JP2023171068A - 異常検知装置及び異常検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】時系列データの区間的な異常を検知可能な技術を提供すること。【解決手段】一態様による異常検知装置は、所定の力学系から生成される時系列データを用いて、前記力学系に対応するPerron-Frobenius作用素の近似を作成するように構成されている線形作用素推定部と、前記Perron-Frobenius作用素の近似を少なくとも用いて、前記力学系が生成される時系列データの所定の時間区間における異常度を計算するように構成されている異常度計算部と、前記異常度を用いて、前記時間区間における異常の発生有無を検知するように構成されている異常検知部と、を有する。【選択図】図3
Description
本開示は、異常検知装置及び異常検知方法に関する。
自然界や人間社会に現れる様々な事象(例えば、通信トラヒック、株価、気温等)の多くは時系列データで表される。このため、時系列データの解析を行う手法が従来から研究されており、その1つとして作用素論的データ解析が知られている。作用素論的データ解析では、時系列データの時間発展を線形作用素により表現することで、作用素論と呼ばれる数学の理論を適用するものである。近年では、作用素論的データ解析を異常検知に応用した手法が提案されている(例えば、非特許文献1)。
Hashimoto, Y., Ishikawa, I., Ikeda, I., Matsuo, Y., and Kawahara, Y. Krylov Subspace Method for Nonlinear Dynamical Systems with Random Noise. Journal of Machine Learning Research, 21(172):1-29, 2020.
しかしながら、上記の非特許文献1に記載されている手法は、各時刻のデータ毎に異常度の計算を行っているため、時間的に幅を持った区間での異常(言い換えれば、区間的な異常)を捉えることができるとは限らないという課題がある。例えば、上記の非特許文献1に記載されている手法は、或る時刻で急激に値の変化があった場合は異常を検知できる一方で、値が徐々に変化していくような異常は検知できるとは限らない。
本開示は、上記の点に鑑みてなされたもので、時系列データの区間的な異常を検知可能な技術を提供する。
本開示の一態様による異常検知装置は、所定の力学系から生成される時系列データを用いて、前記力学系に対応するPerron-Frobenius作用素の近似を作成するように構成されている線形作用素推定部と、前記Perron-Frobenius作用素の近似を少なくとも用いて、前記力学系が生成される時系列データの所定の時間区間における異常度を計算するように構成されている異常度計算部と、前記異常度を用いて、前記時間区間における異常の発生有無を検知するように構成されている異常検知部と、を有する。
時系列データの区間的な異常を検知可能な技術が提供される。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
<理論的構成>
以下、本実施形態の理論的構成について説明する。
以下、本実施形態の理論的構成について説明する。
≪1.設定≫
Xを状態空間とした以下の式(1)に示すような力学系を考える。
Xを状態空間とした以下の式(1)に示すような力学系を考える。
xt+1=h(xt) (1)
ただし、hはXからXへの一般には非線形な写像である。
ただし、hはXからXへの一般には非線形な写像である。
HをX上の正定値カーネルk:X×X→C(ただし、Cは複素数全体の集合)から構成される再生核Hilbert空間(RKHS:reproducing kernel Hilbert space)とする。Hは、X上の複素数値関数から構成されるHilbert空間であることに注意する。なお、RKHSの詳細に関しては、例えば、上記の非特許文献1の3章等を参照されたい。
H上で、式(1)に示す力学系に対応するPerron-Frobenius作用素Kを、以下を満たす線形作用素として定義する。
Kφ(x)=φ(h(x))
ただし、φはkに関する特徴写像で、φ(x)=k(・,x)により定義される。
ただし、φはkに関する特徴写像で、φ(x)=k(・,x)により定義される。
≪2.Perron-Frobenius作用素の推定≫
式(1)に示す力学系によって生成された時刻Tまでのデータ(正常データ)x0,・・・,xTが与えられているものとする。このとき、与えられた自然数nに対して、以下の式(2)を最小化する正規直交系q1,・・・,qn∈Hを求める。
式(1)に示す力学系によって生成された時刻Tまでのデータ(正常データ)x0,・・・,xTが与えられているものとする。このとき、与えられた自然数nに対して、以下の式(2)を最小化する正規直交系q1,・・・,qn∈Hを求める。
写像PをHからq1,・・・,qnの張る空間への射影とする。
このとき、Perron-Frobenius作用素Kの近似をPKPにより構成する。同様に、任意のl=1,2,・・・,q(ただし、qは予め決められた1以上の整数)に対してKlの近似をPKlPにより構成する。
≪3.異常度の計算≫
dを与えられた自然数とする。dという時間幅を持った区間での異常を計算することを考える。長い区間での異常を捉えた場合、例えば、dは100等といった比較的大きな値に設定する。逆に、短い区間での異常を捉えたい場合、例えば、dは10等といった比較的小さな値に設定する。以下、異常度の計算方法として、方法1~3の3つの方法について説明する。
dを与えられた自然数とする。dという時間幅を持った区間での異常を計算することを考える。長い区間での異常を捉えた場合、例えば、dは100等といった比較的大きな値に設定する。逆に、短い区間での異常を捉えたい場合、例えば、dは10等といった比較的小さな値に設定する。以下、異常度の計算方法として、方法1~3の3つの方法について説明する。
・方法1
τを与えられた自然数とし、時刻τ~τ+dの正常データxτ,・・・,xτ+dが与えられているものとする。τは任意の自然数でよいが、例えば、τ=0等に設定する。
τを与えられた自然数とし、時刻τ~τ+dの正常データxτ,・・・,xτ+dが与えられているものとする。τは任意の自然数でよいが、例えば、τ=0等に設定する。
時刻τにおけるxτの予測値をxτ'と表す。このとき、まず、以下の式(3)を近似的に満たすw0,・・・,wq-1∈Cを計算する。
上記の式(3)を近似的に満たすw0,・・・,wq-1∈Cは次のようにして計算できる。すなわち、まず、図1に示すような折れ線関数f及びgを構成する(なお、図1は、一例として、t=τ+i+1である場合を示している。)。具体的には、i=0,・・・,dに対して、以下の式(4)に示す折れ線関数f及びgを構成する。
次に、各時刻t(t>T,t>τ)に対して、w*と「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で構成したPerron-Frobenius作用素の近似PKlPとを用いて、時刻t~t+dにおける予測値(より正確には、予測値を特徴空間に写した値)を計算し、それらの予測値と実測値との誤差により時刻t~t+dという幅を持った区間における異常度を計算する。具体的には、時刻t~t+dにおける異常度を、式(5)で定義した関数を用いて、err(t,w*)とする。なお、例えば、err(τ,w*)とerr(t,w*)との差|err(τ,w*)-err(t,w*)|を異常度として採用してもよい。
・方法2
式(3)のφ(xτ+i')(i=0,・・・,d-1)をJi+1φ(xτ-1)に置き換えて関数fを構成すると、式(5)で定義される予測誤差はwに依存しない。そこで、この置き換えを行った上で、式(5)で定義される予測誤差を異常度として採用してもよい。
式(3)のφ(xτ+i')(i=0,・・・,d-1)をJi+1φ(xτ-1)に置き換えて関数fを構成すると、式(5)で定義される予測誤差はwに依存しない。そこで、この置き換えを行った上で、式(5)で定義される予測誤差を異常度として採用してもよい。
・方法3
方法1及び方法2では「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で構成したPerron-Frobenius作用素の近似PKlPを用いて時刻Tよりも先の時刻での異常度を計算している。このため、PKlPを構成する際に、時刻Tまでの正常データx0,・・・,xTが必要である。
方法1及び方法2では「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で構成したPerron-Frobenius作用素の近似PKlPを用いて時刻Tよりも先の時刻での異常度を計算している。このため、PKlPを構成する際に、時刻Tまでの正常データx0,・・・,xTが必要である。
しかしながら、正常データが事前に得られていない場合も想定される。そこで、このような場合には、時刻t~t+d(t=0,1,・・・)における異常度を、次のようにして計算してもよい。まず、時刻t~t+dのデータを用いて、「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で説明した方法と同様の方法により、Perron-Frobenius作用素の近似PKPを構成する。そして、このPKPの大きさ1の固有値の数を時刻t~t+dにおける異常度として採用する。この場合、例えば、時刻t~t+dにおける異常度が、前の時刻と比べて変化したとき(つまり、時刻t-1~t+d-1における異常度と比べて変化したとき)に、時刻t~t+dの区間で異常が起こっていると検知すればよい。
<異常検知装置10のハードウェア構成>
本実施形態に係る異常検知装置10のハードウェア構成例を図2に示す。図2に示すように、本実施形態に係る異常検知装置10は、入力装置101と、表示装置102と、外部I/F103と、通信I/F104と、RAM(Random Access Memory)105と、ROM(Read Only Memory)106と、補助記憶装置107と、プロセッサ108とを有する。これらの各ハードウェアは、それぞれがバス109を介して通信可能に接続されている。
本実施形態に係る異常検知装置10のハードウェア構成例を図2に示す。図2に示すように、本実施形態に係る異常検知装置10は、入力装置101と、表示装置102と、外部I/F103と、通信I/F104と、RAM(Random Access Memory)105と、ROM(Read Only Memory)106と、補助記憶装置107と、プロセッサ108とを有する。これらの各ハードウェアは、それぞれがバス109を介して通信可能に接続されている。
入力装置101は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、物理ボタン等である。表示装置102は、例えば、ディスプレイ、表示パネル等である。なお、異常検知装置10は、例えば、入力装置101及び表示装置102の少なくとも一方を有していなくてもよい。
外部I/F103は、記録媒体103a等の外部装置とのインタフェースである。異常検知装置10は、外部I/F103を介して、記録媒体103aの読み取りや書き込み等を行うことができる。記録媒体103aとしては、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(Secure Digital memory card)、USB(Universal Serial Bus)メモリカード等が挙げられる。
通信I/F104は、異常検知装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。RAM105は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM106は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。補助記憶装置107は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等のストレージ装置(記憶装置)である。プロセッサ108は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置である。
本実施形態に係る異常検知装置10は、図2に示すハードウェア構成を有することにより、後述する異常検知処理を実現することができる。なお、図2に示すハードウェア構成は一例であって、異常検知装置10のハードウェア構成はこれに限られるものではない。例えば、異常検知装置10は、複数の補助記憶装置107や複数のプロセッサ108を有していてもよいし、図示したハードウェア以外の様々なハードウェアを有していてもよい。
<異常検知装置10の機能構成>
本実施形態に係る異常検知装置10の機能構成例を図3に示す。図3に示すように、本実施形態に係る異常検知装置10は、線形作用素推定部201と、異常度計算部202と、異常検知部203とを有する。これら各部は、例えば、異常検知装置10にインストールされた1以上のプログラムが、プロセッサ108に実行させる処理により実現される。また、本実施形態に係る異常検知装置10は、記憶部204を有する。記憶部204は、例えば、補助記憶装置107により実現される。
本実施形態に係る異常検知装置10の機能構成例を図3に示す。図3に示すように、本実施形態に係る異常検知装置10は、線形作用素推定部201と、異常度計算部202と、異常検知部203とを有する。これら各部は、例えば、異常検知装置10にインストールされた1以上のプログラムが、プロセッサ108に実行させる処理により実現される。また、本実施形態に係る異常検知装置10は、記憶部204を有する。記憶部204は、例えば、補助記憶装置107により実現される。
線形作用素推定部201は、「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で説明した方法によりPerron-Frobenius作用素の近似を構成する。
異常度計算部202は、「3.異常度の計算」で説明した方法1~方法3のいずれかにより異常度を計算する。
異常検知部203は、異常度計算部202によって計算された異常度を用いて、異常の発生を検知する。
記憶部204は、各種データ(例えば、与えられた正常データやパラメータ(dやn等)、Perron-Frobenius作用素の近似等)を記憶する。
<異常検知処理>
以下、本実施形態に係る異常検知処理について、図4を参照しながら説明する。以下では、一例として、「3.異常度の計算」で説明した方法1により異常度を計算する場合について説明する。この場合、図4のステップS101~ステップS102は事前に実行される一方で、ステップS103~ステップS105は各時刻tに対して繰り返し実行される。
以下、本実施形態に係る異常検知処理について、図4を参照しながら説明する。以下では、一例として、「3.異常度の計算」で説明した方法1により異常度を計算する場合について説明する。この場合、図4のステップS101~ステップS102は事前に実行される一方で、ステップS103~ステップS105は各時刻tに対して繰り返し実行される。
線形作用素推定部201は、「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で説明した方法により、Perron-Frobenius作用素の近似PKlPを構成する(ステップS101)。
次に、異常度計算部202は、「3.異常度の計算」で説明した方法により、w*を計算する(ステップS102)。
異常度計算部202は、上記のステップS102で計算したw*と、上記のステップS101で計算されたPerron-Frobenius作用素の近似PKlPとを用いて、時刻t~t+dにおける予測値(より正確には、予測値を特徴空間に写した値)を計算する(ステップS103)。この予測値は式(3)を用いて計算することができる。すなわち、式(3)において、τ=t、w=w*として、φ(x't),・・・,φ(x't+d)を計算することができる。
異常度計算部202は、時刻t~t+dにおける実測値(より正確には、実測値を特徴空間に写した値)をφ(xt),・・・,φ(xt+d)として、上記の式(4)及び式(5)により異常度err(t,w*)を計算する(ステップS104)。なお、|err(τ,w*)-err(t,w*)|が異常度として計算されてもよい。
そして、異常検知部203は、上記のステップS104で計算された異常度を用いて、異常の発生を検知する(ステップS105)。例えば、異常検知部203は、当該異常度が予め決められた閾値よりも大きい場合は異常を検知し、そうでない場合は異常を検知しないとすればよい。
なお、「3.異常度の計算」で説明した方法2により異常度を計算する場合にはステップS102で式(4)のφ(xτ+i')(i=0,・・・,d-1)をJi+1φ(xτ-1)に置き換えて関数fを構成した上でw*を計算すればよい。
また、「3.異常度の計算」で説明した方法3により異常度を計算する場合にはステップS101~ステップS102は実行されず、各時刻tに対してステップS104~ステップS105を繰り返し実行すればよい。ただし、ステップS104では、まず、線形作用素推定部201が、時刻t~t+dのデータを用いてPerron-Frobenius作用素の近似PKPを構成し、その後、異常度計算部202が、当該近似PKPの大きさ1の固有値の数を異常度として計算する。また、ステップS105では、異常検知部203が、当該異常度が前の時刻と比べて変化したときに、時刻t~t+dの区間で異常が起こっていると検知する。
<評価>
以下、本実施形態に係る異常検知装置10の評価について説明する。
以下、本実施形態に係る異常検知装置10の評価について説明する。
一例として、TOTEM Project(http://totem.run.montefiore.ulg.ac.be/datatools.html)で公開されている通信トラヒック量に関するデータに対して、時間的に幅を持った異常を人工的に加えた上で、「3.異常度の計算」で説明した方法2により異常度の計算を行った。異常を加えた時間区間は時刻1500~1600とした。異常を加えたデータを図5に示す。
時刻tにおけるデータをytとおく。式(1)のxtとして[yt,・・・,yt+99]という100次元ベクトルを用いる。これにより、yt,・・・,yt+99とyt+1,・・・,yt+100の関係性を式(1)により表現することができる。
このとき、時刻0~1300のデータを用いて、「2.Perron-Frobenius作用素の推定」で説明した方法により、Perron-Frobenius作用素の近似PKlPを構成した。そして、d=13とした場合とd=103とした場合の2つの場合で、「3.異常度の計算」で説明した方法2により異常度を計算した。
d=13とした場合の異常度の計算結果を図6、d=103とした場合の異常度の計算結果を図7にそれぞれ示す。図6及び図7に示すように、人工的に異常を加えた区間(時刻1500~1600)の異常度がいずれも高くなっていることがわかる。
なお、図6及び図7ではいずれも、時刻2000付近の異常度も高くなっているが、これは、時刻2000付近で元のデータの値が急激に大きくなっており、局所的な異常となっているためである。
d=103とした場合は時刻2000付近での異常度が時刻1500~1600での異常度よりも小さくなっている。これは、dの値を大きくするほど、局所的な異常の影響が小さくなり、より大域的な異常を重視するためである。
以上により、本実施形態に係る異常検知装置10によれば、時系列データの区間的な異常(つまり、局所的でない、大域的な異常)も高精度に検知することが可能となる。なお、本実施形態に係る異常検知装置10は、時系列データを用いて、時間的な幅を持った空間の異常を検知する様々な装置又はシステムに適用することが可能である。このような装置又はシステムの一例としては、例えば、通信トラヒックから通信異常を検知するような装置又はシステム等が挙げられる。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から逸脱することなく、種々の変形や変更、既知の技術との組み合わせ等が可能である。
10 異常検知装置
101 入力装置
102 表示装置
103 外部I/F
103a 記録媒体
104 通信I/F
105 RAM
106 ROM
107 補助記憶装置
108 プロセッサ
109 バス
201 線形作用素推定部
202 異常度計算部
203 異常検知部
204 記憶部
101 入力装置
102 表示装置
103 外部I/F
103a 記録媒体
104 通信I/F
105 RAM
106 ROM
107 補助記憶装置
108 プロセッサ
109 バス
201 線形作用素推定部
202 異常度計算部
203 異常検知部
204 記憶部
Claims (7)
- 所定の力学系から生成される時系列データを用いて、前記力学系に対応するPerron-Frobenius作用素の近似を作成するように構成されている線形作用素推定部と、
前記Perron-Frobenius作用素の近似を少なくとも用いて、前記力学系が生成される時系列データの所定の時間区間における異常度を計算するように構成されている異常度計算部と、
前記異常度を用いて、前記時間区間における異常の発生有無を検知するように構成されている異常検知部と、
を有する異常検知装置。 - 前記力学系は、Xを状態空間としたとき、写像h:X→Xによりxt+1=h(xt)と表され、
前記線形作用素推定部は、
前記力学系から生成された時刻Tまでの正常データx0,・・・,xTと、T未満の自然数nと、X上の正定値カーネルをk:X×X→Cとしてφ(x)=k(・,x)と定義される特徴写像φ(x)とを用いて、||φ(xi)-(q1〈φ(xi),q1〉+・・・+qn〈φ(xi),qn〉)||2のi=1からTまでの和を最小化する正規直交系q1,・・・,qn∈H(ただし、Hは前記正定値カーネルkにより構成される再生核Hilbert空間)を求め、
前記再生核Hilbert空間Hから前記正規直交系q1,・・・,qnの張る空間への射影Pを用いて、前記Perron-Frobenius作用素Kの近似PKlP(ただし、l=1,2,・・・,q(ただし、qは予め決められた1以上の整数))を作成するように構成されている、請求項1に記載の異常検知装置。 - 前記異常度計算部は、
前記力学系から生成された時刻τ~τ+dまでの正常データxτ,・・・,xτ+dを用いて、i=0,・・・,dに対して、φ(x'τ+i)=w0J1(φ(xτ+i))+・・・+wq-1Jq(φ(xτ+i-q))(ただし、x'τ+iはxτ+iの予測値、Jl=PKlP)を近似的に満たすw=(w0,・・・,wq-1)を計算し、
前記wと、前記Perron-Frobenius作用素Kの近似PKlPとを用いて、時刻t~t+d(ただし、t>T、t>τ)で表される前記時間区間の異常度を計算するように構成されている、請求項2に記載の異常検知装置。 - 前記異常度計算部は、
i=0,・・・,dに対してf|[τ+i-1,τ+i](t)=(t-(τ+i-1))φ(x'τ+i)+((τ+i)-t)φ(x'τ+i-1)及びg|[τ+i-1,τ+i](t)=(t-(τ+i-1))φ(xτ+i)+((τ+i)-t)φ(xτ+i-1)と定義される関数f及びgを用いて、err(τ,w):=(||f(t)-g(t)||2をtに関してt=τ-1からt=τ+dまで積分した値)を最小化させることで、前記wを計算し、
前記wと、前記Perron-Frobenius作用素Kの近似PKlPとを用いて、i=0,・・・,dに対して、φ(x't+i)=w0J1(φ(xt+i))+・・・+wq-1Jq(φ(xt+i-q))を計算し、
φ(x't),・・・,φ(x't+d)と、前記時間区間における時系列データの実績値xt,・・・,xt+dに関するφ(xt),・・・,φ(xt+d)とを用いて、err(t,w)=(||f(t)-g(t)||2をt-1からt+dまで積分した値)、又は、|err(τ,w)-err(t,w)|を前記異常度として計算するように構成されている、請求項3に記載の異常検知装置。 - 前記異常度計算部は、
i=0,・・・,dに対してf|[τ+i-1,τ+i](t)=(t-(τ+i-1))Ji+1φ(xτ-1)+((τ+i)-t)Jiφ(xτ-1)及びg|[τ+i-1,τ+i](t)=(t-(τ+i-1))φ(xτ+i)+((τ+i)-t)φ(xτ+i-1)と定義される関数f及びgを用いて、err(τ):=(||f(t)-g(t)||2をtに関してt=τ-1からt=τ+dまで積分した値)を前記異常度として計算するように構成されている、請求項3に記載の異常検知装置。 - 前記力学系は、Xを状態空間としたとき、写像h:X→Xによりxt+1=h(xt)と表され、
前記線形作用素推定部は、
時刻t~t+dで表される前記時間区間における時系列データの実績値x0,・・・,xTと、T未満の自然数nと、X上の正定値カーネルをk:X×X→Cとしてφ(x)=k(・,x)と定義される特徴写像φ(x)とを用いて、||φ(xi)-(q1〈φ(xi),q1〉+・・・+qn〈φ(xi),qn〉)||2のi=1からTまでの和を最小化する正規直交系q1,・・・,qn∈H(ただし、Hは前記正定値カーネルkにより構成される再生核Hilbert空間)を求め、
前記再生核Hilbert空間Hから前記正規直交系q1,・・・,qnの張る空間への射影Pを用いて、前記Perron-Frobenius作用素Kの近似PKPを作成するように構成されており、
前記異常度計算部は、
前記PKPの大きさ1の固有値の数を、時刻t~t+dで表される前記時間区間における異常度として計算するように構成されている、請求項1に記載の異常検知装置。 - 所定の力学系から生成される時系列データを用いて、前記力学系に対応するPerron-Frobenius作用素の近似を作成する線形作用素推定手順と、
前記Perron-Frobenius作用素の近似を少なくとも用いて、前記力学系が生成される時系列データの所定の時間区間における異常度を計算する異常度計算手順と、
前記異常度を用いて、前記時間区間における異常の発生有無を検知する異常検知手順と、
をコンピュータが実行する異常検知方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022083286A JP2023171068A (ja) | 2022-05-20 | 2022-05-20 | 異常検知装置及び異常検知方法 |
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Family Applications (1)
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- 2022-05-20 JP JP2022083286A patent/JP2023171068A/ja active Pending
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