JP2023176538A - 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、プログラム - Google Patents

放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、プログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023176538000001
【課題】撮像を開始する間隔が長くなることを抑制するのに有利な技術を提供する。
【解決手段】放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置であって、前記放射線撮像装置は、複数のモードで動作可能に構成され、前記複数のモードは、前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始する保存未完了モードを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、プログラムに関する。
医療画像診断や非破壊検査において、放射線発生装置から被写体を介して照射される放射線を検出する放射線検出部を備える放射線撮像装置が広く使用されている。放射線撮像装置からコンソールなどの外部機器に画像データを送信する際に、送信エラーなどによって画像データが送信できず、放射線撮像装置に一時的に記憶された画像データが消失してしまう可能性がある。特許文献1には、放射線検出部から読み出され、一次記憶部に一時的に記憶された放射線画像を二次記憶部に保存することが示されている。さらに、特許文献1では、放射線画像の二次記憶部への保存動作を行いつつ撮像サイクルタイムの長期化を抑制するために、保存動作と、放射線画像を外部へ送信する送信動作と、が並行して行われる。
特開2018-068758号公報
しかしながら、送信動作よりも保存動作に時間が掛かった場合、保存動作が終了するまで次の撮像を開始することができず、1つの撮像を開始してから次の撮像を開始するまでの時間が長くなってしまう可能性がある。
本発明は、撮像を開始する間隔が長くなることを抑制するのに有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置であって、前記放射線撮像装置は、複数のモードで動作可能に構成され、前記複数のモードは、前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始する保存未完了モードを含むことを特徴とする。
本発明によれば、撮像を開始する間隔が長くなることを抑制するのに有利な技術を提供することができる。
本発明に係る放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示すブロック図。 図1の放射線撮像装置の放射線検出部の構成例を示すブロック図。 図1の放射線撮像装置の撮像サイクルと、準備時間、送信時間および保存時間と、の関係を示す図。 図1の放射線撮像装置の動作フローを示す図。 図1の放射線撮像装置の動作フローを示す図。 図1の放射線撮像装置の動作フローを示す図。 図1の放射線撮像装置の動作フローを示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
図1~図8を参照して、本実施形態における放射線撮像装置について説明する。図1は、本実施形態にかかる放射線撮像装置101を含む放射線撮像システムSYSの構成例を示す図である。図1に示すように、放射線撮像システムSYSは、放射線撮像装置101、放射線発生装置102、中継装置105、コンソール106、アクセスポイント107を含みうる。放射線撮像装置101は、無線でアクセスポイント107に接続し、アクセスポイント107を介して中継装置105と通信する。また、放射線撮像装置101は、アクセスポイント107を介してコンソール106と通信する。放射線撮像装置101とコンソール106との間で、例えば、撮像条件を設定するためのコマンドや状態遷移を指示するコマンド、状態確認のコマンド、画像データなどの送受信が行われる。
放射線発生装置102は、例えば、電子を高電圧で加速し陽極に衝突させることによって放射線108を発生させる。放射線108は、α線、β線、γ線、X線などの何れであってもよい。中継装置105は、放射線発生装置102に接続される。
コンソール106は、ユーザからの指示を受け付けるためのキーボードやタッチパネルなどの種々の入力デバイスを有しうる。また、コンソール106は、ディスプレイ機能を有し操作画面を表示してもよいし、放射線撮像装置101の状態や放射線撮像装置101から受信した画像データに基づく画像を表示してもよい。また、コンソール106は、放射線撮像装置101から出力される画像データなどの信号を処理する信号処理部を含みうる。具体的には、画像データに対して補正処理などを実施してもよい。コンソール106は、ユーザの指示に従って、放射線撮像システムSYSの全体を制御しうる。
放射線撮像装置101は、不図示のコネクタを備え、コンソール106とケーブルを用いた有線通信を行う構成で使用されてもよい。有線通信用のケーブルは、専用の通信信号を用いて通信可能な専用のケーブルでもよい。また、例えば、有線通信用のケーブルは、イーサネットケーブルなどの汎用ケーブルであってもよい。ケーブルは、直接、コンソール106に接続される形態でもよいし、コンソール106と放射線撮像装置101との間に中継を行う中継装置を配する構成でもよい。コンソール106と放射線撮像装置101との間に中継装置を配する場合、中継装置は、通信の中継だけでなく、放射線撮像装置101への電源供給が可能な構成としてもよい。この場合、ケーブルは、例えば、イーサネットケーブルと電源供給用のケーブルとを組み合わせたケーブルであってもよい。
図2は、本実施形態における放射線撮像装置101の構成例を示すブロック図である。図2に示されるように、放射線撮像装置101は、放射線検出部200、駆動制御部220、撮像制御部300、一次記憶部400、二次記憶部500、通信部600、電源部700を含む。
放射線検出部200は、放射線発生装置102から照射された放射線108を検出し、電荷に変換して蓄積する機能を備える。放射線検出部200については、図3を用いて後述する。
一次記憶部400は、放射線検出部200で生成された画像データを一時的に記憶するバッファ機能を備える。生成された画像データは、まず、一次記憶部400に記憶される。このとき、患者ID、撮像日時、撮像線量、撮像部位などの情報が、画像データに紐づけられて記憶されてもよい。一次記憶部400には、例えば、RAMなどの揮発性メモリが用いられる。また、一次記憶部400は、2つ以上の画像データを記憶する領域を有する記憶装置を用いて、駆動制御部220によって、画像データが生成される蓄積動作が行われるたびに画像データを記憶する領域を変更するように構成されていてもよい。
二次記憶部500は、一次記憶部400に一時的に記憶された画像データを保存するための記憶部および記憶動作の制御部を含む。二次記憶部500は、画像データを一次記憶部400よりも長い期間に渡って、記憶、格納する。二次記憶部500は、一次記憶部400とは別の1つ以上のメモリを備える。二次記憶部500には、例えば、NOR型やNAND型のフラッシュメモリのような不揮発性メモリが用いられてもよい。また、例えば、二次記憶部500としてSDカードなどのような着脱が可能な記憶媒体が用いられてもよい。つまり、二次記憶部500は、取り外し可能な可搬型のメモリであってもよい。また、SDカードなどと互換性があるインターフェースを備える基板実装型の不揮発性メモリなどが用いられてもよい。
揮発性メモリは、電源の供給が断たれると記憶したデータを維持できない。一方、不揮発性メモリは、電源の供給が断たれた場合であっても、記憶したデータを保持可能であり、画像データや放射線検出部200の個体に依存する補正データなどを、長期間に渡って保持することが可能である。しかし、一般的には不揮発性メモリは、揮発性メモリよりもライト/リードに必要なアクセス時間が長い。また、不揮発性メモリを使用し続ける間に、経時的にアクセス時間が長くなるばあいや、突発的にアクセス時間が変化する場合がある。
撮像制御部300の制御下において、一次記憶部400に記憶された画像データは、二次記憶部500に送られ保存(記憶)される。この動作を、以下において保存動作と呼ぶ場合がある。二次記憶部500が、複数のフラッシュメモリなどのメモリを有し、保存動作において、一次記憶部400に記憶されている画像データを複数のメモリに分割して保存するようにしてもよい。このとき、画像データは、それぞれのメモリに均等に分割されてもよいし、不均等に分割されてもよい。例えば、2つ以上のメモリの保存容量や書込速度など、データの保存(記憶)に関わる性能によって重みづけされたサイズに画像データが分割され、それぞれのメモリに保存されるようにしてもよい。
通信部600は、コンソール106との間で通信を行う。通信部600は、コンソール106から撮像動作に関する指示や、情報や画像データなどの送信指示を受け、撮像制御部300に指示を伝達する。また、通信部600は、一次記憶部400や二次記憶部500に記憶された画像データを、任意のタイミングでコンソール106へ送信する。二次記憶部500に記憶された画像データを送信する場合、画像データは、二次記憶部500から読み出されて送信される形であってもよいし、一旦、一次記憶部400に展開してから送信される形態としてもよい。
駆動制御部220は、放射線検出部200の駆動を制御する機能を備える。駆動制御部220は、放射線検出部200による、準備動作、蓄積動作、読出動作を順次切り替えることによって、一連の撮像動作を実現する。準備動作は、放射線発生装置102から放射線検出部200に放射線108が照射されるまでの間に、放射線検出部200を初期化する動作である。準備動作では、放射線検出部200に残存する電荷を掃き出させるリセット処理が実行される。蓄積動作は、放射線検出部200が照射された放射線108を検出し、電荷として蓄積する動作である。読出動作は、蓄積動作によって放射線検出部200に蓄積された電荷を読み出して、画像データとして一次記憶部400に記憶する動作である。
放射線画像の撮像が1回のみで完結する場合、駆動制御部220が準備動作、蓄積動作、読出動作を順番に実行した後、放射線検出部200の電源をオフ状態にしてもよい。準備動作は、コンソール106から撮像可能状態への遷移コマンドを受信したことに応じて、駆動制御部220が、放射線検出部200の電源をオン状態にすることで開始される。連続して撮像が行われる場合、読出動作が完了した後に放射線検出部200の電源をオフ状態にせずに、駆動制御部220が準備動作を実行するように移行すればよい。また、例えば、連続して撮像を行う場合に、放射線撮像装置101内で撮像可能状態への遷移コマンドを自動的に発行するようにしてもよい。
撮像制御部300は、二次記憶部500が一次記憶部400に記憶された画像データを保存するタイミングを制御する機能を備えうる。また、撮像制御部300は、通信部600が一次記憶部400に記憶された画像データをコンソール106へ出力するタイミングを制御する機能を備えうる。さらに、撮像制御部300は、駆動制御部220が準備動作を開始するタイミングを制御する機能を備えうる。
電源部700は、放射線撮像装置101の各部に電力を供給する回路を備えうる。また、電源部700は、例えば、リチウムイオンバッテリなど繰り返し充電して使用可能な電池を備えうる。電池は、内蔵型でもよいし、取り外して交換できる構成でもよい。また、電源部700は、前述のように外部から給電を受けることで放射線撮像装置101の各部に電力を供給しつつ、電池に充電を行う構成であってもよい。外部からの給電の有無によって、電力供給元を外部と電池との間で自動的に切り替えるように電源部700が構成されていると、より簡便に放射線撮像装置101を使用することができる。
図3は、放射線検出部200の構成例を示すブロック図である。放射線検出部200は、センサアレイ201、駆動回路202、サンプルホールド回路203、マルチプレクサ204、アンプ210、A/D変換器211を含みうる。
センサアレイ201には、複数の画素205が、アレイ状に配されている。画素205は、センサとも呼ばれうる。蓄積動作において、それぞれの画素205に配される変換素子206は、照射された放射線量に応じた電荷を蓄積する。変換素子206は、例えば、シンチレータとシンチレータによって放射線から変換された光を電荷に変換する光電変換素子とを含む、所謂、間接変換型の変換素子であってもよい。この場合、シンチレータは、複数の画素205によって共有されうる。また、例えば、変換素子206は、入射する放射線を電荷に変換する、所謂、直接変換型の変換素子であってもよい。
読出動作において、行単位の走査によって行単位で画素205から信号(蓄積された電荷の量)が読み出され、画像データが生成される。まず、センサアレイ201上のある1つの行の画素205が、駆動回路202によってゲート線208を介して同時にアドレシングされると、同じゲート線208に接続された全ての画素205においてスイッチ素子207がオン状態になり、画素205に蓄積された電荷は、信号線209を介してサンプルホールド回路203に保持される。サンプルホールド回路203に保持された電荷は、マルチプレクサ204を介して順次、読み出され、アンプ210によって増幅された後、A/D変換器211によってデジタル値に変換される。このように、行の走査によって各行を構成する画素205の信号のデジタル値が得られ、一次記憶部400に記憶される。駆動回路202は、順次、センサアレイ201上の画素205を行単位で駆動、走査を行い、最終的に全ての画素205に蓄積された電荷に応じた信号がデジタル値に変換され、画像データが生成される。
準備動作では、各列の信号線209に印加する電圧を特定の値に固定しながら上述の読出動作と同様の走査を行う。この走査によって、画素205から暗電荷が吐き出され、センサアレイ201が初期化(リセット)される。
以上、説明したように放射線検出部200の準備動作、蓄積動作、読出動作は、駆動制御部220によって制御される。ここで、デジタル値に変換された画像データから、放射線を照射せずに暗電荷成分のみから取得したオフセット画像を減算するオフセット補正を行なうことによって、不要な暗電荷成分を除去した画像データを得ることができる。結果として、より高画質な放射線画像を得ることができる。
次に、放射線撮像装置101の撮像動作の一例について、図4(a)、4(b)、図5を用いて説明する。ここでは、コンソール106からの撮像条件の指示を受けて動作モードを変更する場合を説明する。
放射線撮像装置101は、複数の撮像条件で撮像可能に構成されているため、撮像を実施する前に、ユーザは、コンソール106上で撮像条件を選択する。また、複数の放射線撮像装置が、放射線撮像システムSYSに配されている場合、撮像条件には、使用する放射線撮像装置の選択が含まれていてもよい。図1では、放射線撮像システムSYS内に1つの放射線撮像装置101が配される例が示されているが、コンソール106の仕様や放射線撮像システムSYS内のネットワーク構成に合わせて任意の数の放射線撮像装置を、放射線撮像システムSYSが備えていてもよい。例えば、撮像部位に応じて大きさが互いに異なる複数の放射線撮像装置の中から適当な放射線撮像装置を選択してもよい。
また、放射線撮像装置101は、複数のモードで動作可能に構成されうる。撮像条件には、放射線撮像装置101を動作させるモードの条件が含まれていてもよい。図1に示される構成のように、放射線撮像装置101を動作させるモードとして、中継装置105を介して放射線撮像装置101と放射線発生装置102とが、放射線の照射タイミングに関する通信を行って撮像を実施するモードが含まれていてもよい。また、例えば、放射線撮像装置101と放射線発生装置102との通信を不要とし、準備動作中に、放射線発生装置102から照射される放射線によって放射線撮像装置101内を流れる電流の変動を検出して撮像を実施するモードが含まれていてもよい。さらに、例えば、準備動作中に、放射線発生装置102から照射される放射線によって画素205から読み出される信号値の変動や積算値から照射開始を検知して撮像を実施するモードが含まれていてもよい。
また、撮像条件には照射される放射線を蓄積する露光時間が含まれうる。露光時間は、撮像部位や被検者の性別や体形などで設定する放射線の照射条件に合わせて設定される。以上から、露光時間は使用する放射線撮像装置101の特性と、放射線の照射条件から決まる。得られる画像データに対して、ある一定の画像品位を満たすためには、一般的には露光時間が長いほど長い準備動作が必要となる特性がある。露光時間に対する必要な準備動作に掛かる時間は、放射線撮像装置101の特性として事前にパラメータ化され、図1に示されるように、コンソール106内の記憶部116にテーブルとして記憶されていてもよい。
通信部600は、本実施形態において無線LANなどの通信規格でアクセスポイント107に接続する。無線通信は、通信部600の構成や性能、接続する通信規格で通信速度がおおよそ決まる。放射線撮像装置からコンソール106へ送信する画像データのデータサイズは、放射線撮像装置101の種類や撮像条件(例えば、撮像を行う領域の画素(行)数の設定)によって決まりうる。そのため、画像データのコンソール106への送信時間は、放射線システムSYSのアクセスポイント107や使用する放射線撮像装置101を選択すると決まりうる。また、放射線室などに放射線撮像システムSYSを設置した際など事前に、所定のサイズのデータを放射線撮像装置101からコンソール106へ送信し、送信時間を測定してもよい。これらの情報も、また、事前にパラメータ化され、コンソール106の記憶部116にテーブルとして記憶されていてもよい。パラメータ化する際には、通信規格によって決まる送信時間や測定された送信時間にマージンとして所定の時間が追加されてもよい。
二次記憶部500は、前述の通り不揮発性のメモリで構成されうる。上述の保存動作を行う時間、すなわち、一次記憶部400から二次記憶部500への画像データの書込時間は、二次記憶部500の保存動作の制御部と不揮発性メモリの書込動作速度とから決まりうる。これは、記憶動作の制御部の仕様と使用する不揮発性メモリの仕様とで決まる。そのため、これらの情報も、事前にパラメータ化され、コンソール106の記憶部116にテーブルとして記憶されていてもよい。また、パラメータ化する際には、上述と同様に、仕様によって決まる書込時間にマージンとして所定の時間が追加されてもよい。
図4(a)、4(b)は、1つの撮像動作を開始してから次の撮像動作を開始するまでの撮像動作の撮像サイクルタイム401、402と、準備動作に掛かる時間、通信部600がコンソール106に画像データを送信する送信動作に掛かる時間および保存動作に掛かる時間と、の関係を示す。撮像サイクルタイム401、402は、蓄積動作から読出動作を行い、次いで、必要な準備動作の完了および画像データのコンソール106への送信が完了するまでとなる。以下において、撮像動作の開始とは、蓄積動作の開始のことを示す。図4(a)に示される例では、準備動作に掛かる時間が最も長く、保存動作を実施しても撮像サイクルタイム401に影響ないため、放射線撮像装置101を動作させるモードとして、保存動作を実施するモードが選択されうる。一方、図4(b)に示される例では、保存動作に掛かる時間が長く、保存動作を実施すると撮像サイクルタイム402内に保存動作を完了できないため、放射線撮像装置101を動作させるモードとして、保存動作を実施モードが選択される。
図4(a)に示される場合の撮像のフローが図5に示される。S500において、ユーザは、コンソール106を使用して上述の撮像条件を選択する。次いで、S501において、コンソール106内では、選択された条件から保存動作を実施するかどうかを判定する。
図4(a)に示される構成では、放射線検出部200において1つの撮像動作の蓄積動作が終了してから蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を通信部600が完了するまでの時間421および蓄積動作が終了してから準備動作によって放射線検出部200のリセット処理が完了するまでの時間411の何れかが、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500への保存が完了するまでの時間431よりも長い。上述のように、リセット処理を行う準備動作に掛かる時間は、放射線検出部200の露光時間(蓄積時間)などに応じて変化するが、露光時間(蓄積時間)は、撮像条件に含まれるため、上述の記憶部116などに記憶させておくことが可能である。また、送信動作に掛かる時間は、通信部600の通信規格に基づく通信速度と画像データのデータ量とに応じているため、上述のように記憶部116に記憶可能である。同様に、保存動作に掛かる時間も、二次記憶部500の不揮発性メモリの仕様に基づく書込速度と画像データのデータ量とに応じているため、二次記憶部500に記憶可能である。さらに、読出動作に掛かる時間も放射線撮像装置101の使用として記憶部116に記憶可能である。従って、ユーザによって設定された撮像条件における時間411、421、431は、記憶部116に記憶されている。そこで、この場合、コンソール106のうち記憶部116に記憶された時間411、421、431に応じて放射線撮像装置101を動作させるモードを選択する選択部126は、記憶部116に記憶された撮像条件に応じた時間411、421、431から、保存動作を実施するモードを選択する。
次いで、S502において、コンソール106から撮像に必要な露光時間、準備動作の時間など撮像条件や撮像に使用されるモードを放射線撮像装置101へ送信する。この際に、保存動作を実施するモードが指示される。これを受けた放射線撮像装置101は、S503において、保存動作を実施するモードに動作モードを設定する。その後、S504において、コンソール106から撮像準備動作を開始する指示が送信され、放射線撮像装置101は、これを受けて準備動作を開始する(S505)。必要な準備動作の時間が経過して撮像可能になると、放射線撮像装置101は撮像可能であることをコンソール106に送信し、コンソール106ではGUIなどで撮像が可能になったことを表示し、ユーザに通知する(S506)。ユーザは、放射線発生装置102の曝射スイッチを押下し、被検者を介して放射線撮像装置101へ放射線が照射される。放射線撮像装置101は、放射線発生装置102との照射タイミングの通信、または、放射線撮像装置101内で放射線の照射開始を検知することによって、蓄積動作に移行する(S507)。S502で設定された露光時間が経過した後、放射線撮像装置101は読出動作を行い(S508)、画像データを一次記憶部400へ読み出す。読出動作が終わると、S509において、放射線撮像装置101は、次の撮像動作のための準備動作を開始するとともに、取得した画像データを一次記憶部400から読み出して通信部600からコンソール106へ送信する。また、S503で設定されたモードに従い、保存動作を実施する。画像送信が完了し、必要な準備動作が完了したところで次の撮像動作が可能になる。
生成される画像データには、放射線によって生じる電荷に加え、放射線を照射しない場合であっても生じる暗電流成分も存在する。暗電流成分に起因する影響を抑制して高品位な放射線画像を得るために、暗電流成分の電荷を除去するための補正が行われてもよい。例えば、設定された露光時間の間、放射線を照射して蓄積動作を行い読み出した画像データを一次記憶部400へ記憶し、次に、同じ露光時間の間、放射線を照射せずに蓄積動作を行い読み出した補正用データを一次記憶部の別の領域に記憶する。2つの画像データの差分から暗電流成分を抑制した放射線画像を得ることが可能となる。このような補正動作は、2つの画像データの読み出しが終わった後に、一次記憶部400に書き戻してもよいし、コンソール106へ画像データを送信する際に2つの画像データを読み出し補正を行いながら順次送信するように構成してもよい。また、画像データの送信について、コンソール106では受け取った画像をユーザの確認のために表示する場合がある。このとき、撮像に失敗がないか判断するためにできるだけ速やかに表示を行いたいという要望がある。そのため、データ量を縮小した画像データを先に送信してもよいし、一次記憶部400から間引いて読み出して送信してもよい。
次いで、図4(b)に示される場合の撮像のフローについて、図6を用いて説明する。
基本的なフローは、図5に示されるフローと同様であるが、放射線検出部200において1つの撮像動作の蓄積動作が終了してから蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を通信部600が完了するまでの時間422および蓄積動作が終了してから準備動作によって放射線検出部200のリセット処理が完了するまでの時間412が、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500への保存が完了するまでの時間432よりも短い。従って、コンソール106の選択部126は、S602において、保存動作を実施しないモードを選択する。ここで、画像データを二次記憶部500の不揮発性メモリに保存しない、または、後述するように画像データの全部を保存しない、画像データの二次記憶部500への保存を完了せずに次の撮像動作を開始するモードを保存未完了モードと呼ぶ場合がある。
次いで、コンソール106から撮像に必要な露光時間、準備動作の時間など撮像条件や撮像に使用されるモードを放射線撮像装置101へ送信する。この際に、保存動作を実施しないモードが指示される。これを受けた放射線撮像装置101は、S603において、保存動作を実施しないモードに動作モードを設定する。これによって、放射線撮像装置101は、読出動作の後、S609において、保存動作は実施せず、準備動作と送信動作とを行って次の撮像動作が可能な状態になる。
以上、説明したように、撮像条件から定まる準備動作に掛かる時間および送信動作に掛かる時間の何れかよりも保存動作に掛かる時間が短い場合には、保存動作を実施する。一方で、準備動作に掛かる時間および送信動作に掛かる時間が、保存動作に掛かる時間よりも短い場合には、保存動作が実施されずに画像データが二次記憶部500に転送されない保存未完了モードで放射線撮像装置101を動作させる。これによって、送信動作および準備動作が終了しているにも関わらず、保存動作が行われていることによって撮像動作を開始する間隔が長くなってしまうことを抑制できる。
ここでは、蓄積動作が終了してから準備動作によってリセット処理が完了する時間411、412および蓄積動作が終了してから蓄積動作によって生成された画像データの放射線撮像装置101の外部(コンソール106)への送信を通信部600が完了するまでの時間421、422と、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500を構成するメモリへの保存が完了するまでの時間431、432と、を比較する例を示した。ここで、画像データを放射線撮像装置101からコンソール106に転送する際に、一般に、通信速度が向上するにつれて通信品質も向上する。つまり、通信速度が速く、転送動作に掛かる時間が短い通信規格を用いた場合、画像データの送信エラーは抑制される可能性がある。従って、通信速度に着目し、放射線検出部200において1つの撮像動作の蓄積動作が終了してから画像データの外部への送信を通信部600が完了するまでの時間421、422と、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500への保存が完了するまでの時間431、443と、を比較して、保存動作を行うか否かのモードが選択されてもよい。つまり、転送動作が完了するまでの時間421、422よりも、保存動作が完了するまでの時間431、443が長い場合に、画像データの二次記憶部500を構成するメモリへの保存を完了せずに次の撮像動作を開始する保存未完了モードが選択されてもよい。
転送動作が完了するまでの時間421、422と保存動作が完了するまでの時間431、443とを比較し保存動作を行うか否かのモードが選択される場合であっても、準備動作によってリセット処理が完了するまでの時間411、412が経過するまでは、次の撮像動作は開始されない。つまり、準備動作によってリセット処理が完了するまでの時間411、412が、転送動作が完了するまでの時間421、422および保存動作が完了する時間431、443よりも短い場合、転送動作が完了するまでの時間421、422および保存動作が完了するまでの時間431、443の経過後に、次の撮像動作が開始される。また、準備動作によってリセット処理が完了するまでの時間411、412が、転送動作が完了するまでの時間421、422および保存動作が完了する時間431、443よりも長い場合、リセット処理が完了するまでの時間411、412の経過後に、次の撮像動作が開始される。この場合であっても、転送動作が完了するまでの時間421、422よりも保存動作が完了するまでの時間431、443が長い保存未完了モードにおいて、画像データの二次記憶部500を構成するメモリへの保存を完了せずに次の撮像動作が開始される。
上述の実施形態では、コンソール106において保存動作を実施するか否かのモードの選択が行われた。しかしながら、これに限られることはない。以下に説明するように、放射線撮像装置101において、保存動作を実施するか否かのモードの選択が行われてもよい。この動作について、図7を用いて説明する。図7は、図4(a)に示されるように、時間431が時間411および時間421よりも短い場合のフローを示している。
図7に示されるフローにおいて、放射線撮像装置101は、コンソール106から送信された撮像条件を受けて保存動作を実施するか否かを判定する。例えば、撮像制御部300が、上述の選択部126と同様の機能を有していてもよい。また、撮像制御部300とは別に、選択部126と同様の構成が、放射線撮像装置101に配されていてもよい。また、上述の記憶部116に記憶されたテーブルと同等の内容が、撮像制御部300に記憶されていてもよいし、二次記憶部500の不揮発性のメモリなどに記憶されていてもよい。
S500において、ユーザがコンソール106で撮像条件を選択する。S501でコンソール106は使用する放射線撮像装置101へ、露光時間、撮像準備動作時間などの撮像条件を送信する。放射線撮像装置101の撮像制御部300は、S502において、撮像条件から保存動作を実施するか否かを判定する。上述のように、撮像制御部300または二次記憶部500には、それぞれの撮像条件に応じた準備動作に掛かる時間、送信動作に掛かる時間、保存動作に掛かる時間、読出動作に掛かる時間が記憶されている。そこで、撮像制御部300は、準備動作が完了するまでの時間411、412および送信動作が完了するまでの時間421、422と、保存動作が完了するまでの時間431、432と、を比較する。時間411、412および時間421、422の何れかが、時間431、432よりも長い場合、撮像制御部300は、保存動作を実施するモードを選択し、S503において、保存動作を実施するモードに動作モードを設定する。その後、図7に示されるフローのように、S509において、保存動作が実施される。一方、時間411、412および時間421、422が、時間431、432よりも短い場合、撮像制御部300は、保存動作を実施しない保存未完了モードを選択し、S503において、保存未完了モードに動作モードを設定する。この場合、図6に示されるS609のように、保存動作は行われず、画像データは二次記憶部500に転送されない。
これ以外のフローは、上述のフローと同様であってもよいため、ここでは説明を省略する。このように、放射線撮像装置101において、保存動作を実施するか否かを判定してもよい。この場合であっても、送信動作や準備動作が終了しているにも関わらず、保存動作が行われていることによって撮像動作を開始する間隔が長くなってしまうことを抑制できる。
上述の実施形態では事前に分かっている情報を元に、保存動作を実施する否かを判定することを説明した。しかしながら、これに限られることはない。例えば、通信部600の通信速度や二次記憶部500への書込速度などを任意のタイミングで取得し、保存動作を実施するか否かを判定してもよい。
画像データの送信時間は、特に無線通信を用いて画像データの送信を行う場合など、周囲の機器の動作状況や、操作する技師などのユーザや検査を受ける被検者の立ち位置など周囲の環境に影響されて変化する可能性がある。このような場合、送信動作に掛かる時間は、通信規格などから算出される時間ではなく、実際の通信速度から算出される時間を用いた方がより正確な時間を取得することが可能である。通信速度は、注目する撮像動作の前に行われた撮像動作の画像データの送信時間を使用してもよい。例えば、放射線撮像装置101とコンソール106との時計を同期させ、コンソール106で画像データの受け取りが完了した時間と、画像データのデータ量および画像データに付与された送信開示時間と、から算出してもよい。また、同様の方法で、放射線撮像装置101内の測定部で算出されてもよい。つまり、放射線撮像装置101または放射線撮像システムSYSが通信部600の通信速度を測定する測定部を含んでいてもよい。図2には、放射線撮像装置101の通信部600に測定部601が配される例が示されている。また、撮像動作とは別に、撮像動作を実施していない適当なタイミングでテスト通信を行い、通信速度を算出してもよい。通信速度は、撮像動作の直前に実施された算出結果を利用してもよいし、一定期間の結果を平均してもよいし、通信速度の変化状況から変動を予測してもよい。これによって、蓄積動作が終了してから画像データの外部への送信を通信部600が完了するまでの時間421、422が、測定部によって測定された通信速度と画像データのデータ量とによって決定されることになる。
ところで、通信速度の一時的な低下は、通信環境が一時的に悪化するために起こる可能性が高い。つまり、通信速度が下がった場合、画像データの送信エラーが起きる可能性が高い。従って、通信速度に着目し、放射線検出部200において1つの撮像動作の蓄積動作が終了してから画像データの外部への送信を通信部600が完了するまでの時間421、422と、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500への保存が完了するまでの時間431、443と、を比較して、保存動作を行うか否かのモードが選択されてもよい。つまり、転送動作が完了するまでの時間421、422が、保存動作が完了するまでの時間431、443よりも長い場合に、送信エラーによる画像データの消失を抑制するために保存動作が行われるモードが選択される。一方、転送動作が完了するまでの時間421、422よりも、保存動作が完了するまでの時間431、443が長い場合に、画像データの二次記憶部500を構成するメモリへの保存を完了せずに次の撮像動作を開始する保存未完了モードが選択されてもよい。この場合の、準備動作によってリセット処理が完了するまでの時間411、412と次の撮像動作が開始されるタイミングとの関係については、上述と同様である。
また、画像データを二次記憶部500に保存する保存動作に掛かる時間は、二次記憶部500を構成する不揮発性メモリの書込回数(書き換え回数)によって変化する可能性がある。このような場合の保存動作に掛かる時間は、例えば、撮像動作中に保存動作に掛かる時間を測定し、変化があった場合に上述のテーブルを更新するようにしてもよい。また、撮像回数、換言すると不揮発性メモリの書込回数と保存動作に掛かる時間とに予め相関が認められる場合など、撮像回数をカウントし、撮像回数に応じてテーブルを更新するようにしてもよい。図2に示されるように、保存動作に掛かる時間の測定や撮像回数をカウントする測定部501が、二次記憶部500に配されていてもよい。これによって、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500のメモリへの保存が完了するまでの時間431、432が、二次記憶部500を構成するメモリの仕様に基づく書込速度およびメモリへの書込回数と、画像データのデータ量と、によって決定されることになる。
このように、適当なタイミングで実際の通信速度(送信動作に掛かる時間)と書込速度(保存動作に掛かる時間)とを取得し、保存動作を実施するか否かの判定を行ってもよい。それによって、保存動作を実施するか否かの判定の精度を高めることができる。また、通信速度と書込速度との両方を取得してもよいし、何れか一方だけ取得し、判定が行われてもよい。また、上述の事前に準備したテーブルと併用してもよく、例えば、送信動作に掛かる時間および保存動作に掛かる時間の最短時間としてテーブルが使用されてもよい。
上述の各実施形態では、撮像動作を開始する前に保存動作を実施するか否かを判定し、保存未完了モードでは、画像データが二次記憶部500を構成するメモリに転送されない場合を説明した。しかしながら、画像データの二次記憶部500への保存を完了せずに次の撮像動作を開始する保存未完了モードにおいて、画像データの一部が二次記憶部500に転送されてもよい。つまり、保存未完了モードにおいて、画像データが二次記憶部500を構成されるメモリに転送されている間に、準備動作によってリセット処理が完了するまでの時間411、412および転送動作が完了するまでの時間421、422が経過した場合に、画像データの二次記憶部500への転送が中止され、次の撮像動作が開始されてもよい。図8に、本実施形態における放射線撮像装置101の動作フローが示されている。
まず、ユーザは、コンソール106を用いて撮像条件を選択し、コンソール106から放射線撮像装置に、撮像条件とともに準備動作の開始指示が送信される。これに従って、放射線撮像装置101は、S800に遷移して準備動作を開始する。必要な準備動作によるリセット処理が完了すると、放射線撮像装置101は、撮像可能状態へ遷移する(S801)。このとき、上述のように、放射線撮像装置101は、撮像可能であることをコンソール106に送信し、コンソール106ではGUIなどで撮像が可能になったことを表示してもよい。この表示に従って、ユーザは、放射線発生装置102の曝射スイッチを押下し、放射線を照射する。
放射線が照射されると、放射線撮像装置101は、S802において蓄積動作を行う。放射線の照射後、ステップはS803に遷移し、放射線撮像装置101は読出動作を行う。読出動作によって一次記憶部400に画像データが記憶されると、放射線撮像装置101は、準備動作、送信動作、保存動作を開始する(S804)。送信動作および保存動作は、読出動作と並行して開始されてもよい。
準備動作、送信動作、保存動作が開始してから所定の時間が経過したS805において、準備動作および送信動作が完了したか否かが確認される。準備動作および送信動作が完了していない場合(S805のNO)準備動作、送信動作、保存動作が継続される。準備動作および送信動作が完了している場合(S805のYES)、ステップはS806に遷移する。準備動作および送信動作が完了したときに保存動作が完了している場合(S806のYES)、すなわち、保存動作に掛かる時間が、準備動作に掛かる時間および送信動作に掛かる時間以下であれば、次の撮像動作を行うことが可能になる(S807)。一方、準備動作および送信動作が完了したときに保存動作が完了していない場合(S806のNO)、ステップはS808に遷移し、保存動作を停止し、次の撮像動作が可能な状態へ遷移する。
図8に示されるフローにおいて、画像データのコンソール106への送信が完了しているため、保存動作が途中で中止されても、ユーザに画像データが消失するなどの不利益は生じ難い。従って、S805において準備動作の完了を確認せずに、送信動作の完了だけを確認してもよい。つまり、放射線検出部200において1つの撮像動作の蓄積動作が終了してから画像データの外部への送信を通信部600が完了するまでの時間と、蓄積動作が終了してから画像データの二次記憶部500への保存が完了するまでの時間と、を比較する。このとき、通信部600がコンソール106へ画像データを送信する送信動作が完了した際に、画像データの二次記憶部500を構成するメモリへの保存する保存動作が完了していない場合に、画像データの二次記憶部500への保存を完了せずに、画像データの二次記憶部500への転送(保存動作)が中止されてもよい。この場合においても、準備動作によってリセット処理が完了するまでの時間と次の撮像動作が開始されるタイミングとの関係については、上述と同様である。
ここで、保存動作を途中で停止する際に、以降の保存動作に不具合が生じないように、例えば、所定の画像ブロック単位ごとに、保存を完了させてから保蔵動作を停止させてもよい。また、二次記憶部500において、途中で保存動作が停止した記憶領域に、途中で保存動作が停止したことを判別できるラベルが紐づけてもよい、また、例えば、放射線撮像装置101が記録する動作ログなどに、保存動作が途中で停止したころを記録してもよい。
以上、説明したように、本開示の放射線撮像装置101および放射線撮像システムSYSは、送信エラーなどに備えて、画像データを保存する不揮発性メモリなどの二次記憶部500を備える。一方で、送信動作および準備動作が終了しているにも関わらず、保存動作が行われていることによって撮像動作を開始する間隔が長くなってしまうことを抑制できる。つまり、技師などのユーザや検査を受ける被検者にとって、不要な待ち時間が抑制され、使い勝手の良い放射線撮像装置101および放射線撮像システムSYSが実現される。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本明細書の開示は、以下の放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、プログラムを含む。
(項目1)
放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置であって、
前記放射線撮像装置は、複数のモードで動作可能に構成され、
前記複数のモードは、前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始する保存未完了モードを含むことを特徴とする放射線撮像装置。
(項目2)
前記保存未完了モードにおいて、前記画像データが前記メモリに転送されないことを特徴とする項目1に記載の放射線撮像装置。
(項目3)
前記保存未完了モードにおいて、前記画像データが前記メモリに転送されている間に前記第1時間が経過した場合に、前記画像データの前記メモリへの転送が中止されることを特徴とする項目1に記載の放射線撮像装置。
(項目4)
前記放射線撮像装置は、複数の撮像条件で撮像可能に構成され、
前記複数の撮像条件のそれぞれに応じた前記第1時間と前記第2時間とを記憶した記憶部と、前記複数の撮像条件のうちユーザによって設定された撮像条件における前記記憶部に記憶された前記第1時間と前記第2時間とに応じて、前記複数のモードから前記保存未完了モードを選択する選択部と、をさらに含むことを特徴とする項目1乃至3の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目5)
前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記放射線検出部のリセット処理が完了するまでの時間を第3時間として、
前記第1時間および前記第3時間が前記第2時間よりも短い場合に、前記放射線撮像装置は前記保存未完了モードで動作することを特徴とする項目1乃至4の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目6)
前記第3時間が、前記第2撮像動作における前記放射線検出部の蓄積時間に応じて変化することを特徴とする項目5に記載の放射線撮像装置。
(項目7)
前記第1時間が、前記通信部の通信規格に基づく通信速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする項目1乃至6の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目8)
前記通信部の通信速度を測定する測定部をさらに含み、
前記第1時間が、前記測定部によって測定された通信速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする項目1乃至7の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目9)
前記第2時間が、前記メモリの仕様に基づく書込速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする項目1乃至8の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目10)
前記第2時間が、前記メモリの仕様に基づく書込速度および前記メモリへの書込回数と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする項目1乃至9の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目11)
前記メモリへの前記画像データの書込速度を測定する測定部をさらに含み、
前記第2時間が、前記測定部によって測定された書込速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする項目1乃至10の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目12)
前記メモリが、不揮発性メモリであることを特徴とする項目1乃至11の何れか1項目に記載の放射線撮像装置。
(項目13)
前記メモリが、取り外し可能な可搬型のメモリであることを特徴とする項目12に記載の放射線撮像装置。
(項目14)
放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置であって、
前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始することを特徴とする放射線撮像装置。
(項目15)
項目1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
前記放射線撮像装置を制御するためのコンソールと、
を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
(項目16)
項目1乃至3および項目4に従属しない5乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
前記放射線撮像装置を制御するためのコンソールと、
を備える放射線撮像システムであって、
前記放射線撮像装置は、複数の撮像条件で撮像可能に構成され、
前記コンソールは、前記複数の撮像条件のそれぞれに応じた前記第1時間と前記第2時間とを記憶した記憶部と、前記複数の撮像条件のうちユーザによって設定された撮像条件における前記記憶部に記憶された前記第1時間と前記第2時間とに応じて、前記複数のモードから前記保存未完了モードを選択する選択部と、をさらに含むことを特徴とする放射線撮像システム。
(項目17)
放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置の制御方法であって、
前記放射線撮像装置は、複数のモードで動作可能に構成され、
前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記複数のモードのうち前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始する保存未完了モードで前記放射線撮像装置を動作させることを特徴とする制御方法。
(項目18)
項目17に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
101:放射線撮像装置、200:放射線検出部、600:通信部

Claims (18)

  1. 放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置であって、
    前記放射線撮像装置は、複数のモードで動作可能に構成され、
    前記複数のモードは、前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始する保存未完了モードを含むことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記保存未完了モードにおいて、前記画像データが前記メモリに転送されないことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記保存未完了モードにおいて、前記画像データが前記メモリに転送されている間に前記第1時間が経過した場合に、前記画像データの前記メモリへの転送が中止されることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記放射線撮像装置は、複数の撮像条件で撮像可能に構成され、
    前記複数の撮像条件のそれぞれに応じた前記第1時間と前記第2時間とを記憶した記憶部と、前記複数の撮像条件のうちユーザによって設定された撮像条件における前記記憶部に記憶された前記第1時間と前記第2時間とに応じて、前記複数のモードから前記保存未完了モードを選択する選択部と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記放射線検出部のリセット処理が完了するまでの時間を第3時間として、
    前記第1時間および前記第3時間が前記第2時間よりも短い場合に、前記放射線撮像装置は前記保存未完了モードで動作することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記第3時間が、前記第2撮像動作における前記放射線検出部の蓄積時間に応じて変化することを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記第1時間が、前記通信部の通信規格に基づく通信速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記通信部の通信速度を測定する測定部をさらに含み、
    前記第1時間が、前記測定部によって測定された通信速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記第2時間が、前記メモリの仕様に基づく書込速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記第2時間が、前記メモリの仕様に基づく書込速度および前記メモリへの書込回数と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記メモリへの前記画像データの書込速度を測定する測定部をさらに含み、
    前記第2時間が、前記測定部によって測定された書込速度と、前記画像データのデータ量と、に応じていることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記メモリが、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記メモリが、取り外し可能な可搬型のメモリであることを特徴とする請求項12に記載の放射線撮像装置。
  14. 放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置であって、
    前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始することを特徴とする放射線撮像装置。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置を制御するためのコンソールと、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
  16. 請求項1乃至3および5乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置を制御するためのコンソールと、
    を備える放射線撮像システムであって、
    前記放射線撮像装置は、複数の撮像条件で撮像可能に構成され、
    前記コンソールは、前記複数の撮像条件のそれぞれに応じた前記第1時間と前記第2時間とを記憶した記憶部と、前記複数の撮像条件のうちユーザによって設定された撮像条件における前記記憶部に記憶された前記第1時間と前記第2時間とに応じて、前記複数のモードから前記保存未完了モードを選択する選択部と、をさらに含むことを特徴とする放射線撮像システム。
  17. 放射線検出部と、メモリと、通信部と、を含む放射線撮像装置の制御方法であって、
    前記放射線撮像装置は、複数のモードで動作可能に構成され、
    前記放射線検出部において第1撮像動作の蓄積動作が終了してから前記蓄積動作によって生成された画像データの外部への送信を前記通信部が完了するまでの第1時間よりも、前記蓄積動作が終了してから前記画像データの前記メモリへの保存が完了するまでの第2時間が長い場合に、前記複数のモードのうち前記画像データの前記メモリへの保存を完了せずに前記第1撮像動作の次の第2撮像動作を開始する保存未完了モードで前記放射線撮像装置を動作させることを特徴とする制御方法。
  18. 請求項17に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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