JP2023141812A - コントローラ、機器、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、一般に、コントローラ、機器、制御方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、加熱源を備える暖房機器をワイヤレス信号により制御することを可能とした携帯電話機を用いたリモコンシステムについて記載されている。このリモコンシステムでは、携帯電話機の操作部において、複数個のキーを順に操作するパスワードを用いたり複数個のキーを同時に操作したりすることで、暖房機器の運転が開始される。そのため、携帯電話機を子供が触ったり、携帯電話機の操作部を不用意に踏んだりしたとしても、暖房機器の運転が開始される可能性が低減される。
ところで、近年、赤外線を媒体とする信号(赤外線信号)を受信して動作指令を受け付ける機器に対して、(例えば後付けで)遠隔操作を可能にする、いわゆるスマートリモコンが普及しつつある。携帯端末(携帯電話機)とスマートリモコンとが、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)等の通信規格を利用して無線通信を行う。ユーザは、スマートリモコンに対して予め機器に対応する赤外線信号を学習させておけば、携帯端末から機器の動作に関する操作を行うと、スマートリモコンが、携帯端末から当該操作に関する信号を受信し、その機器に対応した赤外線信号を機器に送信する。ユーザは、機器から比較的離れた場所からでも携帯端末を用いて機器の動作に関する操作を行えるため、利便性が向上する。
一方、ユーザは、機器(及びその周辺)を直接視認できない場所からでも機器を遠隔で操作できてしまう。しかし、機器の種類(例えば、加熱源を備えた機器等)によっては、そのような状況下で操作されることが望ましくない場合もある。
本発明は上記の点に鑑みてなされた発明であり、本発明の目的は、機器を視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減できるコントローラ、機器、制御方法、及びプログラムを提供することにある。
請求項1の発明に係るコントローラは、特定の条件を満たすと特定動作を実行する機器に、赤外線を媒体とする送信信号を無線で送信するコントローラである。前記コントローラは、外部から操作入力を受け付ける操作部と、前記送信信号を送信する送信部と、赤外光以外の光を発する光源部と、を備える。前記特定の条件は、前記機器における前記送信信号の受信、及び前記光の受光に関する条件である。前記操作部にて前記操作入力を1回受け付けると、前記送信部が前記送信信号を送信し、かつ前記光源部が発光する。
請求項2の発明に係るコントローラでは、請求項1の発明に係るコントローラにおいて、前記特定の条件は、前記機器における前記送信信号の受信タイミングと、前記光の受光タイミングとの時間差が規定時間未満となることである。
請求項3の発明に係るコントローラでは、請求項1又は2の発明に係るコントローラにおいて、前記送信部が前記送信信号を送信する送信期間と、前記光源部が前記光を発する発光期間とは、少なくとも一部が互いに重なるように設定されている。
請求項4の発明に係るコントローラでは、請求項1又は2の発明に係るコントローラにおいて、前記送信部が前記送信信号を送信する送信期間は、前記光源部が前記光を発する発光期間より前に設定されている。
請求項5の発明に係るコントローラでは、請求項1又は2の発明に係るコントローラにおいて、前記送信部が前記送信信号を送信する送信期間は、前記光源部が前記光を発する発光期間より後に設定されている。
請求項6の発明に係る機器は、請求項1~5の発明のいずれか1つに係るコントローラから前記送信信号を受信する受信部と、前記光源部が発する前記光を受光し、光電変換する受光部と、前記特定動作を実行する制御部と、を備える。前記制御部は、前記特定の条件を満たした場合に、前記特定動作を実行する。
請求項7の発明に係る機器は、請求項6の発明に係る機器において、ガス燃焼式の加熱源を更に備える。前記特定動作は、前記加熱源に関する動作である。
請求項8の発明に係る制御方法は、特定の条件を満たすと特定動作を実行する機器に、赤外線を媒体とする送信信号を無線で送信するコントローラの制御方法である。前記制御方法は、前記送信信号を送信する送信ステップと、赤外光以外の光を発する光源部を発光させる発光ステップと、を含む。前記特定の条件は、前記機器における前記送信信号の受信、及び前記光の受光に関する条件である。前記コントローラの操作部にて操作入力を1回受け付けると、前記送信ステップにて前記送信信号を送信し、前記発光ステップにて前記光源部を発光させる。
請求項9の発明に係る制御方法は、請求項1~5の発明のいずれか1つに係るコントローラと通信する機器の制御方法である。前記制御方法は、前記コントローラから前記送信信号を受信する受信ステップと、前記光源部が発する前記光を受光し、光電変換する受光ステップと、前記特定動作を実行する制御ステップと、を含む。前記制御ステップでは、前記特定の条件を満たした場合に、前記特定動作を実行する。
請求項10の発明に係るプログラムは、請求項8又は9の発明に係る制御方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
請求項1の発明に係るコントローラでは、操作部にて操作入力を1回受け付けると、送信信号が送信され、かつ光源部が発光する。そして、機器では、送信信号の受信、及び光の受光に関する条件を満たす場合だけ、特定動作が実行される。そのため、ユーザがスマートリモコンにコントローラの機能を学習させようとしても、操作部への操作入力に応じて送信される送信信号だけがスマートリモコンにコピーされる可能性が高く、スマートリモコンの学習防止に貢献し得る。その結果、機器を視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減できる。
請求項2の発明に係るコントローラでは、特定の条件は、機器における送信信号の受信タイミングと、光の受光タイミングとの時間差が規定時間未満となることであるため、ユーザが意図せずに特定動作が実行されてしまう可能性を低減できる。
請求項3の発明に係るコントローラでは、機器での送信信号の受信タイミングと、光の受光タイミングとが略同じになる可能性が高くなり、ユーザが意図せずに特定動作が実行されてしまう可能性を低減できる。
請求項4の発明に係るコントローラでは、送信期間が発光期間より前に設定されていることで、光源部の発光が外乱となって機器での送信信号の受信が阻害されてしまう可能性を低減できる。
請求項5の発明に係るコントローラでは、送信期間が発光期間より後に設定されていることで、光源部の発光が外乱となって機器での送信信号の受信が阻害されてしまう可能性を低減できる。
請求項6の発明に係る機器では、操作部への操作入力に応じて送信される送信信号だけがスマートリモコンにコピーされる可能性が高い。そのため、スマートリモコンから赤外光以外の光を受光する可能性は低く、特定動作は実行されない。その結果、視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減した機器を提供できる。
請求項7の発明に係る機器では、ガス燃焼式の加熱源を備えた機器が視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減できる。
請求項8の発明に係る制御方法では、機器を視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減したコントローラの制御方法を提供できる。
請求項9の発明に係る制御方法では、視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減した機器の制御方法を提供できる。
請求項10の発明に係るプログラムでは、機器を視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減した機能を提供できる。
以下、実施形態に係るコントローラ、機器、制御方法、及びプログラムについて、図面を用いて説明する。下記の実施形態等において参照する図2は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
(1)機器制御システム
実施形態に係る機器制御システム4は、図2に示すように、実施形態に係るコントローラ1と、実施形態に係る機器2とを備える。
(1)機器制御システム
実施形態に係る機器制御システム4は、図2に示すように、実施形態に係るコントローラ1と、実施形態に係る機器2とを備える。
(2)機器
以下、機器制御システム4の構成要素の1つである機器2について、図1B及び図2を参照して説明する。
以下、機器制御システム4の構成要素の1つである機器2について、図1B及び図2を参照して説明する。
機器2は、コントローラ1(リモコン)への操作に応じて遠隔制御可能な機器である。機器2は、ユーザが利用する施設内の空間に設置され得る。例えば施設が住宅であれば、機器2は、宅内の部屋に設置されて使用され得る。施設は、住宅に限らず、非住宅(オフィスビル等)でもよい。
機器2は、リモコンにより遠隔制御可能な機器であれば、その種類は特に限定されない。本実施形態では、機器2が、暖房機器であり、一例としてガスファンヒータであることを想定する。つまり、機器2は、加熱源21(図1B参照)を内蔵する。機器2は、ガス燃焼式の加熱源21を備える。しかし、機器2の加熱源21は、石油燃焼式でもよいし、電熱式でもよい。
機器2は、コントローラ1の操作部3へのユーザ操作に応じてコントローラ1から無線で送出される、赤外線を媒体とする送信信号(無線信号、以下、「赤外線信号S1」とも呼ぶことがある)を受信し、その赤外線信号S1に含まれるデータ(制御データ)に応じた制御を実行する。また、機器2は、コントローラ1から出射される、赤外光以外の光Op1(図2参照)を受光する機能を有する。
特に、機器2は、特定の条件を満たすと特定動作を実行するように構成される。特定の条件は、機器2における送信信号(赤外線信号S1)の受信、及び光Op1の受光に関する条件である。つまり、特定の条件は、少なくとも、機器2における送信信号(赤外線信号S1)の受信、及び光Op1の受光を必須とする条件である。
本実施形態では、特定動作は、加熱源21に関する動作であり、コントローラ1を用いた遠隔操作で実行可能な動作である。加熱源21に関する動作は、例えば、加熱源21の稼働開始(つまり、機器2の「運転開始」)の動作、加熱源21の稼働停止(つまり、機器2の「運転停止」)の動作、又は設定温度の調節動作に相当し得る。
なお、ここで言う運転開始は、機器2の電源が入った状態で待機電力を消費中にある待機状態から、例えばユーザから手動操作を受け付けた場合に稼働状態を開始することである。また、運転停止は、稼働状態から、例えばユーザから手動操作を受け付けた場合に待機状態に戻ることである。したがって、運転停止や運転開始は、エコ運転等によって室温が設定温度以上に達したことに起因する一時的な運転の自動停止、一時的な運転停止からの自動的な再開とは異なる。
特定動作は、コントローラ1を用いた遠隔操作で実行可能な動作であればよく、例えば、機器2の運転開始の動作、機器2の運転停止の動作、設定温度の調節の動作、及びおやすみタイマの動作を含み得る。エコ運転開始の動作が、コントローラ1を用いた遠隔操作で実行可能であれば、特定動作は、エコ運転開始の動作を含んでもよい。
また、機器2は、図1Bに示すように、制御部20、送風ファン22、受信部23、記憶部24、表示部25、複数の操作部26(図示例では1つのみ)、電源部27、受光部28、及びこれらを収容又は保持する筐体200(図2参照)等を更に備える。また、機器2は、加熱源21等の動作を監視するためのセンサを更に備える。センサの種類は特に限定されないが、例えば、加熱源21の燃焼を確認するための燃焼センサ、加熱源21の温度、及び機器2が設置されている室内の温度を検出するための温度センサ、機器2の転倒を検出するための転倒センサ等が設けられている。また、機器2は、タイマを備え、タイマによる計時に基づき、機器2(暖房機器)の運転開始/運転停止等に関する予約スケジュールの管理を行う機能を有する。
筐体200は、図2に示すように、全体として前後方向に扁平な略矩形の箱状である。筐体200は、その正面の下部に、吹出口201が設けられ、また、その背面には、吸込口が設けられている。筐体200の上端面には、表示部25、及び複数の操作部26が配置されている。また、筐体200の背面には、加熱源21のガス管に燃料ガスを供給するためのガスコードが接続される接続口が設けられている。また、筐体200の背面には電源コードが延出しており、電源コードの先端の電源プラグを電源コンセントに接続することで、機器2は、例えば商用の交流電源から電力の供給を受けることができる。
加熱源21は、燃料ガスと燃焼用空気との混合気を燃焼させる燃焼器、及び、燃焼器に向けて燃料ガスを噴射することで燃料ガスと燃焼用空気とを混合させる噴射ノズルを有する。また、加熱源21は、噴射ノズルに燃料ガスを案内するガス管、ガス管を開閉する電磁弁、及び設定温度等に応じた燃料ガスの流量調節を可能にする比例弁等を有する。燃焼器は、その燃焼室に案内された燃料に点火する点火器、及び、着火による火炎を検出して火炎の立ち消え検知を可能にする火炎センサを有する。加熱源21の電磁弁、比例弁、点火器、及び火災センサ等は、制御部20により制御される。
送風ファン22は、筐体200内に収容されている。送風ファン22は、例えば、クロスフローファン、及びクロスフローファンを周方向に回転させるファンモータ等を有する。ファンモータは、制御部20の制御下で作動し、クロスフローファンを回転させる。クロスフローファンの回転によって、外気が、筐体200の背面に設けられた吸込口から吸い込まれ、加熱源21の燃焼器に向けて流動する。吸込口から吸い込まれた外気(空気)の一部は、燃焼用空気として燃料ガスと混合されて加熱源21の燃焼室に供給される。残りの空気は、燃焼器を迂回し、燃焼室からの燃焼排ガスと混合されて昇温した後、筐体200の正面に設けられた吹出口201から吹き出される。その結果、機器2は、暖気を機器2が設置されている室内に提供し、室内温度を設定温度に近づけることができる。
複数の操作部26は、機器2の動作を指令する操作入力を受け付け可能に構成されたユーザインタフェースである。複数の操作部26は、例えば、筐体200の上端面に配置されている。各操作部26は、押しボタン式であることを想定する。
具体的には、複数の操作部26は、機器2の運転を開始するためのONボタン(運転ボタン)、及び機器2の運転を停止するためのOFFボタン(停止ボタン)を含む。運転ボタン及び停止ボタンは、1つのボタンで実現されて、当該ボタンを押す度に運転開始の指令と運転停止の指令とが交互に行われてもよい。
また、複数の操作部26は、設定温度を1℃ずつ上げさせるためのUPボタン、及び設定温度を1℃ずつ下げさせるためのDOWNボタンを更に含む。
また、複数の操作部26は、おやすみボタン、おはようボタン、及び設定時間を入力する設定ボタン等を更に含む。おやすみボタンを押すことで、押し操作を行った時点から例えば1時間後に自動的に機器2の運転が停止される。おはようボタンを押すことで、設定時間後に自動的に機器2の運転が開始される。
また、複数の操作部26は、エコ運転を実行するためのエコボタンを更に含む。通常運転の場合、機器2は、燃焼能力を大きくしたり小さくしたりする連続燃焼を実行する。エコ運転の場合、機器2は、室温が設定温度以上になると燃焼と停止とを繰り返す運転を実行する。
上記のボタンの種類は、単なる一例であって、これらに限定されない。
表示部25は、機器2の動作に関する情報をユーザに提示するように構成される。表示部25は、筐体200の上端面に配置されている。表示部25は、現在の設定温度、現在の室温、設定時間、及び運転状態(通常運転中かエコ運転中か)の表示を行う。
記憶部24は、フラッシュメモリ等の電気的に書き換え可能な不揮発性の半導体メモリを含む。記憶部24は、制御部20のメモリでもよい。記憶部24は、コントローラ1から受信し得る(後述の)複数の制御データと、複数の制御内容とが対応付けされた情報を予め格納している。また、記憶部24は、設定温度を記憶し、制御部20は、ユーザ操作に応じて記憶部24内の設定温度を適宜更新する。
受信部23は、コントローラ1からの送信信号(赤外線信号S1)を受信する。受信部23は、筐体200の正面における右端上部に配置された受光部28の隣りに配置されている(図2参照)。受信部23は、コントローラ1から送出される赤外光(赤外線)を受光し、光電変換を行う赤外線受光素子を含む。受信部23は、制御部20と電気的に接続されている。制御部20は、赤外線受光素子から出力される出力信号から制御データを抽出し、当該制御データに対応する制御内容を実行する。
電源部27は、制御部20と電気的に接続されている。電源部27は、制御部20の制御下で、電源コードを介して電源コンセントから供給される例えば商用の交流電力を用いて、加熱源21、送風ファン22、受信部23、表示部25、及び受光部28等を動作させるために必要な電力を生成し、これらに供給する。
受光部28は、制御部20と電気的に接続されている。受光部28は、例えば可視光用の受光素子を含み、コントローラ1の光源部L1が発する光Op1を受光し、光電変換する。つまり、本実施形態では一例として、光源部L1が発する光Op1は、可視光を想定する。制御部20は、受光部28の受光素子から出力される出力信号の出力値(例えば電圧値)が閾値以上になれば、光源部L1が発光したと認識する。受光部28の受光素子は、筐体200の正面における右端上部において光Op1を受光するように配置されている。
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)等のプロセッサ及びメモリを含むコンピュータ(マイクロコンピュータを含む)を有する。コンピュータは、適宜のプログラムを実行することにより、制御部20として機能する。
制御部20は、各操作部26に対する操作に基づき、加熱源21、送風ファン22、及び表示部25等の動作を制御する。また、制御部20は、受信部23で受信される、コントローラ1からの赤外線信号S1に含まれる制御データに基づき、加熱源21、送風ファン22、及び表示部25等の動作を制御する。ただし、制御部20は、制御データの受信だけでなく光源部L1から発せられる光Op1を認識しない限り、コントローラ1からの制御指令に従わない。
(3)コントローラ
以下、機器制御システム4の構成要素の1つであるコントローラ1について、図1A及び図2を参照して説明する。
以下、機器制御システム4の構成要素の1つであるコントローラ1について、図1A及び図2を参照して説明する。
コントローラ1は、機器2を遠隔で操作可能なリモコンである。コントローラ1は、図2に示すように、赤外線を媒体とする送信信号(赤外線信号S1)を無線で送信する。赤外線信号S1は、例えば、リーダーコード、カスタムコード、データコード、及びストップビット等を有するデータ構成になっている。なお、操作部3への1回の操作入力(押し操作)に対して、赤外線信号S1が、リーダーコードからストップビットまでを数回リピートして送信される場合もあるが、説明の便宜上、リピートも含めて1回分の赤外線信号S1と見なす。
コントローラ1は、図1Aに示すように、器体100と、制御部10と、送信部11と、記憶部12と、ユーザインタフェース13と、電源部14と、光源部L1とを備える。コントローラ1は、例えば、CPU等のプロセッサ及びメモリを含むコンピュータ(マイクロコンピュータを含む)を有する。コンピュータは、適宜のプログラムを実行することにより、コントローラ1として機能する。
器体100は、全体として一方向に長尺で、扁平な略矩形の箱状に形成されている(図2参照)。器体100は、ユーザが片手で把持し易いような大きさと形状を有する。器体100は、例えば、樹脂製である。器体100の正面には、複数(図示例では5つ)の操作部材300が配置されている。つまり、器体100は、ユーザが片手で器体100を把持しながら操作部材300を親指等で押し操作し易い構造を有する。器体100は、制御部10、送信部11、ユーザインタフェース13、記憶部12、電源部14、及び光源部L1等を収容又は保持する。
送信部11は、制御部10と電気的に接続されている。送信部11は、器体100に設けられて、送信信号(赤外線信号S1)を送信する。送信部11は、制御部10の制御の下、操作部3にて操作入力を1回受け付けると、送信信号(赤外線信号S1)を送信する。
送信部11は、制御部10で生成された赤外線信号S1を送出するための赤外線発光素子を含む。赤外線発光素子は、例えば、赤外光LED(Light Emitting Diode)を想定する。赤外線発光素子は、器体100の一端面(図2では上端面)から赤外線信号S1を出射するように当該一端面において露出して器体100に保持されている。
ユーザインタフェース13は、複数(例えば5つ)の操作部3を有する。各操作部3は、器体100に設けられて、外部(例えばユーザ)から操作入力を受け付ける。図1A及び図2の例では、ユーザインタフェース13は、5つの操作部3として、ONボタン31、OFFボタン32、温度DOWNボタン33、温度UPボタン34、及びおやすみボタン35を含む。各ボタン(31~35)は、押しボタン式スイッチ、及び、スイッチの前面に配置された樹脂製の操作部材300を含む。各スイッチは、器体100内のプリント基板に実装されている。器体100から露出する5つの操作部材300のいずれかをユーザが押し込むことで、裏側のスイッチの接点がONされ、制御部10は、対応する操作部3がユーザから操作入力を受けたことを検知する。
ONボタン31は、機器2の運転を開始するための運転ボタンである。OFFボタン32は、機器2の運転を停止するための停止ボタンである。温度DOWNボタン33は、設定温度を1℃ずつ下げさせるためのボタンである。温度UPボタン34は、設定温度を1℃ずつ上げさせるためのボタンである。おやすみボタン35は、押し操作を行った時点から例えば1時間後に自動的に機器2の運転を自動的に停止させるためのボタンである。つまり、一例として、5つの操作部3の機能は、機器2側の複数の操作部26と一部重複する。
各操作部3が押し操作(操作入力)を1回受け付ける度に、送信部11は、赤外線信号S1を1回送信する。ここでいう1回分の赤外線信号S1とは、例えばリーダーコードで始まりストップビットまでの(リピートされる場合は、リピートも含む)信号を意味する。
ところで、ユーザがコントローラ1を不用意に踏んだり子供がコントローラ1を触ったりして、機器2の意図しない運転が開始される可能性を低減させるために、本実施形態では一例として、ONボタン31についてのみ2回押し操作を必要とすることを想定する。つまり、ユーザは、ONボタン31を連続で2回押さないと、機器2は、運転を開始しない。他のボタン(32~35)については、1回押しで、機器2は、対応する制御を実行するが、他のボタンについても「2回押し」が適用されてもよい。また、「2回押し」に限定されず、3回以上の押しが必要なボタンが設定されてもよい。
記憶部12は、フラッシュメモリ等の電気的に書き換え可能な不揮発性の半導体メモリを含む。記憶部12は、制御部10のメモリでもよい。記憶部12は、送信部11から送信させる赤外線信号S1に関する情報を予め記憶している。すなわち、記憶部12は、各ボタン(31~35)が押し操作された場合に、赤外線信号S1に含めるための対応する制御データ(データコード)に関する情報を予め記憶している。以下では、ONボタン31、OFFボタン32、温度DOWNボタン33、温度UPボタン34、及びおやすみボタン35に対応する制御データを第1制御データ、第2制御データ、第3制御データ、第4制御データ、及び第5制御データとそれぞれ呼ぶことがある。
電源部14は、制御部10と電気的に接続されている。電源部14は、例えば1又は複数の一次電池を含み得る。一次電池は、例えばボタン電池である。一次電池は、交換可能に器体100に収容されている。電源部14は、一次電池から放出される直流電力を用いて、制御部10等の動作電力及び光源部L1の点灯に必要な電力を生成して供給する。
光源部L1は、器体100に設けられ、赤外光以外の光Op1を発するように構成される。光Op1は、可視光を想定するが、赤外線信号S1と区別可能な光であれば、その光波長は限定されない。光源部L1は、例えば、白色の光Op1を出射する1つ以上のLEDチップ(光源)、集光レンズ、及び当該1つ以上のLEDチップが実装された基板等を含む。LEDチップの数は特に限定されない。また発光色も白色に限定されない。光源部L1は、互いに異なる複数色のLEDチップを含み、それらの混色光が光Op1として出射されてもよい。光Op1は、比較的明るい室内であっても、機器2の受光部28において、外乱光(室内の照明器具等の光等)と区別できる程度に大きい光強度であることが好ましい。
制御部10は、送信部11、ユーザインタフェース13、記憶部12、電源部14、及び光源部L1等を制御する。制御部10は、5つの操作部3(ボタン31~35)のいずれかに対してユーザが押し操作を実行すると、そのボタンに応じた制御データ(第1~第5制御データのいずれか)を含む赤外線信号S1を送信部11から送出(送信)させる。さらに、制御部10は、上記の押し操作の実行に応じて、光源部L1を発光させる。つまり、操作部3にて操作入力を1回受け付けると、送信部11が送信信号(赤外線信号S1)を送信し、かつ光源部L1が発光する。
特に本実施形態では、機器2が特定動作を実行するための「特定の条件」が、機器2における送信信号(赤外線信号S1)の受信タイミングと、光Op1の受光タイミングとの時間差が規定時間未満となることである。この特定の条件が満たされる可能性を高くするために、例えば、送信部11が送信信号(赤外線信号S1)を送信する送信期間TA1(図3A参照)と、光源部L1が光Op1を発する発光期間TA2(図3A参照)とは、少なくとも一部が互いに重なるように設定されている。図3Aでは一例として、発光期間TA2は、送信期間TA1よりも長く、発光期間TA2内に送信期間TA1の全てが収まるように設定されている。
例えば、図3Aに示すように、操作始点t0で5つの操作部3(ボタン31~35)のいずれかにおいて押し操作を受け付けると、制御部10は、先に光源部L1の発光を開始する(発光始点t11)。続いて制御部10は、赤外線信号S1の送信を開始し(送信始点t1)、送信を終了する(送信終点t2)。すなわち、送信期間TA1は、送信始点t1から送信終点t2までの期間である。それから、制御部10は、光源部L1の発光を終了する(発光終点t12)。すなわち、発光期間TA2は、発光始点t11から発光終点t12までの期間である。
機器2側の赤外線信号S1の受信タイミングとは、受信部23で赤外線信号S1の受信を完了した時点、例えば、コントローラ1から赤外線信号S1の送信が完了した送信終点t2と概ね同時、又は若干後の時点となり得る。機器2側の光Op1の受光タイミングとは、受光部28から出力される出力信号の出力値が閾値以上になった時点、例えば、発光始点t11から発光終点t12までの間の時点となり得る。
送信期間TA1と発光期間TA2とは、少なくとも一部が互いに重なるように設定されていることに限定されない。例えば、図3Bに示すように、送信部11が送信信号(赤外線信号S1)を送信する送信期間TA1は、光源部L1が光Op1を発する発光期間TA2より前に設定されてもよい。言い換えると、送信終点t2が、発光始点t11より前に設定されてもよい。送信期間TA1が発光期間TA2より前に設定されていることで、光源部L1の発光が外乱となって機器2での赤外線信号S1の受信が阻害されてしまう可能性を低減できる。
或いは、図3Cに示すように、送信部11が送信信号(赤外線信号S1)を送信する送信期間TA1は、光源部L1が光Op1を発する発光期間TA2より後に設定されてもよい。言い換えると、送信始点t1が、発光終点t12より後に設定されてもよい。この場合も、光源部L1の発光が外乱となって機器2での赤外線信号S1の受信が阻害されてしまう可能性を低減できる。
上述の通り、5つのボタン31~35のうちONボタン31についてのみ2回押しを必要とする。制御部10は、2回連続でONボタン31の押し操作を受け付けると、2回分の赤外線信号S1の送信にそれぞれ合わせて光源部L1を2回連続で発光させる。
言うまでもなく、機器2の運転中において、ONボタン31が2回押しされても、機器2側では、赤外線信号S1を無効扱いにする。機器2の運転停止中において、OFFボタン32が押されても機器2側では、赤外線信号S1を無効扱いにする。
図2の例では、コントローラ1から、5つのボタン(31~35)のいずれかへの押し操作に対して第1~第5制御データのいずれか(矩形波W1を参照)を含む赤外線信号S1が送信されている。
図2の矩形波W1は、制御データが直感的に理解し易いように、データコードの先頭の一部だけを抜粋して模式的に示されている。図示例の制御データ(矩形波W1)は、データコードの先頭に、ON期間(赤外線発光素子の点灯期間)とOFF期間(赤外線発光素子の消灯期間)の長さが同じ“0”データを含んでいる。
一方、機器2の制御部20は、コントローラ1への遠隔操作に応じて、特定動作を実行する。本実施形態では一例として、特定動作は、コントローラ1に設けられている5つのボタン31~35に対応する動作(機器2の運転開始、運転停止、設定温度の調節、及びおやすみタイマの動作)を含むことを想定する。制御部20は、特定の条件を満たした場合に、対応する特定動作(例えば運転開始の動作)を実行する。特定の条件は、機器2が赤外線信号S1を受信し、かつ光Op1を受光することが条件である。より具体的には、特定の条件は、機器2における赤外線信号S1の受信タイミングと、光Op1の受光タイミングとの時間差が規定時間未満となることである。規定時間は、例えば数百msを想定するが特に限定されない。
機器2の制御部20は、タイマを用いて上記の規定時間を計時する。機器2の制御部20は、順番不問で、赤外線信号S1を受信し、かつ光Op1を受光すると、上記の時間差を演算し、規定時間未満であれば、受信した赤外線信号S1に含まれる制御データに対応する制御内容を実行する。
機器2の記憶部24においても、第1~第5制御データの各々が、機器2の制御内容と対応付けされて予め記憶されている。第1制御データを含む赤外線信号S1は2回連続での受信が必要である。そのため、機器2の制御部20は、光Op1の受光に加えて、所定期間内に受信した2回分の赤外線信号S1が運転開始という制御内容に対応する第1制御データを含むと判定すると、機器2の運転を開始する。具体的には、制御部20は、1回目の光Op1の受光に加えて、第1制御データを含む1回目の赤外線信号S1を受信した場合には、受信した時点を始点として、タイマを用いて所定期間を計時する。所定期間は、例えば数秒間を想定するが特に限定されない。制御部20は、2回目の光Op1の受光に加えて、所定期間内に第1制御データを含む2回目の赤外線信号S1を受信すれば、機器2の運転を開始する。制御部20は、所定期間内に第1制御データを含む2回目の赤外線信号S1を受信しなければ、第1制御データを無効扱いする。なお、制御部20は、上記の所定期間内に、第1制御データを含む3回目の赤外線信号S1を受信しても無効扱いする。制御部20は、タイマにて上記の所定期間の終点を計時すると、タイマをリセットし、次回の光Op1の受光と赤外線信号S1の受信を監視する。
(4)コントローラの動作の流れ
以下、コントローラ1の動作の一連の流れについて図4を参照して説明する。図4に示すフローチャートは、本発明に係るコントローラ1の動作のフローの一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
以下、コントローラ1の動作の一連の流れについて図4を参照して説明する。図4に示すフローチャートは、本発明に係るコントローラ1の動作のフローの一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
コントローラ1(の制御部10)は、常時、各操作部3に対する押し操作を監視する(ステップST1)。コントローラ1は、いずれかの操作部3に押し操作が発生するまで待機する(ステップST1:No)。
コントローラ1は、いずれかのボタン(操作部3)が押されたと判定すると(ステップST1:Yes)、光源部L1の発光を開始する(ステップST2)。また、コントローラ1は、タイマを用いて光源部L1の発光開始と同時に所定の発光期間TA2の計時を開始する(ステップST3)。さらに、コントローラ1は、そのボタンに対応する制御データを含む赤外線信号S1を送信する(ステップST4)。
そして、コントローラ1は、発光期間TA2が終了したか否かを確認し(ステップST5)、発光期間TA2が終了すると(ステップST5:Yes)、光源部L1の発光を停止し(ステップST6)、発光期間TA2の計時をリセットし(ステップST7)、再び各操作部3に対する押し操作を待つ待機状態に戻る。コントローラ1は、発光期間TA2が終了するまでは(ステップST5:No)、光源部L1の発光を継続する。
コントローラ1は、発光期間TA2が終了するまでに次の押し操作が発生した場合、その押し操作は無効扱いとする。
コントローラ1は、ONボタン31に対する2回押しを受け付けた後、暫くはどのボタンが押されても光源部L1を発光させず、また赤外線信号S1を送信せずに無効扱いとする無効期間(例えば数秒間)を設定してもよい。
(5)機器の動作の流れ
以下、機器2の動作の一連の流れについて図5を参照して説明する。図5に示すフローチャートは、本発明に係る機器2の動作のフローの一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。なお、ここではコントローラ1から受信する赤外線信号S1に応じた機器2の動作について説明し、機器2の操作部26への操作に対する動作については説明を省略する。
以下、機器2の動作の一連の流れについて図5を参照して説明する。図5に示すフローチャートは、本発明に係る機器2の動作のフローの一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。なお、ここではコントローラ1から受信する赤外線信号S1に応じた機器2の動作について説明し、機器2の操作部26への操作に対する動作については説明を省略する。
機器2(の制御部20)は、電源が入った状態で待機電力を消費して待機状態の間、光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信の有無を監視する(ステップST21)。機器2は、光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信について、どちらが先に発生しても対処出来るように監視する。機器2は、光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信の両方が発生するまで待機する(ステップST21:No)。
光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信の両方が発生すると(ステップST21:Yes)、機器2は、その受光タイミングと受信タイミングの時間差を演算する(ステップST22)。
機器2は、演算した時間差が規定時間未満か否かを判定する(ステップST23)。機器2は、演算した時間差が規定時間未満であると判定すると(ステップST23:Yes)、赤外線信号S1から制御データを抽出する(ステップST24)。なお、機器2は、演算した時間差が規定時間以上であると判定すると(ステップST23:No)、赤外線信号S1を無効扱いとし、再び最初の光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信を待つ待機状態に戻る。
機器2は、ステップST24の後、抽出した制御データが第1~第5制御データのいずれかであると判定すると(ステップST25:Yes)、その制御データに対応する制御内容を実行し(ステップST26)、再び最初の光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信を待つ待機状態に戻る。説明は省略するが、機器2の運転開始について、機器2は、光Op1を受光し、かつ第1制御データを受信した後、所定期間内にもう1回光Op1を受光し、かつ第1制御データを受信しない限り、運転を開始しない。
機器2は、抽出した制御データが第1~第5制御データのどれでもないと判定すると(ステップST25:No)、制御内容の実行をスキップして、再び最初の光Op1の受光、及び赤外線信号S1の受信を待つ待機状態に戻る。
なお、機器2は、1回目の第1制御データを受信した後に、2回目の第1制御データを受信せずに、第1制御データ以外の制御データを受信した場合、コントローラ1からの指令を破棄する。
機器2は、運転を開始した後、暫くはどの制御データを受信しても対応する制御内容を実行せずに無効扱いとする無効期間(例えば数秒間)を設定してもよい。
(6)効果
本実施形態に係るコントローラ1では、操作部3にて操作入力を1回受け付けると、赤外線信号S1が送信され、かつ光源部L1が発光する。そして、機器2では、赤外線信号S1を受信し、かつ光Op1を受光した場合だけ、特定動作が実行される。そのため、ユーザがスマートリモコンにコントローラ1の機能を学習させようとしても、操作部3への操作入力に応じて送信される赤外線信号S1だけがスマートリモコンにコピーされる可能性が高い。つまり、スマートリモコンは、機器2に特定動作を実行させるために、コントローラ1が発する光Op1の受光も必要であることまで想定して製造されている可能性が低い。その結果、ユーザは、コントローラ1で操作部3を押す感覚で、携帯端末の画面で対応するアイコンをタップする操作を行っても、スマートリモコンは、単に、赤外線信号S1を機器2に送信するだけになる。すると、機器2は、図5のステップST21の判定でスマートリモコンからの指令は弾かれることになり、特定動作は実行されない。コントローラ1では、このようにスマートリモコンの学習防止に貢献し、機器2を視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減できる。
本実施形態に係るコントローラ1では、操作部3にて操作入力を1回受け付けると、赤外線信号S1が送信され、かつ光源部L1が発光する。そして、機器2では、赤外線信号S1を受信し、かつ光Op1を受光した場合だけ、特定動作が実行される。そのため、ユーザがスマートリモコンにコントローラ1の機能を学習させようとしても、操作部3への操作入力に応じて送信される赤外線信号S1だけがスマートリモコンにコピーされる可能性が高い。つまり、スマートリモコンは、機器2に特定動作を実行させるために、コントローラ1が発する光Op1の受光も必要であることまで想定して製造されている可能性が低い。その結果、ユーザは、コントローラ1で操作部3を押す感覚で、携帯端末の画面で対応するアイコンをタップする操作を行っても、スマートリモコンは、単に、赤外線信号S1を機器2に送信するだけになる。すると、機器2は、図5のステップST21の判定でスマートリモコンからの指令は弾かれることになり、特定動作は実行されない。コントローラ1では、このようにスマートリモコンの学習防止に貢献し、機器2を視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減できる。
また、本実施形態に係るコントローラ1では、特定の条件は、機器2における赤外線信号S1の受信タイミングと、光Op1の受光タイミングとの時間差が規定時間未満となることであるため、ユーザが意図せずに特定動作が実行されてしまう可能性を低減できる。
また、本実施形態に係るコントローラ1では、赤外線信号S1を送信する送信期間TA1と、光Op1を発する発光期間TA2とは、少なくとも一部が互いに重なるように設定されているため、機器2での赤外線信号S1の受信タイミングと、光Op1の受光タイミングとが略同じになる可能性が高くなる。その結果、ユーザが意図せずに特定動作が実行されてしまう可能性を低減できる。
本実施形態に係る機器2では、操作部3への操作入力に応じて送信される赤外線信号S1だけがスマートリモコンにコピーされる可能性が高い。そのため、スマートリモコンから光Op1を受光する可能性は低く、図5のステップST21の判定でスマートリモコンからの指令は弾かれることになり、特定動作は実行されない。その結果、視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減した機器2を提供できる。
特に、本実施形態のようにガス燃焼式の加熱源21を備える機器2の場合、テレビ受信機や空調機器、空気清浄器等の家電機器と違って、ユーザが直接機器2を視認できない場所(例えば別の部屋や外出先)から遠隔操作されてしまうことは好ましくない場合がある。この点で、本実施形態に係る機器2では、視認できない場所から遠隔操作される可能性を低減できる。
(7)変形例
以上説明した実施形態は、本発明の様々な実施形態の一部に過ぎない。また、実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
以上説明した実施形態は、本発明の様々な実施形態の一部に過ぎない。また、実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
上記実施形態に係るコントローラ1と同様の機能は、コントローラ1の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
本発明に係る一の制御方法は、特定の条件を満たすと特定動作を実行する機器2に、赤外線を媒体とする送信信号(赤外線信号S1)を無線で送信するコントローラ1の制御方法である。制御方法は、送信信号(赤外線信号S1)を送信する送信ステップと、赤外光以外の光Op1を発する光源部L1を発光させる発光ステップと、を含む。特定の条件は、機器2における送信信号(赤外線信号S1)の受信、及び光Op1の受光に関する条件である。コントローラ1の操作部3にて操作入力を1回受け付けると、送信ステップにて送信信号(赤外線信号S1)を送信し、発光ステップにて光源部L1を発光させる。本発明に係る一のプログラムは、この制御方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
また、上記実施形態に係る機器2と同様の機能は、機器2の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
本発明に係る別の制御方法は、コントローラ1と通信する機器2の制御方法である。制御方法は、コントローラ1から送信信号(赤外線信号S1)を受信する受信ステップと、光源部L1が発する光Op1を受光し、光電変換する受光ステップと、特定動作を実行する制御ステップと、を含む。制御ステップでは、特定の条件を満たした場合に、特定動作を実行する。本発明に係る別のプログラムは、この制御方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
上記実施形態では、コントローラ1は、発光期間TA2において、光源部L1を連続で発光(連続点灯)させている。しかし、コントローラ1は、発光期間TA2において、光源部L1を点滅点灯させてもよい。また、コントローラ1は、どの操作部3への操作入力かによって、光源部L1を連続点灯させるか、点滅点灯させるかを切り替えてもよい。例えば、コントローラ1は、ONボタン31やOFFボタン32への押し操作に対して光源部L1を連続点灯させ、他のボタン33~35への押し操作に対して光源部L1を点滅点灯させてもよい。或いは、コントローラ1は、同じ操作部3への操作入力であっても、操作入力を受け付ける度に、光源部L1を連続点灯させるか、点滅点灯させるかを切り替えてもよい。当然、機器2は、連続点灯であっても点滅点灯であっても、光源部L1の光Op1を受光したと認識する。
このようにコントローラ1は、光源部L1の点灯状態に違いを持たせることで、更にスマートリモコンにコピーされる可能性が低くなる。
上記実施形態では、コントローラ1は、同じ操作部3への操作入力に対応する制御データとして、常に同じ制御データを固定的に赤外線信号S1に含めて送信している。しかし、コントローラ1は、同じ操作部3への操作入力であっても、操作入力を受け付ける度に、制御データを変えてもよい。例えば、記憶部12は、第1制御データとして、互いに異なる2種類以上のデータ(例えば「ON1」~「ON5」の5種類のデータ)を予め記憶していてもよい。この場合、当然、機器2の記憶部24にも「ON1」~「ON5」の5種類のデータを予め記憶することになる。コントローラ1は、1回目のONボタン31の押し操作を受け付けると、「ON1」~「ON5」データの中からランダムで1つ選択し、次に2回目のONボタン31の押し操作を受け付けると、再びランダムで1つを選択し、それぞれ送信する。或いは、コントローラ1は、ONボタン31の押し操作を受け付ける度に、2種類以上のデータ(例えば「ON1」~「ON5」の5種類のデータ)をサイクリックに順に選択してもよい。機器2は、「ON1」~「ON5」データのうちのいずれでも2回受信すれば、運転を開始する。他のボタン(32~35)についても操作入力を受け付ける度に、制御データを変えてもよい。
このようにコントローラ1は、同じ操作部3への操作入力であっても、操作入力を受け付ける度に、制御データの内容に違いを持たせることで、更にスマートリモコンにコピーされる可能性が低くなる。
また、3回以上の押し(例えば3回押し)が操作部3(例えばONボタン31)に適用されてもよい。当然、機器2側でも「3回押し」を必要とする制御内容を把握していることになる。
1 コントローラ
11 送信部
2 機器
20 制御部
21 加熱源
23 受信部
28 受光部
3 操作部
L1 光源部
Op1 光
S1 赤外線信号(送信信号)
TA1 送信期間
TA2 発光期間
11 送信部
2 機器
20 制御部
21 加熱源
23 受信部
28 受光部
3 操作部
L1 光源部
Op1 光
S1 赤外線信号(送信信号)
TA1 送信期間
TA2 発光期間
Claims (10)
- 特定の条件を満たすと特定動作を実行する機器に、赤外線を媒体とする送信信号を無線で送信するコントローラであって、
外部から操作入力を受け付ける操作部と、
前記送信信号を送信する送信部と、
赤外光以外の光を発する光源部と、を備え、
前記特定の条件は、前記機器における前記送信信号の受信、及び前記光の受光に関する条件であり、
前記操作部にて前記操作入力を1回受け付けると、前記送信部が前記送信信号を送信し、かつ前記光源部が発光する、
コントローラ。 - 前記特定の条件は、前記機器における前記送信信号の受信タイミングと、前記光の受光タイミングとの時間差が規定時間未満となることである、
請求項1に記載のコントローラ。 - 前記送信部が前記送信信号を送信する送信期間と、前記光源部が前記光を発する発光期間とは、少なくとも一部が互いに重なるように設定されている、
請求項1又は2に記載のコントローラ。 - 前記送信部が前記送信信号を送信する送信期間は、前記光源部が前記光を発する発光期間より前に設定されている、
請求項1又は2に記載のコントローラ。 - 前記送信部が前記送信信号を送信する送信期間は、前記光源部が前記光を発する発光期間より後に設定されている、
請求項1又は2に記載のコントローラ。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載のコントローラから前記送信信号を受信する受信部と、
前記光源部が発する前記光を受光し、光電変換する受光部と、
前記特定動作を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記特定の条件を満たした場合に、前記特定動作を実行する、
機器。 - ガス燃焼式の加熱源を更に備え、
前記特定動作は、前記加熱源に関する動作である、
請求項6に記載の機器。 - 特定の条件を満たすと特定動作を実行する機器に、赤外線を媒体とする送信信号を無線で送信するコントローラの制御方法であって、
前記送信信号を送信する送信ステップと、
赤外光以外の光を発する光源部を発光させる発光ステップと、を含み、
前記特定の条件は、前記機器における前記送信信号の受信、及び前記光の受光に関する条件であり、
前記コントローラの操作部にて操作入力を1回受け付けると、前記送信ステップにて前記送信信号を送信し、前記発光ステップにて前記光源部を発光させる、
制御方法。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載のコントローラと通信する機器の制御方法であって、
前記コントローラから前記送信信号を受信する受信ステップと、
前記光源部が発する前記光を受光し、光電変換する受光ステップと、
前記特定動作を実行する制御ステップと、を含み、
前記制御ステップでは、前記特定の条件を満たした場合に、前記特定動作を実行する、
制御方法。 - 請求項8又は9に記載の制御方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022048318A JP2023141812A (ja) | 2022-03-24 | 2022-03-24 | コントローラ、機器、制御方法、及びプログラム |
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Publications (1)
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