JP2023150905A - カーボンクレジット処理システム、カーボンクレジット処理方法、及びプログラム - Google Patents

カーボンクレジット処理システム、カーボンクレジット処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】家畜に与える飼料の量に応じてカーボンクレジットを発行すること。【解決手段】カーボンクレジット処理システムは、対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定する推定手段と、前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを前記対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出する提出手段とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、カーボンクレジットを処理する技術に関する。
温室効果ガスの排出量を削減する技術が知られている。例えば特許文献1は、畜産においてカーボンオフセットを生成するシステムを開示している。特許文献1のシステムにおいて、温室効果ガスを低減する製品には識別子が付与される。システムは、この識別子に基づいてカーボンクレジットを発行する。
国際公開第2013/088232号
特許文献1の技術においては、実態的には単に温室効果ガスを低減する製品にカーボンクレジットが与えられるだけであった。しかし実際には、家畜から排出されるメタンガスの量はその家畜に与える飼料の量などに依存しているところ、特許文献1のシステムはこの点を考慮したものではなかった。
これに対し本発明は、家畜に与える飼料の量に応じてカーボンクレジットを発行することができるシステムを提供する。
本開示の一態様は、対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む配合飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定する推定手段と、前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを前記対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出する提出手段とを有するカーボンクレジット処理システムを提供する。
本開示の別の一態様は、対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む配合飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定するステップと、前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを前記対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出するステップとを有するカーボンクレジット処理方法を提供する。
本開示のさらに別の一態様は、コンピュータに、対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む配合飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定するステップと、前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを前記対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、家畜に与える飼料の量に応じてカーボンクレジットを発行することができる。
一実施形態に係るカーボンクレジット処理システムの概要を示す図。 カーボンクレジット処理システムの機能構成を例示する図。 ユーザ端末のハードウェア構成を例示する図。 サーバのハードウェア構成を例示する図。 メタン削減量の推定に係る動作を示すシーケンスチャート。 農家データベースを例示する図。 メタン削減係数データベースを例示する図。 飼料データベースを例示する図。 削減量データベースを例示する図。
1.構成
図1は、一実施形態に係るカーボンクレジット処理システム1の概要を示す図である。カーボンクレジット処理システム1は、畜産農家において(従来より)削減されたメタン排出量に基づいて、カーボンクレジットを発行するシステムである。一般にカーボンクレジットとは、森林保護、省エネ技術、再生可能エネルギー導入といった事業による温暖化ガスの排出削減効果を、取引できる形態にしたものをいう。
いわゆる温室効果ガスによる地球温暖化が世界中で問題となっている。温室効果ガスにはいくつかの種類が知られているが、メタンはその一つである。温室効果ガスとして最も問題になっているのは二酸化炭素であるが、メタンは二酸化炭素の21倍の温室効果があると言われている。メタンの発生源の一つは、牛、羊、及び山羊など、反芻動物(又は反芻胃を持つ動物)のげっぷである。反芻動物のげっぷによるメタンガスの発生を抑制するため、メタン抑制剤を含む飼料が知られている。このような飼料として、例えば出光興産のルミナップ(登録商標)が知られている。この他、脂肪酸カルシウム及びニトロ化合物などもメタン抑制剤として知られている。メタン抑制剤を含む飼料を用いて家畜を飼育することにより、従来の(メタン抑制剤を含まない)飼料を用いて家畜を飼育した場合と比較して家畜の飼育中に発生するメタンの量を削減することができる。カーボンクレジット処理システム1は、メタン抑制剤を含む飼料を用いた飼育により削減されたメタンの量に相当するカーボンクレジットを発行する。
カーボンクレジット処理システム1は、メタン測定システム10、メタン削減量推定システム20、クレジット付与システム30、及びクレジット取引システム40を有する。メタン測定システム10は、畜産農家において、家畜から排出されるメタンの量を測定する。メタンの削減量は家畜の属性、飼育環境、取得エネルギー、及びメタン抑制剤によって異なることが想定されるため、メタンの削減量と、家畜の属性、飼育環境、取得エネルギー、及びメタン抑制剤のうち少なくとも1つとの関係を示すデータを取得することがメタン測定システム10の目的である。家畜の属性とは、例えば、家畜の種類(牛、羊、又は山羊などの別)、家畜の品種(例えば牛であれば、ホルスタイン種、ジャージー種、黒毛和種など)、雄雌の別、家畜の年齢などをいう。飼育環境とは、例えば、農場の位置(緯度経度及び高度)、農場の広さ、気象条件(農場における平均気温、平均湿度、平均日射など)をいう。
メタン測定システム10は、家畜が排出するメタンガスを測定する装置(詳細は図示略)を有する。特定の農場において一定期間、特定の家畜にこの装置を取り付け、メタン抑制剤を含む飼料を与えたときに発生するメタンガス量、及び通常の(メタン抑制剤を含まない)飼料を与えたときに発生するメタンガス量が、この装置により測定される。メタン測定システム10は、この測定データから、単位量の飼料あたりのメタンガス削減率を算出する。メタン測定システム10は、メタンガス削減率のデータをメタン削減量推定システム20に提供する。なおこのデータは、複数の家畜又は複数の農場において取得され、家畜の属性又は飼育環境に応じて区分されてもよい。
メタン削減量推定システム20は、特定の畜産農家LFにおけるメタン削減量を推定する。詳細は後述するが、メタン削減量推定システム20は、畜産農家LFにおいて消費された、メタン抑制剤を含む飼料の量に基づいてメタン削減量を推定する。
クレジット付与システム30は、メタン削減量推定システム20によって推定されたメタン削減量に基づいて、債権者にカーボンクレジットを付与する。債権者とは、畜産農家LFが削減したメタンガスの量に応じたカーボンクレジットを受ける権利を有する者をいい、一例においては畜産農家LF自身又は畜産農家LFからこの権利を譲り受けた者である。クレジット取引システム40は、カーボンクレジットを売買するプラットフォームを提供する。畜産農家LFは、カーボンクレジットをクレジット取引システム40においてカーボンクレジットを売却することができる。
図2は、カーボンクレジット処理システム1の機能構成を例示する図である。カーボンクレジット処理システム1は、記憶手段11、UI(User Interface)手段12、通信手段13、制御手段19、記憶手段21、通信手段22、アクセス手段23、取得手段24、推定手段25、提出手段26、制御手段29、記憶手段31、通信手段32、発行手段33、及び制御手段39を有する。この例において、記憶手段11、UI手段12、及び通信手段13はユーザ端末100に、記憶手段21、通信手段22、アクセス手段23、取得手段24、推定手段25、提出手段26、及び制御手段29はサーバ200に、記憶手段31、通信手段32、発行手段33、及び制御手段39はサーバ300に、それぞれ実装される。ユーザ端末100は、畜産農家の作業者が使用する端末装置である。サーバ200は、メタン削減量推定システム20におけるサーバ装置である。サーバ300は、クレジット付与システム30におけるサーバ装置である。なおユーザ端末100とサーバ200が一体のシステムであってもよい。この場合、この一体のシステムはいわゆるスマートフォンなどの小型モバイル端末であってもよい。
記憶手段11は、各種のデータ及びプログラムを記憶する。UI手段12は、ユーザと情報をやりとりするためのUIを提供する。通信手段13は、サーバ200など他の装置と通信する。制御手段19は各種の制御を行う。
記憶手段21は、各種のデータ及びプログラムを記憶する。この例において記憶手段21は、データベース211、データベース212、データベース213、及びデータベース214を記憶する。データベース211は、農家データベースである。データベース212は、メタン削減係数データベースである。データベース213は、飼料データベースである。データベース214は、削減量データベースである。これらのデータベースの詳細は後述する。
通信手段22は、ユーザ端末100又はサーバ300など他の装置と通信する。アクセス手段23は、各種のデータベースにアクセスする。推定手段25は、対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定する。取得手段24は、メタン削減量の推定に用いられる情報を取得する。提出手段26は、推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者にメタン削減量を示す情報を提出する。制御手段29は各種の制御を行う。
記憶手段31、各種のデータ及びプログラムを記憶する。通信手段32は、サーバ200など他の装置と通信する。発行手段33は、カーボンクレジットを発行する。制御手段39は各種の制御を行う。
図3は、ユーザ端末100のハードウェア構成を例示する図である。ユーザ端末100は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、ストレージ103、通信IF104、入力装置105、及び出力装置106を有するコンピュータ、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、又はタブレット装置である。CPU101は、プログラムに従って各種の処理を実行する。メモリ102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置であり、例えばRAM(Random Access Memory)を含む。ストレージ103は、各種のデータ及びプログラムを記憶する補助記憶装置であり、例えばSSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)を含む。通信IF104は、所定の通信規格(例えば、WiFi(登録商標)、LTE(登録商標)、イーサネット(登録商標)など)に従って他のコンピュータ装置と通信する装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)を含む。入力装置105は、ユーザ端末100に情報又は指示を入力するための装置であり、例えば、タッチセンサ、キーボード、及びマイクロフォンのうち少なくとも1種を含む。出力装置106は、ユーザに情報を知覚させるために情報を出力する装置であり、例えば、ディスプレイ及びスピーカの少なくとも一方を含む。
この例においてストレージ103に記憶されるデータには、コンピュータをカーボンクレジット処理システム1のユーザ端末100として機能させるためのプログラム(以下「クライアントプログラム」という。)が含まれる。クライアントプログラムは、カーボンクレジット処理システム1専用のアプリケーションプログラム又は汎用のウェブブラウザである。CPU101がクライアントプログラムを実行している状態において、メモリ102及びストレージ103の少なくとも一方が記憶手段11の一例であり、入力装置105及び出力装置106がUI手段12の一例であり、通信IF104が通信手段13の一例であり、CPU101が制御手段19の一例である。
図4は、サーバ200のハードウェア構成を例示する図である。サーバ200は、CPU201、メモリ202、ストレージ203、及び通信IF204を有するコンピュータである。CPU201は、プログラムに従って各種の処理を実行する。メモリ202は、CPU201がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置であり、例えばRAMを含む。ストレージ203は、各種のデータ及びプログラムを記憶する補助記憶装置であり、例えばSSD又はHDDを含む。通信IF204は、所定の通信規格(例えば、イーサネット(登録商標)など)に従って他のコンピュータ装置と通信する装置であり、例えばNICを含む。
この例においてストレージ203に記憶されるデータには、コンピュータをカーボンクレジット処理システム1のサーバ200として機能させるためのプログラム(以下「削減量推定アプリケーション」という。)が含まれる。CPU201が削減量推定アプリケーションを実行している状態において、メモリ202及びストレージ203の少なくとも一方が記憶手段21の一例であり、通信IF204が通信手段22及び提出手段26の一例であり、CPU201がアクセス手段23、取得手段24、推定手段25、及び制御手段29の一例である。
図示は省略するが、サーバ300もサーバ200と同様のハードウェア構成を有する。CPUがプログラムを実行している状態において、メモリ及びストレージの少なくとも一方が記憶手段31の一例であり、通信IFが通信手段32の一例であり、CPUが発行手段33及び制御手段39の一例である。
2.動作
図5は、サーバ200の動作を示すフローチャートである。ここでは、以下の状況を想定する。対象農家である畜産農家LFは、複数の牛を飼育している。畜産農家LFの作業者は、毎日、決まった時間(例えば朝及び夕)に家畜に飼料を与える。この飼料については、あらかじめ畜産農家LFの作業者又は畜産農家FLから依頼を受けた飼料配合を決定する獣医若しくは飼料配合メーカが、どういう配合の飼料を与えればよいか決定するため、ユーザ端末100からサーバ200にアクセスする。ユーザ端末100からアクセスを受けると、サーバ200は、削減量推定アプリケーションの機能により、以下の処理を行う。なお以下において削減量推定アプリケーションを処理の主体として説明することがあるが、これは、削減量推定アプリケーションを実行しているCPU201が他のハードウェア要素を制御して処理を実行することを意味する。
ステップS101において、ユーザ端末100は、サーバ200に対し飼料配合の計算を指示する。すなわちユーザ端末100は、サーバ200に対し飼料配合の計算指示を送信する。この計算指示は、対象農家の農家IDを含む。
ユーザ端末100から飼料配合の計算指示を受信すると、サーバ200の削減量推定アプリケーションは、データベース211から、対象農家の農家データ、すなわち計算指示に含まれる農家IDに対応するレコードを取得する(ステップS102)。
図6は、データベース211を例示する図である。データベース211は、複数のレコードを含む。複数のレコードは、それぞれ、1軒の畜産農家に対応する。各レコードは、その農家で飼育されている家畜の個々の属性情報を含む。図6は対象農家のレコードを示す。家畜(この例では牛)の属性情報は、牛ID、牛種、月例、及び性別を含む。これらのデータは、農家又は農家の委託を受けた者によりあらかじめ入力され、データベース211に記録される。
再び図5を参照する。ステップS103において、削減量推定アプリケーションは、飼料配合に関するパラメータを取得する。飼料配合に関するパラメータとは、飼料の配合計算に用いられる情報であり、例えば、飼料の主成分、主栄養価、又は栄養価のバランスを特定する情報である。一例において、このパラメータは、ユーザ端末100において作業者等により入力され、サーバ200に送信される。あるいは、このパラメータは、削減量推定アプリケーションが、対象農家における過去の飼料投与履歴に基づいて自動的に決定してもよい。
ステップS104において、削減量推定アプリケーションは、飼料配合に関するパラメータを用いて飼料配合を決定する。例えば、飼料の配合に関する条件(例えば栄養価のバランスなど)があらかじめ決められており、削減量推定アプリケーションは、この条件に適合するように飼料の配合を決定する。この条件は、家畜の属性(例えば品種、月例、及び性別)に応じて決められていてもよい。この場合、削減量推定アプリケーションは、対象農家が飼育している家畜の属性に応じて飼料の配合を決定する。属性が異なる複数の家畜を対象農家が飼育している場合、削減量推定アプリケーションは、複数の家畜を属性に応じて複数のグループに区分し、各グループに対して飼料の配合を決定する。例えば、削減量推定アプリケーションは、複数の家畜を、「月例10月未満の牡牛」、「月例10月未満の牝牛」、「月例10月以上の牡牛」、及び「月例10月以上の牝牛」の4つのグループに区分し、各グループに対して個別に飼料の配合を決定する。
ここで決定される飼料配合は、メタン抑制剤の配合比を含む。メタン抑制剤については、その使用条件又は投与量の目安が定義されている。一例において、家畜1頭1日あたりのメタン抑制剤の投与量の上限及び下限が定義されている。削減量推定アプリケーションは、この定義に従ってメタン抑制剤の配合比を決定する。メタン抑制剤の使用条件又は投与量はメタン抑制剤の種類によって異なるため、削減量推定アプリケーションは、複数のメタン抑制剤のうち選択されたメタン抑制についてこの配合比を決定する。メタン抑制剤は、例えばユーザにより選択される。
ステップS105において、削減量推定アプリケーションは、決定された飼料配合を示す情報を、ユーザ端末100に送信する。
サーバ200から飼料配合を示す情報を受信すると、ユーザ端末100はこの情報を表示する。作業者は、この情報に従って飼料を配合する。作業者は、配合飼料を家畜に投与する(ステップS106)。配合する作業者は農家であっても、設計した飼料配合量にそって資料配合メーカに作成依頼しておいてもよく、またメタン抑制剤は飼料配合時に添加しても、配合飼料を投与する際に設計した添加量にそって添加して投与してもよい。
サーバ200において、削減量推定アプリケーションは、対象農家の家畜に対応するメタン削減係数を取得する(ステップS107)。メタン削減係数とは、メタン抑制剤を含む飼料を与えた場合、メタン抑制剤を含まない飼料を与えた場合と比較してどれくらいメタン発生量が削減されるか、その比率を示す。この例において、メタン削減係数は、家畜に飼料として与えたエネルギー量に対する、メタンガス削減量の比率を示す。例えば、メタン抑制剤を含まないある配合飼料を与えた場合、所定時間内に1頭の牛がするげっぷに含まれるメタンガスの量が1000kcalあたり40gであり、メタン抑制剤を含むその配合飼料を与えた場合、所定時間内にその牛がするげっぷに含まれるメタンガスの量が1000kcalあたり8gであったときは、メタン削減係数は0.032g/kcalである。メタン削減係数はあらかじめ実験により求められ、データベース212に記録されている。削減量推定アプリケーションは、データベース212からメタン削減係数を取得する。
図7は、データベース212を例示する図である。データベース212は1又は複数のレコードを含む。各レコードは、特定のメタン抑制剤に対応する。各レコードは、1又は複数のサブレコードを有する。各サブレコードは、家畜の属性及びその属性に対応するメタン削減係数を含む。この例では、家畜の属性として、牛種、月例、及び性別が用いられる。図7の最上段のサブレコードは、メタン抑制剤「R」を用いた場合、牛種「ホルスタイン」、月例「1-4月」、及び性別「牡」の牛のメタン削減係数が0.45であることを示す。
削減量推定アプリケーションは、データベース212から、対象農家の家畜に対応するメタン削減係数を取得する。属性が異なる複数の家畜を対象農家が飼育している場合、削減量推定アプリケーションは、複数の家畜を属性に応じて複数のグループに区分し、各グループに対してメタン削減係数を取得する。
再び図5を参照する。ステップS108において、削減量推定アプリケーションは、標準メタン排出量を計算する。標準メタン排出量とは、メタン抑制剤を含まない飼料を用いた場合に家畜から排出される(と推定される)メタンガスの量をいう。この例において、削減量推定アプリケーションは、データベース213を参照して標準メタン排出量を計算する。
図8は、データベース213を例示する図である。データベース213は、複数のレコードを含む。各レコードは、飼料の原料、及びその原料の属性を含む。原料の属性は、例えば、栄養価、消化率、代謝率、及びライフサイクルCO2量を含む。ライフサイクルCO2量は、その原料を生産するまでに用いられるCO2排出量を示す。例えば、家畜のげっぷに含まれるメタンガスの量が配合飼料の乾物消化率に依存する(具体的には比例する)というデータがある。削減量推定アプリケーションは、このようなデータに基づく計算式を記憶しており、この計算式を用いて、例えば以下のとおり標準メタン排出量を計算する。
(ア)配合飼料の総量を計算する。配合飼料の総量は、例えば、その飼料投与の対象となる家畜の属性及び数に基づいて計算される。
(イ)配合飼料に含まれる原料を特定する。
(ウ)特定された原料について、消化率を計算式に代入し、原料単位量あたりのメタン排出量及びエネルギー量を計算する。
(エ)特定された原料について、単位量あたりのメタン排出量にその原料の量を乗算し、その原料に起因するメタン排出量及びエネルギー量を計算する。
(オ)配合飼料に含まれる全ての原料について(イ)~(エ)を繰り返し、メタン排出量及びエネルギー量を積算する。
なお、削減量推定アプリケーションは、上記に加えてメタン抑制剤が生成されるまでのライフサイクルCO2量、農家における発電などで発生するCO2量を考慮して最終的なメタン排出量を算出してもよい。ライフサイクルCO2量を考慮してメタン排出量を算出するとは、例えば、メタン抑制剤が生成されるまでに排出されるCO2量を、温室効果が同等のメタンガスの量に換算し、これをメタン排出量に加算することをいう。農家における発電についても同様である。
再び図5を参照する。ステップS109において、削減量推定アプリケーションは、メタン削減量を推定する。具体的には、削減量推定アプリケーションは、ステップS108において計算されたエネルギー量に、ステップS107において取得されたメタン削減係数を乗算することにより、メタン削減量を推定する。
ステップS110において、削減量推定アプリケーションは、推定したメタン削減量をデータベース214に記録する。なお、削減量推定アプリケーションは、飼料を家畜に投与する前に(すなわち事前に)、削減できるメタン削減量を単位量あたりの削減量として計算してもよい。この場合、特定の農家の家畜に対してメタン抑制剤を含有した配合飼料を投与することで、どの程度メタン削減効果が生じるか(クレジットが発生するか)を、削減量推定アプリケーション又はユーザが事前に知ることができる。もちろんこのとき削減量推定アプリケーションは、家畜に与える飼料の量及び/又は消化率などを用いて、メタン削減量の数値(又は総量)を飼料の投与前に推定することも可能である。
図9は、データベース214を例示する図である。データベース214は、複数のレコードを含む。各レコードは、農家ID、飼料投与日時、メタン削減量、及びクレジット発行済フラグを含む。農家IDは、対象農家を特定する識別情報である。飼料投与日時は、飼料投与が行われた日時を示す。メタン削減量は、その飼料投与におけるメタンガスの削減量を示す。クレジット発行済フラグは、その飼料投与におけるメタン削減について、カーボンクレジットが発行済であるか否かを示す。クレジット発行済フラグの初期値は「未済」である。例えば、図9の最上段のレコードは、農家ID「12345」の農家が、2021年12月25日に飼料投与を行い、その際のメタンガスの削減量が「1.5g」であり、そのメタン削減についてはカーボンクレジットが発行済であることを示す。
再び図5を参照する。トリガとなるイベントが発生すると、削減量推定アプリケーションは、サーバ300に対してカーボンクレジットの発行要求を送信する(ステップS111)。トリガとなるイベントは、例えば、現在の日付及び時刻が所定の日時になったというイベント、又は、ユーザ端末100からカーボンクレジットの発行要求を受信したというイベントである。ここでは、現在の日付及び時刻が所定の日時になったというイベントがトリガとなる例を説明する。削減量推定アプリケーションは、所定の周期(例えば、年に1回、半年に1回、又は月に1回)で、サーバ300に対してカーボンクレジットの発行要求を送信する。所定の日時になると、削減量推定アプリケーションは、農家毎に、クレジット発行済フラグの値が「未済」である飼料投与のレコードから、メタン削減量の合計値を集計する。すなわち、削減量推定アプリケーションは、前回のカーボンクレジット発行からその日時までに行われた飼料投与について、メタン削減量の総量を農家毎に計算する。削減量推定アプリケーションは、農家ID及びメタン削減量を含むクレジット発行要求をサーバ300に送信する。
サーバ200からクレジット発行要求を受信すると、サーバ300は、クレジット発行要求に従ってクレジットを発行する(ステップS112)。クレジットの発行には条件がある。この条件は、例えば、そのクレジット発行要求が指定の認証機関で認証済である、ということを要求するものである。一例においてサーバ200はこの認証機関により運営されており、このクレジット発行要求が認証済であることを示すデータをクレジット発行要求に付加する。なお、カーボンクレジットはコンピュータ装置に記録される電子データであってもよいし、媒体(紙、磁気記録媒体、又はICチップなど)に記録されるものであってもよい。この認証機関は、実際にメタン抑制剤が使用され、削減された証拠を同時に又は後からサーバ300に送付してもよい。例えば認証機関は、後述する「3-5.飼料の投与量」などで特定された投与量を、メタン抑制剤が投与されメタンガスが削減された証拠としてサーバ300に送付してもよい。また、認証機関は、ブロックチェーン技術などを用いてその証拠を記録又は立証してもよい。
農家は、こうして得られたカーボンクレジットをクレジット取引システム40において売却することができる。
3.変形例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例に記載した事項のうち2つ以上のものが組み合わせて適用されてもよい。
3-1.メタン削減係数
メタン削減量の推定に用いられるメタン削減係数は、実施形態において例示されたものに限定されない。実施形態において、メタン削減係数が(データベース212において)家畜の属性に応じて定義される例を説明した。例えば、メタン削減係数は、家畜の属性によらず、メタン抑制剤の種類に応じて共通の値が用いられてもよい。あるいは、メタン削減係数は、メタン抑制剤の種類によらず共通の値が用いられてもよい。さらにあるいは、メタン削減係数は、実施形態において説明したものよりもさらに細分化されてもよい。例えば、メタン削減係数は、家畜の体重別に定義されてもよい。なお複数のメタン抑制剤としては、例えばカシューナッツ殻液、アマニ油、ニンニク、柑橘類、その他脂肪酸カルシウム、又はニトロ化合物由来の製品などがあげられる。
また、実施形態においてはメタン削減係数が飼料のエネルギー量あたりのメタン削減率として定義される例を説明したが、メタン削減係数の定義はこれに限定されない。メタン削減係数は、例えば、飼料の重量あたりのメタン削減率として定義されてもよい。メタン削減量の具体的な計算方法は、メタン削減率の定義に応じて変更される。
3-2.メタン削減係数の補正
メタン削減係数はデータベース212に記録されている値をそのまま用いるものに限定されず、対象農家における家畜の属性に応じて補正されてもよい。例えば、削減量推定アプリケーションは、データベース212から読み出したメタン削減係数を、データベース211から読み出した家畜の属性に応じて補正してもよい。例えば、メタン削減係数が家畜の体重に依存し、体重の重い家畜ほどメタン削減係数が大きいというデータが得られていた場合、削減量推定アプリケーションは、このデータに基づく関係式を有し、この関係式に従ってメタン削減係数を補正する。削減量推定アプリケーションは、補正したメタン削減係数を用いてメタン削減量を推定する。このような補正を行うことは、事前に十分なメタン削減係数を属性ごとに詳細に取得出来ていない場合に有効である。
3-3.家畜の特定
実施形態においては対象農家が有する家畜の全ての個体が飼料投与の対象となる例を説明したが、対象農家が大量の家畜を保有する場合など、一度の飼料投与において対象となる家畜は、対象農家が有する個体のうち一部のみであってもよい。この場合、サーバ200の制御手段39は、飼料投与の対象となる個体を特定する(特定手段の一例)。一例において、対象農場において個々の家畜に識別情報(RFID又は画像コードなど)が取り付けられている。対象農家において、作業者は飼料投与の前に対象となる一又は複数の個体の識別情報をユーザ端末100(又はユーザ端末100と通信可能な読み取り装置)において読み取る。ユーザ端末100は、読み取った識別情報をサーバ200に送信する。削減量推定アプリケーションは、この識別情報を用いて、飼料投与の対象となる家畜個体を特定する。
家畜の特定は、個々の家畜の個体に物理的に取り付けられた識別情報を読み取る手法に限定されない。例えば、牛舎の入口に、その牛舎で飼育されている個体を識別する識別情報が記録された媒体(例えば画像コードが印刷されたシート)が設置される。作業者は飼料投与の前にこの識別情報をユーザ端末100で読み取る。ユーザ端末100は、読み取った識別情報をサーバ200に送信する。削減量推定アプリケーションは、この識別情報を用いて、飼料投与の対象となる家畜個体を特定する。
また、削減量推定アプリケーションは、対象農家が有する家畜のうち一部の個体、例えば病気で餌を食べられない個体を、飼料投与の対象から除外してもよい。この個体は、例えば作業者により指定される。作業者は飼料投与の前に、対象から除外する一又は複数の個体の識別情報をユーザ端末100(又はユーザ端末100と通信可能な読み取り装置)において読み取る。ユーザ端末100は、読み取った識別情報をサーバ200に送信する。削減量推定アプリケーションは、この識別情報を用いて、飼料投与の対象から除外する家畜個体を特定する。
3-4.飼料の配合
飼料の配合を決定する方法は実施形態において例示されたものに限定されない。例えば、対象農家は、あらかじめ複数の原料が配合された状態で販売される配合飼料を購入し、これを家畜に与えてもよい。この場合、削減量推定アプリケーションは、この配合飼料の識別情報により、飼料の配合を特定する。配合飼料の識別情報は、例えば、ユーザ端末100において入力され、サーバ200に送信される。
3-5.飼料の投与量
飼料の投与量を特定する方法は実施形態において例示されたものに限定されない。例えば、作業者は、飼料を投与する前にその飼料の重さを量りで測定する。作業者は、その量りの表示面をユーザ端末100のカメラで撮影する。ユーザ端末100は、撮影した画像をサーバ200に送信する。サーバ200において、削減量推定アプリケーションは、ユーザ端末100から受信した画像を解析し、飼料の重さを検知する(検知手段の一例)。あるいは作業者は、量りの表示面の画像を送信するのではなく、量りから飼料の重さを読み取り、その重さをユーザ端末100に入力してもよい。ユーザ端末100は、入力された重さのデータをサーバ200に送信する。また、重さのデータを保存するストレージ及び通信機能を量りに設け、量りが自動的に飼料の量を計測して、そのデータをサーバ200に送付してもよい。あるいは、この量りは、当初の重さから低減した分(つまり牛が配合飼料を食した分)を測定して、その分を投与量として特定し、そのデータをサーバ200に送信してもよい。
あるいは、飼料の投与量は、開封された原料の袋から検知されてもよい。作業者は、原料の開封した袋の識別情報をサーバ200に送信する。サーバ200において、削減量推定アプリケーションは、ユーザ端末100から受信した識別情報から、その袋に封入されていた原料が全量、家畜に与えられたと仮定して飼料の投与量を特定する。
さらにあるいは、飼料の投与量は、対象農家に納入された原料の量から特定されてもよい。この場合、サーバ200は、原料の納入業者から、対象農家に納入された原料の数量データを取得する。サーバ200において、削減量推定アプリケーションは、一定期間(例えば、半年又は1年)において対象農家に納入された原料の数量から、これらの原料が全て対象農家の家畜に投与されたと仮定する。例えばこの期間において、原料Aが1t、原料Bが2t、対象農家に納入されていた場合、平均するとA:B=1:2の配合で、総量3tの飼料が家畜に投与されたと言える。削減量推定アプリケーションは、複数の家畜個体に対して飼料の消費量を分配するアルゴリズムを有しており、このアルゴリズムにしたがって飼料の消費量を各個体に分配する。削減量推定アプリケーションは、各個体の属性、飼料の配合、及び消費量から、その個体におけるメタン削減量を推定する。これを全ての個体について積算すれば、対象農家のその期間におけるメタン削減量が得られる。
開封された原料の袋から飼料の投与量を特定する場合、又は対象農家に納入された原料の量から飼料の投与量を特定する場合、対象農家の作業者は、飼料投与のたびにデータをサーバ200に送信する必要がなく、作業負荷が軽減される。
3-6.メタン削減量の推定
メタン削減量を推定する具体的な方法は、実施形態において例示したものに限定されない。実施形態においては、削減量推定アプリケーションが各種のデータベースから読み出したパラメータを数式に当てはめてメタン削減量を推定する例を説明したが、削減量推定アプリケーションは、例えば機械学習を用いてメタン削減量を推定してもよい。この場合、一又は複数の畜産農家において過去に測定された、家畜の属性、飼料の配合、飼料の量、及びメタン削減量のデータセットが教師データとして準備される。このうち、家畜の属性、飼料の配合、及び飼料の量が入力層に、メタン削減量が出力層に、教師データとして機械学習モデルに与えられて、学習済の機械学習モデルが得られる。削減量推定アプリケーションは、対象農家の家畜の属性、飼料の配合、及び飼料の量を、この学習済の機械学習モデルに入力し、メタン削減量の推定値を得る。
あるいは、削減量推定アプリケーションは、対象農家の属性又は対象農家の家畜の属性によらず共通のメタン削減係数を用いてメタン削減量を推定してもよい。この場合、削減量推定アプリケーションは、対象農家の属性を取得する処理、又は対象農家の家畜の属性を取得する処理を省略することができる。
3-7.他の実施形態
図5は処理の一例を示したものであり、処理の順番は必ずしもこれに限定されない。図5に示した一部の処理が他の処理と順番を入れ替えて実行されてもよい。
実施形態においてはカーボンクレジットがサーバ300により自動的に発行される例を説明したが、カーボンクレジットはコンピュータ装置によらず人手で発行されてもよい。
機能要素とハードウェア要素との対応関係は実施例において例示されたものに限定されない。例えば、実施形態においてサーバ200に実装されるものとして説明した機能要素の一部又は全部が、ユーザ端末100など他の装置に実装されていてもよい。特に、各種データベースはサーバ200とは別のサーバに記憶されていてもよい。この場合、アクセス手段23は、インターネット等のネットワークを介してそのデータベースにアクセスする。また、実施形態において例示された機能構成の一部は省略されてもよい。
機能要素とソフトウェア要素との対応関係は実施形態において例示されたものに限定されない。実施形態においては、削減量推定アプリケーションが、アクセス手段23、取得手段24、推定手段25、及び提出手段26の機能を有する(図5のサーバ200の処理が、すべて削減量推定アプリケーションにより実行される)例を説明した。しかし、複数のアプリケーションプログラムが協働して図5のサーバ200の処理を実行してもよい。
削減量推定アプリケーションなどのアプリケーションプログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体に記録された状態で提供されてもよいし、インターネットなどのネットワークを介したダウンロードにより提供されてもよい。
1…カーボンクレジット処理システム、10…メタン測定システム、11…記憶手段、12…UI手段、13…通信手段、19…制御手段、20…メタン削減量推定システム、21…記憶手段、22…通信手段、23…アクセス手段、24…取得手段、25…推定手段、26…提出手段、29…制御手段、30…クレジット付与システム、31…記憶手段、32…通信手段、33…発行手段、39…制御手段、40…クレジット取引システム、101…CPU、102…メモリ、103…ストレージ、104…通信IF、105…入力装置、106…出力装置、201…CPU、202…メモリ、203…ストレージ、204…通信IF、211…データベース、212…データベース、213…データベース、214…データベース

Claims (13)

  1. 対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む配合飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定する推定手段と、
    前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを債権者に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出する提出手段と
    を有するカーボンクレジット処理システム。
  2. 家畜の属性と対応するメタン削減係数が記録された係数データベースにアクセスするアクセス手段を有し、
    前記推定手段は、前記係数データベースを用いて、前記メタン削減量を推定する
    請求項1に記載のカーボンクレジット処理システム。
  3. 前記推定手段は、前記係数データベースに記録されているメタン削減係数のうち前記対象農家において飼育されている家畜の属性に対応するメタン削減係数を当該対象農家において飼育されている家畜の属性に応じて補正したメタン削減係数を用いて、前記メタン削減量を推定する
    請求項2に記載のカーボンクレジット処理システム。
  4. 前記対象農家において飼育されている家畜の属性を含むレコードが記録された農家データベースにアクセスするアクセス手段を有し、
    前記推定手段は、前記係数データベースに記録されているメタン削減係数のうち前記対象農家において飼育されている家畜の属性に対応するメタン削減係数を用いて、前記メタン削減量を推定する
    請求項2に記載のカーボンクレジット処理システム。
  5. 飼料配合に関するパラメータを取得する取得手段を有し、
    前記推定手段は、前記飼料配合に関するパラメータを用いて、前記メタン削減量を推定する
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカーボンクレジット処理システム。
  6. 前記配合飼料及び/又は前記メタン抑制剤のライフサイクルCO2量を取得する取得手段を有し、
    前記推定手段は、前記ライフサイクルCO2量を用いて前記メタン削減量を推定する
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のカーボンクレジット処理システム。
  7. 前記対象農家において飼育されている家畜のうち飼料投与の対象となる家畜を特定する特定手段を有し、
    前記推定手段は、前記特定手段により特定された家畜に与える、メタン抑制剤を含む飼料の量に基づいて、前記メタン削減量を推定する
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のカーボンクレジット処理システム。
  8. 前記特定手段は、前記対象農家において飼育されている家畜のうち指定された家畜を前記飼料投与の対象となる家畜から除外する
    請求項7に記載のカーボンクレジット処理システム。
  9. 前記配合飼料の量を検知する検知手段を有し、
    前記推定手段は、前記検知手段により検知された配合飼料の量に基づいて、前記メタン削減量を推定する
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載のカーボンクレジット処理システム。
  10. 前記検知手段は、前記対象農家において開封された配合飼料の量を検知する
    請求項9に記載のカーボンクレジット処理システム。
  11. 前記検知手段は、前記対象農家に納入された配合飼料の量を検知する
    請求項9に記載のカーボンクレジット処理システム。
  12. 対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む配合飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定するステップと、
    前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを前記対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出するステップと
    を有するカーボンクレジット処理方法。
  13. コンピュータに、
    対象農家において反芻胃を持つ家畜に与える、メタン抑制剤を含む配合飼料の量に基づいて、メタン削減量を推定するステップと、
    前記推定したメタン削減量に対応するカーボンクレジットを前記対象農家に付与するため、カーボンクレジットの発行者に当該メタン削減量を示す情報を提出するステップと
    を実行させるためのプログラム。
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