JP2023176620A - 荷役車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷役作業の対象を識別できる荷役車両を提供すること。【解決手段】荷役車両は、車体と、車体の側部に取り付けられ、物体を検出する側方センサと、コントローラと、を備える。側方センサの検出範囲は、車体の斜め前方に規定される。コントローラは、側方センサの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。【選択図】図1
Description
本開示は、荷役車両に関する。
荷役車両に係る技術分野において、特許文献1に開示されているようなフォークリフトが知られている。
荷役車両を用いて荷役作業を自動的に行う場合、荷役作業の対象を識別できる技術が要望される。
本開示は、荷役作業の対象を識別できる荷役車両を提供することを目的とする。
本開示に従えば、車体と、車体の側部に取り付けられ、物体を検出する側方センサと、コントローラと、を備える荷役車両が提供される。側方センサの検出範囲は、車体の斜め前方に規定される。コントローラは、側方センサの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。
本開示によれば、荷役作業の対象を識別できる荷役車両が提供される。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
実施形態においては、左、右、前、後、上、及び下の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、荷役車両に規定された車体座標系の原点を基準とする相対位置又は方向を示す。
[荷役車両]
図1は、実施形態に係る荷役車両1を示す前方からの斜視図である。図2は、実施形態に係る荷役車両1を示すブロック図である。実施形態において、荷役車両1は、カウンタバランス型フォークリフトである。実施形態においては、荷役車両1を適宜、フォークリフト1、と称する。
図1は、実施形態に係る荷役車両1を示す前方からの斜視図である。図2は、実施形態に係る荷役車両1を示すブロック図である。実施形態において、荷役車両1は、カウンタバランス型フォークリフトである。実施形態においては、荷役車両1を適宜、フォークリフト1、と称する。
フォークリフト1は、荷役作業を行う。荷役作業は、所定の保管位置に置かれている荷物を取り上げる荷取り作業と、取り上げた荷物を所定の目標位置に置く荷置き作業とを含む。フォークリフト1は、荷役作業の少なくとも一部を自動的に行う。実施形態において、フォークリフト1の動作モードは、オペレータの運転操作に基づいて荷役作業を行う手動モードと、オペレータの運転操作に基づいて荷役作業の一部を行い荷役作業の一部を自動的に行う自動モードとを含む。
フォークリフト1は、車体2と、車体2に支持されるキャブ3と、車体2の前方に配置される作業機4と、フォークリフト1の動力源5と、車体2を支持する走行装置6と、物体を検出する物体センサ7と、コントローラ100とを備える。動力源5は、後述する油圧ポンプ30を駆動する。動力源5は、例えばエンジンである。
車体2は、カウンタウエイト9と、フェンダ10とを含む。カウンタウエイト9は、車体2の後部に配置される。フェンダ10は、車体2の前部に配置される。フェンダ10は、車体2の左側及び右側のそれぞれに配置される。
キャブ3は、運転室を形成する。フォークリフト1のオペレータは、キャブ3に搭乗して、フォークリフト1を操作することができる。
作業機4は、荷役作業の少なくとも一部を行う。作業機4は、車体2の前方に配置される。作業機4は、車体2に支持される。作業機4は、マスト12と、ブラケット13と、フォーク14と、リフトシリンダ15と、チルトシリンダ16と、サイドシフトシリンダ17とを有する。
マスト12は、車体2の前部に回動可能に支持される。マスト12は、上下方向に長い。ブラケット13は、フォーク14を支持する。ブラケット13は、マスト12に支持される。ブラケット13は、マスト12に沿って上下方向に移動可能である。フォーク14は、荷物を支持する。フォーク14は、ブラケット13を介してマスト12に支持される。カウンタウエイト9は、フォーク14が荷物を支持したときのフォークリフト1の前後方向の重量バランスをとるために車体2の後部に取り付けられる。
フォーク14は、一対設けられる。フォーク14は、第1のフォーク14Aと、第1のフォーク14Aよりも右側に配置される第2のフォーク14Bとを含む。ブラケット13は、第1のフォーク14Aと第2のフォーク14Bとを支持する。
リフトシリンダ15、チルトシリンダ16、及びサイドシフトシリンダ17のそれぞれは、油圧シリンダである。リフトシリンダ15は、車体2に対してフォーク14を上下方向に移動させる。チルトシリンダ16は、車体2に対してフォーク14を前後方向に傾斜させる。サイドシフトシリンダ17は、車体2に対してフォーク14を左右方向に移動させる。
リフトシリンダ15は、マスト12とブラケット13との間に配置される。リフトシリンダ15は、ブラケット13を上下方向に移動することにより、フォーク14を上下方向に移動させる。ブラケット13とフォーク14とは、上下方向に一緒に移動する。ブラケット13とフォーク14とは、マスト12に沿って上下方向に移動する。チルトシリンダ16は、車体2とマスト12との間に配置される。チルトシリンダ16は、マスト12を前後方向に傾斜させることにより、フォーク14を前後方向に傾斜させる。
走行装置6は、フォークリフト1を走行させる。走行装置6は、フォークリフト1の進行、制動、及び操舵を行う。進行とは、フォークリフト1が前進又は後進することをいう。制動とは、フォークリフト1が減速又は停止することをいう。操舵とは、フォークリフト1の走行方向が変更されることをいう。走行装置6は、前輪18と、後輪19と、走行モータ20と、ブレーキ装置(不図示)と、ステアリングシリンダ21とを有する。
前輪18及び後輪19のそれぞれは、車体2を支持する。前輪18の少なくとも一部は、車体2よりも下方に配置される。後輪19の少なくとも一部は、車体2よりも下方に配置される。前輪18は、後輪19よりも前方に配置される。前輪18は、車体2の左側及び右側のそれぞれに配置される。後輪19は、車体2の左側及び右側のそれぞれに配置される。前輪18及び後輪19のそれぞれは、回転軸を中心に回転可能である。
走行モータ20は、フォークリフト1を進行させるための駆動力を発生する。走行モータ20は、前輪18を回転させることによって、フォークリフト1を前進又は後進させる。走行モータ20は、後述する油圧ポンプ30から吐出される作動油によって駆動する。前輪18は、走行モータ20が発生する回転力により回転する駆動輪である。ブレーキ装置は、フォークリフト1を制動させる。ブレーキ装置は、フォークリフト1を減速又は停止させる。
ステアリングシリンダ21は、フォークリフト1を操舵する。ステアリングシリンダ21は、後輪19を操舵することによって、フォークリフト1の走行方向を変更させる。後輪19は、ステアリングシリンダ21により操舵される操舵輪である。
フェンダ10は、前輪18の少なくとも一部を覆うように配置される。フェンダ10の少なくとも一部は、前輪18よりも上方に配置される。フェンダ10の少なくとも一部は、前輪18よりも後方に配置される。フェンダ10は、車体2の左側及び右側のそれぞれに配置される。左側のフェンダ10は、左側の前輪18の少なくとも一部を覆うように配置される。右側のフェンダ10は、右側の前輪18の少なくとも一部を覆うように配置される。
実施形態において、左右方向は、フォークリフト1が直進状態で走行するときの前輪18及び後輪19の回転軸に平行な方向である。上下方向は、前輪18及び後輪19の接地面に直交する方向である。前後方向は、左右方向及び上下方向のそれぞれに直交する方向である。
物体センサ7は、フォークリフト1の周辺の物体を検出する。物体センサ7により検出される物体は、荷役作業を行うための対象を含む。物体センサ7は、複数設けられる。実施形態において、物体センサ7は、車体2の左側の側部に取り付けられる左側方センサ7Aと、車体2の右側の側部に取り付けられる右側方センサ7Bと、車体2の前部に取り付けられる第1前方センサ7Cと、作業機4の少なくとも一部に取り付けられる第2前方センサ7Dとを含む。
コントローラ100は、少なくとも走行装置6及び作業機4を制御する。上述のように、フォークリフト1の動作モードは、手動モードと、自動モードとを含む。手動モードにおいて、フォークリフト1は、運転室に乗車したオペレータの運転操作に基づいて荷役作業を行う。自動モードにおいて、フォークリフト1は、物体センサ7の検出データに基づいて荷役作業の少なくとも一部を自動的に行う。
自動モードにおいて、走行装置6及び作業機4がコントローラ100により自動制御される。自動モードにおいて、コントローラ100は、物体センサ7の検出データに基づいて、走行装置6及び作業機4を制御する。以下の説明において、自動モードにおいて走行装置6が自動制御されることを適宜、走行自動制御、と称し、自動モードにおいて作業機4が自動制御されることを適宜、作業機自動制御、と称する。
実施形態において、走行自動制御は、フォークリフト1の操舵を自動制御することを含む。走行装置6の進行及び制動は、オペレータの運転操作に基づいて行われる。自動モードにおいて、ステアリングシリンダ21がコントローラ100により自動制御される。
実施形態において、作業機自動制御は、フォーク14の位置及び姿勢を自動制御することを含む。自動モードにおいて、リフトシリンダ15、チルトシリンダ16、及びサイドシフトシリンダ17がコントローラ100により自動制御される。
運転室には、ステアリングホイール22と、作業機レバー23と、前後進切換レバー24と、アクセルペダル25と、ブレーキペダル26と、自動モード許可スイッチ27と、自動モード開始スイッチ28とが配置される。
手動モードにおいて、ステアリングホイール22がオペレータに操作されることにより、後輪19が操舵される。手動モードにおいて、作業機レバー23がオペレータに操作されることにより、フォーク14の位置及び姿勢が調整される。前後進切換レバー24がオペレータに操作されることにより、フォークリフト1の前進と後進とが切り換えられる。アクセルペダル25及びブレーキペダル26の少なくとも一方がオペレータに操作されることにより、フォークリフト1の走行速度が調整される。
自動モード許可スイッチ27は、オペレータに操作されることにより、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する処理を開始させる制御指令を生成する。手動モードにおいて、自動モード許可スイッチ27が操作されることにより、コントローラ100は、物体センサ7の検出データに基づいて、対象を識別する処理を開始する。
自動モード開始スイッチ28は、オペレータに操作されることにより、走行自動制御又は作業機自動制御を開始させる制御指令を生成する。自動モード許可スイッチ27が操作された後、自動モード開始スイッチ28が操作されることにより、コントローラ100は、フォークリフト1の動作モードを手動モードから自動モードに遷移させる。
運転室には、出力装置29が配置される。出力装置29は、オペレータに出力データを提供する。実施形態において、出力装置29は、表示装置29Aと、音声出力装置29Bとを含む。表示装置29Aは、出力データとしてオペレータに表示データを提供する。表示装置29Aとして、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescence Display)のようなフラットパネルディスプレイが例示される。音声出力装置29Bは、出力データとしてオペレータに音声データを提供する。音声出力装置29Bとして、ブザー又はスピーカが例示される。なお、出力装置29は、ランプを含んでもよい。
走行モータ20、ステアリングシリンダ21、リフトシリンダ15、チルトシリンダ16、及びサイドシフトシリンダ17のそれぞれは、油圧ポンプ30から吐出される作動油に基づいて作動する。油圧ポンプ30から吐出された作動油は、制御弁ユニット31を介して、走行モータ20、ステアリングシリンダ21、リフトシリンダ15、チルトシリンダ16、及びサイドシフトシリンダ17のそれぞれに供給される。制御弁ユニット31は、コントローラ100により制御される。制御弁ユニット31は、走行モータ20に供給される作動油の流量及び方向を制御する走行制御弁31Aと、ステアリングシリンダ21に供給される作動油の流量及び方向を制御するステアリング制御弁31Bと、リフトシリンダ15、チルトシリンダ16、及びサイドシフトシリンダ17のそれぞれに供給される作動油の流量及び方向を制御する作業機制御弁31Cとを有する。
また、フォークリフト1は、フォークリフト1の走行速度を検出する車速センサ32Aと、後輪19の操舵角を検出するステアリングセンサ32Bと、車体2に対するフォーク14の上下方向の位置を検出するリフトセンサ33Aと、車体2に対するフォーク14の前後方向の傾斜を検出するチルトセンサ33Bと、車体2に対するフォーク14の左右方向の位置を検出するサイドシフトセンサ33Cと、リフトシリンダ15の作動油の圧力を検出する圧力センサ34とを有する。
[コントローラ]
図3は、実施形態に係るコントローラ100を示すブロック図である。コントローラ100は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。コントローラ100の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
図3は、実施形態に係るコントローラ100を示すブロック図である。コントローラ100は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。コントローラ100の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
図2に示すように、コントローラ100は、検出データ取得部101と、識別部102と、制御指令受信部103と、決定部104と、距離算出部105と、選択部106と、角度算出部107と、切換部108と、走行制御部109と、作業機制御部110と、出力制御部111と、走行データ記憶部112とを有する。
走行データ記憶部112は、自動モードにおける走行装置6の走行条件を示す走行データを記憶する。走行データは、予め定められる。実施形態において、走行データ記憶部112は、複数の走行データを記憶する。
検出データ取得部101は、物体センサ7、車速センサ32A、ステアリングセンサ32B、リフトセンサ33A、チルトセンサ33B、サイドシフトセンサ33C、及び圧力センサ34のそれぞれの検出データを取得する。
識別部102は、物体センサ7の検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。上述のように、荷役作業は、所定の保管位置に置かれている荷物を取り上げる荷取り作業と、取り上げた荷物を所定の目標位置に置く荷置き作業とを含む。荷取り作業を自動的に行うための対象は、荷物を含む。荷置き作業を自動的に行うための対象は、荷物を置く目標物を含む。
制御指令受信部103は、自動モード許可スイッチ27が操作されることにより生成された制御指令を受信する。制御指令受信部103は、対象を識別する処理を開始させる制御指令を自動モード許可スイッチ27から受信する。制御指令受信部103は、自動モード開始スイッチ28が操作されることにより生成された制御指令を受信する。制御指令受信部103は、走行自動制御又は作業機自動制御を開始させる制御指令を自動モード開始スイッチ28から受信する。
決定部104は、自動モード開始スイッチ28からの制御指令に基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を決定する。
距離算出部105は、物体センサ7の検出データに基づいて、車体2と荷役作業を自動的に行うための対象との距離を算出する。
選択部106は、距離算出部105により算出された距離に基づいて、走行データ記憶部112に記憶されている複数の走行データから1つの走行データを選択する。
角度算出部107は、物体センサ7の検出データに基づいて、車体2と荷役作業を自動的に行うための対象との相対角度を算出する。
切換部108は、角度算出部107により算出された相対角度に基づいて、対象の識別に使用される物体センサ7の検出データを切り換える。
走行制御部109は、物体センサ7の検出データ及び走行データに基づいて、走行装置6を制御する。
作業機制御部110は、物体センサ7の検出データに基づいて、作業機4を制御する。
出力制御部111は、走行装置6及び作業機4の少なくとも一方の状態が変化した時点において、出力装置29から出力データを出力させる。
[物体センサ]
図4は、実施形態に係る物体センサ7を模式的に示す図である。実施形態において、物体センサ7は、カメラ71と、3次元センサ72とを含む。カメラ71と3次元センサ72とは、上下方向に配置される。カメラ71と3次元センサ72とは、固定される。カメラ71と3次元センサ72との相対位置は、変化しない。
図4は、実施形態に係る物体センサ7を模式的に示す図である。実施形態において、物体センサ7は、カメラ71と、3次元センサ72とを含む。カメラ71と3次元センサ72とは、上下方向に配置される。カメラ71と3次元センサ72とは、固定される。カメラ71と3次元センサ72との相対位置は、変化しない。
カメラ71は、物体の画像データを取得する。3次元センサ72は、物体の3次元データを取得する。物体の3次元データは、物体の表面に規定される複数の検出点からなる点群データを含む。物体の点群データは、3次元センサ72と物体の表面に規定される複数の検出点のそれぞれとの相対距離及び相対位置を示す。3次元センサ72として、レーザ光を射出することにより物体を検出するレーザセンサ(LiDAR:Light Detection and Ranging)が例示される。なお、3次元センサ72は、赤外光を射出することにより物体を検出する赤外線センサ又は電波を射出することにより物体を検出するレーダセンサ(RADAR:Radio Detection and Ranging)でもよい。
カメラ71の撮像範囲41と、3次元センサ72の検出範囲42の少なくとも一部とは、重複する。以下の説明において、撮像範囲41と検出範囲42とを適宜、検出範囲40、と総称する。
図5は、実施形態に係るフォークリフト1を上方から見た図である。図6は、実施形態に係るフォークリフト1を側方から見た図である。図1、図5、及び図6に示すように、フォークリフト1は、複数の物体センサ7を備える。物体センサ7は、車体2の左側の側部に取り付けられる左側方センサ7Aと、車体2の右側の側部に取り付けられる右側方センサ7Bと、車体2の前部に取り付けられる第1前方センサ7Cと、作業機4の少なくとも一部に取り付けられる第2前方センサ7Dとを含む。
物体センサ7の検出範囲40は、左側方センサ7Aの検出範囲40Aと、右側方センサ7Bの検出範囲40Bと、第1前方センサ7Cの検出範囲40Cと、第2前方センサ7Dの検出範囲40Dとを含む。
左側方センサ7Aの検出範囲40Aは、車体2の左斜め前方に規定される。右側方センサ7Bの検出範囲40Bは、車体2の右斜め前方に規定される。第1前方センサ7Cの検出範囲40Cは、車体2の前方に規定される。第2前方センサ7Dの検出範囲40Dは、車体2の前方に規定される。
図5に示すように、フォークリフト1を上方から見た場合、フォーク14は、左側方センサ7Aの検出範囲40Aに配置されず、右側方センサ7Bの検出範囲40Bに配置されない。すなわち、検出範囲40A及び検出範囲40Bのそれぞれは、フォーク14を含まないように規定される。また、フォークリフト1を上方から見た場合、フォーク14の少なくとも一部は、第1前方センサ7Cの検出範囲40Cに配置され、第2前方センサ7Dの検出範囲40Cに配置される。すなわち、検出範囲40C及び検出範囲40Dのそれぞれは、フォーク14の少なくとも一部を含むように規定される。
前後方向において、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bのそれぞれは、作業機4よりも後方に配置される。左側方センサ7A及び右側方センサ7Bのそれぞれは、マスト12よりも後方に配置される。
前後方向において、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bのそれぞれは、車体2の中心よりも前方に配置される。
上下方向において、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bのそれぞれは、前輪18の中心とカウンタウエイト9の上端部との間に配置される。
実施形態において、左側方センサ7Aは、左側のフェンダ10の上面に取り付けられる。右側方センサ7Bは、右側のフェンダ10の上面に取り付けられる。
前後方向において、第1前方センサ7Cは、作業機4よりも後方に配置される。第1前方センサ7Cは、マスト12よりも後方に配置される。第1前方センサ7Cは、作業機4よりも後方に配置されるように、車体2の前部に取り付けられる。
実施形態において、第1前方センサ7Cは、左側のフェンダ10の上面に取り付けられる。なお、第1前方センサ7Cは、右側のフェンダ10の上面に取り付けられてもよい。
第1前方センサ7Cは、走行装置6が走行する地面に近い位置に存在する物体を検出可能である。上下方向において、第1前方センサ7Cの検出範囲40Cの位置は、前輪18の少なくとも一部の位置に一致する。上下方向において、第1前方センサ7Cの検出範囲40Cの少なくとも一部の位置は、上下方向におけるフォーク14の可動範囲の下端部の位置に一致する。
第2前方センサ7Dは、フォーク14とともに上下方向に移動するように、作業機4の少なくとも一部に取り付けられる。左右方向において、第2前方センサ7Dは、第1のフォーク14Aと第2のフォーク14Bとの間に配置される。実施形態において、第2前方センサ7Dは、ブラケット13に取り付けられる。左右方向において、第2前方センサ7Dは、第1のフォーク14Aと第2のフォーク14Bとの間に配置されるように、ブラケット13に取り付けられる。
[荷取り作業]
図7は、実施形態に係る荷取り作業を模式的に示す図である。荷取り作業を自動的に行うための対象50は、荷物を含む。荷物として、コンテナが例示される。図7に示すように、荷役現場において、複数の対象50が所定の保管位置に置かれる。複数の対象50は、荷役現場の第1方向に並ぶように配置される。第1方向は、荷役現場に規定された現場座標系における方向を示す。図7に示す例において、対象50は、第1の対象51と第2の対象52とを含む。第1の対象51と第2の対象52とは、第1方向に配置される。コントローラ100は、第1方向に配置された複数の対象50のうち、1つの対象50を作業機4のフォーク14で取り上げるように、走行自動制御及び作業機自動制御を行う。
図7は、実施形態に係る荷取り作業を模式的に示す図である。荷取り作業を自動的に行うための対象50は、荷物を含む。荷物として、コンテナが例示される。図7に示すように、荷役現場において、複数の対象50が所定の保管位置に置かれる。複数の対象50は、荷役現場の第1方向に並ぶように配置される。第1方向は、荷役現場に規定された現場座標系における方向を示す。図7に示す例において、対象50は、第1の対象51と第2の対象52とを含む。第1の対象51と第2の対象52とは、第1方向に配置される。コントローラ100は、第1方向に配置された複数の対象50のうち、1つの対象50を作業機4のフォーク14で取り上げるように、走行自動制御及び作業機自動制御を行う。
フォークリフト1は、複数の対象50のうち、1つの対象50をフォーク14で取り上げるために、複数の対象50の正面側に存在する走行路59を第1方向に前進する。フォークリフト1は、複数の対象50の正面側を順次通過するように、走行路59を第1方向に直進する。
左側方センサ7Aの検出範囲40Aは、車体2の左斜め前方に規定される。そのため、フォークリフト1が走行路59を第1方向に前進する場合、左側方センサ7Aは、フォークリフト1の左側に存在する対象50を検出することができる。左側方センサ7Aの検出データは、コントローラ100に送信される。検出データ取得部101は、左側方センサ7Aの検出データを取得する。
図8は、実施形態に係る自動モード許可スイッチ27が操作されたときに表示装置29Aに表示される表示データの一例を示す図である。対象50は、台座35の上面に置かれている。図8に示すように、自動モード許可スイッチ27が操作された後、且つ、自動モード開始スイッチ28が操作される前の状態において、複数の対象50のうち、1つの対象51が識別された場合、出力制御部111は、対象51及び対象52の画像データとともに、識別された対象51を示すシンボル36を表示装置29Aに表示させる。シンボル36は、対象51の画像データに重畳するように表示される。実施形態において、シンボル36は、対象51を囲むように表示されるフレーム画像である。オペレータは、シンボル36により、複数の対象50のうち、対象51が識別されたことを認識することができる。複数の対象50のうち、対象52は識別されていないので、対象52を示すシンボル36は表示されない。
図9は、実施形態に係る自動モード開始スイッチ28が操作されたときに表示装置29Aに表示される表示データの一例を示す図である。オペレータは、対象51の荷取り作業を自動モードで行う場合、対象51を示すシンボル36が表示された状態で、自動モード開始スイッチ28を操作する。自動モード開始スイッチ28がオペレータに操作されることにより、制御指令受信部103は、自動モード開始スイッチ28からの制御指令を受信する。識別部102により対象51が識別されている状態で、自動モード開始スイッチ28からの制御指令が制御指令受信部103に受信された場合、出力制御部111は、対象51の画像データとともに自動モードによる荷取り作業の対象51を示すシンボル37を表示装置29Aに表示させる。シンボル37は、対象51の画像データに重畳するように表示される。実施形態において、シンボル37は、対象51を囲むように表示されるフレーム画像である。オペレータは、シンボル37により、複数の対象50のうち、自動モードによる荷取り作業の対象51を認識することができる。
出力制御部111は、シンボル36の表示形態とシンボル37の表示形態とが異なるように、シンボル36及びシンボル37のそれぞれを表示装置29Aに表示させる。一例として、シンボル36は、例えば青色のフレーム画像であり、シンボル37は、例えば赤色のフレーム画像である。
出力制御部111は、制御指令受信部103が自動モード開始スイッチ28からの制御指令を受信した時点において、出力装置29から出力データを出力させる。実施形態において、出力制御部111は、制御指令受信部103が自動モード開始スイッチ28からの制御指令を受信した時点において、音声出力装置29Bから音声データとしてブザー音を出力させる。これにより、オペレータは、フォークリフト1の動作モードが手動モードから自動モードに遷移したことを認識することができる。
出力制御部111は、走行自動制御が開始した時点において、出力装置29から出力データを出力させてもよい。これにより、オペレータは、走行装置6の自動制御が開始されたことを認識することができる。
なお、オペレータは、自動モードで対象52の荷取り作業を行う場合、自動モード許可スイッチ27を操作した後、識別部102により対象52が識別されるまで、フォークリフト1を手動モードで走行路を第1方向に前進させる。対象52が識別され、対象52の画像データにシンボル36が重畳するように表示された後、オペレータは、自動モード開始スイッチ28を操作する。識別部102により対象52が識別された状態で、自動モード開始スイッチ28が操作されることにより、対象52の画像データにシンボル37が重畳するように表示され、自動モードによる荷取り作業の対象52が決定される。自動モードによる荷取り作業の対象52が決定されることにより、自動モードに基づいて対象52の荷取り作業が開始される。
自動モードにおいて、走行装置6の操舵は、自動制御される。走行制御部109は、ステアリングセンサ32Bの検出データに基づいて、走行データにより規定される目標経路に従ってフォークリフト1が走行するように、ステアリングシリンダ21を制御する。自動モードにおいて、走行装置6の進行及び制動は、オペレータによるアクセルペダル25及びブレーキペダル26の操作により行われる。すなわち、走行自動制御において、走行装置6の操舵は、目標経路に基づいて自動的に行われ、走行装置6の進行及び制動は、オペレータの運転操作に基づいて手動的に行われる。
[第2前方センサ]
図10及び図11のそれぞれは、実施形態に係る第2前方センサ7Dが対象50を検出している状態を模式的に示す図である。図10及び図11に示すように、第2前方センサ7Dは、作業機4と対象50とが正対した状態で、対象50を検出することができる。第2前方センサ7Dは、フォーク14とともに上下方向に移動することができる。そのため、図10に示すようにフォーク14で取り上げる対象50が下方に配置されている場合、及び図11に示すようにフォーク14で取り上げる対象50が上方に配置されている場合のそれぞれにおいて、フォーク14とともに第2前方センサ7Dが上下方向に移動することにより、第2前方センサ7Dは、フォークポケット53及びフォーク14を検出することができる。すなわち、上下方向においてフォークポケット53がどの位置に存在しても、フォーク14とともに第2前方センサ7Dが上下方向に移動することにより、第2前方センサ7Dは、フォークポケット53及びフォーク14を検出することができる。
図10及び図11のそれぞれは、実施形態に係る第2前方センサ7Dが対象50を検出している状態を模式的に示す図である。図10及び図11に示すように、第2前方センサ7Dは、作業機4と対象50とが正対した状態で、対象50を検出することができる。第2前方センサ7Dは、フォーク14とともに上下方向に移動することができる。そのため、図10に示すようにフォーク14で取り上げる対象50が下方に配置されている場合、及び図11に示すようにフォーク14で取り上げる対象50が上方に配置されている場合のそれぞれにおいて、フォーク14とともに第2前方センサ7Dが上下方向に移動することにより、第2前方センサ7Dは、フォークポケット53及びフォーク14を検出することができる。すなわち、上下方向においてフォークポケット53がどの位置に存在しても、フォーク14とともに第2前方センサ7Dが上下方向に移動することにより、第2前方センサ7Dは、フォークポケット53及びフォーク14を検出することができる。
[第1前方センサ]
図12は、実施形態に係る第1前方センサ7Cを模式的に示す図である。図12に示すように、フォーク14が対象50を支持している場合、第2前方センサ7Dは、対象50に遮られて、フォークリフト1の前方の物体を検出できない可能性がある。実施形態において、フォークリフト1は、車体2の前部に取り付けられる第1前方センサ7Cを備える。そのため、第2前方センサ7Dがフォークリフト1の前方の物体を検出できない状況が発生しても、第1前方センサ7Cがフォークリフト1の前方の物体を検出することができる。
図12は、実施形態に係る第1前方センサ7Cを模式的に示す図である。図12に示すように、フォーク14が対象50を支持している場合、第2前方センサ7Dは、対象50に遮られて、フォークリフト1の前方の物体を検出できない可能性がある。実施形態において、フォークリフト1は、車体2の前部に取り付けられる第1前方センサ7Cを備える。そのため、第2前方センサ7Dがフォークリフト1の前方の物体を検出できない状況が発生しても、第1前方センサ7Cがフォークリフト1の前方の物体を検出することができる。
上述のように、上下方向において、第1前方センサ7Cの検出範囲40Cの少なくとも一部の位置は、上下方向におけるフォーク14の可動範囲の下端部の位置に一致する。図12に示すように、フォーク14が対象50を支持した状態でフォークリフト1が走行する場合、フォーク14はリフトシリンダ15により上昇される。そのため、第1前方センサ7Cは、対象50に遮られること無く、フォークリフト1の前方の物体を検出することができる。
切換部108は、フォークリフト1の前方に存在する対象の識別に使用される物体センサ7の検出データを、第1前方センサ7Cの検出データと第2前方センサ7Dの検出データとに切り換えることができる。切換部108は、フォーク14に荷物が支持されていないとき、フォークリフト1の前方に存在する対象の識別に使用される物体センサ7の検出データを、第2前方センサ7Dの検出データに決定する。切換部108は、フォーク14に荷物が支持されているとき、フォークリフト1の前方に存在する対象の識別に使用される物体センサ7の検出データを、第1前方センサ7Cの検出データに決定する。切換部108は、リフトシリンダ15の圧力を検出する圧力センサ34の検出データに基づいて、対象の識別に使用される第1前方センサ7Cの検出データと第2前方センサ7Dの検出データとを切り換える。フォーク14に荷物が支持されているとき、リフトシリンダ15の圧力が高くなり、フォーク14に荷物が支持されていないとき、リフトシリンダ15の圧力が低くなる。そのため、切換部108は、圧力センサ34の検出データに基づいて、フォーク14に荷物が支持されているか否かを判定することができる。
[荷置き作業]
図13及び図14のそれぞれは、実施形態に係る荷置き作業を模式的に示す図である。荷置き作業においては、走行自動制御が実施され、作業機自動制御は実施されない。
図13及び図14のそれぞれは、実施形態に係る荷置き作業を模式的に示す図である。荷置き作業においては、走行自動制御が実施され、作業機自動制御は実施されない。
荷置き作業を自動的に行うための対象は、荷物を置く目標物を含む。図13に示す例において、対象54は、コンテナである。フォーク14で対象50(荷物)を支持したフォークリフト1は、走行路59を第1方向に前進する。フォークリフト1が第1方向に前進している状態で、識別部102は、左側方センサ7Aの検出データに基づいて、対象54を識別する。荷取り作業と同様、走行制御部109は、目標経路に従って、対象54に接近するように、フォークリフト1を90度旋回させる。フォークリフト1が対象54に接近するように第2方向に前進する場合、識別部102は、第2前方センサ7Dの検出データに基づいて、対象54を識別する。フォークリフト1が対象54に接近した後、オペレータは、作業機レバー23を操作して、対象50を例えば対象54の上に置くことができる。
図14に示す例において、対象55は、対象50(荷物)を固定する緊締装置である。対象50は、コンテナである。フォーク14で対象50を支持したフォークリフト1は、走行路59を第1方向に前進する。フォークリフト1が第1方向に前進している状態で、識別部102は、左側方センサ7Aの検出データに基づいて、対象55を識別する。図13に示した例と同様、走行制御部109は、目標経路に従って、対象55に接近するように、フォークリフト1を90度旋回させる。フォークリフト1が対象55に接近するように第2方向に前進する場合、識別部102は、第2前方センサ7Dの検出データに基づいて、対象55を識別する。フォークリフト1が対象55に接近した後、オペレータは、作業機レバー23を操作して、対象50を対象55に置くことができる。
[効果]
以上説明したように、フォークリフト1は、車体2と、車体2の側部に取り付けられ、物体を検出する側方センサである左側方センサ7A及び右側方センサ7Bと、コントローラ100と、を備える。左側方センサ7Aの検出範囲40Aは、車体2の左斜め前方に規定され、右側方センサ7Bの検出範囲40Bは、車体2の右斜め前方に規定される。実施形態において、コントローラ100は、左側方センサ7Aの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。コントローラ100は、荷取り作業を自動的に行うための対象50、及び荷置き作業を自動的に行うための対象54又は対象55を識別する。
以上説明したように、フォークリフト1は、車体2と、車体2の側部に取り付けられ、物体を検出する側方センサである左側方センサ7A及び右側方センサ7Bと、コントローラ100と、を備える。左側方センサ7Aの検出範囲40Aは、車体2の左斜め前方に規定され、右側方センサ7Bの検出範囲40Bは、車体2の右斜め前方に規定される。実施形態において、コントローラ100は、左側方センサ7Aの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。コントローラ100は、荷取り作業を自動的に行うための対象50、及び荷置き作業を自動的に行うための対象54又は対象55を識別する。
荷役作業を自動的に行うための対象が識別されるので、コントローラ100は、荷役作業の少なくとも一部を自動モードで行うことができる。
フォークリフト1は、車体2の前方に配置され、車体2に支持される作業機4を備える。前後方向において、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bは、作業機4よりも後方に配置される。これにより、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bは、車体2の側方に存在する対象を検出することができる。
フォークリフト1は、少なくとも一部が車体2よりも下方に配置され、車体2を支持する前輪18を備える。車体2は、車体2の後部に配置されるカウンタウエイト9を含む。上下方向において、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bは、前輪18の中心である前輪18の回転軸とカウンタウエイト9の上端部との間に配置される。これにより、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bは、車体2の側方に存在する対象を検出することができる。
前後方向において、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bは、車体2の中心よりも前方に配置される。これにより、例えばフォークリフト1が第1方向に前進している状態で左側方センサ7Aが対象51を検出する場合、左側方センサ7Aと対象51との距離が短いので、左側方センサ7Aは、対象51を検出し易くなる。そのため、コントローラ100は、左側方センサ7Aの検出データに基づいて、対象51を識別することができる。
車体2は、前輪18の少なくとも一部を覆うように配置されるフェンダ10を含む。左側方センサ7A及び右側方センサ7Bのそれぞれは、フェンダ10に取り付けられる。これにより、左側方センサ7A及び右側方センサ7Bのそれぞれは、フォークリフト1の側方の対象を検出することができる。
フォークリフト1は、車体2と、車体2の前方に配置され、車体2に対して上下方向に移動可能なフォーク14を有する作業機4と、作業機4よりも後方に配置されるように車体2の前部に取り付けられ、物体を検出する第1前方センサ7Cと、コントローラ100と、を備える。第1前方センサ7Cの検出範囲40Cは、車体2の前方に規定される。コントローラ100は、第1前方センサ7Cの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。
荷役作業を自動的に行うための対象が識別されるので、コントローラ100は、荷役作業の少なくとも一部を自動モードで行うことができる。
上下方向において、第1前方センサ7Cの検出範囲40Cの少なくとも一部の位置は、フォーク14の可動範囲の下端部の位置に一致する。これにより、図12を参照して説明したように、フォーク14が対象50を支持した状態で上昇した場合、第1前方センサ7Cは、対象50に遮られること無く、フォークリフト1の前方の物体を検出することができる。
フォークリフト1は、少なくとも一部が車体2よりも下方に配置され、車体2を支持する前輪18を備える。車体2は、前輪18の少なくとも一部を覆うように配置されるフェンダ10を含む。第1前方センサ7Cは、フェンダ10に取り付けられる。これにより、第1前方センサ7Cは、フォークリフト1の前方の対象を検出することができる。
フォークリフト1は、フォーク14とともに上下方向に移動するように作業機4の少なくとも一部に取り付けられ、物体を検出する第2前方センサ7Dを備える。第2前方センサ7Dの検出範囲40Dは、車体2の前方に規定される。コントローラ100は、第2前方センサ7Dの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する。荷役作業を自動的に行うための対象が識別されるので、コントローラ100は、荷役作業の少なくとも一部を自動モードで行うことができる。また、図10及び図11を参照して説明したように、上下方向においてフォークポケット53がどの位置に存在しても、フォーク14とともに第2前方センサ7Dが上下方向に移動することにより、第2前方センサ7Dは、フォークポケット53及びフォーク14を検出することができる。
フォーク14は、一対設けられる。作業機4は、第1のフォーク14Aと第2のフォーク14Bとを支持するブラケット13を有する。左右方向において、第2前方センサ7Dは、第1のフォーク14Aと第2のフォーク14Bとの間に配置されるようにブラケット13に取り付けられる。これにより、第2前方センサ7Dは、一対のフォークポケット53及び一対のフォーク14を検出することができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態においては、走行路59を第1方向に走行するフォークリフト1の左側に、荷役作業を自動的に行うための対象が存在し、左側方センサ7Aが対象を検出することとした。走行路59を第1方向に走行するフォークリフト1の右側に、荷役作業を自動的に行うための対象が存在する場合、対象は右側方センサ7Bに検出される。識別部102は、右側方センサ7Bの検出データに基づいて、対象を識別する。
上述の実施形態においては、走行路59を第1方向に走行するフォークリフト1の左側に、荷役作業を自動的に行うための対象が存在し、左側方センサ7Aが対象を検出することとした。走行路59を第1方向に走行するフォークリフト1の右側に、荷役作業を自動的に行うための対象が存在する場合、対象は右側方センサ7Bに検出される。識別部102は、右側方センサ7Bの検出データに基づいて、対象を識別する。
図15は、その他の実施形態に係るフォークリフト1Bを模式的に示す図である。図15に示すように、前後方向において、右側方センサ7Bは、車体2の中心よりも後方に配置されてもよい。図15に示す例において、右側方センサ7Bは、カウンタウエイト9に取り付けられる。右側方センサ7Bの検出範囲は、車体2の右斜め前方に規定される。右側方センサ7Bが車体2の後部に配置されることにより、フォーク14に対象50が支持されている場合において、右側方センサ7Bの検出範囲40Bに対象50が入り込むことが抑制される。走行路59を第1方向に走行するフォークリフト1の右側に、荷役作業を自動的に行うための対象が配置される場合、右側方センサ7Bは、右側方センサ7Bの検出範囲40Bにフォーク14に支持された対象50が入り込むことが抑制された状態で、フォークリフト1の右側に存在する対象を検出することができる。同様に、左側方センサ7Aが車体2の中心よりも後方に配置されてもよい。左側方センサ7Aがカウンタウエイト9に取り付けられてもよい。
図16は、その他の実施形態に係るフォークリフト1Cを模式的に示す図である。図16に示すように、右側方センサ7Bの検出範囲40Bは、車体2の右斜め後方に規定されてもよい。コントローラ100の識別部102は、右側方センサ7Bの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別してもよい。フォークリフト1Cが第1方向に後進している状態で、識別部102は、右側方センサ7Bの検出データに基づいて、フォークリフト1Cの右側に存在する対象を識別してもよい。
上述の実施形態においては、フォークリフト1の動力源5がエンジンであることとしたが、エンジンに限定されない。例えば、フォークリフト1の動力源5は、電力を供給するバッテリであってもよい。この場合、走行モータ20は、電動モータでもよい。また、油圧ポンプ30は、電動モータによって駆動されてもよい。
上述の実施形態においては、自動モード許可スイッチ27と自動モード開始スイッチ28とが別々のスイッチであることとした。自動モード許可スイッチ27と自動モード開始スイッチ28とが同一のスイッチでもよい。1つのスイッチが操作されることにより、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する処理を開始させる制御指令が生成され、更に操作されることにより、走行自動制御又は作業機自動制御を開始させる制御指令が生成されてもよい。
上述の実施形態においては、キャブ3に搭乗したオペレータがフォークリフト1を操作可能であることとした。フォークリフト1を操作するステリングホイール22等の操作装置が、フォークリフト1の外部に配置されてもよい。例えば、フォークリフト1を操作する操作装置がフォークリフト1の遠隔地に配置され、フォークリフト1が遠隔操作されてもよい。すなわち、フォークリフト1は、遠隔操作式フォークリフトでもよい。
1…フォークリフト(荷役車両)、1B…フォークリフト、1C…フォークリフト、2…車体、3…キャブ、4…作業機、5…動力源、6…走行装置、7…物体センサ、7A…左側方センサ、7B…右側方センサ、7C…第1前方センサ、7D…第2前方センサ、9…カウンタウエイト、10…フェンダ、12…マスト、13…ブラケット、14…フォーク、15…リフトシリンダ、16…チルトシリンダ、17…サイドシフトシリンダ、18…前輪、19…後輪、20…走行モータ、21…ステアリングシリンダ、22…ステアリングホイール、23…作業機レバー、24…前後進切換レバー、25…アクセルペダル、26…ブレーキペダル、27…自動モード許可スイッチ、28…自動モード開始スイッチ、29…出力装置、29A…表示装置、29B…音声出力装置、30…油圧ポンプ、31…制御弁ユニット、31A…走行制御弁、31B…ステアリング制御弁、31C…作業機制御弁、32A…車速センサ、32B…ステアリングセンサ、33A…リフトセンサ、33B…チルトセンサ、33C…サイドシフトセンサ、34…圧力センサ、35…台座、36…シンボル、37…シンボル、40…検出範囲、40A…検出範囲、40B…検出範囲、40C…検出範囲、40D…検出範囲、41…撮像範囲、42…検出範囲、50…対象、51…対象、52…対象、53…フォークポケット、54…対象、55…対象、59…走行路、71…カメラ、72…3次元センサ、100…コントローラ、101…検出データ取得部、102…識別部、103…制御指令受信部、104…決定部、105…距離算出部、106…選択部、107…角度算出部、108…切換部、109…走行制御部、110…作業機制御部、111…出力制御部、112…走行データ記憶部、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース。
Claims (14)
- 車体と、
前記車体の側部に取り付けられ、物体を検出する側方センサと、
コントローラと、を備え、
前記側方センサの検出範囲は、前記車体の斜め前方に規定され、
前記コントローラは、前記側方センサの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する、
荷役車両。 - 前記車体の前方に配置され、前記車体に支持される作業機を備え、
前後方向において、前記側方センサは、前記作業機よりも後方に配置される、
請求項1に記載の荷役車両。 - 少なくとも一部が前記車体よりも下方に配置され、前記車体を支持する前輪を備え、
前記車体は、前記車体の後部に配置されるカウンタウエイトを含み、
上下方向において、前記側方センサは、前記前輪の中心と前記カウンタウエイトの上端部との間に配置される、
請求項1に記載の荷役車両。 - 前後方向において、前記側方センサは、前記車体の中心よりも前方に配置される、
請求項2に記載の荷役車両。 - 前記車体は、前記前輪の少なくとも一部を覆うように配置されるフェンダを含み、
前記側方センサは、前記フェンダに取り付けられる、
請求項3に記載の荷役車両。 - 前後方向において、前記側方センサは、前記車体の中心よりも後方に配置される、
請求項2に記載の荷役車両。 - 前記側方センサは、前記カウンタウエイトに取り付けられる、
請求項5に記載の荷役車両。 - 前記側方センサは、前記車体の左側の側部及び右側の側部のそれぞれに取り付けられる、
請求項1に記載の荷役車両。 - 車体と、
前記車体の前方に配置され、前記車体に対して上下方向に移動可能なフォークを有する作業機と、
前記作業機よりも後方に配置されるように前記車体の前部に取り付けられ、物体を検出する第1前方センサと、
コントローラと、を備え、
前記第1前方センサの検出範囲は、前記車体の前方に規定され、
前記コントローラは、前記第1前方センサの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する、
荷役車両。 - 上下方向において、前記第1前方センサの検出範囲の少なくとも一部の位置は、前記フォークの可動範囲の下端部の位置に一致する、
請求項9に記載の荷役車両。 - 少なくとも一部が前記車体よりも下方に配置され、前記車体を支持する前輪を備え、
前記車体は、前記前輪の少なくとも一部を覆うように配置されるフェンダを含み、
前記第1前方センサは、前記フェンダに取り付けられる、
請求項9に記載の荷役車両。 - 前記フォークとともに上下方向に移動するように前記作業機の少なくとも一部に取り付けられ、物体を検出する第2前方センサを備え、
前記第2前方センサの検出範囲は、前記車体の前方に規定され、
前記コントローラは、前記第2前方センサの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する、
請求項9に記載の荷役車両。 - 前記フォークは、第1フォークと、第2フォークとを含み、
前記作業機は、前記第1フォークと前記第2フォークとを支持するブラケットを有し、
左右方向において、前記第2前方センサは、前記第1フォークと前記第2フォークとの間に配置されるように前記ブラケットに取り付けられる、
請求項12に記載の荷役車両。 - 車体と、
前記車体の側部に取り付けられ、物体を検出する側方センサと、
コントローラと、を備え、
前記側方センサの検出範囲は、前記車体の斜め後方に規定され、
前記コントローラは、前記側方センサの検出データに基づいて、荷役作業を自動的に行うための対象を識別する、
荷役車両。
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