JP2023163466A - 長尺シートの製造方法、糸の製造方法 - Google Patents

長尺シートの製造方法、糸の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維長の短い原料の繊維を再生して長尺シート(糸)を製造する。【解決手段】長尺シートの製造方法は、糸の製造に供する長尺シートの製造方法であって、原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する工程と、前記混合物を堆積し、ウェブを形成する工程と、前記ウェブを圧縮してシートを形成する工程と、前記シートを細断して長尺シートを形成する工程と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、長尺シートの製造方法、及び糸の製造方法に関する。
従来、特許文献1に示すように、芯糸と添え糸と押さえ糸を含み、撚りを掛けた伸縮性紙糸であって、芯糸は熱水で高収縮する伸縮糸を含み、添え糸は紙スリットヤーンであり、押さえ糸は非伸縮糸及び熱水で高収縮する伸縮糸から選ばれる少なくとも一つの糸である伸縮性紙糸が知られている。
特開2015-140488号公報
上記の紙糸は、比較的長い繊維パルプ(例えば針葉樹パルプ、マニラ麻、楮、三椏)を抄紙し、スリットし、撚りをかけたものである。しかしながら、比較的短い繊維(古紙から得られた繊維や、リサイクルした化学繊維や合成繊維等)では引っ張り強度が比較的低く、糸を製造し難い、という課題があった。
長尺シートの製造方法は、糸の製造に供する長尺シートの製造方法であって、原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する工程と、前記混合物を堆積し、ウェブを形成する工程と、前記ウェブを圧縮してシートを形成する工程と、前記シートを細断して長尺シートを形成する工程と、を含む。
糸の製造方法は、原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する工程と、前記混合物を堆積し、ウェブを形成する工程と、前記ウェブを圧縮してシートを形成する工程と、前記シートを細断して長尺シートを形成する工程と、前記長尺シートを撚ることによって糸を形成する工程と、を含む。
第1実施形態にかかる長尺シートの製造装置の構成を示す模式図。 第1実施形態にかかる分離ドラムの一部構成を示す模式図。 第1実施形態にかかる堆積ドラムの一部構成を示す模式図。 第1実施形態にかかる他の堆積ドラムの一部構成を示す模式図。 第1実施形態にかかる長尺シートの製造方法を示すフローチャート。 第2実施形態にかかる糸の製造装置の構成を示す模式図。 第2実施形態にかかる糸の製造方法を示すフローチャート。
1.第1実施形態
まず、長尺シート製造装置1の構成について説明する。長尺シート製造装置1は、糸の製造に供する幅狭な長尺シートSaを製造する装置である。
図1に示すように、長尺シート製造装置1は、例えば、粗砕部10と、乾式解繊部20と、選別部30と、選別物搬送部40と、樹脂供給部50と、混合・堆積部60と、加圧部90と、加熱部100と、細断部110と、巻取部120と、を含む。
粗砕部10は、供給された原料を、大気中等の気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、例えば、数cm角の細片である。粗砕部10は、粗砕刃14を有し、粗砕刃14によって、投入された原料を裁断する。粗砕部10としては、例えば、シュレッダーを用いることができる。粗砕部10によって裁断された原料は、ホッパー16で受けてから管17を介して、乾式解繊部20に移送される。
ここで、粗砕部10に供給される原料は、各種繊維を含む織布、不織布、フィルター等である。これらの原料を粗砕部10に供給する際は、乾燥された状態の原料を供給するのが好ましい。
原料を構成する繊維としては、少なくとも再生繊維、合成繊維、化学繊維、天然繊維のいずれかを含む。なお、上記各繊維を単独で用いてもよいし、適宜混合して用いてもよい。
再生繊維または化学繊維としては、例えば、カウンタークロス(株式会社クラレ社製)、キッチンクロス、レーヨン、キュプラ等である。
合成繊維または化学繊維としては、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ナイロン、ウレタン等である。
天然繊維としては、例えば、動物繊維、植物繊維等である。例えば、ウール、パルプ、古紙、古布、シルク等が挙げられる。
各繊維は、各種の表面処理が施されていてもよい。また、繊維の材質は、純物質であってもよいし、不純物及びその他の成分など、複数の成分を含む材質であってもよい。なお、原料は、使用品(リサイクル品)であってもよし、未使用品(新品)であってもよい。
上記各原料の繊維の長さは、特に限定されないが、独立した1本の繊維で、その繊維の長手方向に沿った長さは、およそ20mm未満である。通常、糸の製造には、繊維長がおよそ20mm以上の繊維が用いられる。これは引っ張り強度を確保するためである。従って、繊維長20mm未満の原料は、引っ張り強度が低下するため糸の製造に用いることが困難であり、従来は、繊維屑として廃棄されていた。本実施形態の長尺シート製造装置1は、このような比較的繊維長の短い繊維の原料を用いて糸の製造に供する長尺シートSaを製造可能に構成される。すなわち、従来廃棄されていた原料を再利可能とし、環境への負荷低減を図る。
乾式解繊部20は、乾式で解繊して繊維を生成する。ここで、液体中ではなく、大気中等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。乾式解繊部20において解繊処理されたものを解繊物という。乾式解繊部20としては、例えば、インペラーミルを用いる。乾式解繊部20は、原料を吸引し、解繊物を排出するような気流を発生させる機能を有する。これにより、乾式解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口22から原料を気流と共に吸引し、解繊処理して、解繊物を排出口24へと搬送することができる。乾式解繊部20を通過した解繊物は、管28を介して、選別部30に移送される。なお、乾式解繊部20から選別部30に解繊物を搬送させるための気流は、乾式解繊部20が発生させる気流を利用してもよいし、ブロアー等の気流発生装置を設け、その気流を利用してもよい。
選別部30は、乾式解繊部20により解繊された解繊物を導入口32から導入し、繊維の長さによって選別する。選別部30は、分離ドラム31と、分離ドラム31を収容するハウジング部33と、を有する。分離ドラム31は、繊維を繊維長で選別するものであり、例えば、篩を用いる。図2に示すように、分離ドラム31は、網、すなわち、複数の開口31aを有する。開口31aは円形の貫通孔である。そして、網の目開きの大きさより小さい繊維又は粒子、すなわち網を通過する第1選別物と、網の目開きの大きさより大きい繊維や未解繊片やダマ、すなわち網を通過しない第2選別物と、を分けることができる。第1選別物は、選別物搬送部40に移送される。第2選別物は、排出口34から管36を介して、ホッパー16に戻され再び乾式解繊部20に投入される。分離ドラム31は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。分離ドラム31の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
選別物搬送部40は、選別部30によって選別された第1選別物を堆積させて下流に搬送する。選別物搬送部40は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、サクション機構48と、を有する。
サクション機構48は、分離ドラム31によって空気中に分散された第1選別物をメッシュベルト46上に吸引することができる。第1選別物は、移動するメッシュベルト46上に堆積される。
メッシュベルト46は、張架ローラー47によって張架され、第1選別物を通し難く空気を通す構成となっている。メッシュベルト46は、張架ローラー47が自転することによって移動する。メッシュベルト46が連続的に移動しながら、選別部30を通過した第1選別物が連続的に降り積もる。
サクション機構48は、メッシュベルト46の下方に設けられる。サクション機構48は、下方に向く気流を発生させることができる。サクション機構48によって、選別部30により空気中に分散された第1選別物をメッシュベルト46上に吸引することができる。これにより、選別部30からの排出速度を大きくすることができる。
メッシュベルト46に堆積された第1選別物は、下流に搬送される。第1選別物は、メッシュベルト46の第1選別物の搬送経路において下流側に位置する張架ローラー47aの近傍に配置されたホッパー55に投入される。
なお、メッシュベルト46の張架ローラー47aの下流側にはブレード49が配置される。ブレード49の幅寸法は、メッシュベルト46の幅寸法とほぼ同じである。ブレード49は、メッシュベルト46に付着した第1選別物を、メッシュベルト46から剥ぎ取る。ブレード49によって剥ぎ取られた第1選別物はホッパー55に投入される。ホッパー55に投入された第1選別物は管56を介して混合・堆積部60に移送される。
選別部30と混合・堆積部60との間には、樹脂を供給する樹脂供給部50が配置される。樹脂供給部50の供給口52を介して樹脂がホッパー55に投入される。これにより、第1選別物と樹脂とが管56を介して混合・堆積部60に移送される。なお、ブロアー等により第1選別物と樹脂とを移送してもよい。
樹脂供給部50は、繊維同士を結着させるための樹脂を供給する。樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。また、PLA樹脂、PBS樹脂、PLA-PBS芯鞘樹脂などの生分解性樹脂も適用可能である。これらの樹脂は、単独又は適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一または複数の物質で構成される。
樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維同士を結着させる。したがって、樹脂と繊維とを混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維同士は結着されない。
なお、樹脂は、粉末状や繊維状であってもよいが、芯鞘構造であることが好ましい。この場合、例えば、ポリエチレンがポリエステルの周囲を覆うように構成される。そして、ポリエチレンが溶解し、ポリエステルを介して繊維同士を結着させる。ポリエステルの芯部が介在した状態で繊維同士が結着するため、繊維間の引っ張り強度を向上させることができる。樹脂が芯鞘構造である場合、樹脂供給部50は、樹脂の供給に際して、樹脂が詰まらない機構を適宜採用することが好ましい。
混合・堆積部60は、原料の第1選別物と樹脂とを導入口72から導入し、第1選別物(繊維)と樹脂とを混合して混合物を生成する。そして、混合物に含まれる繊維をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、混合・堆積部60は、樹脂供給部50から供給される樹脂が繊維状や芯鞘構造である場合、混合物に含まれる樹脂をほぐす。そして、混合・堆積部60は、第1選別物と樹脂とが混合した混合物を均一性よく堆積させ、ウェブWを形成する。
混合・堆積部60は、堆積ドラム71及び堆積ドラム71を収容するハウジング部73を有する。堆積ドラム71は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。堆積ドラム71の回転により、第1選別物と樹脂とが混合して混合物が生成される。図3Aに示すように、堆積ドラム71は、網、すなわち、複数の開口71aを有する。開口71aは長孔の貫通孔であり、開口71aは千鳥状に配置される。すなわち、本実施形態では、分離ドラム31の開口31aの形状と堆積ドラム71の開口71aの形状とが異なる。堆積ドラム71は、篩として機能する。そして、堆積ドラム71は、網の目開きのより小さい繊維や粒子を通過させ、混合物を堆積させる。堆積ドラム71の開口71aの形状を長孔とすることで、繊維や、芯鞘構造の樹脂を容易に堆積させることができる。
なお、図3Bに示すように、堆積ドラム71の開口71bの形状がヘリンボーン状に配置されたものであってもよい。このようにしても、繊維や、芯鞘構造の樹脂を容易に堆積させることができる。
また、混合・堆積部60は、メッシュベルト82、ローラー84、及びサクション機構86を有する。メッシュベルト82は、堆積ドラム71の下方に配置される。サクション機構86は、下方に向く気流を発生させることができる。サクション機構86によって、堆積ドラム71により空気中に分散された混合物をメッシュベルト82上に吸引することができる。これにより、堆積ドラム71からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構86によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に繊維や樹脂が絡み合うことを防ぐことができる。メッシュベルト82上には、堆積ドラム71を通過した混合物が堆積して、ウェブWが形成される。
メッシュベルト82は、無端形状のベルトであって、複数のローラー84に張架され、ローラー84の自転により、メッシュベルト82が連続的に移動し、ウェブWが下流側に搬送される。メッシュベルト82は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。メッシュベルト82の表面は、所定サイズの開口が並ぶ網で構成されている。堆積ドラム71から降下する繊維や粒子のうち、網の目を通過するサイズの微粒子は、メッシュベルト82の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維及び樹脂がメッシュベルト82に堆積し、メッシュベルト82の移動に伴って下流方向に搬送される。
混合・堆積部60の下流には加圧部90が配置される。加圧部90は、ウェブWを圧縮する。また、加圧部90の下流には加熱部100が配置される。加圧部90及び加熱部100では、ウェブWが圧縮された状態で加熱することにより、樹脂が溶解し、樹脂を介して繊維同士を結着させることができる。これにより、シートSが形成される。
なお、混合・堆積部60を一つのユニットとして構成してもよいし、混合部と堆積部とを分離させた2つのユニットとして構成してもよい。
加圧部90は、一対のカレンダーローラー91で構成され、ウェブWを所定のニップ圧で挟んで加圧する。ウェブWは加圧されることで圧縮され、ウェブWの厚さが薄くなり、ウェブWの密度が高められる。一対のカレンダーローラー91の一方は、図示しないモーターにより駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。カレンダーローラー91は、モーターの駆動力により回転して、加圧により高密度になったウェブWを、加熱部100に向けて搬送する。
加熱部100は、一対の加熱ローラー101を備える。加熱ローラー101は、内部または外部に設置されるヒーターによって、予め設定された温度に加温される。加熱ローラー101は、カレンダーローラー91によって圧縮されたウェブWを挟んで熱を与え、シートSを形成する。なお、加熱部100は、例えば、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器などによって構成してもよい。
一対の加熱ローラー101の一方は、図示しないモーターにより駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。加熱ローラー101は、モーターの駆動力により回転して、形成したシートSを、細断部110に向けて搬送する。
細断部110は、シートSを細断して長尺シートSaを形成する。すなわち、幅寸法が細く長尺である長尺シートSaを形成する。細断部110は、例えば、シャースリット方式やギャングスリット方式のスリッター等を採用可能であるが、ギャングスリット方式のスリッターを用いることが好ましい。ギャングスリット方式のスリッターでは、長尺シートSaの両切断面のダレ等の発生を抑制できる。
細断部110は、上刃111と下刃112とを備える。上刃111は、モーター等の駆動力によって回転する。上刃111と下刃112との間にシートSを通し、上刃111と下刃112との各刃を噛み合わせによりシートSが切断される。シートSは、搬送方向に沿って連続して切断される。
上刃111及び下刃112の対は、シートSの幅方向に複数配置される。上刃111同士の間隔は、形成する長尺シートSaの幅寸法に合わせて設定される。そして、各上刃111に合わせて各下刃112が配置される。
なお、上刃111同士の間隔(下刃112同士の間隔)は、均一であってもよいし、異なってもよい。形成する長尺シートSaの幅寸法に合わせて適宜設定可能である。これにより、幅寸法の異なる長尺シートSaを同時に製造することができる。
ここで、長尺シートSaは、例えば、1mmから15mm程度の幅寸法を有する長いシートである。ただし、幅寸法はこれに限定されない。
なお、細断部110によって細断されるシートSの両端部分は、幅寸法が一定でないため、長尺シートSaとならず、切断されたこれらのシートSの両端部分は、粗砕部10に再投入される。一方、長尺シートSaは、巻取部120に搬送される。
巻取部120は、形成された長尺シートSaを巻き取り、巻き取り体(リボン)を形成する。
巻取部120は、回転軸を備え、当該回転軸を回転可能に構成される。そして、長尺シートSaを巻き取るための芯部を回転軸にセットし、芯部に長尺シートSaの最下流端を取り付けた状態で回転軸を回転させる。芯部の幅寸法は、長尺シートSaの幅寸法とほぼ同じである。回転軸の回転に伴って芯部が回転し、長尺シートSaが芯部を中心に巻き取られ、リボンが形成される。そして、リボンを回転軸から取り外す。
以上により、長尺シートSaが形成される。なお、別途撚糸部等によって長尺シートSaを撚ることで糸を製造することができる。
次に、長尺シートSaの製造方法について説明する。
なお、本実施形態では、長尺シート製造装置1による長尺シートSaの製造方法について説明する。
図4に示すように、原料繊維生成工程(ステップS11)では、原料を解繊して繊維を生成する。
原料は、各種繊維を含む織布、不織布、フィルター等である。原料を構成する繊維としては、少なくとも再生繊維、合成繊維、化学繊維、天然繊維のいずれかを含む。
本実施形態では、化学繊維、または合成繊維、または再生繊維を含む第1材料と、天然繊維からなる第2材料とを同時に解繊することで、原料の繊維を生成する。
例えば、第1材料としてのカウンタークロス(株式会社クラレ社製)と第2材料としての古紙とを乾式解繊部20によって同時に解繊して原料の繊維を生成する。カウンタークロスと古紙とを同時に解繊することで、カウンタークロスに含まれる樹脂のべたつきが古紙に含まれる繊維によって抑制され、確実に解繊処理を行うことができる。なお、解繊前に、カウンタークロスを洗浄し、乾燥させてもよい。
次いで、混合物生成工程(ステップS12)では、原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する。
詳細には、乾式解繊部20によって解繊された繊維と樹脂供給部50から供給される樹脂とを混合・堆積部60の堆積ドラム71によって混合する。なお、樹脂供給部50から供給される樹脂は芯鞘構造であることが好ましい。この場合、樹脂は、例えば、ポリエチレンがポリエステルの周囲を覆うように構成される。
次いで、ウェブ形成工程(ステップS13)では、混合物を堆積し、ウェブWを形成する。
詳細には、堆積ドラム71の回転駆動によって、堆積ドラム71の開口71a(71b)を介して混合物に含まれる繊維や樹脂を分散させながら降らせる。開口71a(71b)を通過した混合物は、メッシュベルト82上に堆積され、ウェブWが形成される。
堆積ドラム71の開口71a(71b)の形状は、長孔やヘリンボーン状であるので、繊維や芯鞘構造の樹脂を効率よく通過させ、容易に堆積させることができる。
次いで、シート形成工程(ステップS14)では、ウェブWを圧縮してシートSを形成する。詳細には、加圧部90によるウェブWの圧縮、及び加熱部100に加熱よってシートSを形成する。
次いで、長尺シート形成工程(ステップS15)では、シートSを細断して長尺シートSaを形成する。詳細には、細断部110によってシートSを所望の幅寸法に切断(細断)する。例えば、シートSを10mm幅で細断する。これにより、細幅で長尺の長尺シートSaが製造される。
細断部110によって細断された長尺シートSaは、巻取部120によって巻き取られ、複数のリボンが形成される。なお、別途撚糸部等によって長尺シートSaを撚ることで糸を製造することができる。
なお、本実施形態では、カウンタークロスと古紙とを同時に解繊して繊維を生成し、シートSを形成したが、これに限定されない。
例えば、レーヨンやキュプラの化織布を解繊して原料の繊維を生成し、シートSを形成してもよい。
また、ポリエステルフィルターを解繊して原料の繊維を生成し、シートSを形成してもよい。
また、ポリプロピレン不織布を解繊して原料の繊維を生成し、シートSを形成してもよい。
また、古紙を解繊して原料の繊維を生成し、シートSを形成してもよい。なお、この場合、樹脂の供給量をより多くする。これにより、引っ張り強度の高いシートSを形成することができる。また、古紙を解繊して原料の繊維を生成し、シートSを形成した場合、シートSの表面にウレタンエマルションを噴霧し、シートSに表面処理を施してもよい。この場合、例えば、加熱部100と細断部110との間にウレタンエマルションを噴霧する噴霧部を配置する。これにより、シートS(長尺シートSa)の引っ張り強度を高めることができる。
以上、本実施形態によれば、繊維長が比較的短い繊維の原料であっても、長尺シート製造装置1を用いてシート化することで繊維間の強度が高まり、糸の製造に適した長尺シートSaを提供することができる。また、従来、廃棄していた繊維長が短い原料を再利用することができ、環境負荷低減を図ることができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。
まず、糸製造装置2の構成について説明する。糸製造装置2は、糸Tを製造する装置である。
図5に示すように、糸製造装置2は、例えば、粗砕部10と、乾式解繊部20と、選別部30と、選別物搬送部40と、樹脂供給部50と、混合・堆積部60と、加圧部90と、加熱部100と、細断部110と、撚糸部130と、を含む。
なお、糸製造装置2における撚糸部130以外の構成は、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
撚糸部130は、細断部110によって形成された長尺シートSaを撚ることによって糸Tを形成する。撚糸部130は、例えば、ダブルツイスター、イタリア式撚糸機、アットウッド式撚糸機、パーン給糸アップツイスター、リング撚糸機、合撚機等で構成される。
次に、糸Tの製造方法について説明する。
本実施形態では、糸製造装置2による糸Tの製造方法について説明する。
図6に示すように、糸Tの製造方法は、原料を解繊して繊維を生成する原料繊維生成工程(ステップS21)と、原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する混合物生成工程(ステップS22)と、混合物を堆積し、ウェブWを形成するウェブ形成工程(ステップS23)と、ウェブWを圧縮してシートSを形成するシート形成工程(ステップS24)と、シートSを細断して長尺シートSaを形成する長尺シート形成工程(ステップS25)と、長尺シートSaを撚ることによって糸を形成する糸形成工程(ステップS26)と、を含む。
なお、本実施形態のステップS21からステップS25は、第1実施形態にかかるステップS11からステップS15と同じなので説明を省略する。
糸形成工程(ステップS26)では、細断部110によって形成された長尺シートSaを撚糸部130で撚って糸Tを形成する。
以上により、糸Tが製造される。
以上、本実施形態によれば、第1実施形態での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
糸製造装置2では、原料から糸Tを形成するまでの工程を一貫ラインで実施することができる。また、通常、例えば、製紙メーカーで製造された紙ロールを材料として糸を製造する場合、紙ロールの重量は数トンレベルであり、加工途中での材料の切り替えが困難である。しかしながら、本実施形態では、少量の原料から糸Tを製造することが可能である。つまり、アパレル産業において1つの衣料にかかる糸Tの量は数百グラムから1kg単位であるため、多品種少量生産に対応可能とすることできる。
1…長尺シート製造装置、2…糸製造装置、10…粗砕部、20…乾式解繊部、30…選別部、31…分離ドラム、31a…開口、32…導入口、33…ハウジング部、34…排出口、40…選別物搬送部、46…メッシュベルト、50…樹脂供給部、52…供給口、60…混合・堆積部、71…堆積ドラム、71a…開口、71b…開口、72…導入口、73…ハウジング部、82…メッシュベルト、90…加圧部、91…カレンダーローラー、100…加熱部、101…加熱ローラー、110…細断部、111…上刃、112…下刃、120…巻取部、130…撚糸部、W…ウェブ、S…シート、Sa…長尺シート、T…糸。

Claims (6)

  1. 糸の製造に供する長尺シートの製造方法であって、
    原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する工程と、
    前記混合物を堆積し、ウェブを形成する工程と、
    前記ウェブを圧縮してシートを形成する工程と、
    前記シートを細断して長尺シートを形成する工程と、を含む長尺シートの製造方法。
  2. 原料の繊維と樹脂とを気体中で混合し、混合物を生成する工程と、
    前記混合物を堆積し、ウェブを形成する工程と、
    前記ウェブを圧縮してシートを形成する工程と、
    前記シートを細断して長尺シートを形成する工程と、
    前記長尺シートを撚ることによって糸を形成する工程と、を含む糸の製造方法。
  3. 請求項1に記載の長尺シートの製造方法であって、
    前記原料の繊維は、少なくとも再生繊維、合成繊維、化学繊維、天然繊維のいずれかを含む、長尺シートの製造方法。
  4. 請求項3に記載の長尺シートの製造方法であって、
    前記化学繊維、または前記合成繊維、または前記再生繊維を含む第1材料と、前記天然繊維からなる第2材料とを同時に解繊することで、前記原料の繊維を生成する工程をさらに含む、長尺シートの製造方法。
  5. 請求項2に記載の糸の製造方法であって、
    前記原料の繊維は、少なくとも再生繊維、合成繊維、化学繊維、天然繊維のいずれかを含む、糸の製造方法。
  6. 請求項5に記載の糸の製造方法であって、
    前記化学繊維、または前記合成繊維、または前記再生繊維を含む第1材料と、前記天然繊維からなる第2材料とを同時に解繊することで、前記原料の繊維を生成する工程をさらに含む、糸の製造方法。
JP2022074401A 2022-04-28 2022-04-28 長尺シートの製造方法、糸の製造方法 Pending JP2023163466A (ja)

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