JP2023176563A - コンピュータプログラム、情報処理方法及び情報処理装置 - Google Patents

コンピュータプログラム、情報処理方法及び情報処理装置 Download PDF

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Tadahiro Kawamura
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Abstract

【課題】車両に搭載されるレーダーをシミュレーションで再現するためのコンピュータプログラム、情報処理方法及び情報処理装置を提供する。【解決手段】本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、3次元仮想空間に再現された車両のモデルに関する車両データを取得し、取得した前記車両データを基に、前記車両へレーダーの電波を照射した場合の当該電波の反射点をシミュレーションにより算出する処理を実行させ、前記車両のモデルは、当該車両の前後左右のコーナー部分がそれぞれ別パーツとなるように分割されている。前記車両のモデルは、実車両において平面部分及びコーナー部分を含むパーツについて、前記平面部分と前記コーナー部分とが別パーツとなるように分割されてもよい。【選択図】図6

Description

本発明は、レーダーのシミュレーションに係るコンピュータプログラム、情報処理方法及び情報処理装置に関する。
近年、車両の自動運転又は運転支援等の技術が研究及び開発されている。自動運転及び運転支援等を行うために、車両には周辺に存在する物体を検知するためのセンサとして、例えばレーダーが搭載される。レーダーは、電波を送信し、この電波が物体で反射した反射波を受信することで、電波の送信先に物体が存在するか否かの判断、及び、当該物体までの距離の取得等を行うことができる。
特許文献1においては、粗測センサにより観測された車両の周囲に於いて、より高精度にて観測したい対象を特定し、その対象を精測センサにてより高精度にて観測する車載センサシステムが提案されている。特許文献1に記載の車載センサシステムでは、粗測センサとしてカメラが用いられ、精測センサとしてレーダーが用いられている。
特開2021-196939号公報
自動運転又は運転支援等の技術の開発には、シミュレーションが用いられる。車両に搭載されるレーダーをシミュレーションで再現することは、自動運転又は運転支援等の開発にとって重要である。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車両に搭載されるレーダーをシミュレーションで再現するためのコンピュータプログラム、情報処理方法及び情報処理装置を提供することにある。
一実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、3次元仮想空間に再現された車両のモデルに関する車両データを取得し、取得した前記車両データを基に、前記車両へレーダーの電波を照射した場合の当該電波の反射点をシミュレーションにより算出する処理を実行させ、前記車両のモデルは、当該車両の前後左右のコーナー部分がそれぞれ別パーツとなるように分割されている。
一実施形態による場合は、車両に搭載されるレーダーをシミュレーションで再現することが期待できる。
本実施の形態に係る情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る情報処理システムにて扱われる車両モデルの一例を示す模式図である。 車両モデルのパーツ分割の一例を示す模式図である。 車両モデルのパーツ分割の一例を示す模式図である。 車両モデルのパーツ分割の一例を示す模式図である。 追加のパーツ分割の一例を示す模式図である。 実車両における反射点の測定結果の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る情報処理装置が行うレーダーのシミュレーション処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る情報処理装置によるシミュレーション結果の表示例を示す模式図である。 車両モデルのパーツ分割の差異によるシミュレーション結果の差異を説明するための模式図である。 車両モデルのパーツ分割の差異によるシミュレーション結果の差異を説明するための模式図である。 車両モデルのパーツ分割の差異によるシミュレーション結果の差異を説明するための模式図である。 車両モデルのパーツ分割の差異によるシミュレーション結果の差異を説明するためのグラフである。
本発明の実施形態に係る情報処理システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<装置構成>
図1は、本実施の形態に係る情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係る情報処理装置1は、車両の自動運転又は運転支援等に関する機能のシミュレーションを行う装置である。特に、本実施の形態において情報処理装置1が行うシミュレーションは、車両に搭載されたレーダーのシミュレーションである。情報処理装置1によるシミュレーションは、例えばレーダー単体での動作等をシミュレートするものであってよく、また例えばレーダーを搭載した車両による自動運転又は運転支援等の機能をシミュレートするものであってもよい。情報処理装置1は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)又はサーバ装置等の汎用的な情報処理装置に、レーダーのシミュレーションを行うためのアプリケーションプログラムをインストールすることで構成される。
本実施の形態に係る情報処理装置1は、処理部(プロセッサ)11、記憶部(ストレージ)12、表示部(ディスプレイ)13及び操作部(マニュピレータ)14等を備えて構成されている。なお本実施の形態においては、1つの情報処理装置1にてシミュレーションに関する処理が行われるものとして説明を行うが、複数の情報処理装置が分散して処理を行ってもよい。
処理部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)又は量子プロセッサ等の演算処理装置、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を用いて構成されている。処理部11は、記憶部12に記憶されたシミュレーションプログラム12aを読み出して実行することにより、車両に搭載されるレーダーのシミュレーション処理を行う。
記憶部12は、例えばハードディスク等の大容量の記憶装置を用いて構成されている。記憶部12は、処理部11が実行する各種のプログラム、及び、処理部11の処理に必要な各種のデータを記憶する。本実施の形態において記憶部12は、処理部11が実行するシミュレーションプログラム12aと、レーダーのシミュレーションに用いられる車両モデルに関する車両データ12bとを記憶する。
本実施の形態においてシミュレーションプログラム(コンピュータプログラム、プログラム製品)12aは、メモリカード又は光ディスク等の記録媒体99に記録された態様で提供され、情報処理装置1は記録媒体99からシミュレーションプログラム12aを読み出して記憶部12に記憶する。ただし、シミュレーションプログラム12aは、例えば情報処理装置1の製造段階において記憶部12に書き込まれてもよい。また例えばシミュレーションプログラム12aは、遠隔のサーバ装置等が配信するものを情報処理装置1が通信にて取得してもよい。例えばシミュレーションプログラム12aは、記録媒体99に記録されたものを書込装置が読み出して情報処理装置1の記憶部12に書き込んでもよい。シミュレーションプログラム12aは、ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体99に記録された態様で提供されてもよい。
表示部13は、液晶ディスプレイ等を用いて構成されており、処理部11の処理に基づいて種々の画像及び文字等を表示する。操作部14は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作を処理部11へ通知する。例えば操作部14は、機械式のボタン又は表示部13の表面に設けられたタッチパネル等の入力デバイスによりユーザの操作を受け付ける。また例えば操作部14は、マウス及びキーボード等の入力デバイスであってよく、これらの入力デバイスは情報処理装置1に対して取り外すことが可能な構成であってもよい。
なお記憶部12は、情報処理装置1に接続された外部記憶装置であってよい。また情報処理装置1は、複数のコンピュータを含んで構成されるマルチコンピュータであってよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。また情報処理装置1は、上記の構成に限定されず、例えば可搬型の記憶媒体に記憶された情報を読み取る読取部、又は、インターネット等のネットワークを介して通信を行う通信部等を含んでもよい。
また本実施の形態に係る情報処理装置1には、記憶部12に記憶されたシミュレーションプログラム12aを処理部11が読み出して実行することにより、車両データ取得部11a、シミュレーション処理部11b、表示処理部11c及びパーツ分割処理部11d等が、ソフトウェア的な機能部として処理部11に実現される。なお本図においては、処理部11の機能部として、レーダーのシミュレーションに関連する機能部を図示し、これ以外の処理に関する機能部は図示を省略している。
車両データ取得部11aは、レーダーのシミュレーションに必要なデータとして、レーダーの電波を照射する対象となる車両の形状を3次元仮想空間に再現した車両モデルに関する情報を含む車両データを取得する処理を行う。本実施の形態において車両データ12bは記憶部12に予め記憶されており、車両データ取得部11aは記憶部12から車両データ12bを読み出すことで、車両データ12bを取得する。車両データ取得部11aは、例えばインターネット等のネットワークを介した通信を行うことにより、他の装置が記憶している車両データを取得してもよい。
本実施の形態において車両データ12bに含まれる車両モデルは、車両を3次元仮想空間に再現したものであり、例えばポリゴンで構成されたコンピュータグラフィックスのモデルである。車両データ12bは、例えば車両モデルを構成する複数のポリゴンの3次元座標を集めたデータであり得る。また本実施の形態において、1台の車両についての車両モデルは複数のパーツに分割されており、車両データ12bには各パーツの素材に関する情報が含まれている。車両モデルの各パーツは複数のポリゴンにより形状が再現され、車両モデルは複数のパーツを組み合わせることで構成される。各パーツの素材は例えば金属、樹脂又はガラス等であり、車両データ12bには、素材の種別、又は、導電率等の素材の特性を示す数値情報が車両モデルを構成する各パーツに対応付けられている。
シミュレーション処理部11bは、車両に搭載されるレーダーの挙動等のシミュレーションに係る演算処理を行う。本実施の形態においてシミュレーションの対象となるレーダーは、電波を出射し、出射先に存在する物体にて反射された電波を検知することによって、物体の有無及び物体までの距離等を判断する装置である。本実施の形態においてシミュレーション処理部11bは、車両データ取得部11aが取得した車両データ12bを基に3次元仮想空間に車両を再現し、この3次元仮想空間の適宜の位置に仮想レーダーを配置し、仮想レーダーから車両へ向けて出射された電波の強度及び経路等をシミュレートする。仮想レーダーを配置する3次元仮想空間の位置、及び、仮想レーダーが出射する電波の強度等の情報は、シミュレーションを実施するユーザにより予め設定される。
本実施の形態においてシミュレーション処理部11bは、仮想レーダーから出射された電波の経路を例えばレイトレーシングの手法により算出し、仮想レーダーが検知する反射波の電波強度を例えばレーダー方程式に基づいて算出することができる。なおレイトレーシング及びレーダー方程式等は既存の技術であるため、本実施の形態において詳細な説明は省略する。これらの演算を行うことによりシミュレーション処理部11bは、車両から反射されて仮想レーダーにて検知される電波の強度及び向き等を算出し、仮想レーダーによる車両の検知結果を算出することができる。
また本実施の形態においてシミュレーション処理部11bは、車両モデルを構成する複数のパーツについて、パーツ毎に反射波の強度及び向き等を算出する。シミュレーション処理部11bは、仮想レーダーから車両モデルの各パーツの特定の位置(例えば中心位置)に電波が到達し、この電波が各パーツで反射されてその反射波が仮想レーダーに至るまでの伝搬経路と仮想レーダーに至った際の電波強度とを算出する。これによりシミュレーション処理部11bは、車両モデルを構成する複数のパーツについて、パーツ毎に反射波の強度を算出することができ、この強度が予め設定された閾値を超えるか否かを判定する。シミュレーション処理部11bは、例えば反射波の強度が閾値を超えるパーツ、又は、当該パーツの電波を反射した位置を、車両モデルにおけるレーダーの電波の反射点と判定することができる。即ち、本実施の形態において反射点は、閾値を超える強度でレーダーの電波を反射する対象物の位置である。
表示処理部11cは、シミュレーション処理部11bによるレーダーのシミュレーション結果を表示部13に表示する処理を行う。本実施の形態において表示処理部11cは、例えば3次元仮想空間の適宜の位置(例えば仮想レーダーと同じ位置)に仮想カメラを配置し、仮想カメラにて撮影した車両モデルの2次元画像に対し、シミュレーション処理部11bのシミュレーションにより反射点と判定された位置に所定のマーク等を重畳した画像を表示部13に表示することで、シミュレーション結果を表示する。なおシミュレーション結果の表示方法は、上記のものに限らず、表示処理部11cは、どのような表示方法でシミュレーション結果の表示を行ってもよい。
パーツ分割処理部11dは、車両データ12bの車両モデルを構成するパーツを更に複数のパーツに分割する処理を行う。本実施の形態においてパーツの分割は、例えばシミュレーションを実施するユーザの操作に基づいて行われる。パーツ分割処理部11dは、例えば車両データ12bに基づいて3次元仮想空間に車両モデルを再現したものを表示部13に表示し、操作部14に対するユーザの操作に基づいて、分割対象のパーツの選択及び選択したパーツに対する分割位置の指定等の操作を受け付ける。パーツ分割処理部11dは、ユーザの操作に基づいて1つのパーツが2つ以上のパーツに分割されるよう、車両データ12bに記憶された各パーツのポリゴンの座標等の情報を更新することで、パーツの分割を行う。なお本実施の形態においてパーツ分割処理部11dは、ユーザの操作に基づいてパーツを分割するが、これに限るものではなく、予め定められたルール等に基づいてパーツを自動的に分割してもよい。パーツ分割処理部11dによりパーツが分割された車両モデルの車両データ12bが記憶部12に記憶され、車両データ取得部11aにて取得され、シミュレーション処理部11bのシミュレーションに用いられる。
本実施の形態に係る情報処理装置1は、上述のように車両モデルを構成するパーツ毎に反射波の強度等をシミュレーションにより算出する。このため、車両モデルのパーツを分割することで、シミュレーションの演算量が増すけれど、シミュレーションの精度を向上させることができる。車両モデルのパーツを適切に分割することで、シミュレーションの演算量の増加を抑えつつ、シミュレーションの制度を向上させることが期待できる。
<車両モデルのパーツ分割>
図2は、本実施の形態に係る情報処理システムにて扱われる車両モデルの一例を示す模式図である。図示の車両モデルは、既存の乗用車の形状を3次元仮想空間にポリゴンを用いて再現したものである。ユーザは、例えば表示部13に車両モデルを表示させて、任意の位置及び角度等から車両モデルを視認して形状等を確認することができる。また車両データ12bには、車両モデルの形状に関する情報と共に、車両モデルを構成する各パーツの素材に関する情報が記憶されている。なお車両データ12bには、車両モデルの各パーツの色に関する情報を含んでもよい。
図3~図5は、車両モデルのパーツ分割の一例を示す模式図である。本実施の形態に係る情報処理システムでは、車両モデルのパーツ分割の基本条件として、以下の2つの条件が採用される。
(条件1)素材が異なる部分を別パーツとして分割する。
(条件2)実物の車両(実車両)で別パーツとして製造される部分は車両モデルにおいても別パーツとして分割する。
例えば図3に示すパーツ分割例は、車両モデルのフロントドア及びリアドアをそれぞれ別パーツとして分割したものである。実車両においてドアは車体とは別パーツとして製造され、組立工程等において車体に取り付けられる。図3に示すドアのパーツは、上記の(条件2)に従って車両の車体とは別のパーツとして分割されたものである。
例えば図4に示すパーツ分割例は、車両モデルのガラス部分をそれぞれ別パーツとして分割したものである。図4の上段に車両の側面が示されており、車両のドアのガラス部分が別パーツとして分割されている。図4の下段左側に車両の前面が示されており、車両のフロントガラス部分が別パーツとして分割されている。図4の下段右側に車両の後面が示されており、車両のリアガラス部分が別パーツとして分割されている。図4に示すガラス部分のパーツは、上記の(条件1)に従って金属製の車体とは別パーツとして分割されたものである。
例えば図5に示すパーツ分割例は、車両モデルのフロントバンパー及びリアバンパーをそれぞれ別パーツとして分割したものである。車両のフロントバンパーは、図5の上段の車両側面及び下段左側の車両前面に示されており、車両の前面及び左右側面の前側部分にわたって設けられるパーツである。車両のリアバンパーは、図5の上段の車両側面及び下段右側の車両後面に示されており、車両の後面及び左右側面の後側部分にわたって設けられるパーツである。フロントバンパー及びリアバンパーは素材が樹脂であり、上記の(条件1)に従ってフロントバンパー及びリアバンパーは金属製の車体とは別パーツとして分割される。
本実施の形態において車両モデルは、上記の(条件1)及び(条件2)の基本条件に従って、例えば以下の複数のパーツに分割される。ただし、以下のパーツ分割は一例であって、これに限るものではない。
・車体(シャーシ)
・フロントドア、リアドア
・ガラス部分
・ルーフ
・ボンネット
・サイドミラー
・フロントバンパー、リアバンパー
・ワイパー
・タイヤ
・ホイール
・ナンバープレート
また本実施の形態においては、(条件1)及び(条件2)の基本条件に従うパーツの分割に加えて、レーダーに関するシミュレーション精度を高めることを目的とする追加のパーツ分割が行われる。図6は、追加のパーツ分割の一例を示す模式図である。図6に示すパーツ分割例は、車両モデルのフロントバンパー及びリアバンパーを更に複数のパーツに分割したものである。図6の左側に示すように、車両モデルのフロントバンパーは、車両の前側中央に相当する部分と、車両の左前角に相当する部分と、車両の右前角に相当する部分との3つのパーツに分割される。また図6の右側に示すように、車両モデルのリアバンパーは、車両の後側中央に相当する部分と、車両の左後角に相当する部分と、車両の右後角に相当する部分との3つのパーツに分割される。
このフロントバンパー及びリアバンパーの更なる分割は、以下の(条件3)によるものである。
(条件3)コーナー部分と平面部分とを含むパーツは、コーナー部分のパーツと平面部分のパーツとに分割する。
なお上記の(条件3)の「コーナー部分」は、本実施の形態において例えば「1000波長以下の曲率半径の曲面」である。また「1000波長」は、「レーダーが出力する電波の波長の1000倍の長さ」である。例えば76.5GHzのミリ波レーダーの場合、電波の波長は約3.9mmであり、1000波長は3900mmとなる。パーツに含まれる緩やかな曲面、即ち1000波長より大きい曲率半径の曲面は、本実施の形態において「平面部分」とみなす。ただし、この「コーナー部分」及び「平面部分」の定義は一例であってこれに限るものではない。コーナー部分及び平面部分を分ける閾値は上記の1000波長に限らず、例えば100波長であってもよく、例えば5000波長であってもよく、また例えばこれら以外のどのような値であってもよい。またこの閾値は、レーダーの波長を基準に決定される値でなくてもよく、どのような方法で決定された値であってもよい。この閾値は、例えば本システムの設計者、開発者又は使用者等により適宜に決定され得る。
車両モデルのフロントバンパーは、車両前側の左右の角に相当する2つのコーナー部分と、この2つのコーナー部分を繋ぐ1つの平面部分とを備えている。本実施の形態においては上記の(条件3)に従って、フロントバンパーは2つのコーナー部分と1つの平面部分との3つのパーツに分割される。同様に、車両モデルのリアバンパーは、車両後側の左右の角に相当する2つのコーナー部分と、この2つのコーナー部分を繋ぐ1つの平面部分とを備えている。本実施の形態においては上記の(条件3)に従って、リアバンパーは2つのコーナー部分と1つの平面部分との3つのパーツに分割される。このようなパーツ分割を行うことによって、情報処理装置1はシミュレーションにおいてフロントバンパー及びリアバンパーについてそれぞれ3ヶ所での反射波の強度等の算出を行うことができ、車両の左右のコーナー部分を反射点とするシミュレーション結果を得ることができる。
なお本実施の形態における(条件3)によるパーツの分割は、実車両における実物のレーダー(実レーダー)での反射点の測定結果に基づくものである。図7は、実車両における反射点の測定結果の一例を示す模式図である。本図は、実車両の後方に実レーダー(イメージングレーダー)を配置し、実レーダーから送信した電波に対する実車両での反射波を受信し、受信した電波の強度を測定した結果を示したものである。本図では、測定した反射波の電波の強度に応じた色分けを行ったヒートマップを、実車両の画像に重ねて示している(ただし図示のヒートマップは、カラーの画像からグレースケールの画像へ変換している)。図7の測定結果から、実車両の左右のコーナー部分において反射波の強度が高い、即ち左右のコーナー部分が反射点であることがわかる。
本実施の形態において情報処理装置1は、車両モデルのパーツ毎に反射波の強度等をシミュレーションする。例えばバンパーを1つのパーツとした場合、情報処理装置1は、1つのパーツであるバンパーに対して反射波の強度等の値を1つ算出するため、例えばバンパーの中央位置等の1ヶ所を反射点とする可能性がある。これに対してバンパーを3つのパーツに分割した場合、情報処理装置1は、3つのパーツに対してそれぞれ反射波の強度等を算出するため、バンパーに対して2つ以上の反射点をシミュレーション結果として出力することができる。
上記の(条件3)によるパーツの分割は、実車両に対する実レーダーでの反射点の測定結果に基づくものである。即ち、実車両及び実レーダーでの測定で反射点となる可能性が高い部分を、反射点となる可能性が低い部分とは別のパーツとなるように分割する条件を、上記の(条件3)は定めている。
また(条件3)に従ってパーツを分割する場合に、「平面部分の中央位置でパーツを分割しない」という制限を設けてもよい。平面部分の中央位置は、実車両及び実レーダーでの測定で反射点となり得る。このため、平面部分の中央位置でパーツを分割して2つのパーツとした場合、分割した2つのパーツの例えば中央位置がそれぞれ反射点となる、2つのパーツのいずれか一方の例えば中央位置が反射点となる、又は、2つのパーツのいずれもが反射点とはならない等のように、期待とは異なるシミュレーション結果が得られる可能性がある。平面部分の中央位置でパーツを分割しないという制限を設けることによって、シミュレーションにより平面部分の中央位置が反射点となり得る。
本実施の形態においては、上記の(条件1)~(条件3)による車両モデルのパーツ分割が、情報処理装置1を利用するユーザの操作に基づいて行われる。ユーザは、例えば車両全体を1つのパーツとした車両モデルが用意され、この車両モデルに対してパーツの分割位置の指定及びパーツの素材の指定等の操作を情報処理装置1にて行う。複数のパーツに分割された車両モデルに関する車両データ12bを情報処理装置1は記憶部12に記憶し、記憶した車両データ12bを用いてレーダーのシミュレーションを実施する。
ただし、(条件1)~(条件3)のうちの一部の条件又は全ての条件による車両モデルのパーツ分割を、ユーザの操作にて行うのではなく、情報処理装置1が自動的に行ってもよい。例えば、(条件1)及び(条件2)のパーツ分割を情報処理装置1が自動的に行い、(条件3)のパーツ分割をユーザが行ってもよい。また例えば、(条件1)及び(条件2)のパーツ分割をユーザが行い、(条件3)のパーツ分割を情報処理装置1が自動的に行ってもよい。パーツ分割に関するユーザと情報処理装置1との作業分担はどのような配分であってもよい。
また本実施の形態においては、車両モデルのパーツ分割の処理と、レーダーのシミュレーションの処理とを共に1つの情報処理装置1が行っているが、これに限るものではない。車両モデルのパーツ分割の処理と、レーダーのシミュレーションの処理とを別の装置が行ってもよい。例えば第1の情報処理装置1にて車両モデルのパーツ分割の処理を行って車両データを生成し、生成した車両データを第2の情報処理装置1へ送信する。第2の情報処理装置1は、第1の情報処理装置1から送信された車両データを受信して記憶部12に記憶し、記憶した車両データを用いてレーダーのシミュレーションを行うことができる。
<シミュレーション処理>
図8は、本実施の形態に係る情報処理装置1が行うレーダーのシミュレーション処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る情報処理装置1の処理部11の車両データ取得部11aは、記憶部12に記憶された車両データ12bを取得する(ステップS1)。ステップS1にて取得する車両データ12bは、車両モデルのパーツ分割がなされたものである。
処理部11のシミュレーション処理部11bは、取得した車両データ12bに含まれる車両モデルの各パーツの情報を基に、3次元仮想空間において各パーツを組み合わせることで車両モデルを構築する(ステップS2)。シミュレーション処理部11bは、車両データ12bに含まれる情報に基づいて、車両モデルの各パーツの素材に関する情報を設定する(ステップS3)。またシミュレーション処理部11bは、例えばユーザによる設定に基づいて、3次元仮想空間の適宜の位置に仮想レーダーを配置する(ステップS4)。
ステップS1~S4にてレーダーのシミュレーションの準備を整えたシミュレーション処理部11bは、レーダーのシミュレーションを開始する。シミュレーション処理部11bは、車両モデルの各パーツについて、仮想レーダーから送信された電波が反射されて仮想レーダーにて受信されるまでの伝搬経路を算出する(ステップS5)。シミュレーション処理部11bは、ステップS4にて算出した伝搬経路に基づいて、電波が伝搬した距離及び向き等を算出する(ステップS6)。シミュレーション処理部11bは、ステップS3にて設定した各パーツの素材、及び、ステップS6にて算出した距離等の情報に基づいて、レーダー方程式による電波強度の算出を行う(ステップS7)。ステップS5~S7の演算を車両モデルの各パーツについて行うことにより、シミュレーション処理部11bは、仮想レーダーから送信されて各パーツにて反射された電波を受信した際の強度をそれぞれ算出することができる。
シミュレーション処理部11bは、車両モデルの各パーツにおける反射波の電波強度と、予め定められた閾値とを比較することによって、仮想レーダーが送信した電波の車両モデルにおける反射点を判定する(ステップS8)。このときにシミュレーション処理部11bは、反射波の電波強度が閾値を超えるパーツ又は当該パーツの中心位置等を、車両モデルにおける電波の反射点と判定することができる。処理部11の表示処理部11cは、ステップS8にて判定した反射点の情報をシミュレーション結果として表示部13に表示し(ステップS9)、処理を終了する。
図9は、本実施の形態に係る情報処理装置1によるシミュレーション結果の表示例を示す模式図である。本実施の形態に係る情報処理装置1は、例えば3次元仮想空間に仮想レーダーを配置した位置から見た車両モデルの2次元画像に対して、シミュレーション結果として得られたレーダーによる電波の反射点を示すマーク(図9においては菱形のマーク)を重畳して表示する。
また情報処理装置1は、シミュレーションと同様条件での実車両及び実レーダーによる測定結果が存在する場合、シミュレーション結果と共に実測定結果を表示してもよい。図9においては、車両モデルの画像に円形のマークを重畳して実測定結果を表示している。なお実測定結果が存在しない場合には、情報処理装置1は、実測定結果を表示せず、シミュレーション結果のみを表示してよい。
図示のシミュレーション結果によれば、車両モデルの左右方向に関する中央位置と、車両モデルの左右のコーナー部分とに、レーダーの電波の反射点が存在することがわかる。このシミュレーション結果は、実車両及び実レーダーにて同様の条件で行われた実測定結果に合致するものである。
図10~図12は、車両モデルのパーツ分割の差異によるシミュレーション結果の差異を説明するための模式図である。シミュレーションは、車両モデルの前方10mの位置、且つ、地面から高さ0.827mの高さに仮想レーダーを配置した場合のものである。図10には車両モデルの前面における反射点を示し、図11には車両モデルの上面における反射点を示し、図12には車両モデルの左側面における反射点を示している。また図10~図12の上段には、上述の(条件1)及び(条件2)に基づくパーツ分割を行い、(条件3)に基づくパーツ分割を行っていない車両モデルを用いたシミュレーション結果(正方形のマーク)が示されている。図10~図12の下段には、上述の(条件1)~(条件3)に基づくパーツ分割を行った車両モデルを用いたシミュレーション結果(菱形のマーク)が示されている。なお両シミュレーション結果と共に表示されている円形のマークは、実測定結果である。
上述の(条件3)に基づくパーツ分割を行っていない車両モデルを用いたシミュレーション結果では、車両モデルの左右方向に関する中央位置の反射点が得られているが、車両モデルの左右のコーナー部分の反射点は左右のいずれか一方のみしか得られていない。これに対して(条件3)に基づくパーツ分割を行った車両モデルを用いたシミュレーション結果では、車両モデルの左右のコーナー部分の反射点が左右両方に存在し、車両の左右で対照的に反射点が得られている。
図13は、車両モデルのパーツ分割の差異によるシミュレーション結果の差異を説明するためのグラフである。例えば、実測定によりM個の反射点が得られ、シミュレーションによりN個の反射点が得られた場合に、j番目の実測定の反射点に対するシミュレーションの距離誤差εpos (j)を以下の(1)式にて算出する。ただし(1)式においてj={1,2,…,M}であり、i={1,2,…,N}である。
Figure 2023176563000002
なお上記の(1)式を用いた演算を行う際に、以下の(2)式で表される振幅誤差εamplitude (j)が所定の閾値より大きくなるシミュレーションの反射点については、(1)式の演算の対象外とする。
Figure 2023176563000003
図13に示すグラフは、上記の(1)式にて算出した距離誤差[m]を横軸とし、対応する反射点の累積確率[%]を縦軸としたものである。本グラフにおいては、(条件3)に基づくパーツ分割を行った車両モデルを用いたシミュレーション結果を実線で示し、(条件3)に基づくパーツ分割を行っていない車両モデルを用いたシミュレーション結果を破線で示している。
(条件3)に基づくパーツ分割を行っていない車両モデルを用いたシミュレーション結果では、実測定の反射点に対する距離誤差が最大で2.2mであった。これに対して(条件3)に基づくパーツ分割を行った車両モデルを用いたシミュレーション結果では、距離誤差が最大で0.5mであった。距離誤差が0.5m以内に収まるシミュレーション結果は、現在の実レーダーの距離分解能が約0.5mであることから、十分な精度であると言える。
<車両モデルのパーツ分割処理>
本実施の形態に係る情報処理システムでは、例えば車両の設計もしくはデザイン等の際に作成されたデータ、又は、実車両の形状を測定したデータ等に基づいて、一又は複数のパーツで構成された車両モデルのデータが予め作成される。情報処理装置1は、例えばこの車両モデルのデータに対して適宜のパーツ分割を行い、パーツ分割がなされたデータを車両データ12bとして記憶部12に記憶してシミュレーションに用いる。
本実施の形態に係る情報処理装置1のパーツ分割処理部11dは、予め作成された車両モデルのデータに対して、パーツを分割する処理を行う。本実施の形態においてパーツ分割処理部11dは、自動的なパーツ分割、又は、ユーザの手動によるパーツ分割のいずれを行ってもよい。
例えばパーツ分割処理部11dは、予め作成された車両モデルのデータに対して、まず上述の(条件1)及び(条件2)に基づくパーツ分割を行う。なお、予め作成される車両モデルは、(条件1)及び/又は(条件2)に基づくパーツ分割が既に行われたものであってもよい。次いでパーツ分割処理部11dは、車両モデルを構成する各パーツに対して、上述の(条件3)による分割の対象になるか否かを判定し、分割の対象になると判定した場合には(条件3)に基づくパーツ分割を行う。パーツ分割処理部11dは、分割後のパーツに対して更に分割の対象になるか否かを判定し、分割できなくなるまで(条件3)によるパーツ分割を繰り返し行う。
また例えばパーツ分割処理部11dは、予め作成された車両モデルを3次元仮想空間に再現して表示し、ユーザから分割対象のパーツの選択を受け付ける。パーツ分割処理部11dは、選択されたパーツを抜き出して拡大表示し、当該パーツを分割する位置の指定をユーザから受け付ける。パーツ分割処理部11dは、指定された位置でパーツを複数に分割し、分割したパーツのデータを記憶する。なおパーツ分割処理部11dは、複数のパーツを結合する操作をユーザから受け付けてもよい。
パーツ分割処理部11dは、(条件1)~(条件3)を適用した自動的なパーツ分割、又は、ユーザの操作に基づく手動のパーツ分割を行い、分割後のパーツに関する情報を含む車両データ12bを記憶部12に記憶する。
車両データ12bは、例えば車両モデルを構成する複数のパーツに関する情報を集めたデータベースである。車両データ12bには、例えば各パーツを識別する識別情報(パーツIDなど)と、各パーツの形状に関する情報(ポリゴンの座標情報など)と、各パーツの素材に関する情報とが対応付けて記憶されている。例えば、[識別情報=ID100,形状情報=(座標1),素材情報=金属]のパーツを2つに分割した場合、[識別情報=ID100,形状情報=(座標2),素材情報=金属]及び[識別情報=ID101,形状情報=(座標3),素材情報=金属]の情報が車両データ12bに記憶される。
本実施の形態において車両モデルを構成するパーツは、車両データ12bにおいて識別情報、形状情報及び素材情報等が一組として対応付けられたものである。本実施の形態においてパーツの分割は、車両データ12bにおいて一組に対応付けられた識別情報、形状情報及び素材情報等の情報を、複数組の識別情報、形状情報及び素材情報等の情報に分けて更新又は追加することで行われる。
また本実施の形態において行われるシミュレーションでは、車両モデルを構成するパーツ毎に、レーダーからの伝搬経路及び反射波の電波強度等の演算が行われる。即ち本実施の形態においてパーツ分割は、シミュレーションにおける演算の対象を分けることであり、シミュレーションの粒度を変化させるものである。
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る情報処理装置1は、3次元仮想空間に再現された車両モデルに関する車両データ12bを記憶部12から取得し、取得した車両データ12bを基に、車両へレーダーの電波を照射した場合の当該電波の反射点をシミュレーションにより算出する。シミュレーションに用いられる車両モデルは、例えばポリゴンにより車両の形状が再現され、それぞれがポリゴンで再現された複数のパーツを組み合わせて構成される。本実施の形態において車両モデルは、車両の前後左右のコーナー部分がそれぞれ別パーツとなるように分割される。
なおシミュレーションに用いられる車両モデルは、実車両において平面部分及びコーナー部分を含むパーツについて、この平面部分とコーナー部分とが別パーツとなるようにパーツ分割がなされる。なおこの場合に、平面部分の中央位置でのパーツ分割を行わないという制限を設けてもよい。
これらのパーツ分割を行った車両モデルを用いてレーダーの反射点をシミュレーションすることにより、情報処理装置1は、これらのパーツ分割を行わない車両モデルを用いる場合と比較して、実車両及び実レーダーによる反射点の実測定の近いシミュレーション結果を得ることが期待できる。換言すれば、これらのパーツ分割方法は、実車両及び実レーダーによる反射点の実測定結果に基づいて、シミュレーション結果を実測定結果に近づけるように、分割箇所を決定したものである。
また本実施の形態に係る情報処理システムでは、車両モデルは実車両において異なる素材のパーツが別パーツとなるようにパーツ分割がなされる。情報処理装置1が記憶する車両データ12bには、車両モデルを構成する複数のパーツの形状に関する情報と、各パーツの素材に関する情報とを含む。これにより情報処理装置1は、車両モデルの各パーツにて反射された電波の強度を、各パーツの素材を考慮して算出することができるため、シミュレーションの精度を向上することが期待できる。
また本実施の形態に係る情報処理システムでは、車両モデルは実車両において別部品として製造される部品が別パーツとなるようにパーツ分割がなされる。これにより情報処理装置1は、実車両及び実レーダーによる反射点の実測定結果に近いシミュレーション結果を得ることが期待できる。
また本実施の形態に係る情報処理装置1は、3次元仮想空間に配置した仮想レーダーから車両モデルの各パーツへ向けて送信した電波が、車両モデルにて反射されて元の仮想レーダーへ戻るまでの伝搬経路を算出し、算出した伝搬経路に基づいて反射波の電波強度を算出する。情報処理装置1は、算出した反射波の電波強度が例えば所定の閾値を超える位置を反射点として算出する。これにより情報処理装置1は、レーダーの車両における反射点のシミュレーションを精度よく且つ高速に行うことが期待できる。
また本実施の形態に係る情報処理装置1は、車両モデルの2次元画像に、シミュレーション結果となる反射点に関する情報(例えばマーク等)を重畳して表示部13に表示する。これによりユーザは、車両における反射点の位置を容易に確認することができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも1つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
1 情報処理装置
11 処理部
11a 車両データ取得部
11b シミュレーション処理部
11c 表示処理部
11d パーツ分割処理部
12 記憶部
12a シミュレーションプログラム
12b 車両データ
13 表示部
14 操作部

Claims (12)

  1. コンピュータに、
    3次元仮想空間に再現された車両のモデルに関する車両データを取得し、
    取得した前記車両データを基に、前記車両へレーダーの電波を照射した場合の当該電波の反射点をシミュレーションにより算出する
    処理を実行させ、
    前記車両のモデルは、当該車両の前後左右のコーナー部分がそれぞれ別パーツとなるように分割されている、
    コンピュータプログラム。
  2. 前記車両のモデルは、実車両において平面部分及びコーナー部分を含むパーツについて、前記平面部分と前記コーナー部分とが別パーツとなるように分割されている、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  3. 前記車両のモデルは、前記平面部分の中央位置においてパーツが分割されていない、
    請求項2に記載のコンピュータプログラム。
  4. 前記車両のモデルは、実車両におけるレーダーの電波の反射点に基づいて分割箇所が決定された複数のパーツで構成されている、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  5. 前記車両のモデルは、実車両において異なる素材のパーツが別パーツとなるように分割されており、
    前記車両データには、前記車両を構成する複数のパーツと、各パーツの素材に関する情報とを含む、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  6. 前記車両のモデルは、実車両において別部品として製造される部品が別パーツとなるように分割されている、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  7. 前記レーダーから前記車両のモデルの各パーツへ向けて送信した電波が、前記レーダーへ戻るまでの伝搬経路をそれぞれ算出し、
    算出した伝搬経路に基づいて、各パーツにて反射された電波の前記レーダーへの到達時点における電波強度を算出し、
    算出した前記電波強度に基づいて、前記反射点を算出する、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  8. 前記車両データに基づく前記車両の画像に、算出した前記反射点に係る情報を重畳して表示する、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  9. 前記車両のモデルに含まれる一のパーツを複数のパーツに分割し、
    前記パーツを分割した前記車両のモデルに関する車両データを記憶部に記憶し、
    前記記憶部から前記車両データを取得し、
    取得した前記車両データを基に、分割したパーツ毎にシミュレーションを行い、
    前記シミュレーションにより算出した反射点に関する情報を表示する、
    請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  10. 前記車両のモデルのパーツを分割する操作を受け付け、
    受け付けた操作に基づいて前記パーツを分割する、
    請求項9に記載のコンピュータプログラム。
  11. 情報処理装置が、
    3次元仮想空間に再現された車両のモデルに関する車両データを取得し、
    取得した前記車両データを基に、前記車両へレーダーの電波を照射した場合の当該電波の反射点をシミュレーションにより算出し、
    前記車両のモデルは、当該車両の前後左右のコーナー部分がそれぞれ別パーツとなるように分割されている、
    情報処理方法。
  12. 3次元仮想空間に再現された車両のモデルに関する車両データを取得する取得部と、
    取得した前記車両データを基に、前記車両へレーダーの電波を照射した場合の当該電波の反射点をシミュレーションにより算出する算出部と
    を備え、
    前記車両のモデルは、当該車両の前後左右のコーナー部分がそれぞれ別パーツとなるように分割されている、
    情報処理装置。
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