JP2023170519A - トナーカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】使用後のトナーの残留量の少ないトナーカートリッジを提供することである。【解決手段】実施形態のトナーカートリッジは、トナーを収容する細長いトナー収容体と、トナー収容体の下部の一方の端部に設けられたトナー排出部と、トナー収容体の内部において、トナー収容体の長手方向の周りに回転可能に支持されたパドルとオーガと、パドルの回転軸に沿って延びるパドルの一方の長辺部に片持ちに固定された弾性を有する長方形の掻き取り部材を有する。トナー排出部は、画像形成装置にトナーを供給するためにトナーを排出する。パドルは、回転することでトナーを攪拌する。オーガ、周囲に螺旋状に延在するスクリュー羽根を有し、回転することでトナーをトナー排出部へ向けて搬送する。パドルの回転軸に垂直に延びる掻き取り部材の短辺は、パドルの回転に伴って、トナー収容体の内壁とオーガに衝突する長さを有する。【選択図】 図3
Description
本発明の実施形態は、ワークプレイスに配置される画像形成装置にトナーを補給するためのトナーカートリッジに関する。
近年、ドキュメントボリュームの低減が加速する中、使用済みトナーカートリッジ内のトナーの残留量を減らす手法が多く検討されている。
従来、トナーカートリッジの残留量を改善する技術として、形状をボトル型に又補給量を検知する手法を向上させることにより残留量を減らすというものがある。
本発明が解決しようとする課題は、使用後のトナーの残留量の少ないトナーカートリッジを提供することである。
実施形態のトナーカートリッジは、トナーを収容する細長いトナー収容体と、トナー収容体の下部の一方の端部に設けられたトナー排出部と、トナー収容体の内部において、トナー収容体の長手方向の周りに回転可能に支持されたパドルとオーガと、パドルの回転軸に沿って延びるパドルの一方の長辺部に片持ちに固定された弾性を有する長方形の掻き取り部材を有する。トナー排出部は、画像形成装置にトナーを供給するためにトナーを排出する。パドルは、回転することでトナーを攪拌する。オーガ、周囲に螺旋状に延在するスクリュー羽根を有し、回転することでトナーをトナー排出部へ向けて搬送する。パドルの回転軸に垂直に延びる掻き取り部材の短辺は、パドルの回転に伴って、トナー収容体の内壁とオーガに衝突する長さを有する。
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。まず、図1を参照して、実施形態に係るトナーカートリッジを用いる画像形成装置の一例であるデジタル複合機10について説明する。図1は、デジタル複合機10の構成の一例を示す図である。
デジタル複合機10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを有する。印刷機能は、用紙Pにトナー像を形成する機能である。スキャン機能は、原稿から画像を読み取る機能である。コピー機能は、スキャン機能を用いて原稿から読み取った画像を、印刷機能を用いて用紙Pに印刷する機能である。ファクシミリ機能は、通信回線を用いて受信したデータに基づく画像を、印刷機能を用いて用紙Pに印刷する機能である。
デジタル複合機10は、複数の給紙カセット1、手差しトレイ2、及び複数の給紙ローラー3を有する。給紙カセット1は、印刷に用いる複数枚の用紙Pを収容する。手差しトレイ2は、複数枚の用紙Pを重ねた状態で手差し給紙するためのものである。給紙ローラー3は、給紙カセット1に収容した用紙Pを1枚ずつ取り出すとともに、手差しトレイ2に載置した用紙Pを1枚ずつ取り出す。
デジタル複合機10は、複数の画像形成部21、22、23、24、露光装置16、転写ベルトユニット30、及び2次転写ローラー18を有する。また、デジタル複合機10には、複数の画像形成部21、22、23、24に、それぞれ、トナーを補給するための複数のトナーカートリッジ11、12、13、14が装填される。
トナーカートリッジ11、12、13、14は、画像形成部21、22、23、24に供給するための各色のトナーを収容している。図1で最も左側のトナーカートリッジ11は、黄(Yellow)色のトナーを収容している。左から2番目のトナーカートリッジ12は、マゼンタ(Magenta)色のトナーを収容している。左から3番目のトナーカートリッジ13は、シアン(Cyan)色のトナーを収容している。最も右側のトナーカートリッジ14は、黒(Black)色のトナーを収容している。トナーカートリッジ11、12、13、14は、収容するトナーの違いを除けば、略同じ構成を有する。
ここにおいて、トナーという用語は、広義の意味で使用しており、トナー単体と、トナーとキャリアの混合物との両方を意味している。
画像形成部21、22、23、24は、それぞれ、トナーカートリッジ11、12、13、14からトナーの供給を受け、異なる色のトナー像を形成する。図1で最も左側の画像形成部21は、黄(Y)色のトナー像を形成する。左から2番目の画像形成部22は、マゼンタ(M)色のトナー像を形成する。左から3番目の画像形成部23は、シアン(C)色のトナー像を形成する。最も右側の画像形成部24は、黒(K)色のトナー像を形成する。
画像形成部21、22、23、24は、トナーの違いを除けば、略同じ構成を有する。よって、ここでは、図2を参照して、代表的に黄色のトナー像を形成する画像形成部21について説明し、他の色のトナー像を形成する画像形成部22、23、24の説明を省略する。
図2に示すように、黄色用の画像形成部21は、感光体ドラム41、帯電ユニット42、現像装置43、1次転写ローラー44、クリーナー45、及び除電ランプ46を有する。
感光体ドラム41は、露光装置16から出射される光ビームBYを受光する円筒状の表面を有する。光ビームBYは、後述するスキャナー70により原稿から読み取った画像データ、又はデジタル複合機10の外部から入力された画像データを色分解した黄色の画像データに基づく光ビームである。露光装置16は、感光体ドラム41の回転を伴って光ビームBYにより感光体ドラム41の表面を露光走査し、感光体ドラム41の表面に黄色の画像データに基づく静電潜像を形成する。
帯電ユニット42は、露光前の感光体ドラム41の表面を予め決められた電位に帯電させる。現像装置43は、トナーカートリッジ11から供給されるトナーTYにより、感光体ドラム41の表面の静電潜像を現像する。現像装置43は、感光体ドラム41の表面に、黄色のトナー像を形成する。
1次転写ローラー44は、転写ベルトユニット30の転写ベルト31を間に挟んで、感光体ドラム41の表面に対向する。1次転写ローラー44は、感光体ドラム41との間で転写電圧を生じさせる。この転写電圧により、1次転写ローラー44は、感光体ドラム41の表面に形成された黄色のトナー像を、感光体ドラム41と接触している転写ベルト31の表面に転写(1次転写)する。
クリーナー45は、感光体ドラム41の表面に残留したトナーTYを除去する。除電ランプ46は、感光体ドラム41の表面に残留した電荷を除去する。
図1に示す露光装置16は、色分解された各色の画像データに応じて、画像形成部21、22、23、24の感光体ドラム41の表面に、それぞれ、光ビームBY、BM、BC、BKを照射する。光ビームBY、BM、BC、BKは、それぞれ、黄色、マゼンタ色、シアン色、黒色の画像を形成するためのものである。
露光装置16は、画像データのY成分に応じて、光ビームBYを制御して画像形成部21の感光体ドラム41の表面に黄色用の静電潜像を形成する。同様に、露光装置16は、画像データのM、C、K成分に応じて、光ビームBM、BC、BKを制御して画像形成部22、23、24の感光体ドラム41の表面にマゼンタ用、シアン用、黒用の静電潜像を形成する。
転写ベルトユニット30は、無端状の転写ベルト31、及びこの転写ベルト31を巻回して張設した2つのローラーを有する。これら2つのローラーは、従動ローラー32と駆動ローラー33である。転写ベルトユニット30は、この他に、転写ベルト31に張力を与えるためのテンションローラーを備える。駆動ローラー33を回転することにより、転写ベルト31は正逆両方向に回転することができる。転写ベルト31は、図1で反時計回り方向である順方向に回転することにより、画像形成部21、22、23、24から転写された各色のトナー像を2次転写ローラー18に搬送する。
2次転写ローラー18は、転写ベルト31を間に挟んで駆動ローラー33の表面に対向し、駆動ローラー33との間で転写電圧を生じさせる。2次転写ローラー18は、この転写電圧により、転写ベルト31の表面に重ねて転写された各色のトナー像を、転写ベルト31と2次転写ローラー18の間を搬送される用紙Pに転写(2次転写)する。
デジタル複合機10は、また、定着装置50を有する。定着装置50は、各色のトナー像が転写された用紙Pを加熱するとともに加圧する。これにより、用紙Pに転写された各色のトナー像が用紙Pに定着する。定着装置50は、用紙Pの搬送経路を間に挟んで互いに対向する加熱ローラー51と加圧ローラー52を有する。
加熱ローラー51は、加熱ローラー51を加熱するための熱源を備える。熱源は、例えば、ヒーターである。熱源によって加熱された加熱ローラー51は、用紙Pをトナーの溶融温度まで加熱する。加圧ローラー52は、加圧ローラー52と加熱ローラー51の間を通過する用紙Pを加圧する。
デジタル複合機10は、また、排紙トレイ61と、両面ユニット62と、スキャナー70と、原稿送り装置80と、コントロールパネル90と、を有する。
排紙トレイ61は、印刷が終わって排出された用紙Pを受ける。両面ユニット62は、用紙Pを、裏面への印刷が可能な状態にする。例えば、両面ユニット62は、ローラーなどを用いて用紙Pをスイッチバックさせることにより、用紙Pの表裏を反転させる。
スキャナー70は、原稿から画像を読み取る。スキャナー70は、例えば、CCD(charge-coupled device)イメージセンサーなどの撮像素子を有する光学縮小方式で画像を読み取る。或いは、スキャナー70は、CMOS(complementary metal-oxide-semiconductor)イメージセンサーなどの撮像素子を有する密着センサー(CIS(contact image sensor))方式で画像を読み取る。
原稿送り装置80は、例えば、ADF(auto document feeder)とも呼ばれる。原稿送り装置80は、トレイ81に置かれた原稿を一枚ずつ、原稿ガラス82の上を通して排紙トレイ83へ搬送する。スキャナー70は、原稿ガラス82の上を通る原稿の画像を読み取る。
コントロールパネル90は、デジタル複合機10の操作者が操作するためのボタンやタッチパネルなどを有する。タッチパネルは、たとえば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイとタッチ入力によるポインティングデバイスとが積層されたものである。従って、ボタンとタッチパネルは、デジタル複合機10の操作者による操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。また、タッチパネルが有するディスプレイは、デジタル複合機10の操作者に各種情報を通知する表示デバイスとして機能する。
前述したように、トナーカートリッジ11、12、13、14は、収容するトナーの違いを除けば、略同じ構成を有する。以下では、代表的に、トナーカートリッジ11の構成について図3を参照して説明する。図3は、トナーカートリッジ11の分解斜視図である。以下の説明において、「前」、「奥」、「水平」等の位置を表す用語は、デジタル複合機10に装填された状態に基づいている。
トナーカートリッジ11は、トナー収容体100と、パドル120と、オーガ130と、掻き取り部材140を有する。
トナー収容体100は、容器体102と蓋体101を有する。容器体102は、トナー収容体100の長手方向に垂直な断面において、略U字形状をしている。容器体102は、長手方向の前端に、長手方向に垂直な前壁111を有し、長手方向の奥端に、長手方向に垂直な奥壁112を有する。蓋体101は、容器体102の上方にある開口を塞ぐ。蓋体101は上に凸状の屋根形状をしている。トナー収容体100は、細長い箱形状である。
トナー収容体100の容器体102は、一方の端部すなわち前側の下部に、トナーを排出するトナー排出部103を有する。トナー排出部103は、画像形成部21にトナーを供給するためのものである。トナー排出部103は、下方に開口した開口部(図示せず)を有する。容器体102はまた、トナー排出部103の開口部を密封するシールシート106と、トナー排出部103の開口部を開閉するシャッタ107を有する。シールシート106は、使用時に剥がされる。シャッタ107は、トナーカートリッジ11の装填に伴って移動して、トナー排出部103の開口部を開く。
容器体102の前壁111は、トナー収容体100にトナーを充填するための充填口104を有する。充填口104は、円形をしている。トナーカートリッジ11は、トナーの充填後に、充填口104を塞ぐキャップ150を有する。
トナー収容体100は、パドル120とオーガ130を共に、トナー収容体100の長手方向の周りに回転可能に収容する。オーガ130は、トナー排出部103に沿って位置する。パドル120は、トナー収容体100の略中央部に位置する。
パドル120は、回転軸121と、攪拌羽根122を有する。パドル120は、回転軸121を中心に回転することで、攪拌羽根122によって、トナー収容体100の内部のトナーを攪拌する。パドル120は、前方から見て、反時計回りに回転する。
オーガ130は、回転軸1301と、スクリュー羽根132を有する。スクリュー羽根132は、回転軸131の周囲に螺旋状に延在する。オーガ130は、回転軸131を中心に回転することによって、スクリュー羽根132の間に存在するトナーをトナー排出部103へ向けて搬送する。
掻き取り部材140は、パドル120の回転軸121に沿って延びるパドル120の攪拌羽根122の一方の長辺部に片持ちに固定されている。掻き取り部材140は、弾性を有する長方形のシート状の部材である。掻き取り部材140は、複数の切れ込み141を有する。切れ込み141は、外側から内側に向かって、回転軸1201に垂直にパドル120の近くまで延びている。その結果として、掻き取り部材140は、複数の切れ込み141の間に、複数の掻き取り部142を有する。複数の掻き取り部142は、互いに独立して変形可能である。
パドル120の回転軸に垂直に延びる掻き取り部材140の短辺は、パドル120の回転に伴って、トナー収容体110の内壁とオーガ130に衝突する長さを有する。掻き取り部材140は、パドル120の回転に伴って、トナー収容体110の内壁の底部に接した状態で移動する。これにより、トナーをオーガ130に送り込む。また、掻き取り部材140は、パドル120の回転に伴って、トナー収容体110の内壁の側部と上部に接した状態で移動する。これにより、掻き取り部材140は、トナー収容体110の内壁に付着しているトナーを掻き取る。
トナーカートリッジ11は、トナー収容体100の他方の端部すなわち奥側の端部に、ギヤユニット160を有する。ギヤユニット160は、パドル120とオーガ130を回転させるためのものである。
ギヤユニット160は、パドル120を回転させるためのパドルギヤ161と、オーガ130を回転させるためのオーガギヤ162を有する。パドルギヤ161の外周の歯車とオーガ130の外周の歯車は、互いに係合している。このため、オーガギヤ162は、パドルギヤ161の回転に従動して回転する。
パドルギヤ161は、パドルギヤ161の回転中心に沿って、前方に突出する連結軸163を有する。オーガギヤ162は、オーガギヤ162の回転中心に沿って、前方に突出する連結軸164を有する。
容器体102の前壁111は、パドル120の回転軸121の前側軸端部123を軸受けする軸受け部115を有する。容器体102の奥壁112は、パドルギヤ161の連結軸163が貫通する穴105を有する。また、パドル120は、奥側端部に、回転軸121に同軸な連結部124を有する。パドルギヤ161の連結軸163は、シールリング165を装着した状態で、穴105を貫通し、パドル120の連結部124と連結する。これにより、軸受け部115とパドルギヤ161は、パドル120を回転可能に支持する。
容器体102は、トナー排出部103の近くに、オーガ130の回転軸131の前側軸端部133を軸受けする軸受け部(図示せず)を有する。容器体102の奥壁112は、オーガギヤ162の連結軸164が貫通する穴(図示せず)を有する。また、オーガ130は、奥側端部に、回転軸131に同軸な連結部134を有する。オーガギヤ162の連結軸164は、シールリング166を装着した状態で、奥壁112の穴(図示せず)を貫通し、オーガ130の連結部134と連結する。これにより、容器体102の軸受け部(図示せず)とオーガギヤ162は、オーガ130を回転可能に支持する。
次に、図4を参照して、オーガ130と掻き取り部材140の寸法の関係について説明する。図4は、掻き取り部材140がオーガ130の上方に位置する状態におけるトナーカートリッジ11の水平断面図である。
図4に示すように、掻き取り部材140の切れ込み141の間隔は、オーガ130のスクリュー羽根132のピッチの二倍に等しい。言い換えれば、パドル120の回転軸に平行に延びる掻き取り部142の幅は、オーガ130のスクリュー羽根132のピッチの二倍に等しい。
一般的な掻き取り部材では、切れ込みの間隔はオーガ130のスクリュー羽根132のピッチに等しい。このような一般的な掻き取り部材と比較すると、実施形態の掻き取り部材140は、パドル120との固定部近辺の剛性が高い。
また、掻き取り部材140の切れ込み141の深さは、オーガ130のスクリュー羽根132の直径よりも深い。言い換えれば、パドル120の回転軸に垂直に延びる掻き取り部142の長さは、オーガ130のスクリュー羽根132の直径よりも大きい。
このため、掻き取り部材140の掻き取り部142は、オーガ130との接触時に、パドル120の回転方向の湾曲に加えて、パドル120の回転軸に平行な方向に沿って大きくねじれ変形を起こし得る。これは、トナーを効率良くオーガ130に送り込む。
続いて、図5~図8を参照して、掻き取り部材140の動作について説明する。図5~図8は、パドル120の回転に伴って順に現れる四つの状態におけるトナーカートリッジ11の垂直断面図である。
パドル120の回転に伴って、掻き取り部材140は、図5に示すように、トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁から離れる状態を迎える。パドル120の回転に伴って図5の状態に至るまでは、掻き取り部材140はトナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁に接しており、掻き取り部材140は湾曲している。掻き取り部材140は、湾曲している間、トナー収容体100の内壁に付着しているトナーを掻き取る。図5の状態では、それまで湾曲していた掻き取り部材140はちょうど伸びきっている。図5の状態の直後、掻き取り部材140はトナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁から離れる。
すなわち、図5の状態の直前から直後において、掻き取り部材140は、トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁から弾性によって伸び弾ける。この掻き取り部材140の伸び弾けは、トナー収容体100に振動を発生させるノッカー効果を引き起こす。
図5の状態の後、トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁から離れた掻き取り部材140は、図6に示すように、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁に衝突する状態を迎える。パドル120の回転に伴って図5の状態から図6の状態に至るまでの間は、掻き取り部材140はトナー収容体100から離れており、掻き取り部材140は伸びきっている。図6の状態に至った時、掻き取り部材140は、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁に衝突する。
トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁に対する掻き取り部材140の衝突もまた、トナー収容体100に振動を発生させるノッカー効果を引き起こす。
図6の状態の後、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁に衝突した掻き取り部材140は、図7に示すように、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁から離れる状態を迎える。パドル120の回転に伴って図6の状態から図7の状態に至るまでの間は、掻き取り部材140はトナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁に接しており、掻き取り部材140は湾曲している。掻き取り部材140は、湾曲している間、トナー収容体100の内壁に付着しているトナーを掻き取る。図7の状態では、それまで湾曲していた掻き取り部材140はちょうど伸びきっている。図7の状態の直後、掻き取り部材140はトナー収容体100から離れる。
すなわち、図7の状態の直前から直後において、掻き取り部材140は、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁から弾性によって伸び弾ける。この掻き取り部材140の伸び弾けは、トナー収容体100に振動を発生させるノッカー効果を引き起こす。
図7の状態の後、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁から離れた掻き取り部材140は、図8に示すように、トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁に衝突する状態を迎える。パドル120の回転に伴って図7の状態から図8の状態に至るまでの間は、掻き取り部材140はトナー収容体100から離れており、掻き取り部材140は伸びきっている。図8の状態に至った時、掻き取り部材140は、トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁に衝突する。
トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁に対する掻き取り部材140の衝突もまた、トナー収容体100に振動を発生させるノッカー効果を引き起こす。
図8の状態の後、トナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁に衝突した掻き取り部材140は、再び図5に示すように、トナー収容体100の内壁すなわち蓋体101の内壁から離れる状態を迎える。パドル120の回転に伴って図8の状態から図5の状態に至るまでの間は、掻き取り部材140はトナー収容体100の内壁すなわち容器体102の内壁に接しており、掻き取り部材140は湾曲している。掻き取り部材140は、湾曲している間、トナー収容体100の内壁に付着しているトナーを掻き取る。また、その間に、掻き取り部材140は、トナーをオーガ130に送り込む。
以上に説明したように、掻き取り部材140は、トナー収容体100の内壁に接している間、トナー収容体100の内壁に付着しているトナーを掻き取る。また、パドル120が一回転する間に、トナー収容体100の内部の二箇所において、トナー収容体100の内壁から離れる。その結果、掻き取り部材140の二回の伸び弾けと、トナー収容体100の内壁に対する掻き取り部材140の二回の衝突が発生する。掻き取り部材140の伸び弾けと掻き取り部材140の衝突はいずれも、トナー収容体100に振動を発生させるノッカー効果を引き起こす。ノッカー効果は、トナー収容体100の内壁に付着しているトナーを振動落下させ、トナーが圧縮され塊になる現象の発生を防止する。
これにより、オーガ130に送り込まれたトナーは、流動性を損なうことなく、オーガ130によってトナー排出部103に搬送される。その結果、使用済みのトナーカートリッジ11のトナー収容体100の中に残るトナーの量を低減することができる。
前述したように、実施形態の掻き取り部材140は、切れ込み141の間隔がオーガ130のスクリュー羽根132のピッチの二倍に等しく、切れ込みの間隔がオーガ130のスクリュー羽根132のピッチに等しい一般的な掻き取り部材に比較して、パドル120との固定部近辺の剛性が高い。これは、高いノッカー効果の発生をもたらす。
以上に説明したように、実施形態は、使用後のトナーの残留量の少ないトナーカートリッジを提供する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…給紙カセット、2…手差しトレイ、3…給紙ローラー、10…デジタル複合機、11、12、13、14…トナーカートリッジ、16…露光装置、18…次転写ローラー、21、22、23、24…画像形成部、30…転写ベルトユニット、31…転写ベルト、32…従動ローラー、33…駆動ローラー、41…感光体ドラム、42…帯電ユニット、43…現像装置、44…次転写ローラー、45…クリーナー、46…除電ランプ、50…定着装置、51…加熱ローラー、52…加圧ローラー、61…排紙トレイ、62…両面ユニット、70…スキャナー、80…原稿送り装置、81…トレイ、82…原稿ガラス、90…コントロールパネル、100…トナー収容体、101…蓋体、102…容器体、103…トナー排出部、104…充填口、105…穴、106…シールシート、107…シャッタ、111…前壁、112…奥壁、115…軸受け部、120…パドル、121…回転軸、122…攪拌羽根、123…前側軸端部、124…連結部、130…オーガ、131…回転軸、132…スクリュー羽根、133…前側軸端部、134…連結部、135…ワッシャ、140…掻き取り部材、141…切れ込み、142…掻き取り部、150…キャップ、160…ギヤユニット、161…パドルギヤ、161…感光体ドラム、162…オーガギヤ、163…連結軸、164…連結軸、165…シールリング、166…シールリング。
Claims (5)
- 画像形成装置にトナーを補給するためのトナーカートリッジであって、
トナーを収容する細長いトナー収容体と、
前記トナー収容体の下部の一方の端部に設けられ、前記画像形成装置にトナーを供給するためにトナーを排出するトナー排出部と、
前記トナー収容体の内部において、前記トナー収容体の長手方向の周りに回転可能に支持され、回転することでトナーを攪拌するパドルと、
前記トナー収容体の内部において、前記トナー収容体の長手方向の周りに回転可能に支持され、周囲に螺旋状に延在するスクリュー羽根を有し、回転することで前記トナーを前記トナー排出部へ向けて搬送するオーガと、
前記パドルの回転軸に沿って延びる前記パドルの一方の長辺部に片持ちに固定された弾性を有する長方形の掻き取り部材を有し、
前記パドルの回転軸に垂直に延びる前記掻き取り部材の短辺は、前記パドルの回転に伴って、前記トナー収容体の内壁と前記オーガに衝突する長さを有する、
トナーカートリッジ。 - 前記掻き取り部材は、前記パドルの回転軸に垂直に延びる複数の切れ込みを有し、前記掻き取り部材の切れ込みの間隔は、前記スクリュー羽根のピッチの二倍に等しい、
請求項1に記載のトナーカートリッジ。 - 前記掻き取り部材は、前記トナー収容体の内部空間の少なくとも一箇所において、前記トナー収容体の内壁から弾性によって伸び弾ける、
請求項2に記載のトナーカートリッジ。 - 前記掻き取り部材の切れ込みの深さは、前記スクリュー羽根の直径よりも深い、
請求項1に記載のトナーカートリッジ。 - 前記画像形成装置に装着された状態において、前記オーガは、前記パドルに対して、前記トナー収容体の下方かつ側方に位置し、前記掻き取り部材が伸び弾ける箇所は、前記オーガの上方に位置する、
請求項2から4までのいずれかひとつに記載のトナーカートリッジ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022082341A JP2023170519A (ja) | 2022-05-19 | 2022-05-19 | トナーカートリッジ |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022082341A JP2023170519A (ja) | 2022-05-19 | 2022-05-19 | トナーカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023170519A true JP2023170519A (ja) | 2023-12-01 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022082341A Pending JP2023170519A (ja) | 2022-05-19 | 2022-05-19 | トナーカートリッジ |
Country Status (2)
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US (1) | US20230375960A1 (ja) |
JP (1) | JP2023170519A (ja) |
-
2022
- 2022-05-19 JP JP2022082341A patent/JP2023170519A/ja active Pending
-
2023
- 2023-01-20 US US18/157,602 patent/US20230375960A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20230375960A1 (en) | 2023-11-23 |
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