JP2023166151A - 欠陥検出装置、欠陥検出方法、及びプログラム - Google Patents

欠陥検出装置、欠陥検出方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】積層造形における欠陥の誤検出を低減することが可能な欠陥検出装置、欠陥検出方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得部と、前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出部と、前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出部と、前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定部と、を備える欠陥検出装置。【選択図】図2

Description

本発明は、欠陥検出装置、欠陥検出方法、及びプログラムに関する。
従来、三次元の造形物の製造において、積層造形(AM:Additive Manufacturing)技術が用いられている。積層造形技術は、3D-CADの三次元設計データ(STLデータ)を元にして、スライスされた二次元の層(金属粉末や樹脂等)を一層ずつ積み重ねていくことにより、三次元の造形物を製造する技術である。積層造形技術では、品質保証のために、造形物の造形中に撮像される画像や製造された造形物を目視検査することで欠陥の検出が行われている。より品質を向上させるためには、造形物の造形中において造形物に生じた欠陥を検出することが求められる。
造形物の造形中に欠陥を検出する技術として、例えば下記特許文献1には、造形中に粉末床プラットフォームを撮像した画像データに基づいて、粉末の敷設状態やワークの表面状態に関する欠陥を検出する技術が開示されている。
特表2019-521896号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、造形物の領域と造形物以外の領域とを区別していない。このため、造形物に生じた欠陥を検出する場合に、造形物以外に生じている欠陥であっても、造形物に生じている欠陥として誤検出してしまう。
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、積層造形における欠陥の誤検出を低減することが可能な欠陥検出装置、欠陥検出方法、及びプログラムを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る欠陥検出装置は、積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得部と、前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出部と、前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出部と、前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定部と、を備える。
本発明の一態様に係る欠陥検出方法は、取得部が、積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得過程と、欠陥検出部が、前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出過程と、領域検出部が、前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出過程と、欠陥判定部が、前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定過程と、を含む。
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得手段と、前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出手段と、前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出手段と、前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定手段と、として機能させる。
本発明によれば、積層造形における欠陥の誤検出を低減することができる。
本実施形態に係る積層造形システムの概略構成を示す図である。 本実施形態に係る欠陥検出装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る欠陥を含まない造形領域画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る欠陥を含まない粉末床画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る欠陥を含む造形領域画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る欠陥を含む粉末床画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る欠陥検出部から出力された情報が付与された粉末床画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る領域検出部から出力された情報が付与された造形領域画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る出力画像の一例を示す図である。 本実施形態に係る積層造形システムにおける処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
<1.積層造形システムの構成>
図1を参照して、本実施形態に係る積層造形システムの概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係る積層造形システムの概略構成を示す図である。
図1に示す積層造形システム1は、積層造形技術によって造形される三次元の造形物から欠陥を検出するためのシステムである。以下、本実施形態では、造形物が造形されている最中に欠陥を検出する例を一例として説明する。
図1に示すように、積層造形システム1は、積層造形装置10と、欠陥検出装置20と、ユーザ端末30とを有する。積層造形システム1において、積層造形装置10と、欠陥検出装置20と、ユーザ端末30は、ネットワークNWに接続されている。
(1)積層造形装置10
積層造形装置10は、積層造形技術によって三次元の造形物を製造する装置である。例えば、積層造形装置10は、粉末床溶融結合方式(PBF:Powder Bed Fusion)によって三次元の造形物を製造する3Dプリンタである。
粉末床溶融結合方式は、粉末床に敷設された粉末材料を一層ずつ硬化しながら積層することで造形する方法である。粉末床溶融結合方式は、粉末材料の種類と硬化方法に応じて、MJF(Multi Jet Fusion)方式、SLS(Selective Laser Sintering)方式、SLM(Selective Laser Melting)方式、EBM(Electron Beam Melting)方式などの方式に分類される。
MJF方式とSLS方式は、樹脂の粉末材料を用いる方式である。MJF方式は、粉末床に敷設した粉末材料に溶融剤と定着剤を塗布して加熱することによって、粉末材料を溶融・硬化して造形する方式である。SLS方式は、粉末床に敷設した粉末材料に赤外線レーザーを照射することによって、粉末材料を溶融・硬化して造形する方式である。
SLM方式とEBM方式は、金属の粉末材料を用いる方式である。SLM方式は、粉末床に敷設した粉末材料にレーザーを照射することによって、粉末材料を溶融・硬化して造形する方式である。EBM方式は、粉末床に敷設した粉末材料に電子ビームを照射することによって、粉末材料を溶融・硬化して造形する方式である。
以下では、積層造形装置10が、金属の粉末材料をレーザーの照射によって溶融・硬化させるSLM方式によって造形物を製造する例について説明する。なお、積層造形装置10は、MJF方式、SLS方式、又はEBM方式によって造形物を製造してもよい。
図1に示すように、積層造形装置10は、撮像装置11を備える。撮像装置11は、積層造形装置10の粉末床を撮影可能に積層造形装置10に設けられる。なお、撮像装置11は、積層造形装置10に内蔵されていてもよいし、積層造形装置10の外部に取り付けられていてもよい。
撮像装置11は、積層造形装置10による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料に対してレーザーが照射された後の粉末床を撮像する。これにより、撮像装置11は、粉末床において粉末材料が硬化することで造形された造形領域を含む画像(以下、「造形領域画像」とも称される)を撮像する。
また、撮像装置11は、積層造形装置10による三次元の造形物の製造において、レーザーの照射による造形領域の造形後に粉末材料が敷設された粉末床を撮像する。これにより、撮像装置11は、造形領域の造形後に粉末材料が敷設された粉末床を含む画像(以下、「粉末床画像」とも称される)を撮像する。
なお、撮像装置11は、積層される各層において、造形領域画像を撮像した後に、粉末床画像を撮像する。
積層造形装置10は、ネットワークNWを介して欠陥検出装置20と通信可能に接続されている。積層造形装置10は、欠陥検出装置20との通信において、撮像装置11によって撮像された造形領域画像と粉末床画像を送信する。
(2)欠陥検出装置20
欠陥検出装置20は、積層造形装置10によって製造される造形物から欠陥を検出するための装置である。欠陥検出装置20は、例えば、PC(Personal Computer)やサーバ装置などによって実現される。
欠陥検出装置20は、ネットワークNWを介して、積層造形装置10と通信可能に接続されている。欠陥検出装置20は、積層造形装置10との通信において、造形領域画像と粉末床画像を受信する。
欠陥検出装置20は、受信した造形領域画像と粉末床画像とに基づき、各層の造形領域に欠陥が生じているか否かを判定する。例えば、欠陥検出装置20は、粉末床画像に基づき、粉末床に生じている欠陥を造形領域に生じた欠陥の候補として検出する。また、欠陥検出装置20は、造形領域画像に基づき、粉末床における造形領域を検出する。
欠陥検出装置20は、欠陥の候補の検出結果と造形領域の検出結果とに基づき、検出された造形領域の中にある欠陥の候補を、造形領域に生じた欠陥と判定する。これにより、欠陥検出装置20は、造形物以外に生じている欠陥を造形物に生じている欠陥として検出しないため、欠陥の検出における誤検出を低減することができる。
そして、欠陥検出装置20は、検出結果又は判定結果を示す情報を付与した画像を出力画像として出力する。この時、欠陥検出装置20は、出力した出力画像を、ユーザによる確認が必要でない画像(以下、「OK画像」とも称される)と必要である画像(以下、「NG画像」とも称される)とに分類する。
また、欠陥検出装置20は、ネットワークNWを介して、ユーザ端末30と通信可能に接続されている。欠陥検出装置20は、ユーザ端末30との通信において、出力画像を送信する。なお、欠陥検出装置20は、ユーザ端末30との通信において、NG画像に分類された出力画像を送信する場合、NG画像を送信したことを示す通知(以下、「NG判定通知」とも称される)もNG画像とともに送信してもよい。
(3)ユーザ端末30
ユーザ端末30は、ユーザが使用する端末である。ユーザは、例えば、積層造形装置10を操作して造形物を製造している製造者である。ユーザ端末30は、例えば、PC、スマートフォン、タブレット端末などのいずれによって実現されてもよい。
ユーザ端末30は、ネットワークNWを介して、欠陥検出装置20と通信可能に接続されている。ユーザ端末30は、欠陥検出装置20との通信において、少なくとも出力画像を受信し、場合によってはNG判定通知も受信する。
ユーザ端末30は、受信した出力画像を画面に表示する。これにより、ユーザは、表示された出力画像を確認することで、造形物(造形領域)に欠陥が生じているか否かを確認することができる。ユーザは、出力画像の確認結果(欠陥が生じているか否か、欠陥の程度など)に応じて、積層造形装置10における製造を中止することができる。
また、ユーザ端末30は、NG判定通知を受信した場合、NG判定通知を受信したことを画面表示や音声出力などによってユーザへ報せる。これにより、ユーザは、造形物に欠陥が生じたことなど、造形物の製造における異常を早期に発見することができる。また、ユーザは、ユーザ端末30がNG判定通知を受信した場合のみ出力画像を確認することで、全ての出力画像を確認する必要がなく、出力画像の確認にかかる時間を削減することができる。
このように、ユーザは、造形物の異常を早期に発見して造形工程を早期に中断することができ、造形時間、確認時間、粉末材料などが無駄に消費されることを防ぐことができる。即ち、ユーザは、積層造形におけるコストを削減することができる。
<2.欠陥検出装置の機能構成>
以上、本実施形態に係る積層造形システム1の概略構成について説明した。続いて、図2から図9を参照して、本実施形態に係る欠陥検出装置20の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る欠陥検出装置20の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、欠陥検出装置20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
(1)通信部210
通信部210は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部210は、ネットワークNWを介して、積層造形装置10から造形領域画像と粉末床画像を受信する。また、通信部210は、ネットワークNWを介して、ユーザ端末30へ出力画像又はNG判定通知を送信する。
なお、通信部210は、積層造形装置10から学習データを受信してもよいし、ユーザ端末30から学習データを受信してもよい。
(2)記憶部220
記憶部220は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部220は、欠陥検出装置20がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
図2に示すように、記憶部220は、欠陥検出モデル221と、領域検出モデル222とを記憶する。
(2-1)欠陥検出モデル221
欠陥検出モデル221は、粉末床に生じた欠陥を示す画像を教師データとして機械学習した学習済みモデルである。
欠陥の一例として、穴、ダマ、縦線、横線、粉不足、エッジ変形、ミミズばれなどがある。穴は、粉末床に穴があく欠陥である。ダマは、粉末床にダマ状の凸部が形成される欠陥である。縦線は、粉末床の縦方向に線が入る欠陥である。横線は、粉末床の横方向に線が入る欠陥である。粉不足は、粉末床に敷設された粉末材料が不足している欠陥である。エッジ変形は、造形物のエッジが変形する欠陥である。ミミズばれは、粉末床にミミズばれのような凸部が形成される欠陥である。
これらの欠陥は、造形領域が造形された後の粉末床に対して粉末材料を敷設することで露呈する。
(2-2)領域検出モデル222
領域検出モデル222は、造形領域の形状を示す画像を教師データとして機械学習した学習済みモデルである。
(3)制御部230
制御部230は、欠陥検出装置20の動作全般を制御する機能を有する。制御部230は、例えば、欠陥検出装置20がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図2に示すように、制御部230は、取得部231と、学習部232と、欠陥検出部233と、領域検出部234と、欠陥判定部235と、出力制御部236とを備える。
(3-1)取得部231
取得部231は、造形領域画像と粉末床画像を各層ごとに取得する機能を有する。例えば、取得部231は、通信部210が積層造形装置10から受信した造形領域画像と粉末床画像を取得する。
ここで、図3から図6を参照して、本実施形態に係る造形領域画像と粉末床画像について説明する。図3は、本実施形態に係る欠陥を含まない造形領域画像の一例を示す図である。図4は、本実施形態に係る欠陥を含まない粉末床画像の一例を示す図である。図5は、本実施形態に係る欠陥を含む造形領域画像の一例を示す図である。図6は、本実施形態に係る欠陥を含む粉末床画像の一例を示す図である。
まず、図3と図4を参照して、欠陥を含まない画像について説明する。図3には、欠陥を含まない造形領域画像40が示されている。造形領域画像40は、敷設された粉末材料に対してレーザーを照射することで造形領域42と造形領域43とが造形された後の粉末床41が撮像された画像である。
図4には、欠陥を含まない粉末床画像50が示されている。粉末床画像50は、図3が示す粉末床41に対して粉末材料が敷設された後の粉末床51が撮像された画像である。粉末床51では、敷設された粉末材料によって隠れた造形領域42と造形領域43は、それぞれ破線が示す位置にある。
次に、図5と図6を参照して、欠陥を含む画像について説明する。図5には、欠陥を含む造形領域画像40aが示されている。造形領域画像40aが示す粉末床41aは、図3の造形領域画像40が示す粉末床41に対して欠陥が生じたものである。図5に示すように、粉末床41aには、欠陥60と欠陥61と欠陥62とが生じている。なお、造形領域画像40aでは、粉末材料の敷設前であり、欠陥が露呈していないため、欠陥60と欠陥61と欠陥62とを破線で示している。
図6には、欠陥を含む粉末床画像50aが示されている。粉末床画像50aは、図5の粉末床41aに対して粉末材料が敷設された後の粉末床51aが撮像された画像である。図6に示すように、粉末床画像50aでは、図5の造形領域画像40aでは露呈していなかった欠陥60と欠陥61と欠陥62とが、粉末材料の敷設によって露呈している。また、粉末床51aでは、欠陥63が生じている。欠陥63では、敷設された粉末材料の不足によって造形領域43の一部が露呈している。
また、取得部231は、学習データを取得する機能も有する。例えば、取得部231は、通信部210が積層造形装置10又はユーザ端末30から受信した学習データを取得する。
(3-2)学習部232
学習部232は、学習済みモデルを生成する機能を有する。例えば、学習部232は、取得部231によって取得された学習データを用いた機械学習によって学習済みモデルを生成する。
具体的に、学習部232は、取得部231によって学習データとして取得された、粉末床に生じた欠陥を示す画像を教師データとして用いて、粉末床に生じる欠陥を機械学習する。学習部232は、例えば、Faster R-CNN(Convolutional Neural Network)のアルゴリズムによって検出処理を行うモデルに対して機械学習させる。当該機械学習により、学習部232は、粉末床画像が入力された場合に、当該粉末床画像が示す粉末床に生じている欠陥を造形領域に生じた欠陥の候補として検出し、検出した欠陥の候補に関する情報を出力する欠陥検出モデル221を生成する。
欠陥検出モデル221は、欠陥の候補に関する情報として、欠陥の候補が生じている位置を示す位置情報(座標)と、欠陥の候補が欠陥であることの信頼度を示す信頼度情報とを出力する。
また、学習部232は、取得部231によって学習データとして取得された、造形領域の形状を示す画像を教師データとして用いて、粉末床における造形領域を機械学習する。学習部232は、例えば、Mask R-CNNのアルゴリズムによって検出処理を行うモデルに対して機械学習させる。当該機械学習により、学習部232は、造形領域画像が入力された場合に、当該造形領域画像が示す粉末床における造形領域を検出し、検出した造形領域を示す情報を出力する領域検出モデル222を生成する。
領域検出モデル222は、検出した造形領域を示す情報として、検出した造形領域の輪郭の位置を示す位置情報(座標)を出力する。
(3-3)欠陥検出部233
欠陥検出部233は、粉末床画像に基づき、粉末床に生じている欠陥を造形領域に生じた欠陥の候補として検出する機能を有する。例えば、欠陥検出部233は、欠陥検出モデル221を用いて、欠陥の候補を検出する。具体的に、欠陥検出部233は、欠陥検出モデル221に対して取得部231によって取得された粉末床画像を入力し、欠陥検出モデル221から出力される欠陥の候補に関する情報を欠陥の候補の検出結果として出力する。
欠陥検出部233によって出力される欠陥の候補の検出結果は、例えば、各欠陥の候補の位置情報と信頼度情報である。当該位置情報と信頼度情報は、粉末床画像への情報の付与に利用することができる。例えば、位置情報は、欠陥の位置を明示する表示(例えば欠陥を囲う枠)を粉末床画像に付与するために利用される。また、信頼度情報は、欠陥の信頼度を明示する表示(例えば信頼度を示す数値)を粉末床画像に付与するために利用される。なお、粉末床画像への情報の付与は、欠陥検出部233ではなく、後述する欠陥判定部235によって行われる。このため、欠陥検出部233は、粉末床画像を出力しない。
ここで、図7を参照して、本実施形態に係る欠陥検出部233から出力された情報が付与された粉末床画像について説明する。図7は、本実施形態に係る欠陥検出部233から出力された情報が付与された粉末床画像の一例を示す図である。ここでは、欠陥検出部233から出力された欠陥の候補の検出結果が付与された粉末床画像を一例に説明する。
図7には、欠陥の候補の検出結果が付与された粉末床画像70が示されている。粉末床画像70は、図6の粉末床画像50aに対して欠陥の候補の検出結果が付与された画像である。粉末床画像70に示すように、欠陥60については、その位置を示す枠71が表示され、枠71の近傍に欠陥60の信頼度が「98%」であることが表示されている。また、欠陥61については、その位置を示す枠72が表示され、枠72の近傍に欠陥61の信頼度が「92%」であることが表示されている。また、欠陥62については、その位置を示す枠73が表示され、枠73の近傍に欠陥62の信頼度が「88%」であることが表示されている。また、欠陥63については、その位置を示す枠74が表示され、枠74の近傍に欠陥63の信頼度が「93%」であることが表示されている。
なお、後述する欠陥判定部235では、粉末床画像に対して、欠陥の候補の検出結果は付与されず、欠陥の候補の中から選ばれた欠陥の検出結果のみが付与される。このため、図7に示したような粉末床画像70は実際には出力されない画像であるが、説明の便宜上、図7に示す例について説明した。
(3-4)領域検出部234
領域検出部234は、造形領域画像に基づき、粉末床における造形領域を検出する機能を有する。例えば、領域検出部234は、領域検出モデル222を用いて、造形領域を検出する。具体的に、領域検出部234は、領域検出モデル222に対して取得部231によって取得された造形領域画像を入力し、領域検出モデル222から出力される造形領域を示す情報を造形領域の検出結果として出力する。
領域検出部234によって出力される造形領域の検出結果は、例えば、造形領域の輪郭の位置を示す位置情報である。当該位置情報は、粉末床画像への情報の付与に利用することができる。例えば、造形領域の輪郭の位置を示す位置情報は、造形領域の位置を明示する表示(例えば造形領域の輪郭)を粉末床画像に付与するために利用される。なお、粉末床画像への情報の付与は、領域検出部234ではなく、後述する欠陥判定部235によって行われる。このため、領域検出部234は、粉末床画像を出力しない。
ここで、図8を参照して、本実施形態に係る領域検出部234から出力された情報が付与された造形領域画像について説明する。図8は、本実施形態に係る領域検出部234から出力された情報が付与された造形領域画像の一例を示す図である。ここでは、領域検出部234から出力された造形領域の検出結果が付与された造形領域画像を一例に説明する。
図8には、造形領域の検出結果が付与された造形領域画像80が示されている。造形領域画像80は、図5の造形領域画像40aに対して造形領域の検出結果が付与された画像である。造形領域画像80に示すように、造形領域42については、その輪郭81が表示されている。また、造形領域43については、その輪郭82が表示されている。
なお、後述する欠陥判定部235では、造形領域画像に対して造形領域の検出結果は付与されず、粉末床画像に対して造形領域の検出結果が付与される。このため、図8に示したような造形領域画像80は実際には出力されない画像であるが、説明の便宜上、図8に示す例について説明した。
(3-5)欠陥判定部235
欠陥判定部235は、欠陥の候補の検出結果と造形領域の検出結果とに基づき、検出された造形領域の中にある欠陥の候補を、造形領域に生じた欠陥と判定する機能を有する。例えば、欠陥判定部235は、欠陥検出部233によって出力される欠陥の候補の検出結果と、領域検出部234によって出力される造形領域の検出結果とに基づく演算によって、造形領域の中にある欠陥の候補を検出する。当該演算では、例えば、欠陥の候補の検出結果が示す各欠陥の候補の位置情報と、造形領域の検出結果が示す造形領域の輪郭の位置を示す位置情報との比較により、各欠陥の候補が造形領域内にあるか否かが判定される。
このように、本実施形態に係る欠陥検出装置20では、欠陥検出モデル221と領域検出モデル222とを組み合わせて用いることで、各モデルからの出力に基づき、造形領域内で検出された欠陥のみが最終的に欠陥として検出され、造形領域外で検出された欠陥は最終的に欠陥として検出されない。これにより、欠陥検出装置20は、欠陥の検出における誤検出を低減することができる。
欠陥判定部235は、造形領域に生じた欠陥に関する情報を付与した出力画像を出力する。例えば、欠陥判定部235は、欠陥の候補の検出に用いられた粉末床画像に対して、欠陥が生じている位置を示す位置情報と、欠陥が欠陥であることの信頼度を示す信頼度情報とを付与して出力画像とする。具体的に、欠陥判定部235は、欠陥であると判定した欠陥の候補の位置情報に基づき、欠陥の位置を明示する表示(例えば欠陥を囲う枠)を粉末床画像に付与する。また、欠陥判定部235は、欠陥であると判定した欠陥の候補の信頼度情報に基づき、欠陥の信頼度を明示する表示(例えば信頼度を示す数値)を粉末床画像に付与する。なお、欠陥判定部235は、出力画像に対して、造形領域を示す情報を付与してもよい。
欠陥判定部235は、信頼度情報に基づき、許容されない欠陥が1つも生じていない出力画像(即ちOK画像)と、許容されない欠陥が少なくとも1つ生じている出力画像(即ちNG画像)とを分類して出力する。なお、許容されない欠陥は、造形領域内にある欠陥のうち、欠陥の程度が造形物の品質に与える影響が大きく、無視することのできない欠陥のことである。一方、許容される欠陥は、造形領域内にある欠陥のうち、欠陥の程度が造形物の品質に与える影響が小さく、無視することのできる欠陥や、欠陥として検出されたが実は欠陥ではないもの(例えば陰影)のことである。
具体的に、欠陥判定部235は、許容される欠陥の信頼度と許容されない欠陥の信頼度との境界となる信頼度が設定された閾値と、出力画像に付与された各欠陥の信頼度を示す数値とを比較して、各欠陥が許容される欠陥又は許容されない欠陥のいずれであるかを判定する。当該閾値は、例えば、許容されない欠陥のある出力画像が確実にNG画像として分類されるように設定される。
判定の結果、出力画像に示された全ての欠陥が許容される欠陥であった場合、欠陥判定部235は、当該出力画像をOK画像に分類する。一方、出力画像に示された欠陥の中に許容されない欠陥が1つでもあった場合、欠陥判定部235は、当該出力画像をNG画像に分類する。
これにより、ユーザは、欠陥検出装置20からユーザ端末30へ送信される出力画像のうち、目視確認が必要な出力画像(NG画像)を容易に識別することができる。また、ユーザは、NG画像と分類された出力画像のみを目視確認することで、全ての出力画像をする必要がなく、目視確認にかかる時間を削減することができる。
なお、欠陥判定部235は、NG画像に付与する情報を、NG画像に付与していない状態で出力してもよい。
ここで、図9を参照して、本実施形態に係る出力画像について説明する。図9は、本実施形態に係る出力画像の一例を示す図である。
図9には、造形領域に生じた欠陥に関する情報と造形領域を示す情報とが付与された出力画像90が示されている。出力画像90は、図6の粉末床画像50aに対して造形領域に生じた欠陥に関する情報と造形領域を示す情報とが付与された画像である。出力画像90に示すように、造形領域を示す情報として、輪郭81(造形領域42の輪郭)と輪郭82(造形領域43の輪郭)が表示されている。また、輪郭82の中にある欠陥60については、その位置を示す枠71と信頼度「98%」が表示されている。また、輪郭82の中にある欠陥63については、その位置を示す枠74と信頼度「93%」が表示されている。
(3-6)出力制御部236
出力制御部236は、各種の出力を制御する機能を有する。例えば、出力制御部236は、通信部210を介して、欠陥判定部235によって出力された出力画像をユーザ端末30へ送信する。
なお、出力制御部236は、欠陥判定部235によってNG画像に分類された出力画像をユーザ端末30へ出力する場合には、当該出力画像とともにNG判定通知もユーザ端末30へ送信する。
<3.処理の流れ>
以上、本実施形態に係る欠陥検出装置20の機能構成について説明した。続いて、図10を参照して、本実施形態に係る積層造形システム1における処理の流れについて説明する。図10は、本実施形態に係る積層造形システム1における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
なお、図10に示すシーケンス図では、欠陥検出モデル221と領域検出モデル222が生成済みであり、欠陥検出装置20の記憶部220に記憶されているものとする。このため、各モデルの生成処理の説明については省略する。
図10に示すように、まず、積層造形装置10は、粉末床に敷設されている粉末材料の造形対象となる位置に対して、レーザーを照射する(ステップS101)。
次いで、積層造形装置10は、レーザー照射によって粉末材料が溶融・硬化して造形された造形領域の造形領域画像を、粉末材料を敷設する前に撮像装置11によって撮像する(ステップS102)。
次いで、積層造形装置10は、レーザー照射によって造形領域が造形された粉末床に対して、粉末材料を敷設する(ステップS103)。
次いで、積層造形装置10は、粉末材料が敷設された粉末床の粉末床画像を、レーザーを照射する前に撮像装置11によって撮像する(ステップS104)。
次いで、積層造形装置10は、撮像装置11によって撮像された造形領域画像と粉末床画像を欠陥検出装置20へ送信する(ステップS105)。
各画像の送信後、積層造形装置10は、造形された造形領域が最終層であるか否かを確認する(ステップS106)。最終層でない場合(ステップS106/NO)、積層造形装置10は、ステップS101から処理を繰り返す。これにより、積層造形装置10は、積層される各層において造形領域画像と粉末床画像を撮像して、各層ごとに欠陥検出装置20へ送信する。一方、最終層である場合(ステップS106/YES)、積層造形装置10は、処理をステップS107へ進める。
処理がステップS107へ進んだ場合、積層造形装置10は、造形物の製造を終了する(ステップS107)。
欠陥検出装置20は、積層造形装置10からの各画像の受信をトリガーとして処理を開始する。このため、通信部210が積層造形装置10から各画像を受信した場合(ステップS108/YES)、欠陥検出装置20は、処理をステップS109へ進める。一方、通信部210が積層造形装置10から各画像を受信していない場合(ステップS108/NO)、欠陥検出装置20は、処理を進めない。
処理がステップS109へ進んだ場合、取得部231は、通信部210が受信した画像のうち粉末床画像を取得する(ステップS109)。
欠陥検出部233は、取得部231によって取得された粉末床画像に基づき、欠陥検出処理を行う(ステップS110)。具体的に、欠陥検出部233は、粉末床画像を欠陥検出モデル221へ入力して出力される、欠陥の候補に関する情報を欠陥の候補の検出結果として出力する。
次いで、取得部231は、通信部210が受信した画像のうち造形領域画像を取得する(ステップS111)。
領域検出部234は、取得部231によって取得された造形領域画像に基づき、領域検出処理を行う(ステップS112)。具体的に、領域検出部234は、造形領域画像を領域検出モデル222へ入力して出力される、造形領域を示す情報を造形領域の検出結果として出力する。
次いで、欠陥判定部235は、欠陥判定処理を行う(ステップS113)。具体的に、欠陥判定部235は、欠陥検出部233から出力された欠陥の候補の検出結果と、領域検出部234から出力された造形領域の検出結果とに基づき、検出された造形領域の中にある欠陥の候補を、造形領域に生じた欠陥と判定する。判定後、欠陥判定部235は、造形領域に生じた欠陥であると判定した欠陥に関する情報を付与した出力画像を出力する。さらに、欠陥判定部235は、信頼度情報に基づき、出力画像をOK画像又はNG画像に分類して出力する。
次いで、出力制御部236は、欠陥判定部235によって出力された出力画像がNG画像であるか否かを判定する(ステップS114)。出力画像がNG画像である場合(ステップS114/YES)、出力制御部236は、処理をステップS115へ進める。一方、出力画像がOK画像である場合(ステップS114/NO)、出力制御部236は、処理をステップS116へ進める。
処理がステップS115へ進んだ場合、出力制御部236は、通信部210を介して、NG判定通知をユーザ端末30へ送信する(ステップS115)。送信後、出力制御部236は、処理をステップS116へ進める。
処理がステップS116へ進んだ場合、出力制御部236は、通信部210を介して、出力画像をユーザ端末30へ送信する(ステップS116)。なお、出力制御部236は、出力画像がOK画像又はNG画像であるかに関わらず、出力画像をユーザ端末30へ送信する。
出力画像の送信後、欠陥検出装置20は、処理をステップS108から繰り返す。これにより、欠陥検出装置20は、積層造形装置10から造形領域画像と粉末床画像を受信する度に、造形領域に欠陥が生じているか否かを判定する。上述したように、欠陥検出装置20には、積層造形装置10から各層ごとの造形領域画像と粉末床画像が送信されてくる。よって、欠陥検出装置20は、積層造形装置10で製造されている造形物の各層ごとに欠陥が生じているか否かを判定することができる。
ユーザ端末30は、欠陥検出装置20からのNG判定通知又は出力画像の受信をトリガーとして、出力処理を行う(ステップS117)。欠陥検出装置20からNG判定通知を受信した場合、ユーザ端末30は、NG判定通知に関する出力をする。また、欠陥検出装置20から出力画像を受信した場合、ユーザ端末30は、出力画像がOK画像又はNG画像であるかに関わらず、出力画像を表示する。
以上説明したように、本実施形態に係る欠陥検出装置20は、積層造形装置10による三次元の造形物の製造において、レーザー照射された後に撮像された造形領域画像と、レーザー照射後に粉末材料を敷設する前に撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する。また、欠陥検出装置20は、取得した粉末床画像に基づき粉末床に生じている欠陥を造形領域に生じた欠陥の候補として検出し、取得した造形領域画像に基づき粉末床における造形領域を検出する。また、欠陥検出装置20は、欠陥の候補の検出結果と造形領域の検出結果とに基づき、検出された造形領域の中にある欠陥の候補を、造形領域に生じた欠陥と判定する。
かかる構成により、本実施形態に係る欠陥検出装置20は、造形領域内で検出された欠陥のみを最終的に欠陥として検出し、造形領域外で検出された欠陥を最終的に欠陥として検出しない。
よって、本実施形態に係る欠陥検出装置20は、積層造形における欠陥の誤検出を低減することを可能とする。
<4.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明した。続いて、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
上述の実施形態では、積層造形装置10から受信する各画像に基づき、欠陥検出装置20にて各モデルを用いた処理が行われる例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、積層造形装置10に対して欠陥検出装置20の記憶部220と制御部230と同様の機能を有する構成を設けることで、欠陥検出装置20で行われる処理を積層造形装置10が実行可能としてもよい。これにより、積層造形装置10は、自装置のみで造形領域に欠陥が生じたか否かを判定することができる。この場合、積層造形システム1は、積層造形装置10とユーザ端末30のみを有する構成とすることができる。
さらに、積層造形装置10に出力画像やNG判定通知の出力が可能な構成を設けることで、積層造形システム1が積層造形装置10のみを有する構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、欠陥検出装置20が学習部232の機能によって欠陥検出モデル221と領域検出モデル222を生成する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、学習部232の機能は、欠陥検出装置20とは異なる装置(PCやサーバ装置など)によって実現されてもよい。
また、上述の実施形態では、積層造形装置10によって造形物が製造されている最中に欠陥検出装置20によって各層における欠陥判定が行われ、欠陥が検出される度にユーザが目視確認を行って製造の継続又は中断を判断する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、積層造形装置10によって造形物が製造されている最中に欠陥検出装置20によって各層における欠陥判定が行われることは同じだが、造形物の製造が完了してからユーザによる目視確認が行われてもよい。この場合、ユーザは、欠陥検出装置20から出力された出力画像のうち、NG画像のみをまとめて目視確認することができる。このため、上述の実施形態のようにNG画像が出力される度に目視確認をする場合と比較し、目視確認にかかる時間の削減や労力の低減を図ることができる。
また、上述の実施形態では、学習部232が粉末床に生じた欠陥を示す画像を教師データとして用いて機械学習することで欠陥検出モデル221を生成する例について説明したが、かかる例に限定されない。
例えば、学習部232は、粉末床に生じた欠陥を示す画像に対して欠陥の種類を示す情報が付与された教師データを用いて機械学習することで、欠陥検出モデル221を生成してもよい。これにより、欠陥検出モデル221は、検出した欠陥の種類を示す情報も出力することが可能となる。欠陥検出部233は、当該欠陥検出モデル221を用いることで、欠陥の種類を示す情報も含む欠陥の候補に関する情報を、欠陥の候補の検出結果として出力することができる。これにより、欠陥判定部235は、出力画像に対して、欠陥の種類を示す情報も付与することができる。ユーザは、出力画像に付与された欠陥の種類も考慮して、造形物の製造の継続又は中止を判断することが可能となる。
また、学習部232は、粉末床に生じた欠陥を示す画像に対して欠陥の種類を示す情報と当該種類をさらに分類したタイプを示す情報とが付与された教師データを用いて機械学習することで、欠陥検出モデル221を生成してもよい。これにより、欠陥検出モデル221は、検出した欠陥の種類とそのタイプを示す情報も出力することが可能となる。欠陥検出部233は、当該欠陥検出モデル221を用いることで、欠陥の種類とそのタイプを示す情報も含む欠陥の候補に関する情報を、欠陥の候補の検出結果として出力することができる。これにより、欠陥判定部235は、出力画像に対して、欠陥の種類とそのタイプを示す情報も付与することができる。ユーザは、出力画像に付与された欠陥の種類とそのタイプも考慮して、造形物の製造の継続又は中止を判断することが可能となる。
このように、欠陥検出モデル221の生成に用いる教師データが有する欠陥に関する情報量を増やすことで、出力画像に付与される欠陥に関する情報量を増やすことができ、ユーザがより精度の高い判断を行うことを可能とする。
また、上述の実施形態で説明した欠陥判定部235は、複数の層において造形領域に類似する欠陥を検出した場合、類似する欠陥をグルーピングし、グルーピングに関する情報を付与した出力画像を出力する機能を有してもよい。グルーピングの定義(アノテーション)は、ユーザによって設定される。グルーピングに関する情報は、例えば、アノテーションを示す情報や、検出された欠陥が他のどの層でも検出されたかを示す情報や、同様の欠陥が継続して検出されていることを示す情報などである。これにより、ユーザは、NG画像に示された欠陥のうちグルーピングに関する情報が付与された欠陥については、他の層で類似する欠陥を既に目視確認していると判断できる。これにより、ユーザは、グルーピングに関する情報が付与された欠陥については目視確認を省略することができ、NG画像の目視確認にかかる時間を削減することができる。
また、上述の実施形態で説明した学習部232は、再学習する機能を有してもよい。例えば、学習部232は、ユーザによってアノテーションが新しく設定された際に、当該アノテーションに基づき再学習することで、欠陥検出モデル221を再生成する。これにより、欠陥検出モデル221による欠陥の候補の検出精度を向上することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態における欠陥検出装置の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
(付記1)
積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得部と、
前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出部と、
前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出部と、
前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定部と、
を備える欠陥検出装置。
(付記2)
前記欠陥検出部は、粉末床に生じた欠陥を示す画像を教師データとして機械学習した欠陥検出モデルに対して前記取得された粉末床画像を入力し、前記欠陥検出モデルから出力される前記欠陥の候補に関する情報を前記欠陥の候補の検出結果として取得する、
付記1に記載の欠陥検出装置。
(付記3)
前記欠陥検出部は、前記欠陥の種類を示す情報が付与された前記教師データを用いて機械学習した前記欠陥検出モデルを用いて、前記欠陥の候補の検出結果を取得する、
付記2に記載の欠陥検出装置。
(付記4)
前記領域検出部は、造形領域の形状を示す画像を教師データとして機械学習した領域検出モデルに対して前記取得された造形領域画像を入力し、前記領域検出モデルから出力される前記造形領域を示す情報を、前記造形領域の検出結果として取得する、
付記1から付記3のいずれか1つに記載の欠陥検出装置。
(付記5)
前記欠陥判定部は、前記欠陥が生じている位置を示す位置情報と、前記欠陥が欠陥であることの信頼度を示す信頼度情報とを付与した出力画像を出力する、
付記1から付記4のいずれか1つに記載の欠陥検出装置。
(付記6)
前記欠陥判定部は、前記信頼度情報に基づき、許容されない欠陥が1つも生じていない前記出力画像と、許容されない欠陥が少なくとも1つ生じている前記出力画像とを分類して出力する、
付記5に記載の欠陥検出装置。
(付記7)
前記欠陥判定部は、複数の層において前記造形領域に類似する欠陥を検出した場合、前記類似する欠陥をグルーピングし、グルーピングに関する情報を付与した出力画像を出力する、
付記1から付記6のいずれか1つに記載の欠陥検出装置。
1…積層造形システム、10…積層造形装置、11…撮像装置、20…欠陥検出装置、30…ユーザ端末、210…通信部、220…記憶部、221…欠陥検出モデル、222…領域検出モデル、230…制御部、231…取得部、232…学習部、233…欠陥検出部、234…領域検出部、235…欠陥判定部、236…出力制御部、NW…ネットワーク

Claims (9)

  1. 積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得部と、
    前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出部と、
    前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出部と、
    前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定部と、
    を備える欠陥検出装置。
  2. 前記欠陥検出部は、粉末床に生じた欠陥を示す画像を教師データとして機械学習した欠陥検出モデルに対して前記取得された粉末床画像を入力し、前記欠陥検出モデルから出力される前記欠陥の候補に関する情報を前記欠陥の候補の検出結果として取得する、
    請求項1に記載の欠陥検出装置。
  3. 前記欠陥検出部は、前記欠陥の種類を示す情報が付与された前記教師データを用いて機械学習した前記欠陥検出モデルを用いて、前記欠陥の候補の検出結果を取得する、
    請求項2に記載の欠陥検出装置。
  4. 前記領域検出部は、造形領域の形状を示す画像を教師データとして機械学習した領域検出モデルに対して前記取得された造形領域画像を入力し、前記領域検出モデルから出力される前記造形領域を示す情報を、前記造形領域の検出結果として取得する、
    請求項1に記載の欠陥検出装置。
  5. 前記欠陥判定部は、前記欠陥が生じている位置を示す位置情報と、前記欠陥が欠陥であることの信頼度を示す信頼度情報とを付与した出力画像を出力する、
    請求項1に記載の欠陥検出装置。
  6. 前記欠陥判定部は、前記信頼度情報に基づき、許容されない欠陥が1つも生じていない前記出力画像と、許容されない欠陥が少なくとも1つ生じている前記出力画像とを分類して出力する、
    請求項5に記載の欠陥検出装置。
  7. 前記欠陥判定部は、複数の層において前記造形領域に類似する欠陥を検出した場合、前記類似する欠陥をグルーピングし、グルーピングに関する情報を付与した出力画像を出力する、
    請求項1又は請求項6に記載の欠陥検出装置。
  8. 取得部が、積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得過程と、
    欠陥検出部が、前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出過程と、
    領域検出部が、前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出過程と、
    欠陥判定部が、前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定過程と、
    を含む欠陥検出方法。
  9. コンピュータを、
    積層造形装置による三次元の造形物の製造において、粉末床に敷設された粉末材料が硬化することで造形された造形領域が撮像された造形領域画像と、前記造形領域の造形後に前記粉末材料が敷設された前記粉末床が撮像された粉末床画像とを各層ごとに取得する取得手段と、
    前記粉末床画像に基づき、前記粉末床に生じている欠陥を前記造形領域に生じた欠陥の候補として検出する欠陥検出手段と、
    前記造形領域画像に基づき、前記粉末床における前記造形領域を検出する領域検出手段と、
    前記欠陥の候補の検出結果と前記造形領域の検出結果とに基づき、検出された前記造形領域の中にある前記欠陥の候補を、前記造形領域に生じた欠陥と判定する欠陥判定手段と、
    として機能させるためのプログラム。
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