JP2023152289A - 車載用アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路構成を複雑にすることなく、ラジオ放送波用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分と、ノイズピックアップ用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減する車載用アンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置1は、第1導電体10と、第2導電体20と、ノイズ低減回路30と、を備える。第1導電体10は、ラジオ放送波を受信して第1信号Sg1を出力する第1アンテナ11及び第1信号Sg1を伝達する第1給電線12を有する。第2導電体20は、第1アンテナ11よりもラジオ放送波を受信しにくい場所に設置されて第2信号Sg2を出力する第2アンテナ21及び第2信号Sg2を伝達する第2給電線22を有する。第2導電体20は、第1導電体10の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部24を有する。ノイズ低減回路30は、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、車載用アンテナ装置に関する。
特許文献1は、車載受信機を開示する。この車載受信機は、車両に搭載されて車外から到来する目的電波を受信する受信用アンテナと、受信用アンテナよりも目的電波が到達しにくい場所に、車両の車体から電気的に離隔して配置された平板状の金属体と、金属体と車体との間の電圧を検出する電圧検出部と、電圧検出部が検出した電圧をノイズとして、受信用アンテナが受信する電波からノイズを除去するノイズ除去部と、を備える。
特許文献2は、アンテナシステムを開示する。このアンテナシステムは、車両の金属ボディに形成された窓開口部に設置された窓ガラスに設けられ、MF帯またはLF帯の電波を受信するガラスアンテナと、車両の金属ボディより車内側に配置され、ガラスアンテナの近傍に位置する車内アンテナと、ガラスアンテナの受信信号から車内アンテナのノイズ信号をキャンセルするキャンセル手段と、を備える。
特許文献3は、アンテナシステムを開示する。このアンテナシステムは、第1のアンテナ導体と第1の給電点とを有し、所定の周波数帯の放送波を受信する第1アンテナと、第2のアンテナ導体と第2の給電点とを有し、ノイズ源からのノイズを受信する第2アンテナと、第1アンテナで受信された受信信号から第2アンテナで受信されたノイズ信号をキャンセルするキャンセル装置と、を備える。第1アンテナおよび第2アンテナは、所定の周波数帯の放送波の電波が到達する位置に設けられる。第2アンテナで受信される所定の周波数帯の受信利得は、第1アンテナで受信される所定の周波数帯の受信利得よりも低い。第2のアンテナ導体の導体長は、第1のアンテナ導体の導体長よりも短い。これにより、第1アンテナで受信されたノイズの出力と第2アンテナで受信されたノイズの出力とが同等になるように調整される。
特開2013-168744号公報 国際公開第2015/016307号 国際公開第2015/093490号
従来、ラジオ放送波用アンテナが車両に取り付けられる。ラジオ放送波用アンテナは、アナログ方式であるため、車両内部または車両外部において発生する電磁ノイズの影響を受け易い。特に、AM波帯はその現象が顕著である。また、近年は、従来のガソリン車に加えて、PHEV(プラグインハイブリッド車)およびEV(電気自動車)が開発され、実用化されている。これらの車両には、ガソリン車には無い駆動用モーター、駆動用モーターを駆動するための大型のバッテリー、および電圧変換器といった電気部品が搭載され、また従来からある電装品の一部も、その車両レイアウトがガソリン車とは異なっている。従って、これらの電気部品および電装品から発生する大きな電磁ノイズを、ラジオ放送波用のアンテナが拾ってしまう。
そこで、ラジオ放送波用アンテナとは別にノイズピックアップ用アンテナを設け、このノイズピックアップ用アンテナを、ラジオ放送波を受信しにくく且つ電磁ノイズをラジオ放送波用アンテナと同等に受け得る場所に設置し、ラジオ放送波用アンテナの出力信号からノイズピックアップ用アンテナの出力信号を差し引くことによって、ラジオ放送波用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分をキャンセルする技術が考えられている(例えば特許文献1~3を参照)。しかしながらその技術では、ラジオ放送波用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分と、ノイズピックアップ用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差が問題となる。例えば、ノイズ源からノイズピックアップ用アンテナまでの距離が、ノイズ源からラジオ放送波用アンテナまでの距離と大きく異なったり、或いは、ノイズピックアップ用アンテナの形状がラジオ放送波用アンテナの形状と異なるといった場合、ラジオ放送波用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分と、ノイズピックアップ用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分との間に位相差が生じる。この位相差はノイズ成分の効果的なキャンセルを妨げるので、大きなノイズ成分が残存してしまう。ラジオ放送波用アンテナの出力信号とノイズピックアップ用アンテナの出力信号との位相差を無くすための信号処理回路(位相補正回路)は存在するが、そのような信号処理回路を用いると、回路構成が複雑になり製造コストが増大する。
本開示の一実施形態は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、回路構成を複雑にすることなく、ラジオ放送波用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分と、ノイズピックアップ用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる車載用アンテナ装置を提供することを目的とする。
[1]上述した課題を解決するために、本開示の一実施形態による車載用アンテナ装置は、車両に取り付けられるアンテナ装置であって、第1導電体と、第2導電体と、ノイズ低減回路と、を備える。第1導電体は、車両に設置され、車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して第1信号を出力する第1アンテナ、および、第1アンテナと電気的に接続されて第1信号を伝達する第1給電線を有する。第2導電体は、第1アンテナよりもラジオ放送波を受信しにくい場所に設置されて第2信号を出力する第2アンテナ、および、第2アンテナと電気的に接続されて第2信号を伝達する第2給電線を有する。第2導電体は、第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する。ノイズ低減回路は、第1給電線及び第2給電線と電気的に接続され、第1アンテナから第1給電線を介して第1信号を受け、第2アンテナから第2給電線を介して第2信号を受け、第2信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う。
[2]本開示の一実施形態による車載用アンテナ装置は、車両に取り付けられるアンテナ装置であって、第1導電体と、第2導電体と、ノイズ低減回路と、を備える。第1導電体は、車両に設置され、車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して第1信号を出力する第1アンテナ、および、第1アンテナと電気的に接続されて第1信号を伝達する第1給電線を有する。第2導電体は、車両のノイズ源からのノイズを第1アンテナよりも受け易い場所に設置されて第2信号を出力する第2アンテナ、および、第2アンテナと電気的に接続されて第2信号を伝達する第2給電線を有する。第2導電体は、第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する。ノイズ低減回路は、第1給電線及び第2給電線と電気的に接続され、第1アンテナから第1給電線を介して第1信号を受け、第2アンテナから第2給電線を介して第2信号を受け、第2信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う。
上記[1]及び[2]の車載用アンテナ装置では、第1アンテナが、ラジオ放送波を受信して、ラジオ放送波およびノイズ成分を含む第1信号を出力する。また、第2アンテナが、ラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が第1信号よりも大きい第2信号を出力する。第1信号および第2信号は、第1給電線および第2給電線によってそれぞれ伝達され、ノイズ低減回路に至る。ノイズ低減回路は、第2信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分を低減する。
加えて、上記[1]及び[2]の車載用アンテナ装置では、第2導電体が、第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する。容量結合部は、第1導電体および第2導電体のそれぞれに伝達される信号、特にノイズ成分の位相を相互に近づける作用を有する。従って、この車載用アンテナ装置によれば、第1アンテナ(ラジオ放送波用アンテナ)の出力信号に含まれるノイズ成分と、第2アンテナ(ノイズピックアップ用アンテナ)の出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる。また、導電体同士を容量結合させるだけの簡易な構成によって位相差を低減する構造を実現できるので、回路構成を複雑にせずに済む。なお、本開示において、容量結合の容量値は、0.5pF~6pFの範囲内であることが望ましい。
[3]上記[1]又は[2]の車載用アンテナ装置において、第2アンテナの形状は第1アンテナの形状と異なってもよい。この場合、第1信号と第2信号との間に位相差が生じ易いので、上記の車載用アンテナ装置の構成が特に有用である。なお、ここでいう「形状」には、サイズ(大きさ)も含まれる。
[4]上記[1]~[3]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、第1アンテナは車両の窓ガラスに設置されるガラスアンテナであり、第2アンテナは導電性の板状部分を含んでもよい。多くの場合、ガラスアンテナは、例えばリヤガラスといった大きなガラス面の比較的大きな領域内に敷設される。これに対し、第2アンテナは、第1アンテナよりもラジオ放送波を受信しにくい場所、例えば金属ボディの内側におけるガラス近傍といった、比較的狭い領域内に配置される。そのような場合であっても、第2アンテナが導電性の板状部分(容量装荷板)を含むことによって、第2アンテナを小型に構成しつつ、ガラスアンテナと同等のノイズ感受性を第2アンテナに与えることができる。
[5]上記[1]~[4]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、ノイズ低減回路は、第1信号又は第2信号を反転させたのち第1信号と第2信号とを加算する回路を含んでもよい。例えばこのような構成によって、第2信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分を低減することができる。
[6]上記[1]~[5]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、容量結合部が第1給電線の途中の部分と容量結合を行ってもよい。この場合においても、上記の車載用アンテナ装置の効果を得ることができる。
[7]上記[1]~[6]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、容量結合部は、第1導電体の端子部の上面と対向配置された平板を含んでもよく、容量値を更に増やすため、第1導電体の端子部を少なくとも三方から覆う部分を含んでもよい。この場合、容量結合部の容量値を大きくして、2つのノイズ成分の間の位相差を更に低減できる。
[8]上記[1]~[7]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、第1給電線及び第2給電線は絶縁電線をそれぞれ有し、第2給電線の絶縁電線の少なくとも一部が、第1給電線の絶縁電線の少なくとも一部と並行且つ隣接して配設されてもよい。この場合、容量結合部の容量値を大きくして、2つのノイズ成分の間の位相差を更に低減できる。
[9]上記[1]~[8]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、第1給電線は、第1アンテナの給電点とノイズ低減回路との間の最短となる経路に配設され、容量結合部は、その経路に配設された第1給電線と平行に且つ隣接して配設された部分を含んでもよい。この場合、第1給電線を短くして第1給電線に対する電磁ノイズの影響を抑制しつつ、容量結合部の容量値を大きくして、2つのノイズ成分の間の位相差を効果的に低減できる。
[10]上記[1]~[9]のうちいずれかの車載用アンテナ装置は、上記処理を行う回路部品が実装される配線基板を更に備え、第1給電線及び第2給電線は配線基板に設けられたパターン配線部分を含んでもよい。
[11]上記[10]の車載用アンテナ装置において、容量結合部は、第1給電線のパターン配線部分と容量結合を行う、第2給電線のパターン配線部分を含んでもよい。この場合、配線基板に設けられるパターン配線部分によって容量結合を安定して実現することができる。
[12]上記[1]の車載用アンテナ装置において、第2アンテナは車両の金属ボディの内面に設置されてもよい。この場合、第1アンテナよりもラジオ放送波を受信しにくい場所に第2アンテナを設置することができる。
[13]上記[2]の車載用アンテナ装置において、ノイズ源は車両の底部に配置され、第2アンテナは第1アンテナよりも車両の底部に近い位置に設置されてもよい。この場合、車両のノイズ源からのノイズを第1アンテナよりも受け易い場所に第2アンテナを設置することができる。
[14]上記[13]の車載用アンテナ装置において、第1アンテナは車両のリヤガラスに設置されるガラスアンテナであり、第2アンテナは、リヤガラスの下方に位置するコンビネーションランプの周囲に設けられた線状部分を含んでもよい。この場合、第2アンテナを車両の外観において目立ちにくくし、且つ、車両内のノイズ低減回路に接続し易い場所に第2アンテナを設置することができる。
[15]上記[2]、[13]または[14]の車載用アンテナ装置において、ノイズ源は車両の底部に配置され、車載用アンテナ装置は、第2アンテナの少なくとも上部を覆ってラジオ放送波を遮蔽する庇部を更に備えてもよい。この場合、第2アンテナがラジオ放送波を受信しにくくなるので、第2信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分をより効果的に低減することができる。
[16]上記[2]、[13]~[15]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、第2給電線は、第2信号を伝達する導体の周囲が接地電位でシールドされたケーブルを部分的に有してもよい。第2アンテナの配置によっては、第2給電線が長くなり、第1アンテナに入力されるノイズを発生するノイズ源とは異なる別のノイズ源からのノイズが第2給電線を介して第2信号に重畳するおそれがある。そのような場合、第2給電線のうち別のノイズ源からのノイズを受け易い部分を上記ケーブルによって構成することにより、第2信号に重畳する別のノイズ源からのノイズを低減することができる。
[17]上記[2]、[13]~[16]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、第2アンテナは金属ボディの外側に配置されてもよい。この場合、車両の外側に設置されるノイズ源からのノイズを第1アンテナよりも受け易い場所に、第2アンテナを設置することができる。
[18]上記[1]~[17]のうちいずれかの車載用アンテナ装置において、ラジオ放送波に対する第2アンテナの受信感度は、ラジオ放送波に対する第1アンテナの受信感度から20dBを差し引いた値以下であってもよい。この場合、車載用アンテナ装置全体でのラジオ放送波の受信感度を十分に高めることができる。
[19]本開示の一実施形態による車載用アンテナ装置は、車両に取り付けられるアンテナ装置であって、第1導電体と、第2導電体と、第3導電体と、ノイズ低減回路と、を備える。第1導電体は、車両に設置され、車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して第1信号を出力する第1アンテナ、および、第1アンテナと電気的に接続されて第1信号を伝達する第1給電線を有する。第2導電体は、第1アンテナよりもラジオ放送波を受信しにくい場所に設置されて第2信号を出力する第2アンテナ、および、第2アンテナと電気的に接続されて第2信号を伝達する第2給電線を有する。第3導電体は、車両の金属ボディの外側に配置されたノイズ源からのノイズを第1アンテナよりも受け易い場所に設置されて第3信号を出力する第3アンテナ、および、第3アンテナと電気的に接続されて第3信号を伝達する第3給電線を有する。ノイズ低減回路は、第1給電線、第2給電線及び第3給電線と電気的に接続され、第1アンテナから第1給電線を介して第1信号を受け、第2アンテナから第2給電線を介して第2信号を受け、第3アンテナから第3給電線を介して第3信号を受け、第2信号及び第3信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う。第2導電体及び第3導電体は、第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する。
上記[19]の車載用アンテナ装置では、第1アンテナが、ラジオ放送波を受信して、ラジオ放送波及びノイズ成分を含む第1信号を出力する。また、第2アンテナ及び第3アンテナが、ラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が第1信号よりも大きい第2信号及び第3信号をそれぞれ出力する。第1信号、第2信号及び第3信号それぞれは、第1給電線、第2給電線および第3給電線それぞれによって伝達され、ノイズ低減回路に至る。ノイズ低減回路は、第2信号及び第3信号を用いて第1信号に含まれるノイズ成分を低減する。
加えて、上記[19]の車載用アンテナ装置では、第2導電体及び第3導電体が、第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する。容量結合部は、第1導電体、第2導電体及び第3導電体のそれぞれに伝達される信号、特にノイズ成分の位相を相互に近づける作用を有する。従って、この車載用アンテナ装置によれば、第1アンテナ(ラジオ放送波用アンテナ)の出力信号に含まれるノイズ成分と、第2アンテナ及び第3アンテナ(ノイズピックアップ用アンテナ)の出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる。また、導電体同士を容量結合させるだけの簡易な構成によって位相差を低減する構造を実現できるので、回路構成を複雑にせずに済む。
本開示の一実施形態による車載用アンテナ装置によれば、回路構成を複雑にすることなく、ラジオ放送波用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分と、ノイズピックアップ用アンテナの出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる。
図1は、本開示の一実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、アンテナ装置が車両に取り付けられた状態の一例を示す図である。 図3は、第2アンテナおよびその周囲の窓ガラスおよび金属ボディの断面を模式的に示す図である。 図4は、第2アンテナおよび被覆部の具体的構造を示す平面図である。 図5は、図4のV-V線に沿った断面図である。 図6は、図4のVI-VI線に沿った断面図である。 図7は、ノイズ低減回路、第1給電線および第2給電線を示す図である。 図8は、ノイズ低減回路から出力される信号波形の例を示す図である。 図9は、比較例として、ノイズ成分をキャンセルしない場合の信号波形の例を示す図である。 図10は、第1変形例のアンテナ装置が車両に取り付けられた状態の一例を示す図である。 図11は、第2変形例の第2アンテナ並びにその周囲の窓ガラスおよび金属ボディの断面を模式的に示す図である。 図12は、第2アンテナの配置の例を示す図である。 図13は、ノイズ低減回路から出力される信号波形を実測した例を示す図である。 図14は、比較例として、ノイズ成分をキャンセルしない場合の信号波形を実測した例を示す図である。 図15の(a)部及び(b)部は、第2変形例に係る第2アンテナ付近の構成例を示す断面図である。 図16は、第3変形例に係る回路基板の構成を示す平面図である。 図17は、第2実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら本開示による車載用アンテナ装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本開示の第1実施形態に係る 車載用アンテナ装置1(以下、単にアンテナ装置という)の概略構成を示すブロック図である。本実施形態のアンテナ装置1は、自動車等の車両に取り付けられる。図2は、アンテナ装置1が車両に取り付けられた状態の一例を示す図である。図2に示される例では、アンテナ装置1は、自動車の金属ボディおよび金属ボディの開口に取り付けられた窓ガラス51よりも内側(車室側)に配置される。図1および図2に示されるように、本実施形態のアンテナ装置1は、第1導電体10と、第2導電体20と、ノイズ低減回路30と、中継ケーブル41と、チューナー42とを備えている。なお、図2では中継ケーブル41およびチューナー42の図示を省略している。
第1導電体10は、第1アンテナ11と、第1給電線(フィーダー線)12と、端子部13とを有する。第1アンテナ11は、ラジオ放送波用アンテナである。第1アンテナ11は、車両におけるラジオ放送波を受信可能な場所に設置され、車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して、ラジオ放送波を電気的な第1信号Sg1に変換する。第1アンテナ11は、第1信号Sg1をノイズ低減回路30に向けて出力する。また、第1アンテナ11は、車両内部の電気部品および電装品から発生する電磁ノイズを受ける。第1アンテナ11から出力される第1信号Sg1には、この電磁ノイズから変換されたノイズ成分が含まれる。
図2に示されるように、第1アンテナ11は、車両の窓ガラス51に取り付けられるガラスアンテナであってもよい。窓ガラス51としては、例えばリヤガラス、クォータガラス、リヤサイドガラス、またはルーフガラスといった、金属ボディの開口部に設けられるあらゆる窓ガラスが選択され得る。第1アンテナ11がガラスアンテナである場合、第1アンテナ11は、窓ガラス51の表面に平面的に設けられ、例えば銀ペーストといった導電性ペーストを窓ガラス51の車室側表面にプリントし、この導電性ペーストを焼き付けることにより形成され得る。なお、ガラスアンテナの形態はこれに限られず、例えば、線状または膜状の導電体を、窓ガラス51の車室側表面または外側表面に接着剤等により固定してもよく、窓ガラス51の内部(車室側表面と外側表面との間)に埋め込んでもよい。
第1アンテナ11は、大きなガラス面の比較的大きな領域AR内に敷設される。領域ARは、例えば水平方向に長い細長形状を有する。領域ARは、例えば窓ガラス51の上半分の領域内に位置する。窓ガラス51は、車両の金属ボディに形成された窓開口部に設置されているので、ラジオ放送波は窓ガラス51を通過して第1アンテナ11に到達する。なお、第1アンテナ11は、ガラスアンテナに限られない。第1アンテナ11は、金属ボディの外側に設けられてもよく、例えば、ドアミラーの内部に設けられてもよい。ラジオ放送波は、例えばAM帯(520kHz~1710kHz)、MF帯(300kHz~3000kHz)、またはLF帯(30kHz~300kHz)に含まれる周波数を有する。
第1給電線12は、第1アンテナ11と電気的に接続された一端を有する。第1給電線12は、第1アンテナ11から出力された第1信号Sg1を伝達する。第1給電線12は、例えば、線状の導体が塩化ビニル等の樹脂により被覆された絶縁電線(AV線)を有する。なお、本実施形態の第1給電線12として、信号を伝達する導体の周囲が接地電位でシールドされたケーブル(シールド線または同軸ケーブル)は用いられない。第1給電線12は、第1アンテナ11の給電点(端子部13)と、ノイズ低減回路30との間の最短となる経路に直線状に配設されている。なお、最短とは厳密な意味での最短を意味するものではなく、最短とみなされる範囲であれば本発明の効果を奏する範囲で幅を持つ意味であり、実質的に最短であることを意味する。第1給電線12は、主に、金属ボディの内側であって窓ガラス51の外縁に沿った領域に配設される。第1給電線12の一部は、窓ガラス51と重なっていてもよい。その場合、第1給電線12もまた車両の外部からラジオ放送波を受信するが、その大きさは、第1アンテナ11が受信するラジオ放送波の大きさと比べて僅かである。
端子部13は、第1アンテナ11と第1給電線12との間に設けられている。第1アンテナ11は、端子部13を介して第1給電線12と電気的に接続される。図2に示されるように、端子部13は、例えば窓ガラス51の縁部寄りの領域において、窓ガラス51の内面(車室側の面)に設けられる。
第2導電体20は、第2アンテナ21と、第2給電線(フィーダー線)22と、被覆部23とを有する。第2アンテナ21は、ノイズピックアップ用アンテナである。第2アンテナ21は、車両における、第1アンテナ11よりもラジオ放送波を受信しにくい場所に設置される。第2アンテナ21は、車両内部の電気部品および電装品から発生する電磁ノイズを、第1アンテナ11と同等に受ける。ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度は、ラジオ放送波に対する第1アンテナ11の受信感度から例えば20dBを差し引いた値以下である。言い換えると、ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度は、ラジオ放送波に対する第1アンテナ11の受信感度の例えば10%以下である。なお、ここでいうラジオ放送波に対する受信感度とは、例えばSN比を意味する。車両内部の電気部品および電装品から発生する電磁ノイズに対する第2アンテナ21の感度は、同電磁ノイズに対する第1アンテナ11の感度に近いほどよい。一例では、電磁ノイズに対する第2アンテナ21の感度は、同電磁ノイズに対する第1アンテナ11の感度と略等しい。図3は、第2アンテナ21並びにその周囲の窓ガラス51および金属ボディ52の断面を模式的に示す図である。図2および図3に示される例では、第2アンテナ21は、車両の金属ボディ52の内面(車室側の面)であって窓ガラス51の縁部に近い領域に配置される。このような配置では、車両外部からのラジオ放送波は車両の金属ボディ52によって遮蔽され、第2アンテナ21に到達しにくくなる。なお、第2アンテナ21の設置場所はこれに限られず、例えば後部座席の後方に設けられた荷室スペース内など、他の場所に設けられてもよい。また、第2アンテナ21は、乗員から見えないように、車両の金属ボディ52と内張りとの間の空間に設けられることが好ましい。
第2アンテナ21は、車両内部の電気部品および電装品から発生する電磁ノイズによるノイズ成分を含む電気的な第2信号Sg2(図1を参照)を生成する。第2信号Sg2は、第1信号Sg1よりも小さい程度に、ラジオ放送波による成分を含んでもよい。第2アンテナ21は、第2信号Sg2をノイズ低減回路30に向けて出力する。
第2給電線(フィーダー線)22は、第2アンテナ21と電気的に接続された一端を有する。第2給電線22は、第2アンテナ21から出力された第2信号Sg2を伝達する。第2給電線22は、例えば、線状の導体が塩化ビニル等の樹脂により被覆された絶縁電線(AV線)を有する。なお、本実施形態の第2給電線22として、信号を伝達する導体の周囲が接地電位でシールドされたケーブル(シールド線または同軸ケーブル)は用いられない。第2給電線22は、主に、金属ボディ52の内側であって窓ガラス51の外縁に沿った領域に配設される。第2給電線22の一部は、窓ガラス51と重なっていてもよい。
被覆部23は、第2アンテナ21と第2給電線22との間に設けられている。第2アンテナ21は、被覆部23を介して第2給電線22と電気的に接続される。或いは、被覆部23は、第2アンテナ21と第2給電線22とを電気的に接続する配線または第2アンテナ21に、その一端のみが接続されるように突出して設けられてもよい。
第1給電線12、端子部13、第2給電線22、および被覆部23は、本実施形態において、第1信号Sg1および第2信号Sg2それぞれに含まれるノイズ成分の位相を互いに近づける(同調させる)ためのノイズ位相同調部27(図1を参照)を構成する。以下、ノイズ位相同調部27および第2アンテナ21の具体的構成について説明する。
図4~図6は、第2アンテナ21、被覆部23、および端子部13の具体的構造を示す図である。図4は平面図であり、図5は図4のV-V線に沿った断面図であり、図6は図4のVI-VI線に沿った断面図である。これらの図に示されるように、端子部13は、第1給電線12の一端に設けられた金属板を含み、一例では該金属板からなる。端子部13は、樹脂製(例えばゴム製)の端子保持部14に覆われており、端子保持部14の底面14aに形成された凹部14b内において端子保持部14に保持されている。なお、端子保持部14の構成材料は樹脂に限らず、絶縁性を有する他の様々な材料が採用され得る。端子保持部14は、略直方体状の外形を有しており、その底面14aが窓ガラス51に接着される態様にて、窓ガラス51に固定される。窓ガラス51に設けられた第1アンテナ11の給電部は、凹部14b内において端子部13と接触する。凹部14bは端子保持部14の前面14fに抜けており、端子部13から延びる第1給電線12は、前面14fから端子保持部14の外部へ延出している。
被覆部23は、第1導電体10の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部24を構成する。被覆部23は、端子部13の上面と対向配置された平板231を含んでいる。平板231は、端子保持部14を挟んで端子部13と容量結合を行う。図示例の被覆部23は、端子部13を少なくとも三方から覆う導電体によって構成されている。一例では、被覆部23は、端子保持部14の、底面14aを除く他の表面の少なくとも一部上に設けられている。図示例では、被覆部23は、端子保持部14の一対の側面14c上、背面14d上、および上面14e上にわたって設けられている。なお、この例に限られず、被覆部23は、端子部13を少なくとも一方から覆う導電体によって構成されてもよい。例えば、被覆部23は、端子保持部14の上面14e上にのみ設けられてもよい。
被覆部23は、上記の構成を有することにより、端子部13と容量結合を行う。この容量結合の容量値は、端子保持部14の厚さおよび誘電率と、被覆部23と端子部13との対向面積に依存する。被覆部23は、端子保持部14の表面に沿う形に加工された金属板または金属箔であってもよく、端子保持部14の表面に蒸着またはメッキ等により形成された金属膜であってもよい。第2給電線22の一端は、例えば半田付けまたはロウ付け等の導電接着構造により被覆部23の表面(例えば上面14e上の部分の表面)に接続されている。第2給電線22は、第1給電線12に沿って延出される。被覆部23の構成材料は、例えば板金、金属膜、および導電樹脂のうちの一又は複数の導電性材料を含む。
図4に示されるように、第2アンテナ21は、第1アンテナ11と異なる形状を有する。図示例では、第2アンテナ21は、導電性の板状部分(容量装荷板)25を有する。加えて、第2アンテナ21は、板状部分25から第2給電線22および被覆部23に向けて延在する導電性の板状部分26を更に含む。板状部分25および26の接続方向と直交する方向における板状部分26の横幅W2は、板状部分25の同方向における横幅W1よりも小さい。また、板状部分26の面積は、板状部分25の面積よりも小さい。一例では、板状部分26の長手方向の一端は板状部分25と接続され、板状部分26の長手方向の他端は被覆部23の表面と接続されている。板状部分25と板状部分26とは、互いに共通の単一の金属板から形成されてもよい。板状部分26の長手方向の他端は、例えば半田付けまたはロウ付け等の導電接着構造により被覆部23の表面に接続されている。第2アンテナ21の板状部分25,26の構成材料は、例えば板金、導電性フィルム、および導電樹脂のうちの一又は複数の導電性材料を含む。
なお、図示例では板状部分25が板状部分26のみを介して被覆部23に接続されているが、この形態に限られない。板状部分25は、板状部分26および他の配線を介して被覆部23に接続されてもよく、或いは、板状部分26に代えて他の配線を介して被覆部23に接続されてもよい。また、第2アンテナ21のうち被覆部23に接続される部分およびその近傍の部分(例えば板状部分26の一部)は、ラジオ放送波を受信可能な位置(例えば窓ガラス51と重なる位置)に配置されてもよい。第2アンテナ21の全体として、第1アンテナ11よりもラジオ放送波を受信しにくい状態であればよい。
図7は、ノイズ低減回路30、第1給電線12および第2給電線22を示す図である。図7に示されるように、第2給電線22を構成する絶縁電線の少なくとも一部は、第1給電線12を構成する絶縁電線の少なくとも一部と並行且つ隣接して配設されている。第2給電線22のうち、第1給電線12と平行に且つ隣接して配設された部分は、容量結合部24を構成する。このように、容量結合部24は、第1給電線12の途中の部分とも容量結合を行う。すなわち、本実施形態の容量結合部24は、前述した被覆部23と、第2給電線22のうち第1給電線12と平行に且つ隣接して配設される部分とを含む。
第2給電線22の当該部分は、第1給電線12と平行に且つ隣接して配設されることにより、第1給電線12と容量結合を行う。この容量結合の容量値は、第1給電線12および第2給電線22の絶縁被覆の厚さの和と、該絶縁被覆の誘電率と、第1給電線12および第2給電線22の導電体の対向面積とに依存する。
図1および図7を参照して、ノイズ低減回路30の構成について説明する。ノイズ低減回路30は、第1給電線12及び第2給電線22と電気的に接続され、第1アンテナ11から第1給電線12を介して第1信号Sg1を受け、第2アンテナ21から第2給電線22を介して第2信号Sg2を受け、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う回路である。本実施形態のノイズ低減回路30は、第1信号Sg1又は第2信号Sg2を反転させたのち第1信号Sg1と第2信号Sg2とを加算する回路を含む。以下、その具体例について説明する。
図1に示されるように、本実施形態のノイズ低減回路30は、第1高周波増幅部31と、第2高周波増幅部32と、加算部33とを有する。第1高周波増幅部31の信号入力端は、第1給電線12の他端(第1アンテナ11とは反対側の端)と電気的に接続されている。第1高周波増幅部31は、第1アンテナ11から第1給電線12を介して伝達された第1信号Sg1を増幅する。第2高周波増幅部32の信号入力端は、第2給電線22の他端(第2アンテナ21とは反対側の端)と電気的に接続されている。第2高周波増幅部32は、第2アンテナ21から第2給電線22を介して伝達された第2信号Sg2を増幅する。第1高周波増幅部31および第2高周波増幅部32のうちいずれか一方は、反転増幅を行う。第2高周波増幅部32の信号増幅率は、第1高周波増幅部31の信号増幅率と同じであってもよい。或いは、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分の大きさと第2信号Sg2に含まれるノイズ成分の大きさとが同等になるように、第1アンテナ11および第2アンテナ21のノイズ受信感度の比に応じて、第1高周波増幅部31の信号増幅率と第2高周波増幅部32の信号増幅率との比が調整されてもよい。
加算部33の一の信号入力端は、第1高周波増幅部31の信号出力端と電気的に接続されており、加算部33の他の信号入力端は、第2高周波増幅部32の信号出力端と電気的に接続されている。加算部33は、第1高周波増幅部31によって増幅された第1信号Sg1と、第2高周波増幅部32によって増幅された第2信号Sg2とを加算する。これにより、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分が、第2信号Sg2に含まれるノイズ成分によって低減される。加算部33の信号出力端は、中継ケーブル41を介してチューナー42と電気的に接続されている。加算部33は、加算した信号をチューナー42へ提供する。
なお、ノイズ低減回路30の具体例は上記に限られない。例えば、ノイズ低減回路30は、第1信号Sg1と第2信号Sg2との差を出力する回路を有してもよい。或いは、ノイズ低減回路30は、第1信号Sg1および第2信号Sg2をデジタル信号に変換し、第1信号Sg1および第2信号Sg2の各デジタル値の差を演算により求める回路を有してもよい。
図7に示されるように、ノイズ低減回路30は、回路部品35を有する。アンテナ装置1は、回路部品35が実装される配線基板34を備える。配線基板34は、誘電体基板と、誘電体基板上および誘電体基板の内部に設けられた導電性のパターン配線部分とを含む。回路部品35は、上述した第1高周波増幅部31、第2高周波増幅部32、および加算部33(或いは、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う他の回路)を含む。第1給電線12の絶縁電線及び第2給電線22の絶縁電線は、配線基板34に接続されており、配線基板34内のパターン配線部分を介して回路部品35に接続されている。
以上に説明した本実施形態によるアンテナ装置1によって得られる効果について説明する。本実施形態のアンテナ装置1では、第1アンテナ11が、ラジオ放送波を受信して、ラジオ放送波およびノイズ成分を含む第1信号Sg1を出力する。また、第2アンテナ21が、主にノイズ成分を含む(言い換えると、ラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が第1信号Sg1よりも大きい)第2信号Sg2を出力する。第1信号Sg1および第2信号Sg2は、第1給電線12および第2給電線22によってそれぞれ伝達され、ノイズ低減回路30に至る。ノイズ低減回路30は、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する。
加えて、アンテナ装置1では、第2導電体20が容量結合部24を有する。容量結合部24は、第1導電体10の少なくとも一部と容量結合を行う。容量結合部24は、第1導電体10および第2導電体20のそれぞれを伝達される信号、特にノイズ成分の位相を相互に近づける作用を有する。従って、本実施形態のアンテナ装置1によれば、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分と、第2信号Sg2に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる。よって、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分をより一層低減できる。また、導電体同士を容量結合させるだけの簡易な構成によって位相差を低減する構造を実現できるので、回路構成を複雑にせずに済む。
図8は、ノイズ低減回路30から出力される信号波形の例を示す図である。図9は、比較例として、ノイズ成分をキャンセルしない場合の信号波形の例を示す図である。図8および図9において、横軸は周波数(kHz)を表し、縦軸は信号レベル(dBμV)を表している。なお、周波数1100kHz付近に存在するピークは、ラジオ放送波を模擬して車両外側から送信された信号である。また、ノイズ源は、車両内に設置されたインバータ電源である。グラフG1は模擬信号源およびノイズ源の双方をオフにした状態を示し、グラフG2は模擬信号源のみをオンにした状態を示し、グラフG3は模擬信号源およびノイズ源の双方をオンにした状態を示している。図8と図9とを比較すると明らかなように、容量結合部24を備える本実施形態のアンテナ装置1では、ノイズ低減回路30から出力される信号波形に含まれるノイズ成分が顕著に低減されることがわかる。
本実施形態のように、第2アンテナ21の形状は第1アンテナ11の形状と異なってもよい。この場合、第1信号Sg1と第2信号Sg2との間に位相差が生じ易いので、本実施形態のアンテナ装置1の構成が特に有用である。
本実施形態のように、第1アンテナ11は車両の窓ガラス51に設置されるガラスアンテナであり、第2アンテナ21は導電性の板状部分25を含んでもよい。多くの場合、ガラスアンテナは、例えばリヤガラスといった大きなガラス面の比較的大きな領域AR内に敷設される。これに対し、第2アンテナ21は、第1アンテナ11よりもラジオ放送波を受信しにくい場所、例えば金属ボディ52の内側における窓ガラス51の近傍といった、比較的狭い領域内に配置される。また、金属ボディ52の影響により第2アンテナ21の感度が低下し易い。そのような場合であっても、第2アンテナ21が導電性の板状部分25(容量装荷板)を含むことによって、第2アンテナ21を小型に構成しつつ、ガラスアンテナと同等のノイズ感受性を第2アンテナ21に与えることができる。
本実施形態のように、ノイズ低減回路30は、第1信号Sg1又は第2信号Sg2を反転させたのち第1信号Sg1と第2信号Sg2とを加算する回路を含んでもよい。例えばこのような構成によって、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減することができる。
本実施形態のように、容量結合部24は、第1給電線12の途中の部分と容量結合を行ってもよい。この場合においても、アンテナ装置1による上記の効果を得ることができる。
容量結合部24は、第1導電体10の端子部13の上面と対向配置された平板231を含んでもよく、容量値を更に増やすため、本実施形態のように、第1導電体10の端子部13を少なくとも三方から覆う被覆部23を含んでもよい。この場合、容量結合部24の容量値を大きくして、2つのノイズ成分の間の位相差を更に低減できる。
本実施形態のように、第1給電線12及び第2給電線22は絶縁電線をそれぞれ有し、第2給電線22の絶縁電線の少なくとも一部が、第1給電線12の絶縁電線の少なくとも一部と並行且つ隣接して配設されてもよい。この場合、容量結合部24の容量値を大きくして、2つのノイズ成分の間の位相差を更に低減できる。
本実施形態のように、第1給電線12は、第1アンテナ11の給電点(端子部13)とノイズ低減回路30との間の最短となる経路に配設され、容量結合部24は、その経路に配設された第1給電線12と平行に且つ隣接して配設された部分を含んでもよい。この場合、第1給電線12を短くして第1給電線12に対する電磁ノイズの影響を抑制しつつ、容量結合部24の容量値を大きくして、2つのノイズ成分の間の位相差を効果的に低減できる。
本実施形態のように、ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度は、ラジオ放送波に対する第1アンテナの受信感度から例えば20dBを差し引いた値以下であってもよい。ラジオチューナーの性能により若干異なるが、一般的には、アンテナの受信感度(SN比)が10dBである場合、復調して音声が聞き取れる音質レベル(但し雑音は入る)であり、受信感度が20dBである場合、復調して雑音が僅かに聞こえるか、或いは殆ど聞こえない音質レベルである。本実施形態では、第1アンテナ11から出力される第1信号Sg1から、第2アンテナ21から出力される第2信号Sg2を差し引く。故に、第1アンテナ11及び第2アンテナ21を総合した受信感度、すなわちラジオ放送波に対する第1アンテナ11の受信感度から、ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度を差し引いた値が20dB以上であることによって、雑音が殆ど聞こえない程度の高い音質レベルを得ることができる。すなわち、アンテナ装置1全体でのラジオ放送波の受信感度を十分に高めることができる。
[第1変形例]
続いて、上記実施形態に係るアンテナ装置1の変形例について説明する。本変形例に係るアンテナ装置では、第2アンテナ21の形状及び配置が上記実施形態と異なる。第2アンテナ21の形状及び配置を除くアンテナ装置の他の構成は、上記実施形態に係るアンテナ装置1の構成と同じである。
本変形例の第2アンテナ21は、車両のノイズ源からのノイズを第1アンテナ11よりも受け易い場所、言い換えると、車両のノイズ源からの距離が第1アンテナ11よりも短い場所に設置される。車両のノイズ源は、金属ボディ52の内側または外側に設置された電気部品または電装品である。金属ボディ52の外側に設置されるノイズ源は、例えば、車両の底部に配置される大型バッテリー、高電圧伝送ケーブル、及び電圧変換機等の装備である。ここで、車両の底部とは、金属ボディ52の外面であって地面と対向する部分(言い換えると、フロアーを構成する鉄板の下面)を指す。
このように、第2アンテナ21を第1アンテナ11よりもノイズ源に近づけることによって、第2アンテナ21のサイズが第1アンテナ11のサイズより小さくても、第1アンテナ11が受けるノイズと同等のレベルのノイズを第2アンテナ21が受けることができる。従って、第2アンテナ21から出力される第2信号Sg2のSN比は、第1アンテナ11から出力される第1信号Sg1のSN比よりも小さい。上記実施形態と同様、ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度は、ラジオ放送波に対する第1アンテナ11の受信感度から例えば20dBを差し引いた値以下である。言い換えると、ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度は、ラジオ放送波に対する第1アンテナ11の受信感度の例えば10%以下である。
図10は、本変形例のアンテナ装置が車両に取り付けられた状態の一例を示す図である。また、図11は、本変形例の第2アンテナ21並びにその周囲の窓ガラス51および金属ボディ52の断面を模式的に示す図である。図10及び図11に示される例では、第2アンテナ21は、車両の金属ボディ52の外面(車室とは反対側の面)であって窓ガラス51の縁部に近い領域に配置される。また、ノイズ源が車両の底部に配置されている場合、第2アンテナ21は、第1アンテナ11よりも車両の底部に近い位置(例えばリヤガラスの下方)に設置される。
このような配置では、車両外部からのラジオ放送波は金属ボディ52によって遮蔽されず、第2アンテナ21にも第1アンテナ11と同等に到達する。また、ノイズ源からのノイズ波は、第1アンテナ11よりもノイズ源に近い第2アンテナ21に顕著に到達する。本発明者の知見によれば、ノイズ源が車両の底部に存在し、第2アンテナ21が第1アンテナ11と同じ大きさである場合、第1アンテナ11の設置高さと第2アンテナ21の設置高さとの差を0.3m以上とすることにより、ラジオ放送波に対する第2アンテナ21の受信感度を、ラジオ放送波に対する第1アンテナ11の受信感度から20dBを差し引いた値以下とすることができる。
なお、第2アンテナ21の設置場所はこれに限られず、金属ボディ52の外側における他の場所に設けられてもよい。或いは、ノイズ源が金属ボディ52の内側(すなわち車室内)に配置されている場合には、第2アンテナ21は、該車室内において第1アンテナ11よりもノイズ源に近い位置に配置されてもよい。
図10に示されるように、本変形例の第2給電線22は被覆部23から更に第2アンテナ21に向けて延在している。被覆部23から更に第2アンテナ21に向けて延在する第2給電線22の部分は、主に金属ボディ52の内側に敷設される。第2アンテナ21は、第2給電線22を介して被覆部23と接続されている。第2給電線22の配線経路が長くなる場合、第2給電線22は、別のノイズ源からのノイズを避ける為に、第2信号Sg2を伝達する導体の周囲が接地電位でシールドされた構成を有するケーブルを、部分的に有してもよい。
図12は、第2アンテナ21の配置の例を示す図であって、車両の後部の外観を示している。図12の太線部分にて示されるように、第2アンテナ21は、リヤガラスの下方に位置するコンビネーションランプ53の周囲に設けられた部分、例えば線状部分211を含んでもよい。図示例では、線状部分211が、コンビネーションランプ53の上面、車両の外側面から遠い側のコンビネーションランプ53の側面、及びコンビネーションランプ53の下面にわたってU字状に敷設されている。線状部分211は、例えば、線状の導体が塩化ビニル等の樹脂により被覆された絶縁電線(AV線)である。線状部分211は、コンビネーションランプ53の樹脂カバーの内側に敷設されてもよく、コンビネーションランプ53の樹脂カバーの外側に敷設されてもよい。線状部分211は、第2給電線22と、コンビネーションランプ53の上面において接続されてもよいし、コンビネーションランプ53の下面において接続されてもよい。
第2アンテナ21の構成は上記の例に限られず、線状部分211とともに、又は線状部分211に代えて、例えば板金、導電性フィルム、および導電樹脂のうちの一又は複数の構成を含んでもよい。また、線状部分211はU字状に限られず、例えばメアンダ状に配設されてもよい。
第2アンテナ21は、電気部品および電装品から発生する電磁ノイズによるノイズ成分、及びラジオ放送波による成分の双方を含む電気的な第2信号Sg2を生成する。第2信号Sg2は、第1信号Sg1よりも大きい程度のノイズ成分を含む。第2アンテナ21は、第2信号Sg2をノイズ低減回路30に向けて出力する。ノイズ低減回路30における処理は上記実施形態と同様である。
以上に説明した本変形例に係るアンテナ装置によって得られる効果について説明する。本変形例のアンテナ装置では、第1アンテナ11が、ラジオ放送波およびノイズ成分を含む第1信号Sg1を出力する。また、第2アンテナ21が、ラジオ放送波およびノイズ成分を含み、且つラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が第1信号Sg1よりも大きい第2信号Sg2を出力する。第1信号Sg1および第2信号Sg2は、第1給電線12および第2給電線22によってそれぞれ伝達され、ノイズ低減回路30に至る。ノイズ低減回路30は、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する。
加えて、本変形例のアンテナ装置においても、第2導電体20が容量結合部24を有する。これにより、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分と、第2信号Sg2に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる。よって、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分をより一層低減できる。また、導電体同士を容量結合させるだけの簡易な構成によって位相差を低減する構造を実現できるので、回路構成を複雑にせずに済む。
図13は、ノイズ低減回路30から出力される信号波形を実測した例を示す図である。図14は、比較例として、ノイズ成分をキャンセルしない場合の信号波形を実測した例を示す図である。図13および図14において、横軸は周波数(kHz)を表し、縦軸は信号レベル(dBμV)を表している。なお、周波数1200kHz付近に存在するピークは、ラジオ放送波を模擬して車両外側から送信された信号である。また、ノイズ源は、車両の底部に設置された大型バッテリー、高電圧伝送ケーブル、及び電圧変換機である。図13と図14とを比較すると明らかなように、容量結合部24を備える本変形例のアンテナ装置では、ラジオ放送波の受信レベルが同等に維持されつつ、ノイズ低減回路30から出力される信号波形に含まれるノイズ成分が顕著に(具体的には10dB)低減された。
前述したように、ノイズ源が車両の底部に配置される場合、第2アンテナ21は、第1アンテナ11よりも車両の底部に近い位置に設置されてもよい。この場合、車両のノイズ源からのノイズを第1アンテナ11よりも受け易い場所に第2アンテナ21を設置することができる。
前述したように、第1アンテナ11は車両のリヤガラスに設置されるガラスアンテナであり、第2アンテナ21は、リヤガラスの下方に位置するコンビネーションランプ53の周囲に設けられた線状部分211を含んでもよい。この場合、第2アンテナ21を車両の外観において目立ちにくくし、且つ、車両内のノイズ低減回路30に接続し易い場所に第2アンテナ21を設置することができる。また、線状部分211をコンビネーションランプ53の周囲に沿わせることにより、第2アンテナ21の容量を大きくして受信感度を高めることができる。
前述したように、第2アンテナ21は金属ボディ52の外側に配置されてもよい。この場合、車両の外側に存在するノイズ源からのノイズを第1アンテナ11よりも受け易い場所に、第2アンテナ21を設置することができる。
前述したように、第2給電線22は、第2信号Sg2を伝達する導体の周囲が接地電位でシールドされた構成を有するケーブルを、部分的に有してもよい。第2アンテナ21の配置によっては、第2給電線22の配線経路が長くなる場合がある。特に、第2アンテナ21が金属ボディ52の外側に設置される場合、車両剛性、防水等の観点から、第2給電線22を車室内に引き込む位置が制限されるので、第2給電線22の配線経路が長くなりがちである。そのような場合、第1アンテナ11に入力されるノイズを発生するノイズ源とは異なる別のノイズ源、又は第2給電線22と磁界結合する別の電装品ケーブルからのノイズが、第2給電線22を伝搬する第2信号Sg2に重畳するおそれがある。そうすると、第2信号Sg2に含まれるノイズが第1信号Sg1に含まれるノイズとは異なるものとなる。これに対し、第2給電線22のうち別のノイズ源からのノイズを受け易い部分を上記ケーブルによって構成することにより、第2信号Sg2に重畳する別のノイズ源又は電装品ケーブルからのノイズを低減することができる。なお、上記ケーブルの配線経路が長くなるほど、第2信号Sg2に本来含まれるべきノイズが減衰してしまうので、第2給電線22は上記ケーブルを必要な箇所にのみ部分的に有するとよい。
[第2変形例]
図15の(a)部及び(b)部は、第2変形例に係る第2アンテナ21付近の構成例を示す断面図である。本変形例のアンテナ装置は、第1変形例の構成に加えて、庇部29を更に備える。庇部29は、第2アンテナ21の少なくとも上部を覆って、ラジオ放送波を遮蔽する。なお、本変形例では、ノイズ源は車両の底部に存在する。
具体的には、庇部29は導電性の部材を含み、基準電位を有する部分(例えば金属ボディ52)に短絡されている。庇部29は、金属ボディ52から車両の外部へ向けて水平に突出している。上方から見て、庇部29は、第2アンテナ21の全体と重なっている。庇部29は、板金、金属膜、および導電樹脂のうちの一又は複数の導電性材料を含んでもよい。導電性材料は、庇部29の全面に隙間無く拡がっていてもよく、メッシュ状に拡がっていてもよい。図15に示されるように、庇部29は、その先端部において下方に曲がって延びる曲部291を有してもよい。曲部291により、ラジオ放送波をより効果的に遮蔽することができる。
本変形例によれば、第2アンテナ21がラジオ放送波を受信しにくくなるので、第2信号Sg2におけるラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が、第1信号Sg1のそれよりも更に大きくなる。従って、第2信号Sg2を用いて第1信号Sg1に含まれるノイズ成分をより効果的に低減することができる。なお、第2アンテナ21は、図15の(a)部に示されるように金属ボディ52に沿って延在するように配置されてもよく、図15の(b)部に示されるように金属ボディ52と交差する方向に延在するように配置されてもよい。
[第3変形例]
図16は、第3変形例に係る配線基板34Aの構成を示す平面図である。本変形例のアンテナ装置は、上記実施形態、第1変形例または第2変形例の配線基板34に代えて、配線基板34Aを備える。配線基板34Aには、回路部品35(図7を参照)が実装される。配線基板34Aは、第1給電線12を構成する絶縁電線の先端において被覆が除去された導体を挿通させる孔341と、該導体が巻回されて固定される突起343とを有する。加えて、配線基板34Aは、第2給電線22を構成する絶縁電線の先端において被覆が除去された導体を挿通させる孔342と、該導体が巻回されて固定される突起344とを有する。
第1給電線12は、配線基板34Aに設けられたパターン配線部分36を含む。パターン配線部分36の一端は、突起343を囲む円形のパターン36aを構成する。第1給電線12を構成する絶縁電線の先端から露出した導体は、パターン36aに導電接触する。パターン配線部分36の他端は、回路部品35と電気的に接続される端子36bを構成する。
第2給電線22は、配線基板34Aに設けられたパターン配線部分37を含む。パターン配線部分37の一端は、突起344を囲む円形のパターン37aを構成する。第2給電線22を構成する絶縁電線の先端から露出した導体は、パターン37aに導電接触する。パターン36aとパターン37aとの間には、チップコンデンサ38が接続されている。パターン配線部分37の他端は、回路部品35と電気的に接続される端子37bを構成する。
パターン配線部分37は、容量結合部24に含まれ、パターン配線部分36と容量結合を行う。具体的には、パターン配線部分37は、パターン配線部分36に沿って(例えば平行に)配設されている。また、パターン配線部分36及び37は、互いにより長い距離を並走するように、回路部品35へ向かう方向とは逆方向に一度屈曲し、その後再び回路部品35へ向かう。パターン配線部分36とパターン配線部分37との間の距離は例えば1.6mm以下である。また、パターン配線部分36とパターン配線部分37との並走長さL1と、第1給電線12と第2給電線22との並走長さL2との和(L1+L2)は例えば50mm以下である。
本変形例のように、第1給電線12及び第2給電線22は、配線基板34Aに設けられたパターン配線部分36及び37をそれぞれ含んでもよい。そして、容量結合部24は、第1給電線12のパターン配線部分36と容量結合を行う、第2給電線22のパターン配線部分37を含んでもよい。この場合、配線基板34Aに設けられるパターン配線部分36,37によって容量結合を安定して実現することができる。
[第2実施形態]
図17は、第2実施形態に係るアンテナ装置1Aの概略構成を示すブロック図である。図17に示されるように、本実施形態のアンテナ装置1Aは、第1導電体10と、第2導電体20Aと、第3導電体20Bと、ノイズ低減回路30Aと、中継ケーブル41と、チューナー42とを備えている。第1導電体10、中継ケーブル41、及びチューナー42の構成は、前述した第1実施形態と同様である。
第2導電体20Aは、第2アンテナ21Aと、第2給電線(フィーダー線)22Aと、被覆部23Aとを有する。第2アンテナ21Aは、第1実施形態の第2アンテナ21と同様の構成を有する。すなわち、第2アンテナ21Aは、車両における、第1アンテナ11よりもラジオ放送波を受信しにくい場所に設置される。第2アンテナ21Aは、車両内部の電気部品および電装品から発生する電磁ノイズによるノイズ成分を主に含む(言い換えると、ラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が第1信号Sg1よりも大きい)第2信号Sg21を出力する。第2アンテナ21は、第2信号Sg21をノイズ低減回路30Aに向けて出力する。第2給電線22Aは、第1実施形態の第2給電線22と同様の構成を有する。第2給電線22Aは、第2アンテナ21Aから出力された第2信号Sg21を伝達する。被覆部23Aは、第1実施形態の被覆部23と同様の構成を有する。
第3導電体20Bは、第3アンテナ21Bと、第3給電線(フィーダー線)22Bと、被覆部23Bとを有する。第3アンテナ21Bは、第1変形例の第2アンテナ21と同様の構成を有する。すなわち、第3アンテナ21Bは、車両のノイズ源からのノイズを第1アンテナ11よりも受け易い場所に設置される。第3アンテナ21Bは、電気部品および電装品から発生する電磁ノイズによるノイズ成分、及びラジオ放送波による成分の双方を含む電気的な第3信号Sg22を生成する。第3信号Sg22において、ラジオ放送波に対するノイズ成分の割合は第1信号Sg1よりも大きい。第3アンテナ21Bは、第3信号Sg22をノイズ低減回路30Aに向けて出力する。第3給電線22Bは、第1変形例の第2給電線22と同様の構成を有する。第3給電線22Bは、第3アンテナ21Bから出力された第3信号Sg22を伝達する。被覆部23Bは、第1実施形態の被覆部23と同様の構成を有する。なお、被覆部23A及び23Bは、第1実施形態の被覆部23が二分割された各部分によって構成されてもよい。
第1給電線12、端子部13、第2給電線22A、被覆部23A、第3給電線22B、及び被覆部23Bは、本実施形態において、第2信号Sg21及び第3信号Sg22それぞれに含まれるノイズ成分の位相を、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分の位相に近づける(同調させる)ためのノイズ位相同調部27Aを構成する。被覆部23A及び23B、並びに第2給電線22A及び第3給電線22Bは、第1導電体10の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を構成する。
ノイズ低減回路30Aは、第1給電線12、第2給電線22A及び第3給電線22Bと電気的に接続される。ノイズ低減回路30Aは、第1アンテナ11から第1給電線12を介して第1信号Sg1を受け、第2アンテナ21Aから第2給電線22Aを介して第2信号Sg21を受け、第3アンテナ21Bから第3給電線22Bを介して第3信号Sg22を受ける。ノイズ低減回路30Aは、第2信号Sg21及び第3信号Sg22を用いて、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する処理を行う。本実施形態のノイズ低減回路30Aは、第1信号Sg1を反転させるか、又は第2信号Sg21及び第3信号Sg22の双方を反転させたのちに、第1信号Sg1と、第2信号Sg21及び第3信号Sg22とを加算する回路を含む。
図17に示されるように、本実施形態のノイズ低減回路30Aは、第1高周波増幅部31と、第2高周波増幅部32Aと、第3高周波増幅部32Bと、加算部33Aとを有する。第1高周波増幅部31の信号入力端は、第1給電線12の他端(第1アンテナ11とは反対側の端)と電気的に接続されている。第1高周波増幅部31は、第1アンテナ11から第1給電線12を介して伝達された第1信号Sg1を増幅する。第2高周波増幅部32Aの信号入力端は、第2給電線22Aの他端(第2アンテナ21Aとは反対側の端)と電気的に接続されている。第2高周波増幅部32Aは、第2アンテナ21Aから第2給電線22Aを介して伝達された第2信号Sg21を増幅する。第3高周波増幅部32Bの信号入力端は、第3給電線22Bの他端(第3アンテナ21Bとは反対側の端)と電気的に接続されている。第3高周波増幅部32Bは、第3アンテナ21Bから第3給電線22Bを介して伝達された第3信号Sg22を増幅する。第1高周波増幅部31が反転増幅を行うか、又は第2高周波増幅部32A及び第3高周波増幅部32Bの双方が反転増幅を行う。このとき、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分の大きさと、第2信号Sg21に含まれるノイズ成分の大きさ及び第3信号Sg22に含まれるノイズ成分の大きさの和とが同等になるように、第1アンテナ11、第2アンテナ21A及び第3アンテナ21Bのノイズ受信感度の比に応じて、第1高周波増幅部31、第2高周波増幅部32A及び第3高周波増幅部32Bの各信号増幅率の比が調整されてもよい。
加算部33Aの一の信号入力端は、第1高周波増幅部31の信号出力端と電気的に接続されている。加算部33Aの別の信号入力端は、第2高周波増幅部32Aの信号出力端と電気的に接続されている。加算部33Aの更に別の信号入力端は、第3高周波増幅部32Bの信号出力端と電気的に接続されている。加算部33Aは、第1高周波増幅部31によって増幅された第1信号Sg1と、第2高周波増幅部32Aによって増幅された第2信号Sg21と、第3高周波増幅部32Bによって増幅された第3信号Sg22と、を加算する。これにより、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分が、第2信号Sg21及び第3信号Sg22に含まれるノイズ成分によって低減される。加算部33Aの信号出力端は、中継ケーブル41を介してチューナー42と電気的に接続されている。加算部33Aは、加算した信号をチューナー42へ提供する。
なお、ノイズ低減回路30Aの具体例は上記に限られない。例えば、ノイズ低減回路30Aは、第1信号Sg1と、第2信号Sg21及び第3信号Sg22との差を出力する回路を有してもよい。或いは、ノイズ低減回路30Aは、第1信号Sg1、第2信号Sg21及び第3信号Sg22をデジタル信号に変換し、第1信号Sg1のデジタル値と、第2信号Sg21及び第3信号Sg22の各デジタル値との差を演算により求める回路を有してもよい。
本実施形態のアンテナ装置1Aでは、第1アンテナ11が、ラジオ放送波を受信して、ラジオ放送波及びノイズ成分を含む第1信号Sg1を出力する。また、第2アンテナ21A及び第3アンテナ21Bが、ラジオ放送波に対するノイズ成分の割合が第1信号Sg1よりも大きい第2信号Sg21及び第3信号Sg22をそれぞれ出力する。第1信号Sg1、第2信号Sg21及び第3信号Sg22それぞれは、第1給電線12、第2給電線22Aおよび第3給電線22Bそれぞれによって伝達され、ノイズ低減回路30Aに至る。ノイズ低減回路30Aは、第2信号Sg21及び第3信号Sg22を用いて、第1信号Sg1に含まれるノイズ成分を低減する。
加えて、本実施形態のアンテナ装置1Aでは、第2導電体20A及び第3導電体20Bが、第1導電体10の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する。容量結合部は、第1導電体10、第2導電体20A及び第3導電体20Bのそれぞれを伝達する信号、特にノイズ成分の位相を相互に近づける作用を有する。従って、本実施形態のアンテナ装置1Aによれば、第1アンテナ11(ラジオ放送波用アンテナ)の出力信号に含まれるノイズ成分と、第2アンテナ21A及び第3アンテナ21B(ノイズピックアップ用アンテナ)の出力信号に含まれるノイズ成分との間の位相差を低減できる。また、導電体同士を容量結合させるだけの簡易な構成によって位相差を低減する構造を実現できるので、回路構成を複雑にせずに済む。
本開示による車載用アンテナ装置は、上述した実施形態及び変形例に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では第2アンテナ21の形状が第1アンテナ11の形状と異なる例について説明したが、第2アンテナの形状は第1アンテナの形状と同じであってもよい。また、上記実施形態では第1アンテナ11がガラスアンテナである例について説明したが、第1アンテナはガラスアンテナ以外のアンテナであってもよい。また、上記実施形態では第2アンテナ21が板状部分25(容量装荷板)を含む場合を例示したが、第2アンテナは容量装荷板を有しない形態のアンテナであってもよい。また、上記実施形態では板状部分25が板状部分26を介して被覆部23に接続される例を示したが、板状部分25は、ワイヤハーネスなどの電線を介して被覆部23に接続されてもよく、金属板を面状に重ねて配置する容量結合を用いて被覆部23に接続されてもよい。
また、上記実施形態では、容量結合部24が、被覆部23と、第2給電線22のうち第1給電線12と平行に且つ隣接して配設される部分とを含む例を示したが、容量結合部は、これらのうち一方のみを含んでもよい。また、容量結合部は、被覆部23および第2給電線22の当該部分の一方又は双方とともに、又はそれらに代えて、第1導電体と容量結合する別の部分を含んでもよい。例えば、容量結合部は第2アンテナの一部を含んでもよく、第2アンテナの一部は、第1アンテナの一部と容量結合してもよい。
1,1A…(車載用)アンテナ装置、10…第1導電体、11…第1アンテナ、12…第1給電線、13…端子部、14…端子保持部、14a…底面、14b…凹部、14f…前面、20,20A…第2導電体、20B…第3導電体、21,21A…第2アンテナ、21B…第3アンテナ、22,22A…第2給電線、22B…第3給電線、23,23A,23B…被覆部、24…容量結合部、25,26…板状部分、27,27A…ノイズ位相同調部、29…庇部、30,30A…ノイズ低減回路、31…第1高周波増幅部、32,32A…第2高周波増幅部、32B…第3高周波増幅部、33,33A…加算部、34,34A…配線基板、35…回路部品、36,37…パターン配線部分、41…中継ケーブル、42…チューナー、51…窓ガラス、52…金属ボディ、211…線状部分、231…平板、291…曲部、341,342…孔、343,344…突起、AR…領域、Sg1…第1信号、Sg2,Sg21…第2信号、Sg22…第3信号。

Claims (19)

  1. 車両に取り付けられるアンテナ装置であって、
    前記車両に設置され、前記車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して第1信号を出力する第1アンテナ、および、前記第1アンテナと電気的に接続されて前記第1信号を伝達する第1給電線を有する第1導電体と、
    前記第1アンテナよりも前記ラジオ放送波を受信しにくい場所に設置されて第2信号を出力する第2アンテナ、および、前記第2アンテナと電気的に接続されて前記第2信号を伝達する第2給電線を有する第2導電体と、
    前記第1給電線及び前記第2給電線と電気的に接続され、前記第1アンテナから前記第1給電線を介して前記第1信号を受け、前記第2アンテナから前記第2給電線を介して前記第2信号を受け、前記第2信号を用いて前記第1信号に含まれるノイズ成分を低減する処理を行うノイズ低減回路と、
    を備え、
    前記第2導電体が、前記第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する、車載用アンテナ装置。
  2. 車両に取り付けられるアンテナ装置であって、
    前記車両に設置され、前記車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して第1信号を出力する第1アンテナ、および、前記第1アンテナと電気的に接続されて前記第1信号を伝達する第1給電線を有する第1導電体と、
    前記車両のノイズ源からのノイズを前記第1アンテナよりも受け易い場所に設置されて第2信号を出力する第2アンテナ、および、前記第2アンテナと電気的に接続されて前記第2信号を伝達する第2給電線を有する第2導電体と、
    前記第1給電線及び前記第2給電線と電気的に接続され、前記第1アンテナから前記第1給電線を介して前記第1信号を受け、前記第2アンテナから前記第2給電線を介して前記第2信号を受け、前記第2信号を用いて前記第1信号に含まれるノイズ成分を低減する処理を行うノイズ低減回路と、
    を備え、
    前記第2導電体が、前記第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する、車載用アンテナ装置。
  3. 前記第2アンテナの形状は前記第1アンテナの形状と異なる、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  4. 前記第1アンテナは前記車両の窓ガラスに設置されるガラスアンテナであり、前記第2アンテナは導電性の板状部分を含む、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  5. 前記ノイズ低減回路は、前記第1信号又は前記第2信号を反転させたのち前記第1信号と前記第2信号とを加算する回路を含む、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  6. 前記容量結合部が前記第1給電線の途中の部分と容量結合を行う、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  7. 前記容量結合部は、前記第1導電体の端子部を少なくとも三方から覆う部分を含む、請求項6に記載の車載用アンテナ装置。
  8. 前記第1給電線及び前記第2給電線は絶縁電線をそれぞれ有し、
    前記第2給電線の前記絶縁電線の少なくとも一部が、前記第1給電線の前記絶縁電線の少なくとも一部と並行且つ隣接して配設されている、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  9. 前記第1給電線は、前記第1アンテナの給電点と前記ノイズ低減回路との間の最短となる経路に配設され、
    前記容量結合部は、前記経路に配設された前記第1給電線と平行に且つ隣接して配設された部分を含む、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  10. 前記処理を行う回路部品が実装される配線基板を更に備え、
    前記第1給電線及び前記第2給電線は前記配線基板に設けられたパターン配線部分を含む、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  11. 前記容量結合部は、前記第1給電線の前記パターン配線部分と容量結合を行う、前記第2給電線の前記パターン配線部分を含む、請求項10に記載の車載用アンテナ装置。
  12. 前記第2アンテナは前記車両の金属ボディの内面に設置される、請求項1に記載の車載用アンテナ装置。
  13. 前記ノイズ源は前記車両の底部に配置され、
    前記第2アンテナは前記第1アンテナよりも前記車両の底部に近い位置に設置される、請求項2に記載の車載用アンテナ装置。
  14. 前記第1アンテナは前記車両のリヤガラスに設置されるガラスアンテナであり、前記第2アンテナは、前記リヤガラスの下方に位置するコンビネーションランプの周囲に設けられた線状部分を含む、請求項13に記載の車載用アンテナ装置。
  15. 前記ノイズ源は前記車両の底部に配置され、
    前記第2アンテナの少なくとも上部を覆って前記ラジオ放送波を遮蔽する庇部を更に備える、請求項2又は13に記載の車載用アンテナ装置。
  16. 前記第2給電線は、前記第2信号を伝達する導体の周囲が接地電位でシールドされたケーブルを部分的に有する、請求項2又は13に記載の車載用アンテナ装置。
  17. 前記第2アンテナは金属ボディの外側に配置される、請求項2又は13に記載の車載用アンテナ装置。
  18. 前記ラジオ放送波に対する前記第2アンテナの受信感度は、前記ラジオ放送波に対する前記第1アンテナの受信感度から20dBを差し引いた値以下である、請求項1又は2に記載の車載用アンテナ装置。
  19. 車両に取り付けられるアンテナ装置であって、
    前記車両に設置され、前記車両の外部から到達するラジオ放送波を受信して第1信号を出力する第1アンテナ、および、前記第1アンテナと電気的に接続されて前記第1信号を伝達する第1給電線を有する第1導電体と、
    前記第1アンテナよりも前記ラジオ放送波を受信しにくい場所に設置されて第2信号を出力する第2アンテナ、および、前記第2アンテナと電気的に接続されて前記第2信号を伝達する第2給電線を有する第2導電体と、
    前記車両の金属ボディの外側に配置されたノイズ源からのノイズを前記第1アンテナよりも受け易い場所に設置されて第3信号を出力する第3アンテナ、および、前記第3アンテナと電気的に接続されて前記第3信号を伝達する第3給電線を有する第3導電体と、
    前記第1給電線、前記第2給電線及び前記第3給電線と電気的に接続され、前記第1アンテナから前記第1給電線を介して前記第1信号を受け、前記第2アンテナから前記第2給電線を介して前記第2信号を受け、前記第3アンテナから前記第3給電線を介して前記第3信号を受け、前記第2信号及び前記第3信号を用いて前記第1信号に含まれるノイズ成分を低減する処理を行うノイズ低減回路と、
    を備え、
    前記第2導電体及び前記第3導電体が、前記第1導電体の少なくとも一部と容量結合を行う容量結合部を有する、車載用アンテナ装置。
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