JP2023140583A - 電子時計 - Google Patents

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照彦 藤澤
Teruhiko Fujisawa
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Abstract

【課題】導電性材料で構成された時計のケースにアンテナを配置する場合に、アンテナの性能をより向上できる電子時計の提供。【解決手段】電子時計は、給電部に接続される平板状の第1導体素子と、平面視で第1導体素子と重なる平板状の第2導体素子と、第1導体素子と第2導体素子とを短絡する短絡部と、を有するアンテナと、アンテナを収納し、側壁を有する導電性のケースと、を備え、第1導体素子は、短絡部に連続する短絡部側の外縁と、アンテナ開放端とを有し、平面視において、アンテナ開放端と側壁との間の第1距離は、短絡部側の外縁と側壁との間の第2距離よりも大きいことを特徴とする。【選択図】図10

Description

本発明は、アンテナを内蔵する電子時計に関する。
腕時計などの小型の電子時計において、衛星信号を受信するアンテナと、アンテナを収納するケースとを備える電子時計が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1のアンテナは、給電部に接続される第1導体素子と、平面視で前記第1導体素子と重なる第2導体素子と、前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部とを有する。また、特許文献1では、外乱ノイズを遮蔽するために導電性材料でケースを構成することや、電子時計の高級感を高めるために、金属材料でケースを構成することが開示されている。
特開2021-47144号公報
金属などの導電性材料で構成された時計のケースに、第1導体素子、第2導体素子、短絡部を備えるアンテナを配置する場合に、アンテナの性能をより向上することが望まれていた。
本開示の電子時計は、給電部に接続される平板状の第1導体素子と、平面視で前記第1導体素子と重なる平板状の第2導体素子と、前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部と、を有するアンテナと、前記アンテナを収納し、側壁を有する導電性のケースと、を備え、前記第1導体素子は、前記短絡部に連続する短絡部側の外縁と、アンテナ開放端とを有し、前記平面視において、前記アンテナ開放端と前記側壁との間の第1距離は、前記短絡部側の外縁と前記側壁との間の第2距離よりも大きいことを特徴とする。
実施形態の電子時計および位置情報衛星を示す説明図である。 実施形態の電子時計を示す正面図である。 前記電子時計を示す断面図である。 前記電子時計の要部を示す分解斜視図である。 前記電子時計の要部を示す分解斜視図である。 前記電子時計の平面アンテナの要部を示す斜視図である。 前記電子時計の平面アンテナの要部を示す斜視図である。 前記電子時計の平面アンテナおよびソーラーパネルの要部を示す斜視図である。 前記電子時計の平面アンテナ、ソーラーパネルおよび文字板の概略断面図である。 前記電子時計のケースと平面アンテナとの位置関係を示す概略平面図である。 前記電子時計の回路構成を示すブロック図である。 比較例の平面アンテナの電界分布を示す図である。 前記実施形態の平面アンテナの電界分布を示す図である。 アンテナ電極のカット量とピーク利得および放射効率の改善量との関係を示すグラフである。 平面アンテナの指向性を示すグラフである。 変形例の平面アンテナを示す概略平面図である。 他の変形例の電子時計を示す正面図である。
以下、実施形態の電子時計1を図面に基づいて説明する。本実施形態では、電子時計1のカバーガラス15側を表面側または上側とし、裏蓋14側を裏面側または下側として説明する。
本実施形態の電子時計1は、後述する平面アンテナ50を内蔵し、図1に示すように、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星や準天頂衛星などの位置情報衛星Sからの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、内部時刻情報を修正できるように構成されている。
電子時計1は、図2および図3にも示すように、文字板2、指針3、日車5、ムーブメント20、平面アンテナ50等を収容するケース10を備える。また、電子時計1は、外部操作用のりゅうず6と、2つのボタン7、8とを備える。
文字板2は、非導電性部材にて円板状に形成されている。本実施形態の文字板2は、比誘電率3のポリカーボネート樹脂で形成されている。
文字板2の平面中心には貫通孔2Aが形成され、貫通孔2Aには同軸に設けられた3本の指針軸35、36、37が配置されている。指針軸35には時針31が取り付けられ、指針軸36には分針32が取り付けられ、指針軸37には秒針33が取り付けられている。指針軸35、36、37と、指針3である時針31、分針32、秒針33とは、金属製の導電性部材で構成される。
文字板2の3時位置には矩形の日窓2Bが設けられている。文字板2の裏面側には日車5が配置され、日車5は日窓2Bから視認可能となっている。時針31、分針32、秒針33、日車5は、後述するステップモーターおよび輪列を介して駆動される。
本実施形態において、文字板2の表面に直交する方向、つまり指針軸35~37の軸方向を第1方向とし、この第1方向に直交する方向を第2方向とする。また、本実施形態において、平面視とは、第1方向から電子時計1を見ることを意味し、側面視とは、第2方向から電子時計1を見ることを意味する。
[電子時計の外装構造]
ケース10は、ケース本体11と、裏蓋14とを備える。ケース本体11は、円筒状の胴12と、胴12の表面側に設けられたリング状のベゼル13とを備える。なお、本実施形態では、胴12と裏蓋14とは別体で構成されているが、これに限らず、胴12および裏蓋14が一体化されたワンピースケースでもよい。また、本実施形態では、胴12とベゼル13とは別体で構成されているが、これに限らず、胴12およびベゼル13が一体化された構造を用いてもよく、この場合、安価にできるメリットがある。
胴12、ベゼル13、裏蓋14の材質は、ステンレス鋼、チタン合金、アルミ、真鍮などの金属材料つまり導電性材料である。本実施形態では、導電性のケース10の側壁は、胴12で構成されている。
ケース10のベゼル13には、カバー部材であるカバーガラス15が取り付けられる。カバーガラス15は、円板状に形成された平板ガラスである。このカバーガラス15は、ミネラルガラス、サファイアガラス、有機ガラス等の透明な材料で製造される。ミネラルガラスはシリカ(二酸化ケイ素:SiO2)製のガラスであり、サファイアガラスはアルミナ(酸化アルミニウム:Al2O3)製のガラスであり、有機ガラスはアクリルなどの合成樹脂材である。本実施形態のカバーガラス15は、板状のサファイアガラスで構成される。サファイアガラスは、比誘電率が約9~11であり、高純度のアルミナで構成された単結晶サファイアを使用して形成されている。サファイアガラスは、硬度が高く傷が付き難く、加工した表面が非常になめらかで光透過性に優れ、視認性が高いという特徴がある。
[電子時計の内部構造]
次に、電子時計1のケース10に内蔵される内部構造について説明する。
図3に示すように、ケース10内には、文字板2の他、ダイヤルリング16、ムーブメント20等が収容される。
ダイヤルリング16は、文字板2と同様に非導電性部材で平面視リング状に構成され、文字板2の外周に沿って配置されている。本実施形態のダイヤルリング16は、比誘電率3のポリカーボネート樹脂で形成されている。
ダイヤルリング16は、文字板2の外周上面を覆っており、文字板2の外周はダイヤルリング16によって視認されないようになっている。
ムーブメント20は、図3、図4、図5にも示すように、日車5、地板21、輪列受け22、駆動機構23、二次電池24、ソーラーパネル25、平面アンテナ50、LED基板60、回路基板70、耐磁板81、回路押さえ82等を備える。なお、図3では、輪列受け22、耐磁板81は図示を略している。
地板21は、プラスチック等の非導電性部材にて形成されている。地板21と文字板2との間には、図4および図5に示すように、ソーラーパネル25、平面アンテナ50、日車5、LED基板60が配置されている。すなわち、文字板2の地板21側の面である裏面側にはソーラーパネル25が配置され、ソーラーパネル25の裏面側には平面アンテナ50の誘電体基板51が配置され、誘電体基板51の裏面側には日車5およびLED基板60が配置され、日車5およびLED基板60の裏面側には平面アンテナ50の第2導体素子53が配置されている。なお、第2導体素子53は、後述するように、筒車押えおよび耐磁板を兼用する。
地板21と裏蓋14との間には、輪列受け22、駆動機構23、二次電池24、回路基板70、耐磁板81、回路押さえ82が配置されている。
輪列受け22は、図5に示すように、時針31、分針32、秒針33を駆動する輪列を支持する第1輪列受け22Aと、日車5を駆動する輪列を支持する第2輪列受け22Bとの2つの輪列受けを備える。但し、一体の輪列受けとしてもよい。
駆動機構23は、地板21の裏面に取り付けられ、時針31、分針32、秒針33および日車5を駆動する。すなわち、駆動機構23は、図4に示すように、時針31を駆動する第1ステップモーター231および第1輪列と、分針32を駆動する第2ステップモーター232および第2輪列と、秒針33を駆動する第3ステップモーター233および第3輪列と、日車5を駆動する第4ステップモーター234および第4輪列とを有する。なお、第1輪列は、時針31が取り付けられる指針軸35を備える。第2輪列は、分針32が取り付けられる指針軸36を備える。第3輪列は、秒針33が取り付けられる指針軸37を備える。
ムーブメント20において、文字板2の3時位置には、りゅうず6に接続される巻真260が配置され、巻真260の周囲には、おしどり等の切換機構261が配置されている。また、ステップモーター231~234は、前記平面視で二次電池24と重ならない位置に配置されている。
図4に示すように、LED基板60と回路基板70との間には、地板21および駆動機構23が配置される。また、回路基板70の裏面には、耐磁板81と、回路押さえ82とが配置されている。
LED基板60の地板21に対向する裏面には、図5に示すように、発光ダイオードからなる3つの発光素子611、612、613が実装されている。
回路基板70は、表裏両面に半導体集積回路(IC: Integrated Circuit)や、抵抗、コンデンサー等の回路素子が実装されている。そして、回路基板70の表面つまり文字板2側の面には、図4に示すように、フォトトランジスターからなる3つの受光素子711、712、713と、回路素子741、742、743とが実装されている。
これらの発光素子611~613、受光素子711~713は、各指針の針位置検出に用いられる。
本実施形態では、二次電池24および図示略の定電圧回路を介して、高電位の電源電圧VDDと、低電位の電源電圧VSSとを回路基板70に供給している。また、本実施形態では、電源電圧VDDをグランド電位としている。なお、電源電圧VSSをグランド電位としてもよい。
LED基板60と、回路基板70とは、それぞれコイルバネで構成された導通部材651、652、653、654で電気的に接続され、これにより、発光素子611、612、613に電源が供給されている。
二次電池24は、図4に示すように、平面円形に形成されたボタン型のリチウムイオン電池であり、回路基板70の切欠部71に配置されている。
ソーラーパネル25は、腕時計用に用いられる太陽電池パネルであり、例えば、樹脂フィルム基板251上にアモルファスシリコン薄膜252を積層したフィルム型の太陽電池などを利用できる。ソーラーパネル25は、指針軸35~37が挿通される貫通孔25Aと、2つの電極端子とを備える。この電極端子と回路基板70とは、図5に示すように、コイルバネ255、256によって導通されている。したがって、ソーラーパネル25で発電した電流は、コイルバネ255、256、回路基板70を介して二次電池24に充電される。
[平面アンテナ]
平面アンテナ50は、GPS衛星からの衛星信号を受信するアンテナであり、本実施形態では板状逆F型アンテナで構成されている。一般的な板状逆Fアンテナは、短絡板を持つ方形パッチアンテナであり、方形パッチアンテナに対して半分の寸法で共振特性が得られるためアンテナの小型化が可能である。しかしながら、逆Fアンテナのアンテナ指向性はパッチアンテナに比べて天頂方向から斜めに傾いてしまい、時計に内蔵した場合、金属ケースの影響を受けやすくなりアンテナ性能の劣化が大きく、セラミックベゼルとの組合せしか採用することができなかった。電波を透過するジルコニアなどのセラミック材は、色の制約があって自由度が低く、時計のデザインが限定されるという課題がある。
板状逆Fアンテナを用いる場合、アンテナ電極を小さくすることで、アンテナ電極と金属ケースとの距離を離せば、金属ケースの影響を低減できてアンテナの性能は改善される。しかしながら、ソーラーパネルを内蔵する時計において、ソーラーパネルには導電層があるためアンテナ性能的にアンテナ電極より小さくしなければならない。ソーラーパネルを小さくすると発電面積が減ってしまい、ソーラー発電量が少なくなってしまう課題もある。
ところで、逆Fアンテナは、短絡部の反対側のアンテナ開放端から電波の放射が多くなされる。このため、本発明者が鋭意検討した結果、アンテナ電極の開放端部分を金属ケースから離すことが、金属ケースの影響を低減することに最も効果的であることを見出した。
このため、本実施形態の平面アンテナ50は、ソーラーパネル25の発電面積の確保とアンテナ性能とを両立させるために、アンテナ電極の開放端のみを切り欠く構造としている。以下に、平面アンテナ50の構成について、図3から図5に加えて、図6から図10をも参照して説明する。
平面アンテナ50は、カバーガラス15と平面視で重なるように配置されている。また、平面アンテナ50は、図3および図9にも示すように、誘電体基板51と、板状の第1導体素子52と、平面視で第1導体素子52と重なるように配置された第2導体素子53と、第1導体素子52および第2導体素子53とを短絡する短絡部54とを備えて構成される。
平面アンテナ50の平面中心位置には、指針軸35~37が挿通される貫通孔50Aが形成されている。すなわち、貫通孔50Aは、板状の第1導体素子52、誘電体基板51、第2導体素子53を貫通して形成されている。また、平面アンテナ50は、フィルム製のソーラーパネル25を支持する支持基板を兼ねている。
誘電体基板51は、アンテナ基材となる合成樹脂製の部材である。誘電体基板51の材質を、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリカーボネート(PC)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)のいずれかにすれば、無電解めっきが付きやすく、誘電正接も低くでき、アンテナ基材として適したものにできる。
誘電体基板51の裏面つまり地板21側の面には、突出部が形成されている。突出部は、平面視で日車5の内周側の位置に形成された内周側突出部51Aと、日車5の外周側の位置に形成された外周側突出部51Bとを備える。誘電体基板51は、地板に対して日車5を押さえる機能を備える。内周側突出部51Aには、LED基板60が配置される凹部51Cが形成されている。
第1導体素子52は、誘電体基板51の表面つまりソーラーパネル25側のほぼ全面に形成されている。第1導体素子52は、例えば銅、鉄合金などの金属薄板で形成することもできるが、本実施形態では、誘電体基板51の表面に形成された金属被膜で構成している。金属被膜は、例えば銅、銀、ニッケル、アルミなどのメッキ処理によって形成することができる。
第2導体素子53は、第1導体素子52と同様に金属被膜で形成することもできるが、本実施形態では、筒車押えを兼用する耐磁板で構成している。第2導体素子53を構成する耐磁板は、純鉄板をニッケル膜で被覆した導体板であり、後述するように、短絡部54と接触する。第1導体素子52は、板状逆F型アンテナの放射部材として機能し、第2導体素子53は、板状逆F型アンテナのグランド部材として機能する。
短絡部54は、図9に示すように、誘電体基板51の側面に形成された側面短絡部54Aと、誘電体基板51の裏面、具体的には外周側突出部51Bの最下面に形成された裏面短絡部54Bとで構成されている。
外周側突出部51Bには、短絡部54から離間して給電端子55が形成されている。この給電端子55は、誘電体基板51の側面を介して第1導体素子52に導通されている。
給電端子55には、給電素子56の一端が当接している。給電素子56の他端は、回路基板70に当接し、回路基板70に実装された受信ICに導通されている。なお、図3では、給電素子56は、第2導体素子53および誘電体基板51を貫通して第1導体素子52に接触するように模式的に図示しているが、実際には、図4~図7に示すように、第1導体素子52の給電端子55を誘電体基板51の側面を介して下面まで延長し、この給電端子55に給電素子56の上端が接触するように構成している。給電素子56は、金属等の導電性材料で形成されたピン状のコネクターであり、コイルスプリングを内蔵しており、コイルスプリングの付勢力によって、給電端子55の下面に接触している。
外周側突出部51Bの最下面に積層された裏面短絡部54Bは、金属製の第2導体素子53の表面に接触している。第2導体素子53は、接続素子57を介して回路基板70のグランド端子に導通され、前述のとおり、板状逆F型アンテナのグランド部材として機能する。また、第2導体素子53は金属製であるため、ステップモーター231~234の文字板2側を覆う耐磁板を兼ねている。
本実施形態では、平面アンテナ50をケース本体11内に組み込んだ際に、平面視で文字板2の貫通孔2Aに対して12時方向に短絡部54が設けられている。このため、アンテナ電極となる第1導体素子52において、短絡部54とは反対側、つまり平面視で文字板2の貫通孔2Aに対して6時方向にはアンテナ開放端58が形成されている。
このアンテナ開放端58は、誘電体基板51の外周縁よりも内側に形成されている。ここで、図6、10に示すように、アンテナ開放端58は、文字板2の3時-9時を結ぶ線とほぼ平行な端縁である。すなわち、平面視で略円形の誘電体基板51に対し、第1導体素子52は、中心角θ1の円弧と、その円弧の両端を結ぶ弦とで囲まれる弓形の領域を除去した形状とされ、弦の部分がアンテナ開放端58とされている。このため、図9、10に示すように、第1導体素子52は、アンテナ開放端58と、短絡部54に連続する短絡部側の外縁59とを有する。そして、アンテナ開放端58と側壁である胴12との間の第1距離をL1とし、短絡部54側の外縁59と側壁である胴12との間の第2距離をL2とすると、L1>L2である。
なお、L1およびL2は、アンテナ開放端58に直交し、貫通孔50Aを通る半径方向の寸法である。短絡部54は、誘電体基板51の側面に沿った外周方向の一部の範囲に形成されており、短絡部54の外周方向における中心位置、つまり短絡部54の外周方向の両端縁の中間位置と、貫通孔50Aとを結ぶ仮想線を設定した際に、アンテナ開放端58はこの仮想線に直交して設けられている。このため、各L1、L2は、仮想線に沿った寸法となる。
また、図4、図5、図8に示すように、ソーラーパネル25は、第1導体素子52の形状に合わせて6時位置部分を切断してカット部253を形成している。なお、ソーラーパネル25は、平面視で第1導体素子52に対して一回り小さく形成され、第1導体素子52の外周側はソーラーパネル25の外側に露出している。
図9に示すように、第2導体素子53、つまり筒車押えを兼用する耐磁板は、第1導体素子52のようにカット部分は設けられていない。また、第2導体素子53の外周面と、胴12との距離は第2距離L2と同じ距離とされている。このため、第2導体素子53において、短絡部54の反対側の外縁つまり6時位置の外縁と胴12との距離は、第2導体素子53における短絡部54側の外縁つまり12時位置の外縁と胴12との距離と同じである。このため、グランド板となる第2導体素子53は、アンテナ電極である第1導体素子52よりも平面サイズが大きくなり、これにより平面アンテナ50の指向性が天頂方向つまりカバーガラス15側を向くようになるため、導電性のケース10を用いてもアンテナ性能は改善される。
また、ソーラーパネル25は6時側を部分的に切り欠いているので、アンテナ基材である誘電体基板51が白色などの樹脂材料の場合、透光性の文字板2を通してソーラーパネル25部分と、ソーラーパネル25が配置されておらず誘電体基板51が露出する部分とで色の違いが透けて見えてしまうことがある。このため、ソーラーパネル25と同系色の調色用シート27を誘電体基板51が露出する部分と文字板2との間に配置している。ソーラーパネル25のアモルファスシリコン薄膜252部分は、濃紫色であるため、調色用シート27も濃紫色のポリエステルフィルムなどで構成されている。
[電子時計の回路構成]
図11は、電子時計1の回路構成を示すブロック図である。
電子時計1は、回路基板70に配置されたGPS受信部300と、制御表示部400と、電源供給部500とを有する。
[GPS受信部]
GPS受信部300は、平面アンテナ50およびSAWフィルター230を介して、GPS衛星から衛星信号を受信して処理する。SAWフィルター230は、バンドパスフィルターであり、1.5GHzの衛星信号を通過させるものとなっている。なお、平面アンテナ50とSAWフィルター230との間に、受信感度を良好にするLNAを別途挿入してもよい。また、SAWフィルター230をGPS受信部300内に組み込んだ構成としてもよい。なお、SAWはSurface Acoustic Waveの略語であり、LNAはLow Noise Amplifierの略語である。
GPS受信部300は、SAWフィルター230を通過した衛星信号を処理するものであり、RF回路310と、ベースバンド回路320と、温度補償回路付き水晶発振回路330と、フラッシュメモリー340とを備えている。なお、RFはRadio Frequencyの略語である。また、水晶発振回路330は、図11ではTCXOと表記している。
RF回路310は、PLL、VCO、LNA、ミキサー、IFアンプ、IFフィルター、A/D変換器等を備えたGPS受信用のRF部として一般的なものである。なお、PLLはPhase Locked Loopの略語であり、VCOはVoltage Controlled Oscillatorの略語であり、IFはIntermediate Frequencyの略語である。
ベースバンド回路320は、DSP、CPU、RTC、SRAM等を備えたGPS受信用のベースバンド部として一般的なものである。このベースバンド回路320には、TCXO330やフラッシュメモリー340も接続されている。なお、DSPはDigital Signal Processorの略語であり、CPUはCentral Processing Unitの略語であり、RTCはReal Time clockの略語であり、SRAMはStatic Random Access Memoryの略語である。
ベースバンド回路320は、RF回路310からデジタル信号に変換された受信信号が入力され、相関処理や測位演算等を行うことにより、衛星時刻情報や測位データを取得し、SRAMに記憶されたうるう秒を利用して、取得した衛星時刻情報つまりZカウントを補正して、時刻データである世界協定時であるUTCを算出する。これにより、ベースバンド回路320は、測位データおよび時刻データを制御部410に出力する。
局部発振信号の基となるクロックは、TCXO330からベースバンド回路320を介してRF回路310に供給される。
フラッシュメモリー340には、緯度および経度によって特定される位置情報と、その場所の時差情報とが対応付けられた時差データベース等が記憶される。GPS受信部300は、測位モードで位置情報を取得した場合、その位置情報(緯度、経度)に基づいて時差情報つまりUTCに対する時差を取得し、制御部410に出力する。
[制御表示部]
制御表示部400は、制御部(CPU)410と、指針等の駆動を実施する駆動回路420と、水晶発振器430とを備えている。
制御部410は、RTC411、ROM412、記憶部413を含み、時刻を計時するとともに、GPS受信部300に制御信号を出力してその動作を制御する。
RTC411は、水晶発振器430から出力される基準信号を用いて、内部時刻を計時している。ROM412には、制御部410により実行される各種プログラムが記憶されている。本実施形態において、RTC411で計時される内部時刻は、世界協定時であるUTCである。制御部410は、測時モードまたは測位モードでの受信に成功した場合は、GPS受信部300から出力されたUTCでRTC411を更新する。
記憶部413は、GPS受信部300から出力される衛星時刻情報や測位情報、時差情報を記憶する。このため、制御部410は、UTCおよび時差情報によって現在地の時刻を算出し、駆動回路420によって駆動機構23を駆動して、算出した時刻を時針31、分針32、秒針33で指示する。
[電源供給部]
電源供給部500は、GPS受信部300および制御表示部400に電力を供給するものであり、ソーラーパネル25、充電制御回路510、二次電池24、第1電圧変換部520、第2電圧変換部530および電圧検出回路540を備える。
充電制御回路510は、ソーラーパネル25で発電された電力を二次電池24に充電する制御を行う。
二次電池24は、第1電圧変換部520を介して制御表示部400に駆動電力を供給し、第2電圧変換部530を介してGPS受信部300に駆動電力を供給する。
電圧検出回路540は、二次電池24の出力電圧をモニターし、制御部410に出力する。このため、制御部410は、電圧検出回路540で検出された二次電池24の電圧を把握して受信処理を制御できる。
[アンテナ性能試験]
次に、平面アンテナ50において、前述のL1とL2とが、L1>L2である本実施形態と、L1=L2である比較例とでアンテナ性能を比較したシミュレーション結果について図12~図15を参照して説明する。
図12および図13は、平面アンテナ50の6時位置つまりアンテナ開放端58側の電界分布を示し、図12は比較例、図13は本実施形態の例である。図12,13を比較すると、アンテナ開放端58を側壁である胴12から離した図13のほうが、6時位置のアンテナ開放端58部分の電界が大きくなり、天頂方向への放射が大きくなっていることがわかる。
図14は、アンテナ開放端58の電極カット量に対するピーク利得および放射効率の改善量のシミュレーション結果を示すグラフである。
電極カット量は、図10のL3であり、誘電体基板51の外周縁からアンテナ開放端58までの寸法である。ピーク利得は放射が最大方向におけるアンテナ利得、放射効率は全方向のアンテナ放射効率である。図10の白丸はピーク利得のシミュレーション値を示し、点線は各白丸を結ぶ近似曲線である。図10の黒丸は放射効率のシミュレーション値を示し、実線は各黒丸を結ぶ近似曲線である。また、図14の縦軸は、L3=0mmを基準とした場合の改善量の割合を示す。
アンテナ電極である第1導体素子52をカットしない場合(L3=0mm)に対して、6時位置のアンテナ電極をカットしてアンテナ開放端58を胴12の内周面から離していくと、L3=0.75mm付近で効果は最大となり、アンテナ性能の改善効果があるのは、L3=0~2mmの範囲であることが分かる。GPS衛星信号の波長は約190mmであり、アンテナ性能の改善効果があるのは、L3が2mm以下、つまり約0.01波長以下であることがわかる。L3=L1-L2であるため、第1距離L1と第2距離L2との差である電極カット量L3は、平面アンテナ50で受信するGPS衛星信号の波長の0.01倍以下となる。L3が2mmより大きくなるとアンテナ性能が低下するのは、平面アンテナ50が共振波長である1/4波長より小さくなり過ぎてしまい、アンテナ特性が劣化するためである。
また、図14に示すように、放射効率よりピーク利得の改善量が大きいことから、アンテナ指向性が天頂を向くように改善されていることが分かる。
なお、カットする前のアンテナ電極が平面円形であった場合、L3=0.75mmとなるアンテナ開放端58は、アンテナ電極の直径が28mmであれば中心角26.6度の弦となり、アンテナ電極の直径が30mmであれば中心角25.7度の弦となる。また、L3=2mmとなるアンテナ開放端58は、アンテナ電極の直径が28mmであれば中心角43.6度の弦となり、アンテナ電極の直径が30mmであれば中心角42.1度の弦となる。腕時計に組み込み可能なアンテナ電極の直径は28~30mm程度であるため、アンテナ開放端58は中心角45度以下の弦で構成すればよい。
図15は、平面アンテナ50の指向性を示すグラフであり、点線はL3=0mmの指向性を示し、実線はL3=0.75mmの指向性を示す。図15に示すように、L3=0.75mmの場合のほうが、指向性が0度方向つまり天頂方向(第1方向)を向くことが分かる。これにより、ケース10内に配置した平面アンテナ50は、天頂方向であるカバーガラス15側からの信号を受信しやすくなり、導電性の側壁である胴12の影響を低減できる。
また、シミュレーションで、グランド板となる第2導体素子53も第1導体素子52と同様に0.75mm切り欠いた場合、0.2dBのアンテナ放射効率の劣化が確認できた。このため、グランド板となる第2導体素子53は平面サイズが大きい方がアンテナ性能も良くなる点も確認できた。
[実施形態の作用効果]
本実施形態の電子時計1によれば、アンテナ電極となる平板状の第1導体素子52において、第2導体素子53との短絡部54側の外縁59と導電性のケースの側壁である胴12との間の第2距離L2よりも、短絡部54とは反対側に位置するアンテナ開放端58とケースの側壁である胴12との間の第1距離L1を大きくしたので、アンテナ指向性が上方を向き、導電性ケース内に配置されるためにカバーガラス15側つまり上方からの電波を受信する必要がある電子時計1用の平面アンテナ50の性能を改善できる。
すなわち、腕時計のような小型の電子時計1において、平面アンテナ50の受信性能を向上させるには、放射電極となる平板状の第1導体素子52と、グランド板となる平板状の第2導体素子53と、各導体素子52、53を短絡する短絡部54とを備える板状逆Fアンテナを用い、各導体素子52、53の面積を大きくすることが有効である。一方、平面アンテナ50を収納する時計のケース10は、デザイン性や強度などを考慮して金属等の導電性のケース10を用いることが好ましい。導電性のケース10内に板状逆Fアンテナである平面アンテナ50を配置した場合、平面アンテナ50の性能向上のためには第1導体素子52や第2導体素子53の面積を大きくすることが好ましいが、導電性のケース10の側壁である胴12に第1導体素子52が近づくと、導電性の胴12の影響を受けてしまう。これに対し、本実施形態では、第1導体素子52のアンテナ開放端58を導電性のケース10から離すことでアンテナ性能の劣化を防止でき、さらに、第1導体素子52においてアンテナ開放端58以外の部分はアンテナ開放端58に比べて胴12に近づけて第1導体素子52の面積を大きくすることで、アンテナ性能を改善できる。
また、アンテナ電極となる第1導体素子52は、アンテナ開放端58部分つまり6時側のみをケース10から離しており、第1導体素子52の他の部分はカットしていないので、ソーラーパネル25の導体部分であるアモルファスシリコン薄膜252を、平面視で第1導体素子52よりも小さくした場合でも、アモルファスシリコン薄膜252の面積減少を最小限に留めることができ、発電量を確保することができる。
アンテナ開放端58は、第1距離L1と第2距離L2の差だけ、短絡部54側の外縁59よりも胴12から離れ、この距離の差が大きくなると、平面アンテナ50が共振波長である1/4波長よりも小さくなりすぎてしまいアンテナ特性が劣化する。これに対し、本実施形態では、前記各距離L1、L2の差を受信電波の波長の0.01倍以下にすることで、平面アンテナ50が小さくなりすぎることを防止でき、アンテナ特性の劣化を防止できる。
ソーラーパネル25の一部を切断してカット部253を形成し、ソーラーパネル25の導体部分であるアモルファスシリコン薄膜252を、平面視で第1導体素子52よりも小さくしているので、ソーラーパネル25を第1導体素子52の表面側に重ねていても、アンテナ性能に影響することを低減できる。
第2導体素子53を金属体つまり導体板で構成しているので、第1導体素子52と別体で形成でき、第1導体素子52よりも大きなサイズの第2導体素子53を容易に形成できる。そして、平面視で第1導体素子52よりも第2導体素子53を大きくできるため、アンテナ指向性を上方に向けることができ、アンテナ性能をより改善することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前記各実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、アンテナ電極となる第1導体素子52の平面形状は、前記実施形態に限定されず、例えば、図16に示す電子時計1Bの第1導体素子52Bのように、アンテナ開放端58Bを曲線状に形成してもよい。この第1導体素子52Bにおいても、アンテナ開放端58Bは、ケース10の側壁から離れて配置されるため、アンテナ性能を改善できる。さらに、アンテナ開放端58Bが曲線状に形成されるため、第1実施形態のアンテナ開放端58に比べて、より広い範囲でケース10の影響を受けにくくできる。
また、図17に示す第1導体素子52Cのように、6時側のアンテナ開放端58Cを文字板2の装飾部材に沿った形状に形成してもよい。例えば、図17の電子時計1Cは、文字板2の6時側にサブダイヤル2Cを設けている。第1導体素子52Cのアンテナ開放端58Cは、文字板2の5時位置および7時位置の目盛2Dに沿って形成されてサブダイヤル2Cの外周まで連続する直線部581と、サブダイヤル2Cの外周に沿って形成される曲面部582とを備えて形成されている。
この第1導体素子52Cにおいても、アンテナ開放端58Cの曲面部582は、ケース10の側壁から離れて配置されるため、アンテナ性能を改善できる。さらに、アンテナ開放端58Cは、目盛2Dやサブダイヤル2Cに沿って形成されるため、アンテナ開放端58Cを目立ちにくくできる。さらに、アンテナ開放端58Cで囲まれる領域に誘電体基板51が露出しても、目盛2Dやサブダイヤル2Cの装飾部材で囲まれるため、色の違いが目立ちにくくなり、意匠性を向上できる。
すなわち、第1導体素子のアンテナ開放端の形状は、短絡部54に連続する短絡部側の外縁59の反対側の点を含む一定の範囲がケースの側壁である胴12から離れていればよい。例えば、アンテナ開放端は、平面台形状にカットされたものなどでもよく、アンテナ開放端を導電性ケースの側壁から離すことによるアンテナ性能の改善効果と、第1導電素子の面積が低下することによるアンテナ性能の低下効果とを考慮して、アンテナ開放端の形状や電極カット寸法を設定すればよい。
誘電体基板51の形状を第1導体素子52の形状に合わせて形成し、アンテナ開放端側の誘電体基板51を導電性ケースの側壁から離して配置してもよい。アンテナ性能への影響が最も大きい開放端側の誘電体基板51を無くすことで、僅かではあるがアンテナ性能を向上させることができる。
第1導体素子52、52B、52Cの第1距離L1および第2距離L2の差は、平面アンテナ50で受信する電波の波長の0.01倍以下であることが好ましいが、必ずしも0.01倍以下に限定されない。
前記実施形態ではソーラーパネル25の6時位置部分を切断してカット部253を形成していたが、樹脂フィルム基板251は切断せずにアモルファスシリコン薄膜252のみを切断してもよい。樹脂フィルム基板251およびアモルファスシリコン薄膜252を切断した場合は、後からまとめて金型等で切断できるので加工コストを安くでき、樹脂フィルム基板251を残した場合は色調の変化を抑えることができる。
前記実施形態では、ソーラーパネル25の導体部分よりも大きい部分、具体的には誘電体基板51が露出する部分を覆う調色用シート27を備えていたが、第1導体素子52においてソーラーパネル25の外周側に露出する部分を覆う調色用シートを設けてもよい。すなわち、文字板2を視認した際に、ソーラーパネル25の導体部分つまりアモルファスシリコン薄膜252と異なる色が視認される部分に調色用シートを設けてもよい。
また、調色用シート27を設ける代わりに、文字板2において、誘電体基板51や導体素子52が露出する部分と重なる裏面を着色して色の違いが目立たないように構成してもよい。また、ソーラーパネル25を備えない電子時計でもよい。
前記第1実施形態では、平面アンテナ50の第2導体素子53を耐磁板で構成していたが、第2導体素子53を、第1導体素子52とほぼ同じ面積で板状に形成し、板状逆F型アンテナのグランド部材として機能するようにしてもよい。
前記各実施形態では、アンテナは、GPS衛星から送信される衛星信号を受信していたが、アンテナで受信する信号はこれに限られない。例えば、ガリレオ、GLONASS、Beidouなどの他の全地球的航法衛星システム(GNSS)や、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS)や、準天頂衛星等の特定の地域のみで検索できる地域的衛星測位システム(RNSS)などの各衛星から送信される衛星信号を受信してもよい。
アンテナは、衛星信号を受信するものに限られず、例えば、Bluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、LPWA(Low Power Wide Area)等の他の電波を受信するアンテナでもよい。すなわち、電子時計1、1B、1Cに組み込む平面アンテナ50は、受信する信号に種類や、時計のサイズ、他の部品との納まりなどに応じて適切に設定すればよい。
[本開示のまとめ]
本開示の電子時計は、給電部に接続される平板状の第1導体素子と、平面視で前記第1導体素子と重なる平板状の第2導体素子と、前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部と、を有するアンテナと、前記アンテナを収納し、側壁を有する導電性のケースと、を備え、前記第1導体素子は、前記短絡部に連続する短絡部側の外縁と、アンテナ開放端とを有し、前記平面視において、前記アンテナ開放端と前記側壁との間の第1距離は、前記短絡部側の外縁と前記側壁との間の第2距離よりも大きいことを特徴とする。
本開示の電子時計によれば、給電部に接続されてアンテナ電極となる平板状の第1導体素子において、短絡部側の外縁と導電性のケースの側壁との間の第2距離よりも、前記短絡部とは反対側に位置するアンテナ開放端と前記ケースの側壁との間の第1距離を大きくしたので、アンテナ指向性が上方を向き、導電性ケース内に配置されるためにカバーガラス側つまり上方からの電波を受信する必要がある電子時計用の平面アンテナの性能を改善できる。
本開示の電子時計において、前記第1距離と前記第2距離との差は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.01倍以下であることが好ましい。
アンテナ開放端は、第1距離と第2距離の差だけ、短絡部側の外縁よりもケースの側壁から離れている。この距離の差が大きくなると、アンテナが共振波長である1/4波長よりも小さくなりすぎてしまいアンテナ特性が劣化する。このため、前記各距離の差を受信電波の波長の0.01倍以下にすることで、アンテナが小さくなりすぎることを防止でき、アンテナ特性の劣化を防止できる。
本開示の電子時計において、前記第1導体素子の表面側には、前記平面視で前記第1導体素子と重なるソーラーパネルが配置され、前記ソーラーパネルの導体部分は、前記平面視で前記第1導体素子よりも小さいことが好ましい。
ソーラーパネルの導体部分を、平面視で第1導体素子よりも小さくしているので、ソーラーパネルを第1導体素子の表面側に重ねていても、ソーラーパネルの導体部分がアンテナ性能に影響することを低減できる。
本開示の電子時計において、前記第1導体素子の前記ソーラーパネルの導体部分よりも大きい部分を覆う調色用シートを有することが好ましい。
ソーラーパネルの導体部分よりも大きい部分を調色用シートで覆うことで、ソーラーパネルの導体部分と、導体部分以外の露出部分との色の相違を無くすことができ、意匠性を向上できる。
本開示の電子時計において、前記第1導体素子の表面側には、装飾を備える文字板が前記平面視で前記第1導体素子と重なるように配置され、前記アンテナ開放端は、前記平面視で前記文字板の装飾に沿った形状を備えることが好ましい。
アンテナ開放端を文字板の装飾に沿った形状とすることで、アンテナ開放端の外縁が目立たずに意匠性の低下を防止できる。
本開示の電子時計において、前記第2導体素子は導体板であり、前記平面視で前記第1導体素子よりも大きいことが好ましい。
第2導体素子を導体板で構成することで第1導体素子と別体で形成できるので、第1導体素子よりも大きなサイズに形成できる。そして、平面視で第1導体素子よりも第2導体素子を大きくすることで、アンテナ指向性を上方に向けることができ、アンテナ性能をより改善することができる。
本開示の電子時計において、前記第2導体素子における前記短絡部の反対側の外縁と前記側壁との距離は、前記第2導体素子における前記短絡部側の外縁と前記側壁との距離と同じであることが好ましい。
短絡部の反対側の第2導体素子の外縁は、第1導体素子のアンテナ開放端に対応する部分であり、この第2導体素子の外縁と側壁との距離は、短絡部側の第2導体素子の外縁と側壁との距離と同じにしているため、第2導体素子を第1導体素子よりも大きくすることができ、アンテナ性能を向上できる。
本開示の電子時計において、時刻を表示する指針を備え、前記アンテナには、前記短絡部とは異なる位置に、指針軸が貫通する貫通孔が設けられていることが好ましい。
指針軸が貫通する貫通孔を、アンテナにおいて短絡部と異なる位置、例えば、短絡部とアンテナ開放端とのほぼ中間位置に形成することで、指針の運針範囲、つまり文字板と同程度のサイズにアンテナを形成できる。
1…電子時計、1B…電子時計、1C…電子時計、2…文字板、2A…貫通孔、2B…日窓、2C…サブダイヤル、2D…目盛、3…指針、5…日車、10…ケース、11…ケース本体、12…胴、14…裏蓋、15…カバーガラス、20…ムーブメント、25…ソーラーパネル、25A…貫通孔、27…調色用シート、31…時針、32…分針、33…秒針、35…指針軸、36…指針軸、37…指針軸、50…平面アンテナ、50A…貫通孔、51…誘電体基板、52…第1導体素子、52B…第1導体素子、52C…第1導体素子、53…第2導体素子、54…短絡部、54A…側面短絡部、54B…裏面短絡部、58…アンテナ開放端、58B…アンテナ開放端、58C…アンテナ開放端、59…外縁、251…樹脂フィルム基板、252…アモルファスシリコン薄膜、253…カット部、581…直線部、582…曲面部、L1…第1距離、L2…第2距離。

Claims (8)

  1. 給電部に接続される平板状の第1導体素子と、平面視で前記第1導体素子と重なる平板状の第2導体素子と、前記第1導体素子と前記第2導体素子とを短絡する短絡部と、を有するアンテナと、
    前記アンテナを収納し、側壁を有する導電性のケースと、を備え、
    前記第1導体素子は、前記短絡部に連続する短絡部側の外縁と、アンテナ開放端とを有し、
    前記平面視において、前記アンテナ開放端と前記側壁との間の第1距離は、前記短絡部側の外縁と前記側壁との間の第2距離よりも大きいことを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、
    前記第1距離と前記第2距離との差は、前記アンテナで受信する電波の波長の0.01倍以下であることを特徴とする電子時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
    前記第1導体素子の表面側には、前記平面視で前記第1導体素子と重なるソーラーパネルが配置され、
    前記ソーラーパネルの導体部分は、前記平面視で前記第1導体素子よりも小さいことを特徴とする電子時計。
  4. 請求項3に記載の電子時計において、
    前記第1導体素子の前記ソーラーパネルの導体部分よりも大きい部分を覆う調色用シートを有することを特徴とする電子時計。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電子時計において、
    前記第1導体素子の表面側には、装飾を備える文字板が前記平面視で前記第1導体素子と重なるように配置され、
    前記アンテナ開放端は、前記平面視で前記文字板の装飾に沿った形状を備えることを特徴とする電子時計。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電子時計において、
    前記第2導体素子は導体板であり、前記平面視で前記第1導体素子よりも大きいことを特徴とする電子時計。
  7. 請求項6に記載の電子時計において、
    前記第2導体素子における前記短絡部の反対側の外縁と前記側壁との距離は、
    前記第2導体素子における前記短絡部側の外縁と前記側壁との距離と同じであることを特徴とする電子時計。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の電子時計において、
    時刻を表示する指針を備え、
    前記アンテナには、前記短絡部とは異なる位置に、指針軸が貫通する貫通孔が設けられていることを特徴とする電子時計。
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