JP2023162110A - 表面性状測定システム、表面性状測定方法、研磨装置、および研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨パッドを傷つけることなく、かつ研磨処理全体のスループットを低下させることなく、研磨パッドの表面性状を精度よく測定することができる表面性状測定システムを提供する。【解決手段】表面性状測定システム40は、回転する研磨パッド2の研磨面2aに光を照射し、研磨面2aからの反射光に基づいて研磨パッド2の表面性状を測定する光学的測定装置41と、光学的測定装置41と研磨パッド2の間に配置されたカバー部材44と、カバー部材44に設けられた注入口44bに連結され、注入口44bを通じて研磨パッド2上に透明液を供給する透明液供給ライン45を備え、カバー部材44は、光および反射光の光路上に光透過部44aを有する、表面性状測定システム。【選択図】図9
Description
本発明は、ウェーハなどの基板を研磨するための研磨パッドの表面性状を測定する表面性状測定システムおよび表面性状測定方法、並びに、このような表面性状測定システムを備えた研磨装置および表面性状測定方法を用いた研磨方法に関する。
半導体デバイスの製造工程において、半導体デバイス表面の平坦化がますます重要になっている。この表面の平坦化において最も重要な技術は、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)である。化学機械研磨(以下、CMPという)は、シリカ(SiO2)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッドの研磨面上に供給しつつウェーハなどの基板を研磨面に摺接させて該基板を研磨するプロセスである。
CMPを行うための研磨装置は、研磨面を有する研磨パッドを支持する研磨テーブルと、基板を保持して研磨パッドに押し付ける研磨ヘッドを備えている。研磨装置は、次のようにして基板を研磨する。研磨テーブルおよび研磨パッドを一体に回転させながら、研磨液(典型的にはスラリー)を研磨パッドの研磨面に供給する。研磨ヘッドは基板を回転させながら、基板の表面を研磨パッドの研磨面に対して押し付ける。基板は、研磨液の存在下で研磨パッドに摺接される。基板の表面は、研磨液の化学的作用と、研磨液に含まれる砥粒および/または研磨パッドの機械的作用により、研磨される。
基板の研磨を行うと、研磨パッドの研磨面には砥粒や研磨屑が付着し、研磨性能が低下してくる。そこで、研磨パッドの研磨面を再生するために、ドレッサによる研磨パッドのドレッシング(コンディショニング)が行なわれる。ドレッサは、その下面に固定されたダイヤモンド粒子などの硬質の砥粒を有しており、このドレッサで研磨パッドの研磨面を削り取ることにより、研磨パッドの研磨面を再生する。
研磨パッドは、基板の研磨やドレッシングを繰り返すにつれて徐々に減耗し、また、研磨パッドの表面に研磨屑などが付着する。このような研磨パッドの表面性状の変化により、研磨パッドの研磨性能が低下し、結果的に、基板の研磨レートが低下してしまう。そこで、研磨パッドの表面性状を測定することが行われている。
研磨パッドの表面性状は、光学的測定方法により、研磨パッドの表面に光を照射し、反射した光に基づいて測定される。測定時の光路上に、研磨液や研磨屑などが存在すると、研磨パッドの表面性状を正確に測定することができない。そこで、測定時の光路上に存在する研磨液や研磨屑などを除去し、実際に研磨に供する湿潤状態で研磨パッドの表面性状を得るために、研磨パッドの表面に液膜が存在した状態で、表面性状を測定することが行われている。
特許文献1には、堰により一定以上の厚さの液膜を形成し、光路に不安定な気液界面が存在しない状態で、研磨パッドからの光に基づいて研磨パッドの表面性状を測定することが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示される方法では、基板の研磨後、次に処理する基板の研磨を行うまでに、堰の設置および撤去が必要となる。したがって、研磨処理全体のスループットが低下してしまう。また、堰が研磨パッドに接触することにより、研磨パッドに不純物が付着し、基板の研磨においてディフェクトが発生するおそれがある。
そこで、本発明は、研磨パッドを傷つけることなく、かつ短時間で研磨パッドの表面性状を精度よく測定することができる表面性状測定システムおよび表面性状測定方法、並びに、このような表面性状測定システムを備えた研磨装置および表面性状測定方法を用いた研磨方法を提供する。
一態様では、回転する研磨パッドの研磨面に光を照射し、前記研磨面からの反射光に基づいて前記研磨パッドの表面性状を測定する光学的測定装置と、前記光学的測定装置と前記研磨パッドの間に配置されたカバー部材と、前記カバー部材に設けられた注入口に連結され、前記注入口を通じて前記研磨パッド上に透明液を供給する透明液供給ラインを備え、前記カバー部材は、前記光および前記反射光の光路上に光透過部を有する、表面性状測定システムが提供される。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも上流側に位置している。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも下流側に位置している。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも上流側に位置している。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも下流側に位置している。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記透明液供給ラインから供給される前記透明液の流量を調節可能な供給流量調節弁をさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記カバー部材に設けられた吸込口に連結され、前記吸込口を通じて前記研磨パッド上の前記透明液を吸引する透明液吸込ラインをさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記透明液吸込ラインにより吸引される前記透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁をさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記カバー部材に設けられた吸込口に連結され、前記吸込口を通じて前記研磨パッド上の前記透明液を吸引する透明液吸込ラインをさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記透明液吸込ラインにより吸引される前記透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁をさらに備えている。
一態様では、前記カバー部材は、前記研磨パッドの前記研磨面と平行な対向面を有する。
一態様では、前記研磨パッドの前記研磨面から前記対向面までの距離は、5mm以下である。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記研磨面に対する前記カバー部材の高さを調節するカバー部材高さ調節機構をさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記光が照射され、前記光が反射される前記研磨面上の測定点を含むモニタリング領域の画像を生成する撮像装置をさらに備えている。
一態様では、前記研磨パッドの前記研磨面から前記対向面までの距離は、5mm以下である。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記研磨面に対する前記カバー部材の高さを調節するカバー部材高さ調節機構をさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記光が照射され、前記光が反射される前記研磨面上の測定点を含むモニタリング領域の画像を生成する撮像装置をさらに備えている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記透明液供給ラインから供給される前記透明液の流量を調節可能な供給流量調節弁と、動作制御部をさらに備え、前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記供給流量調節弁の動作を制御するように構成されている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記カバー部材に設けられた吸込口に連結され、前記吸込口を通じて前記研磨パッド上の前記透明液を吸引する透明液吸込ラインと、前記透明液供給ラインから吸引される前記透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁をさらに備え、前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記吸引流量調節弁の動作を制御するように構成されている。
一態様では、前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上の前記透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発するように構成されている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記光学的測定装置と前記カバー部材の間に配置され、前記光学的測定装置から照射された前記光を通過させて、前記光の光路を偏向させる第1プリズムと、前記光学的測定装置と前記カバー部材の間に配置され、前記研磨面からの前記反射光を通過させて、前記反射光の光路を偏向させる第2プリズムと、前記第1プリズムと前記第2プリズムの間に配置され、前記第1プリズムと前記第2プリズムとの間を遮光する遮光部材をさらに備え、前記カバー部材は、前記光学的測定装置から照射された前記光を通過させる第1カバー部材と、前記研磨面からの前記反射光を通過させる第2カバー部材を含み、前記遮光部材は、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材の間に配置され、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との間を遮光するように構成されている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記カバー部材に設けられた吸込口に連結され、前記吸込口を通じて前記研磨パッド上の前記透明液を吸引する透明液吸込ラインと、前記透明液供給ラインから吸引される前記透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁をさらに備え、前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記吸引流量調節弁の動作を制御するように構成されている。
一態様では、前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上の前記透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発するように構成されている。
一態様では、前記表面性状測定システムは、前記光学的測定装置と前記カバー部材の間に配置され、前記光学的測定装置から照射された前記光を通過させて、前記光の光路を偏向させる第1プリズムと、前記光学的測定装置と前記カバー部材の間に配置され、前記研磨面からの前記反射光を通過させて、前記反射光の光路を偏向させる第2プリズムと、前記第1プリズムと前記第2プリズムの間に配置され、前記第1プリズムと前記第2プリズムとの間を遮光する遮光部材をさらに備え、前記カバー部材は、前記光学的測定装置から照射された前記光を通過させる第1カバー部材と、前記研磨面からの前記反射光を通過させる第2カバー部材を含み、前記遮光部材は、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材の間に配置され、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との間を遮光するように構成されている。
一態様では、上記表面性状測定システムと、前記研磨パッドを支持する研磨テーブルと、前記研磨テーブルを前記研磨パッドとともに回転させるテーブルモータと、基板を前記研磨パッドの前記研磨面に押し付けて、前記基板を研磨する研磨ヘッドを備えている、研磨装置が提供される。
一態様では、研磨パッドを研磨テーブルで支持した状態で、前記研磨テーブルを前記研磨パッドとともに回転させ、光学的測定装置と前記研磨パッドの間に配置された、光透過部を有するカバー部材に設けられた注入口を通じて、前記研磨パッド上に透明液を供給し、前記光学的測定装置により、前記光透過部を通じて前記研磨パッドの研磨面に光を照射し、前記研磨面からの反射光を前記光透過部を通じて受け、前記反射光に基づいて前記研磨パッドの表面性状を測定することを含む、表面性状測定方法が提供される。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも上流側に位置している。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも下流側に位置している。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも上流側に位置している。
一態様では、前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも下流側に位置している。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記研磨パッド上に供給する前記透明液の流量を調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記注入口を通じて前記研磨パッド上に前記透明液を供給しながら、前記カバー部材に設けられた吸込口を通じて、前記研磨パッド上の前記透明液を吸引することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記研磨パッド上から吸引する前記透明液の流量を調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記注入口を通じて前記研磨パッド上に前記透明液を供給しながら、前記カバー部材に設けられた吸込口を通じて、前記研磨パッド上の前記透明液を吸引することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記研磨パッド上から吸引する前記透明液の流量を調節することをさらに含む。
一態様では、前記カバー部材は、前記研磨パッドの前記研磨面と平行な対向面を有する。
一態様では、前記研磨パッドの前記研磨面から前記対向面までの距離は、5mm以下である。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記研磨面に対する前記カバー部材の高さを調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記光が照射され、前記光が反射される前記研磨面上の測定点を含むモニタリング領域の画像を撮像装置により生成することをさらに含む。
一態様では、前記研磨パッドの前記研磨面から前記対向面までの距離は、5mm以下である。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記研磨面に対する前記カバー部材の高さを調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記光が照射され、前記光が反射される前記研磨面上の測定点を含むモニタリング領域の画像を撮像装置により生成することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上に供給する前記透明液の流量を調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記注入口を通じて前記研磨パッド上に前記透明液を供給しながら、前記カバー部材に設けられた吸込口を通じて、前記研磨パッド上の前記透明液を吸引し、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上から吸引する前記透明液の流量を調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上の前記透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記注入口を通じて前記研磨パッド上に前記透明液を供給しながら、前記カバー部材に設けられた吸込口を通じて、前記研磨パッド上の前記透明液を吸引し、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上から吸引する前記透明液の流量を調節することをさらに含む。
一態様では、前記表面性状測定方法は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上の前記透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発することをさらに含む。
一態様では、研磨パッドを用いて基板を研磨し、上記表面性状測定方法により前記研磨パッドの表面性状を測定し、前記表面性状の測定結果に基づいて前記研磨パッドの交換時期か否かを判定する、研磨方法が提供される。
一態様では、新たな研磨パッドを研磨テーブルで支持し、慣らし処理用基板を研磨して、前記新たな研磨パッドの慣らし処理を行い、上記表面性状測定方法により前記新たな研磨パッドの表面性状を測定し、前記表面性状の測定結果に基づいて、前記慣らし処理が完了したか否かを判定し、前記慣らし処理が完了したと判定したときに、前記新たな研磨パッドを用いて基板の研磨を行う、研磨方法が提供される。
一態様では、新たな研磨パッドを研磨テーブルで支持し、慣らし処理用基板を研磨して、前記新たな研磨パッドの慣らし処理を行い、上記表面性状測定方法により前記新たな研磨パッドの表面性状を測定し、前記表面性状の測定結果に基づいて、前記慣らし処理が完了したか否かを判定し、前記慣らし処理が完了したと判定したときに、前記新たな研磨パッドを用いて基板の研磨を行う、研磨方法が提供される。
本発明によれば、表面性状測定システムは、光学的測定装置と研磨パッドの間に配置されたカバー部材を備えており、カバー部材に設けられた注入口を通じて、研磨パッド上に透明液が供給される。これにより、カバー部材が研磨パッドに接触せずに、光学的測定時の光路上に透明液を供給することができるため、基板への不純物の付着を防止し、結果的に、基板の研磨においてディフェクトの発生を防止することができる。さらに、測定するための準備に時間を要しないため、短時間で研磨パッドの表面性状を精度よく測定することができる。
さらに、本発明によれば、カバー部材に設けられた注入口を通じて、研磨パッド上に透明液が供給しながら、カバー部材に設けられた吸込口を通じて、研磨パッド上の透明液が吸引する。これにより、研磨液による基板の研磨中に研磨パッドの表面性状を測定する際に、研磨液が透明液で希釈されるのを防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、研磨装置の一実施形態を示す上面図である。図2は、図1に示す研磨装置の側面図である。研磨装置1は、ウェーハなどの基板Wを化学機械的に研磨する装置である。図1および図2に示すように、この研磨装置は、研磨面2aを有する研磨パッド2を支持する研磨テーブル3と、基板Wを研磨面2aに対して押し付ける研磨ヘッド1と、研磨液(例えば、砥粒を含むスラリー)を研磨面2aに供給する研磨液供給ノズル5と、研磨パッド2の研磨面2aをドレッシング(コンディショニング)するドレッサ20を備えている。
図1は、研磨装置の一実施形態を示す上面図である。図2は、図1に示す研磨装置の側面図である。研磨装置1は、ウェーハなどの基板Wを化学機械的に研磨する装置である。図1および図2に示すように、この研磨装置は、研磨面2aを有する研磨パッド2を支持する研磨テーブル3と、基板Wを研磨面2aに対して押し付ける研磨ヘッド1と、研磨液(例えば、砥粒を含むスラリー)を研磨面2aに供給する研磨液供給ノズル5と、研磨パッド2の研磨面2aをドレッシング(コンディショニング)するドレッサ20を備えている。
研磨装置は、研磨ヘッド揺動シャフト14と、研磨ヘッド揺動シャフト14の上端に連結された研磨ヘッド揺動アーム16と、研磨ヘッド揺動アーム16の自由端に回転可能に支持された研磨ヘッドシャフト10をさらに備えている。研磨ヘッド1は、研磨ヘッドシャフト10の下端に固定されている。研磨ヘッド1は、その下面に基板Wを保持できるように構成されている。基板Wは、研磨するべき面が下向きになるように保持されている。
研磨ヘッド揺動アーム16内には、電動機などを備えた研磨ヘッド揺動機構(図示せず)が配置されている。研磨ヘッド揺動機構は、研磨ヘッド揺動シャフト14に連結されている。この研磨ヘッド揺動機構は、研磨ヘッド1および研磨ヘッドシャフト10を研磨ヘッド揺動アーム16を介して、研磨ヘッド揺動シャフト14の軸心を中心に揺動させるように構成されている。さらに、研磨ヘッド揺動アーム16内には、電動機などを備えた研磨ヘッド回転機構(図示せず)が配置されている。この研磨ヘッド回転機構は、研磨ヘッドシャフト10に連結されており、研磨ヘッドシャフト10および研磨ヘッド1を研磨ヘッドシャフト10の軸心を中心に回転させるように構成されている。
研磨ヘッドシャフト10は、図示しない研磨ヘッド昇降機構(例えばボールねじ機構を含む)に連結されている。この研磨ヘッド昇降機構は、研磨ヘッドシャフト10を研磨ヘッド揺動アーム16に対して相対的に上下動させるように構成されている。この研磨ヘッドシャフト10の上下動により、研磨ヘッド1は、研磨ヘッド揺動アーム16および研磨テーブル3に対して相対的に上下動可能となっている。
研磨装置は、研磨テーブル3を研磨パッド2とともに回転させるテーブルモータ6をさらに備えている。テーブルモータ6は研磨テーブル3の下方に配置されており、研磨テーブル3は、テーブル軸3aを介してテーブルモータ6に連結されている。研磨テーブル3および研磨パッド2は、テーブルモータ6によりテーブル軸3aの軸心を中心に回転される。研磨パッド2は、研磨テーブル3の上面に貼り付けられている。研磨パッド2の露出面は、ウェーハなどの基板Wを研磨する研磨面2aを構成している。
ドレッサ20は、研磨パッド2の研磨面2aに接触するドレッシングディスク22と、ドレッシングディスク22に連結されたドレッサシャフト24と、ドレッサシャフト24の上端を回転可能に支持するサポートブロック25と、ドレッサシャフト24を回転可能に支持するドレッサ揺動アーム29と、ドレッサ揺動アーム29を支持するドレッサ揺動シャフト30を備えている。ドレッシングディスク22の下面は、ダイヤモンド粒子などの砥粒が固定されたドレッシング面を構成する。
ドレッサ揺動アーム29内には、電動機などを備えたドレッサ揺動機構(図示せず)が配置されている。ドレッサ揺動機構は、ドレッサ揺動シャフト30に連結されている。このドレッサ揺動機構は、ドレッシングディスク22およびドレッサシャフト24を、ドレッサ揺動アーム29を介してドレッサ揺動シャフト30の軸心を中心に揺動させるように構成されている。
ドレッサシャフト24は、ドレッサ揺動アーム29内に配置された図示しないディスク押圧機構(例えばエアシリンダを含む)に連結されている。このディスク押圧機構は、ドレッサシャフト24を介して、ドレッシング面を構成するドレッシングディスク22の下面を研磨パッド2の研磨面2aに対して押し付けるように構成されている。ドレッサシャフト24およびドレッシングディスク22は、ドレッサ揺動アーム29に対して上下動可能である。さらに、ドレッサシャフト24は、ドレッサ揺動アーム29内に配置された図示しないディスク回転機構(例えば電動機を含む)に連結されている。このディスク回転機構は、ドレッサシャフト24を介してドレッシングディスク22をドレッサシャフト24の軸心を中心に回転させるように構成されている。
ドレッサ20は、研磨面2aの高さを測定するパッド高さ測定装置32を備えている。本実施形態に使用されるパッド高さ測定装置32は接触式変位センサである。パッド高さ測定装置32は、サポートブロック25に固定されており、パッド高さ測定装置32の接触子は、ドレッサ揺動アーム29に接触している。サポートブロック25は、ドレッサシャフト24およびドレッシングディスク22と一体に上下動可能であるので、パッド高さ測定装置32は、ドレッサシャフト24およびドレッシングディスク22と一体に上下動可能である。一方、ドレッサ揺動アーム29の上下方向の位置は固定されている。パッド高さ測定装置32の接触子がドレッサ揺動アーム29に接触したまま、パッド高さ測定装置32はドレッサシャフト24およびドレッシングディスク22と一体に上下動する。したがって、パッド高さ測定装置32は、ドレッサ揺動アーム29に対するドレッシングディスク22の変位を測定することができる。
パッド高さ測定装置32は、研磨面2aの高さをドレッシングディスク22を介して測定することができる。すなわち、パッド高さ測定装置32は、ドレッサシャフト24を介してドレッシングディスク22に連結されているので、パッド高さ測定装置32は、研磨パッド2のドレッシング中に研磨面2aの高さを測定することができる。研磨面2aの高さは、予め設定された基準平面からドレッシングディスク22の下面までの距離である。基準平面は、仮想上の平面である。例えば、基準平面が研磨テーブル3の上面であれば、研磨面2aの高さは、研磨パッド2の厚さに相当する。
本実施形態では、パッド高さ測定装置32として、リニアスケール式センサが使用されているが、一実施形態では、パッド高さ測定装置32として、レーザ式センサ、超音波センサ、または渦電流式センサなどの非接触式センサを用いてもよい。さらに、一実施形態では、パッド高さ測定装置32はドレッサ揺動アーム29に固定され、サポートブロック25の変位を測定するように配置されてもよい。この場合でも、パッド高さ測定装置32は、ドレッサ揺動アーム29に対するドレッシングディスク22の変位を測定することができる。
上述した実施形態では、パッド高さ測定装置32は、研磨面2aに接触しているときのドレッシングディスク22の位置から研磨面2aの高さを間接的に測定するように構成されているが、研磨面2aの高さを精度よく測定できる限りにおいて、パッド高さ測定装置32の構成は、本実施形態に限定されない。一実施形態では、パッド高さ測定装置32は、研磨パッド2の上方に配置され、研磨面2aの高さを直接測定するレーザ式センサ、超音波センサなどの非接触式センサであってもよい。
研磨装置は、研磨制御部60を備えており、パッド高さ測定装置32は、研磨制御部60に接続されている。パッド高さ測定装置32の出力信号(すなわち、研磨面2aの高さの測定値)は研磨制御部60に送られる。
研磨装置の研磨ヘッド1、研磨液供給ノズル5、テーブルモータ6、ドレッサ20は、研磨制御部60に電気的に接続されており、研磨ヘッド1、研磨液供給ノズル5、テーブルモータ6、ドレッサ20の動作は、研磨制御部60により制御される。
研磨制御部60は、少なくとも1台のコンピュータから構成されている。研磨制御部60は、研磨装置の動作を制御するためのプログラムが格納された記憶装置60aと、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する処理装置60bを備えている。記憶装置60aは、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの主記憶装置と、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などの補助記憶装置を備えている。処理装置60bの例としては、CPU(中央処理装置)、GPU(グラフィックプロセッシングユニット)が挙げられる。ただし、研磨制御部60の具体的構成はこれらの例に限定されない。
基板Wは次のようにして研磨される。研磨テーブル3および研磨ヘッド1を図1および図2の矢印で示す方向に回転させながら、研磨液供給ノズル5から研磨液が研磨テーブル3上の研磨パッド2の研磨面2aに供給される。ドレッシングディスク22は、研磨パッド2の外側に配置されている。基板Wは研磨ヘッド1によって回転されながら、研磨パッド2上に研磨液が存在した状態で研磨パッド2の研磨面2aに研磨ヘッド1によって押し付けられる。基板Wの表面は、研磨液の化学的作用と、研磨液に含まれる砥粒および/または研磨パッド2の機械的作用により研磨される。その後、図示しない純水ノズルから純水を研磨パッド2上に供給しながら、基板Wを水研磨してもよい。
基板Wの研磨終了後、基板Wは研磨パッド2の外側に移動され、次の処理を行う装置に搬送される。その後、ドレッサ20による研磨パッド2の研磨面2aのドレッシングが行われる。具体的には、研磨パッド2および研磨テーブル3を回転させながら、図示しない純水ノズルから純水が研磨面2aに供給される。ドレッシングディスク22は、研磨パッド2上に配置され、回転しながら研磨パッド2の研磨面2aに摺接される。ドレッシングディスク22は、研磨パッド2を少しだけ削り取ることで、研磨面2aをドレッシング(コンディショニング)する。ドレッサ20による研磨パッド2のドレッシングは、基板Wを1枚研磨する毎に行われてもよいし、所定の枚数の基板Wを研磨する毎に行われてもよい。
研磨パッド2には、研磨面2aに多数の微細な孔(ポア)を有する発泡ポリウレタンが一般的に使用されている。さらに、研磨パッド2の研磨面2aには、パーフォレーションとも呼ばれる孔や、格子状、螺旋状、同心円状などのパターンを有するパッド溝が形成されている。研磨パッド2の研磨面2aは、基板Wの研磨やドレッシングを繰り返すにつれて徐々に減耗し、また、研磨面2aに形成された孔やパッド溝に研磨屑などが詰まってしまう。このような研磨パッド2の表面性状の変化により、研磨パッド2の研磨性能が低下し、結果的に、基板Wの研磨時の研磨レートが低下する。そのため、研磨パッド2の適切な交換時期を把握するために、研磨パッド2の表面性状を正確に測定する必要がある。そこで、本実施形態の研磨装置は、研磨パッド2の表面性状を測定する表面性状測定システム40をさらに備えている。本明細書中、研磨パッド2に形成された孔およびパッド溝を総じて「凹部」と称する。
図1および図2に示すように、表面性状測定システム40は、研磨パッド2の研磨面2aの表面性状を測定する光学的測定装置41と、研磨パッド2の研磨面2aに対向するカバー部材44と、研磨パッド2上に透明液を供給する透明液供給ライン45を備えている。光学的測定装置41は、研磨パッド2の上方に配置されている。カバー部材44は、研磨パッド2と光学的測定装置41との間に配置されている。カバー部材44は、研磨パッド2よりも小さく、研磨パッド2の一部を覆うように配置されている。表面性状測定システム40は、研磨ヘッド1およびドレッサ20とは接触しない位置に配置されている。したがって、研磨ヘッド1による基板Wの研磨中や、ドレッサ20による研磨パッド2のドレッシング中も、表面性状測定システム40により研磨パッド2の表面性状を測定することができる。
図3は、光学的測定装置41が研磨パッド2の研磨面2aを測定する様子を示す図である。図3では、説明のためにカバー部材44および透明液供給ライン45の図示は省略されている。光学的測定装置41は、測定ヘッド42とデータ処理部43を備えている。本実施形態の測定ヘッド42は、予め設定された基準平面から対象物までの距離を測定するレーザ変位計である。測定ヘッド42は、レーザ光を照射する光源42aと、対象物からの反射光を受ける受光部42bを備えている。基準平面は、仮想上の平面であり、例えば、測定ヘッド42の下端を含む平面である。
測定ヘッド42は、研磨パッド2の研磨面2aまでの距離D1を測定するように構成されている。測定ヘッド42は、研磨パッド2の研磨面2aの上方に配置されており、測定ヘッド42の下端は、研磨パッド2の研磨面2aに対向している。本実施形態では、基準平面は測定ヘッド42の下端を含む平面に設定されている。したがって、距離D1は、測定ヘッド42の下端から研磨面2a上の測定点MPまでの距離である。測定ヘッド42は、光源42aから研磨パッド2の研磨面2aに光(レーザ光)を照射し、研磨面2aからの反射光を受光部42bで受ける。測定ヘッド42は、反射光に基づいて研磨パッド2の測定点MPまでの距離D1を測定する。
図4は、研磨パッド2の研磨面2a上の複数の測定点MPを示す図である。測定ヘッド42は、所定の時間毎(例えば5ミリ秒毎)に、回転する研磨パッド2の研磨面2aに光を照射し、研磨面2aからの反射光に基づいて、研磨パッド2の研磨面2aまでの距離D1を測定する。測定ヘッド42は、後述する表面性状測定システム40の動作を制御する動作制御部70に連結されており、動作制御部70が測定ヘッド42に指令を発すると、測定ヘッド42は研磨パッド2の研磨面2aに光を照射する。図4に示すように、複数の測定点MPは、研磨パッド2の回転中心Oを中心とする円の円周上に等間隔で位置している。測定ヘッド42は、所定の時間連続的に測定することにより、複数の測定点MPにおける研磨面2aまでの距離D1を測定する。一実施形態では、1回の連続的な測定において、複数の測定点MPのそれぞれにおける距離D1の測定値が複数取得されてもよい。1回の連続的な測定は、基板Wを1枚研磨する毎に行われてもよいし、所定の枚数の基板Wを研磨する毎に行われてもよい。
図5は、複数の測定点MPで測定された距離D1と測定時間Tの関係を示すグラフである。図5において、縦軸は距離D1を表し、横軸は測定時間Tを表す。図5に示すグラフは、1回の連続的な測定において、研磨パッド2を回転させて、測定ヘッド42により研磨面2a上の複数の測定点MPを測定して得られたものである。測定時の研磨パッド2は、減耗していない使用初期の状態である。距離D1が数値Laの近傍にある測定値は、図6(a)に示すように、研磨面2aの凹部2bが形成されていない平面部までの距離D1を測定ヘッド42が測定したときに得られた測定値である。距離D1が数値Lbの近傍にある測定値は、図6(b)に示すように、研磨面2aに形成された凹部2bの底部までの距離D1を測定ヘッド42が測定したときに得られた測定値である。
図7(a)に示すように、基板Wの研磨や研磨パッド2のドレッシングを繰り返すにつれて、研磨パッド2は減耗前の研磨面2a-1から研磨面2a-2まで減耗する。減耗する前の距離D1の測定値La1と、減耗した後の距離D1の測定値La2の関係は、La1<La2である。すなわち、研磨パッド2が減耗するにつれて、図5に示す測定値Laに相当する距離D1の数値は大きくなる。
また、図7(b)に示すように、基板Wの研磨や研磨パッド2のドレッシングを繰り返すにつれて、研磨パッド2の研磨面2aに形成された凹部2bに研磨屑などが詰まる。測定ヘッド42により研磨屑が詰まった凹部2bを測定すると、測定ヘッド42から照射された光は、凹部2b内の研磨屑の表面で反射する。研磨屑が詰まる前の凹部2bの底部までの距離D1の測定値Lb1と、凹部2bに詰まった研磨屑の表面までの距離D1の測定値Lb2の関係は、Lb1>Lb2である。すなわち、研磨パッド2の凹部2bに研磨屑などが詰まるにつれて、図5に示す測定値Lbに相当する距離D1の数値は小さくなる。
図8は、研磨パッド2の使用時間の経過とともに変化する距離D1と測定時間Tの関係を示すグラフである。図8は、研磨パッド2の使用初期から終期にかけて測定された複数回の連続的な測定で得られた距離D1の測定値と測定時間Tとの関係をプロットしたものである。図8は、1回の連続的な測定で得られた測定値La,Lbの平均値と測定時間Tとの関係をプロットしたものであってもよい。図8において、縦軸は距離D1を表し、横軸は測定時間Tを表す。図7(a)を参照して説明したように、研磨パッド2の使用時間の経過とともに、研磨パッド2の平面部が減耗する。図8に示すように、距離D1の測定値は、研磨パッド2が減耗していないとき(時間T1)における測定値La1から、研磨パッド2が減耗したとき(時間T2)における測定値La2まで大きくなる。したがって、距離D1の測定値の変化から研磨パッド2の減耗の程度を推定することができる。
また、図7(b)を参照して説明したように、研磨パッド2の使用時間の経過とともに、研磨パッド2の凹部2bに研磨屑などが詰まる。したがって、図8に示すように、距離D1の測定値は、研磨パッド2が減耗していないとき(時間T1)における測定値Lb1から、研磨パッド2が減耗したとき(時間T2)における測定値Lb2まで小さくなる。したがって、距離D1の測定値の変化から研磨パッド2の凹部2bの詰まり具合を推定することができる。
測定ヘッド42は、データ処理部43に連結されている。データ処理部43は、少なくとも1台のコンピュータから構成されている。測定ヘッド42により取得された距離D1の測定値は、データ処理部43に送られる。データ処理部43は、測定ヘッド42から送られた距離D1の測定値に基づいて、図5および図8に示すような距離D1と測定時間Tとの関係をデータ処理することによって、研磨パッド2の表面性状を測定する。
このようにして、光学的測定装置41は、研磨パッド2の表面性状を測定することができる。研磨パッド2の表面性状の測定には、研磨パッド2の減耗の程度を推定すること、および/または研磨パッド2の凹部2bの詰まり具合を推定することが含まれる。一実施形態では、研磨パッド2の表面性状の測定には、研磨パッド2の研磨面2aの表面粗さを測定することが含まれる。研磨パッド2の表面性状の測定結果は、データ処理部43に連結された動作制御部70に送られる。動作制御部70は、後述する研磨パッド2の交換時期の判定などを行う。
図1に示すように、表面性状測定システム40は、測定ヘッド42に連結された測定ヘッド移動機構47をさらに備えていてもよい。測定ヘッド移動機構47は、測定ヘッド42を研磨テーブル3および研磨パッド2の半径方向に移動可能に構成されている。測定ヘッド移動機構47は、後述する動作制御部70に連結されており、測定ヘッド移動機構47の動作は、動作制御部70により制御される。
一実施形態では、研磨パッド2の表面性状の測定中に、測定ヘッド移動機構47により測定ヘッド42を半径方向に移動させてもよい。測定ヘッド移動機構47は、測定ヘッド42を支持する測定ヘッドアーム48と、測定ヘッドアーム48に連結されたアクチュエータ49を備えている。アクチュエータ49は、研磨テーブル3の外側に配置されている。アクチュエータ49は、モータおよびトルク伝達機構(例えばギヤを含む)の組み合わせなどから構成される。
研磨パッド2の表面性状の測定は、研磨液または純水を用いた基板Wの研磨中、研磨パッド2のドレッシング中、研磨パッド2のドレッシング後であって、次に処理する基板Wを研磨するまでの間、慣らし処理用基板を用いた研磨パッド2の慣らし処理中、慣らし処理後、などに行われる。測定中、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路上に、研磨液や研磨屑などが存在すると、研磨パッド2の表面性状を正確に測定することができない。そこで、本実施形態の表面性状測定システム40は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの間を透明液で満たし、測定時の光路上に存在する研磨液や研磨屑などを除去して、表面性状を精度よく測定する。
図9は、表面性状測定システム40の一実施形態を示す模式図である。カバー部材44は、研磨パッド2と光学的測定装置41(測定ヘッド42)との間に配置されている。カバー部材44は、研磨パッド2の研磨面2aと平行な対向面44cを有する。カバー部材44は研磨パッド2の研磨面2aから離間している(すなわち、研磨面2aとは非接触である)。カバー部材44は、測定ヘッド42により照射される光および研磨面2aからの反射光の光路上に光透過部44aを有している。光透過部44aは、測定ヘッド42により照射される光および研磨面2aからの反射光が通過する、図9の破線で示す部分である。光透過部44aは、測定ヘッド42により照射される光および研磨面2aからの反射光を透過させる透明材料で構成されている。本実施形態では、カバー部材44は透明板であり、光透過部44aを含むカバー部材44の全体が透明材料で構成されている。
一実施形態では、カバー部材44は、光透過部44aが透明材料で構成されており、光透過部44a以外の部分は光を透過しない材料から構成されていてもよい。光透過部44aの材料として、例えば、石英ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。光学的測定装置41は、カバー部材44の光透過部44aを通じて研磨パッド2の研磨面2aに光を照射し、研磨面2aからの反射光を光透過部44aを通じて受け、反射光に基づいて研磨パッド2の表面性状を測定する。
カバー部材44には、研磨パッド2の回転方向において、光透過部44aよりも上流側に位置する注入口44bが設けられている。すなわち、注入口44bは、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも上流側に位置している。本実施形態では、注入口44bは、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも上流側に位置している。
注入口44bは、カバー部材44を上下に貫通して延びており、下方に向かってカバー部材44の内側に傾斜している。一実施形態では、注入口44bは、傾斜することなく、カバー部材44の対向面44cに対して垂直方向に貫通して延びていてもよい。図1に示すように、注入口44bは、上から見たときに矩形状を有しているスリットである。注入口44bは、本実施形態に限定されず、上から見たときに円形状や楕円形状を有した開口であってもよい。
透明液供給ライン45は、カバー部材44の注入口44bに連結されており、注入口44bを通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成されている。図9に示すように、カバー部材44の全体は、研磨パッド2の研磨面2aから離れており、カバー部材44の対向面44cと研磨パッド2の研磨面2aとの間には、透明液が流れる隙間が存在している。透明液供給ライン45から供給された透明液は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を研磨パッド2の回転方向に沿って流れる。
カバー部材44の対向面44cと研磨パッド2の研磨面2aとの隙間は、透明液の流れで満たされている。特に、光透過部44aと研磨パッド2の研磨面2aとの隙間の全体は、透明液の流れで満たされている。このような構成により、光学的測定装置41による光学的な測定において外乱となる気泡や気層(気液界面)が、測定光路上に存在しないため、安定した測定が可能となる。また、注入口44bがカバー部材44の対向面44cと研磨パッド2の研磨面2aとの隙間の直上に位置しているため、透明液を隙間にスムーズに供給することができる。透明液が隙間に流入する際に、透明液の流れに乱れが生じないため、気泡の発生を防止できる。透明液は、例えば純水である。透明液は透明な液体であればよく、例えば、研磨液に用いられるKOH溶液などであってもよい。
表面性状測定システム40は、透明液供給ライン45から注入口44bに供給される透明液の流量を調節可能な供給流量調節弁50と、透明液供給ライン45を流れる透明液の流量を測定する流量計51をさらに備えている。供給流量調節弁50および流量計51は、透明液供給ライン45に取り付けられている。
表面性状測定システム40は、表面性状測定システム40の動作を制御する動作制御部70を備えている。供給流量調節弁50は、動作制御部70に電気的に接続されており、供給流量調節弁50の動作は、動作制御部70により制御される。一実施形態では、供給流量調節弁50は、手動であってもよい。
透明液供給ライン45から注入口44bに供給される透明液の流量は、研磨テーブル3の回転速度、研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離、研磨パッド2の種類(研磨パッド2の材質、研磨面2aに形成された凹部の形状など)、研磨液の種類などのパラメータに基づいて決定される。
透明液供給ライン45から注入口44bに供給される透明液の流量は、カバー部材44の対向面44cと研磨パッド2の研磨面2aとの隙間に透明液が十分に満たされる流量である。透明液供給ライン45から供給される透明液の流量が少なすぎると、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間に十分に透明液が供給されず、気泡が発生してしまう。透明液の流量が多すぎると、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間の透明液の流れが急速となり、乱流が生じる。
一実施形態では、研磨テーブル3の回転速度、研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離、研磨パッド2の種類、研磨液の種類などのパラメータと、透明液供給ライン45から供給される透明液の最適な流量との関係を示す供給流量データが予め取得され、供給流量データは動作制御部70に格納されてもよい。動作制御部70は、研磨装置の動作を制御する研磨制御部60に接続されている。動作制御部70は、研磨制御部60から取得した各パラメータと、供給流量データに基づいて、供給流量調節弁50の動作を制御してもよい。
例えば、動作制御部70は、パッド高さ測定装置32により取得された研磨パッド2の研磨面2aの高さの測定値を研磨制御部60から取得し、取得した研磨面2aの高さの測定値と、供給流量データに基づいて、透明液の流量を決定する。動作制御部70は、適切な流量で透明液が供給されるように供給流量調節弁50の動作を制御してもよい。あるいは、動作制御部70は、光学的測定装置41の測定ヘッド42により測定された研磨パッド2の研磨面2aまでの距離D1に基づいて、透明液の流量を決定し、供給流量調節弁50の動作を制御してもよい。
他の実施形態では、動作制御部70は、光学的測定装置41による表面性状の測定値の標準偏差を算出し、標準偏差が所定のしきい値よりも大きい場合(ばらつき具合が大きい場合)、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量を増やすように、供給流量調節弁50の動作を制御してもよい。あるいは、動作制御部70は、光学的測定装置41による表面性状の測定値が所定のしきい値よりも小さい場合、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量を多くするように、供給流量調節弁50の動作を制御してもよい。
図9に示すように、表面性状測定システム40は、カバー部材44の高さを調節するカバー部材高さ調節機構53をさらに備えていてもよい。カバー部材高さ調節機構53は、カバー部材44に連結されている。カバー部材高さ調節機構53は、例えば、サーボモータとボールねじ機構との組み合わせから構成されてもよい。カバー部材高さ調節機構53は、動作制御部70に電気的に接続されている。動作制御部70は、パッド高さ測定装置32により取得された研磨パッド2の研磨面2aの高さの測定値を研磨制御部60から取得し、研磨面2aの高さの測定値に基づいて、研磨パッド2の研磨面2aに対するカバー部材44の高さをカバー部材高さ調節機構53により調節してもよい。
カバー部材44の高さは、すなわち、研磨パッド2の研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離である。一実施形態では、研磨パッド2の研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離D2は、5mm以下である。研磨パッド2の研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離D2が小さすぎると、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの間に透明液が流入しにくく、測定時の光路上に存在する研磨液や研磨屑などを透明液の流れで除去することができない。また、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aが接触することによって、研磨パッド2を傷つけるおそれがある。研磨パッド2の研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離D2が大きすぎると、カバー部材44の外側に透明液が流出しやすくなり、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの間を透明液で十分に満たすことが困難となる。
動作制御部70は、少なくとも1台のコンピュータから構成されている。動作制御部70は、表面性状測定システム40の動作を制御するためのプログラムが格納された記憶装置70aと、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する処理装置70bを備えている。記憶装置70aは、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの主記憶装置と、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などの補助記憶装置を備えている。処理装置70bの例としては、CPU(中央処理装置)、GPU(グラフィックプロセッシングユニット)が挙げられる。ただし、動作制御部70の具体的構成はこれらの例に限定されない。
一実施形態では、上述したデータ処理部43は、動作制御部70と一体に構成されてもよい。すなわち、データ処理部43および動作制御部70は、プログラムが格納された記憶装置、およびプログラムに含まれる命令に従って演算を実行する処理装置を含む少なくとも1台のコンピュータにより構成されてもよい。
一実施形態では、研磨制御部60は、動作制御部70と一体に構成されてもよい。すなわち、研磨制御部60および動作制御部70は、プログラムが格納された記憶装置、およびプログラムに含まれる命令に従って演算を実行する処理装置を含む少なくとも1台のコンピュータにより構成されてもよい。
本実施形態によれば、カバー部材44が研磨パッド2に接触せず、研磨パッド2の表面性状測定時の光路上に透明液を供給することができるため、測定時の部材により研磨パッド2の研磨面2aを傷つけることがない。さらに、表面性状測定システム40は、研磨装置に常時設置されてもよく、測定するための準備に時間を要しない。したがって、次に処理する基板Wを研磨するまでの間など、短時間でも研磨パッド2の表面性状を測定することができる。
図10は、研磨パッド2の表面性状を測定する工程の一実施形態を示すフローチャートである。
ステップS101では、研磨制御部60は、テーブルモータ6に指令を発して、研磨パッド2を支持した状態で、研磨テーブル3を研磨パッド2とともに回転させる。研磨液または純水による基板Wの研磨中、研磨パッド2のドレッシング中、研磨パッド2のドレッシング後、次に処理する基板Wを研磨するまでの間など、研磨テーブル3は研磨パッド2とともにすでに回転している状態であってもよい。
ステップS101では、研磨制御部60は、テーブルモータ6に指令を発して、研磨パッド2を支持した状態で、研磨テーブル3を研磨パッド2とともに回転させる。研磨液または純水による基板Wの研磨中、研磨パッド2のドレッシング中、研磨パッド2のドレッシング後、次に処理する基板Wを研磨するまでの間など、研磨テーブル3は研磨パッド2とともにすでに回転している状態であってもよい。
ステップS102では、動作制御部70は、供給流量調節弁50に指令を発して、供給流量調節弁50を開き、カバー部材44の注入口44bを通じて研磨パッド2上に透明液を供給する。カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間は透明液で満たされる。
ステップS103では、動作制御部70は、光学的測定装置41の測定ヘッド42に指令を発して、カバー部材44の光透過部44aを通じて研磨パッド2の研磨面2aに光を照射し、研磨面2aからの反射光を光透過部44aを通じて受ける。
ステップS103では、動作制御部70は、光学的測定装置41の測定ヘッド42に指令を発して、カバー部材44の光透過部44aを通じて研磨パッド2の研磨面2aに光を照射し、研磨面2aからの反射光を光透過部44aを通じて受ける。
ステップS104では、光学的測定装置41は、研磨面2aからの反射光に基づいて、研磨パッド2の表面性状を測定する。より具体的には、光学的測定装置41のデータ処理部43は、測定ヘッド42から送られた反射光に基づいて測定された距離D1(図3参照)と測定時間Tとの関係をデータ処理することによって、研磨パッド2の表面性状を測定する。研磨パッド2の表面性状の測定結果は、動作制御部70に送られる。
ステップS105では、動作制御部70は、研磨パッド2の表面性状の測定結果に基づいて、研磨パッド2の交換時期か否かを判定する。研磨パッド2の交換時期であると判定されたときは、警報を発して研磨パッド2の交換を促してもよい(ステップS106)。
ステップS105では、動作制御部70は、研磨パッド2の表面性状の測定結果に基づいて、研磨パッド2の交換時期か否かを判定する。研磨パッド2の交換時期であると判定されたときは、警報を発して研磨パッド2の交換を促してもよい(ステップS106)。
図11は、研磨パッド2の表面性状を測定する工程の他の実施形態を示すフローチャートである。本実施形態では、研磨パッド2の慣らし処理が完了したか否かを判定するために、研磨パッド2の表面性状の測定が行われる。
ステップS201では、新たな(新品の)研磨パッド2を研磨テーブル3上に貼り付ける。研磨制御部60は、テーブルモータ6に指令を発して、新たな研磨パッド2を支持した状態で、研磨テーブル3を研磨パッド2とともに回転させる。
ステップS201では、新たな(新品の)研磨パッド2を研磨テーブル3上に貼り付ける。研磨制御部60は、テーブルモータ6に指令を発して、新たな研磨パッド2を支持した状態で、研磨テーブル3を研磨パッド2とともに回転させる。
ステップS202では、研磨パッド2の慣らし処理のために、慣らし処理用基板(ダミー基板)の研磨を行う。具体的には、研磨制御部60は、研磨液供給ノズル5に指令を発して、研磨液を研磨テーブル3上の研磨パッド2の研磨面2aに供給する。研磨制御部60は、研磨ヘッド1に指令を発して、研磨ヘッド1を回転させながら、研磨ヘッド1の下面に保持された慣らし処理用基板を研磨パッド2の研磨面2aに押し付ける。新品の研磨パッド2は、研磨面2aの表面粗さや吸水性能が安定しておらず、複数の基板を研磨する間に表面性状が変化し、安定した研磨性能を得ることができない。そこで、慣らし処理用基板(ダミー基板)を研磨することにより、研磨パッド2の表面性状を安定化させ、研磨パッド2の研磨性能を向上させることが行われる。このような新品の研磨パッド2に対する処理を「慣らし処理」と称する。慣らし処理が完了した研磨パッド2は、均一で安定した表面性状を有している。
ステップS203~S205は、図10のステップS102~S104と同じであるので、その重複する説明を省略する。
ステップS206では、動作制御部70は、研磨パッド2の表面性状の測定結果に基づいて、研磨パッド2の慣らし処理が完了したか否かを判定する。慣らし処理が未完了と判定されたときは、ステップS202に戻り、さらに慣らし処理用基板の研磨を行う。慣らし処理が完了と判定されたときは、慣らし処理用基板の研磨を終了する。その後、実際に処理する基板Wを研磨ヘッド1で保持し、研磨パッド2を用いて基板Wの研磨を行う。新たな研磨パッド2の表面性状の測定は、慣らし処理用基板の研磨中、および研磨後のいずれのタイミングで行われてもよい。
ステップS206では、動作制御部70は、研磨パッド2の表面性状の測定結果に基づいて、研磨パッド2の慣らし処理が完了したか否かを判定する。慣らし処理が未完了と判定されたときは、ステップS202に戻り、さらに慣らし処理用基板の研磨を行う。慣らし処理が完了と判定されたときは、慣らし処理用基板の研磨を終了する。その後、実際に処理する基板Wを研磨ヘッド1で保持し、研磨パッド2を用いて基板Wの研磨を行う。新たな研磨パッド2の表面性状の測定は、慣らし処理用基板の研磨中、および研磨後のいずれのタイミングで行われてもよい。
図12は、表面性状測定システム40の他の実施形態を示す模式図である。図13は、図12に示す表面性状測定システム40の上面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図9を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図12および図13では、カバー部材高さ調節機構53の図示は省略されている。本実施形態では、カバー部材44に吸込口44dがさらに設けられ、表面性状測定システム40は、吸込口44dに連結された透明液吸込ライン55をさらに備えている。
吸込口44dは、研磨パッド2の回転方向において、注入口44bおよび光透過部44aよりも下流側に位置している。すなわち、吸込口44dは、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも下流側に位置している。本実施形態では、吸込口44dは、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも下流側に位置している。
吸込口44dは、カバー部材44を上下に貫通して延びており、下方に向かってカバー部材44の内側に傾斜している。一実施形態では、吸込口44dは、傾斜することなく、カバー部材44の対向面44cに対して垂直方向に貫通して延びていてもよい。図13に示すように、吸込口44dは、上から見たときに矩形状を有しているスリットである。吸込口44dは、本実施形態に限定されず、上から見たときに円形状や楕円形状を有した開口であってもよい。
透明液吸込ライン55は、吸込口44dを通じてカバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を流れる透明液を吸引するように構成されている。透明液供給ライン45から供給された透明液は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を研磨パッド2の回転方向に沿って流れ、透明液吸込ライン55により吸引される。より具体的には、透明液供給ライン45から注入口44bを通じて供給された透明液は、注入口44bから光透過部44aを経由して吸込口44dに向かって流れ、透明液吸込ライン55により吸込口44dを通じて吸引される。吸引された透明液は、透明液吸込ライン55の外へ排出される。一実施形態では、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量は、透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量よりも多い。
本実施形態によれば、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間に、注入口44bから吸込口44dに向かう透明液の流れが形成されるので、研磨パッド2の表面性状測定時の光路を透明液で満たすことができる。さらに、透明液吸込ライン55により研磨パッド2上の透明液を吸引することで、カバー部材44の外側への透明液の流出を抑制することができる。したがって、研磨液による基板Wの研磨中に研磨パッド2の表面性状を測定する際に、研磨液が透明液で希釈されるのを防止することができる。また、研磨液による基板Wの研磨中に研磨パッド2の表面性状を測定することにより、実際に研磨液を用いて基板Wを研磨している状態における研磨パッド2の表面性状を測定することができる。
表面性状測定システム40は、吸込口44dを通じて透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁57と、透明液吸込ライン55を流れる透明液の流量を測定する流量計58をさらに備えている。吸引流量調節弁57および流量計58は、透明液吸込ライン55に取り付けられている。吸引流量調節弁57は、動作制御部70に電気的に接続されており、吸引流量調節弁57の動作は、動作制御部70により制御される。一実施形態では、吸引流量調節弁57は、手動であってもよい。
動作制御部70は、供給流量調節弁50および吸引流量調節弁57に指令を発して、供給流量調節弁50および吸引流量調節弁57を開き、カバー部材44の注入口44bを通じて研磨パッド2上に透明液を供給しながら、吸込口44dを通じて透明液吸込ライン55により研磨パッド2上の透明液を吸引する。さらに、動作制御部70は、光学的測定装置41に指令を発して、研磨パッド2の表面性状を測定する。
吸込口44dを通じて透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量は、研磨テーブル3の回転速度、研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離、研磨パッド2の種類(研磨パッド2の材質、研磨面2aに形成された凹部の形状など)、研磨液の種類、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量などのパラメータに基づいて、決定される。
一実施形態では、研磨テーブル3の回転速度、研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離、研磨パッド2の種類、研磨液の種類、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量などのパラメータと、透明液吸込ライン55により吸引される透明液の最適な流量との関係を示す吸引流量データが予め取得され、吸引流量データは動作制御部70に格納されてもよい。動作制御部70は、研磨装置の動作を制御する研磨制御部60に接続されている。動作制御部70は、研磨制御部60から取得した各パラメータと、吸引流量データに基づいて、吸引流量調節弁57の動作を制御してもよい。
他の実施形態では、動作制御部70は、光学的測定装置41による表面性状の測定値の標準偏差を算出し、標準偏差が所定のしきい値よりも大きい場合(ばらつき具合が大きい場合)、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量および/または透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量を調節するように、供給流量調節弁50および/または吸引流量調節弁57の動作を制御してもよい。あるいは、動作制御部70は、光学的測定装置41による表面性状の測定値が所定のしきい値よりも小さい場合、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量および/または透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量を調節するように、供給流量調節弁50および/または吸引流量調節弁57の動作を制御してもよい。
吸込口44dを通じて透明液吸込ライン55により吸引される透明液の適切な流量は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間に透明液が十分に満たされる流量である。透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量が少なすぎると、カバー部材44の外側への透明液の流出を抑制することができない。透明液の流量が多すぎると、研磨パッド2上の透明液を必要以上に吸引し、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を透明液で満たすことができない。また、注入口44bから吸込口44dに向かう透明液の流れが乱れて気泡が発生してしまう。
図14は、表面性状測定システム40のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図12を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の表面性状測定システム40は、撮像装置72をさらに備えている。撮像装置72は、カバー部材44の上方に配置され、測定ヘッド42に隣接している。撮像装置72は、CCDセンサ、CMOSセンサなどのイメージセンサを備えたカメラである。
撮像装置72は、モニタリング領域MRの画像を生成するように構成されている。モニタリング領域MRは、図14の一点鎖線で示す領域であり、光学的測定装置41により光が照射され、光が反射される研磨パッド2の研磨面2a上の測定点MPを含む領域である。モニタリング領域MRは、カバー部材44の対向面44c内の注入口44bおよび吸込口44dを含んでもよい。一実施形態では、表面性状測定システム40は、研磨面2aのモニタリング領域MRを照らすための照明器をさらに備えてもよい。
撮像装置72は、動作制御部70に電気的に接続されている。撮像装置72により生成されたモニタリング領域MRの画像は、動作制御部70に送られる。動作制御部70は、取得したモニタリング領域MRの画像から、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの間を流れる透明液の状態を判定する。より具体的には、動作制御部70は、モニタリング領域MRの画像に基づいて、透明液の流れの乱れを判定する。例えば、動作制御部70は、透明液の状態として、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの間に存在する気泡や気層の有無や、透明液の透明度(研磨液等により濁っていないか)などを判定する。
動作制御部70は、モニタリング領域MRの画像に基づいて、供給流量調節弁50および吸引流量調節弁57の動作を制御するように構成されている。一実施形態では、動作制御部70は、取得したモニタリング領域MRの画像上の気泡の有無を判定する。動作制御部70は、透明液の流れが乱れていると判定した場合、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量を増やすように、供給流量調節弁50を調節する。例えば、動作制御部70は、取得したモニタリング領域MRの画像上の気泡の数が、所定のしきい値を超えたときに、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量を増やすように、供給流量調節弁50を調節してもよい。
他の実施形態では、動作制御部70は、取得したモニタリング領域MRの画像に基づいて、カバー部材44の光透過部44aと研磨パッド2の研磨面2aとの隙間の全体が透明液で満たされているかどうかを判定し、隙間が透明液で満たされていないと判定した場合、透明液供給ライン45から供給される透明液の流量を増やすように供給流量調節弁50を調節するか、または、透明液吸込ライン55により吸引される透明液の流量を減らすように吸引流量調節弁57を調節してもよい。
さらに他の実施形態では、動作制御部70は、モニタリング領域MPの画像に基づいて、研磨パッド2上の透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発するように構成されてもよい。より具体的には、動作制御部70は、上述したように供給流量調節弁50および/または吸引流量調節弁57の動作を制御する際に、供給流量調節弁50および/または吸引流量調節弁57の開度が下限または上限に達したときに、警報を発するように構成されてもよい。
図14に示す撮像装置72は、図9を参照した実施形態にも適用することができる。この場合、動作制御部70は、モニタリング領域MRの画像に基づいて、供給流量調節弁50の動作を制御するように構成される。
これまで説明した実施形態の表面性状測定システム40は、光学的測定装置41の測定ヘッド42としてレーザ変位計を備え、測定ヘッド42の下端から研磨パッド2の研磨面2aまでの距離に基づいて、研磨パッド2の表面形状を測定するように構成されているが、光学的測定装置41の構成はこれに限られない。図15は、光学的測定装置41の他の実施形態を示す模式図である。図15に示す光学的測定装置41は、光源75aを有する第1測定ヘッド75と、受光部76aを有する第2測定ヘッド76と、データ処理部43を備えている。
第1測定ヘッド75は、光源75aから研磨パッド2の研磨面2aに光(レーザ光)を照射し、研磨面2aからの反射光を第2測定ヘッド76の受光部76aで受ける。受光部76aは、研磨面2aからの反射光の少なくとも4次回折光または7次回折光までを受光可能な寸法を持った線状または面状のCCD素子またはCMOS素子のいずれかから構成されている。第2測定ヘッド76は、データ処理部43に連結されている。第2測定ヘッド76による測定値は、データ処理部43に送られ、解析される。
研磨面2aに照射されたレーザ光は、正反射するだけでなく、研磨パッド2の表面性状に応じて、回折現象を経て、広い角度に反射する。即ち、正反射成分だけでなく、広角度に反射した光を受け、これを解析することで、研磨パッド2の表面性状の情報が得られる。これら広角度に反射した光を受けるために、線状もしくは面状の受光素子が必要となる。研磨パッド2の表面性状は、望ましくは7次回折光、実用上は4次回折光までに含まれることが分かっているため、この範囲の回折光が受光可能な大きさを持つ受光素子が必要となる。このようにして、光学的測定装置41は、研磨パッド2の表面性状を測定することができる。
図16は、光学的測定装置41のさらに他の実施形態を示す模式図である。図16に示す光学的測定装置41は、光源77aを有する第1測定ヘッド77と、受光部78aを有する第2測定ヘッド78と、データ処理部43を備えている。
第1測定ヘッド77は、光源77aから研磨パッド2の研磨面2aに光(レーザ光)を照射し、研磨面2aからの反射光を第2測定ヘッド78の受光部78aで受ける。研磨面2aからの反射光は、反射光の0次光からn次光(nは予め定められた自然数)の散乱光を含んでいる。受光部78aは、研磨面2aから反射する0次光から7次光前後の散乱光を受光可能に構成されている。
第2測定ヘッド78は、データ処理部43に連結されている。第2測定ヘッド78による測定値は、データ処理部43に送られる。データ処理部43は、空間的フーリエ変換(あるいは空間的高速フーリエ変換)を行って散乱光のスペクトルを生成する。データ処理部43は、この散乱光のスペクトルに公知の処理を行って表面性状指数を算出し、研磨パッド2の表面性状を測定する。表面性状指数を算出する公知の処理として、例えば、特定空間波長領域の散乱光強度の積分値の算出、第一の空間波長領域の積分値に対する、第二の空間波長領域の積分値の比の算出などが挙げられる。このようにして、光学的測定装置41は、研磨パッド2の表面性状を測定することができる。
図17は、光学的測定装置41のさらに他の実施形態を示す模式図である。図17に示す光学的測定装置41は、研磨パッド2の研磨面2aの画像を生成するパッド撮像装置73と、研磨面2aを照らすための照明器74を備えている。パッド撮像装置73は、CCDセンサ、CMOSセンサなどのイメージセンサを備えたカメラである。パッド撮像装置73には、図14を参照して説明した撮像装置72を用いてもよい。
照明器74は、研磨パッド2の研磨面2aに光を照射するように構成されている。パッド撮像装置73は、研磨面2aからの反射光に基づいて、撮像領域IRの画像を生成するように構成されている。撮像領域IRは、図17の一点鎖線で示す領域であり、光学的測定装置41の光透過部44aを通じて照明器74により照明され、カバー部材44の光透過部44aを通じて画像が生成される研磨面2a上の測定点MPを含む領域である。撮像領域IRは、カバー部材44の光透過部44aを含んでもよい。本実施形態では、照明器74は、研磨面2aに対して垂直に光を照射するように配置されているが、照明器74の研磨面2aに対する設置角度は、撮像領域IRを照明できる限り任意であり、本実施形態に限られない。
撮像領域IRの画像には、研磨面2aに形成された凹部の状態や、研磨面2aの状態(研磨面2aに生じた剥がれや破損など)の研磨パッド2の表面性状が含まれる。したがって、本実施形態の光学的測定装置41は、撮像領域IRの画像を生成することにより、研磨パッド2の表面性状を測定することができる。パッド撮像装置73は、動作制御部70に電気的に接続されている。研磨パッド2の表面性状の測定結果、すなわち、パッド撮像装置73により生成された撮像領域IRの画像は、動作制御部70に送られる。動作制御部70は、撮像領域IRの画像に基づいて、研磨パッド2の交換時期か否かを判定する。
一実施形態では、動作制御部70は、撮像領域IRの画像内に研磨面2aの凹部が現れていないときに、研磨パッド2の交換時期であると判定してもよい。一実施形態では、動作制御部70は、撮像領域IRの画像内に現れた研磨面2aに生じた剥がれや破損を検出したときに、研磨パッド2の交換時期であると判定してもよい。一実施形態では、動作制御部70は、撮像領域IRの画像に公知の画像処理(例えば、2値化処理)を行うことによって、撮像領域IRの画像に含まれる研磨パッド2の表面性状を解析して、研磨パッド2の交換時期を判定してもよい。この画像処理は、パッド撮像装置73に連結されたデータ処理部43(図17には図示せず)よって行われ、データ処理部43により解析された研磨パッド2の表面性状の測定結果が動作制御部70に送られてもよい。
図15乃至図17に示す光学的測定装置41は、図9、図12、図14、および後述する図18乃至図20に示すいずれの表面性状測定システム40にも適用することができる。
光学的測定装置41による研磨パッド2の表面性状の測定は、上述したように、研磨パッド2を回転させた状態で行われてもよいし、研磨パッド2の回転を停止させた状態で行われてもよい。
図18は、表面性状測定システム40のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図12を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、図18に示すように、カバー部材44の注入口44bは、研磨パッド2の回転方向において、光透過部44aよりも下流側に位置しており、吸込口44dは、研磨パッド2の回転方向において、注入口44bおよび光透過部44aよりも上流側に位置している。すなわち、注入口44bは、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも下流側に位置しており、吸込口44dは、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも上流側に位置している。本実施形態では、注入口44bは、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも下流側に位置しており、吸込口44dは、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも上流側に位置している。
本実施形態では、透明液供給ライン45から供給された透明液は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を研磨パッド2の回転方向とは逆方向に沿って流れ、透明液吸込ライン55により吸引される。より具体的には、透明液供給ライン45から注入口44bを通じて供給された透明液は、注入口44bから光透過部44aを経由して吸込口44dに向かって流れ、透明液吸込ライン55により吸込口44dを通じて吸引される。吸引された透明液は、透明液吸込ライン55の外へ排出される。
一実施形態では、表面性状測定システム40は、透明液吸込ライン55を備えておらず、カバー部材44に吸込口44dを有していなくてもよい。この場合、カバー部材44は、研磨パッド2の回転方向において、光透過部44aよりも下流側に位置する注入口44bを有しており、透明液供給ライン45から供給された透明液は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を研磨パッド2の回転方向とは逆方向に沿って流れる。この場合も、光透過部44aと研磨パッド2の研磨面2aとの隙間の全体は、透明液で満たされる。
図19は、表面性状測定システム40のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図12を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の表面性状測定システム40は、透明液供給ライン45および透明液吸込ライン55に代えて、第1透明液供給ライン45-1および第2透明液供給ライン45-2を備えている。カバー部材44は、注入口44bおよび吸込口44dに代えて、第1注入口44b-1および第2注入口44b-2を有している。
第1注入口44b-1は、研磨パッド2の回転方向において、光透過部44aよりも上流側に位置しており、第2注入口44b-2は、研磨パッド2の回転方向において、第1注入口44b-1および光透過部44aよりも下流側に位置している。すなわち、第1注入口44b-1は、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも上流側に位置しており、第2注入口44b-2は、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも下流側に位置している。本実施形態では、第1注入口44b-1は、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも上流側に位置しており、第2注入口44b-2は、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも下流側に位置している。
第1透明液供給ライン45-1は、カバー部材44の第1注入口44b-1に連結されており、第1注入口44b-1を通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成されている。第2透明液供給ライン45-2は、カバー部材44の第2注入口44b-2に連結されており、第2注入口44b-2を通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成されている。
表面性状測定システム40は、第1透明液供給ライン45-1から第1注入口44b-1に供給される透明液の流量を調節可能な第1供給流量調節弁50-1と、第1透明液供給ライン45-1を流れる透明液の流量を測定する第1流量計51-1をさらに備えている。第1供給流量調節弁50-1および第1流量計51-1は、第1透明液供給ライン45-1に取り付けられている。同様に、表面性状測定システム40は、第2透明液供給ライン45-2から第2注入口44b-2に供給される透明液の流量を調節可能な第2供給流量調節弁50-2と、第2透明液供給ライン45-2を流れる透明液の流量を測定する第2流量計51-2をさらに備えている。第2供給流量調節弁50-2および第2流量計51-2は、第2透明液供給ライン45-2に取り付けられている。
第1供給流量調節弁50-1および第2供給流量調節弁50-2は、動作制御部70に電気的に接続されており、第1供給流量調節弁50-1および第2供給流量調節弁50-2の動作は、動作制御部70により制御される。一実施形態では、第1供給流量調節弁50-1および第2供給流量調節弁50-2は、手動であってもよい。
第1透明液供給ライン45-1から供給された透明液は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を研磨パッド2の回転方向に沿って流れる。第2透明液供給ライン45-2から供給された透明液は、カバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を研磨パッド2の回転方向とは逆方向に沿って流れる。
表面性状測定システム40は、第1透明液供給ライン45-1および第2透明液供給ライン45-2の少なくとも一方から透明液を供給するように構成されている。表面性状測定システム40は、第1供給流量調節弁50-1および第2供給流量調節弁50-2により、透明液を供給するラインを第1透明液供給ライン45-1と第2透明液供給ライン45-2との間で選択的に切り替える。一実施形態では、第1透明液供給ライン45-1および第2透明液供給ライン45-2の両方から透明液が供給されてもよい。
透明液を供給するラインの切り替え(選択)、第1透明液供給ライン45-1から第1注入口44b-1に供給される透明液の流量、および第2透明液供給ライン45-2から第2注入口44b-2に供給される透明液の流量は、研磨テーブル3の回転速度、研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離、研磨パッド2の種類(研磨パッド2の材質、研磨面2aに形成された凹部の形状など)、研磨液の種類などのパラメータに基づいて決定される。
図20は、表面性状測定システム40のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図19を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の表面性状測定システム40は、第1透明液供給ライン45-1および第2透明液供給ライン45-2に代えて、第1ライン90Aおよび第2ライン90Bを備えている。カバー部材44は、第1注入口44b-1および第2注入口44b-2に代えて、第1注入・吸込口44e-1および第2注入・吸込口44e-2を有している。第1注入・吸込口44e-1および第2注入・吸込口44e-2のそれぞれは、上述した注入口および吸込口としての機能を有する。
第1注入・吸込口44e-1は、研磨パッド2の回転方向において、光透過部44aよりも上流側に位置しており、第2注入・吸込口44e-2は、研磨パッド2の回転方向において、第1注入・吸込口44e-1および光透過部44aよりも下流側に位置している。すなわち、第1注入・吸込口44e-1は、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも上流側に位置しており、第2注入・吸込口44e-2は、測定ヘッド42から照射される光および研磨面2aからの反射光の光路よりも下流側に位置している。本実施形態では、第1注入・吸込口44e-1は、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも上流側に位置しており、第2注入・吸込口44e-2は、光学的測定装置41の測定ヘッド42よりも下流側に位置している。
第1ライン90Aは、カバー部材44の第1注入・吸込口44e-1に連結されており、第2ライン90Bは、カバー部材44の第2注入・吸込口44e-2に連結されている。表面性状測定システム40は、第1ライン90Aに連結された第1切替弁92A、第2ライン90Bに連結された第2切替弁92Bを備えている。さらに、表面性状測定システム40は、第1切替弁92Aを介して第1ライン90Aに連結された第1透明液供給ライン45-1、第1透明液吸込ライン55-1、および第2切替弁92Bを介して第2ライン90Bに連結された第2透明液供給ライン45-2、第2透明液吸込ライン55-2を備えている。
第1切替弁92Aは、第1ライン90Aに連通するラインを第1透明液供給ライン45-1と第1透明液吸込ライン55-1との間で切り替え可能に構成されている。同様に、第2切替弁92Bは、第2ライン90Bに連通するラインを第2透明液供給ライン45-2と第2透明液吸込ライン55-2との間で切り替え可能に構成されている。第1ライン90Aが第1透明液供給ライン45-1に連通しているときは、第1透明液供給ライン45-1は、第1注入・吸込口44e-1を通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成されている。第1ライン90Aが第1透明液吸込ライン55-1に連通しているときは、第1透明液吸込ライン55-1は、第1注入・吸込口44e-1を通じてカバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を流れる透明液を吸引するように構成されている。
同様に、第2ライン90Bが第2透明液供給ライン45-2に連通しているときは、第2透明液供給ライン45-2は、第2注入・吸込口44e-2を通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成されている。第2ライン90Bが第2透明液吸込ライン55-2に連通しているときは、第2透明液吸込ライン55-2は、第2注入・吸込口44e-2を通じてカバー部材44と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を流れる透明液を吸引するように構成されている。
表面性状測定システム40は、第1透明液供給ライン45-1から第1注入・吸込口44e-1に供給される透明液の流量を調節可能な第1供給流量調節弁50-1と、第1透明液供給ライン45-1を流れる透明液の流量を測定する第1流量計51-1をさらに備えている。第1供給流量調節弁50-1および第1流量計51-1は、第1透明液供給ライン45-1に取り付けられている。表面性状測定システム40は、第1注入・吸込口44e-1を通じて第1透明液吸込ライン55-1により吸引される透明液の流量を調節可能な第1吸引流量調節弁57-1と、第1透明液吸込ライン55-1を流れる透明液の流量を測定する第1流量計58-1をさらに備えている。第1吸引流量調節弁57-1および第1流量計58-1は、第1透明液吸込ライン55-1に取り付けられている。一実施形態では、第1切替弁92A、第1供給流量調節弁50-1、第1吸引流量調節弁57-1は一体に構成された装置であってもよい。
同様に、表面性状測定システム40は、第2透明液供給ライン45-2から第2注入・吸込口44e-2に供給される透明液の流量を調節可能な第2供給流量調節弁50-2と、第2透明液供給ライン45-2を流れる透明液の流量を測定する第2流量計51-2をさらに備えている。第2供給流量調節弁50-2および第2流量計51-2は、第2透明液供給ライン45-2に取り付けられている。表面性状測定システム40は、第2注入・吸込口44e-2を通じて第2透明液吸込ライン55-2により吸引される透明液の流量を調節可能な第2吸引流量調節弁57-2と、第2透明液吸込ライン55-2を流れる透明液の流量を測定する第2流量計58-2をさらに備えている。第2吸引流量調節弁57-2および第2流量計58-2は、第2透明液吸込ライン55-2に取り付けられている。一実施形態では、第2切替弁92B、第2供給流量調節弁50-2、第2吸引流量調節弁57-2は一体に構成された装置であってもよい。
第1切替弁92A、第2切替弁92B、第1供給流量調節弁50-1、第1吸引流量調節弁57-1、第2供給流量調節弁50-2、および第2吸引流量調節弁57-2は、動作制御部70に電気的に接続されており、第1切替弁92A、第2切替弁92B、第1供給流量調節弁50-1、第1吸引流量調節弁57-1、第2供給流量調節弁50-2、および第2吸引流量調節弁57-2の動作は、動作制御部70により制御される。一実施形態では、第1切替弁92A、第2切替弁92B、第1供給流量調節弁50-1、第1吸引流量調節弁57-1、第2供給流量調節弁50-2、および第2吸引流量調節弁57-2は、手動であってもよい。
表面性状測定システム40は、第1ライン90Aおよび第2ライン90Bの少なくとも一方から透明液を供給するように構成されている。表面性状測定システム40は、第1切替弁92Aおよび第2切替弁92Bにより、透明液を供給するラインを第1透明液供給ライン45-1に連通した第1ライン90Aと第2透明液供給ライン45-2に連通した第2ライン90Bとの間で選択的に切り替える。一実施形態では、第1透明液供給ライン45-1に連通した第1ライン90Aおよび第2透明液供給ライン45-2に連通した第2ライン90Bの両方から透明液が供給されてもよい。
さらに、表面性状測定システム40は、第1切替弁92Aおよび第2切替弁92Bにより、透明液が供給されていない第1ライン90Aまたは第2ライン90Bを第1透明液吸込ライン55-1または第2透明液吸込ライン55-2に連通させて、研磨パッド2上の透明液を吸引してもよい。一実施形態では、表面性状測定システム40は、研磨パッド2上の透明液を吸引しなくてもよい。
第1ライン90Aおよび第2ライン90Bに連通するラインの切り替え(選択)、第1透明液供給ライン45-1から第1注入・吸込口44e-1に供給される透明液の流量、第2透明液供給ライン45-2から第2注入・吸込口44e-2に供給される透明液の流量、第1注入・吸込口44e-1を通じて第1透明液吸込ライン55-1により吸引される透明液の流量、および第2注入・吸込口44e-2を通じて第2透明液吸込ライン55-2により吸引される透明液の流量は、研磨テーブル3の回転速度、研磨面2aからカバー部材44の対向面44cまでの距離、研磨パッド2の種類(研磨パッド2の材質、研磨面2aに形成された凹部の形状など)、研磨液の種類などのパラメータに基づいて決定される。
図18乃至図20に示す表面性状測定システム40は、図9を参照して説明したカバー部材高さ調節機構53をさらに備え、カバー部材高さ調節機構53がカバー部材44の高さを調節するように構成されてもよい。また、図18乃至図20に示す表面性状測定システム40は、図14を参照して説明した撮像装置72をさらに備え、動作制御部70がモニタリング領域MR(図14参照)の画像に基づいて、供給流量調節弁50、第1供給流量調節弁50-1、第2供給流量調節弁50-2、吸引流量調節弁57、第1吸引流量調節弁57-1、および/または第2吸引流量調節弁57-2の動作を制御するように構成されてもよい。
図21は、表面性状測定システム40のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図9を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の表面性状測定システム40は、第1プリズム84、第2プリズム85、および遮光部材86をさらに備えている。本実施形態の光学的測定装置41は、光源81aを有する第1測定ヘッド81と、受光部82aを有する第2測定ヘッド82と、第2測定ヘッド82に連結されたデータ処理部43を備えている。本実施形態のカバー部材44は、第1カバー部材88と第2カバー部材89を含む。
第1カバー部材88は、研磨パッド2の研磨面2aと平行な対向面88bを有する。第1カバー部材88は、第1測定ヘッド81により照射される光の光路上に光透過部88aを有している。光透過部88aは、第1測定ヘッド81により照射される光が通過する、図21の破線で示す部分である。光透過部88aは、第1測定ヘッド81により照射される光を透過させる透明材料で構成されている。本実施形態では、第1カバー部材88は透明板であり、光透過部88aを含む第1カバー部材88の全体が透明材料で構成されている。
第2カバー部材89は、研磨パッド2の研磨面2aと平行な対向面89cを有する。第2カバー部材89は、研磨面2aからの反射光の光路上に光透過部89aを有している。光透過部89aは、研磨面2aからの反射光が通過する、図21の破線で示す部分である。光透過部89aは、研磨面2aからの反射光を透過させる透明材料で構成されている。本実施形態では、第2カバー部材89は透明板であり、光透過部89aを含む第2カバー部材89の全体が透明材料で構成されている。
第2カバー部材89は、研磨パッド2の回転方向において、第1カバー部材88の光透過部88a、および第2カバー部材89の光透過部89aよりも上流側に位置する注入口89bを有している。すなわち、注入口89bは、第1測定ヘッド81から照射される光の光路および研磨面2aからの反射光の光路よりも上流側に位置している。本実施形態では、第1カバー部材88と第2カバー部材89の厚さは同じであり、第1カバー部材88の対向面88bと第2カバー部材89の対向面89cは、同じ平面内にある。
透明液供給ライン45は、第2カバー部材89の注入口89bに連結されており、注入口89bを通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成されている。図21に示すように、カバー部材44の全体(すなわち、第1カバー部材88および第2カバー部材89)は、研磨パッド2の研磨面2aから離れている。カバー部材44の対向面(すなわち、第1カバー部材88の対向面88bおよび第2カバー部材89の対向面89c)と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間は、透明液の流れで満たされている。
第1プリズム84および第2プリズム85は、光学的測定装置41とカバー部材44の間に配置されている。より具体的には、第1プリズム84は、第1測定ヘッド81と第1カバー部材88の間に配置されており、第2プリズム85は、第2測定ヘッド82と第2カバー部材89の間に配置されている。第1プリズム84と第1カバー部材88は、光を透過させる透明な接着剤等により接合されており、第2プリズム85と第2カバー部材89も同様に、光を透過させる透明な接着剤等により接合されている。
第1測定ヘッド81の光源81aは、第1プリズム84を通じて研磨パッド2の研磨面2aに光(レーザ光)を照射し、第2測定ヘッド82の受光部82aは、研磨面2aからの反射光を第2プリズム85を通じて受ける。データ処理部43は、第2測定ヘッド82から送られた反射光に基づいて測定された測定値をデータ処理することによって、研磨パッド2の表面性状を測定する。研磨パッド2の表面性状の測定結果は、動作制御部70に送られる。一実施形態では、第1測定ヘッド81および第2測定ヘッド82は、図15を参照して説明した第1測定ヘッド75および第2測定ヘッド76と同じ構成を有してもよいし、図16を参照して説明した第1測定ヘッド77および第2測定ヘッド78と同じ構成を有してもよいし、あるいは、図17を参照して説明したパッド撮像装置73と同じ構成を有してもよい。本実施形態の光学的測定装置41は、研磨面2aに対して低角度で光を照射し、研磨面2aから低角度で光を反射させることにより、研磨パッド2の表面性状を精度よく測定することができる。
研磨面2aに対して低角度で光を照射し、研磨面2aから低角度で光を反射させるためには、第1測定ヘッド81および第2測定ヘッド82を研磨面2a上の測定点から外側に大きく離れた位置に配置させる必要があるため、光学的測定装置41の全体のサイズが大きくなる。そこで、本実施形態の表面性状測定システム40は、光路を偏向させる第1プリズム84および第2プリズム85を備えている。第1プリズム84は、光学的測定装置41から照射された光を通過させて、光の光路を偏向させるように構成されている。より具体的には、第1プリズム84は、第1測定ヘッド81の光源81aから放出された光を偏向させるように構成されている。
第2プリズム85は、研磨面2aからの反射光を通過させて、反射光の光路を偏向させるように構成されている。より具体的には、第1プリズム84は、研磨面2aからの反射光を偏向させるように構成されている。このような構成により、研磨面2aに対して低角度で光を照射し、研磨面2aから低角度で光を反射させるときに、光学的測定装置41の全体をコンパクトに構成することができる。
遮光部材86は、第1プリズム84と第2プリズム85の間に配置されており、第1プリズム84と第2プリズム85との間を遮光するように構成されている。さらに、遮光部材86は、第1カバー部材88と第2カバー部材89の間に配置されており、第1カバー部材88と第2カバー部材89との間を遮光するように構成されている。本実施形態では、遮光部材86は、黒色の遮光板で構成されている。遮光部材86の上部は、第1プリズム84および第2プリズム85の頂点から上方に突出し、遮光部材86の下端は第1カバー部材88の対向面88bおよび第2カバー部材89の対向面89cと同じ平面内にある。したがって、遮光部材86は、少なくとも第1プリズム84および第2プリズム85の頂点から、第1カバー部材88の対向面88bおよび第2カバー部材89の対向面89cまで延びている。
一実施形態では、遮光部材86は、第1プリズム84と第2プリズム85との隙間、および第1カバー部材88と第2カバー部材89との隙間を埋める黒色の充填剤(例えば、シリコーンゴム等)で構成されてもよい。遮光部材86と第1カバー部材88との間に隙間が形成されないように、遮光部材86と第1カバー部材88は密着している。同様に、遮光部材86と第2カバー部材89との間に隙間が形成されないように、遮光部材86と第2カバー部材89は密着している。遮光部材86の構成は、第1プリズム84と第2プリズム85との間、および第1カバー部材88と第2カバー部材89との間で遮光性を有し、かつ第1カバー部材88および第2カバー部材89との間の隙間を封止している限り任意であり、本実施形態に限られない。
遮光部材86は、第1プリズム84と第2プリズム85との間を遮光することで、第1プリズム84を通過した光が、研磨面2aには到達せずに第2プリズム85を通過することを防止する。同様に、遮光部材86は、第1カバー部材88と第2カバー部材89との間を遮光することで、第1カバー部材88を通過した光が、研磨面2aには到達せずに第2カバー部材89を通過することを防止する。言い換えれば、遮光部材86は、第1プリズム84と第2プリズム85との間での光のショートカットを防止し、かつ第1カバー部材88と第2カバー部材89との間での光のショートカットを防止することができる。
本実施形態では、第1測定ヘッド81は、研磨パッド2の回転方向において、第2測定ヘッド82よりも下流側に位置しており、第1プリズム84は、研磨パッド2の回転方向において、第2プリズム85よりも下流側に位置しており、第1カバー部材88は、研磨パッド2の回転方向において、第2カバー部材89よりも下流側に位置している。一実施形態では、第1測定ヘッド81は、研磨パッド2の回転方向において、第2測定ヘッド82よりも上流側に位置し、第1プリズム84は、研磨パッド2の回転方向において、第2プリズム85よりも上流側に位置し、第1カバー部材88は、研磨パッド2の回転方向において、第2カバー部材89よりも上流側に位置してもよい。この場合、上述した第2カバー部材89の注入口89bに代えて、第1カバー部材88は、研磨パッド2の回転方向において、第1カバー部材88の光透過部88a、および第2カバー部材89の光透過部89aよりも上流側に位置する注入口を有する。透明液供給ライン45は、この第1カバー部材88の注入口に連結され、注入口を通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成される。
図22は、表面性状測定システム40のさらに他の実施形態を示す模式図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図21を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態では、第1カバー部材88は吸込口88cを有し、表面性状測定システム40は、吸込口88cに連結された透明液吸込ライン55をさらに備えている。特に説明しない吸込口88cの構成は、図12を参照して説明した実施形態の吸込口44dの構成と同じであるので、その重複する説明を省略する。
吸込口88cは、研磨パッド2の回転方向において、第2カバー部材89の注入口89b、光透過部89a、および第1カバー部材89の光透過部88aよりも下流側に位置している。すなわち、吸込口88cは、第1測定ヘッド81から放出される光の光路および研磨面2aからの反射光の光路よりも下流側に位置している。透明液吸込ライン55は、吸込口88cを通じてカバー部材44(すなわち、第1カバー部材88および第2カバー部材89)と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を流れる透明液を吸引するように構成されている。
本実施形態によれば、カバー部材44(すなわち、第1カバー部材88および第2カバー部材89)と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間に、注入口89bから吸込口88cに向かう透明液の流れが形成されるので、研磨パッド2の表面性状測定時の光路を透明液で満たすことができる。さらに、透明液吸込ライン55により研磨パッド2上の透明液を吸引することで、カバー部材44(すなわち、第1カバー部材88および第2カバー部材89)の外側への透明液の流出を抑制することができる。したがって、研磨液による基板Wの研磨中に研磨パッド2の表面性状を測定する際に、研磨液が透明液で希釈されるのを防止することができる。また、研磨液による基板Wの研磨中に研磨パッド2の表面性状を測定することにより、実際に研磨液を用いて基板Wを研磨している状態における研磨パッド2の表面性状を測定することができる。
本実施形態では、第1測定ヘッド81は、研磨パッド2の回転方向において、第2測定ヘッド82よりも下流側に位置しており、第1プリズム84は、研磨パッド2の回転方向において、第2プリズム85よりも下流側に位置しており、第1カバー部材88は、研磨パッド2の回転方向において、第2カバー部材89よりも下流側に位置している。
一実施形態では、第1測定ヘッド81は、研磨パッド2の回転方向において、第2測定ヘッド82よりも上流側に位置し、第1プリズム84は、研磨パッド2の回転方向において、第2プリズム85よりも上流側に位置し、第1カバー部材88は、研磨パッド2の回転方向において、第2カバー部材89よりも上流側に位置してもよい。この場合、上述した第2カバー部材89の注入口89bに代えて、第1カバー部材88は、研磨パッド2の回転方向において、第1カバー部材88の光透過部88a、および第2カバー部材89の光透過部89aよりも上流側に位置する注入口を有する。透明液供給ライン45は、この第1カバー部材88の注入口に連結され、注入口を通じて研磨パッド2上に透明液を供給するように構成される。さらに、上述した第1カバー部材88の吸込口88cに代えて、第2カバー部材89は、研磨パッド2の回転方向において、第1カバー部材88の注入口、光透過部89a、および第2カバー部材89の光透過部89aよりも下流側に位置する吸込口を有する。透明液吸込ライン55は、この第2カバー部材89の吸込口に連結され、吸込口を通じてカバー部材44(すなわち、第1カバー部材88および第2カバー部材89)と研磨パッド2の研磨面2aとの隙間を流れる透明液を吸引するように構成される。
図21および図22に示す表面性状測定システム40は、図9を参照して説明したカバー部材高さ調節機構53をさらに備え、カバー部材高さ調節機構53がカバー部材44(すなわち、第1カバー部材88および第2カバー部材89)の高さを調節するように構成されてもよい。この場合、カバー部材高さ調節機構53は、カバー部材44、第1プリズム84、第2プリズム85、および遮光部材86の高さを一体に調節するように構成される。また、図21および図22に示す表面性状測定システム40は、図14を参照して説明した撮像装置72をさらに備え、動作制御部70がモニタリング領域MR(図14参照)の画像に基づいて、供給流量調節弁50および/または吸引流量調節弁57の動作を制御するように構成されてもよい。
図22に示す実施形態は、図18乃至図20を参照して説明した実施形態を組み合わせてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 研磨ヘッド
2 研磨パッド
3 研磨テーブル
5 研磨液供給ノズル
6 テーブルモータ
10 研磨ヘッドシャフト
14 研磨ヘッド揺動シャフト
16 研磨ヘッド揺動アーム
20 ドレッサ
22 ドレッシングディスク
24 ドレッサシャフト
25 サポートブロック
29 ドレッサ揺動アーム
30 ドレッサ揺動シャフト
32 パッド高さ測定装置
40 表面性状測定システム
41 光学的測定装置
42 測定ヘッド
43 データ処理部
44 カバー部材
45 透明液供給ライン
45-1 第1透明液供給ライン
45-2 第2透明液供給ライン
47 測定ヘッド移動機構
48 測定ヘッドアーム
49 アクチュエータ
50 供給流量調節弁
50-1 第1供給流量調節弁
50-2 第2供給流量調節弁
51 流量計
51-1 第1流量計
51-2 第2流量計
53 カバー部材高さ調節機構
55 透明液吸込ライン
55-1 第1透明液吸込ライン
55-2 第2透明液吸込ライン
57 吸引流量調節弁
57-1 第1吸引流量調節弁
57-2 第2吸引流量調節弁
58 流量計
58-1 第1流量計
58-2 第2流量計
60 研磨制御部
70 動作制御部
72 撮像装置
73 パッド撮像装置
74 照明器
75,77,81 第1測定ヘッド
76,78,82 第2測定ヘッド
84 第1プリズム
85 第2プリズム
86 遮光部材
88 第1カバー部材
89 第2カバー部材
90A 第1ライン
90B 第2ライン
92A,92B 切替弁
2 研磨パッド
3 研磨テーブル
5 研磨液供給ノズル
6 テーブルモータ
10 研磨ヘッドシャフト
14 研磨ヘッド揺動シャフト
16 研磨ヘッド揺動アーム
20 ドレッサ
22 ドレッシングディスク
24 ドレッサシャフト
25 サポートブロック
29 ドレッサ揺動アーム
30 ドレッサ揺動シャフト
32 パッド高さ測定装置
40 表面性状測定システム
41 光学的測定装置
42 測定ヘッド
43 データ処理部
44 カバー部材
45 透明液供給ライン
45-1 第1透明液供給ライン
45-2 第2透明液供給ライン
47 測定ヘッド移動機構
48 測定ヘッドアーム
49 アクチュエータ
50 供給流量調節弁
50-1 第1供給流量調節弁
50-2 第2供給流量調節弁
51 流量計
51-1 第1流量計
51-2 第2流量計
53 カバー部材高さ調節機構
55 透明液吸込ライン
55-1 第1透明液吸込ライン
55-2 第2透明液吸込ライン
57 吸引流量調節弁
57-1 第1吸引流量調節弁
57-2 第2吸引流量調節弁
58 流量計
58-1 第1流量計
58-2 第2流量計
60 研磨制御部
70 動作制御部
72 撮像装置
73 パッド撮像装置
74 照明器
75,77,81 第1測定ヘッド
76,78,82 第2測定ヘッド
84 第1プリズム
85 第2プリズム
86 遮光部材
88 第1カバー部材
89 第2カバー部材
90A 第1ライン
90B 第2ライン
92A,92B 切替弁
Claims (30)
- 回転する研磨パッドの研磨面に光を照射し、前記研磨面からの反射光に基づいて前記研磨パッドの表面性状を測定する光学的測定装置と、
前記光学的測定装置と前記研磨パッドの間に配置されたカバー部材と、
前記カバー部材に設けられた注入口に連結され、前記注入口を通じて前記研磨パッド上に透明液を供給する透明液供給ラインを備え、
前記カバー部材は、前記光および前記反射光の光路上に光透過部を有する、表面性状測定システム。 - 前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも上流側に位置している、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも下流側に位置している、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記透明液供給ラインから供給される前記透明液の流量を調節可能な供給流量調節弁をさらに備えている、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記カバー部材に設けられた吸込口に連結され、前記吸込口を通じて前記研磨パッド上の前記透明液を吸引する透明液吸込ラインをさらに備えている、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記透明液吸込ラインにより吸引される前記透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁をさらに備えている、請求項5に記載の表面性状測定システム。
- 前記カバー部材は、前記研磨パッドの前記研磨面と平行な対向面を有する、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記研磨パッドの前記研磨面から前記対向面までの距離は、5mm以下である、請求項7に記載の表面性状測定システム。
- 前記研磨面に対する前記カバー部材の高さを調節するカバー部材高さ調節機構をさらに備えている、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記光が照射され、前記光が反射される前記研磨面上の測定点を含むモニタリング領域の画像を生成する撮像装置をさらに備えている、請求項1に記載の表面性状測定システム。
- 前記透明液供給ラインから供給される前記透明液の流量を調節可能な供給流量調節弁と、
動作制御部をさらに備え、
前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記供給流量調節弁の動作を制御するように構成されている、請求項10に記載の表面性状測定システム。 - 前記カバー部材に設けられた吸込口に連結され、前記吸込口を通じて前記研磨パッド上の前記透明液を吸引する透明液吸込ラインと、
前記透明液供給ラインから吸引される前記透明液の流量を調節可能な吸引流量調節弁をさらに備え、
前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記吸引流量調節弁の動作を制御するように構成されている、請求項11に記載の表面性状測定システム。 - 前記動作制御部は、前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上の前記透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発するように構成されている、請求項12に記載の表面性状測定システム。
- 前記光学的測定装置と前記カバー部材の間に配置され、前記光学的測定装置から照射された前記光を通過させて、前記光の光路を偏向させる第1プリズムと、
前記光学的測定装置と前記カバー部材の間に配置され、前記研磨面からの前記反射光を通過させて、前記反射光の光路を偏向させる第2プリズムと、
前記第1プリズムと前記第2プリズムの間に配置され、前記第1プリズムと前記第2プリズムとの間を遮光する遮光部材をさらに備え、
前記カバー部材は、前記光学的測定装置から照射された前記光を通過させる第1カバー部材と、前記研磨面からの前記反射光を通過させる第2カバー部材を含み、
前記遮光部材は、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材の間に配置され、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との間を遮光するように構成されている、請求項1に記載の表面性状測定システム。 - 請求項1乃至14のいずれか一項に記載の表面性状測定システムと、
前記研磨パッドを支持する研磨テーブルと、
前記研磨テーブルを前記研磨パッドとともに回転させるテーブルモータと、
基板を前記研磨パッドの前記研磨面に押し付けて、前記基板を研磨する研磨ヘッドを備えている、研磨装置。 - 研磨パッドを研磨テーブルで支持した状態で、前記研磨テーブルを前記研磨パッドとともに回転させ、
光学的測定装置と前記研磨パッドの間に配置された、光透過部を有するカバー部材に設けられた注入口を通じて、前記研磨パッド上に透明液を供給し、
前記光学的測定装置により、前記光透過部を通じて前記研磨パッドの研磨面に光を照射し、前記研磨面からの反射光を前記光透過部を通じて受け、前記反射光に基づいて前記研磨パッドの表面性状を測定することを含む、表面性状測定方法。 - 前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも上流側に位置している、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記注入口は、前記研磨パッドの回転方向において、前記光透過部よりも下流側に位置している、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記研磨パッド上に供給する前記透明液の流量を調節することをさらに含む、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記注入口を通じて前記研磨パッド上に前記透明液を供給しながら、前記カバー部材に設けられた吸込口を通じて、前記研磨パッド上の前記透明液を吸引することをさらに含む、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記研磨パッド上から吸引する前記透明液の流量を調節することをさらに含む、請求項20に記載の表面性状測定方法。
- 前記カバー部材は、前記研磨パッドの前記研磨面と平行な対向面を有する、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記研磨パッドの前記研磨面から前記対向面までの距離は、5mm以下である、請求項22に記載の表面性状測定方法。
- 前記研磨面に対する前記カバー部材の高さを調節することをさらに含む、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記光が照射され、前記光が反射される前記研磨面上の測定点を含むモニタリング領域の画像を撮像装置により生成することをさらに含む、請求項16に記載の表面性状測定方法。
- 前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上に供給する前記透明液の流量を調節することをさらに含む、請求項25に記載の表面性状測定方法。
- 前記注入口を通じて前記研磨パッド上に前記透明液を供給しながら、前記カバー部材に設けられた吸込口を通じて、前記研磨パッド上の前記透明液を吸引し、
前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上から吸引する前記透明液の流量を調節することをさらに含む、請求項26に記載の表面性状測定方法。 - 前記モニタリング領域の前記画像に基づいて、前記研磨パッド上の前記透明液の流れの異常を検出したときに、警報を発することをさらに含む、請求項26に記載の表面性状測定方法。
- 研磨パッドを用いて基板を研磨し、
請求項16乃至28のいずれか一項に記載の表面性状測定方法により前記研磨パッドの表面性状を測定し、前記表面性状の測定結果に基づいて前記研磨パッドの交換時期か否かを判定する、研磨方法。 - 新たな研磨パッドを研磨テーブルで支持し、
慣らし処理用基板を研磨して、前記新たな研磨パッドの慣らし処理を行い、
請求項16乃至28のいずれか一項に記載の表面性状測定方法により前記新たな研磨パッドの表面性状を測定し、
前記表面性状の測定結果に基づいて、前記慣らし処理が完了したか否かを判定し、前記慣らし処理が完了したと判定したときに、前記新たな研磨パッドを用いて基板の研磨を行う、研磨方法。
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