選することで開放される領域である(いわゆる「電チュー(領域)」である)。
開放抽選は、普通領域905に遊技球が進入することを契機として取得される数値(開放抽選情報)に基づき実行される。本実施形態では、遊技領域902の右側に普通領域905が設けられている(図1参照)。右打ちを行うことで比較的容易に当該普通領域905に遊技球が進入する。開放抽選の当否を報知する手法は、一般的な遊技機と同様に行うことができるから詳細な説明は省略する。本実施形態では、表示領域911外に設けられたランプの点灯パターンにより報知される(当該ランプの点灯パターンが「普通図柄」にあたる)。なお、開放抽選の結果の報知が完了していない状態(普通図柄の変動中)に、新たに普通領域905に遊技球が進入した場合には、開放抽選情報は図示されない記憶手段に記憶される。本実施形態では、当該開放抽選情報の最大の記憶数は四つ(普通図柄保留の最大値=4)である。
低開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率よりも、高開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率の方が高い。低開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率が0%であってもよい。また、高開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率が100%であってもよい。本実施形態では、低開閉モードが設定されている状態にて開放抽選に当選しても、第二始動領域904bの開放時間は極めて短く、第二始動領域904bに遊技球を進入させることは事実上不可能とされている。よって、低開閉モードが設定されている状態では左打ち遊技(第一始動領域904aを狙う遊技)が推奨される。一方、高開閉モードが設定されている状態では開放抽選に容易に当選し、その際の第二始動領域904bの開放時間は十分に長い。よって、高開閉モードが設定されている状態では右打ち遊技(第二始動領域904bを狙う遊技)が推奨され、右打ちを継続的に行っていれば頻繁に第二始動領域904bに遊技球が進入する。
本実施形態では、通常遊技状態は低開閉モードが設定された状態である。特定遊技状態は高開閉モードが設定された状態である。一般的に高開閉モードは「時短(状態)」と称されるものであるから、通常遊技状態は「時短無」状態、特定遊技状態は「時短有」状態であるということができる。以下の説明においては低開閉モードを「時短無(状態)」と、高開閉モードを「時短有(状態)」と称することもある。また、高開閉モード(時短)が終了する条件となる当否抽選(本実施形態では第二当否抽選)の回数を時短回数と称することもある。なお、本実施形態では、始動領域904(第一始動領域904a、第二始動領域904b)に遊技球が進入することで所定数の賞球が払い出される(始動領域904は入賞領域である)。そのため、低開閉モードよりも高開閉モードの方が持ち球の減少速度(発射遊技球数あたりの賞球数)が少ない状態である。すなわち、低開閉モードは比較的ベースが低い「低ベース状態」であり、高開閉モードは比較的ベースが高い「高ベース状態」でもある。
2-5-3)特定遊技状態の種類
本実施形態では特定遊技状態(高開閉モード)として、第一特定遊技状態、第二特定遊技状態、特別特定遊技状態が設けられている。各種特定遊技状態は、高開閉モードが終了する終了条件が異なるものである。終了条件は、開始されてから実行された第二当否抽選の回数が規定値(予め定められた時短回数)に到達したことで成立する「変動数条件」、および、開始されてから当選した小当たりの回数が規定値に到達したことで成立する「小当たり条件」のいずれか(変動数条件および小当たり条件の早い方)が成立したことで成立するものとする。
なお、大当たりが獲得されて大当たり遊技が実行されることは、大当たりの獲得を目指して遊技する遊技状態ではなくなるということであるため、大当たりの獲得も高開閉モードの事実上の終了条件であるとみることができる。また、各種特定遊技状態は対応する大当たり遊技の終了後に移行する遊技状態であるところ、各種特定遊技状態(高開閉モード)の「開始」時点とは、対応する大当たり遊技の終了時点をいうものとする。すなわち、大当たり遊技終了後、ある種の特定遊技状態に移行するときには、上記変動数条件および小当たり条件はリセットされるものとする。ただし、変動数条件がリセットされるのはあくまで「大当たり」が獲得できた場合(特典領域10に遊技球が進入した場合)であり、「小当たり」の当選だけではリセットされないものとする。
第一特定遊技状態は、開始されてから第二当否抽選が70回実行されることが変動数条件とされたものである(図5参照)。つまり、時短回数=70回とされたものである。上述した通り、第二当否抽選が当たり(小当たり)となる確率は1/47であるため、第一特定遊技状態が開始されて70回連続してはずれとなる前に(高開閉モードが終了する前に)第二当否抽選に当選する確率は約78%である。
第一特定遊技状態は、開始されてから「2回」の小当たりに当選することが小当たり条件とされている(図5参照)。つまり、第一特定遊技状態が開始された後、1回の小当たりに当選することを契機として高開閉モードは終了しない。なお、第一特定遊技状態の小当たり条件の成立となる小当たりの回数は2回以上であればよい。
第二特定遊技状態は、開始されてから第二当否抽選が1000回実行されることが変動数条件とされたものである(図5参照)。つまり、時短回数=1000回とされたものである。上述した通り、第二当否抽選が当たり(小当たり)となる確率は1/47であるため、第二特定遊技状態が開始されて第二当否抽選に当選することなく1000回連続してはずれとなることは起こり得ないような確率である。つまり、第二特定遊技状態は、事実上次の小当たり当選(小当たりを経由した大当たりの獲得)まで高開閉モードの継続が約束された状態であるといえる。このように、当否抽選に当選することなく終了することが天文学的に低い確率(0.1%未満)となる時短回数とされた特定遊技状態は、特定遊技状態(高開閉モード)が終了する前に「事実上次の大当たりの獲得が約束された」状態であるとする(後述する特別特定遊技状態も同様)。本実施形態とは異なり、第二特定遊技状態は、次の大当たり獲得まで継続するもの(時短回数=∞)としてもよい。このような次の大当たり獲得まで継続する特定遊技状態も、当該特定遊技状態(高開閉モード)が終了する前に「事実上次の大当たりの獲得が約束された」状態であるとする。
第二特定遊技状態は、開始されてから「1回」の小当たりに当選することが小当たり条件とされている(図5参照)。つまり、第二特定遊技状態が開始された後、1回の小当たりに当選することを契機として高開閉モードが終了する。
特別特定遊技状態は、開始されてから第二当否抽選が1000回実行されることが変動数条件とされたものである(図5参照)。つまり、時短回数=1000回とされたものである。上述した通り、第二当否抽選が当たり(小当たり)となる確率は1/47であるため、特別特定遊技状態が開始されて第二当否抽選に当選することなく1000回連続してはずれとなることは起こり得ないような確率である。つまり、特別特定遊技状態は、次の小当たり当選(小当たりを経由した大当たりの獲得)まで高開閉モードの継続が事実上約束された状態であるといえる。言い換えれば、通常遊技状態に移行する前(第一始動領域904aを狙って遊技すべき状態に移行する前)に、次の小当たりに当選すること(小当たりを経由した大当たりの獲得)が事実上約束された状態であるといえる。
特別特定遊技状態は、開始されてから「2回」の小当たりに当選することが小当たり条件とされている(図5参照)。つまり、特別特定遊技状態が開始された後、1回の小当たりに当選することを契機として高開閉モードは終了しない。なお、特別特定遊技状態の小当たり条件の成立となる小当たりの当選回数は2回以上であればよい。
2-5-4)以上の通りであるから、通常遊技状態と特定遊技状態を、当否抽選の当選確率(実質大当たり確率)の高低、時短の有無で表せば、
(a)通常遊技状態・・・「低確率・時短無」
(b)特定遊技状態・・・「高確率・時短有」
ということになる。
また、各種特定遊技状態を、当否抽選の当選確率(実質大当たり確率)の高低、時短の有無(時短回数)、高開閉モードが終了することになる小当たりの回数で表せば、
(b-1)第一特定遊技状態・・・「高確率・時短有(70回)・小当たり2回」
(b-2)第二特定遊技状態・・・「高確率・時短有(1000回)・小当たり1回」
(b-3)特別特定遊技状態・・・「高確率・時短有(1000回)・小当たり2回」
ということになる。
2-6)大当たりの種類
本実施形態では、大当たりの種類として、通常大当たりおよび特定大当たりが設定されている。通常大当たりは、大当たり遊技終了後(大当たり遊技を構成する最後の単位遊技の終了後のことをいう)、通常遊技状態に移行する大当たりである。特定大当たりは、大当たり遊技終了後、特定遊技状態に移行する大当たりである。通常遊技状態(低確率・時短無)よりも、特定遊技状態(高確率・時短有)の方が遊技者に有利な遊技状態であるから、大当たり遊技終了後の遊技状態に関していえば(ラウンド数の多少を除いて考えれば)、通常大当たりよりも特定大当たりの方が遊技者に有利なものであるといえる。
特定大当たりとしては、第一特定大当たり、第二特定大当たり、特別特定大当たりがある。第一特定大当たりは、大当たり遊技終了後、第一特定遊技状態に移行する大当たりである。第二特定大当たりは、大当たり遊技終了後、第二特定遊技状態に移行する大当たりである。特別特定大当たりは、大当たり遊技終了後、特別特定遊技状態に移行する大当たりである。特定遊技状態のうち、特別特定遊技状態が最も有利な遊技状態である(特別特定遊技状態が全ての遊技状態のうちの最も有利な遊技状態である)から、大当たり遊技終了後の遊技状態に関していえば(ラウンド数の多少を除いて考えれば)特定大当たりのうち最も価値があるのは特別特定大当たりである。
本実施形態では、通常大当たりは、2ラウンド(2R)または10ラウンド(10R)大当たりである。第一特定大当たり、第二特定大当たりおよび特別特定大当たりは、全て10ラウンド(10R)大当たりである。なお、以下で特に説明する点を除いては、当該ラウンド数は適宜変更可能である。
2-7)遊技の流れ
2-7-1)「回数切りタイプ」(第一特定遊技状態)と「ループタイプ」(第二特定遊技状態)
以下、一部上記説明と重複するが、本実施形態にかかる遊技機1の遊技の流れを説明する。なお、以下で説明する流れは、異常等が発生せず、遊技者が指示通りの遊技を行った(左打ちすべき状況で左打ちを行い、右打ちすべき状況で右打ちを行った)場合のものである。
所定のリセット操作(当該リセット操作は、遊技店(遊技店員)が行うことができるものであり、遊技者が行うことができるものではない)がなされた後の初期状態時には、通常遊技状態(遊技者にとって最も不利な遊技状態)とされる。本実施形態では、RAMクリア操作が当該リセット操作にあたり、電源OFF/ONはリセット操作ではない。ただし、電源のOFF/ONがリセット操作である設定としてもよい。
通常遊技状態においては、遊技者は左打ち遊技を行う。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として第一抽選情報が取得される。第一抽選情報(第一当否抽選情報)に基づく第一当否抽選(特図1抽選)にて小当たりに当選した場合には小当たり遊技が実行され、当該小当たり遊技にて特典領域10に遊技球が進入する(V入賞する)ことで大当たりが獲得できる。第一当否抽選を経て獲得した大当たりは、第一当否抽選用の大当たり振分テーブルを参照して大当たりの種類が決まる。本実施形態では、第一当否抽選を経て獲得した大当たり(第一当否抽選を経て獲得した大当たり)は、通常大当たり(2R)が40%、第一特定大当たり(10R)が10%、特別特定大当たり(10R)が50%の振分けとなる(図6(a)参照)。通常大当たりとなった場合には、その大当たり遊技終了後通常遊技状態に移行する(図4参照)ため、再び通常遊技状態にて大当たりの獲得を目指して遊技することになる。
第一特定大当たりとなった場合には、第一特定遊技状態に移行する(図4参照)。第一特定遊技状態においては、遊技者は右打ち遊技を行う。第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として第二抽選情報が取得される。第二抽選情報(第二当否抽選情報)に基づく第二当否抽選(特図2抽選)にて小当たりに当選した場合には小当たり遊技が実行され、当該小当たり遊技にて特典領域10に遊技球が進入する(V入賞する)ことで大当たりが獲得できる。第一特定遊技状態は、「高確率・時短有(70回)」の状態である。よって、70回連続して第二当否抽選結果がはずれとなる前に、第二当否抽選結果が当たり(小当たり)となって大当たりを獲得することを目指して遊技する状態である。言い換えれば、第二当否抽選結果が70回連続してはずれとなった場合には通常遊技状態に移行する(ただし、まずは残保留チャンス(詳細は後述)状態に移行する)ことになるため、当該通常遊技状態への移行を回避するために、70回連続して第二当否抽選結果がはずれとなるよりも前に大当たりを獲得することを目指して遊技する遊技状態である。このような規定回数(本実施形態では70回)連続してはずれとなるまでは大当たりが獲得しやすい状態が継続するという遊技性は、一般的には「回数切り」、「ST」等と称される(以下では「回数切りタイプ」と称する)。
第二当否抽選(特図2抽選)を経て獲得される大当たりの種類は、第二当否抽選用の大当たり振分テーブルに基づいて決定される。ここで、第二当否抽選に関しては、大当たり獲得時に高開閉モードである(「時短有」状態である)か、大当たり獲得時に高開閉モードでない(「時短無」状態である)かにより参照されるテーブルが異なる。つまり、大当たり獲得時に、「時短有」状態であるか、「時短無」状態であるかに応じ、「大当たり振り分け」が異なる。また、本実施形態では、小当たり遊技にて特典領域10に遊技球を進入させた時点、すなわちV入賞させた時点が「大当たり獲得時」(大当たり獲得が決まった時点)である。したがって、V入賞させた時点が、「時短有」状態であるか、「時短無」状態であるかに応じ、「大当たり振り分け」が異なるということになる(図6(b)参照)。
第一特定遊技状態は、小当たり条件が2回とされている(図5参照)のであるから、第一特定遊技状態が開始されてから最初の小当たり当選(1回の小当たり当選)では、高開閉モード(時短)は終了しない(小当たり条件は成立しない)。よって、当該最初の小当たり当選を経て実行される小当たり遊技にてV入賞させた時点(大当たり獲得が決まった時点)では、「時短有」の状態にある。異常等が発生せず、遊技者が指示通り特典領域10を狙って継続的に遊技球を発射していれば、ほぼ確実に当該最初の小当たり遊技にてV入賞することになる(パンクは発生しない)ため、第一特定遊技状態にて獲得した大当たりの種類は、「時短有」のテーブルを参照して決定されることになる。よって、第一特定遊技状態にて獲得される大当たりの振り分けは、基本的には(パンクが発生しなければ)、第一特定大当たり(10R)が95%、特別特定大当たり(10R)が5%となる(図6(b-1)参照)。
第一特定遊技状態が開始されてから時短回数(70回)連続して第二当否抽選結果がはずれとなった(「時短抜け」となった)場合には変動数条件が成立することになるため、第一特定遊技状態が終了して通常遊技状態に移行する。ただし、第一特定遊技状態が終了した直後は、記憶手段に第二保留情報(特図2保留)が残っている(以下、第一特定遊技状態が終了した時点で残っている第二保留情報を残保留と称することもある)ため、「高確率」(1/47)の第二当否抽選が残保留分実行される(以下、当該残保留分の高確率抽選を「残保留チャンス」と称する)(図4参照)。
本実施形態では、第一特定遊技状態が開始されてから70回目のはずれ変動(時短最終変動)では、当該変動が終了するよりも前に、第二保留情報を4つとする(以下、第二保留情報が4つ記憶された状態を「保留満タン」と称することもある)ことを促す演出(保留貯留指示演出)(図7(a)参照)が実行される。保留満タンとなった場合には、それを示す演出(保留貯留完了演出)(図7(b)参照)が実行される。なお、時短最終変動の所定時点にて、既に保留満タンにある場合には保留貯留指示演出が発生しないようにしてもよい。
時短最終変動にて上記のような保留貯留指示演出が実行されるため、通常であれば第一特定遊技状態が終了した時点で第二保留情報は4つ残っている。つまり、当選確率1/47の第二当否抽選(高確率抽選)を4回受ける権利がある。これが残保留チャンスである。つまり、残保留チャンスが実行される状態は、厳密には既に通常遊技状態ではあるが、高確率抽選の契機が4回残っているため、それが終了するまでは未だ有利な状態(通常遊技状態ではない状態)であるかのように見せるため「残保留チャンス」に対応する演出が実行される。
残保留チャンスにて実行される変動中演出(4回の変動中演出)は残保留チャンスではない状態では実行されることがない特殊なものとされる。本実施形態では「○○チャンス」と称される残保留チャンス用の演出(図8(a)参照)が実行される。残保留チャンスでは、取得された順が早い第二保留情報(第二当否抽選情報)に対応する当否抽選結果から報知されていく。本実施形態では、当否抽選結果が当たり(小当たり)である場合には遊技者に有利な状況となったことを示す成功結果(図8(b)→(c-1)参照)に、はずれである場合には遊技者に不利な状況となったことを示す失敗結果(図8(b)→(c-2)参照)に至る演出が実行される(なお、成功結果には、一旦失敗したとみせかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンが含まれるものとする)。成功結果となった場合には小当たり遊技が実行される。失敗結果となった場合には次の変動中演出が開始される。当該4回の第二当否抽選(高確率抽選)が全てはずれとなった場合には、残保留チャンスは終了して左打ち遊技が促される状態に移行する。つまり、第一当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態となる。
詳細については後述するが、残保留チャンスで第二当否抽選に当選して当選して獲得される大当たりは通常大当たりおよび第二特定大当たりのいずれかとなる。本実施形態では、どちらの大当たりに当選したかは大当たり遊技中のバトル演出(図9参照)にて報知されるところ、通常大当たりおよび第二特定大当たりを包括した大当たり(特典)の名称を「バトルボーナス」と称している。そのため、残保留チャンスの変動中は、当該バトルボーナスという特典を表す画像(以下、特典画像と称する)を用いた演出が実行される。具体的には、各変動において、成功結果に至るか失敗結果に至るかが判明していない段階で、特典画像が表示されるようにしている(図8(b)参照)。このようにすることで、遊技者は、当該演出が成功すれば当該特典画像が表す特典が獲得できるということを事前に知ることができる(演出が分かりやすくなる)。成功結果に至った場合には、好ましい状況に至ったことを示す画像(本実施形態では「成功」の文字)とともにその前の段階(図8(b)の段階)から表示されていた特典画像が表示された状態(図8(c-1)参照)となるため、当該特典を獲得できたということが容易に把握できる。一方、失敗結果に至った場合には、残念な状況に至ったことを示す画像(本実施形態では「失敗」の文字)が表示されるとともにその前の段階(図8(b)の段階)では表示されていた特典画像が表示されない状態(図8(c-2)参照)となるため、当該特典を獲得できなかったことが容易に把握できる。
残保留チャンスの第二当否抽選にて小当たりに当選した場合には、小当たり遊技が実行される(図9(a)参照)。当該小当たり遊技にてV入賞することで大当たりが獲得できる。ここで、残保留チャンスが実行される状態は既に高開閉モードが終了した時短無の状態であるため、V入賞した時点である大当たり獲得時点も時短無の状態である。よって、残保留チャンスの第二当否抽選を経て獲得した大当たりの種類は、「時短無」のテーブルを参照して決定されることになる。すなわち、残保留チャンスにて獲得した大当たりの振り分けは、第二特定大当たり(10R)が79%、通常大当たり(10R)が21%となる(図6(b-2)参照)。第二特定大当たりを獲得した場合には、その大当たり遊技終了後第二特定遊技状態に移行する(図4参照)。通常大当たりを獲得した場合には、その大当たり遊技終了後通常遊技状態に移行する(図4参照)。
本実施形態では、第二特定大当たりおよび通常大当たりのいずれを獲得したのかは、V入賞後の大当たり遊技中に報知される。本実施形態では、バトル演出(図9(b)参照)によりどちらの大当たりを獲得したのかが報知される。当該バトル演出は、遊技者側のキャラクタが勝利する勝利結末(遊技者にとって有利な結末)(図9(c-1)参照)または敗北する敗北結末(遊技者にとって不利な結末)(図9(c-2)参照)に至るものである(なお、勝利結末には、一旦敗北したとみせかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンが含まれるものとする)。獲得した大当たりが第二特定大当たりである場合には勝利結末に、通常大当たりである場合には敗北結末に至る。勝利結末となった場合には、大当たり遊技終了後、第二特定遊技状態が開始されることになる。一方、敗北結末となった場合には、大当たり遊技終了後、通常遊技状態に移行することになる。
なお、残保留チャンスとして実行される4回の第二当否抽選のうち、1~3回目の第二当否抽選で小当たりに当選して通常大当たりを獲得した場合には、当該通常大当たり後、残りの第二保留情報分(1~3回のいずれか)の第二当否抽選が実行される(図9(c-2)下の(イ)参照)。例えば、残保留チャンスの開始から3回目の第二当否抽選に当選して通常大当たりを獲得したとする。その場合には、当該通常大当たり遊技の終了後は、残り1つの第二保留情報分の第二当否抽選が実行される。仮にそこで再び第二当否抽選に当選し、第二特定大当たりを獲得したとすれば、その大当たり遊技終了後に第二特定遊技状態に移行することになる。つまり、残保留チャンスは、「第二特定大当たりの獲得」または「残保留チャンスの開始から4回目の第二当否抽選の終了」のいずれかで終了するため、1~3回目の第二当否抽選にて通常大当たりを獲得したとしても、残りの第二当否抽選にて第二特定大当たりを獲得すれば残保留チャンス後に第二特定遊技状態に移行する可能性がある。
残保留チャンスの開始から4回目の第二当否抽選がはずれとなった場合、または、当選したとしてもそれを経て獲得した大当たりが通常大当たりであった場合には、左打ち遊技が促される状態に移行する。つまり、第一当否抽選を経て大当たり獲得を目指す状態となる。
残保留チャンスにて第二特定大当たりを獲得した場合には、第二特定遊技状態に移行する(図4参照)。第二特定遊技状態は、時短回数=1000回であり、高開閉モードが終了する前に次回の大当たりが獲得できることが事実上約束された状態である。よって、第二特定遊技状態では、小当たり当選となるまではずれ変動が高速で消化されていく。そして、第二当否抽選で小当たりに当選することを経て大当たりが獲得できることになる。
ここで、第二特定遊技状態は、(上記第一特定遊技状態とは異なり)、小当たり条件が1回とされているのである(図5参照)から、第二特定遊技状態が開始されてから最初(1回目)の小当たり当選で、高開閉モード(時短)が終了する。よって、当該最初の小当たり当選を経て実行される小当たり遊技にてV入賞させた時点(大当たり獲得が決まった時点)では、「時短無」の状態にある。異常等が発生せず、遊技者が指示通り特典領域10を狙って継続的に遊技球を発射していれば、ほぼ確実に当該最初の小当たり遊技にてV入賞することになる(パンクは発生しない)ため、第二特定遊技状態にて獲得した大当たりの種類は、「時短無」のテーブルを参照して決定されることになる。よって、第一特定遊技状態にて獲得される大当たりの振り分けは、基本的には(パンクが発生しなければ)、第二特定大当たり(10R)が79%、通常大当たり(10R)が21%となる(図6(b-2)参照)。なお、この振り分けは、残保留チャンスにて獲得した大当たりの振り分けと同じである。
このように、第二特定遊技状態は、事実上次回大当たりの獲得が約束された状態であり、その大当たりは79%の確率で第二特定大当たりとなって再び第二特定遊技状態に移行することになる。つまり、一旦第二特定遊技状態に移行すれば、次回の大当たりまで継続することが約束された有利な遊技状態(高確率かつ高開閉モード)が所定の確率でループする「ループタイプ」の遊技性となる。
第二特定遊技状態にて通常大当たりを獲得した場合には、その大当たり遊技終了後通常遊技状態に移行する。本実施形態では、第二特定遊技状態にて獲得した通常大当たり遊技終了後も「残保留チャンス」に移行するものとされている。このような残保留チャンスに移行させるようにするためには、第二特定遊技状態の終了時に第二保留情報が4つ記憶された状態(保留満タンの状態)となるようにしなければならない。よって、本実施形態では、第二特定遊技状態にて次のような制御を行っている。
上述した通り、第二特定遊技状態は、事実上次回の大当たりが約束された状態であるため、第二当否抽選結果がはずれとなるはずれ変動は高速で消化されていく。そして、当否抽選結果が当たり(小当たり)となる当たり変動では、保留を貯めるための演出(保留貯留指示演出)が実行される(はずれ変動では保留貯留指示演出は実行されない)(図10(a)参照)。つまり、当たり変動は、はずれ変動とは異なりある程度長い変動時間とされ、第二保留情報を満タンとするために十分な時間が確保される。保留貯留指示演出の後、保留満タンの状態となることを契機として保留満タンとなったことを示す演出(保留貯留完了演出)が実行される(図10(b)参照)。なお、これら保留貯留指示演出や保留貯留完了演出は、上述した第一特定遊技状態の時短最終変動で実行されるものと同じ態様であってもよいし、異なる態様であってもよい。その後、当否抽選結果が当たり(小当たり)となったことが報知される(図10(c)参照)。なお、この時点では、獲得される大当たりが第二特定大当たりであるか通常大当たりであるかは明確に遊技者に報知されない。つまり、上述した保留貯留指示演出は、将来的に獲得される大当たりが第二特定大当たりおよび通常大当たりのいずれとなる場合であっても、当たり変動にて実行されることになる。また、V入賞後の大当たり遊技にて、獲得された大当たりが第二特定大当たりであるか通常大当たりであるかがバトル演出にて報知されることになるから、本実施形態では「バトルボーナス」という名称が表示される(図10(c)参照)。すなわち、「バトルボーナス」という名称は、V入賞後に獲得される大当たりが、通常大当たりおよび第二特定大当たりのいずれかであることを示すものであるといえる。
その後の進行は残保留チャンスにて小当たりに当選した場合と同様である。すなわち、小当たり遊技にて特典領域10を狙って遊技球を発射すべき旨の指示が出され(図9(a)参照)、V入賞することにより、大当たり獲得となって大当たり遊技が開始される。大当たり遊技中には獲得した大当たりが第二特定大当たりであるか通常大当たりであるかを報知するバトル演出(図9(b)、(c-1)、(c-2)参照)が行われる。
上述した通り、第二特定遊技状態の当たり変動では保留貯留指示演出が実行されるから、当該当たり変動が終了した時点で既に保留満タンの状態にあるはずである。したがって、獲得した大当たりが通常大当たりであり(大当たり遊技中のバトル演出が敗北結末に至り)通常遊技状態に移行しても、第二当否抽選を4回受ける権利がある(残保留チャンスが発生する)ことになる(図9(c-2)下の(ロ)参照)。
なお、当たり変動にて、獲得される大当たりが第二特定大当たりであることが確定するケースが発生するようにしてもよい。このような場合には、第二特定大当たり遊技の終了後、再び第二特定遊技状態に移行する(残保留チャンスには移行しない)のであるから、当たり変動にて保留貯留指示演出が実行されないようにしてもよい。
当該残保留チャンスは、上述した第一特定遊技状態後(時短抜け後)にて実行されるものと同様であるから説明を省略する。第一特定遊技状態後に実行される残保留チャンスと、第二特定遊技状態後に実行される残保留チャンスの演出(当否抽選結果を報知する演出の態様や演出名称等)を異ならせてもよい。
以上の通り、本実施形態にかかる遊技機1は、第一特定遊技状態では規定回数(本実施形態では70回)連続してはずれとなる前に大当たりを獲得することを目指す「回数切りタイプ」(STタイプ)の遊技性となり、第二特定遊技状態では事実上獲得が約束された次の大当たりが第二特定大当たりとなること(通常大当たりとならないこと)を目指す「ループタイプ」の遊技性となるものである。すなわち、「回数切りタイプ」(STタイプ)の遊技性と「ループタイプ」の遊技性を同じ遊技機(一機種)にて体験できるという斬新なものである。
また、本実施形態では、通常遊技状態(残保留チャンスを除く)から第二特定遊技状態に移行する可能性はなく(通常遊技状態(残保留チャンスを除く)にて第二特定大当たりを獲得することはなく)、第一特定遊技状態が終了した後の残保留チャンスにて第二特定大当たりを獲得することが第二特定遊技状態に移行する条件とされている。したがって、通常遊技状態(残保留チャンスを除く)から遊技を開始する遊技者は、まずは第一特定遊技状態に移行することを目指し、当該第一特定遊技状態が終了した場合には残保留チャンスでの第二特定遊技状態への移行権利の獲得を目指すという遊技性となる。
特に、本実施形態では、第一特定遊技状態が変動数条件で終了する(時短抜けする)よりも前に小当たりに当選して第一特定大当たりを獲得する確率は約78%である一方、第二特定遊技状態にて第二特定大当たりを獲得する確率は約79%である。すなわち、いわゆる継続率は、第一特定遊技状態より第二特定遊技状態の方が高い。よって、比較的移行しやすい第一特定遊技状態よりも、比較的移行しにくい第二特定遊技状態の方が価値ある状態であるといえる。別の味方をすれば、第一特定遊技状態終了後の残保留チャンスで大当たりを獲得することが、より有利な遊技状態である第二特定遊技状態への移行条件とされているという面白みのある遊技性であるといえる。
2-7-2)特別特定大当たり(特別特定遊技状態)
特別特定大当たりは、通常遊技状態(残保留チャンスを除く)にて第一当否抽選に当選すること、および、第一特定遊技状態にて第二当否抽選に当選することで獲得できる可能性がある大当たりであって、全て10ラウンドである(図4、図6参照)。よって、一回の特別特定大当たり遊技においては、各単位遊技にて時間条件が成立するよりも前に入賞条件が成立するようある程度継続的に右打ちを行っていれば、15×10×10(賞球数×カウント×ラウンド数)=1500の賞球が最低得られることになる。なお、以下の説明において「最低の賞球数」というときは、各単位遊技にて時間条件が成立するよりも前に入賞条件が成立するようある程度継続的に右打ちを行った場合(各単位遊技にてカウント数の入賞が発生した場合)のことをいうものとする。
特別特定大当たり遊技終了後に移行する特別特定遊技状態は、時短回数=1000回であり、高開閉モードが終了する前に次回の大当たりが獲得できることが事実上約束された状態である。つまり、次回の大当たりが事実上約束されている点については第二特定遊技状態と同じである。このように次回の大当たりが事実上約束されているため、特別特定遊技状態では、小当たり当選となるまではずれ変動が高速で終了していく。そして、他の遊技状態と同様、小当たりに当選することで大当たりが獲得できることになる。
ここで、特別特定遊技状態は、(上記第二特定遊技状態とは異なり)小当たり条件が2回とされているのである(図5参照)から、第一特定遊技状態が開始されてから最初の小当たり当選(1回の小当たり当選)では、高開閉モード(時短)は終了しない(小当たり条件は成立しない)。よって、当該最初の小当たり当選を経て実行される小当たり遊技にてV入賞させた時点(大当たり獲得が決まった時点)では、「時短有」の状態にある。異常等が発生せず、遊技者が指示通り特典領域10を狙って継続的に遊技球を発射していれば、ほぼ確実に当該最初の小当たり遊技にてV入賞することになる(パンクは発生しない)ため、特別特定遊技状態にて獲得した大当たりの種類は、「時短有」のテーブルを参照して決定されることになる。よって、特別特定遊技状態にて獲得される大当たりの振り分けは、基本的には(パンクが発生しなければ)、第一特定大当たり(10R)が95%、特別特定大当たり(10R)が5%となる(図6(b-1)参照)。
つまり、第二特定遊技状態と特別特定遊技状態とは、高開閉モードが終了する前に次回の大当たりが獲得できることが事実上約束された状態である点で共通するが、第二特定遊技状態の小当たり条件は小当たり1回であり、特別特定遊技状態の小当たり条件は小当たり2回であるから、大当たり獲得時の参照テーブル(大当たり振り分け)は前者が「時短無」(図6(b-2)参照)、後者が「時短有」(図6(b-1)参照)で異なることになる。その大きな違いの一つとしては、前者は通常大当たりとなる可能性がある一方、後者は通常大当たりとなる可能性がないことである。遊技者視点でいえば、第二特定遊技状態は大当たり遊技終了後に通常遊技状態に移行する危険性を孕んでいるが、特別特定遊技状態は大当たり遊技終了後に通常遊技状態に移行することはない(第一特定遊技状態および特別特定遊技状態のいずれかに移行する)ということである。
また、特別特定遊技状態にて獲得される可能性がある第一特定大当たりおよび特別特定大当たりはいずれも10ラウンドである。つまり、特別特定遊技状態にて獲得した大当たりでも、15×10×10(賞球数×カウント×ラウンド数)=1500の賞球が最低得られることになる。
3)特定演出
3-1)対象特典(特別特定大当たり)の利益数値
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として特定演出を実行することが可能である。以下、当該特定演出について説明する。本実施形態では、特定演出は、通常遊技状態における変動中演出にて発生することがある。ただし、詳細を後述するように、特定演出は、特別特定大当たりに当選した際に実行されうるものであるから、当該特別特定大当たりに当選しうる遊技状態であれば、その他の遊技状態(例えば、第一特定遊技状態)での変動中演出にて発生しうるようにしてもよい。
通常遊技状態にて獲得しうる大当たり(第一当否抽選を経て獲得しうる大当たり)は、通常大当たり(2R)、第一特定大当たり(10R)、特別特定大当たり(10R)の三種である(図4、図6(a)参照)。これらの大当たりを遊技者に付与される「特典」と捉えると、通常遊技状態にて第一当否抽選が当たりとなった場合、三種の特典のうちのいずれかを遊技者は獲得できることになる。この三種の特典のうち、特別特定大当たり(10R)を対象特典と、対象特典以外の特典、すなわち通常大当たり(2R)および第一特定大当たり(10R)を非対象特典として区別する。詳細を後述する特定演出は、対象特典が付与されることとなる当たり変動にて発生することがあるものの、非対象特典が付与されることになる当たり変動では発生することがないものである。
対象特典である特別特定大当たり(10R)には、当該対象特典の獲得がもたらす利益に基づいて「3000」の利益数値が定められている。当該「3000」の根拠は以下の通りである。特別特定大当たりは10ラウンド大当たりであるため、その大当たり遊技において得られる最低の賞球数は、1500個である(15×10×10(賞球数×カウント×ラウンド数)=1500)。つまり、対象特典である特別特定大当たりそれ自体(「一回」の特別特定大当たり遊技で)得られる最低の賞球数は1500個である。
特別特定大当たり遊技の終了後は、特別特定遊技状態に移行する。当該特別特定遊技状態は、通常遊技状態に移行せずに次の大当たりが獲得できることが事実上約束された状態(事実上連荘確定の状態)である。そして、当該特別特定遊技状態にて獲得される大当たりの振り分けは、第一特定大当たり(10R)または特別特定大当たり(10R)であり、いずれも10ラウンドである。すなわち、特別特定遊技状態は、10ラウンド大当たりの獲得が事実上約束された状態である。特別特定遊技状態にて獲得された10ラウンド大当たりにて得られる最低の賞球数も1500個である(15×10×10(賞球数×カウント×ラウンド数)=1500)。
このような事実に鑑みれば、対象特典である特別特定大当たり(10R)の獲得によってもたらされる利益(賞球数)は、特別特定大当たり自体の1500個と、特別特定遊技状態に移行することで得られる大当たりの1500個を足し合わせた3000個ということになる。特別特定遊技状態の開始時点を基準とし、当該開始時点の直前に得られた特典を「先の特典」(当該先の特典は対象特典であるということになる)と、当該開始時点の直後に得られた特典を「後の特典」とすれば、対象特典である「先の特典」そのものにより得られる利益と、特別特定遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることで得られる「後の特典」そのものにより得られる利益とを合わせたものに基づき、対象特典である特別特定大当たりがもたらす利益が定められているということである。
なお仮に、上記のような観点に基づき非対象特典についても利益数値を定めたとすれば、通常大当たりは「300」、第一特定大当たりは「1500」ということになる。通常大当たり遊技終了後は通常遊技状態に移行するいわゆる単発大当たりである(特定遊技状態での大当たりの獲得が約束されたものではない)から、通常大当たり自体で得られる最低の賞球数である「300」(15×10×2(賞球数×カウント×ラウンド数)=300)が利益数値となる。第一特定大当たり遊技終了後は第一特定遊技状態に移行するところ、当該第一特定遊技状態は時短回数70回であり、通常遊技状態に移行する前に第二当否抽選に当選する(大当たりが獲得できる)とは限らない。すなわち、第一特定遊技状態での大当たりの獲得が約束されたものではないから、第一特定大当たり自体で得られる最低の賞球数である「1500」(15×10×10(賞球数×カウント×ラウンド数)=1500)が利益数値となる。
また、特別特定遊技状態にて獲得された上記後の特典は、第一特定大当たりまたは特別特定大当たりである。つまり、後の特典を獲得した後は、再び特定遊技状態(第一特定遊技状態または特別特定遊技状態)に移行するのであり、通常遊技状態に移行することはない(連荘終了となることはない)。すなわち、対象特典である特別特定大当たりの獲得は、最低の賞球数として3000個を得た後、再び特定遊技状態が継続する(連荘継続となる)というものである。かかる点は、第二特定大当たりとの違いである。すなわち、第二特定大当たりは、当該第二特定大当たり自体で得られる1500個と、第二特定遊技状態にて事実上獲得が約束されている大当たりで得られる1500個を足し合わせた最低3000個の賞球が得られる点で特別特定大当たりと共通するものの、第二特定遊技状態にて獲得される大当たりが通常大当たりとなる可能性がある(図4、図6(b-2)参照)点で特別特定大当たりと相違する。つまり、最低の賞球数として3000個を得た後、連荘が終了してしまう可能性がある。対象特典である特別特定大当たりの獲得は、「3000個+高確率状態継続」という点で第二特定大当たりとは異なるプレミアムな大当たり(最高の大当たり)であるということがいえる。
ここで、本実施形態では、特別特定大当たり(対象特典)の名称(特典名称50)は上記利益数値を含むものとされている。具体的には、特典名称50は、主名称部51および利益数値を表す利益部52を含む。主名称部51は、事実上の対象特典の名称を表す(数値以外の部分であるから、当該部分が対象特典の事実上の「タイトル」であるといえる)ものであり、本実施形態では「スペシャルボーナス」という主名称部51とされている。なお、その他の大当たり(非対象特典)のいずれも「スペシャルボーナス」という名称は含まない。すなわち、「スペシャルボーナス」という主名称部51だけで、その他の大当たり(非対象特典)と区別することができる。これに、利益数値の「3000」である利益部52を加えた「スペシャルボーナス3000」が、対象特典の特典名称50とされている。よって、既に特別特定大当たりに接したことのある遊技者は、特別特定大当たりが「3000」の文字を含むものとして認識している蓋然性が高い。
ここで、本実施形態では、メインの表示装置91(装飾図柄80が表示される表示装置)とは別の表示装置(以下、副表示装置92と称する)を備える(図11(a)参照)。本実施形態における副表示装置92は、表示装置91(表示領域911)の手前に設けられた、透過型の表示装置である。本実施形態では、イルミネーションパネル(導光板)が副表示装置92として用いられている。副表示装置92は、画像が表示されていない非表示部は透明であり、当該非表示部を通じて表示装置91(表示領域911)に表示される画像が視認可能となるものである。なお、本実施形態では、副表示装置92に表示される画像も半透明であるから、当該画像を通じて表示装置91(表示領域911)に表示される画像を視認できる。なお、かかるイルミネーションパネルのように、予め定められた画像を表示する(表示可能な画像が決まっており有限である)透過型の表示装置ではなく、透過型液晶表示装置等の表示可能な画像が無限である透過型の表示装置(例えば特開2022-021711号公報参照)が副表示装置92として用いられた構成としてもよい。なお、副表示装置92は、図11においてのみ点線で図示し、その他の図面においては図示を省略している。また、副表示装置92に表示される画像(利益部52)も点線で図示している。
本実施形態では、特別特定大当たりが獲得できる小当たりに当選した際には、まず表示装置91(表示領域911)に主名称部51である「スペシャルボーナス」の文字を含む画像が表示される(図11(b-1)参照)。その後、小当たり遊技にて特典領域に遊技球が進入する(V入賞する)ことを契機として、利益部52である「3000」の文字を含む画像が副表示装置92に表示される(図11(b-2)参照)。つまり、主名称部51が表示されるタイミングと、利益部52が表示されるタイミングに「時間差」が設定されている。なお、本実施形態とは異なり、V入賞を契機とした制御が実行されずに「時間差」を設定する構成としてもよい。すなわち、表示装置91(表示領域911)に主名称部51が表示された後、一定時間経過後に副表示装置92に利益部52が表示されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、主名称部51(スペシャルボーナス)と利益部52(3000)の少なくとも一部が前後方向で重なるように表示される(図11(b-2)参照)。上述した通り副表示装置92は透過型表示装置であるから、「スペシャルボーナス」の文字と「3000」の文字が重なっても、「3000」の文字の後に「スペシャルボーナス」の文字が表示されていることは把握できる。ただし、本実施形態とは異なり、両者が全く重ならないように表示されるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、対象特典(特別特定大当たり)の特典名称50を構成する主名称部51と利益部52(利益数値)は、異なる表示装置(表示装置91と副表示装置92)に表示される。このようにすることで、対象特典の利益数値「3000」が強調されることになる。なお、本実施形態とは逆に、主名称部51が副表示装置92に、利益部52が表示装置91(表示領域911)に表示されるようにしてもよい。ただし、手前に位置する副表示装置92に表示される画像は遊技者に「浮き上がって」見えるものであるところ、利益数値を強調したいのであれば、本実施形態のように利益部52の方が副表示装置92に表示されるようにすることが好ましい。
また、本実施形態では、主名称部51が表示された後に、利益部52が表示される(表示タイミングに「時間差」がある)から、後から表示される利益部52(利益数値)がより強調されることになる。特に、本実施形態では、利益部52(利益数値)はV入賞を契機として表示される。つまり、対象特典の獲得が確定してはじめて「3000」の利益数値が表示されるから、利益数値が表示されたにもかかわらず当該利益数値に相当する利益(最低の賞球数)を得ることができない状況が発生してしまうこともがない。また、利益数値に相当する利益をもたらすきっかけがV入賞であるということを分かりやすく示すことができる。
ただし、本実施形態とは異なり、主名称部51が表示されるタイミングと利益部52(利益数値)が表示されるタイミングが一致するように設定することを否定するわけではない。
上述した通り、本実施形態にかかる副表示装置92はメインの表示装置91の前方で重なる透過型表示装置であるが、例えば以下のような副表示装置92とすることもできる。図11(c)に示すように、正面視で表示装置91(表示領域911)に重ならないように設けられた別の表示装置(透過型表示装置でなくてもよい)が副表示装置92とされた構成としてもよい。また、副表示装置92は、予め定められた固定値(本実施形態では「3000」)を表すことができるものであればよいから、例えば、図11(d)に示すように、「3000」の文字が描かれた(印刷等された)光透過性を有する部材95と、当該部材の後方に配置された発光体96(LED等)とを有する発光装置を副表示装置92として用いてもよい。当該発光装置の発光体を発光させた状態を利益部52が表示された状態(発光体を消灯させた状態を利益部52が表示されていない状態)であるとする。
なお、本実施形態では、特別特定大当たりを対象特典としているが、その他の大当たりを対象特典として上記のように特典名称50が表示されるようにしてもよい。例えば、第一特定大当たり(利益数値「1500」)の特典名称50を表示する際に、当該第一特定大当たりの主名称(○○ボーナス)と、利益数値を表す利益部52(1500)が、異なる表示装置に表示されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、利益部52は利益数値を表すものであることを説明したが、当該利益数値に加え、または、代えて、対象特典がもたらす別の利益を表す要素を含むものとしてもよい。対象特典である特別特定大当たりを獲得した場合、上述した先の特典および後の特典を合わせた最低の賞球数が「3000」個となるとともに、後の特典(第一特定大当たりまたは特別特定大当たり)の終了後は特定遊技状態(第一特定遊技状態または特別特定遊技状態)に移行することになる(通常遊技状態には移行しない)ところ、上記最低の賞球数を得た後に特定遊技状態に移行することになるという遊技者の利益が利益部52により表されるようにしてもよい。例えば、特定遊技状態が「○○RUSH」という名称である(このような名称が付されることで通常遊技状態との差別化が図られている)ことを踏まえ、「3000&RUSH」という文字が利益部52として表されるものとする(図11(e)参照)。図示しないが、利益数値を除いた「RUSH」という文字が利益部52として表されるようにしてもよい。
3-2)利益数値を用いた特定演出の内容
特定演出は、結末の態様により第一当否抽選の結果を遊技者に示すリーチ演出の一種として発生するものであって、大まかに結末が判明する前の前半部分と結末が判明する後半部分に区分けされる。前半部分においては特定画像20が表示される。特定画像20は、対象特典である特別特定大当たりの利益数値「3000」を含む画像である。本実施形態では、「○○チャレンジ3000」という文字を含む特定画像20が表示される(図12(a)参照)。なお、特定画像20は装飾図柄80ではない。また、特定画像20は、特定演出が実行されていない状態においては表示されることがない画像である。本実施形態では、当該特定画像20は、特定演出の開始時点を含む冒頭期間にて表示される。よって、「○○チャレンジ3000」は、これから始まる演出のタイトル(名称)であると遊技者に認識されるようなものであるといえる。
特定演出は、当該特定演出が実行される変動中演出に対応する第一当否抽選の結果が当たり(小当たり)である場合には有利結末(図12(c-1)参照)に至り、はずれである場合には不利結末(図12(c-2)参照)に至る。つまり、有利結末に至る特定演出は当たり変動でしか発生しないものであり、不利結末に至る特定演出ははずれ変動でしか発生しないものである。有利結末および不利結末の具体的な態様はどのようなものであってもよい。遊技者にとって好ましい状況に至ったことを示す画像が表示されることが有利結末用の演出として、遊技者にとって残念な状況に至ったことを示す画像が表示されることが不利結末用の演出として実行される。なお、有利結末には、一旦不利結末に至ったように見せかけてそれが覆されるいわゆる逆転パターンの演出を含むものとする。本実施形態では、操作有効期間中に操作手段60(押ボタン;図1参照)を操作することが遊技者に対し促され(図12(b)参照)、当該操作手段60の操作(単発操作)が検出されることを契機として後半部分に移行する(結末が判明する)ものとされている(操作有効期間中に操作がなされなかった場合には操作有効期間の終了を契機として後半部分に移行する)。なお、このような操作手段60の操作を契機としてではなく、自動的に(遊技者の行動に起因せず)後半部分に移行する構成としてもよい。
第一当否抽選結果が当たりであり、特定演出が有利結末に至る当たり変動が発生した場合、当該当たり変動後の小当たり遊技にてV入賞することで獲得される大当たりは、特別特定大当たり(対象特典)となるように設定されている。換言すれば、特定演出が有利結末に至る当たり変動後に得られる大当たりは、通常大当たりや第一特定大当たり(非対象特典)となることはない。上述した通り、特定演出は対象特典である特別特定大当たりの利益数値「3000」を含む特定画像20が表示されるものであるところ、当たりとなれば(有利結末に至れば)、獲得される大当たりが特別特定大当たりとなることを結末に至る前から遊技者に示唆する演出である。
特に、本実施形態における特別特定大当たりは、その大当たり遊技終了後に特別特定遊技状態に移行することで次の大当たりの獲得が約束されていることが一つの特徴であるところ、特定画像20が含む利益数値は、特別特定大当たり自体である先の特典(対象特典)により得られる最低の賞球数と、特別特定遊技状態にて獲得されることが事実上約束されている後の特典(第一特定大当たり(10R)または特別特定大当たり(10R))により得られる最低の賞球数とを足し合わせたものであるため、特別特定大当たりの上記特徴を反映した特定演出とすることができる。
また、本実施形態では、「7」の装飾図柄80による当たり組み合わせ(「7」の装飾図柄80の三つ揃い)が表示されて当否抽選結果が当たりであることが報知される当たり変動となった場合、当該当たり変動を経て獲得される大当たりは特別特定大当たりとなるようにされている。上述した通り、特定演出はいわゆるリーチ演出の一種であるところ、特定演出の前半部分(結末が判明する前)の状態においては、「7」の装飾図柄80によるリーチが成立した状態(三つの装飾図柄群80gのうち二つから選択されたものが「7」の装飾図柄80である状態)とされる(図12(a)(b)参照)。このようにすることで、『「7」の装飾図柄80による当たり組み合わせ=特別特定大当たり』という法則を知っている遊技者は、特定演出が特別特定大当たりの獲得を示唆しているということを感じ取ることができる。有利結末に至った場合には「7」の装飾図柄80による当たり組み合わせ(図12(c-1)参照)が表示され、不利結末に至った場合にはリーチはずれ組み合わせ(図12(c-2)参照)が表示される。ただし、本実施形態とは異なり、特定演出が「7」以外の装飾図柄80によるリーチが成立した状態で実行されるようにすることを否定するわけではない。仮に、『「7」の装飾図柄80による当たり組み合わせ=特別特定大当たり』という法則を設定するとしても、成功結末後にいわゆる再変動演出を行うことで最終的に「7」の装飾図柄80による当たり組み合わせが表示されるようにすればよい。また、そもそも特定演出の前半部分においては「リーチ」が成立していない状態(三つの装飾図柄群80gが変動中である状態)とされるようにしてもよい。
以下、上記特定演出に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例1-1
上記利益数値は、大当たり遊技(特典)により得られる最低の賞球数に基づき規定されたものであることを説明したが、大当たり遊技(特典)がもたらす利益に基づいて定められるのであれば、その他の概念を用いて規定されるものとすることもできる。
一例として、ラウンド数に基づいて規定された利益数値とすることが考えられる。対象特典である特別特定大当たりが獲得されることは、当該特別特定大当たり(先の特典)自体のラウンド数である10ラウンドと、特別特定遊技状態にて獲得されることが事実上約束されている第一特定大当たりまたは特別特定大当たり(後の特典)のラウンド数である10ラウンドとを足し合わせた「20」ラウンド分の大当たり遊技の実行が約束されるものであるため、当該「20」が利益数値として設定された構成とする。すなわち、特定演出にて表示される特定画像20が、当該「20」の数値を含んだものとする(図13(a)参照)。
別例として、大入賞領域に一の遊技球が入賞することで増加する遊技球の数(純増数)に基づいて規定された利益数値とすることが考えられる。上記実施形態のように賞球数が15個であるとすれば、大入賞領域に一の遊技球が入賞することで増加する遊技球の数(純増数)は14個である。したがって、一回の10ラウンド大当たり遊技(C=10)において、いわゆるオーバー入賞が発生しないと仮定した場合の持ち球の増加数は最大で14×10×10(純増数×カウント×ラウンド数)=1400個である。対象特典である特別特定大当たりが獲得されることは、当該特別特定大当たり(先の特典)自体での1400個と、特別特定遊技状態にて獲得されることが事実上約束されている第一特定大当たりまたは特別特定大当たり(後の特典)での1400個を足し合わせた「2800」個が、オーバー入賞が発生しないと仮定した場合の最大の持ち球の増加数ということになるため、当該「2800」が利益数値として設定された構成とする。すなわち、特定演出にて表示される特定画像20が、当該「2800」の数値を含んだものとする(図13(b)参照)。
○具体例1-2
特定画像20が、利益数値に加え、大当たり遊技終了後の遊技状態を表す要素を含んだものとする。上述した通り、対象特典である特別特定大当たりが獲得された場合、当該特別特定大当たり遊技(先の特典)の終了後に特別特定遊技状態に移行し、当該特別特定遊技状態にて獲得された大当たり遊技(第一特定大当たり遊技または特別特定大当たり遊技;後の特典)の終了後に特定遊技状態(第一特定遊技状態または特別特定遊技状態)に移行するものである。つまり、最低の賞球数として「3000」個を得た後、通常遊技状態には移行せず再び「高確率・高開閉モード」である特定遊技状態に移行するものである。これを踏まえ、特定画像20は、利益数値のみならず特定遊技状態を表す要素(遊技状態要素)を含んだものとする。
特定遊技状態を表す要素としては、実際に特定遊技状態の名称(例えば特定遊技状態の開始時に表示される名称)として用いられている文字を用いることが好ましい。例えば、後の特典後に移行しうる第一特定遊技状態は「○○RUSH」という名称(図14(a-1)参照)とされ、特別特定遊技状態は「SUPER○○RUSH」という名称(図14(a-2)参照)とされているとする(後の特典後に移行する特定遊技状態は、「RUSH」名称とされているとする)のであれば、上記特定画像20は、「3000&RUSH」という文字を含んだものとする(図14(b)参照)。このようにすることで、特定画像20は、利益数値が表す利益を得ることと、その後の遊技状態が「RUSH」となることを結末に至るよりも前に(特典が獲得できるかどうか判明するよりも前に)示唆するものとして機能することになる。
○具体例1-3
上記実施形態における特定演出は、特別特定大当たりが対象特典とされたものであることを説明したが、その他の大当たりが対象特典とされた特定演出が発生しうるようにしてもよい。例えば、第一特定大当たりが対象特典とされた特定演出が発生しうるようにしてもよい(図15参照)。上述した通り、第一特定大当たりは、10ラウンド大当たりであるが、大当たり遊技終了後の遊技状態が第一特定遊技状態(通常遊技状態に移行せずに次の大当たりの獲得が事実上約束された状態ではない)であるから、当該第一特定大当たりの利益数値(第一特定大当たり自体で得られる最低の賞球数)は「1500」とされるものである。これを踏まえ、「1500」を含む特定画像20(図15(a)参照)が表示される特定演出が発生するものとし、当該特定演出が有利結末(図15(c-1)参照)となる当たり変動を経て獲得される大当たりは第一特定大当たりとなるようにする。
上記実施形態における特定演出は、二回分の大当たり遊技に基づく利益数値(3000)を含む特定画像20が表示されるものである。これに対し、本例のように一回分の大当たり遊技に基づく利益数値(1500)を含む特定画像20が表示される特定演出が実行されるようにしてもよい。
なお、本例のように、遊技者にとって最も高価値(その後得られる利益(賞球数)が最も大きい)の特典を対象特典としない特定演出とするのであれば、当該特定演出が有利結末となった場合に獲得される特典は、対象特典に限られず、「対象特典以上」となるようにしてもよい。上記実施形態に即して言えば、特定演出が発生しうる通常遊技状態(残保留チャンスを除く)での第一当否抽選を経て獲得されうる大当たり(特典)は、通常大当たり、第一特定大当たり、特別特定大当たりの三種であり、特別特定大当たりが最も高価値な特典であり、第一特定大当たりは当該三種のうちの二番目に価値が高いものである。これを踏まえ、本例のような「1500」を含む特定画像20が表示される特定演出が有利結末となって獲得される大当たりは、対象特典である第一特定大当たり以上、すなわち第一特定大当たりまたは当該第一特定大当たりよりも高価値な特別特定大当たりのいずれかであることが確定する(特別特定大当たりの可能性がある)という設定としてもよい。
また、上記実施形態のように『「7」の装飾図柄80による当たり組み合わせ=特別特定大当たり』という法則が設定された構成とするのであれば、本例のような第一特定大当たり(特別特定大当たりではない大当たり)が対象特典とされた特定演出にてリーチが成立された状態とする場合には、「7」以外の装飾図柄80(当たり組み合わせを構築した場合に特別特定大当たりが確定することを示す装飾図柄80以外の装飾図柄80)によるリーチが成立した状態とされるようにする必要がある(図15(a)(b)参照)。
○具体例1-4
特定演出として、第一特定演出および第二特定演出が発生しうるものとする。当否抽選結果が当たりとなることで獲得されうる複数種の特典(大当たり)のうちのいずれかが第一対象特典とされ、当該第一対象特典とは異なる特典が第二対象特典とする。例えば、上記具体例1-4にて説明した第一特定大当たりが対象特典(第一対象特典)とされた特定演出(第一特定演出)(図15参照)と、上記実施形態にて説明した特別特定大当たりが対象特典(第二対象特典)とされた特定演出(第二特定演出)(図12参照)とが発生しうる構成とする。第二対象特典(特別特定大当たり)は、第一対象特典(第一特定大当たり)よりも獲得したときにもたらされる利益が大きいものであるといえる。第一特定演出では、第一対象特典である第一特定大当たりの利益数値である「1500」を含む特定画像20(第一特定画像21)(図15(a)参照)が、結末が判明するよりも前に表示されるものとする。第二特定演出では、第二対象特典である特別特定大当たりの利益数値である「3000」を含む特定画像20(第二特定画像22)(図12(a)参照)が、結末が判明するよりも前に表示されるものとする。
本例のようにする場合、第一特定画像21と第二特定画像22の違いは、利益数値の部分のみであり、その他の文字は共通するといった態様としてもよい。例えば、第一特定画像21は「○○チャレンジ1500」(図15(a)参照)の文字を含み、第二特定画像22は「○○チャレンジ3000」(図12(a)参照)の文字を含む画像とする(「○○チャレンジ」の部分は共通するものとする)。このようにすることで、利益数値(数字)の部分の違いがより際立つため、第一特定演出と第二特定演出の違いがより明確になる。
なお、具体例1-3にて説明したように、獲得しうる最も高価値の大当たりではない第一特定大当たりが対象特典(第一対象特典)とされた特定演出(第一特定演出)が有利結末となった場合には、「第一特定大当たり」が確定する構成としてもよいし、「第一特定大当たり以上」(特別特定大当たりの可能性もある)が確定するという構成としてもよい。
○具体例1-5
特定演出が有利結末に至った場合には、所定の画像(以下、有利結末用画像25と称する)が表示されるようにする。当該有利結末用画像25は、利益数値を含むものとする(図16参照)。有利結末に至ることは、対象特典が獲得できるということであるため、当該対象特典が獲得できる状況となったことを強調するために、改めて利益数値を含む画像を表示する。なお、当然ではあるが、当該有利結末用画像25は、不利結末に至った場合には表示されないものである。
有利結末用画像25(図16参照)は、上記特定画像20(図12(a)参照)とは異なる態様とする(「3000」以外の文字は異なる文字とされる)ことが好ましい。特定画像20は、結末が判明する前に表示されるものであって、『有利結末に至れば(当たりとなれば)対象特典(3000個)獲得』ということを前もって示すものである一方、有利結末用画像25は、獲得が事実上決まった対象特典の利益内容を強調するものであり、両画像は表示する目的が異なるものであるからである。
4)文字演出
4-1)装飾装置
本実施形態にかかる遊技機1は、有体物である装飾装置30(図1参照)を備える。当該装飾装置30は、正面視で表示領域911に隣接する位置(本実施形態では表示領域911の上側)に動かないように固定されたものである。なお、遊技盤の少なくとも一部が光透過性を有する材料で形成されたものとし、当該光透過性を有する部分を通じて装飾装置30が配置された(光透過性を有する部分を通じて後述する文字装飾部31が視認可能となるように構成された)構成としてもよい。
装飾装置30は、それぞれが一つの文字を表す文字装飾部31を三つ以上有するものである。本実施形態における装飾装置30は、四つの文字装飾部31を有する(図1参照)。当該文字装飾部31は、所定方向(本実施形態では直線状であるが直線状でなくてもよい)に沿って並ぶように設けられる。左から、第一文字装飾部31a、第二文字装飾部31b、第三文字装飾部31c、第四文字装飾部31dとし、この順で読まれることを前提とした文字列(単語)を表すものとされる。本実施形態では、第一文字装飾部31aは「G」を、第二文字装飾部31bは「A」を、第三文字装飾部31cは「M」を、第四文字装飾部31dは「O」を表したものとされる。つまり、「GAMO」(「ガモー」)の文字列(単語)を構成するものである。なお、当該「GAMO」の文字列は、遊技機1のタイトルを表したものである。また、各文字装飾部31が表す文字は、フォントおよび大きさが同じものとされている。また、図1以外の図面にて表す装飾装置30は、表示領域911とともに簡略化して描いている。
各文字装飾部31は、文字を構成する部分と、その後方に配置された発光体(LED)を有する。一つの文字装飾部31が、二以上の発光体を有するものとしてもよい。発光体を発光させることで各文字が発光しているように遊技者には見える。ただし、対応する発光体が発光していない状態にあっても、各文字装飾部31がどのような文字を表すものか(G・A・M・Oのそれぞれ)は判別可能である。本実施形態では、各文字装飾部31が有する発光体の発光色を変化させることができる。また、各文字装飾部31が有する発光体を別個独立して制御することができる。なお、このような発光構造を構成すること自体は周知であるため説明を省略する。以下の説明においては、各文字装飾部31が有する発光体の発光(各文字が発光しているように遊技者に見える状態とすること)を、文字装飾部31の発光とする。また、図面においては、各文字装飾部31について、発光している文字を白(白抜き文字)で、発光していない文字を黒(塗りつぶし文字)で表す。
4-2)文字演出の内容
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として文字演出(図17(b)参照)を実行することが可能である。なお、本実施形態では、当該文字演出は通常遊技状態(低確率・低開閉モード)にて発生しうるものであるが、特定遊技状態(高確率・高開閉モード)にて発生しうるようにしてもよい。当該文字演出は、いわゆるチャンスアップ演出の一種として発生する。すなわち、文字演出が発生した変動中演出に対応する当否抽選結果が当たりとなる蓋然性(いわゆる信頼度)は、文字演出が発生しない変動中演出に対応する当否抽選結果が当たりとなる蓋然性よりも高い。
文字演出は、上記装飾装置30を用いた演出である。上述した通り、装飾装置30は、三つ以上(本実施形態では四つ)の文字装飾部31を有する。このうちの二以上が対象文字装飾部31Tとされ、それ以外の文字装飾部31が非対象文字装飾部31Uとされる(図17(b)参照)。文字演出は、対象文字装飾部31Tを、非対象文字装飾部31Uとは異なる態様となるように発光させるものである。本実施形態では、文字演出における対象文字装飾部31Tと非対象文字装飾部31Uの違いをより鮮明にするため、対象文字装飾部31Tを発光状態とし、非対象文字装飾部31Uを非発光状態としている。すなわち、非対象文字装飾部31Uを発光させないのであれば、必然的に、対象文字装飾部31Tは「非対象文字装飾部31Uと異なる態様となるように発光する」という要件を満たすものとなる。
本実施形態では、第一文字装飾部31a「G」と第四文字装飾部31d「O」が対象文字装飾部31Tとされ、第二文字装飾部31b「A」と第三文字装飾部31c「M」が非対象文字装飾部31Uとされる(図17(b)参照)。つまり、第二文字装飾部31bと第三文字装飾部31cを間に挟む(所定方向(文字列順)に沿って、対象文字装飾部31T間に非対象文字装飾部31Uが位置していることをいう)ため離れている(隣接してない)第一文字装飾部31aと第四文字装飾部31dを発光させる。これにより、非対象文字装飾部31Uである第二文字装飾部31bと第三文字装飾部31cよりも、対象文字装飾部31Tである第一文字装飾部31aと第四文字装飾部31dの方が目立つ状態となり、遊技者には第一文字装飾部31aと第四文字装飾部31dが際立って見える。本実施形態では、第一文字装飾部31aの「G」と第四文字装飾部31dの「O」が際立ち、「GO」(行け)という単語(文字列)が構築されているように見える。
加えて、本実施形態における文字演出では、対象文字装飾部31Tにより構成される文字列「GO」と同じ文字列を表す文字画像が表示領域911に表示される(図17(b)参照)。すなわち、第一文字装飾部31aと同じ「G」の文字と、第四文字装飾部31dと同じ「O」の文字とが文字画像として表示領域911に表示される。なお、非対象文字装飾部31Uが表す文字(本実施形態では「A」および「M」)は画像として表示されない。対象文字装飾部31Tが発光している期間の少なくとも一部は、表示領域911に文字画像が表示されている期間と同じであるとよい。
また、本実施形態では、文字画像は、対応する文字装飾部31側から次第に離れるように変位して表示される(図17(b)参照)。すなわち、本実施形態では、装飾装置30(第一文字装飾部31a、第四文字装飾部31d)は表示領域911の上側に設けられているから、文字画像は表示領域911の上から下に向かって変位するように表示される。また、「G」の第一文字装飾部31aは表示領域911の幅方向中央よりも左側に、「O」の第四文字装飾部31dは表示領域911の幅方向中央よりも右側に設けられているから、「G」の文字画像は表示領域911の幅方向中央よりも左側で、「O」の文字画像は表示領域911の幅方向中央よりも右側で変位するように表示される。このようにすることで、対象文字装飾部31Tから文字画像が飛び出てきたかのように見える演出形態となる。
また、本実施形態では、文字演出は変動開始直後(変動中演出の開始直後)に発生する。つまり、変動開始前(前変動)にて文字演出が実行されていない状態(図17(a)参照)から、装飾図柄80(装飾図柄群80g)の変動開始を契機として文字演出が発生する(図17(b)参照)。そのため、文字演出により構成される「GO」の文字列は、変動が開始されたことを強調するものでもある。上述した通り、本実施形態における文字演出はいわゆるチャンスアップ演出であるため、当否抽選の当選に期待がもてる変動が開始されたことを強調するものであるといえる。ただし、このような変動開始時以外のタイミングで文字演出が実行されるようにすることを否定するわけではない。
以上の通り、本実施形態における文字演出は、装飾装置30が有する三つ以上の文字装飾部31のうち、一部を対象文字装飾部31Tとして非対象文字装飾部31Uと異なる態様で発光させることで、装飾装置30全体(全部の文字装飾部31)により表される文字列(本実施形態ではGAMO)と異なる文字列(本実施形態ではGO)を表現するという斬新なものである。
また、本実施形態のように、ある対象文字装飾部31Tと別の対象文字装飾部31Tとの間に少なくとも一つの非対象文字装飾部31Uが位置しており、対象文字装飾部31Tが隣接せず離れた状態にあっても、対象文字装飾部31Tは非対象文字装飾部31Uと異なる態様となるように発光させられるため、離れた状態にある対象文字装飾部31Tが際立ち、当該対象文字装飾部31Tにより所定の文字列(GO)が構成されているように見える。
さらに、本実施形態における文字演出では、対象文字装飾部31Tにより構成される文字列(GO)と同じ文字列を表す文字画像が表示領域911に表示されるため、対象文字装飾部31Tにより当該文字列が構成されていることが強調される。なお、文字画像が表示されない文字演出としてもよい。
なお、本実施形態では、各文字装飾部31が表す文字(これらの文字により構成される文字列)はアルファベット(英語)であるが、ひらがなやカタカナ(日本語)である構成としてもよいし、その他の言語としてもよい。また、複数の言語の組み合わせであってもよい。
以下、上記文字演出に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例2-1
一の装飾装置30(同じ装飾装置30)を用いて、別の文字列(単語)を構成する複数種の文字演出を実行することもできる。例えば、上記実施形態のような第一文字装飾部31a「G」、第二文字装飾部31b「A」、第三文字装飾部31c「M」、第四文字装飾部31d「O」を有する装飾装置30を用い、上記実施形態にて説明した「GO」の文字列が構成される文字演出(第一文字演出)(図17(b)参照)とは別に、「GM」(「Good Morning」や「General Manager」の略)の文字列が構成される文字演出(第二文字演出)(図18(a)参照)や、「AM」(午前の意)の文字列が構成される文字演出(第三文字演出)(図18(c)参照)といった複数種の文字演出が実行されうる構成とする。このような構成とする場合、必然的に、ある種の文字演出では対象文字装飾部31Tとされるものの、別の文字演出では非対象文字装飾部31Uとされる文字装飾部31が生じることになる。なお、上記第三文字演出のように、対象文字装飾部31Tが隣接する(間に非対象文字装飾部31Uが位置しない)ものとすることもできる。また、図示しないが、四つ以上の文字装飾部31を有する装飾装置30を用いる場合、対象文字装飾部31Tを三つ以上とした文字演出とすることもできる。
本例のようにする場合、文字演出の種類に応じ、信頼度が異なるものとしてもよい。このようにした場合、対象文字装飾部31Tにより構成される文字列により信頼度が異なることになるから、遊技者が構成される文字列(いずれの文字装飾部31が対象文字装飾部31Tとされるか)に注目することになるであろう遊技性が実現される。
○具体例2-2
文字演出の対象文字装飾部31Tにより、一般的な単語(辞書に載っている単語)を構成する文字列が構築されるようにしなくてもよい。例えば、対象文字装飾部31Tが構成する文字列により、遊技機がモチーフとする漫画等の原作に登場するキャラクタの名称(名前)が表されるような演出としてもよい。
○具体例2-3
上記実施形態における文字演出は、対象文字装飾部31Tが発光状態とされ、非対象文字装飾部31Uが非発光状態とされることを説明したが、対象文字装飾部31Tおよび非対象文字装飾部31Uのいずれもが発光状態とされる構成としてもよい。具体的には、対象文字装飾部31Tの発光色と、非対象文字装飾部31Uの発光色が異なるものとする。このようにしても、対象文字装飾部31Tと非対象文字装飾部31Uを区別することができる。
本例のようにする場合、対象文字装飾部31Tを際立たせるため、対象文字装飾部31Tの方が、非対象文字装飾部31Uよりも目立つ発光色とすることが好ましい。例えば、(「白色」以外の色を「有色」と捉えるのであれば)非対象文字装飾部31Uは「白色」で発光するのに対し、対象文字装飾部31Tは赤、黄色、緑といった「有色」で発光する態様とする。
ただし、本例のような構成とするよりも、上記実施形態のように対象文字装飾部31Tが発光状態とされ、非対象文字装飾部31Uが非発光状態とされる構成とした方が、対象文字装飾部31Tと非対象文字装飾部31Uの差がより明確になる(明暗により非対象文字装飾部31Uに比して対象文字装飾部31Tがより際立つ)から好ましいといえる。
○具体例2-4
上記実施形態における装飾装置30は動かないように固定されたものであることを説明したが、所定範囲を変位することが可能なもの(可動する装飾装置30)であってもよい(装飾装置30の駆動機構はどのようなものであってもよいから説明を省略する)。
図示しないが、このような変位することが可能な装飾装置30を用いる場合でも、装飾装置30が所定位置に位置した(静止した)状態にて上記実施形態にて説明したような文字演出が実行されるようにすることができる。
また、装飾装置30が所定範囲を変位することが可能なものであることを利用した文字演出とすることもできる。具体的には、装飾装置30が変位しながら、当該装飾装置30の対象文字装飾部31Tが発光する文字演出とする(図19(b)参照)。このようにすることで、変位する装飾装置30に遊技者が注目するから、文字演出が発生していること(対象文字装飾部31Tが発光していること)に遊技者が気付かない状況となるおそれを低減することができる。また、装飾装置30が表示領域911側に向かって変位するように(図19(a)→(b)の変化参照)すれば、表示領域911に表示される文字画像が、装飾装置30(対象文字装飾部31T)から飛び出てきたかのような印象を与える作用がより大きくなる。
○具体例2-5
装飾装置30(文字装飾部31)と表示領域911の関係を次のようにする。表示領域911を左右方向(横方向)に二分する線であって上下方向に沿う縦仮想線Lv(表示領域911の最左端を通る縦線と最右端を通る縦線から等距離にある線)(図20参照)または表示領域911を上下方向に二分する線であって左右方向に沿う横仮想線Lw(表示領域911の最上端を通る横線と最下端を通る横線から等距離にある線)(図21参照)を想定する。
装飾装置30を表示領域911の上側縁または下側縁に沿うように配置する場合には、縦仮想線Lvとの関係で以下のように配置する。装飾装置30が有する文字装飾部31の総数N(ただし、N=3以上である)が偶数である場合には、縦仮想線Lvの左側に位置する文字装飾部31の数と、右側に位置する文字装飾部31の数が同数になるようにして、左からN/2番目の文字装飾部31と、右からN/2番目の文字装飾部31の間を縦仮想線Lvが通るようにする(図20(a)参照)。装飾装置30が有する文字装飾部31の総数Nが奇数である場合には、順番がちょうど真ん中となる一の文字装飾部31(左および右のどちらからから数えてもP番目(P=(N+1)/2)に位置する文字装飾部31)を縦仮想線Lvが通るようにする(図20(b)参照)。
このような位置に配置されることを前提とし、間に一または二以上の非対象文字装飾部31Uを挟むようにして、左から数えてM番目の文字装飾部31と、右から数えてM番目の文字装飾部31を対象文字装飾部31Tとする文字演出が実行されるようにする(図20(a)(b)参照)。端的にいえば、縦仮想線Lvの左側および右側のそれぞれにて、当該縦仮想線Lvから略等距離にある文字装飾部31を対象文字装飾部31Tとした文字演出が実行されるようにする。なお、縦仮想線Lvの左側および右側のそれぞれに二以上の対象文字装飾部31Tを設定する(対象文字装飾部31Tが四つ以上となる)演出としてもよい。このようにすることで、おおよそ左右対称の位置関係にある対象文字装飾部31Tが文字列を構成することになるから、バランスの取れた美しい演出形態とすることができる。
装飾装置30を表示領域911の左側縁または右側縁に沿うように配置する場合には、横仮想線Lwとの関係で以下のように配置する。装飾装置30が有する文字装飾部31の総数Nが偶数である場合には、横仮想線Lwの上側に位置する文字装飾部31の数と、下側に位置する文字装飾部31の数が同数になるようにして、上からN/2番目の文字装飾部31と、下からN/2番目の文字装飾部31の間を横仮想線Lwが通るようにする(図21(a)参照)。装飾装置30が有する文字装飾部31の総数Nが奇数である場合には、順番がちょうど真ん中となる一の文字装飾部31(上および下のどちらからから数えてもP番目(P=(N+1)/2)に位置する文字装飾部31)を横仮想線Lwが通るようにする(図21(b)参照)。
このような位置に配置されることを前提とし、間に一または二以上の非対象文字装飾部31Uを挟むようにして、上から数えてM番目の文字装飾部31と、下から数えてM番目の文字装飾部31を対象文字装飾部31Tとする文字演出が実行されるようにする(図21(a)(b)参照)。端的にいえば、横仮想線Lwの上側および下側のそれぞれにて、当該横仮想線Lwから略等距離にある文字装飾部31を対象文字装飾部31Tとした文字演出が実行されるようにする。なお、横仮想線Lwの上側および下側のそれぞれに二以上の対象文字装飾部31Tを設定する(対象文字装飾部31Tが四つ以上となる)演出としてもよい。このようにすることで、おおよそ上下対称の位置関係にある対象文字装飾部31Tが文字列を構成することになるから、バランスの取れた美しい演出形態とすることができる。
5)メータ画像および付随画像
5-1)操作演出
本実施形態にかかる遊技機1は、変動中演出を構成する演出として遊技者に対し、操作手段60(本実施形態では押ボタン)の操作を促す操作演出(図22(a)参照)を実行することが可能である。なお、当該操作演出は、大当たり遊技中(ラウンド中)等に実行することもできる。
当該操作演出においては、操作手段60の操作が有効となる操作有効期間(操作有効時間)の残り時間を示すメータ画像40が表示領域911に表示される(図22(a)参照)。メータ画像40は、操作有効期間が開始されてから、実際の時間の経過とともに大きさが変化していくものであり、ある時点におけるメータ画像40の大きさにより、操作有効期間の残り時間(残り時間の多少)や、操作有効期間が開始されてからどの程度の時間が経過したのかをおおよそ把握することができる(遊技者の目安となる)。当該メータ画像40およびメータ画像40と一緒に表示されることがある付随画像45の詳細については後述する。
操作有効期間における操作手段60の操作が所定条件を満たしたものとなった場合には、操作有効期間が終了して操作演出の結果が示される。当該操作演出の具体的態様(結果の内容等)については、どのようなものであってもよいから説明を省略する。操作演出にて遊技者に要求される操作態様は種々考えられる。操作手段60を一回だけ操作する「単発操作」、操作手段60を連続的に操作する「連続操作」(本実施形態のように操作手段60が押ボタンであれば「連打」)、操作手段60が操作された状態を維持する「維持操作」(本実施形態のように操作手段60が押ボタンであれば「長押し」)等が考えられる。要求される操作態様に応じ、上記所定条件は異なる。例えば、単発操作が要求される操作演出であれば、一回の操作手段60の操作が検出されることを契機として操作有効期間が終了する。連続操作や維持操作であれば、操作手段60の操作回数や操作時間が予め定められた条件を満たしたものとなった場合に操作有効期間が終了するといった構成とすることが考えられる。所定条件を満たした操作が検出されることを契機として操作有効期間は終了する(途中で終了する)から、それとともにメータ画像40は消去されることになる。また、当然ではあるが、操作有効期間中に操作手段60の操作が所定条件を満たしたものとならなかった場合には、操作有効期間の終了とともにメータ画像40が消去される。なお、操作有効期間の長さ(トータルの長さ)とは、操作有効期間が途中で終了しなかった場合の長さ、すなわち操作有効期間中に操作手段60の操作が所定条件を満たしたものとならなかった場合(操作有効期間が途中終了せずに「タイムアップ」した場合)の長さ(時間)をいうものとする。
5-2)メータ画像および付随画像の詳細
メータ画像40(図22(b)参照)は、所定の枠内(枠画像Fの内側)に表示される。メータ画像40は、枠画像Fの一方側から他方側に向かって移動端41が変位していくことで、その大きさが変化するものである。本実施形態では、左から右にかけて移動端41が変位していく。すなわち、移動端41が枠画像Fの左端から右端まで移動するまでの時間が、操作有効期間のトータルの長さである。
メータ画像40が表示される際、当該メータ画像40に付随する付随画像45が表示されることがある。なお、当該付随画像45は、メータ画像40が表示されることを前提として表示されるものであるから、メータ画像40が表示されない状況にて表示されることはない。メータ画像40とともに付随画像45が表示されても、メータ画像40が消去された場合には付随画像45も一緒に消去される。以下の説明においては、付随画像45が表示されない態様のメータ画像40を通常態様(図22(b-1)参照)と、付随画像45が表示された態様のメータ画像40を特殊態様(図22(b-2)参照)と称する。
付随画像45は、メータ画像40の移動端41に付随して表示されるものである。本実施形態における付随画像45は、移動端41の所定方向(本実施形態では左から右)に向かう変位を促すような動作をするキャラクタの画像である。例えば、所定方向に向かって走るようなキャラクタを表した画像が付随画像45として表示される(図22(b-2)参照)。つまり、このようにすることで、当該キャラクタが移動端41を「引っ張っている」ように見える。なお、ここでいうキャラクタは、人間(人間のような空想上のキャラクタ等を含む)に限られないものとする。動物(動物のような空想上のキャラクタ等を含む)等であってもよいし、車や飛行機といった機械等であってもよい。
また、本実施形態における付随画像45は、一部が枠画像Fよりもはみ出た状態にある(図22(b-2)参照)。したがって、メータ画像40とは別の要素であること(メータ画像40に対し「付加」された要素であること)が強調される。
付随画像45が表示されない場合、すなわち通常態様のメータ画像40(図22(b-1)参照)よりも、付随画像45が表示される場合、すなわち特殊態様のメータ画像40(図22(b-2)参照)の方が、変化速度が大きくなるように設定されている。ここで、メータ画像40の変化速度とは、実際の時間(T)当たりに変化するメータ画像40の割合(%)であるものとする。具体的には、操作有効期間の開始時点ではメータ画像40は0(%)であり、操作有効期間の終了時点(途中終了しなかった場合のタイムアップ時点)ではメータ画像40は100(%)であるとする。メータ画像40が0%から100%に至るまでに要する時間(すなわち操作有効期間の長さ)が2秒であるとすれば、変化速度は100/2=50(%/秒)である。また、メータ画像40が0%から100%に至るまでに要する時間(すなわち操作有効期間の長さ)が4秒であるとすれば、変化速度は100/4=25(%/秒)である。また仮に、メータ画像40(枠画像F)の大きさ(100%時の大きさ)が同じであるものどうしを比較すれば、メータ画像40の変化速度は移動端41の移動速度に比例する(移動端41の移動速度が大きいほど、メータ画像40の変化速度が大きい)ことになる。
変動中演出に要する時間(いわゆる変動時間)は、対応する当否抽選結果や変動開始時点における保留情報の数等によって種々変化する。様々な変動時間に対応させるため、演出に要する時間が異なる複数種の操作演出が用意されている。すなわち、操作有効期間の長さが異なる複数種の操作演出が用意されている。本実施形態では、操作有効期間の長さがT1とされる操作演出を実行する際には通常態様のメータ画像40(図22(b-1)参照)が、操作有効期間の長さがT2(T1>T2である)とされる操作演出を実行する際には特殊態様のメータ画像40(図22(b-2)参照)が表示される。
このように、本実施形態では、メータ画像40の変化速度が比較的大きい操作演出とされる場合(操作操作有効期間が比較的短い操作演出とされる場合)には、メータ画像40の移動端41の移動を促す付随画像45が表示されるから、メータ画像40の変化速度が大きいことを遊技者が容易に把握することができる(付随画像45を表示することで遊技者の視覚に訴えるものであるから、メータ画像40の変化速度が大きいことを遊技者が把握するまでの時間が短い)。
ここで、特殊態様のメータ画像40とされる場合には、付随画像45は、操作有効期間が開始されるよりも前(メータ画像40の大きさの変化が開始されるよりも前)から表示されていることが好ましい(図23参照)。このようにすることで、(特殊態様のメータ画像40に何度か接している遊技者であれば)操作有効期間が開始される前からメータ画像40の変化速度が大きいことを把握することができる。
以下、上記メータ画像40および付随画像45に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数適用した構成としてもよい。
○具体例3-1
付随画像45は、所定方向に向かう移動端41の変位を抑制するような動作をするキャラクタの画像であるとする。例えば、所定方向と反対方向に向かって移動端41を押しとどめるような動作をするキャラクタを表した画像が付随画像45として表示されるようにする(図24(a-2)参照)。
かかる付随画像45が表示された特殊態様のメータ画像40(図24(a-2)参照)とされる場合の方が、付随画像45が表示されない通常態様のメータ画像40(図24(a-1)参照)とされる場合よりも、メータ画像40の変化速度(%/秒)が小さい設定とする。このように、メータ画像40の変化(移動端41の所定方向への変位)を抑制するような付随画像45が表示されるようにすることで、付随画像45が表示された場合にはメータ画像40の変化速度が小さくなることを遊技者が容易に把握することができる。
なお、上記実施形態にて説明した付随画像45(所定方向に向かう移動端41の変位を促すような動作をするキャラクタの画像)(図22(b-2)参照)が表示される特殊態様(以下、特殊態様Aとする)とされることもあれば、本例にて説明した付随画像45(所定方向に向かう移動端41の変位を抑制するような動作をするキャラクタの画像)(図24(a-2)参照)が表示される特殊態様(以下、特殊態様Bとする)とされることもある構成としてもよい。このような構成とした場合には、メータ画像40の変化速度の大小関係は、「特殊態様B<通常態様<特殊態様A」となるようにする。
○具体例3-2
付随画像45として、異なる態様の付随画像45が表示されうる設定とする。例えば、所定方向に向かう移動端41の変位を促すような動作をするキャラクタの画像として、人間を表す第一付随画像451が表示される第一特殊態様(図25(a)参照)とされることもあれば、自動車を表す第二付随画像452が表示される第二特殊態様とされる(図25(b)参照)こともある構成とする。そして、第一付随画像451が表示された場合(第一特殊態様)よりも、第二付随画像452が表示された場合(第二特殊態様)の方が、メータ画像40の変化速度が大きいものとする。つまり、付随画像45の内容に応じ、メータ画像40の変化速度が異なるものとする。
なお、上記具体例3-1にて説明したような所定方向に向かう移動端41の変位を抑制するような動作をするキャラクタの付随画像45として、表示されたときの変化速度が異なる複数種の付随画像45が設けられた構成とすることもできる。
○具体例3-3
付随画像45が表示されること(特殊態様のメータ画像40とされること)がいわゆるチャンスアップとされた設定とする。すなわち、ある変動中演出にて付随画像45が表示された場合の方が、表示されなかった場合よりも、信頼度が高い設定とする。このようにすることで、付随画像45が表示されることが遊技者にとって喜ばしい事象とされた遊技性が実現できる。
○具体例3-4
上記実施形態にて説明したメータ画像40は、操作演出における操作有効期間(の残り時間)を示すものとして表示されるものであることを説明したが、その他の期間(時間)を示すものとして表示されるようにすることもできる。例えば、複数種の選択肢のうちから遊技者が好みの選択肢を選択する際における、選択決定までの残り時間(時間経過)を示すメータ画像40として適用することができる。また、ある演出(先の演出)から次の演出(後の演出)に進行するといった流れにおいて、先の演出の終了時点(後の演出の開始時点)までの時間を示すメータ画像40として適用することができる。すなわち、時間経過や残り時間を視覚的に示すことが好ましい場面において、上記実施形態にて説明したようなメータ画像40を適用することができる。
○具体例3-5
上記実施形態におけるメータ画像40(枠画像F)は、細長い棒状のものである(長手方向に変化する)ものであることを説明したが、経時的に大きさが変化するのであれば上記実施形態とは異なる変化態様としてもよい。例えば、中心角が経時的に大きくなるようにして変化する扇形のメータ画像40としてもよい(図26参照)。すなわち、開始時点では0度であった中心角が経時的に大きくなっていき、終了時点で360度(円)となるような扇形のメータ画像40とする。
本例のようなメータ画像40とする場合の付随画像45は例えば以下のようなものとすればよい。上記実施形態にて説明したような変化速度が大きいことを示す付随画像45とするのであれば、中心角を大きくする方向への移動端41(扇形の半径部分)の変位を促すような動作をするキャラクタの画像とすればよい(図26(a-2)参照)。このような付随画像45が表示された特殊態様のメータ画像40(図26(a-2)参照)の方が、付随画像45が表示されない通常態様のメータ画像40(図26(a-1)参照)よりも、変化速度が大きい(時間当たりの中心角の変化量が大きい)ものとする。図示しないが、上記具体例3-1にて説明したような変化速度が小さいことを示す付随画像45とするのであれば、中心角を大きくする方向への移動端41(扇形の半径部分)の変位を抑制するような動作(中心角を小さくする方向へ移動端41を押すような動作)をするキャラクタの画像とすればよい。
6)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にかかる遊技機1は、小当たり経由での大当たり獲得が可能とされるいわゆる「二種」の遊技性を有するものであることを説明したが、当該「二種」の遊技性でなければ成り立たない構成を除いて、上記実施形態にて説明した構成は「一種」の遊技性を有する遊技機(いわゆる直当たりが搭載された遊技機。一種二種混合機を含む)に対して適用することも可能である。
また、上記実施形態にかかる遊技機1は、ぱちんこ遊技機であるが、ぱちんこ遊技機でなければ実現できない構成を除いて、回胴式遊技機等のその他の遊技機にも適用することができる。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
○手段1-1
当たりとなることが複数種の特典のいずれかが獲得可能となる条件とされた当否抽選を行う当否抽選手段と、前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には有利結末に至り、はずれである場合には不利結末に至る演出であって、当該有利結末に至った場合には複数種の前記特典に含まれる対象特典が獲得可能となる特定演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記特定演出が実行されている最中であって結末が判明していない状態にて、前記対象特典の獲得がもたらす利益に基づいて定められた利益数値を含む特定画像が表示されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特定画像(利益数値)が表す利益を得られる可能性があることを結末が判明する前から遊技者が感じ取ることができるため、特定演出が分かりやすいものとなる。
○手段1-2
当否抽選結果が当たりとなることを目指して遊技する遊技状態として、通常遊技状態および当該通常遊技状態よりも当否抽選を受けることが容易な特定遊技状態が設けられており、前記特定遊技状態として、前記対象特典を獲得した場合に移行する状態であって、前記通常遊技状態に移行せずに当否抽選結果が当たりとなることが事実上約束された特別特定遊技状態が設けられており、前記利益数値は、前記対象特典である先の特典そのものにより得られる利益と、前記特別特定遊技状態にて当否抽選結果が当たりとなることで獲得された後の特典そのものにより得られる利益と、に基づいて定められたものであることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このように、対象特典(先の特典)後に、後の特典が獲得されることが事実上約束された状態となる場合には、先の特典そのもので得られる利益と後の特典そのもので得られる利益に基づき、対象特典の獲得がもたらす利益(利益数値)を規定してもよい。
○手段1-3
前記対象特典として、前記利益数値として第一利益数値が定められた第一対象特典と、前記第一対象特典よりも獲得したときにもたらされる利益が大きく、前記利益数値として前記第一利益数値よりも大きい第二利益数値が定められた第二対象特典と、
が設けられており、前記特定演出として、前記第一利益数値を含む前記特定画像である第一特定画像が表示される第一特定演出と、前記第二利益数値を含む前記特定画像である第二特定画像が表示される第二特定演出と、が発生しうることを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、第一特定演出と第二特定演出とでは、異なる特定画像(異なる利益数値)が表示されるのであるから、その結果として得られる特典も異なることを容易に把握することができる。
○手段2-1
それぞれが一つの文字を表す文字装飾部を三つ以上含む装飾装置と、前記装飾装置が含む三つ以上の前記文字装飾部のうちの一部である二つ以上の前記文字装飾部である対象文字装飾部を、他の前記文字装飾部である非対象文字装飾部とは異なる態様となるように発光させ、二つ以上の前記対象文字装飾部により構成される文字列を用いた文字演出を実行する演出実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、装飾装置が構成する文字列とは異なる文字列が構成されるという面白みのある演出(文字演出)を実行することが可能である。
○手段2-2
ある前記対象文字装飾部と別の前記対象文字装飾部との間に、少なくとも一つの前記非対象文字装飾部が位置することを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
このように対象文字装飾部が離れていたとしても、対象文字装飾部は非対象文字装飾部とは異なる態様となるように発光されるものであるから、当該対象文字装飾部により(装飾装置が構成する文字列とは異なる)文字列が構成されていることが容易に把握できる。
○手段2-3
表示領域を有する表示装置を備え、前記文字演出は、二つ以上の前記対象文字装飾部により構成される文字列と同じ文字列を表す文字画像が前記表示領域に表示されるものであることを特徴とする手段2-1または手段2-2に記載の遊技機。
このようにすることで、対象文字装飾部に構成される文字列が文字画像により強調されることになるため、分かりやすい演出となる。
○手段2-4
前記対象文字装飾部により構成される前記文字列が互いに異なる、二種以上の文字演出を実行することが可能であることを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
対象文字装飾部とされる文字装飾部の組み合わせを異ならせれば、構成される文字列が異なる複数種の文字演出を実行することができる。
○手段3-1
残り時間を視覚的に示す画像であって経時的に大きさが変化するメータ画像が表示される演出を実行することが可能な遊技機であって、所定方向に向かって経時的に変位する前記メータ画像の移動端に付随する付随画像が表示された場合と表示されない場合とで、前記メータ画像の変化速度が異なることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、メータ画像の変化速度の高低が付随画像の有無により示唆される分かりやすい演出とすることができる。
○手段3-2
前記付随画像は、前記移動端の前記所定方向に向かう変位を促すような動作をするキャラクタの画像であり、前記付随画像が表示される場合の方が、前記付随画像が表示されない場合よりも、前記メータ画像の変化速度が大きいことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
移動端の変位を促すような付随画像が表示されるようにすることで、メータ画像の変化速度が大きいことを容易に把握することができる。
○手段3-3
前記付随画像は、前記移動端の前記所定方向に向かう変位を抑制するような動作をするキャラクタの画像であり、前記付随画像が表示される場合の方が、前記付随画像が表示されない場合よりも、前記メータ画像の変化速度が小さいことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
移動端の変位を抑制するような付随画像が表示されるようにすることで、メータ画像の変化速度が小さいことを容易に把握することができる。
○手段4-1
当否抽選結果が当たりとなった際に、対象特典を表す特典名称が表示されることがある遊技機であって、前記特典名称は、主名称部と、対象特典の獲得がもたらす利益に基づいて定められた利益数値を表す利益部と、を含み、前記主名称部が第一表示装置に、前記利益部が当該第一表示装置とは異なる第二表示装置に表示されることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、対象特典がもたらす利益の表示を分かりやすいものとすることができる。
○手段4-2
前記第二表示装置は、前記第一表示装置の手前に設けられた透過型の表示装置であることを特徴とする手段4-1に記載の遊技機。
このようにすることで、利益部が手前で浮き上がっているかのように見えるから、対象特典がもたらす利益がより強調されることになる。
○手段4-3
前記第一表示装置に前記主名称部が表示された後、前記第二表示装置に前記利益部が表示されることを特徴とする手段4-1または手段4-2に記載の遊技機。
このように利益部の表示タイミングを主名称部の表示タイミングから遅らせることで、対象特典がもたらす利益がより強調されることになる。
○手段4-4
前記対象特典は、当否抽選結果が当たりとなることで開放される特典領域に遊技球が進入することで付与されるものであり、前記主名称部は、当否抽選結果が当たりであることが報知された後、前記特典領域に遊技球が進入する前に前記第一表示装置に表示され、前記利益部は、前記特典領域に遊技球が進入することを契機として前記第二表示装置に表示されることを特徴とする手段4-3に記載の遊技機。
このようにすることで、特典領域への遊技球の進入が利益部が表す利益をもたらすということを分かりやすく示すことができる。
1 遊技機
10 特典領域(21 第一特定画像 22 第二特定画像)
20 特定画像
30 装飾装置
31 文字装飾部(31a~31d 第一文字装飾部~第四文字装飾部)
30T 対象文字装飾部
30U 非対象文字装飾部
35 文字画像
40 メータ画像
45 付随画像
50 特典名称
51 主名称部
52 利益部
60 操作手段
70 保留図柄
80 装飾図柄
904 始動領域
906 大入賞領域
91 表示装置
911 表示領域
92 副表示装置

Claims (1)

  1. 当たりとなることが複数種の特典のいずれかが獲得可能となる条件とされた当否抽選を行う当否抽選手段と、
    前記当否抽選手段による当否抽選結果が当たりである場合には有利結末に至り、はずれである場合には不利結末に至る演出であって、当該有利結末に至った場合には複数種の前記特典に含まれる対象特典が獲得可能となる特定演出を実行する演出実行手段と、
    を備え、
    前記特定演出が実行されている最中であって結末が判明していない状態にて、前記対象特典の獲得がもたらす利益を表す画像が表示されることを特徴とする遊技機。

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