JP2023173248A - 液体噴射装置、及び、液体排出方法 - Google Patents

液体噴射装置、及び、液体排出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回収流路に滞留した気泡を排出し易くすること。【解決手段】液体噴射装置は、液体を噴射する複数のノズルと、前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、を備え、前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する。【選択図】図14

Description

本発明は、液体噴射装置、及び、液体排出方法に関する。
従来から、インクジェット方式のプリンターに代表されるように、インク等の液体を噴射する液体噴射装置が知られている。例えば、特許文献1には、インクを噴射する複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、複数の個別流路の夫々に液体を供給する供給流路と、複数の個別流路の夫々から液体を回収する回収流路と、を有する液体噴射装置が開示されている。
特開2021-130258号公報
しかしながら、上述した従来の従来技術では、供給流路、個別流路、回収流路の順で液体を流動させても、回収流路内に気泡が滞留する場合があった。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る液体噴射装置は、液体を噴射する複数のノズルと、前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、を備え、前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する、ことを特徴とする。
本発明の好適な態様に係る液体排出方法は、液体を噴射する複数のノズルと、前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、を備える液体噴射装置の液体排出方法であって、前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、前記液体噴射装置が、前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する、ことを特徴とする。
実施形態に係る液体噴射装置100の構成例を示す概略図。 循環機構150及び開閉弁160を説明するための図。 液体噴射モジュール140の斜視図。 図3に示す液体噴射ヘッド10の分解斜視図。 液体噴射装置100内の流路を示す模式図。 ヘッドチップ14_1の流路を模式的に示す平面図。 ヘッドチップ14の断面図。 ホルダー13の平面図。 ホルダー13に設けられる流路とヘッドチップ14とを示す斜視図。 図8中のA-A線断面図。 流路構造体11の平面図。 インク充填時の一連の処理を示すフローチャートを示す図。 循環動作中のヘッドチップ14_1の状態を示す図。 加圧排出動作のヘッドチップ14_1の状態を示す図。 第1変形例における循環機構150-Aを説明するための図。 第2変形例における液体噴射装置100-B内の流路を示す模式図。 第3変形例における液体噴射装置100-C内の流路を示す模式図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
以下の説明は、便宜上、互いに交差するX軸、Y軸及びZ軸を適宜に用いて行う。また、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向と反対の方向がX2方向である。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向がY1方向及びY2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向及びZ2方向である。
ここで、典型的には、Z軸が鉛直な軸であり、Z2方向が鉛直方向での下方向に相当する。言い換えれば、Z2方向は、重力方向である。ただし、Z軸は、鉛直な軸でなくともよく、鉛直な軸に対して傾斜してもよい。また、X軸、Y軸及びZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80度以上100度以下の範囲内の角度で交差すればよい。
1.第1実施形態
1-1.液体噴射装置100の概略
図1は、実施形態に係る液体噴射装置100の構成例を示す概略図である。液体噴射装置100は、液体の一例であるインクを液滴として媒体Mに噴射するインクジェット方式の印刷装置である。本実施形態の液体噴射装置100は、インクを噴射する複数のノズルNが媒体Mの幅方向での全範囲にわたり分布する、いわゆるライン方式の印刷装置である。媒体Mは、典型的には印刷用紙である。なお、媒体Mは、印刷用紙に限定されず、例えば、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象でもよい。
図1に示すように、液体噴射装置100は、メインタンク110と、ポンプ112と、制御モジュール120と、搬送機構130と、複数の液体噴射ヘッド10を有する液体噴射モジュール140と、循環機構150と、開閉弁160とを有する。
メインタンク110は、インクを貯留する容器である。メインタンク110の具体的な態様としては、例えば、液体噴射装置100に着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、及び、インクを補充可能なインクタンクが挙げられる。なお、メインタンク110に貯留されるインクの種類は任意である。
本実施形態のメインタンク110は、図示しないが、第1液体容器と第2液体容器とを含む。第1液体容器には、第1インクが貯留される。第2液体容器には、第1インクと異なる種類の第2インクが貯留される。例えば、第1インク及び第2インクは、互いに異なる色のインクである。なお、第1インクと第2インクとが同じ種類のインクであってもよい。ポンプ112は、制御モジュール120の制御のもとで、メインタンク110から循環機構150に供給されるインクの量を調整する。なお、制御モジュール120以外の装置が、ポンプ112を制御してもよい。ポンプ112は、前述の第1液体容器及び第2液体容器の夫々について容器ごとに設けられる。
制御モジュール120は、液体噴射装置100の各要素の動作を制御する。具体的には、制御モジュール120は、画像を示す画像データImgを、パーソナルコンピューター又はデジタルカメラ等のホストコンピューターから受信する。制御モジュール120は、受信した画像データImgに基づいて、液体噴射ヘッド10を駆動するための駆動信号Comと、液体噴射ヘッド10を制御するための制御信号SIとを、液体噴射ヘッド10に対して供給する。そして、液体噴射ヘッド10は、制御信号SIによる制御のもとで駆動信号Comにより駆動され、液体噴射ヘッド10に設けられた複数のノズルNの一部又は全部から、Z2方向にインクを噴射させる。すなわち、液体噴射ヘッド10は、搬送機構130による媒体Mの搬送に連動して、複数のノズルNの一部又は全部からインクを噴射させて、当該噴射されたインクを媒体Mの表面に着弾させることで、媒体Mの表面に所望の画像を形成する印刷処理を実行する。なお、ノズルNについては、図5、図6及び図7において後述する。
制御モジュール120は、例えば、CPU又はFPGA等の1又は複数の処理回路と、半導体メモリー等の1又は複数の記憶回路とを含む。CPUは、Central Processing Unitの略語である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略語である。当該記憶回路には、各種プログラム及び各種データが記憶される。当該処理回路は、当該プログラムを実行するとともに当該データを適宜使用することにより各種制御を実現する。
搬送機構130は、制御モジュール120による制御のもとで、媒体Mを方向DMに搬送する。本実施形態の方向DMは、Y2方向である。図1に示す例では、搬送機構130は、X軸に沿って長尺な搬送ローラーと、当該搬送ローラーを回転させるモーターと、を含む。なお、搬送機構130は、搬送ローラーを用いる構成に限定されず、例えば、媒体Mを外周面に静電力等により吸着させた状態で搬送するドラム又は無端ベルトを用いる構成でもよい。
液体噴射モジュール140は、制御モジュール120による制御のもとで、メインタンク110からポンプ112及び循環機構150を介して供給されるインクを複数のノズルNの夫々からZ2方向に媒体Mに噴射する。液体噴射モジュール140は、X軸の方向における媒体Mの全範囲にわたり複数のノズルNが分布するように配置される複数の液体噴射ヘッド10を有するラインヘッドである。つまり、複数の液体噴射ヘッド10の集合体は、X軸に沿う方向に延びる長尺なラインヘッドを構成する。複数の液体噴射ヘッド10からのインクの噴射が搬送機構130による媒体Mの搬送に並行して行われることにより、媒体Mの表面にインクによる画像が形成される。なお、1つの液体噴射ヘッド10の有する複数のノズルNがX軸に沿う方向での媒体Mの全範囲にわたり分布するように配置されてもよく、この場合、例えば、液体噴射モジュール140は、当該1つの液体噴射ヘッド10で構成される。
液体噴射モジュール140には、循環機構150を介してメインタンク110が接続される。循環機構150は、制御モジュール120による制御のもとで、液体噴射モジュール140内の複数の液体噴射ヘッド10の夫々にインクを供給するとともに、複数の液体噴射ヘッド10の夫々から排出されるインクを液体噴射ヘッド10への再供給のために回収する機構である。循環機構150及び開閉弁160は、前述の第1液体容器及び第2液体容器の夫々について容器ごとに設けられる。循環機構150の動作により、インクの粘度上昇を抑えたり、インク内の気泡の滞留を低減したりできる。循環機構150及び開閉弁160について、図2に基づいて説明する。
1-2.循環機構150及び開閉弁160
図2は、循環機構150及び開閉弁160を説明するための図である。図2では、第1インクに関する要素について表示してある。第2インクに関する要素は、第1インクに関する要素と同様であるため、図示及び説明を省略する。
図2に示すように、循環機構150は、液体貯留部151と、コンプレッサー152と、レギュレーター153と、真空ポンプ154と、レギュレーター155と、圧力センサー156と、圧力センサー157と、ポンプ1514とを有する。
液体貯留部151は、詳しくは後述する供給流路SF1及び回収流路CF1に接続されており、複数の液体噴射ヘッド10の夫々に供給するための第1インクを貯留する。本実施形態の液体貯留部151は、供給流路SF1に接続された第1サブタンク1512と、回収流路CF1に接続された第2サブタンク1516とを有する。第1サブタンク1512には、複数の液体噴射ヘッド10の夫々に供給するための第1インクが貯留される。第2サブタンク1516には、複数の液体噴射ヘッド10の夫々から回収した第1インクと、メインタンク110から補充された第1インクとが貯留される。
供給流路SF1は、第1サブタンク1512に接続されるとともに複数の液体噴射ヘッド10に第1インクを分配して供給する装置内供給流路SJ1と、詳しくは後述する複数のヘッド内供給流路と、を有する。装置内供給流路SJ1は、液体噴射ヘッド10の外部に設けられた流路であり、第1サブタンク1512に接続された本流部分と、当該本流部分から当該複数のヘッド内流路ごとに分岐する複数の支流部分とを有する。
回収流路CF1は、第2サブタンク1516に接続されるとともに複数の液体噴射ヘッド10から第1インクを合流させて回収する装置内回収流路CJ1と、詳しくは後述する複数のヘッド内回収流路と、を有する。装置内回収流路CJ1は、液体噴射ヘッド10の外部に設けられた流路であり、第2サブタンク1516に接続された本流部分と、当該本流部分と当該複数のヘッド内回収流路の夫々とを接続するための複数の支流部分とを有する。
開閉弁160は、装置内回収流路CJ1の途中に設けられる。開閉弁160は、制御モジュール120の制御のもとで、装置内回収流路CJ1を閉塞及び開放可能である。以下の記載では、開閉弁160が装置内回収流路CJ1を閉塞することを、「開閉弁160を閉じる」と記載することがあり、開閉弁160が装置内回収流路CJ1を開放することを、「開閉弁160を開く」と記載することがある。なお、制御モジュール120以外の装置が、開閉弁160を制御してもよい。開閉弁160は、制御モジュール120等の装置から制御可能な弁であればどのようなものでよく、例えば、ダイアフラム弁、電磁弁、及び、電動弁等である。
なお、本実施形態では、開閉弁160は、装置内回収流路CJ1の当該本流部分の途中に設けられているが、装置内回収流路CJ1の当該複数の支流部分の夫々の途中に複数の開閉弁160が設けられるようにしてもよい。
コンプレッサー152と真空ポンプ154とは、第1サブタンク1512内の圧力と第2サブタンク1516の圧力とに差圧を生じさせる。本実施形態では、コンプレッサー152は、真空ポンプ154が発生させる圧力よりも高い圧力のみを発生させる。具体的には、コンプレッサー152は、大気圧よりも高い正圧を発生させる。真空ポンプ154は、大気圧より低い負圧を発生させる。なお、コンプレッサー152は、「加圧機構」の一例である。ただし、加圧機構は、コンプレッサーに限らず、チューブポンプ、シリンジポンプ、ダイアフラムポンプ等のポンプでもよい。
レギュレーター153は、コンプレッサー152と第1サブタンク1512との間に設けられる。レギュレーター153は、制御モジュール120の制御のもと、コンプレッサー152で発生した圧力を所定の正圧に調整し、所定の正圧を第1サブタンク1512に供給する。所定の正圧の値は、液体噴射装置100の製造者等によって定められる値である。
レギュレーター155は、真空ポンプ154と第2サブタンク1516との間に設けられる。レギュレーター155は、制御モジュール120の制御のもと、真空ポンプ154で発生した圧力を所定の負圧に調整し、所定の負圧を第2サブタンク1516に供給する。所定の負圧の値は、液体噴射装置100の製造者等によって定められる値である。
ポンプ1514は、第1サブタンク1512と第2サブタンク1516との間に設けられる。ポンプ1514は、制御モジュール120の制御のもと、第2サブタンク1516の第1インクを第1サブタンク1512に流動させる。
圧力センサー156は、第1サブタンク1512と液体噴射ヘッド10の液体供給口Pinのとの間の装置内供給流路SJ1の途中に設けられる。圧力センサー156は、装置内供給流路SJ1の圧力を計測し、計測結果である計測値を示す計測情報を、制御モジュール120に送信する。
圧力センサー157は、第2サブタンク1516と液体噴射ヘッド10の液体排出口Poutとの間の装置内回収流路CJ1の途中に設けられる。より詳細には、圧力センサー157は、開閉弁160と第2サブタンク1516との間に設けられる。圧力センサー157は、装置内回収流路CJ1の圧力を計測し、計測結果である計測値を示す計測情報を、制御モジュール120に送信する。
以上により、第1サブタンク1512から液体供給口Pinを通って液体噴射ヘッド10内に第1インクが流入し、液体排出口Poutから第2サブタンク1516へ第1インクが回収され、ポンプ1514によって第2サブタンク1516から第1サブタンク1512に第1インクが流動することにより、第1インクが循環する。
制御モジュール120は、圧力センサー156から受信した計測情報が示す計測値が所定の正圧に近づくように、レギュレーター153を制御する。同様に、制御モジュール120は、圧力センサー157から受信した計測情報が示す計測値が所定の負圧に近づくように、レギュレーター155を制御する。
以上の制御モジュール120の制御により、制御モジュール120は、第1インクを液体噴射ヘッド10内を経由させて循環させつつ、ノズルNの液面であるメニスカスの圧力を一定に保つことができる。なお、制御モジュール120以外の装置が、循環機構150を制御してもよい。
また、ノズルNから第1インクが噴射されると、第1サブタンク1512と第2サブタンク1516との合計の第1インクの量が減少する。このため、適宜、ポンプ112は、制御モジュール120の制御のもとで、メインタンク110から第2サブタンク1516にインクを供給することにより、第2サブタンク1516の第1インクを補充する。第2サブタンク1516の第1インクを補充するタイミングは、例えば、第2サブタンク1516の第1インクの高さが所定の高さよりも下がったときに補充を行う。
1-3.液体噴射モジュール140
図3は、液体噴射モジュール140の斜視図である。図3に示すように、液体噴射モジュール140は、支持体41と複数の液体噴射ヘッド10とを有する。支持体41は、複数の液体噴射ヘッド10を支持する部材である。図3に示す例では、支持体41は、金属等で構成される板状部材であり、複数の液体噴射ヘッド10を取り付けるための取付孔41aが設けられる。取付孔41aには、複数の液体噴射ヘッド10がX軸に沿う方向に並ぶ状態で挿入されており、各液体噴射ヘッド10は、支持体41に対してネジ止め等により固定される。図3では、2個の液体噴射ヘッド10が代表的に図示される。なお、液体噴射モジュール140における液体噴射ヘッド10の数は、任意である。また、支持体41の形状等も、図3に示す例に限定されず、任意である。
1-4.液体噴射ヘッド10
図4は、図3に示す液体噴射ヘッド10の分解斜視図である。図4に示すように、液体噴射ヘッド10は、流路構造体11と配線基板12とホルダー13と複数のヘッドチップ14_1、14_2、14_3、14_4、14_5及び14_6と固定板15とベース16とを有する。これらは、Z2方向に向かって、ベース16、流路構造体11、配線基板12、ホルダー13、複数のヘッドチップ14_1、14_2、14_3、14_4、14_5及び14_6、固定板15の順に配置される。以下、液体噴射ヘッド10の各部を順次説明する。なお、以下では、ヘッドチップ14_1、14_2、14_3、14_4、14_5及び14_6の夫々をヘッドチップ14という場合がある。
流路構造体11は、循環機構150と複数のヘッドチップ14との間でインクを流すための流路が内部に設けられる構造体である。流路構造体11には、図4に示すように、接続管11a、接続管11b、接続管11c、接続管11d及び孔11eが設けられる。
ここで、図4では図示を省略するが、流路構造体11の内部には、2つの構造体内供給流路CC1,CC2と、2つの構造体内排出流路CM1,CM2とが設けられる。構造体内供給流路CC1,CC2の夫々は、インクを複数のヘッドチップ14に供給するための流路である。2つの構造体内供給流路CC1,CC2の夫々の途中には、異物等を捕捉するためのフィルター25が設置される。構造体内排出流路CM1,CM2は、複数のヘッドチップ14からインクを排出するための流路である。なお、流路構造体11の流路については、後述の図5及び図11に基づいて説明する。
接続管11a、11b、11c及び11dは、Z1方向に突出する管体である。より具体的には、接続管11aは、構造体内供給流路CC1に第1インクを供給するための流路を構成する管体である。また、接続管11bは、構造体内供給流路CC2に第2インクを供給するための流路を構成する管体である。一方、接続管11cは、構造体内排出流路CM1から第1インクを排出するための流路を構成する管体である。また、接続管11dは、構造体内排出流路CM2から第2インクを排出するための流路を構成する管体である。孔11eは、後述のコネクター12cを挿入するための孔である。接続管11aの開口が、液体供給口Pinである。接続管11cの開口が、液体排出口Poutである。
配線基板12は、複数のヘッドチップ14と後述の集合基板16bとを電気的に接続するための実装部品である。配線基板12は、例えば、リジッド配線基板である。配線基板12は、流路構造体11とホルダー13との間に配置されており、配線基板12における流路構造体11と対向する面には、コネクター12cが設置される。コネクター12cは、後述の集合基板16bに接続される接続部品である。また、配線基板12には、複数の孔12a及び複数の開口部12bが設けられる。各孔12aは、流路構造体11とホルダー13との接続を許容するための孔である。各開口部12bは、ヘッドチップ14と配線基板12とを接続する配線基板14hが通される孔である。当該配線基板14hは、配線基板12のZ1方向を向く面に接続される。配線基板14hは、後述する圧電素子14eと電気的に接続される配線を含む部材であり、例えば、FPC又はCOF等である。FPCは、Flexible Printed Circuitsの略語である。COFは、Chip On Filmの略語である。
ホルダー13は、複数のヘッドチップ14を収容及び支持する構造体である。ホルダー13は、例えば、樹脂材料又は金属材料等で構成される。ホルダー13は、Z軸に垂直な方向に拡がる板状をなす。また、ホルダー13には、接続管13a、接続管13b、複数の接続管13c、複数の接続管13d及び複数の配線孔13eが設けられる。また、図示しないが、ホルダー13のZ2方向を向く面には、複数のヘッドチップ14を収容する複数の凹部が設けられる。
本実施形態では、ホルダー13には、6個のヘッドチップ14_1~14_6が保持される。これらのヘッドチップ14は、ヘッドチップ14_1、14_4、14_2、14_5、14_3、14_6の順に、X2方向に並ぶ。ここで、ヘッドチップ14_1~14_3は、ヘッドチップ14_4~14_6に対してY1方向にずれた位置に配置される。ただし、ヘッドチップ14_1~14_6は、X1方向又はX2方向にみて互いに重なる部分を有する。また、ヘッドチップ14_1~14_6の後述する複数のノズルNの配列方向DNが互いに平行である。更に、ヘッドチップ14_1~14_6の夫々は、媒体Mの搬送方向である方向DMに対して配列方向DNが傾斜するように配置される。
ここで、図4では図示を省略するが、ホルダー13の内部には、2つのホルダー内供給流路SP1,SP2、ヘッドチップ14ごとのホルダー内排出流路DS1,DS2、及び、複数のバイパス流路BP1,BP2が設けられる。ホルダー内供給流路SP1,SP2の夫々は、複数のヘッドチップ14にインクを供給するための分岐を有する流路である。ホルダー内排出流路DS1,DS2は、ヘッドチップ14から排出されるインクを流路構造体11の構造体内排出流路CM1に導入するための流路である。バイパス流路BP1,BP2は、ヘッドチップ14ごとに設けられ、後述の第1共通液室R1と第2共通液室R2とを連通させる迂回流路である。なお、ホルダー13の流路については、後述の図6から図8に基づいて説明する。
本実施形態では、ヘッドチップ14_1~14_6のうち、ヘッドチップ14_1~14_3に第1インクが供給され、ヘッドチップ14_4~14_6に第2インクが供給される。
接続管13a、13b、13c及び13dは、Z1方向に突出する管状の突起である。より具体的には、接続管13aは、ホルダー内供給流路SP1に第1インクを供給するための流路を構成する管体であり、流路構造体11の構造体内供給流路CC1に連通する。また、接続管13bは、ホルダー内供給流路SP2に第2インクを供給するための流路を構成する管体であり、流路構造体11の構造体内供給流路CC2に連通する。一方、接続管13cは、ホルダー内排出流路DS1から第1インクを排出するための流路を構成する管体であり、流路構造体11の構造体内排出流路CM1に連通する。また、接続管13dは、ホルダー内排出流路DS2から第2インクを排出するための流路を構成する管体であり、流路構造体11の構造体内排出流路CM2に連通する。配線孔13eは、ヘッドチップ14と配線基板12とを接続する配線基板14hが通される孔である。
各ヘッドチップ14は、インクを噴射する。具体的には、図4では図示を省略するが、各ヘッドチップ14は、第1インクを噴射する複数のノズルNと、第2インクを噴射する複数のノズルNと、を有する。これらのノズルNは、各ヘッドチップ14のZ2方向を向く面であるノズル面FNに設けられる。ヘッドチップ14の詳細については、後述の図7に基づいて説明する。
固定板15は、複数のヘッドチップ14をホルダー13に対して固定するための板部材である。具体的には、固定板15は、ホルダー13との間に複数のヘッドチップ14を挟む状態で配置され、ホルダー13に対して接着剤により固定される。固定板15は、例えば、金属材料等で構成される。固定板15には、当該複数のヘッドチップ14のノズルNを露出させるための複数の開口部15aが設けられる。図4に示す例では、当該複数の開口部15aは、ヘッドチップ14ごとに個別に設けられる。
ベース16は、前述の支持体41に対して、流路構造体11、配線基板12、ホルダー13、複数のヘッドチップ14、及び固定板15を固定するための部材である。ベース16は、本体16aと集合基板16bとカバー16cとを有する。
本体16aは、ホルダー13に対してネジ止め等により固定されることにより、ベース16とホルダー13との間に配置される流路構造体11及び配線基板12を保持する。本体16aは、例えば、樹脂材料等で構成される。本体16aは、前述の流路構造体11の板状部分に対向する板状の部分を有しており、当該板状の部分には、前述の接続管11a、11b、11c及び11dが挿入される複数の孔16dが設けられる。また、本体16aは、当該板状の部分からZ2方向に延びる部分を有しており、当該部分の先端には、前述の支持体41に固定するためのフランジ16eが設けられる。
集合基板16bは、制御モジュール120と前述の配線基板12とを電気的に接続するための実装部品である。集合基板16bは、例えば、リジット配線基板である。カバー16cは、集合基板16bを保護するとともに集合基板16bを本体16aに対して固定するための板状部材である。カバー16cは、例えば、樹脂材料等で構成されており、ネジ止め等により本体16aに固定される。
1-5.液体噴射装置100内の流路
図5は、液体噴射装置100内の流路を示す模式図である。図5では、第1インクが流動する流路を示してある。上述したように、ヘッドチップ14_1~14_6のうち、第1インクが供給されるヘッドチップ14は、ヘッドチップ14_1~14_3である。従って、図5では、液体噴射ヘッド10内には、ヘッドチップ14_1~14_3を表示してある。なお、第2インクが流動する流路も、第1インクが流動する流路と同様であるため、図示及び説明を省略する。
図5に示すように、液体噴射装置100は、複数のノズルNの各々に連通する複数の個別流路PJと、液体貯留部151と、液体貯留部151から複数の個別流路PJへ第1インクを供給するための供給流路SF1と、複数の個別流路PJから液体貯留部151へ第1インクを回収するための回収流路CF1と、複数の個別流路PJのいずれも経由しないで供給流路SF1と回収流路CF1とを接続するバイパス流路BP1及びBP2と、回収流路CF1を閉塞及び開放可能な開閉弁160と、を有する。以下の記載において、バイパス流路BP1及びBP2を、バイパス流路BPと総称することがある。図5に示すように、開閉弁160は、回収流路CF1のうちバイパス流路BPと液体貯留部151との間に配置される。複数の個別流路PJと、複数のノズルNとは1対1で対応する。個別流路PJに関しては、図6を用いて説明する。
上述したように、コンプレッサー152は、真空ポンプ154が発生させる圧力よりも高い圧力のみを発生させるため、第1インクが供給流路SF1を介して液体貯留部151から複数の個別流路PJに流れる方向のみに供給流路SF1内のインクが流動する。
図5に示すように、第1インクを供給するための供給流路SF1は、図2に示した装置内供給流路SJ1と、前述のヘッド内供給流路と有する。ヘッド内供給流路は、構造体内供給流路CC1と、ホルダー内供給流路SP1と、ヘッドチップ14_1~14_3の夫々の第1共通液室R1とを有する。また、回収流路CF1は、図2に示した装置内回収流路CJ1と、前述のヘッド内排出流路とを有する。ヘッド内排出流路は、ヘッドチップ14_1~14_3の夫々の第2共通液室R2と、ホルダー内排出流路DS1と、構造体内排出流路CM1とを有する。
構造体内供給流路CC1は、接続管11aの液体供給口Pinから導入された第1インクを、ホルダー内供給流路SP1に供給するための流路である。図5に示すように、構造体内供給流路CC1内には、フィルター25が設けられる。図5に示すように、バイパス流路BPは、フィルター25の下流に設けられる。
ホルダー内供給流路SP1は、構造体内供給流路CC1から接続管13aの液体供給口Qinを介して導入された第1インクを、ヘッドチップ14_1~14_3に第1インクを供給するための流路である。液体供給口Qinは、図4に示した接続管13aの開口である。ホルダー内供給流路SP1は、ヘッドチップ14_1~14_3に第1インクを供給するため、3つの分岐した部分を有する。
第1共通液室R1には、各個別流路PJに供給するための第1インクが貯留される。第1共通液室R1は、ホルダー内供給流路SP1から供給された第1インクを貯留する。第2共通液室R2には、噴射に供されずに各個別流路PJから排出される第1インクが貯留される。第1共通液室R1及び第2共通液室R2は、複数の個別流路PJを介して連通する。また、第1共通液室R1及び第2共通液室R2には、バイパス流路BP1及びBP2が接続される。バイパス流路BP1、BP2は、複数の個別流路PJを迂回して第1共通液室R1と第2共通液室R2とを連通させる流路であり、ホルダー13に設けられる。バイパス流路BPには、ノズルNが設けられない。バイパス流路BP1及びBP2の詳細については、後述の図6、図8、図9、及び、図10に基づいて説明する。
ホルダー内排出流路DS1は、第1インクを用いるヘッドチップ14ごとに設けられ、当該ヘッドチップ14から導入される第1インクを接続管13cの液体排出口Qoutから排出するための流路である。液体排出口Qoutは、図4に示した接続管13cの開口である。
構造体内排出流路CM1は、ホルダー内排出流路DS1から液体排出口Qoutを介して導入された第1インクを、装置内回収流路CJ1に供給するための流路である。
循環機構150は、液体貯留部151、供給流路SF1、個別流路PJ、回収流路CF1、液体貯留部151の順に第1インクを循環させる循環動作を実行する。つまり、液体貯留部151、供給流路SF1、個別流路PJ、回収流路CF1は、第1インクが循環する循環経路を構成する。本明細書における上流は、特に記載のない限り、循環動作における循環経路の上流を意味する。本明細書における下流は、特に記載のない限り、循環動作における循環経路の下流を意味する。つまり、液体貯留部151(第1サブタンク1512)と供給流路SF1との接続位置が、循環経路における最も上流となる位置であり、液体貯留部151(第2サブタンク1516)と供給流路SF1との接続位置が、最も下流となる位置である。従って、第1実施形態では、2つの要素のうち一方の要素が他方の要素に対して第1サブタンク1512に近い場合、一方の要素は他方の要素に対して上流に位置することを意味する。同様に2つの要素のうち一方の要素が他方の要素に対して第2サブタンク1516に近い場合、一方の要素は他方の要素に対して下流に位置することを意味する。
1-6.ヘッドチップ14
図6は、ヘッドチップ14_1の流路を模式的に示す平面図である。以下の説明は、便宜上、X軸、Y軸及びZ軸のほか、V軸及びW軸を適宜に用いて行う。また、V軸に沿う一方向がV1方向であり、V1方向と反対の方向がV2方向である。同様に、W軸に沿って互いに反対の方向がW1方向及びW2方向である。
ここで、V軸は、後述の複数のノズルNの配列方向に沿う軸であり、Y軸をZ軸まわりに所定角度で回転させた軸である。W軸は、X軸をZ軸まわりに当該所定角度で回転させた軸である。従って、V軸及びW軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80度以上100度以下の範囲内の角度で交差すればよい。また、当該所定角度、すなわち、V軸とY軸とのなす角度、又は、W軸とX軸とのなす角度は、例えば、40度以上60度以下の範囲内である。
図6では、ヘッドチップ14_1~14_6のうち、ヘッドチップ14_1の流路を代表して示してある。
図6に示すように、ヘッドチップ14には、複数のノズルNと複数の個別流路PJと第1共通液室R1と第2共通液室R2とが設けられる。図6中の二点鎖線で示すように、第1共通液室R1及び第2共通液室R2には、バイパス流路BP1、BP2が接続される。
ヘッドチップ14は、媒体Mに対向する表面を有し、当該表面には、図6に示すように、複数のノズルNが設けられる。複数のノズルNは、V軸に沿って配列される。複数のノズルNの夫々は、Z2方向にインクを噴射する。
ここで、複数のノズルNの集合は、ノズル列Lnを構成する。また、複数のノズルNは、所定のピッチで等間隔に配列される。当該所定のピッチは、V軸に沿う方向における複数のノズルNの中心間の距離である。
複数のノズルNの夫々には、個別流路PJが連通する。複数の個別流路PJの夫々は、W軸に沿って延びており、互いに異なるノズルNに連通する。複数の個別流路PJは、V軸に沿って配列される。
図6に示すように、各個別流路PJは、圧力室Caと圧力室Cbとノズル流路Nfと個別供給流路Ra1と個別排出流路Ra2と第1連通流路Na1と第2連通流路Na2とを有する。
各個別流路PJにおける圧力室Ca及び圧力室Cbの夫々は、W軸に沿って延びており、当該個別流路PJに連通するノズルNから噴射されるインクが貯留される空間である。図6に示す例では、複数の圧力室Caは、V軸に沿って配列される。同様に、複数の圧力室Cbは、V軸に沿って配列される。なお、各個別流路PJにおいて、V軸に沿う方向における圧力室Ca及び圧力室Cbの位置は、図6に示す例では互いに同じであるが、互いに異なってもよい。なお、以下では、圧力室Ca及び圧力室Cbを特に区別しない場合に、これらの夫々を「圧力室C」という場合がある。
各個別流路PJにおける圧力室Caと圧力室Cbとの間には、ノズル流路Nfが配置される。ここで、圧力室Caは、Z軸に沿って延びる第1連通流路Na1を介してノズル流路Nfに連通する。圧力室Cbは、Z軸に沿って延びる第2連通流路Na2を介してノズル流路Nfに連通する。
各個別流路PJにおいて、ノズル流路Nfは、W軸に沿って延びる空間である。また、複数のノズル流路Nfは、互いに間隔をあけてV軸に沿って配列される。各ノズル流路Nfには、ノズルNが設けられる。各ノズル流路Nfでは、前述の圧力室Ca及び圧力室Cb内の圧力が変化することで、ノズルNからインクが噴射される。
第1連通流路Na1及び第2連通流路Na2の夫々は、Z軸に沿って延びる空間である。なお、第1連通流路Na1及び第2連通流路Na2は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
複数の個別流路PJには、第1共通液室R1及び第2共通液室R2が連通する。ここで、圧力室Caは、Z軸に沿って延びる個別供給流路Ra1を介して第1共通液室R1に連通する。圧力室Cbは、Z軸に沿って延びる個別排出流路Ra2を介して第2共通液室R2に連通する。
第1共通液室R1及び第2共通液室R2の夫々は、複数のノズルNが分布する全範囲に亘ってV軸に沿って延びる空間である。ここで、第1共通液室R1は、各個別流路PJのW2方向での端に接続される。第1共通液室R1には、各個別流路PJに供給するためのインクが貯留される。一方、第2共通液室R2は、各個別流路PJのW1方向での端に接続される。第2共通液室R2には、噴射に供されずに各個別流路PJから排出されるインクが貯留される。
第1共通液室R1には、供給口IO1と排出口IO3aと排出口IO3bとが設けられる。供給口IO1は、ホルダー13のホルダー内供給流路SP1から第1共通液室R1にインクを導入するための管路である。排出口IO3aは、第1共通液室R1からバイパス流路BP1にインクを排出するための管路である。排出口IO3bは、第1共通液室R1からバイパス流路BP2にインクを排出するための管路である。
ここで、ホルダー内供給流路SP1は、流路構造体11の構造体内供給流路CC1を介して循環機構150に接続される。
第2共通液室R2には、排出口IO2と導入口IO4aと導入口IO4bとが設けられる。排出口IO2は、第2共通液室R2からホルダー13のホルダー内排出流路DS1にインクを排出するための管路である。導入口IO4aは、バイパス流路BP1から第2共通液室R2にインクを導入するための管路である。導入口IO4bは、バイパス流路BP2から第2共通液室R2にインクを導入するための管路である。
ここで、ホルダー内排出流路DS1は、流路構造体11の構造体内排出流路CM1を介して循環機構150に接続される。
図7は、ヘッドチップ14の断面図である。図7では、W軸及びZ軸を含む平面で切断されるヘッドチップ14の断面が示される。ヘッドチップ14は、図7に示すように、ノズル基板14a、流路基板14b、圧力室基板14c及び振動板14dと複数の圧電素子14eとケース14fと保護板14gと配線基板14hと可撓性部材14jaと可撓性部材14jbとを有する。
ノズル基板14a、流路基板14b、圧力室基板14c及び振動板14dは、この順にZ1方向に向かって積層される。これらの各部材は、V軸に沿って延びており、例えば、半導体加工技術を用いてシリコンの単結晶基板を加工することにより製造される。また、これらの部材は、接着剤等により互いに接合される。なお、これらの部材のうちの隣り合う2つの部材間には、接着層等の他の層又は基板が適宜に介在してもよい。
ノズル基板14aには、複数のノズルNが設けられる。複数のノズルNの夫々は、ノズル基板14aを貫通しており、インクを通過させる貫通孔である。複数のノズルNは、V軸に沿う方向に配列される。
流路基板14bには、第1共通液室R1及び第2共通液室R2の夫々の一部と複数の個別流路PJにおける圧力室Ca及び圧力室Cbを除く部分とが設けられる。すなわち、流路基板14bには、ノズル流路Nf、第1連通流路Na1、第2連通流路Na2、個別供給流路Ra1及び個別排出流路Ra2が設けられる。
第1共通液室R1及び第2共通液室R2の夫々の一部は、流路基板14bを貫通する空間である。流路基板14bのZ2方向を向く面には、当該空間による開口を閉塞する可撓性部材14ja及び14jbが設置される。以下の記載において、可撓性部材14ja及び14jbを、可撓性部材14jと総称することがある。
可撓性部材14jは、弾性材料で構成される層状部材である。可撓性部材14jaは、一方の面が第1共通液室R1の一部を画定しており、他方の面が大気開放された空間に面しているため、第1共通液室R1における圧力変動を吸収する。可撓性部材14jbは、一方の面である面S14が第2共通液室R2の一部を画定しており、他方の面が大気開放された空間に面しているため、第2共通液室R2における圧力変動を吸収する。可撓性部材14jが第1共通液室R1及び第2共通液室R2の圧力変動を吸収することにより、これらの圧力変動が圧力室Cに及び難くできる。圧力変動が圧力室Cに及び難くすることにより、媒体Mに形成される画像の質の向上を図ることができる。
流路基板14bにおける第2共通液室R2のZ1方向の壁面から可撓性部材14jbまでのZ軸に沿った幅dR2は、可撓性部材14jbが変形していない状態では、例えば、約200[μm]である。[μm]は、マイクロメートルを示す。
ノズル流路Nfは、流路基板14bのZ2方向を向く面に設けられる溝内の空間である。ここで、ノズル基板14aは、ノズル流路Nfの壁面の一部を構成する。
第1連通流路Na1及び第2連通流路Na2の夫々は、流路基板14bを貫通する空間である。
個別供給流路Ra1及び個別排出流路Ra2の夫々は、流路基板14bを貫通する空間である。個別供給流路Ra1は、第1共通液室R1と圧力室Caとを連通させており、第1共通液室R1からのインクを圧力室Caに供給する。ここで、個別供給流路Ra1の一端は、流路基板14bのZ1方向を向く面に開口する。一方、個別供給流路Ra1の他端は、個別流路PJの上流の端であり、流路基板14bにおける第1共通液室R1の壁面の開口PJiである。これに対し、個別排出流路Ra2は、第2共通液室R2と圧力室Cbとを連通させており、圧力室Cbからのインクを第2共通液室R2に排出する。ここで、個別排出流路Ra2の一端は、流路基板14bのZ1方向を向く面に開口する。一方、個別排出流路Ra2の他端は、個別流路PJの下流の端であり、流路基板14bにおける第2共通液室R2の壁面の開口PJoである。個別排出流路Ra2のW軸に沿った幅dRaは、例えば、120[μm]から130[μm]までの間である。
圧力室基板14cには、複数の個別流路PJの圧力室Ca及び圧力室Cbが設けられる。圧力室Ca及び圧力室Cbの夫々は、圧力室基板14cを貫通しており、流路基板14bと振動板14dとの間における間隙である。
振動板14dは、弾性的に振動可能な板状部材である。振動板14dは、例えば、酸化シリコン(SiO2)で構成される第1層と、酸化ジルコニウム(ZrO2)で構成される第2層と、を含む積層体である。ここで、第1層と第2層との間には、金属酸化物等の他の層が介在してもよい。なお、振動板14dの一部又は全部は、圧力室基板14cと同一材料で一体に構成されてもよい。例えば、所定厚の板状部材における圧力室Cに対応する領域について厚さ方向の一部を選択的に除去することで、振動板14d及び圧力室基板14cを一体に形成することができる。また、振動板14dは、単一材料の層で構成されてもよい。
振動板14dのZ1方向を向く面には、相異なる圧力室Cに対応する複数の圧電素子14eが設置される。各圧電素子14eは、例えば、互いに対向する第1電極及び第2電極と、両電極間に配置される圧電体層との積層により構成される。各圧電素子14eは、圧力室C内のインクの圧力を変動させることで圧力室C内のインクをノズルNから噴射させる。圧電素子14eは、駆動信号Comが供給されることにより、自身の変形に伴い、振動板14dを振動させる。この振動に伴って、圧力室Cが膨張及び伸縮することにより、圧力室C内のインクの圧力が変動する。なお、圧電素子14eは、駆動素子の一例である。但し、ヘッドチップ14は、圧電素子14eの替わりに発熱素子を有してもよい。
ケース14fは、インクを貯留するためのケースである。ケース14fには、第1共通液室R1及び第2共通液室R2の夫々について流路基板14bに設けられる一部以外の残部を構成する空間が設けられる。
保護板14gは、振動板14dのZ1方向を向く面に設置される板状部材であり、複数の圧電素子14eを保護するとともに振動板14dの機械的な強度を補強する。ここで、保護板14gと振動板14dとの間には、複数の圧電素子14eを収容する空間が形成される。
配線基板14hは、振動板14dのZ1方向を向く面に実装されており、制御モジュール120とヘッドチップ14とを電気的に接続するための実装部品である。例えば、FPC(Flexible Printed Circuit)又はFFC(Flexible Flat Cable)等の可撓性の配線基板14hが好適に利用される。配線基板14hには、前述の駆動回路14iが実装される。
以上の構成のヘッドチップ14では、前述の循環機構150の動作により、インクが第1共通液室R1、個別供給流路Ra1、圧力室Ca、ノズル流路Nf、圧力室Cb、個別排出流路Ra2及び第2共通液室R2にこの順に流れる。
また、駆動回路14iからの駆動信号Comにより、圧力室Ca及び圧力室Cbの両方に対応する圧電素子14eが同時に駆動することで、圧力室Ca及び圧力室Cbの圧力を変動させ、圧力変動に伴ってノズルNからインクが噴射される。
1-7.ホルダー13
図8は、ホルダー13の平面図である。図9は、ホルダー13に設けられる流路とヘッドチップ14とを示す斜視図である。なお、図8では、Z2方向にみたホルダー13内の構造の一例が破線で示される。図9では、ホルダー13の流路と複数のヘッドチップ14とのほか、固定板15が図示される。
図8及び図9に示すように、ホルダー13の内部には、ホルダー内供給流路SP1とホルダー内供給流路SP2と3個のホルダー内排出流路DS1と3個のホルダー内排出流路DS2と6個のバイパス流路BP1と6個のバイパス流路BP2とが設けられる。
ホルダー内供給流路SP1は、接続管13aに導入される第1インクを3個のヘッドチップ14にインクを供給するための3つの分岐した部分を有する流路である。ホルダー内供給流路SP2は、接続管13bに導入される第2インクを3個のヘッドチップ14に供給するための3つの分岐した部分を有する流路である。
ホルダー内排出流路DS1は、第1インクを用いるヘッドチップ14ごとに設けられ、当該ヘッドチップ14から導入される第1インクを接続管13cから排出するための流路である。ホルダー内排出流路DS2は、第2インクを用いるヘッドチップ14ごとに設けられ、当該ヘッドチップ14から導入される第2インクを接続管13dから排出するための流路である。
バイパス流路BP1及びバイパス流路BP2の夫々は、ヘッドチップ14ごとに設けられ、前述の第1共通液室R1と第2共通液室R2とを連通させる流路である。ただし、バイパス流路BP1及びバイパス流路BP2は、X軸に沿う方向での第1共通液室R1又は第2共通液室R2の中央に対して互いに反対側に位置する。図8に示す例では、バイパス流路BP1は、バイパス流路BP2に対してV2方向に位置する。また、バイパス流路BP1及びバイパス流路BP2の夫々は、Z軸に沿う方向にみて、U字形状をなす。
図10は、図8中のA-A線断面図である。図10では、ホルダー13のほか、ヘッドチップ14及び固定板15が図示される。図10に示すように、ホルダー13は、Z軸に垂直な方向に拡がる板状をなす。ホルダー13は、層31及び層32を有し、これらは、この順でZ2方向に積層される。層31及び層32の夫々は、例えば、樹脂材料で構成されており、射出成形により形成される。層31及び層32は、例えば、接着剤により互いに接合される。
層31及び層32からなる積層体には、ホルダー13の有する前述の各流路が設けられるとともに、層32のZ2方向を向く面には、ヘッドチップ14を収容する凹部13fが設けられる。図10に示す例では、層32の厚さが層31の厚さよりも厚い。このため、凹部13fの形成に必要な層32の厚さを容易に確保することができる。
ここで、ホルダー内供給流路SP1は、縦流路SPaと横流路SPbとを有する。縦流路SPaは、Z軸に沿う方向に延びており、層32を貫通する孔で構成される。横流路SPbは、Z軸に直交する方向に延びており、層31と層32との間に設けられる。図10に示す例では、横流路SPbは、層31のZ2方向を向く面に設けられる溝と、層32のZ1方向を向く面に設けられる溝と、で構成される。なお、図10で図示しないが、ホルダー内供給流路SP2も、ホルダー内供給流路SP1と同様に構成される。
バイパス流路BP1は、第1部分BP1aと第2部分BP1bと第3部分BP1cとを有する。第1部分BP1a及び第2部分BP1bの夫々は、Z軸に沿う方向に延びており、層32を貫通する孔で構成される。第3部分BP1cは、Z軸に直交する方向に延びており、層31と層32との間に設けられる。図10に示す例では、第3部分BP1cは、層31のZ2方向を向く面に設けられる溝と、層32のZ1方向を向く面に設けられる溝と、で構成される。
同様に、バイパス流路BP2は、第1部分BP2aと第2部分BP2bと第3部分BP2cとを有する。第1部分BP2a及び第2部分BP2bの夫々は、Z軸に沿う方向に延びており、層32を貫通する孔で構成される。第3部分BP2cは、Z軸に直交する方向に延びており、層31と層32との間に設けられる。図10に示す例では、第3部分BP2cは、層31のZ2方向を向く面に設けられる溝と、層32のZ1方向を向く面に設けられる溝と、で構成される。
1つのヘッドチップ14において、バイパス流路BPの流路抵抗の合計は、複数の個別流路PJの流路抵抗の合計よりも小さい。つまり、1つのヘッドチップ14において、バイパス流路BP1とバイパス流路BP2との合成抵抗は、複数の個別流路PJの合成抵抗よりも小さい。
1-8.流路構造体11
図11は、流路構造体11の平面図である。図11では、Z2方向にみた流路構造体11内の構造の一例が破線で示される。図11に示すように、流路構造体11の内部には、構造体内供給流路CC1と構造体内供給流路CC2と構造体内排出流路CM1と構造体内排出流路CM2と第1フィルター室RF1と第2フィルター室RF2とが設けられる。第1フィルター室RF1と第2フィルター室RF2の夫々の内部には、フィルター25が設けられる。
フィルター25は、インクの通過を許容しつつ、インクに混入する異物等を捕捉する板状又はシート状の部材である。フィルター25は、例えば、綾畳織又は平畳織等の金属繊維で構成される。なお、フィルター25は、金属繊維を用いる構成に限定されず、例えば、不織布等の樹脂繊維で構成されてもよい。フィルター25は、典型的にはノズル面FNに対して平行となるように配置される。ただし、フィルター25は、ノズル面FNに対して0度以上45度以下の範囲で傾斜するように設けられていてもよい。
構造体内供給流路CC1は、接続管11aに導入される第1インクを前述のホルダー13に供給するための流路である。ここで、構造体内供給流路CC1は、第1フィルター室RF1を介して接続管11aの内部空間に連通する。構造体内供給流路CC1には、前述の接続管13aに接続される排出口CE1が連通する。
構造体内供給流路CC2は、接続管11bに導入される第2インクを前述のホルダー13に供給するための流路である。ここで、構造体内供給流路CC2は、第2フィルター室RF2を介して接続管11bの内部空間に連通する。構造体内供給流路CC2には、前述の接続管13bに接続される排出口CE2が連通する。
構造体内排出流路CM1は、前述のホルダー13からの第1インクを接続管11cから排出するための流路である。構造体内排出流路CM1には、前述の3個の接続管13cに接続される導入口CI1が連通する。
構造体内排出流路CM2は、前述のホルダー13からの第2インクを接続管11dから排出するための流路である。構造体内排出流路CM2には、前述の3個の接続管13dに接続される導入口CI2が連通する。
1-9.インク充填時の動作
図12、図13、及び、図14を用いて、液体噴射ヘッド10に第1インクを充填する場合の一連の処理について説明する。第2インクに関しても、液体噴射装置100は、第1インクと同様の一連の処理を実行する。以下、第1インクに関する一連の処理について説明する。
図12は、インク充填時の一連の処理を示すフローチャートである。ステップS2において、液体噴射装置100は、開閉弁160が開いている状態で、循環機構150を制御して、液体貯留部151、供給流路SF1、個別流路PJ、回収流路CF1、液体貯留部151の順に第1インクを循環させる循環動作を実行する。循環動作において、制御モジュール120は、開閉弁160を開き、装置内供給流路SJ1を所定の正圧になるように設定し、装置内回収流路CJ1を所定の負圧になるように設定して、第1インクを複数のヘッドチップ14の夫々に供給する。上流の圧力と下流の圧力との差が大きくなることに応じて流量が多くなる。従って、上流の圧力と下流の圧力との差が大きくなることに応じて、ノズルN、個別流路PJ、供給流路SF1、及び、回収流路CF1に第1インクを充填することにかかる期間を短縮できる。
複数のノズルN、供給流路SF1、個別流路PJ、及び、回収流路CF1に第1インクが充填されていない場合に循環動作を実行すると、複数のノズルN、供給流路SF1、個別流路PJ、及び、回収流路CF1に第1インクが充填し、第1インクが充填した後、液体貯留部151、供給流路SF1、個別流路PJ、回収流路CF1、液体貯留部151の順に第1インクが循環する。循環動作を実行することにより、供給流路SF1、個別流路PJ、及び、回収流路CF1に滞留する気泡を排出できるが、完全には排出できずに気泡が滞留することがある。循環動作中のヘッドチップ14_1の状態を、図13を用いて説明する。
図13は、循環動作中のヘッドチップ14_1の状態を示す図である。図13、及び、後述する図14では、Z軸とW軸とに平行であり、供給口IO1と排出口IO2とを通過するようにヘッドチップ14_1の断面を、V2方向からV1方向に見た図を示してある。また、図13及び図14では、図示の煩雑化を防ぐため、配線基板14h及び駆動回路14iの図示を省略し、ホルダー内供給流路SP1、装置内供給流路SJ1、バイパス流路BP2、ホルダー内排出流路DS1、及び、装置内回収流路CJ1を模式的に示してある。更に、図13及び図14では、バイパス流路BP2内の第1インクの流れを理解しやすくするため、便宜上の表示として、排出口IO3aを本来よりもW2方向にずらして表示してあり、導入口IO4aを本来よりもW1方向にずらして表示してある。また、図13及び図14では、理解を容易にするため、開閉弁160が開いた状態では、開閉弁160を白抜きの図形として示し、開閉弁160が閉じた状態には、黒塗りの図形として示す。図13では、開閉弁160が開いている。
図13に示すように、循環動作によって、供給流路SF1内の第1インクの流れFRaと、個別流路PJ内の第1インクの流れFRbと、バイパス流路BP内の第1インクの流れFRcと、回収流路CF1内の第1インクの流れFRdが形成される。流れFRaは、液体貯留部151から供給流路SF1を介して複数の個別流路PJの夫々の開口PJi、又は、排出口IO3bへ向かう第1インクの流れである。流れFRbは、開口PJiから開口PJoへ向かう第1インクの流れである。流れFRcは、排出口IO3bからバイパス流路BP2を介して導入口IO4bへ向かう第1インクの流れである。図13では図示していないが、循環動作によって、排出口IO3aからバイパス流路BP1を介して導入口IO4aへ向かう第1インクの流れも形成される。流れFRdは、複数の個別流路PJの夫々の開口PJoから回収流路CF1を介して液体貯留部151へ向かう第1インクの流れである。
装置内供給流路SJ1が所定の正圧であることにより、第1共通液室R1の圧力も正圧になるため、図13に示すように、可撓性部材14jaは、Z2方向に向かって撓む。一方、装置内回収流路CJ1が所定の負圧であることにより、第2共通液室R2の圧力も負圧になるため、図13に示すように、可撓性部材14jbは、Z1方向に向かって撓む。可撓性部材14jbがZ1方向に向かって撓むことにより、第2共通液室R2のZ1方向の壁面から可撓性部材14jbまでのZ軸に沿った幅dR2が、可撓性部材14jbが変形していない状態と比較して狭くなる。例えば、可撓性部材14jbがZ1方向に向かって撓んだ状態では、幅dR2は、約100[μm]である。
幅dR2が狭くなることにより、第2共通液室R2内に気泡が滞留しやすくなるという虞がある。第2共通液室R2内に気泡が発生すると、インクの供給量が不足、又は、噴射異常が発生する。噴射異常とは、駆動信号ComによりノズルNからインクを噴射させようとしても、駆動信号Comが規定する態様によりインクを噴射できない状態である。これは、ノズルNからインクを噴射させると個別流路PJ内が負圧となるため、第2共通液室R2内からインクを引き込もうとするが、この際に第2共通液室R2内のインクとともに第2共通液室R2内に滞留している気泡も一緒に個別流路PJに引き込んでしまい、ノズルNが気泡で閉塞されてしまうためである。図13では、第2共通液室R2内に滞留した気泡Arを示してある。
気泡には、気泡の体積が小さい程、気泡の形状が変形しにくいという性質がある。従って、幅dR2が狭くなることにより、気泡が第2共通液室R2のZ2方向を向く面Sr2と可撓性部材14jbのZ1方向を向く面S14とによって挟まれた場合に、気泡が変形しにくいため、気泡が第2共通液室R2を通り抜けることが困難になる場合がある。
更に、気泡は、個別流路PJよりも幅dR2が狭い第2共通液室R2に滞留しやすいと言える。気泡が個別流路PJ内に存在する場合、気泡によって個別流路PJが閉塞される場合がある。個別流路PJが閉塞されると、個別流路PJ内の第1インクの流れFRbによって、個別流路PJ内に滞留した気泡の上流の面が受ける圧力が上昇して、気泡の上流と下流とで受ける圧力の差が大きくなり、この圧力の差によって気泡が移動する力が発生する。従って、気泡が個別流路PJ内に存在しても、気泡が受ける圧力の差によって下流である回収流路CF1に移動するため、気泡が個別流路PJに滞留しにくい。一方、幅dR2が狭い第2共通液室R2内に気泡が存在しても、気泡によって第2共通液室R2が閉塞される可能性は、個別流路PJが閉塞される可能性より低いと言える。これは、第2共通液室R2は、V軸に沿って延在しているため、気泡の大きさが第2共通液室R2のZ軸に沿った幅と略等しいとしても、第1インクは第2共通液室R2の気泡Arが存在しない部分、即ち気泡Arに対してV1方向又はV2方向の部分を流れることにより、第1インクは気泡Arを避けて流れることができるためである。第1インクが気泡に衝突するため、気泡Arの上流と下流とにおいて圧力の差は多少生じるが、気泡Arを変形させて幅dR2を通り抜けることができる程の力は生じにくい。以上により、幅dR2が狭くなることにより、気泡Arが第2共通液室R2から排出され難くなる。
また、図13では、気泡Arは、面Sr2と面S14とに挟まれる位置に表示してあるが、可撓性部材14jbがZ1方向に向かって撓んだ状態で気泡が滞留し易い位置は、図13に示す位置に限らない。可撓性部材14jbが変形していない場合、図7からも理解されるように、第2共通液室R2のW1方向の端を画定する面Sw1と面S14とのなす角度は略90度であるが、可撓性部材14jbがZ1方向に向かって撓む場合、面Sw1と面S14とのなす角度が鋭角となる。従って、気泡が面Sw1と面S14との間に挟まり、気泡が滞留し易くなる。同様の現象が、第2共通液室R2のW2方向の端を画定する面と面S14との間にも発生する。
説明を図12に戻す。ステップS4において、制御モジュール120は、循環動作によって所定の流量を循環させた場合、開閉弁160を閉じることにより、複数のノズルNの各々から第1インクを排出する加圧排出動作を実行する。加圧排出動作において、制御モジュール120は、循環機構150の制御によって、装置内供給流路SJ1を所定の正圧になるように設定することにより、供給流路SF1内の第1インクを加圧する。但し、循環動作時における装置内供給流路SJ1の圧力と、加圧排出動作における装置内供給流路SJ1の圧力とは、同一の値でもよいし異なる値でもよい。開閉弁160を閉じたことにより、第1インクが排出される箇所がノズルNのみに限定される。加圧排出動作中のヘッドチップ14_1の状態を、図14を用いて説明する。
図14は、加圧排出動作のヘッドチップ14_1の状態を示す図である。加圧排出動作では、第1インクが排出される箇所がノズルNのみであるため、ノズルNへ向かう流れが形成される。具体的には、図14に示すように、加圧排出動作によって、供給流路SF1から個別流路PJの一部を介してノズルNへ向かう第1インクの流れFR1と、供給流路SF1からバイパス流路BP、回収流路CF1の一部、個別流路PJの一部をこの順に介してノズルNへ向かう第1インクの流れFR2と、が形成される。流れFR1は、供給流路SF1内の第1インクの流れFRaと、個別流路PJの一部の流路内の第1インクの流れFRfとを含む。流れFR2は、バイパス流路BP2内の第1インクの流れFRcと、回収流路CF1の一部である第2共通液室R2内の第1インクの流れFReと、個別流路PJの一部の流路内の第1インクの流れFRgとを含む。開閉弁160を閉じたことにより、回収流路CF1は、開閉弁160を挟んで上流の流路と下流の流路という2つの流路に分割される。第2共通液室R2は、この2つの流路のうち上流の流路、即ち、個別流路PJに近い流路に含まれる。図13と同様に、流れFR2には、バイパス流路BP1内の第1インクの流れも含まれる。
流れFReは、導入口IO4bから第2共通液室R2を通り複数の個別流路PJの夫々の開口PJoに至るまでの第1インクの流れである。流れFRfは、開口PJiから個別流路PJの一部の流路を通りノズルNに至るまでの第1インクの流れである。従って、流れFRfにおける個別流路PJの一部の流路とは、個別供給流路Ra1と、圧力室Caと、第1連通流路Na1と、ノズル流路NfのうちW1方向の端からノズルNに連通するまでの流路とである。流れFRgは、開口PJoから個別流路PJの一部の流路を通りノズルNに至るまでの第1インクの流れである。従って、流れFRgにおける個別流路PJの一部の流路とは、個別排出流路Ra2と、圧力室Cbと、第2連通流路Na2と、ノズル流路NfのうちW2方向の端からノズルNに連通するまでの流路とである。流れFRfと流れFRgとによって、第1インクがノズルNから排出される。図14では、第1インクがノズルNから排出されていることを、液滴DRを表示することによって示してある。
加圧排出動作では、バイパス流路BPを介して、第2共通液室R2の圧力も正圧になりやすい。図14では、第2共通液室R2の圧力が正圧であることを前提とする。第2共通液室R2の圧力が正圧であることにより、図14に示すように、可撓性部材14jbは、Z2方向に向かって撓む。即ち、幅dR2が広くなるため、気泡Arが面Sr2と面S14とによって挟まれていることが解除される。従って、気泡Arは、流れFReに沿って第2共通液室R2を移動し、流れFRgに沿って個別流路PJの一部の流路を移動し、液滴DRとともに排出される。循環動作において面Sw1と面S14との間に気泡が挟まった場合も、図14から理解されるように、面Sw1と面S14とのなす角度が鈍角となる。従って、面Sw1と面S14との間に挟まった気泡も移動しやすくなり、液滴DRとともに排出される。循環動作において第2共通液室R2のW2方向の端を画定する面と面S14との間に挟まった気泡も、面Sw1と面S14との間に挟まった気泡と同様に、液滴DRとともに排出される。
また、図13及び図14から理解されるように、循環動作と加圧排出動作とでは、第2共通液室R2内の第1インクの流れが互いに逆向きとなる。ある一方向では気泡が移動し難いが、反対の方向では気泡が移動し易い場合がある。例えば、面Sr2がW2方向に向かうに連れてZ2方向に傾斜している場合である。Z軸が鉛直な軸である場合、気泡にはZ1方向へ向かう浮力が発生する。従って、循環動作では、面Sr2に接する気泡がW2方向に移動するには、浮力に逆らって移動する必要がある。一方、加圧排出動作では、面Sr2に接する気泡がW1方向に従って移動すればよい。面Sr2がW2方向に向かうに連れてZ2方向に傾斜している場合、面Sr2に接する気泡がW1方向に移動することは、W2方向に移動することと比較して容易である。
加圧排出動作によって、バイパス流路BP1及びBP2、第2共通液室R2、並びに、複数の個別流路PJの夫々のうち開口PJoからノズルNまでの流路のいずれかに滞留した気泡がノズルNから排出される。従って、制御モジュール120は、少なくとも、加圧排出動作の開始時点から、バイパス流路BP1及びBP2、第2共通液室R2、並びに、複数の個別流路PJの夫々のうち開口PJoからノズルNまでの流路の合計の容積に、液体噴射装置100が有する液体噴射ヘッド10の個数を乗じた容積分の第1インクを流れF2で流動させてから、加圧排出動作を終了することが好ましい。加圧排出動作の終了後、液体噴射装置100は、図12に示す一連の処理を終了する。
上述では、液体噴射装置100は、図12に示す一連の処理を、複数のノズルN、供給流路SF1、個別流路PJ、及び、回収流路CF1に第1インクが充填されていない状態で実行したが、これに限らない。例えば、液体噴射装置100は、複数のノズルN、供給流路SF1、個別流路PJ、及び、回収流路CF1に第1インクが充填された状態、例えば、印刷処理の前及び後の一方又は両方に、インクの噴射状態を正常に回復させるメンテナンス処理の一つとして、図12に示す一連の処理を実行してもよい。
1-10.第1実施形態のまとめ
以下、第1インクに関する流路を用いて、液体噴射装置100の特徴について記載する。
以上説明したように、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、第1インクを噴射する複数のノズルNと、複数のノズルNの夫々に連通する複数の個別流路PJと、複数のノズルNの各々へ供給するための第1インクを貯留する液体貯留部151と、液体貯留部151から複数の個別流路PJへ第1インクを供給するための供給流路SF1と、複数の個別流路PJから液体貯留部151へ第1インクを回収するための回収流路CF1と、複数の個別流路PJのいずれも経由しないで供給流路SF1と回収流路CF1とを接続するバイパス流路BPと、回収流路CF1を閉塞及び開放可能な開閉弁160とを備え、開閉弁160は、回収流路CF1のうちバイパス流路BPと液体貯留部151との間に配置され、液体噴射装置100は、開閉弁160によって回収流路CF1が閉塞した状態で供給流路SF1内の第1インクを加圧することで、複数のノズルNの各々から第1インクを排出する加圧排出動作を実行する、ことを特徴とする。
開閉弁160によって回収流路CF1が閉塞した状態で第1インクを加圧することにより、第1インクが排出される箇所がノズルNのみであるため、バイパス流路BP1及びBP2を介してノズルNへ向かう第1インクの流れFR2が形成される。回収流路CF1の一部である第2共通液室R2において、加圧排出動作によって形成される第1インクの流れFReの向きは、循環動作によって形成される第1インクの流れFRdの向きとは逆である。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、循環動作では排出できなかった回収流路CF1内の気泡を排出できる。すなわち、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、回収流路CF1内に滞留した気泡を排出し易くできる。
また、回収流路CF1内において流れFRdの向きとは逆向きの流れを発生させる態様としては、開閉弁160を設けず、回収流路CF1から第1インクを供給し、供給流路SF1から第1インクを回収する態様も考えられる。以下、この態様を、「比較態様」と記載する。しかしながら、比較態様では、フィルター25を介さないインクが個別流路PJに供給されるため、異物による噴射異常が発生する虞がある。第1実施形態では、フィルター25の下流にバイパス流路BPが設けられている。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、フィルター25により異物が除去された第1インクが、バイパス流路BPを介してノズルNへ向かう流れFR2を形成できる。以上により、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、気泡による噴射異常が発生することを抑制しつつ、比較態様と比較して異物による噴射異常が発生することを抑制できる。
また、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、回収流路CF1のうちバイパス流路BPに接続される部分を画定し、且つ、可撓性を有する可撓性部材14jbを更に備えることを特徴とする。回収流路CF1のうちバイパス流路BPに接続される部分とは、第2共通液室R2である。
上述したように、可撓性部材14jbがZ1方向に向かって撓むことにより、気泡が第2共通液室R2内に滞留し易くなる。第1実施形態に係る液体噴射装置100は、加圧排出動作において可撓性部材14jbをZ2方向に向かって撓むことができるため、第2共通液室R2内に滞留した気泡を排出できる。
また、可撓性部材14jbの替わりに、可撓性を有さない部材を有する態様も考えられる。しかしながら、この態様では、第2共通液室R2の圧力変動が圧力室Cに及び易くなるため、噴射異常が発生し易くなる。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、可撓性部材14jbを有することにより媒体Mに形成される画像の質を向上しつつ、気泡による噴射異常が発生することを抑制できる。
また、加圧排出動作を実行中、回収流路CF1のうち開閉弁160よりも上流を流れる第1インクの圧力は大気圧に対して正圧である、ことを特徴とする。回収流路CF1のうち開閉弁160よりも上流を流れる第1インクとは、循環動作において開閉弁160よりも上流を流れる第1インクを意味し、典型的には、第2共通液室R2内の第1インクである。言い換えれば、第2共通液室R2内の第1インクは、図14の流れFR2が示すように、加圧排出動作において、回収流路CF1のうちバイパス流路BPの下流を流れるとも言える。
第1インクの圧力が正圧であることによって、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、加圧排出動作中に、可撓性部材14jbをZ2方向に向かって撓ませることができる。
また、加圧排出動作によって、供給流路SF1から個別流路PJの一部を介してノズルNへ向かう第1インクの流れFR1と、供給流路SF1からバイパス流路BP、回収流路CF1の一部である第2共通液室R2、個別流路PJの一部をこの順に介してノズルNへ向かう第1インクの流れFR2と、が形成される、ことを特徴とする。
流れFR2が形成されることにより、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、第2共通液室R2において、流れFRdの向きとは逆向きの流れを発生させることができる。
また、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、液体貯留部151、供給流路SF1、個別流路PJ、回収流路CF1、液体貯留部151の順に第1インクを循環させる循環動作を実行する、ことを特徴とする。
また、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、循環動作を実行中に、開閉弁160によって回収流路CF1を閉塞することで加圧排出動作を開始する。
循環動作を実行中に開閉弁160を閉じることにより、回収流路CF1内の第1インクにノズルNへ向かう圧力を瞬時に発生させることができる。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、循環機構150による循環動作を一旦停止してから開閉弁160を閉じ、開閉弁160を閉じた後に循環機構150によって供給流路SF1内の第1インクを加圧する態様と比較して、気泡を排出することにかかる期間を短縮できる。気泡を排出することにかかる期間を短縮することにより、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、加圧排出動作にかかる期間を短縮できるため、加圧排出動作中にノズルNから排出されるインクの量を削減できる。
また、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、循環動作によって第1インクが供給流路SF1を介して液体貯留部151から複数の個別流路PJに流れる方向のみに供給流路SF1内のインクを流動させるように、供給流路SF1内のインクを加圧するコンプレッサー152を備える。
第1実施形態に係る液体噴射装置100は、コンプレッサー152によって回収流路CF1の第1インクの流れの方向を逆方向に変更する必要がないため、コンプレッサー152によって回収流路CF1の第1インクの流れの方向を逆方向に変更可能な態様と比較して、液体噴射装置100の構成を簡素化できる。また、前述の比較態様では、供給流路SF1、個別流路PJ、バイパス流路BP、及び、回収流路CF1において流れの方向が逆方向に変更される。一方、第1実施形態に係る液体噴射装置100では、第2共通液室R2と個別流路PJの一部とのみにおいて流れの方向が変更される。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、比較態様と比較して、供給流路SF1、個別流路PJ、バイパス流路BP、及び、回収流路CF1のうち流れの方向を変更する範囲を狭くできるので、気泡を排出することにかかる期間を短縮できる。
また、供給流路SF1は、複数の個別流路PJに接続された第1共通液室R1を有し、回収流路CF1は、複数の個別流路PJに接続された第2共通液室R2を有し、バイパス流路BPは、第1共通液室R1と第2共通液室R2とを連通させる、ことを特徴とする。言い換えれば、バイパス流路BPは、回収流路CF1のうち第2共通液室R2に接続される。
第1実施形態に係る液体噴射装置100は、バイパス流路BPが回収流路CF1のうち第2共通液室R2以外のホルダー内排出流路DS1及び構造体内排出流路CM1のいずれかに接続する態様と比較して、回収流路CF1のうち流れの方向を変更する範囲を狭くできる。第1実施形態に係る液体噴射装置100は、回収流路CF1のうち流れの方向を変更する範囲を短くすることにより、気泡を排出することにかかる期間を短縮でき、インクの消費量も削減できる。つまり、バイパス流路BPと回収流路CF1との接続位置から開閉弁160までの流路長よりも、当該接続位置から個別流路PJの一端である開口PJoまでの流路長が短い方が好ましい。
バイパス流路BPの流路抵抗は、複数の個別流路PJの流路抵抗の合計よりも小さい、ことを特徴とする。
第1実施形態に係る液体噴射装置100は、バイパス流路BPの流路抵抗が複数の個別流路PJの流路抵抗の合計よりも大きい態様と比較して、第2共通液室R2の圧力を正圧にし易くできる。
上述の記載により、第1実施形態に係る液体噴射装置100が、開閉弁160によって回収流路CF1が閉塞した状態で供給流路SF1内の第1インクを加圧することで、複数のノズルNの各々から第1インクを排出する加圧排出動作を実行する液体排出方法としても特定できる。
2.変形例
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
2.1.第1変形例
第1実施形態における液体貯留部151は、複数の液体噴射ヘッド10の夫々に供給するインクを貯留する第1サブタンク1512と、複数の液体噴射ヘッド10の夫々からインクを回収する第2サブタンク1516とを有するが、これに限らない。具体的には、複数の液体噴射ヘッド10の夫々に供給するインクを貯留するサブタンクと、複数の液体噴射ヘッド10の夫々からインクを回収するサブタンクとが同一でもよい。
図15は、第1変形例における循環機構150-Aを説明するための図である。第1変形例における液体噴射装置100-Aは、循環機構150の替わりに循環機構150-Aを有し、装置内供給流路SJ1の替わりに装置内供給流路SJ1-Aを有し、装置内回収流路CJ1の替わりに装置内回収流路CJ1-Aを有する点で、液体噴射装置100と相違する。
循環機構150-Aは、液体貯留部151の替わりにサブタンク1510を有し、コンプレッサー152、レギュレーター153、真空ポンプ154、レギュレーター155、圧力センサー156、及び、圧力センサー157を有さず、ポンプ159を有する点で、循環機構150と相違する。第1変形例において、サブタンク1510が「液体貯留部」の一例であり、ポンプ159が「加圧機構」の一例である。
サブタンク1510は、複数の液体噴射ヘッド10の夫々に供給するための第1インクを貯留する。サブタンク1510には、メインタンク110から補充された第1インクと、複数の液体噴射ヘッド10の夫々から回収した第1インクとが貯留される。
装置内供給流路SJ1-Aは、圧力センサー156の替わりにポンプ159が設けられる点で、装置内供給流路SJ1と相違する。ポンプ159は、装置内供給流路SJ1-A内の第1インクを加圧する。装置内回収流路CJ1-Aは、圧力センサー157を有さない点で、装置内回収流路CJ1と相違する。
2-2.第2変形例
第1実施形態及び第1変形例では、開閉弁160は、液体噴射ヘッド10の外部に設けられていたが、液体噴射ヘッド10の内部に設けられてもよい。
図16は、第2変形例における液体噴射装置100-B内の流路を示す模式図である。図16では、第1インクが流動する流路を示してある。第2変形例においても、第2インクが流動する流路は、第1インクが流動する流路と同様であるため、説明を省略する。
液体噴射装置100-Bは、回収流路CF1の替わりに回収流路CF1-Bを有する点で、液体噴射装置100と相違する。回収流路CF1-Bは、構造体内排出流路CM1の替わりに構造体内排出流路CM1-Bを有し、装置内回収流路CJ1の替わりに装置内回収流路CJ1-Bを有する点で、回収流路CF1と相違する。構造体内排出流路CM1-Bは、第2変形例における液体噴射ヘッド10-Bに設けられる。従って、液体噴射ヘッド10-Bは、構造体内排出流路CM1の替わりに構造体内排出流路CM1-Bが設けられる点で、液体噴射ヘッド10と相違する。
構造体内排出流路CM1-Bは、開閉弁160が設けられる点で、構造体内排出流路CM1と相違する。第2変形例では、液体噴射ヘッド10ごとに開閉弁160が設けられる。
装置内回収流路CJ1-Bは、開閉弁160が設けられない点で、装置内回収流路CJ1と相違する。
第1実施形態及び第2変形例から理解されるように、加圧排出動作では、バイパス流路BPを介してインクの流れを逆向きにするため、循環動作において、開閉弁160がバイパス流路BPよりも下流に位置すればよい。開閉弁160は、第1実施形態のように液体噴射装置100内に1つ設けられてもよいし、図16に示すように液体噴射ヘッド10-Bごとに設けられてもよいし、ヘッドチップ14ごとに設けられてもよい。開閉弁160がヘッドチップ14ごとに設けられる例として、図16では、開閉弁160が構造体内排出流路CM1-B内に設けられているが、3個のホルダー内排出流路DS1の夫々に、開閉弁160が設けられてもよい。
2-3.第3変形例
第1実施形態、第1変形例、及び、第2変形例では、バイパス流路BPは、液体噴射ヘッド10の内部に設けられていたが、開閉弁160よりも上流であれば、液体噴射ヘッド10の外部に設けられてもよい。
図17は、第3変形例における液体噴射装置100-C内の流路を示す模式図である。図17では、第1インクが流動する流路を示してある。第3変形例においても、第2インクが流動する流路は、第1インクが流動する流路と同様であるため、説明を省略する。
液体噴射装置100-Cは、供給流路SF1の替わりに供給流路SF1-Cを有し、回収流路CF1の替わりに回収流路CF1-Cを有する点で、液体噴射装置100と相違する。
供給流路SF1-Cは、装置内供給流路SJ1の替わりに装置内供給流路SJ1-Cを有し、構造体内供給流路CC1の替わりに構造体内供給流路CC1-Cを有する点で、供給流路SF1と相違する。回収流路CF1-Cは、装置内回収流路CJ1の替わりに装置内回収流路CJ1-Cを有する点で、回収流路CF1と相違する。構造体内供給流路CC1-Cは、第3変形例における液体噴射ヘッド10-Cに設けられる。従って、液体噴射ヘッド10-Cは、構造体内供給流路CC1の替わりに構造体内供給流路CC1-Cが設けられる点で、液体噴射ヘッド10と相違する。更に、液体噴射ヘッド10-Cは、複数のヘッドチップ14の替わりに複数のヘッドチップ14-Cを有する点でも、液体噴射ヘッド10と相違する。
装置内供給流路SJ1-Cには、フィルター25が設けられ、更に、バイパス流路BP-Cによって接続される点で、装置内供給流路SJ1と相違する。装置内回収流路CJ1-Cは、バイパス流路BP-Cによって接続される点で、装置内回収流路CJ1と相違する。構造体内供給流路CC1-Cには、フィルター25が設けられない点で、構造体内供給流路CC1と相違する。
図17に示すように、バイパス流路BP-Cと装置内供給流路SJ1-Cとの第1接続位置Pb1は、第1共通液室R1よりも上流に位置する。更に、第1接続位置Pb1は、フィルター25よりも下流に位置する。
図17に示すように、バイパス流路BP-Cと装置内回収流路CJ1-Cとの第2接続位置Pb2は、第2共通液室R2よりも下流に位置する。更に、第2接続位置Pb2は、開閉弁160よりも上流に位置する。
第2接続位置Pb2からノズルNまでの流路抵抗は、第1接続位置Pb1からノズルNまでの流路抵抗よりも小さい。以下では、説明を容易にするため、第1接続位置Pb1からノズルNまでの流路抵抗を「第1流路抵抗」と記載することがあり、第2接続位置Pb2からノズルNまでの流路抵抗を「第2流路抵抗」と記載することがある。
図17では、開閉弁160が閉じている場合の加圧排出動作によって形成される流れFR1-Cと流れFR2-Cとを示してある。流れFR1-Cは、供給流路SF1-Cから個別流路PJの一部を介してノズルNへ向かう第1インクの流れである。流れFR2-Cは、供給流路SF1-Cの第1接続位置Pb1からバイパス流路BP-C、回収流路CF1-Cの一部、個別流路PJの一部をこの順に介してノズルNへ向かう第1インクの流れである。
流れFR1-Cは、流れFRa-Cと、流れFRfとを有する。流れFRa-Cは、装置内供給流路SJ1-Cのうち第1接続位置Pb1から液体噴射ヘッド10-Cの液体供給口Pinまでの流路と、構造体内供給流路CC1-Cと、ホルダー内供給流路SP1とをこの順で介し、第1共通液室R1まで至る第1インクの流れである。流れFRfは、第1実施形態と同様である。
流れFR2-Cは、流れFRhと、流れFRgとを有する。流れFRhは、バイパス流路BP-Cと、装置内回収流路CJ1-Cのうち第2接続位置Pb2から液体噴射ヘッド10-Cの液体排出口Poutまでの流路と、構造体内排出流路CM1と、構造体内排出流路CM1と、ホルダー内排出流路DS1とをこの順で介し、第2共通液室R2まで至る第1インクの流れである。流れFRgは、第1実施形態と同様である。
なお、加圧排出動作においては、流れFR2-Cが示すように、第2接続位置Pb2は、第2共通液室R2よりも上流に位置する。
図17から理解されるように、第3変形例における可撓性部材14jbは、回収流路CF1のうちバイパス流路BPと回収流路CF1-Cとの第2接続位置Pb2よりも上流の一部である第2共通液室R2を画定する。
第1実施形態及び第3変形例から理解されるように、フィルター25を介さないインクが個別流路PJに供給されることを防ぐため、循環動作において、フィルター25がバイパス流路BPよりも上流に位置すればよい。フィルター25は、図17に示すように液体噴射装置100内に1つ有してもよいし、第1実施形態のように液体噴射ヘッド10-Bごとに設けられてもよいし、ヘッドチップ14ごとに設けられてもよい。ただし、液体噴射装置100は、フィルター25を有さなくてもよい。同様に、バイパス流路BPは、図17に示すように液体噴射装置100内に1つ有してもよいし、液体噴射ヘッド10-Bごとに設けられてもよいし、第1実施形態のようにヘッドチップ14ごとに設けられてもよい。
以上、第3変形例に係る液体噴射装置100-Cにおいて、供給流路SF1-Cは、複数の個別流路PJに接続された第1共通液室R1を有し、回収流路CF1-Cは、複数の個別流路PJに接続された第2共通液室R2を有し、バイパス流路BP-Cと供給流路SF1-Cとの第1接続位置Pb1は、第1共通液室R1よりも上流に位置し、バイパス流路BP-Cと回収流路CF1-Cとの第2接続位置Pb2は、第2共通液室R2よりも下流に位置し、第2接続位置Pb2からノズルNまでの第2流路抵抗は、第1接続位置Pb1からノズルNまでの第1流路抵抗よりも小さい。
ノズルNは、流れFR1-Cに従って流動する第1インクと、流れFR2-Cに従って流動する第1インクとを排出する。加圧排出動作では、流れFR2-Cに含まれる気泡を排出するため、流れFR2-Cにより排出される第1インクの量が、流れFR1-Cにより排出されるインクの量より多いことが好ましい。そして第2流路抵抗が第1流路抵抗よりも小さいことにより、第2流路抵抗が第1流路抵抗よりも大きい態様と比較して、流れFR2-Cにより排出されるインクが、流れFR1-Cにより排出されるインクより多くできる。以上により、第3変形例に係る液体噴射装置100-Cは、第2流路抵抗が第1流路抵抗よりも大きい態様と比較して、流れFR2-Cに含まれる気泡を排出し易くできる。
2-4.第4変形例
上述の各態様におけるヘッドチップ14の第2共通液室R2は、可撓性を有する可撓性部材14jbによって区画されているが、可撓性を有さない部材によって区画されてもよい。上述したように、ある一方向では気泡が移動し難いが、反対の方向では気泡が移動し易い場合がある。第4変形例に係る液体噴射装置100は、循環動作では排出しにくい気泡を、加圧排出動作によって排出できる。
2-5.第5変形例
上述の各態様では、循環動作を実行中に、開閉弁160によって回収流路CF1を閉塞することで加圧排出動作を開始したが、循環機構150による循環動作を一旦停止してから開閉弁160を閉じ、その後循環機構150によって供給流路SF1内の第1インクを加圧してもよい。
2-6.第6変形例
上述の各態様では、バイパス流路BPの流路抵抗は、複数の個別流路PJの流路抵抗の合計よりも小さいが、バイパス流路BPの流路抵抗は、複数の個別流路PJの流路抵抗の合計よりも大きくてもよい。
2-7.第7変形例
上述の各態様において、1つのノズルNに2つの圧力室Cが連通するが、これに限らない。例えば、1つのノズルNに連通する圧力室Cの個数は、1つでもよいし、3つ以上、例えば4つでもよい。
2-8.第8変形例
上述の各態様の液体噴射装置100は、図1に例示したように、複数の液体噴射ヘッド10が支持体41に固定されて媒体Mを搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン型の液体噴射装置であるが、液体噴射装置の構成は上述したものに限定されない。例えば、複数の液体噴射ヘッド10をキャリッジに搭載して、当該複数の液体噴射ヘッド10をX軸方向に沿って往復移動させるとともに、媒体Mを搬送して印刷を行う、所謂シリアル型の液体噴射装置にも本発明を適用できる。
2-9.その他の変形例
上述の液体噴射装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
3.付記
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
好適な態様である態様1に係る液体噴射装置は、液体を噴射する複数のノズルと、前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、を備え、前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する、ことを特徴とする。
開閉弁によって回収流路が閉塞した状態で液体を加圧することにより、液体が排出される箇所がノズルのみであるため、バイパス流路と回収流路の一部とを介してノズルへ向かう液体の流れが形成される。回収流路の一部において、加圧排出動作によって形成される液体の流れの向きは、開閉弁によって回収流路が開放した状態で形成される液体の流れの向きとは逆である。従って、態様1によれば、開閉弁によって回収流路が開放した状態では排出できなかった回収流路内の気泡を排出できる。すなわち、態様1によれば、回収流路内に滞留した気泡を排出し易くできる。
態様1の具体例である態様2において、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記回収流路との接続位置よりも上流の一部又は前記回収流路のうち前記バイパス流路に接続される部分を画定し、且つ、可撓性を有する可撓性部材を、更に備えることを特徴とする。
態様2では、回収流路の一部の流路の幅を狭くする方向に向かって可撓性部材が撓むことにより、気泡が回収流路内に滞留し易くなる。態様2では、加圧排出動作において回収流路の一部の流路の幅を広くする方向に向かって可撓性部材が撓むことができるため、介出流路内に滞留した気泡を排出できる。
態様2の具体例である態様3において、前記加圧排出動作を実行中、前記回収流路のうち前記開閉弁よりも上流を流れる液体の圧力は大気圧に対して正圧である、ことを特徴とする。
態様3によれば、液体の圧力が正圧であることによって、加圧排出動作中に、可撓性部材が回収流路の一部の流路の幅を広くする方向に向かって可撓性部材を撓ませることができる。
態様1の具体例である態様4において、前記加圧排出動作によって、前記供給流路から前記個別流路の一部を介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、前記供給流路から前記バイパス流路、前記回収流路の一部、前記個別流路の一部をこの順に介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、が形成される、ことを特徴とする。
態様4によれば、供給流路からバイパス流路、回収流路の一部、個別流路の一部をこの順に介してノズルへ向かう液体の流れが形成されることにより、回収流路の一部において、回収流路から液体貯留部への向きとは逆向きの流れを発生させることができる。
態様1の具体例である態様5において、前記液体貯留部、前記供給流路、前記個別流路、前記回収流路、前記液体貯留部の順に液体を循環させる循環動作を実行する、ことを特徴とする。
態様5の具体例である態様6において、前記循環動作を実行中に、前記開閉弁によって前記回収流路を閉塞することで前記加圧排出動作を開始する、ことを特徴とする。
循環動作を実行中に開閉弁によって回収回路を閉塞することにより、回収流路内の液体にノズルへ向かう圧力を瞬時に発生させることができる。従って、態様6によれば、循環動作を一旦停止してから開閉弁によって回収流路を閉塞し、回収流路を閉塞した後供給流路内の液体を加圧する態様と比較して、気泡を排出することにかかる期間を短縮できる。
態様5の具体例である態様7において、前記循環動作によって液体が前記供給流路を介して前記液体貯留部から前記複数の個別流路に流れる方向のみに前記供給流路内の液体を流動させるように、前記供給流路内の液体を加圧する加圧機構を備える、ことを特徴とする。
態様7によればは、加圧機構によって回収流路の液体の流れの方向を逆方向に変更する必要がないため、加圧機構によって回収流路の液体の流れの方向を逆方向に変更可能な態様と比較して、液体噴射装置の構成を簡素化できる。
態様1の具体例である態様8において、前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、前記バイパス流路は、前記第1共通液室と前記第2共通液室とを連通させる、ことを特徴とする。
態様8に係る液体噴射装置は、バイパス流路が回収流路のうち第2共通液室以外の流路に接続する態様と比較して、回収流路のうち流れの方向を変更する範囲を短くできる。従って、態様8によれば、回収流路のうち流れの方向を変更する範囲を短くすることにより、気泡を排出することにかかる期間を短縮でき、液体の消費量も削減できる。
態様1の具体例である態様9において、前記バイパス流路の流路抵抗は、前記複数の個別流路の流路抵抗の合計よりも小さい、ことを特徴とする。
態様9によれば、バイパス流路の流路抵抗が複数の個別流路の流路抵抗の合計よりも大きい態様と比較して、第2共通液室の圧力を正圧にしやすくできる。
態様1の具体例である態様10において、前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、前記バイパス流路と前記供給流路との第1接続位置は、前記第1共通液室よりも上流に位置し、前記バイパス流路と前記回収流路との第2接続位置は、前記第2共通液室よりも下流に位置し、前記第2接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗は、前記第1接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗よりも小さい、ことを特徴とする。
態様10によれば、第2接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗が第1接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗よりも大きい態様と比較して、回収流路に含まれる気泡を排出しやすくなる。
好適な態様である態様11に係る液体排出方法は、液体を噴射する複数のノズルと、前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、を備える液体噴射装置の液体排出方法であって、前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、前記液体噴射装置が、前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する、ことを特徴とする。
態様11によれば、態様1と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様12において、前記液体噴射装置は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記回収流路との接続位置よりも上流の一部又は前記回収流路のうち前記バイパス流路に接続される部分を画定し、且つ、可撓性を有する可撓性部材を、更に備えることを特徴とする。
態様12によれば、態様2と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様13において、前記加圧排出動作を実行中、前記回収流路のうち前記開閉弁よりも上流を流れる液体の圧力は大気圧に対して正圧である、ことを特徴とする。
態様13によれば、態様3と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様14において、前記加圧排出動作によって、前記供給流路から前記個別流路の一部を介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、前記供給流路から前記バイパス流路、前記回収流路の一部、前記個別流路の一部をこの順に介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、が形成される。
態様14によれば、態様4と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様15において、前記液体噴射装置が、前記液体貯留部、前記供給流路、前記個別流路、前記回収流路、前記液体貯留部の順に液体を循環させる循環動作を実行する、ことを特徴とする。
態様15によれば、態様5と同様の効果が得られる。
態様15の具体例である態様16において、前記液体噴射装置が、前記循環動作を実行中に、前記開閉弁によって前記回収流路を閉塞することで前記加圧排出動作を開始する、ことを特徴とする。
態様16によれば、態様6と同様の効果が得られる。
態様15の具体例である態様17において、前記液体噴射装置は、前記循環動作によって液体が前記供給流路を介して前記液体貯留部から前記複数の個別流路に流れる方向のみに前記供給流路内の液体を流動させるように、前記供給流路内の液体を加圧する加圧機構を備える、ことを特徴とする。
態様17によれば、態様7と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様18において、前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、前記バイパス流路は、前記第1共通液室と前記第2共通液室とを連通させる、ことを特徴とする。
態様18によれば、態様8と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様19において、前記バイパス流路の流路抵抗は、前記複数の個別流路の流路抵抗の合計よりも小さい、ことを特徴とする。
態様19によれば、態様9と同様の効果が得られる。
態様11の具体例である態様20において、前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、前記バイパス流路と前記供給流路との第1接続位置は、前記第1共通液室よりも上流に位置し、前記バイパス流路と前記回収流路との第2接続位置は、前記第2共通液室よりも下流に位置し、前記第2接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗は、前記第1接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗よりも小さい、ことを特徴とする。
態様20によれば、態様10と同様の効果が得られる。
10,10-B,10-C…液体噴射ヘッド、11…流路構造体、11a,11b,11c,11d…接続管、11e…孔、12…配線基板、12a…孔、12b…開口部、12c…コネクター、13…ホルダー、13a,13b,13c,13d…接続管、13e…配線孔、13f…凹部、14_1~14_6…ヘッドチップ、14a…ノズル基板、14b…流路基板、14c…圧力室基板、14d…振動板、14e…圧電素子、14f…ケース、14g…保護板、14h…配線基板、14i…駆動回路、14j,14ja,14jb…可撓性部材、15…固定板、15a…開口部、16…ベース、16a…本体、16b…集合基板、16c…カバー、16d…孔、16e…フランジ、25…フィルター、31,32…層、41…支持体、41a…取付孔、100,100-A,100-B,100-C…液体噴射装置、110…メインタンク、112…ポンプ、120…制御モジュール、130…搬送機構、140…液体噴射モジュール、150,150-A…循環機構、151…液体貯留部、152…コンプレッサー、153…レギュレーター、154…真空ポンプ、155…レギュレーター、156,157…圧力センサー、159…ポンプ、160…開閉弁、1510…サブタンク、1512…第1サブタンク、1514…ポンプ、1516…第2サブタンク、Ar…気泡、BP,BP1,BP2,BP-C,…バイパス流路、BP1a…第1部分、BP1b…第2部分、BP1c…第3部分、BP2a…第1部分、BP2b…第2部分、BP2c…第3部分、C…圧力室、CC1,CC1-C,CC2…構造体内供給流路、CE1,CE2…排出口、CF1,CF1-B,CF1-C…回収流路、CI1,CI2…導入口、CJ1,CJ1-A,CJ1-B,CJ1-C…装置内回収流路、CM1,CM1-B,CM2…構造体内排出流路、Ca,Cb…圧力室、Com…駆動信号、DM…方向、DN…配列方向、DR…液滴、DS1,DS2…ホルダー内排出流路、FN…ノズル面、IO1…供給口、IO2,IO3a,IO3b…排出口、IO4a,IO4b…導入口、Img…画像データ、Ln…ノズル列、M…媒体、N…ノズル、Na1…第1連通流路、Na2…第2連通流路、Nf…ノズル流路、PJ…個別流路、PJi,PJo…開口、Pb1…第1接続位置、Pb2…第2接続位置、Pin,Qin…液体供給口、Pout,Qout…液体排出口、R1…第1共通液室、R2…第2共通液室、RF1…第1フィルター室、RF2…第2フィルター室、Ra1…個別供給流路、Ra2…個別排出流路、SF1,SF1-C…供給流路、SI…制御信号、SJ1,SJ1-A,SJ1-C…装置内供給流路、SP1,SP2…ホルダー内供給流路、SPa…縦流路、SPb…横流路、S14,Sr2,Sw1…面。

Claims (20)

  1. 液体を噴射する複数のノズルと、
    前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、
    前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、
    前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、
    前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、
    前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、
    前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、
    を備え、
    前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、
    前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記回収流路との接続位置よりも上流の一部又は前記回収流路のうち前記バイパス流路に接続される部分を画定し、且つ、可撓性を有する可撓性部材を、
    更に備えることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記加圧排出動作を実行中、前記回収流路のうち前記開閉弁よりも上流を流れる液体の圧力は大気圧に対して正圧である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記加圧排出動作によって、前記供給流路から前記個別流路の一部を介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、前記供給流路から前記バイパス流路、前記回収流路の一部、前記個別流路の一部をこの順に介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、が形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体貯留部、前記供給流路、前記個別流路、前記回収流路、前記液体貯留部の順に液体を循環させる循環動作を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  6. 前記循環動作を実行中に、前記開閉弁によって前記回収流路を閉塞することで前記加圧排出動作を開始する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 前記循環動作によって液体が前記供給流路を介して前記液体貯留部から前記複数の個別流路に流れる方向のみに前記供給流路内の液体を流動させるように、前記供給流路内の液体を加圧する加圧機構を備える、
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  8. 前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、
    前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、
    前記バイパス流路は、前記第1共通液室と前記第2共通液室とを連通させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  9. 前記バイパス流路の流路抵抗は、前記複数の個別流路の流路抵抗の合計よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  10. 前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、
    前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、
    前記バイパス流路と前記供給流路との第1接続位置は、前記第1共通液室よりも上流に位置し、
    前記バイパス流路と前記回収流路との第2接続位置は、前記第2共通液室よりも下流に位置し、
    前記第2接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗は、前記第1接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  11. 液体を噴射する複数のノズルと、
    前記複数のノズルの夫々に連通する複数の個別流路と、
    前記複数のノズルの各々へ供給するための液体を貯留する液体貯留部と、
    前記液体貯留部から前記複数の個別流路へ液体を供給するための供給流路と、
    前記複数の個別流路から前記液体貯留部へ液体を回収するための回収流路と、
    前記複数の個別流路のいずれも経由しないで前記供給流路と前記回収流路とを接続するバイパス流路と、
    前記回収流路を閉塞及び開放可能な開閉弁と、を備える液体噴射装置の液体排出方法であって、
    前記開閉弁は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記液体貯留部との間に配置され、
    前記液体噴射装置が、前記開閉弁によって前記回収流路が閉塞した状態で前記供給流路内の液体を加圧することで、前記複数のノズルの各々から液体を排出する加圧排出動作を実行する、
    ことを特徴とする液体排出方法。
  12. 前記液体噴射装置は、前記回収流路のうち前記バイパス流路と前記回収流路との接続位置よりも上流の一部又は前記回収流路のうち前記バイパス流路に接続される部分を画定し、且つ、可撓性を有する可撓性部材を、
    更に備えることを特徴とする請求項11に記載の液体排出方法。
  13. 前記加圧排出動作を実行中、前記回収流路のうち前記開閉弁よりも上流を流れる液体の圧力は大気圧に対して正圧である、
    ことを特徴とする請求項12に記載の液体排出方法。
  14. 前記加圧排出動作によって、前記供給流路から前記個別流路の一部を介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、前記供給流路から前記バイパス流路、前記回収流路の一部、前記個別流路の一部をこの順に介して前記ノズルへ向かう液体の流れと、が形成される、
    ことを特徴とする請求項11に記載の液体排出方法。
  15. 前記液体噴射装置が、前記液体貯留部、前記供給流路、前記個別流路、前記回収流路、前記液体貯留部の順に液体を循環させる循環動作を実行する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の液体排出方法。
  16. 前記液体噴射装置が、前記循環動作を実行中に、前記開閉弁によって前記回収流路を閉塞することで前記加圧排出動作を開始する、
    ことを特徴とする請求項15に記載の液体排出方法。
  17. 前記液体噴射装置は、前記循環動作によって液体が前記供給流路を介して前記液体貯留部から前記複数の個別流路に流れる方向のみに前記供給流路内の液体を流動させるように、前記供給流路内の液体を加圧する加圧機構を備える、
    ことを特徴とする請求項15に記載の液体排出方法。
  18. 前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、
    前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、
    前記バイパス流路は、前記第1共通液室と前記第2共通液室とを連通させる、
    ことを特徴とする請求項11に記載の液体排出方法。
  19. 前記バイパス流路の流路抵抗は、前記複数の個別流路の流路抵抗の合計よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項11に記載の液体排出方法。
  20. 前記供給流路は、前記複数の個別流路に接続された第1共通液室を有し、
    前記回収流路は、前記複数の個別流路に接続された第2共通液室を有し、
    前記バイパス流路と前記供給流路との第1接続位置は、前記第1共通液室よりも上流に位置し、
    前記バイパス流路と前記回収流路との第2接続位置は、前記第2共通液室よりも下流に位置し、
    前記第2接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗は、前記第1接続位置から前記ノズルまでの流路抵抗よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項11に記載の液体排出方法。
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