JP2023147883A - 表示装置及びクレーンシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】外部作業員がクレーンに対して予測に基づく行動を採ることを可能とする。【解決手段】クレーン1のフック34の予測経路R1をクレーン1の外部に対して表示する表示装置7からなる。外部作業員は、表示装置7によって表示される予測経路R1により、クレーン1の動作に対して予測に基づく行動を採ることができる。また、表示装置7は、当該表示装置7からの視界に重ね合わせて予測経路R1を表示したり、フック34の現在地を表示したりすると、外部作業員は、クレーン1の挙動をより的確に認識することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、表示装置及びクレーンシステムに関する。
従来のクレーンは、作業領域内に警報信号を発する発信器を備え、作業員のヘルメットに装着された警報信号の受信器を通じて、クレーン側からの警報を送っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2000-191278号公報
しかしながら、上記従来技術は、作業員がクレーンの動作開始や動作中であることを認識するに過ぎず、作業員は、クレーンの動作を予測して行動を採ることが難しかった。
本発明は、作業員がクレーンの動作をより容易に予測できるようにすることを目的とする。
本発明は、表示装置において、クレーンのフックの予測経路を前記クレーンの外部に対して表示する、という構成としている。
また、他の発明は、クレーンシステムにおいて、前記表示装置と、前記予測経路に従って前記フックを自動で移動させる前記クレーンとを備える、という構成としている。
本発明によれば、作業員がクレーンの動作をより容易に予測することが可能となる。
本発明の実施形態に係るクレーンシステムに含まれるクレーンの側面図である。 クレーンの制御装置及びその周辺の構成を示すブロック図である。 経路生成部によって生成された移動経路の例を示す平面図である。 図4(A)は表示装置における表示例を示し、図4(B)は表示装置を使用する作業員の例を示す。 表示装置の表示を行う構成を上から見た概略構成を示す説明図である。 表示装置の制御系を示すブロック図である。 障害物によって予測経路に非遮蔽部となる領域と遮蔽部となる領域とが生じることを示す説明図である。 干渉警告処理部による警告表示される進入禁止範囲の表示例である。 経路予測部による経路の予測内容を示す説明図である。 他の表示装置による表示例である。
[発明の実施形態の概略]
本発明の実施形態としてクレーン1と当該クレーン1の外部に対してフック34の予測経路を表示する表示装置7とを備えるクレーンシステムについて説明を行う。
[クレーン]
図1はクレーン1の側面図である。クレーン1として、いわゆる移動式のクローラクレーンを例示する。クレーン1の記載に関して、クレーン本体としての下部走行体2のから見た前後左右方向をクレーン1の前後左右方向として説明する。なお、特に言及しない場合には、原則として、下部走行体2は、上部旋回体3と前後方向が一致した状態(基準姿勢とする)にあるものとして各部の方向を説明する。
また、以下の説明において、クレーン1は、水平面上に位置していることを前提とし、「平面視」という場合には、クレーン1が位置する水平面に対して垂直な方向、即ち、鉛直方向から見た状態を示すものとする。
図1に示すように、クレーン1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3の前側に起伏可能に取付けられたブーム4とを含んで構成されている。
下部走行体2は、本体ボディ21と、本体ボディ21の左右両側に設けられたクローラ22とを備えている。左右のクローラ22は、それぞれ図示しない走行用油圧モータによって回転駆動される。
上部旋回体3の前側には、ブーム4が起伏可能に取り付けられている。ブーム4の上側の先端近傍には、巻上ロープ32をガイドするシーブ43が回転可能に取付けられている。
また、上部旋回体3におけるブーム4よりも後側には、マスト31の下端部が支持されている。
また、上部旋回体3は、図示しない旋回用油圧モータによって下部走行体2に対して鉛直上下方向の軸回りに旋回動作が行われる。
上部旋回体3の後部には、ブーム4及び吊荷Lとの重量バランスをとるカウンタウエイト5が取付けられる。カウンタウエイト5は、必要に応じて枚数を増減させることができる。
カウンタウエイト5近傍には、ブーム4の起伏動作を行う起伏ウインチ42が配設され、その前側には、巻き上げロープ32の巻取り、巻出しを行う巻上ウインチ36が配設されている。巻上ウインチ36は、巻上用油圧モータ(図示略)により、巻上ロープ32の巻取り、巻出しを行い、フック34及び吊荷Lの巻き上げ、巻き下げを行う。
また、上部旋回体3の右前側にはキャブ33が配置されている。
マスト31は、上端部に上部スプレッダ35を備え、上部スプレッダ35は、一端部がブーム4の上端部に接続されたペンダントロープ44の他端部に接続されている。上部スプレッダ35の下方には下部スプレッダ(図示略)が設けられ、これらの間に複数回掛け回された起伏ロープ37が起伏ウインチ42により巻取り又は巻出されると上部スプレッダ35と下部スプレッダとの間隔が変化してブーム4が起伏する。起伏ウインチ42は、起伏用油圧モータ(図示略)により駆動する。
[クレーンの制御系]
上部旋回体3のキャブ33等には、クレーンの制御装置60が併設されている。図2は制御装置60及びその周辺の構成を示すブロック図である。制御装置60は、クレーン1に搭載された制御端末であり、主に、クレーン1の走行、旋回、ブーム4の起伏回動、吊
荷の巻き上げ、巻き下げ等の各種動作の制御を行う。
制御装置60は、CPUや記憶装置であるROM、その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成されているコントローラ61を備えている。
コントローラ61は、後述する経路生成部611、自動操縦制御部612等のソフトウェアモジュールを備える。なお、これらのソフトウェアモジュールの一部または全部をハードウェアから構成してもよい。
コントローラ61には、入力部621、表示装置622、警報器623、操作レバー624、メモリ625、不揮発性記憶部626、通信部627が接続され、これらが制御装置60を構成している。
さらに、コントローラ61には、ロードセル631、ブーム角度センサ632、旋回量センサ633、第1測位部641、第2測位部642及びコントロールバルブ635が接続されている。
上記メモリ625は、コントローラ61が処理するデータを一時的に記憶するワークエリアを構成する。
入力部621は、例えば、タッチパネルのような入力インターフェイスであり、作業員からの操作に対応する各種の設定情報をコントローラ61に入力する。作業員は、入力部621を操作してブーム4の長さ、吊荷の重量、吊荷運搬のためのフック34の移動の開始位置や目的位置その他の各種の設定や操縦に必要な各種の入力を行うことができる。
表示装置622は、例えば、入力部621としても利用されるタッチパネル式のディスプレイを備え、コントローラ61から出力される制御信号に基づいて、表示画面に吊荷の重量、ブーム角度、上部旋回体3の旋回角度等の情報を表示する。
不揮発性記憶部626は、周囲の建造物等の障害物の位置、寸法、高さ等を示すマップデータを保有している。上記表示装置622は、マップデータに基づくマップ画像、さらには、設定された吊荷運搬のためのフック34の移動の開始位置や目的位置等の表示を行う。
警報器623は、コントローラ61から出力される制御信号に基づいて、警報を発生する。
操作レバー624は、例えば、クレーン1に各種の動作を行わせる操作を手動入力し、操作レバー624の操作量に対応する制御信号をコントローラ61に入力する。
例えば、操作レバー624は、下部走行体2の走行動作、上部旋回体3の旋回動作、ブーム4の起伏動作、吊荷の昇降動作の操作入力を行うことができる。
なお、クレーン1は、自動操縦制御部612を備えており、吊荷Lの運搬等のフック34の移動動作については、クレーン1に搭乗する作業員による操作レバー624の操縦を伴うことなく実行することも可能である。
ロードセル631は、上部スプレッダ35と下部スプレッダに複数掛け回された起伏ロープ37の末端に取付けられており、ブーム4を起伏させる際に起伏ロープに作用する張力を検出し、検出した張力に対応する制御信号をコントローラ61に出力する。
なお、ロードセル631は、ブーム4の起伏力を間接的に計測できればどこに配置されていてもよい。例えば、ブーム4先端のペンダントロープ44の取付位置(不図示)に設けて、ペンダントロープ44に掛かる張力を検出してもよい。
ブーム角度センサ632は、図1に示すように、ブーム4の基端近傍に取付けられており、ブーム4の起伏角度(以下、ブーム角度とも記す)を検出し、検出したブーム角度に
対応する制御信号をコントローラ61に出力する。ブーム角度センサ632は、例えば、重りや液面等の重力の影響を受ける物質を利用して重力方向に対する傾斜方向からブーム4の絶対的な水平面に対する起伏角度をブーム角度として検出するセンサを例示する。
なお、ブーム角度センサ632は、上記対地角度を検出する場合に限らず、下部走行体2や上部旋回体3に対するブーム4の傾斜角度を検出するセンサを使用してもよい。
旋回量センサ633は、下部走行体2と上部旋回体3の間に取付けられており、上部旋回体3の旋回角度を検出し、検出した旋回角度に対応する制御信号をコントローラ61に出力する。旋回量センサ633は、例えば、垂直となる上部旋回体3の中心軸回りの角度を旋回角度として検出し、下部走行体2の前方と上部旋回体3の前方とが一致した状態を0°としている。
コントロールバルブ635は、コントローラ61からの制御信号に応じて切り替えが可能な複数のバルブから構成されている。
例えば、コントロールバルブ635は、下部走行体2の左右のクローラ22の回転駆動を制御するバルブ、上部旋回体3の旋回動作を制御するバルブ、起伏ウインチ42の回転駆動を制御するバルブ、巻上ウインチ36の回転駆動を制御するバルブ等を含んでいる。
第1測位部641と第2測位部642は、それぞれ、フック34と上部旋回体3のキャブ33とに設けられている。これらは、例えば、それぞれの位置を検出するGNSS受信機からなる。各測位部641,642は、それぞれの取り付け位置の現在位置(緯度、経度、高度)を計測し、当該現在位置等を示す測位データを周期的にコントローラ61に出力する。
通信部627は、無線のデータ通信装置からなり、制御装置60と後述する外部の表示装置7との間で無線通信を行う。通信部627は、表示装置7との間でのみ無線通信可能なデータ通信装置であっても良いし、基地局を介してネットワーク回線を通じて広く他の通信機器と通信を行うデータ通信装置であっても良い。
この通信部627は、例えば、前述したマップデータ、クレーン1における各種の検出情報、後述する経路生成部611が生成するフック34の予測経路と予測経路に関する各種の検出データを表示装置7に送信する。
ここで、コントローラ61が備える経路生成部611及び自動操縦制御部612について順番に説明する。
[経路生成部]
経路生成部611は、吊荷Lの移動又は吊荷Lを受け取りに行く等の目的で、入力部621からフック34の移動の開始位置と目的位置とが設定されると、当該開始位置から目的位置までのフック34の予測経路(移動経路)を生成する。さらに、経路生成部611は、生成された予測経路に沿ってフック34を移動させるために必要となるクレーン1の各部の動作(上部旋回体3の旋回、ブーム4の起伏、フック34の巻き上げ、巻き下げ等)からなる複数のステップと各ステップの動作速度並びに各ステップの所要時間の導出を行う。
経路生成部611は、第1測位部641と第2測位部642の検出に基づいて、クレーン1の待機位置、フック34の現在位置を検出し、移動の開始位置と目的位置とにおけるクレーン1の姿勢を決定し、一方の姿勢から他方の姿勢に至るまでに必要な動作のステップを決定する。
また、不揮発性記憶部626に、周囲の建造物等の障害物の位置、寸法、高さ等を示す前述のマップデータが用意されている場合には、ブーム4やフック34、吊荷Lが障害物
と干渉しないように、開始位置と目的位置とにおけるクレーン1の姿勢や各ステップが決定される。
また、各ステップの動作速度は、任意の速度又は段階的な速度(高速、中速、低速等)を予め選択設定してもよい。さらに、速度は、吊荷Lの重量や寸法等、動作に影響するパラメータに応じて調整されてもよい。
また、経路生成部611は、各ステップの動作速度から各ステップの所要時間を求めることができ、これらの合計からフック34の移動の開始位置から目的位置までの移動の所要時間も求めることができる。
さらに、経路生成部611は、各ステップごとの所要時間を取得するので、例えば、フック34の移動の開始位置から目的位置までの移動動作中において、現在のフック位置から現在実行中のステップを認識することにより、現在のフック位置から目的位置に到達するまでの残り時間を求めることができる。
図3は経路生成部611によって生成された予測経路R1,R2の例を示す。
予測経路R1は、障害物hを有するエリアに対して入力部621からフック34の移動の開始位置S1と目的位置G1とが設定された場合に生成されたものであり、予測経路R2は、同エリアに対して入力部621からフック34の移動の開始位置S2と目的位置G2とが設定された場合に生成されたものである。
これらに示すように、経路生成部611は、マップデータに示す障害物hを回避する予測経路R1,R2の生成を行う。
経路生成部611によって生成された予測経路と予測経路を構成する各ステップの動作、当該各ステップごとの所要時間及びフック34の移動の開始位置から目的位置までの移動の所要時間を示す全てのデータは、通信部627を通じて表示装置7に送信される。
なお、経路生成部611による経路生成に限らず、フック34の移動の開始位置から目的位置までの移動経路を作業員が決めて予測経路として入力部621から入力可能としてもよい。
その場合、前述のマップデータの平面上に、入力部621によりフック34の移動の開始位置を入力し、目的位置までのステップごとに移動方向、移動距離を順番に入力する。この時、各ステップの動作速度も入力してもよい。
この場合も、予測経路と予測経路に関する各種のデータは、通信部627を通じて表示装置7に送信される。
[自動操縦制御部]
自動操縦制御部612は、作業員からの操作レバー624による操作入力ではなく経路生成部611によって生成された予測経路又は作業員が入力部621から入力した予測経路及び予測経路に関する各種のデータに基づいて、コントロールバルブ635を介してクレーン1の各部を制御し、各ステップの動作を実行し、フック34を開始位置から目的位置まで移動させて吊荷Lの移動又は受け取り等を実行する。
[表示装置]
図4(A)は表示装置7における表示例を示し、図4(B)は表示装置7を使用する作業員の例を示す。
表示装置7は、クレーン1の作業エリア又はその周辺であって当該クレーン1に搭乗しないで外部で作業を行っている作業員(以下、外部作業員とする)に対して、クレーン1のフック34の予測経路を表示する。
このクレーンシステムでは、表示装置7として、人体装着型の表示装置、例えば、外部作業員が頭部眼前に装着して使用する、いわゆるヘッドマウントディスプレイ装置(頭部
装着型表示装置)を例示する。
図5は表示装置7の表示を行う構成を上から見た概略構成を示す説明図であり、図中のEl,Erはそれぞれ外部作業員の左眼と右眼を示す。即ち、この図5では、外部作業員に装着された状態での左右の眼El,Erに対する表示装置7の各構成の配置を示している。
表示装置7は、外部作業員の頭部に装着される装着体であり、ゴーグル形状を有する。表示装置7は、左表示ユニット71と右表示ユニット72と左導光板73と右導光板74とを備える。
左導光板73は、外部作業員の左眼Elの眼前に配置され、左眼Elに画像を視認させる。右導光板74は、外部作業員の右眼Erの眼前に配置され、右眼Erに画像を視認させる。
左表示ユニット71は、左導光板73による画像の表示を行い、右表示ユニット72は、右導光板74による画像の表示を行う。
左導光板73および右導光板74は、光透過性材料(例えば、樹脂、ガラス等)によって形成される光学素子(例えば、プリズム)であり、左表示ユニット71および右表示ユニット72が出力する画像光を外部作業員の左右の眼に個別に導光する。
また、左導光板73と右導光板74は、左眼Elと右眼Erのそれぞれの正面部において外部光を透過し、外部作業員の正面の視界の風景を視認させることができる。このため、左導光板73と右導光板74は、外部作業員の正面の視界の風景に重畳させて左表示ユニット71の画像光と右表示ユニット72の画像光とをそれぞれ視認させることができる。なお、外部作業員の正面の視界の風景がこの場合の表示装置からの視界に相当する。即ち、表示装置からの視界とは、表示装置を通じて又は表示装置の所在地から見ることができる風景や光景或いはそれらを示す画像である。
左表示ユニット71の画像光と右表示ユニット72の画像光によって視認させる画像は、それぞれ実際に視界内の風景に存在する画像ではなく、拡張現実感(Augmented Reality、AR)画像である。本実施形態の表示装置7は、拡張現実感画像として、クレーン1のフック34の予測経路や現在位置にあるフック34(及び吊荷L)を表示する。
左表示ユニット71は、LED(Light Emitting Diode)の発光素子711と左光学系712とを有する。
発光素子711は、任意の画像を形成する液晶パネルと光源からなり、所定の画像光を出射する。
左光学系712は、発光素子711の画像光を平行光化して左導光板73に入射する。
右表示ユニット72は、LEDの発光素子721と右光学系722とを有する。
発光素子721は、任意の画像を形成する液晶パネルと光源からなり、所定の画像光を出射する。
右光学系722は、発光素子721の画像光を平行光化して右導光板74に入射する。
また、表示装置7は、外部作業員の視界の前方を撮像するカメラ77を備えている。このカメラ77は、CCDやCMOS等の撮像素子、および、撮像レンズ等を備えるデジタルカメラであり、表示装置7を装着した状態で正面を向いた状態で配置され、外部作業員の視界のほぼ全域を撮像する。例えば、このカメラ77の撮像画像は、視界内においてクレーン1のフック34が周囲の物体に遮蔽されることなく視認可能であるか否かの判定等に使用される。
また、表示装置7では、左導光板73及び右導光板74の透光性により左右の眼El,
Erによる前方の視界の風景を視認可能としているが、図5の二点鎖線で示した、前方の視界の風景を表示する左右の表示部75,76を備える構成としてもよい。
その場合、左右の表示部75,76に、カメラ77の撮像画像を表示装置7からの視界として表示しても良い。また、左右の眼El,Erのそれぞれの視線に近い位置から撮像する左右のカメラを備え、各カメラの撮像画像を表示装置7からの視界として左右の表示部75,76に個別に表示してもよい。
[表示装置の制御系]
図6は表示装置7の制御系を示すブロック図である。表示装置7は、CPUや記憶装置であるROM、その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成されているコントローラ81を備えている。
コントローラ81は、後述する経路画像生成部811、フック遮蔽判定部812、経路遮蔽判定部813、経路予測部814、干渉警告処理部815等のソフトウェアモジュールを備える。なお、これらのソフトウェアモジュールの一部または全部をハードウェアから構成してもよい。
また、コントローラ81には、メモリ86、データ記憶部87、通信部82、左表示ユニット71、右表示ユニット72、カメラ77に接続された画像処理部771、第3測位部83、方位センサ84及び姿勢センサ85が接続されている。
上記メモリ86は、コントローラ81が処理するデータを一時的に記憶するワークエリアを構成する。
データ記憶部87には、クレーン1の制御装置60から取得したマップデータ、クレーン1における各種の検出情報、フック34の予測経路と予測経路に関する各種のデータ、等が格納される。
通信部82は、無線のデータ通信装置からなり、表示装置7とクレーン1の制御装置60との間で無線通信を行う。通信部82は、クレーン1の制御装置60との間でのみ無線通信可能なデータ通信装置であっても良いし、基地局を介してネットワーク回線を通じて広く他の通信機器と通信を行うデータ通信装置であっても良い。
この通信部82は、主に、クレーン1における検出情報や制御装置60が生成又は保有する各種のデータを受信する。また、表示装置7における検出情報やコントローラ81が生成又は保有する各種のデータをクレーン1の制御装置60等の外部に送信してもよい。
画像処理部771は、後述するフック遮蔽判定部812の処理において、カメラ77によってフック34が撮像されているか否かを判定するために、撮像画像内からフック34を検出するための画像処理を行う。
第3測位部83は、表示装置7の位置を検出するGNSS受信機からなる。第3測位部83は、表示装置7の現在位置(緯度、経度、高度)を計測し、当該現在位置等を示す測位データを周期的にコントローラ81に出力する。
方位センサ84は、三軸のジャイロ方位角センサであり、表示装置7に定められたX軸、Y軸、Z軸の各軸回りの角速度を検出する。これにより、表示装置7が水平に正面を向いた基準状態からの各軸回りの傾斜角度を検出する。
姿勢センサ85は、三次元の加速度センサからなり、表示装置7に定められたX軸、Y軸、Z軸の各方向の加速度を検出する。これら各軸について検出される重力加速度から表示装置7の姿勢を検出することができる。
方位センサ84と姿勢センサ85とは、IMU(Inertial Measurement Unit)から構成してもよい。
ここで、コントローラ81が備える経路画像生成部811、フック遮蔽判定部812、経路遮蔽判定部813、経路予測部814及び干渉警告処理部815について順番に説明する。
[経路画像生成部]
経路画像生成部811は、図4(A)に示すように、クレーン1から取得したフック34の予測経路(例えば、前述の予測経路R1とする)の情報から、表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72によりフック34の予測経路R1を示す矢印線を、左表示ユニット71及び右表示ユニット72によって外部作業員の視界に重ねて仮想的に表示させる処理を行う。
クレーン1から取得したフック34の予測経路R1の情報には、フック34の移動の開始位置S1から目的位置G1までの予測経路R1に沿った複数個所の位置をGNSS受信機の座標系(緯度、経度、高さを含む地球上の絶対的な座標系。以下、「絶対座標系」とする。)で示した位置座標のデータが含まれている。
経路画像生成部811は、第3測位部83によって絶対座標系における表示装置7の位置座標を取得し、方位センサ84及び姿勢センサ85により表示装置7の向きと姿勢とを取得する。
そして、経路画像生成部811は、予測経路R1に沿った複数個所の絶対座標系の位置座標を、表示装置7を装着した外部作業員の左眼Elから見た視界の座標系の位置座標と右眼Erから見た視界の座標系の位置座標とに変換する。
さらに、予測経路R1の複数個所について変換された位置座標をたどる矢印線で表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72に予測経路R1を表示させることで、外部作業員の視界に重ねて、当該視界内にあるべき配置で仮想的に予測経路R1の表示が行われる。また、予測経路R1の開始位置S1、目的位置G1がそれぞれ視界の範囲内に位置する場合には、開始位置S1を示すアイコン(図示略)と目的位置G1を示すアイコンとを予測経路R1の矢印線と共に表示する。
また、予測経路R1に従ってフック34が移動中である場合には、クレーン1の制御装置60は、第1測位部641によって検出されるフック34の現在位置の絶対座標系における位置座標を、通信部627により連続的に表示装置7に送信する。
これに対して、経路画像生成部811は、フック34の絶対座標系における現在位置の位置座標を、表示装置7を装着した外部作業員の左眼Elから見た視界の座標系の位置座標と右眼Erから見た視界の座標系の位置座標とに変換する。そして、フック34の現在位置について変換された位置座標に従って、フック34(さらに吊荷L)の現在位置を示すアイコンを表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72に表示させる。これにより、外部作業員の視界に重ねて、当該視界内にあるべき配置で仮想的にフック34の現在位置の表示が行われる。
また、経路画像生成部811は、予測経路R1に沿って移動するフック34の現在位置を受信すると、予測経路R1を構成する複数のステップのいずれに位置するかを判定し、目的地までの残りのステップの所要時間を合計し、フック34の現在位置から目的位置までの所要時間Trを算出して、左表示ユニット71及び右表示ユニット72によって外部作業員の視界内に表示させる。
[経路遮蔽判定部]
経路遮蔽判定部813は、クレーン1の制御装置60からマップデータを取得可能である場合に実行される。
経路遮蔽判定部813は、表示装置7からの視界で予測経路(予測経路R1を例示する
)が周囲の物体に遮られる部分と遮られない部分とで異なる形態で表示する。具体的には、図4(A)に示すように、表示装置7からの視界で予測経路R1が周囲の物体である障害物hに遮られる部分と遮られない部分とで異なる形態で表示する表示処理を実行する。
例えば、図7に示すように、障害物hの近傍を予測経路R1が通過するにあたって、図示の外部作業員wの位置から予測経路R1を見た場合、その一部が障害物hに遮蔽される。マップデータに障害物hの位置と形状及び寸法を示すデータが含まれている場合、表示装置7の位置を特定することで、予測経路Rの障害物hによる非遮蔽部R1aとなる領域と遮蔽部R1bとなる領域とを特定することが可能である。
経路遮蔽判定部813は、上記特定を行った上で、表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72により、予測経路Rにおける非遮蔽部R1aと遮蔽部R1bとを異なる形態、例えば、非遮蔽部R1aを実線矢印で表示し、遮蔽部R1bを破線で表示させる。なお、表示の形態はこれに限らず、視覚的に非遮蔽部R1aと遮蔽部R1bとを識別可能なあらゆる形態を選択することができる。例えば、非遮蔽部R1aと遮蔽部R1bとで色彩、明るさ、透明度を変えたり、一方のみを点滅させてもよい。
[フック遮蔽判定部]
フック遮蔽判定部812は、表示装置7からの視界でフック34が周囲の物体である障害物hに遮られる場合にも、当該フック34の現在地を視覚的に認識可能に表示する。
例えば、クレーン1の制御装置60からマップデータを取得可能である場合に、フック遮蔽判定部812は、クレーン1の第1測位部641によって検出されたフック34の現在位置が、経路遮蔽判定部813によって導出された非遮蔽部R1aと遮蔽部R1bのいずれに属するかを判定する。この判定は、フック34の現在位置と障害物hの位置及び寸法と第3測位部83によって検出される表示装置7の現在位置とに基づいて行われる。
そして、フック34の現在位置が非遮蔽部R1aに属する場合には、表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72により、通常通りにフック34のアイコンを実体的に表示させ、フック34の現在位置が遮蔽部R1bに属する場合には、遮蔽状態であることがわかるようにフック34のアイコンの形態を変更して表示させる。
遮蔽部R1bに属する場合には、フック34のアイコンは、非遮蔽部R1aに属する場合と視覚的に識別可能であればよく、例えば、遮蔽部R1bに属する場合には、アイコンを破線で表示させる、色彩、明るさ、透明度を変更する、点滅させる等の表示が行われる。
これにより、表示装置7は、障害物hに遮られる場合にも、フック34の現在地を視覚的に認識可能に表示することができる。
また、クレーン1の制御装置60からマップデータの取得ができない場合には、フック遮蔽判定部812は、別の処理を実行する。
具体期には、クレーン1のフック34の表面に、光学的に認識可能な固有の表示(例えば、バーコードや2次元コード)を付すると共に、表示装置7のカメラ77による撮像画像に対して、常に、フック34の固有の表示の検出を行う。その結果、撮像画像中にフック34の固有の表示が検出された場合には、フック34のアイコンを通常通りに実体的に表示させ、固有の表示が検出されない場合には、フック34のアイコンを前述した視覚的に異なる形態で表示する。
なお、固有の表示は、フック34に限らず、吊荷Lに付してもよい。光学的に認識可能な固有の表示は、バーコードや2次元コードに限らず、例えば、固有の色をフック34または吊荷Lに付してもよい。また、固有の表示の検出に限らず、フック34の外観や吊荷Lの外観を検出してもよい。
[干渉警告処理部]
干渉警告処理部815は、予測経路R1について外部作業員の進入禁止範囲Fが設定されている前提において、外部作業員が進入禁止範囲Fに侵入した場合に、表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72により警告表示を行う処理を実行する。
例えば、フック34の周囲の半径1[m]の範囲内が進入禁止領域と定められている場合、図8に示すように、予測経路R1に沿って当該予測経路R1の左右両側にそれぞれ1[m]の幅で進入禁止範囲Fが展開される。なお、進入禁止領域の大きさは、任意に設定入力可能とすることが好ましい。例えば、吊り荷の大きさに基づいて決定してもよい。
そして、干渉警告処理部815は、表示装置7の第3測位部83によって得られた現在位置が禁止範囲F内であるか否かを判定し、表示装置7の現在位置が禁止範囲F外である場合には、左表示ユニット71及び右表示ユニット72により、予測経路R1のみを通常の矢印線で表示する(フック34、開始位置S1、目的位置G1のアイコンは表示してもよい)。一方、表示装置7の現在位置が禁止範囲F内である場合には、左表示ユニット71及び右表示ユニット72により、図8に示すように予測経路R1の矢印線に加えて進入禁止範囲Fも視覚的に認識可能に表示することで、外部作業員が進入禁止範囲Fに侵入したことを警告する。この場合の進入禁止範囲Fの表示は、当該進入禁止範囲Fによって視界が遮られないような表示を行うことが好ましい。例えば、進入禁止範囲Fを半透明で表示することで、進入禁止範囲Fの表示範囲に重なる視界も認識可能であるような表示を行うことが好ましい。
なお、外部作業員が進入禁止範囲Fに侵入した場合の警告は、当該警告が外部作業員に認識可能であればよく、上記の表示例に限定されない。例えば、進入禁止範囲Fに侵入した場合に警告の文字やメッセージを表示してもよいし、表示画面全体の色彩を変更する、警告音を発する等の手法を選択してもよい。
[経路予測部]
経路予測部814は、クレーン1から予測経路R1,R2の情報が得られなかった場合に、予測経路(以下、予測経路Rとする)を生成する。
例えば、経路予測部814は、予測経路R1の情報は得られないが、予測経路R1の開始位置S1と目的位置G1の情報が得られた場合、さらに、マップデータを取得している場合には、前述した経路生成部611と同じ手法により予測経路R1を生成する。
また、経路予測部814は、クレーン1から予測経路R1,R2の情報も開始位置S1,S2及び目的位置G1,G2の情報も得られない場合には、クレーン1の第1測位部641の検出によるフック34の現在位置の情報を取得する。この場合、短周期的(連続的)にフック34の現在位置の情報を取得して、経時的な位置変化を取得する。
そして、経路予測部814は、経時的なフック34の位置変化の情報を取得すると、図9に示すように、フック34の現在地とその直前の位置とに基づいてフック34の移動方向及び移動速度を導出する。さらに、フック34の移動方向及び移動速度に基づいて現在よりも規定時間先のフック34の位置を予測して導出すると共に、フック34の現在位置と予測位置及びこれらを結ぶ予測経路Rを生成する。
そして、経路予測部814は、予測経路Rを左眼Elと右眼Erの視界の座標系に変換して、表示装置7の左表示ユニット71及び右表示ユニット72により矢印表示し、フック34の現在位置と規定時間先の予測位置のアイコンも表示する。
このとき、フック34の現在位置より前の移動経路Rbも左表示ユニット71及び右表示ユニット72により矢印表示してもよい。その場合、予測経路Rと移動経路Rbとは、
視覚的に識別できるように表示の形態を変えてもよい。例えば、予測経路Rと移動経路Rbとで矢印の線種を変えて表示する等である。予測経路Rと移動経路Rbとで色彩、明るさ、透明度を変えたり、一方のみを点滅させてもよい。
[発明の実施形態の技術的効果]
以上のように、クレーンシステムは、クレーン1のフック34の予測経路R、R1、R2をクレーン1の外部に対して表示する表示装置7を備えているので、外部作業員がクレーン1のフック34の予測経路R、R1、R2を視覚的に認識することが可能となる。これにより、外部作業員がクレーン1の動作に対して予測しやすくなる。また、予測に基づいた行動を採ることが可能となる。
また、表示装置7は、当該表示装置7からの視界に重ね合わせて予測経路R、R1、R2を表示することができるので、外部作業員は、自分に対する予測経路R、R1、R2の相対的な位置を視覚的に容易かつ速やかに認識することが可能となる。
これにより、外部作業員は、クレーン1の動作に対してより速やかに予測することができ、当該予測に基づく行動を採ることが可能となる。
また、表示装置7は、フック34の現在地をアイコンで表示するので、外部作業員は、自分に対するフック34の相対的な位置を認識することが可能となる。これにより、外部作業員は、フック34に対してより速やかに動作を予測することができ、当該予測に基づく行動を採ることが可能となる。
また、表示装置7は、当該表示装置7からの視界でフック34が障害物hに遮られる場合であっても当該フック34の現在地を視覚的に認識可能に表示する。
これにより、外部作業員は、自分に対する死角にあるフック34の相対的な位置を認識することが可能となり、フック34に対してより速やかに動作を予測することができ、また、より的確に予測に基づく行動を採ることが可能となる。
また、表示装置7は、当該表示装置7からの視界で予測経路R1、R2が障害物hに遮られる部分と遮られない部分とで異なる形態で表示する。
このため、外部作業員は、予測経路R1、R2と障害物hとの位置関係を明確に認識することができ、フック34に対してより速やかに動作を予測することができ、また、より的確に予測に基づく行動を採ることが可能となる。
また、表示装置7は、クレーンの目的位置G1、G2を表示するので、外部作業員は、フック34がどこで停止するかを速やかに認識することができ、フック34に対してより速やかに動作を予測することができ、また、より的確に予測に基づく行動を採ることが可能となる。
また、表示装置7は、現在位置から予測経路R1、R2上の目的位置G1、G2までに移動する所要時間を表示するので、フック34に対してより速やかに動作を予測することができ、より的確に予測に基づく行動を採ることが可能となる。
[その他]
上記発明の実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記クレーン1は、クローラクレーンを例示したがこれに限らず、タワーアタッチメントを取り付けたクレーン、ホイールクレーン、トラッククレーン等の移動式クレーンに加えて、港湾クレーン、天井クレーン、ジブクレーン、門型クレーン、アンローダ等、あらゆるクレーンに適用可能である。
また、表示装置7の機能構成の一部又は全部についてクレーン1が行って、その処理結果を表示装置7が受信して表示する構成としてもよい。また、クレーン1の制御装置60の経路生成部611の機能を表示装置7が行ってもよい。
クレーン1と表示装置7の機能構成の一部又は全部について実施する制御端末をシステムに別途加えてもよい。その場合、制御端末は、クレーン1や表示装置7との通信機能を具備する構成とすべきである。
また、表示装置は、ヘッドマウントディスプレイ装置のような人体装着型の形態に限らず、画像を表示可能なあらゆる表示装置を対象とする。
例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の携帯型又は据え置き型の情報処理端末等は、上記表示装置7を同一の機能を持たせることが可能である。これらの場合、外部作業員は、端末を透過して外部作業員の正面の視界の風景を視認させる構成ではなく、カメラによる撮像画像から外部作業員の視界の風景を視認させて、拡張現実感画像を重畳表示させる構成とすることが好ましい。この場合、カメラによる撮像画像から視認させる外部作業員の視界の風景が表示装置からの視界に相当する。
また、他の表示装置としては、当該表示装置からの視界に各種の情報を示す画像を重ね合わせなくともよい。図10は他の表示装置による表示例を示す。この表示装置では、予測経路(例えば、予測経路R1)、障害物h、フック34の現在位置、外部作業員wの現在位置等を平面視でそれぞれの配置を表示している。
このような表示を行う表示装置の場合も、予測経路(例えば、予測経路R1)、障害物h、フック34の現在位置、外部作業員wの相対的な位置関係を容易かつ迅速に認識することができ、外部作業員wは、フック34に対してより速やかに、また、より的確に予測に基づく行動を採ることが可能となる。
また、上述した表示装置からの視界に各種の情報を示す画像を重ね合わせない外部表示は、クレーンの現場にある表示装置ではなく、複数のクレーンを管理する管理者がいる場所に配置される表示装置に表示させてもよい。この場合も管理者は、現場から離れた場所でクレーン1の動作を速やかに予測して、現場にいる外部作業員に無線で指示するなどの予測に基づいた行動を採ることが可能である。
なお、本明細書に示す表示装置は、「クレーンの外部に対して表示する表示装置」である。ここでいう、「クレーンの外部に対して表示する」と、クレーンの操作するキャブ内以外において予測経路を表示することを示す。従って、例えば、クレーンの外側の外装にディスプレイを置いて、作業員に対して表示するもの表示装置も含まれる。但し、「表示装置」は、ヘッドマウントディスプレイやタブレット、スマートフォンのようにクレーンとは別体の表示装置であることがより好ましい。
また、上記「クレーンの外部に対して表示する」予測経路の表示には、クレーンが遠隔操作される場合の遠隔操作画面での表示は含まないことが好ましい。
また、上記発明の実施の形態では、経路画像生成部811が、フック34の現在位置から目的位置までの所要時間Trを算出することを例示したが、この場合の目的位置は、フック34の荷上げ、荷下ろし作業の到着点に限られない。
例えば、予測経路R1上の任意の中間点を目的位置に設定する入力部621等の設定手段を設け、経路画像生成部811が、フック34の現在位置から任意の中間点までの所要時間Trを算出する構成としてもよい。
1 クレーン
2 下部走行体
3 上部旋回体
34 フック
60 制御装置
61 コントローラ
7 表示装置
71 左表示ユニット
72 右表示ユニット
77 カメラ
611 経路生成部
612 自動操縦制御部
621 入力部
622 表示装置
624 操作レバー
626 不揮発性記憶部
641 第1測位部
642 第2測位部
81 コントローラ
811 経路画像生成部
811 経路画像生成部
812 フック遮蔽判定部
813 経路遮蔽判定部
814 経路予測部
815 干渉警告処理部
84 方位センサ
85 姿勢センサ
F 進入禁止範囲
G1,G2 目的位置
L 吊荷
R,R1,R2 予測経路
R1a 非遮蔽部
R1b 遮蔽部
S1,S2 開始位置
Tr 所要時間
h 障害物
w 外部作業員

Claims (10)

  1. クレーンのフックの予測経路を前記クレーンの外部に対して表示する表示装置。
  2. 前記表示装置からの視界に重ね合わせて前記予測経路を表示する請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示装置からの視界を撮像するカメラを備え、
    前記カメラの撮像画像に重ね合わせて前記予測経路を表示する請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記表示装置が人体装着型であり、
    前記表示装置からの視界とは、前記表示装置を人が装着した場合の人の視界であり、
    前記人の視界に重ね合わせて前記予測経路を表示する請求項2に記載の表示装置。
  5. 前記フックの現在地を表示する請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記表示装置からの視界で前記フックが周囲の物体に遮られる場合に、当該フックの現在地を表示する請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記表示装置からの視界で前記予測経路が周囲の物体に遮られる部分と遮られない部分とで異なる形態で表示する請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の表示装置。
  8. 前記クレーンの目的位置を表示する請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の表示装置と、
    前記予測経路に従って前記フックを自動で移動させる前記クレーンとを備えるクレーンシステム。
  10. 前記表示装置が、前記クレーンが現在位置から予測経路上の目的位置までに移動する時間を表示する
    請求項9に記載のクレーンシステム。
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