JP2023139585A - 水底設置用筒状体の補強構造及び補強方法 - Google Patents

水底設置用筒状体の補強構造及び補強方法 Download PDF

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一彦 上野
Kazuhiko Ueno
哲平 秋本
Teppei Akimoto
亮 木村
Makoto Kimura
陽介 肥後
Yosuke Higo
慎一郎 音田
Shinichiro Onda
康生 澤村
Yasuo Sawamura
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Abstract

Figure 2023139585000001
【課題】モノパイル式基礎や桟橋等を支持する鋼管杭等の筒状体を好適に補強し、容易に施工可能な水底設置用筒状体の補強構造及び補強方法の提供。
【解決手段】この水底設置用筒状体3の補強構造は、水底設置用筒状体3の内側に挿入された補強用筒体7と、水底設置用筒状体3の内周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材9,9…と、補強用筒体7の外周面に突設された複数の補強用筒体側継手部材10,10…とを備え、水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10とを介して水底設置用筒状体3と補強用筒体7とが剛的に連結されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、洋上風力発電設備の基礎や杭支持構造物の支持杭等に使用する筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強構造及び補強方法に関する。
着床式洋上風力発電設備では、水底地盤に貫入させた筒状体からなるモノパイル式基礎に風車設備等を支持させるものが知られている。また、桟橋等の杭支持構造物では、水底地盤に貫入させた筒状体(鋼管杭)からなる下部工基礎に上部工を支持させたものが知られている。
この種の筒状体を設置する方法には、陸上の工場や製作ヤードで製作されたモノパイル等の筒状体を基地港に移送し、当該基地港において昇降式作業船(以下、SEP船という)のクレーンを用いてSEP船上に積込み、SEP船にて筒状体を設置海域まで海上輸送から設置までを行うものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
具体的には、筒状体を積み込んだSEP船で設置海域まで海上輸送した後、設置海域にてSEP船のレグを降下して着底させ、レグに支持されたSEP船本体を水上に上昇させ、SEP船本体を波浪等に対し安定した状態とする。
次に、SEP船のクレーンを用いてSEP船上に積載されたモノパイル等の筒状体を吊り上げて起立させ、その状態で水底地盤まで吊り下ろし着底させる。
そして、水底地盤に着底させた筒状体の頭部をハンマ等で打ち込み、筒状体を水底地盤に貫入させて設置する。
特開2014-227966号公報
しかしながら、上述の如き従来の風車を支持するモノパイル式基礎を構成する筒状体や上部工を支持する筒状体(以下、水底設置用筒状体という)では、下部が水底地盤に貫入・支持されており、地震発生時等に大きな曲げモーメントやせん断力が作用することから、安全性を確保するため、当該曲げモーメントやせん断力に対抗できるよう水底設置用筒状体の外径や肉厚を大きくする必要がある。
また、近年では、風車等の風力発電装置や桟橋等の水中・水上構造物の大型化、設置場所の大水深化に伴い、風車を支持するモノパイル式基礎を構成する筒状体や上部工を支持する筒状体も大重量化・長尺化している。
よって、従来の技術では、大径化、大重量化した水底設置用筒状体の施工に際し、調達したSEP船のクレーンでは吊り上げ能力が不足し、船体への筒状体の積込み、積み込んだ筒状体の建て込み作業が困難となる場合があった。
その場合には、SEP船のクレーンより吊り上げ能力が大きいクレーンを有する大型起重機船を別途手配する必要があり、その分、費用が嵩む、作業工程の調整が煩雑となる等、作業が大掛かりになる等の問題があった。
また、近年では、耐震性等の基準が厳格化される傾向にあり、既設の水底設置用筒状体がこの種の基準に満たない場合に補強する方法が確立されていないという問題もある。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、モノパイル式基礎や桟橋等を支持する鋼管杭等の筒状体を好適に補強し、容易に施工可能な水底設置用筒状体の補強構造及び補強方法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、水底地盤に貫入された状態で前記水底地盤に立設される水底設置用筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強構造であって、前記水底設置用筒状体の内側に挿入され、下側が前記水底地盤の所定の深さまで貫入され、上側が前記水底地盤の表面より所定の高さだけ突出している補強用筒体と、前記水底設置用筒状体の内周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材と、前記補強用筒体の外周面に突設され、前記水底設置用筒状体側継手部材とそれぞれ筒本体軸方向に摺動可能に係合する複数の補強用筒体側継手部材とを備え、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材とを介して前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体とが剛的に連結されていることにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記補強用筒体の内側に補強部材が固定されていることにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、水底地盤に貫入された状態で前記水底地盤に立設される水底設置用筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強構造であって、前記水底設置用筒状体の外側に被せられ、下側が前記水底地盤の所定の深さまで貫入され、上側が前記水底地盤の表面より所定の高さだけ突出している補強用筒体と、前記水底設置用筒状体の外周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材と、前記補強用筒体の内周面に突設され、前記水底設置用筒状体側継手部材とそれぞれ筒本体軸方向に摺動可能に係合する複数の補強用筒体側継手部材とを備え、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材とを介して前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体とが剛的に連結されていることにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1~3の何れか一の構成に加え、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材との隙間に充填材が充填されていることにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1~4の何れか一の構成に加え、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材は、周方向に間隔をおいて少なくとも3か所に設置することにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項1~5の何れか一の構成に加え、前記水底設置用筒状体側継手部材より鉛直上方向に前記水底設置用筒状体の内側又は外側に前記補強用筒体側継手部材を前記水底設置用筒状体側継手部材までガイドする導入ガイドを少なくとも周方向に間隔を置いて2カ所備えていることにある。
請求項7に記載の発明の特徴は、請求項6の構成に加え、前記導入ガイドは、前記水底設置用筒状体側継手部材より鉛直上方向に間隔を置いて配置された複数のガイド部材で構成されていることにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、請求項1~7の何れか一の構成に加え、前記水底設置用筒状体側継手部材又は前記補強用筒体側継手部材の何れか一方は、他方側に水底設置用筒状体軸方向に延びるスリットが形成された筒状に形成され、前記水底設置用筒状体側継手部材又は前記補強用筒体側継手部材の何れか他方は、基端側が前記水底設置用筒状体又は前記補強用筒体に支持され、前記スリットに挿通される支持部と、該支持部の先端に支持された係合部とを備えていることにある。
請求項9に記載の発明の特徴は、請求項1~8の何れか一の構成に加え、前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体との間に筒間充填材が充填されていることにある。
請求項10に記載の発明の特徴は、請求項9の構成に加え、前記水底設置用筒状体及び/又は前記補強用筒体の互いに対向する周面にシアキーが突設されていることにある。
請求項11に記載の発明の特徴は、水底地盤に貫入された状態で前記水底地盤に立設される水底設置用筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強方法であって、前記水底設置用筒状体の内側又は外側に補強用筒体を配置するとともに、前記水底設置用筒状体の内周面又は外周面に突設された水底設置用筒状体側継手部材に前記補強用筒体の外周面又は内周面に突設された補強用筒体側継手部材を摺動可能に係合させた後、前記水底設置用筒状体の内側又は外側に配置した打設用治具の下端を前記補強用筒体の上端面に当接させ、前記打設用治具の頭部を打突して前記補強用筒体の下側を前記水底地盤の所定の深さまで貫入させ、前記補強用筒体を上側が前記水底地盤の表面より所定の高さだけ突出した状態に打設し、しかる後、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材とを介して前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体とを剛的に連結することにある。
請求項12に記載の発明の特徴は、請求項11の構成に加え、前記補強用筒体を打設した後、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材との隙間を洗浄し、該隙間に充填材を充填することにある。
請求項13に記載の発明の特徴は、請求項11又は12の構成に加え、前記補強用筒体を打設した後、前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体との間に筒間充填材を充填することにある。
本発明に係る水底設置用筒状体の補強構造は、請求項1の構成を具備することによって、水底設置用筒状体の断面剛性を強化することができ、地震時に作用する曲げモーメントやせん断力が大きくなる条件においても、水底設置用筒状体の外径や肉厚を大きくすることなく、安全性を確保することができる。
また、本発明において、請求項2の構成を具備することによって、補強用筒体の強度を増大させ、更なる強化をすることができる。
また、本発明において、請求項3の構成を具備することによって、水底設置用筒状体の断面剛性を強化することができ、地震時に作用する曲げモーメントやせん断力が大きくなる条件においても、水底設置用筒状体の外径や肉厚を大きくすることなく、安全性を確保することができる。また、補強用筒体を水底設置用筒状体の外側に配置することで、その部分の水底設置用筒状体の見かけの杭径が拡大することになり、横方向地盤反力を大きく取ることができる
また、本発明において、請求項4の構成を具備することによって、水底設置用筒状体側継手部材と補強用筒体側継手部材とを強固に固定することができる。
また、本発明において、請求項5の構成を具備することによって、水底設置用筒状体と補強用筒体とを互いに支持させ、作用するモーメントやせん断力を分担させることができる。
また、本発明において、請求項6の構成を具備することによって、水底設置用筒状体に対し補強用筒体を円滑に所定の位置まで誘導することができる。
また、本発明において、請求項7の構成を具備することによって、補強用筒体の姿勢を維持しつつ、継手部材間の摩擦を軽減することができる。
また、本発明において、請求項8の構成を具備することによって、継手部材間を好適に係合させることができるとともに、補強用筒体を円滑に所定の位置まで貫入することができる。
また、本発明において、請求項9乃至10の構成を具備することによって、水底設置用筒状体と補強用筒体とを一体化することができる。
本発明に係る水底設置用筒状体の補強方法は、請求項11の構成を具備することによって、水底設置用筒状体と補強用筒体との長さに差がある場合であっても好適に施工することができ、地震時に作用する曲げモーメントやせん断力が大きくなる条件においても、水底設置用筒状体の外径や肉厚を大きくすることなく、安全性を確保することができる。
また、本発明において、請求項12の構成を具備することによって、水底設置用筒状体側継手部材と補強用筒体側継手部材とを強固に固定することができる。
また、本発明において、請求項13の構成を具備することによって、水底設置用筒状体と補強用筒体との隙間を確実に形成し、筒間充填材を充填することによって水底設置用筒状体と補強用筒体とを一体化し、より剛性を強くすることができる。
本発明に係る水底設置用筒状体の補強構造の実施態様を示す部分破断正面図である。 (a)は同上の補強部分を示す部分拡大縦断面図、(b)は同A-A線矢視拡大断面図である。 (a)は同上の継手部を示す拡大横断面図、(b)は継手の他の態様を示す拡大横断面図、(c)は継手の他の態様を示す拡大横断面図である。 は本発明に係る水底設置用筒状体の補強方法における水底設置用筒状体の設置作業の状態を示す部分拡大縦断面図である。 は同上の補強用筒体の位置合わせ作業の状態を示す部分拡大縦断面図である。 は同上の補強用筒体の挿入作業の状態を示す部分拡大縦断面図である。 同上の補強用筒体の貫入作業の状態を示す部分拡大縦断面図である。 同上の補強用筒体を水底地盤に貫入した状態を示す部分拡大縦断面図である。 (a)は本発明に係る水底設置用筒状体の補強構造の他の実施態様を示す補強部分の部分拡大縦断面図、(b)は同A-A線矢視拡大断面図である。
次に、本発明に係る水底設置用筒状体の補強構造の実施態様を図1~図3に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号1は水底地盤、符号2は水面である。
本実施例は、水底設置用筒状体3として、洋上風力発電設備4のモノパイル式基礎を例に説明する。
洋上風力発電設備4は、図1に示すように、水底地盤1に貫入された状態で水底地盤1に立設されてなる水底設置用筒状体3(モノパイル式基礎)と、水底設置用筒状体3に支持された中空塔型の塔本体部5と、塔本体部5の上端部に支持された風車設備(ナセル・ロータ)6とを備え、水底設置用筒状体3と塔本体部5とで塔型を成している。
水底設置用筒状体3は、鋼管等によって構成され、上下端が開口した内径が一定の円筒状等の筒状に形成されている。尚、水底設置用筒状体3の態様は、円筒状に限定されず、例えば、角筒状等であってもよい。
この水底設置用筒状体3は、図1、図2に示すように、下側が所定の深さまで水底地盤1に貫入され、上側が所定の高さ分だけ水面2より突出した状態で打設されている。
また、この水底設置用筒状体3は、水底設置用筒状体3の内側に挿入され、下側が水底地盤1の所定の深さまで貫入され、上側が水底地盤1の表面より所定の高さだけ突出している補強用筒体7を備え、継手を介して水底設置用筒状体3と補強用筒体7とが剛的に連結され、断面剛性が強化されている。
補強用筒体7は、水底設置用筒状体3よりも小径の鋼管などによって構成されている。尚、補強用筒体7の形状は、水底設置用筒状体3内に挿入できるものであれば円筒状に限定されず、角筒状などであってもよい。
補強用筒体7の長さは、補強が必要な箇所、一般的にせん断力や曲げモーメントが卓越する海底地盤面の上下10~20m程度に合わせて設定されている。尚、補強用筒体7の長さは、洋上風力発電設備4全体、又は水底設置用筒状体3に作用する曲げモーメント及びせん断力を、構造解析用モデル等を用いて解析し、その解析結果から所定の曲げモーメント及びせん断力を超える範囲に基づいて設定するようにしてもよい。また、補強用筒体7の水底地盤1への貫入長さは、水底地盤1上に突出した部分の2倍程度とすることが好ましい。
また、補強用筒体7の肉厚等は、補強用筒体7に求められる曲げモーメント及びせん断力強度に基づき決定する。
また、補強用筒体7内には、補強部材8が固定され、補強用筒体7自体が補強されている。
補強部材8は、両側縁が補強用筒体7の内側面に溶接等によって固定され、互いに直角方向に交差した一対の鋼板等の板材8a,8aによって構成され、両板材8a、8aによって平面視十字状を成している。尚、補強用筒体7内の補強部材8の設置位置は、上端開口部に加え、鉛直方向に間隔をおいて複数設けることが望ましいが、補強用筒体7の全長に亘って設けるようにしてもよい。
水底設置用筒状体3と補強用筒体7とを連結する継手は、図2(b)及び図3に示すように、水底設置用筒状体3の内周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材9と、補強用筒体7の外周面に突設された複数の補強用筒体側継手部材10とを備え、水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10とが水底設置用筒状体3軸方向で摺動可能に係合するようになっている。
この継手は、周方向に間隔をおいて少なくとも3か所に互いに係合する雌雄の継手部材が向かい合うように設置され、継手を介して水底設置用筒状体3と補強用筒体7とが互いに支持され、剛的に連結されるようになっている。
この継手には、鋼管矢板の継手構造として用いられている継手構造を使用することができ、図3(a)~(c)に示す、P-T型、P-L型、P-P型を適宜選択して使用する(本実施例では、P-T型を例に説明する)。
水底設置用筒状体側継手部材9は、T型の雄継手で構成され、鋼材によって一体に形成され、水底設置用筒状体3の内側面に突設された突条状の支持部9aと、支持部9aの先端に支持された板状の係合部9bとを備え、支持部9aと係合部9bとが断面T字状を成している。
この水底設置用筒状体側継手部材9は、補強用筒体7が設置される位置に合わせて断面T字状が補強用筒体7の長さとほぼ同じ長さで連続して、又は軸方向に間隔をおいて設けられている。尚、水底設置用筒状体側継手部材9の長さ(継手長)は、水底設置用筒状体3と補強用筒体7とが確実に所定の間隔を全長に亘って維持でき、且つ、剛的な連結状態が維持されるように、補強用筒体7の全長より長く、且つ、補強筒体7が連結される範囲よりも上下方向に余裕を持たせて長くすることが好ましい。
また、この水底設置用筒状体3の内周面には、少なくとも周方向に間隔を置いて少なくとも2カ所に導入ガイド14が設けられ、この導入ガイド14に補強用筒体7に固定された補強用筒体側継手部材10を係合させ、補強用筒体7の補強用筒体側継手部材10が水底設置用筒状体側継手部材9と係合するように補強用筒体7を軸方向で案内させるようになっている。
この導入ガイド14は、水底設置用筒状体側継手部材9の断面形状と同一の断面T字状に形成された複数のガイド材14a,14a…を備え、水底設置用筒状体側継手部材9の上方で各ガイド部材14a,14a…が杭軸方向に間隔を置いて断続的に配置されている。
この導入ガイド14は、各ガイド部材14a,14a…を断続的に配置したことにより、補強用筒体7を下降させる際のガイド部材14aと補強用筒体側継手部材10との接触抵抗を抑え、補強用筒体7をガイドしつつ円滑に所定の位置で下降させられるようになっている。
尚、導入ガイド14は、水底設置用筒状体側継手部材9の周方向での設置位置の内少なくとも2か所のものを水底設置用筒状体3の上端まで延長し、補強用筒体側継手部材10自体を導入ガイドと兼用させるようにしてもよい。
また、上述の実施例では、周方向に間隔をおいた2カ所において各ガイド部材14a,14a…が杭軸方向に間隔を置いて断続的に配置した導入ガイド14について説明したが、導入ガイド14は、周方向に間隔をおいて2カ所に設置するガイド部材14a、14aを杭軸方向で所定の間隔毎に周方向で異なる設置位置、例えば、2カ所の水底設置用筒状体側継手部材9と他の2カ所の水底設置用筒状体側継手部材9の位置に合わせて杭軸方向で所定の間隔毎に交互に設置するようにしてもよい。
尚、L-T型継手では、水底設置用筒状体側継手部材9が上述の実施例と同様のT型の雄継手で構成され、P-P型継手では、図3(c)に示すように、水底設置用筒状体側継手部材9が軸方向に延びるスリット9cを有する鋼管等からなる円筒状に形成される。
補強用筒体側継手部材10は、P型の雌継手で構成され、鋼管等によって円筒状に形成され、水底設置用筒状体3軸方向に延びるスリット10aが水底設置用筒状体3側の周面に上端から下端まで連続して形成され、スリット10aに水底設置用筒状体側継手部材9の支持部9aが通され、係合部9bが補強用筒体側継手部材10の内側に挿入され、両継手部材9,10が互いに係合されるようになっている。
尚、L-T型継手では、補強用筒体側継手部材10が図3(b)に示すように、互いに対向して配置された一対のL型鋼13,13によって構成され、両L型鋼13,13間に形成されたスリット13aに支持部9aが通されるようになっている。
また、P-P型継手では、図3(c)に示すように、補強用筒体側継手部材10が杭軸方向に延び、水底設置用筒状体側継手部材9のスリット9cと対向するスリット10bを有する鋼管等からなる円筒状に形成される。
尚、水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10との隙間には、モルタル等の充填材11が充填され、両継手部材9,10が強固に固定されるようになっている。
また、水底設置用筒状体3と補強用筒体7との間には、モルタル等の筒間充填材12を充填させ、水底設置用筒状体3と補強用筒体7とを一体化させてもよく、筒間充填材12と水底設置用筒状体3及び/又は補強用筒体7との付着強度を高めるために、水底設置用筒状体3及び/又は補強用筒体7の互いに対向する周面にシアキー(図示せず)を突設してもよい。
次に、本発明に係る水底設置用筒状体3の補強方法について図2、図4~図7に基づいて説明する。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
先ず、事前準備として陸上の工場や製作ヤードにおいて、モノパイル等の水底設置用筒状体3及び補強用筒体7を製作し、水底設置用筒状体3の内周面に水底設置用筒状体側継手部材9及びガイド部材14a,14a…を設置し、補強用筒体7の外周面に補強用筒体側継手部材10を設置しておく。
次に、特に図示しないが、陸上の工場や製作ヤードで製作されたモノパイル等の水底設置用筒状体3及び補強用筒体7を基地港に移送し、当該基地港において昇降式作業船(以下、SEP船という)のクレーンを用いてSEP船上に積込む。
次に、水底設置用筒状体3及び補強用筒体7を積み込んだSEP船で設置海域まで海上輸送した後、設置海域にてSEP船のレグを降下して着底させ、レグに支持されたSEP船本体を水上に上昇させ、SEP船本体を波浪等に対し安定した状態とする。
次に、SEP船のクレーンを用いてSEP船上に積載された水底設置用筒状体3を吊り上げて起立させ、その状態で水底地盤1まで吊り下ろし着底させる。
そして、図4に示すように、水底地盤1に着底させた水底設置用筒状体3の頭部をハンマ等で打ち込み、水底設置用筒状体3を水底地盤1に貫入させて設置する。尚、図中符号20は打設用の受け台、符号21はハンマである。
次に、図5に示すように、SEP船のクレーンで補強用筒体7を吊り上げて起立させ、水底設置用筒状体3上に移動させ、補強用筒体側継手10を水底設置用筒状体側継手部材9の鉛直方向上方に配置された複数のガイド部材14a,14a…からなる導入ガイド14の位置に合わせ、導入ガイド14に補強用筒体側継手10を介して補強用筒体7をガイドさせる。尚、図中符号22は吊りワイヤである。
導入ガイド14に補強用筒体側継手10を介して補強用筒体7をガイドさせたら、その状態で補強用筒体7を吊り下ろすと、所定の高さで水底設置用筒状体側継手部材9に補強用筒体側10が摺動可能に係合し、さらに吊り下ろすと、補強用筒体7が導入ガイド14及び水底設置用筒状体側継手部材9にガイドされつつ補強用筒体7の下端が水底地盤1に着底する。
その際、水底設置用筒状体側継手部材9の鉛直方向上方に配置された複数のガイド部材14a,14a…からなる導入ガイド14に補強用筒体側継手部材10をガイドさせるので、補強用筒体7が水底設置用筒状体3内の所定の位置に配置される。
次に、図7に示すように、水底設置用筒状体3の内側にヤットコ等の打設用治具23を挿入して配置し、打設用治具23の下端を補強用筒体7の上端面に当接させる。
そして、図7~図8に示すように、打設用治具23の頭部をハンマ21等で打突して補強用筒体7の下側を水底地盤1の所定の深さまで貫入させ、補強用筒体7を上側が水底地盤1の表面より所定の高さだけ突出した状態に打設する。
次に、水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10との隙間にウォータジェットを噴射して隙間を洗浄し、図2(b)に示すように、隙間にモルタル等の充填材11を充填して水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10とを介して水底設置用筒状体3と補強用筒体7とを剛的に連結する。
その後、必要に応じて、水底設置用筒状体3と前記補強用筒体7との間にモルタル等の筒間充填材12を充填し、作業が完了する。
このように構成された水底設置用筒状体3の補強方法では、水底設置用筒状体3の内側に補強用筒体7が設置され、水底設置用筒状体3と補強用筒体7とが継手を介して剛的に連結されることにより、大きな曲げモーメントやせん断力が作用する部分の断面積を大きくすることができ、曲げモーメントやせん断力に対し高い耐力を得ることができる。
よって、水底設置用筒状体3の外径や肉厚を大きくすることなく、安全性を確保することができるので、水底設置用筒状体3の新設に際し、吊り上げ能力が大きいクレーンを有する大型起重機船を別途手配せずとも、調達したSEP船のクレーンでは吊り上げ能力で対応することができ、その分、施工費用を抑え、効率的に作業を行うことができる。
尚、上述の実施例では、補強用筒体7を水底設置用筒状体3の内側に設置する場合について説明したが、図9に示すように、筒状体本体の外側に被せられ、下側が前記水底地盤1の所定の深さまで貫入され、上側が水底地盤1の表面より所定の高さだけ突出している補強用筒体7を備え、水底設置用筒状体3の外周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材9と、補強用筒体7の内周面に突設された複数の補強用筒体側継手部材10とを軸方向に摺動可能に係合させ、水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10とを介して水底設置用筒状体3と補強用筒体7とが剛的に連結されるようにしてもよい。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
また、図3に記載した水底設置用筒状体側継手部材9と補強用筒体側継手部材10の形状は、雄雌が逆であってもよい。
洋上風力発電設備4のモノパイル基礎を例に説明したが、本願発明は、桟橋等の杭支持構造物を支持する鋼管杭等にも適用することができる。
1 水底地盤
2 水面
3 水底設置用筒状体
4 洋上風力発電設備
5 塔本体部
6 風車設備
7 補強用筒体
8 補強部材
9 水底設置用筒状体側継手部材
10 補強用筒体側継手部材
11 充填材
12 筒間充填材
13 L型鋼
14 導入ガイド
20 受け台
21 ハンマ
22 吊りワイヤ
23 打突用治具

Claims (13)

  1. 水底地盤に貫入された状態で前記水底地盤に立設される水底設置用筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強構造であって、
    前記水底設置用筒状体の内側に挿入され、下側が前記水底地盤の所定の深さまで貫入され、上側が前記水底地盤の表面より所定の高さだけ突出している補強用筒体と、前記水底設置用筒状体の内周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材と、前記補強用筒体の外周面に突設され、前記水底設置用筒状体側継手部材とそれぞれ筒本体軸方向に摺動可能に係合する複数の補強用筒体側継手部材とを備え、
    前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材とを介して前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体とが剛的に連結されていることを特徴とする水底設置用筒状体の補強構造。
  2. 前記補強用筒体の内側に補強部材が固定されている請求項1に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  3. 水底地盤に貫入された状態で前記水底地盤に立設される水底設置用筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強構造であって、
    前記水底設置用筒状体の外側に被せられ、下側が前記水底地盤の所定の深さまで貫入され、上側が前記水底地盤の表面より所定の高さだけ突出している補強用筒体と、前記水底設置用筒状体の外周面に突設された複数の水底設置用筒状体側継手部材と、前記補強用筒体の内周面に突設され、前記水底設置用筒状体側継手部材とそれぞれ筒本体軸方向に摺動可能に係合する複数の補強用筒体側継手部材とを備え、
    前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材とを介して前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体とが剛的に連結されていることを特徴とする水底設置用筒状体の補強構造。
  4. 前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材との隙間に充填材が充填されている請求項1~3の何れか一に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  5. 前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材は、周方向に間隔をおいて少なくとも3か所に設置する請求項1~4の何れか一に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  6. 前記水底設置用筒状体側継手部材より鉛直上方向に前記水底設置用筒状体の内側又は外側に前記補強用筒体側継手部材を前記水底設置用筒状体側継手部材までガイドする導入ガイドを少なくとも周方向に間隔を置いて2カ所備えている請求項1~5の何れか一に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  7. 前記導入ガイドは、前記水底設置用筒状体側継手部材より鉛直上方向に間隔を置いて配置された複数のガイド部材で構成されている請求項6に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  8. 前記水底設置用筒状体側継手部材又は前記補強用筒体側継手部材の何れか一方は、他方側に水底設置用筒状体軸方向に延びるスリットが形成された筒状に形成され、
    前記水底設置用筒状体側継手部材又は前記補強用筒体側継手部材の何れか他方は、基端側が前記水底設置用筒状体又は前記補強用筒体に支持され、前記スリットに挿通される支持部と、該支持部の先端に支持された係合部とを備えている請求項1~7の何れか一に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  9. 前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体との間に筒間充填材が充填されている請求項1~8の何れか一に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  10. 前記水底設置用筒状体及び/又は前記補強用筒体の互いに対向する周面にシアキーが突設されている請求項9に記載の水底設置用筒状体の補強構造。
  11. 水底地盤に貫入された状態で前記水底地盤に立設される水底設置用筒状体を補強する水底設置用筒状体の補強方法であって、
    前記水底設置用筒状体の内側又は外側に補強用筒体を配置するとともに、前記水底設置用筒状体の内周面又は外周面に突設された水底設置用筒状体側継手部材に前記補強用筒体の外周面又は内周面に突設された補強用筒体側継手部材を摺動可能に係合させた後、
    前記水底設置用筒状体の内側又は外側に配置した打設用治具の下端を前記補強用筒体の上端面に当接させ、
    前記打設用治具の頭部を打突して前記補強用筒体の下側を前記水底地盤の所定の深さまで貫入させ、前記補強用筒体を上側が前記水底地盤の表面より所定の高さだけ突出した状態に打設し、
    しかる後、前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材とを介して前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体とを剛的に連結することを特徴とする水底設置用筒状体の補強方法。
  12. 前記補強用筒体を打設した後、
    前記水底設置用筒状体側継手部材と前記補強用筒体側継手部材との隙間を洗浄し、該隙間に充填材を充填する請求項11に記載の水底設置用筒状体の補強方法。
  13. 前記補強用筒体を打設した後、前記水底設置用筒状体と前記補強用筒体との間に筒間充填材を充填する請求項11又は12に記載の水底設置用筒状体の補強方法。
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