JP2023168770A - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023168770A
JP2023168770A JP2022080067A JP2022080067A JP2023168770A JP 2023168770 A JP2023168770 A JP 2023168770A JP 2022080067 A JP2022080067 A JP 2022080067A JP 2022080067 A JP2022080067 A JP 2022080067A JP 2023168770 A JP2023168770 A JP 2023168770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
light
display device
light shielding
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022080067A
Other languages
English (en)
Inventor
智彦 長沼
Tomohiko Naganuma
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Display Inc
Original Assignee
Japan Display Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Display Inc filed Critical Japan Display Inc
Priority to JP2022080067A priority Critical patent/JP2023168770A/ja
Priority to US18/305,391 priority patent/US20230371350A1/en
Publication of JP2023168770A publication Critical patent/JP2023168770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/8791Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light
    • H10K59/8792Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light comprising light absorbing layers, e.g. black layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/126Shielding, e.g. light-blocking means over the TFTs
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/122Pixel-defining structures or layers, e.g. banks
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/13Active-matrix OLED [AMOLED] displays comprising photosensors that control luminance
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/873Encapsulations
    • H10K59/8731Encapsulations multilayered coatings having a repetitive structure, e.g. having multiple organic-inorganic bilayers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】高い表示品質を有する表示装置を提供すること。【解決手段】表示装置は、複数の画素、第1の無機膜、遮光膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数の画素は、画素電極、画素電極上の電界発光層、電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える。第1の無機膜は対向電極上に位置する。遮光膜は、第1の無機膜上に位置し、複数の画素の画素電極と重なる複数の開口を有する。樹脂膜は、遮光膜と第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は樹脂膜上に位置する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態の一つは、発光素子を有する表示装置に関する。あるいは、本発明の実施形態の一つは、センサ素子を有する光センサ装置に関する。
表示装置や光センサ装置に搭載される光電変換素子として、活性層に有機化合物を含む素子が知られている。例えば、有機化合物の電界発光を利用した素子(有機電界発光素子)が各画素に搭載された有機EL(Electroluminescent)表示装置が近年上市されるに至っている。特許文献1には、基板上に設けられた有機電界発光素子を封止する対向基板に遮光膜を設けることで、有機EL表示装置の表示品質を向上できることが開示されている。
特開2017-98255号公報
本発明の実施形態の一つは、超高精細表示装置などの高い表示品質を有する表示装置を提供することを目的の一つとする。あるいは、本発明の実施形態の一つは、高い検出精度を有する光センサ装置を提供することを目的の一つとする。
本発明に係る実施形態の一つは表示装置である。この表示装置は、複数の画素、第1の無機膜、遮光膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数の画素は、画素電極、画素電極上の電界発光層、電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える。第1の無機膜は対向電極上に位置する。遮光膜は、第1の無機膜上に位置し、複数の画素の画素電極と重なる複数の開口を有する。樹脂膜は、遮光膜と第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は樹脂膜上に位置する。
本発明に係る実施形態の一つは表示装置である。この表示装置は、複数の画素、遮光膜、第1の無機膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数の画素は、画素電極、画素電極上の電界発光層、電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える。遮光膜は、対向電極上に位置し、複数の画素の画素電極と重なる複数の開口を有する。第1の無機膜は、遮光膜と対向電極上に位置する。樹脂膜は、第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は、樹脂膜上に位置し、樹脂膜と接する。
本発明に係る実施形態の一つは表示装置である。この表示装置は、複数の画素、遮光膜、第1の無機膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数の画素は、画素電極、画素電極上の電界発光層、電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える。遮光膜は、電界発光層と対向電極の間に位置し、複数の画素の画素電極と重なる複数の開口を有する。第1の無機膜は、遮光膜と対向電極上に位置する。樹脂膜は、第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は、樹脂膜上に位置する。
本発明に係る実施形態の一つは光センサ装置である。この光センサ装置は、複数のセンサ素子、第1の無機膜、遮光膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数のセンサ素子は、それぞれ第1の電極、第1の電極上の光電変換層、光電変換層上の第2の電極を備える。第1の無機膜は第2の電極上に位置する。遮光膜は、第1の無機膜上に位置し、複数のセンサ素子の第1の電極と重なる複数の開口を有する。樹脂膜は、遮光膜と第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は樹脂膜上に位置する。
本発明に係る実施形態の一つは光センサ装置である。この光センサ装置は、複数のセンサ素子、遮光膜、第1の無機膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数のセンサ素子は、それぞれ第1の電極、第1の電極上の光電変換層、光電変換層上の第2の電極を備える。遮光膜は、第2の電極上に位置し、複数のセンサ素子の第1の電極と重なる複数の開口を有する。第1の無機膜は、遮光膜と第2の電極上に位置する。樹脂膜は、第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は、樹脂膜上に位置し、樹脂膜と接する。
本発明に係る実施形態の一つは光センサ装置である。この光センサ装置は、複数のセンサ素子、遮光膜、第1の無機膜、樹脂膜、および第2の無機膜を備える。複数のセンサ素子は、それぞれ第1の電極、第1の電極上の光電変換層、光電変換層上の第2の電極を備える。遮光膜は、光電変換層と第2の電極の間に位置し、複数のセンサ素子の第1の電極と重なる複数の開口を有する。第1の無機膜は、遮光膜と第2の電極上に位置する。樹脂膜は、第1の無機膜上に位置し、第1の無機膜と接する。第2の無機膜は、樹脂膜上に位置する。
本発明の実施形態の一つに係る表示装置の模式的上面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置に含まれる発光素子の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置に含まれる発光素子の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置に含まれる発光素子の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置に含まれる遮光膜による効果を説明する模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る表示装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置の模式的上面図。 本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置に含まれる遮光膜による効果を説明する模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置の一部の模式的端面図。 本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置の一部の模式的端面図。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
本明細書および特許請求の範囲において、ある構造体の上に他の構造体を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、直上に他の構造体を配置する場合と、ある構造体の上方に、さらに別の構造体を介して他の構造体を配置する場合との両方を含むものとする。
本明細書および請求項において、「ある構造体が他の構造体から露出するという」という表現は、ある構造体の一部が他の構造体によって覆われていない態様を意味し、この他の構造体によって覆われていない部分は、さらに別の構造体によって覆われる態様も含む。
本明細書および図面において、同一、あるいは類似する複数の構成を総じて表記する際には同一の符号を用い、これら複数の構成のそれぞれを区別して表記する際には、さらにハイフンと自然数を用いる。
(第1実施形態)
本実施形態では、本発明の実施形態の一つに係る表示装置100を説明する。
1.全体構造
表示装置100の模式的上面図を図1に示す。表示装置100は基板102を有し、その上にパターニングされた種々の絶縁膜、半導体膜、導電膜が積層される。これらの絶縁膜、半導体膜、導電膜により、複数の画素104や画素104を駆動するための駆動回路(走査線側駆動回路106、信号線側駆動回路108)、種々の配線(図示しない)などが形成される。複数の画素104の全てを囲む単一の最小領域が表示領域であり、表示領域を囲む領域は周辺領域または額縁領域と呼ばれる。後述するように、各画素104には発光素子が配置される。
図示されない配線は、画素104や走査線側駆動回路106、信号線側駆動回路108から延伸し、基板102の端部付近で露出されて端子110を形成する。端子110には図示しないフレキシブル印刷回路基板(FPC)などのコネクタを介して外部回路(図示しない)が接続される。外部回路から供給される各種信号や電源に基づいて走査線側駆動回路106と信号線側駆動回路108が種々の信号を生成し、これらの信号に基づいて画素104が制御され、表示領域に映像が表示される。
2.画素の構造
2-1.画素回路
図2に発光素子150を含む画素104の模式的端面図を示す。各画素104には発光素子150とともに発光素子150を制御するための画素回路が設けられる。図2には発光素子150に接続される一つのトランジスタ120が画素回路の構成の一つとして示されているが、画素回路の構成は任意に選択することができ、一つまたは複数のトランジスタや容量素子によって画素回路を適宜構成すればよい。
図2に示すように、トランジスタ120などを含む画素回路は、直接または任意の構成であるアンダーコート112を介して基板102上に設けられる。基板102は画素回路や発光素子150を支持する基材であり、ガラスや石英、シリコン、サファイアなどの無機材料を含んでもよく、あるいは、ポリイミドやポリエステル、ポリカーボネートなどの高分子を含んでもよい。基板102は弾性変形可能なように可撓性を備えてもよい。アンダーコート112は基板102に含まれる不純物が画素回路へ拡散することを防ぐために設けられ、窒化ケイ素や酸化ケイ素、窒化酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素などのケイ素含有無機化合物を含む一つまたは複数の膜によって構成すればよい。
図2に例示されたトランジスタ120は、半導体膜122、半導体膜122上のゲート絶縁膜124、ゲート絶縁膜124上のゲート電極126、ゲート電極126上の第1の層間膜128の他、ゲート絶縁膜124と第1の層間膜128に設けられる開口を介して半導体膜122と電気的に接続されるソース電極130とドレイン電極132によって構成される。ここで示されたトランジスタ120の構成は一例であり、種々の構成を有するトランジスタを各画素回路に配置することができる。例えば、図2に示されたトップゲート型のトランジスタだけでなく、ボトムゲート型トランジスタや、半導体膜の上下にゲート電極が配置されたトランジスタを用いてもよい。また、半導体膜122に含まれる半導体もシリコンやゲルマニウムなどの第14族元素に限られず、酸化インジウムや酸化ガリウムなどの第13族元素の酸化物を含む酸化物半導体でもよい。ゲート絶縁膜124や第1の層間膜128もケイ素含有無機化合物で形成することができる。ゲート絶縁膜124は、ケイ酸ハフニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化ハフニウム、ジルコニアなどの高い比誘電率を有する絶縁体を含んでもよい。ゲート電極126やソース電極130、ドレイン電極132は、例えばモリブデンやタングステン、タンタル、チタン、銅、アルミニウムなどの金属を含み、スパッタリング法または化学気相体積(CVD)法などを適用して形成すればよい。
2-2.発光素子
トランジスタ120上には、ポリイミドやシリコン樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂などの高分子を含む平坦化膜134が設けられ、これにより、トランジスタ120や図示しないトランジスタや容量素子に起因する凹凸が吸収され、平坦な面が形成される。発光素子150は平坦化膜134上に配置される。発光素子150は、画素電極152、画素電極152上の電界発光層154、および電界発光層154上の対向電極156を基本的な構成として備える。画素電極152は、平坦化膜134に設けられる開口において露出するドレイン電極132と直接、または任意の構成である接続電極136を介して電気的に接続される。平坦化膜134と画素電極152の間にケイ素含有無機化合物を含む第2の層間膜138を形成してもよい。図示しないが、第2の層間膜138を設けることで、これを誘電体膜として用いて容量素子を形成することも可能である。なお、第2の層間膜138に平坦化膜134の一部を露出する開口138aを設けることで、平坦化膜134に含まれる水や酸素などの不純物を除去することができる。
画素電極152上には、画素電極152の端部を覆うバンク(隔壁とも呼ばれる)140が設けられる。バンク140はポリイミドやポリエステル、アクリル樹脂などの高分子を含み、複数の画素104の画素電極152を露出するよう、画素電極152と重なる複数の開口を備える。バンク140を設けることで、隣接する画素電極152同士の導通を確実に防止し、画素電極152の端部による電界発光層154や対向電極156の分断を防ぐことができる。
発光素子150では、画素電極152と対向電極156から注入されるキャリアが電界発光層154で再結合し、その結果得られるエネルギーが光として発生する。画素電極152からのキャリア注入は、画素電極152が電界発光層154と接する界面を介して行われる。したがって、各発光素子150の発光領域はこの界面によって定義される領域であり、この界面と重なる画素電極152、電界発光層154、および対向電極156によって発光素子150が構成される。
発光素子150は、電界発光層154で得られる光が対向電極156を通して外部に取り出されるように構成される。このため、画素電極152は、可視光に対する反射率が高くなるように構成される。また、画素電極152は、好ましくはホールを電界発光層154に注入するように構成される。このため、画素電極152は、例えば可視光に対する反射率が高いアルミニウムや銀などの金属を含む膜、およびインジウム-スズ酸化物(ITO)やインジウム-亜鉛酸化物(IZO)などの可視光を透過し、かつ、仕事関数の比較的高い導電性酸化物を含む膜を備える積層構造を有し、後者が電界発光層154に接するように構成することができる。
電界発光層154は、複数の機能層を積層することで構成される。例えば、ホール注入層、ホール輸送層、電子ブロック層、発光層、ホールブロック層、電子輸送層、励起子ブロック層、電子注入層などを適宜積層することで構成される。これらの機能層は公知の材料を適宜組み合わせて構成することができるので詳細な説明は割愛するが、画素電極152と対向電極156から注入されるキャリアを効率よく発光層へ輸送できるようにホール注入層やホール輸送層、電子輸送層、電子注入層などが構成される。また、発光層においては、再結合が効率よく生じて高い発光効率が得られるよう、例えばホストとゲストを用いて形成される。ゲストには、蛍光色素または燐光色素が用いられる。
隣接する二つの画素104-1、104-2に配置される発光素子150の模式的端面図を図3Aから図3Cに示す。ここでは、第2の層間膜138より基板102側の構造は省略されている。また、キャリアの再結合が生じる発光層154-2の他、その下と上にそれぞれ位置し、一つまたは複数の機能層で構成されるホール注入/輸送層154-1と電子輸送/注入層154-3が含まれる電界発光層154が示されている。図3Aに示すように、隣接する画素104は同一の構造を有する発光素子150を備え、発光素子150の発光層154-2を含むすべての機能層が隣接する画素104間で連続してもよい。あるいは、隣接する画素104間で発光層154-2が連続せずに独立し、かつ、異なる構造を有してもよい(図3B)。この構造により、隣接する画素104間で異なる発光色を得ることができる。この場合には、発光層154-2以外の機能層、例えば、ホール注入/輸送層154-1および/または電子輸送/注入層154-3は隣接する画素104間で同一の構造を有し、連続してもよい。あるいは、図3Cに示すように、隣接する画素104間で発光層154-2を含むすべての機能層が連続せずに独立してもよい。この場合には、発光層154-2の構造は隣接する画素104間で同一でもよく、異なってもよい。なお、図3Cに示すように、すべての機能層が隣接する画素104間で連続せずに独立する場合には、対向電極156の一部はバンク140と接する。
対向電極156は、電界発光層154で生成する光を透過するように構成される。また、好ましくは、電界発光層154に効率よく電子を注入できるように構成される。したがって、例えば、仕事関数の比較的低いマグネシウムなどの金属(0価の金属)を含むことが好ましい。また、マグネシウムと銀を共蒸着することで得られるMgとAgを含む膜、あるいは、この膜とITOまたはIZOを含む膜の積層などを用いることもできる。ただし、光は対向電極156を通して取り出されるため、0価の金属を含む膜を対向電極156として用いる場合には、金属を含む膜の厚さが5nm以上15nm以下となるように対向電極156を形成することが好ましい。
3.キャップ層
任意の構成として、表示装置100は複数の画素104の発光素子150を覆うように設けられるキャップ層160を有してもよい(図2)。キャップ層160は、対向電極156に接するように設けられる。キャップ層160を設けることにより、対向電極156上に微小共振器を形成することができる。このため、対向電極156を透過した光は、キャップ層160の底面(すなわち、キャップ層160と対向電極156の界面)と上面間で反射を繰り返すことで、干渉効果によって増幅される。
キャップ層160は、図2に示すように単層構造でもよく、あるいは図4Aに示すように第1のキャップ層160-1と第2のキャップ層160-2の二層構造を有してもよい。図示しないが、キャップ層160は三層構造を有してもよい。あるいは、隣接する画素104間でキャップ層160の厚さが異なってもよい。この場合には、より長い発光波長の光を与える発光素子150に厚さのより大きいキャップ層160を設けることで、発光波長に適切な共振構造を形成することができる。したがって、例えば、隣接する画素104-1と104-2のうち画素104-1がより長波長の発光を与える場合には、画素104-1上に第1のキャップ層160-1を選択的に設け、さらに画素104-1と画素104-2の両者の上に第2のキャップ層160-2をさらに設けてもよい(図4B)。
キャップ層160には、可視光に対する透過率の高い材料が用いられる。このような材料としては高分子材料が代表的であり、たとえば硫黄、ハロゲン、またはリンを含む高屈折率高分子材料が挙げられる。硫黄を含む高分子としては、主鎖や側鎖にチオエーテル、スルホン、チオフェンなどの置換基を有する高分子が挙げられる。リンを含む高分子材料としては、主鎖や側鎖に亜リン酸基、リン酸基などが含まれる高分子材料、あるいはポリフォスファゼンなどが挙げられる。ハロゲンを含む高分子材料としては、臭素やヨウ素、塩素を置換基として有する高分子材料が挙げられる。あるいは、キャップ層160は無機材料を含んでもよく、無機材料としては酸化チタン、酸化ジリコニウム、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、ITO、IZO、硫化鉛、硫化亜鉛、窒化ケイ素などが例示される。これらの無機材料と高分子材料の混合物を用いてもよい。複数のキャップ層160を積層する場合には、複数のキャップ層160に含まれる材料は互いに同一でもよく、異なってもよい。
キャップ層160の厚さと屈折率は、その光学距離が電界発光層154から得られる光のピーク波長の4分の1の奇数倍に一致する、あるいはそれに近くなるように適宜調整される。これにより、得られる発光の半値幅が小さくなって色純度が向上するとともに、発光素子150の正面方向における輝度が増大する。
4.遮光膜とパッシベーション膜
表示装置100にはさらに、遮光膜162とパッシベーション膜170が設けられる。遮光膜162は、各発光素子150からの光の拡散を抑制して指向性の高い光(コリメート光)を表示装置100の正面方向に射出するために設けられる。一方、パッシベーション膜170は、発光素子150に水や酸素などの不純物が浸入することを防ぎ、高い信頼性を発光素子150に付与するために設けられる。以下、遮光膜162とパッシベーション膜170の構造について説明する。
パッシベーション膜170は、図2に示すように、樹脂膜174を二つの無機膜(第1の無機膜172と第2の無機膜176)で挟持した構造を備える。樹脂膜174は、第1の無機膜172と第2の無機膜176と接してもよい。キャップ層160を設ける場合、パッシベーション膜170はキャップ層160の上に設けられる。したがって、この場合には第1の無機膜172はキャップ層160と接してもよい。第1の無機膜172と第2の無機膜176の各々は、窒化ケイ素や窒化酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素などの、窒素とケイ素を含有する無機酸化物を含む。第1の無機膜172と第2の無機膜176は、それぞれスパッタリング法またはCVD法などを用いて形成される。第1の無機膜172と第2の無機膜176の厚さは、例えば10nm以上200nm以下の範囲から選択すればよい。一方、樹脂膜174は、ポリイミドやポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの高分子を含み、インクジェット法、印刷法、スピンコーティング法などの湿式成膜法を適用して形成される。樹脂膜174の厚さは、例えば500nm以上10μm以下の範囲から選択すればよい。
遮光膜162は、可視光を反射または吸収する特性を備え、例えばモリブデンやタングステン、タンタル、銅、クロムなどの金属(0価の金属)を含んでもよく、あるいは、黒色またはそれに準ずる色の顔料を含む樹脂で形成してもよい。あるいは、炭素膜として遮光膜162を形成してもよい。モリブデンやタングステン、タンタル、銅なども画素回路の構成の一部を形成する金属材料を用いることで、プロセス負担の増大を避けることができるとともに、その導電性に起因して対向電極156の補助電極としても機能することができる。遮光膜162が0価の金属を含む場合、および炭素膜である場合、遮光膜162は蒸着法、スパッタリング法、またはCVD法などを用い、その後、フォトリソグラフィーによってパターニングすることで形成することができる。遮光膜162が樹脂を含む場合には、遮光膜162はインクジェット法や印刷法を用いて形成してもよく、あるいはスピンコート法を適用して後述する開口を持たない遮光膜162を形成し、その後、フォトリソグラフィーによるパターニングによって開口を形成すればよい。
遮光膜162の厚さは、可視光が遮光膜162を透過せず、かつ、その上の設けられる膜(例えば、キャップ層160や第1の無機膜172)の切断が生じないように適宜選択される。具体的には、0価の金属を含む遮光膜162は、20nm以上200nm以下の範囲の厚さで形成すればよい。遮光膜162の端部が20°から30°の範囲で傾いている場合には、遮光膜162は20nm以上1μm以下の範囲の厚さを有してもよい。程度の遮光膜162が炭素膜である場合または樹脂を含む場合には、100nm以上20μm以下の範囲の厚さで遮光膜162を形成すればよい。
上述したように、遮光膜162は、発光素子150からの光の一部を反射または吸収して外部に射出することを防ぐために設けられる。このため、図2に示すように、発光素子150の画素電極152を露出するよう、画素電極152と重なる複数の開口を有するように形成される。このとき、図5Aに示すように、バンク140と重なるものの、各発光素子150の発光領域(すなわち、画素電極152と電界発光層154との界面に重なる領域)158と重ならないように遮光膜162を形成してもよく、あるいは、図5Bに示すように、バンク140と重なり、かつ、発光領域158の一部と重なるように遮光膜162を形成してもよい。後者の場合、遮光膜162の各開口の面積は、それと重なる発光領域158の面積よりも小さい。
5.その他の構成
任意の構成として、表示装置100はパッシベーション膜170上に対向基板114を有してもよい(図2)。対向基板114は、発光素子150からの光を透過するよう、可視光に対する透過率が高い材料を含む。したがって、対向基板114は、ガラス、石英、またはポリイミドやポリエステル、ポリカーボネートなどの高分子を含むように構成される。基板102と同様、対向基板114も弾性変形可能な程度の可撓性を備えてもよい。
遮光膜162を設けない場合、電界発光層154からの光は等方的に進行するため、図5Cに示すように、光は表示装置100の正面方向(基板102の法線方向)またはそれに近い方向だけでなく(図5Cの点線矢印参照。)、様々な角度で射出する。正面からの角度が大きくなると、光の一部は電界発光層154や対向電極156、キャップ層160、バンク140の内部などで反射を繰り返して横方向にも広がる(図5Cの鎖線矢印参照。、)。横方向に広がる光は迷光と呼ばれる。表示装置、例えばヘッドマウント型ディスプレイなどに利用される超高精細の表示装置では、迷光が生じると、隣接する画素104からの発光と迷光が混じり合って視認される、コントラストや色純度の低下が生じることがある。また、実際には発光していない発光素子150からの発光として光が認識されることがあるため、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)を体現するための表示装置で必要とされる視差表示に悪影響を与えることがある。
しかしながら、本発明の実施形態の一つに係る表示装置100では、発光素子150からの光の一部、より具体的には、正面から大きな角度で射出された光の少なくとも一部を遮光膜162で反射または吸収することで表示装置100の外部へ射出されることが防止される。このため、迷光の発生を防ぎ、正面方向に対して比較的指向性の高い光を与えることができる。したがって、表示装置100を超高精細な表示装置やヘッドマウント型ディスプレイ用の表示装置として利用しても、コントラストや色純度の低下や視差表示に対する悪影響を生じさせることなく、表示品質の高い映像を提供することができる。
さらに、本発明の実施形態の一つでは、図2、図5A、図5Bに示すように、遮光膜162は、第1の無機膜172と樹脂膜174と接するよう、第1の無機膜172と樹脂膜174の間に設けることができる。このため、光を反射または吸収するために用いられる遮光膜162を発光素子150から近い位置に配置することができる。一方、通常の電界発光表示装置では、合計膜厚が数十μmから数百μmに至るパッシベーション膜を介して遮光膜が設けられるため、発光素子と遮光膜の間の距離が大きい。このため、迷光を十分に反射または吸収することが難しい。これに対し、表示装置100では遮光膜162と発光素子150間の距離が小さいため、より効果的に迷光を反射または吸収することが可能である。
6.変形例
上述した例では、遮光膜162はパッシベーション膜170の第1の無機膜172と樹脂膜174の間に設けられ、キャップ層160を設ける場合には第1の無機膜172を介してキャップ層160から離隔する(図2)。しかしながら、遮光膜162が配置される位置はこれに限られない。キャップ層160を設ける場合、例えば図6Aに示すように、遮光膜162をキャップ層160とパッシベーション膜170の間に配置してもよい。この場合、遮光膜162は第1の無機膜172だけでなく、キャップ層160に接する。あるいは、図6Bに示すように、遮光膜162を対向電極156とキャップ層160の間に設けてもよい。この場合、遮光膜162はパッシベーション膜170とは接せず、キャップ層160を介してパッシベーション膜170から離隔し、対向電極156とキャップ層160に接する。さらに、図6Cに示すように、遮光膜162を電界発光層154と対向電極156の間に配置してもよい。図6Cに示す配置を利用する場合、電界発光層154を隣接する発光素子150間で連続せずに独立するように配置することで、遮光膜162はバンク140と接することになる。
キャップ層160を設けない場合も同様であり、遮光膜162を第1の無機膜172と樹脂膜174の間に設けてもよく(図7A)、対向電極156とパッシベーション膜170の間に設けてもよい(図7B)。後者の場合、遮光膜162は対向電極156と第1の無機膜172に接する。また、図7Cに示すように、遮光膜162を電界発光層154と対向電極156の間に、これらに接するように配置してもよい。
さらに、遮光膜162を電界発光層154の内部に配置してもよい。例えば図8に示すように、遮光膜162を発光層154-2と発光層154-2の上(対向電極156側)に設けられる機能層(例えば、電子輸送層、ホールブロック層、励起子ブロック層)の間に配置してもよい。図示しないが、遮光膜162は、発光層よりも対向電極156側に配置される機能層から任意に選択される二つの間に配置することができる。例えば、発光層とホールブロック層の間、発光層と電子輸送層の間、発光層と励起子ブロック層の間だけでなく、ホールブロック層と電子輸送層の間、ホールブロック層と励起子ブロック層の間、電子輸送層と励起子ブロック層の間、電子輸送層と電子注入層の間に設けてもよい。
これらの変形例においても、発光素子150または発光層から近い位置に遮光膜162を配置することができるので、効果的に迷光を防止し、表示品質の高い、超高精細表示装置を提供することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置200を説明する。第1実施形態と同一または類似する構成については、説明を割愛することがある。
1.全体構造
図9に光センサ装置200の模式的上面図を示す。図9に示すように、光センサ装置200は基板202を備える。基板202は、後述する複数のセンサ素子(受光素子)250やそれに接続されるセンサ回路などを支持する基材であり、表示装置100の基板102と同様、ガラスや石英の他、シリコン、サファイア、またはポリイミドやポリエステル、ポリカーボネートなどの高分子を含むことができる。基板202も可撓性を有してもよい。基板202上にはパターニングされた種々の絶縁膜、導電膜、半導体膜が積層され、これにより、複数のセンサ素子250、センサ素子250を制御する駆動回路(走査線側駆動回路206、信号線側駆動回路208)の他、センサ素子250と駆動回路を接続する配線(図示しない)などが形成される。駆動回路から延伸する配線は端子210を形成し、端子210はフレキシブル印刷回路(FPC)基板などのコネクタ242を介して制御基板280に接続される。
さらに、光センサ装置200は光源246を備える。光源246は例えば無機発光ダイオード(LED)などの発光素子を一つまたは複数有し、光センサ装置200で検出する対象物に対して光を照射できるように配置される。発光素子から照射される光の波長に制約はなく、例えば400nm以上800nm以下の可視光領域にピーク波長を有してもよく、800nm以上2500nm以下の近赤外領域にピーク波長を有してもよい。また、可視光領域にピーク波長を与える発光素子と近赤外領域にピーク波長を与える発光素子の両者が含まれてもよい。可視光領域にピーク波長を有する発光素子を用いる場合、この光が例えばヒトの指の表面で反射した後にセンサ素子250で検出することで、指の形状や指紋を検出することができる。一方、近赤外領域にピーク波長を有する発光素子を用いることで、この光がヒトの指の内部で反射した後にセンサ素子250で検出することができるので、指の内部情報(例えば、血管や脈拍などの生体情報)を検出することができる。
コネクタ242上には検出回路244を設けることができる。検出回路244は、アナログフロントエンド(AFE)回路であり、センサ素子250から信号線側駆動回路208を介して供給される電気信号を増幅し、デジタル信号に変換するように構成される。制御基板280上には制御回路282や電源回路284などが設けられる。制御回路282は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)であり、センサ素子250や走査線側駆動回路206、信号線側駆動回路208に制御信号を供給し、センサ素子250の検出動作を制御する。また、制御回路282は、光源246に制御信号を供給し、光源246の点灯または非点灯を制御する。電源回路284は、電圧信号をセンサ素子250や走査線側駆動回路206、信号線側駆動回路208に供給するとともに、発光素子のための電源電圧を光源246に供給するように構成される。
2.センサ素子の構造
図10にセンサ素子250を含む光センサ装置200の模式的端面図を示す。表示装置100の各画素104と同様、各センサ素子250には、センサ素子250を制御するためのセンサ回路が接続される。図10には一つのトランジスタ220とそれに接続されるセンサ素子250が示されているが、センサ回路の構成は任意に選択することができ、一つまたは複数のトランジスタや容量素子によってセンサ回路を適宜構成すればよい。
図10に示すように、トランジスタ220などを含むセンサ回路は、直接または任意の構成であるアンダーコート212を介して基板202上に設けられる。アンダーコート212は、アンダーコート112と同様、ケイ素含有無機化合物を含む一つまたは複数の膜によって構成すればよい。図10に例示されたトランジスタ220は、半導体膜222、半導体膜222上のゲート絶縁膜224、ゲート絶縁膜224上のゲート電極226、ゲート電極226上の第1の層間膜228の他、ゲート絶縁膜224と第1の層間膜228に設けられる開口を介して半導体膜222と電気的に接続されるソース電極230とドレイン電極232によって構成される。ここで示されたトランジスタ220の構成は一例であり、表示装置100と同様、種々の構成を有するトランジスタを各画素回路に配置することができる。トランジスタ220の構成は表示装置100のトランジスタ120と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
トランジスタ220上には、平坦化膜234が設けられ、センサ素子250は平坦化膜234上に配置される。センサ素子250は、第1の電極252、第1の電極252上の光電変換層254、光電変換層254上の第2の電極256を基本的な構成として備える。第1の電極252は、平坦化膜234に設けられる開口において露出するドレイン電極232と直接、または図示しない接続電極などを介して電気的に接続される。
第1の電極252上には、第1の電極252の端部を覆うバンク240が設けられる。バンク240もポリイミドやポリエステル、アクリル樹脂などの高分子を含み、複数の第1の電極252を露出するよう、第1の電極252と重なる複数の開口を備える。バンク240を設けることで、隣接する第1の電極252同士の導通を確実に防止し、第1の電極252の端部による光電変換層254や第2の電極256の分断を防ぐことができる。
センサ素子250では、第1の電極252と第2の電極256の一方(例えば第2の電極256)にパルス状の電圧が印加される。光電変換層254に光が入射されると(図10における白抜き矢印参照。)、光電変換層254の電圧-電流特性や抵抗値などが変化し、この変化に伴って他方の電極(例えば、第1の電極252)の電位に変動が生じる。この変動は信号線側駆動回路208を介して検出回路244に供給され、増幅される。この電位変動はセンサ素子250に照射されて検出された光量に相当するため、複数のセンサ素子250で検出された光量を利用することで対象物に関する情報を取得することができる。
このため、センサ素子250は、第2の電極256を介して光電変換層254に光が入射されるように構成される。したがって、第2の電極256は、可視光および/または遠赤外光に対する透過率が高くなるように構成される。例えば可視光に対して透過性を示すITOやIZOなどの導電性酸化物を含むように第2の電極256が構成される。あるいは、アルミニウムや銀、マグネシウムなどの金属を含む膜を可視光および/または遠赤外光が透過できる厚さ(例えば、5nm以上15nm以下)で第2の電極256を構成してもよい。一方、第1の電極252は、ITOやIZOなどの導電性酸化物を含むように構成すればよい。
光電変換層254の構成も任意であり、ホール輸送層や電子輸送層、活性層などの複数の機能層の積層体を光電変換層254として用いればよい。これらの機能層には公知の有機化合物、例えばフラーレンとその誘導体、銅フタロシアニンなどの金属フタロシアニンとその誘導体、ルブレンやペリレンなどの縮合芳香族化合物とその誘導体などを用いることができるので、詳細な説明は割愛する。また、図示しないが、表示装置100の電界発光層154と同様、隣接するセンサ素子250は同一の構造を有し、すべての機能層が隣接するセンサ素子250間で連続してもよい。あるいは、隣接するセンサ素子250ですべての機能層が連続せずに独立してもよい。この場合、第2の電極256の一部はバンク240と接する。
3.遮光膜とパッシベーション膜
表示装置100と同様、本発明の実施形の一つの実施形態に係る光センサ装置200にはさらに、遮光膜262とパッシベーション膜270が設けられる。遮光膜262は、各センサ素子250に対して正面方向またはそれに近い方向で進行する光が選択的にセンサ素子250に入射するように設けられる。より具体的には、図11Aの実線矢印で示すように、センサ素子250(または、第2の電極256)に対して0°以上60°以下、0°以上45°以下、または0°以上30°以下の入射角で光がセンサ素子250に入射し、かつ、図11Aの点線矢印で示すように、大きな入射角(例えば、60°よりも大きく90°未満、45°よりも大きく90°未満、または30°よりも大きく90°未満の入射角)で入射する光を反射または吸収するよう、遮光膜262が設けられる。一方、パッシベーション膜270は、センサ素子250に水や酸素などの不純物が浸入することを防ぎ、高い信頼性をセンサ素子250に付与するために設けられる。以下、遮光膜262とパッシベーション膜270の構造について説明する。
パッシベーション膜270は、図10や図11Aに示すように、樹脂膜274を二つの無機膜(第1の無機膜272と第2の無機膜276)で挟持した構造を備える。この構造は、表示装置100のパッシベーション膜170と同様の構造であるため、詳細な説明は割愛する。
遮光膜262の構造も表示装置100の遮光膜162と同様である。すなわち、大きな入射角で入射する光を反射または吸収して光電変換層254に入射されることを防止するため、図10や図11Aに示すように、センサ素子250の第1の電極252を露出するよう、第1の電極252と重なる複数の開口を有するように遮光膜262が形成される。このとき、バンク240と重なるものの各センサ素子250の第1の電極252がバンク240から露出した領域258(図10参照。)と重ならないように遮光膜262を形成してもよく、あるいは、図10や図11Aに示すように、バンク240と重なり、かつ、領域258の一部と重なるように遮光膜262を形成してもよい。後者の場合、遮光膜262の各開口の面積は、それと重なる領域258の面積よりも小さい。
遮光膜262を設けない場合、対象物で反射した光は様々な入射角でセンサ素子250に入射する。このため、大きな入射角で入射した光は、バンク240や受光を意図しないセンサ素子250(例えば、図11Bに示すセンサ素子250-2)に入射すると、一部が光電変換層254や第2の電極256、バンク240の内部などで反射を繰り返して横方向にも広がり、意図したセンサ素子(図11Bに示すセンサ素子250-1)にも入射する。このような現象が生じると、信号/ノイズ比が低下し、センサ位置の特定精度が低下するといった不具合が生じることがある。
しかしながら、本発明の実施形態の一つに係る光センサ装置200では、入射角が一定以上の光を遮光膜262で反射または吸収することで、入射角が小さい光を選択的に受光してその強度を判定することができる。このため、意図しない光がセンサ素子250に入射することが防止され、センサ位置の特定精度が向上する。また、高い信号/ノイズ比を確保することができるため、高い検出精度を得ることができる。
さらに、本発明の実施形態の一つでは、図10や図11Aに示すように、遮光膜262は、遮光膜262は第1の無機膜272と樹脂膜274と接するよう、これらの間に設けることができる。このため、光を反射または吸収するために用いられる遮光膜262をセンサ素子250から近い位置に配置することができる。その結果、パッシベーション膜270の上に遮光膜262を設ける場合と異なり、入射角の大きな光をより効果的に反射または吸収することが可能である。
なお、遮光膜262の配置位置は上述したそれに限られない。例えば図12Aに示すように、遮光膜262をセンサ素子250とパッシベーション膜270の間(すなわち、第2の電極256と第1の無機膜272の間)に設けてもよい。この場合、遮光膜262は第2の電極256と第1の無機膜272と接し、樹脂膜274から離隔する。あるいは、遮光膜262をセンサ素子250内に設けてもよい。具体的には、図12Bに示すように、遮光膜262を光電変換層254と第2の電極256の間に設けてもよく、図示しないが、活性層と活性層よりも第2の電極256側の機能層(例えばホール輸送層)の間に設けてもよい。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の表示装置を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
100:表示装置、102:基板、104:画素、104-1:画素、104-2:画素、106:走査線側駆動回路、108:信号線側駆動回路、110:端子、112:アンダーコート、114:対向基板、120:トランジスタ、122:半導体膜、124:ゲート絶縁膜、126:ゲート電極、128:第1の層間膜、130:ソース電極、132:ドレイン電極、134:平坦化膜、136:接続電極、138:第2の層間膜、138a:開口、140:バンク、150:発光素子、152:画素電極、154:電界発光層、154-1:ホール注入/輸送層、154-2:発光層、154-3:電子輸送/注入層、156:対向電極、158:発光領域、160:キャップ層、160-1:第1のキャップ層、160-2:第2のキャップ層、162:遮光膜、170:パッシベーション膜、172:第1の無機膜、174:樹脂膜、176:第2の無機膜、200:光センサ装置、202:基板、206:走査線側駆動回路、208:信号線側駆動回路、210:端子、212:アンダーコート、220:トランジスタ、222:半導体膜、224:ゲート絶縁膜、226:ゲート電極、228:第1の層間膜、230:ソース電極、232:ドレイン電極、234:平坦化膜、240:バンク、242:コネクタ、244:検出回路、246:光源、250:センサ素子、250-1:センサ素子、250-2:センサ素子、252:第1の電極、254:光電変換層、256:第2の電極、258:領域、262:遮光膜、270:パッシベーション膜、272:第1の無機膜、274:樹脂膜、276:第2の無機膜、280:制御基板、282:制御回路、284:電源回路

Claims (20)

  1. 画素電極、前記画素電極上の電界発光層、前記電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える複数の画素、
    前記対向電極上の第1の無機膜、
    前記第1の無機膜上に位置し、前記複数の画素の前記画素電極と重なる複数の開口を有する遮光膜、
    前記遮光膜と前記第1の無機膜上に位置し、前記第1の無機膜と接する樹脂膜、および
    前記樹脂膜上の第2の無機膜を備える表示装置。
  2. 前記遮光膜は、前記第1の無機膜と接する、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記樹脂膜は、前記遮光膜と前記第1の無機膜と接する、請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記対向電極と前記第1の無機膜の間にキャップ層をさらに備える、請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記キャップ層は、前記対向電極と接する、請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記第1の無機膜は、前記キャップ層と接する、請求項4に記載の表示装置。
  7. 前記画素電極上に位置し、前記複数の画素の前記画素電極を露出する複数の開口を有し、前記電界発光層に覆われるバンクをさらに備え、
    前記複数の画素の各々において、前記画素電極と前記電界発光層が互いに接する領域は、前記遮光膜によって部分的に覆われる、請求項1に記載の表示装置。
  8. 画素電極、前記画素電極上の電界発光層、前記電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える複数の画素、
    前記対向電極上に位置し、前記複数の画素の前記画素電極と重なる複数の開口を有する遮光膜、
    前記遮光膜と前記対向電極上の第1の無機膜、
    前記第1の無機膜上に位置し、前記第1の無機膜と接する樹脂膜、および
    前記樹脂膜上に位置し、前記樹脂膜と接する第2の無機膜を備える表示装置。
  9. 前記遮光膜は、前記対向電極と接する、請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記第1の無機膜は、前記遮光膜と前記対向電極と接する、請求項8に記載の表示装置。
  11. 前記遮光膜と前記対向電極の間にキャップ層をさらに備える、請求項8に記載の表示装置。
  12. 前記遮光膜と前記第1の無機膜の間にキャップ層をさらに備える、請求項8に記載の表示装置。
  13. 前記画素電極上に位置し、前記複数の画素の前記画素電極を露出する複数の開口を有し、前記電界発光層に覆われるバンクをさらに備え、
    前記複数の画素の各々において、前記画素電極と前記電界発光層が互いに接する領域は、前記遮光膜によって部分的に覆われる、請求項8に記載の表示装置。
  14. 画素電極、前記画素電極上の電界発光層、前記電界発光層上の対向電極を含む発光素子をそれぞれ備える複数の画素、
    前記電界発光層と前記対向電極の間に位置し、前記複数の画素の前記画素電極と重なる複数の開口を有する遮光膜、
    前記遮光膜と前記対向電極上の第1の無機膜、
    前記第1の無機膜上に位置し、前記第1の無機膜と接する樹脂膜、および
    前記樹脂膜上の第2の無機膜を備える表示装置。
  15. 前記遮光膜は、前記電界発光層と接する、請求項14に記載の表示装置。
  16. 前記第1の無機膜は、前記対向電極と接する、請求項14に記載の表示装置。
  17. 前記対向電極と前記第1の無機膜の間にキャップ層をさらに備える、請求項14に記載の表示装置。
  18. 前記キャップ層は、前記対向電極と接する、請求項17に記載の表示装置。
  19. 前記第1の無機膜は、前記キャップ層と接する、請求項17に記載の表示装置。
  20. 前記画素電極上に位置し、前記複数の画素の前記画素電極を露出する複数の開口を有し、前記電界発光層に覆われるバンクをさらに備え、
    前記複数の画素の各々において、前記画素電極と前記電界発光層が互いに接する領域は、前記遮光膜によって部分的に覆われる、請求項14に記載の表示装置。
JP2022080067A 2022-05-16 2022-05-16 表示装置 Pending JP2023168770A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022080067A JP2023168770A (ja) 2022-05-16 2022-05-16 表示装置
US18/305,391 US20230371350A1 (en) 2022-05-16 2023-04-24 Display device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022080067A JP2023168770A (ja) 2022-05-16 2022-05-16 表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023168770A true JP2023168770A (ja) 2023-11-29

Family

ID=88698835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022080067A Pending JP2023168770A (ja) 2022-05-16 2022-05-16 表示装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20230371350A1 (ja)
JP (1) JP2023168770A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
US20230371350A1 (en) 2023-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10553827B2 (en) Display device
US9287531B2 (en) Organic light-emitting display device and method of manufacturing the same
KR102640726B1 (ko) 유기 발광 표시 장치
KR20210129624A (ko) 유기 발광 표시 장치
US11398532B2 (en) Light-emitting device, light wavelength conversion device, and display device
KR101939366B1 (ko) 유기 발광 표시 장치
KR101954973B1 (ko) 유기 발광 표시 장치
US9997572B2 (en) Display device having a light scattering structure
US7843130B2 (en) Organic light-emitting apparatus
WO2020066011A1 (ja) 表示デバイス
KR20150018031A (ko) 유기 발광 표시 장치
KR20070095555A (ko) 표시장치와 그 제조방법
KR20150009126A (ko) 유기 발광 표시 장치 및 그 제조 방법
US11574975B2 (en) Light emitting diode display device with channel region covered by drain electrode
US10062736B2 (en) Display device having varying distances between reflecting layers
KR20200136551A (ko) 표시 장치
KR20210073685A (ko) 디스플레이 장치
JP2019102153A (ja) 発光素子、および表示装置
KR20210017056A (ko) 발광 표시 장치
KR20120125888A (ko) 유기전계발광 표시 장치
KR20150126503A (ko) 유기전계 발광소자
KR102239067B1 (ko) 유기전계 발광소자
WO2020179034A1 (ja) 表示装置、表示装置の製造方法
JP2023168770A (ja) 表示装置
JP2011108395A (ja) 有機発光表示装置