JP2023180395A - 射出装置及び成形機 - Google Patents

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俊昭 豊島
Toshiaki Toyoshima
俊治 藤岡
Toshiharu Fujioka
信 船場
Makoto Funaba
三郎 野田
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Abstract

【課題】射出速度の高速化とバリの発生の抑制を両立する射出装置を提供する。【解決手段】実施形態の射出装置は、プランジャに連結可能なロッドと、ロッドに固定される射出ピストンと、射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、ロッドが配置されるロッド側室と、射出ピストンを間に挟んでロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、作動液室と、第1のガス室と、作動液室と第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、第2のガス室と、第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、ヘッド側室と作動液室とを連通させる作動液流路と、第1のガス室と第2のガス室とを連通させるガス流路と、第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、可動壁を移動させる移動機構と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、金型内の空洞に液状材料を充填する射出装置及び成形機に関する。
ダイカストマシンは、型締装置を用いて型締めされた金型内の空洞に、射出装置を用いて溶湯を充填することで、成形品(ダイカスト品)を製造する。射出装置は、例えば、アクチュエータとして、射出シリンダを含む。射出シリンダは、例えば、スリーブの中を摺動するプランジャに連結可能なロッドと、ロッドに固定される射出ピストンと、内部にピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、を含む。シリンダチューブは、ロッドが配置されるロッド側室と、射出ピストンを間に挟んでロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を内部に有する。
ヘッド側室に作動油が供給されることによって、射出ピストンがロッド側へ移動する。射出ピストンの移動に伴い、プランジャがスリーブの中を金型の方向に前進し、溶湯が金型内の空洞に充填される。ヘッド側室への作動油の供給は、例えば、射出用のピストンアキュムレータから行われる。
成形品の鋳造時間の短縮の観点から、プランジャの射出速度を高速化することが好ましい。例えば、充填開始前の射出用のピストンアキュムレータの加圧ガスの圧力を高くすることで射出速度を高速化できる。一方、プランジャの射出速度を高速化すると、金型内への溶湯の充填完了時の射出充填力が大きくなる。このため、射出充填力が型締力を超えて、成形品にバリが発生するおそれがある。
特許文献1には、射出用のピストンアキュムレータと、ピストンアキュムレータに接続されるガスボトルとの間に絞り弁が設けられた射出装置が記載されている。特許文献1に記載の射出装置は、上記構成により、高いサージ圧の発生を抑制し、成形品のバリの発生を抑制する。
特開2010-201436号公報
本発明が解決しようとする課題は、射出速度の高速化とバリの発生の抑制を両立する射出装置及び成形機を提供することである。
本発明の一態様の射出装置は、プランジャに連結可能なロッドと、前記ロッドに固定される射出ピストンと、前記射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、前記ロッドが配置されるロッド側室と、前記射出ピストンを間に挟んで前記ロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、作動液室と、第1のガス室と、前記作動液室と前記第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、第2のガス室と、前記第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、前記ヘッド側室と前記作動液室とを連通させる作動液流路と、前記第1のガス室と前記第2のガス室とを連通させるガス流路と、前記第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、前記第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、前記可動壁を移動させる移動機構と、を備える。
上記態様の射出装置において、前記作動液流路に設けられ、前記作動液の前記作動液室から前記ヘッド側室への供給を制御する射出制御バルブを、更に備えることが好ましい。
上記態様の射出装置において、前記ガス供給路に設けられたガス供給バルブと、前記ガス排出路に設けられたガス排出バルブと、を更に備えることが好ましい。
上記態様の射出装置において、前記移動機構は、前記可動壁を移動させる電動機を含むことが好ましい。
本発明の一態様の成形機は、金型を型締めする型締装置と、前記金型から成形品を押し出す押出装置と、プランジャに連結可能なロッドと、前記ロッドに固定される射出ピストンと、前記射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、前記ロッドが配置されるロッド側室と、前記射出ピストンを間に挟んで前記ロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、作動液室と、第1のガス室と、前記作動液室と前記第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、第2のガス室と、前記第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、前記ヘッド側室と前記作動液室とを連通させる作動液流路と、前記第1のガス室と前記第2のガス室とを連通させるガス流路と、前記第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、前記第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、前記可動壁を移動させる移動機構と、を含み、前記金型の中に液状材料を充填する射出装置と、前記液状材料の充填の開始前の前記第2のガス室の第1の予定圧力と、前記液状材料の充填の完了後の前記第2のガス室の第2の予定圧力と、前記液状材料の充填の開始から完了までの前記第1のガス室の容積変化量と、を記憶する記憶部と、前記第1の予定圧力、前記第2の予定圧力、及び前記容積変化量に基づき、前記第2のガス室の初期容積を算出する演算部と、前記移動機構を用いて前記可動壁を移動し、前記第2のガス室の容積を前記初期容積に制御する容積制御部と、前記ガス供給路からのガスの供給又は前記ガス排出路からのガスの排出により、前記第2のガス室の圧力を前記第1の予定圧力に制御する圧力制御部と、含む制御装置と、を備える。
上記態様の成形機において、前記演算部は、前記第2の予定圧力と前記容積変化量との積を、前記第1の予定圧力と前記第2の予定圧力との差で除した値から、前記初期容積を算出することが好ましい。
上記態様の成形機において、前記射出装置は、前記作動液流路に設けられ、前記作動液の前記作動液室から前記ヘッド側室への供給を制御する射出制御バルブを、更に含むことが好ましい。
上記態様の成形機において、前記射出装置は、前記ガス供給路に設けられたガス供給バルブと、前記ガス排出路に設けられたガス排出バルブと、を更に含み、前記圧力制御部は、前記ガス供給バルブ又は前記ガス排出バルブを用いて、前記第2のガス室の圧力を前記第1の予定圧力に制御することが好ましい。
上記態様の成形機において、前記移動機構は、前記可動壁を移動させる電動機を含むことが好ましい。
上記態様の成形機において、前記第2の予定圧力は前記第1の予定圧力の30%以上95%以下であることが好ましい。
上記態様の成形機において、前記制御装置は、前記射出装置による前記液状材料の充填動作を制御し、前記制御装置は、前記可動壁が停止した状態で、前記射出ピストンを動作させて前記金型の中に前記液状材料を充填することが好ましい。
本発明によれば、射出速度の高速化とバリの発生の抑制を両立する射出装置及び成形機を提供することができる。
実施形態の成形機の全体構成を示す模式図。 実施形態の射出装置の構成を示す模式図。 実施形態の射出装置の構成を示す模式図。 実施形態の制御装置のブロック図。 実施形態の射出装置及び成形機の動作の説明図。 実施形態の射出装置及び成形機の動作の説明図。 実施形態の射出装置及び成形機の動作の説明図。 実施形態の射出装置及び成形機の動作の説明図。 実施形態の射出装置及び成形機の動作の説明図。 比較例の射出装置の構成を示す模式図。 比較例及び実施形態の射出装置の効果の説明図。 比較例の射出装置の課題を示す図。 比較例の射出装置の課題を示す図。 実施形態の射出装置の作用及び効果の説明図。 実施形態の射出装置の作用及び効果の説明図。 実施形態の変形例の射出装置の構成を示す模式図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、液圧の一例として、油圧を用いて説明する。例えば、液圧ポンプの一例として油圧ポンプを用いて説明する。油圧にかえて、例えば、水圧を用いることも可能である。また、本明細書では、作動液の一例として、作動油を用いて説明する。
実施形態の射出装置は、プランジャに連結可能なロッドと、ロッドに固定される射出ピストンと、射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、ロッドが配置されるロッド側室と、射出ピストンを間に挟んでロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、作動液室と、第1のガス室と、作動液室と第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、第2のガス室と、第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、ヘッド側室と作動液室とを連通させる作動液流路と、第1のガス室と第2のガス室とを連通させるガス流路と、第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、可動壁を移動させる移動機構と、を備える。
また、実施形態の成形機は、金型を型締めする型締装置と、金型から成形品を押し出す押出装置と、プランジャに連結可能なロッドと、ロッドに固定される射出ピストンと、射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、ロッドが配置されるロッド側室と、射出ピストンを間に挟んでロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、作動液室と、第1のガス室と、作動液室と第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、第2のガス室と、第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、ヘッド側室と作動液室とを連通させる作動液流路と、第1のガス室と第2のガス室とを連通させるガス流路と、第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、可動壁を移動させる移動機構と、を含み、金型の中に液状材料を充填する射出装置と、液状材料の充填の開始前の第2のガス室の第1の予定圧力と、液状材料の充填の完了後の第2のガス室の第2の予定圧力と、液状材料の充填の開始から完了までの第1のガス室の容積変化量と、を記憶する記憶部と、第1の予定圧力、第2の予定圧力、及び容積変化量に基づき、第2のガス室の初期容積を算出する演算部と、移動機構を用いて可動壁を移動し、第2のガス室の容積を初期容積に制御する容積制御部と、ガス供給路からのガスの供給又はガス排出路からのガスの排出により、第2のガス室の圧力を第1の予定圧力に制御する圧力制御部と、含む制御装置と、を備える。実施形態の成形機は、実施形態の射出装置を含む。
図1は、実施形態の成形機の全体構成を示す模式図である。図1は、一部に断面図を含む側面図である。実施形態の成形機は、ダイカストマシン100である。ダイカストマシン100は、例えば、コールドチャンバ式のダイカストマシンである。
ダイカストマシン100は、型締装置10、押出装置12、射出装置14、金型18、及び制御ユニット20を備える。
ダイカストマシン100は、ベース22、固定ダイプレート24、可動ダイプレート26、リンクハウジング28、タイバー30、スリーブ31、及びプランジャ33を備える。プランジャ33は、プランジャチップ33aとプランジャロッド33bを有する。
ダイカストマシン100は、金型18の内部(図1中の空洞Ca)に液状金属(溶湯)を射出して充填し、その液状金属を金型18内で凝固させることにより、ダイカスト品(成形品)を製造する機械である。金属は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛合金、又は、マグネシウム合金である。液状金属(溶湯)は、液状材料の一例である。
金型18は、固定金型18aと可動金型18bを含む。金型18は、型締装置10と射出装置14との間に設けられる。
固定ダイプレート24はベース22の上に固定される。固定ダイプレート24は、固定金型18aを保持することが可能である。
可動ダイプレート26は、ベース22の上に型開閉方向に移動可能に設けられる。型開閉方向とは、図1に示す型開方向及び型閉方向の両方向を意味する。可動ダイプレート26は、可動金型18bを固定金型18aに対向して保持することが可能である。
リンクハウジング28は、ベース22の上に設けられる。リンクハウジング28には、型締装置10を構成するリンク機構の一端が固定される。
固定ダイプレート24とリンクハウジング28は、タイバー30により固定される。タイバー30は、固定金型18aと可動金型18bに型締力が加えられている間は、型締力を支える。
型締装置10は、金型18の開閉及び型締めを行う機能を有する。
射出装置14は、金型18の空洞Caに溶湯を射出し、溶湯を加圧する機能を有する。射出装置14は、スリーブ31の中を摺動するプランジャ33に連結可能である。
押出装置12は、製造されたダイカスト品を金型18から押し出す機能を有する。
スリーブ31は、金型18の空洞Caに通じる。スリーブ31は、例えば、固定金型18aに連結された筒状の部材である。スリーブ31は、例えば、円筒形状である。
プランジャ33は、スリーブ31の中を摺動する。プランジャ33は、プランジャチップ33aとプランジャロッド33bを含む。プランジャロッド33bの先端に固定されたプランジャチップ33aが、スリーブ31の中を前後方向に摺動する。スリーブ31の中をプランジャチップ33aが前方へ摺動することにより、スリーブ31の中の溶湯が金型18の中に押し出される。
制御ユニット20は、制御装置32、入力装置34、表示装置36を含む。制御ユニット20は、型締装置10、押出装置12、及び、射出装置14を用いたダイカストマシン100の成形動作を制御する機能を有する。
入力装置34は、オペレータの入力操作を受け付ける。オペレータは、入力装置34を用いて、ダイカストマシン100の成形条件などの設定が可能となる。入力装置34は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイを用いたタッチパネルである。
表示装置36は、例えば、ダイカストマシン100の成形条件、動作状況等を画面に表示する。表示装置36は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。
制御装置32は、各種の演算を行って、ダイカストマシン100の各部に制御指令を出力する機能を有する。制御装置32は、例えば、成形条件等を記憶する機能を有する。制御装置32は、例えば、射出装置14の動作を制御する。
制御装置32は、例えば、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで構成される。制御装置32は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリ、及び半導体メモリに記憶された制御プログラムを含む。
図2及び図3は、実施形態の射出装置の構成を示す模式図である。図2は、液状金属の金型18内への充填開始前の射出装置14の状態を示す。図3は、液状金属の金型18内への充填完了後の射出装置14の状態を示す。
射出装置14は、例えば、スリーブ31の中の溶湯を金型18内の空洞Caに射出し充填する機能を有する。射出装置14は、例えば、ダイカスト品を金型18から押し出す機能を有する。射出装置14は、例えば、ダイカストマシン100のメンテナンス時にスリーブ31内のプランジャ33を移動させる機能を有する。
射出装置14は、射出シリンダ44、ピストンアキュムレータ46(第1のアキュムレータ)、ガスアキュムレータ48(第2のアキュムレータ)、作動油流路50(作動液流路)、ガス流路52、ガス供給路54、ガス排出路56、移動機構58、射出制御バルブ60、ガス供給バルブ62、ガス排出バルブ64を備える。ピストンアキュムレータ46は、第1のアキュムレータの一例である。ガスアキュムレータ48は、第2のアキュムレータの一例である。作動油流路50は、作動液流路の一例である。
射出シリンダ44は、ロッド44a、射出ピストン44b、シリンダチューブ44c、ロッド側室44d、ヘッド側室44eを含む。ピストンアキュムレータ46は、作動油室46a(作動液室)、第1のガス室46b、作動油ピストン46c(作動液ピストン)を含む。ガスアキュムレータ48は、第2のガス室48a、可動壁48bを含む。移動機構58は、電動モータ58a(電動機)、ボールねじ58b、ロッドチューブ58cを含む。電動モータ58aは、電動機の一例である。
射出シリンダ44は、ロッド44a、射出ピストン44b、シリンダチューブ44c、ロッド側室44d、ヘッド側室44eを含む。
ロッド44aは、スリーブ31の中を摺動するプランジャ33に連結可能である。ロッド44aの移動により、スリーブ31の中をプランジャ33が移動する。
射出ピストン44bは、ロッド44aに固定される。射出ピストン44bは、シリンダチューブ44cに摺動可能に収容される。射出ピストン44bは、例えば円柱状である。
シリンダチューブ44cは、射出ピストン44bを摺動可能に収容する。シリンダチューブ44cは、例えば、円筒状である。
シリンダチューブ44cの内部のロッド44a側に、ロッド側室44dが設けられる。ロッド側室44dには、ロッド44aが配置される。
シリンダチューブ44cの内部のロッド44a側と反対側にヘッド側室44eが設けられる。射出ピストン44bを間に挟んで、ヘッド側室44eはロッド側室44dの反対側に位置する。ヘッド側室44eには作動油が充填される。
ピストンアキュムレータ46は、作動油室46a、第1のガス室46b、作動油ピストン46cを含む。作動油ピストン46cは、作動油室46aと第1のガス室46bとの間に設けられる。
作動油室46aには、作動油が充填される。第1のガス室46bには、作動油ピストン46cを移動させるための加圧ガスが充填される。加圧ガスは、例えば、窒素ガスである。
作動油ピストン46cは図の上下方向に移動可能である。図2は、作動油ピストン46cが後退限の位置にある状態を示す。図3は、液状金属の金型18内への充填完了により、作動油ピストン46cが前進した状態を示す。
ガスアキュムレータ48(第2のアキュムレータ)は、第2のガス室48a、可動壁48bを含む。可動壁48bは、図の上下方向に移動可能である。可動壁48bの移動により第2のガス室48aの容積が変化する。
図2及び図3は、可動壁48bが後退限の位置にある状態を示す。図2及び図3は、第2のガス室48aの容積が最大となった状態を示す。
移動機構58は、電動機構である。移動機構58は、電動モータ58a、ボールねじ58b、ロッドチューブ58cを含む。
ボールねじ58bは、電動モータ58aに接続される。電動モータ58aを回転させることにより、ボールねじ58bが回転する。
ロッドチューブ58cは、一端が可動壁48bに固定される。ボールねじ58bはロッドチューブ58cに挿入される。ボールねじ58bの回転により、ロッドチューブ58cは、図の上下方向に移動可能である。ロッドチューブ58cの移動に伴い、可動壁48bが上下方向に移動可能である。
作動油流路50は、射出シリンダ44とピストンアキュムレータ46との間に設けられる。作動油流路50は、ヘッド側室44eと作動油室46aを連通する。作動油流路50を通って、ヘッド側室44eと作動油室46aとの間の作動油の移動が可能である。
射出制御バルブ60は、作動油流路50に設けられる。射出制御バルブ60は、作動油の作動油室46aからヘッド側室44eへの供給を制御する。
ガス流路52は、ピストンアキュムレータ46とガスアキュムレータ48との間に設けられる。ガス流路52は、第1のガス室46bと第2のガス室48aとを連通する。ガス流路52を通って、第1のガス室46bと第2のガス室48aとの間の加圧ガスの移動が可能である。
ガス供給路54は、ガスアキュムレータ48に接続される。ガス供給路54は、第2のガス室48aと連通する。ガス供給路54は、第2のガス室48aに加圧ガスを供給する機能を有する。ガス供給路54は、例えば、図示しない加圧ガスを貯蔵するガスタンクに接続される。
ガス供給バルブ62は、ガス供給路54に設けられる。ガス供給バルブ62は、第2のガス室48aへの加圧ガスの供給を制御する。
ガス排出路56は、ガスアキュムレータ48に接続される。ガス排出路56は、第2のガス室48aと連通する。ガス排出路56は、第2のガス室48aから加圧ガスを排出する機能を有する。
ガス排出バルブ64は、ガス排出路56に設けられる。ガス排出バルブ64は、第2のガス室48aからの加圧ガスの排出を制御する。
図2に示すように、充填開始前の第1のガス室46bの容積V1は初期容積V1iである。また、充填開始前の第2のガス室48aの容積V2は初期容積V2iである。また、充填開始前のガス流路52の容積V3は初期容積V3iである。
第1のガス室46bの容積V1と、第2のガス室48aの容積V2と、ガス流路52の容積V3の容積総和をVTと定義する。容積総和VTは、V1+V2+V3である。したがって、充填開始前の初期容積総和VTiについて、下記(式1)が成立する。
VTi=V1i+V2i+V3i・・・(式1)
図2に示すように、充填開始前の第2のガス室48aの圧力P2は初期圧力Piである。第1のガス室46bとガス流路52は、第2のガス室48aと連通する。したがって、第1のガス室46bとガス流路52の圧力も初期圧力Piである。
図3に示すように、充填完了後の第1のガス室46bの容積V1は最終容積V1fである。充填動作により射出ピストン44bが前進することにより、第1のガス室46bの容積V1が容積変化量ΔVだけ大きくなる。したがって、最終容積V1fはV1i+ΔVである。充填完了後の第2のガス室48aの容積V2は変化せずV2iである。充填完了後のガス流路52の容積V3も変化せずV3iである。
したがって、容積総和VTは、容積変化量ΔVだけ大きくなる。充填完了後の最終容積総和VTfはVTi+ΔVである。したがって、下記(式2)が成立する。
VTf=V1i+V2i+V3i+ΔV・・・(式2)
図3に示すように、充填完了後の第2のガス室48aの圧力P2は最終圧力Pfである。第2のガス室48aの圧力P2は充填動作により容積総和VTが大きくなることにより低下する。第2のガス室48aの圧力P2の変化量は、圧力ドロップΔPである。充填完了後の第1のガス室46b及びガス流路52の圧力も最終圧力Pfである。
最終圧力Pfは、初期圧力Piより圧力ドロップΔPだけ低い。したがって、Pf=Pi-ΔPである。
ボイル・シャルルの法則により、充填開始前と充填完了後の圧力P2と容積総和VTとの積は一定である。したがって、下記(式3)が成立する。
Pi×VTi
=Pf×VTf
=(Pi-ΔP)×(VTi+ΔV) ・・・(式3)
図4は、実施形態の制御装置のブロック図である。実施形態の制御装置32は、記憶部32a、演算部32b、容積制御部32c、及び圧力制御部32dを含む。
記憶部32aは、液状金属の金型18内への充填の開始直前の第2のガス室48aの予定初期圧力Pa(第1の予定圧力)を記憶する。また、記憶部32aは、液状金属の金型18内への充填の完了直後の第2のガス室48aの予定最終圧力Pb(第2の予定圧力)を記憶する。また、記憶部32aは、液状金属の充填の開始から完了までの第1のガス室46bの容積変化量ΔVを記憶する。
例えば、予定初期圧力Pa、予定最終圧力Pb、及び容積変化量ΔVは、入力装置34を用いてユーザが入力し、記憶部32aに記憶される。
記憶部32aは、例えば、電子回路である。記憶部32aは、例えば、ハードディスク又は半導体メモリを含む。
演算部32bは、予定初期圧力Pa(第1の予定圧力)、予定最終圧力Pb(第2の予定圧力)、及び容積変化量ΔVに基づき、第2のガス室48aの予定初期容積Vxを算出する。演算部32bは、例えば、予定最終圧力Pbと容積変化量ΔVとの積を、予定最終圧力Pbと予定初期圧力Paとの差で除した値から、予定初期容積Vxを算出する。
演算部32bは、例えば、電子回路である。演算部32bは、例えば、CPUを含む。
容積制御部32cは、移動機構58を用いて可動壁48bを移動し、第2のガス室48aの容積V2を予定初期容積Vxに制御する。容積制御部32cは、例えば、電動モータ58aに指令信号を出すことで、可動壁48bを所定の位置に移動させる。
容積制御部32cは、例えば、電子回路である。
圧力制御部32dは、第2のガス室48aの圧力を予定初期圧力Paに制御する。圧力制御部32dは、例えば、ガス供給路54からのガスの供給又はガス排出路56からのガスの排出により、第2のガス室48aの圧力を予定初期圧力Paに制御する。圧力制御部32dは、例えば、ガス供給バルブ62又はガス排出バルブ64に指令信号を出すことで、第2のガス室48aの圧力を予定初期圧力Paに制御する。
制御装置32は、射出装置14による液状金属の金型18内への充填動作を制御する。制御装置32は、可動壁48bが停止した状態で、射出制御バルブ60を開いて、射出ピストン44bを動作させて18金型の中に液状金属を充填する。
次に、実施形態の射出装置及び成形機の動作について説明する。図5、図6、図7、図8、図9は、実施形態の射出装置及び成形機の動作の説明図である。
ダイカストマシン100によるダイカスト品の鋳造を開始する前に、射出装置14の初期設定動作を行う。射出装置14の初期設定動作は、制御装置32を用いて行われる。
射出装置14の初期設定動作は、例えば、射出速度を高速化し鋳造時間の短縮を図る場合に行われる。また、射出装置14の初期設定動作は、例えば、金型18を新しい金型18に交換した場合に行われる。
最初に、制御装置32の記憶部32aに予定初期圧力Pa、予定最終圧力Pb、及び容積変化量ΔVが記憶される。予定初期圧力Pa、予定最終圧力Pb、及び容積変化量ΔVは、例えば、入力装置34を用いてユーザが入力する。
予定初期圧力Paは、例えば、必要な射出速度を実現する観点から設定される。予定初期圧力Paを高くするほど、射出速度を速くできる。
予定最終圧力Pbは、充填完了時の射出充填力を抑制し、ダイカスト品へのバリを抑制する観点から設定される。予定最終圧力Pbを低くすることで射出充填力が型締力を超えることが抑制され、バリの発生が抑制できる。
予定初期圧力Paは、例えば、予定最終圧力Pbの30%以上95%以下である。
容積変化量ΔVは、充填開始前から充填完了後までの射出ピストン44bの移動量とシリンダチューブ44cの内径に依存する量である。容積変化量ΔVは、例えば、金型18の空洞Caの容積、スリーブ31の内径等に依存する量である。
次に、制御装置32の演算部32bが、予定初期圧力Pa(第1の予定圧力)、予定最終圧力Pb(第2の予定圧力)、及び容積変化量ΔVに基づき、第2のガス室48aの予定初期容積Vxを算出する。
上記(式3)を変形することで、下記(式4)が得られる。
VTi=(Pf×ΔV)/(Pi-Pf) ・・・(式4)
上記(式4)に、Pi=Pa、Pf=Pbを代入することで、下記(式5)が得られる。
VTi=(Pb×ΔV)/(Pa-Pb) ・・・(式5)
上記(式5)より求められたVTiと(式1)から、下記(式6)を用いて、第2のガス室48aの予定初期容積Vxが求められる。
Vx=VTi-(V1i+V3i) ・・・(式6)
例えば、第1の例として、予定初期圧力Pa=15MPa、予定最終圧力Pb=13MPa、容積変化量ΔV=40L(リットル)と仮定する。この場合、上記(式5)より、VTi=260Lとなる。
そして、(式6)より、Vxは、下記(式7)で算出できる。
Vx=260L-(V1i+V3i) ・・・(式7)
また、例えば、第2の例として、第1の例よりも射出速度を速くする場合を考える。この場合、第1の例よりも予定初期圧力Paを高く設定する。一方、予定最終圧力Pbはバリの発生を抑制する観点から、第1の例と同一に設定する。
例えば、予定初期圧力Pa=21MPa、予定最終圧力Pb=13MPa、容積変化量ΔV=40Lと仮定する。この場合、上記(式5)より、VTi=65Lとなる。
そして、(式6)より、Vxは、下記(式8)で算出できる。
Vx=65L-(V1i+V3i) ・・・(式8)
第2の例では、第1の例よりも圧力ドロップΔPが大きく設定されることになる。
次に、制御装置32の容積制御部32cが、移動機構58を用いて可動壁48bを移動し、第2のガス室48aの容積V2を予定初期容積Vxに制御する。容積制御部32cは、例えば、電動モータ58aに指令信号を出すことで、可動壁48bを所定の位置に移動させる。可動壁48bの位置は、例えば、ロッドチューブ58cの上下位置をモニタする図示しない位置センサを用いて制御する。
図5は、制御装置の容積制御部による制御の一例の説明図である。図5に示すように、例えば、可動壁48bを上昇させることにより第2のガス室48aの容積V2を予定初期容積Vxに設定する。この時、例えば、射出制御バルブ60、ガス供給バルブ62、及びガス排出バルブ64は閉じた状態にある。
次に、制御装置32の圧力制御部32dが、第2のガス室48aの圧力を予定初期圧力Paに制御する。圧力制御部32dは、例えば、ガス供給路54からのガスの供給又はガス排出路56からのガスの排出により、第2のガス室48aの圧力V2を予定初期圧力Paに制御する。
圧力制御部32dは、例えば、ガス供給バルブ62又はガス排出バルブ64に指令信号を出すことで、第2のガス室48aの圧力を予定初期圧力Paに制御する。第2のガス室48aの圧力は、例えば、第2のガス室48aに設けられた図示しない圧力センサを用いて制御する。
図6は、制御装置32の圧力制御部32dによる制御の一例の説明図である。図6に示すように、例えば、ガス供給バルブ62を開き、ガス供給路54を通って第2のガス室48aに加圧ガスを供給し、第2のガス室48aの圧力V2を予定初期圧力Paまで昇圧させる。
なお、予定初期圧力Paに設定するために、第2のガス室48aの減圧が必要な場合は、ガス排出バルブ64を開くことで、ガス排出路56を通って第2のガス室48aから加圧ガスを排出することで、第2のガス室48aの圧力V2を予定初期圧力Paまで減圧する。
以上のように射出装置14の初期設定動作が行われる。
次に、射出装置14を動作させて金型18内に液状金属を充填する。
図7は、金型18への液状金属の充填開始前の状態を示す。射出装置14の充填開始前は、射出制御バルブ60、ガス供給バルブ62、及びガス排出バルブ64は閉じた状態にある。第2のガス室48aの圧力V2は予定初期圧力Paである。第2のガス室48aの容積V2は予定初期容積Vxである。
図8は、金型18への液状金属の充填中の状態を示す。例えば、制御装置32からの指令信号により、射出制御バルブ60が開く。ピストンアキュムレータ46の加圧ガスにより、作動油ピストン46cが押されて前進する。したがって、第1のガス室46bの容積V1は増加する。一方、可動壁48bは停止しているため、第2のガス室48aの容積V2は変化しない。
作動油ピストン46cが前進することで、作動油室46aから作動油流路50を通って、作動油がヘッド側室44eへ供給される。作動油がヘッド側室44eへ供給されることで、射出ピストン44bの前進が開始され、金型18内への液状金属の充填が開始される。
図9は、金型18への液状金属の充填完了後の状態を示す。金型18内への液状金属の充填が完了し、射出ピストン44bが停止する。第1のガス室46bの容積V1は、初期容積V1iから容積変化量ΔVだけ増加する。第2のガス室48aの容積V2は変化しない。
第2のガス室48aの圧力P2は初期圧力Piから圧力ドロップΔPだけ低下し、予定最終圧力Pbとなる。第2のガス室48aの圧力P2は予定初期圧力Paから圧力ドロップΔPだけ低下し、予定最終圧力Pbとなる。
なお、例えば、射出装置14による充填完了後、図示しない増圧機構を用いて、金型18内に充填された液状金属に、更に高い圧力を加える。
次に、実施形態の射出装置及び成形機の作用及び効果について説明する。実施形態の射出装置14は、ガスアキュムレータ48の第2のガス室48aの容積V2と圧力P2を射出動作前に独立して設定することが可能となる。第2のガス室48aの容積V2と圧力P2を射出動作前に独立して設定することで、射出速度の高速化とバリの発生の抑制を両立することが可能となる。以下、詳述する。
図10は、比較例の射出装置の構成を示す模式図である。図10は、実施形態の図2に対応する図である。
比較例の射出装置15は、可動壁48b及び移動機構58を含まない点で、実施形態の射出装置14と異なる。言い換えれば、比較例の射出装置15は、第2のガス室48aの容積V2を変化させることができない点で、実施形態の射出装置14と異なる。
例えば、比較例の射出装置15において、射出速度を高速化しようとする場合、第2のガス室48aの圧力P2を高く設定することが考えられる。言い換えれば、第2のガス室48aの初期圧力Piを高くすることが考えられる。
図11は、比較例及び実施形態の射出装置の効果の説明図である。図11は、射出速度の時間変化を示す図である。図11には、第2のガス室48aの初期圧力Piが低い場合と高い場合の射出速度の時間変化を示す。
射出速度は、例えば、時刻t1までは低速で、時刻t1以降を高速で行っている。例えば、時刻t1で、射出制御バルブ60を開けるか、又は、射出制御バルブ60の開度を大きくすることで、射出速度を速くする。
図11に示すように、第2のガス室48aの初期圧力Piを高くすることで、射出速度が高くなる。初期圧力Piが低い場合の充填完了時間は時刻txである。一方、初期圧力Piが高い場合の充填完了時間は時刻txより早い時刻tyである。したがって、比較例及び実施形態の射出装置では、初期圧力Piを高くすることで、充填時間が短縮され、鋳造時間が短縮されることが分かる。
図12及び図13は、比較例の射出装置の課題を示す図である。
図12は、射出充填力の時間変化を示す図である。射出充填力は、プランジャチップ33aによって液状金属に加えられる力である。図12には、第2のガス室48aの初期圧力Piが低い場合と高い場合の射出充填力の時間変化を示す。
図13は、アキュムレータ圧力の時間変化を示す図である。アキュムレータ圧力は、第2のガス室48aの圧力P2に相当する。図13には、第2のガス室48aの初期圧力Piが低い場合と高い場合のアキュムレータ圧力の時間変化を示す。
図12に示すように、比較例の場合、射出速度を高速化するためにアキュムレータ初期圧力Piを高くすると、充填完了時の射出充填力が高くなる。アキュムレータ初期圧力Piを高くした場合に、充填完了時の射出充填力が高くなるのは、図13に示すように、充填完了時のアキュムレータ最終圧力Pfが高くなるためである。
充填完了時の射出充填力が高くなると、射出充填力が型締力を超えるおそれがある。射出充填力が型締力を超えると、ダイカスト品にバリが発生するおそれがある。したがって、充填完了時の射出充填力を低くすることが好ましい。
図14及び図15は、実施形態の射出装置の作用及び効果の説明図である。
図14は、射出充填力の時間変化を示す図である。図14には、第2のガス室48aの初期圧力Piが低い場合と高い場合の射出充填力の時間変化を示す。
図15は、アキュムレータ圧力の時間変化を示す図である。図15には、第2のガス室48aの初期圧力Piが低い場合と高い場合のアキュムレータ圧力の時間変化を示す。
図14に示すように、実施形態の場合、射出速度を高速化するためにアキュムレータ初期圧力Piを高くしても、充填完了時の射出充填力はアキュムレータ初期圧力Piが低くした場合と同等になる。アキュムレータ初期圧力Piを高くした場合でも、アキュムレータ初期圧力Piが低くした場合と同等になるのは、図15に示すように、充填完了時のアキュムレータ最終圧力Pfが同等になるためである。
実施形態の射出装置14は、ガスアキュムレータ48の第2のガス室48aの容積V2と圧力P2を動作前に独立して設定することが可能となる。このため、アキュムレータ初期圧力Piを高くした場合のアキュムレータの圧力ドロップΔPyを、アキュムレータ初期圧力Piが低い場合のアキュムレータの圧力ドロップΔPxよりも大きくすることができる。
したがって、射出速度を高速化するためにアキュムレータ初期圧力Piを高くした場合でも、充填完了時のアキュムレータ最終圧力Pfを、アキュムレータ初期圧力Piが低くした場合と同等にできる。よって、射出速度の高速化とバリの発生の抑制を両立することが可能となる。
演算部32bは、予定最終圧力Pbと容積変化量ΔVとの積を、予定最終圧力Pbと予定初期圧力Paとの差で除した値から、予定初期容積Vxを算出することが好ましい。上記算出方法により予定初期容積Vxを算出することで、アキュムレータ初期圧力Piを高くした場合でも、充填完了時のアキュムレータ最終圧力Pfを、アキュムレータ初期圧力Piが低い場合と同等にできる。
(変形例)
実施形態の変形例の射出装置は、移動機構が油圧機構である点で、実施形態の射出装置と異なる。
図16は、実施形態の変形例の射出装置の構成を示す模式図である。図16は、液状金属の金型18内への充填開始前の射出装置16の状態を示す。図16は、実施形態の図2に対応する図である。
変形例の射出装置16は移動機構59を含む。移動機構59は油圧機構である。移動機構59は油圧ポンプ59a及び作動油供給路59bを含む。
変形例の射出装置16のガスアキュムレータ48は、作動油領域48cを含む。可動壁48bは、第2のガス室48aと作動油領域48cとの間に設けられる。作動油供給路59bは、作動油領域48cに連通する。
変形例の射出装置16では、油圧ポンプ59aを用いて作動油領域48cに作動油を供給することで、可動壁48bを上下方向に移動可能である。
以上、実施形態及び変形例によれば、ガスアキュムレータの容積と圧力を動作前に独立して設定することで、射出速度の高速化とバリの発生の抑制を両立した射出装置及びダイカストマシンを提供できる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。実施形態においては、射出装置及び成形機などで、本発明の説明に直接必要としない部分については記載を省略したが、必要とされる、射出装置及び成形機などに関わる要素を適宜選択して用いることができる。
実施形態においては、成形機がダイカストマシンである場合を例に説明したが、成形機は、例えば、プラスチック製品を製造する射出成形機であっても構わない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての射出装置及び成形機は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲によって定義されるものである。
10 型締装置
12 押出装置
14 射出装置
15 射出装置
16 射出装置
18 金型
18a 固定金型
18b 可動金型
20 制御ユニット
22 ベース
24 固定ダイプレート
26 可動ダイプレート
28 リンクハウジング
30 タイバー
31 スリーブ
32 制御装置
32a 記憶部
32b 演算部
32c 容積制御部
32d 圧力制御部
33 プランジャ
33a プランジャチップ
33b プランジャロッド
34 入力装置
36 表示装置
44 射出シリンダ
44a ロッド
44b 射出ピストン
44c シリンダチューブ
44d ロッド側室
44e ヘッド側室
46 ピストンアキュムレータ(第1のアキュムレータ)
46a 作動油室(作動液室)
46b 第1のガス室
46c 作動油ピストン(作動液ピストン)
48 ガスアキュムレータ(第2のアキュムレータ)
48a 第2のガス室
48b 可動壁
50 作動油流路(作動液流路)
52 ガス流路
54 ガス供給路
56 ガス排出路
58 移動機構
58a 電動モータ(電動機)
58b ボールねじ
58c ロッドチューブ
59 移動機構
59a 油圧ポンプ
59b 作動油供給路
60 射出制御バルブ
62 ガス供給バルブ
64 ガス排出バルブ
100 ダイカストマシン
200 ダイカストマシン
Ca 空洞
Pa 予定初期圧力(第1の予定圧力)
Pb 予定最終圧力(第2の予定圧力)
Vx 初期容積
ΔV 容積変化量

Claims (11)

  1. プランジャに連結可能なロッドと、前記ロッドに固定される射出ピストンと、前記射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、前記ロッドが配置されるロッド側室と、前記射出ピストンを間に挟んで前記ロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、
    作動液室と、第1のガス室と、前記作動液室と前記第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、
    第2のガス室と、前記第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、
    前記ヘッド側室と前記作動液室とを連通させる作動液流路と、
    前記第1のガス室と前記第2のガス室とを連通させるガス流路と、
    前記第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、
    前記第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、
    前記可動壁を移動させる移動機構と、
    を備えることを特徴とする射出装置。
  2. 前記作動液流路に設けられ、作動液の前記作動液室から前記ヘッド側室への供給を制御する射出制御バルブを、更に備えることを特徴とする請求項1記載の射出装置。
  3. 前記ガス供給路に設けられたガス供給バルブと、
    前記ガス排出路に設けられたガス排出バルブと、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の射出装置。
  4. 前記移動機構は、前記可動壁を移動させる電動機を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の射出装置。
  5. 金型を型締めする型締装置と、
    前記金型から成形品を押し出す押出装置と、
    プランジャに連結可能なロッドと、前記ロッドに固定される射出ピストンと、前記射出ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、前記ロッドが配置されるロッド側室と、前記射出ピストンを間に挟んで前記ロッド側室の反対側に位置するヘッド側室と、を含む射出シリンダと、
    作動液室と、第1のガス室と、前記作動液室と前記第1のガス室との間に設けられた作動液ピストンと、を含む第1のアキュムレータと、
    第2のガス室と、前記第2のガス室の容積を変化させる可動壁と、を含む第2のアキュムレータと、
    前記ヘッド側室と前記作動液室とを連通させる作動液流路と、
    前記第1のガス室と前記第2のガス室とを連通させるガス流路と、
    前記第2のガス室にガスを供給するガス供給路と、
    前記第2のガス室からガスを排出するガス排出路と、
    前記可動壁を移動させる移動機構と、を含み、前記金型の中に液状材料を充填する射出装置と、
    前記液状材料の充填の開始前の前記第2のガス室の第1の予定圧力と、前記液状材料の充填の完了後の前記第2のガス室の第2の予定圧力と、前記液状材料の充填の開始から完了までの前記第1のガス室の容積変化量と、を記憶する記憶部と、
    前記第1の予定圧力、前記第2の予定圧力、及び前記容積変化量に基づき、前記第2のガス室の初期容積を算出する演算部と、
    前記移動機構を用いて前記可動壁を移動し、前記第2のガス室の容積を前記初期容積に制御する容積制御部と、
    前記ガス供給路からのガスの供給又は前記ガス排出路からのガスの排出により、前記第2のガス室の圧力を前記第1の予定圧力に制御する圧力制御部と、含む制御装置と、
    を備えることを特徴とする成形機。
  6. 前記演算部は、前記第2の予定圧力と前記容積変化量との積を、前記第1の予定圧力と前記第2の予定圧力との差で除した値から、前記初期容積を算出することを特徴とする請求項5記載の成形機。
  7. 前記射出装置は、前記作動液流路に設けられ、作動液の前記作動液室から前記ヘッド側室への供給を制御する射出制御バルブを、更に含むことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の成形機。
  8. 前記射出装置は、前記ガス供給路に設けられたガス供給バルブと、前記ガス排出路に設けられたガス排出バルブと、を更に含み、
    前記圧力制御部は、前記ガス供給バルブ又は前記ガス排出バルブを用いて、前記第2のガス室の圧力を前記第1の予定圧力に制御することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の成形機。
  9. 前記移動機構は、前記可動壁を移動させる電動機を含むことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の成形機。
  10. 前記第2の予定圧力は前記第1の予定圧力の30%以上95%以下であることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の成形機。
  11. 前記制御装置は、前記射出装置による前記液状材料の充填動作を制御し、
    前記制御装置は、前記可動壁が停止した状態で、前記射出ピストンを動作させて前記金型の中に前記液状材料を充填することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の成形機。
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