JP2023162068A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】両面プリントを伴う連続プリント中に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作を効果的に実行することを可能とする。【解決手段】画像形成装置300は、実行部147が、連続プリントにおいて、像担持体11の表面に、第1の記録材Rの1面目に対応する第1の静電像が形成され、該第1の静電像に続いて第2の記録材Rの2面目に対応する第2の静電像が形成される場合であって、上記連続プリント中の第1の静電像及び第2の静電像を含む第2の静電像以前に像担持体11に形成される静電像に関する、現像によるトナー消費量と相関する消費量情報の累積値が示すトナー消費量が所定の閾値以上となる場合には、第1の静電像の1つ前の静電像の形成と第1の静電像の形成との間の期間を、第1の静電像の形成と第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように静電像形成手段131を制御する構成とする。【選択図】図16
Description
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光体(電子写真感光体)などの像担持体上に形成された静電像(静電潜像)を現像剤としてのトナーを付着させて現像(可視化)する現像装置が使用される。現像装置は、現像剤担持体(現像部材)にトナーを担持して搬送し、現像剤担持体から像担持体にトナーを供給することで像担持体上の静電像を現像する。一般的に、現像剤担持体へのトナーの供給は、発泡層内にトナーを含むことが可能な現像剤供給部材を用いて行われる。
このような画像形成装置において、ベタ画像などの高印字画像(トナー消費量の多い画像)を連続して形成する場合などに、記録材の搬送方向の後端側で画像濃度が薄くなる「カスレ」が発生することがある。これは、画像形成により消費されるトナー量に対し現像剤担持体へ搬送されるトナー量が不足するためである。
このようなカスレの発生を抑制するための技術が提案されている。例えば、特許文献1では、連続プリント時の紙間において、現像剤供給部材に印加する電圧を変えることで、現像剤供給部材が保持するトナー量を確保し、現像剤担持体にトナーを供給する方法が提案されている。
しかしながら、従来の技術は、特に現像装置内のトナー量が少なくなった際に、高印字画像を連続して形成する場合などにカスレを抑制するためには十分でないことがある。これは、特に現像装置内のトナー量が少なくなった際に、現像材供給部材に高印字画像を形成するだけのトナー量を保持することが難しくなっていることなどによる。
そして、例えば上述のようなカスレを抑制するための動作の効果を得るなどのために、紙間を延長することが必要になることが考えられる。しかしながら、両面プリントを伴う連続プリント中には、両面機構による記録材の搬送との関係で、任意の紙間を延長することができない場合がある。
したがって、本発明の目的は、両面プリントを伴う連続プリント中に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作を効果的に実行することを可能とすることである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体と、前記像担持体の表面に画像情報に応じて静電像を形成する静電像形成手段と、前記像担持体の表面にトナーを供給し、前記像担持体の表面に形成された静電像を現像してトナー像を形成する現像装置と、前記像担持体の表面に形成されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、記録材に転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段と、記録材の1面目と、該記録材の2面目と、の両面に画像を形成するために、前記定着手段により前記1面目にトナー像が定着された記録材を、該記録材の前記2面目にトナー像を転写するように前記転写部へと搬送する両面機構と、前記画像情報に基づいたトナーの消費量と相関する消費量情報を取得する消費量取得部と、前記像担持体の表面にそれぞれ記録材に転写される複数のトナー像に対応する複数の静電像が形成される連続プリントの実行中に、前記消費量情報に基づいて、一の静電像の形成と次の静電像の形成との間の期間の延長を行うように前記静電像形成手段を制御可能な実行部と、を有し、前記実行部は、前記連続プリントにおいて、前記像担持体の表面に、第1の記録材の前記1面目に転写されるトナー像に対応する第1の静電像が形成され、該第1の静電像に続いて前記第1の記録材とは異なる第2の記録材の前記2面目に転写されるトナー像に対応する第2の静電像が形成される場合であって、前記連続プリント中の前記第1の静電像及び前記第2の静電像を含む前記第2の静電像以前に前記像担持体に形成される静電像に関する前記消費量情報の累積値が示すトナー消費量が所定の閾値以上となる場合には、前記第1の静電像の1つ前の静電像の形成と前記第1の静電像の形成との間の期間を、前記第1の静電像の形成と前記第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように前記静電像形成手段を制御することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、両面プリントを伴う連続プリント中に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作を効果的に実行することが可能となる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。本発明に係る画像形成装置は、両面プリントを伴う連続プリント中に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作を効果的に実行することを可能とするものである。ここでは、特に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作としてカスレを抑制するための動作を行う場合を例に説明する。そこで、本発明の実施例で適用するカスレを抑制するための動作の原理の理解を容易とするために、まずそのカスレを抑制するための動作に関する参考実施例1、2について説明する。その後で、そのカスレを抑制するための動作を、両面プリントを伴う連続プリントに適用した実施例について説明する。
[参考実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。なお、図1は、画像形成時の状態を示している。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてモノクロ(ブラック単色画像)を形成することが可能なレーザプリンタである。
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。なお、図1は、画像形成時の状態を示している。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてモノクロ(ブラック単色画像)を形成することが可能なレーザプリンタである。
画像形成装置100は、像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(感光ドラム)11を有する。プリントジョブの動作が開始されると、感光体11は、駆動手段を構成する駆動源としての駆動モータ161(図3)から伝達される駆動力により、図中矢印A1方向(時計回り方向)に回転駆動される。本実施例では、感光体11は、アルミニウムなどの導電性材料で形成された導電性の芯金と、導電性の芯金の上に形成された電荷発生層と、電荷発生層の上に形成された電荷輸送層と、を有する有機感光体である。
回転する感光体11の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ21によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電ローラ21は、その表面(外周面)が感光体11の表面(外周面)に当接されている。本実施例では、帯電ローラ21は、円筒状の導電性の支持体の表面が所定の電気抵抗特性を有する弾性層で覆われて構成された弾性体ローラである。この帯電ローラ21は、導電性の支持体の回転軸線方向における両端部がバネにより加圧されることで、感光体11の表面に所定の加圧力で当接されている。帯電ローラ21は、感光体11の回転に伴って従動回転する。帯電処理時に、帯電ローラ21には、帯電電圧印加手段(帯電電圧印加部)としての帯電電源171(図3)から、所定のタイミングで所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。本実施例では、帯電ローラ21には、帯電電圧として負極性の直流電圧が印加される。感光体11の一様に帯電処理された表面(非画像部)は、負極性の暗電位になる。
帯電処理された感光体11の表面は、露光手段(静電像形成手段)としての露光装置(レーザ露光ユニット)131によって走査露光され、感光体11上に静電像(静電潜像)が形成される。露光装置131は、画像情報(画像データ)に応じて、感光体11の主走査方向(感光体11の回転軸方向と略平行)に沿って感光体11の表面にレーザビームを走査して露光を行う。また、露光装置131は、画像情報に応じて、上記主走査方向に沿う露光を、副走査方向(感光体11の表面の移動方向と略平行)に沿ってタイミングを合わせて繰り返す。これにより、感光体11上に静電像が形成される。感光体11の露光された表面である露光部(画像部、イメージ部)は、明電位になる。
感光体11上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置(現像ユニット)2によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光体11上にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。本実施例では、現像装置2は、現像剤として一成分非磁性トナーを用いる。現像装置2は、現像剤担持体(現像部材)としての現像ローラ31を有する。現像時に、現像ローラ31は、その表面(外周面)が感光体11の表面(外周面)に当接される。また、現像時に、現像ローラ31には、現像電圧印加手段(現像電圧印加部)としての現像電源172(図3)から、所定のタイミングで所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、現像ローラ31には、現像電圧として負極性の直流電圧が印加される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光体11上の露光部(画像部、イメージ部)に、感光体11の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。すなわち、本実施例では、現像時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。現像は、感光体11上の明電位に対しての電位差により行われるため、現像ローラ31には所定の現像電圧が印加される。現像ローラ31は感光体11とは逆方向(接触部における移動方向は順方向)に回転する。また、本実施例では、現像ローラ31の表面速度と感光体11の表面速度との間には速度差(現像ローラ31の表面速度の方が速い)が設けられている。また、トナーには外添剤としてシリカや酸化チタンなどの帯電補助剤が用いられており、この外添剤によってトナーの流動性や荷電性が制御されている。現像装置2については、後述して更に説明する。
感光体11に対向して、転写手段としてのローラ型の転写部材である転写ローラ111が配置されている。転写ローラ111は、感光体11に向けて押圧され、感光体11と転写ローラ111との接触部である転写部(転写ニップ)Nを形成する。感光体11上に形成されたトナー像は、転写部Nにおいて、転写ローラ111の作用によって、感光体11と転写ローラ111とに挟持されて搬送される記録材R上に転写される。転写時に、転写ローラ111には、転写電圧印加手段(転写電圧印加部)としての転写電源175(図3)から、所定のタイミングで所定の転写電圧(転写バイアス)が印加される。本実施例では、転写ローラ111には、転写電圧としてトナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の直流電圧が印加される。紙などのシート状の記録材(転写材、記録媒体、シート)Rは、給紙部(給送部)181から転写部Nへと供給される。給紙部181は、記録材収容部としてのカセット182、搬送部材としての搬送ローラ183などを有する。記録材Rは、カセット182に収容されており、搬送ローラ183などによって感光体11上のトナー像とタイミングが合わされて転写部Nへと搬送される。
トナー像が転写された記録材Rは、定着手段としての定着装置121へと搬送される。定着装置121は、熱源を備えた定着ローラ122と、定着ローラ122に圧接する加圧ローラ123と、から成る定着ローラ対122、123を有する。定着装置121は、定着ローラ対122、123によって記録材Rを挟持して搬送する過程で、未定着のトナー像を担持した記録材Rに熱及び圧力を加えて、トナー像を記録材Rに定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Rは、排紙部(排出部)191から排出(出力)されて、画像形成装置100の装置本体(ここでは、単に「装置本体」ともいう。)110の上部に設けられたトレイ192上に積載される。
一方、転写部Nで記録材Rに転写されずに感光体11上に残留したトナー(転写残トナーは、クリーニング手段としてのクリーニング装置6によって感光体11上から除去されて回収される。クリーニング装置6は、感光体11の表面に当接されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード61と、内部に廃トナー収容室63を形成するクリーニング容器62と、を有する。クリーニング装置6は、クリーニングブレード61により、回転する感光体11の表面から転写残トナーを掻き取って、廃トナー収容室63内に収容する。クリーニングブレード61は、感光体11の回転方向に対してカウンター方向で感光体11の表面に当接するように取り付けられている。つまり、クリーニングブレード61は、その短手方向における自由端部側の先端が感光体11の表面の移動方向における上流側を向くようにして、感光体11の表面に当接される。また、クリーニングブレード61は、感光体11の表面に対して適切な当接圧で当接されている。クリーニング装置6により感光体11の表面から転写残トナーを取り除くことで、感光体11の表面にトナーなどのない状態で、再び帯電ローラ21により感光体11の表面を帯電処理することができる。
なお、本実施例では、感光体11と、感光体11に作用するプロセス手段としての帯電ローラ21、現像装置2及びクリーニング装置6とは、一体的に装置本体110に対して着脱可能なプロセスカートリッジ1を構成している。また、転写ローラ111、露光装置131、定着装置121、制御部141、各種電源などは、装置本体110に取り付けられている。
2.プロセスカートリッジ
次に、本実施例におけるプロセスカートリッジ1について更に説明する。
次に、本実施例におけるプロセスカートリッジ1について更に説明する。
プロセスカートリッジ1は、現像装置(現像ユニット)2と、感光体ユニット3と、を有して構成される。現像装置2は、詳しくは後述するように、現像ローラ31と、供給ローラ32と、現像ブレード33と、現像容器36と、を有する。感光体ユニット3は、感光体11と、帯電ローラ21と、クリーニング装置6と、を有する。また、クリーニング装置6は、前述のようにクリーニングブレード61と、クリーニング容器62と、を有する。クリーニング容器62は、感光体11、帯電ローラ21、クリーニングブレード61などを支持する。そして、現像装置2と感光体ユニット3とは、現像装置2が感光体11の回転軸線方向と略平行な回転軸線を中心として感光体ユニット3に対して揺動可能なように結合されている。より具体的には、現像装置2の現像容器(現像枠体)36と、感光体ユニット3のクリーニング容器(クリーニング枠体)62とが、揺動可能に結合されることで、プロセスカートリッジ1は一体化されている。これにより、現像装置2は、詳しくは後述するように、現像ローラ31が感光体11に当接する当接位置と、現像ローラ31が感光体11から離間する離間位置とに移動することが可能である。
また、プロセスカートリッジ1には、記憶手段としての不揮発性メモリ34が搭載されている。不揮発性メモリ34には、プロセスカートリッジ1の寿命に関する情報である寿命情報や、現像装置2内のトナー量に関する情報であるトナー量情報などの情報が記憶される。不揮発性メモリ34は、プロセスカートリッジ1が装置本体110に装着された際に、装置本体110に設けられた制御部141と接続される。この制御部141によって、不揮発性メモリ34に記憶されている情報の読み出し、不揮発性メモリ34への情報の書き込みが行われる。寿命情報やトナー量情報は、プロセスカートリッジ1の使用に伴って、例えば画像形成が行われるごとに、制御部141により更新される。これにより、画像形成装置100の電源が切られた際や、1つのプロセスカートリッジ1を2つ以上の画像形成装置100で使用する際にも、制御部141に適切な情報を提供することができる。
なお、トナー量情報を取得するトナー量検知手段としては、例えば公知のものから利用可能なものを適宜用いることができる。例えば、感光体11に静電像を形成するための画像情報に基づいてトナー消費量を求め、このトナー消費量に基づいて現像装置2内のトナー量を逐次に検知(算出、予測)する方法を用いることができる。その他、現像装置2内のトナー量を逐次に検知したり、現像装置2内のトナー量が所定値以下になったことを検知したりするために、静電容量検知式や光学検知式の検知手段を用いることも可能である。これらは複数を組み合わせて使用してもよい。制御部141は、トナー量検知手段として機能してトナー量情報を取得するか、又はトナー量検知手段からトナー量情報を取得して、プロセスカートリッジ1の不揮発性メモリ34に記憶させる。
3.現像装置
次に、本実施例における現像装置(現像ユニット)2について更に説明する。
次に、本実施例における現像装置(現像ユニット)2について更に説明する。
現像装置2は、現像剤としてのトナーを担持して搬送し、感光体11の表面に形成された静電像にトナーを供給して静電像を現像する、現像剤担持体(現像部材)としての現像ローラ31を有する。また、現像装置2は、現像ローラ31へのトナーの供給を行うと共に、現像ローラ31からのトナーの剥ぎ取りを行う、現像剤供給部材(現像剤供給剥ぎ取り部材)としての供給ローラ(供給剥ぎ取りローラ)32を有する。また、現像装置2は、現像ローラ31上に供給されたトナーを所定のトナー量に規制する規制部材としての現像ブレード33を有する。また、現像装置2は、内部にトナー収容室37を形成する現像容器36を有する。トナー収容室37内には、現像剤としての一成分非磁性トナーが収容されている。
現像ローラ31及び供給ローラ32は、それぞれ回転可能に現像容器36に支持されている。供給ローラ32は、その表面(外周面)が現像ローラ31の表面(外周面)と接触するように配置されている。現像ローラ31は、供給ローラ32によってトナーが供給されて、その表面にトナーを担持する。現像ローラ31の表面に担持されたトナーは、現像ブレード33によってその量が規制されると共に摩擦帯電されて、感光体11と現像ローラ31との対向部(現像部)へと搬送される。また、感光体11と現像ローラ31との対向部(現像部)を通過した後の現像ローラ31の表面に残っているトナーは、供給ローラ32によって現像ローラ31の表面から剥ぎ取られて、トナー収容室37内に戻される。
本実施例では、現像ローラ31及び供給ローラ32は、それぞれ感光体11を駆動する駆動モータ161(図3)からの駆動力が伝達されて回転駆動される。現像ローラ31は、図中矢印A2方向(反時計回り方向)に回転駆動される。感光体11の回転方向と現像ローラ31の回転方向とは逆方向である。すなわち、現像ローラ31は、感光体11と現像ローラ31との対向部(当接部)において感光体11の表面の移動方向と現像ローラ31の表面の移動方向とが順方向となる方向に回転駆動される。また、供給ローラ32は、図中矢印A3方向(反時計回り方向)に回転駆動される。現像ローラ31の回転方向と供給ローラ32の回転方向とは同一方向である。すなわち、供給ローラ32は、現像ローラ31と供給ローラ32との対向部(接触部)において現像ローラ31の表面の移動方向と供給ローラ32の表面の移動方向とが逆方向となる方向に回転駆動される。
本実施例では、現像ローラ31は、金属製の芯金の周囲に、弾性層としての所定の体積抵抗を有する導電性弾性ゴム層が設けられて構成された、弾性体ローラである。また、本実施例では、供給ローラ32は、金属製の芯金の周囲に、弾性層としての所定の体積抵抗に調整された発泡ウレタン層が設けられて構成された、発泡弾性体ローラである。この発泡ウレタン層の表層では、発泡セルが開口しており、トナーを保持及び搬送しやすくなっている。また、本実施例では、現像ブレード33は、可撓性を有する板状部材で構成されている。本実施例では、現像ブレード33は、SUS(ステンレス鋼)などを用いて形成された弾性板で構成されている。現像ブレード33は、その長手方向が現像ローラ31の回転軸線方向と略平行に配置されている。また、現像ブレード33は、その短手方向における一方の端部(固定端部)が現像容器36に固定されている。供給ローラ32より現像ローラ31に供給されたトナーは、現像ブレード33により規制されて現像ローラ31上で均一なトナーコートを形成する。現像ブレード33は、その短手方向における他方の端部(自由端部)側の先端に近い板面(現像ブレード33の長手方向に沿って延在する側面)と現像ローラ31の導電性弾性ゴム層の表面とが摺擦するように配置されている。そのため、現像ブレード33によって、現像ローラ31上のトナーコートの形成と同時に、現像ローラ31上のトナーは摩擦帯電されて電荷が付与される。
また、本実施例では、画像形成装置100は、現像ローラ31、供給ローラ32及び現像ブレード33のそれぞれの電位(それぞれに印加される電圧)を適切に設定することができるように構成されている。現像ローラ31に印加される電圧は、前述の明電位及び暗電位に対するコントラストが適切になるような電圧に設定される。また、供給ローラ32に印加される電圧は、主に現像ローラ31に対するトナーの供給が適切に行われるような電圧に設定される。また、現像ブレード33に印加される電圧は、主にトナーへの電荷付与が適切に行われるような電圧に設定される。そのため、供給ローラ32に印加される電圧及び現像ブレード33に印加される電圧は、それぞれ現像ローラ31に印加される電圧に対して適切となるように設定される。本実施例では、供給ローラ32に印加される電圧及び現像ブレード33に印加される電圧は、それぞれ現像ローラ31に印加される電圧に対する電位差が-100Vとなるように設定されている。これは、本実施例ではネガ帯電性のトナーを用いていることに起因する。つまり、供給ローラ32の電位及び現像ブレード33の電位は、それぞれ現像ローラ31の電位に対する電位差がマイナス側の電位差となるように設定される。すなわち、供給ローラ32の電位及び現像ブレード33の電位は、それぞれ現像ローラ31の電位よりも、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)側に高い電位となるように設定される。これにより、供給ローラ32から現像ローラ31に向けてトナーを付勢してトナーを現像ローラ31に適切に供給することができる。また、現像ブレード33によりトナーに正規の帯電極性の電荷を適切に付与することができる。
このように、現像時に、現像ローラ31には、現像電圧印加手段(現像電圧印加部)としての現像電源172(図3)から、所定のタイミングで所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、現像ローラ31には、現像電圧として負極性の直流電圧が印加される。また、現像時に、供給ローラ32には、供給電圧印加手段(供給電圧印加部)としての供給電源173(図3)から、所定のタイミングで所定の供給電圧(供給バイアス)が印加される。本実施例では、供給ローラ32には、供給電圧として現像電圧よりもトナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)側に高い直流電圧が印加される。また、現像時に、現像ブレード33には、規制電圧印加手段(規制電圧印加部)としての規制電源174(図3)から、所定のタイミングで所定の規制電圧(規制バイアス)が印加される。本実施例では、現像ブレード33には、規制電圧として現像電圧よりもトナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)側に高い直流電圧が印加される。
4.当接離間機構の構成及び動作
次に、本実施例における移動手段としての移動機構の一例である当接離間手段としての当接離間機構7の構成及び動作について説明する。
次に、本実施例における移動手段としての移動機構の一例である当接離間手段としての当接離間機構7の構成及び動作について説明する。
当接離間機構7は、現像装置2の現像容器36に設けられた作用受け部としてのレバー35、装置本体110に設けられた作用部としての移動部151、移動部151を移動させる駆動手段としての当接離間駆動部162(図3)などを有する。また、前述のように、現像装置2は、感光体11の回転軸線方向と略平行な回転軸線を中心として揺動可能なように感光体ユニット3に結合されている。当接離間駆動部162などにより移動部151を動作させてレバー35を動かすことにより、現像装置2を揺動させて、現像装置2を当接位置(図1)と、離間位置(図2)と、に移動させることができる。つまり、当接離間機構7は、現像装置2を、現像ローラ31が感光体11に当接する当接位置(第1の位置)と、現像ローラ31が感光体11から離間する離間位置(第2の位置)と、に移動させるものである。図1は、現像装置2が当接位置に配置された状態を示す、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。図2は、現像装置2が離間位置に配置された状態を示す、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。
本実施例では、概略、画像形成時(現像時)には、現像装置2を当接位置に配置し、現像ローラ31を感光体11に対して当接状態とする。また、非画像形成時(例えば、スタンバイ状態、スリープ状態、電源OFF状態)には、現像装置2を離間位置に配置して、現像ローラ31を感光体11に対して離間状態とする。このように、必要な時のみ現像ローラ31を感光体11に当接させることで、感光体11の最表面にある電荷輸送層の摩耗を最小限にし、プロセスカートリッジ1の寿命期間を通して感光体11の性能を維持することができる。
現像装置2の当接位置への移動は、感光体ユニット3と現像装置2とに両端を取り付けた付勢手段としての引きバネ(図示せず)によるバネ付勢力と、現像装置2の駆動時の現像装置2への駆動入力を中心とした回転モーメントと、によって行われる。当接離間駆動部162によって移動部151によるレバー35の保持力が解除されることで、上記バネ付勢力と回転モーメントとにより、レバー35と共に移動部151が感光体11側へ移動する。これにより、現像装置2を当接位置に移動させ、現像ローラ31を感光体11に対して当接状態にすることができる(図1)。逆に、現像装置2を離間位置に移動させるには、当接離間駆動部162によって移動部151を感光体11から離れる側へ移動させ、レバー35を同方向に移動させて保持する。これにより、現像装置2を離間位置に移動させ、現像ローラ31を感光体11に対して離間状態にすることができる(図2)。なお、当接離間駆動部162は、駆動源としてのモータやソレノイド、及び駆動伝達部材などを有して構成される。上記に示したように当接位置への移動の際はレバー35の保持力が解除されるとバネ付勢力により感光体11に現像ローラ31が当接するため、移動部151の移動速度よりも早い速度で現像ローラ31は当接する。一方、離間動作においては当接状態から移動部151により移動するため現像ローラ31の速度は移動部151の速度と同程度となっている。
本実施例では、現像装置2を離間位置に配置すると、駆動伝達解除手段としてのクラッチ(図示せず)により、駆動モータ161から現像装置2側(現像ローラ31、供給ローラ32)への駆動の伝達が遮断され、現像装置2の駆動が停止する。このように、現像装置2が離間位置にある時には現像装置2の駆動を停止させることで、現像装置2の部材やトナーの劣化を抑制することができる。
5.制御態様
図3は、本実施例の画像形成装置100の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、画像形成装置100の全体の制御を行う制御部141が設けられている。制御部141は、演算処理手段としてのCPU142、記憶手段としてのROM(書き換え可能なものを含む。)143及びRAM144、制御部141の外部の機器との情報の授受を制御する入出力部(図示せず)などを有して構成される。CPU142は、ROM143に格納されている制御プログラムに従って、画像形成装置100の各部を統括的に制御する。RAM144は、制御データが一時的に保持され、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。制御部141には、例えば、駆動モータ161、帯電電源171、現像電源172、供給電源173、規制電源174、転写電源175、当接離間駆動部162、露光装置131などが接続されている。また、前述のように、プロセスカートリッジ1が装置本体110に装着されると、プロセスカートリッジ1に搭載された不揮発性メモリ34が制御部141に接続される。
図3は、本実施例の画像形成装置100の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、画像形成装置100の全体の制御を行う制御部141が設けられている。制御部141は、演算処理手段としてのCPU142、記憶手段としてのROM(書き換え可能なものを含む。)143及びRAM144、制御部141の外部の機器との情報の授受を制御する入出力部(図示せず)などを有して構成される。CPU142は、ROM143に格納されている制御プログラムに従って、画像形成装置100の各部を統括的に制御する。RAM144は、制御データが一時的に保持され、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。制御部141には、例えば、駆動モータ161、帯電電源171、現像電源172、供給電源173、規制電源174、転写電源175、当接離間駆動部162、露光装置131などが接続されている。また、前述のように、プロセスカートリッジ1が装置本体110に装着されると、プロセスカートリッジ1に搭載された不揮発性メモリ34が制御部141に接続される。
また、制御部141には、コントローラ140が接続されている。コントローラ140は、ユーザーなどの操作者による操作に応じてパーソナルコンピュータ(ホストコンピュータ)などの外部装置(図示せず)からのプリント指示(画像情報、各種設定情報、開始指示)を受信する。コントローラ140は、プリント指示を受信すると、プリントする画像のサイズに関する情報や、プリント指示に含まれる画像情報をレーザ発光制御信号に変換した情報などを、プリントコマンドとして制御部141に受け渡す。制御部141は、受け取った情報に基づいて画像形成装置100の各部を制御してプリントジョブ(後述)の動作を実行する。
図4は、本実施例における制御部141のCPU142の機能ブロックの一例を示す模式図である。本実施例では、CPU142は、ROM143に格納されたプログラムを実行することで、トナー量取得部145、消費量取得部146、離接動作実行部147などとして機能することができる。トナー量取得部145は、上述のようにトナー量情報を取得する。また、消費量取得部146は、詳しくは後述するように、画像形成に伴う現像装置2からのトナーの消費量に関する指標値(消費量情報)を取得する。また、離接動作実行部147は、詳しくは後述するように、連続プリント中に紙間で現像装置2の離接動作を実行するように当接離間機構7を制御する。
ここで、画像形成装置100は、1つの開始指示により開始される、単数又は複数の記録材Rに画像を形成して出力する一連の動作であるプリントジョブを実行する。プリントジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Rに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Rに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写、トナー像の定着を行う期間であり、画像形成時(画像形成期間)とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の転写、トナー像の定着の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程(画像間工程)は、複数の記録材Rに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成、連続プリント)の記録材Rと記録材Rとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時(非画像形成期間)とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。また、非画像形成時には、スタンバイ状態(電源ONでプリントジョブの投入を待機している状態)、スリープ状態(スタンバイ状態よりも消費電力が少ない状態でスタンバイ状態などへの復帰を待機している状態)、電源OFF状態などが含まれる。
6.本実施例の制御の概要
前述のように、特に現像装置2内のトナーが少なくなった際に、ベタ画像などの高印字画像(トナー消費量の多い画像)を連続して形成する場合などに、記録材Rの搬送方向の後端側で画像濃度が薄くなる「カスレ」が発生することがある。これは、画像形成により消費されるトナー量に対し現像ローラ31へ搬送されるトナー量が不足するためである。
前述のように、特に現像装置2内のトナーが少なくなった際に、ベタ画像などの高印字画像(トナー消費量の多い画像)を連続して形成する場合などに、記録材Rの搬送方向の後端側で画像濃度が薄くなる「カスレ」が発生することがある。これは、画像形成により消費されるトナー量に対し現像ローラ31へ搬送されるトナー量が不足するためである。
そこで、本実施例では、連続プリント中の紙間(画像間)で、当接離間機構7により、現像ローラ31を一旦感光体11から離間させた後、感光体11に当接させる動作(ここでは、「離接動作」ともいう。)を実行するように制御する。本実施例では、制御部141は、現像装置2内のトナー量が所定の閾値以下の場合、画像形成に伴う現像装置2からのトナーの消費量に関する指標値(消費量情報)が所定の閾値以上となる場合、又はこれらのどちらの条件も満たす場合に、現像装置2の離接動作を実行する。本実施例では、画像形成に伴う現像装置2からのトナーの消費量に基づいて現像装置2の離接動作を行う場合、制御部141は、連続プリント中に、感光体11に静電像を形成するための画像情報に基づいて、画像形成に伴う現像装置2からのトナーの消費量に関する指標値(消費量情報)を取得する。そして、制御部141は、連続プリント中に上記指標値の積算値(累積値)が所定の閾値以上となる場合には、連続プリント中の紙間(画像間)で離接動作を実行するように制御する。また、本実施例では、制御部141は、上記指標値を、感光体11上の画像形成領域(トナー像を形成することが可能な領域)を主走査方向において複数に分割した領域ごとに取得する。
連続プリント中に紙間で現像装置2の離接動作を実行することで、現像装置2内の壁面などに付着している、そのままでは画像形成に使われにくいトナーを動かし、そのトナーを現像ローラ31に供給することで、カスレの発生を抑制することができる。したがって、特に現像装置2内のトナー量が少なくなった際に、全面ベタ黒のような高印字画像を連続して形成しても、カスレの発生を抑制して、高品質な画像を形成することができる。また、上記指標値を感光体11上の画像形成領域を主走査方向において複数に分割した領域ごとに取得することで、主走査方向において局所的にトナー消費量が多い場合にも、現像装置2の離接動作を実行して、効果的にカスレの発生を抑制することができる。以下、更に詳しく説明する。
7.高印字領域の算出
次に、プリントする画像における高印字領域(トナー消費量の多い領域)を判断するための高印字指標値の取得(ここでは、「高印字領域の算出」ともいう。)について説明する。本実施例では、制御部141が、コントローラ140から受け取ったトナー消費量区分情報(画像濃度区分情報、印字率区分情報)に基づいて、高印字指標値を取得する。コントローラ140は、外部装置から受信したプリント指示によりプリント要求のあった画像情報を予め決められたサイズごとに分割し、その分割した領域ごとのトナー消費量区分情報を、プリントコマンドと共に制御部141に受け渡す。つまり、コントローラ140は、1枚の記録材Rに形成する画像ごとのプリントコマンドと共に、その画像の上記分割した領域ごとのトナー消費量区分情報を制御部141に受け渡す。プリントコマンドにトナー消費量区分情報を入れることで、制御部141はそのプリントコマンドによる画像形成動作を実行する前に、その画像が高印字画像であるか否かの判別を行うことができる。
次に、プリントする画像における高印字領域(トナー消費量の多い領域)を判断するための高印字指標値の取得(ここでは、「高印字領域の算出」ともいう。)について説明する。本実施例では、制御部141が、コントローラ140から受け取ったトナー消費量区分情報(画像濃度区分情報、印字率区分情報)に基づいて、高印字指標値を取得する。コントローラ140は、外部装置から受信したプリント指示によりプリント要求のあった画像情報を予め決められたサイズごとに分割し、その分割した領域ごとのトナー消費量区分情報を、プリントコマンドと共に制御部141に受け渡す。つまり、コントローラ140は、1枚の記録材Rに形成する画像ごとのプリントコマンドと共に、その画像の上記分割した領域ごとのトナー消費量区分情報を制御部141に受け渡す。プリントコマンドにトナー消費量区分情報を入れることで、制御部141はそのプリントコマンドによる画像形成動作を実行する前に、その画像が高印字画像であるか否かの判別を行うことができる。
本実施例では、コントローラ140が制御部141に受け渡すトナー消費量区分情報は、まず、画像濃度(印字率)、及びテキストデータであるか否かに応じて、3区分に大別される。ベタ画像(最高濃度レベル、最大トナー載り量)の画像濃度を100%として、画像濃度が80%以上の場合の「区分1」と、画像濃度が80%未満の場合の「区分2」と、画像濃度とは別にテキストデータである場合の「区分3」と、の3区分に分けられる。更に、この3区分のそれぞれに対し、画像の面積率(上記分割した各領域における各区分の画像の面積率)に応じて4段階の値が割り当てられる。面積率が80%以上の場合は「3」、80%未満、60%以上の場合は「2」、60%未満、40%以下の場合は「1」、40%未満の場合は「0」が割り当てられる。例えば、画像濃度100%のベタ画像の場合は、「区分1」に対し「3」が割り当てられ、「区分2」及び「区分3」に対してはそれぞれ「0」が割り当てられる。また、例えば、テキストデータの場合は、「区分1」及び「区分2」に対して「0」が割り当てられ、「区分3」に対してテキストデータの面積率に応じた値が割り当てられる。このように区分ごとに割り当てられた値が、トナー消費量区分情報として上記分割した領域ごとにコントローラ140から制御部141に受け渡される。
本実施例では、コントローラ140は、画像形成領域を主走査方向に16分割し(本実施例では上記分割した各領域のサイズは等しい)、その分割した領域ごとの上記トナー消費量区分情報を制御部141に受け渡す。そして、後述するように、制御部141は、受け渡された上記分割した領域ごとのトナー消費量区分情報に基づいて、上記分割した領域ごとに高印字領域であるか否かの判断を行う。
本実施例では、制御部141は、高印字領域であるか否かの判断を、上述の「区分1」の値に基づいて行う。つまり、本実施例では、制御部141は、トナー消費量区分情報における「区分1」の値を、画像形成に伴う現像装置2からのトナーの消費量に関する指標値の一例である「高印字指標値」として用いる。これは、次の理由によるものである。つまり、本実施例の構成では、高印字画像(トナー消費量の多い画像)を連続して出力した場合に、現像ローラ31へのトナーの供給が間に合わないためにカスレが発生する可能性がある。しかし、画像濃度が80%未満の画像では消費するトナー量に対し供給するトナー量が間に合うため、画像濃度が80%未満の画像では特別な動作を実行する必要がないためである。
8.現像装置の離接動作の制御
次に、本実施例における現像装置2の離接動作の制御について説明する。図5は、本実施例における現像装置2の離接動作の実行の要否の判断(ここでは、「離接動作判断」ともいう。)を含むプリントジョブの全体の手順の概略を示すフローチャート図である。また、図6、図7、図8は、本実施例における離接動作判断の手順の概略を示すフローチャート図である。
次に、本実施例における現像装置2の離接動作の制御について説明する。図5は、本実施例における現像装置2の離接動作の実行の要否の判断(ここでは、「離接動作判断」ともいう。)を含むプリントジョブの全体の手順の概略を示すフローチャート図である。また、図6、図7、図8は、本実施例における離接動作判断の手順の概略を示すフローチャート図である。
<プリントジョブの全体の手順>
まず、図5を用いて、プリントジョブの全体の手順について説明する。
まず、図5を用いて、プリントジョブの全体の手順について説明する。
S11:ユーザーなどの操作者による操作に応じて外部装置からコントローラ140にプリント指示(プリントジョブの情報)が入力されると、制御部141はコントローラ140からプリントする画像に応じたプリントコマンドを受け取る。制御部141は、コントローラ140からプリントコマンドを受けとると(「Yes」)、S12の処理に進む。一方、制御部141は、プリントジョブの指定された枚数の画像形成を実行すると、コントローラ140からプリントコマンドが発せられなくなるため(「No」)、S14の処理に進む。つまり、連続プリントにおいては、1枚ごとにプリントコマンドが制御部141に送られてくる。
S12:制御部141は、プリントコマンドを受け付けると、離接動作判断を実行する。離接動作判断については、図6、図7、図8を用いて説明する。
S13:制御部141は、離接動作判断を実行した後、画像形成を開始する。画像形成装置100が停止している状態からの1枚目の画像形成の場合は、前述したプロセスにより画像形成動作が開始される。制御部141が連続プリント時における2枚目以降の画像のプリントコマンドを受け取った際には、先のS13の処理で各部の駆動や各種電圧の印加が行われている。そのため、現像装置2も当接位置に配置されている状態から画像形成動作が行われる。
S14:制御部141は、画像形成動作を終了し、現像装置2を離間位置に移動させて、画像形成装置100の各部(感光体11、現像装置2など)の駆動を停止する。
S15:制御部141は、制御部141内のRAM144に一時記憶されている高印字積算値I0を初期値(本実施例では0)にリセットする。高印字積算値I0については後述する。
<離接動作判断の手順>
次に、図6、図7、図8を用いて、離接動作判断の手順について説明する。図6、図7、図8は、それぞれ離接動作判断の内容が異なる。図6の手順では、プリントされる画像によって現像装置2の離接動作の実行の要否を判断している。また、図7の手順では、現像装置2内のトナー量によって離接動作の実行の要否を判断している。また、図8の手順では、プリントされる画像と、現像装置2内のトナー量と、によって離接動作の実行の要否を判断している。図6、図7の手順では、制御が簡易でありながら、相応の効果を得ることができる。図8の手順では、より必要な場合に、現像装置2の離接動作を実行することができるため、現像装置2の離接動作によるインタラプション(プリントの中断)を最小限にすることができる。
次に、図6、図7、図8を用いて、離接動作判断の手順について説明する。図6、図7、図8は、それぞれ離接動作判断の内容が異なる。図6の手順では、プリントされる画像によって現像装置2の離接動作の実行の要否を判断している。また、図7の手順では、現像装置2内のトナー量によって離接動作の実行の要否を判断している。また、図8の手順では、プリントされる画像と、現像装置2内のトナー量と、によって離接動作の実行の要否を判断している。図6、図7の手順では、制御が簡易でありながら、相応の効果を得ることができる。図8の手順では、より必要な場合に、現像装置2の離接動作を実行することができるため、現像装置2の離接動作によるインタラプション(プリントの中断)を最小限にすることができる。
まず、図6の離接動作判断の手順について説明する。
S101:制御部141は、プリントコマンドとして受け取ったトナー消費量区分情報に基づいて取得した高印字指標値I1を、制御部141内のRAM144に記憶している高印字積算値I0に加算し、高印字積算計算値Iを算出する。高印字指標値I1は、前述のようにして取得した「区分1」の値である。また、高印字積算値I0は、高印字指標値I1を積算(加算)した値になる。つまり、高印字積算値I0は、制御部141内のRAM144に保持される、高印字画像の出力によるトナー消費量に関する指標値の積算値に相当する。前述のように、高印字指標値I1は、各画像について画像形成領域を主走査方向に16分割した領域ごとに取得され、高印字積算値I0は、その分割した領域ごとに積算されて記憶される。なお、本実施例では、各画像について画像形成領域は副走査方向には分割しない。ただし、画像形成領域を主走査方向だけではなく、副走査方向にも分割した領域ごとに高印字指標値を取得してもよい。この場合、同じ主走査方向の領域における複数の副走査方向の領域の高印字指標値の積算値を、上記高印字指標値I1として用いることができる(参考実施例2参照)。
S102:制御部141は、S101で算出した高印字積算計算値Iと、所定の高印字閾値Isと、を比較して、高印字積算計算値Iが高印字閾値Is以上であるか否かを判断する。制御部141は、画像形成領域を主走査方向に16分割した領域のうち1つでも高印字積算計算値Iが高印字閾値Is以上であると判断した場合は(「Yes」)、その領域で形成される画像ではカスレが発生する可能性があるため、S103の処理に進む。一方、制御部141は、画像形成領域を主走査方向に16分割した領域のいずれにおいても高印字積算計算値Iが高印字閾値Is未満であると判断した場合は(「No」)、いずれの領域においてもカスレは発生しないため、S105の処理に進む。
S103:制御部141は、カスレの発生を抑制するために、現像装置2の離接動作を実行する。現像装置2の離接動作を実行することで、現像装置2内の壁面などに付着している、そのままでは画像形成に使われにくいトナーを動かし、高印字画像でのカスレの発生を抑制することができる。この現像装置2の離接動作は、紙間で実行される。本実施例では、現像装置2の離接動作は、これを実行しない場合の通常の紙間の期間で完了することができないので、紙間の期間を延長して実行する。具体的には、制御部141は、現像装置2の離接動作を完了できるように、次の画像の形成を開始するタイミング、次の記録材Rを転写部Nへと搬送するタイミングを遅らせるように制御し、その間に現像装置2の離接動作を実行する。また、1つの紙間で、現像装置2の離接動作を複数回(例えば2回~5回程度)にわたり繰り返すようにしてもよい。複数回離接動作を実行することで、1回の離接動作では動かなかった現像装置2内のトナーを動かすことができ、より効果がある。
S104:制御部141は、現像装置2の離接動作を実行した後に、制御部141内のRAM144に記憶されている高印字積算値I0を、今回プリントコマンドに基づいて取得した高印字指標値I1に更新する。このように、高印字積算値I0を今回取得した高印字指標値I1に更新することで、今回の画像形成に使用されたトナーを次の高印字積算計算値Iの算出に反映できる。これにより、次の画像形成(次のプリントコマンドで受け付ける値)に対してもカスレが発生するか否かの判断を正しく行うことができる。その後、制御部141は、離接動作判断を終了する。
S105:制御部141は、現像装置2の離接動作を実行しない場合は、制御部141内のRAM144に記憶されている高印字積算値I0を、今回算出した高印字積算計算値Iに更新する。つまり、前回までに積算された高印字積算値I0を、その高印字積算値I0に今回取得した高印字指標値I1を加算した高印字積算計算値Iに更新する。その後、制御部141は、離接動作判断を終了する。
図6の離接動作判断の手順では、画像情報によって離接動作の実行の要否の判断を行うため、カスレが発生しそうな画像の場合のみ離接動作を実行することができる。そのため、必要な場合にのみ現像装置2の離接動作を実行することで、不要なインタラプションを抑制できる。
次に、図7の離接動作判断の手順について説明する。
S111:制御部141は、不揮発性メモリ34に記憶されているトナー量情報が示すトナー量Dと、所定のトナー量閾値Dsと、を比較して、トナー量Dがトナー量閾値Ds以下であるか否かを判断する。制御部141は、トナー量閾値Dsよりもトナー量Dの方が大きいと判断した場合は(「No」)、現像装置2の離接動作を行わずに離接動作判断を終了して画像形成動作(図5のS13)を実行する。この場合は、トナー量が十分にあるため高印字画像を連続して形成してもカスレは発生しないからである。一方、制御部141は、トナー量Dがトナー量閾値Ds以下であると判断した場合は(「Yes」)、高印字画像を連続して形成するとカスレが発生する可能性があるため、S112の処理に進む。
S112:制御部141は、カスレの発生を抑制するために、現像装置2の離接動作を実行する。図7のS112の処理は、上述した図6のS103の処理と同様である。
図7の離接動作判断の手順では、トナー量Dによってカスレの判断を行う。図7の手順では、図6の手順のように画像情報を必要としないため、上述した高印字領域の算出などの計算を必要としない。そのため、制御が簡素でありながらカスレの発生を抑制することができる。
次に、図8の離接動作判断の手順について説明する。
図8の手順は、図6の画像情報による判断と、図7のトナー量による判断と、を複合した離接動作判断となる。これらを複合させることで、カスレの抑制に対し、現像装置2の離接動作によるインタラプションを最小限に抑制することができる。
S121:制御部141は、図7のS111の処理と同様に、トナー量Dが所定のトナー量閾値Ds(カスレが発生しうるトナー量閾値)以下である場合はS122に進む。また、制御部141は、トナー量Dが所定のトナー量閾値Dsよりも大きい場合は、高印字の画像を連続プリントしてもカスレは発生しないため、現像装置2の離接動作を行わずに画像形成動作(図5のS13)を実行する。
S122~S126:図8のS122~S126の処理は、それぞれ図6のS101~S105の処理と同様である。S121でトナー量が少ないと判断され、かつ、S122~S126で高印字画像であると判断されることで、カスレが発生しうる画像に対してのみに有効に現像装置2の離接動作を実行することができる。
なお、図8の手順では、S121でトナー量を比較した後に、S123で高印字積算値の比較を行ったが、手順を逆転させてもよい。つまり、まず高印字積算値の比較を行った後で、トナー量を比較してもよい。
<現像装置の離接動作の制御の例>
次に、現像装置2の離接動作の制御の例について説明する。ここでは、図8の離接動作判断に則って説明する。図6の離接動作判断ではトナー量に関する判断がなく、図7の離接動作判断では高印字画像に関する判断がないため、トナー量に関する判断と高印字画像に関する判断とを含む図8の離接動作判断を用いて説明する。また、ここでは、一例として、トナー量Dがトナー量閾値Dsよりも小さいプロセスカートリッジ1で全面ベタ黒画像を3枚連続して形成した場合における、現像装置2の離接動作の制御について説明する。
次に、現像装置2の離接動作の制御の例について説明する。ここでは、図8の離接動作判断に則って説明する。図6の離接動作判断ではトナー量に関する判断がなく、図7の離接動作判断では高印字画像に関する判断がないため、トナー量に関する判断と高印字画像に関する判断とを含む図8の離接動作判断を用いて説明する。また、ここでは、一例として、トナー量Dがトナー量閾値Dsよりも小さいプロセスカートリッジ1で全面ベタ黒画像を3枚連続して形成した場合における、現像装置2の離接動作の制御について説明する。
制御部141は、1枚目のプリントコマンドを受け付け(S11)、離接動作判断を実行する(S12)。制御部141は、離接動作判断において、トナー量Dとトナー量閾値Dsとを比較し(S121)、トナー量Dがトナー量閾値Dsよりも小さいためS122の処理に進む。次に、制御部141は、高印字積算計算値Iを算出する(S122)。制御部141内のRAM144に保持されている高印字積算値I0は、画像形成が開始される前は0である。また、本例では全面ベタ黒画像であるため、主走査方向に分割した全ての領域で高印字指標値I1は「3」である。そのため、主走査方向に分割した全ての領域で高印字積算計算値Iは「3」(=0+3)になる。次に、制御部141は、高印字積算計算値Iと高印字閾値Isとを比較する(S123)。本実施例では、高印字閾値Isとしては「6」を設定している。本例では、今回算出した高印字積算計算値Iは「3」であるため、制御部141は、S123で「No」と判断して、S126の処理に進む。そして、制御部141は、高印字積算値I0を今回算出した高印字積算計算値Iである「3」に更新し(S126)、離接動作判断を終了する。制御部141は、離接動作判断を終了すると、画像形成動作を開始し、感光体11の帯電処理や現像装置2の駆動を開始して、画像を形成する(S13)。
続いて、制御部141は、2枚目のプリントコマンドを受け取ると(S11)、再び離接動作判断を実行する(S12)。制御部141は、1枚目の場合と同様、離接動作判断において、S121の処理の後、S122の処理に進む。2枚目のベタ黒画像における離接動作判断では、S122において、高印字積算計算値Iは、高印字積算値I0の「3」と、高印字指標値I1の「3」とを加算した「6」になる。次に、制御部141は、高印字積算計算値Iと高印字閾値Isとを比較する(S123)。上述のように、本実施例では、高印字閾値Isとしては「6」を設定している。したがって、今度は高印字積算計算値Iが高印字閾値Is以上になるため、制御部141はS123で「Yes」と判断して、S124の処理に進む。そして、制御部141は、現像装置2の離接動作を実行する(S124)。この現像装置2の離接動作は、プロセスカートリッジ1の駆動(感光体11や現像ローラ31などの回転、帯電電圧や現像電圧などの印加)は行われているため、当接離間機構7を動作させることで実行が完了する。現像装置2の離接動作を実行することで、現像装置2内のトナーが動くため、カスレの発生を抑制して、高品質な画像を出力できるようになる。制御部141は、現像装置2の離接動作を実行すると、高印字積算値I0をこれから形成する画像の高印字指標値(今回取得した高印字指標値)I1に更新し(S125)、離接動作判断を終了する。制御部141は、離接動作判断を終了すると、画像形成動作を実行する(S13)。
続いて、制御部141は、3枚目のプリントコマンドを受け取る。3枚目のベタ黒画像における離接動作判断の動作は、高印字積算値I0に「3」が格納されており、高印字指標値I1も「3」であるため、2枚目のベタ黒画像における離接動作判断の動作と同様となる。つまり、現像装置2の離接動作が実行された後、画像形成動作が実行される。3枚目の画像形成が完了すると、ジョブの全ての画像のプリントが完了するため、制御部11はS11においてプリントコマンドを受け取らず、画像形成動作を終了する(S14)。画像形成動作が終了すると、制御部141は、高印字画像積算値I0を初期値(本実施例では0)にリセットする(S15)。
なお、本実施例では、連続プリント中の紙間で、現像装置2の離接動作により現像装置2内で壁面などに付着しているトナーを動かし、そのトナーを現像ローラ31に供給するトナーとして有効に使用した。特に、本実施例では、供給ローラ32の回転方向は、供給ローラ32の重力方向における最高位置(頂点)を基準として、供給ローラ32の表面が現像ローラ31に向かう側に回転する方向である。これにより、現像装置2の離接動作により動かしたトナーを有効に利用することができる。本実施例では、現像装置2が離間状態になると現像装置2への駆動伝達が遮断されるため現像ローラ31や供給ローラ32の回転駆動も停止する。そして、続いて当接動作が開始されると壁面に付着していたトナーを動かすだけでなく、供給ローラ32の周りのトナーも供給ローラ32の停止/駆動の動作によって動かすことができ、カスレの発生を抑制することができる。また、本実施例では、供給ローラ32の重力方向における最高位置(頂点)は、現像ローラ31の重力方向における最高位置(頂点)よりも高い。これにより、現像装置2の離接動作により動かしたトナー、及び供給ローラ32の停止/駆動の動作により動かした供給ローラ32の周りのトナーを、供給ローラ32の回転によって現像ローラ31の方向に向かわせることで、カスレの抑制に対しトナーを一層有効に利用することができる。更に、本実施例では、現像ローラ31の回転方向と供給ローラ32の回転方向とは同方向である。これにより、現像装置2の離接動作により動かして供給ローラ32により現像ローラ31に供給したトナーを、効率的に感光体11と現像ローラ31との対向部(現像部)へと搬送することができる。ただし、供給ローラ32が本実施例とは逆に現像ローラ31から逃げる側に回転する構成であっても、現像装置2の離接動作により現像装置2内のトナーを動かすことができるので、カスレの発生を抑制する効果を相応に得ることができる。また、そのような構成の場合は、例えば、高印字閾値Isを小さくすることで、カスレの発生を抑制しやすくすることができる。
また、本実施例では、連続プリントにおいて形成する全ての画像の高印字指標値を積算(加算)した高印字積算値I0と高印字閾値Isとを比較した。ただし、高印字積算値I0は、連続プリントにおいて形成する全ての画像の高印字指標値を積算(加算)した値に限定されるものではない。つまり、連続プリントであっても、高印字画像の連続ではなく、低印字画像(トナー消費量の少ない画像)が挿入されると、カスレが発生せずに高印字画像を連続して形成できる枚数が増える。そのため高印字積算値I0を画像情報に応じて随時変更することもできる。例えば、連続プリント中に所定の低印字画像を形成した場合には、高印字積算値I0から所定値を減算するようにしてもよい。
また、本実施例では、制御部141は、コントローラ140からプリントコマンドを受け付けてから、そのプリントコマンドにより形成する画像の高印字領域の算出を行い、現像装置2の離接動作を実行するか否かの判断を行った。これにより、カスレが発生する可能性がある画像に対し効果的に現像装置2の離接動作を実行し、逆にカスレが発生しない画像に対しては連続プリントを中断して不要な現像装置2の離接動作を実行しないようにすることができる。ただし、画像を形成した後の状態に基づいて、次の画像に対して現像装置2の離接動作を実行することもできる。つまり、例えば連続プリントにおいてベタ黒画像のような高印字画像を形成した場合は、次の画像でカスレが発生する可能性がある。そのため、そのような高印字画像を形成した際には、次の画像を形成する前に現像装置2の離接動作を実行するように制御してもよい。これにより、制御を簡易にすることができる。図9は、本実施例のようにプリントコマンドを受け付けてから離接動作判断を実行するのではなく、画像を形成するごとに離接動作判断を実行する場合の、プリントジョブの全体の手順の概略を示すフローチャート図である。制御部141は、コントローラ140からプリントコマンドを受け取ると(S21)、画像形成を開始する(S22)。そして、制御部141は次のプリントコマンドがあるか否かを判断し(S23)、あると判断した場合には離接動作判断を実行する。この離接動作判断は、概略、これまでに形成した画像の高印字指標値を積算した高印字積算値I0に基づいて現像装置2の離接動作の実行の要否を判断することを除いて、本実施例における離接動作判断と同様である。また、制御部141は、S23で次のプリントコマンドが無いと判断した場合は、画像形成動作を終了し(S25)、高印字積算値I0を初期値(本例では0)にリセットする(S26)。このように、図9の手順では、1枚の画像形成が終了するごとに離接動作判断を実行している。これにより、連続プリントにおいて、高印字画像を形成した後に現像装置2の離接動作を実行して、次の画像がどのような画像であってもカスレの発生を抑制することができる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、像担持体11の表面に形成されたトナー像をシート状の記録材Rの被転写面に転写する転写手段111と、現像装置2を、像担持体11と現像部材31との距離が第1の距離となる第1位置と、像担持体11と現像部材31との距離が上記第1の距離よりも長い第2の距離となる第2位置と、に移動させる移動機構(当接離間機構)7と、画像情報に基づいたトナーの消費量と相関する消費量情報を取得する消費量取得部146と、を有する。そして、本実施例では、この画像形成装置100は、像担持体11の表面にそれぞれ異なる上記被転写面に転写されるトナー像に対応する複数の静電像が形成される連続プリントの実行中に、上記消費量情報が示すトナー消費量が所定の閾値以上となる場合に、一の静電像の現像が終了してから次の静電像の現像を開始するまでの期間に、現像装置2を上記第1位置から上記第2位置に移動させた後に、上記第2位置から上記第1位置に移動させる離接動作を実行するように当接離間機構7を制御する実行部147を有する。上記一の静電像の現像が終了してから次の静電像の現像を開始するまでの期間は、紙間に相当する期間である。この期間は、より詳細には、感光体11上の一の画像形成領域の感光体11の回転方向の後端が現像位置を通過した後、次の画像形成領域の感光体11の回転方向の先端が現像位置に到達する前まで(典型的には露光位置に到達する前まで)の期間である。なお、現像位置は、感光体11の回転方向における感光体11上の現像部材31からトナーが供給される位置(現像部材31が接触する位置)に相当する。また、露光位置(静電像形成位置)は、感光体11の回転方向における感光体11上の露光(静電像の形成)が行われる位置に相当する。また、本実施例では、上記第1位置は、像担持体11と現像部材31とが接触する位置である。また、本実施例では、現像部材31は、像担持体11の表面に接触して静電像の現像を行う。
また、本実施例では、消費量取得部146は、像担持体上の画像形成領域を像担持体11の表面の移動方向と略直交する方向において複数に分割した領域ごとに上記消費量情報を取得する。また、本実施例では、上記消費量情報は、画像情報に基づいて取得される印字率と相関する指標値である。また、本実施例では、画像形成装置100は、現像容器内のトナー量(トナーの重量)と相関するトナー量情報を取得するトナー量取得部145を有し、実行部147は、上記トナー量情報が示すトナー量が所定の閾値以下である場合に、上記消費量情報に基づいて離接動作を実行するように制御する。また、本実施例では、実行部147は、一の静電像の現像が終了してから次の静電像の現像を開始するまでの期間に離接動作を実行する場合、離接動作を実行しない場合よりも該期間の長さが長くなるように、静電像形成手段131を制御する。また、本実施例では、上記連続プリントにおいて、像担持体11の表面には、それぞれ異なる記録材Rの上記被転写面に転写されるトナー像に対応する複数の静電像が形成される。ただし、画像形成装置100は、上記被転写面である、記録材Rの1面目と、該記録材Rの2面目と、の両面に画像を形成するために、定着手段121により1面目にトナー像が定着された記録材Rを、該記録材Rの2面目にトナー像を転写するように転写部Nへと搬送する両面機構を有していてよい。この場合、一の記録材Rの1面目に対応する第1の静電像と、該記録材Rの2面目に対応する第2の静電像と、の間に相当する期間(紙間に相当)で離接動作を実行することも可能である。
以上説明したように、本実施例によれば、連続プリント中に形成する画像が高印字画像であるか否かを判断することで、必要な場合にのみインタラプション(現像装置2の離接動作)を実行することができる。これにより、連続プリント中に効果的にカスレの発生を抑制して、高品質な画像を出力することができる。したがって、本実施例によれば、特に現像装置2内のトナー量が少なくなった際に、高印字画像を連続して形成する場合などにも、カスレの発生を抑制することができる。
[参考実施例2]
次に、他の参考実施例について説明する。本実施例の画像形成装置において、参考実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、参考実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
次に、他の参考実施例について説明する。本実施例の画像形成装置において、参考実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、参考実施例1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図10は、本実施例の画像形成装置200の概略断面図である。本実施例の画像形成装置200は電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のフルカラーレーザプリンタである。
図10は、本実施例の画像形成装置200の概略断面図である。本実施例の画像形成装置200は電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のフルカラーレーザプリンタである。
本実施例の画像形成装置200は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4つの画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。各画像形成部PY、PM、PC、PKにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。
画像形成部Pは、プロセスカートリッジ1を着脱可能に有する。4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ収容するトナーの色が違い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3原色にブラック(K)を加えた4つである。本実施例におけるプロセスカートリッジ1の構成及び動作は、参考実施例1におけるプロセスカートリッジ1の構成及び動作と同様である。プロセスカートリッジ1は、感光体11、帯電ローラ21、現像装置2、クリーニング装置6を有する。また、画像形成部Pは、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ211を有する。また、本実施例では、画像形成装置200は、4つの画像形成部PY、PM、PC、PKのそれぞれの感光体11を露光する1つのユニットとして構成された露光装置131を有する。
各画像形成部Pの感光体11に対向するように、中間転写体としての回転可能な無端状のベルトで構成された中間転写ベルト213が配置されている。中間転写ベルト213は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ214及びテンションローラ215に掛け渡され、所定の張力が付与されて張架されている。中間転写ベルト213は、駆動ローラ214が、駆動手段を構成する駆動源としてのベルト駆動モータ(図示せず)から伝達される駆動力により回転駆動されることによって回転(周回移動)する。中間転写ベルト213の内周面側には、各画像形成部Pの感光体11に対応して、上述の一次転写ローラ211が配置されている。一次転写ローラ211は、中間転写ベルト213を感光体11に向けて押圧して、感光体11と中間転写ベルト213との接触部である一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成する。また、中間転写ベルト213の外周面側において、二次転写対向ローラを兼ねる駆動ローラ214と対向する位置には、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ212が配置されている。二次転写ローラ212は、中間転写ベルト213を介して駆動ローラ214に当接し、中間転写ベルト213と二次転写ローラ212との接触部である二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。
例えばフルカラー画像の形成時には、各感光体11に形成されたY、M、C、Kの各色のトナーが、各一次転写部N1において、各一次転写ローラ213の作用により、回転する中間転写ベルト213上に重ね合わされるようにして順次転写(一次転写)される。中間転写ベルト213上に形成されたトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ212の作用によって、中間転写ベルト213と二次転写ローラ212とに挟持されて搬送される記録材R上に転写(二次転写)される。記録材Rは、給紙部181から、中間転写ベルト213上のトナー像とタイミングが合わされて、二次転写部N2へと搬送される。中間転写方式の画像形成装置では、中間転写体、一次転写部材、二次転写部材などによって、像担持体の表面に形成されたトナー像を転写部(この場合は二次転写部)でシート状の記録材の被転写面に転写する転写手段が構成される。
また、本実施例の画像形成装置200は、参考実施例1と同様に、当接離間機構7によって、各画像形成部Pの現像装置2を当接位置と離間位置とに移動させることが可能である。本実施例では、各画像形成部Pの現像装置2に対してそれぞれ移動部151が設けられている。ただし、本実施例では、各画像形成部Pの現像装置2の、当接位置から離間位置への移動、及び離間位置から当接位置への移動の動作は、全ての画像形成部Pで連動して実行される。例えば、画像形成が開始されると現像装置2は離間位置から当接位置に移動するが、本実施例では4つの画像形成部Pの全ての現像装置2が実質的に同時に離間位置から当接位置に移動する。連続プリント中の紙間で実行する現像装置2の離接動作についても同様である。当接離間機構7の動作の制御は、制御部141が実行する。なお、複数の画像形成部Pに対応する移動部が一体化されるなどして一体的に移動するようになっていてもよい。
2.高印字領域の算出
次に、本実施例における高印字領域を判断するための高印字指標値の取得(高印字領域の算出)について説明する。本実施例では、制御部141が、コントローラ140から受け取った画像濃度情報(印字率情報)に基づいて、高印字指標値を取得する。コントローラ140は、外部装置から受信したプリント指示によりプリント要求のあった画像情報を予め決められたサイズごとに分割し、その分割した領域ごとの画像濃度情報を、プリントコマンドと共に制御部141に受け渡す。制御部141は、プリントコマンドで画像濃度情報を受け取ることで、そのプリントコマンドによる画像形成動作を実行する前に、その画像が高印字画像であるか否かの判別を行うことができる。
次に、本実施例における高印字領域を判断するための高印字指標値の取得(高印字領域の算出)について説明する。本実施例では、制御部141が、コントローラ140から受け取った画像濃度情報(印字率情報)に基づいて、高印字指標値を取得する。コントローラ140は、外部装置から受信したプリント指示によりプリント要求のあった画像情報を予め決められたサイズごとに分割し、その分割した領域ごとの画像濃度情報を、プリントコマンドと共に制御部141に受け渡す。制御部141は、プリントコマンドで画像濃度情報を受け取ることで、そのプリントコマンドによる画像形成動作を実行する前に、その画像が高印字画像であるか否かの判別を行うことができる。
本実施例では、制御部141が、上記分割した領域ごとにコントローラ140から受け渡された濃度情報に基づいて、トナー消費量区分情報(画像濃度区分情報、印字率区分情報)を求める。本実施例では、制御部141は、上記分割した領域ごとに受け取った濃度情報を色ごとに分解し、YMCKの各色の画像濃度情報(印字率情報)に換算する。そして、制御部141は、このYMCKの各色の画像濃度情報に基づいて、4つの画像形成部PY、PM、PC、PKのそれぞれが形成する画像の高印字領域を判断するための高印字指標値を取得する。つまり、制御部141は、まず外部装置のモニタ(表示部)で表示される画像の濃度情報としてのRGB情報からYMCKのカラーテーブルによってYMCKの各色の画像濃度情報に変換する。そして、制御部141は、変換したYMCKの各色の画像濃度情報に基づいて、上記分割した各領域に、それぞれまず次の2段階のトナー消費量区分情報を割り当てる。ベタ画像(最高濃度レベル、最大トナー載り量)の画像濃度を100%として、画像濃度が80%以上の画像がある領域を「区分A」とする。また、画像濃度が80%未満の画像しかない領域を「区分B」とする。更に、制御部141は、「区分A」に対して画像の面積率に応じて次の4段階の値を割り当てる。面積率が80%以上の場合は「3」、80%未満、60%以上の場合は「2」、60%未満、40%以下の場合は「1」、40%未満の場合は「0」を割り当てる。なお、「区分B」については、面積率によらず「0」を割り当てる。
本実施例では、画像形成領域は、副走査方向(縦方向)と主走査方向(横方向)とに均等サイズに分割される。副走査方向は画像形成プロセス方向であるため、分割された領域の高印字指標値を、同一の主走査方向の領域で副走査方向に積算することで、カスレの発生を予測することができる。本実施例では、例えばレターサイズの記録材Rに対するプリントにおいては、主走査方向に8分割、副走査方向に10分割した領域の画像濃度情報が、コントローラ140から制御部141に受け渡される。
本実施例では、制御部141は、高印字領域であるか否かの判断を、上記分割した領域ごとに取得される、上述の「区分A」の値を、同一の主走査方向の領域で副走査方向に積算した値に基づいて行う。つまり、本実施例では、制御部141は、トナー消費量区分情報における「区分A」の値を同一の主走査方向の領域で副走査方向に積算した値を、画像形成に伴う現像装置2からのトナーの消費量に関する指標値の一例である「高印字指標値」として用いる。例えば、主走査方向に4分割以上の太さの副走査方向に延びる縦帯のようなベタ画像を形成する場合を考える。この場合、制御部141は、その画像のある主走査方向の位置(領域)の副走査方向に分割された各領域に、それぞれ高印字指標値「3」を割り当てる。そして、制御部141は、同一の主走査方向の領域の副走査方向に分割された各領域の高印字指標値を積算する。そのため、この画像のある主走査方向の位置(領域)では、高印字指標値(積算値)I1は「30」(=3×10)となる。
3.現像装置の離接動作の制御
次に、本実施例における現像装置2の離接動作の制御について説明する。図11は、本実施例における離接動作判断の手順の概略を示すフローチャート図である。
次に、本実施例における現像装置2の離接動作の制御について説明する。図11は、本実施例における離接動作判断の手順の概略を示すフローチャート図である。
本実施例におけるプリントジョブの全体の手順は、図5を用いて説明した参考実施例1におけるものと同様である。ただし、本実施例では、離接動作判断において4つの画像形成部PY、PM、PC、PKのそれぞれに対して図11の手順に従う離接動作判断を実行することが参考実施例1とは異なる。
本実施例における図11に示す離接動作判断の基本的な手順は、図8を用いて説明した参考実施例1におけるものと同様である。つまり、各画像形成部PY、PM、PC、PKに関して、図11のS201~S206の処理は、それぞれ図8のS121~S126の処理と同様である。ただし、本実施例では、いずれか1つの画像形成部Pで形成する画像でも高印字積算計算値Iが高印字閾値Is以上となる場合には、全ての画像形成部Pにおいて現像装置2の離接動作が実行されることが参考実施例1とは異なる。これは、本実施例では、当接離間機構7による現像装置2の移動は、各画像形成部Pで個別に実行されず、全ての画像形成部Pで連動して実行されるためである。なお、本実施例において、参考実施例1で説明した図8の離接動作判断に代えて、参考実施例1で説明した図6、図7の離接動作判断を用いることもできる。
つまり、ある画像形成部Pに関して、図8におけるS121、S123でそれぞれ「No」と判断された場合であっても、現像装置2の離接動作が実行される場合がある。そのため、本実施例では、図11におけるS207の処理が設けられている。S207において、制御部141は、他の画像形成部Pに関して現像装置2の離接動作が必要であると判断されたか否かを判断する。そして、制御部141は、S201、S203でそれぞれ「No」と判断した場合であっても、他の画像形成部Pにおける現像装置2の離接動作の実行に伴って現像装置2の離接動作を実行した場合には、S205の処理(図8のS125に対応する処理)に進む。このように、本実施例では、いずれか1つの画像形成部Pにおいてでも現像装置2の離接動作が必要であると判断されると、他の画像形成部Pでも現像装置2の離接動作が実行される。そのため、このように現像装置2の離接動作が実行された場合には、これまでの高印字積算値I0が今回取得された高印字指標値I1にリセットされる。一方、制御部141は、いずれの画像形成部Pでも現像装置2の離接動作を実行しない場合には、S206の処理(図8のS126に対応する処理)に進む。図11では、簡略化のために、S201、S203でそれぞれ「No」と判断された場合にS206の処理に進むように示されているが、S201で「No」と判断された場合は高印字積算値I0の更新を行う必要はない。
このように、本実施例では、画像形成装置200は、像担持体と現像装置とを備えた第1の画像形成部(例えばPY)と、別の像担持体と別の現像装置とを備えた第2の画像形成部(例えばPK)と、を有する。また、本実施例では、移動機構7は、上記現像装置を前述の第1位置と前述の第2位置とに移動させることが可能であると共に、上記別の現像装置を、上記別の像担持体と上記別の現像部材との距離が第3の距離となる第3位置と、上記別の像担持体と上記別の現像部材との距離が上記第3の距離よりも長い第4の距離となる第4位置と、に移動させることが可能である。そして、本実施例では、実行部147は、上記第1の画像形成部において前述の移動動作を実行する場合に、上記第2の画像形成部において、上記別の現像装置を上記第3位置から上記第4位置に移動させた後に、上記第4位置から上記第3位置に移動させる別の移動動作を連動して実行するように、移動機構7を制御する。上記第3位置は、上記別の像担持体と上記別の現像部材とが接触する位置である。また、上記別の現像部材は、上記別の像担持体の表面に接触して静電像の現像を行う。
以上説明したように、本実施例によれば、参考実施例1と同様、特に現像装置2内のトナー量が少なくなった際に、高印字画像を連続して形成する場合などにも、カスレの発生を抑制することができる。また、本実施例では、いずれか1つの画像形成部Pにおいてでもカスレが発生する可能性があると判断した場合に、全ての画像形成部Pにおいて連動して現像装置2の離接動作を行う。これにより、連続プリント中の紙間の期間を効率的に利用して、全ての画像形成部Pでカスレの発生を抑制することができる。
なお、本実施例では、高印字領域の算出は、コントローラからの画像濃度情報を用いて、制御部においてYMCKのそれぞれの画像濃度情報に換算してから行った。ただし、例えば、コントローラからの画像濃度情報をYMCKのそれぞれの画像濃度情報に換算せずに、高印字領域の算出を行うことも可能である。このようにコントローラからの画像濃度情報から高印字領域を算出する場合と比べて、本実施例のように色ごとに高印字領域を算出することで、より精度よく現像装置2の離接動作の実行の要否の判断を行うことができる。一方、コントローラからの画像濃度情報から高印字領域を算出する場合は、色ごとの区別がなくなるため、現像装置2の離接動作の実行の要否の判断の精度が低下する可能性がある。この場合、現像装置2の離接動作の必要性が低い画像に対して紙間のインタラプションとして現像装置2の離接動作が実行される場合がある。ただし、この場合、制御の簡易化を図りつつ、後続のプリントにおけるカスレの発生を抑制することができる。
[実施例1]
次に、上述の参考実施例を踏まえて、カスレを抑制するための動作を、両面プリントを伴う連続プリントに適用した、本発明の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置において、参考実施例1、2の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、参考実施例1、2と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
次に、上述の参考実施例を踏まえて、カスレを抑制するための動作を、両面プリントを伴う連続プリントに適用した、本発明の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置において、参考実施例1、2の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、参考実施例1、2と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図12は、本実施例の画像形成装置300の概略断面図である。本実施例の画像形成装置300は、参考実施例2の画像形成装置200と同様、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のフルカラーレーザプリンタである。本実施例の画像形成装置300の基本的な構成及び動作は、図10を用いて説明した参考実施例2の画像形成装置200と同様である。したがって、参考実施例2における説明を援用して重複する説明は適宜省略し、以下本実施例において特徴的な部分について説明する。
図12は、本実施例の画像形成装置300の概略断面図である。本実施例の画像形成装置300は、参考実施例2の画像形成装置200と同様、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のフルカラーレーザプリンタである。本実施例の画像形成装置300の基本的な構成及び動作は、図10を用いて説明した参考実施例2の画像形成装置200と同様である。したがって、参考実施例2における説明を援用して重複する説明は適宜省略し、以下本実施例において特徴的な部分について説明する。
本実施例の画像形成装置300は、両面プリントが可能なように、反転部410、再給紙部414及び両面搬送路415などを備えた両面機構400を有している。
本実施例では、コントローラ140は、画像ごとに給紙口と排紙口とを指定する情報をプリントコマンドとして制御部141に受け渡す。記録材Rの1面目に形成する画像の場合は、給紙口に給紙部181(カセット182、搬送ローラ183)、排紙口に反転部410を指定する。また、記録材Rの2面目に形成する画像の場合は、給紙口に再給紙部414、排紙口に排紙部191を指定する。
反転部410は、フラッパ401と、反転ローラ対411と、を有する。フラッパ401は、定着装置121(定着ローラ対122、123)を通過した記録材Rの搬送経路を変更するものである。フラッパ401は、駆動源としてのソレノイド(図示せず)により移動させられる。そして、フラッパ401は、記録材Rの搬送経路を、排紙部191を経て装置本体110外部(機外)に向かう方向、又は反転ローラ対411に向かう方向のいずれかに切り替え可能なように構成されている。
両面プリントにおいて記録材Rの1面目に画像を形成する際には、制御部141は、記録材Rの搬送経路を反転ローラ対411に向かう方向へ切り替えるようにフラッパ401を移動させる。そして、制御部141は、記録材Rの搬送方向における先端側の所定量を反転ローラ対411により引き込んだ後、反転ローラ対411の回転方向を反転させる。これにより、再給紙部414へ向かうように、記録材Rの搬送方向が変更される(以下、「スイッチバック」という)。反転部410から再給紙部414への記録材Rの搬送経路を構成する両面搬送路415には、搬送部材としての第1の両面搬送ローラ対412、第2の両面搬送ローラ対413が設けられている。制御部141は、反転部410から再給紙部414に送られてきた記録材Rの搬送を一時停止させるように、第1、第2の両面搬送ローラ対412、413を制御する。
両面プリントにおいて記録材Rの2面目に画像を形成する際には、制御部141は、再給紙部414からの記録材Rの搬送を再開するように第1、第2の両面搬送ローラ対412、413を制御し、二次転写部N2に記録材Rを搬送する。それと共に、制御部141は、記録材Rの搬送経路を、排紙部191を経て装置本体110の外部(機外)に向かう方向に切り替えるようにフラッパ401を移動させるように制御する。これにより、両面にトナー像が定着された記録材Rが機外に排出される。
2.両面プリント
次に、図13を用いて、複数枚(3枚)の両面プリントを連続して行う連続プリントの動作について説明する。図13は、その両面プリントにおける記録材Rの1面目、2面目のそれぞれに対する画像形成動作の推移を説明するための模式図であり、図13中の左側から右側に向けて時間が経過するように示されている。1枚目、2枚目、3枚目の記録材Rを、それぞれR0、R1、R2ともいう。図13中のR0-1(701)、R1-1(702)、R2-1(704)は、1面目(給紙口:給紙部181、排紙口:反転部410)の記録材Rを示している。また、図13中のR0-2(703)、R1-2(705)、R2-2(706)は、2面目(給紙口:再給紙部414、排紙口:排紙部191)の記録材Rを示している。
次に、図13を用いて、複数枚(3枚)の両面プリントを連続して行う連続プリントの動作について説明する。図13は、その両面プリントにおける記録材Rの1面目、2面目のそれぞれに対する画像形成動作の推移を説明するための模式図であり、図13中の左側から右側に向けて時間が経過するように示されている。1枚目、2枚目、3枚目の記録材Rを、それぞれR0、R1、R2ともいう。図13中のR0-1(701)、R1-1(702)、R2-1(704)は、1面目(給紙口:給紙部181、排紙口:反転部410)の記録材Rを示している。また、図13中のR0-2(703)、R1-2(705)、R2-2(706)は、2面目(給紙口:再給紙部414、排紙口:排紙部191)の記録材Rを示している。
制御部141は、R0-1(1枚目、1面目)701を給紙部181から給紙して、スイッチバックを行うように制御する。続いて、制御部141は、R1-1(2枚目、1面目)702を給紙部181から給紙して、スイッチバックを行うように制御する。
その後、制御部141は、再給紙部414に待機しているR0-2(1枚目、2面目)703と、給紙部181からのR2-1(3枚目、1面目)704と、に交互に画像を形成するように制御する。その後、制御部141は、再給紙部414からのR1-2(2枚目、2面目)705とR2-2(3枚目、2面目)706というように、2つの記録材Rのそれぞれの2面目に連続して画像を形成するように制御する。これによって、3枚の両面プリントが完了する。
図14は、本実施例における両面機構400の近傍をより詳しく示す概略断面図である。特に、図14は、1面目にトナー像が定着された後の記録材R2(3枚目)のスイッチバックを行っている途中の様子を示している。本実施例では、画像形成装置300は、定着ローラ対(第1の搬送部材)122、123と反転ローラ対(第2の搬送部材)411とに駆動力を供給する共通の駆動源である定着搬送駆動モータ511を有する。本実施例では、定着搬送駆動モータ511と、反転ローラ対411及び定着ローラ対122、123との間に、駆動力の伝達を停止(解除)するクラッチ機構は設けられていない。そのため、定着搬送駆動モータ511が駆動力を発生させている間、反転ローラ対411及び定着ローラ対122、123は回転することとなる。また、本実施例では、画像形成装置300は、定着搬送駆動モータ511とは別に、第1の両面搬送ローラ対412及び第2の両面搬送ローラ対413に駆動力を供給する駆動源である搬送駆動モータ512を有する。
図14において、1面目にトナー像が定着された後の記録材R1(2枚目)は、記録材Rの搬送方向において二次転写部N2よりも上流の再給紙部414において、2面目へのトナー像の転写のために待機(図13中のR1-2としての画像形成動作待ち)している。図14において、1面目にトナー像が定着された後の記録材R2(3枚目)は、反転ローラ対411が図中の矢印方向、すなわち、第1の両面搬送ローラ対412へと記録材Rを搬送する方向に回転して、その搬送が開始された直後の状態である。
上述のように、定着搬送駆動モータ511は反転ローラ対411と定着ローラ対122、123とに駆動力を供給するために稼働している。そして、定着装置121は熱源により加熱された状態にあるので、定着ローラ対122、123の温度が上がり過ぎることを防止する観点などから、定着搬送駆動モータ511の稼働を停止することはできない。そのため、再給紙部414に記録材R1(2枚目)が待機したまま、反転ローラ対411により記録材R2(3枚目)を第1の両面搬送ローラ対412に向かう方向へと搬送した場合には、その記録材R2(3枚目)は再給紙部414に待機中の記録材R1(2枚目)と衝突する。これにより、両面機構400におけるジャム(紙詰まり)が発生する可能性がある。
このような状況を回避するために、先行する記録材R1に後続の記録材R2が衝突する前に、先行する記録材R1の2面目の画像形成動作(図13中のR1-2としての画像形成動作)を行わなければならない。すなわち、本実施例の画像形成装置300では、両面プリントにおいて、ある記録材Rの1面目の画像形成と、その次に行われる別の記録材Rの2面目の画像形成と、の間の区間(図13中の区間711、713)では、プリントを中断(すなわち、紙間を延長)することはできない。
3.両面プリントの動作の例
次に、紙間を延長して行う現像装置2の離接動作を伴う両面プリントの動作について説明する。
次に、紙間を延長して行う現像装置2の離接動作を伴う両面プリントの動作について説明する。
本実施例では、制御部141がコントローラ140から受け取るプリントコマンドは、画像濃度情報と、画像ごとの給紙口及び排紙口の情報と、を含んでいる。制御部141は、受け取った画像濃度情報を色ごとに分解し、YMCKの各色の画像濃度情報(印字率情報)に換算して、各画像形成部PY、PM、PC、PKのそれぞれが形成する画像に関する高印字領域の算出を行う。そして、制御部141は、YMCKの各色の画像に関する高印字領域の算出結果と、何枚目の記録材Rの1面目と2面面のいずれに形成する画像であるかを示す印字面情報と、を組み合わせて制御部141内のRAM144に記憶させる。本実施例における高印字領域の算出方法は、参考実施例2と同様である。
3枚の両面プリントを連続して行う連続プリントにおいて、複数の高印字画像の形成が行われる場合の動作について説明する。3枚の両面プリントのプリントコマンド情報は次のとおりであるものとする。
・全色低印字/給紙部/反転部(R0-1:1枚目、1面目)
・ブラックのみ高印字/給紙部/反転部(R1-1:2枚目、1面目)
・ブラックのみ高印字/再給紙部/排紙部(R0-2:1枚目、2面目)
・ブラックのみ高印字/給紙部/反転部(R2-1:3枚目、1面目)
・ブラックのみ高印字/再給紙部/排紙部(R1-2:2枚目、2面目)
・全色低印字/再給紙部/排紙部(R2-2:3枚目、2面目)
・全色低印字/給紙部/反転部(R0-1:1枚目、1面目)
・ブラックのみ高印字/給紙部/反転部(R1-1:2枚目、1面目)
・ブラックのみ高印字/再給紙部/排紙部(R0-2:1枚目、2面目)
・ブラックのみ高印字/給紙部/反転部(R2-1:3枚目、1面目)
・ブラックのみ高印字/再給紙部/排紙部(R1-2:2枚目、2面目)
・全色低印字/再給紙部/排紙部(R2-2:3枚目、2面目)
図15は、各画像形成部Pにおける、上記3枚の両面プリントのR1-1(2枚目、1面目)以降のタイミングチャート図である。図15中の画像形成タイミングは、画像形成開始タイミング(信号L)を起点に各画像形成部Pでの画像形成が開始(静電像の形成が開始)されることを表している。図15中の間隔Tは、記録材Rの長さと記録材R間に必要な所定の距離などから決まる所定の時間である。また、図15中の高印字積算値I0は、参考実施例2と同様にして制御部141により取得される高印字指標値I1が積算されて制御部141内のRAM144に記憶されることを表している。積算された高印字積算値I0は、高印字閾値Isと比較される。ここでは、高印字画像の4面分で高印字積算値I0が高印字閾値Isを超える場合を例とする。図15(a)は、本実施例に従う制御を行わない場合のタイミングチャートである。また、図15(b)は、本実施例に従う制御を行う場合のタイミングチャートである。
まず、図15(a)を用いて、本実施例に従う制御を行わない場合、すなわち、両面プリントの進行状況にかかわらず参考実施例2と同様の離接動作判断を行う場合について説明する。
制御部141は、R1-1(2枚目、1面目)の画像形成の直前に、プリントコマンドに基づいて取得した高印字指標値I1と、制御部141内のRAM144に記憶されている高印字積算値I0と、の和が、高印字閾値Is未満であると判断する。そのため、制御部141は、R1-1(2枚目、1面目)の画像形成を開始する。それと共に、制御部141は、上記記憶されていた高印字積算値I0に、上記取得した高印字指標値I1を積算した値を、新たな高印字積算値I0として制御部141内のRAM144に記憶させる(すなわち、高印字積算値I0を更新する)。なお、上記高印字指標値I1と高印字積算値I0との和は、参考実施例1、2で説明した高印字積算計算値Iである。
その後、制御部141は、R1-1(2枚目、1面目)に続く、R0-2(1枚目、2面目)、R2-1(3枚目、1面目)の画像形成を、所定の間隔Tごとに順次開始する。このとき、制御部141は、R0-2(1枚目、2面目)、R2-1(3枚目、1面目)のそれぞれの画像形成に関しても、上記同様に、高印字指標値I1と高印字積算値I0との和と、高印字閾値Isと、の比較、及び高印字積算値I0の更新を行う。
ここでは、上述のように、高印字画像の4面分で高印字積算値I0が高印字閾値Isを超える場合を例としている。したがって、制御部141は、R2-1(3枚目、1面目)に続くR1-2(2枚目、2面目)の画像形成の直前に、高印字指標値I1と高印字積算値I0との和が、高印字閾値Is以上であると判断する。そのため、制御部141は、R1-2(2枚目、2面目)の画像形成を開始する前に、現像装置2の離接動作を実行する。このとき、制御部141は、現像装置2の離接動作の完了を待って、すなわち、R2-1(3枚目、1面目)の画像形成の開始とR1-2(2枚目、2面目)の画像形成の開始との間の間隔(図13中の区間713)を上記所定の間隔Tよりも広げた状態で、R1-2(2枚目、2面目)の画像形成を実行する必要がある。
しかし、前述のように、本実施例の画像形成装置300では、両面プリントにおいて、ある記録材Rの1面目の画像形成と、その次に行われる別の記録材Rの2面目の画像形成と、の間の区間(図13中の区間711、713)では、プリントを中断(すなわち、紙間を延長)することはできない。
そこで、本実施例では、後続する2面分の印字面情報と画像濃度情報(消費量情報)とに基づいて離接動作判断を行う。そして、上記1面目と2面目との間の区間(図13中の区間711、713)以外の画像形成間の区間を延長して(すなわち、紙間を延長して)、その区間で現像装置2の離接動作を実行するようにする。
次に、図15(b)を用いて、本実施例に従って後続する2面分の印字面情報と画像濃度情報(消費量情報)とに基づいて離接動作判断を行う場合について説明する。
図15(b)において、図15(a)と異なる点は、1面目であるR2-1(3枚目、1面目)の画像形成タイミングである。制御部141は、R2-1(3枚目、1面目)の画像形成の直前に、R2-1(3枚目、1面目)の高印字指標値I1と後続のR1-2(2枚目、2面目)の高印字指標値I2とを加算した値(2面分の高印字指標値の積算値)と、高印字積算値I0と、の和と、高印字閾値Isとを比較する。そして、制御部141は、上記2面分の高印字指標値Isの積算値が高印字閾値Is以上であると判断した場合は、R2-1(3枚目、1面目)の画像形成タイミングを遅延させる。つまり、制御部141は、R0-2(1枚目、2面目)の画像形成の開始とR2-1(3枚目、1面目)の画像形成の開始との間の間隔(図13中の区間712)を上記所定の間隔Tよりも広げる。そして、制御部141は、この区間(図13中の区間712)で現像装置2の離接動作を実行する。これにより、前述のように両面機構400において記録材R同士を衝突させることなく、現像装置2の離接動作を実行することができる。
4.離接動作判断の手順
次に、本実施例における離接動作判断の手順について説明する。図16は、本実施例における離接動作判断の手順の概略を示すフローチャート図である。ここでは、1つの画像形成部Pに注目して離接動作判断の手順について説明するが、本実施例では全ての画像形成部Pに関して同様の手順で離接動作判断が行われる。
次に、本実施例における離接動作判断の手順について説明する。図16は、本実施例における離接動作判断の手順の概略を示すフローチャート図である。ここでは、1つの画像形成部Pに注目して離接動作判断の手順について説明するが、本実施例では全ての画像形成部Pに関して同様の手順で離接動作判断が行われる。
S301:制御部141は、不揮発性メモリ34に記憶されているトナー量情報が示すトナー量Dと、所定のトナー量閾値Dsと、を比較して、トナー量Dがトナー量閾値Ds以下であるか否かを判断する。制御部141は、トナー量閾値Dsよりもトナー量Dの方が大きいと判断した場合(「No」)、後述するように他の画像形成部Pにおいても現像装置2の離接動作が必要ないときには、現像装置2の離接動作を行わずに離接動作判断を終了して画像形成動作を実行する。この場合は、トナー量が十分にあるため高印字画像を連続して形成してもカスレは発生しないからである。一方、制御部141は、トナー量Dがトナー量閾値Ds以下であると判断した場合は(「Yes」)、高印字画像を連続して形成するとカスレが発生する可能性があるため、S302の処理に進む。
S302:制御部141は、プリントコマンドに基づいて取得した高印字指標値I1を、制御部141内のRAM144に記憶している高印字積算値I0に加算し、高印字積算計算値Iを算出する。高印字指標値I1は、参考実施例2と同様にして取得した「区分A」の値である。また、高印字積算値I0は、高印字指標値I1を積算(加算)した値になる。つまり、高印字積算値I0は、制御部141内のRAM144に保持される、高印字画像の出力によるトナー消費量に関する指標値の積算値に相当する。
S303:制御部141は、次の画像形成(1個目の画像)が1面目であり、かつ、その次に続く画像形成(2個目の画像)が2面目であるか否かを判断する。そして、制御部141は、「No」と判断した場合は、S307の処理に進む。一方、制御部141は、「Yes」と判断した場合は、S304の処理に進む。
S304:制御部141は、S302で算出した高印字積算計算値Iに上記2個目の画像のプリントコマンドに基づいて取得した高印字指標値I2を加えた値と、所定の高印字閾値Isと、を比較して、I+I2がIs以上であるか否かを判断する。つまり、制御部141は、1面目である1個目の画像と2面目である2個目の画像との2面分の高印字指標値I1、I2の積算値と、高印字積算値I0と、の和と、高印字閾値Isとを比較する。そして、制御部141は、I+I2が高印字閾値Is未満であると判断した場合は(「No」)、2枚連続で画像形成を行ってもカスレが発生する可能性がないため、S308の処理に進む。一方、制御部141は、I+I2が高印字閾値Is以上であると判断した場合は(「Yes」)は、2枚連続で画像形成を行うと高印字画像においてカスレが発生する可能性があるため、S305の処理に進む。なお、制御部141は、画像形成領域を主走査方向に分割した領域のうち1つでもI+I2が高印字閾値Is以上である場合には「Yes」、いずれの領域でもI+I2が高印字閾値Is未満である場合には「No」と判断する。
S305:制御部141は、カスレの発生を抑制するために、現像装置2の離接動作を実行する。現像装置2の離接動作を実行することで、現像装置2内の壁面などに付着している、そのままでは画像形成に使われにくいトナーを動かし、高印字画像でのカスレの発生を抑制することができる。この現像装置2の離接動作は、紙間で実行される。本実施例では、現像装置2の離接動作は、これを実行しない場合の通常の紙間の期間で完了することができないので、紙間の期間を延長して実行する。具体的には、制御部141は、現像装置2の離接動作を完了できるように、次の画像の形成を開始するタイミング、次の記録材Rを転写部Nへと搬送するタイミングを遅らせるように制御し、その間に現像装置2の離接動作を実行する。
S306:制御部141は、現像装置2の離接動作を実行した後に、制御部141内のRAM144に記憶されている高印字積算値I0を、今回プリントコマンドに基づいて取得した上記画像高印字指標値I1に更新する。
S307:制御部141は、S302で算出した高印字積算計算値Iと、所定の高印字閾値Isと、を比較して、高印字積算計算値Iが高印字閾値Is以上であるか否かを判断する。そして、制御部141は、高印字積算値Iが高印字閾値Is未満であると判断した場合は(「No」)、次の1枚の画像形成を行ってもカスレが発生する可能性がないため、S308の処理に進む。一方、制御部141は、高印字積算値Iが高印字閾値Is以上であると判断した場合は(「Yes」)は、次の1枚の画像形成を行うと高印字画像においてカスレが発生する可能性があるため、S305の処理に進む。なお、制御部141は、画像形成領域を主走査方向に分割した領域のうち1つでも高印字積算計算値Iが高印字閾値Is以上である場合には「Yes」、いずれの領域でも高印字積算計算値Iが高印字閾値Is未満である場合には「No」と判断する。
S308:制御部141は、現像装置2の離接動作を実行しない場合は、制御部141内のRAM144に記憶されている高印字積算値I0を、今回算出した高印字積算計算値Iに更新する。つまり、前回までに積算された高印字積算値I0を、その高印字積算値I0に今回取得した上記高印字指標値I1を加算した高印字積算計算値Iに更新する。
ここで、図16では簡略化のために省略されているが、本実施例では、参考実施例2と同様に、各画像形成部PY、PM、PC、PKに関する離接動作判断において、他の画像形成部Pにおいて現像装置2の離接動作が必要と判断されたか否かを判断して、その結果に応じて高印字積算値I0を更新する処理を行う。これは、本実施例では、参考実施例2と同様に、いずれか1つの画像形成部Pで現像装置2の離接動作が必要な場合には、全ての画像形成部Pにおいて現像装置2の離接動作が連動して実行されるからである。つまり、ある画像形成部Pに関して、S304、S307でそれぞれ「No」と判断された場合であっても、他の画像形成部Pにおける現像装置2の離接動作の実行に伴って現像装置2の離接動作が実行された場合には、S306の処理が実行されて高印字積算値I0は今回取得された高印字指標値I1に更新される。一方、いずれの画像形成部Pでも現像装置2の離接動作が実行されない場合には、S308の処理が実行されて高印字積算値I0は今回算出された高印字積算計算値Iに更新される。
なお、トナー量閾値Ds及び高印字閾値Isは、参考実施例1及び参考実施例2と同じであってもよいし、これら閾値のうち少なくとも1つを両面プリント用の固有の値として定義し直してもよい。また、本実施例では、離接動作判断の手法として、参考実施例1で説明した図8の離接動作判断を用いたが、参考実施例1で説明した図6、図7の離接動作判断を用いることもできる。
また、本実施例では、タンデム型の画像形成装置300における両面プリント時を例に説明したが、本実施例に従う両面プリント時の動作は、両面機構を備えたモノクロ画像形成装置にも適用することができる。この場合の離接動作判断の手順は図16の手順と同様となる。ただし、上記のような他の画像形成部Pに関する離接動作判断に応じた処理は必要ない。
このように、本実施例では、画像形成装置300は、像担持体11と、像担持体11の表面に画像情報に応じて静電像を形成する静電像形成手段131と、像担持体11の表面にトナーを供給し、像担持体11の表面に形成された静電像を現像してトナー像を形成する現像装置2と、像担持体11の表面に形成されたトナー像を転写部N2で記録材Rに転写する転写手段211、212、213と、記録材Rに転写されたトナー像を記録材Rに定着させる定着手段121と、記録材Rの1面目と、該記録材Rの2面目と、の両面に画像を形成するために、定着手段121により1面目にトナー像が定着された記録材Rを、該記録材Rの2面目にトナー像を転写するように転写部N2へと搬送する両面機構400と、画像情報に基づいたトナーの消費量と相関する消費量情報を取得する消費量取得部146と、像担持体11の表面にそれぞれ記録材に転写される複数のトナー像に対応する複数の静電像が形成される連続プリントの実行中に、上記消費量情報に基づいて、一の静電像の形成と次の静電像の形成との間の期間の延長を行うように静電像形成手段131を制御可能な実行部147と、を有する。そして、本実施例では、実行部147は、上記連続プリントにおいて、像担持体11の表面に、第1の記録材Rの1面目に転写されるトナー像に対応する第1の静電像が形成され、該第1の静電像に続いて第1の記録材Rとは異なる第2の記録材Rの2面目に転写されるトナー像に対応する第2の静電像が形成される場合であって、上記連続プリント中の第1の静電像及び第2の静電像を含む第2の静電像以前に像担持体11に形成される静電像に関する上記消費量情報の累積値が示すトナー消費量が所定の閾値以上となる場合には、第1の静電像の1つ前の静電像の形成と第1の静電像の形成との間の期間を、第1の静電像の形成と第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように静電像形成手段131を制御する。上記一の静電像の形成と次の静電像の形成との間の期間は、より詳細には、上記一の静電像の形成の開始と次の静電像の形成の開始との間の期間である。この期間は、より具体的には、感光体11上の一の画像形成領域の感光体11の回転方向の先端が露光位置に到達した時から、次の画像形成領域の感光体11の回転方向の先端が露光位置に到達した時までの期間である。また、本実施例では、実行部147は、上記連続プリント中の第1の静電像を含む第1の静電像以前に像担持体11に形成される静電像に関する上記消費量情報の累積値が示すトナー消費量が上記閾値以上となる場合には、第1の静電像の1つ前の静電像の形成と第1の静電像の形成との間の期間を、第1の静電像の形成と第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように静電像形成手段131を制御する。
また、本実施例では、定着手段121が備える記録材Rを搬送する回転可能な第1の搬送部材122、123と、両面機構400が備える記録材Rを搬送する回転可能な第2の搬送部材411と、に駆動力を供給する共通の駆動源511を有し、駆動源511が駆動力を発生させている間、第1の搬送部材122、123及び第2の搬送部材411の両方が回転する。また、本実施例では、現像装置2は、像担持体11の表面に当接した状態で像担持体11の表面にトナーを供給する現像部材31と、現像部材31に供給するトナーを収容する現像容器36と、を備え、画像形成装置300は、現像装置2を、現像部材31が像担持体の表面に当接する当接位置と、現像部材31が像担持体11の表面から離間する離間位置と、に移動させることが可能な当接離間機構7を有し、実行部147は、上記延長を行う場合に、上記一の静電像の現像が終了してから上記次の静電像の現像を開始するまでの期間に、現像装置2を当接位置から離間位置に移動させた後に、離間位置から当接位置に移動させる離接動作を実行するように当接離間機構7を制御する。
また、画像形成装置300は、参考実施例1で説明した図7に示す離接動作判断の制御に基づいて、現像容器内のトナー量と相関するトナー量情報を取得するトナー量取得部145と、像担持体11の表面にそれぞれ記録材Rに転写される複数のトナー像に対応する複数の静電像が形成される連続プリントの実行中に、上記トナー量情報に基づいて、一の静電像の形成と次の静電像の形成との間の期間の延長を行うように静電像形成手段131を制御可能な実行部147と、を有し、実行部147は、上記連続プリントにおいて、像担持体11の表面に、第1の記録材Rの1面目に転写されるトナー像に対応する第1の静電像が形成され、該第1の静電像に続いて第1の記録材Rとは異なる第2の記録材Rの2面目に転写されるトナー像に対応する第2の静電像が形成される場合であって、上記連続プリント中の上記第1の静電像の現像の後かつ上記第2の静電像の現像の前の上記トナー量情報が示すトナー量が所定の閾値以下となる場合には、上記第1の静電像の1つ前の静電像の形成と上記第1の静電像の形成との間の期間を、上記第1の静電像の形成と上記第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように静電像形成手段131を制御する構成とすることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、後続する画像の2枚分に対して、印字面及び高印字画像であるか否かに基づいて離接動作判断を行う。これにより、両面プリントを伴う連続プリントにおいても、両面機構400におけるジャム(紙詰まり)の発生を抑制しつつ、カスレの発生を抑制して、高品質の画像を出力することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例(参考実施例を含む)に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
以上、本発明を具体的な実施例(参考実施例を含む)に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、両面プリントを伴う連続プリント中に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作として、カスレを抑制するための動作である現像装置の離接動作を行う場合について説明した。ただし、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。カスレを抑制するための動作は、現像装置の離接動作に限定されるものではなく、例えば、現像装置の部材(例えば現像剤供給部材)に印加する電圧を画像形成時(現像時)とは変えて、現像剤供給部材に十分にトナーを保持させる動作などであってもよい。また、両面プリントを伴う連続プリント中に、画像形成と画像形成との間を延長する必要のある動作は、カスレを抑制するための動作に限定されるものではない。
上述の実施例では、現像装置は、現像剤として一成分非磁性トナーを用いるものであったが、一成分磁性トナーを用いるものであってもよいし、トナーとキャリアとを備えた二成分現像剤を用いるものであってもよい。
また、上述の実施例では、連続プリント中の紙間で実行する現像装置の離接動作において、現像装置を一旦完全に離間位置(スタンバイ状態などの画像形成装置の停止時に配置される位置)に配置した後に、当接位置に戻す動作を行った。ただし、本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、現像装置の離接動作において、現像装置を当接位置と上記完全な離間位置との間の位置(現像部材は感光体から離間する)まで一旦移動させた後に、当接位置に戻す動作を行うようにしてもよい。また、現像装置を、それぞれ現像部材が感光体から離間しており感光体に対する距離が異なる複数の位置の間で移動させる動作を行うようにしてもよい。さらに、現像装置が、現像部材を感光体に当接させず、近接させた状態で現像を行う構成であっても、本発明を適用することで上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述のタンデム型の画像形成装置の実施例では、1つの紙間において、複数の画像形成部で連動して現像装置の離接動作を実行した。これにより、連続プリント中に、例えばある画像形成部で現像装置の離接動作を実行した後に、他の画像形成部で現像装置の離接動作を実行することが必要になる可能性を低減することができる。つまり、ダウンタイムを低減して効率的にカスレの発生を抑制することができる。ただし、本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、複数の画像形成部で別々に現像装置の離接動作を実行することも企図し得る。
本発明は、上述の実施形態の構成の一部又は全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。本発明は、タンデム型/1ドラム型、帯電方式、静電像形成方式、現像方式、転写方式、定着方式の区別無く実施できる。上述の実施例では、トナー像の形成/転写に係る主要部を中心に説明したが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施できる。
1 プロセスカートリッジ
2 現像装置(現像ユニット)
3 感光体ユニット
7 当接離間機構
11 感光体
31 現像ローラ
32 供給ローラ
100 画像形成装置
141 制御部
200 カラー画像形成装置
2 現像装置(現像ユニット)
3 感光体ユニット
7 当接離間機構
11 感光体
31 現像ローラ
32 供給ローラ
100 画像形成装置
141 制御部
200 カラー画像形成装置
Claims (13)
- 像担持体と、
前記像担持体の表面に画像情報に応じて静電像を形成する静電像形成手段と、
前記像担持体の表面にトナーを供給し、前記像担持体の表面に形成された静電像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像担持体の表面に形成されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
記録材に転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段と、
記録材の1面目と、該記録材の2面目と、の両面に画像を形成するために、前記定着手段により前記1面目にトナー像が定着された記録材を、該記録材の前記2面目にトナー像を転写するように前記転写部へと搬送する両面機構と、
前記画像情報に基づいたトナーの消費量と相関する消費量情報を取得する消費量取得部と、
前記像担持体の表面にそれぞれ記録材に転写される複数のトナー像に対応する複数の静電像が形成される連続プリントの実行中に、前記消費量情報に基づいて、一の静電像の形成と次の静電像の形成との間の期間の延長を行うように前記静電像形成手段を制御可能な実行部と、
を有し、
前記実行部は、前記連続プリントにおいて、前記像担持体の表面に、第1の記録材の前記1面目に転写されるトナー像に対応する第1の静電像が形成され、該第1の静電像に続いて前記第1の記録材とは異なる第2の記録材の前記2面目に転写されるトナー像に対応する第2の静電像が形成される場合であって、前記連続プリント中の前記第1の静電像及び前記第2の静電像を含む前記第2の静電像以前に前記像担持体に形成される静電像に関する前記消費量情報の累積値が示すトナー消費量が所定の閾値以上となる場合には、前記第1の静電像の1つ前の静電像の形成と前記第1の静電像の形成との間の期間を、前記第1の静電像の形成と前記第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように前記静電像形成手段を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記実行部は、前記連続プリント中の前記第1の静電像を含む前記第1の静電像以前に前記像担持体に形成される静電像に関する前記消費量情報の累積値が示すトナー消費量が前記閾値以上となる場合には、前記第1の静電像の1つ前の静電像の形成と前記第1の静電像の形成との間の期間を、前記第1の静電像の形成と前記第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように前記静電像形成手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記消費量取得部は、前記像担持体上の画像形成領域を前記像担持体の表面の移動方向と略直交する方向において複数に分割した領域ごとに前記消費量情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記消費量情報は、前記画像情報に基づいて取得される印字率と相関する指標値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記定着手段が備える記録材を搬送する回転可能な第1の搬送部材と、前記両面機構が備える記録材を搬送する回転可能な第2の搬送部材と、に駆動力を供給する共通の駆動源を有し、前記駆動源が駆動力を発生させている間、前記第1の搬送部材及び前記第2の搬送部材の両方が回転することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記現像装置は、前記像担持体の表面にトナーを供給する現像部材と、前記現像部材に供給するトナーを収容する現像容器と、を備え、
前記画像形成装置は、前記現像装置を、前記像担持体と前記現像部材との距離が第1の距離となる第1位置と、前記像担持体と前記現像部材との距離が前記第1の距離よりも長い第2の距離となる第2位置と、に移動させる移動機構を有し、
前記実行部は、前記延長を行う場合に、前記一の静電像の現像が終了してから前記次の静電像の現像を開始するまでの期間に、前記現像装置を前記第1位置から前記第2位置に移動させた後に、前記第2位置から前記第1位置に移動させる移動動作を実行するように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記第1位置は、前記像担持体と前記現像部材とが接触する位置であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記現像部材は、前記像担持体の表面に接触して静電像の現像を行うことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記現像容器内のトナー量と相関するトナー量情報を取得するトナー量取得部を有し、
前記実行部は、前記トナー量情報が示すトナー量が所定の閾値以下である場合であって、前記延長を行う場合に、前記移動動作を実行するように制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体と前記現像装置とを備えた第1の画像形成部と、
別の像担持体と別の現像装置とを備えた第2の画像形成部であって、前記別の現像装置は、前記別の像担持体の表面にトナーを供給し、前記別の像担持体の表面に形成された静電像を現像してトナー像を形成する別の現像部材と、前記別の現像部材に供給するトナーを収容する別の現像容器と、を備えている第2の画像形成部と、
を有し、
前記静電像形成手段は、前記像担持体の表面及び前記別の像担持体の表面に、それぞれ画像情報に応じて静電像を形成し、
前記転写手段は、前記像担持体の表面及び前記別の像担持体の表面に形成されたトナー像を記録材に転写し、
前記移動機構は、前記現像装置を前記第1位置と前記第2位置とに移動させることが可能であると共に、前記別の現像装置を、前記別の像担持体と前記別の現像部材との距離が第3の距離となる第3位置と、前記別の像担持体と前記別の現像部材との距離が前記第3の距離よりも長い第4の距離となる第4位置と、に移動させることが可能であり、
前記実行部は、前記第1の画像形成部において前記移動動作を実行する場合に、前記第2の画像形成部において、前記別の現像装置を前記第3位置から前記第4位置に移動させた後に、前記第4位置から前記第3位置に移動させる別の移動動作を連動して実行するように、前記移動機構を制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記第3位置は、前記別の像担持体と前記別の現像部材とが接触する位置であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記別の現像部材は、前記別の像担持体の表面に接触して静電像の現像を行うことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 像担持体と、
前記像担持体の表面に画像情報に応じて静電像を形成する静電像形成手段と、
前記像担持体の表面にトナーを供給し、前記像担持体の表面に形成された静電像を現像してトナー像を形成する現像部材と、前記現像部材に供給するトナーを収容する現像容器と、を備えた現像装置と、
前記像担持体の表面に形成されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
記録材に転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段と、
記録材の1面目と、該記録材の2面目と、の両面に画像を形成するために、前記定着手段により前記1面目にトナー像が定着された記録材を、該記録材の前記2面目にトナー像を転写するように前記転写部へと搬送する両面機構と、
前記現像容器内のトナー量と相関するトナー量情報を取得するトナー量取得部と、
前記像担持体の表面にそれぞれ記録材に転写される複数のトナー像に対応する複数の静電像が形成される連続プリントの実行中に、前記トナー量情報に基づいて、一の静電像の形成と次の静電像の形成との間の期間の延長を行うように前記静電像形成手段を制御可能な実行部と、
を有し、
前記実行部は、前記連続プリントにおいて、前記像担持体の表面に、第1の記録材の前記1面目に転写されるトナー像に対応する第1の静電像が形成され、該第1の静電像に続いて前記第1の記録材とは異なる第2の記録材の前記2面目に転写されるトナー像に対応する第2の静電像が形成される場合であって、前記連続プリント中の前記第1の静電像の現像の後かつ前記第2の静電像の現像の前の前記トナー量情報が示すトナー量が所定の閾値以下となる場合には、前記第1の静電像の1つ前の静電像の形成と前記第1の静電像の形成との間の期間を、前記第1の静電像の形成と前記第2の静電像の形成との間の期間よりも長くするように前記静電像形成手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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JP2022072784A JP2023162068A (ja) | 2022-04-26 | 2022-04-26 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022072784A JP2023162068A (ja) | 2022-04-26 | 2022-04-26 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023162068A true JP2023162068A (ja) | 2023-11-08 |
Family
ID=88650414
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---|---|---|---|
JP2022072784A Pending JP2023162068A (ja) | 2022-04-26 | 2022-04-26 | 画像形成装置 |
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