JP2023171028A - 受信装置、受信方法、受信プログラム及び送信装置 - Google Patents

受信装置、受信方法、受信プログラム及び送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の受信装置では、伝送容量を十分に上げることが出来ない問題があった。【解決手段】一実施の形態にかかる受信装置は、受信信号Y[n]に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報Θ*[n]を補正して受信信号Y*[n]を出力する信号補正部31と、受信信号Y*[n]を信号点の数と同数のクラスのいずれかに分類するニューラルネットワーク処理部33と、ニューラルネットワーク処理部33の出力から受信信号Y[n]がM個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報p[n]を出力する出力層処理部34と、尤度情報p[n]を参照して推定送信信号X*[n]を出力するデータ変換部36と、受信信号Y*[n]に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方の大きさを予測して、予測に基づき次の時点で信号補正部31に与える雑音情報Θ*[n]を生成する補正情報予測部35と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は受信装置、受信方法、受信プログラム及び送信装置等に関し、特に直交振幅変調された信号に対する受信処理を行う受信装置、受信方法、受信プログラム及び送信装置等に関する。
デジタル通信において大容量かつ効率的なデータ伝送を行うための変復調方式として、伝送信号の位相情報と振幅情報の両方をデータの識別に利用する直交振幅変調(QAM;Quadrature Amplitude Modulation)方式が知られている。近年、伝送システムの大容量化への要請が高まっており、QAM変調方式における信号多値数の増加が求められている。しかしながら、変調多値数の増加に伴って各種雑音、干渉等による信号品質の劣化への耐性が低下するため、単純な信号点の数の増加は伝送容量の増加に結び付かないという問題がある。一方、無線及び有線通信システムにおいて、伝送信号の周波数を変換するための局部発振器に起因する位相雑音は、伝送容量の増加を困難にする信号劣化要因として知られている。そこで、伝送容量を増加させる技術が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の復調装置は、情報ビットを同心円状の複数リング上の信号点にマッピングする方法を用いて変調された信号について、該信号の振幅ビット中の下位nビットと位相ビットの中の下位nビットに対して誤り訂正復号器を用いて誤り訂正復号を行い、該誤り訂正復号器から出力された情報ビットおよびパリティ検査ビットの事後対数尤度比に基づいて、シンボルレプリカ候補を削減し、該削減したシンボルレプリカ候補に対して、振幅ビットの上位の無符号化ビット(m-n)ビットおよび位相ビットの上位の無符号化ビット(m-n)を求める復号回路を有する。
また、単純な信号点の数の増加は伝送容量の増加に結び付かないという問題に対して、近年、ニューラルネットワークに代表される機械学習技術の活用が注目されている。例えば、非特許文献1では、送信器と受信器の双方にニューラルネットワークを導入することにより、大容量化に伴う信号点数の増加と信号品質の劣化への耐性とを上手くバランスする方法が開示されている。
国際公開第2018/116411号
T. O’Shea and J. Hoydis, "An introduction to deep learning for physical layer," IEEE Transactions on Cognitive Communications and Networking, vol.3, no.4, pp.563-575, Dec. 2017.
しかしながら、受信装置側で実行する受信信号の分類方法が動的に変化する通信路に対しては、特許文献1及び非特許文献1を適用しても、十分に対応出来ず伝送容量を増加させることが出来ない問題がある。
本開示の目的は、上述した課題に鑑み、受信信号の分類方法が動的に変化する通信路に対して伝送容量を増加させることが可能な受信装置等を提供することにある。
一実施の形態にかかる受信装置は、送信情報を予め設定したビット長に区切り、事前に定めたM個(Mは2のビット長乗の値)の信号点内の1つを選択して生成された送信信号を通信路を介して受信信号として受信し、前記受信信号に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報を適用して補正済み受信信号を出力する信号補正部と、前記補正済み受信信号を前記信号点の数と同数のクラスのいずれかに分類するニューラルネットワーク処理部と、前記ニューラルネットワーク処理部の出力から前記受信信号が前記M個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報を出力する出力層処理部と、前記尤度情報を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、前記送信情報のビット長を有する推定送信信号に変換して出力するデータ変換部と、前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、前記予測に基づき前記次の時点で前記信号補正部に与える前記雑音情報を生成する補正情報予測部と、を有する。
一実施の形態にかかる受信方法は、送信情報を予め設定したビット長に区切り、事前に定めたM個(Mは2のビット長乗の値)の信号点内の1つを選択して生成された送信信号を通信路を介して受信信号として受信し、前記受信信号から前記送信情報の推定値となる推定送信信号を、演算により出力する送信装置における受信方法であって、前記受信信号に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報を適用して補正済み受信信号を出力する信号補正処理と、前記補正済み受信信号を前記信号点の数と同数のクラスのいずれかに分類するニューラルネットワーク処理と、前記ニューラルネットワーク処理部の出力から前記受信信号が前記M個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報を出力する出力層処理と、前記尤度情報を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、前記送信情報のビット長を有する推定送信信号に変換して出力するデータ変換処理と、前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、前記予測に基づき前記次の時点で前記信号補正部に与える前記雑音情報を生成する補正情報予測処理と、を行う。
一実施の形態にかかる受信プログラムは、送信情報を予め設定したビット長に区切り、事前に定めたM個(Mは2のビット長乗の値)の信号点内の1つを選択して生成された送信信号を通信路を介して受信信号として受信し、前記受信信号に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報を適用して補正済み受信信号を出力する信号補正処理と、前記補正済み受信信号を前記信号点の数と同数のクラスのいずれかに分類するニューラルネットワーク処理と、前記ニューラルネットワーク処理部の出力から前記受信信号が前記M個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報を出力する出力層処理と、前記尤度情報を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、前記送信情報のビット長を有する推定送信信号に変換して出力するデータ変換処理と、前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、前記予測に基づき前記次の時点で前記信号補正部に与える前記雑音情報を生成する補正情報予測処理と、をコンピュータに実行させる。
一実施の形態にかかる受信装置等は、高精度な補正を行うことで受信誤りを低減して伝送容量を高めることができる。
実施の形態1にかかる通信システムのブロック図である。 実施の形態1にかかる送信装置の詳細なブロック図である。 規則正しい配置を有する信号点を説明する図である。 ニューラルネットワークの学習によって得られた信号点の配置を説明する図である。 実施の形態1にかかる受信装置の詳細なブロック図である。 実施の形態1にかかる受信装置の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1にかかる受信装置のハードウェア構成を説明するブロック図である 実施の形態2にかかる受信装置の詳細なブロック図である。 実施の形態3にかかる通信システムのブロック図である。 実施の形態3にかかる受信装置の動作を説明するフローチャートである。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、上述したプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。このような実施形態については図7を参照して後述する。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1に実施の形態1にかかる通信システムのブロック図を示す。図1に示すように、実施の形態1にかかる通信システム1は、送信装置10、通信路20、受信装置30を有する。
通信システム1では、送信ビット系列をbビット単位(bは、ビット数を表わす整数)で区切った情報である送信情報Diに対して直交振幅変調を行い、bビット単位でM(=2)個の信号点(constellation)を使って通信を行う。例えば、送信ビット系列を6ビット単位で区切る場合、信号点の数Mは64個となる。
送信装置10は、図示することも可能な処理装置から送信情報Diを受信し、送信情報Diに対して直交振幅変調処理を加えて送信信号X[n]を出力する。ここで、nは、任意の整数であって、処理のタイミングの時点を示す記号である。nは、以下の説明においても同じ意味で用いる。また、送信信号X[n]は、2つの実数値の組あるいは複素数で表現され、2次元平面の点として図示される出力信号点を含む。
送信装置10は、データ変換部11、信号生成部12を有する。データ変換部11は、送信情報Diが入力され、送信情報Diが示す値を送信情報Diに対応する信号点の場所を示す情報に変換する。信号生成部12は、データ変換部11が出力した情報に基づき信号点を出力する。
ここで、送信装置10の構成例について説明する。そこで、図2に実施の形態1にかかる送信装置の詳細なブロック図を示す。図2に示すブロック図は、送信装置10の構成例の1つであり、送信情報Diから生成された信号点を受信装置30の受信方式に対応して生成できるものであればよい。
図2に示す例では、データ変換部11がワンホットベクトル生成部41及びアドレス生成部42を有する。また、信号生成部12が信号点生成処理部43及び記憶装置44を有する。そして、送信装置10では、ワンホットベクトル生成部41と信号点生成処理部43とを組み合わせた第1の処理系と、アドレス生成部42と信号点生成処理部43とを組み合わせた第2の処理系のいずれか一方をスイッチSW11~SW14を用いて選択することで、送信情報Diに対応する送信信号X[n]を出力する。
ワンホットベクトル生成部41は、bビットの送信情報Diに対応する一箇所だけが1でそれ以外は全て零のとなる、長さMのベクトルを出力する。信号点生成処理部43は、例えば、全結合型ニューラルネットワークであって、ワンホットベクトル生成部41から出力されたベクトルを入力とし、信号点のデータを出力する。
アドレス生成部42は、bビットの送信情報Diに対応する信号点が保持されているアドレスを生成して出力する。記憶装置44は、入力されたアドレスに保持された信号点のデータを出力する。
続いて、通信路20について説明する。通信路20は、無線や光ファイバなどの物理的な通信路だけを指すのではなく、その前後に備えるアンテナ装置やアナログデジタル変換器あるいは等化フィルタなどの信号処理装置を含む。この通信路20の入力は送信信号X[n]であり、出力が受信信号Y[n]となる。
続いて、受信装置30について説明する。受信装置30は、信号補正部31、信号推定処理部32、補正情報予測部35、データ変換部36を有する。信号補正部31は、受信信号Y[n]に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報Θ[n]を適用して補正済み受信信号Y[n]を出力する。
信号推定処理部32は、ニューラルネットワーク処理部33、出力層処理部34を有する。ニューラルネットワーク処理部33は、補正済み受信信号Y[n]を信号点の数Mと同数のクラスのいずれかに分類する。より具体的には、ニューラルネットワーク処理部33は、学習済みの全結合型ニューラルネットワークにより構成される。この全結合型ニューラルネットワークは、補正済み受信信号Y[n]に対して最も送信された可能性の高い信号を判定する。出力層処理部34は、ニューラルネットワーク処理部33の出力から受信信号Y[n]がM個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報p[n]を出力する。データ変換部36は、尤度情報p[n]を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、送信情報Diのビット長を有する推定送信信号X[n]に変換して出力する。
また、補正情報予測部35は、補正済み受信信号Y[n]に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で補正済み受信信号Y[n]に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、予測に基づき次の時点で信号補正部31に与える雑音情報Θ[n+1]を生成する。
ここで、ニューラルネットワーク処理部を用いた通信システム1における信号点について説明する。図3に規則正しい配置を有する信号点を説明する図に示し、図4にニューラルネットワークの学習によって得られた信号点の配置を説明する図を示す。図3に示した信号点の配列は、信号点の数Mを64とした場合(例えば64QAM)において、基本的な直交振幅変調を行ったときのものである。一方、図4に示した信号点の配列は、図3と同様に64QAMで学習済みニューラルネットワークにより生成されたものである。図4に示した例では、同心円状に信号点が配置される。
通信路20における主な信号劣化要因が典型的な加法的白色ガウス雑音である場合、ニューラルネットワークに加法的白色ガウス雑音を抑制するような学習を行わせ、その学習結果に基づき生成された学習結果をニューラルネットワークに適用することで信号品質を向上させることができる。より具体的には、通信路20の主な劣化要因が典型的な加法的白色ガウス雑音である場合には、全結合型ニューラルネットワークを用いた送信装置10及び受信装置30を有する通信システム1とすることで、通信容量増加の効果を得ることができる。
このような学習は、例えば、考査エントロピー誤差と位相雑音誤差を損失関数として(1)式を最小にするような学習を行わせることで加法的白色ガウス雑音による信号劣化を防ぐことができる。
Figure 2023171028000002
ここで、Nはサンプルの数を表す。また、(p1[n]、p2[n]、・・・、pM[n])は、出力層処理部34として用いられるソフトマックス関数の時点nの出力であって、(x1[n]、x2[n]、・・・、xM[n])は時点nの送信信号点に対応するワンホットベクトルを表す(nは、1からNの間の整数)。
実施の形態1にかかる通信システム1では、(1)式を最小にする学習を運用開始前に行い、その学習結果を全ての全結合型ニューラルネットワークに対して適用する。つまり、実施の形態1にかかる通信システム1では、送信装置10、通信路20、受信装置30の設置場所を決定して、運用を開始してからは運用中にニューラルネットワークを行わない。なお、定期的であるか不定期であるかに関わらず運用開始後に各ニューラルネットワークの学習パラメータを更新してもよい。
通信路20では、加法的白色ガウス雑音以外にも時間とともに大きさが変化する雑音や信号歪みがある。例えば、通信システム1において、伝送信号の周波数を変換するための局部発振器(LO;Local Oscillator)の周波数揺らぎに起因する位相雑音は、伝送信号の位相情報の不確定さを増大し、信号品質及び伝送容量を劣化させる要因として良く知られている。特に近年、5G NR(New Radio)で活用されているミリ波帯の周波数スペクトルでは、局部発振器の位相雑音による信号劣化が課題として知られている。
しかしながら、このような時間に相関して変化する雑音や信号歪みに対して通信品質を維持するためには、通信路で発生する雑音や信号歪みの大きさの変化に追従させてニューラルネットワークの構成を見直す必要があるが、このような調整は難しい。つまり、通信システムにおいて、伝送容量の増加あるいは伝送距離の長延化、低電力化を達成するためには、通信路20の特性の時間に相関した変化に応じてニューラルネットワークの構成を見直す必要がある。
そこで、実施の形態1にかかる通信システム1では、時間に相関して変化する雑音や信号歪みに対しては、補正情報予測部35を用いて信号補正部31で受信信号の補正に用いる雑音情報Θを時間に相関して変化する雑音や信号歪みの大きさに追従させて変化させる。これにより、時間に相関して変化する雑音や信号歪みに起因する信号劣化を低減させる。
ここで、図5に実施の形態1にかかる受信装置30の詳細なブロック図に示す。図5に示す例では、信号補正部31として位相回転処理部50を用い、出力層処理部34としてソフトマックス関数により尤度ベクトルp[n]を出力するものを示した。この受信装置30では、補正情報予測部35が、第1のパラメータ生成部51、第1の乗算器52、レジスタ53、残留雑音検出部54、第2のパラメータ生成部55、第2の乗算器56、加算器57を有する。
レジスタ53には、雑音情報Θ[n]の算出に用いる雑音推定値φ[n]が保持される。第1のパラメータ生成部51は、受信信号Y[n]と雑音推定値φ[n]とを入力とする学習済みニューラルネットワークの出力結果を第1のパラメータ(例えば、第1の係数K1)として出力する。なお、第1のパラメータ生成部51は、信号推定処理部51a及びシグモイド関数処理部51bを有する。信号推定処理部51aは、ニューラルネットワーク処理部33と同じ学習結果が適用された全結合型ニューラルネットワークである。シグモイド関数処理部51bは、信号推定処理部51aの出力値にシグモイド関数を適用して第1の係数K1を出力する。第1の乗算器52は、雑音推定値φ[n]と第1の係数K1として雑音情報Θ[n]を出力する。
残留雑音検出部54は、補正済み受信信号Y[n]と推定送信信号X[n]との差分を残留補正成分ΔΘ[n]として出力する。第2のパラメータ生成部55は、受信信号Y[n]と雑音推定値φ[n]とを入力とする学習済みニューラルネットワークの出力結果を第2のパラメータ(例えば、第2の係数K2)として出力する。なお、第2のパラメータ生成部55は、信号推定処理部55a及びシグモイド関数処理部55bを有する。信号推定処理部55aは、ニューラルネットワーク処理部33と同じ学習結果が適用された全結合型ニューラルネットワークである。シグモイド関数処理部55bは、信号推定処理部51aの出力値にシグモイド関数を適用して第2の係数K2を出力する。第2の乗算器56は、第2の係数K2と残留補正成分ΔΘとを乗算して未補正雑音推定値(例えば、K2・ΔΘ[n])を出力する。加算器57は、レジスタ53に保持されている雑音推定値φ[n]と未補正雑音推定値を加算してレジスタ53に保持されている雑音推定値φ[n]を更新する新たな雑音推定値φ[n+1]を生成する。
続いて、受信装置30の動作について説明する。まず、受信信号Y[n]は、(2)式で表わされる。
Figure 2023171028000003
ここで、Θ[n]は離散時間Wiener位相雑音、Z[n]は複素ガウス雑音を表わす。
そして、信号補正部31は、補正情報予測部35から与えられる雑音情報Θ[n]を用いて補正済み受信信号Y[n]を算出する。雑音情報Θ[n]は、時点n以前に受信された受信信号から推定されたる位相雑音の推定値である。雑音情報Θ[n]は(3)式で表わされ、補正済み受信信号Y[n]は(4)式で表わされる。
Figure 2023171028000004
Figure 2023171028000005
ニューラルネットワーク処理部33は、補正済み受信信号Y[n]を入力とし信号点の数と同数のM個の数値からなるベクトル(u1,u2,・・・uM)を出力する。その後、出力層処理部34は、ニューラルネットワーク処理部33が出力したベクトルにソフトマックス関数を適用してM個の信号点のそれぞれについて送信信号X[n]である確率(尤度)を示す尤度ベクトルp[n]を出力する。この尤度ベクトルは、(p1,p2,・・・pM)と表わされる。また、尤度ベクトル内の各値は、(5)式で表わされる。
Figure 2023171028000006
ここで、iは、1以上で信号点数M以下の整数であり、piは補正済み信信号Y*[n]が第i番目の信号点の尤度を表す。即ち、第i番目の信号点がX[n]として送信された確率を表す。
データ変換部36は、尤度ベクトルp[n]の中で最も大きな値となるインデックスiのビット表現を出力する。すなわち、pi=max(p1,p2,・・・pM)となるpiをbビットのデジタル値で示す値をデータ変換部36は出力する。このインデックスiのビット表現が推定送信ビットであり、i番目の信号点が推定送信信号X[n]となる。
また、受信装置30では補正情報予測部35において、信号補正部31に与える雑音情報Θ[n]の更新を推定送信信号X[n]が更新される毎に行う。具体的には、補正情報予測部35でjは、雑音情報Θ[n]の算出に用いる雑音推定値φ[n]を更新する。
雑音推定値φ[n]の更新では、まず、残留雑音検出部54が補正済み受信信号Y[n]と推定送信信号X[n]とに基づき残留補正成分ΔΘを算出する。より具体的には、補正情報予測部35は、補正済み受信信号Y[n]と推定送信信号X[n]との差分値を残留補正成分ΔΘとする。この残留補正成分ΔΘは(6)式で表わされる
Figure 2023171028000007
また、第2のパラメータ生成部55が第2の係数K2を出力する。そして、第2の乗算器56が残留補正成分ΔΘと第2の係数K2の乗算値を未補正雑音推定値として出力する。加算器57は、未補正雑音推定値と信号点生成処理部43に格納されていた雑音推定値φ[n]との加算値を新たな雑音推定値φ[n+1]として出力する。新たな雑音推定値φ[n+1]は、(7)式で表わされる。
Figure 2023171028000008
続いて、上記動作をフローチャートを用いて説明する。図6に実施の形態1にかかる受信装置30の動作を説明するフローチャートを示す。実施の形態1にかかる受信装置30では、受信サイクル毎に図6に示す動作を繰り返し実行する。
受信装置30は、受信サイクルの開始に合わせて受信信号Y[n]を受信する(ステップS1)。また、受信装置30は、レジスタ53に格納されている雑音推定値φ[n]とステップS1で受信した受信信号Y[n]とを用いて第1の係数K1を算出する(ステップS2)。図6ではステップS2で実施される計算の計算式として、K1=sigmoid(NN1(Y[n]))、φ[n])を示した。NN1で示す関数は、信号推定処理部51aに受信信号Y[n]と雑音推定値φ[n]を入力して得られる出力を示し、sigmoidで示す関数はシグモイド関数処理部51bに信号推定処理部51aの出力を入力することで得られる出力を示す。そして、補正情報予測部35は、(3)式を用いて雑音情報Θ[n]を算出する(ステップS3)。
続いて、受信装置30は、信号補正部31において、雑音情報Θ[n]を用いて受信信号Y[n]の位相雑音を少なくとも含む雑音成分を補正により取り除いて、補正済み受信信号Y[n]を算出する(ステップS4)。補正済み受信信号Y[n]は、(4)式で表わされる信号である。そして、受信装置30は、補正済み受信信号Y[n]を信号推定処理部32に入力して尤度ベクトルp[n]を算出する(ステップS5)。尤度ベクトルp[n]は、p[n]=softmax(NN(Y[n]))で表わされる。つまり、ニューラルネットワーク処理部33の出力であるNN(Y[n])をソフトマックス関数に入力することで尤度ベクトルp[n]が得られる。そして、尤度ベクトルp[n]をデータ変換部36によりエンコードすることで推定送信信号X[n]を出力する(ステップS6)。このステップS6の処理は、X[n]=enc(p[n])と表わすこともできる。
また、受信装置30は、レジスタ53に格納されている雑音推定値φ[n]とステップS1で受信した受信信号Y[n]とを用いて第2の係数K2を算出する(ステップS7)。図6ではステップS7で実施される計算の計算式として、K2=sigmoid(NN2(Y[n]))、φ[n])を示した。NN2で示す関数は、信号推定処理部55aに受信信号Y[n]と雑音推定値φ[n]を入力して得られる出力を示し、sigmoidで示す関数はシグモイド関数処理部55bに信号推定処理部51aの出力を入力することで得られる出力を示す。その後、残留雑音検出部54を用いて残留補正成分ΔΘ[n]を算出する(ステップS8)。このステップS8では、補正済み受信信号Y[n]と推定送信信号X[n]との差分を残留補正成分ΔΘ[n]とする。ステップS8の処理は、(6)式で表わされる。そして、加算器57が新たな雑音推定値φ[n+1]を(7)式を用いて出力することでレジスタ53に格納されている雑音推定値φ[n]が雑音推定値φ[n+1]に更新される(ステップS9)。
ここで、受信装置30のハードウェア構成について説明する。図7に実施の形態1にかかる受信装置30のハードウェア構成を説明するブロック図を示す。図7に示す例は、受信装置30としてコンピュータ100を用いた例である。図7に示すコンピュータ100は、演算部101、メモリ102,通信インタフェース103を有する。また、演算部101、メモリ102、及び、通信インタフェース103は、バスにより相互に通信可能なように構成される。
演算部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)のようなプログラムを実行可能な演算装置であり、プログラムとして受信プログラムを実行することで上述した受信装置30の機能を実現する。
メモリ102は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリ及びFlashメモリ等の不揮発性メモリの少なくとも一方により構成される。メモリ102の一部の記憶領域はレジスタ53となる。
通信インタフェース103は、通信路20の一部を含み、送信装置10が出力した信号を受信信号としてコンピュータ100内に伝達する。
上記説明より、実施の形態1にかかる通信システム1では、ニューラルネットワーク処理部を用いて時間経過とは相関を持たないノイズ成分(例えば、加法的白色ガウス雑音)の影響を削減する。さらに実施の形態1にかかる通信システム1では、時間経過と相関を有するノイズ成分をキャンセルするために用いる雑音情報Θ[n]を運用中に受信信号から算出される送信信号X[n]を用いて更新していくことで時間経過と相関を有するノイズ成分の影響を削減する。これにより、実施の形態1にかかる通信システム1は、時間的に変化するノイズと時間的に変化しないノイズの両方に対して通信品質を維持ことができる。そして、通信品質を高く維持することで、実施の形態1にかかる通信システム1は、伝送容量の増加あるいは伝送距離の長延化、低電力化を達成することができる。
実施の形態2
実施の形態2では、受信装置30の別の形態である受信装置30aについて説明する。なお、実施の形態2の説明において実施の形態1と同じ構成要素については実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略する。
図8に実施の形態2にかかる受信装置30aの詳細なブロック図を示す。図8に示すように受信装置30aは、補正情報予測部35に代えて補正情報予測部35aを有する。補正情報予測部35aは、補正情報予測部35から第1のパラメータ生成部51、第1の乗算器52、第2のパラメータ生成部55を削除したものである。また、補正情報予測部35aでは、第2の係数K2に代えて固定値である第3のパラメータである第3の係数Kを第2の乗算器56に入力する。
つまり、補正情報予測部35aは、補正情報予測部35の第1の係数K1を1で固定し、第2の係数K2を通信システムの設置場所や仕様に応じて決定される固定値に置き換えたものと考えることができる。また、補正情報予測部35aでは、レジスタ53に格納される雑音推定値φはそのまま雑音情報Θ[n]となる。
実施の形態2にかかる通信システムでは、補正情報予測部35が第1のパラメータ生成部51及び第2のパラメータ生成部55が省略されたことにより演算負荷が軽減される。また、実施の形態2にかかる通信システムでは、補正情報予測部35aを補正情報予測部35よりも回路規模を小さくすることができる。
実施の形態3
実施の形態3では、通信システム1をMIMO(多入力多出力:Multi Input Multi Output)形式の通信経路に対応させた通信システム2について説明する。なお、実施の形態3の説明において実施の形態1と同じ構成要素については実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略する。
図9に実施の形態3にかかる通信システム2のブロック図を示す。図9に示す例は、2×2のMIMO通信に対応した通信路20aを有する。また、実施の形態3にかかる通信システム2では、送信装置60、受信装置70を有する。
送信装置60は、第1の送信処理部61、第2の送信処理部62を有する。第1の送信処理部61は、送信情報Di1を送信信号X1[n]に変換して出力する。第2の送信処理部62は、送信情報Di2を送信信号X2[n]に変換して出力する。第1の送信処理部61、第2の送信処理部62は同じ構成を有するため、図9では第1の送信処理部61についてのみ内部の処理ブロックを示した。図8に示すように、第1の送信処理部61は、送信装置10に相当するものであり、データ変換部11及び信号生成部12を有する。
受信装置70は、第1の受信処理部71、第2の受信処理部72を有する。第1の受信処理部71は、送信信号X1[n]がMIMO通信路20aに入力されることで受信装置70に伝達される受信信号Y1[n]と、送信信号X2[n]がMIMO通信路20aに入力されることで受信装置70に伝達される受信信号Y2[n]と、のうち受信信号Y1[n]を主受信信号として受信し、送信信号X1[n]に対応する推定送信信号X1[n]を出力する。第2の受信処理部72は、第1の受信処理部71、第2の受信処理部72は、主受信信号として扱う信号が異なるのみで、実質的に同じ構成を有する為、ここでは、第1の受信処理部71について説明する。
第1の受信処理部71は、主受信信号算出部80、主受信信号処理部81、第2の補正情報予測部82を有する。第1の受信処理部71は、複数の受信信号から処理対象の主受信信号として受信信号Y1[n]を受信するとともに、主受信信号に対して干渉を及ぼす他の受信信号を副受信信号Y2[n]として受信し、副受信信号Y2[n]に干渉雑音情報φ2を適用して補正済みの干渉成分情報R2[n]を生成し、干渉成分情報R2[n]を用いて主受信信号Y1[n]から干渉成分を除去した信号を受信信号Y1’[n]として出力する。より具体的には、主受信信号算出部80は、第1の信号調整部90、干渉除去部91、第2の信号調整部92、第2の信号補正部93を有する。
まず、送信信号X1[n]、X2[n]と受信信号Y1[n]、Y2[n]とは、MIMO通信路20aの入力信号と出力信号であり、(8)式で示される関係を満たすものとする。
Figure 2023171028000009
ここで、(8)式におけるΘ1[n]、Θ2[n]は、離散時間Weiner位相差雑音であり、Z1[n]、Z2[n]は複素ガウス雑音を表わす。また、H11、H12、H21、H22は、MIMO通信路20aの通信路行列を表わす。以下の説明では、通信路行列の逆行列は、(9)式で表わされる。
Figure 2023171028000010
第1の信号調整部90は、受信信号Y1[n]を(10)式に基づき調整した信号R11[n]を出力する。
Figure 2023171028000011
また、第2の信号調整部92は、、受信信号Y2[n]を(11)式に基づき調整した信号R2[n]を出力する。
Figure 2023171028000012
第2の信号補正部93は、信号補正部31と同様に位相回転処理を行う。第2の信号補正部93は、信号R2[n]と後述する第2の補正情報予測部82から取得する干渉雑音情報φ2[n]とを用いて干渉成分情報R2[n]を出力する。この干渉成分情報R2[n]は、(12)式で表わされる。
Figure 2023171028000013
なお、干渉雑音情報φ2は、(8)式中の第一の位相雑音Θ1[n]と第二の位相雑音Θ2[n]の差分値に関する推定値である。
干渉除去部91は、干渉成分情報R2[n]と信号R11[n]を用いて受信信号Y1’[n]を出力する。受信信号Y1’[n]は、(13)式に基づき算出される。
Figure 2023171028000014
主受信信号処理部81は、受信信号Y1’[n]を受信装置30に入力される受信信号Y[n]として扱い、受信装置30と同様の処理を行う。また、主受信信号算出部80は、補正情報予測部35に第2の補正情報予測部82に伝達する情報(例えば、R11[n])を生成するための機能を追加した第1の補正情報予測部94を有する。第1の補正情報予測部94が出力する情報R11[n]は、(14)式で表わされる。
Figure 2023171028000015
なお、図8では、図3の補正済み受信信号Y[n]、雑音情報Θ[n]、尤度ベクトルp[n]に対応する信号或いは情報として補正済み受信信号Y1[n]、雑音情報Θ1[n]、尤度ベクトルp1[n]を示した。
第2の補正情報予測部82は、主受信信号Y1と推定送信信号X*との差分を用いて干渉雑音情報φ2を更新する。より具体的には、第2の補正情報予測部82は、以下の計算を実行することで雑音推定値φ2[n]を更新する。
Figure 2023171028000016
Figure 2023171028000017
Figure 2023171028000018
つまり、第2の補正情報予測部82は、信号R11の位相差と信号R12の位相差とを用いて次の時点での位相補正情報である干渉雑音情報φ2を更新する。なお、(17)式における係数Kは、ニューラルネットワーク処理部により算出されるものでも良く、固定値でもよい。
続いて、受信装置30aの動作をフローチャートを用いて説明する。図10に実施の形態3にかかる受信装置30aの動作を説明するフローチャートを示す。図10に示すように、実施の形態3にかかる受信装置30aは、受信サイクルの開始に合わせて受信信号Y1[n]、Y2[n]を受信する(ステップS11)。続いて、受信装置30aは、第1の信号調整部90が(10)式に従って調整済み第1の受信信号R11を算出し、第2の信号調整部92が(11)式に従って調整済み第2の受信信号R12を算出する(ステップS12)。続いて、受信装置30aは、第2の信号補正部93が(12)式に従って補正済み第2の受信信号R2[n]を算出する(ステップS13)。続いて、受信装置30aは、干渉除去部91が(13)式に従って干渉除去済みの第1の受信信号Y1’[n]を算出する(ステップS14)。
次いで、受信装置30aは、主受信信号処理部81が干渉除去済みの第1の受信信号Y1’[n]に対して図6に示したフローチャートに示した処理を行うことで推定送信信号X1[n]の出力及び雑音推定値φ1の更新を行う(ステップS15)。続いて、主受信信号算出部80の第1の補正情報予測部94及び第2の補正情報予測部82が(14)式から(17)式に従って干渉雑音情報φ2を更新する(ステップS16)。
上記説明より、実施の形態3にかかる通信システム2では、MIMO方式の通信において、主受信信号に干渉の影響を及ぼす副受信信号に対して位相雑音を補正した信号を生成し、当該位相雑音補正後の副受信信号を用いて主受信信号の干渉雑音成分を除去する。そして、干渉雑音成分が除去された主受信信号に対して実施の形態1にかかる通信システム1と同様の処理を行う。また、実施の形態3にかかる通信システム2では、干渉雑音情報φ2を受信サイクル毎にその時の残留位相雑音を用いて更新していく。これにより、実施の形態3にかかる通信システム2では、干渉雑音成分に関しても位相差が補正された状態で除去される。つまり、実施の形態3にかかる通信システム2では、干渉成分が除去された主受信信号に干渉成分に含まれる位相雑音の影響を抑制するため、MIMO通信においても実施の形態1にかかる通信システム1と同様に高い通信品質を維持することが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1、2 通信システム
10、60 送信装置
11 データ変換部
12 信号生成部
20 通信路
20a MIMO通信路
30、70 受信装置
31 信号補正部
32 信号推定処理部
33 ニューラルネットワーク処理部
34 出力層処理部
35 補正情報予測部
36 データ変換部
41 ワンホットベクトル生成部
42 アドレス生成部
43 信号点生成処理部
44 記憶装置
50 位相回転処理部
51 第1のパラメータ生成部
51a 信号推定処理部
51b シグモイド関数処理部
52 第1の乗算器
53 レジスタ
54 残留雑音検出部
55 第2のパラメータ生成部
55a 信号推定処理部
55b シグモイド関数処理部
56 第2の乗算器
57 加算器
61 第1の送信処理部
62 第2の送信処理部
71 第1の受信処理部
72 第2の受信処理部
80 主受信信号算出部
81 主受信信号処理部
82 第2の補正情報予測部
90 第1の信号調整部
91 干渉除去部
92 第2の信号調整部
93 第2の信号補正部
94 第1の補正情報予測部

Claims (8)

  1. 送信情報を予め設定したビット長に区切り、事前に定めたM個(Mは2のビット長乗の値)の信号点内の1つを選択して生成された送信信号を通信路を介して受信信号として受信し、前記受信信号に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報を適用して補正済み受信信号を出力する信号補正部と、
    前記補正済み受信信号を前記信号点の数と同数のクラスのいずれかに分類するニューラルネットワーク処理部と、
    前記ニューラルネットワーク処理部の出力から前記受信信号が前記M個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報を出力する出力層処理部と、
    前記尤度情報を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、前記送信情報のビット長を有する推定送信信号に変換して出力するデータ変換部と、
    前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、前記予測に基づき前記次の時点で前記信号補正部に与える前記雑音情報を生成する補正情報予測部と、
    を有する受信装置。
  2. 前記補正情報予測部は、
    前記補正済み受信信号と前記推定送信信号との差分を前記残留補正成分として出力する残留雑音検出部と、
    雑音推定値を保持するレジスタと、
    前記受信信号と前記雑音推定値とを入力とする学習済みニューラルネットワークの出力結果を第1のパラメータとして出力する第1のパラメータ生成部と、
    前記受信信号と前記雑音推定値とを入力とする学習済みニューラルネットワークの出力結果を第2のパラメータとして出力する第2のパラメータ生成部と、
    前記雑音推定値と前記第1のパラメータを乗算して前記雑音情報を出力する第1の乗算器と、
    前記第2のパラメータと前記残留補正成分とを乗算して未補正雑音推定値を出力する第2の乗算器と、
    前記レジスタに保持されている前記雑音推定値と前記未補正雑音推定値を加算して前記レジスタに保持されている前記雑音推定値を更新する新たな前記雑音推定値を生成する加算器と、
    を有する請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記補正情報予測部は、
    前記補正済み受信信号と前記推定送信信号との差分を前記残留補正成分として出力する残留雑音検出部と、
    前記雑音情報を保持するレジスタと、
    前記残留補正成分と予め設定された第3のパラメータを乗算して未補正雑音情報を出力する乗算器と、
    前記レジスタに保持されている前記雑音情報と前記未補正雑音情報を加算して前記レジスタに保持されている前記雑音情報を更新する新たな前記雑音情報を生成する加算器と、
    を有する請求項1に記載の受信装置。
  4. 前記受信信号は、MIMO(Multi Input Multi Output)方式により信号を伝達するMIMO通信路を経由して伝達される複数の受信信号の1つであって、
    前記複数の受信信号から処理対象の主受信信号として前記受信信号を受信するとともに、前記主受信信号に対して干渉を及ぼす他の受信信号を副受信信号として受信し、前記副受信信号に干渉雑音情報を適用して補正済みの干渉成分情報を生成し、前記干渉成分情報を用いて前記主受信信号から干渉成分を除去した信号を前記受信信号として出力する主受信信号算出部と、
    前記主受信信号と前記推定送信信号との差分を用いて前記干渉雑音情報を更新する干渉雑音予測部と、
    を有する請求項1に記載の受信装置。
  5. ニューラルネットワーク処理部は、学習済みの全結合型ニューラルネットワークにより構成される請求項1に記載の受信装置。
  6. 請求項1に記載の受信装置に前記送信信号を出力する送信装置であって、
    前記送信情報が入力され、前記送信情報が示す値に対応する前記信号点の場所を示す情報に変換するデータ変換部と、
    前記データ変換部が出力した情報に基づき前記信号点を含む前記送信信号を出力する信号生成部と、
    を有する送信装置。
  7. 送信情報を予め設定したビット長に区切り、事前に定めたM個(Mは2のビット長乗の値)の信号点内の1つを選択して生成された送信信号を通信路を介して受信信号として受信し、前記受信信号から前記送信情報の推定値となる推定送信信号を、演算により出力する送信装置における受信方法であって、
    前記受信信号に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報を適用して補正済み受信信号を出力することと、
    前記補正済み受信信号を前記信号点の数と同数のクラスのいずれかにニューラルネットワーク処理を用いて分類することと、
    前記ニューラルネットワーク処理により出力された前記受信信号が前記M個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報を出力することと、
    前記尤度情報を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、前記送信情報のビット長を有する推定送信信号に変換して出力することと、
    前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、前記予測に基づき前記次の時点の前記雑音情報を生成することと、
    を行う受信方法。
  8. 送信情報を予め設定したビット長に区切り、事前に定めたM個(Mは2のビット長乗の値)の信号点内の1つを選択して生成された送信信号を通信路を介して受信信号として受信し、前記受信信号に含まれる雑音と歪み成分の少なくとも一方を、雑音情報を適用して補正済み受信信号を出力する信号補正処理と、
    前記補正済み受信信号を前記信号点の数と同数のクラスのいずれかに分類するニューラルネットワーク処理と、
    前記ニューラルネットワーク処理により出力された前記受信信号が前記M個のクラスのおのおのに属する確率を示す尤度情報を出力する出力層処理と、
    前記尤度情報を参照してもっとも確率が高いクラスを特定して、特定したクラスに対応し、かつ、前記送信情報のビット長を有する推定送信信号に変換して出力するデータ変換処理と、
    前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を検出し、検出した残留情報を用いて次の時点で前記補正済み受信信号に残留する雑音及び歪みの少なくとも一方を含む残留補正成分の大きさを予測して、前記予測に基づき前記次の時点で前記信号補正処理に用いる前記雑音情報を生成する補正情報予測処理と、
    をコンピュータに実行させる受信プログラム。
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