JP2023154936A - 車両用シートのフレーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型軽量な構造でギヤ機構周りの強度向上を実現する車両用シートのフレーム構造を提供する。【解決手段】車両用シート(10)の座面部(11)を構成するシートフレーム(14)と、シートフレームに回転可能に取り付けられて、車幅方向の外側から内側に向かって突出するピニオン(33)と、シートフレームに対し車幅方向の内側に配置され、ピニオンとは異なる位置の回転軸(16)を中心として回転可能であり、ピニオンに噛合する駆動入力ギヤ(22d)と、車幅方向でシートフレームと駆動入力ギヤとの間に配置されてシートフレームに固定される補強部材(25)と、シートフレームに対して駆動入力ギヤ及び補強部材を間にして車幅方向の内側に配置され、ピニオンの一部(33a)を支持し、シートフレームに固定される支持部材(40、47)と、を備え、支持部材の一部(47)は、補強部材に設けられた挿通部(25b)を通ってシートフレームに当接する。【選択図】図10

Description

本発明は、車両用シートのフレーム構造に関する。
車両用シートは、車両の衝突等で様々な荷重が加わることを想定して設計される。例えば、シートの動作に関与するギヤ機構を備える車両用シートの場合、外部からの衝撃によるギヤ機構の噛合不良や破損を防ぐことが求められる。
ギヤ機構を備える車両用シートの一例として、シートの座面の高さ位置を変更するリフタ機構付きのものが知られている(例えば、特許文献1)。詳しくは、座面部の骨格を構成するクッションフレーム(特に、座面側部に配置したサイドフレーム)が、車両の床面(床面に取り付けられるシートトラック等)に対して、4節リンク構造のリフタ機構を介して上下方向に可動に支持される。そして、リフタ機構の一部に設けたセクタギヤと、クッションフレーム側に設けたピニオンとを噛合させ、ピニオンの回転駆動に応じてリフタ機構を動作させて、クッションフレームを上下に移動させる。
従来のリフタ機構付きシートでは、車両に対して後方からの追突(いわゆる後突)による荷重が加わったときに、クッションフレームに対して、ピニオンとセクタギヤの互いの回転中心位置を離間させる(軸間距離を大きくさせる)負荷が加わり、ピニオンに対するセクタギヤの噛合不良(噛合量の減少等)が発生するおそれがあった。噛合不良によって局所的に負荷が集中しやすくなり、セクタギヤの歯欠け等の原因になる。
特開2014-136439号公報
特許文献1のリフタ機構付きシートでは、クッションフレーム(サイドフレーム)の一側にリフタ機構が取り付けられ、さらに、ピニオンギヤとセクタギヤの間に作用する軸間反発力を抑えるための支持アームがクッションフレームに取り付けられている。支持アームは、一端がクッションフレームに固定され、他端に設けたスライドピンを、セクタギヤを有するリヤリンクに形成した円弧状の長孔内に嵌合させている。また、支持アームの中間部分には、ピニオンの回転中心である出力軸が挿通されている。
特許文献1では、クッションフレーム自体に発生する荷重に加えて、支持アームに発生する荷重もクッションフレームで受ける構造であり、ピニオンギヤとセクタギヤの間の軸間反発力を抑えるための強度確保を全てクッションフレームが負担している。そのため、クッションフレームには高い剛性が必要とされる。しかし、クッションフレームの材料として板厚の大きい金属板を選択してクッションフレーム全体の厚みを大きくすると、剛性は高くなるものの、重量の増加、加工性の悪さ、材料費の大幅増によるコストアップ等の問題が生じる。
また、特許文献1の支持アームは、スライドピンをリヤリンクの長孔内に嵌合させて、リヤリンクの移動を直接的に制限する構造であるため、リヤリンクのスムーズな動作を妨げるおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、小型軽量な構造でギヤ機構周りの強度向上を実現する車両用シートのフレーム構造を提供することを目的とする。
本発明は、車両用シートの座面部を構成するシートフレームと、前記シートフレームに回転可能に取り付けられて、車幅方向の外側から内側に向かって突出するピニオンと、前記シートフレームに対して車幅方向の内側に配置され、前記ピニオンとは異なる位置の回転軸を中心として回転可能であり、前記ピニオンに噛合する駆動入力ギヤと、車幅方向で前記シートフレームと前記駆動入力ギヤとの間に配置され、前記シートフレームに固定される補強部材と、前記シートフレームに対して前記駆動入力ギヤ及び前記補強部材を間にして車幅方向の内側に配置され、前記ピニオンの一部を支持し、前記シートフレームに固定される支持部材と、を備え、前記支持部材の一部は、前記補強部材に設けられた挿通部を通って前記シートフレームに当接することを特徴とする。
前記ピニオンを前記シートフレームに固定する固定部材を有し、前記固定部材により前記支持部材も前記シートフレームに支持されることが好ましい。
前記補強部材は、前記ピニオンの一部が貫通する貫通孔と、前記貫通孔を基準として前記駆動入力ギヤの前記回転軸の側に延出する第1延出部と、前記貫通孔を基準として前記駆動入力ギヤの前記回転軸とは反対側に延出する第2延出部と、を有し、前記第1延出部の方が前記第2延出部よりも前記貫通孔からの長さが大きいことが好ましい。
前記挿通部は前記第1延出部に設けられていることが好ましい。
前記ピニオンを前記シートフレームに固定する固定部材を有し、前記駆動入力ギヤは、前記回転軸を中心とする円弧形状の長孔を有し、前記支持部材の前記一部は、前記長孔及び前記挿通部に挿通して前記シートフレームに当接する車幅方向延設部であり、前記車幅方向延設部と前記長孔の間の隙間よりも、前記車幅方向延設部と前記挿通部の間の隙間の方が小さいことが好ましい。
前記固定部材はネジであり、前記車幅方向延設部は筒状であり、前記シートフレームと前記支持部材を締結固定する前記ネジが前記車幅方向延設部の内部に挿通されることが好ましい。
本発明の車両用シートのフレーム構造によれば、補強部材がシートフレームを補強すると共に、補強部材が支持部材からの荷重を受けるので、シートフレームの厚みを抑えた小型軽量な構造でギヤ機構周りの強度向上を実現することができる。また、支持部材が補強部材の挿通部を通ってシートフレームに当接しているため、支持部材の車両前後方向の動きは補強部材にて、車両幅方向の動きはシートフレームによってそれぞれ抑制することができる。
車両用シートの概略構成を示す図である。 車両用シートの片側のフレーム構造を示す斜視図である。 支持プレートを除いた片側のフレーム構造の斜視図である。 片側のフレーム構造の分解斜視図である。 片側のフレーム構造をシート内側から見た側面図である。 支持プレートを除いた片側のフレーム構造の側面図である。 支持プレート及びリヤリンクを除いた片側のフレーム構造の側面図である。 図7の一部を拡大した側面図である。 図5のIX-IX線に沿う断面図である。 図9の一部を拡大した断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を適用した実施形態について説明する。図1に示す車両用シート10は、自動車の前席用シートであり、以下の説明における前後、左右、上下の各方向は、車両用シート10を搭載する車両を基準とした方向を意味する。左右方向は車幅方向とも表現され、車幅方向のうち車両用シート10の中央側をシート内側、左右の側方をシート外側とする。例えば、後述する左右一対のサイドフレーム14のうち、左側のサイドフレーム14については、シート内側が右側、シート外側が左側であり、右側のサイドフレーム14については、シート内側が左側、シート外側が右側である。
車両用シート10は、座面部であるシートクッション11と、背もたれ部であるシートバック12とを備えている。シートバック12は、シートクッション11の後端部付近に対して前後方向に傾動可能に支持されている。シートクッション11の骨格を構成するクッションフレーム13は、車幅方向に離間して配置されて前後方向に延設される左右一対のサイドフレーム(シートフレーム)14を有し、一対のサイドフレーム14の間を車幅方向に延びる円筒状のフロントパイプ15及びリヤパイプ16で接続した枠状の構造になっている。シートバック12の骨格を構成するシートバックフレームについては、図示を省略している。
サイドフレーム14を含むクッションフレーム13の主要部分は、車両用シート10の左右の側部に振り分けて設けられており、図2から図10は左側のフレーム構造を示している。フレーム構造の基本的な部分は左右で共通しているが、駆動源である駆動ユニット30(詳細は後述する)と、駆動ユニット30に関係する部品は、左側のフレーム構造のみが備えている。右側のフレーム構造は、フロントパイプ15とリヤパイプ16を介して左側のフレーム構造に伴って動作する。
シートクッション11及びシートバック12は、車両床面に取り付けた左右一対のシートトラックによって前後方向へ移動可能に支持されている。各シートトラックは、車両床面に固定されるロアレール17と、ロアレール17に対して前後方向に移動可能なアッパレール18とを有する。ロアレール17がアッパレール18に対して前後方向にスライドすることにより、車両用シート10の前後方向位置を調整することができる。図示を省略するスライドロック機構によって、ロアレール17に対するアッパレール18の位置が固定さされる。
各アッパレール18の前端付近と後端付近の上面側には、前後一対の支持ブラケット19が固定されている。左右一対のサイドフレーム14はそれぞれ、リフタ機構20を介して支持ブラケット19上に支持されている。リフタ機構20は、それぞれがサイドフレーム14と支持ブラケット19に対して回転可能なフロントリンク21とリヤリンク22を前後方向に離間して配した4節リンク構造を有しており、リフタ機構20の動作によって、車両床面に対する車両用シート10の高さ位置を調整することができる。
フロントリンク21は、長手方向の一端付近の接続部21aが前側の支持ブラケット19に対して回転可能に接続し、長手方向の他端付近の接続部21bがサイドフレーム14に対して回転可能に接続している。左右一対のフロントリンク21をフロントパイプ15が接続している。フロントパイプ15は、各フロントリンク21の長手方向の中央付近(接続部21aと接続部21bの中間位置)に接続している。
リヤリンク22は、長手方向の一端付近の接続部22aが後側の支持ブラケット19に対して回転可能に接続しており、長手方向の他端付近には円形の貫通孔22bが形成されている。リヤリンク22は、接続部22aから貫通孔22bにかけて延びる直線状のアーム部22cと、アーム部22cの上側に位置して前方に向けて広がる扇状のセクタギヤプレート22dとを有している。セクタギヤプレート22dの前縁には、貫通孔22bを中心とする円弧状のセクタギヤ22eが形成されている。セクタギヤ22eは周方向に連続して配された複数のギヤ歯からなる。なお、図面では、セクタギヤ22eの個々のギヤ歯の図示を省略している。リヤリンク22にはさらに、セクタギヤ22eと貫通孔22bの間に、貫通孔22bを中心とする円弧形状の長孔22fが形成されている。セクタギヤプレート22dは、回転軸であるリヤパイプ16を中心として回転可能な駆動入力ギヤであり、後述する駆動ユニット30のピニオン33に噛合して、駆動ユニット30からの駆動力をリフタ機構20に伝達する。
各サイドフレーム14は、金属製の板材にプレス加工等を行って形成されている。左側のサイドフレーム14は、板厚の方向が車幅方向であるベース部14aと、ベース部14aの周縁からシート内側に向けて突出するフランジ部14bと、を有している。サイドフレーム14の前端寄りには、ベース部14aに対してシート内側に張り出す前方段差部14cが形成されている。前方段差部14cの後方には、ベース部14aに対してシート内側に張り出す後方段差部14dが形成されている。フランジ部14b、前方段差部14c、後方段差部14dのように、ベース部14aに対して車幅方向に突出する形状を持たせることによって、サイドフレーム14の断面強度を高めている。前方段差部14cと後方段差部14dにおけるシート内側及びシート外側を向く面は平坦形状であり、サイドフレーム14に対して組み付けられる各部材の位置基準となる。
図4に示すように、前方段差部14cには、車幅方向に貫通する支持孔14eが形成されている。フロントリンク21の接続部21aが支持孔14eに対して回転可能に支持される。
図4に示すように、後方段差部14dには、それぞれが車幅方向に貫通する円形の貫通孔14fと貫通孔14gが形成されている。貫通孔14fは後方段差部14dの後端近くに位置し、貫通孔14fから前方に所定の間隔を空けて貫通孔14gが配置される。後方段差部14dにはさらに、前後方向で貫通孔14fと貫通孔14gの間に位置する締結用孔14h(図10参照)と、貫通孔14gの前方に位置する一対の締結用孔14iが形成されている。
サイドフレーム14のシート内側にリヤリンク22が配置され、貫通孔22bと貫通孔14fにリヤパイプ16が挿通される。リヤパイプ16は、貫通孔22bに対して固定され、貫通孔14fに対して回転可能に支持される。これにより、リヤリンク22は、サイドフレーム14に対して、リヤパイプ16を中心として回転可能に接続される。換言すれば、リヤパイプ16を回転軸としてセクタギヤプレート22dが回転可能に支持される。
左右一対のフロントリンク21に接続するフロントパイプ15を介して、左右一対のサイドフレーム14の前部が連動する関係になる。また、左右一対のサイドフレーム14の後部が、リヤパイプ16を介して接続されて連動する関係になる。これにより、左右一対のサイドフレーム14は、前後方向や上下方向への移動を一体的に行う。
サイドフレーム14における後方段差部14dのシート内側の面に、補強部材である補強プレート25が取り付けられる。図9及び図10に示すように、補強プレート25は、サイドフレーム14よりも車幅方向の厚みが大きい金属製の板材からなり、サイドフレーム14とは別体として形成されてからサイドフレーム14に固定される。本実施形態では、サイドフレーム14に対して補強プレート25を溶接で固定している。補強プレート25の溶接位置W(3箇所)を図8に示した。なお、溶接位置Wとは異なる位置を溶接したり、溶接以外の固定方法を選択したりすることも可能である。なお、補強プレート25はサイドフレーム14と車幅方向の厚みが同じでもよいし、サイドフレーム14より厚みが薄くてもよい。また、本実施形態では補強プレート25は金属でサイドフレーム14に溶接で固定しているが、補強プレート25を樹脂にして、接着など溶接以外の手段でサイドフレーム14に固定してもよい。
図7及び図8に示すように、補強プレート25は前後方向に長い形状である。補強プレート25の前端は、貫通孔14gよりも前方、且つ締結用孔14iよりも後方に位置している。補強プレート25の後端は、締結用孔14hよりも後方、且つ貫通孔14fよりも前方に位置している。つまり、補強プレート25は、サイドフレーム14の貫通孔14g及び締結用孔14hと重なる範囲に存在している。そして、補強プレート25には、貫通孔14gに連通する貫通孔25aと、締結用孔14hに連通する受け孔(挿通部)25bとが、車幅方向に貫通形成されている(図4、図10参照)。図10に示すように、貫通孔25aは貫通孔14gと略同径の円形孔であり、貫通孔25aと貫通孔14gの互いの中心位置が一致している。受け孔25bは締結用孔14hよりも大径の円形孔であり、受け孔25bと締結用孔14hの互いの中心位置が一致している。
図9及び図10に示すように、補強プレート25は、車幅方向でサイドフレーム14とリヤリンク22の間に位置している。換言すれば、車幅方向でのサイドフレーム14とリヤリンク22の間隔を埋めるように補強プレート25が配置されている。補強プレート25とリヤリンク22は車幅方向で接しておらず、互いの間に隙間がある。補強プレート25の受け孔25bからシート内側に所定の間隔を空けて、リヤリンク22の長孔22fが位置している。図10に示すように、セクタギヤプレート22dの半径方向における長孔22fの幅は、受け孔25bの直径(内径)よりも大きい。
サイドフレーム14のシート外側には、リフタ機構20の駆動源である駆動ユニット30が取り付けられる。駆動ユニット30は、モータ31、ギヤハウジング32、ピニオン33を有する。ピニオン33は、車幅方向に延びるピニオン軸33aを中心に回転可能である。モータ31の出力軸の回転が、ギヤハウジング32内に配したギヤ列(図示略)を介して減速されてピニオン軸33aに伝達され、ピニオン軸33aを中心としてピニオン33が回転する。ピニオン33は、ギヤハウジング32からシート内側に向けて突出している。ピニオン33の基端部には、ピニオン33の歯部よりも大径の円筒状であるピニオン基部34が設けられている。ピニオン基部34は、ピニオン33の一部として一体的に形成されている。
ギヤハウジング32におけるシート内側の面には座面板35が設けられ、駆動ユニット30をサイドフレーム14に取り付ける際には、座面板35を後方段差部14dのシート外側の面に当接させる(図9及び図10参照)。このとき、ピニオン33がシート外側からシート内側に向けて貫通孔14g及び貫通孔25aに挿入される。座面板35が後方段差部14dに当接するまで駆動ユニット30を移動させると、ピニオン基部34が貫通孔14g及び貫通孔25aの内側に位置すると共に、ピニオン33がサイドフレーム14及び補強プレート25よりもシート内側に突出する。そして、車幅方向でピニオン33がセクタギヤプレート22dと同じ位置に達して、セクタギヤ22eとピニオン33が噛合する。
駆動ユニット30は、サイドフレーム14に対して支持プレート40を用いて固定される。図4及び図5に示すように、支持プレート40は、基板部41、ピニオンカバー部42、後方延長部43を有する。
基板部41は後方段差部14dのシート内側の面に重なる。基板部41は前後方向に長い形状であり、後方段差部14dの前端付近から一対の締結用孔14i付近までが、サイドフレーム14に対して基板部41が重なる範囲である。
ピニオンカバー部42は、基板部41の後方に位置して、基板部41よりもシート内側に突出してピニオン33を覆う形状である。
後方延長部43は、車幅方向で基板部41よりもシート内側に位置し、前後方向でピニオンカバー部42の後方に位置しており、リヤリンク22の一部(主にセクタギヤプレート22d)をシート内側から覆う。後方延長部43とリヤリンク22は車幅方向で接しておらず、互いの間に隙間がある。
図4に示すように、基板部41のうちピニオンカバー部42に近い位置に、車幅方向に貫通する一対の締結用孔41aが形成されている。一対の締結用孔41aは、サイドフレーム14の一対の締結用孔14iに対応する(車幅方向に並ぶ)位置に設けられている。ピニオンカバー部42には、車幅方向に貫通するピニオン支持孔42aが形成されている。ピニオン支持孔42aは、サイドフレーム14の貫通孔14gと補強プレート25の貫通孔25aに対応する(車幅方向に並ぶ)位置に設けられており、ピニオン支持孔42aの中心位置が貫通孔14g及び貫通孔25aの中心位置と一致している。後方延長部43には、車幅方向に貫通する嵌合孔43aが形成されている。嵌合孔43aは、サイドフレーム14の締結用孔14hと補強プレート25の受け孔25bに対応する(車幅方向に並ぶ)位置に設けられており、嵌合孔43aの中心位置が締結用孔14h及び受け孔25bの中心位置と一致している。
後方延長部43はリヤリンク22よりもシート内側に位置しており、支持プレート40は、リヤリンク22と補強プレート25を覆うようにサイドフレーム14のシート内側に取り付けられる。ピニオン33の一部であるピニオン軸33aの先端がピニオン支持孔42aに挿入される。ピニオン軸33aの先端とピニオン支持孔42aはそれぞれ円形であり、ピニオン軸33aがピニオン支持孔42aに対して回転可能に支持される。
この状態で、駆動ユニット30と支持プレート40は、一対の固定ネジ44と一つの固定ネジ45を用いて、サイドフレーム14に対して締結固定される。固定ネジ44と固定ネジ45はそれぞれ、大径の頭部から突出する軸部を有しており、軸部の外周面に雄ネジが形成されている。固定ネジ45の軸部は固定ネジ44の軸部よりも長い。
各固定ネジ44の軸部は、座面板35に形成した貫通孔35a(図4)を通してシート内側に向けて突出する。そして、各固定ネジ44の軸部は、シート外側からシート内側に向けて締結用孔14i及び締結用孔41aに挿入されて、支持プレート40からシート内側に突出する。この固定ネジ44の突出部分にナット46が螺合する(図2及び図5参照)。
図9及び図10に示すように、車幅方向において、サイドフレーム14の後方段差部14dと支持プレート40の後方延長部43との間には、補強プレート25とリヤリンク22(セクタギヤプレート22d)が配置されている。後方段差部14dと後方延長部43は、補強プレート25とリヤリンク22の厚みの和以上の間隔を空けて対向する関係にある。この車幅方向の間隔を埋めて後方段差部14dと後方延長部43を締結するために、支持プレート40にはカラー47が取り付けられている(図9及び図10参照)。
図10に示すように、カラー47は車幅方向に延びる円筒形状であり、車幅方向に向けて貫通する内部貫通孔47aが形成されている。カラー47におけるシート内側の端部には、カラー47の本体部分よりも小径の嵌合段部47bが形成されている。後方延長部43の嵌合孔43aに嵌合段部47bを挿入して嵌合させ、カラー47は後方延長部43に対して固定される。クッションフレーム13の組み立ての前に支持プレート40とカラー47は予め結合され、支持プレート40とカラー47を合わせた支持部材(支持プレートアッセンブリ)として準備される。カラー47は、この支持部材の一部である車幅方向延設部を構成する。
固定ネジ45の軸部は、座面板35に形成した貫通孔35b(図4及び図10参照)を通してシート内側に向けて突出する。そして、固定ネジ45の軸部は、シート外側からシート内側に向けて締結用孔14h及び内部貫通孔47a(嵌合孔43aへのカラー47の挿通領域を含む)に挿入されて、支持プレート40からシート内側に突出する。この固定ネジ45の突出部分にナット48が螺合する。車幅方向への嵌合段部47bの突出量よりも後方延長部43の厚みの方が僅かに大きく設定されており、固定ネジ45とナット48を螺合させると、ナット48が主に後方延長部43のシート内側の面に接触する。後方延長部43のシート外側の面がカラー47の一端(嵌合段部47bの基端部の周囲)に接し、カラー47の他端が後方段差部14dに接するので、後方延長部43及びカラー47がナット48とサイドフレーム14との間に挟まれる状態になる。
固定ネジ44とナット46に対して所定の締め付けトルクをかけると、固定ネジ44の頭部とナット46との間に、座面板35、サイドフレーム14(後方段差部14d)及び支持プレート40の基板部41が挟まれて、これらが車幅方向に積層した固定状態になる。また、固定ネジ45とナット48に対して所定の締め付けトルクをかけると、固定ネジ45の頭部とナット48との間に、座面板35、サイドフレーム14(後方段差部14d)、カラー47、支持プレート40の後方延長部43が挟まれて、これらが車幅方向に積層した固定状態になる。なお、カラー47が車幅方向のスペーサとして機能するため、固定ネジ45とナット48による締結力は、セクタギヤプレート22dと補強プレート25には作用しない。このようにして、サイドフレーム14に対して駆動ユニット30が締結固定される。
図9及び図10に示すように、カラー47は、リヤリンク22の長孔22fに挿通している。セクタギヤプレート22dの半径方向における長孔22fの幅は、カラー47との間に十分な隙間を有するように、カラー47の直径よりも所定以上大きく設定されている。長孔22fは貫通孔22b(リヤパイプ16)を中心とする円弧形状の溝であり、リフタ機構20の動作時に、リヤパイプ16を中心とするリヤリンク22の回転(揺動)をカラー47の干渉を受けずに行わせることができる。
図10に示すように、カラー47はさらに補強プレート25の受け孔25bに挿通している。受け孔25bの直径(内径)は長孔22fの幅よりも小さいが、カラー47に対して所定以上の隙間を持つように設定されている。つまり、固定ネジ45とナット48によって支持プレート40(後方延長部43)と駆動ユニット30(座面板35)をサイドフレーム14に対して固定させた際に、カラー47の外周面は受け孔25bの内周面に接触しないように設計されており、補強プレート25と支持プレート40の間の多少の精度誤差(組み付け誤差)を吸収できる。
図9及び図10を参照して左側のフレーム構造の要部についてまとめると、サイドフレーム14に対して車幅方向の一方の側であるシート内側には、サイドフレーム14に近い側から順に、補強プレート25、リフタ機構20を構成するリヤリンク22(特にセクタギヤプレート22d)、支持プレート40が配置されている。補強プレート25はサイドフレーム14のシート内側の面に固定されている。支持プレート40の後方延長部43は、セクタギヤプレート22d及び補強プレート25を間にしてサイドフレーム14からシート内側に離間して位置しており、後方延長部43から車幅方向(シート外側)に延設されるカラー47をサイドフレーム14に当接させて、固定ネジ45とナット48を用いてサイドフレーム14と締結固定されている。セクタギヤプレート22dは、支持プレート40及び補強プレート25には接触せずに、サイドフレーム14に対してリヤパイプ16を中心として回転可能に支持されている。
サイドフレーム14に対して車幅方向の他方の側であるシート外側には、駆動ユニット30が配置されている。駆動ユニット30は、固定ネジ45とナット48を用いて、シート内側の支持プレート40(後方延長部43)と共締めされる形態で、サイドフレーム14に締結固定される。これにより、固定部材である固定ネジ45の数を減らすことができる。また、固定ネジ45を挿通するためにサイドフレーム14に設ける孔の数も少なくすることができるため、サイドフレーム14の強度低下を抑えることができる。
以上のようにリフタ機構20と駆動ユニット30をサイドフレーム14に組み付けることで、リフタ機能付きのクッションフレーム13となる。モータ31を駆動してピニオン33を回転させると、ピニオン33に対するセクタギヤ22eの噛合位置を変化させながらリヤリンク22が動作し、アッパレール18(支持ブラケット19)側の接続部22aに対するリヤパイプ16の位置を変化させる。これに伴ってフロントリンク21も動作し、アッパレール18(支持ブラケット19)側の接続部21aに対するサイドフレーム14側の接続部21bの位置を変化させる。その結果、サイドフレーム14の高さ位置が変化する。
以上で説明した左側のフレーム構造とは異なり、右側のフレーム構造は駆動ユニット30を備えていない(図1参照)。これに伴い、右側のフレーム構造においてリフタ機構20を構成する後方リンク(図示略)については、セクタギヤを有さないタイプを用いることが可能である。
ところで、車両用シート10を搭載した車両に対して後方からの別車両等による追突(後突)が生じた場合、車両用シート10に着座した乗員が、慣性によってシートクッション11及びシートバック12に強く押し付けられ、車両用シート10のフレーム構造に対して後下方への荷重が加わる。車両用シート10を下方に下げようとする力に対しては、ピニオン33とセクタギヤ22eの噛合部分で荷重を受ける。ここで、後述する本実施形態の対策を行わない場合、車両用シート10を後下方に移動させようとする強い負荷が加わると、ピニオン33とセクタギヤ22eの間で噛合不良が生じて、荷重に耐えられずにセクタギヤ22eやピニオン33の歯が破断するおそれがある。
出願人による研究及び実験の結果、本実施形態の対策を行わずに非常に強い後突荷重が作用した場合、サイドフレーム14の後部が後方に延びる変形を生じ、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離が大きくなり、前後方向でのピニオン33とセクタギヤ22eの噛合量が小さくなることが分かった。また、非常に強い後突荷重によって、ピニオン33とセクタギヤプレート22dのいずれか又は両方において車幅方向での傾きが生じ、ピニオン33とセクタギヤ22eの互いの歯面が適切に正対した関係ではなくなると共に、上下方向に対して交差する不規則な向きの荷重が噛合箇所に入力されることが分かった。これらの現象が、上述した噛合不良の原因であると想定される。
このような不具合を防ぐために、本実施形態のフレーム構造では、以下のようにギヤ機構周りの強度を向上させている。まず、サイドフレーム14のうち、ピニオン33とセクタギヤプレート22dが配される後部領域に、補強部材である補強プレート25を取り付けている。サイドフレーム14の元々の厚みに補強プレート25の厚みを加えることで断面強度が向上し、サイドフレーム14に変形が生じにくくなる。
補強プレート25は、セクタギヤプレート22dの回転軸であるリヤパイプ16(貫通孔14f及び貫通孔22b)と、ピニオン33の位置基準である貫通孔14gとの間の領域で、後方段差部14dに重なる形状である。また、補強プレート25の厚みはサイドフレーム14の厚みよりも大きい。従って、貫通孔14fと貫通孔14gの間隔を変化させるようなサイドフレーム14の変形を、補強プレート25によって効果的に抑えることができる。
より詳しい構成として、図7から図10に示すように、補強プレート25は、ピニオン33の一部であるピニオン基部34が貫通する貫通孔25aを基準として、リヤパイプ16側(後方)に延出する第1領域25c(第1延出部)と、リヤパイプ16とは反対側(前方)に延出する第2領域25d(第2延出部)とを有している。第1領域25cは第2領域25dよりも貫通孔25aからの長さが大きく(前後方向に長く)、前後方向においてピニオン33とリヤパイプ16の間の略全体に近い範囲で、第1領域25cが後方段差部14dに重なっている。つまり、補強プレート25は、ピニオン33からリヤパイプ16までの範囲の大部分を第1領域25cで補強している。また、ピニオン33よりも前方に張り出す第2領域25dを補強プレート25が有することで、ピニオン33の周囲における強度向上も実現している。
補強プレート25の受け孔25bは第1領域25cに形成されている。上述したように、受け孔25bの直径(内径)は、カラー47に対して所定以上の隙間を持つように設定されている。車両用シート10に強い後突荷重が加わってサイドフレーム14が僅かに変形した場合には、カラー47と受け孔25bの間の隙間が詰まって、カラー47の外周面と受け孔25bの内周面が当接する。この当接により、補強プレート25と支持プレート40との間で、サイドフレーム14のそれ以上の変形を防ぐ補強効果が得られる。
例えば、ピニオン33とセクタギヤ22eの軸間距離を大きくさせる方向への荷重が加わった場合、カラー47の外周面が受け孔25bの内周面のうち前方側の部分に当接し、荷重に耐える箇所が形成される。従って、補強プレート25は、サイドフレーム14自体を補強する役割と、支持プレート40に係る荷重を受けてサイドフレーム14への負荷を軽減する役割とを兼ね備えており、ピニオン33とセクタギヤ22eの軸間距離の増大(噛合量の減少)を効果的に抑えることができる。
補強プレート25は、ピニオン33とセクタギヤ22eの軸間距離の増大防止に加えて、セクタギヤプレート22dとピニオン33の双方の傾き(車幅方向の倒れ)を抑制する役割も有している。
まず、車幅方向においてサイドフレーム14とセクタギヤプレート22dとの間に補強プレート25を配置することで、サイドフレーム14とセクタギヤプレート22dの間の空間が埋められている。そのため、セクタギヤプレート22dがシート外側に向けて大きく傾こうとした場合、セクタギヤプレート22dが補強プレート25の側面に当接して、セクタギヤプレート22dのそれ以上の傾きを補強プレート25によって防ぐことができる。
さらに、カラー47と受け孔25b及びサイドフレーム14との当接によって、サイドフレーム14及び補強プレート25に対する支持プレート40の前後方向の移動や傾きを抑制する。支持プレート40はピニオン支持孔42aによってピニオン軸33aを支持しているので、支持プレート40の前後方向の移動抑制及び傾き抑制は、ピニオン33の前後方向の移動抑制及び傾き抑制にも寄与する。また、貫通孔25aの内周面とピニオン基部34の外周面との当接も、ピニオン33の前後方向の移動抑制及び傾き抑制に効果がある。
カラー47と長孔22fの間の隙間よりも、カラー47と受け孔25bの間の隙間の方が小さく設定されているため、カラー47と受け孔25bが優先的に当接し、カラー47と長孔22fは離間した状態を維持する。つまり、セクタギヤプレート22dの位置精度やリヤリンク22の動作には影響を及ぼさずに、カラー47と補強プレート25の間で確実に荷重を受け渡すことができる。
以上の構成及び作用により、本実施形態のフレーム構造では、後突荷重の入力時におけるピニオン33とセクタギヤプレート22dの相対的な位置変化を抑制でき、既存のフレーム構造に比してギヤ機構周りの耐荷重性能が著しく向上している。
補強プレート25が取り付けられるのは、サイドフレーム14のうち後突荷重に対する強度要求が高い一部分のみであるから、サイドフレーム14全体の板厚を大きくさせる必要がない。そのため、サイドフレーム14の重量増加を伴わない小型軽量な構造でありながら、フレーム構造の強度向上を実現できる。また、板厚の大きいサイドフレーム14を用いないので、サイドフレーム14の加工性が良好で材料費も安く済み、製造コストを抑えることができる。補強プレート25については、サイドフレーム14の後方段差部14dに沿う平板形状をベースとして、板厚方向へ貫通する貫通孔25aと受け孔25bを形成したシンプルな構造であり、低コストに得られる。
カラー47は、支持プレート40の後方延長部43とサイドフレーム14の後方段差部14dとの間を埋めて締結させるためのスペーサとしての役割と、支持プレート40と補強プレート25との間で荷重を受け渡す役割とを兼ね備えている。これにより、支持プレート40における構造の複雑化を伴わずに、シンプルな構成でフレーム構造の強度向上に寄与することができる。
以上の説明では、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離を増大させる荷重に着目したが、本実施形態のフレーム構造は、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離を小さくさせる荷重に対しても同様に有効性がある。貫通孔14gと貫通孔14fの間に第1領域25cを位置させている補強プレート25は、貫通孔14gと貫通孔14fの間隔を小さくする(すなわち、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離を小さくさせる)方向のサイドフレーム14の変形を抑制する効果がある。また、受け孔25bの内周面のうち後方側の部分にカラー47の外周面が当接することで、ピニオン33とセクタギヤ22eの軸間距離を小さくさせる方向の荷重に耐えることができる。
補強プレート25における挿通部である受け孔25bは、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離の変化を抑制する効果を発揮できること、カラー47からの荷重に対して受け孔25bの周囲が十分に耐えられるだけの構造(面積や厚み)を有すること、を条件として位置が設定されている。ピニオン33とリヤパイプ16の間に位置して第2領域25dよりも長い(すなわち面積が大きい)第1領域25cは、当該条件を満たしており、従って第1領域25cに受け孔25bを形成している。
以上の条件を満たした上で、受け孔25bの形成位置には設定の自由度がある。例えば、本実施形態では、補強プレート25の後端付近に溶接位置Wがあることから、溶接位置Wから前方にある程度離れた位置(第1領域25cにおける前後方向の中央付近)に受け孔25bを配置している。しかし、溶接位置W等の制約が無い場合に、受け孔25bをさらに後方(貫通孔14fの近く)に配置してもよい。貫通孔14fに近い後方寄りに受け孔25bとカラー47による負荷受け箇所を設定することで、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離を増大させる方向へのサイドフレーム14の変形(延び)を抑制しやすくなる。
側方から見てピニオン33のピニオン軸33aの中心とリヤパイプ16の中心とを結ぶ仮想線P1を図8に示した。ピニオン33に対するセクタギヤ22eの噛合位置は、概ね仮想線P1上に位置している。そして、側方から見て、仮想線P1上、あるいは仮想線P1に近い位置に、受け孔25bとカラー47による負荷受け箇所を設定することで、ピニオン33とリヤパイプ16の間隔変化(すなわち、ピニオン33とセクタギヤプレート22dの軸間距離の変化)を防ぐ効果を高めることができる。本実施形態では、受け孔25bが仮想線P1の至近に位置しており、当該条件を満たしている。変形例として、本実施形態よりもさらに受け孔25bを仮想線P1に近づけて、受け孔25bが仮想線P1に重なる配置に設定することも可能である。
本実施形態では、補強プレート25の受け孔25bに挿通される支持プレート40側の部位として、固定ネジ45を挿通させるカラー47を用いている。上述のように、カラー47が複数の役割を兼ね備えることで、支持プレート40側の構成をシンプルにしながら、フレーム構造の強度向上を実現できる。しかし、本実施形態とは異なる変形例として、補強部材(補強プレート25)の挿通部(受け孔25b)に挿通する支持部材(支持プレート40)側の一部として、固定ネジ挿通用のカラー以外の部位を適用することも可能である。
上記実施形態は、シート昇降用のリフタ機構20と駆動ユニット30を備えたフレーム構造を例示したが、本発明はシート昇降以外の用途のギヤ機構を備えるものにも適用が可能である。従って、本発明における駆動入力ギヤは、シート昇降用のセクタギヤ以外のギヤであってもよい。
また、本発明の実施の形態は上記実施形態やその変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
10 車両用シート
11 シートクッション(座面部)
12 シートバック
13 クッションフレーム
14 サイドフレーム(シートフレーム)
14c 前方段差部
14d 後方段差部
14f 貫通孔
14g 貫通孔
14h 締結用孔
14i 締結用孔
15 フロントパイプ
16 リヤパイプ(駆動入力ギヤの回転軸)
20 リフタ機構
21 フロントリンク
22 リヤリンク
22b 貫通孔
22c アーム部
22d セクタギヤプレート(駆動入力ギヤ)
22e セクタギヤ(駆動入力ギヤ)
22f 長孔
25 補強プレート(補強部材)
25a 貫通孔
25b 受け孔(挿通部)
25c 第1領域(第1延出部)
25d 第2領域(第2延出部)
30 駆動ユニット
31 モータ
32 ギヤハウジング
33 ピニオン
33a ピニオン軸(ピニオンの一部)
34 ピニオン基部(ピニオンの一部)
35 座面板
40 支持プレート(支持部材)
42 ピニオンカバー部
42a ピニオン支持孔
43 後方延長部
43a 嵌合孔
44 固定ネジ
45 固定ネジ(固定部材)
46 ナット
47 カラー(支持部材の一部、車幅方向延設部)
47a 内部貫通孔
47b 嵌合段部
48 ナット

Claims (6)

  1. 車両用シートの座面部を構成するシートフレームと、
    前記シートフレームに回転可能に取り付けられて、車幅方向の外側から内側に向かって突出するピニオンと、
    前記シートフレームに対して車幅方向の内側に配置され、前記ピニオンとは異なる位置の回転軸を中心として回転可能であり、前記ピニオンに噛合する駆動入力ギヤと、
    車幅方向で前記シートフレームと前記駆動入力ギヤとの間に配置され、前記シートフレームに固定される補強部材と、
    前記シートフレームに対して前記駆動入力ギヤ及び前記補強部材を間にして車幅方向の内側に配置され、前記ピニオンの一部を支持し、前記シートフレームに固定される支持部材と、
    を備え、
    前記支持部材の一部は、前記補強部材に設けられた挿通部を通って前記シートフレームに当接することを特徴とする車両用シートのフレーム構造。
  2. 前記ピニオンを前記シートフレームに固定する固定部材を有し、
    前記固定部材により前記支持部材も前記シートフレームに支持される請求項1に記載の車両用シートのフレーム構造。
  3. 前記補強部材は、
    前記ピニオンの一部が貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔を基準として前記駆動入力ギヤの前記回転軸の側に延出する第1延出部と、
    前記貫通孔を基準として前記駆動入力ギヤの前記回転軸とは反対側に延出する第2延出部と、
    を有し、
    前記第1延出部の方が前記第2延出部よりも前記貫通孔からの長さが大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シートのフレーム構造。
  4. 前記挿通部は前記第1延出部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用シートのフレーム構造。
  5. 前記ピニオンを前記シートフレームに固定する固定部材を有し、
    前記駆動入力ギヤは、前記回転軸を中心とする円弧形状の長孔を有し、
    前記支持部材の前記一部は、前記長孔及び前記挿通部に挿通して前記シートフレームに当接する車幅方向延設部であり、
    前記車幅方向延設部と前記長孔の間の隙間よりも、前記車幅方向延設部と前記挿通部の間の隙間の方が小さいことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートのフレーム構造。
  6. 前記固定部材はネジであり、
    前記車幅方向延設部は筒状であり、前記シートフレームと前記支持部材を締結固定する前記ネジが前記車幅方向延設部の内部に挿通されることを特徴とする請求項5に記載の車両用シートのフレーム構造。
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