JP2023182375A - 塗布装置 - Google Patents

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Yusuke Iizuka
謙太郎 熊澤
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Abstract

【課題】外部要因によってグローブボックス等の密閉容器内に圧力変動が生じる場合に、塗布ヘッド内を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる塗布装置を提供する。【解決手段】塗布装置は、塗布ヘッドと、供給タンクを有し、供給タンクに貯留されているインクを塗布ヘッドに対して供給するインク供給系と、塗布ヘッド及び塗布対象物を収容する密閉容器と、を備え、密閉容器内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド内に加わる圧力が制御される。【選択図】図1

Description

本開示は、塗布装置に関する。
近年、液晶パネルや有機ELパネル等の電子デバイスの製造に、インクジェット方式の塗布装置が利用されている。塗布ヘッドの一例として、塗布対象物に対して、必要なタイミングで必要な量のインク液滴を、高周波駆動(例えば、50kHZ)で高精度に吐出できるドロップオンデマンド型の塗布ヘッドが知られている。この種の塗布ヘッドは、一般に、インク流路、インク流路に接続されインクを貯留する圧力室、圧力室に貯留されているインクに加圧する圧電素子(ピエゾ素子)、及び、圧力室に連通するノズル等を備えている。圧電素子に通電して圧力室内のインクに加圧することにより、ノズルからインク液滴が吐出される。空気中の酸素や水分と反応するインクを用いる場合、窒素又は乾燥空気で充填した密閉容器の中で塗布工程が行われる(例えば、特許文献1参照)。
密閉容器には、容器内での操作のために、グローブが付属している。グローブが付属する密閉容器は、一般的に、グローブボックスと呼ばれる。グローブボックスは、通常、正圧に圧力調整され、グローブが密閉容器外側に膨らんだ状態となっている。グローブに強制的に手を装填する場合、グローブボックス内は一時的に正圧側に振れ、グローブボックス内を負圧方向に調整した上でグローブに手を装填する場合、グローブボックス内は負圧側に振れる。
特開2010-86730号公報
上述したように、グローブボックスのグローブに手を装填することに伴い、グローブボックス内の圧力は一時的に変動する。この場合、グローブボックス内の圧力と塗布ヘッドにおけるインク流路内の圧力との均衡が崩れ、不安定な圧力状態となり、塗布品質が低下する虞がある。例えば、グローブボックス内が正圧に振れた場合には、インク流路に接続されたノズルから気泡が混入し、この気泡がインクとともに吐出されることにより、塗布品質が低下する。また、負圧に振れた場合には、ノズルからインクの染み出しが発生し、塗布品質が低下する。
本開示の目的は、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器内に圧力変動が生じる場合に、塗布ヘッド内を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる塗布装置を提供することである。
本開示の一態様に係る塗布装置は、
塗布ヘッドと、
供給タンクを有し、前記供給タンクに貯留されているインクを前記塗布ヘッドに対して供給するインク供給系と、
前記塗布ヘッド及び塗布対象物を収容する密閉容器と、を備え、
前記密閉容器内の圧力変動に応じて、前記塗布ヘッド内に加わる圧力が制御される。
本開示に係る塗布装置によれば、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器内に圧力変動が生じる場合に、塗布ヘッド内を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
図1は、第1の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図2は、塗布装置における圧力制御処理の一例を示すフローチャートである。 図3は、第2の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図4は、第3の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図5は、第4の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図6は、第5の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図7は、第6の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図8は、第7の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図9は、第8の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図10は、第9の実施の形態に係る塗布装置の全体構成を模式的に示す図である。 図11は、塗布装置におけるインクタンクの変形例を示す図である。 図12は、塗布装置におけるインクタンクの変形例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態に係る塗布装置1A~1Jについて、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る塗布装置1Aの全体構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、塗布装置1Aは、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20、及び制御装置50等を備える。塗布装置1Aは、塗布ヘッド11を複数備えていてもよい。
塗布ヘッド11は、インクジェット方式の塗布ヘッドである。塗布ヘッド11は、図示を省略するが、インク供給系20に接続されるインク流路、インク流路に接続されインクを貯留する圧力室、圧力室に貯留されたインクに加圧する加圧部、及びインクを吐出するノズル等を有する。塗布ヘッド11は、圧力室に貯留されたインクに加圧することにより、ノズルから塗布対象物12に向けてインク液滴を吐出する。
密閉容器13は、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する。密閉容器13内は、窒素又は乾燥空気で充填される。密閉容器13は、外部要因によって内部圧力が変動する構造を有する。密閉容器13は、例えば、密閉容器13内での操作のためにグローブが付属しているグローブボックスである。密閉容器13は、通常、内部圧力が正圧となるように調整され、グローブが密閉容器の外側に膨らんだ状態となっている。グローブに強制的に手を装填する場合、密閉容器13内は一時的に加圧され、内部圧力は正圧側に振れる。一方、密閉容器13内を負圧方向に調整した上でグローブに手を装填する場合、密閉容器13内は一時的に減圧され、内部圧力は負圧側に振れる。
密閉容器13内の圧力変動に伴い、塗布ヘッド11のインク流路内の圧力(以下、「塗布ヘッド11内の圧力」と称する)も変動する。塗布ヘッド11内の圧力が不安定な圧力状態となった場合、ノズルから気泡の混入やインクの染み出しが発生する。使用される塗布ヘッド11やインクの種類にもよるが、塗布ヘッド11内の圧力が若干負圧(例えば、-1kPa)となっているときが安定した圧力状態となる。すなわち、安定した圧力状態とは、塗布ヘッド11のノズルから気泡の混入やインクの染み出しが発生しない圧力条件であり、例えば、事前に確認して設定される。なお、安定した圧力状態は、例えば、-3~1kPaというような範囲(以下、「安定レンジ」と称する)を持っているため、多少正圧であっても安定した圧力状態になる場合がある。密閉容器13内の圧力は、塗布ヘッド11内が安定した圧力状態となるように調整される。
以下において、密閉容器13内の圧力変動とは、塗布ヘッド11内の圧力が安定レンジから外れる程度に大きな圧力変動を意味する。なお、塗布ヘッド11内の圧力が安定レンジから外れても、直ちに気泡の混入やインクの染み出しが生じるわけではない。
インク供給系20は、供給タンク21及び供給配管22を有する。インク供給系20は、供給タンク21に貯留されたインクを、供給配管22を介して、塗布ヘッド11に供給する。
制御装置50は、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備える(いずれも図示略)。ROMには、基本プログラムや基本的な設定データが記憶される。CPUは、例えば、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムを実行することにより、塗布装置1Aの各ブロックの動作を集中制御する。
なお、制御装置50が実行する処理の一部又は全部は、処理に応じて設けられたDSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路によって実行されてもよい。
制御装置50は、圧力状態判定部51及び圧力制御部52として機能する。圧力状態判定部51は、密閉容器13内の圧力状態を判定する。圧力制御部52は、圧力状態判定部51による判定結果に基づいて、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する。塗布ヘッド11に加わる圧力とは、塗布ヘッド11内のインク流路に貯留されているインクに加わる圧力である。圧力状態判定部51及び圧力制御部52の具体的な動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。
図2は、制御装置50が実行する圧力制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、塗布装置1Aにおいて塗布工程が実行されていない場合に、CPUがROMに格納されている圧力制御プログラムを実行することにより実現される。
図2に示すように、ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。密閉容器13内の圧力変動に関連する情報とは、密閉容器13内の圧力変動に伴い変化する物理量(例えば、密閉容器13内の圧力など)や状態(例えば、ノズル面におけるインク染み出しの状態など)を含む。具体的には、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を、塗布装置1Aに設けられた検出部(例えば、第1圧力計41及び第2圧力計42など)から取得する。
ステップS102において、制御装置50は、取得した情報に基づいて、密閉容器13内に圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。圧力変動が生じている場合(ステップS102で“YES”)、ステップS103の処理に移行する。圧力変動が生じていない場合(ステップS102で“NO”)、ステップS101の処理に移行する。
ステップS103において、制御装置50は、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。具体的には、制御装置50は、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じている場合、圧力調整部(例えば、タンク圧調整装置61など)の動作を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を正圧方向に制御する。また、制御装置50は、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じている場合、圧力調整部を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を負圧方向に制御する。このときの圧力の制御量は、密閉容器13内の圧力変動の量に基づいて決定されてもよいし、予め一定の値に設定されていてもよい。
上述した圧力制御処理が行われることで、例えば、密閉容器13に付属のグローブに手が装填されて密閉容器13内に圧力変動が生じても、塗布ヘッド内は速やかに元の安定した圧力状態に戻る。したがって、塗布ヘッド11のノズルからインク流路に気泡が混入したり、塗布ヘッド11のノズルからインクが染み出したりするのを抑制できる。
第1の実施の形態に係る塗布装置1Aは、密閉容器13内の圧力変動に関連する物理量を測定可能な検出部の一例として、第1圧力計41及び第2圧力計42を備える。また、塗布装置1Aは、圧力調整部の一例として、タンク圧調整装置61を備える。
第1圧力計41は、密閉容器13に接続され、密閉容器13内の圧力を検出する。第2圧力計42は、インク供給系20に接続され、インク供給系20の圧力を検出する。第2圧力計42は、図1に示すように、供給タンク21内の圧力を検出してもよいし、供給配管22内の圧力を検出してもよい。第2圧力計42を供給配管22に接続する場合、第2圧力計42は、供給配管22における塗布ヘッド11の直前部分に配置されるのが好ましい。
なお、第2圧力計42により供給タンク21内の圧力を検出する場合は、供給タンク21は密閉状態に保持される。一方、第2圧力計42により供給配管22内の圧力を検出する場合は、供給タンク21は密閉状態に保持されてもよいし、非密閉状態に保持されてもよい。
タンク圧調整装置61は、制御装置50(圧力制御部52)の制御下で、供給タンク21内の圧力を制御する。供給タンク21内を正圧方向に制御して加圧する場合、タンク圧調整装置61には、例えば、コンプレッサー又は給気ポンプと、レギュレーターの組合せを適用できる。また、供給タンク21内を負圧方向に制御して減圧する場合、タンク圧調整装置61には、例えば、エジェクター又は排気ポンプ(例えば、真空ポンプ)と、レギュレーターの組合せを適用できる。
図2のフローチャートに従って、塗布装置1Aにおける圧力制御処理を具体的に説明する。
ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報として、第1圧力計41から密閉容器13内の圧力(以下、「第1圧力P1」と称する)を取得するとともに、第2圧力計42からインク供給系20の圧力(以下、「第2圧力P2」と称する)を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS102において、制御装置50は、取得した第1圧力P1及び第2圧力P2の差圧(P1-P2)を算出し、この差圧に基づいて、密閉容器13内に圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。制御装置50は、例えば、差圧の変動量が、所定のしきい値を超えた場合に、密閉容器13内に圧力変動が生じていると判定する。また、制御装置50は、算出された差圧に基づいて、正圧方向の圧力変動であるか、負圧方向の圧力変動であるかを判定する。算出された差圧が、安定した圧力状態における基準差圧よりも大きい場合、密閉容器13内の圧力が正圧方向に変動したことになり、基準差圧よりも小さい場合、密閉容器13内の圧力が負圧方向に変動したことになる。
ステップS103において、制御装置50は、タンク圧調整装置61を制御して、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。具体的には、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、供給タンク21内が加圧されるように、タンク圧調整装置61の動作を制御する。一方、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、供給タンク21内が減圧されるように、タンク圧調整装置61の動作を制御する。これにより、密閉容器13内に圧力変動が生じた場合に、塗布ヘッド11内に加わる圧力が相殺されるので、インク流路への気泡の混入や、ノズルからのインクの染み出しを抑制できる。
このように、第1の実施の形態に係る塗布装置1Aは、以下の特徴事項を有している。
すなわち、塗布装置1Aは、塗布ヘッド11と、供給タンク21を有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13と、を備え、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Aは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、検出部の取得結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する圧力制御部52と、を備える。具体的には、塗布装置1Aは、検出部の取得結果に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定する圧力状態判定部51を備え、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動の検出結果に基づいて、必要に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力を適切に制御することができる。
また、塗布装置1Aは、検出部として、密閉容器13内の圧力を検出する第1圧力計41と、インク供給系20の圧力を検出する第2圧力計と、を有し、圧力制御部52は、第1圧力計41で検出された第1圧力P1と、第2圧力計42で検出された第2圧力P2との差圧に基づいて圧力調整部の動作を制御する。具体的には、圧力状態判定部51は、第1圧力P1と第2圧力P2との差圧に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定し、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動を直接的に検出することができる。また、密閉容器13内の圧力変動を、第1圧力P1の変動から検出するよりも早期に検出することができ、応答性が向上するので、インク流路に気泡が混入したり、ノズルからインクが染み出したりする不具合を、未然に防止することができる。
また、塗布装置1Aは、圧力調整部として、供給タンク21内の圧力を調整するタンク圧調整装置61を有する、これにより、供給タンク21内の圧力を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を容易に制御することができる。
[第2の実施の形態]
図3は、第2の実施の形態に係る塗布装置1Bの全体構成を模式的に示す図である。第1の実施の形態と同じ構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図3に示すように、塗布装置1Bは、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20、及び制御装置50等を備える。また、塗布装置1Bは、圧力調整部の一例として、タンク圧調整装置61を備えている。
第2の実施の形態に係る塗布装置1Bは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を検出可能な検出部の一例として、監視装置44を備えている。監視装置44は、塗布ヘッド11のノズル面を監視できる位置に設置され、ノズル面におけるインク状態を監視する。ノズル面におけるインク状態とは、例えば、ノズルからのインクの染み出しの有無である。監視装置44は、例えば、ノズル面を撮像可能なカメラである。
密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じた場合、塗布ヘッド11のノズル面にインク液滴が浮き出てくる。したがって、ノズル面の撮像画像を画像認識することにより、ノズル面におけるインクの染み出しの有無を判定し、密閉容器13内の圧力状態を検出することができる。
図2のフローチャートに従って、塗布装置1Bにおける圧力制御処理を具体的に説明する。
ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報として、監視装置44から撮像画像を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS102において、制御装置50は、取得した撮像画像に対して画像認識処理を実行し、画像認識結果に基づいて、密閉容器13内に圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。画像認識処理には、公知の技術を適用できる。制御装置50は、例えば、撮像画像内に、所定大きさ以上のインク液滴が描出されていた場合に、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じていると判定する。
ステップS103において、制御装置50は、タンク圧調整装置61を制御して、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。ノズルからインクが染み出している場合、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じていることになるので、制御装置50は、塗布ヘッド11内の圧力が減圧されるように、タンク圧調整装置61の動作を制御する。これにより、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じた場合に、塗布ヘッド11内に加わる圧力が相殺されるので、ノズルからのインクの染み出しを抑制できる。
このように、第2の実施の形態に係る塗布装置1Bは、塗布ヘッド11と、供給タンク21を有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13と、を備え、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。塗布装置1Bは、特に、グローブに手を装填する際に、密閉容器13内の圧力が負圧方向に調整される場合に有効である。
また、塗布装置1Bは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、検出部の取得結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する圧力制御部52と、を備える。具体的には、塗布装置1Bは、検出部の取得結果に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定する圧力状態判定部51を備え、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動の検出結果に基づいて、必要に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力を適切に制御することができる。
また、塗布装置1Bは、検出部として、塗布ヘッド11のノズル面の状態を監視する監視装置44を有する。これにより、ノズル面におけるインク状態により、密閉容器13内の圧力状態を間接的に検出することができる。
また、塗布装置1Bは、圧力調整部として、供給タンク21内の圧力を調整するタンク圧調整部61を有する、これにより、供給タンク21内の圧力を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を容易に制御することができる。
なお、塗布装置1Bにおいて、監視装置44は、ノズル面におけるインク状態が反映されるものであればよく、例えば、ノズル面からの反射光強度によりノズル面の状態を監視可能な光学センサーであってもよい。
[第3の実施の形態]
図4は、第3の実施の形態に係る塗布装置1Cの全体構成を模式的に示す図である。第1及び第2の実施の形態と同じ又は対応する構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図4に示すように、塗布装置1Cは、インク循環型の塗布装置であり、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20、インク循環系30及び制御装置50等を備える。
インク循環系30は、回収配管32及び循環ポンプ62を有する。インク循環系30は、塗布ヘッド11に供給されたインクを回収し、回収配管32を介して、供給タンク21に循環させる。
循環ポンプ62は、回収配管32の経路上に配置され、塗布ヘッド11内のインクを供給タンク21に送液する。循環ポンプ62は、塗布ヘッド11に加わる圧力が正圧である場合は、図4に示すように、回収配管32の経路上に配置され、塗布ヘッド11からインクを吸い上げるように作用する。一方、塗布ヘッド11に加わる圧力が負圧である場合、循環ポンプ62は、供給配管22の経路上に配置され、塗布ヘッド11に対してインクを送出するように作用する。
第3の実施の形態に係る塗布装置1Cは、密閉容器13内の圧力変動に関連する物理量を測定可能な検出部の一例として、第1圧力計41及び第2圧力計42を備える。また、塗布装置1Cは、圧力調整部の一例として、循環ポンプ62を利用する。循環ポンプ62の動作は、制御装置50によって制御される。
図2のフローチャートに従って、塗布装置1Cにおける圧力制御処理を具体的に説明する。
ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報として、第1圧力計41から第1圧力P1を取得するとともに、第2圧力計42から第2圧力P2を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS102において、制御装置50は、取得した第1圧力P1及び第2圧力P2の差圧(P1-P2)を算出し、この差圧に基づいて、密閉容器13内に圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。また、制御装置50は、算出された差圧に基づいて、正圧方向の圧力変動であるか、負圧方向の圧力変動であるかを判定する。
ステップS103において、制御装置50は、循環ポンプ62を制御して、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。具体的には、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、塗布ヘッド11内に正圧方向の圧力が加わるように、循環ポンプ62を制御する。一方、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、塗布ヘッド11内に負圧方向の圧力が加わるように、循環ポンプ62を制御する。これにより、密閉容器13内に圧力変動が生じた場合に、塗布ヘッド11内に加わる圧力が相殺されるので、インク流路への気泡の混入や、ノズルからのインクの染み出しを抑制できる。
このように、第3の実施の形態に係る塗布装置1Cは、塗布ヘッド11と、供給タンク21を有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13と、を備え、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Cは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、検出部の取得結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する圧力制御部52と、を備える。具体的には、塗布装置1Cは、検出部の取得結果に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定する圧力状態判定部51を備え、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動の検出結果に基づいて、必要に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力を適切に制御することができる。
また、塗布装置1Cは、検出部として、密閉容器13内の圧力を検出する第1圧力計41と、インク供給系20の圧力を検出する第2圧力計と、を有し、圧力制御部52は、第1圧力計41で検出された第1圧力P1と、第2圧力計42で検出された第2圧力P2との差圧に基づいて圧力調整部の動作を制御する。具体的には、圧力状態判定部51は、第1圧力P1と第2圧力P2との差圧に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定し、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動を直接的に検出することができる。また、密閉容器13内の圧力変動を、第1圧力P1の変動から検出するよりも早期に検出することができ、応答性が向上するので、インク流路に気泡が混入したり、ノズルからインクが染み出したりする不具合を、未然に防止することができる。
また、塗布装置1Cは、塗布ヘッド11に供給されたインクをインク供給系20に循環させるインク循環系30を備える。これにより、インク循環型の塗布装置1Cにおいても、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持することができる。
また、塗布装置1Cは、圧力調整部として、インク循環系30に設けられる循環ポンプ62を有する。これにより、インク循環型の塗布装置が基本構成として備える循環ポンプ62を利用して、供給タンク21内の圧力を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を容易に制御することができる。塗布ヘッド11に加わる圧力を制御するための圧力調整部を別途増設する必要はない。
[第4の実施の形態]
図5は、第4の実施の形態に係る塗布装置1Dの全体構成を模式的に示す図である。第1~第3の実施の形態と同じ又は対応する構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図5に示すように、塗布装置1Dは、インク循環型の塗布装置であり、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20、インク循環系30及び制御装置50等を備える。
第4の実施の形態に係る塗布装置1Dは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を検出可能な検出部の一例として、監視装置44及び気泡センサー45を備えている。また、塗布装置1Dは、圧力調整部の一例として、循環ポンプ62を利用する。
気泡センサー45は、液体中の気泡を非接触で検出できるセンサーであり、例えば、超音波センサーである。気泡センサー45は、回収配管32の経路上に配置される。
密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じた場合、塗布ヘッド11のノズル面にインク液滴が浮き出てくる。したがって、ノズル面の撮像画像を画像認識することにより、ノズル面におけるインクの染み出しの有無を判定し、密閉容器13内の圧力状態を検出することができる。また、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じた場合、塗布ヘッド11のノズルから回収配管32に気泡が混入する。したがって、回収配管32内のインク状態、具体的には気泡の有無を検出することにより、密閉容器13内の圧力状態を検出することができる。
密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を検出可能な検出部として、気泡センサー45を適用することができる。密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じると、塗布ヘッド11内に気泡が入る場合があり、塗布品質を低下させる要因となるので、安定した圧力状態となるように制御する必要がある。
図2のフローチャートに従って、塗布装置1Dにおける圧力制御処理を具体的に説明する。
ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報として、気泡センサー45から気泡の有無を示す検出結果を取得するとともに、監視装置44から撮像画像を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS102において、制御装置50は、取得した気泡センサー45の検出結果に基づいて、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。具体的には、制御装置50は、気泡センサー45の検出結果が気泡の混入を示す場合に、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じていると判定する。また、制御装置50は、取得した撮像画像に対して画像認識処理を実行し、画像認識結果に基づいて、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS103において、制御装置50は、循環ポンプ62を制御して、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。具体的には、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、塗布ヘッド11内に正圧方向の圧力が加わるように、循環ポンプ62を制御する。一方、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、塗布ヘッド11内に負圧方向の圧力が加わるように、循環ポンプ62を制御する。これにより、塗布ヘッド11内に加わる圧力が相殺されるので、インク流路への気泡の混入や、ノズルからのインクの染み出しを抑制できる。
このように、第4の実施の形態に係る塗布装置1Dは、塗布ヘッド11と、供給タンク21を有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13と、を備え、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Dは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、検出部の取得結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する圧力制御部52と、を備える。具体的には、塗布装置1Dは、検出部の取得結果に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定する圧力状態判定部51を備え、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動の検出結果に基づいて、必要に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力を適切に制御することができる。
また、塗布装置1Dは、検出部として、塗布ヘッド11のノズル面の状態を監視する監視装置44を有する。これにより、ノズル面におけるインク状態により、密閉容器13内の圧力状態を間接的に検出することができる。
また、塗布装置1Dは、塗布ヘッド11に供給されたインクをインク供給系20に循環させるインク循環系30を備える。これにより、インク循環型の塗布装置1Dにおいても、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持することができる。
また、塗布装置1Dは、検出部として、インク循環系30内に混入する気泡を検出する気泡センサー45を有する。これにより、回収配管32内の気泡の有無により、密閉容器13内の圧力状態を間接的に検出することができる。
また、塗布装置1Dは、圧力調整部として、インク循環系30に設けられる循環ポンプ62を有する。これにより、インク循環型の塗布装置が基本構成として備える循環ポンプ62を利用して、供給タンク21内の圧力を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を容易に制御することができる。塗布ヘッド11に加わる圧力を制御するための圧力調整部を別途増設する必要はない。
[第5の実施の形態]
図6は、第5の実施の形態に係る塗布装置1Eの全体構成を模式的に示す図である。第1~第4の実施の形態と同じ又は対応する構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図6に示すように、塗布装置1Eは、インク循環型の塗布装置であり、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20、インク循環系30及び制御装置50等を備える。
第5の実施の形態に係る塗布装置1Eは、密閉容器13内の圧力変動に関連する物理量を測定可能な検出部の一例として、第1圧力計41及び第2圧力計42を備える。また、塗布装置1Eは、圧力調整部の一例として、タンク昇降装置63を備えている。
タンク昇降装置63は、供給タンク21を昇降軸63aに沿って昇降させる駆動機構及び動力源を有する。タンク昇降装置63は、供給タンク21の鉛直方向の位置、すなわち、塗布ヘッド11に対する供給タンク21の相対高さを変位させ、塗布ヘッド11に加わる圧力(水頭圧)を調整する。タンク昇降装置63の動作は、制御装置50によって制御される。
図2のフローチャートに従って、塗布装置1Eにおける圧力制御処理を具体的に説明する。
ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する物理量として、第1圧力計41から第1圧力P1を取得するとともに、第2圧力計42から第2圧力P2を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS102において、制御装置50は、取得した第1圧力P1及び第2圧力P2の差圧(P1-P2)を算出し、この差圧に基づいて、密閉容器13内に圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。また、制御装置50は、算出された差圧に基づいて、正圧方向の圧力変動であるか、負圧方向の圧力変動であるかを判定する。
ステップS103において、制御装置50は、タンク昇降装置63を制御して、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。具体的には、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、水頭圧が増大するように、タンク昇降装置63の動作を制御して供給タンク21を上昇させる。一方、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、水頭圧が低下するように、タンク昇降装置63の動作を制御して供給タンク21を下降させる。これにより、密閉容器13内に圧力変動が生じた場合に、塗布ヘッド11内に加わる圧力が相殺されるので、インク流路への気泡の混入や、ノズルからのインクの染み出しを抑制できる。
このように、第5の実施の形態に係る塗布装置1Eは、塗布ヘッド11と、供給タンク21を有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13と、を備え、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Eは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、検出部の取得結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する圧力制御部52と、を備える。具体的には、塗布装置1Eは、検出部の取得結果に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定する圧力状態判定部51を備え、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動の検出結果に基づいて、必要に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力を適切に制御することができる。
また、塗布装置1Eは、検出部として、密閉容器13内の圧力を検出する第1圧力計41と、インク供給系20の圧力を検出する第2圧力計と、を有し、圧力制御部52は、第1圧力計41で検出された第1圧力P1と、第2圧力計42で検出された第2圧力P2との差圧に基づいて圧力調整部の動作を制御する。具体的には、圧力状態判定部51は、第1圧力P1と第2圧力P2との差圧に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定し、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動を直接的に検出することができる。また、密閉容器13内の圧力変動を、第1圧力P1の変動から検出するよりも早期に検出することができ、応答性が向上するので、インク流路に気泡が混入したり、ノズルからインクが染み出したりする不具合を、未然に防止することができる。
また、塗布装置1Eは、塗布ヘッド11に供給されたインクをインク供給系20に循環させるインク循環系30を備える。これにより、インク循環型の塗布装置1Eにおいても、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持することができる。
また、塗布装置1Eは、圧力調整部として、供給タンク21を鉛直方向に昇降させるタンク昇降装置63を有する。これにより、インク供給系20における水頭圧を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を容易に制御することができる。
[第6の実施の形態]
図7は、第6の実施の形態に係る塗布装置1Fの全体構成を模式的に示す図である。第1~第5の実施の形態と同じ又は対応する構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図7に示すように、塗布装置1Fは、インク循環型の塗布装置であり、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20、インク循環系30及び制御装置50等を備える。
第6の実施の形態に係る塗布装置1Fは、密閉容器13内の圧力変動に関連する物理量を測定可能な検出部の一例として、第1圧力計41及び第2圧力計42を備える。また、塗布装置1Fは、圧力調整部の一例として、流量調整装置64を備えている。流量調整装置64は、インク供給系20に設けられる流量バルブである。流量調整装置64は、バルブ開度を変更することで、塗布ヘッド11に供給されるインクの流量を調整し、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する。流量調整装置64のバルブ開度は、制御装置50によって制御される。
図2のフローチャートに従って、塗布装置1Fにおける圧力制御処理を具体的に説明する。ステップS101において、制御装置50は、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報として、第1圧力計41から第1圧力P1を取得するとともに、第2圧力計42から第2圧力P2を取得する(圧力状態判定部51としての処理)。
ステップS102において、制御装置50は、取得した第1圧力P1及び第2圧力P2の差圧(P1-P2)を算出し、この差圧に基づいて、密閉容器13内に圧力変動が生じているか否かを判定する(圧力状態判定部51としての処理)。また、制御装置50は、算出された差圧に基づいて、正圧方向の圧力変動であるか、負圧方向の圧力変動であるかを判定する。
ステップS103において、制御装置50は、流量調整装置64のバルブ開度を変更して、塗布ヘッド11に供給されるインク流量を増加又は減少させ、塗布ヘッド11に加わる圧力を制御する(圧力制御部52としての処理)。具体的には、密閉容器13内に正圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、供給配管22におけるインク流量が増大するように流量調整装置62のバルブ開度を制御する。また、密閉容器13内に負圧方向の圧力変動が生じている場合、制御装置50は、供給配管22におけるインク流量が減少するように流量調整装置62のバルブ開度を制御する。これにより、密閉容器13内に圧力変動が生じた場合に、塗布ヘッド11内に加わる圧力が相殺されるので、インク流路への気泡の混入や、ノズルからのインクの染み出しを抑制できる。
このように、第6の実施の形態に係る塗布装置1Fは、塗布ヘッド11と、供給タンク21を有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13と、を備え、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Fは、密閉容器13内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、塗布ヘッド11内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、検出部の取得結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する圧力制御部52と、を備える。具体的には、塗布装置1Fは、検出部の取得結果に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定する圧力状態判定部51を備え、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動の検出結果に基づいて、必要に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力を適切に制御することができる。
また、塗布装置1Fは、検出部として、密閉容器13内の圧力を検出する第1圧力計41と、インク供給系20の圧力を検出する第2圧力計と、を有し、圧力制御部52は、第1圧力計41で検出された第1圧力P1と、第2圧力計42で検出された第2圧力P2との差圧に基づいて圧力調整部の動作を制御する。具体的には、圧力状態判定部51は、第1圧力P1と第2圧力P2との差圧に基づいて密閉容器13内の圧力状態を判定し、圧力制御部52は、圧力状態判定部51の判定結果に基づいて圧力調整部の動作を制御する。これにより、密閉容器13内の圧力変動を直接的に検出することができる。また、密閉容器13内の圧力変動を、第1圧力P1の変動から検出するよりも早期に検出することができ、応答性が向上するので、インク流路に気泡が混入したり、ノズルからインクが染み出したりする不具合を、未然に防止することができる。
また、塗布装置1Fは、塗布ヘッド11に供給されたインクをインク供給系20に循環させるインク循環系30を備える。これにより、インク循環型の塗布装置1Fにおいても、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持することができる。
また、塗布装置1Fは、圧力調整部として、供給タンク21に接続された供給配管22内のインク流量を調整する流量調整装置64を有する。これにより、インク流量を制御して、塗布ヘッド11内に加わる圧力を容易に制御することができる。
[第7の実施の形態]
図8は、第7の実施の形態に係る塗布装置1Gの全体構成を模式的に示す図である。第1~第6の実施の形態と同じ構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図8に示すように、塗布装置1Gは、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13A、及びインク供給系20等を備える。
塗布装置1Gにおいて、密閉容器13Aは、塗布ヘッド11及び塗布対象物12とともに、インク供給系20を収容する。供給タンク21Aは、非密閉状態に保持される。つまり、供給タンク21Aに貯留されたインクの液面が密閉容器13Aに開放されている。
密閉容器13A内に圧力変動が生じた場合、塗布ヘッド11のノズル面と供給タンク21A内のインクの液面で圧力変動を受けることになるため、塗布ヘッド11内のインクが受ける圧力変動の影響は相殺される。すなわち、密閉容器13A内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が自動的に制御されているといえる。
このように、第7の実施の形態に係る塗布装置1Gは、塗布ヘッド11と、供給タンク21Aを有し、供給タンク21に貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13Aと、を備え、密閉容器13A内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13A内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Gにおいて、密閉容器13Aは、塗布ヘッド11及び塗布対象物12とともに供給タンク21Aを収容し、供給タンク21Aは、非密閉状態となっている。これにより、密閉容器13A内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が自動的に制御されるので、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持することができる。
[第8の実施の形態]
図9は、第8の実施の形態に係る塗布装置1Hの全体構成を模式的に示す図である。第1~第7の実施の形態と同じ又は対応する構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図9に示すように、塗布装置1Hは、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13A、及びインク供給系20等を備える。
塗布装置1Hにおいて、密閉容器13Aは、塗布ヘッド11及び塗布対象物12とともに、インク供給系20を収容する。供給タンク21Bは、例えば、ポリエチレンやPTEFを素材とする可塑性タンクであり、密閉容器13A内の圧力変動に伴い変形する。
密閉容器13A内に圧力変動が生じた場合、塗布ヘッド11のノズル面と供給タンク21Bの表面で圧力変動を受けることになるため、塗布ヘッド11内のインクが受ける圧力変動の影響は相殺される。すなわち、供給タンク21Bが圧力調整部として機能し、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が自動的に制御されているといえる。
このように、第8の実施の形態に係る塗布装置1Hは、塗布ヘッド11と、供給タンク21Bを有し、供給タンク21Bに貯留されているインクを塗布ヘッド11に対して供給するインク供給系20と、塗布ヘッド11及び塗布対象物12を収容する密閉容器13Aと、を備え、密閉容器13A内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される。これにより、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13A内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
また、塗布装置1Hにおいて、密閉容器13Aは、塗布ヘッド11及び塗布対象物12とともに供給タンク21Bを収容し、供給タンク21Bは、可塑性材料で形成され、密閉容器13A内の圧力変動に応じて変形する。これにより、密閉容器13A内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が自動的に制御されるので、塗布ヘッド1内の圧力を安定した圧力状態に保持することができる。
[第9の実施の形態]
図10は、第9の実施の形態に係る塗布装置1Jの全体構成を模式的に示す図である。第1~第8の実施の形態と同じ又は対応する構成要素については、同じ参照符号を付し、その説明を省略又は簡単に説明する。
図10に示すように、塗布装置1Jは、基本構成として、塗布ヘッド11、密閉容器13、インク供給系20及び制御装置50等を備える。さらに、塗布装置1Jは、密閉容器13内の圧力変動の影響を物理的に防止するキャップ取付部を備える。具体的には、塗布装置1Jは、キャップ71及びキャップ取付装置72を備える。また、制御装置50は、キャップ取付制御部53として機能する。
キャップ71は、塗布ヘッド11のノズル面に密着して、ノズル穴を密閉する密閉部材である。キャップ71は、塗布ヘッド11内のインクに対する圧力変動の影響を物理的に防止する。
キャップ取付装置72は、キャップ71を塗布ヘッド11のノズル面に取り付けるための装置であり、例えば、キャップ71を昇降軸72aに沿って昇降させる駆動機構及び動力源を有する。キャップ取付装置72の動作は、制御装置50のキャップ取付制御部53によって制御される。
なお、図10では、第1の実施の形態にキャップ取付部を追加した例について示しているが、キャップ取付部は、第2~第8の実施の形態に適用することもできる。
このように、第9の実施の形態に係る塗布装置1Jは、第1~第8の実施の形態で説明した特徴事項に加えて、以下の特徴事項を有する。
すなわち、塗布装置1Jは、塗布ヘッド11のノズル面を密閉するキャップ71と、塗布ヘッド11のノズル面に対してキャップ71を着脱するキャップ取付装置72と、キャップ取付装置72の動作を制御するキャップ取付制御部53と、を備える。これにより、ノズル穴がキャップ71で密閉され、塗布ヘッド11内のインクは密閉容器13内の圧力変動の影響を受けないので、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。なお、キャップ71を外すと、塗布ヘッド11内のインクは密閉容器13内の圧力変動の影響を受けるため、密閉容器13内の圧力変動が収まるのを待ってキャップ71を外すのが好ましい。また、キャップ71を外した後には、密閉容器13内の圧力変動に応じて、塗布ヘッド11内に加わる圧力が制御される(第1~第8の実施の形態を参照)。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、第1~第6の実施の形態で示した検出部と圧力調整部の組合せは一例であり、適宜組み合わせて適用してもよい。また、検出部及び圧力調整部は、それぞれ、一つであってもよいし、異なる種類の検出部及び圧力調整装置を組み合わせて適用してもよい。
また、塗布装置1A~1Fは、供給タンク21内のインク液面を検出する液面センサーを備えてもよい。この場合、圧力制御部52は、液面センサーの出力を監視しながら、供給タンク21内のインク液面が一定となるように、すなわち、インク液面が、圧力変動を検出される前と同じになるように、圧力調整部(例えば、タンク圧調整装置61)を制御してもよい。
また、第1~第6の実施の形態では、インクを貯留するインクタンクとして、供給タンク21を1つ有する塗布装置1A~1Fについて説明したが、本開示は、複数のインクタンクを有する塗布装置に適用することができる。
図11、図12は、塗布装置におけるインクタンクの変形例を示す図である。
図11に示す塗布装置1Kは、インクタンクとして、インク供給系20の供給タンク21に加えて、回収タンク31を有している。回収タンク31は、回収配管32を介して塗布ヘッド11と接続され、中継配管33を介して供給タンク21と接続される。この場合、中継配管33の経路上に循環ポンプ62が配置される。循環ポンプ62は、回収タンク31から供給タンク21に向けてインクの送液を行う。
塗布装置1Kでは、循環ポンプ62により、供給タンク21と回収タンク31との間で圧力差が形成される。供給タンク21と回収タンク31との圧力差によって、供給タンク21から塗布ヘッド11にインクが供給されるとともに、塗布ヘッド11から回収タンク31にインクが回収され、供給タンク21に循環される。したがって、塗布ヘッド11に加わる圧力は、循環ポンプ62で制御することができる。
図12に示す塗布装置1Lは、インクタンクとして、供給タンク21及び回収タンク31に加えて、貯蔵タンク34を有している。貯蔵タンク34は、第1中継配管33Aを介して回収タンク31と接続され、第2中継配管33Bを介して供給タンク21と接続される。この場合、第1中継配管33Aの経路上に第1循環ポンプ62Aが配置され、第2中継配管33Bの経路上に第2循環ポンプ62Bが配置される。第1循環ポンプ62Aは、回収タンク31から貯蔵タンク34に向けてインクの送液を行う。第2循環ポンプ62Bは、貯蔵タンク34から供給タンク21に向けてインクの送液を行う。
塗布装置1Lでは、第1循環ポンプ62A及び第2循環ポンプ62Bにより、供給タンク21と回収タンク31との間で圧力差が形成される。供給タンク21と回収タンク31との圧力差によって、供給タンク21から塗布ヘッド11にインクが供給されるとともに、塗布ヘッド11から回収タンク31にインクが回収され、貯蔵タンク34を経由して供給タンク21に循環される。したがって、塗布ヘッド11に加わる圧力は、第1循環ポンプ62A及び第2循環ポンプ62Bで制御することができる。
塗布装置1K、1Lにおいては、密閉容器13内の圧力を検出する第1圧力計41と供給タンク21内の圧力を検出する第2圧力計42との差圧に基づいて、密閉容器13内の圧力状態を判定する。また、第1圧力計41と回収タンク31内の圧力を検出する第3圧力計43との差圧に基づいて、密閉容器13内の圧力状態を判定してもよい。
変形例に係る塗布装置1K、1Lにおいても、第1~第6の実施の形態に係る塗布装置1A~1Fと同様に、外部要因によってグローブボックス等の密閉容器13内に圧力変動が生じても、圧力変動に応じて塗布ヘッド11に加わる圧力が適切に制御されることで、塗布ヘッド11内の圧力を安定した圧力状態に保持でき、塗布品質の向上を図ることができる。
上記実施の形態及び変形例では、インクジェット方式の塗布装置1A~1H、1J~1Lについて説明したが、本開示に係る塗布装置は、例えば、ディスペンサ方式、スプレー方式、又はダイコート方式などのインクジェット方式以外の塗布方式の塗布装置に適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示は、塗布装置及び塗布装置を備える印刷設備に広く利用可能である。
1A~1H、1J~1L 塗布装置
11 塗布ヘッド
12 塗布対象物
13、13A 密閉容器
20 インク供給系
21、21A、21B 供給タンク
22 供給配管
30 インク循環系
31 回収タンク
32 回収配管
41 第1圧力計(検出部)
42 第2圧力計(検出部)
44 監視装置(検出部)
45 気泡センサー(検出部)
50 制御装置
51 圧力状態判定部
52 圧力制御部
61 タンク圧調整装置(圧力調整部)
62 循環ポンプ(圧力調整部)
63 タンク昇降装置(圧力調整部)
64 流量調整装置(圧力調整部)
71 キャップ
72 キャップ取付装置

Claims (14)

  1. 塗布ヘッドと、
    供給タンクを有し、前記供給タンクに貯留されているインクを前記塗布ヘッドに対して供給するインク供給系と、
    前記塗布ヘッド及び塗布対象物を収容する密閉容器と、を備え、
    前記密閉容器内の圧力変動に応じて、前記塗布ヘッド内に加わる圧力が制御される、
    塗布装置。
  2. 前記密閉容器内の圧力変動に関連する情報を取得する検出部と、
    前記塗布ヘッド内に加わる圧力を調整する圧力調整部と、
    前記検出部の取得結果に基づいて、前記圧力調整部の動作を制御する圧力制御部と、を備える、
    請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記検出部は、前記密閉容器内の圧力を検出する第1圧力計と、前記インク供給系の圧力を検出する第2圧力計と、を有し、
    前記圧力制御部は、前記第1圧力計で検出された第1圧力と、前記第2圧力計で検出された第2圧力との差圧に基づいて、前記圧力調整部の動作を制御する、
    請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記検出部は、前記塗布ヘッドのノズル面の状態を監視する監視装置を有する、
    請求項2又は3に記載の塗布装置。
  5. 前記塗布ヘッドに供給されたインクを前記インク供給系に循環させるインク循環系を備える、
    請求項2に記載の塗布装置。
  6. 前記検出部は、前記インク循環系内に混入する気泡を検出する気泡センサーを有する、
    請求項5に記載の塗布装置。
  7. 前記圧力調整部は、前記インク循環系に設けられる循環ポンプを有する、
    請求項5又は6に記載の塗布装置。
  8. 前記圧力調整部は、前記供給タンク内の圧力を調整するタンク圧調整装置を有する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  9. 前記圧力調整部は、前記供給タンクを鉛直方向に昇降させるタンク昇降装置を有する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  10. 前記圧力調整部は、前記供給タンクに接続された供給配管内のインク流量を調整する流量調整装置を有する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  11. 前記密閉容器は、前記塗布ヘッド及び前記塗布対象物とともに前記供給タンクを収容し、
    前記供給タンクは、非密閉状態となっている、
    請求項1に記載の塗布装置。
  12. 前記密閉容器は、前記塗布ヘッド及び前記塗布対象物とともに前記供給タンクを収容し、
    前記供給タンクは、可塑性材料で形成され、前記密閉容器内の圧力変動に応じて変形する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  13. 前記塗布ヘッドのノズル面を密閉するキャップと、
    前記塗布ヘッドのノズル面に対して前記キャップを着脱するキャップ取付装置と、
    前記キャップ取付装置の動作を制御するキャップ取付制御部と、を備える、
    請求項1に記載の塗布装置。
  14. 塗布方式は、インクジェット式、ディスペンサ式、スプレー式、又はダイコート式である、
    請求項1に記載の塗布装置。
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