JP2023156777A - 航行体の自動運転装置 - Google Patents

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英樹 田本
Hideki Tamoto
優 木村
Masaru Kimura
幸児 中西
Koji Nakanishi
康浩 新井
Yasuhiro Arai
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Abstract

【課題】特定の区域への航行体の侵入を抑制することが可能な航行体の自動運転装置を提供することを課題とする。【解決手段】航行体の周辺環境を取得する取得部と、前記航行体の周辺環境に基づいて、1つ以上の航路を定める航路設定部と、前記1つ以上の航路のうちから、前記航行体の航路を選択する航路選択部と、前記選択された航路に基づいて前記航行体を運転する運転部と、を具備する航行体の自動運転装置。【選択図】図3

Description

本発明は航行体の自動運転装置に関する。
養殖場および海水浴場など特定の区域への、航行体の侵入を抑制することが求められる。航行体に対してブイから音声で警告する技術が開発されている(例えば特許文献1など)。
特開2004-345434号公報
しかし騒音などにより航行体の乗員が警告の音声を聞き取れず、航行体が特定の区域に侵入してしまう恐れがある。そこで、特定の区域への航行体の侵入を抑制することが可能な航行体の自動運転装置を提供することを目的とする。
上記目的は、航行体の周辺環境を取得する取得部と、前記航行体の周辺環境に基づいて、1つ以上の航路を定める航路設定部と、前記1つ以上の航路のうちから、前記航行体の航路を選択する航路選択部と、前記選択された航路に基づいて前記航行体を運転する運転部と、を具備する航行体の自動運転装置によって達成することができる。
特定の区域への航行体の侵入を抑制することが可能な航行体の自動運転装置を提供できる。
図1(a)は実施形態に係る航行体を例示するブロック図である。図1(b)は制御部を例示するブロック図である。 図2は制御部が実行する処理を例示するフローチャートである。 図3は制御部が実行する処理を例示するフローチャートである。 図4は航路を例示する図である。
図1(a)は実施形態に係る航行体100を例示するブロック図である。航行体100は、例えば海または湖などを航行する船舶である。航行体100は、エンジン10、プロペラ11、操舵機12、舵13、操作部14、通知部15、センサ部16、GPS(Global Positioning System)モジュール18、通信部19、制御部20、を備える。
エンジン10は航行体100の動力源である。エンジン10はプロペラ11に連結され、駆動力を発生させる。駆動力がプロペラ11に伝達され、プロペラ11が回転することで、航行体100は航行する。
操舵機12は舵13に連結されており、例えば油圧などで舵13を制御する。舵13の舵角に応じて、航行体100の進路が定まる。
操作部14は、例えばハンドル、レバー、タッチパネルなどを含み、航行体100の乗員が操作可能な機器である。乗員は操作部14を操作することで、航行体100のエンジン10を制御し、プロペラ11の回転を変化させる。乗員は操作部14を操作することで、操舵機12を制御し、舵13の舵角を変化させる。すなわち、乗員は操作部14を操作することで、航行体100を運転する。乗員は操作部14を操作し、制御部20を制御する。
通知部15は、例えばディスプレイおよびスピーカなどであり、画像または音声などで乗員に情報を通知する。
センサ部16は複数のセンサを含む。複数のセンサとは、例えばカメラ、ソナー、加速度センサなどである。カメラは航行体100の周囲の画像を撮像する。ソナーはパッシブソナーおよびアクティブソナーのうち一方、または両方である。ソナーは海中の音を検出し、他の航行体および浮遊物などを検出する。加速度センサは航行体100の加速度を検出する。
GPSモジュール18は、GPS衛星から受信した電波により航行体100の位置、および航行体100の周囲の物体(例えばブイなど)の位置を検出する。GPSモジュール18は、検出した位置情報を制御部20に出力する。
通信部19は航行体100の外部との通信を行う。航行体100の外部とは、例えば他の航行体、ブイ、地上または海上の施設などである。通信部19は、例えば施設から天候、他の航行体の位置などの情報を受信する。
図1(b)は制御部20を例示するブロック図である。制御部20は航行体100を制御し、自動運転装置として機能する。制御部20は、例えばマイクロコントローラであり、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)24、RAM(Random Access Memory)26、記憶装置28、および入出力ポート29を有する。CPU22は、互いに信号の入出力ができるように、ROM24、RAM26、記憶装置28、および入出力ポート29と、バス21を介して接続されている。なお、制御部20はコンピュータの一例である。
ROM24にはプログラムが格納されている。RAM26は、CPU22のワーキングメモリとして機能する。記憶装置28は例えばフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置である。
入出力ポート29は、例えばエンジン10、操舵機12、通知部15、センサ部16、GPSモジュール18、および通信部19との間で各種の信号を送受信する。CPU22は入出力ポート29を介して、エンジン10、操舵機12、通知部15、センサ部16、GPSモジュール18、および通信部19との間で信号を入出力する。
CPU22は、ROM24からプログラムを読み込み、取得部、航路設定部、航路選択部、および運転部として機能する。
CPU22は、センサ部16、GPSモジュール18、および通信部19などから、航行体100の周辺環境を取得する。周辺環境とは、例えば他の航行体、ブイ、天候などに関する情報、立入制限区域の情報などである。立入制限区域は、例えば海水浴場、養殖場、岩礁などの障害物の近くに設定される。
CPU22は、周辺環境に基づいて、航行体100の航路を1つ以上設定する。航路は、立入制限区域を避けて定められる。CPU22は、設定された1つ以上の航路のうちから1つの航路を選択する。例えば、天候、海面の状況(波高など)に応じて、1つの航路が選択される。
CPU22は、エンジン10を制御することで、プロペラ11を制御する。CPU22は、操舵機12を制御することで、舵13を制御する。すなわち、CPU22は、航行体100の自動運転を行う。自動運転中、CPU22は、選択した1つの航路にしたがって航行体100を運転する。乗員は例えば操作部14に含まれるボタンおよびレバーなどを操作することで、手動運転と自動運転とを切り替えることができる。
図2および図3は制御部20が実行する処理を例示するフローチャートである。処理の開始時点では、航行体100の乗員が手動で航行体100を運転しているものとする。
図2に示すように、制御部20は、例えばGPSモジュール18から航行体100の位置の情報を取得し、例えば通信部19などからブイの位置などを取得する。制御部20は、位置の情報などに基づき、立入制限区域(特定の区域)の情報を取得する(ステップS10)。制御部20は、自動的にエンジン10を制御して、航行体100の速度を低下させる(ステップS12)。制御部20は、例えばディスプレイへの表示などで乗員に自動運転の可否を選択させる。制御部20は、航行体100の乗員によって自動運転が選択されたか否か判定する(ステップS14)。
ステップS14で否定判定(No)の場合、制御部20は例えばGPSモジュール18が検知する情報などに基づいて、航行体100と立入制限区域との間の距離を監視する(ステップS16)。制御部20は、航行体100が立入制限区域から一定距離以上(例えば数百m以上、数km以上、数十km以上など)離れたか否か判定する(ステップS18)。肯定判定(Yes)の場合、制御部20は手動運転を継続し(ステップS20)、処理を終了する(図3)。ステップS18で否定判定の場合、制御部20は、乗員の操作がなくとも自動運転に変更する(ステップS22)。
ステップS14で肯定判定の場合も、制御部20は自動運転に変更する。ステップS14で肯定判定、またはステップS22の後、制御部20は航行体100の航路を1つ以上設定する(図3のステップS24)。1つ以上の航路のそれぞれは、立入制限区域を避け、立入制限区域から一定距離以上離れている。
制御部20は、ステップS24で演算された1つ以上の航路から、1つの航路を選択する(ステップS26)。例えば、制御部20は、センサ部16および通信部19から天候に関する情報、および海上の障害物の情報などを取得し、これらの情報に基づいて1つの航路を選択する。
制御部20は、選択された1つの航路に沿って、自動運転で航行体100を航行させる(ステップS28)。制御部20は、天候および海面の状況などに応じて、自動運転中の航行体100の速度を制御する。制御部20は、航行体100が立入制限区域から一定距離以上離れたか否か判定する(ステップS30)。否定判定の場合、自動運転は継続し、ステップS30が繰り返される。肯定判定の場合、制御部20は通知部15を用いて、航行体100が立入制限区域から一定距離以上離れたことを乗員に通知する(ステップS32)。通知の方法は例えばディスプレイの表示、ランプの点灯または消灯、音声などである。制御部20は、自動運転を停止させ、航行体100を手動運転に復帰させる(ステップS34)。ステップS34の後、処理は終了する。
図4は航路を例示する図である。図4に示すように、航行体100およびブイ30が海上に存在する。ブイ30の周囲には立入制限区域32が定められている。制御部20は例えば3つの航路R1、R2およびR3を設定する(図3のステップS24)。制御部20は3つの航路R1、R2およびR3から1つの航路を選択し、当該1つの経路を航行する(ステップS26およびS28)。制御部20は、例えば航路R2を選択する。航路R2を選択することで、航行体100は立入制限区域32を迂回することができる。一方、立入制限区域32付近の天候が悪い(嵐など)場合、波が高い場合などでは、制御部20は立入制限区域32からより遠い航路R3を選択する。
本実施形態によれば、制御部20は、航行体100の周辺の環境(立入制限区域32の位置など)に基づいて、1つ以上の航路を設定する(図3のステップS24)。制御部20は、1つ以上の航路から1つの航路を選択し、1つの航路に基づいて航行体100を運転する(ステップS26およびS28)。特定の区域(ここでは立入制限区域32)への航行体100の侵入を抑制することができる。
乗員が自動運転を選択する場合(図2のステップS14で肯定判定)、制御部20は自動運転を行う。乗員が自動運転を選択しない場合(ステップS14で否定判定)であっても、航行体100が立入制限区域32に一定距離未満まで近づくと、制御部20は強制的に自動運転に切り替える(ステップS22)。音声などの警告に応じて乗員が回避のための航路をとってもよい。しかし、乗員が警告を認識できず、適切な航路をとれない恐れがある。本実施形態によれば、乗員の操作がなくとも、航行体100は立入制限区域32を回避することができる。
制御部20は、乗員に対して自動運転への変更の可否を選択させる(ステップS14)。乗員が自動運転を選択しないこともある(ステップS14で否定判定)。自動運転をせずに、乗員が手動運転で立入制限区域から一定距離以上離れることも可能である(ステップS18で肯定判定)。
制御部20が設定する航路の数は1つ以上であり、例えば2つ以上でもよいし、3つ以上でもよい。天候などに応じて、制御部20は適切な1つの航路を選択する。立入制限区域32を避け、かつ安定した航行が可能である。
上記の例では、制御部20は、1つの航行体100に搭載され、当該航行体100の航路の選択および自動運転を行うものとした。例えば制御部20は、海上交通管制のための施設に設置されてもよい。制御部20は、1つ以上の航行体100の航路を設定および選択し、1つ以上の航行体100が立入制限区域に入らないように、1つ以上の航行体100の自動運転を行ってもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 エンジン
11 プロペラ
12 操舵機
13 舵
14 操作部
15 通知部
16 センサ部
18 GPSモジュール
19 通信部
20 制御部
21 バス
22 CPU
24 ROM
26 RAM
28 記憶装置
29 入出力ポート
30 ブイ
32 立入制限区域
100 航行体

Claims (1)

  1. 航行体の周辺環境を取得する取得部と、
    前記航行体の周辺環境に基づいて、1つ以上の航路を定める航路設定部と、
    前記1つ以上の航路のうちから、前記航行体の航路を選択する航路選択部と、
    前記選択された航路に基づいて前記航行体を運転する運転部と、を具備する航行体の自動運転装置。

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